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【妄想爆発】チラシの裏【大上等】

1名無しさん:2012/07/23(月) 20:55:39 ID:FfmC0Dnw
勝手にスレを立てさせて頂きました。

薄汚い妄想だろうが職人のSSにも満たない話など、何でも良いから書きたい事は此処に書け!

Q、何か書きたいけど投下する勇気が持てない…
A、恐れるな! 勇気と誇りを持って書きこもう! 我々はアブノーマル! どんな話(餌)にも食いつくのだからぁッ!

425適当:2013/02/13(水) 16:48:40 ID:5w8OanAg
試練6 【業火】

Day12

俺は、いつもと変わらぬ部屋で目を覚ました。俺のすぐ右隣には、昨日の死闘(ルールが様々に設定されていた為、そんな大げさなものではないが…。)の勝利を象徴する“γ(ガンマ)”と描かれた、白と黄がベースのバッチがあり、その右隣には、昨日はルール改正の為に使用を禁じられていた、白い鞘(さや)に収められた、死闘の勝利にはかかせない刀が置いてあった。昨日は、この何も無く、全く味気の無い部屋に対して自然と愚痴(実際に声に出して言ったワケじゃないが。)をこぼしていたが、今日、朝目が覚めると“ああ、この部屋に一週間以上もいるのか。もうすぐで二週間目となるが、いろいろあったな。”とだけ思う事が出来たからだ。俺が知る限り、【雷神】の間の番人を務める、あのサンダースしかり、全サンダースしかり、本来は接近技をあまり得意とせず、遠〜中距離攻撃を主とし、素早さを生かして、自分の丁度良い射程距離を保ち続ける、“ヒットアンドアウェイ”戦法を用いる種族である。だが、【雷神】の間の番人を務める、あの“サン”という名を持つサンダースは、一味も二味も違っていた。彼女が持ち味にしている、高度なアクロバティックは、サンダースに族する(といっても、四足が接近技を得意としている時点で珍しいが…。)者は、通常行う事は出来ない。彼女が俺に見せつけた技は、通常のサンダースはどれも行う事が出来ない。………。いや、俺が世界を知らなかっただけだったのだろうか、過去に得た情報を当てにし過ぎていたせいだろうか。よくよく考えれば、苦手な技でも懸命に努力、もしくは、生まれた頃からの天才肌の持ち主であれば、不可能ではない。俺は、彼女との戦闘中はこの理屈が思い浮かばなかったので、“ありえない!!ありえない!!”と彼女が技を行う度に頭の中で連呼していた。彼女は、どちらに族するのだろうか。まぁ、どちらでもいいか。彼女とはもう闘う必要は無いので、この点については考えない事にした。俺は、右隣にある“γ(ガンマ)”のバッチを手に取り、まず初めにやるべき事を行った。

426適当:2013/02/13(水) 16:52:41 ID:5w8OanAg
スタ スタ スタ…
ピタッ
チラッ
「雷神…。これだな。」
カチャリ
ブーブー
カッシャン
「よし、達成だな。」

“まぁ、言わなくても表示されているからわかるが…。”俺は、自分が寝ていた中央から、【幻想】と示された扉の右隣にある、9つの窪み(実際には、既に4つはまっていたので、正確には、5つだが…。)がある装置まで歩を進め、自分が持っているバッチをはめるのに適当な場所へとはめ込んだ。適当な場所とは、もちろん【雷神】と示されたプレートの下の“γ(ガンマ)”の窪みがある場所である。自分が手に持つバッチを【雷神】と示されたプレートの下のくぼみへはめると、金属とプラスチックがこすれるような音を【雷神】と示されたプレートの下のくぼみが奏でた。直後に、これまでの【番人】を撃破(一つの間だけは、おかしな方法で獲得したが…。)した際に得られるバッチをはめ込んだ時と同じように、部屋中にブザー音が鳴り響き、【雷神】という文字が【達成】という文字へ変化し、左奥の方から鍵をかけるような音が小さく鳴った。“見る必要なんて無い。どうせ、同じ事だ。”俺は、部屋に突然現れた二つの音を耳にしても、特に気にかけず、9つのくぼみを誇らし気に眺めていた。

ジー
ズラァァ…
「ふっ、よくここまで勝てたもんだ。これも、日頃トレーニングに付き合ってくれた父さんのおかげだな。」

“まぁ、付き合ってくれたと言っても、無理矢理付き合わされたのだが…。”俺は、9つのくぼみがある装置から少し離れ、両サイドの腰に手を当て誇らし気に立つという仁王立ちをして、初日から今日までの日で勝ち取った5つのバッチが(繰り返し言うが、1つは番人に勝って得たワケじゃない。むしろ、同情してもらっただけだと言えるだろう。)それぞれ適した場所へはめられている様に、自然な笑みを浮かべて目を向けていた。既にはめ込まれている5つのバッチを左から順番に眺めた後、自分をここまで強くしてくれた父親に感謝の意を伝えていた。俺は、父親へ感謝をし終えた後、ある疑問を思い浮かべた。“バッチをはめると、扉の表示が変わり、扉がロックされる。じゃあ、逆もあり得るのか?”俺は、確かめる必要も無い真相を確かめようと、【氾濫】と示されたプレートの下にはめ込まれている、水色の“β(ベータ)”と描かれたバッチを取り外した。

427適当:2013/02/13(水) 16:57:14 ID:5w8OanAg
スー
パシッ
カキ
「おっ、取れたな。さて、変化はあ…」
ブーブー
カッシャン
「るな…。うん。文字も変わってるな。」

俺が監禁された初日と次の日に闘った【氾濫】の間の番人から同情を受けて獲得した、誇るどころか、むしろ恥を表すバッチを、“試し”と言わんばかりにくぼみから外すと、先程の扉に起きた現象とは、逆の現象が起きた。ブザー音は変化は無かったが、既に【達成】と示された扉が、再び【氾濫】という文字に変化した扉へ姿を変え、左奥の方から鍵を開けたような音が鳴った。“元の文字に戻って、音は聞こえたがちゃんと開いたのか?”俺は、真相を突き止める行動を起こした為に、開いてしまった扉を確認する為、音を響かせた扉へと歩を進めた。

スタ スタ スタ
「おっ。え?まさか!!」
タッタッタ…
ピタッ
チラッ
【OPEN】
「おお!!回せるのか…?」
カッチャ…
「ま…回せる!!す…すごいな!!」

“本当に開いた…。まさか、開くとまでは思わなかったな。”9つのくぼみからバッチを外した為に、音を奏でてしまった扉に近づくと、扉のノブの下のプレート表示がわずかに見え始めた。プレートの表示は4文字となっていたので、俺は驚きつつも、無意味な真相をより遠く確かめたくなり自然とかけ出していた。扉へたどり着き、すぐに扉のノブの下のプレートへ目を向けると、開錠(かいじょう)を表す英語表記が再び存在していたので、俺は興奮し、ノブを握って捻った。すると、以前バッチをはめた為に絶対に回す事の出来なかった扉のノブが、いとも簡単に回せたので、俺はおもわず声を上げはしゃいでいた。“他の扉も出来るのか!?”俺は、新たな無意味な疑問を抱き始めたので、全速力で9つのくぼみがある装置へと足を速め、ここまで勝ち上がって来た証(あかし)を全て消去するように、残り4つのバッチに手を掛け、くぼみから外し始めた。

タタタ…
ピタッ
ガシッ
カキッ
ガシッ
カキッ
ガシッ
カキッ…
ブーブー ブーブー ブーブー ブーブー
「おお!!なんか、すごいな!!」
カッシャン カッシャン カッシャン カッシャン

428適当:2013/02/13(水) 17:03:33 ID:5w8OanAg
“うぉ!?音がすごい大きかったな…。もしかして、全部開いたのか!?”これまでの勝利を全て消し去ると、達成と示されていた扉が、部屋中に大きく響かせていたブザー音の後に、それぞれ【雷神】、【光】、【若葉】、【零下】という文字をを示す扉へ姿を戻し、左の方から鍵を開けるような音が鳴り響いた。俺は、全ての音が収まったのを聞き計らい、外したバッチを全てスーツの右ポケットへしまい、音を奏でた扉達を次々と確認し始めた。

タタタ…
【OPEN】
パシッ
カッチャ…
「おお!!次だ。」
タッタ…
【OPEN】
パシッ
カッチャ…
「おお!!次もか?」
タッタ…

表示を元の姿へと戻した扉達のノブのプレートに目を向けノブを捻ると、【氾濫】の扉と同様に、いとも簡単に回す事が出来たので、俺は成獣(ポケモンが20歳以上になる事)した者とは思えない程、興奮しはしゃいでいた。“子供みたいだな。自分じゃ、ガキじゃないと言ってるが、そうも言い切れないな…。”音を奏でた全ての扉達を確認し終えた後、9つのくぼみがある装置へ歩を進めながら、過去の自分の振るまいを指摘していた。“まぁ、いいか。すごい光景(もの)を見たら、スゴいと言ってしまうのと同じ事だ。”9つのくぼみがある装置へたどり着き、スーツへ手を忍ばせ、バッチを手に乗せて元の場所へ戻しながらも、“自分が子供に戻るのは仕方が無い事だ。”と勝手に結論づけていた。“γ(ガンマ)”と描かれたバッチを元の位置に戻し終え、ついに残す所あと一つとなった時、俺は手を止めて過去を振り返り始めた。

ブーブー
カッシャン
「よし、あと一つ…。」
チラッ
「待てよ…。俺は、よく考えたら、あのシャワーズには勝っていない。」
ジー
「うーん、なんか…。納得できないな。これだけ…あんな得かたをしたからな。」

“そうだ。これは、勝ち取った証(もの)じゃない。これは、アイツが俺にくれただけ。アイツが、嫌々ながらセックスさせられる俺に気を使って、お礼としてくれたんだ…。なんて、情けないんだ俺は…。”卑猥(ひわい)な行為を強要されたお陰で獲得したバッチをじっと見つめ、ただ1つの“恥”という観念に抱かれた俺は、再戦の決心を固める独り言をつぶやいた。

429適当:2013/02/13(水) 17:08:50 ID:5w8OanAg
「よし、闘おう。今なら、あのシャワーズに勝てるハズだ。最初闘った時は、アイツの一撃必殺技もかわす事が出来たんだ。今は、アイツの攻撃を全て避けられるハズ。負けはない。」
タッタッタ…
スクッ パシッ
シュルシュル
グッ
「よし!!負けてもいいように、バッチを置いて行く…」
グゥゥゥ…
「………。まずは…腹ごしらえか。」

“なんか、やる気がそがれるな…。メシを食べない俺も俺だが、腹よ、もう少しタイミングを考えてくれ!!起きた直後に鳴ればいいじゃないか!!”9つのくぼみがある装置の前で決心を固めた。俺は、中央へ駆け出し、勝利を導く刀を拾い上げ、背中へ結びつけた。準備を整えてすぐに“いざ、行かん!!”とばかりに【氾濫】と示された扉へ歩を進めようとしたが、昨日のように空腹を告げる音を聞かされ、“まぁ、待て。落ち着け。”と胃が語りかけてきたので、俺は、自分の胃の意見に仕方なく賛同し食事ルームへと歩を進めた。歩を進める途中で、自分の胃に対して叱責(しっせき)を行っていたが、目的地にたどり着き歩を進め終えると、用意されていた食事を摂る事に集中した。集中したおかげもあってか、もしくは普段からそこそこ短い時間で食べる事が出来たおかげか、はたまたただ腹が空いて“早くお腹を満たしたい!!”と思っていただけなのか、用意されていた食事をあっと言う間にたいらげ、最後の仕上げを口に運んだ。

モグ モグ…
カチャ
ゴク ゴク…
トン
「ぷはぁ!!よし、行くか。負けてもいいように、バッチは置こう。あのシャワーズは何をするかわからないからな。」

“負けたから、返せとか言って来そうだからな。返すワケにはいかない。”最後の仕上げ(といっても仕上げにはしたくない、青いヤツだったんだが…。)を体へ流し込み、青い液体が入っていたグラスをトレーに置き、自分に行動開始の合図を送った。合図の後、再戦を申し込む相手の性格を思い出し、懸念を抱いたので、俺は中央へ歩を進める、再戦を申し込む相手から獲得したバッチを床へ置き、【氾濫】と示された扉へ歩を進めた。

430適当:2013/02/13(水) 17:13:01 ID:5w8OanAg
中央には大きな池、池を取り囲むように生い茂る草々。池の周りには、複数の色のついた箱…。隠れる場所が無い難しいステージへ目を向け、俺は少しばかりなつかしんでいた。“なんで、最初にこんな難しいステージをクリアする事にこだわってしまったのだろう…。”俺は、初日の頃の強いとは言い難い自分が、このステージの手強い番人から逃げ回って、“頼れる物”を求めて闘っていた日々を周りの景色を見ながら振り返り、疑問を抱いていた。“うん…。やっぱり負けた隊員とは闘う事は出来ないのか…。”数分待機したものの、【氾濫】の番人である青色の軍服を着た彼女は一向に現れないので、俺があきらめて腕時計についているリタイヤボタンに手を掛けた時、目の前から勢いよく何者かが水しぶきをあげて現れた。

シーン…
「はぁ…。やはりダメか。仕方ないな。」
スッ…
バッシャン
「は?」
スタッ
ブルブルブル
ピシャピシャ
「はぁ〜。やっぱり朝のお池での“SWIMMING”は最高ね。さて、濡れた体をお日様に当てて乾かした後に、もうひと泳ぎ…」
チラッ
「あら?坊やじゃない!!久しぶりね。こんな所に何をしに来たの?」

“俺が聞きたい…。コイツ、仕事さぼって何悠々(ゆうゆう)と泳いでなんかいるんだ…。”俺の正面に水音と共に現れたのは、生まれたままの姿(と言っても軍服を脱いだだけなんだが。)を指摘する事が出来ない生き物達へ提示している、【氾濫】の番人であるシャワーズの彼女であった。俺は、彼女が目の前に現れた事に少し驚いていたが、彼女のあまりにも常識外れな行動と発言に半(なか)ば呆れていた。彼女は、体についた水滴を周りへ飛ばし、心地良いと示すように満面の笑みを浮かべて、周りの環境をほめ、今後の予定を言いかけた時、俺の存在に気づいて驚き、俺へおもむろに“ここにいる理由”を訊ねて来た。俺は、彼女が随分とのん気にしている様を一部始終見届けていたので、呆れた表情を浮かべるも彼女へ質問をぶつけた。

431適当:2013/02/13(水) 17:17:18 ID:5w8OanAg
「こっちが聞きたいな。君は、朝っぱらからこんな所にいて何をしている?」
「あら?見てわからないかしら?泳いでいるのよ。“It's SWIMMING. OK?”」
「何でさっきから英語で喋っているんだ…。」
「自然と言ってしまうのよ。そうね、私以外にも感情を表に出して同じように喋る娘はいるわよ?」
「は?」
「うふふ、そんな事はどうでもいいわ。それより、ピカチュウの坊やはここへ何をしに来たの?“You have to amswer me,Because I amswer you.(あなたも答えてね?私は答えたでしょう?)」

“強調…人間英語の多用か…。間違いなく、コイツは日本出身じゃない。だが、どこか発音がイマイチだ。”俺が質問を逆にぶつけると、彼女は“愚問である”とばかりに再度、俺を呆れさせた一言を言い放った。彼女は、俺のような生き物(ポケモン)が本来話をする語とは違う言語をやたら会話に混ぜていたので、俺は質問ではない疑問を彼女へ指摘すると、彼女は理由を述べ、“自分以外にもそう言う喋り方をする者はいる。”と答えた。俺は、訊いてはいないが、予想外の彼女の発言に一瞬耳を疑うが、彼女は初日と2日目に俺に見せた優雅で気品のある笑みを浮かべ、再度俺に先程と同じ“ここへ来た理由”を訊ねて来た。俺は、彼女の話す強調構文の発音が少しばかりおかしいと思ったので、彼女の出身国をある程度推測し、彼女の質問へ答えた。

「君と、もう一度闘いたい。」
「え?“Why? You don't have to fight me. What are you talking abaut?(なんで?闘う必要ないでしょう?何を言ってるの?)”」
「英語でやたら喋るな。普通に話せ。俺は、納得出来ないんだ。君から、あんな貰い方をしたとなるとな。」

俺は、彼女へ理由を告げると、彼女は怪訝そうな表情を浮かべて、俺へ強調構文を用いて言い放った。俺は、彼女が優雅で上品と思わせる見た目を自ら否定してしまうような、心地の悪い英語を聞いて不快に感じてしまったので、彼女へ強調構文を混ぜて話す事に抑止をかけ、彼女へ胸の内を明かした。“これで…何とか闘ってくれるだろうか…。”俺は、彼女へ本当の理由を伝えた後少しばかり不安の波に追いやられるが、彼女は“心配無用”と思わせるように、俺に了解の返事を行って来た。

432適当:2013/02/13(水) 17:22:17 ID:5w8OanAg
「うふふ、そういう事。いいわよ。だけど。」
「だけど?」
「賭ける物が無いわね。」
「賭ける…物か。」
「そう。そうしないと面白味が無いと思わないかしら。“本気の勝負”にならないわ。」

“賭ける物か…。う〜ん、バッチは持って来ていないし…。は!! 待てよ…。コイツ、そう言えば俺の事気に入っていたよな?しかも淫乱…。一度と言わず何度も本当は俺とセックスしたいと思っているハズ。だが、俺はアイツに何を賭けてもらおうか?”俺は、彼女の発言を耳に入れ、彼女が勝利した際に納得出来る条件を思い浮かべるも、自分が勝利した場合に得る物が思い付かなかったので、少しばかり困惑の表情を表に出してしまっていた。俺の表情を見かねたのか。彼女は、俺を納得させるような報酬を提示した。

「うふふ、難しい?坊や。」
「俺は坊やじゃないが、難しいな。」
「じゃあ、こういうのはどうかしら。坊やが勝てば、私は坊やに情報を与える。私が勝てば…」
「俺の体をもらう。いや、俺も君が勝った時に得る物は考えていたんだ。わかった。よし、それでいこう。俺は、自分の体をかける。俺が負けたら、君は今日一日、俺を縛るがいい。」
「わかったわ。ふふふ…私って何てラッキーなのかしら。坊や、手加減はしないわよ?それから、負けた時は、私の言う事を“ちゃ〜ん”と聞くのよ?わかるわよね?」

