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繊維スレッド
154
:
荷主研究者
:2009/05/04(月) 02:00:28
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200903270046a.nwc
旭化成、延岡の子会社工場閉鎖
2009/3/27 Fuji Sankei Business i.
旭化成は26日、ポリエステル長繊維とモノフィラメントの生産から撤退し、子会社「旭化成せんい」(大阪市)の宮崎県延岡市内の工場を9月末で閉鎖すると発表した。従業員約250人は旭化成グループ内で再配置する。世界的な需要縮小で、将来的にも採算が見込めないと判断した。ポリエステル長繊維の原糸の生産は10月から帝人ファイバー(大阪市)に委託する。
155
:
荷主研究者
:2009/05/04(月) 02:11:42
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20090401305.htm
北陸の経済ニュース 2009年4月1日03時46分 北國新聞
7月操業に再延期 東レ石川工場の炭素繊維工場
東レは三十一日、能美市の石川工場内に新設した炭素繊維複合材(プリプレグ)の生産工場の操業時期を四月から七月に延期したことを明らかにした。主な供給先となる米ボーイング社の新型旅客機計画の遅れに加え、一般用途での需要も低迷しているため。同工場の操業は当初、今年一月を予定しており、延期は二度目となる。同社は「現時点では、これ以上の延期はない」としている。
新工場は年間生産量五百八十万平方メートルを予定している。建設に合わせて雇用した七十人は引き続き、試運転などの作業に当たる。東レによると、操業時期のずれ込みは、二〇一〇年三月期予想に織り込まれており、業績への影響は少ないという。
156
:
とはずがたり
:2009/05/08(金) 12:56:31
ムトウの名が無くなってしまうのか〜。
ムトウ、社名を変更 10月1日付「スクロール」に
04/29 08:03
http://www.shizushin.com/news/pol_eco/shizuoka/20090429000000000017.htm
ムトウは28日、社名を10月1日付で「スクロール」に変更すると発表した。東京証券取引所で新社名を発表した堀田守社長は「従来のカタログ総合通信販売の枠にとどまらず、インターネット通販などEコマース(電子商取引)関連をビジネスの中核に据え、ブランド価値の向上を図るのが狙い」と説明した。
「スクロール」はコンピューターの画面表示を上下左右に移動させるという意味。新しい発見や出会いにつながる行動を象徴した言葉で、未来のビジネスの可能性を意味する言葉として採用した。
ムトウは昭和14年、浜松市で武藤洋裁所として創業し、同45年から現社名。今年10月で創業70周年を迎えるのを機に、「新しい時代環境に合った、将来のビジネスイメージを想像させる名前を」と協議し、「最終決定は若い世代に判断を任せた」(堀田社長)という。
6月2日の株主総会に定款の一部変更を付議する。関連会社の「ムトウマーケティングサポート」も10月1日付で「スクロール360」に社名変更する。
また、創業者一族で唯一経営に携わっている武藤隆是取締役常務執行役員が株主総会をもって退任することも内定した。
157
:
名無しさん
:2009/05/10(日) 17:33:10
カネボウストッキング株式会社 元社員の情報です
http://sky.geocities.jp/doujosotsugyouseidesu
158
:
名無し
:2009/05/13(水) 22:16:40
東レ愛媛工場、新工場の計画が消えてしまい地元の雇用促進ができず
雇用問題で大荒れ
それに伴い海側の工場、7月に閉鎖
派遣切り、パート切り、60歳以上の雇用切りがはじまる
159
:
とはずがたり
:2009/05/13(水) 22:21:16
有り難うございます。この記事っすね。石川工場に続いて愛媛工場でも延期とは結構厳しいのでしょうか。東レは好きな企業だけにちょいと気になります。。
安倍ちゃんのお友達やってるような無能塩崎に逆風が吹くと良いんですけど。。微妙に松前町だし愛媛2区か。
新設備の稼働延期を検討/東レ、愛媛工場で
http://www.shikoku-np.co.jp/national/economy/article.aspx?id=20090512000168
2009/05/12 11:11
東レは11日、愛媛工場(愛媛県松前町)でことし7月から稼働する予定だった炭素繊維の新生産設備について、稼働延期を検討していることを明らかにした。炭素繊維の需要が景気の悪化で落ちているため。
炭素繊維は産業用機械の部品などに使われる。愛媛工場ではすでに炭素繊維を年7300トン生産。延期を検討しているのは、需要の増加を見込んで増強した、年1000トンを生産する設備。
160
:
名無し
:2009/05/14(木) 20:57:36
塩崎氏は次の選挙で東レが押している地元女性に大敗すると思いますよ。
なぜなら東レは民主党なんで、自民党の塩崎氏の当選はありえません。
現に参議院は長年君臨していた関谷氏が新人の地元の英雄元Jリーガーの友近氏に大敗しています。
もちろん友近氏は東レが民主党なんで押してましたから。
保守王国愛媛は今、変わろうとしています。
161
:
とはずがたり
:2009/05/15(金) 12:20:59
解説有り難うございます。
塩崎が大敗してくれるのを非常に楽しみにしてますけど,地元の人(ですよね?)の言葉を聞くと心強いですね。
関谷と塩崎は嘗て愛媛1区の公認争いしましたがその後は衆参で棲み分けをしてして協力していたし両者のタッグも弱まってる筈で期待しております。
最近じゃあ急に自分は世襲させない
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1067007932/5157
なんて云ってますけど自分のではなく関谷の息子に譲る代わりに協力してもらうなんて話しがついているのかもしれません。
162
:
市田(株) 元社員
:2009/05/26(火) 20:32:25
市田(株) 元社員
http://blog.goo.ne.jp/ichidamotoshain/e/296c7dc9af019310d3aaeea6fef12707
163
:
とはずがたり
:2009/06/02(火) 09:21:53
クール・ビズに「天草更紗」シャツ導入 天草市
2009年06月02日
ttp://kumanichi.com/news/local/main/20090602003.shtml
天草市は1日、職員のクール・ビズの軽装用に天草の伝統染め物「天草更紗[さらさ]」シャツを導入。アロハシャツ型で襟とすそに天草四郎や特産のイチジクなどをあしらったさわやかなデザインで、堅いイメージの役所の雰囲気を和ませている。
天草更紗は、室町時代に日本にもたらされたとされるインドやジャワなどの南蛮模様の染め物。シャツは青と赤をそれぞれ基調とした2種類。天草更紗の復元に取り組む地元の染織家中村いすずさんがデザインした。
希望する職員に販売。綿製で「軽くて着やすい」と好評だが、事前申し込みは200枚程度と浸透はこれから。市商工観光課は「より多くの職員に着用してもらい、天草の歴史や文化のPRに一役買えれば」。(原大祐)
164
:
とはずがたり
:2009/06/18(木) 17:37:44
米衣料大手「エディー・バウアー」が破産法申請
2009.6.18 10:29
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090618/biz0906181030004-n1.htm
日本でも知られる米カジュアル衣料大手「エディー・バウアー」は17日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を連邦破産裁判所に申請したと発表し、事実上、経営破綻(はたん)した。米メディアによると、負債総額は約4億2700万ドル(約410億円)。日本の関連会社は国内の事業に影響はないとしている。
米投資ファンド「CCMPキャピタル・アドバイザーズ」に2億200万ドルで資産を売却する方針。米国やカナダで店舗や従業員の大半を維持するという。
エディー・バウアーは、2003年に当時の親会社が破綻。05年に再建手続きを終えたが、最近は再び業績不振に陥っていた。
米国とカナダに371店舗網を持つほか、日本でもドイツ通信販売大手の日本法人「オットー・ジャパン」と合弁で事業を進め、64店舗を展開している。(共同)
165
:
とはずがたり
:2009/06/22(月) 19:38:32
ベルーナが郵便不正で減給処分
2009.6.22 18:32
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090622/crm0906221832026-n1.htm
カタログ通販大手のベルーナ(埼玉県上尾市)は22日、障害者団体向けの郵便制度を不適切に利用していたとして、取締役1人を1カ月間、減給10%とする社内処分を発表した。
正規の郵便料金との差額約7億4000万円に関しては、自主返納も含めて郵便事業会社と協議しているという。
ベルーナの調査によると、同社は広告代理店「新生企業(現・伸正)」などから提案を受け、低料金の同制度を利用。平成16年から20年秋にかけて、子会社を含めて約1379万通を発送した。担当者は制度の趣旨や条件を確認していなかった。ただ「積極的に悪用したものではない」としている。
167
:
荷主研究者
:2009/07/12(日) 20:41:14
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20090609/CK2009060902000015.html
2009年6月9日 中日新聞
カネボウ松阪工場、閉鎖から16年 写真で振り返る企画展
再現模型で工場を懐かしむ鈴木会長(左)=松阪市外五曲町の市文化財センターで
かつて松阪市外五曲町にあった「カネボウ綿糸松阪工場」を、写真などで振り返る企画展「鈴の森に工場があったころ」が、同工場の跡地に建つ市文化財センターで開かれている。閉鎖から16年がたち、工場の記憶が薄れる中、「松阪を代表する工場がこの場所にあったことを記録したい」と同センターが企画した。
工場は1923(大正12)年、当時、木綿生産が盛んだった松阪で「鐘淵紡績株式会社松阪支店」として建てられた。戦後の最盛期には12万平方メートルの広大な敷地を持ち、2つの工場で千人もの従業員が働いていた。
工場は70年間にわたって地域の発展に貢献してきたが、繊維不況による経営の悪化から、1993年に操業を停止。市文化財センターとして生まれ変わった工場南側の赤れんが倉庫を除き、建物は取り壊された。
企画展には、工場のOBらでつくる「鐘紡松阪会」の鈴木則男会長(76)らが、1950年ごろから工場閉鎖までの写真140点を出品。女性従業員約800人が住んだ寄宿舎「鐘愛寮」や、グラウンドで開かれた運動会の様子などを白黒写真で紹介している。
企画展に合わせ、同センターの職員が1カ月掛けて昭和50年代の工場の再現模型を作り、会場で展示している。鈴木会長は「多くの人たちが工場で働いていたころの活気を感じてもらえれば」と話している。企画展は28日まで。
(石原猛)
168
:
カネボウストッキング(株) 元社員
:2009/07/16(木) 20:19:21
カネボウストッキング(株) 元社員
http://blog.goo.ne.jp/kanebosutokkingu/e/f1537e0a94f33ac0e5eacd800f97b5d6
169
:
荷主研究者
:2009/07/28(火) 00:08:10
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20090710302.htm
2009年7月10日03時45分 北國新聞
炭素繊維事業を強化 一村産業、年末に車用部材生産へ
一村産業(金沢市)は、炭素繊維事業を強化する。今年末から、高級自動車向け炭素繊維部品の原型を作る、プリフォーム事業に乗り出す。一村産業の親会社である東レから、炭素繊維関連事業に携わってきた「専門家」を取締役として招き、技術の高度化をさらに推進する。
プリフォーム事業を担当するのは、一村産業のグループ会社の一つで、発泡スチロール製の梱包材を製造する優水化成工業石川工場(石川県宝達志水町)。同工場の施設の一部を改築して対応する。石川工場で生産されたプリフォームを使い、各自動車メーカーの工場で、完成品となる部材を作り上げる。
取締役として赴任したのは、平塚元紀氏。平塚氏は、炭素繊維に樹脂を浸透させた「炭素繊維複合材」を使ったパソコンのボディや燃料電池用基材の生産技術や、自動車部材の安定生産などに取り組んできた。今回、一村産業の開発・生産技術部門長として、炭素繊維事業の強化を図る。
6月から「衣料事業部門長」を兼務し、事業の最前線に立つ石井銀二郎社長は「社長を含め、全役員が自分の持つ専門知識を駆使し、事業構造の高度化を図りたい」と話した。
170
:
荷主研究者
:2009/07/28(火) 00:08:42
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/E20090710002.htm
2009年7月10日15時52分 北國新聞
稼働率50%でスタート 東レ石川の炭素繊維工場
東レが能美市の石川工場内に新設した炭素繊維複合材(プリプレグ)の新工場が10日、本格稼働した。主な供給先となる米ボーイング社の新型旅客機787の計画遅れと炭素繊維の需要低迷などにより、新工場は本来の50%程度となる年間約300万平方メートルの生産力で稼働する。会見した東レの大西盛行、西本安信の両取締役が明らかにした。
ボーイングの計画がはっきりとしない中での本格稼働について西本氏は「まず、設備や製品がボーイングの基準を満たすかの認定作業を進めたい」と述べた。航空機以外にも、ゴルフクラブシャフトや釣りざおなどで用途開拓を進める。
新工場は、787の主翼や胴体などに使われる炭素繊維複合材料を生産する。年間580万平方メートルの生産能力を持ち、設備投資額は約70億円。東レにとって炭素繊維関連で国内2番目の生産拠点となる。
安全祈願式が行われ、続くスタート式で榊原定征社長は「新工場は当社の世界戦略上、重要拠点の一つになる」とあいさつした。森喜朗元首相らが祝辞を述べ、谷本正憲知事も出席した。
171
:
荷主研究者
:2009/08/11(火) 14:28:14
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20090804304.htm
2009年8月4日02時59分 北國新聞
来年3月末に清算 帝人ネステックス 帝人が不採算事業見直し 正社員は再配置
帝人は3日、100%子会社で染色加工の帝人ネステックス(能美市)=写真=について、来年3月末までに全事業を撤収し、清算すると発表した。帝人グループは、燃料高騰や世界同時不況の影響で2009年3月期決算が赤字となっており、ポリエステル繊維事業など不採算事業を抜本的に見直し、2011年3月期の黒字化を目指す。
従業員276人のうち、正社員はグループ内で配置転換する。非正規社員については「できる限り正社員を優先するので、非正規社員は契約を更新しないこともありうる」(広報)という。
帝人によると、主力のカーシート事業は、グループ企業などで継続する。衣料事業は、グループの帝人ファイバーの取引先や、中国・南通市の南通帝人有限公司に生産を移管する。筆の毛先や網戸など染色以外の事業については今後、国内のグループ企業を中心に移管を検討する。
本社敷地の扱いについては、現時点では白紙としており、今後売却も含めて検討する。加賀市の旧工場跡地については、グループ内で対応する。
帝人ネステックスは、1937年に大聖寺織物組合共同加工場として発足。51年に帝人のグループ会社となった。生産能力は月150万メートルで、グループの中核拠点だったが、衣料品の海外生産が増えるにつれ、受注量や加工賃が下落し、苦戦していた。
工場の統合や、付加価値の高いカーシートの染色事業に力を入れていたが、採算の確保が難しいとして、清算を決めた。
帝人グループは、ポリエステル事業について、不採算事業の見直しにより、成長分野のアラミド繊維や炭素繊維などと並ぶ収益事業として、今後も継続していく方針という。
173
:
とはずがたり
:2009/08/15(土) 16:05:53
>安い中国製品に対抗するため、西垣さんは大量生産から「多品種少量生産」に方向転換し、企業努力を重ねてきた。国の補助金を受け、高付加価値の独自ブランドの靴下を製造販売している。「国は一時的な補助金制度ではなく抜本的な政策を打ち出してほしい」と話す。
この会社の方向性は高く評価できるが,打ち出して欲しい抜本的な政策ってなんだよ?
争点を追う:09衆院選/3 地場産業 /奈良
◇経済危機と中国製品の荒波 あえぐ零細企業「仕事量10分の1に」
http://mainichi.jp/select/seiji/09shuinsen/area/29/archive/news/2009/08/20090808ddlk29010544000c.html
田畑や住宅が混在する大和高田市の郊外にある靴下メーカーの工場。小学校の体育館規模の建物の中に、最新式の編み機約150台がずらりと並ぶ。これまでほぼ年中フル稼働させてきたが、今年3〜4月の土曜はストップした。経済危機や原油高で国内需要が大幅に減少したためだ。
従業員約40人を抱える西垣和俊社長(51)は「受注が減って初めて機械を止めた。これ以上続くとどうなったか」と振り返る。政府が経済対策の一環として創設した助成金を受け、「5月から秋、冬物が始まったので何とか回復した」。しかし、1〜5月の生産量は昨年同期より25%減少した。
安い中国製品に対抗するため、西垣さんは大量生産から「多品種少量生産」に方向転換し、企業努力を重ねてきた。国の補助金を受け、高付加価値の独自ブランドの靴下を製造販売している。「国は一時的な補助金制度ではなく抜本的な政策を打ち出してほしい」と話す。
◇
メーカーの下請け業者はより厳しい状況に陥っている。同市曽大根の下請け業者で靴下の仕上げ・加工をしている島田正一代表(47)は2代目。「仕事量は最盛期の10分の1になった。今さら他の仕事はできない。親の財産を食いつぶしてやっている」と説明する。
得意先は最盛期で50社あったが、現在は12社に激減した。「今年1〜4月の受注は皆無に近い状況だった。6月後半からやっと仕事が回ってきた」。家内工業でパート従業員を含め12人。仕事が減った分、交代制にした。
靴下だけでは生活できないと、薬品の代理店やビルメンテナンスも兼務する。「中小企業や零細企業を保護する法案を打ち出してほしい。今、皆必死でやっている。もっと先を見据えた政策が必要だ」と訴える。
「景気は底を打った」というが、県内の靴下製造業者らにその実感は薄い。以前にも増して安い中国製品に押され、ある業者は「このままでは廃業者が増えるだけ」と嘆く。全国一の靴下産地も経済危機の波に揺さぶられている。【山本和良】(つづく)
==============
■ことば
◇地場産業
大和高田市や広陵町を中心に県内の靴下生産量は全国一で、国内の約55%を占める。県靴下工業協同組合の加盟社は184社。経営基盤の弱い中小零細企業が多く、10年前に比べて137社が転業・廃業した。91年ごろから中国の輸入品が増加し、県内の生産量は90年の3億5000万足をピークに年々減少。08年は1億2400万足と、6割以上も落ち込んだ。昨秋以降の景気悪化に伴い、さらに厳しい経営を強いられている。
毎日新聞 2009年8月8日 地方版
174
:
荷主研究者
:2009/08/30(日) 18:44:03
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200908220078a.nwc
2009/8/22 Fuji Sankei Business i.
クラレ 冷感繊維の生産拡大 “ひんやり下着”で需要開拓
クラレは21日、肌に触れると涼しく感じる冷感繊維「ソフィスタ」の2010年度の生産量を今年度の1.5倍の200トン弱程度に増やす方針を明らかにした。同社は先月、下着向けの柔らかい生地に適した細いソフィスタ繊維の生産技術を確立。これまで中心だったスポーツ用途に加え、今後は一般向けの機能性下着向けで展開を強化し、売り上げ増を狙う。
ソフィスタは、汗を吸収・乾燥させる機能を持つエバールという素材を用いた合成繊維で、肌表面の熱を外部に放出する性質が特長だ。
熱を逃がす効果は綿の1.2倍、一般的なポリエステル繊維の1.5倍の高さで、衣料品に使うと着用した際に涼しく感じる効果が得られる。従来は下着向けの柔らかい生地を作るための細い糸での生産ができなかったことから、主な用途がポロシャツなどのスポーツ向け衣料品に限られていた。
同社は下着分野での本格展開を目指して昨秋から研究を進め、先月、従来製品の半分以下の細さのソフィスタ繊維の開発に成功した。
これに伴い、10年度はスポーツ用の下着に加えて一般向け下着の素材としてソフィスタの拡販を狙う方針だ。同社の担当者は「保温性の高い繊維を使った冬向けの機能性下着は、すでに消費者に定着している。夏向けの涼しくなる高機能下着にも商機がある」と話す。
国内スポーツ衣料品市場は、少子高齢化の影響を受けて横ばいとなっている。このため、帝人や東洋紡もスポーツ向けの需要が大きかった速乾性の高い繊維で、一般衣料品向けの市場開拓を進めている。スポーツ衣料品以外の“普段着”向けとして需要を開拓できれば生産量は大きく拡大することも予想され、今後も各社の開発や販売競争が加速する見通しだ。
175
:
荷主研究者
:2009/08/30(日) 18:48:19
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200908150018a.nwc
2009/8/15 Fuji Sankei Business i.
