したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

1名無しは星を見ていたい:2016/01/31(日) 23:55:26
短編、単発のミッションなどにお使いください。
長編やシリーズものの予定でしたら、自分のスレで行うことをお勧めします。

403『〇〇〇をしよう!』:2017/04/01(土) 20:16:55



人は心が愉快であれば 終日歩んでも嫌になることはないが、
心に憂いがあれば わずか一里でも嫌になる。
人生の行路もこれと同様で、人は常に明るく愉快な心をもって
人生の行路を歩まねばならぬ。
 


- シェイクスピア -

404『〇〇〇をしよう!』:2017/04/01(土) 20:21:38


星見町の天気予報、本日昼は晴れ 降水確率は15%

……と、言われていた。テレビや新聞では


 ゴロゴロゴロ…

 
だが、天候は次第に雲行き怪しくなっていき気圧も低くなってきている。

 もう数分もすれば……雨が降り始めそうだ。




(依頼型で受ける方は、ある個室で一人の女性と向かい合っている
シーンより始まる。
 巻き込まれ型の方は、この天候の中で星見町の通りを歩いている
シーンより開始いたします)

405常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/01(土) 23:28:55
>>404
 『常原ヤマト』は、スタンド能力に目覚めている24歳の男性であり、同時に流浪のメイドである。
 生まれついてそそっかしい性分の彼は、当然傘など持っているはずがなく、

  「…天気崩れたら濡れちゃいますよ俺!!!」
  「この俺の近くに、偶然、雨宿りできるような場所が!!
   あったり!?しないでしょうか!?!?しますよね!!!ご都合主義的に!!!!」


外見:身長184cmの、左目に眼帯をした男。なぜかメイド服を着ている。
メイド服内訳:黒のワンピースに白いエプロン、足にはタイツ、靴はパンプス、頭にヘッドドレス

能力詳細:ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/47
持ち物:携帯電話、名刺、財布、あったかい紅茶の入ったコップ付き水筒

406小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/02(日) 01:39:45
>>404

          コツ コツ コツ

  ――今の季節は……ちょうど春の野菜が旬の時期ね……。

洋装の喪服と、それに合わせた黒いキャペリンハットと革のパンプスに身を包み、
夕食の買い物に向かうために通りを歩く。
その左腕はギプスで固定され、首に結ばれた三角巾で吊るされていた。
今から数日前、ある山中の廃校で起こった事件の名残りだ。

      ゴロゴロゴロ……

不穏な音が聞こえ、ふと足を止めた。
頭上に広がる灰色の空模様を見上げる。
あいにく傘は持ってきていなかった。

もしかすると、店に着く前に雨に降られてしまうかもしれない。
近くに雨を凌げる場所がないだろうか。
適当な場所を探すために、辺りを見回す。



◆◇◆能力詳細◇◆◇
ttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/comic/7023/1453050315/41

◆◇◆持ち物◇◆◇
自傷用の果物ナイフ、包帯、携帯電話、財布、ハンカチ、ティッシュ、
500mlミネラルウォーター(未開封)、
ドライフラワーにしたラベンダーの瓶詰め(ポプリ)、
以上の品物を入れたハンドバッグ。

◆◇◆簡易プロフィール◇◆◇
結婚直後に最愛の夫と死に別れ、自身も後を追うことを望んでいた。
しかし、自分の分も生きて欲しいという彼の遺言を受けて、生き続ける道を選ぶ。
常に『果物ナイフ(鎮静剤)』を持ち歩き、それを用いた『自傷行為』によって、
不意に湧き起こる『自殺衝動』を抑制している。年齢28歳。

◆◇◆外見◇◆◇
身長170cm、長い黒髪をうなじの部分でまとめたアップヘア、
洋装の喪服、黒いキャペリンハット、黒いストッキング、黒いパンプス(ミドルヒール)、
両手の薬指に結婚指輪。
色の白い肌、すらりとした細身の体型、穏やかで憂いを帯びた顔立ち。

407『〇〇〇をしよう!』:2017/04/02(日) 19:42:54
>>405-406

 そそっかしい性分の、流浪なるメイド『常原 ヤマト』
左腕に負傷を抱えて買い物に向かう『小石川 文子』

姿形、性格も合わさらない今の二人に共通するのは『雨宿り』

 ザー・・・

探してる最中にも降り始めた。まだ小雨だが段々激しくなるのは容易に想像出来る。

 此処は住宅街に面する通りで、軽く見るだけでは他人の家ばかり。
敷地内に入って、少し雨を凌いでいいですかと尋ねるのは非常識。
 元より、住宅街と言うのは不特定多数の人間をターゲットに出来ない
近隣住民からのクレームなどの経済的な問題からして小売店などの
設立は困難と言うのは、勉強していれば解る事だ。
 軽く小走りにもなるだろう。先に進むと貴方たちは目にする。

 ――飲食店だ。

均等に、色合い異なれど平均的な家屋が並べられてる住宅地の中に
一個だけ異物のように、飲食店らしき建物が聳えている。
 屋根の縁は縦に長く、十数名は軽く雨を凌げる。今の天候では願ったりの建物。
掲げた看板には『八百十一屋』と描かれている……どう言う店かは分からない。

 住宅街には余り似つかわしくない建物。これだけなら未だ少し可笑しいだけで済む。
けど、此処から奇妙だが。貴方がたは目にする。
 同じタイミングで、雨宿りに入った双方(常原/小石川)を。
そして、屋根の縁に先にお邪魔していた6、7名の人達を。その光景だが……。


        ――┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨

 ?『…………』      ?『…………』     ピリピリピリピリ…

 ?『ちょ、ちょっとっ。お二人とも止めましょうよぉ、ねっ? ねっ?』
 
?『はぁ〜〜〜〜…何だって、こうなってるんだろうね』

?『簡単に済む依頼だって聞いたんだがなぁ……』

?『……結びつく煌きの輪の交錯すべく、ふと傍らにありし見初めた……』
 ガリガリシャララシャ

?『ジョー、空気読め、空気を。これ、書いてる場合じゃないぜ』

 貴方たち二人が目にしたものは、どう見方を変えても『異常』な状況だった。

背丈ほどの『剣状の鋼』を手にした男と、『ピンク色のスライム状』のものを
傘のように前に広げた女が睨みあっている。構えてるものは、スタンドだと解る。
 それを、諫めようとオロオロしてる十代に見える女性が一人。
遠巻きに、頭を掻いてその様子を傍観する男女。
 そして、清月の学生なのだろう。その恰好をした男子が何やらメモにペンを走らせ
もう一人はツッコミを放っていた。
 貴方達二人が歩いてきた足音に気づき。睨みあってる男女を除いた全員が
貴方達を見る。誰ともなく、こう呟いた。

 ?『はぁ……また、増えたか』

?『引力、なのかね。これも……』


 状況は不明だ。だが、そのメンバー全員が只者でない雰囲気を宿している。

408常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/02(日) 20:21:39
>>407
「振り出しましたよ!!」
「でも住宅街の中なのに都合よく『八百屋』の文字が!!」
「お邪魔します!!!」

      ドタドタドタ

「……うわッ!『変な人』がたくさんです!?!?!?」

濃ゆい面々に圧倒されてしまう。ちょっと場違いかもしれない…
大きな体を縮めながら八百屋(だと常原は思っている)に入ろうとする。
野菜だけ買って帰ろう。安いニンジンあるといいな。

>小石川を見つけ
「これはこれは…『奥様』」
「………ハッ…そのお怪我は!?いかがされましたか!?!」

見知った顔だ。前に会った時とは様相が異なるが…

409小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/02(日) 21:53:19
>>407

  「八百屋さん――ではないようだけど……」

ひとまず軒先に入らせてもらってから、改めて看板を確認する。
『八百十一屋』という内容からは、この店が何を売っているのかさえ分からない。
看板というのは、普通は通行人に分かりやすくするものだと思うのだが……。
今の時点で分かっているのは、この場所で野菜は買えないだろうということだけ。
自分が行こうとしていたのは確かに春野菜を売っている店だった。
けれど、それはここじゃない。
少なくとも、ここで春キャベツや新たまねぎを買うことができないことは察せられた。

  ――あれは……?

『剣状の鋼』と『ピンク色のスライム』に思わず目が止まる。
あんな奇妙なものは、まずスタンドだと考えて間違いないはず。
奇妙な場所に奇妙な人々と奇妙なスタンド……非日常が忍び寄る気配を感じた。

『また増えたか』という言葉も気にかかった。
普通に考えれば、単に雨宿りの人数が増えたというだけだろう。
雨を凌げそうな場所がここだけなのだから、別に不思議なことではない。

けれど、『簡単に済む依頼だと聞いた』とも誰かが言っていた。
つまり、この中の何人かは依頼を受けてやって来たということになる。
この住宅街の一角で、何かが起きようとしているのだろうか?

  「あっ……常原さん、こんにちは」

人々の中に知人の姿を見かけて挨拶し、頭を下げる。
彼とは、以前に喫茶店で話をしたことがある。
それ以来、彼には個人的な好感を抱いている。

  「これは――腕を折ってしまいまして……」

  「転んで手を突いた拍子に……。お恥ずかしいです」

申し訳ないと思いながらも、嘘をついてしまった。
それに、立ち話として語るには少し長すぎる。
もっとも、彼の慧眼にかかれば、たちまち看破されてしまうかもしれないが……。

  「――常原さん、入られるんですか?それでは、私も……」

飲食店に雨宿りだけして帰るというのも失礼だ。
雨が止むのを待つ間、何か注文しよう。
そう思って、先に行く常原の後について店の中に入っていく。

410『〇〇〇をしよう!』:2017/04/02(日) 22:16:29
>>408(常原)

>!『変な人』がたくさんです!?!?!?

女?『……いや、いやいや』
男?『鏡見ろよ、自分の姿を』
 スタンドを構え睨みあってる男女を傍観している方の男女達は
呆れた声色を隠さず貴方を一瞥して返答する。
 仲裁しようとしてる女性は、貴方の服装を視認して目を見開いた後。即座に
また睨みあっている彼らへ向き直り制止の声を呼び掛けている。

?『ふむ……流れ溢れる水流に、歪ながら鋭き水切りは続き』
?『いや、だからジョー。もう、それ止めろって。てか、あの変態も
スタンド使いなのか……?』

 学生の内、一人は他の者達に目をくれず何かをメモに走らせ、もう一人は
ツッコミを行う漫才をし続けている。

そして、貴方が八百屋と思ってる店だ。外装はコンクリートで『二階建て』
見かけでは、どう見ても野菜などを売ってるようには見えない。
すりガラスは閉じられており、内部の様子は確認出来ない。
 貴方は、スタンドを構え剣呑な雰囲気の男女を抜けて『八百十一屋』の
ドアノブへ手をかけて回す。

>>408-409
 貴方は、負傷について曖昧に濁し。常原に続いて
飲食店だと推定した家屋、『八百十一屋』に入ろうとする。

 ガチャ……ガチャ。 開かない

?『無駄だよ、鍵かかっている。今から穏便に開こうと
『アリゼ』がやろうとしてたんだけど。そっちの奴と睨みあっていてさ。
 ……あんた達も、使えるんだろ? 扉開けたり出来るの?
と言うか、此処に用事あって来たのか……それとも、あっちの学生と
同じく何も知らずノコノコやってきた口かい?』

遠巻きに様子を見ていた内の一人の女性が、貴方たち二人へ声をかけてきた。
 どうやら、『ピンク色のスライム』のスタンド使いの名前は『アリゼ』と言うらしい。
常原と小石川が、二人のスタンドに視線をやっていた事には既に気づいてるようだ。
 ほかに判明している事は。学生二人は貴方たち二人と同じく部外者であり。
他のスタンド使いと思しき全員は、この家屋に用件があるようだ……。

411常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/03(月) 00:10:25
>>409(小石川)

「事情はお聞きしません
 …お困りとあらば!俺が!お手伝いいたします!!」

左腕が使えない事で、差支えが出る場面も多いだろう、
一介の家政婦としてお助けせねば、と思った。


 >>410
 変な目で見られた。心外。 


「…『メイド』とは!秋葉原で、猫撫で声で給仕をするだけにあらず!!
  フィクションの煽情的なキャラクターのみが持つ個性にあらず!!」
「…『メイド』とは! 主人を!困った人を!礼節と愛をもってお助けする者!!」

 「この『常原マコト』!この職業に!『ひとりの漢』として誇りを持っています!!!」


         ズバァッ ! !

全員に向き合い、胸を張る。
昨今の萌えキャラほどでは無くとも、大きな胸(筋)をしていると自負している。


 「…そして『ハウスキーパー』たるメイドは、
  『穏便ならざる方法』で、閉ざされた家への『不法侵入』するのも日常茶飯事…」

 「しかし喧嘩を止めるのが先です」


「……喧嘩はやめてください!!やめて!!!」

「アリゼ様、 いえ『アリゼお嬢様』!!!!!やめないと夕飯を抜きにしますよ!?!」
「そもそも『不法侵入』は立派な犯罪!なぜそんな事をしようと!?俺は悲しい!!」

争う二人の間に割って入り、高らかにお嬢様認定。
謎のメイド男に突然のお嬢様認定を喰らい、夕飯の決定権を勝手に握られたアリゼの心情やいかに。

412小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/03(月) 00:57:35
>>410-411

  「――ありがとうございます」

感謝の気持ちを込めて再び頭を下げる。
片方の腕が使えないことは確かに不便なことだ。
幸い、自身の能力のお陰で、その苦労は幾らか緩和されている。
それでも『もし誰かが手伝ってくれたら』と思う場面は時折存在する。
そんな時、『ハウスキーパー』である彼がいてくれたら大いに助かることだろう。

  「鍵が……?」

戸締りがしてあるということは、今は営業していないということ。
それなら入る訳にはいかない。
ドアから離れ、先に来ていた一団に向き直る。

  「私は、雨を避けるために立ち寄っただけの者です。皆さんは、どうしてここへ……?
   『何か』が――あるのですか?」

そこで常原のことに気が付いた。
そういえば、彼もスタンドが見えていたようだった。
彼も自分と同じくスタンド使いだったのだろうか?
そのことを尋ねようかと考えたが、今ちょうど彼は仲裁の真っ最中。
邪魔をしては悪いと思い、彼の後ろで仲裁の様子を見守ることにした。

413『〇〇〇をしよう!』:2017/04/03(月) 20:56:09
>>411(常原)
   
   「――よし、いいか? この脳みそパープリン野郎」

 ビュゥッ     キリキリキリ……ッ

『アリゼ』は、扇情的なレオタードのようなものに適当な明色の上着と
短パンを羽織る金髪で青目の女性だ。笑えば快活そうな二十代か
十代後半に見える美人だが。いま、その美しさは怒りによって雲散霧消している。

 貴方(常原)へと、向かい合って威嚇していた男に向けて傘のように広げていた
ピンク色のスライムは高速(スB)で貴方の首に絡みついてきた。窒息はしないが
アリゼの威圧も相まって、貴方が余程能天気でない限り重圧と息が詰まるのを感じるだろう。

 「てめぇが何処の脳みそ腐った変態のオタク野郎だろうとクソハウスキーパだろうと、どうでも良い。
私の事をお嬢様呼ばわりするな゛♯ いいか? 二度と、だ。
 それと、何で初対面の変態クソオタク野郎に、今日の私の献立を決めて貰わなくちゃいけねぇんだよ゛」

 鋭利な生き生きとした青い瞳は、貴方を睨み据えながら怒りの火を揺らしている。
どうやら、貴方のメイドとしての振る舞い(奇行)はお気に召さなかったようだ。

 ――チャキッ……

 「…………」

 そして、背後ではアリゼと向かい合っていた男が剣状の鋼を動かした音が貴方に聞こえた。
殺気の類は感じられない。だが、何を考えているか伺い知れない。


>>412(小石川)

 ?「あー、偶然立ち寄っただけかい……」
?「やはり、引力なんだろうさ。『ベディ』」
ベディ「ベディって気安く言わないで欲しいね『アルキス』
 ……んー、まぁ言っても構わないか。これ位は」

 そう、ベディと隣の男性から呼ばれた。貴方と同い年ぐらいの
朱色のタックカラーコートに身を包んだ褐色の女性は説明し始めた。

 ――数日程前から、この界隈で『人型実体化スタンド』がうろついている事。
かなり精度は高く、一般人では見分けがつかないのを他スタンド使いのメンバーが察知して
その複数の人型スタンドの動きを計算した結果……。

 「この家が、その複数の実体化したスタンドの拠点って事なのさ。
上からの命令で、どう言う奴がどんな意図で動いてるのか調査しろと言われてね。
 ……で、アルキス。あんたとは一応知り合いだけど。同じ理由かい?」

アルキス「……黙秘を貫かせて貰う」

 黒髪で日本人的な顔ながら彫りが深い顔立ちでギリシャ系の男性は肩を竦め告げた。
今のところ解る情報では、彼ら全員この家屋に調査及び何らかの指示や目的を受けて
行動している。そして、一部を除いて仲は全員そこまで良くないようだ……。
 
 「あの、アリゼって奴の能力はね。錠のある扉を開けるのに有効だって私は知ってるんだ。
……あの様子だと、素直に開けるかは知らないけどね。
 無理に扉をこじ開けてもいいけど……能力が不明だと、どう言う事が起きるのか不安だから
なるべく破損しないように開けたいんだが」

女性は、期待をもたない顔つきで明後日の方向を向く、常原達のほうへ。
 ピンク色のスライムらしきものは紐状になり常原の首に一部は巻きついていた。
口汚く、女性は彼に罵りをあげている。
 誇り高きメイドの仲裁は、剣呑な空気へ火に油を注いだようだ。

学生二人は、自分達の意見を言い合いつつ全員の動向を見守っている。

414常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/03(月) 23:07:47
>>413
「ぐえー !…! 苦しいです …!」

このお人は、いま『お嬢様』としての対応を拒否した。
なので俺は、お嬢様扱いを止め、一人の女性として扱わせていただこう。

「非礼をお詫びします、…… 『マダム・アリゼ』」
「しかし怒りに身を任せるのはいけません」
 「さてはお腹が空いているのですね !…!
  お夕飯のメニューは何にいたしましょう …!」

 「マダムも、後ろの御方も、いったん武器を収めて…」
 「そもそも、おふたりはなにゆえ争っておられるのですか …!!」

415小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/04(火) 00:11:50
>>413-414

  「――『人型実体化スタンド』……」

感慨深げに呟き、顔を俯かせる。
そういったタイプのスタンドには、自分にも覚えがあったからだ。
自分が左腕を負傷するきっかけになった事件――。

そこで出会った少女も、生身の人間と寸分違わぬ人型スタンドを持っていた。
もし、あれほどの精度を持っているとするなら、確かに区別することは困難だろう。
あの一件で重症を負った彼女は、今どうしているだろうか。

自分が心配したからといって、彼女の傷が癒える訳ではないことは分かっている。
それでも、せめて彼女が無事に治療を終えることを祈りたかった。
やがて、内心の思考を終えると共に、面を上げた。

  「名乗るのが遅れました。私は小石川文子です。……少し失礼します」

そう言ってからベディとアルキスの前から離れ、常原の傍らに立つ。
彼は誤解されやすい人。
でも、とても思いやりがある人でもある。
けれど、すぐに理解してもらうというのは難しいかもしれない。
だから、ともかく今は止めなければ。

  「はじめまして、アリゼさん。私は小石川文子という者です」

  「お気に障ったのなら、私からも謝ります。どうか気を静めて下さいませんか?」

  「――お願いします」

そう言って、アリゼに向かって深く頭を下げた。
彼女は血の気が多いタイプのようだ。
自分が間に入ることで、ひとまず彼女がスタンドを収めてくれればいいのだけど……。

416『〇〇〇をしよう!』:2017/04/04(火) 19:09:00
>>414

 「あ、あのっ。差し出がましいかも知れませんけど。
その態度が、多分ふざけてると思われてるのかと」

 貴方が真摯に、本気でメイドとして女性を敬う態度を行ってるのかも知れない。
ただ、考えて貰いたいが。何か原因でかは不明ながらも、敵愾心を抱き、間違いなく
機嫌が悪かったであろう一人の女性が。行き成り体格の良い男が女性的なメイド服を
着こなし、突発的に夕飯の話題なり出されたら。怒りの矛先を変えるのも無理ないだろう。
 
 そう言う意味を含めて、先にアリゼと男の仲裁に入っていた薄い灰色の髪の毛の
何処となく気弱さも秘めた女性。
 まだ冷える時期の為、髪の毛と同色のダウンコートを身に着けた薄い金色の瞳の
二十代前半程の女性は、そう常原に小さな声で話しかけてきた。

 アリゼ「てんめ゛、まだしつこく夕飯なり……っ」

?女性「ぉ 抑えて抑えて! た、多分この人本気でやってるんですっ。
悪気はきっと全く無いんですっ、許して上げて下さい!」

 ピンク色のスライムを鞭状に震わせ、本人もプルプル震える。
そんな憤りを表すアリゼを、気弱そうな女性は必死に手を掲げ制止している。
 隣から、小石川が矛を収めるように穏やかに告げる声が聞こえた。
その数秒後、首に纏わりつく感触が消えていく。視界の中で触手状のピンク色のゼリーが
本体であるアリゼに戻っていくのを視認した。


>>415

アルキス「……小石川 文子?」
 
 貴方は自己紹介をする。ベディは、その紹介に軽く頷くだけの淡泊な感じだが
アルキスは、その名前に何やら反応を示した。

ベディ「なに? 知り合い?」

アルキス「……いやっ、今日が初めての出会いさ」

 だが、すぐにすげない態度に至った。恐らく、今の反応を追及しても
今ははぐらかされるだけだろう。

 アリゼ「ったく、どいつもこいつも……あのねぇ、よってたかって
私が勝手に怒ってるように言うけど、元はと言えば そ い つ!
 私が扉を開こうと、スタンドを発現したら。通りかかって来た
そいつが行き成り、そのスタンドを向けてきたんだ。敵かと思って
こっちがスタンド向けても、反撃せず防いだまま無言でじっと睨んでるしよぉ。
 その間に、こいつ等も増えるし。私は被害者だよ、どっちかと言えばっ」

要約すれば、スタンドで開錠しようと試みてた際に。行き成り、スタンドを
向けられた。奇襲かと驚いてスタンドで反撃を試みていた時に、いま居る
複数のスタンド使いが集まってきて、この混沌とした場が形成された。
 と言うのが真相のようだ。

 鋼状の剣を携える男に人差し指を向けつつ荒げた声でアリゼは説明し終えた。
スタンドは仕舞わないものの、常原に向けたスタンドは自分の間合いへと戻す。
まだ機嫌は悪いものの、ある程度の話は可能だろう。


>>414-415
?男「…………」

 鋼状の剣の男は、日にだいぶ焼けたチョコレートのような色合いの肌をした
細身ながらも、それでも筋肉が絞れているのが見て取れる鍛えた肉体をしている。
 黒いレザージャケットの下はカーキ色で、何時でも野戦に出れそうな服装をしている。
大小の薄い傷が見える短長靴。そして僅かに硝煙や血の匂いが感じられる。
 日常から離れた空気を、男は宿している。その横にある背丈と同等の大きさの
スタンドも、見るだけで何処となく圧倒される気配がある。

 ?男「………………」

男は、ゆっくり小石川と常原。貴方たち二人を順番に見比べたあと
そのまま、またゆっくりとアリゼに視線を戻し。そしてスタンドを背中に
背負うように移動させ、目をつむって両腕を組んだ。
 何を考えているかは、今の時点でよく分からない。

417常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/04(火) 20:57:44
>>416
周囲のひとのフォローもあり、なんとか緊迫した状況は解れた。


「本気! そう本気ですよ俺は!!!!」

「しかし!!俺は不器用なんです!!!」
「先走り空回りする事が多々あります!!非礼はお詫びしましょう!!」



「なのでここは……
 お任せします『小石川』奥様!!!」



常ならざる雰囲気の男性である。しかも何も言わない。
剣呑な雰囲気は、多弁でそそっかっしい俺では解消できそうにない。
鋼状の剣の男への聞き取りは>>418の小石川に任せる。頑張ってください!!!!!

418小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/04(火) 22:28:11
>>416-417

  「――?」

自分の名前に対するアルキスの反応を不思議に思った。
彼とベディは知り合いらしい。
けれど、自分はアルキスとは初対面のはず。

どこかで会ったことがあって、そのことを忘れているという可能性もなくはない。
でも、こんなに特徴的な人を忘れるとは思えなかった。
つまり、こちらは彼を知らないけれど、彼はこちらを知っているということになる。

何故だろうか――考えれば考える程に分からない。
でも、素直に聞いてみても答えてはもらえないだろう。
この疑問は、今は胸に留めておくことにしよう。

  「アリゼさん、彼はきっと誤解していたのでは……。
   つまり――あなたを、物取りか何かと……。
   だから、それを防ごうとしていたのだと思います」

自分の考えをアリゼに話す。
アリゼ達には、それなりの理由がある。
同じように『剣状の鋼』の彼にも、理由があったのではないだろうか。

  「スタンドを向けられても反撃しなかったのは、
   アリゼさんがどういう目的を持っているのか、
   それを見極めようとしていたから……ではないでしょうか」

  「ですから――今は分かってもらえたんだと思います。
   ……そう受け取ってもよろしいですか?」

話を終えると共に、『剣状の鋼』の男に顔を向け、声をかけた。
彼は極端に口数が少ない人間らしい。
けれど、構えを解いた所を見ると、話は聞いてくれているようだ。
もし彼が何も返事をしてくれなかったとしても問題はない。
それはそれで、一つの答えとして見ることができるのだから。

  ――でも……。

この兵隊のような彼からは、確かに謎めいたものを感じる。
彼は、住宅街という日常的な場所とは異質な雰囲気を持っている。
自分達のようにたまたま通りかかっただけとは思えない。
やはり、学生達以外の面々のように、どこかの依頼でやって来たのだろうか。
それも、他のメンバーとは異なる場所から来ているようだ。

  「――常原さん、あなたもスタンドを……?」

傍らにいる常原に静かに話しかける。
さっきは聞きそびれてしまったので、改めて確認する。
以前、喫茶店で出会った時に、彼とは共通した部分があることが分かった。
それは外見などの目に見える部分ではなく、目には見えなくとも根元的な部分。
だから、スタンド使いという新たな共通点が見つかったことは、なんとなく嬉しく思えた。

419『〇〇〇をしよう!』:2017/04/05(水) 17:32:50
>>417(常原)

 アリゼ「一々声がでかいなっ、てめぇはっ!! こちとら、この家屋に
忍び込むのが目的だったって言うのに。あぁ、ったく滅茶苦茶だよ!!!」

 ?女「っ、ぉ、お静かにお静かに……雨だし周囲は無人だけど。家の中に
人がいたら、筒抜けですって……っ!」

 常原の謝罪に、同じぐらいには大きな怒鳴り声を彼女は返す。
銀髪の女性は、泣きそうな声で制する。
そうだ、思い返せば此処は敵?の本拠地だ。だいぶ大騒ぎを起こしているが
玄関の戸が開いたり、襲撃される気配は今のところ家屋からは無い。
 無人なのだろうか……? 

>>418(小石川)

>そう受け取ってもよろしいですか?
 ?「……あぁ」

男は、片方の目だけを薄く開き。小石川の問いかけに簡潔に肯定する。
 本当に寡黙な男だ。敵意は今のところ全員に抱いてないようだが、横脇で
僅かに浮遊して佇む背丈と同じ大きさの鋼のスタンドは、同じ材質の鋼すらも
一刀両断に分かれてしまうだろうと言う、無言の説得力を秘めていた。
 もし、この男が本気でそのスタンドを振りかざせば。この場にいる全員すべて
無事にすみはしない……貴方はそんな予感も抱けた。

>>417-418(ALL)

 ザーーーアアアアアァァ!!!

雨は豪雨だ。
 ベティ「どうどう、お馬さん ってね。ひとまずさぁ アリゼ。
あんたの、その万能のスタンドで扉を開いてくれよ。ねぇ?」

アリゼ「……ちっ、何が悲しくて。私が『アリーナの犬』に命令
されなくちゃいけないんだよ」

 アリーナの犬。そう呼ばれ、少しだけ褐色の女性は硬直して
そして鋭い笑みと目線で話を続ける。

ベティ「……ふーん? 自信ないのかい、十数件の窃盗に
通じてる、コソ泥猫ちゃんがさぁ」

 雨の所為だけではない、またもや重い空気が包んでくる。

 アリゼ「窒息させてやろうか、この真っ赤なワン公。
……ちっ、いいよ。やってやる、だけど邪魔だけはするなよ?
 私の目的は、この実体化スタンドが徘徊してる拠点にあるかも知れない『お宝』さ。
今まで何の兆候もない場所で、複数の実体化したスタンドを扱う奴が出た。
 供与者の可能性より、スタンドを発現するアイテムなどの事故って可能性が高い。
それを入手すれば高額でブラックマーケットって売られるしね」

 隠し通して突入するのも面倒だと、この状況を体験して判断したのか
饒舌にアリゼは今の面子に自分の目的を明かす。
今の時点での全員の目的は。

 ベティ→アリーナからの調査
 アルキス→上記と同じく調査?
 アリゼ→スタンド使いの犯罪者。
 あるかも知れないスタンドアイテムの奪取
 鋼の男→不明
 銀髪の気弱な女性→不明
 学生二人→巻き込まれ

……と、言う具合だ。

 アリゼ「……『ピンク・クリーム69』」

小さく息をついてから、アリゼは、そのスライム状のピンクなスタンドを
鍵穴へと伸ばした。錠前にピンクの粘液状のものが埋め込まれた後。
 僅かな時間と共に、その差し込まれた部分が固くなっていくのが分かる。

 ……カチッ。   ギィ   ィィ……。

 「……で? 誰が先に行く?」

 開錠され、扉は軋んで開く。屋内は電灯がついてないようで薄暗い。

誰ともなしに、そう声を上げた。

420常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/05(水) 21:17:33
>>418
 「俺は 俗に言う…俗に言うのか?……『スタンド能力者』、です!」
 「奥様もそうなのですね」

奇なる縁に少々驚く。
先日の邂逅といい、このご夫人とは何やら深い付き合いになりそうな予感がした。

>>417
 「『犬』?ワンちゃんは俺大好きです!!!!」
 「『猫』!ネコちゃんも俺大好きです!!!!!!!」
 
大声で喧嘩にガヤを入れておこう。
自分が道化になることで、喧嘩を白けさせる高等メイドテクニックだ!
あ、アリゼに突っ込みを貰ったけれど声量は下げない。
既に玄関前で多人数がひしめき合っているという状況。
俺の声量がなかろうと、静かに侵入など無理だろう。

「『粘液を自在な形状に操る能力』!それで『鍵』を作ったのですか!
 『不法侵入』し放題じゃあないですか羨ましいッ!!」


 > 「……で? 誰が先に行く?」

   ドタ ド ドタ
   
「お邪魔します! お邪魔いたします!!!!」
 
   「どなたかいらっしゃいませんか!!!」
   「『営業』しておられますか――ッ!!!!」


      ドタ シュッ ドタ  
                    ドタ 

   まっすぐ侵入。人を探す。

421小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/05(水) 22:34:51
>>419-420

  ――スタンドを発現させる道具……。

アリゼの言葉を聞き、静かに目を細めて物思いに耽る。
彼女の目的は自分にとっては意外なものだった。
てっきり、彼女も何処かから調査のために来ているものだと思っていた。

スタンドに関わる物品の入手。
それは要するに泥棒ということになる。
もちろん許されないことだ。

けれど、自分はアリゼのことを何も知らない。
もしかすると、彼女にも彼女なりの理由があるのかもしれない。
そうだとするなら、何も知らない自分が安易に口出しをすることは躊躇われる。

だからこそ、もう少し事情を把握した上で、自分なりの判断を下したい。
そのためには、『八百十一屋』に入ろうとする彼女達に同行する必要がある。
きっかけは偶然ではあるが、また非日常の世界に飛び込むことになりそうだった。

それに、詳しい素性が分からないのはアリゼだけではない。
他の面々――特に、先程のアルキスの反応が気にかかる。
個人的なことだが、これも確かめておきたかった。

  「常原さん――」

常原に声を掛けようとしたが、その前に彼は行ってしまった。
すぐ後を追いかけようとも思ったが、まだ名乗っていない相手がいることに気付いた。
まず、銀髪の女性に歩み寄り、軽く会釈する。

  「はじめまして。私は小石川文子という者です。
   よろしければ、お名前を教えていただけますか?」

彼女の返答を聞いたら、今度は二人の学生に近付いていく。
今までの様子から見ると、彼らは自分達と同じような境遇らしい。
それを考えると、なんとなく親近感のようなものを感じられた。

  「――こんにちは。私は小石川文子です。あなた達のお名前は?」

同じように頭を下げて挨拶し、名前を聞く。
その服装から、彼らが清月学園の学生であることは分かっている。
この二人もスタンド使いなのだろうか――?

