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国際政治・世界事情

6559チバQ:2013/06/30(日) 21:36:05
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2952851/10969897
麻薬抗争、ソーシャルメディアで「報道」する市民たち メキシコ
2013年06月29日 12:11 発信地:メキシコ市/メキシコ
【6月29日 AFP】麻薬密売組織による抗争が絶えないメキシコで、報復を恐れて事件の報道に消極的な地元紙に代わり、市民たちがツイッター(Twitter)やブログなどで抗争絡みの銃撃戦や殺人に関する情報発信を始めている。

 メキシコの既存メディアは大抵、麻薬組織におびえている。そうした中、市民たちが自らの町や都市に潜む危険を常に認識しておく手段をソーシャルメディアがもたらした。

 激しい麻薬抗争が続く北部モンテレイ(Monterrey)のある市民は、「奴らは手あたり次第殺しまくっている!ラザロ・カルデナス地区で銃撃戦が発生。そこには近づくな!」とツイッターで警告を発信した。

 マイクロソフト(Microsoft)の分析チームは、抗争が最も激しいモンテレイ、レイノサ(Reynosa)、サルティーヨ(Saltillo)、ベラクルス(Veracruz)の4都市について、2010年8月〜11年11月まで1年4か月間、市民のツイッター上でのやりとりを調べ、報告書「The New War Correspondents:The rise of civic media curation in urban warfare(新しい戦争特派員たち:都市抗争における市民メディア情報発信の台頭)」として発表した。これによると、ツイッター上には「爆弾が爆発」「銃撃」「武装集団」などの言葉が多く飛び交っていた。

 インターネットへのアクセス手段を持つ人々は、メキシコ全人口の30%程度で、日常的なツイッターの利用者となると20%ほどしかいない。だが、調査対象とした4都市では、シアトル(Seattle)など米国の大都市より「2倍も多いリツイート(他ユーザーが発信した情報の引用)があった」と分析チームを率いるメキシコ人研究者アンドレス・モンロイ・エルナンデス(Andres Monroy Hernandez)氏はAFPの取材に語った。

 調査によると、ツイッターでのやりとりが最も多かったのは、モンテレイで麻薬密売組織セタス(Zetas)がカジノに放火し、52人が死亡する事件が起きた2011年8月25日だった。この日、ツイッターでは犠牲者の氏名や写真が7000回も共有された。

 分析チームは、麻薬抗争の最新情報を得るためにフォローが欠かせない重要アカウントとみなされている6つのツイッター・アカウントを突き止めた。

6560チバQ:2013/06/30(日) 21:36:17
■「ブロガー記者」たちの身に迫る危険

 匿名の方がずっと安全なため、ソーシャルメディアでの情報収集・発信者たちは実名を使っていない。そうして彼らは毎日、長いときには15時間も、残酷極まりない麻薬絡みの暴力事件の情報を集め発信している。

 こうした発信者たちにインタビューを行ってきたエルナンデス氏によると、多くは一般市民で、利他の精神からツイッターでの報告活動を続けているという。彼らは地元を良く知る人々だが、努めて名が知れないよう心掛けていると、エルナンデス氏は言う。

 メキシコの麻薬抗争では2006年以降これまでに7万人以上が犠牲となっており、ジャーナリストにとってもメキシコは最も危険な国の1つに数えられている。メキシコ人権委員会によると2000年以降、同国で殺害されたジャーナリストは86人に上り、18人の行方が分からないままだ。

 市民によるソーシャルメディアを使った麻薬抗争情報の発信は、「情報提供者としての報道機関の役割に対する妨害、そうした状況下で高まる情報の必要性、ジャーナリストに対してあってしかるべき保護の欠如、そして麻薬密売組織の危険性」などの結果として生まれたと、モンテレイ工科大学(Monterrey Institute of Technology)のオクタビオ・イスラス(Octavio Islas)氏は語る。 

 表に出ないよう努力しているにもかかわらず、中には麻薬組織を激高させてしまったブロガーも出ている。

 情報活動を管轄する政府当局者によると、麻薬組織は電話の盗聴など、情報発信サイト管理者の身元を突き止める様々な手段を持っている。

 2011年9月には米国と国境を接する北部ヌエボラレド(Nuevo Laredo)で、2児の母親だった39歳の女性が切断遺体となって発見された。遺体の脇にはキーボードが置かれ、ネット上で麻薬組織について報告したことが殺害の理由だと記したメモが残されていた。

 ヌエボラレドではその数日前にも、男性と女性の遺体が橋から吊るされた状態で見つかっていた。日常的に発生する暴力事件に関する記事や頭部を切断された遺体の写真、動画などを掲載している「麻薬ブログ」の管理者ルーシーさん(仮名)によると、2人は同サイトに定期的に情報を送っていた「ブロガー記者」だった。

 ルーシーさん自身、その後、サイトのセキュリティーを担当していたパートナーの男性が行方不明になったことから、安全のために今はスペインに逃れている。(c)AFP/Leticia Pineda

6561チバQ:2013/06/30(日) 21:44:01
http://mainichi.jp/select/news/20130630k0000m030056000c.html
バチカン汚職:司教ら3人逮捕 ジェットで現金空輸企て
毎日新聞 2013年06月29日 19時56分(最終更新 06月30日 02時59分)

 【ローマ福島良典】イタリア財務警察は28日、2000万ユーロ(約25億9000万円)もの現金を小型ジェット機でスイスからイタリアに密輸しようとしたとしてバチカン(ローマ法王庁)の高位聖職者ら3人を贈賄や詐欺などの疑いで逮捕した。フランシスコ・ローマ法王がバチカン改革に取り組む中、スパイ映画もどきの事件が表面化した。

 地元メディアによると、逮捕されたのは、バチカンの資産管理部門で会計を担当していた南部サレルノ司教のヌンツィオ・スカラノ容疑者(61)、イタリアの元情報機関員、スイス在住のイタリア人金融仲介業者の3人。

 スカラノ司教は昨年7月、友人が仲介業者に投資を託した2000万ユーロの回収依頼を受け、関税申告義務のない元情報機関員にスイスからイタリアに空輸するよう求め、謝礼に40万ユーロ(約5200万円)を支払った疑い。小型ジェット機による空輸は内輪もめで未遂に終わったという。

 事件は、法王庁の資金運用・管理を担当する宗教事業協会(通称・バチカン銀行)に対するローマ検察当局の捜査で浮上した。スカラノ司教はバチカン銀行の個人口座から限度額を超える数十万ユーロの現金を引き出したマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いでも捜査を受けている。

 バチカン銀行は28日、「イタリア当局に協力し、内部調査を実施する」との声明を出した。バチカン報道官によると、スカラノ司教は1カ月以上前から停職となっている。バチカン銀行を巡っては近年、マネーロンダリング疑惑が表面化。フランシスコ法王は26日、活動を点検する調査委員会を設置した。

6562チバQ:2013/07/01(月) 22:03:25
http://mainichi.jp/select/news/20130702k0000m030029000c.html
エジプト:反政府デモ激化 放火、銃撃戦も
毎日新聞 2013年07月01日 19時33分(最終更新 07月01日 20時46分)


エジプトの首都カイロ郊外で、暴徒化した反政権派に襲撃されたムスリム同胞団の本部事務所=2013年7月1日午前11時25分、秋山信一撮影
拡大写真  【カイロ秋山信一】エジプトのモルシ大統領の辞任を求めるデモは1日も首都カイロのタハリール広場などで続き、暴徒化したデモ隊の一部は30日夜から1日にかけ大統領の出身母体である穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団の本部に放火し内部に突入。警備員が発砲した。大統領は辞任拒否の構えだが、デモを呼びかけた市民団体は2日夕を期限に設定、辞任しない場合のストライキ突入を国民に求めた。保健省によると騒乱での死者は16人に達した。

 「もはや妥協は許されない。同胞団は平和的に政権を去るしかない」。市民団体「反乱(タマルド)」は30日夜の声明で宣言。2日以降、大統領が滞在しているとみられるカイロ市内のクッバ宮殿にデモ隊が向かうとした。

 デモ隊の一部は1日も、タハリール広場や大統領宮殿前で座り込みを続けた。主要野党勢力「国民救済戦線」や2011年の革命を先導した若者グループ「4月6日運動」もデモ継続を呼びかけた。

 大統領報道官は30日夜、「解決策は対話しかない」と発言。大統領も英紙ガーディアンに辞任する考えがないと述べた。政権支持派は28日以降、イッティハーディーヤ大統領宮殿近くのラバ・アダウィーヤ・モスク前で座り込みを続けている。

 反政権派は、軍の離反が政権打倒の鍵になるとみている。軍は全国各地に部隊を待機させているが、デモに賛同する動きはない。援助を通じて軍と緊密な関係を築いている米国は、双方に対話を求めている。

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6563チバQ:2013/07/01(月) 22:04:06
http://mainichi.jp/select/news/20130701k0000e030113000c.html
エジプト:革命後、最大級のデモに 数十万人が参加
毎日新聞 2013年07月01日 10時32分(最終更新 07月01日 11時11分)


 【カイロ秋山信一】エジプトのモルシ大統領の辞任を求めるデモは1日未明(日本時間1日早朝)も続いた。全国で少なくとも数十万人がデモに参加したとみられ、ムバラク前政権を崩壊させた2011年の革命後では最大級のデモとなった。懸念された大統領支持派との大きな衝突は起きていないが、野党勢力は大統領辞任までデモを続けるとしており、今後の情勢は不透明だ。デモが長引けば低迷する経済に追い打ちをかける恐れがある。

 首都カイロの大統領宮殿前には6月30日夕方、カイロ近郊からデモ隊が次々と集結し、数万人規模に膨れ上がった。モルシ政権を倒すために軍の介入を期待する声も強く、軍のヘリコプターが上空を旋回するたびに大きな歓声が上がった。デモ参加者の警察官、ワエル・ファウアドさん(39)は「モルシ政権に評価すべき点は何もない。政権を倒すまでデモを続ける」と語った。

 11年の革命の舞台となった市中心部のタハリール広場にも数万人が集まったほか、第2の都市アレクサンドリアやモルシ大統領の出身地シャルキーヤ県でも行われた。大統領報道官は30日夜の記者会見で「デモの要求は尊重するが、対話が必要だ」と述べた。

 デモは大統領就任1年となる30日を前に、全国に拡大。保健省などによると、政権支持派との衝突で26日以降、14歳の少年や米国人大学生を含む12人が死亡。反政権派は、モルシ大統領の出身組織で穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団への反感が強く、カイロなど十数カ所で同胞団の事務所が襲撃された。

 一方、同胞団は30日、大統領宮殿から約2キロ離れたモスクの前で約1万人の集会を開催。一部は夜になっても座り込みを続けた。反政権との衝突に備え、モスクに通じる道路には金属の棒を持った同胞団のメンバーが待機していた。

6564チバQ:2013/07/01(月) 22:31:05
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130629/mds13062908330000-n1.htm
【同胞団の野望 エジプト・モルシー政権1年】
(上)権力掌握へ奇襲の憲法宣言
2013.6.29 08:31 (1/2ページ)

タハリール広場で反モルシー大統領のスローガンを叫ぶデモ参加者=28日、カイロ(AP)
 2012年11月22日朝、エジプト最大のイスラム原理主義組織ムスリム同胞団の末端メンバー、ホサーム・フワーリーの携帯電話が鳴った。同胞団出身の大統領、ムハンマド・モルシーが「重大発表」を行うので「今日は職場に行かず自宅で待機せよ」との上役からの指令だった。

 間もなく動員がかかり、首都カイロ中心部などに「大統領の宣言を支持する」との横断幕を掲げた同胞団員が集まり始めた。この時点ではどんな発表が出されるのか知らされていなかったが、フワーリーは「とにかく指示通りにデモに参加した」と振り返る。

 そして同日夕、モルシーは、自身が司法を含むあらゆる機関の拘束を受けない“超法規的”な存在であると規定する憲法宣言を発布した。

 当時の政権高官らが地元紙などとのインタビューで語ったところによれば、同宣言はモルシーと同胞団指導部によってひそかに作成され、外遊中だった副大統領にさえ内容は知らされなかった。モルシーと同胞団による、絶対権力掌握に向けた奇襲作戦だった。


■  ■


 強権発動の理由についてモルシーは、最高憲法裁判所が、同胞団傘下の自由公正党が多数派を握る諮問評議会(上院に相当)と新憲法起草にあたる憲法制定委員会の解散を近く命じるとの「陰謀」を察知したためだ、と正当化した。

 陰謀の真偽は不明だが、同胞団員の多くは「司法界には旧政権関係者の息がかかっている」と主張する。1950年代以降、ナセル、サダト、ムバラクの3政権下では、多くの幹部が投獄を経験した。

 しかし、宣言は当然ながら、野党や若者中心の民主化勢力の猛反発を引き起こした。各地では日常的に同胞団事務所への襲撃や衝突が発生するようになった。


■  ■


 昨年6月の大統領選でムバラク前政権の首相だった元空軍司令官シャフィークと争い、僅差で勝利したモルシー。党首を務めていた自由公正党を離れ、就任演説では「私はすべてのエジプト人の大統領だ」と高らかに語った。

 しかし、モルシーの力の源泉が、メンバーや支持者を大量動員し票に結びつけられる同胞団にあることは間違いない。憲法宣言を16日後に撤回するまでの間、モルシーはイスラム勢力主導で起草された新憲法案を強引に国民投票に持ち込み、結局、賛成多数で承認させることに成功した。

 同時に、同国の政治的分断は決定的に深まった。

 26日夜、カイロ中心部に集まった抗議デモ隊はこんな声を上げた。「モルシーは同胞団の操り人形だ」=敬称略




 

 ムスリム同胞団 1928年、エジプトの教師、ハサン・バンナーがイスラム教に基づく社会・政治体制の構築を目指し創設した組織。各地のイスラム復興運動に影響を与え、イスラム世界のみならず米欧にも同胞団組織が存在する。エジプトでは54年に非合法化されたが、その後も秘密結社的性格を保ちながら慈善活動などを展開、ムバラク政権下では事実上の最大野党だった。傘下の自由公正党は現在、上院第一党。





 エジプトのモルシー大統領が就任し30日で1年を迎える。出身母体であるムスリム同胞団を再び追った。(カイロ 大内清)

6565チバQ:2013/07/01(月) 22:31:42
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130630/mds13063015130001-n1.htm
【同胞団の野望】
エジプト・モルシー政権1年(中)揺り戻す強硬路線
2013.6.30 15:12 (1/2ページ)
 エジプト北部アレクサンドリアのムスリム同胞団支部に近い広場に、地元団員が「監獄」と呼ぶ建物がある。本来は広場の管理棟だが、同胞団が敵対勢力のメンバーを拘束・尋問するのに利用しているためだ。

 4月26日、この一帯で団員数百人が厳しい表情で警備にあたっていた。時折、両脇を抱えられた男性が物陰に連れ込まれていく。ある団員は「襲撃してくる連中の一人さ。捕まえて締め上げるんだ」と説明した。

 昨年11月に同胞団出身の大統領、ムハンマド・モルシーが、自身に独裁的ともいえる権限を付与する憲法宣言を出したのを機に、世俗派中心の反モルシー勢力との対立が先鋭化、同胞団施設が襲撃される事件が相次ぐようになった。背後にはムバラク前政権関係者らの存在も取り沙汰される。

 そんな中、同胞団には武装の必要性を公然と語る幹部が現れていた。かつて暴力を否定した同胞団は、このころからはっきりと戦闘的な態度を強めていった。


■  ■


 1928年に同胞団を設立した小学校教師ハサン・バンナーは、イスラム教の価値観普及などのほか、団員の身体を鍛える一種のボーイスカウト活動を展開した。

 選抜された若者らは軍事訓練を受け、同国に駐留していた英軍との闘争などに参加、一部はバンナー直属とされる「特務機関」で要人の暗殺にも従事した。

 54年、同胞団は当時の大統領、ナセルの弾圧を受け特務機関も実態を失う。

 だが、60年代には急進的な権力奪取とイスラム国家論を唱えたイデオローグ、サイイド・クトゥブの影響を受けた団員らが「65年組織」と呼ばれるグループを結成、武装蜂起を計画したとして当局に摘発されクトゥブも刑死した。

 その後の同胞団は、第2代団長ハサン・フダイビーの下でクトゥブ主義を批判し、武闘路線の封じ込めを図った。しかし90年代に特務機関出身のムスタファ・マシュフールが団長に就任。同胞団の歴史は、「強硬」と「穏健」の間で揺れ動く歴史でもあるのだ。


■  ■


 そして今。第2代団長のひ孫で同胞団研究者のイブラヒム・フダイビーは「強硬派支配の流れが明確になっていた」と指摘する。現団長ムハンマド・バディーアら最高幹部の多くは65年組織出身やマシュフールの薫陶を受けた一派だ。

 11月の憲法宣言は指導部の意向によるものとの見方が一般的だが、組織内序列で下位にあるモルシーにこれを拒否する力はない。権力掌握を急いだ同胞団は、結果として前政権関係者を含む敵対勢力との抜き差しならない対立に自らを追い込んだともいえる。

 衝突が起きた今月28日、「監獄」のあるアレクサンドリア支部は、反モルシー勢力に火を放たれた。=敬称略(カイロ 大内清)

6566チバQ:2013/07/01(月) 22:32:25
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130701/mds13070116360003-n1.htm
【同胞団の野望】
エジプト・モルシー政権1年(下)かすむ穏健 敵は“不信仰者”
2013.7.1 16:32 (1/2ページ)

30日、カイロ中心部のタハリール広場で行われた反モルシー大統領デモで、気勢を上げる女性ら(AP)
 「体を動かせる者はシリアでのジハード(聖戦)に参加せよ」。6月初旬、エジプト出身のイスラム法学者、ユースフ・カラダーウィーの声明が、インターネットのイスラム系サイトを駆け巡った。「敵」は、アサド政権とそれを支えるイスラム教シーア派勢力だ。

 首都カイロのスンニ派最高学府、アズハル大学で学んだカラダーウィーはカタール在住の86歳。現代生活とイスラムの教えを両立させる知恵を平易に語るテレビ番組が人気を博し、穏健派の代表格とされてきた。

 青年期にムスリム同胞団の創始者、ハサン・バンナーに私淑し同胞団に参加、組織から“独立”したとする現在も団員に強い影響力を持つ人物でもある。

 約2週間後の15日、カイロでのイスラム勢力の集会で演説した同胞団出身の大統領、ムハンマド・モルシーは、アサド政権と断交し、同政権打倒に向けた武力介入論を支持すると表明した。

 ■  ■ 

 暴力の否定。無料医療などの慈善活動。当局の監視下にありながらも選挙に参加する政治姿勢−。これらがムバラク前政権下での同胞団の穏健イメージを作り上げてきた。1年前、米欧などがモルシー政権誕生を歓迎したのは現実路線への期待ゆえだ。

 だが、政権発足後は、実像とずれも生じている。

 パレスチナ自治区ガザ地区を支配するイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルとの間で大規模な戦闘が起きた昨年11月、仲介役のモルシーは、同胞団を源流とするハマス寄りの姿勢を取った。反イスラエル感情が強いエジプトや他のアラブ諸国の世論は好意的だったが、ハマスを「テロ組織」とみるイスラエルはエジプトへの警戒を強めた。

 国内では、南部ルクソールで1997年に日本人を含む多数の外国人観光客を殺害したかつての過激派組織「イスラム集団」との関係を強化、6月にイスラム集団幹部を同県知事に任命し内外の猛反発を受けた。

 ■  ■ 

 バンナーは40年代初頭の声明などで、同胞団の目標は、個人から社会、政府、国家へとイスラム化していき、究極的には「世界での指導的立場」を確立することだ、と規定した。幹部ら団員の多くは、モルシーが政権をとった今は「イスラム政府から国家樹立にさしかかった段階」との認識を明かす。野望実現に進んでいるとの高揚感は強い。

 同胞団ではしかし、それに伴って宗教的に敵味方を峻別(しゅんべつ)する二元論が頭をもたげているのが実情だ。6月29日、カイロで座り込みを続ける同胞団支持者は、反モルシー勢力を「イスラムを壊す不信仰者だ」と罵(ののし)った。=敬称略(カイロ 大内清)

6567チバQ:2013/07/01(月) 22:33:08
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130630/mds13063021440003-n1.htm
【エジプト衝突】
最大規模の反政府デモ、首都で20万人 大統領就任1年
2013.7.1 01:27 (1/2ページ)[政変・反政府デモ]

30日、モルシ大統領退陣を訴え、エジプト・カイロのタハリール広場に集まった反政府勢力(ロイター)
 【カイロ=大内清】エジプトのモルシー大統領就任から1年となる30日、世俗派中心の反モルシー勢力は、全土で政権発足以来、最大規模となる反政府デモを行い、大統領の退陣を求めた。ロイター通信によると、首都カイロ中心部タハリール広場とその周辺に約20万人が集結。モルシー氏の出身母体であるイスラム原理主義組織ムスリム同胞団など政権支持派も数キロ離れたナセルシティ地区で数万人規模で対抗デモを続けている。

 ナセルシティに近いイッティハーディーヤ宮殿(大統領府)にも反政府デモ隊が集まっており、政権支持派との衝突が懸念される。

 ムバラク前政権が倒れた2011年の政変に続く「第2革命」を目指すとする反政府側は、レッドカードを手に「モルシーは去れ!」と要求。世論が二極化する中、首都の一部には軍が展開し警戒にあたっている。

 デモを呼びかけたグループ「タマッロド(反抗)」は、モルシー氏から最高憲法裁判所長官への権力移譲を求める署名が2200万人に達したと主張、多くの有力独立系紙も30日付1面で大統領退陣を要求した。

 一方、モルシー氏は30日付の英紙ガーディアン(電子版)のインタビューで、野党が求める大統領選の前倒しには応じないと強調。政権側は、反モルシー勢力の黒幕はムバラク前政権の残党だと非難している。

 報道によると、北部ダカヒリーヤ県やシャルキーヤ県では同日、同胞団支部が襲撃を受け衝突が発生。首都に銃器を持ち込もうとした政権支持派が逮捕されたとする報道もある。ここ数日、各地では両者の衝突で少なくとも4人が死亡し数百人が負傷。銃撃戦や爆弾の使用も確認されている。

6568チバQ:2013/07/01(月) 22:34:02
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130701/erp13070107390001-n1.htm
クロアチアがEU加盟、28カ国体制に バルカン半島安定に前進
2013.7.1 07:37

1日、クロアチア東部バヤコボのセルビアとの国境で、EUの新しい境界を示す標識を除幕する当局者(ロイター=共同)
 【ベルリン=宮下日出男】旧ユーゴスラビアのクロアチアが1日、28番目の加盟国として欧州連合(EU)に正式加盟した。民族対立で激しい紛争を繰り広げた旧ユーゴ諸国の加盟はスロベニアに続き2カ国目。EUは拡大を通じ、かつて「世界の火薬庫」と呼ばれたバルカン半島の一段の安定を促す。

 首都ザグレブの主要広場では6月30日深夜から1日未明にかけ記念式典が開かれ、EUや加盟国首脳らが出席した。ファンロンパイEU大統領は「西バルカンが平和と繁栄の中で暮らす共通の未来に向かう節目となる。EUにようこそ」と同国の加盟を歓迎した。

 クロアチアは1991年に旧ユーゴから独立宣言し、激しい戦闘が行われたクロアチア紛争(91年−95年)を経験した。2003年にEUに加盟を申請し、9年近くの手続きを経て11年末に承認された。

 旧ユーゴは90年代に内戦に陥り、7カ国に解体した。モンテネグロとセルビア、マケドニアの3カ国はEU加盟候補国となり、ボスニア・ヘルツェゴビナは加盟の前段の安定化・連合協定を締結。コソボも同協定締結に向け交渉に入ることが決まっている。

6571チバQ:2013/07/02(火) 22:54:02
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130702/erp13070209570002-n1.htm
クロアチア、EU加盟でバルカン安定へ前進 財政・汚職には課題、不安視
2013.7.2 09:55 (1/2ページ)

 【ベルリン=宮下日出男】旧ユーゴスラビアのクロアチアが1日、欧州連合(EU)に正式に加盟し、EUは28カ国体制に拡大した。民族対立で紛争を繰り広げた旧ユーゴ諸国の加盟はスロベニアに続き2カ国目。クロアチアは加盟を機に国の発展を目指し、EUはバルカン半島の一段の安定化を促す。だが、債務危機の影響で同国内やEU域内では不安も根強い。

 首都ザグレブの主要広場では6月30日深夜から1日未明にかけ記念式典が開かれ、EUや加盟国首脳らが出席した。クロアチアは2003年に加盟を申請。ファンロンパイEU大統領は10年後の加盟実現に「西バルカンが平和と繁栄の中で暮らす共通の未来に向かう節目となる」と歓迎した。

 旧ユーゴは1990年代の内戦を経て7カ国に解体し、91年に独立宣言したクロアチアも激しい紛争を経験した。モンテネグロやセルビアなどが加盟候補国で、ボスニア・ヘルツェゴビナもその前段の安定化・連合協定を締結するなど旧ユーゴ諸国はいずれもEU加盟を目指す。

 クロアチアのヨシポビッチ大統領は「わが国国境でEUをとめてはならない」と語った。

 クロアチアは旧ユーゴの経済先進地域だが、国民1人当たりの国内総生産(GDP)はEU平均を大きく下回る。金融危機で主要産業である観光業が打撃を受けるなどして経済は低迷しており、海外投資の呼び込みなど加盟を経済発展への弾みにしたい考えだ。

 ただ、債務危機の影響を引きずるEUへの加盟に対し、国内では否定的な見方も出ている。昨年1月の国民投票で3分の2を占めた加盟支持の声は、最近の世論調査で5割程度。現地の専門家は「病にある私らが重病のEUに加わるのだ」とも指摘する。

 EU域内でも拡大への消極論が目立つ。EU機関の世論調査では、新規加盟支持は38%で反対が52%に上る。債務危機は小国でもEU全体に大きな影響を及ぼすことを浮き彫りにした。クロアチアは財政健全化や汚職対策といった課題を迫られており、独紙フランクフルター・アルゲマイネは「EUは新たな問題国を歓迎した」と伝えた。

6572チバQ:2013/07/02(火) 22:55:45
http://mainichi.jp/select/news/20130702k0000m030142000c.html
EU:クロアチア加盟 「拡大することで強く」担当閣僚
毎日新聞 2013年07月02日 02時30分(最終更新 07月02日 02時50分)