汎用繊維の国内生産縮小相次ぐ 高機能製品に活路 業界再編も
合繊メーカー各社が衣料品に使うポリエステルなどの汎用繊維で、生産規模の縮小を進めている。背景には、2000年以降、中国やインドで生産される安価な製品に押されて利益が出にくくなったことに加え、昨秋以降の需要急減も重なり、採算が大幅に悪化したことがある。各社は、一部製品からの生産撤退や生産拠点の統廃合による抜本的なコスト削減で収益の改善を急ぎたい考えだ。
三菱レイヨンは今年度中に、衣料品の生地に使うポリエステル長繊維の生産から撤退する。同社はこれまで、豊橋事業所(愛知県豊橋市)で年間4000トン程度を生産してきたが、生産能力に対して稼働率は半分以下に落ち込み、業績の足を引っ張っていた。同社は「需要が落ち込み、コストのかかる自社生産は割に合わないため、撤退を決めた」と説明する。
同社は、毛布などに使うアクリル繊維でも、昨年度に大竹事業所(広島県大竹市)の年産能力を13万トンから5万2000トンに縮小した。これによる余剰設備については、鉄より軽くて強い性質を持ち、汎用繊維に比べて高収益を期待できる炭素繊維原料の生産設備への転用を進めている。
旭化成も原料価格の乱高下や需要減で、今後の収益拡大が難しいと判断し、今年9月にポリエステル長繊維の生産から撤退する。同社の繊維事業子会社を通じ、婦人服や自動車シート向けに生産していたが、宮崎県延岡市のポリエステル工場を閉鎖する。
ユニチカは9月までにスポーツ衣料などに使われるナイロン長繊維の生産から撤退。ウール事業や綿事業でも今年度内に工場閉鎖などに踏み切る。
一方、帝人は、来年度末までにポリエステル長繊維の国内生産から撤退し、タイの2工場に生産体制を集約する。同社全体の生産能力の約3割を占める松山事業所(愛媛県松山市)が、国内生産を担ってきたが、亀井範雄常務は「国内生産は、高コスト構造からの脱却が難しい」と指摘。人件費などのコスト面で有利な海外での生産に活路を見いだす方針だ。
ただ、圧倒的な価格競争力を誇る新興国勢が優位な状況は今後も続く見通しで、「生産コストを減らしても、汎用繊維事業を高収益化するのは構造的に難しい」(合繊大手幹部)との声も上がる。このため、各社は炭素繊維など高機能繊維事業の強化を急いでいるほか、三菱レイヨンは化学大手の三菱ケミカルホールディングスとの統合に向け協議を進めており、生き残りに向けて業界再編が加速する可能性もある。(山田泰弘)
176
:
とはずがたり
:2009/09/16(水) 23:19:13
今治タオル北欧進出
サウナの国需要期待
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20090726-OYT8T00879.htm
ブランド力強化プロジェクトの一環として、9月にフィンランドでの展示会に出展される今治産タオル
今治市のタオルメーカーなど約140社でつくる「四国タオル工業組合」(平尾浩一郎理事長)は、9月にフィンランドで開かれる展示会に製品を出展する。2006年度からロゴ制定などを通じてブランド力や知名度の向上に努めてきた「今治タオルプロジェクト」の<集大成>となる取り組みで、同組合は「世界不況とはいえ、優れた日用品への関心は高いはず。今治タオルの魅力をしっかりアピールしたい」としている。
同組合は、市や今治商工会議所とともに、中小企業庁の「JAPANブランド育成支援事業」として年間約2000万円の国庫補助を受けて同プロジェクトを実施。クリエイティブディレクター佐藤可士和(かしわ)さんによるブランドマークやロゴのデザイン、首都圏の百貨店での展示販売などを進めてきた。同事業の4年目は海外展示会への出展が求められており、サウナ文化を背景にしたバスタオルの利用や、室内で靴を脱ぐ習慣のためにタオル製スリッパなどへの強い関心が期待できる同国を選んだ。
出展するのは9月9〜13日に首都のヘルシンキで開かれる同国最大の生活用品の国際展示会「ハビターレ」。隔年開催で毎回10万人近いバイヤーらが来場する行事で、品質やデザイン性をPRして販路開拓のきっかけを作る。組合員約20社が参加予定で、佐藤さんがブースのデザインなどを監修している。
同組合は日本貿易振興機構(ジェトロ)の助成を受けて02年以降、米国・ニューヨークとフランス・パリの展示会に出展して輸出につなげた実績があり、今回の<北欧進出>を足がかりに海外展開を一層強化していきたい考え。同組合の木村忠司事務局長(52)は「北欧からロシア、中国とつなげる“大陸戦略”を描いていきたい」と意気込んでいる。
(2009年7月27日 読売新聞)
177
:
荷主研究者
:2009/09/18(金) 00:39:26
2009年8月19日 日経産業新聞 12面
ポリエス縮小・撤退相次ぐ 繊維、事業リストラ加速
帝人・三菱レイヨン… 代替収益源の育成急務
繊維業界が不採算事業の見直しに動き始めた。帝人と三菱レイヨンはポリエステル繊維の生産縮小・撤退を決定。昨秋以降の経済環境激変が伝統ある繊維事業の再編に及んだ格好だ。ただ、各社の事業構造改革は緒についたばかり。リストラの徹底や新事業育成など、残された課題は多い。
「創業の地で生産をやめることになった」。3日にポリエステル繊維の構造改革策を発表した帝人の亀井範雄常務は会見の席上で厳しい表情を浮かべた。
「創業の地」とは松山事業所(松山市)のことだ。衣類や自動車内装材に使う長繊維は2010年度末までに国内唯一の拠点である松山での生産を停止し、タイに集約。クッション材などに使う短繊維は国内生産拠点を2カ所から1カ所に統合する。
帝人が国内初のポリエステル繊維「テトロン」の生産を松山で始めたのは1958年。高度経済成長の波に乗り、合繊各社の国内生産が本格化したころだった。繊維業界はその後、60〜70年代に日米繊維紛争や石油ショック、80年代以降には輸出競争力低下の危機に見舞われる。90年代以降は繊維事業再編が段階的に進んだが、松山はそれでも一貫して長繊維の生産拠点であり続けた。
だが、衣料品の生産拠点は中国などにシフト。中国国内で合繊の生産設備の整備も加速した。規模に劣る国内拠点ではコスト削減にも限度があり、不況や原燃料乱高下などの逆風を克服するため「グローバルで生産を最適化する」(亀井常務)体制に動き出した。
「聖域にようやくメスを入れられた」(証券アナリスト)と前向きに評価する声もある。昨年6月に就任した帝人の大八木成男社長は90年を超える同社の歴史で初の非繊維事業出身社長。「繊維に過度な思い入れやしがらみがないことが決断を支えた」(業界関係者)側面もありそうだ。
帝人だけではない。
三菱レイヨンも豊橋事業所(愛知県豊橋市)でのポリエステル長繊維の自社生産を09年度末で停止することを決めた。今後はユニチカに生産委託し、自社ブランドでの加工や販売など、テキスタイル事業に特化する。
旭化成も9月末でポリエステル長繊維の自社生産から撤退し、帝人への生産委託に切り替える。いずれも赤字基調が続いていたが、今回の米金融危機が引き金となって決断に至った。
帝人は11年度には汎用素材の売上高比率を50%から40%に引き下げ、代わりに高機能素材や新事業を10%から15%に高める計画を掲げている。
高機能素材の代表は鉄に代わる先端素材である炭素繊維だ。そして、新事業には水処理事業など成長分野である環境関連ビジネスが含まれる。
この成長シナリオを実現するには、まず、ポリエステル繊維事業でのリストラの実効性が問われることになる。今回含まれなかった樹脂やフィルムといったほかの汎用素材についても合理化の推進が必要だ。
三菱レイヨンも同様にアクリル繊維などのほかの汎用素材事業について、もう一段のリストラ余地が残っている。
ただ、帝人と三菱レイヨンともに重点分野に掲げる炭素繊維や水処理事業は主力事業といえるほどには育っていない。市場が本格化していないせいもあるが、繊維の変わりの収益源に据えるには心もとない。リストラとともに、構造改革完了後を見据えた個別事業の成長戦略をどう描くかが今後の課題と言えそうだ。(中川渉)
▼繊維各社の構造改革
◇帝人 ◇ポリエステル長繊維の国内生産撤退、短繊維の国内生産を1拠点に集約
◇三菱レイヨン ◇ポリエステル長繊維の生産撤退
◇旭化成 ◇ポリエステル長繊維の生産撤退
◇ユニチカ ◇ナイロン長繊維の生産撤退
178
:
荷主研究者
:2009/09/22(火) 23:28:00
2007年11月6日 日経産業新聞 19面
ダイワボウポリテック ポリプロ短繊維 1割増産 紙おむつ用など中心 播磨工場に新設備
ダイワボウ子会社のダイワボウポリテック(大阪市、長崎裕美社長)は兵庫県播磨町の工場に約10億円を投じポリプロピレン(PP)短繊維を1割増産する。紙おむつや産業用水処理フィルターの素材として需要が拡大しているためで、年間生産能力を2008年末に2万トンに引き上げる考えだ。
PPはプラスチックの原料でもあるが、短繊維は繊維状に細く引き延ばしたもの。播磨工場で現在年1万8千トンを生産、うち1万2千トンを紙おむつやウエットティッシューなど生活用品向けに、残る6千トンはコンクリートの補強材や水処理フィルターなど産業資材用に出荷している。
08年初めから既存の生産設備を順次更新。肌触りなどの品質向上と低コストを実現できる新設備を導入し、年末には増産体制を整える。増産する2千トンの内訳は1,600トンが生活用品、400トンを産業資材とする。09年3月期の売上高を07年3月期に比べ20億円多い140億円に拡大することを目指す。
PP短繊維は水分を吸いにくく、触ると乾いた感触があるのが特徴。肌に触れる製品に使う際には肌を刺激する接着剤を使わず不織布を作るため、PPの周りをポリエチレンなどの合繊で包んで加熱。周りの合繊を溶かして布を形成する。
播磨の現設備は芯になるPPと合繊の割合を調整することができない。新設備は割合を細かく調整し、生活用品メーカーなどが求める品質やコストの不織布を作りやすくなる。同社の国内シェアは約3割とチッソに次ぐ2位。全体需要が横ばいの中、繊維技術を生かしてさらに拡大を狙う。
■ポリプロピレン短繊維の国内生産状況
2006年度 5万4,000トン
▽チッソ 2万7,000トン
▽ダイワボウポリテック 1万8,000トン
▽宇部日東化成 6,000トン
▽トーア紡 3,000トン
179
:
荷主研究者
:2009/09/27(日) 23:23:02
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0920090902cdap.html
2009年09月02日 日刊工業新聞
クラレ、建設向け不織布内装材を来年投入−吸音・断熱性に強み
クラレは特殊不織布「フレクスター」による建築向け内装材を2010年に本格的に市場投入する。透光性、吸音性などを生かした素材をハウスメーカー、内装材メーカーと共同開発中。数年後に基礎建築材用途への活用も視野に入れている。フレクスターの用途拡大で、年産1000トンの生産能力を持つ岡山工場(岡山市)の稼働率アップも狙う。
フレクスターは繊維シートに高速で加熱蒸気を噴射して不織布を成形する独自技術「スチームジェット」を活用したもので、自由に厚みを持たせることが可能で吸音、断熱、透光などの特性を持つ。
これを生かしてふすま、障子、レースカーテンなどに代わる、新たな家屋用内装材を開発する。家庭でミニコンサートを行う文化のある欧州市場向けには、吸音性を生かした音響壁材としての製品開発も進める。
180
:
荷主研究者
:2009/09/29(火) 00:08:55
2006年10月12日 日経産業新聞 1面
「新クルマ繊維」市場狙う
クラレ 人工皮革 有機溶剤使用1/100に
旭化成 タイヤ補強材 燃焼時、水とCO2だけ
東洋クロス アクリル不織布 強くて軽量 塩ビを代替
クラレや旭化成など繊維大手が自動車向け新素材の開発・生産に力を入れている。乗用車1台に約20平方メートルの繊維が使われるなど、衣料品の縮小が続く業界にとって魅力は大きい。環境対応や消臭・抗菌などの機能を盛り込んだ「新クルマ繊維」市場が広がってきた。
クラレは製造時の有機溶剤使用量を従来の100分の1に減らした人工皮革「ティレニーナ」をカーシート用に売り込む。9月から同製品の本格生産を開始し、2008年中に岡山事業所(岡山市)に50億円を投じて設備を増設。09年度に年産500万平方メートルを計画しており、うち3割を自動車向けに供給したい考えだ。
ティレニーナは従来のクラレ製人工皮革「クラリーノ」に比べ工程数を5分の1にし、製造コストを8割程度に抑えた。クラリーノより繊維が太いため、表面積が小さく染色加工しやすい。
クラレはカーシート大手の住江織物と共同で、消臭・抗菌機能を付加した人工皮革の開発も進めている。
旭化成は燃焼時に水と二酸化炭素(CO2)しか発生しないポリケトン繊維をタイヤの補強材として実用化する。廃タイヤの処理時の環境負荷を減らせる利点をタイヤメーカーに働きかける。
高強度繊維には炭素繊維やアラミド繊維があるが、ポリケトンはこれらの繊維に比べ弾性率は約9割、製造コストも8割程度を確保できる。側面の強度を上げてパンク時にもしばらく走行できるタイヤ、トラック向けの大型タイヤなどへの導入を見込む。08年に本格生産を始める予定だ。
東洋紡の関連会社、東洋クロスは表面をアクリル系樹脂で加工した特殊不職布を自動車内装材として拡販する。アクリル系樹脂を薄く何層も不織布の表面に塗り重ねることで強度と軽量化を両立させた。揮発性有機化合物(VOC)を柔軟剤に使う必要がなく、塩化ビニールの代替素材として採用拡大を目指す。
不織布は軽くコストも安いが、強度が不足しがちだった。東洋クロスは高温高圧で不織布の表面に複数のアクリル系樹脂を薄く何層にも塗り重ねることで、耐摩耗性の高い製品とした。価格も塩ビの9割に抑えた。
これまで多目的レジャー車(RV)など15車種に採用され、06年の販売量は150万平方メートルと5年前の8倍近くになる見込み。今後、伸縮性を高めてカーシート素材への応用も狙う。
181
:
とはずがたり
:2009/09/29(火) 00:35:29
ポリエステル 国内撤退の動き
http://www.nhk.or.jp/news/k10015736111000.html
9月28日 5時53分
景気の悪化で衣料品の価格が大幅に下がり、繊維メーカーの間では、長年主力事業としてきた衣料品に使うポリエステル繊維の国内生産から撤退する動きが相次いでいます。
このうち「帝人」は、50年以上前から松山市の拠点で続けてきた衣料品に使うポリエステル繊維の生産を取りやめ、タイの工場に集約する方針を決めました。また、「三菱レイヨン」は今年度中に、大手化学メーカー「旭化成」傘下の繊維メーカーも今月中に、ポリエステル繊維の生産から撤退する方針です。ポリエステル繊維は衣料品向けに広く使われ、日本の繊維メーカーは高度経済成長期から主力事業に位置づけて、中国製の安い製品に押される中でも国内で生産を続けてきました。しかし、去年秋の金融危機以降、衣料品の価格が大幅に下って採算がとれなくなり、各社は、国内では収益が見込まれる炭素繊維や医薬品などの分野を強化する方針で、世界経済の悪化が事業の抜本的な見直しを迫る形となりました。
182
:
荷主研究者
:2009/10/04(日) 04:00:27
>>181
ポリエステル撤退については、
>>172
>>175
>>177
に詳細な記事あり。
183
:
荷主研究者
:2009/10/04(日) 04:00:58
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200909300020a.nwc
2009/9/30 Fuji Sankei Business i.
新型インフル、クラボウなどマスク素材開発 ウイルス対策繊維、実用化急ぐ
帝人と広瀬製紙が共同開発したマスク用の繊維
繊維や紙などの素材メーカーが、新型インフルエンザ対策用のマスクに使う新素材の開発を急いでいる。新型インフルの感染が広がる中、予防効果の高いマスクの必要性が高まっているためで、各社が独自に持つ技術やノウハウを結集し、開発にしのぎを削っている。
クラボウは、広島大学と共同で、綿やポリエステルにインフルエンザウイルスの増殖を抑える成分を含ませた繊維を開発した。年内にも量産を始める計画で、徳島工場(徳島県阿南市)を中心に年100万平方メートルの生産能力を整える。
広島大学大学院の二川浩樹主任教授が開発したウイルスの増殖を抑える成分を、化学的に結合させることで繊維自体に抗ウイルス機能を持たせたのが特徴だ。表面に抗ウイルス成分を塗りつけただけの従来のマスクと異なり、洗濯しても成分がはがれ落ちず、抗ウイルス機能が低下しないという。
同社は「洗濯できる特長をいかしてマスクのほか、子供服などでの展開も積極的に行いたい」としている。
帝人は広瀬製紙(高知県土佐市)と共同で、ウイルスを除去する性能を高めたマスクや空調機器のフィルター用のポリエステル繊維の生地を開発した。
直径が700ナノメートル(1ナノは10億分の1)と髪の毛の約85分の1ほどの細さの繊維「ナノフロント」を使用。極細の繊維を絡み合わせて空気が生地を通る際に繊維に触れる割合を増やし、雑菌やウイルスを除去する性能を高めた。広瀬製紙と協力して量産技術の確立を急ぐ方針だ。
製紙会社では、レンゴーも今月、パルプから開発した抗菌・抗ウイルス機能を持つセルロース繊維「セルガイア」に、鳥インフルエンザウイルスの抑制効果があることを確認したと発表している。
セルガイアを60%配合した生地を鳥インフルエンザウイルスを含む液体に10分間接触させる実験で、ウイルスの増殖を99.9%抑えることに成功した。
セルガイアはヒトインフルエンザA型ウイルスに対する効果がすでに確認されており、同社では「鳥インフルエンザへの効力も確認されたことで、マスク用素材としての機能性をさらにアピールできる」と期待している。
学校や医療・福祉施設などで新型インフルエンザの集団感染が相次ぐ中、各社では予防機能を備えた素材の開発にさらに力を入れる考えだ。
184
:
荷主研究者
:2009/10/10(土) 18:35:59
>>182
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200910100095a.nwc
2009/10/10 Fuji Sankei Business i.