“ついに交渉成立か。よし、ここで極限まで自分の実力だけで闘ってみるか。負けてもいい。後悔はしない。第一段階最後の隊員(ヤツ)に一発で勝つためにも、ここで実力を知る必要があるからな。”俺が、彼女の提案を引き受けると、彼女は優雅な笑みとは裏腹の何かを企むようにほくそ笑み、俺へ了解の意を求めて来た。“う〜ん、完全実力であるからには相手からの情報ではダメだな。自分が訊く事を何でも喋ってもらうにするか。”俺は、初日、二日目と闘って彼女には全く歯が立たなかった事を考慮し、彼女へ承諾し、決意を固めた発言を、彼女に向かって気さくに話しかけようとした為に、本来は知り得ない事を口走ってしまっていた。

433適当:2013/02/13(水) 17:27:22 ID:5w8OanAg
「ああ。シャーズ…」
「え?待ちなさい。なんで、坊やが私の名前を? “Why do you know my name?(なんで、私の名前を知っているの?)”」
「だから、英語で喋るな。フィアが喋ったんだ。【若葉】の隊員(ヤツ)がな。」
「“Oh,Realy? Stupid, Why was she talking abaut me?(え?本当に?ああ、もう!!なんで、私の事喋ったのよ…。)」

“オール強調か。相当怒ってるな…。”彼女は、俺からありえない言葉を耳にして驚いて目を見開き、俺の“英語で喋るな。”という抑止を無視して、強調構文を用いて俺へ訊き返してしまっていた。俺は、彼女の“上手い”とも言えない発音を耳にして、当然の如く不快感が浮かび上がって来たので、彼女へ再度抑止をかけ、彼女へ真実を告げた。すると、彼女は、全て強調構文で話し、少し怒った表情を浮かべて、情報を明かした者に対して愚痴をこぼしていた。“知らなかったんだな…。このまま帰すとフィアがコイツにぶんなぐられるかもしれない。コイツは、見た目とは違って暴力的なヤツだからな。”俺は、彼女の本当の性格を知っているので情報を明かした者が、出来るだけ彼女に暴力を振るわれないようにする為、彼女をなだめ先程伝えたかった事を述べた。

「あっはっは。まぁ、そう怒るな。フィアは、“おっちょこちょい”なんだ。許してやれ。」
「はぁ…。わかったわ、所詮どこぞの“小娘”だものね。坊やと親しくなりたくて喋ったのでしょうから、許してあげるわ。」
「そう言う事だ。おっと、そんな事はどうでもいい。それより、君と勝負する上で、無理を承知でやってみたい事がある。」
「え?何、それは?」
シュル シュル…
「え!?ちょっと坊や!!まさか…。」
パシッ ヒュッ…
カチャン
「そのまさかだ。俺は、素手で君を倒す。武器もアイテムも使わない。正々堂々と…な。」

434適当:2013/02/13(水) 17:33:12 ID:5w8OanAg
“本当は、俺が喋らせたんだがな。あれ?そうだったか?まぁ、いいか。ふっ、やっぱり驚いているな。”怒り心頭の態度を示していた彼女は、俺になだめられると、“やれやれ、しょうがない。”といいたげな表情を浮かべて、情報を明かした者を許した。俺は、彼女が推測した理由多少疑問を感じていたが、特に気にかけず彼女へ相槌を打ち、彼女へ言い放った。すると彼女は、怒りの表情を作る事も忘れ、俺へ訊ねて来たので、俺は背中に結びつけていた刀を外し、刀を横へ放り投げて、彼女へ“歴然な力の差がある者と闘う者”とは思えない行動を提示し、発言を行った。彼女は、俺の突然の予想も出来ない行動に驚いて声を上げていたが、俺の強い決意を含めた勇気ある(自分で言うのもなんだが…。)発言を耳にして感銘を受けたのか、俺へ予期せぬ条件を言い放って来た。

「“Wow It's great….(すごいわね…。)” “OK,BLABE KIDS MALE. You own me.(わかったわ、勇気ある坊や、あなたに従うわ。)」
「はぁ…。“Anyway,Don't speak in Human's ENGLISH.(だから、英語で喋るな。)” Why don't you understand? You speak in bad Human's ENGLISH. Unless,You speak in Human's ENGLISH,I'm good condition.(なぜわからない?君は英語が下手なんだ。英語で喋るな、不快だ。)”」
「“VERY…Well….(とってもお上手…。)”あはは、ごめんなさい。刀無しで闘う勇気、更に英語がとってもお上手…。さすが、PIAに行くだけの坊やではあるわね。いいわ、じゃあルールを変えましょう。」
「ルールを変える?」
「ええ。坊やは、私に一度でも“ダウン”を奪えれば勝ちとするわ。私を一回でもひるませたら勝ちにしてあげる。」

435適当:2013/02/13(水) 17:39:54 ID:5w8OanAg
“随分とスゴいルールだな…。まぁ、これを断る理由は無いな。せっかく有利にしてくれたんだからな。”彼女は、俺の抑止を聞かずに自らの心の動きに従って、“上手い”とは言えないむしろ“下手寄り”の発音で強調構文を用いて俺に素直と思われる感想を言い放った。彼女は、何度指摘しても一向にやめようとしなかったので、俺は“これが手本だ!!”(自分で言うのもなんだが、俺は結構上手い方だと思っている。)とばかりに彼女へ強調構文を用いて、半(なか)ば自画自賛の流暢(りゅうちょう)な発音を聞かせつつ、彼女へ三度目の“英語で喋るな!!”と言い放った。すると彼女は、俺をなだめるような笑顔を見せて上品な気風を取り戻すような返しで、俺をほめたたえた。その時、彼女はどうしても感情を抑えきれなかったのか、小さく強調構文をつぶやいてしまっていたが、“さっきよりはマシだ。”と思える程、明確に俺の耳に届かないようにしていたので、俺は特に指摘せず、彼女の“ルール変更”という言葉を耳にして、彼女へ訊ねた。彼女は、俺にまるで“勝って下さい。”と言わんばかりに好勝利条件へと変更を行って来た。俺は、彼女の発言を聞いて静かに驚きつつも、あまりにも自分に有利な条件だったので、彼女へ感謝の意を示した。

「ありがとう。君は、結構俺に気を遣ってくれるんだな。」
「“YES,OF CORSE.”だって、坊やは私に全く歯が立たなかったでしょう?勇気ある坊やに感動しちゃったわ。」
「そこも気を遣え。それにしても、随分と自信あり気だな。そんなに俺は、君に素手で勝てないのか?」
「そうね。私のレベルは59。坊やでは、到底太刀打ち出来ないわ。」
「ご…59!?」
「そうよ。」
ペロッ
「ふふふ…。もう、後戻りは出来ないわよ。今日は存分に私の遊び相手、私の欲求発散相手になってもらうわ…。こんなチャンス、もう二度と無いものね。」

436適当:2013/02/13(水) 17:43:35 ID:5w8OanAg
彼女は、俺の言葉を耳に入れると四度(よたび)俺の抑止を無視して、自分の胸の内と思われる事を強調構文を混ぜて言い放った。俺は、四度目の指摘をしつつ彼女へおもむろに訊ねると、彼女は、静かな怪しい笑みを見せて俺へ真実を突きつけた。俺は、彼女から真実を耳にして驚いて目を見開いていたが、彼女は舌をはわせて上唇(うわくちびり)を舌で撫でて小さく自分の舌を見せつけ、優雅な気風をまとっていた者とは思えない程の恐ろしい笑みを浮かべて、俺へ静かに言い放った。“この調子じゃ、すぐに始められてしまう!!”俺は、彼女の次の行動を予測し、彼女の次の行動を阻止しようと彼女へ勢いよく言い放った。

「ま…待て!!」
「どうしたの?怖(お)じ気づいちゃったのかしら?」
「違う。そんなに差があり過ぎるなら、君が賭ける物を変えろ。」
「私が賭ける物ね。何に変えるのかしら?」
「俺が質問する事全てに答えろ。どんな質問もだ。つまり、君は負けたら“フィア”になってもらう。」
「フィアに…。ちょっと時間をくれる?」

“無理もない。万が一俺に負けたら、裏切りものとして殺されてしまうからな。まぁ、力がコイツの方が上だから、コイツからもらう情報に期待は出来ないが、コイツはまぁまぁプライドが高そうだからな。”俺は、彼女に勝利報酬を、彼女が極限まで追いつめられる物への変更を申し込むと、彼女はあごに手をそえて、俺から目をそらして下へ目を向け始めた。意外にも、彼女の長考が長かったので、俺は彼女へ先程言われた事を鏡に写すように返した。

437適当:2013/02/13(水) 17:46:21 ID:5w8OanAg
シーン…
「ふっ、君こそ怖(お)じ気づいたんじゃないのか?」
「黙りなさい。そんな簡単に決められないわ。」
「す…すまない。じっくり考えてくれ。」
スッ…
ニヤァァ…
「ふふふ、いいわ。腹をくくったわ。坊やに負けたら、坊やになんでも喋って殺されてもいいわ。その代わり、負けたら坊やが想像も出来ない事してあ・げ・る。もちろん、私が許可(ゆる)してあげるまで絶対に帰さないわよ。」
「………。いいだろう。俺も腹をくくった。負けたら、君の奴隷になってやる。始めてくれ。俺は、全力で君を倒す!!」
グギュッ…
「いい心構えね。気に入ったわ!!それで、勝負しましょう!!」

“負けたら、陵辱(りょうじょく)プレイか…。59…。いや、勝てる!!要するに、コイツをマヒにしてCQCをかければいいんだ!!それまで…ひたすらかわしての辛抱(しんぼう)だな。”俺は挑発を混じえて彼女へ言い放ったが、彼女は俺の顔を見ずに“静かにしろ。気が散る。”とだけ言い放った。俺は、彼女の声質が少し怒りを含んでいるものと判断出来たので、彼女へ素直に謝り、彼女の長考を許した。しばらくして、彼女はようやく顔を上げ、笑った音が耳に入って来そうな程の恐ろしい笑みを浮かべて、俺へ絶望に陥(おちい)ってしまう未来を突きつけた。俺は、彼女程では無いが少々黙り、自分の中で決心を固め、彼女へ開始の合図を出すように呼びかけ、“これでもか!!”と思う程強く拳を握り、戦闘態勢を取った。彼女は、俺の真剣な表情気合いの入った構えを見て、静かに俺をほめ、勢いよく俺へ合図を出した。彼女の合図の数秒後、恒例の戦闘開始の合図が鳴り響いた。

438適当:2013/02/13(水) 17:52:40 ID:5w8OanAg
『READY…GO!!』
“あまり近すぎないように、ある程度距離を置きながら、隙を突いて闘うんだ…。”
タッタッタ…
キキッ
“よし、この位の距離ならアイツの攻撃を見切れ…。”
「ふふふ、坊や慎重ね。でも、その慎重さが…」
ニィヤァァ…
「あだとなるわ。」

開始の合図を耳にしても、俺は以前彼女と闘った時のように簡単には接近せず、ある程度距離を置いて彼女の攻撃を待ち続けた。相手は、いくら強い【氾濫】の番人とは言え、接近戦闘はやはり俺が上なのである。故(ゆえ)に、彼女の攻撃を避(よ)けた後に近づく…。これを繰り返し、自分の技の射程距離まで持ち込む事。これが、俺の作戦であった。だが、彼女は俺に不気味な笑みを向け俺に一言言い放ち、前足を俺の方向にかざして、何かをつぶやき始めた。

「あだと…なる?」
スッ…
「フォーエバー、ウォーターウェーブリング(永久水の波動)。」
「は?フォーエ…」
ポワーン ピシュン ピシュン ピシュン
「うわぁ!?はっ!!うぉ!?」
バッ バッ バッ
ピシュン ピシュン ピシュン ピシュン
「くっ!!はっ!!たぁ!!」
バッ バッ バッ

“なんだこれは!?なんで、こんな連続で水の波動が打てるんだ!?コイツ、何者なんだ!?”俺は、彼女が謎の言葉を放した事に疑問を感じていたが、直後に彼女が、かざした前足に大量の水をまとわせ、波打った輪っか状の水を、“休む暇なんで与えるまい”とばかりに連射していた。俺は、彼女の予想外の必殺技に驚きつつも、高速移動を用いて彼女の攻撃の全てを必死でかわしていた。“くっ…ダメだ。俺の高速移動にも限界がある…。”俺は、彼女に“とどめを刺して下さい”と示してしまうような様を披露してしまっていた。

ピシュン ピシュン ピシュン ピシュン
「ふっ!!たぁ!!はぁ…。」
バッ バッ バッ…
カクッ…
「はぁ…はぁ…。くそっ…。」
「ふふふ、私の作戦に“まんま”と引っ掛かったわね。」
「くっ…くそぉ…。」
「“Can not escape WATERMISAILE.”」

439適当:2013/02/13(水) 17:56:44 ID:5w8OanAg
“ま…また、下手な英語を喋りやがって。避(よ)けられない水の…ミサイル?”彼女の連続攻撃を次々と避(よ)けてしまった俺は、足腰から来る疲労と息切れでその場でひざをついてしまっていた。彼女は俺の表情と姿を見て、口元を吊り上げて言い放ち、流暢(りゅうちょう)とは遥かに遠い発音で強調構文を用いた謎の呪文のような言葉をつぶやいた。俺は、彼女が口にした呪文を耳にして少々不快になるも、彼女がつぶやいた呪文を直訳し彼女を警戒し始めた。直後に彼女は、先程よりも遥かに悪意のある笑みを向けて、俺の常識をくつがえすような攻撃を俺へ行って来た。

ニタァァ…
「う…。何をする気だ…。」
ドッ…バッシャアアア…
「ハイドロポンプか!!はぁ!!」
シュッ タン
バッシャアアア…
「は…はぁ!?なぎ払いだとぉ!?」
バッシャアアア…

彼女が行って来た常識をくつがえす攻撃とは、強い左の水を通常ではありえない。出し続けながら池の方向へ俺を追いつめるという攻撃であった。彼女は、強い水位の水を移動させながら“逃がすまい”とばかりにゆっくりと俺を池の方向へと追いやった。俺は、やむを得ずに最終手段をとり始めた。

「くそっ!!間にあえ!!ランチャーヘッドバッド!!」
グッ…
バッシャアア…
バヒュン…パチャッ
ピタッ
「ふふ、逃げられたわね。でも、坊や。そこは地獄よ。」
タッタッタ…
ヒュ…パチャッ

440適当:2013/02/13(水) 18:01:11 ID:5w8OanAg
“くっ…、一時は撤退だ。高速移動が使えるようにならないと、アイツに接近出来ないからな。”俺は、彼女の攻撃に追われる中、足腰に力を込めて、高速移動と電光石火のタイミングを素速くずらし、中央の大きな池に向かって、自分の体を飛ばした。俺は、彼女の攻撃が当たらず、無事に一時の休戦を得る事が出来た。“アイツは、水の中では更に有利だ…。何か方法はないか。”俺は、池の中を泳ぎながら頭を働かせていた。頭を働かせると言っても、俺は水タイプでは無いので、5分…いや、3分位か。3分位しか水の中にいる事は出来ない。数秒頭を働かせると、俺の頭で名案が浮かんだ。恐ろしい程短時間であったが、俺の思い浮かんだ名案は単純かつ、今の対戦相手に勝つ事が出来る可能性を秘めた物であった。“アイツがあの時の事を覚えていれば、俺をバカにしようと一瞬動きを止めてくれるハズ。バカにした後は当然なみのりだ。そこを上手くかわして、地上に上げてブレードテイルで反撃。そしてすぐに、アイツにランチャーヘッドバッド。そしてマヒにして、CQCをかける。よし、これだな!!”俺は、名案を軸にして向こう岸にたどり着くように、高速で泳ぎ始めた。“よし、これ位だな。”しばらく泳ぐと、池の縁(ふち)を伝える壁が見え始めたので、動きを止めて自分が泳いで来た方向へと目を向けた。俺が目を向けている方向から、勝利を確信した彼女が優雅な泳ぎで俺に近づき、俺に敗北を突きつけた。

スィィィ…
ピタッ
「ふふふ、坊や自滅したわね。これで、私の体の中の水分(みず)も回復したわ。もう、坊やの負けよ。」
「ふっ、悪いが引っ掛かったのはそっちだ。」
“まぁ、やる事はわかっているわ。ワザと驚いてあげましょう。”
「な…なんですって!?」
「後悔するがいい!!十万ボルトォォォ!!」
バチ バチ バチ

441適当:2013/02/13(水) 18:07:51 ID:5w8OanAg
“まぁ、真水だから通さないのは当たり前なんだがな。だが、勝つ為にこれは必要だ。最初に闘った時は、する必要はなかったが、今はかかせない。一種の賭けだが…。頼む!!一度止まって俺をバカにしてくれ!!”俺は、彼女から“負けを認めろ”と言わんばかりに言い放たれたが、彼女へ逆に“負けたのはお前だ。”とばかりに言い返した。すると彼女は、驚いた表情を浮かべて声を上げた。“アイツもワザとなんだろうな。リアクションが自然じゃない。”俺は、彼女の表情が故意ではないかと推測しつつも、彼女から嘲(あざけ)笑われる為の行動を起こした。行動を起こしつつ、俺は彼女に対して自分の頭に描いた反応を取ってもらえるように必死に懇願していた。すると彼女は、俺と初日に闘った時のように俺を嘲(あざけ)笑い始めた。

「くっくっく…。」
「は?なぜだ…。意味がわからん…。」
「あーはっはっは!!バカな坊や。全然成長しないわね?さて、もういいかしら?」
“よし、いいぞ。思っていた展開だ。”
「は?」
ギュン…
“来たな…。”
「うわぁ!!」
バシャ バシャ バシャ

俺は、頭の中に思い描いていた通りに事が運んだので、現実では俺の作戦がわからないように、彼女の罠に引っ掛かったような反応を示し、心の中では、“よしよし、いいぞ”と想像していた展開に進んでいた事を嬉しく思った事を嬉しく思っていた。“後は、アレだけだな。果たして成功するか…。”俺は、彼女の高笑い、自分を蔑(さけす)むような文句を耳に入れた後に、彼女の攻撃には当たらずに、次の作戦を成功させる為に集中し始めた。集中しつつも、現実世界では自分の作戦が相手に知られてしまわないように、故意で焦った表情を浮かべ、彼女が体の周りに波をまとわせるか否かのタイミングで、池の壁側に泳いで近づき、彼女を誘うように陸へ勢いよく上がった。

442適当:2013/02/13(水) 18:14:16 ID:5w8OanAg
「逃げても無駄よ!!坊やよりも私の方が速いんだから!!」
ドッギュウウウ…
バシャ バシャ
“ここだ…。”
ピョン スタッ
クルッ
バッシャアア…
「ふっ、な〜んてな。」
「はっ!!し…しまったぁ!!」
「フルスイング、ブレードテイル!!」
ブン…バシン
「うわぁ!!」
ヒュッ…バタン

