トゥールーズ近郊のモントバン(Montauban)で起きた15日の事件では、兵士2人を撃った後、「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)!」と叫びながらスクーターでその場を離れたという。19日はヘルメットをかぶり、スクーターでトゥールーズのユダヤ人学校に乗りつけて、教師1人と子供3人を殺害した。(c)AFP/Remy Bellon and Laurent Lozano
米国務省の西アフリカ担当副次官補を務めた経験がある、ワシントンD.C.(Washington D.C.)のシンクタンク、世界開発センター(Center for Global Development)のトッド・モス(Todd Moss)氏は、反乱軍側には「これまでに高級将校がまだ一人も出てきていないことに注目すべき」としている。
セネガルの首都ダカール(Dakar)でAFPの電話取材に応じたモス氏は、このクーデターにより同国北部のトゥアレグ(Tuareg)人問題が「さらに複雑化する」可能性が高く、トゥアレグ人の反政府勢力との和平はさらに困難になったと述べた。(c)AFP/Serge Daniel
【4月2日 AFP】先月22日にクーデターが起きた西アフリカ・マリのトゥアレグ(Tuareg)人反政府勢力「アザワド解放民族運動(Azawad National Liberation Movement、MNLA)」は1日、同国北部の伝説的な砂漠都市ティンブクトゥ(Timbuktu)を掌握したと発表した。
しかし、バマコ郊外カチ(Kati)の軍事キャンプでAFPと米ナショナル・パブリック・ラジオ(National Public Radio、NPR)の取材に応じたサノゴ大尉は、「反乱軍は(政権内から)退くつもりはない」と英語で述べた(マリの公用語はフランス語)。サノゴ大尉によれば、新政権の首相は文民が務めるが、国防相あるいは内相は反乱軍が指名した人物になる可能性があるという。
西アフリカ諸国経済共同体(Economic Community of West African States、ECOWAS)はこのクーデターを強く非難しており、2日までに憲法秩序が回復されなければ厳しい制裁も辞さないと警告していた。(c)AFP
反政府勢力はこの権力不在の状態に付け込み、マリ北部で急速に勢力を拡大。突然のクーデターによる政府転覆から2週間が経過した現在、マリは反政府勢力が支配する北部と、反乱軍が支配する南部とに分断されており、各国は対応策の模索と責任の所在の解明に追われている。(c)AFP/Serge Daniel and Coumba Sylla