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科学と疑似科学とを判別する

1diamonds8888x:2018/04/21(土) 05:52:21 ID:JpDvA4vM
 第1掲示板にて、ID論は疑似科学か否かというテーマでkenさんと議論を続けてきましたが、そもそも両者をどう区別するのかというメタ科学的な話になりましたので、ミケさんの提案に従い第3掲示板にスレッドを立てます。

 まずは第1掲示板での関連する発言へのリンクを時系列で列挙します。1発言での文字数制限があるようですので、分割してアップします。
 URL書き込みに規制があるようですので頭に「http:」を付けて使ってください。

//6609.teacup.com/natrom/bbs/19161 投稿日:2018年 2月27日(火)05時11分41秒 Kenさん 投稿者:diamonds8888x まさに、その通りです
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19137 投稿日:2018年 2月26日(月)21時18分41秒 diamonds8888xさん 投稿者:Ken それとも今回は宗教に話が及んだからそうなったので、議論の土俵をサイエンスに限定するなら、そういうことは起こらないと考えてもよろしいでしょうか?
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19130 投稿日:2018年 2月26日(月)06時06分39秒 コナン君とは 投稿者:diamonds8888x
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19117 投稿日:2018年 2月25日(日)16時38分23秒 ダーウィンの子犬様、一蘭様、Ken様 投稿者:ゲジゲジ この3つは同時に成立します
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19116 投稿日:2018年 2月25日(日)00時37分14秒 diamonds8888xさん 投稿者:Ken はじめにタイトルについて
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19112 投稿日:2018年 2月24日(土)05時41分6秒 坊さんと衣は別なので 投稿者:diamonds8888x
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19111 投稿日:2018年 2月24日(土)05時39分40秒 コナン君、君は間違っている 投稿者:diamonds8888x
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19109 投稿日:2018年 2月24日(土)00時36分15秒 Ken様 投稿者:ゲジゲジ ダーウィニズムは「適者生存」により劣った者が淘汰されることで進化が起こると主張していません!!
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19109 投稿日:2018年 2月22日(木)23時35分47秒 それをいうなら 投稿者:Ken ダーウィニズムもまた帝国主義、植民地主義の理論武装に大いに利用されたのですが
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19069 投稿日:2018年 2月20日(火)01時39分2秒 あぁ、宗教論になっていく 投稿者:ゲジゲジ
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19063 投稿日:2018年 2月19日(月)22時47分10秒 (無題) 投稿者:GB まっとうな宗教者たちというのは、
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19061 投稿日:2018年 2月19日(月)22時37分18秒 霊魂? 投稿者:GB
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19060 投稿日:2018年 2月19日(月)21時37分17秒 複数の真実!! 投稿者:Ken
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19054 投稿日:2018年 2月19日(月)06時27分41秒 事実か公理か信仰か 投稿者:diamonds8888x
//6609.teacup.com/natrom/bbs/19053 投稿日:2018年 2月19日(月)06時21分48秒 Kenさん、複数の真実 投稿者:diamonds8888x
//6609.teacup.com/natrom/bbs/18948 投稿日:2018年 2月17日(土)03時46分25秒 ヨコからですがKen様 投稿者:ゲジゲジ もう少し問題を整理して、本質と本質でない部分とを区別して考えてみては如何でしょう?

187ゲジゲジ:2018/10/07(日) 10:38:02 ID:ZggByl5o
ヨコからですがdiamonds8888xさまが暫く書き込みできない、との事なので・・・

少しずつ「核心」に近付いているようですが、あと一歩のところで横に逸れてしまっているような、そんな印象を得ます。

Kenさまが>>186で考察されているのは、言わば「Kenさま版・世界5分前仮説」であって、議論の題材にしている「世界5分前仮説」とは異なるのではないでしょうか?

 >そのためには「外の世界」の存在が問題になるでしょう。
>>176でdiamonds8888xさまが
 >世界五分前仮説は外というものは想定しません。また何者かが作ったとも想定していません。
とおっしゃっていますよ。
「外の世界」の存在を問題として想定した時点で、それはもう「世界5分前仮説」の考察ではなくなっています。

恐らく「Kenさま版・世界5分前仮説」は検証の可能性があるし、正当な科学理論になり得ると思います。
>>186の考察に加えて、もし本当に世界が5分前に作られたとしたら、「外の世界」からどの様な情報が届くのか、あるいは本当は世界が150億年ほど前のビッグバンによって作られたとしたら、「外の世界」からどの様な情報が届くのか、その点を考察して仮説を立てれば、検証の可能性は出てきますよね。

しかし本来の「世界5分前仮説」は検証できないと思います。



ついでに加えると・・・

>>181でKenさまはテレル理論を
 >世界5分前仮説そのものでしょう。
と判定されていますが、
>>183でdiamonds8888xさまが
 >ポイントは内部の観測者が外部のプログラマーを観測することが、原理的には可能であるか否かです。
 >そこが理論上で、どう仮定されているのか、がポイントです。
とおっしゃっていますね。
つまりテレル理論で上記の点がどの様に仮定されているのかによって、テレル理論は「世界5分前仮説」とは本質的に異なる理論、という事になり得ます。



更についでに加えると・・・
 >>166
 >IDの観測可能な痕跡として私が真っ先に思い浮かべるのは、進化に干渉した存在が残した記録です。
 >>172
 >素晴らしい。(略)
 >そのようにIDの性質を規定することが、「理論を科学的に検証可能なものに整える」ということになるのです。

つまり>>166で述べられている「Kenさま版・ID論」は検証の可能性があり得るし、正当な科学理論になり得そうです。

しかし、例えばKenさまが第一掲示板の
 ttps://6609.teacup.com/natrom/bbs/18169で述べられているように
 >ID仮説を提唱する理由は、自然選択では説明できない進化があるという、それしか今はないのです。
では検証できないし、正当な科学とは認められません。

まぁ、この点は
 >>>56
 >基準02. 理論Aと対立する理論Bを否定しても理論Aの検証にはあまりならない。
 >   *)検証になる特殊な場合はある。
 >   *)理論Aの確からしさが向上する場合や向上の程度は、場合によるので複雑。
も絡んできますし、後でID論自体を議論のテーブルに上げた段階でじっくり考察されれば良いと思いますが。

188ゲジゲジ:2018/10/07(日) 22:03:08 ID:ZggByl5o
>>187
すみません。リンク先に間違いがありました。


(誤)
 >そのためには「外の世界」の存在が問題になるでしょう。
>>176でdiamonds8888xさまが
 >世界五分前仮説は外というものは想定しません。また何者かが作ったとも想定していません。
とおっしゃっていますよ。

(正)
 >そのためには「外の世界」の存在が問題になるでしょう。
>>177でdiamonds8888xさまが
 >世界五分前仮説は外というものは想定しません。また何者かが作ったとも想定していません。
とおっしゃっていますよ。

189diamonds8888x:2018/10/08(月) 13:48:22 ID:hb17MjWk
>>186
 ゲジゲジさんの説明[>>187]が的確なので、よく読んで参照してください。

 念のため[>>177]より
 >wikipediaのバートランド・ラッセルの「世界五分前仮説」は読みましたか?
 >ゴスの「オムファロス」(へそ理論)の記事ではなくて。


 なお、外を仮定した場合はおっしるとおり、【もし内外でエネルギーの出入りが可能なら】原理的に外の世界は観測可能です。そのことをいちいち例示して示す必要はありません。それは常識的な話ですから。
 もっとも宇宙が無限であれば、総量の増減を知ることは原理的に不可能です。なので実際的手段としては、有限領域の中でエネルギーの増減を調べ、さらにその領域からの出入りを調べて、勘定が合うかどうかを測定するのがいいでしょうね。

 では、ティリル理論などではエネルギーの出入りは原理的に可能なのですか? それがポイントだと言っています。

 実際に、作者の作るフィクション世界、プログラマーが作るソフトの世界、などと外の世界との間には、【実際のエネルギーの出入りはありません】。

 むろんフィクションの世界にもエネルギーはありますが、それは外の世界から見れば架空のエネルギーであって、出入りできるものではありません。

190diamonds8888x:2018/10/08(月) 13:49:32 ID:hb17MjWk
>>185
> それではエーテルはひとまずおいて次に世界5分前仮説の話をしますが、

 エーテル理論に関する私の説明がまだよく理解できないということですね?

191Ken:2018/10/08(月) 16:57:27 ID:mB5PLrWk
世界5分前仮説については>>56でウィキペディアの記事を紹介していただきました。

ja.wikipedia.org/wiki/世界五分前仮説

この記事を読む限りは、外の世界というものがなく内の世界だけで完結しているという記述はありません。これはウィキペディアの記事が不完全なのでしょうか?

>偽の記憶を植えつけられた状態で、5分前に世界が始まった
>世界が五分前にそっくりそのままの形で、すべての非実在の過去を住民が「覚えていた」状態で突然出現した

このような文章を読み、現実にそういうことが起こったという前提で最も合理的に解釈せよと求められたら、世界を作れる立場にいる者つまり世界の外にいる者が作ったと想像するのが自然ではないでしょうか?

>ティリル理論などではエネルギーの出入りは原理的に可能なのですか? それがポイントだと言っています。

エネルギーは1つの例です。
シミュレーション内の人工知能が、自分たちの世界が偽造されたものと気付くとしたら、一番可能性があるのはプログラマーのエラーではないかと思います。

例えば、ある場面では光の速度は秒速30万キロだったのに、別の場面では20万キロになっているようなケースです。

このようなことが繰り返されたら、自己判断能力をもつAIならおかしいと思い、やがて真相に至るかもしれません。


>エーテル理論に関する私の説明がまだよく理解できないということですね?

理解したつもりです。

もちろん私が正しいと考える「検証可能性」はdiamonds8888xさんとは異なりますから、光波動説が登場した時点でエーテルが検証可能だったとは思いません。

しかし、今はdiamonds8888xさんの基準に従うといっておりますし、その基準では、なるほどエーテルは検証可能だったという結論になると思います。

192Ken:2018/10/08(月) 17:05:53 ID:mB5PLrWk
リチャード・ティレルの理論について補足しておきます。私としても「アホなこじつけ」呼ばわりをした以上、できる限り正確に紹介しておかねば、ティレル氏への公正さを欠くでしょうから。

まず、ティレル自身は2重スリット実験の話はしていません。射出された電子がはるかに大きい対象(動画ではグラファイト)の状態をスクリーンに再現できるのは、ただの粒子ではなく広がりをもつ存在になっているから、とだけ述べています。それ以上の詳しい話は一般視聴者には伝わらないと考えたのかもしれません。私は、これは電子の粒子/波動の二重特性をいっているのだと思い、ファインマン物理学の説明を転載しました。それが2重スリット実験です。


ティレル理論の根幹は、量子が集まってこの世を構成するという事実から、この世が実はシミュレーションという理論を導くことですが、ティレル氏は、有限な大きさの構成単位が有限個集まってできた世界なら「計算可能」であると言っております。私はこれを以下のように理解しました。

たとえば、ここにある物体が存在します。物体内の位置を表すためx-y-z座標を設定し、位置(x,y,z)の密度をρ(x,y,z)とすると、物体の質量は

∫∫∫ρ(x,y,z)dzdydx

と表現できます。

さて、私にとっては遠い昔のことなので若干記憶が曖昧なのですが、高校や大学初年度の講義でこのような数式が現れたら、ρ(x,y,z)は積分公式から原始関数が求められるような関数であり、実際にそのようにして物体の質量は算出されるでしょう。この場合にはdx,dy,dzは限りなくゼロに近づくとして積分が行われます。限りなくゼロに近づくとは、もちろん量子よりも小さなサイズを想定します。高校数学で教わる微積分はそういうものです。(近年、カリキュラムが変わっていなければですが)

ところが、現実世界で遭遇する問題の多くは、積分公式で原始関数を求められるような簡単なものではありません。例えば木材の密度、地震時の建築物の振動、台風の中の空気の動きなどは、積分公式を使うには複雑すぎる関数になるのです。

それではこのような問題を技術者はどう扱うかというと「有限要素法」を用います。これは簡単にいえば、対象物を微小片の集合とみなし、各微小片内部では物理特性(密度、力、速度等)を単純な関数とみなし、全体像を計算し、全体像が現実の観測と一致するまで、条件を変えながら計算をくり返すものです。コンピュータの登場で可能になった手法であるのは、いうまでもありません。

重要なことは、有限要素法にあっては、上記のdx,dy,dzを限りなくゼロには近づけず、ある大きさで止めておきます。つまり微小片の体積dxdydz→0ではない特定の大きさをもつのです。それによって微小片の総数も有限なものになり、だからこそ全体が「計算可能」になります。

いいかえれば、現実世界をコンピュータがシミュレートするときは、小さいけれどもゼロではない大きさの微小片の集まりとみなします。それ以外の形では、コンピュータは現実世界を再現はできません。

そこで、リチャード・ティレル博士によると、私たちの世界が量子という微小片の集合になっているのは、そうでなければコンピュータが作れないからである、ということになります。この世が量子からできているべき必然的理由はほかにはみつからない、というわけです。


以上、動画で述べられた内容を私はこのように解釈しました。

193ゲジゲジ:2018/10/08(月) 19:25:39 ID:ZggByl5o
度々ヨコからですが「ありゃりゃ」という感じです。

 >>191

 >>偽の記憶を植えつけられた状態で、5分前に世界が始まった
 >>世界が五分前にそっくりそのままの形で、すべての非実在の過去を住民が「覚えていた」状態で突然出現した
 >このような文章を読み、現実にそういうことが起こったという前提で最も合理的に解釈せよと求められたら、
 >世界を作れる立場にいる者つまり世界の外にいる者が作ったと想像するのが自然ではないでしょうか?

ポイントはむしろその後ろ。
 >(略)という仮説に論理的不可能性はまったくない。
 >異なる時間に生じた出来事間には、いかなる論理的必然的な結びつきもない。
の部分だと思いますけれどね。


いま議論しているのは
 >>56
 >基準01. へそ理論(オムファロス)や世界五分前仮説のような形の理論は、科学的ではない。
 >(「反証可能性のない理論は」だと範囲が曖昧でしょうから)
つまり反証可能性ですよね。

ポイントは「検証できない」ではなくて「反証できない」のはずです。
 >>124
 >これは「どんな事実を持ってきても検証になってしまう」ということであり、
 >いわば「検証でき過ぎてしまう!」ということです。
世界5分前仮説は正確に言えば「検証できない」のではなく、「検証でき過ぎてしまう・反証できない」から正当な科学と認められないのですよ。
Kenさまには、この点がまだご理解頂けていないようですね。


ついでに申し上げると、
 >>187で指摘した
  ttps://6609.teacup.com/natrom/bbs/18169で述べられているように
 >ID仮説を提唱する理由は、自然選択では説明できない進化があるという、それしか今はないのです。
も正確に言えば「検証できない」ではなく「検証でき過ぎてしまう・反証できない」とするべきですね。

この理論の立て方だと「自然選択では説明できない進化」があったら、それは全てID仮説を肯定してしまう。
ID仮説を反証するには「自然選択で説明できない進化はない」事を証明しなければならず、それは「悪魔の証明」になってしまうので不可能です。
現実に「自然選択では説明できない進化」は観察されていますし。



 >もちろん私が正しいと考える「検証可能性」はdiamonds8888xさんとは異なりますから、
 >光波動説が登場した時点でエーテルが検証可能だったとは思いません。
diamonds8888xさまが仰っているのはdiamonds8888xさま個人の基準ではなくて、およそ科学に携わる者の共通認識とされている基準だ、という点はご理解ください。

そういえば、以前にこんな事を仰っていましたよね。
 >>62
 >「正しい科学の手法」というのは、どうすれば効率よく正解にいたれるという助言なのか。
 >たとえば野球の投手に、球威や制球を上げるため腕や背筋の角度を指導するようなものなのか。
 >それとも、科学に携わる者が従うべき規則なのか。
 >たとえば、ボールが手を離れるまで投手の足は投手板に着いていなければならないというようなものなのか。
 >前者なら、従う従わないは個人の自由ですが、後者なら自由ではありません。

私から言わせれば、野球にたとえるなら
「三振したらアウトだよ」
「スリーアウトでチェンジだよ」
というぐらいの感覚ですね。

「私が正しいと考える野球のルールはあなたとは異なりますから、三振してもアウトになるとは思いません」なんていう主張をしたら、誰からも相手にされなくなるだけですよ。

194ゲジゲジ:2018/10/11(木) 08:20:57 ID:hd/5J5zw
ヨコから連投ですが・・・

 >>191
 >この記事を読む限りは、外の世界というものがなく内の世界だけで完結しているという記述はありません。
 >これはウィキペディアの記事が不完全なのでしょうか?
世界5分前仮説はその理論構成において「外の世界」の存在を問題にしていないし、世界が内だけで完結しているか否かを問題にしていないのですよ。
つまり世界5分前仮説は理論の構成上、「外の世界」はあってもなくても関係ないし、世界が内だけで完結していてもしていなくても関係ないのです。
問題にしていないから、理論上関係がないから記述がないのです。


ふと思ったのですが、そもそもKenさまは「理論の内容」と「理論の構成」との区別が付いていないのではないでしょうか?

<理論の内容>
その理論が何を言っているか、まさにその理論が主張している内容

例)
世界5分前仮説
世界が五分前にそっくりそのままの形で、すべての非実在の過去を住民が「覚えていた」状態で突然出現した。

光波動説
光の本質は、何らかの媒質内を伝播する波動である。

ID論(Kenさま版)
生物の進化の少なくとも一部には知的生命(ID)が関与した。




<理論の構成>
その理論がどの様なロジックに基づいて、主張している内容を導き出しているか?

こちらは敢えて例は挙げませんが・・・

世界5分前仮説と>>186で述べられている「Kenさま版・世界5分前仮説」とは、理論の内容は同じですが理論の構成が異なります。

テレル理論は、理論の内容は世界5分前仮説とよく似ていますが、理論の構成はどうでしょう?

Kenさまが第一掲示板の
ttps://6609.teacup.com/natrom/bbs/18169 で述べられているID論と、
>>166 で述べられているID論とは
理論の内容はもちろん同じですが、理論の構成は異なっています。


そして今、「反証可能性」においてポイントになってくるのは、この理論の構成の方です。
すなわち、その理論が原理的に反証可能なロジックで組み立てられているのかどうか、が問題なのです。

195diamonds8888x:2018/10/13(土) 10:11:40 ID:XEaYMQYM
>>191
>この記事を読む限りは、外の世界というものがなく内の世界だけで完結しているという記述はありません。

 外の世界があるという記述もないでしょう? あとはゲジゲジさんのコメント[>>193]を参照してください。

>偽の記憶を植えつけられた状態で、5分前に世界が始まった

 これはラッセルの言葉ではなくwiki記事の記載者の言葉です。Kenさんみたいな誤解を想定しなかったのは不注意とも言えますけど、本人は単に受動態表現をしただけだと思いますよ。

>世界が五分前にそっくりそのままの形で、すべての非実在の過去を住民が「覚えていた」状態で突然出現した

 この文章からは「世界の外にいる者が作った」という説明の必要性はでてきません。それを言ったら「ビックバンで宇宙が始まった」という理論には、「ビックバンを起こした外部の者」が必要なんですか? 必要ありません。

>最も合理的に解釈せよと求められたら

 合理的とは何を根拠にする合理的ですか?
 言い換えれば、このときにKenさんが仮定している公理系はどのようなものですか?
 世界五分前仮説による理論構成に、他の理論の公理系を持って来てもだめですよ。


 確かにゲジゲジさんの言う「理論の内容」と「理論の構成」との区別という視点は新鮮ですが妥当なものに思えます。ちょっと私には思いつきませんでした。

196diamonds8888x:2018/10/13(土) 10:13:55 ID:XEaYMQYM
>>192
 ティレル理論の詳しい紹介をありがとうございました。お話を伺う限り、内容は不明ですね。
 「この世が実はシミュレーション」というのは、いわばわかりやすく説明するための比喩のように思えますが、その場合は現実のシミュレーションとティレル理論の実体とには共通点もあるが違った点もあるのが普通です。で、共通点が何で違った点が何かが全くわかりませんね。

>ティレル氏は、有限な大きさの構成単位が有限個集まってできた世界なら「計算可能」であると言っております。

 それはかなり確実に言えそうなことです。「ラプラスの魔」の世界観ですよね。この世界観だと自由意志が否定されるので、いわゆる自由意志の存在問題で昔から議論に登っています。でまあ、不確定性理論からはラプラスの魔にも完全な計算は不可能であることがわかる、という人達もいます。

 ただね。内部の存在が外部のラプラスの魔に干渉できたり、その存在を知ることができたりしたら、完全な計算ができなくなるはずなのですけどね。

 まあ内容の不明な理論に、これ以上あれこれ想像でものを言っても時間の無駄でしょう。


>一番可能性があるのはプログラマーのエラーではないかと思います。

 科学的法則や論理から見て不可解な現象が観測されるという意味でよろしいでしょうか?
 第1に、その法則や論理の根拠は内部世界の経験から得られたものです。Kenさんの思うものとは全く異なるかも知れませんよ。
 第2に、科学で説明できなさそうな現象の観測と思えるものは現実世界でもいくらでもあるでしょう? それで外部の世界が証明できますか?
 第3に、シミュレーションとの共通点が「全てをプログラマーが設定している」というものならば、内部の知生体(AI含む)の思考内容もプログラマーが設定しています。

197Ken:2018/10/16(火) 23:03:50 ID:c.qcr.Ug
まず、この部分ですが、

>シミュレーションとの共通点が「全てをプログラマーが設定している」というものならば、内部の知生体(AI含む)の思考内容もプログラマーが設定しています。

これはどうでしょうか。

私は最新の人工知能を体系的に学んだことがありませんが、ニュースや特集番組を見るだけでも、いまのAIはプログラマの意図を超えて成長すると理解しています。例えば、人間の名人を負かす囲碁や将棋のAIが何を考えて次の手を打つのかは、プログラム作成者にも分からない。要するに作成者は囲碁や将棋の技術ではなく学習のやり方をプログラムし、AIに自己進化をさせるわけで、進化したAIの思考内容は制御していません。すこし前に、AIが「ヒトラーは正しかった」と主張したニュースをご覧になりませんでしたか? あれだってヒトラーを正当化するプログラムが書かれたのではありません。AIが独力で結論に至ったのです。

>科学で説明できなさそうな現象の観測と思えるものは現実世界でもいくらでもあるでしょう? それで外部の世界が証明できますか?