シュテファン・フューレ欧州委員=欧州委員会提供
拡大写真 【ブリュッセル斎藤義彦】欧州連合(EU)は1日、クロアチアが加盟し、28カ国体制となった。2007年のルーマニア、ブルガリア加盟以来6年ぶりの東方拡大に際し、内閣・欧州委員会のシュテファン・フューレ委員(拡大担当)は毎日新聞の書面インタビューに応じた。委員は日本と周辺国との領土を巡る緊張を念頭に「EUの経験に照らせば、どんな深い対立や敵意も平和共存体制を作ることで克服できる」と述べた。また「EUは拡大することで強くなる」と記した。

 フューレ委員は、欧州と東アジアの情勢は「安易に比較できない」としながらも「世界に適用できる欧州統合の教訓」として、根深い対立や反感も「すべての関係者が利益を得る平和共存体制を作る」ことで「乗り越えることが可能だ」と述べた。さらにEUは「第二次大戦の廃虚から生まれた、世界で最も成功した平和プロジェクトだ」と強調した。

 欧州債務危機を経ても、EUは世界最大の単一市場で、市民に高い生活水準を保障、民主主義を土台に人権を尊重していることから、「なおEUが魅力的な目標であることがクロアチア加盟で証明された」とした。

 拡大疲れがあるとの批判には「拡大で得られる経済的利益を忘れている。また、拡大せず候補国の改革が実行されない“拡大しない不利益”もある」と反論した。EU加盟は今後、「すべてのバルカン半島諸国に開かれている」と語り、具体的にはセルビアとコソボの首脳同士の対話を「画期的」と支持した。

6573チバQ:2013/07/02(火) 22:56:56
http://mainichi.jp/select/news/20130629ddm007030178000c.html
民族和解への挑戦:クロアチア、EU加盟/1 園舎に見えない壁 交わらぬ子供たち
毎日新聞 2013年06月29日 東京朝刊

 東欧バルカン半島のクロアチアが7月1日、欧州連合(EU)の28番目の加盟国になる。旧ユーゴスラビア連邦のうち、民族紛争の嵐が吹き荒れた国の加盟は初めて。27、28日にブリュッセルで開かれたEU首脳会議にはクロアチアのミラノビッチ首相がオブザーバーとして参加し、事実上28カ国体制をスタートさせた。クロアチアの首都ザグレブでは30日夜から1日にかけ、EU各国首脳が参加して加盟祝賀式典が開かれる。EUの「一つ屋根の下」で、世界の火薬庫と呼ばれたバルカンの安定化は果たせるのか。クロアチア紛争(1991〜95年)最大の激戦地ブコバルで、いまだ険しい民族和解への道筋をたどった。【ブコバル(クロアチア東部)で樋口直樹】

 その幼稚園の二つの入り口には「ブコバル第1」「第2」と別々の園名が掲げられ、クロアチア人とセルビア人の園長がいた。旧ユーゴから独立したクロアチアと、これを阻止しようとしたセルビアの戦いが終わって18年。戦前まで一つの幼稚園で一緒に学び、遊んでいた二つの民族の子どもたちは、紛争以降、同じ園舎にいても交わることはない。まるで巨大な見えない壁に遮られているように。

 「こちらが私たちの幼稚園です」。セルビア人のスラブカ・ロンチャル園長(61)の後に続くと、入り口右手の廊下に沿ったセルビア人用の教室から子どもたちの元気な声が漏れてきた。オレンジ色の壁には、キリル文字で書かれた作文や絵が掲示されている。入り口左手のクロアチア人区画の構造も全く同じだ。

 子どもたちは別々の教室でそれぞれの母国語を学んでいるが、体育館と園庭は一つしかない。いずれもフェンスで隔てられているわけではなく、言葉の違いも大きくない。それなのになぜ遊び盛りの子どもたちは隣人と交わろうとしないのか。

 「クロアチアでは少数民族(セルビア人など)が独自言語で学ぶ権利が保障されています」。ロンチャルさんはセルビア語教育の正当性を強調、「私たちが戦争の傷を癒やし、正常な状態に戻るにはまだ時間が必要なのです」とクロアチア人への不信感を隠さない。

 同席したクロアチア人のドブラブカ・サボ園長(53)は反論した。「子どもたちを分離し、他の民族との違いばかり教えれば、民族間の溝を深めるばかりです」。少数派の社会統合を当然視するクロアチア人の論理と、多数派にのみ込まれまいと独自性を優先するセルビア人の論理はまったくかみ合わない。

 クロアチアにとってセルビア人の権利保護は、EUへの早期加盟を目指す上で最重要課題だった。だが、激戦に次ぐ虐殺、追放などで民族の分断が固定化したブコバルでは、少数民族の権利保護という理念が、多民族社会の再統合を阻害するという皮肉な現象を引き起こしてしまったのだ。

 民族の分断を利用してきた政治風土も見逃せない。社会再建に取り組む地元の非政府組織(NGO)「ナンセン対話センター」のイバナ・ミラスさんは、「双方の民族主義政党にとって、学校は将来の支持者の養成所でもあるのです」と話す。2006年から全ての民族の子どもたちが一緒に学べる学校をブコバルに設立しようと奔走しているが、双方の民族主義政党の反対でいまだ実現のめどは立っていない。=つづく

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 ■ことば

 ◇クロアチア
 旧ユーゴスラビア連邦の優等生と呼ばれたが、旧ソ連の弱体化などを背景にセルビア主導の連邦運営に不満を募らせ、1991年6月に独立を宣言。ユーゴ残留を主張する国内のセルビア人武装勢力と紛争になった。現在、人口438万7000人(2012年推定)のうちセルビア人は4・5%(01年)。言語はほぼ同じだが、セルビア人はキリル文字、クロアチア人は英語などで用いるラテン文字を使う。セルビア人はセルビア正教、クロアチア人はカトリックと宗派の違いもある。アドリア海に面する世界遺産ドブロブニクは有名な観光地。1人当たり国民総所得(11年)は1万3850ドル(約136万円)。

6574チバQ:2013/07/02(火) 22:57:13
 ◇クロアチアを巡る主な動き
1991年 6月 ユーゴスラビア連邦からの独立を宣言

      9月 ユーゴ連邦軍がセルビア人保護を名目に武力介入

     12月 セルビア人勢力が中南部、北東部などを支配

  92年 1月 クロアチアとセルビアが停戦合意

  95年 5月 クロアチア軍がセルビア人支配地域の制圧開始

     11月 クロアチア政府とセルビア人勢力が和平協定に調印

         右派のクロアチア民主同盟政権が民族主義路線を強化

  99年12月 独立以来独裁を続けた民族派ツジマン大統領が死去

2000年 1月 総選挙でクロアチア民主同盟が初敗北、中道左派政権発足

  03年 2月 欧州連合(EU)加盟申請

  09年 4月 北大西洋条約機構(NATO)加盟

  13年 7月 EU加盟

6575チバQ:2013/07/02(火) 22:57:56
http://mainichi.jp/select/news/20130630ddm007030190000c.html
民族和解への挑戦:クロアチア、EU加盟/2 市長選を機に公用語論争 「過去の亡霊」再び
毎日新聞 2013年06月30日 東京朝刊

 クロアチアの首都ザグレブから東へ230キロ余。ゆったりと流れるドナウ川の向こう側にセルビアを望むブコバルの街並みは、真新しい家屋で埋まっていた。無数の弾痕が残る巨大な貯水塔や一部の廃虚を除き、クロアチア人とセルビア人による激戦の爪痕はほとんど残っていない。「セルビア側の攻撃で完全に破壊し尽くされ、すべてが再建されたから」とクロアチア人ガイドは説明する。新興住宅地のようなたたずまいは想像を絶する激戦の裏返しでもあった。

 1991年6月、クロアチアが旧ユーゴスラビア連邦からの独立を宣言すると、人口の約12%を占めたセルビア人の保護などを理由にセルビア軍主体の連邦軍が武力介入。セルビア人が逃げ出したブコバルは8月末から約3カ月間、連邦軍などに包囲された。11月の陥落までに7000発もの爆弾や砲弾が降り注ぎ、9割の建物が崩壊。双方合わせて約3000人の死者を出したと言われる。第二次大戦以降、欧州で起きた最もむごい戦闘と呼ばれるゆえんだ。

 戦後18年。民族和解を約束し、欧州連合(EU)への加盟で平和と安定を目指す道を選んだクロアチアだが、加盟を目前に控えた今春、ブコバルに再び「過去の亡霊」が顔をのぞかせた。6月初めの市長選を前に、市の公用語にセルビア語を加えるべきか否かで世論が沸騰。クロアチア人退役軍人らが軍服姿で反対デモを繰り返すなど、騒然としたムードに包まれた。

 「民族主義的な政治家が、戦争で近親者を失った人々の心情に訴え、悪夢をよみがえらせようとした」。再選された中道左派、社会民主党のクロアチア人市長、ゼリコ・サボ氏(59)はこう答えた。紛争後の避難民の帰還に伴い、ブコバルのセルビア人は全体の3分の1余を占める。セルビア語の公用語化は、少数民族の権利を保障する基本法で定められている。法の順守を訴えるサボ氏に対し、右派クロアチア民主同盟の候補は「セルビア併合への第一歩になる」と危機感をあおった。

 だが、サボ氏はこうも続けた。「もし、原爆投下直後の広島や長崎に英語も表示しなければならなかったら、日本人はどう思っただろうか。反対する人がいたに違いないだろう」。サボ氏自身、ブコバルの防衛隊員として敗れた後、セルビアの収容所で3カ月監禁された経験を持つ。何年たっても癒えない戦争被害者の心情を代弁したものだった。

 90年代に民族紛争の舞台となった旧ユーゴからは、セルビアやコソボなどもEUへの早期加盟を目指している。加盟条件である戦争犯罪者の処分や民族間の融和、人権保護などで成果を上げつつあるが、「EU向けのパフォーマンスであって、本物の和解にはほど遠い」(地元外交筋)のが実情だ。

 「戦いはもう終わった。(相手に)許しを与えなければ、未来はやってこない」。眉間(みけん)に深い縦じわを寄せたサボ氏の表情に、選挙戦を制した勝者の余裕はなかった。【ブコバル(クロアチア東部)で樋口直樹】=つづく

6576チバQ:2013/07/02(火) 22:58:32
http://mainichi.jp/select/news/20130701ddm007030134000c.html
民族和解への挑戦:クロアチア、EU加盟/3 殺害と悲劇、双方が経験 戦争責任、いまだ溝
毎日新聞 2013年07月01日 東京朝刊


オフチャラ地区の虐殺現場。プレートに「許す。しかし、決して忘れない」と刻まれている
拡大写真 広大な農場に足を踏み入れると、肥料や家畜用飼料のにおいが鼻をついた。クロアチア東部ブコバル中心部から車で10分のオフチャラ地区は、クロアチア紛争の勃発から間もない1991年11月、261人のクロアチア人がセルビア人武装勢力に虐殺され、埋められた場所だ。人里から離れ、家畜の骨が多数出土する場所は、秘密の処刑場にうってつけだった。

 悲劇は、セルビア人勢力による包囲戦でブコバルが陥落した直後に起こった。戦いで負傷したクロアチア人を収容した病院がセルビア人勢力に急襲され、病院スタッフを含むほぼ全員がオフチャラに連れ去られた。農機具用の暗い倉庫で殴打された人々は、そこから2キロ離れた畑の真ん中で命を絶たれた。

 「(第二次大戦後)ドイツは戦争責任を謝罪し、自ら戦犯を追及した。セルビア人はいまだにブコバルでの勝利を祝っている」。オフチャラの倉庫を改装した虐殺記念館で、男性ガイドは261人の遺影を前に「謝罪なき和解などあり得ない」と声を震わせた。

 セルビア人側にも反論はある。旧ユーゴスラビア連邦から一方的に独立し、セルビアとの戦いを「祖国防衛戦争」と正当化するクロアチア人側に対し、セルビア人側は、自分たちは少数派となり迫害の恐れがあったことや、クロアチア人武装勢力によるセルビア軍主体の連邦軍への攻撃などを戦いの理由に挙げる。

 ブコバルで暮らすセルビア人会社員、スロボダン・ヤコブレビッチさん(45)は91年6月20日深夜、目の前で父親を殺された。クロアチア独立を決めた国民投票の翌日だった。自宅の敷地へ侵入した男たちは警官を名乗り、父親に外へ出るよう命令。拒否すると玄関を爆破し、「家族全員を殺す」と脅した。父親は外に出ようとしたところを撃たれ、即死した。

 ヤコブレビッチさんは戦後、クロアチア政府を相手取って訴訟を起こしたが、容疑者が捕まることはなく、3000ユーロ(約39万円)の裁判費用の支払いだけが残った。

 「開戦理由や戦争犯罪を巡るクロアチア人とセルビア人の見解の違いは大きく、和解プロセスを阻む最大の要因になっている」。ザグレブ大学のドラガン・バギッチ准教授はこう分析する。

 クロアチア政府は旧ユーゴ国際戦犯法廷への自国民被告の引き渡しなどに協力し、欧州連合(EU)への加盟条件をクリアした。しかしバギッチ氏は「クロアチア人の大多数は戦争犯罪の存在を認めつつも、セルビアの侵略から祖国を守るためには仕方がなかったと考えている」と指摘する。

 オフチャラに建てられた記念碑には「許す。しかし、決して忘れない」と刻まれている。キリスト教精神にのっとり、虐殺に手を染めたセルビア人の罪は許すが、ここで起きたことは忘れないという意味だ。だが、戦後18年を経てなお、クロアチア人とセルビア人が許し合える日は訪れていない。【ブコバル(クロアチア東部)で樋口直樹】=つづく

6577チバQ:2013/07/02(火) 22:59:32
http://mainichi.jp/select/news/20130702ddm007030153000c.html
民族和解への挑戦:クロアチア、EU加盟/4止 恋人はセルビア人 「橋渡し」広がる共感
毎日新聞 2013年07月02日 東京朝刊


向こう岸にセルビアを望むブコバルのドナウ河畔で、将来を語り合う、クロアチア人のサンドラさん(左)とセルビア人のニコラさん=樋口直樹撮影
拡大写真
拡大写真 出会いは偶然だった。3年前、クロアチア人女性のサンドラ・コバチェビッチさん(23)が、交流サイト「フェイスブック」で知り合い、心引かれた相手は、クロアチア紛争(1991〜95年)最大の激戦地ブコバルに住むセルビア人男性だった。セルビア人は祖国を軍靴で踏みにじったかつての敵だったが、サンドラさんは気にしなかった。しかし、3カ月の遠距離恋愛の末に待っていたのは家族からの勘当だった。

 「セルビア人との交際だけは許さない。家族をとるか、セルビア人をとるか、どちらかにしろ」。クロアチア西部の大学で文学を学んでいたサンドラさんが、東部ブコバルのジャーナリスト、ニコラ・ミロシェビッチさん(26)との交際を打ち明けると、保守的な父親(48)は烈火のごとく怒った。

 敬虔(けいけん)なキリスト教徒の母親(45)はサンドラさんの部屋を訪ねては、聖書を読み聞かせながらこう言った。「お前はクリスチャンではいられなくなるよ。セルビア人はキリスト教徒じゃないんだから」。大多数のクロアチア人と同様、サンドラさん一家はカトリック教徒。セルビア人はセルビア正教徒で、同じキリスト教徒だが、宗派の対立は根深い。

 サンドラさんは両親も、「民族の違いなど関係無い」と言ってくれたニコラさんも、失いたくなかった。10日後、選択を拒否したサンドラさんは家を追われた。すべての私物を家の外に運び出され、再び玄関に足を踏み入れることを禁じられたのだ。サンドラさんは休学して働き、2年ほど前からブコバルでニコラさんとその母親と3人で暮らし始めた。

 クロアチアでは91年の旧ユーゴスラビア連邦からの独立を機に、連邦への残留を求める国内セルビア人武装勢力と、政府軍の間で紛争が勃発した。紛争終結から18年を経て若い世代に当時の記憶はほとんどないが、サンドラさんは学校で「セルビア人は侵略者。殺りくとレイプを繰り返した」と学び、ニコラさんは「クロアチアの一方的な独立が戦争を招いた」と学んだ。

 二つの民族が全く異なる歴史観を振りかざす中、二人が将来を約束できたのは「互いに納得できる答えを見いだすまで徹底的に話し合ったからだ」という。「双方の民族主義的な政治家が引き起こした戦争であって、双方の国民に罪はない。いずれの側にも戦争犯罪があったが、民族全体の責任を問うのは間違っている」。二人が導き出した歴史観だ。

 旧ユーゴの「民族融和のシンボル」と呼ばれたブコバルだが、紛争中は最大の激戦地となり、今も民族間の亀裂が横たわる。だが、若いカップルはこれまで知り合うチャンスさえ無かったそれぞれの友人の「橋渡し役」として、小さいながらも共感の輪を広げつつある。

 「ブコバルでも私たちのようなカップルが問題視されなくなる時代がきっと来る」。いまだ両親から勘当されたままのサンドラさんに、ニコラさんがそう言ってほほ笑みかけた。【ブコバル(クロアチア東部)で樋口直樹】=おわり

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6578チバQ:2013/07/02(火) 23:00:25
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130702/mds13070211290002-n1.htm
【エジプト反政府デモ】
大統領、軍の最後通告に反発、従わず
2013.7.2 11:28 (1/2ページ)

1日、エジプト・カイロの大統領宮殿前で行われた反政府デモ(ロイター)
 【カイロ=大内清】エジプト大統領府は2日未明(日本時間同日午前)、48時間以内に政治危機を収拾できなければ政治介入するとした軍の“最後通告”を拒否する姿勢を鮮明にした声明を出した。大統領府は声明で、軍声明は大統領の承認なしに出されたものであり、混乱を助長するだけだと非難。その上で、「(モルシー大統領は)自分の方法で国民和解を進める」と強調した。

 首都カイロ中心部のタハリール広場には1日夜から2日未明にかけても、モルシー大統領退陣を求める市民ら数十万人が集結、軍が政権側に「最後通告」を突きつけたことを歓迎した。

 広場の上空では、軍ヘリコプターの編隊がエジプト国旗をはためかせながら旋回し、参加者からは「軍はわれわれの味方だ」「モルシーはこれで辞任だ」といった歓声が上がり、終夜、お祭り騒ぎが続いた。

 これに対し、大統領の出身母体であるイスラム原理主義組織、ムスリム同胞団は「正当性は民主的に選ばれた大統領にある」と反発、2日に大規模な対抗デモを行うと発表し、支持者らに参加を呼びかけた。

 中東の衛星テレビ局アルアラビーヤは1日、政権側が国防相声明を受け、大統領の信任を問う国民投票を行う案などを検討していると報じた。政権側は、軍が要求する48時間に反大統領派と対話を通じた何らかの解決を図ろうとしても、大統領の即時退陣を求める反大統領派が応じる可能性は極めて低い。

 中東通信は2日未明、アムル外相が新たに辞表を提出したと報じ、大規模デモ発生後に辞表を提出したと伝えられた閣僚は計6人に上り、政権の求心力にもさらに陰りがみえている。

 1日の軍声明は、軍トップのシーシー国防相自らが、モルシー大統領と各政治勢力に対し48時間以内にデモ隊の要求に応える形で事態を収拾するよう要求したもので、期限内に収拾策に合意できない場合、軍が今後の政治プロセスに関する「行程表」を提示するとしている。同日夜の2回目の声明では、軍の動きは「クーデターではない」と述べ、政権を掌握する意図はないことも強調した。

6579チバQ:2013/07/02(火) 23:01:03
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130702/amr13070218410006-n1.htm
盗聴めぐり米欧間に亀裂 「冷戦時代」再来と怒り
2013.7.2 18:39 [欧州]
 米国家安全保障局(NSA)と姉妹機関である英政府通信本部(GCHQ)による広範囲な盗聴行為が次々と暴露され、欧州大陸の主要国と米英両国の間に亀裂が生じている。

 英紙ガーディアンやドイツ誌シュピーゲルによると、NSAはフランスやドイツの同盟国、欧州連合(EU)代表部を標的に盗聴などを繰り返していたとされる。ドイツやフランスは情報機関の動きを知らされてなかったとし、ドイツのロイトホイサーシュナレンベルガー法相は「冷戦時代に敵国が使った手法」と厳しく批判した。

 ドイツ司法当局は情報活動に違法性がないか調査に着手。フランスのオランド大統領も1日、「同盟国に対するこうした行為は容認できない」と盗聴を即刻停止するよう要求した。

 オバマ米大統領は1日、訪問先のタンザニアで記者団に、「欧州でもアジアでもあらゆる情報機関は同様の活動に従事している」と述べた。(共同)

6580チバQ:2013/07/02(火) 23:12:44
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013070200551
今月下旬の大統領選に?=避難民多く、準備遅れ−マリ
 【パリ時事】イスラム武装勢力掃討のためフランスが1月に軍事介入した西アフリカ・マリで、国連平和維持活動(PKO)「国連マリ多元統合安定化(MINUSMA)」部隊が展開を始め、マリ情勢は新段階に入った。しかし、国家再建の節目となる大統領選挙は準備が遅れ、暫定政府が予定する7月28日の投票実現を危ぶむ声も出ている。
 現地からの報道によると、大統領選には6月末時点で元首相4人を含む36人が立候補を届け出た。審査を経て7日までに候補者が確定する。
 独立選挙管理委員会の委員長はAFP通信に「投票を予定通り実施するのは極めて困難だ」との見解を示した。約800万人の有権者のうち50万人が居住地を追われ、有権者登録証の配布が遅れているのが理由だ。
 マリでは2012年3月の軍事クーデター後、北部の広範な地域をイスラム武装勢力が占領したが、介入した仏軍がほぼ掃討。独立を目指す遊牧民トゥアレグ人が立てこもる北部のキダルでも、暫定政府と遊牧民組織が投票実施で合意を結んだ。
 ところが、仏軍が解放した地域ではトゥアレグ人らが武装勢力の「協力者」と見なされ、報復を受けるケースが続発。これを恐れて国外に脱出した人も多数いるとされ、有権者名簿作成を難しくしている。(2013/07/02-14:53)

6581チバQ:2013/07/02(火) 23:14:05
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2013070200058
モルシ大統領に退陣圧力強まる=デモ隊と連帯、軍が表明−エジプト

1日、カイロ東部にある、焼け焦げたイスラム主義組織ムスリム同胞団の本部の前で、抗議行動を行う反大統領派 【カイロ時事】カイロ中心部タハリール広場の上空を1日、エジプト国旗を下げた軍のヘリコプター編隊が旋回飛行した。イスラム主義組織ムスリム同胞団出身のモルシ大統領の退陣を求めるデモ隊への連帯の意思表示で、退陣圧力は強まる一方だ。
 地元メディアによると、軍はこれと前後し、エジプト中部ファイユーム県の庁舎を占拠した。ムスリム同胞団が任命した知事の権限を剥奪するなど、同胞団との対決姿勢を強めている。
 ムバラク独裁政権を打倒した2011年の民主化要求運動「アラブの春」は、軍がデモ隊の抗議行動を容認したことが成功の最大の要因だった。このため、タハリール広場のデモ隊は今回の軍の動きを歓迎。デモ隊の間では「もはやモルシ大統領の辞任は時間の問題」との見方が広がっている。
 軍は1日に発表した緊急声明で、3日までに国内の各政治勢力が反大統領デモの激化に伴う混乱を収拾できなければ、デモ隊の意向を踏まえた政治介入を行う姿勢を示した。モルシ大統領やムスリム同胞団の幹部はこの声明を踏まえ、今後の対応を検討している。(2013/07/02-07:19)

6582チバQ:2013/07/02(火) 23:14:42
http://mainichi.jp/select/news/20130703k0000m030104000c.html
エジプト:軍介入の公算大 「最後通告」を政権拒否
毎日新聞 2013年07月02日 22時00分(最終更新 07月02日 22時43分)


カイロ市内の大統領宮殿近くで、こん棒や盾を手にするモルシ大統領の支持者たち=2013年7月2日、AP
拡大写真 エジプト情勢が緊迫している。就任1年を迎えたモルシ大統領の退陣を求めるデモが大規模化し、国軍は1日、事態収拾のため48時間以内に「国民の要求」に応えるよう大統領や野党勢力に求めた。だが大統領は軍の「最後通告」を拒否。反政権派も政権との対話には否定的だ。一方、2日までに5閣僚が辞任し、政権も混乱。軍は3日にも政治介入に踏み切る公算が大きいが「クーデターの意思はない」とも強調しており、対立の解消につながるかは不透明だ。【カイロ秋山信一】

 「誰もが国民の声を聞いた。彼らの要求に応えなければならない」。1日、国営テレビを通じて約4分間の声明を発表したシシ国防相は、反政権デモへの連帯を強調した。カイロだけでも数十万人規模になった6月30日のデモを「世界が注視する中、前例のない平和的なデモだった」と称賛。与野党の政治勢力に対して、48時間以内に「国民の要求」に応じなければ政治介入すると警告した。

 軍による介入宣言の背景には、政権支持派と反政権派の衝突への懸念が大きい。30日夜、大統領の出身母体である穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団の本部が暴徒化した反政権派に襲われ、8人が死亡。同胞団は反発を強め、カイロ近郊の集会場ではヘルメットや金属製のこん棒を装備したメンバーが気勢を上げた。

 軍と同胞団は政権発足当初から緊張関係にあった。昨年8月、モルシ大統領が革命後に暫定政権を率いていたタンタウィ国防相を解任し、権力を誇示。

 一方で、新憲法でも軍予算を国会の審理対象外とするなど配慮を示し、軍も政治的中立を保ってきた。だが、権力の均衡は今回の大規模デモで崩れた。

 しかし、介入が奏功するかは不透明だ。クーデターで大統領を追放するとの臆測も出たが、軍は1日夜に別の声明を発表。「クーデターの意図はない」と説明した。軍には政権と反政権派の対話を促したい思惑があるとみられるが、軍事力を行使せずに双方を対話させる見通しは立たない。

 3日までに政治勢力の協議が不調に終わった場合、軍は改革のためのロードマップ(行程表)を提示する方針だ。だが「政権に入るつもりはない」とも強調。軍はムバラク前政権崩壊後に暫定統治した際、民主化勢力から反軍政デモを繰り返し受けた経緯がある。

