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俺は小説家を目指している。
210
:
イチゴ大福
:2005/03/04(金) 20:42:40 ID:5cN.MTjs
42.疾風怒涛
志ノ田悟郎を捜すために県警や警察学校に片っ端から電話をかけてコンタクトを試みたが、いずれもブラフだった。始めから志ノ田悟郎という人間が警察にはいなかったのだ。
大洗が嘘をついていたのか、それとも志ノ田が組織を背景としたグループの一員として、警察にいたように見せかけ、大洗を騙し続けていたのか、いずれにせよ、大洗が誰かを殺そうとしている事実に変わりはなかった。時間だけが無常にも過ぎ、前田は手を拱くしかなかった。検問と大洗の捜索の手配、今できることはこれくらいのものだった。次の一手が出ない以上、何一つ打開策など見出せるわけもなく、前田はやり場のない苛立ちをデスクにぶつけた。
十八号線で大きな玉突き事故が起こった以外、大洗が姿を消してから一時間の間、目だった事件はなく、それがなお一層前田を憔悴させていた。
しかし、事件の鍵は思わぬところで向こうから舞い込んできた。それは、刑事が違法な武器を装備して逃走中だという話をどこからか聞きつけた、東○地検特捜部の初老の男性だった。白髪交じりの顎鬚を短く蓄え、顔から伺える年齢に似合わず体躯ががっしりとしていた。
「なぜ地検がこんなところに?」
疑問は緊急捜査会議が召集されるとすぐに解けた。
「こちらは、大洗警部捜索の担当にあたられる、東○地検特捜部の志ノ田さんだ。異例のことだが、以後、現場の指揮を彼に一任する。」
梧桐警視正が志ノ田を紹介すると、彼はそそくさと会議室を出て行った。
梧桐冬樹の遺伝子のサンプルと、志ノ田がここで繋がるのか?志ノ田は梧桐警視正から警察組織の権力を掌握するために、彼を脅す材料に梧桐冬樹を使ったのか?
「みなさん始めまして。大洗警部についてはもうご承知かとは思うが、改めてここで説明しておこう。
彼は、六年前の「あいうえお事件」で、妻の妹、佐伯亜季を殺された。犯人不詳のままとはなっているが、おそらく彼は、宗教法人「ファイの証人」の犯行だと疑っている可能性が高い。これは、佐伯亜季が当時白血病を患っていたこと。彼女の通っていた白血病患者の会には、六年前の事件の第一被害者である藍沢春子がおり、彼女は当時、亜季と交友関係があり、ファイの証人に入信していたこと。そして、今回の事件の第一被害者、藍沢裕子が、被害に遭う直前、大洗警部と接触していたという情報から、信憑性は高いといえ、警部が同宗教法人への復讐のために銃を持ち出したとの公算が高い。
これから、ファイの証人群馬支部の教団施設の警邏にあたるが、一同に伝えておく、怨嗟の犯行ほど狂気に満ちた心理状態はない。警部が銃口を向けたら躊躇わずに撃て!以上だ。」
「茶番だ。」前田は呟いた。それを志ノ田は聞き逃さなかった。
「何だ?」
威圧する視線で前田を睨みつける。
「そもそも、なぜ東京から地検がわざわざ地方の事件に首を突っ込むんだ!?梧桐冬樹の精液を買ったことも、あんたが八年前の事件で恨みを持っていることも知っているんだ。梧桐警視正を落としいれ、大洗警部を騙し、お前らは何を狙っているんだ!?」
志ノ田の口元が歪んだ。それは笑っていた。
「そうか、お前が前田か?なるほど、たいした奴だ、この俺に楯突くとはいい度胸だ。」
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