完全な証明はできませんが、光の速度よりもよい例を思いついたので、これで問題提議をさせてください。シミュレーション世界での次のような事態を想定した思考実験です。

あるとき庭でつむじ風が起こり、木の葉が直径1メートルの円を描いて回っていました。そのつむじ風の空気の動きを仔細に調べると、驚いたことに1辺が1センチの小領域に分かれており、各小領域内では気流のベクトルが完全に一様であることが分かりました。

同じころ海上で台風が発生しました。暴風圏だけで直径100キロに達するのですが、気流を観測すると1辺が100メートルの小領域に分かれ、これまた各領域内では気流が一様なのです。例えばある領域内には南向きで強さ30メートルの風しかなく、隣の領域には南南東35メートルの風しかありません。そして境界線ではいきなりベクトルが変わります。カーブを描くのではなく折れ線で変わるのです。

この世界の力学理論が私たちのものと同じなら、こんな事象を説明はできないでしょう。しかし、この世界に気流を研究する人物(実はAI)がいれば、これは自分がやっているシミュレーションと同じではないかと気がつくことが考えられます。

直径1mの旋風は1センチ大の要素群で近似し、100キロの台風なら有限要素の大きさを100mにする。台風を1センチの要素で近似しても理論的に間違ってはいませんが、計算量が膨大になるだけで計算精度はほとんど向上しません。まともな技術者ならシミュレーション対象ごとに最適な大きさの有限要素を設定するはずです。するとつむじ風と台風に大きさの異なる一様領域があるのは、世界がシミュレーションであることを示すのではないのか???

たしかにこの観測事実だけでは、世界がシミュレーションでプログラマが外の世界にいることを証明はできません。そのような気流状態を作る物理法則が実はあるかもしれないのですから。しかし、自分でもシミュレーションをやるAIが、それとの類似から世界自体がシミュレーションではと考えることは、根拠のない空想と見なすべきなのでしょうか? 同様の事象が他にも観察されたら、疑いは確信になるのではないですか。

シミュレーション世界のAIが「真相」を見つけるのは、原理的に可能なのではありませんか?


>外の世界があるという記述もないでしょう?
>この文章からは「世界の外にいる者が作った」という説明の必要性はでてきません。

「必要性」というと言いすぎでしょう。

でも、世界が実は5分前にできたのに全員がずっと昔からの記憶を持っている、という前提にたつなら、何者かの意図が働いた偽装が行われたと考えるのは、私には自然な想像と思えるのですが。そして何者であれ「自分自身をつくることはできない」という、これまた自然な発想をすれば、偽装世界を作った者は外の世界にいると考えてもよいのではありませんか? たとば時代劇を撮影するのに江戸の町をセットで作るのと同じです。外の世界を仮定せずに、そのような仮説の具体化ができるでしょうか。

以上の理由により、外の世界を仮定する方が、仮定しないよりも、世界5分前仮説の合理的な解釈であると私は考えます。

この件の本題は、世界5分前仮説が原理的に検証可能であるか、というものでした。その場合、外の世界があるのとないのと2つの可能性があり、私は、外の世界がある場合の検証シナリオを提示しました。これだけでは、世界5分前仮説が検証可能ということはできませんか? 外の世界がない場合の検証可能性もそろわねば、だめでしょうか。

198Ken:2018/10/16(火) 23:13:56 ID:c.qcr.Ug
diamonds8888xさんに確認をさせてください。

私たちが、科学と疑似科学の判別を議論するのに、私は1対1で行なうことを希望し、diamonds8888xさんの了承を得て、第3掲示板に移ってきました。
この合意は今でも有効と考えてよいのでしょうか?

あるいはdiamonds8888xさんには不本意な合意だったかもしれません。
公開掲示板の最大の利点は衆知を集めることなのに、わざわざ発言者の数を制限するのですから。
私自身もいろいろな掲示板で参加者多数の議論をやってきましたし、これからもやるでしょう。

ただ、今回に限り、複数の方を相手にすることは、少なくとも私にはできないと考えました。

私が見るところ、この種の議論(diamonds8888xさんがいわれる「メタ科学」)は、とにかく抽象性が強いように思われます。「理論」と「事実」で問題になったように、言葉の定義からやってゆかねばならないのは、私には、ほとんど経験したことがない世界なのです。その状況で複数の方を相手にすると、衆知のメリットよりも、論点の拡散が混乱を生じるリスクが大きいと考え、1対1をお願いしました。

これが最善の形なのかは私にも自信がありません。しかし、とにかく合意を得て1対1の議論を進めてきたのです。

そうはいっても万人の目に触れる公開掲示板ですから、第三者の発言を封じることはできません。そもそも1対1でやろうというのは私たち2人の合意ですから、合意に関わっていない人が、一般的な掲示板のルールに則って発言することを責めるいわれもありません。

ただ、それはそれとして、他の人の発言を読むことを、diamonds8888xさんご自身が私に求められるのは、当初の合意から逸脱していませんでしょうか?

もし私が第三者の投稿を読み、理解できない、あるいは同意できない点があれば、diamonds8888xさんに尋ねるのですか? それとも投稿者に尋ねるのでしょうか?

常識で考えれば、投稿者がいるのだから、その人に尋ねるべきでしょう。でもその方に尋ねれば回答がくるでしょうし、それで納得がゆかねばさらに尋ねるでしょう。その応酬をしているうちに、さらに別の方から発言があることも予想されます。こうなると、1対1のはずだったのが、"なし崩し"的に1対多になってしまいます。

他の方の投稿にdiamonds8888xさんが有用と判断されるものがあるのなら、それをご自身の言葉で語っていただけませんか。それが面倒なら使える部分を貼り付け、ご自身の投稿の一部とされてはいかがでしょうか。それならdiamonds8888xさんには同じことでしょう。一方、私にとっては1対1の形を維持できるので助かります。

最近時間がとれないということなので、流用できる投稿は流用したいと思われることは分かりますが、それなら投稿の間隔を開けられたらよいと思います。もしも1〜2ヶ月も投稿ができないのなら1〜2ヶ月待ちます。

以上、ご検討ください。

199ゲジゲジ:2018/10/20(土) 22:53:27 ID:Ml9s0N7Q
度々ヨコから・・・というより、今回は私の投稿について言われているようなのでナナメ(?)から・・・


 >>198
 >もし私が第三者の投稿を読み、理解できない、あるいは同意できない点があれば、diamonds8888xさんに尋ねるのですか?
 >それとも投稿者に尋ねるのでしょうか?
diamonds8888xさまがどの様に判断され、どの様な回答をされるのか分かりませんが、私としては、少なくともdiamonds8888xさまがKenさまに読む事を勧めた私の投稿について疑問や反論があれば、diamonds8888xさまに尋ねて頂くのが良いかと思います。
勿論diamonds8888xさまに質問されても、diamonds8888xさまが多忙で答えられないようであれば、私がヨコから回答する事もあると思います。でもそれはそれとして参考として読んでおいて頂いて、後でdiamonds8888xさまに質問されても良いでしょう。

言ってみれば、参考書籍とか他のサイトを勧められてご覧になったのと同じように考えて頂ければ良いのではないでしょうか?
私もお2人の議論である事は承知の上、Kenさまから自分へのコメントが返って来る事は期待せずに書き込んでいますから。


さて折角の機会なので、どうして私がお2人の議論である事を承知の上で度々ヨコからコメントするのか、理由を述べさせて頂きます。

率直に申し上げて、私はお2人の議論が早く終わってほしいと思っています(理由はすぐ後で述べます。)。
但し消化不良のまま「打ち切り」のような形で終わるのではなく、きちんとお2人がどちらも納得のいく「結論」に達して終わってほしいと思っています。
ですから傍から見ていて議論が何だかあらぬ方向に行ってしまいそうに見えた時や、議論が同じ所をぐるぐる回っているように見えた時は、少しでも議論を進める参考にして頂ければと思ってヨコからコメントさせて頂いています。


さてさて、私がお2人の議論が早く終わってほしい理由ですが・・・

まず経緯から振り返ってみますと、Kenさまが約6年ぶりに第一掲示板にコメントされたのが昨年12月でした。
//6609.teacup.com/natrom/bbs/17995 じつに久しぶり 投稿者:Ken 投稿日:2017年12月21日(木)20時13分11秒

その後、何人かとやり取りされていましたが、私がKenさまのID論に対してコメントしたのがこちらです。
//6609.teacup.com/natrom/bbs/18023 科学とはなにか? 投稿者:ゲジゲジ 投稿日:2017年12月23日(土)17時16分34秒

その後も他の方も含めてやり取りしています。そしてdiamonds8888xの最初のコメントがこちら。
//6609.teacup.com/natrom/bbs/18079 Kenさん、初めまして 投稿者:diamonds8888x 投稿日:2017年12月29日(金)06時14分48秒

そしてここから、お2人の議論が始まります。年が明けてから私がコメントしましたが・・・
//6609.teacup.com/natrom/bbs/18168 Ken様のID論が疑似科学である理由 投稿者:ゲジゲジ 投稿日:2018年 1月 2日(火)21時42分24秒

Kenさまからdiamonds8888xさまとの議論を優先したいとの事でお返事を頂けませんでした。
//6609.teacup.com/natrom/bbs/18169 ゲジゲジ様 投稿者:Ken 投稿日:2018年 1月 2日(火)23時28分9秒

これ以降、Kenさまは一時的に他の方(Misoさま)との議論をされていますが、基本的にdiamonds8888xさまとお2人の議論に集中されています。そしてミケさまに勧められてこちらの第3掲示板に移動されました。


つまりdiamonds8888xさまよりも私の方が先にKenさまと議論していたのですよ。
とはいえ、Kenさまが議論を継続する相手としてdiamonds8888xさまを選ばれた事に文句を付けるわけではありません。
Kenさまには議論する相手を選ぶ権利はあるし、それに仮にKenさまと私と2人で議論したとして、ここまで深い議論ができたとは思えません。
ヨコからエラそうにコメントしていますが、私自身がdiamonds8888xさまとKenさまとのやり取りを拝見していて気付いた内容がほとんどです。

しかし私としては、やはり1月2日の投稿に対してKenさまからのお返事がほしいし、ID論の議論に進んだ時には是非とも参加させて頂きたいと思って、お2人の今のやり取りが終わるのをずっと待っているのですよ。
ですから最初に申し上げたように、議論が横道に逸れそうになった時や停滞しているような時にはヨコから口出ししてしまう次第です。

但し頓珍漢な口出しをすれば却って議論を混乱させてしまうのですが、少なくともdiamonds8888xさまからは好意的な反応を頂いていますので、そこそこ有効な口出しになっているのではないかと自負しております。

200diamonds8888x:2018/10/21(日) 10:56:21 ID:XEaYMQYM
>>198

>ただ、それはそれとして、他の人の発言を読むことを、diamonds8888xさんご自身が私に求められるのは、当初の合意から逸脱していませんでしょうか?

 私が読むことを勧めるのは、私が紹介したり示したりしている参考情報と同じく、kenさんが理解するために有用な情報だと思うからです。また、私の説明ではわからないことでも、他の人による違った視点や表現での説明ではっと理解できることもあるかも知れないからです。私の説明がKenさんにとって一番わかりやすいとは限らないでしょう?

 異なる教科書をいくつか読み比べたら、ある本で、はっと気づいた、なんてことはありませんか? だからこそ私も基礎的教科書の紹介でも複数紹介したのです。


>もし私が第三者の投稿を読み、理解できない、あるいは同意できない点があれば、diamonds8888xさんに尋ねるのですか? それとも投稿者に尋ねるのでしょうか?

 確かに1対1の形を崩すとやりにくいでしょうから私に質問してください。私も自分の考えを補強したり、別の形で表現したりしていると思うからこそ、読むことを勧めていますからね。もちろん、それは読めば共通点がわかるはずですけど。私の勧めた参考情報についても同様です。こちらは著者に訊くことは壁が高いでしょうから。

 そういえばミケさんの説明でわかったのかどうかも明確な答えはいただいていませんね? たぶんわからないか納得できないのでしょうけど、どの点がひっかかるのか答えてもらえはれば、私もまたKenさんの思考が理解しやすくなると思います。

 [>>177]まあ、ミケさんの説明の「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」と他の原理的には検証可能なケースの違いが理解できるなら、それでことはOKなんですが。いかがですか?

 それと以前に紹介した科学哲学関係本で読み始めた本はありますか? そちらに目を通せば、また理解が開けるかも知れません。


【追伸】ケジゲジさんが初期に「投稿日:2017年12月23日(土)17時16分34秒[>>199」で紹介していたサイト「科学とは何か? 2:論理的では十分ではない」にも5分前仮説が載っていましたね。全能の神が作ったことにはなっていますが、むろん神はわかりやすく喩えただけで必須の要素ではありません。

201diamonds8888x:2018/10/21(日) 10:59:58 ID:XEaYMQYM
>>197

>外の世界がない場合の検証可能性もそろわねば、だめでしょうか。

 当然です。外の世界など仮定していないのですから。「必要ない」という表現は決して言い過ぎではなく、単なる事実です。

>以上の理由により、外の世界を仮定する方が、仮定しないよりも、世界5分前仮説の合理的な解釈であると私は考えます。

 合理的とは何を根拠にする合理的ですか?[以下は >>195]
 それを言ったら「ビックバンで宇宙が始まった」という理論には、「ビックバンを起こした外部の者」が必要なんですか?[>>195]

>何者かの意図が働いた偽装が行われたと考えるのは、私には自然な想像と思えるのですが。

 私に言わせれば、意図のある何者かなどという複雑な存在を考える方が不自然です。その何者かはいつから存在していたのでしょうか? 無限の過去から存在していたと仮定するのは自由ですが、それこそ反証不可能に見えますね。

>>シミュレーションとの共通点が「全てをプログラマーが設定している」というものならば、内部の知生体(AI含む)の思考内容もプログラマーが設定しています。

>これはどうでしょうか。

 以下の説明は、シミュレーションとの共通点が「全てをプログラマーが設定している」というものではない場合の話でしょう? Kenさんが説明したのは「プログラマーは初期設定等を決めただけで、後はプログラム?が働くままに任せた」という理論ですよね? もっと正確に言えば、「プログラム?の動きは【決定論的ではない】」ということになります。

 いや失礼、「プログラマの意図を超えて成長するAI」という比喩は、「この世界はひとつのシミュレーションである」という比喩とはまったく異なるものですね。前者のAIはシミユレーションされたものではないではありませんか!

 [>>197]での以下の説明をするならば、まずは「ティレル理論についてのdiamonds8888xの理解は間違っている」という前置きと説明があってしかるべきです。

202diamonds8888x:2018/10/23(火) 05:44:57 ID:XEaYMQYM
>>201
 世界5分前仮説でどうしても外部の者を想定したくなったり、完全なシミュレーションの世界の住人がシミュレーターから自立できると考えたりしたくなるようですが、以下のように考えてみたらいかがでしょうか?

 簡単のために量子力学は無視して古典力学のみが成立しているとします。物質の最小単位は原子と電子であり、その運動は初期条件を決めれば運動方程式により厳密に決定されます。すなわち初期条件でのあらゆる原子と電子の位置と運動量とを正確に知ることができれば、未来は完全に予測できます。そのような完璧な検知能力と計算能力による完全予測能力を持つ仮想的存在はラプラスの魔と名付けられています。

 ここで初期条件、すなわち時間t=0の時点はいつにしても矛盾は生じません。5分前がt=0であり、それ以前の時間は存在しない、と仮定しても矛盾は生じないのです。

 もしもt=0において何者かが世界を作ったとすれば、t=0以前に世界を作る時間があったはずですが、【それ以前の時間は存在しない】と仮定した理論においては、その何者かも存在できません。

 もちろんラプラスの魔の力を過去に適用すればt<0における運動も完璧に計算できます。しかしそれはあくまでも【もしもt<0に世界が存在していたならば】どのような運動をして来たのか、という問題を解いただけであり、t<0に世界が存在していたかどうかは示してはいないのです。

203Ken:2018/10/23(火) 23:38:17 ID:/TjmlT5Q
まず「AI」の定義について説明不足があったことは理解しました。申し訳ありません。
最近目にする時事ニュースから、AIが自己認識と自由意志を持つ日がそこまで来ていることは、一般に知られていると思っていました。紹介した動画(youtu.be/3KH95YCSP_c)の中でティレル氏もそのことに言及しています。動画の5分9秒のところで、

"I believe that if human is conscious and self-aware, I must also believe that machine has the same quality."

と言っているのが聞き取れるのではないでしょうか。


>「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」と他の原理的には検証可能なケースの違いが理解できるなら、それでことはOKなんですが。いかがですか?

いくらなんでもこの質問は心外です。

違いが分かっているからこそ、地動説やエーテルの存在を検証する具体方法を論じてきたし、世界5分前仮説の検証方法も提案しました。あるいは「外の世界」を仮定したことがdiamonds8888xさんの意に沿わなかったかもしれませんが、それにしても「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」と同列視されるような代物だったのでしょうか?


その「外の世界」についてですが。

私は、外の世界を仮定することで世界5分前仮説を具体化ひいては検証可能化できると主張しています。それとも、ラッセルが仮説を唱えたとき「内の世界」だけで完結しており、外の世界を考えてはいけないと注釈をつけたのでしょうか?

diamonds8888xさんは、外の世界は必要ないと言われますが、それはどういう意味でしょうか?

ある理論が「必要ない」というときは、もっと優れた理論があることが前提ではありませんか?

例えば、人類の祖先が大脳を進化させた事実を説明するのにID論を持ち込む必要はないと私は考えますが、それは直立二足歩行に始まる、自然選択の説明に納得しているからです。

でも、外の世界を仮定せずに、世界5分前仮説を検証可能な形で説明できますか?

世界5分前仮説の具体説明としては、この世がコンピュータ・シミュレーションとするティレル理論を紹介しました。私自身も>>197で、映画撮影のセットを作るようなことを提案しました。これらは、私たち自身の世界が「外の世界」という形では実現してますから、今度は私たちの世界が「内の世界」である場合に発想を拡張しようというわけです。さらに「内の世界」の住人が真相を発見しうるシナリオとして、有限要素法を思わせる観測事実やエネルギー総量の変化を提案しました。

外の世界を仮定することなく、このような具体化が可能ですか?
私には何も思いつかなかったので、外の世界を仮定する方が合理的であると判断しました。

ビッグバンについてですが、「ビッグバンで宇宙が始まった」という前提から出発するなら、私ならなんらかの外の世界を想定するでしょう。
なぜならビッグバンを起こした原因が、ビッグバンが作った世界にあることは不可能ですから。

かりにビッグバンが外的要因のない完全に内発的な事象だとしても「ビッグバン前」と「ビッグバン後」を分ける時間の経過があったはずであり「ビッグバン前」の時間が経過したのはビッグバンが作った世界ではなかったと思います。

204diamonds8888x:2018/10/28(日) 06:34:21 ID:jOR7OsaM
>>203
 どうにも詳しい説明の時間がないので、簡単ですが、時間はありますから見直し、かつよく考えてみてください。そして[>>202]も御参考に。そして他の資料等も読んでみてください。
 [>>203]を投稿された時には[>>202]をお読みのはずですが、それについては今まで悩んでいらっしゃるのでしょうね。ご苦労様ですが、よろしくお願いします。

> でも、外の世界を仮定せずに、世界5分前仮説を検証可能な形で説明できますか?

 世界5分前仮説は反証不可能です。初めから世界中の人に言われていることです。
 そして、外の世界をいくら仮定しようとも、その性質によっては内部の住民には反証不可能な仮定が(すなわち反証不可能な仮定が)あり得ます。

> ある理論が「必要ない」というときは、もっと優れた理論があることが前提ではありませんか?

 理論が要ないと言ってはいません。世界5分前仮説という(反証不可能な非科学的)理論には、Kenさんが必要と思い込んでいる条件のあるものは必要ない、と言っています。
 この場合は、「宇宙ないし世界の初期条件以前の時間の存在」でしょうね。
 確かに「宇宙の果ての外側には何があるのだろう?」という問いは自然な疑問です。でも、「そこには何もない」という解答を全否定することはできません。

> まず「AI」の定義について説明不足があったことは理解しました。申し訳ありません。

 それは、今の議論の本質には関わりありません。AIでもヒトでも何らかの知的存在であっても同じことです。それが内部世界の住民だということが本質です。

> いくらなんでもこの質問は心外です。

> 違いが分かっているからこそ、(以下略)

 この違いはミケさん自身に説明してもらうのがいいかも知れませんね。私もなんとなくわかるくらいなので、Kenさんに理解できるようにかみ砕いて説明するには手間取りそうだし、ミケさんの意図する「違い」とはずれる恐れもあるかも知れません。

 ただ私なりに問えば、Kenさんは「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」を具体的に考え付きますか? 何も思いつけなければ「違いが分かっている」とは言えませんよ?

