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科学と疑似科学とを判別する

181Ken:2018/09/27(木) 01:48:38 ID:TNgqY3ko
>>179

>直観的にはわからなくてもじっくり考えればわかるはずのことばかりです。「あらためて論理的に導ける」はずのことばかりです。

それなら私としては直観は気にせず論理に集中し、あらためてエーテルの検出と世界5分前仮説を比較しますが、その前に質問があったテレル理論について説明をしておきます。

まず、世界5分前仮説と「本質的に同じ」なのかですが、この世界がコンピュータ・シミュレーションなら、プログラムがコンピュータで走った瞬間にこの世界ができたのであるし、私たちが世界は昔からあると信じるのは、そういう記憶をもつキャラクターとしてプログラムされたからだから、世界5分前仮説そのものでしょう。

テレルはホログラフィック原理の話はしていません。というより、すべてはシミュレーション中の仮想世界なのだから、そもそも物理的な存在を必要としません。

>>141で書いたようにテレル理論の根拠は、私たちが観測する量子力学の現象です。diamonds8888xさんには量子力学の初歩的な説明は不要かもしれませんが、念のために簡単な解説をしておきます。ただし私が>>141で「あほかいな」と感想を述べたように、テレル理論は私には強引なこじつけとしか思えません。

私たちがどんどん小さな物体を見てゆくと、やがてそれ以上小さなものを観測できない限界に達します。もっとも中学校の理科実験室にある光学顕微鏡が光の波長より小さなものを見れられないのは17世紀の波動理論から導けることですが、いくら波長の短い光やX線でもやがては量子的限界に達して、それ以上に小さいものを観測できません。これは何かを見るために光なり電子なりを対象に当てると、その光や電子自体が小さすぎる対象を蹴飛ばしてしまうからです。これが不確定性原理で、観測できる最小単位を「つぶ」のようなものと考えると、万物はそんな「つぶ」の集合体であります。

そしてそれがコンピュータ・プログラムと同じ点だとテレルは言います。コンピュータ画像には画素(ピクセル)というものがあり、画素よりも細かい単位で画像を作ることはできません。そこでテレル氏は、私たちの世界の最小構成要素である量子の「つぶ」は、実はコンピュータの画素であるというのです。

もう1つの量子論的な特徴として、粒子と波動の二重性があります。たとえば、金属を熱すると電子が飛び出し、その電子が近くのスクリーンに衝突する場合を考えます。電子を実際に観測できるのは金属から飛び出す時とスクリーンに衝突するときですが、その時の電子は完全な粒子なのです。

ところが電子の発生源とスクリーンの間に、ヤングが光の回折現象を発見したときと同じ、2つの穴があいた衝立をおくとします。この場合でもスクリーンに着弾する電子は完全な粒子なのですが、スクリーンのどの場所にどういう頻度で着弾するかを記録すると、なんと波と同じ干渉縞を描くのです。「ファインマン物理学」に図が載っています。

www.feynmanlectures.caltech.edu/I_37.html#Ch37-F3

空間移動中の電子は見えませんが、干渉縞を描くということは、電子は波となって2つの穴を通過したとしか思えません。そこでさらなる実験として、移動中の電子を見るために、その通り道に光源を置き、電子が通過したときに発光現象を起こさせます。するとたしかに移動中の電子を確認できるのですが、なんとスクリーンに干渉縞が出なくなるのです。

www.feynmanlectures.caltech.edu/I_37.html#Ch37-F4

結局、観測されない電子は波のように広がっているが、観測された途端に粒子としての実体を得るということです。観測されないときには実体が見えないのではなく実体がないのです。これが粒子と波動の二重性という、電子に限らないあらゆる量子の一大特徴にほかなりません。

さてコンピュータのゲームに登場するいろいろな物はどうでしょうか。たとえばゲームにアリスとボブという2人のキャラクターが登場し、ゲームプレーヤーは最初アリスを画面に出してゲームを進行させていたのが、ある時点でキャラクターをボブに切り替えたとします。すると画面からアリスが消えてボブが現れますが、ゲームの中の「ストーリー」としてはアリスの物語も続いています。しかしプログラムの中のアリスのサブルーチンやデータは、最新状態を保存してからメモリから消えるでしょう。一方、それまでメモリに存在しなかったボブのデータはこの時に存在を開始するわけです。

つまり、ボブを見るというゲームプレーヤーの行動がボブの実体そのものを出現させ、見るのをやめたアリスは存在自体が消えるのです。これが上記の電子の粒子的実体と同じであり、私たちの世界とコンピュータ・シミュレーションの世界の共通点とされています。

いかがですか?
実にアホなこじつけ理論と私には思えるのですが。

ただし、技術者としてのリチャード・テレル氏は、私(Ken)とは桁違いの優れた業績を上げているようなのですが。


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