422『〇〇〇をしよう!』:2017/04/07(金) 08:43:03
>>420(常原)

犬猫大好き!!!!!!!!!!!
 貴方の盛大なガヤに、アリゼとベティは白けた目を向ける。
流石はメイドテクニック。貴方は、自分に対して芥程残ってる好感が
全て燃やし尽くされる代わりに、今の険悪な空気が消えた事を実感出来る。

> 『粘液を自在な形状に操る能力』!それで『鍵』を作ったのですか!
> 『不法侵入』し放題じゃあないですか羨ましいッ!!

   ――パコーン☆!!

貴方の側頭部を、先端を拳状にしたスライムが振りぬかれ。そして
 遅れて衝撃が走った。とは言っても女性の張り手ぐらいの力のようで
ヒリヒリするものも、特別な異常は貴方に生じない。

 アリゼ「うるっせっっ! 人の能力をベラベラ大声で言うな!!」

 尤もな答えである。


そして、貴方は風車へ向かって突っ込むドン・キホーテさながらに
勢いよく家屋へと浸入した。

 ……シーン

中は質素な、飲食店と言う感じで。奥の隅に調理場らしきもの、そして
周囲には人の座るテーブルと椅子が設けられている。階段はない

 ……        フワフワッッ

……? 奥のテーブルには、人影らしきものが見える。
 それと、何時しか貴方の顔の横で中で金魚らしきものが
泳いでるガラス玉が浮遊していた。
 これ以上、単独で前に進むのは危険だと報せたいのか。
 貴方の眼前でミツバチの求愛運動のように8の字で旋回している。

>>421(小石川)

シャラシャッシャッガリガリガリキュッッ!

 ?「――タマーラ・プラトーノヴナ・カルサヴィナのように、舞台は
激しく回っていく。この豪雨のように擡げられる逃れえない序章が
背中に迫ってくるのを、嗚呼 私は感ずるに至れない」

 色素の薄い黒目をした、黒髪の日本男性の学生は。先ほどから行ってる
メモ帳への執筆を止まる事を知らない。
それを、横にいる少しだけ不良っぽいピアスなりメッシュな髪型の
着崩した学生は、申し訳なさそうに彼の代わりと言う感じで返答した。

ヤジ「すんません、こいつ作家崩れって言うか。いっつも何かしら
面白そうな光景を目撃すると、それに対して小説のネタを書かずにいられない
癖があって……あ、名前はこいつ『小林 丈(たける)』です。
 ……で、俺もややこしいと思うけど小林です。……まぁ、俺の事は
渾名で『ヤジ』って言われてんで。ヤジちゃんとでも気軽に呼んでください」

ヤジ「……で、こいつはスタンド使いなんっすけど。俺は……まぁ『一般人』です。
あぁでも、ちょっとした事情でスタンドについての知識はあります。
 まぁ、そちらさんがスタンド使いでない人間が危険な巣窟につっこまない方が
懸命だって言いたい気持ちも、解りますが。
 まぁ……俺は、こいつとのコンビなんで。ある程度の危険は承知でも、ねぇ……」

親友として見過ごせないので、付いて行く。そう一般人のヤジは告げる。

ヤジ「で、あの変態メイドは突っ走っていったけど、大丈夫かよ……?
罠とかあったら……」
 そう、白けた目で入口に顔を向ける彼に。ようやく作業を一旦止めた
小林は、こう呟いた。

 小林「……大丈夫、彼には『護衛』をつけている。
…………奥には、人らしきものが見える。彼との距離は大体7、8メートル。
 ひとまず、私達が入るまでは引き留めておきます」

 ヤジ「おぉ! いいねぇジョー! 流石は俺とお前のコンビ『ジョジョ』だっ!
さりげなく書いてる間に、仕込みを終えてたとはなっ」

 小林に対し、ヤジは賛辞を上げている。どうやら……既に
スタンド使いの小林は常原の傍にスタンドを置いたようだ。

423『〇〇〇をしよう!』:2017/04/07(金) 08:43:37

>>420-421

アリゼ「あいつはっ、相当の馬鹿かっ!
おい、待て! くそっ、金目のもんがあっても手ぇ出すなよ!?」

 常原の突入、ナプキンを手にとる行為。
過敏に反応したのはアリゼだ。小さな罵りと共に同じ勢いで入口の中に消える。

アルキスも溜息を吐いて、僅かに小石川達に視線を走らせ中に入り。
銀髪の女性も、同じような動作で中へ入った。

ベティ「言っておくけど、あんた怪我人だし。無理して私達と同調しなくて良いよ?
そっちの二人もさ。此処から先は何が待ち受けてるか分からないんだから」

 見下してるとかではなく、本心からの忠告だろう。確かに修羅場を潜り抜けて
きた人間以外で、一般人やスタンド覚えたての人間は危険だし邪魔だ。

ヤジ「へっ、危険が怖くて冒険が出来ますかってんだ。
行くぜ、ジョー! 二人ならジョジョに並べる! 二人ならジョジョになれる!
 この入口こそ、俺達がジョジョの試練を超えれる最初のハードルって奴だぜ、なぁ!」

 ベティの言葉に受けて立つようにして、ヤジは勢いよく答えて入口へ向かう。
小林もペンとメモを胸に戻し。軽く小石川に会釈して、同じく前へ進む。

?「…………」

 最後に、鋼の男だけが残った。残った貴方を少し一瞥するも、関心薄いようすで
腕を組んで佇み、顔だけ家屋の入口に向ける。
貴方に対し特別用事があるから、と言うわけでない。
 多分、後続として他のメンバー以外の人間が入るか、それとも
立ち去るのかを見届けてから自分も中に入る気なのだろう。

424『〇〇〇をしよう!』:2017/04/07(金) 08:51:47
>>421(小石川)(失礼、銀髪の女性との描写を入れておきます。
 学生とのシーンの前で行われたと、補完しておいて下さい)

?「え、あ……こんにちわ。『天羽(あまば) すずり』です」

 女性は、貴方の挨拶に対し。僅かに驚きながらも丁重に挨拶返す。

天羽「え、えぇっと私も。上、と言うか同僚から話を聞いて。
けど、彼は他の仕事で時間が取れないので、私が代わりに……
 スタンドでの戦闘力は無いんで、今日は主に軽い偵察ぐらいで
引き上げる予定だったんでしたけど……目撃したのが、あの状況だったんで」

 はあ・・・、と彼女は大きくため息をついた。
確かに、最初の光景がアリゼと鋼の男の睨みあい。一触即発の事態だったと
言うのだから、彼女の心境も察せられる。

425常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/08(土) 23:29:55
>>422

 「フム、どなたのスタンドかは存じませぬが」
 「感謝いたします」

このスタンドに害意はない、という事は分かる。
後ろの誰かが、先走る俺に警告してくれるのだろう。


  「いささか先走りすぎましたね…」 


ちょっと待つこととするか。
『ドリーム・ウィーバー』を発現、その手に『ハサミ』を発現しておきたい。
それと、奥の人影とやらを観察しておこう。

426小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/09(日) 00:12:13
>>422-424

  「ありがとうございます。お心遣いに感謝します。
  よく心に留めておきます」

ベティの忠告を聞き、素直に頭を下げる。
確かに彼女の言う通り、今の自分は片腕が使えない状態だ。
危険な場に踏み込んだ経験もほとんどない。

このまま雨が止むのを待っているのが賢明かもしれない。
しかし、自分にも理由はある。
それは盗みを働こうとするアリゼへの危惧でもあり、
先に入って行った常原を心配する気持ちであり、
謎めいたアルキスに対する気がかりでもあり、
この建物を放置することで出るかもしれない被害を防ぎたいという思いでもあった。

けれど、ここへ入るという選択が危険を孕んでいることは事実だ。
入るのであれば、そのリスクを覚悟した上で入らなければならないだろう。
アリゼ、アルキス、すずり、ベティ、小林とヤジを見送った後、静かに視線を動かす。

  ――彼は一体……。

視線の先にいるのは『鋼の男』だ。
自分も彼と同じく『刃物のスタンド』を持っている。
しかし、彼のスタンドは『スーサイド・ライフ』とは違い、雄々しく力強い印象がある。
大きさも威圧感も桁違いだ。
そして、おそらくは、その威力も――。

けれど、気になるのは彼のスタンドよりも、彼自身のことだった。
アリゼが物取りだと分かったにも関わらず、彼は剣を収めた。
つまり、彼にとって、物取りかどうかは問題ではなかったことになる。
確かなことは、アリゼは彼が思っていたような人間ではなかったということだ。
それでは、彼はアリゼのことを何だと思っていたのだろうか?

  「――はじめまして。既にご存知かもしれませんが、私は小石川文子という者です」

  「もしよろしければ、あなたのお名前を教えていただけませんか?」

  「ずっと『あなた』と呼ぶのも区別がしづらくて不便ですから」

そう言って『鋼の男』に微笑みかける。
彼が答えてくれてもくれなくてもいい。
挨拶が済んだら、自分も扉の前に立つ。

     スラァァァァァ―――z____

そして――左手に『スーサイド・ライフ』を発現する。
続いて、それを右手に持ち替える。

     ズブシュッ!

           フワリ・・・

そのまま『スーサイド・ライフ』の刃を右目に突き刺す。
料理の下ごしらえをする料理人のような鮮やかさで眼球を摘出し、背後に浮遊させる。
不測の事態に備えるため、前後を同時に視認することで死角を減らす

また、帽子の角度を傾けて、右の眼窩が隠れるようにしておく。
片目が欠損したグロテスクな顔を見せて、先に入った面々を驚かせたくなかった。
準備が整ったら、家屋の中へ足を踏み入れる。

427『〇〇〇をしよう!』:2017/04/09(日) 19:44:52
>>425(常原)

貴方、『常原』は傍らに可愛らしい人形のような姿である『ドリーム・ウィーバー』を
発現させ、裁縫にも使用出来るハサミを携帯する。
 制止した事で、意図が伝わった事を理解したのか。浮遊する小さなガラス玉の
スタンドは少し貴方に離れ机の死角に潜り込んでいく、偵察するのだろう。
 それと同時で、後ろから複数の足音が聞こえる。他のメンバーだ。

 アリゼ「ったく、罠があって大怪我しても自業自得だぞ。
……てか、すんごぃ似合わないヴィジョンが見えるんだけど……え? え??」

小さく罵りつつ、彼女を先導にして他のスタンド使い達も他の場所に視線を向けて
周囲に警戒を帯びながら中に入ってくる。
 強烈な貴方のインパクトとスタンドの像の印象が合致しなかったのか、彼女は
何度も往復して、貴方とドリーム・ウィーパーを見直し、凝視した。

>>426(小石川)

 >あなたのお名前を教えていただけませんか?
 貴方『小石川』は、微笑みつつ人当たりの良い態度で接する。
最初、鋼の男は言葉を発さなかった。沈黙は長く、貴方は自分の質問が
黙殺されたと思うかも知れない長い間の後。
          「――『アイアン・セイヴィアー 』」
 そう、ぽつりと。感情をのせない無機質な声で述べた。
人の名、と言うよりは自分の使用するスタンドの名前であろう。
 だが、そう告げる雰囲気は。何と表現すれば良いか分からずも
二の句を継がせない静かな迫力が彼にはあった。

 ……貴方は、スタンドで眼球を摘出させ背後の守りにする。
後ろには、『アイアン・セイヴィアー』が控え。背後に意識を集中させ
貴方と最低限のマナーを守る距離を空けつつ立つ。
 豪雨が外の視界と音を妨げる以外で家屋の外側で異常は今のところない。
帽子で顔を隠し、中へと入っていく。小林とヤジが前方に見え、軽く
貴方に視線を向けるも、すぐ他の場所に意識を注ぐ。

 『アイアン・セイヴィアー』が中に入って来るのが確認出来る。
彼は慎重な態度を崩さず、鋭い視線でドアの前に立ち左右を確認し
そして、完全に体が入ると同時に……

             ――バタンッッ

 ドアが、完全に……誰かの手を借りず勝手に閉じた。

428『〇〇〇をしよう!』:2017/04/09(日) 20:03:40
>>425-426

――バタンッ!!    ――ドンッッ!!
扉の強めに閉まる音、それと強い打撃音。
 
 天羽「!? きゃっ  ぇ、今のって後ろの……」

アリゼ「ちっ、あんの野郎でかい音出して何を……いやっ!」

 常原が何か反応する前に、アリゼは舌打ちと共に出入り口に駆ける。

アルキス「……あの奥の奴の仕業か?」

ベティ「十中八九な。最大に阿呆か……あとは最悪に手に負えない使い手だろうさ
この人数のスタンド使い相手に。閉じ込めて殺(や)り合おうってんだからね……」

それと同時でアルキスとベティが常原と同じ立ち位置に移動する。
 彼らは、どうやら扉が閉めた行動が奥にいる敵? によって行われたと
瞬時に察して前衛に立って戦う気である事が伺えた。
 
小石川が目にしたのは、扉が閉まると同時に『アイアン・セイヴィアー』が
反射的に扉に対し、短長靴で鋭いキックを見合う場面だった。
 ――ドンッ。  ――グンッ……ッ!!!
 「………………っ」
 『アイアン・セイヴィアー』が、その無表情な顔の眉間を僅かに片方下げて
貴方に近い場所に勢いで後退する。それに入れ替わるように、アリゼが現れる。
 「ちっ、幽閉しようってか。ピンク・クリー……」
 そう、彼女がスライム状のスタンドを鍵穴向けて伸ばそうとした矢先。
アイアン・セイヴィアーは片手でその行動を制した。
 アリゼ「何だよっ!?」
セイヴィアー「……無駄だ。……『反射』する」
 
 その言葉に、アリゼは何? と小さく呟いたあとスタンドを下げた。
小石川には、アイアン・セイヴィアーが何事もないように傍目は見えつつも
軽く腹部に、その手を当てたのが見て取れた。
 扉に対して攻撃、何かすれば『自分に反ってくる』……。


         ―――ふふふ……来たわね。

その時、背後の奥より全員が耳にした。女性の声だ……そんなに若くもないが
年老いてもない。愉悦を含んだ声である。

429『〇〇〇をしよう!』:2017/04/09(日) 20:15:51
>>425-426

  
        ――ゴ ゴ ゴ ゴ
           ゴ ゴ ゴ ゴ・・・

 ?「……よく、これ程の大多数で来てくれたわねぇ……嬉しいわぁ。
私の能力で、スタンドを広範囲に飛ばし他のスタンド使い達の注意を惹く。
 そのお陰、こんなに蜘蛛の巣にかかるように皆さん来てくれた。
 ふ、ふふふふふっ。
思い通りに物事が進むのって、こんなに素晴らしい事なのねぇ……!」

 謎の女だ。フードで顔を隠した女性は常原から見て軽く歩いてきて
4、5メートル程の距離のある場所までゆったり歩いてくる。
 スタンドを発現してる様子はない。だが、まるで貴方達の敵意や警戒にも
意を介してないようで、堂々とした空気を身に纏っている。

 ベティ「……ほぅ、全部あんたの思い通りってわけ?
そりゃあ、こちとら面白くない話だね」
アルキス「余裕そうだな。既に能力を作動していると言うわけか?」

 前衛の二人は、スタンドを未だ出さない。ヴィジョンが無いと言うよりは
相手の出方から直ぐ移れる自信と、敵に手札を見せない意図からだ。

 アイアン・セイヴィアーやアリゼも前へ進んでいく。どちらも
スタンドを構えてる。天羽は狼狽えつつ小石川達最後尾に距離を置く。
 小林達は、ヤジのほうは懐からスリングショットらしきものを出している。

 全員が、全員。次の彼女(敵)の動きに注視して警戒している……!
この一触即発な事態は、次の何かしらの種火で大きくこの状況が動くであろう。

430常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/10(月) 23:53:14
>>427
「でも通路に『罠』はありませんでした!」
「安心してこちらに来てください!!!!!」

>似合わない
  「なんですと!!!??!?こう見えて裁縫得意なんです俺!」
  「メイド服も俺の手製なんです―ッ!!!!」

 >>428-429
  「……そ…そんな
   …誘い込まれたというわけですか…つまり我々は…」


露骨に怪しい雰囲気を出すことで、職業スタンド使いの連中が集まっている。
更に俺含む4人の一般スタンド使いが、特有の『引力』にて引き寄せられてしまった。
この場所そのものが『罠』だった。フードの女性の思うツボ。
誰も寄り付かぬ店に人が集まり、退店不可能の状況が出来上がった。となれば女性の狙いは……


  「……『何か』お買い物をせねば出れないんですね!!!!」
  「けっきょくどんなお店なんです!!??!?ここ!!!!!!」 


たぶん『スタンドが強くなる八百十一万円のツボ』とか、
そーいう風な物を買わないと出してもらえないとかでしょうか!?!?
…と、常原は暢気に思った。

431小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/11(火) 00:06:11
>>427-429

  「……ありがとうございます」

彼が告げた名前は、自分の予想していたようなものではなかった。
『アイアン・セイヴィアー』という名は彼自身の名前とは思えない。
確かに気にはなるが――これ以上は聞かないことにした。

彼の放つ雰囲気から、きっと何かしら事情があると察したからだ。
それに配慮して、これ以上踏み込むことはしないつもりだった。
もっとも、尋ねたとしても答えてはくれないだろう。

  バタンッ!!    ドンッッ!!

独りでに閉じられた扉。
そして、扉に蹴りを叩きつけた『アイアン・セイヴィアー』。
振り返る必要もなく、切り離した『目』を通して、それらの光景を目撃した。

  「――大丈夫ですか……?」

『アイアン・セイヴィアー』に短く声を掛ける。
今しがた彼が言った『反射』によるものだろう。
大きなダメージではないと思いたいが、それでも少し心配だった。
しかし、そのことだけを考えることもできなかった。
謎めいた響きを持つ女性の声が聞こえてきたからだ。

       スッ・・・

謎の女性から目を離さないようにしながら、少し横に動く。
手元を隠すことで、今から行う行動を見られないようにするためだ。
まず、『スーサイド・ライフ』で両手の『小指』を切り落とす。
そして、切り離した2本の『小指』を、喪服のポケット内(左右に1本ずつ)に移動させる。
背後に配置している『目』は、その位置に留まったままでグルリと回転し、
目の前の女性以外に誰かが潜んでいる気配がないか確認する。

  「思い通り……とは、どういうことでしょう。どうか説明していただけませんか?
   あなたの予定では――これから私達はどうなることになっているのか、を……」

フードの女性に『目的』について問い掛ける。
けれども、閉じ込められたことから考えると、あまり良い答えは期待できそうにない。
『スーサイド・ライフ』を握り締めながら、フードの女性の返答を待つ。

今、一番近くにいるのは天羽すずりだ。
聞いたところによると、彼女のスタンドは戦闘能力は薄いらしい。
だから、もし彼女に危害が及ぶようなら、自分が盾になるつもりでいる……。

432『〇〇〇をしよう!』:2017/04/11(火) 22:06:51
>>430-431

 二人は他の者に考えは異なるものの声をかけたが、緊迫した空気が
彼、彼女らの返答を黙殺した。

常原は買い物をすれば良いのかと、真剣にボケを繰り出す。
最悪の状況も考え、小石川は自分のスタンドで肉体を分かれて警戒する。

 全員が全員、謎の女を注視している。彼女は不気味な笑みを口元に浮かべている。

  ――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・!!

 ?「ふふふ…お買い物なんかではない。そんなものじゃね
この時を、どれ程待ち望んでいたか。
 私の可愛いスタンド達によって、既に準備は仕上がった。あとは
『適した人数』だけだった。そして、嗚呼 こんなに大多数。胸が不覚にも高鳴る!
 今こそ、待ち望んでいた時  ああ  そうよ!!!
 このように多くのっ、我が領域に踏み入れる資格のある人間が集まった瞬間に
スタンドは完成され、動き出す  そう   今こそ!!!!!


 パンッ!!!

天井にあった照明が光る、辺り一面の闇が切り払われ そして……

433『合コンをしよう!』:2017/04/11(火) 22:07:35
>>430-431

*     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   合コンよォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +
     〈_} )   |
        /    ! +    。     +    +     *
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
――――――――――――


 首謀者以外の面子『………………………は?』


謎の女は、フードを脱ぎ捨て。カジュアルなドレスを身に包み、その衣装には
似合わないガッツポーズを繰り出した。
               

              時が止まった

434常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/11(火) 22:53:08
>>432-433

  「な…なん」
 
    「だと………」


意外ッ!それは『合コン』!
異性が複数集まり対面し、互いに食事や会話を楽しむ催し!

 「この女……なぜ突然そのような……!?!?」
   「頭がおかしい… イカれている…そうとしか思えないぞ俺は…!!!」

       ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
 

これには、出会う人すべてをご主人と心掛ける常原もさすがに動揺!
礼節を怠ることの無いメイド男常原の口から『敬語』が消える!!

  「あ、あは…そ…そうだ…  『給仕』をしますよ……!!
    そう、だ、だって俺、メイド!!メイドですから……!!」
 
    「…という訳で俺はキッチンに行ってきます!!!」
     「みなさん頑張ってください!!!!!!!!」


 なので厨房に逃げ……料理をとりに行こう。
 奥のそれっぽい所を目指し全力で走る。

435小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/11(火) 23:55:40
>>432-433

  「……え?」

まともな反応をすることもできず、ただ呆然とする。
あまりにも予想外の返答に、思わず『スーサイド・ライフ』を落としそうになった。
なんとか現状を理解しようと、頭の中を整理する。

『合コン』――その言葉の意味自体は知識としては知っていた。
おおよそ同数の男女が集まって飲食や会話その他を楽しむ催しだと理解している。
この謎の女性の言葉が本気ならば、ここが『会場』ということなのだろう。

偶然にも、この場にいる面々の男性と女性の比率は同じ。
謎の女性にとっては、確かに『メンバーは揃った』と言えるのかもしれない。
しかし、それでも疑問は尽きることなく次から次へ湧いてくる。

  ――なぜ、ここで?

  ――なぜ、今?

  ――なぜ、自分達が?

混乱する頭の中で疑問が渦を巻く。
ほんの少しでも気を抜けば、その渦の中心に飲み込まれてしまいそうだ。
それでも、必死に気持ちを落ち着かせながら、躊躇いがちに口を開く。

  「――あの……差し支えなければ、教えていただけますか?
   そもそも、何故やろうと思われたのでしょう?
   その……『合コン』を……」

質問したいことは沢山あった。
しかし、どうにも頭が回らない。
今の自分には、この一つの質問をするだけで精一杯だった。

436『合コンをしよう!』:2017/04/12(水) 17:20:28
>>434(常原)

 女の正気を疑う常原。当然の反応だ 誰だってそー思う 俺だってそー思う。
貴方は自身の職務を全うせんと、まっしぐらに逃げるんだよぉーと言うフォームで
キッチンへ向かおうとする!!
 
 シュッ   ガチ……っ゛
  
  ゴゴゴゴゴゴゴッッ!!

 だが……『背中からしがみ付かれた』!
まるで、瞬間移動のように。いや、瞬間移動なのか?
 貴方と女は、ある程度の距離があったにも関わらず。それを屁ともせず
脇に手を入れて、貴方のちく……乳輪に手を這わせ、そして残る手は貴方の
お尻を揉み解すように這っている! 耳元で荒い息遣いが聞こえた。

 「ん〜〜〜ふっふ。貴方ぁ……良い臀部をしてるわね。ディ・モールト
ディ・モールト ベネな臀部だわぁっ!」

 貴方のケツの危機と引き換えに分かる事がある。
真近で観察した所この女、結構な厚化粧だ。少なくとも20代ではない
30手前か、前半だ。

>>435(小石川)
視界の中で脱兎の勢いで台所に向かう常原。
 そして、その瞬間に謎の女はその立ち位置からパッと消失して
パッと常原の背中に密着して如何わしい体勢に入っていた。

 貴方は全員の今の心中を代弁するように質疑を行う。

?「ふぅ……そうね、何処から話せばいいのかしら。
 そうね、あれは半年前。父が亡くなった時だった」

 この淀んだ時空間で、僅かに真面目な空気が戻る光明を携えて
女の昔語りが始まる。

437『合コンをしよう!』:2017/04/12(水) 17:33:00
>>436続き

 ――半年前、父は患っていた病気で亡くなった。
母を十年程まえに無くして、男手一つで父は私の事を育ててくれたわ。
 むろん、その生活は完璧とは言い難かったわ。
家事や炊事だって母と比べれば見劣りする、それでも父は精一杯私に
愛情を注いでくれていた事は理解していた。
 そんな父を、自分なりに背中から支え。そしてこの世から去る前にこう言い残したわ。
もう、俺の事を気にせず。お前は自分の夢に向かって胸をはって生きなさいってね。
 私は、最後に微笑む父に涙を流しながら決意したわ。


 「――よし、一発合同コンパでこましたる。ってね!!!」


ヤジ「お前は一体何を言っているんだ(震え声)」


 女の回答に、一般人は酷く老け込んだ声でツッコミを挟む。
他メンバーは未だ硬直してる。いや、一人だけ動きを見せた男がいる。


  ――ギン゛ッ――ッ

 アイアン・セイヴィアー『……………』

剣状の鋼を構える男は、前に踏み出す。その眼光は鋭く謎の女の言葉に対し
顔色変える事なく向けられている。

   『………スゥ……』

 鋼の剣は、上段から降りぬかれる体勢に移っていく。

438常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/12(水) 21:34:05
>>436
「なッ!?…あはぁーん……いけません…!!」
 
 「パーティで、一介のメイドに手を出すなどと…!…あふぅん……!!」
 「あァ――……いけませんよ…!…マダム…
  …これでは禁断の関係……!!!!」


( 常原はそのあたりが性感帯であった。)



  >>437(なんか長話)

  「…そのような事情が!!!」
  「うう…うおおおおおおん!!」

    ボロ  ボロ
          ボロ
     
話の雰囲気に流され涙する。

と、その時、
>鋼の剣は、上段から降りぬかれる体勢に移っていく。

これはいけない。パーティで刃傷沙汰はご法度である。
乳首をオモチャにしている謎の女性を、脇に突き飛ばす。
自分も横っ跳びで回避。

439小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/12(水) 23:09:29
>>436-437

  「……」

  「……」

  「……」

しばらく無言のままで、この女性の話に耳を傾ける。
聞き終えると、自分はどうすべきかを考え始めた。
あくまで個人的な感覚ではあるけれど、彼女の話は全くの偽りとは思えない。

こんな大掛かりなことをしているということが、それを裏付けているように思える。
そして、父とのやり取りは、自分が交わした夫とのやり取りを思い起こさせた。
やがて――いくらかの逡巡の後に自身の行動を決定する。

  「……あなたの夢のために――」

  「あなたがお父さんと約束した夢のために――必要なことなんですね?」

              ・  ・  ・ ・  ・ ・  ・
  「もし、そうなら――お 手 伝 い し ま す」

悩みを抱えている人間の力になりたいという自身の性質。
そして、彼女の境遇に同情する気持ち。
その二つの要因が重なり、一つの言葉となって発せられていた。

ただ――そう言いながらも、頭の中は未だに酷く混乱していた。
そのために思考力が鈍っていたことは否定できない。
もし、この時の自分の言動を後になって振り返ってみたとしたら、
疑問を覚えることになっていたかもしれない。

しかし、今の自分は、この場を覆い尽くす独特の雰囲気に圧倒されてしまっていた。
この『異様』とも言える特有の空気の中で、普段通りの判断力を保つことは難しい。
今この時において、確かなことはそれだけだった……。

そんな折、『アイアン・セイヴィアー』がスタンドを振り翳す光景が視界に入った。
謎の女性の味方をする――という訳ではないが、これは止めなければいけない。
確かに彼女は、彼女自身の目的のために、自分達を閉じ込めている。
けれども、あの鋼の剣で攻撃されなければならない程の悪人でもない。
ここで攻撃したら、それこそ取り返しのつかない結末になりかねない。

     ザッ

  「――待って下さい!
   あなたが彼女を危険視する気持ちも……理解できます……。
   ですが、穏便に解決できる可能性も、まだ残っているのではないでしょうか……」

  「もし力による解決が必要になった時は、微力ながら私も助力するつもりです。
   ですから――どうか……どうか、ここは剣を収めていただけませんか……?
    お願いします……!」

『アイアン・セイヴィアー』の正面に立ち、彼の瞳を見つめて懇願する。
その右手には、先程落としかけた『スーサイド・ライフ』が握られている。
『剣』と『ナイフ』の対峙――もしかすると傍目には、そう見えるかもしれない。

440『合コンをしよう!』:2017/04/13(木) 22:19:38
>>438-439

(小石川)

貴方は謎の女の言葉に、まだ多くの混乱を秘めながらも共感の声をあげる。

ヤジ「え゛、大丈夫……無理してない?」

天羽「怒っても良いと思いますよ……これに関しては」

ほぼ初対面の、すぐ近くにいた二人に貴方のその過剰に近い優しさは
心配に思われたのか、そう声をかけられた。

アイアン・セイヴィアー『………………』

 小石川は、謎の女と彼の前に立ちはだかり説得を行う。
返答はしないものの貴方の言葉を聞く冷静さはあるようで、持ってるナイフに
対し意識を彼は払わない。歩みを止めて、その目に自分の姿を映す。

 アイアン・セイヴィアー『………………』

 僅かに、その目は謎の女を一瞥すると。腕を組んで一歩、その足は後ろへ下がった。
剣状の鋼は背中に再度くっつく位置に戻っていく。
 どうやら、考えは改めてくれたようだ……。


(常原)

 ドンッ。

女?「あいたぁー」

 アイアン・セイヴィアーの剣呑な様子と自分の貞操も相まって
名も不明な首謀者を突き飛ばす。間延びした声と共に倒れる女性。

 ?「いったいわねー。今のって攻撃?
…………うーん、いや守ってくれたって解釈するべきかしらぁ?
 うふふふっ、危ないって突き飛ばされるシチュエーションって良いわよねぇ。
気分が良いし『ペナルティ』は今は良いわ。それよりも、パーティを始めないと」

 寝っ転がったままだが、女は余裕を保ったままだ。そして叫ぶように号令をした。

         ?「――スキャーレムs  gather(集まれ)!!!」

              『Yes,my lord!!!!!』
 
 ゾロゾロゾロゾロッ!!

