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俺は小説家を目指している。

1某経大生:2004/06/12(土) 05:10 ID:Vrdb/e4Y
俺は小説家を目指している。
主人公は高崎経済大学の学生だ。
それだけは譲れない。
冴えないダメ男が恋愛や挫折、色々な事件によって
成長していく話だ。

201イチゴ大福:2005/03/04(金) 11:54:33 ID:1gws7aYE
「ピンダロスの言葉は、それ自体が不条理だ。」
彼は病室の前に立った。ノックする。しかし返事はなかった。彼はそっとドアを開け、中に入った。しかし、そこに人影はなかった。白い薔薇が薄暗い病室に光を与えていた。
シーツの皺が、人がいた形跡を留めていた。手で触れると冷たく、彼女の温もりを感じることはできなかった。
「トイレだろうか?」彼は思い、パイプ椅子に腰掛けた。
十分ほど待ったが、現れない。何かあったのだろうかと心配になり、看護士を呼び出す。病人がいないことを告げると、看護士は「そんなはずはありません」と、売店や担当医の所へ足を運んだが、やはり見つからなかった。
「いないのか?」
「ええ、どこにも。どうしちゃったのかしら、ひとりで動けるような体じゃないのに。」
「なにか、言っていませんでしたか?」
「いえ、でも昨晩から痛みが激しいらしくて、鎮痛剤を処方したんです。だからてっきり寝てるばかり・・・・・・。」
彼は思い出したようにベットをまさぐり始めた。ベットの下、戸棚の中、魔法瓶の下、花瓶の陰、そして最後に、枕を持ち上げ、それを見つけた。アイボリーの封書だった。皺になってはいたが、上質の紙だ。
「とりあえず、警察に連絡して、保護してもらいましょう?」
看護士がいう。
「私がその警察です。それにはおよびません。」
すでに事務的な口調に戻っていた彼は、職業的態度でもって、看護士にそうであることを認識させていた。看護士は一瞬驚いたが、すぐに納得したようだった。
「あら、そうですか。では、お任せしてよろしいですか?」
「ええ、そのほうが面倒がないでしょう。どうぞ、お仕事にお戻りください。見つけたらすぐに連れ戻しますので。」
「容態が悪いようでしたら、すぐに救急車を呼んでください。奥様は、考えておられるよりも悪いんですから。」
奥様、という言葉に彼は一瞬身も凍る思いで震えたが、すぐに冷静さを取り戻した。
「ありがとう、そうします。」
封書をスーツの下にしのばせ、彼は足早に病室をでた。

202イチゴ大福:2005/03/04(金) 11:57:40 ID:1gws7aYE
38.トポロジカルにラジカル、クリティカルにシニカル。
前田は陸運局でナンバを照会し、FTOの男の氏名を突き止めた。男の名前は佐久間武志。今度は大学に向かい、佐久間武志が学生かどうかを照会してもらう。事務職員は、前回の応援団長の件と同様、やはり怪訝そうな表情で対応してくれた。いっしょに、六年前の同窓会の卒業名簿を借り出し、熊田孝治の住所を突き止めた。県内の銀行に就職しており、勤務先を割り出すのは難しい作業ではなかった。
どちらからあたろうかと考えたが、まずは梧桐冬樹と佐久間武志の関係を洗い出す必要があった。梧桐冬樹が悪意の何者かに利用されているとすれば、今回のT経済大生の殺人事件の一翼を担っているのは、なんらかの関係のある佐久間である可能性は高い。そして、六年前にその役割を担ったのが、熊田孝治という按配だ。
前田は、今朝方追跡したアパートの前に再び舞い戻っていた。
今朝とは違い、今度はこそこそする必要はなかった。車を降り、アパートの階段を上る。表札を確認してインターフォンを押した。出てきたのは、昨夜の男で、寝起きらしい不機嫌な顔をしていた。
「誰?」
「警察の者です。」
「警察?もう渡すもんは渡したでしょう?」
前田は口から出かけたクエスチョンマークを飲み下した。変だ、前田以外に梧桐冬樹を張り込んでいる刑事はいない。それに何を渡したというんだ?前田は芝居を打つことにした。
「いや、もう一つほしいと上の者から言われましてね。ありません?」
佐久間が怪訝な表情をする。
「あんなもん二つも取っておくかよ。一回だけって約束だろ?あんたら国家権力を傘にまた脅す気?」
一回?脅す?いったい警察の誰が佐久間とどんな取引をしたのだろうか?おそらく、悪質なスピード違反か酒気帯び運転を見逃す代わりに、それをしろと命令されたのかもしれない。それが梧桐冬樹と関係があるのだろうか?だとすれば、警察内部の誰かが梧桐冬樹を追っていることになる。
「まぁ、無理にとはいいませんがね。しかし、そんなに大変なことでもないでしょう?」
前田の足はすでに扉を固定していた。一歩前に踏み出すと、佐久間はたじろいで身を引いた。「警察が民間人を脅して何かをさせている?」そう考えると、忸怩たる思いで情けなくなったが、それが何なのか、その疑問が彼に演技を続けさせる勇気を与えていた。
「分かってるでしょう、自分の立場?」
佐久間は大きく舌打ちすると、「分かったよ。」と小さくいい、手を出した。
握手かと思い、差し出した手を握ろうとすると、佐久間はそれをはねのけた。
「金だよ金!早く出せよ。」
「金?」
「奴の体を買う金だよ。それがなくちゃサンプルなんて取れねぇだろ!?」
前田の脳に衝撃が走った。目まぐるしく情報が駆け巡る。絡まった糸がほぐれ、一つの糸になっていく。まだ完全ではないが、それでも大方のピースは組みあがった。
六年前、梧桐冬樹を犯人に仕立て上げたのは、志ノ田悟郎を始めとした警察だったのだろう。熊田を、佐久間と同じように落とし入れ、そして体液のサンプルを取るように仕向けた。六年前の事件ではそうやって手に入れたサンプルを使い、現場に残したのだろう。志ノ田悟郎は始めから現場を仕立て上げていたのだ。今回の事件ではそれが何のために必要なのかはわからないが、警察が裏でなんらかの作意を巡らせていることは確実だ。梧桐冬樹はやはり利用されていた。
「いくらかな?」
「五万。」

203イチゴ大福:2005/03/04(金) 11:59:14 ID:1gws7aYE
「高くない?」
「相場だっつうの。ざっけんな。」
前田は財布を見もせずに言う。
「やっぱりいいや。起こしてごめんね。また何かあったらよろしく。」
前田は体格に似合わぬ素早さでアパートを出た。
「ちょっ、まっ・・・・・・。」佐久間は言いかけたが、ドアを開けて追いかけてくるまでには至らなかった。車に乗り込むと、すぐに出した。前田は携帯電話をハンズフリーにして、大洗にコールをかける。しかし、電波が届いていない。おそらく病院にいるのだろう。最近の病院では携帯電話の電波による機器の誤作動を懸念して、電波をシャットアウトしていると聞いたことがある。前田はとりあえずコールするのを諦めて、病院に進路をとった。
いったい警察の誰が、こんなことを仕組んでいるのか?おそらく志ノ田悟郎で間違いないだろう。志ノ田悟郎は八年前の事件で娘の比呂を失い、梧桐警視正と根路銘国盛教授に恨みがあった。六年前の事件で梧桐冬樹を犯人に仕立てたのは、おそらく、梧桐冬樹を立件して家宅捜索し、梧桐警視正と根路銘教授の間に行われた不正を暴くためだろう。
しかし、疑問は残る。なぜなら、梧桐冬樹の父は梧桐警視正の弟、梧桐彦次だからだ。志ノ田悟郎の狙いが他にある可能性も考えられる。そして、大洗への疑惑が再燃する。なぜ彼は梧桐冬樹犯行説に固執していたのか?あるいは、志ノ田悟郎に利用されているだけなのだろうか?それともグルなのか?
すべては病院にいけば分かることである。病院に車を乗り入れたときは、もうすでに昼近くだった。ナースステーションで大洗夫人の病室を訊ね、そこへ向かった。慌てていたので何も用意していなかったことに気づき、売店で果物の詰め合わせを買う。病室の入り口にある名札には「大洗四季」とマジックで書かれていた。間良が推測した、五人目の被害者の姉の名前と同じだ。被害者、佐伯亜季の姉の苗字のイニシャルは“O”だが、ただの偶然だろうか?
「それとも・・・・・・。」
彼はノックをしてドアを開けた。中には誰もいない。アルコールとアンモニアの混じった臭いが、静かで無機質な空間に漂っていた。ベットは人のいた痕跡は残っていたが、とても整っているという状態ではなかった。生命の欠落した病室だったが、窓際には白い薔薇が飾ってあり、陽の光を受け、より一層華やかに見えた。
「あの、何か御用ですか?」
後ろを振り返ると、看護士が訝しげな表情で立っていた。
「私は大洗さんの知り合いです。」
そういうと、表情が緩んだ。
「あの、奥さんと旦那さんはどこに?」
「それが、今朝、旦那様がお見舞いにいらっしゃったんですけど、奥様がいなくなってしまわれて。旦那様が警察のかただそうで、捜しにいかれましたけど。あなたは同僚の方?」
「ええ、そうです。どこに行くか言っていませんでしたか?」
「いいえ、警察には自分から連絡したほうが面倒がないからって言ってましたからねぇ。あんな重病で、いったいどこに行ってしまわれたのかしらね?あなた同僚の方なのにご存じないの?」
「重病って、更年期障害ってそんなに重症になるんですか?」
「白血病ですよ。それももう末期で、抗癌剤の副作用もひどいのに。」
「白血病!?」
「あら、知らなかったの?」
「いえ。そうだ、そろそろ行きますので、失礼します。お忙しいところすみませんでした。」
「いいえ。でも、あの方ほんとに奥様想いのいい方ね。今時珍しいわ、お見舞いにあんな高価な花を持ってくるなんて。」

204イチゴ大福:2005/03/04(金) 12:00:10 ID:1gws7aYE
「白い薔薇ですか?」
「白い薔薇の花言葉を知ってます?」
前田は知っていたが、話が長くなりそうなので切り上げたかった。
「いいえ。」
そういうが、看護士の話は止まらない。
「“純愛”ですよ。でもね、他にも薔薇は、四季を通じて花のあることから“長春花”とも呼ばれているんですよ。きっと、奥様の名前のためね。素敵だわ。」
「そうなんですか。お詳しいですね。では私はそろそろ。お仕事の邪魔をしてすいませんでした。」
彼は看護士の言葉も待たず、病室を後にした。
薔薇には他にも意味があったはずだ。それは確か、“秘密”だったはず。古代ギリシャ、スパルタ人とアテナイ人がペルシャの王と手を組み、ギリシャを征服しようと、ミネルヴァ神殿にある薔薇の木陰で陰謀したのがその謂れの始まりだと聞いたことがある。
前田は、深読みのしすぎだ、と考えたが、やはり胸騒ぎがしてならなかった。特に、大洗の妻の名前が“大洗四季”であることは、大洗警部が六年前の事件の被害者と関係がある可能性を、もはや否定はできないだろう。天才の名も、名誉も、約束された成功も、すべてを投げ打ってまで駆り立てた衝動が何なのか、まだそれは謎だが、その謎が薔薇に秘められたものだとすれば、やはり大洗は事件に関係しているはずだ。しかも、四季は白血病だったのだ。
しかし、大洗四季はどこに消えたのだろうか?末期にあって、もはや動くことすら思い通りにならないはずだ。まさか、六年前の復讐にでかけた?佐伯亜季の実の姉だとして、四季は重病の体を引きずって復讐にでたというのだろうか?それは飛躍だ、と思い直す。
謎を抱えながらも、前田はいったん署に車を走らせた。会議室に戻ると、所轄の松山刑事とすれ違った。
「あれ、前田君じゃないか?」
「どうも、お疲れ様です。」
「君、大洗警部といっしょじゃないのか?」
「ええ、今日から奥さんの看病で休みだそうですよ。」
「そうなの?あれ、さっき見たけどな。」
「見た!?どこでですか?」
前田の鬼の形相に一瞬たじろぐ。松山は暑苦しいような表情で前田を見た。
「保管庫だよ。なにか忘れものじゃないのか?」
最後まで聞かず、保管庫に急ぐ。記帳をみると、確かに一時間程前に大洗が入っていた。持っていったものは「書類」とあるが、前田は不安を感じていた。中に入り、押収した武器などを保管している金庫に向かう。予想通り、扉が開いていた。すぐに管理帳を取り出し、金庫の中を確認する。予想通り、オートマティックのハンドガンが一丁と弾薬がカートンごと消えていた。オーストラリア軍が正式採用しているグロックだ。軍用拳銃だけに火力は、警察官が携行しているニューナンプとは比べ物にならない。
「誰かを、殺す気なのか?」
大洗は誰かを殺そうとしている。六年前の事件の真犯人を見つけだしたのか?しかし、志ノ田が仕組んだブラフの可能性は、志ノ田が大洗を利用しようとしていることを否定できない以上、鵜呑みにはできない。だとすれば、大洗が早まらないよう止めなくてはならない。
しかし、いったい大洗はどこへ行ったのだろうか?そもそも、消えた妻を捜しに出たはずの大洗が、なぜ武器を用意しなくてはならなかったのか、疑問は残る。
この疑問の答えを知っている人物がいるとすれば、それはただの一人だろう。前田は思った。この事件は、すべて志ノ田につながっているのだ。
「志ノ田に訊くしかない。」

205イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:31:07 ID:5cN.MTjs
39.完璧なる間隙、そして惨劇。
車の中でマガジンに弾丸を装填し、グロックの台尻からセットした。セーフティを下ろし、スライドを後ろに引いて初弾を薬室に装填する。ロングマガジンの無骨さが、グリップからはみ出した鋼鉄の金属の冷たさに滲み出ていた。真上から除くと、黄金色の薬莢が南中の日差しを受けて煌めいている。スライドを固定していた手を離すと、機械の正確さで金属の摩擦音が車内に響いた。その先に伸びた延長バレルにはサイレンサーが装着してあり、こんなものを誰が日本に持ち込んだのか、と彼は眉間に皺を寄せた。「人間を殺す」という明快な目的と意図によって製造された軍用拳銃は、彼の手の中で、我関せずといった風体で、まさに俎上の鯉の姿をしてはいたが、その金属の光沢の放つ、火薬と血の臭いの予感は、充分に持つものに圧迫感と恐怖を与えていた。そこには、造られた目的も意図もなく、ただ銃の意志によって、そのグリップを握らされているような、自らの意識とはかけ離れた、何者かに手を支配されたような感覚があった。
彼はセーフティをロックすると、それを助手席に無造作に投げた。
彼には目的があった。まずは彼女を捜すこと。そして、彼女がするだろうことを止めること。
彼女が残した手紙は、六年前の事件の真相を書き綴ったものであり、それがどうして六年の歳月を経て、今再び現れたのか、そのすべてを説明するに足りるものだった。
一遍の詩の美しさで綴られた長い手紙には、その文面からは想像できない彼女の憎悪が込められていた。それは人間への憎悪であり、生きていることへの憎悪であり、彼女を蝕む“血”への憎悪だった。そして、最後の“血”の一滴のために、彼女はすべてを終わらせるつもりでいることがわかった。それを思い留まらせるか、それとも目を瞑るのか、彼はまだ迷っていた。迷ってはいたが、いずれにせよ、留まっている時間はなかった。
「思えば四日前、ここを走りながら愚痴をこぼしたのは自分だった。あの時気づいていれば、こんなにも彼女を悩ます必要はなかった。」
十八号を百キロ近いスピードで飛ばし、前方車輌にパッシングする。強引な車線変更は追い越す車の運転主の顔を強張らせ、悪態をつかせるのに充分だった。彼は「文句があるか」とでもいわんばかりに、露骨にスピードを上げ、猛然と追い抜いていった。
彼女のすることにどんな意味があれ、彼女の憎しみがどんなに深いものであれ、それを肯定するつもりは彼にはなかったが、かといって、それは自分にも責任があるのだと、彼は考えていた。そもそも、思い返せば、自分が陳腐な復讐心に駆られて、志ノ田の取引に乗ったのが間違いではなかったか、彼は今更ながら、身につまされる思いでいた。
「六年前、彼女を連れてドイツに帰っていればよかったのだ。静かに、音楽を続けていればよかったのだ。」
今更としかいいようがないことばかりだが、それでも何かに縋っていなければ、ハンドルごとどこかに吹き飛ばされてしまいそうなほどに動揺し、そのためか、アクセルを踏み込む力に加減がなく、彼は知らぬうちに百四十キロも出していた。一瞬、メーターに目を奪われた隙に、前方の減速していた自動車に追突した。いくら前方の車が走行中だったとはいえ、百四十キロでは、追突したほうもされたほうも無事ではいられないだろう。エアバックが作動したが、車体は大きく横滑りし、ガードレールに激突した。前方の車輌はそのまま横向きになって、車道を完全に塞いでしまった。
方向感覚を失った彼は、エアバックを除けるのもたどたどしく、朦朧とした意識のなか、助手席をまさぐった。金属の感触。グロックのグリップを握ると、ドアを開けて外に出た。後続の車輌は自動車を止め、何人か野次馬が事故を見物していた。まぶしいくらいの日差しで、風は少なかったが、空気は冷たい。野次馬の一人、若い男が彼に声をかけようと近づくが、彼の手に握られた黒い物体を見て後退りした。昼間から事故を起こして、しかも助手席からフル装備の自動拳銃を持って降りてくる人間がどんな人間か、少なくとも堅気の人間でないと誤解されるには充分だろう。そう予感させるに充分なほど、彼は殺気じみていた。面白半分で車を降りたその場の人間は、皆一同に自分の安易な好奇心を呪った。
彼は野次馬の一人に銃を向けた。
蛇に睨まれた蛙とはまさにこのことだろう、若い男は条件反射で手を上げていた。
「おい、君。緊急事態だ。車を貸してくれ。」
男は無言で頷き、キーを彼に投げた。
「どれだ?」
男が指を指したのは、インプレッサだった。助手席に滑り込み、イグニッションを回す。エンジン音が多少大きいと感じたが、マニュアルの感覚を取り戻すのに集中した。
事故車の間をかわすと、あとにはインプレッサの爆音の余韻だけが残った。

206イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:32:59 ID:5cN.MTjs
40.最後の血の一滴。
石畳のフロアに冷たく響く靴の音で、彼女はその存在を知覚していた。そして、その笑顔や、指のなめらかさ、言葉の妙なる調べや、彼女を包む優しい動作を思い返し、それを憶えている身体が、愛おしさを、中枢神経を伝って、視床下部、視床、下側回頭、室傍などから大脳とその運動野、視覚野、そして連合野に上向させ、前頭葉と大脳、その辺縁系において激しい化学反応を示す。細胞に侵入する神経伝達物質のエンドサイトーシス。軸索が求めるシナプス受容器のモノアミン・レセプター。膜電位変換を期待するニューロン細胞の連結構造。細胞のひとつひとつが、彼を記憶し、思い出し、再現していた。
「ただいま。四季、いるのか?」
彼はヴァイオリンケースを抱えたまま、薄暗いリビングに足を踏み入れた。そこには、弱い月明かりを受け、立ち尽くす四季の姿があった。腰まである長い黒髪は、まるでそうであることが当たり前であるかのうな几帳面さで、重力に従い、まっすぐに、光沢を放って下を向いていた。そこに存在するためにだけに造られた石膏彫像のような、非現実的な、そして安易な感情を受け付けない完璧ともいえる美貌で、四季はそこに佇んでいた。
「ただいま。暗くしてどうしたんだ?寒くないか?」
「明かりを点けないで!」
彼が明かりを点けようとするのを冷徹な氷の冷気の鋭さで止めた。彼は腕を止め、スイッチから手を離した。
「ケルトナー。あなたをいつも近くに感じるわ。」
うっとりとするような、甘味な言葉の調べ。ケルトナーは四季の様子がおかしいと気づき始めた。恍惚とした、夢でも見ているようなぼんやりとした表情で、彼女は欠けた月を眺めていた。月の魅せる狂気なのだろうか?彼はあくまで平静をよそおう。
「最近忙しかったからね、寂しい想いをさせたかな?しばらくは海外公演もないから、来週のコンサートが終わったら外で食事でもしよう。」
彼はヴァイオリンケースを置いて、彼女のそばに近づいた。
彼女も彼の方へ身体を向ける。その手には銀のナイフが、冴えた月の光を受けて煌いていた。ケルトナーはナイフの意味を察したのか、それを見るなり彼女に飛び掛った。彼女の手に握られたナイフを奪おうと、ケルトナーは彼女の腕を引っ張った。しかし、それに抵抗しようとした四季は、手首を返し、ナイフの先をケルトナーの身体に向けていた。ケルトナーが勢いよく引っ張った腕はナイフを固定したまま、ケルトナーの表皮を貫き、心臓細胞を深く貫いていた。激しい鮮血が迸しった。それは彼女を濡らし、床を濡らし、壁にまで彼の血で染めた。それが最後の、彼のメッセージであるかのような、生命の力強さを見せ付けようとするかのような血飛沫が、部屋を静かに塗り替えていた。
心臓を貫かれたケルトナーはナイフを身体に残しながら、仰向けに倒れた。仰臥するケルトナーの頭を自分の膝に乗せ、その冷たい身体を抱きしめる。しかし、すでにケルトナーの意識はなかった。黒い真珠のような瞳からは、大粒の涙がこぼれていた。ぶるぶると震え、彼を殺してしまったことの後悔が彼女の思考を支配していた。
「ケルトナー。あなたを殺すつもりはなかった。あなたに見ていて欲しかった。私が生まれ変わる瞬間を、あなたに見届けて欲しかっただけだった。」
微塵も動かない彼の顔に、彼女は頬を押し付けた。涙と鼻水とが彼の顔に流れ落ちる。彼の髪の毛をくしゃくしゃに撫で回し、そこにケルトナーのいた証を見出そうとしたが、それは既に、“力”を失った肉の塊でしかなかった。彼は人間と死人を隔てる境界線の向こう側にいってしまったのだった。もはや、そこには死と残された肉の塊の腐敗しか存在してはいなかった。
彼女はとめどなく溢れる涙を拭うこともせず、ケルトナーの肉体からナイフを抜き去った。血が噴出したが、その勢いはもはやたいしたものではなかった。
無言でナイフを自分に向けて握り締めると、一瞬のためらいもなく、自分の胸を貫いた。噴出した血はケルトナーの血に混じり、覆い、侵食して、さらに広がっていった。彼女は彼の上に覆いかぶさるようにして倒れた。
静寂の中に二つの死体と一本の銀のナイフ。静謐さの暗黒に取り残された肉体は、もはや時の流れを拒むかのように、静かな眠りについていた。
人の死とはなんとも呆気ないものだろうか?そこには、天使の歌声も、神の祝福も招かれず、劇的な変化や感動的な幕切れすら用意されてはいなかった。「すべて死はこうあるべく予見されていたためしはない」と、死神が二人の遺体に説教を垂れるわけでもなく、粛々と、時は腐敗の時間を刻んでいた。それは、自然という閉鎖系のシステムにあって、当然そうでなくてはならない物理現象であり、誰も疑いようのない真実だった。
そう・・・・・・二人の時間は、その時すでに終わっていたのだった。

207イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:37:49 ID:5cN.MTjs
41.失われゆく記憶。再起する追憶。
インプレッサがT経済大学の正門の前に滑り込んだとき、すでに“こと”は始まっていた。誰もが想像していた、なのに誰も止められなかった恐怖の力は、今現実に、人の力によって咆哮をあげ、地獄の底から呼び起こされた堕天使の復活を祝福するかのように、キャンパスは暴力と死からの逃避のために阿鼻叫喚に包まれていた。
天使の姿をした悪魔の最初の生贄は、バスの運転手だった。運賃を支払わないこの美しき天使を止めようと追いかけたところを、彼女の鋭利な牙の餌食となった。血糊の着いた刃物を持った天使が正門から堂々と入るのを守衛が見つけ、警察に110番通報したが、その時、五号館の方からスクーターに乗った男子学生が、すれ違い様に刃物を胸部に突き立てられ、スクーターから放り出された。地面に背中から叩きつけられた学生は、息も絶え絶えにもがいたが、それも天使がナイフを抜き去るまでのことだった。
初老の守衛が木刀を手に取り、図書館の方へ向かう虐殺の天使を追いかけた。
「止まれ!」
守衛が叫ぶ。天使はこの世のものとは思えぬ優雅な仕草で振り返ると、緊張と恐怖で顔の強張った守衛に微笑みかけた。それは、他の場面であれば間違いなく天使のものと見紛えるものだったろう。しかし、眼前に立つのは血に塗れた堕天使のそれだった。
守衛は乾坤一擲とばかりに一撃を打ち込んだ。多少、剣道の心得があるのかもしれない、彼の木刀は天使の左鎖骨をとらえた。鈍い、硬質のものが砕け、折れる感触が、彼の手を伝わり、脳神経に伝わる。彼は途端に罪悪感にとらわれ、木刀を引いた。なぜ罪の意識を感じているのか、彼にはその理由が判然としなかった。それは、天使の微笑みのためだろうか?それとも、傷を負わせたことへの自責の念からだろうか?金閣寺の美しさに嫉妬して火をつけた僧侶の話を、三島由紀夫の本で読んだことが彼にはあった。美しいものを傷つけるとは、こういうものなのだろうか?どちらにしろ、天使は意に関せずといったようで、痛みに苦悶する様子もなく、表情一つ変えることはなかった。そして、その殺意の矛先が血を求めるのも、躊躇う必要などなかった。たじろいだ守衛の腹部にナイフを突き立てると、さもそれが当たり前の動作であるかのように抜き去った。守衛はその場に倒れた。血の海が、辺りに波打って広がっていた。
図書館からでてきた女子学生がそれを目撃する。自動ドアを抜け、誰だろうと目を凝らすと、守衛が血の海に溺れており、その目の前には美しい姿態と黒髪の女性がいる。彼女は瞬座に状況を察して、図書館の中に飛び込んだ。
「誰かぁぁぁぁぁ!!人殺しぃぃぃぃぃ!!」
彼女の腹の底から轟くあらん限りの声は、それまでコンピュータの駆動音が静かにまどろんでいたホールの沈黙を破るのに充分だった。そこにいた職員、学生、院生、たまたま来ていた一般人。全員がその声を聞き、そして声のする方向に振り向いた。

208イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:39:00 ID:5cN.MTjs
最初に動いたのは、論文雑誌を読んでいた院生だった。「どうせ馬鹿が喧嘩でもしてんだろう」そう内心悪態をつきながら、学部長に説教の一つでもしてもらうつもりで、名前と学籍番号を控えようと席を立った。ゲートを出て階下を見ると、先ほど大声を上げたであろう女の子の姿が見えたが、それを追いかけるようにしてホールに入ってきたのは、ナイフを手にした女性だった。その歩き方の美しさは天性のものかもしれない。彼は一瞬、呆然と、その黒い、硬質の瞳を収めた完璧な造形美に見とれていたが、すぐにそのナイフの事情に気がついた。それは、最近T経済大学を騒がせている“ゴースト”のためだった。彼は階段を駆け下りた。ゴーストは女の子をホールの奥に追い詰めていた。彼は休憩所の椅子を手にとり、ゴーストに投げつけた。椅子は頭部を直撃したが、彼女はまるで無反応だった。まるで、その椅子はおろか、痛みすらこの世のものではないといった風に。彼は恐怖に駆られてもう一つの椅子を手にとった。そしてつかつかと近寄り、大きく椅子を振り上げた。力ずくでゴーストをフロアに捻り倒そうと考えたのかもしれない。しかし、動作が大きすぎた。椅子を振り下ろす前に、ゴーストの刃が彼の心臓を貫いていた。彼は胸部にナイフを容れながら、椅子を振り上げた状態で静止していた。死の恐怖、苦痛への恐怖が、彼にそれ以上の思考を困難にさせていた。彼女がナイフを抜き去ると、大量の血を噴出して仰向けに倒れた。
「ぎゃぁぁぁぁぁぁああああああ!!」
悲鳴がホールに響き渡る。地獄の時代の到来か?それとも神の国の門が開いたのか?すべての死者は甦り、今再びその命の重さを計りに掛けているのだろうか?
「それは違うぞ、亜季!!」
うつろな瞳がそのとき何をとらえていたにせよ、そこには彼がいたし、それは実に自然な光景のようにも思われた。彼がそのとき答えたことは、彼女の行動の意味そのものを否定するために他ならなかった。それは、困難といわれる意志の疎通という作業を通じて行われた、二人が長い時間をかけて培ってきた、心の通ったコミュニケーションのなせる業だった。二人は、愛によって育まれ、愛によって理解されていた。
冷たい金属の銃口がその冷徹な殺人の興味を彼女に向けていた。若干、彼の指によって反抗されていたとはいえ、それは確実に彼女の命を奪うことを彼に約束していたし、そうしたくて仕方なかった。彼は、それを理性によって押さえつけていた。
「違うぞ亜季!!君のやっていることは、なんの問題の解決にもならないんだ!!」
血の痕跡を追ってみれば、そこには血にまみれた美しき悪魔の変貌があった。左肩が変形し、額からはどす黒い血を滴らせてはいたが、それでも彼女は美しかったし、その双眸は、やはり彼の心の奥底の深いところに眠る、彼女への愛を掴んで放さなかった。
「手紙を読んでくれたのね?」
「君らしい、綺麗な文面だった。」
「四季はファイの証人のクゾガキどもに犯され、殺されたの。そのクソガキどもが今、この大学にいることをあの馬鹿女が教えてくれたわ。」
「藍沢由布子か?彼女は勘違いをしていただけだ。」
「あの馬鹿がなにもかも話したの。あなたも知ってるでしょ、四季も、春子も、あいつらのクソ儀式のために殺されたって?」
彼女は怯えて蹲った女の子の襟首を掴むと、自分の目の高さまで持ち上げた。日本人の女性としては珍しく百八十センチ近くある長身のため、持ち上げられた女の子は首が吊られる形になり、息苦しいせいか激しくもがいた。
「このクズどもに殺されたのよ!!」
亜季は女の子をフロアに叩きつけた。か細い、病をかかえた痩躯のいったいどこに、あんなに激しく荒々しい力が宿っているのだろうか?彼女は膝をつくと、女の子に刃を突きつけた。
「やめるんだ亜季。その子は六年前の事件にはなんの関係もない。」
「それは問題にはならないの。必要条件を満たせばいいの。あとは報われたいだけ」
「殺人に報いる裁きはある。」
「それを望む人のための裁きなら、私にはあまりにも不満だわ。」

209イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:39:57 ID:5cN.MTjs
「その不満は死人のためのものだ。君はどう足掻いても被害者の遺族にしかなれない。」
「だから当事者になろうとしたの。由布子は警察から六年前の事件のことを聞いたといっていたわ。それとも、あなたは私に緩慢な死を要求するの?」
「その警察官は、白血病患者の会にいた、春子の友人、比呂の父親じゃないのか?」
「そうらしいわね。でも、そんなことどうでもいいことよ。」
「よくはない!その人間は嘘をついてるんだ。俺たちを罠にはめるために!」
「それでもいいのよ。分からない?これは必要なことなのよ。」
「なんのために必要なんだ?」
「必要だと認識するもののために必要なのよ。」
「必要を喚起する必要など、幻想と夢想の襞に包まれた虚像だ。」
「現実はそれを認識するものにとって現実たりえればいい。虚像が虚像だと気がつくまでは、それは現実に血の通った肉体の出来事なのよ。」
「亜季、君はこれを現実だと認識できるのか!?」
「ええ、だからしたの。現実にしたかったから、したのよ。四季を殺したゴミを、クソを、綺麗に排除してやりたくて。だから、あなたも分かって。ね?お願い。」
そして、右手に煌く白銀の殺意が、ゆっくりと女の子の背後に影を差した。
「さぁ、あなたもいっしょに・・・・・・。」
言い切らないうちに、静かな挙動が正確な機械の動作を実現していた。それは誰も望まなかった意志の発露であり、かといって誰かがすることを望んでいた、無責任な作動だった。
無用な爆炸音を、豆鉄砲のような空気の振動に変えて、鉛の玉は亜季の白い大理石の額に一点の穴を穿っていた。一瞬遅れて、薬莢の打つ、乾いた金属音が辺りに響いた。何一つ満足な終わり方でないことは、そこにいる誰もが理解していることだったが、なにより、彼ほどその“不満足”の意味を噛み締めている者はいなかっただろう。ひとりのかけがえのない人生であっても、それが愛した人であっても、死ぬときは一瞬の閃光の瞬きよりも短い時間の追憶に過ぎないのだから。
蹲り、泣き崩れる女の子を他所に、彼は亜季の死体を抱きかかえた。大きく見開かれた目を、赤子をあやすような優しさで閉ざしてやる。
「なんて馬鹿げているんだ?」
彼は既に活動を停止した亜季の形をした肉の塊を見つめ、呟いた。
「あんまりだ・・・・・・君はあんまりだよ。」
一粒の涙が彼の瞳から流れ落ちた。だが、それだけだった。
静かに、冷たいフロアに遺体を寝かせると、彼は立ち上がった。すでに涙の痕跡もなく、むしろ、双眸に宿る狂気じみた雰囲気のために、誰も彼が悲しんでいることなど気づかなかっただろう。
「あ、あの、あなた警察の方?」
職員らしき中年の男性がたどたどしい口で問う。彼は頷いた。
「ええ、そうです。警察と消防署に連絡して救急車を呼んで、現場はそのままにしておいてください。いいですね?」
それだけ言って彼は立ち去ろうとする。
「ちょっと、どこ行くんですか?あんた警察でしょ?これ、どうするの?」
四人もの死体を置いてまで一体どこに行く必要があるのか?それは至極まっとうな質問だった。しかし、彼はもう聞いてはいなかった。
その目は、憎しみしか見つめてはいなかった。

210イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:42:40 ID:5cN.MTjs
42.疾風怒涛
志ノ田悟郎を捜すために県警や警察学校に片っ端から電話をかけてコンタクトを試みたが、いずれもブラフだった。始めから志ノ田悟郎という人間が警察にはいなかったのだ。
大洗が嘘をついていたのか、それとも志ノ田が組織を背景としたグループの一員として、警察にいたように見せかけ、大洗を騙し続けていたのか、いずれにせよ、大洗が誰かを殺そうとしている事実に変わりはなかった。時間だけが無常にも過ぎ、前田は手を拱くしかなかった。検問と大洗の捜索の手配、今できることはこれくらいのものだった。次の一手が出ない以上、何一つ打開策など見出せるわけもなく、前田はやり場のない苛立ちをデスクにぶつけた。
十八号線で大きな玉突き事故が起こった以外、大洗が姿を消してから一時間の間、目だった事件はなく、それがなお一層前田を憔悴させていた。
しかし、事件の鍵は思わぬところで向こうから舞い込んできた。それは、刑事が違法な武器を装備して逃走中だという話をどこからか聞きつけた、東○地検特捜部の初老の男性だった。白髪交じりの顎鬚を短く蓄え、顔から伺える年齢に似合わず体躯ががっしりとしていた。
「なぜ地検がこんなところに?」
疑問は緊急捜査会議が召集されるとすぐに解けた。
「こちらは、大洗警部捜索の担当にあたられる、東○地検特捜部の志ノ田さんだ。異例のことだが、以後、現場の指揮を彼に一任する。」
梧桐警視正が志ノ田を紹介すると、彼はそそくさと会議室を出て行った。
梧桐冬樹の遺伝子のサンプルと、志ノ田がここで繋がるのか?志ノ田は梧桐警視正から警察組織の権力を掌握するために、彼を脅す材料に梧桐冬樹を使ったのか?
「みなさん始めまして。大洗警部についてはもうご承知かとは思うが、改めてここで説明しておこう。
彼は、六年前の「あいうえお事件」で、妻の妹、佐伯亜季を殺された。犯人不詳のままとはなっているが、おそらく彼は、宗教法人「ファイの証人」の犯行だと疑っている可能性が高い。これは、佐伯亜季が当時白血病を患っていたこと。彼女の通っていた白血病患者の会には、六年前の事件の第一被害者である藍沢春子がおり、彼女は当時、亜季と交友関係があり、ファイの証人に入信していたこと。そして、今回の事件の第一被害者、藍沢裕子が、被害に遭う直前、大洗警部と接触していたという情報から、信憑性は高いといえ、警部が同宗教法人への復讐のために銃を持ち出したとの公算が高い。
これから、ファイの証人群馬支部の教団施設の警邏にあたるが、一同に伝えておく、怨嗟の犯行ほど狂気に満ちた心理状態はない。警部が銃口を向けたら躊躇わずに撃て!以上だ。」
「茶番だ。」前田は呟いた。それを志ノ田は聞き逃さなかった。
「何だ?」
威圧する視線で前田を睨みつける。
「そもそも、なぜ東京から地検がわざわざ地方の事件に首を突っ込むんだ!?梧桐冬樹の精液を買ったことも、あんたが八年前の事件で恨みを持っていることも知っているんだ。梧桐警視正を落としいれ、大洗警部を騙し、お前らは何を狙っているんだ!?」
志ノ田の口元が歪んだ。それは笑っていた。
「そうか、お前が前田か?なるほど、たいした奴だ、この俺に楯突くとはいい度胸だ。」

211イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:43:57 ID:5cN.MTjs
「六年前の事件は全部あんたが仕組んだことだ。そうだな?犯人を梧桐冬樹の仕業に仕立てたのは、梧桐警視正と根路銘国盛の不正を暴露するためだ。そして、警部には、真犯人はファイの証人だと伝えた。確かに、彼らの教義に即したもののように見えなくもないが、実際には他の人間の犯行じゃなかったのか?または、まったく関連性のない事件をつなげてそうしたのか?そこまでは確認することはできないが、あんたはどうしても警部にファイの証人を殺させたかった。そうしなければならない理由があった。」
「さぁ、なんのことだかな?いい加減に仕事にでたらどうだ?」
「こんなものがまかりとおって警察の仕事だというのなら、法とはなんだ?私は警察官だ。そのために法が定めた権力を行使する。」
「どの道、お前の警部はもう免職は免れないし、信者の一人や二人は殺すだろう。法は殺人者を裁くだろうな。」
「貴様!」
前田が怒りに駆られて右腕を打ち込んだ。志ノ田は早かった。彼の手首を右手でがっちりと鷲掴みにする。年とは思えない握力で前田の動きを封じる。
「悪いが喧嘩をしてる暇はないんでな。」
言うと、腕を思いっきり自分の方へ引っ張った。前田の姿勢が崩れる。志ノ田は余った左手で前田の右肩を押さえると、前田の右手を固定して、彼の膝を後ろから蹴りつけた。前田は膝をがくりと折って、膝をついた。手首を捻り上げた姿勢で前田の腰から手錠を取り出す。
「悪いが静かにしとけよ、邪魔になる。」
手錠を掛けようと志ノ田が左手を右手に持ってきた瞬間、前田は左手を軸に身体を移動し、仰向けの姿勢になった。左手で手錠をもつ志ノ田の左手首を掴み、引っ張る。前田を拘束するために前かがみになっていた志ノ田は簡単に慣性に従って前につんのめった。すかさず前田が右足を伸ばし、体重をかけて志ノ田の身体を頭の方へ投げ飛ばした。志ノ田の巨体が空中に弧を描いて、激しくフロアに打ち据えられた。前田は立ち上がり、フロアに転がる志ノ田の巨躯を見下ろした。
ギャラリーは増えていたが、誰も間に入ろうとはしなかった。そもそも、二人以外になぜ県警の刑事と地検の捜査員が喧嘩をしているのか、その理由が分かるものなどいなかったのだから、仲裁に入りたくても入れないといったほうが適切かもしれない。
志ノ田はゆっくりと起き上がった。無言だが、前田をとらえる志ノ田の視線には殺気が漂っていた。
「おい、ええかげんにせぇよ。」
「六年前、本当は何があったんだ?」
「ほんとに困った奴だな。・・・・・・よし、俺からもう一本取ってみろ。そしたら教えたる。」
「時間稼ぎか?警部にファイの証人を殺させたいんだ?なぜ、梧桐彦次の息子、梧桐冬樹を犯人に仕立て上げたいんだ?」
「いずれ全国民が知ることだ。今知る必要などない。」
「六年前の真犯人を言え!」
「だから、俺から一本取ってみろ。教えたる。」
前田は左手で志ノ田の左手首をとった。少々強引な引きで志ノ田の身体を持ち上げ、投げ飛ばそうとする。しかし、志ノ田は腰を落とし、左手で前田の右足太股を抱え、持ち上げると、そのまま投げ落とした。今度は前田がフロアに転がる番だった。しかし、前田の次の動きは早かった。うつ伏せになると、四つん這いのまま駆け出し、志ノ田の腹部めがけてタックルした。志ノ田は予期せぬ反撃に防御が遅れ、そのまま会議室の壁に背中を打ち据えられた。前田は志ノ田に馬乗りのなると、両の襟首を掴んだ。

212イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:44:35 ID:5cN.MTjs
「約束だ。吐け!」
「馬鹿野郎、無茶しやがって!警察学校で何を習った!」
「法の下の正義を成す。それだけだ!さぁ潔く言え!」
志ノ田の表情がだんだん薄れていく。観念したのだろうか?大きく溜息をついた。
「俺も焼きが回ったな。・・・・・・六年前の事件はお前の想像通り、梧桐冬樹の犯行ではない。」
「では誰が?」
「最初の四人は同一犯によって殺された。今回の事件同様、何一つ証拠を残さずに。しかし、最後の四季だけは違っていた。彼女は自殺したんだ。」
「なに?四季は生きているんじゃ?」
「双子の姉妹の名前を摩り替えたんだよ。事件を発見したのは大洗だが、それを提案したのは奴だ。」
「何のために?」
「儀式が失敗したとなれば、教団がまた犯行を繰り返す可能性がある、とでも考えたんだろう。当時、俺たちは現場工作をしなくてはならなかったからな、その提案に乗ったんだ。」
「なんてひどい・・・・・・。警部は、四季が自殺したことを知らないのか?」
「さぁな。第一発見者は奴だ。遺体の状況を見れば、自殺かどうかはたいがい分かるもんだ。仮に当時わからなくても、今なら分かるだろう?それにな、四季は藍沢春子に誘われてファイの証人に通っていたという証言も得ている。四季が自殺した理由を、ファイの証人の責任に転嫁しないとも限らないだろ。なんにせよ、奴の積年の恨みを発散させることができるのは、もはやファイの証人にしかないし、いずれにせよ血は流れる。」
「なぜ、ファイの証人を殺させたい。」
「それは機密にかかわる問題だ。お前ごときが聞き出したと分かれば、更迭しなくてはならんぞ。」
「機密だと?」
「政治的な問題、ということだ。」
前田は立ち上がった。志ノ田に手を差し伸べるわけでもなく、前田は会議室を飛び出した。
呆然と立ち尽くす捜査員たちを残し、ただ、前田だけがすべきことを心得ていた。それは、大洗の殺人を止めることだった。
その時、T経済大学で殺人事件が発生したと入電が入った。

213イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:46:01 ID:5cN.MTjs
43.混沌の狭間に。
前田は先ほどの痛めた体に鞭打って車に乗り込んだ。
多くの謎は解決しつつあった。
今回起こった事件の大きな問題点は、情報の非対称性と偏在、そして寡占と、未必の悪意によってもたらされたものだった。
情報を歪曲し、操作し、特定の人間が情報を独占することでもたらされた弊害が、事件を長期化し、解決を困難にし、背景を無駄に複雑にしていったといえなくもない。
梧桐冬樹の張り込みは事件の背景を探る大きな助けとなったが、事件との直接的な関係がない以上、意味がないとしかいいようがないのである。ましてや、第三者によって意図的に捏造された現場が存在するというのは、本物であるという前提の現場から先入観を取り去るとすれば、信じる意義すらなくなるのであり、無用な混乱をもたらすだけのものであった。
六年前の事件も、今回の事件も、仕組んだのはやはり志ノ田だった。
彼ら地検の特捜は、彼らのいう“政治的な問題”のために事件をでっち上げた。それが、梧桐冬樹を被疑者にでっち上げたことからもわかるように、代議士である梧桐彦次に関係することは明白だろう。梧桐彦一と根路銘国盛の関係は、いわば、群馬県警と地検の動きを牽制するための手札以上のなにものでもなかったのだ。始めから狙いは梧桐彦次にあり、そのための布石にすぎなかった。おそらく、前田が調査した書類も志ノ田を含め、流れたことだろう。
多くのことが故意に秘匿され、歪曲され、複雑な人間関係のもと事件の全容解明を困難にしているが、地検がなにを企んでいるのであれ、大洗がすでに行動を起こしている可能性は高かった。
先ほど110番通報があったというT経済大学では、守衛が、正門から刃物を手にした女性が入ってきたと通報したとのことだった。その後、十分ほどして、おなじT経済大学から再び110番通報があり、刃物を持った女性が何人か刺して殺したが、銃を持った男性によって撃たれて死んだ、とオペレータ言ったという。
おそらく男性は大洗とみて間違いないだろう。だとすれば、T経済大学に白昼侵入したのは、四季・・・・・・いや、四季を名乗っていた亜季ということだろう。亜季の次の行動が予測できたからこそ、大洗は病院からまっすぐ署に向かい、銃を装備し、そして大学に向かったのだ。
では、大洗は次にどんな行動にでるのだろうか?
前田は彼の思考をトレースしようと神経を集中した。運転中ではあったが、彼の意識はほとんど虚空を彷徨っていた。
“銀の指輪”、“白薔薇の秘密”、“四季の死とその後の六年間”、“亜季に向けた銃口”
そして、その時、看護士が言った“純愛”の一言が思い出された。
それはあまりにも人間的で、泰然とした静寂の調べだった。
「そうだ、警部は亜季を愛していたのだ。愛している人は、もともとそこにいたのだ。」
飛躍する思考、明鏡止水、一滴の雫が前田の中に息づき、一瞬の爆発的な変態を認めた。前田は始めて大洗のことを理解できた心境だった。
「警部は、大洗ケルトナーではない!」
その言葉を口の中で咀嚼し、頭の中で反芻した。
その時、警察無線が入った。大洗宅で火事が発生したとのことだった。前田は回転灯を車の屋根に乗せると、大きく車を方向転換した。
前田には確信があった。
そこに大洗の名を語る何者かがいる、と。

214イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:47:30 ID:5cN.MTjs
44.終わり行く人々。
熱波が容赦なく消防士の侵入を阻む。
燃え尽きようとする意志、そして頑迷なる決意が、その炎には宿っていた。
前田が大洗宅に到着すると、すでに火の手は建物全体に回っていた。芸術家らしい、型にはまらぬ建築美は、どこか古い日本の平屋建築を思い出させるような、懐かしさがあった。アントニー・レーモンドの意匠に触発された、有名な建築家がデザインしたと聞くが、それも火の中にあっては、すでに灰になる運命を待つばかりだった。
駆けつけた消防士が消化活動に励んでいたが、一向に火の勢いが収まる気配はなかった。
前田は野次馬を掻き分けて消防士の一人の肩をつかんだ。
「中に人がいる!」
消防士は驚いた表情を見せたが、すぐに険しい表情に戻った。
「離れてろ!消化の邪魔だ!」
「私は警察だ。人がいるかもしれない。なんとか中に入れないか?」
「この火の回りの早さを見れば無理なことくらい分かるだろう!?薬品をばら撒いて点火した可能性が高い。」
「薬品?」
「ベンゼン、シンナー、グリセリン!言えば切がないが、消化剤の効果がない以上、自然鎮火を待つしかない!」
「くそ!」
舌打ちすると、建物の裏に回った。不幸中の幸いともいうべきか、周囲には建物がなかった。周囲の木に火が飛び移るのを防ぐため、駆けつけた警察が消防と協力して木を切り倒す作業を始めていた。前田は無造作に乗り捨てられたインプレッサを見つけ、中を覗いた。
キーは入ったままで、助手席にはサイレンサーを装備したグロックが横たわっていた。手にとり、マガジンを取り出す。弾丸は一発も入っていなかった。おそらくどこかに棄てたのだろう。そして、一枚の紙片が残されていた。
『今日は、太陽の再生をお祝いしよう!』
前田は眉根をひそめた。言葉の意味がつかめなかったからだ。
彼は紙片をポケットに押し込み、あとは呆然と邸宅を眺めているだけだった。

215イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:50:33 ID:5cN.MTjs
45.エピローグは簡潔に。
事件のあと、大きな変化が三つ起こった。
一つ目は、火事の後から、男性と思しき遺体が発見されたこと。二つ目は、何者かがファイの証人群馬支部に侵入し、信者数名を殺害し、自信も自決したこと。三つ目は、梧桐彦次が所属する与党最大派閥の党員と幹部数人を、贈収賄容疑で東○地検特捜部が立件したこと、だった。
一つ目については、遺体の損傷がはげしく、すっかり炭化しており、DNA鑑定は不可能との見解が示された。しかし、警察の懸命な捜索にも関わらず、大洗の消息が依然つかめない以上、遺体は大洗ではないかとの見解が主流を占めるようになった。確かに、それには間違いないのだが、その事実は、おそらく志ノ田も知らないであろう。
二つ目に関しては、まるで謎である。おそらく、“彼”と同じように志ノ田に利用された、ファイの証人に恨みのある人間の犯行だろう。志ノ田の言った、「いずれ血は流れる」とはこのことを意味していたのだ。教団への怨恨による犯行ということで決着がついている。
三つ目に関しては、志ノ田が虎視眈々と狙っていた獲物の存在がなんなのかを知らしめるものだった。おそらく、背後には野党の暗躍があったのだろう。歴代総理大臣を三人も出した与党の牙城を崩し、新たな地盤を確立したいと目論んだのかもしれない。野党陣営からは堰を切ったように総理の辞任と内閣の解散請求が叫ばれるようになったのは、ごく自然な動きだったといえるだろう。地元地盤の候補者の人脈を断ち、また、他の選挙区でも逮捕者を出したことは、与党にとって大きなイメージダウンとなった。かといって、原状で辞職勧告をだせば、補欠選挙は確実に負けるだろう。その鬩ぎ会いの中で、政党内部の意見も膠着状態にあり、当分尾を引きそうな話題となることは確かだろう。
ここまできて、たった一つ疑問が残ってしまった。
そう、大洗ケルトナーを名乗っていた人物が一体誰だったのか、という点だ。
この疑問を解決したのが、前田の父である博士だった。
『賢くなるには年をとらねばならないが、実際、年をとって身を保つことは難しい』とエッカーマンに愚痴をこぼした、文豪ゲーテに共感して、最近ではゲーテ全集を読んでいた。
事件がひと段落し、前田が実家に家族を連れて行ったときのことだった。彼がふと思い出し、紙片を博士に見せたところ、「これはゲーテの言った言葉だな」と漏らし、問い詰めたのだ。それはエッカーマンの「ゲーテとの対話」で、一八ニ三年十ニ月ニ十一日のところに記されていた。続いて、ベルリンに母に会うために向かう若夫人が去ると、こんなことを言っていた。
「私は、あまりにも年を取ってしまったから、母親に再会する場所があちらだろうとここだろうと、その喜びはちっとも変わらぬなどといって、彼女に逆らってまで、彼女を説得する真似はできないね。こんな冬の旅は、労多くして、得るところがないよ。だが、こういう無駄は、若い頃は数限りなくよくあるものさ。そして、全体的に見れば、それは何にもならないことなのさ!ただ、ほんのしばらくのあいだ改めて人生を満喫するために、馬鹿げたことも時折仕出かさなければならないのだ。私だって、若い頃に、今よりもっと賢明だったわけではない。けれども、まぁなんとか切り抜けてきたというわけだね。」
だからなんだといわれればそれまでだが、事件を通じて“彼”が感想を漏らすとすれば、こんな疲れた言葉ではないだろうか?そして、最後の一文が引っ掛かった。
“彼”は生きていることを伝えようとしたのだろう。前田にはその事実だけで充分だったのかもしれない。
そして今、見知らぬ土地で“彼”の後ろ姿を見つけたのは、まったくの偶然だった。
“彼”は六年の時間を遡り、今ようやく本来の姿に戻っていた。草臥れたスーツが、時間とのギャップを埋めるかのように見えた。
「お前か、時間がかかったな?」
“彼”は少し疲れたように見えた。その落ち窪んだ目が、彼の精神的疲労を顕わしているようだった。
「偶然ですよ。でなきゃ分かるはずがない。」
「まぁ、招待したつもりもないしな。旅行か?」

216イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:51:43 ID:5cN.MTjs
「ええ、家族旅行です、警部。」
「警部はやめろ。俺がケルトナーじゃないことくらい、知ってるだろ?」
「ええ、佐伯さん、ですね?」
佐伯は無言で頷いた。
「家にあった遺体こそが、あなたの双子の兄、ケルトナーですね?きっと、四季は自殺したとき、いっしょにケルトナーも殺しんでしょうね?それを佐伯さん、あなたが見つけ、そして遺体を隠した。あの広い家だ。隠すところはいくらでもあったでしょう。志ノ田も気づいていませんでした。
始めからこうなることは予見していたんですか?」
「保険だよ。六年前、二人の死体を発見したとき、事件の犯人が四季だとわかった。四季は白血病が治らないことにひどく憔悴していた。そのため、すっかりファイの証人に感化されてしまったんだ。
四季は自殺だとすぐにわかったよ。むしろ、四季にあんなことをさせたファイの証人が許せなかった。そして、ケルトナーの命を奪ったことも。」
「なぜ、ファイの証人を襲わなかったんです?」
「単純なことだ。それをさせようとする怒りが、あのときもう既に消えていたからだ。」
彼は溜息をついた。
「ケルトナーのヴァイオリンはほんとうに素晴らしかった。まさに、神の手をもって生まれたような奴だった。小さいころからいろいろ比べられ、嫌な思いをしたこともあったが、それでもケルトナーに嫉妬したことはなかった。誰かと比べるなんて、そんなおこがましいことが許される演奏ではなかった。それ自体が、すでにそうあるべくしてあったのだと、聴く者に納得させるものだ。」
「尊敬していたんですね?」
「あらゆる意味で、いい兄だった。だから、死体をみたときは発狂したよ。恐ろしかった。」
「それで、復讐を?」
「奴らが再び犯行を始めるのを待っていた。それが、六年も続いた。俺も、亜季が残した手紙を読むまでは信じられなかったよ。亜季が犯人だという可能性は考慮していた。名簿は俺が持っていたし、警察の動向も俺から知ることができる。まさに灯台下暗しだな。」
「なぜ、亜季さんは犯行を?」
「藍沢由布子だ。彼女は、志ノ田悟郎と接触していたんだ。彼は、六年前の犯人は四季だと彼女に伝えた。それで、本当かどうか確かめようとしたんだろう。しかし、亜季はそれを聞いて発狂した。なぜなら、亜季はファイの証人の犯行だと思っていたからだ。亜季は由布子をファイの証人だと思い込んだ。そして、仲間の名前を聞き出すために、あんなむごい殺し方をしたんだ。番号のメッセージは、四季が持っていたファイの証人のパンフレットにあった。殺された学籍番号と同じ番号のページだけ、抜けていたんだ。」
「パンフレットは二枚ありました。だから、“3”に戻ったんですね?」
「そうだ。それに、彼女は抗癌剤のために体毛がすべて抜け落ちていた。もちろん、髪の毛も鬘だ。自分の変化と過去のショックがあまりに大きすぎた。亜季はもう、思考がまともではなくなっていた。すべて六年前の事件のショックのためだ。それ以前の彼女とは、想像もつかなくなってしまった。」

217イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:52:18 ID:5cN.MTjs
前田は次の言葉が見つからなかった。すべての謎が解決したはずなのに、むしろ聞かなければ良かったという後悔のほうが大きかった。この不幸の人に、もはやどんな慰めの言葉も無味乾燥としていた。
「彼女を撃ったとき、すべてが終わったと思ったよ。文字通りだ、すべてが終わったと思った。」
「でも生きている。」
「そう、死のうかとも思ったが、死ねなかった。もう少し生きてみないか、とケルトナーに言われたような気がした。そして、亜季の目が、死を映していた。そこに行くわけには、まだいかないのだと思ったんだ。」
「それでよかったんですよ。」
「認識の問題だ。」
「確認してください、私のいう通りですから。」
「なら信じてみよう。」
買い物をしていた前田夫人が店から出てくると、二人の姿を見つけた。
「ねぇ、あなた、お知り合い?」
前田は気づいて彼女を前に通した。
「佐伯さん・・・・・・でいいですか?」
「ああ、なんでもいいよ。」
「こちら、私の奥さんです。奥さん、こちらは佐伯さん。前の同僚だよ。」
「ああ、あの。どうも始めまして。ちなみにこちらは私の娘のモモです。」
モモの姿を目にとめると、ドイツ人らしい寛容さで、彼は抱き上げ、まんべんの笑みを浮かべた。頬にキスをし、降ろしてやると、奥さんの頬にもキスを送る。それだけで充分だった。あとは、取り留めない、そして、幸福な会話が続くだけなのだから。

218イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:54:19 ID:5cN.MTjs
46.あとがき。
まず最初に、本文中ではいろいろと書いてしまい、これを読まれる方の中には不満を抱かれた方もいらっしゃると存じます。その点につきまして、私が理解している範疇で、言い訳させていただきたいと思います。

・第一点、応援団に関する描写。
大学名を容易に想像させることから、応援団の方には本文中の描写に嫌悪されたかたもいらっしゃるかと存じます。ここで登場するのはあくまで架空の団体、架空の人物であり、ストーリの進行上、必要なものであったとご理解くださることをお願いするとともに、応援団の寛大な態度に感謝を申し上げるものです。
しかし、その一方で、応援団の保守性、組織としての硬直性が、彼らの存在意義を孤立化しているようにも感じます。「死に体」という表現は、本文中でも使用しましたが、我らが応援団が近い将来、時代の変化に呑まれ、その意義を見失ってしまうのではないかと危惧するのです。
大学内でも大きな存在感をもった組織であるだけに、是非がんばってもらいたいと想い、役不足ではありますが叱咤激励のつもりで筆をとった次第です。

・第ニ点、白血病患者に関する描写。
本文中では、あくまで“患者の弱みにつけこんだ宗教のため”に犯行を行ってしまった人物の描写であり、白血病患者のかたの人格を否定したり、精神状態を一般化するものでは毛頭ありません。ご理解くださいませ。
一般的に「白血病」として認識されている病気が、その治療にあっては精神的、肉体的に大きな負担を生じるものであり、大変な苦労をされているのは、私も依然、白血病の友人を見、浅学ながら認識しているつもりです。
そして、そうした患者さんの苦しみに付け入った、悪意ある人間を許すことはできないのです。

・第三点、警察機構に関する描写。
あくまでフィクションであり、このような事実があったことはありません。日夜がんばっておられる警察関係者、法曹関係者の方々に、感謝と激励を送る次第です。
また、ハッキング行為は立派な犯罪です。テクニックがあっても、しようなんて思わないでください。取り締まる警察の方や、ご両親だけでなく、友人知人、見ず知らずの方にまで迷惑がかかることがあります。
さらに、交通規則は守りましょう。あなたの助手席に誰も座っていなくても、あなたのそばには、いつもあなたを愛する人がいることを、忘れないでください。

219イチゴ大福:2005/03/04(金) 20:55:01 ID:5cN.MTjs
・第四点、殺人の描写について。
これにつきましても、大学が容易に特定されることから、読まれた方にあっては無用な心配された方もいるものと存じます。
これから、高崎経済大学にご入学をなされるかた、または希望される方や、そのご両親様。我らが高崎経済大学は安全そのものです。学生へのケアも一通り整っておりますので、安心してご入学ください。

・第五点、引用・参考文献について、紹介。
本文中で引用または参考にさせていただいたものを紹介いたします。なお、「タイトル」「作者」の順に、出版社やその発行年日、編者については省かせていただきます。
『シーシュポスの神話』・・・アルベルト・カミュ
『万里の長城(短編集より)』・・・フランツ・カフカ
『ゲーテとの対話』・・・エッカーマン
『日本の色辞典』・・・吉岡幸雄
『ヴァイオリンを愛する友へ』・・・ユーディ・メニューイン
他にも、作中にはさまざまな作品に影響を受けたと思しき箇所は散見できますが、ひとつひとつ記憶の糸を手繰るのは困難なため、省略させていただくとともに、よき教訓と知恵とを与えてくださった先達に対し、深い感謝を申し上げる次第です。

最後に、製作中には意図しなかった誤字、脱字については、可能な限り訂正いたしましたが、それでも私が気づかず見落としている点があるかと存じます。どうぞ、ご容赦くださいませ。
また、ポップアップ広告を作ってくださいました管理人さん、そして、応援をいただきましたコピペ板住人の皆様に、この場をお借りしまして、御礼申し上げます。m(_ _)m

・追記
本作は、ニ00五年二月五日に制作を開始し、ニ00五年三月四日に終了いたしました。
文字数は一0三四一三字(スペース含まず)、書式【四十×四十】で一0五項となりました。
なお、著作権は、作者であるイチゴ大福が有することといたします。
なお、作者は高崎経済大学演劇部、映画研究会が、これをもって作品を制作してくださることを期待します。興味ありましたら、下記までメールをいただければ幸いです。
連絡先E-mail:ichigodaifuku_13@hotmail.co.jp

220管理人:2005/03/05(土) 22:30:41 ID:y16F/TRY
イチゴ大福さま、お疲れ様。
知性と才能が滲み出た力作でしたね。

応援してます。

221イチゴ大福:2005/03/06(日) 09:55:02 ID:HYbdju8Y
>>220
管理人さん、ありがとうございます。
pop広告すばらしいですね。
いつの間にやら背景にゴ○ゴAAまでいて、二度びっくりでした。
今月は忙しくなりそうなのですが、暇をみてボチボチ新作を
投稿したいと思います。
生暖かく見守ってください。

222あぼーん:あぼーん
あぼーん

223イチゴ大福:2005/05/03(火) 22:50:56 ID:NK842Kvo
前回、面白いほどに(現実世界での)反応がなかったので、とりあえず
明日から新作をうpしていきたいと思います。
もはや使ってくれなどとおこがましいことはいいません。
とりあえずマターリ暇つぶしで読めるものを書きましたので、読んでみてく
ださい。

224あぼーん:あぼーん
あぼーん

225某K大生:2005/05/04(水) 01:33:40 ID:pA5vpVzc
>>224
どうせあぼーんだよアフォが

226某経大生:2005/05/04(水) 18:10:07 ID:6QUi.IhQ
ほんとだ!