 元軍大佐のハサン・メダニ氏(63)は「大統領や議会の選挙までは、政治勢力を結集した暫定統治機構を作り、軍は監視役にとどまる」と推測する。

 ◇「これで終わり」デモ参加者は歓迎
 デモに参加した反政権派の市民からは、軍の介入に歓迎の声が上がっている。11年の革命の舞台となったタハリール広場やイッティハーディーヤ宮殿前には数万人が集まり、「(モルシ大統領は政権を)去れ、去れ」とシュプレヒコールを上げた。家族6人で宮殿前に来ていた観光ガイドのワエル・フサインさんは(40)は「こんなに早く軍が介入するとは思わなかったが、これで同胞団は終わりだ」と話した。

 今回のデモは「反乱(タマルド)」と称する大統領辞任を求める署名活動が原動力となった。5月上旬、カイロ在住のジャーナリストら十数人の友人グループがカフェで活動の計画を練った。

 インターネットや口コミで活動は一気に拡大した。主要野党勢力「国民救済戦線」や11年の革命を主導した若者グループ「4月6日運動」も活動に便乗。6月29日までに集めた署名は、モルシ氏の大統領選での得票数(約1300万票)を超え、延べ約2200万人分に至った。

 国民は経済面での政府の無策に失望していた。政府統計によると、食品価格は革命後の約2年間で約3割上昇。失業者は革命後に100万人以上増え、失業率は12%を超えた。

 観光業の不振などで外貨不足が深刻化し、小麦や石油などの輸入を続けるため、カタールやリビアなど産油国の金融支援を仰いできた。こうした状況が、反政権署名やデモの拡大につながった。

 ただ軍の介入がモルシ大統領の辞任につながるか疑問視する声もある。デモに来ていた大学教授のムハンマド・モルシさん(63)は「反政権デモに勢いはついたが、同胞団は簡単には政権を手放さないと思う」と話した。

6583チバQ:2013/07/02(火) 23:15:09
 ◇強権姿勢、反発浴びる
 「ムバラク前政権には戻さない」。モルシ大統領の出身母体であるムスリム同胞団などイスラム連合が2日未明、カイロ近郊のモスクで記者会見を開いた。4時間半遅れで始まった会見は、約10分間、声明を読み上げただけ。軍のクーデターに反対した以外は的外れな内容に終始した。

 モスク周辺に集まる約1万人の政権支持派には、6月28日から座り込みを続けている人も多い。北部アレクサンドリアから来た公務員のムハンマド・アブドゥさん(33)は「同胞団幹部の自宅も襲撃されたと聞いた。何が起きるか分からない」と力なく語った。

 同胞団は11年の革命後、人民議会(国会)選や大統領選で続けて勝利。社会福祉活動で培った組織力と支持の大きさを見せつけた。だが、政権に就いた後は、失業や物価上昇などの解決策を示せず、治安の悪化や燃料不足などを招いた。

 最近は政権に批判的な活動家を次々に拘束するなど、強権的な姿勢も見せていた。民間調査機関によると、モルシ政権の支持率は昨年8月の72%から6月には25%に低下。モルシ大統領が6月26日夜の演説で、経済が低迷する原因は、政権と協力しない野党勢力にあると発言したことも、火に油を注いだ。

 大統領府は2日未明、軍からの改革要求を事実上拒否した。同胞団も軍批判を強め、対立は先鋭化する兆しを見せている。

 ◇欧米や日本、安定望む
 2011年の革命後、民主化を支援してきた日本や欧米諸国は、地域大国であるエジプトの安定を望んでいる。「アラブの春」で独裁政権が倒れたリビアやチュニジアも新政権が安定しておらず、悪影響を懸念する声もある。

 また人口約8400万人のエジプトは市場としても有望で、日本の食品やおむつメーカーも11年の革命後に工場を新規稼働させた。今回の騒乱では、一部の金融機関や商店が6月30日以降に休業するなど、地元経済にも影響が出ている。日本の大手商社幹部は「先が読めず、緊張している。早くビジネス環境を安定させてほしい」と話した。

6584チバQ:2013/07/03(水) 01:02:48
http://www.afpbb.com/article/politics/2953772/10987690
イスラエル与党リクード、党内要職に強硬派
2013年07月01日 19:13 発信地:エルサレム/イスラエル
【7月1日 AFP】イスラエルの与党リクード(Likud)の党内組織要職を選ぶ選挙が6月30日から7月1日未明にかけて投開票され、複数の重要ポストに強硬派が選出された。今後、パレスチナ自治政府との譲歩が困難になる恐れがある。

 党の中央委員会(Central Committee)のトップには、パレスチナとイスラエルの2国家共存に強く反対しているダニー・ダノン(Danny Danon)副国防相が選出された。また、党イデオロギーの骨子を作成する部門の責任者には、強硬派のZeev Elkin副外相が選ばれた。

 リクードの党首には、ベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相がとどまるが、ダノン氏とエルキン氏の要職獲得により、党内での影響力は弱まることになる。

 ダノン副国防相は最近、ネタニヤフ政権はパレスチナ国家建設に真剣ではないと語り騒動となっていた。ダノン氏はパレスチナ国家の是非を問う投票を行えば、リクード出身閣僚だけでなく、連立与党の他党出身閣僚も含め、大半の閣僚が反対票を投じるとの考えを述べている。

 またElkin副外相は、ネタニヤフ首相がパレスチナ国家の建国に動けば「リクード内に深い分裂」が生じるだろうと警告を発している。(c)AFP

6585チバQ:2013/07/03(水) 21:06:37
http://mainichi.jp/select/news/20130703k0000e030223000c.html
アルジャジーラ:報道政権寄り…エジプトのデモ巡り
毎日新聞 2013年07月03日 12時43分

 【カイロ秋山信一】エジプトのモルシ大統領の辞任を求めるデモを巡って、中東カタールの衛星テレビ局アルジャジーラの報道が「政権寄り」だと指摘されている。地元テレビが反政権デモを大々的に報じる中、政権支持派の動向を細かく伝えている。カタールは、大統領の出身母体である穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団を支援している。

 シシ国防相が大統領に事実上の退陣勧告をした1日午後、エジプトや欧米のテレビ局は、タハリール広場で歓喜に沸く反政権派の市民を大写しにした。だがアルジャジーラは普段とは異なる角度から、比較的参加者が少ない部分を映した。2011年の革命時にデモ隊が密集する部分に焦点を当てたのとは好対照だった。

 6月28日以降続く双方のデモでも、政権支持派を先に扱う報道が目立った。2日もピラミッドに近いカイロ近郊のギザやカイロ大学であった同胞団の小規模な集会を、現地から報告した。

 イスラム教スンニ派の王族が支配するカタールは、エジプトやシリアなどで同胞団などスンニ派のイスラム勢力を支援。エジプトのシンクタンク・アハラム政治戦略研究所のサイード・オケーシャ氏は「クーデターの意図を否定した軍の声明を『撤退』と報じるなど、言葉遣いも同胞団寄りになっている。カタール政府の意向を受けているのは明らかだ」と指摘する。

 アルジャジーラはカタール政府などの出資で95年に設立。イラク戦争やアフガニスタン戦争の報道で注目され、欧米中心の国際報道に一石を投じた。米ノースウエスタン大カタール校が中東8カ国で実施した調査(12年12月〜今年3月)によると、約26%がアルジャジーラを「よく利用する」と答え、テレビやインターネットサイトの中でトップだった。

6586チバQ:2013/07/03(水) 21:06:59
http://mainichi.jp/select/news/20130703k0000e030211000c.html
エジプト:大統領、退陣を改めて拒否…軍介入期限迫る
毎日新聞 2013年07月03日 11時45分(最終更新 07月03日 12時33分)


エジプトの首都カイロで、モルシ大統領の辞任をもとめて、クッバ大統領宮殿(中央奥)前に集まるデモ参加者ら。花火が打ち上げられ、宮殿の門には緑のレーザー光線があてられていた=2013年7月2日午後7時55分、秋山信一撮影
拡大写真 【カイロ秋山信一】エジプトのモルシ大統領は2日夜(日本時間3日未明)、国営テレビで演説し、「法に基づく政権を守り、職責を果たす」と述べ、反政権派の退陣要求を改めて拒否し、対決姿勢を鮮明にした。国軍は両派の妥協が成立しなければ3日夕(同4日未明)にも政治介入に踏み切る方針。ロイター通信によると、軍は大統領を退陣させ暫定統治評議会を設置し、新憲法制定と大統領選を実施するロードマップ(行程表)をまとめた。政権側の強い反発は必至で、事態悪化の懸念が強まっている。

 首都カイロなどで大規模デモを続けている反政権派と、政権支持派、治安部隊の衝突は3日も続き、AP通信などによると2日だけで少なくとも23人が死亡、一連の騒乱での死者は39人に達した。

 6月30日の大規模な反政権デモ以降、初めて公に姿を現したモルシ大統領はテレビ演説で「(民主選挙で選ばれた)正統な存在を侵すことは犯罪だ」などと主張し、反政権派や軍をけん制した。

 国軍の行程表では、最高憲法裁判所長官が議長で各政治勢力や実務者が構成する評議会を大統領に代わり設置。憲法は停止し諮問評議会(上院に相当)も解散する。数カ月かけて新憲法案を起草し、大統領選、議会選を行う。国軍は「クーデターの意図はない」と説明しているが、軍のフェイスブックには2日「テロリストから国民を守るため血を流す用意がある」とのメッセージが掲載された。

 米国務省のサキ報道官は2日、ケリー米国務長官がアムル・エジプト外相と電話協議し、国民の声に耳を傾けるべきだとの考えを伝えたと述べた。しかし、アムル外相は2日に辞表を提出し、国防相と警察担当の内相は2日の閣議を欠席。主要閣僚の離反で内閣存続は困難になっている。

6587チバQ:2013/07/03(水) 21:07:27
http://mainichi.jp/select/news/20130704k0000m030060000c.html
エジプト:軍介入期限前にデモ隊衝突 緊迫の度合い強める
毎日新聞 2013年07月03日 20時26分

 【カイロ秋山信一】モルシ大統領の退陣を求める抗議活動に揺れるエジプトで3日、国軍による政治介入の期限である午後5時(日本時間4日午前0時)を前に、首都カイロなどで反体制派と大統領支持派がデモを続けた。2日夜にはモルシ大統領がテレビ演説で改めて辞職を拒否。AP通信によるとカイロ近郊などでの両派や治安部隊の衝突で23人が死亡した。軍が退陣を迫れば反発した支持派との大規模衝突に発展する懸念もあり情勢は緊迫の度を強めている。

 軍は1日夕、48時間以内に反政権派と妥協するよう大統領に求めた。モルシ大統領は2日夜の演説で、「正統な政権を守るために血を流す覚悟がある」と述べ、辞任の意思はないことを明確にした。

 ただ3日朝には、大統領を支持してきたイスラム政党連合内の強硬派からも、早期の大統領選実施を求める声が出ており、情勢は流動的だ。軍は「クーデターの意図はない」と説明してきたが、大統領を退陣させ暫定統治体制を敷くなど事実上のクーデターが起きる可能性もある。

 大統領の出身母体である穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団は、全国で大統領支持の集会を開くよう呼びかけている。

 反政権派は軍主導による暫定統治に協力する意向を表明。主要野党勢力「国民救済戦線」は2日、国際原子力機関(IAEA)前事務局長でノーベル平和賞受賞者のエルバラダイ氏が軍との折衝にあたることを決めた。デモを呼びかけた市民団体「反乱(タマルド)」も、新統治機構への参加を表明した。

 地元メディアによると、軍内部では最高憲法裁判所長官がトップの暫定統治評議会に政権運営をさせる構想がある。ロイター通信は3日、軍は3日夕の期限後に政党やデモ隊の代表者と協議する方向だと伝えた。

6588チバQ:2013/07/03(水) 21:08:17
http://mainichi.jp/select/news/20130704k0000m030064000c.html
エジプト:軍が反政権派につき情勢一変 国民も軍を支持
毎日新聞 2013年07月03日 20時33分(最終更新 07月03日 20時58分)


エジプトの首都カイロで、モルシ大統領の辞任をもとめて、クッバ大統領宮殿前に集まるデモ参加者ら。花火が打ち上げられ、門には緑のレーザー光線があてられていた=2013年7月2日午後7時54分、秋山信一撮影
拡大写真 【カイロ秋山信一】エジプトのモルシ大統領の辞任を求める大規模デモは、軍が反政権派についたことで情勢が一変した。2011年の革命で独裁政権を倒し、初めて民主的な選挙で選ばれた大統領を、就任からわずか1年で非民主的な手法で軍が追い込む構図だが、国民の多くは現政権に失望しており、軍を支持している。

 軍が大統領に事実上の退陣勧告をした1日、反政権派のデモ隊は歓喜に沸いていた。軍のヘリコプターが国旗をぶら下げてデモ隊が集まるタハリール広場の上空を旋回。デモ隊はレーザー光線をヘリの底部にあてて応えた。「軍が革命の味方をしてくれてうれしい」。友人2人とデモに参加したデザイナーのアレ・サバハさん(31)は興奮気味に語った。

 軍はエジプト最大の権力機構だ。1952年の王制打倒以降、4代続けて軍出身者が大統領職を独占してきた。日用品の製造・販売から観光に至るまで幅広く独自のビジネスも展開し、軍の経済活動は国全体の4割に上るとの指摘もある。一方で、73年の第4次中東戦争をきっかけに、イスラエルからシナイ半島を奪還したことは今も国民の誇りで、軍への信頼は厚い。

 ただ2011年の革命後は、その信頼に揺らぎが生じた。昨年6月の民政移管までの暫定統治中、民主化勢力から「権力を温存し、民政移管を遅らせている」と非難され、反軍政デモも続発。モルシ政権発足後には、軍トップのタンタウィ氏が大統領に解任された。その後は政治介入は控え、昨年11月以降、新憲法を巡る与野党の対立や、革命2周年をきっかけに反政権デモが続いた際も、双方に対話を求めた。

 だが大統領が対話を呼びかけても、野党側はさまざまな条件を突きつけて拒み、対立だけが深刻化。軍が、「全土で数百万人が参加した」ともいわれる大規模デモが起きた翌日に介入の意図を示した背景には、政治勢力に任せていては混乱を収拾できないとの危機感があったとみられる。

 軍の介入は反政権派にとっても「渡りに船」だ。大統領の出身母体である穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団は、社会福祉活動を通じて全国に基盤がある。反政権派は組織力に劣り、今春以降、11年の革命を主導した若者グループなどが反政権デモを呼びかけても、参加者は数百人にとどまっていた。

 カイロ・アメリカン大学のアブデル・ガワド教授(政治学)は「民主主義が根づいていない現状では、軍が同胞団に対抗できる唯一の存在だ。反民主的であっても国民は軍に頼らざるを得ない」と指摘している。

6589チバQ:2013/07/03(水) 21:56:28
http://www.asahi.com/international/reuters/RTR201307030121.html
2013年7月3日19時33分
焦点:カオス寸前のエジプト、米国の「傍観外交」に一因も
7月2日、エジプトの民主化運動が転換点を迎える中、オバマ米大統領は同国の対立する勢力に歩み寄りを促してはいるものの、その影響力は限られている。写真はカイロで6月撮影(2013年 ロイター/Amr Dalsh)

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 [ワシントン 2日 ロイター] - エジプトの民主化運動が転換点を迎える中、オバマ米大統領は同国の対立する勢力に歩み寄りを促してはいるものの、その影響力は限られている。

 かつて米国は、権力を一手に握るムバラク前大統領ただ1人を相手にしていればよかった。しかし今では、国民には不人気だが自由選挙によって選ばれたモルシ大統領と軍部を相手に交渉しなくてはならない。米国は現在、政治的合意を取り付けようと、極めて慎重に説得を試みている。しかも、抗議デモを行う何百万人ものエジプト国民の「民意」を無視することなしにだ。

 エジプトはアラブ世界で最も多くの人口を抱え、主導的立場にある。そのエジプトの政変による影響は同世界全体に及ぶだろう。米国はすでに中東地域のイスラム武装勢力や宗派対立に頭を悩ませている。

 しかし、オバマ米大統領はこれまで、モルシ大統領と親しい関係を築いてはおらず、民主化に向けたエジプトの努力に距離を置いているようなオバマ氏の態度は批判を受けてきた。

 カオス状態に陥る寸前のようにみえるエジプトに対し、米国政府の喫緊の課題はいかに軍部に影響を与えられるかだ。軍は3日午後5時(日本時間4日午前0時)までに政治勢力による事態打開ができなければ、独自のロードマップを実行する用意があるとしている。

 モルシ政権に対する軍のクーデターは、オバマ米大統領が中東で推進する民主化を大きく損なうことになり、エジプトへの軍事支援も中断する可能性がある。

 中東の安全保障上、エジプト軍に対する米国の影響力は強大で、ケリー米国務長官は5月、米議会が設定した民主主義の基準をエジプトが満たさなかったにもかかわらず、13億ドルの軍事支援を承認した。

 米国防総省のある当局者は、デンプシー統合参謀本部議長が今週、エジプト軍のソブヒ参謀総長と電話会談したと明かした。会談の内容は明らかにされておらず、デンプシー氏や他の米高官がクーデターについてはっきりとくぎを刺したかどうかも不明だ。

 オバマ大統領、ケリー国務長官ら米国の指導者たちはこれまで誰1人としてエジプト軍の「最後通告」を公には批判していない。

 エジプトとイスラエルで勤務経験がある米国務省の元職員で、現在はシンクタンク「アトランティック・カウンシル」に所属するミシェル・ダン氏は、軍部がモルシ政権を倒して自ら統治しようとするのか、それともそこまではせずに文民から名ばかりの指導者を指名するかが重要なポイントだと指摘した。

 <オバマ米大統領「デモ参加者の声を聞け」>

 オバマ政権は、モルシ大統領率いるイスラム組織「ムスリム同胞団」があらゆる勢力を包含する効果的な政府をつくることに失敗したと考えている。オバマ政権はモルシ大統領をホワイトハウスでまだ一度ももてなしていない。昨年にモルシ氏は訪米を予定していたが、同氏がイスラエル人を「猿と豚の子孫」と表現した2010年のビデオが明らかとなり中止された。

 ホワイトハウスによると、オバマ大統領は2日にモルシ大統領に電話し「民主主義とは、多くのデモ参加者を含む全てのエジプト国民の声に確実に耳を傾けることだ。今起きている危機は政治的プロセスによってのみ解決可能」と伝えたという。しかし、モルシ大統領は歩み寄る姿勢を見せておらず、軍に対して最後通告を撤回するよう求めている。

 米政府にとって、モルシ政権とのコミュニケーションは困難さを増している。米国務省のサキ報道官は2日、ケリー国務長官がエジプトのアムル外相に電話したが、同外相が辞表を提出していたことを報道陣から聞かされたと明かした。過去数日で、外相以外にもモルシ政権の要人数人が辞めたとみられている。ケリー氏がアムル氏と話したとき、アムル氏がまだ辞任していなかったかは不明だが、このことは米政府にモルシ政権が崩壊しつつあるとの感触を与えた。

6590チバQ:2013/07/03(水) 21:56:44
 <米国の「想像力に欠ける」政策>

 シリアの内戦同様、オバマ大統領はムバラク後のエジプトに傍観主義的なアプローチを取っているとして、多くの専門家から批判されている。

 しかし、オバマ政権の当局者らは、自ら改革を進めようとするアラブ社会に影響を与えることを制限しており、米国が介入すれば恨みを買うことは目に見えていると反論する。

 米国は何十年もの間、親欧米の独裁者の支持者として見られてきた。しかし今回は、どの勢力も特別扱いはしないと主張している。だからといって、米国がモルシ政権を支持しているとする一部のデモ参加者からの批判がなくなるわけではない。デモの中には、エジプトに駐在する米国大使を侮辱する写真を掲げる人たちもいる。

 ホワイトハウスによると、オバマ大統領はモルシ大統領に「米国はエジプトの民主化プロセスに深く関与しており、1つの政党もしくは団体を支持しない」と伝えたという。

 先述のダン氏は、エジプトや他のアラブの民主主義国家に対する米国の政策について「想像力に欠けるとしか言いようがない」と評し、問題の一因にはエジプト国民の反米感情がある可能性を指摘。「エジプトが民主化へと移行するのをもっと後押しできたはずだ。今目にしていることは、米国が傍観していた結果なのだ」と述べた。

 (原文執筆:Warren Strobel記者、Phil Stewart記者、翻訳:伊藤典子、編集:本田ももこ)

6591チバQ:2013/07/03(水) 21:57:07
http://www.afpbb.com/article/politics/2954004/10998627
エジプト大統領、軍の「最後通告」撤回を要求 デモ隊衝突で7人死亡
2013年07月03日 07:37 発信地:カイロ/エジプト
【7月3日 AFP】エジプトのムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)大統領は2日、自らの「憲法上の正統性」を主張するとともに、反対勢力との対立を解決しない限り介入するとした同国軍の「最後通告」について、撤回を要求した。

 マイクロブログのツイッター(Twitter)上にあるモルシ大統領の公式アカウントでは、「モルシ大統領は(自らの)憲法上の正統性を主張し、それを踏みにじろうとするいかなる企図も退ける」、「(同大統領は)軍に対し警告の撤回を要求し、また国内外からのいかなる命令にも応じない」とのメッセージが投稿された。

 同大統領の辞任を求める街頭デモには、全土で数百万人が参加。これを受けて軍が、48時間以内に国民の要求を受け入れなければ、軍の示す解決策の履行を強制すると宣言。全ての政治勢力に対し、現在の危機から抜け出す糸口を3日までに見いだせなければ、軍が作成したロードマップ(行程表)を提示すると表明した。

 首都カイロ(Cairo)では2日、大統領支持派と反対派のデモ隊同士の衝突により、少なくとも7人が死亡した。(c)AFP

6592チバQ:2013/07/03(水) 22:05:54
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130703/erp13070300590001-n1.htm
フランス極右党首の免責剥奪 ヘイトスピーチで欧州議会
2013.7.3 00:56

マリーヌ・ルペン党首(ロイター=共同)
 欧州連合(EU)欧州議会は2日、フランスでイスラム系移民らに対するヘイトスピーチ(憎悪発言)が問題とされている極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首の不逮捕などの免責特権を剥奪することを決めた。

 ルペン氏は2010年、イスラム教徒が路上で祈りをささげることを「軍事力によらない占領」と表現。「宗教上の理由で特定集団への憎悪などを扇動した罪」に当たるとしてフランスの司法当局から事情聴取に応じるよう求められていたが、応じていなかった。

 フランス国内で司法手続きが進む見通し。ルペン氏はフランスのテレビ局に、「私はこの決定を無視する。何も恐れない」と述べた。欧州議会は5月までに関連委員会でルペン氏に意見陳述の機会を用意したが、ルペン氏は出席しなかった。ルペン氏は04年から欧州議会議員。(共同)

6593チバQ:2013/07/03(水) 22:06:29
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130703/erp13070309140002-n1.htm
財務相と外相が辞任 経済危機のポルトガル
2013.7.3 09:13
 経済危機に苦しむポルトガルで2日までにガスパール財務相とポルタス外相が相次いで辞任した。欧州連合(EU)などからの金融支援と引き換えに財政緊縮策を進めるコエリョ政権にとって、痛手となった。

 ポルタス氏は、連立与党である民衆党の党首。政権支持を取り下げるかどうかについては態度を明らかにしていないが、連立解消となれば与党は議会で過半数を割り込むため、政局の混乱を招く恐れがある。

 AP通信によると、ガスパール氏は1日に辞任。辞任の理由は明らかではないが、自らが中心となって進めてきた緊縮策が国民の強い反発に直面していることが一因とみられている。

 ポルタス氏は2日、緊縮策を推進する政権の方針に反発して辞任。ガスパール氏の後任の人選にも不満だったとされる。

 欧州連合(EU)統計局によると、ポルトガルの5月の失業率は17・6%。緊縮策の影響で深刻な不況に陥っており、国民の不満も高まっている。(共同)

6594チバQ:2013/07/03(水) 22:07:32
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130703/amr13070321110007-n1.htm
【スノーデン事件】
米の“圧力”…宙に浮く亡命申請
2013.7.3 21:10 (1/2ページ)

エドワード・スノーデン容疑者(ロイター)
 【ワシントン=小雲規生】米国家安全保障局(NSA)の個人情報収集活動などを暴露して訴追された米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者(30)に対する米国の包囲網が迫っている。

 スノーデン容疑者はこれまで21カ国に亡命を申請。しかしロイター通信によると、すでに5カ国が受け入れを拒否するなど、申請は宙に浮いている。各国は身柄引き渡しを求める米国の暗黙の圧力に配慮したかたちだ。ただ一部にはスノーデン容疑者への支持を示す国もあり、包囲網に綻(ほころ)びが出る可能性もある。

 米国の包囲網は各国に波紋を広げた。ロイター通信によると、反米左翼政権で知られるボリビアの大統領専用機はモスクワからの帰国途中、ウィーンで緊急着陸を強いられた。モスクワの空港に滞在中とされるスノーデン容疑者の搭乗を疑ったポルトガルとフランスが領空通過を拒否したためだといい、ボリビア政府高官は「米国がボリビアを脅す手段として両国を利用した」と憤っている。

 6月29日にはエクアドルのコレア大統領が、バイデン米副大統領との電話会談後、「丁寧な物言いで受け入れ拒絶を要請してきた」と公表。スノーデン容疑者がロシアの空港を離れられない状況を踏まえ「エクアドル大使館に到着すれば、亡命申請を検討する」と述べるなど、受け入れに消極姿勢を示している。

 エクアドルは米国から貿易上の優遇措置を受けて原油などを輸出しており、「政府は亡命受け入れがもたらす結果について認識し始めたのではないか」との指摘も上がっている。

 またロシアのプーチン大統領も1日、亡命受け入れの条件に反米活動を続けないことを挙げ、スノーデン容疑者が申請を取り下げる結果となった。

 こうした展開を受け、米国務省のサキ報道官は2日の会見で、各国とスノーデン容疑者について協議をしていることを認め、「スノーデン容疑者の帰国に大きな希望を持っている」と述べた。包囲網の成功に自信を見せたかたちだ。

 ただ、ベネズエラのマドゥロ大統領は2日、「スノーデン容疑者は世界から保護を受けるに値する」として、スノーデン容疑者への支持を表明した。当初から亡命先の可能性が指摘されてきたキューバも態度を明確にしておらず、米国の思惑通りにシナリオが進むどうかは不透明だ。

