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第47回衆議院議員総選挙(任期満了2016年)スレ

2634チバQ:2014/12/15(月) 07:47:07
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2014/news/20141214-OYT1T50074.html
民主・樽床氏、比例選でも復活できず
2014年12月15日 03時11分
 大阪12区で、自民党の北川知克氏が、総務相などを歴任した民主党の樽床伸二氏らを破り、5選を果たした。


 樽床氏は比例選でも復活できなかった。

 前回衆院選で議席を失った樽床氏は選挙区を精力的に回り、捲土けんど重来を期してきた。今回は党幹部の来援も受けてアベノミクス批判などを繰り広げたが、保守票と公明党支持層を手堅くまとめた自民党の北川氏に届かなかった。維新の党新人らと政権批判票を分け合う形となったことも響いた。

2635チバQ:2014/12/15(月) 07:48:21
長野
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2014/nagano/CK2014121502000108.html
【3区】維新・井出さん、初勝利 「羽田王国」切り崩す
支持者と一緒に「勝ったぞ」コールで当選を喜ぶ井出庸生さん=佐久市で

 維新前職の井出庸生さんが、羽田孜元首相の強固な地盤を受け継いだ民主前職の寺島義幸さんらとの激戦を制し、選挙区で初当選を決めた。

 佐久市内のホテルに当選確実の一報が入ると、支持者から大歓声が湧き起こった。井出さんは「政党を変わったことで逆風の選挙だったが、その逆境をバネに変えてもらった」と深く頭を下げた。

 比例復活での初当選から二年間でみんなから結い、維新と渡り歩いた。選挙中は「政党ではなく、個人を応援してほしい」と訴え、元官房長官の祖父一太郎氏らが築いた人脈を生かし、「羽田王国」を切り崩した。

 二期目に向けては「政府に対して、これまで以上に是々非々でチェックをしていく」と意気込みを語った。

2636チバQ:2014/12/15(月) 07:48:53
愛知
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2014/aichi/CK2014121502000146.html
自民、辛くも「8」 維新、初の1議席
 自民が大勝し、安倍政権の継続が確実となった衆院選。県内では、十五選挙区のうち、自民は八勝と前回から五議席減らし、民主は前回の二議席から六議席へと復活の足掛かりをつかんだ。維新も一議席を得た。県内の投票率は過去最低の54・19%だった。

 自民が勝ったのは1、4、6、8、9、10、14、15区の八選挙区。前回は十三選挙区で勝利したが、今回は名古屋市内で二勝三敗と負け越すなど、無党派層をつかみきれない部分もあった。名古屋市を除く尾張部などでは支持基盤の固さを見せた。

 民主は2、3、5、7、11、13区の六選挙区で勝利を収めた。前回、小選挙区で涙をのんだ3区の近藤昭一さん、5区の赤松広隆さんらがベテランの強みを発揮した。

 名古屋市内では無党派層の一定の支持を集めたとみられ、トヨタ系労組の影響の強い西三河地方などでも底力を見せた。

 12区では、維新との野党協力で、民主が候補を立てず、維新の重徳和彦さんが自民候補に競り勝った。

 激戦区の多さを反映して、小選挙区で敗れた候補のうち、十人が比例復活を果たした。

 7区では、民主候補に競り負けた自民の鈴木淳司さん、9区では民主の岡本充功さん、12区では自民の青山周平さん、13区では自民の大見正さんが比例復活した。14区では、生活の党から民主に復党した鈴木克昌さんが復活した。

 (衆院選取材班)

2637チバQ:2014/12/15(月) 07:49:59
群馬
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/shuin2014/gunma/CK2014121502000027.html
1区 上野氏初落選 佐田氏「死に物狂いで恩返しを」
落胆した表情で支持者にわびる上野宏史氏=前橋市で

 午後十時すぎ、上野宏史氏の落選が前橋市内の事務所に伝わると、詰め掛けた支援者からどよめきと落胆の声が上がった。

 経済産業省に十七年間勤めた。二〇一〇年に参院選で初当選し、前回の衆院選は比例代表で復活当選。今回、次世代の党から無所属に転じ、比例復活の退路を断って臨んだ。初めての落選に「厳しい選挙だったが僅差まで追い詰めた。地元発展のために引き続き力を尽くしたい」と話した。

 党の公認問題をはね返し、佐田玄一郎氏は九期目の当選。同市内の事務所で、歓声と拍手で迎えた支持者に「私の不徳のいたすところでご心配をかけ、接戦になり心からおわびします」と頭を下げた。「死に物狂いで恩返しをしたい」と神妙な面持ちだった。

 宮崎岳志氏は前回に続く小選挙区での敗北に、「保守分裂の中に埋没してしまった。私の責任です」と、同市内の事務所で支持者に謝罪を繰り返した。 (杉原麻央)

2638チバQ:2014/12/15(月) 07:51:17
演説美味いなあ、貴子
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/2014shuin/580371.html
比例当選の鈴木貴子氏、笑顔と涙 小選挙区は225票差で敗戦(12/15 06:01、12/15 07:36 更新)
 【釧路】衆院選道7区(釧路、根室管内)と比例代表道ブロックに単独1位で重複立候補した民主党の鈴木貴子氏(28)は14日午後8時すぎ、比例で当選確実となり、釧路市内の事務所で支持者ら約30人と万歳三唱を行った。

 だが、小選挙区では225票差で敗戦。鈴木氏は15日午前0時すぎ、目を潤ませながらも「多くの方が鈴木貴子という政治家に心を寄せてくださったのは紛れもない事実。次の戦いでも鈴木貴子と書き、未来に向かって共に進もうと思ってもらえるよう努力します」と前を向いた。

 鈴木氏の父で新党大地代表の宗男氏は、激戦を戦った娘を「堂々たるもんだと誇りに思う。まだ28歳、磨けば光る」とねぎらい、握手の後に肩を引き寄せた。

2639チバQ:2014/12/15(月) 07:51:49
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/2014shuin/580376.html
道内民主「王国」の意地 自公、全勝逃すも着実(12/15 06:30)

 全国の与党大勝の流れを受け、道内の自民、公明両党は2012年の前回衆院選での「12小選挙区全勝」は逃したが、着実に議席を獲得する一方、民主党が「王国」の意地を見せて前回議席を上回った。共産党は比例代表で1議席を得て、党勢回復に弾みをつけた。

 自民党は前回衆院選では候補を擁立した11小選挙区で全勝したが、今回は3敗し、接戦の選挙区も多かった。自民党道連の伊東良孝会長は「少なくとも『負け』ではない」としながら、1区の前職が比例復活も果たせず落選したことに「道連会長として全員を救いたかった」と無念さをにじませた。

 伊東氏は「アベノミクス効果にまだ実感がないと受け止める方が多く、小売業者には消費税増税が大きかった」と総括。「自民党大勝の事前報道があり、『勝たせすぎてはうまくない』となったのではないか」と有権者心理を分析した。

 民主党北海道合同選挙対策本部の小川勝也本部長は、1、6、8区での議席を奪還したことについて、「党勢復調の兆しがみえてきた。増えた仲間とともに民主党再生に向けて、北海道が党全体を盛り上げる先駆的な役割を果たしたい」と述べた。

 ただ、3、7区など接戦区を制することができず、引き続いて自民党に道内首座を許したことに関しては「アベノミクスに厳しい評価もあるのに、追い風になっていない」と認めた。新党大地との選挙協力に関しては複数選挙区で接戦となったことを踏まえ、「成功を肌で感じた」と評価した。

 前回に続いて小選挙区、比例代表で合わせて2議席を獲得した公明党道本部の横山信一代表代行は「(消費税での)軽減税率実現への期待のあらわれだ。地方創生に向け、(参院を含めた道内関連議員)3人で頑張りたい」と話した。

 前回と同じく比例で1議席を獲得した維新の党(前回は日本維新の会)道ブロックの松木謙公代表代行は、「野党で一つの大きな円をつくり、自民党に対抗していきたい」と語った。

 14年ぶりに比例代表で1議席を得た共産党道委員会の青山慶二委員長は「安倍政権に正面から対決する姿勢が、道民の共感を得た。全国で議席を伸ばした共産党が国会で果たす役割は大きい」と意気込んだ。

 社民党道連の三谷直樹幹事長は「自公政権は、これまで以上の暴走を続けるだろう」と懸念した。

2640チバQ:2014/12/15(月) 07:55:54
http://www.sankei.com/politics/news/141215/plt1412150155-n1.html
2014.12.15 06:00
【衆院選2014】
橋下氏「完敗」維新、野党再編“主役”遠く

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「維新の党」の開票センターで会見する、橋下徹共同代表=14日、大阪市北区のリーガロイヤルホテル大阪(門井聡撮影)
 前回の衆院選で旋風を巻き起こした「第三極」は、わずか2年で後退した。みんなの党は公示前に解党、次世代の党は壊滅的な大敗を喫した。維新の党も躍進を果たせなかった。民主党の海江田万里代表が辞任することを受け、維新が目指す野党再編への期待が出てきたが、再編の主導権を握れるかは不透明だ。

 「これは完敗です。維新の党や、党を代表する僕に対する信任がなかった」。橋下徹共同代表(大阪市長)は14日夜、大阪市内で記者会見し、硬い表情で敗北を宣言した。

 維新は平成24年の前回衆院選を旧日本維新の会として戦い、選挙区は大阪を中心に14議席、比例代表で民主党を上回る40議席をそれぞれ獲得した。

 今回も終盤になって、大阪の選挙区で維新候補が自民党候補を猛追し、大きな後退は避けられた。江田憲司共同代表は15日未明、都内ホテルで記者会見し「9月末に結党し中途半端な状態で衆院解散をうたれた状況を考えれば、善戦した」と自賛した。ただ、かつてのような勢いはなく、「ふわっとした民意」を代表する無党派層の期待の低下が現れていた。

 橋下氏は会見で「はっきりしているのは、野党が一つにならなければいけないということだ」と述べ、野党再編の必要性を改めて訴えた。維新は民主党の一部を巻き込んだ野党再編の動きを加速させる構えで、再編に積極的な民主党新代表が誕生することへの期待もふくらむ。

 一方、旧日本維新の会から分かれた次世代の党は、選挙前の19議席から2議席に大きく減らした。今後は自民党との連携を強めるとみられているが、投票日前の12日にアントニオ猪木参院議員が離党届を提出するなど、早くも党は分裂含みだ。

 また、旧みんなの党は解党時の代表だった浅尾慶一郎氏が選挙区で当選確実となったが、創業者の渡辺喜美元代表は落選が確定し、明暗を分けた。

2641とはずがたり:2014/12/15(月) 13:00:05
神風@埼玉4とか選挙強いイメージだったけど比例復活もできませんでしたね
ー。相手そんなに凄いのか?

2642とはずがたり:2014/12/15(月) 13:05:21
民主北関東比例で惜しくも次点の青山には復活して欲しかったなぁ。。
埼玉12区の本多は大敗ですね。。次は次点の森田@次世代が維新に移ったりして再挑戦なら選挙区譲っても仕方が無いかも。

2643名無しさん:2014/12/15(月) 20:43:48
長野3区の負けっぷり^^;

2644名無しさん:2014/12/15(月) 21:28:41
 公示前勢力の5議席から今回2議席まで減らした生活の党。大マスコミは、小沢一郎代表の約30年ぶりとなった地元での“ドブ板選挙”ばかり取り上げていたが、意外な事実を見落としている。民主党政権時代に「小沢グループ」に所属、浪人中だった元同僚5人が、今度の選挙で政界に返り咲いた。

 かつて「小沢の側近」と呼ばれた松木謙公氏は、維新公認で北海道2区から出馬。比例復活に救われた。同じく維新の比例で元小沢グループの太田和美氏(千葉8区)、木内孝胤氏(東京9区)、初鹿明博氏(東京16区)、牧義夫氏(愛知4区)が復活当選を果たした。

 解散直前に民主党に移った前職の小宮山泰子氏(埼玉7区)、鈴木克昌氏(愛知14区)もそれぞれ比例で復活当選。

 解散前に小沢氏は党所属議員に「今回は生き残ることを優先したらいい。生き残っていれば、いずれまた一緒にできる」と告げ、離党・移籍をうながしたという。政界に帰ってきた、かつての仲間たちが今後の野党再編の起爆剤となるかもしれない。

2645チバQ:2014/12/15(月) 22:06:38
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141216k0000m010077000c.html
衆院選:「支持政党なし」党10万票獲得…比例北海道
毎日新聞 2014年12月15日 21時22分(最終更新 12月15日 21時37分)

 14日投開票された衆院選の比例代表北海道ブロック(定数8)で、「支持政党なし」という名称の政治団体が10万4854票を獲得した。社民党5万364票、次世代の党の3万8342票を大きく上回った。佐野秀光代表(44)は予想を上回る得票に「驚いている。投票先のない有権者の受け皿になったのでは」と話している。

 「支持政党なし」は昨年7月に東京で設立。2人以上の候補者がいれば立候補できる道ブロックを選び、佐野代表と義母が立候補した。政策は一切なく、法案ごとに有権者の賛否を問い、その結果を基に議決権を行使すると主張。選挙期間中は札幌、小樽市で選挙カーを走らせた。

 佐野代表らは2009年衆院選の道ブロックに「新党本質」で、12年衆院選は東京4区で「安楽死党」から出馬し、それぞれ7399票、2603票を獲得した。今後も立候補の意欲を示している。

 北海道選挙管理委員会によると、投票用紙に「支持なし」「支持」「支持政党」と記載された場合は支持政党なしへの投票となるが、「なし」などは無効票になる。道ブロックで議席を獲得した政党の最低得票は維新の24万7342票だった。【立松敏幸】

2646チバQ:2014/12/15(月) 22:07:31
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141216k0000m040061000c.html
衆院選:開票速報 NHK、テレビ朝日、TBSで間違い
毎日新聞 2014年12月15日 20時47分

 14日投開票の衆院選のテレビ報道番組で、開票速報の誤りが相次いだ。

 NHKは東京21区で敗北した民主前職の長島昭久氏について、同日午後9時半過ぎ、誤って「当選確実」と報じた。長島氏は比例代表で復活当選した。NHKは15日未明からニュース番組で「おわびして訂正します」と謝罪。広報担当者は「分析ミスがあった」としている。

 テレビ朝日も山形2区で敗北した民主前職の近藤洋介氏を誤って当選と字幕表示した。実際の当選者は自民前職の鈴木憲和氏で、近藤氏は比例代表で復活当選した。誤表示から十数分後に番組内で司会者が謝罪、訂正した。入力ミスが原因という。

 TBSは比例東海ブロックの自民前職、東郷哲也氏について「当選確実」と誤って表示した。15日未明にアナウンサーが訂正し、謝罪した。

2647チバQ:2014/12/15(月) 22:08:07
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddn002010015000c.html
衆院選:野党、共闘失敗 漂流した批判票 準備不足、足並み乱れ
毎日新聞 2014年12月15日 大阪朝刊

 14日投開票された衆院選は、野党の選挙態勢が整う前に解散・総選挙に踏み切った安倍晋三首相(自民党総裁)の思惑通り、与党が3分の2以上を確保した。民主党、維新の党などの野党は候補の競合を避ける選挙区調整で対抗したが、民主党は目標に掲げた「100議席」に遠く及ばず、海江田万里代表が落選。前回衆院選で非自民票の受け皿となった第三極勢力は維新を除いて壊滅状態となった。民主党は年内にも代表選を実施して再生を図る方向で調整。そのうえで維新などとの野党再編を改めて模索することになる。【笈田直樹、横田愛】

 2012年の前回衆院選で当選した議員の任期(4年間)を半分以上残しての解散判断には、不意を突かれた野党だけでなく、与党内からも「大義」への疑念が出ていた。だが、首相周辺は当初から「300議席」を狙う強気を崩さず、菅義偉官房長官は14日夜のTBS番組で「安倍首相は前回勝たせていただいたので今回は(議席が)1割減の範囲であればいいと思って解散を決断した」と余裕を見せた。

 安倍首相は争点をアベノミクスの是非に絞り、具体的な対案を示せない野党の準備不足と足並みの乱れを突くことに成功。集団的自衛権の行使容認や憲法改正など世論を二分するテーマは持ち出さず、政権への批判票は行き場を失って漂流した。前回、第三極を支持した層は棄権に回るか自民、民主、共産支持に分散したとみられ、低投票率と共産党の躍進につながった。

 前回は旧日本維新の会や旧みんなの党、旧日本未来の党などの第三極が積極的に候補を擁立し、野党候補の共倒れ選挙区が続出したことが自民大勝を後押しした。そのため今回は民主党と維新の党を中心に野党間の選挙区調整が進み、共産党を除く野党5党の候補者が競合しない「一本化」選挙区は前回の64から194に拡大した。

 アベノミクスや集団的自衛権を巡る5党間の政策の隔たりは大きく、東京など一部地域を除き相互に候補を推薦・支援することはなかった。それでも東日本や東海などの小選挙区で民主、維新両党の候補が接戦の末に自民党候補を破ったことは、消極的な野党共闘でも非自民票の分散を防ぐ効果があることを示した。

 ただ、民主党の候補者数は過去最少の198人(選挙区178人、比例単独20人)だった。前回より約70人も少なく、初めて衆院定数の過半数238を下回った。野党間の選挙区調整を進めた結果とはいえ、2大政党の旗を降ろした執行部への不満も党内にはくすぶる。小選挙区候補を立てなかった地域を中心に比例票が伸び悩み、海江田氏は14日夜のフジテレビ番組で「『維新の党と選挙区調整をしたので民主党の候補がいない。どうすればいいんだ』という声はかなりあった」と語った。

 民主党の福山哲郎政調会長は14日夜のNHK番組で「野党が足を引っ張り合わないよう維新などと選挙区調整をした結果で、選挙戦術としては間違っていなかった」と強調したが、議席の伸び悩みに加えて海江田氏が落選する緊急事態に陥り、執行部の刷新を含めた解党的出直しを求める声が党内から噴出しそうだ。

 前回衆院選以降、日本維新の会の分裂とみんなの党の解党によって第三極勢力は失速し、維新とたもとを分かった次世代の党は惨敗。日本未来の党を引き継いだ生活の党も壊滅的な敗北を喫した。

 共産、社民の老舗野党は明暗を分けた。ともにアベノミクス、消費増税、集団的自衛権の行使容認を真っ向から批判してきたが、共産党は「自共対決」をアピールして一定の政権批判票の受け皿となることに成功する一方、社民党は低迷から抜け出せなかった。

2648チバQ:2014/12/15(月) 22:08:36
 ◇民・維中心に再編模索
 前回衆院選で躍進した第三極が維新を除いて壊滅状態となり、野党は今後、政権基盤を強化した自民党に対抗するため、民主党と維新の党を中心に再編の道を模索することになる。海江田万里代表が落選した民主党は早急に後任代表を選んで党の立て直しを図るが、野党再編の路線を巡る党内対立が表面化する可能性もある。維新についても橋下徹共同代表(大阪市長)ら大阪側と江田憲司共同代表ら国会議員団側の温度差が指摘され、分裂含みの見方もくすぶる。

 海江田氏は14日夜、NHKの番組で「民主党もしっかり議席を伸ばしている。野党の中心として自民党政権にしっかり対峙(たいじ)する」と述べ、民主敗北との見方を否定した。しかし、1998年の結党以来、最低となった前回の57議席は上回るものの、2000年衆院選以来維持してきた100議席以上を今回も割り、党内には敗北感が広がる。

 次期代表には岡田克也代表代行や前原誠司元外相、細野豪志元環境相らの名前が取りざたされている。前原氏や細野氏は維新との連携に前向きで、いずれかが代表になれば、再編の動きが加速する可能性がある。一方、再編の前に党の立て直しを図るべきだとの意見も連合系のベテラン議員らには根強く、岡田氏を推す動きも出ている。

 今回の衆院選で岡田氏や枝野幸男幹事長が進めた野党間の選挙区調整には反発もあったが、そうした共闘選挙区の一部で自民党候補に競り勝ち、何とか踏みとどまったとの見方もできる。岡田氏を推す議員は「今回の結果で執行部の責任を問うべきではない。責任があると排除すれば、適任者が誰もいなくなる」として、代表選へ向けて岡田氏への候補一本化を模索する。海江田氏は15日未明、党本部で記者会見を終え、早々に党本部を後にした。

 一方、維新は公示前の42議席に届かず、大阪市で記者会見した橋下氏は「自民党、公明党で過半数に達している。野党としては完敗だ」と敗北宣言。「党や党を代表する者への信任がなかったということだ」と語る一方、執行部の責任については「今後協議する」と述べるにとどめた。

 橋下氏は選挙期間中、民主党を激しく攻撃し、選挙区調整を進めた江田氏ら国会議員団側との溝も指摘された。江田氏も14日夜のラジオ番組で「基本政策の一致もない中で、国民からすればこんなすみ分けは選択肢たり得なかった」と認めたが、野党再編へ向けては民主党との関係で微妙な温度差もうかがわれる。

 橋下氏は「与党にきちんと対峙できる野党が絶対に必要だ」と野党再編の必要性を強調する一方、「民主党全体とは考え方が合わない。民主党の一部の方と新しい政党で一つになるということだ」という従来の見解を繰り返した。江田氏はこれまで「生き残りのための選挙前の再編でなく、選挙後に自民党に対抗する一大勢力を作るべきだ」と主張しており、民主側と再編に向けた話し合いを始める構えとの見方もある。

 民主党内で前原氏らが江田氏との連携に動けば、維新内では橋下氏ら大阪側と国会議員団側の東西対立が再燃しかねず、両党の合流・再編の動きが維新の分裂含みで進む可能性も指摘されている。国会議員団側では、小沢鋭仁幹事長代行が比例近畿ブロックの単独候補として名簿順位1位の優遇を受けながら議席減を防げなかったなどとして役職を辞任する意向を松野頼久代表代行に伝えた。

 旧みんなの党出身者は民主党から3人、無所属で5人が立候補したが、当選したのは無所属の浅尾慶一郎元代表と民主の中島克仁氏の2人だけ。参院のみんな会派に残る10人も与野党の草刈り場となりかねない。【田所柳子、村尾哲】

2649チバQ:2014/12/15(月) 22:09:06
 ◇次世代浸透ならず、社民「自共」の陰に
 旧日本維新の会の分党により今年8月に結党された次世代の党は小選挙区で平沼赳夫党首(岡山3区)と園田博之顧問(熊本4区)が議席を守ったものの、公示前の20議席を大きく割り込んだ。

 安倍政権を評価する平沼氏は野党再編の動きとは一線を画しており、今後、参院で自民党に統一会派を呼びかけるなど、同党との連携強化で生き残りを図るとみられる。

 次世代は「是々非々」を強調して自主憲法の制定など保守色を前面に打ち出したが、浸透しなかった。平沼氏は14日夜のラジオ番組で「党名や基本政策が有権者に浸透しなかったのは残念だ」と肩を落とした。

 社民党は公示前の2議席から前々回衆院選の7議席への回復を目標にしたが、議席増には至らなかった。第三極が後退する中、「老舗」として格差拡大や集団的自衛権問題で政権批判を強めたが、「自共対決」の陰に隠れる形になった。【佐藤慶、村尾哲】

 ◇共産、小選挙区で議席
 共産党は沖縄1区を初めて制し、小選挙区で18年ぶりの議席を得たほか、比例代表でも躍進し、公示前の8議席から倍増以上の21議席に伸ばした。民主党が伸びず、第三極が落ち込む中、「自共対決」を前面に掲げて反自民票を取り込んだ。

 野党唯一の躍進を果たした志位和夫委員長は14日夜、党本部で記者会見し「安倍政権に正面から対決する立場を貫いたことが評価いただけた」と胸を張った。沖縄1区の勝利を受け「沖縄で保守層と私たちが肩を組んで闘うまったく新しい共闘が始まったが、今後も協力の可能性が広がるのではないか」と、穏健な保守層の中にもある安倍政権への不満を取り込むことへの意欲を示した。今後の国会で政権に対抗するため「野党間協力も可能な限り追求したい」とも述べた。

 党本部には幹部が開票前から入り、午後8時過ぎにテレビで共産候補の当選確実が続々と流れ始めると、小池晃副委員長が「こんな早い時間の当確は久しぶりだ」と声を弾ませた。志位氏が満面の笑みで候補者の名前に飾る赤いバラは一気に2ケタに達した。

 共産党は昨年の東京都議選、参院選に続き、自民や民主との違いを強調。消費増税を決めた自公民3党を「増税3兄弟」と批判する一方、維新など第三極を「自民党の補完勢力」とし、「共産こそが唯一の政権対決政党だ」とアピールした。

 消費税やアベノミクス、集団的自衛権、原発再稼働、沖縄基地問題で「五つの転換」という対決図式を設定し、政権批判を繰り返した。各選挙区に1万〜2万票とされる組織票だけでなく無党派層にも浸透。インターネット上の発信強化による無党派層対策も一定の効果があったとみられる。2000年の衆院選以来となる2ケタの議席を得て、公示前の野党第4党から第3党に躍進した。【鈴木美穂】

2650チバQ:2014/12/15(月) 22:11:46
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddf010010017000c.html
衆院選:原発地元14選挙区で自民11勝 再稼働論戦は低調
毎日新聞 2014年12月15日 大阪夕刊

 安倍政権の経済政策「アベノミクス」が最大の争点になった今回の衆院選で、原発・エネルギー政策を巡る論戦は必ずしも深まらなかった。原発を抱える14小選挙区のうち11選挙区では自民党候補が当選し、政府の再稼働方針は結果として有権者から支持された形になった。

 現在、国内の原発は19市町村に計48基ある。今年1月に廃炉になった東京電力福島第1原発5、6号機を含めて50基が立地する小選挙区の当選者は、自民党11人、民主党2人、無所属1人。2012年衆院選で国民新党から当選した野間健氏が今回無所属で当選した以外、自民と民主の当選者数は変わらなかった。自民党の当選者は福島5区と佐賀2区で前回から交代した。佐賀2区の新人、古川康氏(前佐賀県知事)は選挙中に「関係自治体、住民の理解が得られるなら再稼働すべきだ」と主張した。

 毎日新聞の特別世論調査(5〜7日)によると、最も重視する争点はこの14選挙区でも全国と同様に「年金・医療・介護・子育て」「景気対策」が上位を占めた。「原発・エネルギー政策」は10選挙区で全国平均(7%)をやや上回ったものの、主要な争点にはならなかった。【塩田彩】

2651チバQ:2014/12/15(月) 22:12:45
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddq041010004000c.html
衆院選:自民、大義なき独走 民主「受け皿」遠く(その1) 「疑惑」候補も次々
毎日新聞 2014年12月15日 中部朝刊

 民意の行き先は、安倍政権の現状維持だった。寒気に覆われた列島で14日投開票された師走の衆院選は、自民党が前回に続き大勝した。全国的には「政治とカネ」の問題などが取りざたされた候補も続々当選。民主は、かつて「民主王国」と呼ばれた愛知で小選挙区の議席を伸ばしたが、全国的な復調は見えないまま。野党は、共産党を除くと政権批判票の受け皿となれず、迷った末に自民に投票した人もいた。戦後最低の投票率という結果は、突然の解散だけでなく、さまよう有権者の姿をも反映した。

 ◆群馬5区

 ◇小渕陣営「一定の理解」
 群馬5区では、関係政治団体で政治資金の不明朗な会計処理問題が発覚し、経済産業相を辞任した自民前職の小渕優子氏(41)が「おわび行脚」と「どぶ板選挙」で他の候補に大差をつけ、6回目の当選を果たした。疑惑についての小渕氏の説明はいまだにないが、陣営内に「みそぎは済んだ」との空気が広がった。

 開票開始の午後8時過ぎに「当選確実」が報じられると、高崎市では支持者が万歳。黒のスーツ姿の小渕氏は深々と頭を下げた後、「これまでに経験がない苦しい戦いだった。皆様の期待に応えられるよう誠心誠意、精いっぱい頑張りたい」と一言一言かみしめるようにあいさつした。

 支援者向けの観劇会で収入と支出が一致しないなどの不明朗な会計処理問題については「有権者に十分な説明ができないまま選挙になり、大変申し訳なく思う。(東京地検特捜部の)捜査に協力し、第三者による調査も進める。疑念を払拭(ふっしょく)できるよう、説明させていただきたい」と述べた。

 2000年に父恵三元首相(故人)の地盤を引き継いで以来、大差で当選を重ねてきた。前回は、他候補の応援で全国を飛び回り、地元滞在は約7時間のみ。今回は公示直後から選挙区内を回り、有権者に直接謝罪した。

 街頭演説は多い日に40カ所以上。「大変なご心配やご迷惑をおかけしました。日本のため、ふるさと群馬のために働かせてほしい」と涙ながらに訴えた。支持者から「優子ちゃんは悪くないよ」などと激励される場面も。

 有権者の間には「謝罪するだけで公約も訴えないなら、何のために選挙に出たのか分からない」という声もあったが、陣営幹部は「本人が直接謝ることで政治資金の問題についても一定の理解を得られた」と振り返った。【角田直哉】

 ◆東京14区

 ◇謝罪徹底で松島氏

 東京14区では「うちわ」問題で法相を辞任した自民前職の松島みどり氏(58)が5選を果たした。

 トレードマークの赤色のジャケットに身を包んだ松島氏は、午後9時過ぎに東京都墨田区の事務所で満面の笑みを浮かべて万歳を繰り返した。

 その後、「脇の甘いところがあり、ご迷惑をかけた」と謝罪したうえで「選挙中に『まだまだやり直せる』と声をかけていただいた。人情のある町で政治活動をやってきてよかった」と述べ、集まった支持者に深々と頭を下げた。

 女性閣僚として期待された松島氏は、選挙区内で「うちわ」を配布したことが公職選挙法の禁じる寄付行為に当たると国会で追及された。法相辞任が決まると、赤い服を白いスーツに替えて記者会見に臨み「真っさらな気持ちでまた歩みだそうという気持ち」と話していた。

 選挙戦では細い路地まで選挙カーを入れ、数百メートルごとに車を降りては最初に有権者に謝罪するスタイルを徹底した。再び赤色のジャンパーを身につけて頭を下げ続けた。【太田誠一、近松仁太郎】

2652チバQ:2014/12/15(月) 22:13:17
 ◆愛知4区

 ◇「1年生」工藤氏当選
 前回選で自民は、愛知県の全15小選挙区のうち9選挙区を新人が制したが、このうち今回も小選挙区で勝利したのは5人だった。突然の解散から始まった総選挙は、「1年生議員」にとって足腰の強さを問われる戦いとなった。

 愛知4区(名古屋市港区など)で再選を果たした自民前職の工藤彰三氏(50)は、2年間に東京と名古屋を188往復するなど、市議時代の経験を生かして「こつこつと」(工藤氏)地元を回った。その成果もあり、東海3県で唯一、自民と民主、維新、共産の主要4党の候補がそろった激戦区を制した。敗れた陣営からは「組織を作ろうとした矢先の解散だった」との恨み節も漏れた。

 自民は前回、愛知の15小選挙区に新人11人を擁立したが、今回は全員前職だった。【岡大介】

 ◇決議効果で岐阜は全勝
 自民は、岐阜県内の5小選挙区を前回に続いて独占した。党県連は衆院解散直前に「景気回復に向けて政治的空白を作るべきではなく、大義はない」と解散反対を決議したが、選挙戦では全面支援。県連関係者は「決議が中央への不満をうまく吸収した」と胸を張った。

 「決議の反響は大きかった。やって良かった」。岐阜3区(各務原市など)で自民前職の武藤容治氏(59)が3回目の当選を決めると、県連の猫田孝幹事長は市内の武藤氏の事務所で決議の効果を語った。5選挙区全勝を知ると、猫田幹事長は「皆さんのお陰で大勝させていただいた」と笑顔で総括した。【道永竜命】

 ◆佐賀2区

 ◇転身・古川氏、知名度生かし
 佐賀2区では、公示1週間前に佐賀県知事を3期目途中で辞職した自民新人の古川康氏(56)が初当選した。九州電力玄海原発の再稼働や新型輸送機オスプレイの佐賀空港配備計画など、県政の課題山積の中での突然の国政転身に県民からは「無責任だ」との声も上がったが、圧倒的な知名度と自民の分厚い組織支援に支えられ出遅れを感じさせなかった。

 当選が確実になり、支持者の拍手の中、出身地でもある唐津市の会場に姿を現した古川氏は「地域のため、日本を前に進めていくため頑張ります」と述べた。【原田哲郎】

 ◆沖縄1区

 ◇「怒り、予想以上」−−共産・赤嶺氏
 沖縄1区は共産前職の赤嶺政賢(せいけん)氏(66)が自民前職の国場(こくば)幸之助氏(41)、維新元職の下地幹郎氏(53)との三つどもえの激戦を制し、共産党として全国の小選挙区で18年ぶりに議席を獲得した。

 赤嶺氏は那覇市の事務所で支援者とともにカチャーシー(沖縄の手踊り)で勝利を祝い「辺野古移設に対する県民の怒りが我々の考えている以上だった。移設の白紙撤回を安倍政権に突きつけたい」と語った。

 共産は沖縄2〜4区で擁立を見送り、辺野古移設に反対する社民、生活や無所属候補を支援。赤嶺氏は「辺野古新基地建設を応援する政治家は沖縄にはいないという審判を下そう」と訴えた。【鈴木一生】

 ◆沖縄4区

 ◇元自民県連顧問「移設反対」で票
 沖縄4区は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対した無所属新人の仲里利信氏(77)が、辺野古移設を容認した自民前職の西銘(にしめ)恒三郎氏(60)を破って初当選した。仲里氏は「辺野古も含めて新しい基地は造らせない」と語った。

 元自民党県連顧問の仲里氏は、前回衆院選で後援会長として西銘氏を支えた。だが、昨年に西銘氏が県外移設から辺野古移設容認に転換したのを批判して後援会長を辞任。11月の県知事選で辺野古移設に反対する翁長雄志(おながたけし)知事を誕生させた保革共闘グループから出馬要請を受け、西銘氏に挑んだ。【山本太一】

2653チバQ:2014/12/15(月) 22:15:00
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddq041010008000c.html
衆院選:自民、大義なき独走 民主「受け皿」遠く(その2止) 愛知は復調じわり
毎日新聞 2014年12月15日 中部朝刊

 ◆東京1区

 ◇海江田氏「本当に残念」
 東京1区で、民主代表の前職、海江田万里氏(65)が自民前職の山田美樹氏(40)に敗れ、比例での復活当選もならず、落選が決まった。その直前の15日未明、報道陣から「代表を続けるのか」と問われ、「さあ、どうでしょう。細かい数字はみていない」と答え、取材を打ち切った。

 新宿区の事務所では落選の報が流れた午前1時半ごろ、選対幹部が、海江田氏から「ありがとう。お疲れさまでした。今日はそちらに戻らない」と連絡があったと明かした。「本人が厳しいと判断して連絡をしてきたんだろう。総括はこれからだが、重く受け止めなければならない」と、幹部はうなだれた。

 小選挙区での敗北が決まった14日午後10時半ごろ、海江田氏は民主党本部で「私自身、小選挙区で議席を失って本当に残念」と苦渋の表情を見せた。「応援ありがとうございました」と頭を下げ、「党を第一に戦った」と振り返り、代表のプライドをのぞかせた。

 海江田氏が選挙区内をくまなく回ることができたのは9日のみ。10〜12日も地方遊説の合間をぬって地元入りした。「20分でも、30分でもと思って街頭に立ったが、努力は報われなかった」と悔しさをにじませた。

 海江田氏の背後で、当選確実となった候補の名札を党職員らが追加したが、代表は取材後、目を向けることもなかった。【鈴木泰広、山本将克】

 ◆愛知5区

 ◇赤松氏、指定席取り戻す
 前衆院副議長で民主前職の赤松広隆氏(66)が、愛知5区(名古屋市中川区など)で自民から議席を奪い返し、9選を果たした。赤松氏は「安倍首相と正面からしっかり対決していきたい」などと語った。

 党副代表や農相などを歴任し、間もなく国会議員生活25年になる重鎮だが、他の選挙区への応援を控えて12日間、地元に張り付いた。「かつてなかったことだが、今の民主党の力で選挙区で勝ち抜くことは極めて大変なこと。全ての仲間が一緒の気持ちになって戦ってくれた」と振り返った。

 前回は選挙直前に自民公認が決まった神田憲次氏(51)に敗れ、比例で復活した。今回の選挙戦では「皆が豊かになり、個人消費が増えるようにしたい」と訴え、神田氏を振り切った。【金寿英】

 ◆愛知11区

 ◇古本氏「とりで」死守

 愛知11区(豊田市など)で民主前職の古本伸一郎氏(49)が、自民前職の八木哲也氏(67)らを破って5選を果たし、民主党が2000年の衆院選から勝ち続けてきた「とりで」を死守した。古本氏は支持者を前に「自民に対峙(たいじ)する力を守れた」と話した。

 選挙区内にはトヨタ自動車系の労働組合員約5万6000人が住む。労組の支援を受ける古本氏は、05年の小泉郵政選挙や自民が圧勝した12年の選挙でも、自民候補に2万票以上の差をつけた。

