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博麗霊夢の一日 二日目

1名前が無い程度の能力:2012/12/24(月) 01:02:19 ID:isGPS3jc0
前スレ
博麗霊夢の一日 ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/computer/41116/1293435305/


6:00
起床。最近めっきりと冷え込んできた。
もう少しだけ布団の中にいたいという気持ちを振り払い、もぞもぞと這い出す。

2名前が無い程度の能力:2012/12/24(月) 17:08:08 ID:ldseZIag0
私は日課の境内の掃除をするべく、道具を取りに倉庫に向かった。

3名前が無い程度の能力:2012/12/25(火) 00:03:11 ID:gHf9IY.60
6:05

手に白い息を吹きかけ、納屋の扉をギギギという音と鳴らし引き開く。
暗闇に白い清涼な光が差し込み掃除道具を照らした。

私は冷たい竹箒の柄を握り、ゆっくりと納屋から出てきた
冷たい風が吹きつけられる

落ちているこの葉や枝を探しては掃き、探しては掃きを繰り返し手早く掃除を終わらせた。

4名前が無い程度の能力:2012/12/25(火) 01:26:06 ID:m/kDUsF.0
前スレ>985からの続きじゃないのかよ

5名前が無い程度の能力:2012/12/25(火) 05:07:59 ID:nA4gsE0g0
ふと部屋を見ると私と魅魔が話している。
前にもこんな事があった。パチュリーに聞くとドッペルゲンガーという
そうだが、私の場合、霊力が元だそうで悪影響はないとの事。
害の無いドッペルゲンガーは厳しい修行の末に出せるようになるそうだが、
極めて稀に生まれつき出せる人がいるらしい。
はてさて私がドッペルゲンガーなのかドッペルゲンガーが私なのか・・・
分からなくなってきた。

6名前が無い程度の能力:2012/12/25(火) 17:25:03 ID:DUyv38XU0
6:06
『胡蝶の夢』なんて洒落てる場合じゃないわね・・・
何だか眠い、急に睡魔が・・・・・・・・・ハッ !?
「どうしたの ?」目の前の魅魔が怪訝な顔をする。

7名前が無い程度の能力:2012/12/25(火) 20:20:00 ID:eGaTI4Os0
10.13
気がつくと、わたしは突っ張って両手に白い雑巾を広げて、木目のくすんだ縁側を猛スピードで駆けていた
時速120キロぐらいだ。しかし、先ほどからこうして延々と廊下を拭きつづけているが、この雑巾は純白なままで一向に汚れる気配がない
そこだけが不思議で雑巾に目を凝らすと、真っ白な部分は魅魔のだいこん足だった
そして、頭頂に疑問符をかかげた魅魔がさも心配そうにたずねてくる。「どうしたの? 何かおかしなことでもあったの?」

8名前が無い程度の能力:2012/12/27(木) 01:54:51 ID:daF/O2E60
10:15
ん!?何か匂いがするぞ。
沈香・・・幻覚の正体はコレか!
伽羅の古木で一千貫は下らなさそうだ。
魅魔「そうよ、沈香は霊能者の深層心理に働きかけるの。
貴女の場合はプロテクターが強力すぎて奇行にしかならないけどね」

9名前が無い程度の能力:2012/12/27(木) 13:33:06 ID:U05szL220
10:16
一体何が狙いなの?
魅魔「さあ、何かしらね」
魅魔は不敵に微笑むと煙のようにかき消えた。

何だか無意味に動いたせいでお腹が空いたわ。
朝もまだだったし、作るのも面倒だから外食しましょか。
まだ早いから山の巫女のお土産の和菓子でも食べましょう。
何々、鎌倉 美鈴 木枯らし?
紋次郎か?って私も古いなってか店の名前・・・
まあ、いいか。
なかなか美味いというよりかなり美味い。
やはり外の世界の菓子は洗練されている。

お菓子を食べたら眠くなってきた。
少しの間だけ横になりましょう。

10名前が無い程度の能力:2012/12/27(木) 18:55:06 ID:Oox9FEbs0
15:09

んあ。

…………少し寝過ぎてしまった。
ねむねむ。

11名前が無い程度の能力:2012/12/28(金) 01:56:55 ID:/0IQPpik0
12:33
・・・って嘘よ、8時間睡眠の私が、そんなに眠れる訳ないじゃない。
でもちょっと寝過ごしたかな?街の食べ物屋は大体1時まで。
2時までやってるのは永遠亭ぐらいしかないわ。
でも、取り敢えず行こう !

永遠亭に入って開口一番
「幽香〜向日葵うどん頂戴 !!」
なぜか知らないが最近アルバイトしだした幽香の顔が引きつっている。

同じくアルバイトに入ったにとりが「霊夢さん、キュウリうどんはいかがですか?
無農薬ですよ。実は里の仲間が外の世界の女の子と親しくなって貰って
きたんです」

キュウリって世界一栄養がない野菜よね。お腹膨れるかしら?
まあいいわ、カロリーのあるものと一緒に食べれば。
「そう、じゃあ、それと身欠き鰊も付けてね」

運ばれてきたキュウリうどんなるものを食べてみる。
その清冽さにしばし言葉を失った。
清冽にして風雅、一服の清涼剤の如き爽快感・・・
これはキュウリという野菜そのものの認識を根底から覆すわね。

