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死刑制度についてひと言お願いします

1boro:2003/03/16(日) 14:16
死刑制度については他のサイトとかで
さんざんやってきたテーマだと思いますが
そのときの犯罪事情によっても意見が
違ってくると思います。そういう意味で
いま現在、どのように思っているかを
簡単でかまわないので意見をきかせてください。
場合によってはテキストを書く上で参考にさせて
いただくかもしれません。よろしくお願いします。

2014カレーライス:2009/06/16(火) 01:49:01
>>2006
かなり抽象的な表現のレスになり申し訳ありませんでした。

「被告人に有利に」というのは私も同感です。
だからこそ徹底的な「推定無罪の原則」が必要なのでしょう。
足利事件はこの原則がまったく機能していない判例ともいえるでしょうね。

先ほども言いましたが「裁判は罪を裁くため」にあるべきではないでしょうか。
今までの日本の裁判はずっと「被告人を裁く裁判」に終始していたため裁判で被害者や遺族が癒されることがありませんでした。
近年初めて被害者の遺族が証言台に立つことにより被害者だけでなく遺族も裁判に参加することが出来るようになりました。
これによって重罰化が進行したとも言えますが、遺族の心痛が軽減されたとも言えます。
犯罪とは加害者だけでは成立しません。
被害者がいて初めて犯罪が成立するのであれば、裁判において被害者や遺族がその場に立つことも必要なのではないでしょうか。
確かに絶対的終身刑や死刑は被告人のためにはならないでしょう。
しかし、だからと言って更生の可能性のない人間を社会復帰させることは何よりも被害者や遺族にとってとてつもない負担となります。
そして同時に新たな被害者を生むことにもつながる可能性があり、社会にとっても紛れもない負担となります。
死刑という刑罰であったとしても更生を拒否し可能性がないと判断されたならばやむを得ないのではないでしょうか。

2015カレーライス:2009/06/16(火) 02:09:33
>>2007
確かに絶対的終身刑の残酷さを全ての人が正確に認識すれば死刑と同様かそれ以上の抑止効果を期待できるかもしれません。
しかし単純に見聞きしたときの印象はどうしても拭えないのではないでしょう。
例えば「殺すぞ!!」と脅されるのと「一生閉じ込めるぞ!!」と脅されるのはどちらに脅威を感じるでしょう。
ほぼ100%の人が「殺すぞ!!」と脅された方に脅威を感じるでしょう。
これこそが死刑の特別な抑止力と言えるのではないでしょうか。

私自身は冤罪は司法の問題であり、死刑存廃問題にはなり得ないと考えています。
今回冤罪が濃厚とされ釈放された足利事件の菅谷さんに向かって「死刑じゃなくてよかったね」とだれが言えるでしょうか。
冤罪はたとえどのような軽微な刑罰であったとしても絶対に起こしてはならないものです。
日本を代表する死刑廃止論者として団藤重光元最高裁判事が冤罪を理由に死刑の廃止を訴えています。
彼は冤罪の可能性のある事件で有罪判決を出したとき「人殺し」と傍聴席から叫ばれたことがきっかけだとおっしゃっていましたが、この死刑廃止論はどうしても言い訳にしか聞こえません。
「人殺し」と叫ばれた時に彼が取るべき行動は死刑廃止ではなく、冤罪を生む可能性のある裁判の抜本的改革と推定無罪の原則の普及ではないでしょうか。
確かに死刑がなくなり終身刑を採用すれば生命は存続出来るかもしれません。
しかし生命にしろ時間にしろどちらも不可逆であることに間違いはありません。
生きているからいいなどと言うのは冤罪を許す言い訳にしかなりません。

2016カレーライス:2009/06/16(火) 02:14:52
>>2008
私自身、私の考えが正しいというつもりはありませんよ。
2chでもいいましたが死刑の存廃論に正誤はありませんから。
私の存置論はより社会に適したベターではないかというだけです。
「人の命を奪う」ことを正しいなんて言う人はただ傲慢な人でしょう。
私自身そうかもしれません。
しかし、それでも今これがベターだと思っています。
ですからこのほうがいいんじゃないかな程度に読んでいただけるのが一番です。

2017Ken:2009/06/16(火) 13:33:52
仮釈放のない終身刑

>>200 100カ国以上あると言われる死刑廃止国及び死刑停止国ですが、この絶対的終身刑を採用している国はイギリス、オーストラリアを含むたった数カ国しかないことは意外と知られていません。

ソースきぼんぬ。これも小田晋著「人はなぜ、人を殺すのか?」からの引用ですか?
この人、精神科医ですよね。死刑制度・刑法の国際的な比較にはあまり信頼できんのでは。

Wikipediaの記事も見てみましたが、JapanのJまで見ただけですが、仮釈放のない
終身刑が制度としてあるのは「たった数カ国」よりもはるかに多そうですが。
http://en.wikipedia.org/wiki/Life_imprisonment#Countries_with_life_imprisonment
アルゼンチン、デンマーク、エストニア、フランス、ハンガリー、インド、イタリアなどなど。

一方で、仮釈放のない終身刑と無期懲役に関してこういう有意義なサイトも見つけたのですが
http://www.geocities.jp/y_20_06/index1.html
ここでも仮釈放のない終身刑がある国は少数派、と書いてありますね。言葉の訳し方とか、
刑法にそう書いてあるのかとか、制度・運用としてそうなっているのかとかで
ちょっと混乱しているようです。

ちなみに、日本には仮釈放のない終身刑はないですが、無期懲役が実質的にそのような
運用のされ方をしています。上記日本語サイトによると無期懲役で50年以上刑務所に
入っている人が2000年の時点で二人いますし

>1998年から2000年までの3年間に、26人が無期刑の受刑に係る刑事施設拘禁中に死亡し、うち4人は獄死までの在所期間が25年以上であったことが判明しており、1998年から2007年までの10年間では、計120人が無期刑の受刑に係る刑事施設拘禁中に死亡していることが判明している。

ということですので、実質的に仮釈放のない終身刑としても運用されているわけで
カレーさんの議論は実際上あまり意味がないかなあと。まあ実際、刑法に「仮釈放のない終身刑」と
いう新しい罰が書き加えられると相当なインパクトがあるとは思いますが。

そもそも「○○は国際的には少数派だからダメ」という議論を始めちゃうと、死刑廃止という
結論にしかならないと思うのですが。死刑存置国は少なくとも先進国では少数派なんで。

2018Ken:2009/06/16(火) 13:37:38
この記事(のダイジェスト)はおもしろかった。

メイキング・オブ『死刑執行』
http://blog.goo.ne.jp/gendai_premier/e/30e1fdeb419c775a78571f8c921bcdf9
(シリーズです)

2019カレーライス:2009/06/16(火) 19:38:08
>2017
えっと…少し誤解があるようなので説明をさせていただきます。
終身刑とは2つに分けられます。
1つ目は絶対的終身刑であり、2つ目は相対的終身刑と言います。

相対的終身刑:Life Sentence
絶対的終身刑:Life Sentence without possibility of parole(LWOP)

と英語では表現します。
英語のWIKIはLife imprisonmentとは無期刑のことを指します。
つまり相対的終身刑や仮釈放が認められる無期懲役のことです。

「無期懲役に関する誤解の万円を防止するためのホームページ」にある「各国の刑罰体系」の一覧表を見ていただく方がわかり安いと思います。
DPが死刑、LWOPが絶対的終身刑、Lifeが相対的終身刑、有期刑の上限というのはそのままですね。
DPもLWOPもLifeにも○印がないものは最高刑が有期刑であり、その上限があるというものです。
ちなみにイギリスは終身刑制度にタリフと呼ばれる制度があり、これは最低服役年数を裁判の中で決めるというものです。
その結果、タリフが平均寿命よりも長く設定された場合に絶対的終身刑となります。

あなたのおっしゃるように、日本の無期懲役が実質的に仮釈放がされず、結果として絶対的終身刑になってしまっています。
そして、これは日本だけではなく、EUなどでも同じ現状で問題視されています。
しかし日本の場合、その内情を見るとなるほどと納得せざるを得ない場合も往々にしてあります。
というのも無期懲役の仮釈放条件に、社会復帰があるためです。
刑期が20年、30年を超えて、いざ仮出所させようとしても年齢が70歳を超えているという場合は、その後1人で自活出来るとは言えません。
よって、家族や親類などその身柄を引き取ってくれる人がいるかどうかが問題になります。
詳しくは無期懲役の仮釈放条件が「無期懲役に関する誤解の万円を防止するためのホームページ」に乗っているので参考にしてみてください。
これがいないため仮出所が認められず、結果として50年を超えるということが起こり得ます。

絶対的終身刑と無期懲役の大きな違いは、最初から仮釈放を認めないのか結果として仮釈放を認める要件を満たせないのかということです。
30年以上の無期懲役は「更生していない」ということもありますがどちらかと言えば「本人が仮釈放後の生活が社会で行えない」ということのほうが大多数となります。
同じように見えて全く否なるものとご理解いただければ幸いです。

「○○は国際的に少数だからダメ」ではなく、「少数なのはなぜなのか?」が重要でしょう。
絶対的終身刑は>>2002で書かせていただいた理由で少数であり、採用すべきではないということです。

2020カレーライス:2009/06/16(火) 19:40:24
>>2019
訂正。

英語のWIKIはLife imprisonmentとは無期刑のことを指します。
つまり相対的終身刑や仮釈放が認められる無期懲役のことです。


英語のWIKIのLife imprisonmentとは無期刑のことを指します。
これは相対的終身刑や絶対的終身刑、無期懲役など刑期が一生涯続く刑罰の総称です。

2021ufloat:2009/06/16(火) 22:53:26
>>2015
カレーライスさんのおっしゃりたいことは大いに理解できますし、おそらく
根本の立ち位置はそれほど変わらないのではないかと考えていますが、以下3点ほど。

1.抑止効果
>これこそが死刑の特別な抑止力
確かに「終身刑」ではパンチは弱そうですが、抑止効果にそれほど差が生じるものでしょうか。
「死刑」のインパクトで踏みとどまるような人間は、「終身刑」でも踏みとどまりそうですし、
「終身刑」を気にしない人間なら、「死刑」も気にしないのではないかと考えられますが。
こればかりは答えの出ない問題でしょうか。「死刑になりたかった」などと言って
大量殺人を起こそうとする者も出るほどですし、効果の測定は困難そうです。

2.不可逆性
>生命にしろ時間にしろどちらも不可逆であることに間違いはありません
ごもっともです。しかし、生命とそれ以外には根本的な違いがあるのではないでしょうか。
私が尊敬する論客の1人である紫煙狼さんが、「電車内強姦事件」の記事No.110で
ものすごく良いことをおっしゃられていたことを思い出しましたが、
(「あなたの間違いは、その主張のために殺人と強姦を比較したこと」の部分)、
これは他の不可逆的なものにも当てはまる論ではないでしょうか。
カレーライスさんのおっしゃる通り、確かに時間は不可逆です。取り戻せません。
先の記事で述べられている強姦被害も、物理的な傷は回復したとしても、
精神的な傷は大変なものです。不可逆と言ってよいでしょう。
上記記事で語られている、「強姦は殺人クラスの罪」という意見は確かに分かります。
あなたが今、この掲示板を見るのに使用している目も、PCなどの装置を操作している腕も、
失われるとなれば不可逆です。あなたが愛する人の形身を持っていれば、それもまた
不可逆なものでしょうし、私が愚考をつづった文章にしても、消え去ればもはや不可逆です。

2022ufloat:2009/06/16(火) 22:55:33
しかし、生命とそれ以外のものには本質的に差があると、お考えにはなりませんでしょうか。
(「大切な形身や強姦被害も、お前の駄文とは本質的に違うだろう」と言われれば、ごもっともですが)
極端な話、足利事件その他の死刑・無期懲役・長期懲役冤罪事件で刑務所暮らしを受けた方々が
「死刑にならなくて良かった、とはいえない」、つまり長期懲役は死刑と同等以上であるのなら、
冤罪かそうでないかにかかわらず、長期懲役者は収監直後に全員殺してしまった方がマシだ、
ということになります。こんな無茶な論理は通りませんね。
さらに言えば、生命が本質的に他の不可逆的なものと異ならないというのなら、
そもそも生命刑など不要ですし、殺人にことさら重い刑罰を課す必要はないでしょう。
生命刑の存廃がこれほど関心を持って論じられるのも、殺人が最も重い刑罰の1つとされるのも、
生命が本質的に他のものと異なるからではないでしょうか。
申し訳ありませんが、それでもなお「不可逆的なのは時間とて同じだ」と主張なさるのなら、
私の価値観においては、それを前提とするご意見は理解できないかもしれません。

3.冤罪
>私自身は冤罪は司法の問題であり、死刑存廃問題にはなり得ない
正直、私はこのご意見がよく解せないのです。
確かに冤罪は司法の問題ですが、刑罰のない世界を作らない限り、おそらくは
冤罪のない世界も作れないでしょう。司法に対して「気をつけろ」と叫んだところで、
司法に携わる人々とて人間ですから、誤りをゼロにするのは不可能です。
死刑存置論者・廃止論者ともに、本来は司法の問題であるはずの「冤罪」問題を
死刑論の中で論じることがあるのは、それが前提となっているためでしょう。
極端な話、「冤罪は司法の問題なので、死刑論に冤罪の考慮は不要」というのは、
危険な設備について「使用時にミスするのが悪いのだ。ミス後の考慮など不要」
と称するのと似たような印象を受けます。
もし司法が100%正確なら、私も他の方も死刑論の中で冤罪の可能性を論じたりはしません。
司法が間違いを犯す場合もあるからこそ、冤罪死刑の可能性を考えるのではないでしょうか。

2023ufloat:2009/06/16(火) 22:57:58
それから、
>生きているからいいなどと言うのは冤罪を許す言い訳
すみませんが、私は勉強不足ゆえ、これの真意が分かりかねます。
死刑相当であろうと、チカンであろうと、冤罪が許されないのは当然です。
私は「無実の人が冤罪で死刑になると取り返しがつかないので、その意味では
終身刑にも意義はある」と主張しており、「終身刑なら冤罪は許される」とは
主張していませんが、カレーライスさんの論調を見る限り、そのようなことは
釈迦に説法、百も承知かと存じます。
そうなると、「死刑ではないのをいいことに、司法が冤罪可能性がある事件に対して
平気で終身刑判決を下してしまう恐れがある」という意味にも取れます。
もしこの解釈が間違っていれば、「論理の飛躍」と批判されても仕方がありませんが、
この解釈はカレーライスさんの意図されたところでしょうか。
以下、そのように仮定して論じてみますが、冤罪の恐れがある死刑相当事件において、
今までは「罪としては死刑の事件だが、冤罪で死刑は困るから、疑わしきは罰せずだ」
と判決を下していたところを、絶対的終身刑導入後は
「冤罪でも命は失われないからいいや。終身刑にしてしまえ」
などという判決を下す可能性がある、ということでしょうか。
私個人の考えとしては、このようなことが発生するとは到底考えられないのですが。
もし死刑廃止・絶対的終身刑導入国において、このような判決が実際に発生している
のであれば、事例を示していただけるとありがたいです。本当にそのようなことが
発生するとなれば、終身刑を論じる上で、かなり衝撃的な事実に間違いありませんので。

無論、カレーライスさんのおっしゃりたいことは非常に良く分かります。しかし、
冤罪に関する考え方の部分で、少々価値観の相違が発生しているようで。
合意点の10メートル手前に柵がある、とでも表現しましょうか。

2024カレーライス:2009/06/17(水) 00:19:11
>>2021
抑止力について言えば、絶対的終身刑と死刑で際立った差は生まれないと思いますよ。
しかし、相対的終身刑(無期懲役)と死刑では大きな隔たりがあるでしょう。
前述しましたが、特にマフィアやテロリスト、日本ならば暴力団の犯罪というのは明らかな差が生まれることとなるでしょう。
また、わずかな差とは言え、その差で何人もの人の命が奪われるということを忘れてはいけないのではないでしょうか?
年間1人の差しかなくても10年で10人、20年で20人の人の命が奪われる計算になります。
これは冤罪で死刑になる人の数の何倍になるのでしょうか?
冤罪では人の命が奪われることにとても敏感になるのに、抑止力ではそうではないとおっしゃるのは私は間違っていると思います。

冤罪はどんな刑罰であっても許してはいけない。
しかしその許さないことに差があるというのも私はおかしいと感じます。
例えば、窃盗事件で懲役3年になった。
強盗で懲役10年になった。
殺人で15年になった。
大量殺人で死刑になった。
これらは罪の重さによって刑罰が変わります。
しかし、窃盗事件で冤罪により3年懲役を受けた。
強盗で冤罪により10年懲役を受けた。
殺人で冤罪により15年懲役を受けた。
大量殺人で死刑の冤罪を受けた。
これらはみんな無実で冤罪なんです。
本当に罪を犯した者はその罪の重さによって量刑が変わります。
しかし冤罪の場合は何も罪を犯してないのにそれぞれ起訴された事件の重さによって量刑が変わる。
あなたは3年だからいいんじゃない?
あなたは10年だからちょっとかわいそうだね。
あなたは15年だからかなりかわいそうだね。
あなたは死刑だから絶対に許せないね。
となるのでしょうか?
私はどれも「絶対に許せない」でなければならないと思います。
確かに時間と生命であれば本質的な差があるでしょう。
しかしそれが冤罪によって奪われることに差はないのではないでしょうか?
どちらも理不尽極まりない、決して許してはいけないことです。

あなたは殺人と窃盗が同じ刑罰で構わないと思いますか?
私は同じ刑罰では不当だと感じます。
それは罪の重さが違うからです。
しかし、冤罪は罪を犯したわけではありません。
殺人も窃盗も行っていないのに刑罰を受けることとなります。
これはどちらも理不尽ではありませんか?

例えば足利事件ではDNA鑑定が試験的に導入された重大事件でした。
DNA鑑定という新しい技術の信用性を社会に認識させるためにこの事件は逮捕した段階で有罪でなければならなかったというのが司法の考え方として当時あったのでしょう。
しかし実際このDNA鑑定は当時たった16人(8人だったかも?)に1人しか見分けることができない技術でした。
足利事件の菅谷さんと同様に当時の未熟なDNA鑑定によってすでに死刑に処された飯塚事件の久間受刑者は同じ16-26という形だったとしてこちらも冤罪が疑われています。
では仮に飯塚事件が冤罪であったとすると、久間受刑者は絶対許せない冤罪事件を受けて死刑になった、だから死刑は即刻廃止すべきだ。
しかし、足利事件が冤罪であったとして、菅谷さんは絶対許せない冤罪事件で17年もの年月を奪われたが、生命は無事でよかったから無期懲役は廃止すべきではない。
私はこの2つの文章にすごく違和感を感じます。
どちらも決して許してはいけない、そして2度とこのようなことがあってはいけないと感じませんか?

「死刑冤罪は2度とあってはいけないから廃止すべきだが、懲役冤罪はとりあえず時間ならお金を渡せば解決するから廃止の必要はない。」
少し穿った言い方ですが、廃止論者の方の冤罪を理由に死刑の廃止を迫る方のこれが真実ではないでしょうか?
どちらの冤罪も何も罪を犯していないんです。
何か非があるのであればそれはやむを得ないと言えるかもしれませんが、何も非はないんです。
何も非がない人が冤罪にかけられて、片や絶対に許せないと声高に叫びながらもう一方ではそれはしょうがないではこんな不平等なことはないのではないでしょうか?
あなたは痴漢冤罪を受けて懲役刑になってもなお、「死刑じゃなくてよかった」と思えますか?
そんなことが言える人間はこの世に1人もいないと思いますよ。
自分が当事者じゃないから許してもいいなんていうのは被害者にとって最悪の言葉ではないでしょうか?
私は、自分が冤罪事件の被害者になったとき、死刑はもちろん、懲役刑でも罰金刑でも絶対に許せないでしょう。
だって私は何も罪を犯していないんですから。

2025紫煙狼:2009/06/17(水) 00:43:00
ちょっと亀レスね
>>2009
>更生とは受刑者が更生の意思を持たなければ(中略)ならないため更生は不可能となります。
まず、死刑廃止を唱える人というのは現行の制度への変革を要求しているという根本的なことを
忘れてもらっては困りますね。死刑を廃止すればパラダイスになる!なんてこたぁ言ってない。
つまりですね、司法によって定められた刑期よりも早く仮釈放という方法で行政が出所させる
権限を持っているなら、逆に、満期になっても更生が見られない者を仮収監という形で刑期延長
させる権限を持たせてもいいじゃないですか(笑)
つまり、矯正施設内で問題を起こした者は、収監された罪のためではなく、問題を起こした罪で
刑期延長させればいい。監獄内で問題を起こしたりしていても刑期満了で出さなければならないと
いうほうが間違っているとは思いませんか?単位を習得しなければ卒業させない。当たり前でしょう。

>無期懲役であれば更生するまで収監するという方針も(中略)言い切れません。
更生しない者は殺してかまわないというのは傲慢も甚だしいと、ご自身でも思われてますよね?
まして、更生が不可能であるとの判断は常に間違いのないものでしょうか?わたしは一兆分の一未満の
可能性でも残されている限り、命を奪うのは早計であると思いますよ?なぁに、人間はいずれ死ぬんだ。
凶悪犯という生き物が人為的な方法で破壊しない限り半永久的に生き続ける動物なら話は別ですが、
手を下さずともいずれは死ぬんだ。死ぬ瞬間まで待ってあげてもいいじゃないですか(笑)
遠い未来、スーパーコンピュータと被告人の大脳を結線してその後の更生の可能性を寸分の狂いもなく
シミュレートできるような画期的な技術が開発されて科学的裏づけが取れれば、構いませんがね。
人は神ではない以上、人様はもとより自分の可能性ですら確実に立証するのは不可能ですよ。

>>2010
>こんな残虐非道ともいうべき犯罪を犯した(中略)得ないのではないでしょうか。
被害者の感情を慰撫するために人命を奪うことは許されるのかな?ならば、欲望という感情を慰撫する
ために人命を奪うということも本質は変わらないのではないですかね?どんな強い感情であれ、どんな
に理解(同情)を得られる感情であれ、感情のために人命を奪うというのは決して許されざる行為ですよ。

>それでも死刑を存置し続けなければこのような現状を打開することは出来ないのではないでしょうか?
でもね、カレーさんが挙げた例は死刑が存在する日本で起きた事件だよ。従って、死刑を存置し続けた
ところで、現状が打開できるわけなかろうよ?別途、何らかのプラスアルファが必要じゃないかな?
「このような現状において死刑を廃止することがいかに危険であるか」を唱えるならわかるけれど、
貴方の論理展開で「現状を打開する」ならば、それはむしろ残虐な方法による死刑制度、執行の方法に
残虐性を持たさなければ打開できない!というのが無理のない展開ではないですか?