 ベティ「! 話で聞いてた実体化スタンドか」
アルキス「多いな。10……それ以上か?」

 キッチンのほう、そしてトイレの方面。それ等から現れたのは
普通の人と何ら変わりない、特色として無駄にキラキラとした爽やかさを帯びた男性ばかり
模した十数人が貴方達を囲むようにしてワラワラと出てきた。
 

 ?「それじゃーさっそく『合コン』を始めるわよぉーーー!!
さぁ、全員席について! 自己紹介しなさい!! 何が面白い一発芸を
最初に披露しても良いわよっ! 私の好感度がアップするわっ」

 勝手な事をほざきながら、集団で座れる長テーブルの真ん中へ
他の男性のスタンドを女王様のように振る舞い率いつつ座る。
 
 常原、小石川のほうにも爽やかな青年の姿形したスタンドが近づく。
メニュー表をもっており、ごく平均的な居酒屋やチェーンのレストランにある
料理が書かれている。お飲み物は何にしますか? と、訊かれる。
 他のメンバーも同じようにスタンドが聞いている……。

441常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/13(木) 23:09:50
>>440
 「え、えェと俺、仕事中のお酒は……」

…『ペナルティ』。物騒な言葉だ。
女の意味不明な提案に惑わされてはいたが、
我々は彼女の『支配下』にあるという事を思い出す。
密室。群体型スタンド。謎の瞬間移動。
今の間は提案に従うのが吉だろう。何をされるか分かった物ではない。
メイドの心構えを引きずり過ぎるのは良くない。

   「……生ビール一杯、頂きます!!!!」
 
   「(小声で)しかし、何とも煌びやかな…趣味の悪い給仕です!」
 
皆が座り終わったら、長机の『男の席』(家政婦とはいえ当然だよな)、通路側に座る。
箸とおしぼりがあるなら全員に配っておこう。デキるメイドとしてアピールしなきゃ。
 
     「『常原ヤマト』」  

     「24歳、家政婦です」
     「今日は頑張っちゃいますよ!!!!!!!!」

442小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/14(金) 10:35:51
>>440

  「……感謝します」

自分の話が通じたことを感じて胸を撫で下ろす。
それと同時に、安心したことによって、ふと冷静さが戻ってきた。
『アイアン・セイヴィアー』の前に飛び出す直前に、
ヤジと天羽から言われた言葉が脳裏で繰り返される。

続いて、その前に自分が発言した内容を頭の中で反芻する。
もしかすると――改めて考えてみると、これはおかしなことなのだろうか?
二人が自分に掛けてくれた言葉を思い直すと、そんな風にも思えてくる。

自分は間違っていたのだろうか?
しかし、今になって参加を断ることはできない。
それでは約束を破ることになってしまう。

やはり――ここは参加することにしよう。
静かな葛藤の末に、改めてそう決心した。
それに、これで一つの事件が穏便に解決するというのなら、それは何よりだろう。

  「あれが……人型実体化スタンド。
   本当に人間そっくり……」

一斉に現れたスタンドの群れを見て、少し前に見たスタンドを思い出す。
人間そっくりという所は、あの少女のスタンドと似ている。
そして、複数体が存在するという点では、また別のスタンドとも共通する。

けれど、それらの経験は、ここでは一旦忘れよう。
このスタンドに関しては、まだ何も分かっていない。
本体である謎の女性と併せて、このスタンド達も謎だらけなのだから。

  ――警戒されないように『指』は戻すとして……。
     『目』は……残しておくべきなのかしら……。

思案しつつ、テーブルにつく前に以下のことを実行する。

まず、切り落としていた2本の『指』は元通りくっつけておく。
しかし、『目』は分離させた状態で残しておき、
テーブル全体が見渡せるような位置に移動させる。
その際は何かの陰になるような位置に配置して、
できるだけ見つからないようにしておきたい。

肝心の『スーサイド・ライフ』自体は――
解除する訳にはいかないので、そのまま持っておくことにする。

  「――シャンパンを……」

席に座ってメニューに軽く目を通し、少し考えてから注文する。
こういった場では、やはりアルコール類を頼むべきなのだろうか?
知識としては知っていても、こうした催しは縁がなかったので内心戸惑っていた。

  「小石川文子と申します……。年齢は28歳。
   星座は天秤座。血液型はA型です」

  「それから――すみませんが、少し『手』を貸していただけませんか?
   本当は自分の手を使いたいのですけど、
   ご覧の通り片手が動かせないものですから……」

爽やかな青年のスタンドに、そう言って頼む。

  「手の甲を上にして、テーブルの上に乗せてもらいたいんです。
   できるだけ指と指の間を大きく開くようにして……」

彼が応じてくれたなら、謎の女性の要求した通り、ささやかな『芸』を始める。

     ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ッ ! !

高速かつ精密なナイフ捌きを駆使して、
青年スタンドの手の甲の上で『スーサイド・ライフ』を何度も往復させながら、
指と指の間に素早く刃を突き立てる。

  「……お粗末さまでした」

『芸』を終えたら、軽く頭を下げる。
今の所の役目は果たした『スーサイド・ライフ』は、とりあえずバッグの中に入れておく。
もし、青年スタンドから『芸』の手伝いが得られなかったなら、
『芸』を披露するのはやめておくことにする。

443小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/14(金) 19:52:27
>>442

もし、青年スタンドから『芸』の手伝いが得られなかったら、
あまり気は進まないが他の人に代わりをしてもらうことにする。

444『合コンをしよう!』:2017/04/14(金) 23:49:24
>>441-442(ALL)

?「ふんふーん♪ そうそうっ、男だったら生ぐらい最初にグイッと飲まないと。
気が利くじゃない、そう言うところも私的にポイント高いわよっ。
 ハウスキーパーねぇ……恰好はともかく、体つきは合格点よねぇ。ふふふふ……♬」

常原の、メイドとしての所作に機嫌よく受け答える。そして、貴方を見る目つきは
何処となく獲物を見る野性的だった。

>少し『手』を貸していただけませんか?

スタンド「えぇ、お客様の仰せのままに」

 爽やかな、女性受けする笑顔でスタンドの男は小石川の望み通りの行動をする。
見れば見る程、まるで女性向け漫画の男が現実に飛び出してきたような姿形だ。
首謀者の欲望が、ある程度反映されてるのかも知れない。
 
 >ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ッ ! !

?「へぇ〜っ、すごいわね。まぁ、私には及ばずだけどぉー」

小石川の行う芸にも、僅かにだが感心の声はあげる。だが、スタンドでの
能力である事も踏まえてか、そこまでの反応でもない。


常原は生ビールを。小石川はシャンパンを頼む。
ベティはワインを頼み、アルキスはブランデーだった。
 天羽はリキュール、アリゼはカクテル。
アイアン・セイヴァーは何も頼まず閉口している。
 小林は驚く事にスピリタスを頼んでおり、ヤジはそれに対し
死ぬ気か? とツッコミつつも、止める事なく常原と同じく
ビールを注文するようだった……ノンアルコールのものだが。

アイアン・セイヴァー以外の全員は、雨宿りした時に全員が述べた
名乗りのまま自己紹介を行った。
?「中々良いチョイスってとこかしらねっ。そっちの体格良いお兄さんが
全くもって無口なのが気になるけど……シャイなのねっ!
それじゃあ……飲み物が届く前に、みんなの夢など聞かせて貰おうかしらっ。
 合コンするなら、そう言う自分の理想を宣言するのって常識じゃないっ!?」

何が彼女にとっての常識が不明だが、酒を飲む前から自己の陶酔をしているらしい
首謀者は貴方達に、『夢』の話を強制してくる。
 話さずも、話しても。この意味あるのか甚だ疑問なパーティは進んでいく……。

小石川の『目』は、全員の丁度死角へと位置する柱へ移る。
 フワフワフワ……。
すると、そこで貴方は金魚らしき生物がビー玉程のガラスに入り込んで浮遊する
可笑しな物体に遭遇した。ガラス玉は、少しだけ小石川の目に対し反応するように「
動くも、それ以上の反応は示さない……。

今の席順だが。長いテーブルを真上から見て男性から
(ヤジ・小林・アルキス・常原・アイアンセイヴィアー)
(   天羽・小石川・ベティ・アリゼ)
首謀者は長テーブルの横。ヤジと天羽の方の位置に鎮座してる形だ。
 
?女「一人、どうやらこの合コンにお呼びでない人がいる見たいだけど。
それでも『八人』。まだ『四人』は余裕をもって入れるわねぇ。
ふふふふ、ふふふふ♬」

 首謀者は、とても上機嫌だ。

445常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/15(土) 00:49:51
>>444
「夢!?」

それならば無いこともない。


「えっと!!!!!!
 まず部屋は散らかっていて!ご飯は作れない、というか掃除洗濯その他の家事全般が出来なく!!
朝は起きれない!!放っておけば死んでしまいそうな!!
俺のことを大事に雇ってくれる、そんなご主人様を見つける!!!
無職でも多忙でも構いません!!!」
「そんな人をお世話したい!!愛をもって守りたい!!俺!!!!」

まあそういう感じ。
好みの人のタイプ、そしてそのハードルが低いことを
暗に伝える高等メイド合コンテクニックだ!

446小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/15(土) 08:03:24
>>444-445

  ――私の『夢』……。

今は亡き『彼』の遺言を守り、この命を全うすること。
それが自分にとっての『夢』であり、何よりも大切なかけがえのない想い。
だからこそ、このような場で明かすことは躊躇われた。

  「……穏やかに暮らすことです」

少し考えて、当たり障りのない答えを口にした。
けれども、決して嘘ではない。
『暮らす』というのは、言い換えれば『生きる』ということなのだから。

  ――……?

そこで気付いた。
この謎の女性の自己紹介を聞いていない。
考えてみれば、まだ名前すら知らないのだ。

続けて『夢』に関する質問をしてきたことから見て、自分からは話してくれそうにない。
もしかすると、誰かが『あなたのことが知りたい』とでも言えば、
多少は情報が引き出せるかもしれない。
自分が言おうかとも考えたが、ふと思った。

そういえば、彼女は常原のことを気に入っているようだ。
自分が言うよりは彼の口から言ってもらった方が、話してもらえる見込みは多い。
どうにかして謎の女性に悟られることなく、それを常原に伝えられないだろうか……。

     チラリ

『彼女の素性を聞き出して欲しい』という意味を込めて、
常原に『アイコンタクト』を試みる。
まず常原に視線を向けてから、謎の女性に向かって視線を移動させる。
それを2、3回ほど繰り返す。
少なくとも、『謎の女性に対して常原に何かをして欲しい』という程度の意図は、
なんとか通じるはず……。
それ以上となると――彼の洞察力に託す他ない。

  ――『金魚』……。これは……スタンド?

切り離された『目』を通して、奇妙な『金魚』を目撃する。
おそらくは遠隔操作を主としたスタンドであろうことは想像できる。
音もなく浮遊している姿に、少しだけ『スーサイド・ライフ』との共通点を感じた。

ここにいるスタンド使いは、謎の女性を除いて8人。
アリゼ、アイアン・セイヴィアー、常原のスタンドは既に見ている。
つまり、ベティ、アルキス、天羽、小林の誰かのスタンドということになる。

多分、『金魚』の本体も同じようなことを考えていると思う。
いずれにせよ、敵ではないはず。
連携が必要になった場合のために、テーブルを観察すると共に、
『金魚』の動きも可能な限り把握しておきたい。

447『合コンをしよう!』:2017/04/15(土) 21:57:01
>>445-446(ALL)

ベティ「夢? あんまり考えた事ないが。アリーナのランキングの
上位に組み込めたらなぁって時折り考えるよ」
アルキス「……ある人の幸せを、これからも支えられれば、と」
天羽「ぇ、えぇっと、わ、私は……同僚の先輩に負けないぐらいの
優秀な、立派な人になりたいと」
アリゼ「夢? はっ、んなもん決まってるだろ。決して普通じゃ
手に入らないぐらいの金、ソレをつかみ取る事だね」
アイアンセイヴィアー「…………」

 腕を組んで、何も黙して語らない最後を覗き。目的あって来た者たちは答える。
小林は、少し考えてから著名な作家に並べられるような本を完成出来たら良いと答え……。

ヤジ「俺は……」
?女「あんたはいいや。興味ないし」
ヤジ「何で俺だけっ!??」
?女「だって、あんたスタンド使いでもなんでもないようだしぃ?
さっさと帰っていいわよ。そのほうが座席空くし」

 一般人に関して首謀者は、けんもほろろにバッサリ切った。

?女「ふぅ……ん。まぁ、良い夢なんじゃないの?
それが大事だって自分で思ってるんならねぇ。
 ……て言うかー? だんまりだとこっちもすこーし苛々なんだけど?」

常原、小石川も含めた全員の回答に対して彼女は淡泊に答えた。
誰かの回答に食指が動いてる様子はない。
 アイアン・セイヴィアーが先ほどから動かない事は、悪い意味で
彼女は反応しえたようだ。
 
 コトン。

目の前に注文された飲み物が運ばれてくる。
 ?女「それじゃあ、みんなーでぇぇぇぇぇぇ!!! かんぱーいっ!!!」

 『………………かんぱーい…………』

 普通のグラスに注いだ日本酒らしきもの片手に首謀者は乾杯の音頭をとる。
他の面子は、当たり前ながら力ない声で反復する。嫌々ながらも先ほど呟いた
『ペナルティ』を警戒して、表面上は形だけでも全員付き合う気のようだ。

448『合コンをしよう!』:2017/04/15(土) 22:15:32
>>447

?女「それじゃー、料理とかも好きに注文しちゃってねー♪
時間はたっぷりあるんだから……それと、私の能力の本領を今から……」

小林「あっ、すみません……つかぬ事を、お伺いしますが。
宜しければ、幹事である貴方の名前を教えて頂いても宜しいでしょうか?
 何分、このまま。そちら、と言う他人行儀で。この素敵な催しを続けるのは不憫かと」

丁寧な物腰を崩さずに、小石川が常原にアイコンタクトでの合図をする前に彼が先に動いた。

?女「んんっ? あー、そう言えば私ってば名乗りもしてなかったわよねぇ。
うふっ♡    ――『ジョアンヌ・ジョセフィーヌ・ジョルジュ』よぉーん♪」

 …………。

告げた名前が、余りにもなもので耳にした者達は一様に白けたり、どう贔屓目に見ても
良い感情を抱かない目つで日本人な顔の彼女を注視する。だが、小林だけは違ったようだった。

僅かに顔つきを変えて、ジョアンヌ? と繰り返す。そして、他の周りで動いてる
実体化スタンド達に顔を向けて、また女性に向き直る。
 そして、何やら得心を浮かべた顔でジョアンヌに軽く礼を告げた。

アルキス「知ってるのか?」

小林「えぇ、このジョアンヌさん。イラストレーターですよ、業界では有名ですね」

   ……BLの

アルキスの問いかけに、常原・小石川達の方に自然と向き直り説明する彼は
最後の部分だけは声に出さず口パクで伝えるのが見てとれた。

 スタンド達が、次に料理の注文で近寄って来た……。

449常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/16(日) 09:40:50
>>447-448
 「かんぱい!!!!!!!!!」
 嫌々参加する。声が大きいのは癖ゆえ。

>>446(小石川の、首謀者へ接触を図るようにとの合図)
     「はい!!!!わかりまし

>>448(小林の口パク、首謀者はBL作家である)
                   …………たぁ  …?」


おやおやおやおや。
そういう事か。俺の臀部を触る時の情熱に比べ、
自己紹介に対しては妙に冷めているなと思ったが、なるほど。
『ネタ探し』なのか?『特殊な性癖』なのか?
本人がだれかと『くっつく』気はなく、むしろ『他人のカップル成立』を眺めたいのか。
  いやいやいやいや
  待て待て待て待て
俺は『ノーマル』だ。
メイドという婦人職に俺は就いているが、
これはポリティカル・コレクトネス だとかそーいう概念の結果であり、…


      (小石川をチラっと見る)
      (小林をチラっと見る)



   「………分かりました……(沈痛な面持ち)」

 「あの…ジョアンヌ様…えっと…」
 「……『好みの男性のタイプ』とかは………」

この常原、皆のため人身御供となる所存。俺は誰と『くっつく』羽目になるのか?
見定めるために質問しておこう………。

450小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/16(日) 14:39:42
>>447-449

他の参加者達の語る夢は、自分にとってはそれぞれ興味深いものだった。
その中でも特に注意を引かれたのは、アルキスの話だ。
彼にも、誰か愛する人がいるのだろうかと思える。
もちろん詳しくは知らない。
けれど、どこか共感を覚えたのは確かだった。

そういえば――ここに入る前に彼が私の名前に反応していたことを思い出した。
それに関しても、まだ不明のままだ。
できれば、この事件が片付くまでには知っておきたい。
しかし、正面から尋ねたとしても答えてくれる雰囲気でもなかった。
あるいは、何かきっかけがあれば訊けるかもしれない。

           スゥッ……

常原から返ってきた言葉に対し、静かに目礼する。
幸いにも合図の意図は伝わったものの、
首謀者の女性に悟られないように、という部分は伝わらなかったようだ。
きっと、自分の伝え方が悪かったのだろう。
けれど、自分の送ったメッセージは結果的に必要がなくなった。
ただ、小林が教えてくれた内容は、今一つ腑に落ちない部分を含んでいた。

  「……?」

彼が声に出さずに伝えてくれたのは、絵の分野の名前だろうか?
それとも専門用語か何かかもしれない。
誰かに意味を訊いてみたい気持ちはあった。
しかし、もしかすると素人が軽々しく口に出すべきではない言葉なのかもしれない。
それを考慮に入れて、あえて質問するのはやめておいた。

  「……???」

常原の表情の変化の理由が分からず、頭上に疑問符が浮かぶ。
ともかく――彼はジョアンヌに質問をするようだ。
それを見守ることにする。
先程、ジョアンヌは『能力の本領』と言いかけていた。
おそらく、それもこれから教えてくれるのだろう。

  「――シーザーサラダをお願いします」

その脇で、スタンドに料理を注文する。
今の自分にとって、常原の心境は理解の外側にあった。
当然ながら、彼の気高い覚悟を推し量ることもできるはずがなかった。
注文した料理が来るまで、切り離している『目』を動かし、改めて室内全体を見渡す。
新しい発見がある可能性は低いが、何か見落としがないとも限らない。

451『合コンをしよう!』:2017/04/16(日) 22:36:16
>>449(常原)

>……『好みの男性のタイプ』とかは

ジョアンヌ「ん? そうねぇ、やっぱり清潔感のある事は大事よね。

けど、見た目とかそう言うの特に私は気にしないわよ。
 一番大事なのは、やっぱり一緒に居て安らぎを覚える事よ!」

ジョアンヌ「貴方も、此処で良いって思う子がいたら。メイドだの何だの
言い訳せずにアタックするべきよぉーん? 人生、恋に愛にストレートに
自分に素直にならなくちゃね!」

そう、常原の質問に返す。良い事を言ってるように思えるが……。

ジョアンヌ「まぁ、安心して! 私、バイだから何でもウェルカムよぉ!!!!
ヤマトちゃん!!! いまフリーなら安心して!!! 私、浮気とかも寛容で
愛人とかの関係でも全然気にしないしぃ!!!??」

全て、その良い事を言ってる感じも最後の宣言で台無しになった。

>>450(小石川)

アルキスに対する疑問が深まる。然しながら、この騒ぎの中では
落ち着いて話すのは難しい、機会を見出さねば。
 貴方は小林の口型の伝えた内容に疑問を浮かべる。
内容を推し量る事は出来ないものの、辺りを観察すれば
小林の口の動きを位置的に読みとる事が出来ないヤジと天羽を除いた
先ほどから一ミリも表情を無から変えないアイアン・セイヴァーを除き
少しばかり引き攣った顔になる事は確認出来た。

 シーザーサラダを注文する。他のメンバーも、アリゼなどは焼き鳥などを注文し
酒のつまみを注文し始める。アイアン・セイヴィアーは平常運転で沈黙を貫いたままだ。

452『合コンをしよう!』:2017/04/16(日) 22:36:58
>>448-450

料理の注文を聞いたスタンド達が厨房へと入っていく。因みに現在の間取を
簡単に表すと、こういった具合だ。

□□☆□□    ☆トイレ
■□□□〇    ■食堂スペース
■□□□□    〇厨房
□□★□□    ★出入り口


「すんげぇ名前……ジョセフィーヌって、おま」
 
「ペンネームだった筈だよ、本名は確か……」

呆れた声をあげるヤジに、小林がスマホを取り出す。だが、彼がそのスマホを
スライドしてネットにアクセスする前に。

 キィ……ン。   パッ。

「はーい、御免ねー? だめだーめ💛
女の子の秘密にしたい事を軽々しく暴こうとするのはねー」

 スマホは、軽く光ると共に。ジョアンヌの手に何時の間にか転移する。
口調は未だ優しいものの、少し目が笑ってない。
 どうやら彼女の本名を軽々しく知るのは禁忌(タブー)らしい。
小林は、少し呆気にとられた顔つきになるも。諦めた感じで素直に居住まいを正した。

ヤジ「……っ『ルール強要系スタンド』って事かよ。
つまり、規定の人数に俺達が達したと同時に。この『合コン』と言う独自の
ルールに基づいて、こいつの言いようなルールに俺達弄ばれている。
危害を加えたり、軽々しく個人情報を本体らしい、このジョアンヌから
詮索しようとしてもっ! 手も足も出せずペナルティを課される!
 くそっ……俺達は、操り人形のように虚しいワルツを踊るしかねぇのか!?」

アリゼ「どうでも良いけど。何で一般人らしい奴が、そんなに
スタンドのルールを熟知してるんだよ……」

 ヤジの遣る瀬無い口調に対し、アリゼが呆れ声で声を挟む合間にも
本体である彼女の独りよがりな舞台は進んでいく。

 ジョアンヌ「はいはーい、注目、注目! 私の頭上に時計があるわよね?」

彼女が指す、天井方面に時計が掛けられている。一見何の変哲もないように
思えたが……長針しかない。その針の示す先は12の内の8の部分だった。

 「――私のスタンド、『ハーレム・スキャーレム』の真の能力が今こそ発揮されるっ」

両手を掲げ、恍惚な表情で高らかに謡う彼女に対し僅かばかり緊張が走る。

ヤジ「真の能力だと? やっぱり、何かしら俺達に……」

 「――合コンメンバーの『増加』! それが今から出るわ!!」

 『…………は?』

 またも、頓珍漢な発言が現れる。

天羽「あ、の……増えるって何がどうして」

 ジョアンヌ「にっぶいわねー……おつむが弱い子にも説明してあげるわ。
『ハーレム・スキャーレム』は、一定数の資格を担う子達が集まった時に
真の力を発揮するのよ……そう! 『引力を高める』と言うね。
――それによって、私は本当の『運命の相手』を、この合同コンパで引き寄せるか
或るいは、この場にいるメンバーの中にいるか見極められるって訳よ!!!」

 ヤジ「んな訳のわからない無駄に壮大な、そんで途方もない下らない目的で
スタンドを乱用しないでくれませんかね!!!!!」

ヤジの大声のツッコミが響き渡る。
 今なら……彼女は前にいる二人の相手で注意が少し散漫だ。
何かしら、他の相手と少しの時間であるか伝えたい事や、この茶番から
抜ける為の妙案を募る事も出来るだろう。


 ゴ   ゴ   ゴ   ゴ   ゴ   ゴ

 そして、僅かに屋内に歪み? のようなものが発生する気がした。
新たなる風が、入口から来るかも知れない……。

453常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/17(月) 22:06:14
>>451
「はぁ」

とりあえずアドバイスをもらうだけで済んでよかった。
最悪、『即売会』に俺似のキャラとこの中の誰か似のキャラが絡む『新刊』が『頒布』
されることを覚悟していたが、それは無さそう…無いよな?



>>452
う、うおおおお!いけません!!!!これ以上の『被害者』が出てしまう!!!!!

…と、言いたい所だが、これで主催者の気分を損ねたなら、
店員型スタンドにキッチンの裏でタコ殴りにされるかもしれない。
それは正直怖いし犬死になので、息をのみながら新たな参加者を待つとする。

 「『カラアゲ』ください」

ついでに料理注文しちゃう。

454小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/17(月) 23:15:16
>>451-452

  ――……小林さん、常原さん、私にも分かりました。

皆の引き攣った表情を確認して考えを巡らせ、一つの結論に到達した。
もしかすると、ジョアンヌは相当な大物なのではないだろうか。
小林が伝えようとしたのは彼女が著名な人物であるということだったのかもしれない。
そう考えると、各々の表情の変化の理由も納得できる。
それを知ったことで緊張してしまい、表情が固くなっているのだろう。

  ――……。

どうやら瞬間移動は彼女自身だけではなく、それ以外にも適用されることが分かった。
けれど、それが分かっただけでは現状を切り抜ける助けにはならない。
本体の意思で自由自在に瞬間移動できる訳ではないと思うが……。

ただ、彼女の本名は重要になりそうだ。
スタンド能力を使って妨害するくらいだから、よほど知られてはいけないのだろう。
それを知ることができれば、何かの助けになる可能性はある。

けれど、気になるのは『ペナルティ』の存在だ。
ジョアンヌの本名を知ることが『ペナルティ』の引き金になる恐れもある。
どちらにせよ、簡単に知ることはできなさそうだ。

  ――『ハーレム・スキャーレム』……。

短針のない時計。
おそらく文字盤の数字が表しているのは『本体以外のスタンド使いの人数』。
これまでの彼女自身の発言が、それを裏付けている。

この人型スタンド達は、あくまで副産物のようなものなのだろう。
本体の指示には従うが、彼ら自身に直接的な戦闘能力はなさそうだ。
そういえば、この人型スタンド達の『正確な人数』は分かるだろうか?

  「……アルキスさん、少し良いですか?」

ジョアンヌの注意が逸れたのを見計らって、アルキスに話しかける。
彼の席が自分の向かいなのは幸いだった。
その点は、首謀者の采配に心から感謝したい気持ちだった。

  「あなたと話がしたいのです。
   ほんの少しで構いませんから時間を割いていただけませんか?
   できれば――二人きりで」

  「もし承諾してくださるなら、ちょうどいい頃合を見計らってトイレに行って下さい。
   そのすぐ後に、私も席を立って同じ場所へ行きます。
   そこなら、静かに話ができるはずです」

  「――どうか、お願いします」

嘘や偽りのない真摯な態度でアルキスを見据えて懇願する。
ここで彼に断られてしまったら、それで終わりだろう。
けれども、これくらいしか自分に出来ることはない。

455『合コンをしよう!』:2017/04/19(水) 12:07:45
>>453(常原)       (レス遅れ失礼しました)

貴方は唐揚げを注文する。生ビールは冷えており、飲めば喉越し爽やか
少ししてから出てきた唐揚げもジューシーで口の中で塩と胡椒が利いた鳥の
肉がジューシーな旨味を引きだてている。これが、こう言う場でなければもっと美味しいものの。

ジョアンヌ「……来ないわねぇ。まぁ……まだ時間はたっぷりあるしぃ?
それに都合良く直ぐには登場しないわよねっ。大丈夫! 待てる女が良い女の秘訣よね!!」

テンションの高い首謀者。だが、反面少し苛立ちも見える気がした。

アルキス「……あぁ言うタイプは、一見普通そうにしてるが沸点が結構短い」

ボソッと、隣でそう呟くアルキスの声を貴方は聞いた。
 そして、ベティ、アリゼの方面では。置かれてる焼き串や他のツマミだが
余り口にしてないようなのに、だいぶ量が妙に減ってる事が視認出来た。

>>454(小石川)

貴方は首謀者が何かしらの巨匠かと考えつつ、群体の人型のスタンドの数を
今までの光景を振り返って統計してみる。確か今の人数の丁度倍で『16』だった筈だ。
 16体のスタンドの外観は、優男で殆ど細身が中肉中背だ。中には少々ガタイの良さそうなのも
いるが見せ筋と言った感じにも見える。中身よりデザイン重視といったところか。
 スーサイド・ライフでも十分対応出来そうだが。そうなると問題は、それに如何なる『ペナルティ』が
起きるかだ。首謀者が目を光らせてる限りは、手荒な真似は危険にも思える。

『アルキス』は、貴方の声掛けに無反応だった。だが、少し飲み物を口に含んでから席を立つ。

アルキス「……トイレに」

 チラッ。

そして、貴方を一瞥しつつ言った場所へ向かった。

456常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/19(水) 15:28:53
>>455
確かに、悔しい事に意外とウマい。いい肉使ってやがるな。
………料理の減りがおかしい?誰が食べているのだろう。

  「みなさんも一緒に食べましょう!!!」
  「あっレモン絞っておきますね俺!!!!!!」

      ジワァァッ……

皆の箸が届きやすい位置にカラアゲの皿を移動する。
レモン汁も垂らす。なんという気遣い!
そしてそれとなく監視。柑橘汁付きのカラアゲ、誰か手を伸ばすかな?

   「串から外しておきますね!!!焼き鳥!!!!!」

     バラ
        バラバラ

ついでに焼き鳥から串を抜き、肉をバラしておく。
なんという男だ俺!!!!!!
…さて、色々な『気遣い』をしてみたが、『沸点の低い』首謀者の様子はどうだろう。

457小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/19(水) 20:10:41
>>455

  ――『16体』。参加者が『8人』だから……?

もしかすると、スタンドの人数から何かを掴めるかとも思った。
しかし、それが分かったところで手がかりとしては弱い。
やはり今のままでは、解決の糸口は限りなく遠い。

  ――せめて『ペナルティ』が何なのかが分かれば……。いっそのこと私が……。

『ペナルティ』の詳細を知るためには簡単な方法が一つある。
実際に『ペナルティ』を発生させてしまえばいい。
そうすれば、『ペナルティ』の正体を確実に知ることができる。

この場で私が攻撃的な動きをすれば、間違いなく『ペナルティ』が発生するだろう。
その結果として、大きなダメージを受けることになるかもしれない。
けれども、それと引き換えに他の参加者に情報を伝えられるのなら問題はない。

参加者が大人しく従っているのは、
『ペナルティ』の詳細が不明であるという部分によるところが大きい。
『ペナルティ』の正体が分かれば、多少は行動もしやすくなる。
そこから頭を働かせれば、
『ペナルティ』の網を潜り抜ける対策を立てることもできるかもしれない。

ただ――どうしても気がかりなことがある。
もし『ペナルティ』が『連帯責任』だった場合、
自分だけではなく他の皆にも迷惑をかけることになる。
それを思うと、『ペナルティ』を意図的に発動させることは断念せざるを得なかった。

     チラリ

  「――……」

アルキスから送られた視線に即座に気付く。
それが無言の合図であることも、同時に理解した。
黙って見つめ返し、了解の意思を伝える。

     スッ・・・

  「……少し、化粧を直してきます」

アルキスがトイレに向かった後で自分も席を立ち、バッグを持って同じ場所に向かう。
分離させた『目』を残しているので、食堂スペースの様子は分かる。
離席している間も、文字通り『目』は離さない。

458『合コンをしよう!』:2017/04/20(木) 20:27:38
>>456(常原)

 貴方は本職としての手際よさで、レモン汁をかけた唐揚げを全員の
手の届く範囲に置く。
 蛇足ではあるが、唐揚げに許可なくレモンをかける事。それは一定の人間には
吐き気を催す邪道と思われる事もある……心に留めなくて別に良い。

 ジョアンヌ「気が利くわねぇ〜……ねぇ、良かったら其のメイド服じゃあなくて
私の眼鏡にかなった服にしなぁい? その方がずっと素敵よん?」

ジョアンヌは、貴方に対し色目を遣いつつスタンドの一人に。いかにも
若者向けといった服を持たせてきた。彼女は唐揚げにレモン汁派なのか?