227イチゴ大福:2005/05/05(木) 08:19:23 ID:sjEHst0w
先日掲載を宣言したのですが、わけあって延期します。
ところで>>224は何が書かれていたのでしょう?
また誰かの本名でも晒したのでしょうか?

228某K大生:2005/05/05(木) 15:02:48 ID:SvvkiViA
>>227
ホムペの宣伝だたよ…

229イチゴ大福:2005/07/07(木) 03:30:46 ID:w/Ef44lE
久しぶりにのぞいてみたら、見事に落ちそうですね、このスレw
いったい>>1さんはいずこに行かれたのか・・・。

230あぼーん:あぼーん
あぼーん

231某経大生:2005/12/13(火) 12:24:55 ID:sDyUUuuc
ほう

232某経大生:2006/01/17(火) 20:39:40 ID:y12SsLBo
保守

233某経大生:2006/09/06(水) 03:02:13 ID:WLVLBEvI
大学に入ったとき、ノートパソコンを買ってもらった。
前からとても欲しかったので、のめりこんでしまった。
インターネットのあるサイトですごいのを見つけた。
『オーダーコスプレ○○交際なんてものが、世の中にあったのか?』
今まで、小心者の僕は、彼女もいなかったし…。
でも、内に秘めた願望は、抑えきれないほどのものがあった。
勇気を出して電話した。
高校生のコスプレを希望した。

234某経大生:2006/09/08(金) 04:27:46 ID:cNcUYIAM
驚いた(!)ことに、選択肢がけっこう多かった。
ためしに群馬県の高校があるかきいたら、高崎商大附属高校もある。
本当の商附生ではないが、どこかで手に入れた制服が用意してあり、
連絡された場所で待つと、商附(娼婦ではない)の女子生徒になりきった
かわいい女の子が現れて・・・(イイノカイ?)・・・ってことになるという。
携帯を手に持ったまま、全身硬直して興奮している自分に気づいた。

235某経大生:2006/09/08(金) 04:34:17 ID:cNcUYIAM
■■■■■■■■■■■■ここで、とうとうこらえきれず・・・■■■■■■■■■■■■

□□□(主人公=高経大生○○は)一回放出。ハ〜ァ、すっきり。 □□□□□□□□□

236さおり:2006/09/09(土) 02:38:37 ID:JA8pm7Ew
『どうか聞いてください・・・。』―誰にも言えなかったわたしの過去―

バイトが終わって私服に着替え業務員用の休憩室まで行きました。
そしたら店長が、店の新メニューの試食をして欲しいと言いました。
バイト代も出してくれると言われたのですぐにOKしました。
待つように言われていましたが、店長はまだ来ていなかったので
ソファーに座って待っていたら、5分くらいして店長が手ぶらで現れたのです。
何かおかしいと思った時にはすでに遅く、後ろ手に部屋の鍵を閉め、さおりに迫ってきました。
もちろん抵抗しました。でも、最後には・・・。
血走った目つきで無理やり服を剥ぎ取られて、バックから挿入されてしまいました。
けもののような叫び声をあげながら、わたしをむさぼり、思いをとげました。
万札を2枚出すと、『また、頼むからね』と言いながら出て行きました。

237さおり:2006/09/09(土) 02:39:32 ID:JA8pm7Ew
*********************************

実は高校生の頃に、あるできごとがありました。
サイクリングロードを通って女の子の友だちといっしょに帰ってきました。その子とは信号のある交差点で別れたあと、いつものように田んぼの中の用水路沿いの道を通って家に向かっていました。
家といっても、実家が遠いわたしは母方のおじいさんの家に世話になっていたのです。
その家まであと300mくらいのところでした。バイクが後ろから来て、ヘルメットのような固いもので頭を殴られたのです。
痛かったのと、自転車に乗ったままで倒れたのは覚えているのですが・・・。それから、どうなったのか記憶がありません。
どうやら意識を失ったのは殴られたばかりでなくて、何か薬物を注射されていたらしいのです。

どこだかわからない場所で、わたしは・・・。服もすっかり剥ぎ取られた姿で・・・。
何人もの男たちにわたしは・・・。気が遠くなるほど・・・。そして、体じゅうがめちゃくちゃになるまで犯されつづけたのです。
顔や背中まで精液や何かで汚れていました。もう、なにもかもボロボロでした・・・。
持ち物や自転車もどこにいったのかわかりませんでした。自転車は警察の人が用水路の中から発見したそうですが。犯人はつかまらなかったようです。

それからのわたしは、男の人が恐いだけでなくて、何年かは女の子の友だちと付き合うのも、なぜか出来なくなってしまいました。

238さおり:2006/09/09(土) 02:40:29 ID:JA8pm7Ew
***********************************

わたしが、やっとのことで立ち直れるようになったのは・・・
群馬をはなれて、ある大都市の女子大に入ってからのことでした。都会でのひとり暮らしを周囲のものは心配しました。
でも、いやなことの記憶から少しでも逃れたい気持ちもありました。
電機メーカーに勤めていた父は、もう2年前に早期退職していたので多少のたくわえはあるが今後の収入は無いからと言いつつもわがままを許してくれました。
普通の下宿ではなくて、管理作業婦が住み込みで勤務している女子学生専用のマンションを見つけてくれました。

あの事件のことなどもありやめてしまったテニスをもう1度始めることにしました。1学年上の部活の先輩が、同じアパートの違う階に住んでいて親しくなりました。
その人は地方の短期大学に入ったけれど、何度か受験しなおして入学したそうで,年はわたしよりも3歳もおねえさんだったのです。
でも、他の人には、そのことは内緒にしているみたいでした。さわやかな感じの美人で、面倒見のいいおねえさんのような人ができて本当に良かったと思いました。

ところが、そんなおねえさん(ユキさん)の本性をわたしはついに知ることになってしまったのです。ユキさんが以前通っていた短大をやめたわけもそれだったのかもしれません。
ちょっと言いにくいのですが、少しヤバイというか(かなりヤバイ?)お仕事をしていたのです。ある駅前の繁華街から少し歩いたあたりで、偶然にユキさんを見かけて、声をかけようとしたのですが混雑していたのと、ちょっと距離があったのでユキさんの方に小走りで駆け寄ろうとしました。

ユキさんはわたしには気づかないようでした。別に用があるわけでもなかったのですが、何となく気になって追いかけてしまいました。そうするうちに・・・。何だか悪いと思いながらも後をつけるようなことになってしまいました。細い路地に入る前にユキさんはバックから携帯を出して開けると、着信でも確認しただけなのかまたすぐにしまって歩き出しました。
しばらくしてサングラスをかけた男の人とすれ違うときにポッケトティッシュだか名刺のようなものだか、何かを片手で受け取りました。注意して見ていなければ、ただすれ違っただけに見えるでしょう。

まずいものを見てしまったと直感しました。わたしは足を止めました。ユキさんがこちらを振り返りました。距離はかなりあったのでわからなかったようでしたが、わたしは一瞬ギクッとしてしまいました。

そのことは、わたしの心の中にひっかかっていました。でも、とても面と向かって言うことなどできません。今までと同じように振舞っていました。

そして、ある秋の夕方六時半頃だったでしょう。相談があるから部屋に来てくれないかというのです。ユキさんの方から、こんなことを言い出すのは初めてでした。『わたしは、ちょっと待ってくださいね。』と言って、一度自分のところに戻ってから、5回の512室(ユキさんのお部屋)にいきました。ドアの前に立つと胸がドキドキしていました。
『悪かったわね。急に呼んだりして。』 ユキさんはわたしをかけせると、コップにりんごジュースをいれてくれました。『今日はわたし飲まずにいられない気持ちなの。こんなの買ってきちゃった。』といってワインのビンを見せました。ユキさんの実家は裕福らしくて、おじいさんは地元銀行の重役もしていたと聞いたことがありました。『ドンペリって知ってるでしょう。けっこう高いんだけど、ホントは貰っちゃったんだぁ。』なんだか、いつもと少し感じが違いました。(もしかしたら、もうお酒をのんでるのかなぁ〜なんて思った。)ユキさんは、クッキーやかっぱえびせんなんかも出してきた。

『さおりちゃんも飲まない?』
『いぇ・・・お酒なんて。 ワインだって飲んだこともないし・・・』
『これはシャンパン。飲めばわかるけど、サイダーみたいな感じよ。甘くて口当たりもいいわ。』
そう言うと、もうグラスを2つ持ってきました。ポンといい音がして、びんの口から泡があふれました。
『乾杯!』
すすめられるままにわたしも飲みました。ツーんとしたお酒くささがなくて、ユキさんの言ったとおり美味しかった。

239さおり:2006/09/09(土) 02:41:31 ID:JA8pm7Ew
『さおりちゃんと飲むとなんだか楽しい。わたし、前にもちょっと話したけど、今までいろいろとわけありだったでしょ。大学に入っても何となく人付き合いが上手くいかなくてね。あなたみたいな、かわいい妹みたいな子となかよしになれてよかったわ。この大学の女の子たちって、お高くとまっているみたいなところってあるでしょ。言葉づかいなんかも何となくそんな感じじゃない。正直言って、合わせるのも大変だよね・・・。ああ、もっとだそうね。缶チューハイでいいでしょう。』何だかユキさんのペースにのせられてきたなと思いながらも、時間が経ってしまいました。

そして、相談があるって言われて来たのに、なかなか切り出さないのを少し気にかけていたのです。わたしから言ってみようかなと、思いましたがやはりためらいました。自分の部屋に帰らなくてはと思ってチラッと時計を見ました。
『さおり、あのね。』
(あっ、とうとうきたわ。何かとんでもないことでも言い出すのでは?という直感がしました。)
『この間、街でわたしを見かけなかった?』
(その瞬間、わたしの胸のドキドキが頭の中まで響いてきたような気がしました。)
『わたしは気づかなかったけど、バイト先の男の人があなたがわたしの後をつけていたようだって言ったの。』

『いえ・・・そんな』
何と答えたらいいのか。ずっと口を閉ざしているわけにも行かないし・・・。
(あぁ、どうしたらいいんだろう。)
『実は、あなたのことも調べさせて貰ったの。こんなことはしたくなかったんだけど、わたしにも他人から知られたくないことはあるし、その人から口止めするには覚悟がいるぞなんて怖いこと言われてしまったものだから・・・。』
(どういうことなのか?)ますます頭が混乱する自分をどうしたらいいのかわからなかった。
『ずばり、言わせてもらってもいいかしら。気を悪くするかも知れないけれど…。』
とにかく、話を聞かなけりゃ、何が何なのかどういことがあったのか、今の自分にはちっともわけがわからない。

『その人にあなたのことを調べて貰ったって言ったけど、その前にあなたがわたしのアルバイトを調べようとしたのは、どうしてなのかだけ訊いておきたいわ。悪いようにはしないから正直に言ってちょうだい。』
別に、わたしには悪気があったわけでもないし、もう話すしかないと決心しました。
『駅から通りに出てきたあたりで、ユキさんを見つけて声かけようとしたんだけど、急いでいたようで…。わたしも別に用があるわけじゃなかったんだけど、何だか話しかけたかったんで、ユキさんの行く方に早歩きで付いていったんです。でも、大声出すのも気がひけたし、もっと近づいて呼びかけようとしているうちに、何だか後を付けるような感じになったんだけど…。』

『そうだったの。それから、お店の近くまで来てバイト先を確かめて帰ったのね。』
(いえ、そんなことはありません)という言葉がとっさに出ませんでした。
『わかってしまったらしょうがないけど、ヤバイことしてしまったのよ、あなたって子は。』
『知らないです。そんなことは…。』
『もうだめよ。言い逃れしようったって。ああいうお店の人って、すごく恐い人がいるのよ。わかるでしょう。明日の朝、わたしといっしょに来てちょうだい。わたしだって困っちゃって、どうしようもないんだから。』

240さおり:2006/09/09(土) 02:43:18 ID:JA8pm7Ew
ユキさんに言われるままに、次の日―平日のお昼少し前頃に、バイトしているお店というところへ出かけたのです。いわゆる風俗店なんだろうかと思うと、どういうことになるのか想像もつかないまま彼女の後を付いていきました。ところが、意外にも(?)ありきたりの小さなオフィスビルに入っていきます。エレベーターを降りて通路の先にある事務所のようなところは出版社のような会社名のプラスチック・プレートが貼ってありました。

『あゆみだけど、笹川さん呼んで。』
(えっ? ユキさん、ここでは「あゆみ」って名乗っているの?)
普通の女子大生ではないような気もしていましたが、ユキさんて、いったいどんなことをいつもここでやっているのどろうかと思うとわたしの頭の中は真っ白で、今日も今までずっと夢でも見つづけていたのではないかと、後先のこともわからないほどでした。
ひとりの男が現れて、サングラスを外しながら・・・。
『まあ、こっちに掛けてもらおうか。あゆみ、だいたい話はついているのか。』
(この人、ヤクザか何かなんだろうか?まさか?)
その場の雰囲気に圧倒され、体じゅうが固まってしまいそうでした。

部屋の隅に置かれたソファーにユキさんと二人して隣り合って座りました。
『まだ、最後までは話をしていないのよ。』
『おや、そうかい。』
『わたしから、ここで話していい?』
(えっ? わたしは何もわかっていないのに、どうして? どんな話になってしまうの?)
『さおり、いいでしょう?』
そう言われても、固くなって言葉を発することもできませんでした。

『おれが話してもいいけど、見ず知らずのあんちゃんから言われるより、なかよしのお姉さんから話してもらうほうがいいだろう。自分じゃ、そんなつもりはないんだけどさ、何だか若い娘たちからは、ちょとばかり恐がられているようなんでさぁ。』
『・・・じゃあ、わたしが話そうね。』
(逃げ出したい。)と思っても、どうやっても逃げられないんだろうと思いましたが、恐さで瞬きひとつできませんでした。

少し考えるように間をおいて、ユキさんは話し始めました。
『あなたがどんな女の子なのか、まだほんとによくはわかっていないけれど、見るからに純情そうな娘だから・・・、とても話しずらいんだけれど…。』
そう言ってユキさんはこちらを見ました。わたしはユキさんとも目を合わせられません。うつむいたままじっとして話を聞いていました。

『もう、こっちもはっきりと手の内を明かせばいいよね。』
ユキさんは、男に言いました。
『ああ、そうだ。こうなっては、それしかないだろう。』
(わたしにだけは、わからないが…、わたしの行く先にはのがれられないレールがもう敷かれているような気がしました。何かわからないけれど、とんでもないナニモノかにわたしは足を踏み入れてしまったんだゎ。)
(いったいどうして?)と心の底から叫びたかった。

『わたしね、何ていったらいいのかな。まあ、お金が欲しかったってことなんだけど…。でバイトやっているんだけど・・・。この事務所が経営してるのは、表向きは普通のカラオケボックスみたいだけども、ここに来る客さんに、ただ歌って楽しんでもらうだけじゃなくていろいろと接客するのよ。お客さんとお店の外に出ることもあるわけ、この前みたいに。』
そこで、言葉を止めて男のほうを見ながら、さらに、
『とりあえず、お店を見てもらおうか?まだ、この時間帯ならすいているだろうから。』
と言いました。

笹川というサングラスの男とユキさん(ここでは、あゆみと呼ばれてるらしいけど…)の後についてエレベータを降りて、少し先の駐車場に置いてあったワゴン車に乗りました。しばらく走ってその場所に着きました。建物は1Fが駐車場で2Fから上が雑居ビルのようになっているらしくて、4Fがそのカラオケボックスになっていました。男はさっさと歩いて店に入っていきます。受付で、『しばらく、一部屋使うからよろしく。』とだけ言って薄暗い通路をさらに奥の方へ行きました。部屋に入ると、普通のカラオケでした。ソファーやテーブルはけっこう豪華にできていました。さらによく見ると、ミラーボールやフットライトのあるミニステージなどもあって、少し派手な部屋だと思いました。
『ちょっと待ってて。おれの荷物もってくるから。』
男は部屋から出て行きました。

わたしは思いきってユキさんに言いました。
『ここで前からバイトしてるんですか?』

241さおり:2006/09/09(土) 02:48:02 ID:JA8pm7Ew
『ええ、もう1年近くたつかしら。』
『サービスって、さっき言ってましたよねぇ…。どんなこと、するんですか?』
『まあ、簡単に言えば、キャバレーみたいなことね。』
『キャバレー?』
『カラオケの店でそういうことは、ほんとはダメみたいなんだけど…。でもね、驚かないで、それだけじゃないの。エ○チなこともばんばんやるの。』
『えっ?』
『まあ、そのへんはゆっくり説明していくけど・・・。ちょっと待ってて、トイレ行ってくるから。』
(ユキさんは出て行ってしまいました。)

それから・・・。
ひとりになったわたしは部屋の中をもう一度ゆっくりと見回していました。
その時です。ドアがぱっと開いて数人の人たちが入ってきました。
『おはようございます。そろそろ始めちゃいますよ。』
『まず、ここで何か飲みながら、普通に話すところからいこう。』
『OK、はやくスタンバイしてくれ。』
何が何だかよくわからないうちに、人が大勢やってきた。
ライトを2・3個点けると薄暗かった部屋の中が急に明るくなりました。
ソファー座り込んだままのわたしにくっつくように若い男が腰を下ろしました。
『まあ、よろしく。いっぱいやろうか?』
『・・・?』
『これから、長くなるけど。がんばろうね。』
『えっ?』

そのとき初めてビデオカメラで撮影をしているのに気がつきました。
『覚悟を聞かせて?ふふふ、かわいいねぇ。』
『・・・』
『わかるよ。バージンだってね。決心してここまで来たんだから、もう恐がらないで。』
『わたし、何も知りません。帰ります。』
席を立って逃げ出しました。でも、出口のドアの前にいた男たちに両側からおさえられてしまいました。

242さおり:2006/09/09(土) 02:56:17 ID:JA8pm7Ew
『ん〜。ちょっと、考えていたのとイメージ違ったかな。』
カメラの脇にいた年配の男が言いました。
『よし、方針変更だ。そうだな、捕まえレイプ、バージン喪失・・・。これでいこう!』
何が起きようとしているのか、わたしにも、やっとわかったと思いました。でも、まだ、どこか遠い世界で夢を見ているようで、気が遠くなるのを感じました。
(その後、わたしは意識を失っていたようです。)

妖しいピンク色のネオンが見えました。走っている車の中のようです。道路標識を見ると、たぶんM県のようです。(こんな遠くまで・・・)と思いました。
『けっこう広い部屋だな。』
ラブホテルの部屋に入ると、あの若い男が言いました。
部屋の中にはビデオ撮影の機材がすえつけてあり、2・3人の男がいました。中年のチョットこぎれいな女の人もいました。
『ねぇ、うらやましがられやしない。ひさしぶりに処○膜ひらくの、それもこんなかわいい娘さんのお股ひろげて・・・。』

下品なコトバへの嫌悪感よりも、恐怖感が襲ってきました。
ガクガクと体が震えました。力が抜けて、立っていられなくなりました。
そして、自分の股間に異常を感じました。
(ああ、いけない。)おしこっこをオモラシしてしまったのです。
(どうしよう。気づかれてしまうだろうか。)
『はい、いい子だから、こっちで待っているのよ。』
その女に手を引かれて別の男にかかえられたわたしは応接セットみたいなところに座らせられたのです。
『あら、いけない子ねぇ。こんなところで…おもらししちゃったわ。』
(ああ、もうおしまい。)と思いました。
(カメラをまわし、人がたくさん見ている前で、あの若い男と延々とセ○クスしつづけるんだわ。)また、目がまわりだしそうでした。
『さっそく、ここから始めない。いいのが撮れるかもよ。』

『よーし、グットアイディア。はじめよう。』
白髪まじりのあごひげがあるあの年配の男が声をかけました。

アキラというあの若い男が、わたしのそばにきました。
『おもらししたか。お仕置きだね。』
『…』

243さおり:2006/09/09(土) 02:57:42 ID:JA8pm7Ew
『悪い娘は、お仕置きだよ!みんな、こっちに来い!』
数人の男がわたしを取り囲んでジロジロと見下ろしています。
『汚れたパンティーをスグ脱ぎなさい。』
(わたしはオロオロするだけです。)
『ひとりで脱げますか。』

