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俺は小説家を目指している。
216
:
イチゴ大福
:2005/03/04(金) 20:51:43 ID:5cN.MTjs
「ええ、家族旅行です、警部。」
「警部はやめろ。俺がケルトナーじゃないことくらい、知ってるだろ?」
「ええ、佐伯さん、ですね?」
佐伯は無言で頷いた。
「家にあった遺体こそが、あなたの双子の兄、ケルトナーですね?きっと、四季は自殺したとき、いっしょにケルトナーも殺しんでしょうね?それを佐伯さん、あなたが見つけ、そして遺体を隠した。あの広い家だ。隠すところはいくらでもあったでしょう。志ノ田も気づいていませんでした。
始めからこうなることは予見していたんですか?」
「保険だよ。六年前、二人の死体を発見したとき、事件の犯人が四季だとわかった。四季は白血病が治らないことにひどく憔悴していた。そのため、すっかりファイの証人に感化されてしまったんだ。
四季は自殺だとすぐにわかったよ。むしろ、四季にあんなことをさせたファイの証人が許せなかった。そして、ケルトナーの命を奪ったことも。」
「なぜ、ファイの証人を襲わなかったんです?」
「単純なことだ。それをさせようとする怒りが、あのときもう既に消えていたからだ。」
彼は溜息をついた。
「ケルトナーのヴァイオリンはほんとうに素晴らしかった。まさに、神の手をもって生まれたような奴だった。小さいころからいろいろ比べられ、嫌な思いをしたこともあったが、それでもケルトナーに嫉妬したことはなかった。誰かと比べるなんて、そんなおこがましいことが許される演奏ではなかった。それ自体が、すでにそうあるべくしてあったのだと、聴く者に納得させるものだ。」
「尊敬していたんですね?」
「あらゆる意味で、いい兄だった。だから、死体をみたときは発狂したよ。恐ろしかった。」
「それで、復讐を?」
「奴らが再び犯行を始めるのを待っていた。それが、六年も続いた。俺も、亜季が残した手紙を読むまでは信じられなかったよ。亜季が犯人だという可能性は考慮していた。名簿は俺が持っていたし、警察の動向も俺から知ることができる。まさに灯台下暗しだな。」
「なぜ、亜季さんは犯行を?」
「藍沢由布子だ。彼女は、志ノ田悟郎と接触していたんだ。彼は、六年前の犯人は四季だと彼女に伝えた。それで、本当かどうか確かめようとしたんだろう。しかし、亜季はそれを聞いて発狂した。なぜなら、亜季はファイの証人の犯行だと思っていたからだ。亜季は由布子をファイの証人だと思い込んだ。そして、仲間の名前を聞き出すために、あんなむごい殺し方をしたんだ。番号のメッセージは、四季が持っていたファイの証人のパンフレットにあった。殺された学籍番号と同じ番号のページだけ、抜けていたんだ。」
「パンフレットは二枚ありました。だから、“3”に戻ったんですね?」
「そうだ。それに、彼女は抗癌剤のために体毛がすべて抜け落ちていた。もちろん、髪の毛も鬘だ。自分の変化と過去のショックがあまりに大きすぎた。亜季はもう、思考がまともではなくなっていた。すべて六年前の事件のショックのためだ。それ以前の彼女とは、想像もつかなくなってしまった。」
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