俺は、彼女を誘って陸へ上がり、彼女が池の中から陸へ上がって来た所を見計らって、体に捻(ひね)りを加えて硬質化した尻尾を彼女へ当て、彼女を真横へ飛ばした。彼女は、俺が陸についた時のほくそ笑んだ表情と“掛かったな!!”という言葉を耳にした為か、驚き先程の自信かつ悪意のある笑みが消え去り、声を上げて俺の攻撃を脇腹にまともに受けてしまっていた。“隙は与えない。ここを逃したら、もう勝ち目は無い。”俺は、足腰に力を込めて、起き上がった彼女に次なる攻撃を当てた。

ムクッ…
「くそっ、私がはめられ…」
「ランチャーヘッドバッド!!」
バヒュン
「れてぇぇぇ!?なんで坊やがロケット頭突きを使…」
ガツン
「えへぇぇ!!くっ…頭が…。」

彼女は起き上がると、通常では有り得ないと思ったのか、俺がかなりの低空飛行で自分の元へと向かって来る事に声を上げ、俺の攻撃を額に受けてしまっていた。彼女は、俺に額を頭突かれたので、苦痛の表情を浮かべて前足でこめかみを押さえていた。俺は、彼女の動きが止まったのを見計らって彼女にとどめを刺しにかかった。

ガシッ
「電磁波!!」
バチン
「ぐはぁ!!か…体が動か…」
ガシッ フワッ…
「うわぁ!!な…何をする気!?」
「くらえ!!必殺背負い投げぇぇぇ!!」
グルン…ドン
「ぐはぁぁぁ!!」

“よし…勝ったな。なんとか…勝てた。一応、ダメ押しをしておくか”彼女は、俺の技を次々と受けついには、体を持ち上げられて投げられ、背中を勢いよく地面に叩きつけられていた。俺は、彼女が敗北条件を満たしている様を見るも、彼女の性格では、“素直に負けを認めてくれないかもしれない。”という事を想定して、彼女を肩を固定しながら持ち上げて、彼女の体に電流を流し始めた。

443適当:2013/02/13(水) 18:18:49 ID:5w8OanAg
タッタ…
「うう…。」
ガシッ…スタン
「う…。え?ええ!?ちょっと!!何してる…」
バチバチバチ
「のぉぉぉぉぉ!!や…やめてぇぇぇ!!私は、もう負けてるわよぉぉぉぉ!!」
フッ… パッ
ドサッ
「うふぅ!!はぁ…はぁ…。ひどいじゃないの…。とっくに負けてるのに攻撃するなんて…。」

俺が、彼女の苦痛の表情を浮かべている様を見ながら、彼女へ電流を流すと、彼女は、俺の追撃を予想していなかったのか、驚いて俺の行動に敗北宣言を交えて抑止をかけた。“うん。まぁ、これ位やったら認めるしかないよな。認めなければ、ずっと拘束(こうそく)+(プラス) 十万ボルトだからな。”俺は、彼女の敗北宣言を耳にして彼女を解放し、彼女へ攻撃を止めなかった理由を告げた。

「すまないな。君の性格が信用出来なかった。君が、“素直に負けを認めない”かと思ってな。」
「はぁ…はぁ…。な…なる程ね。一理あるわ。私の性格が悪かったのね。」
「君には悪いが、そう言う事だ。さぁ、存分に動けなくなった所で喋ってもらうぞ?君は、負けたんだからお喋り者の“フィア”になってもらう。」
「はぁ…はぁ…。そうね、約束は守るわ。“賭けた物は、自分が負けた相手に必ず与える。”それが、私のポリシー。で?何が…訊きたいの?」

“勝負に対してのプライドは高いようだな。負けたら素直に従うという所が、コイツの良い点か。”俺は、彼女に理由を告げると、彼女は、自分の“相手に信用されない性格”に納得し、自分を責めた。俺は、彼女に気を遣いながらも、彼女を責め、彼女に勝利報酬を要求した。彼女は意外にも、(まぁ、最初は負けた時でも欲を満たせたからという理由だけで、バッチをくれた程の優しいヤツだから、少しはそうなるだろうと思っていたが。)俺の要求に応えようと、俺に質問内容を訊ねて来た。俺は、今まで抱(いだ)いていた疑問を始めに彼女へぶつけた。

444適当:2013/02/13(水) 18:23:59 ID:5w8OanAg
「よし。まず、ここはどこなんだ?」
「この施設ね?ここはアメリカよ。」
「アメリカ!?アメリカにこんな大きな池がある所があったのか!?」
「いえ、ここは特設ステージよ。自然に出来た場所じゃないの。私が、有利になる為に作られたステージよ。」

“アメリカか。確かに、こんな巨大な謎の施設を建てるには適している。そして、戦闘ステージは特設か。【若葉】と【零下】のステージを体験したから、作っているとは思わなかったな。【光】もあながち、自然じゃなくない。”俺は、彼女から答えを耳にして少しばかり安心し、彼女の発言から生まれた疑問を訊ねた。

「全部のステージが特設なのか?」
「いえ、ここだけだと思うわ。他は、自然にある場所。だけど、坊やが決して出られないようにバリアーがはってあるわ。そうね、ここの一番端っこに行ってみるといいわ。何かにぶつかると思うから。」
「いや、いい。そしたら、君を逃がしてしまう。俺の質問はまだ終わりじゃない。」
「うふふ、これも信用されてないせいね…。いいわ、で?次の質問は?」

“バリアー…か。まぁ、監禁しているのだから当然だな。”彼女は、俺の質問に答え、俺へある程度予測はつくであろう事実を告げ、俺へ行動の催促をはかってきた。だが、俺は彼女の事を完全には信用していないので、彼女の催促を無視し、彼女へ“逃がしてたまるか。”とばかりに言い放った。彼女は、俺の発言を受けて“自分の性格が悪い”と自分に言い聞かせ、俺に次の質問内容を訊ねて来た。俺は、各ステージの番人を倒すにはかかせない情報を訊ねた。

「全ステージのレベルを教えろ。」
「ふぅ…。わかったわ。小娘はどうせ、みんなの名前を喋ったのでしょうから、名前で言うわね。」
「お見通しか。頼む。」
「うふふ。【業火】の番人、スター、レベル52。【氾濫】の番人、私、シャーズ、レベル59。【雷神】の番人、サン、レベル54。【光】の番人、フィ、レベル56。【闇】の番人、ブラッド少尉、レベル62。【若葉】の番人、フィア、レベル53。【零下】の番人、シーア、レベル55。【伝説】の番人、ショーン中尉、レベル70。【幻想】の番人カオス少佐……“UNKNOWN”…。」
「アン…ノウン?」
「未知。知らないの。カオス少佐には会った事無いって前に言ったでしょう?だから、当然レベルもわかるハズが無いの。」

445適当:2013/02/13(水) 18:30:11 ID:5w8OanAg
“随分とすごい構成だな。コイツの強さでも、ブラッドってヤツには3レベル及ばない。【伝説】の番人にいたっては、全く歯が立たないって事か。そして、【幻想】にいたってはコイツもわからないのか。”俺は、彼女の呪文のような長々とした答えを耳に入れ、彼女が、一部の情報を知らなかった事に対して静かに納得していた。俺は、彼女へ戦闘とは関係がない次なる質問を行った。

「メニューには他の国の料理が出るんだが、君の所もそうなのか?」
「う〜ん、わからないわね。昨日は、ラザニアだったし、おとついは、カレーライスだったわ。どう?同じ?」
「全然違うな。あっ、パエリアとかピザとかは出ないのか?」
「“What!? Did you eat these!? (ええ!?この2つが出たの!?)”」
「はぁ…。もういい、好きなだけ喋れ。ああ、そうだ。これで俺は、ここがどこだかわからな…」
「“Stupid. I want to take your position.(ああ、坊やがうらやましいわね。)」

“コイツの英語何回聞いても、下手だな。コイツ、どこの国の出身なんだ!?”彼女は、俺から意外な真実を耳にした為か、俺が何度も聞かせた忠告を破り、俺を不快にさせる強調構文を言い放った。俺は、呆れて彼女に忠告する事を止め、彼女へ“なぜこうもランダムに食事を出すのか?”という質問を訊ねようとしたが、彼女が俺の言葉をかき消すように(本人は、そうゆう風に言ったわけではないと思うが。)俺の発言を気にかけず、強調構文を言い放った。俺は、彼女が強調構文を声に出す度に首を傾げてしまったので、彼女へ気になる事を訊ねた。

「君…本当に発音が下手だな。出身国はどこなんだ?」
「“GERMANY”ドイツよ。」
「ドイツ…。どうりで…。じゃあ、ドイツ語を使えばいいじゃないか。」
「そしたら、坊やに通じないでしょう?“Guten morgen. Wie geht es Ihnen?(おはよう。ご機嫌いかが?)”」
「………。」
「ほ〜ら、やっぱり通じないじゃない。“You can't understand the language GERMANY. OK?(坊やには無理よ。わかった?)”」

446適当:2013/02/13(水) 18:35:48 ID:5w8OanAg
“うん…。確かに意味がわからないな。まぁ、悪口を言った訳では無いと思うが。発音が下手な英語を聞きたくはないが、しょうがないか。俺自身が、ドイツ語がわからないからな。”俺は、彼女から出身国を聞き出すと、彼女へ“出身国の言葉を使え”と提案を出した。彼女は、俺の提案を“相手に通じない”という理由で否定し、俺に出身国の言語が通じない事を証明した。俺は、彼女の案の定、彼女の出身国の強調構文なんて全くわからなかったので、彼女が自分の出身国の強調構文を話しても何も言い返せず、無言を貫いてしまった。彼女は、俺が全く理解できていない様子を見て、ほんの少し俺を嘲け笑い、聞き入れると不快になる強調構文で、俺に言い放った。俺は、彼女の言い分を聞き入れ、再び同様の質問を行った。

「他の隊員(ヤツ)の出身国はどこだ?」
「ふぅ…。それを訊いて何か意味があるの?」
「いいから答えろ。君は、今“フィア”だ。俺の質問には口答えせず答えろ。」
「あっはっは!!わかったわ、面白い坊やね。何を考えているか知らないけど、教えましょう。」
「ああ、頼む。」

“【零下】の隊員(ヤツ)が言った事を理解する為にも必要だからな。まぁ、半分は俺が気になっているだけなんだが。”俺の質問を耳に入れた彼女は、首を傾げて俺へ“何の意味があるんだ?”と訪ね返して来た。俺は、彼女の返答を気にせず“黙って答えろ”とだけ言い放つと、彼女は、無意味な質問に対して、俺の発言があまりにもおかしかったのか、大声で笑って承諾した。俺が彼女へ要求すると、彼女は呪文を唱えるように俺の質問に長々と答えた。

「ふぅ…。【業火】の番人、スター、オーストラリア。【氾濫】の番人、私、シャーズ、ドイツ。【雷神】の番人、サン、アメリカ。【光】の番人、フィ、イギリス。【闇】の番人、ブラッド少尉、アメリカ。お喋り小娘と小娘のお姉さんはフランス。」
「あっはっは。フィアを小娘ってよっぽど腹が立ったんだな。」
「うふふ、当たり前よ。お部屋に戻ったら一発なぐってやろうかしら。」
「それは、やめろ。あんな年端(としは)もいかない娘(こ)をなぐるな。ワザとじゃないんだ、かわいそうじゃないか。」
「わかったわ。続けるわよ?【伝説】の番人、ショーン中尉、カナダ。【幻想】の番人は…わからないわ。どうしてかは言わなくてもいいわよね?」

447適当:2013/02/13(水) 18:40:59 ID:5w8OanAg
“会った事無いから、わかるハズなんてない。それより…アイツはフランスだったのか。ティータイムとか言ってたが、そんなに重要なのか?”俺は、彼女から答えを聞き終えると、新たな疑問が浮かび上がって来たので、彼女に対して肯定の意を示し、彼女へおもむろに訊ねた。

「ああ。君に、一つ訊きたいんだが。フランスは、ティータイムを大事にする国なのか?」
「あ〜、うん、そうね。イギリスとフランスは特に大事にするわ。フィとシーアは、いつも楽しそうに紅茶を飲んでいるわね。あまりにも同じタイミングだから、私の中では“Why?”と思ってるけど。」
「ふっ、俺は“喋るな”と言っているのに、英語で喋る君に“Why?”だけどな。」
「も〜う、いいじゃない。クセよクセ。それより、もういいの?」

“いや、まだある。コイツよりもレベルが上のヤツのは訊いてもしょうがないな。第一段階の最後の隊員(ヤツ)の攻略法を聞いとかないとな。一発で勝つためにも、これはかかせない。”俺は、彼女から答えを聞いて静かに“【零下】の隊員(ヤツ)はどうりで、怒ったハズだ。”と納得し、彼女へ重要事項を訊ねた。

「スターの攻略法を教えろ。四足だから、まず接近はほぼ出来ない。近づく上で、何か注意した方が良いことはあるか?」
「う〜ん、そうね。彼女の主な技は、火炎放射、火炎車、突進、フレアドライブ…そしてブラストバーンよ。」
「フレアドライブ?そして…ブラストバーンというのはなんなんだ?」
「この二つの技は特に気をつけなさい。彼女は、火炎放射に関しては技の発動が遅く見切りやすい。でも、この二つは火炎放射よりも技の発動は遅いけど、かなりの広範囲の攻撃よ。フレアドライブは、突進に近い技だけど突進よりも何倍もの攻撃範囲を持っているわ。まぁ、坊やは足が速いから当たらないでしょうけど、ブラストバーンは特に気をつけなさい。さっきも言ったけど、ブラストバーンだけは絶対に当たってはダメよ。」

“ブラストバーンは当たるな…か。そんなに当たるとマズい技なのか?”俺は、彼女の話を聞き入れると、彼女が念入りに忠告していた事が気になって、彼女へ訊ねた。

448適当:2013/02/13(水) 18:44:35 ID:5w8OanAg
「その技はなんなんだ?」
「火炎放射よりも数十倍威力のある炎…。一撃必殺技よ。」
「一撃必殺だとぉ!?」
「ええ、そうよ。私のハイドロカノンと同じ。当たったら、一気に体力最低値まで追い込まれるわ。もしも、当たったら重度の火傷で何日間も苦しむかもしれない。」
「何日間も…。そうか、で?やたら使って来るのか?」
「いいえ。一撃必殺をしょっちゅう打っていたら、動けなくなって簡単に負けてしまうもの。そうね、たぶんだけど、怒らせたら使って来るんじゃないかしら?彼女のブラストバーンは、自慢される時に見せられただけで、普段使っている所は見た事ないわ。」

“また、一撃必殺か…。う〜ん、簡単にはいかないというワケか。ん?そういえば、フィアはやたらコイツらのボスに脅(おび)えていた。あんなに強いのに、逆らう事が出来ない。なぜ、なんだ?”俺は、彼女からの忠告と助言を頭の中にたたき込み、彼女へ最も危険と思われる質問を訊ねた。

「フィアは裏切りに関してかなり脅(おび)えていた。君のボスは誰なんだ?」
「あっ…。そ…それを聞くの?」
「すまないな。君が死んでしまうかもしれないのに。だが、答えてもらう。俺は、ソイツを許すワケにはいかない。ここから無事に脱出(で)られたら、PIA全協力の下(もと)、君のボスを叩き潰すからな。」
ブンブン
「む…無理よ!!だって、私達のボス…。元帥様は、伝説種族(伝説ポケモン)の“ビクティニ”よ!!」
「伝説…。ビクティニ?聞いた事無いな。」
「あの方は、異常。片手だけで、相手の首を跳ね飛ばすのよ。力じゃかなわないわ。誰も…勝てないのよ。考えても見なさい。だから、フィアちゃんはあんなに恐がったのよ。私も恐い。姿を見ただけで体中から血の気が引いてしまうわ。」

449適当:2013/02/13(水) 18:49:09 ID:5w8OanAg
“ビクティニ…。伝説種族…。ついに、コイツを裏切らせてしまったな。もう、コイツは助からない。俺が、せめてもの救いの手を差し伸べてやるか。コイツに…冥土(めいど)の土産をな。”彼女は、俺に最も危険な重要事項を訊ねられると、何かに脅(おび)えた表情を浮かべ俺へ訊き返した。俺は、彼女の様子が急激に変化し、彼女自身に完全に余裕が無くなった様を見届けたが、俺は、彼女へ遠慮せずに彼女へ質問に答えるように要求した。すると彼女は、俺に訴えかけるように勢いよく禁断事項を語った。俺へ全ての真実を明かした彼女は、俺の質問に答えた後、目に涙を浮かべていた。俺は、彼女から必死の訴えのようなものを聞き、彼女に対して良心が芽生えたので、彼女へ微笑みかけ、彼女の本望(ほんもう)であったかと思われる事を提案した。

「………。裏切ってしまったわ…。ぐっす、私ももう終わりね。あの小娘と同じく、殺されるのね。」
「シャーズ、君はもう助からない。なら、俺が最後に君の望みを聞いてやる。」
「えぐっ…。え?」
「君は、本当はもう一度俺とやりたかっただけなんだろう?闘いじゃなくて…もう1つの方をな。」
「え?そ…それって…。」
「俺は、別にどちらでも構わない。君が決めろ。俺とセックスするか?」

“意外に性交(これ)じゃなかったら、俺が欲求不満みたいに思われてすごい恥ずかしいな。”俺が、彼女の胸の内と思われる事を現実で行動に示すかと訊ねると、彼女は悲しみの表情を一気に喜びの表情へと変化させ、強調構文混じりの肯定の意思を示した。

「“Yes!! Yes!! OF CORSE!!(もちろん!!)”」
「ふっ、この欲求不満な暴力雌(おんな)め。何回同じ事を言うんだ。」
「うふふ、嬉しいわ。あっ、暴力雌(おんな)がじゃないわよ?そこは勘違いしないわよね?」
「わかっている。君と、最初にセックスした時の事を覚えているからな。」
「あはは、あの時は本当にごめんなさい。それにしても…坊やすごいわね。」
「何がだ?」

450適当:2013/02/13(水) 18:53:55 ID:5w8OanAg
彼女は、類義語を連発していたので、俺はいたずら気に微笑み彼女へ辛辣(しんらつ)な言葉を言い放った。彼女は、俺の言葉を気にせず、先程の自分の望みを叶えてくれるという事に、表情に出して嬉しさを表現していた。彼女は、俺に過去の記憶を言われると、俺へ謝罪し、俺をほめ始めた。俺は、彼女が何の事を言っているのか全く意味がわからなかったので、彼女へおもむろに訊ねると、彼女は先程の自分が死に際に立っている事も忘れさせるような、とんでもない事を言い放った。