>>2016
そう、貴方が言っているのは「ベター」の話ですね。「ベター」は現実的で実践しやすく一定の効果を
即座に求めることができる。その「ベター」を認めるからこそ、私も今すぐ死刑を廃止する…廃止すれば
全てが問題解決される…なんて馬鹿げたことは言わないわけですよ。死刑を廃止するとしたら、それ以外
にも変更しなければならない点は山ほどある。紙ベースの書類を電子ベースのデータにするのと同じく、
ただ媒体を変えれば良いというものではなく、運用そのものを考え直さなければ意味がない。
そして私は「ベター」のままで未来永劫人類が成長を止めるという事に異を唱え、ベストを模索しなけれ
ばならないと言うているのです。カレーさんは優等生だが、新しいものを生み出すのは苦手かな?
私はむしろ、その灰色の脳細胞を現状維持ではなくより良いものを生み出すためにフル活用して欲しいなぁ。

2026紫煙狼:2009/06/17(水) 01:12:44
>>2021-2023
ごめんなさい。無視してるつもりは全くないんです。ちゃんと読んで理解しています。
ただ…こうも立ち居地が似通っていると、逆に何か付け加えたり反論したりというのも
難しいもので、ただただ、似たようなことを考えている人の存在に驚いています(笑)

>>2024
>冤罪では人の命が奪われることに(中略)おっしゃるのは私は間違っていると思います。
そうですか?平たく言ってしまうと「悪人が無辜の一般人の命を奪う」のは普通のことでしょう?
そして、その普通が日常になられたらよろしくないから、いろいろな方策を考えるのですよ。
ただね?冤罪死刑というのは「善人が無辜の一般人の命を奪う」のですから意味が違いますよ?
これは数量的に考えるべき問題ではないでしょう?

冤罪は一切許すべきではない、という意見には120%同意しますよ?全く以って仰るとおりだ。
だが、逆に冤罪を0%にできると確信をもてますか?それこそ、先ほども挙げたように、
コンピュータと脳を結線して記憶を動画にダウンロードできるような技術が開発されれば、
冤罪は0件にできるでしょうね。ただ、それは当面、無理っぽくないですか?

存命中に名誉を回復され、すずめの涙程度でも国から賠償や補償を受けられるのと、
死後、遺族が賠償や補償を受けるのでは意味合いが違いませんかね?
私個人の感覚ですがね?私が冤罪で無期懲役でも終身拘禁刑でも受けるとしましょう。
そりゃ許せないですよ。あんまりにひどい話だ。だけどね、私が生きている間に、
「間違ってました!ごめんなさい!」って謝られて、その後の生活もある程度保障して
くれるのであれば、20億3千万分の一ほどには留飲が下りますがね。私が処刑された後に
遺族に保障金を渡してもらっても、私は何ら恩恵にはあずかれませんねぇ。

人間、死んでしまったら、それで終わりですよ。その終わりが人為的にもたらされるのと、
人為的にもたらされた苦境の中で自然死するのは、まったく趣が違うと思いますがね?

2027Ken:2009/06/17(水) 14:44:04
>>2020
自力でLife imprisonmentに対する誤解を解かれたようで何よりです。当方は読んだ人に誤解が生じないように(日本の無期懲役と区別するために)「仮釈放のない終身刑」という表現を一貫して使用しております。

英語は得意とお見受けしましたが、私が紹介したWikiの記事はお読みになりましたか。この記事を含めて死刑・刑法に関する英語版Wikipediaは他の分野と比べると出典が少なくて全体的に低調なのが不満なのですが、それでもフランスに関しては出典つきで

In the case of child murder involving rape or torture, the court can impose a safety period of up to 30 years, or order that the prisoner is to spend the rest of his or her life in prison [8].

と書いてあります。それでフランス語は全然読めないのですが、出典[8]を辿るとフランス政府が刑法の英語訳を提供してくれてます。ARTICLE 221-3には

Nevertheless, where the victim is a minor who is under fifteen years of age and the assassination is preceded by or accompanied by rape, torture or acts of barbarity, the Cour d'assises may by a special decision either increase the safety period to thirty years, or, where it imposes criminal imprisonment for life, decide that none of the measures enumerated under Article 132-23 shall be granted to the convicted person.

と書いてあります。わけのわかんない人のために解説すると「無期懲役刑に関する誤解の蔓延を防止するためのホームページ」では、刑法132-23条を根拠にフランスには仮釈放のない終身刑はない、としているのですが、実際には221-3条により、被害者が未成年(15歳未満)でその殺害が強姦、拷問など残虐な行為を伴う場合、重罪院(Cour d'assises)は終身刑を課す場合には特例として、132-23条に掲げられた条項(仮釈放の条件)を有罪判決を受けた者に対して一切認めないと決定することができます。つまり、フランスには仮釈放のない終身刑が少なくとも法の上では存在します。そういう感じで「無期懲役刑に関する誤解の蔓延を防止するためのホームページ」は各国の刑法とその運用方法を必ずしも網羅していないおそれがあります。(一応「ホームページ」では221-3条にも言及しているが、30年まで延長可の前半部分しか見てなくて後半部分を見落としている。)というわけで他の国に関しても本当はいちいちちゃんと調べないとダメなのですが、仮釈放のない終身刑が存在する国はいくらなんでもたったの「数カ国しかありません」ということはないだろう、という点について同意いただけたらと思います。(今のところ、少数派であることまで否定するつもりはないです。)

>>「○○は国際的に少数だからダメ」ではなく、「少数なのはなぜなのか?」が重要でしょう。絶対的終身刑は>>2002で書かせていただいた理由で少数であり、採用すべきではないということです。

いやだから、全く同じ理屈が死刑にも当てはまるという反論なのですが...。「死刑は少数であり、採用すべきではない」と書き換えることができますよね。両者は国際的に少数ですよね?死刑はよくて仮釈放のない終身刑はダメというのだったらダブル・スタンダードに見えるのですが。

冤罪に関してはすでに>>1452>>1750で自分の考えを述べてますが、簡単に繰り返すと、紫煙狼さんが指摘している通り、冤罪に対する補償を考慮するならば死刑とそれ以外の刑罰は質的に同じだとはとうてい言えないが、カレーさんが指摘している通り、冤罪は死刑に限った問題ではないので死刑にだけ絡めて議論するのは片手落ちである、という感じです。要するに、冤罪は死刑に反対する有効な理由の一つではあるが、冤罪だけをもって死刑を否定することはできない、という感じでしょうか。ただし、実際に日本で死刑が廃止されるとしたら、冤罪で死刑になった人が確認されたときくらいだと思います。

2028カレーライス:2009/06/17(水) 16:42:30
>>2025
更生しているかどうかを他人が正確に判断できるのであればそれもいいと思います。
でもそれは不可能ではないですか?
本当は更生しているのにそれが他人に伝わらなかったら刑期が延長されるなんてのはあってはならないでしょう。
また、人の心とは他人がそれを知ろうとしてもわかるものではありません。
そしてそれは見極める側全ての人間が同じ判断基準を持っていないと不平等が生じます。
北海道の刑務所では仮釈放が得られたが、長野の刑務所では刑期が伸びたなんてことがあっては絶対にならないと思いませんか?
もちろん刑務所でも問題を起こして仮釈放が伸びることもありますし、それが法に抵触していれば刑期が伸びることもあるでしょう。
しかし更生しているかどうかというあいまいな判断基準でそれをやってしまうことはとても危険だと思いますよ。
司法はどんな人間にも平等でなければ意味がありません。
もちろん現在でも平等でないこともあるでしょうが、さらに不確定要素を加えることはさらななる不平等に拍車をかけることになります。
これはとても危険なことではないでしょうか?

更生したかどうかを見極めるのが難しいように、更生する可能性があるかどうかを判断するのもとても難しいことでしょう。
しかし、前述した通り人は経験をすることによって物事に対するハードルが上下します。
殺人を犯してそれに恐怖を覚えない人間、特にそれを喜々とする人間はハードルは限りなく0に近いものになるでしょう。
例えばテッド・バンディやアンドレイ・チカチイロが我々と同じく、人を殺すことを嫌悪出来るようになる可能性があったでしょうか?
確かに1兆分の1更生の可能性があったとしても、彼らが再び犯行を重ねる可能性のほうがはるかに高いとは思いませんか?
人は確かに神様ではありません。
死刑という刑罰は間違っているのと私も思います。
しかし1番大切なのはこれ以上の犠牲者を出さないことではないでしょうか?
抑止力の部分で記述しましたが、死刑の特別な抑止力によって犠牲者が1人でも減るのであればまずその犠牲者を救うことこそが大切だと思いますよ。
冤罪でもない限り刑罰とは犯罪を犯さなければ受けることはないものですから。

確かに被害者や遺族の感情を慰撫するためだけに人を殺すことは間違っていると思いますよ。
もう少し複合的には考えられないでしょうか?
1つ1つの理由で考えるのではなくよりベターなのは何かと考えなければ局所的に「ここがダメ」だからではベターな選択はできないと思います。

死刑を含む刑罰の抑止力が万能でないことはあなたもご存じだと思います。
現状が完璧でなければそれは間違いなのでしょうか?
もちろんより完璧に近づける努力はするべきですが、完璧でないから他の方法でなければならないと考えるのは間違いでしょう。
また、死刑だから人権を無視して言いという理屈は通用しません。
確かにより残虐な拷問死などを用いれば抑止効果は上がるかもしれません。
しかし現行法規において禁じられていることを刑罰に組み込むというのはナンセンスではありませんか?

確かに私はあまり新しいものを生み出すことは得意ではないのかもしれません。
お聞かせいただければと思うのですがあなたは死刑廃止後どのような刑罰を用い、どのような施策を用いることがベターだと考えますか?
また、死刑を存置していてはベストを模索出来ないのでしょうか?

2029カレーライス:2009/06/17(水) 16:42:54
>>2026
わかりにくい書き方だったみたいですね。
もうしわけありません。
当たり前か当たり前でないかではなく、許されるか許されないかということです。
善人だろうが悪人だろうが「命を奪う」こと自体が間違いだと思いませんか?
悪人が命を奪うことは当たり前で、善人が命を奪うことは当たり前じゃない、ならば善人に命を奪わせるなと考えるのは間違いです。
だからこそ1人でも多くの犠牲者を減らす努力をすることが大切だとは思いませんか?

冤罪が0になることはないでしょうね。
冤罪が0にならないから刑罰制度を撤廃しますか?
死刑だけを特別視することが誤りだと言っているだけです。

もう一度問います。
あなたは痴漢冤罪を受けて懲役刑を受けてもなお「死刑でなくてよかった」と思えますか?
それとも「ふざけるな!なんでやってもない罪で懲役に行かなきゃいけないんだ」と激怒しますか?
私はこの問いの答えこそが冤罪問題だと思いますよ。
おそらく100%の人が後者のように激怒するでしょう。
そしてそんな激怒をしているときに「死刑じゃなかったんだからいいじゃん。お金ももらえるし。」などという言葉を聞いたらいかがでしょうか?
どんな冤罪だろうと絶対に許すべきではないし、許してはいけないんです。
冤罪はどんな冤罪であろうと120%存在してはならないし、そこに刑罰の重さは関係ないです。

2030カレーライス:2009/06/17(水) 18:00:10
>>2027
私は特になにも誤解していることはなかったと思いましたが…なにか疑問に思われることがありましたか?

フランスに関して勘違いしているようなので訂正させていただきます。

フランス刑法で仮出獄,刑の停止又は分割,外出許可等に関する適用を一定期間は受けることができない「保安期間」(periode de surete)という制度を設けており,
その期間は,刑期の2分の1,無期懲役では18年と定められているが,裁判所の特別な判決があれば,刑期の3分の2,無期懲役は22年まで延長し,あるいは期間を短縮することもできるとされている。
ただし,重罪院(cour d′assises)は,殺人の被害者が15歳未満の場合及び強姦・拷問等を伴う場合については,保安期間を30年まで延長し,無期懲役を言い渡す場合には,仮出獄等を一切認めない旨の特別の決定を行えるものの,
有罪言渡し後30年を経過した時点で,医学の専門家による鑑定を棄施し,裁判所組織の頂点に位置する破棄院(courdecassation)において,その決定を取り消すことが可能である。
出典
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2776/1047791805/l50

保安期間を設けることにより15歳未満の被害者に対して強姦や拷問などを行った場合は無期懲役において30年の保安期間を通じて仮出所を認めないということです。
しかし、30年を過ぎると自動的に仮釈放の許可申請が可能になるのでフランスには絶対的終身刑は存在しないということになります。

他にもスウェーデンなどは法律上は絶対的終身刑はありますが、必ず有期刑に減軽する国などもあります。
スウェーデンのように確かに存在はするもののそれが機能していない国(死刑停止国みたいなものです)もあります。

厳密に死ぬまで仮出所を認めない国というのは数カ国しかありませんよ。

私は少数だから絶対的終身刑を採用すべきではないとは言っていません。
>>2002で書かせていただいた理由で採用すべきではないと申し上げております。
その裏付けとして世界的に見ても少数の国しかないんですよということです。
これはダブルスタンダードになるのでしょうか?

2031カレーライス:2009/06/17(水) 18:00:33
それでは各国の終身刑がどのようなものか少しですが紹介させていただきます。
特に死刑廃止国の状況をお知らせしたいと思います。

ドイツ
絶対的終身刑も1981年に違憲として廃止されています。
また、最低服役年数は15年で、ほとんどが20年以内に仮釈放が許可されています。

フランス
絶対的終身刑は置かれていません。
最低服役期間は18年で22年まで延長されることがあります。

イギリス
裁判官が個別に最低服役期間(タリフ)を決定します。
タリフは誘拐や強盗、強姦などを伴う複数謀殺などに対して終生のタリフを定めることが出来るため絶対的終身刑が存在することになります。
ただし、恩赦や25年の服役後再審査による減刑の可能性は残されています。

フィンランド
絶対的終身刑は置かれていません。
最低服役期間は通常12年、21歳未満の場合は10年です。

イタリア
絶対的終身刑は置かれていません。
最低服役期間は21年もしくは26ねんです。
ちなみに10年以上服役したj系者に対しては外泊や外部通勤が認められることがあります。

他にも、オーストリア、アイルランド、スコットランド、スペインも絶対的終身刑はありません。

オランダ、ハンガリー、スウェーデン、オーストラリアでは絶対的終身刑があります。
ただし、オランダでは最低服役期間は設置されていませんが仮釈放が認められることもあります。
スウェーデンはかなり例外的です。
絶対的終身刑はあるのですが、運用上、全て恩赦により有期刑に減軽されることになっています。
そのため絶対的終身刑は存在しないとする見方もあります。
オーストラリアはアメリカのように州によって絶対的終身刑がある州とない州にわかれます。

2032ufloat:2009/06/17(水) 20:21:56
>>2024 , >>2029
終身刑と抑止論に関しては、紫煙狼さんがすべて述べてくださっているので、
私から申し上げることはないとして、冤罪に関して。
おっしゃる通り、いかなる罰であっても冤罪はあってはいけません。
死刑でも、無期懲役でも、有期懲役でも、罰金でも同様です。
しかしながら、死刑とそれ以外の刑罰では、結果の重大性において本質的に差があると
私は考えており、それゆえに冤罪死刑について述べているのです。

カレーライスさんは以前の書き込みで
「確かに時間と生命であれば本質的な差があるでしょう」
と述べられていますので、この点についてはご同意いただけたものと考えますが、
それを踏まえて、以下のケースをご想像ください。
1.速度を守って運転していたのに、なぜか速度違反で罰金に処せられた。
2.身に覚えがない窃盗の濡れ衣を着せられ、懲役刑に処せられた。
3.凶悪事件の犯人にされ、終身刑に処せられた。
4.凶悪事件の犯人にされ、処刑された。
「生命が本質的に他のものとは異なる」ことに同意いただけているのであれば、
1〜3と4との間には、結果において本質的に差があるようにはお考えになりませんでしょうか。
確かに、上記のようなケースはいずれもあってはなりません。許されないことです。
しかし、冤罪は決してゼロにできない以上、上記のいずれのケースも発生する可能性があります。
その際、これらの結果は「どれも冤罪なんだから全部同じ」と言えるでしょうか。
結果において、1〜3と4は明らかに異質ではないでしょうか。

カレーライスさんのご主張は分かりますし、死刑の必要性についても理解しています。
私は決して「明日にでも日本から死刑を撲滅しよう」などと主張する気はありませんし、
その点は無精髭さんによって「死刑廃止の論客」とご指名されたお二方も同じでしょう。
しかしながら、冤罪によって死刑に処せられる可能性が現実に存在し、「生命」が他の物と
本質的に異なる以上、死刑の場合とそうでない場合の結果は本質的に異なるわけで、
この問題は死刑や終身刑を論じる上で、避けて通れないことではないかと申し上げているのです。
無論、この点を検討した上で、それでも死刑にはそれを補って余りあるほどのメリットがあり、
存続した方が良いと判断されるのであれば、それは大いに結構です。
一方、やはり冤罪死刑は重大だから、死刑のメリットをもってしても存続は問題ではないか、
とお考えになるのなら、それもまた大いに結構です。
しかしながら、
「冤罪は司法の問題なのだから、死刑存廃論において冤罪死刑を考慮する必要はない」
「冤罪死刑が問題というのなら、他の冤罪だって全く同じだ。
死刑存廃や終身刑の議論の中で、ことさら冤罪の話を持ち出してくる必要がどこにあるのか」
このようなお考えには、残念ながら全面的には同意しかねます。

2033ufloat:2009/06/17(水) 21:21:10
>>2032
無礼と取られかねない表現がありましたので、補足をば。
「カレーライスさんのご主張は分かりますし、死刑の必要性についても理解しています」
のくだりですが、これは
「(私は)カレーライスさんの主張は分かり、死刑の必要性についても理解している」
という意味です。

>>2027
Kenさんの鋭い一矢には、いつも感服しております。
以前にどこかで見かけた、以下のような小話を連想してしまいました
(あくまで小話ですから、事実かは非常に怪しいですが)。

---
タイタニック号が氷山に衝突し、沈没寸前となった時のこと。
乗客はボートに避難したが、全員が乗り込むには到底足りない。
多くの乗客は、暗く冷たい海の中に飛び込まねばならなかった。
その際、船員は次のように乗客を説得した。
アメリカ人には「これであなたはヒーローになれます」。
英雄意識の強いアメリカ人は、次々と海に飛び込んだ。
イギリス人には「あなたは紳士です」と説得し、
ドイツ人には「これがルールですから」と説得した。
彼らもまた、海の中に飛び込んでいった。
さて、もしここに日本人がいたら、船員はどう説得すべきだろうか。
次のように言えばいいのだという。
「他の皆さんもなさってます」。
---

この種の論理、実はかなり危険ですよね。
「青信号を待ってる人なんていないって。さあ渡ろう」
「ほら、運転する人もみんな飲んでるじゃん。律儀に飲まない人なんてめったにいないって」
「元凶悪犯罪者にも人権はあるなんて言う人は、ごく少数じゃないか。
なあに、連中の一家が離散しようが、首くくろうが、知ったことじゃないって」
「人権が一定以上保障される国なんて、北米大陸か、欧州辺りか、日本くらいなんだから、
人権なんて存在しなくて構わないんじゃない」
このようなことは、言うまでもなくダメです。
死刑にしても、「反対している人が少ないから」検証・議論が無用ということにはなりませんし、
絶対的終身刑導入国が少ないからこれは導入すべきでない、などともなりませんし、
当然ながら死刑にしても、他の国が廃止しているから日本でも廃止せよ、とはならない、と。

>ただし、実際に日本で死刑が廃止されるとしたら、冤罪で死刑になった人が確認されたときくらいだと思います
日本版エヴァンス事件ですか。このような事件でもなければ、冤罪死刑を踏まえた議論が深まらないというのも
悲しい気がしますが・・・。

2034カレーライス:2009/06/17(水) 23:58:47
>>2032
1〜4の事例において…私は1と2〜4とは明らかに違うと思います。
1はまだお金が帰ってくるならば不可逆とは言えませんから。
しかし2〜4は時間にしろ生命にしろ不可逆という意味では同じではないでしょうか?
いずれのケースも絶対にあってはならないとお考えなのになぜ「しかし」と続くのでしょうか?
どれも絶対にあってはならないならどれも絶対に許してはならないのではないですか?
冤罪が0に出来ないにしろ、全て絶対あってはと考えているならば全て許してはいけないと断言しなければならないでしょう。
あなたにとって冤罪は0にできないから懲役刑の冤罪は起こってもしょうがないが、死刑の冤罪は許せないとお考えなのですか?
文章を読ませていただいてあなたも私と同様に懲役刑の冤罪ももちろん絶対に起こってはならないとお考えだと感じたのですが…。
失われるものに本質的な差があったとしてもいずれも絶対に許してはならないと考えることがあたりまえでしょう。

実際に今問題になっている飯塚事件のことをおっしゃっているのでしょうか?
もし飯塚事件の久間さんが冤罪によって死刑に処されたとするならば絶対に許してはならないでしょう。
しかし足利事件の菅谷さんの冤罪も絶対に許してはならないのではないですか?
死刑を語る上で特別冤罪を論じる必要があるとは感じていません。
もちろん司法や刑罰全体を語る上では死刑を論じる必要があると思っています。
ただ、これは私の主観ですから、あなたがそれを論じる必要があるとおっしゃるのであればもちろん上記のようにお答えはします。

そしてもちろん私は死刑は存置すべきだと考えています。

2035紫煙狼:2009/06/18(木) 01:38:22
刑事犯罪はすべからず許されざる行為なれど、なかでも殺人は何を以ってしても
特段に許されざる行為であり、せめて殺人事件の発生を100%防ぐことができれば、
刑事事件の発生を100%防ぐことはできなくとも格段の進歩と言って過言ではなかろう。

と言えば「さもありなん」とご理解いただけるだろうに、

冤罪はすべからず許されざる事態なれど、なかでも冤罪死刑は何を以ってしても
特段に許されざる事態であり、せめて冤罪死刑の発生を100%防ぐことができれば、
冤罪の発生を100%防ぐことはできなくとも格段の進歩と言って過言ではなかろう。

と言えば「冤罪死刑だけを特別扱いするのは不合理である」と仰る。

どちらも"All or Nothing"で極論すべき問題ではないように思いますがいかが?
そして、冤罪発生を防ぐための方策を色々と考えるのには積極的でも、殺人事件発生を
防ぐための方策には刑事罰の一般予防論しか出てこないと言うのも寂しい話ですね。

もちろん、冤罪回避が死刑廃止の中核となりえないのは自明の理であっても、
冤罪をすべからく「同程度に許されざる」と評価するのは、刑事犯罪をすべからく
「同程度に許されざる」と表現するのと同じくらい無謀な話ではないでしょうかねぇ。。。

2036カレーライス:2009/06/18(木) 10:35:41
>>65
日本の裁判は判例主義です。
過去の判例を参照することで刑罰の均一を図っています。
どんなに慎重な人がいたとしても、どんなに死刑に積極的な人がいても、判例を挙げてどういう量刑が妥当であるかという説明を裁判官より受けることによって偏りをなくそうと言うのが裁判員制度の量刑判断の取り方になります。
しかし最初から死刑判決を出す気がない人には過去の判例と照らし合わせて死刑が妥当だと言っても死刑に反対するでしょう。
逆に慎重な人は慎重なだけで死刑判決を出さなければならないならば死刑判決を出すことができます。

上記させていただきましたが、この判例主義と量刑決議に裁判官が同席することにより、量刑の均一化を図るとともに裁判員個人の意見が通りにくいという問題点が裁判員制度にあります。
判例を盾に、「あなたはスピード違反の罰金が警察官のあなたへの印象に左右されるのは不当だと思いませんか?」などと問われればだれも逆らえないのではないでしょうか?
正当な理由もなく裁判員の信条や思想などで裁判がおこなわれることへの危惧はあります。
しかし、原則として判例主義にて裁判を進行していくことによってそれらは均一化を図れるようになるでしょう。

これは以前までの裁判でも同じです。
判例主義だからこそ裁判官が異なっても同じ判決が出るようになっていましたし、1審判決が判例に沿った判決内容であれば2審、3審でもそれを支持します。


>>2035
私は別に犯罪の中で殺人だけが特段に許されざる行為だとは思っていませんよ?
犯罪はどんな軽微な犯罪であっても絶対に許してはいけないと考えています。
そこに私は差異はないと考えています。
殺人だから許されない、窃盗ならまだマシと考えることこそ犯罪増加への考え方ではないでしょうか?
どのような犯罪であれ絶対に許さないと考えなければ犯罪が減少することはないでしょう。

ご存じだとは思いますが、法を犯すという行為は最初は軽微なものからどんどんエスカレートして重篤なものに変わっていく傾向がどんな加害者にも見られます。
逆に言えば軽微な犯罪を防止することによって重篤な犯罪も同時に減少すると私は考えています。
だからこそ軽微な犯罪も重篤な犯罪も絶対に許すべきでないのではないでしょうか。

"ALL or Nothing"ではなく、すべからく関連性があると考える方がより理屈が通ると思うのですがいかがでしょうか?
それから私は殺人事件の発生を防ぐ方策が刑事罰だけでいいなどとは考えていません。
ただここではスレタイが「死刑制度についてひと言お願いします」だから死刑の一般抑止力でそれをなし得ると申し上げているだけです。
刑罰が犯罪の抑止力のすべてではなく1つの方策とご理解していただければと思います。

犯罪は「すべからく許されざるべき」と表現するのは間違っているのでしょうか?
私はその通りだと思いますよ。
殺人加害者が過去に別の犯罪(傷害事件や窃盗事件)を犯していることは非常に多いです。
これは軽微な犯罪から重篤な犯罪へエスカレートがみられるという証明になるでしょう。
以前にハードルの話をしましたが、あまり許されない犯罪と絶対に許されない犯罪という考え方によって生まれるハードルの差が低いハードルから順番に高いハードルを飛び越えるようにエスカレートするのではないでしょうか。
逆にいえば、どのような犯罪も絶対に許さないと考えることこそが防犯思想の第一条件だと私は考えます。
この考え方は無謀な話でしょうか?