6595チバQ:2013/07/03(水) 22:47:06
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013070301015
「内戦」か「クーデター」か=邦人社会も緊迫−エジプト情勢
 エジプト情勢の緊迫化を受け、在留邦人の間にも緊張が走っている。政治介入を警告する軍の期限後には、軍のクーデターが起きるか、大統領派と反大統領派の内戦になる可能性があるとの声も上がり、自宅に待機する人も目立った。
 日本外務省は3日、エジプトに対する渡航情報(危険情報)を出し、一部地域の危険情報を引き上げた。現地の旅行代理店では旅行者の出国などの対応に追われ、観光ツアーは全面的に中止された。旅行代理店ブルースカイトラベルの奥村初子さんは「観光業にとっては厳しい状況が続いている」と話す。
 首都カイロに住む国際機関勤務の日本人女性は自宅勤務を命じられ、「国外に退避するかどうかは本部の判断だ」と語った。2日夜には激しい衝突があり、身の危険を感じたという。今回の危機では銃器の使用が目立っているといい、「内戦になるかクーデターになるか、情勢の推移を見守るしかない」という。
 旅行代理店に勤務する男性は、通勤に使う道路でデモが行われており、危険があるため自宅に待機中だ。「大統領派と反大統領派の双方が血を流す覚悟を示しており、内戦化するのが心配だ」と危機感を強めている。
 在エジプト日本大使館員によると、現地の日本企業の中には国外に退避する動きもある。市民は食料など物資の買いだめに走っているほか、不要不急の外出を控えており、日本人が多く住むカイロのザマレク地区も、普段より閑散としているという。(時事)
奥村初子(おくむら・はつこ)(2013/07/03-22:26)

6596チバQ:2013/07/04(木) 21:44:45
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013070400129

大統領を自宅軟禁=軍がクーデターか−介入の期限切れ・エジプト

3日、エジプト・カイロで、モルシ大統領支持者とにらみ合う市民ら(AFP=時事) 【カイロ時事】エジプト各テレビは3日、軍がイスラム組織ムスリム同胞団出身のモルシ大統領を自宅軟禁下に置いたと報じた。ロイター通信は、治安当局者の話として、軍のクーデターが進行中と伝えた。軍が国営テレビを占拠したとの情報もある。軍が大統領支持派の強制排除に踏み切れば、大規模な衝突に発展する恐れもある。
 この日午後5時(日本時間4日午前0時)は、混乱が収拾しなければ軍が政治介入を行うとした期限だった。期限切れを受け、軍は事態打開のため、強硬策に打って出たとみられる。
 選挙で選ばれた大統領は当初、民主主義を守るためあくまで辞任を拒否する方針を示していたが、期限切れを控え、暫定内閣の設置を呼び掛けるなど妥協の姿勢も見せていた。(2013/07/04-01:22)


http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2013070400293
各勢力の「総意」演出=宗教指導者も同席−エジプト軍
 【カイロ時事】エジプトのシシ軍最高評議会議長兼国防相が3日夜、モルシ大統領の排除と暫定政権設置を発表した席には、エジプトのイスラム教、キリスト教指導者やエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長らも同席した。国内の各勢力の「総意」であることを演出し、軍による「クーデター色」を薄める意図があるとみられる。
 シシ議長が声明を発表した後に演説したエルバラダイ氏は「軍が示した方針は国民の和解を保証している」と述べ、軍の行動に支持を表明した。(2013/07/04-10:02)



http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013070400129
同胞団与党党首も拘束=メンバー300人に逮捕状−各地で暴動、死傷者・エジプト
 【カイロ時事】エジプト治安当局は3日、イスラム組織ムスリム同胞団を母体とする最大与党「自由公正党」のカタトニ党首を拘束した。失脚したモルシ大統領のみならず、ほかの同胞団の幹部や関係者も相次いで拘束下に置くことで、組織全体の無力化を図る動きとみられる。
 地元メディアによると、治安当局は「民衆を扇動し、暴力に駆り立てた」との容疑で同胞団メンバー300人の逮捕状を取り、捜索を続けている。同胞団の幹部については、海外渡航を禁止する措置が取られたという。
 一方、同胞団の支持者がエジプト各地で破壊活動を行い、死傷者が出ている。北部のアレクサンドリアやマルサマトルーフ、中部ミニヤなどで治安部隊や反大統領デモ隊と衝突し、少なくとも14人が死亡、100人前後が負傷した。(2013/07/04-10:51)

6597チバQ:2013/07/04(木) 21:46:09
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2013070400062
エジプト軍がクーデター=モルシ大統領を解任・拘束−憲法裁長官に権力移譲

3日、エジプト国営テレビで声明を読み上げるシシ軍最高評議会議長兼国防相(AFP=時事) 【カイロ時事】エジプト軍トップのシシ軍最高評議会議長兼国防相は3日夜(日本時間4日未明)、声明を出し、イスラム組織ムスリム同胞団出身のモルシ大統領を解任し、最高憲法裁判所のマンスール長官に大統領権力を移譲すると発表した。中東の衛星テレビ局アルジャジーラによると、当局はモルシ大統領の身柄を拘束、同胞団幹部多数の逮捕状を取った。事実上の軍のクーデターに反発する同胞団支持者は各地で反大統領デモ隊などと衝突、少なくとも14人が死亡、約100人が負傷した。

 軍は声明で、憲法を一時停止すると表明。マンスール長官は4日に暫定大統領として就任宣誓を行う見通し。
 軍は自ら権力こそ継承しなかったものの、超法規的措置により、ほぼ1年前の選挙で民主的に選ばれた大統領の権限を強制的に剥奪した。声明で、大統領選を速やかに実施し、先送りされている人民議会(国会)選の準備を行うと述べたが、時期には言及しなかった。
 エジプト治安当局は3日、ムスリム同胞団を母体とする最大与党「自由公正党」のカタトニ党首も拘束した。失脚したモルシ大統領のみならず、ほかの同胞団の幹部や関係者も相次いで拘束下に置くことで、組織全体の無力化を図る動きとみられる。
 地元メディアによると、治安当局は「民衆を扇動し、暴力に駆り立てた」との容疑で同胞団メンバー300人の逮捕状を取り、捜索を続けている。同胞団の幹部については、海外渡航を禁止する措置が取られたという。(2013/07/04-13:12)


http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2013070400855
マンスール氏、暫定大統領就任=軍主導の政権移行が始動−モルシ氏訴追も・エジプト

4日、エジプト・カイロで、暫定大統領として就任宣誓する最高憲法裁判所のマンスール長官(EPA=時事) 【カイロ時事】軍が強権を発動してモルシ大統領を解任したエジプトで4日、最高憲法裁判所のマンスール長官が暫定大統領として就任宣誓を行った。軍の政権移行プロセスに従った措置で、正式な大統領が選挙で選出されるまでの間、統治に当たる。
 軍は3日の声明で「大統領選を早期に実施する」と表明したものの、時期には言及していない。暫定大統領の統治が長期化すれば、国内の民主化推進を求める勢力や国際社会から批判が高まるのは必至で、早期に大統領選を実施できるかが当面の焦点となりそうだ。
 マンスール長官は宣誓で、6月30日に100万人規模に膨れ上がった反モルシ政権デモについて「人々全体の要求を反映したものだった」と評価。「参加した全ての政治勢力、老若男女に敬意を表する」と述べた。
 一方、AFP通信によると、失脚したモルシ大統領の身柄は国防省内で軍が拘束。訴追に向けた準備が進められているとみられる。2日の演説で、選挙で選ばれた大統領の地位を守るため「血を流す覚悟だ」などと訴えたことが、暴力をあおったとして罪に問われる可能性がある。(2013/07/04-21:11)

6598チバQ:2013/07/04(木) 21:49:38
http://mainichi.jp/select/news/20130704k0000e030189000c.html
エジプト:軍がクーデター モルシ大統領の権限剥奪
毎日新聞 2013年07月04日 10時50分(最終更新 07月04日 13時29分)

 【カイロ秋山信一】エジプトのモルシ大統領の辞任を求める抗議行動の拡大を受けて、シシ国防相は3日、国営テレビを通じて演説し、憲法の効力を停止して大統領の権限を剥奪したと発表した。マンスール最高憲法裁判所長官が次期大統領選まで暫定的に代行する。今後、政治勢力や有識者によって憲法の修正を進め、早期の大統領選実施を目指すという。2011年の民主化要求運動「アラブの春」でムバラク独裁政権が崩壊した後、初めて民主選挙で選ばれたモルシ政権は、軍のクーデターによって、発足後わずか1年で崩壊した。

 暫定大統領の就任式は4日にも行われる見通し。

 AFP通信などによると、モルシ大統領は軍の監視下にあり、国防省に連行された。エジプトメディアによると、警察はモルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団の政党党首ら幹部2人を逮捕し団員300人の逮捕命令を出した。

 3日夜から4日にかけ、国内各地でモルシ氏支持者が反対派や治安部隊と衝突し、ロイター通信などによると少なくとも14人が死亡、約340人が負傷した。

 シシ国防相は3日午後9時(日本時間4日午前4時)に約8分間演説し、「軍は多くの国民の叫びに対し、聞こえないふりはできなかった」とクーデターを正当化。「軍は全政治勢力に対話を求めてきたが、実現せず、大統領の2日夜の演説も国民の要求に応えるものではなかった」と介入理由を説明した。

 国防相の演説には、主要野党勢力「国民救済戦線」の指導者エルバラダイ氏や、大統領辞任を求める署名活動を行って大規模デモにつなげた市民団体「反乱」のメンバーらが同席、「国民の支持」が演出された。

 モルシ大統領は、国防相の演説直後、交流サイト「フェイスブック」で、「軍事クーデターは民主主義社会のエジプトで容認できない」と軍を非難した。

 3日夜にはムスリム同胞団などイスラム勢力が運営するテレビ局の放送が停止された。政権寄りの放送を続けてきたカタールのテレビ局アルジャジーラのエジプト専門チャンネルも治安部隊に制圧され、放送が止まった。

 イスラム勢力は「民意で選ばれた正統な政権を守る」と主張し、軍のクーデターに反発。クーデター後に第2の都市アレクサンドリアや中部ミニヤで反政権派との衝突が起きた。軍はカイロ近郊の同胞団デモ会場近くなどに装甲車などを配置し、警戒を強めている。

6599チバQ:2013/07/04(木) 21:51:48
http://mainichi.jp/select/news/20130704k0000e030206000c.html
エジプト:反モルシ派、熱狂 支持派と衝突も散発
毎日新聞 2013年07月04日 11時32分(最終更新 07月04日 11時48分)


エジプトの国営テレビで大統領権限の剥奪などについて発表するシシ国防相=2013年7月3日、AP
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エジプトの首都、カイロのタハリール広場で、モルシ政権に抗議するデモの参加者=2013年7月3日、ロイター
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エジプトの首都カイロで、モルシ大統領支持派のデモ会場近くの道路を封鎖した軍の装甲車=2013年7月3日、秋山信一撮影
拡大写真 ありがとう、シシ(国防相)−−。3日夜、エジプトのモルシ政権を崩壊させた軍事クーデターを反政権派の市民らは歓迎した。首都カイロのタハリール広場や大統領宮殿前には数十万人が繰り出し、歌い、踊り、祝った。一方、大統領を支持するイスラム勢力の集会場は重苦しい空気に包まれていた。北部アレクサンドリアなどでは反政権派との衝突も起きており、市民も治安の悪化を懸念している。【カイロ秋山信一、宮川裕章】

 「モルシはもう十分。軍が国民の要求をかなえてくれた」。3日深夜、大統領宮殿前に母子3人で来ていたオラ・カーメルさん(50)は興奮気味に語った。シシ国防相のポスターを誇らしげに掲げ、「軍は国民と共にある」と叫ぶ若者もいた。国営ラジオは、国防相の演説を伝えた後、1952年に王政を崩壊させた軍事クーデターをたたえる曲を流した。

 3日午後、軍が設定した政治介入の期限が数時間後に迫る中、首都カイロ中心部は奇妙な静寂に包まれていた。だが午後9時に始まった国防相の演説後、街の空気は一変した。行き交う車は、クラクションで祝意を表し、至る所で花火が打ち上げられた。「軍は民政を続けることも約束した。国民の要求を理解しているのは軍だけだ」と医師のムハンマド・セヒアさん(56)は喜んだ。

 一方、大統領宮殿から約2キロ離れたラバ・アダウィーヤ・モスクでは、大統領の出身母体である穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団などが集会を続けていた。

 6月28日に始まった集会は1週間を迎えていた。モスクに至る路上にはコンクリートブロックの破片が山積みされ、こん棒やヘルメットを装備した男性が臨戦態勢をとっていた。青果店経営のハニ・ムハンマドさん(40)は「軍がやったのは、正統な政権の乗っ取りだ。今もモルシが大統領だ」と訴えた。

 双方の集会場を結ぶ道路は、3日から軍の装甲車が封鎖を始めた。兵士が構える銃口は、反政権派が沸く宮殿ではなく、大統領支持派が拠点を置くモスクの方角を向いていた。

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6600チバQ:2013/07/04(木) 21:53:49
http://mainichi.jp/select/news/20130704k0000e030207000c.html
エジプト:アラブの春に冷水 民主化は振り出しに
毎日新聞 2013年07月04日 11時34分(最終更新 07月04日 14時47分)

 【カイロ秋山信一】エジプトの軍事クーデターは、2011年から続く中東の民主化要求運動「アラブの春」に冷や水を浴びせた。2年間で初めての民主的な大統領選挙を実施し、新憲法を制定したエジプトだが、今回のクーデターで民主化の道は振り出しに戻った格好だ。チュニジアやリビアなどアラブの春で独裁政権を倒した国も、民主化の過程で苦慮しているだけに、エジプトの混乱が悪影響を与える可能性もある。

 「現行憲法は凍結し、最高憲法裁判所長官が大統領職務を代行する」。3日夜、シシ国防相が明らかにしたロードマップ(行程表)の内容は、革命後2年でエジプトが進めた民主化の歩みを後退させるものだった。民主選挙で初めて選ばれた大統領はクーデターで退任させられ、国民投票で承認された新憲法も超法規的措置で効力を失った。

 経済の低迷や強権的な政権運営から、モルシ政権への失望感を深めていた国民の多くは、今回のクーデターを歓迎している。だが大統領支持派が強く訴えてきた「民意で選ばれた大統領の正統性」は、軍事力であっけなく損なわれた。軍介入の背景には、モルシ政権下で失われた影響力を回復する意図があるとも指摘される。

 軍はモルシ政権下でさえ、予算の議会審議を免除されるなど、特別扱いを受けていた。今回はクーデター直後に民政に移管する動きを見せたが、今後誕生する新政権も軍に配慮した国家運営を迫られるのは必至だ。

 一連のエジプトの混乱は、周辺国にも影響を及ぼしつつある。「チュニジアでも『反乱』が始まった」。エジプトの政府系紙アルアハラム(電子版)は3日、今回のクーデターに至る端緒となった反政権署名運動が、チュニジアでも始まり、既に17万人分の署名が集まったと伝えた。

 11年1月にベンアリ独裁政権を崩壊させ、「アラブの春」の先駆けとなったチュニジアだが、革命後2年を過ぎても憲法制定に至らず、エジプト同様にイスラム政党が主導権を握る現政権への不満も根強い。今年2月には与党のイスラム系政党アンナハダに対する抗議デモが激化し、首相の交代に追い込まれた。増税など財政改革に取り組み、アラブの春の中でも「優等生」とみられるチュニジアだけに、エジプト混乱の影響が懸念される。

 また内戦を経て、カダフィ前政権を崩壊させたエジプトの隣国リビアでも、今年に入って、民兵組織が政府庁舎を占拠し、政府や議会に要求を突きつける事態が頻発している。エジプトのクーデターの成功は、こうした非合法的な動きに勢いを与えかねない。

6601チバQ:2013/07/04(木) 21:59:20
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130704/mds13070418460018-n1.htm
【エジプト軍クーデター】
巻き戻された「アラブの春」の針 周辺国に影響も
2013.7.4 18:42 (1/2ページ)[紛争・クーデター]

3日夜、カイロ市内のタハリール広場で、モルシー大統領が排除されたとの軍の声明を受けて喜ぶ反モルシー派の市民ら(ロイター)
 【カイロ=大内清】ムバラク政権が2011年に倒れたことで始まった地域大国エジプトの地殻変動の「第2幕」は、軍人でない初の大統領、モルシー氏が放逐される劇的な展開となった。モルシー氏の出身母体であるイスラム原理主義組織ムスリム同胞団は、「アラブの春」の恩恵を受け政権まで握ったが、社会の二極化を招き、多くの国民にノーを突きつけられた。軍の超法規的措置により、いったん後退した民主化が今後、軌道に乗るかは不透明だが、エジプトの動向は、イスラム勢力の台頭で混乱が続く域内の国々に影響する可能性もある。

 エジプトのムバラク前政権はかつて、軍や財界と結びついて権力を集中することで政治安定を図ってきた。野党が育たぬ中、政権崩壊後、宗教的なつながりでメンバーらを大量動員し票につなげられる同胞団などのイスラム勢力が選挙で優勢となったのは自然の成り行きだった。他のアラブ諸国でも事情は似ている。アラブの春が「イスラムの春」といわれるゆえんだ。

 しかし、そうして政権を握ったモルシー氏は、強権手法でイスラム化を志向し世論は分裂。政治の混乱は経済悪化に拍車をかけた。

 今回のクーデターで軍は、デモの形で表れた「国民の思いをくみ上げる」(シーシー国防相)としてモルシー氏を解任。国民には、11年の政変から続く混乱が収束に向かうことへの期待も大きい。

 政局の行方は不透明ではある。リベラル系野党は、この機に「真の民主化」を目指すとしているが、同国ではここのところ、収監されていた旧政権関係者が次々と釈放され、表舞台に復帰しつつある。

 「財界が期待する大統領は(ムバラク氏の次男)ガマール氏だ」との声も聞かれ、リベラル系と旧政権系の勢力とが入り乱れた争いが展開される可能性は高い。

 そして、「アラブの盟主」であるエジプトの政変劇は、周辺国にも影響を及ぼしそうだ。

 同胞団系政党が政権を握るチュニジアでは最近、急進的イスラム勢力と世俗派の対立が激化。ヨルダンでは同胞団による反王制デモが頻発し、内戦が続くシリアではイスラム過激派の流入が続いている。こうした国々にとり、エジプト軍が超法規的にアラブの春の針を巻き戻したことは、ひとつの“前例”となるだろう。

6602チバQ:2013/07/04(木) 22:01:12
http://www.asahi.com/international/update/0704/TKY201307040412.html
ベルギー国王が退位へ 健康上の理由 自発的退位は初
3日のテレビ演説で、フィリップ皇太子への譲位を表明するベルギー国王アルベール2世=ロイター

 【ブリュッセル=野島淳】ベルギー国王アルベール2世(79)は3日夕、国民向けにテレビ演説し、高齢と健康上の理由から21日の国民の祝日に退位すると発表した。長男フィリップ皇太子(53)が第7代国王となる。現在のベルギー王室ができた1831年以降、国王が自発的に退位するのは初めてという。

 国王は「即位から20年。次世代にトーチを渡すときだ」と述べた。国王は1993年、兄のボードワン前国王の死去に伴い即位。北部オランダ語圏と南部フランス語圏の対立が根深い同国で、国民統合の象徴としての役割を果たしてきた。

 2010年6月の総選挙後、連立協議が難航して541日間にわたり組閣ができなかったときも、国王が何人もの交渉担当者を指名し、調停役を担った。

6603チバQ:2013/07/04(木) 22:03:51
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130704-00000019-reut-int
ポルトガルの政治危機、速やかに克服できると確信=コエリョ首相
ロイター 7月4日(木)2時6分配信

[ベルリン 3日 ロイター] - ポルトガルのコエリョ首相は3日、国内の政治危機を速やかに克服できるとの見通しを示した。

同首相は当地で記者団に対し「ポルトガル国内の難局を乗り越えられると確信している。内部危機を直ちに克服できることを望んでいる」と言明し、辞任する考えはないことをあらためて表明した。

6604チバQ:2013/07/06(土) 00:35:01
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130705/mds13070520500010-n1.htm
【エジプト】
モルシ派が大規模デモ 軍クーデターに抗議
2013.7.5 20:46 [紛争・クーデター]

警戒する警察機動隊の前でモルシ氏支持を訴えるムスリム同胞団メンバーら=4日、カイロ(ロイター)
 エジプトのクーデターで大統領の座を追われたモルシ氏を支持するイスラム勢力は5日、首都カイロなど全国各地で大規模な抗議デモを行った。軍はクーデターを支持する反モルシ勢力との衝突などを防ぐため厳戒態勢を敷いた。

 3日のクーデターの後、休日で多数の人々が集まるイスラム教の金曜礼拝後のデモは初めて。モルシ氏の出身母体のイスラム組織ムスリム同胞団がデモを主導しており、モルシ氏が今も「国民に広く支持された正統な大統領」と訴えるのが狙いだ。同胞団は激しく反発しているが「抗議は平和的に行う」方針を示している。

 モルシ氏の後任のマンスール暫定大統領は4日の就任後、同胞団に暫定政権への参加を呼び掛けたが、同胞団は拒否するとの声明を出した。(共同)

6605チバQ:2013/07/06(土) 00:36:11
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130705/mds13070508260006-n1.htm
【エジプト軍クーデター】
首相にエルバラダイ氏か 挙国一致内閣樹立へ
2013.7.5 08:24 [紛争・クーデター]

反モルシー派デモを前に会見するエルバラダイIAEA前事務局長(中央)=6月22日、カイロ(ロイター)
 エジプト軍のクーデターを経て暫定大統領に就任したマンスール氏は4日、挙国一致の暫定内閣樹立に向けた作業を本格化させた。ロイター通信は同日、軍関係者の話として、暫定首相にはエルバラダイ国際原子力機関(IAEA)前事務局長(71)が「最有力」と報じた。

 大統領権限を剥奪されたモルシー氏の出身母体イスラム組織ムスリム同胞団は軍への反発を強めており、5日の集団礼拝後には全土で大規模デモを予定。混乱長期化が懸念されている。

 エルバラダイ氏はモルシー氏に反対する連合体「救国戦線」を率いてきた世俗派の代表。若者層から一定の支持を得ており、クーデターの際には反政府勢力を代表して軍との協議に参加した。エルバラダイ氏のほかには、ムバラク政権崩壊後の暫定軍政下で首相を務めたガンズーリ氏や、エジプト中央銀行前総裁のオクダ氏の名前が取りざたされているという。(共同)

6606チバQ:2013/07/06(土) 00:36:40
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130705/mds13070500120002-n1.htm
【エジプト軍クーデター】
弾圧されるムスリム同胞団 サイトに「国民は恩知らず」
2013.7.5 00:11 (1/2ページ)[紛争・クーデター]

警戒する警察機動隊の前でモルシ氏支持を訴えるムスリム同胞団メンバーら=4日、カイロ(ロイター)
 【カイロ=大内清】エジプト軍によるクーデターで、同国最大のイスラム原理主義組織ムスリム同胞団は民心をつなぎ留められず、選挙で得た「力」を喪失した。今後は当局による団員摘発が加速するとみられ、同胞団は、大弾圧を受けた1950年代以来の打撃を受ける可能性がある。一部の強硬派による暴発への懸念も根強い。

 「エジプト国民は恩知らずのばかだ」−。インターネットの同胞団系サイトには4日、団員らの怨嗟(えんさ)の声が渦巻いていた。

 草の根の慈善事業を展開する同胞団は、2011年の政変以降、各種選挙で大っぴらに団員を大量動員して貧困層に食料品などを配布。同時に、対立する世俗派勢力を「非イスラム的」と断じ、イスラム教の価値観を重んじる庶民層を取り込んできた。識字率が6割程度にとどまるとされる同国では、有効な戦術だった。

 だが、政権に就き経済運営の責任を問われる立場になると、貧困層の不満は同胞団に向いた。デモ発生後、モルシー氏は自身の「正統性」を繰り返し強調したが、政策論より貧困層のニーズをくすぐり利用する手法をとってきた同胞団への支持は戻らなかった。

 エジプトでは今、治安当局が同胞団幹部らの逮捕を進めている。追及が一般団員にも向くかは不明だが、大きな打撃となるのは間違いない。

 同胞団は1954年、それまで協力関係にあったナセル首相(後に大統領)と対立。団員が起こしたとされるナセル暗殺未遂事件を機に非合法化されて当局の徹底弾圧を受け、幹部は軒並み投獄された。再建が進んだのは、体制内の権力闘争を有利に進めようとイスラム勢力に接近したサダト元大統領が、幹部らの釈放を進めた70年代になってからだ。

 同胞団の前副団長で現在は組織を離れているムハンマド・ハビーブ氏は「軍を敵に回した以上、同じことが起きても不思議はない」と語る。

 一方で、モルシー政権下で存在感を強めたかつての過激派組織「イスラム集団」などは、今回のクーデターを「イスラムに対する攻撃だ」と非難、過激派が拠点とする東部シナイ半島では4日、軍キャンプへの襲撃も発生したもようだ。こうした勢力と同胞団の一部が結び付く可能性もあり、治安状況は予断を許さない。

6607チバQ:2013/07/06(土) 00:38:17
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130705/mds13070500070001-n1.htm
【エジプト軍クーデター】
「偉大な業績」「危険なメッセージ」周辺国の反応さまざま
2013.7.5 00:06 [紛争・クーデター]
 【カイロ=遠藤良介】エジプトのモルシー政権が軍クーデターで転覆したことについて、近隣諸国の政権からは4日、称賛から非難まで多様な反応が相次いだ。モルシー前大統領がイスラム原理主義組織ムスリム同胞団を母体としていたことに加え、周辺国の政権が置かれたそれぞれの状況が評価の違いにつながっている。

 内戦が泥沼化しているシリアの国営テレビは、軍によるモルシー氏の追放を「偉大な業績だ」とする高官の発言を伝えた。アサド政権とイスラム教スンニ派の対立が内戦の一つの構図となっており、周辺からイスラム過激派が参戦している状況が根底にある。

 2011年のムバラク政権崩壊以降、自国でムスリム同胞団の活発化を警戒してきた湾岸アラブ諸国もエジプトの政変を好意的に見ている。サウジアラビアのアブドラ国王はマンスール暫定大統領に祝福メッセージを送り、「エジプトを暗いトンネルから救った」と軍をたたえた。

 カタールはモルシー政権に好意的だったが4日、マンスール氏に祝意を伝達、サウジなどに同調した。

 一方、イスラム色の強い与党、公正発展党(AKP)を基盤とするトルコのエルドアン政権からは厳しい批判が上がった。

 ダウトオール外相は「民主的な選挙で発足した政府が不法な手段、まして軍事クーデターで転覆させられたことは受け入れられない」と発言。AKPが世俗主義の牙城として力を持つ軍と緊張関係にあることや、5月末以降に大規模な反政権デモが行われたことが警戒心を生んでいる。