「ふふ、だって私、一から十までずっと裸よ?私、おっぱいを露出(だ)しながらずっと闘っていたのよ?よく、おちんちんを勃(た)てなかったわね?」
「君と、セックスする気なんてまず起きなかったからな。すまないな、俺は自分に正直すぎる生き物なんだ。というか考えても見ろ。死闘をしているのに、そんな事を考える暇なんてあるのか?俺は、これでも君を敗北(ここ)まで誘導するのに精一杯だったんだぞ?」

俺が彼女へ“興奮しなかった理由”を告げると、彼女は笑って、俺が本来いるべき場所を混ぜて、再度俺をほめたたえた。

「うふふ。さすが、PIAに選ばれるだけはあるわね。こんな事考えてちゃあ、諜報機関(あそこ)なんか行けないわよね。」
「そう言う事だ。逆に、言いたいんだが、なんで朝っぱらずっと裸なんだ。ここは、見られてるぞ?恥ずかしくないのか?」
「え?そうなの?」

“危険信号を出して俺を縛ったくせに、こんな事も知らなかったのか…。”彼女は、俺から逆に訊ねられると、きょとんとした表情を浮かべていた。俺は、心の中で呆れつつも彼女へ真実を告げた。

「らしいな。フィアから聞いた。俺の行動範囲は全て監視されている…ってな。」
「ええ!?ここもずっとぉ!?」
バッ
「きゃっ!!もう!!早く言いなさいよ!!恥ずかしいじゃないの!!」

“これが、俺とここでセックスしたヤツの反応か…。コイツ、バカなのか?”彼女は、俺から衝撃の真実を耳にすると、驚いて目を見開き、前足で自分の胸を隠して、顔を赤く染めて俺へ怒号を放った。俺は、彼女が過去に更に恥じるべき行動を起こしていた事を思い出して、現在の彼女の反応に対して首を傾げて、彼女へ矛盾点を指摘した。

451適当:2013/02/13(水) 19:00:20 ID:5w8OanAg
「あっはっは。君、おかしくないか?君は、ここで俺ともっと恥ずかしい事をしたんだぞ?それなのに、胸を見られただけで恥ずかしいのか?」
「あっ…。あはははは!!それも、そうね。坊やとエッチしている所も見られていたのに、私は何を言っているのかしらね。」
「そう言う事だ。で?いつ始めるんだ?君のステージは午後“6:00まで”だぞ?当然夜まではいられない。」
「じゃあ、今すぐ始めましょう。というか、始めさせて頂戴(ちょうだい)!!私はもう、坊やとエッチ出来るって考えただけで、興奮が止まらないの。」
「わかった。で?俺は、下だけでいいのか?」
「いいえ、坊やも全部脱いで頂戴(ちょうだい)私と同じ条件じゃないと、割に合わないわ。」

“何を言っているかはさっぱりわからんが、本格的なセックスをしたいらしいな。”彼女は、俺に指摘されると自分のあまりにもおかしい発言に対して、大声で笑い俺の指摘を受け入れた。俺は、彼女が自分の意見を素直に聞き入れた事に、少々の嬉しさを感じ、彼女へ再び指摘を行った。すると彼女は、自分の胸の内を洗いざらい俺に伝えて来た。俺は、彼女の急かす言葉を耳にして、承諾を出し、彼女へ“不必要な場所は見せなくてもいいのか?”とばかりに訊ねた。だが、彼女は“そしたら自分と同じ条件にはならないから、不公平だ。”と示す返答をして来たので、俺は首を傾げつつも、彼女が自分に無意味な部分を露出させる目的を勝手に解釈し、彼女の要求に従い、彼女へ生まれたままの姿を提示した。

ジィィィ…
スルスル…
パサッ
「“Wow!! It's great!! You have a NICE BODY!! You are VERY COOL!!(わぁー!!すごいわぁ!!いい体ね、坊や格好いいわ。)」
「最初に俺の体を見ただろう?まぁ、いい。で?フルコースか?それとも、本番だけか?」
「もちろんフルコースよ。坊やこそ、フルコースの意味わかってるの? “Do you understand this mean?”」
「なめるなよ。君よりもわかっているつもりだ。俺は、自分で言うのもなんだが経験は多い方だからな。」
「“Oh,Really? I expect you.(本当?期待しているわ。)”」

452適当:2013/02/13(水) 19:08:50 ID:5w8OanAg
“普通に喋ってくれ…。雰囲気が台無しじゃないか。”俺が、彼女へ生まれたままの状態を提示すると、彼女は興奮して自分の発音が他の者には、決して聞かせられないものであるという事を忘れているかのように、勢いよく強調構文を言い放った。俺は、彼女へ“感想がおかしい”とばかりに言い放ち、彼女へ前戯を導入(い)れるかどうかを訊ねた。すると彼女は、“愚問である”とばかりに言い放ち、俺をからかうような笑みを見せ、逆に聞き返して来た。俺も、彼女へ“愚問である”とばかりに言い放ち、自慢しるワケでは無いが、彼女へこの日までの経験を言い放った。彼女は、俺の言葉を耳に入れると、再度強調構文を用いて、俺に“ワクワクしている”と伝えるような目で俺に告げて来た。俺は彼女の反応を見届け、彼女へ“お互いを興奮させあう順序”を訊ねた。

「さて、どっちからが先だ?君が、先に気持ち良くなるか?」
「ふふ、いいえ。坊やからが先よ。私は、気持ち良くなった後に、更に気持ち良くなりたいから。」
「わかった。口の中に射精(だ)してもいいのか?」
「むしろ、射精(だ)しなさい。」
ペロォォォ…
「雄の味を久しぶりに味わいたいの。」

“うわぁ…。コイツ中々エロイな。可愛さこそは無いが、エロさだけは他の奴の何倍もあるな。”彼女は意外にも俺の質問に対し、否定の意を示し、俺へ理由を述べた。俺は、彼女へ特に何も言わず重要事項と思われる事を訊ねた。彼女は俺の質問に対し、否定の意思を完全に消し去る程の肯定の意を伝え、雄を誘惑するようないやらしい笑みを浮かべて、上唇(うわくちびる)をゆっくりと舌で撫でた。俺は、最初に彼女に強要された時には気がつかなかった、彼女の魅力に気づき、心の中で小さく感想を呟きながらも、直立の姿勢を保ったまま、彼女へ自分のモノを提示した。彼女は、かがんで俺のモノを自分の口の中へ入れ、ほふり始めた。

スクッ…
「うふふ、大きなおちんちんね。食べがいがあるわぁ…。」
チョン チョン
「触ってないで早くしろ。そうしないと、俺は君を気絶させて帰るぞ。」
「あはは、ごめんなさい。」
カパァァ…パクッ
ピチャァ ピチャァ ピチャァ…

453適当:2013/02/13(水) 19:20:07 ID:5w8OanAg
“コイツ、いちいち行動がエロいな。まぁ、それがコイツの魅力なんだろうが。”俺は、彼女の自分のモノを前足でいじり、ゆっくりと口を開き、遅い速度で味わうように俺のモノをほふっていく様を見て、彼女に対していやらしさだけを感じていた。彼女は、俺のモノを遅い速度でほふっていくが、的確に俺の弱点を突いていたので、俺は先程の余裕のある態度を少しずつ崩され始めていた。

「うっ…。はぁ…。」
ピチャァ ピチャァ ピチャァ…
「うっはぁ…。君、上手いな。いつもこんな情報(こと)ばかり頭に入れているのか?」
ピチャァ ピチャァ ピチャァ
「うっ…、絶頂(い)かすまで…答える気無し…か。」
コクッ
チュプ… チュプ… チュプ…
「うっ…。」
ビュク ビュルルルル…

“かなり遅いが、絶頂(い)かされてしまうとは…。経験が少ないのに、まるで全雄とセックスした雌(ヤツ)みたいだな。”俺は、彼女の匠な舌遣いを自分のモノの先端で感じつつも、彼女へ質問を投げかけた。だが、彼女は俺の質問へは答えず俺のモノをほふる事に集中していた。俺は、自分のモノをじわじわと絶頂へ追いつめられながらも、彼女へ小さく語りかけると、彼女は声に出さずに首だけを動かして、肯定の意思を伝えた。ついに、自分のモノの耐久性が0(ゼロ)に近づいたので、彼女へ合図を送り、彼女がうなずいた所で自分の精子(モノ)を彼女の口内へ注ぎ込んだ。彼女は、俺に突発的に精子(モノ)を注ぎ込まれたが、タイミングがわかっていたのか、驚きもせずゆっくりと俺のモノを口の中から解放し、俺の精子(モノ)を飲み干し、雄を誘惑するような表情を強めて、俺へ感想をぶつけた。
ング… ング…
“飲み方もいやらしいな…。”
「ふ…はぁ…。美味しかったわぁ。最高よ、坊やのおちんちんから射精(で)るせ・い・しは。」
「そ…そうか。君、すごいな。君で初めて、“雌にもこんなエロいヤツがいるんだなぁ”と感じてしまった。」
「そう?それより、私の、“おちんちんをベロでなでなでしてあげる”のはどうだった?」
「や、やめてくれ。もう、そんな言い方をするな。俺が暴走してしまうじゃないか。」
「うふふ、ごめんなさい。さて、私はいやらしく絶頂(い)かせてあげたけど、坊やはどんな風にしてくれるの?」

454適当:2013/02/13(水) 19:24:19 ID:5w8OanAg
“それを考えてなかったな。う〜ん、どうしようか。激しくすると、下手な英語を聞かされて気分が悪くなるかもしれないからな…。”俺は、彼女の感想を聞き終えた後、彼女へ素直な感想を伝えると、彼女は俺に強調してくるかのように、雄を誘惑するような声で俺へ訊ねて来た。俺は、彼女の声を耳に入れるだけで自分を抑えている枷(かせ)が外れそうになったので、彼女へ抑止をかけた。彼女は、俺の言葉を受けて謝り、俺へ“お前は何をしてくれるんだ?”と訊ねて来た。俺は、しばらく頭を働かせ、一つの考えに辿り着いたので、彼女へ返答した。

「俺もゆっくり絶頂(い)かせてやる。」
「嫌。私は、激しいのが良いわ。」
「そしたら、下手な英語を聞かされるからな。雰囲気が壊れる。」
「発声(だ)さないわよ。素直に声を出すわ。」
「よし、わかった。なら、いっその事一番激しいヤツにしてやる。」
「一番…激しい?」

“これをやったら気絶してしまうかもな。舌は使わないが、十分だろう。”彼女は、俺の提案に拒否を出し、自らの願望を俺へぶつけて来た。俺は、彼女へ、自分の提案通りに行為を行う理由を告げると、彼女は即答で否定の意思を示した。俺は、彼女が約束を守る事を期待してはいなかったが、彼女へ承諾を出し、意中の雌でさえ、引いてしまうような悪意のある笑みを見せつけて、言い放った。彼女は、首を傾げて俺へ慎重に訊き返して来たので、俺は彼女へ恐ろしい発言を行った。

「ふっ、舌よりももっと激しい愛撫(ヤツ)…。電流指マンだ。」
「で…電流ですってぇぇ!?」
「大丈夫だ。手加減はする。君が、気絶しそうになったら止めてやる。」
「う〜ん…。わかったわ。信じるからね?止めなかったら、一生恨むわよ?」
「ああ、まかせろ。」

“水タイプに電気か。うん、よくよく考えなくても危険過ぎるな。俺は、何って事を言ってしまったんだろうな…。”俺は、彼女が自分の提案を耳にした後、驚愕の表情を浮かべてためらっている様を見て、自分の言動に指摘しつつも、彼女から許可が下りたので、彼女を仰向けにし、彼女の割れ目に指を入れ、微量の電流を流し始めた。

455適当:2013/02/13(水) 19:29:23 ID:5w8OanAg
スクッ…ゴロン
スー ピタ
「うう…。ちょっと恐いわ。」
「大丈夫だ。俺を信じろ。」
スクッ… クチュ…
「あっ!!は…はいったわ。」
ビリッ…
「ああ!!何これ…。」
ビリッ ビリッ
「あはぁ!!ああん!!こ…こんなの初めてよ…。」

“やめた方がいいか?”俺は、彼女の激しい喘ぎ声から懸念を抱き、彼女へ続行するか否かを訊ねた。

「シャーズ、やっぱり止めるか?苦しいだろう?」
ブンブンブンブン
「嫌!!続けて?すっごい気持ち良いわ。なんで耐えられるのかは、不思議だけど…。」
「………。わかった。行くぞ?」
ビリッ ビリッ ビビ…
「あん!!ああ!!あっ…。」
ビリッ ビリッ ビビ…
「あはぁん!!はぁ!!す…すごい!!坊や、上手よぉぉぉ!!」
ビリッ ビリッ ビビ…
「あっ…はぁ!!も…もうダメぇぇぇぇぇ!!」
プシュッ…シャアアアア…

“やっぱり、そうなるよな…。絶頂通り越して、そうなるか。何か…すごい悪い事したみたいだな…。”彼女は、俺の質問に対して首を左右へ激しく振り、続行する事を懇願した。俺は、彼女の意外な反応を受け取った後彼女へ静かに合図を送り、彼女が気を失ってしまわないように、極力加減して彼女の膣(ナカ)へ電流を流した。彼女は、俺が電流を流す度に激しく喘ぎ、自ら限界を訴えると共に、割れ目から勢いよく透明な液体を噴き出すという絶頂のサインを示していた。絶頂のサインの他にも、後から黄色い液体を流し出してしまうという、恥のサインも示してしまっていたので、俺は罪悪感に駆(か)られていた。俺は、心の中の彼女に対する申し訳ない気持ちを頼りに、彼女へ伝えるべき事を告げた。

「シャーズ…。すまない、今の君はかなり恥ずかしい姿だ。」
「はぁ…はぁ…、え?どうなっているの?」
「小便を漏らしている。」
「お…おしっこをぉぉ!?」
「あ…ああ。本当に、すまない。気が澄むまで俺をなぐってくれ。」

“コイツのパンチは相当痛いが、自分で蒔いた原因(たね)だ。”彼女は、俺に指摘されて驚き、急いで体を起こして自分の下腹部を確認し始めた。俺は、彼女へ“申し訳ない”と示す態度を取り、彼女へ自分の顔を提示した。だが、意外にも彼女は、俺に対して怒る事なく、顔と耳を赤く染めて、前足で自分の顔を覆(おお)い隠すという、これまでの彼女の振る舞いからは想像も出来ない仕草を行い始めた。

456適当:2013/02/13(水) 19:34:51 ID:5w8OanAg
パッ…
「きゃあ。恥ずかしい…。本当におもらししてる…。」
「シャーズ、何て言っていいのか俺にはわからない。怒っているだろう?俺をなぐれ。」
「坊や、私は怒ってなんかいないわ。」
「え?」
「坊やにならこんな事されてもいいって思う私がいるの。なんなのかしらね…。私は、自分でも“S”しかありえないと思ってだけど。」

“あれ?コイツも実はM?いや、訊かない方がいいな。なぐられないのは好都合だ。”彼女は、俺の言葉を耳に入れると、顔を覆(おお)っていた前足をどかして俺を見つめ、少し赤く染めた顔を提示しつつも、静かに呟いた。俺は、彼女の言葉を聞いて、新たに疑問が生じたが、彼女の機嫌を損ねないようにする為に、彼女へ質問を訊ねる事を止め、彼女を気遣い、行為の催促を行った。

「シャーズ、恥ずかしいだろう?早く気持ち良くなって、忘れた方がいいんじゃないのか?」
「うふふ、そうね。おっぱい見られて、おもらし見られて…。今日はさんざんね。」
「だが、それも俺とセックスする事で救われる。そうだろう?」
「あっはっは!!自分で言うのね。」

“何で上から目線なんだ…。事実じゃないか!!”彼女は、笑いながらも恥ずかし気に俺の意見に賛同したので、俺は、彼女へ優しい笑みを向けて、彼女へ告げた。すると彼女は、“自分で言うな。”とばかりに大声で笑って俺へ言い放って来たので、俺も仕返しと言わんばかりに彼女へ意地悪気に訊ねた。

「違うのか?なら、帰ってもいいのか?」
「帰らないで!!“Don't get out here!!”」
「“I see. I take the screw with you(わかった。セックスするか)”」
「“Yes,Thank you!!(ええ、ありがとう。)”」
ゴロン
「“Please come here!! Must not you wait me?(来て!!坊や、私を待たせないでね?)」

457適当:2013/02/13(水) 19:40:59 ID:5w8OanAg
“何度聞いても下手だな。はぁ…、俺がドイツ語を分かっていればな。”俺の質問を聞いた彼女は、勢いよく俺に“帰るな!!”と言い放った。俺は、彼女の発言を受けて彼女へ手本を示す訳では無かったが、強調構文で彼女との行為の続行を言い放った。すると彼女は、俺と張り合っているワケではないと思うが、全て強調構文で返答し、その場で仰向けになり、俺へ行動の催促を行って来た。俺は、彼女に肯定の意思を表示する“Yeah”とだけ伝え、彼女の割れ目に自分のモノをあてがった。俺のモノが自分の膣(ナカ)へ挿入(はい)ると、彼女俺に新たな要求を行って来た。

スクッ…
ズュププ…
「あん…。坊やが…入ってくるわ…。」
ズュププ… ピタッ
「あっ!!こ…これで全部ね?坊や、動きながら私とキスって出来る?」
「ああ。して欲しいのか?」
「“YES!! OF CORSE!!(もちろん!!お願い!!)”」

“随分と激しいセックスを好むな、コイツは。”俺は、彼女の要求を聞き入れ、自分の腰を動かしつつ、彼女の口へ自分の口を接触させた。

スッ… チュクッ
「んっ…。」
ジュポ ジュポ ジュポ
チュッ… チャ チャ
「んん!!ん…。」
ジュポ ジュポ ジュポ
チャ チャ チャ…
「んふぅ!!ん…ふぅ…。」
ジュポ ジュポ ジュポ
「ぷはぁ!!ああ!!んっ!!」
ジュポ ジュポ ジュポ
「あはぁん!!はぁ!!はぁあ!!坊や…絶頂(い)きそう…。」

“さっきの電流のせいで、耐久力がかなり落ちてるな…。俺は、もう少し余裕があるんだが。”彼女と俺は、行為を続けながら新たな行為を行い続けていたが、彼女があまりの快感に俺から口を離して、新たな行為を中断し、激しく喘ぎ声を出していた。やがて、彼女は自分自身の限界を俺に訴えて来たので、俺は彼女が絶頂を早く向かえてしまった原因を推測し、彼女へ行為を続行するか否かを訊ねた。