『ちゃんと言うこと聞いてくれないと、もっと恐いことするよ。』
『そうだよ。あそこのビデオ見てごらん。』
女に言われて、部屋の向こう側にある大画面のテレビを見ると、はだかでムチ打たれている女の人が映っています。音声は出ていないけれど、ビッシ、ビッシと音が聞こえてきそうなほど苦痛に満ちた表情がリアルでした。

『何も、あんなに痛めつけたり、あなたを死なせたりなんてしやしないんだから、言われるままにするんだよ。』優しい声だけどすごみがきいた言葉でした。
(もう、どうにでもなるしかない。)恐さを通りこした気持ちで、わたしは観念したのです。

『きれいなヒロヒロがぬれているね。みんな見てみろよ。なかなかおがめないいぜ。』
両足をつかまれて、グッイと広げられました。
『はじめてさんだから、いきなりはかわいそうだよね。おにいさん、やさしんだよ。』
やわらかい肉ヒダを舌で分け入るようにいたぶりながら、なんとわたしの尿道を刺激するではありませんか。おおぜいの人たちに見られている前で・・・。たまらなく羞恥心がこみ上げると涙が出てしまいました。
『いい子だから、泣かないんだよ。待ってなさい。そのうち気持ちよくなってきたら、大よろこびして悶えちゃうんだから。』

『痛がるかも知れないけど、たっぷりぬれぬれさせてやろうね。』
おとこはいやらしい舌を使って、尿道口のあたりをゆくっりとこねまわしていましたが、ときおりわたしの敏感な突起に触れるか触れないかくらいの刺激が伝わってきます。こんなことされて、気持ちいいはずなどあるはずもないのに、やがてこらえられない感覚がわたしの局部をおそってきました。
『手間かけさせたけど、やっとおつゆがでてきたねぇ。ねっとりしてきたじゃない。』
(ア〜。もう、だめだぁ〜。)
わたしのあそこは、少しずつ火照ったようになってきました。そればかりか、固くなったあのあたりの感覚に耐え切れないように、自然にヒクヒクと小刻みにふるえだしてしまいました。
『いい子じゃないか。ゆっくり楽しめばいいんだよ。かわいいお嬢ちゃん。』
さっきまで身をよじるようにしたりして抵抗しようとしてみたりもしたけど・・・。
(もう、ダメだ。)と思いました。
『もう、はなしてやりな。』
わたしが逃げないように手足を押さえつけていた男たちがはなれると、男はわたしの上におおいかぶさるように抱きついてきて、唇を吸い寄せました。
『ほんとにかわいいねぇ。』
今度は、服の上から両手でわたしの乳房をまさぐりだしまました。逃げ出したり、抵抗したりすることも、すっかりあきらめきったわたしは、いつのまにか全裸にされました。

244さおり:2006/09/09(土) 02:58:54 ID:JA8pm7Ew
体じゅうをなめまわすようにもてあそびながら、片手を股間にもってきてすっかり潤いきった陰唇をかき分けたり、楕円を描くようにゆっくりとさすったりしました。そして、上方のけっこう濃く生えそろったわたしの陰毛を手のひらや指先でなでまわしてくるのでした。
『ねこちゃんの頭みたいですね。こんもりしてお毛けの生えているところは。』
やがて、男の指先がわたしの熱くおマメのように固くなったところを集中的にこねまわしたのです。
『あぁ。いやぁ。』
思わず、上ずった声をあげてしまいました。
『いい子だ。う〜ん。』
ますます、感じ出してしまったわたしは、もう、股間ばかりでなくて、全身が火照ってきました。

『みんなでかわいがってやろうな。』
そそくさと、服を脱いだ男たちがわたしのまわりにやってきました。
いきなり、乳首をつままれました。さらに、2本の指で乳首を軽くはさみこんで乳房をゆっくり揉みだしました。おマメの快感がこみ上げるように高まってきました。
(いやだぁ)
そう、思う間もなく、固くなった男のものを口に含まされました。腰を振って、そのおチン○○が口の中の粘膜にこすりつけられています。のどの奥のほうにくるときは息ができないくらい苦しい。わたしの表情の変化を見ると、また興奮したのか、その男は狂ったように責めつづけます。

気が遠くなるほど、長い長い時間が経ちました。
『あんまりかわいくて、みんなで、いじめすぎちゃってごめんね。』
わたしは、失神していたのです。でも、それは、わずかな時間だったようです。
『さあ、つながるよ。』
(とうとう、犯られてしまうんだ。)高校生の頃のあの遠い記憶がよみがえってきました。
『握ってごらん。』
顔の前に、怒張した男のものを突き出されました。
近くで改めてながめると、人間の体の一部だという気がしません。大きくて少し赤茶けたように反り返った先端部分は粘液でぬれて光っていました。

『握るんですよ。』
右手を出そうとしたが、男の体の下にあってだめだったので、左手を伸ばしてそっと根元をつかみました。
『いい子だ。しごくんだよ。』
男の手がわたしの手にそえられて、上下に動かしました。
『やってごらんなさい。』
わたしは、なぜだか、もう男に言われるままに、なっていました。
『今度は口にくわえるんだ。』
(あぁ、またこれをくわえるんだ。)と思いながら・・・。ぱっくりと先っぽを口に含みました。さっきの男のものよりもひとまわり大きいと思いました。先端部分をくわえただけで、お口の中がいっぱいになってしまいました。

『いいねぇ。』
男はゆっくりと腰を振りました。

245さおり:2006/09/09(土) 03:01:36 ID:JA8pm7Ew
しばらく、わたしの口で遊んでから乳首や耳元を吸い寄せました。そして、もう一度、股間に手を這わせてました。
もう、すでにぐったりするほど感じきっていたわたしでしたが、やはり女の体がそうなっているのでしょか?まだ、何か満ち足りてはいないような気もしたのです。
(こんなにされてしまっても、やっぱり女の、いや、わたしのあそこは、男の体を求めるのだろうか。)と、ふと思ったりしました。
『足を、大きく広げるんだ。もう、恥ずかしくないよ。』

自分でもあきれるくらい素直に、言われるがままに、男の前で両足を広げました。
『きれいな色してるねぇ。ピンクでぷくぷくしてるよ。』
男のものが触れるのを感じました。でも、すぐに入ってきません。
(なにしてるんだろう?)
どうやら、わたしの分泌液を先端に塗りつけて最先端だけを少しだけ挿入しようと小刻みに動いているようです。
(わたしが処○だと思ってるんだわ。)
やがて、するっとすべりこむように、おチン○○のあたまがわたしの膣口を通過しました。
(はじまるわ。)そう思いました。

『おや、驚いたね。あなた初めてじゃなかったんだ。かわいい顔してても、さすが今どきの娘なんだねー。でも、いいしまり具合だ。』
耳元でささやきました。
『今日は、撮ってるんだから。わかってるか。演技するんだよ。』
(あぁ。カメラで一尾始終を撮影されていることさえも、いつかわからなくなっていました。)
『生娘みたいに、痛がれ。』
(しかたない。)と思って、顔を少しゆがめて声を出しました。
『あ、だめ。』
ゆっくりと膣の中にそれ全体が収まったようです。おとこはピストン運動をはじめました。
『あっ、痛いよぅ。』
わたしにしては、大きな声をだしました。

男は腰を振り続け、ずんずん突きまくります。奥のほうまで突き上げるように摩擦されると、堪らない快感がこみあげてきました。
『あ、あ、あ〜ん。』
芝居なんかじゃなくて、本気で声を上げていました。
『いいじゃないか。チン○が好きになっちゃったようだね。』
『うっ、うっ、もうだめ。』
『そら、いくぞ。』
男はさらに激しく動き出しました。わたしの体がベッドの上ではずむように揺れています。その揺れが、また結合している部分に伝わり、まるでわたしの体が男の固い棒を求め、むさぼっているような感覚をおぼえました。

『いいぞ、いいぞ。何ていい○○○だ。』
男も快感がたかぶり、いよいよ最後の瞬間が近づいてきたようです。
『くわえるだけじゃない、吸い込むよ。この子のは・・・。もういくぞ。』
(セッ○スってこんなに感じるものなのか。)と、いつの間にか、われを忘れて感じまくっていました。
『うぉ、うぅ・・・。』
男は果てながら、まだ腰を振り続けていました。

246さおり:2006/09/09(土) 03:08:08 ID:JA8pm7Ew
『どろどろのが逆流するところ撮るから、そのまま広げてろ。』
汗だくなった体が自分のものでないような気もしました。まして、カメラに収められたり、何人もの人にこんなところを一部始終見られていたなんて・・・。
(これから、どうなるかなんて、もう、考えられない。)

『次は2人と絡むんだからな。』
カメラの男から言われました。
(あぁ。そうなのだわ。)観念するしかないんだとあきらめました。(この人たちの思いのままにされつづけていくんだわ。)
『バージンじゃなかったから、ギャラは安くなるよ。』
『でも、すげぇお○○○こだって、よろこんでたぞ。女狂いの彼氏といつもやってたんだな。』
『おれたち、ベテランだからよく教えてやろうね。おもちゃで遊びましょう。』
『お尻もきれいだ。』
ぬるぬるしたものを指にぬったようでした。わたしの肛門の周囲をマッサージし始めたのです。それも割りと強い動きです。
『はじめは指一本。ちょっとだけね。』
(いやだ。)わたしにとってそれは、ある意味セッ○スよりも耐えがたい恥辱でした。
『もう、小さいローターなら入っちゃうね。お湯で温めてあるよ。』
ピンク色した細長い卵形のものに白いコードがつながっています。ゆっくり肛門にあてがうとすっと入れてしまいました。肛門を通るときはきつかったけど、中に入ってしまうと思ったほどの違和感がありません。何だが排便前の感覚とちょっと似ています。
『○ッチな穴には大きいこけしちゃんです。ほら、こうに動くんです。』
今度は何をされるのかと思って目をやると、透き通った水色のおチン○○にそっくりのものがあって、先端がクネクネ回転して首を振っています。
『あぁ〜』
それを入れられた瞬間も、思わずあえぎ声がもれてしまいました。
そして、お口には本物のお○○チンをくわえさせられました。
『ほぅら、いい子だから。お口でクチュクチュやりなさい。』
(ここまできてしまっては、今さらしかたない。)と、思いました。でも、ここまでされてしまっても、やはり抵抗感もあり、少しためらいました。
『うっかり逆らったりすると、本当におうちに帰れなくなっちゃうんだよ。』
『ほら、素直にオトコをよろこばしてやりなよ。若い娘にはチョットつらいだろうけど、もう少し我慢しないとだめなんだよ。』
今度は女の声がしました。横目で見るとあの女が少し微笑みかけながら、下着姿でこっちを見ていました。
そのものを口に含んだまま、あれの先っぽのあたりに自分の舌先をあててこするように動かしたのです。
『そうだ、もっとだ。』
わけもわからず、必死に舌を動かしていたら頬や首筋が疲れてしまいました。
『お口で、しゅぽしゅぽしごくんだ。』
男はそれを突き出したり引っ込めたりしながら動かしました。
『おまえが口を動かすんだ。』
息苦しさもあって、わたしにはとても苦痛でしたが、言われるままに顔を振ってそのものをしごいてやりました。深く突き出されたときは喉の奥に達するぐらい大きなものでした。

247さおり:2006/09/09(土) 03:09:18 ID:JA8pm7Ew
『お口に出すのは初めてかな?』
(やだ、これって。)犯されて惨めな思いをさせられた、あの日の記憶がまた生々しくよみがえってきました。ねっとりとしたあの異臭が、ここでもまたわたしを襲ってきました。
『うー。いけたぞ。次は下の口に出してもらいな。』
股間の感覚は、もう、とうに麻痺していました。手のひらに白い体液を吐き出しながら、わたしは少しむせかえりました。そのとき、またたまらなく尿意をおぼえました。(わぁ。おしっこ、もれそう。)と、思っても異物を2個も差し込まれたままの姿です。
『ちょっと、はなしてください。』
『まだ、終わっちゃいないんだよ。』
『出ちゃいます。』
『おや、そうなのかい。』
股間のおもちゃは抜いてくれました。
『見てよ。これ。こんなにねちねちしちゃってるよ。どうして、ですか?』
『・・・』
『わたしのおつゆでぬれました。って言ってごらん。』
『・・・』
『おしっこに連れてってやらないよ。』
『・・・』
『さあ、なんでこんなにねちねちしてるんですか?』
『・・・わたしの・・・おつゆでぬれました。』
『そうだね。』
(まるで奴隷のようにされてしまった。)と思いました。実際そうかもしれません。
『お風呂場に連れて行こう。』
両脇をかかえられて立ち上がりました。スイッチは切られていましたが肛門のものはつけたままです。
『じょーじょーしていいよ。』
(そんな、馬鹿な!)他人に見られながら、カメラで接写されながら、排泄するなんて・・・。
『いつまでも待ってあげるよ。でも、すっきりしちゃったらいいじゃないの。』
また、泣いてしまいました。自分が惨めでした。でも、どうしても我慢できなくなりました。
(だしちゃおう)と思った・・・ところが、今度は出なくなってしまいました。また、しばらく時間が経ちました。
『恥ずかしいんだね。かわいそう。おじさんお毛けをさすってやるよ。』
男の手が股間に伸び、毛深いわたしの陰毛をジョリジョリ音がするくらい強く撫で回しました。
そのとき、無意識にほとばしりでたのです。堰を切ったような勢いでした。
(あぁ・・・。見られている。)もう、どうしようもありませんでした。

『いきおいよかったなぁ。こっちまで、はねがとんできちゃった。』
そんなことを言いながらシャワーをはずしてお湯をだしはじめました。
『きれいに流そう。』
少しぬるめのシャワーを下腹部にかけてきました。
『これでもいたずらしちゃおうかなぁ。』
水勢を少し強めて、自分の手で湯加減を確認してから・・・
『おまめちゃんまできれきれにしちゃうよ。』
まだ興奮が醒めきっていなかったピンク色の突起物にシャワーの刺激が加えられました。
(まるで、おもちゃのように、もてあそばれている。)と思いました。そのとき、また、もうひとつわたしの体に残っていたローターが激しく動き出しました。
(うっ、うぅ。だめぇー。)疲れ果てた体の内部で、また、別の感覚があたまをもたげてきたようでした。

248さおり:2006/09/09(土) 03:12:55 ID:JA8pm7Ew
空気の入ったビーチマットが敷かれて、わたしはそこにねかされました。
そして、またねちねちと何人もの男にもてあそばれたのです。体中をなめまわされたり、ぬるぬるした液のようなものをお湯で溶いてお腹や乳房に塗りたくられて、男たちが体を擦りつけました。まるでなめくじがからみあっているようです。
『そうだ。そろそろ、つるつる○○コにしてやろう。』
『毛深いから、はさみで切ってからだな。』
(あぁ〜。何て人たちなの。)でも、わたしはされるがままになっています。
『いいか。動くとあぶないよ。』
スプレー式のシェービングフォームを陰毛にかけられました。男の手が毛をさすっています。
『ライトをあてろよ。いいところだから・・・。』
あれのスイッチもいったん切って、じっと動かないようにされています。ジョ、ジョ、というわずかな音をたてながら、すこしずつあそこから毛が剃りとられていくのがわかりました。
『きれいになるよ。ピンクのひだがかわいいや。小さめできれいなはなびらだ。』
ゆっくりと時間をかけて剃っていました。やがて剃りあがると、手桶のお湯で流しました。
『ちょっと残ったところがあるね。きれいに仕上げよう。』
また、かみそりが当てられました。それがすむと、今度はシャワーで流しました。
『あー。かわいい。』
はなびらを両側からつまんで広げています。その後も、しばらく恥ずかしいところをいじくりまわされました。そして、興奮した男たちが、わたしの顔やお腹の上に白い体液を次々に放出しました。

『少し休ませてあげるからね。』
あの女から湯船につかるように言われました。男たちはみんな出て行きました。

『この後、服を着てもう少し撮ったら終わるからね。』
(やっと・・・。)でも、終わりになると聞いて安堵しました。
『悪く思わないで・・・。かわいそうだと思うよ。やっぱり…。』
湯船の脇にしゃがみこんだ女は、わたしをなだめるように話しました。
『あゆみってあの女は、ワルだね。あなた、まんまとだまされて売られちゃったんだよ。』
『えっ、まさか?』
『男とつるんで、なんでもやるようなヤツだったのよ。うっかりだまされちゃうよ。たいていの娘は。何でもピンサロで働いてたらしいって誰かから聞いたけど、他人まで食い物にするようなワルはいつかひどい目にあうさ。もう、ヤクザにつながれてるみたいなもんだろうけどね。』
『・・・』
『明日の午後から、また撮るんだけど、今夜はわたしのうちに泊まりなさい。』
『いつ、帰してくれるんですか。』
『社長は、あいつらに200万も渡しちゃったのよ。何とか元とる気でいるけれど・・・。まだ、何日か、かかるわ。ごめんなさい。でも、1日やると30〜40万貰えるときもあるんだよ。わたしみたいな年じゃもう無理だけどね。』
『あの男の人・・・、バージンじゃなかったので、ギャラ安いって言った・・・。』
『そうだったの。』
『・・・』
『初めてじゃなかったんだ。好きな人がいたの?』
『高校生の頃、無理やりされちゃったことが・・・あったの。』
『そうだったのかい。もういいよ。また、話そう。』
互いにしばらく黙っていましたが、やがて、女はわたしをうながしました。
『そろそろ、あがって。』
バスタオルを渡してくれました。
『そこに、服を用意してあるから着替えて。服といっても、高校生の制服なんだけどね。そとの公園で普通にしているところを撮るから、もう少しだけがんばるんだよ。』

もう、外は夕暮れ時になっていました。わたしたちの乗ったワゴン車が公園につき、撮影が始まりました。普通に歩いてきたり、ベンチに座ったり、街路樹にもたれかかったり・・・。
『じゃあ。最後のシーンを撮りながら撤収しよう。』

249さおり:2006/09/09(土) 03:14:03 ID:JA8pm7Ew
さっきと同じように、公園の向こうからここまで普通に歩いてくるように言われました。カメラの位置は、わたしのそばではなく今度は遠くから撮っているようでした。ゆっくりと前を見ながら歩いていきます。公園に入って、そのまま20メートルくらい歩いた時です。左後ろの植え込みあたりでガッサと物音がしました。2・3人の男が、いきなりわたしの体をおさえました。そのひとりは、タオルのようなもので口を強くふさいでいます。目隠しをされました。(あっ。)という間もなく、体をかかえらあげられました。車に乗せられると、すぐ走り出しました。そして、わたしは後ろ手に縛り上げられたのです。

しばらく時間が経ちました。
『つづきは、また明日だよ。放してやって。』
あの女の人の声がしました。わたしは自由にされ、車のシートに座りました。もう外は、すっかり暗くなっています。町の明かりが目に入っても、わたしには何だか焦点が合わないように、うつろにぼやけて見えるような気がしました。今日一日の出来事が、断片的に脳裏に浮かびました。それは、大きなショックでした。そして、まだ彼らの手から逃れられないままの自分にとって、何もかも終わったわけではない。これからまた、どんな目にあわされるのだろうかと思いながら外を眺めていたのです。道路わきに車が止まりました。
『わたしといっしょに来て。』
わたしは女の人といっしょに車を降りて歩きました。近くの駅前まで少し歩き、タクシーに乗りました。
『ごはん食べていこうね。』
わたしは、黙ってうなずきました。

食事が済むと、またタクシーに乗りました。
『帰る前にちょっとだけ、寄って行くところがあるんだ。ついて来て。』
タクシーを降りてから、少し歩きました。そこは、市街地でもちょっと裏通りに入ったようなところで、人通りの少ない路地でした。ある、店にはいりました。衣装のレンタル店のようでした。でも、店の奥のほうまで入ると何やら妖しい雰囲気でした。

セーラー服やらスケスケのパンティーやらが所せましと置いてあります。
(やだわぁ〜、これ。)さらに、わたしが見たものは、あの男たちがわたしの体をもてあそんだときに使ったような道具でした。大きさや、色、形も様々なものが透明なふたのついた箱に入れられて並んでいたのです。