 「アラブの春」の端緒となったチュニジアからも、「アラブ諸国民への危険なメッセージになる」とする政権与党の声明が報じられた。

6608チバQ:2013/07/06(土) 00:45:15
http://mainichi.jp/select/news/20130706k0000m030060000c.html

エジプト:同胞団数万人デモ 暫定政権、憲法宣言へ

毎日新聞 2013年07月05日 20時55分(最終更新 07月05日 21時55分)




カイロのタハリール広場でエジプトの国旗を振る反大統領派=2013年7月5日、AP

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 【カイロ秋山信一、宮川裕章】軍事クーデターでモルシ前大統領が解任されたエジプトで5日、モルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団がクーデターに抗議する数万人規模のデモを行った。軍は平和的デモは容認しているが、反モルシ派との衝突を警戒し装甲車部隊の展開を継続。マンスール暫定大統領が率いる暫定政権は、5日にも停止した憲法に代わる憲法宣言(暫定憲法)を発表するとみられる。

 一方、エジプト東部シナイ半島で5日未明に軍検問所が襲撃され兵士1人が死亡、軍はスエズ、南シナイ両県で警戒態勢を強化した。クーデターに抗議するイスラム組織の攻撃との見方もある。

 暫定政権は内閣の人選を加速。首相候補にはエルバラダイ国際原子力機関前事務局長やラメズ中央銀行総裁、オクダ前総裁らが挙がっている。

 同胞団は4日の声明で「大統領は民主的に選ばれたモルシ氏」と主張。軍主導の暫定政権に協力せずデモを継続する方針を示した。

 同胞団が集会の拠点としているカイロ郊外のラバ・アダウィーヤ・モスク周辺には1万人以上が集まり「正統性はモルシにある」と気勢を上げた。同胞団は第2の都市アレクサンドリアなどでも抗議デモを開催した。金曜日はイスラム教の集団礼拝日で群衆が集まるため、治安部隊などとの衝突への発展も懸念される。

 地元メディアは軍関係者の情報として、同胞団の最高指導者バディア氏が拘束されたと伝えた。だが同胞団はツイッターで「拘束は未確認」と主張するなど情報戦が起きている。

6609チバQ:2013/07/06(土) 00:47:28
http://mainichi.jp/select/news/20130705dde007030005000c.html

エジプト:軍事クーデター ガザ、細る「生命線」 トンネル密輸が途絶、市民に不安感

毎日新聞 2013年07月05日 東京夕刊


 エジプト情勢の急変を受けて、パレスチナ自治区ガザ地区に不安が広がっている。イスラエルによる封鎖政策が続くガザ地区では、エジプト側からの密輸トンネルを介した物資搬入が「生命線」だが、ガソリン供給が早くも途絶え、市民生活への影響が広がり始めている。【ガザ市(パレスチナ自治区)で大治朋子】

 「3週間ほど前から、エジプトのガソリンが入らなくなった。代わりにイスラエルから買っているが、値段は2倍以上で、お客はほとんど来なくなった」。エジプトでマンスール暫定大統領が就任した4日、ガザ市内のガソリンスタンドで働くユーソフ・ジョゼフさん(25)は、浮かない表情で語った。

 ガザ地区では6月初旬から、ガソリンを買いだめする市民が急増した。地元のジャーナリストによると、エジプトで同月30日、モルシ大統領が就任1年を迎えるのに合わせ大規模デモが計画されているとの情報がソーシャルメディアなどで流れ、エジプト側からのガソリン供給が途絶える可能性を懸念した市民が殺到。密輸トンネルによる供給量をはるかに上回る需要が続いたという。

 さらにエジプト治安当局が取り締まりを強化し、6月中旬ごろから、ガソリン供給は途絶えた。現在はイスラエルから搬入する以外に方法はないが、値段は1リットルあたり約176円で、密輸価格の2倍以上と高額だという。

 ガザでは、ハマスが武力制圧した2007年以降、イスラエルが封鎖政策で人や物の出入りを規制し、物資不足のほか停電も慢性化している。このため民家や商店のほか学校や病院など公的施設も、ガソリンを使った発電機で電気を補うのが日常で、ガソリン不足は生活に大きなダメージを与える。買いだめした物資が底を突くのは時間の問題で、小学校教諭のムスタシさん(35)は「学習環境にも影響を及ぼしそうだ」と語った。

 ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義ハマスの源流はモルシ前大統領の出身母体と同じムスリム同胞団で、大半の「密輸」は、事実上黙認されてきたともいわれる。一方、エジプトでは1月以降、軽油の供給不足が続き、「モルシ政権がガザに無料でガソリンを譲渡している」とのうわさが一部で広まっていた。エジプト側が今後、どのような対応を取るかは不明で、ジョゼフさんは「市民はとても不安になっている」と話した。

6610チバQ:2013/07/06(土) 00:48:22
http://mainichi.jp/select/news/20130705k0000e030176000c.html

エジプト:モルシ氏亡命拒否 政府系紙がクーデター内幕

毎日新聞 2013年07月05日 11時22分(最終更新 07月05日 13時47分)




エジプトの首都カイロにある最高憲法裁判所前で、マンスール氏の暫定大統領就任を喜ぶ反モルシ派の人々=2013年7月4日、AP

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 【カイロ秋山信一】エジプトの政府系紙アルアハラムなど地元メディアは4日、軍がモルシ大統領に退陣を突き付けた1日から2日間の軍事クーデターの内幕を詳報した。軍はモルシ氏にトルコなど海外への亡命を勧めたが、モルシ氏は拒否したという。報道を基にクーデターの軌跡を再現した。

 「自ら辞任するなら訴追を免じる。トルコかリビアなど他国へ出国しろ」

 シシ国防相は3日、大統領解任の演説をする数時間前、大統領の親衛隊「共和国防衛隊」本部で、自らモルシ氏に権力放棄を迫った。

 「ノー」。モルシ氏はかたくなに拒絶した。軍はモルシ氏の身柄を拘束、1年あまりで大統領を追われ、とらわれの身となった。共和国防衛隊員も、軍に連行されるモルシ氏を黙って見守るしかなかった。

 反モルシデモの参加者が数十万人に膨れ上がる中、国防相は1日、モルシ氏に最後通告を突き付けた。

 「3日夕までの48時間以内にモルシ政権と反モルシ派の対立が解消しなければ、軍が改革のためのロードマップ(行程表)を提示する」

 この時点では、軍による政治介入の詳細は明らかではなかった。

 2日午後9時半、軍が構想するロードマップの詳細を報道で知ったモルシ氏は激怒した。内容がクーデターの決行だったからだ。

 モルシ氏は2日午後11時40分、急きょ国営テレビを通じ国民向けに演説した。「暫定内閣」の設置を野党に呼びかける一方、「政権の正統性を守るためなら戦う覚悟がある」と述べ、軍に強硬姿勢を示した。勇ましい言葉とは裏腹に、疲れた表情で、右目は頻繁にまばたきを繰り返していた。

 軍はモルシ氏の演説を「軍に対する挑戦」と判断。モルシ氏が何らかの実力行使に踏み切る可能性があるとみて、翌3日午前2時ごろ、交流サイト「フェイスブック」で「テロリストや過激派勢力から国民を守るため血を流す覚悟がある」と対抗する書き込みをした。

 独立系紙アルシュルークによると、モルシ氏は、水面下で軍の懐柔に乗り出していた。モルシ氏は反発を強める軍に対し、国防相の権限強化を申し出たが、軍は拒否。シシ国防相は期限を迎えた3日夜、大統領の解任を発表した。

6611チバQ:2013/07/06(土) 00:52:12
http://mainichi.jp/select/news/20130705ddm007030161000c.html

エジプト:軍事クーデター 米大統領「深い懸念」 中東・北アフリカ民主化に誤算 欧州、民政回復求める

毎日新聞 2013年07月05日 東京朝刊


 【ワシントン白戸圭一、ブリュッセル斎藤義彦】民主的選挙で選ばれたモルシ政権がわずか1年で崩壊したことは、地域大国エジプトの安定を軸に中東・北アフリカの安定と民主化を目指してきたオバマ米政権の戦略の誤算を意味する。オバマ大統領が3日、「深い懸念」を発表した声明で、クーデターを決行したエジプト軍に早急な民政移管を求めたのも、危機感の強さの反映にほかならない。

 オバマ大統領は声明で「特定の個人や政党を支援しない」と内政に干渉しない方針を明示し、「民主的な過程と法の支配」を尊重する考えを強調した。

 オバマ大統領はムバラク政権の崩壊後、「アラブの春」を後押しする考えを明示し、債務減免や新規融資など最大20億ドル(約2000億円)の経済支援を約束した。米国は日本や欧州などにも積極的な支援を呼びかけ、エジプト支援の国際的な態勢作りに躍起になった。

 米国がエジプト支援を重視したのは、同国の早期安定が中東・北アフリカ全体の民主化と安定のカギと判断したからだ。イスラエルとパレスチナの和平交渉の再開に向けても、イスラエルと平和条約を結んでいるエジプトの安定は不可欠だった。

 だが、エジプトの混乱でイスラエルが和平交渉再開に応じる可能性は従来にも増して低くなった。オバマ政権は3月以降、ケリー米国務長官のシャトル外交で交渉再開を仲介してきたが、モルシ政権の崩壊で当面は身動きが取れそうもない。

 一方、欧州諸国はクーデターを「民主主義の後退」と批判しながらも、制裁などには言及せず、移行政権を承認し、早期の民政回復を求めている。市民によるデモを支援する必要性と、軍の政治介入を認めない基本姿勢の間でジレンマに陥っているからだ。

 ドイツのウェスターウェレ外相は4日、「民主主義体制を無効化することは、エジプトの抱える問題の解決にならない」とクーデターを批判したが、新たな民主体制構築には「協力の用意がある」と述べた。英ヘイグ外相も批判の一方で、「だれが権力を取っても協力する」と歯切れの悪さを見せた。

 欧州連合(EU)は中東の独裁政権と協力を進めた反省に基づき2011年の中東民主化運動「アラブの春」以降、民主化を進めれば支援を増やすよう近隣諸国政策を見直した。


 今年3月のEUの報告書では、エジプトで軍の文民統制が「顕著に進んだ」と評価していただけに、クーデターでEUは冷水を浴びせられた格好だ。EUは4日、対話の必要性を説くだけで、援助見直しには言及しなかった。

 シンクタンク欧州政策研究センターのブロックマン上席研究員は「EUの外交政策は民主化を進めるには十分ではなかった。軍の介入を非難すれば制裁の議論につながり、デモをする市民への支援と矛盾する。EUは難問を抱えた」と話す。

6612チバQ:2013/07/06(土) 00:53:14
http://mainichi.jp/select/news/20130705ddm001030059000c.html

エジプト:軍事クーデター 暫定大統領が就任 政権運営、軍主導か

毎日新聞 2013年07月05日 東京朝刊


 【カイロ秋山信一】エジプトの軍事クーデターから一夜明けた4日、軍から暫定大統領に指名されたマンスール最高憲法裁判所長官が就任を宣誓した。暫定政権は、実務者内閣や憲法見直しのための専門家委員会の人選に着手したが、政権運営は軍主導で進むとみられる。シシ国防相から3日夜、権限を剥奪されたモルシ前大統領は、軟禁状態にあるとみられる。

 モルシ前大統領を支持するイスラム勢力はクーデターに反発し、各地で反モルシ派と衝突。AP通信によると、6月30日以降の騒乱による死者は約50人に上った。カイロ大学周辺で親モルシ派と軍が衝突しているという情報もある。

 マンスール暫定大統領は宣誓で「公正な大統領選挙と人民議会(国会)選挙を行う。デモ参加者は革命の志を忘れないでほしい」と語った。また、モルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団に対し「同胞団も国民の一部であり、国家建設への参加を歓迎する」と融和を呼びかけた。4日にも、停止した憲法に代わる憲法宣言を発するとみられる。

 マンスール氏は、2011年の革命で倒れたムバラク政権時代から判事を務めるベテラン裁判官。前長官の定年退官によって1日に就任したばかりだった。政治経験はなく、軍が政権運営を主導するとみられる。

 軍は3日、同胞団幹部の出国を禁止。国営中東通信によると、同胞団系の自由公正党のカタトニ党首が逮捕された。衛星テレビ局アルアラビーヤなどは4日、同胞団トップのバディア氏を逮捕、ナンバー2のシャーテル氏にも、反政権デモ隊の殺害を指示した容疑で逮捕状が出たと報じた。

 自由公正党は4日、主要都市でデモや座り込みをするよう支持者に呼びかけた。同胞団は6月28日以降、カイロ近郊にあるイスラム礼拝所(モスク)周辺で、数千人規模の集会を続けている。保健省によると、礼拝所周辺で4日早朝に銃撃があり、1人が射殺された。

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 ◇エジプト軍の声明で示された今後の流れ

      憲法を停止(3日)

         →

最高憲法裁長官が暫定大統領に就任(4日)

         →

      実務者内閣の設置

         →

   専門家委員会による憲法見直し

         →

   次期大統領選/人民議会選も?

 ※日付は現地時間

6613チバQ:2013/07/06(土) 11:51:19
http://mainichi.jp/select/news/20130706k0000e030164000c.html

エジプト:前大統領支持派へ 政府が情報統制 懸念強まる

毎日新聞 2013年07月06日 11時25分


 【カイロ宮川裕章】エジプトの軍事クーデターとモルシ前大統領反対派デモ勢力の拡大で、モルシ氏支持派への情報統制の懸念が強まっている。モルシ氏に近いテレビ局などが相次いで閉鎖され、人権団体などから批判の声が上がっている。

 モルシ前大統領の出身母体である穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」系のテレビ局「エジプト25」など6局は、シシ国防相がモルシ氏の大統領解任を発表した3日夜、政府当局によって閉鎖された。

 6局を含むテレビ60局が入居するカイロ近郊ギザ市の複合施設「エジプト・メディア製作センター」で勤務する男性は毎日新聞の取材に、「声明直後に警察が来て関係者を集めて事情聴取し、一部を拘束して警察施設に連行した」と語った。

 また同胞団系の新聞社「自由公正」も発行を停止している。同新聞社が入居したビルの管理人によると、関係者は先月29日にビルを退去した。その後、無人の編集室のドアを壊してモルシ氏支持派のデモ隊が30日と今月1日に乱入したという。

 モルシ氏支持派からは、主張がメディアに取り上げられていないとの不満が出ている。「エジプト人権イニシアチブ」など人権団体7組織は5日、テレビ局の閉鎖を批判する共同声明を発表。「政府当局は報道の自由の原則を守らなければならない」と放送再開を求めた。

 ピレイ国連人権高等弁務官は5日の声明で、エジプトでの人権尊重を呼びかけるとともに、発言や集会の自由の平和的行使を訴えた。


http://mainichi.jp/select/news/20130706k0000e030167000c.html

エジプト:同胞団デモ 最高指導者演説で軍圧力に対抗姿勢

毎日新聞 2013年07月06日 11時38分


 【カイロ宮川裕章】「自由を取り戻そう」。穏健派イスラム原理主義組織・ムスリム同胞団の最高指導者バディア氏の呼びかけに、数万の支持者が熱狂した。5日夕(日本時間6日未明)、エジプトの首都カイロ中心部のラバ・アダウィーヤ・モスク前広場。同胞団出身のモルシ前大統領は3日のクーデターで排除されたが、強まる軍の圧力に対抗する姿勢を打ち出した最高指導者に、群衆は大歓声をあげた。

 一時、軍が拘束した情報もあった最高指導者バディア氏が演壇上に姿を見せ、言葉を発するごとに、広場を埋め尽くした人々はエジプト国旗とモルシ氏の顔写真を揺らした。バディア氏は「ここに集まったこと自体が勝利だ。モルシは国民全体の大統領だ。大統領復帰までデモを続けよう」と訴えた。

 集会は、クーデターに抗議する同胞団のデモ隊に向けた発砲で、6人が死亡した直後に開かれた。バディア氏は「軍は国民に銃を向けてはいけない」と発砲を軍の責任として批判したうえで、「平和的なデモは軍の銃弾より強い」と、武力で対抗しないよう支持者に訴えた。

 集会に参加した女性医師、ナリメン・アブドアルサラムさん(29)は「演説でみんなが勇気づけられた。モルシ氏反対派は、軍によるクーデターのような形ではなく、正々堂々と選挙で政権を目指すべきだ。そうしないと民主選挙を実現した2年前の革命の意味がない」と語った。

 技師のアブドアルヘーレコさん(39)は「この混乱を解決するには、軍がクーデターを停止して対話するしかない」と訴えた。

 バディア氏は、3日以降、軍に拘束されていたとの情報もあった。だが同胞団のスポークスマンは5日、この情報を否定した。

6614チバQ:2013/07/07(日) 12:25:11
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130707/erp13070712160002-n1.htm
ポルトガル連立政権崩壊は回避
2013.7.7 12:14
 相次ぐ閣僚の辞任により連立政権崩壊の懸念が出ていたポルトガルのコエリョ首相は6日、連立パートナーである民衆党と、外相を辞任したポルタス同党党首を副首相とすることで合意に達したと明らかにした。連立解消の事態は回避された。ロイター通信が伝えた。

 ポルタス氏に、金融支援を受ける欧州連合(EU)などとの交渉も担当させることが合意の柱。民衆党との協力を維持するため、首相側が重要ポストを与えることで譲歩した。

 ポルタス氏は今月に入り、財政緊縮策を強く推進する政権の方針に反発して辞任。ポルタス氏が政権支持を取り下げて連立解消となれば与党は議会で過半数を割り込むことになるため、コエリョ政権の先行きに不透明感が高まっていた。(共同)

6615チバQ:2013/07/07(日) 12:25:53
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130707/erp13070711420001-n1.htm
聖職者は「質素な車を買いなさい 」 法王フランシスコが戒め
2013.7.7 11:41
 「司祭や修道女が、最新のモデルの車に乗っているのを見ると気分が悪くなる」−。清貧をモットーとするローマ法王フランシスコは6日、バチカンで開かれたカトリックの若い神学生らとの交流会で、聖職者が物質主義に流されることを戒めた。

 法王は「最新のスマートフォン(多機能携帯電話)やスピードの出るスクーター、注目を集める車」を所有することから真の喜びは生まれないと指摘。「車は仕事に必要だが、買うなら質素なものにしなさい。世界中で、どれだけの子どもが飢えで死んでいるかを考えなさい」と述べた。

 ANSA通信によると、法王はバチカン内の移動に古いフォードの大衆車を利用している。(共同)

6616チバQ:2013/07/07(日) 12:27:46
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130707/mds13070701120000-n1.htm
シリア反体制派が新議長選出 有力部族の指導者、サウジが支持
2013.7.7 01:12 [政変・反政府デモ]
 シリア反体制派の統一組織「シリア国民連合」は6日、トルコのイスタンブールでの会合で、有力部族の指導者アハマド・ジャルバ氏を新議長に選出した。昨年11月の連合発足時に選出されたハティーブ前議長は、内部対立などが原因でことし4月に辞任していた。

 ジャルバ氏は、反体制派支援国のうちサウジアラビアが強く支持。100人余りの評議員の投票で、カタールが推す候補を破った。

 国民連合はイスラム勢力やリベラル派などによる内部対立を抱え、国内の武装勢力に対する統制力も弱い。新議長は内外の結束を進めることが最優先課題となる。(共同)

6617チバQ:2013/07/07(日) 12:28:14
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130706/mds13070622130011-n1.htm
非常事態宣言を解除 マリ、大統領選前に
2013.7.6 22:11
 フランスが1月に軍事介入した西アフリカ・マリからの報道によると、同国暫定政府は6日、イスラム過激派との戦闘激化を受けて1月11日に出した非常事態宣言を解除した。マリでは今月28日に大統領選が予定されている。

 暫定政府軍は5日、過激派撤退後に遊牧民トゥアレグ人の反政府勢力に掌握された北部の要衝都市キダルにフランス軍と共に入った。暫定政府と反政府勢力が大統領選に向けて6月に結んだ合意に基づく動き。

 マリでは昨年3月の反乱軍のクーデターに乗じ、過激派が北部を制圧。フランス軍の介入後、過激派は北部の拠点都市から撤退した。(共同)

6618チバQ:2013/07/07(日) 12:36:53
http://mainichi.jp/select/news/20130707k0000m030052000c.html

ローマ法王:就任後初の「回勅」 前法王と異例「合作」

毎日新聞 2013年07月06日 21時25分(最終更新 07月06日 22時05分)




約2カ月ぶりに再会したフランシスコ・ローマ法王(右)とベネディクト16世=AP



 【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王(76)は5日、世界のキリスト教カトリックの司教・信徒にあてて、3月の就任後初の信仰指針文書「回勅」を発布した。2月に退位した前任のベネディクト16世(86)との異例の「合作」。信仰を通じて現代社会に希望をもたらすよう呼びかけている。

 「信仰の光」と題された回勅は4章構成で全82ページ。ベネディクト16世の退位に伴い未完に終わっていた草稿をフランシスコ法王が引き継いで加筆し、完成させた。署名はフランシスコ法王のみ。バチカンのミュラー教理省長官は「法王は一人(フランシスコ法王)であり、2人の署名はない」と強調した。

 回勅は「真理は技術や、科学的なノウハウ、生活をより快適にするものにしかないと思いがちだ」と現代社会の科学偏重傾向に警鐘を鳴らす一方、「信仰が弱まれば人間性の基礎も弱まりかねない」と指摘、「この世の苦しみ」に目を向けるよう促している。

 現代欧州におけるカトリック離れに歯止めをかけようとしていた神学者のベネディクト16世に対して、フランシスコ法王は「貧者の教会」を掲げ、支援が必要な人に寄り添う姿勢を打ち出している。合作の回勅には、両法王のスタイルや考え方の違いが表れている。

6619チバQ:2013/07/07(日) 12:40:37
http://mainichi.jp/select/news/20130707k0000m030021000c.html

エジプト:国旗、帽子…デモグッズ人気 国防相ポスターも

毎日新聞 2013年07月06日 18時46分(最終更新 07月06日 23時41分)




エジプトの首都カイロのタハリール広場で、息子たちとデモで使うグッズを販売していたアブドルハミドさん(右)。プラスチック製のラッパが人気だという=2013年7月5日、秋山信一撮影

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 【カイロ秋山信一】軍事クーデターでモルシ前大統領が解任されたエジプト。6月28日以降、連日続くデモ会場の屋台などで飛ぶように売れているのがデモグッズだ。国旗、帽子、ポスター、大小のラッパ。クーデターを巡って緊迫する中でも、遊び心を忘れない国民性が反映されている。

 クーデターが起きてから初めての休日(エジプトは金、土曜が休日)となった5日午後、カイロのタハリール広場は1000人ほどの市民でにぎわっていた。歌や踊りでモルシ氏の失脚を喜ぶ市民の間で、50軒ほどの露天商が営業していた。

 アブドルハミドさん(45)は約1メートル四方のシートの上にラッパや国旗を並べていた。ラッパは大きさによって10〜20エジプトポンド(約144〜288円)、国旗は10〜25エジプトポンドだ。普段は近くの考古学博物館前で土産物店を営むアブドルハミドさん。「1日の売り上げはいつもの100倍はあったよ」とほくほく顔だ。

 1日以降、新たに登場したのがシシ国防相のポスターだ。モルシ氏に48時間以内に事実上退陣するよう求めた声明がテレビで放映されて、すぐに販売が始まった。

 露天商は反モルシ派側だけでなく、モルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団が集会を続けるカイロ北東部のラバ・アダウィーヤ・モスクにもいる。6月28日以降、泊まり込みでデモを続けている人たちが多いため、こちらは食べ物を扱う業者が多かった。

6620チバQ:2013/07/07(日) 12:41:12
http://mainichi.jp/select/news/20130707k0000m030036000c.html

エジプト:テレビ局封鎖、逮捕状…クーデター周到に準備か

毎日新聞 2013年07月06日 20時36分(最終更新 07月06日 21時30分)




カイロ中心部タハリール広場近くにある橋に到着したエジプト軍の軍用車=2013年7月5日、AP

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 【カイロ秋山信一】エジプトの軍事クーデターは早い段階から周到に準備されていたとの見方が強まっている。モルシ前大統領の権限剥奪と同時に軍は、モルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団が運営するテレビ局を封鎖。警察を管轄する内務省とも連携し、同胞団幹部を次々と逮捕した。しかし、同胞団とモルシ氏支持者の激しい抵抗に軍の計算は狂い、事態収拾のめどは立っていない。

 「国防相の演説が終わったと思ったら、すぐに治安部隊が来た。放送は止められ、プロデューサーも技術者も逮捕された」。同胞団が運営するテレビ局「エジプト25」の関係者は、クーデターが実行された3日夜の様子をこう振り返った。

 軍や内務省は3日夜、同胞団などイスラム組織が運営する少なくとも六つのテレビ局を封鎖。カタールのテレビ局「アルジャジーラ」による同胞団の集会拠点、ラバ・アダウィーヤ・モスクからの中継も止まった。軍は同胞団の情報発信力を弱めようとしたようだ。

 さらに、同日中に同胞団の関係者300人の逮捕状が用意され、次々と執行された。

 軍トップのシシ国防相は6月23日、反モルシ派が30日に大規模デモを計画していることを踏まえ、政権側と反モルシ派の双方に妥協を求めた。

 軍は遅くともこの時期にはクーデターを想定していたとみられ、30日朝から、装甲車部隊や戦車部隊を主要都市やパレスチナ自治区ガザとの境界付近に展開させた。

 デモが拡大した30日夜、メディアは「軍関係者の話」としてデモ参加者数が数百万〜1400万人に上ったと報道。だが、実際には大規模だったカイロのタハリール広場でも100万人には遠く及ばなかった。「民意に基づいた介入」を演出するため、デモの参加者数を意図的に水増しした可能性がある。

 だが、同胞団はカイロ近郊のモスクやカイロ大学付近で集会を継続。反モルシ派との衝突も拡大しており、混乱は続いている。

6621チバQ:2013/07/07(日) 12:42:38
http://mainichi.jp/select/news/20130707k0000m030060000c.html

エジプト:暫定内閣人選進む 同胞団、葬儀参列後に抗議

毎日新聞 2013年07月06日 22時01分(最終更新 07月07日 01時15分)


 【カイロ樋口直樹、秋山信一】軍事クーデター後に就任したエジプトのマンスール暫定大統領は6日、カイロの大統領宮殿でシシ国防相やイブラヒム内相、野党指導者らと会談し、暫定内閣や憲法修正委員会の人選を進めた。解任されたモルシ前大統領の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団系の自由公正党にも協議への参加を呼びかけたが、自由公正党は拒否した。

