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国際政治・世界事情

4013チバQ:2012/03/26(月) 12:09:03
http://mainichi.jp/select/world/news/20120322ddm007030054000c.html
三日月とダビデの星:中東2国対立の裏側/上 作られた「イラン恐怖症」 イスラエル、かつては蜜月関係
 イスラエル・エルサレムのグレート・シナゴーグ(ユダヤ教礼拝堂)。3月8日夜、約200人が集い、恒例のプリム祭を祝っていた。ハイライトでラビ(導師)が、祭りの由来である聖書物語を朗読する。紀元前5世紀、古代ペルシャ(イラン)王国の大臣ハマンが、領内のユダヤ人を滅ぼそうと謀るが、ユダヤ人の王妃がそれを阻止する話だ。ハマンの名前が読まれるたびに参列者は抗議の意を込め特製のおもちゃを「ガラガラガラ」と鳴らした。

 参列した弁護士ザッリ・ジャッフェさん(58)は言う。「ハマンはアフマディネジャド(イラン大統領)と似ている。悲劇を繰り返さないために歴史を忘れてはいけない」。イスラエル世論がイラン核武装に反対し、自ら防衛する姿勢を求める背景に、こうした考えがある。

 ユダヤ人は、ナチス・ドイツに大虐殺されたホロコースト以外にも古代からたびたび迫害に遭ってきた。古代ギリシャ、ローマ、エジプトなどによる迫害の「記憶」を祭事で伝える。プリムもその一つ。

 イスラエルのネタニヤフ首相はプリム直前の5日、オバマ米大統領とイランの核問題を協議した際、この物語の本を渡した。これに込めたメッセージは明らかだ。


 イスラエル放送(ラジオ)は毎晩、イラン向けにペルシャ語でニュースを放送している。イラン在住者からも第三国の交換機経由で電話を受け、生放送する。2月末、「イラン議会選」をテーマに声を募ると、「投票しない。結果は操作されている」などと、イラン政権を批判する声が多数寄せられた。

 番組ホストのメナシェ・アミルさん(72)はイラン生まれのユダヤ人。20歳でイスラエルへ移住した。1979年のイスラム革命以後のイラン政治体制について「人をだましている」と厳しい。一方、イラン紙は、「アミル氏は、モサドの情報活動をしている」と酷評する。

 だがアミルさんは「二つの国を父と母のように愛している」と話し、イラン現政権と祖国イランを分けて考える。職場には、紀元前6世紀にペルシャ帝国を建国したキュロス大王のポスターを張っている。大王は、バビロニアに捕らわれていたユダヤ人を解放した王である。

 アミルさんによると、両国関係は時代とともに変化してきた。イスラム革命以前、イランのパーレビ王朝は親米・近代的世俗主義の政策を遂行。イスラエルと友好関係にあり、ミサイルの共同開発さえ手がけた。ラジオのペルシャ語放送は55年前、イスラエルの生活や科学、歴史を伝える目的で始まった。

 イスラエルのベングリオン大のハガイ・ラム教授(中東学)は、国民の対イラン観を「作られたイラノフォビア(イラン恐怖症)だ」と断言する。「民族形成には、自己を定義する他者が必要」。多様な解釈の可能な聖書物語も使い「他者」を作った。長年の敵アラブの大国エジプトと79年に平和条約を結んだ結果、イランが新しい「恐怖」とされた。政府、メディア、国民による共犯だという。

     ◇

 イランの核兵器開発疑惑を巡り、イラン・イスラエル関係は戦争間近のようでもある。人々の思いを軸に、敵意の裏側を描く。【エルサレム花岡洋二、テヘラン鵜塚健】

毎日新聞 2012年3月22日 東京朝刊


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