それにしても、またそとの世界か・・・・・・

12名前が無い程度の能力:2012/12/28(金) 02:30:56 ID:8MAxsiBk0
13:04

お腹も膨れたことだし、帰って境内の掃除を行う。
途中で魔理沙がやって来たが、大した用事もなく少し寄っただけらしい。
お茶をしながら魔理沙としばし語らう。

13名前が無い程度の能力:2012/12/28(金) 11:52:33 ID:xvWCKZXY0
14:45
何かやたらと時間が前後する気がする。いくら何でも30分で里に行って
食事して帰ってくる事はできない。柱時計を調べると何やら細工がしてあるらしい。
また魅魔の仕業か?一体何を考えてるのだろう。今度霖之助さんを呼んで
直してもらおう。しょうがないから参拝者に貰った腕時計をしてみる。
何かタコみたいな紋章が入ってる。De Villeって何だ?

14名前が無い程度の能力:2012/12/28(金) 17:20:40 ID:s/UOA3Vk0
13:45
……おかしい。どう考えてもおかしい。
私は永遠亭でお昼ごはんを食べたはずなのに、いつの間にか里で食べたという記憶がある。
しかも、さっきまで13時くらいだったのが、気づけば15時辺りになっていて、
さらにまたふと時計をみると、元の時間に戻っていた。
異変の匂いがするわね!

15名前が無い程度の能力:2012/12/29(土) 00:17:31 ID:.px.06gw0
14:47
こんな辺鄙な世界じゃ里も街も同じようなものよ。
だから、柱時計は細工がしてあるのよ。
この腕時計で計るんだからね。
魔理沙には魅魔の事は言わない方がいいわね。
シンパは非難されると敵意を持つからね。

16名前が無い程度の能力:2012/12/29(土) 01:37:15 ID:KP3OoeJ.0
14:52
暇だったのでアリスのところへ行って見た。

17名前が無い程度の能力:2012/12/29(土) 05:32:21 ID:6m9wpaoo0
14:53
暇だったのでアリスにシャイニングウィザードをかけてみた

18名前が無い程度の能力:2012/12/30(日) 18:08:04 ID:rs4K5JG60
14:54 アリス「痛いわね、何するの?」
フランケンシュタイナーをかけられた

19名前が無い程度の能力:2012/12/31(月) 15:04:42 ID:387.S.Qc0
        ヽ、   _ノ
         `'ー '´
          ○
           O                  
            o  
         ´>  `ヽ、
        _,.'-=[><]=.,_
        ヽi <レノλノ)レ〉'
         ノレ§T-Tノiゝ  
         `k'_.〉`=' !つ
          く/_/つつ



                       i^'yr,/^」.   
                       /´⌒ `"ゝ,   で ?
                      「(ヽハヽヽL iく  
                       !ilーヮーi[λ   
                      (旦⊂)Y|レ   
                      ⊂⊂丶丶>

20名前が無い程度の能力:2013/01/01(火) 01:03:29 ID:yfMXSig.0
14:55
魔理沙に何かおかしな妄想を聞かされてしまった。
どう反応しよかな…

21名前が無い程度の能力:2013/01/01(火) 03:00:58 ID:xh5HLGXM0
15:00
なぜか年が明けた

22名前が無い程度の能力:2013/01/01(火) 20:26:23 ID:jRuRFzkAO
15:01
さあ、幻想郷野球大会だ!

23名前が無い程度の能力:2013/01/03(木) 04:45:01 ID:HYKzx/jc0
24:00
一日が続かないからとりあえず今日は寝ることにした

24名前が無い程度の能力:2013/01/03(木) 07:41:56 ID:5D2grk2s0
7:40
外の騒音で目が覚めた。
何をしてるのよ〜……むむう

25名前が無い程度の能力:2013/01/03(木) 22:21:52 ID:CTpN40Q.0
7:45
眠気まなこをこすりながら中庭につづく障子を開くと、そこには私がお金を融通してもらっている人里のあきんどたちが、ずらずらと押しかけていた
どいつもこいつもあさっぱらからチンピラみたいに剣呑な顔をしている
「……ん、ん〜。――あんたたち、一体何の用よ?」

26名前が無い程度の能力:2013/01/04(金) 22:23:12 ID:6YxBkqzwO
7:48
オヤジどもの中の、一番強欲そうな顔した小肥り眼鏡がくわっ、と目を見開いて。
「博麗様ッ!去年の借金を今日こそ返して頂きますよッ!」
あきんど衆がうなずく。
いかほど?と問うてみれば小肥り眼鏡はソロバンを差し出し
「(パチパチ)〆て…こんなもんでおま」
げえっ!ど、どえらい金額!
私は無言でお祓い棒で降り下ろす。
ソロバンを粉々に打ち砕いた。

27名前が無い程度の能力:2013/01/05(土) 14:31:09 ID:r9HzBFFU0
7:49
「あにしゃあんだ !!」
男は凄んだ。
「構うこたぁねえ、やっちまえ !」
手下に命令すると目付きの悪い連中がジリジリと近寄ってくる。
軽く電撃で打ち払おうとしたが、術が使えない、どうした事だ ?
ふと、傍を見ると双六の盤面が・・・

28名前が無い程度の能力:2013/01/05(土) 19:28:51 ID:BFrh5Ddo0
7:50
すごろくの盤面!? そろばんの盤面ではないのか??