旭化成・帝人など、ポリ繊維苦戦 価格下落で撤退・海外移転
衣服などに広く用いられているポリエステル繊維事業から、撤退したり生産拠点を海外に移したりする国内メーカーが相次いでいる。昨年秋からの世界的な不況が長期化する中、中国をはじめとしたアジア各国の安価な製品との競争に勝てないためだ。
旭化成の子会社、旭化成せんい(大阪市)はポリエステル長繊維の生産を9月末に停止し、帝人の子会社、帝人ファイバー(同)に生産を委託した。三菱レイヨンも同繊維の生産を、10月からユニチカグループに委託し、2009年度末に豊橋事業所(愛知県豊橋市)での生産を終える。
帝人グループは、ポリエステル長繊維の国内唯一の生産拠点である松山事業所(松山市)の生産をやめ、旭化成せんいからの委託分を含めて10年度末までにタイに移管する。帝人のある幹部は「国内のコスト構造を、(固定費が安い中国などとの)競争力のある構造に移行するのは難しい」と指摘。帝人のポリエステル長繊維は、新興国製品より強度などの点で優れているといい、タイに移管すれば競争力は保てるとの判断だ。
帝人ファイバーは、綿などに混ぜて使うポリエステル短繊維について、松山事業所での生産をやめ、国内生産を10年度には徳山事業所(山口県周南市)に一元化する。
185
:
荷主研究者
:2009/10/10(土) 18:50:06
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820091008cbad.html
2009年10月08日 日刊工業新聞
三菱樹脂、価格1/3に抑えた高熱伝導のピッチ系炭素繊維開発
三菱樹脂(東京都中央区、吉田宏社長、03・3279・3700)は、価格を従来比約3分の1に抑えた高熱伝導のピッチ系炭素繊維を開発し、サンプル販売を始めた。長さ6ミリメートルの「ダイアリードK223HE」と粉体状の「同HM」の2種類。熱伝導率は550ワット/メートル・ケルビン。性能は従来品と同程度で、製造方法の見直しにより低価格を実現した。樹脂に配合する高熱伝導フィラーとして、高い放熱性が求められる発光ダイオード(LED)照明の放熱ホルダーやヒートシンク向けの利用拡大を狙う。
価格は1キログラム当たり約7000円で、同等性能を持つ同2万円以上の従来品の約3分の1に抑えた。高い熱伝導率のほか、電気抵抗は2・3マイクロオームメートル(マイクロは100万分の1)で電気伝導特性も優れる。
188
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 16:14:53
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200910200017a.nwc
2009/10/20 Fuji Sankei Business i.
ジーンズ激安戦争とばっちり 業界経営悪化「顧客食われた」
ジーンズ業界が、総合スーパーなどによる激安品の相次ぐ発売に悲鳴を上げている。低価格志向を強める消費者が飛びつき、顧客離れが加速しているためだ。ジーンズメーカーや、ジーンズを主力商品とする衣料品店チェーンは、軒並み業績を悪化させている。
「リーバイス」ブランドを展開するリーバイ・ストラウス・ジャパンが今月発表した2008年12〜09年8月の第3四半期決算は売上高が前年同期比19.7%減の約132億円と大きく落ち込んだ。
カジュアル衣料販売大手のジーンズメイトも先月、10年2月期の連結営業損益予想を従来の2000万円の黒字から3億9000万円の赤字に下方修正した。ジーンズメイトの福井三紀夫社長は「激安品に顧客を食われた」と肩を落とす。
深刻な販売不振を受け、事業徹底や縮小の動きも出ている。国内メーカー大手のボブソン(岡山県岡山市)は月内にも、「ボブソン」ブランドを企業再生会社に譲渡し、子供服の製造販売に事業を絞る。影響は素材分野にも波及し、クラボウはデニム生地の糸を生産する岡山工場(岡山県岡山市)を6月末に閉鎖した。
ジーンズの“価格破壊”を最初に仕掛けたのは、カジュアル衣料店「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング。今年3月に、傘下の低価格ブランド「ジーユー」から990円で売り出した。
これに、イオンやセブン&アイ・ホールディングス、ダイエー、西友の総合スーパー各社が、プライベートブランド(PB)から軒並み800円台で追随。今月14日にはディスカウントチェーンのドン・キホーテが最安値となる690円のPB商品を売り出している。
各社とも大半の商品の製造を人件費の安い中国企業に委託しており、国内のジーンズ・素材メーカーはほとんど恩恵を受けていない。
激安戦争は、仕掛け人であるファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が冗談めかして「最終的には無料になるジーンズも出るんじゃないか」と語るほど。柳井氏は「自分の首を絞めることになるのではないか。みんなが低価格に集中すると価値はなくなり、価値がないものは売れなくなる」と警鐘を鳴らす。
激安品への対抗策として、ジーンズメイトは自らもPB商品の発売を検討しているが、消耗戦に巻き込まれる懸念はぬぐえず、簡単には踏み切れない。
もともとジーンズ人気が下火となり、景気悪化で衣料品全体の販売も低迷する中での激安品の攻勢に、ジーンズ業界では「(販売回復の)特効薬はない」(福井社長)とお手上げ状態だ。(井田通人)
189
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 16:15:53
http://www.business-i.jp/news/ind-page/news/200910190028a.nwc
2009/10/19 Fuji Sankei Business i.
帝人ファイバー「ポリエステル再生技術」 中国にも衣料品リサイクルの輪
再生利用が困難で、なかなか進んでいなかった衣料品のリサイクルが定着しつつある。普及の主導的役割を果たしているのが帝人の子会社、帝人ファイバー(大阪市中央区)だ。衣類などに使われたポリエステル繊維を原料のテレフタル酸ジメチルにいったん戻した後、再びポリエステルによみがえらせる技術を2000年に世界で初めて確立。同時にアパレルメーカーなどから賛同企業を募り、回収から繊維の再生、再利用に至るリサイクルシステム構築を目指す活動を強化。今年9月には、技術を高く評価した中国の大手企業とも提携するなど、“エコの輪”は海外にも広まっている。
◆高純度で永久的に何度でも
帝人ファイバーの再生技術はまず、回収した衣類などを工場の破砕機で粉々にし、ポリエステルだけをより分ける。その後、溶媒を使ってポリエステルを分子レベルまで分解して色素を落とし、蒸留と濾過(ろか)を繰り返すことで新たなポリエステルを生み出す仕組み。
特筆すべきは、回収した衣類がポリエステルを80%以上含んでいれば、99.9%という極めて純度の高いポリエステルを再生できる点だ。石油からつくるポリエステルと比べても品質面で劣らず、しかも劣化しないため、半永久的に何度でも再生できる。
せっかく高度な技術を持っていても、使う場面がなければ宝の持ち腐れになってしまう。そこで同社は、リサイクルシステム「エコサークル」を運営し、協力企業を国内外から募ることで、技術の活用シーンを広げようとしている。
今月15日には、生活雑貨チェーン「無印良品」を運営する良品計画と組み、店頭で使い古したスケジュール帳のカバーを回収し始めた。ボールペンをプレゼントする代わりに、回収したカバーからポリエステルを再生する試みだ。消費者へのライフスタイル提案を得意とする無印良品の影響力は大きいだけに、帝人ファイバーでは回収に対する理解が深まると大いに期待する。これに先立つ9月には、中国のスポーツウエア大手、李寧とも提携した。ポリエステル再生事業で中国メーカーと組むのは初めて。帝人ファイバーのポリエステルを使ったウエアを李寧が製品化するとともに、不要になったウエアを李寧が回収し、回収後は帝人ファイバーが引き取り、ポリエステルに再生する予定だ。
CSR(企業の社会的責任)活動の一環ととして自社製品の環境対応を強化する企業が増えていることもあって、エコサークルの賛同企業はすでに120社を超えた。
◆繊維生き残りの切り札
ただ、再生ポリエステルのさらなる普及に向けて足かせとなるのが、石油からつくる場合に比べて1〜2割高い製造コストだ。消費者の環境意識が高まる半面、景気悪化の影響もあって、“使い捨て”を念頭に置いたアジア産などの低価格衣料品が市場を席巻するなど追い風ばかりが吹いているとはいえない。
帝人の再生技術は、単に古くなった衣類をリサイクルするだけでなく、衣料品製造工程の消費エネルギーと二酸化炭素排出量をそれぞれ約8割減らせるなど、環境負荷低減への貢献はきわめて大きい。帝人ファイバーでは「回収作業の効率化などで製造コストも石油からつくる場合と同程度に引き下げ、競争力を高めたい」と意欲的だ。ポリエステル再生技術は、日本の繊維産業生き残りの切り札になろうとしている。(井田通人、山田泰弘)
190
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 18:51:21
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=13722&catid=303
2008年11月13日付 宮崎日日新聞
選択と集中 3…レーヨン撤収
■存在価値見いだせず
操業以来、約70年の歴史を刻んでいた延岡市中川原町の旭化成レーヨン工場で最後の工場長を務めた松居龍(57)=現・旭化成せんい専務=はあの日を忘れていない。2000年10月24日に会社がレーヨンからの全面撤収を発表した日だ。
工場の一角に3交代別に従業員を集めて松居が撤収を説明し始めると、係長の1人が泣きだした。管理部門を除いてほとんどは延岡生まれでレーヨン一筋。中には親子二代続けてという者もいた。松居は「とうとうきたかという感じだった」と記憶する。
松居がレーヨンに赴任したのは1981年5月。創業者の野口遵が「世界一安い糸を大量につくる」と標ぼうして1933(昭和8)年に建設した間口100メートル、奥行き300メートルの巨大な工場3棟がフル稼働していた。
しかし、85年にはレーヨン生産を始めた中国への輸出がゼロになり、生産量は2万5千トンから3千トン減産。その後のバブル経済で旺盛な国内需要とともに婦人服の高級裏地として飛ぶように売れたが、ソ連崩壊(91年)による主要輸出先の消滅、バブル崩壊(93年)などに翻弄(ほんろう)され、1万7千トンにまで落ち込んだ。
操業時には30社近くあった国内のライバル会社も次々と撤収。繊維メーカーのクラレが2000年5月に撤収した後は、国内ではただ旭化成のみがレーヨンを生産している状況だった。
□ ■
他社が相次いで事業撤退した後も生き残り、市場を独占的に獲得する「残存者利益」に旭化成はかつて徹底的にこだわった。1931年から延岡市の恒富地区で製造し、今では世界市場をほぼ独占している再生繊維ベンベルグがその代表例だ。
レーヨンもまた「残存者利益」に生き残りを懸けたのだったが、バブル後の国内不況で、より安価な合成繊維と高級繊維の板挟みに遭って存在価値を見いだせないまま終焉(しゅうえん)の時を迎えた。
それから8年。レーヨン跡地は延岡岡富地区工場群となり、グローバル市場で戦う最先端製品を生み出す生産基地として生まれ変わった。人工腎臓の紡糸・組立一貫工場、液晶パネル製造過程部品工場は、岡富の変容を象徴する。
その過程は、松居とともに残務処理に従事した管理室長・山形憲二郎(55)=現・旭化成情報システム部長=らレーヨン最後の生え抜きが当たったのだった。その後、残された広大な遊休地が劇的な変化を遂げるとは当時の従業員や市民の誰もが予測することはなかった。(敬称略)
【写真】レーヨン工場は延岡で約70年操業を続けた。跡地の岡富地区工場正門前には記念碑が立つ
191
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 18:52:24
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=13723&catid=303
2008年11月14日付 宮崎日日新聞
選択と集中 4…新工場進出
■投資を重ね最新鋭へ
ピーク時の1937(昭和12)年に従業員約9千人を抱え、旭化成の基礎を築く原動力となった岡富地区(延岡市)の旧レーヨン工場。祖業とも言える事業の撤収は、会社が変わる決意を示すような大きな転換点だった。
工場最後の管理室長として撤収に関わった山形憲二郎(55)=現・旭化成情報システム部部長=は「全社的な応援態勢があった」と振り返る。会社は社員224人全員の再配置を決定した。できるだけ延岡にとどまれるよう、40人規模の雇用先として同じ繊維事業のエルタス工場が誘致された。
大分など県外工場への異動も必要ではあったが、延岡市内の工場は受け皿として次々と名乗りを上げた。撤収を終えた岡富地区にはその後、わずか数年間に投資が相次ぎ、全く性質の異なる工場群に生まれ変わることになる。
□ ■
不採算事業の整理を終えた旭化成は、2003年からの中期経営計画で国際競争力のある事業への投資を開始。戦略投資1千億円が「医療」「エレクトロニクス」「環境・エネルギー」の3市場に投下されることになった。
引き続き延岡支社の企画管理部長として事業再構築に関わった山形からみて、レーヨン跡地は「一等地」だった。一部は別の繊維工場が進出していたが、間口100メートル、奥行き300メートルの工場3棟はほぼすべて空いていた。古い工場を取り壊す費用を差し引いても、水や電力、蒸気などの用役を自前で調達できる岡富地区の利点は大きかった。
会社は03年、延岡の恒富地区で生産していたメディカル部門の人工腎臓工場の岡富地区進出を決定。製造ラインの増設を重ね、現在までの投資総額は約150億円にものぼる。
さらに、レーヨン跡地周辺にも、高密度集積回路(LSI)や液晶パネルの製造工程でほこりの混入を防ぐ保護膜「ペリクル」の製造工場が03年に進出し、07年にはライン増設に着手。世界のライバル企業と戦うメディカル、エレクトロニクスの最新鋭機器を備えた工場群が出現した。
一方、繊維事業の設備メンテナンスや部品納入を長年担ってきた地場業者は、その変化についていけなかった。旭化成の業態が変化し、設備や部品の納入の発注は、市外に流出する結果となった。
地場企業が集まる延岡鐵工団地(大武町)協同組合理事長を務める吉玉典生(57)は「新たな分野で戦える技術が地元になかった」と認める。グローバル化する企業との新たな協力関係を築くための試行錯誤を続ける。(敬称略)
【写真】解体が進む旭化成の旧レーヨン工場。跡地に成長著しい人工腎臓工場などが次々と進出している
192
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 18:53:10
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=13724&catid=303
2008年11月15日付 宮崎日日新聞
選択と集中 5…人工腎臓
■国際競争激化増産へ
自社製品の繊維をストロー状にした中空糸からなる人工腎臓は、創業以来培ってきた繊維製造技術を土台に延岡市で開発された。1974(昭和49)年の製品化から旭化成の医療事業分野を切り開き、約30年を経た今、グローバル戦略を支える柱の一つへと成長した。
中空糸膜に血液を流し、膜の壁面にある繊維特有の微細な穴から老廃物を除去する透析治療用具。直径0・2ミリの穴を繊維の断面に開ける高度な技術が必要だが、旭化成クラレメディカル透析事業部岡富工場長の横山憲(54)は「新分野進出を視野に、研究と開発を繰り返す中で生まれた」と話す。
繊維の高付加価値化を目標に、同市のベンベルグ工場内にあった研究課は71(昭和46)年、透析用中空糸に的を絞って研究を開始。同年末には患者への負担が小さい再生繊維ベンベルグを素材にした中空糸製造技術を国内で初めて確立した。
全社的な支援体制の下で医療用具開発部へと格上げされ、製品の組立、滅菌技術も短期間で確立。既に別素材で中空糸開発に成功していた米国企業に次いで、世界で2番目となる中空糸型人工腎臓の事業化にこぎ着けた。
□ ■
人工腎臓の販売は国内を中心に、81(昭和56)年にドイツに駐在所を設置するなど、当初から海外にも力を入れてきた。しかし、拡大する海外需要を背景に、製造工程の効率化や品質向上により競争力が強化されたことで、横山は「グローバル展開は、ここ5、6年で急速に加速している」と強調する。
約300億円の売り上げを、2015年には倍増させる戦略を描き、その主戦場となるのがアジアを中心とした世界市場だ。国内の透析患者数は約30万人と横ばいになる一方、世界では05年に比べて約100万人の増加が見込まれている。
シェア争奪に、国内市場4社、世界市場で3社としのぎを削るが、今後は「さらに絞られていく」と横山は見る。
国際競争の激化による業界再編を見据え、02年、国内の医療機器メーカーから人工腎臓事業を譲受、07年には医療機器の製造販売会社との業務、資本提携を実施した。さらに、中国、台湾に販売会社を設立するなど、事業展開は急ピッチで進む。
延岡市岡富地区は7日、人工腎臓の紡糸・組立一貫工場の完成式を迎え、世界最大の製造拠点となった。さらに、来年10月には同地区に建設中の新工場も稼働。世界で勝ち抜くための増産態勢が整いつつある。(敬称略)
【写真】最先端の製造技術を誇る人工腎臓の紡糸・組立一環工場。延岡市岡富地区は世界最大の製造拠点となっている
193
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:40:27
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18073&catid=346
2009年6月17日付 宮崎日日新聞
ベンベルグ中国へ 富裕層狙い市場開拓
1931(昭和6)年の製造開始から約80年の歴史を持つ旭化成の再生繊維・ベンベルグ(一般名・キュプラ)は現在、生産量の約5割が海外へと出荷される。流通先はインド、欧州、韓国、香港だが、グループが今後、最も力を入れたいのが新興市場の中国だ。2005年からは中国沿岸部の寧波市に主力製品である裏地生地の製造工場を設立。現地のファッションショーに参加するなどして認知度アップにも取り組み始めた。
■デザイナー育成しPR
毎年3月と11月の2回、中国内外の170人以上のデザイナー、約200社のブランドが参加する中国ファッション協会主催の「北京コレクション」。旭化成は07年秋、このショーに「中国ファッションデザイナー・クリエイティブ大賞」を設けた。
中国人トップデザイナーの中から選出した2人がショーの期間中、ベンベルグを使ったドレスなどを発表。自社製品のベンベルグをアパレル関係者にアピールするのが狙いだ。
富裕層が年々拡大し、高級服の需要が伸び続ける中国。しかし依然として国内のアパレル業界は未成熟で日本や欧州のようにブランド・ステータス(地位)を確立したメーカーは存在しない。高級紳士・婦人服の素材としてベンベルグの市場開拓を進めたい旭化成としては、デザイナーの育成や発掘は避けられない課題なのだ。
山崎真人広報室長は「中国に製造拠点ができている中、市場としての比重も高くなってきている。だが、市民や消費者へ届く(浸透する)のはまだこれから」と分析する。
広報戦略の主軸の一つとして、キャンペーンモデルを30年以上にわたり起用してきたグループは、04年から中国人モデルの採用も始めた。
北京コレクションのほか、国内外900以上のアパレルメーカーが出展するインターテキスタイル(上海)などの出演を重ねて国外での評価を高めるほか、中国人社員のロイヤルティーを高めようと工場や支社でのPRを重ねる。
現在の中国人モデルは史〓鷺(シーウンルー)さん(19)=中国黒竜江省出身。約180センチという長身に細身のモデル体形で、旭化成の素材でできた衣装や水着の魅力を最大限に引き出す。
[〓はさんずいに文]
【写真】今年3月に開催された北京コレクション。グループは「中国ファッションデザイナー・クリエイティブ大賞」を2007年から設け、ベンベルグの認知度アップを図る(写真は旭化成提供)
■ベンベルグとは 吸湿、光沢優れブランド価値
ベンベルグ繊維は1897(明治30)年、ドイツのJ・P・ベンベルグ社が世界で初めて工業化に成功した。綿の木の実の周囲についているコットンリンターと呼ばれる綿毛を銅とアンモニアで溶解した原液から糸を製造する。