2037カレーライス:2009/06/18(木) 10:36:54
すみません…。
上半分は別のスレの話です。
>>65の部分は関係ないので無視してください。

2038Ken:2009/06/18(木) 13:34:44
>>2030私は特になにも誤解していることはなかったと思いましたが…なにか疑問に思われることがありましたか?

はい。カレーさんは二つの誤解をしてます(しました)。

>>2019えっと…少し誤解があるようなので説明をさせていただきます。

という表現から、カレーさんは私が何かを誤解していると誤解していると思いました。私は終身刑について何も誤解していません。初めから日本の無期懲役やいわゆる終身刑と区別するために「仮釈放のない終身刑」という用語を用いています。そうでないというのであれば、私のどの表現が何と何を誤解しているのか具体的に指摘してください。

>>2027自力でLife imprisonmentに対する誤解を解かれたようで何よりです。

というのは具体的には

>>2019英語のWIKIはLife imprisonmentとは無期刑のことを指します。つまり相対的終身刑や仮釈放が認められる無期懲役のことです。

というふうに、Life imprisonmentには仮釈放のない終身刑が含まれないとカレーさんが誤解していたのを後で思い直して

>>2020英語のWIKIのLife imprisonmentとは無期刑のことを指します。これは相対的終身刑や絶対的終身刑、無期懲役など刑期が一生涯続く刑罰の総称です。

というふうに訂正したことを指します。ひょっとすると「誤解」というのは言い過ぎで、単なる書き間違いに過ぎなかったのかもしれないですが。

>>2030フランスに関して勘違いしているようなので訂正させていただきます。

いやだから、英語読んでくださいよ。読むつもりないんだったら最初から英語使わなきゃいいじゃないですか。URLが間違ってますけど、この日本語訳は平成8年度版の犯罪白書からの引用ですね。
http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/37/nfm/n_37_2_3_9_4_3.html
それで「ただし,重罪院(cour d′assises)は,殺人の被害者が15歳未満の場合及び強姦・拷問等を伴う場合については,保安期間を30年まで延長し,無期懲役を言い渡す場合には,仮出獄等を一切認めない旨の特別の決定を行える」の部分がフランス刑法221-3条の訳ですね。ただ、この日本語訳はおかしいです。"Either...or..."という構文なので「(無期懲役でない場合には)保安期間を30年まで延長する旨の、あるいは、無期懲役を言い渡す場合には、仮出獄等を一切認めない旨の特別の決定を行える」と並列に訳さなきゃダメです。私のこの読み取り方はしごく普通で、同様にこの条文を根拠に

In the case of child murder involving rape or torture, the court can impose a safety period of up to 30 years, or order that the prisoner is to spend the rest of his or her life in prison [8].
(強姦や拷問を伴う子どもの殺人事件では、裁判所は最長30年の保安期間を課すこと、あるいは囚人に刑務所で一生を過ごすことを命令することができる)

とWikipediaに記している人がいます。

それで「有罪言渡し後30年を経過した時点で,医学の専門家による鑑定を棄施し,裁判所組織の頂点に位置する破棄院(courdecassation)において,その決定を取り消すことが可能である」の部分ですが、なんという条文を指しているのか分からないので確かなことは言えないのですが、「有罪言渡し後30年を経過した時点」という書き方からして、この決定の取り消しに関する規定は、前者の保安期間を30年まで延長した場合のみを含み、後者の仮出獄等を一切認めない無期懲役は含まれない、というのが素直な読み方だと思います。というか、保安期間が30年まで延長されようが、仮出獄等を一切認めないと決定されようが、30年経ったら取り消せる、というのだったら、221-3条で二つを分けて書く意味がない。

あと「○○という判決・決定・刑罰は取り消せる」ということと「○○という刑罰は存在しない」は同値ではないです。米国では死刑が終身刑に減刑されるということが普通に行われてますけど、そのことをもって米国に死刑は存在しないとは言えないです。本当は私がフランス語が読めて、仮出獄等を一切認めない決定を受けた殺人犯とか仮出獄が認められずに獄死した囚人とか具体的に見つけられたらいいんですけど。

2039Ken:2009/06/18(木) 13:36:31
>>イタリア 絶対的終身刑は置かれていません。

Libertà condizionata(仮釈放)に関してはイタリア刑法176条で規定されています。
http://en.wikipedia.org/wiki/Libert%C3%A0_condizionata
http://en.wikipedia.org/wiki/Murder#Italy
http://en.wikipedia.org/wiki/Life_sentence#Italy
(あと私には役に立たんですが、原文)
http://www.unifr.ch/ddp1/derechopenal/legislacion/l_20080616_59.pdf

それで

A person sentenced for a crime related to the mafia or terrorism is ineligible for libertà condizionata unless he cooperates with the authorities

あるいは

Prisoners sentenced for associations with mafia activities or terrorism that do not cooperate with the authorities are ineligible for parole, and thus will spend the rest of their life in prison.

つまり、マフィアやテロリズムに関わって有罪判決を受けた人で当局に協力しない人は仮釈放の申請ができず一生を刑務所で過ごすことになります。つまり、イタリア刑法には終身刑を仮釈放のない終身刑として運用する条項が存在します。これはカレーさんの

>>2028更生しているかどうかを他人が正確に判断できるのであればそれもいい

とも関わってくると思いますが、イタリアでは当局の捜査に協力しているかどうかで改悛しているかどうか、仮釈放してもよいかどうかの判断基準の一つにしているみたいです。

2040Ken:2009/06/18(木) 13:37:51
>>2033(あくまで小話ですから、事実かは非常に怪しいですが)。

タイタニック号には日本人も乗ってたみたいなんで可能性として完全に否定できないとは言い切れないともいえない。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF_(%E5%AE%A2%E8%88%B9)#.E3.81.9D.E3.81.AE.E4.BB.96
この手の飲み屋でするような話はいろんなバージョンがありますよね。ガールフレンドは何人がいいかとか。

>>この種の論理、実はかなり危険ですよね。

そうそう、だから髭さんのような日本人離れした懐疑主義者は貴重だなあと。

2041Ken:2009/06/18(木) 14:19:27
>>2030私は少数だから絶対的終身刑を採用すべきではないとは言っていません。>>2002で書かせていただいた理由で採用すべきではないと申し上げております。その裏付けとして世界的に見ても少数の国しかないんですよということです。これはダブルスタンダードになるのでしょうか?

話がなかなか噛み合わないと思ってたら理由が分かりました。私が>>2002をちゃんと読んでなかったからです。すいません。カレーさんは人道尊重の見地から死刑よりも仮釈放のない終身刑のほうが問題だ、という立場なんですね。まあ、そう考える人がいることは否定しませんが、常識的に考えてそれが一般的に受け容れられているとは到底考えられないです。囚人のほうこそ死刑を望んでいるなんて暴論です。疑問が氷解したというわけでもなくて、>>2002には今まで以上に疑問点があるので、自分でも調べてみるつもりですが、知ってる範囲で教えてください。

>>2002人権先進国と呼ばれるEUの各国でも昔は絶対的終身刑が存在していました。ところがだれも予想しないところから死刑復活の声が上がりました。それはなんと絶対的終身刑受刑者からの声でした。イタリア・フランス・カナダではこの絶対的終身刑受刑者から死刑を復活して自分たちを殺してほしいと政府に対して嘆願書が提出されました。その理由が「将来に希望がない我々の人生は無に等しく、毎日少しずつ命を削られるような刑ならばいっそ死刑にしてもらうほうがましだ」というものでした。

・妙に講談調の文面が一見してうそ臭いのですが、ソースは何ですか?
・それぞれの国で最後の死刑、死刑の廃止、仮釈放のない終身刑の廃止はそれぞれ何年ですか?
・上と関連して、死刑は(廃止の機運が高まる)→(無期限に停止される)→(正式に法的に廃止される)という過程を経て廃止されると思うのですが、死刑が廃止される前・死刑の停止期間中に「殺してくれ」との嘆願は死刑囚から出なかったのですか?
・仮釈放のない終身刑のほうが人権上問題があるというのだったら、これらの国でそれより先に死刑が廃止されたのは変じゃないですか?
・それぞれの国で「絶対的終身刑受刑者」は何人いて、そのうち「死刑を復活して自分たちを殺してほしいと政府に対して嘆願書」を提出したのは何人ですか?
・逆に、死刑がまだあった時にそれぞれの国で「殺さないでくれ」と助命嘆願した死刑囚は何人ですか?

最後二つが一番肝になる質問なのですが、要するに死刑を復活して自分たちを殺してほしいと政府に対して嘆願書を提出した受刑者が特殊で例外的な存在ではないという保証がないとカレーさんの理屈は単なる詭弁です。日本にも早く処刑してくれと頼み込んだ死刑囚でタクマという人がいるんですけど、この事例だけに注目して「日本の死刑囚は一刻も早い処刑を望んでいる」などと結論するのは間違いです。タクマは特殊な例なんで。「檻の中で生き延びさせられるくらいならいっそのこと殺してくれ」と考える囚人よりも「殺されるくらいなら檻の中にいるほうがましだ」と考える囚人のほうがはるかに多そうだ、というのが私の直感です。

たとえば、米国では死刑執行直前の助命嘆願が制度化しているのですが、それが認められると一等減刑されて仮釈放のない終身刑になったりします。今ぱっと思い出せるのはRobin Lovitt。助命嘆願が認められてなかったら1976年に米国で死刑が復活してから記念すべき1000人目になっていたはずの人です。
http://en.wikipedia.org/wiki/Robin_Lovitt
それで、助命嘆願をしない死刑囚というのは聞いたことないです。仮釈放のない終身刑受刑者で死刑に志願した人とというのも寡聞にして知らないです。ですから、少なくとも米国では「檻の中で生き延びさせられるくらいならいっそのこと殺してくれ」と考える囚人よりも「殺されるくらいなら檻の中にいるほうがましだ」と考える囚人のほうがはるかに多そうです。

2042ufloat:2009/06/18(木) 19:27:15
>>2034 , >>2036
・「冤罪は許されない」に「しかし」が続くのはおかしい
・犯罪は軽微でもそうでなくても許されない
などのご主張を見て、ようやく話が進まない理由が分かってきました。
今までの書き込みを読む限り、カレーライスさんは制度論について大変お詳しいご様子。
そのためなのかは分かりませんが、原則論・建前論の立場に立っていらっしゃるのではないでしょうか。
一方、私はあまのじゃくですから、冤罪が発生したらどうなるか、冤罪死刑が起こったらどうなるか、
などといった、平たく言えば「起こりうることについての可能性」や「仮定」を論じている立場です。
この両者は、別に一方が他方より優れているわけではなく、車の両輪ともいえるでしょう。

確かに、原則論からすれば、「冤罪は許されない」に「しかし」が続いてはならないでしょう。
それはそうです。冤罪は許されない、決してあってはならないものなのですから。
同様に、冤罪は決して許されないものですから、冤罪による死刑だろうが、懲役だろうが、
発生してはダメなものはダメです。どちらも同様に「あってはならない」のです。
一方、私の立場からすると、「冤罪は許されない」に「しかし」が続くのは当然です。
言ってみれば、実際に今ここで冤罪が発生したら、といったことを考えているのですから、
「冤罪は許されない。終わり」では何の解決にもなっておらず、何も主張していないも同然です。
冤罪死刑に関しても、生命と時間その他は両方とも不可逆ではあるものの、両者の間には本質的な
違いがある以上、「今ここで発生した」冤罪について、処刑されるのと、終身刑に処せられるのでは、
結果の重さが全く異質である。それゆえ冤罪死刑はとんでもなく重い問題で、死刑論を考える上では
冤罪による死刑の可能性は死刑の欠点の1つとなり得る、というのが私の立場です。

2043ufloat:2009/06/18(木) 19:29:32
原則論からすれば、カレーライスさんのおっしゃることはすべて正論です。
冤罪は絶対にあってはならないでしょう。その結果が死刑であれ、懲役刑であれ。
冤罪自体があってはならないことですから、それによって死刑である場合がどうとか、
懲役刑ならどうとか、そのようなものを論じること自体がナンセンス、というのは確かです。
この観点であれば、私もカレーライスさんのご主張に、ほぼ100%同意いたします。
ただ、カレーライスさんには、ぜひとも車のもう片方の車輪についても考えていただきたいのです。
必ずしも私にご返答なさる必要はありません。ただ、以下のようなことを色々と考えていただきたいのです。
冤罪は絶対に発生してはならないものだが、もし冤罪が発生したら?
生命と時間その他は両者とも不可逆なれど、その重大性は本質的に全く異なるものであるが、
実際にその冤罪によって無辜の人が処刑されるのと、終身刑に処せられるのでは、結果の重大性が全く異質ではないか?
そうであるなら、冤罪死刑の問題は、死刑の欠点の1つとしてリストアップできるのではないか?
もしカレーライスさんが、それでも「冤罪はあってはならない。だが、と続けることは許されない」と
ご主張なさるなら、それも結構です。しかし、この点を考えてみることで、カレーライスさんの
死刑存続論はより多面的になり、よりいっそう深みを増すのではないかと私は考えておりますが、いかがでしょうか。

2044カレーライス:2009/06/19(金) 01:02:46
>>2041
>・妙に講談調の文面が一見してうそ臭いのですが、ソースは何ですか?
イタリアの嘆願書はかなり有名だと思うのですが…。
2007年の5月に終身刑受刑者2000名のうち300名程度の連盟によって嘆願書を大統領に提出しています。
http://blog.livedoor.jp/anti_aress/archives/51135129.html
他にも色々なサイトで紹介されているのでググってみてはいかがでしょうか。

フランスにおいては10人の無期懲役囚が公開状を提出しています。
http://www.news.janjan.jp/world/0702/0702049395/1.php
また、フランスにおいては長期の服役は社会復帰の妨げになるとして終身刑受刑者の刑期の短縮がバダンテール元法相によって訴えられています。

カナダについては私もどこで読んだのか正確に覚えてないので忘れてください。
確か昔「無期懲役に関する誤解の蔓延を防止するためのホームページ」内で見た記憶があるんですがそのページが見つからないので。

>・それぞれの国で最後の死刑、死刑の廃止、仮釈放のない終身刑の廃止はそれぞれ何年ですか?
最後の死刑や死刑廃止年数などは
http://www.geocities.jp/aphros67/indexs.htm
こちらのページで結構詳しく紹介されています。
参考にしてみてはいかがでしょうか。

>・上と関連して、死刑は(廃止の機運が高まる)→(無期限に停止される)→(正式に法的に廃止される)という過程を経て廃止されると思うのですが、死刑が廃止される前・死刑の停止期間中に「殺してくれ」との嘆願は死刑囚から出なかったのですか?
どうなのでしょうか?
私もそこまで詳しくないので何とも言えません。

>・仮釈放のない終身刑のほうが人権上問題があるというのだったら、これらの国でそれより先に死刑が廃止されたのは変じゃないですか?
これも私も詳しくは知りませんが、今の日本の状況などを考慮して推察することはできます。
死刑廃止が現実的になったときにその代替案として仮釈放なしの終身刑が設けられたのではないでしょうか。
で、実際運用してみて問題点が多かったため廃止したと考えるのが自然だと思います。
死刑廃止以前に絶対的終身刑を採用するのはコスト面などを考えてあまり現実的とはいえませんので。

申し訳ありませんが私もなんでもかんでも疑問にお答えできるほどよく知っているわけではありません。
私が絶対的終身刑が死刑よりもなぜ残酷だと考えるに至ったかがわかればあなたも少しは私の言っていることに理解が出来るかと思います。
私ももともとは死刑が廃止されるならば絶対的終身刑を代替案とすべきだと考えていました。
そのとき、たまたま保岡法相が「終身刑は一生獄中につなぐ残酷な刑罰」、「希望のない、真っ暗なトンネルを歩いていくような刑はあり得ない。」という発言をききました。
果たして本当にそうなのかどうか、私自身もかなり懐疑的でしたがこの2つに目を通してなるほど考えるようになりました。
あなたももし時間があるならご覧になってみてはいかがでしょうか?
http://www.geocities.jp/masakari5910/satsujinjiken_muki_syusin.html
http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/colum3.htm
まぁこれに関しては個人的に様々な感想が出てくるとは思います。
私と同じように考える人もいれば、これを読んでこの刑罰のほうが死刑よりも相応しいという人もいるでしょう。
日本はアメリカやEUなどの諸外国よりも受刑者の待遇がかなり厳しいことはよく知られています。
(諸外国には、テレビや運動、遊興はもとより受刑者の外泊や受刑者の家族の刑務所内の宿泊なども許されているところがあります。)
そんな厳しい刑務所生活で一生仮釈放が得られないと知っていればノイローゼや精神病にかかるのも明白です。
収監→精神病→治療→収監→精神病→治療→収監、と言った永遠のスパイラルで人を廃人に追い込むような刑罰がはたいて人道的と言えるのでしょうか?

2045カレーライス:2009/06/19(金) 01:04:24
順番が逆になって申し訳ありませんでした。
>>2038
えっと…Life Imprisonmentは単なる書き間違いです。
それから私はあなたが絶対的終身刑と相対的終身刑や無期懲役を誤解しているとは思ってませんよ。

フランスに関してですが、別に英文の訳はあなたの言う通りで正しいですよ。
保安期間を30年に設定することと無期懲役において仮釈放を一切認めないどちらかを決定するというのは間違っていません。
しかし、仮釈放を認めない決定を出したとしても、30年経過した時点で破棄院においてその決定を取り消すというものです。
これを複合して法解釈すると絶対的終身刑は存在しないとなります。
保安期間の30年であれば保安期間の終了とともに自動的に仮出獄の申請を行えるようになります。
よって、この破棄院の「決定が取り消すことが可能」というのは後ろの仮出獄を一切認めない旨の決定と考えるのが自然ではないですか?
つまり事実上絶対的終身刑は存在しないとなります。
現在、フランスに絶対的終身刑を受けている受刑者は1人もいません。
仮釈放が認められずに獄中死することは多数ありますが、仮釈放申請が出来ずに獄中死というのはありません。
例外として、保安期間内であったり最低服役期間内に獄中死することはあります。

こちらのサイトが日本人のよくある終身刑への誤解を開設したページになります。
もしよろしければ読んでみてはいかがでしょうか?
http://www.geocities.jp/y_20_06/wagakunino.html


>>2039
捜査協力をするかどうかによって仮釈放が認められるかどうかというのは別にイタリアに限ったことではないと思いますよ。
仮釈放だけではなく刑務所内の待遇なども模範囚であるかどうか、所属している団体(マフィアやテロリスト)に対する捜査協力によって左右されるというのはどこの国でも同じなのではないでしょうか?
アメリカなどの司法取引もこれに当たると思いますよ。

2046カレーライス:2009/06/19(金) 01:18:33
>>2042
私は原則論ではなく現実論で話をしているつもりなのですが…。
人が人を裁いている以上、冤罪が発生することは十分起こりえることです。
その上で死刑冤罪であってもその他の冤罪であっても変わらないと考えていますよ。
現在、冤罪のある死刑ではないかと言われている飯塚事件の久間受刑者のことが問題になっていますよね?
この久間受刑者はすでに死刑が行われており、もし冤罪であったら大問題です。
足利事件の菅谷さんと飯塚事件の久間受刑者、結果の重さは確かに死刑のほうが大きいでしょう。
この考え方には私も同意します。
しかし、どちらも許してはいけないのではないですか?
にもかかわらず、冤罪による死刑の可能性は死刑の欠点であるとして廃止の是非を問う。
しかし、冤罪による無期懲役の可能性は無期懲役の欠点ではあるが廃止の是非を問う必要はない。
こちらのほうがおかしいのではないでしょうか?

