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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

500『合コンをしよう!』:2017/05/11(木) 22:35:38
>>498-499(ALL)

各自のお題によっての話は、二人に様々な感想を述べられた。
 常原は彼らの意図を汲んで行動を開始する。
小石川は、分離した『目』で状況を伺いつつスマホに目線を落とす。
『八百十一屋』
それに対して店舗としての飲食店などは記載されてなかった。
最初の項目に載っていたのは、BLを専攻とする佐藤 きくが設けたと思われる
サイトだった。プログは一か月前から更新されておらず、作者である
佐藤の、最近スランプ気味な事などを記す項目が多数書き込まれていた……。

 >俺は『察しはいい』ほうですゥ!!!!

 ブンッと、常原渾身のホイップクリームのたっぷり載せられたパイ生地が
ヤジ目がけ投げられる。だが、それは一芝居であり即興劇だ。
 にやッ、と彼は不適な笑みを浮かべた。投げられるモーションと共に
サッ! と彼は横に移動する。放物線を描くパイは何処に行くか?
 決まってる……『ジョアンヌ』だ。

 「へ?」       ――ベチャ!!!

ヤジと常原のやりとり。先ほどからヤジに対してスタンド使いでないと言う
事からも全く関心も何もなかった彼女だ。常原との応酬でも意識を向ける事なく
酒のつまみを口にしてた感じだ。それに小林も意図してか彼女に話しかけており
気づいた時には既にピンク・クリーム69を動かす暇もない。
 当然……上半身は『パイまみれ』だ。

 ヤジ「しゃはははははは!!! ざまぁ、ねぇって感じだな!!?」

 ちらっ     『あとは任せるぜ、あんたら』

ヤジは煽り爆笑して、その彼女の姿を見て涙目で柏手を打って更に笑う。
 その間に、確かに口の形だけであるが常原や小石川のほうに向けて
サムズアップと共に、最後にそう告げた。

 ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ……

ジョアンヌ「――た い じ ょ う・ ・ ・」

 パイが顔からずり落ちた彼女の表情は能面のようだ。その激怒のオーラは
常原でなく、ヘイトを散々稼いだヤジへと注がれる。
  
 ビュンッッ!!        

ヤジ「ぅえ゛っ! ……ぉ。おいおい軽いジョークだろ? 笑えよ」

ジョアンヌ「笑うかどうかは……私が判断するわっ。
――吹っ飛びなさい!!!」

 ギュ ゥ ゥ  ゥ ンッッ!!

 ピンク・クリーム69がヤジの首へと纏わりつく。彼は気丈に汗を額に
流しつつも笑ったものの。スタンドのパワーに叶う筈もなし。
 僅かに、緩衝材として全体にピンク・クリーム69が纏ったかと思いきや
高速で彼は放り投げられ、勢いのままに自動ドアのように急に開いた出口へと
ダストシュートされた。出口はヤジが消えると共に瞬時に閉まる。

 一般人である彼は消えた。だが、彼は散る間際に確かに功績を残した。

ジョアンヌ「くっそ、あのガキ。折角のおニューな服が台無しじゃない!
あー、もうっ着替えてこないと……」

 スタ スタ スタ……。

 ジョアンヌが席を立ち、キッチン方面に消えていく。
……監視の目が、一時的だが消えた。

 それを確認し、青年は立ち上がると共に呟く。

小林「良くやってくれた、親友。
……『本体が何処にいるか』。あとは、それだけ分かれば私達の勝ちだ」


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