創業者である野口遵の肝いりで技術導入した旭化成は1931(昭和6)年から延岡市で生産・販売を開始。吸湿性、光沢感、肌触りなどに優れ、特に裏地用の生地として、あらゆる繊維の中でブランド価値は最も上位に位置する。
一方で、綿毛などの原料が高価であるがゆえに、パルプを原料とするレーヨンと比べ市場での残存能力は劣るといわれる。旭化成が生産を開始した当初にドイツ、米国などにあった製造会社は次々と淘汰(とうた)され、数年前にはイタリアのメーカーが製造を停止し、旭化成は世界市場に唯一残存するモノポリー(独占)企業になった。
【写真】ベンベルグの原料になるコットンリンター。製造当初は米国から輸入していたが、現在は中東、インド、ブラジル、中国など幅広い地域から調達している
194
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:41:53
>>193
続き
■旭化成と延岡 中学校に講師派遣 社会貢献活動
発祥の地である延岡市で、社会貢献の取り組みの歴史は長い。植林活動は1954(昭和29)年にスタート、2007年には五ケ瀬川上流に「あさひの森」を創設し、県などと官民協働で環境保護に努める。
植林と並び、半世紀以上の歴史があるのが東海地区工場の桜並木の一般開放だ。同地区では工場建設が始まった1932(同7)年ごろから緑化に取り組み、ソメイヨシノを植樹。58年から毎年4月になると1日だけ、地域貢献活動の一環として敷地内に咲く約900本の見学のために敷地内を開放している。
子供たちの学力低下、理科離れが進む中、工都延岡の技術力を知ることで、中学生の理科への興味・関心を高めようと99年から続いているのが講師派遣事業だ。当初、旭化成1社で取り組んでいたが、地元企業も次々と参加。派遣先も延岡市内だけでなく、日向市、門川町へと拡大している。
このほか、「ゴールデンゲームズinのべおか」に象徴されるスポーツ交流、コンサートなどを手掛ける「あさひ・ひむか文化財団」、社員による災害ボランティアなど幅広い。
こうした活動は近年、財界に急速に広まったCSR(企業の社会的責任)の一環として受け取られがちだが、蛭田史郎社長は「延岡と旭化成は運命共同体。そうした範ちゅうでくくるようなものではない」と話す。
【写真】実験などを通して中学生に科学への興味を喚起する講師派遣事業。実験を間近で見る子どもたちは興味津々の表情だ
■市場に存在感強める 不況受け中期計画変更
世界的な景気悪化は、旭化成グループの経営の足元も揺るがした。円高や輸出の大幅減が響き、2009年3月期連結決算では、営業利益が前期比を7割以上も下回った。厳しい経営環境の中、10年度を最終年度とする中期経営計画に掲げた売上高、営業利益当初目標を下方修正し、長期投資額の圧縮や経営方針の見直しにも着手。一方、さらなる成長を見据え、積極的なグローバル型事業の拡大と創出、国内型事業の高度化を柱にして、「15年は過去最高益を出したい」と蛭田史郎社長は力を込める。
中期経営計画は、1990年代後半から2000年代前半に進められた「事業の選択と集中」、同年代半ばに実施した「選び抜かれた多角化」を経て描かれた成長戦略。さらなる事業構造の転換を図り、国内、海外市場における存在感を強めていく。
計画の見直しでは、10年度の目標額は、売上高1兆8千億円を1兆3500億〜1兆5千億円に、営業利益は1500億円を、600億〜800億円に修正。経営方針については、繊維事業を含むケミカル、エレクトロニクス、医薬・医療、ホームズ・建材の4領域ごとに課題を設定した。
ケミカルは石化事業の効率化や汎用事業の整理などで収益率を向上、ホームズ・建材は住宅周辺事業拡大を狙う。医薬・医療は、人工腎臓事業などのグローバル展開を加速させ、エレクトロニクスは日向市に工場を置くリチウムイオンバッテリーセパレータ「ハイポア」のハイブリッドカー参入を目指している。
5カ年で8千億円とした投資額も修正。拡大投資費用など約1300億円を削減する一方、成長が見込まれる医薬・医療、エレクトロニクスについては「今後も投資を進めていく」(蛭田社長)。
一連の経営戦略は増収、増益を目指すだけでなく、事業構造の転換を見据える。05年時点でケミカルとホームズ・建材領域で7割以上を占める営業利益構成を、15年には4領域をほぼ均衡させる構想を描く。
195
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:42:43
>>194
続き
■多角化し赤字回避 2009年3月期決算 6年ぶりの減収減益
旭化成グループ154社の2009年3月期連結決算は売上高は1兆5531億円(前期比8・5%減)、営業利益は349億円(72・6%減)を記録、6年ぶりの減収減益となった。
事業別では、輸出品が大きなウエートを占めるケミカルズ、繊維、エレクトロニクスの3事業が減収・減益。一方でリフォーム事業が好調な住宅事業が唯一増収増益で、国内事業に支えられた。さらに景気動向に左右されない人工腎臓、ウイルス除去フィルター「プラノバ」が販売数量を伸ばしたのも特徴だ。
総合化学メーカーでは唯一、黒字を確保した旭化成だが、グループ幹部は「多角化された事業によって赤字が回避されたといえる」と分析する。
■記者コラム/世界的な視点不可欠
世界の動向と本県の地域経済は決して無縁ではない。特に東西冷戦が終結して以降、グローバルな変革が生活に直結する時代になったと言っても過言ではないだろう。
例えば、ベルリンの壁の崩壊以来、共産主義圏である中国やベトナムなどから安価な食料品や日用雑貨などが流れ込み、物価を押し下げる恩恵をもたらした。一方で地元に立地する企業にとってはコスト縮減が命題となり、生産体制の見直しを余儀なくされている。
それは延岡市に立地してやがて90年が経過しようとしている旭化成についても同様である。ピークで1万人以上いた正社員数は3千人にまで圧縮。国内市場の成熟を受けたグループは世界市場へ志向を変え、化学繊維が主体であった延岡地区工場群の生産品は医療、エレクトロニクスなどの最新分野に変わった。
生産業務の効率化は、あらゆる地域の所得や消費力の低下の要因の一部となった。小売業だけを例に取ってみても、それは流通体制の変化とともにロードサイドの安売り店の増加と中心市街地の空洞化を招いている。
ここで、最も注意を払わなければならないのは、こうした事態が工業生産基地のある日本全国どの地方でも起きているということである。どこの地方都市でも抱えている特に経済的な問題は世界的な視点なくして、解決の糸口は見いだせなくなっているのだ。
1面連載企画「旭化成―構造転換の波動」の狙いの一つはそこにある。連載記事が、ローカルをグローバルにとらえるヒントになれば幸いである。(延岡支社長・森耕一郎)
196
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:43:31
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18072&catid=346
2009年6月17日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡1…祖業
■世界市場に残存、独占
インド人女性がテレビの前の視聴者に向けて「問題 伝統を、ただの過去にしない」と書かれたメッセージ性の強い日本語のボードを示す。まとっている色鮮やかな民族衣装は、旭化成の再生繊維・ベンベルグ(一般名・キュプラ)の糸から生まれたサリーだ。
昨年3月から全国に流れるグループのコマーシャルからは、1931(昭和6)年4月に延岡で製造を開始して以来、ほとんど赤字を出したことがない祖業へのプライドがにじむ。
「グローバル化した社業を内外に示すのが広告の狙いだ」。広報室長の山崎真人(49)が語るように、ベンベルグ事業は生産開始から80年の間に同業他社が次々と淘汰(とうた)され、旭化成だけがグローバル市場に残存するモノポリー(独占)企業になった。その年間生産量1万4千トンのうち約5割は海外への輸出が占める。
特にコマーシャルに登場するインド向けの民族衣装は、急激な現地の経済発展とともに需要が右肩上がりになり、総輸出量の6割に及ぶ。事業を担う旭化成せんいファイバー・テキスタイル事業部長の成松正人(52)は「富裕層の拡大で需要の絶対人口が伸びている」とみる。
細く、強く、吸湿性に富み、絹に近い肌触りから業界では高級素材に位置付けられるベンベルグの強みが、原料価格が他の繊維と比べると高価でコスト競争ではかなわない弱みをカバーする。
□ ■
ベンベルグ発祥の歴史をさかのぼると、旭化成の前身である日本窒素肥料創業者の野口遵が23(大正12)年10月、国内初の工業化に成功した空気中の窒素と水によるアンモニア合成に行き着く。
安価なアンモニアの合成は化学肥料の大量生産の道を開いた。しかし数年後には肥料の主要生産拠点が水俣市や朝鮮半島へと移り、延岡で生まれるアンモニアの有効利用が急務となる。そうした状況下で、製造過程でアンモニアを必要とするベンベルグ工場が立地することになった。これを契機に繊維と原料事業が集中した延岡は旭化成発祥の地となるのである。
操業以来、その歴史は用途開発の連続でもあった。戦前は着物、シャツ、ネクタイなどあらゆる衣料品に加工されていたが、戦後間もない53年に生まれたヒット商品が、その後に世界市場を独占するベンベルグ事業の命運を決定づけた。
ファイバー・テキスタイル事業部長の成松は「これがあったから圧倒的に世の中の人が(旭化成のベンベルグを)認知した」と言う。それは洋服の裏地との出合いだったのである。(敬称略)
▽
原点ともいえるベンベルグをはじめとする延岡発祥の事業に視点を置き、さらなる世界企業への構造転換を模索する旭化成の戦略を追う。最終部は題して「メード・イン・延岡」。(18面に特集)
【写真】ベンベルグで作られたサリーを着た女性が出演するテレビCM。80年間ほとんど赤字を出したことがない祖業へのプライドがにじむ
197
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:44:43
>福井県越前市にある織物メーカー・旭日繊維の倉庫には、旭化成延岡工場から鉄道コンテナで運ばれてきたベンベルグ
注目。
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18209&catid=346
2009年6月18日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡2…裏地
■市場からシルク放逐
かつて絹織物の産地として繁栄した福井県越前市にある織物メーカー・旭日繊維の倉庫には、旭化成延岡工場から鉄道コンテナで運ばれてきたベンベルグ(一般名・キュプラ)糸の包装箱が山積みされていた。
旭日繊維は1983(昭和58)年10月、大正時代に創業した同県の織物業者と富山県の旭化成系列会社が合併して設立されたグループの連結子会社である。化学繊維の中で最もシルクに似たベンベルグは製造開始直後の1930年代から絹織物産地であった福井、石川、富山県の北陸地方に持ち込まれ、寝装、和装などあらゆる絹製品の代替品として商品化された。
織物技術の伝統が残る所在地は当時の名残をとどめるものの、現在、旭日繊維の工場がベンベルグ糸から生み出す月産2万疋=1疋は幅1メートル前後で長さ50メートル=のうち90%以上は紳士・婦人服用の裏地だ。
「主力は一貫して裏地だ。旭化成がチョップ制できちんと責任をもってやってきたから品質を維持し、世界市場で生き残ることができた」。旭化成から出向している社長の大塚耕造(59)が説く「チョップ制」とは、ベンベルグ糸の製造だけではなく、製織、染色・加工を含む川下まで系列化し、グループ自身が品質保証するシステムである。
□ ■
ベンベルグと裏地との出会いは、他の繊維メーカーに先駆けて導入したチョップ制なしに語ることはできない。
51(昭和26)年12月に関連企業を系列下した旭化成は翌年、絹分野の攻略に乗り出す。それまで本絹で作られていた裏地をターゲットに定め、グループの研究所や系列企業が協力して経(たて)糸、緯(よこ)糸ともベンベルグで製造することに成功。AK3500と呼ばれる商品は大ヒットを記録し、シルク裏地を市場から放逐した。
今もチョップ制は高級素材であるベンベルグ裏地のブランド価値を維持するシステムとして機能する。
延岡工場から運ばれた糸は福井県の旭日繊維などで裏地に織られ、さらに同県や石川県の加工場で染色・裁断が施されて商品化するまで一貫して旭化成が供給責任を負う。各工程ごとに、けばや弛(たる)みの有無を検査。不具合が出た場合はロット番号で原因を追究し、月1回はベンベルグ生産業務部長の矢野達也(41)らが系列企業へと出向いて生産状況を確認し合う。
グッチ、アルマーニ、ドルチェ&ガッバーナ…。世界の超一流アパレルメーカーのスーツに欠かせない裏地素材は地道な作業を経てトップブランドの地位を築いた。(敬称略)
【写真】福井の旭日繊維では、ベンベルグの糸から裏地を織り上げた後、人の目で生地上の欠陥の有無を検査し、染色・加工工場へと出荷する。品質管理は旭化成ブランドを守る生命線だ
198
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:45:27
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18170&catid=346
2009年6月19日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡3…販売戦略
■生産抑え高価格維持
機織り業者が400社以上も集中するインドの代表的な長繊維織物の生産基地・スーラット。旭化成の延岡地区工場で生産されるベンベルグ(一般名・キュプラ)の約3割は北九州市・門司港を経由した後、すべてインド北西部にあるこの商業都市に海路で運ばれ、民族衣装のサリーやパンジャビスーツの生地に織られる。
「日本でいえば、北陸のようなイメージの町だ」。ベンベルグの海外営業を担当する旭化成せんいファイバー・テキスタイル事業部課長の稲村昌彦(52)は説明する。
スーラットは、やはりシルク生地の産地としての歴史を持ち、旭化成の系列会社でベンベルグ製の高級裏地が織られているかつての絹織物産地・福井、石川県の産業構造と似通う。グループと契約したこの町の約40社が糸から織った布地は10億以上の人口を抱えるインド中に販売され、それぞれの地方が好む色、プリント柄、刺しゅうを施したサリーに変わる。
旭化成がインド市場を開拓したのは1977(昭和52)年以降だ。シルクに代わる素材の可能性を求め、最適のベンベルグでシェアを広げてきた。91年の湾岸戦争に伴う混乱で一時急減したが、今世紀に入って再び需要が戻った。
□ ■
世界市場に唯一残存したベンベルグ製造・販売の独占企業として旭化成は近年、その用途を主力の裏地以外にも拡大してきた。輸出品のうち約6割をインドが占め、残りは裏地やアウターとして使われる。
高級素材の特性が生かせる分野を選択し集中する戦略には理由がある。主な輸出先であったソビエト連邦の崩壊、バブル経済の崩壊などを経て、ベンベルグの年間生産量は80年代の2万5千トン台から2000年代には1万5千トン台へと縮小。一方でレーヨン、ナイロン、エステルなど多様な繊維素材が市場に出回る中、生産量を抑えて高級素材の地位を守り、高価格を維持することで生き残りを模索しているのだ。
生産現場である延岡市のベンベルグ工場に課せられた命題はコストの削減だ。最も多い57年に4千人いた工場人員は現在、約400人と10分の1にまで縮小。定員を下げつつ生産体制を維持するため、2000年には旧式の紡糸機をすべて廃棄したりもした。
工場長の岡村一( はじめ49)は「本来適した用途にベンベルグが限定されるのは歴史の必然だ。量が下がれば、固定費を下げ損益分岐点を見いだしてきた。コスト削減は永遠の課題だ」と話す。(敬称略)
【写真】延岡市のベンベルグ工場内の最新式紡糸機。自社開発による巻き取り速度のスピードアップなどコスト縮減が生産現場の命題だ
199
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:46:02
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18171&catid=346
2009年6月21日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡4…新商品
■低価格路線にも参入
旭化成の再生繊維・ベンベルグ(一般名・キュプラ)を62%使った女性用インナー(下着)が2007年3月、実用衣料品の製造から販売までを一括して手がけるユニクロの約760店舗に並んだ。
さわやかな着心地を売りにした商品名は1着千円の「サラファインインナー」。フリース、ヒートテックに次ぐヒット商品をもくろむユニクロに素材の提案をしたのがきっかけだった。ベンベルグが持つ吸汗性や速乾性、心地よい肌触りなどの多機能性をトータルで評価された。
「最初はウーン、と言う感じだったね」。事業を統括する旭化成せんいファイバー・テキスタイル事業部長の成松正人(52)が当初、懸念を感じたのは二つの理由からだ。
低価格で大量販売の代名詞でもあるユニクロと世界の超一流アパレルの裏地用生地に定着したベンベルグのアンバランス感。もう一つはユニクロの生産拠点である中国まで品質管理の目が行き届かない不安だ。いずれも「ブランドイメージに影響を与える」というリスクを抱えていた。
一方で「今までの売り先では表現できなかった用途に使ってもらえる期待もあった」。結局、成松はゴーサインを出し、共同開発した繊維大手の東レとともに開発担当者を付けた。中国沿岸部の寧波市にある従業員がすべて中国人の工場に技術者を定期的に派遣。心地よい肌触りを実現する糸の細さや強度、着色しやすい繊維の質感などを出すため64回の修正改善を繰り返し、商品化に至った。
□ ■
インナーアパレル業界ではここ数年、企画・製造から販売までを一貫して行うSPA(製造小売業)や郊外型チェーンストアが席巻。従来の製造・問屋を経て百貨店やスーパーが販売する流通方式から主役の座をとって変わろうとしている。
特にユニクロは、保温性の高いインナー商品「ヒートテック」を昨年秋、冬だけで2800万枚を売り上げるなど急成長を続ける。繊維メーカー・東レと共同で生地に外気を遮断する空間をつくって保温性を実現するなど試行錯誤を重ねて高品質な独自商品を生み出したことが消費者に受け入れられた。サラファインはその延長線上にあるのだ。
「繊維メーカーの技術力を借りることで高機能な素材開発を実現できる」。ユニクロの持ち株会社ファーストリテイリング企業広報チームの坂口由紀恵(40)は振り返る。
構造変化の渦中にある繊維業界。新製品の開発は、その流れに80年の歴史を持つ旭化成のベンベルグ糸も加わったことを意味する。(敬称略)
【写真】ユニクロの店舗内に販売される「サラファイン・インナー」。旭化成せんいと東レとの共同開発により製品化された
200
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:46:53
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18208&catid=346
2009年6月22日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡5…人工腎臓
■グローバル展開加速
旭化成は5月、北米市場で在宅透析システムや腎不全治療システム事業を手掛ける米国の医療機器メーカーと業務提携を結んだ。次世代透析治療システムの共同開発を視野に、同社ドイツ工場に人工腎臓の製造を委託。世界市場を舞台に透析事業の成長戦略を描く旭化成は、中国杭州の組立工場に次ぐ海外製造拠点の整備によって、グローバル展開を加速させる。
中空糸膜人工腎臓の製品化は、1974(昭和49)年にさかのぼる。その開発は、延岡市恒富地区工場内のベンベルグ工場研究課が、繊維の高付加価値化を追求する中で進めてきた。
繊維の断面に直径0・2ミリの穴を開ける高度な技術は、繊維製造技術を土台に、71(昭和46)年の研究開始から3年で確立。開発後すぐ、旭化成初の医療事業会社・旭メディカルが設立され、恒富地区には人工腎臓用の紡糸工場も建設、事業化に向けた準備は足早に進められた。
