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【捲土重来選挙】2009年次期衆院選スレ その2

1とはずがたり:2009/04/24(金) 14:50:24

前スレhttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1146286762/l50
カタコト倉庫の次期衆院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/news/2410/1126609657/l50
05衆院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1089950050/l50
07参院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1089893576/l50
10参院選スレ http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1202752370/l50

4656チバQ:2009/08/30(日) 11:38:30
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/gunma/CK2009082602100003.html
決戦ぐんま■3区■ 選対幹部に元自民党員柿沼氏 農業政策で攻勢強める谷津氏
2009年8月26日

 前回の雪辱を誓う民主新人の柿沼正明氏。館林市の党選挙事務所に「民主への追い風」を象徴するような人物がいた。選対幹部を務める中堅の館林市議。自民党員として長年、自民前職の谷津義男氏を支えたが今春、民主党員へ転身。「しがらみに頼る谷津陣営の選挙戦は熟知している。もう自民の時代ではない」と吐き捨てるように言った。

 谷津氏の地元・館林地区で、これまで同氏の支持基盤だった農協幹部や若手農家たちも柿沼陣営へ水面下で流れつつある。

 柿沼氏の選対事務局長も同市の渡辺充徳市議。「前回は館林地区で谷津氏に票を引き離されたため、ここが重点地区」と説明。「労組票が多い太田地区では期日前投票を呼び掛け、切り崩しを避けたい」と引き締める。

 柿沼陣営は今回候補擁立を見送った共産の票にも注目。「前回の共産候補が約一万票。七〜八割はこちらへ流れるのでは」とし「前回の約七万票から、十万票まで上積みしたい」と意気込む。

 一方、館林市にある谷津氏の選挙事務所は、組織力の強さを示すように神社の広い境内を占め、支援者たちで活気づいていた。

 谷津氏が農相を歴任するなど農業通で知られるだけに、陣営は民主の政権公約(マニフェスト)にある農業政策の「問題点」を突く戦略だ。

 一点は「米国との間で自由貿易協定(FTA)の交渉を促進」との部分。当初は協定を「締結」と記したが、全国の農業関係者からの反発で後退した。

 もう一点は、農産物の販売価格と生産費の差額を埋める「戸別所得補償制度」の創設。選対幹事長の松本耕司県議は「貿易が自由化されて米国の安い農産物が入れば、日本の農業は駄目になる。農家の赤字を補うにしても、どこに財源があるのか」と強調する。

 谷津陣営には、全国の農業関係団体から支援が集まっており、松本県議は「ここは日本の農政を守るための象徴的な選挙区」と位置付ける。農協の政治団体などを実動部隊に、攻勢を強めている。

 これには、柿沼陣営も「そもそもFTAは、自公政権が各国と進めてきたのでは。財源は無駄遣いを省けばできる」と反論し、大きな争点に浮上している。

 前回約十一万票の谷津陣営も、今回は「十万票が勝敗ライン」とみる。農業関係者の票が勝敗を左右しそうだ。

4657チバQ:2009/08/30(日) 11:38:58
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/gunma/CK2009082702100008.html
決戦ぐんま■4区■ 小沢氏が態勢仕切る 三宅氏 夫人中心に地元固め 福田氏
2009年8月27日

遊説中に有権者に手を振る候補者=高崎市で


 高崎市の群馬音楽センター。民主新人の三宅雪子氏を支援する労働組合関係者を集めた総決起集会が二十五日夕、開かれた。来場者約二千人に、計約一万枚もの三宅氏の名刺が配布された。労組幹部は「明日、職場でこの名刺を配ってほしい。政権交代に“王手”がかかっている」と気勢を上げた。

 ただ、民主党県連の労組系、保守系による対立は解消してはいない。選対本部長は山梨選挙区の米長晴信参院議員。選対幹部には労組系、保守系とも入れず、混乱を避ける形にした。

 こうした態勢を仕切ったのは、三宅氏を自民前職の福田康夫氏への「刺客」として送り込んだ小沢一郎党代表代行だ。県内に地縁のない三宅氏は、福田氏個人への批判をあえて封印。都市部で自転車遊説などを繰り返し、若さをアピールする。

 前回出馬して約五万六千票を得た中島政希党県連会長代行は「私の票を引き継ぎ、民主への風も加える」と強気の姿勢を見せる。

 一方、高崎市の結婚式場で十八日に開かれた福田氏の出陣式。入り口に立ち、深々と頭を下げ続ける貴代子夫人の姿があった。夫人は握手の際にひざをかがめるため、相手は謙虚な印象を受ける。

 陣営幹部は「元ファーストレディーにこうされて、悪い気がする人がいるはずがない。夫人と三宅候補という女同士の戦いだ」と息巻いた。

 福田氏本人も従来の選挙戦より地元遊説の機会を増やしている。ただ、選対幹部は「実際に支援者回りの“どぶ板選挙”をしているのは夫人が中心だ」と漏らした。

 選対本部長の関根圀男県議は「地元の歴史や風俗、文化を知らない落下傘候補に負けるわけにはいかない。女性候補の勢いに票は読みにくいが、前回の十二万票に近づけたい」ともくろむ。

 選対事務長は高崎商工会議所の原浩一郎会頭。「中小企業の経営者たちはまだまだ厳しい経営環境。三宅候補に任せられる状態ではない」と強調した。

 大票田の商都・高崎を中心に、対決色を強める労組と中小企業の経営者たち。「女性刺客」に無党派層はどう動くか。予断を許さない選挙戦が過熱している。

4658チバQ:2009/08/30(日) 11:40:57
>>4644-4658関東(埼玉県・茨城県・群馬県):東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/gunma/CK2009082802100013.html
決戦ぐんま■5区■ 政権交代の一翼を担う土屋氏 八ッ場ダム必要性訴え 小渕氏
2009年8月28日

選挙事務所に置かれたピンクの必勝だるま。「目立つね」と訪れる支持者もびっくり=渋川市で


 「八ッ場(やんば)ダムは七割完成しているにもかかわらず、中止というのは『大型公共事業イコール悪』という民主党の人気取り。地元住民の意見を十分に聞いているのか民主党に問いたい」。二十二日夕、高崎市箕郷町の箕郷文化会館で開かれた決起集会で、自民前職の小渕優子氏は約五百人の支援者を前に声を張り上げた。

 国が長野原町で進める八ッ場ダム建設の是非が争点の一つになっている今回。5区は建設予定地を抱える選挙区だが、建設中止を訴える民主が県内で唯一、候補者の擁立を見送り、建設推進の自民は肩透かしを食らった格好だ。

 しかし、地元住民の将来を左右する重要な問題だけに、小渕氏は決起集会でも少子化対策などと並べ、「正々堂々と八ッ場ダムの必要性を訴えたい」と言い切った。

 対する社民新人の土屋富久氏。かつては旧社会党の県議でもあり、こちらは建設反対を唱える。

 二十三日夜、中之条町の吾妻郡文化会館で開かれた決起集会。土屋氏は「団結小屋に行ったり、反対集会に参加した。県議の身分を隠して公民館の座談会で住民と話し合った」と、約百人の支持者に反対闘争の激しかった当時の様子を語った。

 「反対の理由は吾妻川の水質が飲料水に向いていないから」と土屋氏。「ダムサイトの建設は反対だが、地元住民の生活再建事業はやり遂げる。美しい自然など、ダム湖に匹敵する観光資源は多くある」とアピールした。

 少子化担当相として知名度と人気の高い小渕氏は、全国の応援要請を受け、地元入りしたのは二十、二十二、二十三の三日間だけ。決起集会の応援に駆け付けた大沢正明知事は「大量得票で当選を果たし、小渕大臣の少子化対策が正しかったことを証明してもらいたい」と支援を呼び掛けた。

 一方、連日の遊説で真っ黒に日焼けした土屋氏は「政権交代の一翼を社民党に担わせてほしい。それが日本の平和につながる」と強調。決起集会では結集した労働者らが拳を突き上げ、「団結して、頑張ろう」と気勢を上げた。 (衆院選取材班)

  =おわり

4659チバQ:2009/08/30(日) 11:42:20
http://www.niigata-nippo.co.jp/09syuinsen/kiji/2009/08/post_58.html
田中真紀子氏が連合の推薦辞退
 衆院選新潟5区に立候補している前職の田中真紀子氏(民主)が27日、民主党支持団体の連合から受けた推薦を辞退したことが分かった。推薦申請から10日後の辞退で、連合新潟は推薦取り消し手続きに入ったことを加盟労働組合に通知した。

 田中氏の事務所関係者が27日、新潟市の連合新潟の事務局を訪ねて、辞退を申し出た。連合新潟は同日中に連合本部に田中氏の推薦取り消しを申請した。

 田中氏は新潟日報社の取材に対し、辞退についてコメントしなかった。連合新潟の江花和郎会長は「本人と話していないので(辞退の)真意は測りかねる」と述べた。

 15日に民主入党を発表した田中氏は、公示前日の17日に連合新潟と政策協定を結び、推薦を申請。19日、連合本部が推薦を決めた。

2009年08月28日

4660チバQ:2009/08/30(日) 11:56:33
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/chubu/CK2009083002000174.html
激戦区 訴え完全燃焼
2009年8月30日

 政権交代を懸けた歴史的な衆院選の12日間の戦いが29日、最終日を迎えた。かすれる声、噴き出す汗。「あと一票を」「逆風です」「日本を変えます」。中部各地の激戦区では、候補者たちの絶叫に近い訴えが夜まで響いた。30日はいよいよ投票日。明日を選ぶため、私たちの一票を行使する日がやってきた。

 愛知県内でも最も自民、民主の候補がしのぎを削る愛知13区。応援の有名政治家とタッグを組み、支持を求めた。

 民主新人大西健介さんは、河村たかし名古屋市長と一緒に自転車で知立市内を街宣した。自民党の政策を批判し、「税金の無駄遣いをなくし、国民生活の不安を取り除くために使う」と政権交代の意義を訴えた。

 自民前職の大村秀章さんは、舛添要一厚生労働相を迎えて安城市の選挙事務所などで最後の訴え。景気対策の継続、社会保障の充実を強調し、「厳しい逆風の選挙戦。皆さんから1人でも2人でも声を掛けて」と聴衆に支持を求めた。

 全国的に「自民劣勢、民主優勢」と伝えられる中、岐阜1区の自民前職野田聖子さんは「前の見えない選挙」と街頭演説で焦りをあらわにする。「政権交代の甘い言葉に振り回されないで」とかすれた声に力を込め、通行人と握手を重ねた。

 一方、民主新人の柴橋正直さんはあくまで「挑戦者」の立場を強調する。「まだあと一歩及ばない。残り1日、必死に訴えるのでさらなる支持を」と街頭で声を振り絞った。共産新人の鈴木正典さんは「国民の暮らしが前進するよう全力を尽くしたい」と訴えた。

 激しい戦いを繰り広げる三重5区。自民前職の三ツ矢憲生さんはJR二見浦駅前など伊勢市内で街頭演説をした。比例代表の重複立候補を辞退し“背水の陣”で臨んでいることを強調。「選挙区で信任をいただき、地域代表として国会に送り出してほしい」と声を張り上げた。

 民主新人の藤田大助さんの陣営には、河村名古屋市長が早朝から応援に駆け付けた。藤田さんは河村市長とともに自転車で伊勢市内を3キロ巡り、街頭の市民に手を振りながら「庶民に寄り添った政治をします」と強く政権交代を訴えた。

 長野4区では、各候補が「あと一票」を求め精力的に動いた。

 民主新人矢崎公二さんは短パンに着替え、自転車と徒歩で市街地を駆け回った。表に出てきた支持者には「日本を変えます」ときっぱり。最後まで政権交代の必要性をアピールした。

 自民前職の後藤茂之さんは、10分間刻みで街頭演説を繰り返した。噴き出す汗で眼鏡が曇るほど。「自民党の政治家全員がだめじゃない」と声をからした。共産新人の上田秀昭さんも20カ所以上の街頭演説で締めくくった。

4661チバQ:2009/08/30(日) 11:58:17
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/09_sousenkyo/aichi/CK2009082302000160.html
激戦区ルポ<愛知9区> 38歳VS元首相
2009年8月23日

 「人間、一番老化が激しいのは足腰です。これは自然現象で仕方ない。でも、海部先生の首から上は青年だ」

 愛知県稲沢市内の寺で19日夜、行われた愛知9区の自民前職海部俊樹(78)の個人演説会。海部と同年代の後援会幹部が、必死に応援演説をぶった。

 そこへ、海部が姿を見せた。少し足元がおぼつかないのは確かだが、マイクを握った海部は「まだまだやりたいことがある」と、手ぶりを交え、声を振り絞る。

 経済対策や、日中友好関係の構築などについて語り、「在日米大使館が、不況対策のため住専問題処理の教訓を聞きに来た」と、元首相としての経験と存在感を強調した。

 しかし、有権者の目は冷静だ。17期目に挑戦する海部に、無職男性(63)は「うまく代替わりできなかったのかねえ」と声を潜めた。

 衆院議員在職49年の元首相が臨む今回の選挙は、陣営にとって初めての経験が多い。

 2日の選挙事務所開きも、本人いわく「こんなしゃれたことをやったのは初めて」。9区内の自民県議6人がそれぞれ地区選対をつくったのも初。情勢は甘くないとの認識が、これまでにない行動につながる。

 重鎮として他候補の応援などのため、地元を離れがちな海部を強力に支えた後援会「カイフ会」や、女性後援会「はなみずき会」も、会員の高齢化は顕著で、往時ほど運動に広がりがない。

 ある稲沢市議は「本人が『最後のお願いだ』と言ってくれれば」と打ち明ける。情に訴える作戦だ。昨年から同様のアプローチは複数あったが、海部は一度も「最後」とは公言しない。市議は割り切ったように言う。「自民党としてやるべきことをやるだけだ」

 こうした海部陣営に対し、対抗馬の民主前職岡本充功(38)の陣営は勢いづく。

 本人は連日、午前と午後計4時間ほど選挙区内を自転車で街宣。「50年間同じ選挙結果だったが、今回はみなさんの一票で西尾張が変わる」と訴える。

 でかでかと「38歳」と書き、若さを強調する岡本のポスター。しかも、その数は「張らせてくれる場所が増え、4年前に比べ倍になった」(陣営幹部)。

 20日には、同県愛西市で開いた個人演説会に名古屋市長の河村たかしが駆け付けた。河村がかつて民主党代表選に出馬するため推薦人集めに苦労した時、岡本が名を連ねたという。「まー、勇気のある人だわ」という河村節にどっと沸く500人の聴衆。

 そもそも4年前には、同市に岡本の後援会はなかった。過去2度、比例復活ではい上がった岡本が、地道な活動で築いてきた。

 岡本の後援会事務局の天野晋(66)は、静かに、こう言い切る。

 「いつか、海部さんの名誉ある決断があり、新しい構図の対決になると思っていた。だが、こうなった以上は決着をつけるしかない」

 (文中敬称略)

4662チバQ:2009/08/30(日) 12:11:56
http://svr.sanyo.oni.co.jp/senkyo/09_shuin/1/2009/08/26/20090826110053.html
衆院選激戦区を行く 【1区】
電話作戦や握手徹底
 衆院選は30日の投開票に向けて終盤戦に入った。政権選択を懸け、自民、民主の二大政党を軸に、熱戦が繰り広げられている。岡山県内で激戦模様を追った。(敬称略)

 「がけっぷちの戦いです。どうか助けてください」。岡山市民会館に約1700人(事務所発表)がひしめいた25日夜の総決起大会。8選を目指す自民前職の逢沢一郎は、拍手が止むまで頭を下げ続けた。

 「有権者の反応は悪くない」と序盤は楽観ムードも漂っていた陣営だが、激戦が伝えられた今週から訴えにも強い危機感がこもる。

 電話作戦の徹底で党支持層の取りこぼしを防ぎ、街頭演説で無党派層への浸透を図る。「どの候補が岡山に貢献できるか、判断してほしい」。政党対決の渦にのみ込まれないよう、人物本位での選択を求める。

 民主新人の高井祟志は党の追い風ムードに乗って攻勢を強める。遊説中の信号待ちも、沿道に有権者を見つけると駆け寄って握手。陣営は「組織力では及ばない。走り続けるしかない」と言い、一気にゴールを目指す。

 総務省、岡山県庁での勤務経験を基に官僚政治を批判。「官僚任せで税金が無駄遣いされている。政権が変わらないと、この国は変わらない」と政権交代への期待感をあおる。

 23日はJR岡山駅前での街頭演説会に連合の古賀伸明事務局長(次期会長)が来援、労働界の支援をアピールした。上滑りへの警戒から最終盤に大規模集会を予定する。

 共産新人の東毅は消費税増税反対、憲法改正反対の姿勢を鮮明にし、「間違った政策の防波堤になる」と独自性を前面に押し出す。

 幸福実現党新人の安原園枝は消費税全廃などを主張する。

(2009年8月26日掲載)

http://svr.sanyo.oni.co.jp/senkyo/09_shuin/2/2009/08/26/20090826110944.html

衆院選激戦区を行く 【2区】
政権能力、貢献訴え
 衆院選は30日の投開票に向けて終盤戦に入った。政権選択を懸け、自民、民主の二大政党を軸に、熱戦が繰り広げられている。岡山県内で激戦模様を追った。(敬称略)

 民主前職の津村啓介は24日夜の個人演説会で、自公政権に対する批判に触れなかった。「政策を比べてほしい」。演説の大半は、党のマニフェストの説明に費やす。政権担当能力をアピールすることで党の信頼感を高め、自らの得票につなげる狙いだ。

 優位との情勢が伝わる陣営は「党県連代表としての戦いぶりは、県内のほかの候補にも影響しかねない」と引き締めに懸命。労組選対を軸に票固めを図る一方、無党派層を引きつけるため、自転車遊説のパフォーマンスを続ける。

 自民前職の萩原誠司は「地域貢献力」での選択を求め、巻き返しを図る。23日夜に玉野市で開いた個人演説会。イノシシ被害対策、森林保全などこの4年間に取り組んできた地元の課題を挙げ、「地域のためにもっと働かせてほしい」。

 元自民衆院議員らの出馬で保守層が分裂。党への追い風もあって比例復活した前回とは比べようもないほど、状況は厳しい。「1票でも勝ちたい。押し上げてください」。危機感を訴えるとともに、後援会組織を足場に票の積み上げを目指す。

 自民で4期務めた無所属元職の熊代昭彦は「福祉の専門家として社会保障の充実に取り組む」と訴え、返り咲きを狙う。

 国民新党新人の赤松和隆は「政治の仕組みを根本から変えるため、単なる政権交代ではなく、政界再編が必要」と主張。

 幸福実現党新人の戸板道広は規制緩和による景気回復など掲げる。

(2009年8月26日掲載)

4663チバQ:2009/08/30(日) 12:12:47
http://svr.sanyo.oni.co.jp/senkyo/09_shuin/3/2009/08/27/20090827112620.html
衆院選激戦区を行く 【3区】
票固め、浸透に全力
 衆院選は30日の投開票に向けて終盤戦に入った。政権選択を懸け、自民、民主の二大政党を軸に、熱戦が繰り広げられている。岡山県内で激戦模様を追った。(敬称略)

 24日夜、赤磐市で開かれた無所属前職の平沼赳夫の個人演説会。選対本部長の土居通明は「目に見えない民主の風と戦わねばならない」と力を込めた。

 平沼は仲間の応援で全国を巡り、選挙区入りはわずか2日。本人不在の不安に、民主の追撃ムードが拍車をかける。陣営は26日、後援会幹部に一層の支持拡大を緊急要請、票固めに全精力を注ぐ。

 自民前職の阿部俊子は重複立候補の中国比例で単独1位。議席獲得はほぼ確実だが、24日夜の津山市での個人演説会では「小選挙区で勝たなければ意味がない」と一歩も引かない構えを見せた。

 初当選以来、地元密着の活動を続けてきたことをアピール。党への逆風を受けながらも「中山間の声を国政に届ける」と訴えて追いすがる。

 公示8日前に出馬表明した民主新人の西村啓聡は、出遅ればん回に懸命。遊説中も交差点や住宅街でたびたび車を止めて街頭演説を繰り返し、顔と名前を売り込む。

 「政権交代に参加してほしい」。生まれや育ちは岡山とは関係ないが、党への期待を自らの支持に結びつけることを狙った訴えで、一定の支持を広げつつある。

 幸福実現党新人の池田恭一郎は減税による景気回復など訴える。

(2009年8月27日掲載)

http://svr.sanyo.oni.co.jp/senkyo/09_shuin/4/2009/08/27/20090827113149.html
衆院選激戦区を行く 【4区】
保守王国で攻防白熱
 衆院選は30日の投開票に向けて終盤戦に入った。政権選択を懸け、自民、民主の二大政党を軸に、熱戦が繰り広げられている。岡山県内で激戦模様を追った。(敬称略)

 中選挙区時代から有力政治家が競い合いながら保守地盤を固めた岡山4区。民主前職の柚木道義は23日、「保守王国といわれた4区から政治を変える」と倉敷市玉島地区の街頭で声を張り上げた。

 自らを自民打倒の象徴と位置づけ、世襲の自民候補を意識しながら「庶民目線の政治への転換」を訴える。水島コンビナート企業の労組を主軸に民主支持層を固めつつ、医療関係者らの支援を得て保守層の切り崩しを図る。

 自民前職の橋本岳は24日夜の個人演説会で「1人でも多くの人に声をかけてほしい」と声を振り絞った。父の故・橋本龍太郎元首相から受け継いだ後援会がフル回転するが、世襲に対する視線は前回選挙以上に厳しい。

 それでもあえて、橋本ブランドへの誇りを強調。母で元首相夫人の久美子も戦いの前線に立ち、24日の集会では「母親が出ると世襲の上塗りをするようだが、居ても立ってもいられない」と支援を求めた。

 幸福実現党新人の小岩井実由香は安全保障の充実などを掲げる。

(2009年8月27日掲載)

4664チバQ:2009/08/30(日) 12:14:01
http://svr.sanyo.oni.co.jp/senkyo/09_shuin/5/2009/08/27/20090827113635.html
衆院選激戦区を行く 【5区】
予断許さない終盤戦
 衆院選は30日の投開票に向けて終盤戦に入った。政権選択を懸け、自民、民主の二大政党を軸に、熱戦が繰り広げられている。岡山県内で激戦模様を追った。(敬称略)

 「1票からスタートして横一線まで来た。皆さんの力を与えてほしい」。コスタリカ方式で初めて小選挙区から立つ自民前職の加藤勝信。24日夜の浅口市の個人演説会では挑戦者の立場を強調し、深々と頭を下げた。

 中国比例で2回の当選を重ね、ようやく実現した小選挙区での出馬。だが、民主の猛烈な勢いに、終盤に入っても予断を許さない戦いが続く。「保守勢力を総動員しなければ勝てない」と陣営。25日には地元の県議、市議を集めててこ入れを要請、比例に回る村田吉隆の後援会にも働きかけを強める。

 民主新人の花咲宏基も接戦を訴え、政権交代ムードの盛り上げを図る。25日夜、真庭市北房町で開いた個人演説会では「誰がやっても自民候補に勝てないといわれた選挙区が、党の重点区になった」と力を込めた。

 議席に届かなかった前回選挙から4年。ほぼ毎朝、街頭に立ち続けた。党方針で新人の立候補は連続2回までとされており、負ければ最後の戦いとなる。26日には党代表の鳩山由紀夫が笠岡市入り。鳩山が今回の衆院選応援で岡山県を訪れたのは初めてで、党を挙げての支援をアピールした。

 幸福実現党新人の佐藤雅章は消費税廃止などを訴えている。

(2009年8月27日掲載)

4665チバQ:2009/08/30(日) 12:14:56
>>4662-4665
http://svr.sanyo.oni.co.jp/senkyo/09_shuin/2009/08/16/20090816101729.html
保守分裂 支持争い激化 2、3区
読めぬ票の流れ 民主も警戒

岡山3区の立候補予定者の集会。保守分裂の争いに緊張が高まっている=8日、勝央町
 18日の公示が目前に迫り、前哨戦が過熱する衆院選。政権選択を懸けて与野党が激突する中で、岡山2、3区は複数の陣営が保守層を基盤とし、激しい支持争いを演じている。民主党陣営は保守分裂につけ入る構えを見せるが、各陣営とも票の流れを測りかねているようだ。

 今月12日、県議会棟の応接室。3区に立候補を予定する自民前職(中国比例)の阿部俊子氏が、選挙区内の自民党県議7人に「ご支援お願いします」と協力を求めた。

 ほかの選挙区の自民陣営では早くから持たれた立候補予定者と党県議の会合。3区は初めてだったが、10人の県議のうち3人は姿を見せなかった。

 苦しい胸の内 

 2005年の前回選挙で3区は、自民で郵政民営化法案に反対した平沼赳夫氏に、党本部が阿部氏をぶつけた。小選挙区を制した平沼氏は選挙後に離党。中国比例1位だった阿部氏も復活当選。2人がともに議席を得たことで、強固な自民地盤に亀裂を生んだ。

 党県議らが公然と平沼氏を支援した前回とは違い、今回は県連も阿部氏の公認を了承した。それでも県議の1人は「後援会には両方の支持者がいる。一方だけ応援できない」と苦しい胸の内を明かす。

 一方、民主は前回に続き無所属で立つ平沼氏との連携を模索していたが、10日になって新人の西村啓聡(けいと)氏を急きょ擁立。保守対決に割って入った。

 関係者の見方は「平沼氏に流れるはずだった民主票が離れる」、「平沼氏より保守色の薄い阿部氏から支持が奪われる」と分かれ、激戦模様が加速。別の自民県議は「民主が候補を立ててから阿部、平沼両氏陣営の支援要請が激しくなっている。ますます対応が難しくなる」と漏らす。

 3区では幸福実現党新人の池田恭一郎氏も立候補の予定。

 火  花 

 県内最多の5人が立つ予定の2区も、自民前職(中国比例)の萩原誠司、無所属元職の熊代昭彦、国民新党新人の赤松和隆の3氏が保守層を奪い合う。

 前回選挙で自民は、郵政法案に反対した熊代氏の対抗馬として、現職の岡山市長だった萩原氏を擁立。熊代氏は出馬断念に追い込まれ、萩原氏も小選挙区で民主に敗れて比例復活した。

 雪辱を期す熊代氏は小選挙区で過去3回勝利、赤松氏も自民衆院議員の秘書を長く務めた経験がある。両氏とも医療・福祉、郵政といった旧来の自民支持層にアプローチし、萩原氏と火花を散らす。

 これに対し、民主前職の津村啓介氏は「民主対自民3人の戦い」と訴える構え。ただ陣営には「前回は萩原氏の転身に対する批判から保守票がこちらに来た。今回は離れる可能性もある」との警戒感も強い。

 2区では、幸福実現党新人の戸板道広氏も準備を進める。

 05年郵政選挙での大勝と引き換えに自民が抱え込んだ支持層の分裂。2、3区は、その影響を引きずる戦いとなりそうだ。

(2009年8月16日掲載)

4666チバQ:2009/08/30(日) 12:18:58
http://www.sanin-chuo.co.jp/tokushu/modules/news/article.php?storyid=514565217
近づく審判〜選挙区情勢リポート 鳥取1区

 石破氏 逆風や組織力不安/奥田氏 無党派浸透に苦戦

 肌で感じる弱体化

 20日から23日にかけ、報道各社の世論調査結果が出そろった。いずれも自民党前職の石破茂候補が「優勢」。石破候補の後援組織・志友会は26日夜、鳥取市内で500人規模の集会を開催。弛緩(しかん)した組織にむちを入れ、選挙戦終盤に向けてアクセルを踏み込んだ。

 知名度と組織力は他の追随を許さない。しかし、陣営は党への逆風、組織の弱体化を肌で感じている。陣営に「はがきも電話もするな」と書き添えられた支持者カードが届き、ショックを受けた。「上積み要素はない」と言い切る陣営幹部もいる。

 20年以上石破候補を支持する建設会社の社長は「どこまで組織が崩れているのか見えん。風頼みの相手なのもやりくい」と、いら立ちを隠さない。社員が、各党の政権公約(マニフェスト)を比べる姿にも不安が募る。

 また、本来なら結束すべき公明党県本部に対し、党県連内には不満がくすぶる。協力態勢が不十分として、公明党が推薦を躊躇(ちゅうちょ)したためだ。石破候補が自民党の再建を訴えながら、公明党への支持を説く姿を苦々しく眺める県連幹部もいる。

 石破候補の個人後援会が公明党県本部との仲を取り持っており、銀杏泰利同本部代表も「信頼関係ができている」と認めるが、しこりは残ったままだ。

 因幡弁で街頭活動

 26日の鳥取市街地。街宣車から、民主党新人の奥田保明候補がつぶれた声を張り上げ、因幡弁で訴える。

 「民主党の奥田、頑張っとりますけぇ。力を貸してつかんせぇ」

 党への追い風が個人票に結びつかず、無党派層の支持が弱いとみた陣営が絞り出した方言作戦。党名と候補者を結びつけると同時に、親近感をもってもらうため、今更ながら考え出した。

 集会などを盛り上げてきた「政権交代・準備完了」と染め抜いたのぼり旗は、政党スローガンで公選法に抵触する疑いがあり、使用をやめた。あおりで、24日から総勢200人が35カ所で実施する予定だった朝のつじ立ちも、目印がなければ迫力がないと中止した。

 終盤戦に総決起集会で気勢を上げようという連合鳥取の提案も、党幹部や参院議員は激戦地の応援に手いっぱい。日程上無理と、党本部から断られた。

 無党派層確保策が八方ふさがりになり、連合鳥取の1万4千人を中心に、自分の携帯電話に登録している友人・知人5人以上に投票依頼する運動が始まった。最後は連合に頼るしかないという、党の弱点の表れだ。

 選挙戦終盤は、街宣活動を大票田の鳥取市街地に集中。28日からは奥田候補自ら自転車に乗り支持を訴える。伊藤保選対本部長は「最後まで力を尽くすだけ」と前を向くが、光はまだ見えてこない。

 建設的野党前面に

 「どうしても石破、奥田両氏の対決に注目が集まる」。共産党新人の岩永尚之候補の水津岩男1区選対本部長は口が重い。赤旗読者以外の層への政策浸透を狙い、号外6万部を選挙区内にほぼ配り終えた。すそ野拡大を図るが、課題の若年層対策は、そもそもの若者党員数が少ないこともあり、依然、決定打を欠く。

 街頭演説では、社会保障費削減などをやり玉に自公政権を批判する一方、民主党政権の可能性が高まったとみて「建設的野党」を前面に押し出す主張にシフトする構え。

 27日は、井上哲士参院国対委員長を招いたJR鳥取駅前での演説会を機に、追い込みに入る。

 諸派(幸福実現党)新人の細川幸宏候補は、鳥取市内を中心に街頭活動を続けている。

('09/08/28 無断転載禁止)

4667チバQ:2009/08/30(日) 12:19:33
http://www.sanin-chuo.co.jp/tokushu/modules/news/article.php?storyid=514580217
近づく審判〜選挙区情勢リポート 鳥取2区

 湯原氏 接戦続き陣営焦り/赤沢氏 米子苦戦で危機感

 浮動票獲得が必須

 「思うように支持が広がっておらんのです」。連日開かれる民主党新人の湯原俊二候補の個人演説会では、福間裕隆選対本部長の切迫した声が響く。事実上の一騎打ちとなっている自民党前職の赤沢亮正候補を突き放せないからだ。

