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国際政治・世界事情

4018名無しさん:2012/03/26(月) 12:12:19
 ◇2大政党脅かす可能性
 パキスタンでは、ブット初代首相(79年に処刑)が設立した「人民党」と、シャリフ元首相が率いる「イスラム教徒連盟」の2大政党が交互に政権を取り、それぞれが腐敗・独裁的性格を強めると、軍がクーデターで政権を奪うという歴史を繰り返してきた。クリケットの元国民的スター、カーン氏への期待が高まっているのは、こうした政治にうんざりした住民感情が背景にある。

 人民党は、08年2月の総選挙で第1党となった。99年の軍事クーデターで政権を握ったムシャラフ大統領(前陸軍参謀長)がワンマンぶりを強めたことへの反発や、07年12月に人民党党首のベナジル・ブット元首相(ブット初代首相の娘)が暗殺されたことで同情票を集めた。現在は、ブット元首相の夫ザルダリ大統領と長男のビラワル氏が共同総裁を務め、「ブット家の党」といわれる。

 だが、人民党政権には経済政策の失敗や腐敗体質から国民の失望と反発が広がっている。また、昨年5月にパキスタンに潜伏していたアルカイダの最高指導者ビンラディン容疑者が米軍特殊部隊に殺害された事件を巡り、ザルダリ大統領が「軍事クーデター阻止のため米軍に介入を求めた」との疑惑も浮上した。反米感情の強い国民を刺激したほか、政治・外交の実権を握る軍との対決姿勢も深まった。

 さらに最高裁が今年2月、ザルダリ大統領側近のギラニ首相に対し「大統領の過去の腐敗問題を追及していない」として「法廷侮辱罪」に問う刑事裁判を開始した。有罪判決が出れば、ギラニ首相は辞任を避けられず、13年に予定される総選挙が前倒しで実施される可能性が高い。

 この混乱に目をつけ、英国に政治亡命しているムシャラフ前大統領は、現政権崩壊の見通しがついた時点で帰国し、国政復帰を狙う考えだ。しかし、最高裁は軍政時代のムシャラフ氏の住民抑圧などの責任を追及する可能性があり、情勢は混とんとしている。

 一方、カーン氏の「正義のための運動」は96年に設立された歴史の浅い政党だ。教育を受けていない多くの国民は、2大政党に属する地主ら有力者に無分別に従う傾向が強く、カーン氏は支持を集め切れず議席も持っていない。しかし、昨年11月以降、政治集会には20万〜30万人を結集できるほどになった。特に、有権者の6割を占める若い世代の支持が強く、次の選挙では、2大政党を脅かす存在に台頭する可能性がある。

毎日新聞 2012年3月26日 東京朝刊


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