(20.19)式を示した後、それが音の伝播と同じ形になることを、この1文で述べます。
We have seen the same differential equation before, when we studied the propagation of sound. It is the wave equation for one-dimensional waves.
まずそれは質量弾性系に限定されたものと言うのを理解しましょう。
エーテルが質量0の不可量物質と仮定された場合、波動伝播速度 v を導くには、エーテルの「弾性特性」だけに基づいて波動速度を定義する方法が必要で以下のような仮定が置けます。
1.エーテルの弾性特性が伝播速度のみに影響するので速度 v を「媒質の弾性率E に比例する定数」として定義できる。
2.ρ がないためv はエーテルの弾性特性 E に関連する独立した定数として設定できる。
詰まるところ単なるv部分がエーテル特有の定数になるだけです。それが光速Cと同値になるって事だね。
18世紀に限定しないなら光の運動量 p とエネルギー E の関係式 E=pc
を利用してv=1/√真空の誘電率 ϵ 0×透磁率 μ 0 と言う、詰まるところ定数が導けます。
質量0の場合はニュートンの運動方程式に基づく慣性力が使えないから代わりに連続的な変位の伝達や復元力による波の伝播をモデル化します。
ここで質量の代わりに点がばね定数 k によって結びつけられた「弾性的な連続体」を考えます。
慣性力の代わりに各点の変位を隣接する点に伝える「ばねのような弾性力」が働くとします。このとき、媒質内のある位置 x における変位を u(x,t) とすると、隣接する点の変位との間に復元力が働き波の伝搬を引き起こすと仮定できます。
隣り合う位置 x と x+Δx における変位 u(x,t) と u(x+Δx,t) を考えます。ばねによる復元力(フックの法則)はF=-k⋅Δu=-k⋅(u(x+Δx,t)-u(x,t))のように表せます。
ここで、k は媒質の「ばね定数」に相当するもので隣接する点の間の弾性力の強さを表します。んで、ここでの力 F は、隣接する点同士が平衡状態からずれると発生し変位が伝播する要因となります。
位置 x に働く復元力 F(x) は、位置 x と x+Δx の変位差に比例しF(x)=-k(u(x+Δx,t)-u(x,t))と表せます。
同様に位置 x-Δx にある点と位置 x にある点の間の復元力はF(x-Δx)=-k(u(x,t)-u(x-Δx,t))と表せます。
位置 x の小さな区間 [x-Δx,x+Δx] における力の差ΔFはΔF=F(x+Δx)-F(x)ですね。