あの女の人はどうしているのかと見ると、いろいろと買い込んでお金を払っているようです。
『こんなところに来たのは初めてかい。』
店を出た後で言いました。

そのあと電車に乗って、二駅目で降りました。
『もう、すぐそこだから、ついておいで。』

250さおり:2006/09/09(土) 03:15:30 ID:JA8pm7Ew
そのひとの家というのは2階建てのアパートにありました。2階の一番端の部屋でした。
入り口のそばに小さなキッチンがあり、となりが居間でカーペットが敷いてあります。その奥がどうやら寝室のようで、セミダブルのベッドがひとつ置いてありました。そこと居間の間には引き戸があるけど今は開らかれています。キッチンと居間の間にはとくに戸や仕切りはありません。
『そこの部屋のベッド使っていいよ。わたし、今日はここでねるから。』
女の人は居間にある低いソファーにもたれながら、リモコンでテレビのスイッチを入れました。
(そういえば名前もまだきいていなかったな。)などと、思っていると。
『パジャマ着るでしょう。そのあたりの衣装ケース開けてみて。着るものなら適当に使っていいから。』
ケースの引き出しを開けると、衣類がいろいろ入っています。まだ、わたしは、最後の撮影に使った服を着たままでした。
(これって、どこかの高校の制服なんだろうか。)
着ていた服を脱いで、パジャマに着替えました。
『いろいろ、つらいことばかりだったろうけど、ゆっくり寝てやすむといいよ。』
女の人が居間と寝室をへだてる戸を閉めました。明かりはつけていなかったので、寝室はすぐ暗くなりました。
わたしは、ベッドに横たわっても、なかなか寝つけません。心身ともに疲れ果てていました。でも、どうしても心が落ち着きません。少しウトウトした程度だったでしょうか。ベッドにじっと横になっていました。隣の部屋は、まだテレビをつけているのでしょう、戸のすきまから少しだけ光がもれています。
そのとき、戸を細くあけて女の人がこちらを見ていました。わたしは、思わず目を合わせてしまいました。
『少しは休めたかい。まだ、寝られなかった?』
『えぇ、あまり・・・。』
『寝ないと、疲れちゃうよ。ちょっと来てごらん。』
居間にまねき入れられました。
『少しだけ、飲むと寝られるよ。』
といってウイスキーをくれました。でも、グラスを口元に持っていくときついにおいがしました。
『少し割ったほうがいいね。』
氷を入れて、水差しで水をつぐと、1本の箸でかきまわしました。わたしは、それを一口飲みました。冷たさがのどをつたわっていきました。
『少し話そうか。』
『・・・』
『ねえ、セック○ってすきなんでしょ。本当は。』
『・・・』
『彼氏とかいたんでしょう?』
わたしは首をふりました。
『そうなの。』
わたしは、また一口飲みました。
『高校生のとき、いやな事があったって言ってたね。』
『・・・だから、男の人が恐かった。』
『じゃあ、今日も、かわいそうなことしちゃったんだね。ごめんね。苦しかった?』
『・・・』
『わたしなんて、ふしだらな女だったからしかたないけど・・・。これでも、若い頃は、いろいろあったよ。ずいぶんな目にあわされたこともあって、死んじゃおうって思った時だってあったよ。』
『わたし、これからどうなっちゃうんですか。』
思わず問い詰めるようなことばを発してしまいました。

251さおり:2006/09/09(土) 03:18:37 ID:JA8pm7Ew
『言いづらいんだけど・・・。悪いとは思うけど・・・。だけど、今さら、嘘ついてあなたをだますつもりはないから、全部話しておくよ。あなたも今日のことで、少しずつ覚悟はできてきたんじゃないかと思うから・・・。』
彼女は、言い含めるような口調で、また話し始めました。

『明日は、朝からまた撮影するよ。今日はラブホテルとか使ったけど、明日行く場所はちょっとすごいよ。』
(やっぱり)と、観念しきっているものの、わが身の置かれている状況を考えると、とても、つらかった。(まだまだ、わたしは奴隷のように体をもてあそばれてしまうのね。)
『明日行くのは、ソ○プランドなの。その店が営業してない時間に撮影をやるんだよ。』
『ソープ?』
『わかる? どんなところか?』
『・・・』
『あっそうだ。これを見てもらおうかな。いやかもしれないけど。』
彼女は、テレビの下のガラス扉を開けてビデオにカセットを入れました。リモコンを操作すると画面がビデオに変わりますが、まだ青一色の画面です。
『これは純粋なソープものじゃないんだけど。このなかに、ソープの場面もけっこう長く出てくるわ。』

ビデオの映像がではじめました。キャミソールを着た若い女と男が小さなベッドのふちに並んで腰掛けて、なにか話しています。音声が少し大きめに調整されると会話の内容もわかってきました。やっぱりエ○チなことを話しています。ビデオが早送りされました。ビデオの中の女がすっと裸になり男の服をぱっと脱がせ、そそり立っている股間のものをお口でしごく場面がながれていきます。しばらくして通常の再生になりました。となりの風呂場にあるバスタブに男がつかっているところに、全裸の女がまったく恥ずかしげもなく入っていきます。女が男と向き合って座ると、男はバスタブの中で少し寝そべるようにして腰をうかせました。水面から顔を出した男のものを女はまず両手でさすり、さらに、片手でしごきながら口に含んだのです。いったん口からはなしてペロッと舌を出し、そりかえるほどに怒張したものの頭の先っぽをゆっくりとなめ回したり、くびれているあたりに唇で吸い付くようにネチネチと時間をかけて刺激していきます。映像には、ぼかしも何もかかっていませんから、くっきりとした映像が細部までハッキリと見てとれるのです。その後も、男女は様々なやりかたで延々とからみあいました。
『すごいでしょう。おとこたちはこんなことしてやれば、みんな夢中になっちゃうんだよ。』
(明日は、わたしもこんなふうにさせられるのか?)と、そのときはじめて思いました。
『はじめから、あなたにあんなことできないわよね。』
『・・・』
『だから、明日のでは、わたしがソープのおねえさん役で、あなたを仕込んでいくストーリーなの。』
『女どうしで・・・ですか?』
『そうよ。いきなり無理なことさせたりはしないけど、覚悟はしておいてね。』
『あの。』
『何?』
『わたしの映ったビデオも、あんなふうなのがつくられるんですか?』
『編集をするのに、まだ時間がかかるだろうけど、結局はそうなるんだよ。』
(やはり、そうなのね。)自分が、これからどうなるのかと、また考えました。
『ぼかしを入れたりして編集したのはレンタルビデオ店などにも出回るけれど、だいたいはウラで売っているんでしょうね。』
何か遠い世界のことのように思ったりもするが、抜け出せないところに無理やり連れ込まれてしまったと感じて、そのときのわたしは絶望というより、あきらめきった暗い気持ちになりました。とりわけつらくやりきれないのは、今日もそうでしたが、やたらと体をいじくりまわされると、人が見ていようがカメラで撮られていようが、どうしても自分から感じ出してしまうことでした。

252さおり:2006/09/09(土) 03:19:40 ID:JA8pm7Ew
『飲むとやっぱり、リラックスしてよく眠れるもんだよ。』
(そんなものだろうか。)と思いながら、グラスの水割りを飲みました。同じ一口でも今度は、さっきよりたくさん飲みました。そして、あまり話もしないまましばらくそこにいましたが、またベッドにもどりました。また、じっと目を閉じていましたが眠れません。やがて、隣の部屋も暗くなりました。わたしは、体を仰向けから横向きにしてすこし両足をちぢこめたかっこうになりました。(ああ、何て1日だったのだろう。あんなにされた股間や肛門はおかしくなっていないだろか。)と思って、そっと手で触れてみました。今はしっかり閉じられた陰唇から肛門にかけてそっと撫でてみました。とくにいつもとは変わらない様子でした。でも、あそこの毛がすっかりきれいに剃りとられて子どものときのようにツルツルしています。どちらかというと毛深い方だったわたしのあそこが、すっかりべつのもののようになっています。こんもりふくらんだあたりに手をはわせてもまったく抵抗なくするっとした感触です。それから無意識にその下のヒダにかくされた柔らかな突起物に指先がとどきました。ヒダをかき分けるようにして、そっと少しだけその先端にふれてみました。あのときに男たちにさんざん刺激されて感じてしまった記憶がよみがえりました。まだ小さいままのものにもとのようにヒダをかぶせ、指先を使ってその上から全体をゆっくりとさすりました。
(感じてきた!)わたしはツルツルの自分をもてあそびだしてしまったのです。
しだいに快感が高ぶってくるにつれて身体が熱くなっていきます。無意識に自分の乳首をつまんでいました。体の奥の方まで、あの快感が欲しくなってしまいました。乳首をつまんでいた左手も股間に持っていって、トップリぬれてしまった小陰唇をかきわけながら人差し指と中指を2本いっしょに中に入れました。指先を少し曲げて内側からオマメのその奥あたりを軽く押し付けるようにしました。右手も動きを強めました。皮をめくって直接さわりました。粘液でヌルヌルしているので刺激が強すぎることもありません。それどころか、適度な潤いを持った指先の感覚が局所を捉えたときの快感は、このうえもないほどよかったのです。(うっ、いく!)と思いました。わたしは一気に昇りつめて、快感にもだえながら、体を硬直させました。それが終わっても、体中が熱くて頭もボーっとしていて、夢見るような気持ちのままで、まだおさまらない自分の胸の鼓動を感じていました。
(でも、まだ欲しい。)と、ぼんやりした意識の中で感じました。
(わたしのあそこは、男のもので満たされたいんだわ。きっと・・・。)
何とまた、股間に手をのばしてしまったのです。今度は右手で自分の内部を刺激しました。また、2本の指を入れたのです。
(これ、いいわ。)と、思ったと同時です。指がぎゅうっと強く締め付けられました。指が少し苦しくなるくらいに強い力です。それにもめげずに右手の動きをさらに強めました。体の奥に突き上げるようなえもいわれぬ快感におそわれました。
(あっ。すごく、いい。)あまり間隔もおかないまま、もう一度、昇りつめたのです。
われにかえると、股間がぐっちょりしていました。(ああ、やだ。わたしって・・・。)
そのままでいるのは、気持ち悪かったので、新しいパンティーにはきかえました。自分の身体がまだ熱いのがわかりました。それから、わたしは、ようやく深い眠りにつきました。

253さおり:2006/09/09(土) 03:21:32 ID:JA8pm7Ew
目が覚めると、朝食が用意してありました。
『おねえさん、ありがとう。』
わたしは、なぜかその女の人を(おねえさん)なんて呼んでいました。
『おねえさん…か。わたし、あなたのことを何て呼ぼうか。名前は聞かずにおこうね。サッちゃんとかユキちゃんとかなんでもいいんだけどね。』
(ユキっていうのは、やめてほしい)と思っていると・・・。
『わたしほんとに妹がいるの。シホちゃんて名前なの。これからあなたのこと、シホちゃんて呼ぶことにするわ。』
別に返事もしなかったけれど、(まあ、いいか。)と思いました。

『シホちゃん。おねえさんは何人ぐらいの人とセッ○スしたと思う。』
『・・・』
『自分でもわかりゃしないよ。1日に5〜6人相手にするくらいソープでは普通だったからね。』
『ソープで働いていたんですか。』
『そう。わたしもだまされたみたいなもんだった。いい彼氏だと思って婚約までしたんだけど、その人が仕事で失敗して借金しはじめたんだね。わたしの名前でお金を借りてあげたんだけど・・・。それが、運のつきだった。結局、身をほろぼすことになっちゃったわ。』

『くやしかったり、やけを起こしたりもしたけど、結局、男を見る目がなかったんだってあきらめた。今は、自分の好きなように楽しむことにしてるよ。男と遊ぶのも、まるっきり嫌いなわけじゃないしね。』
『つきあってる人とか・・・、いるんですか?』
『別にいないわよ。男なんて、バカなのが多いから・・・。何人も、骨抜きにしてやったよ。何も憎くてやってるわけじゃないけど、女好きの男が、好きなだけ女に入れ込めたんだから幸せなのかもね。』

『ただ、セッ○スって、いい悪いはともかく男と女を結びつけるわ。その男が好きだとか、わたしを愛してくれるとかいうのは抜きに、身体が求めるのね。もう気が狂うほど気持ちよくてたまらないときってあるのよ。きっと誰もそうなのだろうけど、世間体とかいろんなことがあって、そこまでのめりこめない人もきっといるんでしょう。最近、わたしだって、少し年とってきたわ。(もうそういうことはいいんだろう。)なんて若い人は思うかもしれないけど・・・。実は、わたしもう40近くになってきたんだけど、やっぱり、まだやめられないの。男にめちゃくちゃにされたくなるときもあるの。今日も、シホちゃんが男たちにいろんなことされるのを見ながら、いつの間にか、(わたしも今すぐ男のアレが欲しいなぁ〜。)って思っちゃった。あの部屋とても暑かったし、風呂場にも出入りするから、わたし下着姿でいたけど、パンティーはいてる上からクリのあたりを強くおしたり、乳首をおさえたりしちゃった。自分のあそこが火照ってきて濡れていくのがわかったわ。こういう女なのね、わたしって。』

254さおり:2006/09/09(土) 03:23:28 ID:JA8pm7Ew
わたしは、おねえさんが話すのをただ黙ってきいていました。
(でも、わたしだって。ゆうべはベッドの中で、自分の指で遊んでしまった。今までも、やらなかったわけでもないが、ゆうべのわたしはいつもとは違う自分だった。何だか、どうしても自分の性欲がおさえきれなかった。)
『いい男っていうのは、女をとことんよがらせる男だと思う。やっぱり。』
そんなことばをききながら、わたしは、きのう、わたしの口にくわえた、いくつものお○ンコの、あのにおいや舌触り、くちびるやほおにつたわるぬるっとした感触、そして包皮のフニャフニャした感じや、口の中で固くこすれる怒張したものの硬さが脳裏をよぎりました。
(何てことでしょう。やだ!わたしったら・・・。)自分の感覚に、自分であきれました。心まで麻痺してしまったのでしょうか。体の奥底から湧き上がるような、おさえられない性欲を覚えるのでした。わたしのあそこが、おクリもヴァギナも(肛門さえも・・・)はやく気持ちよくなりたがって、疼いているようでした。胸に手をあてると、固くなった乳首がツンと突き出してくるのがわかりました。わたしの頭はのぼせていました。

ぼぉーとしているわたしの顔色を見て、おねえさんは、『だいじょうぶかい。どうかした?』とききました。おねえさんにも、今のわたしの本当の感情までは読み取れなかったようです。

朝食が済んでしばらくすると、おねえさんの携帯が鳴りました。(バックストリートボーイズの着メロ?そんなイメージじゃないなぁ)なんて思いました。
『すぐ出かけなきゃみたいよ。用意して。』
電話を切ると、そう言いました。
アパートを出てタクシーを拾えそうなところまできました。タクシーで現地に直行するのかと思っていたら、途中で降りてタクシーを乗り換えました。(何か用心しているんだわ)と感じました。(そういえば、ゆうべここに来るときもそうだったぁ。世間に知れるとまずいことやってるわけだから…)タクシーを降りてからも、わたしは黙っておねえさんについていきました。広い通りに面した1Fにコンビニがテナントで入っているきれいなビルの脇に細い路地がありました。そこを入ると行き止まりのように見えましたが、コの字型に折れ曲がって狭い道路が続いていました。立派な庭があるお稽古事の師匠さんの家らしいのがありましたが、それ以外の建物は小さくてごちゃごちゃしているところでした。その先は、少し広い道路と交差していて、さらにその先の場所に出ました。ひと目で歓楽街だとわかりました。でも、朝の時間帯でひっそりとしています。おねえさんから離れないように後をついていきます。「ラブマリン」という看板のあるお店に入っていきました。入り口はとても小さいですが、フロントのようなところをすぎると立派なドアがあり中に入りました。お店の人らしき人は見かけません。四角い部屋でソファーがいくつかおいてありました。テレビもおいてあります。ふたりしてソファーに腰掛けると『わたしがずっと一緒だから、固くなったり恐がったりしなくていいよ。』と言いながら、おねえさんはタバコをくわえました。
『じゃあ、部屋を見に行きましょう。』
フロントに戻るとさっきは気づきませんでしたがエレベーターがありました。それで3Fに上りました。せまい通路のような廊下がありましたが、やはりそれほど広いところではありません。3つか4つくらいドアがあって部屋の入り口になっているようです。おねえさんは一番奥の部屋に入りました。わたしも後からそこに入ったのです。
靴を脱ぐ場所があり、そこに小さなベッドが置いてあります。ただ、ベッドといっても内科医院や学校の保健室にあるような患者をねかせて診療するようなものです。ベッドにはクリーム色のタオル地のシーツがかかっています。ベッドの周りには脱いだ服をいれるようなカゴや小さい冷蔵庫やちょっとした整理戸棚のようなものもあり、その近くの壁には小さな鏡があります。その向こうにはマッサージ椅子みたいなのがおいてあるスペースがあり、ガラス戸を隔てた向こうがお風呂場になっているようです。当然だけれど、こんなところにきたのは初めてです。(ああ、ここでまた、わたしはセ○クスやいやらしい行為をやりつづけることになるんだわ。)と思いました。

255さおり:2006/09/09(土) 03:24:41 ID:JA8pm7Ew
すると、おねえさんは、
『撮影スタッフはまだ来ないの。でも、ここにはカメラが3台仕込んであるわ。あとで、カメラマンがひとり来るだけのようだよ。男役をここの若い従業員に頼んであるけれど、はじめのうちは、二人だけでいいんだよ。』と言いました。

わたしは、おねえさんから、ベッドに腰掛けるように言われました。
『ソープってね、お客さんがさっきの部屋に入って女の子を選んで貰うの。写真とか見てね。それから、時間になるまであそこで待っているわけ。なじみの子がいたりすると電話で予約して指名済みのこともあるわ。わたしたちは控え室にいて、店の人から呼ばれたらお客さんをお迎えに行くの。そして、いっしょにここまで案内してくるの。トイレも各階にあるから、前に入っておくようだったら連れて行ってあげるの。』
(へぇ、そんなものなのか。)と思って、わたしはきいていました。
『部屋に入ったら、かけてもらって飲物を出すのよ。そこの冷蔵庫にあるんだけど。実はたいていのお店が、こういった飲み物やおしぼりなどの消耗品もギャラから差し引かれるの。でも、大金はたいて遊びにいてくれるお客さんにこんなものケチってられないわけ。ところで、シホちゃん、何飲む?』
『別にいいです。』
『のどかわくから、飲んでおいたほうがいいんだよ。水分が足りないと尿道炎とかになりやすいんだってよ。わたし、一度なっちゃって医者からそういわれたよ。ジュースでいいでしょう。』
なんだか変な雰囲気だったけど、ジュースを紙コップについでもらって乾杯しました。
『男って、早く遊びたくてうずうずしているものだけど、ある程度じらして性欲が高まり切ったところで出させてやるといいの。でも、じらしすぎてもだめだね、やっぱり。もっとも、こういうところで遊びつけている人は、そんなにあせったりしないわよ。サービスやテクニックにうるさい人だっているし、お客さんをよく見極めないとダメかもしれないね。それと、お客さんが帰る時に店のアンケートみたいのもあるから手抜きは禁物よ。あとで、店長じきじきの実地指導が待ってるよ。あなたも、今日は本当にソープ嬢になるつもりでやってね。』
『もう、始まっちゃってるんですね。』思わず、そんなことを聞いてしまいました。
『まあ、ゆっくりと、自然にやろうよ… ね。だけど、あなたの知らなかった世界だよね。』
頼もしそうに感じた半面、何もかも知り尽くしているおねえさんが、そのときのわたしには少し不気味に思えたのでした。
『次は、お風呂場の用意をしておくの。こっちに来て。』
奥の風呂場に行きました。
『家で入るお風呂のように熱くすると、長い時間入っていられないから、すこしぬるめにしておくんだよ。お湯も、もったいない気はするけど、シャワーを少し出しっぱなしにしておいたほうがいい。使いたいときすぐちょうどいい温度のお湯がでるようにね。』
湯船にお湯がはれると、またベッドのところにきました。
『服を脱がせてやるといいけど、自分で脱ぐ人はそれでもいいよ。今日はシホちゃんがお客さんのつもりで、わたしが脱がせてあげます。』
(何かヤダー)と思ったけど、逆らえなかった。わたしは、すっかり裸になりました。
おねえさんも裸になりましたが、また、別のパンティーをはきました。そしてスケスケのネグリジェを着ました。男のお客さんなら、一目見ただけで、かなり刺激されるでしょう。
『わたしをご指名いただいてありがとうございます。ユミと呼んでくださいね。』
いきなりわたしを抱き寄せて、唇にキスしました。わたしの胸がドキドキしました。
『いっしょにお風呂に入ってください。』
おねえさんはバスタオルを差し出します。
『どうすればいいんですか?』
『まあ、お客さんのつもりで腰に巻いてお風呂場に来て。』
おねえさんは、少しもためらわず、さっさとネグリジェとパンティーを脱ぎ捨てました。