 暫定首相にはエルバラダイ国際原子力機関(IAEA)前事務局長が有力視されているが、経済立て直しのため、オクダ中央銀行前総裁らを推す声も出ている。

一方、同胞団は5日に当局側の銃撃で死亡したデモ参加者の葬儀を営み、参列者はそのまま現場となった共和国防衛隊の施設前に移動し抗議した。エジプトでは5日から同胞団と反モルシ派の衝突が相次ぎ、保健省によると死者は36人、負傷者は1079人に上った。


http://sankei.jp.msn.com/world/news/130706/mds13070621190009-n1.htm
暫定政権首相候補にエルバラダイ氏の名
2013.7.6 21:15

エルバラダイ氏(ロイター)
 【カイロ=遠藤良介】エジプト・マンスール暫定政権の首相候補として、国際原子力機関(IAEA)の前事務局長、エルバラダイ氏(71)の名が取り沙汰されている。今回の政変ではモルシー前大統領の退陣を求める勢力を代表して軍との折衝に当たり、対外的なスポークスマンとしても存在感を増しつつある。

 外交官出身のエルバラダイ氏は1997〜2009年にIAEA事務局長を務め、05年にはノーベル平和賞も受けた国際派。11年に反ムバラク政権運動に加わったが、自身の勢力は弱小なものにとどまった。

 今回の政変では反モルシー勢の調整役として活躍し、欧米の主要メディアにモルシー氏排除の正当性を主張するなどして脚光を浴びる。暫定政権を支持する主要グループ「タマッロド(反抗)」がエルバラダイ氏を首相に推している。

 法曹出身のマンスール暫定大統領には行政経験がないため、首相に就任した場合には暫定政権を実質的に取り仕切る役回りになるとみられている。

 だが、国際的に抜群の知名度とは裏腹に国内の政治基盤は弱く、指導力は未知数だ。ウィーンの自宅とエジプトを行き来する「超インテリ」のエルバラダイ氏には、庶民との距離を指摘する見方も多い。

 暫定政権派では、ムバラク時代の外相でアラブ連盟前事務局長、ムーサ氏(76)も内外で存在感を増す。事務局長時代の対イスラエル強硬姿勢で人気を得たが、やはり政治基盤が強いとはいえず、諸勢力を束ねる手腕は見通せない。

6622チバQ:2013/07/07(日) 12:43:25
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130706/mds13070620000008-n1.htm
【エジプト政変】
動けば“内戦”…動けぬ軍と同胞団
2013.7.6 19:54 (1/2ページ)

6日、エジプトの首都カイロで、装甲車の上に立つ兵士(ロイター)
 【カイロ=大内清】エジプトでモルシー前大統領派と暫定政権支持派の衝突が拡大の兆しを見せる中、「国民の分断阻止」を大義名分にクーデターを起こした軍は、露骨に前大統領派を排除することはできない状態にある。うかつに動けば“内戦”の引き金となる恐れもあるためだ。モルシー氏の出身母体のムスリム同胞団も、徹底抗戦を呼びかけながらも、組織崩壊につながりかねない軍との全面対決は避けようとする動きもあり、双方ともジレンマを抱えている。

 5日夜の首都カイロ中心部。前大統領派のデモ隊が国営テレビに近づいたのをきっかけに両派が激しくぶつかった現場では、上空の低い位置を軍のヘリが旋回し、事態の推移を見守った。眼下では火炎瓶や投石に交じって発砲音も響いたが、軍が装甲車両を派遣するなどして介入したのは、衝突がある程度、沈静化してからだった。

 軍や、その後ろ盾を受ける暫定政権側の本音は、同胞団など前大統領派に打撃を与えることにあるとみられる。だが、「国民に銃は向けない」(シーシー国防相)と約束し「同胞団も国の一部だ」(マンスール暫定大統領)とする以上、あからさまに前大統領派を標的とすることはできない。

 一方、全土で夜間外出禁止令や非常事態令を発すれば、前大統領派デモを解散させることも可能となる。しかし治安が極度に悪化しているわけではない現状でそうした動きに出た場合、軍事色が強まり、「クーデターではない」との対外的な主張の説得力が弱まる。

 逆に、社会不安の増大で騒乱状態が広がれば、一気に部隊を展開し事態の収拾に乗り出す可能性もある。

 同胞団のジレンマも深刻だ。カイロで5日夕、政変後初めて公に演説したバディーア団長は「モルシー氏が復権するまで座り込みを続ける」とする半面、一部の団員らが主張する広範なサボタージュ活動などは戒めた。「反社会的」とみなされれば、弾圧の口実になるとの懸念があるからだ。

 同胞団は当面、動員力を誇示することで、少しでも有利な形での生き残りに向け、軍との「取り引き」の糸口を探す考えとみられる。ただ、もともと現指導部は強硬派が主流で、弱腰をみせれば団員への押さえが利かなくなるとの心理も強い。同胞団幹部が「軍が引かなければ内戦になる」と恫喝(どうかつ)する中、ぎりぎりの神経戦が続いている。

6623チバQ:2013/07/07(日) 12:44:15
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130706/mds13070622010010-n1.htm
【エジプト政変】
要衝「シナイ半島」不安定化の危機
2013.7.6 21:57

パレスチナ自治区ガザ地区に接するエジプト・シナイ半島のラファハで5日、国境警備に当たるエジプト軍兵士(AP)
 【カイロ=大内清】エジプトのモルシー政権がクーデターで倒れたのを機に、戦略的要衝である同国東部シナイ半島が不安定化する恐れが強まっている。5日には半島北部アリーシュの県庁舎がイスラム過激派の襲撃を受けたほか、「アンサール・シャリーア」を名乗るグループが暫定政権打倒とシャリーア(イスラム法)による支配を目指して武装闘争の準備を始めたことも明らかとなり、一気に緊迫の度を増した。

 シナイ半島は、エジプトの主要外貨収入源で海上交通の要衝であるスエズ運河の東側に位置。イスラエルや、イスラム原理主義組織ハマスが支配するパレスチナ自治区ガザ地区との境界線にも接する、域内の安全保障上の重要地域だ。シャルムエルシェイクなど有名保養地も多い。

 同半島はもともと、中央政府に反抗的な部族などの影響力が強く、イスラム武装勢力の拠点も点在していたとされる。

 それが2011年のムバラク政権崩壊後、治安機関の弱体化などで過激派の流入が加速し当局との衝突が頻発。昨年6月、ハマスの源流であるムスリム同胞団を母体とするモルシー政権が発足してからは、イスラム勢力に対して政権が融和的な態度を取ったことから、過激派が野放しの状態となってきた。

 クーデター後、モルシー前大統領支持派のイスラム武装勢力による襲撃が相次ぐ中、軍は半島南部やスエズ運河の対岸に位置するスエズ周辺での警備を増強、過激派の出入り口となっているガザとの境界管理も強化している。

 ただ、イスラエルとの平和条約に基づき、同半島の軍部隊駐留が制限されているほか、砂漠や山岳地帯が大部分を占めていることから全域の制圧は難しいのが実情だ。

6624チバQ:2013/07/07(日) 12:46:47
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130706/mds13070609570005-n1.htm
【エジプト政変】
似て非なるトルコ 強固な軍・イスラム系政権
2013.7.6 09:55 (1/2ページ)
 【カイロ=大内清】モルシー政権を転覆に追い込んだエジプト軍は国政に大きな影響力を持ち、イスラム系の政権と緊張関係にあるといった点で、もう一つの地域大国トルコと類似点が少なくない。ただ、同国のエルドアン政権は長期にわたって軍内部の敵対勢力を慎重に排除してきた点で異なっている。

 エジプトでは1952年、ナセル中佐らがクーデターで共和制を敷いて以来、ムバラク政権まで歴代大統領を輩出し、隠然たる力を保ってきた。

 そうした中、モルシー前大統領は政権発足直後の昨年8月、20年以上にわたり国防相を務めたタンタウィ氏(77)を電撃解任するなど、性急に軍の切り崩しを進めようとした。幹部の高齢化で人事が硬直していることへの不満から、軍の一部には国防相交代を喜ぶ声もあったとされる。

 しかし、世俗主義的な軍にはもともとイスラム勢力への強い警戒感がある。シーシー国防相は3日夜の声明で、「数カ月間、モルシー氏に国民和解を助言したのに同氏は耳を貸さなかった」と指摘したが、モルシー氏には、軍に妥協しつつ関係を築くバランス感覚が欠ける面もあったようだ。

 一方、トルコは政治や社会から宗教的要素を排除する厳格な政教分離政策を取ってきた。

 その「守護者」を自任する軍は、政治が極度に不安定化した1960年と80年にクーデターで軍政を敷いたほか、97年には同国初のイスラム系政党主導のエルバカン政権を退陣させるなど、しばしば政治に介入してきた。

 だが、2003年に発足したイスラム系与党・公正発展党のエルドアン政権は、政権転覆計画に関与したとして軍高官らを大量起訴するなど、約10年かけて周到に軍の“牙”を抜いてきた。現在の軍をめぐる状況はエジプトとは大きく異なっている。

6625チバQ:2013/07/07(日) 12:47:29
http://mainichi.jp/select/news/20130707k0000m030051000c.html

CIA元職員:高まる米圧力 候補国基盤弱く亡命不透明に

毎日新聞 2013年07月06日 21時23分(最終更新 07月06日 23時41分)


 【メキシコ市・國枝すみれ】米国家安全保障局(NSA)による情報収集活動を暴露し、モスクワの空港で亡命先を探している米中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデン容疑者(30)に対し、南米ベネズエラが亡命受け入れを発表したほか、ボリビアやニカラグアも前向きな姿勢を示す。しかし、米国の圧力や候補国の事情で、亡命が実現するかどうかは不透明だ。

 ベネズエラのマドゥロ大統領の権力基盤は脆弱(ぜいじゃく)だ。4月の大統領選で僅差で勝利した大統領に対し、野党候補は敗北を認めなかった。インフレは20%を超え、国民の不満は高まっている。財政を支える石油の採掘量は低下傾向にあり、油田開発のためにも外資は必要だ。

 亡命申請は米国との関係改善に踏み出そうとした矢先に起きた。米国はベネズエラに「受け入れるなら、2国間プロジェクトは危うくなる」と警告。マドゥロ政権が政治的利益のため火中のくりを拾う可能性はあるが、現地ジャーナリストのエリザベス・オストス氏は「軍部との対立が深刻化する現在、対米関係悪化という問題を抱え込む余裕はないはずだ」と話す。

 物理的な問題もある。米国の圧力で国際包囲網は狭まっているからだ。「我が国は批判された人を受け入れるためにある」と発言した南米ボリビアのモラレス大統領。モスクワを飛び立った同大統領の専用機は2日、元職員を搭乗させた疑いを受けてフランスなど欧州3カ国から領空通過を拒否され、給油のために着陸したオーストリアの空港で機内検査を受けた。

6626チバQ:2013/07/07(日) 18:36:36
http://www.cnn.co.jp/business/35034365.html
経済支える観光業に再度の打撃 エジプトの政情悪化
2013.07.07 Sun posted at 15:46 JST

(CNN) ムルシ前大統領を解任するエジプト軍のクーデター発生で、同国経済の主軸の1つである観光業が新たな打撃を受けるのは必至の情勢となっている。

ギザのピラミッド群の貴重な遺跡やナイル川、紅海沿いのリゾート地シャルムエルシェイクなどを抱えるエジプトは世界でも人気が高い観光大国。国連の世界観光機関(UNWTO)によると、同国観光業は労働人口の約10%を集め、昨年は100億米ドルの収益を上げた。現在の為替相場では約1兆100億円相当。

ただ、11年にムバラク元大統領を退任に追い込んだ大規模国民デモの多発などで、観光業界は大きな後退を強いられていた。外国人訪問客数などは10年の1400万人から昨年は1050万人に激減した。

今月1日にはザアゾウ観光相やアムル外相らの閣僚計6人が全国内で拡大するムルシ前大統領支持派と反対派の衝突を受け、辞表を提出した。観光行政を仕切る最高責任者が不在の状態となっている。

エジプト政情の悪化を受け、各国も渡航自粛勧告などを相次いで打ち出した。英国外務省は3日、必要不可欠な場合を除きエジプト旅行を控えるよう新たに勧告。ただ、騒乱発生の報告が少ない沿岸部の一部リゾート地は除外している。

米国務省も不要不急なエジプト訪問や同国内の旅行中止を求める勧告を維持している。

権力を30年間握っていたムバラク旧政権崩壊でさらに混乱したエジプト経済の回復の足取りも遅い。昨年の経済成長率は2%で今年も同一水準が予想されている。しかし、ムバラク元大統領時代と比べれば半分以下の成長率となっている。

燃料不足や停電の頻発、食費高騰などに対する国民の不満は強い。ムバラク政権を打倒した民衆デモは経済成長の果実から締め出されているとの反発が起爆剤ともなっていた。国際労働機関(ILO)によると、エジプト総人口の4分の1の生活費は月50ドル以下で、若年層の約4分の1が失業している。

同国は財政危機にもある。中央銀行によると、今年5月末時点での外貨準備高は推定約160億米ドル。このうちの120億ドルはサウジアラビアやカタール、リビアなど中東の原油生産国からの資金援助分。これらの援助がなくなれば状況はさらに悪化する。

エジプトは過去2年間、50億ドルに近い資金供与をめぐって国際通貨基金(IMF)と交渉していたが、まだまとまっていない。国内企業首脳らはより包括的な国家指導部が誕生すればこの交渉を迅速に成立させることも可能と期待している。

6627チバQ:2013/07/07(日) 18:37:35
http://www.afpbb.com/article/politics/2954615/11013187?utm_source=google&utm_medium=news&utm_campaign=recommend-rss
エルバラダイ氏、エジプト暫定首相の有力候補に
2013年07月07日 09:38 発信地:カイロ/エジプト
【7月7日 AFP】ノーベル平和賞(Nobel Peace Prize)を受賞したモハメド・エルバラダイ(Mohamed ElBaradei)国際原子力機関(International Atomic Energy Agency、IAEA)前事務局長(71)がエジプト暫定首相の有力候補になっている。大統領府が6日、明らかにした。

 イスラム主義組織出身で、エジプトで初めて選挙で選ばれたムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)大統領は3日、軍によって政権から排除された。モルシ氏の排除につながった大規模な抗議行動を組織した反政権団体「Tamarod(反乱)」は、「アドリ・マンスール(Adly al-Mansour)暫定大統領がエルバラダイ氏に組閣を命じた」という声明を出した。

 カイロ(Cairo)のタハリール広場(Tahrir Square)や大統領府のあるイッティハーディーヤ(Ittihadiya)宮殿周辺にいた反モルシ派の人々は、エルバラダイ氏が暫定首相に任命されたという知らせを聞くと歓声を上げ、爆竹や車のクラクションを鳴らしたり国旗を振り回したりして喜びを表した。7日に開催するイスラム主義者に対抗するデモへの参加を呼びかけているTamarodは、エルバラダイ氏を軍との交渉における同団体の代表に任命していた。

■「正式任命はまだ」と大統領府報道官

 エジプト半国営の中東通信(MENA)や複数の政府関係筋がTamarodの声明内容を確認したが、その後、大統領府報道官がエルバラダイ氏はまだ正式には暫定首相に任命されていないと報道内容を否定した。しかし同報道官は、エルバラダイ氏は人選の議論の中で「最有力の候補者になっている」と述べた。

 これに先立ち、モルシ大統領の支持母体であるムスリム同胞団(Muslim Brotherhood)は、モルシ大統領を復職させるようあらためて軍に要請していた。

 エルバラダイ氏は2005年、国際原子力機関(International Atomic Energy Agency、IAEA)事務局長としての功績が認められてノーベル平和賞を受賞した。2010年にエジプトに帰国し、ホスニ・ムバラク(Hosni Mubarak)前大統領政権を打倒した2011年の反政権運動の中で注目を集める存在になっていた。(c)AFP/Samer Al-Atrush, Sarah BENHAIDA

6628チバQ:2013/07/07(日) 21:06:50
>>6593
http://www.asahi.com/international/update/0707/TKY201307070149.html
2013年7月7日19時41分
辞意表明直後なのに…元外相を副首相に指名 ポルトガル

 【パリ=稲田信司】ポルトガルのコエリョ首相は6日、辞意を表明したばかりのポルタス元外相を、経済政策の調整役となる副首相に指名すると発表した。ポルタス氏は社会民主党と連立政権を組む民衆党の党首だけに、政権内に温存することで政治の混乱を避ける狙いがある。

 コエリョ首相は「ポルトガルの国際的約束が尊重されることを保証する」と語り、今後も財政再建路線を堅持する考えを強調。財務相には予定通り、財政緊縮派とされるアルブケルケ国庫担当相を昇格させることを確認した。

 ただ、ポルタス氏は緊縮策に慎重な姿勢を示しており、今後、金融支援の条件として歳出カットなどを促す欧州連合(EU)や国際通貨基金(IMF)との緊張が高まることが懸念されている。

6629チバQ:2013/07/08(月) 22:46:34
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130708/mds13070809590002-n1.htm
【エジプト政変】
反モルシー集会に数十万人 暫定政権首相に弁護士か
2013.7.8 09:59

7日、カイロ中心部のタハリール広場で開かれた反モルシ派の集会(ロイター=共同)
 エジプトの軍事クーデターで退陣したモルシー前大統領の復権に反対する集会が、首都カイロ中心部のタハリール広場で7日夕から行われ、参加者は同日夜までに数十万人に上った。モルシー氏の支持者もカイロ郊外で数万人規模の集会を開いたが、大きな衝突は伝えられていない。

 地元メディアによると、大統領府報道官は同日夜、暫定政権の首相にビジネス関係の弁護士ベハエルディン氏の起用が有力になったと語った。首相候補に取り沙汰されたエルバラダイ国際原子力機関(IAEA)前事務局長は副大統領就任が検討されているという。

 一方、検察当局は7日までに、モルシー氏の出身母体、イスラム原理主義組織ムスリム同胞団のシャーティル副団長ら幹部4人について6日からさらに15日間の拘束延長を命じた。同胞団本部を襲撃した暴徒の射殺に関与した容疑という。(共同)


http://sankei.jp.msn.com/world/news/130708/mds13070820450005-n1.htm
【エジプト政変】
高まる“暴発”リスク 前大統領派の暴力もエスカレート
2013.7.8 20:43

8日、カイロ市内で、共和国防衛隊司令部付近での衝突で死亡した仲間の遺体を運ぶモルシー前大統領の支持者ら(ロイター)
 【カイロ=大内清】エジプトで8日、モルシー前大統領支持派のデモ隊が銃撃を受けるなど混乱の長期化が不可避となる中、軍を後ろ盾とするマンスール暫定政権は、新内閣の発足を急ぎたい考えだ。背景には、既成事実を積み上げることでモルシー氏の出身母体であるムスリム同胞団の政治的影響力をそぎたいとの思惑があるが、それは同時に、同胞団を本格的な武装闘争に追いやるリスクにもなる。

 中東の衛星テレビ局アルアラビーヤによると、暫定大統領の報道官は7日夜、首相ポストについて、有力視されていたエルバラダイ国際原子力機関(IAEA)前事務局長に代わり、ビジネス関係の弁護士、バハーエッディーン氏を軸に調整が進められていると述べた。エルバラダイ氏は、副大統領での処遇が検討されているという。

 首相が決まり新内閣が始動すれば、同胞団が主張するモルシー氏の復権は極めて困難となる。同胞団は8日の衝突を受けて「蜂起」を呼びかけたが、団員以外の市民を暫定政権に対する街頭闘争につなぎ留め続けるのは容易ではない。

 ただ、同胞団を追い詰めることは、一部の前大統領派による暴発の誘因ともなりえる。

 北部アレクサンドリアでは最近、前大統領派のデモ参加者が、暫定政権派の男性を建物の屋根からほうり投げて殺害したことが残された映像から裏付けられるなど、前大統領派の暴力行為もエスカレートしており、社会不安は着実に高まっている。

6630チバQ:2013/07/08(月) 22:46:56
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130708/mds13070821360006-n1.htm
【エジプト政変】
モルシー派に銃撃、42人死亡 同胞団「蜂起」呼びかけ
2013.7.8 21:34

銃撃事件に抗議してカイロ郊外の集会に向かうモルシ派の人たち=8日、カイロ(共同)
 【カイロ=遠藤良介】エジプトの首都カイロの軍施設前で8日、軍によるモルシー前大統領の解任に抗議するデモ隊が銃撃を受け、保健省によれば、少なくとも42人が死亡、322人が負傷した。モルシー氏の出身母体であるイスラム原理主義組織ムスリム同胞団は事件に強く反発し、傘下の自由公正党が支持者に「蜂起」を呼びかける声明を出した。

 デモ隊は軍施設にモルシー氏が拘束されているとみて座り込みを行っていた。同胞団側が「礼拝中に銃撃された」としているのに対し、軍は「武装テロリスト」が施設への侵入を図って攻撃してきたと主張。デモ隊を銃撃したのが私服の一団だったとの情報もあり、銃撃に至った経緯や詳細は判然としない。

 事件を受け、同胞団に次ぐイスラム第2勢力のヌール党が暫定政府樹立の交渉から離脱すると表明した。

6631チバQ:2013/07/08(月) 22:56:12
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_date1&k=2013070800053
暫定首相人事が難航=新たに弁護士浮上、反対論も−エジプト

7日、カイロのタハリール広場に集まった反モルシ派(AFP=時事) 【カイロ時事】モルシ前大統領が解任されたエジプトで7日、暫定政権の首相選びが続けられた。有力とみられたエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長に代わり、中道左派の弁護士バハアエッディン氏の名前が浮上している。ただ、ロイター通信によると、政権移行プロセスに加わるイスラム厳格派「光の党」は同氏の起用に反対。暫定政権づくりは、組閣以前の首相人事でつまずいている。
 マンスール暫定大統領は当初、エルバラダイ氏を首相に起用する意向だったが、「光の党」が拒否したため再考した経緯がある。エルバラダイ氏の副大統領起用案も出ているが、「光の党」はこれにも反対という。


7日、カイロで、クーデターに抗議するモルシ前大統領支持派(EPA=時事) 一方、モルシ大統領の解任に抗議するイスラム組織ムスリム同胞団はこの日も、カイロ東部ナセルシティ地区などで大規模デモを続けた。クーデターによる暫定政権樹立を支持する反モルシ派もカイロ中心部タハリール広場などに集結した。双方の対立は先鋭化しており、エジプト各地で緊張が解けない。(2013/07/08-08:12)

6632チバQ:2013/07/09(火) 00:39:58
http://mainichi.jp/select/news/20130709k0000m030058000c.html
プーチン大統領:15日、国後島か色丹島に来訪か
毎日新聞 2013年07月08日 20時35分(最終更新 07月09日 00時25分)


ロシアのプーチン大統領=田中洋之撮影
拡大写真 北方領土へのビザなし訪問で7日に色丹島を訪れた日本側訪問団に対し、島中部・穴※(あなま)村(ロシア名・クラボザボツコエ)のセディフ村長が「15日にプーチン大統領が国後島か色丹島へ来訪する」と話したことが8日、北海道根室市での訪問団の記者会見で明らかにされた。(※は「さんずい」に「間」)

 村長は7日午後、訪問団が島を離れる直前に大野久芳団長(富山県議)との会話でプーチン氏来訪について語り、「天候次第だが、来てくれることによって(島への)投資が加速する」と述べた。ただ、「サハリン州から公式な連絡はない」とした。

 訪問に同行した外務省の宇山秀樹ロシア課長は会見で、2人のやりとりを直接聞いていたと説明。今後の対応については「仮定の質問への回答は差し控える」と述べた。【真野森作】

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6633チバQ:2013/07/09(火) 00:45:54
http://mainichi.jp/select/news/20130708ddm007030009000c.html
ブラジル:反政府デモ どこへ行く 反W杯、インフラ、医療…要求あれもこれも
毎日新聞 2013年07月08日 東京朝刊

 南米ブラジルで続く反政府デモは、フェイスブックなどインターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用して急拡大し、一時は125万人を超えた。しかし、目的は政治腐敗反対から教育・医療制度改革まで拡大し、焦点を失いつつある。【ベロオリゾンテ村社拓信、メキシコ市・國枝すみれ】

 ◇「参加」クリック、若者に緊迫感なく 「パーティー」冷めた目も
 デモ参加者のフェイスブックページをのぞいてみた。「通りが封鎖された」「警察が催涙弾を撃った」。デモの様子が刻々と入る。

 参加者の5割は学生、4割が24歳以下、96%が無党派。主要8都市でのアンケートで明らかになった参加者の特徴だ。多くは中間層の大学生だ。

 サンパウロ在住のルーカス・コエーリョさん(23)は「祖父母も親の世代も反政府デモをした。僕らも伝説になる」と話す。

 デモが膨れあがった背景に「参加しても政府に殺されない」という安心感がある。デモ関連の死者は6月30日までで6人。うち4人は交通事故だ。ルセフ大統領は元左翼ゲリラメンバーで、軍政時代には3年半も投獄されて拷問された。そんな大統領が実弾使用を許すわけがない、と参加者は踏んでいる。

 フェイスブックに投稿された計画に、若者が「参加」をクリックし街に繰り出す。緊迫感はない。8都市調査によれば、参加者の要求は、交通インフラ整備(38%)、政治改革(30%)、医療改善(12%)、サッカーのワールドカップ(W杯)反対(5%)。別の調査では81%がデモを支持している。

 ▼貧困対策で格差縮小

 ブラジル経済は過去10年で豊かになり、格差は縮小した。ルラ前政権(2003〜10年)の経済成長率は年平均4・1%。後継のルセフ政権で2・7%(11年)、0・9%(12年)と失速したが、失業率は5・5%で02年の10・5%からほぼ半減した。貧困対策で10年は約4000万人が貧困層から抜け出した。何が不満なのか。

 憲法学者のオスカー・ビジェナ氏は「政府に約束された豊かさへの期待と現実のギャップだ」と分析する。

 政治不信もある。高い税金を払ってきた富裕層や中間層は、教育や医療に使われるべき金がサッカースタジアムや建設工事にまつわる政治家への賄賂に使われている、と感じている。南東部ベロオリゾンテに住むエンジニア、ロサニア・フェルナンデスさん(46)は「私たちが払った税金はどこに行ったの?」と怒り、貧困層への福祉政策も「魚を与えず釣りを教えるべきだ」と反発する。

