したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

死刑制度についてひと言お願いします

2071無精髭:2009/06/23(火) 00:34:45
たぶん紫煙狼さんもKenさんもカレーライスさんが仰るような(期待するような形の)廃止論を
披露することは難なく出来ると思いますよ。特に紫煙狼さんの場合、ここに書き込まれる前
から死刑存廃に関する議論は飽きるほどやってきた(あるいは見てきた)のではないかとの
節を過去ログの発言から見て取ることができますし。でも、あえてそういう方針では死刑議論に
望まないと心していらっしゃるのではないでしょうか。死刑制度の是非については内外における
歴史的蓄積がありますが、死刑存置・廃止の双方からさまざまな論拠が提起され、また一方の
主張に対応する他方からの反論が幾度となく試みられていることからもお分かりのように、
双方がともに相手側から容易に論破されぬように防御という形でかなり慎重な論理を展開している
かに思われます。カレーさんの存置論はおそらくそういう伝統的な死刑存廃議論の文脈に沿った
ものであるとお見受け致します。ですが、歴史の中で淘汰されたというのもあるのでしょうが、
既存の問題を見渡しやすくするために整理された論点を前提・援用して、言葉は悪いですが
出来合いの問題の中でウンウン唸っていても、人を納得させるような答えは導き出せないのでは
ないでしょうか。そもそも今日まで受け継がれてきた「死刑存廃問題」は、存置派・廃止派の
双方から妥協点を模索して築き上げてきた性格のものというよりは、その問題を共有したと
同時に双方の相違点・対立点が際立ってしまうような性格、一方的な見方をすればいわば自らの
主張の中に相手側の主張にない利点の存在を見出しそれを誇示するといった性格のものだと
思われてなりません。もちろん、カレーライスさんの主張がそうだと申しているわけではなく、
世に広く流通している「死刑存廃問題」がそうではないかと申しているのです。今私は、
「死刑存廃問題」は共有されたと同時に論者を対立する2つの立場・主張に引き裂くという風に
申したつもりでしたが、正しくは「死刑存廃問題」はそれを己の問題として引き受けた時点で、
同じくそれに参加する他者全員と完全に共有されることなどありえない、というべきでしたろう。
「死刑存廃問題」に出会い、その領域に足を踏み入れた者は、死刑制度について存置を問題と
するか(廃止を課題とするか)、廃止を問題とするか(存置を課題とするか)という選択を
迫られることでしょう。あくまで「死刑存廃問題」を己や社会や国家にとって真の問題と見なし、
けっしてその問題の問題たる所以を疑わないのであるならば。ただし、相手の主張を呑みこんで
自らの主張を昇華させる、反対に自分の主張が呑み込まれて相手の主張が昇華される、という
ような議論に発展しうるかどうかは甚だ疑問です。なぜなら既存の問題を無反省に受け入れて
しまう以上、そこに問題そのものの解体の意思もなければ、低次の問題をより高次な問題へと
高めてゆくことや、議論を通して問題が深まることもありえなさそうに思われるからです。
私は、議論の方法・過程とはディアレクティーク(弁証法)こそ本質であり、正しい立論と
それに対する正当かつ有効な批判には、問題の共有が必須であると考えます。

まあ、以上が>>2066-2067で申しあげたかったことをいささか強引に敷衍したものですがね。
こちら以外のところで行われている「死刑存廃問題」を、こちらの皆さんと一緒に無効化・
もしくは解体したいわけですよ、わたくしは。それは同時に本当の<死刑存廃問題>の
生成でもあるでしょうなあ、きっと。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板