世界で2番目となる中空糸膜による人工腎臓メーカーとして国内透析事業をリードし、世界シェアも2位に上り詰めた。旭化成クラレメディカル透析事業部岡富工場長の横山憲(54)が「事業領域拡大には新技術創出や業務提携が重要」と強調するように、その成長を支えたのは、技術革新と経営戦略である。
□ ■
グローバル市場でのシェア争奪を背景に、各メーカーはより安全性の高い新素材開発にしのぎを削り、旭化成もその過程の中で、素材の主力を再生繊維ベンベルグから合成繊維ポリスルホンへと移してきた。
昨年3月に生産停止したベンベルグ中空糸膜は、繊維の性質上除去できない血中の老廃物が手首などに沈着して痛みを起こす「手根管症候群」などの課題を抱えていた。80年代に入ると、世界最大手フレゼニウス(ドイツ)が、現在では世界の主流となっているポリスルホン中空糸膜を先駆けて開発。老廃物を効率的に除去できるとして、透析治療分野で“合成膜ブーム”が起きたのもそのころである。
既に合成膜中空糸も開発していた旭化成だが、高いコスト競争力を求める形で80年代後半にポリスルホンの開発に着手。94年には製品化にこぎ着け、主力製品となった。
ドイツやアメリカに販売拠点を設けるなど、世界60カ国以上への供給体制を築き、国内競合他社との業務提携や事業譲受を繰り返すことで競争力を高めてきた人工腎臓事業。ベンベルグから派生した医療分野は今、血液治療システム全般へと歩みを進めている。(敬称略)
【写真】世界最大規模の製造拠点となった岡富地区工場。ベンベルグから派生した人工腎臓事業はグローバル市場でのさらなる成長を見据える
201
:
荷主研究者
:2009/10/31(土) 19:47:41
http://www.the-miyanichi.co.jp/contents/index.php?itemid=18234&catid=346
2009年6月23日付 宮崎日日新聞
メード・イン・延岡6…プラノバ
■医薬関連分野を開拓
延岡発祥の中空糸膜製造技術を生かし、旭化成恒富地区工場で1989年に製品化されたウイルス除去フィルター・プラノバは、医薬関連事業進出への道を切り開いた。
止血や感染症治療に使われる血液製剤の一つ、血漿(けっしょう)分画製剤の精製過程で、肝炎ウイルスなどの除去に用いられるプラノバ。「人工腎臓に続き、柱になる新事業創出のために研究を進めた」。旭化成メディカルプラノバ工場長の諸江一郎(54)は研究を開始した81(昭和56)年当時を振り返る。
人工腎臓のベンベルグ中空糸膜を74(昭和49)年に製品化した恒富地区のハローファイバー工場は、ベンベルグの高付加価値化を目指し、大阪の繊維加工研究所と共同研究に乗り出した。
研究は、ストロー状の繊維に血液から精製した溶液を通し、膜中の微小な穴からウイルスを除去する中空糸膜の開発に絞った。透析で除去する老廃物よりもサイズの大きなウイルスを取り除くため、膜中の穴の大きさをコントロールする技術を確立。87(昭和62)年には恒富地区で実用化に向けたプロジェクトが発足し、生産設備も建設された。
人工腎臓製造ノウハウを背景に、プロジェクト発足から約2年という短期間で製品化を実現。だが、発売当初は「数本売れただけで大騒ぎしたほど」(諸江)の厳しい状況が続いた。
□ ■
血液製剤の生成過程におけるウイルス安全性への対策はかつて、加熱処理などによって活動を抑える方法が主流だった。ウイルスそのものを除去するという概念を持ち込んだプラノバの登場はメーカーから理解を得られず、発売当初の売上高は年間数百万円ほど。社内では事業打ち切りも議論された。
しかし、80年代半ばに浮上し、90年代に一気に社会問題化した薬害エイズ問題などを契機に、血液製剤におけるウイルス安全性のニーズが高まる。血液関連の研究会でウイルス除去の有効性について研究成果を発表し、開発担当者自身がメーカーに直接説明に回る販売戦略を展開、事業が軌道に乗ったのは、発売から約10年後だった。
現在、世界の血液製剤メーカーの8割以上が導入するまでに成長。恒富地区では2003年以降、次々と工場が新設され、プラノバ唯一の生産拠点として供給体制の整備が急ピッチで進んだ。
ベンベルグ製造技術から派生したプラノバは、延岡で生まれた技術の集積。ウイルス安全性を飛躍的に進歩させたその技術力は、グローバル戦略を支える柱へと姿を変えた。(敬称略)
【写真】世界初のウイルス除去フィルター「プラノバ」。中空糸膜製造技術など、延岡発祥の技術が生かされた製品は、旭化成の医薬関連事業を切り開いた
204
:
荷主研究者
:2009/11/14(土) 15:07:29
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20091112301.htm
2009年11月12日03時12分 北國新聞
北陸の繊維企業、「医療」が頼りに 中間期、軒並み減収でも堅調
景気低迷で苦戦する北陸三県の繊維企業が、張り薬の生地やサプリメントなどの医療分野に活路を見いだしている。11日までに2010年3月期第2四半期(中間期)決算を発表した上場5社すべてが減収となったが医療分野は堅調で、設備投資に乗り出す企業も出てきた。景気に左右されにくいとされる医療分野は、先行き不透明な業界で、頼りにできる収益源となっている。
リーマン・ショック以降の消費減退で、繊維業界を取り巻く衣料分野の環境は、一段と厳しさを増している。11日までに中間期決算を発表した5社のうち、小矢部市に生産拠点を持つゴールドウイン(東京)、北日本紡績(白山市)、倉庫精練(金沢市)の3社が最終赤字を計上。黒字を確保したセーレン(福井市)も経常利益は前年同期比57.7%減、小松精練(能美市)は39.2%減と、利益を減らしている。
非衣料では、今年1〜3月を中心に生産が急激に落ち込んだカーシートなどの自動車関連資材が、エコカー減税効果で生産が回復基調になるなど明るい兆しも見えてきた。
しかし、「良いのは減税対象車だけ。対象外の車向けとの工場稼働率の差は圧倒的に違う」(倉庫精練の長高昭夫社長)と厳しい見方が残る。さらに、車関連が主力のセーレンも「減税が終われば、来期以降の生産がさらに3〜4割減る可能性もある。非常に不透明だ」(川田達男社長)と慎重だ。
車関連を手掛ける非上場組の丸井織物(石川県中能登町)、山越(かほく市)も先行きを警戒している。
衣料、非衣料ともに低迷する中、小松精練、セーレンで健闘している分野が医療だ。張り薬のシート部分に使われる布やテーピングテープの布、手術着、サプリメントと幅広く展開している。
医療分野は景気に左右されにくく、高齢化が進む国内では、需要の高まりが見込まれる。特に、医療機関向けの薬や機械に使われる資材は「品質基準が厳しく開発は大変だが、他社が追従しにくく手堅い」(関係者)とあって、注目されているようだ。
「医療・福祉」分野が唯一増収となった小松精練は、さらなるてこ入れとして、能美市の本社工場内で医療用資材の加工を担う「無塵(じん)工場」を建設している。細かなちりも遮断し、より品質基準の高い商品を生産する環境を整える狙いだ。蓮本英信社長は「より品質基準がシビアな高級品も受注したい」と意気込む。
セーレンは、絹由来のタンパク質成分「セリシン」を使ったサプリメント、即効性消臭商品などを中心に、拡販を急いでいる。
12日に中間期決算を発表する予定のサカイオーベックス(福井市)も、医療資材事業の強化を図っている。
最終赤字となったが、営業、経常の赤字幅を圧縮したゴールドウインでは、厚労省の「医療機器クラスⅠ」に分類されたタイツなどを扱うブランド「C3fit(シースリーフィット)」が好調だ。
今年6月に販売を開始し、2年以内に年間50万枚の販売を目指しており、6日の決算会見で大江伸治専務執行役員は「予想より早く計画を達成できそうだ」と明るい見方を示した。
衣料や非衣料分野で培った高度な技術をどこまで生かせるか。収益を上げるビジネスとして体制を早急に整えられれば、「繊維不況」のトンネルを抜け出すチャンスになる可能性もありそうだ。
208
:
とはずがたり
:2009/11/26(木) 01:49:23
寧ろ商業スレかな。
新宿に「紳士服はるやま」−インフルエンザ対策スーツを先行販売
http://shinjuku.keizai.biz/headline/811/
(2009年10月07日)
新宿南口に10月8日、「紳士服はるやま新宿南口店」(新宿区西新宿1、TEL 03-3344-4129)がオープンする。経営は「はるやま商事」(岡山市)。
同社は、1994年に吉祥寺店を以来、15年ぶりの都心への出店となる。都内4店舗目となる同店は、「都心のモデル店として既存店とは一線を画した出店戦略を展開していく」(同社広報担当者)という。売り場面積は63.5坪。メンズ、レディスのビジネスアイテム全般を取り扱う。
同店では、インフルエンザ対策スーツ「ウイルススクリーンスーツ」を5万着限定で先行販売する。同商品は、菌の繁殖を防ぐ効果のある二酸化チタンの光触媒加工「ガイアクリーン」をスーツ生地に加工したもの。光触媒加工「ガイアクリーン」は、表素材に付着したウイルスや花粉、有害物質を光の力で分解するほか、ペット臭、たばこ臭などの臭いも消臭するという。20回以上ドライクリーニングをしても効果は持続する。色はミディアムグレー、チャコールグレー、ネイビーの3色。価格は1万8,900円(通常価格は5万2,290円)。今月18日まで。
さらに、ディナー1回程度の価格を付けたという「ディナースーツ」(945円)を先着10人に、3,000円、5,000円の「スーツ」を限定100着販売する。オープニングイベントとして、古いスーツ1着につき1,000円で買い取りを行うキャンペーンも実施。先着300着で1人2着まで(300着に達した場合、同社発行の商品割引券で買い取る)。
同社広報担当者は「既存店の販売価格を大幅に下回る新価格帯で、ビジネスファッションの値下げに挑戦する」と意欲をみせる。
営業時間は11時〜21時(オープン日は8時から営業)。
209
:
荷主研究者
:2009/12/14(月) 00:56:29
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20091212303.htm
2009年12月12日03時44分 北國新聞
北陸で物流を共同化 東レ合繊クラスター
北陸の繊維企業などでつくる「東レ合繊クラスター」は、北陸産地の物流改革に着手した。原則、製造工程に沿って複数の企業を回る形で配送トラックを共同利用する。第1弾として今月から、石川県内の4社で始めた。運送費と二酸化炭素(CO2)排出量を減らすのが狙いで、産地連携で企業競争力を高める。
第1弾の参加4社は、織布の丸井織物(石川県中能登町)、染色の小松精練(能美市)と平松産業(同)、糸加工の北国合繊(同)。丸井織物の生地を積んだトラックが、小松精練と平松産業で荷下ろしし、北国合繊の加工糸を積んで丸井織物に戻るルートとなる。東レの物流部が協力した。
トラックの運搬量は糸ベースで年間450トンほど。運送費は年間40%減、CO2排出量は30%減が見込まれる。CO2削減量は約8トンで、スギの木540本分のCO2吸収量に相当する。
政府がCO2など温室効果ガスを25%削減する目標を掲げており、「各社が単独で減らすには限界があり、連携が必要と判断した」(橘真一東レ物流部長)という。現在、営業日ベースでほぼ毎日運行している。
北陸の繊維産地は製造工程ごとに企業が集まっており、配送トラックは出荷元となる企業か発注元となる合繊メーカーが手配しているのが現状だ。受け身の下請け体質からの脱却を目指す北陸産地にとって「荷物を積まないトラックを走らせても疑問を感じないコスト意識の改革が必要」(産地関係者)との指摘も出ていた。
11日、金沢商工会議所で会見した購買・物流部会長の奥谷晃宏小松精練取締役執行役員は「さらに県内の織布メーカー2〜3社にも参加を呼び掛けている。いずれは北陸以外への出荷でも、トラックの共同利用に取り組みたい」と話した。
212
:
いちだのきもの
:2009/12/26(土) 18:46:11
市田(株) 元社員
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/ichidamotoshain
パティオウェア
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/ichidapatio
213
:
荷主研究者
:2009/12/29(火) 23:30:32
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20091219302.htm
2009年12月19日03時19分 北國新聞
3月末、仮撚事業から撤退 北日本紡績
北日本紡績(白山市)は18日、来年3月末でスポーツ衣料や自動車内装向けの糸を加工する「仮撚(かりより)事業」から撤退すると発表した。従業員105人のうち40人程度の希望退職を募るとともに、来年2月から社員の給与を2割減らす。大証2部上場は維持する方針だ。
アラミド繊維など高機能素材を中心とした紡績だけに事業を絞り、経営再建を目指す。18日、金沢商工会議所で会見した直山秀人社長は「これで再建できなければ生き残れない覚悟だ。経営責任は十分感じている」と苦渋の表情で語った。
同社は今年、石川県能登町の工場を閉鎖し、大手合繊メーカーから工賃を受け取る賃加工体制に移行。2011年3月期での黒字転換を目指しているが、現状は十分な成果が出ていないという。
仮撚事業の前期の売上高は2億1500万円で、売上高全体の約16%を占めていた。仮撚工場の稼働率は現在50〜75%で、設備の老朽化や、取引メーカー・帝人の海外への生産移管などを考慮し、撤退を決めた。仮撚工場は閉鎖し、設備は同業他社に売却したい考えだ。
同社の2010年3月期売上高は4億5千万円と前期の3分の1に減る予想だったが、さらに下がる見通し。上場企業では最小規模の年商とみられる。
希望退職の募集は19日から25日まで。退職日は来年1月17日。退職金には基本給の2カ月分相当の特別加算金を上乗せし、再就職も支援する。月ベースで現在2500万円の総人件費を1千万円程度に下げたい考えだ。
常勤取締役5人の月額報酬は現在50%カットしているが、さらに40〜55%減らし、年間約900万円の削減効果を見込む。常勤監査役も半額を返上する。
直山社長は、1月から週1日の生産ライン停止日を設けるとした。「稼働率は約6割になるが、アラミド繊維の売上高比率を現状の27%から60%台に高めたい」と話した。
214
:
荷主研究者
:2010/01/18(月) 00:02:04
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100113/bsc1001130502003-n1.htm
2010.1.13 05:00 Fuji Sankei Business i.
東レ、中国のPPスパンボンド生産増強 需要20%増、年産能力2倍に
東レは12日、中国子会社、東麗高新聚化有限公司(TPN)の生産設備を増強して、紙おむつ向けなどの高機能ポリプロピレン長繊維不織布(PPスパンボンド)の生産能力を倍増させると発表した。拡大する中国の需要を取り込むのが狙い。韓国子会社を加えたグループのPPスパンボンドの生産能力はアジアで首位になる。
TPNのPPスパンボンドの年産能力は現在1万8000トンだが、50億円を投じて3万8000トンに高める。新設備は2011年3月に稼働を開始する予定。東レグループでは、韓国子会社の東レセハン(TSI)もPPスパンボンドで年産5万トン規模の設備を持ち、韓国、日本、中国、東南アジアなどアジア各国に幅広く販売している。今回のTPNの設備増設によりグループのPPスパンボンドの年産能力は8万8000トンに拡大する。
PPスパンボンドは紙おむつのほか、生理用ナプキン、手術用ガウンなどの素材として使用されており、中国では年率20%超の需要増が見込まれている。
◇
【予報図】
■合繊大手の海外シフト加速
合繊大手が繊維事業の再編を急いでいる。国内需要の低迷に加え、中国やインドなどの安価な製品に押されて採算が大幅に悪化しているためだ。各社とも生産体制の見直しや海外展開の強化により、激化する国際競争での生き残りを目指す。
帝人は2010年度末までに、衣類や自動車内装材に使うポリエステル長繊維について、松山事業所(愛媛県松山市)での生産を停止して国内生産から撤退、タイの拠点に生産を集約する。布団の中綿向けなどのポリエステル短繊維も国内生産拠点を2カ所から1カ所にまとめる。国内生産は高コスト構造からの脱却が難しく、人件費などで有利な海外生産に活路を見いだす。
三菱レイヨンも09年度中に、ポリエステル長繊維の自社生産から撤退し、ユニチカに生産委託する。毛布などに使うアクリル長繊維でも大竹事業所(広島県大竹市)の生産を10年3月末までに停止する方針だ。
ユニチカは09年9月に、スポーツ衣料などに使用するナイロン長繊維の生産から撤退した。 東レは国内生産を維持する方針だが、生産の集約など合理化を迫られている。
ただ、圧倒的な価格競争力を誇る新興国勢の有利な状況は今後も続く見通し。このため、高機能繊維製品や海外生産の強化を図る各社の動きが一段と加速するのは確実な情勢だ。(本田誠)
215
:
荷主研究者
:2010/01/31(日) 13:47:58
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20100127301.htm
2010年1月27日04時04分 北國新聞
北陸の繊維、寒波で活況 ダウンジャケットが人気
北陸の繊維企業が寒波で活況を呈している。26日、日本政策金融公庫金沢支店がまとめた昨年10〜12月期の中小企業動向調査で、繊維企業の業況DI(「良い」から「悪い」を引いた回答構成比)がマイナス幅を大きく縮小し、先行きは4〜6月の見通しがプラスに転じる結果となった。背景には、軽量で暖かいダウンジャケットや、ユニクロが展開する保温効果の高い肌着「ヒートテック」の大ヒットがあり、素材を手掛ける関連企業が増産に追われている。
中小企業部門で、「繊維品」のDIが昨年10〜12月実績でマイナス41・2となり、前回(昨年7〜9月)の同83・3から大きく改善した。先行きについても、今年1〜3月が同17・7、4〜6月はプラス5・9と回復が続く見通しとなった。
石川県内の繊維企業によると、人気の高い軽量のダウンジャケットの表面素材は高い技術が必要で、扱える中国企業はほとんどない。欧州向けが拡大しており、来シーズンの注文は前年比で1〜2割増という。
日本公庫担当者は「取引先企業からは、何十年来の活況との声がある」と指摘。来シーズン向けの素材生産に入る2月以降に向け、メーカー側の素材の争奪戦が過熱しているとした。
調査では、「飲食料品」が前回のマイナス12・5からプラス14・3に転換。ボルトや軸受けなど「はん用機械」もマイナス40・0に改善し、来期の1〜3月はプラス60・0と大幅改善する見通しとなり、同担当者は「建機や自動車の大手メーカーからの受注が増加している」とした。
「製造業」の全体DIも前回のマイナス67・6から同28・4にマイナス幅を縮小した。調査は日本公庫取引先の244社が回答。昨年12月中旬から下旬にかけて行われ、担当者によると、年明け以降の景況については「不透明感が強まってきた」との声もあるという。
日本公庫金沢、小松支店がまとめた昨年4〜12月の資金繰り支援融資「セーフティネット貸付」の融資額は、前年同期比171%増の420億円だった。中小企業向けが274%増の231億円、小企業向けが101%増の188億円だった。
216
:
とはずがたり
:2010/02/04(木) 13:31:14
>>215
産業革命以前から有るアンシャンレジームな印象の繊維業界だけど,此処もポイントは技術革新なんですなぁ
>背景には、軽量で暖かいダウンジャケットや、ユニクロが展開する保温効果の高い肌着「ヒートテック」の大ヒットがあり、素材を手掛ける関連企業が増産に追われている。
>人気の高い軽量のダウンジャケットの表面素材は高い技術が必要で、扱える中国企業はほとんどない。
217
:
荷主研究者
:2010/02/07(日) 00:07:59
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100129/bsc1001290501001-n1.htm
2010.1.29 05:00 Fuji Sankei Business i.