 だが今回の選挙戦で自民は、安倍晋三首相や谷垣禎一幹事長らが応援に入ってアベノミクスの成果を強調。古本陣営には「かつてない厳しい戦い」と危機感が広がった。「組織を固めれば負けない」(選対幹部)と、労組員への働きかけを強めて逃げ切った。【中島幸男】

2654チバQ:2014/12/15(月) 22:15:38
 ◆比例東海

 ◇単独立候補の中根氏が当選
 維新との候補者調整で比例東海ブロックに回った民主前職の中根康浩氏(52)は、早々に当選を決めて支持者らと万歳を繰り返した。事務所でのあいさつで「結果が判明するまで不安だった。今回は、まか不思議な選挙だった」と胸中を明かした。

 愛知12区(岡崎市など)での立候補を目指していたが、公示前日の1日、党から比例に回るよう求められた。抵抗すると、岡田克也代表代行に「比例が嫌なら無所属で出てくれ」と言われ、党の決定に従った。「小選挙区を失うと浮草のようになり、忘れられてしまう」と、納得できなかった。選挙戦では「自民の暴走を止め民主を支援してほしい」と訴えた。【渡辺隆文】

 ◇維新、調整で小選挙区明暗
 ◆三重1区

 ◇前市長の松田氏、辛くも復活当選
 三重1区(津市など)で前津市長の維新新人、松田直久氏(60)が、自民前職の川崎二郎氏(67)に敗れたものの、比例代表での復活当選を果たした。松田氏は民主党と候補者調整して挑んだが、同党三重県連は「あくまでも調整で選挙協力ではない」とし、連合三重も組織的な応援をしなかった。しかし松田氏は「民主の協力で一本化してもらった。自民1強の暴走を阻止しなければならない」と訴えた。陣営も「比例は民主」と書いた選挙はがきを作り、民主支持層の取り込みを図った。

 松田氏は「組織的な支援があれば小選挙区でもう少し良い勝負ができたかもしれないが、一本化が一番の応援となった」と話した。【田中功一】

 ◆愛知12区

 ◇「一本化」前面に重徳氏が初勝利


 愛知12区(岡崎市など)で維新前職の重徳和彦氏(43)が、自民前職の青山周平氏(37)らを破って2回目の当選を果たした。民主との候補者調整が奏功し、重徳氏にとって小選挙区初勝利となった。

 陣営の選対本部長らは選挙戦終盤、比例東海ブロックに回った民主前職の中根康浩氏(52)の事務所を訪れて支援を求めたが、「門前払い」(陣営幹部)され、組織的支援は得られなかった。それでも、労組に働きかけたり、街頭演説でも「維新 民主 一本化」「野党統一候補」などの旗を掲げたりし、民主支持層を取り込むことに成功した。重徳氏は「アベノミクスの光が当たらないサラリーマン層、生活弱者といった反自民票が得られた。巨大与党に対抗していく」と語った。【岸本悠】

 ◆愛知1区

 ◇減税広沢氏、厳しい結果
 愛知1区(名古屋市北区など)で、河村たかし名古屋市長が率いる地域政党「減税日本」から立候補した新人の広沢一郎氏(50)は、自民前職に大差で敗れた。河村、広沢両氏は「厳しい結果。責任を痛感する」と東区の事務所で陳謝した。

 減税は地方議員の不祥事や離党が相次ぎ、昨夏の参院選でも惨敗、党勢回復の糸口をつかめないままだ。敗因について河村氏は「地域政党でテレビの党首討論にも出られなかった影響は大きい」と分析した。【岡大介】

 ◆栃木3区

 ◇渡辺氏、王国崩壊
 栃木3区では無所属で7選を目指した元みんなの党代表の前職、渡辺喜美氏(62)が自民前職の簗(やな)和生氏(35)に敗れた。栃木県那須塩原市の事務所で、渡辺氏は「大変な逆風の中で応援してもらったのに期待に応えられなかった」とうっすらと涙を浮かべ、「私とみんなの党は同義語だったのに解党で片方の車輪が外れてしまったことが最大の敗因」と無念そうに語った。今後については「家族らと相談したい」と述べた。【関谷俊介】

 ◇愛知12区候補者調整 連合、民主党本部に抗議へ
 連合愛知は、愛知12区(岡崎市など)で民主党が維新との候補者調整の結果、民主前職の中根康浩氏(52)を比例東海ブロックに回したことについて、民主党本部に抗議文を提出する検討を始めた。近く党愛知県連にも打診し、連名での抗議も想定している。

 党本部は公示前日の1日、中根氏を比例に回すことを決めた。事前に相談のなかった県連や連合愛知は1日、岡田克也代表代行に口頭で抗議したが、受け入れられなかった。

 連合愛知幹部は「党本部による調整は地域事情を無視している。地方軽視、連合軽視の姿勢だ」と厳しく批判していた。

 岡田氏は、取材に対し「反発が出るのは当たり前。責任は党本部が取る」と説明していた。【駒木智一】

2655チバQ:2014/12/15(月) 22:16:55
開票結果は省略
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk14010194000c.html
大義迷分:2014衆院選 小選挙区 自民圧勝、公明1堅持 離合集散の野党埋没(その1) /神奈川
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日に投開票され、県内18の小選挙区の当選者が決まった。13人が小選挙区で当選を果たした自民が、前回に続き圧勝。アベノミクスに対して、有権者は結果的に「信任」を与えた。自民は小選挙区で敗れた候補4人も比例復活し、「全員当選」を果たした。公明も前職を擁立した6区の1議席を堅持し、候補者調整が不調に終わった野党を寄せ付けなかった。解散直後は、県内でも「大義がない」などと与党を批判する声も少なくなかった。しかし、離合集散を繰り返す野党に、支持は集まらなかった。一方、与党にも追い風が吹いたとは言い難く、投票率も小選挙区制度導入以降で最低となる可能性もあり、有権者と政治の距離も浮き彫りになった。【衆院選取材班】

 ◆2区

 ◇菅氏、貫禄の勝利
 2区は自民前職の菅義偉氏(66)が貫禄の勝利。官房長官を務める政権の「象徴」が、野党候補を圧倒した。

 安倍晋三首相の女房役としての実績は群を抜いていた。選挙期間中に地元に戻って遊説することは数えるほどしかなく、県内外を自公候補の応援に駆け回った。候補者不在の戦いを強いられながらも、市議時代から築いた強固な支持基盤に隙(すき)はなく、高い知名度から無党派層も取り込んだ。

 開票当日の14日も、支持者が集う横浜市南区の選挙事務所に本人の姿はなかったが、開票早々に当選が決まると、集まった約100人の支援者らが万歳を繰り返した。陣営幹部は「勝って当然の戦いだが、これで思い切った政権運営ができる」と話した。

 解散直前、実質国内総生産(GDP)の2四半期連続のマイナス成長が明らかになり、選挙戦は順風とは言えなかった。「大義なき解散」との声は、地元の自民県議からも聞こえた。

 2区の野党候補は「(効果が疑われる)アベノミクスの象徴」と厳しく批判。それでも、菅氏は「日本の経済はアベノミクスで一変した。好循環が生まれつつある」と訴え続け、7回目の勝利を手にした。【飯田憲】

 ◆6区

 ◇自公連携実り上田氏
 6区は公明前職の上田勇氏(56)が7選を決めた。当選確実の知らせが入ると、横浜市旭区の事務所は大きな歓声と拍手が湧き、上田氏は支持者に深々と頭を下げた。

 野党間の候補者調整が不調に終わり、衆院解散当日に民主元職の三村和也氏(39)が2区から国替えして出馬を表明。三村氏と維新前職、青柳陽一郎氏(45)との間で反与党票が分散する中、上田氏は支持母体の創価学会の組織力に加えて、自民との連携で終始優位に戦いを進めた。

 選挙戦では軽減税率導入や成長戦略推進などを主張。山口那津男党代表ら党幹部に加え、「盟友関係」を強調した安倍晋三首相ら自民の党幹部も続々と地元入りし、手厚く支援した。【高木香奈】

 ◆比例

 ◇共産・畑野氏が初当選
 比例代表の南関東ブロックでは、共産の名簿2位で新人の畑野君枝氏(57)=比例単独=が初当選し、共産の躍進ぶりを印象付けた。畑野氏は川崎市出身で元参院議員。98年の参院選神奈川選挙区で初当選して1期を務めた。共産は比例票の掘り起こしを狙い、県内の全18選挙区に候補者を擁立。他の野党が明確な争点を示せない中、増税反対や護憲、雇用保護などの独自色を打ち出し、一定の支持を集めた。

 一方、今回の選挙でも小選挙区で敗れたものの、比例代表との重複立候補で復活当選する候補が相次いだ。自民は4区の前職、山本朋広氏(39)と8区の前職、福田峰之氏(50)らが前回に続いて比例で復活当選。民主も小選挙区で競り負けた12区の前職、阿部知子氏(66)のほか、14区の元職、本村賢太郎氏(44)が復活当選となった。維新は1区の新人、篠原豪氏(39)と6区の前職、青柳陽一郎氏(45)らが復活を果たした。【河津啓介】<比例代表の結果は8面>

2656チバQ:2014/12/15(月) 22:17:56
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk14010142000c.html
大義迷分:2014衆院選 小選挙区 自民圧勝、公明1堅持 離合集散の野党埋没(その2止) /神奈川
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◇「大義」批判届かず
 ◆17区

 ◇牧島氏、議席死守
 17区は自民前職の牧島かれん氏(38)が、議席奪還を目指した民主元職の神山洋介氏(39)らを破り、議席を守った。

 小田原市成田の選挙事務所前には、100人を超える支持者らが集結。当選の一報が入ると、拍手が湧き起こった。陣営幹部は「地元を代表するのは牧島だけだと認めてくれた」と笑顔を見せた。

 事務所前で牧島氏は続々と詰めかけた支持者らの手を握り、「2期目も地元の発展のために働いていきたい」と決意を語った。

 17区は旧神奈川3区の時代から河野洋平・元衆院議長が14期連続、42年間も議席を守った「保守王国」。後継指名を受けた牧島氏は2009年の神山氏との初顔合わせで涙をのんだが、12年の前回選挙で雪辱を果たした。

 「(議員になってから)2年間『新幹線通勤』をしながら、地元をくまなく回り、国政報告会を開いた」と話す牧島氏。「小さな集会にも顔を出すバイタリティーはまねができない」と、ある地元首長は舌を巻く。

 公示後は「国や政権与党との太いパイプがあって初めて、まちづくりが具体的に実行される」などと訴えてきた。麻生太郎財務相らが来援するなど党の手厚い支援も受け、支持を広げた。【澤晴夫】

 ◆16区

 ◇義家氏、比例で復活
 16区は自民前職の義家弘介氏(43)が激戦の末、前回比例復活の民主前職の後藤祐一氏(45)に敗れたものの、比例復活を果たした。厚木市田村町の選挙事務所は拍手に包まれたが、集まった約200人の支援者らは複雑な表情を浮かべた。

 選挙事務所に姿を現した義家氏は「私の力不足で小選挙区で敗れ誠に申し訳ない。比例ではあるが国政で全力で働きたい」と深々と頭を下げた。前回選挙で議席を奪還した党副幹事長が敗北する事態に、陣営幹部らは厳しい表情を崩さなかった。

 16区は、義家氏と前回選挙で約8000票差まで迫った後藤氏の事実上の一騎打ちとなり、両陣営とも「横一線の戦い」と緊張感を持った選挙戦を展開。山間部から都市部まで広がる広い選挙区をこまめに回り、支持層の拡大を図った。

 前回、参院からくら替え出馬し、自民への追い風の恩恵を受けた義家氏にとって、今回は正念場。公示前の11月30日には安倍晋三首相が街頭演説に駆けつけたほか、選挙期間中は1000人規模の支持者を集めた個人演説会を複数回開催。党の組織力を最大限に生かしたが、前回選挙後から丁寧に地元を回った後藤氏に、無党派層を奪われた。【長真一】

 ◆18区

 ◇中田氏知名度生かせず
 5人が乱立した18区では、次世代前職で元横浜市長の中田宏氏(50)が高い知名度を生かしきれず、自民前職の再選を許した。川崎市高津区の選挙事務所に姿を現した中田氏は「全ては私の力不足だ。今後パワーアップして日本の立て直しに努力したい」と述べた。

 横浜市長選に出馬する前の2000年の衆院選で、宮前区を含む旧神奈川8区で当選。今回12年ぶりにかつての地盤に戻り、市長時代に自身の給料カットなどで借金を約1兆円削減した実績をアピールし、財政改革の必要性を訴えた。

 隣の旧9区(高津区など)で衆院議員を務めた前知事の松沢成文参院議員らの支援も受けたが、公示直前に維新が新人の擁立を決めるなど、野党票が分散。準備不足も否めず、固い保守基盤を崩すことができなかった上、投票率が低調だったことも影響した。【鈴木敬子】

 ◆12区

 ◇阿部氏比例で復活
 12区で公示直前に民主公認となった前職の阿部知子氏(66)は小選挙区で自民前職の星野剛士氏(51)に敗れたが、比例復活を果たした。藤沢市鵠沼石上の選挙事務所は支持者らの拍手が渦巻いた。15日午前0時半過ぎに比例復活の一報が届くと、阿部氏は深々と頭を下げ「自民候補とタイの戦いをさせてもらった。一人一人に感謝したい」と述べた。

 12区は長く自民、民主、阿部氏の事実上3強対決が続き、阿部氏は社民、未来で過去5回小選挙区で惜敗したが比例復活した。今回、急きょ民主元職が出馬を取りやめ、無所属の阿部氏が「野党勢力の結集」を目指して民主入りし、自民対民主の構図に変わった。

 従来の支持者に加え、労組や元職の保守系支持層への浸透を図ったが、出足の遅れが響き「時間との勝負」(陣営幹部)に。それでも岡田克也代表代行、連合幹部らが来援し、党や労組との一体感を強調して終盤追い上げ、比例復活の道を開いた。【塚本泉】

2657チバQ:2014/12/15(月) 22:18:14
 ◆9区

 ◇笠氏、民主の議席維持

 9区は民主前職の笠浩史氏(49)が、自民前職の中山展宏氏(46)らの猛烈な追い上げをかわして5選。自民圧勝ムードの中、今回も小選挙区で民主の議席を維持した。

 川崎市多摩区の選挙事務所に当選確実の一報が入ると、約50人の支持者から大きな歓声が上がった。やや疲れた表情ながらも笑顔で事務所に現れた笠氏は「民主党は厳しい状況だが、近い将来もう一度政権を担えと言ってもらえるように頑張りたい」と語った。

 松沢成文前知事の強固な地盤を受け継ぎ、2003年の初当選以降、郵政選挙の05年を除き小選挙区で勝利してきた。だが今回は、自民、維新の2人の前職らと戦うことになり、かつてない苦戦を強いられた。駅頭演説では政権批判にとどまらず、得意の教育問題にも時間を割き、高校無償化や少人数学級など、民主党政権時代の実績も強調。「与党のおごりを許さない勢力をしっかり作る」と訴え、支持を集めた。【尾中香尚里】

 ◆4区

 ◇浅尾氏解党影響なし
 4区は無所属前職、浅尾慶一郎氏(50)が自民前職、山本朋広氏(39)の猛追を振り切って勝利。みんなの党を解党して小選挙区のみの背水の陣で臨んだ選挙で地元人気を見せつけた。当選が確実となり、逗子市逗子の事務所に姿を見せた浅尾氏は「既存政党の人たちに呼び掛け、政界再編を進めたい」と表情を引き締めた。

 前々回、参院からのくら替え出馬で比例復活して以降、地盤を固めて臨んだ前回は小選挙区で初勝利した。だが今回は解散直前、「与党補完勢力」か「政界再編」かを巡り党内対立が鮮明化。「有権者に筋の通ったメッセージを送る」として、選挙後の分裂より解散前の解党を選んだ。

 政党公認でないため、屋外ポスター禁止、チラシやはがきの枚数削減などの制約を受けた。それでもこれまでにないほど地元を細かく遊説したことが功を奏した。【田中義宏】

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 ◆選挙戦を振り返って

 ◇投票率低迷、政治への幻滅か−−取材班キャップ・河津啓介
 記者として、有権者として「大義」を探し、迷い続けた選挙だった。投票率の低迷が示すのは有権者の無関心ではなく、政治への幻滅に思える。

 取材を通じ、政治と有権者の距離ばかりが目に付いた。例えば、女性候補の少なさ。各政党は子育て支援などの政策を訴えたが、県内の立候補者65人のうち、女性はわずか6人だった。数が全てではないとは言え、言行不一致が甚だしければ投票の意欲も萎える。追い打ちをかけるように、閣僚の「産まない方が悪い」発言もあった。中央でも県内でも、有権者の切実な願いを政治家は看過していた。

 女性にも男性と同じように、自分らしい生き方を選ぶ権利がある。それが難しい現状に多くの政治家は目を背け、ただ「経済成長」「労働力不足」の文脈から女性の社会進出を論じる。その姿勢に違和感を禁じ得ない。

 男性社会の都合で女性の選択肢を決めてしまうのであれば、家父長制下の「女は家庭に」という価値観と大差ない。そんな「おっさん政治」に女性有権者が距離感を覚え、期待が持てないとしても不自然ではない。

 女性の社会進出問題に限らず、原発や改憲、基地負担などでも、県内では大半の政党がはっきりとした姿勢を打ち出さなかった。有権者は時代や社会構造の変化をひしひしと感じているのに、政治が応えられていない。その現実こそが、有権者に「大義」を感じさせなかった主因ではないか。

 今回の選挙を政治家の「椅子取り競争」の視点で見れば、安倍晋三首相の「解散、今しかない」という賭けは成功したと言える。「政策よりも政局」という理論がまかり通るとすれば、この国の政治は機能不全に陥っていると言っていい。

 未来を託す選挙が公金の浪費扱いされるのはあまりにむなしい。現状を変えるのは結局、一人一人の1票しかない。その重要性を強く有権者に伝え、今後の民意の行方を見守りたい。

2658チバQ:2014/12/15(月) 22:19:03
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215dde007010056000c.html
衆院選:自民1年生、続々進級 118人中105人当選、短期戦でジンクス破る
毎日新聞 2014年12月15日 東京夕刊

 「当選1回の議員の再選が最も難しい」というのが永田町の定説。過去には2005年の衆院選で誕生した自民党の「小泉チルドレン」、09年に誕生した民主党の「小沢チルドレン」の多くが次の選挙で苦杯をなめた。ところが今回の衆院選では自民党の1年生議員が次々に「進級」。野党の選挙準備が遅れたこともあってジンクスを乗り越えた。【高山祐】

 今回、自民党では当選1回の前職118人が立候補し、105人が当選した。小選挙区を勝ち抜いたのは65人、比例代表での復活当選は33人、比例単独は7人。小選挙区組が半数以上を占めたのは、低投票率の中、党の組織力が威力を発揮したとみられる。同党は比例代表で民主党のほぼ2倍の68議席を獲得し、セーフティーネットとしての「復活枠」も多かった。

 ちなみに民主党から12年に当選した1年生議員は今回立候補した寺島義幸氏だけ。同氏は長野3区で敗れ、再選できなかった。

 05年衆院選で自民党は新人83人が当選したが、09年に再選したのは10人(うち離党者1人を含む)にとどまった。民主党も09年に初当選した143人のうち12年の再選は11人(うち離党者6人)しかいない。選挙ごとに自民、民主両党間で議席の振れ幅が大きかったのが原因だ。しかし、12年と今回は自民党が連勝し、1年生議員の進級率が高くなった。

 そのあおりで、政界入りを目指す新人にとっては狭き門になった。今回当選した新人は43人。自民党では立候補した58人のうち当選は15人だった。

 小選挙区で当選した自民党の新人は、加藤紘一元幹事長の三女鮎子氏(山形3区)や古川康前佐賀県知事(佐賀2区)ら3人。6人が比例代表で復活した。落選した5人は民主党の野田佳彦前首相(千葉4区)や岡田克也元外相(三重3区)ら野党の大物が相手で、厚い壁に阻まれた。

2659チバQ:2014/12/15(月) 22:19:40
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk46010345000c.html
2014衆院選かごしま:自民、4選挙区で勝利(その1) 3区、無所属前職が堅守 /鹿児島
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票された。消費税の引き上げ延期に端を発した今総選挙は「解散の大義」の是非を軸に、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の継続や原発などのエネルギー政策といった多様なテーマで論戦が繰り広げられた。県内は自民が1、2、4、5区で議席を獲得。3区は無所属前職が自民新人をかわした。

 ◆1区

 ◇保岡さん圧勝、13選 他候補、牙城切り崩せず
 県内最多の4候補が立った1区。自民前職の保岡興治さんが序盤からリードを守り13回目の当選を決めた。民主元職の川内博史さん、維新前職の山之内毅さん、共産新人の山口広延さんは自民の牙城を切り崩せなかった。

 保岡さんは、個人演説会や支援組織の企業回りなど地道な活動を基本に展開。「日本は重いデフレ病」と表現し、本格的な治療には「今が一番大事」とアベノミクスの正しい理解と継続の必要性を訴えてきた。公明の推薦をはじめ農業、経済団体、企業などから800を超える推薦を受けた。更に、自民の支持層以外からも幅広く支持を集め、他候補の追随を許さなかった。

 川内さんは「アベノミクスは単なる流行語」と批判。天文館などの繁華街で「川内を選ぶことが政治を変えること」と訴えた。しかし、党公認も遅れ、準備不足も否めず、民主支持層以外の広がりに欠けた。

 山之内さんは、若さを前面に出した戦略で「世代交代」を訴え、無党派層への浸透を目指した。公示後、維新の党の橋下徹・共同代表が来県し、応援演説したが及ばなかった。

 山口さんは、若年層の雇用改善を掲げ、同世代や無党派層への浸透を訴えたが、埋没した。【津島史人】

 ◆3区

 ◇野間さん喜びの再選 自民新人・宮路さん破る
 前職の野間健さんが、無所属のハンディをはね返し、自民新人の宮路拓馬さんらを破り、再選を果たした。

 2012年の松下忠洋金融・郵政担当相(当時)の急逝に伴う補選で、松下さんの後継として旧国民新党から立候補。宮路さんの父和明さんに敗れたが、約1カ月半後の総選挙で初当選を果たした。

 13年に国民新党が解党し、今回は無所属。政見放送に出られないなど陣営は知名度アップに危機感を抱いていたが、連合鹿児島の推薦を受け、地盤の薩摩川内市を中心に後援会組織がフル回転。この2年間で80回を超える国政報告会など地道な活動も奏功した。

 松下さんの秘書時代からの国とのパイプをアピールし、薬草の生産地化や福祉特区の構想など具体的な地域活性化策を掲げ「薩摩半島に新時代を」と支援を訴えた。

 一方、父の後継として急きょ立候補した宮路さんは、若さや総務省出身の経歴などをアピール。「鹿児島から地方創生のモデルを」などと訴え、終盤に安倍晋三首相が応援に来るなど自民、公明が前面に出て支援したが、出遅れを取り戻せなかった。

 共産新人の山口陽規さんはただ一人、川内原発再稼働阻止を訴えたが、及ばなかった。【宝満志郎】

 ◆4区

 ◇小里さん着実、4選 地盤再構築で浸透
 後援会組織に支えられた自民前職の小里泰弘さんが、農政連や医師連盟、建設業など自民友好団体の支持を受け、4選を果たした。出馬表明が遅れた社民新人の野呂正和さんは苦戦が続いた。

 小里さんは副環境相の公務で選挙期間中に地元を数日離れたが、選挙カーに自ら乗り込み、選挙区全域を精力的に回った。「経済成長をしっかり軌道に乗せ、成果を地方に」。解散直前から、小里さんは再三繰り返した。

 元党総務会長の父貞利さんから引き継いだ地盤を再構築。前々回選で民主候補に接戦を許したことから、後援会組織を地域に張り巡らし、250前後に増え選挙戦に対応した。前回は自主投票だった京セラ労組の推薦も大きな追い風となった。

 野呂さんは出身母体の高教組などが全面支援したが、川内原発の再稼働問題が大きな争点になりきれず、無党派への浸透が難しかった。共産新人の永田義人さんは街頭演説を繰り返したが、及ばなかった。【土田暁彦】

2660チバQ:2014/12/15(月) 22:19:59
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk46010351000c.html
2014衆院選かごしま:自民、4選挙区で勝利(その2止) /鹿児島
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆2区

 ◇金子さん安定得票 祝迫さん及ばず
 全国注視の4月の補選から僅か7カ月半で再び審判を迎えた2区。自民前職の金子万寿夫さんが前回(2012年)苦戦した地区も含め各地で共産新人の祝迫光治さんを上回り、再選を果たした。

 2区は鹿児島市南部から指宿、奄美群島などを含め広域。前回、激戦を展開した無所属元職が立候補を見送ったことで自共対決となった。

 金子さんは「地方議員としての長い経験を生かした『地方創生』に取り組む」と訴え、知名度不足で前回苦しんだ谷山、指宿地区も丹念に回り、各地で安定して票を伸ばした。

 一方、祝迫さんは奄美大島の自衛隊配備計画などに反対し、安倍政権批判の受け皿を目指したが、及ばなかった。【津島史人】

 ◆5区

 ◇森山さん、大差の5選 保守地盤厚く
 前回と同じ顔ぶれの自共対決となった。自民前職の森山裕さんが盤石の支持組織に支えられ、共産新人の野口寛さんを寄せ付けず、圧勝した。鹿屋市大浦町の事務所は5期連続の当選に歓喜した。

 自民王国と称される厚い保守地盤で森山さんは終始リード。農水産林業、商工業などの党友好団体を中心に手堅くまとめ、国政のベテランぶりを存分に発揮した。無党派層の取り込みも図り、支持を広げた。

 西之表市をベースに政治活動をする野口さんは種子島と大隅半島を往復しての選挙戦。原発再稼働反対や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉からの撤退、消費増税反対を訴えたが、及ばなかった。【新開良一】

2661チバQ:2014/12/15(月) 22:20:31
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk44010298000c.html
2014衆院選おおいた:民主、1区を奪還 2、3区は自民前職(その1) /大分
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票され、県内3小選挙区のうち、1区は民主元職の吉良州司さん(56)が雪辱を果たした。2、3区は自民のベテラン候補が議席を守った。野党に追い風が吹いた直近の2回と異なり、「風」のない中で迎えた今回の師走選挙。6人乱立の前回2012年から一転、少数激戦となった1区は、吉良さんが接戦の末、自民前職の穴見陽一さん(45)に競り勝ち、共産新人の山本茂さん(63)も退けた。2区は自民前職の衛藤征士郎さん(73)が社民前職の吉川元さん(48)、共産新人の山下魁さん(37)を寄せ付けず、3区も自民前職の岩屋毅さん(57)が民主新人の浦野英樹さん(45)と共産新人の大塚光義さん(59)を破った。穴見さんと吉川さんは比例で復活当選した。【西嶋正法】

 ◆1区

 ◇吉良さん、接戦制す 穴見さんは比例で復活
 当選確実の一報を受け、民主元職の吉良さんは大分市田室町のホテルで支援者と喜びを分かち合った。

 民主への逆風が吹いた前回の惜敗から2年。解散から3週間あまりの短期決戦の上、地元での活動が「空白」であることに危機感を抱き、これまで距離を取ってきた自治労県本部に歩み寄り推薦を得るなど序盤から組織戦を展開。中盤には釘宮磐大分市長の後援会の推薦も受け、「総力を結集した戦い」(陣営幹部)となった。

 一方、後援会による「草の根選挙」で、組織に属さない従来の支持層固めにも注力した。演説ではアベノミクス批判に加え、「議員定数削減とセットで消費増税を」と訴えのポイントを絞り、反自民の受け皿となった。

 自民の穴見さんは比例での復活当選が伝えられると、大分市府内町のホテルで悔しさを交えながら頭を下げた。

 解散後には安倍晋三首相が来県。党本部が九州の重点候補と位置付け、公示後も閣僚や党三役を次々と投入した。また推薦する公明党と強固な信頼関係を構築した。支援者回りを重視し、地方発の企業経営者としての経験をアピール。「中小企業の利益を上げ、地方を活性化させたい」と訴え、接戦を演じた。

 共産新人、山本さんはつじ立ちで消費増税反対などを訴えたが、他党支持層の切り崩しは一部にとどまった。【浅川大樹、池内敬芳】

 ◆2区

 ◇実績で衛藤さん11選 吉川さん比例復活、社民の灯守る
 自民の衛藤さんが衆参国政37年間の実績と組織力、ベテランの持ち味を発揮し、早々と11選を果たした。

 日田市の会場では午後8時すぎ、「当確」の速報が流れ、支持者から歓声と拍手。同8時20分、まり子夫人と一緒に現れた衛藤さんは選対幹部や公明県議らに囲まれ、何度も万歳で喜びを爆発させた。「国と大分の命運が掛かった選挙での勝利は皆さんのおかげ」と感謝し、自公連立政権の意義と効果を強調。「戦争抑止力としての防衛力強化、年金、医療、介護のための財源確立」など持論を訴え、「カギは地方創生」とぶち上げた。

 十時康裕・日田市選対本部長は「中央政界や財界における太いパイプに期待したい」と話した。

 社民の吉川さんは前回に続いて比例復活で議席を死守した。突然の解散、公示までの期間も短く、「助走がほとんどなく、打つ手が後手、後手に回った」(総合選対幹部)選挙戦だった。

 県出身の吉田忠智党首が公示後の第一声を吉川さんの出陣式に併せて行うなど後押し。午後11時前に比例当確の知らせが届き、臼杵市の総合選対事務所では大きな拍手。吉川さんは「選挙区で負けたのは私の力不足。自民白紙委任ではないと訴えたい」。

 国政挑戦7度目の共産の山下さんは「安倍政権の暴走をストップ」と訴えたが、支持の広がりに欠けた。【古田健治、楢原義則】

2662チバQ:2014/12/15(月) 22:21:03
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk44010307000c.html
2014衆院選おおいた:民主、1区を奪還 2、3区は自民前職(その2止) /大分
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇岩屋さん大差で7選 浦野さん、知名度不足響く
 自民の岩屋さんの当選確実の一報が入ると別府市上田の湯町のホテルで待ち構える支持者から歓声と拍手が湧いた。約150人入る会場は、事務所開きの日に選挙対策会議を開いた場所でもある。

 拍手に迎えられ、入場した岩屋さんは「今回は景気回復を断行するのか後戻りするのかを問いかけ、経済再生と地方創生をやり遂げる機会をいただいた」と勝利を宣言した。

 過去6回激戦を展開した相手候補が引退し、気の緩みを警戒し続ける選挙戦だった。「年末選挙は、別府のような観光地へのダメージが大きい」と読んだ陣営は、反発を和らげるために腐心。名前の連呼を避けて「解散の大義」を丁寧に説明する戦術も奏功した。

 小選挙区で落選した民主の浦野さんは、別府市船小路町の事務所で「私の力が及ばず、申し訳ありません」と支持者らに頭を下げた。公示の数日前に急きょ出馬が決まった知名度不足を挽回しようと全力で走り回った。

 連合から応援部隊が入り、民主と社民の両方の支持層へ浸透させる作戦をとったが、それ以外への広がりに欠けた。大票田の別府には足がかりがないうえ、県北でも「中津出身」という情報を広める時間がなかった。

 「消費税を8%に据え置き、大企業と富裕層への課税を増やす」と訴えた共産の大塚さんへの支持は浸透しなかった。【大島透、大漉実知朗】

 ◇投票率最低56・11% 前回を6・06ポイント下回る
 県内小選挙区の県平均投票率は56・11%で、前回2012年(62・17%)を6・06ポイント下回り、戦後最低となった。1区54・11%(前回59・05%)、2区58・01%(同63・64%)、3区56・70%(同64・42%)だった。

 7党と無所属の計14人が立候補した前回に比べ、今回は4党9人と減少。政権交代を懸けた争いとはならなかった上、争点が見えにくかった。師走の忙しさや寒さも投票率低下につながったとみられる。【佐野格】

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 ■解説

 ◇「政権信任」と言えず−−県内結果
 安倍政権への信任投票の色合いが強かった今回の衆院選で自民候補が全国で圧勝した。だが、大分県での選挙戦をみていると、手放しで“信任”するものではなかった。

 「北風の中を走り抜ける選挙になる」。公示前、2区の衛藤氏は大分市内の会合でそう語った。「逆風の選挙」という点で自民候補の認識は一致していた。アベノミクスの効果が地方では実感しづらい一方、急激な円安による燃油費の高騰は、車での移動が多い県民の家計を直撃。「大義なき解散」との批判も根強く、自民への風当たりは予想以上に強かった。

 それが露骨に表れたのが1区だった。「大分で実感できる景気回復」を訴える穴見氏に対し、吉良氏は一貫して自民批判を繰り広げ、最終盤まで激しい選挙戦を繰り広げた。2区も衛藤氏と再び対決した吉川氏が前回より得票数を大きく伸ばした。3区は岩屋氏が圧勝したものの、相手候補の準備不足に救われた面も大きかった。

 「大分を元気にしてくれそうな候補がいない」。この2週間、有権者から何度も聞いた声だ。戦後最低となった投票率は、地方をないがしろにしてきた政治への不信感の表れでもある。今回の選挙結果は、「地方重視」を訴える大分から「中央」への強いメッセージと言える。【西嶋正法】

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岩屋毅(いわや・たけし) 57 自 前(7)

 [元]副外相▽党政治制度改革実行本部長[歴]鳩山邦夫衆院議員秘書▽県議▽防衛庁長官政務官▽党副幹事長▽党政務調査会副会長▽党国会対策副委員長▽党安全保障調査会長▽早大=[公]W

2663チバQ:2014/12/15(月) 22:21:35
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215k0000e010348000c.html
衆院選:次世代の党 漂う沈痛なムード「残念な結果」
毎日新聞 2014年12月15日 10時44分

 日本維新の会が分党し、8月に発足したばかりの次世代の党は、今回の衆院選で国民の厳しい審判を受けた。

 平沼赳夫党首ら幹部は、東京都内のホテルで開票作業を見守ったが、山田宏幹事長など有力前職の苦戦が伝えられ、沈痛なムードが漂った。15日午前1時50分すぎに始まった会見で、平沼氏は「急な解散で知名度が不足していた。非常に残念な結果だ。党の再生に向け、これを肝に銘じて頑張っていきたい」と話した。

 メンバーの核となった石原慎太郎最高顧問は82歳で、公示前には引退も取りざたされたが、党勢拡大のため比例東京ブロックから出馬した。名簿順位は落選覚悟の最下位。5日には遊説中に「もうくたびれて、さすがに引退しようと思う」と早くも引退を表明していた。党関係者によると「長い議員生活を振り返る内容を整理している」として14日に予定されていた会見はキャンセル。この日は記者会見場に姿を見せず、16日に会見を開く予定という。【山本浩資、本多健】

2664チバQ:2014/12/15(月) 22:22:12
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk09010267000c.html
2014衆院選:小選挙区 「渡辺王国」崩れ落ち 自民4議席を維持(その1) /栃木
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 「渡辺王国」崩れ落ち、民主は1議席奪回−−。第47回衆院選は14日投開票された。県内の5小選挙区は、1区は自民前職の船田元氏が安定した支持を集めて11回目の当選。2区は民主前職で元知事の福田昭夫氏が、自民前職で農相の西川公也氏との激戦をわずか199票差で制し、前回失った小選挙区の議席を奪い返した。西川氏は比例代表で復活当選した。3区は自民前職の簗和生氏がみんな解党で無所属となった渡辺喜美氏をかわして小選挙区で初当選。父親の美智雄元副総理の代から半世紀にわたって続いた厚い地盤を切り崩した。4、5区はいずれも自民前職の佐藤勉、茂木敏充両氏が圧勝した。投票率(小選挙区)は50・10%で、前回(54・71%)を4・61ポイント下回り、過去最低となった。【衆院選取材班】

 ◆3区

 ◇簗氏、喜びの再選
 「皆様方の支えと励ましのおかげで勝利を収めることができました。地元の発展のため、これまでと変わらず仕事をしてまいります」。簗氏の再選が伝えられると、大田原市美原3の事務所では、詰めかけた支持者が喜びを爆発させ、簗氏は満面の笑みを浮かべた。

 前回は公募で「落下傘の新人」として初出馬し、大差で敗れながらも比例復活で当選。選挙戦では、この2年間、毎朝新幹線で国会に通った「地元密着」ぶりをアピール。与党議員としての実績と国とのパイプを強調しつつ、地元自治体の首長の支援を得て組織戦を展開した。谷垣禎一党幹事長、石破茂地方創生担当相らの応援も力にした。

 渡辺氏の敗戦が決まると、那須塩原市下永田1の事務所に集まった支持者たちは肩を落とし、ため息を漏らした。渡辺氏は支援者に向かって「すべて私の力不足。信念を曲げることはできなかった」と何度も頭を下げた。

 みんな解党で無所属となり、父美智雄元副総理から継いだ厚い地盤を頼りに背水の陣を敷いた。企業や商店街を歩いて回り、朝の駅頭に立つなど「どぶ板」に徹し、「いまだ道半ば。父がやり残したことをやらせてください」と支持者のつなぎ留めを図ったが、8億円借入金問題などで離れた心は戻らなかった。