205diamonds8888x:2018/10/28(日) 08:24:13 ID:jOR7OsaM
>>204
Kenさんへ、
 「世界5分前仮説」が非科学的とは言いましたが、「t<ゼロの時間は存在しない」という仮定が非科学的とは言っていませんから念のため。反証不可能ではあるんですけど、例えばゼロ時点をビックバン時点とすれば、「t<ゼロの時間も存在する」という仮定も反証不可能になるので、2つの対立仮説が対等になってしまって、どちらが非科学的とか言えなくなるのです。もちろんビックバン以前の痕跡が何か観測できる可能性が出てくれば話は別ですし、それを探っている理論物理学者もいますが。
 こういうの話をすると、また混乱させそうで心配でもあるんですが・・。

ミケさんへ
 なんだか説明をお願いしているようなコメントになってしまって、そのうえでさらに注文をつけるようで申し訳ないのですが・・。
 これまで読んできて、Kenさんの考え方、思い込みというか、傾向というか、がある程度おわかりと思いますので、もしもコメントされる際には御配慮をお願いします。しかもKenさん御自身は、それが自然で科学的にも妥当な考え方だと思い込んでいますから、普通の科学的センスの持主相手の説明では通じにくいと思われます。

206diamonds8888x:2018/10/28(日) 08:42:52 ID:jOR7OsaM
>>203 Kenさんへ、

 御不快かも知れませんが、きちんと議論する上で、これはあまりにも目に余ります。

>それとも、ラッセルが仮説を唱えたとき「内の世界」だけで完結しており、外の世界を考えてはいけないと注釈をつけたのでしょうか?

 "must not"と"need not"を取り違えないでください。こんな基本的な違いを区別しないほど、いつも雑な読み方をしているのですか? Kenさんとは長く話していて誠実なお人柄だとわかっているからいいものの、初めての人が読んだら、意図して話をすり替えていると悪意に解釈されても仕方ありませんよ。

207Ken:2018/10/28(日) 11:29:39 ID:965CGPc.
とりあえず1点だけ言わせてください。

>この違いはミケさん自身に説明してもらうのがいいかも知れませんね。私もなんとなくわかるくらいなので、Kenさんに理解できるようにかみ砕いて説明するには手間取りそうだし、ミケさんの意図する「違い」とはずれる恐れもあるかも知れません。

>ミケさんへ
>なんだか説明をお願いしているようなコメントになってしまって、そのうえでさらに注文をつけるようで申し訳ないのですが・・。

何度も繰り返していますが、私は複数の方を相手に1対多の議論をする気はありません。

他の方の考えを採用するのはdiamonds8888xさんのご判断ですが、私に読ませるのは、あくまでもdiamonds8888xさんが説明できるご自身の考えとして、ご自身の投稿の中で紹介してください。それこそ文章の貼り付けでもかまいませんから。それなら大した負担にはならないでしょう? 投稿の間隔もいくら開いても結構です。

まずは、この点に同意いただけませんでしょうか。

同意をいただけるなら、この先の議論を続けたいと思います。

208たこ焼き帝国:2018/11/01(木) 11:55:47 ID:W5O20kzQ
ALL>>ビッグバンの前にインフレーションがあった。

209Ken:2018/11/01(木) 23:37:28 ID:965CGPc.
「あまりにも目に余る」と叱責を受けた件を説明しておきます。

diamonds8888xさんが「must not」ではなく「need not」と言っておられることは、もちろん承知しています。ただ「need not」では私が論旨を把握できず、もしかして

〜ここでの「need not」は「must not」の婉曲表現なのか?

という考えが浮かんだので、一応の確認を入れました。そんな婉曲表現をやるはずがないと言われるかもしれませんが、互いにどこの誰か分からないネット掲示板ですし、念押しの確認を入れただけです。それ以外の私の発言は「need not」を前提にしております。

なぜ「need not」では論旨が分からないかも説明しておきます。

>>170から>>184あたりにかけての議論で、diamonds8888xさんが「検証可能性」をどのように定義されるかを知りましたし、私自身の定義よりも広汎な対象を検証可能とみなせることも理解しました。(例えば、エーテルの存在が検証可能になったのは、私はマイケルソンの時だと思いますが、diamonds8888xさんはガリレオの時代にはそうだったと言われます。)

ただ、そうなると今度は、世界5分前仮説が検証可能になるのではと思ったわけです。

世界5分前仮説が検証可能かを考察するには、具体的な検証方法を発想せねばなりません。今回は>>170

>遠く離れて、地球と月と太陽の動きを観測してみれば

と言われたことがヒントになりました。地球上の人間には分からなくても[地球-太陽]の運動系の外から見れば、どちらがどちらを回っているかは一目瞭然です。同様に、世界5分前仮説が正しいかどうかは、世界の外から観測すればよいのだと。外の観測者から「1週間前には世界は存在した」という情報を得られれば、5分前仮説は反証されますから。

そして外の世界の確認方法としては、私たちの世界が物理的な存在ならエネルギー総量を(>>186)、シミュレーションの場合には気流の構成要素の大きさをチェックする(>>197)ことを提案しました。

ただし、ラッセルがこの思考実験を提唱したとき「外の世界は想定しない」という条件を設定したのなら、つまり外の世界の想定が「must not」なら、私がやってることは無意味です。そして、それなら論理的にすっきりとするのです。

しかしdiamonds8888xさんは「need not」であると言われます。そうなると意味が分かりません。

「need not」とは外の世界など考えなくても反証は可能であるという意味でしょうか?

でも、これはおかしい。そもそもdiamonds8888xさんは仮説は反証不可能と言われているのですから。

では「世界5分前仮説は反証不可能」と決めることが議論の出発点で、それを疑うことが「need not」という意味でしょうか?

これもおかしい。それならラッセルは「世界5分前仮説」などといわず、ただ「反証不可能な仮説」といえばよかったはずです。世界は5分前に始まり住人はだれもそれを知らないという具体設定に落としたのは「反証できるものならやってみなさい」という訴えがあったはずです。

すると「need not」の意味はなんなのでしょうか?

210diamonds8888x:2018/11/12(月) 06:04:26 ID:dAo5344Q
>>204
  私とkenさんとでは科学的推論などについての考え方の違いがあるのですが、これまでのログを改めて読み直してみて、Kenさんは最初から「世界5分前仮説」のポイントを「(何者かが)世界を操ったり作ったりしている」ということだと見ていたことがよくかりました。だからこそ「世界は(プロクラマーが作った)シミュレーションだ」というテレル理論との共通点を外部からの操作という点に見出して、本質的に同じだと推論していたのですね。

 私は誰が作ったかとかどうやって誕生したかとかは、最初から眼中にありませんでした。私が見ていたのは、内部の観測者と外部との関係性だけです。その関係性次第で、内部の観測者が原理的に観測可能なものは何かが決まってきます。それにより内部の観測者にとっての「反証可能性」が決まってくるのです。

 ここで世界の外部を仮定したとき、Kenさんは自動的に「内部も外部も自由に見ることのできる視点」に立って推論を進めているように思えるのですがいかがですか? だから、「内部の観測者が外部を知ることは原理的には何の問題もない」と自動的に即断しているように思えるのです。でもそれは自明なことではありません。

 このように自分では合理的なつもりでも実は個人間で異なる思い込みによることもままあります。そしてkenさんの思い込みのいくつかは「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの[>>112」とは相反していると考えられます。

 本当は[>>155]から始めた私の科学観の説明の流れで詳しく説明すべきでしょうが、ひとまず今回、この点だけ。違いがはっきりすれば無駄な食い違いは避けられると思いますのでよろしく。

211diamonds8888x:2018/11/12(月) 06:07:16 ID:dAo5344Q
>>207
 Kenさんに対しては、読めなどとは言ってはいませんよ。もしもミケさんが資料提供してくれたら(私とKenさんと双方の時間節約と理解促進の意味で)助かるかも知れない、と表明しただけです。
 既に述べたように、私は他の人の書き込みをweb上の他の場所の資料と同等に扱っています。それが今の議論に役立つと思えば引用してKenさんに示します。ですから私が引用しない資料に目を通す義務はKenさんにはありません。もっとも私なら喜んで参考にしますけどね。だから新たな資料を見たがらないということは理解に苦しみます。まあ読んでみて無駄な資料だったら多少は腹立たしくなるかも知れませんが。

 特に今回のミケさんの表現[>>176]については、「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」は、私自身では説明が難しそうに感じているのですよ。事例を挙げてどちらに入るかの判断は、たいがいミケさんと一致するだろうとは思いますが、その違いをKenさんに説明するのが困難だろうと思っているのです。

 なのでKenさんには私が説明するにしても、その際の参考資料としてミケさんからの説明は【私には】必要です。

 これがもしミケさんとの議論であったなら「なんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース、というはよくわからないので説明してもらえますか?」と返すところですけど。
 にもかかわらずKenさんは「違いがわかっているからこそ〜」と断言されたので、ちょっと驚きました。ゆえに、以下の問いを発しました。

 【再掲】ただ私なりに問えば、Kenさんは「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」を具体的に考え付きますか? 何も思いつけなければ「違いが分かっている」とは言えませんよ?

 ありていに言えば、Kenさんは「わかっているからこそ」とはおっしゃいますが、実際に事例を挙げてどっちかに分類してみたら、Kenさんとミケさんの分類は食い違うと思っています。それじゃあ、わかっていることにはならないと私は思います。

212diamonds8888x:2018/11/12(月) 06:17:33 ID:dAo5344Q
>>209
 では「必要ない」の文脈説明をします。これはある理論A、例えば「世界5分前仮説」を組み立てる際の公理(この言葉で十分OKですよね)の中に「外の世界の有無(への言及)」が含まれていないという意味です。つまり理論Aには「外の世界の有無に関する公理」は必要ないという意味です。

 するとどうなるかと言えば、理論Aに次のどちらの公理でも付け加えて新しい公理系(理論)が作れます。

 1)外の世界がある ==> 理論A1
 2)外の世界はない ==> 理論A2

 Kenさんがおっしゃる、「外の世界は想定しない」という条件を設定した理論[>>209]というのは理論A2に該当します。そしてKenさん自身が展開してきた議論は理論A1を新しく設定したうえで、理論A1の反証可能性なり検証可能性なりを示そうとしたものです。

 しかし元の理論Aは理論A1でも理論A2でもありませんので、その反証可能性を論じるのに外の世界の有無という性質を使うことはできません。

 例えば理論A1のように外の世界を想定し、かつ外の世界と内の世界との関係を規定する公理を仮定したならば、反証可能性のある理論が作れるかもしれません。いや反証可能性のある設定は間違いなく作れることでしょう。それはつまり、反証不可能だった理論Aを練り直して反証可能で科学的な理論A1に修正したことに外なりません。

 それこそまさに、理論Aの段階で科学的だと思い込んでいる提唱者がなすべきことなのです。ちょうど、ID論における「デザイナーが干渉するメカニズム」をKenさんが具体的に提案したようなことです。


>世界は5分前に始まり住人はだれもそれを知らないという具体設定に落としたのは「反証できるものならやってみなさい」という訴えがあったはずです。

 反証不可能なことは自明と考えてたでしょうから、頑張って反証可能性を示す人が出てくるとは思ってもいなかったでしょうね。実際、Kenさんも反証するためには頑張って様々な条件を考え出す必要があったでしょう? でもそれは、元の理論に何かを付け加えて新しい理論にしてしまうことです。つまり元の理論が反証不可能なことは変わりません。

213Ken:2018/11/13(火) 23:02:38 ID:3vQ2lyBM
>>211
私が懸念するのは、diamonds8888xさんが私に薦める投稿のどの部分がdiamonds8888xさんの意見を代弁したもので、どの部分がそうではないのかが不明確なケースがあるからです。diamonds8888xさんには、その区別は文脈から自明に思えるかもしれませんが、私にはそうではありません。紹介された投稿の内容にdiamonds8888xさんご自身はその後もまったく言及されないものがあったりすると、少なくともその部分は異なる見解をお持ちではという疑問を生じます。また、一部には、私の論点よりも姿勢を問題視し、人格批判に及んでいるものまで見受けられます。

(例)
>>88 「不誠実な印象操作のようにも思えてしまいます」
>>176 「単に言い負かしたいだけなのではないのかと勘ぐってしまいますね。」

私を批判してくれるなと言っているのではありません。diamonds8888xさんも同じ意見をお持ちであり、これらの投稿の文頭から末尾まで同意されるのなら、言い換えれば投稿者名に「diamonds8888x」と入っていると考えてもよいのであれば、投稿番号だけを指定して「これを読みなさい」と言われても結構です。

しかし、そうではなく、内容の一部だけを利用したいのなら、そのことを疑問の余地を生じない形で明らかにしていただけませんか? 何度か提案したように、最も簡単で確実な方法は、利用できる部分を切り出してご自身の投稿に貼り付けることです。

「そんな面倒な」と思われるかもしれませんが、ここはひとつお願いできませんでしょうか?


>「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」を具体的に考え付きますか?

私自身がそういうことをしたという自覚はありません。何も具体案がないのになんとなく期待するようなことはしないつもりですから。

世間一般で見聞する例では、たとえば幽霊を信じる人はそれをやってるのではないでしょうか。この問題はけっこう根が深く、幽霊などいないと公言する人がいざ夜の墓場に行くのをいやがったりします。運勢を信じる人もそうですね。日常は冷静で合理的な人が「おれは今ツイてるから相場で勝負しよう」と投機に出ることがあります。こういう人たちは幽霊や運勢を「なんとなく」信じており、直接に観測するかもしれないと思っているのでしょう。


さて本題ですが、
>>212

理論AとA1が別物という考えは簡単には納得しがたいです。私は外の世界を仮定したA1はAの修正というよりAの具体化だと考えますから。それには理由があり、私は、いかなる形であれ「世界の始まり」を想定するなら必然的に「外の世界」を考えねばならない、つまりA2は論理的に無理があると思うのです。これは世界5分前仮説でも、ティレル理論でも、ビッグバンでも同じです。

その根底には、いかなる事象にも必ず原因がある、という基本認識(私は公理だと思います)があります。

話を簡単にするためビッグバンを例にとりますが、ビッグバンという事象が起こったのなら必ずその原因となった別の事象があったはずです。そして、ビッグバンで世界が誕生したのなら、ビッグバンの原因事象が進行したのはビッグバンで生じた世界(=私たちの世界)ではありえません。正体は不明ながらも「外の世界」で、論理的にそれ以外の結論には至れないはずです。

世界に始まりがなかったのなら、つまりビッグバンは超新星などと同じくもともと存在していた宇宙の内部事象として起こったのなら、外の世界を考える必要はありません。一方で、世界5分前仮説は5分前に世界が「始まった」と明確に述べるのだから、外の世界は必要だと思います。

214diamonds8888x:2018/11/18(日) 06:17:13 ID:t1agDYyU
>>213
 kenさんの目標は「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるものの正体」を明らかにすることでしたね[>>112]。つまり、kenさんが自分では「合理的」「科学的」と思っている考え方が「世間一般で言われるところの正しいアプローチなるもの」に照らして否定されることがあると認識していて、その理由がよくわからない、ということですよね。

 物事には両面があり、「世間一般で言われるところの正しいアプローチ」を取っている私(たぶんミケさんやゲジゲジさんも)から見ると、どうしてkenさんがごく普通の考え方(と我々は思い込んでいる)から、いつのまにかずれてしまうのかが理解できなかったのです。しかも「合理的」「科学的」「論理的」なアプローチを重んじる点では一致していて、どんな考え方が「合理的」「科学的」「論理的」であるかという点でも多くの面では共通しています。

 なので一体どこからずれてしまうのかがわかりにくいのです。これは双方から見ても互いにそうだと思うのです。その違いの一端がようやくはっきりしそうで喜ばしい限りです。


 では理論AとA1の違いに関するテーマです。いま議論の対象とする理論(公理系・理論体系)は合理的なものも非合理的なものも含めてあらゆる可能な理論を対象としています。なぜなら、ある理論が反証不可能で非科学的なものなのか否かを区別することがテーマだからです。合理的な理論だけを選んで対象にしていたら、その中に非合理的なものは含まれないに決まっているではありませんか。

 kenさんは理論A2「外の世界はない」は論理的に無理があると判断しました。判断することは構いません(その判断にも私は同意しませんが)。しかしそれなら、論理的結論は次のようになるはずです。

  ・理論A2は非論理的であり科学的理論ではない
  ・理論A1は論理的であり科学的理論と言える
  ・理論Aの段階ではA1もA2も可能性があるのでどちらとも言えない。
   理論Aを科学的な理論にするためには、公理「外の世界がある」を付け加える必要がある
   すなわち理論A自体は未だ科学的理論ではない

 すなわち理論Aのみでは科学的理論とするには公理が不足している、ということになります。理論Aと理論A1が同じとみなすのは急ぎ過ぎです。


 以上でひとつの結論ですが、もう少し補足します。kenさんが急ぎ過ぎたのは、論理的な理論を作ろうとして、論理的な公理ゆえにすべての理論には必須であると考える公理を新たに付け加えようとしたからです。

 例えば、「いかなる事象にも必ず原因がある、という基本認識[>>213」」を認めない理論体系も可能です。むろん普通に我々の使う体系では因果律はほぼ当然と見なしてはいますが、ほぼ当然に見えることもひとまず置いておくのが科学哲学の基本的態度です。

 因果律についてさらに補足すれば、これは過去の原因から現在の結果が生じるということですから時間経過があることを暗黙の前提にしています。しかしながら時間に最初の時点というものがあるならば、つまりt=0以前の時間の存在を否定する理論であれば、t=0における結果を生じる原因は存在できません。言い換えると、t=0という特異点では因果律が破れます。

 実のところビックバン理論においても、現在の膨張宇宙を素直に過去に外挿すれば時間的特異点が生じることは自明でした。しかし理論物理学者たちは特異点がきらいなので、例えばある時点から過去では実は収縮していたとか、ホーキングの提唱した虚数時間とか、特異点を回避する理論を色々と提案してきたのです。

 そしてもちろん、これらの特異点回避理論のいずれも、t=0での特異点の存在する単純な理論とは別物です。もちろんここで「特異点など非論理的だからダメ」と判断するのは自由ですが、理論の存在自体がなくなるということではありません。
 

 繰り返しますが、いま対象としているのは非合理的理論も含めた可能な理論すべてなのです。

215diamonds8888x:2018/11/18(日) 06:20:33 ID:t1agDYyU
>>213
> 私が懸念するのは、diamonds8888xさんが私に薦める投稿のどの部分がdiamonds8888xさんの意見を代弁したもので、どの部分がそうではないのかが不明確なケースがあるからです。diamonds8888xさんには、その区別は文脈から自明に思えるかもしれませんが、私にはそうではありません。

 それはその通りですね。以後、気を付けましょう。同じ文章を読んでも注目点が違っていることもあって誤解を与えることもありそうです。では他の人の発言を私が資料として活用することと、本論の筋に邪魔にならない範囲で、他の人と私が多少意見を交わすことは構いませんね?


 さて現時点では、以下の場合は注目点は明確ということでよろしいですね?

> >「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」を具体的に考え付きますか?

> 私自身がそういうことをしたという自覚はありません。何も具体案がないのになんとなく期待するようなことはしないつもりですから。

 Kenさんがした(なんとなく期待するケースを提案した)とは誰も言っていません。ミケさんの元発言[>>176]で例示されているのは以下の通り、一般的なID論と世界5分前仮説との2つだけです。Kenさんの行った推論やKenさんの提案した理論はひとつもやり玉にあがってはいません(*)。

>宗教さんがよく主張する一般的なID論やら世界5分前仮説のように
>「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」
>とは異なります。

 ポイントは、例えば一般的なID論や世界5分前仮説が「何にも具体的な案がないけどなんとなく直接の現場を観測できるのを期待するケース」だということが理解できたのか否かということです。もっと言えばミケさんがイメージしているであろう具体例をイメージできるのかどうかということです。まあ今のところはミケさんのイメージで示されているのが上記2つということになりますが。


 なお今回の発言でKenさんの考える事例のひとつはわかりました。理論を裏付ける観測をしようとする場合とは状況が異なるような気もしますけれど。Kenさんの事例では「観測したくはない」という動機が強いはずですが、いまテーマにしているのは「観測したい」という動機が強いケースですし、ちょっと適切な状況の事例ではないように思えますが・・と言われたらどう説明しますか?


---------------------
*) 私から見ると、どうしてKenさんがこういう余分な行間読み?をしてしまうのかが不思議でなりません。文章の自分に対する敵意とか好意みたいなものに敏感なのは社会的動物である人間の本能的な性質だとは思いますけど。でもそれ科学の議論ではじゃまですから、できるだけ自分の心の中から排除した方が良い議論ができます。

216Ken:2018/11/23(金) 10:44:54 ID:ShJyR/mg
>>214
diamonds8888xさんの投稿を私なりに慎重に読み解こうとしましたが、どうしても理解できません。

>・理論A2は非論理的であり科学的理論ではない
>・理論A1は論理的であり科学的理論と言える
>・理論Aの段階ではA1もA2も可能性があるのでどちらとも言えない。
> 理論Aを科学的な理論にするためには、公理「外の世界がある」を付け加える必要がある
> すなわち理論A自体は未だ科学的理論ではない

抽象論にはついてゆけなさそうなので、原理的に検証可能と認められたエーテルの存在を具体例にとります。この場合、

理論A:光波動の媒質であるエーテルが存在する

と定義してよろしいですね?

ただしエーテルを直接には観察できないので、A1が設定されました。もしもエーテルが実在するなら、

理論A1:観測者が空間中を運動すると光速度の観測値が変わる

というものです。AからA1にいたる根拠は、世界5分前仮説では「いかなる事象にも原因がある」という因果律でしたが、エーテルの場合は古典力学の波動理論でした。そしてA2は、

理論A2:観測者が空間中を運動しても光速度の観測値は変わらない

となるはずです。

このようにA、A1、A2を定義すると、世界5分前仮説とエーテル存在説は同じ構造をもっているとしか私には思えません。

もし一方(エーテルの存在)が検証可能で、他方(世界5分前仮説)が不可能なら、両者の違いはどこから生じるのでしょうか?

AからA1にいたることを示す実際の観測例が問題になるのでしょうか?

たしかに、音のような光以外の波動ではA1が正しいことが確認されています。でも、因果律が正しいことを示す観測例はそれこそ無数にあり、たとえ原因が不明の事象が見つかっても、その事象が原因なしに起こったと結論する人はいないでしょう?