 ―――シュンッ……

 首謀者である彼女が貴方に意識をやってる最中に、肉料理の一部が消える。
視界の中で、ピンク色状のものが高速で肉に飛びつきアリゼの席のほうに戻っていく。
 
 『……ば ら し た ら つ ぶ す』

 少しだけ視点を変えれば、ベティも食べる仕草だけで実際のところ食べ物はアリゼの
足元ら辺に投げおり、アリゼも同様だ。『ピンク・クリーム69』
 それは、どうやら人間同様の食事も出来るようだ。どうやらジョアンヌの死角で
アリゼのスタンドに餌を与え、何やら準備を行ってるらしい。

 アリゼは口パクで貴方に、首謀者に気づかせたら痛い目に遭わせると脅す。
ベティも、視線で似たような感情を貴方にぶつけてくる……。

 ジョアンヌ「うん、どうかしたの?」

 視線を移した貴方に、不思議そうにジョアンヌは聞いてくる。
誤魔化さないと やばい。

>>457
 『目』の中では、変わらず合コンの面子は食事を続けている。
いや……どうやら食事の振りだけの人間もいるようだ。アリゼとベティの
床ではピンク色のものが蠢き、それに二人が持ってる食べ物を口に運ぶ振りをしつつ
それに与えてるのが確認出来た。
 浮遊するガラス玉の金魚は、動かず貴方の目と同様に監視を続けている。

Inside the pocket, there's one biscuit…♪(ポケットの中にはビスケットが一つ…♪)

トイレの入り口では、壁に凭れ掛かりつつ。
アルキスがハミングして貴方を待っていた。

 アルキス「……そんなに話せる時間はない。手短に、だ」

 ちらりと、貴方を一瞥すると鼻歌を止めて告げた。

459常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/20(木) 23:06:14
>>458
> 『……ば ら し た ら つ ぶ す』

「ひえっ」
焼き鳥の分解はよしておこう。それより、首謀者の目を逸らさねば。
正直自信はないが、やらねばメイドの名が泣く!

 「………」   「べ……」
  「……べべべべべべべ!!!別にィ!!!!」
  「なぁ〜〜〜〜〜〜〜〜ンでもないですよ俺!!!!!!!」
  「本当に!!!!なんでも!!!!ないです!!!!よ!!!!」

駄目だッ!うまくいってる気がしない!!
何か、何か話題や視線を逸らすような…… …そうだ!

  「あ〜〜ッそうですね!!!
   たまには普段と違う服を着るのもいいですね!!はい!!!」
   「今!ここで!着替えさせていただきます!!!!!!!!!」

      シュルシュルシュル 
           … ガバァッ

『脱ぐ』!!!!
エプロンを脱ぎ、ワンピースの前を開ける!
我が逞しき上半身をジョアンヌに向けて曝け出す!!!!

460小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/21(金) 09:14:50
>>458

  ――何か……始まりそうね……。

『目』を通して、事態が大きく動き出しそうな気配を感じた。
何か出来ることがあれば、助力するつもりはある。
とはいえ、今は自分にできることはなさそうだ。
向こうのことは、残っている参加者達に任せよう。
その間に、個人的な目的を果たすことにする。

  「それでは、単刀直入に伺います」

アルキスの言葉に応じ、前置きを省いて話を切り出す。
与えられた時間が短いことは問題にならない。
なぜなら、こちらが聞きたいことも少ないのだから。

  「この建物の前で最初にお会いした時――
   あなたは私の名前に対して何か引っかかる反応を見せていました」

  「その理由を教えていただけますか?」

アルキスに出会ってから、ずっと気になっていたことだ。
深刻かどうかは別として、ジョアンヌの企みも、どうにかする必要がある問題には変わりない。
しかし自分としては、むしろアルキスの方に関心があるのが正直な気持ちだった。
この一件が終わってしまえば、彼と再会できる可能性は少ないだろう。
だからこそ、彼と別れる前に是非とも真相を知っておきたかった。

461『合コンをしよう!』:2017/04/21(金) 21:47:43
>>459(常原)

 >今!ここで!着替えさせていただきます!!!!!!!!!

『羞恥』等は無用! 必要なのは今の危うい均衡を崩す『勇気』!!

エプロンを脱ぐ! 胸をはたげ、その美しい大胸筋を一身に見せつけっ。

         ――ゴンッ――――!!

ジョアンヌ「いや……良い体つきなのは認めるけど、それはないわー」

 ……ペナルティなのかは不明だが、大きな盆が貴方の頭上より
唐突に落下した。脳天が響き、軽い頭痛が起きる。

女性陣は天羽は顔を真っ赤にして、両手の指の隙間から貴方を見つめ。
 アリゼとベティは、極寒の視線を貴方に向けた。

男性陣でヤジと小林は、今の行動に関知せず食事をしている。
アイアン・セイヴィアーは先ほどから完全に彫像の如く動かない。

一応、アリゼ達からの注意を逸らす事は成功したようだ……。

>>460(小石川)

アルキス「……俺は、『貴方を知っている』
と言っても一方的に、こちらの事情でだ。そして、はっきりこれだけは告げておく。
俺は『貴方を嫌ってる』」

 そう、真顔で小石川の問いかけに対し体を向けて彼は告げる。
冗談で告げてるようには見えない。かと言って、貴方に対し敵意を剥きだしてる
とかでもなく、淡々と事実を述べてると言った感じだ。

アルキス「こんな事を行き成り言われて不快にそちらが思う事も承知してる。
弁明しておくが、貴方は決して俺に対し過去に何かした訳でもないし、間接的に
そっちが俺や俺の関わりある者に対し害を与えたとかでもない。
 これは、俺の我がままで身勝手なエゴから生じる想いだ。謂わば『嫉妬』なんだ。

……俺が何者であるか気になるのも解る。
そうだな……この乱痴気騒ぎが終わったら、告白する事も考えよう。
ただし、こちらにも条件がある。
 ……『貴方自身を見せてくれ』。この宴が終わるまでの貴方の行動をな。
それが、俺からの条件だ。手を貸して欲しい事があるなら、無茶な要求じゃなきゃ
手伝いはするさ。俺や、それ以外の連中もきっとな」

 言いたい事だけを告げて、アルキスは貴方の隣を抜けて
食堂へと戻る為に歩いて行く……。

462常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/21(金) 23:58:46
     ――ゴンッ――――!!

「あいた!!!」

痛い。この一昔前のコメディみたいなやつが『ペナルティ』か?
違うかもしれない。とりあえずタンコブできてたら嫌だな。
冷たい視線ではあるが、自らの方向に首謀者の目を逸らせたので、
俺は満足である。上半身裸でも、とても満足している


 「鍛えてますから!!!これが奉仕のため鍛え上げられた俺のメイド筋!!!」
 「それで!!どうします!!!」
 「せっかく脱いじゃったので着替えましょうか俺!!?!?」
 
席を立ち、今風の服を持った優男型スタンドの側に近寄る。
毒を喰らわば皿まで。この茶番にとことん付き合うと決めたぞ。

463小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/22(土) 21:13:30
>>461

  「――え……?」

アルキスが放った最初の一言は、意外という程のものではなかった。
最初に会った時の彼の言動から、その答えを予期していたからだ。
しかし、第二の言葉は全くの予想外であり、驚かされるのに十分だった。

一人取り残されてしまった後で、アルキスが残した言葉の意味を考える。
もしかすると――それは彼が話した『夢』と関係があるのかもしれない。
けれども、今の時点では単なる直感であり、根拠のない推測に過ぎない。

この場では求めていた解答は得られなかったが、無駄ではないはず。
物事には順序がある。
最終的に真実へ至るためのプロセスだと考えれば、十分な成果だ。

  ――分かりました。その条件に応じます。

アルキスの要求に対し、心の中で呟いた。
相手の素性を尋ねる時には、まず自分の事を明かすのが礼儀というもの。
それを考えれば、彼の出した条件は筋が通っている。
彼が見たいというのなら見せよう。
私がどういう人間であるかを。

     ……コツコツコツ

トイレに入り、鏡の前に立つ。
本当に化粧直しをするわけではない。
これからの行動について考えをまとめるためだ。

アルキスとのやり取りが済んだ今、次はジョアンヌの問題に向き合わなければならない。
今はアリゼとベティが何事かを画策し、常原が注意を引き付けているようだ。
この状況で、自分には何ができるだろうか。

せっかく騒ぎから離れられたのだから、この機会に今までのことを振り返ってみよう。
まず、全員が屋内に入った。
すると、同時に扉が閉まり、すぐさま『アイアン・セイヴィアー』が扉を蹴り付け……。

そこまで考えて、ふと思った。
あの時、彼が受けた『反射』は『ペナルティ』によるものだったのだろうか?
『ペナルティ』を意識し始めたのがその直後だったため、頭から抜け落ちていた。

あの『反射』が『ペナルティ』そのものではなくとも、全くの無関係ではないはず。
そうだとすれば、『ペナルティ』も『反射』と同様に、
それを行った当人に与えられる可能性が高い。
あの時、私はダメージを受けていなかったのだから。

     スゥゥゥッ・・・・・・

鏡の前で長く深呼吸し、気持ちを落ち着かせる。
膠着した状況を打開するために、自分にもできることがある。
それを実際にやるべきかどうかは、ケース・バイ・ケースだ。

そういえば――今ここで一つ試してみよう。
自分の携帯で、『ジョアンヌ・ジョセフィーヌ・ジョルジュ 本名』という条件で検索を試みる。
少なくとも、『彼女の目の届かない所でも瞬間移動が発動するかどうか』は確認できる。

464『合コンをしよう!』:2017/04/22(土) 23:48:20
>>462(常原)

ジョアンヌ「そうねぇー、脱いじゃってるんだし
私好みの服に、やっぱ着てもらいたいしー?
 そんじゃあ、とっとと着替えてきなさいっ!」

軽く、お尻を叩かれ。せっつかれ貴方の背中を押しつつジョアンヌは
今風の若者が着るメンズのズボンと上着が入った紙の袋を貴方に渡して
トイレへの道を示す。小石川はまだトイレから戻って来る様子はない。

 貴方がトイレのほうに行くと、アルキスが肩を竦めて貴方を見つつ横を抜ける。
そして、トイレの戸を開き中へ入り。……後ろから再度扉を開く音が聞こえた。

 「……あの、すみません。ちょっとだけ、お話させてもらえませんか?」

 ――天羽だ。少しビクビクした様子の女性は、貴方へと恐々と言った様子で
見上げるようにして両腕を前に組みつつ佇んでいる。


>>463(小石川)

 貴方はアルキスに心の中で誓いをしつつトイレに入る。
ペナルティの実験として携帯器具を動かす。今時は便利で
スマホからでも簡単にネットで検索して、ある程度有名な人物の情報は入手出来る。
 先ほど、小林がスマホを動かしてた時と同様で回線が遮断されるような事はない。
名前を入力すると、以下の欄のページに移動した。


 ・ジョアンヌ・ジョセフィーヌ・ジョルジュ BL系イラストレーター
 犬歯の君に僕は首ったけ 画像

 ・ジョアンヌ・ジョセフィーヌ・ジョルジュ 本名 佐藤 きく

 ・ジョアンヌ・ジョセフィーヌ・ジョルジュ イベント 

 

 ・イラストレーター  佐藤きく  
星見町公式ホームページ 失踪届け


     ・・・ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

465常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/23(日) 00:42:34
>>464
「おや天羽様」
「異性の着替えの場に立ち入られるとは」

「…あまり長いと怪しまれますから、手短に」


トイレから逃げられるかもしれないかと思ってみたが、
…どうせ無理だろうな。
服を脱ぎながら、話を聞く。下までは脱がないが上は脱ぐ。
監視の目がないか、いちおう周囲を見回しておこう。

466小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/23(日) 07:56:56
>>464

  ――繋がった……?妨害は……されていないようね……。

小林の時のように携帯を転移される可能性も考えていた。
しかし実際は、ごく普通に検索することができている。
これで、ジョアンヌの妨害行動は彼女の目の届く範囲内でしか行えないことが証明された。

『佐藤きく』――それがジョアンヌの本名。
これが分かったからといって、すぐにどうにかなるものでもない。
けれど、使い方によっては、一つの手段として使えるはず。

     チラッ

表示された画像が視界に入るが、この際それは気にしない。
気にしている時ではないというのもある。
それに、愛の形は人の数だけあり、それらは無数に存在している。

これもそれらの内の一つ。
ただ、それだけのことなのだから。
もっとも、画像を見た瞬間うっかり携帯を取り落としそうになったことも事実ではあるが……。

気を取り直し、更なる情報を求めて操作を続ける。
まもなく、その手が止まった。
画面を見つめる目が静かに細められる。

  ――これは……。『失踪』……?

ジョアンヌ……いや、『佐藤きく』は失踪している?
これは一体どういうことなのだろう。
より詳細な情報を確認する必要がありそうだ。

     『佐藤きく イラストレーター 失踪』 

以上のキーワードから再度の検索を行う。
彼女が失踪した背景が分かれば、何かしらの手がかりが掴めるかもしれない。
もしかすると、ジョアンヌが『合コン』にこだわる理由も、そこにあるのでは……?

ただ、あまり長く食堂から離れていると、ジョアンヌに不審がられる危険もある。
しかし、自分は『化粧を直す』と言って席を立った。
少々時間が長くなったとしても、それほど不自然には思われないだろう。

仮に怪しまれたとしても、食堂には『目』を残している。
ジョアンヌの動きは今も把握し続けているし、彼女はそのことを知らない。
もしジョアンヌがトイレに向かうようなことがあれば、すぐに操作を中断するつもりでいる。

467『合コンをしよう!』:2017/04/24(月) 00:00:54
>>465(常原)

 男性用トイレは、男女共有の洋式トイレの個室が三つ。隣には
清掃道具を置く場所が置かれ。小用のトイレも同じく三つ並べており
他には手洗い場。反対に小さい窓は取り付けられているが、閉められている。
 人一人が何とか出れるサイズではある。勿論、問題なく開けられたらの話だが……。
雨の音はまだ続いており、止むのはもう少し時間がかかりそうだ。

 「……あの、私は貴方が一番。あの中で信用出来ると思ったので、正直に言います」

少し言いよどんでいる様子の、灰色の髪の毛をした女性は決意を表示して告げる。

「貴方は、その……とても風変りな恰好だし、場に合わない態度をしてますけど。
けど、その中に『信』を秘めてると感じました。他の人達は、他所他所しいし人となりが
良く分からなくて怖いですけど……けど、貴方なら私も協力出来ると思いました。
 貴方は、周囲を守る為なら躊躇する事なく道化を演じられる、強い人だと」

 スゥー はぁぁ……。

女性は一度大きく息を吸って、そして懐から黒い手帳。
『警察手帳』を取り出した。

 「天羽 すずり。捜査第二課です
この案件を収束する為に、ご協力してください」


>>466(小石川)
 食堂の『目』では、変わらずガラスの金魚も同じ位置で首謀者と
アルキス・小林・ヤジ・ベティ・アリゼ・アイアンセイヴィアーの様子を見守っている。
 アリゼのピンク・クリーム69はジョアンヌの死角の机下で段々肥大化をしている。
聞く事はかなわないが、ジョアンヌ口を開きアイアンセイヴィアーのほうに声をかけてる
様子が見える。それに対し相も変わらず沈黙を守りぬいてるようで、手の平で机を叩き
何やら苛立った感じの彼女も見えて、何やら雲行きが怪しい事が見て取れた。

 スマホで更に検索すると、このような事が判明した。

佐藤 きく。BLイラストレーターである彼女は一か月程前から
担当している編集社と音信が不通な事。
 家宅にも赴いたが、無人である事。事故や事件の可能性も考えられる事。
ツイッターなどの、不特定多数の書き込みでは
彼女が最近だと仕事がスランプ気味で、それが原因で居なくなったのでは?
 と言う話がネット上では飛び交っていた。

掲載されてる顔写真も、メイクなどで今のジョアンヌの容姿と違い暗い感じで
撮られているが間違いなく彼女は佐藤 きく本人だ……。
 特殊なイラストレーター、最近では行方不明の筈の女性。
それが、今この家屋で合コンを開いてる……奇妙だ。

468常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/24(月) 23:15:01
>>467
「 『潜入捜査官』でしたか…!」
「……でしたら何故『メイド服』を着ていないのです?
 潜入捜査といえば家政婦と決まっているでしょう
 色も白と黒でポリスカラーですし……    」


警察か。一瞬驚いた。自分は後ろめたい所もある人間なのだ。。
昔は悪意ある不法侵入にて色々やったものだ。
今は善意からの不法侵入を多くこなしている…

 「『信』、ですか…そう思って頂けたのなら、
  一介のメイドとして嬉しい限りでございます。」

 「と、そんな話をしている場合ではないですね」
 「……警察が絡む事件なのですか、あの首謀者が何かしていると?」

 「『協力』?もちろん、喜んで。
  俺こと常原、誰かのお役に立てるのなら、
  このスレがR18にならない程度で何でも協力いたしますよ」

469小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/24(月) 23:31:06
>>467

   『ちょっと!お兄さん?そろそろあなたのことも教えて欲しいんだけど?
    無口なのもいいけど、限度ってものがあるんじゃない?
    私の我慢に限度があるのと同じようにね!』

  ――そんなところかしら……。

ジョアンヌの口の動きから、彼女が話している大体の内容を予想する。
今は、『アイアン・セイヴィアー』がジョアンヌの注意を引いているようだ。
もっとも、彼自身にはその気はないだろうが……。

考えてみれば、『アイアン・セイヴィアー』の正体も判明していない。
極端に寡黙な彼が、自分の口から説明してくれる可能性は、まず有り得ないだろう。
しかし――今はジョアンヌと彼女のスタンドに対処することが先決だ。

  ――時間は……それほど経っていないつもりだけど……。

いくら化粧直しでも、あまり時間がかかり過ぎると怪しまれかねない。
そろそろ食堂に戻った方がいいだろう。
その前に――少しやることがある。

ハンカチを取り出し、手洗い場の一角に広げる。
そして、化粧品の中から口紅を探すが……見つからない。
どうやら自宅に置き忘れてきたようだ。

  「……仕方ないわね」

バッグの中を探り、果物ナイフを取り出す。
自傷用として常に持ち歩いているものだ。
その刃を、右手人差し指に軽く突き刺す。

   ツツゥゥゥ……

そして、滴る血でハンカチに文字を書く。
ハンカチの色は白だから、よく見えるだろう。
文面は以下の通り。

   『ジョアンヌ 本名 佐藤きく 一月前から失踪
    彼女に見られていなければ妨害は受けません』

文字が書けたら、切った指に包帯を巻いて止血しておく。
少しだけ待って文字を乾かしたのちに、ハンカチを折り畳んでポケットに入れる。
一連の作業を済ませたら食堂へ戻る。

470『合コンをしよう!』:2017/04/25(火) 18:46:44
>>468(常原)

 常原の言葉に、落ち着いた口調を意識した様子で告げる。

 「潜入捜査だなんて大袈裟なものじゃありませんよ。
同僚から、不審なスタンド関連の噂があった為に独自で調査していただけて
此処に巻き込まれたのは、ほぼ偶然なんです。
 あと、私はメイド服なんて着ません!」
最後の部分は膨れ顔だ。貴方の質問に、真顔に戻って少し考えを一巡させて回答する。

「まだ、彼女が……まぁ、今起こしている事を迷惑行為として立件出来ますが
そもそも超常現象ですし、刑法で罰するとしても難しい事柄かと……あ、すみません話を戻します。
彼女がいま起こしてる事以外で犯罪に関与してると言う証拠はないですが。
 ですけど、私は此処の界隈について一つ情報を入手してるんです。
『異臭』が、数日程まえからこの辺で発生してると……。
 本日は雨ですし、先ほど食堂にいても料理以外で特に強い悪臭と言うものも無いですから
関係性は異なるのかも知れません。
 それと……宜しかったら、私のスタンドを受けても宜しいでしょうか?」

 異臭。そしてスタンド能力の付与の有無
それ等を天羽は貴方に対し向けた……。

>>469(小石川)

貴方は白いハンカチに、自分の血でのメッセージを作成して食堂に戻る。
誰も貴方が帰って来る時間や指の傷を不審に思ってる様子はない。いや、それより
何か興味を惹く事が起きたようだった。『目』の情報から、貴方がトイレの
入口から抜ける程度の時にドヨッとベティ・アリゼ、そして先に戻っていたアルキスが
顔色を変えてアイアン・セイヴィアーに顔を向けたからだ。

 ベティ「……『アイアン・セイヴィアー』?
おいおい、おたく冗談で言ってるんだよな」

 はんっ、と鼻で彼女が笑う。どうやらジョアンヌの執拗な追及に
貴方に対してと同じく、その名を告げたのだろう。だが、それはこの場に
大きな波紋を少し呼び起こしたようだ。

小林「何です? ソレって」

アリゼ「……『伝説の傭兵』の名さ。裏の事情を知ってる奴なら聞かない奴はモグリって位の有名な。
西アジア中東の紛争地帯で、スタンド使いで構成された特殊部隊を数夜で殲滅させた。
また、一人でテロリストの拠点を壊滅させたって言うね。
 けど、そんなん何処にでもある作り話だろ? まさかのまさかさ」



 アイアン・セイヴィアー『…………』

アイアン・セイヴィアーは、その正体が本物かどうかはともかく
腕を組んで目を閉じ沈黙を守りぬいている。
 この男がその伝説の傭兵だとして、一体また何故この日本の星見町に
何の目的でやって来たのか疑問に思える所だ。

 ジョアンヌ「ふーん……無骨で全くつまんないと思ってたけど
まさかの掘り出しものなのかしらーん?」

 少し、この場を作り出した張本人は悪い顔で小さく笑みを作った。

471常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/26(水) 14:32:10
>>470
「メイド服のなにがダメなのです!!!」
「これは伝統的な作業着ですよ!!作業着!!!!!!」
「まさか『ダサい』んですか!?!?!?俺が!?!?!?!?!」

慎ましやかかつカワイイ服だというのに、何が駄目なのか。
一度着てみればいいのに。


「『異臭』!?それはいけません!!!お掃除しなきゃですよ俺!!!!」
「さあ早く、俺に『スタンド』を使ってみてください!!!」

何の能力か聞いてないが、喰らってみるのが早かろう。
両手を広げ胸を張り、すべてを受け入れるポーズ…

472小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/26(水) 21:07:48
>>470

  「――傭兵……」

どう反応してよいか分からず、たった今耳にした言葉を鸚鵡返しに口にする。
テロリスト、特殊部隊、紛争地帯……いずれも物騒であり、およそ非日常的な単語だ。
しかし――既に非日常の中にいる今、
そんなことを思っていても仕方がないと考え直し、頭を働かせる。

『アイアン・セイヴィアー』の正体が伝説的な傭兵。
そんな話をいきなり知ったとしても、普通は信じられない。
しかし、彼の纏う風格や彼のスタンドには確かに信憑性がある。

それにしても、彼は何の目的でやってきたのだろう?
まさか偶然ここに居合わせたとは思えない。
明確な目的があって、この場所を訪れたことだけは確かだ。

     コト
  
  「よければ召し上がりませんか?」

席について少ししてから、自分が注文したシーザーサラダの皿をアルキスの方へ差し出す。
その際に、メッセージを記したハンカチを、皿の下に忍ばせる。
ジョアンヌは『アイアン・セイヴィアー』に気を取られているようだが、一応念のためだ。

  「――『美味しい』ですよ」

彼がハンカチに気付いてくれるよう、そう言って誘導する。
このサラダは、まだ一口も食べていない。
今の言葉が不自然だと分かるはず。

彼がこちらを嫌っていることは分かっている。
しかし、今の時点で渡せるのは彼しかいない。
まず、アリゼとベティは独自に何かをしようとしているから、
そちらに注意を向けるべきではない。
小林とヤジは自分と同様に巻き込まれた人間だし、
『アイアン・セイヴィアー』は話をしてくれそうにない。
顔見知りである常原と、話のできそうな天羽は席を立っていて、今この場にはいない。

だからこそ、知り得た情報をアルキスに伝えることを選んだ。
この場を覆せるような情報ではないかもしれない。
それでも、多少は今より動きやすくなるはず……。

473『合コンをしよう!』:2017/04/27(木) 21:54:26
>>471(常原)

天羽「いや、メイド服は可愛いと思いますよ?
 け、けどっ。そちらは、かなりガタイも良いですから。体格の良い人が
可愛い女の子の服を着たらダサいとかじゃないんです。不気味と言うか……」

「って、話を脱線させないでくださいっ。もーっ
……分かりました。別に痛くも何ともないですよ?
 ――『カメラ・トーク』」

    ズズズッ

 警察官の女性である、その細い両手に抱えるように出現するのは
『インスタントカメラ』だ、実体化している像だ。貴方に対し天羽は
そのスタンドを構え、シャッターを切り。そして現像した写真を掲げる。

写真は、何の変哲もない貴方と其の周りのトイレの風景だが……どうも
活き活きとして、まるでテレビの中継のように写真の方の常原も連動して動くのが分かる。

「簡単に言うと、私のスタンドは『撮影した被写体を枠に抑えておく』と言うものです。
相手が何処に行こうと映してるこの写真がある限りは、写真を通して何処に居るのかは
判明出来るんです。被写体の人の声も写真から聞こえたりしますし、特定の連絡を
とりたければ双方に相手の写真を一枚ずつ渡せば、結構高性能なテレビ電話って感じで。
 まぁ写真を通して干渉とかは出来ないし、それ位の力なんですけどね……」

 探査、追跡専門の能力です。そう、まとめて天羽は常原に質問する。

「そちら……常原さんは、どのようなスタンドなんです? 出来れば私は
彼女(ジョアンヌ)を写すか、他にも協力出来る人がいれば写真を作成して連携したいんです。
味方は多いに越した事がないので」

 貴方に対し天羽は協力を求めてくる。嘘はついてないだろう

>>472(小石川)
通りすがりの作家の卵、スタンドを知る謎の過去がある一般人
アリーナの闘者に、貴方に因縁があるらしき謎がある男性
そしてスタンドを狙う盗人と共に伝説の傭兵。
 多種多様で共通点のない者ばかりだ。だが、あるとすれば
前者の作者の卵と一般人を除き、確かな『目的』はあるのだろう。

貴方はサラダを出す、仕込みと共に。

 アルキス『……(ピクッ)』

アルキスは、小さく礼を告げ何食わぬ顔で皿の下のハンカチに目を通す。
内容は理解したようだ。だが、何か気に障ったのだろうか?
 眉を顰め、貴方の皿を移動させた傷をつけた指に少し目を走らせる。
眉間の皺は、より濃くなった。だが、小さく了承の頷きは返った。


>>471-472(ALL)

 ジョアンヌ「さーて……なーんか真の能力(他のスタンド使い呼び寄せ)も調子悪いようだし。
すこーし、ゲームでもしようかしら……」

 ヤジ「ゲーム、だと? つまり、スタンド使いによるスタンドを使用したデスゲー……」

 ジョアンヌ「――王様ゲームよ!!!!」

 緊張感を完全に破壊する事だけは、この首謀者は得意らしい。ヤジが勢いよく机に突っ伏す
多数のスタンドの内の何人かが、王様ゲームをする為の適当なクジなどを
持ってき始める。強制的に参加されてる面子は、色々と溜めてる感情を押し殺し
座して、それを見ている。……幾つかのメンバーは、見た目では判断せずも
自棄にならならいよう、必死に自制をしてる人間も何人か居る筈だ。

474常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/27(木) 23:11:08
>>473
    「な………… 今、なんと」
 この珍妙な服装の男をを一目見た者は、だいたい彼を『めんどくさい変態』と思う。
触らぬ神に祟りなし、と言わんがばかりに逃げたり、
関わりを持ってしまったとしても、見た目の話題を極端に避ける。
それが一般人の、『女装筋肉変態メイド男』との『距離の離し方』だったのだ。

天羽にとって、心の内が読めない人間の中で、、
常原に限り内面『は』まともな人だったがために――
常原がまともな人間であると、内面を信じ、
距離を詰め、言葉を交わしてしまったがために――

        「ぶ、不気味」

……常原ヤマトは、そんな言葉、誰からも言われたことがなかった
たいへんにショックであった。
そうか、似合ってないのか。俺、美的感覚がちょっとアレだったのか

 「警察の方が『カメラ』のスタンドですか
  『いかにも』って感じでたいへんお似合いです」
 「俺のスタンドですよね」
 「『ドリーム・ウィーバー』……」
 「見てください、このスタンド…見た目が『メルヘンチック』でしょう…」
 「へへ、へへへ……不気味…似合ってない……」

各所に裁縫道具の意匠を持ち、女の子型のヌイグルミを模したような、
小学生ほどの背丈のスタンドを発現、以下の概要を説明する。
┌──────────────────────────────────────┐
│                    スタンド名─『ドリーム・ウィーバー』        │
│                        本体─常原ヤマト              │
├――――――――――――┬――――――――――――┬――――――――――――┤
│       破壊力─D  │      スピード─C  │     射程距離─B   │
├――――――――――――┼――――――――――――┼――――――――――――┤
│       持続力─C  │    精密動作性─B   │      成長性─B     │
├――――――――――――┴――――――――――――┴――――――――――――┤
│   .能力─  手からあらゆる裁縫道具を取り出し、それによって        │
│      加工したあらゆる物体は「手縫い化」、要するにヌイグルミのようになる。│
└──────────────────────────────────────┘
 A-超スゴイ   B-スゴイ   C-人間と同じ   D-ニガテ   E-超ニガテ

475小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/28(金) 19:35:07
>>473

  ――指……?