 共産の秋山幸子氏は原発ゼロなどを訴えたが及ばなかった。

 ◆1区

 ◇船田氏、11回目の笑顔 柏倉氏、知名度広がらず
 「アベノミクスの評価を問う選挙で皆様の理解を頂けたと認識している。アベノミクスの波を県まで持ってくるため、国と地方の役割を整理していく」

 当選を決めた船田氏は宇都宮市戸祭元町の事務所に詰め掛けた支持者に深々と頭を下げると、11期目の決意を力を込めて語った。

 突然の解散総選挙で、他候補が準備に苦戦する中、これまでの経験を生かして着々と票を固め、選挙戦を13回戦ってきた強さを見せつけた。福田富一知事をはじめ、県議や市議、多くの推薦団体の後ろ盾も得て盤石の態勢で臨み、ライフワークの憲法改正や地方創生の実現などを訴え、支持を広げた。

 一方、柏倉祐司氏がみんな解党で民主に移り、2区から1区に変わったのは公示11日前の衆院解散日。出身地とはいえ初めての選挙区での戦い。後援会組織も十分にない中、知名度アップのために選挙カーでの地道な呼びかけを繰り返した。海江田万里党代表も2度応援に駆けつけるなど支持拡大に全力を挙げたが及ばなかった。共産の野村節子氏は消費増税の中止などを訴えたが浸透しなかった。(比例代表の結果は7面に掲載)

2665チバQ:2014/12/15(月) 22:22:59
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk09010079000c.html
2014衆院選:小選挙区 「渡辺王国」崩れ落ち 自民4議席を維持(その2止) /栃木
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◇民主は1議席奪還
 ◆2区

 ◇接戦しのぎ福田氏 連続3回対戦 西川氏、比例で復活
 福田、西川両氏の対決は2009年衆院選から連続3度目で、過去の結果は1勝1敗。みんなから民主へ移り1区から立候補した柏倉氏が前回獲得した約3万8000票の行方が勝敗の鍵を握るとみられたが、福島第1原発事故で生じた指定廃棄物の処理について「福島で集中管理を」との主張を貫いた福田氏が競り合いを制した。

 当選の報に日光市の福田氏の事務所は歓声があふれた。福田氏は詰めかけた支持者とともに笑顔で万歳。「アベノミクスにはノーを突きつけた。景気の恩恵は地方には及んでいない。安倍政権を退治する」と話した。

 全国的に民主への支持が伸び悩むなか、福田氏は「消費増税の凍結」を主張、知事時代からの支持基盤を頼みに選挙戦を展開した。

 西川氏は現職大臣として意地でも負けられない戦いだった。「苦戦」の情勢分析を受け、閣議で離れる以外はひたすら選挙区内を走り回り、実績を強調。12日には安倍晋三首相を応援演説に迎えたが、小選挙区では及ばなかった。共産の阿部秀実氏は党支持層以外への広がりを欠いた。

 ◆4区

 ◇佐藤氏、歓喜の7選 党移籍の藤岡氏退ける
 小山市犬塚4の佐藤氏の事務所は、午後8時過ぎに当選確実の一報が入ると、支援者らの歓声に包まれた。一緒に速報を見守っていた佐藤氏も笑顔で万歳三唱し、喜びにひたった。「皆様のご支援をひしひしと感じながら万歳をすることができました」と感謝を述べ、「経済対策の効果が一刻も早く皆様の手に届くよう頑張ってまいりたい」と抱負を語った。

 長年ライバル関係にあった山岡賢次氏(生活の党)の不出馬とみんなの党解党によって前回と構図が一変した4区。しかし、当選6回の実績と党国対委員長の要職にある自信から、陣営は粛々と選挙戦を展開。街頭演説よりも個人演説会を重視してこれまでの支持層をがっちりと固め、7度目の当選を果たした。

 みんなから民主入りした藤岡隆雄氏は「ガソリン暫定税率撤廃」や「農家の所得補償」を訴え、街頭演説を中心に選挙区内を駆け巡ったが、民主党候補としての認知度を高められず、期待していた無党派層にも支持が十分に広がらなかった。

 共産の山崎寿彦氏も「消費増税中止」などを訴えたが、及ばなかった。

 ◆5区

 ◇茂木氏、早々と当選 自共対決、組織力で圧倒

 党選対本部長を務める茂木氏は東京・永田町の党本部で全国の選挙結果速報を見守った。足利市東砂原後町の事務所では、妻栄美さん(56)や菊地義治・足利選対事務長ら陣営幹部が待機した。開票が始まってまもなく、木村好文・足利選対委員長がテレビで「当確」が出たと報告すると、支持者から大きな歓声が上がった。

 選挙期間中は党公認候補の応援のため、選挙区を空けることも多かったが、強固な後援組織が「この街から総理を」と期待感を前面に出し、フル回転した。自身も「地方の皆さんが景気回復を実感できるよう、もう一段の経済対策を進める」と当面の課題を掲げながら、「日本をさらに前に進めるため、先頭に立ちたい」と党の次世代リーダーを目指す意欲を見せた。

 4回目の挑戦となった共産新人の川上均氏は、安倍政権批判を徹底し「自共対決」を強調。消費増税や原発再稼働に反対して党支持層以外への浸透を図ったが、広がりを欠いた。

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2666チバQ:2014/12/15(月) 22:23:14
 ■解説

 ◇選択肢は消去法
 みんな解党で無所属となった同党元代表で前職の渡辺喜美氏は自民前職に敗れ父美智雄元副総理の時代から51年続いた「渡辺王国」が陥落した。一方、2区では民主前職の福田昭夫氏が小選挙区の議席を奪い返した。「1強多弱」の全国的傾向とは異なる結果であり県内の事情が色濃く反映された。

 渡辺氏が09年に結成したみんなは12年衆院選で5小選挙区すべてに候補者を擁立し、比例復活を含め2人が当選。13年参院選でも渡辺氏のおい美知太郎氏が比例代表で当選し、勢力を拡大させた。得票(率)も、09年衆院選比例で約22万票(20・86%)、12年衆院選比例で約21万票(24・21%)と、自民に次ぐ高い支持を得てきた。

 しかし、みんなは渡辺氏が8億円借り入れ問題で代表を辞任すると、内部対立から解党へと突き進んだ。支持者が置き去りにされたまま党が消えた形で、父美智雄副総理の代から支えてきた人たちの気持ちは離れ、強固だったはずの「渡辺王国」はあっけなく崩れた。

 一方、前回衆院選の小選挙区で全敗した民主は立て直しが遅れ、独自候補の人選ができないまま、解党したみんなから移籍した2氏を急きょ擁立。結果的には2区から1区に移った柏倉氏の支持票の一部が福田氏に流れる形となり、議席奪還につながった。

 過去最低の投票率は、有権者に消去法の選択肢しか与えられなかった結果とも言える。当選議員には、今後さらに厳しい目が向けられる。【藤田祐子】

2667チバQ:2014/12/15(月) 22:23:36
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk15010022000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民5議席維持 民主1議席奪還(その1) /新潟
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 2012年12月以来となった第47回衆院選は14日投開票された。県内6小選挙区では計19人が立候補し、前回全6議席を独占し、今回は前回より苦戦すると予想された自民は、3区で民主に議席を奪還されたが、5議席を守った。5、6区では2位以下に大差をつけて議席を維持。1、4区でも若手候補が順調に票を伸ばし再選を果たした。2区では民主と大接戦を展開したが議席を死守した。一方、民主は無党派層の受け皿になりきれず、接戦の末に議席を奪還した3区の1議席のみに終わった。比例代表では民主3人、自民1人が復活当選した。消費税10%への引き上げ延期と解散が浮上し、投開票までわずか1カ月の今回の総選挙は、関心の低さから低投票率が予想されていた。師走の選挙らしく、14日は県内各地で雪と寒さに見舞われ、有権者の足をさらに止めた。その結果、県選管によると県内の推計投票率(小選挙区)は51%で、前回の59・66%を大きく下回り、過去最低を更新することが確実になった。

 ◆4区

 ◇女性対決は金子氏 菊田氏との激戦制し再選
 いずれも前職で女性同士の対決となった4区は、自民の金子恵美氏が、民主の菊田真紀子氏との激戦を制し、再選を果たした。

 当選確実の一報が入ると、三条市にある金子氏の陣営の会場では、集まった支持者から歓声が上がり、深夜までお祝いムードに包まれた。

 金子氏は、新潟市議、県議を経て、前回選で初当選。産業集積地である大票田の三条市を中心に、「地方にも必ず恩恵がくる」などと、アベノミクスの推進を訴え、支持を広げた。合言葉は「歩みを、止めない」。約30の後援会組織や、自民党系県議などの支援を受け、自民党支持層を固めた他、無党派層にも食い込んだ。

 菊田氏は4期11年の実績を前面に押し出し、「安倍政権で恩恵はあったか。アベノミクスは地方にリスクしかもたらさない」「安倍政権の暴走を止める」など自公政権を厳しく批判。しかし、支持が広がらず、前回に引き続き、小選挙区では議席を逃した。その後、比例で復活当選を果たした。

 共産新人の西沢博氏は、消費増税の中止や、非正規雇用者を減らす政策を打ち出すなどと訴えたが、及ばなかった。【山本愛】

 ◆5区

 ◇長島氏、圧倒し4選 森氏、知名度も出遅れ響く
 自民前職の長島忠美氏が、強力な組織戦で他候補を圧倒し4選を果たした。

 当選確実の知らせが入ると、長岡市内のイベント施設に設けられた会場は喜びと拍手に包まれた。長島氏は「まずは景気回復。そして若者が夢と希望を持って生活ができる地域をつくり、人口減少社会に歯止めをかけたい」と決意を述べた。

 長島氏は地元県議や約20の後援会を中心に組織票をまとめた。雇用の創出や経済成長の実現など地方活性化を強調し、無党派層の支持を受けた。

 生活新人の森ゆうこ氏は、民主元職の田中真紀子氏の不出馬を受けて急きょ立候補。民主県連、連合新潟、社民県連などの野党共闘を実現し、「安倍政治の暴走を止める」と訴えた。参院議員2期の実績と知名度を生かし草の根運動を展開したが、森氏の支持基盤がなく、出遅れもあって巻き返せなかった。

 共産新人の服部耕一氏は、消費増税の中止を訴えたが及ばなかった。【湯浅聖一】

 ◆2区

 ◇細田氏、再選果たす 「与党の強み」強調、逃げ切る
 自民前職の細田健一氏が、民主の鷲尾英一郎氏との前職同士の激戦を制して再選を果たした。鷲尾氏はその後比例で復活当選した。

 柏崎市の細田氏の事務所では、当選確実の知らせを受け、支持者らが大きな拍手で勝利を祝った。

 細田氏は「混乱と停滞の民主党政権時代に戻るのか、もがきながらも前進する自公政権を選ぶのか」「地方の景気は厳しいが明るい兆しはある。引き続き自公政権に任せてほしい」と訴えた。選挙戦後半では「与党の強み」を前面に押し出し「野党は候補者が少なく、今回は政権交代しない。地元と中央のパイプとして、与党議員が必要だ」と強調して逃げ切った。

 鷲尾氏は若さと3期9年の実績を訴え「自民党は前回の選挙で勝ち過ぎて、地方や中小企業、農業への配慮を欠いた。議席のバランス回復を。地元の声を届ける国会議員が必要だ」と支持を呼びかけたが、小選挙区では届かなかった。

 社民新人の渡辺英明氏と共産新人の五位野和夫氏はいずれも、支持を広げきれなかった。【高木昭午】

2668チバQ:2014/12/15(月) 22:24:08
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk15010024000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民5議席維持 民主1議席奪還(その2止) /新潟
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇黒岩氏返り咲き 幅広い年代から支持
 民主元職の黒岩宇洋氏が、自民前職の斎藤洋明氏、共産新人の伊藤誠氏を破り、2年ぶりに国政への返り咲きを果たした。当選確実の知らせを受けると、新発田市の事務所は喜びと歓声に包まれた。

 黒岩氏は参院議員を経て2009年の衆院選で初当選。前回は民主逆風の中、斎藤氏に約1万6000票差で敗れ、34票差で比例復活もならなかった。今回は「地方の暮らしを取り戻す」と声を上げ、戸別所得補償制度の改善などを訴えた。選挙中盤の世論調査では、幅広い年代からの支持が伝えられ、そのまま逃げ切った。

 斎藤氏は、前回と同様に地元の県議らの支援を受けて組織戦を展開。「地方創生」や「拉致問題の解決」を訴え、公示後は安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相も応援に駆けつけたが、小選挙区では及ばなかった。その後、比例で復活当選した。

 共産新人の伊藤氏は消費増税反対などを公約に掲げたが、支持を広げることはできなかった。【柳沢亮】

 ◆1区

 ◇石崎氏再選果たす 若さ前面に支持広げる
 自民前職の石崎徹氏が、民主元職の西村智奈美氏、共産新人の町田明広氏を破り、再選を決めた。新潟市中央区にある石崎氏の陣営の特設会場に「当選確実」の知らせが入ると、詰めかけた支持者から喜びの声が上がった。

 石崎氏は30歳という若さを前面に押し出し、「(自身の)後押しによって新潟市が農業分野で国の戦略特区に選定された」と実績をアピール。「アベノミクスの推進による景気回復が必要だ」と唱え、支持を広げた。

 西村氏は衆院議員3期9年の実績とともに、「安倍政権の暴走に歯止めをかけるために国政に行かせてほしい」と訴えてきたが、前回に引き続き当選を逃した。西村氏は、その後比例で復活当選した。

 町田氏は消費増税の中止や集団的自衛権の行使反対などを訴えたが、支持を広げることはできなかった。【真野敏幸】

 ◆6区

 ◇実績訴え高鳥氏 2新人抑え3期目当選
 自民前職の高鳥修一氏が、民主の梅谷守氏と共産の高橋ミキ子氏の両新人を抑えて、前回に続き小選挙区で再選、通算3期目の当選を果たした。

 過去4回の衆院選を経験し、知名度を生かした高鳥氏は厚労政務官や党厚労部会長を務めるなど、社会保障のエキスパートとしての実績を強調。自民県議を中心に各種団体などと連携した組織選挙を展開して、安倍晋三首相ら党幹部や閣僚経験者の応援も受けて、短期決戦を制した。

 梅谷氏は県議を2期目の途中で辞職し、国政は初挑戦。しかし公認が内定したのは先月。態勢が整わないうちに衆院が解散し、選挙戦に。このため、上越市以外の知名度が不足、票が伸びなかった。

 高橋氏は2年前の衆院選についで、2度目の挑戦。消費税の10%阻止や柏崎刈羽原発の再稼働反対などを訴えたが、及ばなかった。【浅見茂晴】

2669チバQ:2014/12/15(月) 22:24:28
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 ■解説

 ◇響かぬ「訴え」最低投票率に
 2009年と12年の衆院選はオセロゲームを想起させる反転続きの「政権選択」だったが、「政権信任」となった今回、候補者が訴えたテーマは有権者の心に響いただろうか。公示前から低投票率が懸念されていたが、戦後最低だった前回をさらに下回ったのは、その証左かもしれない。

 公示翌日の3日付新潟版で投票の基準について「評価の軸は有権者の数だけあるはずだ」と述べた。実際、毎日新聞の特別世論調査では、重視する争点として「景気対策」「年金・医療・介護・子育て」を挙げた有権者が各3割で、他に「消費増税」など多岐にわたった。いずれも生活に直結した評価の軸だ。

 にもかかわらず、有権者の声を読み取っていた候補者はどれだけいたか。子育てを取り上げる候補は多かったが、景気対策では、製造業の多い新潟に即した具体的な議論は乏しかった。ある候補は、米価下落による所得減に悩む農家を前に、水利施設の重要性について話し、問題解消に直結しにくい議論を展開した。複数の党の県幹部からは「マクロ的な視野ばかりで頭でっかち。地元が本当に見えているのか」と嘆く声を耳にした。

 かつての中選挙区制時代は、選挙区内の複数の後援会が票をまとめる一方、候補者もこまめに足を運び政策課題をくみ取っていた。しかし自民県連幹部によると、得票数よりも勝敗を重視する小選挙区制の現在、後援会とのつながりは概して弱くなっているようだ。また「選挙で訴える政策は一本化され、党内で重層的な政策論議が起きにくくなる」(河野洋平・元衆院議長)という。候補者が民意に鈍感になる背景はここにあるのかもしれない。

 前回、オセロの駒をすべてひっくり返された民主は、今回1枚返すにとどまった。それ以上に、過去最低の投票率は重い課題を突きつけた。選ばれた衆院議員は有権者の投票棄権を批判票と受け止め、何が足りなかったのかを考えてほしい。【米江貴史】

2670チバQ:2014/12/15(月) 22:25:01
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk20010045000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民3議席維持 民主、議席死守 維新、雪辱1議席(その1) /長野
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票された。県内5小選挙区は、自民が全国的な躍進の勢いに乗れず、解散前と同じ3議席にとどまった。一方、維新は3区で自民、民主との激戦を制し、初めて同区の議席を民主から奪い取った。民主は2012年の前回、逆風の中で死守した2議席のうち1議席を失い、厳しい結果となった。共産、次世代は小選挙区では及ばなかった。県内全選挙区の投票率は55・48%で、前回から7・88ポイント下がり、戦後最低を更新。当日有権者数は173万9240人(男83万9847人、女89万9393人)。【衆院選取材班】

 自民は2、4、5区でいずれも前職の務台俊介氏、後藤茂之氏、宮下一郎氏が手堅く組織票を固め、現有議席を守った。一方、1、3区は安倍晋三首相ら党幹部が相次いで応援演説に駆け付けたが、議席に届かなかった。

 全選挙区に候補者を立てた民主は1区で篠原孝氏が自民に競り勝ち、5選を果たしたものの、小選挙区の議席は解散前から1減となった。

 維新は前回、3区で比例復活に甘んじた井出庸生氏が民主、自民との前職3人による接戦から抜け出し、小選挙区で初めて議席を獲得。羽田孜元首相の地元として、小選挙区制となった1996年以降、羽田氏と後継の寺島義幸氏で議席を守ってきた「羽田王国」に風穴が開いた。今後、県政界勢力図にも影響を及ぼしそうだ。2区は無党派層への支持が広がらなかった。

 共産や次世代は浸透しきれなかった。比例代表の開票作業は15日未明に及んだ。

 ◆3区

 ◇井出氏、激戦制す 個人票を基に支持広げ
 維新前職の井出庸生氏が激戦を制し、再選を決めた。佐久市のホテルに集まった支持者は歓声を上げ、万歳をした。

 小選挙区での当選は初めて。大きな組織はないが、祖父と伯父が元閣僚という政治家の血筋と、2010年の参院選挑戦から4年余りで築いた個人票を基に支持を広げた。若さを強調して若年層にも浸透。「未来の日本を今からつくるために、大きな改革をしなければならない」と主張。江田憲司共同代表らが応援に入った。

 自民前職の木内均氏は整備した後援会組織などを基に支持を固めたが、及ばなかった。民主前職の寺島義幸氏は羽田孜元首相から継いだ後援会を基盤に戦ったが、届かなかった。共産新人の唐沢千晶氏は伸び悩んだ。

 ◆1区

 ◇篠原氏、貫禄5選

 民主前職の篠原孝氏が、小選挙区での議席奪還を目指す自民前職の小松裕氏らを退け、5回目の当選を決めた。副農相を務めた経験から環太平洋パートナーシップ協定(TPP)反対を訴え、自公政権を批判してきた。公示後、約60回の小集会を開き、支持拡大に努めた。民主支持者をはじめ、幅広い層から後押しを得た。

 小松氏は「2年間の議員生活が問われる時だ」として、後援会などの組織固めや街頭演説で知名度向上を図った。現政権の経済政策の継続などを訴え、スポーツドクターの経験からスポーツ庁の創設なども挙げた。

 2度目の挑戦だった共産新人の武田良介氏は浸透を図れず、維新前職の宮沢隆仁氏も伸びなかった。

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2671チバQ:2014/12/15(月) 22:25:25
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk20010048000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民3議席維持 民主、議席死守 維新、雪辱1議席(その2止) /長野
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆2区

 ◇務台氏が再選 無党派層からも支持
 自民前職の務台俊介氏が、安定した戦いで再選を果たした。

 党支部がなかった地域でも、組織づくりに取り組んで地盤固めを進め、自民への追い風で無党派層からも支持を集めた。

 当選を決め、松本市のホテルで支持者を前に「地方創生を進め、地方経済を底堅いものにしていく」と意気込みを語った。

 民主元職の下条みつ氏は、安倍内閣の経済政策や集団的自衛権の行使容認を批判したが、党勢が伸びないうえ後援会の高齢化などで組織の動きが鈍かった。

 維新前職の百瀬智之氏は、各地で街頭演説を繰り返したが、支持は広がらなかった。共産新人の清沢達也氏は、公示直前の出馬表明で知名度が低く、浸透できなかった。

 ◆5区

 ◇宮下氏4選 2新人に大差
 自民前職の宮下一郎氏が、大差で4選を決めた。伊那市のJA上伊那本所に集まった支持者らは歓声を上げ、笑顔で応えた宮下氏は「伊那谷の発展のために全力を尽す」と抱負を語った。

 従来の後援会と若手経営者らの後援会を中心に、連日の集会で自民支持者をまとめるとともに、楽勝ムードの引き締めを図った。宮下氏は現政権の経済政策で果たした役割を強調し、「交流人口を増やし、皆さんと共に地方創生に取り組む」と訴えてきた。

 民主新人の中嶋康介氏、共産新人の水野力夫氏は準備不足もあり、支持を広げられなかった。中嶋氏はアベノミクスの負の側面を指摘しつつ「生活者を守る」と訴え、水野氏は消費税に頼らない福祉の充実を掲げていた。

 ◆4区

 ◇後藤氏、追随許さず5選
 自民前職の後藤茂之氏が、民主元職の矢崎公二氏、共産新人の上田秀昭氏を退け5選を果たした。諏訪市内のホテルでは、集まった支持者の歓声が上がり、喜びに包まれた。

 後藤氏は「安倍政権の成長戦略を継続し、産業を元気にして地域が成長を実感できるよう取り組む。責任ある政治と改革を実行する」と抱負を述べた。苦杯をなめた前々回選挙以来、地元をくまなく回り支持層を固めた。選挙戦では全市町村にある後援会や党職域支部を中心に組織選挙を展開した。

 返り咲きを目指した矢崎氏は「今こそ政治を変えるとき」と訴えたが、及ばなかった。「暴走政治にストップを」と呼びかけた上田氏も届かなかった。

2672チバQ:2014/12/15(月) 22:25:51
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk19010188000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、議席を失う 民主は「牙城」死守(その1) /山梨
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日、投開票された。1票の格差是正に伴う小選挙区定数の「0増5減」で1減の2小選挙区となり、区割りも大幅に再編された。その結果、1区は民主、2区は無所属の候補でそれぞれ分け合った。自民は小選挙区での議席を失った。1区は、公示直前に解党したみんなから民主入りした前職の中島克仁氏が連合や維新からも支持を得て自民前職の宮川典子氏を破り再選。2区は、無所属前職の長崎幸太郎氏が無党派層を中心に幅広く浸透し、自民前職の堀内詔子氏との激戦を制した。共産2新人はいずれも及ばなかった。【衆院選取材班】

 ◆2区

 ◇保守分裂は長崎氏 無所属で堀内氏破る
 4度目の「保守分裂」選挙となった2区は、無所属前職の長崎幸太郎氏が、自民前職の堀内詔子氏らとの激戦を制した。

 長崎氏は、2005年の郵政選挙では郵政民営化法案に反対した元党総務会長の堀内光雄氏への「刺客」として党公認を得て旧2区から出馬し、比例復活。09年は光雄氏が復党したことから離党して無所属で出馬し落選。12年は旧2区で光雄氏の後継で義理の娘の詔子氏に勝利した。

 当選の一報に長崎氏は「無所属なので背水の陣の覚悟でやってきた。正直、驚いている」とほっとした表情を見せた。勝因は、「政治は地域全体、地域に住む皆さんのことを考える。当たり前のことを訴え、有権者と共有できた。同志の皆さん全員と勝ち取った勝利」と喜びを語った。

 一貫して自民党への復党を求め続け、今秋には党本部から来年1月の知事選出馬を水面下で打診されたが、最終的に小選挙区での出馬にこだわった。

 選挙戦では、無党派層から広い支持を集めたほか、従来の支持層でもある保守層も手堅くまとめた。今回候補擁立を見送った民主支持層に加えて公明の一部を取り込んで票を上積みした。

 堀内氏は「党公認」を前面に押し出す戦術を展開。義父が育てた富士急グループの支援を得るなど組織固めを徹底した。

 また党本部も全国各地で優位に立つ中、「数少ない厳しい小選挙区の一つ」とみて、選挙期間中に党幹部や閣僚を相次いで投入。安倍晋三首相や谷垣禎一幹事長らがてこ入れし、「地方創生でアベノミクスを全国津々浦々に届ける。公認候補が命がけでやる」などと激励した。

 自民支持層や公明支持層を中心に支持拡大を図ったが、主に無党派層の支持に伸びを欠き、一歩及ばなかった。堀内氏は、「私の中に足りないものもあった」と振り返り、保守分裂選挙を「同じ自民党を愛する者が同じ方向を向けないのは悲しいこと」と述べた。

 共産党の新人、秋山晃一氏は、「アベノミクスは格差を拡大しただけ。国民の暮らしを第一にする政治に切り替える」と主張。消費増税の中止や原発再稼働ストップなどを掲げ「自共対決」の側面を強調したが、支持が広がらなかった。

 ◇宮川氏、堀内氏復活 比例南関東で当選果たす
 比例代表で立候補した県出身者では、南関東ブロックで自民党の中谷真一氏(38)が2回目の当選を果たした。中谷氏は同ブロックの党単独1位となっていた。

 中谷氏は2012年衆院選で旧3区から初出馬し落選したが、重複立候補していた比例で復活当選していた。その後、1票の格差を是正する「0増5減」で旧3区が1区に加わり、党本部は旧1区で同年初当選した宮川典子氏と中谷氏との間で選挙区を交互に入れ替える方針を決定。宮川氏が1区で出馬し、中谷氏は比例単独に回った。次回は中谷氏が1区、宮川氏が比例単独で出馬する予定。

 また、南関東ブロックでは、ともに小選挙区と重複立候補していた宮川氏と自民の堀内詔子氏(2区)が復活当選を果たした。両氏とも他候補と同列の順位で名簿に登載されており、小選挙区の当選者にどれぐらい得票が迫ったかを示す「惜敗率」が他候補より高く、比例での復活が決まった。<比例代表の開票結果は8面>

2673チバQ:2014/12/15(月) 22:26:22
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk19010242000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、議席を失う 民主は「牙城」死守(その2止) /山梨
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆1区

 ◇野党連携で中島氏 コスタリカ、宮川氏かわす
 自民、民主が事実上の一騎打ちになった1区は、民主の中島克仁氏が勝利した。

 衆院選直前の11月下旬にみんなの党=解党=を離党し、民主党入りした中島氏は、「民主」候補としての浸透不足や選挙区割りの変更で加わった甲府などでの知名度不足が課題だったが、連合山梨など組織を活用して支持拡大を図った。主に前回選挙で獲得した旧3区の支持層に加え、知事選に転出した元民主の後藤斎元衆院議員の地盤も引き継ぐことに成功した。

 選挙戦は新たに加わった票田の甲府市を中心に展開。民主党県連顧問の輿石東参院議員が演説会で応援に立つなど、全面的にバックアップ。また、公示直前になって比例近畿ブロックに転出した小沢鋭仁氏の所属する維新の党山梨県総支部の支持を取り付け、「野党連携」が一定の成果を上げた。

 選挙戦では、中島氏は安倍政権批判を前面に掲げた。中島氏は当選が決まり、「皆さんの力で今回の結果が出た。(みんなの党が解党になり)、国政で仕事はできないと覚悟していた。(民主党に)温かく迎えてもらった」と話した。

 自民は今回、小選挙区が「1減」になることに対応するため、宮川典子氏と前職の中谷真一氏=比例復活=を1区と比例代表で選挙のたびに交代で立候補する「コスタリカ方式」の適用を決定。今回は宮川氏が選挙区で出馬したが、勝利に結び付けられなかった。

 また、区割り変更に伴い、宮川氏は出身地の山梨市が2区になり、有力「地盤」の一つを失った。さらに突然の解散で新たに選挙区に加わった旧3区の地域で活動が出遅れた。旧3区を集中的に遊説し、2012年衆院選で旧3区で当選した後藤氏を支援した保守系県議や首長から支援を受けるなど新たな支持層の掘り起こしを図ったが、及ばなかった。

 宮川氏は落選の知らせに「県連は一丸となって応援してくれた。ひとえに自分の力不足」などと述べた。

 共産党の遠藤昭子氏は「庶民いじめの消費増税を決めた自公民にきっぱり審判を下そう」と3党を批判。消費増税の中止や脱原発、憲法解釈の変更による行使容認など「戦争のできる国づくり」反対を訴えたが、得票が伸びなかった。

 ◇期日前投票10万9546人 前回比1万184人増 有権者の15%

 県選管は14日、県内の期日前投票者数(在外投票含む)を発表した。期間内に10万9546人(男5万453人、女5万9093人)が投票。2012年の前回衆院選に比べ、1万184人増加し、全有権者の15・8%を占めた。期日前投票は03年から導入。衆院選では05年以降、過去に3回行われている。

 県内では05年6万6591人▽09年11万2605人▽12年9万9359人−−が投票した。

 今回、期日前投票は公示翌日の3日から13日までの11日間、県内各市町村の計59カ所で行われた。

 選挙区別では、1区が5万9697人(有権者の14%)、2区は4万9849人(同19%)だった。【松本光樹】

2674チバQ:2014/12/15(月) 22:26:33
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 ■解説

 ◇有権者、置き去りに
 候補者の主張は有権者に、有権者の思いは候補者に届いたのか−−。衆院選は1区、2区とも終盤まで接戦となり、各陣営とも組織をフル稼働して票田を掘り起こしたにもかかわらず、投票率は高まらなかった。「有権者置き去り」のままで進んだ選挙戦に、疑問を感じざるを得ない。

 原因は複数ある。まず、県内は選挙区「1減」で区割りが大幅に変更された。選挙区の変わった地域の住民からは「新選挙区の候補はほとんど分からない」との声が漏れた。

 加えて突然の衆院解散。選挙区に新たな地域が加わって大幅に拡大し、新地域で候補者の集会や遊説の回数も減った陣営もあった。

 自民と、共産以外の野党は有権者に分かりにくい構図を作った。

 自民は宮川典子氏と中谷真一氏を選挙のたびに交代するコスタリカ方式を導入。今回は宮川氏が選挙区で出馬したが、次回は中谷氏が候補となる。政党側の事情で次々と公認候補を入れ替えるのは有権者不在の発想だ。

 民主は2区で擁立を断念したが、09年に圧倒的な得票で3議席を独占し政権交代した党としては選択肢を示す責任があった。さらに1区で公示ぎりぎりまで出馬意向を表明していた維新の小沢鋭仁氏は直前に比例近畿ブロックに転出し、みんな=解党=の中島克仁氏を民主から「野党連携」候補で擁立。民主、維新、みんなが本来掲げた政策の違いは大きい。政策協定もないままの連携は当選可能性を優先した「野合」とみられても仕方ない。

 多くの有権者が投票所に足を運ばなかったのは、政党の「ご都合主義」への批判でもある。【片平知宏】

2675チバQ:2014/12/15(月) 22:44:21
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk01010175000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、道内第1党維持 民主「復活」足がかり(その1) /北海道
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 衆院選は14日投開票され、道内12小選挙区と比例代表道ブロック(定数8)の全議席が確定した。自民は道内第1党を維持したものの、公示前の14議席から3減の11議席(小選挙区8、比例3)にとどまった。一方、新党大地と選挙協力を進めた民主は3議席から5議席(小選挙区3、比例2)へと議席を増やし「民主王国」復活への足がかりをつかんだ。公明は前回同様、小選挙区と比例で2議席を確保。与党の批判票の受け皿となった共産は比例で2000年の衆院選以来14年ぶりに1議席を手にし、維新も比例で1議席を獲得した。

 ◆3区

 ◇高木氏が競り勝つ
 道3区(札幌市白石・豊平・清田区)は、自民前職の高木宏寿氏(54)が民主前職の荒井聡氏(68)に競り勝ち、再選を果たした。

 高木氏は午前0時10分過ぎ、豊平区の事務所に到着。待ち構えた約200人の支持者に拍手で迎えられ、「今回の選挙は激戦で厳しい戦いだったが皆様のおかげで小選挙区を守ることができた」と深々と頭を下げた。「これからが責任重大で、付託を受けた責任と2期目の重みを感じながら社会保障問題や景気回復、地方創生などに取り組んでいきたい」と抱負を語った。

 自民と民主が交互に議席を奪い合ってきた激戦区。党本部幹部の応援を連日のように受けた高木氏は「アベノミクスの効果を地方へ波及させたい」と訴えた。【横尾誠治、三股智子】

 ◆9区

 ◇堀井氏、山岡氏退け再選
 道9区(胆振、日高管内)は、自民前職の堀井学氏(42)が民主元職の山岡達丸氏(35)らを破って再選。

 鳩山由紀夫元首相(67)が引退した前回、元スピードスケート五輪選手の堀井氏は登別市選出の道議から転身して初当選。この2年間で胆振、日高地方の18市町全てに個人後援会を設けて基盤の強化を図ってきた。

 堀井氏は首長や地元企業とも連携を強め、「鳩山王国」時代には自民陣営への取り込みが難しかった保守層への浸透を図った。「アベノミクスを地域にも届ける」と訴え支持を広げた。

 山岡氏は「アベノミクスはまやかし。地方の目線で暮らしを応援したい」と訴え、旧鳩山後援会にも支援を求めたが、空回りした。【斎藤誠】

 ◆7区

 ◇伊東氏、鈴木氏破り3選

 道7区(釧路、根室管内)は、自民前職で道連会長の伊東良孝氏(66)が民主前職で新党大地代表代理の鈴木貴子氏(28)らを振り切り3選を果たした。伊東氏は札幌市内の道連事務所で「評価と理解をいただいたと受けとめている」と喜びを語った。

 「厳しい戦いになる」。選挙戦で伊東氏はそう訴えてきた。今回、民主と大地の選挙協力が実現。その象徴として鈴木氏が公示直前に民主入りして立候補したため、危機感を募らせた。

 公示前から安倍晋三首相や小泉進次郎復興政務官らが応援に入るなど、党本部からの後押しも受けた。釧路市長などを務め、地方自治に精通した政策通を強調。「全国一涼しい釧路の夏の気候を生かし、観光や海産物を全国に発信していく」と地方創生を訴え、幅広い支持を集めた。【本間浩昭、近藤卓資】

 ◆2区

 ◇吉川氏、手堅く5選
 道2区(札幌市北・東区)は自民前職の吉川貴盛氏(64)が5選を決めた。野党勢力が民主と維新に分裂する中、吉川氏が支持基盤を手堅くまとめて勝利した。

 午後8時6分、札幌市北区の事務所に早々と姿を現した吉川氏は「まずは景気対策に力を入れ、北海道と札幌の創生につなげていきたい。また、少子化による人口減少に政治は真摯(しんし)に向きあわなければならない。そのために農林水産業をうまくつかった産業を興していくことも必要。さまざまな課題があるが、安倍内閣の元で一心不乱に頑張っていきたい」と抱負を述べた。

 吉川氏は前回、民主の三井辨雄(わきお)元厚生労働相(72)を破って返り咲き、副農相などを務めた。選挙期間中はこまめに区内を回り、幅広い層に浸透。「中小企業と知恵を出し合いながら、札幌の産業を発展させる」と訴えた。【坂本智尚、久野華代】

2676チバQ:2014/12/15(月) 22:44:47
◆4区

 ◇中村氏、鉢呂氏降す
 道4区(札幌市手稲区、後志管内)は、自民前職の中村裕之氏(53)が民主元職の鉢呂吉雄氏(66)らを破り、再選を果たした。

 中村氏は午後11時半ごろ、小樽市内の事務所に到着すると、支援者らの拍手と「中村」コールで迎えられた。「本当に最後までどうなるかわからない選挙でした。地域の課題について取り組んできたことが評価されたのだと思う。これからも皆さまのために働かせていただきます」と深々と頭を下げた。

 中村氏は道横断道・余市−共和間の事業化への働きかけなど、議員としての2年間の実績を強調し、地盤の後志地方の票を固めた。知名度の低かった都市部では後援会組織を設立するなどして浸透を図り支持を広げた。【遠藤修平】

 ◆5区

 ◇町村氏、12選決める
 道5区(札幌市厚別区、石狩管内)は、元官房長官で自民前職の町村信孝氏(70)が民主新人で道連幹事長の勝部賢志氏(55)らを破り、12選を決めた。