……いや、すごろくで正しかった
借金漬けになった私の駒がいつの間にかゲームオーバーのところに立っていた

29名前が無い程度の能力:2013/01/07(月) 00:40:23 ID:ILpl1Fgo0
7:51
いや、これは以前に見た事がある。上がるまでゲームオーバーはないのだ。
萃香が奥から必死の形相で飛び出してきた。
「霊夢に何するだァ〜〜〜」
チンピラに殴りかかろうとしたその瞬間、何者かにハジき飛ばされた。

30名前が無い程度の能力:2013/01/08(火) 16:19:39 ID:V3UqrDZY0
「何?熊 !?」
ロン髪にテッペンハゲの子供が、まさかりを萃香に振り下ろす。
鋼鉄のリストバンドで受け止め、すかさずハイキック !
苦もなく左前腕でガード。萃香のキックはゆうに500kgを超えるのに・・・
「なかなかやるだな、もうすぐオラのご主人ヨリミツ様が来るで・・・ほら来た」
萃香「ゲッ・・ラ、ライコウ !!!」

31名前が無い程度の能力:2013/01/12(土) 03:16:16 ID:zoPu90GQ0
頼光「綱よ綱 !」
四天王「羅城門から戻ってません」
頼光「では予がじきじきに退治てくれようぞ」
萃香「くぁw背drftgyふじこ」
萃香は悲鳴とも奇声ともつかない叫び声を上げるとダダダッと駆け出して
行った。後を頼光が風のように追う。
遠くから時々「ギャー」という悲鳴が聞こえた。
四天王も霊夢など眼中に無いが如く後を追う。

小肥り眼鏡がニャリと笑った。
「さあ、邪魔者は居なくなったぞ !」
子分が掴み掛かってくる。
霊力を使えなくても私には古流の心得がある。
外の世界では骨法と呼ばれてるそうだが・・・。

32名前が無い程度の能力:2013/01/13(日) 21:59:37 ID:TUz5TBu6O
8:03
と、私と子分衆の間の地面から突然

屠自古「とじこ、と呼ばれて…」
えっ?あ、萃香の台詞かな?。
『いや、“ふじこ”だと思う』と伝えたら…
「やってやんよ!」
電撃が境内を走った!

33名前が無い程度の能力:2013/01/15(火) 20:13:40 ID:xw0w6vJEO
8:08
アいえェぇぇェぇッんッつ!!
雷撃素パーーク!
つむじの生えたてっぺんから菊の門へ3ビャクボルトが抜けてゆく!
下帯の前が湿った快っ感ん!!
腐うぅーっ、と私はイキを吐く。涙と鼻水と一緒に火花がバチバチ鳴る。

ハウワー、と叫び、鳥の巣の火事のような頭になった男どもが身構える。
骨法(コッポー)の時間だ。

34名前が無い程度の能力:2013/01/16(水) 23:06:30 ID:uUHpU.4c0
8:09
男たちは勝ち目がないと見たかジリジリと下がっていく。
その時、バイクの爆音と共に一人の青年が近づいて来た。
走ってるバイクから飛び降りる瞬間に真紅の胴着に着替えた早業
は常人ではない。屠自古がすかさず電撃を放つが、軽くいなされ
投げ飛ばされてしまった。男は私に対してこう言った。
「古流と聞いては黙っておれない。ひとつお手合わせ願おう!」
チンピラたちが「余計な事するな、こいつは俺らの獲物だ!」
と割って入った。青年に見る見る投げ飛ばされてみんなほうほうの態で逃げていく。
冗談じゃない、こんな達人にかなうわけない。
進退窮まったその時、バイクが青年の背中にあわや激突・・・
「ぬかったわ、雷撃で暴走したか」飛び乗って制御しようとした瞬間、また
雷撃が・・・屠自古「やってやんよ」
放電しつつどこまでもバイクを追いかけて行く。

35名前が無い程度の能力:2013/01/18(金) 02:38:38 ID:hsCMk94E0
8:15
神社はやっと静かになった。
今までの喧騒は何だったのだろう・・・・・・
すっかり散らかってしまった部屋の中を片付けていると
一人の男が訪ねてきた。
「博麗さま、お早うございますだ」
「誰かと思えば馬子の源ェ門さんじゃないの、何をそんなにおめかししてるの?」
「おら、どうしても正装してお参りがしたくなっただどもタキシードの貸衣装は
1か月待ちだったので心待ちにしてましただ」
「へえ、タキシードって借りるの幾らするの?」
「一日1500文ですだ」
「へえ、そんなにすんの?(このやろ、そんな事に使うなら賽銭くれよ)」
「へえ、エゲレスの有名なバーバリーとかいうもんで、最近では舶来物も増えて
きましたが、その中でも一級品だそうでがす」
「ふ〜ん、バリバリのスーツか。(何かの監督みたいね)」
でも馬子にも衣装って良く言うわね、見違えちゃったわ。
源ェ門は一通り挨拶を済ますと丁寧に参拝して帰って行った。