アルキスの視線を目で追い、その胸中を推察する。
彼は先ほど切った指の傷を見ているようだ。
トイレで別れた時はなかったのだから、それを気にしたとしても不思議はない――けれど……。

確かなことは、また彼の気を損ねてしまったらしいということ。
けれど、謝ろうにも、その理由が分からなければどうしようもない。
今の時点では、目を伏せて軽く目礼することしかできなかった。

本人の口から聞けないなら、それ以外の人物から聞くのも一つの手段だろうか。
唯一アルキスと知り合いらしいのはベティだけ。
機会を見つけて彼女に尋ねることができれば、いくらか情報が得られるかもしれない。

     スス……

また、切り離した『目』を通して、『ピンク・クリーム69』の様子を確認する。
今はどれくらい大きくなっているだろう?
アリゼのスタンドは開錠が能力だと思っていたが、
ジョアンヌのスタンドのように隠された能力でもあるのだろうか。

  「『ゲーム』、ですか……」

唐突に発せられた『ゲーム』の声。
参加者である以上は加わるしかない。
しかし、常原と天羽はまだ戻ってきていないようだ。

おそらく、先程の自分とアルキスのように密談を行っているのではないだろうか。
もしかすると、二人がいないことで、ジョアンヌの注意がそちらに向いてしまうかもしれない。
もしそうなった場合は、何か適当な質問でもして彼女の注意を逸らすことで、
二人が戻るまでの時間稼ぎをすることにする。

476『合コンをしよう!』:2017/04/28(金) 22:49:43
>>474(常原)

天羽「ぇ、あ……す、すみません。不気味って言うのは、言い過ぎたかも」

落ち込み、項垂れる貴方を彼女は肩に軽く手を添えて謝罪をする。

天羽「ゆ、許してください。お酒も飲んで、つい軽はずみに
貴方を傷つけてしまって……そんな気は無かったんです。
 あ、そ、その。
『ドリーム・ウィーバー』! 貴方の内にある愛嬌を全面に出てると思いますっ。
そ、それで。その手縫い化で窓とか開けたり出来ませんかっ!?
もう、そろそろ戻らないと。あちらも怪しまれると思いますし……脱出出来る
方法は大いに越した事はありませんから」

 何とか貴方の気分を変えようと話題を本題に戻し、この家屋からの
脱出する方法を、常原の力で出来ないか提案を天羽はする。

>>475(小石川)
 アルキスは貴方の傷ついた指を見つめ、何やら不機嫌になる。理由は不明だ。

『ピンク・クリーム69』は机の死角内で、彼女には気づかれないようピンク色のスライム状の
物体は長机に収まるように立方体で、他の人の足には触れないよう注意深くも肥大化している。
料理を摂取した事で、だいぶ其のスタンドは力も開錠した時より頼もしい感じが見えてくる。
今の容積は大体大きな棚程度と言ったところか……。

 ジョアンヌ「まぁ、でも単なる『王様ゲーム』じゃ面白くも何ともないわね。
そうねぇ……」

 少しジョアンヌは悩んだ仕草を見せた後、電灯が頭につきかねない
名案といった表情で指を鳴らし、そしてスタンドの人型に何やら一つの箱を持ってきた。
 そして、いま周りにいる全員に一つの紙とペンを渡す。

 「ふふふふーん♪ 良い事思いついちゃったわ。単純に何番と何番かキスなんて
したって面白味もないでしょう? 
 だから、この紙に『やりたくない事・したくない事』を書いて頂戴。
それを入れて、ランダムに再度引くの。どう、刺激的でしょう?
 それと、付け加えるけど主観で其の内容がふわっとしてたり
誰か引いても無難なものなら『ペナルティ』なんで、よろしくー♪」

ヤジ「あんたはやんないのかよ……」

 ジョアンヌ「私は二回戦目からやるわよ。皆が素直にやるならねぇ」

 自分のやりたくない事を、誰かがする。誰かのしたくない事を
自分が引いて実行するかも知れない……そんな嫌らしいゲームを
彼女は強制させる……。

 ヤジが据わった目で質問するも、鼻を鳴らし彼女はすげなく
ゲームの卓に入るのを拒んだ。

477常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/04/29(土) 22:45:02
>>476

「はい…………… 
      そうですね……………」

衝撃的な言葉に一瞬驚いたが、大丈夫大丈夫!!!!
気にしたってしょうがなし、さっさと忘れて事件解決の協力だ!!!!!!


  「窓………ですか…………」

  「試して…みますね……俺……」

『縫い針』を発現
柔らかそうな壁材があれば、がんばって刺してみる。
はてさて『手縫い化』は出来るか!?!?!?!?


  「……………これが」
   「終わったら、いったん戻りましょうか…………」


俺は元気だ。いつも通り元気なのだ。

478小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/30(日) 00:03:59
>>476

  「質問があります」

  「『ペナルティ』を受けるのは、クジを引いた人ではなく、
   書いた人間だけと考えていいんでしょうか?」

この首謀者の性格を考えると、気分次第で変えたりしかねない。
常原と天羽が戻るまでの時間稼ぎの意味も兼ねて、改めて確認しておく。
質問の答えが『イエス』であることを確かめてから、クジの内容を書き始める。

     サラサラサラ……

  『その場で席を立つ』

上記のように書いて、紙を折り畳む。
誰かのしたくないことをさせられるのは、まだいい。
自分が引き受ければ、他の人達はしなくてもよくなるのだから。

むしろ、その逆の方が心苦しい。
自分の苦しみを誰かに押し付けることはしたくなかった。
だからこそ、あえて『無難な内容』を書いておく。

そして――それを書いた自分には『ペナルティ』が与えられることになる。
そうすれば『ペナルティ』の正体を明らかにすることができる。
それを他の参加者達に伝えられれば、現状を打開するヒントになるはず……。

もし、先程の質問の答えが『ノー』だった場合は、まだ書かない。
その時は、ひとまず常原と天羽が戻るのを待つことにする。
おそらく、もうすぐ帰ってくるだろうと思う。

479『合コンをしよう!』:2017/04/30(日) 17:19:19
>>477(常原)

 貴方は彼女の不躾な言葉に負けず、『ドリーム・ウィーバー』の針を
窓の周辺に刺す。

 チクッ

手に、鋭くも小さな痛みが走る。目を其処に走らせれば手の部分が
柔らかくぬいぐるみ状に一部変化が起きてる……『反射』だ。
 壁や窓部分には、目立った変化は無い。

 「……やっぱり、強行突破して窓や壁を破壊しようとしても
こちらが逆に大怪我をしてしまうようですね」

 背後で、天羽がため息を吐くのが聞こえた。

「もう戻りましょう。これ以上は怪しまれます」

>>478(小石川)

 ジョアンヌ「そーねぇ。だって、つまらない内容を書く方が悪いもの。
書いた人がペナルティよ。結構重いから良く考えた内容にするのね。
故意に、私に暴力をーっとか。そう言うのも禁止。場が白けるのも駄目
 まー、変わった内容でも面白ければ良いわよ。
……あれ? あのメイド君と。小娘ちゃん流石に遅くないかしら」

 グビッと何杯目なのか知らないが、一気にビールを美味しそうに
飲み干しつつ小石川に告げる。彼女は、酒豪なのだろうか……?
 僅かにトイレに首を何度か向け、空いてる人物を気にする。

机の下に、ぷるっと柔らかいものが微かに足先に触れる。
『ピンク・クリーム69』はこの間も大きくなっている。
 アリゼが、『もう少し……もう少しだ』と軽く危ない目つきで
今のストレスを、次に移す行動の為に抑え込んでるのが目視出来る。


 尚、小石川の『目』から。あのガラス玉に浮かぶ金魚は唐突に
消えて、そして遅れてガラス玉は液体になって柱に付着するようにして
消失した。誰の能力か知れないが、別の行動に移るのだろう……。

480常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/01(月) 20:09:22
>>479
「ここも『反射』ですか……この手段はダメそうです」
「……そうですね…戻りましょう…」

ずいぶん時間が経ってしまった。
スタンドを発現解除。席に戻るとしよう。

 「(小声で)あッそういえば」
 「天羽様に協力って言っても、俺は何をすればよろしいのですか…」

481小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/01(月) 21:01:16
>>479-480

  「私が呼んできます」

そう言って席を離れ、そのまま二人の下へ向かう。
ここはジョアンヌが何かする前に、先手を打った方がいいと判断した。
戻ってくるのが遅いから呼びに行くというのは、それほど不自然な行動ではないだろう。

書いたクジはテーブルの上に置いておく。
内容に変更はない。
自分としては、よく考えた結果なのだから。

アリゼや金魚のスタンドも、もうすぐ新たな行動を起こすらしい。
何をするのかは分からないけれど、自分なりに彼らの援護をするつもりだ。
謎に包まれた『ペナルティ』の正体を暴くことによって。

  「――常原さん、天羽さん。『彼女』の本名は『佐藤きく』です」

無事に二人と接触できたなら、自分が得た情報を急ぎ伝えたい。
これまでと同じように、『目』を通して食堂の様子には気を配っておく。
ジョアンヌに気付かれないように声を潜めて、更に言葉を続ける。

  「彼女は、一ヶ月前から失踪していたそうです。
   仕事上の問題が原因だと噂されているようですが……」

  「食堂から離れている時に調べました。
   彼女の目の届かない範囲なら、妨害されることはありません――」

そこまで言い終えたら、何食わぬ顔で食堂に戻る。

  「――呼んできました。
   常原さんは身だしなみを整えるのに、
   天羽さんは髪型の乱れを直すのに時間がかかったそうです」

適当に事情を説明しつつ、元通りの席につく。

482『合コンをしよう!』:2017/05/01(月) 22:04:32
>>480(常原) (※ミッションの進行ペースに関してはお気になさらず。
告知でも書いてますが、二日に一度のペースでも問題ないので)

 スタンドを解除する。腕の『手縫い化』も当たり前ではあるが戻る。
本体であるだろうジョアンヌを倒す、若しくは無力化するべきだろうか?
 目に見えない部分でも、強引に出入り口を作ろうと試みると痛い目に遭う。
床などは、他の人間も歩いて問題ない事から『反射』の範囲外ではあるだろうが
それでも其処から穴を掘って外に出るのは荒唐無稽の策だろう…。

 天羽「まずは他の方にも一人ずつで良いので、トイレに寄ってもらって
私と二人になり、この能力で撮影して全員が連携出来る状況を作りたい。
と、言うのが私からの要望ですね。他の方達は当たり前ですが大部分が初対面ですし
いざ脱出の機会が訪れても、その時には既に仲違いして其の芽が潰れたら目もあてられないし」

 ガチャ……。

と、会話してると扉が小さく開く。『小石川』だ……様子を見に来たのだろう。

>>481(小石川)

 様々な思惑が交錯する合コンの場。貴方は席を立つと言う、ペナルティを
受ける覚悟で、特に周りに影響及ばない内容をテーブルに置いて。

ジョアンヌの本名、一か月前からの原因不明の失踪。それ等の情報を告げる。

ここで、一人反応があった。状況的に当たり前だが『天羽』だ。

「佐藤きく……あぁ、思い出しましたっ。部署は違うけど、同僚から其の時期に
最近、イラストレーターが行方不明になったんだけど、ファンか不明だけど
しつこく其の事で何度も電話されて、正直いい加減にして欲しいって愚痴を聞かされて。
あの人が、そうなんですね……けど、何でまた合コンなんてやってるんでしょうね?」

 全員が感じてるであろう疑問を口にする。三人は情報共有を一旦終える。

そこで小石川だけが『目』で気づく。ジョアンヌが貴方の席まで歩き
クジの内容を書いたであろう紙に無遠慮に目を走らせているのを……!

 トイレから三人は出て歩く、小石川が席につく前に三人の前に
立ちはだかるようにして、ニヤニヤとチェシャ猫のように笑いつつ
クジの紙をヒラヒラさせジョアンヌは貴方を見る。

 「――『ペナルティ』ね。
とまぁ……どうしようかしら? そうね……
その『指輪』。随分大事そうに嵌めてるわよねぇ? こう見えて私
観察眼は凄いのよぉ」

 指を鳴らし、ジョアンヌはキッチンで作業してたらしい
女性受けしそうな男子のスタンド二名を呼びつける。
 このままでは……『指輪』が『没収』される…………!

483常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/03(水) 23:13:46
>>482
「おおっ」
「そんな事を言っていれば、向うから人が来て下さりました」
「安心してください天羽様、このひとは俺の『知り合い』です
 そして『信用』できます」

なんと、俺の思い当たる有力な協力者候補がむこうからやって来た。
これは都合がいい、すこし声をかけておこう。

 「小石川の奥様!!!!」
 「なんかこのあたり『悪臭騒ぎ』があるそうです!!」
 「こちらの方が、それらの事態の収束にむけ動いているそうで!!!!!」
 「それじゃあ『お花摘み』のお邪魔になるので、俺はこれで!!!!!」

小石川のトイレの邪魔をするのもナンなので、
誰からも引き留められないのであれば、俺はトイレから出ようとする。

484小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/03(水) 23:58:40
>>483

  「悪臭騒ぎ、ですか」

今のところ、特におかしな匂いがするということはなかった。
それが今回の一件に関わっているのかも分からない。
けれど、何か気にかかる……。

  「……天羽すずりさん――でしたね。あなたは?」

彼女がここへ来た目的を、まだ聞いていなかった。
いい機会だから今の内に聞いておきたい。
これから協力するというのなら必要なことだろう。

  「その――電話をかけてきたというのは全て同じ人なんでしょうか?」

関係があるかどうかは分からない。
ただ、確認できることは一応確かめておきたい。
何しろ情報が少ないのだから。

  「いえ……私はお二人を呼びに来たんです。
   今、彼女は『ゲーム』をすると言っているのですが……。
   そろそろお二人を気にし始めていたので、その前に……」

二人と共にトイレから出る時、ジョアンヌの動きが『目』で見えた。
だが、それに対する焦りなどはない。
そのまま何事もないような態度で席に着こうとした時だった。

>>482

  「……!!」

ジョアンヌの言葉を聞いて、さっと表情が変わる。
だめ――ここで動揺してはいけない。
動揺したとしても、それを表に出してはいけない。

毅然とした態度を取らなければ、付け入る隙を与えることになってしまう。
頭では分かっていても、胸の中に生じる激しい感情を抑えることができない。
今この顔には、焦りや怯えといった内心の動揺が、ありありと浮かんでいた。

したくないことをさせられる者の表情。
皮肉にも、今この顔に表れているのは、そういった表情だった。
ジョアンヌが提示した『ゲーム』通りの表情だ。

  「――何を……。何を……するつもりですか……?」

問い掛けながら、何かに押されるように後ずさる。
その声は自然と震えている。
聞かなくとも、ジョアンヌの答えが予想できるからだ。

ジョアンヌには既に『スーサイド・ライフ』を見せている。
だから、その性能は知られてしまっている。
けれど――まだ能力を知られたわけではない。

『目』を操作して、天井に設置されている照明のスイッチを探す。
もし見つけられたなら、ジョアンヌ達に見られないように気を付けつつ、そこまで移動させたい。
こちらに注意が向いているなら、見つからずに移動することは可能のはず。

スイッチが見つからなければ、ジョアンヌ達に近い別の柱の陰に移動させる。
もし気付かれそうになったら、持っているバッグに手を掛けることで注意を引く。
バッグの中には『スーサイド・ライフ』が入っているから、この動作を無視することはないはず。

ジョアンヌの行っている行為が人騒がせな行いであることは確かだ。
それでも、だからといって、この場で『ナイフ』を振り回すつもりは毛頭なかった。
けれど――命の次に大切な『指輪』を奪うというのであれば、
それに対して精一杯の抵抗をすることに躊躇いはない。

485小林『リヴィング・イン・モーメント』:2017/05/05(金) 22:22:55
>>483(常原)

天羽「お知り合い、なんですね? 常原さんの」

 「はい……わかりました。信じます、貴方の言葉を
…………それと、ちょっと声を出来れば抑えてほしいなーっと
思うんですけど」

 はきはきとした口調は、メイドの嗜みかも知れない。
だが声量は、意識して外部に聞こえないよう心掛けているとは
思うものの、その勢いの良さは天羽の表情に引き攣りを生んだようだった。

小石川が、貴方達にゲームが始まると声をかける。
 そして、トイレから出る。……にやにやとした表情のジョアンヌが待ち構えてる。

>>484(小石川)
 
 常原より紹介され、彼女は貴方を信用すると共に警察手帳を見せて
自分が第二課所属の警察官である事を提示する。
天羽「聞いた所によると、何と言うか腐乱臭のようだったと聞いてます。
先ほど常原さんにも伝えましたが。今日は雨ですし、今も食堂のあそこでは
そんな感じはしなかったですね。ですので、既に悪臭の元である何かは
撤去されたのかと思いますが……」

「電話の件ですね。何分、私が応対した訳でないんですけど
同僚が言うには……どうも、妙に笑い声を何度も上げる
『芝居かかった台詞の女性』が、何度も佐藤 きくさんは
行方不明でしょうか? お家の周りをちゃんとお調べになりましたか?
 ……と言う感じで、同じような内容を十数回はしてきたって言っていました。
新手の悪戯電話か、若しくは今回の行方不明に深く関与してるのかと思いましたけど
現に、その件の佐藤さんは見た所元気そうですし……関係ないのかも知れません」

 そう、彼女は常原と貴方に情報を提供した。

486『合コンをしよう!』:2017/05/05(金) 22:37:36
>>483-484(ALL)

 貴方たち三人は、ジョアンヌと対峙する形で立つ。
小石川は、目を照明のスイッチ付近に移動させる。首謀者の動向に警戒をする

ジョアンヌ「ふんふんふんっ♪ そんな怯えた顔されると
虐めたくなるってもんよねぇ……それじゃあ、その」

 ゆ び わ。と言いかける時  その状況は一変した。

 
    アリゼ「  ――いい加減にしろや゛  
   『 ピ ン ク ク リ - ム 6 9 』 やっちまぇえ!!」

          ドォ   ――――zンッン!!

 何と! 

机を吹き飛ばす形で、ピンク色の巨大な塊が其の死角から現れる。
 大きさは優に4メートルはある。長らく、アリゼやベティによって
餌付けした事によって、ここまで膨れ上がったのだろう。ウネウネと其の人の
内臓のように照り輝く肉は触手を数本出して、ジョアンヌに狙い定める。

 アリゼ「ピンククリーム69の本来のスペックは子供にだって劣るさ。
だがなぁ! 人間と同じように栄養を摂取する事によって、私のスタンドは
パワーもスピードも上昇するのさ! ここまで成長すれば、てめぇのスタンドが
どうあれ、ペナルティなんぞ繰り出す前にぶちのめしてやる!!!」

 ヒュ  ォ  オ  ォ オ―――!!

 猛スピードで、ピンク色の肉は鞭のように撓(しな)り
ジョアンヌの頭部目がけ迫る。数コンマ後には、その体は其の
ピンク色の触手によって、壁に叩きつけられるか最悪、顔が潰れるような
惨状を目撃する……と、誰もが思った。

 ―――ピタ。

 アリゼ「……な、に?
 ぅ、動けっ。どうしたピンク・クリーム69、動け、動けってばぁぁああ!?」

 
     ふ     ふ  ふふ♪

 ズ  ズズズ―――

 ……貴方全員が言葉を失うものを目にする。

長時間をかけ、怪物染みた成長を施した『ピンク・クリーム69』
 それは、ジョアンヌの体を直撃する寸前。ピタッ、と時が止まったように
静止すると、そのままズズズとジョアンヌを護るように彼女へ寄り添う位置に
這い、そのまま座椅子のような形になり。彼女の玉座のように変形した……。

 ジョアンヌ「良い椅子ねー♪
これが……『ハーレム・スキャーレム』の『ペナルティ』
此処こそが、我がハレム(聖域) ルールは守らなきゃあ駄目よぉー子猫ちゃん?」

 あはははははっ。とジョアンヌは子供のように無邪気に笑う。

……『ピンク・クリーム69』が 奪われた。
自由自在に変形し、栄養を吸収すれば無尽蔵に大きくなり強くもなると思われる
味方であれば頼もしいスタンドが、敵の 手に……。

487常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/06(土) 00:05:50
>>486
 「…………!!!!」

『ペナルティ』とは、すなわち『スタンドを奪う』事であったか!!
『P・C69』に触れすらせず、そのコントロール権はジョアンヌへに映ってしまった!

彼女の領域においては、自らに牙を向けるスタンド使いすら敵になりえないという事!!
だからこその余裕!!合コンという茶番で遊んでいられる程の余裕!!!!!
何という事だ!!これではスタンドを用いた手出しが出来ない!!!!
これでは彼女の茶番に付き合うしかないではないか!!!


 「………とんだ邪魔が入りましたね、ジョアンヌ様…」

 「ただいま戻りました、常原です」
 「で、今は『何をされていた』ので?」
 「よければ、俺も『最初から』参加したいのですが」

今のところ、何かのゲームの真っ最中という感じではない。
せっかくなので参加してみたいので、リセットを促してみるが………

488小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/06(土) 16:56:29
>>486

  「――そんな……!こんなことが……!」

アリゼのスタンドが奪われた光景を前にして呆然とする。
その事実が意味するのは、単にこちらの戦力が減ったというだけではない。
この場において、ジョアンヌが圧倒的な力を手に入れたことをも意味している。

  ――人型スタンドだけなら、まだ何とかできるかもしれないけれど……。
     それに『ピンク・クリーム69』が加わったとなれば……。

今の状況は完全に不利な状態だ。
やはり単純な力押しは通用しない。
この場を支配する『ペナルティ』の絶大な威力を思い知らされ、額に冷や汗が滲む。

  ――でも……。

『佐藤きく』について調べることを妨害されなかった件が脳裏を掠める。
もしかしたら、『ペナルティ』もジョアンヌが認識しなければ発動しない可能性もある。
そうだとすれば、まだやれることは残されている。

どうにかして彼女に隙を作り、そこを突いた不意打ちを仕掛けることができれば……。
『ペナルティ』を発動させることなく、ジョアンヌの意識を刈り取ることができるかもしれない。
どれほど強力なスタンドであっても、本体の意識が途絶えれば効力も消え失せるはず。

そのために電気のスイッチを切って、照明を落とすつもりだった。
しかし、今のジョアンヌには『ピンク・クリーム69』がある。
迂闊に接近しても、逆に迎撃されてしまうかもしれない。

だから――今はやめておくことにした。
同じ手は二度は使えない。
確実な機会が訪れるのを待つべきだ。

  「――……」

本体の目でジョアンヌを注視しつつ、切り離した『目』で他の参加者達の様子を確認する。
その際、『目』がジョアンヌに見つからないようにするため、適当な物陰に移動させたい。
もし隠せそうな場所がなければ、高度を下げて見つからないようにしておく。
今この場で、参加者達の誰かが何かしらの動きをしようとしていないかどうか。
『目』を通して、それを確認しておきたい。

まだスタンド能力が明らかになっていない参加者も数名いる。
彼らの能力によっては、まだ形勢は分からない。
そういえば――あの金魚のスタンド。
その一部らしいガラス玉が付着した柱に何か変化はあるだろうか?
余裕があれば、それも確かめておく。

489『合コンをしよう!』:2017/05/06(土) 19:30:26
>>487(常原)
 
 ジョアンヌ「王様ゲームよっ! 王様ゲーム。
やっと帰って来たわね。うーんっ やっぱ見立て通り
ちゃ〜んと着替えれば、貴方良い男じゃないっ」

 ピンク・クリーム69の、スライムめいた質感の玉座を楽しみながら
ご機嫌な感じで常原に話しかける。

 ジョアンヌ「それにしても、結構机の上ぐちゃぐちゃになったわね。
はやく、みんな片づけてねー」

 彼女の指揮によって、キッチンから複数。いま現在だと六名ほど
スタンドの給仕達が、いそいそとテーブルから零れ落ちた料理や飲み物を
掃除して、新たに同じ新品を元の位置に直したテーブルに置いていく。

 小林「……飲み物、お注ぎしますよ。それにしても、先ほどの手際は
見事でした。今度書く小説のネタで使用しても?」

 ジョアンヌ「んーんっ。いいわよー♪ うふふふ
ごくごく……うーん、労働後の冷たい水は格別ねー♫」

彼女へ屈したのが、小林は傍に赴いてグラスに水を注ぐ。
 冷えた水を心地良さそうに一杯、飲み干すジョアンヌ。

 ……ピクッ。

すると、小林は僅かにその様子を見て眉を片方上げた。だが、直ぐに
素知らぬ顔で、元の席へ行く。

 ヤジ「ちぃ……スタンド使いじゃない、俺なら」

 小林「……いや、後でトイレに」

 ヤジ「んあ?」

そう、背後で彼らが囁き合うのを貴方は聞いた。

>>488(小石川)

 スタンドの奪取。ペナルティの重さと、その結末に戦きを貴方は感じる。

常原はジョアンヌに喋りかけ、天羽は軽く狼狽してる様子で周囲を見てる。
アリゼは、呆然を隠せない様子だし。ベティは、顔を顰め自分の席らへんで
苛立ちをごまかすように足を揺すっている。アルキスも、軽くポケットに出し入れして
似たような様子だった。小林は、先ほどの騒動前に手元に持ってたのだろう
水差しを持ってジョアンヌに向かう。ヤジはそれを見送ってる形だ。

 今現在、この中で以前 毅然とした様で椅子にどっしりと座り表情を
変えないのはアイアン・セイヴィアーのみだ。鋼状の剣を背もたれにしてる
彼は現況を些事と捉えるように、目を瞑り銅像のように動かない。

『目』で確認した所、金魚が内包されている浮遊したガラス玉だが
僅かであるが、その時に一緒に入っていたのだろう水らしき液体が
柱に付着していた。注意しなければ、元から天井からか熱気で付いたかの
ものだろうと、不審に思わないものだ。

ジョアンヌ「さーて、王様ゲームの続きねぇ。
色々どたばたしたし、新たに二名参加するから。リセットしてやるわよー!」

 幸か不幸か、アリゼのピンク・クリーム69の犠牲と共に
貴方の指輪の件はおなざりになってるらしい。だが、このままいけば
また彼女の遊戯が続く事になる……。

490常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/07(日) 22:47:26
>>489
「(しかし…面倒な)」
「(佐藤……ジョアンヌ様をもし一瞬でも『手縫い化』させることが出来れば、
 『無力化』を容易に行う事が出来るのに!!!!)」


「王様ゲーム!!!!」
「王様だーれだッ!!!!ってやつですね!!!!!!!」
「クジ!!!!!クジ引きます俺!!!!!!」

少年ふたりがなにやら企んでいるようだ。
しかし二人に関わる方法も、この状況の打開策も思いつかないので
いまはクジを引くとしよう。 二つほど『罰ゲーム』も思いついた。

 「『パイ』ください!!!『ホールケーキ』でも!!
  クリームっぽいヤツ!!!ありますか!!!!!!」

 「あと『ビール』をジョッキに、溢れそうなほど!!!!」

491小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/07(日) 23:51:47
>>489

  ――水の中の金魚……。水差し……。『水』……。

これまで得られた情報を基にして、思考を働かせる。
水差しを携えた小林と金魚のスタンドは、どちらも水という共通点がある。
それを考えると、金魚のスタンドの本体は小林なのかもしれない。

あの金魚のスタンドは、次の行動に移ろうとしていた。
その直後に、水差しを持った小林が動いている。
この計ったようなタイミングも、金魚の本体が彼であることを裏付けているように思えた。

そうだとするなら、彼の動きには何かの意味がある。
ジョアンヌの機嫌を取るような行動の裏で、策を張り巡らせているのではないだろうか。
できるなら自分も連携したいが、今は彼に話しかけることはできない。

  ――まだ状況は何も変わっていない。でも、良かった……。

指輪の件が忘れられたことに対し、内心で安堵する。
もし、ジョアンヌが指輪を奪おうとしていたら、本気で応戦しなければならないところだった。
指輪を取られるということは、決してあってはならないことなのだから。

しかし、やはり状況は何も変わっていない。
このままでは、先程のゲームが続行されることになる。
強制的に嫌なことをさせられ、あるいは嫌なことを人に押し付けるという悪趣味なゲームが。

間接的とはいえ、誰かを苦しめるようなことはしたくない。
けれど、それを拒めば、また指輪が狙われる。
胸の中で葛藤を抱きながら、止むを得ずゲームに再び参加する。

492『合コンをしよう!』:2017/05/08(月) 22:45:36
>>490(常原)

 ジョアンヌ「おーぅ! やる気十分ねっ!!
そう言うモチベーションを全体的に高めようとするの、グットよ、グットゥ!!」

 貴方の声の良さに、上機嫌のままに要望通りにスタンド給仕を顎で使い
ホイップ山盛りのパイに生ビールを生々と注いで出す。
 
 スタンド給仕「ホール一杯のケーキは少しお時間が掛かります」

給仕は丁寧な物腰で、そう告げてキッチンに戻る。
少しばかり(2レス)、ケーキの用意は遅れるだろう……。

アリゼ「スタンドが……ピンク・クリーム69が……畜生」

ベティ「うじうじしたって何も始まらないよ、怪我がないだけ儲けもんだと思いな。
ちっ、上から垂れてくる。ちょいと席ずらすよ」

 スタンドを奪われたアリゼは、当然ながら力ない様子で座っている。
それに対し苛立ち混じりでベティは慰めつつ。天井から、先ほどの乱闘で
ピンク・クリーム69が起こした余波であろう。上に吹き飛んだ飲み物が
飛び散った汁が落ちてくる事に舌を打ち、そして椅子をずらして座る。

      ポタ              ポタ。
 
……視線を上にずらせば、天井には幾つかジュースの染み。そして
小さな傷が走っている。


>>491(小石川)
貴方は小林が、浮遊するガラス玉の本体と見当を付ける。
常原に貴方も彼らが何かしら策を立てているのに勘付けるも未だ今の
状況ではジョアンヌに気づかれず、それを訪ねる事は難しい。

指輪の件に対して、これからの先行きも交えて様々な気持ちを抱きつつ
貴方はゲームに参加する……。

>>490-491(ALL)

ジョアンヌ「さぁて、楽しい楽しい王様ゲームの始まりねー♪
んー、でもでも。さっきリセットする前の紙がざっとあるけど……」

ピンク・クリーム69で、ご破算となった際。小石川がペナルティを受けかけた時
常原と天羽を除いた者達が既に出した紙だろう。

ジョアンヌ「言いたくない過去の独白、変顔、鼻からスパゲッティを啜る
火のついたタバコを舌で丸めて
……は〜〜〜〜、小さい……程度が小さいわっ!! ペナルティとかの以前の問題!!
 もっと、こうっ 盛り上げるような奴ってあるでしょ!??」

ヤジ「強制的に、訳の分からない催しに参加させるのは程度の低い行為にならないのか……」

周りの野次も馬耳東風といった感じで、彼女は名案とばかりに指を鳴らし話を続ける。

ジョアンヌ「ルールを付け加えるわ。なーに、簡単な事よ!
いまかーら、さっきの事も踏まえた上で。私が『お題』を書いた紙を
ランダムに渡すわ。そして、それには星が1〜3で付いてるの」

 シャシャシャッ、と。ピンク色の触手が彼女の書いた紙を器用に
シャッフルする。

ジョアンヌ「書いている題の事を、実演するか喋ってね!
尚、星が一つなほど簡単! 三つならそれ相応に難しい事とかして貰うわよ!
恥ずかしい話、とか言う題なら。星一つでシャツを裏返しにして一日中過ごしてた
三つなら、失恋とか友達の事を裏切って死なせてしまったとか言うものでいいわよ☆」

 ヤジ「星三つ重すぎじゃねぇか!!
☆ じゃねぇよ!!」

 もはや、彼女はツッコミに対し何の反応する事なく。便利な第三の手と
化したピンクのスライムは、うにょーんと伸びて各自の胸元に紙を渡した。

尚、紙に書かれていた内容は……こうだ。

小石川  『笑えた出来事 ☆☆』

常原『恋愛に関する事 ☆』

493常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/10(水) 00:24:20
>>492

傷。ジュース。
先程騒ぎがあったが、そのときにできた物だろうか?
――――ううむ、何か、俺は何かに気づいていない…そんな気がする

 「(『傷』も『ジュースの飛沫』も…)」
 「(天井は、それらを『反射』しない)」
 「(これは――――――――



   「――――えっ!!!!!お話すればいいんですか!!!!! 」

   「そういえば昔、こういう事を聞いたことがあります…」

   
   「中学1年の時、『義理のバレンタインチョコ』」を貰って」
   「でもチョコを貰うのは初めてのことでしてね、嬉しかったし、ちょっと動転してしまって」


   「俺は、貰った直後、速攻で包みを開いて、ひとくち食べて…」
   「あいや、よく噛みはしましたよ」   
   「で『今食べた!!!おいしいよ!!!!!!ありがとう!!!!!!!』って言いました」
   
   「貰った物には即座にお礼を言うべきと俺は思ってたんですね…」
   「まあくれた女子は、『おまえ情緒のカケラもねェな』って。白い目で見られました」

   「……」
     「……それだけです……」


   なんかすげェどうでもいい話をしてしまった気がする!!!!!