>>215
>Kenさんの事例では「観測したくはない」という動機が強いはずです
>Kenさんの行った推論やKenさんの提案した理論はひとつもやり玉にあがってはいません

これにも言いたいことがありますが、議論を拡散させたくないので、今は保留させていただけませんでしょうか?

また、

>他の人の発言を私が資料として活用することと、本論の筋に邪魔にならない範囲で、他の人と私が多少意見を交わすことは構いませんね?

もちろんです。さらにいえば、他の方との相談を私に見えるところでされる必要もありません。

217diamonds8888x:2018/12/01(土) 07:38:00 ID:VpbMj7yA
>>216
 どうしても理解できませんか? どうやら核心に近づいたようです。確かに世界5分前仮説は普通の科学理論に比べて抽象性が高いとも言えますので、例えばエーテル理論に関してなら使える論理でも世界5分前仮説の考察では使えない論理があります。ここは「ついてゆけなさそう」という所でも押してついていかないと真の意味を理解することができません。もうひと踏ん張りしてチャレンジしてみてください。

 ポイントは「組み立てられた理論(公理群)の前提として使える理論には何があるのか?」ということです。数学の場合であれば、露わに述べられた公理以外に正しいものとして使えるのは論理法則だけです。この論理法則も、「古典論理」という用語で示されるものできっちりと一群の論理式として表現されています。数学の公理の考え方に関しては、もし必要ならば改めて説明します。

 しかし普通の科学理論では、露わに述べられた公理以外にも無数とも言いたいほどの正しいと見なされる前提がある場合がほとんどです。理論の土台に近い基礎的なものから言えば、例えば次のようなものです。
   因果律 原因から結果が生じる。
   斉一説 宇宙のどの場所でも法則は同じである。
       過去や未来のどの時点でも法則は同じである。
   古典論理法則 例えば排中律、三段論法、対偶の同値性、など。

 進化理論の場合なら、その時点で正しいと知られた物理化学法則などは、敢えて述べられていなくとも使える正しい前提と見なされます。地質学上や気象学上の知見などもそうですね。

>AからA1にいたる根拠は、世界5分前仮説では「いかなる事象にも原因がある」という因果律でしたが、エーテルの場合は古典力学の波動理論でした。

 エーテルの場合は古典力学の波動理論が使えます。しかし世界5分前仮説では、【5分前以前には因果律は適用できません】。原因の存在するはずの【過去】という時間がないからです。5分前より以後ならば、もちろん使えますけどね。

218diamonds8888x:2018/12/01(土) 10:52:20 ID:VpbMj7yA
>>217
【補足】光速度不変とエーテル

 エーテルの存在が光速度不変の観測により反証された、と簡潔に述べるのでは少し説明不足で気持ち悪い気がしてきましたので、改めて何がなされたのかを考察してみました。というのも、相対性理論の基になっている光速度不変の原理は光が波だろうが粒子だろうが、それまでの常識に反する原理だからです。

 マイケルソン・モーリーの実験は、地上というひとつの慣性系に固定された光源と鏡との間を光が往復する時の速度を測定しています。より正確には、この往復行路の方向が異なる2つの場合の速度差を測定しています。このとき粒子説と波動説とでは次のような理論的予測の違いが生じます。

・波動説 光速度は波を伝える媒体(エーテル)に対する速度になる。
  ゆえに、地球と媒体(エーテル)の相対速度が違えば、地球に対する光速度は異なって観測される。

・粒子説 光速度は光源に対する速度になる。
  ゆえに、地上に固定された光源からの光の速度は、地上に固定された観測者による観測では常に一定である。

 しかしマイケルソン・モーリーの実験の時点では光が波であることは確定していました。何しろ2つの光路の間の速度差を検出した方法が、光が波であることの証である干渉性を使っているのですから。だからこの実験は波動説の反証というよりは、2つの観測事実つまり、光の干渉性の存在とマイケルソン・モーリーの実験の否定的結果との矛盾ということになるのです。

 言い換えると、光は波のように干渉をするにもかかわらず、まるで粒子のように光源に対して常に一定の速度になっていたことが観測されたのです。


 さて相対性理論の基となる光速度不変の原理、つまり光源に対する速度も光源に対して相対運動している観測者が観測した速度も同一である、という法則の検証はどうすべきでしょうか? まず現代のレーザー距離計では正確な時間間隔で光源を明滅させることで短い距離でも反射体までの往復時間が測定できます。使い方としては、光速度が一定として距離を知るわけです(wikepediaの「光波測距儀」参照)。そして光速度不変の検証には例えば次のような方法があります。


 ・静止した光源が横方向に光を発する。例えばパルス光を発する。
 ・光と同じ方向に速度vで移動する受光器でパルス光を受けて、発光時刻と受光時刻から光速度cを求める。
 
 この実験では光の本体が何であれ、受光器が受ける光の速度は(c-v)と予測されます。ところが不思議にも受光器での測定結果は変わらずcであった、というのが相対性理論の基となる光速度不変の原理です。よくよく調べると、なんと受光器に固定された時計の進み方が地上や光源に固定された時計とは違っていたのでした!


 マイケルソン・モーリーの実験が検証しようとした理論の本質はむしろ次のようなことだと考えられます。

 マクスウェルの理論によれば光速度は真空の誘電率εと透磁率μのみにより(1/√εμ)となります。光速度が相対速度により変化するという事は、εやμという定数が相対速度が異なる観測者から見ると異なるということになります。音波の速度は(1/√ρ:ρは密度)に比例しますが、この音速は音が伝わる媒質に対する速度ですから、相対速度により媒質の密度が変化するなどと考えなくてもよいのです。マクスウェルの理論と光速度が変化するという仮定を組み合わせると、観測者により真空の性質が変化するというちょっと奇妙な結論が得られるのです。これは光の伝達を支配する要因を、エーテルの性質と呼ぼうが真空の性質と呼ぼうが同じことです。それとも電場と磁場の性質と呼んでも同じことです。

 アインシュタイン自身も相対性理論を考えたのは、マイケルソン・モーリーの実験を受けてというよりも、マクスウェルの理論が内包する矛盾の解消のためという方が大きかったとの趣旨のことを言っていたそうです。

 まあ相対性理論は真空の性質というか、時空の性質が観測者により変化するという理論ですから、εやμが変化するというよりももっと過激な仮定だったと言えるかも知れませんね。

219:2018/12/01(土) 20:55:20 ID:UkeDPV/.
聖なる運気に導くミラクルストーンプレミアム

220Ken:2018/12/03(月) 22:19:53 ID:NXcX5/s2
>>217
私が世界5分前仮説を検証可能と考えるのは、以下のステップを踏んだ上のことです。

1.事象には必ず原因がある
2.よって世界の始まりに先行する時間がある
3.よってその時間が経過した外の世界がある
4.そして外の世界から情報を得られる

これに対してdiamonds8888xさんは、世界の始まりには因果律が破れる特異点があるのだから、1は成立しないと言っておられるのだと思います。そこで2点質問があります。

1点目は、世界の始まりには必ず特異点を伴うのか、ということです。

今の私たちが世界の始まりに特異点を想定するのは、宇宙の膨張を逆にたどってゆくと、大きさのない1点に全宇宙が集約されるからです。しかし、ビッグバンは世界を誕生させるかたちの1つであって、世界の始まりは必ずその形をとるということではないでしょう? 特異点や因果律崩壊とは無関係に誕生する世界もあるのですから。

コンピュータがシミュレートする仮想世界はよい例です。私はティレル理論を「アホなこじつけ」と呼びましたが、それは現実の私たちの世界がシミュレーションと考える根拠が弱すぎるからです。もしも、世界は5分前に始まったという前提から出発するなら、一転してティレル理論は有力な仮説たりうると思います。>>197で言及した、江戸の町をセットで作る話も1例です。どちらの場合も、特異点や因果律の破れとは何の関係もありません。しかも、私たちの眼前ですでに実現しているか、現行技術の延長で実現可能なものです。

2点目は、特異点が存在したとしても、それで「因果律が破れる」と具体的に何が起こるかです。

因果律が破れないことを前提とする私は、世界の始まりという事象にも原因があるはずと考えました。一方diamonds8888xさんは、

〜因果律が破れることで、原因がなくても事象が起こる

と主張されているのだと思います。世界の始まりにも原因がないのだから、【過去】という時間がないと断言されるわけでしょう。でも因果律が破れるとは、そのような意味なのでしょうか?

むしろ、

〜因果律が破れたら、いかなる事象も(むろん世界の始まりも)起こりえない

ということはありませんか?

ブラックホールを考えてみてください。私はブラックホールの力学に詳しくありませんが、空間を曲げる重力が十分に強ければ曲率が無限大の特異点を生じることは分かります。また十分に強い重力下では時間が止まり、すべてがフリーズするという理論も聞いています。

それなら、特異点では原因のない事象が起こるのではなく、特異点では何も起こらないという結論になりませんか? 少なくともブラックホールはその例ではないでしょうか?

私たちの世界がビッグバンで始まり、その初期状態は特異点であったという理論があることは承知していますが、その説を唱える人は、上記の点をどのように説明しているのでしょうか?


ややこしくなったかもしれないので、論点を再度整理します。

1点目は、世界の始まりは、ビッグバンのような特異点を示唆するものとは限らない、ということです。
2点目は、たとえビッグバンを想定しても、特異点を想定することはできないのでは、ということです。

221Ken:2018/12/07(金) 20:00:27 ID:OBxq7G/Q
抽象論よりも具体例を考えてみてはどうでしょう?

ここに1人の人物がいます。彼は、この世は実は5分前に始まったのであり、彼を含む全員が偽の記憶を植え付けられているのではないかと疑っています。

どうすれば真相を明らかにできるかと考えた彼は、もしかしたらこの世の外に別の世界があり、彼自身の世界を観測しているかもしれないと発想しました。

ただし、外の世界があるかどうかは分かりません。もしも外の世界がないのなら、彼の望みが実現されることはありません。しかし外の世界があれば、彼の世界が5分より前に存在したかを教えてくれる望みがあります。

そこで彼は、外の世界の存在を示す証拠を探し始めました。具体的には、宇宙のエネルギー総量を調べたり、気流のような自然現象が有限な大きさの要素から作られいる事例を探すことです。

繰り返しますが、外の世界があるかないかは分かりません。ただ彼は、外の世界がある場合に見つかるはずの証拠を探しているのです。

さて、この人物がやっていることは、科学的探究ではないのでしょうか?
科学ではないとすれば、彼は何をやっているのでしょうか?

222diamonds8888x:2018/12/08(土) 08:00:31 ID:CnThf04M
>>220
 Kenさんがこの発言でやっていることは、【既に提出された】世界5分前仮説に対して、検討・評価・批判などを行うということです。ステップ1-4などは典型的な検討行為。です。検討したうえで、世界5分前仮説は非科学的だとか非論理的だとか結論付けるのは自由です。

  ・世界5分前仮説は5分前以前の因果律を公理に含めていない (Aである)
  ・すべての時間で因果律がないのは不合理である  (A→Bである)
  ・ゆえに世界5分前仮説は不合理な理論である   (結論:Bである)

 こう推論するのは論理的には間違っていません。
 でも[>>220]でKenさんが結論として導いたのは、「世界5分前仮説では5分前以前の因果律も成立する」という【述べられてはいない結論です】。


 現在我々は科学理論の基準ということを議論していますが、Kenさんは合理的な理論の基準として「因果律を公理に含むこと」という基準を持っているということにもなりますね。


>〜因果律が破れたら、いかなる事象も(むろん世界の始まりも)起こりえない

 世界5分前仮説では、そう考えてはいません。その考えを批判するのは自由ですが、世界5分前仮説とはそういう理論なのです。

>1点目は、世界の始まりは、ビッグバンのような特異点を示唆するものとは限らない、ということです。
>2点目は、たとえビッグバンを想定しても、特異点を想定することはできないのでは、ということです。

 この世界の実際ではそうかも知れません。
 しかし世界5分前仮説では、5分前は特異点です。これは特異点が存在するという理論です。

 その考えを批判するのは自由ですが、世界5分前仮説とはそういう理論なのです。



【おっと誤解を正しておかなくては】
> 〜因果律が破れることで、原因がなくても事象が起こる

> と主張されているのだと思います。

 Kenさんの言いたいことはわかりますが、なんだかdiamonds8888xが世界5分前仮説を正しいものだと擁護しているように見えて、ちょっと気持ちわるいかな。むろんKenさんにはそんな誤解はないと思いますが、読んでいる第3者から見るとそうも取られそうで・・・。

 世界5分前仮説の理論の中では因果律が破れているというのではありません。5分前以降ではもちろん因果律はそのまま成立しています。5分前以前には因果律はありません。もともとないものは破れもしません。

 もちろん5分前の世界というのはt=0の初期条件ですから、その時点にあるがままに事象が存在するというのが世界5分前仮説の理論です。世界5分前仮説の理論の中では、初期条件には原因を必要とはしません。

223diamonds8888x:2018/12/08(土) 08:01:57 ID:CnThf04M
>>221

 その人物がやっていることは、科学的探究ではあるでしょうが、世界5分前仮説を反証することになってはいません。

 もし外の世界があるとしたら、世界5分前仮説では、「外の世界も5分前に初めて存在した」と主張するでしょう。

224diamonds8888x:2018/12/08(土) 08:12:22 ID:CnThf04M
>>223 【補足】
 [>>220>>222]の議論と[>>221>>223]の議論とではテーマが違うことは気付いていますか?

 後者は世界5分前仮説はどうすれば反証できるかという議論です。
 前者は世界5分前仮説がどんな理論なのかという議論です。

225Ken:2018/12/08(土) 13:13:12 ID:VEryXPk.
もしも、面倒すぎるということがなければ、diamonds8888xさんにお願いしたいことがあるのですが。

ラッセルが提唱した世界5分前仮説を正確に記述した文章を紹介していただけませんでしょうか? 以前にウィキペディアの記事では正確さを欠くと言われたと思います。(>>195でしたか?)とくに、この理論が特異点の存在を主張するという点が明確に分かる文章を自分の目で確認したいと思います。自分でも検索してみましたが、そのような文章を発見できませんでした。(翻訳の影響を排除したいので、原文で読めるとなお助かります。)


さて、質問です。

世界5分前仮説が反証不可能であるとして、それでは反証可能な理論にはどういうものがあるのでしょうか? これまでは、そんなことは議論にも及ばず当然分かっていると考えていましたが、事態がここにいたると、そこから徹底的に明らかにするべきではないかと思えてきました。

>>223
>その人物がやっていることは、科学的探究ではあるでしょうが、世界5分前仮説を反証することになってはいません。

世界5分前仮説は反証不可能だから科学ではない、というのが基準01であったかと思いますが、科学ではないものを探求することが科学的探究になりうるのでしょうか?

226ゲジゲジ:2018/12/13(木) 08:33:32 ID:hd/5J5zw
久しぶりにヨコから失礼します。


外の世界とかティレル理論とか、世界5分前仮設の特異点の想定とか・・・
私から見ると議論が変な方向に拡散しています。
実はとっくに「答え」は出ているのに、Kenさまは余談や補足のような部分に捉われて、同じ所で足踏みしているように見えてなりません。
diamonds8888xさまにおかれましても、多少は不正確な表現になっても、もっとストレートに書き込みされた方がKenさまにも理解しやすいと思います。

>>199
で述べた通り、私としてはお2人の議論が早く終わってくれればと思っておりますので、少しでもお手伝いさせて頂ければと思います。
とはいえ、私の方も最近はなかなか書き込む時間が取れなくて・・・


さて、
 >>213
 >私を批判してくれるなと言っているのではありません。
 >diamonds8888xさんも同じ意見をお持ちであり、これらの投稿の文頭から末尾まで同意されるのなら、
 >言い換えれば投稿者名に「diamonds8888x」と入っていると考えてもよいのであれば、
 >投稿番号だけを指定して「これを読みなさい」と言われても結構です。
との事なので、
私としてもなるべくdiamonds8888xさまから【文頭から末尾まで同意】して頂き、
【投稿者名に「diamonds8888x」と入っていると考えてもよい】と仰って頂けるような投稿を心がけますので、
diamonds8888xさまには上手く活用して頂けたら幸いです。


と、いうわけで【本文】は次から・・・

227ゲジゲジ:2018/12/13(木) 08:34:46 ID:hd/5J5zw
そもそも議論している本来の論点は何だったでしょうか?


正当な科学であるか否かを判断する基準の01として
 >>56
 >基準01. へそ理論(オムファロス)や世界五分前仮説のような形の理論は、科学的ではない。
 >(「反証可能性のない理論は」だと範囲が曖昧でしょうから)
がdiamonds8888xさまから提示されました。

つまり“反証可能性”がある理論は科学的と言える(少なくとも基準01はクリアする)、
逆に“反証可能性”がない理論は科学的とは言えず、人によっては「疑似科学」と判定されてしまう(基準01をクリアできない)、
という事ですよね。

では“反証可能性”とはどういう事なのか?
それを明らかにするために、【反証可能性がない】理論の具体例として「世界5分前仮設」についての考察を始めたはずです。

ですから本来であれば、【世界5分前仮設は反証できない】事を前提に、
【なぜ世界5分前仮設は反証できないのか?】を考察するべきでした。

しかし
 >>186
 >世界5分前仮説が原理的に検証可能であるのかを考察します。
【世界5分前仮設は反証できるのか?】を考察してしまったところから、議論があらぬ方向に行ってしまったのではないでしょうか?


さて、そもそも「世界5分前仮設」とはどの様な理論でしょうか?
少し検索したら以下のサイトがヒットしました。
 ttp://russell-j.com/cool/16T-0901.HTM
平たく言えば、
「世界が5分前に、5分前の状態でできたと仮定しても、現在(0分0秒時点)の観察事実と何ら矛盾するものはない」
という主張なわけです。
つまり世界5分前仮設は、【現在の観察事実と矛盾がない】という、ただそれだけを理論の拠り所としているわけです。

この様な仮説を反証するには、【矛盾する観察事実】を提示しなければなりません。
しかし【世界のすべてが、5分前以前からあったかのように、5分前にできた】という仮説なわけです。
どんなに【それが5分より前から存在していたと思われる証拠】を提示したところで、それは【矛盾する観察事実】には該当しません。

尚、ここで言う【世界のすべて】とは、理論構成上【世界の現在において観察されるすべて】と解釈するべきでしょう。
仮に「外の世界」があって、「外の世界」が観察可能であるとすれば、【「外の世界」も含めて世界のすべて】となります。

こうなるともう、「タイムマシンが発明されて、5分前以前にタイムスリップして、そこに世界があるかどうかを確かめる」ぐらいしか検証する方法がないでしょう。
いや、それだって「5分前に5分前以前の世界もつくられたのだ」、「【5分前にできた5分前以前の世界】を観察したに過ぎない」と言われたら、検証不能になってしまいます。
なんだか禅問答のようになってしまいましたが、そもそも哲学というのは屁理屈をこね回すようなところがあるので仕方がありません。


では、この様な理論はどうして【反証できない】のでしょうか?
実はとっくに「答え」は出ています。
 >>203
 >でも、外の世界を仮定せずに、世界5分前仮説を検証可能な形で説明できますか?
そう、世界5分前仮設は【検証可能な形で説明できない】から【反証できない】のです。

世界5分前仮設は、5分前に何が起こったかについて具体的には何も語っていません。
どの様な原理・メカニズムで5分前に5分前の状態で世界ができたのか?
それは「外の世界」の何者かが介入したものなのか?
あるいは「世界の原点」みたいなものに内在化した「原理」のようなものがあったのか?
世界5分前仮設は何も語らず、ただただ【現在の観察事実と矛盾がない】という、ただそれだけが理論の拠り所なのです。

こういう理論は何も具体的な仮説を導くことができません。
ですから【検証可能な形で説明できない】ので【反証できない】のです。
つまり“反証可能性”とは、言い換えると【具体的な仮説を導くことができる】という事です。
そして【世界5分前仮設のような何ら具体的な仮説を導くことができない理論】は【“反証可能性がない”】ので正当な科学とは認められないのです。
これが「答え」です。


では【反証可能性のない理論】はどうやったら反証できるのでしょうか?
それは新たな公理(例えば結果には必ず原因がある)を付け加えて、そこから具体的な仮説を導けるようにする事です。
Kenさまが >>186 以降でやって来られた事が正にそれだったわけです。

228ゲジゲジ:2018/12/13(木) 08:35:52 ID:hd/5J5zw
最後に >>225

 >(世界5分前仮設が)特異点の存在を主張するという点が明確に分かる文章
そんなものは多分ないと思います。
世界5分前仮設は上で述べた通り、飽くまでも【現在の観察事実と矛盾がない】事だけを論拠にしているので。
勿論、ラッセルも本気で世界5分前仮設を提唱したわけではありません。
【世界5分前仮設のような理論は反証できませんよね】と言っているに過ぎないわけですから。


 >それでは反証可能な理論にはどういうものがあるのでしょうか?
具体的な仮説を導く事のできる理論です。
『ネイチャー』や『サイエンス』などに掲載される論文で主張されるような理論は全て反証可能でしょう。
これまでの議論で出てきた中では、天動説、地動説、光波動説、光粒子説、そしてもちろん進化論(ネオ・ダーウィニズム)・・・
Kenさまが >>186 以降で述べられてきた【「外の世界」を想定した世界5分前仮設】も恐らく反証可能です。


 >世界5分前仮説は反証不可能だから科学ではない、というのが基準01であったかと思いますが、科学ではないものを探求することが科学的探究になりうるのでしょうか?
この人物がやっているのは【反証不能な「世界5分前仮設」】の探求ではなくて【反証可能な「外の世界が存在するという仮説」】の探求だからです。

229diamonds8888x:2018/12/14(金) 06:05:45 ID:8LD5Iq7Y
>>225
> 世界5分前仮説が反証不可能であるとして、それでは反証可能な理論にはどういうものがあるのでしょうか? 