えっへっへ〜、賽銭賽銭、これが楽しみなのよ
やったぁ ! 500文も入ってるわ、私は小躍りした。

36名前が無い程度の能力:2013/01/18(金) 15:44:37 ID:nVkZxqwE0
8:16
バランスを崩し足を挫いた。
痛い…

37名前が無い程度の能力:2013/01/19(土) 02:22:44 ID:l.FD14y20
8:17
博麗ちゃん境内から落下

38名前が無い程度の能力:2013/01/26(土) 02:07:58 ID:tbPZ6tEk0
8:16
バランスを崩し腕を挫いた。
痛い…

39名前が無い程度の能力:2013/01/26(土) 03:43:00 ID:t.7AIiIM0
8:17
博麗ちゃん境内から落下

40名前が無い程度の能力:2013/01/26(土) 16:50:51 ID:EXhUOqBM0
8:16
バランスを崩し腕を挫いた。
痛い…

41名前が無い程度の能力:2013/01/27(日) 22:37:32 ID:HEg42/QM0
???「あなたは今、無間地獄に陥っているわ」
霊夢「あなたは誰?」
???「アウターゾーンへようこそ。ストーカーのミザリィです」
霊夢「んっ?ストーカーが何の用よ?」
ミザリィ「勘違いしないで、私のストーカーはタルコフスキーの映画から取ってるの。
私は怪しい者じゃないわ。こういう怪現象はあなた方の言う外の世界に甚大な影響
を及ぼすから看過できないのよ」

42名前が無い程度の能力:2013/02/02(土) 15:55:25 ID:hiaJlgYg0
8:17
博麗ちゃん境内から落下

43名前が無い程度の能力:2013/02/04(月) 09:57:07 ID:m8r0nR7E0
8:18 今日はツキが悪いから、もちょっと寝る事にするわ。
布団にもぐり込むなり、そのまま寝てしまった。

44名前が無い程度の能力:2013/02/04(月) 22:33:25 ID:hBbI7QmY0
9:30
二度寝から目覚めたら、なんかおなかがすいた。
でも腕が痛いから料理をしたくない。
里に行って何か食べてこよう。

45名前が無い程度の能力:2013/02/05(火) 02:14:06 ID:Y/rHPYwU0
10:25 
と言ってもこんな時間に食べ物屋なんて開いてるはずがない。
茶店でお団子と茶を啜っていると、彼方に、2つの機影が !
でも何か妙だ。パラシュートとグライダーを足したような動きだ。

46名前が無い程度の能力:2013/02/06(水) 22:58:21 ID:5L85KuSI0
10:26
よく見えないけど空飛んでる時点で里人じゃないのはほぼ確定だし
正直面倒だから見なかったことにしてもいいんだけど
早苗に先を越されるのも嫌だし、ちょっと見に行きますか。

47名前が無い程度の能力:2013/02/20(水) 00:27:35 ID:4e75zsfc0
全くどこかの>>152みたいな排斥に必死なゴミはウザいわ

48名前が無い程度の能力:2013/02/21(木) 11:48:35 ID:kYWJsMkg0
近付くと、文が飛んできた。

「あっ霊夢さん、危ないですから近づかないでください」

霊夢「あれは何なの?」

文「飛びながらというのも何ですから降りて話しましょう」

2名は地面に降り立ち芝生の上に座った。

文「あれはパラグライダーというものです。今、外の世界の
インストラクターに椛が訓練を受けてるんですよ」

霊夢「何のために?あれはどう見ても戦闘向きじゃないわね。
偵察用にしても挙動が緩すぎるわ」

文「ええ、最近里の人間が、あなた達特別な人間だけが空を
飛べるのを羨ましがってまして、そのガス抜きの為に紫さんが
導入したんですよ。彼女は今冬眠中ですけど、あそこに藍
さんがいます」

49名前が無い程度の能力:2013/02/28(木) 14:26:32 ID:9GZnuAww0
10:45
藍「見ての通り、これは空を飛ぶというより風に乗る道具だ。
   普通の人間が空を飛ぶとなるとそれこそ星蓮船の様なものになってしまう。
  娯楽用であって、これを使っての戦闘は無理だ」

霊夢「ガス抜きで空をねぇ」

椛(射命丸は余計な事を言って無いだろうな。私達天狗も人間の信仰を集めて
   その立場を大きなものとして示そうとしている事を。…彼女はこの巫女と仲が良いようだから
  釘を刺しておかなくてはな)

霊夢「チラッ」

椛「な、何だ。私達は人間の欲求を満たすために山の一部を開放して、その手伝いまで請け負ってるんだ。
   咎められる云われはないぞ」

霊夢「別に文句は無いけど、外の世界の人間をほいほい連れてきて、帰すのは誰の役目だと思ってるの?
     紫は寝てるんだし」

文「ま、まままぁ、そこは多めに見て・・・。霊夢さんだって本当は妖怪と人間が上手くやれればいいって
   思ってるって、ここの神社の一柱が言ってましたよ?」

霊夢「神奈子ね・・・神様のくせにおしゃべりなんだから」

文「では、私達はもう少しこの器具について習熟しないといけないので・・・」

霊夢「・・・ねえ、このぱらぐらいだー、私もやってみたいんだけど?」

椛「えっ!?」

50名前が無い程度の能力:2013/03/01(金) 00:04:34 ID:L6xqvNgAO
10:52
「あははは…」
それを聞いた藍が大笑いした。
「いや…失敬!やはり人間の発想は予測できないな」
私は少しむくれたけどまあ、笑われるのも分かる。
わたしの記憶の中で一番古そうな頃から空は飛べていた。
だから、皆そうじゃないと知ったのは博麗を継いでからしばらくの事だ。
「飛べるのにわざわざ…という発想をしないのもいいね…常識にとらわれないのが」
と言って藍はちら、と横目で合図する。
「やっほー!あ?霊夢さーん!」
大きな三角形の翼を操って早苗がすーっ、と飛んできた!