「うっ…はぁ…。シャ…シャーズ、俺はまだ射精(で)ないぞ…。もっと遅くするか?」
ジュポ ジュポ ジュポ
「ああん!!ああ!!そ…そのままでいいわ!!気絶させてでもいいから…早く私の膣(ナカ)に射精(だ)してぇぇぇ!!」
「わ…わかった。気絶したら、すまない!!」
ジュポ ジュポ ジュポ ジュポ ジュポ
「あっ…あああああ!!」
「うおおお!!俺も限界だぁぁぁぁ!!」
ビュク…ビュルルルル…

458適当:2013/02/13(水) 19:45:02 ID:5w8OanAg
彼女は俺の質問に対し、激しく喘ぎながらも拒否の意を示し、俺に行為の速度を速めるように要求して来た。彼女が喘ぎながらも必死に訴えて来たので、俺は彼女の要求を聞き入れ、腰を動かす速度を上げて、自分の中の快感を強めた。すると彼女は、俺と会話も出来ない程、目を激しくつむり、声を池の中でも聞こえる位まで、周囲に響かせていた。俺は、彼女程では無いが、彼女に絶頂のサインを伝えるように声を張り上げ、彼女の膣(ナカ)へ自分の精子(モノ)を勢いよく注ぎ込んだ。後で気付いたんだが…。気絶をすれば、雄の精子(モノ)が入って来る感覚なんて味わえないのではないだろうか。膣(ナカ)に射精(だ)す意味なんて…子供を受胎(つく)る意外に何も無いと思うのだが。この事に気付いたのは、彼女が落ち着き始めた頃だったので、俺は絶頂を迎えた直後には、頭を働かせられず、彼女が気を失ったかどうかを確認する事だけであった。

シーン
「シャーズ…、大丈夫か?」
パチッ…
「はぁ…はぁ…。え…ええ、なんとか。もう少しで…意識が無くなる所だったわ。」
「良かった。これで、満足したよな?」
「はぁ…はぁ…。ええ、ありがとう。でも、ちょっと待ってくれないかしら?」
「え?」

“まだ、何かしたいのか?もし、続けろとか言って来たら…。相当なタフなヤツだな。”彼女は、俺に声を掛けられて目をゆっくりと開き、静かに呼吸をして俺へ無事を伝えた。俺は、彼女が意識を失わなかった事に安心し、彼女へ“満足したか?”と確認を行った。彼女は、息を整えつつも、俺へ感謝の言葉を伝え、俺に次の行動の抑止をかけた。俺は、彼女の言葉を聞いて、驚きの表情を浮かべて彼女へ訊き返した。だが、彼女は俺との激しいを通りこした激しい行為から来る疲労の為か、俺へすぐに要求する事は出来なかった。しばらくして、彼女は息を整え、立ち上がり、俺を見つめて新たな要求を言い放って来た。

459適当:2013/02/13(水) 19:49:21 ID:5w8OanAg
ムクッ…
「はぁ…はぁ…。うふふ、坊や私とちょっとお喋りしない?」
パシッ
ジィィィ…
「ふぅ…。どうして?」
「あら?本当にフィアちゃんはビクビクしてたの?私はもう殺されるのよ?裏切り者でね。」
「あっ…。それも、そうだな。で?何を話すんだ?」
「うふふ、スターを倒せば、坊やはブラッド少尉を除く、全ブイズを撃破した事になるでしょう?私は、それまでの経緯が知りたいの。どうやって闘ったかをね。」

“冥土(めいど)の土産話を聞かせろという事か。もうすぐで…コイツは殺されてしまうんだ。それ位は、話してやるか。”俺は、脱いだスーツを着て、彼女へ無神経極まりない質問をぶつけてしまった。彼女は、俺の質問を受けて“お前が私を殺したんだろう?最期(さいご)の時位は、満足させろ。”と語りかけるように俺へ言い放って来た。俺は、彼女の返答を聞くと、彼女の言い分と自分の行いから、彼女が追いつめられている事を思い出し、彼女へ申し訳無さそうな表情を浮かべて、彼女の要求を聞き入れた。彼女は、俺の質問に対し、“これまでの死闘の内容を聞かせて欲しい。”と言って来たので、俺は彼女へ、最初に手に入れたバッチ以外のバッチを獲得するまでの経緯を話し始めた。

「まず君との闘いの話は無視するとして、【光】の隊員(ヤツ)だな。」
「フィとの闘いね?」
「ああ。アイツはなかなか手強(てごわ)かった。接近戦闘が苦手な事を利用して、俺に接近させ、サイケ光線や催眠術を使って来たんだ。」
「うふふ、手強(てごわ)いわね。それで?どうやって勝ったのかしら?」
「催眠波反射シールというのを使ったんだ。」
「反射シール?」

俺は彼女の質問に答え、新たな話題へと切り替え、彼女へ語った。

「催眠術を無効化にし、相手へそっくりそのまま返す事が出来る不思議なシールだ。」
「へぇ〜、そうなの。催眠術を誘って逆に寝かせたってワケね。」
「ああ、続けるぞ?【若葉】の番人のフィアもなかなか手強(てごわ)かった。“消える”葉っぱカッターを使って来たり、“デカイ”葉っぱカッターを使って来たりな。」
「マジカルリーフとリーフブレードの事ね?うふふ、おまけに二つの特性で状態異常も効かないし、素速さも上がるからね。」
「ああ、全くだ。フィアには、木の上から奇襲して勝ったんだ。」
「“Wow!! You had a radical view!!(すっごい、大胆ね。)”」

460適当:2013/02/13(水) 19:56:44 ID:5w8OanAg
“本当は俺が思いついた作戦じゃないんだがな…。まぁ、いいか。”俺は、彼女が笑いながらも驚いた表情を作った様を見届け、彼女に肯定の意思だけを示し、彼女へ話を続けた。

「そうだな。次は【零下】の番人。フィアの姉のシーアとの戦闘だ。」
「寒くて闘いにくかったでしょう?しかも、一撃必殺技を持っているし、特性もあるからね。どうやって勝ったの?」
“一撃必殺?まぁ、いいか。”
「かなりズルをしたな。今考えれば、これが最も反則な勝ち方だ。」
「へぇ?どうやって勝ったのかしら?」

俺は、彼女へいたずら気に微笑み、彼女の質問へ決して自慢出来ない事を自慢気に答えた。

「焼夷(しょうい)手榴弾を使ったんだ。」
「“What!? BERN GRENADE!? Did you use it!? Was this put there!?(ええ!?焼夷手榴弾ですって!?使ったの!?そんな物があったの!?)”」
「“Yeah. It's secret item. Snow's covered the item.(ああ。隠しアイテムだ。雪に隠れていた。)”」
「“Oh,Really? It's sounds great things that You could discover the item.(本当に?良かったわね。)”」

彼女は、俺から話を聞くとまるで自分の事のように、俺を喜んでくれた。俺は、彼女が親身になってくれた事を表す言葉を耳に入れるも、彼女へ意地悪気に言い放った。

「ふっ、“If you don't speak in HUMAN'S ENGLISH,I'm glad.(君が英語【人間英語】で話さなければ、もっといいんだがな。)”」
「もう、何回言うのよ。イジワルね。“クセ”って言ったでしょう?クセは治らないのよ?」
「わかった、わかった。最後は【雷神】の隊員(ヤツ)。アイツが、一番厄介だったな。」
「サンちゃんねぇ〜。どうして?彼女は、接近中心よ?刀を当てるチャンスはいっぱいあったでしょう?」

彼女は、俺から胸の内を告げられると少し“面白くない”と訴えるような表情を浮かべて、俺に言い返して来た。俺は、彼女の言い分を“しょうがないなぁ”と示すような態度で聞き入れ、話を最終段階へと突入させた。彼女は、首を傾げて俺に理由を訊ねて来たので、俺は彼女へ苦戦を強いられた理由を言い放った。

461適当:2013/02/13(水) 20:02:37 ID:5w8OanAg
「それがな、アイツは刀を禁じたんだ。使われたら、勝てないという理由でな。」
「無視は出来なかったの?」
「ああ。アースグレーネードって知ってるか?」
「ええ。電気タイプ抹殺用の手榴弾でしょう?」
「アレを見せられて脅されたんだ。」

俺が彼女へ真実を告げると、彼女は俺の頭の中にある記憶を読み取ったように、俺へ相槌を出させるような言葉を言い放った。

「“刀を使ったら、僕も武器を使ってやるぅ〜。”って言われたでしょう?」
「ああ。君が言うと、気持ち悪いな。」
「はぁ…。“Stupid. Enough of that,or I'm angried by you?(もう、いい加減にして。怒るわよ?)”」
「あっはっは。すまないな。アイツには、君が、さっき俺と闘っていた時に君が驚いた技を使った。」
「ロケット頭突きね?でも、おかしいわ。坊やは、使う事が出来ないハズでしょう?ピカチュウは、ロケット頭突きを使えなかったんじゃないかしら?」

“え?そうなのか?高速移動と電光石火のタイミングをずらしたら出来たんだが…。”俺がいたずら気に微笑み、彼女をからかうように彼女へ指摘すると、彼女はため息をついて“なぐるぞ?”とばかりに強調構文を用いて、静かに俺へ言い放った。俺は、笑いながらも彼女へ謝罪し、彼女へ話を続けた。彼女は、俺の話を聞いて首を傾げて、俺が耳にした事もない真実を告げて来た。俺は、彼女の話を聞いて疑問が生じたので、彼女へ否定の意を込めた自分の意見を言い放った。

「うん?そうか?高速移動と電光石火のタイミングをずらすと使えると思うがな。」
「ええ!?二つの技を同時に発動(だ)せるの!?」
「やるしか無かった。【雷神】の隊員(ヤツ)は、俺と同じ素速さ中心。俺がアイツよりも速く動けないと、勝ち目が無かったからな。」

彼女は、俺の意見を耳にして楽し気な表情から、一瞬にして驚きの表情へと変え、俺へ思わず訊ねてしまっていた。俺は、彼女の反応に何の感情も抱かず、彼女へ理由を告げた。俺から理由を耳にした彼女は、驚いた表情を保ったまま、小さくつぶやくように俺を褒め称えた。

462適当:2013/02/13(水) 20:19:48 ID:5w8OanAg
「“Wow…. You are genius…. I didn't know who you are so great male….(うわぁ…。坊や、天才ね。坊やがこんなにすごい雄だったなんて知らなかったわ…。)”」
“小声で話すと、下手では無いな。”
「“Thanks a lot. You admire me why I'm glad.(ありがとう。君にほめられてうれしいぞ。)”」
「うふふ、“You are welcome.(どういたしまして)”」
チラッ
「“Oh…The sky get more and more dark…. Do you permit the time being here yet?(ああ…暗くなって来たわね。坊や、時間は大丈夫?)”」
“時間?”
チラッ
「うわぁ!!もうこんな時間か…。すまないシャーズ。俺は、これで帰らせてもらう。」

“5時か…。喋り過ぎたな。というか、周りの変化にずっと気がつかない俺も俺なんだがな。”俺は、彼女からほめられたので、彼女へ素直に感謝の意を伝えた。彼女は、俺の感謝の言葉を受け、空を見上げて俺へ心配そうな表情を向けて訊ねて来た。俺は、彼女に指摘されて自分の腕時計へと目を向けると、【17:00】と表示されていたので、あわてて彼女へ別れを告げた。俺は、彼女へ別れを告げた後リタイアボタンを押そうと腕時計に手を掛けたが、彼女が俺へ行動を抑止し、俺に重大な事を伝えて来た。

スッ…
「待ちなさい!!坊や、刀を忘れてるわよ?」
「あっ…。」
「待っててね、今急いで取って来るから。」
「あ…ああ、頼む。」
タッタッタ…
ヒユッ パシャ…
スィィィ…
パシャ パクッ
パシャ
スィィィ…
パシャン
スタ スタ スタ
パッ…カチャン
「はい。これで大丈夫ね。」

“意外に優しいヤツだな。俺のせいで死ぬかもしれないのに、何でこんなに優しくしてくれるんだ?”彼女は、自分の意志で俺を気遣うような行動を見せたので、俺は、驚き彼女に対して疑問を抱き始めた。俺は、彼女が池の中から俺の刀をくわえて戻り、俺の前へ刀を落とした所を見計らって、刀を拾い、彼女へ理由を訊ねた。

「なんで、こんなに優しくしてくれるんだ?君は、俺に殺されたようなものだぞ?」
「うふふ、坊やの事が好きだからよ。」
スクッ パシッ
「俺の…事が?」
スッ… チュッ
「は?いきなり、何だ君は?」

463適当:2013/02/13(水) 20:23:03 ID:5w8OanAg
彼女は、理由を告げた後俺に合図を送る事なく、俺のほほへ唇を触れさせたので、俺は首を傾げて彼女へ訊ねた。彼女は、俺の質問を受けて優しく微笑み、俺へ抱きつき胸の内と思われる事を呟いた。

ギュッ…
「坊やに会えて本当に嬉しかった。“Dankesehr. Mir gefallen Sie.(ありがとう、好きよ坊や。)”」
「は?」
スッ…カチッ
「え?ちょっと待て!!今何ってい…」
「“GOOD BYE.”」
「ったんだ…。」
シュン
「ふぅ…、行っちゃったわね。もう、いいわ。この軍にはうんざりしてたし、坊やとあんな事が出来たら死んでも悔いは無い。」

俺は、彼女から口付けをもらった後、彼女に自分では到底理解出来ない発言を受けさせられたので、俺は、彼女へ言葉の意味について訊ねようとした。だが、彼女は俺が質問を行う前に俺の腕時計についているリタイアボタンを許可なく押し、俺へ別れを告げた。俺は、彼女から謎の言葉の意味を聞き出せぬまま、【氾濫】のステージから姿を消してしまっていた。

464適当:2013/02/13(水) 20:26:19 ID:5w8OanAg
俺は、広大な池と緑生い茂るステージから、無色の部屋へと姿を戻していた。自分が本来戻るべき部屋の色は確かに存在する。だが、俺が無色と言い切ったのは理由があった。俺がほぼ一日中過ごした場所は、池の水の色、池の周りに生い茂る草の色、そして、【氾濫】の間の番人である彼女がふと空を見上げた時に気付いた、橙色(だいだいいろ)を映(は)やす夕焼けの空と様々な色を奏でていた。周りの景色の色はこれだけと言った所だろう。俺と一日中共に過ごした彼女も様々な色を映(は)やしていた。始めは、俺との再会を幸運に思う喜(きいろ)、次に俺を自分の欲を満たす玩具(おもちゃ)とせんとする悪と対戦相手を恐怖に陥れる畏怖(くろ)、3番目に俺の策に見事にはまってしまい、驚愕し困惑(はい)を見せ、俺の連続攻撃を受けついには降参(しろ)を出してしまう、心の感情(いろ)の変化を見せていた。彼女が映(は)やした感情(いろ)はこれだけでは無かった。俺に質問攻めにされる内に、ついには仲間を裏切り、あげくの果てには、連中に殺されてしまうという恐怖(むらさき)を映(は)やし、俺の気遣いのおかげで再び心に余裕の灯(あかり)をともせ、最後には、俺に本当の思いを伝えるという、真っ直ぐな好意(あか)を映(は)やすという様々な感情の変化(いろ)を俺に披露した。彼女は、自分で映(は)やしたつもりではなかったであろうが、最後に謎(とうめい)を映(は)やす言葉も残していった。透明を色とするかどうかは、議論の余地があると思うが、俺が、この部屋を無色と言った理由は前述の通り、様々な色と感情(いろ)を目に入れたからである。俺は、この無色の部屋に戻った後、中央へあぐらをかいて座り、体を休めつつ、彼女が最後に映(は)やした感情(いろ)を表す謎(とうめい)の言葉について頭を働かせていた。

465適当:2013/02/13(水) 20:29:53 ID:5w8OanAg
スクッ…トスン
スッ…ピトッ
「う〜ん…、アイツは何って言ったんだ?」

俺が、あごに手を添えて真剣に考えていた内容とは、彼女が俺に許可なく抱きつき目一杯の愛情を表現した後に残した、“ダンケシェア,ミィー,ゲファレン,ズィー”という言葉だ。彼女が告げた内容は決して悪い意味では無いと予測は出来てはいたが、それでも、俺はどんな意味であったのか検討がつかなかった。ここに俺の愛する雌である“綾”がいたら彼女の言葉をどう解釈するであろうか。おそらく彼女は、“完全に”意味がわかっても、俺には教えてはくれないだろう。代わりに言われるのは、「あんな事もして、あんな嬉しそうな顔をしていたら、大体わかるよ。仁君、“うとい”なぁ〜。」といたずら気に半(なか)ば俺を下に見るようにからかう台詞(セリフ)だけであろう。俺は、自分では雌に対して“うとい”とは思わなかったが、しばらく考えても答えを出す事が出来なかったので、“うとい”に当てはまるかもしれない。頭をしばらく働かせても答えも推測も思いつかなかったので、【氾濫】の間の番人である彼女が最後…いや、彼女はもう殺されたかもしれないので最期がふさわしいか。最期に残したメッセージを考える事をやめ、もう二度会う予定は無いであろう彼女と過ごした【氾濫】の扉を再び封じる為に、中央に置いてあった“β(ベータ)”と描かれたバッチを拾い、【幻想】の扉の右隣にある9つのくぼみがある装置へと歩を進めた。

ヒョイ…パシ
スタ スタ スタ
ピタッ
“シャーズ…。これで、本当にお別れだ。君が生きていても…俺はもう君に会う事は無いだろう。俺にアドバイスをくれてありがとう…。”
チラッ
“これで…さよならだ!!”
カチャリ
ブーブー
カッシャン…

466適当:2013/02/13(水) 20:34:01 ID:5w8OanAg
彼女がアドバイスをくれたと心の中では呟いたが、正確には“くれた”ではなく、勝利報酬を使って“吐かせた”が正しいだろう。だが、俺は“吐かせた”というような、強制的に彼女に言わせたとは思いたくなかった。俺は、彼女が俺に自らの命を犠牲にしてまで、勝負に賭けていた誇りを優先し、俺に情報を与えてくれたと思っている。もし、俺が彼女の立場であったならどっちを優先するだろうか。愛する雌がいてもいなくても、“情報を出さず、相手よりも力がある事をいいことに、相手に反撃を与える。”を選んでしまうだろう。彼女を拘束し、俺の渾身の十万ボルトという強烈な電流を彼女に流したとは言え、彼女はまだ体力が残っていたワケだし、俺に拘束解放された所をすぐさま攻撃するという事も出来たのだ。掟(おきて)破りの行動であるが、俺が彼女ならば、間違いなく“隙を突いて反撃”を選ぶ。だが、彼女はそれをせずに掟(おきて)通りに、俺に敗北を宣言し、俺の要求を次々と呑んでいたのだ。彼女は賭けた物を相手に与えるのは自分が定めたルールと言っていたが、自分が生、死が掛かっている状況下に置かれるとしても、このルールに従う事はかなりの勇気があり、勝負に対して強い誇りがあると言えるだろう。姿の見えない、今後一切会う事でないと思われる彼女に対して、彼女の耳には届かない別れを告げ、激しい戦闘の汚れを洗い流す為、シャワールームへと歩を進めた。

