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国際政治・世界事情
4076
:
名無しさん
:2012/04/05(木) 22:36:40
<アサド大統領に業を煮やすロシア>
西側のある外交官は、ロシアには3つの思惑があるとし、「1つ目は、リビアの件で米欧に罰を与えること。2つ目は、ロシアの外交力は無視できないということを示すこと。そして、3つ目はシリアにある自国の海軍拠点を守ること」だと指摘する。
しかしロシアは、シリア政府がデモを収拾できずに内戦の一歩手前まで事態を悪化させたことに対して、いら立ちを募らせている。シリア情勢に詳しいある国連外交官が匿名を条件に語ったところによると、ロシアの立場に「大きな変化」があったという。米国のある高官も、ロシアがアナン氏の和平案に合意したことは「重要な変化」との見方を示した。
また、西側の複数の外交官は、ロシアのラブロフ外相が何人かの欧州の外相に、アサド大統領は失脚し、後任には同大統領と同じイスラム教少数派のアラウィ派の人物が就任し、政策を受け継ぐだろうと語っていたと明かしている。ある高官は「ロシアはシリアが政権交代すれば、イスラム政権が誕生すると考えており、アサド大統領であろうとなかろうと、現政権であることを望んでいる」と語った。
ロシアの世界経済国際関係研究所(IMEMO)の中東専門家であるゲオルギー・ミルスキー氏は、この見方に同調する。ロシアはアサド大統領が統治し続けることを望んでいるが、同時に、どのような結果になっても問題がないよう手はずを整えているという。
同氏はまた、ロシアがアナン氏の和平案を支持しているからといって、アサド大統領を見捨てたわけではないと指摘。その上で、「数カ月前なら、ロシアの当局者はシリアの反体制派が鎮圧され、すぐに事態が収拾すると言うだろうが、今では彼らも確信が持てないでいる。ロシア当局はアナン氏のパートナーとして、国際世論を形成する一員として見られたいと強く望んでいる」と語った。
(原文:Louis Charbonneau記者、翻訳:伊藤典子、編集:本田ももこ)
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