国内生産設備 日清紡が削減
日清紡ホールディングスは28日、傘下で繊維事業を手掛ける日清紡テキスタイルの国内生産設備について、静岡県内の工場閉鎖を柱とする大幅な削減計画を発表した。紡機数を約85%、織機数を約92%それぞれ減らす。2010年度中に織布の新工場をインドネシアに建設するなどアジアの生産体制を強化する。
人件費などの経費が高い日本からアジアに生産を移すことで、コスト削減を図る。
この計画に伴い、日清紡テキスタイルの生産拠点である島田事業所(静岡県島田市)を10年秋に閉鎖し、藤枝事業所(同藤枝市)と美合事業所(愛知県岡崎市)での量産をやめる。藤枝と美合は研究開発のほか、高機能品の少量生産を行う拠点となる。
3事業所で働く従業員は、可能な限りグループ各社で吸収するとしているが、吸収できない場合の対応は未定という。
219
:
荷主研究者
:2010/02/20(土) 19:15:10
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20100218303.htm
2010年2月18日02時41分 北國新聞
炭素繊維工場がフル稼働 東レ石川工場 航空機向けは来年度以降
東レ石川工場(能美市)にある炭素繊維複合材(プリプレグ)工場がフル稼働に近い状態となっている。当初は米ボーイングの新型旅客機向けを生産する予定だったが、開発が遅れているため、スポーツ、一般産業など他の用途向けに生産をシフトさせている。主力となる航空機向けの本格生産は、米ボーイングへの納入に関する認証を取得する来年度以降になる見通し。
同工場は、愛媛工場に次ぐ国内2番目の炭素繊維関連の生産拠点。供給先の米ボーイングの旅客機計画が遅れ、稼働予定を2度延期したが、昨年7月に生産能力の半分に当たる年間約300万平方メートルでスタートした。
航空機向けの試験製造を進める一方、一部の生産設備をスポーツ、一般産業向けに切り替え、段階的に稼働率を引き上げてきた。昨年1月から地元を中心に新規雇用を進め、現在までに約80人を採用した。炭素繊維はスポーツ向けが回復傾向にある一方、事業全体では減産を強いられており、同社では採算性の高い航空機向けの本格生産に対する期待が高まっている。
220
:
荷主研究者
:2010/02/20(土) 19:47:37
http://www.kyoto-np.co.jp/info/keizaitokusyu/monodukuri/070422.html
2007年4月22日 京都新聞
「品質優先」理念を厳守 商品開発機能備え 快適追求 グンゼ宮津工場(宮津市惣)
グンゼの男性下着の主力商品であるボディワイルドのTシャツとボクサーブリーフ(写真上)
できあがったボクサーブリーフを包装する前に不良がないか確認する女性従業員。品質への強いこだわりが男性下着トップの座を支えている(宮津市=写真下)
グンゼが展開する男性下着の主力ブランド「ボディワイルド」は、白の綿地が基調だったTシャツやブリーフのイメージを変えた商品だ。多彩なデザインに加え、吸湿や保温などの高機能を売りにしている。その9割以上を生産するのが宮津工場(宮津市)。コストが安い海外の工場に負けない秘密は、品質へのこだわりと付加価値を生み出す生産技術にある。
宮津工場は95年前に生糸工場として出発した。戦後に生糸が立ちゆかなくなると、メリヤス肌着の一貫生産に国内で初めて取り組み、主力事業に育てた。当時、生産を指導した岩内菊治郎専務(故人)が掲げたのは「すべてに品質が優先する」。その理念は現在も厳しく守られている。
下着の工程は大きく3つに分かれる。糸を繊維にする編織、繊維に色をつける染工、下着の形に仕立てる縫製だ。宮津工場では各工程の合間ごとに仕上がり検査を繰り返し、不良品の発生を防いでいる。村山利幸工場長は「原糸メーカーにも厳しい要求を繰り返し、品質を上げてきた。市場からのクレームをゼロにするのが目標」と話す。
何気ないところにも品質へのこだわりがある。染料を使う工程は汚水が流れやすいコンクリート張りが普通だが、宮津工場は先人の教えを守り、あえて板張りにしている。床を絶えずきれいに磨く行動を徹底することで、品質を守る意識も養われるとの考えからだ。
ボディワイルドの特長の一つに、吸湿速乾や保温、伸縮のしやすさといった機能性が挙げられる。こうした機能は原糸の特性に加え、独自の編み加工により生み出される。編織機に送る糸の張りや編み針の送り幅などを微妙に調節するのがミソといい、機械はかつて内製していたほど。外注となった今もオーダーメードが大半で、既製品を使う場合も必ず改造する。
こうして宮津工場で培った生産技術は、中国やタイなどの海外工場に移植される。村山工場長は「新しいものづくりに日々挑戦し、国内外に発信している」と胸を張る。
宮津工場のユニークさは商品開発機能を併せ持つ点にもある。開発部隊の入る「快適工房」では、体にかかる圧力や脳波、皮膚の温度などを計測し、肌着の機能や快適さを追求している。工場内にあるので試作にすぐ取りかかれ、生産も立ち上げやすいのが強みだ。
原糸メーカーや大学、異業種とも積極的に連携。冬場も衣服内を暖かく保ったり、黄ばみを容易に洗い落とせるなど、数々のハイテク下着を送り出してきた。小澤七洋メンズ&キッズカンパニー技術統括課長は「市場で勝ち抜くには、商品で驚きを提供できるかどうかが鍵だ。研究開発のスピードをもっと上げたい」と話す。伝統に立脚しつつ、一歩先を常に見据える。温故知新のものづくりが国内トップシェアの事業を支えている。
グンゼ宮津工場
1912年に生糸工場として操業。47年にメリヤスへ転換、現在も男性下着の基幹工場に位置づける。敷地面積約5万平方メートル、延べ床面積約4万平方メートル。従業員約230人。北近畿タンゴ鉄道宮津駅から北西約500メートル。
221
:
荷主研究者
:2010/02/20(土) 19:50:15
http://www.kyoto-np.co.jp/info/keizaitokusyu/monodukuri/071028.html
2007年10月28日 京都新聞
東レ滋賀事業場 大津市園山
超極細繊維を仕上げる 精密な構造、独自の工夫で
超極細繊維を使った織物が染め上がる。きめ細かい表面には光沢感が広がる(大津市園山=写真上)
超極細繊維トレシーを使っためがねふき(写真下)
東レは1926(大正15)年1月、「化学繊維の時代」到来を予見した三井物産の役員有志が設立した。滋賀事業場こそがその発祥地にあたる。「東レの歴史はそのまま滋賀事業場の歴史です」と総務課の三好邦之主任は胸を張る。
東レの国内12工場では最大規模で、広さは阪神甲子園球場21個分になるという。生産品目は各種合成繊維から、燃料電池の電極材料になる炭素繊維、液晶ディスプレー用カラーフィルターなどの電子情報材料まで数千種類に及ぶ。多くは工業用だが、コンタクトレンズ「ブレスオー」や家庭用浄水器「トレビーノ」など一般向け製品も数多く手がける。
超極細繊維素材「トレシー」は、一般向けの主力商品の一つ。高性能クリーナーとして、めがねふき用途でトップシェアを誇る。
めがねなどに着いたわずかな汚れをふきとることができる秘密は、直径2マイクロメートルの繊維が重なり合う精密な構造にある。繊維の間にできた空間に皮脂などの細かい汚れを収納する仕組みになっている。
本来、マイクロメートル単位の繊維の製織は困難とされてきた。だが2マイクロメートルの繊維約200本からなる同30マイクロメートルの束を使ってとりあえず織物や編み物を作り、後から200本をばらばらにするという工夫で可能にした。
滋賀事業場は、この束をより細かい繊維に分け、最終的に製品化するまでの工程を一手に引き受けている。東レの別工場から運び入れた幅1・5メートルの素材を数百メートルの長さにつなぎ合わせて輪状にする。そのまま長さ約10メートルの大型機械の中に入れ、特殊な薬品を混ぜる。白い布が約1時間、ぐるぐると機械の中を20−30周回転する。ここで繊維の束の不要な樹脂部分が溶解し、2マイクロメートルの細い繊維だけが残ってばらける。
搬入時にはごわごわとしていた繊維の表面が、機械から出てくるとツルツルとした状態に変化する。一本一本の繊維が細かくなったことで光沢感さえあり、まったく見違える。
染色後は作業員が水しぶきを浴びながら機械から繊維を取り出し、台車に収納する。その後高温をかけながら用途に合わせた力で引き伸ばす。「製品が機械や作業員の手の汚れなどをふきとってしまうこともあるので取り扱いに注意しています」とトレシー生産課のベテラン松井英樹さん(56)。最後は専門の検査員が厳しく出来栄えを調べて出荷する。
アメニティー製品生産部の山本信一部長は「近年はめがねふきなど家庭用だけでなく、電子情報機器の生産工程などへも用途が広がっている。顧客の品質管理にも影響が出るため、より品質を高めたい」と話す。
操業開始から丸80年。「新しい価値の創造を通じて社会に貢献する」というものづくりの理念は、東レの原点で今も脈々と受け継がれている。
東レ滋賀事業場
東レ設立翌年の1927年8月にレーヨンから生産開始した。敷地面積約86万平方メートル。従業員約4000人。研究開発施設があり、新規製品を立ち上げるマザー工場機能も持つ。
224
:
荷主研究者
:2010/04/04(日) 01:15:08
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20100328302.htm
2010年3月28日04時12分 北國新聞
今秋にも生産開始 東レ石川の炭素繊維複合材工場 航空機向けで
東レ石川工場(能美市)の炭素繊維複合材(プリプレグ)工場で、米ボーイングの新型旅客機「787」向けの生産が、早ければ今秋にも開始される見通しとなった。787の開発計画の遅れにより、稼働延期や他用途向けの生産を余儀なくされてきた同工場が、ようやく本来の用途で稼働する。
航空機は安全性の面から部品供給に厳格な基準が設けられており、工場ごとに認証を取得する必要がある。東レによると、同工場の認証取得は早ければ今秋になる見込みだという。
ボーイング向けの専用工場として新設された同工場は2度の稼働延期を経て、昨年7月、生産能力の半分に当たる年間約300万平方メートルでスタートした。航空機向けの試験製造を進める一方、現在はスポーツ、一般産業など他用途向けの生産を行っている。
787は昨年12月にテスト飛行を実施し、順調ならば今年末には全日空に1機目が納入される予定。当初計画から2年以上遅れたが、広報担当は「ボーイングも計画の遅れで受注残が相当あるはず。航空機の生産が本格化すれば、炭素繊維複合材の供給も一気に増える」としている。
225
:
荷主研究者
:2010/04/04(日) 13:57:37
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100401/bsc1004010512005-n1.htm
2010.4.1 05:00 Fuji Sankei Business i.
東レ次期社長の日覚氏 「高機能で勝負」攻勢意欲
東レの次期社長に6月末就任予定の日覚(にっかく)昭広副社長は31日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、「まず収益体質を強化し、その上で次の成長を描く」と抱負を語った。2009年度見通しで1兆3500億円の連結売上高を、15年に1兆8000億円、20年には2兆3000億円まで拡大させる方針だ。
現在進めているコスト削減を引き続き行っていく一方、「高機能で勝負していきたい」(日覚社長)として、炭素繊維や水処理など、独自性や収益性の高い有望事業に経営資源を集中投入していく。
同社は06年に立てた長期経営ビジョンで、10年度に1兆8000億円、15年度に2兆3000億円の売上高を目指していたが、世界同時不況の影響で業績が落ち込み、計画は白紙状態になっていた。しかし、今後は航空機向けを中心に炭素繊維の需要が上向くなど、高機能素材の販売拡大が見込まれるため、11年度以降は再び攻めに転じる。
進行中のコスト削減については、09年度と10年度の2年間で1000億円を目指しているが、日覚氏は「すでに800億円に達している。1000億円の達成後もさらに100億円を上乗せしたい」として、継続して取り組む姿勢を強調した。
個別事業では、米ボーイングの航空機生産が遅れ、生産稼働率が落ち込んでいる炭素繊維について、「これから堅調に伸びる」と話し、稼働を延期している米国やフランスの新規生産設備を「秋までに本格稼働させる」とした。
また、濾過膜を使って海水や工場排水を浄化する水処理事業に関し、「将来性は間違いなくある。成長が続く中国市場では50%のシェアを拡大したい」として、現在500億円強の事業規模を18年度には1000億円に倍増させる。
収益環境が悪化し、メーカー各社の事業縮小が相次いでいる衣料用繊維では、「環境は厳しさを増しているが、(繊維需要が)なくなることはない」と強調し、高機能素材の開発を加速させ、競争に勝ち抜く考えを示した。(井田通人)
226
:
荷主研究者
:2010/04/27(火) 23:08:22
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100422/bsc1004222325020-n1.htm
2010.4.23 05:00 Fuji Sankei Business i.
東レ、韓国に炭素繊維工場新設 風力発電装置に需要増見込み
東レは22日、高機能繊維の一種で、鉄よりも軽くて強い炭素繊維の工場を韓国に新設すると発表した。韓国の全額出資子会社、東レセハンが同日発表した2020年までの長期経営ビジョンに盛り込んだ。韓国では風力発電装置の羽根向けなどに炭素繊維の需要の拡大が見込めることから現地生産に踏み切り、市場開拓を加速させる考え。
新工場の稼働時期や生産規模は明らかにしていないが、炭素繊維関連だけで、20年までの11年間に総額4800億ウォン(約411億円)を投資する計画。東レが炭素繊維の工場を建設するのは日本、米国、フランスに次いで4カ国目となる。
東レセハンは、衣料用ポリエステル長繊維やおむつなどの素材に使われる不織布、薄型ディスプレー用の高機能フィルムを開発・製造している。長期経営ビジョンではこれらの既存事業を拡大させるほか、炭素繊維事業への進出により、20年の売上高を現在の3.7倍にあたる3000億円に拡大させる計画だ。
◇
【予報図】
■政府「国産化」方針追い風
炭素繊維は、風力発電装置の羽根以外に、ゴルフクラブのシャフトや自動車部品、航空機の機体で材料に使われている。韓国での工場建設の背景には、韓国政府が風力発電装置の設置を推進している上、ゴルフや自動車向けでも一定の需要が見込めるという事情がある。東レにとって工場建設は追い風になりうるとはいえ、需要の慎重な見極めが必要となる。
韓国にとって、炭素繊維工場の建設は、政府の高機能素材の国産化方針に合致する。東レにとっても、今回の工場建設により事業を円滑に進める狙いがあるとみられる。
韓国での工場建設は、中国市場向けの生産基地としての期待も背負う。榊原定征社長は同日韓国で行った会見で、「今後は(欧米より)中国や韓国などのマーケットが大きくなる」と韓国生産の重要性を強調した。
ただし課題もある。炭素繊維の需要はリーマン・ショック後の景気悪化で大きく落ち込んだ。炭素繊維を機体材料に使った新型航空機の生産が遅れていることも、メーカーにとって打撃だ。大手メーカーは巨費を投じて建設した生産設備の稼働延期を余儀なくされている。
新型航空機の量産が本格化する今後は需要は拡大する見通しだが、巨額投資の“怖さ”も同居し、建設計画の策定には、需要動向の正確な見極めが不可欠だ。(井田通人)
227
:
荷主研究者
:2010/05/07(金) 00:12:03
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100428/bsc1004281201008-n1.htm
2010.4.28 11:59 Fuji Sankei Business i.
東レ、ダイムラーと自動車用部材を共同開発
炭素繊維最大手の東レとドイツ自動車大手、ダイムラーは28日、自動車用の炭素繊維部材を共同開発すると発表した。計画では、2012年に高級車「メルセデス・ベンツ」の車体部品に使用する。自動車の車体への本格的な炭素繊維の使用はまだ一部の車種に限られており、ベンツへの採用で自動車用素材として本格的に普及しそうだ。
東レは自動車分野における市場拡大を最重要課題の一つと認識。ダイムラーは環境対応車の開発を最重要課題としており、両者の思惑が一致した。
具体的には、東レのフランス子会社で生産した炭素繊維を使い、両社で部材の開発を行う。車体を軽量化し、燃費性能の向上につなげる。ベンツの上級車種「SLクラス」の一部車種の構造材として使用する予定。
炭素繊維は鉄と比べて強度が約10倍、重量が約4分の1とされ、すでに航空機の主翼などに使われている。
228
:
荷主研究者
:2010/05/07(金) 00:15:28
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020100430bbaj.html
2010年04月30日 日刊工業新聞
グンゼ、国内生産を再編−機能性肌着に特化
グンゼはアパレル製品の国内生産を再編する。関西に展開する3工場の生産管理などを一本化する一方、それぞれに重点分野を持たせ、高付加価値の機能性肌着の生産に特化する。高機能肌着全生産量に占める3工場合計の比率は現在6割だが、3年後をめどに9割まで引き上げる。綿肌着の汎用品は海外生産にシフトし、国内3工場周辺に約30社ある縫製などの外注体制も最適化する。
再編の対象は宮津(京都府宮津市)、梁瀬(兵庫県朝来市)、久世(岡山県真庭市)の3工場。今後、宮津は「ボディワイルド」など成型肌着と合成繊維100%肌着、梁瀬は縫い目のないシームレス肌着、久世はニット染色品に特化する。
グンゼはこれまで、リスク分散などの理由から3工場すべてでどの品目も生産できる「フルセット生産体制」を敷き、各工場が独自に調達して生産。生産改善、効率化を競い合い、効果的な活動は水平展開してきた。
229
:
荷主研究者
:2010/05/15(土) 15:13:04
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100501/bsc1005010503001-n1.htm
2010.5.1 05:00 Fuji Sankei Business i.
三菱レイヨン、独SGLと合弁会社 BMW用 炭素繊維原料を生産
合繊大手の三菱レイヨンは30日、炭素製品メーカーの独SGLグループと、自動車向けを中心に炭素繊維原料を製造・販売する合弁会社を同日、国内に設立したと発表した。新会社「MRC−SGLプレカーサー」(東京都港区)の資本金は1500万円で、三菱レイヨンが66.7%、残りをSGLが出資。三菱レイヨンの大竹事業所(広島県大竹市)で炭素繊維原料のアクリル繊維「プレカーサー」を来年4月から製造。3年以内に能力を年7000トンまで高める。
SGLグループは今年1月に独自動車大手のBMWグループと合弁会社を設立し、炭素繊維と樹脂を混ぜた複合材を製造する計画。新会社で製造した原料は、BMWとの合弁工場で複合材にした後、BMWが2015年までに発売予定の電気自動車の基幹部材に採用する。自動車向け以外にも供給していく。
三菱レイヨンは05年からSGLに欧州での炭素繊維生産を委託しており、昨年秋に提携拡大で基本合意していた。
◇
【予報図】
■自動車向け需要で先行狙う
炭素繊維メーカーで、自動車向けの需要を開拓する動きが活発化している。炭素繊維は東レと帝人子会社の東邦テナックス、三菱レイヨンで世界シェアの約7割を占めるが、東レは28日に独自動車大手のダイムラーと炭素繊維複合材の共同開発を発表。東邦テナックスもトヨタ自動車の高級スポーツカーで採用実績がある。
炭素繊維は航空機の機体やゴルフクラブのシャフトなどに使われ、市場は順調に拡大してきた。しかし、各社が生産能力を増強したタイミングで2008年秋の経済危機が直撃。航空機メーカーが炭素繊維複合材を使った新型機生産を先送りしたことも追い打ちをかけた。
足元では在庫調整が一巡し、今年後半には新型機生産が本格化する見通しだが、航空機頼りの危うい構造が浮かび上がった。
航空機に匹敵する有望な需要分野が自動車だ。まだコストが高く、採用はごく一部にとどまるが、燃費性能向上には軽量化が欠かせず、遅かれ早かれ炭素繊維の“出番”がくるのは確実とみられる。
三菱レイヨンには大手で唯一、原料から複合材まで手がけている強みがある。ただ、他の2社とは違い、航空機分野に食い込めていないため、自動車向けでは先行したいところだ。同社は3月に三菱ケミカルホールディングスの子会社となったが、親会社の支援も成功の鍵を握りそうだ。(井田通人)
230
:
荷主研究者
:2010/05/15(土) 15:13:53
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100503/bsc1005030502005-n1.htm
2010.5.3 05:00 Fuji Sankei Business i.