私は原則論であっても現実論であっても仮定を論じる時であっても、冤罪はすべからく許されるべきではないと思っています。
逆にいえば、私の廃止論に対するこれが答えです。
存置論として冤罪を取り上げる必要はないと考えています。

2047ufloat:2009/06/19(金) 07:43:29
>>2046
>私は原則論であっても現実論であっても仮定を論じる時であっても、冤罪はすべからく許されるべきではないと思っています。
原則論ならともかく、現実論としてそう主張されては、ゼロ回答と同じではありますまいか・・・。

さて、冤罪死刑に関して。
これまでと同じことを書いたとしても、まずもって議論の深まりが期待できませんので、あえて大暴論をば。
日本は死刑存置国です。犯した罪によっては、死刑になることがあります。
それでは、いかなる罪なら死刑になるかといえば、言うまでもなく「殺人」です。
法的には「外患誘致」や「放火」などにも死刑の規定がありますが、実質的にはほぼ「人を殺すこと」のみが
死刑となる犯罪です。また、法の上では人を殺さなくても死刑になる犯罪にしても、人の生命に著しい危険を
及ぼす可能性が非常に高い行為にのみ、死刑が定められていると言ってよいでしょう。
実際、放火は放火でも、生命の危険が発生する可能性が低い非現住建造物への放火には、死刑の規定はありません。

人の生命を奪った場合は、死刑となる可能性がある。これは当然です。
勘違いを受けていそうですが、私は必ずしも死刑廃止派というわけではありませんし、
仮に廃止派であったとしても、日本に死刑がある以上は当然のことです。
ところが、人を監禁して時間を奪ったとしても、死刑となることはありません。
あれ?おかしくありませんか?なぜ死刑にならないのでしょう。
誰かが強姦事件を起こし、被害者に一生癒えない傷を負わせたとしても、死刑にはなりません。
殴られた被害者の体に障害や傷跡が残ったとしても、泥棒があなたの大切な品を盗んで
処分したとしても、この世に2つとない大事なものを誰かが破壊したとしても、死刑にはなりません。
生命が不可逆なら、時間も不可逆でしょう。強姦被害による精神の傷も、傷害事件による一生残る傷も、
あなたの大事な物品の破壊も、すべて不可逆です。
なぜ生命を奪った場合のみ、死刑になる可能性があるのでしょう。
時間にしても、一生の精神の傷にしても、あなたの大切な物品にしても、不可逆でしょうに。
殺人であってもその他であっても、変わらないと考えられませんか。
それは確かに、結果の重さは物品より精神、精神より生命の方が上かもしれません。
しかし、これ全部許してはいけないのではありませんか?
生命を奪った場合は、時として生命をもって償えという。
しかし、時間やその他を奪った場合は、生命をもって償う必要はない。
変ですよね。強姦も傷害も窃盗も器物破損も、不可逆の損害を与えうるはずなのに。
これはおかしいのではないでしょうか。
どれも死刑に処せられてしかるべきか、あるいは全部死刑に問わないか、でなくてはならないでしょうに。

我ながらとんでもない大暴論でしたが、意図の1%でも伝わったなら幸いです。

2048カレーライス:2009/06/19(金) 11:20:31
>>2047
ゼロ回答と言われてもすごく困るのですが。
私はしっかりと回答していると思いますよ。
ただあなたの望む回答でないことは認めます。
なにより私の言っていることの意味を理解でき、それが間違っていないとあなた自身がわかっているならこれは回答ではないでしょうか?

罰というのは罪の種類(重さ)によってその量刑が変化します。
あなたは「冤罪死刑は人を殺すことが過ちだ」とおっしゃっているのだと私は解釈しているのですがそれでよろしいでしょうか?
同じように「冤罪無期懲役は人を懲役刑をあたえることが過ちだ」としているのでしょう。
人を殺すこと、懲役刑を与えることを意図してやったのだとすればあなたの言うようにそれぞれの過ちの重さが変わってくるでしょう。
しかし実際に冤罪事件とは判断を誤ったことが過ちなのではないでしょうか?
誤った判断をした結果として人を殺してしまった、もしくは懲役刑を与えてしまった。
結果として相手に与える損害は大きく異なりますが、過ちは判断を誤ったことです。

冤罪の問題点とはどこなのでしょうか?
裁判官が誤った判断をし、冤罪が発生し、無実の人が死刑になった。
さて、この時、冤罪が発生したのはなぜか?
その原因は「裁判官の誤った判断」です。
そしてその結果として「無実の人が死刑になった」あります。
「何が過ちなのか?」に対する認識が私とあなたとは違うからこそずっと平行線が続いているのでしょう。
冤罪の過ちは「原因」なのか「結果」なのか根本的に重視する部分が異なるのですから平行線になって当然です。

私は冤罪の過ちは原因にあると思います。
裁判官が判断を誤らなかったらその結果は生まれない。
ならは問題になるのは「判断を誤ったこと」ではないでしょうか?

死刑制度が存在していることによって冤罪死刑が生まれたというのは間違いないことです。
しかし裁判官が判断を誤るから冤罪死刑が発生するのではないでしょうか。
死刑が存在することが誤りなのか、裁判官が判断を間違えることが誤りなのかをもう一度考えてみてください。
もしも死刑が存在することが誤りなのだとしたら、全ての冤罪事件の誤りは刑罰があることが誤りになってしまいます。

2049紫煙狼:2009/06/19(金) 23:45:51
>>2044
あやうく凄まじく重要な点を見落とすところでした。
>絶対的終身刑を採用するのはコスト面などを考えてあまり現実的とはいえませんので
つまり金がかかるから殺すんですね?????おそろしい物言いだ。

2050カレーライス:2009/06/20(土) 00:09:03
>>2049
なんかものすごく釈然としないのですが…
もっとほかに疑問に思うことやご自身がなぜ廃止をしなければならないのかと言った意見をお聞きしたいです。

”死刑廃止以前に”絶対的終身刑を採用するのはコスト面などを考えてあまり現実的とは言えないと記してあります。
”死刑廃止以前に”にとしているのに金がかかるから殺すなどというのは理屈としておかしくないですか?
また、政治の上で金の問題は議論に上がって当然でしょう。
税金は無限に徴収することはできません。
予算が限られている以上、より合理的に判断をするのは当たり前ではないですか?

もう少し実りのある議論をお願いします。

2051無精髭:2009/06/20(土) 01:35:41
過去ログにおいてこの度の議論に関連のあるレスをよりにもよって私からご提示いたすのは筋違い甚だしいのですけれども。

>>2050
>もっとほかに疑問に思うことやご自身がなぜ廃止をしなければならないのかと言った意見をお聞きしたいです。
おそらく紫煙狼さんからしてみれば、ここ一連の議論で最初に投稿なさった
>>2004-2006>>2008
で、大体のところは言い尽くされているのではないでしょうか。
他にも、
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2776/1058885208/495-496
が参考になります。

紫煙狼さんの死刑論その他について、内容的に充実していて、時期的に集中している投稿は以下。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2776/1047791805/1836-1982
これは同害報復の是非についてです。私のせいで議論があっちこっちへ脱線してますが、
入江さん(死刑存置派で同害報復論者)という方と紫煙狼さんのレス以外は読み飛ばして戴いたほうが宜しいかもです。
ああ、Kenさんも参加されてますので、そちらも併せてご覧下さい。途中でやる気をなくされたかの観がありますが。

あと遡りますが、
>>2002
>では、実際に犯罪に対する抑止力はないのでしょうか?
>これを証明することは誰にも出来ません。

死刑の犯罪抑止力についてはKenさんの書き込みが参考になります。
(ご存知のソースでしたらごめんなさい)
>>1752
>>1794-1795
>>1797
>>1801>>1807-1808

閑話休題。

>>1999で申しましたように、
>焦って議論を吹っかけるよりも(荒らしでもない限り、
>そういう人はたぶん相手にされません)気を長くしていて
>ちょくちょく覗いて見るほうが好いかと思います
今、場の雰囲気が()内に書かれたような感じになりかけているのかなぁって気が。。。はるか上にて、ホスト規制された「菊田先生」
とかいう方や「しげる」とかいう方とその愉快な一門さんたちがいましたが、みなさんそういう方の相手はするんですよね。
彼らと議論するためではないですけど。

・・・もう少し経ったら議論に復帰できそうです(苦笑)。

2052ufloat:2009/06/20(土) 02:09:08
新しい流れに少し乗ってみようかと。
>>2050
いや、十分実りあるテーマかと。
外国の調査ですが、死刑より終身刑の方が実は費用が安かった、という調査もありましたね。
無論、いかなる場合にも当てはまるか、特に日本で当てはまるかは、全くの別問題ですが。
そんなこんなで、別にカレーライスさんにのみ質問するわけではなく、他の様々な立場の方にも
考えていただきたいのですが、仮にあなたの意見が死刑存置と廃止の境界線上にあるとして、
コストの問題が明らかになったとしましょう。
絶対的終身刑の方が死刑より or 死刑の方が絶対的終身刑より、いくらか安いと判明したのです。
あなたがこれをもって、死刑存置 or 廃止論者となることはありますか?それとも、この結果は判断に無影響ですか?

平たく言えば、コストは判断材料の1つになりえるか、という質問です。
私はおそらく無影響の側でしょう。「金がかかるので囚人に首くくらせることにした」、あるいは
「金がかかるので死刑囚たちを飼い殺しにすることにした」、というのに納得いきませんので。
ただ、「その分の金を犯罪抑止など割り当て、命を救った方がいいのではないか」などといった
意見を否定することは私にはできませんので、どちらが正しいなどと言う気はもちろんありません。
どのように判断するからどうこうではなく、死刑とコストに関してどのような考え方があるのか、
どれほど重視されるべきなのかが知りたいな、と。

>>2051
色々申し訳ありません。
カレーライスさんとの議論では、私も得るものはそれなりにあったのですが、
そろそろ謝意を表して区切りをつけたものかと考えておりました。ご迷惑おかけしました。
やはり私は、無精髭さんの言うところの「ROM専」がせいぜいで、Uターンすべきなのかもしれません。

2053カレーライス:2009/06/20(土) 03:18:19
>>2051
正直に言うと私がこのスレに来て1番疑問に思っていることは死刑廃止論者だと言いながら廃止論がほとんど展開されないことです。
どちらかと言うと「死刑存置論に対して反対をする」に議論が留まっていることがすごく不思議です。

私が「死刑廃止後の受け皿がない」として、いくつかの死刑を廃止できない、存置すべき事由を挙げさせていただきました。
みなさん、それは間違っているという意見はたくさん出てくるのですが、こうすべきだ(死刑を廃止して終身刑を導入するだったり、死刑を廃止して現在の無期懲役で仮釈放条件の見直しを図る)と言った意見がまったく出てこないんです。
存置が間違っているという主張に終始しているため、「廃止論」となっていないと感じるのは私だけなのでしょうか?

制度に反対するというのは素晴らしいことだと思います。
しかし、その制度の入れ替わってよりよい社会環境が出来上がることが前提でなければそれはただの制度に反対するだけの批判に留まってしまいます。
話をしていてここにいらっしゃる方は「法」について、世界の状況についてとても明るい方が多いと感じています。
ならば是非にそう言った方の「廃止論」をお聞かせいただきたい。
それこそが私がここにきて1番望んでいることです。

私は焦りすぎていますか?

2054カレーライス:2009/06/20(土) 04:02:10
>>2052
アメリカでは死刑囚1人当たり2億円以上のお金がかかると言われています。
それに引き換え終身刑では年間200万円程度の費用がかかると言われています。
終身刑受刑者が100年収容されるのと死刑囚1人が同じくらいの金額がかかるということらしいです。
もちろん終身刑受刑者だからと言って100年も収容されることはないので終身刑のほうが費用が安く済むということになります。

果たして本当に終身刑のほうが費用が安く済むのでしょうか?
収容費用と言うのは死刑囚も無期刑囚もさほど変わりはないでしょう。

ではなぜ、死刑が他の刑罰よりも費用が多く必要なのかを考えればその答えはおのずと明確になるでしょう。
まず他の刑罰よりも突出して多くの費用がかかるのが裁判費用です。
死刑判決が出るような裁判ではよほどのことがない限り、最高裁まで上告が行われます。
そしてそれに費やされる時間とお金はその分増大します。
また、死刑判決を受けた後でも再審請求などが行われます。
これによってさらに費用が増大するわけです。

死刑というのは極刑であり、最高刑です。
これ以上重い罰はありません。
被告人が控訴、上告する場合考えるのは、自分がより軽い刑罰になりたいと考え判決に異議を唱えるわけです。
その際にもちろん最高刑である死刑にはなりたくないと考え、死刑判決が出たら控訴、上告を行うこととなります。
言いかえるならば死刑判決が出た時、控訴、上告をすればもしかしたら罰が軽くなるかもしれないということです。
すでに最高刑判決が出ているために、控訴、上告でこれ以上重い罰の判決が出ることはないとわかっているためにほとんどの被告人が行うこととなります。

ここまで来ると私の言いたいことも伝わるかと思いますが、死刑は死刑だから費用がかかるのではないということです。
死刑は最高刑だからこそ費用がかかっているということですね。

では、死刑が廃止され、終身刑が新たに採用されたとします。
当然最高刑が終身刑となるわけですが、被告人は死刑ではないからと言って最高刑の終身刑判決を受けて告訴、上告をしないという選択をするでしょうか?
答えはNOです。
告訴、上告をしても今以上に重い刑罰になることはないのでより軽い刑罰の判決が出ることを期待して告訴、上告するでしょう。

そうなると死刑の費用がいくらで終身刑の費用がいくらという考え方よりも、裁判費用や再審請求費用は最高刑であるならばさほど差異はないということです。
あとは実際に収監する費用と死刑にのみかかる死刑費用ですが、当たり前ですがこれは終身刑受刑者のほうが圧倒的に多くかかることになります。
収容期間も当然終身刑のほうが長くなりますし、病気やケガをした時の治療費も終身刑のほうが多くかかるでしょう。
また、終身刑受刑者が老年になったときに介護費用もかかります。

そう言ったコストを全て合算すると最高刑が死刑よりも最高刑が終身刑のほうが多くのコストがかかることになります。

さて、本題ですが、私はコストで死刑の存廃を語るべきではないと考えます。
存廃問題はそんなことよりももっと重要な問題がたくさんあるでしょう。
もちろん、死刑を存置しながら終身刑を採用することはあり得ないと思っています。

2055Ken:2009/06/20(土) 12:37:50
>>2044
紫煙狼さんと同じく、ちょっと待ってw

この嘆願書に関する記事読んでみましたけど(どちらも興味深かったです)、一番肝心な>>2002「それはなんと絶対的終身刑受刑者からの声でした」の部分が読み取れないんですけど。イタリアの記事に関しては

>>要するに、終身刑とは名ばかりで、一生を監獄で送る例はないといっていい。

フランスの記事に関しては

>>10人の無期懲役囚が「火にじわじわと焼かれるより直ちに殺された方がまし」との公開状を提出した。

要するに日本の無期懲役相当の囚人が刑期を短くしてくれ、ないし待遇を改善してくれとごねてるだけなんじゃ...。どちらも2年前の記事なんで両国でつい最近になって仮釈放のない終身刑が廃止されたと考えるのは不自然じゃないですか。あと「死刑にしてくれ」はどう考えてもレトリックで本当に死刑になりたいわけじゃないでしょ。その証拠にイタリアでは

>>どうせ同情を買う狙いだろうと思っていたら、国会議員の多くから「終身刑廃止」の声が上がった。何事につけても、石は投げてみるものだ。

フランスの記事では

>>強盗の罪で約20年収監され、出所したクロード・ルカスは、「死刑は民主主義の恥だが、それをただ終身刑に置き換えるのも良くない。終身刑は拷問だ。刑期は20年以下とすべきだ。それを超えては、誰も新たな人生を再開できない」と語っている。

というように、終身刑囚が世間の注目を集めるためだけに「死刑復活」という言葉を使ってるだけなんじゃ...。

>>死刑廃止が現実的になったときにその代替案として仮釈放なしの終身刑が設けられたのではないでしょうか。で、実際運用してみて問題点が多かったため廃止したと考えるのが自然だと思います。死刑廃止以前に絶対的終身刑を採用するのはコスト面などを考えてあまり現実的とはいえませんので。

これ、カレーさんの憶測ですよね。死刑を仮釈放のない終身刑で代替したという事実ないしそれを示唆するようなことは一切見つからないのですが。たとえばカレーさんに教えてもらったサイトではフランスに関しては「既に確定している死刑判決を期懲役刑又は無期禁錮刑に代替」って書いてありますけど。
http://www.geocities.jp/aphros67/090540.htm
あと、フランスの記事の原文では、死刑廃止直前に死刑判決を受けたPhilippe Mauriceは減刑されて20年刑務所に入った後釈放されたとあります。だから、少なくともフランスは死刑を仮釈放のない終身刑で代替させてないです。

事実は、ヨーロッパでは(少なくともフランスでは)単に死刑を廃止しただけで、それまで死刑相当だった人が終身刑(無期懲役)を受けるようになっただけで、あらたに仮釈放のない終身刑を導入したという事実はない、じゃないですかね。

それで、私の最初の論点に立ち返りたいのですが、これらヨーロッパの事例から汲むべきことは「ヨーロッパでは犯罪者の人権が尊重されていて、死刑がとっくに廃止されたばかりか、今では終身刑(無期懲役)でさえ問題視されているらしい」ということであって、どう考えてもヨーロッパの事例が日本の死刑制度を維持する根拠になるはずがないです。要するに、人権尊重の見地からまず問題にすべきなのは今存在している死刑であってまだ導入されてもいない仮釈放のない終身刑ではないです。「日本で死刑が廃止されたら後にどうするか」という前提の上でなら、仮釈放のない終身刑の導入には慎重になったほうがいいだろうという点に関しては同意できますが。

>>私自身もかなり懐疑的でしたがこの2つに目を通してなるほど考えるようになりました。

一つ目の記事はデータが豊富で私好みです。二つ目の記事は以前誰かがすでに紹介してますね。来栖さんによる記事は「何だかな」という感想が多いのですが、この記事も「何だかな」という感じです。

2056Ken:2009/06/20(土) 12:42:21
>>2045
仮釈放のない終身刑に関しては二つの側面からアプローチすることができると思います。

・法理面
>>しかし、仮釈放を認めない決定を出したとしても、30年経過した時点で破棄院においてその決定を取り消すというものです。

確かに、よく考えたらそうですね。破棄院が取り消すことのできるという特別決定は、後者の仮釈放が認められない無期懲役のことですね。ただし、「可能である」というこうことは取り消さなくてもいいわけで、はやり法理面からはフランスには仮釈放のない終身刑があるというのが正しいと思います。あらゆる刑罰にはふつう恩赦や減刑の取り決めがありますし。

・実態/運用面
>>つまり事実上絶対的終身刑は存在しないとなります。現在、フランスに絶対的終身刑を受けている受刑者は1人もいません。

フランスで最長受刑記録(41年)を持ってるのはLucien Légerという人です。
http://fr.wikipedia.org/wiki/Lucien_L%C3%A9ger
http://intlawgrrls.blogspot.com/2008/05/lwop-under-european-judicial-review.html

11歳の男の子を殺して終身刑判決を受けたということで最初は仮釈放が認められない特別決定を受けたのかと思いましたが、そうじゃなくて改悛の情がないとして仮釈放の申請をことごとくはねられた結果だそうです。ただし、上記サイトではこれだけ刑期が長いのは事実上のLWOPだと批判されてます。

カレーさんがLWOP(もうめんどくさいんでこう書きます)がある、ほぼ唯一の例外だという英国での最長受刑記録は55年でJohn Straffenという人が持っています。真性のLWOP受刑囚。
http://en.wikipedia.org/wiki/John_Straffen

それで、日本はどうかというと2008年の時点で50年以上の無期懲役囚がなんと6人、40年以上が24人、ということなので、日本には事実上仮釈放のない終身刑が存在すると考えないとおかしいです。
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/82129ef2e4d139f6402b621ef16f0ad5
米国と比べて日本ってぬるいなあ、とか思ってましたけど、ヨーロッパと比べると日本は凄まじいですw
仮釈放のない終身刑の導入に反対する政治家とかって、上っ面をなぞっているだけだなんだなあと。50年以上服役している人を無視すんなよ。

2057Ken:2009/06/20(土) 12:45:11
>>2053
死刑を支持するとつるし上げにあうというのは他所ではあまりなさそうですよね。

2058Ken:2009/06/20(土) 12:46:08
>>2052ただ、「その分の金を犯罪抑止など割り当て、命を救った方がいいのではないか」などといった
意見を否定することは私にはできませんので、どちらが正しいなどと言う気はもちろんありません。

死刑廃止によってういたお金を犯罪対策に当てることもできるわけで、その抑止力が死刑そのものによる抑止力を上回るのであれば、死刑の抑止力を強調する死刑存置論者は当然死刑廃止派に鞍替えせにゃ筋が通ってないですよね。米国では実際、まさにその論点から死刑廃止を唱えている人たちがいます。>>1751参照。

2059オタ@リーマン:2009/06/20(土) 17:47:25
ども。
ヨコからになるかもしんねけど。
こんしゅう辺見庸タンの「犬と日常と絞首刑」がわりと話題になったよ。
はっとくね。http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/inuto.htm
http://yo-hemmi.net/category/6531743-1.html

2060loveless:2009/06/21(日) 02:44:04
#最近スレの進行が早くてついていけない・・

>>2059
コラム読みました。紹介ありがとうございます。

率直な感想としては、「死刑廃止」活動を妨害しているのは、こういうコラムの存在なんじゃなかろうか?
と思ったりしました。
プロの作家さんなので、おそらく意図的にミスリードしようとしていると思いますが、ちょっと酷いですね。

まず、死刑制度を天皇制と結び付けて考えるのは、問題をより複雑にするだけで何の利点もないですね。
それよりも、その後で記述されているように、また、ハンムラビ法典の例をあげるまでもなく、
死刑というものが、そもそも文明社会成立において、その制度維持に必要だった普遍的なものである
という見方の方が正しいかと思います(死刑が日本固有の文化というわけでない)。

つまり、何らかの文明社会が成立するにあたって、死刑制度が存在するほうが普通であって、
そうでないのが特殊であると考えます。で、あるならば、その後の記述で「EUの制度にどのように反論するか」
などと死刑存置派に問われてモナー、という感想を持ちました。

廃止の方が制度として特殊だと書いているのだから、どの辺りが特殊で、どの辺りが死刑存置に比べ「優位」
なのか説明する責任は廃止派にある、と結論するのが普通かと思います。

例えば、、、最近、人の「死の定義」について国会で議論されていますが、これなんかも、普遍的な考えを
覆そうとしている動きであり、脳死派はさまざまな「利点」について説明・議論しているかと思います。
それでも、脳死がすんなり受け入れられるかは微妙な情勢ですから、それに比べても死刑廃止の「優位」点は
説明が不足していると思います。

ちなみに、EUの制度がなぜ特殊な方向へ動いたかというのは、EUがキリスト教文化圏であるという文化面を
考えないといけないと思います(日本はキリスト教文化圏じゃないんだから、死刑制度についてEUの制度
を真似する必要はないと思います)。

2061loveless:2009/06/21(日) 02:55:02
続き、、
ちなみに、日本も平安時代は長らく死刑が停止していた時期がありました。
これは日本の歴史の中でも特殊な時期であったと言えるかもしれませんが、
わざわざEUなどを引き合いに出さずとも、この時期、なぜ停止していたのか?
停止して不都合はなかったのか?なぜ復活したのか?といったことを見直すのも
よいかと思います。

なお、私は存置派なので上記について説明する気はありませんw

2062紫煙狼:2009/06/22(月) 00:01:12
あんまり同じことを何度も申し上げるのは好きではないので、私の主張は他の人の主張とあわせて
過去のログをご覧頂きたいですね。特にこれ、と言った提示はしませんよ?むしろ、私の死刑廃止論が
どれくらい右左に大きくブレながら、ここまで来ているかの過程もお楽しみアレ(笑)

でね?死刑を廃止するなら、それに代替されるものを挙げよ!ってのは私一人じゃ無理。というのも、
私の主張自体は「死刑が刑罰として不適切で危険なものであるから廃止の方向で考えるべき」であって、
ただし「死刑を廃止するとして何が必要となってくるのかはみんなで考えませんか?」というスタンス
ですから。「どうやったら死刑を廃止できるか考えましょう?」と呼びかけているだけですから。
そして「死刑を廃止するに充分な制度や体制が整うまで死刑は廃止するべきではない」という存置論も
私は主張していますよ?そこが私の中途半端なところでもあり、限界でもあるのですがね。

で、カレーさんは「死刑に代替できる刑罰なんて存在し得ない」のだから「死刑を廃止するべきではない」
と仰るが私は「そう?それって死刑が存在することを良いことに、あるべき姿への模索を放棄してない?」
と天邪鬼るわけです。

はっきり言って、今現在、適法であるとして通用している死刑制度を存置することに言い訳なんて不要でしょ?
もう少し突っ込んで言えば>>2001「ですが私自身は死刑は本来ない方がいいと思っています。」これは私の言う
廃止論とは全然意味合いが違いますよね?あなたが望んでいるのは死刑を適用しなければならないだろう犯罪の
発生がなくなればいい、と言っているのであって、もし、それが可能であれば、逆に制度として死刑を残して
おいても何ら問題ないでしょう(笑)ただ、私は死刑が死文化しても、残されている限り廃止を訴えますよ?
だって、死刑は躾けたり得ないもの。

まだ勘違いが抜けないようなので重ねて言いますが「今すぐ死刑を廃止したらデメリットしかない」のは
こっちも百も承知なんだわ。で、カレーさんの言う受け皿問題ってのは私にとっても課題の一つなのよ。
だから「じゃぁ何か提案してみろ」って言われても、カレーさんを唸らせるような妙案は一つも出やしない。
これが解決できない限り、死刑を廃止するべきではない、ってのも同じ見解ですよ。

ただ、私がアナタの意見に対し反論をぶつけるのは、私のほうが正しいことを言っていると証明したいのではなく、
「死刑はベストではない。ベターでしかありえない。」ことを立証しているのであって、現実的な運用から言って
現状ではベターを選択するより他にないのは自明の理なのですよ。そういう面ではカレーさんの主張は非常に
合理的だし、現状においてはベストと言ってもいいんじゃないですかね?私は別にカレーさんの存置論を受け入れ
るのにちいっとも吝かじゃないですよ。ベターでしかないのはカレーさん御自身でも認めていなさるでしょう?
ならば、一緒にベストを模索しませんか?