 ほとんどの理論や仮説は反証可能です。反証不可能な例を考える方が難しいのです。というか現在のKenさんにとっては、反証不可能だと理解することが難しいようですよね?

> >その人物がやっていることは、科学的探究ではあるでしょうが、世界5分前仮説を反証することになってはいません。

> 世界5分前仮説は反証不可能だから科学ではない、というのが基準01であったかと思いますが、科学ではないものを探求することが科学的探究になりうるのでしょうか?

 「その人物が」反証ないし検証しようとしている理論は世界5分前仮説ではないと私は言っています。それは世界5分前仮説をKenさんをモディファイして、外の世界とか5分前以前の因果律とかを付け加えた【Ken流世界5分前仮説】です。


 以上のことを理解するのに「原文」とかが必要とは思えません。だってwikiの記事の日本語表現で誰もが理解しているのです。ポイントはKenさんが「あらゆる理論には因果律が必要だ」という常識を捨てられないことです。それを捨ててください。相対性理論や量子力学の登場で、いくつかの常識を捨てたように。

230diamonds8888x:2018/12/14(金) 06:19:22 ID:8LD5Iq7Y
>>225
 ゲジゲジさん[>>227]で原文を見つけていただきましたから参照してください。

 [>>227]には全文に賛同ですが、特に「実はとっくに「答え」は出ています。」以下に的確にまとめられていますので、ここだけよく読んでいただければOKです。

 ゲジゲジさんありがとうございました。

231Ken:2018/12/14(金) 11:06:53 ID:MwC7Hw/E
>それは世界5分前仮説をKenさんをモディファイして、外の世界とか5分前以前の因果律とかを付け加えた【Ken流世界5分前仮説】です。

>>212で示されたA、A1、A2はこうでした。

理論A:世界5分前仮説
理論A1:外の世界がある
理論A2:外の世界はない

A1とA2は排他的であり、両者を足すとAになります。

もし私がA2はないものと決めてかかりA1だけを追求したら、それは「モディファイ」かもしれません。もちろん私にとっては因果律は必須の前提で、それだけでもA2を否定しますが、それはひとまずおいても、実際に外の世界を見つける方法を提唱しています。何度も言ったように、世界のエネルギー総量を調べたり、気流構成の有限要素的特徴を探すことです。もしそれで外の世界の存在を示す観測結果を得られたら、A1とA2のどちらが事実を反映するかは結論が出るではありませんか。

それでもA(世界5分前仮説)をモディファイしていますか?


>相対性理論や量子力学の登場で、いくつかの常識を捨てたように。

相対論や量子論の登場で捨てられた常識とは古典力学のことですね。

そこには古典力学の常識を捨てるしかない観測結果がありました。光や電子の2重スリット実験はその1つです。でも、ラッセルが提唱した世界5分前仮説に、因果律の否定を求める条件は含まれますか? 特異点の存在を明記した文章のことを尋ねたのは、そのためです。

232Ken:2018/12/14(金) 21:43:22 ID:MwC7Hw/E
この補足説明は不要かもしれませんが、念のため

russell-j.com/cool/16T-0901.HTM
より抜粋。

>nothing that is happening now or will happen in the future can disprove the hypothesis that the world began five minutes ago.

まさにこの点に、私は疑義をはさんでいます。

私たちの世界が5分よりも前から存在していたという情報が外の世界から得られたなら、それが「will happen in the future」な事実であり、「the world began five minutes ago」という理論を「disprove」するはずです。

もちろん現在(2018年12月)そのような観測事実はありません。光波動説が登場した17世紀に媒質(エーテル)の存在を示す観測事実がなかったように。それでもそのような観測が将来なされる可能性を指摘すれば、理論は原理的に検証/反証可能であるという合意がなされています。


また

>it is logically tenable

世界5分前仮説が「logically tenable」であるためには因果律を否定する必要があるが、文章のどこにもその記述はありません。したがって「logically tenable」ではありません。

たしかに因果律を肯定する記述もありません。

ですが、科学の仕事が観測事実を説明すること、つまり観測事実が起こる原因を示すことであるなら、原因が必ずあるという前提があるはずです。ですから因果律に関する記述がなければ因果律を前提とするべきで、因果律を否定する場合にはそのことを明記する必要があるでしょう。

233fnorder:2018/12/15(土) 14:19:34 ID:tlwvHx.k
A「人間のできることには限りがあるよ。たとえば、ヒトは空を飛べないよね」
B「そうでしょうか? 飛行機で飛んでますよ」
A「いやいや、飛行機はエンジンついてるし」
B「人力飛行機ならエンジンはありません。人間の力だけです」
A「あれは機械なんだから、話が違うよ」
B「ハンググライダーは? エンジンもないし機械でもないですよ」
A「それにしたって人間の器官ではないんだし、自力で飛んでるとは言えないな」
B「分かりました。では、仮に遺伝子操作で人間に翼をつけて飛べるようにしたらどうでしょう」

Bさんは『機械を作るのも遺伝子操作も人間の能力と言える。つまり人間が飛べないとは言えない』と思ってそうですね。
そして多分Aさんは『そういうこっちゃねえよ!』と思っているでしょう。

私はAさんの方がマトモだと思うんですが、Bさんを説得するのは難しいでしょうね。

234diamonds8888x:2018/12/16(日) 06:27:44 ID:8LD5Iq7Y
>>231, >>232
【理論と公理の基本から】

 真か偽かを判定しうる事柄を述べた文である「命題」と、一連の命題を集めた体系である理論(公理系)とを区別しないと混乱しますから、命題を小文字で示すことにします。ある理論において観測結果を見る前に前提とした命題が公理です。

 むろん理論を考えた人の心の中には、その公理を思いつく原因となった観測結果が何かあるのでしょうが、理論の内容をまず検討する段階では、観測結果を考慮に入れてはいけません。観測結果が必要になるのは、その理論が正しいか否かを検証ないし反証しようとする段階でのことです。


 ではAとA1とA2との関係を正確に書き直します。

理論A:世界5分前仮説(一群の公理および古典論理法則のみからなる)
命題a1:外の世界がある
命題a2:外の世界はない

理論A1:理論A+公理a1
理論A2:理論A+公理a2

  では理論Aでは外の世界については何が言えるかというと、Kenさんの指摘通り排他律が成立します。これは論理法則ですから、論理的に矛盾のないあらゆる理論で成立します。

理論Aで成立する命題のひとつ: 外の世界がある、または、外の世界はない
    a1∨a2  (∨は "or" を表す論理記号)
    なぜなら、a2=¬a1 (¬は "not" を表す論理記号)


> もし私がA2はないものと決めてかかりA1だけを追求したら、それは「モディファイ」かもしれません。

 上に述べたように「追求する」というのは理論Aが正しいか否か(観測と一致するか否か)を検証ないし反証しようとすることです。しかもそれは実は、「a1とa2のどちらが正しいか?」ということを追求していることであり、理論Aの正しさの追求になってはいません。理論Aは「どちらもありうるよ」と言っているのですから、a1とa2のどちらが正しくても理論A自体は間違ってはいません。

 つまり、外の世界の存在が検証されようが反証されようが、理論Aは間違いにはなりません。

>A1とA2のどちらが事実を反映するかは結論が出るではありませんか。

 公理a1と公理a2のどちらが観測に一致するかは判定できるでしょう。しかし理論Aはどちらでもよいという理論ですから反証されません。Kenさんが挙げた観測結果はすべて理論Aと一致します。

 既に述べましたが、理論Aによれば「観測により存在が確認できた外の世界も5分前に突然し始めた」ことになります。

 例えば「外の世界を確認した観測者」がいたとします。その人がまさに外の世界を確認した瞬間、その時点からちょうど5分前に、「外の世界を示唆する事実が観測されるような形で、内も外も含めた世界が突然し始めた、ということになるわけです。

235diamonds8888x:2018/12/16(日) 06:28:38 ID:8LD5Iq7Y
>>231, >>232
【因果律と論理法則】
>世界5分前仮説が「logically tenable」であるためには因果律を否定する必要があるが、文章のどこにもその記述はありません。したがって「logically tenable」ではありません。

 この文章の意味がはっきりとは理解できませんが、古典論理法則の中には因果律というものは含まれていませんよ。因果律を否定したから「logically tenable」でなくなることはありません。
 「文章のどこにもその記述はありません」ということに力点があるのなら、次の御発言と同じことを言いたいのですよね?

>ラッセルが提唱した世界5分前仮説に、因果律の否定を求める条件は含まれますか?

>因果律を否定する場合にはそのことを明記する必要があるでしょう。

 【5分前以前の因果律の否定】は公理ではなく定理です。その論証はすでに述べました[>>217]。

 まさか5分前以降の因果律も否定しているという誤解はしていませんよね? 大事な点なので繰り返し強調していますが、Kenさんはいつでも5分前以前という条件を外しているので心配になります。

236diamonds8888x:2018/12/16(日) 06:31:50 ID:8LD5Iq7Y
>>231, >>232
【因果律のない理論】
>科学の仕事が観測事実を説明すること、つまり観測事実が起こる原因を示すことであるなら、原因が必ずあるという前提があるはずです。

 ビッグバンが始まった時点から宇宙が始まった、という理論には宇宙開闢以前の時間はないことになりますので、【宇宙開闢以前には】因果律はありません。これは「世界5分間仮説」の場合と同じく、「宇宙開闢以前の時間はない」という公理から導かれる定理です。

 特異点は気持ち悪いという理由からそれ以前の世界の痕跡を探る研究も行われていますが、「宇宙開闢以前の時間はない」という命題が非科学的だという理由で頭から否定されたことはありません。

 まさかビッグバン理論が宇宙開闢以降の因果律も否定しているという誤解はしませんよね?

237diamonds8888x:2018/12/16(日) 06:44:36 ID:8LD5Iq7Y
【それがモデファイです】
>>231, >>232

>それでもそのような観測が将来なされる可能性を指摘すれば、理論は原理的に検証/反証可能であるという合意がなされています。

 Kenさんも御承知の通り、「可能性の指摘」が妥当ならばです。具体的には、「Xが存在する」という理論が検証/反証可能であるためには、具体的な観測方法が得られるだけの「Xの特性、性質」をも述べておく必要があります。

 なのでKenさんは、観測可能であるための色々な性質を持つ「検証/反証可能な外の世界」がどんなものかを御提案してきました。

 そしてまさに、「検証/反証可能な外の世界」の性質を規定して示すこと自体が、理論Aにはない新たな公理を理論Aに付け加えていることになるのです。

238Ken:2018/12/16(日) 09:57:52 ID:MwC7Hw/E
>>234

>例えば「外の世界を確認した観測者」がいたとします。その人がまさに外の世界を確認した瞬間、その時点からちょうど5分前に、「外の世界を示唆する事実が観測されるような形で、内も外も含めた世界が突然し始めた、ということになるわけです。

お待ちください!

外の世界を確認するのは、検証の第1歩にすぎません。>>186で書いたように、肝心なのは外の世界から情報を受け取ることです。

>もう1つ重要なことは、エネルギーが入ってくるなら情報もまた伝達可能ということです。
>それなら、私たちの世界が5分以上前には存在しなかったという情報を、外の世界から受け取るのは原理的に可能ではないでしょうか?

つまり外部の観察者から「あなたの世界は10分前には存在していましたよ」という証言を得ることです。

10分前の世界を撮影した映像があればなおよいでしょう。

それも「フェイクだ」と強弁されるかな??

それなら、5分のあいだには絶対に撮影不可能な映像を見せることです。例えば2つの動画に同じ人物が写っており、1つは背景が北海道でもう1つは沖縄、というような。

239Ken:2018/12/16(日) 13:15:42 ID:MwC7Hw/E
>>235

>【5分前以前の因果律の否定】は公理ではなく定理です。その論証はすでに述べました[>>217]。

>>217で述べられたのはこの部分ですね。

>【5分前以前には因果律は適用できません】。原因の存在するはずの【過去】という時間がないからです

結局、diamonds8888xさんは【過去】(t<0)がないから因果律もないと言われ、私は因果律はあるはずだから【過去】(t<0)もあるはず、と主張しているわけですね。

純粋な論理だけで自説の正しさを証明することはできなさそうですが、ただ、これも繰り返していますが、私の主張にはすでに実例があると思うのです。コンピュータがシミュレートする仮想世界がそうです。

プログラムとデータがメモリに搭載されCPUの処理が始まった瞬間がt=0です。その事象が起こるにはコンピュータのハードウェアとソフトウェアを作成するという原因事象があり、原因事象が経過したのは、仮想世界の住人にとってはt<0の時間になります。

>>236
>「宇宙開闢以前の時間はない」という命題が非科学的だという理由で頭から否定されたことはありません。

このような主張をされる人は、シミュレーション世界をどのように解釈するのでしょうか?

240Ken:2018/12/16(日) 13:35:57 ID:MwC7Hw/E
>>237

>「検証/反証可能な外の世界」の性質を規定して示すこと自体が、理論Aにはない新たな公理を理論Aに付け加えていることになるのです。

この文章では、私がやったことを正確に表現していないのではないでしょうか?

理論A(世界5分前仮説)の段階では、外の世界があるともないともいっていません。そして私が提案したのは、宇宙のエネルギー総量の変化を調べてみようという、それだけですよ。

ただ、その調査の結果によっては、外の世界を考えねばならないといったのです。

もう一度エーテルのケースを考えてみましょう。理論Aは「光波動の媒質が存在する」というもので、この段階では光速度の観測値について何も論じていません。

それなら、光速とエーテルの関係は、理論Aにはない新たな公理にはならないのでしょうか?

241diamonds8888x:2018/12/18(火) 06:24:29 ID:8LD5Iq7Y
>>238
簡単に1点だけ。

>つまり外部の観察者から「あなたの世界は10分前には存在していましたよ」という証言を得ることです。

>10分前の世界を撮影した映像があればなおよいでしょう。

 外部の観察者は「あなたの世界は10分前には存在していましたよ」という記憶と共に5分前に突如として出現した、というのが世界5分前仮説の結論です。映像も同様です。

--------
以下はコメントではなく疑問です。

>それも「フェイクだ」と強弁されるかな??

 フェイクと何のことですか??

>それなら、5分のあいだには絶対に撮影不可能な映像を見せることです。例えば2つの動画に同じ人物が写っており、1つは背景が北海道でもう1つは沖縄、というような。

 設定状況がさっぱりわかりません。もう少し詳しくお願いします。何がなぜ「絶対に撮影不可能」なのですか? 世界5分前仮説の検証には「5分のあいだには絶対に撮影不可能な映像を」が必要だとおっしゃりたいのですか?

242ゲジゲジ:2018/12/18(火) 07:31:58 ID:OJhq6ZPM
ヨコからですが、お2人に提案です。

ちょっと論点が、スレッドの主旨からずれてきているように感じます。
取り敢えずいちど論点を整理して、どこまでお2人で合意ができているのか確認されては如何でしょう?
具体的には、以下の点にKenさまは同意されますか?
私からの質問には答えられないでしょうからdiamonds8888xさまから質問して頂けると幸いです。

尤も、これまでのご発言を読み限り、以下の点まではKenさまも同意されていると読み取れます。
ただ以下の点は、このスレッドの根幹をなす論点ですから、ここは念を入れて確認された方が良いかと思います。


1)
反証可能性のない理論(反証できない理論)は科学的ではない。・・・基準01

2)
反証可能性のない理論とは、【具体的な仮説を導く事のできない理論】であり、この様な理論は【検証可能な形で説明できない】ので、【原理的に反証できない】。よって、この様な理論は基準01を満たさないので科学的ではない。

3)
少なくとも【因果律と外の世界を含まない(想定しない)世界5分前仮説】は【検証可能な形で説明できない】ので、【原理的に反証できない】。
よって、【因果律と外の世界を含まない(想定しない)世界5分前仮説】は基準01を満たさず科学的ではない。
また、【因果律と外の世界を含まない(想定しない)世界5分前仮説のような理論】は基準01を満たさず科学的ではない。

4)
逆に【因果律と外の世界を含む(想定した)世界5分前仮説】は【検証可能な形で説明できる】ので【原理的に反証可能】である。
よって【因果律と外の世界を含む(想定した)世界5分前仮説】は基準01を満たし、少なくとも基準01においては科学的と言える。


少なくともKenさまが上記4点に同意できるのであれば、まず「基準01」がどういうものであって、そして「基準01」を満たさない理論は科学的ではない、という点にはお2人の合意ができた事になるかと思います。

で、今直近の論点になっているのは【(本来の)世界5分前仮説】は、因果律と外の世界を含むのか否か(想定するのか否か)ですよね。
diamonds8888xさまは(そしてもちろん私やミケさまたちも)【(本来の)世界5分前仮説】はその理論に因果律や外の世界を内包しておらず、【因果律や外の世界を付け加えた世界5分前仮説】は【(本来の)世界5分前仮説】とは別の理論だと考えています。
しかしKenさまはこの点が納得いかない、ということですよね。


以上、取り敢えず論点を整理してみました。
まずは一度ご確認を頂ければ幸いです。

243Ken:2018/12/18(火) 07:51:46 ID:KLVxY4.k
>>241
>世界5分前仮説の検証には「5分のあいだには絶対に撮影不可能な映像を」が必要だとおっしゃりたいのですか?

そうです。5分で北海道から沖縄まで移動はできませんから。

その2つの動画が、世界創世時の偽装工作の影響を受けない外の世界からもたらされたら、撮影対象である内の世界が5分以上続いている証拠になる、というつもりでした。

ただ、どうやらdiamonds8888xさんは、外の世界も偽装工作の影響を受けていると言われているようですね。

今は時間がないので、あらためてコメントします。
またのちほど。

244ゲジゲジ:2018/12/20(木) 19:50:34 ID:DpYdYy4Q
まだKenさまからもdiamonds8888xさまからも>>242についてお返事を頂いておりませんが、私としても書き込みできる時間が限られています。
今、少し時間ができたので、先走る事にはなりますが、いくつかコメントさせて頂きます。

少しでもKenさまが理解をされるお手伝いができればと思っております。
diamonds8888xさまには必要に応じて活用して頂ければ幸いです。

というわけで、2つほど思考実験をしてみたいと思います。

245ゲジゲジ:2018/12/20(木) 19:51:08 ID:DpYdYy4Q
まず因果律について。

因果律に関連して、一般的には以下の理論があらゆる科学理論において「公理」として内包されているでしょう。
公理1.結果には原因がある(因果律)。
公理2.原因は結果よりも前にある。
公理3.時間は過去から未来に向かって流れる。
公理4.公理2と公理3から、原因は結果よりも過去にある。

さて、ある現象には必ず原因となった現象があります。
そして原因となった現象にも、そのまた原因となった現象があります。
仮にこの世界の始まりの原因が「外の世界」にあるとすれば、「外の世界」の始まりの原因は「外の外の世界」にあるでしょう。
そして「外の外の世界」の始まりの原因は、「外の外のそのまた外の世界」に・・・

こうして「原因の原因のそのまた原因の・・・」とずっと辿って行ったら、あるいは「外の世界の外の世界の外の世界の・・・」とずっと辿って行ったら、最終的にどこに行き着くでしょうか?

便宜上、行き着いた先を「究極の原因」と呼ぶ事にします。「究極の原因」はすべての原因です。
と、いう事は、時間が始まった原因でもあるはずなので、「究極の原因」の時点は「究極のt=0」の時点です。
では「究極の原因」はどうなっているのでしょうか?