帝人ファイバー 「ポリエステル繊維 染色技術」 常温・常圧下でエネ消費3割減
ナイロン、アクリルと並ぶ3大合成繊維の一つに数えられるポリエステル繊維で、帝人ファイバーが新たな染色技術を開発した。発色が良く色落ちしにくいといった染色性の良さと、高い強度を兼ね備えたのが特徴。しかも、製造時の二酸化炭素(CO2)排出を大幅に減らせる。ポリエステルは合成繊維全体の生産量の8割以上を占めるだけに、繊維産業の「エコ化」も促しそうだ。
◆応用範囲の拡大狙う
ポリエステル繊維を後染めする方法は大きく分けて2通りある。そのうちの一つは「カチオン染色」と呼ばれ、染色性の良さから幅広い用途に使われている。ただ、これまでは130度・1.3気圧の高温・高圧下で染めるのが一般的。高温で劣化しやすいウールやシルクなどの天然繊維と交ぜるのは難しかった。100度・1気圧以下の常温・常圧下で染色する方法もあるが、通常のポリエステル繊維に比べ強度が2〜3割落ち、激しい動きを伴うスポーツウエアなどには採用しにくかった。
そこで、さらなる応用範囲の拡大を目指した同社は、糸を作る際に新規開発した「カチオン可染ポリエステルポリマー」を使うことで常温・常圧下の染色を可能にしたほか、染色性と強度を併せ持つことに成功。デザインや質感、色の選択肢を大きく広げた。同社の重村幸弘商品開発グループ長は「まさに万能の技術」と胸を張る。
常温・常圧下で染色すれば、製造時の消費エネルギーが減る。高温・高圧下に比べ電力や蒸気などの消費エネルギーは30%、CO2排出量は25%それぞれ減らせるという。染色工程のエネルギー使用量は膨大なだけに、環境負荷低減への効果は大きい。同社の他のポリエステルと同様、再利用が可能な点も環境にやさしい繊維といえる。
日本の繊維メーカーは1950年代末からポリエステルを生産し、生産量の増加と歩調を合わせるかのように経営規模を拡大していった。しかし、80年代に入ると日本の繊維産業は斜陽となり、国際的な地位も低下。近年は価格競争力のある中国やインドのメーカーが台頭する一方、日本メーカーがポリエステル繊維の生産を縮小したり、事業そのものから撤退する例が相次いでいる。
帝人ファイバーも、昨年秋にポリエステル長繊維の国内生産から撤退することを決断した。今後は人件費の安いタイを主要な生産基地にしていく。
しかし、生産を海外に移しただけでは新興国の製品と明確な差別化ができず、競争に勝てる保証はない。そこで、移管に合わせてタイで製造する繊維の品質や機能を国内並みに引き上げ、競争力を高めようとしている。
◆タイで生産 巻き返し
新技術を使った繊維は当初からタイで生産する「初のケース」(重村グループ長)。現在は国内の開発者や製造技術者が現地従業員の熱心な教育にあたり、7月の生産開始に向け準備を進めている。現状では一般的なポリエステル繊維に比べ価格が若干高いが、タイでの生産は価格差を詰められる利点もある。
同社では一般衣料に加え、スポーツウエアやカーテンなどへの採用を目指し原糸を販売するほか、生地の供給も行う方針で、すでに引き合いは活発という。12年度には1000トンを生産する計画だ。重村グループ長は「新技術は30年以上の土台があってこそできた。タイへの生産移管は事業拡大のため。研究開発も強化していく」と“巻き返し”を誓う。(井田通人)
231
:
荷主研究者
:2010/05/20(木) 23:21:55
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100511/bsc1005110503014-n1.htm
2010.5.11 05:00 Fuji Sankei Business i.
東レ エアバスにも長期供給 炭素繊維材 最大3000億円受注
東レは10日、欧州航空機大手のエアバスに、高機能繊維の一種で鉄より軽くて強い炭素繊維を使った機体向け複合材料を納入すると発表した。エアバスを傘下に抱える欧州航空防衛宇宙会社(EADS)と長期供給の基本契約を結んだ。契約期間は2011年から25年で累計受注額は2000億〜3000億円に上る可能性がある。同社は米航空機大手のボーイングとも供給契約を結んでおり、ライバルのエアバスにも納めることで航空機向けの事業基盤を固め、炭素繊維の世界市場で34%のトップシェアを引き上げる。
エアバスは12年の初飛行を目指している次期主力旅客機「A350XWB」から複合材料を採用する。東レは当初、愛媛県の工場で生産する方向で、その後は欧州での生産も検討する。
複合材料は炭素繊維の原糸と樹脂を組み合わせたもので、鉄に比べ重さが約半分と軽く、強度も高いため燃費性能を高められる。東レはボーイングの新型旅客機「787」向けに供給することを決めているが、エアバス向けは米国の複合材料メーカーを経由した原糸供給にとどまっていた。
同社は航空機とともに採用拡大が見込まれる自動車でも4月に独ダイムラーと車体材料の共同開発で合意し、12年に発売する高級車「メルセデスベンツ」の上級車種向けに納入する。炭素繊維市場では同社のほか、帝人傘下の東邦テナックスと三菱レイヨンで世界シェアの7割強を占めている。東レは需要拡大の見込まれる航空機と自動車の両方で相次ぎ契約を勝ち取ったことで、ライバル2社との差が広がりそうだ。
炭素繊維は、リーマン・ショック後の世界的な景気悪化で、ゴルフクラブのシャフトなどのスポーツ用や一般産業用の需要が減少。さらにボーイングなどによる航空機の生産が滞り、需要拡大を当て込んで生産能力を増強した各社は大打撃を受けた。
東レの炭素繊維事業も、10日に発表した10年3月期の売上高は前期比28%減の507億円と落ち込み、足下の生産稼働率は5割を超える程度の低い水準にとどまっている。
しかし、ここにきてスポーツ用や一般産業用の需要減が底を打ち、今年後半にはボーイングの新型旅客機生産も本格化。東レは今期の稼働率が「7割ぐらいに回復する」(日覚昭広(にっかくあきひろ)副社長)とみており、今年度以降は反転攻勢に乗り出す構えだ。
232
:
荷主研究者
:2010/05/20(木) 23:28:18
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20100514301.htm
2010年5月14日03時35分 北國新聞
2けた減収から反転へ 北陸の繊維企業の今期見通し 海外拡大、車関連で増産
北陸の繊維企業で持ち直しの動きが出てきた。13日までに発表された北陸の上場4社の2010年3月期決算はいずれも2けたの減収だったが、今期は3社が増収に転じる見通しだ。衣料、非衣料とも落ち込んだ前期を大底に、自動車関連資材の増産や海外事業の拡大で反転攻勢をうかがう。
13日までに2010年3月期決算を発表した北陸の上場繊維企業は、小松精練(能美市)、北日本紡績(白山市)、セーレン(福井市)、倉庫精練(金沢市)の4社。09年3月期に対する減収率は、賃加工に特化した北日本紡績が53・7%と最大。小松精練が19・2%、セーレンが18・6%、倉庫精練が13・9%となった。
大手合繊メーカーでも大幅減収が目立ち、リーマン・ショック以降の繊維業界の厳しい状況がうかがえる。経常損益は、セーレンが為替差益などで増益となったが、小松精練は減益で、倉庫精練と北日本紡績は赤字だった。
一方、11年3月期の見通しは、北日本紡績以外の3社が増収を見込む。増収率は、小松精練が4・3%と最も大きく、セーレンが2・4%、倉庫精練が1・6%と続く。小松精練と倉庫精練は、経常利益も増加に転じる。
小松精練が力を注ぐのは海外市場の開拓だ。今期は、欧州、北米、中国を重点市場と位置付け、英、米、中国に新たな販売代理店を設ける方向で調整している。
成長する中国市場を取り込むため、蘇州子会社への技術移転を進め、自社による海外販売額を前期の60億円から66億円に10%伸ばす方針だ。
セーレンと倉庫精練は、回復傾向にある自動車関連資材の需要を狙う。
倉庫精練は、前期にピーク時の6割程度に落ち込んだ自動車内装材の生産が「現在は100%近くまで盛り返している」(担当者)という。セーレンも、カーシートやエアバッグなど自動車内装材で回復を見込んでいる。
国内の衣料消費が伸び悩む中、海外、自動車など需要が見込める市場をどこまで開拓できるかが、業績回復のペースを左右しそうだ。
233
:
神奈川一区民
:2010/05/23(日) 18:36:37
レナウン 中国企業傘下に 山東如意が4割出資へ
5月23日1時11分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100523-00000503-san-bus_all
経営再建中のアパレルメーカー、レナウンが中国の繊維大手、山東如意(山東省)の傘下に入る方向で最終調整を進めていることが22日、分かった。
山東如意がレナウンの実施する第三者割当増資に応じて、発行済み株式の約4割を取得する見通し。取得金額は40億円程度とみられる。
主力の百貨店向け衣料品販売の不振で経営が悪化したレナウンは英高級ブランド「アクアスキュータム」や本社ビルの売却などを進めてきたものの、平成22年2月期の連結決算で4期連続の赤字となる109億円の最終損失を計上。山東如意との提携で財務体質の強化を図る一方、山東如意は日本市場への参入を目指す思惑があるとみられる。
レナウン株式の約25%を保有する筆頭株主で国内の投資会社、ネオラインホールディングス(東京)は中核ブランドの売却に反対の意向を表明。27日に開催予定のレナウンの株主総会で取締役選任案に反対する方針を打ち出すなど、混乱が続いている。
家電量販店大手の蘇寧電器(江蘇省)が昨年、ラオックスの筆頭株主になるなど中国企業による日本企業の買収が相次いでいる。低迷する日本経済と対照的に中国経済の成長が続く中、同様の動きは今後も続きそうだ。
234
:
荷主研究者
:2010/05/27(木) 22:13:30
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200807/15/01201_2125.html
2008年7月15日(火)化学工業日報
日本ダイニーマ、敦賀の超高強力PE繊維能力倍増へ
東洋紡とオランダのDSM Dyneema社との合弁会社である日本ダイニーマ(本社・大阪市北区、安田純夫社長)は14日、超高強力ポリエチレン(PE)繊維「ダイニーマ」の生産能力を大幅に増強すると発表した。東洋紡の敦賀事業所(福井県敦賀市)内に新規設備を2系列導入し、年産能力を1600トン引き上げ、3200トンに倍増する。投資額は約50億円で、2010年2月の稼働を目指す。今年1月に1600トン体制を構築したばかりだが、ロープや釣り糸、手袋、ヘルメット向けに需要が伸びており、供給不足が続いているうえに、今後見込まれる新分野での需要拡大に備え、増強することを決めた。
[基礎/石油]
235
:
荷主研究者
:2010/05/27(木) 23:05:10
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20100521304.htm
2010年5月21日03時16分 北國新聞
織機貸し産地で増産 蝶理、設備更新を後押し
繊維商社の蝶理は今秋から、同社が購入した織機を北陸産地の協力企業に貸与し、好調な薄地織物の増産に乗り出す。スポーツやアウトドア用途で引き合いが増えているが、「既存の設備がフル稼働状態」(同社)で生産が追いつかないという。北陸を薄地生産の要と位置付け、協力企業の最新設備への切り替えを後押しする。
20日、山粼修二社長ら幹部が金沢市の金沢都ホテルで会見した。
蝶理が織機の購入費用を負担し、協力先の織物工場に貸し出す。販売先の確保や在庫管理も同社が行い、設備の減価償却費を負担することも検討している。
同社は以前にも設備の貸与を行っていたが、繊維不況の影響で協力企業への発注が減少し、取りやめていた。設備貸与は十数年ぶりで、古い織機を抱えた中小規模の工場にとって初期投資をせずに最新設備を導入できるメリットがある。
同社によると、薄地織物は世界的に需要が高まっており、技術力の問題から中国など新興国では生産できないという。同席した坂田年男北陸支店長は「細い糸を高密度に織る技術は北陸の得意分野。昨年後半から用途が広がり、今後も継続して需要が見込める。薄地の編み物も需要が高まっている」と話した。
蝶理の北陸三県での取扱高は09年度が約180億円と、前年度から3割近く落ち込んだが、薄地織物の拡販により、10年度は約5%増の約190億円を見込む。輸出比率も09年度の60%から、65〜70%に引き上げたい考えだ。
山粼社長は会見で、10年度の戦略の柱として海外展開の強化を挙げ、東南アジアに数カ所、中国内陸部に5、6カ所の拠点を設ける考えを示した。山粼社長は「各地にエース級の社員を配置し、北陸の高機能素材を販売したい」と述べた。
また、中長期の研究開発を重視し、繊維素材など3本部に各1億円の開発費を配分したことも明らかにした。
国原惇一郎副社長、竹中慎一常務、伊勢田長生取締役が同席した。
会見後、北陸の協力企業でつくる「北陸蝶理会」の総会が開かれ、約120人が出席した。宮本徹会長(丸井織物社長)があいさつし、前旭山動物園園長の小菅正夫氏が講演した。
236
:
荷主研究者
:2010/05/30(日) 10:58:27
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200812/08/01202_2125.html
2008年12月8日(月)化学工業日報
クラレ、岡山でビニロン繊維増強完了
クラレが総額20億円を投じた岡山事業所(岡山市)でのビニロン繊維増強が4日竣工、稼働した。年産能力は5000トン増の4万トンとなった。ビニロンは、ポリビニルアルコール(ポバール)を原料とする合成繊維で同社のコア事業の1つ。50年に岡山工場(現岡山事業所)で生産を開始した。衣料用やロープなどのほか、近年は高強度や高弾性、低伸度、耐アルカリなどの特性から、アスベスト規制のなか住宅屋根材、建材用のセメント補強繊維(FRC)向けとして注目を集める。
[基礎/石油]
237
:
荷主研究者
:2010/05/30(日) 10:59:10
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200812/10/01201_2125.html
2008年12月10日(水)化学工業日報
帝人ファイバー、松山の高性能ポリエス長繊維増強完了
帝人ファイバーは9日、高性能耐久制電ポリエステル長繊維「ビーウェル」を増強、月産90トン体制を構築したと発表した。スポーツ衣料に加え、裏地やインナー、ユニホーム、ファッション向けなどに拡販していく。このほど、松山事業所(愛媛県松山市)内で生産能力を従来比4.5倍となる月産90トンに引き上げた。ビーウェルは、鞘にポリエステル、芯にはポリエステル内に制電機能剤を均一にナノ分散した芯鞘構造状のもの。高制電性と極細形状を生かし、春物衣料向け花粉付着防止素材や冬物衣料向け静電撥水素材などに使用されている。
[基礎/石油]
238
:
荷主研究者
:2010/05/30(日) 10:59:45
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200812/10/01401_2121.html
2008年12月10日(水)化学工業日報
東洋紡、海淡用RO膜増強で岩国に新設備導入へ
東洋紡は、10年をめどに海水淡水化向け逆浸透(RO)膜モジュールの生産能力を1.5倍に引き上げる。すでに生産性向上により前回増設を行った06年よりも3倍程度能力を高めているが、年率2ケタの市場成長に対応するため岩国機能膜工場(山口県)に新設備を設置することを決めた。能力増強を機に一層の事業拡大を進める考えで、最大市場である中東湾岸地域を重点ターゲットと定める。顧客との共同実証試験など技術を軸としたソリューション提案を行うことで、競合が激化する同地域におけるトップメーカーの地位をキープする。
[自動車/機能材料]
239
:
荷主研究者
:2010/05/30(日) 11:00:28
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200812/12/01201_2131.html
2008年12月12日(金)化学工業日報
帝人ファイバー、再生ポリエス繊維がタイヤコードに採用
帝人ファイバーは11日、ケミカルリサイクルされた同社のポリエステル繊維が東洋ゴム工業の自動車タイヤコードに採用されることになったと発表した。カーカスと呼ばれる部位にコード用として使われるもので、再生素材がタイヤコードに使用されるのは初めて。石油由来と同等の品質の繊維を生産できることに加え、石油からポリエステル原料を製造する場合に比べ、エネルギー使用量および二酸化炭素(CO2)排出量をそれぞれ約80%削減でき、環境負荷低減にも寄与できることなどが評価された。
[基礎/石油]
240
:
荷主研究者
:2010/05/30(日) 11:19:17
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200901/22/01401_2125.html
2009年1月22日(木)化学工業日報
クレハ、炭素繊維原糸増強設備を前倒し稼働
クレハは、いわき事業所(福島県)で炭素繊維原糸の増強工事を完了、計画を2カ月前倒して21日に稼働を開始した。主に太陽電池用シリコンの製造に用いる熱処理炉の断熱材として需要が急増していることに対応したもので、これにより従来比3割増の年1450トン体制を構築した。併せて同事業所で進めていた加工品の能力倍増についても当初計画を繰り上げ、2月に完了させる。数少ない成長分野として太陽電池のさらなる市場拡大が見込まれるなか、いわき事業所、中国、米国の各生産拠点で、今後の増産計画の前倒しや追加投資なども検討しており、成長を一段と加速させていく。
[自動車/機能材料]
241
:
荷主研究者
:2010/05/30(日) 11:31:12
>>234
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/200908/24/01401_2121.html
2009年8月24日(月)化学工業日報
東洋紡、超高強力PE繊維の加工品分野に力注ぐ
東洋紡は、超高強力ポリエチレン(PE)繊維「ダイニーマ」の加工品ビジネスに力を注ぐ。高強度・軽量などの特徴を持つとともに、優れた熱伝導率も兼ね備えていることから、電池のセパレーターや寝装品などに展開する。主力のロープ・手袋・釣り糸を引き続き伸ばしていくだけでなく、今後は加工品分野の強化も並行して進める。ダイニーマは超高分子量PEを原料とし、ゲル紡糸法を用いて製造するスーパー繊維。日本国内では東洋紡と蘭DSM ダイニーマ社との合弁会社である日本ダイニーマで生産を行っている。
[自動車/機能材料]
242
:
荷主研究者
:2010/06/06(日) 14:14:48
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/201004/27/04601_2125.html
2010年4月27日(火)化学工業日報
日清紡ケミカル、千葉の燃料電池セパレーター最新工場稼働
日清紡ケミカルは、燃料電池用セパレーターの最新工場である千葉事業所を稼働させた。搬送装置などの自動化を図って生産性を数倍に高めており、今後の需要増とコストダウンに対応する。同社は家庭用の定置型燃料電池向けセパレーターでは「シェア100%」の独占企業。2012年度には事業規模を09年度比数倍に拡大することにしている。日清紡ケミカルは、カーボンベースの燃料電池用セパレーターを美合事業所(愛知県岡崎市)で量産していたが、急速な需要増に対応するため、中央研究所(千葉県千葉市)に隣接する敷地に最新工場を建設。生産設備の配置を最適化して自動搬送装置やロボットを導入し、労働生産性を大幅に高めている。
[エレクトロニクス]
243
:
荷主研究者
:2010/06/06(日) 14:54:19
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1120100527aaah.html
2010年05月27日 日刊工業新聞
蝶理、13年に着色ポリエステル原糸販売を3倍に
蝶理は2013年に日本を含むアジア市場でカーシート向けなどに、ポリエステルに着色剤を添加した糸(ポリエステル原着糸)の販売量を現在の3倍の年4500トンに引き上げる。このため、合繊メーカーの独オートファイバー、タイのインドラマポリエスターから新たに原着糸を調達する。
原着糸は原糸の製造工程で着色剤を練り込むため、原糸を後で染色しなくてよい。染色廃液を出さない上、染色工程が省略できるためコスト削減に結びつく。環境意識の高まりと低コスト化の要求に対応する。
蝶理はカーシートの生地の販売シェア約30%で業界最大手。4月には「合繊・カーシート部」を設置し、原料から生地、縫製まで社内横断的に取り組む一貫体制を構築した。
244
:
荷主研究者
:2010/06/06(日) 14:56:42
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820100528cbaa.html
2010年05月28日 日刊工業新聞
帝人、パラ系アラミド繊維の生産能力増強
帝人はパラ系アラミド繊維の生産能力を増強する。日本とオランダの両工場合わせて年間約2万5000トンの生産能力があり、紡糸スピードを上げるなど既存設備の生産効率改善により2012年までに少なくとも10%の能力アップを見込む。その後、13年以降に需要動向を見ながら設備増設を伴う投資を検討する。同繊維は軽くて強度があり、耐熱性にも優れているのが特徴で、省エネルギーなどに貢献し、今後も需要は拡大すると見られている。
帝人は10年3月期に当期損失357億円と2期連続の当期赤字となった。11年3月期を当期損益の黒字化を実現する年と位置づけ、キャッシュフローの確保を優先、グループ全体で大型の設備投資を凍結している。アラミド繊維でも需要増を見込んでいるものの、まずは既存設備の生産効率の改善に取り組む。11―12年を目標に、生産の最適化により強度など品質を維持しつつ紡糸のスピードをアップさせる。
245
:
荷主研究者
:2010/07/06(火) 22:38:25
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100617/bsc1006170506007-n1.htm
2010.6.17 05:00 Fuji Sankei Business i.
