したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。

【ミ】『フリー・ミッションスレッド』 その2

454小石川文子『スーサイド・ライフ』:2017/04/17(月) 23:15:16
>>451-452

  ――……小林さん、常原さん、私にも分かりました。

皆の引き攣った表情を確認して考えを巡らせ、一つの結論に到達した。
もしかすると、ジョアンヌは相当な大物なのではないだろうか。
小林が伝えようとしたのは彼女が著名な人物であるということだったのかもしれない。
そう考えると、各々の表情の変化の理由も納得できる。
それを知ったことで緊張してしまい、表情が固くなっているのだろう。

  ――……。

どうやら瞬間移動は彼女自身だけではなく、それ以外にも適用されることが分かった。
けれど、それが分かっただけでは現状を切り抜ける助けにはならない。
本体の意思で自由自在に瞬間移動できる訳ではないと思うが……。

ただ、彼女の本名は重要になりそうだ。
スタンド能力を使って妨害するくらいだから、よほど知られてはいけないのだろう。
それを知ることができれば、何かの助けになる可能性はある。

けれど、気になるのは『ペナルティ』の存在だ。
ジョアンヌの本名を知ることが『ペナルティ』の引き金になる恐れもある。
どちらにせよ、簡単に知ることはできなさそうだ。

  ――『ハーレム・スキャーレム』……。

短針のない時計。
おそらく文字盤の数字が表しているのは『本体以外のスタンド使いの人数』。
これまでの彼女自身の発言が、それを裏付けている。

この人型スタンド達は、あくまで副産物のようなものなのだろう。
本体の指示には従うが、彼ら自身に直接的な戦闘能力はなさそうだ。
そういえば、この人型スタンド達の『正確な人数』は分かるだろうか?

  「……アルキスさん、少し良いですか?」

ジョアンヌの注意が逸れたのを見計らって、アルキスに話しかける。
彼の席が自分の向かいなのは幸いだった。
その点は、首謀者の采配に心から感謝したい気持ちだった。

  「あなたと話がしたいのです。
   ほんの少しで構いませんから時間を割いていただけませんか?
   できれば――二人きりで」

  「もし承諾してくださるなら、ちょうどいい頃合を見計らってトイレに行って下さい。
   そのすぐ後に、私も席を立って同じ場所へ行きます。
   そこなら、静かに話ができるはずです」

  「――どうか、お願いします」

嘘や偽りのない真摯な態度でアルキスを見据えて懇願する。
ここで彼に断られてしまったら、それで終わりだろう。
けれども、これくらいしか自分に出来ることはない。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板