 ▼支持率急落し譲歩

 公共交通料金の引き下げを求める左派系団体が6月初めに開始したデモは、全土に拡大した。ルセフ政権の支持率は3週間で57%から30%に急落した。驚いた政府は交通制度に500億レアル(2・2兆円)を投資し、新規油田のロイヤルティー料は全額、教育・医療予算に振り向けることを約束。議会も贈賄罪の罰則強化など腐敗防止策を決めた。

 デモは成果を出したが、問題を抱え始めた。目標は政治改革から治安改善まで拡散しまとまりを欠くようになった。サンパウロ在住のウィリアム・シケイラさん(25)は「いろいろな団体が参入してパーティーになってしまった」と怒る。デモに便乗し、商店や銀行を襲う犯罪者も現れた。

 125万人デモから数日後、参加者から不安の声が上がり始めた。「今日は教育、明日は医療と要求したら、何も解決できない。最も緊急で重要なことに集中しよう」

 リオデジャネイロ滞在中にデモを目撃したメキシコ人のエンジニア、サンカル・ロメロさん(34)は「ブラジル人は歴史を作るパーティーに参加したいのだ。だが、一つの運動で全部を達成するのは無理。退潮するのではないか」と話した。

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6634チバQ:2013/07/09(火) 00:46:43
http://mainichi.jp/select/news/20130708ddm007030069000c.html
動乱エジプト:復権か殉教か 徹底抗戦誓う同胞団
毎日新聞 2013年07月08日 東京朝刊

 「復権か殉教か」−−。エジプト軍のクーデターで政権の座を追われたモルシ前大統領の支持母体、穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団のスローガンが、灼熱(しゃくねつ)の夏空に響き渡る。7日、カイロ東部ラバ・アダウィーヤ広場。出入り口にはバリケードが築かれ、ヘルメットやこん棒で身を固めた若者たちが守りについていた。「神に誓ってここから退かない」。数万人に膨れあがるデモ参加者は、クーデターによる政権移行への徹底抗戦を誓っていた。

 同胞団はラバ・アダウィーヤ・モスク前の片側5車線道路を1キロ以上占拠。数千人が抗議の座り込みを続ける。午後になるとデモ参加者は数万人に膨れあがり、「(クーデターを主導した)シシ(国防相)は出て行け。正統な大統領はモルシだけだ」と気勢を上げる。

 「帰る者は敗者。残る者は勝者」との掛け声も。モルシ氏ら最高幹部が次々と軍部に拘束される中、仲間の離反を警戒する心境も垣間見えた。

 「自分たちの投票で誕生した大統領(モルシ氏)を守るためにやってきた」。エジプト北部アレキサンドリアから家族5人で駆けつけたエンジニア、アブドル・ハミードさん(51)は「モルシが復権するまで死んでもここを動かない。戦車の前に身を投げる決意だ」と語る。軍部は暫定政権下での政治プロセスに同胞団も参加させる意向だが、「そんなごまかしに乗れるわけがない」と不信感をあらわにした。

 治安部隊などとの衝突で死傷者が増える中、広場を守る若者たちにも緊張が走る。「自衛用」の武器として、こん棒や鉄パイプ、ヌンチャクなどを用意。ヘルメットや格闘技用の胴巻きで有事に備えている。路上の所々には投石用の小石も積み上げられていた。

 「5日の衝突で友人が射殺された」と語る電気工、ムハンマド・ハブーフさん(31)は「あくまで自衛のため。こちらから仕掛けるつもりはない」と強調、「衝突が起きないよう祈っている」と表情を引き締めた。【カイロ樋口直樹】

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6635チバQ:2013/07/09(火) 00:48:23
http://mainichi.jp/select/news/20130708ddm007030065000c.html
動乱エジプト:憲法修正、国民投票へ 暫定政権、民主体制維持は合意
毎日新聞 2013年07月08日 東京朝刊

 【カイロ秋山信一】軍事クーデターによってモルシ前大統領が解任されたエジプトで、暫定政権は7日までに、モルシ前政権時代に制定された憲法を修正したうえで、国民投票にかける方針を固めた。暫定政権関係者が明らかにした。憲法修正案は、マンスール暫定大統領が指名する司法専門家が作成。イスラム教徒、(キリスト教の一派)コプト教徒、女性など国民の代表者約50人で作る憲法委員会が修正案を審議し、専門家の承認を経て、国民投票を実施する。

 軍は3日、モルシ氏の解任と共に暫定統治の行程表(ロードマップ)を発表。現行憲法の効力を停止し、憲法修正のための委員会を設置することを明らかにした。国民投票の有無には言及していなかった。

 関係者によると、軍と宗教指導者、野党指導者、若者グループの代表者らによる協議で、委員会は2段階に分けることが決まった。まずマンスール暫定大統領が、憲法の修正案を作成する裁判官ら司法の専門家を選定し、たたき台を作成。その上で、軍が行程表で示した「多様性」を反映した国民代表の憲法委員会を組織し、各条項の見直しを進める。

 見直し対象に例外はないが、民主主義体制などを定めた1条と、国教をイスラム教、公用語をアラビア語と規定し、「イスラム法は主要な法源である」とした2条は、変更しないことでおおむね合意したという。2条の維持については国民の約1割を占めるコプト教の代表者も同意したという。

 修正案の作成期限や国民投票の日程、国民代表の選出方法については協議が続いている。

 現行憲法は、モルシ前政権下で制定され、昨年12月に国民投票で承認された。しかし、「イスラム法は法学者の解釈を含む」(219条)という規定があり、法学者が厳格な解釈をした場合に自由や人権が阻害される恐れがあるなどとして、リベラル派は批判していた。

 今回のクーデターは世俗派の軍が実行し、暫定政権もリベラル派が多数を占めるとみられる。そのため、219条などイスラム色が濃い条項は修正される可能性が高い。

 大統領選挙や人民議会(国会)選挙は憲法修正後に行われるため、憲法修正の手続きが難航すれば、軍の影響下にある暫定政権の統治が長引くとみられる。

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6636チバQ:2013/07/09(火) 19:47:25
http://mainichi.jp/select/news/20130710k0000m030024000c.html
シリア:戦況に変化なければ和平会議不参加…反体制派議長
毎日新聞 2013年07月09日 19時16分(最終更新 07月09日 19時42分)

 【カイロ秋山信一】内戦が続くシリアの反体制派主要組織「シリア国民連合」のジャルバ議長は7日、ロイター通信のインタビューに応じ、アサド政権の攻勢が続く戦況に変化がない限り、米露が提唱する国際和平会議には参加しない意向を表明した。同会議を巡って反体制派はすでに、アサド大統領の退陣が確約されない場合には不参加との立場を表明していた。

 ジャルバ氏は6日の総会で新議長に選出された。亡命していたサウジアラビアとの関係が深いとされ、ロイターとのインタビューでは「サウジアラビアから近く新型兵器が供与される」との見通しを示した。またシリアで9日開始の断食月(ラマダン)期間中の停戦を呼びかけた。

6637チバQ:2013/07/09(火) 19:48:15
http://mainichi.jp/select/news/20130710k0000m030021000c.html
ロシア:ボリショイ劇場支配人を解任…スキャンダル相次ぎ
毎日新聞 2013年07月09日 19時02分(最終更新 07月09日 19時02分)

 【モスクワ大前仁】ロシアのメジンスキー文化相は9日、国立ボリショイ劇場のアナトリー・イクサノフ支配人(61)を解任し、後任にモスクワ音楽アカデミー劇場のウラジーミル・ウリン支配人(66)を充てると発表した。ボリショイ劇場は世界最高峰のオペラ・バレエ劇場の一つだが、スキャンダルが相次いでいた。

 イクサノフ氏は2000年に支配人に就任し、劇場本館の建て直し工事などを指揮したが、予算超過や手抜き工事疑惑を批判された。またバレエ団のフィーリン芸術監督が1月に襲撃された事件を巡り、イクサノフ氏はトップダンサーだったチスカリーゼ氏(6月に解約)と対立し、内紛に発展していた。

 メジンスキー文化相は支配人交代について「劇場とバレエ団を取り巻く状況が難しくなっており、人心の一新を必要としていた」と指摘した。

 ウリン氏は1995年からモスクワ有数の劇場である音楽アカデミー劇場の運営に当たってきた。

6638チバQ:2013/07/09(火) 19:54:36
http://mainichi.jp/select/news/20130710k0000m030034000c.html
エジプト:暫定首相候補に元財務相が浮上
毎日新聞 2013年07月09日 19時39分

 【カイロ秋山信一】軍事クーデターでモルシ前大統領が解任されたエジプトで9日、暫定首相候補にラドワン元財務相が浮上した。8日の治安部隊側とモルシ派デモ隊との衝突に抗議して、暫定政権を巡る協議から離脱している第2のイスラム政党・ヌール党も、ラドワン氏への支持を表明した。暫定政権は広範な支持を得るためにイスラム勢力の取り込みを図っており、暫定首相人事でも、ヌール党の意見を重視している。

 一方、暫定政権への協力を拒むモルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団は9日も、拠点とするカイロ北東部のモスク周辺で、モルシ氏の復権を求める集会を続けている。

 ヌール党の報道担当者は9日、毎日新聞の取材に、首相候補として「政治的に中立な経済の専門家」との条件を挙げ、ラドワン氏は合致すると説明した。

 暫定政権側との協議への復帰については「(軍・治安部隊と同胞団支持者らの間の)8日の衝突に関する独立した調査と結果の公表が必要だ。その上で判断する」と説明した。

 ラドワン氏は産業振興や雇用問題を専門とするエコノミストで、2011年の革命前後に約5カ月間、財務相を務めた。

 暫定首相人事を巡っては、国際原子力機関(IAEA)前事務局長のエルバラダイ氏らが有力候補となったが、ヌール党の反対で頓挫していた。

 マンスール暫定大統領は8日夜、大統領令を出して、今年11月までに憲法修正案を国民投票にかけると表明した。承認されれば、修正憲法に基づいて、年内にも人民議会(国会)選挙、来年1月にも大統領選挙を行い、早ければ来年2月にも新大統領が決まる。

 暫定政権は今月下旬までに専門家委員会をつくり、修正案を作成する。

6639チバQ:2013/07/09(火) 19:55:07
http://mainichi.jp/select/news/20130709dde007030006000c.html
動乱エジプト:軍と同胞団、にらみ合い 一触即発、距離10メートル
毎日新聞 2013年07月09日 東京夕刊

 エジプト軍・治安部隊とモルシ前大統領支持派による8日未明の衝突で、50人以上の死者を出したカイロ北東部ナセルシティの共和国防衛隊本部前。軍側の銃撃を受け一度は退いたモルシ支持派のデモ隊だが、午後には再び防衛隊本部近くのバリケードまで押し寄せ、臨戦態勢の軍・治安部隊とにらみ合いを続けていた。惨劇の舞台はいまだ一触即発の緊張感で満ちている。【カイロ樋口直樹】

 モルシ派が拠点を置くラバ・アダウィーヤ広場から防衛隊本部まで直線道路で約2キロ。3日の軍事クーデターで失脚したモルシ氏が拘束されていたとされる防衛隊本部前では、衝突が起きる前日から本格的な座り込みが行われていた。発砲事件後、軍側は本部前のバリケードを1キロほど前進させ、完全武装の兵士と何台もの装甲車で道路を封鎖している。

 モルシ氏の出身母体、穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団は事件後、広場での平和的な座り込みの続行を呼びかけた。しかし、防衛隊本部へ再び肉薄するデモ隊の流れは止まらない。「ここにいればまた衝突が起こる。広場へ戻って」。防衛隊本部に向かうデモ隊に若い女性が声をかけると、「お前は軍の味方なのか」と激しい怒声が起きた。

 「シシ(国防相)は出て行け」「モルシ、もう少しの我慢だ」−−。有刺鉄線のバリケードに手をかけ、シュプレヒコールを繰り返すデモ隊と、軍側の距離はわずか約10メートル。時折、単発の銃撃音がはじけるが、1000人規模のデモ隊はひるまない。

 「広場にいては軍に圧力をかけられない。ラバ・アダウィーヤ広場から拠点を移すべきだ」。デモ隊の最前線に立っていた機械工、ムハンマド・アブド・アルバーセトさん(35)は指導部への不満をにじませ、言い切った。「死ぬのは怖くない。殉教なのだから」

6640チバQ:2013/07/09(火) 19:55:44
http://mainichi.jp/select/news/20130709k0000e030164000c.html
エジプト:一触即発、響く銃撃音 惨劇の舞台ルポ
毎日新聞 2013年07月09日 11時27分(最終更新 07月09日 11時35分)


共和国防衛隊本部前のバリケードを挟み、にらみ合うエジプト軍・治安部隊とモルシ前大統領派のデモ参加者=カイロ北東部ナセルシティで7月8日午後5時15分、樋口直樹撮影
拡大写真 エジプト軍・治安部隊とモルシ前大統領支持派による8日未明の衝突で、50人以上の死者を出したカイロ北東部ナセルシティの共和国防衛隊本部前。軍側の銃撃を受け一度は退いたモルシ支持派のデモ隊だが、午後には再び防衛隊本部近くのバリケードまで押し寄せ、臨戦態勢の軍・治安部隊とにらみ合いを続けていた。惨劇の舞台はいまだ一触即発の緊張感で満ちている。【カイロ樋口直樹】

 モルシ派が拠点を置くラバ・アダウィーヤ広場から防衛隊本部まで直線道路で約2キロ。3日の軍事クーデターで失脚したモルシ氏が拘束されていたとされる防衛隊本部前では、衝突が起きる前日から本格的な座り込みが行われていた。発砲事件後、軍側は本部前のバリケードを1キロほど前進させ、完全武装の兵士と何台もの装甲車で道路を封鎖している。

 モルシ氏の出身母体、穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団は事件後、広場での平和的な座り込みの続行を呼びかけた。しかし、防衛隊本部へ再び肉薄するデモ隊の流れは止まらない。「ここにいればまた衝突が起こる。広場へ戻って」。防衛隊本部に向かうデモ隊に若い女性が声をかけると、「お前は軍の味方なのか」と激しい怒声が起きた。

 「シシ(国防相)は出て行け」「モルシ、もう少しの我慢だ」−−。有刺鉄線のバリケードに手をかけ、シュプレヒコールを繰り返すデモ隊と、軍側の距離はわずか約10メートル。時折、どこからか単発の銃撃音がはじけるが、1000人規模のデモ隊はひるまない。

 「広場にいては軍に圧力をかけられない。ラバ・アダウィーヤ広場からこちらへ拠点を移すべきだ」。デモ隊の最前線に立っていた機械工、ムハンマド・アブド・アルバーセトさん(35)は言外に指導部への不満をにじませ、こう言い切った。「死ぬのは怖くない。殉教なのだから」

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6641チバQ:2013/07/09(火) 22:18:52
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130709/mds13070922020009-n1.htm
【エジプト政変】
軍クーデターから1週間 情報戦で強まる不信、衝突再燃も
2013.7.9 21:57 (1/2ページ)

モルシー前大統領の写真を掲げ、広場で眠る支持者たち=9日、カイロ(ロイター)
 【カイロ=遠藤良介】エジプトのモルシー前大統領が解任された軍のクーデターから10日で1週間となる。首都カイロでは、暫定政権の支持者と、モルシー氏の復権を目指すイスラム原理主義組織ムスリム同胞団がそれぞれデモを続けており、大規模な衝突がいつ再燃してもおかしくない情勢だ。不確かな情報が飛び交っている状況も重なり、双方の不信感は強まりこそすれ、弱まっていない。

 「私の大統領はモルシー」「シーシー(国防相)よ、我らはここにいる」

 首都のカイロ大学では、同胞団が入り口にバリケードを構えて抗議キャンプを張り、断続的にデモ集会を続けている。参加する男性技術者、ハサンさん(28)は「民主的な選挙でモルシー氏は大統領になったのだ。彼が大統領に戻るまで、あるいは我らの死まで抗議を続ける」と話した。

 暫定政権の支持者が夜ごとに集う牙城、タハリール広場は、同大学から5キロほどしか離れていない。同胞団側のデモ隊は「平和的な抗議行動をする」と強調しているが、「攻撃されれば応戦する」とも語った。

 首都中心部の随所に軍や治安部隊の車両が配置され、衝突を警戒して幹線道路が封鎖されることも多い。

 同胞団がクーデターへの抗議を呼びかけた5日には、暫定政権派とモルシー派の衝突によって全土で約35人が死亡。8日には、大統領警護などを担うカイロの共和国防衛隊司令部前でモルシー派と軍が衝突し、50人以上の死者が出た。

 諸勢力の“情報戦”が、対立や不信を増幅させている側面もある。

 8日の大規模衝突後、同胞団は「軍側に銃殺された子供」とされる写真をインターネットに公開した。しかし、軍の報道官は「以前にもシリア内戦の写真として使われたものだ」と指摘し、同胞団側が「銃撃で使われた空薬(やっ)莢(きょう)」と主張するテレビの映像にも疑義を呈した。

 5日夜、市民同士の衝突で10人近い死者が出たマニアル地区。暫定政権派の男性住民、マフムードさん(28)は当時の状況について、「タハリール広場に向かおうとした同胞団側が、それを阻止しようとする住民に銃撃してきた」と憤りをあらわにする。

 これに対し、カイロ大に陣取る元国会議員、アブドゥーさん(53)は「同胞団の平和的な行進が暴漢団の銃撃を受けたのだ」と全く異なる説明をした上で、主要メディアが反同胞団の報道姿勢を強めていることに不満を示した。

6642チバQ:2013/07/09(火) 22:19:48
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130709/mds13070921380008-n1.htm
一族は「骨肉の争い」 マンデラ氏入院から1カ月
2013.7.9 21:32

マンドラ氏(ロイター)
 【ロンドン=内藤泰朗】南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領(94)が肺の感染症の再発で入院して、8日で1カ月となった。容体は重篤だが安定しているとされる。白人と黒人の融和と和解を訴えた「国父」が病に伏せる中、国内外のメディアは元大統領の娘や孫が繰り広げる骨肉の争いを大きく伝えており、南アの人々を幻滅させている。

 一部メディアは先週、マンデラ氏が「持続的な植物状態にある」と伝え、大統領府はその直後に報道を否定した。しかし、容体が改善に向かっているわけではなく、入院の長期化は避けられない状況だ。

 そんな中、マンデラ氏の娘のマカジウェさんら肉親16人が先月末、孫でマンデラ一族の家長であるマンドラ氏を裁判所に訴えた。「一族の了解を得ず、マンデラ氏の子供3人の墓を移したのは違法だ」というのが提訴の理由だった。

 マンドラ氏は2011年、マンデラ氏が幼少時代を過ごしたクヌに眠る同氏の子供3人の遺骨を、約30キロ離れたマンデラ氏の生誕地、ムベゾに移したとされる。

 マンデラ氏は子供たちのそばに埋葬されることを希望しているとされ、ムベゾに土地を持つマンドラ氏はマンデラ氏が高齢になったことから、同氏の子供たちの遺骨をムベゾに移し、観光地として開発しようとしたとみられている。

 裁判所は今月3日、「遺骨を元に戻せ」と主張する娘のマカジウェさんらの言い分を認め、原状復帰を命令。4日、遺骨は再び掘り起こされ、クヌに戻された。対するマンドラ氏は記者会見で、「分裂と一族崩壊の種をまいた」とマカジウェさんを名指しで非難。この模様はテレビで全国に放送された。

 泥沼化したお家騒動に南アのノーベル平和賞受賞者、ツツ元大主教も4日、「マンデラ氏の名前を汚さないで」と家族に自制を求める異例の声明を出した。

6643チバQ:2013/07/10(水) 21:28:16
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130710/mds13071000490000-n1.htm
【エジプト政変】
副大統領にエルバラダイ氏、首相も任命
2013.7.10 00:46

エルバラダイ氏(ロイター)
 エジプトのマンスール暫定大統領は9日、暫定政権の副大統領に、リベラル派指導者のエルバラダイ国際原子力機関(IAEA)前事務局長を任命した。首相には経済専門家のビブラウイ氏を任命、暫定内閣の組閣を命じた。中東通信が報じた。

 エルバラダイ氏は外交担当の副大統領に就任するという。同氏をめぐっては一時、首相起用が決まったと報道されたがイスラム厳格派の有力政党「光の党」が猛反発。大統領府が報道を否定していた。

 一方、エジプトのイスラム組織ムスリム同胞団系の政党「自由公正党」のエリアン副党首は9日、マンスール暫定大統領が発表した「憲法宣言」について「政権転覆の首謀者が任命した人物によってつくられたもので、(民主革命を)振り出しに戻す行為だ」と非難、拒否する構えを明確にした。(共同)

http://sankei.jp.msn.com/world/news/130710/mds13071011190003-n1.htm
【エジプト政変】
主要産油国、暫定政権に支援網 同胞団には警戒
2013.7.10 11:17
 中東の衛星テレビ、アルアラビーヤによると、サウジアラビアのアブドラ国王は9日、エジプトに対する総額50億ドル(約5050億円)の援助を決めた。隣国アラブ首長国連邦(UAE)も同日、30億ドルの援助を表明、元財務相のベブラウィ氏を首相に据えた暫定政権への湾岸主要産油国の支援網が整いつつある。

 サウジの支援策は現金10億ドルや20億ドル相当の石油製品類を含み、政府批判の根源となってきたエジプト国民の生活苦緩和、エジプトを代表する経済専門家である同氏の施政を軌道に乗せる狙いがある。UAEは追加支援も検討中で、暫定政権に好意的なクウェートも同調するとの見方がある。

 強力な王族支配が続く湾岸諸国はイスラム組織ムスリム同胞団の影響力が浸透し支配体制を揺るがす事態となることを強く警戒、同胞団出身のモルシ氏による政権を倒したエジプトのクーデターを歓迎した。(共同)

6644チバQ:2013/07/10(水) 21:31:03
http://mainichi.jp/select/news/20130711k0000m030063000c.html
エジプト:「反クーデター」広がらず 対立は局地戦の様相
毎日新聞 2013年07月10日 21時26分

 エジプトのモルシ前大統領が軍事クーデターで失脚してから10日で1週間を迎えた。モルシ氏の支持母体、イスラム組織ムスリム同胞団と軍・治安部隊のにらみ合いは依然続いているが、同胞団支持者以外に「反クーデター」の共感は広がらず「局地戦」の様相を強めている。混乱の長期化が深刻な不況に輪をかける中、市民の多くは一刻も早い生活の正常化を願っている。【カイロ宮川裕章、樋口直樹】

 エジプトでは10日からイスラム教の聖なる断食月「ラマダン」が始まった。カイロ東部の同胞団の一大拠点ラバ・アダウィーヤ広場もお祝いムードに包まれ、軍・治安部隊が配置された近くの共和国防衛隊本部前にデモ隊が近づかないよう、自主的に50メートルほどの緩衝地帯が設けられた。兵士も少なく、事実上の「ラマダン停戦」に入った格好だ。

 3日のクーデター以降、同胞団は連日数万人規模の激しい抗議デモを繰り広げてきたが、行動範囲はラバ・アダウィーヤ広場と共和国防衛隊本部前に限られている。遠巻きに配置された軍側部隊に包囲され、身動きがとれない状態だった。

 市民の間には、モルシ氏の独裁色の濃い政治手法や経済政策への批判が根強く、広場から一歩足を踏み出せば抗議デモの熱狂はどこにも見つけられない。

 一方、6月30日に反モルシ派の大集会が行われたカイロ中心部のタハリール広場。ラマダン初日の10日は人影もまばらで、世俗リベラル派の活動家たちが声を張り上げたステージには数人が腰をかけて休んでいた。

 電柱に張られたモルシ氏の顔に×印の付いたポスターはすでに色あせ、剥がれかけている。デモを主導した若者中心の市民団体「タマルド(反乱)」の主要メンバー、モハメド・アブドルアジズさんは「我々は公職には就かず、外から運動の成果を見守りたい」と語り、「モルシ後」まで見据えた運動でなかったことを認める。

 クーデター後の対立構図は「同胞団」対「軍・治安部隊」に単純化され、一般市民は混乱の早期収拾をひたすら願っている。

 タクシー運転手のヒシャムさん(48)は「どこへ行っても(軍・治安部隊によって)道路が閉鎖され、遠回りしなければならない。次の大統領もまたデモで倒れることになったら、この国は前へ進まなくなる。早くデモのない生活に戻りたい」と苦り切った表情。

 旅行会社に勤めるハッサンさん(50)も「先月末以降、観光客は半分に減った。政治が安定し、国民が普通に生活できる日が早く来てほしい」と話した。

 ◇同胞団トップに逮捕状 8日の衝突事件
 【カイロ秋山信一】軍事クーデターでモルシ前大統領が解任されたエジプトで今月8日、軍・治安部隊とモルシ氏の出身母体・イスラム組織ムスリム同胞団のデモ隊が衝突し、50人以上が死亡した事件で、エジプトの検察当局は10日、衝突を扇動した容疑で、同胞団トップのバディア最高指導者ら幹部10人の逮捕状を出した。また、検察当局は同胞団関係者ら200人を拘束した。

 検察当局は8日以降、遺体の検視や解剖を進めていた。さらに衝突で使用された銃器や弾薬を押収し、拘束した容疑者から聴取を続けている。バディア氏らに関しては「これまでの捜査で関与が濃厚になった」と説明した。逮捕状が出た10人の中には、1990年代に頻繁にテロ事件を起こしたイスラム組織「イスラム集団」の幹部も含まれている。

 幹部らは同胞団が集会を続けるカイロ北東部のラバ・アダウィーヤ・モスクなどに潜伏しているとみられる。モスク周辺はバリケードが築かれ、治安当局側は入れない状態が続いている。

 衝突は8日早朝、カイロ北東部にある軍部隊「共和国防衛隊」施設付近で発生し、銃撃戦に発展した。衝突の端緒を巡っては双方の主張が対立。軍や治安部隊は「武装集団に銃撃されたため応戦した」と説明しているが、同胞団は「礼拝中に軍が催涙ガスなどで攻撃を始めた」と訴えている。

 保健省によると、衝突では51人が死亡。同胞団系のエジプト医師協会は死者は84人だとしている。軍・治安部隊の兵士3人も死亡した。

6645チバQ:2013/07/10(水) 21:32:39
http://mainichi.jp/select/news/20130710dde007030018000c.html
動乱エジプト:干上がる観光業 ピラミッド閑古鳥「生活ギリギリ」 経済改善、友好国の支援頼み
毎日新聞 2013年07月10日 東京夕刊