 厚別区の事務所で支持者に囲まれ祝福を受けた町村氏は「皆様のおかげです。くしくも今日は父(町村金五・元知事)の命日。戻ったら仏前に報告したい」と述べた。

 町村氏は前回、病気で入院していたため自ら選挙活動ができなかった。今回は選挙区内をくまなく回り、個人演説会もこまめに開くなど健康回復ぶりをアピール。選挙戦では、「アベノミクスを継続し、地方もその恩恵を得られるようにしていく」と訴え、幅広い支持を得た。

 勝部氏は立候補表明の遅れと知名度不足が響いた。【野原寛史】

 ◆12区

 ◇武部氏、再選決める
 道12区(宗谷の一部、オホーツク管内)は、自民前職の武部新氏(44)が民主新人の水上美華氏(32)らを破り再選を果たした。

 武部氏は午後8時に当選確実の連絡が入ると、約300人が詰め掛けた北見市の事務所に登場。バンザイ三唱の後「景気回復を地方の皆さんに広げ、アベノミクスを前進させる戦いだった。その意味で大きな期待をいただいたので、地域の皆さんが頑張っていける基盤整備に取り組んでいく」と抱負を述べた。

 武部氏は第1次産業を主軸とする保守層を固めるなど、終始選挙戦をリードし、有権者の幅広い支持を集めた。【山田泰雄】

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 ■解説

 ◇民主に「大地」効果
 道内で自民に前回ほどの風が吹かなかった理由は、安倍首相が解散・総選挙の大義に掲げたアベノミクスの効果が、さほど及んでいないからだ。安倍政権の誕生から2年。大企業や富裕層らが円安と株高の恩恵を享受する中、地方の衰退や人口減少が課題となっている道内では、アベノミクスと言われてもピンと来ない有権者が多いのが現状だ。

 一方、民主の復調は新党大地との選挙協力が成立したことが大きい。大地の鈴木宗男代表は当初、自民との連携も模索したが、前職の長女貴子氏と地盤が重なる自民道連会長の伊東良孝氏が反発して立ち消えとなった。選挙戦中盤、報道各社の情勢調査で複数の選挙区で接戦が伝えられると、自民道連幹部は「大地との選挙協力が実現していれば、選挙区全勝と比例4議席確保も可能だったかも」との恨み節を漏らした。伊東氏は14日、「覚悟の上だったが、なかなか厳しい戦いだった」と記者団に話した。

 鈴木代表は釧路市の事務所で「(貴子氏を)比例の単独1位にした民主の配慮が大地支持層を鼓舞し、全道的に選挙協力が生きた。今回の選挙結果は大地の協力がなければなかった」と胸を張った。民主道連代表の横路孝弘氏は来春の統一地方選での選挙協力にまで言及。今回の結果は、知事選や札幌市長選へ影響する可能性もある。【袴田貴行】

 ◇投票率 戦後最低56.35% 有権者の関心高まらず
 14日投票が行われた衆院選の道内小選挙区の投票率は56・35%で、戦後最低となった前回2012年(58・73%)をさらに下回った。

 今回は、期日前投票者数が前回を上回ったものの、前回と同様に衆院解散から投開票日までの期間が約1カ月間と短く、野党候補が公示直前まで決まらない選挙区もあった。さらに野党の支持率が伸び悩み、「非自民」の受け皿にならなかったため、有権者の関心も高まらなかったとみられる。【小川祐希】

2677チバQ:2014/12/15(月) 22:45:18
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk01010244000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、道内第1党維持 民主「復活」足がかり(その2止) /北海道
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆1区

 ◇横路氏、雪辱果たす
 道1区(札幌市中央・南・西区)は、民主前職の横路孝弘氏(73)が自民前職の船橋利実氏(54)らに競り勝ち、12回目の当選を決めた。前回、小選挙区で敗れた雪辱を果たし、「民主の牙城」再建への道筋をつけた。

 午前0時半過ぎ、札幌市中央区の事務所に姿を現した横路氏は「連合、(新党)大地、皆さんのおかげで当選できた。(新党大地との連携は)道内各地で大きなプラスになった。この協力を来年の統一地方選でも継続したい」と語った。

 高い知名度を誇る横路氏だが、近年は後援会の高齢化や支持労組の組織力低下に苦しんだ。今回は大地と選挙協力を結び、選挙戦では大地の支援者として知られる歌手の松山千春さんから応援を受けた。【江連能弘、山下智恵】

 ◆8区

 ◇逢坂氏が国政復帰
 道8区(渡島、檜山管内)は、民主元職の逢坂誠二氏(55)が自民前職の前田一男氏(48)らを破り2年ぶりに国政復帰を果たした。

 逢坂氏は函館市内の事務所で支援者らとバンザイをして喜びを表した。「2年間、丁寧に政策を訴えてきた。政策面が評価された。支援者のみなさんの頑張りも大きかった」と勝因を分析。「(国政復帰は)うれしいが、これからいばらの道が始まる。厳しいスタートだと認識している」と表情を引き締めた。

 逢坂氏は前回落選後、ほぼ毎朝、JR函館駅前などに立った。大間原発(青森県大間町)建設反対を掲げ、脱原発に真正面から取り組んできた姿勢を強調し、有権者の支持を広げた。【鈴木勝一】

 ◆10区

 ◇公明・稲津氏3選
 道10区(空知、留萌管内など)は、公明前職の稲津久氏(56)が民主新人の神谷裕氏(46)らを退け、3選を果たした。自民と選挙協力を結び、前回獲得した道内初議席を確固たるものにした。

 稲津氏は午後9時44分、JR岩見沢駅近くの事務所に姿を現し、支持者から「当選おめでとう」との祝福を受けた。比例代表道ブロックの自民前職、渡辺孝一氏(57)も姿を見せ、がっちり握手。稲津氏は「渡辺さんと一緒になって地元のために頑張っていきたい」と喜びを語った。

 公明の支持母体の創価学会の地方組織などがフル回転。食料品など一定の品目を対象に消費税率を低く抑える軽減税率の導入など党の政策を前面に掲げ、支持を広げた。【千々部一好、渡部宏人】

 ◆6区

 ◇佐々木氏、返り咲き

 道6区(上川管内の一部)は、民主元職の佐々木隆博氏(65)が自民前職の今津寛氏(68)との3度目となる事実上の一騎打ちを制して返り咲き、3選を果たした。

 佐々木氏は「安倍政権の暴走を止める」との訴えに絞り、前回、みんなの党に流れた支持層の取り込みを図った。有権者約29万人の最大票田・旭川市では、11月の市長選で民主推薦の現職が自民推薦の新人を破って3選した勢いを生かし、連合や農民連盟などの組織票を固めた。

 今津氏はアベノミクスの成果を強調したが浸透せず、市長選敗北でくすぶる党内の不協和音も尾を引いた。前回推薦を受けた大地が佐々木氏支援に回り、保守層も固めきれなかった。【横田信行】

2678チバQ:2014/12/15(月) 22:45:58
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk02010106000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民が独占維持、民維連携届かず(その1) 野党1、3区で追い上げ /青森
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選が14日投開票され、県内4選挙区では、前回2012年衆院選に続き、自民が4議席独占を維持した。全選挙区で自民前職が勝利し、1区は津島淳氏、2区は江渡聡徳氏、3区は大島理森氏、4区は木村太郎氏が当選した。ただ、1区と3区で野党の追い上げを許し、1区の維新の党の新人、升田世喜男氏が比例東北ブロックで復活当選した。前回は野党の比例復活すら許していなかった。急な解散による準備不足で、野党は1区と2区に維新の党が公認を立て、3区と4区に民主党が公認を立てて連携する「すみ分け」を行い、非共産系の野党候補を事実上一本化。共産党は全選挙区で公認を擁立した。投票率は46・83%(前回54・20%)で下落し、戦後最低を更新した。

 1区は当選した津島氏に、升田氏が約3800票差まで迫った。3区では当選した大島氏に、民主元職の田名部匡代氏が約1万票差に追い上げた。

 選挙戦ではアベノミクスが焦点となった。野党が「県内への波及がない」と追及したのに対し、自民前職は、今後の波及効果に期待が持てると反論した。

 下北半島に集中する原子力施設を巡る論戦は低調だった。下北を含む2区の3候補のうち、反核燃を鮮明にしたのは共産だけで、自民と維新は地域振興に力点を置いた。

 自民は多数の地方議員に支えられた組織戦を展開。きめ細かく地域を回り、保守地盤を固めた連立を組む公明党も4人全員を推薦して支援した。

 民主は1区と2区での公認擁立を断念し、3区と4区に集中。4区では大差を付けられたが、3区では一定の復調があった形だ。維新は1区の升田氏の個人後援会がフル稼働し、民主県連と連合青森が「推薦並み」の支援をしたが、小選挙区での議席に結びつかなかった。

 社民党県連と、生活の党県連は選挙区に候補を擁立できず、野党候補の支援にまわるにとどまった。

 ◆1区

 ◇「重点区」津島氏再選 「非共産」一本化実らず

 小選挙区制の導入以降、最少の候補者3人による混戦となった1区は、自民前職の津島淳氏が序盤のリードを守り切り、組織力を生かした総力戦で再選を果たした。開票速報で「当選確実」が流れると、青森市浜田の選挙事務所は歓喜の渦に包まれた。午後10時ごろ、支持者の拍手に迎えられた津島氏は、バンザイでは手を上げず頭を深々と下げて謝意を示した。「青森の声をこれまで以上に届ける。皆様の期待を信頼に変え、青森の輝かしい未来の礎づくりに取り組む」と誓った。

 自民県連は1区を「最重点区」とし、三村申吾知事や現役閣僚を応援に投入。党支部や地方議員の支持基盤を固める一方、中盤からは業界団体が相次いで支援を表明する「自民回帰」もあり、着実に支持を広げた。

 しかし、序盤から報道各社が「自民優勢」を伝えると、陣営は緩みを警戒して組織の引き締めに追われた。街頭では「青森に成長と安心を」と訴え、企業や集会へのあいさつ回りをこまめに重ね、終盤は青森市内で無党派層への浸透も図った。

 公示直前には民主、維新、社民の3党に加え、連合青森が共産を除く野党連携に合意。1区で一本化した維新新人の升田世喜男氏は「自民1強」批判を強め、非自民勢力を結集して追い上げたが涙をのんだ。共産新人の吉俣洋氏も「安倍政権の暴走を止める」と強調したが、及ばなかった。【森健太郎】

2679チバQ:2014/12/15(月) 22:46:25
◆3区

 ◇「八戸戦争」は大島氏 6度目対決制し11選
 自民前職の大島理森氏が、民主元職の田名部匡代氏との接戦に競り勝ち、11選を果たした。接戦を反映し、予想より遅く午後10時20分ごろに支持者が待ち構える選挙事務所に登場した大島氏は「皆さんに大変お待たせをした」と陳謝。「戦う者としていささか心の緩みがあった。深く深く自省を致す思いで、当選させて頂いたことは誠にありがたい」と力強い声ながら、反省を込めたあいさつ。その上で、「日本復興」と「地方の出番」を推進していく決意を述べた。

 大島氏と田名部氏の対決は、田名部氏の父で元農相の匡省氏から続く因縁の「八戸戦争」の側面もある。娘の匡代氏との直接対決だけでも6度目で、2009年衆院選では367票差まで迫られたものの、いずれも大島氏が制している。

 大島氏は、政権奪還後は「責任ある結果を示す2年間」だったと実績を強調。選挙戦では、序盤から「優位」と伝えられ、陣営は気の緩みを警戒し手綱を引き締め、固い組織をフル回転させた。大島氏自身が県外候補の応援で地元を空ける時もあったが、市議・県議団が団結。集会で大島氏のビデオメッセージを流す場面もあった。

 田名部氏は「理不尽な格差に苦しむ地域の声を国会に届けたい」と国政復帰を訴えたが、実らなかった。共産新人の松橋三夫氏も消費増税反対などを訴えたが、伸び悩んだ。【塚本弘毅】

 ◇維新・升田氏、比例復活 4度目の衆院挑戦で初
 維新新人の升田世喜男氏は小選挙区の青森1区では落選したが、比例東北ブロックで復活当選し、4度目の衆院選挑戦で初めて国会に議席を得た。

 升田氏は前回2012年の衆院選で、同じ名簿順位2位の秋田3区の候補に惜敗率で及ばず、復活当選を逃した苦い経験があり、自身で「トラウマ」と話すほど。今回の選挙戦は「同じ失敗を繰り返したくない」と票の積み上げに努めていた。

 過去3回の衆院選は野党乱立で非自民票が分散し、升田氏が苦杯をなめる構図だった。今回は突然の解散で、民主県連が1区の候補者擁立を断念したことで構図が一変。維新、民主、社民、連合の4者の地方組織が政策合意を締結し、民主県連と連合青森が升田氏を「推薦並みに支援」。升田氏が事実上の野党統一候補となった。「これほど戦える土壌は初めて」とうなずいていた升田氏。選挙戦では「青森の声を国政に届けたい」と生活者目線の重要性を訴えていた。【石灘早紀】(比例代表開票結果は6面に掲載)

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 ■解説

 ◇低投票率「砂上の信任」
 衆院選は自民党が県内4選挙区で議席を独占し、保守王国の底力を見せつけた。地域と業界に張り巡らした強大な支持基盤を誇る自民に対し、野党は非自民勢力を結束しきれずに埋没した。ただ、「自民1強」は相対的な側面があり、全面的な信任とは言い難い。

 今回は野党の「虚を突く」(自民県連幹部)予期せぬ解散で政権が維持されたに過ぎない。野党も公示直前に連携の枠組みを整えたが、主要政策に溝があり、他党候補の支援に温度差があったのは否めない。結局、「絵に描いた餅」(民主県連幹部)に終わった。

 自民にも勝利の高揚感はない。陣営幹部は「敵は己の内にあり」と組織を引き締めたが、野党候補に比例復活を許した。争点のアベノミクスも、恩恵の乏しい県内有権者は様子見という消極的選択をしたと言えるだろう。

 結果は「白紙委任」ではなく、低迷した投票率もそれを物語る。有権者の関心が高い経済政策が行き詰まれば、「自民1強」が揺らぐもろさを秘めている。【森健太郎】

2680チバQ:2014/12/15(月) 22:47:01
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk02010111000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民が独占維持、民維連携届かず(その2止) /青森
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆2区

 ◇江渡氏、圧勝6選 中野渡氏、出遅れ響く
 6選を果たした自民前職の江渡聡徳氏は、当選確実の一報が入ると、十和田市内の選挙事務所で支持者と喜びを分かち合った。

 今年9月に防衛相として初入閣。公務や他県への応援で6日しか選挙区に入れない代わりに陣営が地元企業や各地の後援会などを回り支持を固めた。資金管理団体の会計処理の問題は選挙戦でほとんど影響が出なかった。

 バンザイの間、自身は手を上げずにお辞儀で当選を喜んだ江渡氏。あいさつでは「自分に代わって支えてくれた多くの人たちとの勝利です」と喜んだ。地域振興の取り組みを話す中、当選の安堵(あんど)感からか声を詰まらせる場面もあった。

 江渡氏は選挙戦で地方創生法成立の意義を強調し、「地方への波及がない」とのアベノミクス批判には、次第に効果が出ると力説。3区から2区に編入された五戸町でも、3区の大島理森氏から地盤を引き継いだ。

 維新元職の中野渡詔子氏は出馬表明が解散前日と出遅れ、2年半前に離党した民主県連との関係修復ができなかったのが響いた。共産新人の小笠原良子氏は、原発反対などの訴えが、原子力施設が集中する2区の有権者に浸透しなかった。【宮城裕也】

 ◆4区

 ◇木村氏、盤石7選 低投票率響き、初の10万票割れ
 自民前職の木村太郎氏が、民主新人の山内崇氏、共産新人の千葉浩規氏の2人を退け、7選を果たした。

 知事だった父の地盤を引き継ぎ、6期連続で10万票台の得票をたたき出してきた盤石の「木村王国」。弘前市末広2の選挙事務所には開票前から大勢の支持者が集まり余裕のムードが漂った。

 午後8時の投票終了後間もなく、「当選確実」の一報が届くと歓声と拍手が湧いた。連絡を受けた木村氏が笑顔で姿を現すと、「バンザイ」の声に包まれた。

 ただ、選対本部の目標だった「7期連続の10万票台」(鳴海広道・後援会連合会長)は達成できなかった。投票率45・55%の4区で、投票者数が13万6833人だけだったことが響いた。

 選挙戦では、大票田の弘前市出身の民主・山内氏の追い上げを木村陣営が警戒。旧町村単位で残る木村氏の後援会が郡部を固め、市街地でも木村陣営が組織戦を進めた。

 弘前選出の県議経験もあり、民主県連幹事長の山内氏は「津軽の政治風土を変えましょう」と訴えたが、急な選挙戦で「時間も組織も運動量も足りなかった」(陣営幹部)と反省。

 共産の千葉氏は「お年寄りや農家から手応えを感じた」としていたが及ばなかった。【松山彦蔵】

2681チバQ:2014/12/15(月) 22:47:35
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk03010191000c.html
2014衆院選:小選挙区 小沢氏、地力の勝利 民主、2議席死守(その1) /岩手
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 衆院選は14日投開票され、岩手4区で生活の小沢一郎氏が、善戦を見せた自民の藤原崇氏を終盤に突き放し16選を果たした。これまで他候補を圧倒してきた「小沢王国」に陰りも見えたが、長い議員生活で築いた組織や影響力、知名度を頼りに地力を見せた。1区は階猛氏、3区は黄川田徹氏の民主が議席を確保。2区は自民の鈴木俊一氏が貫禄勝ちした。比例では藤原氏のほか、自民の高橋比奈子氏と橋本英教氏が復活当選した。選挙区の投票率は56・23%と戦後最低を更新。当日有権者数は107万8983人(男51万1675人、女56万7308人)だった。

 ◆4区

 ◇小沢氏、地力の勝利 「どぶ板」で踏ん張る 藤原氏、比例で復活
 過去圧勝を続けてきた生活の小沢一郎氏は今回、自民の藤原崇氏の勢いに押された。しかし、要所で「どぶ板選挙」を展開して踏ん張り、最後は議席を死守。全国衆院議員最多の当選16回とした。

 投開票のこの日、本人は選挙区に不在。奥州市水沢区の事務所には、小笠原直敏連合後援会長ら約50人の支持者が詰めかけ、結果を速報するテレビを見つめた。「当選確実」の一報が入ると拍手がわき起こり、万歳三唱した。

 小笠原会長は「16回目の選挙だったが大変厳しかった。相手陣営には安倍晋三首相や閣僚が応援に来て永田町が4区に来たようだった。(その逆境の中)小沢先生に勇気を与える当選。日本のために働いていただきたい」と期待した。

 小沢氏の選挙は常に安泰とされ、本人はその時々で所属した党の幹部として全国遊説に奔走。地元入りすることはなかった。しかし今回、支持者の高齢化、党の縮小などで支持基盤が弱体化。「今度は厳しい」という後援会の要請を受け、小沢氏は約30年ぶりに選挙期間中に計3日間地元に帰った。中盤の2日間は30カ所で街頭演説し、「もう一度働かせてほしい」と呼びかけた。選挙戦最終日の13日も地元入りした。

 藤原氏の北上市の事務所では、テレビで「小沢氏当選確実」の速報が流れると、支持者約50人からため息が漏れた。藤原氏は午後9時過ぎに姿を見せ「私の力不足。期待に応えられず申し訳ない」と頭を下げた。

 だが、比例復活の情報が入ると午後10時半ごろ、北上市の選挙事務所で残った支持者約40人と万歳三唱。花束を受け取り「皆さんの支援に対し感謝の言葉もない。(選挙区では)十分な信任を得られなかったが、2期目も岩手に根を張った政治家として頑張りたい」と述べた。

 藤原氏は若さを前面に選挙戦を展開。小沢氏の地盤を切り崩した。勝機があるとみた党本部は、安倍首相ら党幹部を次々と応援に入れた。【和泉清充、安藤いく子】<比例の開票結果は6面>

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 ■解説

 ◇波乱含みの県政界
 影響力低下がささやかれながらも小沢一郎氏は今回も大差で16選し地力を見せた。だが、これまでになく苦戦し、公示後では約30年ぶりに地元入り。3日間、街頭演説を繰り返し「今回は大変厳しい」と危機感をあらわにした。中盤まで落選も現実味があったところに力の低下が象徴される。来秋の知事選と県議選を控え、今回の選挙は構図激変の転換点となる可能性をはらむ。

 小沢氏は小選挙区制導入の1996年から前々回の2009年まで、8万〜9万票差で2位候補を圧倒。だが前回12年は3万票差に詰められた。「地元に帰らない」「震災で何もしなかった」と風当たりは厳しい。本人はもう72歳。後援会も高齢化し、世代交代の声にも説得力がある。

 そこで勢いを増したのが31歳の藤原崇氏。「小沢降ろし」が射程に入り「毎週地元に帰る」「若い」と対立軸を鮮明にした。県議会「県民クラブ」の無所属5人も支援し、県政界再編の胎動を感じさせた。だが個人演説会で空席が目立ち、組織構築途上も露呈した。

 知事選には小沢氏の「弟子」達増拓也知事が出馬する。自民と無所属県議はどう対応し、民主と生活は再結集するのか。今後の展開は波乱含みだ。【安藤いく子】

2682チバQ:2014/12/15(月) 22:48:08
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk03010066000c.html
2014衆院選:小選挙区 小沢氏、地力の勝利 民主、2議席死守(その2止) /岩手
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆1区

 ◇階氏盤石の4選 「もっと国会の中心で精進」
 民主の階猛氏は県都を抱える1区で議席を守った。

 選挙中は常に優勢と目され、盛岡市の事務所で開票結果を待つ支持者にも余裕の表情。午後8時過ぎに「4選確実」の一報が届くと拍手と歓声がわき、万歳三唱した。

 花束を受け取った階氏は「選挙は厳しかったが、皆さんと進むことができ感謝している。もっと国会の中心で立派な仕事ができるよう精進する。震災からの復興、人口減少も深刻化している。皆さんの代表として岩手、国の発展のために力を尽くしたい」と述べた。

 階氏は2年前の前回、未来(現・生活)公認で達増拓也知事の妻との激しい戦いを制した。インタビューで「前回は野党が分裂して厳しかった。今回は2区の畑さん(生活)を支援することによって前回支援をもらえなかった方の支持ももらった」と述べた。

 階氏は選挙区を「すみ分け」た生活の県連から「自主支援」を得たほか、連合岩手の推薦も受けた。

 高橋比奈子氏は比例で復活当選。支持者の拍手に迎えられたが笑顔を見せず、口を結んで万歳。「今度こそ選挙区で勝てるように今日から努力する。国会では皆さんの要望に応え、実績を積み重ねたい」と語った。【浅野孝仁】

 ◆2区

 ◇鈴木氏が8選 「地方創生ラストチャンス」
 父譲りの地盤と堅調な自民支持率に支えられ、鈴木俊一氏は2区で8選を果たした。「当選確実」の知らせは滝沢市に借りた施設で迎え、支持者の拍手と歓声に包まれた。

 鈴木氏は「厳しい選挙だった。故郷の山田町が3区に編入され、心もとない気持ち、薄氷を踏む思いだった」と振り返った。

 さらに「経済の立て直し、特にデフレ脱却を成し遂げなければならない。仮設住宅で震災から4度目の冬、年越しを迎えようとしている。復興は道半ば。最後までやり遂げる。過疎化も進む中、地方創生は今がラストチャンス。皆さんの思いを具体的に反映させる」と決意を語った。谷藤裕明盛岡市長もかけつけた。

 久慈市に置いた生活の畑浩治氏の事務所には午後10時20分過ぎに選挙区での敗北が伝わった。畑氏は「選挙区が広いこともあって訴えが届かなかった。これからのことは野党の再編状況を見て時間をかけて考えたい」と悔しさをにじませた。

 畑氏は改正復興特区法案のたたき台を作った実績を強調し「政策通」をアピール。選挙区を「すみ分け」た民主の県連からの支援もあり、鈴木氏を追い上げたが最後は振り切られた。【安藤いく子、中田博維、鬼山親芳】

 ◆3区

 ◇黄川田氏が6選 震災の本格復興へ決意
 3区で6選を決めた民主の黄川田徹氏は陸前高田市の事務所で支持者らと固い握手を交わした。「皆さんの力がなければ当選できなかった。山田が3区になり厳しい選挙になった。どういう票が入ったか分からないが、きっと支援してくれた人がいると思う。被災地は宮古市以北の復興の道筋ができたが、それより南はまだ。震災から3年9カ月。これからが本格復興だ」と決意を述べた。

 生活との「すみ分け」で序盤から優勢が見込まれたが、民主への風も吹かない中で丁寧に政策を訴えた。株価上昇で不労所得をもたらすアベノミクスを批判し、実質賃金の低下に悩む一般家庭と円安で苦しむ中小企業の叫びを代弁していった。

 自民の橋本英教氏は比例復活の一報を受けて午後11時20分過ぎ、約20人の支持者が待つ大船渡市の事務所に姿を見せた。笑顔はなく、「3区で自民党は16年間も負け続けている。全国的に党が堅調な中でも大差で敗れたのは力不足を感じている」と語った。

 万歳三唱後は支持者ら一人一人と握手を交わしながら「ご面倒をかけてすみません。何とか議席は取れたので、復興のため、農林水産業のために頑張ります」と話した。【根本太一】

2683チバQ:2014/12/15(月) 22:48:26
 ◇高橋氏、橋本氏も比例復活
 比例代表東北ブロック(定数14)には、県内選挙区の候補者13人のうち共産を除く9人が全員、名簿登載順位1位で重複立候補した。自民は比例でも得票を伸ばし、1区の高橋比奈子氏をはじめ、小選挙区で敗れた自民の前職3人が比例で復活当選を果たした。これで、県内の当選者は計7人になった。

 前回は選挙区16人のうち11人が重複立候補し、選挙区で敗れた自民3人、未来1人が復活当選。各選挙区から1人ずつ出た。東北全体では、自民は名簿搭載者26人のうち19人が選挙区で当選。比例で5人が割り当てられ、1区の高橋氏が惜敗率78・7%、3区の橋本氏が57・8%、4区の藤原氏が61・3%で当選した。当時未来の畑氏は65・9%で復活した。他は民主3人、維新2人、公明、みんな、共産各1人だった。【春増翔太】

 ◇投票率56.23% 戦後最低の前回を下回る

 県内選挙区の投票率は56・23%で、2012年12月の前回61・68%より5・45ポイント低下。戦後最低だった前回をさらに下回った。

 選挙区別は▽1区53・62%(前回59・01%)▽2区54・76%(同60・08%)▽3区58・84%(同65・38%)▽4区57・99%(同62・89%)−−。比例代表は56・22%(同61・67%)だった。

 最近は、郵政民営化が争点となった05年が70・82%、民主が政権を取った09年が73・41%だったが、前回は12ポイント近く下げた。今回は「大義がない」うえ、師走の慌ただしさもあって足が鈍ったとみられる。【浅野孝仁】

2684チバQ:2014/12/15(月) 22:49:04
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk05010021000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、3議席独占 民維、連携不調(その1) /秋田
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 県内の小選挙区は、またしても自民が3議席を独占した。14日に投開票日を迎えた衆院選で、県内の小選挙区は冨樫博之氏(59)=1区、金田勝年氏(65)=2区、御法川信英氏(50)=3区=がいずれも前回2012年に続いての勝利を収めた。12年と前々回の09年は、いずれも時の野党第1党が政権の奪取を目指した選挙となった。だが、今回は「アベノミクスの評価」が争点となる“中間選挙”の様相に。県内でも「アベノミクスの好影響は地方で感じられない」との声はあったが、自民の3氏は手堅く組織をまとめ、公明票も取り込んで、議席を守ることに成功した。民主、維新の両党による選挙区調整も、小選挙区の議席を奪うには至らなかった。

 ◆1区

 ◇冨樫氏、支援増やし再選
 自民前職、冨樫博之氏(59)の秋田市の事務所に「当選確実」の報が伝わると、集まった支援者たち約200人が沸き立ち、大きな拍手を送った。

 冨樫氏は万歳をした後「地方が主役となり景気回復を進め、農家を安定させると訴えてきた。自ら秋田県を変えていくため、皆さんと頑張っていきたい」と声を張り上げた。

 県議に5選して県議会議長を務めた。周囲の声に後押しされて出馬した2年前に初当選。今回も党会派の県議や市議の協力を得ての組織戦を展開した。佐竹敬久知事や県都・秋田市の穂積志市長が応援演説に駆け付けるなど、首長たちとの関係の良好さもアピールした。

 「再選が最大の仕事」と肝に銘じ、前回15ほどあった後援会を倍の30にまで積み上げた。推薦を寄せた団体は企業、町内会も含め800を超えた。

 秋田で景気回復の実感を感じていない人がいると認めながらも、さらなる景気対策の必要性を強調した。【藤原章生、池田一生】

 ◇寺田氏、比例で一報
 小選挙区で苦汁をのんだ民主元職、寺田学氏(38)の秋田市の事務所には夜遅く、比例復活当選の一報が飛び込んだ。かすかな期待とともに待機していた支持者たちは、どよめきの声が沸き上がった。

 前回の落選から2年。降って沸いたような解散で陣営の態勢が整わず、今回はほぼ一人で市内を駆け回ることとなった。室内での小集会が中心だった前回の選挙活動とは打って変わり、寒風を受けて街頭に立ち続け、行き交う人々に頭を下げ続けた。

 浪人時代に第1子を授かり、「主夫の経験」をアピールして「物価上昇や人口減少で疲弊する地方の声を国政に届けたい」と強調した。「東京の一極集中を打破しなければ未来はない」と訴えた。

 父で維新の党の寺田典城参院議員や、民主党政権時代に共に事業仕分けに携わったことがある蓮舫参院議員の応援も得て、比例復活すらできなかった前回の二の舞いは辛うじて回避した。【松本紫帆】

 ◇山内氏の訴え、支持広がらず
 共産新人の元県議、山内梅良氏(66)は「安倍政権の暴走を許してはならない」との主張を掲げ、この選挙戦を戦い抜いた。

 旧雄和町議7期を経て県議に。3期目終盤の今年7月、いち早く衆院選の出馬を表明した。当時は来春までの任期を全うしてからとの立候補と踏んでいたが、急な衆院解散で師走選挙に突入した。

 選挙戦では、アベノミクスについて「株価がどんなに上がっても、実質賃金は下がっており、暮らしは良くならない」と批判した。消費税率引き上げの中止や最低賃金の引き上げを訴えた。

 県内小選挙区を自民党が独占する状況に「私の当選で秋田は活性化する」とアピールしたが、支持を広げることができなかった。【池田一生】

 ◇伊藤氏、公認も 出遅れが響く
 社民新人の伊藤正通氏(63)は、1区の候補者で最も遅い先月26日に出馬を表明した。国政における社民党の存亡も取りざたされる状況で、県都・秋田市での党支持層の掘り起こしが課題となった。だが、支持を広げることはかなわなかった。

 党がこの区に公認候補を擁立したのは、1996年の小選挙区制導入以来初めて。伊藤氏自身にとっても初の選挙戦となった。街頭演説を積み重ね、安倍政権が進めた集団的自衛権の行使容認や、原発再稼働の動きを批判した。「政権の暴走を止められるのは社民党だけ」と訴えた。

 学校事務職員や県教組委員長の経験から、教職員定数の拡大や困窮家庭の子どもの進学保障など、教育制度の充実を掲げた。【池田一生】

2685チバQ:2014/12/15(月) 22:49:32
◆2区

 ◇金田氏、追随許さず
 前回の選挙に続いて小選挙区を制した自民前職の金田勝年氏(65)。能代市中和1の事務所には、午後8時の開票作業開始直後に「当選確実」の吉報が舞い込んだ。

 金田氏は妻龍子さんとともに頭を下げて万歳三唱。「日本経済が回復まっしぐらの時、強い経済を秋田にもつくらないといけない。強くて温かい秋田にするため全力で取り組む」と述べた。管内の首長や県議、各種団体の関係者たちでごった返す事務所は拍手と歓声に包まれた。

 元大蔵官僚。野呂田芳成氏の後継指名を受け、参院議員からくら替えした。初挑戦の2009年は比例復活。薄氷の勝利で、選挙の大切さが肌身にしみている。今回は、態勢強化を図った後援会組織がフル回転し、終わってみれば他候補の追随を許さなかった。

 選挙期間中は「どんな汗と涙を流しても、守りたい故郷がある」と述べ、霞が関と永田町でのキャリアを生かして全力を尽くすと強調した。【田村彦志】

 ◇緑川氏無党派層、浸透しきれず
 民主新人、緑川貴士氏(29)の支持者たちが集まった大館市向町の事務所は、金田氏の当選確実の報が流れると、無念のため息が広がった。

 「変わらない秋田を変えて前進させたい」との一心で民主入りした。元民放アナウンサーの知名度と、県内立候補者では一番の若さを武器に選挙戦に挑んだ。景気低迷にあえぐ秋田を憂う気持ちから「アベノミクスはナンセンス」と自公政権を切り捨てた。

 だが、選挙の行方を左右する無党派層に浸透し切れなかったことに加え、盤石の構えを見せた金田氏の後援会の組織力に及ばなかった。支持者の間では、緑川氏の若さと情熱に期待し「ぜひ再起を期してほしい」との声も上がった。【田村彦志】

 ◇知名度の不足で藤本氏伸び悩む
 2005年以来2回目の選挙戦となった共産新人の藤本金治氏(68)は各市町村をくまなく遊説した。

 消費税の10%への増税の中止や安心して米作りができる農政の実現を主張した。また、安倍政権が道筋を付けた集団的自衛権の行使容認、10日に施行された特定秘密保護法についても「この選挙で退けよう」と訴えた。「安倍暴走政治にストップをかけ、国民が主人公の政治に転換を」と強調した。

 能代市出身で比例東北ブロック候補の共産前職、高橋千鶴子氏とも連携し、大館市内で政策を訴えて回った。大館市や出身地の北秋田市には知人や友人が多いものの、知名度不足で党支持層以外にほとんど浸透できず、伸び悩んだ。【田村彦志】

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 ■解説

 ◇「地方創生」早期実効を肝に

 秋田の小選挙区は、前回に引き続き自民候補の全勝に終わった。この結果、県内の有権者は自民に全てを委任した、と解釈しても良いのだろうか。

 ノーだろう。選挙戦における他党の演説をひくまでもない。アベノミクスに対する県民のまなざしは温かいものばかりではない。

 「地方でその恩恵は感じられない」「給与は上がらず物価だけが上がっている」−−。恨み節は少なくなかった。投票率も、政権選択がテーマとなった前回、前々回と比べて大幅に下回った。

 自民が勝ったというよりも、むしろ野党が勝てなかったと評した方が合点はいく。

 日本創成会議が5月に発表した推計によると、大潟村を除く県内24自治体は2040年、「消滅の可能性がある都市」とされた。9月に発表された、農協が農家に前払いするあきたこまちの概算金は過去最低の60キロ当たり8500円。いずれも、今まさに秋田に襲いかかる危機である。

 解決の糸口すら見えない問題は他にもある。少子高齢化、過疎化、自殺率の高さ……こうした政治課題がいまだに解決を見ていないのは、県民の多くが感じていることだ。

 選挙戦では、「地方創生」のフレーズが金科玉条のごとく飛び交った。安倍政権が担当大臣を置き、法律までつくったのだから、力の入れようは分かる。

 問題は、これが長年の懸案への特効薬となり得るかだ。アベノミクスしかり。もはや秋田には、悠長に結果を待つ余裕はないはずだ。実効性の伴わない政策は「次の選挙」だけでなく県民たちにも害をなすと、永田町に戻る当選者は肝に銘じてほしい。【池田一生】

2686チバQ:2014/12/15(月) 22:50:04
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk05010025000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、3議席独占 民維、連携不調(その2止) /秋田
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇御法川氏が逃げ切る
 自民前職の御法川信英氏(50)の大仙市の事務所には、支持を打ち出した県議や首長ら約150人が駆け付け、開票結果をかたずをのんで見守った。「当選確実」の一報に、やった」の声と拍手がわき起こった。

 御法川氏は「地方が元気にならなければ本当の景気回復はない。接戦となったが、皆さんから『御法川しかいない』と言ってもらえるよう精進して頑張りたい」と述べた。

 選挙戦は維新前職の村岡敏英氏(54)とのかつてない激戦が予想されていた。先月、政治資金収支報告書の記載漏れ疑惑が取りざたされたことを不安視する声もあった。

 それでも、衆院議員だった父英文氏の代から続く大仙・仙北の地盤を中心に、組織票を手堅くまとめ、村岡氏を振り切った。

 選挙戦では3期8年の経験と副財務相就任をアピール。「農業の発展なくして地域活性化はない」と訴えた。菅義偉官房長官も駆け付けて支持拡大を後押しした。【松本紫帆】

 ◇比例、村岡氏が復活当選
 由利本荘市砂子下にある維新前職、村岡敏英氏(54)の事務所に深夜、比例代表東北ブロックの復活当選が確実との一報が入ると、割れんばかりの歓声と拍手に包まれた。小選挙区で惜敗し、辛うじて再選を果たせたことに、陣営関係者は顔を紅潮させた。