51名前が無い程度の能力:2013/03/06(水) 22:18:49 ID:rN80Xp.QO
10:57
「あんたなんて格好してんのよ」
早苗は巫女衣装でなく、革製の上下くっついた青白の上着(ライダースーツと言うらしい)を身に着けていた。
大きな眼鏡(ゴーグル)を外し、頭に被った丸いなにか(ヘルメット)を脱いで頭を振りながら
「いやー、爽快でしたよ」
なんて笑っている。
早苗の操る翼は細い骨組に薄い布が張っていて凧のようだ。軽々持ち上げるのをみると重量も大して無いらしい。
よくみたらもう一人いた。
「お、面白かったー!」
橙だった。
毛皮の襟つきの上着に毛皮の耳当て付きの帽子を被っていた。大きな眼鏡は一緒だ。
あんたら普通に飛べるじゃない?
「いえ、自力でなく風を感じながら飛ぶのは面白いですよ」
「普段はそんなに高く飛べないもの」
橙はたしかに低空飛行ね。
と、向こうから誰ががやって来た
「…えっと、アンケートに…って、あれぇ?」
紙をもってきたのは以前、竹藪で会った宇佐見蓮子だった。

52名前が無い程度の能力:2013/03/16(土) 22:46:25 ID:pd9oLWHkO
11:03
「いったいどうしたの?」
「えっ?いやぁ…旅行先でバイトしないかって…1日限りで、なんだけど」
ばいと、って何だろう?
蓮子は何か感想を書く紙を持っていた。
「お知り合いですか?」
早苗が顔をのぞきこんできた。
「うわ!この子可愛いけど…巫女さん?」
「風祝ですよ」
「えっ?それたしか諏訪の…」
「知ってるんですか?」
早苗は蓮子の世界の話が分かるみたいね。
ゼンコウジ、トガクシと知らない地名?が出てくる。

53名前が無い程度の能力:2013/03/19(火) 22:35:28 ID:2Os42FbsO
11:05
蓮子は「ひふうくらぶ」なるものの説明を始めた。
橙と早苗は聞き入り、文は目を光らせた。
「霊夢さん!ちょっと紹介してくださいよ」
小声ですり寄るので
「勝手に話せばいいじゃない…」
では、とメモ帳片手の文を藍が引き止める。
片眼をつむって静かに横に振った。
「禁止事項ってやつですか?」
ふくれて肩をすくめる文に
「済まないがこらえてくれ」
と苦笑してる藍。
「霊夢ちゃーん!」
蓮子が私を呼んだ。
年下あつかいみたい…いいけど。
「体験飛行したいならあちらに…あそこにいるのがインストラクターさんで…」
言われた方向をみると、紅白の早苗と色ちがいの衣装を着た女性がいる。
背が高く、ぴったりの衣装から肩幅のある締まった体つきが分かる。
長い黒髪を後ろにまとめていて顔ははっきり見えないけど赤銅色のうなじから精悍な感じがする。
なぜか胸の動悸がする。
誰だろう?

54名前が無い程度の能力:2013/03/29(金) 00:35:56 ID:r21B4T7I0
霊夢「あの、以前にどこかでお会いしませんでしたか?」
女の人「ええ、5年程前、八雲紫さんの家で一度」
霊夢「失礼ですが、お名前は?」
女の人「古賀ですわ。主人は紫さんと懇意にされてましたので
夫婦揃って訪問しましたのよ」

そういえば、そんな事があったっけ。
どうも数年前の記憶は霞がかったようで、はっきり
思い出せないのよね。

霊夢「今日は、ご主人はお仕事ですか?」
古賀夫人「主人は・・・亡くなりました。
3年前、不慮の事故で・・・」
霊夢「それは、どうも失礼しました」

蓮子を指差して

霊夢「あの子とはお知り合いなんですか?」
古賀夫人「はい、あの子は宇佐美蓮子といいます。
私のゼミではないんですがね、大学の教え子です」
霊夢「大学の教授をなさってらっしゃるんですか」
古賀夫人「准教授ですがね」
霊夢「この世界の事は、そちらの世界の方には知られるのは
拙いんですが・・・」
古賀夫人「大丈夫ですよ、元の世界に戻ったらすべて忘れて
しまいます。時空すら超越して、こちらへ来る直前の時間に
戻ってしまうんですよ」
古賀夫人「某有名ゲームの方式にそっくりなのでADMS
と呼んでますがね」

55名前が無い程度の能力:2013/05/08(水) 21:49:37 ID:HusEabOIO
20:10
そんなわけでいろいろ忙しい一日だった…
こんな日は早く休もう

56名前が無い程度の能力:2013/05/08(水) 22:02:46 ID:IWCyu5MgO
20:15
枕元でがさがさと何かがうるさい
薄目を開けて見ると、大きなカニがゆっくりと横に歩いていた
これは夢だ。布団をかぶり、見なかったことにする