そういう面で、カレーさんと私の唯一の差は「死刑がベストである可能性」を認めるか認めないか…でしょうね。
私は死刑はベター以上になりえないと考えるので、ベターを採択しつつもベストを目指す必要性を説くし、
カレーさんは「死刑がベストである可能性を否定しない」ので、その必要性を感じないのでしょうね。。。

2063ufloat:2009/06/22(月) 01:51:53
最近、なぜか眠い割に寝不足で、何か変なことを書いてしまうかもしれませんが・・・。

>>2054
まずはお答えいただきありがとうございます。
でしたら、カレーライスさんの意図としては、記事中で「コスト」と書いてはみたものの、
それは存置理由とはしない、ということでよろしいでしょうか
(単なる確認です。トラップなど仕掛けてはおりません(笑)。念のため)。

さて、本題にお答え願えたので、この先を書く必要はあまりない気がしないでもありませんが、一応。
死刑に金がかかる理由が、裁判費用などにあることについてはほとんど議論の余地はありませんが、
そのようになる理由としては、私は「最高刑だから」ではなく「罰による部分が大きい」と考えています。
米国では分かりませんが、少なくとも日本の今の制度では。
まずカレーライスさんのおっしゃる
>すでに最高刑判決が出ているために、控訴、上告でこれ以上重い罰の判決が出ることはないと
>わかっているためにほとんどの被告人が行うこととなります
これですが、刑事訴訟法の第四百二条に
「被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件については、原判決の刑より重い刑を言い渡すことはできない」
とありますので、最高刑だから控訴する、ということはないでしょう
(被告人と検察が双方控訴した場合には、当然判決が重くなることはあります)。
それでは、いかなる場合に控訴や上告、再審請求といった行為が行われるのでしょう。
例えば、日本で絞首刑以上の刑罰を導入したとしましょう。lovelessさんが言及されているような時代の、
火刑だとか、一族根絶やしだとか、キリストの十字架だとか、何か絞首刑より重い刑罰を。
もし私がそのような判決を出されたら、それはもう、死に物狂いで控訴や再審請求を出すと思いますよ。
しかし、絞首刑より重い刑罰が作られたからといって、絞首刑判決の被告人や死刑囚たちが
控訴をしなくなったり、再審請求を出さなくなるかといえば、私にはそうは見えないのです。
絶対に減らないかは検証しようがありませんが、ほとんど減らないのではないかと考えています。
一方で、控訴や上告がなされているうちは未決ですし、再審請求も死刑を回避できる可能性がありますので、
死刑の執行を遅らせる意味で、これらをやっている被告人・死刑囚らも少なくないでしょう。
終身刑や無期懲役は、収監自体が目的の刑罰ですから、このようなことは発生しえませんよね。
したがって、死刑が終身刑よりコストがかかるのは「死刑だから」と表現することもでき、
Kenさんが >>2058 にて紹介されているような主張にも、十分な説得力が出てくるかと考えています。

ちなみに・・・。
私は死刑反対派ではなく、廃止派と名乗るにも語弊があり、「慎重派」くらいかと、自分では考えています。
現状はひとまず安定した形ではあるものの、もしそれより良い方法があるのなら、死刑存続にこだわるつもりはなく、
死刑廃止もいとわない、程度に考えていただければと。ただ、私はまだ「良い方法」を得られておらず、現在模索中です。

2064ofr:2009/06/22(月) 19:59:34
罪を裁くのであって被告人を裁くのではない
って、それなら被告人不詳、被告人不在でいいじゃん
上手い事を言おうとして自分でわけわかんなくなってねぇか?

久々にワロタ\(^O^)/

2065紫煙狼:2009/06/22(月) 21:48:31
>>2064
ちがうよ。罪こそが裁かれる主体なのだから、被告人に対する個人的な
感傷は捨てて、冷静に冷徹に公平に裁くべきだと言っているんだよ。
加害者・被害者、どちらの情にも流されず、公平に裁くべきと言って
いるんだよ。それくらい読み取ってあげようよ。

2066無精髭:2009/06/22(月) 23:28:47
>>2033>>2040
では、船・海つながりで・・・私もささやかな小噺をば。
みなさん、G・K・チェスタトンはご存知でしょうか?
ブラウン神父譚というシリーズ物の短編推理小説を書き、
江戸川乱歩をして「トリックの宝庫」などと言わしめた、
その道では有名な人です。逆説と警句を駆使しときに諧謔
をも交えながら物語る手法は、彼の本業である文芸・文明
批評家としての気質と才能によるところがおそらく多分で、
ミステリーの作品群はその副産物といって好いでしょう。

そんな彼にこんなエピソード。

「無人島に漂着したとして、そのとき持っていたいと思う
本を一冊挙げてみよ」とのアンケートに、他の者が
「聖書」とか「シェイクスピアの戯曲」を挙げる中で、
この皮肉屋は「造船術の本」と答えたらしいです(笑)。
http://www.geocities.jp/luck_of_eden_hall/c/giru.html
日本語で検索してみたのですが、ほんの少ししかヒットしませんでしたね。

英文 http://www.anecdotage.com/index.php?aid=1933

このことを私は澁澤龍彦経由で知りましたが(どの本に書いてあったかは失念)。
問いに対する答えというのは、問われている当のものを
光の下にさらけ出すこともあれば、場合によって答え
そのものを無効にしてしまうこともあるわけですね。

2067無精髭:2009/06/22(月) 23:34:19
>>2066訂正
すいません。
下から2行目>場合によって答えそのものを無効にしてしまうこともある
「答え」ではなくて「問い」の方でした。

2068無精髭:2009/06/23(火) 00:00:25
気を取り直して。>>2053
上記、私が紹介いたしました諸賢の過去レスをお読みになった上でのご発言であれば、
「廃止論が展開されていない」とのご指摘の点について私から言うべきことは何も
ございません。確かにお疑いのように、カレーライスさんがこちらへいらしてから
廃止派から展開されたという事実はないですね。しかし、死刑廃止論にはおそらく
2つの側面があると思われるのです。一つは死刑制度とそれを支持する言説への批判。
もう一つはカレーライスさんが仰ったような展開された廃止論、存置論に対比される廃止論
でしょう。これらは互いに無関係でなく同じコインの両面のようなものだと思います。
ですから、カレーライスさんのご主張に向けられた批判は、書かれていない部分(言外の意)
を含めて読み込めば、完璧とは言えずとも、中途半端には廃止論的であるはずです。
もう少し具体的に申しますと、カレーライスさんがご自身の主張に対してなぜ批判が
ありうるのかをお考えになり、その批判者の意図や反論が成り立つ根拠を汲みあげ、それを
頼りに想像力をフルに働かせて戴けるなら、朧げながらも当の批判者に特有の論理の輪郭
は見えてくるかと思われます。また、同一人物による、それぞれ異なった時間・スレに
投稿された複数の文の間に関連性を読み取るということも、議論相手(友でもあるし
敵でもある)を知る上で重要ですから、やはりこのスレのみならず、BBS全ての過去ログ
参照は必要なのでしょうね。

カレーライスさんは、字義通りの読解にかけては文句の付けようがありませんが、
パフォーマンスとしての言語表現を読み取ることにかけては苦手なご様子。どうやら
これは言語行為論における、言語表現の事実確認的、並びに言語遂行的側面という
分類に当てはまるらしいのですがね。良い例が、カレーさんが>>2002で論拠として
提出された終身刑囚らの嘆願書の件でしょう。彼らの「殺してくれ」という言葉が
どういう状況で・誰によって・どのような形で発せられたかで、その意味がどの程度
字義・語義から遊離して多様に解釈され得るかも変わるわけです。「このカレーライスは
死ぬほど美味い」と言っても別にカレーを食べて死にそうになっているわけではないし、
「風呂・飯・寝る」の三拍子もそれしか言わない亭主関白な夫の存在があればこそ
意味の通ずる言葉なのです(冗談)。あと、これは批評家の東浩紀氏が以前好んで
使っていた例ですが(今もか?)、「お前はバカだ」という言葉には「A(私がお前と
呼ぶところの存在)はバカである」という事実を指示するコンスタンティヴな機能と、
「お前はバカだ」と相手に伝えることで同時に語義以上のものを伝達するパフォーマティヴ
な機能がある、と。注意すべきことは、前者に対しては正誤を問うことができるが、
後者に対しては正誤を問うことが出来ないということです。なぜなら「お前はバカだ」
と言うことで親愛の情を伝えることだってありうるから、だそうです。したがって
そこでは、発話者の発言が文法に違わぬか否か・事実に妥当するかどうかではなく、
発話者の意図が聞き手にきちんと伝わったかどうかが問題となります。つまり言語のパフォー
マティヴな面については、正誤でなく、成否を問うことが有効となる、とのことです。
愛情表現のつもりで「お前はバカだ」と言って、相手が怒り出したら失敗になるわけ
ですね。こういった例はネット上のコミュニケーションでは良く見られる光景でしょう。
私がカレーライスさんに焦っているのではないか、という風な趣旨の書き込みをしたら、
カレーライスさんから実は全然焦っていなかったと取れるレスポンスがありましたが、
この場合は先述した例と事情が異なりかなり複雑ですが、私の「少し過去ログを読んで
(一服でもして)、落ち着きましょう」という意図が、カレーライスさんの一連の書き込み
におけるパフォーマティヴな面を読み誤ったことに端を発している、といったことに
どうやらなるようです。そういえば「犯罪や冤罪は許されない」という言葉にも、
事実に符合する側面と、意図を伝達する側面がありますね。

2069無精髭:2009/06/23(火) 00:00:56
「犯罪や冤罪はすべからく許されざるべき」という言辞には、原則としてみれば
コンスタンティヴな正しさは確実にあると言えるでしょうが(※)、果たして
それを字義通りに解釈した場合のパフォーマティヴな効果は望めるものでしょうか。
つまり、社会内の治安維持やそこに生きる人々の生活保全のため、その中にいて
それらに無関係ではいられない者にとってはその言辞を疑い得ないという点で、正しく
なければならないのでしょうが、「犯罪・冤罪は絶対に許されざるべき」と声高々と
言明することに犯罪や冤罪を予防する効果は見込めるのかどうか、それは成功しうるか
どうかは、カレーライスさんが仰るかのごとき自明の理とはちょっと思えないというのが、
私の正直な感想です。あと、本題から逸れますが、本当に「犯罪や冤罪はすべからく
許されない」ことなんでしょうかね? 逆に、「犯罪や冤罪は許されることがある」
が正しいんじゃないでしょうか。もしくは、許されたといっても好い様な事例が過去に
あるんじゃないでしょうか。いずれにせよ、カレーライスさんが「防犯思想の第一条件」
と仰ったあの言辞は、むしろ事実そうだから原則となるのではなく、言葉の意味など
問うことなく社会内部に出回ることで原則となる、いちいち由来を疑わずにただ周りに
説いて聞かせることで人々の間で防犯思想として定着する、とまぁこういう風に意味に
注目するより先に機能として捉えるべきなのでしょう。冤罪問題については後日再び
書き込むかもです。繰り返しになるかもしれませんが。

※関係ない話かもしれませんが、事実命題のみから当為命題は導出できないとか、
記述文「〜である」と規範文「〜べし」は論理的身分が異なるというのが、論理学の定説
らしいです。って有名な話ですけど。

2070無精髭:2009/06/23(火) 00:34:24
紫煙狼さんの>>2062がある以上、以下は無用なレスの可能性大ですが。

>しかし、その制度の入れ替わってよりよい社会環境が出来上がることが前提でなければそれはただの制度に反対するだけの批判に留まってしまいます
実に良く分かります。「裁判員制度+被害者参加制度」スレッドで紫煙狼さんが裁判員制度を
無意味であると難じられたカレーライスさんに対して仰ったことと同様の趣旨のお話ですので。

>>2050で、「もう少し実りのある議論をお願いします。」 と仰いましたけれど、
紫煙狼さんからしてみれば、同じ土俵に立ってくれないのであればそんなこと
言われてもなあ、って心境だと思いますよ(ufloatさんはそれなりに得るものがあったと
仰っていますが)。そんなカレーライスさんはというと、冤罪問題は死刑存廃問題とは
関係ないと断じたかと思えば、終身刑の非人道性を死刑存置の論拠の一つになさって
いたところをKenさんに擬似問題ではないかと指摘されて(後に存廃後の問題であると
訂正されましたが)、それでも尚死刑の代替刑があるか否かという問題に拘っておられる。
死刑制度の役割・機能・意義を刑罰制度の中でだけ論じようとする姿勢がカレーライスさん
ご自身を知らず知らずの内に紫煙狼さんから引き離してしまうのではないですかね。
そしてKenさんとの距離はさらに遠いものであろうと私は見ております。

ちなみに>>2049の件ですが、、、
カレーさんが行刑コストの話をお出しになったから、そんなものは死刑制度を廃止するか
否かにおいて二の次三の次でしょう?っと切って返されたのだと思います。

2071無精髭:2009/06/23(火) 00:34:45
たぶん紫煙狼さんもKenさんもカレーライスさんが仰るような(期待するような形の)廃止論を
披露することは難なく出来ると思いますよ。特に紫煙狼さんの場合、ここに書き込まれる前
から死刑存廃に関する議論は飽きるほどやってきた(あるいは見てきた)のではないかとの
節を過去ログの発言から見て取ることができますし。でも、あえてそういう方針では死刑議論に
望まないと心していらっしゃるのではないでしょうか。死刑制度の是非については内外における
歴史的蓄積がありますが、死刑存置・廃止の双方からさまざまな論拠が提起され、また一方の
主張に対応する他方からの反論が幾度となく試みられていることからもお分かりのように、
双方がともに相手側から容易に論破されぬように防御という形でかなり慎重な論理を展開している
かに思われます。カレーさんの存置論はおそらくそういう伝統的な死刑存廃議論の文脈に沿った
ものであるとお見受け致します。ですが、歴史の中で淘汰されたというのもあるのでしょうが、
既存の問題を見渡しやすくするために整理された論点を前提・援用して、言葉は悪いですが
出来合いの問題の中でウンウン唸っていても、人を納得させるような答えは導き出せないのでは
ないでしょうか。そもそも今日まで受け継がれてきた「死刑存廃問題」は、存置派・廃止派の
双方から妥協点を模索して築き上げてきた性格のものというよりは、その問題を共有したと
同時に双方の相違点・対立点が際立ってしまうような性格、一方的な見方をすればいわば自らの
主張の中に相手側の主張にない利点の存在を見出しそれを誇示するといった性格のものだと
思われてなりません。もちろん、カレーライスさんの主張がそうだと申しているわけではなく、
世に広く流通している「死刑存廃問題」がそうではないかと申しているのです。今私は、
「死刑存廃問題」は共有されたと同時に論者を対立する2つの立場・主張に引き裂くという風に
申したつもりでしたが、正しくは「死刑存廃問題」はそれを己の問題として引き受けた時点で、
同じくそれに参加する他者全員と完全に共有されることなどありえない、というべきでしたろう。
「死刑存廃問題」に出会い、その領域に足を踏み入れた者は、死刑制度について存置を問題と
するか(廃止を課題とするか)、廃止を問題とするか(存置を課題とするか)という選択を
迫られることでしょう。あくまで「死刑存廃問題」を己や社会や国家にとって真の問題と見なし、
けっしてその問題の問題たる所以を疑わないのであるならば。ただし、相手の主張を呑みこんで
自らの主張を昇華させる、反対に自分の主張が呑み込まれて相手の主張が昇華される、という
ような議論に発展しうるかどうかは甚だ疑問です。なぜなら既存の問題を無反省に受け入れて
しまう以上、そこに問題そのものの解体の意思もなければ、低次の問題をより高次な問題へと
高めてゆくことや、議論を通して問題が深まることもありえなさそうに思われるからです。
私は、議論の方法・過程とはディアレクティーク(弁証法)こそ本質であり、正しい立論と
それに対する正当かつ有効な批判には、問題の共有が必須であると考えます。

まあ、以上が>>2066-2067で申しあげたかったことをいささか強引に敷衍したものですがね。
こちら以外のところで行われている「死刑存廃問題」を、こちらの皆さんと一緒に無効化・
もしくは解体したいわけですよ、わたくしは。それは同時に本当の<死刑存廃問題>の
生成でもあるでしょうなあ、きっと。

2072無精髭:2009/06/23(火) 00:51:25
>>2068またまた訂正です(苦笑)。
>これは言語行為論における、言語表現の事実確認的、並びに言語遂行的側面という分類に当てはまるらしいのですがね。
「言語遂行的」という部分は「行為遂行的」の誤りです。
学術用語の名称に関する誤記なので、放置はできませんでした。
ちなみに、訂正した箇所から後、何度か出てくる
「コンスタンティヴ」と「パフォーマティヴ」という用語ですが、
前者の訳が「事実確認的」で、後者の訳が「行為遂行的」となります。

2073無精髭:2009/06/23(火) 01:08:00
>>2068-2069>>2072度重なる訂正・連レス、誠に申し訳ない。
曖昧な記憶を頼りに書き連ねて参りましたから、
今になって心配になりググって見たところ、
案の定「コンスタンティヴ」ではなくて
「コンスタティヴ」でした。

2074紫煙狼:2009/06/23(火) 09:00:19
ぶわっはっはっは、あんまり言葉の定義でいじめるのはやめておくれよぉ(笑)

死刑の存廃に関しては強硬派とそうでない派がありますよね?
「死刑は間違っているのだから、受け皿なんてどうでもよくて、即刻停廃止すべし」
なら死刑反対派だし「死刑は正しいことなのだから、未来永劫、残しておくべきだし、
どんどん活用すべし」なら死刑反対派だと思うのですよ。

そういう極右(もしくは極左)勢力に対し、幾分中庸なのが死刑存置派だったり
死刑廃止派だったりすると、私は思っていて、特に私は存置と廃止を同時に
主張しているあたりでは一貫性がないとも言えるし、逆に極端でない分マシかも
しれないと思っています(笑)

そこにおいて、私が「死刑廃止派」を自認するのは、あらゆる体制を整えてまでしても
死刑はいずれ廃止しなければならない、と考えるからであって、逆に、存置派の中には
そこまでいろいろな体制を整えてまでして死刑を廃止する必要はないという人もいる。
そういうことを言いたかったのね。存置派も廃止派も、一定条件の下では、死刑のない刑法
もしくは死刑のある刑法に吝かではない人をさすのだと思うのですよ。

つまり、私は現行法制において死刑が適法として認められている限り、これを認める。
カレーさんも死刑に代替できるすばらしい体制が整うのであれば死刑にこだわる必要はない。
よって、私は死刑廃止派、カレーさんは死刑存置派と名乗りを上げているわけです。

この廃止派と存置派の戦いというのは、廃止派にとって非常に不利な戦いでして…。
というのも、廃止するのに必要なものを一緒に考えてくれる人が異常に少ない。
存置派なんてのはいい気なもので、現状を切々と訴えて「ほら代替案を出してみろ」と
上段の構えで待ち構えていればいい。でも、廃止派というのは、死刑という刑罰自体に
問題を感じていて、今すぐではないにせよ、いずれは廃止の方向に向かうのが正しいと
考えるからには、存置派の人々が考える「一定条件下」つまり死刑に代替され、死刑の
メリットを残しつつデメリットを減ずる案を出さなければご納得いただけないようで…。

そこで、私の戦い方は、まず死刑が必要か不要かではなく、死刑が刑罰としての態を
なしているのか、刑罰とはなんぞや、刑罰によってなにが達成されなければならないか
それを訴えることで、死刑の刑罰としての問題点、死刑が現行では仕方ないにせよ、
どのみち未来永劫に正しい選択とは言いがたいことを浮き彫りにし、そこからは理想を
皆さんのお力を借りて考えませんか?と出るしかないわけです。

2075Ken:2009/06/23(火) 13:14:21
>>2060
わたしも辺見庸さんはわざとまだるっこしく書いてるようなのが嫌いです。ただ、この記事は我が意を得たり、という気がしました。天皇制の箇所は不要だと私も思いましたが(これって単に「なんだ死刑反対論者ってブサヨじゃん」という予断しか与えないと思います)。しかしながら

>>死刑制度を天皇制と結び付けて考えるのは、問題をより複雑にするだけで何の利点もない

と書いておきながら

>>EUの制度がなぜ特殊な方向へ動いたかというのは、EUがキリスト教文化圏であるという文化面を考えないといけない

は同じ間違いを犯しているような。死刑制度をキリスト教と結び付けて考えるのも、問題をより複雑にするだけで何の利点もないような。まだEU正式加盟国にはなってないですが、トルコとアルバニアは事実上のイスラム国ですし(ただし、両国とも完全には死刑を廃してないようです)、それいっちゃうと、カンボジア、ミクロネシア、ネパール、パラオ、東チモール、トルクメニスタン、といったキリスト教ではないアジアの国でなぜ死刑が廃止されえたのか、一大キリスト教国の米国がなぜ熱心に死刑を行っているのか、うまく説明できんでしょう。(死刑廃止国・存置国の一覧は以下からリンクを辿ってください)
http://www.un.org/docs/ecosoc/documents.asp?id=880

もうしゃあないから、専門誌の論文読んでますけど、この国連報告書では死刑廃止国に代替刑は何かも聞いていて、それによると
・LWOPで代替させた国―なし(ただし下記も参照)

・殺人には終身刑を一律に課す国―7カ国
フィンランド(仮釈放には大統領恩赦が必要、平均して13年)、ルーマニア(20年、61歳以上男性または56歳以上女性は15年)、カナダ(第一級殺人の場合25年、ただし多くの囚人は15年の特例にあずかる)

・終身刑を最高刑として課す国―17カ国
デンマーク(12年)、オーストリア、リヒテンシュタイン、モナコ、スイス(以上15年)、イタリア(26年)

