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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

418小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/04(火) 22:28:11
>>416-417

  「――?」

自分の名前に対するアルキスの反応を不思議に思った。
彼とベディは知り合いらしい。
けれど、自分はアルキスとは初対面のはず。

どこかで会ったことがあって、そのことを忘れているという可能性もなくはない。
でも、こんなに特徴的な人を忘れるとは思えなかった。
つまり、こちらは彼を知らないけれど、彼はこちらを知っているということになる。

何故だろうか――考えれば考える程に分からない。
でも、素直に聞いてみても答えてはもらえないだろう。
この疑問は、今は胸に留めておくことにしよう。

  「アリゼさん、彼はきっと誤解していたのでは……。
   つまり――あなたを、物取りか何かと……。
   だから、それを防ごうとしていたのだと思います」

自分の考えをアリゼに話す。
アリゼ達には、それなりの理由がある。
同じように『剣状の鋼』の彼にも、理由があったのではないだろうか。

  「スタンドを向けられても反撃しなかったのは、
   アリゼさんがどういう目的を持っているのか、
   それを見極めようとしていたから……ではないでしょうか」

  「ですから――今は分かってもらえたんだと思います。
   ……そう受け取ってもよろしいですか?」

話を終えると共に、『剣状の鋼』の男に顔を向け、声をかけた。
彼は極端に口数が少ない人間らしい。
けれど、構えを解いた所を見ると、話は聞いてくれているようだ。
もし彼が何も返事をしてくれなかったとしても問題はない。
それはそれで、一つの答えとして見ることができるのだから。

  ――でも……。

この兵隊のような彼からは、確かに謎めいたものを感じる。
彼は、住宅街という日常的な場所とは異質な雰囲気を持っている。
自分達のようにたまたま通りかかっただけとは思えない。
やはり、学生達以外の面々のように、どこかの依頼でやって来たのだろうか。
それも、他のメンバーとは異なる場所から来ているようだ。

  「――常原さん、あなたもスタンドを……?」

傍らにいる常原に静かに話しかける。
さっきは聞きそびれてしまったので、改めて確認する。
以前、喫茶店で出会った時に、彼とは共通した部分があることが分かった。
それは外見などの目に見える部分ではなく、目には見えなくとも根元的な部分。
だから、スタンド使いという新たな共通点が見つかったことは、なんとなく嬉しく思えた。


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