<考察1>「究極の原因」は原因がなく起こった
「究極の原因」に原因はありません。それ以上は原因を辿れない時点を「究極の原因」としているのだから。
そしてその時点は「究極のt=0」ですから、それ以上の過去(究極のt<0)はありません。
しかし「究極の原因」となる現象は起こりました。その現象が起きなければ、結果として起きるはずのそれ以降の現象は起こり得ないのですから。「究極の原因」となる現象が起きなければ、世界は「外の世界」や「外の外の世界」なども含めて存在できないはずですから。
従って「究極の原因」は特異点で、その時点では因果律は崩壊します。

<考察2>「究極の原因」は存在しない
因果律に特異点は存在しないと考えます。
ですから「原因の原因のそのまた原因の・・・」と、どこまでもひたすら、無限に辿れます。
時間は無限に過去に遡れます。
この考えでは世界に始まりはありません。なぜなら過去は無限に辿れるのだから。
世界は始まる事なく始まりました(言葉で表現するのは難しいですが)。

<考察3>「究極の原因」では原因が未来にある
「究極の原因」は因果律(上の公理1)の特異点ではなく、公理2もしくは公理3の特異点と考えます。結果、公理4の特異点にもなります。
「究極の原因」はそれ以上過去に原因を辿れませんから、過去ではなく未来の現象を原因として起こりました。
あるいは「究極の原因」近辺では、時間は未来から過去に向かって流れています。

さて、<考察2>と<考察3>については、「なぜそうなっているのか?」という疑問が生じます。
つまり<考察2>では、なぜ世界は始まる事もなく始まったのか?
そして<考察3>では、なぜ「究極の原因」の時点では時間軸が逆転するのか?
そこには時間軸を越えた「原因」があったはずで、結局はそれこそが「究極の原因」となってしまうでしょう。

というわけで、この思考実験の結果、因果律は「すべての始まり」、「究極の原因」、「究極のt=0」の時点では崩壊し、原因がなく「究極の原因」という結果が生じたと考えざるを得ません。Kenさまは以下のように仰いますが・・・

 >>220
 >世界の始まりは、ビッグバンのような特異点を示唆するものとは限らない
 >たとえビッグバンを想定しても、特異点を想定することはできないのでは
 >>232
 >世界5分前仮説が「logically tenable」であるためには因果律を否定する必要があるが
 >>239
 >diamonds8888xさんは【過去】(t<0)がないから因果律もないと言われ、私は因果律はあるはずだから【過去】(t<0)もあるはず
 >私の主張にはすでに実例があると思うのです。コンピュータがシミュレートする仮想世界がそうです。

そもそも因果律という理論自体が、「すべての始まり」の時点では因果律が崩壊するという特異点を内包しているのです。

246ゲジゲジ:2018/12/20(木) 19:52:22 ID:DpYdYy4Q
次に世界5分前仮説について。

>>245を読まれるとお気付きになると思いますが、世界5分前仮説には少なくとも2通りの解釈が成り立ちます。

<解釈1>
世界5分前仮説が主張する世界の始まりとは「究極の原因」、「究極のt=0」の時点である。
つまり「究極のt=0」が実は5分前であり、5分前に何の原因もなく世界のすべてができあがった。
当然、この解釈では「外の世界」はあり得ません。

<解釈2>
世界5分前仮説が主張する世界の始まりは飽くまでも「この世界」の始まりであって、「究極の原因」の時点ではない。
従って「t=0」が5分前だとしても、それに先行する過去が「外の世界」に存在した。

世界5分前仮説がどちらの解釈なのかは原文を読んでも書かれていません。
Kenさまは当然の事として<解釈2>の方を採用されたのですよね。


さて、ではKenさまに従って、<解釈2>に基づいて世界5分前仮説を思考実験で検証してみましょう。
折角なので>>221の続きを考えてみます。

 >ここに1人の人物がいます。
 >彼は、この世は実は5分前に始まったのであり、彼を含む全員が偽の記憶を植え付けられているのではないかと疑っています。
 >どうすれば真相を明らかにできるかと考えた彼は、もしかしたらこの世の外に別の世界があり、
 >彼自身の世界を観測しているかもしれないと発想しました。

********* 物語のはじまり、はじまり〜 ********
彼は、外の世界の存在を示す証拠を探し始めました。
具体的には、宇宙のエネルギー総量を調べたり、気流のような自然現象が有限な大きさの要素から作られている事例を探すことです。

そのためには資金が必要です。
彼はあちこちの国家や企業に資金提供を呼びかけました。
幸いにして、いくつかの国や企業が彼の研究に出資を約束してくれました。
やがて彼の研究に共感する研究者たちも現れ、世界5分前仮説を検証する国際的なプロジェクトチームが立ち上がります。

宇宙のエネルギー総量を調べたり気流の要素を解析するための大規模な実験装置が開発され、様々な観察や実験が行われました。
そして遂に、彼らは外の世界が存在する事を突き止めたのです。

しかしまだ道半ばです。
次は外の世界から、この世界が5分前にできた証拠となる情報を得なければなりません。
外の世界の住人から真実を聞き出そうと思えば、外の世界と言葉を交わすための翻訳機械の開発も必要です。

具体的にどうやったかは置いておいて、ともかく彼らプロジェクトチームは外の世界から、この世界が5分前にできた事を証明する情報を得る事に成功します。
彼らは世界5分前仮説を検証するという、各々の人生をかけた一大プロジェクトを成功させたのです。

彼は論文を書きました。そして遂に論文も完成しました。
彼はとてもお腹が空いている事に気が付いて、カップラーメンにお湯を注ぎます。
しかしふと考えます。論文が完成したのだから、まずは1人ささやかな祝杯を挙げようと。
彼はワインとワイングラスを用意します。
冷蔵庫の中から、つまみのチーズを探します。
その時、彼は冷蔵庫にチキンがある事に気が付きます。
彼はチキンをレンジでチンします。

気が付いたら、カップラーメンにお湯を注いでから7分が経過していました。
彼はちょっと舌打ちしましたが、カップラーメンがのびてしまった事など、論文が完成した喜びの前ではどうでも良い事です。
彼はワインで1人乾杯し、のびたカップラーメンに箸をつけました。
********* おしまい ********

247ゲジゲジ:2018/12/20(木) 19:53:08 ID:DpYdYy4Q
さて、彼や彼のプロジェクトチームは世界5分前仮説を検証したでしょうか?
実は残念ながら検証していないのです。

Kenさまが>>221の書き込みをされたのが2018年12月7日の20:00ですね。
彼がやった事は「世界は2018年12月7日19:55にできた」という仮説の検証です。世界5分前仮説の検証ではありません。

世界5分前仮説ではどう考えるでしょうか?
そう。彼が実施した全ての研究の記憶と記録、書きあがった論文、それらのすべてが【* おしまい *】の時点から5分前に、それ以前から世界があったかのように偽装してつくられたのです。
いくつかの国家や企業が彼らの研究に出資した記録も帳簿として残っているでしょう。でもそれも偽装です。
カップラーメンは、お湯を入れてからちょうど2分が経過した状態で、5分前につくられたのです。

この様に考えると、世界5分前仮説を検証するためには、【* 物語のはじまり、はじまり〜 *】から【* おしまい *】までを5分以内に実施しなければなりません。5分以上かかってしまったら、たとえ外の世界からどんな情報を得たとしても、5分前以前に得たものについてはフェイクだという事になってしまうのです。


次に<解釈1>に基づいて、外の世界が存在しない場合を考えてみましょう。
しかし結論は同じです。
彼が実施した全ての研究の記憶と記録、書きあがった論文、それらのすべてが【* おしまい *】の時点から5分前に、何の原因もなくその状態でできたのです。
「そんなバカな!」と思われるでしょうが、私もそう思います。きっとラッセル自身もそう思ったでしょう。
ただ、その様に考えたとしても【* おしまい *】の時点の事実と何ら矛盾は生じません。世界5分前仮説が理論の拠り所とする根拠は、現在(0分0秒時点)の観察事実と矛盾がない事ただそれだけです。
ラッセルの真意は、「たとえそんなバカな事を言われても反証できませんよね」という事です。

diamonds8888xさまがこう仰っていますよね。
 >>234
 >つまり、外の世界の存在が検証されようが反証されようが、理論Aは間違いにはなりません。

diamonds8888xさまのご発言の真意とは少し違うかもしれませんが、たとえ外の世界の存在を明らかにしたとしても、世界5分前仮説の検証ないしは反証にならない事がご理解頂けるでしょうか?

248Ken:2018/12/21(金) 21:09:05 ID:owm0WxE2
この投稿は、これまでに私が主張してきたこととは断絶している可能性があるので、注意してください。そうなった原因は、ラッセルの原文に触れたからです。

diamonds8888xさんは>>230で、

>[>>227]には全文に賛同

といわれました。ということは、>>227で紹介されている文章(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)にも賛同されると理解してよろしいでしょうか?

私なりにこの文章を注意深く読んでみましたが、この世界5分前仮説の説明はウィキペディアの記事とは異なるし、diamonds8888xさんが述べてこられたこととも一致しないのではないかと思われるのです。

ここで述べられたラッセルの主張を一言でいえば「記憶は当てにならない」ということでしょう。過去の事象をどれだけ覚えていても、その事象が実際に起こったことの証明にはならない。そして肝心なことは「5分前」はそのような過去の時間の1例に挙げているだけで、5分前がなにか特別な時間、いわゆる特異点、とされているわけではないということです。

これまで私たちは、5分以上前に因果律が存在したかを論じましたが、5分以内の過去では因果律の成立を当然視してきました。でもラッセルの文章のとおりなら、過去の記憶があてにならないのは文字通りすべての過去で、5分以上か以内かは問題になりません。1分前だろうが、1秒前だろうが、記憶を信用できないのは同じです。

例えば5分前の時間をt=0に設定すると、現在はt=5になるわけですが、ここで宇宙のエネルギー総量をXと見積もったとします。その1時間後(t=65)に同じ観測を繰り返すとエネルギーはY(≠X)という結果が出ました。ではこれをもって宇宙のエネルギー量が変化したといえるでしょうか?

いえません。なぜならt=5の観測値がXであったという記憶が信用できないのですから。

この例に限らず、どんな観測結果も事実として採用できないとなれば、すべての科学理論は崩壊するでしょう。「世界5分前仮説」が科学理論たりえないというのは、そのような文脈の中で、分かり易い極端な例として挙げられたのではありませんか?

でもそれは一般にいうところの反証可能性とは別の問題でしょう。なによりラッセルの論法に従えば、ニュートン力学も、量子論も、化合物の化学式も、むろん進化論も、検証も反証もできないことになってしまいます。

249diamonds8888x:2018/12/30(日) 05:35:04 ID:GqaTAEe2
>>248
【最初に些細な注意点】
>ということは、>>227で紹介されている文章(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)にも賛同されると理解してよろしいでしょうか?

 なんでそうなるの? ゲジゲジさんの文章ではないのに?
 ラツセルの文章に異は唱えませんけど、Kenさんのこの推測自体はおかしいですよ。

【まずは普通のコメントから】
>でもラッセルの文章のとおりなら、過去の記憶があてにならないのは文字通りすべての過去で、5分以上か以内かは問題になりません。1分前だろうが、1秒前だろうが、記憶を信用できないのは同じです。

 おお、その点に御自分でたどり着かれたのは素晴らしい。別に0秒前、つまりこの瞬間に世界が生じたという理論でも本質は同じです。ただそれでは時間の流れと因果律の呪縛にとらわれた人間の思考には感覚的にわかりにくい面があることも確かでしょう。なので5分前とされているのでしょうし、些細な問題なので私も特に指摘はしてきませんでした。

 またゲジゲジさんが[>>247]で指摘されたことに関するのですが、「常に現在から5分前」であっても「固定された時点から5分前」であっても、実は事態はあまり変わりません。「世界は2018年12月7日19:55にできた」という仮説の方がわかりやすくて反証不可能な理論の例としてはいいかも知れませんね。


>でもそれは一般にいうところの反証可能性とは別の問題でしょう。なによりラッセルの論法に従えば、ニュートン力学も、量子論も、化合物の化学式も、むろん進化論も、検証も反証もできないことになってしまいます。

 当然です。それが世界5分間仮説を認めた場合の論理的結果ですから。だから反証不可能な理論の例だと言ってるでしょう? ようやく理解のとっかかりができたようですね。これが「一般にいうところの反証可能性のない理論の例」ですよ。

 あーっと、誤解しないでください。ニュートン力学も、量子論も、むろん進化論も、【世界5分前仮説を公理に含みませんからね】。この文章の指す「ニュートン力学・量子論・進化論」とKenさんの上記発言中の「ニュートン力学・量子論・進化論」とでは具体的対象が多少異なることはわかりますよね?

【記憶ならどうした?】
 Kenさんがラツセルの意図をどう読み取ったのかいまいち不明なので、上記の普通のコメントはKenさんの意図とはずれている可能性がありそうです。

 「そのような文脈の中で」とおっしゃる文脈なるものを、もっと詳しくご説明下さい。


【記憶と現実と?】
 もしかしてKenさんは、「記憶とは別に、(記憶とは異なるけれども)過去の事実が存在していた」という想定で考えていませんか? 原文にある通り、「かりに過去が存在しなかったとしても(even if no past had existed)」ですからね。
 全人類の記憶が間違っている可能性は受け入れることができても、過去が存在しない(言い換えると世界は0秒前に始まった)という可能性は考えることすらできない、という呪縛にとらわれているのでなければよいのですが。


【ここでもっと基本的な話を[>>251]】
 だんだんKenさんの思考が見えてきたように思いますので、もっと話を通じさせるために別コメントにて。

250diamonds8888x:2018/12/30(日) 05:36:06 ID:GqaTAEe2
>>243
>ただ、どうやらdiamonds8888xさんは、外の世界も偽装工作の影響を受けていると言われているようですね。

 世界5分前仮説には「偽装工作」の存在は必要ありませんよ。「フェイク」とやらの存在も必要ありません。必要があると思い込んでいるのはKenさんです。5分前に誕生したのは本物のこの世界です。

 ゆえにKenさんがたびたび例に出している世界シミュレーション仮説は、世界5分前仮説とは別物であり、世界5分前仮説を議論するときに例示しても無駄です(>>239への解答になります)。

251diamonds8888x:2018/12/30(日) 05:37:18 ID:GqaTAEe2
>>249【抽象とは】
 Kenさんにはいささか失礼なことを書くかも知れませんが、御自分でも自覚していらっしゃることですから敢えて述べます。

 抽象的議論は苦手とのことですが、そこは努力して学んでいただく必要があります。抽象とは、具体的な個々の事例の共通点を抽出して、その共通する像を認識することです。

 小学低学年くらいまでの子供の中には、例えば「りんご5個とみかん5個とをたして果物10個」という計算が理解できない子もいるとかいないとかいう話を聞きます。具体的な物に引きずられて、個数という抽象概念がよく理解できないのでしょう。ほとんどの大人なら、むしろ「りんご5個もみかん5個も皿5枚もおなじ5」という方が第1感として浮かぶので、この子のような発想をされると逆に驚くのだと思います。

 論理学が対象とする「論理」、もっとわかりやすくは「論理的推論手順」とは、例えば数学的証明手順や科学的推論手順、日常の様々な場面で使う推論手順などに共通するものを抽象化したものです。抽象化したときには、個々の推論手順で使われていた手順のいくつかは捨てられています。ちょうど個数という概念を抽象するときにはりんごの色などの特性を捨てるようにです。例えば科学的推論では妥当とされている帰納法や因果律などは、論理学における論理では捨てされられています。

 それゆえ、世界5分前仮説は論理的には矛盾を生じませんが科学的理論としては【使えない】のです。

 科学的推論とは何かという問いに興味を持ち反証可能性のことを知ったような人ならば、多くは抽象的である世界5分前仮説の要点を自然に理解します。ちょうど多くの大人が個数概念を自然に理解するようにです。それがあまりに自然なことに思えるので、Kenさんのようにそれを理解できない人の話を聞くと困惑したり混乱したりしてしまうのです。ちょうど「りんご5個とみかん5個とは違うから足し算できないじゃないか」と強硬に主張する子の話を聞いたときのように、です。


 さて、抽象的である世界5分前仮説の要点をKenさんに理解してもらうには何をどう説明すればよいかは難しい問題なので、しばらく考えてみます。一応、いくつかの試論は書き込んでおきますが、それも抽象的すぎるかも知れません。かといって、Kenさんが例示してくる具体例だけでは、いつまでも抽象的レベルに入れないでしょうし。


【ちょっと以下の点は教えてください】

 数学における公理の何たるかは、どの程度知っていますか?
 ユークリッドに代表される古代ギリシャ人たちが公理を必要と考えた経緯はどの程度知っていますか?
 ヒルベルトら近代の数学基礎論学者たちが切り開いた、近代数学における公理や、論理学については、どの程度知っていますか?

 あまり御存知なければ、勉強すべきところを御紹介します。

252diamonds8888x:2018/12/30(日) 05:59:35 ID:GqaTAEe2
>>248
 [>>252]で予告した試論のひとつです。年末年始の間にでも、ごゆっくり考えてください。

【抽象的論理の話:試論1】

 考えうる全ての理論は以下の4つのどれかに分類できることは科学以前に論理的必然です。
 1.反証可能かつ検証可能
 2.反証可能かつ検証不可能
 3.反証不可能かつ検証可能
 4.反証不可能かつ検証不可能

 1の例は次のようなものです。
  ・私の職場の同僚にはどんな道具も使わずに空を飛べる人はいない
  ・現在の日本人の中にはどんな道具も使わずに空を飛べる人はいない
  ・現在の地球上にはどんな道具も使わずに空を飛べる人はいない
  ・現在の地球上のカラスは全て黒い
  だんだん困難さは増していますが、どれも原理的には反証可能かつ検証可能です。

 2の例は次のようなものです。
  ・過去から未来に渡る全ての人類の中にはどんな道具も使わずに空を飛べる人はいない
  ・過去から未来に渡る全てのカラスは黒い
  ・この宇宙のどこでも小石が忽然と消えることはない
    (エネルギー保存則が破れることはない)
  最後はまさにエネルギー保存則という理論そのもののことです。

 3の例は次のようなものです。
  ・過去から未来に渡る全ての人類の中にはどんな道具も使わずに空を飛べる人がいる
   (過去の人類の少なくとも一人はどんな道具も使わずに空を飛べた、
    または、どんな道具も使わずに空を飛べる人が将来現れる )
  ・過去から未来に渡るカラスの少なくとも1羽は黒くない
  ・この宇宙のどこかで小石が忽然と消えることがある
  さてさて、2の例との違いの本質がわかりますか?

 4の例は次のようなものです。
  ・世界5分前仮説
  ・とある架空の理論の例(後述)

  実のところ、この4の例として広く知られた明確なものが世界5分間仮説くらいで、「アドホックな仮説は反証不可能」などということは言われていますが、実例を組み立てるのが結構むずかしい。油断すると反証可能になってしまいそうですから。ひとまず次のような架空の理論を例示してみます。

【架空の理論】「完全な予言者の理論」
 とある人物が未来への時間旅行を行い、見聞した未来の出来事をひとつの書に著した。実際にその書に書かれたことのいくつかは、その通りに起こった。つまり部分的には検証された。ところがここに、その人物を貶めようとたくらんだ悪者がいて、その未来見聞録のところどころに間違った記載を挿入した。(てことはワープロ等で作っていたのでしょう(^_^))。どの記載が悪者が挿入した箇所なのかはどうしてわかるかというと、実際に起きたことが記載と異なっていたことでわかる。記載されたことが実際に起きるか否かが確認されるまでは、その記載が真の著者によるものか悪者による挿入なのかを判定する方法はない。

   理論:「この未来見聞録の著者の記載には間違いはない」

 白状するとこれは私のオリジナルではありません。とあるSF作品に登場する架空の理論です。

253diamonds8888x:2018/12/30(日) 06:36:49 ID:GqaTAEe2
>>242
ゲジゲジさん、ご苦労様でした

 この表現で納得してもらえるのかどうか考えてみますので、今のところ保留です。

 私もまさか「世界5分前仮説」の解釈でこれほど紛糾するとは予想外でしたが、ここでつまづいたままで「クリエイター理論」の議論に入っても、まともな議論にならないと思います。歯がゆいでしょうが、そう考えてください。

 Kenさんが「世界5分前仮説」を反証可能だと論証しようとする過程が、「クリエイター理論」を反証可能だと論証しようとする過程とそっくりなことには気づいたでしょうか?

 Kenさんにも早くこの点に気付いていただかないとね。


【後はコメント】
 2つの思考実験については、多くの人は納得するでしょうが、ちょっと注意したい点もあると思いますので書いておきます。

>>245

 因果律のまとめは、公理4が定理なのかな、という以外はその通りだと思います。
 (全部が独立じゃなくても却ってわかりやすくて使いやすいということもありますし)

 <考察1〜3>は理論的には対等でしょう。<考察3>だけはタイムパラドックスが生じる可能性があるので、タイムパラドックスを避けるような公理を何か付け加える必要があるかも知れませんけど。

><考察2>と<考察3>については、「なぜそうなっているのか?」という疑問が生じます。

 <考察1>だって「なぜそこに特異点が存在するのか?」という疑問は生じると思います。「なぜ重力が存在するのか?」という問いと同様に、観測で得られる答えがあるかも知れないし、ないかも知れません。

 <考察1〜3>のどれが正しいかの検証は、3つの考察で結果が違うような観測を考えて、それを実行することになりますね。


>>246, >>247
 [>>]で触れましたが、「世界は2018年12月7日19:55にできた」という理論も反証不可能です。時間軸だけ見ると「ビックバン以前の過去はない理論」と同じに見えそうですが、後者はあくまでも「ビックバン状態の原因となるものが観測されない」という観測事実に基づいています。ゆえにビックバン状態の原因となるものが観測されれば反証されます。過去のことなので正確には、ビックバン状態の原因となるものの痕跡、ですけど。

 結局、「各瞬間からの5分前にできた」理論でも「世界は2018年12月7日19:55にできた」理論でも、本質は[>>252]で紹介した「完全な予言者の理論」とおなじもののようですね。時間軸とか外の世界とかが本質なのではなさそうです。アドホックということでしょうか?

254Ken:2018/12/30(日) 11:41:11 ID:rjNSeWJw
diamonds8888xさんの投稿を深く読む前に、1点だけ確認させてください。
diamonds8888xさんは、たとえば>>235にて、

>まさか5分前以降の因果律も否定しているという誤解はしていませんよね?

と言われました。私もその当時は、5分前をt=0とすれば、因果律の有無が問題になるのはt<0の時間領域で、t>0は私たちに馴染みの因果律が成立すると理解をしていました。

でもラッセルの文章では、まさにこの点を否定していると読めるのです。

因果律が成立するとは、原因と結果が矛盾なく関連付けられるということであり、当然の前提として、原因や結果と見なす事象が記憶されているわけでしょう?

でもラッセルがいうように、記憶されている過去の事象が一切信用できないのなら、因果律も成立のしようがないのではありませんか?
この場合の「過去」とはt>0の領域をいうわけですが。

255diamonds8888x:2019/01/02(水) 06:27:39 ID:GqaTAEe2
>この場合の「過去」とはt>0の領域をいうわけですが。

 どう読めばそうなりますか? もっと論理的に読んでください。
 この結論に至る論証過程をちゃんと組み立ていられますか?

>記憶されている過去の事象が一切信用できないのなら

 どこからそう読めるのですか? 【一切】ということが?

256diamonds8888x:2019/01/02(水) 08:57:42 ID:GqaTAEe2
>>255
 あまりに単純な文章読解の話なので御自分で考えてもらおうと思いましたが、こんな簡単なところでつまづかれても後が大変なので、1日待ってから答えをupします。

257Ken:2019/01/02(水) 10:02:15 ID:sR.c9LQM
>>255

まずはこちらから

>どこからそう読めるのですか? 【一切】ということが?