256さおり:2006/09/09(土) 03:26:32 ID:JA8pm7Ew
お風呂場に入ると、おねえさんはわたしからタオルを受け取り、シャワーでからだを流してくれます。
『このイスにすわって。』
そのイスは、股間のあたる部分が空洞になっています。股間の前後から手が楽に入るくらいのくぼみもありました。おねえさんは、スポンジで泡立てた石鹸を手につけてわたしのあのあたりをきれいにしてくれました。
『おチン○○をきれいにしながらさすってあげるとよろこぶね。あとでしゃぶったりするからよくきれいにしておくといいね。』
それから、シャワーできれいに流してくれました。
『お風呂に入って、うん。ここで本当は歯磨きやうがいもしてもらうのよ。今日は省略ね。じゃあ、わたしも入るよ。』
おねえさんのお股のお毛けがわたしの目の前を通ってお湯につかっていきました。
『ゆうべのビデオで見たでしょ。あれは潜望鏡って言うのよ。男のものを水面から出しておしゃぶりしてやるの。タマタマもさすってやるといいよ。それから、あれをくわえているときに男の目を見て視線を合わせてやりなさい。それから、舌の使い方だけど…。チョット待ってて。』
おねえさんは湯船から出て行ってまた戻ってきました。
『わぁー。すごい。』
思わず声に出してしまいました。おねえさんの股間に、おチン○○がはえているのです。黒ベルトで男のあれと寸分たがわぬシロモノが装着されています。ただ、色は本物と違います。少し白っぽいクリーム色でした。
『ふふぅ、さわってみるかい。』
感触は本物とは少し違うけれど、硬さも同じだし、形は細部まで実にリアルできています。ニョキっとしたしなりぐあいもそっくりです。

それからわたしは、おねえさんから、くわえかたや、おしゃぶりのやりかたを事細かに教え込まれました。そしてさらにレッスンは続きました。次は、マットプレイのやり方でした。
最後はお風呂からあがって、ベッドで本番です。コンドームをお口にくわえて、上手に装着する練習を何度もやりました。正直とても大変でしたが、何も知らないわたしに、おねえさんは次々といろんな事を教え込みました。
『つかれたでしょう。頑張ったから…。さあ、ごほうびをあげようね。』
ベッドに横たわっていたわたしを見下ろしながら言いました。そして今、わたしがお口でくわえながらゴムをかぶせたばかりのモノをつけたままで、わたしの上にのしかかりました。そして、激しくわたしの股間にうちおろしたのです。体の奥を快感が一気に突き抜けました。わたしは、たえきれずに『うっ。』と、うめき声のような声をあげました。
『あっ、あっ、あぅ〜ん。』夢中で、快感をむさぼっていました。
わたしが果てるのを見とどけて、おねえさんは腰の動きをとめました。
『ほんとにかわいい子だねぇ。シホちゃんて。』

シャワーで体を洗い流してから、タオルを巻いて腰掛けました。ふたりでジュースを飲みました。
『お昼をとどけてもらうからね。食べてから、少し休んだら男の人にきてもらうから。もうひとがんばりだよ。それがすんだら、今夜はホテルに泊まってもらうわ。ギャラを払うからあなたの帰るところまで送ってあげるよ。わかったかい?』
『はい。』
(あぁ、やっと戻れるんだ。)と思ったが、もう、前の自分じゃなくなっているんだと思いました。もとどおりに学生生活に戻れるものだろうかと思ったのです。でも、まだ、あの時から2・3日しかたっていないわけだから、体調が悪くて外出できなかったことにしておけば何とか隠し通せるだろうが…。

でも、あのユキさんは、どうしただろう?あの学生マンションに戻るのはどうしても気が引ける。(だけど、戻らないわけにもいかないし…。)また、深刻な悩みが生じてしまいました。(また、何とか考えるしかないだろう。とりあえず、ここから抜け出せそうなのでとてもよかった。)と、思いました。

おねえさんはフロントまで届けられたお弁当をとってきてくれました。その部屋の中で、ふたりしてお弁当を食べました。それをちょうど食べ終わった頃、部屋の電話がなりました。
『カメラマンが撮影前に部屋をチェックしたいって。ここに来るそうだよ。』
そのとき、わたしは下着の上にガウンをはおっただけでした。

257さおり:2006/09/09(土) 03:29:15 ID:JA8pm7Ew
『入るよ。ちょっと仕込んであるカメラを見ておくよ。レンズが曇っていると思うんだ。』
いきなり入ってきたその人は、そういいながら風呂場に行くと、天井の防火装置のようなもののおおいを工具を使って器用に取り外しました。そして、何やらそこに隠されていたらしい小型の機械を調べているようでした。
(あんな所にカメラって隠せるのか。)と、わたしは感心しながら見ていました。

しばらくして、また電話がなりました。すぐ、おねえさんが壁についている電話を取ると、
『はい。わかったわよ。』
と言って、すぐ電話を切りました。
『始めるそうよ。じゃあ、さっき教えたように、頑張るんだよ。わたしもここにいるけど・・・。』
その時、わたしは、つらいことをしなければならない嫌悪感はあまりなくなって、今までは感じなかったような、不思議な緊張感がありました。

『下のエレベーターの前で、お客さんを迎えるところからスタートよ。』
『はい。』
カメラマンに付き添われて、エレベーターに乗りました。いよいよ、始まりです。
扉が開いて、眼鏡をかけたスーツ姿の中年の男の人と顔をあわせました。
『坂巻さま、こちらがシホです。』と、店長が言うと、
『よろしくね。』と言って、こっちを見てニヤッとしました。

『シホです。お願いします。』と、あいさつして、一緒にエレベーターに乗りました。
『トイレにいっておきますか?』と、(教わったように)さりげなく言うと、
『だいじょうぶだよ。来るとき、駅で寄ってきた。』と言って、わたしの手を握りました。
そのまま手をつないで部屋に向かいました。(カメラマンの人はどうしたのだろう?)と思いましたが、あまり気にかけませんでした。(隠しカメラで間に合わせるのだろう。)と思いました。部屋の入り口に、おねえさんがいました。『わたしも、他からお呼びがかかっちゃたから・・・。』と、微笑みながら言いました。

『指名してくださってうれしいです。まだ、入ったばかりですけど、頑張ります。よろしく。』
部屋に入って腰掛けてもらって、まずそうに言いました。
『そう、まだ若いね。』
『何を飲みますか?』
『ビールある?』
冷蔵庫の中をのぞくと、小さめの缶ビールがあります。
『どうぞ。』
紙コップにビールを注ぎました。
自分のコップにはウーロン茶をついで、『乾杯しましょう?』と、おねえさんと二人でやったのと同じに振舞いました。
『お風呂入れてきますから待っててね。』
と言って、彼の唇に軽くキスしてあげました。
そしたら、両手でわたしを抱き寄せて、背中からお尻のあたりをなでなでしました。
それから、わたしは、彼の前で衣装を脱ぎました。じっとこっちを見ているのがわかりましたが、レースのついたかわいいパンティもさっと脱いで棚に片づけて、彼を見てにこっとしました。つられて彼もニヤッとしました。

『じゃあ、おねがいします。』
服を脱がせてやろうとすると、もうほとんど裸になってました。白いブリーフの中が大きくなっているのがよくわかります。
『はやいわね。とっても大きそう。』
脱がせながら、少し黒ずんだ一物をさわってやりました。完全にコチコチです。いすに座らせて体にシャワーをかけてやりました。股間の一物に、泡立てたハンドソープをぬりたくってなでまわしてやると、『もう、たまらないよ。』と言ってくれました。たまたまを片手でさすりながら、上を向いて反り返っている包皮をかぶり気味の先端から少し下のあたりを軽く握りました。そして、ゆっくり上下に動かしました。おねえさんに教わったとおりに、おとこの物をほめてやりました。
『とっても固くて、すごいオ○○○○ね。』
『そうかい。』
平然とかまえているようですが、きっとすぐにでも女体をむさぼりたいのではないでしょうか。お風呂に入ると、おしゃぶりもしてあげました。よく洗ったので、陰毛からも石鹸のにおいがしました。

258さおり:2006/09/09(土) 03:30:20 ID:JA8pm7Ew
それから、容器に手が熱いくらいのお湯を用意して、ローションを溶かしました。シャワーで暖めておいたマットを敷いて、ゆっくりとうつぶせに彼をねかせて、ねちねちした液体を塗りたくりました。おなかや乳房にもローションを塗りました。彼に重なっていこうとしたとき、(あっ、お股にも塗らなくちゃ。)と、気がつきました。自分の体を彼にすりつけるように絡まり合ったり、彼の突起した肉体を刺激したりしてやりました。彼を仰向けにさせる前に、4つ折にたたんだオレンジ色のタオルの上にコンドームを用意して脇においておきます。乳房をすりつけて彼の体や顔をマッサージします。乳首を吸わせてあげようとしたのに、吸い付きませんでした。『おねがい。やさしく、乳首をすって。』せがんでみせました。(わたしって、何て女の子になってしまったんだろう。)と思いながらも、体を許しあう恋人同士のような錯覚さえ感じました。

(これ以上、じらしちゃいけないのかな?そろそろ、入れさせてやらなくちゃ。)と思いました。まず、ゴムの先端を唇の先にくわえて、あれを手でさすりながら先端にキスするようにくっつけて、唇に力を入れたまま少しずつ口を開きました。くびれているところよりも下まではお口を使ってかぶせなければなりません。おねえさんと何度もやったので一度でうまくいきました。あとは巻き上がっている状態のコンドームを下まで下げればいいのですが、うっかり陰毛を巻き込まないように注意します。OKです。
『さあ、この固いのを入れてあげますよ。』
股間にまたがってつながりました。ゆっくりと、彼の上におおいかぶさります。彼はこらえきれないのか下から激しく突き上げます。まだ浅い結合状態なのでわたしの奥まではとどきませんが、内部に固く突き当たる感覚がありました。ヌルヌルしたローションにまみれて絡まり合いながら、わたしも彼の上からさらに激しく腰を揺らしました。しだいに、自分のものが締めつけているのが感じられます。
『すごいよ。シホちゃん。奥のほうへ、吸い込まれちゃいそうだ。』
そう言った後も、しばらく彼はケモノのようなうめき声をあげながら求め続けましたが、やがて小刻みに体を震わせながら最後にグッと強くわたしを突き上げると、動きが止まりました。

『わたし本気になっちゃたわ。』
『・・・』
『あなた、とっても元気いいわね。』
『・・・』
『どうしちゃった?』
(うっとりしたような顔つきのまま返事がありませんでした。)

(のぼせちゃったのかも。)体にぬるいシャワーをかけてやりました。
その時でした。向こうで電話が鳴っています。

259さおり:2006/09/09(土) 03:31:31 ID:JA8pm7Ew
(何だろう?どうしよう。)と思いながらも部屋まで行って受話器をとりました。
『シホちゃん?』
『あ、おねえさん。』(少し安心しました。)
『様子が変じゃない?カメラで覗いちゃっていたんだけれど・・・。行ってみるからね。』
身体がネチネチしたままでした。浴槽につかってからタオルで拭きました。彼はまだぐったりしたままでした。少し心配になってきました。
おねえさんと店長がきました。
『まさか、困ったことになりゃしないだろうな。』店長は風呂場の様子を見て言いました。
おねえさんは、彼の胸に手を当てています。
『おかしい。救急車、呼ぶしかない。』
店長も胸に耳を当てました。
『しかたないな。電話してくれ。』

(どうなるんだろう。また、えらいことになってしまった。)
タオルを巻いただけの姿で、わたしは急に固まってしまいそうでした。
(ともかく服を着よう。それから、彼をあのまま救急車にのせられないだろう。)
『シホちゃん。あの人の体をきれいに流しておいて、とりあえず浴衣を着せるから・・・。』
おねえさんに言われて、横向きになっている彼にシャワーをかけながらローションを洗い流しました。反対向きにしようとしたら、とても体が重くなっているように感じた。正直、気味が悪かった。でも、そんなこと考えている場合じゃないと思いました。

『死んじゃったかしれないよな。これはどうしたって、警察も入るだろう。どう見ても、あの子じゃ無理だから・・・あんたが相手していたことにして、上手くやってくれよ。ただの事故として終わるだろう。』
『だいじょうぶだろか。』
『うめあわせはさせて貰うから、ここのところは何とか上手く頼むよ。』
『しかたないわ・・・。あの子はすぐ帰しましょう。』

店長はわたしを呼ぶと、一万円渡しました。
『とりあえず、これ電車賃ということにしておいてくれ。今回のことは、よそでは絶対に言っちゃだめだよ。警察沙汰になったら大変だから。今日はこれで帰ってください。』
『はい・・・。』
(こんな状況だから仕方ないわね。)と、納得しました。

ひとりでそこを出ると、おねえさんとここに来たときと逆の道順で広い通りに出ました。しばらく、その通りを歩きました。駅に近づくと人通りも多くなりました。
(ともかく駅に行って、帰るまでのルートを確認しないと)と、思いました。
あまりにも、さまざまなことがわが身に降りかかったので、まだまだ、頭の中の整理もつきません。

いろいろと悩んだり、考えたりすることも、もちろんあったのですが、わたしには戻れる場所は他にありませんから、今まで暮らしていた学生マンションに戻ったのです。ずいぶん長いこと留守にしていたような、不思議な感覚にとらわれました。でも、これといって変わったこともなく何のトラブルもありませんでした。部屋の中もあの日(どうしても、はるか昔のように感じられてしまうけれど・・・)のままでした。ただ、当然ですけれども・・・、ユキさんの部屋を訪ねる気にはなりませんでした。それどころか、彼女の部屋がある5Fに行くことさえためらわれました。
(もしも、ユキさんと会ったら、どうしよう。)
と言うのが、わたしの最大の不安でした。
(明日は土曜日。週末だから、大学の授業はないから、外出せずにずっとここにいることもできる・・・。でも、あぁ、わたしは、もう、前とはすっかり違う自分にかわってしまったんだわ。とっても、疲れた。)と思いました。ともかく、わたしは休むことにしました。

260さおり:2006/09/09(土) 03:32:33 ID:JA8pm7Ew
***************************************

何時間眠ったのでしょう、いえ、おとぎ話の眠り姫じゃないけれど・・・何年間も眠り続けたのではないかとさえ思いました。薄目を開けると、カーテンの隙間からさす日差しがとてもまぶしかった。時計を見ようとして頭をもちあげようとすると、軽いめまいを感じました。もう、夕方近くになっていました。冷蔵庫から飲物をだしてのみました。(はあ〜)と、思わずため息が出ました。おしっこが出たくなってトイレに行きました。排尿しながら、また、いろんな出来事を思い出してしまいました。ごろんと横になると、また、うとうとしてしまいました。

部屋の呼び鈴がなったような気がしました。
(ピン、ポン)
また、なりました。(誰か来た。誰だろう?)
のぞき穴から覗こうかとしましたが、何となく体を動かせませんでした。
『やっぱり、まだ、帰ってないみたいだね。』
ドアの外で声がしました。(ユキさんだ!)
『もう、会うこともないだろう。気にするな。』
(あの男の声だったみたいです。)
わたしは、黙ってじっとしていました。

それほど時間も経たないうちに、立ち去ったようでした。そのあとも、しばらくボーっとしていましたが、また眠くなりました。そして、そのまま眠ってしまいました。

次に目が覚めたのもかなり経ってからだったと思います。そのときは、とってもおなかがすいていました。(何か食べに行こうか? 買ってきて食べようか?)と考えました。
時計を見ると、早朝です。(いや、まだまだ、夜が明ける前だろう。コンビニに行ってこよう。)と思いました。

コンビニでおにぎりとお茶とポッキーを買いました。
店を出て20〜30m歩いたら後ろから誰かに肩をたたかれました。
驚いて振り返ると、一見まじめな少年から声をかけられました。
『おねえさんのパンティー撮ってしまいました。』
携帯の画面を見せました。
『もう、いやな子ね。』と、あどけない顔の男の子をにらみました。

軽くあしらっておこうと思いました。
そのまま早足で歩きました。でも、その子はついて来るのです。
(わたしのこと甘く見てるようね。いじめて、やろうかな。)
自宅を知られちゃまずいから、ちがう方向に歩きました。
地下鉄の駅に入りました。人は少ないけど上手くまいちゃおう。
姿が見えなくなったようなので、トイレに入りました。
でも、トイレから出てホームに向かうところで、あの子が待ってました。
『ホントにいけない子だよ。』

261さおり:2006/09/09(土) 03:33:23 ID:JA8pm7Ew
見るとズボンのチャックが開いたままになっています。
そればかりか、股間が大きくなっているのがわかります。
(幼い顔のわりに、ませた男の子なのかしら。)
そう思うと、わたし自身も急に欲情してきたのです。
(ちょっと、遊んじゃおうかな。)
なんて、思ったのです。
『もう一度、携帯を見せてごらんなさい。』
ポッケットから出した携帯をサッと取り上げました。
『何するんだ。返せよ。』
『だまって、おねえさんについてきなさい。』
『悪かった。ごめんなさい。警察とかだけは、よしてよ。』
『いい子ね。こっちに来なさい。』
股間のふくらみをそっとなでてあげたのです。
(固くなってる。)と思いました。

別のトイレに行って、身障者用に入りました。
『いい子だから、もう悪いことはしないのよ。』
『...』
『いいことしてあげるから、じっとしていなさい。』
彼のベルトをはずすと、一気にズボンごとパンツを下げました。
まだ、包皮をかぶったままで勃起しています。
手で握って皮をめくると、先端がピンク色です。
膝をついて、それをぱっくりくわえました。
舌先で先端の太くなったあたりをゆっくり刺激してやりました。
声を出すのをこらえて顔を真っ赤にしています。

『ああん...。おねえさん。出ちゃうよ。』
かまわずに、舌を使いつづけました。彼の下半身が急に硬直して
『ううぅ…。わぁ〜。』
またたくまに、わたしのお口からもあふれてしまうくらいの、おびただしい量の白い体液を噴出したのです。
トイレの壁に取り付けられた、金属製の手すりにつかまったまま、そそり立った彼のものが上を向いていました。
その先っぽにはふきだしたままの白濁液が少しついています。

『もう、悪いことしちゃだめよ。』
男の子は、こっくりと頷きました。
わたしは、そのままひとりで表に出て、何事もなかったように歩き出しました。
そして、自分の部屋に戻りました。
買ってきたものを食べたら、気持ちが落ち着きましたが、あの子のにょきっとしたピンク色のものをくわえた感覚が、またわきあがってきました。そして、自分の股間が、潤っているのを感じました。

262さおり:2006/09/09(土) 03:34:13 ID:JA8pm7Ew
(やっぱり、わたしって我慢できないんだわ。)
ベッドに横たわると、いきなり2本の指を入れて遊びだしました。
親指の先でクリットを刺激すると、わたしのあそこは、きゅーっと締まっていい気持ちです。
もう一方の手で乳首をつまみました。頭の中がおかしくなるほど感じてしまいました。さっきの男の子が射精の瞬間、両目を固く閉じ、口を半開きにして気持ちよさそうにしている顔を思い出しました。どんな男でも、果てる時はあんなものなのでしょうが、あの男の子のことがひときわ愛らしく思えてきました。

(かわいい顔とは不釣合いなくらい元気に突き出したあのもので、わたしは奥まで突かれてみたい。)そう思いながら、自分の指を激しく出し入れしました。手のひらは、不規則にあの固くなったところにあたって刺激します。わたしの額は汗ばんできました。全身に広がった快感は、また1点に集中してきました。そして、頂点に達しました。(あぅっ。あ、あ、あ、あ、…  あぁ〜ん。)それは、体の芯まで熱くなるほどの、たまらない快感でした。気がつくと、わたしの手やおしりのあたりまでぐっしょりと濡れていました。でも、しばらくそのままの姿で快感の余韻にひたっていました。

263某経大生:2006/09/10(日) 04:49:33 ID:vwcMharQ
↑すばらしい。何度も抜けた。

264某経大生:2006/09/10(日) 04:50:21 ID:vwcMharQ
こんなことが、あっていいのか?

265某経大生:2006/09/10(日) 17:35:09 ID:vwcMharQ
さおり・・・か?

266某経大生:2006/09/12(火) 03:03:54 ID:x.V2EYVQ
オレの彼女には、何と(!)こんな過去があったのか?【愕然】

267某経大生:2006/09/13(水) 03:00:35 ID:3jalwcpw
フウゾク高校三年のマサミのことだろう。
男とやりたくなると、平気でまたひらく。
やりすぎで、もう締りが悪いガバガバ○んこ。
この夏、ラブホで遊んだ時なんか・・・。
ずぶとい、おもちゃを入れたら、
よろこぶのなんのって
顔を真っ赤にして、アヘアヘ。
泣いてよろこんでた。
オレは、もうあきた。

268某経大生:2006/09/13(水) 03:02:18 ID:3jalwcpw
一見こがらでカワイイ女子高生なんだが・・・近くで見ると。
化粧や雰囲気で、なれた男ならすぐわかる。
(アッ。ヤリマンだ!すぐ、落とせる。金でも出せば確実!)
いろんな、あんちゃんや、チンピラ、スケベおやじ・・・
のアレで、さんざんしごかれているうちに、
形も崩れ、ビロビロになっている。
○液やロ○ション、唾液、尿など・・・
男のあらゆる欲望のはけ口に使われた。
いちどに二本とやったこともアル!
本人は平気でヨガッテいるのだから、いいバカ女だ!
自分が美人で可愛いから、もてもてなんだと
勝手に思って夜の街を歩いている。(バカなやつ!)
やがて、どこかの風俗にお勤めするか、
恐い目つきの男の愛人にでもなるのだろう。
こんなオンナにだまされる男がいたら超不幸が待っている・・・

269某経大生:2006/09/13(水) 03:24:58 ID:3jalwcpw
カラオケ帰りの女の子に
『ねぇ。よかったら、ドライブしない?』
すぐ乗ってくるやつも、けっこういるもんだ。
今度は、こっちがのせてもらう。
いろんな○○あるもんだ。
いろいろ○○したもんだ。
今夜も出したくてたまらなくなってきた。
街に入って見るか。
あれのニオイが、ぼくを呼んでいる気がする。

270某経大生:2006/09/19(火) 21:50:00 ID:FE2d.7YI
附属(=風俗)高校なのか?
まさかと思うが・・・
まさかというようなことしてる女の子も多いはず。
でも、オレにはどうして、だれも振り向いてくれないのか?