 村岡氏は「小選挙区で当選は果たせなかったが、皆さんのおかげで当選を果たすことができた。地域の抱える課題を中央に力の限り訴えて恩返ししていく」と、約200人の支持者らに力強く誓った。

 本荘由利地域と大仙仙北地域をそれぞれ地盤にする村岡氏と御法川信英氏の戦いは、4回目となった今回も「地域戦争」の様相を呈した。どの政党にも風が吹かないとされた選挙戦。村岡氏は地盤固めを進める一方、草刈り場の横手平鹿、湯沢雄勝地域に切り込んだ。

 県内小選挙区で民主党との選挙区調整が成立し、無党派層も取り込んだ。「自民優勢」が全国的に報じられる中で比例復活に滑り込んだ。【佐藤伸】

 ◇我妻氏、反自民票取り込めず
 共産新人、我妻桂子氏(60)の横手市前郷二番町の事務所に「御法川氏当選確実」の報が入ると、集まった支援者からは選挙戦をねぎらう拍手が起きた。

2003年以来、2度目となる国政選挙への挑戦。この間、2度にわたって県議選にも出馬した。一定の知名度を武器に、県内小選挙区でも唯一の女性候補として共産支持層を固める一方、反自民票の掘り起こしを図った。

 安倍晋三首相のいう「消費増税の延期」ではなく中止を訴えるとともに、大企業と富裕層を優遇するアベノミクスを批判した。民主党など存在感を示せない野党を尻目に「自共対決」を強調したが、無党派層や反自民票を取り込めなかった。御法川氏と村岡氏の対決に埋没した。【佐藤伸】

2687チバQ:2014/12/15(月) 22:50:58
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk06010092000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、圧勝3議席 民主、流れ崩せず(その1) /山形
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 衆院選は14日、投開票された。全国的に自民・公明の与党が堅調に議席を伸ばす中、県内3選挙区では自民党の3候補が議席を独占した。自民党が全選挙区で勝利したのは、2005年の衆院選以来9年ぶり。山形1区は遠藤利明氏(自民)が盤石の地盤と知名度を生かし、原田和広氏(民主)らを破って7度目の当選を果たした。事実上、自民・民主の一騎打ちの構図となった2区は、再選を目指した鈴木憲和氏(自民)が与党の組織票をまとめ、近藤洋介氏(民主)の追い上げを振り切った。保守分裂の激戦となった3区は、加藤鮎子氏(自民)が地盤の鶴岡市を中心に自民・公明の組織票を固め、保守系の一部を取り込んだ阿部寿一氏(無所属)らを退け、初当選を果たした。民主党は09年衆院選以来となる選挙区での議席奪還を目指したが、与党優勢の流れを突き崩せなかった。県内の投票率は59・15%で、前回の64・86%を下回った。【光田宗義】

 ◆2区

 ◇鈴木氏手堅く再選
 自民の鈴木憲和氏の当選が確実になると、米沢市金池3のJA山形おきたま米沢支店集会場に駆け付けた支持者から拍手が湧いた。

 鈴木氏は「地域の実情に見合った農政を実現したい。一人でも多くの人と向き合って地域を前に進めていく」と決意を述べた。

 鈴木氏は前回選挙で初当選して以来、選挙区内を小まめに回り知名度を上げてきた。南陽市で起きた7月の豪雨災害では、国とのパイプ役を務め、復興に尽力したことも評価につながった。自民・公明両党の組織票を固めたほか、県農協政治連盟から推薦を受け、一定の農業票離れをくい止めた。

 民主の近藤洋介氏は、安倍政権の経済政策「アベノミクス」を批判、「地域に力を」と繰り返し、戸別所得補償制度の完全復活を訴えた。民主支持層の大半を固めたほか、鍵となる無党派層からの支持拡大で選挙区での当選を目指したが、伸び悩んだ。

 共産の白根沢澄子氏は「安倍政権の暴走をストップさせる」と訴え、経済政策の転換を呼び掛けたが、運動に広がりを欠いた。【佐藤良一】

 ◆3区

 ◇保守分裂は加藤氏
 自民の加藤鮎子氏の当選が確実になると、鶴岡市大東町の選挙事務所「精三会館」は喜びと拍手に包まれた。「厳しい初陣だった」と陣営はほっと胸をなでおろした。

 加藤氏は「人口減少問題を乗り切る環境を整えたい。アベノミクスを多くの人が実感できる形にする大きな課題が課せられている」と意気込みを示した。

 前回の選挙で、父の加藤紘一自民党元幹事長を破って初当選した無所属の阿部寿一氏と、今回も保守層を二分する激しい選挙戦を繰り広げた。紘一氏の三女として地盤を引き継ぎ、父の旧後援会組織を足がかりに運動を展開。「自民党公認」を旗印に自公両党の結束を強調し、安倍晋三首相、谷垣禎一自民党幹事長、井上義久公明党幹事長らが応援に入る総力戦で制した。

 陣営側は当初、世襲批判と知名度不足を懸念したが、子育て中の母親としての若さを前面に押し出すことで、幅広い支持を得た。一方、父の代からの強固な地盤・鶴岡市の支持者らには「2年前の悔しさは決して忘れません」と情に訴え、着実に支持を固めた。【長南里香】

 ◇阿部氏、力及ばず
 落選した阿部寿一氏は、酒田市東町1の選挙事務所で支援者を前に「私の力不足。結果は厳粛に受け止める。今後は全くの白紙。いろいろな方と相談して決めたい」と述べた。

 阿部氏は前回の選挙で、酒田市長を13年5カ月務めた知名度の高さを背景に無所属で立候補。「世代交代」を訴え、加藤紘一自民党元幹事長を約1400票差で破り初当選した。その後、自民党入りを望んだが果たせず、今回も紘一氏の三女・鮎子氏との保守分裂の戦いとなった。

 初当選後に設立した後援会組織の強化を図りながら「この古里を守ろう」「無所属だからこそ誰に遠慮することなく、ものが言える」と強調。酒田を中心に票を集め新庄・最上でも浸透したが、「自民党公認」として組織力を駆使し、急速に追い上げた加藤氏に及ばなかった。【高橋不二彦】

2688チバQ:2014/12/15(月) 22:51:36
 ◇比例代表、民主・近藤氏が復活
 民主の近藤洋介氏の比例代表東北ブロックでの復活当選が確実になると、米沢市金池2のグランドホクヨウに詰めかけた支持者は拍手して喜んだ。前回に続いて比例復活となった近藤氏は「厳しい選挙戦だったが、前回より得票を伸ばすことができた。『安倍政権にストップを』の声が多かった。この声に応えるべくまい進していきたい」とあいさつした。

 選挙戦序盤から、自民候補の組織戦に圧倒されて苦戦したが、野田佳彦前首相ら党幹部の応援も後押しし、票を伸ばして復活にたどりついた。【前田洋平】

http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk06010095000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、圧勝3議席 民主、流れ崩せず(その2止) /山形
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆1区

 ◇遠藤氏、盤石の戦い
 自民の遠藤利明氏の当選確実の知らせが届くと、山形市表蔵王の選挙事務所に集まった支持者から歓声が上がった。遠藤氏は「みなさんの力強いご支援を糧に、県や日本を代表する政治家にならなければならない」と抱負を語った。

 地方では安倍政権の経済政策「アベノミクス」効果の実感が乏しい中、遠藤氏は山形大のがん治療装置の開発・海外輸出構想など具体的な「将来像」を語り支持を集めた。

 党幹事長特別補佐の遠藤氏にとって、県内外の応援演説で選挙区をたびたび留守にする初めての選挙戦だったが、これまでに培った後援会組織を中心に盤石の戦いを進めた。

 一方、民主の原田和広氏は、衆院解散当日の出馬表明で、知名度不足が響いた。原田氏は雇用対策や格差是正などアベノミクスへの対抗軸を打ち出し、巻き返しを図った。地盤を引き継いだ同党の鹿野道彦元農相の組織や連合山形の下支えもあったが、及ばなかった。【前田洋平】

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 ■解説

 ◇白紙委任状とは言えない
 安倍政権の経済政策「アベノミクス」の是非を問うと位置づけられた選挙だった。アベノミクスの恩恵が薄いとされる地方だが、県内でも全国の傾向と同様に自民党が支持を集め、3選挙区の議席を独占した。

 県内三つの地方銀行頭取は11月中旬の中間決算の記者会見で、県内の景気が回復しつつあるとの認識を示し、今後の本格的な成長に期待を寄せた。有権者の間でも、アベノミクスによって経済が動き出したことへの評価は、非正規雇用の増加など格差拡大への不満を上回ったとみられる。

 一方、農協の政治団体「県農協政治連盟」は1、2区で自民候補を推薦したが、安倍政権が進める農業の構造改革について、与党内にもある慎重論を後押しする狙いがあった。農政連の支持を受け、当選を果たした自民候補も選挙戦を通して「政府の農政に完全には賛成できない」と訴え続けた。

 県内の選挙区から選出された国会議員は、参院議員を含め5人全員、自民になった。「受け皿」となる野党の不在が「自民党1強」の構図を作り出した側面もあるが、県内での今回の結果は、安倍政権に白紙委任状を与えたとは言えない。【前田洋平】

2689チバQ:2014/12/15(月) 22:52:23
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk07010193000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民1減3議席 民・維1議席ずつ(その1) /福島
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 衆院選が14日、投開票され、県内の5小選挙区では、4区で自民前職の菅家一郎氏が、維新前職の小熊慎司氏に約400票差で敗れ、自民は前回(2012年)得た4議席を一つ失い、3議席となった。維新は県内で初めて小選挙区での勝利。民主は3区を死守したものの、前回失った議席は奪還できなかった。県内全体の投票率は、最も低かった前回(58・86%)を下回る52・51%で、戦後最低記録を更新した。

 ◆4区

 ◇小熊氏、前回の雪辱 県内小選挙区で維新初
 当選確実の一報が伝わると、会津若松市の維新前職、小熊慎司氏の事務所は大きな歓声と拍手に包まれた。前回の雪辱を果たし、満面の笑みの小熊氏は「福島の復興を目指す多くの皆さんの思いが勝利につながった。全国的に与党が強いと言われる中、僅差ではあるが大きな勝利」と感謝し、「当選した他の国会議員と一致結束して、福島の復興にあたりたい。特に、自民政権に代わってから原発政策が(推進へと)先祖返りしている。ここにしっかりくさびを打ちたい」と話した。

 選挙戦で小熊氏は、「政治家が身を切らずに国民に負担を押しつけようとしている」などと安倍政権を批判。「自民の暴走を止めるには拮抗(きっこう)する野党勢力が必要」と訴え、非自民の受け皿として有権者から一定の支持を得た。

 また、地元で影響力を持つ元衆院議員の渡部恒三氏が、今回初めて公の場で全面的な支援を表明。連日、個人演説会に駆けつけ「今回の選挙に大義はない」などと小熊氏への支持を呼びかけた。事務所に駆けつけた渡部氏は、当選確実となった小熊氏に「14回連続当選してきたが、今回が15回目の当選だ」と事実上の後継者であることを強調した。

 一方、菅家氏は与党議員として政府とのパイプの太さや、会津若松市長を3期務めた実績を強調したが、支持の広がりを欠いた。敗戦が決まった菅家氏は会津若松市の事務所で「短期間での有権者への浸透や大雪による投票率の問題などが重なったのが敗因。結果を重く受け止める」と述べ、比例代表で復活当選したことに「政権与党の一員として、会津と与党のパイプ役は私しかいない。少しでも会津の課題の解決に貢献したい」と語った。【土江洋範、高橋隆輔】

 ◆1区

 ◇亀岡氏は3選 自公支持層固める

 自民前職、亀岡偉民氏の福島市の事務所では、3回目となる当選確実の一報がテレビで流れると支援者から拍手がわき起こった。亀岡氏は「この選挙は皆さんが支えてくれた選挙」と支持者に何度も深々と頭を下げ、「福島が抱えた特殊事情を国がしっかりと認識し、(県民に)寄り添いながら一緒になって新たな歩みを始めない限り(復興を)加速させることはできない」と語った。

 亀岡氏は、20年以上にわたって築き上げてきた後援会を中心に組織戦を展開。公示後は一晩で数十人〜100人規模の個人演説会を繰り返した。

 内閣府政務官として全国各地の災害現場で対応にあたった実績を強調。「福島の景気を良くしたら、復興は加速する」と経済政策に力を入れることを訴えたほか、風評被害の対策に取り組んでいく姿勢を見せ、自民・公明の支持層の票を固めた。

 民主新人の金子恵美氏は、支持地盤が重なる亀岡氏との対決。前参院議員の経験や知名度を生かし、地元の伊達市を中心に支持を広げ、約5000票差まで迫ったが、突然の解散による出遅れも響き、あと一歩及ばなかった。比例代表で復活当選し、「弱い人の立場に寄り添う政治家になりたい」と抱負を述べた。【小林洋子】

2690チバQ:2014/12/15(月) 22:52:40
◆5区

 ◇吉野氏、6選果たす 9年ぶり小選挙区で
 いわき市の事務所で支持者ら約300人と開票速報を待った自民前職の吉野正芳氏は、当選確実の情報が入ると、妻公子さん(66)らと壇上に上がり万歳三唱。吉野氏は「多くの方から『お帰りなさい』と言われた。(胸につけた)福島再生のバッジを外せるまで全力を尽くしたい」と語り、9年ぶりに古里の選挙区で当選を決めた喜びを語った。

 吉野氏にとって、5区からの出馬は2005年衆院選以来の悲願だった。自民前職の坂本剛二氏(70)との党公認争いは公示前日に決着したが、「公認されなければ無所属で出る」決意を固め、後援会も水面下で準備を進めていた。

 選挙戦は序盤から優位に立った。自民支持層を固め、懸念された公明との協力関係も党本部の仲介で進んだ。他候補より県内各地の仮設住宅回りにも力を注いだ。

 民主前職の吉田泉氏(65)は「有権者のバランス感覚」を訴え、民主支持層を固め、無党派層の取り込みも図って猛追したが、及ばなかった。【栗田慎一】

 ◆比例代表

 ◇菅家氏が復活 金子氏も当選

 小選挙区との重複立候補者では、1区の民主新人、金子恵美氏と、4区の自民前職、菅家一郎氏が、比例代表東北ブロックで復活当選した。

 また、同ブロックに単独立候補した公明新人、真山祐一氏(33)は初当選を果たした。同じく単独立候補した自民前職、菅野佐智子氏(61)は落選した。5区で自民党の公認が得られなかった坂本剛二氏(70)は比例近畿ブロックに単独立候補したが落選した。坂本氏は当初、5区からの出馬を目指していたが、同じく5区での党公認を求めていた吉野正芳氏との調整が難航。党本部が公認候補として吉野氏を選んだのは、公示前日の1日だった。

 比例近畿ブロックから出馬した坂本氏は公示後も、いわき市を中心に選挙活動を展開。吉野氏の支援にも回った。同ブロックでの比例名簿の順位は40位。小選挙区との重複立候補者が同列1位で38人おり、続く比例単独候補8人の中で坂本氏は上から2番目だった。【岡田英】<比例の開票結果は6面>

2691チバQ:2014/12/15(月) 22:53:14
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk07010130000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民1減3議席 民・維1議席ずつ(その2止) /福島
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆2区

 ◇根本氏、7選果たす 前復興相の知名度生かし
 自民前職、根本匠氏の7回目となる当選確実の一報が午後8時過ぎに郡山市の事務所に入ると、選対幹部や支持者から一斉に歓声が上がり、拍手が鳴り響いた。根本氏は「福島の復興の加速化に向けて先頭に立ってやり遂げたい」と決意を表明した。

 根本氏は「福島から日本を動かす」をキャッチフレーズに、街頭演説や個人演説会では前復興相としての実績を前面に強調。在任中に100日以上、被災地に足を運んだ現場主義や、縦割りの省庁をまとめた政治主導などをアピールし、加速化に向けた復興施策の継続を訴えた。

 陣営は「閣僚経験者として相手を圧倒する」として後援会組織を引き締め、10万票以上の得票を目指した。自民、公明の支持層を手堅く固め、知名度を生かし無党派層にも支持を伸ばした。

 民主新人の岡部光規氏は、「アベノミクスは失敗だ」など安倍政権を批判して非自民票の結集を狙ったが、出馬の出遅れと知名度不足が最後まで響き、及ばなかった。【浅田芳明】

 ◆3区

 ◇玄葉氏、手堅く8選 与野党拮抗、必要性訴え
 民主前職の玄葉光一郎氏の須賀川市の事務所には、午後8時の開票開始直後に当選確実の一報が入り、支持者らからは大きな拍手が起きた。事務所に現れた玄葉氏は花束を受け取って「必ず政権をまた奪い、中枢で働きたいので、これからもご支援くださるようお願いします」と述べ、集まった支持者らと握手を交わした。当選7回を誇る玄葉氏は他候補の応援のため、選挙期間中は全国を飛び回った。地元入りの機会は少なかったが、4回の個人演説会などでは「謙虚さを失っている安倍政権が軌道を外しかけた時に正せる力を」などと与野党拮抗(きっこう)の必要性を説き、支持を集めた。留守を預かる後援会も「得票率75%」を目標に、候補者不在の陣営を支えた。

 自民新人の上杉謙太郎氏は若さをアピールし、有権者の感情に訴えかける作戦を取ったが、玄葉氏の牙城を切り崩すことはできなかった。【高橋隆輔】

 ◆投票率は過去最低 52.51%、前回6.35ポイント下回る

 県内全体の投票率は戦後最低だった前回選(2012年)の58・86%を下回る52・51%で過去最低を更新した。選挙区別では、最高が4区の58・10%、最低は5区の47・75%で10・35ポイントの開きがあった。この他は1区53・53%▽2区49・30%▽3区55・78%。当日有権者数は160万9535人で、前回より1万1480人減少した。

 今回は突然の解散・総選挙で、解散から投開票まで23日しかない「短期決戦」となり、周知が進まなかったことなどが原因とみられる。復興政策などを巡り、各候補の主張に明確な違いも見えにくく、毎日新聞の世論調査では投票先を決めかねている有権者の姿が浮かんだ。

 原発事故の収束の見通しが立たない中で行われた選挙に、復興の遅れを懸念する有権者も多い。避難者からは「今はそれどころではない」「政治に期待できない」などの声も上がり、政治への諦めや幻滅感が低投票率に表れた。【横田香奈】

2692チバQ:2014/12/15(月) 22:53:52
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk11010196000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民1減、12議席 民主低迷、2議席(その1) /埼玉
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票され、自民が県内の15選挙区のうち12選挙区を制し、前回の13選挙区勝利に迫る勢いで盤石ぶりを示した。自民は小選挙区で敗れた3氏も比例で復活し、15人が全員当選。一方、民主と維新は同じ選挙区で競合しないよう候補者を一本化して臨んだが功を奏さず、小選挙区では、民主の2議席のみと低迷。比例で民主2人、維新2人が復活当選した。共産、次世代、社民は小選挙区では議席を得られず、安定した地盤を持つ無所属1人が当選した。

 ◆2区

 ◇新藤県連会長が6選
 川口市の繁華街にある自民前職、新藤義孝氏(56)の事務所では、投票終了後間もなく「当確」が伝わると、開票作業を見守った大勢の支援者から、大きな歓声と拍手が起きた。

 壁に各種団体の推薦状などがびっしり張られた事務所に新藤氏が現れると、再び盛んな歓声が上がった。新藤氏は支援者らとがっちり握手し「経済回復を確実なものとし、地域の元気を日本の元気にする政策を進める」とあいさつした。

 今回、新藤氏は前総務相として、県外選挙区の自民候補の応援に駆け回り、県内でも県連会長として他の選挙区で演説。自身の選挙区を回ったのは数日という多忙さだった。

 2区は、長年のライバルの民主元職が不出馬を表明。維新新人が「国替え」で出馬会見したものの、公示直前に後援会の反対で断念した。最後は共産新人の奥田智子氏(46)と、県内唯一の「自共一騎打ち」の構図となり、「楽勝ムード」を引き締めた新藤氏が勝利した。【鴇沢哲雄】

 ◆9区

 ◇大塚氏が圧勝 新人寄せ付けず
 小選挙区を圧勝で連破した自民前職の大塚拓氏(41)は入間市野田の事務所で、祝福に駆けつけた選挙区内の6人の首長らを前に「急な選挙だったが地域の皆さんが一丸になってくれた勝利。経済をしっかり作り直し地域発展につなげたい」と喜びの声を上げた。

 今秋から法務政務官に就任。「なかなか地元に帰れなくなった」が、引退後の地盤を大塚氏に託した大野松茂・元内閣官房副長官らが見事な連携で地元をカバー。維新の若手新人らを寄せ付けなかった。【海老名富夫】

 ◆15区

 ◇田中氏、盤石3選
 4度目となった元経産政務官の自民前職、田中良生氏(51)と民主元職、高山智司氏(44)の対決では、田中氏が盤石の戦いで3選を決めた。

 田中氏は事務所であいさつし「アベノミクスの成果を地域まで届ける」と決意を表明。勝因について「組織がフル稼働して地に足のついた戦いができた」と分析した。

 田中氏は地盤の蕨市、さいたま市南区で保守層を固め、前回選で出馬したみんなや未来の第三極票の取り込みにも成功した。【鴇沢哲雄、西田真季子】

 ◆12区

 ◇激戦制し野中氏
 自民前職の野中厚氏(38)は次世代新人、民主元職との激戦を制して再選を果たし「前回と同様、厳しい選挙だった。これまでの実績や訴えてきたことを実行していきたい」と喜びの声を上げた。

 野中氏は選挙期間中、「アベノミクスは着実に成果を出している。今後、地方創生を確実に進めていきたい」と訴えていた。

 今春、熊谷市に後援会事務所を開設し、身近さをアピール。地元・加須市のほか羽生、行田市の票も手堅くまとめた。【橋本政明】<比例代表は7面に掲載>

2693チバQ:2014/12/15(月) 22:54:23
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk11010369000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民1減、12議席 民主低迷、2議席(その2止) /埼玉
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇細川氏、政界引退 黄川田氏に連敗を喫す 比例も届かず
 3区から出馬した民主のベテラン・細川律夫氏(71)は小選挙区で自民の若手・黄川田仁志氏(44)に敗北し比例でも復活できず政界からの引退を宣言した。

 細川氏は越谷市の事務所で「力及ばず申し訳ありませんでした。今日で私の長い政治生活も終わりです。本当にありがとうございました」と述べ、深々と頭を下げた。

 選挙戦では、アベノミクスの推進を前面に押し出す黄川田氏に先行を許した。有権者の民主批判にさらされながらも「候補者個人の政策と魅力を訴える」(選対幹部)作戦で厚生労働相を務めた実績などをアピールしたが、実らなかった。

 2012年の総選挙でも落選し政界引退を考えたが、安倍政権の諸政策に危うさを感じて今回も立候補した。【木村敦彦】

 ◆5区

 ◇枝野氏が8選 終盤は地元入り増やし
 民主前職の枝野幸男氏(50)が、小選挙区での初勝利を目指し4回目の対決に挑んだ自民前職の牧原秀樹氏(43)を退け、辛くも8回目の当選を決めた。

 さいたま市大宮区の事務所では、枝野氏に代わって妻和子さん(46)が支援者を前に「連日与党から集中攻撃を受けてきたが、ここでくじけてはならないと頑張ってきた。皆さんに救ってもらったことを忘れず、精進していきたい」と感謝の言葉を述べた。

 枝野氏は、党幹事長として他候補の応援で全国を飛び回る過密スケジュールのなか、終盤は地元入りを増やして支持を訴えた。

 牧原氏は、安倍晋三首相や菅義偉官房長官ら閣僚や党幹部を次々に応援弁士に迎えて対抗したが、敗戦。比例で復活当選した。【大平明日香、川畑さおり】

 ◆6区

 ◇大島氏、雪辱果たす 有権者と直接触れ合い
 前回比例代表で復活当選した民主前職の大島敦氏(57)が雪辱を果たし、小選挙区での議席を奪還。大島氏は上尾市の事務所などで「有権者の皆さんを信じて活動してきた。私の力ではなく、支えていただいた皆さんの力のたまもの」と感謝の言葉を述べた。

 大島氏は、自転車で選挙区内を走り回るなど有権者と直接触れ合って支持を集めた。自民前職の中根一幸氏(45)は接戦に競り負けたが、比例で復活当選した。【川畑さおり】

 ◆10区

 ◇坂本氏比例復活 小選挙区では敗れる
 元東松山市長で維新前職の坂本祐之輔氏(59)は小選挙区で自民前職の山口泰明氏(66)に敗れたが、比例代表で復活当選した。

 坂本氏は、同市内の事務所で「本当に厳しい選挙戦だったが、ご支援に感謝します」と述べ「維新が訴えてきた『身を切る改革』に全力を挙げたい」と決意を新たにした。今回は民主などが公認候補を擁立せず、7区の民主前職・小宮山泰子氏らと街頭演説するなど野党共闘で臨んだが、小選挙区の戦いでは実らなかった。【中山信】

 ◆7区

 ◇小宮山氏、比例で復活 民主復党も、小選挙区は実らず
 選挙直前に生活から民主に復党した前職の小宮山泰子氏(49)は小選挙区で敗北したが、比例復活した。

 小宮山氏は小選挙区での敗北を受け、支持者らに「本当に本当に私の力が足りず、申し訳ありませんでした」と頭を下げた。

 前回選前に民主を離党し、未来などを経て復党。地盤を生かし支持拡大を図ったが、自民優勢の流れを変えられなかった。自民前職、神山佐市氏(60)は経済政策の重要性を訴え、議席を守った。【大島英吾】

2694チバQ:2014/12/15(月) 22:54:41
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 ■解説

 ◇知事選に影響も
 投開票日が近付く9日の大宮駅西口。「アップルがアジアで最大級の研究機関を日本に置く」。安倍晋三首相は応援演説で「アイフォーン」人気を誇る米IT大手企業の国内投資が決まったことを発表し、経済政策の成果を強調した。観衆は称賛するかのように日の丸の小旗を振って応えた。

 県内全域で自民が大勝したことは、地方だけでなく都市部でも強く支持されたことを裏付けた。毎日新聞が実施した中盤の世論調査では、県内の無党派層の2割強が比例代表の投票先を自民と回答。民主の1割台、維新の1割弱を抑えてトップだった。前回は第三極に流れた無党派層が自民に上積みされ、党の県連幹部も予想していなかった好調ぶりをもたらした。

 一方、民主と維新は候補者を一本化して自民候補と対抗したが、反自民の受け皿になり得なかった。選挙への関心が高まらないまま、安倍政権続投を消極的に選ぶ有権者の心理が働いたとすれば、選択肢を示せなかった野党の責任は大きい。かつて政権を担った民主の党勢回復の道は遠く、維新など他の野党も出直しを迫られる。

 今回の選挙結果は、来夏の知事選にも影響を与えそうだ。民主衆院議員だった上田清司知事は「県民党」を掲げて無所属で当選してきたが、今の県議会では自民との対立が顕著になっている。来春の統一地方選を控え、自民が過半数を占める県議会のかじ取りが難しくなるのは必至で、知事選の動向も注目される。【鈴木梢】

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 ◇投票率51.97% 5.43ポイント減 過去最低を更新
 今回の投票率は51・97%で、政権選択が最大の争点となった前回12年(57・40%)を5・43ポイント下回った。

 選挙の争点の分かりにくさや、衆院解散から公示までわずか11日間という期間の短さが影響したとみられる。また、前回選でほぼ全選挙区に候補者を立てた野党第1党の民主が空白区を作ったことも関心の低さにつながったとみられる。

 戦後の衆院選で、県内投票率が過去最低だったのは、中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に移行した96年選挙の53・44%。近年では96年、03年に全国最下位の投票率を記録した。

 一方、県内投票率の過去最高は1952(昭和27)年選挙の79・91%だった。【西田真季子】

2695チバQ:2014/12/15(月) 22:55:26
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk12010395000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民11議席維持 民主、党勢回復せず(その1) /千葉
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票され、自民が県内13選挙区のうち、11選挙区で勝利を収め、県内第1党の座を維持した。他の野党との乱立で前回2勝どまりだった民主党は、維新の党などと調整して候補をしぼり込んだが、党勢回復にはほど遠い結果だった。安倍晋三首相が政権の経済政策「アベノミクス」の評価を問うとした師走の選挙だが、政策議論が深まりにくい短期決戦を反映してか、投票率も51・24%と戦後最低。盛り上がりに欠ける中、連立政権を組む公明党と一緒に安定した戦いを進めた自民の「1強多弱」が改めて鮮明となった。

 ◆4区

 ◇野田・前首相7選 斉藤氏は比例復活当選
 民主の野田佳彦氏が前首相の知名度を生かし7選を果たした。共産の斉藤和子氏も比例復活で初当選した。共産の県内小選挙区候補者の比例復活当選は初めて。

 野田氏は過去3回、選挙区出身でない自民の「落下傘候補」との戦いだったが、今回は地元県議だった木村氏。全国の民主候補の応援に入りつつ、地元でも駅前演説などを繰り返し議席を死守した。

 斉藤氏は、選挙戦終盤に志位和夫委員長らが応援に入るなどてこ入れ。党の比例票が伸び、議席を獲得した。

 木村氏は公認決定が公示1週間前と出遅れ、党幹部らが応援に入るなどし巻き返しを図ったが、及ばなかった。無所属の西尾憲一氏は支持が広がらなかった。【市村一夫】

 ◆1区

 ◇田嶋氏が接戦制す 門山氏は比例復活当選
 民主の田嶋要氏が、自民の門山宏哲氏との激戦を再び制して5選を果たし、門山氏は前回に続いて比例復活当選した。

 田嶋氏はアベノミクスを批判し「安倍政権を暴走させないため与野党伯仲の国会を」と訴え。支援労組がフル回転し、こまめに地域を回った。党幹部が次々応援に入るなどてこ入れし、逃げ切った。

 門山氏は、安倍政権の実績を強調し「景気回復の一端を千葉にも届ける」と訴えた。朝夕の街頭演説に加え、企業や団体回りを徹底して基礎票を固めた。

 共産の吉田直義氏は若さなどをアピールし、次世代の田沼隆志氏は「子供にツケを回さない」と大胆な構造改革などを訴えたが、浸透しなかった。【円谷美晶】

 ◆2区

 ◇小林氏、手堅く再選 自公の組織票まとめる
 自民小林鷹之氏が幅広い層に浸透し、再選を果たした。

 元財務省職員の小林氏は「経済を好循環させ、足元の暮らしが良くなったという実感を届けたい」などと訴え、アベノミクス継続の必要性を強調。自民、公明の組織票を手堅くまとめたほか、地域をこまめに回るなどして支持を広げた。

 野党調整で民主と生活が擁立を見送り、衆院解散日に出馬が決まった維新の藤巻健太氏。元銀行員の立場から「民間目線の経済再生」を街頭演説などで訴え、浮動票の取り込みを狙ったが、出遅れを取り戻せなかった。

 共産の小松実氏は、集団的自衛権行使容認などの反対を訴え、反保守層の取り込みを図ったが、及ばなかった。【円谷美晶】

 ◆8区

 ◇桜田氏、安定の6選 太田氏は比例復活当選
 自民県連会長を務める桜田義孝氏が危なげなく6選を決めた。長年選挙区を争ってきた松崎公昭氏の引退に伴い、民主の「空白区」となった結果、他候補を引き離した。

 選挙戦で、桜田氏は「アベノミクスを継続させ、強い日本を」と強調。「自民圧勝」の情勢が報じられると、後援会組織を引き締め、ベッドタウンの女性層にも浸透を図った。

 維新の太田和美氏は民主時代を含め衆院議員2期の経験と若さをアピール。無党派層を意識し、「自民に立ち向かえる改革勢力の結集を」と訴えて一定の票を集め、比例での復活当選を果たした。

 共産の小野里定良氏は「戦争をする国づくりや消費増税を止めよう」と訴えた。【武田良敬】

2696チバQ:2014/12/15(月) 22:56:24
 ◆9区

 ◇秋本氏、激戦制す 奥野氏は比例復活当選
 前職3人の激戦区を、自民の秋本真利氏が制し再選した。

 秋本氏はアベノミクスの継続を強調し、大学の先輩である菅義偉官房長官ら閣僚もテコ入れに駆けつけ、組織を固めた。持論である再生可能エネルギーの積極導入などを訴え、無党派層にも広くアピールした。

 前回は比例で復活当選した民主の奥野総一郎氏は選挙前から毎日駅頭に立つなどして浸透。「安倍政権に白紙委任はできない」と訴え、比例で復活し、3選を果たした。前回「復活組」の次世代の西田譲氏は、秋本氏が秘書を務めていた実川幸夫元衆院議員の支援も受けたが、保守層を取り込みきれなかった。

 共産の鴨志田安代氏は支持の広がりに欠けた。【渡辺暢】<比例代表開票結果は8面に掲載>

http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk12010143000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民11議席維持 民主、党勢回復せず(その2止) /千葉
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇松野氏が6選、初の連続当選に喜び
 自民の松野博一氏が他の3候補を引き離し、6選を果たした。1996年の初出馬以来、小選挙区では当落を交互に繰り返してきただけに、今回初めての連続当選に陣営は喜びに包まれた。

 松野氏は「自公連立政権になってから株価は上がり、雇用は増えた」と強調。自身の「教育再生」への取り組みなどもアピールし、後援会や公明組織を手堅くまとめた。

 一方、返り咲きを目指した生活の岡島一正氏は「政治のうそを突き破れ」と自民などへの批判を強めたが、及ばなかった。民主の青山明日香氏は「普通を貫く」と庶民派をアピールし、共産の椛澤洋平氏は原発再稼働反対などを訴えたが、浸透しなかった。【阿部義正】

 ◆5区

 ◇薗浦氏、因縁対決制す 無党派層も取り込み
 これまで2勝2敗で迎えた因縁の対決は、自民の薗浦健太郎氏が3勝目を上げた。2003年の選挙で共に初挑戦した民主の村越祐民氏と交互に当選を繰り返してきたが、今回は薗浦氏の2連勝となった。

 前回は「第三極」3党の候補が乱立し、計約8万票を獲得した。今回は事実上、共産の浅野史子氏との三つどもえの戦いで、その8万票の行方が注目されていた。

 薗浦氏は、自民の政策で年金の運用益が出ていることなど、有権者受けする演説を繰り返し、無党派層の票の取り込みも成功した形。村越氏は、自民の高い支持率にはね返され、戦いの焦点が絞れなかった。浅野氏は浸透しきれなかった。【市村一夫】

 ◆6区

 ◇渡辺氏、逃げ切り6選 生方氏との接戦を制す
 自民の渡辺博道氏が、6回目の民主の生方幸夫氏との戦いを制し、6選を果たした。

 渡辺氏はアベノミクス継続や「景気最優先」を掲げ、積極的に街頭演説などを行い、無党派層にも浸透。安倍晋三首相など党幹部が応援に入ったほか、後援会組織がフル回転、高い自民への支持率を背景とした序盤からの優位な情勢を維持し続けた。

 生方氏はアベノミクスを批判し、「安倍政権にレッドカードを」と訴え。連合千葉などの支援を受け、反自民票の取り込みを図ったが、及ばなかった。

 共産の三輪由美氏は党勢拡大を訴え、次世代の遠藤宣彦氏は無党派層などに浸透を図ったが、支持に大きな広がりを欠いた。【橋口正】

 ◆7区

 ◇斎藤氏、盤石の3選 農協改革をアピール
 自民の斎藤健氏が幅広い層に浸透し、3選を果たした。

 斎藤氏は経済の好循環のため「アベノミクス完遂」などを訴えた。党の農林部会長として農協改革や豪州との経済連携協定の交渉を支えたことなどをアピール。後援会のほか、公明の協力もあって得票を積み上げた。

 維新の石塚貞通氏は、解党したみんなの党から出馬した前回に続いての挑戦。民主党などが擁立を見送る中、脱原発や脱官僚などを訴え、反自民票の取り込みを図ったが、及ばなかった。

 共産の渡部隆夫氏は医療・介護の充実やブラック企業根絶、社民の阿部治正氏は「貧困を拡大するアベノミクスに歯止めを」などと訴えたが、浸透しなかった。【橋口正】

2697チバQ:2014/12/15(月) 22:56:50
◆10区

 ◇林氏が8選 5回連続対決、谷田川氏抑え
 自民の林幹雄氏が民主の谷田川元氏と共産の笠原正実氏を破り、8選を果たした。「当選確実」の報に、銚子市内の選挙事務所は集まった支持者らの拍手と歓声に包まれた。

 林氏と谷田川氏は5回連続の対決。林氏は厚い保守地盤に支えられ、ミニ集会とあいさつ回りを中心に選挙戦を展開。「地方を元気にする」とアベノミクス推進を訴え、東日本大震災からの復興と国土強じん化による防災の必要性を主張した。

 民主が政権奪取した2009年に初当選し、前回落選した谷田川氏は「地方経済は痛み、実質賃金は下がった」とアベノミクス批判を展開したが、及ばなかった。笠原氏は消費税引き上げ、原発再稼働への反対を主張した。【早川健人】