494小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/10(水) 19:52:14
>>492

  「――……」

渡された紙に記されている内容に目を通す。
星二つ分ということは、それなりの話をしなければならないようだ。
過去の記憶を手繰り寄せ、幼少期の思い出を探し出した。

  「私が七歳の時――両親に連れられて、夏に母方の祖父母の家に行ったことがあります。
   その日は、私達の他にも親戚の家族が来ていました」

  「私は一人で外に遊びに出て、しばらくして泥だらけになって帰ってきました。
   それを見た三つ年上で綺麗好きの従姉妹が、
   私をお風呂場へ連れて行って洗ってくれました」

  「もちろん泥は簡単に落ちました。
   でも、いくら洗っても、その下に付いた汚れが取れなかったのです」

  「最初は柔らかいタオルで洗っていた従姉妹も、諦めてスポンジに切り替えました。
   それでも取れないので、最後には持ち手付きのボディブラシを使い始めたのです」

  「でもいくらやっても一向に取れないので、従姉妹は力を込めてゴシゴシと強くこすりました。
   あんまり力を入れてやるので肌が痛くて、私はそのことを訴えました」

  「けれど、従姉妹は聞いてくれません。
   『我慢しなさい。あんたがこんなに汚れて帰ってくるのが悪いんでしょ。
    ちゃんとキレイにしなきゃいけないんだから』――彼女は、そう言いました」

  「とうとう私は泣き出してしまい、従姉妹もようやく手を止めてくれました。
   そして、その汚れが落ちない理由に気付いたのです」

  「実は、それは汚れではなくて、外で遊んだせいで日に焼けていただけだったんです。
   従姉妹は潔癖症な所がありましたから、汚れだと思い込んでいたのです」

  「……これで私の話は終わりです。お粗末さまでした」

そう言って軽く頭を下げる。
星二つ分の価値があるかどうかは自分では分からないが……。
その従姉妹に会った時には、今でも話題の一つになる話ではある。

それに、少なくとも時間稼ぎにはなるはず。
小林達には何か策があるようだが、直接言葉を交わした上での協力はできない。
今の時点で自分にできることは、彼らのために時間を作ることくらいだ。

事態が動いた時にすぐ連携に移れるように、『目』は小林を注視しておく。
常原にも何か考えがあるらしい。
できれば彼とも話をしたいが、今はそれも難しい。

495『合コンをしよう!』:2017/05/10(水) 21:04:22
(描写と、進行に関わる為。このレス返しのみ順序を逆にします)

貴方達に対し、配られたお題。それに対し、他の者は関心なさげに
ある者は札を見て、露骨に顔を顰めるものも居る。

 後者で、特に反応が過敏だったのは。スタンドを奪取された『アリゼ』だ。

バンッ!

 アリゼ「っおい、これ本当に仕込みなりしてないランダムなんだろうなぁ〜?
くそっ、よりにもよって何でこの題なんだよ」

 机を叩き、放り投げるように彼女に出された札が出る『両親の事 ☆☆』だ。

ジョアンヌ「なーに、そんな怒る事?」

スタンドの使えない彼女に対し、淡々と告げる主催者を睨む。
だが今の自分に出来る事がない事も理解してるのだろう。

 アリゼ「怒るかって? 怒ってるように見えるのかよ、おいっ。
堪らないねぇ、あぁっ!
 ……私が、どう言う風にして今に至ったか。それは、全部くそったれな
『両親』の所為さ」

 肩を軽くいからせ、彼女は食い縛るような表情を浮かべる。
ふと、僅かに『常原』を見た。その意図を理解する前に彼女は答えを吐き捨てるように出す。

「『お嬢様』、お嬢様お嬢様お嬢様、やれお嬢様本日はマナーのレッスンです。
お嬢様、本日は政治学についてです。お嬢様。
 ――くそったれが。
あいつらは、私がこう言う風に手掴みで食べるようなチキンとかの方か好物だって事も
あいつらが見下している庶民や冒険家に、自由に生きる憧れに対しても……。
 何一つだってわかりゃしないんだ。おい、糞メイド。理由を知ったからには
次に『お嬢様』呼ばわりしてみろ。その首にフォーク突き刺して赤装束にしてやる」

 そう言い切ると、平常心を整える為に一度強く息を吐いて乱暴に椅子に彼女は座り直した。

ベティ「……あー。折角だし、今の話でも出た『赤』って事について私は話そうか」

アリゼの壮絶な過去話によって生じた空気を、幾らか変えようとベティは話始める。
 放り投げるように真ん中に置かれた一番目の札に、重ねるように置いたのは
『色について ☆』と言う題だ。

ベティ「私は、何て言うかね。『真っ赤なウソ』って言うのが一番許せないのさ
正義感とかじゃないんだよねぇ、これが。まぁ、極度なジンクスって言っても良い。
私は、生まれてから今までの間。何一つ偽りなく生きてきたなんて口が裂けても言えないが
……まぁ、嘘には敏感なんだよ」

 そう、話を収める。それに重ねるようにしてアルキスが口開いた。

アルキス「俺には、この命を捧げても良いぐらいの人がいる」

『出会いについて ☆☆』と言う題が、三枚目として投下された。

アルキス「最初に出会ったのは、俺の力によって惹かれ合った仲間によって誘われてだ」

「それまで、俺は。俺のこの人生は漠然としていて、例えスタンドと言う常人と異なるものが
振るえても、きっと心の中に巣食っている……俺はこのまま何一つ変わらないまま面白味のない一生を
終えるのだろうと言う達観を抱いていた。だが、それが間違いだと悟れた」

「最初こそ、人と異なる存在だと一歩距離を置いての関係だった。
だが、話す度に俺の中で何かが変わっているのを確実に俺は知っていた。
 ――この人の為に生きたい。
……そう、思えるようになっていた。冷え切っていた石のような胸の中に灯りがついた。
それが、俺の話だ」

 
ジョアンヌ「うーんっ! 中々良い感じの話ね、追及したい気もするし
けど気になるまま終わるのも想像の余地があるって感じね。それじゃあ
続きを『ちょっといいかよ?』 は? なに、能力なし目くそ鼻くそ」

ヤジ「もはや人の呼称ですら無くなってるじゃねえか。
……俺と、ジョーは二人で一つだ。つか、札を俺は貰ってない。
だから、ジョーの出された題は、俺にも話す権利をくれよ」

ジョアンヌ「え、なに? あんたら出来てるの?」

ヤジ「目ぇ光らせんな気味悪い! で、良いのか悪いのか!?」

そんな、やりとりが生まれ。ジョアンヌは数秒悩んだあと
ちゃんと面白い話しなさいよーっと付け加える。

 そして、次に『天羽』に白羽の矢が立った。

496『合コンをしよう!』:2017/05/10(水) 21:24:27

天羽「わ、私は。そうですね……それじゃあ皆さん『ドッペルゲンガー』ってご存知で?」

おっかなびっくりと言った具合で、彼女は『怖い事 ☆』と言う題の札を出す。

「お、同じ人間。自分と瓜二つの人が別の場所で存在するって言う、アレですね……。
これは、ちょっとだけ聞きかじった事なんですが。
 ある男が森近くにある、ある場所での所用から帰り。
今日のような夕立ちが降り始め。運が悪いと森を走り抜ける中、森林付近で
屈みこんでいる人影を見たようなんです。倒れてるようにもその人には見えたとか。
 キノコ採りか、でも雨を降っても微動だにしないので。病気かも知れないと
念のために声をかけた所。……その振り返った顔を見て、彼は固まりました。
 ……それは彼でしたかって? いえ、違います。
――それは『彼がつい先ほど埋めた人物』だったからなんです。
そうです、彼は人を殺し埋めた帰りでした。彼は犯罪者でした。
 恐怖と混乱の固まる最中、振り返った其の人物は彼から逃げるように森の奥深くに
走り消えたとの事です。そして、その去った場所には夥しい泥があったとか。
 彼は、幽霊にあったのでしょうか? いや、それとも死体が本当に蘇って……?」

ぁ、そ、そう言う話です。お粗末様でしたと天羽は話を終えた。

四人が話し終わる。残りは常原・小石川・小林たち・アイアンセイヴィアーだ。

小林達はともかく、彫刻のように口を噤む彼に話を期待するのは望み薄だろうと
全体が感じ始めてる中。それが意外にも……目を開けると、その鋭い眼光の持ち主は口を開いた。

 「――消さなければいけない者がいる』

 重なるように、出されたものは『目的 ☆☆☆』

「滅ぼさなければいけない存在がいる。刺し違えてでも、そうしなければいけない」

「その為に、この国に訪れた。その為に、この町を訪れた。……それが 俺の目的」

そう告げると、彼は腕を組み。又もとのように無言へと至る。

497『合コンをしよう!』:2017/05/10(水) 21:46:18
>>494-493(ALL)

 アイアン・セイヴィアーの語る目的によって再度の重圧と化した空気は
小石川の語る『笑えた出来事』でも完全には払拭されえない。
ジョアンヌは中々面白いじゃないと、フォローがあるものの、それ位だ。

そして『目』を向ければ、他の者の話題の最中小林がヤジへと何かしら書かれた
メモを差し出し、アイコンタクトをするのが目撃出来た。

次に『ヤジ』の番だった。小林が『夢について ☆』と言うのを差し出す。

ヤジ「俺達の夢は『ジョジョになる事』なのさっ。いまいち何を言ってるのか
理解できねぇって言う顔してるのが全員だろうし、説明するとだ。
 ある時、ある場所には高潔なる魂を持つ人間が居た!
そいつは、下劣なる悪を許す事はせず。紳士たる礼節を忘れる事なく
何時だって茨の生えた道を突き進む事に対して恐れをえなかったのさ!
 ――俺はなりたい! 
そんな、輝く黄金の意思と魂を兼ね備えた男にな。だが、俺だけだと駄目だ。
その道のりには導き手がいる、だから、そのコンビにはジョーが必要って事なのさ」

ジョアンヌ「結局の所、あんたらモーホーって事で良いのよね?」

ヤジ「良い訳ねぇだろうが!!!」

 全く関心も感動もない合いの手に、ヤジは大声を張り上げ言い返す。
お笑いと言う意味合いだと良いユニットをこの男女は組めるのかも知れない。

そして、最後に常原の話だ。それが終わると共に……。


>>493(常原)
 ヤジ「へっ……くっっっだらねぇな。おいっ!」

一般人の彼は唐突に、貴方 常原に向けて一笑と付して嘲りの声を上げる。
 何の前触れもない、急な罵倒だ。

ヤジ「クラスメイトからの義理チョコで動転して、その場で食べた〜〜?? ハンッ。
『パク パク』
 あのなぁ、そんな事したって渡した奴が喜ぶかって常識的に解るだろうがよ!
『パク パク』
そう言うのは、その場で愛想よく有難うって返して。後日にでも何かしら
有名店の菓子折りでも一つ差し出して、美味しかったよ
来年もよろしねって言うのが定石ってもんだろっ!?
『パク パク』
 はぁ〜、んな女子見たいな恰好して女心の一つもわからねぇのかぁ〜?」

 『やれ おこって なげてくれ』

肩を竦めて、やれやれの仕草。ジョアンヌに背を向けており
射線には彼女も座っている。
 ホイップクリームがのったパイ、そして貴方。
それに目線を向けると共に、口パク。そして、ウインクが向けられた。
 そのまま常原に対し、不良特有の罵詈雑言が続く。目線は貴方の手元に意識されている。

498常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/10(水) 22:18:28
>>495-497
(アリゼ『両親の事 ☆☆』)
「うおおおおおおおおお!!!!俺の気がいたらず!!!!!」
「申し訳!!!!! 申し訳!!!!!ない!!!!!俺!!!!!」

「お嬢さま!!!じゃないアリゼ様!!!!アリゼ!!!!!!!」

「俺と一緒にチキンをたべようアリゼ!!!!!!!!
  たくさんの手羽先をもってきてください給仕さん!!!!!!!」

(ベティ『色について ☆』)
「ちなみに俺は真っ直ぐスジの通った男を自負しています!」
「信用するならまず俺を!!」

(アルキス『出会いについて ☆☆』)
「そのお方をしっかり、正直に、愛してあげてください!」
「そして降りかかる災いから、しっかり守ってあげてください!」
「以上俺からの!お節介!」

(天羽『怖い事 ☆』)
「!!!!」「〜〜〜!!」「ひえええ!!!!!」
「!!!!怖いです!!!!!!!幽霊!!」

(アイアンセイヴィアー『目的 ☆☆☆』)

「時間の無駄ですね」

(ヤジ『夢について ☆』)

 「聞き逃せません!!!!!」
 「いまや世界はボーダレス!!
  看護婦もキャビンアテンダントも女性だけの職ではなくなりました!!」
 「男の『メイド』がいたって!構わないではないですか!!!」

  パイを右手に持ち、振りかぶって、

 「あと俺は『察しはいい』ほうですゥ〜〜〜っ!!!!!」

      ブゥンッ

 投げるッッ!
 何を企んでいるかは知らんが、任せたぞ少年!!!!   
 見事『ジョジョ』とやらになってみせたまえ!

499小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/11(木) 20:59:44
>>495-498

それぞれの話に耳を傾ける。
首謀者の思いつきとはいえ、各々の素性を知ることができたのは幸いだった。
特に興味を引かれた話も幾つかある。

アリゼが裏の世界に踏み込んだのは、自由を求める思いと、
それを妨げる両親に対する反発からのようだ。
もし彼女が両親と分かり合っていれば、違う道もあったのだろう。
そう思うと、少し悲しさを感じた。

ベティのことはまだよく知らないが、彼女の話には注意すべき点があった。
もしかすると、彼女に訊けば、
今までのジョアンヌの言葉の中にウソがなかったかどうか分かるかもしれない。
とはいえ、その機会はなかなか巡ってきそうにないが……。

そして、アルキスの順番になった。
彼の話は納得できるものだったが、なぜこちらを嫌うのかという理由は不明なままだ。
この一件が終わる頃には、それを知りたいと思う。

続いて、天羽の話だ。
彼女は何気なくしたのかもしれないが、その話には注意を引かれた。
今の状況と重なる部分が何点かあったからだ。

  ――まさか……。でも、そんなことが……?

この近辺で発生していたという異臭。
もし、それが死体だったとしたら?
考え過ぎだろうか……。

イラストレーター佐藤きくの失踪。
警察に何度もかかってきた怪しげな電話。
そして例の異臭騒ぎ。

手がかりは幾つかある。
ただ、それらが上手く結び付かない。
こういう時は別な方向から考え直してみよう。

つまり、『八百十一屋』についてだ。
この場所がどういう場所なのかが分かれば、新しい発見があるかもしれない。
首謀者であるジョアンヌの印象が強すぎて、『八百十一屋』について調べることを忘れていた。

  ――それを知ることができれば、もしかしたら……。

そんなことを考えている時、『アイアン・セイヴィアー』が重い口を開いた。
おそらく、『ピンク・クリーム69』が奪われた光景を目撃したからだろう。
彼でさえ、この場における『ペナルティ』の威力を打ち破ることはできないのだろうか……?

しかし、彼が滅ぼすべき相手とは一体なんなのだろう?
彼自身がこの店の前にいたということは、その相手はこの近くにいるのだろうか?
あるいは――この店の中に……?

ヤジの話は、自分には眩しいと感じた。
その高潔な魂を持つ人間のことも、そうなりたいと語るヤジの姿も。

  ――彼は能力を持っていない。
     でも、彼の心は、能力を持っている人間に負けないくらいの輝きを持っている……。

正面から見ることができず、やや目を伏せる。
そして――。

常原が話をする間、ジョアンヌに気付かれないようにバッグから携帯を取り出したい。
それが成功したら、死角となるテーブルの下で操作する。
『八百十一屋』について検索を試みたい。

そして突然のヤジの罵声。
しかし、『目』で小林がヤジに指示をしていたのは確認している。
だからこそ、これが芝居だということはすぐに分かる。

これから起こるであろう何かは『目』で確認する。
そして、本体自身の目はテーブルの下で画面を見る。
ヤジが注目を集めているであろう今なら、不審に思われる心配もないはず。

500『合コンをしよう!』:2017/05/11(木) 22:35:38
>>498-499(ALL)

各自のお題によっての話は、二人に様々な感想を述べられた。
 常原は彼らの意図を汲んで行動を開始する。
小石川は、分離した『目』で状況を伺いつつスマホに目線を落とす。
『八百十一屋』
それに対して店舗としての飲食店などは記載されてなかった。
最初の項目に載っていたのは、BLを専攻とする佐藤 きくが設けたと思われる
サイトだった。プログは一か月前から更新されておらず、作者である
佐藤の、最近スランプ気味な事などを記す項目が多数書き込まれていた……。

 >俺は『察しはいい』ほうですゥ!!!!

 ブンッと、常原渾身のホイップクリームのたっぷり載せられたパイ生地が
ヤジ目がけ投げられる。だが、それは一芝居であり即興劇だ。
 にやッ、と彼は不適な笑みを浮かべた。投げられるモーションと共に
サッ! と彼は横に移動する。放物線を描くパイは何処に行くか?
 決まってる……『ジョアンヌ』だ。

 「へ?」       ――ベチャ!!!

ヤジと常原のやりとり。先ほどからヤジに対してスタンド使いでないと言う
事からも全く関心も何もなかった彼女だ。常原との応酬でも意識を向ける事なく
酒のつまみを口にしてた感じだ。それに小林も意図してか彼女に話しかけており
気づいた時には既にピンク・クリーム69を動かす暇もない。
 当然……上半身は『パイまみれ』だ。

 ヤジ「しゃはははははは!!! ざまぁ、ねぇって感じだな!!?」

 ちらっ     『あとは任せるぜ、あんたら』

ヤジは煽り爆笑して、その彼女の姿を見て涙目で柏手を打って更に笑う。
 その間に、確かに口の形だけであるが常原や小石川のほうに向けて
サムズアップと共に、最後にそう告げた。

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ……

ジョアンヌ「――た い じ ょ う・ ・ ・」

 パイが顔からずり落ちた彼女の表情は能面のようだ。その激怒のオーラは
常原でなく、ヘイトを散々稼いだヤジへと注がれる。
  
 ビュンッッ!!        

ヤジ「ぅえ゛っ! ……ぉ。おいおい軽いジョークだろ? 笑えよ」

ジョアンヌ「笑うかどうかは……私が判断するわっ。
――吹っ飛びなさい!!!」

 ギュ ゥ ゥ  ゥ ンッッ!!

 ピンク・クリーム69がヤジの首へと纏わりつく。彼は気丈に汗を額に
流しつつも笑ったものの。スタンドのパワーに叶う筈もなし。
 僅かに、緩衝材として全体にピンク・クリーム69が纏ったかと思いきや
高速で彼は放り投げられ、勢いのままに自動ドアのように急に開いた出口へと
ダストシュートされた。出口はヤジが消えると共に瞬時に閉まる。

 一般人である彼は消えた。だが、彼は散る間際に確かに功績を残した。

ジョアンヌ「くっそ、あのガキ。折角のおニューな服が台無しじゃない!
あー、もうっ着替えてこないと……」

 スタ スタ スタ……。

 ジョアンヌが席を立ち、キッチン方面に消えていく。
……監視の目が、一時的だが消えた。

 それを確認し、青年は立ち上がると共に呟く。

小林「良くやってくれた、親友。
……『本体が何処にいるか』。あとは、それだけ分かれば私達の勝ちだ」

501常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/12(金) 22:17:54
>>500
ご苦労であった少年。
これで『ジョジョ』になれただろうか。

>小林
「本体!?あのパイまみれになられた方ではないのですか!?!?」


俺には分からなかったけれど、少年二人は、
彼女に牙を立てることのできる、なにか能力の『隙間』を発見した、
という事だろう。いったい何だ?

「詳しく!!!!!!!!」

502小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/12(金) 22:57:30
>>500-501

  「……?」

少し意外だった。
てっきり、一番上には飲食店か何かが候補に挙がってくるものと思っていた。
しかし、実際にはそんな店は存在しなかったようだ。

わざわざ店の名前をサイト名と同じ名前にしているのは何か意図があるのだろうか。
今更ではあるが、ジョアンヌの考えは理解が難しい。
けれど、そんなことを思っていても仕方がない。

気を取り直し、ブログの最後の記事に目を通す。
時期から考えても、失踪する直前に書かれたものだろう。
それを読めば、何かしら掴めると思いたい。

  「つまり……彼女は本体ではないと言うのですか?」

  「――その根拠を聞かせて下さい」

吹き飛ばされてしまったヤジを見送り、常原に続いて小林に質問を投げかける。
まるでジョアンヌが本体ではないかのような口振りが気にかかった。
そして、何故それが分かったのかも。

503『合コンをしよう!』:2017/05/13(土) 10:52:47
>>501-502

 小石川は、八百十一屋。サイトのブログ末尾に焦点を合わせる。

『描きたいものが最近浮かばない。完全にスランプ
編集の上とも馬が合わない。吐き気がする、けど描かないといけない』

 『気分を紛らわす為に、石の展示会に行ってみた。
躓いて、鋭い石見たいなので足が結構パックリいった。本当、ろくでもない日
外に出ても良い事は何一つもない。家で、大人しく絵を描くしかないんだ』

『つらい 苦しい 私 一人ぼっち
誰も、相手にしてくれない』

……合コンで振舞った明るさとは真逆な心情を表す陰鬱とした内容が
ブログに長々書かれている。さっきのジョアンヌこと佐藤 きくの明るさは
取り繕っているようには見えなかった。だが、別人のようにブログは
パソコンでの入力ながらも、生なましい暗い感情が見え隠れしている……。


小林「私は、最初にスピリタスを注文しました。ですが、飲んでません
飲んだ、振りをしただけです。私には、それが出来ます」

小石川、常原の質問。他の者も視線で訪ねる中、自分に聞かせるように
小林は単調なトーンで述べる。

小林「私の、能力で。私は水差しにスピリタスを混ぜて彼女に飲んで頂きました。
少しでも酔ったりすれば、幾らが状況が優位に転ぶと思っての試しでしたが。
彼女は顔色一つ変えずに、飲み干していました。
例え、酒豪だとしても明らかに可笑しいものと、私には感じられました。
 ……彼(ヤジ)に、筆談で伝えたところ。同じく筆談で彼は、彼女もこの
合コンと言うごっこ遊びの駒なのではないか? と返しました……。
 彼女が、本体に関わり深いものである事は疑いようがありません。
ですが、彼女自体をどうにかしてもスタンドを完全に打ち破れないだろうと
彼は回答していました。今は、これ以上彼の意見を仰げません……」

 そこで言葉を止める。他のメンバーも難しい顔になりつつ考える。

ジョアンヌが、本体でない……それが真実ならば給仕をするスタンドの中にでも
紛れ込んでいるのか? それとも、キッチンの中で潜んでいる?
 そう言う可能性もなくもない……何かを、見落としてるのかも知れない。

504常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/13(土) 20:10:40
>>503
「お二人の活躍はお見事でございました。」
「しかしそれでも情報不足…何か、何か分かった方は、他にいませんか?」
   「何でもよいのです」

「これ以上ヒントが出ないのなら
 俺は一人で、着替えの現場に直行しようかなと思うのです」
「飲みの席でない、二人きりで、話せることもあるでしょう
 そして俺に対する彼女の好感度は、悪くはないはず」

『チェックメイト』に至るための勝ち筋が見えない。
 …ならば『駒』、それも『女王の駒』を落としにかかる他ない。

あの、おそらく佐藤きく本体と密接なかかわりを持つ『端末』から話を聞こう。
…メイドの力では歯が立たぬが、話を聞き心を解す、それなら俺にも目はある。
最悪、自分を犠牲にする覚悟で彼女を懐柔することも…

505小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/13(土) 22:27:41
>>503-504

  「……お話は分かりました。
   彼女自身もスタンドの一部――
   給仕をしている彼らと同じように、実体化したスタンドという可能性は高いようですね」

小林とヤジがもたらした情報は、確かに大きな発見だった。
ただ、常原が言うように、まだ情報が足りないというのも事実だ。
この状況を打開するための決定的なものが欠けている。

  「私には、これといって気付いた点はありません……。
   ただ、幾つか分かったことはあります」

そう言って、これまで自分が得た佐藤きくに関する情報を全員に伝える。
大したものではないかもしれないが、何もしない訳にはいかない。
自分が見落としてしまっている何かを、他の誰かが指摘してくれないとも限らない。

  「もし、本体が隠れているとすればキッチンかトイレしかない……と思います。
   床下や天井裏に隠れた空間がないとすればの話ですが……」

一番の問題は本体の居場所だ。
この広くはない場所の中で、身を潜められそうな場所は限られている。
給仕をするスタンドの中に紛れているという可能性もなくはないが……
果たして全員の目を欺き続けられるものだろうか?

  「――ベティさん。あなたは嘘には敏感だとお聞きしました。
   今までの中で、何か嘘だと感じるようなものはありませんでしたか?」

藁にもすがるような思いで、不審な点がなかったかベティに尋ねる。
ともかく今は新たな手がかりが欲しい。
ジョアンヌが戻ってくる前に、何とかしてそれを見つけなければならない。

  「常原さん、少し待って下さい。『私』も一緒に行きます――」

バッグから『スーサイド・ライフ』を取り出し、片方の耳を切り落とす。
髪を少し垂らすことで切った跡を隠し、外から見えないようにしておく。
それらが済んだら『スーサイド・ライフ』は、またバッグの中に戻す。

  「正確には、私の『目』と『耳』が、ですが……。
   こうすれば、常原さんの見聞きしているものを同時に私も感じることができますから……」

常原に断ってから、『目』と『耳』を彼の背後に回す。
『目』は彼の背中から少しだけ覗かせて、前方が見えるように配置する。
『耳』の方は出す必要がないので、鼓膜がある方を上にして背中に密着させておく。

506『合コンをしよう!』:2017/05/13(土) 22:59:37
>>504-505(ALL)

                         ?(>>410を、もう一度良く読み返してみましょう……)




 アイアン・セイヴィアー「っ ……」

アイアン・セイヴィアーが、突如首を巡らす。どうかしたのか? と訊く他の者たちを他所に
じっと虚空を見て、最後に上を睨み。誰にも答える事なく再度、腕を組んで目を瞑る。
 何だったのだろう……?


 天羽「常原さん、それは……余り、お薦めしません」

 アルキス「仮にも、女だからな。キッチンに仕切りがあるかは
不明だが、着替えてる最中に入ってきたら怒るだろうよ。
 それに、あの女は。ただ自分が楽しみたいだけで、他の人間に対して
絆される事はないだろう」

常原の申し出に、二人が明確に反対を述べる。

小石川の、佐藤きくの失踪届け。そして天羽から聞いた話などが
全員に共有される。そしてベティへの質問。

ベティ「今の所、誰々の話が完全に胡散臭いって言う感じはしないね。
ぼかしてはいるけど、全員が騙すことなく告白してるだろうさ。
ただ……さっきから、どーうも一番私達。肝心な事を見落としている気がする」

アリゼ「それは、私も思った。なんか歯の隙間に挟まったものが取れないみたいに
何か引っかかってる気がするんだよな。思い出せば直ぐ解る事なんだけど……」

彼、彼女らは一様に少し悩んだ素振りを見せる。貴方たち二人にキッチンへ直行して
直談判する事は、最後の手段にとるべきである事を促した上で何か忘れてる事を思い出そうとしている……。

 小石川の分離の仕込みも、支障なく行われた。

天羽「あ、今の内にすみません。私のスタンドで皆さんに連絡が出来るようにしておきますね」

『カメラ・トーク』が小石川、そして他の面子の写真も撮影して相互に相手の写真を
彼女は渡す。これで、少し離れても写真さえ同時に確認し合えば連絡を行える……。

時間はそう長く許されていない。ジョアンヌが着替えを終わるまでに何かしら
打開策を整えなければ、この宴は最終的に誰も彼も納得できない結末で終わる可能性もある。

507常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/14(日) 13:21:32
>>506
>小石川より佐藤の情報を入手
『悩み苦しむ女性』『ブログは一か月前から更新が無い』
『八百十一屋という店は無い』『八百十一屋は佐藤のブログの名前である』


  『八百十一屋』の外観は、『どう見ても飲食店ではなかった』
  ……現実には存在しない店舗名。
  その名称は『webページ』という『非現実』の物であったか。
   『非現実』……『非現実』?

  webページと同じ名前の飲食店。
  イラストレーションのような煌びやかなイケメン給仕の数々。
  そして、佐藤とよく似た外観の『駒』、ジョアンヌ。

  これらは『現実』ではない。『スタンドにより実体化された非現実』である
  この『八百十一屋』は、『まやかし』である。

>天羽より入手した情報
『異臭騒ぎ』『佐藤は行方不明』

  「オタクで、孤独で思い悩む女性……
   そして異臭…………そういう環境にてお掃除を行ったことがあります。」
 
  「『ニートのゴミ屋敷』にございますね」
  「もしくは『孤独死』」  


佐藤きくは……
…この非現実ではない、本体は、現実の彼女の家に『ご在宅』なのでは。
まやかしの八百十一屋ではない。
この『二階建ての建物』の、どこかに…

  >>505(小石川)
 「奥様、今なんと」

     「『天井裏に隠れた空間』と…………」
 
     「確か……『>>422階段は無い』ですよね、ここ……」

見上げる。

508小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/14(日) 17:41:51
>>506-507

  「……常原さん」

  「私も……それが真相に近いように感じます」

参加者達の各々の意見。
そして、それらを統合した常原の推理を聞き、肯定の意味を込めて小さく頷く。
彼の言うように、この空間の全てが非現実の産物だとすれば辻褄が合う。

  「推測ですが、警察に電話を掛けてきたのは彼女――『ジョアンヌ』でしょう……。
   目的は、おそらく警察署の中にいるスタンド使いを引き寄せるため……かと思います。
   それで警察の方が来たとしても、スタンド使いかどうかは確実ではありませんから、
   『当たり』を引く確立を上げるために何度も電話していたのではないでしょうか」

つまり、人型実体化スタンドを使ってスタンド使いを集めたのと同じこと。
警察への通報も、その手段の一つだったと予想する。
それによって誘き寄せられたのがスタンド使いの天羽だったのだろう。

  「――あっ……」

続いて放たれた常原の言葉を受けて、思わず間の抜けた声が口から漏れる。
重要なことを忘れていた。
どうして今まで気付かなかったのだろうか。

  「……二階……」

誰に言うでもなく、ぽつりと呟く。
この建物は二階建てだったはず。
けれど、ここに階段はない。

『アイアン・セイヴィアー』が見上げていた場所を自分も見上げる。
そこは、『ピンク・クリーム69』が傷を付けた所ではないだろうか?
もしかすると……。

同時に、天井の高さがどれくらいあるか確認する。
行儀が悪いが、テーブルの上に乗ったとしたら、どの程度まで近付けるだろう?
それで足りなければ、各自が座っている椅子をテーブル上に積み重ねることで高さを稼ぎ、
その上に乗るつもりでいる。

