したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

国際政治・世界事情

4012チバQ:2012/03/25(日) 21:34:45
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120325-00000010-mai-int
<スロベニア>地震多発地帯の原発 「想定外」へ尽きぬ懸念
毎日新聞 3月25日(日)9時48分配信

 東京電力福島第1原発事故を受け、自然災害の脅威がクローズアップされた原発がある。スロベニア東部にあるクルシュコ原発だ。地震多発地帯にある上、近くの河川がたびたび氾濫するなど、立地の問題が指摘されてきた。原発側は非常用電源の増設や堤防の補強などに取り組むが、「想定外の事態」への懸念は尽きない。【クルシュコ(スロベニア東部)で樋口直樹】

 バルカン半島北西部の山地を水源とするサバ川は、首都リュブリャナから深い渓谷を経てクルシュコ盆地へ注ぐ。人口3万人足らずのクルシュコ中心部から下流へ2キロほど進むと、広大なリンゴ畑の向こうにドーム形のクルシュコ原発が姿を現す。83年に商業運転を開始した。

 原子炉用冷却水の供給源でもあるサバ川は穏やかな表情を時に一変させる。福島原発事故の半年前の10年9月には「100年に1度」と言われる大きな洪水が発生した。濁流は原子炉を守る左岸の堤防の上端まであと2メートル余に迫り、右岸は広範囲が浸水した。

 「右岸の堤防は左岸よりも1メートル以上低い。洪水を向こう側へ誘導するためで、こちら側が浸水する心配はなかった」。原発の技術部門を統括するクラインツさんは振り返る。それでも、雪解け水や大雨、上流のダムの決壊などが同時発生する「最悪のシナリオ」に備え、左岸や支流の堤防を1・8メートル高くすることに決め、11年中にほぼ工事を終えた。

 クラインツさんは地震への備えも強調する。クルシュコ原発で使われている米ウェスティングハウス社製原子炉は欧州連合(EU)のストレステストの結果、設計上の強度の3倍近い揺れまで炉心損傷が起きないことが確認されたという。外部電源の喪失に備え、大型発電機の増設工事が進む。サバ川から冷却水をくみ上げる可動式ポンプや小型発電機も設置された。

 福島原発事故に前後して自然災害への備えが強化されたクルシュコ原発。だが、そもそも、地震や洪水の危険性の高い場所がなぜ原発の建設地に選ばれたのか。92年には耐震性などを調べる国際的な現地調査が実施された。調査団に参加したオーストリア自然資源・応用生命科学大のクロンプ教授(危険性評価学)は「政治主導の決定だった」と振り返る。

 旧ユーゴスラビア連邦の指導者チトー(1892〜1980年)は連邦内で最も先進的だったスロベニアとクロアチアを最初の「原発の地」に選んだ。だが、送電に都合のよい境界付近で、取水にも適した平地は限られていた。クルシュコが選ばれたが、地震多発地帯だったという。

 現地調査団は全面的な改築による耐震強化が必要と判断し、スロベニア政府などが対応した結果、クルシュコ原発は「全欧で最も優れた耐震設備」を有するようになった。それでも、クロンプ氏は「今の安全対策で十分だと誰が断言できるのか」と自問する。「安全性の限界など誰にも分からない」という「フクシマの教訓」を忘れてはならないと考えている。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板