 ◆11区

 ◇森氏は9選、固い地盤に支えられ
 前回衆院選と同じ3人の顔ぶれとなったが、自民の森英介氏が早々に9選を決めた。父の故美秀氏を継いで初当選してから25年。他選挙区の候補の応援遊説をしながらの選挙戦だったが、17市町村の支部組織を中心とした固い地盤に、他の追随を許さなかった。

 森氏は法相などを務めた実績をアピールしながら「アベノミクス継続で景気回復の波は必ず来る。これからが正念場」と支持を呼び掛け、幅広く浸透した。テレビが「当確」の一報を流すと、茂原市内の選挙事務所前に集まった大勢の支持者から拍手が起き、笑顔をみせた。

 政権批判を展開した共産の椎名史明氏、生活の金子健一氏は届かなかった。【吉村建二】

 ◆12区

 ◇浜田氏、父超え8選 譲り受けた地盤は厚く


 自民の浜田靖一氏が8選目を決めた。党国際局長として他選挙区の応援に飛び回り、公示後に選挙区に戻ったのは数日間だったが、無党派層にも広く浸透し、危なげなく勝利を収めた。

 中選挙区制時代の1969年に父の故幸一氏が旧千葉3区で初当選して以来築き上げた強固な保守地盤を譲り受け、93年7月の総選挙で初当選。今回で当選回数は父を超えた。閣僚ポストとは無縁だった父に引き替え、靖一氏は防衛相も歴任しており、地元支持者からは早くも「今回の圧勝で2度目の入閣を」と期待する声も高まっている。

 2度目の挑戦だった共産の米本展久氏は安倍政権への批判を展開したが及ばなかった。【中島章隆】

 ◆13区

 ◇白須賀氏、再選果たす 区割り変更、若井氏抑え
 自民の白須賀貴樹氏が、4選を目指した民主の若井康彦氏と共産の中川勝敏氏を退けて再選を果たし、印西市の選挙事務所は支援者の拍手に包まれた。

 13区は「1票の格差」是正のため、4区の一部(船橋市北部)が編入され、公示直前に維新前職が大阪2区に国替えするなど、選挙区事情が様変わりした。

 白須賀氏は歯科医と、保育園・幼稚園の経営の経験から「医療・福祉・教育のプロ」と強調。安倍政権の経済政策の正当性と「人口減と少子化に備え、若い世代が暮らしやすい環境作りを」と訴え、支持を広げた。

 若井氏は党幹部らの応援を受け、政権批判を繰り返したが、批判票を取り込めなかった。【橋本利昭】

 ◇投票率51.24% 戦後最低
 今回の県内小選挙区の投票率は51・24%(男51・99%、女50・50%)で前回(20102年)の58・49%を7・25ポイント下回り、戦後最低となった。

 県内の投票率は戦後25回あった衆院選で全国平均を上回ったことがなかった。郵政民営化が争点となった2005年は64・59%(全国平均67・51%)でワースト5位、民主党が政権を奪取した09年は64・87%(同69・28%)で最下位だった。

 安倍政権が決めた消費再増税の先送りに反対する主要政党はなく、政権選択が争点にならなかった今回。あわただしい師走の選挙に対する有権者の戸惑いも加わり、低投票率を懸念する声が強かった。

 県選管も投票率低下に歯止めをかけようと20代の有権者の携帯電話に啓発メールを送るなどして投票を呼びかけた。与党優勢の情勢が報じられる中、無党派層に期待する野党は街頭演説などで「投票に行ってください」と訴えたが、盛り上がらなかった。【味澤由妃】

2698チバQ:2014/12/15(月) 22:57:58
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk13010195000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、都内で圧勝 民主、第三極埋没(その1) /東京
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 衆院選は14日投開票され、都内25の小選挙区は、安倍政権の「信任投票」を求めた自民が、前回の21議席から22議席に伸ばした。公明は自民との協力で1議席を守った。民主は2議席から1議席に減少。維新は1議席を確保した。比例代表の東京ブロックも15日未明にかけて次々と当選者が確定した。一方、東京都心ではこの日、今冬の初雪を観測した。気象庁によると、平年より20日早く、昨年に比べ6日早かった。

 ◆10区

 ◇小池さん早々8選 民主の江端さんら破る
 都内の選挙区で最多の女性4人が立候補した10区(豊島区、練馬区東部)は、自民前職の小池百合子氏が、民主元職の江端貴子氏らを破り、早々と8選を決めた。

 午後8時過ぎ、当選確実の報が伝えられると、豊島区の事務所は歓声に沸いた。姿を現した小池氏は「責任与党としてのかじ取りを任され、その一員になれてうれしい。日本のしっかりとした歩みのため、頑張っていきたい」と語り、表情を引き締めた。

 公示後、小池氏は「党の顔」として全国を応援演説に飛び回り、地元の選挙区に滞在できた日は限られた。それでも都議、区議のバックアップを受け、厚い支持基盤と高い知名度に支えられて選挙戦を終始、優位に展開。盤石の戦いぶりを見せつけた。

 今回の選挙を「アベノミクスの中間選挙」と位置付け、デフレからの脱却の重要性を強調。無電柱化政策などの必要性も訴えた。【藤沢美由紀、一條優太】

 ◆18区

 ◇土屋さん激戦制す 菅さん比例で復活当選
 「結果としては、安倍内閣が信任されたと思う」。与野党対決を象徴する18区(武蔵野、府中、小金井市)を制した自民前職の土屋正忠氏は、当選確実の報告を受けて、こう述べた。「土菅(どかん)戦争」と言われる元首相の民主前職、菅直人氏との激突は4回目。土屋氏は最終決着をつける意気込みで臨み、前回に続き小選挙区の勝利を手にした。菅氏は比例代表東京ブロックで復活当選した。

 府中市内の事務所で、支持者に囲まれた土屋氏は笑みを浮かべて喜ぶ一方、「私たちは歴史の転換点に立っているが、草の根の国民の声を聞いて頑張ることが、当選の栄誉に応える道だと思っている」と厳しい表情もみせた。

 武蔵野市長を6期22年務めた実績をもとに、選挙戦では「国政は地域にあり。スローガン政治はやめよう」とアピール。与党系の市議や首長の応援を受け、組織票を着実に積み重ねていった。街頭演説では地域の課題を積極的に取り上げ、国政と地域の結びつきに取り組む姿勢を印象づけた。【森下功、細川貴代】

 ◆11区

 ◇下村博文さん7選 新人の3人は及ばず
 11区(板橋区)は、自民前職の下村博文氏が新人3人に圧勝した。当選確実の一報を受けた下村氏は、同区大山東町の事務所で支援者に拍手で迎えられ、万歳をして7選を祝った。下村氏は「安倍政権に対する信任を問う選挙だった。すべての人が『日本に生まれて良かった。日本には夢と希望がある』と思える政治を進めていきたい」と抱負を述べた。

 1996年の初当選以来、小選挙区で連続当選を果たしてきた下村氏。今回も文部科学相の高い知名度を生かし、選挙戦を優位に展開。全国の候補者の応援に飛び回り、選挙区入りしたのは公示日など計3日にとどまったが、地元都議や区議に支えられた強固な地盤は揺るがなかった。

 解散翌日の11月22日に民主公認を得た新人の熊木美奈子氏は、国会議員の定数削減などを掲げて街頭演説を繰り返したが、出遅れが響いた。共産新人の山内金久氏は消費増税中止などを訴えたが届かなかった。【小林祥晃、戸上文恵】

2699チバQ:2014/12/15(月) 22:58:38
◆23区

 ◇小倉さん再選決める 地元市議ら組織票固め
 前回より2人少ない4氏の争いとなった23区(町田、多摩市)は、自民前職の小倉将信氏が、民主元職の櫛渕万里氏らを抑えて再選を果たした。当選確実の一報が入ると、町田市中町の事務所は歓声と拍手に包まれた。

 元日銀職員の小倉氏は、1期目で中小企業の融資制度改革に携わった実績を強調。「この街から未来のリーダーを」のスローガンで若さを前面に出し、アベノミクス推進を訴えて幅広い層に浸透した。新住民が多く無党派層が多いとされる選挙区で「前回より票が他陣営に流れるのでは」(陣営幹部)との懸念もあったが、地元市議らがフル回転して組織票を固めた。

 櫛渕氏は、民主党の海江田万里代表など党幹部が相次いで応援に入り、無党派層への浸透を図ったが届かなかった。元衆院議員の父公介さんの地盤を引き継いだ伊藤俊輔氏、共産支持層を固めた松村亮佑氏も、それぞれ非自民票の受け皿を目指したが及ばなかった。【黒川晋史】

 ◆25区

 ◇井上信治さん5選 地道に地盤を固める
 25区(青梅、福生、羽村、あきる野市、西多摩郡)は自民前職の井上信治氏が、新人2人を破り早々と5選を決めた。井上信氏は当選確実の一報が入ると、青梅市内の事務所で支持者と固い握手を交わし、笑顔で万歳三唱を繰り返した。

 井上信氏は「皆さんのおかげです。大変うれしい。より大きな仕事ができるよう頑張りたい」と語った。

 落下傘候補として都心部から移住した井上信氏は、2003年の初当選以降も地道に地盤を固めてきた。今回もこまめに集会や街頭演説会をこなし、ジャンパー姿で各地を自転車遊説して若さと親しみやすさをアピール。アベノミクスへの理解を求めるとともに、除染など福島第1原発事故対策に取り組んだ副環境相時の実績を訴え、幅広い年代の支持を集めた。

 民主新人の山下容子氏は環境や農業問題などを、共産新人の井上宣氏はアベノミクス批判や正規雇用の拡大などを訴えたが、伸び悩んだ。【柴田朗】<比例代表の結果と小選挙区の当選者一覧は7面に掲載>

http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk13010169000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民、都内で圧勝 民主、第三極埋没(その2止) /東京
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆7区

 ◇長妻さん議席死守 松本さんは復活当選
 7区(渋谷、中野区)は、民主前職の長妻昭氏が自民前職の松本文明氏らを破り、議席を死守した。長妻氏は中野区内の事務所で「民主党をもっと強い政党にしなければいけないと痛感した。与党の『一強多弱』は変わらない。他の野党と結集し、野党の存在感を高める必要がある」と述べた。

 世論調査では長妻、松本両氏の接戦が伝えられ、長妻氏は「経験した中で最も厳しい選挙」として臨んだ。自転車に乗って選挙区内をくまなく回り、「アベノミクスは格差を拡大し、経済成長の基盤を崩した。格差を是正し、一人一人の能力を発揮してもらえるよう人に投資することこそ日本再生の鍵」と強調。「数の力で押し切る安倍政権に歯止めをかける力を与えてほしい」と訴え、民主支持層や無党派層などの支持を取り込んだ。

 松本氏は小選挙区で敗れたが、比例代表東京ブロックで復活当選した。選挙戦では安倍首相ら自民幹部が来援し、支持を訴えた。【八田浩輔、近藤浩之】

 ◆21区

 ◇小田原さん議席奪取 長島さんは比例復活
 21区(立川、昭島、日野市)は、自民前職の小田原潔氏が、民主前職の長島昭久氏を破り、小選挙区の議席を奪った。テレビの選挙速報で小選挙区は「次点」で落選、「比例で復活当選」と報じられた後、小選挙区での当選が確定した。

 小田原氏は「まさか、2度万歳をやることになるとは思いませんでした。21区から歴史が始まりそうな気がします。多くの人たちの何年もの思いで、ようやく打破し、光が見えてきた思い」と述べ、支援者らと勝ちどきの声を上げた。

 選挙戦では、外資系証券会社に勤務した自身の経験をアピール。アベノミクスの継続を訴え、連日選挙区内の各駅頭に立った。昭島を中心に自民系の都議や市議がフル回転し、公明支持層も加えて組織を固めた。

 一方、長島氏は比例代表東京ブロックで復活当選した。外交・防衛政策で対米関係重視論を展開し、保守層の一部に食い込みを図る一方、「アベノミクスは見せかけの経済成長だ」と批判した。【黒川将光、野倉恵】

2700チバQ:2014/12/15(月) 22:59:07
 ◆8区

 ◇円さん浸透力欠く 自民批判票取り込めず
 8区(杉並区)は、元参院議員で民主新人の円より子氏が、9選を目指す自民前職の石原伸晃氏に敗れた。

 円氏は区内の事務所で「野党結集で盛り上がり、いい選挙だったが、党首まで小選挙区で負けてしまう結果だった。自民党の圧勝を見ていると大変な時代になったと思う。これは闘いの始まりだと思っている」と述べた。

 円氏は、シングルマザーの就労支援や独居高齢者の介護支援などに取り組んだ参院での実績を強調。選挙では「格差ノー、戦争ノー、原発ノー」を掲げ、「安倍政権は多くの意見を無視し、暴走している。子どもの6人に1人が貧困に陥っているような状況は変えねばならない」などと訴えた。

 前回選はライバル関係にあった参院議員の山本太郎氏が、選挙戦の序盤と終盤に応援に駆けつけたほか、野党各党の区議も応援。民主支持層にとどまらず、幅広く自民批判票を取り込もうとしたが及ばなかった。【山田麻未、近藤浩之】

 ◆15区

 ◇柿沢さんが激戦制す 秋元さんは比例復活
 15区(江東区)は激戦の末、維新前職の柿沢未途氏が自民前職の秋元司氏を前回選に続いて振り切り、3選を果たした。当選確実の一報が伝えられると、江東区富岡1の事務所は拍手と歓声で包まれた。柿沢氏は「この勝利は皆様の勝利。江東区は立派な政治家を育てたと胸を張ってもらえるよう、必死になって国政に取り組みたい」と語った。

 前回選はみんな公認で当選し、結いを経て今年9月の維新結党に参加。しかし「党の看板に頼らない」として、父の弘治氏から引き継いだ「柿沢党」とも呼ばれる地盤を足場に支持拡大を図った。

 候補者調整で独自候補の擁立を見送った民主区議の支援も獲得。アベノミクス批判を展開し、「自民のやりたい放題に待ったをかける」と強調した。

 一方、秋元氏は自民都議や区議らと徹底した組織戦を展開。選挙期間中は党幹部らも相次いで来援し、比例代表東京ブロックで復活当選した。【杉本修作、川口裕之】

 ◆19区

 ◇松本さん3選 内閣政務官実績、支持集め
 19区(小平、国分寺、国立、西東京市)は自民前職の松本洋平氏が3選を果たした。副内閣相などを務めた民主元職、末松義規氏との3回目の対決を前回に続いて制した。当選確実の報告を受け、松本氏は「『なんでこの時期に選挙をやるのか』という国民の戸惑いを感じたが、自分なりに丁寧に対応した。これからも安全・安心の防災対策に積極的に関わりたい」と語った。

 松本氏は選挙戦で、内閣政務官として御嶽山噴火の現地対策本部長を務めた実績や、アベノミクスの成果を強調。中盤には安倍首相も選挙区入りして無党派層を取り込み、幅広い支持を集めた。

 国政に初挑戦した2003年以来、末松氏とは競争関係にある。陣営は5選の実績を持つ末松氏を警戒し、引き締めを図った。解散直後には長野北部地震が発生。松本氏は防災担当内閣政務官としての公務をこなしながら、精力的に選挙区内を回って支持基盤を固めた。【斎藤有香、岡礼子】

 ◆6区

 ◇落合さん復活初当選 「野党統一候補」を強調
 6区(世田谷区北西部)は維新新人の落合貴之氏が、小選挙区で自民前職の越智隆雄氏に敗れたものの、比例代表東京ブロックで復活当選した。

 2年前の前回選で越智氏と4回対決した民主の小宮山洋子氏が議席を失い、政界を引退。今回選挙で民主は後継者の擁立を見送り、自民と「第三極」、共産の三つどもえの選挙戦となった。

 落合氏は「民主党の支援者の方の思いを受け止め切れたか分からないが、これから地元を回って意見を集め、安倍政権の間違いを追及する闘いを続けていきたい」と語った。選挙戦では、無所属の地元区議の支援を受けて、原発再稼働反対や解釈改憲反対を訴えた。中盤から「野党統一候補」であることを強調した。

 越智氏は、麻生太郎財務相ら閣僚が連日応援に駆けつけ、手堅い選挙戦を展開。デフレ脱却と社会保障の維持を訴え、無党派層を含む幅広い支持を得て3選を果たした。【樋口淳也、金秀蓮】

2701チバQ:2014/12/15(月) 23:00:08
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk23010151000c.html
2014衆院選:小選挙区 野党、意地の議席増 自民は現有守れず(その1) /愛知
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 14日投開票の衆院選で、県内の15小選挙区は、自民が堅調に議席を獲得する一方、野党側も2012年の前回選で民主が取った2議席から7議席に増やす意地を見せた。自民は前回13勝し、今回も全国的には優勢な流れにあったが、愛知では守勢に回り、全ての選挙区の議席を維持できなかった。「王国」の復活を目指した民主は議席の奪還が相次ぎ、6勝した。また、維新が県内の小選挙区で初めて勝利した。【井上直樹】

 ◆7区

 ◇山尾氏が返り咲き
 愛知7区(瀬戸市など)は、民主元職の山尾志桜里氏(40)が小選挙区の議席を奪還した。山尾氏は当選が確実となると、尾張旭市の事務所に満面の笑みを浮かべて支持者らの前に現れ、「国民の良識が勝った。皆さんの意地が私を押し上げてくれた」と述べ、深く頭を下げた。

 前回選で落選後、自民前職の地盤に後援会を発足させるなど、票の掘り起こしに力を入れてきた。選挙戦では「格差は広がった」と政権を批判し、社会保障や子育て支援の充実などを訴えた。

 自民前職の鈴木淳司氏(56)と息詰まる激戦を展開したが、連合を中心にした組織基盤が機能し、無党派層にも浸透して競り勝った。【三上剛輝、大野友嘉子、加藤沙波】

 ◆3区

 ◇近藤氏、接戦制し奪還
 愛知3区(名古屋市緑区など)では、民主前職の近藤昭一氏(56)が小選挙区の議席を奪還した。当選確実の一報に、近藤氏は同市天白区の事務所で笑顔を見せ、支持者らと喜びを爆発させた。近藤氏は「2年前の雪辱を果たせた。安倍首相がやっていることは一部の人たちのための政治。戦争をしない、原発からの脱却など、皆さんの声を胸に刻んで頑張りたい」と述べた。

 前回、自民前職の池田佳隆氏(48)に議席を明け渡し、再起を期してつじ立ちなどを続けた。今回、街頭では「格差の是正が政治の役割」と強調し、「与党にブレーキをかける」と訴えた。池田氏とは激しく競り合ったが、政権批判層を取り込み、接戦を制した。【井上直樹、黒尾透】

 ◆15区

 ◇根本氏が再選 「景気回復を全国に広げる」
 愛知15区(豊橋市など)は、自民前職の根本幸典氏(49)が再選を果たした。

 豊橋市花中町の事務所では、当選確実の一報が伝わると、支援者から歓声が上がった。根本氏は「子供たちが生まれて良かったと言える古里を作っていきたい」と述べた。

 根本氏は、地域の社会資本整備や花き振興法成立などの実績を強調したうえで「消費増税を延期する間に、中小企業や地域の景気回復を全国に広げていく」と訴えてきた。初当選から報告会などを続けながら、後援会組織を作り上げ、支持層を強固にした。

 民主の関健一郎氏(36)は出遅れが響き、共産の串田真吾氏(38)は政権批判を展開したが、及ばなかった。【清藤天】

2702チバQ:2014/12/15(月) 23:00:30
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk23010176000c.html
2014衆院選:小選挙区 野党、意地の議席増 自民は現有守れず(その2止) /愛知
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆6区

 ◇丹羽氏4選 「国政に一層精進」
 愛知6区(春日井市など)は、自民前職の丹羽秀樹氏(41)が4選を果たした。春日井市貴船町の事務所では、当選確実の一報が早々と流れると、支援者らと万歳をして喜びを分かち合った。丹羽氏は「今回は3期にわたる私の仕事を問われる選挙だった。みなさんの評価を得て、当選させていただいた。今後は恩返しをする意味で、国政に一層精進したい」と述べた。

 副文部科学相に就任して間もない選挙で、優勢が伝えられたが、後援会などを引き締め、陣営に緩みはなかった。丹羽氏は選挙戦で「デフレ脱却のチャンスを逃さず、景気の底上げを図る。日本の将来を担う青少年教育の充実は最重要課題だ」などと訴え、支持を広げた。【花井武人】

 ◆1区

 ◇熊田氏が再選 「多くの声に耳傾けたい」
 県内で最多の6人による激戦となった愛知1区(名古屋市北区など)は、自民前職の熊田裕通氏(50)が再選を果たした。当選確実の一報が全国に先駆けて流れると、熊田氏は北区の事務所に集まった支持者と喜びを分かち合った。熊田氏は「白紙委任をいただいたという思いはない。多くの声が埋もれていることを自覚し、その声に耳を傾けたい」と述べ、今後については「景気回復の実感が隅々まで行き届くよう頑張りたい」と話した。

 選挙戦では「アベノミクスをさらに推し進める」と経済政策の継続を訴えの中心に据えた。また、組織票を手堅くまとめる一方、朝夕のつじ立ちや小規模な集会にも顔を出し、与党支持層以外にも浸透した。【町田結子】

2703チバQ:2014/12/15(月) 23:01:05
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk24010184000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民3議席維持 勢力図変わらず(その1) /三重
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 14日投開票された第47回衆院選で、県内5小選挙区では、自民が中勢・伊賀以南の3選挙区、民主が北勢の2選挙区を制し、前回(2012年)と同様に自民の3勝2敗となった。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の是非が最大の争点とされる中、突然の衆院解散による短期決戦で十分な論戦が交わされなかったことや、民主が1、4区で候補者擁立を断念したことなどから、有権者の関心が高まらなかった。このため、いずれの選挙区も強固な組織を持つ前職が危なげなく勝利した。一方、比例東海ブロックでは、2区で自民前職、島田佳和氏が前回に続いて復活当選した。また、前県議で比例単独候補の公明新人、中川康洋氏も初当選を果たし、同党では坂口力・元党副代表が引退して以来、2年ぶりに県出身者が議席を得た。5区の民主元職は復活できなかった。

 ◆1区

 ◇川崎氏が11選 東海最多、実績に支持
 自民前職の川崎二郎氏の津市内の事務所に「当確」の一報が入ると、集まった支持者らの歓声や拍手が響き、川崎氏は「ありがとう」と笑顔で応えた。民主が維新との候補者調整で、公認予定だった前参院議員の擁立を断念した異例の展開の中で、分厚い後援会組織に支えられた手堅い選挙戦を展開し、実績を強調して支持を伸ばした。

 11回の当選回数は東海地方最多。選挙戦は当初から優位とされたが、野党の候補者調整に警戒感を強め、個人演説会を小まめに開催し、企業回りも精力的にこなした。平日早朝には連日、交通量の多い通りなどでつじ立ちもし、陣営幹部は「いつも以上に動いた」。

 雇用情勢の改善など、アベノミクスが県内に及ぼした効果のほか、鈴木英敬知事との良好な関係を強調した上で、若者が地元に残れるような施策の充実など地方創生の構想も披露。今後は景気回復を地方に波及させるなどとし、自公政権の継続を訴えた。【谷口拓未】

 ◆2区

 ◇中川氏激戦制し7選 「元気な日本つくる」
 民主前職の中川正春氏の鈴鹿市内の事務所では、当選確実の知らせが入ると、集まった人たちから歓声と拍手が湧き起こった。厳しい選挙戦を勝ち抜いて7選を果たした中川氏は、支持者とともに喜びをかみ締めた。

 個人演説会や街頭演説などを精力的にこなし、靖国神社参拝を巡る安倍晋三首相の外交姿勢やアベノミクスなどを批判。6期18年の豊かな経験をアピールし、労組票に加え、無党派や自民支持層の一部などからも支持を得た。

 中川氏は選挙戦でアベノミクスについて「明日の株価を上げても経済問題は解決できない」とし、「人口減少に歯止めをかけ、20年先、30年先を考えた社会改革が必要。社会を担う人や子どもたちに投資をして、元気な日本をつくり上げることが原点」と訴えた。

 また原発を2030年代にゼロにすることを掲げたほか、集団的自衛権の行使容認に反対し、「平和主義を貫くことが大切」とも主張した。【加藤新市】

2704チバQ:2014/12/15(月) 23:01:37
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk24010102000c.html
2014衆院選:小選挙区 自民3議席維持 勢力図変わらず(その2止) /三重
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇岡田氏、盤石の9選 自民批判で応酬
 民主前職の岡田克也氏が9回連続の当選を果たした。国政選挙担当の党代表代行として全国を遊説で駆け巡り、選挙戦の間に地元入りしたのはわずか2日間だけだったが、これまでの実績を生かした盤石の態勢で、新人2氏の挑戦を寄せ付けなかった。

 川越町高松の事務所では、東京にいる本人に代わり、妻の多津子さんらが吉報を待った。午後8時過ぎに当選確実の一報が入ると、集まった支持者らから拍手と歓声が起こり、多津子さんが礼を述べて握手を交わした。

 選挙戦で岡田氏は安倍政権のアベノミクスを「期待外れ」と批判。さらに集団的自衛権の行使容認や特定秘密保護法を踏まえ、「安倍政権の暴走を抑えるには、(議席数で)野党の強化が必要だ」と党勢拡大を訴えた。

 こうした主張で与党への批判票を集めるとともに、「民主の顔」としての圧倒的な知名度もプラスとなり、民主支持層のほか自民、公明支持層にまで浸透した。【岡正勝】

 ◆4区

 ◇田村氏、完勝7選 自共対決、終始優位に
 自民前職で前厚労相、田村憲久氏の松阪市の事務所に当選確実の一報が伝わると、大勢の支持者から割れるような拍手が起こった。7回目の当選を果たした田村氏が姿を見せると、「おめでとう」と祝福の声が飛んだ。田村氏はバンザイを三唱後、「他候補の応援で地元を留守にすることも多かったが、皆さんのおかげです」と支持者に感謝した。

 選挙戦は民主が4区での候補者擁立を断念し、自共対決に。知名度に勝る田村氏は、8日間の全国遊説の合間にも街頭演説や個人演説会をこなし、終始優位に戦いを進めた。

 野党の「大義なき解散・総選挙」との批判には、「消費税率を上げ社会福祉を充実させるとした公約を変更せざるを得ず、議席は一旦返すのが政治の筋」と説明。アベノミクス効果が不十分との批判には「株価が上昇し、年金の運用益は大幅に増えた」などと反論し、「働く人の給与アップが成功した後に、消費税率を上げる」と継続を訴えた。【橋本明】

 ◆5区

 ◇三ツ矢氏、5選 「県南部を元気に」
 自民前職の三ツ矢憲生氏が、5回目の当選を果たした。伊勢市の事務所に当選確実が伝わると、詰め掛けた支持者らから拍手が起こり、喜びに沸いた。

 三ツ矢氏は今回も「地域の代表として信を問う」と比例重複立候補を辞退して選挙に臨んだ。4期の実績や、政権奪還後の2年間で副外相、党副幹事長などを務めた経験を強調し、アベノミクスの着実な実行と景気の底上げを主張。選挙は前回衆院選と同じ3氏による対戦となったが、支持層を手堅くまとめて勝利した。

 選挙戦では後援会を中心とした組織固めに力を入れ、公明の比例代表候補とも連動した運動を展開。「地方創生法を使って地域の創意工夫、アイデアを支援していく。力を合わせて県南部を元気にしたい」と地域振興を訴えたほか、アベノミクスについて「全国的に経済は回復基調で、雇用も100万人増えた」などと成果を強調し、自民、公明支持層を中心に幅広い層に浸透した。【新井敦】

2705チバQ:2014/12/15(月) 23:01:54
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 ■解説

 ◇政治離れ進む危険性
 野党の「自民1強打破」との訴えは実らず、県内5小選挙区では自民が3勝2敗とし、前回選挙(2012年)に続いて勝ち越した。前回浮き彫りになった民主への失望感は依然として解消せず、民主は昨夏の参院選を含め国政選挙で事実上の3連敗となった。議席を守ったのはいずれも前職。突然の解散による短期決戦となる中、新人候補らは浸透できず、多選で強固な支持基盤を持つ前職が地力を発揮した格好だ。

 選挙の最大の争点は「アベノミクスの是非」とされた。しかし、多くの県民からは、賃金が上がらない中で消費税率や物価が上がり、「生活はむしろ苦しくなっている」という声を聞いた。その他の重要課題についても、毎日新聞が選挙戦中盤に行った世論調査で、自民党の政策を評価する有権者は必ずしも多くなかった。集団的自衛権の行使は半数が反対し、賛成の32%を大きく上回った。最も重視する争点として最多だった「年金・医療・介護・子育て」についても、負担が増え、サービスが低下しているのが実態だ。取材を通じ、特定秘密保護法や原発再稼働に懸念を示す声も多かった。

 そんな中で、どの選挙区も当選者の顔ぶれは変わらなかった。最大の要因は、安倍首相の衆院解散表明から投開票日まで1カ月足らずという短期決戦だったことだろう。民主との候補者調整で維新の新人に一本化された1区。共闘態勢が形骸化したことも敗因に挙げられるが、陣営幹部は「前津市長で知名度はそれなりにあったが、選挙戦終盤になってもこの選挙に立候補していることを知らない有権者が多い。組織のない維新の党にとって、訴えや名前を浸透させるにはあまりにも時間が足りない」と嘆いた。

 5選挙区の当選者は5〜11選。圧倒的な知名度に加え、長年築き上げてきた強固な後援会や業界団体、労組などの支援組織で安定した戦いができたことは明らかだ。

 民主党は国民の期待を裏切り、前回選挙で政権交代を許した。民主県議は「民主への失望感は今も消えていない」と言う。自民に代わる選択肢がなく、有権者の関心を薄れさせたことも今回の選挙結果につながったといえよう。

 選挙戦で自民候補らは「アベノミクスの効果は地方にまで及んでいないが、効果が表れるのはこれからだ」と訴えたが、その具体策は示していない。「空手形」に終われば、有権者の政治離れ、政治不信がさらに進む危険性をはらんでいる。【田中功一】

〔三重版〕

2706チバQ:2014/12/15(月) 23:02:48
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk27010223000c.html
2014衆院選:自民が躍進9議席 維新は後退5議席(その1) 公明4議席を維持 /大阪
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 14日投開票された衆院選で、府内19小選挙区でも国政に送り出す新しい顔ぶれが決まった。自民は、3議席から9議席と大幅に増やして躍進、公明は4議席を維持した。維新は本拠地の大阪で12議席から5議席に減らして後退。しかし自民と激しく競り合って、比例復活も多く、踏みとどまった。維新の橋下徹共同代表(大阪市長)が推し進める大阪都構想や来春の統一地方選にも影響を与えそうだ。民主は1議席を獲得した。共産・次世代・生活・社民は選挙区で議席を獲得できなかった。【衆院選取材班】

 ◆4区

 ◇中山さん、実績の4選
 小選挙区の連続当選がない激戦の4区で、自民前職、中山泰秀さん(44)が、維新新人の吉村洋文さん(39)らを破って4回目の当選を決めた。大阪市北区の事務所で「アベノミクスの効果を実感できるまでみんなで頑張るという1票1票を積み重ね、勝利を得られた」と謝意を示した。

 父正暉元建設相の地盤を引き継ぎ、03年に比例復活で初当選。09年には落選を経験した。前回選も維新前職に敗れての比例復活で、小選挙区では05年以来の勝利だった。

 今回は副外相として安倍政権の一翼を担った実績を強調。経済政策の継続などを訴えた。安倍晋三首相ら「党の顔」が選挙区入り、自公の地方議員の全面支援を受け、組織票を手堅くまとめた。

 ◆3区

 ◇佐藤さん、盤石8選
 3区の公明前職の佐藤茂樹さん(55)が、盤石の戦いで共産新人の渡部結さん(33)に大差をつけて8選を果たし、支持者と喜びを分かち合った。

 大阪都構想を巡って公明と対立する維新の橋下共同代表が先月中旬、3区からの出馬を強く示唆。維新との蜜月関係はすでに崩れていたが、代表自ら乗り込む可能性が高まり、情勢は一気に緊迫した。結局、公示直前に出馬は見送られ、陣営は肩すかしを食らった格好だが「脅しには屈しない」と逆に結束が固まった。公示後には安倍首相の応援も受け、順調に票を積み上げた。

 佐藤さんは万歳をした後、「景気回復を実感できるよう政策をさらに強化し、責任を果たしたい」と語った。

 ◆2区

 ◇左藤さん、余裕4選
 2区では、自民前職の左藤章さん(63)が、千葉13区から国替えで挑んだ維新前職の椎木保さん(48)や共産新人の山本陽子さん(60)を破り、4選を果たした。

 左藤さんは、大阪市阿倍野区の事務所で大きな歓声を上げて喜ぶ支持者らに迎えられた。万歳した後、「自民と公明が安定した政権で国民のためにしっかりやっていく」と笑顔を浮かべた。

 維新旋風が吹いた前回選でも議席を守った左藤さんは、後援会など強固な地盤を最大限生かして自民、公明の支持層に浸透した。

 大阪にゆかりのない維新の椎木さんは、次世代との分裂で空白区になった2区に乗り込んだ。「大阪に骨を埋める」とアピールしたが及ばなかった。

 ◇自民、維新に雪辱 選挙区で勝敗逆転
 府内の19選挙区のうち、与党の自民・公明対野党の対決は、自公が合わせて13勝と大勝した。

 このうち、自民対維新(大阪維新の会が推薦した次世代を含む)の構図となった15選挙区で、自民が9勝6敗(10区は民主)と勝ち越した。維新が躍進した2012年の前回選で、19選挙区のうち自民は3議席獲得にとどまったが今回、維新に雪辱した。公明は前回に続いて、候補者を立てた4選挙区全てで勝利した。

 序盤に劣勢が伝えられた維新は、橋下徹共同代表が終盤、府内で集中的に街頭演説をこなして巻き返した。複数の選挙区で自民と接戦に持ち込み、5議席を得た。前回、選挙区で議席ゼロだった民主は1議席を確保した。

 府内19選挙区では毎回、選挙の結果が揺れ動き、選挙のたびに勢力図は大きく塗り変えられた。「郵政民営化」が争われた05年は自民が15人中13勝した。「政権交代」が問われた09年は民主が擁立した17選挙区で全勝した。「第三極」に注目が集まった前回12年は、維新が候補者14人のうち12勝した。09年と12年で2回連続の当選者はいなかった。今回も、勝敗が大きく入れ替わる結果となった。

2707チバQ:2014/12/15(月) 23:03:27
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk27010218000c.html
2014衆院選:自民が躍進9議席 維新は後退5議席(その2止) 民主1議席を獲得 /大阪
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆1区

 ◇井上さん、競り勝ち再選
 1区は、維新前職の井上英孝さん(43)が、自民新人の大西宏幸さん(47)に3300票余りの小差で競り勝ち、再選を果たした。大阪市天王寺区の事務所に当選確実が伝えられると、涙ぐむ支持者もいた。大きな拍手で迎えられた井上さんは支持者に「ありがとうございます」と何度も頭を下げ、「期待を裏切らないよう、国政で一役を担いたい」と述べた。

 大阪では、維新の看板政策「大阪都構想」を巡り、維新と自民など他党とが激しく対立。大阪の中心部を抱える選挙区だけに、勝敗が注目された。井上さんは、街頭演説中心の地道な選挙戦を展開。維新の橋下共同代表らの全面的な支援を受けて、当初、伝えられた劣勢をはね返した。

 ◆14区

 ◇谷畑さん、面目を保つ
 激戦となった14区では維新前職の谷畑孝さん(67)が、自民元職の長尾敬さん(52)らを破って7回目の当選を決めた。維新が、幹事長の松井一郎知事の地元で面目を保った。

 事務所への当確の連絡に支援者から歓声と拍手がわいた。谷畑さんは「厳しい戦いだったが、みなさんの声をしっかり国政に届ける。こんなにうれしいことはない」と話した。

 元民主の長尾さんとは5回目の対決。谷畑さんは前回選で自民から維新に移り、風にも乗ったが、今回は地道な選挙戦を迫られた。長尾さんには安倍首相や菅義偉官房長官らが応援に入り、序盤は先行を許したが、谷畑さんが6期の実績を強調。橋下共同代表や松井幹事長らの応援も受け、逆転した。

 ◆19区

 ◇丸山さん、激戦制す
 19区では、維新前職の丸山穂高さん(30)が再選を果たした。前回選とは一転して、維新への風は吹かなかったが、「既得権益を打破する」と訴え、自民新人の谷川とむさん(38)との激しい選挙戦に競り勝った。

 丸山さんは支持者ら約70人に囲まれて万歳して「大阪・泉州を元気にして、安倍さんができていないところをチェックしてくれという声をいただいた。みなさんの信託に応えられるように頑張る」と述べた。自転車でこまめに選挙区を回り、無党派層にも浸透した。

 谷川さんは自民、公明に加えて、業界団体の支援を受けたが組織を固めきれず、及ばなかった。民主元職の長安豊さん(46)、共産新人の北村みきさん(48)も届かなかった。