・有期刑を課す国―9カ国
そのうち、コスタリカ、アイルランド、モザンビークの三カ国では最低入所期間がある

となっています。あと、スウェーデン、ブルガリア、ウクライナには形式的にLWOPがありますが、恩赦の申請ができます。この国連報告書を離れれば、死刑のかわりにLWOPを導入したのは英国とグルジアだけみたいです。グルジアの場合、LWOPは不安に駆られた国民向けのポーズで、事態が落ち着いた時点で終身刑は再審査可能となったそうな。以上
http://bjc.oxfordjournals.org/cgi/content/full/47/4/597

というわけで、諸外国の例に倣うと、日本はとりあえず死刑を廃止するだけでいいみたいです。日本の無期懲役は国際比較ですでにかなり厳しいんで。あるいは、死刑囚・死刑相当だったはずの無期懲役は仮釈放の審査を慎重にするとか、最低25年間は仮釈放の申請ができないようにするとかすればいいんじゃないでしょうか。

2076ufloat:2009/06/23(火) 21:08:03
>>2070
>ufloatさんはそれなりに得るものがあったと仰っていますが
いや、あの状況で「全然何も得られませんでした」とは書けないでしょう。
・・・というのは冗談で(笑)、このスレッドにはもう2000以上もの書き込みがあり、
紫煙狼さん、Kenさん、lovelessさん他、相当な英知が終結しているにもかかわらず、
意見の統一など夢のまた夢です。ましてや、私などがそれをしようとしたとしても
絶対に不可能ですし、最初からそのようなことをしようとも考えていません。
ましてや、私は新人であって、これまでの主張のログというものがありませんから、
カレーライスさんとの議論は完全な暗中模索です。
その中で、カレーライスさんの最初のご主張では完全に度外視されていた「冤罪」を
議論の中に引き出し、絶対的終身刑の効果などについても多少は触れられたので、
欲張らなければ収穫はあったといえるかと。

それで、無精髭さんが触れられている、紫煙狼さんの >>2049 なのですが、
これは確かにぶしつけな物言いでないとはいえません。私は紫煙狼さんのスタンスを
ある程度存じていますので、別に失礼には感じませんでしたが、カレーライスさんには
失礼に感じられた可能性は否定できません。
しかし、あの状態で非常にまじめな内容の記事を書いたとしても、またしても話が
あさっての方向に飛んでいくのは見えていましたので、変化球の一種ではないかと。
ところが、やはり変化球も上手くいかなかったので、私が >>2049 を書き直して
トゲ抜きし、>>2052 を書いてみた、という次第です。

2077無精髭:2009/06/23(火) 21:54:49
>>2076
>紫煙狼さんの >>2049 なのですが、これは確かにぶしつけな物言いでないとはいえません。
>私は紫煙狼さんのスタンスをある程度存じていますので、別に失礼には感じませんでしたが、カレーライスさんには
>失礼に感じられた可能性は否定できません。

同感です。
カレーさんに「釈然としない」と書かれた時点で、シェンさんは
パフォーマティヴな言語使用に失敗したということになるわけです。
でも、シェンさんもそうですが、Kenさんだって過去に結構失敗して
いるんですよ。というか、パフォーマティヴに失敗するというのは、
ネット上のコミュニケーションでは避けられないことだと思いますね。
私はですね、それをむしろ良しとするのですよ。まさにそういった
綱渡り的な意見の行き来にこそ、このBBSに書き込まれた幾多の文章を、
読む者が自由気儘に解釈する可能性が開かれるのですから。

まあ、シェンさんの場合、他の方がパフォーマティヴな失敗を犯した際の
フォローは万全ですからね。こんなことを申すのは失礼に当たるかも
知れませんが、実に気配り上手ですよ。

2078無精髭:2009/06/23(火) 22:03:03
・・・・・・
いや、カレーさんの>>2050における弁明が正しいものだとするなら、
シェンさんはコンスタティヴな言語使用においても間違ってしまった
ということになるのかな? (失敗したということではなく。)

2079ufloat:2009/06/23(火) 22:25:01
>>2059 以下
確かに死刑を天皇制やキリスト教と関連付けるのはまずい気がしますが、
「日本人気質」という面では分からないでもありません。
例えば、現在の日本では死刑が非常に支持されており、実に7、8割の人が支持していたり
しますが、それでは日本人の8割は死刑をまじめに考え、賛成の結論を出しているのか。
考えている人が存在するのは当然ですが、少なからぬ人は「流れ」で決めているように
見えてなりません。予防効果その他を比較検討したりしている人の方が珍しいほどでしょう。
それで、良いか悪いかは別として、そのことが「死刑」による法への信頼効果に
つながっている、あるいはつながってしまっている面があるのではないかと。
この場合、必ずしも死刑に本当に予防効果がある必要はなく、国民の多くが
「死刑には予防効果がある」と思い込んでさえいれば良いわけです。
無論、だから何だというわけではなく、先の記事を読んだ上での単なる愚考です。

しかし、最初に(天皇制まで持ち出して)日本の文化がどうとか書いておいて、最後に
「EUの皆さんも廃止なさってます」というのは、トホホといった感じではありますが・・・。

2080loveless:2009/06/23(火) 23:04:39
>>2075
自分の文章(>>2060)読み返しましたが、別に矛盾していないと思いますよ。
(私はEUの方が特殊な例だと思っていますのでー)


>それいっちゃうと、カンボジア、ミクロネシア、ネパール、パラオ、東チモール、トルクメニスタン、といったキリスト教ではないアジアの国で・・

私は、元のコラムがEUを出したのでEUについて言及しただけでした。

また、上記のような「UFOの写真すべてを否定できないなら、UFOが存在している証拠といえる」
理論は、ちょっと受け入れがたいです。
(死刑廃止論=UFOと言っているわけではありません)


存置派としては、>>2061にも書いたように、廃止を実現した国がどんな理由で廃止したのか、
また廃止して問題はなかったか、利点はあったか、ということを紹介していただき、そのうえで、
それらを現代日本に当てはめるとどうか、といったことを廃止派に説明してもらいたいですねー。

少なくとも、脳死派は、脳死を死と認めるとどういう利点/欠点があるか、このまま脳死を認めないと
どういう不具合があるか、脳死を認めた国の現状はどうか、ということを説明したうえで、
国会に法案を出していると思いますよ!
(そんな私は脳死派w)

2081紫煙狼:2009/06/24(水) 00:28:10
失敗…ねぇ(笑)

残念ながら今回ばかりは反省する気も起きないですよ?
そういう点では無精髭さんやufloatさんから私への信頼を大きく損ねるもので
あった点には申し訳ない気分もムクムクと沸き起こりますがね?

実際に現在、死刑判決を受ける確率?死刑が確定する確率?そして、現在、
なぜか処刑されていない死刑囚が何人居ますか?これらが天寿を全うするまで
生かしておくことのコストが「非現実的」なものである?本当ですか?と。

もう少し意地悪く言うなら「じゃぁ、いくらでおさまるなら現実的なのさ」と。
カレーさんにはカレーさんの価値観において、ここまでなら許せると言う限度が
きっとおありでしょうが、逆に、凶悪犯を生かしておくためには1円のコストも
許されない、という価値観も同様に存在するでしょう?現実論も大いに結構だが、
終身拘禁よりも死刑のほうがコストが低いとか、逆に死刑よりも終身拘禁のほうが
コストが低いとか、そういう問題だけで死刑存廃を話し始めたら、同じ犯罪に対する
判決が、その時の景気のよさ悪さで死刑になったり終身拘禁になっても、それは
カレーさんの最も嫌う「公平を欠く判決」になりはしないの?と。

そして、>>2052でufloatさんがフォローなさったように、カレーさんにとっても
コストが死刑存廃の判断基準に含まれるべきではないとするなら、同様に、
終身拘禁刑の導入に関してもコストは判断基準に含まれるべきではないでしょう?
相手が凶悪な犯罪を犯した野獣であっても人の皮を被っている限りは、そいつの
命の重さや人生の大きさをコストで片付けるような言い方をするなら、私から穏便な
物言いを奪うには十分すぎるものでございますよ。と。

2082紫煙狼:2009/06/24(水) 00:28:50
はい、そうすると、こんな反論が待っていますね?
「税収は限りある資源だよ。無限じゃないのだから現実を直視すべきだ」とね。
これが、本当に貧困にあえぐ国での発言なら、明日どころか、今夜食べるモノにも
苦労するような世の中での発言なら幾分は説得力もありますがね?
誰も必要としていないような公共施設をガンガン建てて、経営が成り立たないから
タダ同然で民間に払い下げている国政がまかり通る世の中の発言ですか?????

はい、国政を担う者を選出したのは私を含む参政権ある国民の選挙結果ですよ。
そこに対しては私も決して無責任ではいられない。私にも数億分の一の責任が
ありますよ。足の引っ張り合いしかできない3流政治家を国政に祀り上げた、
我々国民の責任ですよ。

でもね?この無駄遣いを可能な限り削っていけば、たかだか100人になるかどうか
程度の囚人を終身拘禁にすることが不可能だとは思えやしないんですよ。ところが、
それより先にやるべきことがあるでしょうと続くわ。老人介護問題とか、たしかに
先に片付けたい問題は山積みですね。万一、無駄遣いをゼロにしたところで、今の
税率では全ての問題を解決するなんて夢のまた夢でしょうね。とりあえず、山積みに
なっている問題を優先順位をつけて一つ一つ片付けていきますよ。途中で税収が足り
なくなる。でも無駄遣いがないから、税収を増やすより方法がない。国民も不承不承
税率アップに従わざるを得ませんわな。そして、一番最後。本当に一番最後ですよ。

「ところで、終身拘禁の刑を導入したいんですが…」
「お前、寝ぼけてるのか?税金で凶悪犯を生き延びさせるって何事よ?!」
「いや、実はですね、死刑よりも生かしておいたほうが安上がりなんですよ」
「おいおい、コストの問題じゃないだろう?悪いやつは殺すそれが当たり前!」

私は日本国民を信じてますからね。死刑廃止のためのコストには目くじらを立てて、
死刑存置のためならコストを度外視できる日本の国民性を信用してますからね(笑)

2083紫煙狼:2009/06/24(水) 00:29:12
凶悪犯を殺すためなら一万円の出費をいとわないくせに、凶悪犯を生かすためには1円も
出したくないって人の存在の多さを知らないとは言わせないよ?さもなければ、あれだけ
色々な国の終身刑の現状を調べて、実際にコストの面も調べたのでしょう?そこで確実に
見かけただろう、終身刑のほうがコストが低いとする報告をどう捉えますかね。

現実直視は大いに結構なれど、刑罰と言うものに対してコストと言う視点を挙げる事ほど、
本質的な刑罰論から簡単に乖離できる方法は他には、そう、ありはしませんぜ?
マトモな話をしたいなら、自分に都合よいときだけコストの話をするべきじゃないね。
さんざんっぱら他所の国の死刑制度やら終身刑やらを調べておいて何を言い出すかと思ったら
「日本は日本特有のすばらしい文化(云々)」独自路線の提唱ですか?都合の良いデータだけ
採用して、都合の悪い部分は無視するなんざ、既に議論でもなんでもないぜ。
私だって、自分に都合よいデータを抽出して持ち出すのは簡単なことだよ。でもね?
人様の作ったデータをつなぎ合わせて考えているツモリになるのがスキではないからね。
私がそれを過去にやった実績は、ないとは言い切らないけれど、多くはないはずだよ?

私は、悪いがね、カレーさんの書き込みから得たことは一オングストロームもないよ?
だってカレーさんの主張なんざ、数百行、数千行前の誰かさんが言っていたことの
繰り返しだもの。釈然としないってのも、実のある話をしたいってのも、こっちの話だよ。

死刑がベスト足りえる可能性を模索してほしいと言うなら、私の言う死刑は躾けたり得ない
って主張を崩すことからはじめようよ。私が「カビの生えた古臭い」と一笑に付した存置根拠を
何らデータを持ち出さずに自分の思考のみから導き出した論理で正当化してみようよ。
カレーさんの頭を以ってすれば、それくらい朝飯前だろう?いや、カレーさんならできるはずだ。
その気さえあればね。。。

2084紫煙狼:2009/06/24(水) 00:37:57
>>2080
>存置派としては、(中略)国会に法案を出していると思いますよ!
うん、その説明をしたのは脳死容認派ではなく脳死推進派だね。
同様に死刑廃止のメリットデメリットは死刑反対派に聞いてほしいな(笑)

2085無精髭:2009/06/24(水) 01:35:15
・・・
シェンさんがカレーさんのスタンスに苛立っていたことは
いくら鈍感な私にも分かっておりました。ですから、
シェンさんの、カレーさんに対するあの一言が「変化球」なんて
生易しいものでなく、率直に苛立ちをぶつけたものであるなら、
カレーさんのあの反応を見る限り、失敗どころか逆に成功したと
さえ言えるのでしょうなぁ。

>>2081-2083を拝読致しましたが、我が意を得たりという感じです。
シェンさんに対する信頼はこれしきのことで揺らぎはしませんよ。

ただ・・・あの方の書き込みを一通り見た限りでは、もしかしたら
カレーさんにはこちらをご紹介しなければよかったかな、と思い始めて
おりますよ。それはシェンさんやKenさんやufloatさんのことを慮って、
ということではなく、率直に言ってカレーさんが無限回廊に向いているか
どうかをよく見極めもせずに、有意義な議論をなさりたいのであれば
無限回廊がおススメですよ、みたいな甘言を弄して過度な期待をさせてしまった
のがそもそも悪かったのではないかと、後悔とともに内心忸怩たるものが
あるからです。実はあの方とは死刑について議論してはいないんですよ。
論理的とは何か、とか、議論の仕方について、二三回やり取りしただけ
なんですね。そのときは、あの方が批判や反論にああも打たれ弱い、というか、
それらを自分の糧にできない人だとは思えなかったのですがねえ。
私のようなものが申すのも変ですが、そういう人は無限回廊には不向き
なのでしょう? だからこそ、あの方をこちらへお誘いしたことに
ついて、あの方には本当に申し訳ないことをしたと感じるわけです。
誰しも己にとって、知らない方が身のためになるような世界がありますから。

まあ、今後カレーさんからレスが来ないと決まったわけではないですし、
居ない相手についてああだこうだというのもなんだか陰口を叩いている
ようで厭ですから、気長に待つことに致しましょう。

でも、お戻りになるせよ、ならないにせよ、あの方が残していった文章に
対してはまだレスをお付けするつもりですがね。

2086ufloat:2009/06/24(水) 06:19:57
>>2081-2083
いえいえ、紫煙狼さんへの信頼は0.1オングストロームたりとも揺らいではおりません。
むしろ、私の意図したところが大いに含まれているとさえいえましょうか。
意図を見抜かれている気分です(笑)。

>>2085
紹介すること自体に問題はございますまい。掲示板が非公開と言うわけでもありませんし
(それにしても、雑談スレッドではありませんが、boroさんには頭が下がります。
死刑については統一見解を得るのは無理でも、boroさんへの感謝・評価に関しては
全会一致でございましょう)。
ただ、もし無精髭さんの行動にミスがあったとすれば、この掲示板の記事を1つ残らず
把握しろとは言いませんので、せめて過去の主要なスレッドの内容や、このスレッドの
記事を熟読して、その上で投稿すべし、という点を伝えなかった点ではないでしょうか。
・・・熟読したらしたで、大抵の人は書き込みをためらってしまうのですが。

2087カレーライス:2009/06/24(水) 08:22:48
身内に不幸があってバタバタしていて、レスが出来ませんでした。
レスが遅くなって申し訳ありませんでした。

えっと…いくつか気になる点があるのでまずそちらから書かせていただきます。

Kenさんは死刑廃止論者なのですか?
終始レスに対する批評だけであなた個人の意見というものが全くないことがすごく悲しいです。
私としてはぜひあなたの廃止論を聞かせていただきたいのですが…。
あと…私の文章やソースは全て目を通していただけていますでしょうか?
同じ文章や同じソースを繰り返すのはとても不本意なので出来れば全てに目を通していただきたいのですが…。

>>kenさん
えっと…海外の刑罰事情にあまりお詳しくないようなのでぜひソースに全て目を通していただけるとすごく話がスムーズなのですが…。
http://www.geocities.jp/aphros67/indexs.htm
http://www.geocities.jp/y_20_06/index1.html
http://www.geocities.jp/masakari5910/satsujinjiken_muki_kei.html

確かに嘆願書や公開状は絶対的終身刑受刑者ではなく終身刑受刑者ですね。

ここで少し誤解を解いておきたいと思います。
終身刑という言葉を聞くと日本人は「生涯刑務所から出られない刑罰」というのが一般的です。
しかし、EUをはじめとする「Life imprisonment」、「Reclusion criminelle a perpetuite」、「Lebenslange Freiheitsstrafe」を「終身刑」と日本語に直訳していることがそもそもの間違いです。
「Life imprisonment」とは「刑期が一生の刑罰」、「一生の期間にわたる自由刑」と訳す方が正しい。
直訳をすることと一般的な認識によって意味が変わってしまっているのが勘違いの原因と言えるでしょう。

英語であってもフランス語であっても日本語の「終身刑」に相当する刑罰(絶対的終身刑)は「Life imprisonment」とは別にあります。
英語では「Life Sentence without possibility of parole」で、フランス語では「Reclusion criminelle a perpetuite reelle」です。

2088カレーライス:2009/06/24(水) 08:23:33
もともと日本人は人権意識が低いためEUなどで人権を理由に死刑を廃止したという背景が理解できないということが往々にしてあります。
EUでなぜ死刑を廃止する国がこれだけ増えたかを考察してみるとなぜ終身刑や長期服役が非難されるかがわかります。
もともとは「刑罰であっても著しく人権が損なわれることがあってはならない」というのが死刑が廃止され、終身刑や長期服役が非難される理由です。

日本で死刑廃止が進まないのはこれが正しく理解されていないからでしょう。
EUでは「人権保護」という目的のもとで「死刑廃止」がその手段だというのが一般的です。
しかし日本ではこの目的である「人権保護」があまり理解されていないため、その手段である「死刑廃止」も理解されないということです。
EUをはじめ人権先進国ではこの「人権保護」が当たり前になっているため、「死刑は廃止すべきだ」という考え方が出来るのでしょう。
しかし日本の廃止論者は目的が明確にならない、また目的がずれているため「死刑は廃止すべきだ」という考え方が出来ないのでしょう。
日本の廃止論者に「なぜ死刑を廃止しなければならないのですか?」と聞くと、「死刑冤罪は許せない」や「死刑の抑止力はない」の問題だと答える傾向があります。
しかし、存置論者は「冤罪は刑罰全体の問題」「死刑の抑止力はある」と答え、結局は水掛け論に終わります。
また、日本人事態も「なぜ死刑を廃止しなければならないか?」という問題意識が欠落しているため「死刑は存置すべきか、廃止すべきか」という問いに「存置すべき」と答える人が多いのでしょう。

これは終身刑や長期服役にも同じことが言えます。
なぜ日本では終身刑(絶対的終身刑)が受け入れられるか?
それは結局は死刑と同じで社会感情や遺族感情、自己感情によって「犯罪者は罰せられるべきであり、罰は重い方がいい」という考え方からです。
その為、「死刑は人権を守るために廃止するが、終身刑で人権を損なうことは問題ない」という矛盾が生まれます。
もし、日本で死刑が廃止され、終身刑が採用されるようなことになれば、日本の人権意識の低さを世界に露呈することとなるでしょう。

人を殺す「死刑」が人権に反しているというのは日本人にもまだ比較的分かりやすいのですが、終身刑が人権に反しているというのは理解しづらいのではないでしょうか?
これは憲法13条に明記されている「幸福追求権」が理解できていないためだと考えられます。
「人はその生命が尽きるまで幸福を追求する権利がある。」という考え方です。
幸福追求権を踏まえて考えてみてください。
(絶対的)終身刑では刑務所でその生涯を終わらせる刑罰ですから、幸福を追求することが不可能だという考え方が出来ます。
同時に長期服役では長期間刑務所において生活をすることにより、社会復帰が困難になるため幸福を追求することが非常に困難であるという考え方になります。

この幸福追求権を考慮にすると、(絶対的)終身刑や30年、40年を超える自由刑も死刑と同様に廃止すべきだとなるわけです。
EUをはじめ人権先進国と呼ばれる国ではこれが当たり前です。
だからこそ近年、死刑を廃止して(絶対的)終身刑を採用するなどということはあり得ません。
ちなみにフランスは死刑廃止自体がEUの中でもかなり遅かったため、死刑廃止後に(絶対的)終身刑が採用されることはありませんでした。

今のEUでは長期服役により、社会復帰が困難となるため長期服役の刑期の短縮や最長服役年数を設けるべきだという意見が出始めています。
もちろん反対の声の方が大きいのですが、もしかしたらそれらが実現する日が来るかもしれませんね。
フランスでは死刑廃止当時、死刑廃止に反対する国民のほうが多いにもかかわらず、強行に憲法に明文化までした経緯があります。
ただ当のフランスは1981年に死刑が廃止されてから凶悪事件を犯した受刑者の釈放が徐々に行われることで市民からかなり大きな反発の声が出始めているため難しそうですが…。
ちなみに最長服役年数(どんなに長くてもこの年数が来たら釈放すべきだという考え方)はすでに中央南アメリカに存在しています。
ただ、これは刑務所に入る人が多すぎるため受刑者を減らすことが目的ですが…。

2089カレーライス:2009/06/24(水) 08:23:59
イタリアの嘆願書やフランスの公開状、クロード・ルカスの言葉の「死刑は民主主義の恥だが、それをただ終身刑に置き換えるのも良くない。終身刑は拷問だ。刑期は20年以下とすべきだ。それを超えては、誰も新たな人生を再開できない」というのは幸福追求権の考え方が反映されているからでしょう。
ただ同情を引くためだったり、世間の注目を集めるためだけの言葉にここまで世間が注目することはあり得ません。
もともとの人権思想があるからこそ、これだけの反応が起こると考えるほうが妥当ではないでしょうか。
日本でも問題になっていますが、(仮釈放の認められた)無期刑の絶対的終身刑化というのはEUをはじめ世界中で見られます。
いくら仮釈放が認められていても仮釈放が許可されなければ仮出獄はできない。
そのために結局は幸福追求権が侵害されているというのはまぁ考え方としては間違っていないでしょう。

ちなみにイギリスで生涯タリフ判決が出ているのはたしか25人くらいだったと思いますよ。

また、日本の無期懲役で40年とか50年という刑期は仮釈放したくても出来ない受刑者たちですね。
介護が必要なほどの高齢になっているため、社会に出てもその介護をする人がいないことによって仮釈放が出来なくなっているのでこれはしょうがないです。
もう刑務所内や警察病院で介護を受けながら生涯を閉じるしか道はないでしょう。
これからはどんどんこういう受刑者は増えてくることになるかもしれませんね。

2090カレーライス:2009/06/24(水) 08:45:21
>>紫煙狼さん
あなたはなぜ死刑を廃止した方がいいと考えているのでしょうか?
これはあなただけでなく、日本の死刑廃止論者全体に言えることなのですが、死刑を廃止廃止しなければならないと考えるその目的が見えないです。
なぜ死刑を廃止しなければならないかという目的意識がはっきりしていれば、「廃止の方向で考えるべき」という言葉は出てこないのではないですか?
本当に死刑を廃止しなければならないと考えているのであれば、自分の意見が中途半端になったり、これが限界などと言う言葉は出てこないと思いますよ。

確かに現在日本において適法だとされていますが、世界の死刑廃止の潮流を鑑みれば正当な理由なくして存置をすべきではないのではないでしょうか。
私はなぜ死刑を存置した方がいいかという答えは明確に示してきました。
それは死刑特有の抑止力であり、全ての人が更生ができないという考えから死刑に変わる刑罰(受け皿)が出来上がるまで死刑は存置すべきだというものです。
確かに死刑は人権を損なう刑罰ですが、社会のための公共の福祉に基づいて、死刑を存置するに値すると考えています。
死刑を存置するのであるならば当然その目的はありますし、これは言訳ではなく正当な理由になると思いますがいかがでしょうか?