帝人 ポリエステル繊維事業強化策 黒字定着へ環境シフト加速
帝人がポリエステル長繊維の生産を全面移管するタイ法人の工場
帝人は16日、衣料品などに使うポリエステル繊維事業の強化策を発表した。衣料品を回収してポリエステル繊維を再生する「エコサークル」事業など需要拡大が期待でき、技術力が生かせる環境関連分野へのシフトを加速するほか、コスト競争力強化にも取り組む。赤字基調が続いてきた同事業を今年度に黒字化させ、2012年度に50億円以上の営業利益を確保する計画だ。
環境関連では、植物由来の原料を使った繊維の商品化も検討していく。また、原糸を外部調達するほか、テキスタイル(生地)生産についても外部工場に協力を仰ぐなど自社内での事業展開にこだわらず、コスト競争力のあるビジネスモデルを確立する。一方で、衣料品需要が拡大する新興国での事業を強化。生地販売に占める中国の割合を09年度の22%から12年度には40%まで高める考えだ。
同日大阪市内で会見した亀井範雄常務は、「構造改革にめどがついたので攻めに出たい」と語り、黒字定着に全力を挙げる考えを強調した。
◇
【予報図】
■低価格志向…コスト面に課題
合成繊維は中国などのメーカーが低価格を武器に台頭し、国内勢が押されていたところに景気低迷に伴う需要減が追い打ちをかけ、国内各社は大打撃を受けた。このため2009年度は旭化成と三菱レイヨンがポリエステル長繊維の生産から撤退するなど、他の製品も含め合繊各社による事業撤退が相次いだ。
帝人も昨年8月、ポリエステル繊維事業にメスを入れた。衣料品に使う長繊維は10年度末までに松山事業所(愛媛県松山市)での生産を停止し、タイの工場に生産を全面移管して国内生産から撤退。自動車の内装材などに用いる短繊維も松山での生産を終了し、徳山事業所(山口県周南市)に集約する。
これにより、収益面での体質改善はかなり進む見通しだ。同事業の売上高は約1000億円で、今後しばらくは大きな伸びが見込めないとみられるが、その中で12年度に50億円の営業利益目標を掲げたのは“自信回復”の表れとも受け取れる。
ただ、環境関連を事業の柱に据えるのは簡単ではない。消費者の間で環境意識が高まっているとはいえ、低価格志向が強まる中で割高の環境配慮型繊維を付加価値として認めさせるにはもう一段の努力が必要だ。エコサークルも国内に加え、中国でも協力企業を増やし順調に事業を拡大しているが、コスト面などで課題が残る。試行錯誤はなお続きそうだ。(井田通人)
246
:
荷主研究者
:2010/07/19(月) 21:24:37
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100629/bsc1006290504006-n1.htm
2010.6.29 05:00 Fuji Sankei Business i.
東洋紡 バックシート用フィルム販売 太陽電池向け部材に本格参入
東洋紡は28日、太陽電池向け部材に本格参入したと発表した。太陽電池を保護する「バックシート」と呼ぶ部材に使う複数のポリエチレン(PET)フィルムを開発し、バックシートメーカーへの販売を始めた。2012年に合計で70億円を売り上げたい考えだ。
太陽電池のバックシートは樹脂の一種であるPET製の薄いフィルムを何枚も重ねてあり、雨水が内部に流れ込んだりして劣化するのを防ぐ役割を果たす。東洋紡は、このバックシートに使う3種類のフィルムを販売する。液晶パネル用や食品包装用フィルムで培った技術により、既存の他社製品と差別化した。表面の保護に使うフィルムは、水と化学反応を起こして分解するまでの時間が既存製品の1.5倍に長くなったほか、耐熱性も高め、米国の民間機関から安全規格の仮認証も取得した。このほか水分浸入を防ぐフィルムなども販売する。同社はバックシート用接着剤を販売しているが、主要部材を手がけるのは今回が初めて。
◇
【予報図】
■各国の需要動向見極めカギ
太陽電池の需要は、一昨年秋のリーマン・ショックを機に大きく落ち込んだ。
ただ、ここにきて回復傾向を強めており、太陽電池の発電能力は2012年に08年比で約3倍に拡大するとの予測もある。これに伴い、バックシートを含む部材も需要拡大が見込まれている。
太陽電池はセル(発電部品)の表側と裏側をガラスで挟む三層構造となっているが、ここ数年は裏側をバックシートに置き換えるケースが増えている。さらに表面保護用フィルムは、現在主流のフッ素系だけでなく、価格が安いPETを採用する動きも進みつつある。
東洋紡ではPETフィルムの需要が順調に拡大すると予測。液晶パネル用の製造設備や技術ノウハウを応用することで、競争を勝ち抜けると判断した。
ただ、バックシート用フィルムは帝人デュポンフィルムや東レ、三菱樹脂が先行。富士フイルムが11年3月までに量産を始める方向で検討している。有望市場なだけに、今後は他社の参入も相次ぐとみられ、競争が激化する恐れがある。
太陽電池は、各国政府の普及策が販売に大きな影響を与え、需要動向が見極めにくい部分もある。東洋紡の事業拡大は、こうした市場の特性を把握し、いかに適切に対応できるかもカギを握りそうだ。(井田通人)
247
:
荷主研究者
:2010/07/19(月) 21:25:01
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100629/bsc1006290500000-n1.htm
2010.6.29 05:00 Fuji Sankei Business i.
帝人、エアバスに供給
帝人子会社の東邦テナックスは28日、航空機製造大手のエアバスを傘下に持つ欧州航空防衛宇宙会社(EADS)と、航空機用の炭素繊維材料などを供給する長期契約を結んだと発表した。
2010年5月から25年までの契約期間中の合計で、数百億円の売り上げを見込む。
東邦テナックスは同時に、欧州子会社がカナダのボンバルディア・エアロスペースと、次世代民間旅客機「Cシリーズ」向けに炭素繊維を長期供給する契約を締結したことも発表した。
248
:
荷主研究者
:2010/07/19(月) 21:53:30
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820100628cban.html
2010年06月28日 日刊工業新聞
東洋紡、高強度ポリ繊維を増産−敦賀の新ライン稼働
東洋紡は超高強度ポリエチレン繊維「ダイニーマ」の増産設備を完成し、稼働を始めた。
敦賀事業所(福井県敦賀市)に年800トンを生産するラインを増設した。作業用安全手袋やロープなどに振り向ける。増産により生産能力は年2400トンになる。
ダイニーマはピアノ線の8倍の強度をもち、吸水劣化がなく軽量であるなどの特徴からロープや防護手袋、釣り糸、土木資材補強用資材などに用いられる。東洋紡とオランダのDSMダイニーマの折半出資会社の、日本ダイニーマ(大阪市北区)が事業展開する。増産するのは2008年1月以来で、敦賀事業所の生産ラインは3本目となる。東洋紡の総合研究所(大津市)でも生産している。
249
:
荷主研究者
:2010/07/24(土) 14:30:04
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/0003185468.shtml
2010/07/10 11:00 神戸新聞
繊維事業、工場統合など再編へ ニッケ
ニッケ(本店・神戸市中央区)は9日、衣料繊維事業を再編し、国内と中国の工場をそれぞれ統合すると発表した。生産効率を高め、高付加価値製品を強化して年間5億円の増益効果を見込む。
連結子会社の尾州ウール(愛知県稲沢市)の染色・製糸工程を、ニッケ一宮工場(同県一宮市)に統合。また尾州ウールのねん糸工程も一宮工場敷地内に移設する。尾州ウール工場の跡地約4万3千平方メートルは、商業施設として賃貸する。約60人の従業員はグループ内への異動などで対応する。
また、中国の連結子会社、青島日毛紡織有限公司での生産を中止。設備の一部は、連結子会社でウール産地の江蘇省にある江陰日毛紡績有限公司に移設し、羊毛と合繊を合わせたハイブリッド糸など高付加価値素材の拡充を図る。
再編により、2010年11月期には構造改善費用として10億円が発生するが、再編が完了する12年11月期以降は約5億円の増益効果が生まれるとしている。
ニッケが同日発表した10年5月中間連結決算は、売上高が前年同期比1・5%減の412億6千万円、原価率低減に取り組み経常利益が2・6倍の23億3千万円。純損益は6億2800万円の赤字から14億9800万円の黒字となり、中間決算としては2年ぶりに黒字転換した。通期予想は、売上高845億円、経常利益43億円、純利益21億円。
(広岡磨璃)
250
:
荷主研究者
:2010/07/24(土) 14:34:19
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100709/bsc1007091327010-n1.htm
2010.7.9 13:24 Fuji Sankei Business i.
炭素繊維増産、各社が凍結解除 三菱レイヨンは工事建設再開へ
鉄よりも軽く、強度が高い先端素材の炭素繊維で、合繊大手が凍結していた増産計画を解除し、再び生産拡大に乗り出している。三菱レイヨンは9日、大竹事業所(広島県大竹市)で中断していた新工場の建設を再開すると発表した。同社と合わせて世界シェアの7割を握る東レと帝人傘下の東邦テナックス(東京都千代田区)も、先送りしていた新規設備の稼働を今年秋にも開始させる。景気悪化などで市場拡大に急ブレーキがかかっていたが、成長軌道に戻ったとみて攻めに転じる。
三菱レイヨンは、大竹事業所内に年2700トンの生産能力を持つ新工場を建設し、2011年第2四半期(4〜6月期)をめどに稼働させる。投資額は120億円。炭素繊維の中でもより高機能の製品を生産し、風力発電の羽根など産業用途向けに供給する。増産により、全体の生産能力は3割多い1万850トンに拡大する。
当初は09年第4四半期(10〜12月期)に稼働させる計画だったが、需要が急減したため増産計画を凍結し、建設工事を中断していた。春以降に需要が戻り始め、回復軌道に乗ったことから投資再開を決めた。
このほか、東邦テナックスもドイツの工場で稼働を予定していた1700トンの生産設備について、当初予定の08年秋から約2年遅れで今年秋にも稼働させる。最大手の東レも愛媛工場(愛媛県松前町)で昨年夏に完成させた1000トンの設備を秋までに稼働させる方向だ。
炭素繊維市場は2000年以降、二ケタの安定した成長を続けてきた。しかし将来の需要拡大を当て込んだメーカーの増産投資と世界的な景気悪化が重なり、需給バランスが崩壊。東レは米ボーイングによる新型機「787」の生産計画が遅れたことも打撃となった。
このため、08年の市場は前年より約7000トン少ない2万5000トンと大幅に縮小。09年も2万トン強とさらに萎み、各社は大幅な減産を余儀なくされた。各社の打撃は大きく、3社とも2011年3月期は前期に引き続き営業赤字となる見通しだ。
ただ、今年春以降はスポーツ用や産業用で需要が戻りつつあり、今年の市場は2万9000トン程度まで回復すると見込まれている。在庫調整も進み、春先には5割程度に低下していた生産稼働率が上昇。三菱レイヨンは足下の稼働率が9割程度とほぼフル生産に近い水準に回復し、東レも世界全体では7割だが、国内はフル生産に戻った。
炭素繊維は今後、航空機向けの需要拡大が期待されるほか、自動車向け構造材(フレーム)への採用も期待されている。各社は現在、原料高騰に対応するため値上げに動いているが、値上げの影響が軽微で済み、需要拡大が今後も続けば、年内にも新たな増産計画を検討する必要が出てきそうだ。
251
:
荷主研究者
:2010/07/24(土) 14:34:52
http://www.sankeibiz.jp/business/news/100710/bsc1007100501000-n1.htm
2010.7.10 05:00 Fuji Sankei Business i.
炭素繊維 生産拡大のろし 三菱レイヨンなど需要回復で反攻
凍結していた炭素繊維工場の建設を再開する三菱レイヨンの大竹事業所=広島県大竹市
鉄よりも軽く、強度が高い先端素材の炭素繊維で、合繊大手が凍結していた増産計画を解除し、生産拡大に乗り出す動きが相次いでいる。三菱レイヨンは9日、大竹事業所(広島県大竹市)で中断していた新工場建設を再開すると発表した。同社と合わせて世界シェアの7割を握る東レと帝人傘下の東邦テナックス(東京都千代田区)も、先送りしていた新規設備の稼働を今秋にも開始する。世界的に風力発電やスポーツ用品向けなどの需要が拡大軌道に乗り、今後も航空機向けなどの需要が見込めるとして、攻めに転じる。
◆工場建設を再開
三菱レイヨンは、大竹事業所内に年2700トンの生産能力を持つ新工場を建設し、2011年第2四半期(4〜6月)をめどに稼働させる。投資額は120億円。炭素繊維の中でもより高機能品を生産し、風力発電の羽根などに供給する。増産により、全体の生産能力は従来より3割多い1万850トンに拡大する。
当初は09年に稼働させる計画だったが、需要が急減したため増産計画を凍結し、建設工事を中断していた。ただ、今春以降に需要が戻り始めたことから投資再開を決めた。
東邦テナックスもドイツの工場で稼働を予定していた年1700トンの生産設備について、当初予定の08年秋から約2年遅れで今秋にも稼働させる。最大手の東レも愛媛工場(愛媛県松前町)で昨年夏に完成させた年1000トンの設備を秋までに稼働させる方向だ。
◆自動車向けも期待
炭素繊維市場は00年以降、2けたの安定成長を続けてきた。しかし、需要拡大を当て込んだメーカーの増産投資と世界的な景気悪化が重なり需給バランスが崩壊。東レは米ボーイングの新型機「787」の生産計画が遅れたことも打撃となった。
08年の世界市場は前年より約7000トン少ない2万5000トンと大幅に縮小。09年も2万トン強とさらに縮小し、各社は大幅な減産を余儀なくされ、3社とも11年3月期は前期に引き続き営業赤字となる見通しだ。
ただ、今春以降はスポーツ用や産業用で需要が戻りつつあり、今年の市場は2万9000トン程度まで回復すると見込まれている。在庫調整も進み、春先には5割程度に低下していた工場稼働率が上昇。三菱レイヨンは足元の稼働率が9割程度とほぼフル生産に近い水準に回復し、東レも世界全体では7割だが、国内はフル生産に戻った。
炭素繊維は今後、航空機向けのほか、自動車向け構造材(フレーム)への採用も期待されている。各社とも現在、原料高騰に対応するため値上げに動いているが、値上げの影響が軽微で済み需要拡大が今後も続けば、年内にも新たな増産計画を検討する必要が出てきそうだ。(井田通人)
252
:
荷主研究者
:2010/07/24(土) 14:47:38
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201007110012.html
'10/7/11 中国新聞
三菱レイヨンが工場建設再開
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三菱レイヨン(東京)は、景気低迷を受けて中断していた大竹事業所(大竹市)内の炭素繊維工場の建設工事を、6月下旬に再開した。自動車部品など炭素繊維を使った製品の需要増を見据えた判断。来年4月の稼働を目指す。
炭素繊維の新工場は、1ラインとしては世界最大規模の年産2700トンを見込む。投資額は約120億円。稼働を見込んで既に採用している従業員が従事する。
当初は2008年4月着工、09年10月稼働を目指していた。しかしリーマン・ショック後の製造業の業況悪化を受け、同年3月に工事を中断していた。
景気回復に伴い、炭素繊維を使う製品の商談が国内外で本格的に動き始めたことなどから工事を再開した。
炭素繊維は軽量で強度が高く、主に樹脂と混ぜて炭素繊維樹脂に加工される。燃費向上に力を入れる自動車や航空機メーカーで需要が高まっている。新工場は、大型製品に適した繊維の束の太いタイプの炭素繊維を生産するため、風力発電用の風車の翼などの需要も見込む。
同事業所は炭素繊維の原料となるアクリル繊維を生産しており、原料から製品まで一貫生産する体制が整う。
253
:
荷主研究者
:2010/07/24(土) 15:02:26
2010年7月16日1:17 日本経済新聞
東レ合繊クラスター、染色5社が生地共同輸送 大阪・神戸港へ
東レと北陸3県の繊維企業などで構成する「東レ合繊クラスター」(中山賢一会長)に参加する主要染色メーカー5社は物流の合理化で連携する。中国企業などに裁断・縫製を委託する生地について、9月から大阪港・神戸港への共同輸送を始める。東レクラスター内で、競合関係にある同工程の企業同士が組むのは初めて。クラスターでの検討をもとに、物流コストの2割削減を目指す。
参加するのは、小松精錬、倉庫精練、サカイオーベックス、平松産業(石川能美市)、東洋染工(福井県坂井市)の染色加工メーカー5社。染色を終えた生地を、中国などで裁断・縫製するために大阪・神戸港に輸送する。
7月末までに、5社製品の輸送を一手に引き受けるトラック物流業者を1社選ぶ。個々の企業で急な発注で少量の輸送が必要になった場合などの例外を除き、選定した物流業者に記事の集荷・輸送を委託する。
物流業者は1台のトラックが5社の各工場を巡回する。最も東に位置する金沢市の倉庫精練で集荷を始めて西に移動し、福井県内の染色工場で満杯に詰め込んだ上で、関西に輸送する。
5社は年間約1万トンの生地を大阪・神戸港に輸送しており、1社に集中して委託することで、コストを2割に相当する年3000万円(5社合計)を減らせると見込む。
今後は各社で異なる出荷時間を調整し、トラックの出発時間に合わせて、効率的に記事を集荷するための実験を始める。
約100社で構成する東レ合繊クラスターの購買・物流部会は09年12月以降、輸送コスト削減を図るため会員企業の物流改革に取り組んでいる。
既に石川県内で、トラックが織物メーカーの工場から染色メーカーに生地を出荷した後、近隣の合繊工場で生産した加工糸を集荷し、最初の織物メーカーに輸送する体制を整備。週4便のペースで実施しており、輸送費の4割削減を目指している。
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