 1年3カ月かけて選挙区内を歩き回った湯原候補の運動量や、全国的な自民党への逆風などを考えれば「もっと優位に立っていてもおかしくない」(福間本部長)が、競り合いが続く現実に陣営からは焦燥感がにじむ。

 参院議員の川上義博民主党鳥取県連代表は、地盤の県中部を中心に保守票取り込みに腐心。自らの選挙のように声をからすが、壁は崩し切れていない。

 公示直後、湯原候補への支持が意外に広がっていないのを見て早めに仕掛けたのが支援組織・連合鳥取の磯江智昭会長だった。20日の執行委員会では「このままでは1、2区とも危ない」と危機感をあらわにして、各労組に票の掘り起こしを要請した。

 「28日に岡田克也幹事長が米子入りする」。25日、鳥取県琴浦町の演説会場。陣営幹部から耳打ちされると、川上代表は厳しかった表情を一瞬崩した。連日のように党本部に党三役の来県を要請していたからだ。

 最大票田での浮動票獲得は、組織力で赤沢陣営に劣る湯原陣営にとっては必須条件。強力な切り札を得て、川上代表は「ここで流れをつくる」と話し、混戦からの抜け出しを図る。

 演説会で組織固め

 「頑張ろうなんて段階じゃない。勝つぞ、でお願いします」。26日夜、鳥取県日南町内で開いた個人演説会で、赤沢候補は支持者200人の頑張ろう三唱をさえぎり、切迫した声で要望した。

 切迫感の背景は、地盤となる米子市での伸び悩みだ。

 公示前に赤沢陣営が描いた青写真は2005年衆院選の再現。当時は自民への追い風に乗って序盤の劣勢をはねのけ、地盤の米子市で他候補に1万票以上の大差をつけた。しかし今回は、地盤がかぶる湯原候補と逆風下での争い。各報道機関の世論調査で米子市での苦戦が伝えられると、陣営の危機感は一気に増した。

 「米子で必ず差をつけなければならない」。広江弌西部選対本部長ら陣営は25日に米子市内で党の青年部や女性部、企業や団体の代表を集めた緊急集会を開き、組織をフル動員しての票の掘り起こしに入った。

 現状で最も手応えがあるのは個人演説会。連夜4カ所を回って組織固め。さらに票の上積みを要請する。

 勝敗の鍵を握る無党派層の取り込みに向けては、隣の鳥取1区から石破茂農相が再三てこ入れする。解散後、28日までに4度鳥取2区入りし、マイクを握る。ただ、全国的に党が苦戦する中、無党派層にアピールできる他の弁士を招くまでには至っていない。

 赤沢候補への推薦でまとまる公明党も、今回は逆風に悩まされる。安田篤公明党県本部幹事長は赤沢陣営との連携を強調した上で「比例は公明党とお願いした後、小選挙区は自民党と言ったら、比例の票も吹き飛びかねない」と明かす。

 諸派(幸福実現党)新人の甲谷英生候補は米子市を中心に街頭演説で支持拡大に努めている。

        =おわり=

4668チバQ:2009/08/30(日) 12:21:19
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/hiroshima/Sh09082802.html
石破氏・小沢氏が加勢 広島1区、自民と民主競り合う '09/8/28

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 衆院選広島1区は、自民党前職の岸田文雄氏(52)と、民主党新人の菅川洋氏(40)が激しく競り合ったまま最終盤に入った。27日は自民党の石破茂農水相、民主党の小沢一郎党代表代行が、それぞれ応援に駆け付け、げきを飛ばした。

 午後3時、広島市中区のJAビルであった岸田氏と広島2区の前職の合同演説会。次の遊説先に向かうため岸田氏が会場を去った後、石破氏がマイクを引き継いだ。「民主党農政では日本は壊滅する」。駆け付けた農林業者たちから拍手がわき起こった。

 午後6時半、中区で始まった岸田氏の総決起大会。「自民党は反省しながらも再建しなければならない。勝ち抜かせてほしい」。岸田氏はそう声を振り絞った。

 同じ時刻、約500メートル離れた別の会場で、菅川氏の総決起集会が始まった。開始から約1時間後、小沢氏が登場する。「私が彼を一人前の政治家に育てる。国会に送り出してほしい」。小沢氏のげきに、詰め掛けた支持者は大歓声で応えた。

 選挙戦を取り仕切り、全国を巡る小沢氏。この日は、広島空港(三原市)から会場に直行し、約10分の演説を終えると空港へ。菅川氏は「勝たねば意味はない。最後の一押しを」と頭を下げた。

 このほか、共産党新人の藤本聡志氏(54)は「建設的野党」を掲げ、社民党新人の上村好輝氏(49)は「憲法9条の重み」を説く。

 幸福実現党新人の山本浩徳氏(47)、無所属新人の中村文則氏(57)も立候補している。(加納亜弥、和田木健史)

4669チバQ:2009/08/30(日) 12:21:57
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/hiroshima/Sh09082801.html
鞆架橋決着へ住民熱視線 広島7区、「着手」「見直し」期待 '09/8/28

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 鞆港埋め立て・架橋計画への賛否で揺れる福山市鞆町の住民が、今回の衆院選にかつてない関心を寄せている。今は国から事実上のストップがかかっている計画が、選挙の結果次第では「事業着手」「見直し」のどちらにも動きだす可能性があるためだ。

 「ぜひとも力をいただきたい」。鞆町で22日夜あった自民党前職宮沢洋一氏(59)の個人演説会。鞆架橋計画の推進を求める地元期成同盟会の大浜憲司会長(61)は集まった約250人に支援を求めた。

 宮沢氏も「鞆に人が住み続けるためには埋め立て・架橋は必要」と明言。4年前には国土交通省に働き掛け、「公有水面埋立法上はすべての同意は必要でない」との法解釈を引き出した。実績を評価する大浜さんたち推進派は、有志で地域の連絡所をつくり、全面的に支援する。

 計画は、金子一義国交相が国民的な同意や反対派との対話が必要だとの見解を示し、認可審査が事実上ストップしている。推進派は「計画を再び軌道に乗せられるのは宮沢さんだけだ」と力を入れる。

 「民主党中心の政権が実現すれば、流れが変わるかもしれない」。計画に反対するNPO法人「鞆まちづくり工房」の松居秀子代表(58)は結果次第で計画がストップするのではないか、という強い期待感を初めて抱いて衆院選を迎える。

 根拠の一つは、民主党のマニフェスト(政権公約)が不要不急な事業の根絶などを掲げていることだ。鞆架橋計画が具体例として挙げられているわけではないが、「政権交代で計画の白紙撤回が実現するかもしれない」との思いを反対派の多くが持っているという。

 ただ、宮沢氏と争う民主党比例前職の和田隆志氏(46)は「住民の意思がどこまで醸成されているか分からない」と計画の賛否について現段階では判断を保留している。

 このため、反対派が和田氏を組織的に支援する動きにはなっておらず、民主党への支持は個人レベルという。

 幸福実現党新人の植松満雄氏(50)は「景観を守って進めるならばトンネルにするのが一番いい」との見解だ。県が計画原案を1983年に策定して26年。長らく結論が出ない状況に鞆町の住民は賛成派、反対派ともいらだちを募らせている。(野崎建一郎)

4670とはずがたり:2009/08/30(日) 12:33:12
候補者一覧に高橋喜信の経歴が(元)衆院議員秘書ってなってるのは何故だ??(元)衆院議員ちゃうのw

4671チバQ:2009/08/30(日) 12:38:17
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/hiroshima/Sh09082601.html
離島住民「候補来ない」 広島6区 '09/8/26

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 ▽広い選挙区に陣営苦慮

 瀬戸内海から中国山地まで5市2町にまたがる衆院選広島6区。岡山、島根、鳥取、愛媛4県に接し、面積は約3400平方キロと県内7選挙区のうち最大で鳥取県に匹敵。4人の候補者本人は18日の公示後、沿岸部の離島4島には手が回らず、一度も訪れていない。

 尾道市中心部から南東約6キロの備後灘に浮かぶ周囲11・9キロの百島。候補者を知ることができるのは島内6カ所の選挙ポスター掲示板だけ。農業藤田武士さん(70)は「候補者は誰も来てくれない。過疎で高齢者が多く、医療面で大きな課題を抱えているのに…」とため息をついた。

 6区には尾道市の百島、細島、三原市の佐木島、小佐木島の四つの有人の離島がある。有権者は計1500人余。今後も候補者本人が、島に入る予定はない。24カ所ある掲示板にポスターを張り切れていない陣営もある。

 2005年の前回は、国民新党の亀井静香氏(72)、無所属で自民党の支援を受けた堀江貴文氏(36)、民主党の佐藤公治氏(50)が激戦を展開。各候補は離島にも足を運び、浸透を図った。だが、今回は様相が変わった。

 11選を目指す国民新党前職の亀井氏は、国民新党や支援する民主党候補者の応援で全国を巡り、地元入りの機会は少ない。一方、追う3新人には選挙区の広さに戸惑いもある。

 前県議で自民党新人の小島敏文氏(58)は「三原市と世羅郡が合区となった2年前の県議選でも広いと感じたが…」。選挙区を1巡すると約800キロに達する。陣営は「正直、候補が島を回る時間がない」という。

 共産党新人の花岡多美世氏(52)は尾道、三原市の沿岸部に重点を置き、幸福実現党新人の胡本協子氏(58)も尾道市中心部を軸に街頭に立つ。

 民意が政権の枠組みを決める衆院選。佐木島の無職男性(74)は「1票を投じる先を選ぶ参考にするためにも、候補者に直接触れたい」と望んでいる。(松本恭治、山成耕太、新田葉子)

4672チバQ:2009/08/30(日) 12:39:40
>>4041
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/hiroshima/Sh09082104.html
焦点区を歩く<広島3区> 自・民、「北部」に攻勢 '09/8/21

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 ▽「格差」解消 双方が訴え

 広島市北部から、島根県境に至る広島3区。選挙戦初日の18日、民主党新人の橋本博明(39)は、西中国山地に抱かれた安芸太田町に立っていた。

 「今回の衆院選は政権選択選挙です」―。初挑戦した2005年の前回、ミニ集会すら開けなかった地だ。「この4年間、生活は良くなったのか。都会と地方の格差も広がった」。自民党支持層の厚い地域で、4年前は喝采(かっさい)を浴びた小泉構造改革への批判を展開した。

 初日に早速巡回

 橋本は初日、有権者の多い広島市安佐南区と安佐北区に続き、安芸太田町と北広島町、安芸高田市を巡った。「北部重視」。橋本の選対本部長に就く元広島県議の住川征一(70)が言う。橋本が対決する自民党比例前職の増原義剛(64)が1996年に新進党から挑んだ衆院選で、住川は「増原選対」にいた。

 「北部重視」には理由がある。増原が無所属で再挑戦した00年の衆院選。民主党県連副代表だった住川は「増原選対」を去っていた。しかし落選後、山間部をはうように回ってきた増原の姿を知っていた。その増原は北部3市町で得票を2倍に積み上げて雪辱を果たす。破った相手は今回、自民党の比例代表に立つ党前職の河井克行(46)だった。

 「ここで票を集めた候補が勝ってきた」。住川の指南を受けた橋本は05年の落選後、自民党系が多い市町議へのあいさつ回りを始めた。寄り合いがあると聞けば駆け付け、人を紹介してもらった。

 昨年10月に国民新党の推薦を得て、郵政民営化の見直しを求める郵便局長たちが橋本を引き回した。北部3市町で政党ポスターの数は引けを取らない。

 「北部」を知り尽くす増原は20日、北広島町に入った。街頭では小泉構造改革の功罪に、くしくも橋本と同じ言葉で触れた。「いい面もあったが都市と地方の格差は拡大した」。そして、「麻生政権の経済再生施策こそ必要だ。政策で勝負する」と続けた。

 沿道から好反応

 選挙カーが通りかかれば農作業のお年寄りが手を振り、事業所から社員が出てくる。沿道の反応は橋本をしのぐ。「後援会で勝ってきた」と自負する。

 ただ、小選挙区と比例代表を入れ替わるコスタリカ方式が生む「空白」の代償は小さくはない。自民党は3区で増原と河井に適用し、増原は03年の前々回以来の小選挙区となる。内閣府副大臣に就き、地元入りが減ったことにも支持者からは不満が出た。昨秋以降、役員会やミニ集会を重ね、立て直しを図った。

 過去、全面協力に至らなかった増原と河井だが、河井は今回、増原の選対顧問に就いた。18日、安佐南区での増原の出陣式で河井は「全力で応援する」と宣言。増原は「つながりを大切にして票を積み上げる」とスクラム戦を誓った。

 幸福実現党新人の日高順子(46)は公教育改革を訴える。=敬称略(高橋清子、胡子洋)

4673チバQ:2009/08/30(日) 12:40:17
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/hiroshima/Sh09082206.html
焦点区を歩く<広島4区> 地域はう自民元幹事長 '09/8/22

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 ▽3度目に迫る民主新人

 公示翌日の19日。広島4区の自民党前職の中川秀直(65)は、東広島市の住宅団地を選挙カーで巡った。助手席窓から身を乗り出し、支持者を見つけると手を握った。その合間、腰に手を当て顔をしかめる。

 「疲れが腰に出るタイプ」と秘書が明かす。解散後だけでも、200カ所以上で演説を重ねた。体重は3キロ減った。「初心に戻って戦う」と中川。当選9回、党幹事長まで務めたベテランが、地域をはうように回る。

 息子と腹心争う

 浮上のきっかけがなかなかつかめない今の党勢。もう一つ、中川が危機感を強めるわけがある。2006年4月の東広島市長選。衆院議員を8期務めた義父俊思(故人)の代から60年来の地盤で息子と自らの腹心が争った。

 先に立候補表明をしたのは、05年衆院選で中川の選対幹部を務めた当時県議の蔵田義雄(57)。その5日後、中川の次男(39)も名乗りを上げる。自民党が分裂した選挙は、蔵田が圧勝した。「オヤジと息子で権力を独占するのか、との批判が市民の中にもあった」。中川自らそう認める。

 市長選から3年4カ月。今回衆院選で「蔵田シンパ」を中心に自民党支持者の一部が、民主党新人の空本誠喜(45)の応援へと動いた。21人の自民党市議団も少なくとも数人が離反したとみられる。市長選の「しこり」に加え、中選挙区時代に根強くあった党支持者間の対立も引きずる。

 40年支持に決別

 19日夜、東広島市高屋町であった空本の個人演説会。地元の市議が応援弁士に立った。「中川さんに対抗する」。四十数年支持してきた自民党への決別宣言だった。蔵田もマイクを握る。郵政民営化や「麻生降ろし」などに疑問を示し「みなさんの熱気を衆院選にぶつけてほしい」と結んだ。

 最後に登壇した空本は「年金や医療、介護、農業などすべての政策や制度が崩壊しようとしている」と自民党政治を批判し、政権交代を訴えた。

 中川の元腹心である蔵田自身、衆院選へのスタンスを「平等、中立」と言う。公示日の18日は両陣営の出陣式でそれぞれ激励のあいさつをした。中川の個人演説会にも近く出席する予定だ。

 中川は過去2回、空本を退けた。03年は約3万6千票差、05年も約4万2千票差。有権者の半数近い14万1千人を抱える東広島市で大きく勝ち越してきた。

 その「本丸」で響く不協和音を一掃しようと、中川は「世襲制限」を宣言し、今回の選挙に臨んだ。対する空本陣営は「市長選があったからこそ、今回の接戦になった。攻勢をかける」。21日、空本は午前7時から東広島市のJR八本松駅前に立った。

 「東広島決戦」―。広島4区はその様相を一層強めながら、選挙戦中盤に入る。

 幸福実現党新人の沖ゆり(54)は、憲法改正などを訴える。=敬称略(下久保聖司、境信重)

4674チバQ:2009/08/30(日) 12:40:53
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/hiroshima/Sh09082303.html
焦点区を歩く<広島5区> 民主地元で自民浸透図る '09/8/23

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 ▽呉中心部は激しい攻防

 「民主党に大きな風が吹いている。でも、ここではそよそよとしか吹いておりません。激戦が続いています」

 呉市川尻町で20日、広島5区の民主党比例前職の三谷光男(50)が開いた個人演説会。公示後、必ずこの一言を演説に加える。自民党前職の寺田稔(51)の底力を警戒してのことだ。

 3度目顔合わせ

 2人の対決は3度目となる。1度目は、池田行彦元外相の死去に伴う2004年の補選で、寺田が約7400票差で勝った。2度目の前回05年は差を詰められたが、寺田が約6200票差で辛勝し、三谷は比例で復活当選した。

 今回は、初の前職対決。現職の約4年間で知名度を上げた三谷には、民主党への追い風が加わった。「今回の選挙で勝てんかったら、もう一生勝つときはない」。呉市出身の強みを生かし、地縁や同窓生の勝手連などの支援を得る。連合広島も活発に動き、悲願の小選挙区での勝利を狙う。

 これに対し寺田は「挑戦者のつもりで戦う」と決意する。陣営は公示後に「地元の役に立つ政治家」をアピールポイントにし、対抗する。19日、呉市広での個人演説会に来援した金子一義国土交通相は「365日、呉のことを忘れたことがないのが寺田先生」と持ち上げた。陣営は街頭演説の回数を急きょ増やし、支援企業などの組織固めにもかつてなく力を入れる。

 これまで2度の戦いは、有権者の多い呉市中心部でリードした三谷を、寺田が竹原市や島しょ部など周辺部での得票でかわした。

 寺田の夫人は、保守本流といわれる派閥「宏池会」の会長だった故池田勇人元首相の孫で、故池田元外相のめいにあたる。寺田は、竹原市を中心にした池田家の地盤を受け継ぐ一方で、有権者が多い呉市ではもともと足掛かりが少ない。寺田自身も広島市西区出身だ。

 対する呉市出身の三谷は、同じ宏池会会長に就いた故宮沢喜一元首相の公設第1秘書を務めた経歴を持つ。

 今回、寺田は、竹原市や島しょ部のリードで逃げ切る同じ構図は通じないと覚悟する。「周辺部の自民票を固めながら、呉市中心部で浸透、拡大しないと勝てない」

 商店街PR合戦

 江田島市から尾道市の一部まで選挙区は広い。フェリーでの移動も必要な島しょ部へも目配りしながら、攻防は呉市中心部に移ってきた。両陣営は22日午後、約3時間の間を置いて、中心部の商店街をパレードした。

 寺田の選対本部長を務める奥原信也自民党県連幹事長は、18日の出陣式でマイクを握った。「この選挙区を失うようなことがあると自民党は過半数を割る」。政権選択を懸けた今衆院選の「縮図」だと強調した。

 幸福実現党の新人塚本能照(50)は、国防の強化を訴える。=敬称略(清水大慈、新本恭子)

4675チバQ:2009/08/30(日) 12:41:28
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/hiroshima/Sh09082401.html
焦点区を歩く<広島7区>元首相から続く議席かけ '09/8/24

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 ▽刷新狙う民主を猛追

 福山市新市町で21日夜あった個人演説会。「今回は追い掛ける立場。皆さん、助けてください」。広島7区の自民党前職宮沢洋一(59)は必死の形相で繰り返し、頭を下げた。

 ▽接戦で2度下す

 7区は、過去4度の小選挙区戦で敗れたことのない「自民王国」。宮沢は、伯父の故宮沢喜一元首相から地盤を引き継いだ。だが今回、過去2度は接戦で下した民主党比例前職の和田隆志(46)に、「後れを取っている」と感じながら臨む。

 「政権交代」という逆風が、党全体に吹きつける。当選3回の宮沢も昨年、選挙時以外ではしていなかった街頭演説を毎週末に始めた。公示前には1時間当たり70軒の支援者回りをこなした。支援企業の中核を担う幹事企業約120社の従業員も22日朝、事務所前に約200人が集まり、「頑張ろう」と気勢を上げた。

 「宮沢ブランド」は、喜一元首相から42年間にわたり備後の衆院議席に根付く。地場の有力経営者たちが「国政での活躍が、そのまま備後の誇り」と支えてきた。しかし、その経営者たちも、元首相の引退と相前後して経営の一線から退いたり、他界したりした。

 今回、選対総括責任者の菅田博文(53)は「宮沢の灯(ひ)を消してはならない」と繰り返し、「宮沢ブランド」の消長をかけた戦いに勝機を見いだす構えだ。

 対する和田。2005年に落選し、08年に比例中国で繰り上げ当選するまで、毎日のように個人宅や会社を丹念に回るローラー作戦を続け、「市内を4、5周はした」。可能な限りイベントやボランティア活動に顔を出し、勉強会も随時開催してきた。

 福山市神辺町の山あいで21日午前、街頭演説に立った和田を住民約30人が囲んだ。「これまで集会やイベントで親しみを感じてくれた人たちが、こうして出てきてくれる」。神辺地区後援会副会長の森島正弘(66)は手ごたえを感じ取る。

 ▽風吹いていない

 18日にあった出陣式で、選対副本部長である連合広島福山地域協議会議長の石井一清(54)はこう力を込めた。「7区に(民主党への)風は吹いていない。一人一人が相手をしのぐ運動をしなければ当選は果たせない」

 和田の最大の支持母体である福山地協の組合員数は約2万3千人。和田は「新政権への期待を日々感じている」と受け止めるが、組合員全員が和田に投票しても当選ラインの2割程度である。前回、前々回の票差である1万8千前後が「地力の差だ」と石井。宮沢の底力を警戒し、組織の引き締めに躍起になっている。

 旧大蔵省で先輩と後輩の間柄だった宮沢、和田。元首相から続く議席の維持か、刷新かをかけた3度目の決戦は、和田を宮沢が激しく追い上げる展開で後半戦に突入した。

 幸福実現党新人の植松満雄(50)は、消費税廃止などを訴える。=敬称略(門脇正樹、与倉康広)

4676チバQ:2009/08/30(日) 12:43:04
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/yamaguchi/Sy09082501.html
焦点区を歩く<山口2区>自民、空白区奪還に奔走 '09/8/25

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 ▽対決再び 民主が気勢

 「ラストサンデー」の23日。山口2区の自民党新人の山本繁太郎(60)は岩国市中心部のスーパー前に立った。

 ▽支援の輪広げる

 「国の力で地元の課題を解決する役割を担う。国とのパイプ役となって地方を再生する」。米海兵隊基地を抱える地元負担の見返りとして、地域振興策の実現などをアピールした。36年間、霞が関で官僚を務めた自負が言葉ににじむ。

 後期高齢者医療制度への反発が強まる中での昨年4月の補選。山本は比例中国の現職だった平岡秀夫(55)に2万2千票差で敗れた。再起を期す今回。昨秋からの車の走行距離は月1万キロに達する。出身地の柳井市では同級生らが後援会をつくり、業界団体などに加えた組織のすそ野を広げてきた。

 2区がある県東部は故岸信介、故佐藤栄作の兄弟宰相を出した自民党のシンボルである。1996年の小選挙区導入後も、佐藤元首相の次男、信二元通産相(77)が2区で議席を守った。そんな「自民王国」に2000年の選挙で風穴を開けたのが、自由党と合併する前の民主党新人だった平岡である。元官僚。出身地の岩国市で票を伸ばした。

 平岡は00年、03年と2区で信二元通産相に連勝した後、05年の郵政選挙で自民党新人に敗れ、補選を含め2区では3勝1敗。05年は比例中国で復活当選し、9年間、毎週のように東京・永田町から地元に戻り支援組織を固めてきた。

 今回、自民党にとって山口県内唯一の「空白区」の奪還は最重要課題だ。18日の出陣式。選対本部長で県議の柳居俊学(59)は「全国が注目している」と鼓舞した。「責任を持って政権運営できるのはどの政党かが問われている」。山本は対抗意識を鮮明にする。

 迎え撃つ平岡。「政権交代こそ大きな目標。中央から地域主権に変える」。23日は山本がマイクを握ったスーパー前に時間差でついた。1年4カ月ぶりの山本との再戦。平岡は「チェンジ日本」を掲げて勝利した補選を振り返り「あの時の勝利が政権交代への流れとなった。今回が集大成だ」と意気込む。

 ▽山間部に手応え

 公示翌日の19日に回った岩国市の山間部。手を振る支援者の姿に「かつてない手応え」を感じたという。郵便局長の政治団体も後押し。都市部でフル回転する連合山口副会長の藤村秋生(53)は「一歩ずつ票を上積む」。

 公示前から集会で党政策の説明に時間を割いた。マニフェスト(政権公約)を積極的に配り「政権交代後のイメージを描いてもらう」との戦略を取る。

 自民党にとっては「歴史」、民主党には「新時代」。二つのシンボルが、山口2区でぶつかり合う。

 幸福実現党新人の河井美和子(47)は、国防強化などを訴える。(広田恭祥、和多正憲)

4677チバQ:2009/08/30(日) 12:44:24
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/yamaguchi/Sy09081904.html
「自民王国」にも変化? '09/8/19

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 衆院解散前、自民党が3議席、民主党が1議席だった県内の4選挙区。議席独占を目指す自民党と、勢力拡大を狙う民主党が全区に候補を立て激突する。元首相と官房長官、元外相がそろう自民党の各陣営も民主党新人の追い上げに警戒を強め、「自民王国」の選挙戦に変化が出ている。

 最激戦区とされる2区では昨年の補選と同様、民主党前職と自民党新人が争う。民主党前職は毎週末に地元に戻って支援組織を固め、自民党新人も後援会を軸にあいさつ回りやミニ集会を重ねてきた。米海兵隊岩国基地への空母艦載機移転をめぐる問題も争点の一つ。両党県連も重点区と位置付ける。

 1区の注目度も高まりつつある。山口市出身で35歳の民主党新人が2年前からあいさつ回りや街頭演説を繰り返すのに対し、外相や防衛相を歴任してきた自民党前職も危機感を持ち、入念に支援者を回ってきた。共産党新人たち2人も無党派の支持拡大を狙う。

 4区では、2007年の首相辞任から再起を期し、地元に張り付く自民党前職に、民主、共産両党の新人2人が挑む。3区は前回同様、官房長官の自民党前職が民主党新人の挑戦を受ける。3、4区の自民党陣営は、ここ最近にはない組織の引き締めを図っている。

 幸福実現党は1、2、3区に新人を擁立した。(荒木紀貴)

【写真説明】有権者に政策を訴え、支持を呼び掛ける山口2区の立候補者(岩国市)

4678チバQ:2009/08/30(日) 12:45:10
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/okayama/So09082601.html
<焦点区を歩く>岡山4区 医療関係票めぐり攻防 '09/8/26

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 ▽自民の基盤 狙う民主

 岡山4区の民主党前職の柚木道義(37)が18日、倉敷市内の総合病院前で声を張り上げた。「政権交代は社会保障の見直しから始まる」。後援会長で院長の松田忠和(61)が「必ず彼を国会に送り出そう」と玄関に集まったスタッフや患者たちに呼び掛ける。公示日最初の街頭演説だ。

 「小泉旋風」が起きた2005年の前回、柚木は、自民党比例前職の橋本岳(35)に約6千票差で競り勝つ。世襲批判が勝因の一つとされた。サラリーマンから民主党の候補者公募に合格した柚木。初挑戦した03年は、橋本の父、故龍太郎元首相に敗れていた。

 落選した翌日から柚木は街頭に立ち、徹底して地域を巡った。2年後、元首相の後継となった橋本を相手に雪辱を果たす。

 ▽演説会に母の姿

 対する橋本。22日に倉敷市内で開いた個人演説会には、母久美子(67)の姿があった。「こうして出てくると、世襲批判を上塗りするようですが、黙っていられない思いです」。久美子がこう切り出すと、参加者が盛んにうなずいた。

 元首相の選挙では長年、久美子が応援で全国を巡る夫に代わり地元を守った。古くからの支持者に人気は高い。元首相の引退で解散した後援会員の再結集を図るため最後まで息子と並び、マイクを握る。橋本は「責任政党は自民党しかない」と力を込める。

 厚生族のドンと呼ばれた元首相の地元。橋本の祖父、故龍伍・元厚相の代までさかのぼれば60年にわたる「王国」であり、それを支えてきた柱の一つが医療現場に固まる票だ。

 そこに柚木が切り込む。議席を得て4年間、衆院厚生労働委員会で年金、医療、介護問題に取り組んだ。医療費抑制を狙う政府・与党の医療制度改革に異を唱え、党の対案づくりにもかかわる。

 「医療現場の声を聞かせてほしい」―。柚木はそう言って松田を訪ねるようになり、昨春、後援会長就任を要請した経緯がある。

 これに対し、橋本は自民党で厚生労働関係団体副委員長を務める。「赤字病院の増加など改革のひずみを修正していくため、医療費総額を増すことは重要だ」と訴え、医師会の主張を取り入れる。

 橋本後援会の副会長には村山正則(83)が就く。「医龍会」と名付けられた元首相時代の医師の組織で票を積み上げてきた参謀だ。

 ▽両候補者に推薦

 そして倉敷医師会は今回、橋本と柚木の2人に推薦を出した。自民党候補以外に出すのは初めてだった。

 公示後。二人はともに、街頭演説の行程にそれぞれが支援を取り付けている病院の前を織り込む。22日、橋本は倉敷市内の別の総合病院前で「働く世代がしっかり稼いで国の税収を上げ、社会保障政策を進める仕組みを立て直さないといけない」と力説した。

 医療現場にくい込みを図る柚木と、そこに復権をかける橋本。命をつなぐ現場での攻防は、「王国」の存亡と重なり合う。

 幸福実現党新人の小岩井実由香(46)は、街頭活動に力を入れる。=敬称略(教蓮孝匡、滝川裕樹)

4679チバQ:2009/08/30(日) 12:45:42
http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/okayama/So09082703.html
<焦点区を歩く>岡山5区 自民の「牙城」に民主挑む '09/8/27

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 ▽幹部らが来援 総力戦

 民主党代表の鳩山由紀夫(62)は26日、ヘリコプターで笠岡市に降り立ち、炎天下の公園で演説した。

 「ここは日本の象徴のような選挙区。相手は元大蔵官僚の2人。皆さんの悩み、苦しみが分かる候補に未来を託してもらいたい」。鳩山は、隣に立つ岡山5区の民主党新人の花咲宏基(43)の手を取り、アピールした。

 5区がある県西部は、故橋本龍太郎元首相や故加藤六月元農相、故藤井勝志元労相を出し、1996年に小選挙区が導入された後も自民党が議席を守ってきた。

 2007年の参院選岡山選挙区。民主党参院議員の姫井由美子(50)が、自民党の元総務相片山虎之助(74)たちを破った「地方の乱」でも、5区内は自民票がトップだった。花咲はそんな自民の強固な地盤に再挑戦し、接戦を繰り広げる。

 ▽初の小選挙区に

 自民党は、比例中国前職の加藤勝信(53)が、初めて小選挙区から挑む。前職の村田吉隆(65)は、次回に再び小選挙区に戻る前提で比例中国から立候補。「党の結束力を見せてほしい」と支持者に呼び掛け、タッグを組む。加藤も村田も元大蔵官僚。それぞれ加藤元農相、藤井元労相を義父とする。

 「官僚出身の世襲議員と戦う最重点区」―。民主党本部は岡山5区をそう位置づけ、衆院解散後、幹事長の岡田克也(56)、代表代行の菅直人(62)たちを次々と送り込んできた。「ここで勝てたら政権交代」。党幹部たちは演説会で叫んだ。

 05年の前回、村田に約4万7千票差で敗れた花咲。政策提言集団「平成維新の会」事務局員や会社経営などを経て民主党の候補者公募に合格した経歴を持つ。

 ▽地域に張り付く

 この日、鳩山との演説でも「地盤(支持組織)、看板(知名度)、かばん(カネ)のないいち庶民からの挑戦です」と訴えた。落選後は革靴9足を履きつぶし、地域に張り付いた。