57<激写されました>:<激写されました>
<激写されました>

58名前が無い程度の能力:2013/05/09(木) 03:09:54 ID:VH5fEGys0
21:30
やばい、悦楽の波がおさまらず手がとまらない…

59名前が無い程度の能力:2013/05/09(木) 07:07:49 ID:BOmbj9iMO
22:48
なんて好色…!
結局あれから5回ほど陥ちた。
指先を濡らす、絞り出された私の生きる証。
脱け殻のような身体にもう一滴も残っていない気がした。
着替える気力もなく、溶けるように眠りに就いた…

60名前が無い程度の能力:2013/05/09(木) 08:39:55 ID:AntAFhLU0
6:12
珍しく、すっきりと目が覚めた。布団から出るのにも抵抗を感じない。
ぱっぱと着替えて、朝特有の爽やかな冷たい空気を吸い込みながら、境内の庭掃除をする。
・・・なぜか鳥居の影にあの七曜の魔女がいてこっちを睨んでいたが、しばらくすると消えていた、なんだったんだろうか。

61名前が無い程度の能力:2013/05/10(金) 03:38:28 ID:5lCGXp960
6:20
天気は晴朗、朝の空気はすがすがしく気温も心地よい
掃除も順調に進み全身が心地よい充実感にみたされている
朝飯までに何かしないともったいない!

よし!側転でもするか。
空を飛ぶ程度の能力はおいといて、
あふれる躍動感を指先一本一本に至るまでみなぎらせ
元気よく はぁっ! トンッ!タンッ!タンッ!ほいもう一回!タンッ!タンッ!あっ!


…遅かった。
石段である。

62名前が無い程度の能力:2013/05/10(金) 08:15:10 ID:uZCjodiY0
09:30
朝イチで永遠亭に駆け込む
奇妙な色合いの服をまとう月の女医の診断は「左肋骨3本骨折、全治1ヶ月」だそうなチクショー
しかし、どうもここは苦手だ
広大な屋敷の奥のどこかに、あの怪力姫が籠っている
文が彼女の天井板連続攻撃をどうやったら避けられたのか、今なお謎である

63名前が無い程度の能力:2013/05/12(日) 22:00:34 ID:Leck75vMO
09:30
「話は聞かせてもらったわ!」
ふすまを開けて“怪力姫”が部屋に入ってくる。
「貴女も災難ね…えっ?入院じゃないの?そう…じゃ、帰りにはイナバたちをつけてあげるわ…それで」
と、私は輝夜の部屋に案内される。
ちなみに抱き抱えられて。
怪我人だからってねぇ。
「これを見て」
おもちゃの様に小さい建物がたくさん。模型?。
どうもこれはお城らしい。
「退屈しのぎに森の古道具屋から買ったの。けっこうはまっちゃって」
へ〜。
自分で組み立てたにしてはなかなかの出来だ。
庭や植木まで再現されている。お姫様って、案外手先が器用ね…おっ?ちょっと懐かしいものが。
「これ!…月の都じゃない?」
「ん〜?ごめん!これはキンシ城…」
えっ?それどこの城よ?

64名前が無い程度の能力:2013/05/12(日) 22:02:28 ID:Leck75vMO
09:30×
09:40○

65名前が無い程度の能力:2013/05/13(月) 10:19:10 ID:2Mo90d6Y0
9:50
「ところで何か食べる物はない?いろいろあって朝ごはんたべそこねちゃったのよ」
永遠亭ならおいしいものが食べられるかもしれない。ずうずうしくはないよね。
「なんか残ってるからもってきてあげるわ」
輝夜はあっさり請け合って自分で取りにいってくれた。意外と気のきく姫様ね。

66名前が無い程度の能力:2013/05/16(木) 04:00:20 ID:IyUHYxAE0
10:50
居住まいを正し正座で待機していたが
なかなか輝夜が来ない
永遠亭って広いんだなあ

67名前が無い程度の能力:2013/05/16(木) 20:47:04 ID:tjEoYoK2O
10:52
「お待ちどうさま」
おぼんを持って輝夜が戻ってきた
やった〜!
と、そこにはどんぶりが一つ…そこには山盛りに何かいろいろ乗ってる…。
洋食やら和食やら…しかし、一目見て食欲が消え失せる。
「遠慮なくどうぞ」
輝夜は笑顔。あくまで好意なのだ。千年も生きた人間にまともな食事は期待できないのかも知れない。
ふと見ると、庭の向こう側、永琳の部屋のふすまが少し開いて…なんとも言えない顔の青赤薬師がこちらを見ていた!
…食べろって事か!

しぶしぶ一口箸をつけたら…あっ!美味しいじゃん!

68名前が無い程度の能力:2013/05/17(金) 01:30:16 ID:opnU0D.E0
10:54
美味い。これは美味いぞ。いや、ちょっと待って。美味すぎる。いや、美味いなんてもんじゃない。
まじうま。激うま文々。。口腔から鼻に抜けるかぐわしき香りが食欲をかき立て、
胃が震え唾液がわきあがる。しゃれになってない。たまらず二口目を口にいれる。
至福だ。咀嚼するたびに新たに口福がみなぎる。泣けてきた。涙があふれる。なんという美味い飯だ。
感涙。滂沱の涙。滝のような涙。あれ??

