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【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

463小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/22(土) 21:13:30
>>461

  「――え……?」

アルキスが放った最初の一言は、意外という程のものではなかった。
最初に会った時の彼の言動から、その答えを予期していたからだ。
しかし、第二の言葉は全くの予想外であり、驚かされるのに十分だった。

一人取り残されてしまった後で、アルキスが残した言葉の意味を考える。
もしかすると――それは彼が話した『夢』と関係があるのかもしれない。
けれども、今の時点では単なる直感であり、根拠のない推測に過ぎない。

この場では求めていた解答は得られなかったが、無駄ではないはず。
物事には順序がある。
最終的に真実へ至るためのプロセスだと考えれば、十分な成果だ。

  ――分かりました。その条件に応じます。

アルキスの要求に対し、心の中で呟いた。
相手の素性を尋ねる時には、まず自分の事を明かすのが礼儀というもの。
それを考えれば、彼の出した条件は筋が通っている。
彼が見たいというのなら見せよう。
私がどういう人間であるかを。

     ……コツコツコツ

トイレに入り、鏡の前に立つ。
本当に化粧直しをするわけではない。
これからの行動について考えをまとめるためだ。

アルキスとのやり取りが済んだ今、次はジョアンヌの問題に向き合わなければならない。
今はアリゼとベティが何事かを画策し、常原が注意を引き付けているようだ。
この状況で、自分には何ができるだろうか。

せっかく騒ぎから離れられたのだから、この機会に今までのことを振り返ってみよう。
まず、全員が屋内に入った。
すると、同時に扉が閉まり、すぐさま『アイアン・セイヴィアー』が扉を蹴り付け……。

そこまで考えて、ふと思った。
あの時、彼が受けた『反射』は『ペナルティ』によるものだったのだろうか?
『ペナルティ』を意識し始めたのがその直後だったため、頭から抜け落ちていた。

あの『反射』が『ペナルティ』そのものではなくとも、全くの無関係ではないはず。
そうだとすれば、『ペナルティ』も『反射』と同様に、
それを行った当人に与えられる可能性が高い。
あの時、私はダメージを受けていなかったのだから。

     スゥゥゥッ・・・・・・

鏡の前で長く深呼吸し、気持ちを落ち着かせる。
膠着した状況を打開するために、自分にもできることがある。
それを実際にやるべきかどうかは、ケース・バイ・ケースだ。

そういえば――今ここで一つ試してみよう。
自分の携帯で、『ジョアンヌ・ジョセフィーヌ・ジョルジュ 本名』という条件で検索を試みる。
少なくとも、『彼女の目の届かない所でも瞬間移動が発動するかどうか』は確認できる。


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