 ◇暖房は料金制
 ○…冬型の気圧配置の影響で寒気が流れ込んだため、14日は府内各地で冷え込み、豊中市の最低気温は氷点下1・6度と今季最低を記録した。

 大阪19区の投票所の一つ、泉佐野市鶴原1の鶴原町会館にはジャンパーを羽織り、マフラーを巻いた有権者らが投票に訪れていた。同会館では、来訪者のために料金制の暖房を採用している。100円で1時間暖房が使えることから、市は担当職員に100円玉を十数枚支給し、寒波に備えた。

 ◇センキョン残念
 ○…大阪市選管のマスコットキャラクター「センキョン」は前回の衆院選に続き、活躍できなかった。センキョンは「御堂筋のイチョウ並木から生まれたかわいい妖精」との設定で95年の市長選に登場。投票用の鉛筆をイメージした帽子をかぶる着ぐるみもあり、全24区選管に1体ずつと市選管に3体もあるという。選挙期間中に投票を啓発するのが本来の任務だが、突然の衆院解散で準備できなかった。市選管は「次こそ、すべての着ぐるみを集めるイベントで選挙を盛り上げたい」。

 ◇仕分けに整理台
 ○…17区の開票所の一つとなった堺市西区の津久野中学校では今回、新たに票を留め置く整理台を設けた。開票作業は、候補者名ごとに仕分けし、2人1組で点検。500票の束となり、立会人が確認してから得票数を計算する。仕分け後の点検に携わる職員は56人。作業スピードのばらつきで、得票数の発表が特定の候補に偏ってしまう恐れがあったため、整理台を導入した。激戦が予想された選挙区で、担当者は「開票だけでなく開票結果の発表にも細心の注意を払った」と話した。

2708チバQ:2014/12/15(月) 23:03:59
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk28010379000c.html
2014衆院選:自民、1減7議席 民主、維新1議席 公明2、8区守る(その1) /兵庫
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票された。県内12小選挙区では、維新が1区で自民との接戦の末に議席を獲得した。維新の県内小選挙区での議席獲得は初めて。全国的に勢いを見せた自民だったが、県内では前回選より一つ減らし7選挙区勝利に終わった。公明は2、8区の議席を守った。維新以外の野党は11区で民主が議席を死守。次世代、共産は小選挙区で議席を得られなかった。県内の当日有権者数は453万5145人。投票率は50・86%(前回58・59%)だった。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇井坂さん再選、激戦制す 盛山さん比例で復活
 維新前職の井坂さんが、自民前職の盛山さんとの接戦を制した。前回はみんな公認で立候補して惜敗し、比例復活当選後に結いを経て維新に合流。選挙戦では自転車で回って若さをアピールし、街頭で「子どもたちの将来のためにも政治を変えよう」と同世代にも支援を呼び掛けた。神戸市中央区の事務所で当選の知らせを受け、「有権者が政治をあきらめなかった結果。国会では誰にも負けない活動量で2期目も結果を出したい」と語った。

 盛山さんは、比例代表近畿ブロックで復活当選した。選挙戦では自民の神戸市議・県議らもフル活動し、推薦を受けた公明の支持も得て組織戦を展開。安倍晋三首相や党幹部らも次々と応援に駆け付け、井戸敏三知事らの支援も受けて支持拡大を図り、井坂さんに迫った。復活当選が決まると、神戸市中央区の事務所では支持者らから歓声が上がった。盛山さんは「経済や福祉、神戸の活性化にこれからも全力で取り組んでいく」と語った。

 ◆3区

 ◇関さん、混戦抜け3選
 自民前職の関さんが、政党公認候補5人が立候補し混戦模様となった選挙戦を制し、3選を果たした。街頭演説では、経産政務官として経済政策の重要性を中心に訴えた。公示当日に谷垣禎一党幹事長が駆けつけ、石破茂地方創生担当相らの応援も受ける一方、自民、公明の地方議員と連携し、組織票も固めた。当選の知らせが伝わると、神戸市須磨区の事務所で支援者を前に、「景気回復を実感してもらえるよう全身全霊を傾ける」と語った。

 ◆5区

 ◇谷さんが5選

 自民前職の谷さんが5選を果たした。自民支持層に加え、推薦を受けた公明支持層や各種団体からの支援も集め安定した態勢で臨み、街頭演説や個人演説会で国政での実績や政策をアピール。5区での候補者擁立を見送った民主の支持層や、無党派層も取り込み優位に戦いを進めた。谷さんは豊岡市の事務所で、背広に長靴姿で演台に立ち「地域まで行き渡る景気回復、地方創生に取り組む。おごることなく、謙虚に臨んでいく」と語った。

 ◆6区

 ◇大串正樹さん
 自民前職の大串さんが、4人立候補の争いを制し再選された。大串さんは「デフレからの脱却には金融政策、財政政策、そして成長戦略の3本柱以外に方法はない」とアベノミクスの継続を訴え、石破茂・地方創生担当相らも来援。自民と公明の支持層を固め、無党派層にも浸透した。

 当選が決まり、大串さんは伊丹市の事務所で「アベノミクスを次のステージにつなぐ。本格的な日本経済立て直しに尽力したい」と語った。

 ◆7区

 ◇山田賢司さん
 自民前職の山田さんが、他の4人を破って再選を果たした。元銀行員の経験を生かして、経済政策を軸にした選挙戦を展開。「地方や中小企業にも景気回復を実感できるようにする」などと訴え、アベノミクスの継続を主張。保守層だけでなく無党派層にも支持を広げた。当選の報が届くと、山田さんは西宮市内の事務所で支持者と万歳を繰り返し「経済政策をしっかりと進めていく。一生懸命働いた人が希望を持てる国にしていきたい」と抱負を語った。

 ◆9区

 ◇西村さん、5度目の笑顔
 4期の実績と知名度、厚い支持基盤に支えられた自民前職の西村さんが5選を果たした。4人が立候補した前回選と一変し共産新人との一騎打ちになったが、「将来の日本のリーダーにふさわしい得票を」と後援会や支持団体が自民支持層を固め、推薦した公明支持層のほか無党派層も取り込んだ。明石市大明石町2の事務所で支援者と万歳を三唱した西村さんは「アベノミクス(による景気回復)を地方に、中小企業に広げたい」と語った。

2709チバQ:2014/12/15(月) 23:04:33
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk28010288000c.html
2014衆院選:自民、1減7議席 民主、維新1議席 公明2、8区守る(その2) /兵庫
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆2区

 ◇赤羽さん、実績強調7選
 公明前職の赤羽さんが、民主元職の向山さんらを破り7選を果たした。赤羽さんは、自公政権による経済政策などの実績を強調。安倍晋三首相らも応援に駆けつけ、無党派層など公明支持層以外にも浸透した。神戸市兵庫区の赤羽さんの事務所では、当選の知らせが届くと、駆けつけた支援者らの歓声が沸き起こった。祝福を受けた赤羽さんは「世界中の企業と人材を神戸に誘致し、地域の経済を活性化させたい」と抱負を力強く語った。

 ◆4区

 ◇藤井さん、分厚い組織力で勝利
 自民前職の藤井さんが再選を果たした。選挙期間中は谷垣禎一幹事長ら党幹部や閣僚も次々と応援に駆け付け、分厚い組織力で自民支持層に加え、推薦を受けた公明支持層も着実に固めた。官僚時代の実績などから「即国戦力」を強調し、候補者を擁立しなかった民主支持層や無党派層にも支持を広げた。当選が決まり、西脇市の事務所で支持者らと万歳をした藤井さんは「この地域から日本一の地方をつくりあげていきたい」と語った。

 ◆12区

 ◇山口さん、支持固め5選
 無所属前職の山口さんが、自民県連が推す無所属新人や維新、共産を退け、5選を果たした。相生市那波西本町の事務所に当選確実の報が入ると、支援者らは活気づき、山口さんは感謝の言葉を述べた。山口さんは「イノベーション(新機軸)で新産業を創出して若者の働く場を確保する」などと熱っぽく訴え、知名度の高さや強固な後援会組織で優位な戦いを続けた。自民の二階俊博総務会長が応援に駆けつけ、自民層にも食い込んだ。

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 ■視点

 ◇地方に寄り添う「一歩」を
 「私たちが進めている『構造改革』は間違いない。しかし、まだまだ地方において、それを実感できないという方々もたくさんおられます。そのために、私は『地域再生』に取り組んでいきたい、こう考えているんです」

 今から約7年半前の2007年6月、参院選を前にした大津市の演説会場で私が取材した、ある人物の発言だ。「構造改革」を「アベノミクス」に、「地域再生」を「地方創生」に置き換えると、今回の衆院選で同じ人物が繰り返した「決まり文句」になる。いずれも発した主こそ、安倍晋三首相その人だ。

 7年半も時が過ぎているのに状況が全く変わっていないのは、「地方を良くしたい」という政治家の本気度は言葉だけと、もはや断言していいのではないか。もちろん、安倍首相一人がその責を負うものではない。与党のみならず、この間に政権交代に成功した民主党など野党も、免責されるものではない。

 毎日新聞は選挙期間中、県内各地のアベノミクスの実情に迫る「アベノミクスの現場から」を連載した。町工場や働く女性、駅前商店街、中山間地の農業地帯−−。アベノミクスの恩恵がまだ十分に行き渡っていない中、それでも懸命に前に進もうとしている地方のありのままの姿が、そこにはあった。

 「大義がない」と言われ続けた今回の衆院選の最大の意義は、それぞれの候補者がこの地方の「現場」に、少なからずは向き合えたことではないか。これから数年後に再び冒頭のような発言が繰り返されないためにも、まずは議席を得た顔ぶれにこそ、地方に寄り添う「一歩」を進める責務があることを、決して忘れてはならない。【石川貴教】

2710チバQ:2014/12/15(月) 23:04:58
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk28010257000c.html
2014衆院選:自民、1減7議席 民主、維新1議席 公明2、8区守る(その3) /兵庫
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票された。県内12小選挙区では、維新が1区で自民との接戦の末に議席を獲得した。維新の県内小選挙区での議席獲得は初めて。全国的に勢いを見せた自民だったが、県内では前回選より一つ減らし7選挙区勝利に終わった。公明は2、8区の議席を守った。維新以外の野党は11区で民主が議席を死守。次世代、共産は小選挙区で議席を得られなかった。県内の当日有権者数は453万5145人。投票率は50・86%(前回58・59%)だった。【衆院選取材班】

 ◆8区

 ◇中野さん、一騎打ち制す
 公明前職の中野さんが、共産新人の庄本さんとの一騎打ちを制し、再選を果たした。中野さんは「地方や家計でも景気回復を実感できる政策を続ける」と主張。中小企業の訪問を繰り返し、理解を求めた。また、自民の安倍首相や、小泉進次郎復興政務官らとも街頭に立ち、無党派層へも支持を広げた。当選が決まると、中野さんは尼崎市の事務所で「尼崎を元気にするため、みなさんの声を国に届ける」と2期目の抱負を語った。

 ◇一斉に票仕分け
 ○…兵庫8区の開票所となった尼崎市のベイコム総合体育館では、集まった市職員約400人が一斉に投票箱を開けて、票の仕分けをした。

 市では、先月16日に市長選があったばかり。選挙の事務にあたる市選挙管理委員会の職員にとっては、気の抜けない日々がさらに続いた。

 市選管の職員は「市長選が終わってから、すぐに衆院選の準備に取りかかったので休暇は先送り。疲れもたまっている」と打ち明ける。だが、開票作業に臨み「市長選の開票作業は混乱なく終えた。衆院選も、ミスをせず乗り切りたい」と語り、気を引き締めた。

 ◆6区

 ◇大串さん再選 無党派層にも浸透
 自民前職の大串さんが、4人立候補の争いを制し再選された。大串さんは「デフレからの脱却には金融政策、財政政策、そして成長戦略の3本柱以外に方法はない」とアベノミクスの継続を訴え、石破茂・地方創生担当相らも来援。自民と公明の支持層を固め、無党派層にも浸透した。

 当選が決まり、大串さんは伊丹市の事務所で「アベノミクスを次のステージにつなぐ。本格的な日本経済立て直しに尽力したい」と語った。

 ◆5区

 ◇谷さん、盤石の5選

 自民前職の谷さんが5選を果たした。自民支持層に加え、推薦を受けた公明支持層や各種団体からの支援も集め安定した態勢で臨み、街頭演説や個人演説会で国政での実績や政策をアピール。5区での候補者擁立を見送った民主の支持層や、無党派層も取り込み優位に戦いを進めた。谷さんは豊岡市の事務所で、背広に長靴姿で演台に立ち「地域まで行き渡る景気回復、地方創生に取り組む。おごることなく、謙虚に臨んでいく」と語った。

〔阪神版〕

2711チバQ:2014/12/15(月) 23:05:52
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk28010297000c.html
2014衆院選:自民、1減7議席 民主、維新1議席 公明2、8区守る(その4) /兵庫
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆7区

 ◇山田さん、手堅く再選 「働く人が希望持てる国に」
 自民前職の山田さんが、他の4人を破って再選を果たした。元銀行員の経験を生かして、経済政策を軸にした選挙戦を展開。「地方や中小企業にも景気回復を実感できるようにする」などと訴え、アベノミクスの継続を主張。保守層だけでなく無党派層にも支持を広げた。当選の報が届くと、山田さんは西宮市内の事務所で支持者と万歳を繰り返し「経済政策をしっかりと進めていく。一生懸命働いた人が希望を持てる国にしていきたい」と抱負を語った。

 ◇大前さん挑戦実らず
 兵庫県議を急きょ辞職し、立候補した無所属新人の大前さんが落選した。所属していた自民を除名されての挑戦。元衆院議員の父の地盤を引き継ぎ、国政への転身に支持者の理解を求めた。しかし、自民の支持層の一部しか取り込めず、無党派層への浸透も広がらなかった。支持者を前に大前さんは「私の力不足。今後も女性が輝ける社会を目指し、努力を続けたい」と再起を誓った。

〔三田版〕

http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk28010276000c.html
2014衆院選:自民、1減7議席 民主、維新1議席 公明2、8区守る(その5止) /兵庫
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 第47回衆院選は14日投開票された。県内12小選挙区では、維新が1区で自民との接戦の末に議席を獲得した。維新の県内小選挙区での議席獲得は初めて。全国的に勢いを見せた自民だったが、県内では前回選より一つ減らし7選挙区勝利に終わった。公明は2、8区の議席を守った。維新以外の野党は11区で民主が議席を死守。次世代、共産は小選挙区で議席を得られなかった。県内の当日有権者数は453万5145人。投票率は50・86%(前回58・59%)だった。【衆院選取材班】

 ◆11区

 ◇松本さん、激戦制し6選
 民主前職の松本さんが自民新人の頭師さんらとの激戦を制した。姫路市安田の事務所では集まった支援者が6選を喜んだ。前回衆院選に続き、今回も民主公認の松本さんには「逆風」の選挙戦だった。衆院解散前に小選挙区県内唯一だった民主議席を守ろうと、陣営は「松本党」を強調。政党色より候補本人を前面に出した。自民衆院議員だった父から受け継いだ地盤や石見利勝・姫路市長の事実上の支援もあり、党派を超えて票を集めた。

 ◆10区

 ◇渡海さんが8選
 自民前職の渡海さんが維新、共産の新人を降し、8選を果たした。加古川市内の事務所には父元三郎さんの時からの後援会の人たちや県議、市議らが集まり、「当確」に沸いた。選挙期間中は「アベノミクスを広げ、経済対策に全力を挙げる」「団塊世代の一人として未来への責任を果たす」と思いを訴えてきた。中盤以降は、自民圧勝報道に警戒感を強め、「小選挙区制は何が起こるか分からない」と陣営を引き締めたことも奏功した。

〔播磨・姫路版〕

2712チバQ:2014/12/15(月) 23:06:33
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk30010227000c.html
2014衆院選:1区逆風も民主死守 有権者の選択肢少なく(その1) 自民、小選挙区と比例で3議席 /和歌山
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 衆院選は14日投開票され、1区では民主前職の岸本周平さんが2012年の前回選に続いて議席を死守し、全国の自民大勝の流れに一矢を報いた。2区、3区はいずれも自民前職の石田真敏さんと二階俊博さんが圧勝した。1区で岸本さんに敗れた自民前職の門博文さんは前回選に続いて比例代表で復活当選した。小選挙区の全県での投票率は51・05%で、前回選より10・32ポイント下がり過去最低を更新した。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇岸本さんが3選
 岸本さんは全国で自民党が大勝する逆風の中、300票差で制した前回選より差を広げて議席を守った。和歌山市舟津町の事務所では、当選の知らせに支持者から大歓声が上がった。壇上の岸本さんは大きく息を吸い、「奇跡とは思っていない。アリのような小さな力が(社会を)変えていく。本当にありがとうございました」と深々と頭を下げた。

 選挙戦ではたすきやのぼりに政党名を入れず、個人を強調した戦いを展開。国民年金の株式運用や閣議決定による憲法解釈の変更など政府を批判、教育支援を重視する長期的な地域活性化を訴えた。追い上げムードになってからは自転車で走り回り、夜遅くまで街頭に立って無党派層の支持も掘り起こした。

 ◇門さん当選に安堵 前回に続き比例復活
 門さんの比例代表での復活当選の知らせに、和歌山市北汀丁の事務所では安堵(あんど)の声が広がった。門さんは「2度目の挑戦も残念ながらかなわなかったが、比例でもらった議席を大切に和歌山のために地道に活動を続けたい」と述べた。

 選挙戦では元ホテル運営会社社長の経歴を生かし、カジノを核とする総合リゾート開発で関西国際空港から外国人観光客を呼び込む地域振興策などを訴えた。安倍首相も序盤に来県するなど党の手厚い支援も受け、歌手の松山千春さんなどの応援も受けて無党派層への浸透を図った。

 ◆2区

 ◇石田さん盤石6選
 石田さんは危なげなく6選を決め、多くの支持者や首長らが集まった岩出市高瀬の事務所そばの駐車場に大きな拍手に迎えられて登場。「準備期間も短く、非常に難しい選挙だった。地方創生やインフラ整備、防災などをやってもらいたいという皆さんの声を受け止め、これからも頑張っていきたい」と笑顔で語った。

 選挙戦では県議や海南市長を歴任してきた実績に加え、党の税制調査会や国家戦略本部などで幹部を務めた経験を強調。今回から2区に編入された有田市にも盛んに足を運び、防災や高齢化に対応したインフラ整備などにも取り組むと約束した。石破茂・地方創生担当相らの応援も受け、党派や年代を超えて幅広い支持を受けた。

 ◇阪口さん浸透せず 橋下氏応援も伸び悩む
 阪口さんの海南市藤白の事務所では、詰めかけた支持者らが沈んだ表情を見せた。阪口さんは「力が及ばず申し訳ない。これからも、しがらみのない政治活動を貫いていきたい」と肩を落とした。

 選挙戦では突然の解散で陣営スタッフも少ない中、広い選挙区内を精力的に歩き回った。前回選直前に維新に移ったことで反発を受けた古巣の民主の支持層にも浸透を図り、終盤に駆けつけた橋下徹・党共同代表の街頭での応援演説には1000人を超す聴衆が集まる盛り上がりを見せたが、大きな得票には結びつかなかった。

 ◇便利な図書館内投票 駐車場整備に課題も
 ○…投票所は県内に845カ所設けられた。そのうちの一つ、県立図書館内(和歌山市西高松1)の投票所では、本を借りたり、館内の催しに参加したりするのに合わせて投票する人の姿が目立った。図書館は先月の知事選でも投票所になっており、駐車場や駐輪場の警備を担当した畑中和男さん(74)は「知事選よりも関心が高まっているのか、足を運ぶ人が多いような気がする」と話した。ただ、駐車場の満車表示を見て「どれくらいかかりますか」と畑中さんに尋ねてそのまま引き返すドライバーもいたといい、「何か対策が必要なのでは」と語った。

2713チバQ:2014/12/15(月) 23:06:53
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 ■解説

 ◇有権者は政権注視を
 自民党への全国的な追い風の中、民主の岸本周平氏が前回選同様に1区で議席を死守した。前回300票だった門博文氏との得票差をさらに広げたが、党名をほとんど出さずに戦った岸本氏の選挙戦からは、民主がそのまま支持を得たとは言い難い。自民や公明に比例票を投じた与党支持層の中にも、小選挙区では岸本氏を支持する個人票が相当数あったと言うべきだろう。
 民主も維新も県内での候補擁立は1選挙区ずつにとどまり、はっきりした存在感を示すことはできなかった。逆に争点を経済政策一本に絞った自民は今回も2区、3区で圧勝したものの、この投票率の低さをみると、有権者が与党の政策に全権委任したとは言えない。小選挙区の候補者8人中7人が前回選と同じ顔ぶれになるなど、選択肢が乏しかったことも投票率低迷に拍車をかけた。長期的な影響の大きい原発再稼働や集団的自衛権行使の是非が十分に議論されたとも思えない。

 ただ、全国では与党が大勝し、今回の結果を受けて「政策に全面的信託を得た」ととらえるだろう。監視する野党の議席数が伸びず、今後、私たち有権者にはこれまで以上に政権を注視していく覚悟が求められる。【稲生陽】

2714チバQ:2014/12/15(月) 23:07:26
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk30010246000c.html
2014衆院選:1区逆風も民主死守 有権者の選択肢少なく(その2止) /和歌山
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇二階さん圧倒11選
 二階さんは田辺市上屋敷2の事務所で首長、県議や大勢の支持者と握手を交わして万歳三唱。「和歌山県が生み出した国土強靱(きょうじん)化という構想を日本全国にお認めいただいている現状だが、それを具体的に発展させていかなくてはならない。これからの大きな仕事だと思っている」とあいさつし「最初の選挙の時の気持ちに立ち返って、11回目の当選をかみしめ、皆さんの期待に応えていきたい」と力を込めた。

 選挙戦では3日間だけ3区に戻り、それ以外は党総務会長として県外の自民候補の応援に飛び回った。その間は地元の首長や県議らが代わりに街頭や個人演説会に立ち、高速道路の紀伊半島一周や防災対策などを訴えて支持を広げた。

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二階俊博(にかい・としひろ) 75 自 前(11)

 党総務会長・国土強靱化総合調査会長▽全国旅行業協会長[歴]衆院議院秘書▽県議▽運輸相▽北海道開発庁長官▽保守党幹事長▽保守新党幹事長▽党総務局長・国対委員長▽経産相▽予算委員長▽中大=[公]

2715チバQ:2014/12/15(月) 23:08:39
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk37010412000c.html
2014衆院選:自民1、3区で勝利 景気回復へ期待 民主、2区で議席守る(その1) /香川
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 衆院選は14日、投開票された。1区は自民前職の平井卓也氏(56)、2区は民主前職の玉木雄一郎氏(45)、3区は自民前職の大野敬太郎氏(46)が小選挙区を制した。全国的に優位な選挙戦を展開した自民が、県内でも1区と3区を制し、2議席を獲得する一方、2区は民主が議席を守りきる形となり、前回(12年)と同じ結果となった。投票率は50・56%(前回59・04%)と過去最低を記録。選挙区別では1区50・06%(同58・90%)、2区53・86%(同60・50%)、3区47・61%(同57・63%)。県内の当日有権者数は81万9924人だった。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇平井氏、組織で6選
 経験豊富な自民前職の平井氏が堅調に支持を広げ6選を果たした。推薦する公明や約1000の企業・団体の支援を受けながら、党支部の分厚い組織力を生かして順調に票を固めた。「『精神のデフレ』からの脱却が必要だ。景気回復の実感を届ける」とアベノミクス継続への支持を訴え、無党派層にも広く浸透した。

 民主前職の小川氏は「日本の将来を切り開く、本物の改革が必要だ」と社会保障制度などの改革を主張。選挙協力する連合香川の支援を受け、高松市中心部での街頭演説で無党派層への浸透を図ったが及ばなかった。

 共産新人の河村氏は消費増税中止や原発再稼働反対など他候補との違いを強調したが、浸透しなかった。

 ◇「景気回復へ向け全力」
 高松市鹿角町の平井氏の事務所では、夕方から続々と支援者らが集まりテレビの開票速報を固唾(かたず)をのんで見守った。当選の知らせが入ると、待ちわびた支援者から歓声や拍手がどっとわいた。平井氏は「ありがとうございます」と深々と頭を下げた。

 11月には法案作りから関わったサイバーセキュリティ基本法が成立するなど、得意分野のIT関連でも実績を重ねてきた。万歳三唱して花束を受け取った平井氏は「香川創生のため国政に送り出してもらえ、感謝。景気回復の実感を届けるため、全力でまい進する」と決意を述べた。

 ◆2区

 ◇玉木氏、実績で3選
 前回選で逆風の中、小選挙区を死守した民主前職の玉木氏が今回も勝利を収めた。玉木氏は国会議員としてトップクラスの質問数や議員立法数などの実績をアピール。「古里で聞いた声や思いを国会に届ける」と呼びかけ、民主支持層だけでなく、無党派層や他党の支持層からも幅広く支持を得た。

 自民前職の瀬戸氏は、念願の小選挙区勝利に向けて、党組織をフル動員。安倍晋三首相や麻生太郎副総理兼財務相、谷垣禎一幹事長など閣僚や党幹部が続々と応援に入ったが上滑りし、自民の支持層を固めきれず、次点に甘んじた。

 共産新人の佐伯氏は、消費増税ストップや憲法9条を生かした平和外交などを訴え、他党候補との違いを強調したが及ばなかった。

 ◇「皆さんにご恩返しを」
 さぬき市寒川町石田東の玉木氏の事務所には支援者らが詰めかけ、テレビの開票速報を見守った。「当確」の一報が流れると集まった人々から「やった!」と大歓声が起こり、間もなく姿を現した玉木氏が、拍手が巻き起こる中、迎え入れられた。

 民主に逆風が吹き荒れた前回に続き、全国的に自民の優勢が伝えられる中での選挙戦だったが、着実に支持を広げて勝利した。

 集まった人々と万歳で喜びを分かち合った玉木氏は「厳しい選挙を勝ち抜くことが出来た。皆さんにご恩返しができるよう頑張りたい」と意気込んだ。

2716チバQ:2014/12/15(月) 23:09:15
 ◇小川氏、瀬戸氏、比例で復活
 ◇活躍を誓う−−小川氏
 小選挙区で平井氏に敗れた民主前職の小川淳也氏(43)は比例代表四国ブロックで前回に続き復活当選を果たした。高松市上天神町の事務所に復活当選の知らせが届くと、待ちわびた支援者らからは歓喜と安堵(あんど)の声に包まれた。

 突然の解散による時間の限られた厳しい選挙戦で、社会保障制度の抜本的改革など独自の主張を続けてきた。大きな拍手で迎えられた小川氏は「投票してくれた人への感謝と申し訳ない気持ちを決意に変えて、世代交代を成し遂げたい。暮らしに根ざした政治を目指す」と深々と頭を下げて、涙ながらに国政での更なる活躍を誓った。

 ◇「全力尽くす」−−瀬戸氏
 小選挙区で敗れた自民前職の瀬戸隆一氏(49)は、前回に続き比例代表四国ブロックでの復活当選で再選を果たした。坂出市白金町の事務所に当選の知らせが入ると、残っていた支持者からは歓喜と安堵の声が上がった。

 瀬戸氏は、アベノミクス継続への支持を訴える一方で、地方創生に取り組む決意も述べて選挙戦を展開。公示後には長男誕生の吉報も舞い込み、大きく背を押された。

 大きな拍手で迎えられた瀬戸氏はマイクを握り、「小選挙区で勝利できず申し訳ない。しかし、再び国政に送っていただく以上、全力で頑張りたい」と決意を述べた。

http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk37010429000c.html
2014衆院選:自民1、3区で勝利 景気回復へ期待 民主、2区で議席守る(その2止) /香川
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆3区

 ◇大野氏、安定の再選
 「地方創生」などを訴え、自民、公明支持層の支援を受けた大野氏が終始安定した選挙戦を展開して再選を果たした。引退した元防衛庁長官の父功統(よしのり)氏の地盤を引き継ぎ、初当選を果たした前回選と違い、突然の解散で支援者回りなどが不十分な面もあったが、危機感を強調し、陣営を引き締めたのが奏功した。

 国政初挑戦となった高田氏は、安倍政権の政策を批判し、消費増税や集団的自衛権行使などの反対を中心に訴え、連合香川の支援を得て無党派層への浸透を図ったが、伸び悩んだ。

 土岐氏は全国的な共産への追い風をばねに、党派を超えて政権に批判的な層の支持を取り込もうとしたが、及ばなかった。

 ◇「地方創生・人口減対策を」
 観音寺市本大町の大野氏の事務所では、テレビで「当選確実」の一報が流れると、詰めかけた大勢の支援者からは喜びの歓声と拍手が湧き起こった。支持者らと万歳をした大野氏は「皆様のお陰で当選できました」と頭を下げた。

 1期目は、研究者出身の議員として科学技術やイノベーションの分野で実績を積み、豊富な海外経験から党外交に参加する機会もあった。大勢の支援者を前に大野氏は2期目の抱負として、「地方創生と人口減少対策の中長期課題にしっかり取り組みたい」と述べ、気持ちを引き締めていた。

2717チバQ:2014/12/15(月) 23:10:07
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk40010200000c.html
2014衆院選ふくおか:自民、全選挙区で勝利 野党共闘、実らず(その1) /福岡
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 県内11小選挙区に35人が立候補した衆院選が14日投票され、即日開票の結果、追加公認を含めて自民の前職11人全員が当選し、前回衆院選に続いて県内の全小選挙区を自民が独占した。投票率が伸び悩む中、組織力に勝る自民が手堅く支持組織の票をまとめ、野党を引き離した。

 前回県内の議席を失った民主は、福岡都市圏と北九州市で元職6人を擁立。4区に前職を立てた維新、11区に新人を立てた社民ともそれぞれ県レベルで協力し「反自民」票の取り込みを狙ったが、小選挙区での野党共闘は空振りに終わった。ただ民主、維新は比例九州ブロックで復活当選し、勢力回復に向けて一定の足掛かりとなった。

 全小選挙区に候補を擁立した共産は小選挙区でこそ議席を獲得できなかったが、比例票を伸ばし、9区の新人が議席を確保した。

 各党の地方議員などが候補者の支援でフル活動した今回の衆院選の結果は、県政界の勢力図を決める来春の統一地方選に影響する可能性がある。【井本義親】

 ◆2区

 ◇鬼木さん、接戦制す 稲富さんら振り切り再選
 自民前職の鬼木誠さん(42)が民主元職の稲富修二さん(44)らの追い上げを振り切り、再選。福岡市中央区の事務所に集まった大勢の支援者が喜びを分かち合った。

 鬼木さんは、選対本部長を務めた山崎拓・元自民党副総裁の後継として保守系の県議や市議の手厚い支援を受け選挙戦を展開。街頭などで、アベノミクスの継続を強調し「地方の景気を回復させ財政再建する」と呼び掛けた。また、推薦を受けた公明との連立による安定した政権運営をアピール。個人演説会では公明の議員と共に支援を呼びかけた。企業・団体の支援者約1000人を集めた集会も企画し、幅広く支持を得た。

 稲富さんは、前回選挙後も党の支持率が低迷する中、朝のつじ立ちを続けるとともに地域行事にも積極的に参加するなど、地道に個人の支持を広げた。県レベルで推薦を受けた維新、社民の野党統一候補として「反自民の受け皿」を強調。重点区と位置づけた党も幹部を積極的に送り込んでてこ入れしたが、党への不満をぬぐいきれなかった。

 共産新人の倉元達朗さん(47)は「安倍暴走政治をストップさせる」と訴えたが、十分に広がらなかった。【下原知広】

 ◆1区

 ◇激戦 自民が追加公認、井上さん笑顔 山本剛さんら及ばず

 自民が追加公認した前職、井上貴博さん(52)が親子3代で県議を務めた地盤を固め、民主元職の山本剛正さん(42)らを制して再選を決めた。自民分裂で三つどもえの激しい選挙戦となったが、最後は組織力と知名度に勝る井上さんが逃げ切った。

 井上さんは前回選で、7期連続して議席を守っていた民主の元環境相、松本龍さん(63)を破った。しかし前回1区での自民公認を見送られて比例九州で初当選した前職の新開裕司さん(46)が1区での出馬を譲らず、2人とも無所属での立候補となった。前回の8区から国替えした山本さんも加わり、3人は激しいデッドヒートを展開した。

 井上さんは麻生太郎副総理が全面的にバックアップした。選挙戦最終盤には安倍晋三首相の昭恵夫人も応援に駆け付け、政府とのパイプの太さを強調。アべノミクスや、安倍政権下でスタートした福岡市の国家戦略特区の継続を訴えて再選を果たした。同市の高島宗一郎市長の支援も受けた。

 山本さんは「歴史ある1区に再び民主の旗を立てたい」と訴えて民主支持層を固め、自民分裂も追い風となった。海江田万里党代表ら幹部が相次いで応援に入って、一定の支持を広げた。

 新開さんは自身が秘書として仕えた古賀誠・元自民党幹事長をはじめ、地元議員らの支援を受け、公明票の一部を取り込んだが、自民支持層に浸透しきれず届かなかった。【中山裕司】

2718チバQ:2014/12/15(月) 23:10:30
◆3区

 ◇古賀さんが大勝 藤田さんら引き離し再選
 自民前職の古賀篤さん(42)が民主元職の藤田一枝さん(65)らを退けて再選。当選確実の報を受けて、事務所は歓喜の輪に包まれた。

 財務省出身の古賀さんは政界を引退した太田誠一元農水相の地盤を引き継ぎ、2012年の前回選で初当選。1期目の2年間は国会審議の傍ら週末を福岡で過ごし、地元の催しに参加するなどして知名度アップに努めた。

 今回は推薦を受けた公明、県農政連の後押しもあり、組織戦を展開。アベノミクスの継続や少子化対策の推進を訴え、自民、公明支持層の他、年の近い子育て世代など無党派層の一部にも支持を広げた。

 藤田さんは満足な国会審議もなく集団的自衛権の行使容認が閣議決定されたことなど「自民1強」政治への批判で無党派層の支持を得たが、全体に広がりがなかった。

 共産新人の川原康裕さん(33)は反自民票の受け皿になり得ず埋没した。【平川哲也】

 ◆8区
 ◇麻生さん安定12選 知名度や組織力生かす

 自民前職の麻生太郎さん(74)が安定した戦いぶりで共産新人の河野祥子さん(34)を破り、12回目の当選を飾った。

 小選挙区制に移行して7回目の今回、初めて民主が候補者を立てず、自共一騎打ちの構図になった。麻生さんは安倍内閣の要の閣僚で、しかも派閥のリーダーという立場のため、選挙期間中の地元入りは公示日の2日のみ。財務相としての公務のほか若手議員の応援で全国を飛び回った。陣営は本人不在の選挙戦を迫られたが、抜群の知名度と組織力で自公支持層をまとめ野党支持層や無党派層にも支持を広げた。

 初めての選挙が国政挑戦となった河野さんだが、出馬が決まったのは解散の直前。女性の視点も交えながらアベノミクス批判や消費税引き上げ反対、原発再稼働反対などを訴えたが及ばなかった。【平山千里】

 ◆4区

 ◇宮内さん、手堅く 河野さんは比例で笑顔
 自民前職の宮内秀樹さん(52)が幅広い支持を集め、維新前職の河野正美さん(53)らを破って再選を果たした。公明の他、農政連や商工会など多くの団体・企業から推薦を取り付け、終始優位に戦いを進めて議席を守った。河野さんは比例で復活当選した。

 宮内さんは安倍政権を信任するかどうかが争点と強調。「日本が元気になる流れを止めてはいけない」と訴え、無党派層にも浸透した。甘利明経済再生担当相や菅義偉官房長官らも応援に入り、アベノミクス効果をアピールして支持を広げた。

 河野さんは、候補擁立を見送った民主の推薦を受け県レベルで共闘。「自民の暴走を食い止めるために野党勢力の結集を」と訴えた。民主票の掘り起こしや無党派層への浸透を図ったが、及ばなかった。

 共産新人の新留清隆さん(59)は反自民の受け皿として消費増税の中止や原発ゼロ、沖縄の基地問題などを訴えたが浸透しきれなかった。【柴田種明】

 ◆11区

 ◇武田さん盤石5選 藤中さん、票伸ばせず
 自民前職の武田良太さん(46)が、社民新人の藤中寛之さん(40)と共産新人の山下登美子さん(61)を降し、5回目の当選を果たした。

 副防衛相や党県連会長などを務めた武田さんは「税金は下げて福祉は手厚くしろ、と言うような無責任な政党に国は任せられない」と、政権与党としての存在感をアピール。行政区ごとの「世話人」を通じてこまめに地盤を固め、多くの企業・団体の推薦も受けるなど盤石の態勢で臨んだ。推薦を得た公明の支持層も手堅くまとめ、維新など他党支持層や無党派層にも食い込み、悲願の「大臣になれる資格の切符」を手に収めた。

 藤中さんは県内唯一の社民公認で、吉田忠智党首や福島瑞穂副党首、県内で共闘する民主の大久保勉県連代表が来援。だが、公示直前の出馬表明という出遅れなどが響き、支持が広がらなかった。3度目の国政挑戦となった山下さんは前回より躍進したが及ばなかった。【荒木俊雄】