たとえデメリットがあろうとも目的がはっきりしているのであれば声を大きくして「死刑を廃止すべきだ」と言えるのではないでしょうか。
その目的がはっきりしないから「死刑は廃止すべきだが、今は廃止すべきじゃない」というどっち付かずになっている気がします。

以前にも言いましたが、死刑の存廃に正誤はないと私は考えています。
それは受刑者の人権の優先であり、公共の福祉ではないでしょうか。
どちらにも相当の目的がありますし、死刑の存廃問題においてその目的が相反するものであるならばそこにベストは存在しないのではないでしょうか。
私は死刑がベストであるとは思っていません。
死刑存廃にベストは存在しないと思っています。

もしもあなたに死刑廃止の目的が明確にあるならば、あなたにとってのベターは死刑廃止となるのではないでしょうか。

2091カレーライス:2009/06/24(水) 09:15:14
>>ufloatさん
コストが存置理由になるとは考えていません。
そもそも1人の人間の生死や人権をコストで計算するというのは問題外です。
人の命、人権を奪う事柄をお金で判断することはできないでしょう。

「罰による部分が大きい」というのはその通りだと思いますよ。
もちろん最高刑が懲役5年だというなら控訴は減るでしょうが、死刑や終身刑にその差はないでしょう。
要は「自分の一生が決まる罰として納得できるかどうか」ではないでしょうか。
自分の死に納得が出来る人間がいるわけないと考えれば、火刑だろうが一族根絶やしだろうが根本にあるものは変わるものではないでしょう。
では一生刑務所に入っていろという刑罰に納得できるかどうかを考えてみてください。
たとえ罪を犯したとしても一生刑務所から出られないなどだれがそれを受け入れることができますか?
もしそれを受け入れることが出来るとしたらその人は死刑も受け入れるでしょう。
終身刑ならばどうせ一生社会復帰ができないのだから未決囚として収監されていようが受刑者として収監されていようが変わらない。
ならば社会復帰が出来るように控訴、上告、再審請求を繰り返すのが当然ではないですか?
有期刑や無期懲役であるならば受刑者として刑を執行した方がより早い社会復帰が望めますが終身刑では状況が違います。
となれば死刑でも終身刑でも裁判や再審請求に対するコストは変わらないでしょう。

まず目的を明確に持つことが大切です。
なぜ死刑を廃止すべきかという目的が見つかれば死刑反対派となるでしょう。
なぜ死刑があるすべきかという目的が見つかれば死刑賛成派となるでしょう。
次に目的のための手段を考えてみてください。
死刑に反対できるだけの手段が見つかれば死刑廃止派となるでしょう。
おそらくあなたのようにどっちでもいい方がいいというのが一般的な人でしょうね。
その上で犯罪者は死んでも別にいいんじゃないかという人が今の日本人の大多数を占めていると思いますよ。
ただ、せっかくこのスレに来てこうやって死刑について考えているのであれば、死刑存廃の目的を見つけることこそが有意義となるのではないでしょうか。

2092カレーライス:2009/06/24(水) 10:17:23
>>無精髭さん
紫煙狼さんやufloatさんにも言いましたが、なぜ死刑を廃止しなければならないのかという目的が見えないんです。
こちらに来てから死刑廃止が目的でその手段として死刑批判をしてるのではないかという疑問が常に付きまとっています。
死刑を存置するには相応の目的があります。
それは死刑固有の抑止力であり、更生の可能不可能であり、社会感情や遺族感情の回復です。
それらが間違っているという指摘ばかりに終始して、肝心のなぜ死刑を廃止しなければならないかが見えてこないんです。
これでは死刑廃止論ではなく、ただの死刑反対運動ではないでしょうか?

全てのBBSを読んでいないから目的が見えてこないのだと言われれば読んでないのでどうしようもないのですが…。
字義通りに読みとらなければそれは私の主観になってしまうのではないですか?
相手の文章を客観的な文章だとして、字義通りにその文章を理解することがこういったBBSによる議論の鉄則だと思っていたのですが…。
口頭での議論であれば、その場の雰囲気や表情などである程度相手の意図を図ることも可能でしょうが、文章で議論しているのであれば出来る限り相手に伝わりやすく文章を書くのは当然です。
文章にパフォーマティヴな効果を望むと相手は意図しない解釈をしてその場が混乱することになります。
ならばその文章通りの字義を読みとることこそが大切だと私は考えています。
また私の文章は字義通りに読みとっていただけると助かります。

紫煙狼さんやKenさんと同じ土俵に立っていないというよりも相手の目的が見えないから同じ土俵に立てないんです。
これは無精髭さんにも言えることなんですが…。
死刑の存置自体は認めるスタンスなのに死刑には反対するという相反する立場に立っていらっしゃいますよね?
死刑制度の役割・機能・意義こそが死刑の目的です。
しかし無精髭さんや紫煙狼さん、Kenさんの死刑反対の目的、死刑廃止の目的が定まらないため、私も右往左往しているのでしょう。
何かを議論する上で目的を明確にするのは前提条件ではないでしょうか?
死刑制度の是非を問うのはその後になると私は思うのですが…。
どうしても目的が見えないことで私も混乱してしまっています。

もしも目的を隠して議論をされているのであればそれは無意味でしょう。
目的を隠す意味はないと私は思うのですが…。
あえて廃止論を披露しないということに意味があるのでしょうか?
私としては無精髭さんや紫煙狼さん、Kenさんとは初めて議論させていただいています。
もちろんあなたがた以外とも存廃論をしたこともありますのである程度どんな廃止論が出てくるかは見えています。
存廃論において行きつく先も理解していますし、その結論もある程度予想は付きます。
もしも論破されないために廃止論を展開してないのだとすればこれ以上議論の意味はないと私は思うのですがいかがでしょうか?
今までの展開では「死刑存置問題」に終始して「死刑存廃論」に届かないどころか「死刑存廃問題」にもなっていないのではないですか?
しかも存置自体は問題ないが、死刑の存在自体に問題があるといったものになっています。
そこに「論」と呼べるものがないのですから議論が発展することなどありえないのではないでしょう。

2093紫煙狼:2009/06/24(水) 13:14:24
>>2090
そのあたり、私は過去ログにおいて嫌と言うほど何度も「死刑を廃止しなければならない理由」を
挙げてきたはずなんですが…。読んでもお分かりいただけませんか?もし、私の過去ログを見た上で、
目的がわからないというのであれば、カレーさんに一番わかりやすいアプローチを試みることに
しますので、ヒントを下さいませんか?(お客様の現状を理解することなしに、お客様に合わせた
見積書は作成できませんから(笑))

1「なぜ、人を殺すことが罪に問われるのですか?」
2「憲法で生命の自由が保障されておらず、刑法に殺人罪の定義がなければ、殺人は道義的に許される行為ですか?」
3「死刑の目的は何ですか?」

そのお答えを元に、廃止しなければならない理由を提示したいと思います。

2094カレーライス:2009/06/24(水) 19:01:29
私にわざわざ合わせる必要はないですよ。
あなた自身がなぜ死刑を廃止にしなければならないと考えるかを提示していただければ結構です。

2095紫煙狼:2009/06/24(水) 22:03:54
あんまり同じことを何度も言わせる人は好きでは在りませんよ?
>>2093
>私は過去ログにおいて嫌と言うほど何度も「死刑を廃止しなければならない理由」を
>挙げてきたはずなんですが…。読んでもお分かりいただけませんか?

2096無精髭:2009/06/24(水) 23:19:16
>>2092
要するにカレーライスさんはご自分の>>2001-2003を以てして、展開された存置論の雛形である、
皆ともどもこれに倣えぃ、と仰りたいのですね。で、その後はどうするおつもりなのですか?
まさか、ただ参考になるから傾聴したい、というのが動機ではございませんよね? それで
聞くだけ聞いたら、紫煙狼は話がかみ合わないからそもそも議論にならないし、Kenは英語の
ソース嫁としか言ってこないからうざったいし、無精髭は言葉の使い方とか定義にうるさい
わりに話が抽象的過ぎて意味の分からん悪文を書くから無視しとこ、などと他人には窺い知れ
ないご自分の中の基準で評価を下して退散してしまう、なんてことになりそうで何も起こって
いない先から空恐ろしいのですが。いやもしかしたら、私や紫煙狼さんやKenさんがカレー
ライスさんの存置論のように展開した廃止論を、今度はカレーライスさんお一人で一刀両断して
見せるおつもりで? でもそれですと、紫煙狼さんやKenさんがカレーライスさんの存置論と
その補説を論駁した時と同様の結果になるのではないですかね? つまり、カレーライスさんが
腑に落ちないといった今の現状と大して変わらないのでは? カレーライスさんが感じている
ご不満を、今度は紫煙狼さんとKenさん(そして私も)が感じる可能性が高い、というのが唯一の
違いといえるだけで。今まで続けてきた議論を不毛だと仰っておきながら、その原因を作ったのは
相手側の方であると難じつつ、不毛だと仰る議論と同じことを立場を逆転させてやり直そうと
仰ろうとは、開いた口が塞がりません。

レスを拝見した限りでは、以上のように勘ぐらざるを得ませんよ。まさか、各自自分の支持する
立場から論を展開して、全て出揃ったところで存置論と廃止論の品評会でもおやりになりたいの
ですか? 以前のレスで申しましたように私は、異なった考え方・相対する立場から向けられた
批判や反論は、批判対象の土台を揺るがすとかその論理を相対化するいった本来の目的とは別に
それのみで何事かを―――批判対象と異なる・相対する独自の論理なり土台なりを批判される者の
主観において指し示すはずであると信じて疑いません。というより、どうやってそれを疑って
よいものやら分かりません。存置論(廃止論)に対する反論? それをこそ廃止論(存置論)と
言うのではないのですか? まあ、私はそういった従来の「存廃議論」をもっと身近な問題に
作り変えて、みんなが問題として認識できるようにするのが急務であると、かねてから考えて
おりますけれども。

>もしも論破されないために廃止論を展開してないのだとすればこれ以上議論の意味はないと
私は思うのですがいかがでしょうか?

上記の旨、私に対しては当てはまるにせよ、紫煙狼さんに対してはずいぶんと不遜な物言いですよ。
私が指定したレスをお読みになるくらい訳ないでしょう? お読みになってからレスをお付けに
なれば宜しいじゃありませんか。全くお読みになる気がない証拠ですね。というか、私のレスも
含め、これまでカレーライスさんに対するレス全てについて、ちゃんと読まれているのかどうかも
心配になって参りました。

というか、私はカレーライスさんの修辞や言い回しについて物申したいのですけどね。
カレーライスさんにとっては必然的に思える言葉の使い分けも、私にとっては全くと言っていいほど
自明ではございませんから。死刑存廃よりもそこのところについて議論したいと言うのが本音です。

2097ufloat:2009/06/24(水) 23:24:56
(こんなの投稿して失礼ではないか・・・と見直しと推敲を繰り返していたら、
無精髭さんの書き込みまで入ってしまって、もうこの記事は意味ないかもしれませんが・・・)

>>2087 以下
腹の底から徒労感がこみ上げてきました・・・。
やはり「それなりに得るものがあった」というのは間違いで、あの議論の意味など
1ヨクトメートルすらなかったと考えるべきなのでしょうか。
冤罪に関して全くご理解いただけていないのは、合意に至れなかった点から仕方ないにしても、
果ては私の論が「どっちでもいい方がいい」などという、表現からしてどう考えても
いい加減にしか見えない、考えのない論であるようにまでおっしゃる
(そんなことより、Kenさんに対して「海外にお詳しくない」の方が驚愕モノではありますが)。
私以外の人についても、せっかく精魂吹き込んで書き込んだことを読んでいただけていなかったりする
(同じソースを何度も出させるなとおっしゃられず、Kenさんのご意見も読みましょうよ。
あなたの疑問点に対する答えの多くは、すでに提示しておられますよ。
Kenさんこそ同じことを何度も書かなくてはならなくなりましょう)。
さらに言えば「死刑を語る際には存廃どちらかにつくべし」「受け皿なしに死刑の問題点を指摘するな」
などという思い込み自体、全く正当性が存在しないわけです。
少し前に「バカの壁」なんてものがありましたが、
先生「馬鹿という言葉は、馬を指して鹿と言った故事から生まれたのです」
生徒「先生、それって重箱読みですから、おかしくないですか」
先生「おかしいなどとは対案を示してから言いなさい」
もはや話が通じないわけです。道理も何もない。
死刑存続でも、廃止でも、中立でも、決めかねていても、相手の意見をただしたり、
突っ込んで聞いてみたりしてはいけないなどという道理はありません。
それどころか、そうした議論によって、結果を自分の意見に取り込む余地もある。
大体、もし私が「凶悪犯罪者は生命によってのみあがなわれる」という考えの持ち主で
バリバリの死刑存置論者であったとしても、「冤罪死刑?懲役だって同じじゃん」とか
「大体終身刑は金がかかりすぎます」とか言い出す人がいたら、そりゃもう怒鳴りますよ。
相手が同じ存置論者であろうがなんだろうが。「生命を何だと考えているんだ」と。

2098ufloat:2009/06/24(水) 23:28:13
それで、私の死刑に関するスタンスですが、紫煙狼さんには例によって見抜かれていそうですが、
冤罪について述べた列車内強姦事件を引用した書き込み、それに暴論書き込みの逆説が、
そのまま死刑に対する私の思想の一端のような部分があります
(ちなみに、紫煙狼さんのご意見とは類似点が少なからずあります。
むしろ、紫煙狼さんが「ちょっと存置側にぶれた」辺りの立ち位置にかなり近いのではないかと)
ただ、対話拒否とでもチキンとでもののしっていただいて結構ですが、カレーライスさんの
今回のご意見に関しては、これ以上は無回答とさせていただきます。
自分の名誉のために言いますが、反論できないわけではありませんよ。むしろ私の脳内には、
開店セール直前のデパートのごとく、大量の論が殺到しています。
しかし、もし私が記事100本に渡って反論を展開したとしても、おそらく今の状態では
そのうちの1文字たりとも理解していただけない。そればかりか、説明に対する説明が必要になって、
どんどん話があさっての方向に突入してしまうのは見えている。
前回は無精髭さんが親切にも介入してくださいましたが、今度またそのようなことをやれば、
対話拒否とののしられてでも途中で話を切り上げるか、さもなくばboroさんや論客・閲覧者の方の迷惑を顧みずに
意味不明なやり取りを続け、「ufloat。お前ふざけるな。退場」と言われるまで不毛な議論を続ける羽目になる。
理解していただけないと考える理由については、これまでの議論展開の他、重箱の隅をつつくような
大変失礼な行為、先にお詫びしておきますが、例えば >>2093 で紫煙狼さんが
1.それについては過去に述べていますので、ログを読んでくださいね。
2.もしそれでも分からなければ、この質問に答えていただければ分かるように説明いたします。
と述べられているところを、>>2094 というかみ合わない返答になっていますよね
(これ書き上げて、後で読み直すために風呂に入っている間に、紫煙狼さんが >>2095 でも言及されましたが)。
かの紫煙狼さんの短文ですら正しい理解が得られないのに、拙い私なぞの長文などご理解いただけますまい。

それは私も、ここまでの書き込みには皮肉が入っていたかもしれませんよ。
それをご不快に感じられたのであれば、お詫びするしかありません。
しかし、私とのやり取りやお言葉はともかく、紫煙狼さんやKenさんの記事の中身をスルーされていたり、
Kenさんを「海外に詳しくない」呼ばわりされたり、といった状況がある限り、議論を始めても
また意味不明な応酬になってしまうのは見えているので、そのような状態が続いている限りは
私も何もお答えできませんぜ、ということで
(そうそう、この書き込みに対して返信したくなりましたら、その時間を使ってまずはログを全部
熟読して、ここまでのKenさんら各人の主張も一字一句よく噛み砕いて、それでも私の言い分に納得
いかなければ、にしてくださいませ。そうしなければ同じことの繰り返しですし、こんな駄文に
文句つけるよりは、時間も有効に使えます。
ただ、今後とも不毛な状態が続いていれば、私から返答するかの保証はいたしかねます)。
今後、「実りのある議論」が可能になりましたら、何か述べることもあるかと思います。

2099無精髭:2009/06/24(水) 23:32:59
カレーライスさん。なぜ紫煙狼さんがこれまでに無いほどそちらへ歩み寄って
こられているのに(>>2093)、それを拒絶するのですか? 議論を避けている
のはどちらでしょうか。カレーライスさんに合わせる必要がないって、そんな
ことじゃあないんですよ。問題を共有しなければ議論は平行線を辿るのみ、
というこれまでの実例を何とか打開しようとみなさん必死なんですよ。

>あなた自身がなぜ死刑を廃止にしなければならないと考えるかを提示していただければ結構です。
カレーライスさん、後出しジャンケンだから議論に有利とか、相手を論破できるとか、
んなことありませんよって。今のままで形勢を逆転できないようでは、私たちに廃止論を
展開させたところで、私のような屁理屈屋ならともかく、紫煙狼さんやKenさんを論破する
ことは適わないと断言しておきます。

2100紫煙狼:2009/06/24(水) 23:43:14
>>2093
>しかも存置自体は問題ないが、死刑の存在自体に問題があるといったものになっています。
>そこに「論」と呼べるものがないのですから議論が発展することなどありえないのではないでしょう
まず、「現状において代替できる物がないから、やむを得ない」といっているのを誤読し、
「存置に問題はない」と我田引水に置き換えるあたりで、貴方の論法は底が見えていますよね?
とりあえず、何でも自分の都合よく利用しようという方法を使う者に「論」について教わる気はないです。

こう考えては?
原子力発電所によって日本国内の電力のおよそ3割が賄われている現状を鑑みると、
即刻、原子力発電所を全撤廃せよというのは無茶な話であるから、目をつぶらざるを得ない。
しかし、最終的に原子力に頼らないで電力を賄うことがもっとも望ましいので、どのような代替
方法があるか(太陽熱発電でも地熱発電でも、効率が今より数割上がれば実効的実用性が生じますね)
皆さんで考えませんか?電力使用量を抑えるというのもひとつの手ではあるし、方法は色々あると
思いますよ?というのは原子力発電所廃止論足りえない、そういう解釈の仕方ですか?

では、いわせて頂きますがね?

「現状でベターであるから、それを認める」の、一体どこが「論」なんでしょうね?
私はむしろ「いいわけ」としか解釈できませんよ?(笑)
カレーさんの最大の間違いは、過去ログを読破して、熟慮して、投稿していないことですよ。
よそで展開してきた死刑存置の主張を、過去ログも読みもせずにここで発言しているとするなら、
自分へ対する無批判ですね。それでは議論を求めたところで、貴方の考察を深める糧にはなりえませんよ。
最初から貴方はそれを放棄しているんです。

2101カレーライス:2009/06/25(木) 02:24:35
なんか随分な拒否反応が起きていてびっくりしています。
「なぜ死刑を廃止しなければならないと考えているのですか?」という問いをしただけのつもりだったのですが…。
私としては目的を明確にしていただけなけないかなと思っただけなのですが…私はそんなにおかしなことを聞いたのでしょうか?


>>2095
わからないのでお聞きしてるのですが…。

>>2096
別に私は何か追求しようなどと考えているわけではないですよ?
ただわからないからお聞きしているだけです。
それが何か間違ったとこを言っているかのごとく拒絶されるのはすごく悲しいんですが…。
紫煙狼さんと話しがかみ合ってないとも思っていませんし、kenさんのソースも読ませていただいてます。
無精ひげさんの言葉づかいも別に気にならないですよ。
まぁ抽象的すぎて意味が分かりづらいというのは感じていますが…。

そもそも存置と反対という立場ですから意見が対立するのはごく当然ではないでしょうか。
私は私自身が持った疑問をぶつけるだけです。
評価を下そうとも思っていませんし、ましてやせっかくこれだけ話しをしているのに退散なんてしませんよ。
それに私は別に論駁されたとも思っていません。
私の存置論に対する矛盾点をご指摘いただいたとは思っていますが、そもそも私は間違ったことを言ったとは思っていません。

私はどうしても皆さんの死刑に反対する理由を見つけられないと申し上げているだけです。
それがそんなに悪いことなのでしょうか?
議論において相手の目的を知ることができないというのは不毛だと思いませんか?