スタ スタ スタ
ジィィィ…
パサ
スタ スタ
キュッ
ジャアアア…

シャワールームへたどり着くと、俺はスーツを脱ぎ、生まれたままの姿を監禁した連中へと提示し、お湯を出し、激闘の汚れを洗い流していった。体も無事綺麗になり、食事ルームからは鼻をくすぐるようないい匂いが漂って来ていたので、汚れたスーツを洗濯済みの新しいスーツと交換し、洗濯機を起動させ、食事ルームへと歩を進め始めようとした時、下腹部から妙な感覚を感じ始めた。

467適当:2013/02/13(水) 20:40:38 ID:5w8OanAg
ガチャン
スタス…
ピクン ピクン
ムギュウ…
「うっ…。小便がしたい。スーツは、着ていないがどうでもいいか。」
タッタッ…
ガチャン
ジョボボボ…
「ふぅ〜。」

俺が感じ始めた奇妙かつ我慢し難い感覚とは、放尿の意志であった。“どうせ監視(み)られてるんだ。”と考え、スーツは着ずに、生まれたままの姿を保って、体が指示するままに行動し、便器の中へ勢いよく、黄色の液体を放った。黄色の液体を体から解き放ち始めた時に起きるなんとも言えない心地良さを、ため息で表現しつつも、体の中の不必要な液体を全て出し終え、便器の中にたまった不必要な刺激臭を放つ液体を流し、俺はその場でスーツを着始めた。

ジィィィ…
スル スル
“そう言えば、もしもシャーズに負けていたらどんな事をされたんだろうな。”
ジィィィ…
スル スル
“もしかして、あのエーフィと同じプレイをさせられ…いやいや、それは無いか。アイツの性格を考えると、前みたいに暴力プレイだな。”

俺は、スーツを着ながら、彼女との戦闘でのもう一つの未来を想像していた。彼女の性格は、最初に彼女と闘った時にすぐにわかってしまった程の、暴力をふるう残虐な性格である。まぁ、その中には意外な一面もある優しさや、恥ずかしい時は“恥ずかしい”と口に出しながら、前足で自分の顔を覆(おお)い隠すという若干可愛気のある仕草も見せたりはしてくれたが、それは考えない事にする。彼女に負けていたら、相当のダメージ蓄積を味わいながら、彼女の欲を満たすようになっていた事だろう。彼女の性格は、誰がどう見ても“サディスティック”俗(ぞく)に言う“S”というヤツである。俺は、ここに監禁される前は、“S”でも“M”でもない、中間の“ニュートラル”かと思っていたが、【光】の間の番人のあのエーフィに仕返しをした時に、自分は完全なる“S”であった事が発覚してしまった。

468適当:2013/02/13(水) 20:45:16 ID:5w8OanAg
ここで余談だが、“S”が最も苦しむのは、“S”に無理矢理“M”のように仕立て上げられる事である。中には、【雷神】の間の番人のように責めているつもりが、責められている事を心地良く思う、“S”と思っていても実は“M”だった事に気付かずに、その時に自分で気付いてしまう“S”もいるであろうが、これも考えない事にする。俺は、完全な“S”だとわかっていたので、【氾濫】の間の番人から“S”を“M”に無理矢理変更させる程の陵辱(りょうじょく)プレイなんて、受けると考えただけで自分に腹が立ってくる。もし、彼女に負けて陵辱(りょうじょく)プレイを味わされていたら、俺は、数日間冷静でいられなくなるかもしれない。場合によっては、雄以外の対戦相手も徹底的に追い詰め、恐怖を与え、相手を泣かせてしまう事に愉悦(ゆえつ)を感じるかもしれない。それ程、“S”が“S”に陵辱(りょうじょく)プレイを強要されるのは屈辱なのである。さて、ちょっとしたきっかけから、今全く関係が無い、どうでもいい事を述べきった所で、現実世界に戻る事にする。俺は、今用もない所でしばらく頭を働かせ、様々な事を想像しきった後、食事ルームからの匂いに誘われるように、歩を進め、食事を摂り始めた。

スタ スタ スタ
ピタ
「おっ!!今日は、スパゲッティーか。」
スクッ
「俺を混乱させようとしたって、そうはいかないぞ?もう、アイツからここがどこだかを聞いたからな。」

用意されていた食事は、言わない事にする。メインだけ強いて言うなら、小切りにされたウィンナーに、ピーマンやらパプリカが、トマトベースのソースにのっていた事位だ。“これ…、確か正式名称があったよな?”俺は、メインの食事を口に運びながら過去の記憶から、答えに一致する事柄を探していた。だが、一向に見つからず、考えている内に残す所ドリンクだけとなってしまっていた。俺は、そんなに早く食事を次々と口へ入れて入った覚えは無かったが、考える事に集中し、無意識に食べ進めていたか、気が付くと目の前に用意さていた物が無くなっていたという所である。“なんで、俺はこんなどうでもいい事を考えているのだろう…。”俺は、自分でも不思議に思っていたが、メニューの最後の1つの青色の液体を口に運びつつ、更なる無意味な事に頭を働かせ始めた。

469適当:2013/02/13(水) 20:49:50 ID:5w8OanAg
パシッ
ゴクゴク
“そういえば、ここと隊員達(あいつら)が食べている食事って違うらしいな。”
ゴクゴク
“シャーズは、パエリアとピザと言ったらうらやましがっていたが…。”
トン
プハァ…
“ラザニアって…。そんなにマズいのか?”

“というか、ラザニアそのものを知らないんだが…。どんな料理なんだ?”俺は、ドリンクをとは言い難い味のドリンクを飲み干した後、再び考える必要も無い疑問について考えていた。空になったグラスをトレーに置き、しばらくその場で頭を働かせて、様々な想像を浮かべたが、“これじゃないだろう。これでも無いな…。なんか、料理名に合わない。”と自分で“却下”という判断を次々と出していたので、全く結論を導き出す事は出来なかった。出来なかったというよりは、自分で結論を出す事を拒否していたワケだが、俺は自分の矛盾した行動を気にせず、特にする事も無いので、何気になく中央へと歩を進めた。

スタ スタ スタ
スクッ…
“あっ!!刀は…。”
チラッ
“あるか…。さて、何をしようか…。する事も無いし…。寝るしか無いんだが、なんかまだ寝ない方がいいような気がする。”
スッ…ピト

470適当:2013/02/13(水) 20:53:29 ID:5w8OanAg
“う〜ん、今日の振り返りでもするか。”俺は、中央へと座り、あごに手を添えて、行く必要の無いステージで体験した事を次々と思い出し始めた。最初に俺が思い出したのは、彼女との再死闘だったが、用を足している時とバッチをはめた時に十分に、頭を働かせて考えたので、これは考えない事にした。次の次に思い出したのは、彼女への尋問であった。最後の尋問を行った時に、彼女の表情が、恐怖を表す表情へ一瞬にして変化した事を思い出した。“シャーズの話では、ボスはビクティニという伝説種族(伝説ポケモン)。聞いた事は無い。だが、片手で相手の首を跳ね飛ばす程の力の持ち主だと聞いた。「逆らったら殺す。」ともフィアが言っていた。俺には…何も出来ないのか?シャーズとフィアを…救ってやる事は出来ないのか?”俺は、彼女が提供してくれた軍の全貌(ぜんぼう)から、恐怖で縛られている者達を助ける方法は無いかと、あの少女と別れた後に出現した、もう1つの俺には“偽善者”と言われるかもしれないが、俺には“ただ救いたい”という思いしかなかった。俺を実験体として闘わせるとはいえ、隊員達は俺のように“絶対死なないハチマキ”をつけている訳では無い。相手がバッチを得たいがために、“降参させる”のでは無く、“殺し”にくる事だってある。俺がそのような思いに駆られていたならば、まず相手をマヒにし、首を締めて窒息死させる。それか、もっと残虐(ざんぎゃく)ならば、相手の首を折るといった所だろうか。まぁ、相手の方が強いので、俺は相手を持ち上げる事は出来ても、相手の骨を折るという事は、俺の力よりも、相手の肉体の硬さの方が勝(まさ)っていると思われるので到底出来ないだろう。であるならば、当然前述である。だが、俺は脱出に必要なバッチを獲得する事にこだわっているので、相手が降参してくれれば、もうそれ以上は相手に攻撃を加えない。もう一匹の俺は、果たしてそうするだろうか。ずっと頭を働かせている間、もう気が付くと、一匹の俺に対して“ 出てこないでくれ!!”と願う自分がいた。次を…と思ったが、頭を働かせ過ぎてしまったせいか、眠気を帯び始めているのを感じた。“ふぁ〜”と監禁されている者とは思えない程の気の抜けた欠伸(あくび)をし、俺は眠りの世界へと旅立っていった。

471適当:2013/02/13(水) 20:57:44 ID:5w8OanAg
Day13

パチッ…
ムクッ
「ふぁ〜あ…。」
ボー
「うん、なんか良く眠れている気がするな…。」

俺は、様々な事を考え過ぎてしまった為に(考えなくてもここで寝るのだが。)寝こんでしまった所で目を覚ました。その後、起き上がって昨日と同じような、気の抜けた全く緊張感の無い欠伸を1つつき、9つの扉がある方面とは逆の方面を見つめながら、独り言を呟いた。良く眠れていると言ったが、眠れていなくても“睡眠時間は…時間です。”とはどこにも記されてはいないので、眠気が無くなるまで寝てしまえばいいだけの事である。だが、そんな悠長な時間の過ごし方をしてしまうと、一日が無断となってしまう。朝早く起きれば、一日に最高二回まで戦闘を行える。初日から一日に二回戦闘を行いたかったが、その時はまだ力も無く、体力も技も一撃受けただけでもマズい程の体力しか無かったので、それを行う事は出来なかった。俺が一日に二回戦闘を行えるのは、【零下】の間の番人と闘った時や【雷神】の間の番人のように、決まってダメージが少ない時である。食事から体力の補給をさせてくれるドリンクも用意してくれているので、食事を摂った後は時間の許す限り再度、番人へ挑戦を挑む事が出来る。まぁ、【零下】の間の番人を務める彼女からは、“なめているのか?”と勘違いされ、【雷神】の間の番人からは“一日に二回も性交(さ)せてくれるの!?”と故意に驚いたリアクションをとられ、バカにされたわけだが。俺は、朝早く起きる利点について考え終え、食事ルームへと歩を進め、食事を摂った。“いつも考えるタイミングが同じだな…。”俺は、自分に指摘を加えながらも最後の“美味い”とは程遠いドリンクを口に運びつつ、今最も考えなければならない事に集中して考え始めた。

472適当:2013/02/13(水) 21:00:14 ID:5w8OanAg
ゴクゴク…
“【業火】の隊員(ヤツ)の主な技は、火炎放射、火炎車、突進と言っていたな…。”
ゴクゴク…
“その中には危険な技もあった…。”
トン
プハァ…
スッ…ピト
“フレアドライブという突進に似た技と、シャーズと同じ一撃必殺技のブラストバーンという技も持っていると聞いた。発動こそは遅いが、威力はとてつもなく高く…全身に火傷を負うという…。”

俺は、おそらく誰もが“マズい!!”と言うであろう、この世の飲み物とは思えない青色のドリンクを体に全て流し込み、グラスを置いて、あごに手を添えて考えた所で、今最も考えるべき事を考え終えた。“考える”というよりは、“確認する”の方が適した表現だったと思うが、俺は気にせず中央へ歩を進めた。

スタ スタ スタ
スクッ パシ
シュル シュル
グギュッ
シュッピッ
「一発で決めてやる。覚悟しろよ?」

中央へ歩を進め終えた俺は、中央に置いてある刀を背中に結びつけ、【達成】の左隣の【業火】と示された扉に向かって、指を差して伝わらない事を言い放つという無意味な事を行った。すべての準備が整い、“よし!!行くか!!”と自分自身に言い聞かせ、【業火】と示された扉へと歩を進めた。

473適当:2013/02/13(水) 21:05:26 ID:5w8OanAg
シュン…
スタン
「あっ…熱い…な。」
キョロキョロ
ゴォォォ…
「あっ!!す…すごいな…。」

俺が【業火】のステージへとたどり着くとまず初めに感じたのは、夏の暑い日にも劣らない程の異常な暑さだった。あまりの暑さに、“熱い”と呟いてしまった俺は、周りの景色へと目を向けた。俺が目を向けた先には、驚きの光景が待ち構えていた。ステージ全体の主役を表す火山からは、自分の存在を、ここにいる者全てに“ここにいるぞ!!”と叫ぶように、溶岩が流れる音を響かせ、火山の周囲には枯れた灰色の木が所々に点在していた。“火山を使えば、隠れられない事もないが…。でも、熱いだろうな。あの近くへはアイテムがあってもいかないようにしよう。”俺は、高温を体で感じていながらも冷静さを保ち続け、【業火】の間の番人と闘う戦略を頭の中で思い描き始めた。俺が、その場に立ち尽くして火山と周りの木々を見つめながら、戦略を思い描いていると、前方から勢いのある声が掛かった。

ゴォォォ…
ボー
「おい。」
ボー
「おい!!」
「うわぁ!!な…なんだ急に?」

俺が声を掛けられた方向を見ると、火山から噴き出るマグマに近い橙色をした体を持ち、首元には周りの暑さなど気に、むしろ“寒い”と訴えかけるような毛皮のマフラーを巻き、赤色の軍服を着ていた、第一段階最後の番人である、一匹のブースターが存在していた。俺は、彼女から急に大声で呼び掛けられたので、驚き、彼女へ“驚かすな!!”とばかりに静かに訴えた。彼女は、端正な顔立ちで笑顔を作ればなかなか可愛気があると思うが、その表情は絶対に見せないと言い放つように、俺を威嚇(いかく)するように睨みつけ、目をとがらせて俺へ言い放って来た。

「ガキのクセに、成獣(おとな)の言う事はシカトか?てめ…ぶっ殺されてぇんか?」
「すまない…。ん?ガキ?俺がか?」
「ああ、そうだよ。進化もしてねぇピカチュウなんか、高校卒業程度のガキじゃねぇかよ。」

“ガキ…。引っかかるな。”俺は、いかつい彼女の言い分を耳に入れるも彼女へ強く反論した。

「あ〜あ、君も俺の事をガキだと思っているのか?」
「あ?じゃあ、違うって証拠を見せて見ろよ?」
「しょ…しょうこ?それは…」
「無ぇんだろ?だったら、ガキじゃねぇか。黙って成獣(おとな)の俺の言う事を聞けよ。じゃなきゃ、今ここで殺すかんな?」

474適当:2013/02/13(水) 21:13:06 ID:5w8OanAg
“な…なんだこの全く可愛気のないブースターは!!こんなブースターが…世の中にいたのか!?”俺は、彼女から、証明出来無い物を“証明して見ろ”と言われたので、言葉を詰まらせてしまった。俺が、理由を言えないと判断した彼女は、俺へ反論の余地を無くし、“黙って従え!!”と主張して来た。俺は、“顔が良くて小さいのに、カワイイのカの字も出ないヤツだな!!”と思いつつも、彼女へ悪口を言う事を抑え、即座に浮かんだ疑問を訊ねた。

「君は、雌なのに“俺”って使うのか?」
「あ?てめ、今何っつったよ?」
「いや、だから“雌なのに俺って使うのか?”って…」

俺から質問をぶつけられたいかつい彼女は、怒った表情で(最初から怒っているような表情なのであまり変わらないが。)俺へ自分の意見をぶつけて来た。

「雌(おんな)だったら、“俺”って使っちゃダメなのかよ?」
「え?いや…」
「つーかてめ、当てずっぽうも大概にしろよ?俺が、雌なワケねぇじゃねぇか!!バカ!!」

“くんくん…。ウソだな。コイツには惹(ひ)かれる要素は無いが、若干、雄を惹(ひ)きつける匂いは持っている。というか、シャーズから聞いたしな。だが、口答えすると面倒臭そうだから受け入れてやるか。”俺は、彼女に勢い良く意見をぶつけられたので、鼻を動かして彼女の嘘を見破りつつも、彼女へ指摘はせず素直(というよりは演技なんだが。)に謝罪した。

「すまない。君を雌と適当に言ってしまって。この通りだ、謝る。」
ペコリ
「ちっ、まぁ許してやんよ。俺は、優しいお兄さんだかんな。」
“どこが優しいお兄さんだ!!やさしいのやの字も書こうという気すらも起きないじゃないか!!”
「そうか。で、君という呼び方もやめた方がいいか?」
「あ?てめーがガキだから当たり前だろ、んなモンは。さっきから気安く呼びやがって…。ぶっ殺されなかっただけでもありがたく思えよ?」

475適当:2013/02/13(水) 21:16:52 ID:5w8OanAg
“ちっ…コイツぅぅぅ!!”俺は、いかつい彼女に敬意を表して見ると、彼女はふんぞり返って“当たり前だ。”と言い放って来た。俺は、彼女には見せないように心の中で叫び、口を閉じて歯を強くかみしめて怒りを静かに放出(だ)しつつも、“冷静になれ。冷静になれ。”と自分に言い聞かせ、彼女へ敬意を表す演技を続けた。

「あ…ああ、ありがとう。お兄さんのタイミングで始めてくれ…。」
「言われなくてもやってやんよ。でも、ガキ。その前に、てめーに言う事があんだ。」
「え?」

“言いたい事?”俺は、いかつい彼女の発言が気になったので、彼女へおもむろに訪ねた。彼女は、小さく息をつき、先程よりはほんの少し(といってもほとんど変わらないが。)穏やかな表情を見せ、俺へ確認し始めた。

「ふぅ…。俺で最後らしいな?」
「第一ステージの番人の事か?」
「ああ。つー事は、【零下】のヤツもぶっ殺したワケだよな?」
「まぁ、そう…なるな。うん。」

俺が彼女へ肯定の意思を示すと、彼女は俺を強く睨みつけ(何度も言うが、さほど表情は変わっていない。雰囲気と言った所だろうか…。)俺を脅し始めた

「シーアぶっ殺しやがって…。覚悟しとけよ?ガキ。ガキだからって手加減はしねぇかんな。」
「それは、俺を焼き殺すという事か?」
「俺の“ぶっ殺す”は、本当に殺すワケじゃねぇよ!!痛みつけるって意味だよ!!そんくらいわかれ!!バカ!!」
“じゃあ、殺すなんて言わなければいいじゃないか…。”
「すまない。どうぞ、始めてくれ。ブースターのお兄…さん。」
「ああ、だな。じゃあ、始めっからな?」