涙が止まらなくなった。全開の蛇口から出る水のようにドバドバ出る。何これ!?

69名前が無い程度の能力:2013/05/18(土) 06:03:36 ID:yuo6ViWI0
11:07
激しく泣きながら、私は一気にどんぶりをかきこみ終えた
これが姫様の手料理の実力だとしたら、月の民はやはり侮れない種族だと改めて実感する
ただ長生きしているだけではないのだと、納得も得心もさせられてしまう
涙を拭い、空のどんぶりを戻し終えた私の目の前では、優美なブラウスの袖で口を覆いながら、
輝夜がクスクスと笑っている
「とても美味しかったわ、ごちそうさま」
私がお礼を言うと、輝夜は尋ねて来た
「そんなにお腹が空いていたの、あなた、毎日ちゃんと食べているわよね?」
私はうなずく、いくらなんでもそこまで窮したりはしていない
でも、肝心の料理の腕では私は輝夜に遠く及ばない………
傷が癒えたら、少しは料理を勉強し直そうとこの時誓った

永琳に貰った貼り薬と飲み薬を携えて、改めてお礼を告げてから永遠亭を出る
これ以上煩わさないために、イナバたちによる護衛は辞退させて貰った
ゆっくりと飛んでいる間、骨折の傷がまだ少しばかり痛んだが、もう耐えられないほどではない
薬師は折れた骨を継いで固定し膏薬で湿布し、さらに麻酔という外界の痛み止めまで打ってくれたのだ
ズキズキする痛みがしばらくするとウソみたいに和らいでいった、医学の面でも月は卓越している
神社にたどり着くと、私は昼間から夜着に着替えて布団に潜り込んだ
「念のため三日間は安静にしていなさい、そうすれば十日後にはかなり治るから」
が医者の指示である、彼女はさらに付け加えた
「もちろん弾幕ごっこは絶対禁止 この状態じゃごっこ遊びやシャレにならないわよ」
我ながらうかつな事をしたものだと反省する内に、私は深い眠りへと落ちていった

70名前が無い程度の能力:2013/05/18(土) 10:33:36 ID:Z6TiyToc0
??:??
夢の中で夢だと気付く事がある。今、自分が置かれている状況も夢だと分かった。
夢だというのに、怪我をした箇所が酷く痛む。飛び上がる気にもなれない。
やりたい事も特に無いし、神社に戻ろう。

踵を返すと、そこには神社は無く、例えるなら紅魔館のような造りの建物があった。
もう一度振り返ると後ろは何も無い。真っ暗だ。
現実では“怖い”と思う前に、何かあると大抵誰かの仕業なので、そいつらをとっちめる事を考える。
今は、少し怖いのかもしれない。しばらく目を瞑ってから開いてみても景色は変わらない。夢からは醒めない。

…暗闇に向かうよりはマシだと思って洋館に向かう事にした。怪我をした箇所が痛む。脂汗が出てくる。

71名前が無い程度の能力:2013/05/19(日) 09:20:37 ID:rmbQdcGMO
??:??
時間が分からない。でも時計があったとしてもこの暗い世界では意味をなさないかもね。
館の門に立つ。大きくて高い扉。当然ながら門番はいない。
まるでお風呂場のようなむっ、とした湿気をかんじる。生暖かい。
手を触れると門がゆっくり開く。古くなりすぎて惰性で開いてしまったようだ。
…目の前は一面の水。
屋敷の中が水の中のに沈んでいるのだ。ぼっ、と蛍火のような光がゆらゆら水面にゆれる。
ふりかえると背後も水。いつのまに私は小さな小島に取り残されていたようだ。
今の私に飛ぶ力は無さそうだ。そんな気がした。

たたんだ服と靴は一式、手に届く一番高いところに置いた。
水は思ったより冷たくない。生ぬるい感覚に包まれ、私は静かに水を蹴った。

72名前が無い程度の能力:2013/05/19(日) 19:35:09 ID:p3lWWcLE0
??:??
はあ。

73名前が無い程度の能力:2013/05/20(月) 00:56:38 ID:UEib7cz60
??:??
変な音楽が流れてきた。
デーデン‥. デーデン‥. デーデン デーデン デーデン. デーデン デーデン デーデン. デーデン デーデン‥.

水辺から離れて島の中央に立って辺りを見回す。この音楽はどこから聞こえてくるんだろう?
しかし広い湖だ。海はこんな感じなのだろうか?
…そういえば、生理や怪我をしてる時は海に入ってはいけない、と てゐが言ってたのを思い出した。
これが海なら入らない方がいいだろう

74名前が無い程度の能力:2013/05/21(火) 17:24:11 ID:bwcLV0fg0
ジョーズか?カイザーラインハルトのバックでかかってた曲か?

ttp://momijitocirno.sakura.ne.jp/remilia/uploader2/src/remy24700.mpg.html

75名前が無い程度の能力:2013/05/22(水) 04:31:29 ID:ULYd8HBA0
てゐ



水中

76名前が無い程度の能力:2013/05/22(水) 16:21:00 ID:tsh3MjTI0
東南アジア方面から伝わった話だからワニ説が有力という説が有力。

77名前が無い程度の能力:2013/05/22(水) 23:58:13 ID:ibLEK2SI0
??:??
湖の中から大きな魚が飛び出してきた。全長は、頭部だけでも霊夢より大きく、広げた口は子供なら丸呑みにしてしまうほどだった。
……