 一方の加藤は16年間、大蔵省に勤めた後、義父の秘書を経て03年に比例中国で初当選した。今回、3期目を目指す。現職の6年間も週末は地元に戻り、義父から引き継いだ後援会の26支部や地域を巡った。衆院解散後は、麻生太郎首相(68)、石破茂農相(52)の来援も受けた。

 公示日の18日、笠岡市での出陣式。加藤は「父が生まれ育ったこの地でようやく投票用紙に名前を書いていただける」と声のトーンを上げた。

 そして26日。鳩山が花咲と笠岡市でマイクを握っていた同じころ、自民党の元首相安倍晋三(54)が総社市で、加藤の応援演説をしていた。「行政官の実績もあり、実力がある。信頼できる」

 自民党にとって譲ることはできない「牙城」の5区。両党の総力を挙げた戦いは最終盤までもつれこむ。

 幸福実現党新人の佐藤雅章(58)は、国防の重要性などを訴える。=敬称略(杉本喜信、佐藤正明)

4680とはずがたり:2009/08/30(日) 12:46:47
>>4673
自堕落な生活の乱れのツケが顕れてますなw
>その合間、腰に手を当て顔をしかめる。
> 「疲れが腰に出るタイプ」と秘書が明かす。

4681チバQ:2009/08/30(日) 12:48:11
>>4668-4670中国:中国新聞

http://www.chugoku-np.co.jp/senkyo/syuin/09/News/shimane/Ss09082801.html
<焦点区を歩く>島根2区 「王国」自民フル回転 '09/8/28

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 ▽国民新は共闘で攻勢

 中国山地の山あいの島根県邑南町。25日、島根2区の自民党前職の竹下亘(62)が選挙カーを飛び降りた。お年寄り7人に駆け寄り、握手して再び出発する。今回初めて、「どぶ板」を貫く。

 ▽郡部中心に巡る

 竹下は「大逆風」と危機感を抱き、郡部を重点的に巡る。繰り返すのは「田舎を必ず守る」。選対本部長で県議の佐々木雄三(65)は「1票差でも勝つ」と執念をあらわにする。

 兄の故竹下登元首相が築いた「竹下王国」を引き継ぎ、4選を目指す竹下。2005年の衆院選は、郵政民営化に反対し自民党を離党した国民新党比例前職の亀井久興(69)を5万5千票差で退けた。

 07年の参院選ではしかし、元首相の元秘書で王国の一角を担う景山俊太郎(65)が、「野党共闘」を組んだ亀井の長女亜紀子(44)に敗れる。小泉改革で疲弊する農村、公共工事削減で細る建設業…。強固な集票構造がほころびを露呈した。

 竹下王国と亀井親子の3度目の対決。「竹下並み」に動くのが、元首相の腹心だった前党参院議員会長の青木幹雄(75)である。地元に張り付き、出雲市を中心に独自のミニ集会を31カ所で組んだ。「いかに苦しくとも必ず勝ち抜かなくてはならない」。公示日の18日、青木は出雲市内で声を振り絞った。

 強烈な組織の引き締めで首長、議員も動員する。県知事の溝口善兵衛(63)は23日、地元の益田市内で街頭演説し、側面支援した。

 ▽「決戦場は出雲」

 対する亀井。民主党と社民党と「野党共闘」を組み、王国の本丸である出雲市を攻める。「決戦場は出雲。ここで勝たないと、当選はない」と亀井。今年に入り、後援会「亀双会」を市内に2支部発足させ、計6支部に増やした。

 総合選対に初めて社民党も加わる。益田市議で総合選対幹事長の大畑茂三郎(73)は「相手の背中は見えた。こっちの風を出雲に送り込む」と意気込む。

 公示後、大物を次々と呼ぶ。民主党代表の鳩山由紀夫(62)、同党参院議員の蓮舫(41)、国民新党代表代行の亀井静香(72)が街頭に立った。28日は、浜田市に民主党幹事長の岡田克也(56)が来援する。

 03年の小選挙区削減で、亀井は旧島根3区の地盤を竹下に譲った。05年の前回は2区で竹下に敗れ、比例中国で復活当選。ただ、今回は「比例票は民主党に流れる。比例復活は難しい」とみて、背水の陣をしく。

 全国的に民主党優勢が伝えられた先週末から、亀井の訴えが変わった。26日、竹下が前日に街頭演説した邑南町の同じ場所でマイクを握る。「自民党は野党になるんですよ。亀井久興じゃないと皆さんの声が中央に届かない」。「与党の亀井」を前面に、関心が高まらない持論の郵政問題を自ら封じ込めた。

 自民党とともに築かれた「王国」の底力にかける竹下を、民主党への追い風を取り込む亀井が猛追する最終盤。「政権選択」を問う衆院選の縮図が、中国山地の山あいに浮かぶ。

 幸福実現党新人の相浦慎治(41)は街頭活動に力を入れている。=敬称略(河野揚、岡本圭紀)<おわり>

4682神奈川一区民:2009/08/30(日) 12:50:00
>>4670 とはさんには話したと思いますが、あの
候補者は代議士時代、自分の名刺に代議士の文字
よりも小沢一郎秘書の文字が大きかった候補者で
したから。候補者にとって元代議士よりも小沢一
郎秘書のほうが価値が高いと思っているのでしょ
う。

4683チバQ:2009/08/30(日) 12:51:30
http://www.topics.or.jp/election/2009/08/125134085906.html
「岩浅票」の行方に注目 大票田の阿南市 2009/8/27 00:00
 激戦模様の衆院選徳島3区で、岩浅嘉仁阿南市長の動きに関心が集まっている。過去の国政選挙では「中立」を標ぼうしてきた岩浅氏だが、小沢一郎民主党代表代行と仁木博文氏(民主新人)と共に自身の後援会有志の会合に出席。岩浅氏は「中立の姿勢に変わりはない」と強調するが、「仁木氏支援」との声も上がっている。同市は、3区の有権者の約3割を占める最大の票田だけに、岩浅票の行方が注目される。

 岩浅氏は、11日に小沢氏が徳島3区入りした際、阿南市内での自身の後援会有志の会合に、小沢、仁木両氏と共に出席。「政党と官僚が緊張感を保つため、健全な政権交代が必要だ」との持論を述べた。

 岩浅氏にとって小沢氏は、衆院議員時に行動を共にした「同志」であり「師」。周囲からは「岩浅氏の仁木氏支援を印象づける(岩浅、小沢両氏による)演出」とも受け止められた。

 際立った動きは見せていない岩浅氏だが、25日には大阪府内の小選挙区に立候補した民主元職の応援へ。岩浅氏は、民主元職を「昔からの友人」と説明するが、「民主党にスタンスを置いている」との印象を強めた。

 岩浅氏は、後藤田正純氏(自民前職)に9年前の衆院選で敗れ、その後、市長選で後藤田氏が推す候補に勝って市長に就任した。こうした経緯から岩浅氏の有力支援者は「少なくとも後藤田氏を支援することはない」と言う。岩浅氏を支援する60代の男性は、仕事の関係で後藤田氏の集会に顔を出したが、「岩浅氏の支持者の顔は見なかった」と話す。

 後藤田陣営は無関心を装うものの、「後藤田が劣勢とされている所は岩浅氏の比較的強い地域に重なる」(陣営関係者)と警戒感を強めている。

4684チバQ:2009/08/30(日) 13:00:02
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/syuin/kiji/157.html
■“第5の候補”も始動 民主が比例単独に川越氏擁立

 18日公示された衆院選で民主、公明両党は本県関係者を比例九州ブロック(定数21)の単独候補に擁立した。民主は各種世論調査で優勢が伝えられる中、小選挙区候補が大量当選すれば名簿下位でも議席獲得の可能性は高まる−との読みに基づき積極擁立した。同党県連は比例単独候補を離島を抱える3区を中心に回らせ、県内小選挙区の勝利に向けて票の掘り起こしを狙う。公明は名簿6位に登載し「予備の候補」としての意味合いが強いという。

 民主は県連副代表で2年前まで約10年間、県連幹事長を務めた元県議の川越孝洋候補(66)を擁立。県連は7月下旬、党本部から候補者1人を推薦するよう指示され、これまでの県連への貢献度を考慮し川越候補を申請していた。

 民主の比例九州ブロックの単独擁立は川越候補を含め2人。川越候補は九州内の推薦リストの中から党本部が決めた。渡辺敏勝県連幹事長は選出理由について、本県が参院で2議席を獲得している点などを挙げ「着実に支持勢力を伸ばしているからではないか」と分析。また全国注目区の2区を抱えているだけに「党本部も長崎は特別と考え、比例候補を加えて相乗効果を図りたいのでは」(県連関係者)との見方もある。

 川越候補は3区から立候補した山田正彦候補(67)の統括選対本部長を務めており活動は同区が中心となるが、県内各区にも出向く予定で“第5の候補”として小選挙区候補への波及効果と比例票の掘り起こしを狙うという。18日、大村市であった出陣式では「(山田正彦候補の)選挙区での勝利を心からお願いしたい。そして、比例区の民主党もしっかりとご支援を」と“第一声”。同日の記者会見でも「黒子に徹し、1人でも多く選挙区から当選するよう頑張るだけ」と自身の役割を強調した。

 民主は九州の小選挙区候補者28人を比例の重複1位に並べており、川越候補は一つ下の29位。前回、民主は同ブロックで約228万8千票を獲得し7議席を獲得している。

 公明は党県本部青年局次長の金子秀一候補(33)を擁立。街頭演説などをする予定はなく、党県本部の江口健幹事長は「比例九州ブロックで目標に掲げる4議席以上の議席を狙うつもりはない。あくまで予備の登載」と説明している。



2009年8月20日長崎新聞掲載

4685チバQ:2009/08/30(日) 13:00:50
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/syuin/kiji/164.html
■激戦地ルポ/長崎4区・佐世保 新旧市長“対決”が熱

 【佐世保】4選を目指す自民前職、北村誠吾と9年ぶりの政界復帰を目指す民主元職、宮島大典が因縁の対決を繰り広げる長崎4区。大票田の佐世保市では宮島陣営が元自民衆院議員の前市長、光武顕の支援を受け保守票を侵食。北村陣営は現市長の朝長則男の支援で巻き返しに必死だ。新旧市長の“対決”ムードが熱を帯びている。

 「安定政権か混迷政権か。実力政治家を育てるか新米か」

 衆院選が公示された18日夜、北村陣営が市南部で開いた個人演説会。朝長はこう語気を強め、訪れた有権者に“選択”を迫った。

 市長就任前の自民県議時代に北村の選挙を支えた朝長は、今回も北村支持を明言。市内でのほとんどの個人演説会に出席し「『市長は中立ではないか』と言う人もいるが、大変お世話になった。パートナーは北村しかいない」と支持を訴えている。

 衆院解散まで動きが鈍かった北村陣営だが、解散後は朝長や公明党などの手厚い支援で急速に態勢を整えた。陣営は「佐世保で五分に持っていけば勝てる」と手応え。光武の動向にも「自民支持者の反発があり、かえってプラス」(党市議の一人)と強気だ。

   ◇   ◇    
一方の宮島陣営は、出遅れた北村陣営をよそに公示前から保守票への食い込みを図ってきた経緯がある。

 「今回は動きづらいよ」

 18日、同市内であった北村の出陣式。出席した保守系市議の一人は、難しい顔でこうささやいた。

 4区の戦いは北村、宮島の初対決となった2000年以来、複雑な経緯をたどってきた。宮島が自民公認で戦った同年、無所属で出馬した北村が勝利。次の03年は逆に北村が自民公認で当選。同公認で比例に回った宮島は落選し、前回(05年)民主にくら替えしたがまたも北村に敗れた。

 宮島の後援会は自民時代以来の熱心な支持者が核。光武も自身の支持者や人脈を頼りに、従来の自民支持層にてこ入れ。勝敗が不透明な激戦も手伝い、保守系市議団の中からは「支持者が両方に割れ、片方に肩入れしにくい」との声も漏れる。

 労組票を核とする民主勢力と後援会が連携、社民、国民新両党の支援を得た宮島陣営は「佐世保で引き離せば勝利は確実」とし、両陣営とも大票田を決戦場と見定める。朝長の動きに光武は「信念でやられているのだから、とやかく言うことはない」と冷ややかだ。

   ◇   ◇   
 幸福実現新人の山田孝一は、支持拡大に向け懸命の訴えを続けている。(敬称略)

長崎4区の立候補者
宮島大典 46 民主元(1)
山田孝一 58 幸福新
北村誠吾 62 自民前(3)
     (届け出順)


2009年8月22日長崎新聞掲載

4686チバQ:2009/08/30(日) 13:01:23
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/syuin/kiji/175.html
■激戦地ルポ/長崎3区・大村 主戦場で追い込み

 【大村】長崎3区で事実上の一騎打ちとなる自民前職、谷川弥一と民主前職の山田正彦。過去2回の選挙では谷川が勝利を収めているが、民主への風が吹くなか、状況は混沌(こんとん)としている。離島部で激戦を繰り広げる両候補。3度目の戦いは大票田、大村市の無党派層の動向が鍵を握るとされており、両陣営の舌戦も激しさを増している。

 盆休みの余韻が残る16日夜。大村商工会議所で開かれた「谷川やいち氏を励ます集い」の会場は、支援者が座るいすで隅々まで埋め尽くされた。市長の松本崇は、谷川の力で国道34号の拡幅が進んだとして「谷川さんがいなかったらと思うとぞっとする。向こうの人は本当に何もない。100対0です。受けた恩は返さにゃいかん」と声を張り上げた。

 谷川は、厳しい財政の中で子ども手当や高速道路の無料化を掲げる民主の姿勢を批判、「われわれと民主党とどっちが本物か」と訴えた。

 福田前首相の退陣時は「逆立ちしても勝てないぐらいの大負け」(谷川)だった状況から、陣営は市長、県議3人、同市議会の19人が加わる鉄壁の陣を敷き、猛烈に追い上げてきた。だが、過去の選挙は「五分の戦い」(県議)「かろうじて勝った」(市議)と見て手を緩めない。

   ◇   ◇   

 「この道路はおれが造ったとか、あの橋はおれが架けたとか。みんな、われわれの税金ですよ」。18日夜、同市内であった山田正彦の個人演説会。民主の参院議員、犬塚直史は実績を訴える与党側の姿勢に疑問を投げかけた。

 谷川陣営が実績を強調する戦略に対して、山田陣営の演説会では「国道拡幅というが政権与党のおこぼれに預かっているだけ」(市議)と批判する。

 報道各社の世論調査は全国的に民主党優位を伝えている。だが、長崎3区は多くの離島を抱え、“風”に左右されにくいとされる。山田正彦は「(自民の)猛烈な組織型の圧力選挙で逆に厳しい風を肌で感じる」と話す。

 23日夜、同市内で開いた個人演説会。あいさつに立った陣営幹部が「(参加者が)何でこんなに少ないんだ。残念でたまらん」と怒りを爆発させた。民主優勢のムードが広がる中、「人が出なくても票は出る」との楽観論さえ出ていたが、陣営幹部は「とっくにリードした状況ではなくなっている。われわれが今からもっと燃えなければいけない」と焦燥感をあらわにする。

 「主戦場は大村。ここで決まる」−。激戦が伝えられる中、両陣営は最後の追い込みに必死だ。

   ◇   ◇   

 幸福実現新人の山田聖人は、政権選択に埋没しまいと各地で訴えを続ける。(敬称略)

長崎3区の立候補者
谷川弥一 68 自民前(2)
山田聖人 43 幸福新
山田正彦 67 民主前(4)
      (届け出順)



2009年8月25日長崎新聞掲載

4687チバQ:2009/08/30(日) 13:01:57
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/syuin/kiji/176.html
■激戦地ルポ/長崎1区・長崎 「引き締め」「巻き返し」に躍起

 県都・長崎市を舞台に7期目を目指す民主前職、高木義明と再選を狙う自民前職、冨岡勉が事実上の一騎打ちを展開する長崎1区。序盤情勢で報道各社が全国的に民主圧勝の可能性を報じる中、高木陣営は緩みという「内なる敵」をどう消し去るかに腐心する。冨岡陣営は4年間の実績を強調しながら乾坤一擲(けんこんいってき)、巻き返しに懸命だ。

 20日夜、市内の小学校体育館であった高木の個人演説会に本人の姿はなかった。党副代表としてこの日から2日間、兵庫、広島の候補者の応援に回った。公示後に選挙区を空けるのは国会議員になって初めてのことだ。会場のいすは埋まったが後方に座った無職男性は「まるで前回までの久間(章生)さんみたいだ」とつぶやいた。

 “あるじ不在”の選挙戦を経験するまで当選を重ね党内での地位を確立した高木。支えてきたのは、ほかならぬ出身の三菱重工労組長船支部をはじめとする連合長崎傘下の労組による安定した集票力だ。

 22、23の両日。繁華街などで笑顔を振りまき支持を訴えた高木。選対は同時並行で集票を狙ったフォロー作戦を展開した。1人10票を目標に集めた後援会名簿を基に組合員らが投票を呼び掛ける。公示前、市内全域で展開したローラー作戦とともに高木陣営恒例の票固めだ。硬軟織り交ぜた戦術は盤石のように見える。だが−。

 世論調査で高木の優勢が伝えられるたび選対事務局長の高比良末男はいら立ちを隠さない。恐れるのは市内に充満する「高木は大丈夫」との楽観ムード。「風なんかどこにも吹いていない」と語る高比良は21日、たまらず支援団体に「マスコミ報道に惑わされるな!」と大見出しを打ったファクスニュースを一斉送信。上滑りを警戒する。

   ◇    ◇

 「いま大変苦しんでおります。必ずお役に立ちます。お役に立って見せます」。24日夜、商工関係者が集まった個人演説会。冨岡は何度も頭を下げ、危機感をあらわにした。序盤戦はあまり頭を下げることがなかっただけに、この行動は陣営関係者を驚かせた。

 序盤戦。ムードはそこまで悪くはなかった。5万枚作ったうちわは受け取る市民が多く、医療関係の集会は立ち見が出るなど手応え十分にもみえた。ただ陣営幹部は異変も感じていた。

 つじ立ちをしても車の中から手を振り返す人が極端に少ない。後援会名簿も集まりが悪い−。新聞各紙の世論調査が出そろった23日。幹部は「やはり…」。悪い予感の方が的中した。

 これからの陣営の頼りは冨岡自身の実績だ。カネミ油症特措法の成立などにかかわり個人演説会などでは「1年生議員らしからぬ働きをした」とPR。戦略も練り直し、選挙カーでの巡回は市議や県議に任せ、冨岡は別行動で支持母体ともいえる医療・福祉関係を中心にあいさつ回りに専念。中盤は組織の引き締めに重点を置く選挙戦を展開している。

   ◇    ◇

 共産新人の渕瀬栄子は市内をくまなく回り存在感を示そうと懸命。幸福実現新人の江田耕一は消費税廃止など訴える。(敬称略)

渕瀬栄子 53 共産新
高木義明 63 民主前(6)
江田耕一 51 幸福新
冨岡 勉 61 自民前(1)
(届け出順)


2009年8月26日長崎新聞掲載

4688チバQ:2009/08/30(日) 13:02:38
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/syuin/kiji/188.html
■激戦地ルポ/長崎3区・五島 「草の根」「組織」で攻防 票の上積みに懸命

 【五島】全国的に民主優勢が伝えられる衆院選。しかし、長崎3区の離島五島市では、全国的な状況とは異なり、以前からの支持者らを中心とした選挙戦が展開されている。3度目の対決となる自民前職の谷川弥一と民主前職の山田正彦。両候補の出身地である五島市で最終盤の集票活動に必死だ。

 谷川は21日、福江島を巡った。街頭演説で横一列に並んだ市議らを指し、「逆風どころか暴風雨だったが、この皆さんのおかげで吹き飛ばされずに立っている」と述べ、「もうちょっとで勝てる」と支持を訴えた。25日は二次離島を海上タクシーで回った。多くの市議も結束して動き、選対幹部は「情勢は思った以上に良くなった」と話す。

 組織選挙を展開する谷川。農政連盟や漁協、建設業協会など多くの組織の推薦を受けている。だが、組織内まで浸透できているかには疑問が残る。山田を支持する農家も少なくない。また、ある漁協幹部は「漁民はばらつく」と漏らす。県建設業協会五島支部は、公共事業削減で業者の倒産・廃業が相次ぎ市内の会員数はこの10年ほどで半減、同支部幹部は「応援に勢いはない」と漏らす。

 支持を鮮明に打ち出しているのは市長の中尾郁子。21日は谷川を空港で迎え、一緒にはちまき姿で遊説。離島基幹航路の運賃値下げに向けた実績をたたえ「市民は一人残らず谷川弥一」とまで持ち上げた。

   ◇    ◇

 「政権交代は間違いない」。26日、福江島を回った山田は各種世論調査結果を踏まえ、言い放った。だが3区は激戦とみられており、「もう一歩。五島で勝てば滑り込める」と訴え続けた。

 山田は公示前までに、農政通をPRできる本の出版パーティーやミニ集会を重ね、草の根戦術を徹底してきた。県議の山田博司も住民の相談に駆け回り、市議5人もフル稼働。陣営は「特に子ども手当が効いている」とみる。

 だが、山田を推薦した連合長崎五島地域協議会は、公務員労組の比率が7割を占め、活動時間が限られているため「活発に動けない」(同協議会関係者)という。総決起集会に出席した連合長崎副会長の明石佳成は「3区に風は吹いていない。歴史的決戦に一人一人が参加し、支持拡大を」とハッパを掛けた。

 選対幹部は「挑戦者の気持ちを忘れない」と気を引き締め、「五島で少しでもリードできれば、優位に立てる」と話し、電話戦術を中心に票の上積みに懸命だ。

   ◇    ◇

 幸福実現新人の山田聖人は消費税全廃を訴え、浸透を目指している。(敬称略)

長崎3区の立候補者
谷川弥一 68 自民前(2)
山田聖人 43 幸福新
山田正彦 67 民主前(4)
      (届け出順)


2009年8月28日長崎新聞掲載

4689チバQ:2009/08/30(日) 13:03:24
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/syuin/kiji/182.html
■激戦地ルポ/長崎2区・諫早 浮動票の行方見えず 結束を強め浸透図る

 自民の重鎮と民主の新人が激突する長崎2区。政権選択が争点となった衆院選の象徴的な選挙区として全国的にも注目される。選挙も終盤に入り、自民、民主両陣営とも大票田の諫早市で激しい戦いを繰り広げている。

 「ここは選挙戦の帰趨(きすう)を占うと同時に、諫早湾干拓や新幹線整備といった私の政治家としての評価が問われる重要な地だ」。20日午後9時半すぎ。大票田となる諫早市内の3カ所での個人演説会を終えて、自民前職の久間章生は終了後記者団に囲まれ、こう語った。

 諫早の有権者数は2区内の3分の1を占める約11万3600人。農林水産業中心の「農漁村部」と県都・長崎市のベッドタウン化が今も進む「都市部」とが混在している。自民にとっても、民主にとっても票が読みにくい大票田だ。

 同日の演説会には、前日の南島原に続き知事の金子原二郎も姿を見せた。「新幹線は久間さんがいなければ来ていない。防衛問題では右に出る人はいない。久間さんを育てたのはあなたたちです。久間先生にはぜひとも勝ってもらいたい」。大票田であることを意識してか、前日のあいさつにも増して、熱の入れようだった。演説会には「自主投票」を決めた県医師連盟諫早支部の幹部も登壇、「久間先生を落としてどうなる」と呼び掛けた。

 諫早での活動では、必ずといっていいほど地元選出の自民県議3人と諫早市議二十数人が交代で顔をそろえる。結束し、自らの支持者たちにも支援を要請するためだ。

 久間も言う。「ここ(諫早)を制すれば全体を制することができる。ここを落とすことはできない」

   ◇    ◇

 「頑張ってね!」。選挙期間中、唯一の日曜日となった23日。諫早中心部のアーケードに繰り出した民主新人、福田衣里子の周りには買い物客らが群がった。福田に握手を求め、そして応援の声が飛び交った。

 福田の人気ぶりを象徴する場面だったが、総合選対長で民主参院議員の大久保潔重はその様子を冷静に見つめ、つぶやいた。「大票田での票はまだ見えない…」。諫早出身の大久保。前回、2区から衆院選に出馬し善戦した。だが、地元諫早でも3千票余りの差をつけられた。それだけに表面上のムードだけで票を取り込めるのか不安が残る。

 この数時間前、陣営は市内で緊急会議を開き、後半の戦略を協議した。会議後、実動部隊となる労組は別室で再び協議を始めた。選挙も終盤に入ろうというのに「島原や西彼地区に比べ、諫早では労組の動きが鈍い」との声が内部で上がっているためだ。「組織としての役割を果たしてほしい」。長崎から駆け付けた連合長崎会長の小石隆は陣営の気の緩みを戒めた。

 選対幹部は言う。「組織がしっかり動くことで大量の浮動票に結び付く。風だよりでは安心できない」

   ◇    ◇

 幸福実現新人の柴田愛、無所属新人の山崎寿郎、同、相浦喜代子も支持拡大に動いている。(敬称略)

長崎2区の立候補者
久間 章生 68 自民前(9)
柴田 愛  35 幸福新
福田衣里子 28 民主新
山崎 寿郎 29 無所属新
相浦喜代子 45 無所属新
(届け出順)

2009年8月27日長崎新聞掲載

4690チバQ:2009/08/30(日) 13:06:03
>>4684-4690
http://www.nagasaki-np.co.jp/press/senkyo/date/syuin/kiji/171.html
■候補者の一日密着ルポ 真夏選挙は体力勝負

 衆院選は30日の投開票日に向け、終盤戦に入った。連日猛暑の中で繰り広げられている選挙戦。県内15人の候補者や運動員はどのように有権者に政策を訴え、支持を求めているのか。ある候補者の一日に密着した。

(報道部・山口紗佳)      ◇

 公示後のある日の午前7時。選挙事務所には候補者と運動員が集まり、スケジュールを確認した。「一日一日を大切に頑張りましょう」−。候補者ら6人を乗せた選挙カーはこの日最初の活動場所に向かった。

 午前7時30分。交通量の多い国道沿いに候補者ら11人が並び、行き交う車にマイクを使わず大声で支持を呼び掛ける。選挙運動に慣れた50代の男性運動員からは若い運動員に「腹に力を入れろ」とげきが飛ぶ。

 選挙カーから候補者の名前や政策をアピールする「うぐいす嬢」は男性と女性の2人が担当。運転席の後ろにある小さな机に陣営が作った原稿をセット。候補者の政策を訴えながら他党批判も織り交ぜる。「党の支持を伸ばすには批判も適度に入れていかないとね」。のどをつぶさないためには「歌うように鼻にかけて声を出すこと」がポイントだとか。

 移動中の車内では支援者を見逃すまいと、みんな左右をキョロキョロ。手を振ってくれる人を見つけると大きく手を振りながら「ご声援ありがとうございます」。

 午前8時40分、住宅街に到着した。スピーカーの向きや音量を細かくチェックし「立候補のごあいさつと支持のお願いにまいりました」。場所を移動し3回目の演説。応援してくれる市議と共に立つ。候補者の声を聞いて支援者が集まりだした。「頑張って。期待しています」。がっちり握手を交わし、笑顔で次の場所へ。

 真夏の選挙は体力勝負。この陣営は選挙カーに冷えたおしぼりと飲み物をそれぞれ20〜30本常備。演説終了後はおしぼりで顔を覆ったり、首に巻いて火照った体を冷やす。炎天下の活動に日焼け対策も欠かせない。ある女性運動員は日焼け止めをたっぷり塗り、首にはスカーフを巻いていた。

 午後は人通りが多い大型商業施設前で演説。雇用問題や社会保障の充実など政策を訴える候補者の横で、運動員は信号待ちの買い物客らにマニフェスト(政権公約)を書いたチラシを次々と渡していく。

 その後は商店街を歩いて「候補者自ら歩いて支持のお願いをしております」。市議や支援者ら約20人の先頭に立って「お仕事中すみません」「このたび立候補いたしました」。ほとんどの店主や買い物客と両手で握手を交わして回った。

 この日は計11カ所で街頭演説。午後6時半からは公民館で後援会の決起集会。支援者を前に「国民の生活を支える政治に変えましょう」と訴えた。午後8時に選挙運動を終了。「明日もよろしくお願いします」。候補者の声が響いた。



2009年8月24日長崎新聞掲載

4691チバQ:2009/08/30(日) 13:08:09
http://www.saga-s.co.jp/news/syuuinsen2008/2008syugi.0.1387389.article.html
09さが衆院選・激突【1区】政権懸け3度目決戦 (09年8月20日)

 「逆風でも進むヨットを操縦するような気持ちで戦っている。何としても勝たせてほしい」。公示前夜の17日、選挙を取り仕切る自民県連幹事長の木原奉文が主催した集会。福岡資麿(36)の当選に向け、木原は約700人の支持者に懇願した。
 自民は解散間際まで「麻生降ろし」で党内が混乱。それまでも「政権投げだし」や大臣辞任で批判を浴びてきた。福岡は「目の前で手を交差し、バツ印を出されたこともあった」と有権者の反応を振り返る。

■ “ぶれ”転機

 ただ、その逆風も弱まってきた感触はある。日米自由貿易協定(FTA)などをめぐり、民主に”ぶれ”が生じたのが転機。陣営幹部は「潮目が変わった」と反転攻勢をかける。

 相手は過去2回の選挙で、激しく競り合った民主の原口一博(50)。最初の対決となった03年は約3800票差で福岡が敗れ、前回05年は約9200票の差を付けて雪辱した。今選挙は1勝1敗で迎える3度目の対決。政権の行方も絡んで1区の勢力図を決定づける可能性もあり、まさに雌雄を決する戦いになる。

 一方、順風を受ける原口もがけっぷちに立たされている。民主は小選挙区で連敗した候補は、原則として次の選挙では公認しない。「サッカーでいえば、今はイエローカード。今度、小選挙区で負ければレッドカードで退場だ」。マイクを握るごとに、力がこもる。政権奪取が現実味を帯び、党の「ネクスト総務相」として期待も大きいが、陣営幹部は「小選挙区で勝たなければ大臣どころじゃない」と気を引き締める。


■ 復活は落選

 公示日の18日、佐賀、千代田、鳥栖の3カ所であいさつに立った関係者全員が「小選挙区での勝利」をことのほか強調した。比例復活は「当選ではなく落選」と受け止めて戦う覚悟だ。

 勝敗の鍵は、有権者の55%を占める大票田の旧佐賀市。ここでの得票差は03年が約4000票、05年が約3300票で、いずれも県都を制した方が当選を飾った。今回は両陣営とも小学校区単位で国政報告会を開くなど、市議選並みのこまめな運動でしのぎを削っている。

 「逆転の夏」をキャッチフレーズに、民主が競り勝った07年の参院選は佐賀市、鳥栖市、三養基郡と軒並み民主が制した。その流れで一気に「(政権)交代の夏」となるのか、再び自民が引き戻すのか。候補擁立を見送った共産の支持票や幸福実現新人の木場健(35)の動向にも注目しながら、攻防が激しさを増している。

   ◇     ◇

 衆院選佐賀1〜3区には11人が立候補した。30日の投開票に向け、激しく競り合う各選挙区の情勢を追った。

【写真】自民、民主の前職による事実上の一騎打ちとなっている佐賀1区。住宅地の細い道を自転車で回り、握手を交わして支持を訴える候補者=19日、佐賀市

4692チバQ:2009/08/30(日) 13:09:02
http://www.saga-s.co.jp/news/syuuinsen2008/2008syugi.0.1388341.article.html
09さが衆院選・激突【2区】農業票の争奪戦激化 (09年8月21日)