>>2092でも申し上げましたが字義通りの文章として考えてください。
私はわからないことをわからないと申し上げているだけです。

あと私はレスは全て読ませていただいた上でレスさせていただいていますよ。

私としては存廃論の話が出来ると聞いてこちらで書き込みをさせていただきました。
ぜひあなたの廃止論を教えてください。

2102カレーライス:2009/06/25(木) 02:24:57
>>2097
言い方が悪かったことをお詫びします。
「どっちでもいい方がいい」というのは「よりよいと感じることが出来るものであればそちらを選択する」という意味です。
あなた自身をいい加減だとももちろん思っていませんし、むしろ一般的に今ある死刑制度に不満を感じていない上でより良いものを模索することはすごく自然だと思っています。
Kenさんに海外にお詳しくないと申し上げたのはそう感じたからです。
ご自分自身でフランスには絶対的終身刑は存在しないと言いながら、法律上では存在するとずっとおっしゃっておいででした。
>>2087でも指摘しましたがフランスの「Reclusion criminelle a perpetuite」を日本語で終身刑と訳していることがそもそもの原因の発端で本来は「一生にわたる自由刑」と訳すのが正しい訳です。
本来、日本語の終身刑と訳すべきフランス語は「Reclusion criminelle a perpetuite reelle」というものが別にあり、そのことをご存じないようだったのでそれを記したソースを提示させていただいたのですが、それを読んでくださっていないようでした。
「Reclusion criminelle a perpetuite」はわかりやすく言うと日本の「無期懲役」です。
これは日本語に訳すときに無期懲役と訳すべきところを日本では意味の異なる終身刑(絶対的終身刑)として訳したことが一般的になったために本来の意味がねじ曲がって理解されているのでしょう。
相反することをその場その場で調べたことで判断してしまっているためそのようなことになったのだろうと思い、「お詳しくない」と申し上げただけで、別に馬鹿にしているなどということは全くありませんよ。
できればその誤解をご自分で解いていただきたいとおもいソースを出しただけです。

私は別に死刑を語るときに存廃のどちらかにつかなければならないとは思っていませんよ。
ただ相手が死刑廃止論者だとご自分でおっしゃったときはその旨お話しさせていただいているだけです。
また、以前から言っていますが、私は死刑自体が正しいとは思っていません。
人を殺す刑罰に問題があることは私自身がよくわかっていますが、私は必要悪として存在するべきだと思っています。
私は問題点を指摘するなと申し上げているわけではなく、受け皿がなければ廃止できないと申し上げているだけですよ。
それから別に突っ込んだことを聞くなと申し上げているわけではありません。
ただ私自身が疑問に思ったことを聞いているだけです。
私は疑問を持ってはいけないわけではないですよね?
私は別にあなた方の反論を無視しているわけではないですよ。
ただわからないことをお聞きしているだけです。
相手の目的を知ることによって相手が何を言わんとしているかが理解できることというのは往々にしてあるのではないでしょうか?
特に紫煙狼さんはご自分自身でもご自分を中庸と言ったり、廃止とも存置ともその場その場で変わってきてらっしゃいます。
なぜそうなるのかが私自身が理解できないのでお聞きしているだけです。
まぁそれも私自身の理解力がないからだと言われればその通りなのでしょう。
とても悲しいですが理解力がない人間とは話したくないと言われてしまってはそれまでです。

>>2099
私は別に拒絶しているわけではないですよ。
ただ私自身に合わせる形でそれを表現されて、私が間違った読解をしてしまってはせっかくのご意見を無駄にすることになります。
だからこそ紫煙狼さんご自身の率直な意見をお聞きしたいだけです。
今までのレスを読ませていただいても誰かの問いに対する答えとしてはおぼろげにそれが見えはするのですが、はっきりとした目的が見えないのであのようにお聞きしただけです。
別に議論を避けているわけでも拒絶しているわけでもありません。
確かに問題を共有することは大切ですが、それぞれの死刑存廃に対する目的まで共有する必要はないと思うのですが…。
私自身も紫煙狼さんはじめみなさんを理解するためにお聞きしているだけです。

それから今私は形成が不利なのですか?
私自身は全くそのように感じてないのですが…。

2103カレーライス:2009/06/25(木) 02:25:40
>>2100
「死刑を廃止するに充分な制度や体制が整うまで死刑は廃止するべきではない」とおっしゃったのは紫煙狼さんだったと思うのですが…。
これは私自身が申し上げている「受け皿がなければ廃止できない」と同じですよね?
つまり、現在十分な制度や体制がないため死刑を存置し続けるべきだと考えていらっしゃると思ったのですが違うのでしょうか?
だからこそ「存置自体は問題ないが、死刑の存在自体には問題がある」とおっしゃっているように感じました。
もしもご自身がしっかりとした目的を提示して死刑廃止を訴えておいでならば、私自身もまた違った見方が出来るとは思いますが、現状ではこれが私自身の今までの議論の感想です。
私自身に理解力が乏しいためこのような感想しか持てないことが原因なのでしょう。
無精髭さんにも申し上げましたが、私自身は文章で議論する上で字義通りに判断することを大切にしています。
読解力もない上にそんなことしてるからこっちの意図が伝わらないんだと言われればそれまでなのですが…。

えっと…原子力発電所はなぜ全撤廃しなければならないのかという目的がそこになければ廃止論足り得ないのではないでしょうか?
あなた自身原子力発電所は全撤廃しなければならないと誰もが考えているという前提においてお話をされていらっしゃいますよね。
死刑に関してもだれもが死刑を廃止しなければならないと考えているという前提でお話されていませんか?
私自身は死刑はない方がいいとは考えていますが廃止しなければならないとは考えていません。
死刑はない方がいいが、必要悪として存置し続けるべきだと考えています。
「最終的に原子力に頼らないで電力をまかなうことが最も望ましい」というのはあなたが感じていることであってそれが当たり前だと言われ、「なんで?」という疑問を持つことを許さないスタンスではないですか?
同じく「死刑は最終的には廃止することが最も望ましい」とあなたは考えていらっしゃるようですが、そこに「なんで?」という疑問をぶつけることは間違いなのでしょうか?
議論において前提や当たり前という言葉を用いることこそが議論になっていない思うのですがいかがでしょうか?

「現状でベターであるから、それを認める」という伝わり方しかしなかったのであれば私の落ち度です。
死刑本来の目的である「抑止力」や「社会感情や遺族感情の沈静化」などを考慮した時、死刑を廃止することによる損失はあまりにも大きい。
確かに「人を殺す」という死刑の本質は人権を著しく損なう刑罰である。
しかし死刑廃止後に死刑本来の目的をカバーできるだけの「受け皿」がない現状において、それを損なうことへの不利益を考慮すれば、公共の福祉に則り、死刑は必要悪として存置し続けるべきだ。
これは「いいわけ」でしょうか?
十分に「論」としてご理解いただけるのではないですか?

2104カレーライス:2009/06/25(木) 02:26:05
私は>>2001-2003で私自身がなぜ死刑を存置しなければならないかという存置論を出させていただきました。

紫煙狼さんはたしか「死刑廃止後の受け皿が整っていない」という言葉に引っ掛かりを覚えていらっしゃったように感じましたが、概ね今死刑を存置することに疑問を持たれた印象はありませんでした。
その後も、「被害者や遺族、社会感情の沈静化」に対するご意見や「更生」に対するご意見、「冤罪」に対するご意見など議論を重ねさせていただきました。
そして常々おっしゃっていたのは「あなたはなぜ死刑をなくすことを考えようとしないのか?」ということだったのではないでしょうか。
私自身は死刑は必要悪であり、存置し続けるべきだとずっと主張してきました。
この時に紫煙狼さんは「死刑はなくさなくてはならない」と誰もが当たり前に考えているのではないかと思いました。
将来的には死刑は廃止すべきだというお考えは十分に伝わったのですが、どうしても「なぜ?」ということが出てきませんでしたよね?
私自身はこの「なぜ?」が出てこなかったことと、今は存置し続けるべきだけど将来的には廃止すべきだというご意見にすごく疑問を感じました。
そして、私自身に「あなたも死刑を廃止するための方策を考えろ」という紫煙狼さんの言葉にも疑問を感じました。
もしも明確に死刑を廃止しなければならないという目的があれば、「今はいいけど将来的にはダメ」などという結論は出ないのではないかと思います。
「人を殺す」刑罰なんてない方がいいという理由であれば「今はしょうがないけど将来的にはダメ」というのであればなんとなく理解できるんです。
しかし紫煙狼さんほど論理的な方が「人を殺す刑罰なんかない方がいい」と考えるだろうかと言うとそれも甚だ疑問でした。
では紫煙狼さんにとって「死刑を廃止する目的」はなんなのかとずっとご意見を伺ってきたのですがどうしてもそれがわからない。
だからこそ改めて「死刑を廃止する目的」を聞いてみようと思って質問させていただきました。
紫煙狼さんの「死刑を廃止する目的」を知ることができれば私自身も今後死刑を廃止するために何を変えるべきかを考えることもできるかなと思います。
しかし私自身が死刑を存置し続けるべきだと思っている現状で方策を考えないのはおかしいと頭ごなしに言われても首をかしげざるを得ません。
私が紫煙狼さんに「死刑を廃止する目的」を聞くことはそんなにおかしいことなのですか?

私はあなたに対するそんな思いから単純に疑問を投げかけただけなのですが、それは自分に対する無批判なのでしょうか?
私の疑問は私の考察を深める糧になり得ないのでしょうか?
私は最初から議論を放棄しているのでしょうか?

2105カレーライス:2009/06/25(木) 03:42:00
>>無精髭さん
そもそも私がここに来た目的は様々な廃止論を見聞きし、私の存置論を聞いていただいた上でより良い議論を出来ればと思ってここに来させていただきました。
ここに来る前にも申し上げましたが、私は死刑の存廃に正誤はないと思っています。
ですから、議論ではあるものの論破が出来る議論ではないと思っています。
これは過去にいろいろな廃止論を聞いたり、文献を読んだり、いろんな方と議論を重ねた結果です。

私自身、死刑廃止論の目的の根幹は「人権」だと思っています。
人権保護を目的とした廃止論、冤罪死刑を理由にする廃止論、死刑の残虐性に対する廃止論、人を殺してはいけないという単純な廃止論など様々な廃止論を聞いてきましたがやはりどれも最終的には「人権」にたどり着きました。
そして、私自身の存置論もそうですが、存置論の目的は死刑の目的であり、人権に対する答えは「公共の福祉」ではないでしょうか。
(もっとも、「人を殺した奴は死んで当たり前」なんていう存置論(?)は感情のたぐいのもので説得力はありませんが…。)
後出しだろうが、先出しだろうが論破なんて出来るわけがないんですよ。

ただ、もしも「人権」とかけ離れたところに目的を持つ廃止論があるならばそれはぜひ聞いてみたいと思っています。
>>2093の紫煙狼さんの質問を聞けばおそらく紫煙狼さんも「人権」が目的の根幹なんだろうという予測は出来ます。

>1「なぜ、人を殺すことが罪に問われるのですか?」
法によって定められているから。

>2「憲法で生命の自由が保障されておらず、刑法に殺人罪の定義がなければ、殺人は道義的に許される行為ですか?」
2つの解釈があります。
1つ目、文明を持ち始めた歴史の中で、同族を殺す行為は人として許されざる行為。
2つ目、自然界において、同族殺しは特別な行為ではないため許されざる行為ではない。

>3「死刑の目的は何ですか?」
犯罪抑止力、被害者や遺族や社会感情の沈静化。

と、これらを応えることはたやすいでしょう。
しかし、これを応えてしまうとこれに対する答えとしての「目的」は聞けますが、紫煙狼さん自身が考える答えは得られないのではないでしょうか?
同じように過去のレスを読んでもそれも相手に合わせた「目的」というであって、紫煙狼さん自身の考える答えではありませんでした。
私の知りたいのは紫煙狼さん自身が考える「目的」です。
だからこそあえて答えなかっただけで、歩み寄りを拒絶したわけではありません。

2106カレーライス:2009/06/25(木) 03:42:31
Kenさんに関してはまったくわかりませんでした。
終始、終身刑に関する私との認識の違いの話しをしただけで、彼自身の廃止論はそこにはありませんでした。
終身刑にこれだけ固執している(?)のですから、死刑を廃止して終身刑を導入すべきだと考えていらっしゃるのだろうとは思いますがそれ以上のことは全くわかりませんでした。
ただ、彼(彼女?)自身がもしも人権を死刑廃止の目的としているのであれば、>>2088を読んでいただければ、終身刑の導入だけは誤りだと気づいていただけるかなと思っています。

ufloatさんはご自分の疑問をストレートに投げかけてこられました。
特に冤罪死刑に関してはとても御熱心でしたね。
私はできる限り誠実に正論を申し上げ続けました。
それは「司法は正義であるべき」という私の考え方からです。
正義であるならば常にその言は正論でなければならないとも考えています。
確かに感情的に考えれば死刑冤罪は他の冤罪よりも印象は非常に悪いでしょう。
しかし、冤罪も犯罪もすべからく許すべきではないとずっと言い続けてきましたし、これからもそう言い続けます。
これは冤罪死刑があるからという問いに対する私の存置論です。
相手にしていないのではなく、冤罪死刑は冤罪の中で特別ではないということです。

次に出てきたのが終身刑と死刑のコストの問題でした。
実際どちらがコストが高いのかという問題でした。
おそらくはufloatさんはただ収監するということだけで終身刑のコストが安いのではないかと考えられたのだと思います。
しかし、実際収監するよりもコストがかかるのが、ケガや病気になったときの治療費と老後の介護費用です。
受刑者がガンになったら当たり前に手術、術後治療を行います。
ガンでなくても糖尿病でも治療を行います。
透析が必要になれば週に2回透析と毎日インシュリンを与えなければなりません。
老後に動けなくなれば当然介護が必要です。
病気になったから死ぬわけではないですし、年老いて動けなくなったから死ぬわけではありません。
これらはたとえ受刑者であってもきっちりと治療や介護をすることを義務付けられています。
もちろん定期的に健診も行わなければなりません。
それは下手をすれば一般社会で生活するわれわれよりも手厚いと言えるかもしれません。
終身刑とはそれらのコストももちろん計算しなければなりません。
1人の人間の一生にかかるケガや病気の治療費はおよそ2000万円〜3000万円です。
そのうちのおよそ8割が40歳以上だと言われています。
さらに、長期間の拘禁状態による精神的な病気(拘禁ノイローゼなど)に対する治療費もこれに上乗せされます。
そこまで考えていただければどちらがよりコストがかかるかというのはご理解いただけるのではないかと思います。
ただ、以前から申し上げた通りコストは死刑の存廃議論に出てくる事柄ではないと思っています。

2107カレーライス:2009/06/25(木) 03:42:56
昨日レスしたことに対して皆さんからすごいご批判をいただきました。
これはたぶん私のKenさんに対するレスから来たものだと思いますが、私の立場からすれば当然ではないでしょうか?
終始、終身刑に対する私の認識が間違っていると言い続けるだけでそこには議論の余地がありませんでした。
その上私が>>2087で書いたことはソースを読んでいただければ書いてあることでしたし、>>2088-2089もEUなどの死刑、終身刑では常識的なことですし、調べればすぐにわかることです。

私のレスに対する批評を受けに私はここにいるわけではなく、私は存廃論を議論するために来ています。
その私の目的からかけ離れた話しをずっと続けていることに「釈然としない」と申し上げるのは当然ではないでしょうか?
Kenさんや紫煙狼さん、ufloatさん、無精髭さんのそれぞれの廃止論を聞きたくて私はここにきているわけです。
それが出来るとおっしゃるのであればぜひそれをお聞きしたいというのはおかしいのでしょうか?
そのことは最初にはっきりと申し上げなかったことが原因なのでしょう。

今までの話しで、紫煙狼さん、ufloatさん、無精髭さんの死刑に対する考え方はおおよそわかりました。
Kenさんに関してはまったくわかりませんが…。
だからこそここにきて疑問をぶつけさせていただいたわけです。

随分と私の質問1つで不評を買ってしまったようなのですが、その辺の意図を受け取っていただければと思います。

2108無精髭:2009/06/25(木) 04:30:45
・・・
議論相手との相性っていうのもあると思うんです。カレーさんにとっては、廃止派シェンさんや
存置派ufloatさんとのやり取りよりも、Kenさんとの応酬の方が曲がりなりにも議論が成り立って
いるというのが私見だったのですがね。どちらかが匙を投げるまでは双方合意の上で続けてほしいです。

Kenさんは廃止論者か否か、廃止した方がよいと思うのはなぜか、ここらへんについては
おそらくそのうちにKenさんご自身から簡単な説明なり過去ログの何番を読めといった指示なりが
あるかと思いますけど、それを存じている私にとっては、カレーさんの「廃止目的を隠す意味」
云々といったお疑いがおかしくて仕方ないですw 私としてみれば、Kenさんが辺見庸氏のコラム(>>2059
を読んでわが意を得たりと仰っているのにわが意を得たりですよ。同じく辺見庸氏のコラムを読んだ
私は、こりゃあKenさんの主張(廃止理由)に相通じるものがあるなぁ、という感想を抱きましたよ。

でも、カレーさんがKenさんの廃止理由を聞いて後、それだけでは「論」として成立していない、
と仰るのは目に見えて分かるような・・・。

2109カレーライス:2009/06/25(木) 10:18:05
>>2108
??
私とKenさんの話しこそ議論でも何でもないんじゃないですか?
お互いがおまえは認識が間違ってるってののしり合ってるだけですよね?
これは議論と呼べるものではないでしょう。
それよりも死刑制度の在り方や死刑存置に対する疑問をぶつけてくる紫煙狼さんやufloatさんのほうがよっぽど議論としてまっとうでしょう。
私としてはKenさんとのやり取りは下らないと思っていたのですが…。
調べればわかることでののしりあうことに意味なんてないでしょう。
「なぜ?」や「どうして?」がなければ議論とは呼べないのではないですか?

辺見庸氏のコラムは見させていただきましたが、あれは単に筆者自身が感じたことをただ文章にしただけではありませんか?
死刑執行のニュースを聞いて抱いた嫌悪感を書き連ねているだけでしょう。
別にそれが悪いというわけではありませんがあまりにも穿った考え方ではないでしょうか?
私が日本独自の文化に「和」があるという話をしましたが、それを閉塞としてみれば筆者のような意見が出ることはまぁわかると思いますよ。
前にも言ったと思いますが「論」にとって最も大切なのは客観性です。
筆者のコラムでその客観性がうかがえるのはEUの下りだけでその他は筆者の主観でしかないでしょう。
もちろんそれに共感することが間違っていると言っているわけではないですし、コラムとしての文章ならば全く問題ないと思います。

しかしあれがそのまま廃止の目的になりうるかどうかと問われれば「論」としては成立しないとしか言いようがないでしょう。
あれはコラムとして読むべきものであって廃止論の目的としてあれを出されればそれこそ興ざめするしかないです。
だからこそあえてあのコラムには言及しなかったのですが…。

2110トーフ:2009/06/25(木) 11:15:54
はじめまして 死刑維持派のトーフです。法学徒でございます。

死刑を維持すべきと考える理由は一言で申せば、
「死刑を廃止すると何をやっても何人殺しても、犯人の命だけは保障する」ことになってしま
うからです。現に死刑を廃止した国では法的にはそういうことになっており、とても理不尽に
思えます。もっとも、米英・欧州といった国では、現場の警官の銃の引き金が日本にくらべ
格段に軽く、現場における射殺数が多いらしいのですが、本当だとしたら、こういうことで
「バランス」がとれているのかもしれない、と思います。

私は刑罰の本質は応報にある、という立場です。「応報」を前提としなければ、
刑の軽重が定まらない。刑の軽重がある、ということは応報を前提にしている、ということです。

私は死刑自体は野蛮だと思わない。執行の方法について野蛮がありうる。

ところで「絶対無制限の人権」というのは日本国憲法上19条の「内心の自由」しかありま
せん。その他の「人権」は「公共の福祉」によって制限がかかります。生命も。

2111Ken:2009/06/25(木) 14:03:24
>>2108
髭さん、ナイスレスw
こういうやる気なく何気なく書いたようでいて核心を突いた投稿好きですw
私もこの4人のうちでカレーさんとの議論が一番成り立っているのは自分だと思ってました。それでも絶望的に話が通じてないのが不満なのですが。カレーさんと私では議論、事実を述べる、意見を述べる、といった事柄に対する姿勢が根本的に異なるようです。

2112Ken:2009/06/25(木) 14:07:27
>>2087
カレーさん、いろいろと大変そうですね。ここは誰もいなくなったりしないので、どうか心配せずに私生活のほうを優先させてください。

私が日本の死刑に反対するのは一言で言って、日本の死刑制度は残虐で野蛮であり、今の日本に必要だとはとても思えないからです。上のほうを読めば詳しく分かると思います。

>>えっと…海外の刑罰事情にあまりお詳しくないようなのでぜひソースに全て目を通していただけるとすごく話がスムーズなのですが…。

お察しの通り、海外の刑罰事情には、私はあまり詳しくないです。ですから、よく知りもしないことについてデタラメを書かないように、あらかじめよく調べてから書くようにしています。ネットは調べ物には便利なのですが、一方でデマ・デタラメもあふれかえっていて、根拠もなく自分の思い込み・願望・誤解・曲解をあたかも見てきた事実であるかのように書く人も多いです。残念なことですが。ですから、私は必ず裏の取れる、客観性のある情報のみに依拠して自分の意見を立てるようにしています。

カレーさんの投稿とそのソースはできる限り読んでいます。というかカレーさんは私の投稿を読んでますか?読んでいたら>>2106「2088を読んでいただければ、終身刑の導入だけは誤りだと気づいていただけるかなと思っています」なとどは絶対に書かないと思うのですが。

あと事実関係を確認したいのですが、カレーさんが登場する前も後も「日本は死刑を廃止してLWOPを採用せよ」ということを強硬に主張している人はここには誰もいないと思うのですが(日本での終身刑・LWOPに関してちらっとなら以前私も書いてますが)。「LWOPは人権上問題だ」とカレーさんが主張しても、皆は「ああ、そうだよね」くらいしか思ってないと思うのですが。LWOPに関してはカレーさん一人が右往左往していてなんだか一人相撲してるような気がします。

>>ここで少し誤解を解いておきたいと思います。

これ私に向けた言葉ですよね?前にも書きましたが、私が何かを誤解していると主張される場合、私のどの記述が何と何を誤解しているのか具体的に指摘してください。そのあと終身刑とLWOPの違いをつらつらと説明し始めているので、これは私が終身刑とLWOPを区別できていない、という主張だと理解しました。

前にも書きましたが、私は終身刑(無期懲役)とLWOPをカレーさんが登場して以来一貫して区別して使っています。>>2045でカレーさん自身が

>>それから私はあなたが絶対的終身刑と相対的終身刑や無期懲役を誤解しているとは思ってませんよ。

と認めたにもかかわらず、なんだかまた同じ問題を蒸し返された気がするのですが。一方で、終身刑(無期懲役)とLWOPをごっちゃにして終身刑(無期懲役)囚からの手紙をLWOP受刑者からの手紙と偽って、ないし思い込んで紹介したのはカレーさんのほうで、そういう人から私が終身刑とLWOPの区別ができていないという主張を受け続けるのはなんとも釈然としないのですが。私の見立てでは、カレーさんに対するみんなの不満というのは、カレーさんが質問したことではなく、このようなソースのぞんざいな扱いに起因していると思うのですが、どうですか。前提をでっち上げたり任意に無視すれば、どんな恣意的な結論も導くことができるんで。

2113Ken:2009/06/25(木) 14:09:17
>>2102ご自分自身でフランスには絶対的終身刑は存在しないと言いながら、法律上では存在するとずっとおっしゃっておいででした。

「フランスには絶対的終身刑は存在しない」はカレーさんが書いていることであって私はそんなこと書いてないでしょ。フランスには「事実上」絶対的終身刑は存在しない、ないしフランスには絶対的終身刑「囚」は存在しない、という旨のことは私書いたかもしれないですが。

LWOPとは仮釈放が認められない終身刑(無期懲役)のことであり、フランス刑法には「少年については強姦・拷問を伴う殺人罪については終身刑の場合一切仮出所等を認めない措置も採用できる」と書いてあることから、フランスには少なくとも名目上LWOPが存在します。ここまでオーケー?一方で、フランスにはこの措置を受けた囚人がいないようなので、フランスには事実上LWOPが存在しません。違いが分かりましたか?死刑に置き換えてみると分かりやすいかもしれないですが、法律に死刑が刑罰として存在する場合、その国は死刑存置国と呼ばれます。その中で、死刑判決が下されない、別の法律等によって執行が停止されている国、つまり死刑が名目上しか存在しない国については事実上の死刑廃止国と呼ばれます。さらに、法律にも死刑が刑罰としてない国、ないし死刑を禁じている国は完全な死刑廃止国と呼ばれますが、これらの国は事実上の死刑廃止国とは区別されます。私はそういう違いの話をしているのですが。

>>2088だからこそ近年、死刑を廃止して(絶対的)終身刑を採用するなどということはあり得ません。ちなみにフランスは死刑廃止自体がEUの中でもかなり遅かったため、死刑廃止後に(絶対的)終身刑が採用されることはありませんでした。

私が調べた限り、英国とグルジアは死刑をLWOPで代替させています。ですから「あり得ません」というのは言いすぎです。ただし、そういう国が皆無であるのは確かなようです。あとこれって

>>2044死刑廃止が現実的になったときにその代替案として仮釈放なしの終身刑が設けられたのではないでしょうか。

と激しく矛盾してないですか?これらのカレーさんの記述には「死刑とLWOPは二者択一/背反律で同時には存在しない」という主張が含意されているのですが、私は海外の刑罰事情には詳しくないと書きましたけど、米国は例外で刑罰体系がどうなっているかもともと知ってるのですが、米国では死刑・LWOP・終身刑がなんら矛盾せず同時に存在していて、なんだかトンチンカンだなあと思いました。


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