“コイツ…絶対泣かせてやる!!いや、待て…。やっぱりダメだ。簡単に接近するな…。アイツが、一撃必殺を使ってこないとも限らない。慎重に…慎重にだ。”俺は、いかつい彼女にさんざん言われたので、心の中の叫びを現実のものとしようとしていたが、歯を食いしばって感情を出す事を抑え、相手よりも冷静さを保てるように心掛けた。彼女の合図の数秒後、恒例の戦闘開始の合図が鳴り響く。

476適当:2013/02/13(水) 21:21:00 ID:5w8OanAg
プンッ…
『READY…GO!!』
ボワッ…
「は!?」
メラメラ…

俺は、戦闘開始の合図を耳にした後、戦闘開始の合図を耳にする前の作戦を行おうとその場から離れようとした、だが、いかつい彼女が自ら自分の体を燃やし始めたので、“ブースターって…こんな事…出来たか!?”と目を疑い動きを止めてしまった。彼女は、自分の体を炎で包み上げた後、俺に“とどめを刺す”とばかりに言い放ち、彼女自身が巨大な炎の玉となって俺に向かって来た。

「行くぜ、ガキ。シーアの敵だ!!」
ギュウウウン…
「まさかあれが、フレアドライブか!?」
ギュウウウン…
「くっ、まともに相手してられん!!ここは、退避だ!!」
タタタ…
「あっ!!こら!!逃げんじゃねぇよ!!ガキがぁ!!」
フッ…
タッタッタ…

俺は、いかつい彼女の全身を包む炎を見て“攻撃する際は今の所無い。”と判断し、彼女と逆の方向へ勢いよく駆けだした。後ろから、彼女の声が小さく聞こえたが、俺は全速力を出して彼女から逃げているので、俺の耳には届かなかった。しばらく走り、俺は息を整えつつ、後ろを振り返って彼女を確認し始めた。

タタタ…
キキッ
「はぁ…はぁ…。」
チラッ
シーン
「よし、いないな。一発で勝つ為にも、まずはアイテムを探さないとな。」

俺が後ろを振り返ってもいかつい彼女の姿は無かった。“俺の方が足が速くて助かった…。”俺は、彼女が自分に追いつけていない事に、安心しつつ、自分が宣言した作戦を現実の物とする為、左の方向へ歩を進めた。

スタ スタ スタ…
「おっ!!」
タッタッタ…
「めずらしいな…緑か。」

“緑…。緑は確か回復アイテムだったハズ…。ふっ、これはラッキーだな。”左の方向へ二十歩歩いた所で、枯れた木の隣に、正方形を形取った物がぼんやり見え始めたので、俺は足を速めた。箱までたどりつくと、箱が放っていた色は、火山が放つ赤色に引けを取らない緑色であった。“序盤から、これは助かる!!”俺は、箱の中身を期待しつつ緑色の箱を開けた。だが、箱の中身を見ると、自分の期待を裏切るような物が入っていた。

477適当:2013/02/13(水) 21:25:47 ID:5w8OanAg
ソー パカッ
「よし!!あ…あれ?」
ガシッ ヒョイ
ジー
「こ…これって…まさか…。」

“なんで、ここにあんなマズいドリンクの元があるんだ!!”緑色の箱を開けると、中に入っていたのは、“ミカンに似ている”だけのいかにもまずそうな青色の木の実であった。俺は、木の実が放つ色を見て“絶対にあのドリンクの元だな!!こんな物を食べて回復するぐらいなら、食べない方がマシだ!!そもそも、生き物が食べる実(ヤツ)じゃないだろう…。”と思っていたが、中には木の実と共に収められていた説明書…というよりは、一枚の紙を拾い上げ目を通した。

【オレンの実 体力回復アイテム 体力がそこそこ回復する。】
「は?なんだそれは?そこそこって…こんなにマズいのに…。食べない方がマシじゃないか。」
スクッ…パシ
ジー
「これは、食べないで投擲(とうてき)武器として使うか。食べたくな…」
タッタッタ…
キキッ

“もう追いつかれたか。いや、長居し過ぎただけだな。”俺が一枚の紙に目を通し終え、“食べない。”と決心しきった時、後ろから足音が聞こえ始めた。足音のした方向へ目を向けると、いかつい彼女が息を切らして、俺にうろたえ始めた。

「はぁ…はぁ…。ったく…逃げんじゃねぇよ…。つかれんじゃね…」
チラ
「あっ、オレンの実じゃねぇか。ちぇ〜、んだよそれ。なんで、こんなアイテムが俺のステージにあんだよ…。」
「これか?」
「ああ、そうだよ。あっ、食べんなよ?メンドくせぇかんな。」

“食べるつもりは無い。”いかつい彼女は、息を整えた後俺が手に持つ青色の木の実を見て、“おもしろくない。”と訴えかけるような表情を作り出した。俺が、彼女へ質問すると、彼女は肯定の意思を示し、俺が手に持つ木の実の使用を禁じた。俺は、あらかじめ手に持つ木の実の使用予定が決まっていたので、首を傾げて彼女へ言い放った。

「これは、“食べる物”じゃなくて“投げる物”だろう?」
「はぁ?ははっ!!バッカじゃねぇの?こんな美味しくて、しかも体力も回復する木の実を投げんのかよ?」
「美味しい?あっはっはっはっは!!」
「あ?何がおかしいんだよ?」

俺は、いかつい彼女の言葉を聞いて、あまりにもおかしかったのか、腹を抱えて笑っていた。彼女は、俺を楽しそうに嘲け笑う表情から、一瞬で怒った表情に変え、俺へ質問をぶつけて来た。俺は、彼女に嘲け笑うような表情を向けて、彼女へ返答した。

478適当:2013/02/13(水) 21:31:32 ID:5w8OanAg
「こんなマズい物を美味いって言うのか。お兄さんひょっとして、これ以上に“おいしい物”を食べられない所に住んでいるのか?」
「あ?てめ、どうゆう意味だよ?それは?」
「わからないのか?野蛮だと言ったんだ。」
「あ?ちょっと、聞こえなかったな。もう一回言ってみろよ?」

“チャンスをくれるというワケか。だが、チャンスなんていらない。俺は、お前を恐れてなどはいない。”いかつい彼女は、俺の悪口を“聞こえなかった”と言い、取り消した。だが、俺は彼女を更に挑発した。

「お兄さんって、実は“ゴリラ”だろう?こんなマズい物を美味いって言う位だからな。都会に出て見ろ。もっと、美味い物がたくさんあるぞ?」
ピキッ…
「かっち〜ん。あったまっきた…。ガキ、てめーマジでぶっ殺してやんよ!!」
「“かっち〜ん”って古いな。野蛮だから言葉も知らないのか。あっはっは、傑作(けっさく)だな。そう思うだろう?“ゴリラ”のお兄さん。」

いかつい彼女は、俺の挑発を受け切って憤怒の表情(いままではあまり変わらないと言っていたが、この表情からは少し殺意も感じられる程。)を浮かべ俺へ脅しをかけ、自分の体を燃やしながら(といっても、気をつけなければいけない程大きくはない。炎の一層の層を作る程度)転がり、俺へ攻撃を仕掛けて来た。

「てめぇぇぇ!!ぶっ殺す!!」
ボウッ…
グルン グルン グルン
“きたな、火炎車。まぁ、フレアドライブは連発出来ないって事か。むしろ、好都合だな!!刀でカウンターしてやる!!”
シャンッ
グルン グルン グルン
“そこだ!!”
「アッパーブレード!!」
シュッ…
バシン
「いってぇぇぇ!!」
パタン

いかつい彼女が、自分の刀が当たる距離まで、転がって来た所を見計らい、俺は背中から刀を抜き、下方から上方に突き上げて彼女の背中に強い打撃を与えた。彼女は、俺の刀を受けると同時に動きを止め、仰向けになりながら苦痛の叫びを発声していた。俺は、彼女の体を足で抑えつけ、彼女を転がして枯れた木へ駆け出した。

479適当:2013/02/13(水) 21:39:18 ID:5w8OanAg
「丸まってろ。」
ガシッ ギュッ
フギュッ
「うわぁー!!ガキ、何してんだよ!!解放(はな)せ!!足を、置くんじゃねぇよ!!」
チャッ…ピト
タッタッタ
ゴロゴロゴロゴロ…
「うわぁぁぁぁぁ!!てめぇぇぇぇぇ!!何してんだよぉぉぉぉ!!」
「カウンター!!大車輪返し!!」
ドコーン
「いってぇぇぇぇ!!」
ズルルル…

いかつい彼女は、俺に体を固定され、刀を使って転がされて、枯れた木に衝突させられて苦痛の叫びを、火山から流れ出る溶岩の音に引けを取らない程響かせていた。“よし、屈辱的な負け方をさせてやる。仕返しだ!!”俺は、枯れた木を頭上にして仰向けに倒れている彼女を起こし、電気を用いて彼女の本来の振る舞いからは、想像もつかない姿勢で彼女を固定した。

ガシッ…
「いてて…、てめ…よくもやりやが…」
ムクッ…
「ああ!?今度は何する気…」
ギュッ ギュッ
「だはぁぁ!!てめ…いい加減にしねぇと…」
バチン
「おほぉ!?か…体が動かねぇ…。」

“いい気味だ。うん…なんか微妙に可愛いな。何も出来ない姿といい、このポーズといい。”俺は、いかつい彼女を起こした後、彼女の体勢を低くして両前足の全てがつくようにし、お尻を突き出させた所で、一瞬だけ強い電流を浴びせ、彼女を麻痺(まひ)状態にして身動きを取れなくした。俺は、本来の彼女の振る舞いからは、想像も出来ないような、雄を誘惑かつ若干の可愛気のある姿勢を彼女にとらせた事に満足し、彼女を嘲け笑った。

「あっはっは。お兄さん、4つんばいになって可愛いな。」
「よ…4つんばいぃ!?」
「ああ。おっと、お兄さんの胸についてる…」
スッ…ピンッ
「お…おい、てめ何すんだよ!!返せ!!これで勝ちなワケねぇじゃねぇか!!」

“ふっふっふ、この負け方は屈辱だな!!実に気持ちがいい。”俺は、いかつい彼女の胸ポケットについていた“α”と描かれた、彼女の放つ炎を象徴させるような赤色のバッチを彼女から取り上げ、少しの間、優越感に浸っていた。彼女は、俺へ“バッチを返せ!!”と怒号を放って来たが、俺は彼女の要求へは答えず、彼女へ勝利の笑みを見せつけて言い放った。

「お前を倒す必要なんかない。俺が必要なのは、“バッチ”だからな。」
「ちっ…。ああああ!!」
「おっ、どうしたんだ?動けなくて悔しいのか?」

480適当:2013/02/13(水) 21:43:32 ID:5w8OanAg
俺は、いかつい彼女が怒号を響かせているのを耳にして、よせばいいのに更に彼女を挑発してしまっていた。案の定(冷静に考えてみれば)彼女は、強調構文を言い放ち、俺へ渾身(こんしん)の炎を浴びせた。

「“Damn!! Son of a bitch!! What I'll crash you!!(ちくしょう!!このクソガキがぁ!!ぶっ殺してやろうかぁぁ!!)”」
「は?デェーン…。サノバ…ビッチ?ワライル…クラ…。」
ボゥ…
「“Go to HELL!!(くたばれ!!)”」
ボォォォォ
「ゴウトゥヘルぅぅ!?し…しまったぁ!!」
ボォウン
「ぐわぁぁぁぁ!!」
ジリジリ…
ドサッ

いかつい彼女から死刑宣告を受けた後、俺は彼女に焼かれてその場に仰向けとなって倒れた。彼女が放った炎を受けて、体のどこにも力が入れられない状態となってしまったからか、彼女からぼっしゅうした“α”と描かれた赤色のバッチを手から離してしまい、彼女へ返却する様を提示してしまっていた。俺は、苦痛の表情を浮かべてバッチを見つめていると、彼女の前足がバッチに触れて、バッチを俺の視界から消し去っている様子を見せられていた。“く…くそっ…。バッチが…。”彼女に取り上げられる様を目にして、俺は悔しさを感じていたが、彼女が俺に“一撃必殺技”と思われる技を放った理由を言い放った。

パシッ…
ピンッ パチッ
「てめーが“ズル(反則)”すっから、俺も“ズル(反則)”させてもらったかんな。」
「くっ…、これが、ブラスト…バーンか…。」
スタ スタ
ゲシッ
カチッ
「うっ…。リタイア…ボタンを…。」
「“Shut up!! Get out here!! Crazy kids male.(うっせーんだよ!!帰れ!!バカガキが。)”」
シュー
「く…くそぉ…。」
シュン

俺は、いかつい彼女に理由を言い放たれ、後足で腕時計についているリタイアボタンを蹴られた。リタイアボタンが作動した事に俺はうろたえていたが、彼女からは強調構文で罵(ののし)られ、何も言い返せないまま【業火】のステージから姿を消してしまっていた。

481適当:2013/02/13(水) 21:48:03 ID:5w8OanAg
俺は、【業火】のステージから、暑苦しく感じる事から解放してくれる唯一の戻り場所へと姿を戻していた。暑苦しさから解放されても、俺に一息つく余裕は無かった。なぜなら、先程のいかつい彼女との戦闘で想像絶するような一撃を受け、追加効果に苦しめられていたからだ。追加効果というのは、もちろん火傷の事である。全身を炎で包み込むような激しい痛みが俺を襲い始めたので、俺は部屋中に声を響かせてしまっていた。

ジュウ ジュウ ジュウ…
「ぐわぁぁぁぁ!!」
ゴロン
ジュウ ジュウ ジュウ…
「いたぃぃぃぃ!!く…くそったれがぁぁぁぁ!!」

俺は、真正面から、体を焼き尽くすような炎を受けてしまった後、うつぶせ状態を保っていた為か、想像も絶する激痛に襲われた。痛みを少しでもやわらげる為、立ち上がらずに、刀を背中から外して真横に置き、床に寝転がって仰けの姿勢を取ったが、仰向けの状態とさほど変わらない、想像も絶する激痛に襲われた。“うう…。水で冷やしたいが…。体力が最低値で動く事すら出来ない!!”しばらく、俺は部屋中に声を響かせながら、激痛を部屋そのものに訴え続け、立ち上がる事が出来るようになった所で、シャワールームへ徐々に、徐々に歩を進め始めた。

スタ… スタ… スタ…
「はぁ…はぁ…。」
スタ… スタ… スタ…
「よ…よし、着いた。」

俺は、体力最低値まで追い込まれてしまった為か、普段歩く速度よりもはるかに遅い速度で、一歩、一歩、歩を進めシャワールームへとたどりついた。シャワールームへたどり着いたので、俺はシャワーから勢いよく水を出し、炎で焼かれてしまった部分へ当てた。

キュ キュ
ジャアアアア…
ピチャン ピチャン ピチャン
「ふぅ〜。冷たい…。落ち着くな…。」

シャワーを炎で焼かれた部分へと当てて、炎で焼かれた部分を冷やし、俺は安心を表すため息をついた。しばらくシャワー当て続け、熱が逃げた所を感じ取り、シャワーを止めて、スーツを脱ぎ炎で焼かれた部分の確認を行った。

482適当:2013/02/13(水) 21:52:24 ID:5w8OanAg
キュッ…
ピチョン… ピチョン…
ジィィィ…
スル スル…
パサッ
「うわぁ…。なかなかヒドイな。」
ズキン
「いったぁ!!」
ジン ジン
「いたたた…。厄介だな…火傷は。」

スーツを脱いで、炎で焼かれた部分へ目をやると、スーツのおかげで軽減は出来たものの、俺の体色とは程遠い、少し赤みを帯びていた。赤みを帯びる中には、皮膚の表面が熱に耐えられずに溶けかけている様を見て、青ざめた表情を浮かべていたが、“痛みはまだ終わってないぞ?”とばかりに少々の痛みが再び俺を襲い始めた。痛みに対して、俺は小さく愚痴をこぼし、スーツの下も脱いで、洗濯機の中のスーツと交換し、洗濯機を起動させ、スーツは着ずに食事ルームへと歩を進めた。

スタ スタ
ガチャン ヒョイ
ヒュッ…パサ
ガチャン
ピッ ピッ
スタ スタ スタ
ピタッ
「メニューは、まぁまぁだ…」
チラッ
「がぁ!?な…なんだこれは!!」

俺は、一通りするべき事を終え、スーツは着ずに食事ルームへとたどり着いた。用意されていた食事は、自分の出身国でも極普通に食べられている物(日本食ではない)だったが、ドリンクへふと目を向けると、俺は衝撃の光景に驚き声を上げた。俺が見た光景とは、どんな草、葉にも引けを取らない程の緑と黄(黄緑ではない)を混ぜたような色を放つ液体が入ったグラスが、トレーの上に置かれている光景であった。“抹茶じゃないよな?似ているが…。”俺は、謎に包まれた緑と黄を混ぜた液体に鼻を近づけ、臭いを確認した。

ソー パシッ
ソー
「くんくん。うっ!!」
コトン
「なんなんだこれは!!ものすごく青臭い!!」

483適当:2013/02/13(水) 21:58:21 ID:5w8OanAg
“このドリンク…毒じゃないだろうが、飲まない方が得じゃないか?”俺は、見るからに怪しい液体が放つ臭いを嗅ぐと、想像も絶する(というか、こんなドリンクの元があるなんて想像もしたくはないが。)程の青臭さに直接脳を刺激された。このドリンク…液体は、寝ている時にそばに置かれたらすぐに目を覚ましてしまう程の臭さであった。鼻が利かない生き物は、そばに置かれただけではまだ大丈夫だろう。だが、俺は鼻が利く生き物に族しているので、直接嗅ぐより刺激は少ないものの、微量されど強烈な臭さを感じて飛び起きてしまうだろう。“うっ…、これを嗅いでからグラスを置いた後でも、若干この臭いを感じてしまう…。嗅がなければ良かった。知らなければ良かった!!”意識というものは不思議なものである。目の前にある物に意識を向けていなければ、意外にその存在に気づく事は出来ない。それは鼻もしかりである。俺がこの液体を嗅いでしまった後は、この液体から距離を置いても嫌でも臭いを感じてしまう。俺がこの液体の臭いの存在に気づいてしまったせいである。俺は、謎の液体の存在に気づいてしまった事に強い後悔をかんじつつも、謎の液体の臭いを意識しないようにし、食事を摂った。“くそ…液体(これ)のせいで、メシがあまり美味くない!!”意識しないようにといくら心掛けても鼻が利いてしまう俺にとっては、無理難題の事であった。心の中で、“このドリンクが無ければ良かったな!!”と何度も叫びながら食事を口に運び続け、やっとの思いで食事を摂り終えた。食事を無事摂り終えた所で、俺は謎の液体といつの間にかにらみ合っていた。