 「見てくださいこの資料。これだけ、いや、これ以上のことを佐賀のためにやっているんです」。公示前夜、佐賀市であった自民前職の今村雅弘(62)の政策を聞く会で、自民県連青年局の幹部らが声を張り上げた。参加者の手にはA3判の資料。有明海沿岸道路からカントリーエレベーター整備まで、道路や教育、農林水産など分野別に色分けされた150項目以上の事業が、選挙区の地図に細かに落とされていた。幹部は政権与党としての「実績」を強調、「政治とは実践。実行力と責任力だ」と力を込めた。
■ 電話1本で

 前回の05年選挙で今村は、郵政民営化に反対し無所属で出馬した。得票は、党本部の”刺客”候補にも票を奪われ、03年選挙の10万票から6万票台に激減。民主から初出馬した大串博志(44)に比例復活を許した。あれから4年、かつて盤石だった地盤は地殻変動を起こしている。

 選挙戦が幕を開けた18日。太良町であった大串の個人演説会。以前は20人程度しか集まらなかったという会場を約150人が埋めた。マイクを握った元町議らは「前回は自民支持で、大串とは何の関係もなかった。でも今は違う。会えば会うほど人柄と頭脳にほれる」。

 大串はこの4年間「電話1本で大串博志」をキャッチフレーズに、2、3人程度の三夜待までこまめに足を運んできた。その回数は600回を優に超える。太良会場での熱気は、農漁業を中心に自民の牙城とされる地区での浸透をうかがわる事案。こんな状況が各地に広がっている。

 攻め込まれた今村陣営が反転攻勢の格好の材料としているのが日米自由貿易協定(FTA)問題。2区内で4万票超とされ、勝敗を左右する農業票取り込み策だ。陣営は、「締結」から「交渉促進」にマニフェストの表現を変えた民主のブレや戸別補償制度に触れ「所得補償など甘い話には裏があるということ。FTAは輸入自由化につながる」と攻める。一方、大串陣営は「米など主要品目は当然、例外項目。国際交渉の場で自国の利益を守ることは常識」と、あくまで農産物を保護した上での交渉と説明、理解を求める。

■ 票の流動化

 農業票争奪に加え、新幹線や諫早湾干拓事業など「国策」関連の票の流動化にも陣営は気をもむ。

 新幹線への反発が強かった鹿島市。05年は今村が大串に2倍近い差を付けたが、07年の参院選では民主候補が逆転した。諫早湾干拓では、今村が農水副大臣、大串が訴訟原告団員として対峙。「副大臣職を賭して開門前提のアセスを実現させた」「裁判で戦い、農水とも戦い、開門への道筋をつけた」と、それぞれに実績を訴える。

 かつて自民の強さが際立っていた2区は、今は激戦区。前回、共産や自民”刺客”候補が獲得した票の流れや、幸福実現新人の牧原正朗(36)の動向もにらみながら、舌戦は熱くなっている。(敬称略)

【写真】農村部を多く抱える2区。当落を左右するともいわれる農業票獲得に向け、街演での訴えにも熱が入る=白石町新明

4693チバQ:2009/08/30(日) 13:09:59
>>4691-4693佐賀県:佐賀新聞
http://www.saga-s.co.jp/news/syuuinsen2008/2008syugi.0.1390428.article.html
09さが衆院選・激突【3区】盤石「保利党」に危機感 (09年8月22日)

 8月初め、夏の日差しが照りつける神集島。ワイシャツ姿で汗をぬぐいながら自民前職・保利耕輔(74)が声を上げていた。「景気が悪いのは麻生総理のせいではなく外的な要因。対策の効果が出て景気は上向いてきた」。党政調会長という激務を縫っての島巡り。最後は「父(保利茂・元衆院議長)は党三役の時に落選した。保利さんは大丈夫と思わないで」と締め、全員に握手を求めた。
■苦い数字

 父の死去を受け、1979年に初出馬。一度も落選することなく、今回は11回目の当選を目指す。父の代から続く厚い支持基盤は「保利党」とも呼ばれる。前回は郵政民営化に反対して無所属で立候補、自民党本部は”刺客”も差し向けたが8万7500票を得て勝利。小泉旋風も吹き飛ばした。今回は党公認で党政調会長としての選挙。万全となるはずだったが、厳しい逆風に危機感は強い。

 陣営には苦い数字がある。前回、自民から出馬した広津素子(56)が得た4万9000票。そして07年7月の参院選で、民主が唐津市で集めた3万300票。保利が陣頭指揮を執りながら、自民は800票差で「唐津敗北」を喫した。盤石の地盤とはいえ、時々の「風」によって票の流れはみえなくなっている。

 「保利党」は唐津中心。自民党としての勢力伸長のために伊万里や武雄など、他地域への浸透が命題とされてきた。だが、「保利さんは唐津の人。決起大会には行くけどね」(保守系の武雄市議)と素っ気ない声も。16の後援会支部はあるが「強い結束」とは言い難い。そうした中で陣営幹部は「状況は前回の参院選以上に厳しいが、政調会長として恥ずかしくない数字も必要」と、比例票を含めた集票に懸命だ。

■共闘アピール

 対する野党陣営。「1、2区は民主、3区は社民」と民主とのすみ分けで、前回に続いて立候補した社民新人の柳瀬映二(55)は、昨秋以降、両党3候補の顔が並ぶ共同ポスターを制作、互いの集会では幹部クラスがあいさつに立つなど「共闘」をアピールする。

 自治労などの支援に加え、民主が受ける追い風にも乗って意気は上がる。ただ、党として掲げる脱原発や反プルサーマルでは微妙な対応も。支援団体となる電力総連の組合員は3区内に約800人。玄海原発との関係も深い。陣営は「街演などで、あえてこの問題に触れることはない」と、配慮しての選挙戦だ。

 前回は比例復活、今回は自民を離党し、みんなの党から出馬の広津は、公示10日前の結党で準備に追われたが、陣営幹部は「4年間の実績と、新しい政治を目指す党をアピールする」と力を込める。共産は3区だけに絞って新人の瀬戸雄也(30)を擁立。瀬戸は1、2区も回って比例票の掘り起こしも狙う。幸福実現党の橋山穂波氏(48)も加わり、反自民票の争奪戦となっている。(敬称略)

【写真】選挙区内ですれ違う街演車。5人が立候補した3区でも、戦いは激しさを増している=唐津市七山村

4694チバQ:2009/08/30(日) 13:17:05
http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20090829ddlk19010052000c.html
’09衆院選:2区ルポ 三つどもえ、最激戦 各陣営懸命の戦い−−あす投票 /山梨
 30日に投開票が迫る第45回衆院選。最激戦となっているのは、自民前職の堀内光雄氏、民主新人の坂口岳洋氏、無所属前職の長崎幸太郎氏が事実上、三つどもえとなっている山梨2区だ。各陣営の懸命の戦いを追った。(文中敬称略)【衆院選取材班】

 ◇長崎陣営「選挙区は人物で」
 ◇坂口陣営「揺り戻し」を警戒
 ◇堀内陣営「世論調査」に神経
 「比例区は政党を、選挙区は人物で」−−2区内を車で走ると、緑地に白の文字で染め抜かれたのぼり旗が、至る所で目につく。長崎の支持者が公示後、約1000本用意した。「当たり前のことをなぜ」と、選挙区外の人はいぶかしがるが、長崎陣営にとっては深い意味がある。

 無所属の長崎に比例復活の道はない。堀内も党の年齢制限で重複立候補していない。唯一、重複立候補している坂口は、仮に選挙区で負けても、党に追い風が吹く中、復活当選の可能性が高い。

 のぼり旗を立てた富士吉田市の自営業男性(48)は「復活できる坂口さんが選挙区で当選したらもったいない。若い議員2人を国会に送る方が2区のためになる」と話す。

 比例では民主に入れていいから、選挙区は長崎と書いてほしい。そう訴えて民主支持層を味方につけようという作戦だ。

 坂口陣営は、この戦術に警戒感を抱く。7月26日の決起大会では、選対本部長の樋口雄一県議が「(坂口が)比例でいいと思っている人はいませんよね」と訴えた。党執行部からは「選挙区で勝て」と厳命されている。

 また、坂口や党の優勢を伝える情勢報道による緩みと「揺り戻し」も警戒する。輿石東・党参院議員会長は公示後、5回も2区入りし、坂口をサポートする。報道各社の世論調査直後の23日、街頭に立った輿石は「坂口はまだ前に出ていない」と繰り返し、報道の打ち消しに躍起だった。

 堀内陣営も報道機関の世論調査に神経をとがらせる。22日付で選対関係者に配られた内部資料には「誤差の大きいマスコミ調査」「党本部の情勢把握では民主党を反転猛追」などと書かれている。支持者が「勝ち馬」に乗り換えることを警戒している、と事情を知る関係者は話す。

 党本部も危機感をあらわにする。24日に笛吹市で演説演説した石原伸晃幹事長代理は、記者会見で「(県内で当選の)可能性があるのは堀内先生」と断言し、「山梨の自民党国会議員がゼロになることは避けなければならない」と訴えた。

 28日には、富士山の清掃活動をしているアルピニストの野口健(36)を弁士に招いて演説会を開催。会場では「40歳以下の若い人、女性の票が足りません」と書かれたビラが配られ、渡辺凱保・富士河口湖町長が「残り3日で、最低25人に電話やメールで声かけをしてください」と呼びかけた。

毎日新聞 2009年8月29日 地方版

4695チバQ:2009/08/30(日) 13:18:21
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090825ddlk14010246000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/1 12区 /神奈川
 ◇ひしめく、主要4党
 「すごい反応ですよ!」。藤沢市の阿部氏の事務所で、電話作戦のボランティアが声を弾ませる。前回衆院選までは支持者だけにかけていた。電話帳片手に見知らぬ相手に恐る恐るかければ「テレビで活躍、見てますよ」「娘がクリニックでお世話に」。手応えありの○印が増えていく。

 「危ないのは日本の経済ではなく人間のいのち」。18日の第一声で持論の医療再生を唱えた阿部氏。前回選後の4年間で医療講演会60回、配ったチラシは500万枚。共鳴するボランティアの多くは同じアラカン(アラウンド還暦)の全共闘世代だ。過去3回は比例復活当選、今回は「小選挙区で」と燃える。

 03年衆院選で、復活組を含め4人が当選し「議員銀座」と呼ばれた神奈川12区。今回も渡辺氏が「健全な野党が必要」と出馬、みんなの党も擁立を模索した。主要政党4党がひしめき票を奪い合う乱立の構図が、社民党では県内初の小選挙区当選の期待を抱かせる。

 燃える理由には4年前に祝杯をあげた市内の居酒屋で出くわした光景もある。「社民の倍以上も取ったのに」「(比例復活の)制度がおかしい」。復活も逸した中塚氏のスタッフが大声で話していた。小選挙区の重みを知った。

 前回7万6000票近い票を集めながら初めて落選の憂き目を見た中塚氏も雪辱に燃える。この4年で選挙区内の一戸建ては、ほぼ全戸訪ねた。「組織が不十分だった」との反省から選挙区内に16後援会支部を設立、地元の悩みに親身に耳を傾けてきた。

 「政治を官僚から国民の手に取り戻そう」。公示翌日の19日夜、藤沢市民会館。さっそく岡田克也幹事長を招き、約300人の支持者に呼びかけた。民主への追い風が吹く今回「続けて落ちれば自分の未来はない」と覚悟を決め、自転車遊説のペダルを踏む。

   ◇   ◇

 「逆風も逆風、台風ですね。こんな時こそ頼りになる人。私ら世襲と違って逆境に強いからね」。軽妙な語り口に詰めかけた約1000人がわく。本番ムードが高まりつつあった6日夕、小泉純一郎元首相が初の応援演説に立ったのは同市民会館。議員会館で隣部屋だった桜井氏のためだった。

 市・県議と衆院を合わせて今回が11回目。どの選挙も一度は苦杯をなめ、そのたび返り咲いた。昨秋のコスタリカ解消でも「勝てる候補」を求める党本部の意向で比例から小選挙区に。昼は街頭で、夜は演説会で「日本を守れるのは自民だけ」と訴える。遊説途中で、ぽつり漏らした。

 「国の行く末を<風>とやらに左右されちゃ、たまらんな」【永尾洋史】=つづく

   ■   ■

 県内18小選挙区の注目区の戦いぶりを追う。

毎日新聞 2009年8月25日 地方版

4696チバQ:2009/08/30(日) 13:18:59
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090826ddlk14010202000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/2 10区 /神奈川
 ◇読めない新住民票
 オートロックの向こうに「新住民」票が眠る。本丸のように中央にそびえる41階建てと、城壁のように囲む6棟を合わせて約3500人が住むマンション群。計7棟の全世帯の郵便受けに、田中氏の支持者が国政報告ビラ約1000通を投函(とうかん)し続ける。3人で約1時間。「こうでもしないと主張を知ってもらえない」と汗をぬぐった。この約1年半に投函した封書は延べ35万通に上る。

 公示1週間前の昼すぎ、川崎市幸区。隣の中原区も含め神奈川10区は新築大型マンションへの人口流入が続く。有権者数は前回比約3万人増の48万5526人で全国2位。その約半数はマンション住まいの新住民、と田中氏の事務所はみる。

 オートロックに守られ、近所付き合いは希薄で、東京都内へ通勤する。地縁でも職場でも、とらえきれない。川崎市議、県議、衆院議員4期と当選を重ね、約30年かけて財界や業界団体をたばね「王国」を築いた田中氏にとっても、新住民は難物だ。盤石の組織は人口急増の前に意味が薄れ、多くは移り気な無党派層だけに「政権交代」の風に流される。

 田中氏は危機感を隠さず「今までない環境の悪い戦い。一人でも二人でも会う人に『田中』とお願いしてください」と頭を下げる。選対幹部は支持者の9割を固めたと言いつつ「投票率が上がればどうしようもない。せめて選挙が昨年だったら」。ため息がこぼれた。

   ◇   ◇

 「岡田幹事長が『どうしても中原区の皆さんにお話ししたい』と来てくれました」

 公示翌日19日の午後、中原区のブレーメン通り商店街。岡田克也民主党幹事長が紹介されると、行き交う買い物客が群がった。客の多くを占める新住民は著名人には敏感だ。

 東京13区から国替えし、集会や街頭で知名度を上げてきた城島氏。労組経験があり連合から「組織内候補」として全面支援の約束は得たが、田中氏の背中は遠いはずだった。

 だが風が押し上げた。民主党本部も10区を「重点区」に指定、鳩山由紀夫代表や菅直人代表代行ら幹部が入れ替わり駆けつける。城島氏は「いつ風向きが変わるか分からない」と引き締めに躍起だ。

   ◇   ◇

 「自公政権は退場を。民主政権のいい政策には賛成する」。22日夕、中原区の駅頭で笠木氏の声が響く。帰宅する新住民への「お帰りなさい宣伝」だ。10〜30人規模の小集会を地道にこなしてきた。いま民主批判は抑え気味だ。「民主支持層から少しでも比例票が流れてくれれば」と笠木氏は本音を漏らす。

 風の威力を増幅させる新住民。その票をつかもうと各候補があがく。【吉住遊】=つづく

毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4697チバQ:2009/08/30(日) 13:19:57
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090827ddlk14010258000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/3 6区 /神奈川
 ◇自公協力、背水の陣
 トップの第一声の場所は、政党が衆院選で何に重きを置くのかを象徴する。公明党の太田昭宏代表は18日、神奈川6区・横浜市旭区の相鉄二俣川駅前を選んだ。「日本のために上田勇はなくてはならない。勝利を与えていただきたい」。同党にとって、県内唯一の小選挙区候補・上田氏の当選は至上命令だ。比例代表に重複立候補せず、自民党との選挙協力で議席死守を図る。

 公明側に先立ち、自民横浜市連の佐藤茂幹事長の決意がマイクに乗った。「連立与党統一候補の誠実で政策通な上田候補を、必ず当選させるために自民党は一丸となって戦いを制してまいりたい」。協力関係は緊密さを増し、合同選対も初めて設置。公明幹部は「理想的な態勢」と自負する。

 影響は他の選挙区の自民候補にも及ぶ。10日に保土ケ谷区で自民側が開いた上田氏の支援大会。ある自民前職は05年の前回選に関し「最後に押し上げていただいたのは公明党支援者の最後の一押しがあったから」と礼を述べた。今回も支援を得るには引き換えに、6区での貢献度が問われる。

 麻薬・薬物対策で知り合いという「夜回り先生」水谷修氏を旭区などに招いた23日の街頭演説。上田氏は「実行力、実績では絶対に負けない自信がある」と語気を強めた。

   ◇   ◇

 自転車に立てた「本人」ののぼりが風にはためく。白いTシャツ姿でスニーカーをはいてペダルをこぎ、池田氏が選挙カーに並走する。主婦や高齢者ら在宅の有権者を取り込む狙いだ。

 23日、保土ケ谷区の相鉄天王町駅前。池田氏は「暮らしを悪くした自公政権にレッドカードを突き付け、暮らしを第一とする民主党政権を作りたい」と演説を始めた。自公の選挙協力を「選挙風土が非常に悪くなってきた」と批判、「自立した市民として選択していただきたい」と呼びかけた。

 民主への追い風にも「手を抜かず従来通りフル稼働」と池田氏。油断してはいない。

   ◇   ◇

 比例に重複立候補した藤井氏は商店街や夏祭りを回り、支持層の掘り起こしに努める。23日は旭区の相鉄鶴ケ峰駅前で「私たちの暮らしと命がかかった選挙。国民に痛みばかりを押し付けてきた自公政治はきっぱりと終わらせる歴史的な選挙にしよう」と訴えた。

   ◇   ◇

 自公政権の維持か交代かが最大争点の中、背水の陣で臨む自公協力の「成果」は、選挙後の両党関係を左右する。毎日新聞の特別世論調査で6区の自民支持層の半数、無党派層の6割強は投票先を決めていなかった。最終盤まで熾烈(しれつ)な攻防が続く。【木村健二】=つづく

毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4698チバQ:2009/08/30(日) 13:20:42
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090828ddlk14010254000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/4 8区 /神奈川
 ◇第3極の行方左右
 政権交代、脱官僚、地域主権……。似通う政策を並べながら「民主党との違いを訴えて参ります」と、江田氏は言葉を継いだ。

 公示日の朝、横浜市青葉区にある商業施設の中庭で上げた第一声。青いポロシャツ姿のスタッフが立てた「政権交代」ののぼり旗の横で、江田氏が言う。「政権交代後の政治を民主党だけに任せては危ない。これが『みんなの党』結党の理由です」

 新党参戦など今月に入って構図が動いた神奈川8区(青葉区、緑区)。前回選で県内で唯一、連立与党候補ではない江田氏が勝利できたのは青葉区でのリードが大きい。市内18行政区で2番目に人口が多く、平均年齢40・2歳は2番目に若い。無党派層の比率の高さが前回も今回も、結果を読みづらくする。

 江田氏との競合を避けて民主は当初、候補擁立を控えていた。だが8月に入り「完全な協力態勢になっていれば別」(小沢一郎民主党代表代行)との論理で、協力関係が整っていない新党に、きばをむく。公示直前に山崎氏を立て、8区に民主の風を送り込んだ。

 組織を持たぬゆえ、風になびきやすい無党派層取り込みが江田氏の基本戦略だ。自身の浮沈が、自民でも民主でもない「第3極」を目指す新党の生き残りさえ左右しかねない。

 自民と民主の政権選択選挙の中で、選挙後も新党が存在感を示せるか。指標となるのが8区だ。

   ◇   ◇

 「民主党の山崎誠。民主党の私、山崎誠でございます」。選挙サンデーの23日夕。東急田園都市線たまプラーザ駅(青葉区)前で、山崎氏が党名と名前を連呼する。スタッフは道行く駅利用者に、鳩山由紀夫代表が表紙を飾るマニフェストを配って歩いた。

 小沢一郎代表代行とともに民主最後の公認を得たのが今月4日。同区選出の前市議で一定の知名度はあるが、短期決戦だけに党への追い風が頼みの綱だ。「(江田氏が)無所属じゃなくなったことで、無党派層が民主に流れる可能性は十分にある。勝機はある」。選挙担当者は読む。

 3時間後、同じ駅前に福田氏が地元市議らと並んで立った。「党の体質を変えていくことが私たち次なる世代の責務だと思います」。逆風を逆手にとって訴える。「衆院議員も65歳で辞めるべきだ」「世襲制限をかけなければなりません」

 前回選で小差ながらトップに立った緑区に選対本部を置く。保守層が比較的多い土地柄だ。緑、青葉と交互に駅頭に立ち、地元の祭りにも顔を出して保守層の引き締めを図る。

 「江田さんと山崎さんが票を取り合う。そこを狙うしかないですよ」。選対関係者は漁夫の利を口にした。【山衛守剛】=つづく

毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4699チバQ:2009/08/30(日) 13:21:17
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20090829ddlk14010112000c.html
ルポ・注目区:’09衆院選かながわ/5止 17区 /神奈川
 ◇「河野党」のジレンマ
 「自民党のため、素晴らしい候補を後継に指名してくれた。心から感謝と敬意を表したい」

 25日夜、南足柄市文化会館で1000人を超す聴衆を集めた牧島氏の演説会。熱弁をふるった小泉純一郎・元首相と河野洋平・前衆院議長が、笑顔で手を握り合うと「最初で最後だろう」と見守る県議がつぶやいた。政治の理念も違い、さほど親密でもない。ただ今回衆院選で「王国」の継承を目指す点は2人に共通する。

 河野前議長から昨年9月に後継指名を受けた牧島氏は「接戦。どうかお力を貸していただきたい」と訴える。だが「河野党」と呼ばれ、河野氏の14期・42年間の議員生活を支えてきた後援会の中には、いまだ牧島氏が「地元出身ではない」ことへの抵抗感が根強い。

 河野氏の中学時代の同級生で長年、秘書を務めてきた相澤博・小田原市議は「お願いに行くと『なんで牧島よ』となっちゃう。だけど『当選させないと、河野さんの最後の花道が飾れないんだよな』という気持ちもあるようだ」と話す。勝たせてあげたいけど、だけどな−−。河野党がジレンマに揺れる。

  ◇   ◇

 選挙サンデーの23日の昼下がり。数百の露店が並ぶ祭りの雑踏の中から「頑張って」と声が飛び交う。小田原市板橋の「板橋のお地蔵さん」で親しまれる板橋地蔵尊大祭で、神山氏が握手を求めて歩いていた。出馬表明から2年2カ月。「配った名刺は6万枚を超えた」と胸を張る。

 公示前には鳩山由紀夫代表、岡田克也幹事長ら党幹部が応援に駆けつけた。「民主圧勝」が伝わる中、選対幹部は楽観ムードの引き締めに躍起だ。人気者の小泉元首相を招き、盛り上がりを見せた牧島氏の演説会とは対照的に、集会は一切しない。

 「うちはひたすら外で顔を見せるしかない。朝から晩まで」

  ◇  ◇

 同じ祭りには井上氏の姿もあった。ワイシャツのそでをまくって見せ「黒くなったでしょう」と笑い、「地元出身。ノンキャリアです」と頭を下げる。

 26日夜、小田原駅前。北朝鮮による拉致被害者家族連絡会の増元照明事務局長が応援弁士として駆けつけた。「被害者救出に大きな力を発揮してくれた」と、安倍晋三首相の元秘書官だった経歴もアピールした。

 選対本部長の大野真一・小田原市議は「出遅れを心配したが、動きがよくなってきた。河野さんの票も民主の票も食っていると思いますよ」と語る。

 「台風の目とは思わないが(井上氏が)どれくらい票を取るかで当選ラインが変わってくる」。他陣営から警戒心を持たれているのも確かだ。【澤晴夫】=おわり

毎日新聞 2009年8月29日 地方版

4700チバQ:2009/08/30(日) 13:22:25
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20090827ddlk46010544000c.html
2009衆院選かごしま:焦点区ルポ/上 3区 /鹿児島
 「政権選択」を焦点にした衆院選は県内でも、激戦が展開されている。5選挙区とも与野党対決構図。投開票を30日に控え、前・元対決の「3区」、5回連続同顔で、前職対決となった「1区」の二つの焦点区の動きを追った。

 ◇危機感、どぶ板遊説−−宮路氏/“追い風”民主と共闘−−松下氏
 「あれもある、これもあるとスーパーのチラシのようだ」

 25日、薩摩川内市。民主党のマニフェストを激しく批判したのは、「塩じい」こと、塩川正十郎・元財務相だ。自民前職、宮路和明氏陣営が応援を要請した。対抗馬は国民新だが、批判の矛先は民主。与野党激突の対決構図の象徴でもある。

 宮路氏は自民の主流、町村派の中堅。小泉純一郎元首相や町村信孝元官房長官ら来援は、同派が目立つ。公示後、塩川氏は麻生太郎首相らに次ぐ来援だが「締めくくり」(陣営)という。自民に逆風が吹き荒れ、派閥幹部らも地元に張りつき、終盤での大物応援は期待できないようだ。

 05年郵政選挙は、前職同士の保守分裂選挙。「改革継続」を訴え、圧勝した。だが、今回、風向きは逆転。宮路氏は「初当選の時よりもっと厳しい。どぶ板選挙をしなければいけない」と危機感をあらわにする。

 陣営で動きが活発なのは県農政連。民主党がマニフェストに一時盛り込んだ米国との自由貿易協定(FTA)締結問題に強く反発し、「従来以上に激しい運動」(陣営)を展開。川井田幸一委員長が公示日の18日、薩摩川内市など2カ所に駆け付けた。

 「民主党政権なら農業が破壊され、道路整備も進まない」などと野党を批判する宮路氏。ある演説会では「自民は親父(おやじ)、公明はやさしいおふくろさん」。初めて公明の推薦を得、与党の枠組みを強調。「比例は公明」と訴えて回る。

 05年「郵政造反」の無所属で落選した国民新の元職、松下忠洋氏(70)。「小泉改革と郵政民営化で『地方』が痛めつけられた。政治を変えなければ」。宮路氏への“再戦”の動機を訴えて回る。

 亀井静香代表代行、自見庄三郎副代表ら応援に駆けつけた党幹部も相次いで小泉改革批判。郵政見直しなどを訴え、「郵政選挙再び」の様相だ。

 「選挙サンデー」の23日、薩摩川内市。岩切秀雄市長が松下氏の選挙カーに乗り、市内で支持を呼びかけた。2人の副市長らも同行した。

 現職市長が野党支持を鮮明にするのは異例と耳目を集めた。岩切市長は記者会見でも「市が抱える課題を解決するため、汗を流してくれる人だから」と、支持を隠さない。

 元自民の松下氏は、かつての人脈などをテコに保守層へ浸透を図ってきた。南九州市の霜出勘平市長も出陣式に出席するなど「松下支持」を明言。他にも、合併前の元町長や、複数の現職議長らにも支援の動きがある。

 陣営は「民主推薦」のアピールを強めている。演説会などでは「政権交代」ののぼりが立つ。全国的に吹くとされる民主への「追い風」に乗る構えだ。鳩山由紀夫代表、小沢一郎代表代行ら民主幹部も選挙区入り。前回落選した民主新人は松下陣営で汗を流す。

 「従来の保守層だけでなく、連合傘下の労組など支持の輪が広がった」と陣営幹部。「野党共闘」への手応えを語る。【福岡静哉、馬場茂】

毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4701チバQ:2009/08/30(日) 13:23:06
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20090828ddlk46010478000c.html
2009衆院選かごしま:焦点区ルポ/下 1区 /鹿児島
 ◇組織力で追い込み−−保岡氏
 ◇自民牙城でも攻勢−−川内氏
 鹿児島市の住宅街。「景気回復」と記したのぼりを立てた自転車が路地を駆け抜ける。自民前職、保岡興治氏(70)と若手スタッフが手を振り続けた。

 早朝から辻(つじ)立ちし、朝から夕方まで、自転車遊説する日々という。日焼けで真っ黒だ。

 当選11回、法相2回のベテラン。だが、毎晩開く演説会では、妻や子供と共に、深々と頭を下げる場面も。ある市議は「1年生議員並みのドブ板選挙だ」と驚きを隠さない。

 「政策通」とされる保岡氏。街頭遊説や演説会などでは、景気対策など「実績」を強調する。自民への怒りを感じるのか、首相交代など政局の混乱に謝罪の弁も。民主批判は欠かさない。

 「経済が大きな危機にある今、民主党に任せると日本が沈没する。『いっとどま』(一度だけ)は破滅への道だ」と。

 党友好団体への支持固めにも余念はない。61団体でつくる「県都の政治を守る会」も、電話作戦など活発に動く。選挙戦最終日の29日午前には「1000人集会」を予定。組織力で、最後の追い込みを図る構えだ。

 だが、陣営は、勝負のカギは、無党派層対策とみる。自転車遊説もその一環だ。29日には俳優、杉良太郎氏の応援も。法相時代からの親交で知られ、4カ所で街頭演説するという。

 「今、政治を変えなければ、今後もずっと変えられない。国民生活が第一の新しい政治を実現する」

 民主前職、川内博史氏(47)は「悲願の小選挙区初勝利」を期す。4回連続で保岡氏に敗れ、比例復活。5度目の挑戦に「政治生命を懸ける」という。

 相手に負けじと連日、マウンテンバイクを駆って市街地を走り回る。24日には民主党を応援する格闘家・前田日明氏と天文館のアーケードを練り歩いた。

 天文館での辻立ちやメディア露出などパフォーマンスで知られる。だが、陣営幹部は「今回は地道な活動にも取り組んできた」。

 26日夜、鹿児島市立吉野小の体育館。「吉野で勝たせてください」。川内氏は個人演説会の冒頭、声を張り上げ、支持を訴えた。

 吉野地区は、自民の牙城とされる。自民参院議員2人のほか、複数の県議、市議の地元。厚い保守地盤とされる地だ。

 陣営は昨秋以降、吉野での支持呼びかけに力を入れた。公示後も繰り返し、選挙カーが吉野を回る。その甲斐(かい)あってか、26日の演説会は、約270人が耳を傾けた。昨秋、近くで開いた演説会の聴衆はたった数人。「じわじわ浸透してきている」。陣営幹部は手応えを口にする。

 “追い風”ムードとされるが、陣営は惜敗した07年参院選を教訓に、上滑りを警戒。地道に「政権交代」を訴え続けるという。

 共産が県内で唯一、擁立した新人、山口広延氏(34)は、住宅地などで県議や市議らと街宣を続け、「建設的な野党」の存在意義を訴える。得意のギターで自作の歌を披露するパフォーマンスも。

 幸福実現新人、川田純一氏(42)と、無所属新人、山下純一氏(54)も、街頭を中心に支持を呼び掛けている。【福岡静哉】

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4702チバQ:2009/08/30(日) 13:24:57
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20090826ddlk22010180000c.html
審判の夏:’09しずおか衆院選 激戦区ルポ「県都」1区 /静岡
 ◇因縁越え真っ向勝負 牧野氏、連合と蜜月/上川氏、保守層統合
 「激戦区の1区で牧野さんが当選することが政権交代の引き金になるんです」

 衆院選公示から一夜開けた19日早朝のJR静岡駅前。連合の高木剛会長がマイクを握り、訴えた。その隣には民主元職の牧野聖修氏が寄り添った。

 05年7月の知事選で牧野氏と連合静岡は対立した因縁がある。現職を支援した連合静岡に対し、牧野氏が対抗馬の新人擁立に動いたからだ。関係は冷え込み、その直後の衆院選で連合静岡は民主公認の牧野氏の推薦を見送った。