『目』と『耳』は常原から離し、キッチンの方へ移動させる。
ジョアンヌの動向を見張るためだ。
小林に頼むべきかもしれないが、いくら相手が人間ではないとはいえ、
着替えを覗かせるようなことを男性に頼むのは気が引けた。

『目』と『耳』を移動させる時は、床の上に下ろして見つからないようにする。
浮遊させていなければ、その分のスタンドパワーを射程距離に回すことで、
射程距離は10mまで伸ばせる。
おそらく十分だろう。

509『合コンをしよう!』:2017/05/14(日) 20:13:10
>>507-508(ALL)

完璧たるメイドを重んじる常原は、その頭脳もメイドの技能と同じくハイスペックである。

この空間はスタンドによって形成している空間。数日前に発生した異臭は死臭
 そして、本体であるだろう彼女は。この『二階建て』の家屋
屋内に階段はなく、その上への道のりは途絶えているが、確かにこの上の何処かで
貴方達を待っている……そう予感がされた。

小石川と同様に、他の合コンメンバーも目を覚ましたように口々に大声は出さずも声を上げる。

ベティ「そうだよ、二階っ……」

天羽「あぁぁぁぁ!? そうですよっ、そうですそうです!」

アリゼ「くそっ、とんだボケなすだ私は。自分で自分をふっ飛ばしてやりたい。
何で今まで気づかなかったんだ!?」

アルキス「二階か……だが、ある程度解決策は見いだせたが。どう、二階まで向かう?
この天井を破壊するにしてもだ、俺のスタンドは、そう言う強硬策に向いてない」

二階にいるであろう本体に向かう。そうなれば一番簡単な方法は直ぐに天井を破ってでも
向かう事だが、彼らは未だスタンドを披露してない人間も複数名だが。その壁を打ち破る程の
パワーはないと告げる。となれば、この中で一番パワーがあると思われるのは実質。

アリゼ「……なぁ、恥を忍んで言うけど。お願いだよ、このままじゃアノいけ好かない女の
手の平で踊ったまんまだ、力 貸してくれないか」

アイアン・セイヴィアー「…………」

剣状の大きな鋼のスタンドを背負う彼に周囲の視線が注がれる。
アリゼの頼みに彼は数秒の間の後に告げる。

「……5秒もあれば、これ位の天井なら数人登れる穴は作れる」

「だが……気づかれないようにするのは、俺には至難だ」

 彼は、その鋼状の剣を振れば天井を破壊する事は支障ないと告げる。
だが、言葉の通り。確かに天井をそのまま破壊すれば、その破砕音は
この家屋全体に響くのは容易に想像出来る。

天井までの大きさは、巨大化していた4メートルサイズのピンク・クリーム69
が触手を伸ばして僅かに触れる程度の傷が出来た事もあり、大体4メートル半か
5メートルと言う感じだ。机に乗り、椅子などで足場を作って大きくジャンプしても
人間ならギリギリ届かないサイズだが……。

510『合コンをしよう!』:2017/05/14(日) 20:23:14
>>507-508(ALL)


小林「ルール強要系スタンドは、そのルールに反しない行動を止める術はありません……。
彼女は、私達に『合コン』をさせようとしています。故に、合コンを破綻させる障害沙汰や
殺人など、彼女の目に映る範囲での攻撃的な振る舞いは全て禁止されている。
私の親友も、投げ出されましたが。そのルールが正しいのならば、彼は今
無傷の状態で、屋外で私達が突破する事を祈りつつ窓なり破壊出来ないか
試行錯誤を繰り返してる事でしょう。
……天井に対しピンク色のスタンドの破壊活動は黙認された。
天井に対する干渉は『ルール外』と言う事です……。
 これ等のスタンドを扱うものは、ありていに本体自身の力は脆弱であると
私の親友は提唱していた。機は、今しかない」

小林は、目に強い光を灯しそうな顔で言い切る。

『目』と『耳』が地面に転がるようにして、キッチン内部を覗く。

『まったく、折角のゲームだって言うのに……あぁ、もうっ
髪の毛まで付いてる。一回切らないと……』

『ホールケーキを持って行って宜しいですか?』

『ふんっ! どーせなら、腹を壊さない程度にゲロ甘にコーディングしなさい。
考えてみたら、あのメイド男もメイド男で、もうちょっと考えて投げれば
こんな風に汚れなかったのよ。キィー!!』

 ヤジの置き土産は、まだ時間を稼いでくれている。ドレスは新調してるようだが
奥が鏡張りの、少し豪勢な調度品が並ぶ厨房では。大き目のケーキを作成するスタンドの
傍らで、クリームのついた毛を切りながら金切り声を小さくあげる佐藤 きく。
いや、この『ハーレム・スキャーレム』の中核であり本体の代弁者であるのだろう
『ジョアンヌ』が苛々しつつ鋏を振っていた。常原が注文したホールケーキは
完成しており、全員の居る食堂に運ばれそうなのも。幸か不幸かジョアンヌの意地悪で
中断されている。彼女が身なりを整えるか、食堂の異変に気付く事がない限り
もう少し(1レス程度)だけ時間は稼げる……。

511常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/14(日) 22:59:37
>>509-510
「ならば」
    「『ドリーム・ウィーバー』」

俺のスタンドを発現!!この能力は、『非力』でこそあるが、
物体を『手縫い化』、布と綿と糸に再構成できる!!!

 「『破砕音』が鳴らなければよいのですね」
 「となれば!!!!!仕事にございます!!俺の!!!!!」

天井には!!! 机に乗り、椅子などで足場を作って大きくジャンプすれば
『スタンド』ならギリギリ届く!
なので足場を作ろう!

 次に『縫い針』を発現。
 天井が柔らかそうなら、そのまま刺しに行く。 
 天井が固そうなら、
 柔らかげでほどほどの大きさの何か(紙とか料理とか)に刺し、その何かを『手縫い化』。
 『手芸用ボンド』を発現しその何かに塗り付け、天井に引っ付けに行く。

要するに天井に、『手縫い化』が発生する『加工』を施す。
天井にスタンド攻撃が通るのであれば、これで天井のうちの直径2mがヌイグルミ状になる。

  「これで『壊しやすい』でしょう!!!!!」
  「あとはお任せしますよ!!!!!!」

512小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/15(月) 18:03:30
>>509-511

  「ふんっ!どーせなら、腹を壊さない程度にゲロ甘にコーティングしなさい。
   考えてみたら、あのメイド男もメイド男で、もうちょっと考えて投げれば
   こんな風に汚れなかったのよ。キィー!!」

ジョアンヌが発した言葉を一言一句漏らすことなく、そのまま口に出して言う。
こんな機会でもなければ、まず口にしない類の言葉だ。
しかし、これで自分の見聞きした光景が即座に全員に伝わるだろう。

  「……だそうです。彼女が戻るのもケーキが来るのも、あと少しかかるようです」

  「――『お早く』」

引き続き監視する。
そして『スーサイド・ライフ』を取り出して、軽く振る。
常原達が天井に対応している間に、左手の『小指』を切り落とす。

そのまま照明のスイッチに移動させる。
ジョアンヌがキッチンを出て行こうとしたら、彼女が食堂に入る前に電気を消すためだ。
これで天井の異常に気付くのを多少なりとも遅らせる。

513『合コンをしよう!』:2017/05/15(月) 19:58:18
>>511-512(ALL)

常原ヤマト、彼の『ドリーム・ウィーバー』の真髄はスペックではない。
愛らしい見た目には想像及ばぬ、柔らかにさせ鋼すらも卸す能力。

 ビシッ ビシッ ビシッ。

愛らしい、人形めいたスタンドは。つぶらな瞳を鋭くさせ、巧みの技を
連想させる手技で天井に人が二人分入れる円に、『手縫い』を施した。

 セイヴィアー「……大した業(わざ)だ」

  ズ ズ ズ…!

たった一言だが、寡黙な彼なりの、最高の誉め言葉なのだろう。
 剣状の鋼は、僅かな時間と共に一瞬その形を歪めたかと思った瞬間
長方形状の、錐のような細長い形へ変化した。

 セイヴィアー「大した能力など無い……ただ早く、ただ固く
単純な形へと変えるだけ。だが」

 「――それだけで、良い。それが救いに繋ぐのなら」

      ズ   ォオ――――zノッン!!

 細長く変化した、アイアン・セイヴィアーは。ドリーム・ウィーバーの
手縫い化した溝を、一ミリもずれる事なく正確に 一瞬で  分かつ。

 スポンジを、カッターで切り分けたようにズズッと落下する天井……
いや、二階の床部分。それを、セイヴィアーは其の細長い霧状の鋼で
チーズフォンデュを刺すようにして、床にそっと落とした。

 と、同時に。

            ム      ァ゛

 「……ぅ゛」

 「これは……物凄い、悪臭だ。生ごみを数週間置き詰めにしたかのような」

二階から、堰を切るように異臭が下へと這い出てくる。

 誰ともなしに、鼻と口を押さえつつ顔を顰める。

だが、道は出来た……残るは、登るだけだ。

514『合コンをしよう!』:2017/05/15(月) 20:17:39
>>511-512(ALL)

 『ふーっ……よーやく一通り髪の毛もセットし終えたわ。
さーって、仕切り直して王様ゲームよ、王様ゲーム。
 ……?
なーんか、あっちが静かね。主催の私が居ないから?
 …………いや、なーんか嫌な予感するわね。行くわよスキャーレム達』

 『目』と『耳』が彼らの接近を捉える。
切り落とした指は、この一階全体のホールの照明のスイッチに辿り着く。
 だが、あと十秒足らずで彼女達は此処へ来るだろう……!

 と、その時に。小石川と常原に差し出される手があった。




    アルキス「……後は、あんた達に任せる事にしよう」

『アルキス』は、貴方達に『ビスケット』を差し出してきた。
二個……丁度、一人に一個ずつ。カンガルーのような形をしたビスケットだ。

 アルキス「噛むと同時に、二階へ跳べ。全力で、だ
そして、急いで本体を見つけて止めてくれ」

ベティ「本体をぶちのめしたいやりたいのも本音だが。足止めは多いほうが
越した事にない。ルール強制、だっけね?
 相手が襲って来るんなら、正当防衛はルール違反じゃないだろうさ。
こう言う、シンプルなのが一番良いね」

 楽し気に、今までの鬱憤もようやく。この自分達が起こした所業を
鬼気迫って止めようとするだろう能力の核相手に暴れられるだろう事を
楽しんでる様子で、ベティも貴方たち二人に軽く手を振って笑う。

天羽「わ、私も警察官ですっ。護身術は習ってるんですっ
スタンドは非力でも、市民を守る為なら体だって張るんです」

アリゼ「ピンク・クリーム69を奪われたのは、ひとえに私の注意不足だ。
本体もそうだが、あのクソ女を一発で良いから殴り飛ばす……!
 いや、絶対に〇〇〇して〇〇〇してやるっっ!」

小林「私もこちらの迎撃に組む事にします。お二人とも、気を付けて」

 六人のスタンド使い達は、ベティ及び奪われたピンク・クリーム69
そして多数のハーレム・スキャーレムの下僕達の足止めに回る事を宣言する。

目的及び人種や思想に性格も合わさらぬながらも、この奇妙な合コンのメンバーは
この宴を打ち破る為に、一時的ながらも結託するっ!

515常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/15(月) 23:06:10
>>513
アイアン・セイヴィアー。
この男性のスタンド能力は……俺のスタンド能力に対し、有利だ。
発動と変形は早く、直接的。固く、鋭い。
手間をかけ物を柔らかくする俺の能力と正反対と言わざるを得ない。

  「……ありがとうございます!」
  
この男については色々思う所があるが…いまはそれどころではない。
>>514
   「皆さまありがとうございます」
 「それでは俺は……これより『お掃除』に行って参ります!!!!!」
  「ご息災を!!!!!!」
  
    ベティのクッキーをパクっと食べ、

     「とォっ!!!!!!!!!!」

           そして跳ねる!目指すは2階ッ!!

516小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/16(火) 04:24:59
>>513-514

   パーツ
まず『部位』を戻す。
『小指』はポケットの中に。
『目』と『耳』は自分の背後に。          パーツ
その間にジョアンヌ達が戻るかもしれないが、『部位』の回収を優先して待つ。
二階へは、一足先に常原に行ってもらうことにする。

  「ありがとうございます」

全員に向けて軽く頭を下げる。
そんなはずはないが、思えば随分と長い間ここにいたような気がする。
彼らとも古い付き合いのような気さえした。

    カリッ

 パーツ
『部位』が回収できたら、アルキスから手渡されたクッキーを齧る。

  「では――」

ここを出たら、春野菜を買いに行こう。
『八百十一屋』ではなく『八百屋』さんへ。
その時は雨が止んでいると助かる。

  「――行ってきます」

――跳ぶ。

517『合コンをしよう!』:2017/05/16(火) 22:24:13
>>515-516

 ガリッ

ビスケットを齧ると共に、貴方達は足に違和感を感じる。
 嫌な感覚、ではない。アキレス腱全体に強い熱が発生して
屈伸と同時に、その熱が発散され解き放たれる予感。
 言うなれば『誰よりも高く跳べる』。そんな絶対的な確信を両者は感じられる。

 ド ォ ッ ン!!

 アルキスのビスケット(スタンド)の効力は抜群であった。
視界が一瞬ぶれると同時に、明るかったホールより真っ暗な狭い一室へと変化する。

 そして、貴方達二人は暗転した景色の中へと招かれる。その様子は
僅かにではあるかも知れないが絶句しかねない内容だ。

 ゴミ  ゴミゴミゴミゴミゴミゴミ……

テレビで放映されるようなゴミ屋敷に劣らない生ごみに黄色や黒の
ゴミ袋が床一杯に引き詰められている。後ろ手に階段らしきものも見えるが
その空間にもゴミが山積みにされていて、さっそく階段としての機能を果たしてない。
トイレらしき部屋もあるが、そこも便座が辛うじて見える程度までゴミ袋が山積みにしてる。
貴方達の鼻は、瞬く間に其の強烈な悪臭の所為で麻痺してしまう事は容易に伺えた。
奥に扉が見える。だが、それもゴミの袋が半分ほどまで埋まり貴方達の行方を遮っている……。


 ■■扉■■
 ■■■■■    ◎トイレ  ■ゴミ  □現在位置・すぐ後ろに一階に通ずる穴
 ■■■■◎    ▽階段
 ■■□■■
 ■■■■■
 ▽■■■■

518常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/16(火) 23:17:44
>>517
「奥様」
「足元に、お気をつけて」
「部屋が片付くまでそこでお待ちになってもよいのですよ」

後ろにいるであろう小石川を気遣う。こんな中でドレスで歩けば汚れてしまう…

俺は借り物の服なので、いくら汚れたって構わない。それに『メイド』ならこんな状況にも慣れっこ。
足元のゴミをのけながらトイレへと進もう。
そしてトイレの様子を見る。ここ最近使われた形跡はあるか?

「!!!!!これはまた大変な量をため込まれて!!!!!」

「佐藤様!!!!佐藤きく様!!!!!!!!!」
「生きておいでですか!!!!!!お返事を!!!!」

声をかけ、耳を澄ます。
先ほどは冷静に『孤独死』などと言ったが、死なれていてはとても悲しい。
それに『死んでからも発動するスタンド能力』など、聞いたことがない……
本体は生きている、はず…(この広い世界の中にはそんな能力もあるのかもしれないが)

519小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/17(水) 00:09:19
>>517

  「――ッ!!」

          ぐ ら り

想像を絶する光景。
そして、それ以上に強烈な臭いに直面し、気が遠くなるような眩暈を覚えた。
身体から力が抜け、その場に崩れ落ちてしまいそうになる。
しかし、ここで倒れる訳にはいかない。
まだやることが残ってるのだから。

バッグから『ドライフラワーの瓶詰め』を取り出して蓋を開ける。
この惨状の前では焼け石に水程度だろう。
それでも、顔に近付けておけば、自分自身の気分の悪さは幾らか緩和されるはず。

  「――私は、大丈夫です」

  「それよりも……『彼女』は大丈夫なのでしょうか?」

瓶詰めの香りで気を落ち着けながら、『左手』を切断する。
そして、『目』と『耳』と『左手』を操作。
目指すは奥の扉だ。

  「常原さん――」

  「私はこちらを調べてみます」

『耳』を扉に近付けて、中から音がしないか確かめる。
その後、隙間でもあれば、『目』で覗いてみたい。
なければ、『左手』でドアをノックしてみる。

反応があればいいが……。
なければ、ドアを引っ張り、『目』が入れる程度の隙間を作ろうと試みる。
ゴミ袋が引っかかっているなら、『左手』で出来る限り退かしてみたい。

520『合コンをしよう!』:2017/05/17(水) 22:47:12
>>518(常原)


 貴方は大声で佐藤 きくの名前を呼び掛けながらトイレ前まで向かう。

……返答は無い。ゴミ袋を除けてトイレの水から使用跡の時間を測定して見る。
 水は濁っている。およそ一週間程度は使ってないように思える。
カサカサと、壁に嫌なものが一塊になって動くのも見えた。これ以上
ゴミ袋を動かしてトイレ内を動き回れば、恐ろしい目に遭う予感もする。

>>519(小石川)

 幾らかは袋に詰められているとは言え、圧倒的な量だ。
ドライフラワーの香りが鼻をくすぐり、幾らか気分を緩和させるものの
確かに大火に柄杓一杯をかける程度の効力だ。然しながら、人間の鼻は便利なもの
 数分経てば、嬉しくはないが鼻も麻痺するだろう。

前方に見える扉を、分離した『目』『手』『耳』が浮遊して向かう。
 扉はゴミのバリケードで閉じられており、爪が入る程度の本当に
僅かな隙間があるものの完全に開ける事は今の状況だと難しい。

 耳を澄ましても物音と言えば常原の声と足音ぐらい。何とか貴方は
手を使い、ゴミの山を気休め程度になるが動かして何とか指が入る程度の隙間が作られる。

 ……いた。

 扉の奥。隙間から見える光景は、ゴミ袋の山ではない。
部屋一面に、仕事で使用したものだろう女性向けポスターが一面に貼られている。
 その中心に、作業机と椅子があり……小柄な煤けた背中が丸まって座っている。
恐らく……『佐藤 きく』だ。 ……動いてない。

521常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/17(水) 23:53:15
>>520

カサカサと動く影。

「おほ!!!」

深刻である。掃除が大変そうだ。
藪をつつくのは止しておこう。

 「トイレには!!!!いません!!!!!!」

小石川に聞こえるように声を出しておく。

522小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/18(木) 00:34:32
>>520

  「――っ……」

ラベンダーの香りで少しだけ緩和したこともあって、多少は慣れてきた。
それでもまだ辛いが、最初よりはましだ。
少なくとも、今すぐ気絶するという事態は避けられそうに思える。
蓋を開けたままのドライフラワーを中身が零れないように注意しながらバッグに入れる。
代わりに『スーサイド・ライフ』を右手に取る。

  「……常原さん……」

誰かがいる。
扉の隙間から見えるのは、もしや。
いや、間違いないだろう。

  「――常原さん!!」

  「いました!『彼女』がいます!」

         ザッ・・・

叫ぶと同時に一歩踏み出し――

     シュバッ!

『スーサイド・ライフ』を投げる。

狙うのは、僅かに開いた扉の隙間だ。
投げ放った『スーサイド・ライフ』の刃を、突き立てるような勢いで扉の隙間に差し込む。
そして、『左手』で『スーサイド・ライフ』の柄を掴み、テコの要領で力を加える。
これによって隙間を押し広げ、そこから『目』と『耳』を侵入させたい。

それが成功したなら、『目』を『佐藤きく』の正面に回り込ませ、様子を確認する。
『耳』は『佐藤きく』の口元に近付け、呼吸しているかどうか確かめる。
具合によっては、いきなり動かすのは危険かもしれない。
まずは今の状態を確かめたい。

523『合コンをしよう!』:2017/05/18(木) 16:53:20
>>521-522

常原は、小石川に対しトイレには何も異常ない事を大声で報告する。

そして、小石川は扉奥に居る佐藤 きくの発見を同じく返す。

 シュッ パ!

鋭く、淀んだ空気を切り裂くように『スーサイド・ライフ』は
扉の隙間を、こじあけるように手が動き。『目』と『耳』が入る空間を作り上げる。

こうなれば小石川の能力の独壇場だ。分離された目と耳は
作業机に、猫背で微動だにしない。数日は着てる為に薄汚れた飾り気のない
衣服と、大きな眼鏡をかけ苦痛を受けてるように歪んだ顔つきをした
佐藤を捉え、そして呼吸があるかどうかを確認する為に『耳』を近づけた。

 ……息は してない。

だが、代わりに小石川の『目』には映っていた。

 淡く、蛍のような儚い光の粒子を放つ。彼女の手に摘ままれたペンの先。
作業机に置かれている『ケント紙』だ。

 描かれているのは……彼女自身、いや『ジョアンヌ』としての
キャラクター。その周りに、彼女を褒め称えるキャラクターが多数存在する。
 その姿形は、奇しくも貴方や常原。
小林・天羽・ベティ・アルキス・アリゼ・アイアンセイヴィアー
 それ等を模っているように見えた……。

524常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/18(木) 22:52:53
>小石川

「いらっしゃいましたか!!!!」
「今!!!!向かいます!!!!」

>>523
小石川のいる扉の元へと移動する。
扉の側にゴミがたくさん積もっているようなので、
たどり着いたらその除去をしよう

525小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/18(木) 23:41:27
>>523

うず高く積まれたゴミの山によって、ほぼ密閉された密室という状況。
そして苦悶の表情と、呼吸をしていないという事実。
これらの情報から推測できることは一つしかない。

  「あ……」

彼女は――佐藤きくは既に……。
彼女とは面識はない。
それでも、ブログの内容から感じ取った彼女の苦しみを思うと、心の中に悲しみが押し寄せる。
もっと早く見つけていれば助けられたのだろうか?
考えても仕方がないと思いつつも、そう思わずにはいられなかった。
こんな場所で孤独に一生を終えるというのは、あまりにもむご過ぎる。

  「――常原さん……」

ゴミの山を撤去している常原に、沈痛な面持ちで背後から呼びかける。
言うのが辛かった。
けれど、伝えなくてはならない。

  「『息』が……ありません……」

  「おそらく……」

そこまで言った時、ようやく『ケント紙』に気付いた。
『ジョアンヌ』を初めとして、そこに描かれた数多くのキャラクター達。
これこそが、孤独だった彼女が求めたささやかな願いだったのだろう。

できるなら――彼女が生きている間に、それを叶えてあげたかった。
それができないなら、せめて今の自分にできることをしたい。
扉に歩み寄り、常原の横に並んでゴミの撤去を手伝う。

526『合コンをしよう!』:2017/05/19(金) 21:06:04
>>524-525(ALL)

 常原は、扉の前に積もっているゴミ袋の山を適当に横や後ろへと
崩していって攻略を試みる。もう、あとちょっとだ。

 小石川は、佐藤 きくが『耳』と『目』から息がしていないのを伝える。
その現状に心を痛め、ゴミの撤去の為 手を伸ばしたその時。


      ―――ズンッ

 「はやくっ         本体か!!

           スタンドの!!      核の解除を!!!」


 一階より、大きな地響きとベティらしき大声が出てくる。

ジョアンヌとの多数の乱闘は、白熱して其の均衡も崩れかねない
緊迫した様子が声だけでも伝わる。それ程長くジョアンヌとスタンドから
この穴を守る事が出来ないと考えたほうが良い……。

527常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/19(金) 22:22:52
>>526

ゴミ山を崩すべく努力を続ける。
『小学生が通れるくらいの隙間』さえあれば良い。
その大きさなら、俺の『ドリーム・ウィーバー』は通行できる…が


 「たとえあのお方に『呼吸が無くとも』!!」
 「あのスタンドにとって!!!!
   部屋と、そこにいる『佐藤きく様』は!!!!!」
 「『弱点』!!!あの焦りようはその証左!!!!!!!」


「奥様!! メイドとしては情けない限り!!!ですが!!!!」

「奥様!!! 俺から『お願いします』!!!!!
 佐藤様のお体に!アプローチを!!!!!!」

528小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/20(土) 04:37:03
>>526

ベティの叫びと常原の呼びかけを受けて、おもむろに顔を上げる。
考えなければならないのは佐藤きくのことだけではない。
下で戦っている彼らのためにも、この幻の宴を終わらせなければならない。

  「……分かりました」

常原の言葉に肯きながら、言葉を返す。
対処すべきは本体か、それともスタンドか。
普通なら、本体の意識を断ち切ればスタンドも解除されるはず。
しかし、『ハーレム・スキャーレム』は佐藤きくの意識がないにも関わらず発動している。
この場合は、やはりスタンドの方をどうにかする以外にないだろう。

         グイィィッ

楔のように打ち込んでいる『スーサイド・ライフ』を握る『左手』に、再び力を込める。
それにより、先程と同じ要領で隙間を更に大きく広げ、『左手』が通過できる隙間を確保する。
常原が撤去作業を進めてくれている今なら、それも十分に可能なはず。

    ドシュッ

それが出来たら、『スーサイド・ライフ』を自分に向かって投げつける。
そうすることで、自身の身体で『スーサイド・ライフ』を受け止める。
受け止めたら、自分の身体に突き刺さった『スーサイド・ライフ』を右手で引き抜く。

そして、『左手』を隙間から室内に侵入させ、机に向かわせる。

             バシッ

目的は机の上に置いてある『ケント紙』を『左手』で掴むことだ。
『ハーレム・スキャーレム』の核となっているのは、十中八九これに間違いない。

そのまま『左手』を室外にいる自分の下へと引き戻す。
同時に右手の『スーサイド・ライフ』をクルリと回転させ、構える。
本当は気が進まないが、一刻を争う状況では躊躇いは許されない。

  「――ごめんなさい……」

      ズ バ バ バ バ バ バ バ バ ッ ! !

佐藤きくに対する謝罪の言葉を口にしながら、『スーサイド・ライフ』を何度も振る。
合コンが始まった時、最初に披露した『芸』と同じ速度、同じ精度。
『スーサイド・ライフ』による『ラッシュ』で、『左手』が持っている『ケント紙』を細切れに切り刻む。

529『合コンをしよう!』:2017/05/20(土) 20:26:00
>>527-528(ALL)

 一階の、喧騒と破壊音。合コン面子の声を受けて
常原は、その部屋にいる『佐藤 きく』への干渉こそが『ハーレム・スキャーレム』の
解除に繋がると判断した上で力強い宣言と共にグッと扉をこじ開ける。成功だ

 小石川は、彼の宣言を受けると共に『スーサイド・ライフ』で『左手』を
部屋の中に入れて、淡く輝くケント紙に対し……。

 
    バンッ―――!!

ジョアンヌ「お願いっ  やめ  」

 その時、常原の視界の中で。あのアイアン・セイヴィアーと自身の手で
作り出した穴から、軽くボロボロになりながらもピンク・クリーム69を扱い
鬼気迫る表情のジョアンヌを見た。   だが、既に遅い。

  
         ――ズ バ バ バ バ バ バ バ バ ッ ! !


 ジョアンヌ「て…     あ    嗚呼   

わた しの   ハー レム      夢     

    終わっ    ちゃ     った」

 ケント紙が、小石川の目の中で紙吹雪のように舞い散っていく。

常原の目の中で、ジョアンヌが連動するよう。塵のように風化しながら
消えていくのを目撃した。彼女を二階に押し上げたピンク・クリーム69は
ズルズルと一階に戻っていく。
 
 アリゼ「スタンドが……戻った、戻ったああ!!」

 天羽「他の群体スタンドも消えてます!」

アリゼの歓喜に満ちた声と、天羽の興奮した面持ちの声も一階から昇る。

  
 ……終わった。

530常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/20(土) 23:02:30
>>529
奥様がやってくれた!スタンドが!!!解除されてゆく!
これで、この意味不明な合コンもお開きだ。
夢見がちなジョアンヌに付き合う時間は、もうおしまい…

「ふぅ…これで、終わ―――」
「――――― ってなどいません!!!!!!!!!!!!!」

 「  佐!!  藤!!!! きく!!!!!!」
               「様!!!!!!!!!!」

開けたドアから飛び込み、息をしていない佐藤の体へと駆け寄る。

    「もしかして!!!!!」
      「都合よく息を吹き返したりなどしていませんか!!!!!!!」
  「『お片付け』です!!!!!!!!!」
  「パーティが終わったのなら!!!!そのあとは!!!!!」
 
  「片付けです!!!!!!!お掃除!!!!!!」

531小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/21(日) 03:58:41
>>529

  「――……」

無数の紙吹雪となって舞い散るケント紙の欠片。
孤独だった佐藤きくの夢が、願いが、粉々に砕け散っていく。
その光景を前にして物悲しい思いに駆られ、帽子の下で切なげな表情を浮かべる。

              パーツ
切り離していた全ての『部位』を回収し、自らの身体に接合する。
そして、『スーサイド・ライフ』を解除する。
常原の後に続いて部屋に入り、彼と共に佐藤きくの様子を確かめる。

『ハーレム・スキャーレム』は解除された。
もしかすると、それがきっかけで本体である佐藤きくが目を覚ますかもしれない。
そんな淡い期待をせずにはいられなかった。

532『合コンをしよう!』:2017/05/21(日) 20:07:25
>>530-531(ALL)

ケント紙が散っていき、『ハーレム・スキャーレム』の夢現の宴も同様に消え去った。

 シュッ タッ。

アルキス「……どうやら、恙なくスタンドを止める事は出来たようだな」

天羽「常原さん、小石川さん。有難う御座いますっ!」

 一階に通ずる穴から、アルキスも驚異的な跳躍力と共にゴミだらけの
二階の床に着地する。他のメンバーもピンク・クリーム69が押し上げたりなどして
ゾロゾロと現れてくる。異臭の真っただ中で、鼻を摘まみ顔を顰めつつも
本体がどのようになってるかを確認する為に貴方達二人へ近づく。

 多数のメンバーと共に、佐藤 きくが座る仕事場へと入っていく。

 常原が大声で呼びかけ、小石川はスタンドが解除された事により
本体である彼女の蘇生を期待して待つ。

                 『…………』

 だが、それでも彼女は微動だにしない。

ベティ「……手遅れか」

アルキス「数週間はずっと、この部屋で作業をしてたんだろうな。
 故意か、無意識か。スタンドを発動させ、結局自分でも制御出来ず……
今までの行動も、抑圧されていた彼女の望みだったんだろうな」


 死者に鞭打つ所業をするような者は少ない、彼らは被害者なれど
冷たく固まっている彼女に暫し黙祷を捧げる。

 天羽「こんな場所に一人だけで……せめて、一階に運んであげましょう。
此処で一人、搬送するまで置いておくのは余りにも」

 警察官である彼女が、悲哀を滲ませつつ常原と同じように彼女の体に触れ




      「――う    うぅぅ〜〜〜……

        あー 良く寝た……残りのベタを仕上げないと」


 『っ!!!!?!』

 な、なんと!