ジー
“これ…飲んだ方がいいのか?”
ジーー
“う〜ん。やめようか。やめた方がいいかもしれない。”
カハァ…
“うっ…。”
カラ

“の…喉が渇いた…。これしか…飲む物は無いよ…な?”俺は、謎の液体とにらみ合いながら決断を決めかねていると、自分の口が“飲め!!水分を入れろ!!”と急(せ)かして来るのを感じ取っていた。俺は、体に逆らう事は出来なかったので、謎の液体を手に取り、一気に体へ流し込んだ。

484適当:2013/02/13(水) 22:02:32 ID:5w8OanAg
パシッ
“一気に飲めば大丈夫だ!!”
グイッ
ゴクゴクゴクゴク…
トン
「はぁぁ!!ま…マズい!!マズすぎる!!」
俺は、謎の液体の味を出来るだけ感じないような飲み方を行っていたが、この方法でも謎の液体が醸(かも)し出す味は消す事は出来なかった。謎の液体の味は、色からも想像出来そうにない、脳を直接刺激する途徹もない苦い物であった。“これなら、青いヤツの方がまだマシだ!!”俺は飲み干した後、現実世界で感想を叫び、心の中で謎の液体に批評を出していると俺の体にある変化が訪れた。

シュ…ファァァァ…
「おっ!!」
ファァァァ… シュ
「おお!!痛みが…消えた?まさか…」
チラッ
「火傷が完治してる!!す…すごいな!!」

俺の体に訪れた変化とは、炎で焼かれた為に、少し赤みを帯びていた痛々しい皮膚が、徐々に元の黄色い肌へと戻っていく事であった。俺は直接この変化を見たワケでは無いが、痛みが消えた後に、火傷が消えていたのでそんな所だろう。俺は、火傷が完全に治った事に喜びはしゃぎ出しつつ、スーツを着始めた。

ジィィィ…
スル スル…
「おお!!スーツを着ても痛くない!!」
ジィィィ…
スル スル
ジィィィ…
「あっはっは。こいつはラッキーだな。」

“火傷が治ったから、当たり前の事なんだが…。”謎の液体を体に流し込む前は、炎で焼かれた部分から常に痛みが伝わり、スーツと肌がこすれるだけでも痛みを伴(ともな)っていたので、火傷の痛みが完全に消えた事を喜び、声に出して更に喜びを表現していた。“よし、また行くか。今度は油断しないように…。”体中の喜びを出し切った俺は、【業火】と示された扉へ歩を進めようとしたが、突如急激な疲労に襲われ、その場にうつぶせになって倒れた。

スタ スタ…
「今度は油断しない。必ずか…」
ガクン
「うっ…。」
バタン
「はぁ…はぁ…。はは…、無理は…するなって事か。」
クラ… クラ…
「ブラストバーンを受けたん…だ。あ…た…り前…か。」
カクン
「ZZZ…。」

俺は、抵抗が出来ぬまま、ひざから崩れるように仰向けになってしまい、また極度の疲労を感じ始めたので、自分に言い聞かせ、自分の体に従い【業火】と示された扉の3歩前で眠りの世界へと旅立っていった。

485適当:2013/02/13(水) 22:09:51 ID:5w8OanAg
Day13

俺は、普段とは異なる位置で目が覚めた。目が覚めてすぐに、“いくら体力が底をついていたからと言って、さすがにステージ移動の途中で眠ってしまうというのはどうなんだ?”と思い、その直後に“なんかカッコ悪いな。だらしないを通り越して…。”と自分の中で感じ、静かに苦笑していた。自分を嘲け笑い終えると、俺は食事ルームへと歩を進め、食事を摂った。

モグモグ…
ゴックン
カチャ
「よし、ひとまずは食べ終えた。後は…」
「今までの食事には無かった、水を飲むだけだな。」

“いや、これは本当に水なのか?”俺は、“食べる”物を一通り全て体に入れ、トレーの上に残された透明な液体に目を向け、少しの疑問を感じていた。疑問を解決しようと、透明の液体に鼻を近づけても、特に何も違和感も嫌悪感も抱く匂いは、放っていなかった。何も、匂いを感じないので首を傾げつつも、透明の液体を見ている内に、俺の中で不思議な感覚が生まれた。“これを飲むと、どうなるかはわからない。だが…液体(こいつ)からパワーを感じる。”以前、俺がブレードテイルを使えるきっかけを作った、体の肉質を硬質化する不思議なドリンクを飲む前のように、“毒かもしれない。”とは、今回の不思議なドリンクに対しては思えず、“パワーが貰えるかもしれない。”とだけ感じていた。俺は、自分の感覚を信じ、透明の液体を体の中へ入れた。すると、俺の体にある異変が起こり始めた。

486適当:2013/02/13(水) 22:12:51 ID:5w8OanAg
ゴク ゴク…
トン
「ぷ…はぁ。味は、特に無かったな…。毒では無い。だとしたら“水”だったのか?」
グゥゥン…
「は?」
グゥゥゥン グゥゥゥン…
「何だこの感覚は…。今までより強い電気が出せそうな気がする…。」

俺が体感したある異変とは、体に溜まる電流の限界値が上昇しているように思える感覚だった。その場でじっと何もせずにいると、体の至る所から自分の体に溜まっている電流が、“放出(だ)してくれ!!放出(だ)してくれ!!”と急(せ)かしてくるような感覚までたどり着いたので、俺は試しに、体の電気を勢いよく放出した。

パチン…パチン パチン
「はぁ!!」
バチバチバチ
「う…うぉぉ!?」
パーン ピシュシュイン
「あっ!!な…なんだこれは?」
バチ バチ バチ
ピッシュシュシュ…

電気を放出させると、初めは俺の体の表面で電気が途切れたが、直後に電気が再び俺の体の表面に集まり、方向が散っていた電気達が結束し、最後には俺の体全体を包み込んでいた。“初めて見る、これはバリアーの類か?”俺は、初めて見る光景に驚きつつも、推測を立て、“もし、そうだとしたら好都合だ。これで、アイツの炎は利かない。”と想定し、静かに喜びを感じていた。俺は、体に電気を放出させる事をやめ、中央へと歩を進めた。

スタ スタ スタ
スクッ…カチャン
シュル シュル
グギュ…
「よし、今度は負けない。お前にもう勝ち目は無い。」

中央へ歩を進め終え、置かれていた刀を背中に結び、近い未来の対戦相手に向かって勝利宣言をし、【業火】と示された扉へと歩を進めた。

487適当:2013/02/13(水) 22:17:03 ID:5w8OanAg
俺は【業火】のステージへとたどり着いた。【業火】のステージの象徴である火山は、周りに音を響かせ昨日と同じく自分の存在を誇示していた。そして、おそらく火山が作り出したであろう、強烈な熱気が俺を襲って来た。だが、俺は、昨日のように熱気に対してうろたえる事なく、前を見据えて対戦相手を待ち続けた。火山を無視して前を見続けた数分後、火山と同じく燃え盛るような体色と軍服を身にまとう、いかつい彼女が現れた。彼女は、俺を威嚇(いかく)するような目線を向け、静かに話し掛けて来た。

スタ スタ スタ
ピタ
「よう、ピカチュウのガキ。昨日は、何で俺にぶっ殺されたかわかるよな?」
「反則勝ちをしようとしたからだろう。」
「ああ、そうだよ。んだよ、わかってんじゃん。意外と物分かりのいいガキだな。あっ、誰にでも分かるな。俺が、ちゃんと理由を言ったかんな。」

いかつい彼女は、俺の答えを耳にするが、理由が分かったのは“自分のおかげ”だと主張して来た。俺は、彼女に“理由は違う。”と言わんばかりに訊ねた。

「ブースターのお兄さん、俺が反則勝ちをしようとしなかろうと、結局使ってきただろう?」
「使わねーし。使うワケねぇじゃねぇか。ガキ相手に、ブラストバーンとか成獣(おとな)気無さ過ぎんじゃねぇかよ。」
「ウソだな。面倒だからって理由でバンバン使って来る気がするがな。」
「あ〜あ、うっせーガキだな。てめーが悪りぃんじゃねぇか。つーか、てめー火傷治ってんな。どこでチーゴの実食べたよ?昨日は、オレンしか見つけて無かったろ?」

いかつい彼女は、俺が反論すると聞き手を貸さずに、話題をすり替えて俺に質問を行って来た。俺は、昨日の不思議な現象に見舞われた事を思い出しながら、彼女へ返答した。

そうなんだろ?」
「食べてはいない。飲み干しはしたがな。“チーゴ”ってヤツのドリンクをな。」

いかつい彼女は、俺の返答を受けて、自分で質問内容に用いられている物の料理名を口にし、自分で舌を出しておえつする様を見せ、俺に相槌を求めて来た。俺は、彼女の質問に正直に答え、自分の体を完治させた不思議な効力を持つ物が使われた飲み物を体に入れた事を告げた。すると彼女は、吹き出して大声で笑い、俺を嘲け笑い始めた。

488適当:2013/02/13(水) 22:21:14 ID:5w8OanAg
「ぷっ…ははははは!!チーゴのドリンク飲んだって…だっせぇー!!ガキ、ぷっ…ざまぁみやがれってんだ!!バーカ!!」
「ふっ、“Thanks,You attacked me your fire.(お前の攻撃を受けたおかげでな。)”」
「“Ha?HaHaHa!! You are fool!! You are crazy!! You are son of a bich kids male!!(はぁ?ははは!!バーカ!!バーカ!!クソガキがぁ!!)”」
ピッ

“コイツ、調子に乗りやがって。どの口が優しいお兄さんって言ったんだ?しかも、成獣とも思えない。”俺は、いかつい彼女に罵(ののし)られるも“英語圏(えいごけん)出身なら、面白いジョークを返してくるハズ。”と考え、彼女の悪口を変えるような返答を強調構文を用いて言い放った。だが、彼女は俺の期待を裏切り(というか、半分は期待していなかったんだが。)子供のようにはしゃいで、俺を罵(ののし)り、前足を指して腹を抱えて笑い出した。俺は、彼女の昨日の言動に首を傾げ、彼女へ皮肉を言うように質問を訊ねた。

489適当:2013/02/13(水) 22:23:41 ID:5w8OanAg
「お兄さん、それでも成獣(おとな)か?返しが全く面白く無く、子供っぽい解答なんだが?」
「ははは…。あ?ガキに成獣(おとな)のジョークが通じるワケねぇじゃねぇかよ。“You can't understand my joke forever,Becouse You are fool kids male or son of a bich kids!!(てめーがバカガキだから、俺の冗談なんて一生わかるわけねぇよ。)”ぷっ…ははははは!!あーおっかしー!!おかしすぎんだろ、これ!! “Wow…,It's genius joke. I'm genius BOUSTER,Don't you think my talking about?(すげー、天才だな。俺、天才じゃねぇか。なぁガキ、てめーもそう思うだろ?)”」
「………。“START the Battle.(始めろ。)”」
「はぁ?質問に答えろよ。」
「“Shut up!! Should START the Battle!! Harry up!! I have no time to talk you!!(うるさい。さっさと始めろ。お前とお喋りしている時間なんて無い。)」
「“Ah,haa….OK,OK. Let's start the game.(あ〜あ、わかったよ。じゃ、始めっか。)”」

“コイツは一言多過ぎる。うるさい。これ以上、喋らしてなるものか。”いかつい彼女は、自説を俺に言い聞かせ、自分自身をほめ、俺に相槌を打ってきた。俺は、彼女の質問を受けず、彼女へ“黙れ。早く始めろ。”と言い返すと、彼女は俺を見下すように笑いつつ、俺へ合図を送って来た。彼女の合図の数秒後、恒例の戦闘開始の合図が鳴り響いた。

490適当:2013/02/13(水) 22:29:26 ID:5w8OanAg
ゴォォォ…
プンッ
『READY…GO!!』

俺は、火山が奏でる轟音(ごうおん)が混ざった戦闘開始の合図を耳に入れ、体勢を低くして力を溜めながら彼女を見据えた。俺が何もして来ない様を見て、彼女は俺を再び嘲け笑い始めた。

スゥ…
グッ グググ…
「はぁ?“What are you doing now? Do you forget taking W.C?(何してんだよ?トイレに行くのを忘れたか?)”」
“このゴリラ雌(おんな)め…。目にものを見せてやる。”
「ははっ!!中止してもいいぜ?早く、ウンコして来いよ。あっ、部屋に帰ってからしろよ?ここでしたらぶっ殺すかんな?」
グググ…ピキッ

“よし、溜まった!!受けるがいい。受けた所でお前の負けだ!!ゴリラ雌(おんな)!!”俺は、いかつい彼女の挑発をここで返し、彼女へ戦闘機のように空中突進を放った。

「ランチャーヘッドバッド!!」
ドヒュン
「はぁ!?ロケット頭突きぃぃ!?」
ドヒュウウウ…

いかつい彼女は、俺がこの技を使えるとは知らなかったと思える反応を見せつつも、俺に言い放ち、炎を浴びせた。

「ちっ、くたばれクソガキが!!返り討ちにしてやんよ!!”
ボォォォォ
“今だ!!バリヤー!!”
バチ バチン
ピッシュシュシュシュ…
ボォォォォ…ボワッ ボワン
「はぁぁ!?み…ミラーコートぉぉぉ!?“W…Wait!! Give me a breaaaaak!!(冗談じゃねぇぇぇぇぇ!!)”」
ドグォン
「いってぇぇぇぇ!!マジ、頭痛ぇぇぇ!!」

“さぁ、終わりだ決めてやる。”俺は、いかつい彼女が炎を吹いてくる事を予想して、彼女の炎が自分の手前に来た時に、全身に力を入れて自分の体の表面に電流を放出し、電流を結束させた。彼女の炎の元までたどり着くと、彼女の炎を自分の結束した電流が横へ受け流し、無効化させた。彼女は、予想外の出来事に再び驚き、うろたえながらもとっさに横へ飛ぼうとしていた。だが、俺の攻撃が彼女の行動よりも速かったので、彼女は、俺の攻撃を額に受けて、前足で頭をおさえて悲痛の声を上げていた。俺は、彼女が一時動けなくなった様を見計らって、彼女の体をつかんで、電流を放出(だ)し、彼女の身動きを止めてとどめを刺した。

491適当:2013/02/13(水) 22:32:54 ID:5w8OanAg
ズキ…ズキ ズキ
「いててて…。マジいってぇよ…。」
ガシッ バチン
「うわぁ!?ヤっベぇ!!電磁波くらっちまったぁぁぁ!!」
「とどめだ!!フルスイングブレードテイル!!」
ブン バシン
「ってぇぇぇぇ!!」
ヒュッ…バタン

いかつい彼女の動きを止めた後、俺は体を回転させ硬質化した尻尾を彼女の体へ当てた。彼女は、俺の攻撃を受け仰向け状態となるも、体を起こそうとしながら、俺を睨み付けて返事を行おうとしていた。

「ちっ…。よくもやりや…」
シュッ フシュ
シャン…スチャ
「うっ…。か…刀…。」

“隙なんか与えるワケがない。”俺は、いかつい彼女が体を起こす前に電光石火を使って彼女へものの一秒で接近し、彼女の体を足でおさえて、背中から刀を抜き彼女ののど元に当てた。彼女は、俺に刀を突きつけられて青冷めた表情を浮かべ始めた。俺は、彼女へ刀を突きつけたまま彼女の胸へ手をのばし、勝利の証をつかみ取り、彼女へ言い放った。

スッ…パシッ
「うっ…。バ…バッチ…。俺の…バッチが…。」
「お前が雌だからこの程度にしといてやる。雌を痛みつけるのは、趣味じゃないんでな。」
「な…なんで、俺が雌(おんな)って分かったんだよ?普通…わかんねぇ…だろ?」

俺は、いかつい彼女から訊ねられるも、彼女の質問には答えず、強調構文を用いて彼女へ言い放った。

「“Don't ask me.Ask yourself this ploblem forever. I won't answer you this ploblem.(訊くな、自分で考えろ。俺は答えるつもりは無い。)”」
カチッ
シュイイイン…
「“Bye.As GORELA's female.(じゃあな。ゴリラ雌(おんな)”」
「はぁ!?“W…Wait!! Please answer me this que…(お…おい待てよ!!答えてく…)」
シュン
「ション…。“The reason? I will not be able to find out the answer…。(理由って…。わかんねぇよ…。)”」

俺は、いかつい彼女へ“答えない”と言い放った後、彼女へ捨て台詞(セリフ)を吐き、腕時計のリタイアボタンを押して【業火】のステージから姿を消した。

492適当:2013/02/13(水) 22:35:58 ID:5w8OanAg
シュン…
スタン
「ふぅ…。勝ったな。」

俺は、熱気帯びる間から冷気帯びる間へ姿を戻した。冷気を帯びると言っても、【零下】のステージのようにでは無く“涼しい”と感じる程度である。俺は、冷気帯びる間へたどり着いた後、小さく息をつき、静かに呟いた。その後、俺は先程の対戦相手が口にした言葉を思い出し、自分へ言い聞かせた。

「あれは…バリヤーじゃなくて、ミラーコートって言うのか。」

“うん、便利だな。鏡の鎧(よろい)と言った所…か。技名も変える必要は無いな。”自分へ言い聞かせた後、先程の対戦を思い出し、対戦相手の炎を受け流した事に対して、技名を納得し有利な技を会得出来た事に少々の嬉しさを感じ始め、しばらくたって先程の対戦相手に“一回で勝つ”という目標が達成出来なかった原因を思い出してしまい、極度の恥じらいを覚えていた。俺は、【氾濫】の扉を見つめて申し訳なさそうな表情を浮かべて、彼女に向けて強調構文を伝えた。
チラッ
「“I aplogize not hearing your advice. If you are died by your boss, That's the reason why I hope not to blame me. You permit me to say 【You are fool male.】(君のアドバイスを聞かなくてすまない。君が処刑されても、アドバイスを聞かなかった事で、俺を恨まないでくれ。【バカ】だとは言っていい。)”」

俺は、自分が殺してしまった相手に向かって、決して伝わらない謝罪を述べ、手に持っていた刀を背中に背負(しょ)っている鞘(さや)にしまい、その場に座り込み、“α”と描かれた【業火】の間の番人の炎を主張するような赤色のバッチをしばらく見つめながら、体を休めていた。

試練6 【業火】 完


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