ラッセルが、

"everything constituting a memory-belief is happening now, not in that past time to which the belief is said to refer. "

という「everything」を「一切」と訳しました。

「everything」である以上は、t>0の時間領域も含むはず、と理解しています。

258Ken:2019/01/02(水) 16:49:26 ID:sR.c9LQM
>>256

どうやら、私がラッセルの文章を正しく読解できていないと思われているようなので、今の時点で私がどのように理解しているかをまとめておきます。

私は、ラッセルの論点は、

everything constituting a memory-belief is happening now, not in that past time to which the belief is said to refer

という1節に集約されていると考えます。これ以外の文章はこの1節の説明であり、世界5分前仮説は読者の理解を助けるために挿入された具体例でしょう。

私たちが世界を認識するときは、これまでに得た記憶に基づいて認識します。自分で実体験したという記憶もあれば、過去の記録を見た記憶もあるでしょう。しかしながら、過去の記憶があることが、その事象が本当にあったことの証明にはなりません。実際の事象に基づかない記憶/記録が生じる可能性はつねにあるのですから。記憶/記録には絶対の信頼はおけないのです。

このような基本認識から出発して、世界5分前仮説にいたる論理ステップは以下のようなものだと思います。

1.記憶/記録は信用できない

2.ゆえに5分以上前の記憶/記録も信用できない

3.ゆえに5分以上前に世界が存在したという証拠もない

たしかにこれなら、世界5分前仮説が反証不可能である理由が理解できます。

ただし私の問題提議は、この論法に拠るなら、世界5分前仮説以外のあらゆる理論が反証不可能になるではないか、というものです。なぜなら、2は1から導かれる唯一の結論ではないからです。

1.記憶/記録は信用できない

2´.ゆえに5分前より後の記憶/記録も信用できない

ラッセルのいう「everything」が言葉通りの意味なら、2と2´はどちらも可能ではありませんか。

これはつまり、いかなる観察/観測をやっても、何も証明できないことになります。

例えば、私たちが教わる歴史では、1887年のマイケルソンとモーリーの実験で、エーテルの存在は反証されたことになっています。しかしラッセルの論法では、そのような実験が行なわれ、そのような結果が得られたことも、ただ、そういう記憶/記録があるだけで、実際にあったことだという証明はできないのです。だれが、いつ、どんな実験や観測をやろうとも、話は同じです。

よって、エーテルの存在も反証不可能になります。ニュートン力学も、量子論も、進化論も、事情は同じでしょう。

259Ken:2019/01/02(水) 17:04:14 ID:sR.c9LQM
>>258の説明は正確さを欠いたようです。第1掲示板と違って、投稿した文章の編集はできないようなので、以下の文章に修正させてください。

*********************************
>>256

どうやら、私がラッセルの文章を正しく読解できていないと思われているようなので、今の時点で私がどのように理解しているかをまとめておきます。

私は、ラッセルの論点は、

everything constituting a memory-belief is happening now, not in that past time to which the belief is said to refer

という1節に集約されていると考えます。これ以外の文章はこの1節の説明であり、世界5分前仮説は読者の理解を助けるために挿入された具体例でしょう。

私たちが世界を認識するときは、これまでに得た記憶に基づいて認識します。自分で実体験したという記憶もあれば、過去の記録を見た記憶もあるでしょう。しかしながら、過去の記憶があることが、その事象が本当にあったことの証明にはなりません。実際の事象に基づかない記憶/記録が生じる可能性はつねにあるのですから。記憶/記録には絶対の信頼はおけないのです。

このような基本認識から出発して、世界5分前仮説にいたる論理ステップは以下のようなものだと思います。

1.記憶/記録は信用できない
    ↓
2.ゆえに5分以上前の記憶/記録も信用できない
    ↓
3.ゆえに5分以上前に世界が存在したという証拠もない

たしかにこれなら、世界5分前仮説が反証不可能である理由が理解できます。

ただし私の問題提議は、この論法に拠るなら、世界5分前仮説以外のあらゆる理論が反証不可能になるではないか、というものです。なぜなら、2は1から導かれる唯一の結論ではないからです。

1.記憶/記録は信用できない
    ↓
2´.ゆえに5分前より後の記憶/記録も信用できない

ラッセルのいう「everything」が言葉通りの意味なら、2と2´はどちらも可能ではありませんか。

これはつまり、いかなる観察/観測をやっても、何も証明できないことになります。

例えば、上記の2から、つぎのようなことがいえます。

私たちが教わる歴史では、1887年のマイケルソンとモーリーの実験で、エーテルの存在は反証されたことになっています。しかしラッセルの論法では、そのような実験が行なわれ、そのような結果が得られたことも、ただ、そういう記憶/記録があるだけで、実際にあったことだという証明はできないのです。

それなら、マイケルソンと同じ実験を、今やり直せばよいのでしょうか?

いいえだめです。なぜなら2´の理由で、だれが、いつ、どんな実験や観測をやろうとも、次の瞬間には信用できない記憶/記録になりますから。

よって、エーテルの存在も反証不可能になります。ニュートン力学も、量子論も、進化論も、事情は同じでしょう。

260diamonds8888x:2019/01/03(木) 06:14:57 ID:GqaTAEe2
>>257
 こんな簡単なところでつまづかれても後が大変なので、答を書いておきましょう。

 ラツセルの該当文章には世界5分前仮説は述べてありますが、1分前仮説、1秒前仮説、0秒前仮説については一言も述べていません(^_^)。とはいえ、5分というのが任意の時間長の代表として述べてられただけということは誰の目にも明らかです。と、この裏読みまでは私もKenさんも一致しています。

 ということで、おっしゃる通り該当文章に限ればその内容は御指摘の一文に要約されるでしょう。でも例示された個々の理論に関しては違いますよ。

  5分前仮説なら、5分前以前は因果律は不在、5分前以後は存在
  1分前仮説なら、1分前以前は因果律は不在、1分前以後は存在
  1秒前仮説なら、1秒前以前は因果律は不在、1秒前以後は存在
  0秒前仮説なら、0秒前以前は因果律は不在、0秒前以後は存在、つまり全時間で不在

 全体としては0秒前仮説も無矛盾なので、因果律が不在の仮説も無矛盾。

 【ただし】5分前仮説についていえば、5分前以後は存在。


【Kenさんの誤読のポイント】全文章内の異なる理論を区別せず(できず?)一緒くたにする。
 上記の例はわかりましたね?

 似たような誤りの例が次のものです。
  ・発言者の見解とそこで引用なり紹介なりした文献の見解とを一緒くたにする[>>248]。
  ・世界5分前仮説とそれに外世界存在公理を付け加えた理論とを一緒くたにする。
  ・クリエイターの使った手段に言及しないID理論と、手段のひとつを公理として付け加えたKen流ID理論とを一緒くたにする。


 これらの誤りは科学以前の論理的推論ないし文章理解の問題です。

【補足】 さらにKenさんのおっしゃる「真意」ですが、該当文章だけ取り出したときの内容、となりますよね? ラッセルが該当著作中で言いたかったことは該当文章の前後を読まないと不明でしょう。ただ我々に必要なことは「世界5分前仮説」とはどんな理論なのかという共通理解です。該当文章はそのために使っていることは忘れないでください。

 ここでも、「発言者が全体として述べたい真意」と「そのための事例とした個別理論の内容」とを混同しているみたいですね。我々が今必要なことは「世界5分前仮説」とはどんな理論なのかという共通理解ですよ。

261diamonds8888x:2019/01/03(木) 06:24:49 ID:GqaTAEe2
>>259
 [>>260]でも述べましたが、「該当文章だけ取り出したときの内容」だけでは「前後の文章が入った場合の真意」や「著作全体で述べたい真意」とは異なる可能性があります。私見ですが、著作の題名から考えると「記憶-信念」というものの分析が著作の真意なのかも知れません。しかし、
  ・それはたぶん、Kenさんの言うような「記憶は信頼できない」という単純な話ではないでしょう。
   この点を知りたければ、著作全体、もしくはラッセル思想の解説等が必要でしょう。
  ・著作全体の真意は、現在の我々の議論には無関係です。
   必要なのは世界5分前仮説とはどんな理論かということであり、その資料として、
   我々はラッセルの文章を使っています。それ以上の彼の真意は議論には無関係です。


 さりながら、世界5分前仮説の理解に関連する部分についてはコメントしておきます。

>たしかにこれなら、世界5分前仮説が反証不可能である理由が理解できます。

 つまり「記憶/記録は信用できない」という話を持ってこないと、世界5分前仮説が具体的にイメージできないのですね? そこが問題です。そもそも「信用できない」と言い換えていることが問題です。「フェィク」などともさかんに言ってましたよね。

 これらの表現は、観測事実(記憶事実)以外に真実があるという信念を示していますが、それは必要ないのです。「観測されないものは存在しない」という経験論の原則を知っていますか?

 いやー、とりあえずはこの理解でもいいのかなあ? これだとどこかでつまづきそうだけど、わからん。

>ただし私の問題提議は、この論法に拠るなら、世界5分前仮説以外のあらゆる理論が反証不可能になるではないか

 世界5分前仮説を認めれば、それは当然の帰結だと述べましたよ[>>249]。
 えっ「世界5分前仮説以外の」??

>よって、エーテルの存在も反証不可能になります。ニュートン力学も、量子論も、進化論も、事情は同じでしょう。

 「よって」ですと?? あっ、そういう推論ですか!?
 それって、「1.記憶/記録は信用できない」を公理にした理論における定理じゃないですか。
 それは「記憶全面不信理論」とでもいうべきひとつの理論であって、世界5分前仮説とは別物ですよ。また混同の悪い癖がでてますね。

 何が起きたかと言えば、Kenさんは「世界5分前仮説」がうまくイメージできないので、似た理論である「記憶全面不信理論」のことを知り、その類推で理解しようとしました。けれどそれは類推ですから、2つの理論には違いもあります。その違いがわからずに混同してしまった。

 違うなあ。むしろ、理論を作る(仮定する)という操作の意味がわかっていない? 世界5分前仮説を公理とする理論の話をしているのに、どうしてそれが定理として登場するのか? やっぱり数学的証明の御経験がないのではありませんか?

262Ken:2019/01/03(木) 08:45:10 ID:sR.c9LQM
こんな簡単なところでつまづき、お手数をおかけして申し訳ありません。

>>260

>【ただし】5分前仮説についていえば、5分前以後は存在。

「5分前以後は(因果律が)存在」することを示す記述はどこにあるのでしょうか?

私には発見できないので、指摘をいただけると助かります。

263ゲジゲジ:2019/01/03(木) 19:35:17 ID:u32djkAI
diamonds8888xさま
 >>253
お返事、またご指摘ありがとうございます。

Kenさまに少しでもヒントになればと思ってヨコからコメントしましたが、Kenさまも>>248で漸く「本質」に気付かれたようで何よりです。
というわけで、Kenさまから>>248のコメントがなされた今となっては、242〜247にある私の投稿は無視して頂いて差し支えないかと思います(ですから投稿番号に敢えてリンクを貼りません。)。

ただせっかくご指摘も頂いているので、お返事と弁解を・・・

【因果律について】
Kenさまが>>239で、因果律が常に必ず成立する絶対的な公理であると、何の疑いもなく考えていらっしゃるようだったので・・・
そもそも因果律が理論上、すべての始まりの時点では特異点を内包せざるを得ないのではないか、という事をお伝えしようとしました。

ただ私自身が「物事には始まりがある」という公理を、無意識のうちに「物事には原因がある=因果律」よりも上位の公理として考えてしまっていたようです。

どちらもこの世界で起こる現象については当然のように成立すると考えてよいのでしょうが、世界そのものの始まりを考えると原理的に両立できないですよね。
そういう極めて特異な状況を議論として扱っているのだという事に気付いて頂ければ、それが何かのヒントになるのではないかと思ったのですが、そもそも本質的な論点ではありません。
従ってKenさまが>>248に気付かれた以上、この件に深入りする必要はないかと思います。


【世界5分前仮説の思考実験について】
因果律や外の世界を想定しようがしまいが、世界5分前仮説が反証不可能な事には変わりない、という事をお伝えしようとしました。
正直なところ、「常に今から5分前」なのか「ある特定の時点から5分前」なのかはあまり意識していませんでした。確かに論点がそちらにずれて行くと余計な混乱になりかねない所でしたね。


ついでに・・・

 >ここでつまづいたままで「クリエイター理論」の議論に入っても、まともな議論にならないと思います。
同感です。ここは敢えてじっくり考察を進めて頂いた方が良いでしょう。

 >Kenさんが「世界5分前仮説」を反証可能だと論証しようとする過程が、
 >「クリエイター理論」を反証可能だと論証しようとする過程とそっくり
そうなんですよね。
特に>>239
 >私の主張にはすでに実例があると思うのです。
 >コンピュータがシミュレートする仮想世界がそうです。
と仰っているあたり。

第一掲示板でID論を主張される際に、「すでに人間という実例がある」と何度も仰っていたかと思います。

264diamonds8888x:2019/01/05(土) 06:27:39 ID:OwaqJFhE
>>262
>「5分前以後は(因果律が)存在」することを示す記述はどこにあるのでしょうか?

 Kenさんは5分前以前でも以後でも因果律が存在するという前提で議論を進めていましたよね? 「5分前以前でも以後でも因果律が存在する」という記述がどこにあるのか教えてください。もしなかったとしたら、なぜそのように前提したのかを教えてください。

 ところで「こんな簡単なところ[>>260]」のつまづきには因果律のことは無関係なんですけど?

265diamonds8888x:2019/01/05(土) 06:30:02 ID:OwaqJFhE
>>261
 補足しておきますが、「記憶全面不信理論」も反証不可能であり基準01で弾かれる事例のひとつです。以下に示すのは、誰かさんの真意云々とは無関係に論理的に考えれば結論できることです。

 世界x分前理論に対応してx分以前記憶不信理論を作ることができます。

 x分以前記憶不信理論:
   x分前より以前の記憶は信頼できない。x分前以降の記憶は信頼できる。

 ここで例えばx=5分程度の短い時間の場合、Kenさんも気づいたように我々の知るほとんどの科学理論は成立しなくなります。これらほとんどの科学理論は5分前より以前の記憶が正しいという前提で成立するものだからです。そしてx分以前記憶不信理論そのものは論理的には矛盾を持ちません。

 すなわちx分以前記憶不信理論も世界x分前理論もほとんどの反証可能な科学理論とは両立しません。前者を採用するなら後者は採用できません。でも我々は前者ではなく後者を採用します。そして前者のような「馬鹿々々しい理論」「使えない理論」「興味のない理論」は科学的な理論の枠からは外しておこうというのが、【基準01】[>>56]なのです。

 さらに、x分以前記憶不信理論も世界x分前理論も、現在または現時点の世界の観測事実や記憶は実在するとしていますから、そこは間違えないでください。なぜなら、どちらの理論もその目的は、現在または現時点の世界の観測事実や記憶を説明することだからです。[>>106]参照、ただし末尾は無視(過去の事実の話はややこしくなるので)。これも実在しないのなら説明の必要はないのですから。そして論理的には、どちらの理論による説明にも何の矛盾もないのです。

266diamonds8888x:2019/01/05(土) 11:49:29 ID:OwaqJFhE
>>264 まあ因果律の成立範囲で各理論を区別していますから無関係は言い過ぎだったでしょうが、重要なポイントではないということです。[>>254]の勘違いは、全体の真意なるものと事例である個別理論とを混同したことですから。
 まあKenさんの推論過程が想像できた気もしますが、ここで書くとややこしくなりそうなのでKenさん自身の言葉を待ちます。

267Ken:2019/01/06(日) 13:40:56 ID:w9YYHqW6
>>264

>Kenさんは5分前以前でも以後でも因果律が存在するという前提で議論を進めていましたよね? 「5分前以前でも以後でも因果律が存在する」という記述がどこにあるのか教えてください。もしなかったとしたら、なぜそのように前提したのかを教えてください。

尋ねられたことには回答をしますが、私の質問に質問で応じられた意味を測りかねています。
もしかしてdiamonds8888xさんの質問に答えることで、私の質問への答えが見えるという意味なのでしょうか?

ただ、1点明らかにしておきたいのは、因果律が必ず存在すると私が主張したのは、diamonds8888xさんが「記憶全面不信論」と呼ぶラッセルの論点に気が付く前です。「記憶全面不信論」から出発すれば、因果律が成立するはずがありません。これまでの私の投稿を見直すと、記憶全面不信論を前提にした最初の発言は>>248であろうと思われます。

一方で、私が今お尋ねしているのは、記憶全面不信論から出発したら、「5分前以後」の因果律もありえないのではというもので、そもそもの立脚点が異なります。つまり、ラッセルがいう世界5分前仮説とは、

〜世界が誕生したときに初期状態を与える形で偽の記憶が与えられ、以後は事実を反映した記憶/記録が作られる

というものではなく、

〜記憶/記録が信用できない状態は現在進行形で続いており、信用できない記憶/記録は日々刻々生産されている

という前提から出発しているということです。


このことを明らかにした上で、記憶全面不信論を前提にしない場合の、私の因果律考察を述べます。論点は2つあります。

1つは、「特異点」とは、原因がなくても結果を生じさせる時空点ではなく、原因がないから何の結果も生じない時空点ではないのか、というものです。>>220で述べたように、ブラックホールの重力が作る特異点(曲率半径無限大)では万物が停止し、宇宙創生どころか何も起こらない状態が永遠に続くと理解していますが、私たちが具体的に知る特異点の実例はこれしかないのではありませんか?

いいかえれば、宇宙創世という事象にも必ず原因があるはず、つまり宇宙創世より前の時間(t<0)にも因果律はあったはずで、宇宙創世が特異点というのは、それへの反論にはならないのでは、ということです。

2つめはさらに根源的な問いかけになります。そもそも宇宙創世は特別な事象でもなんでもなく、日常茶飯のできごとではないでしょうか? コンピュータがシミュレートする仮想世界という実例が大量にあります。日常茶飯の事象であり、当然因果律の支配を受けます。仮想世界誕生の瞬間をt=0とすれば、ハードやソフトを作成する事象が進行したのがt<0であり、そのときからずっと、途切れることのない因果律が続いているではありませんか。

268diamonds8888x:2019/01/07(月) 06:14:15 ID:OwaqJFhE
>>267 私の言ってきたポイントに全然気づいていないのですか???

 5分前〜現在の期間の因果律が問題となるのは「記憶全面不信論」ではなくて「5分以前記憶不信理論」でしょう? なんでも一緒くたに論じるなと、口を酸っぱくして言ってるのに!!

 Kenさん御自身の因果律考察は、Kenさんの思考を知る上では参考にはなりますが、x分以前記憶不信理論や世界x分前理論には何の関係もありませんよ。


>「特異点」とは、原因がなくても結果を生じさせる時空点ではなく、原因がないから何の結果も生じない時空点ではないのか
>そもそも宇宙創世は特別な事象でもなんでもなく、日常茶飯のできごとではないでしょうか?

 今は現実の世界がどうなっているかを論じているのではなくて、馬鹿々々しい理論である理論、現実には使えない理論についての議論をしているのですよ。

 もしかしてこの因果律考察は、私の「なぜそのように前提したのか?」という問いへの答えのつもりですか? ちょっと意図がわかりにくいですし、これだけでは推論過程がわかりません。

269Ken:2019/01/07(月) 22:37:19 ID:w9YYHqW6
>>268

>現在の期間の因果律が問題となるのは「記憶全面不信論」ではなくて「5分以前記憶不信理論」

その「5分以前記憶不信理論」が記述された文章を発見できないので、どこにあるのかお尋ねしたのが>>262なのですが。

もう一度ラッセルの原文を引用します。

everything constituting a memory-belief is happening now, not in that past time to which the belief is said to refer

ここではただ「記憶(memory)」といい、どのような記憶かという条件は設定されていません。ゆえにあらゆる記憶、ある時点よりも前とか後とかいう制約のないすべての記憶が信用できない「記憶全面不信論」と解釈しています。

では、具体例に挙げられた世界5分前仮説はどうでしょうか?

the world sprang into being five minutes ago, exactly as it then was, with a population that "remembered" a wholly unreal past

ここは世界が誕生したときの初期状態を述べていますが、その後の動作を支配する法則については何も語っていません。新しい記憶は信用できるのか、できないのか。

それゆえ、記憶の信用に関する法則は最初の文章で語られていること、すなわち「記憶全面不信論」が継承されるというのが、ラッセルの文章のストレートな読み方と考えます。

ただし、私の情報源は(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)しかありません。ですから、これ以外のところで「5分以前記憶不信理論」が語られているのなら、教えていただけませんかと言っているのですが。

270Ken:2019/01/14(月) 10:04:29 ID:cfwb7eGc
>>268

>もしかしてこの因果律考察は、私の「なぜそのように前提したのか?」という問いへの答えのつもりですか?