 その4年後にめぐってきた今回の衆院選。高木氏の演説が終わると、牧野氏は「大きな応援団だ」と頭を下げ、「蜜月」ぶりをアピールしてみせた。

 自民党もまた、過去のしこりを解消して臨む。前職の上川陽子氏は22日、静岡市内の個人演説会場で、元自民党県議の田辺信宏氏と肩を並べた。2人は過去2回の衆院選で同じ保守層を基盤に争った関係だ。

 田辺氏はあいさつに立つと「ピンチの時に助けてこそ、信頼関係が持てる」と発言。上川氏も「志が通い合うことが大事だ」と応じ、田辺氏の支援者らに支援を訴えた。

   ◇  ◇

 静岡市葵区、駿河区が選挙区の1区は、小選挙区制で行われた過去4回の衆院選で8〜4人が立候補する「乱立」の構図が続いてきた。

 今回も県内の小選挙区では最多の5人が立候補した。無党派層を多く抱える「県都」決戦が、各党とも党勢をアピールする象徴となってきたことと無縁ではない。

 牧野氏と上川氏が絡む対決も今回が4回目で、小選挙区では上川氏の2勝1敗。残る1回は96年衆院選で、新進党候補が勝利した。いずれの陣営にとっても「指定席」とはほど遠い選挙区だ。

 過去の戦いは牧野氏、上川氏とも保守層分裂や支持団体のねじれなど複雑な選挙事情を抱えた。しかし、ともに今回は過去の因縁を乗り越え、真っ向勝負の様相となっている。

 だが、両氏の戦いは対照的だ。牧野氏は公示日の18日、旧民主党を一緒に旗揚げした民主党の鳩山由紀夫代表の応援演説を受け、党の看板を強調した。一方、上川氏の街頭演説は「自民党の上川」との訴えより、個人の実績や手腕をアピールする場面が目立つ。

 「風」の怖さを知り尽くした両候補の陣営幹部は「政策のぶれや党首の発言で風向きはすぐに変わる」と声をそろえて警戒し、ラストスパートをかける。

   ◇  ◇

 真夏の戦いとなった今回の衆院選は最終盤を迎えた。各候補者は有権者の関心が高い雇用や経済対策、子育て支援などの政策を訴え、支持を得ようと奔走している。県内の激戦区を歩いた。【総選挙取材班】

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毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4703チバQ:2009/08/30(日) 13:25:37
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20090828ddlk22010192000c.html
審判の夏:’09しずおか衆院選 激戦区ルポ・8区 無党派層の争奪戦 /静岡
 ◇塩谷氏、人脈総動員/斉藤氏、地上戦徹底
 「今までは多くの応援が来たが、今回は来てくれません。しかも自分が応援に出ていく厳しい条件。より一層の協力をお願いします」。浜松市中区鍛冶町の複合商業施設「ザザシティ浜松」前。1800人の支援者に、自民前職の文部科学相、塩谷立氏が声を張り上げた。

 小選挙区制導入以降、民主候補との戦いは2勝2敗。都市部の選挙区だけに、無党派層の投票動向が当落に影響してきた。

 今回も、民主新人、斉藤進氏と一騎打ちの様相だが、逆風を反映し、支援者からも「今回は民主で」という声が漏れる。しかも閣僚ゆえに、選挙中の4日間、他候補の応援や閣議で選挙区を離れた。「本来なら応援どころじゃない」(陣営幹部)

 閣僚ポストがかえって選挙活動の足かせともなり、「とにかく時間が惜しい」と昼食は10分で切り上げ、街頭や個人演説会を駆け回る。選挙区を留守にすれば、知名度の高い大仁田厚元参院議員や塩川正十郎元財務相らが入る。小渕優子少子化担当相との対談を載せた冊子を刷り、選挙ポスターも夜光性の最新技術の塗料を使うなど人脈や知恵を総動員して議席死守を目指す。

 一方の斉藤氏。8時スズキ本社正門、9時半白羽町、10時20分船越橋、11時15分住吉バイパス……。次々と街頭演説をこなす。「街頭演説200連発」作戦だ。

 「本人」「政権交代」などののぼりを立てた数台の自転車隊で地域をまわる自転車作戦も展開する。「斉藤進本人です」。手を振り名前を連呼しながら、時折立ち止まっては有権者と握手し、マニフェストを配る。

 「政治が変われば暮らしが変わる。民主党が政権を取れば国の予算を一から組み直す」。選挙サンデーの23日、斉藤氏は浜松市を南北に走る遠州鉄道新浜松駅から電車に乗ると、西ケ崎駅までの11駅の各駅で降りては演説。タスキを掛けて車内の先頭から最後尾まで練り歩いた。

 「民主優勢」が伝えられるが、2年前に東京・小平市議から8区の民主候補に転身した斉藤氏の不安材料は知名度不足。「とにかく表に出て顔と名前を売る」。街頭でマイクを握る「地上戦」を徹底している。【総選挙取材班】

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4704チバQ:2009/08/30(日) 13:26:26
http://mainichi.jp/area/hyogo/news/20090828ddlk28010298000c.html
2009衆院選:激戦区ルポ・4区 「実績」自民VS「地道」民主 /兵庫
 ◇“地殻変動”進む農村部
 ◇石原票の動向も鍵に
 衆院選は終盤に入っても民主優勢が伝えられ前回、県内12の小選挙区を制した自民、公明は挽回(ばんかい)に懸命だ。都市、農村部を選挙区に抱え、大臣経験者の自民前職と民主新人が激しく競り合う兵庫4区(神戸市西区、西脇市、三木市、小野市、加西市、加東市、多可町)では、地殻変動が始まっている。(敬称略)【大久保昂、村上正】

 「頑張れ、頑張れ、高橋」。加西市中心部のショッピングセンター前で22日、高橋昭一の演説会に訪れた民主党幹事長の岡田克也は集まった約1000人(陣営発表)の聴衆とともに拳を突き上げた。高橋陣営幹部は「岡田幹事長に来てもらい、加西での反応を探りたかった」。マニフェスト600部がすべてはけ、陣営はうれしい悲鳴を上げた。

     ◆

 井上喜一は地元、加西市を牙城としてきた。公示日の18日、JA兵庫みらい所有地であった出陣式で、後援会の在田一雄・西脇支部長(89)は約3000人(陣営発表)を前に語った。「『井上党の井上喜一として独自色を発揮して頑張ってくれ』と申している」

 井上党とは、後援会組織を核とした熱烈な井上支持者を指す。93年に自民を飛び出して新生、新進、自由、保守、保守新と渡り歩いた井上を国会に送り続け、対立候補に比例復活当選すら許さなかった。農水官僚出身の井上の実績について加西市議の一人は「井上先生は陳情の窓口。加西には絶対に必要な人」。だが、井上を支持してきた加西市の女性(80)は「もう若い人に交代した方が良いのでは」。党への逆風に加え、盤石な井上党にも揺らぎが生じている。

     ◆

 03、05年の衆院選で4万票以上の差で井上に敗れ「三度目の正直」を目指す高橋。西区など都市部では昨年10月から早朝の駅立ちを繰り返し、あいさつ回りさえはばかられた加西市を含む北播地区でも労組や民主党支持者をこまめに回ってきた。その結果、これまで開催しにくかった北播5市1町で、ミニ集会を十数回開催。推薦団体には、北播の医師連盟や、井上と同じ母校、県立小野高校のOB会も名乗りを上げた。足かけ7年の活動が古くからの保守基盤を切り崩し、陣営も確かな手応えを感じ始めている。

     ◆

 高橋に加え、井上陣営が気に掛けるのが自民党を離党して立候補した前県議、石原修三だ。電話作戦で支持を訴えても「今回は石原さんに」と断られたこともあったという。

 井上は解散後、小さな祭りやスポーツ大会をこまめに回るドブ板選挙に徹してきた。27日には舛添要一厚労相と並び、神戸市西区の市営地下鉄・西神中央駅で珍しく街頭に。道行く主婦ら“無党派層”に「神戸も保育施設が足りない。待機児童を減らし女性の職場復帰を後押ししたい」などと訴えた。陣営幹部は「こちらは比例復活がない。本人はこれまでになく必死だ」。結果は30日夜にも明らかになる。

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4705チバQ:2009/08/30(日) 13:28:02
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090823ddlk01010125000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/1 7区 保守の牙城 /北海道
 ◇勝敗分ける“ムネオ票”
 「仲野博子対伊東(良孝)の戦いではない。鈴木宗男と伊東の戦いだ。仲野さんの足らざる所は私が責任を持ってフォローします」。釧路管内標茶町の商店街。新党大地の鈴木宗男代表(61)は17日、選挙カーの上から声を張り上げた。

 比例で立候補し、全道を駆け巡る鈴木氏。7区内を遊説する際は、大半の場面で仲野氏が駆け付ける。「(鈴木氏に)すり寄っている」。民主と大地は選挙協力を結んでいるとはいえ、支持基盤である労組の中には、そんな仲野氏を苦々しく見る向きがあるほどだ。

 自民、民主の公認候補が激突する道7区。勝敗を左右するのは「鈴木氏」と目されている。大地は前回05年衆院選の比例で、7区で6万7542票を集めた。特に大票田・釧路市では3万539票と自民、民主を上回る「第1党」。小選挙区での仲野氏勝利を決定づけたのも、当時の自民候補に反発する“ムネオ票”が流れたためとされる。

   ◇

 1次産業が盛んな7区は保守の牙城。釧路市議、道議、市長と豊富な政治経験をもつ伊東氏は昨秋の出馬表明以来、経済界や農・漁協、建設業界などの支持をまとめ上げた。

 仲野氏は今回(1)民主への追い風(2)大地の協力(3)共産党候補の不出馬−−といった好材料に恵まれている。しかし6年間、野党だっただけに、伊東氏のような態勢づくりには至っていない。保守層に熱心な支持者を持つ大地の存在は、仲野氏の勝利に不可欠。陣営は「小選挙区は仲野、比例は大地」と連呼する。

 ただ、かつて自民に所属していた鈴木氏と伊東氏の支持者はかなり重なっており、伊東氏は大地票にも触手を伸ばす。鈴木氏は受託収賄事件で有罪判決(上告中)を受けているため、伊東陣営幹部は「大地支持者も、地域の将来を考えて伊東を選んでくれるはず」ともくろむ。

   ◇

 「代議士3人待望論」。小選挙区で伊東、比例復活で仲野、比例で鈴木−−という形で3人の衆院議員が誕生すれば、「釧根は盤石」という理屈が今、まことしやかにささやかれている。伊東陣営は「有効な戦略」と評価する。これに対し、仲野陣営は緩みにつながりかねない恐れから「自民に議席を渡すことはできない」と火消しに躍起だ。

 毎日新聞の情勢調査によると、政権交代を訴える仲野氏が先行。伊東氏は米国との自由貿易協定(FTA)や高速道路無料化など民主党マニフェストを批判し、攻勢を掛ける。地域の期待や政党の利害、人間関係をも巻き込む複雑なパズル。答えはまだ見えてこない。【本間浩昭、山田泰雄】=つづく

   ×  ×

 約4年ぶりの衆院選は「政権選択」が最大の焦点。30日の投開票を前に、道内の注目選挙区を歩いた。

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毎日新聞 2009年8月23日 地方版

4706チバQ:2009/08/30(日) 13:28:39
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090824ddlk01010090000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/2 2区 因縁の対決 /北海道
 ◇各党そろい「風」読めず
 「家内が天界に旅立った後、(後援会の)女性部の皆さんが支えてくれました」。衆院選公示日の18日午前10時、吉川貴盛氏は選挙事務所前での第一声で、07年3月に亡くなった妻千恵子さんについて触れた。選挙カーの前では、2人の息子が千恵子さんの位牌(いはい)を持つ。情に訴える演説に、そっと目頭を押さえる女性の姿もあった。

 民主の三井辨雄氏とは3度目の対決となる。過去2回とも敗北したものの、前回05年衆院選では「小泉旋風」を受け、2326票差にまで詰め寄り比例復活を果たした。だが、今回は一転、麻生内閣の支持率低迷で「マイナスからのスタート」(吉川氏)になった。

 副経済産業相の公務の傍ら、頻繁に地元入り。陣営は足を使ったドブ板戦術を展開する。20日には、かつて秘書として仕えた鳩山邦夫前総務相と雨の中を歩き、有権者にアピールした。「誰が一番この札幌に必要なのか。その選択の選挙だ」。逆風を意識する吉川氏は政党の選択ではなく、政治家個人を選ぶよう訴えている。

   ◇

 人込みの中から民主党の支援者のいらだたしげな声が飛んだ。「うちの旗はまだか。これじゃどっちが主役だか分からんじゃないか」。18日朝、札幌市北区のホテル前で行われた三井氏の第一声。街頭には「新党大地」と書かれた緑色ののぼりがはためいていた。

 道内12小選挙区のうち、最も面積が狭い2区には、自民、民主、共産、社民など最多の5人が立候補した。政権交代の追い風で優位に立つ三井陣営だが、前回小選挙区で候補者擁立を見送った社民が本田由美氏を擁立したことで、野党支持層や無党派層の票割れを懸念する。

 前回、2区の有権者は1万3636人が比例で社民に投票。小選挙区では三井氏に流れたと見られる。三井氏は今回はそれが期待できないだけに「不安で不安でたまらない」(陣営幹部)と引き締めに必死だ。「風頼み」だけでは心もとないと、保守層を基盤とする大地票からの上乗せをもくろむ。

 「比例は大地へ」。三井氏は7月21日の解散以降、新党大地の鈴木宗男代表(61)をフォーラムや集会など計3回にわたって招いた。演説でも大地との選挙協力をアピールしている。

 本田氏と共産の岡千陽氏はともに憲法改正に反対する姿勢を明確に示しているものの、現状では政策の違いを有権者に理解してもらいにくい。「護憲派の票を食い合ってしまう」。支持者からはそんな声も漏れている。【金子淳】=つづく

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毎日新聞 2009年8月24日 地方版

4707チバQ:2009/08/30(日) 13:29:22
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090826ddlk01010234000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/3 6区 過去3回、大接戦 /北海道
 ◇苦悩、不安抱える前職対決
 旭川市の選挙事務所であった今津寛氏の出陣式。「逆風」「厳しい」といった言葉が飛び交い、竹内英順(ひでのぶ)・道連幹事長は「逆転の夏にしよう」と訴えた。5選を目指す「道連会長」の選挙と思えぬゲキは、陣営の苦悩を物語っている。

 陣営は逆風対策で組織固めを重視。17日の女性集会には、6月に続き高橋はるみ知事を招き、19日は麻生太郎首相が入った。共に平日の昼間に千数百人を動員。企業中心の25日の集会には、公示前に2度応援に来た石破茂農相が訪れ、千数百人を集め、今津氏は「奇跡の勝利を」と訴えた。

 ただ、組織的な動員には不満の声もある。「不況で応援どころではない。以前のように上から言っても下は動かない」。集会に参加した50代の団体役員の男性は漏らした。

 頼りは有権者の約7割を占める旭川市での知名度の高さだ。同市出身の今津氏は、市議選以来30年余り選挙の洗礼を受けてきた。陣営は「道内第2の都市から代議士が消えていいのか」と地元意識に訴える。加藤礼一・選対本部長代行は「候補個人の戦いに持ち込めれば」と望みを託す。

   ◇

 佐々木隆博氏は士別市出身で上川管内選出の元道議。地盤の上川管内北部以外では、知名度は今ひとつだ。公示前の集会では「党への追い風と私が結びついていない」と嘆いたこともある。だが、陣営は「今は各地から『うちのところに候補者は来ないのか』と催促の電話が来ている。こんなことは初めて」と風を実感し始めている。

 一方、運動の中心は支持者回りを重ねる“ドブ板”だ。大規模な集会は08年8月、小沢一郎代表(当時)を招いて以来、開いていない。佐々木邦男・合同選対事務局長は「特定の層の動員で終わる集会より、人柄や政策が伝わる」と今津陣営との違いを説明する。

 過去3回の衆院選はいずれも大接戦の選挙区。風任せの不安を除くため、陣営が票の上積みを見込むのが郵便局長らの「郵政政策研究会」と、初めて本格的な選挙協力をする新党大地だ。陣営は支援と引き換えに「比例は大地」と呼び掛ける。

 ただ、労組などには抵抗感が残っており、協力を重ねてきた自民と公明の関係に比べ、不安を残す。18日に名寄市であった佐々木氏の個人演説会。大地の鈴木宗男代表(61)は、民主党参院議員が比例の議席数に言及したとして反発。「軽く見ない方がいい」とクギを刺す場面もあった。

   ◇

 荻生和敏氏は、政権批判の中に「憲法9条を守る建設的な野党」と訴える。各陣営を交え、実体が見えない風の読み合いが続く。【横田信行】=つづく

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毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4708チバQ:2009/08/30(日) 13:30:02
http://mainichi.jp/hokkaido/news/20090827ddlk01010216000c.html
岐路の夏:衆院選・注目区ルポ/4止 1区 世代交代か政権交代か /北海道
 ◇旧来の組織選挙、通用せず
 買い物客でにぎわう札幌市中央区の地下街ポールタウン。22日、白いポロシャツにスニーカーを履いた長谷川岳氏が練り歩いた。38歳。胸には「世代交代は、一区から。」。民主前職で68歳の横路孝弘氏を強く意識したスローガンだ。「がんばって」。中年の女性が声をかけると、笑みを浮かべて両手でがっちりと手を握った。

 YOSAKOIソーラン祭りの創始者として知られる長谷川氏。無所属で立候補した96年衆院選は、最下位に終わった。政治的手腕は未知数だが、今回は自民の公認を得ての再挑戦。ひたすら「世代交代」の一本槍(やり)で、知事や衆院副議長を務め、10選を目指す民主の重鎮に立ち向かう。

 公示前に選挙区内8万戸を3巡した。市内のNPO法人や農家などにも足を運び政治への要望を聞き取り、個人マニフェスト「僕が考えた10のミライズ」を作った。平易な言葉と絵本風のイラストで公約を訴える。

 YOSAKOIで培った友人らを核とするネットワークは、旧来の自民候補とは違った広がりをもつ。「自民の『におい』がしない長谷川なら大化けするかも」。自民に強い逆風が吹く中、道連幹部は期待を寄せる。

 ただ、報道各社の情勢調査では伸び悩みが伝えられており、推薦を受けた公明の組織票に期待する。「比例は公明に」。大通公園であった公明の集会。長谷川氏が選挙カーの上から訴える姿があった。

   ◇

 地下鉄南北線真駒内駅前。10日朝、街頭宣伝中の長谷川氏に対し、民主市議の支持者らが「世代交代は年寄りを粗末にすることだ」といった内容のプラカードをかざして批判する場面があった。

 横路陣営は長谷川氏が訴える「世代交代」を警戒する。横路氏自身も夏祭り会場を回るなど、かつてない細やかな動きを見せる。一方で、今までは支援の中心は公務員労組だったが、保守支持層が多いとされる南区での組織拡大を図るため「企業労組に後援会幹部になってもらった」(陣営幹部)という。

 旧来の組織選挙が通用しなくなっているのは、民主も同じ。「30代後半以下は『横路さん』と言っても知らない人が多い。長谷川さんは有名だから戦いは厳しい」と民主道議は引き締めに必死だ。

 横路氏自身は、長谷川氏と同じ土俵に立つことを避け「政権交代」の必要性を訴える。「この10年の構造改革路線は『自己責任』と言って苦しんでいる人、悩んでいる人を冷たく突き放した」と自民批判に徹している。

 共産の松井秀明氏は「憲法を守る議席が必要」と訴え、比例票の掘り起こしに懸命だ。【鈴木勝一】=おわり

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毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4709チバQ:2009/08/30(日) 13:30:51
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090827ddlk13010276000c.html
’09衆院選:注目区ルポ 20区 /東京
 ◇自前・木原氏、与党一体の組織戦展開/民前・加藤氏、切り崩し狙い遊説強化
 東京20区(東村山、東大和、清瀬、東久留米、武蔵村山市)は与党一体の組織戦を展開する自民前職の木原誠二氏に対し、民主前職の加藤公一氏が自民支持層の切り崩しを図る構図が強まっている。

 公示直前の8月中旬。都内のある飲食店で、木原誠二氏の選対幹部が切り出した。

 「票が割れる。立候補を辞退してほしい」

 「私は私の進め方でやる」

 応じたのは清水清一朗氏。かつての20区党公認候補だ。

 事の発端は、今月10日にさかのぼる。自民党の比例代表立候補予定者だった清水氏が突然、離党届を提出。他党からの立候補をにおわせた。

 この動きに木原氏の周辺は慌てた。清水氏は20区に強固な地盤があり、万単位の「清水票」を持つとされる。自民対民主の構図に清水氏が割って入れば、自民系の分裂選挙になりかねない。必死の説得が続いた。

 結論は公示前日の17日に出た。清水氏は立候補断念を正式表明。木原氏陣営は「足並みがそろった」と組織の引き締めを図る。

 一方、加藤氏は公示前、清水氏の地盤中の地盤である武蔵村山市を攻めていた。「自民が動揺しているところを狙う」と陣営幹部。自転車にスピーカーを付けた遊説を強化し、自民支持層の切り崩しを狙った。

 攻勢を緩めない理由について、民主関係者は「民主が安泰だと言える選挙区ではない」と指摘する。20区は公明支持層が厚い地域とされ、7月の都議選でも公認候補が3万票余を獲得して当選している。「公示日に麻生太郎首相が20区入りしたのも公明対策だろう」と警戒心を隠さない。

 共産新人の池田真理子氏は「大企業、財界中心の政治を国民主人公の政治に変える」とアピールし、幸福新人の阿部一之氏は安全保障や消費税全廃などを訴えている。【山本将克】

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毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4710チバQ:2009/08/30(日) 13:31:30
http://mainichi.jp/area/tokyo/news/20090825ddlk13010277000c.html
’09衆院選:注目区ルポ 22区 自民・伊藤氏、民主・山花氏、3度目対決 /東京
 ◇自民前職・伊藤氏、政党色抑え「改革」強調
 ◇民主元職・山花氏、「象徴区」掲げ全力投入
 東京22区(三鷹、調布、狛江、稲城市)では、逆風の中で「改革」を強調した選挙戦を進める自民前職・伊藤達也氏と、「象徴区」として党本部も力を入れる民主元職・山花郁夫氏が3度目の対決に火花を散らしている。

 「人物を選択しなければいけない」。20日夕、松下政経塾生時代から伊藤氏を知るシンクタンク社長が狛江駅前で声を張り上げた。同塾の旗がはためくが、自民の文字はポスターに小さく書いてある程度。自民色を抑えた演出に「これだけの逆風ですからね」と陣営の一人。

 小泉内閣で金融担当相を務めた伊藤氏。前回衆院選は4万2987票差で勝利を収め、山花氏との対決を1勝1敗のタイとした。「構造改革を停滞させてはいけない」「民間の力を引き出す」。街頭演説では構造改革路線の継続を訴え、改革派をアピール。27日には小泉純一郎元首相を迎える予定だ。

 公示日の18日。山花氏の調布駅前の第一声会場。どこよりも早く駆け付けた菅直人代表代行は「22区の決着の付け方が300選挙区の中で最も象徴的となる」と訴え、連合の高木剛会長も投入するほどの力の入れようだ。

 民主優位の情勢が伝えられる中、陣営が心配していることがある。山花氏は祖父が社会党元副委員長、父が同党元委員長の3世ということだ。世襲制限は衆院選の一つの争点でもあり、10日に開かれた公開討論会で「世襲制限をすべきか」という質問に山花氏は○と×の両方掲げ、苦笑いを浮かべた。「相手は必ず批判してくると思う」。陣営の1人はそう危惧(きぐ)する。

 共産新人・吉岡正史氏は「自公政権を終わらせ、民主党が進める危険な政策を抑えていく」と第三極の立場をアピール。幸福実現党の新人・辻村智子氏は国防の強化などを訴えている。【野口由紀】

 衆院選の投開票日を30日に控え、選挙戦も終盤戦に突入。話題の選挙区の動きをリポートする。

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毎日新聞 2009年8月25日 地方版

4711チバQ:2009/08/30(日) 13:32:38
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280324.html
〈09政権選択〉「自民王国」衰退、失望濃く 岐阜3区ルポ
2009年8月27日
 シャッター商店街、公共事業の削減……。「自民王国」を誇った岐阜県でも今回の衆院選では、自民の選挙を支え続けてきた「仕組み」の衰えが目立っている。(前田基行)


 「我々がやった経済対策は間違いなく正しかった」。26日午後、麻生首相が激励に訪れた岐阜県各務原市の自民前職の武藤容治氏(53)=岐阜3区=の選挙事務所。麻生首相が強調すると、詰めかけた約1500人の支持者から割れんばかりの拍手が起きた。

 もっとも、麻生首相の滞在時間は、わずか10分。この日、同県内では多治見市(岐阜5区)と岐阜市(岐阜1区)の2カ所で行った街頭演説も、ここではしなかった。

 そもそも、前日まで麻生首相の公式日程には岐阜3区を訪れる予定は入っていなかった。麻生派の一人として待ちわびていた武藤氏の陣営の要請で、26日朝になって急きょ立ち寄ることが決まった。

 「岐阜3区はあきらめたということなのか」と、支持者の一人はこぼした。

 「自民王国」の岐阜県で、自民党はこれまで五つの小選挙区で議席を独占し続けてきた。ただ、3区は、過去2回連続で民主前職の園田康博氏(42)の比例復活当選を許した。自民に風が吹いた05年衆院選でさえ1万7千票差に詰め寄られただけに、逆風にさらされる今回、自民は3区を「特に厳しい選挙区」と見る。曽祖父の故・武藤嘉門氏から4代にわたり衆院議員を出してきた名門も、厳しい選挙戦を強いられている。

 「王国」を支えてきた自民の強さは、どこへ消えてしまったのか。

 岐阜市の西側に隣接する人口約1万8千人の北方町は、自民党員の減り方が3区の中で最も激しい。自民岐阜県連によると、07〜08年度の1年間で4分の1が減り、現在の支部党員は84人。減少率は県内平均の2・5倍に上る。

 「麻生さん? 関係ない」。同町商店街に店を構える上村良二さん(56)は突き放す。これまで、自民以外に投票したことはない。だが、「今回に限り、民主に入れる」。

 昨年の世界同時不況以来、毎月の売り上げは3〜5割減で、「とにかく、いっぺん変えてほしい。うっぷん晴らしのようなものだ」。

 商店街は「シャッター街」と化し、とくにここ4〜5年の間の廃業が目立つ。かつて「本巣郡一の商店街」と呼ばれた面影はない。商店街の衰退と、それに歯止めをかけられない政治が、商店街の「自民離れ」を加速させる。

 別の商店主の男性(73)は、1カ月ほど前に店のシャッターから武藤氏のポスターをはがした。3年前まで自民党費を払っていたが、知人に「風に逆らっちゃいかんぞ」と言われ、やめたという。「勝ち馬に乗らんとね」

 同町商工会の広瀬祐三会長(72)は「今や自民という色を出しにくいし、もうそんな気力もない」と話す。広瀬さんは親の代から計40年以上、党費を払い続ける。だが今回、店頭に自民のポスターはない。

 自民党北方町支部長の戸部哲哉町議は、ため息をつく。「以前は、『自民は、あかん』と言っても応援してくれた。麻生首相の言動などで嫌気がさしたのか、ここ1、2年で、本当に変わってしまった」

 小泉改革で公共事業が減ったのも影響。町の08年度の公共工事は4億8千万円で、10年前の約半分に減った。「仕事がなく、党員になってもメリットがない。入党して、とは頼みにくい」と戸部さん。

 自民支持者の元町議(80)はこんな見方を示した。「これまでは『保革』の戦いだったが、今回は『保保』のようなもの。民主にもいっぺんやらせてみようというムードになるのもしょうがない」

4712チバQ:2009/08/30(日) 13:33:30
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280307.html
〈09総選挙〉選挙区ルポ・福井1区 山で街で、浸透に懸命
2009年8月25日

 再選を目指す自民・稲田朋美氏(50)と、選挙区での雪辱を狙う民主・笹木竜三氏(52)という前回373票差の接戦を演じた前職同士が激突する福井1区。互いの地盤への食い込みを図りながら、稲田氏は地元色を強く打ち出し、笹木氏は「福井から政権交代を」と訴える。7回目の挑戦となる共産新顔・金元幸枝氏(51)は「是々非々でものが言える野党」としての存在感をアピールしている。


■稲田氏

 標高438メートル、福井市西部の高須城山の山腹にある50戸足らずの集落。水田の稲穂を背に、稲田氏は「中山間地の田んぼは日本の原風景。この風景を守るために負けるわけにはいかないんです」と訴え、数十人の住民らを前に涙で声を詰まらせた。

 前回は小泉旋風に乗って郵政造反候補や民主候補に競り勝った。分裂状態が続いていた党支部をその後一本化。三つしかなかった地区後援会を40余に増やし、選対には造反候補の選対本部長だった県議らを迎えて基盤を固めた。

 民主陣営と差別化を図り、「福井のためにがんばらせてほしい」と政党色より地元色を鮮明にして、地区後援会を足がかりに地域を隅々まで歩く。日中は市内を離れている有権者や無党派層にアピールするためJR福井駅前で毎日、定時定点で演説し、民主が強い中心市街でも浸透を図る。「党への逆風はあるが、回っただけ反応がある」と陣営幹部は言う。


■笹木氏

 笹木氏は国民の納めた税金の無駄遣いをやめさせるのが今回の選挙だと位置づける。「皆さんの政治を変える勇気で、税金の使い道をかえさせてください」と福井からの政権交代を叫ぶ。

 05年の前回選挙で旧美山町や福井市海岸部などの高齢者から支持を集めきれなかった反省から、選挙戦が始まってすぐ、こまめにこうした地域の公民館などで集会を開いている。これまで30人も集まらなかった地区で、今回は60人ほど集まることも。応援する山本正雄県議は「これほど集まったことはこれまでない」と手応えを口にする。

 だが陣営には安心する様子はない。笹木氏が有権者に対し「お願いですから小選挙区で勝たせてください」と必ず強調するのは、全国的に民主党への追い風が吹くなかでも各種調査で1区はいまだ激戦と報じられているからだ。「相手と競えるとこまできた。あともう少しなんです」と声をからす。


■金元氏

 「きのう事務所に、こんな手紙が届いたんです」

 22日夜、福井市内の公民館で開かれた演説会。金元氏は25人ほどの聴衆を前に切り出した。

 子ども手当の財源に、民主党が扶養控除と配偶者控除の廃止を公約に挙げていることを手紙は批判していた。金元氏は「弱い人に負担のしわ寄せが行ってはいけない。悪いことは悪いとはっきり言える野党が必要です」と訴えた。

 個人演説会を始めたのはこの日から。公示後は主に選挙カーで選挙区内を回った。街頭での演説は毎日約20カ所にのぼる。遊説ではまだ投票先を決めていない有権者の多い市街地を重視し、住宅街の路地を縫うように選挙カーを走らせている。

 「民主だけでいいのかな、という不安を持つ人は多い。選択肢に共産党が入れるかどうかだ」と陣営幹部。金元氏も「マスコミが取り上げるのは自民と民主ばかり。自分の力でこじ開けるしかない」と、比例区の情勢もにらみ存在感をアピールする戦術だ。