271某経大生:2006/09/28(木) 17:17:46 ID:pZ97fPeo
だって、だって、
せっかくのBMなのに、はるひべナンバーで台無しなんですもの・・・
せめて練馬ナンバーにしてよ。

272某経大生:2006/10/01(日) 21:55:04 ID:Ft75tynY
  / ̄\
  | 'A` | 
  \_/

273某経大生:2006/10/04(水) 21:33:57 ID:t/PXER4k
ひみつのレッスン
わたしがお気に入りのパジャマに着替えて自分のベッドにもぐりこんだら、机に向かっていたおねえさんがわたしのところへきて、耳元でそっとささやきました。
『今夜12時ごろ、ミナちゃんをおねえさんが起こしたら、ぜったいに声を出しちゃダメよ。』
『エッ!どうして?』(思わず大きな声をあげかけると・・・)
『だめよ。大きな声なんか出しちゃ。その時になったら、黙っておねえさんの後についてくるのよ。すっごくいいものを見せてあげるから・・・。』
『きっと、エ○チなことでしょ?』(何となく、おねえさんのふんいきでわかるのです。)
『その時になればわかるから、それまでゆっくり寝ていなさいね。』

274某経大生:2006/10/04(水) 21:34:55 ID:t/PXER4k
中学2年生のおねえさんの名前はユミ。小柄で小麦色の肌をしているおませな女の子だ。わたしは小学校5年生のミナ。身体は大きくて色白でぽっちゃりしている。姉とは対照的な妹だ。最近、胸もけっこうふくらみだしてきた。去年の冬に初めて生理があった。みんな早熟な子だというが、自分はおとなの男と女のことなど、ぜんぜん興味がないのに自分の身体ばかり成長していくのに戸惑っている。生理がきても、まだ、何も知らないも同然なのです。女の人ならいずれは結婚したり赤ちゃんを産んだりするのはわかるけど、じっさい自分の身体のあそこから赤ちゃんが生まれてくるなんて信じられない。いや、自分にとっては、まだまだ遠い先の話で、今はお姉さんと二人の部屋で、お姉さんが聞かせてくれる音楽を聴いたり、中学生の女の子や男の子の友だちの話をきかせてもらったり、マンガを読んだりするのが楽しくてたまらない。おねえさんとは、わたしのクラスメートの女の子たちのこと、小学校で起きたことなど、どんなことでも何も秘密もなくすべてを話している。夜は8時から9時の間には眠くなってしまう。

275某経大生:2006/10/04(水) 21:35:42 ID:t/PXER4k
実は、数日前からひとつだけ困っていることがある。これはお姉さんにもまだ話していないことだ。下腹部のおしっこの出るところより少し上のあたりにお毛けがはえだしてしまったのだ。でも、真っ黒とかで目立つようなものではない。よく見なければわからない程度だが、薄い栗色のふさふさした毛がほんの少しだが生えてきたのだ。困ってもどうしようもないものなのか。抜いたり剃ったりしてもいいものなのか、わからないし、ただ恥ずかしくて誰にも見せたり話したりできないでいる。
お姉さんが中学生になっても、しばらくいっしょに入浴もしていた。お姉さんがつけるブラやパンティーも平気で見せてもらった。おねえさんの胸は小さい方なのだが、かわいいブラをつけると大人びて見えた。ただ、おまたはろくに毛も生えないでつるつるしていた。それどころか、ピンク色をした割れ目もお尻の穴も丸見えだった。そして、割れ目の上のあたりに少し大きくふくらんで少しだけ顔をのぞかせているものがあった。お姉さんだけにあるものでなく、自分のあそこを手で拡げて見ると、確かに小さなつぶのようなものはあるのだが、成長するにつれて自分もあんなにも大きくピンク色になるものなのか、お姉さんの身体のあの部分にだけある特別なものなのかも知れないとも思ったりした。最近はおたがいに身体のサイズが大きくなってきてきゅうくつだから、いつともなくお姉さんといっしょにお風呂に入らなくなっっていた。

276某経大生:2006/10/04(水) 21:36:26 ID:t/PXER4k
その夜も、小さい音で音楽をかけてくれた、わたしはお気に入りのメロディーを聴きながらいつの間にかベッドで寝てしまったらしい。
突然、身体を揺り動かされた。思わず声を出しそうになったが、お姉さんは唇に人差し指をあててかすかな声で『シィー』と言った。
『今はじまったばかりよ。』
兄の真一郎夫婦の寝室の方を指差した。わたしたちの兄は、父の後を継いで歯科医師になるために最近まで大学に行っていたが、今は父の医院を手伝っている。妻の佐代子とは、学生時代から付き合っていたが昨秋結婚したばかりだ。私たち姉妹と同じ2階に寝室があるが普段はそこに足を踏み入れることはない。歯科助手の女の人が、昼休みにふたりが物陰でキスしていたと噂するのを耳にしたことがあった。その時は『キスって、そんなに気持ちいいものなのかしら・・・。』と、思ったりした。佐代子は、わたしたちをまだほんの子どものように見ているようで、同じ屋根の下に暮らしていてもあまり話したりすることはない。

277某経大生:2006/10/04(水) 21:37:06 ID:t/PXER4k
お姉さんはすその長いネグリジェを着ている。そっと部屋の戸をあけると、その姿で廊下を這って兄夫婦の寝室に忍び寄っていく。お姉さんの目的が何なのか大体察しがついてきた。
物音をたてないようにして後に続いた。胸がドキドキしている。寝室に近づくとふたりが何か話している声がした。その内容まで聞き取れないが、佐代子の『あぁん。やだぁ。』という声がしたようだ。ドアが細く開いたままになっている。ユミは、大胆にも少しずつ細い隙間を広げていった。ここに来るまでの間、1〜2分しかたっていないが長い時間がかかったように感じた。小さな明かりはついているが、部屋の中は暗かった。でも、ふたりの声がよく聞こえてきただけではない。中の様子が大体見えてきた。
何と!佐代子は、真っ裸ではないか。真一郎は彼女の両足をひろげてあそこに顔を押し当てている。わたしは(やだ。ばっちいことをしている!)と、思った。真一郎も何も身につけていない。尻をこちらに向けた格好である。(わぁ!大っきい。)と思った。股間のふくらみである。男のあれがあんなに大きくなったのを見たことがなかった。犬のなら見たこともあったが、人間のものが大きくなったのを想像したこともなかった。アレは犬だからそうなるのだと勝手に思ったりしていた。わたしは、正直興奮していた。

278某経大生:2006/10/04(水) 21:38:00 ID:t/PXER4k
その時だった。姉がわたしの右手をひっぱった。わたしは声も出せずにいたが、わたしのその指先を姉は自分の足の付け根あたりに押し当てると、その先のよく潤ったあたりに導いた。(もぉ、やだ。)と思ったが抵抗できなかった。姉はもう片方の手を自分の乳首のあたりに持っていき、口を半開きにして潤んだ目つきで息を荒くしている。わたしはどぎまぎするよりもさらに興奮を覚えた。
再び夫婦の行為に目をやった。『ああ、佐代子。』わたしたちの前では考えられないような甘い声で乳首を吸いながら、義姉の股間を片手でまさぐっている。義姉は小刻みに身体を震わせるようにしながら小さなうめき声を上げている。(何だか苦しそうにしているみたい。あんなことされて苦しいのかもしれない。)と思った。その後、男の黒いシルエットが位置を変えた。あの大きな股間の突起を義姉めがけて振り下ろした。(えっ。何て、乱暴なお兄さん。あんな姿でお義姉さんはひどいことをされてしまう。)と感じた。しかし、ふたりの身体が重なって、男のものが強く突きつけられると、佐代子はしっかり真一郎に抱きついて、『ああ、あなた。いいわ。すごいわ。』心のそこからわきあがるような喜びの声を発した。何も知らなかったわたしにとって、まさに驚きでした。頭でわかっていても、男と女がこういうふうにするということが、今までどうしても理解できていなかったんだと感じました。
お姉さんと部屋に戻っても、自分自身の体の奥がうずいてしまい、いてもたってもいられなくなっていました。

279某経大生:2006/10/11(水) 06:00:06 ID:kyxG6imY
エロばっか
キモ

280某経大生:2006/10/14(土) 20:43:14 ID:pZ97fPeo
長ったらしい

281某経大生:2006/11/01(水) 18:30:02 ID:AFpXjqTo
お姉さんが、わたしの指先で自分を快感に導いたように、わたしもうずいているところを刺激しました。指先に大きなしこりのようなものが触れました。ふにゃふにゃした包皮におおわれた中身が、まるでビー玉のように固く大きくなっています。(そうか、女の子のものも、気持ちよくされると、こういうふうになるんだわ。)と思いました。(お姉さんだけでなくて、女の子はみんなこういうものを持っていて、気持ちよくなりたいときは、ちょっと触ってあげると、もっともっと気持ちよくなっていくものなんだ。)とわかりました。

282某経大生:2006/11/01(水) 18:30:48 ID:AFpXjqTo
そうするうちにも、たまらない快感とともに、すべすべした粘液があふれてきました。指先を膣口に近づけていくと、べっとりとあそこのひだの内側にねばねばしたものが固まるようにたまっていました。そればかりか、あそこの口をおおいかくすようにふだんはぴったりと閉じている柔らかな肉ひだが、はりをもってぷっくりとしているのです。それをゆっくりとかき分けるようにして細い指先を入り口にもっていき、そっと少しだけ中に入れてみました。よく潤っていてぬるっとしています。第一関節あたりまですぐ入りました。その先へもそっと押し込んでみるとなめらかな感触の所を過ぎると、細かな凹凸に富んだ所があります。

283某経大生:2006/11/01(水) 18:31:32 ID:AFpXjqTo
ぷつぷつした感じよりも、それがもう少し固くなったような感触が濡れた指先に伝わります。その時です。わたしは新たな快感に悶えました。おしっこのでるあたりの奥の方がくすぐられるような感じで、それでいて排尿感とはまったく違う、私自身の体の中が少し圧迫されるような不思議な気持ちよさでした。その快感は急に突き上げるように襲ってきたのです。すると、わたしの中に入れた指先をわたしのあそこが、ぎゅうっと強く締め付けたのです。

284某経大生:2006/11/01(水) 18:32:21 ID:AFpXjqTo
おもわず指に力をこめて内圧にまけないくらい内側から膣内の一箇所を押しました。それがさらに強い快感を生みました。『あっ、あっ・・・うぅっう!』こらえきれずに声を出してしまいました。あまりの気持ちよさにわれを忘れるほどでした。わたしは、ベッドの上で少し横向きの体勢で悶えていたのです。
 そのとき、いきなりわたしは胸を触られました。お姉さんが背中の側から抱きついてきたのです。『ミナちゃん。刺激が強すぎて燃え上がってしまったね。ちっちゃな乳首もこんなに固くして・・・』ユミねえさんは、パジャマの上からわたしの両方の乳首をつまみました。

285某経大生:2006/11/01(水) 18:33:08 ID:AFpXjqTo
『やだぁ。もう、よして・・・』でも、胸の刺激がわたしをまたさらに高めてしまったのです。わたしのパンティーをズボンごとはぎとると、おねえさんはさっき真一郎兄さんがお義姉さんにしてたようにわたしを―わたしの一番敏感なあそこを舐めだしたのです。舌先のざらざらした刺激がたまりません。『あっ、あぁ〜ん。』さっきより大きな声を出しました。固い突起を舌先ですくいあげるようにされると、股間から力が抜けて、おしっこが出そうになりました。『だめ。出ちゃいそう。』でも、おしっこが出たわけではありませんでした。気が遠くなるような快感で体中がほてっていました。

286某経大生:2006/11/01(水) 18:34:04 ID:AFpXjqTo
さらに、おねえさんは自分の指でわたしをせめてきました。また、もう一度、快感が高まっていきました。膣口に指を入れてきました。『ユミねえさん。もう止めて。』わたしは少し恐かったのです。『ミナったら・・・。指一本くらいでバージンを破ったりしないわ。』わたしの中に人差し指の先を突っ込むと指先を曲げて内部を刺激したのです。自分でやるのと違って、不意に動く指の刺激が体の奥を揺さぶりました。『いいわ。いいわ。気持ちいいよ。』わたしは、快感にふるえながら、ユミねえさんにしがみつきました。しばらくうつろな表情のままで、お姉さんと身体を寄せ合っていました。

287某経大生:2006/11/07(火) 13:23:59 ID:1sNTr6vU
官能小説としては3流だな。

288某経大生:2007/01/02(火) 07:37:21 ID:4rzjqlYk
何流でも・・・いければいいでしょ?もう一回する?

289某経大生:2007/02/17(土) 08:02:08 ID:8CItq5MA
>>267
まさみのメルアド
おしえて・・・・

290某経大生:2007/02/21(水) 18:44:03 ID:QSJf/3Lo
まさみについてttp://school6.2ch.net/test/read.cgi/design/1030901770/l50

291某経大生:2007/02/21(水) 18:48:47 ID:QSJf/3Lo
黒のステップワゴンのあんちゃんの車に乗り込むのを目撃されている。
3月1日の卒業式の日は、どこかで記念○ックスする日だと思う。
東京方面に男あさりに行くこともあるらしい。アナルもありだ。

292某経大生:2007/02/24(土) 05:20:07 ID:xhMWFQuA
童貞狩り

『お見合いなんて、かっこわるいからいやだ。』
何度もおふくろに言いつづけた。
『わかったよ。』
と、一応返事はするのだが…これが少しもわかってもらえない。どんどん段取りを進めてしまう。これほど、はっきり断っているのにもう明日の朝、東京のホテルで会うのだという。
『断るにしてもここまで進めた話なのだから、向こうのお嬢さんの顔を一度も見ずに断れないのよ。こういうことは・・・。』
『こういうことって、ほんとに迷惑なんだけどなあ。』
『まあ、人生経験を積まなきゃ大人になれないんだから・・・素直になりなさい。』
こう言われても、俺って断ったり逃げ出したりできない。それを見透かしたように弱い所をついてくる。

293某経大生:2007/02/24(土) 05:20:57 ID:xhMWFQuA
『それとも将晴には、どうしても別れられない彼女でもいるの?それとも、まさか女の子に全然関心ないの?わたしだっていやなことも多かったけど、これまでいろいろな人生経験を積んで女として一人前になってきたのよ。若い男の欲望だって、どんなものかわかるつもりよ。あなたがどこかで変な女の人とおかしなことしたりしないとは思っているけど、どんなはずみで女の子とできちゃうかわからないでしょう。幸せに長つづきする確かな娘さんなんて、最近はなかなか見つからないものなのよ。今度会う女の子だって、どんなに気に入ってもすぐ飛びついちゃダメ。少し時間をかけて冷静に人生を考える余裕がないとだめなのよ。とりあえず、一度会ってみなさい。』

294某経大生:2007/02/24(土) 05:21:47 ID:xhMWFQuA
去年の10月で27歳になった。彼女と呼べるような付き合いをした女の子は今までひとりもいない。もちろん、女性と性交渉を持ったこともない。(童貞って恥ずかしいのかなぁ、やっぱり・・・)などと思ってもみるけれど、情けないが恋人と呼べる女性とこれから巡り合う自信はない。きっかけさえ作れないのは、照れくさいのか、面倒くさいのか自分でもわからない。まあ、そういうことが苦手な人間なんだろうと自分ひとりで納得している。このまま、ずっと独身でいたらどうなるのか?という不安もあるが、もし結婚でもしたら・・・やたらと重い荷物をかかえこんで、自分の手におえないような気もする。そんな漠然とした不安からは、まだしばらく遠ざかっていたい。

295某経大生:2007/02/24(土) 05:22:33 ID:xhMWFQuA
****************************
『いい、ホントにお願いですよ。あなたみたいなやさしい女の子なら、男に恥をかかせないでその気にさせてくれると思ったのよ。どういうのかわからないけど、世間並みの女じゃ尻ごみしちゃうのよ。もう27になったんですけど、いい年して童貞なんです。女の体が欲しくないわけはないだろうに、勇気がないというか意気地がないというか。そのくせ、自分の部屋には、ヌードのグラビアのある雑誌なんかこっそり隠してあるのよ。普通の男ならもう堂々と見るでしょう。あなたに上手く誘ってもらえば、きっとイチコロよ。こんなこと言ってると、何て下品なお母さんだと思うでしょう。でも、見ていてじれったくてしょうがないの。まさか、わたしを抱かせるわけにもいかないでしょう。おかしなことになっちゃうし・・・』
『お母さん。もうそれ以上は言わないで下さい。わたしも恥ずかしくなります。』
(女どうし顔を見合わせて笑いあった。)

296某経大生:2007/02/25(日) 06:44:14 ID:xhMWFQuA
┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬┴┬

297某経大生:2007/02/25(日) 06:44:54 ID:xhMWFQuA
『お茶室はこちらでございます。』
ホテルの係員というよりも、料亭のおかみのような感じのする年配の女性が案内してくれた。
戻っていく後姿をチラッと見ながら、地味な和服がよく似合っていると、将晴は思った。
ドアの中には、もうひとつ格子戸があった。それを開けて内に入った。彼女もつづいて入ってきた。
『失礼いたします。』
いかにもお嬢様らしい言葉づかいだ。
(はぁ〜、疲れる。今朝から緊張しどおしだ。まあ、今日一日すめばそれで終わりだから辛抱すればいいんだ。)と、自分に言い聞かせた。

298某経大生:2007/02/25(日) 06:46:25 ID:xhMWFQuA
(何が茶室だよ。)屋内に、また小さな部屋を作ったようなおかしなものだと思った。茶道なんて興味ないし、まったくわからない。
(こういうことを習ったり、またそれを人に自慢したりしている人たちとは俺は無縁な人間だ。レイコさんという、このお嬢さんもそんなひとりなのだろう。まあ、それはそれで大したものなんだろう。)
『わたしが先に上がらせていただいてよろしゅうございますか?』
『どうぞ。』
『それではすみませんが、これを持っていてください。』
小さな風呂敷包みを渡された。
『はぁ』
風呂敷包みを受け取って、そのまま茶室の前に立っていた。

299某経大生:2007/02/25(日) 06:48:06 ID:xhMWFQuA
彼女は小さな引き戸を開け、ぞうりを脱いで敷石の脇にそろえて置くと、着物のすそを軽く手で押さえながらすべりこむようにミニチュアのような空間の中に入った。
『先程の風呂敷包みをかしてください。』
彼女の動きに目をやりながら、じっと立ったままの俺は、さっき預かったものを手渡した。
入り口が狭いので彼女の顔は見えなかったが、白い指先はよく見えた。
『どうぞ、お入りになって。』
落ち着いた口調で言われると、こちらは緊張して胸がドキドキした。
狭い入り口にぶつかったりしないように、頭を低くして下を向いたまま上がり込むと、後ろを向いて引き戸を閉じた。
『あなたとわたし、二人きりよ。』
『・・・』

300某経大生:2007/02/25(日) 06:49:32 ID:xhMWFQuA
俺は、彼女の態度の変化に気がついた。
着物の帯をくるくるとほどくと、いきなり上半身裸になってしまった。
『・・・』
俺は、あっけにとられて言葉も出ない。
逃げ出そうと思ったが金縛りにあったように全身が固まって動けない気がした。それでも、逃げようとして立ち上がりかけたら・・・天井に頭をぶつけてしまった。かなり痛くて、頭がくらくらしてきた。
『あっ、痛てぇ・・・だめだ。』
両手で自分の頭を押さえた。
『あわてちゃダメでしょ。こっちをよく見て。』
彼女はこっちをにらんでいる。目の前で小ぶりだが形のいいおっぱいが突き出している。小さな乳首の先は、うっすらと桜の花びらみたいにほのかに色づいている。俺は、一瞬で気が狂いそうなほど欲情した。でも、どうしていいのかわからない。


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