2719チバQ:2014/12/15(月) 23:11:11
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk40010325000c.html
2014衆院選ふくおか:自民、全選挙区で勝利 野党共闘、実らず(その2止) /福岡
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆6区

 ◇鳩山さん圧倒、抜群の安定感で13選
 「安倍政権の応援団長」を自認する自民前職の鳩山邦夫さん(66)が各種団体の支援も受け、抜群の安定感で13選を果たした。

 鳩山さんは選挙期間中、他候補の応援で全国を飛び回ったが、後援会組織が毎夜、個人演説会を開催。「圧倒的な得票で国会へ」を合言葉に、最後まで活発に運動した。

 普段からこまめに活動していることもあり、東京から国替えして4度目の選挙ながら、すっかり「地元の顔」に定着。無党派層も取り込みながら、固い地盤を見せつけた。

 小選挙区制度が導入されてから初めての自共対決で、共産新人の金子睦美さん(53)は「政権の暴走にストップをかける」を合言葉に反自民票の受け皿を狙った。遊説を中心に消費増税反対など党の政策を訴えたが、急な解散で準備不足もあり、十分に浸透しなかった。【上村里花】

 ◆9区

 ◇三原さん堅実7選 緒方さん、真島さん比例復活
 自民前職の三原朝彦さん(67)が7選を果たした。民主元職の緒方林太郎さん(41)と共産新人の真島省三さん(51)も比例で復活当選した。

 三原さんは当初、来年1月25日投開票の北九州市長選の候補擁立をめぐり、県議や市議が独自候補擁立派と北橋健治市長支持派に分かれて争った影響が懸念された。突然の解散で、企業・団体の推薦取り付けも大幅に遅れ、緊急会議を開いて働きかけの徹底を確認する場面もあった。

 ただ、今回初めて選対本部相談役に新日鉄住金会長が就任したのをてこに、かつて民主支持が多かった地場企業を精力的に回った。議員や後援者ごとに色分けした支持者カードを使い、決起大会への動員も徹底した。これまで本格的な支援を得られなかった地域有力者へも食い込み、出遅れを盛り返した。

 緒方さんは前回の落選以降、徹底的な地域回りを続け、約1万5000人の地元有権者と会ってきた実績を強調。行政改革の徹底や、現政権の集団的自衛権の行使容認を批判して支持を広げ、国政に返り咲いた。

 真島さんも消費増税の中止、働く人や中小企業の収入安定などを訴えて一定の支持を得て、初当選を果たした。【祝部幹雄】

 ◆7区

 ◇藤丸さん大差 強固な保守地盤で再選
 自民前職の藤丸敏さん(54)が強固な保守地盤を背景に、共産新人の江口学さん(40)を大差で破り、再選を果たした。小選挙区制度が導入されて以降、自民候補が選挙区を制するのは、7回連続。

 前回、古賀誠元自民党幹事長の後継として全面支援を受けて初当選した藤丸さん。今回も古賀氏から引き継いだ後援会が序盤から活発な運動を繰り広げ、無党派層にも浸透した。企業や業界団体回りも精力的にこなし、古賀氏の秘書として長年培った中央省庁などとのパイプを強調。街頭や個人演説会で「アベノミクスはこれから地方経済に波及する。地方創生のために働かせてほしい」と訴えた。

 江口さんは「アベノミクスで庶民の暮らしは良くならない。格差を広げる政治をやめよう」と訴えたが、共産支持層以外への広がりを欠いた。【近藤聡司】

 ◆5区

 ◇原田さん、実績7選 楠田さんらの挑戦退ける
 自民前職の原田義昭さん(70)が民主元職の楠田大蔵さん(39)との5度目となる対決を制し、7選を果たした。

 原田さんは「誇れる国家 強い経済」を訴え、医師会、薬剤師会、商工会など約250団体の推薦を取り付けて幅広く浸透。環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉で懸念される農業者票も米など重要5品目を守ると訴え、県農政連の推薦を得て乗り切った。高齢多選批判も自公の固い地盤に支えられた盤石の戦いではねのけた。

 楠田さんは、細野豪志元党幹事長の「私の右腕としてもう一度国政に送って」との手紙をビラやはがきに刷り込みPR。労組など60団体の推薦も得て駅頭などで支持を訴えた。しかし、離党、公示直前の復党への理解が十分得られず、維新支持層や無党派層には浸透しきれなかった。

 共産新人の田中陽二さん(58)は2回目の選挙戦、消費増税反対などで一定の支持を得た。【勝野昭龍】

2720チバQ:2014/12/15(月) 23:11:29
◆10区

 ◇山本幸さん万全、城井さんら破り7選
 自民前職の山本幸三さん(66)が、民主元職の城井崇さん(41)らを破り、7選を果たした。

 山本さんは前回11区から10区に移り、2度目の戦い。11区時代に反目していた公明との連携を今回は深め、推薦を早々と取り付けた。前回比例に回った前職を支援した地元の医師、歯科医師、薬剤師各団体の会合にも出席するなど市内の各種団体、その傘下企業を徹底して回り、組織票を手堅くまとめた。演説ではアベノミクスの仕掛け人であることをアピールし、消費増税延期の必要性を訴えて、野党批判票も取り込んだ。

 前回5万5000票だった城井さんは民主党への信頼を回復するまでに至らなかった。企業や団体回りを繰り返したほか、自らの生い立ちに重ねて、アベノミクスの恩恵を受けにくい若者、子育て世代に支持を訴えたが、無党派層への浸透が進まなかった。

 共産新人の高瀬菜穂子さん(54)は、共産支持層を固め、自民批判票を集めたが及ばなかった。

 元自民県議の前職、佐藤正夫さん(59)は、所属していたみんなの党が11月末に解党したことが響いた。無所属で立候補したが、支持の広がりに欠けた。【宍戸護】

2721チバQ:2014/12/15(月) 23:12:12
http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk41010255000c.html
2014衆院選・さが:民主、1区を激戦で奪還 2区は自民新人(その1) /佐賀
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 14日投開票の衆院選で県内小選挙区は1区で民主前職、2区で自民新人が当選を決め、1議席ずつ分け合った。1票の格差是正に向けた「0増5減」に伴い選挙区が三つから二つに減り、初めての衆院選だった。1区は民主前職の原口一博さん(55)=社民県連支持=が接戦の末、自民前職の岩田和親さん(41)=公明推薦=と共産新人の古賀誠さん(29)を抑え、7回目の当選を決めた。2区は前知事で自民新人の古川康さん(56)=公明推薦=が民主前職の大串博志さん(49)=社民県連支持=と共産新人の御厨(みくりや)さとみさん(33)を大差で破り、初当選した。旧2区から比例九州に転出した自民前職の今村雅弘さん(67)は当選した。比例九州に重複立候補した岩田さんと大串さんは復活当選した。当日有権者数は68万935人。投票率57・77%(前回61・86%)で過去最低だった。

 ◆1区

 ◇原口さん「奇跡の7選」
 民主の原口さんが自民岩田さんと共産古賀さんを破り、7回目の当選を決めた。支持者が詰め掛けた事務所で「よくやった」「おめでとう」と歓声や拍手が湧き起こった。

 原口さんは今夏、右脚を骨折して、入院中に解散を迎えた。療養中の身を押して登壇した事務所では「ベッドから一歩も動けない中で、どうしてこんなに得票をいただけたのか。奇跡の選挙、奇跡の勝利だ」と、元気な姿で喜んだ。

 選挙戦は、あまり外出できない本人はインターネットを通じて政策提言などを発信した。各地で開いた個人演説会では本人に代わり長男や、応援の民主参院議員らが地域主権改革などを訴えた。

 岩田さんは公明の推薦やJAグループ佐賀の政治団体・県農政協議会など業界団体の支援を受け、選挙中、安倍晋三首相も応援に駆け付けた。吉野ケ里町や佐賀市三瀬村など新たに1区に加わった地域を巡り、知名度アップを図ったが、及ばなかった。

 古賀さんは連日の街頭演説で党の政策を訴えたが、十分に支持が広がらなかった。【松尾雅也】

 ◇岩田さん、復活で再選
 比例九州に重複立候補していた自民の岩田さんが復活当選し、2回目の当選を果たした。小選挙区では前回2012年に破った民主の原口さんに今回は接戦の末、突き放され、涙をのんだ。復活当選の知らせが入ると、佐賀市の事務所に集まった支持者から「よし」と声が上がり、陣営幹部もほっとしていた。

 岩田さんは「責任をしっかりと全うするために精進をしていきたいと決意している」と硬い表情で述べた。選挙戦では党幹部が次々応援に駆け付けたが、新区割りで農村部などに区域が広がり、知名度不足が響いた。【松尾雅也】

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2722チバQ:2014/12/15(月) 23:12:38
 ■解説

 ◇安倍政権への不安感か
 1票の格差是正に向けた「0増5減」で小選挙区が3から2に減ったうえ、安倍晋三首相の突然の解散で各陣営はもとより、有権者も振り回された衆院選だった。慌ただしさの中、1区は民主前職、2区は自民新人が当選した。前回の自民の3議席独占が崩れ、与野党で議席を分けた。

 安倍首相は「アベノミクスへの評価」を解散総選挙の大義に位置づけた。だが、佐賀県は10月の有効求人倍率(季節調整値)が全国の1・10を大きく下回る0・88になるなど、現実に好景気の実感は乏しく、将来のアベノミクス効果自体をイメージしにくい状況だ。

 1区では入院中の民主の原口さんが、自公の組織戦を展開した岩田さんを振り切った。原口さんの個人人気の高さはあるが、岩田さん惜敗の理由は、安倍政権の経済政策への疑問や、集団的自衛権行使など強気一辺倒な姿勢への有権者の不安の表れではなかろうか。

 2区の自民の古川さんは約11年半の知事の実績に加え、引退した自民重鎮の保利耕輔氏の全面支援を受け、初当選した。決め手は前知事の知名度と“保利ブランド”のお陰といえる。不景気の中、決して安倍首相が信任された結果とは捉えがたい。

 県には、玄海原発再稼働、佐賀空港へのオスプレイ配備計画、国営諫早湾干拓事業の開門問題−−など課題は山積だ。選挙戦では野党候補も含め、これら県民に身近な課題について具体的な論戦が少なかった印象だ。新議員には国家レベルだけでなく、地域に目を向けた活動に期待したい。【松尾雅也】

http://senkyo.mainichi.jp/news/20141215ddlk41010263000c.html
2014衆院選・さが:民主、1区を激戦で奪還 2区は自民新人(その2止) /佐賀
毎日新聞 2014年12月15日 地方版

 ◆2区

 ◇古川さん、地の利生かす
 自民、古川さんの支持者が集まる唐津市のホテルの会場に当選確実の一報が伝わると、大きな拍手が起こった。古川さんは「当選できたのは皆様のお陰です」と頭を下げ、感謝した。3期目途中まで務めた知事の経験を生かすと強調し「日々の活動、国政において期待される活動を実現していきたい」と決意を語った。

 任期を約5カ月残しての知事辞職に野党県議らから「県政の投げ出しだ」と批判を受けたが「経験を別のステージで実現させる。いかにしたら地方が良くなるかで頑張りたい」と訴え、巻き返した。2区の拠点都市の唐津市出身の地の利に加え、圧倒的な知名度と、引退した自民重鎮の保利耕輔氏の後ろ盾で、選挙戦を優位に展開した。公示1週間前の出馬表明で出遅れはあったが、終盤には安倍晋三首相も応援に入り、組織をまとめ上げた。

 旧2区が地盤の民主、大串さんは草の根運動を展開、選挙中、民主の大臣経験者らが応援に入ったが、唐津市など旧3区で十分に浸透できなかった。共産の御厨さんは原発再稼働反対やアベノミクス批判を訴えたが、及ばなかった。【石井尚】

 ◇「国民目線受け止める」大串さん、復活で4選−−古川さん追うも
 比例九州に重複立候補していた元首相補佐官で民主の大串さんが復活当選を果たした。比例名簿1位に登載され、復活の可能性が高かったが、2区では前知事で自民の古川さんを懸命に追った。旧3区の県北西部など民主支持層が少ない地域でも、個人人気で食い込みを図った。

 復活当選が決まると、江北町の事務所に詰めかけた支持者から大きな拍手と歓声が上がった。大串さんは「皆様のお支えに心から感謝申し上げたい。小選挙区で結果を残せなかったのは私の力不足。国民目線をしっかり受け止める政治を力強く進めていく」と誓った。【生野貴紀】

2723チバQ:2014/12/15(月) 23:20:13
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2014121500756
得票2倍でも涙=高得票落選・低得票当選【14衆院選】


 衆院選の小選挙区当選者のうち、最も得票が少なかったのは維新の党の丸山穂高氏(大阪19区)の5万6119票だった。一方、自民党の船橋利実氏(北海道1区)は丸山氏の2倍近い10万5918票を獲得しながら、民主党候補に惜敗した。
 船橋氏は相手候補の得票数に対する自身の得票割合を示す惜敗率が91.0%だったが、比例北海道で次点となり、復活当選も果たせなかった。
 民主党の海江田万里氏(東京1区)も高得票落選者の1人で、8万9232票を得たものの苦杯を喫した。
 小選挙区当選者の中で最多得票は、自民党の小泉進次郎氏(神奈川11区)の16万8953票。次いで河野太郎氏(神奈川15区)の15万5388票だった。
 比例復活組の最少得票は、維新の横山博幸氏(愛媛2区)の2万2677票。比例四国ブロック名簿で別の同党候補者と同一順位だったが、惜敗率で上回り復活当選した。

◇高得票落選・低得票当選上位5人
【高得票落選者】
 10万5918票 船橋利実 (自民、北海道1区)
  9万4975票 勝部賢志 (民主、北海道5区)
  8万9232票 海江田万里(民主、東京1区)
  8万7584票 末松義規 (民主、東京19区)
  8万6252票 山岡達丸 (民主、北海道9区)
【低得票当選者(比例復活除く)】
  5万6119票 丸山穂高 (維新、大阪19区)
  5万6856票 小熊慎司 (維新、福島4区)
  5万7168票 村上誠一郎(自民、愛媛2区)
  5万7935票 赤嶺政賢 (共産、沖縄1区)
  5万9280票 大島理森 (自民、青森3区)
【低得票比例復活者】
  2万2677票 横山博幸 (維新、愛媛2区)
  2万4275票 斉藤和子 (共産、千葉4区)
  2万6443票 真島省三 (共産、福岡9区)
  3万1478票 清水忠史 (共産、大阪4区)
  3万4293票 勝沼栄明 (自民、宮城5区)
(2014/12/15-12:06)

2724チバQ:2014/12/15(月) 23:30:01
加藤鮎子
宗清皇一
仲里利信 

もう一人誰ですか・・・?
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_date1&k=2014121500603
新人当選者が激減=世襲議員は23.6%【14衆院選】


 衆院選の新人当選者は小選挙区4人、比例代表39人の計43人だった。全議員に占める新人比率は9.1%で、前回選挙から29.3ポイントの大幅減となった。自民、民主両党が前職、元職議員を多数擁立し、新人候補者(604人)が少なかったことが要因とみられる。
 自民党の新人は15人で同党当選者の5.2%。民主党の新人は金子恵美氏(比例東北)だけだった。
 一方、父母、義父母、祖父母のいずれかが国会議員、または三親等内の親族に国会議員がいて、同一選挙区から立候補した候補者を「世襲」と定義した場合、112人が世襲当選者で全当選者の23.6%を占めた。
 政党別では、自民の91人が圧倒的に多く、同党の31.3%が世襲議員。今回、初当選した加藤鮎子氏は加藤紘一元官房長官の三女だ。 (2014/12/15-10:35)

2725チバQ:2014/12/15(月) 23:32:11
>>2623
http://www.sankei.com/politics/news/141215/plt1412150213-n1.html
2014.12.15 22:34
【衆院選2014】
接戦目立った小選挙区 最少票差は新潟2区の102票 2千票以内の僅差は10選挙区 





 各地で“接戦区”が目立った今回の衆院選で、当落の「差」が最少だったのは新潟2区の102票。しかも2千票以内の僅差で決着がついた選挙区は全295選挙区のうち10に上り、平成24年の前回衆院選(300選挙区)の8より増えた。

 新潟2区は自民党の細田健一氏が7万589票、民主党の鷲尾英一郎氏が7万487票を獲得し、細田氏が辛勝した。鷲尾氏の惜敗率は99・86%で、比例代表北陸信越ブロックで復活当選した。栃木2区の福田昭夫氏(民主)は西川公也農水相(自民)を199票差で退け、北海道7区の伊東良孝氏(自民)は鈴木貴子氏(民主)を225票差で振り切った。

 2千票差以内で敗れた大半の候補が比例で復活当選する中、山形3区の阿部寿一氏は加藤鮎子氏(自民)に1488票差で惜敗したが、阿部氏は無所属のため比例との重複立候補ができず、7万8384票を獲得しながらも落選した。

2726チバQ:2014/12/15(月) 23:32:45
http://www.sankei.com/politics/news/141215/plt1412150211-n1.html
2014.12.15 22:30
【衆院選2014】
揺り戻し?支持層の緩み?「自民300超」はどこへ…





 自民、公明の連立与党は衆院選で3分の2超の議席を確保し、自民単独でも291議席(追加公認を含む)を獲得した。ただ、報道各社の事前の情勢調査では、自民党は300議席を超えるとされていた。情勢報道で「揺り戻し」現象が起きた可能性が浮かび上がってきた。

 報道各社は2日の公示直後から序盤情勢を探り、産経新聞は4日付朝刊で「自民300議席超の勢い」との情勢記事を掲載した。毎日新聞や朝日新聞も同日付で自民党大勝の可能性があるとの見通しを示した。

 その後も報道の傾向に変化はなく、産経が4〜7日にFNN(フジニュースネットワーク)と合同で実施した終盤情勢調査で、自民党は331〜306議席の可能性があると報じた。

 そうした報道で有権者が勝ち馬に乗ろうとする「バンドワゴン効果」が働けば、300議席を大きく上回る可能性もあった。しかし、実際には劣勢と報道された政党や候補者に支持が流れる「アンダードッグ効果」が働いたようだ。

 結果的に各選挙区で接戦が繰り広げられ、産経の終盤情勢の分析で自民党優勢とした選挙区のうち、22選挙区で民主党などの野党候補が勝利した。逆に民主党優勢とした3選挙区は自民党が競り勝った。特に愛知では「自民優勢」とされた3選挙区で民主党が議席を獲得。大阪は、自民党にリードを許していたとみられる維新の党の4人が逆転勝ちしている。

 自民党優勢の報道で同党支持者に「気の緩み」が出たとの見方もある。日大の岩井奉信教授(政治学)は「情勢報道のアナウンス効果で『自民党300議席』の情報が有権者にすり込まれ、自民党支持者が『投票に行かなくてもいいや』という気になった可能性がある」と指摘している。

2727チバQ:2014/12/15(月) 23:35:39
http://www.sankei.com/west/news/141215/wst1412150046-n1.html
2014.12.15 12:17
【衆院選2014】
維新に残る大きなしこり…落下傘の比例1位に「食い逃げ」の反発も





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「維新の党」の開票センターで記者会見をする橋下徹共同代表=14日、大阪市北区のリーガロイヤルホテル大阪(甘利慈撮影)
 14日に投開票された衆院選で、橋下徹大阪市長率いる維新の党は公示前の42議席から1議席減で踏みとどまった。本拠地・大阪の選挙区では5勝と苦戦したものの7人が比例復活。根強い“橋下人気”を背景に底力を見せた。一方、山梨が地盤の小沢鋭仁国会議員団幹事長(60)は比例近畿の単独1位に登載されたおかげで早々と当選を決めたが、惜敗率で次点だった大阪2区の前職、椎木保氏(48)は割を食って落選する形に。執行部が小沢氏を“えこひいき”したことに不満が噴出。党内に大きなしこりを抱えたままの再出発となった。

 ■“国替え落下傘”を共食いした落下傘・小沢氏

 「敗因は自分の得票が及ばなかったことに尽きる。だが、気持ちの整理はつかない」。投開票から一夜明けた15日、椎木氏は、朝から選挙事務所の撤去作業に追われながら、やり切れない感情を吐露した。

 維新政治塾の1期生。茨城県の鹿嶋市役所に勤めながら大阪で開催されていた塾に参加した。2年前の前回選で千葉13区から立候補し、比例復活で初当選を果たした。

 「大阪2区からどうだ」。党幹部から国替えを打診されたのは11月21日の解散の前日。迷わず了承した。「この大阪から日本を変える」という塾の熱気が忘れられず、以前から維新発祥の地である大阪でやりたいと願っていた。

 顔を覚えてもらうため、自転車で走り回って街角で演説。顔は真夏のように日焼けし、「死ぬも生きるも大阪ならという気で戦った」(椎木氏)。しかし、小沢氏の当選には複雑な表情を浮かべる。「このままでは比例近畿1位の『食い逃げ』になってしまう」

■涙の抗議届かず

 小沢氏の優遇は橋下氏の鶴の一声で決まった。

 「比例近畿ブロックの1議席を小沢さんに譲ってほしいんです」

 公示を2日後に控えた11月30日夜、近畿の候補者ら十数人が、大阪市内の党本部に急遽(きゅうきょ)呼び出された。

 橋下氏の突然の提案に出席した若手の一人が「おかしいやんか!」と声を上げた。「その分、近畿ブロックで1議席でも多く取れるように僕も頑張りますから」。橋下氏は幹事長の松井一郎大阪府知事と頭を下げた。中には悔し涙を流して抗議した出席者もいたが、決定は覆らなかった。

 大阪が地盤の維新にとって、比例近畿1位は確実に取れる「特等席」。ただ、維新に追い風が吹かない今回は厳しい戦いになるのは目に見えており、焦りを感じた候補者らが猛抗議するのは当然だった。

 ■「『経験』が必要」

 12月14日夜、大阪市内の維新開票センターでの会見で、松井氏は「維新に一番足りない『経験』という部分が(当選8回の)小沢さんにはある。今回は必要な人だということで、国会に帰れる処遇をした」と述べるにとどめた。ただ、維新関係者は「山梨1区で勝てそうにないと踏んで、松井に泣きついた」と明かす。

 一度生まれた不公平感はくすぶり続ける。接戦を制した議員の一人は選挙中から「殴ってしまいそうだ」と小沢氏に対する怒りを隠さなかった。他の候補者からも、「卑怯(ひきょう)者」「今度会っても絶対に口をきかない」と非難の嵐が起きた。小沢氏が再び、国会議員団の役職を務めるかどうかも含め、波乱の再スタートとなった。

2728チバQ:2014/12/15(月) 23:36:58
http://www.sankei.com/west/news/141215/wst1412150082-n1.html
2014.12.15 21:10
【衆院選2014】
橋下共同代表への期待感か、底力か?! 維新、比例で巻き返し 都構想に活路 





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維新の党の開票センターで、記者会見する橋下共同代表=14日夜、大阪市内のホテル
 衆院選で劣勢が伝えられていた維新の党が議席1減で踏みとどまった。本拠地の大阪では選挙区の多くを落としたものの、自民を大幅に引き離す比例票をたぐり寄せ、復活当選につなげていった。在阪の維新、他党関係者の間では自公政権を選んだ有権者にも、橋下徹共同代表(大阪市長)への期待感があり、維新の比例票が積み重なったとの見方が広がる。看板施策「大阪都構想」の実現をかけて来春の統一地方選に臨む維新はこの票の厚みに活路を見出そうとしている。

  ■  ■  ■

 14日午後11時50分ごろ、大阪4区で敗れた維新新人、吉村洋文氏(39)の比例復活を伝えるテレビの速報に陣営関係者たちは「よっしゃー」と叫んだ。吉村氏は夫人や支援者らとバンザイを繰り返し、「名前も顔も知られていない中で、比例で押し上げていただいた」と喜んだ。

 維新は大阪の選挙区に14人の候補者を擁立したが、5勝9敗と振るわなかった。しかし府内では比例票の約32・4%にあたる約114万3600票を獲得、比例第一党となって7人の比例復活を果たした。

 旧日本維新の会の分党、旧結いの党との合流を経たことや投票率の違いなどから単純比較はできないが、全国的に伸び悩んだ昨年の参院選より3・7ポイント上積みし、旋風を巻き起こした前回衆院選に3・5ポイント差まで迫った。

 近畿ブロック全体でも約26・1%を占め、1位の自民と2・8ポイント差。各陣営の応援に駆け回った維新の地方議員たちは異口同音に「選挙区では候補者は支持されなかったが、橋下徹への信任票が積み上がった」と分析する。

 民主陣営の関係者は、劣勢と報道された政党や候補者に支持が流れる「アンダードッグ効果」があったとの見方を示す。「『自民の圧勝は良くない』と比例票でバランスを取ろうとした。その受け皿として選ばれたのが民主ではなく、維新だった。橋下氏の影響力は強い」と声を落とした。

  ■  ■  ■

 「維新の比例票をみれば、絶対に無視できないはずだ。住民投票で決着すべきだ」。14日夜、大阪市内のホテルに設けられた維新の開票センターで、橋下氏は都構想に反対する府議会、市議会の他党を強く牽制した。

 都構想の設計図にあたる協定書議案が10月の府市両議会で他党の反対で否決され、都構想の是非を問う住民投票には進まなかった。「住民投票に判断を委ねるべきか」を問う新たな住民投票を求める署名活動を維新の支持団体が近くスタートさせるが、他党は「否決で協定書は廃案になった」と強硬姿勢を崩さない。

 こうした状況下で橋下氏が打開策の「王道」とするのは、統一選で両議会の過半数を獲得し、再提案した協定書議案を可決するという戦略だ。橋下氏と維新幹事長の松井一郎氏(府知事)は統一選重視の立場から、衆院選出馬を見送った。

 「統一選を十分戦える力を残してもらえた。争点は都構想をやるか、やらないか。ぜひ民意を問いたい」。15日午前、松井氏は府内での「比例第一党」に自信をのぞかせた。

 だが見方は維新内でも分かれる。自らのバッジがかかる維新市議は「比例票は都構想への支持票なので、民意は維新から離れていない」と前向きにとらえる。 一方、別の市議は「身近な統一選は候補者個人と住民の人間関係で投票が決まる。橋下票がどれだけ流れてくるか分からない」。

 自民市議は「前回の統一選は橋下人気が影響したが、次は議員個人の実績が問われる」と強調していたが、衆院選でみせた維新の猛追に不安もおぼえた。

 「橋下人気の底力は正直、不気味だ」

2729チバQ:2014/12/15(月) 23:44:43
新潟
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20141215151565.html
県内自民 想定外の苦戦
民主、経済・農政批判が奏功

1期生、基盤弱く 

 14日投開票の衆院選では、県内6小選挙区のうち5選挙区で自民党が勝利し、堅調な支持を裏付けた。ただ全国的な自民大勝の流れの中で、改選前の全選挙区独占を崩され、複数の比例復活を許したことを考えると、本県では例外的に苦戦を強いられたともいえる。選挙基盤の弱い1期生が多かったことに加え、民主党など対立候補が訴えたアベノミクス効果の弱さ、農政批判などが県内では一定の支持を受けたといえる。

 自民党は全国的に優勢と伝えられ、本県小選挙区でも県議らが中心となって組織選挙を展開。県議も市議も来春の統一地方選を見据えて「自分の選挙に関わる」と票まとめに動いた。

 しかし、1期生が再出馬した1〜4区で混戦に持ち込まれた。初当選から2年で後援会づくりも途上にあり、選挙基盤が弱かったのが一因で、前回選のような追い風が働かない選挙でもろさが露呈した格好だ。

 投票前は「投票率が下がれば組織がしっかりしている自民党が有利」(自民県連幹部)とみられていた。投票率が過去最低となったにもかかわらず、民主候補に迫られたこと自体が想定外だった。

 特に接戦となった2〜4区は農家や下請けの中小企業が多い地域だ。自民側は「アベノミクスの効果と継続の必要性」をアピールしたが、米価下落や実質賃金の減少などもあって全国のような支持の広がりがなかった。自民県議からも「アベノミクスの効果は小さい。都市型の政策と受け止められている」との戸惑いが聞かれた。

 対する民主党は、接戦となった2、3区では農家の戸別所得補償制度の復活を徹底して訴え、同じく接戦の4区では中小零細企業を意識して「反アベノミクス」を主張。安倍政権に不満を抱く保守層を一定程度切り崩した。

 3区で一矢を報い、複数区で比例復活を果たし、善戦したといえる。

 しかし、6小選挙区で全勝した2009年選から一転して前回12年選は全敗、雪辱を期した今回の戦いで、目指した党勢回復にはまだ遠い。

 民主県連幹部は「自民大勝ムードであきらめが広がった」と指摘。「民主党が安倍政権に不満を抱く人の受け皿になれないのも投票率低下の要因だ」と話した。

 民主党は2区で候補を立てた社民党、5区で擁立した生活の党と野党共闘を組んだが、かつての「新潟方式」のような大きな影響力を発揮するまでには至らなかった。

 東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題は、反対する社民党と生活の党、共産党の候補が訴えたが、自民党、民主党の候補は積極的に取り上げず、大きな争点にならなかった。


■デフレ脱却をぜひ 
 泉田裕彦知事の話
 選挙結果は、経済重視の政策の継続を強く訴えた現政権に対する一定の理解と受け止める。新政権にはアベノミクスを推進し、デフレ脱却を確かなものにしてほしい。拉致問題や震災復興、地方創生などの課題に迅速に取り組むことを期待する。

■市の発展に尽力を
 篠田昭新潟市長の話
 今回の総選挙における、新潟市の有権者の判断を厳粛に受け止め、当選された方々には心からお祝いを申し上げる。今後、新潟の安心政令市づくりや活性化にしっかりと意見交換させていただき、新潟市の発展に尽力をお願いする。

■経済対策を早急に
 森民夫長岡市長の話
 引き続き政権を担う与党には、早急に実効性のある経済対策を期待する。また、補正予算や来年度予算を通して、真剣にスピード感を持って地方創生・人口減少に向けた確固たる姿勢を示し、国の果たすべき役割を明らかにすることを望む。

■地方の声を聞いて
 村山秀幸上越市長の話
 「自民1強」の安定政権だからこそ、責任も大きい。国民の理解と協力のもとに国政を運営してほしい。地方創生がこれから本格的に始まるはず。地方が何を求めているか、地方の声に耳を傾け、丁寧に説明しながら進めてほしい。



【政治・行政】 2014/12/15 10:28

2730チバQ:2014/12/15(月) 23:47:28
http://news.livedoor.com/article/detail/9578144/
親バカで応援演説来なかった石原氏 田母神氏落選で聞こえてくる恨み節

2014年12月15日 16時0分 東スポWeb
田母神俊雄氏
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 東京12区から次世代の党公認で出馬した元航空幕僚長の田母神俊雄氏(66)が落選した。「公明党をぶっ潰せ」と太田昭宏国交相(69)を狙い撃ちにし、保守票の掘り起こしを目指したが、実らなかった。

 午後10時、小選挙区で勝てないと判断した田母神氏は事務所に集まった支持者をねぎらった。

「献身的にご尽力いただいてありがとうございました。ついさっきまでは当選するつもりでいたんですけどね。小選挙区は難しいという状況です」

 今後について、「出身が空軍ですので、一度飛び上がったら燃料が切れるまでやる。これからも政治活動を続けていきます」と再起を宣言した。

 田母神陣営にとって誤算だったのが次世代の党の石原慎太郎最高顧問(82=比例代表東京ブロック)の親バカっぷりだった。田母神氏は「公明党が自民党の邪魔をしている」と主張し、自民党と次世代の連立を訴えた。

 しかし、選挙戦初日、次男の伸晃氏(57)が太田氏の応援に駆けつけ、「石原一家は信義を重んじる」と訴えた。実は伸晃氏は公明党に対して、「父は東京12区へは応援に来ない」と確約していた。だからこそ「信義」という言葉を使ったのだ。

 慎太郎氏にとって気がかりだったのは東京3区の三男、宏高氏(50)の当落だった。伸晃氏と違って盤石でないため、公明党の協力なしには当選はおぼつかない。父親がうっかり田母神氏の応援に駆けつければ、宏高氏の首を絞めるのは確実だった。慎太郎氏は「なんで公明党と対決するような選挙区で出るのかな」とこぼすこともあったという。党本部から陣営に対して、「公明党をぶっ潰せ」のシュプレヒコールの禁止が伝えられてもいた。

 田母神陣営の関係者は「結局、そういうことなんですよ。息子がかわいいってことでしょう」とがっくりと肩を落とす。

 その慎太郎氏は落選。また、宏高氏は接戦の末、選挙区で当選。田母神氏の比例復活はない。

2731チバQ:2014/12/16(火) 00:01:46
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20141215/plt1412151206013-n1.htm
「落下傘」佐藤ゆかり氏が勝利 自民“鬼門”の大阪11区で
2014.12.15


くら替え先の大阪で再選を果たした佐藤ゆかり氏=14日夜、大阪府枚方市【拡大】

 「落下傘候補」として大阪11区(枚方市など)で当選を果たした自民党の佐藤ゆかり氏は「保守政治を取り戻してほしいという市民の危機感が一つにまとまった」と感謝の言葉を繰り返した。同選挙区はパナソニックの社員が多く住み、同社労組出身の民主党重鎮、平野博文氏の牙城とされ、過去6回中、平野氏が5回連続当選し、自民が勝ったことのない鬼門だった。

 東京都出身の佐藤氏は2005年の郵政選挙で「小泉チルドレン」として岐阜1区で出馬し、比例復活で初当選。09年衆院選では東京5区で落選、10年参院選では比例代表で当選し、「政界の渡り鳥」と揶揄された。

 今回は地元府議から呼ばれる形で出馬。平野氏と前回、「橋下チルドレン」として平野氏を破った維新の党の伊東信久氏による三つどもえの戦いを自民、公明の地方議員らの支援を受けて制した。地元関係者は「平野、伊東両氏がともに比例で復活当選したように激戦の中、追い風を受けられた。平野氏がうちを意識し、労組による組織戦を改めたのも大きい」と振り返った。

2732チバQ:2014/12/16(火) 00:05:58
http://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/shugiin/345591/
“職場放棄”の小沢氏にブーイング
2014年12月15日 10時51分
 落選危機に直面していた岩手4区、「生活の党」の小沢一郎代表(72)が16回連続の当選を果たしたのにもかかわらず、「党代表としての職務を放棄した」と大ブーイングを受けている。

 2009年まで安定して12万票以上の得票数を維持してきた小沢氏は、前回2012年で約7万8000票にまで減少。今回は約7万5000票まで落ち込んだ。今年11月には離婚していたことも発覚し、公示直前には離党者が相次ぐなど、厳しい選挙戦だった。

 同党の会見場には、小沢氏目当ての報道陣が約80人も集まったが、広報担当者は午後7時過ぎ、「代表がこちらに来ることは現時点で決まっておりません。副代表が会見だけを予定しています」とアナウンス。その後も、「副代表会見の後に代表が来て会見をするかもしれないし、しないかも…」など、はっきりしない情報に報道陣は振り回され続けた。

 結局、午後10時半に副代表の主浜了(しゅはま・りょう)参院議員(64)が“代表”として会見を開いた。

「とにかく厳しい結果であると受け止めている。(公認候補が出馬した小選挙区)13のうち5つの選挙区で(ほかの野党との)すみ分けがうまくいっていなかった」と振り返ったが、記者からの質問は小沢代表に集中。

「なぜ代表自ら説明しないのか?」との質問に、主浜副代表は「まだ直接お話しておりません。比例(の結果)がはっきりしてないので、期待しているのでは…」とたじろぐばかり。

 会見を行わない旨を伝える電話も、小沢代表ではなく、党事務総長の川島智太郎元衆院議員(50)が代理でかけており、主浜氏は小沢氏と一切会話しないまま会見に臨んだのだ。

 衆参合わせて所属議員が4人は、政党要件に関わる危機的事態。かろうじて当選したものの、小沢氏が進む道は厳しくなるばかりだ。

2733チバQ:2014/12/16(火) 00:08:50
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155761
野党再編の起爆剤に? 生き残った「元小沢グループ」の面々

2014年12月15日
 公示前勢力の5議席から今回2議席まで減らした生活の党。大マスコミは、小沢一郎代表の約30年ぶりとなった地元での“ドブ板選挙”ばかり取り上げていたが、意外な事実を見落としている。民主党政権時代に「小沢グループ」に所属、浪人中だった元同僚5人が、今度の選挙で政界に返り咲いた。

 かつて「小沢の側近」と呼ばれた松木謙公氏は、維新公認で北海道2区から出馬。比例復活に救われた。同じく維新の比例で元小沢グループの太田和美氏(千葉8区)、木内孝胤氏(東京9区)、初鹿明博氏(東京16区)、牧義夫氏(愛知4区)が復活当選を果たした。

 解散直前に民主党に移った前職の小宮山泰子氏(埼玉7区)、鈴木克昌氏(愛知14区)もそれぞれ比例で復活当選。

 解散前に小沢氏は党所属議員に「今回は生き残ることを優先したらいい。生き残っていれば、いずれまた一緒にできる」と告げ、離党・移籍をうながしたという。政界に帰ってきた、かつての仲間たちが今後の野党再編の起爆剤となるかもしれない。


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