     *

 政権をかけた総選挙は、残り1週間を切った。終盤戦を迎え、追い込みにかかる県内3選挙区の候補者たちの動きを追った。

4713チバQ:2009/08/30(日) 13:34:00
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280308.html
〈09総選挙〉選挙区ルポ・福井2区 若さ こまめさ 前職火花
2009年8月26日

 福井2区では、民主・糸川正晃氏(34)と自民・山本拓氏(57)の前職同士の対決に、幸福実現新顔の河合勇樹氏(47)も参戦して選挙戦を繰り広げる。若さをアピールして無党派層の取り込みを狙う糸川氏に対し、山間部の路地まで細かく分け入り徹底して地盤を固める山本氏。河合氏は独自の農業政策を訴え、農村部への浸透を図る。


■糸川氏

 「この4年間で生活はよくなりましたか? 安心して生活できるよう、年金など社会保障改革をしなくてはならない」。糸川氏は23日、勝山市中心部のスーパーの駐車場で買い物客らに訴えた。

 聴き入っていた50代の団体職員は「これまで自民党に投票してきたが、今回はお灸(きゅう)をすえたい」と話した。

 この日、マニフェストを要約したビラ800枚すべてがなくなり、陣営は「女性や若者を中心に反応がいい」と盛り上がった。後援会事務所では、農家から農作物の差し入れや応援電話も相次ぎ、ベテランスタッフも「過去の選挙ではありえないこと」と驚きを隠せない。

 若さを強調して無党派層を取り込もうと、糸川氏は山間部を含めて全地域を自転車で走り回った。応援に来た党本部幹部も「こんなに動く候補者はいない」と舌を巻く。

 こうした追い風は吹くが、糸川氏は「野球と同じで勝ったと思った時点で負ける。いい戦いは出来ているので、最後まで頑張る」と気を引き締める。


■山本氏

 週末の22日の朝8時。大野市朝日のJR越美北線・九頭竜湖駅前で、陣営カラーの黄色いタオルでねじり鉢巻きをした山本氏が絶叫した。「5期目の国会へ送って下されば、必ず福井のために力を発揮します!」。その後、岡田高大・同市長や山岸猛夫・県議会議長らを伴って大野市中心街へ向かった。選挙カーから連呼される山本氏の名前が九頭竜峡にこだました。

 同駅のある旧和泉村の有権者数は600人足らず。「役場がなくなると国会議員がほとんど来なくなった。演説に来てくれただけでもありがたい」。そう言って旧和泉商工会幹部は山本氏を見送った。

 山本氏は公示日に2区内の全7市町域を巡った後、2〜4日目は民主陣営が力を入れる坂井市やあわら市を回って対抗。22〜23日の週末は、奥越2市と池田町などの中山間地の路地にくまなく分け入り、握手作戦を展開した。陣営関係者は「自民党の劣勢が伝えられるが、都市部で強い民主に対し、地力のある山間部も徹底して回れば最後に必ず勝つ」と自信を見せる。


■河合氏

 河合氏は坂井丘陵など農村地帯を重点的に回り、現行の農業政策を批判。規制撤廃による農地売買と農業への企業参入の自由化を訴え、農家への浸透を図る。

 党の知名度がまだ低いとして、有権者には「自民党より保守本流です」と言いながら主に政策の説明に力点を置く。公示後、選挙区内の全地域を回った感想は「自民にも民主にも任せられないという声が多かった」だった。「そんな批判票を集め、なんとか二大政党の壁を打ち破りたい」と意気込む。

4714チバQ:2009/08/30(日) 13:34:44
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280309.html
〈09総選挙〉選挙区ルポ・福井3区 「接戦」報道に危機感
2009年8月27日
 福井3区は、自民前職の高木毅氏(53)と民主元職の松宮勲氏(65)の2大政党の争いに幸福実現新顔の北野光夫氏(42)が割って入る構図だ。嶺南出身を強調し地元の支持を集める高木氏に対し、松宮氏は農村部を回って従来の自民支持層の切り崩しを図る。北野氏は「自民、民主どちらかだけではない選択を」と党への支持を訴えている。


■高木氏

 敦賀市のスーパー駐車場で開いた22日の演説会で、高木氏は180センチを超す長身を折り曲げ、200人の支持者に「敦賀のみなさんにおすがりするしかないんです」と訴えて言葉を詰まらせた。

 自民への逆風のなか、公示前から自治体ごとに設けた個人後援会をフル稼働、中高時代の同窓生らを結集させるなど組織を強化してきた。

 選挙戦当初は与党としての実績を訴えていたが、マスコミの情勢調査が「接戦」を伝えたことに危機感を強め、嶺北出身の民主候補との違いを鮮明にする戦術に転換。各地で演説するたびに「敦賀の高木を国会に送り返してください」と嶺南・敦賀出身という地元色を強調する。

 地元市議らの先導で、山あいの集落や敦賀半島先端部の集落にも積極的に分け入り、従来の自民支持層のつなぎとめに躍起だ。「ここへきて集会などへの参加人数が増えている」と陣営関係者は手応えを感じている。

 

■北野氏

 24日、越前町内の区民会館で開かれた北野氏の個人演説会。「必要なのは真の保守政治家。自民党員だった北野さんが利害を超えて立ち上がった」と幸福実現党首だった饗庭(あえば)直道(じきどう)氏が声を張り上げると、集まった130人の拍手が鳴り響いた。

 越前市議会で副議長職も務めた北野氏。その知名度を評価され、党幹部の直々の応援となった。市議時代の後援会は自民を離党する際に解散。「幸福の科学」の信者を中心に新たに後援会を設立した。1500人規模という後援会員の約2割は「国防強化」を訴える党の政策に共鳴した一般有権者という。

 「自民はダメだ。民主では頼りない。政権選択ではなく新しい選択」。毎日数回、街頭演説に立つ北野氏は、2大政党の批判を強める一方、「今一番大切なのは景気対策。消費税を全廃し、景気を回復させよう」と、有権者の関心が高い政策を訴えることも怠らない。

 

■松宮氏

 「民主党は必ず政権をとります。皆さんの暮らしが変わります」。25日夜、越前町生涯学習センターであった演説会で松宮氏は断言した。集まった約600人の聴衆に「200人と想定していたが」と呼びかけた地元県議は興奮気味。駐車場が満車で100台以上が会場に入れなかった。

 同町を含む3区内の郡部は、伝統的に自民への支持が強い。そのため郡部を重視して、これまで2年近くかけて隅々まで回り、農業政策や高齢化問題を訴えてきた。

 郵政造反組として05年の総選挙に無所属で挑み落選。民主に移って1区から3区に国替えもした。選挙活動を連合福井が引き継ぐ一方、自民支持層への食い込みが当選のカギとあって、経営者らでつくる自民時代の後援会の会員が3区内の関係会社などへ支援を呼びかけている。

 「相手の背中が見えた。1票差でいい。勝たせてほしい」。演説で松宮氏がいつも言う言葉だ。

4715チバQ:2009/08/30(日) 13:35:36
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280112.html
〈選択 09香川〉1区ルポ 実績か交代か、自・民激突
2009年8月25日

 「高潮被害の時いち早く駆けつけ、予算の手当てをし、高松の高潮対策を中四国一にした」。23日、高松市内の公民館であったミニ集会で、自民前職の平井卓也氏は力説した。04年、市内の約1万6千戸が浸水被害にあった記憶を呼び覚まし、「頼りになるのは誰か」を訴えた。

 そして「3期9年、みなさんに育てられた私だからこそ地域のために汗をかける」と、国土交通副大臣も務めた「実績」を強調した。

 同じ日、民主前職の小川淳也氏は高松市内のスーパー前で演説し「50年以上政治を握ってきた古い政治家と官僚とのしがらみを断ち切り、大掃除させてもらいたい。国民が国の手綱を握るようにしなければ」と力を込めた。

 自民中心の政治を「古い」と切って捨て、「政権交代」を求めた。

    ■ ■

 今月20日ごろから、朝日新聞など各紙は情勢調査結果をもとに自民劣勢、民主優勢を伝え出している。

 平井陣営のある関係者は「不況で、選挙を手伝ってくれる人も、数十人だった会社が今回は数人になったところもある。建設業とかサービス業とかでなく、どの業種も苦しい……」と苦境を漏らす。

 24日、高松市内で応援演説に立った麻生首相は「当選が間違いないところへ(応援に)行く必要はありません。ギリギリのところに行くのが私たちの仕事です」と、巻き返しに懸命になった。

 「民主優位」について、民主党県連の村上豊幹事長は「例えば小豆島では前回まで街頭に立っても無視されることが多かった。今回は手を振ってくれる人の数が違う」と言う。22日、党最高顧問の藤井裕久氏は高松市のデパート前で「勝つと思ったら負ける。戦いとはそういうもの」と演説、引き締めを図った。

    ■ ■

 平井氏と小川氏の激突は3度目になる。03年の衆院選では平井氏が小川氏を引き離し、05年は接戦に。小川氏は比例区で復活当選した。

 ライバル心は小さくなさそうだ。平井氏は24日、高松市の街頭演説で「自転車で走り回り、国会で論戦するだけが仕事だと勘違いしている議員が多い」と語った。よく自転車で回る小川氏を明らかに皮肉った発言とみられた。

 小川氏は5日、香川大学であった候補者4人が並ぶ公開討論会で「国会議員に頼まなければ知事や市町長は何も出来ないという、こんな時代は終わりにしないといけない。国会議員にはやらなければならないことが他にもある」と与党議員を批判した。

    ■ ■

 他の候補者も懸命に支持を訴える。共産新顔の河村整氏は日中は団地やスーパーなど有権者が多い場所を重点的にまわり、夕方は支持者の会合に顔を出す。街頭でのスポット演説は公示以降、200カ所を超えたという。「たとえ民主が政権を取っても、共産党は建設的野党として言うべきことは言う」「衆院選は小選挙区と比例区の2票ある。比例は共産党へ」と訴える。

 幸福実現新顔の白石久美子氏は選挙区内をこまめに回り、知名度向上に努める。(上地兼太郎)

    ◇

 30日の投票日に向けて、論戦を繰り広げる県内3小選挙区の主な候補者の戦いぶりを紹介します。

4716チバQ:2009/08/30(日) 13:36:13
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280138.html
〈選択 09香川〉2区ルポ 多彩な地域性、訴え様々
2009年8月26日

 8選を目指す自民前職の木村義雄氏の陣営は、かつてない危機感を募らせている。23日夜、丸亀市綾歌町のホールであった集会で、「『木村が危ない。何とか助けよう』とみなさんが来てくれた」と語り、詰めかけた人たちに感謝の気持ちを表した。

 前回選挙では民主新顔の玉木雄一郎氏に約3万票差を付けて勝ったが、今回は強い「逆風」を受けている。18日の公示日、陣営は坂出市とさぬき市津田町の2カ所で初めて出陣式を開いた。支援者回りやミニ集会を盛んに行い、地域の祭りなどに顔を出す。「暗い時代に明るく」というメッセージを込めて、ピンクのシャツに身を包むなど、きめ細かな選挙戦を展開している。

 86年、元衆院議員の父、武千代氏の地盤を継いで初当選し、その後も当選を重ねた。「厚生労働副大臣も経験し、障害者自立支援法の見直しでも中心となり、日本のどこに生まれ、住んでも安心な政策づくりをしてきた」などと、実績を強調する。

 その木村氏の固い地盤に、再び玉木氏が挑む。19日夜、東かがわ市の集会で「政治に新しい、より良い選択肢を提供したい」と強く訴えた。

 財務省の元キャリア官僚。05年選挙は投票日の1カ月前に退職して立候補し敗れた。その後の「浪人」時代は、駅前やスーパー前で演説を繰り返し、企業、団体、民家など地道にくまなく回っている。

 最近の集会で「『夜遅くまで働いているので集会に行けなかった』と言われた。姿を見せない人の思いを生かさなければ」と訴えた。「光のあたらないところに、光をあてる政治家になりたい」などと、地道な姿勢を打ち出す。

    ■    ■

 香川2区は、旧高松市を東西から挟むように広がる。東側のさぬき市、東かがわ市などの地域と、西側の坂出市や綾川町などだ。昔ながらの農業や漁業地域のほか、都市部、工業地帯、さらに新興住宅地もあり、有権者の関心も分かれる。無党派層が比較的多いとされる都市部では「風」を意識した選挙戦。田園地域などでは「縁故」「施策」など、より地域性や具体性が意味を持ってくる。

 23日の木村氏の集会。自民県議の1人が会場を見渡した後、「農家が民主から戻ってきてくれた」と言った。

 民主党が公約に掲げた農家の「戸別所得補償制度」に支持層を奪われると心配していたが、その後に民主党が米国との自由貿易協定(FTA)交渉に意欲を示した影響がでてきたと、この県議はみた。

 玉木氏は、寒川町(現さぬき市)の兼業農家の生まれ。綾川町のJA施設で開いた2日の集会では、「コメなどの関税引き下げや撤廃の考えはないという民主党の考えを、もっと丁寧に説明すべきだ」と語るなど、理解を求めている。

 幸福実現新顔の土居美佐子氏は、減税と国防強化などを訴えて浸透を図っている。(木脇みのり)

4717チバQ:2009/08/30(日) 13:36:50
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280300.html
〈選択 09香川〉3区ルポ 保守分裂で波乱含み
2009年8月27日

 24日夜、丸亀市中心部のコミュニティセンター。自民前職の大野功統氏の言葉に熱がこもった。「こんなに厳しい思いをしたことはありません。大野功統を助けてください」。演台の前でひざをつき、聴衆に深々と頭を下げた。陣営関係者は「96年に小選挙区になって以降、あんな姿はほとんど見たことがない」。

 加藤常太郎・元労相の娘婿で、地盤を引き継いだ86年から7期連続当選。05年の前回は防衛庁長官として全国を応援で駆け回り、選挙期間中は2日間しか地元にいなかったが、次点候補の3倍近い約10万8千票で圧勝した。

 だが、今回は解散直後から地元にはりつく。連日のように企業やイベント会場などに足を運び、校区単位のミニ集会を開いている。

 その大野氏に挑むのは、社民新顔の米田晴彦氏。各種メディアで優勢が伝えられる民主党の推薦を受ける。民主党は「選挙協力」の立場から3区に独自候補を立てなかった。自治労などの組織票に、民主党の支持票を上積みしようとしている。

 25日、社民党の福島党首は多度津町の街頭演説で「自民政治を変えられるのは3区では米田晴彦。死にものぐるいで戦います」と力を込めた。福島党首は12日にも3区入りし、支持者らを回った。米田氏は25日、観音寺市での個人演説会で「香川から政権交代を。社会的弱者らの声なき声を必ず国会に届けてみせる」と訴えた。安全保障政策などでは民主党と社民党との違いもあるが、「共闘」の姿勢を打ち出す。

 無所属新顔の真鍋健氏も「政権交代」を訴える。自民党参院議員だった真鍋賢二・元環境庁長官の長男だが、米田氏の立候補表明の約3カ月後、立候補の意向を示した。県遺族連合会や郵政政策研究会など、かつて父親を支えた組織の支援を受けている。

 真鍋氏は24日、まんのう町の演説会で「政権選択の選挙であるべきだ。自民党は一度、下野してもらわなければならない」と強調した。「官僚政治からの決別!」(選挙公報)と訴え、民主の「風」も取り込もうと図る。

 自民党を離党した平沼赳夫・元経産相が立ち上げた保守系無所属の「平沼グループ」の一員でもある。こうしたことから、政権交代といっても「政界再編による」ことが主眼だ。

 与野党対決に保守分裂の様相がからみあう選挙戦。ある陣営の幹部は「反自民票がどこに流れるのか」と民意の行方を読み切れない。

 ほかの候補者も最後の追い込みに懸命だ。共産新顔の近石美智子氏は頻繁に街頭演説などを行い、労働者派遣法の改正や後期高齢者医療制度の廃止などの政策を訴える。「新政権になっても健全な野党として奮起していく」と取材に答えている。

 幸福実現新顔の妹尾真由美氏は景気対策などを訴え、支持拡大を目指す。

 (佐藤常敬、高山桂一)

4718チバQ:2009/08/30(日) 13:38:15
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280209.html
〈09総選挙@ふくしま〉激戦区ルポ 2区 戦いぶり、自民「変化」
2009年8月26日

 24日夜、郡山市郊外。自民前職の根本匠は、はかま姿でリングの上に立っていた。

 傍らには総合格闘技K―1選手のニコラス・ペタス。「バトルトーク」と銘打たれた集会には、若い男性を中心に約500人が集まった。

 打ちならされたゴングに、はじかれるように根本がマイクをつかんだ。「私がこれまでやってきたのは金権腐敗の党改革。新世代の自民党をつくります」。ペタスも「根本さんの目標は国のリーダー、総理大臣になってもらいたい」と気勢を上げた。

 「堅実」「まじめ」で売ってきた根本は、今回の選挙戦でイメージチェンジを図っている。リングに立ったパフォーマンスもしかり。公示日の第一声や決起集会では、「古い自民をぶっ壊す」「鳩山さんが総理になる? ならば私がやりますよ」と拳を上げて、強気な発言を繰り返した。

 そんな根本の姿に、支持者は「今までにない厳しい選挙」を感じ取る。

 根本に「チェンジ」を迫ったのは、自民への強い逆風に向かう危機感、そして今回初めて相対する民主前職の太田和美の存在だ。

 千葉7区から国替えした太田は28日が30歳の誕生日。この間まで最年少国会議員だった。これまで根本と戦い、今回、選対本部長を務める増子輝彦は、太田を「人に会えば会うほど、票が伸びる候補者」と分析する。

 車で回っている時、手を振る人がいれば、駆け寄って握手する「ふれあい作戦」で若さをアピール。毎晩開く集会や個人演説会などを通じ、支持を広げてきた。

 根本陣営で郡山選対本部長を務める県議会議長の佐藤憲保は「(太田は)若いだけに批判も比較もしづらい一番やりにくい相手。皆が遠慮するので、私がその役目を引き受ける」と話す。18日の出陣式では支持者を前に、「千葉の地元で公認されず福島に来た候補を、受け入れるわけにいかない」と批判した。

 先週、民主優勢を伝える報道各社の情勢調査結果が出そろった。根本陣営幹部は「もうダメだと、うなだれた支持者がいたのは事実。しかし、劣勢の報道が組織を引き締め、一つにした」と話す。

 動揺したのは根本陣営だけではない。22日、二本松市での太田の決起集会。太田は「大変不安な気持ちでいっぱいです。一寸先は闇。いつ風向きが変わるかわからない」と有権者に心情を吐露した。

 最後の総決起集会は、両陣営とも、26日午後7時開始と決まった。根本陣営が選挙区内に張り巡らせた約550の後援会をフル動員し、組織力で勝負すれば、太田側は岡田克也党幹事長を郡山市に迎え、党を上げての応援態勢を敷く。

 幸福実現党の酒井秀光は、ミニ集会などで、消費税廃止、景気回復を中心に訴えている。=敬称略

(斎藤健一郎)

4719チバQ:2009/08/30(日) 13:38:55
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260357.html
〈09総選挙@ふくしま〉激戦区ルポ 1区 強い組織か、追い風か
2009年8月25日

■コスタリカ解消が影


 「これだけの方が来て頂いて、負けるはずないじゃないですか」。伊達市で23日開かれた自民前職の亀岡偉民の総決起大会。地元県議が声を張り上げた。

 体育館に敷き詰められたパイプいすだけでなく、2階席も埋め尽くした出席者は約2千人。ただ、危機感もみなぎった。報道各社の情勢調査で民主優位が伝わり、壇上の出席者から調査を気にした発言が相次いだためだ。

 亀岡は05年の前回総選挙で約17万票も獲得。今回も強い後援会組織を支えに選挙戦に臨むが、支持層が子育て世代らに広がらない悩みもある。

 その前日、民主新顔の石原洋三郎が総決起大会を開いたのは、亀岡の会場の隣の公民館。畳敷きの部屋に集まったのは約230人だが、資料が足りなくなる予想外の人出。自民系市議の姿もあった。民主優位の情勢に、会場では「安心しては困る」と引き締める発言が続いた。

 石原の後援会組織は、亀岡と比べ「ないに等しい」(陣営)。後援会の集会を重ねる亀岡と対照的に、「集会に来るのは限られた人」と割り切り、訴えは街頭中心だ。公示後、車から乗り出して石原を激励する人も見られた。

 地元・福島市以外の支持基盤も広がってきた。伊達地区では07年に誕生した民主党参院議員の地盤が足がかりだ。

 民主に追い風、自民に逆風の序盤戦。多くの関係者が盤石とみてきた亀岡陣営に焦りがうかがえ、亀岡本人は「東京の『風』に流されてはいけない」と繰り返す。21日には麻生首相も応援に来たが、地元の話はほとんど出ず、拍手もまばらだった。

 前回より苦戦するもう一つの理由が、自民党内の候補者調整「コスタリカ方式」を解消した影響だ。前回比例区に出た佐藤剛男が、今回は引退に追い込まれた。

 無所属で強い後援会を築いた亀岡と、佐藤の自民党としての組織力。両者がかみあった結果が、前回のコスタリカ方式による圧勝だった。2人は長年激戦を続けた関係だけにしこりも残り、佐藤支持者の一部は民主陣営に回った。選挙戦に入っても、人口が多い福島市では亀岡陣営が自民党議員と十分連携できていない、との見方もある。

 亀岡陣営は佐藤の連合後援会長、佐藤静雄を最高顧問に招いた。終盤に向け、佐藤の支持者との協力関係を深めようと懸命だ。

 石原と亀岡の戦いに埋没しないようにと、共産新顔の山田裕も街頭中心の訴えを続ける。メガホンを持った支持者10人ほどが集団で街を練り歩き、党の主張を叫ぶ活動も。幸福実現党の大橋一之は、マニフェスト配布などで支持拡大を図っている。=敬称略

 (吉田素子)

     ◇

 自民と民主の2大政党が政権選択を訴える総選挙。05年の前回、自民が勝ち、今回民主が逆転するかが注目される1、2、5区の現状を報告する。

4720チバQ:2009/08/30(日) 13:40:33
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908240268.html
〈09政治決戦 ルポ〉前職離党、揺れる自民 神奈川9区
2009年8月21日

 川崎市多摩区の登戸駅。都内から帰宅する人が増え始めた19日午後6時すぎ、偶然かち合った2陣営のスタッフが、競うように党のマニフェスト(政権公約)を配り合っていた。


●公募に心情複雑

 自民新顔の中山展宏氏(40)がその脇で「自民党は反省すべきことは反省します」と呼び掛けると、階段上のデッキでは「政権交代」を訴える民主前職の笠浩史氏(44)の太い声が響いていた。

 「圧倒的な逆風」。自民党関係者の多くは、9区(同市多摩区、麻生区)の現状をいまこう分析する。

 衆院が解散された7月21日、9区の山内康一前衆院議員が突然、離党届を提出。党川崎市連は後任者を探したが、公募となり、中山氏が8月9日に選考された。中山氏は、江崎洋一郎前衆院議員(比例南関東)の公設秘書として藤沢で働いていた。

 9区には、保守系県議が2人、市議が5人。中山氏の友人や親族らも連日手伝いに来て選対を作り、有権者にまずは顔と名前を覚えてもらおうと、駆けめぐる。

 ある市議は公示前、後援会員に山内氏の離党と中山氏の擁立の経緯を記した詫び状を郵送した。「前回、山内氏の応援を頼んだ立場だから責任がある。新住民が多い地域なので、候補者がその時々の『風』になびいてしまう」と悩みを話す。公示後はほかの議員と手分けをして、選挙運動を続ける。

 離党した山内氏は前回、公募で決まり、地元と縁のない「落下傘」だった。中山氏も同じ選考経過だけに、支援者の間にも複雑なわだかまりが依然として残る。

 ある市議は「支援者に『また裏切られるかも』という思いがある」と打ち明ける。

 それでも公示直後、9区内に中山氏のポスターが速やかに張られた。選対本部長を務める土井隆典県議は「なんとか選挙に間に合った。一丸となって戦えるように頑張る」と意気込む。

 中山氏は街頭で決まってこう繰り返す。「私は逃げません。自民党も逃げません」

 20日夜も、麻生区の新百合ケ丘駅でそう訴えた。


●4年前の雪辱を

 一方、公示前の17日夕、同じ新百合ケ丘駅には大勢の人たちが集まっていた。

 笠氏の応援に駆けつけた松沢成文知事が、米オバマ大統領を引き合いに、政権交代の意義に熱弁を振るった。

 「今度の選挙はみなさんの一票一票で政権を選べる。今までとは全く違うんです」

 選挙期間中、松沢知事が県内の小選挙区に応援に入る予定はない。しかし、9区は松沢知事の県議、衆院議員時代の地盤であり、笠氏を「僕の後継者だからね」と笑う。

 自民に風が吹いた4年前の郵政選挙でも「ここだけは負けない」と言われた。だが、3795票差で笠氏は山内氏に敗れ、比例区で復活した。

 「4年間、小選挙区で勝つことだけを考えてきた」。この間、民主県連代表にもなった笠氏は事務所開きで、支援者に思いを吐露した。

 9区の有権者は4年前から約1万8千人増えた。「神奈川都民」とも呼ばれる、しがらみのない「風」に敏感な人たちが多いとされる。

 笠氏は「見たことがあるか、会ったことがあるか」と日ごろのふれ合いを大事にする。支援者が「今回は大丈夫でしょ」と話しかけると、笠氏はいつも「しっかりと勝たせて下さい」と返している。


●民主に是々非々

 また、共産新顔の利根川武矩氏(65)は19日夕、多摩区堰のスーパー前で訴えた。「小泉構造改革で社会保障が切り捨てられた。働き盛りの労働者が首をきられ、住む家も失った。自民、公明の連立政権に終わりを告げよう」

 衆院選後にも触れ、「民主党政権になるだろう」とし、「共産党は協力もするが、受け入れられない中身もある。憲法9条の改憲、消費税増税に踏み込めば、はっきりと反対する」と是々非々の立場で臨むとした。

4721チバQ:2009/08/30(日) 13:41:12
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260100.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川4区 民主分裂、三つどもえ
2009年8月22日


 「政権交代は必要だが、バラマキ合戦にはくみしない」「小泉チルドレンの後に、小沢チルドレンはいらない」

 横浜市栄区のJR本郷台駅前。セミが鳴く中、みんなの党新顔の浅尾慶一郎氏(45)は20日朝、通勤客に向かって訴えていた。「政権交代+政界再編」の大きなポスター。ボランティアはそろいの青い半袖シャツで、新党のマニフェスト(政権公約)を配る。

 「政権選択」を争うこの総選挙で、4区(横浜市栄区、鎌倉市、逗子市など)は衆院解散後に、この構図に新たな要因が加わった。


●「政権交代の先」

 民主党参院議員だった浅尾氏が党を離れ、4区から立候補を表明。浅尾派の地方議員6人も同調したことから、政権交代の風に乗る民主が「分裂」した形となっている。

 浅尾陣営の幹部は「見識や人柄からより活躍できる衆院選に押し出した」と語る。

 浅尾氏は参院時代から、4区内で国政報告会を重ね、駅頭に立ち続けた。後援会組織「あさお会」は4区内の12地域。各専門分野の友人らでつくる市民立案型シンクタンクなどこの数年着々と準備。選挙戦で、浅尾氏は「政権交代のその先が大事だ」と無党派層に訴える一方、民主支持層の切り崩しや、自民・保守層への食い込みを図る。

 民主党の若手論客の一人として、テレビ出演も多かった。総選挙の結果、民主が第一党になれば、党次の内閣防衛相だった浅尾氏は閣僚になったかもしれない。大臣の座をなげうって、「民主党」の看板を捨ててまでこだわった衆院選に、選対事務局長の中村聡一郎鎌倉市議は「反応は悪くない。でも選挙はわからない」と慎重だ。


●浅尾批判自制

 一方、勢力をそがれた形となった民主新顔の長島一由氏(42)は、選挙戦に入ってそれまで以上に「政権交代」に力を込めている。20日朝も、JR大船駅笠間口前で「私は民主党公認 衆院選候補 長島一由」と繰り返した。

 公示前から鳩山代表、岡田幹事長らが代わる代わる応援入り。19日は岡田幹事長がJR港南台駅前で、横浜市長選に立候補した林文子氏らと並んだ。ここでも長島氏は「今回の選挙は改革か継続か。政権交代 イエスかノーかです」と訴えた。23日は菅代表代行も4区入りする予定だ。

 分裂選挙の様相でも、長島陣営の幹部は浅尾氏が無所属でなく、渡辺喜美元行革相らが結成した「みんなの党」から出たことが有利になったとする。労組票も個人的な関係から浅尾氏へ流れる部分も考えられたが、旗色を明確にしたため止まったとみる。

 無党派層に加え、共産、社民両党の支持層も期待できるとし、「内輪もめに見られる」という浅尾批判は自制しているという。


●逆風中の好機

 また、4年前の郵政選挙で、隣接する11区の小泉元首相人気を追い風に初当選した、自民前職の林潤氏(36)。自民逆風の中でも、この民主分裂を好機として、支持拡大を図っている。

 林氏は20日朝、JR鎌倉駅前で、通勤客一人ひとりに「行ってらっしゃいませ」「ありがとうございます」などと声をかけていた。この日夕、鎌倉市内の個人演説会に小泉元首相を初めて応援弁士として招いた。選挙カーには林氏が長女舞ちゃん(2)を抱き上げている写真と「年金・医療・子育てに全力」の文字。衆院厚生労働委員会に属して、政策を担ったとの自負がある。

 公示された18日午後、本郷台駅前では支援を呼びかけるとともに、最後は土下座をして周囲を驚かせた。

 林陣営の幹部は「風向き」にかかわらず、路地裏まで入って「地元密着」の活動を続けてきたとする。台風の目となっている浅尾氏についても、新党入りしたことで、「浅尾さんを支持していた有権者も『ちょっと違うのでは』と感じ、林の方に向いてくれれば」と期待を寄せる。

4722チバQ:2009/08/30(日) 13:41:51
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260265.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川1区 首相側近、握手と笑顔
2009年8月23日

 横浜市磯子区の商店街。22日、照りつける日差しの中、自民前職の内閣官房副長官、松本純氏(59)が一軒一軒歩いていた。


●「新しい自民党」

 「お仕事中すみません」と、日焼けした両腕で握手を求める。通り過ぎる車には手を振って笑顔を見せ、「お父さん、お母さんによろしく」と中学生の手を握った。

 この日は朝5時の会合に出席、金沢区の市場など数カ所を回った。森田健作千葉県知事が応援に来たJR洋光台駅前では、「新しい自民党を作る先頭に立つ」と訴えた。

 08年9月、麻生首相が誕生し、官房副長官に起用された。1区(横浜市中、磯子、金沢区)で当選3回。首相とは国政入りした96年以来の関係で、「純ちゃん」と声をかけられ、首相外遊時にも同行する。

 ところがいま、首相との「近さ」が、自民逆風をさらに加速するかのように、陣営を苦しめている。

 危機感は衆院解散前から高まっていた。7月下旬の事務所開き。選対本部長代行の村上健司県議は「官房副長官であることを忘れてほしい。麻生さんと一緒に評判の悪い方に入ってしまう」と松本氏に助言。「党ではなく、自分の言葉で訴えることが大事だ」と提案した。