 【カイロ宮川裕章、秋山信一】混乱が続くエジプトで、経済への悪影響が懸念されている。2011年の革命でも観光客や投資が減少し、経済状況が悪化した。今回も治安の悪化を懸念して外国人観光客が激減している。

 9日、カイロ近郊ギザのピラミッド。大小三つのピラミッドを見晴らせる「パノラマの丘」には、乗せる客のいないラクダ約50頭が寝そべっていた。ラクダ引きのムハンマド・アリさん(44)は「人生で一番つらい時期だ。全部モルシのせいだよ」と前大統領を批判する。10年には1日約5000人の外国人観光客が訪れたが、今月8日は320人だった。

 アリさんは11年の革命で客足が遠のいた時は、ラクダ2頭を売り、貯金を切り崩してしのいだ。だが「モルシは観光業を軽視し、経済はますます悪化した」。アリさんは反モルシ政権のデモに参加したが、軍事クーデターとその後の動乱で、客はさらに3分の1に減った。妻と5人の子、ラクダ1頭を養わなければならない。「貯金も底をついてぎりぎりの生活だ。モルシ派のデモ隊は早く解散してほしい」と語る。

 政府統計によると、10年の外国人観光客は約1473万人だったが、11年は約985万人に減少。12年は約1153万人と回復傾向にあったが、今回の騒乱で欧米諸国や日本などが渡航自粛を呼びかけており、再び減少することが懸念される。

 観光業の不振によって、輸入決済時の信用度の指標となる外貨準備高の減少に拍車がかかる恐れもある。人口約8400万人のエジプトは世界最大の小麦輸入国で、石油など燃料も輸入している。

 中央銀行によると、6月末の外貨準備高は約149億ドル(約1兆5000億円)で、最低限必要とされる輸入3カ月分を下回っている。小麦や燃料の輸入が滞れば市民生活に影響が出る。ロイター通信によると、9日にサウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)が計80億ドル規模の支援を表明。当面は友好国の支援以外に経済の改善策は見当たらない。

 一方で、市場では暫定政権に対する期待も出ている。主要株価指数EGX30は、大規模な反モルシ政権デモが起きた6月30日以降の10日間で約11・3%上昇した。注目されるのは、経済安定の鍵になるとされる国際通貨基金(IMF)との約48億ドルの融資交渉への対応だ。妥結すれば、欧米からも経済支援や投資が増える可能性が高いが、増税や補助金削減など国民の痛みを伴う改革も求められる。貧困層に支持基盤があるモルシ前政権はこうした改革に及び腰だった。国際社会は暫定政権が改革に踏み切れるか注視している。

6646チバQ:2013/07/10(水) 21:33:11
http://mainichi.jp/select/news/20130710k0000e030187000c.html
エジプト:暫定政権参加勢力に足並みの乱れ
毎日新聞 2013年07月10日 12時15分

 【カイロ秋山信一】軍事クーデターでモルシ氏が大統領を解任されたエジプトで、クーデターにつながる大規模デモを主導した若者中心の市民団体「タマルド(反乱)」などは9日、マンスール暫定大統領に対し、憲法宣言(暫定憲法)の修正を求めた。暫定政権を巡っては人事などでも参加勢力の足並みの乱れが目立っており、不安定な運営ぶりが改めて浮き彫りになった。

 タマルドは8日に詳細が発表された憲法宣言について、「暫定大統領に権限が集中しており、独裁につながりかねない」などと指摘。2011年の革命を主導した市民団体「4月6日運動」も憲法宣言への反対を表明した。

 さらにロイター通信によると、モルシ氏の解任を支持する主要政治勢力「国民救済戦線」も9日、「相談を受けていない」として憲法宣言の修正を求めた。救済戦線からは指導者のエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長が暫定政権の外交担当副大統領に任命されたばかり。

 憲法宣言は、モルシ前政権時代に制定された憲法の改正や次期大統領選などの重要な政治日程を定めている。マンスール暫定大統領は就任時に、大規模な反モルシ政権デモを主導した若者グループを重視する考えを表明したが、憲法宣言の修正に応じるかは不明だ。

 一方、ロイター通信によると、第2のイスラム政党・ヌール党は、9日に任命されたベブラウィ暫定首相について支持を表明したが、エルバラダイ暫定副大統領については態度を保留した。

 ヌール党は、8日にカイロで起きた軍・治安部隊とモルシ前大統領支持派の衝突に抗議し、暫定政権を巡る協議から離脱した。だが暫定政権は広範な支持を得るため、ヌール党の協力も得たい考えだ。ヌール党は、エルバラダイ氏の暫定首相起用に猛反発した経緯があり、暫定政権に協力するかは不透明だ。

 ベブラウィ暫定首相は9日、タマルドのウェブサイトで声明を発表し、「暫定内閣のメンバーは専門知識と経験を重視して選ぶ」と述べた。暫定政権への協力を拒むモルシ氏の出身母体・穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団については「能力があれば同胞団からも閣僚を選ぶかもしれない」と述べ、融和を呼びかけた。

6647チバQ:2013/07/10(水) 21:37:28
http://mainichi.jp/select/news/20130710ddm007030046000c.html
エジプト:同胞団、対米不満高まる 「民主主義守る態度示さず」
毎日新聞 2013年07月10日 東京朝刊

 【カイロ樋口直樹】エジプト軍のクーデターで与党の座を追われモルシ前大統領ら幹部が拘束されている穏健派イスラム原理主義組織ムスリム同胞団支持者の間では、米国への不満が急速に膨らんでいる。民主主義を至上の価値観として掲げながら、民衆革命後初の民主的な選挙で選ばれたモルシ前大統領の排除を「クーデター」と断ぜず、あいまいな態度に終始しているからだ。

 同胞団幹部のイスラム法学者、アブドルラフマン・エルバル師は毎日新聞の取材に対し「米国や多くの欧州諸国の対応ぶりは、いつも主張している民主主義の価値観とまったく違う」と指摘。「(イスラム系)テレビ局などが閉鎖され、平和的なデモが攻撃されても『民主主義の守護者』は態度を明らかにしようとしていない」と批判した。

 同胞団はもともと、隣国イスラエルの安全保障を優先する米国の中東政策や文化的価値観などに、不満を抱いてきた。同胞団を支持母体とするモルシ政権の発足後は、最大の軍事支援国・米国との関係改善を重視。対米批判は控えていた。

 だが、クーデター後の抗議デモでは「(クーデターを主導した)シシ国防相の背後には米国がいる」「米国はアラブの民主化を望んでいない」との批判の声が急速に強まっている。

6649チバQ:2013/07/11(木) 22:40:37
http://mainichi.jp/select/news/20130712k0000m030065000c.html
エジプト:政治と宗教分けて…コプト教徒、暫定政府に期待
毎日新聞 2013年07月11日 21時24分

 【カイロ宮川裕章】エジプトの軍事クーデターでイスラム組織「ムスリム同胞団」出身のモルシ前大統領が解任されたことで、全人口の約1割の少数派・コプト教徒(キリスト教の一派)は同胞団の影響力低下に胸をなでおろしている。カイロのコプト教徒集住地区を歩くと、軍事クーデターによる暫定政権に期待し、政治と宗教の分離を求める住民の切実な声が聞こえる。

 カイロ中心部ショブラ地区。イスラム教のスカーフを着用しない女性が目立つ。約8万人の地区人口の約半数がコプト教徒という集住地域だ。6日、サントマリア教会の建物を撮影すると警備員が駆けてきた。「微妙な時期。信者を刺激しないでほしい」。前日、同胞団最高指導者のバディア氏が演説でコプト教を批判。別の地域ではコプト教会の聖職者が射殺される事件が起きていた。各教会は身分チェックを厳格化しているという。

 昨年6月からのモルシ政権下では、イスラム教色を強めた憲法案が承認されるなど、政治のイスラム化が進みつつあった。コプト教徒がイスラム主義者の中傷の対象となるケースも増え、イスラム主義者が運営するテレビ局では「少数派のコプト教徒は2日間で殺せる」などと発言する出演者も現れた。米国やカナダに移住するコプト教徒が相次いだ。

 同地区に住む医師、アタ・ソライメンさん(44)の両親、兄弟も既に米国に移住した。自分も、家族連れで出国しようとしたが、米大使館でビザが出なかったという。

 ソライメンさんは、今回のクーデターを歓迎していた。「今は混乱が続いているが、ムスリム同胞団以外のイスラム教徒にもコプト教徒にも、団結して危機を乗り越えようとする空気が生まれている。新政府には政治に宗教を持ち込まない大統領を求めたい」と語る。

 教会近くに住むイスラム教徒の主婦、スマード・ホスニさん(45)も思いは同じだ。「これまでイスラム、コプト両教徒は地域で兄弟のように良い関係を保ってきた。だが同胞団の一部は自分たちの考えを認めない者は神を敬っていないと主張し、両宗教の関係だけでなく、同胞団と他のイスラム宗派の関係さえおかしくなった」と言う。「モルシ政権は政治と宗教を分けられなかったのが失敗だった」と考えている。

6650チバQ:2013/07/12(金) 22:43:57
http://mainichi.jp/select/news/20130712dde007030073000c.html

動乱エジプト:「ニカブ」着用女性受難 「親モルシ」象徴で中傷

毎日新聞 2013年07月12日 東京夕刊




イスラム組織ムスリム同胞団の拠点、カイロ東部ラバ・アダウィーヤでニカブをかぶって歩く女性たち=2013年7月11日、宮川裕章撮影

拡大写真

 【カイロ宮川裕章】エジプトでイスラム色の強い政治を推進したモルシ氏が大統領を解任され、出身母体のイスラム組織ムスリム同胞団の権威が低下したことを受け、目以外の全身を覆い隠す女性イスラム教徒の衣装「ニカブ」の着用が嫌がらせの対象になっている。ニカブは2年前のムバラク政権崩壊後、イスラム回帰の象徴だったが、異端視され始めた形だ。

 ニカブは保守的なイスラム教徒が着用し、同胞団やモルシ前大統領の支持層とも重なる。ムバラク政権時代はイスラム過激派の台頭を警戒し、ニカブの着用は一部の職業で禁止されたが、政権崩壊後、モルシ政権下で解放が進んだ。だが、軍事クーデター後の政情不安の中、ニカブを巡る中傷が増加している。

 小学校教員、オラ・エブラヒムさん(34)は反モルシ派で、大統領辞任を求める署名もしたが、「ニカブが原因で同胞団とモルシ氏の支持者だと見られ、周囲と人間関係を築くのが難しい」と打ち明ける。主婦のエンジ・セイリさん(36)は大統領辞任を求めるデモが始まった6月下旬以降、路上で見知らぬ人から「神よ助けを。何とニカブ姿の女性が増えたことか」などと激しい言葉を浴びるようになった。「個人の信仰の自由の侵害だ。今は我慢するしかない」と語った。

6651チバQ:2013/07/12(金) 22:48:10
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130712-00000117-mai-asia

<インド>1歳半の幼女もレイプ被害に

毎日新聞 7月12日(金)20時54分配信



 【ニューデリー杉尾直哉】インド北部ウッタルプラデシュ州で11日夜、30歳の男が1歳半の幼女をレイプした疑いで警察に逮捕された。幼女は負傷し、病院に運ばれたが、命が危険な状態という。

 インドでは昨年12月、首都ニューデリーで集団レイプの被害女性が死亡し、国内各地で抗議デモが広がった。その後もレイプ事件が後を絶たず、外国人観光客らも被害に遭ってきたが、幼女がレイプされるのはまれ。

 民放NDTVによると、逮捕された男は、幼女の両親と顔見知り。結婚式会場で両親に幼女を託され、両親がその場を離れていた間にレイプした疑いがもたれている。幼女は会場近くに捨てられていたという。

 また、州内の別の村では9日夜、女子学生が友人の男にレイプされたうえ、燃料をかけて火をつけられ、全身をやけどする事件があった。女子学生は命が危険な状態。容疑者の男は逃走している。

6652チバQ:2013/07/12(金) 22:48:55
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130712-00000041-asahi-int

マンデラ氏、交錯する容体情報 家族間のトラブル影響か

朝日新聞デジタル 7月12日(金)19時31分配信



 【ヨハネスブルク=杉山正】南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領(94)の容体を巡って、情報が交錯している。入院の長期化に伴い家族間のトラブルも表面化しており、その影響も背景にあるようだ。マンデラ氏は18日、95歳の誕生日を迎える。

 マンデラ氏は先月8日に肺の感染症のため首都プレトリアの病院に入院した。大統領府は同23日、危篤状態と発表したが、その後は「重篤だが安定している」との発表を繰り返している。今月10日夜に見舞いに訪れたズマ大統領は、医師団から説明を受けた内容として「治療によく反応している」との声明を出した。

 一方、マンデラ氏が死去した場合の埋葬地をめぐって、孫や娘などの間で意見が食い違い、法廷闘争に発展。娘らが先月末に提出した法廷資料には「(マンデラ氏は)継続的な植物状態にある。医師団が生命維持装置を停止することを家族に勧めた」と記載された。危機的な状況を示すことで、裁判を有利にしようとした思惑も指摘されている。これに対し、大統領府は4日、植物状態を否定する声明を出した。

6653チバQ:2013/07/12(金) 22:49:37
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130708-00000034-jij_afp-int

まるで昼ドラ、混迷深まるマンデラ家の内紛

AFP=時事 7月8日(月)15時16分配信










自宅前で記者会見するネルソン・マンデラ元大統領の孫、マンドラ・マンデラ氏(2013年7月4日撮影)。

【AFP=時事】南アフリカのネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)元大統領の子ども3人の遺体が家族の許可なく改葬された一件で、親族のなかでくすぶっていた権力や金にまつわるスキャンダルがいっそう混迷を深めている──。反アパルトヘイト(人種隔離)の象徴とされてきた同氏の危篤状態が伝えられる中、親族間の内紛のニュースは南アフリカ国民をいら立たせている。

マンデラ氏が「テロリスト」になった日

 ノーベル平和賞受賞者のマンデラ氏は、アパルトヘイト政策への反対活動により27年間を獄中で過ごした。後に黒人初の大統領となり、同政策を推進していた白人支配層と和解したことについては世界的に有名だ。

 しかし、94歳のマンデラ氏が危篤状態にあるなか、元大統領の最終的な埋葬場所について対立する親族間の内紛は、家族の確執を描くメロドラマさながらに、国民の目の前で展開されている。

 グラサ・マシェル(Graca Machel)夫人をはじめとする親族の15人は先ごろ、2011年に他の親族の了承を得ず、元大統領の子ども3人の遺体を一家の故郷の村クヌ(Qunu)から別の場所に移した元大統領の最年長の孫、マンドラ・マンデラ(Mandla Mandela)氏(39)を告発している。移動された遺体については4日、裁判所が元の場所に戻すよう命じた。

 マンドラ氏は4日、遺体がクヌに戻される直前に記者会見を開き、親族を非難した。特に「分裂と崩壊の種をまいた」として、元大統領の長女マカジウェ(Makaziwe)さんを名指しした。この模様はテレビで全国放送された。

「身内の恥」を公の場にさらけ出すことはしないとしたマンドラ氏だったが、兄弟のムブソ(Mbuso)氏が自身の妻を「妊娠させた」と発言。さらに、別の兄弟2人が婚外子であることにも言及した。

■元大統領の埋葬地は──? 

 元大統領の最終的な埋葬地をどこにするかについても論争の的になっている。マンデラ氏本人はこれまで、死後は両親と3人の子どもたちが眠る故郷のクヌに埋葬してほしいと述べていた。

 しかし親族らは、マンドラ氏が元大統領の埋葬場所をムベゾ(Mvezo)にしたいがために、子供たち3人の遺体を動かしたとしている。

■国民の間に広がる衝撃

 親族間の内紛を目の当たりにした国民の間では衝撃が広がっている。

 南アのもう1人のノーベル平和賞受賞者、デズモンド・ツツ(Desmond Tutu)元大主教は一連の内紛について声明を発表。「どうか、私たちが自分のことばかりを考えずにいられますように。(内輪もめは)マディバ(Madiba、マンデラ氏の愛称)の顔に唾を吐きかけるようなものだ」と述べた。

 だが、スキャンダルは広まる一方だ。

 マンドラ氏は2度、結婚している。離婚した最初の妻は、土地の所有権をめぐって同氏の隣人らと争っているという。

 また、元大統領やマンドラ氏と同様、アフリカ民族会議(ANC)所属の国会議員だった元大統領の前妻、ウィニー・マンデラ(Winnie Madikizela-Mandela)氏も、1980年代に子どもを誘拐したとして有罪判決を受けた。

 さらにウィニー氏は2003年に詐欺の罪で有罪となったほか、親族が在籍していた上流階級の私立学校から、学費1万米ドル(約101万円)の不払いで資産を差し押さえられる寸前に追い詰められたこともある。

6654チバQ:2013/07/12(金) 22:50:01
■「マンデラ」というブランド

 娘3人と17人の孫、12人のひ孫たちは、元大統領が政治家として活動している間は目立った行動を避けていた。だが、元大統領が2010年を最後に公の場に姿を現さなくなると、一部は「マンデラ」の家名が持つ価値を利用せずにはいられなくなったようだ。

 元大統領は、慈善活動のためであっても「マンデラ」の名前を商業目的で利用することを厳しく制限していた。しかし、孫たちのうち4人は2010年、服飾ブランド「LWTF Clothing」を設立。「LWTF」は、元大統領の自伝のタイトル、「Long Walk to Freedom(自由への長い道)」を意味する頭字語だ。

 長女のマカジウェさんとその娘ツクウィニ(Tukwini)さんも、「House of Mandela(ハウス・オブ・マンデラ)」というワイン・ブランドを立ち上げている。さらに他の孫娘2人は「Being Mandela(ビーイング・マンデラ、マンデラ一家の一員であること)」というリアリティー番組に出演し、上流社会での暮らしぶりを明らかにしている。

 一方、今年に入ってからは、マカジウェさんと異母姉妹であるゼナニ・マンデラ(Zenani Mandela)さんが、一家の資産を管理する、信託基金の理事として元大統領から任命された3人を解雇しようとしていたことも明らかになっている。理事らが家族の問題に介入しようとしたためとされているが、3人が法廷で証言したところによると、元大統領は自身の資産について娘たちによる管理を望んでいないという。

 元大統領が自伝などの印税で得た収入は、170万ドル(約1億7200万円)に上るとされている。【翻訳編集】 AFPBB News

6655チバQ:2013/07/12(金) 22:50:23
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130710-00000110-san-m_est

マンデラ氏一族、孫VS娘ら16人 墓めぐり「骨肉」の争い

産経新聞 7月10日(水)7時55分配信



 【ロンドン=内藤泰朗】南アフリカのネルソン・マンデラ元大統領(94)が肺の感染症の再発で入院して、8日で1カ月となった。容体は重篤だが安定しているとされる。白人と黒人の融和と和解を訴えた「国父」が病に伏せる中、国内外のメディアは元大統領の娘や孫が繰り広げる骨肉の争いを大きく伝えており、南アの人々を幻滅させている。

 一部メディアは先週、マンデラ氏が「持続的な植物状態にある」と伝え、大統領府はその直後に報道を否定した。しかし、容体が改善に向かっているわけではなく、入院の長期化は避けられない状況だ。

 そんな中、マンデラ氏の娘のマカジウェさんら肉親16人が先月末、孫でマンデラ一族の家長であるマンドラ氏を裁判所に訴えた。「一族の了解を得ず、マンデラ氏の子供3人の墓を移したのは違法だ」というのが提訴の理由だった。マンドラ氏は2011年、マンデラ氏が幼少時代を過ごしたクヌに眠る同氏の子供3人の遺骨を、約30キロ離れたマンデラ氏の生誕地、ムベゾに移したとされる。

 マンデラ氏は子供たちのそばに埋葬されることを希望しているとされ、ムベゾに土地を持つマンドラ氏はマンデラ氏が高齢になったことから、同氏の子供たちの遺骨をムベゾに移し、観光地として開発しようとしたとみられている。

 裁判所は今月3日、「遺骨を元に戻せ」と主張する娘のマカジウェさんらの言い分を認め、原状復帰を命令。4日、遺骨は再び掘り起こされ、クヌに戻された。対するマンドラ氏は記者会見で、「分裂と一族崩壊の種をまいた」とマカジウェさんを名指しで非難。この模様はテレビで全国に放送された。

 泥沼化したお家騒動に南アのノーベル平和賞受賞者、ツツ元大主教も4日、「マンデラ氏の名前を汚さないで」と家族に自制を求める異例の声明を出した。

6656チバQ:2013/07/12(金) 23:35:04
http://www.asahi.com/international/update/0711/TKY201307110331.html
ルクセンブルク総選挙へ 情報機関の盗聴疑惑めぐり
ルクセンブルクのユンケル首相=今年1月21日、ブリュッセル、野島淳撮影

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 欧州の小国ルクセンブルクのユンケル首相(58)は11日、アンリ大公に10月の総選挙の実施を申し出た。同国の情報機関が違法な盗聴などに関わっていた疑いで、議会から責任を追及され、政権が維持できなくなった。ユンケル氏は1995年から首相を務め、在任期間は現在の欧州の大統領・首相では最も長い。

 ユンケル氏は総選挙までは首相を続け、再登板をかけて選挙に臨む見通し。

 同国では、情報機関が政治家や実業家らに対して違法な盗聴をしていたり、公用車を私用目的のため売買したりといった問題が明らかになっていた。

 ユンケル氏は違法性を否定したが、連立相手の政党にも管理が行き届いていないことを非難されていた。

6657チバQ:2013/07/12(金) 23:48:19
http://www.cnn.co.jp/world/35034578.html
「総選挙の資金ない」、近隣諸国に支援要請 ジンバブエ

2013.07.11 Thu posted at 17:20 JST
ジンバブエ・ハラレ(CNN) 経済疲弊が長年続くアフリカ南部ジンバブエのテンダイ・ビティ財務相は10日、今月31日に予定する議会総選挙の実施に必要な経費の調達が出来ないとして近隣諸国に金融支援を要請した。

選挙経費は総額1億3200万米ドル(約131億円)だが、手当てがついたのは約4000万ドル分だけ。同財務相は「もうお金がない。増税も出来ない」と説明している。

南部アフリカ開発共同体(SADC)に接触し、残りの経費調達での協力を求めているという。

ジンバブエではムガベ大統領(89)が長年の強権体制を敷いている。経済政策の失政で超高率のインフレに襲われ、政治的にはツァンギライ首相率いる元野党の民主変革運動(MDC)との連立政権の機能不全も目立つ。

MDCに属するビティ財務相によると、ムガベ大統領に対し与党のジンバブエ・アフリカ民族同盟愛国戦線(ZANU−PF)が支配するダイヤモンド鉱山企業が今年6月に得た収益1億5000万ドル以上の国庫への繰り込みを要請。

国連への金融支援の要請も検討したが、ZANU−PFに属するパトリック・チナマサ司法相の「妨害行為」で進んでいないという。国連は今年3月、総選挙経費を負担する準備があると表明していたが、同司法相は国連調査団の入国を禁じていた。

ムガベ大統領は次期大統領選への出馬も表明したが、ZANU−PFに対する偏見があるとしてSADCからの脱退も警告している。SADCは2009年、前年の総選挙が流血の事態になったことを受けムガベ大統領に対し連立政権樹立を促していた。

6658チバQ:2013/07/15(月) 22:02:42
http://mainichi.jp/select/news/20130715ddm007030030000c.html
バチカン銀行:浄化作戦 ローマ法王主導、調査委設置 「黒い金」動く? 幹部更迭
毎日新聞 2013年07月15日 東京朝刊

 【ローマ福島良典】フランシスコ・ローマ法王(76)がバチカン(ローマ法王庁)の資金を運用・管理する宗教事業協会(通称・バチカン銀行)の「大掃除」(欧州メディア)に乗り出した。マフィアによる蓄財やマネーロンダリング(資金洗浄)の疑惑が絶えず、不透明な運営が指摘されてきた同行の幹部を事実上、更迭。法王がモットーに掲げる「貧者の教会」に見合うよう体質改善を図ろうとしているようだ。

 ◇法王庁元高官、逮捕
 約2000年の歴史を持つキリスト教カトリックにあってバチカン銀行は「若い」組織だ。第二次世界大戦中の1942年、当時の法王、ピオ12世によって設立された。現在の職員は114人。バチカンと世界のカトリック教会の活動に寄与するため関係者の資産を守るのが目的。だが、長年にわたり、政治家による賄賂資金の保管や、マフィアによる資金洗浄などの疑惑がつきまとってきた。

 イタリア司法当局は2009年、資金洗浄の疑いでバチカン銀行に対する捜査に着手。イタリア紙コリエレ・デラ・セラが入手したとされる司法当局の捜査文書によると、同行では顧客チェックがずさんなため、「口座所有者によって違法な資金移動の隠れみのとして使用されてきた恐れがある」という。バチカンの加盟する地域機構・欧州評議会は、透明性の向上や監督の強化を要請してきた。

 6月末から7月初めにかけて捜査に動きがあった。スイスからイタリアに巨額現金を密輸しようとした法王庁財産管理局の元高官が6月28日に逮捕された。元高官はバチカン銀行の個人口座を使った資金洗浄疑惑でも捜査されており、7月9日、バチカン当局に資産を凍結された。7月1日には、元高官と連絡を取っていたとされるバチカン銀行の事務局長と副事務局長が辞任に追い込まれた。

 ◇「貧者の教会」へ
 フランシスコ法王は6月半ば以降、ウミを出すための手を相次いで打ってきた。信頼する高官を銀行の監査役に起用(6月15日)したのに続き、銀行の活動を査察する調査委員会を設置(6月26日)。事務局長らの辞任に伴い、運営改善のための「最高リスク管理責任者」のポストを新設した。

 バチカン日刊紙オッセルバトーレ・ロマーノのジョバンニ・マリア・ビアン編集局長は毎日新聞の取材に「銀行の透明性を高め、組織をスリム化しようとした前任のベネディクト16世の取り組みを継続し、仕上げにかかっている」と説明。「フランシスコ法王の場合、銀行を自分で直接、監督しようとしているので、改革は大がかりなものになるだろう」と予測する。

 法王は「神父や修道女が最新モデルの車に乗るのを見ると気分が悪い。世界でどれだけの子供が餓死しているかを思い起こし、もっと質素な車に乗りなさい」と語る清貧の士。「カネは(人間に)奉仕すべきであり、(人間を)支配してはならない」と金融資本主義の行き過ぎにも批判的だ。7月6日のミサで「教会機構の刷新を恐れてはいけない」と語るなど、徹底的に改革を進める構えを見せている。

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