 屍生人のように! 彼女は首の骨を大きく響かせ鳴らしながら
眼鏡を押し上げ、何事もなかったかのように手元にあるペンを持ちあげ
 手近にあった描きかけのイラストに書き込みを始めたっ。


 佐藤「この部分は9トーンにして、此処は51で……
へ? ……だ、誰あんた達!!?! ぁ、も もしかして編集部の人、で しょうか……?
 す、すみません勝手に断りなく休んでてっ。で、でも もうすぐ
大作が出来る予定なんですっ か、 堪忍してくださ〜い〜……」

 『…………』

 眼鏡をかけた、いかにも30前後の喪女といった彼女。ジョアンヌの姿とは
似てるか真逆な姿の佐藤は、ヘコヘコ貴方達に対し頭を下げて合掌しながら
勝手な言い訳を並べている。 他のメンバーは、その余りにな本体の行動に対し
最初に合コンを宣言された時と同様に、暫し固まるのだった。

533『合コンをしよう!』:2017/05/21(日) 20:44:49
>>530-531(ALL)


・ ・ ・その後


ベティ「まっ   っったく。人騒がせな女だったよ……
しかも本人は自分の起こした事に対して全く記憶にないってんだから始末が悪い」

 貴方たち全員は、一件の民家の玄関前。最初の邂逅時の時と同じように集まっている。
異なる部分と言えば、最初の頃のように険悪な雰囲気及び蟠り、降り注いでいた
豪雨が嘘のように消え去り、空も晴れ渡っている事だ。

 あの後、『佐藤 きく』は何事もなく良い意味でも悪い意味でも
全くの心身健常のままに居た。
 『ハーレム・スキャーレム』について、合コンの事や彼ら彼女らとの行動。
何もかも彼女は覚えていなかった。

 佐藤「……ぁ、ひふ。す、すいません。自分なにか気づかぬ内に
粗相でもしてた、でしょうか? ……あ、あと気の所為か
み、皆さんと初めて会った気がしないでも……え、えへへ何でもありませ〜ん」

 白昼夢のように、佐藤は貴方達の事を既視感を覚えるものの明確には何も覚えてない。
今後、また彼女の抑圧されてる欲求が彼女のスタンドを発動するトリガーにならない限りは
この騒ぎが今後起きる事はないのだろう……。

ベティ「この事はアリーナにも報告しておく。また此処ら辺で同じ事が起きたら直ぐに
対応出来るだろうしね……あんた達と、次会う時は闘りあうような事はないように祈っておくよ
後日、上から報酬があんた達に送られるかもね……」

そう告げて、ベティが一足先に離脱する。

ヤジ「色々と奇妙な出来事だったな。結局、俺は余り役に立てなかったが……」

小林「そんな事はないさ。君は随分役立ってくれた……ゴミだらけの中から
未使用の抽選券を数枚見つけた……凱旋の品には及ばないかも知れないが」

ヤジ「おっ、良いね! ハワイ旅行も良いが、4、5等の大型冷蔵庫も
当てられたら最高だな! 行くぜジョーっ」

 学生ら二人も、貴方達に軽く手を振って別れを告げて繁華街へと向かう。
彼らには、彼らの向かう運命がある。


 因みに、この騒動の終わりと共に染み付いた悪臭や
合コンで起きた際に付いた汚れ等も、アリゼが『ピンク・クリーム69』で
すっぽり貴方達を包み込んだかと思うと、軽い芳香剤のようなものが漂い
体を取り巻く汚れが拭われていった。
 

アリゼ「ピンク・クリーム69は、触れてる生き物を傷つけるような真似はしない。
こう言う使い道もあるのさ。……まぁ、その
スタンドを取り戻す手伝いをしてくれて、あー その
……礼を言うよ」

 ボソッと、最後に気恥ずかしそうにアリゼは貴方達に礼を告げる。

雨降って地固まる、と言うことわざのように。結果的に、諍いが見えた面子だったが
今後は、この顔ぶれに深い絆が出来る兆しが、空に輝く日差しの如く浮かぶ。

 ほぼ、問題は解決した……あとは、当初の目的。雨が降る前の
目的地を目指すか、家路に戻るのも悪くないだろう。

 
(※次、各自のエピローグへ移る)

534常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/22(月) 23:17:23
>>533
《プロローグ》
いやはや!!!!大変だった!!!!!!!
よもや俺が合コンとは。
佐藤様には今後も元気でいてもらいたいものだ。
彼女のためにも、この街のスタンド使いのためにも。


 「バタバタしていて、あまりお話ができませんでしたが」
 「『スタンド使い』でございましたか…」

 「………正直、あの見た目はビックリしましたよ俺は」 
 「『治る』ならまあいいのかもしれませんが」

 「やはり『痛い』ので?」

隣にいるその女性に話しかける。
 

  「あっソラマメが安いです!ソラマメ!!!!!!!」

535小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/23(火) 00:45:35
>>533

  「すぅ――……」

外に出て深呼吸し、久しぶりに新鮮な空気を味わう。
色々な意味で大変な経験だったが、騒動の終幕を見届けることができて良かった。
死亡したと思われていた佐藤きくも生きていたのは何よりだ。

それにしても――。
まさか自分が合コンなどに参加することになるとは思いもしなかった。
こんな機会でもなければ体験することはなかっただろうと思う。

生憎あまり楽しいものとは言えなかったが、それも前向きに考えることにしたい。
もしかすると、この経験がいつかどこかで役に立つ時が来るかもしれない。
……来ないかもしれない。

  「ええ、あなたも――」

そう言いながら、隣に立つ常原に微笑みかける。
スタンドは、本体となる人間の精神の発露。
彼のスタンド――『ドリーム・ウィーバー』も、彼の内面を象徴しているのだろうと感じた。

  「いえ、大丈夫です。スタンドで身体を切り落としても痛みはありません。
   それに、くっつければ元通りになります」

  「でも――気遣って下さって、ありがとうございます」

そう、『スーサイド・ライフで切っても痛みはない。
だからこそ、自分には『鎮静剤』が必要なのだ。
血を流し、痛みを感じなければ意味がないのだから。

  「――ソラマメ、ですか……」

  「せっかく教えていただいたので、買いに行くことにします」

  「旬の春キャベツと新タマネギを合わせて……パスタにすると美味しいかもしれませんね」

頭の中でレシピを考えつつ、改めて常原の方へ向き直る。

  「常原さん。一つお願いがあるのですが……」

  「もしよろしければ、買い物に付き合っていただけませんか?」

  「まだ片手が使えないもので……」

同時に、『彼』が言っていたことが脳裏を掠め、その姿を目で追う。
謎めいたアルキスの姿を。
彼はまだ残っているだろうか。

536『合コンをしよう!』:2017/05/24(水) 17:47:40
>>534(常原)

 貴方は小石川と共に、ソラマメを買う。メイドとして
負傷をしている貴婦人のエスコートをするのは彼にとって当然の事だから。

今日おきた出来事は、常原 ヤマトにとって急流のような人生の中の
一つの渦として記憶に残り続けるだろう。
 
 貴方は、小石川に対しメイドとしての審査眼で上質な野菜を選択し終える。
良きメイドとしては、このまま彼女を送り届ける事もやぶさかでない。
 街路を、しばらく他愛のない会話をしつつ。近くまで送り届けると
貴方は自分の住処のある場所へと歩いていく。
 すると……。

 「とこはらーさん! はぁ……良かった、まだこの近くに居て」

 息を切らして、後ろから追いついたのは……『天羽』だ。

537『合コンをしよう!』:2017/05/24(水) 17:48:07
>>535(小石川)

 『アルキス』は、見当たらなかった……。
彼は、最後に全員が別れを告げる最中の時には、忽然と幽霊のように居なくなっていた。
スタンドの件が収集されたのだし、他の者たちも仲間と言うわけでない。
 然しながら、小石川との約束を反故にするような薄情な人物だったのか……。

貴方は、メイドの常原と買い物を暫し楽しんだ上で、戦利品となる
野菜を籠に提げて家路に辿り着く。

 正面玄関に立ち、鍵を回そうとした時――

 Inside the pocket, there's one biscuit…♪(ポケットの中にはビスケットが一つ…♪)

 Hit the pocket, there are two…♬(ポケットをたたくとビスケットはふたつ…♬)

 聞こえてきたのは、英語で謳われる不思議なポケットの歌だ。

振り返った先には、『アルキス』が両手をポケットに差し込みつつ何時の間にか
貴方の家に隣接する塀に腰掛けるようにして遠くを見ていた。

 「……何時も、ああなのか?」

遠くを見ていた彼は、不躾に貴方に対して前置きなくそう質問してきた。
どう言う意味の質問か分からない。だが、視線は僅かに貴方が傷つけた指の
ほうに走ったように見えた。

538常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/24(水) 22:50:45
>>536


「うわアっ天羽さん!!!」

「どうかしましたか!!!!??俺が何かしましたか!!!!!!!!」
「なんにもしてませんよ!!!!はい!!!!!!」


決して、今日の出来事に心を痛め色々考えた末、
スタンドを用い家宅に『不法侵入』、
家主に無断で家事を行う事で『孤独死』を防止しようだなんて考えていない。
考えてないったらない。ない!!!!!!!!!!!

539小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/25(木) 07:20:47
>>537

  ――アルキスさん……。

アルキスの姿が見えないことが分かると、表情に落胆の色が浮かぶ。
最後まで彼の真意を知ることができないのは、自分にとって残念なことだったから。
ただ、彼は何も言わずに姿を消してしまうような人間には見えなかった。

もしかすると、何か急ぎの用事ができてしまったのかもしれない。
そうだとしたら、このような幕切れを迎えたとしても止むを得ないこと。
そう考えて自分の心を納得させ、常原と共に買い物へ向かう……。

  「――ありがとうございました。それでは、またいつか……」

常原に挨拶したのち、彼と別れて一人歩き出す。
同行してくれた常原のお陰で、特に質の良い野菜を買い求めることができた。
ただ一つ心残りがあるとすれば、やはりアルキスのことだろうか。

今頃、彼はどこで何をしているのだろう。
そんなことを考えながら、取り出した鍵を鍵穴に差し込む。
そして、それを回そうとした時だった。

  ――この歌は。

咄嗟に歌が聞こえてくる方向へ顔を向ける。
予想した通り、そこにはアルキスが座っていた。
この突然の訪問に驚きつつも、彼と再会できたことに対する喜びもあった。

  「それは――必要な時だけです……」

アルキスの質問に対し、やや戸惑いながら簡潔に答える。
彼の問いかけの意図は読めない。
ただ、彼が指の傷に注意を向けていることは分かった。

思えば、あの宴の最中も、アルキスはこの指の傷に反応を示していた。
そして、彼はそれが気に入らない様子だった。
彼がこちらを嫌っているという理由も、そこにあるような気がする。

  ――それにしても……。

彼は、私が普段から『自傷』を行っていることも知っているのだろうか?
そう感じるのは、単に私の考え過ぎなのかもしれない。
けれど――彼から与えられた質問を頭の中で反芻していると、
その内容が指しているのは今日付けた指の傷だけではなく、
日常的に行っている『自傷行為』そのものも含んでいるような気がしてならなかった。

540『合コンをしよう!』:2017/05/26(金) 19:50:06
>>538(常原)

大声で疑わしさが満ちる返答の貴方に対し、少し溜息を吐きつつも
彼女は自然体で告げる。
 
 「別になにも疑ってませんよ。いえ、私のスタンド能力
『カメラ・トーク』。まだ掛けたままでしたから。
 常原さん以外の人の写真も、その人の目前で破棄しようと思ったんですけど
全員私が告げる前に去ってしまったので……宜しければ、常原さんが
その証人として、この場で立ち会ってくれませんか? 良いですよね、はいっ」

 貴方の返事も碌に聞かず、天羽はスタンド能力で作成した写真を取り出す。
常原や、小石川、他のメンバーも現像されて今も尚動いてる。
最初小石川の写真を彼女は破った。貴方の友人である事を認識した上での配慮だろう。
 それをビリビリと貴方の目の前で破ろうと力を込める。
 (※なお、誰かしらの写真を破るのを制止して観察したければそれも良い)

 「あと、色々とご協力有難う御座いました。
民間人の方々ばかりに、色々と力を貸してもらってばかりで……
本当なら、私達のような政府組織が役立たないといけないのに」

 そう、常原と並列して歩きつつ彼女は少しだけ落胆した顔を浮かべつつ笑う。

「私、あの場所で観察してたから解るんですよ。誰も彼も自分以外の人を
疑ってる中で、常原さんはそんな事気にせず。敵対もしていた彼女にも
気をかけて動いていた。常原さんのような人が、きっと
 本当に誰かを助ける為なら、何だって出来るヒーロー見たいな人なんですよ」

 そう、彼女は貴方を見て。お日様のような笑顔を浮かべた

541『合コンをしよう!』:2017/05/26(金) 20:05:52
>>539(小石川)

 フゥ……

小石川の返した言葉に、彼は気分を損ねてるのか、または好印象を抱いてるのか
曖昧な吐息と共に暫し彼方を見つめる。

 そして、誰ともなしに喋り始める。

「……『あの人』は、何時だって何処となく寂しそうで、それでいて人を寄せ付けない。
だから、子供達は。あの人に対して大人になるまで好きそうな態度を浮かべない。
けど、本当は違うんだ。あの人は、誰よりも情け深く、それでいて好意に敏感なんだ。
 だから、別れも酷く恐れる。だから、誰に対しても仲良くなれるような子供達に対して
余計に冷たい態度を覗かせてしまう」

「けど、最近では変わってた。『とある友人』が、貴方と喋った事が切っ掛けで
あの人が、自分と良く似てるような人に感化され出した勇気の言葉で。遠巻きになってた
子供達とも、少しずつだが仲が良くなってきたと。
 ……俺がそれを聞いた時、浮かんだのは『悔しさ』だった。
何で俺じゃなく、見ず知らずの行き成り出会った人があの人の苦しみを少しだけでも
分かち合えたのか。何故、あの人の中にあった悩みを流星のように現れた人間が解決するのか。
何故、俺じゃない……何故、何故……さ」

 そこで、深いため息をアルキスは吐く。

「……あそこは、邪な人間を近づかせない。俺は、『あの人』に傾倒し過ぎた。
もう暫くは、あそこに行ってない。仲間内からも、柔らかい言い方だがあちらへ行くのを
控えたほうが良いと言われてるしな……当然だな、こんな醜い獣を飼ってるんだから」

「けど、直接顔を合わせずとも。俺には鮮明に思い浮かべれるさ
あの人が、はにかむように、でも慈しむように宝石のような微笑をするのを」

 アルキスは、貴方に対し振り向く。爛々と火が灯るような光を携えた目で。

「……『コルボ』は、あんな臍曲がりだが。俺は一番好きだよ
あんたはどうだ?」

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

 貴方は、彼がどのような人物が大まかにだか知れる。
そして。『あの人』が誰かも理解出来る。
 『あの人』に熱情を携える彼に、どう返答するかは貴方の意思だ。

542常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/26(金) 21:45:46
>>540
そういえば、確かに能力の解除をされていなかった。
ずいぶん射程距離が長いのだな、『カメラ・トーク』。

「そこまで言われると照れますよ俺!!!」
「『メイド』としての立振る舞い、
 心構えを徹底してるだけです!!慈愛と奉仕の生き様!!!」

「それに、警察だってヒーローではないですか!!!!!」
「市民への奉仕!!!!メイドの仲間ですね!!!!!!」

  「…………あッと お待ちを」     

とある写真を破ろうとする天羽を静止する。
その写真は、

  「滅ぼさなければいけない存在がいる。刺し違えてでも」

  「彼は、そうおっしゃいました………『アイアン・セイヴァー』」

543小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/27(土) 17:08:24
>>541

  ――あぁ……。

アルキスが口にした名前を聞いて、『あの工場』で体験した奇妙な出来事が脳裏に蘇った。
同時に、彼に対して抱いていた謎が瞬く間に氷解していく。
彼がこちらのことを知っている理由も、彼の言う『あの人』というのが誰であるかも、
何もかも全て分かった。

  「彼は……確かに素直な人――いえ、『小人』ではないかもしれませんね。
   でも、それもコック長という責任ある立場から来るものだと思っています……。
   ですから、私も彼のことは決して嫌いではありません」

実際に彼も『あの日』、他の小人達と共に、家に帰ってきた私を出迎えてくれた。
それからも、『ラポポ』や『ロポポ』達は、何度か遊びに来てくれている。
彼らとの触れ合いは、孤独な生活の中で、心の慰めの一つとなっていた。

もっとも、『コルボ』と顔を合わせる機会は、なかなかない。
彼には味の審査という大事な仕事があるのだから当然だ。
それでも、彼の特徴ある姿は今でも鮮明に思い出すことができる。

  「……あの場所で言われました。私は『彼女』と……『ゴースト』と似ているそうです。
   もし、『彼女』が何かしら感じたとしたら、そのせいかもしれません」
   
  「――けれど……救われたのは、むしろ私の方です」

胸の奥にあるのは、『追憶の間』での体験。
そこで起きた『奇跡』は、私にとって何物にも変え難い宝物。
あれが現実だとしても幻だったとしても、それで心が救われたことは間違いのない真実。

  「私にも、大切な人がいました。……あなたと同じように。
   私は『彼女』のおかげで、その人に一目会うことができました」

アルキスの顔を正面から見据える。
その瞳には光が宿っている。
アルキスのそれにも劣らないような強い光が。

  「正直に言うと……私はあなたを『羨ましい』と思っています」

  「あなたは愛する人を支えることができる。
   愛する人のために、何かをしてあげることができる。
   たとえ直接的なものでなかったとしても、たとえ遠くから見守るだけだったとしても、
   それはとても尊いことだと思います」

  「私には――もうそれができませんから」

         ド ド ド ド ド ド

私にできることは『想う』ことだけ。
片時も忘れることなく、この命が尽きる瞬間まで、変わることなく『想い続ける』こと。
それだけが、愛する人に対してできる唯一のこと。

愛しているのに、焦がれているのに、私は『彼』に決して会うことができない。
会うことが許されていない。
『彼』に会うということは、『彼』との約束を破るということだから。

だからこそ、希望が残されているアルキスが羨ましかった。
心の苦しみや葛藤があるとしても、会うことが不可能ではないのだから。
もちろん、アルキスの抱える悩みは、彼自身にしか理解できないことだろう。

だから、アルキスに対して説得などしようとは思っていない。
その代わりに、今自分が感じている気持ちを素直に伝える。
それに対して彼が何を思うかは、彼自身の判断に委ねる。

544『合コンをしよう!』:2017/05/27(土) 18:55:06
>>543(小石川PCのみ次レスで終了)

 『ゴースト』 かつて、貴方が邂逅した自分に何処となく似た哀愁を背負う女性。
それ等を全て貴方は覚えている。そして『想い』も 彼に対する事 何もかも。

 「……」

彼は、暫し貴方の力強い瞳を見つめ。そして目を伏せた。

 「尊い、か」

 「そう、思って良いものか。そう、想いを抱いていいものか。
あの人は、俺を軽蔑なんてしないだろう。例え、俺の狂えるような気持の丈を
ぶつけても。きっと、僅かに当惑した表情と共に口を噤み、謝罪するだけだ。
 あの人の心の中には、既に別の人が住み着いている。けど、それでも……
俺は、想い続ける。例え、報われなくても」

 「――それが、俺(アルキス)だ。紫のオルキス(蘭)のように
『変わらぬ愛』を、あの人に……。
 ……酷く突き放した態度を、とって悪かった。謝罪にもなりもしないが
貴方が、俺と同じように。想う限り……それはきっと、応える筈さ。
 予期しない形かも知れない。受け止められないような出来事かも知れない。
けど、生きてる限り……星を追う限り、きっとな」

 ガリッ。と、アルキスはポケットから一つのビスケットを齧る。
すると、シュゥ…と風景と同化していく。恐らくカメレオンのような動物ビスケットを
齧った事は伺える。もう行くと言う事なのだろう。

 「……あぁ」

 「俺は、そうだな……貴方に今も、嫉妬してる。その気持ちは偽れない
   ――が」

 「……それでも良ければ。俺は貴方の仲間になれるか?」

 「小さな星として、あの人の背を何時までも支える者の一人として」

 姿は完全に迷彩化して見えなくなり、声だけが 貴方に問いかける。

545『合コンをしよう!』:2017/05/27(土) 19:09:14
>>542(常原)

貴方は、天羽の手を止めて『アイアン・セイヴィアー』の写真を見る事の許可を唱える。

「あの、鉄見たいな雰囲気の人ですが……私も、気にはなってましたし
少しぐらい動向を確認するぐらいなら。あれ?
 ……『アリゼ』さんも、どうやら近くの場所らしいですね。

そして、二人は写真へと覗き込む。
 『カメラ・トーク』は、幾らかの縮小や拡大も行える。便利な
カメラなしでの自動撮影のようなものだ。そして、その光景はスタンドの映像と
共に流れる。    ……明かされる事が当初なき 真実を。

 ――――――――――――――――――――――――――――


  男は歩く   鋼を  罪を  咎を  罰を  全て鋼と変え。

 「    ――……  」   ジャリ    ジャリ   ジャリ…

アイアン・セイヴィアーは歩いている。
 住宅街から離れ、彼の通る路地は既に人の気配が感じられない。

        ジャリ    ジャリ       ……ピタ

 「……出てこい      『破滅の紡ぎ手』」

   「お前の薄汚い気配を 俺はあの時(>>506)から感じている」




   あ

 
       ははは   はははは


   ?「……貴方も中々しつこい人だ。どこまで私を追えば気が済むんです?」

アイアン・セイヴィアー「滅ぶまで」

 何処からか、彼は不思議な女と対峙していた。

 星空のような髪を靡かせる、燕尾服を不思議とマッチさせた女性……。
愉快そうな声は、周囲に浸透していく。それを目の前の男は能面のように見据える。

546『合コンをしよう!』:2017/05/27(土) 19:56:05
>>545続き

 「これは戯言ですが。小石川さんは警察への電話がジョアンヌと申してましたが
実際は、それ 私です。『ハーレム・スキャーレム』は欲望に直帰しての行動以外は
しませんのでね。まぁ、わたくしが裏方にいること等 他の方が予想出来る筈ないのですし
これは、全て戯言なんですが」

 星のような瞳、星空のような髪。深淵を僅かばかり切り取ったような人の形をしたものは嘯く。

「お前はこれから、この町をどうする気だ?
また、俺の仲間を、何の罪もなき集落を壊滅に追い込んだ時のように
この町を混沌に陥れるつもりか」

ひしひしと、彼は業火のような感情を潜ませて告げる。

 「貴方は誤解なさっている。ここに一台の自動車があるとします。
その自動車で死傷事故が起きた際。車のディーラーを被害者は恨みますか?
 ある暴漢が所持してたスミス&ウェッソン で撃たれ死んだ子供の親は
その会社を憎むでしょうか? そんな事はないでしょう。
 わたくしは、ただ『物語』へと他の方達を入り込ませやすくしてるだけです。
それ以上、それ以下の他意も御座いません」

 「貴様の言葉は、すべてが戯言だ。心なく、ただ魔性を放つだけ。
貴様に人の意思はない。ただ、台詞を読み上げてるだけだ。
 ――必ず、滅ぼす。例え、永遠を費やそうとも」

「無駄ですよ。貴方には
 私は供与者などには劣りますが。それでも、私は私だけの世界を獲得している。
貴方に、いえ……『貴方達』に可能でしょうか? わたくしを消すと言う事は
太陽に移し照らされる影のみを、この星から一切消すような無駄な事。
 例え完遂しても、その先には何も残らない結末を知りながら。貴方は動くのですね」


 「――思い通りになりはしない この町も 人も 意思も
  救世は 眠っている」

 「――全ては紡ぎ手の望むまま この町も 人も 運命も
  戯劇は 終わらない」


       ザ   シュ   ゥ――

 アイアン・セイヴィアーは、その背に負った鋼を横に振りぬく。
いや、振りぬく動作すら視認するのが困難な速度。残った結果は
胴体が横に分かれた、女のような形の何かだ。


 あ    は   は   は   は

 「――さようなら、愚かな鉄(くろがね)
 またの章で出会いましょう。そこに踏み入れる空きがあるのでしたらですけど」

 「…………」

 二つに分かれた体が徐々に消えても、笑い声とへばりつくような声は残響した。

 アイアン・セイヴィアーは静かに鋼を背に戻す。


 ――ぺキ

 「っ、う、やべ……」

 そこに、小枝が何かを踏んで一人の気配が如実に現れる。
『アリゼ』だった。

547『合コンをしよう!』:2017/05/27(土) 20:18:37
>>546続き

 アリゼは、ばつが悪い表情で頭を軽く掻いて彼に近づく。

 「……あいつが、お前が倒すべき敵ってヤツ?」

 「――…」

彼は何も語らない。それは、多分自分のような境遇を誰かに置かせたくないからだろう。

 「だんまりかってぇの。はぁ いいやっ、なぁ私もちょっと同行させてくれよ。
……んな、目ぇ軽く見開くなよ。あんた、超強いんだろ? なら、私の宝捜しにも
おいおい役立ってくれそうだしな。
 それに……一人で突き進んでいくのは、疲れるだろ?」

 孤独を知れるのは、同じく孤独を持つ者同士。彼女も、僅かにだが
彼にシンパシーを感じ取ったのかも知れない。だから、無意識に
彼を追って、今の場面に出くわして息を潜め見守っていた。

 「…………」

 「だーから、返事しなって! なぁ、あんたの名前は?」

 「…………アイアン・セイヴィアーだ」

 二人は、路地を突き進む。小突いて彼に話しかける彼女に、僅かに気怠い声で返答する。

 「そりゃ、あんたのスタンド名だろ。それとも、本当の名は捨てちまったってヤツ?
図星だろ? へへっ        ……なら、私が名付けてやるよ。
     

           ―――あんたの 名前は」



――――――――――――――――――――――――――――――


  パチ  パチ パチ パチ


 「中々、素晴らしきかな芝居。そう思いませんか?」


    『!!!?』
 
    ド  ド  ド ド ド ド ド ド ド……


気づけば、写真から少し顔を上げた視線の先。

 そこに……カメラ・トークの中でアイアン・セイヴィアーの手により
真っ二つにされ消滅していた存在が、常原と天羽の目前に立って手拍子を鳴らしていた。

 
 ニコニコと、何を考えてるか知れない微笑みを貴方と天羽に向けてる。

548常原ヤマト『ドリーム・ウィーバー』:2017/05/28(日) 01:20:51
>>545
天羽の能力によって映し出される光景。
アイアン・セイヴァーと、謎の女の対峙…剣呑な雰囲気だ。

 「………そういう事ですか、成る程」
 「道理で『気付いた』わけだ…俺!!」  
 「この女性が!『囁いた』!!」

>>546
二人の会話から読み取れるのは、実に『奇妙』な筋書である。
紡ぎ手を標榜するその女性は、此度の『合コン事変』に関与、
彼女が『フィクサー』である。
彼女はどうやら『集落を壊滅』させた過去があり、
アイアン・セイヴァーはその被害を受け、仲間を失っている。
彼女は剣で死なない。作家は剣士より強い。

>>547
  
  ド  ド  ド ド ド ド ド ド ド……


「…合コンは楽しかったです!!!!!!」
「あッ申し遅れました俺!!常原ヤマトです!家政婦!!」


 「……」
  「天羽様」
   「俺の後ろに」
      
天羽の体を掴み、強引に自分の背後へ。『危険』だ。
俺は燕尾服の女性のほうを向く。人と話すときはしっかり目を見て!!!


「…アイアン・セイヴァー様とは 『親密なご関係』なご様子」
「そんな深い仲の男女の会話を盗み聞きした事!謝りますよ俺!!!!!!」

 「…先の会話も『お芝居』で?」
 「アイアン・セイヴァー様がおっしゃっていた事は、すべて、『芝居』?」

いつの間においでなさった、この女性。
彼女の能力は並のものではない。まさしく『影』のような…

549小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/05/28(日) 14:09:41
>>544

自らの心境を吐露するアルキスの言葉に黙って耳を傾ける。
血の滲むような彼の苦悩を思うと、胸が強く締め付けられる。
愛する者を想う気持ちは、痛いほどに理解できるから。

  「……私も、あなたに対して羨望の念を感じていることは否定できません」

  「でも……それでも手を取り合うことはできると思っています」

  「あなたも私も――同じように誰かを想い続けている人間なのですから」

彼は私に嫉妬している。
そして、私は彼に羨望の念を向けている。
それらの感情は動かすことのできない事実として存在する。

私と彼が、お互いに対して複雑な感情を抱いていることは確かだ。
けれど、相手の全てを一つ残らず肯定して生きている人間はいない。
だから、相容れない部分を持つというのは自然なこと。

それは、必ずしも同じ世界で生きられない理由にはならない。
たとえ割り切れない部分があったとしても、互いを尊重しあうことはできる。
少なくとも、私はそう思っている――。

       スッ・・・

おもむろに手を伸ばし、庭にあるラベンダーを一輪摘み取る。
芳しい芳香を放つ紫色の花。
その花穂を茎から外し、掌に乗せて静かに息を吹きかける。

それらは穏やかな微風に乗り、アルキスのいた方向に舞い飛んでいく。
ささやかな花吹雪。
彼に対する自分なりの選別だ。

  「どうか――」

  「――どうか、あなたの心にも救いがありますように」

アルキスの姿は見えなくなっている。
まだこの場にいるのか、それとも既に立ち去ってしまったのか、それは分からない。
けれど、今この瞬間、彼のために真心を込めて祈りを捧げた。

550『合コンをしよう!』:2017/05/28(日) 20:23:00
>>549

 大切な人を、傷つけてしまうが故に離れ。そして、その人の傍で
過ごせる者に対する嫉妬。

 大切な人を失ったが故に、どのような立場であれ何時か希望あるなら
その人と過ごせる者への羨望。

 貴方と、彼は。立場は異なれども『救い』を求めてる……辛い傷や痛みが
癒える事が出来ると、道の先に信じて。
 
 告げた言葉に対し、返ってきたのは少し寂しさが帯びる優しい風のみだ。

 紫の花吹雪が、見えなくなる頃。肩に小さな何かが飛び乗る感触がした。

『巨人…じゃなかった、アヤコ! 今日も遊びに来たぞっ』

 『今日はねっ、私もポポノ博士と一緒に初めての味を作って見たんだっ。
うん? クンクン……何だろう。アヤコ、何か持ってる?』

『どうしたロポポ? ん? クンクンクンクン!
……何だか懐かしい匂いだなぁ。随分前に嗅いだ覚えがあるんだ。
 わかった。これ、ビスケットだ!』

 『ヨポロ』『ロポポ』『ラポポ』の、兄妹と仲良しな小人三人組だ。
その三人が口々に呟いて、貴方のハンドバッグに飛び乗る。

 カサ……。

 バッグの中に、気づけば買い物の野菜と共に
包装された『ビスケット』が入っていた。

 『うわーっ、このビスケット。昔きっと齧った奴だ。
とっても甘くて、それでいて齧った途端にちょっとした怪我をしてたら。
 それも全然痛くなくなっちゃうんだ。もう随分ご無沙汰だな、そう言えば
 …アヤコ? 大丈夫かい』

 それは、彼の気紛れか。侘びか、貴方の未来を祈っての土産か。

 ……それは考えても、正解かどうかは彼のみだ。もしかすれば全部
含んでの行動なのかも知れない。けれど

 彼は、これからも。愛する人を想い この町の光を保つ為に。
星の輝きが一つでも落ちないように、守り手として生きるのだろう。

貴方と、貴方と同じ想いを抱くものとして……。


  小石川 文子『スーサイド・ライフ』→『二十万』get!
 後日、アリーナ・警察・金平糖工場からお礼で送られた合計の金額。

                 『不思議なビスケット』get!
    十数枚詰め込まれた、星の形をしたビスケット。
  噛むとサクッとした温かい甘い味と共に数分(2レス)程度
  抱えている鈍痛や疲労が薄れる、アルキスのビスケット。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板