 松本氏もこれを受け入れ、演説では「松本純が新しい自民党を作る」と繰り返す。

 副長官就任以降、官邸に詰め、選挙区をあけることが多かった。しかし、「8月に入って官邸に行ったのは2、3回。公示後はゼロ」という。

 義理と人情とやせ我慢――。かつて麻生首相から贈られたこの言葉の意味を、「今かみしめている」と話す。

 市議時代から約20年培った「実績」を訴え続ける。陣営幹部は「まだ1週間ある」と自らに言い聞かせた。


●「勝つと思うな」

 その「首相の側近」と戦う民主は二転三転した。小沢一郎代表(当時)が記者会見に同席し、中林美恵子氏(48)を紹介したのは今年2月のことだった。米国上院予算委員会の補佐官や大学准教授などを経て、今回が国政初挑戦。「小沢チルドレン」でもある。

 課題は知名度アップ。小沢氏から「とにかく地域にはりつけ。死にものぐるいで地上戦をやれ」と指示された。

 中林氏は20日朝、前原誠司副代表と京急金沢文庫駅前で、「みなさん、一緒に政権交代を実現しましょう。日本をよい国に変えていきましょう」と繰り返した。

 22日は朝7時から横浜市中区の公園を有権者とジョギング。駅立ちや街頭演説のほか、徒歩で商店街を回った。

 党県連幹部は「短い期間で期待に応えている」と話す。

 党幹部の応援も相次ぎ、岡田克也幹事長は「相手は麻生政権の象徴みたいな存在。勝って全体にいい影響を及ぼしてほしい」と期待を寄せた。民主への追い風はあるものの、楽観はしていない。「落下傘候補」で地盤や後援会はなく、地方議員の協力も一枚岩ではないという。

 公示された18日、中林氏の出陣式で藤井裕久党最高顧問は、美空ひばりの「柔」の歌詞を引き、こうくぎを刺した。「『勝つと思うな、思えば負けよ』。みなさん、これでよろしくお願いします」

 中林氏は「気を緩めずに最後の一瞬まで、全力で疾走せよと受け止めた」という。


●「防波堤の役割」

 一方、共産新顔の香西亮子氏(35)は公示後、街頭演説を積極的に繰り返し、自民、民主両候補の間で存在感をアピールする。

 21日昼、横浜市中区のスーパー前で香西氏は、総選挙後に民主中心の政権ができるとした上で、「消費税や憲法で民主が危険な方向に踏み出せば、共産党が防波堤の役割を担います」と訴える。買い物袋を下げた有権者らが手を振り、足を止めていた。

 香西氏は言う。「軍事費や大企業優遇の現状に切り込まない限り、日本は変わらない。それができるのは共産党だけです」

4723チバQ:2009/08/30(日) 13:42:27
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260316.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川14区 新住民狙い、銀輪遊説
2009年8月24日

 相模原では、のぼり旗を掲げた2台の自転車が競うように市内を駆けめぐっている。


◆若さをアピール

 23日の日曜日。

 民主新顔の本村賢太郎氏(39)は、耳からかけた無線マイクで「政権交代」と繰り返した。その声は、後続の選挙カーから流れていた。

 午後2時過ぎ、本村氏は相模川沿いのキャンプ場で、バーベキューを楽しむ家族連れの中をめぐって、笑顔でマニフェスト(政権公約)を配っていた。

 一方、自民前職の赤間二郎氏(41)は、運動員2人と隊列を組む。所々で遊説にとまるが、1日の走行距離は20キロを超えるという。

 午後3時過ぎには夏祭り会場を訪れ、はっぴ姿やゆかた姿の家族連れでにぎわう神社の境内で、「政権与党の選択しか日本の安定は保てない」と支持を呼びかけた。

 こうした「自転車遊説」を競うのは、若さをアピールするとともに、有権者に身近に感じてもらおうと印象づけることができるから、という。両陣営は「候補者には炎天下で過酷かもしれないが、選挙カーからの連呼より、はるかにインパクトがある」と口をそろえる。

 相模原市中央部の14区は、都心と行き来が多い「神奈川都民」と呼ばれる新住民が増えている。横浜、川崎のように組織化が難しい「見えぬ票」の獲得が、当落を左右するようになったという。

 その傾向がはっきり現れたのが前回、05年の郵政選挙だった。14区は、民主党の藤井裕久最高顧問(77)が長年地盤とし、優勢と見られていた。ところが、予想に反して県議から挑戦した赤間氏が、藤井氏に約3万票の大差をつけて初当選した。

 小泉ブームで無党派層の多くが自民へ流れた。さらに、赤間氏は、藤井氏との違いを際だたせるため、「若さ」を訴え、自転車で選挙区内を駆け回っていた。


◆マンション続々

 相模原市は来年4月、政令指定都市に移行する予定。駅前に高層マンションが次々建ち、有権者数も前回から1万人以上増えている。

 本村氏が自転車遊説を始めたのは昨年暮れ。藤井後継が決まってからだった。

 一方、赤間氏は公示後に再び自転車に乗り始めた。

 本村陣営側が「こちらの迫力に押されたからだろう」といえば、赤間陣営側は「県議時代からの続くものでこちらが先輩だ」とやり返す。

 自転車で売り込み合戦をする一方、赤間陣営は市内約50カ所の後援会組織を通じて集票し、本村陣営は受け継いだ藤井氏の後援会組織などを固めるのに懸命だ。


◆区内細かく回る

 こうした両氏のつばぜり合いの中で、共産新顔の赤間友子氏(67)は、14区内を細かく遊説を重ねている。

 23日午後、赤間友子氏は市内の大手スーパー前で、買い物客らに「今回の選挙は高齢者の差別医療、派遣切りなど弱いものいじめの自公政権を終わらせるチャンス」と強調。そのうえで、「政権交代が実現しても戦争につながる自衛隊の海外派遣などはさせない」と訴えた。

 街頭演説は、これまでになく手応えがあるという。

4724チバQ:2009/08/30(日) 13:43:04
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908260373.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川16区 揺れる王国、再び対決
2009年8月25日

 24日午前6時半、通勤客が行き交う小田急相模原駅コンコース。「おはようございます」「おはようございます」とかれた声で、自民前職の亀井善太郎氏(38)が一人ひとりに声をかけていた。


●世襲vs.元官僚

 この駅は、ライバルが高校まで住んでいた地域にある。始めて約10分後、中年男性の一人が「お父さんにはお世話になりました」と歩み寄り、亀井氏の手を握った。

 一方、ライバルの民主新顔、後藤祐一氏(40)はこの日午後、マイクを取り付けてある電動アシスト付き自転車にまたがっていた。亀井氏の自宅がある伊勢原市内の新興住宅地で話し出すと、家から飛び出してきた人もいた。後藤氏は「ここは3世議員がいて厳しい選挙。よろしくお願いします」と握手した。

 「政権選択」を争う総選挙で、16区(厚木市、伊勢原市など)は、7区(横浜市港北区、都筑区)とともに、自民と民主が事実上の一騎打ち、という構図をみせる。

 特に16区は、06年10月の衆院補選で争った「世襲」と「元官僚」の再戦。衆院9期を務めた故亀井善之氏の弔い合戦の様相となったこの時は、約2万9千票差で亀井氏が後藤氏を制していた。


●辻立ち3年間

 しかし、「自民王国」といわれてきたこの地域にも、変化の兆しが出始めている。

 7月上旬、JAあつぎ小鮎支所。「3年前にはここに来る道さえ知らなかった」と、後藤氏は集まったJA関係者らを前にこう話した。

 農協の政治団体である農政連は、元農相だった父善之氏時代からの亀井氏の有力な支持団体。後藤氏は「推薦をもらうには至らないが、中には汗をかいてくれる人が出てきた」と支援の広がりに手応えを感じている。

 さらに7月末、16区の情勢を揺るがしかねない事態も顕在化した。

 「正々堂々とここにいます」。相模原市城山町であった後藤氏の演説会場に、前県議会議長で、自民党を除名された榎本与助県議が立った。

 相模原市の政令指定都市移行に反対する榎本氏は、後藤氏と考えが近いという。榎本氏は07年4月の県議選で、16区エリアの旧津久井郡4町で1万2711票を得ていた。

 亀井陣営の幹部は「元々熱心に支援してくれていたわけではない」と影響は少ないとの見方を示す。しかし、別の幹部は「内紛というイメージだ」と心配する。

 後藤氏は補選に敗れた翌日から、平日は毎朝、駅前などで辻立ちを続けてきた。13年間経産省に勤めた元官僚。「3年前は、この地域の人がどんな暮らしをしているのか分かっていなかった」。自転車の走行距離は1日100キロを超えることもある。


●組織固め注力

 「王国」にほころびが見え始めているものの、亀井陣営は、従来の組織固めに力を入れる。

 ミニ集会をこまめに開き、支援者に自らの考えを訴える。20日に開いた「女性の会」は、平日の日中にもかかわらず、用意した百席はあっという間に埋まった。

 ブナの立ち枯れが進む地元・丹沢を引き合いに環境問題を訴える亀井氏の声はいつものように大きいが、口調は女性を意識してか、普段よりゆっくりと優しく聞こえた。

 高齢の女性が大半だったが、地元市議は子育て世代の女性数人が会場にいたのに期待を寄せる。

 善之氏は選挙時には全国を応援で飛び回っていたが、終わってみれば自らは圧勝。「オヤジは『亀井後援会』というでっかいピラミッドがあった。僕は小さいピラミッドをたくさん造る」と、初当選直後に話していた亀井氏。若手経営者の勉強会などに、この間、顔も出してきた。

 厚木市文化会館の大ホールで開いた集会では、満員の1400人を集めた。若い人が増えたとし、「オヤジは満員に出来なかった」と亀井氏。父を追い越すため、敷かれたレールだけでなく、自ら道を切り開こうと模索した運動を展開している。

4725チバQ:2009/08/30(日) 13:43:41
http://www2.asahi.com/senkyo2009/localnews/TKY200908280184.html
〈09政治決戦 ルポ〉神奈川15区 ブランド3代、正念場
2009年8月26日

 「日本を変える 信念と政策があります。」と青と白で染めぬかれた2本ののぼり旗。政党名は書いてない。それらを手にしたスタッフの近くに候補者はいた。


●政党色薄める

 25日午前7時、JR茅ケ崎駅のペデストリアンデッキ。「おはようございます。行ってらっしゃい」と、自民前職の河野太郎氏(46)は頭を下げ、声をかけ続けていた。

 96年の初当選時からマイクは使わない。「朝はうるさいから、地声です」

 同じころ、前回に続いて再挑戦する民主新顔の勝又恒一郎氏(46)は、JR平塚駅西口にいた。「政権交代」と染めたのぼり籏を掲げ、支援者らと党の政策パンフレットを配り続けた。受け取る人も多く、「ここまで政策の中身が問われる選挙は、初めてではないか」と手応えを話す。

 15区(平塚市、茅ケ崎市など)で河野氏は、過去4回の選挙のたびに得票を伸ばして圧勝。平塚や大磯などは中選挙区時代の旧5区から、3代続く「河野ブランド」の後援会がその原動力だ。

 それに加え、河野氏は最近でも、省庁ごとに政策の必要性を判定する、党の無駄遣い撲滅プロジェクトチームのリーダーとして「政策棚卸し」を進めた。衆院の外務委員長として政府側の答弁を活性化させる改革にも着手するなど、「党内改革派」として存在感を示し、15区内の無党派層の支持もつかんでいた。

 その厚い支持基盤の足元でも現在、「自民逆風」が吹き荒れているとされる。

 公示された18日の出陣式。河野氏は「石にかじりついても議席を守り抜きたい」と悲壮感をにじませた。連合後援会の伊藤栄雄会長も「台風に匹敵する逆風だ」と危機感を示した。

 21日夜の個人演説会。河野氏は自民党の下野の可能性にも触れ、「政治を正しい方向に引っぱっていくにはいい野党が必要だ。議席を守り、建設的な野党のリーダーとなって頑張りたい」などと述べ、持論の世代交代と政界再編を訴えた。

 河野陣営の幹部は「自民党の色を薄め、河野の人柄を知ってもらうのに力を入れている」と話している。


●「背中見えた」

 これに対し、前回は10万票以上の大差で敗れた勝又氏は「将来、歴史の教科書に載る選挙だ」と意気込む。

 選挙戦では「政権交代」の風を生かし、勝又氏は連日、自転車で各地を回って街頭演説を繰り返すとともに、マニフェストを配っている。

 出陣式で、勝又氏が「小沢代表代行から(河野氏の)大きな背中が見えてきた。小選挙区で勝って来いと言われた」と紹介すると、陣営は勢いづいた。

 15区で有権者の多い平塚の市長は消費者運動出身の元市議で、茅ケ崎市長も民主の元県議。それぞれ民主も支援して07年春に再選した。03年と00年の衆院選で、比例区の得票は民主が自民より多いが、小選挙区の民主候補の票はこの民主比例票より1〜2万票減っている。

 民主支持層が比較的多い地盤のなか、根強い「河野ブランド」によって、15区では「比例は民主、小選挙区は河野」という、ねじれ現象が続いている。

 勝又陣営はこの4年間、組織作りを図るとともに、元々ある民主支持層を呼び戻そうと街頭活動を続けている。

 公示前の14日。JR平塚駅前で、菅直人代表代行も「ここには変わり者の自民党議員がいるが、いくら変わっていても、自民党の中では何も変わらない」と訴え、勝又氏への支持を呼びかけた。


●比例呼びかけ

 一方、共産新顔の西脇拓也氏(32)は連日、選挙カーで選挙区内をくまなく回る。

 23日午後も平塚市河内のスーパー前で、金のかかる教育の改革などを強調するとともに、志位委員長の立つ比例区への投票を呼びかけた。「(選挙後の)民主党中心の政権に対しては、暮らしを良くすることには大いに協力し、間違った政治には真正面から対決する」と訴えた。

4726チバQ:2009/08/30(日) 13:47:02
http://www.fukuishimbun.co.jp/modules/news2/article.php?storyid=8271
衆院選ふくい、保守牙城で攻防 自・民党首が相次ぎ来県

(8月29日午前8時12分)


 政権選択を問い衆院選で激突している自民、民主両党の党首は、選挙戦が最終盤を迎えた27、28日に相次ぎ来県した。小選挙区で3議席を占めてきた“牙城”を死守したい自民党と、保守の地盤を切り崩したい民主党。トップのてこ入れは、福井県が激戦区となっていることを裏付けており、最終盤の攻防は激しさを増している。

 「この候補は4年間で最も成長した議員の1人。日本を守る確固たる信念を持っている。前回同様、皆さんのお力をぜひ与えていただきたい」。28日夜、福井市のJR福井駅西口広場で開かれた自民党候補の総決起大会に駆け付けた麻生太郎首相は、支持者らを前に”最後のお願い”に声を張り上げた。

 「保守王国」とされる本県で、首相が総決起大会に出席しててこ入れするのは極めて異例だ。本県は麻生首相の祖父、吉田茂元首相と縁が深く、青年会議所の会員やOBらでつくる地元後援会もあることから、陣営幹部は「接戦から抜け出す起爆剤になる。一気にラストスパートを掛ける」と意気込む。

 ただ、首相の来県で浮き足立ち、上滑りすることを戒める声も。「どっちが勝っても負けてもおかしくない。残された時間はあと1日。最後の最後まで死に物狂いで戦った候補が勝つ」と陣営幹部は引き締めに躍起だ。

 対する民主党は、鳩山由紀夫代表が27日に今月2度目の来県。鯖江市と越前市で大勢の市民を前に「保守だ、革新だという区分けの時代でもない」と理解を求め、政権交代を訴えた。

 5日の坂井市に続き、今回も2区に入ったことは、保守地盤が最も強いとされる地域の切り崩しを最重視している表れといえる。鳩山代表は「必要な道路、公共事業はやるべきだ」と配慮する姿勢も見せた。

 党県連幹部は「全国各地の陣営が鳩山代表に来てほしい中、2度来るとは。いい勝負をして勝つ可能性があるからだ」と受け止める。2区は国民新党から民主党に移籍した候補、3区は郵政民営化に反対し、選挙区を変え自民党から民主党に移った候補だけに「象徴的な選挙区で勝ち、大きなインパクトを与えたい」と勢いづいている。

4727チバQ:2009/08/30(日) 13:49:22
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090824ddlk27010180000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/1 1区 風で攻守変わる /大阪
 ◇三度の民主VS大物自民 共産、無所属らも存在感訴え
 都市部の戦いとして注目される1区。後援会の結束で厚い支持基盤を築く自民前職のベテラン、中馬弘毅氏に、民主新人の熊田篤嗣氏が全国的な民主への追い風を受けて挑む。

 「民主との違いをはっきり認識いただいた上で選挙に臨んでいただきたい」。報道各社の情勢調査で民主優勢と報じられた直後の22日。南海難波駅前(大阪市中央区)の街宣車の上で、中馬氏が声を張り上げた。

 中馬氏が座長を務める派閥の長、麻生太郎首相も街宣車に同乗し、「政策のひずみが出たのは配慮が足りなかった」と謝罪。吹き荒れる「風」への警戒感をにじませ、防戦ムードが陣営に漂う。

 中馬氏は解散前から地域の夏祭りなどに精力的に顔を出し、盆踊りの輪にも加わった。「身近な仕事、街づくり、福祉を地方分権でやってきたのが私たち自民党だ」と実績を強調。「もっと厳しい選挙もあった」と自らを鼓舞し、新たな票の掘り起こしに懸命だ。

  ■   ■

 熊田氏は20日、同市西区のスーパー前で「政権交代は民主のためでない。暮らしを守るのが政党であり、それを忘れた(自公)政権はあり得ない。だから政権交代だ」と強調した。街頭を主戦場にマイクを握る。昨夏から続ける辻立ちは3700回を超えた。

 3度目の挑戦。前回選では票を伸ばしたものの、郵政民営化と構造改革路線で吹いた自民への風で、中馬氏に得票率で20ポイント以上も離された。

 攻守が入れ替わった感のある今回選。熊田氏は「相手は大物。決して余裕のある選挙でない」と気を引き締める。民主府連も1区を「激戦区」とみる。公示の18日には鳩山由紀夫代表が熊田氏と第一声を上げ、最終盤にも党幹部が応援に入る見通しだ。

  ■   ■

 自民、民主の対決が軸の戦いに、共産新人の辻日出子氏は「雇用と社会保障のルールを打ち立てないといけない。建設的な野党が新政権には必要」と存在感を高めようと懸命だ。前回は15区から民主公認で出た堺井裕貴氏は無所属で再挑戦。自転車で遊説を重ね、子育て支援など身近な政策を訴える。消費税ゼロを掲げる幸福実現党の林富美子氏も出馬している。【稲垣淳、田中龍士】

    ◇

 「政権選択」を焦点に、与野党がぶつかり合う衆院選は、30日の投開票まで残り6日と迫った。府内の注目区を歩いた。

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毎日新聞 2009年8月24日 地方版

4728チバQ:2009/08/30(日) 13:50:04
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090825ddlk27010282000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/2 4区 「改革」巡る真っ向勝負 /大阪
 ◇世襲自民VS民主三たび 共産諸派も主張
 「この4年間どうだったか。若者は派遣切り。所得格差はそのまま教育格差。一部の人だけに良い政治になっている」。大阪市城東区で20日、聴衆約150人を前に、民主元職の吉田治氏は、貧困や格差を拡大した原因として、政党や個人の名前こそ出さないが「小泉改革」をやり玉に挙げた。

 一方、自民前職の中山泰秀氏は、小泉純一郎元首相の出身派閥と同じ町村派。小泉政権で要職を歴任した小池百合子元防衛相の秘書の経験もある。前回選では小池氏や中川秀直元幹事長らとの親密な関係をアピール。小泉改革の推進を前面に打ち出していた。

 中山氏は今回も小泉改革の支持を訴える。19日に城東区内であった演説会で、口調や内容は控えめだったが「最後に言いたい。小泉改革は『冷たい改革』と指摘されるが、改革は最後までやらないと効果は出ない。郵政民営化はまだ道半ば」と語りかけた。

 22日の大阪・梅田の街頭演説では「改革は自民以外にはできない」と絶叫。「4年前に政治家として口に出した言葉は一切否定するつもりはない。改革は完遂させる。郵政民営化すらびびってできなかった人たちに、どうして公務員制度改革ができるのか」と民主への批判を繰り広げた。

  ■   ■

 4区で吉田氏と中山氏が対決するのは3回目。前々回は吉田氏が勝ち、前回は小泉旋風に後押しされた中山氏が4万票以上の大差で圧勝した。

 改革をめぐる激戦区での戦い。吉田陣営は個人演説会を極力抑え、組織固めよりも浮動票の積み増しを狙う。吉田氏は自転車で回り、若年層が集まるスーパーやマンションの前などで民主のマニフェスト(政権公約)を手渡し、支持を呼びかける。

 中山氏も昼間は自転車で回るが、夜間は1日3カ所で演説会を開き、父・正暉氏から引き継いだ組織票の引き締めに躍起だ。中山氏は「小泉改革に対する支持を隠すつもりはない。特に逆風は感じない」と強気な姿勢。しかし、選対幹部は「今回はマイナスになるかもしれない……」と懸念を隠せない。

  ■   ■

 共産新人の長谷川良雄氏はマンションやスーパーなどを中心に、街頭演説を通じて支持を訴える。「良くなったことは一つもない。悪政を終わらせる選挙にする」と自民、公明を厳しく批判し、「どんな政権になっても国民の利益を守る野党として頑張り抜く」と、存在意義を強調する。幸福実現党の春山美一氏も支持拡大を目指す。【日野行介】

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毎日新聞 2009年8月25日 地方版

4729チバQ:2009/08/30(日) 13:50:50
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090826ddlk27010318000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/3 7区 業界団体の一部、民主支援 /大阪
 ◇地道に4年自民「落下傘」 共産はイメージ一新、諸派も出馬
 衆院選公示から1週間の24日夜、吹田市内のホテルで小泉純一郎元首相がマイクを握り、隣に座った自民前職の渡嘉敷奈緒美氏を持ち上げた。「渡嘉敷さんは典型的な落下傘候補だったが、うまく着陸して地元市議、府議とも親しくしている。異例中の異例だ」

 4年前、府連の公募で解散後の出馬表明にもかかわらず「自民不毛の地」ともいわれる7区で、民主前職の藤村修氏を破った。小泉ブームの象徴的存在になったが、今回は一転、逆風に見舞われる。「与えられた条件の中でベストを尽くすのが政治家。逆風は試練」と自らを奮い立たせる。

 「一夏で参加する盆踊りは150回。全国の国会議員で多分一番多い」と公言。地域住民同士のきずなの強さを紹介するための表現だが、「落下傘」のイメージをぬぐい去るため、渡嘉敷氏は当選後から地元行事に積極的に出席してきた。地元府議は「ひざ詰めで話ができる。それまで遠かった国会議員のイメージが変わった」と舌を巻く。

  ■    ■

 「オセロが白から黒に変わるように、情勢は1週間で変わる。全く予断を許さない」。22日朝、吹田市内の駅前に立った藤村氏は、世論調査で優勢が報じられる現状に上滑りを警戒した。

 05年の郵政選挙では03年を約1万2000票上回る8万4373票を獲得したが、敗れた(比例で復活当選)。「まさか負けるとは。あの時は雲の上に異常な竜巻のようなものが舞った」。振り返る言葉に実感がこもる。

 「政権交代」のワンフレーズを繰り返すことに当初は抵抗もあったという。だが今は「有権者に受け入れられている。前面に出して強く訴えたい」と立場を鮮明にした。無党派層の反応に加え、陣営を勢いづかせているのは、旧来、自民を支持する業界団体の一部が藤村氏の支援に回っていることだ。陣営は「社会保障費削減など小泉改革への反発がこのような流れをつくっている」と分析する。

  ■    ■

 自民、民主の対決に埋没しないよう、これまでとは違った形で選挙戦を展開しているのが、共産新人の駒井正男氏だ。選挙ポスターの背景の色は、党公認候補の多くが使う赤色ではなく、新鮮さをイメージした緑色。従来の支持層の一部からは異論もあったというが、陣営幹部は「候補の若さを生かし、PRするため」と期待する。民青同盟府委員長を務めた経験も生かし、青年の雇用問題などに熱弁をふるっている。また、幸福実現新人の水沼義隆氏も出馬している。【佐藤慶】

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毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4730チバQ:2009/08/30(日) 13:51:36
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090827ddlk27010290000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/4 9区 無党派層が多数の大票田・茨木 /大阪
 ◇「手応え感じられぬ」 各陣営とも動向に苦慮
 茨木市や池田市など、ベッドタウンとして新興住宅が目立つ9区。有権者の半数以上が無党派層とみられ、府内でも有数の「風」が結果に直結する選挙区だ。中でも勝敗のカギを握るのが区内有権者数の5割が集中する茨木市。各陣営とも大票田での票獲得に総力を挙げるが、手応えを感じにくい無党派層の動向に苦慮している。

 「大変厳しい選挙戦になっている。私を国会に送り出してくれた茨木のみなさんに、もう一度あの時のような支援をお願いしたい」。24日午後、同市の事務所で約500人を前に、自民前職、原田憲治氏は悲壮感を漂わせ、声を張り上げた。

 「あの時」とは、初当選した06年10月の衆院補選。当時、高支持率を誇った安倍晋三首相の就任後初の国政選挙で、幹部が連日選挙区入りするなど党を挙げた組織戦で無党派層を取り込み、民主元職、大谷信盛氏に約2万票差をつけた。

 「街の反応はいい。組織票もめどはついている。にもかかわらず、支持率だけが伸びていない」。原田氏の選対関係者は、世論調査を基に民主優勢とする報道に苦渋の表情。24日には小泉純一郎元首相らの応援も受け、浸透に必死だ。

 一方、追い風に乗る大谷氏。しかし、陣営は「市民の反応もいいとは言えない。手応えはまったくない。前回補選の時の方が、勝てるという感じがした」といら立ちをみせる。原田氏との対決は補選に続き2回目。雪辱を期す今回は、公示前から鳩山由紀夫代表や岡田克也幹事長が選挙区入りし、無党派層の取り込みを目指した。

 「私自身、最後の戦いのつもりです。何とか支援をお願いします」。24日午前、阪急茨木市駅前で必死に演説する大谷氏の声を立ち止まって聞く人はほとんどいない。選対関係者は「無党派層が多いことで、選挙自体が実感がないものに変わってきている。周囲から有利だと言われても、感覚がないので不安で仕方がない」と打ち明ける。終盤戦は「とにかく露出を増やす」とひたすら街頭に立つ構えだ。

 元箕面市議の共産新人、村上弘充氏も無党派層を意識し、茨木市の街頭演説に重点を置く。市内全域を選挙カーで走り、「社会保障の充実」を訴えている。陣営関係者は「無党派層は数字にいきなり現れる。透明人間と戦っているみたいだ」と話す。みんな新人の吉野宏一氏は医療制度改革を中心に生活重視を掲げ、幸福実現新人の藤木利恵氏も消費税ゼロを打ち出し、戦う。

 05年総選挙での茨木市の投票率は府内平均の65・37%を上回る66・32%。06年補選で51・37%だった投票率の大幅な上昇は確実視され、票争奪は激しさを増している。【松井聡】

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毎日新聞 2009年8月27日 地方版

4731チバQ:2009/08/30(日) 13:52:25
http://mainichi.jp/area/osaka/news/20090828ddlk27010380000c.html
注目区を歩く:’09衆院選/5止 16区 公明、背水の陣 /大阪
 ◇全国注視の激戦区 共産、諸派も支持拡大へ
 ◇民主、著名幹部次々に
 「今、本当に負けそうになっています」。タレントの久本朋子さんが23日、南海北野田駅前(堺市東区)の応援演説で絶叫した。公明前職で党幹事長の北側一雄氏の陣営は、候補者も応援でマイクを握る人も「厳しい選挙」と口をそろえる。

 太田昭宏代表の東京12区、冬柴鉄三元国土交通相の兵庫8区と並んで、公明幹部の戦いぶりが注目される大阪16区。党政調会長、国交相を歴任、公示前は7選を確実視する声もあった自公連立政権のキーマンも、政権交代への期待感などによる逆風に強い危機感を抱く。

 「民主党の政策は財源がなく、まやかし。イメージでなく、具体的な政策で比較してほしい」と北側氏。比例代表に重複立候補せず、街頭演説で「小選挙区で負けて比例代表で復活当選できる候補と異なり、私は小選挙区で1票でも負ければ負け。大変厳しい」と、背水の陣を強調する。

  ■    ■

 「あっ、元気モリモリだー!」。堺市北区のマンション前で、演説に訪れた民主新人の森山浩行氏に、男児が声をかけた。名前に合わせたキャッチフレーズ「元気モリモリ森山浩行」は、選挙権のない子どもにも浸透し始めている。

 民主は16区を重要な選挙区と位置づけ、公示前から岡田克也幹事長、蓮舫参院議員、ミスター年金・長妻昭党年金担当相らを次々に投入してきた。小沢一郎代表代行も23日、堺市堺区の森山氏の事務所を急きょ訪れ、「全国で最も注目される選挙区。この選挙区での勝利なくして本当の政権交代はない」とスタッフを激励、割れんばかりの拍手で迎えられた。

 勢いに乗る森山氏は、公明の支持団体・創価学会の強固な組織力を意識し、「全国一の組織との戦い。自公連立政権ができて10年。今のままの日本でいいのか、変えるのか。歴史的な選挙にぜひ参加を」と訴え、投票率のアップが勝負の鍵を握るとみて陣営を引き締める。

  ■    ■

 共産新人の岸上倭文樹氏は「自公政権の退陣」、幸福実現新人の中川義衛氏は減税を訴え、支持拡大を図る。【山田英之】(おわり)

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毎日新聞 2009年8月28日 地方版

4732チバQ:2009/08/30(日) 14:03:13
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090830-00000205-yom-pol
投票率21・37%、0・76上昇…午前11時
8月30日7時3分配信 読売新聞

 第45回衆院選は投票が順調に進んでいる。

 総務省が発表した午前11時現在の投票率は21・37%で、前回2005年を0・76ポイント上回っている。

 今回の衆院選に立候補しているのは、小選挙区選(定数300)に1139人、全国11ブロックの比例選(同180)に235人(小選挙区との重複立候補者を除く)の計1374人。

 有権者は小選挙区選と比例選の2票を持ち、小選挙区選は候補者名を、比例選は政党名を書いて投票する。

 今回は、自民、公明両党の連立政権を継続させるのか、民主党を中心とする新政権が誕生するのか、「政権選択」が最大の焦点となる。

 投票は午後8時までに締め切られ、即日開票される。31日未明には大勢が判明する見通しだ。 最終更新:8月30日12時56分

4733チバQ:2009/08/30(日) 14:22:05
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/scope/CK2009083002000101.html
<政権選択>自民 成長重視で中福祉 民主 生活優先の高福祉
2009年8月30日 紙面から

 各党が十二日間の選挙戦で訴えたマニフェスト。「国家像が見えない」との批判もあるが、個別の政策を点検すれば、ある程度の方向性はつかめる。自民、民主の二大政党を中心にそれぞれの党が描く日本の姿を追う。

 ■自 民
 自民党はマニフェストの冒頭で「やみくもにすべてを『変える』ことが、よいわけではない」と強調。社会を根本的に改革するのでなく、時代に合うように修正するメッセージを発している。

 具体的には、積極的な財政出動を通じて「二〇一〇年度後半に年率2%の経済成長を実現する」ことにより、「十年で家庭の手取りを百万円増やす」と説明。まずパイを大きくしてこそ、国民に富を配分できるという考え方で、高度成長期に似た社会を描いているとみられる。

 一方、「財源のない『高福祉』ではなく、『中福祉・中負担』こそ現実的」と強調。幼児教育無償化など社会保障も掲げているが、基本的には負担も福祉もほどほどの国をイメージしているようだ。