そのとおりです。この因果律考察はラッセルの記憶全面不信論とは両立しないので、現時点では主張していません。そのことを明らかにした上で、ラッセルの原文に触れる前に私が考えたことを記述しました。

そんなに私の文意は分かりにくかったろうかと>>267を読み返してみましたが、次の1節を読めば誤解のしようがないと私には思えるのですが。

>ただ、1点明らかにしておきたいのは、因果律が必ず存在すると私が主張したのは、diamonds8888xさんが「記憶全面不信論」と呼ぶラッセルの論点に気が付く前です。「記憶全面不信論」から出発すれば、因果律が成立するはずがありません。

271diamonds8888x:2019/01/22(火) 06:24:33 ID:OwaqJFhE
>>269
>その「5分以前記憶不信理論」が記述された文章を発見できないので、どこにあるのかお尋ねしたのが>>262なのですが。

 例示されているでしょう?「世界は5分前に〜」と。
 むしろ「0分前でも信頼できない」という理論の方が、記述されてはいないけれども、「5分前は単なる例だから、0分前でも同じだよね」という極めて妥当な読み方による推測です。[>>265]

 そもそも歴史や文学研究ではないのですからね。数学の問題を議論する時にユークリツド原論にどう書いてあったかなんて細かいことは必要ありません。ラッセルの提起した仮説(むろんラッセルも興味のない仮説として例示したのだが)が正確にどうだったかは、今の議論の本筋には関係ありません。

 この点の説明を考えてますので、御自分でも考え直していてください。
 議論の本筋は、>>260,>>252,>>251 です。


 それから[>>267]で読み逃した点がありました。失礼しました。

> 一方で、私が今お尋ねしているのは、記憶全面不信論から出発したら
> (中略)
>つまり、ラッセルがいう世界5分前仮説とは、
> (中略)
>〜記憶/記録が信用できない状態は現在進行形で続いており、信用できない記憶/記録は日々刻々生産されている

 ラッセルがそのつもりだったかどうかは不明だとは思いますが、その理論も可能です。そして、その理論では過去どころか未来に渡っても因果律が使えないのもその通りです。
 これで近々の疑問が解消なら、それでよろしいのですが。

 【重要】でも、今の議論の本筋では、他の形の世界5分前仮説などもテーマに入っていることをお忘れなく。

272Ken:2019/01/23(水) 22:25:48 ID:jKLBkdIw
>>271

>例示されているでしょう?「世界は5分前に〜」と。

5分以前記憶不信理論の「例示」という意味なら、ラッセルの文章(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)にそんなものはないと思います。ここで語られているのは記憶全面不信論であって、時間軸に定点を設定しその前後で記憶を支配する法則が変わる──そこより新しい記憶は信用できる──という記述はありません。

世界5分前仮説は信用できない過去の記憶の1例に挙げられているだけで、5分前以降の記憶が信用できるという文面は見られません。

>ラッセルの提起した仮説(むろんラッセルも興味のない仮説として例示したのだが)が正確にどうだったかは、今の議論の本筋には関係ありません。

これはどういう意味でしょうか?

もともとdiamonds8888xさんが>>56

>基準01. へそ理論(オムファロス)や世界五分前仮説のような形の理論は、科学的ではない。

と述べられたことから出発しています。つまり基準01の検証には世界5分前仮説がどういうものかを詳細に検証する必要があるから、ここまでの議論を続けてきたのはずです。なぜそれが本筋と関係ないのですか?

>>〜記憶/記録が信用できない状態は現在進行形で続いており、信用できない記憶/記録は日々刻々生産されている
>ラッセルがそのつもりだったかどうかは不明だとは思いますが、その理論も可能です。そして、その理論では過去どころか未来に渡っても因果律が使えないのもその通りです。
>これで近々の疑問が解消なら、それでよろしいのですが。

これは、ラッセルの主張を記憶全面不信論と解釈してもよいという意味でしょうか?

でも記憶全面不信論から出発したら、検証/反証できる科学理論はなくなってしまします。

そもそもdiamonds8888xさんの論点は、量子論や進化論のような反証可能な理論と、天地創造論や世界5分前仮説のような反証不可能な理論があり、それを区別するのが基準01ではなかったのですか? それなのに、ありとあらゆる理論を反証不可能にするような前提を置いたら、基準01自体が無意味になるではありませんか。

273diamonds8888x:2019/01/27(日) 11:46:44 ID:8tZVaLVk
>>272
> でも記憶全面不信論から出発したら、検証/反証できる科学理論はなくなってしまします。

> そもそもdiamonds8888xさんの論点は、量子論や進化論のような反証可能な理論と、天地創造論や世界5分前仮説のような反証不可能な理論があり、それを区別するのが基準01ではなかったのですか? それなのに、ありとあらゆる理論を反証不可能にするような前提を置いたら、基準01自体が無意味になるではありませんか。


 理論M:記憶全面不信論を前提とした「ありとあらゆる理論」、誤解なきように正確に言えば、記憶全面不信仮説を公理としたうえでの「ありとあらゆる理論」
 理論N:記憶全面不信論を否定した「ありとあらゆる理論」、誤解なきように正確に言えば、記憶全面不信仮説を公理としない「ありとあらゆる理論」

 基準01は理論Mと理論Nとを区別します。むろん、理論Nは我々が良く知る科学的理論を含むものであり、反証可能です。

274diamonds8888x:2019/01/27(日) 11:52:44 ID:8tZVaLVk
>>272
 「世界5分前仮説のような」理論の例として、互いに似ているけれど少しずつ異なる複数の理論が登場しました、分類すると以下のようになります。まずここを理解してください。
 本当はさらに未来に関する仮説も付け加えるべきですが、ひとまず省略します。未来に関しては、世界も因果律も存在するという仮説を採用すると想定しておきます。

【世界a分前出現仮説(現時点基準版)】
  世界は現時点よりa分前に、そのままの姿で出現した
 a=0版
  [定理]現時点より過去には何も存在しない。物も現象も法則も・・。
 a>0版
  [定理]a分前より過去には何も存在しない。物も現象も法則も・・。
  [定理]a分前以降には通常の法則が存在しうる。
    (どんな法則が存在するかという仮定により種々の理論ができる)

【a分前以前記憶不信仮説(現時点基準版)】
  現時点よりa分前以前に関する記憶は信頼できない
  [注意]世界が存在していた可能性はある。
    (この仮説は世界の存在については述べていない。すなわち、)
    (a分前以前に世界が存在する/しない、のどちらを採用するかで別の理論になる)
 a=0版
  過去の記憶はすべて信頼できない。
  [定理]過去の記憶に基づいて法則を導くことはできない
    (法則の存在自体は否定していない!)
 a>0版
  [定理]a分前より過去の記憶に基づいて法則を導くことはできない。
  [定理]a分前以降の記憶なら法則を導くために採用できる
    (a分前以降でも信頼しにくい記憶もあるのは通常の科学的理論と同様)

【世界a分前出現仮説(固定時点基準版)】、すなわち
【世界T時刻出現仮説】(Tは固定時点つまり絶対時刻)
  世界は過去のT時刻に、そのままの姿で出現した。
  [定理]T時刻より過去には何も存在しない。物も現象も法則も・・。
  [定理]T時刻以降には通常の法則が存在しうる。
    (どんな法則が存在するかという仮定により種々の理論ができる)

【a分前以前記憶不信仮説(固定時点基準版)】、すなわち
【T時刻以前記憶不信仮説】(Tは固定時点つまり絶対時刻)
  過去のT時刻以前に関する記憶は信頼できない


 Kenさんに理解してほしいのは、これらの各理論がそれぞれ別理論だということ、各理論ではどんな定理が成立するかしないかということ、です。

275diamonds8888x:2019/01/27(日) 11:55:08 ID:8tZVaLVk
>>274【補足】
 さらに、もともとのID論関連で言えば、Kenさんの「自分のID論[>>112]」と米国等におけるID論とは別理論だと理解してください。Kenさんの「自分のID論[>>112]」はデザイナーの介入手段を提案(仮説として採用)しているので反証可能です。
 ただ掲示板で議論するなら、従来のID論とは異なるという点と、その違いは何かを明確にしてから始めないと、従来のID論と混同した的外れな反論が飛んできます。

276diamonds8888x:2019/01/27(日) 11:57:11 ID:8tZVaLVk
>>274
 今我々は基準01[>>56,>>71]について議論しています。基準01は反証可能性のない理論を意識していますが、具体性を増すために「世界5分前仮説のような」理論としました。ここで私が述べたのはむろん【世界a分前出現仮説(現時点基準版)】のa>0版です。【a分前以前記憶不信仮説(現時点基準版)】や【T時刻以前記憶不信仮説】ではありません。むろん【a分前以前記憶不信仮説(現時点基準版)】もラッセルの原文からKenさんが読み取った形のものなら反証不可能だし、「世界5分前仮説のような」という基準01に当てはまります。

 けれど各理論では[>>274]に分類した違いがあります。因果律が成り立つかどうかは各理論により異なる。それが結論です。そして[>>272]の以下への答えです。ラッセルの意図した理論がどの理論かはどうでもよいことです。

>と述べられたことから出発しています。つまり基準01の検証には世界5分前仮説がどういうものかを詳細に検証する必要があるから、ここまでの議論を続けてきたのはずです。なぜそれが本筋と関係ないのですか?

 あとは事実と理論の違いについて改めてのべましょう。


【備忘的に】
 Kenさんの主張する「自説の根拠を示せなくても、対立仮説の難点を示すだけでも提唱価値はある」という考えに関しては、基準01ではなく基準02がポイントです[>>56,>>116,>>117,>>154,>>166]。これは実は単純な論理問題です[>>169]。

277diamonds8888x:2019/01/27(日) 12:05:37 ID:8tZVaLVk
>>276
 ラッセルの意図した理論がどうでもよい、というのは正確ではなくて、ラッセルの意図した理論だけにこだわるのが本筋から外れている、ということです。

 [>>274]に分類した全ての理論を反証不可能な理論の例として考察すべきだという意味です。

278Ken:2019/01/28(月) 00:21:02 ID:0NQ6PVEI
うーん、なかなか話が噛み合わないようです。

>>276

>ここで私が述べたのはむろん【世界a分前出現仮説(現時点基準版)】のa>0版です。

diamonds8888xさんがそういう主張をされていることが分かっていないのではありません。

私が問題にしているのは、世界5分前仮説がどういうものかを説明した文章を起点にすると、diamonds8888xさんのそのような解釈には到達できないのではないか、ということなのですが。

私の主張は、(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)から出発したら、「記憶全面不信論」という解釈に必ず到達するというものです。「そういう解釈も可能」と言っているのではありません。「そういう解釈以外は不可能」と言っています。

ですから、もしdiamonds8888xさんが正しく、私が間違っているのなら、考えうる原因は2つです。

1つは、世界5分前仮説を説明した文章を、私が正しく読解できていないことです。
もう1つは、世界5分前仮説を説明した文章を、私がすべては読んでいないということです。

ですから、diamonds8888xさんにお願いしたいのは、

1.私が誤読をしているのなら、正しい読解の道すじを示してください。

私が「記憶全面不信論」が唯一の解釈と考えるのは、ソース文章(ラッセルの文章)がただ「記憶(memory)は信用できない」といい、どのような記憶かという条件を何もつけないからです。これが記憶全面不信論に到達する私の論理の道すじであります。

もしも同じソース文章から【世界a分前出現仮説(現時点基準版)】のa>0版に到達できるのであれば、その道すじを示していただけませんでしょうか?

2.私がまだ知らないソース文章があるなら、その文章を示してください。

これは>>262から繰り返しお願いしていることなのですが。


私の問題提議をご理解いただけるでしょうか?

私の質問に対して、diamonds8888xはこれまでのところ、>>274で列挙されたような複数の解釈を示したり、ご自身がその中でどの解釈を採用するかの結論を述べられましたが、そもそもそのような解釈がなぜ可能であるのかという説明を(私の理解では)されたことがありません。

いかがでしょうか?

279diamonds8888x:2019/01/28(月) 05:38:30 ID:8tZVaLVk
>>278
>diamonds8888xさんがそういう主張をされていることが分かっていないのではありません。

 なら、私の主張に向き合ってください。そもそも主張なんておこがましいものではありません。いまはまだ単に「科学的に妥当な理論の性質(当面は反証可能性)」について説明を試みているだけです。


>私が問題にしているのは、世界5分前仮説がどういうものかを説明した文章を起点にすると、diamonds8888xさんのそのような解釈には到達できないのではないか、ということなのですが。

>私の主張は、(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)から出発したら、「記憶全面不信論」という解釈に必ず到達するというものです。「そういう解釈も可能」と言っているのではありません。「そういう解釈以外は不可能」と言っています。

 それがどうしましたか? 我々は科学史を議論しようとしているのではありません。例えば[>>275,>>276]の理解にラッセルその他の文献解釈が必要なんですか?

 私の[>>275,>>276,>>252]などの主張は論理から出てくるものであり、どこかの権威の文章など必要ありません。Kenさんの要求はまるで3×3=9の根拠を文献や権威に求めるみたいなものです。

>もしも同じソース文章から【世界a分前出現仮説(現時点基準版)】のa>0版に到達できるのであれば、その道すじを示していただけませんでしょうか?

 私はラッセルの文章にたよってなどいません。それにラッセルの文章から「そういう解釈以外は不可能」との御意見にも賛同しません。ただ、ラッセルの文章の解釈は本筋には無関係なので踏み込むつもりはありません。

>そもそもそのような解釈がなぜ可能であるのかという説明を(私の理解では)されたことがありません。

 考えうる可能性を網羅したのです。まずは可能な場合を網羅してから、各場合を検討する。これは数学のみならず、あらゆる問題解決の常套手段でしょう?
 「そのような解釈」?? あれは、何かを解釈した文章ではありませんよ?


【再度、大事な事を問います】
 [>>275,>>276]での各理論の具体的イメージや、それぞれの間の違いは理解できませんか?

280diamonds8888x:2019/01/29(火) 06:15:47 ID:8tZVaLVk
>>278
 少々くどくなりますが、同じ趣旨を繰り返します。

 科学や数学の納得というものは権威にたよるべきものではなく、自分で考えて理解すべきものですし、理解できるはずのものです。今回の議論の主題の反証不可能性の具体的イメージとか「世界a分前出現仮説」や「a分前以前記憶不信仮説」がどんなものか、その理論からどんな定理が導かれるのか、といった等々の問題は、それほど難しいものではなく、いちいち権威をひもとかなくては理解不可能なものではありません。だからこそ、「反証不可能な理論は科学的ではない」という基準は広く使われているわけです[*1]。

 まずは「世界a分前出現仮説」だけを例として基準01を示した段階では、Kenさんは「世界a分前出現仮説」の理解が不十分に思えましたし、その理解のためにソースを望まれました。私はソースの必要性はないと思って探しませんでしたがゲジゲジさんが見つけてくれました。それでKenさんの理解が進むならよいと思いましたが、ソースの文章がやや難解でラッセルの主張の一部分であるせいもあり、かえって混迷に入ったようです。

 ソースのことなど忘れて、私の整理した可能な理論群を虚心坦懐に理解しようと試みてください。

 ソースのことなど忘れて、私の主張に向き合ってください。というよりも、私の説明を理解しようと試みてください。そして理解できたなら、はっきり書いてください[*2]。
 さもなければ、どこがどう理解できないのか御自分の言葉で述べてください。

【再度、大事な事を問います】
 [>>275,>>276]での各理論の具体的イメージや、それぞれの間の違いは理解できませんか?

281diamonds8888x:2019/01/29(火) 06:18:13 ID:8tZVaLVk
>>280 注釈をつけ忘れました。以下です。

[*1]使われている、というと語弊があるかも。認められている、かな?

[*2]例えばブラックホールの内部に関して、「[>>111]ああ、なるほど。その理解は間違いです。〜」について理解してくれたのかどうかわかりませんでしたが、[>>267]を読むと、結局まだわかってないようです。

 >>>220で述べたように、ブラックホールの重力が作る特異点(曲率半径無限大)では万物が停止し〜

 当面の本筋と関係が薄いとはいえ、せめて「まだよくわからないけど、一旦おいといて」くらいは述べておいてほしいです。相手が何を理解していて何を理解していないかはコミュニケーションに大事ですから。
 相対性理論では、どの観測者の視点からの話かが重要ですが、世界シミュレーション仮説だってそうですからね。内部の観測者の視点と外部の観測者の視点は違うので、内部の観測者には反証不可能でも外部の観測者には反証可能なことも出てきますから。

282Ken:2019/01/29(火) 22:43:50 ID:0NQ6PVEI
「権威」は関係ないでしょう。

世界5分前仮説とはバートランド・ラッセルが提唱したものです。いわばラッセルの著作物なのだから、第三者が内容に変更を加えたものを、同じ「世界5分前仮説」という名称で呼ぶことはできないはずです。思考実験のアイディアが商標登録できるのかは存じませんが、法的にどうであれ、ラッセルの提唱内容に固有名詞としての名称が与えられたのだから、その時点でこの名称はラッセルの提唱の占有物になったはずです。

ゆえにラッセルの提唱内容と異なるものを「世界5分前仮説」と呼ぶことはできません。言い換えれば「世界5分前仮説」の名称で呼ばれるものはラッセルの提唱内容に限定するべきであり、その検証もラッセル自身の記述に基づいて行なうべきです。

今回は、ラッセル自身の文章(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)が記憶全面不信論に相当することを述べるのだから、それとは両立できない「【世界a分前出現仮説(現時点基準版)】のa>0版」は、世界5分前仮説ではないだろう、という問題提議を行ないました。


もっとも、私たちの本題は基準01の検証ですから、こうなると問題は簡単でしょう。基準01の表現を変更すればよいだけです。

基準01:○○○のような理論は科学的ではない

この○○○にdiamonds8888xさんが適当と思われる名称を入れ、あわせてその具体内容を記述されればよいと思います。それを受けて、その検証/反証可能性を考察することができるでしょう。

283ゲジゲジ:2019/01/30(水) 23:19:34 ID:uDBslgY2
ヨコからですが議論の成り行きを見守っている者として言わせてください。

>>282
>今回は、ラッセル自身の文章(russell-j.com/cool/16T-0901.HTM)が(略)、という問題提議を行ないました。

議論の本題と関係のない、論点を拡散させるだけの問題提議など辞めて頂きたい!!!

そもそもKenさまが議論の相手をdiamonds8888xさまに限定されて、私や他の人のコメントには一切答えないばかりかdiamonds8888xさまが他の人のコメントを読むよう勧める事にも反発したのは、論点が拡散するのを防ぐためだったのではないのですか?
>>198
>複数の方を相手にすると、衆知のメリットよりも、論点の拡散が混乱を生じるリスクが大きいと考え、1対1をお願いしました。
>他の人の発言を読むことを、diamonds8888xさんご自身が私に求められるのは、当初の合意から逸脱していませんでしょうか?

それなのに、Kenさまご自身が論点を拡散させてどうするのですか?!


>基準01:○○○のような理論は科学的ではない
>この○○○にdiamonds8888xさんが適当と思われる名称を入れ、あわせてその具体内容を記述されればよいと思います。

基準01. へそ理論(オムファロス)や「世界a分前出現仮説(現時点基準版)のa=0版」や「世界a分前出現仮説(現時点基準版)のa>0版」や「a分前以前記憶不信仮説(現時点基準版)のa=0版」や「a分前以前記憶不信仮説(現時点基準版)のa>0版」や「世界a分前出現仮説(固定時点基準版)すなわち世界T時刻出現仮説(Tは固定時点つまり絶対時刻)」や「a分前以前記憶不信仮説(固定時点基準版)すなわちT時刻以前記憶不信仮説(Tは固定時点つまり絶対時刻)」のような形の理論は、科学的ではない。

具体内容は、オムファロスについては一旦保留して、それ以外は>>274の通り。

これで満足ですか???
で、あればdiamonds8888xさまの本質的な質問に向き合いましょうよ。
>【再度、大事な事を問います】
>[>>275,>>276]での各理論の具体的イメージや、それぞれの間の違いは理解できませんか?

よく分からないなら、そう答えればいいじゃないですか!
「〇〇と△△の違いが分からない」とか「〇〇と△△の違いは××だと思うけれど自信がない」とか答えれば。
そうすればdiamonds8888xさまの方も、更に説明の仕方を工夫してくださると思いますよ。
こんな調子で続けていたら(本質的な質問に答えずに論点をずらしてばかりいたら)、一生かかっても議論は終わりませんよ。

284ゲジゲジ:2019/01/30(水) 23:20:20 ID:uDBslgY2
【以下、余談】(本当に余談です。)

>russell-j.com/cool/16T-0901.HTM
>There is no logical impossibility in the hypothesis that the world sprang into being five minutes ago, exactly as it then was, with a population that "remembered" a wholly unreal past.

この部分だけ抜き出すと【世界a分前出現仮説(現時点基準版)】のa>0版になります。

Kenさまはラッセルの原文を以下の様に解釈しました。
・記憶も記録も信用できない。
 【ゆえに】
・世界が5分前に5分前の状態で出現したとしても、論理的に矛盾はない。

しかし以下の様にも読めるのです。
・記憶も記録も信用できない。
 【なぜならば】
・(例えば)世界が5分前に5分前の状態で出現したとしても、論理的に矛盾はないからである。

私がラッセルの原文を紹介したばかりに混乱させてしまったとしたら申し訳ありません。
しかし「世界5分前仮説 ラッセル」で検索したら割と簡単にヒットしましたから、私が紹介しなくてもいずれKenさまご自身が原文に辿り着いたでしょう。

確かにラッセルの文章は難解で、私も最初はKenさまと同じように読み取ってしまって、「自分が理解していた世界5分前仮説と違うぞ」と少し戸惑いました。
しかしよくよく考えながらじっくり読み直してみると、Kenさまや私の最初の解釈では主張としておかしいのですよ。
なぜなら記憶も記録も信用できない【根拠】が何も述べられていない事になってしまうので。
よって、世界5分前仮説を根拠に記憶も記録も信用できないと主張している、と読み取るべきなのではないでしょうか?

もちろん、根拠なく結論だけ主張している記憶全面不信論も科学的ではないですが。

285diamonds8888x:2019/02/03(日) 08:55:14 ID:Wom9a46w
>>282
>世界5分前仮説とはバートランド・ラッセルが提唱したものです。いわばラッセルの著作物なのだから、第三者が内容に変更を加えたものを、同じ「世界5分前仮説」という名称で呼ぶことはできないはずです。

 違います。科学の議論に人為的産物である法律論など入れないでください。それに知的財産法から見ても、なんらかの理論の名称に知的所有権が適用されるという考えはたぶん間違いです。まあそれは脇道だから置いといて。

 名称などどうでもよろしいし「世界5分前仮説のような」と書いています。[>>275,>>276]での各理論はすべて「世界5分前仮説のような」理論です。くだらない形式論にとらわれずに、中身の議論に集中してください。

286diamonds8888x:2019/02/03(日) 09:11:34 ID:Wom9a46w
>>282
 読まないとまずいので書いておきます。
 ゲジゲジさん提案の基準01を参照のほどを。

 まあ、これでは逆に書いてある以外は含まないなどと形式論を振りかざされて困ることもありますけど、「○○のような」で○○以外を全て排除するような解釈をするのがそもそ困るのです。法文ではこういう気の使い方はよくありますけどね。


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