 外交・安全保障や、政策の意思決定システムも、基本的に従来通りの路線だ。

 ■民 主
 民主党は「新しい優先順位に基づいて、すべての予算を組み替える」と、社会を変える姿勢を前面に出す。

 看板政策は、すべての人が月額七万円以上受け取れる年金制度、失業給付が切れた人への能力開発手当など、生活支援や弱者救済色が強い。「生活の安定が希望を生み、国全体を押し上げていく」と強調しており、社会の活力より個人の生活安定を重視する北欧型の高福祉国家を念頭に置いているようだ。

 政策決定システムでも、政治主導で予算の骨格を策定する「国家戦略局」設置や事務次官会議廃止など、変革を打ち出した。

 ■中小政党
 公明党は成長戦略推進を掲げると同時に、高額療養費制度見直しなど福祉政策も柱に据える。自民、民主両党の中間型と言えそう。

 共産党は「働く貧困層」解消や大企業の税率引き上げを掲げた。「雇用の使い捨て」や教育格差是正を打ち出した社民党と同じく徹底した弱者救済型社会を目指している様子。

 社民党は性暴力禁止法制定など女性政策を強調しており、男女平等型社会も、かなり意識している。

 国民新党は郵政民営化見直しや年率6%の経済成長が看板政策。効率重視の小泉構造改革路線と正反対の国家像を描いている。

4734チバQ:2009/08/30(日) 14:27:09
http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090829/elc0908292225017-n1.htm
【09衆院選】もがく大物…福田前首相がたすき、中川前財務相は形見のはちまき (1/2ページ)
2009.8.29 22:22

“最後のお願い”のため、有権者と握手をして回る福田康夫元首相=29日午後6時過ぎ、群馬県高崎市のJR高崎駅前(菅原慎太郎撮影) 衆院選の選挙戦最終日となった29日。候補者らは、1人でも多くの有権者に支持を訴えようと、炎天下を汗まみれで駆け回った。従来なら自らの選挙区に入ることが少なかった自民党の大物候補者たちも、逆風が吹く今回ばかりは事情が違う。地元でぎりぎりまで、声を振り絞った。

               ◇

 「どうか力を貸して下さい」。前首相の福田康夫氏(73)は、声を張り上げ“懇願”した。29日午後6時過ぎ、群馬県高崎市のJR高崎駅前での光景だ。

 連日の遊説で顔は真っ黒に日焼けし、肩からは、初出馬以来ずっと嫌がっていた「福田康夫」というタスキをかけている。クールなスタイルを投げ打った姿に、必死さが伝わる。

 演説が終わると、数百メートルにわたって駅前の繁華街を歩き、道行く有権者らと握手。手を差し出し、「はい、どうも」「よろしくお願いしますね」と、小さな声ながら、一人ひとりに声をかけた。携帯電話で写真を撮る若者には、笑みを浮かべる“サービス”も。

 前回衆院選まで群馬4区で圧勝を続けてきた福田氏。父親の赳夫元首相の代からほとんどの選挙が大勝で負け知らず。だが、今回初めて、民主党新人の三宅雪子氏(44)に激しく追い上げられ、「互角の戦い」(選対幹部)を展開した。

 いつもは妻や長男まかせで、本人は数日間しか地元入りしない「殿様選挙」(陣営幹部)だったが、今回は地元へ張り付いた。比例代表との重複立候補をせず、選挙区で敗れれば、落選が決まる。これまであまり乗らなかった選挙カーにも乗り、タスキもかけた。

 一方の三宅氏の最終日は、選挙カーでの行脚に加え、JR高崎駅前で演説。有権者を前に「みなさんの1票でこの世の中を変えましょう」と、政権交代を意識した言葉で締めくくった。

               ◇

  4年前に続き前財務相の中川昭一氏(56)と民主の石川知裕氏(36)が激しく火花を散らす北海道11区。

 ローマでの「もうろう会見」で自民への逆風をあおってしまった中川氏の演説は最終日も、「申し訳ない」で始まった。その上で「民主の無責任な政治に任せては十勝が崩壊する。だまされないで」と絶叫し、選挙戦を締めくくった。

 中川氏の“武器”は、ギュッと結んだ「はちまき」。農水相だった父の故・一郎氏を引き合いに「このはちまきは父のもの。なんとしても勝ち抜かせていただきたい」と訴えた。

 一方、民主党への追い風に加え、地元で強い人気の鈴木宗男氏(新党大地)の支援を受ける石川氏は、新党大地のイメージカラーの緑のポロシャツ姿で「政権交代しかない」と、声を枯らした。

 閣僚経験を重ね自民党若手のホープと目されてきた中川氏は、従来の選挙では他候補の応援に回りほとんど地元に帰ることはなかった。だが今回は長靴姿で選挙区内の農家を地道におわび行脚し「初当選以来」(陣営)のどぶ板選挙を展開した。スタッフも「助けて下さい」「ようやく肩を並べるところまできた」と絶叫して支援を訴えた。

 最終日の29日、白地に赤い字で「必勝」と書いたはちまき姿の中川氏は日中、帯広市内を車でくまなく遊説。午後7時、市内のデパート前の路上を埋めた約700人の支援者を前に最後の街頭演説に臨み、戦いを締めくくった。

4735名無しさん:2009/08/30(日) 14:52:14
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/1653

[ Financial Times ]
目前に迫る政権交代
強大だった自民党が凋落した理由
2009年08月28日(Fri) Financial Times 媒体プロフィールこのコラムについて関連記事 Financial Times

サーモンピンクの紙面で知られる英国の高級紙。1888 年の創刊以来、金融関連の報道に強く、経済、国際、政治問題についても報道の正確さに定評がある。世界発行部数は約44万部。読者総数は推定150万人に上る。
世界の金融市場が混迷を極め、経済の先行きに不透明感が増している。このコラムでは、金融、経済報道で突出した信頼性を誇る英フィナンシャル・タイムズ紙の記事をタイムリーに翻訳し、毎日1本お届けする。

>>「Financial Times」の記事一覧

目前に迫る政権交代 強大だった自民党が凋落した理由
バブルの懸念深まる中国経済 「鉄公鶏」の法則
民主党圧勝が日中関係を揺るがす恐れ
社説:日本の有権者はリスクを取るべきだ
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リーダーズライフ 本 中南米一人旅 オン・ザ・コート 芸術文化 結婚のかたち (2009年8月27日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

再選を目指す選挙運動の目玉が、指導力のなさに対する首相の陳謝や党実力者である前財務大臣の禁酒の約束という状況では、与党にとっては旗色が悪い。

 しかし、これがかつて強大な力を誇った日本の自民党の悲しい現実だ。半世紀以上、国政における圧倒的勢力として君臨した後、自民党は野党民主党に、ことによると大敗を喫する寸前にある。

 度重なる失言や党の結束を維持できなかったことに対する自民党総裁、麻生太郎首相の謝罪によっても、G7会議の記者会見で呂律の回らない支離滅裂の会見を行った後、2月に財務大臣を辞任した中川昭一氏による禁酒の約束によっても、有権者がなだめられた様子は見られない。

 過去1週間の国内メディアによる世論調査は、日曜日に投票が実施される際、自民党が地滑り的な敗北を喫する可能性があることを示している。

歴史的な転換点
 鳩山由紀夫氏率いる民主党の勝利は、東アジアで最も影響力のある民主主義国家、世界第2位の経済大国、極めて重要な米国の同盟国である日本にとって、歴史的な転換点になる。

 約54年前の結党以来、自民党が野党の座に甘んじた時期は11カ月間にも満たない(有権者が拒絶したというよりは、党内分裂の結果だった1993年から1994年にかけての一時期)。ところが今回は、複数の党重鎮が公然と、選挙での敗北は政治勢力としての自民党を崩壊させる可能性があると心配している。

 このような警鐘には、選挙陣営にハッパをかける狙いもある――そして日本の選挙は過去に驚くような結果を出してきたと警告する政治アナリストもいる――が、世論調査や選挙遊説で参加者の話を聞く限り、自民党が象徴する政治の現状維持に国民が大きな不満を持っているのは明らかだ。

 過去には安泰と思われた自民党の衆議院議員が、今は危ない立場にいる。新潟の元自民党議員の息子で当選回数5回の稲葉大和氏は、数えるほどしか聴衆の集まらない街頭演説を、「助けてください」という有権者へお願いで締めくくる羽目になっている。

 地元で自民党の世話役を務める横山山人氏は、稲葉氏は党の問題を直視しなければならないと話す。

4736名無しさん:2009/08/30(日) 14:52:39
>>4735

「自民党? いや結構」
 「稲葉氏には、自分が自民党の膿を絞り出し、党内に溜まったごみを捨てると有権者に訴えるよう助言した」。横山氏はこう言うが、有権者に話を聞いてもらうだけでも大変だと付け加える。「今は100人集めるのも非常に難しい。『自民党? いや結構』と言われる」

 戦後の壊滅状態から奇跡的な復活を遂げ、世界で最も成功した国の1つとして頭角を現した日本。その指揮を執った政党にとっては、これは驚くべき凋落ぶりだ。

 保守派政党の合同で1955年に誕生した自民党は、国家の安全保障を米国に依存しながら、経済発展を最優先することによって、数十年にわたって政治的中道を堅持してきた。

自民党の歴代の首相たちは国が目指す大まかな方向性を決めたが、具体的な政策は有能でやる気のある官僚によって決定され、実施された。

 財界とのつながりが、自民党立候補者の選挙資金を確保する役目を果たした。利益や政策を巡る争いは、競合する派閥に分かれた党の内部で繰り広げられた。中選挙区制を取っていたため、有権者がある自民党候補者に不満がある場合は、いつでも別の自民党候補者を選ぶことができた。

 この制度の下では、汚職や恥知らずな利益誘導型の政治が当たり前だった。その一方で、拡大する富をインフラ整備や農業補助という形で確実に国中に行き渡らせる役目も果たした。それが経済発展の社会的負担を和らげ、かつて手強いライバルだった社会党からの攻撃を弱めることになった。

 1980年代の輸出急増と資産価格の高騰によって、自民党は政治的な至福に到達したように見えた。真に民主的な一党国家である。

 だが、それは続くはずもなかった。実際、本当の問題は、なぜ今自民党の凋落が確実なように見えるかではなく、むしろ、どのようしてそれがこれほど長い間先延ばしされてきたかだ。

自民党政権がこれほど続いた理由
 1980年代の資産バブルの崩壊とその後遺症に対応できなかったことで、自民党と官僚の経済運営能力の評判は地に落ちた。有権者は相次ぐスキャンダルにうんざりし、1993年には、自民党は国会議員の離脱に見舞われた。その後、衆議院で過半数を失い、ほぼ40年ぶりに非自民党政権が誕生することになる。

 ところが、連立与党を構成する政党間の反目によって、すぐさま自民党が政権に返り咲く道が開かれ、社会党が代表を務めるが、自民党の閣僚によって支配される政権が誕生した。だが、豊かで教育水準の高い日本の多くの有権者にとって、このような不自然な政治連携は、政権の座にとどまるという以上の理由がないまま自民党が存在しているという証拠でしかなかった。

 ただ、非自民党政権の短い期間は、1つの重要な遺産を残した。比較多数得票主義の小選挙区制と小選挙区の得票数に基づく比例代表制を組み合わせた新たな選挙制度である。

 コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授が1999年の著書『The Logic of Japanese Politics(邦題:永田町政治の興亡)』で述べている通り、小選挙区制によって、有権者はもはやライバル関係にある自民党候補者の中から選択することができなくなり、政府への反対票は常に別の政党への賛成票を意味するようになった。

 「新たな制度は、選挙を現政権の実績評価にしてしまうような行動を有権者に促す」とカーティス教授は書いている。

最近の自民党政権に目ぼしい実績がないことを考えると、自民党が生き残ってきたのは有権者の忠誠心というより、信頼に足る代わりの政党になれない野党各党によるところが大きい。2001年から首相を務めた自民党の小泉純一郎氏は、選挙で再生をもたらした。だが、それは自民党の過去の政策と党内派閥政治からの決別を訴えての勝利だった。

 規制緩和と民営化を支持する小泉氏の姿勢は都市部では支持を得たが、多くの人が今も郵便業務の削減に憤慨している農村部の支持基盤を犠牲にした。小泉政権で閣僚を務め、今は民主党から立候補している田中真紀子氏は、自民党の経済政策が失敗した10年間を非難することで、新潟の農民の聴衆から笑いを誘っている。

 「過去10年間の自民党の政策は良くなかった――特に小泉氏の政策が」と、街頭演説で田中氏は話す。

4737名無しさん:2009/08/30(日) 14:53:05
>>4736

小泉改革が残したもの
 自民党改革派は、国の財政をスリム化し、銀行部門を一掃しようとした小泉氏の試みは必要不可欠だったと主張する。だが、自民党参議院議員の山本一太氏は、党の変革について誤った期待を抱かせたのは小泉氏だと言う。

 「自民党は既に恐竜だったし、小泉氏が登場していなければ死んでいただろう」と山本氏は言う。そして、自民党は治癒したわけではなく、単に「生命維持装置」につながれただけだと付け加える。

 有権者に対する小泉氏の根強い人気は、時代遅れと見られる制度を刷新するために、党や官僚の利益に挑戦することを厭わない活力ある指導者を待ち望んでいることを示している。だが、小泉氏が退いてから自民党は小泉氏の改革から後戻りし、党に批判的な地方の有権者をなだめることもなく、都市部の支持者を遠ざけるだけだった。

 「基本的に、国民は我々に飽きがきているということだ」。別の自民党参議院議員、田村耕太郎氏はこう話す。田村氏は、自民党は、年功序列による大臣任命、密室取引、政策立案における官僚依存など、国が欧米に追いつくことだけに力を注いでいた時には容認されたが、21世紀の課題に対応するには不向きなやり方に戻ってしまったと話す。

 自民党の問題は、小泉氏の後の指導者たちの精彩を欠く実績によって悪化した。安倍晋三氏と福田康夫氏の政権はどちらも1年足らずしか続かなかった。昨年9月から首相を務める麻生太郎氏は、先月衆議院を解散した際、国民の「政治に対する信頼を損なわせた不用意な発言」について陳謝した。

問題は世襲というより本質的な仕事ぶり
 自民党の中には、「世襲」議員への依存が党の凋落する運命の一因だと言う者もおり――小泉氏、安倍氏、福田氏、麻生氏はすべて2世または3世議員――、こうした慣例が新しい人材へのアクセスを妨げていると言う。

 だが、多くの有権者は、世界経済サミットで前財務大臣が混乱状態でブツブツつぶやく姿など、単に自分たちの指導者のお粗末な働きぶりにうんざりしているだけだ。父親から議席を譲り受け、叔父が参議院議員である中川昭一氏は、風邪のために服用した薬の量のせいにした。

 それでも「日本のために」酒を断つという中川氏の約束は、同氏の選挙区の小売店主にはほとんど響かない。「海外であんなきまり悪い姿を見せるなんて・・・恥ずべきことだった」。こう話す店主はこれまでずっと自民党に投票してきたが、もっと別の選択を望んでいる。「4年間は別の人にやらせてみたい」
有権者が日曜日に民主党に投票して別の政治家を試すとすれば、自民党の将来展望はある程度、国会議員のうち誰が選挙を勝ち抜くか、そして彼らが新しい現実にどのように党を適応させようとするのかによって決まるだろう。

 だが、仮にも自民党が生き延びようとするなら、適応しなければならない。そして敗れた場合には、少なくとも目的をはっきりさせることができる。

 自民党が長年政権を掌握してきたにもかかわらず、小泉氏は迫り来る敗北の中に光明を見いだしている。小泉氏が今週選挙集会で述べたように、「たまには野党でいるのも悪くない」のだ。

4738名無しさん:2009/08/30(日) 14:53:16
>>4737

あれから50年:名門一族の物語に新たな章

 日本の政治における自民党の長期支配は、鳩山から始まった。もし最近の世論調査が正しければ、その終焉も鳩山とともに訪れる。野党・民主党党首の鳩山由紀夫は、自民党創始者である鳩山一郎の孫。日曜日の総選挙は国家的なドラマであるだけでなく、近代日本政治を映してきた名門一族の物語の新たな幕開けでもあるわけだ。

 家族的な趣をさらに深めるように、由紀夫がその座を狙う首相の麻生太郎は、1955年の自民党結成の前に、由紀夫の祖父に政権を奪われた首相の孫だ。

 鳩山家の名声は、日本の多くの政治体制の原点と同様、1868年の幕藩体制崩壊に続く数年間に始まった。開国が進んだおかげで、有能な武士の息子、鳩山和夫は米エール大学で法律を学ぶことができた。彼は自由主義と民主主義への誓いを胸に米国から戻り、1896年、帝国議会時代の衆議院議長としてそれらを追求した。

 その継承が息子に政界入りの道を開く。一郎は1930年代の軍国主義に反対し、1943年には一握りの議員とともに東条英機率いる内閣に否決票を投じた。日本の敗戦後、首相に就くはずだったが、占領米軍に親ナチスの疑いを持たれ、5年間の公職追放処分を受ける。

 復帰すると、一郎は麻生太郎の祖父である吉田茂を倒して首相の座に就き、保守合同を指揮して、自民党を国会における一大勢力にした。

 一郎の息子の威一郎は外務大臣になり、孫の邦夫と由紀夫が自民党の国会議員に選出されると、米国のケネディ兄弟と比べられるようになる。だが、自民党の傾く命運を映して、兄弟は1990年代初頭に自民党を離党。そして今、由紀夫はあと数日で、誕生10年の民主党を自民党を凌駕する大勝利に導くところまで来た。

 日本人の中には、控えめな由紀夫が首相としてどれだけ有能か疑問に思っている人もいる。これまでのところ、一族が残した歴史的な影響は、驚くほどわずかだ。一郎はソ連との国交を回復したが、日本の平和憲法を修正するという目標はかなえられなかった。円をデノミしようとする威一郎の試みも、同じように無駄に終わった。

 近年では、一部の政治アナリストが由紀夫のことも軽量級と一蹴している。だが、日曜日にすべてがうまく運べば、彼は鳩山一族がその名声に値することを世に示すチャンスを手にする。

(文中敬称略)



By Mure Dickie and Michiyo Nakamotoc The Financial Times Limited 2009. All Rights Reserved.

4739 ◆ESPAyRnbN2:2009/08/30(日) 15:23:49
>>4735-4738
良い記事ですね。

> 約54年前の結党以来、自民党が野党の座に甘んじた時期は11カ月間にも満たない(有権者が拒絶
> したというよりは、党内分裂の結果だった1993年から1994年にかけての一時期)。
そのとおり。

> 実際、本当の問題は、なぜ今自民党の凋落が確実なように見えるかではなく、むしろ、どのようして
> それがこれほど長い間先延ばしされてきたかだ。
うむうむ。

> ただ、非自民党政権の短い期間は、1つの重要な遺産を残した。比較多数得票主義の小選挙区制と
> 小選挙区の得票数に基づく比例代表制を組み合わせた新たな選挙制度である。
> コロンビア大学のジェラルド・カーティス教授が1999年の著書『The Logic of Japanese Politics
> (邦題:永田町政治の興亡)』で述べている通り、小選挙区制によって、有権者はもはやライバル関係
> にある自民党候補者の中から選択することができなくなり、政府への反対票は常に別の政党への
> 賛成票を意味するようになった。
> 「新たな制度は、選挙を現政権の実績評価にしてしまうような行動を有権者に促す」とカーティス教授は
> 書いている。
これが政権選択選挙の第一にして、最大の原因でしょうね。

> 最近の自民党政権に目ぼしい実績がないことを考えると、自民党が生き残ってきたのは有権者の
> 忠誠心というより、信頼に足る代わりの政党になれない野党各党によるところが大きい。2001年から
> 首相を務めた自民党の小泉純一郎氏は、選挙で再生をもたらした。だが、それは自民党の過去の
> 政策と党内派閥政治からの決別を訴えての勝利だった。
> 自民党参議院議員の山本一太氏は、党の変革について誤った期待を抱かせたのは小泉氏だと言う。
> 「自民党は既に恐竜だったし、小泉氏が登場していなければ死んでいただろう」と山本氏は言う。
> そして、自民党は治癒したわけではなく、単に「生命維持装置」につながれただけだと付け加える。
> 有権者に対する小泉氏の根強い人気は、時代遅れと見られる制度を刷新するために、党や官僚の
> 利益に挑戦することを厭わない活力ある指導者を待ち望んでいることを示している。だが、小泉氏が
> 退いてから自民党は小泉氏の改革から後戻りし、党に批判的な地方の有権者をなだめることもなく、
> 都市部の支持者を遠ざけるだけだった。
これが第二でしょうか。
相変わらず一太は、自分と関係のないことだと、国民視線に立った分析ができるなあ。

4740SWERVES:2009/08/30(日) 15:54:08
投票行ってきました。
神奈川県内でも屈指の低投票率エリアの我が選挙区ですら、いつもより人がやや多めな感じでした。
出口調査は共同とNHKがやってましたね(2社以上は初めて)。特にNHKは気合入ってましたよー

4741けん:2009/08/30(日) 16:59:20
>>4740
神奈川何区在住なんですか?


神奈川県は民主党の組織が上手く機能していない為に基礎票が読みにくいことが出口調査ポイントを増やす要因ですね。


横浜市長選挙とダブルの地域は投票率が高いでしょうね。


雨で終盤に伸び悩む心配もありますね。

4742SWERVES:2009/08/30(日) 17:49:47
>>4741
03年に新設された18区民です。
川崎は横浜と比べてもいっつも投票率が低めなんですよねー。地域への帰属意識が低いからかな?

4743とはずがたり:2009/08/30(日) 18:04:02
どの業界かちゃんと書いてくれないとな。
>陣営を勢いづかせているのは、旧来、自民を支持する業界団体の一部が藤村氏の支援に回っていることだ。

渡嘉敷は頑張ってるようですが,自民党所属という本質の部分で方向間違っちゃってるからなー。


注目区を歩く:’09衆院選/3 7区 業界団体の一部、民主支援 /大阪
 ◇地道に4年自民「落下傘」 共産はイメージ一新、諸派も出馬
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/area/27/news/20090826ddlk27010318000c.html

 衆院選公示から1週間の24日夜、吹田市内のホテルで小泉純一郎元首相がマイクを握り、隣に座った自民前職の渡嘉敷奈緒美氏を持ち上げた。「渡嘉敷さんは典型的な落下傘候補だったが、うまく着陸して地元市議、府議とも親しくしている。異例中の異例だ」

 4年前、府連の公募で解散後の出馬表明にもかかわらず「自民不毛の地」ともいわれる7区で、民主前職の藤村修氏を破った。小泉ブームの象徴的存在になったが、今回は一転、逆風に見舞われる。「与えられた条件の中でベストを尽くすのが政治家。逆風は試練」と自らを奮い立たせる。

 「一夏で参加する盆踊りは150回。全国の国会議員で多分一番多い」と公言。地域住民同士のきずなの強さを紹介するための表現だが、「落下傘」のイメージをぬぐい去るため、渡嘉敷氏は当選後から地元行事に積極的に出席してきた。地元府議は「ひざ詰めで話ができる。それまで遠かった国会議員のイメージが変わった」と舌を巻く。

  ■    ■

 「オセロが白から黒に変わるように、情勢は1週間で変わる。全く予断を許さない」。22日朝、吹田市内の駅前に立った藤村氏は、世論調査で優勢が報じられる現状に上滑りを警戒した。

 05年の郵政選挙では03年を約1万2000票上回る8万4373票を獲得したが、敗れた(比例で復活当選)。「まさか負けるとは。あの時は雲の上に異常な竜巻のようなものが舞った」。振り返る言葉に実感がこもる。

 「政権交代」のワンフレーズを繰り返すことに当初は抵抗もあったという。だが今は「有権者に受け入れられている。前面に出して強く訴えたい」と立場を鮮明にした。無党派層の反応に加え、陣営を勢いづかせているのは、旧来、自民を支持する業界団体の一部が藤村氏の支援に回っていることだ。陣営は「社会保障費削減など小泉改革への反発がこのような流れをつくっている」と分析する。

  ■    ■

 自民、民主の対決に埋没しないよう、これまでとは違った形で選挙戦を展開しているのが、共産新人の駒井正男氏だ。選挙ポスターの背景の色は、党公認候補の多くが使う赤色ではなく、新鮮さをイメージした緑色。従来の支持層の一部からは異論もあったというが、陣営幹部は「候補の若さを生かし、PRするため」と期待する。民青同盟府委員長を務めた経験も生かし、青年の雇用問題などに熱弁をふるっている。また、幸福実現新人の水沼義隆氏も出馬している。【佐藤慶】

==============

駒井正男 42    共新
水沼義隆 35    諸新
藤村修  59(5) 民前=[社][国]
嘉敷奈緒美47(1)自前=[公]

毎日新聞 2009年8月26日 地方版

4744さっぽろ・しろいし一区民:2009/08/30(日) 18:16:11
先ほど、投票してきました。
私の選挙区は、札幌の北海道3区ですので、
もちろん小選挙区「荒井さとし」さん、比例区「民主党」。
国民審査は「那須」「涌井」2名に「×」としました。

ちなみに、私はセクシャル・マイノリティですので、
「異性装」そして「化粧」で、投票しましたが、
全然OKでした。投票用紙の氏名が戸籍氏名なのが
唯一気に入らなかっただけです。

いつの日か、「性同一性障害者の悲痛な叫び」がこの掲示板に
書かれていましたが、まったくおっしゃる通りです。
でも、民主党政権なら実現できるものと信じています。

ところで、北海道の開票速報シナリオ

開票0%で当確 1区 横路、4区 鉢呂、8区 逢坂、9区 鳩山、
       10区小平

1%〜20%で当確 2区 三井、3区 荒井、6区 佐々木

21%〜50%で当確 12区 松木

51%〜80%で当確 11区 石川

81%〜99%で当確 5区 小林、7区 仲野

と予想します。

全国的にも、民主候補のゼロ打ち当確ラッシュでしょうか?

4745二階席:2009/08/30(日) 18:33:31
もうすぐということで、皆さんゼロ打ちの予想も始まりましたね。

宮城県は、3区以外はゼロ打ちの可能性大です。
福島県は、2区以外はゼロ打ちではないでしょうか。

そして、茨城県あたりは珍しくどの区もゼロ打ちできないのではないでしょうか。

4746二階席:2009/08/30(日) 19:33:10
そしていよいよ覚悟を決めた、かな?
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009083001000448.html

敗北なら党総裁も辞任 首相対応で政府筋

 政府筋は30日夜、衆院選で与党が過半数割れして政権交代が確実になった場合、
麻生太郎首相は自民党総裁も辞任せざるを得ないとの見通しを明らかにした。
後継総裁を選ぶ総裁選の日程は具体的には何も決まっていないとした。

 自民党が厳しい情勢を踏まえ「首相とまだ相談していないが、負けて総裁に
とどまることはできないだろう」と述べた。

4747いだっち:2009/08/30(日) 19:43:53
名前だしお久です。

投票率73%といったところでしょうか。

どなたか両党本部と官邸の動きしりませんかんねえ

4748チバQ:2009/08/30(日) 19:48:14
残り14分
部屋の掃除も終わり、開票チェックシートの準備も終わり・・・
目下の悩みは8時はどこのチャンネルをチェックするかです。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00161942.html
第45回衆院選 全国で投票が続く中、各党党首の動きを追いました。

ついに訪れた「審判の日」。自民、公明連立政権の継続か、民主党中心の政権誕生か。全国で投票が続く中、各党の党首の動きを追いました。

政権選択が最大の焦点となった今回の衆議院選挙。
全国およそ5万1,000カ所の投票所には、多くの有権者の姿があった。
かつてない注目を集めた今回の選挙。
投票の結果を待つ各党の党首の動きを追った。
自民党の麻生総裁は、午前中は公邸で過ごし、午後、行きつけの理髪店へと向かった。
午後10時ごろには自民党本部に入り、審判の結果を待つ。
一方、民主党の鳩山代表は、すでに期日前投票を終えていて、夜には民主党の開票センターに入り、国民の選択を見守る。
公明党の太田代表は東京都内で午前中、投票を済ませ、投票後には「1つでも2つでも議席を増やしたい」と語った。
千葉・船橋市内で投票を済ませた共産党の志位委員長は、どの比例ブロックにも勝利の可能性があると、自信を見せた。
社民党の福島党首は、神奈川・川崎市内で投票を済ませ、「手応えはあった。結果に結びつくことを祈ります」と語った。
午前中に富山県内で投票を終えた国民新党の綿貫代表は、夜には党本部に入り、開票を見守る。
すでに投票を済ませているみんなの党の渡辺代表と、改革クラブの渡辺代表は、30日夜、それぞれの開票センターなどに向かう予定。
また、新党日本の田中代表は30日夜、兵庫・尼崎市の事務所に入る予定だという。
(08/30 18:10)

4749とはずがたり:2009/08/30(日) 19:48:53
>>4744
おお,なんと。知りませんでした。
>セクシャル・マイノリティ

民主党政権は少数派への配慮も忘れないリベラル政権であって欲しいですね。

奈良は0打ちは馬淵だけでしょうね。
京都は前原・山井辺りか。両方とも自民若いし少しは粘るかなー
静岡はナベシュウ・細野辺りが早いでしょうけど。。
茨城は今回は何処も激戦で0打ちなさそうですね。

4750チバQ:2009/08/30(日) 19:49:18
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090831k0000m010035000c.html
衆院選:午後6時の投票率48.40% 前回やや下回る
 第45回衆院選は30日午前7時から全国で投票が始まった。総務省の発表によると、午後6時現在の投票率は48.40%(男性49.11%、女性47.74%)で、前回05年衆院選の同時刻より1.60ポイント低い。一方、29日に締め切った期日前投票は1398万4866人(全有権者数の13.40%)と前回の1.56倍で、過去3回の国政選挙で最も多かった約1080万人(07年参院選)を超え、過去最多となった。最終的な投票率は前回の67.51%(小選挙区)を上回りそうだ。

 午後6時現在の投票率を都道府県別にみると、島根が最も高く60.02%。次いで▽岩手57.46%▽山形56.86%▽新潟56.51%▽鳥取56.33%−−が上位を占めた。一方、最も低いのは沖縄の43.08%。3大都市圏をみると、東京は46.50%、愛知は44.40%、大阪は47.66%だった。

 一方、期日前投票はすべての都道府県で前回05年よりも伸びた。増加率が最も高かったのは秋田の1.79倍。次いで▽沖縄1.74倍▽愛媛1.72倍▽徳島1.70倍▽山梨1.69倍−−と続いた。投票者数でみると、最も多かったのは東京の145万4116人。次いで▽神奈川94万2701人▽大阪83万3696人▽愛知82万3466人▽埼玉70万4504人−−だった。

 投票は一部の投票所を除き、午後8時で締め切られる。【石川貴教】

4751とはずがたり:2009/08/30(日) 19:51:51
>>4747
おお,おひさっすヽ(´ー`)/

>>4748
取り敢えず4ch(毎日)と6ch(朝日)つけてますた。
リモコン握って2ch(NHK)と8ch(フジ)も両睨み♪
テレビもっと欲しいw

4752名無しさん:2009/08/30(日) 19:53:29
こんなにワクワクするのWBCの決勝以来だw

4753とはずがたり:2009/08/30(日) 19:55:15
NHKはじまりましたねー

4754名無しさん:2009/08/30(日) 19:57:33
テレ朝、TBSもきた

4755チバQ:2009/08/30(日) 20:01:56
テレ朝だけが自民100超え
他は100以下


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