???「…随分とうなされてたみたいね」

霊夢「…幽…香? …ここもまだ夢なの?」
幽香「そうよ。ようこそ、私の家…夢幻館に。
     …くるみもエリーも居なくなっちゃったし、この夢幻館自体、幻想郷からなくなったのだけれどね」

くるみとエリー…聞いた事があるようなないような…。
それにしても幽香はこんな良い所に住んでたのか。夏は神社の裏の木の上で寝てる姿をよく見るものだが

78名前が無い程度の能力:2013/05/30(木) 07:00:54 ID:3aWsPup.0
??:??
「あなた」と幽香がたずねてきた、悪戯っぽい笑みを浮かべながら、あー腹立つ
「胡蝶の夢っていう外の世界のおとぎ話を知っているかしら?」
「?………………??」
良く知らない、聞いた事もあるような、ないような、でも今は思い出せない
「霊夢、あなたは今、その胡蝶なのよ」
妖怪はウフフフと揶揄うように笑い、私を戸惑わせたまま、部屋を出て行く
いきなり、ズキッ!と傷がうずく、しかしこの痛みも本当なのだろうか
もう、訳が分からなくなってきたわ
寝台の上で堪えながら、私は戸惑い続けた………いったいなんでこんな事に
しっかりしろ、博麗の巫女! 魔理沙に笑われるぞ(あのやろー)

79名前が無い程度の能力:2013/06/01(土) 12:44:37 ID:3qF5T8xo0
??:??
自分の身にのみ起こった異変だと思うと釈然としないが、解決しないと博麗の巫女の名がすたるというもの。
…いつもなら目の前に居るやつを締め上げていけば解決出来るが、今回は出来そうに無い。
そろーっとベッドから降りて着衣の乱れを直し、部屋を出る。

長い廊下に沢山の引き戸がある。紅魔館みたいな建物だと思ったのに、神社か永遠亭のような様式だ。
引き戸に障子ではなく硝子が嵌められてるが、中の部屋の様子を伺う事は出来ない

80名前が無い程度の能力:2013/06/03(月) 18:19:53 ID:zo/a0fvs0
いったいなんなのよ、この事態は
本当にもうわからないわ
でも、必ずどこかに解決の糸口はあるはず
博麗の巫女、幻想郷の為なら、いつだって死ねる覚悟よ
とはいえおバカな理由で死ぬなんてダメよね
そういうのは魔理沙とかに任せて、こっちは徹底して疑惑の根源を追求しましょう
でも、この屋敷、なんだかおかしいわね、普通じゃないわ
誰かが歪めている、うん、そんな勘がするわ…

81名前が無い程度の能力:2013/06/03(月) 20:06:38 ID:V92USq9c0
??:??
せっかくだから、私はこの赤い引き戸を選ぶわ!

82名前が無い程度の能力:2013/06/03(月) 22:31:03 ID:zo/a0fvs0
??:??
魔理沙「おいおい、それこそ「死亡フラグ」と呼ぶんだぜ…まあ、骨は拾ってやるぜ
しっかり死んでくれよw」
早苗「霊夢さん、いままでご苦労様でした、後は私がしっかりと継ぎますから、どうかお安らかに」
妹紅「死ねるなんて素敵よね、リザレクションは全力で阻止でてあげるわ」
神子「逝ってよし、世界の為に逝ってこその巫女、辛い定めだが、あなたは覚悟出来ているようだし」
レミリア「結構、長い付き合いだったわね、さようなら、霊夢、忘れないわ」
輝夜「地球の人間の宿命よね、残念だけれど、せめて最期は潔くしてね」
三妖精「神社はしっかり守ります!………壊すかもしれないけれどまあね」
萃香「おう、早くこっちへ来い!お前とだったら良い酒が飲めるぞ」
マミゾウ「なに、あの世も悪い所じゃないぞ、私はどちらの世界も知っているからな」
お燐「はやく死体を運ばせてくれ、丁寧に焼いて上げるよ」
紫「あーあ、また新しい巫女を見つけないと………面倒だから寝よう」
わかさぎ姫「まだ本番じゃないじゃない、もうちょっと待ってよ!」

霊夢「お、おまえらなぁ………」

83名前が無い程度の能力:2013/06/04(火) 15:50:58 ID:9fyOAfZY0
??:??
・・・嫌な予感しかしないので赤い扉を開けるのは止めておこう。
その向かいにある部屋に入ってみる事にした。引き戸を開けると・・・

???「今日は転入生を紹介する。×××(聞き取れない)から来た、
    博麗霊夢さんだ。みんな仲良くしてやってくれ」

霊夢「・・・博麗霊夢です、よろしく」

魔理沙「おいおいお嬢様かと思ったら、「夜露死苦」ってヤンキーかよ」
アリス「何言ってるのよ。不良とは空気が違うでしょう」
教師「はい、静かに静かに。・・・博麗さんは、一番後ろの空いてる席に座ってくれ」
魔理沙「空いてる席が多いけど、お前の席は一番後ろだからな。そこの奴らは今日来てないんだ」
妹紅「…これ以上問題児が増えるのは勘弁してほしいわ」
霊夢「大丈夫よ、私は普通だから」

幽香「それは良かったわ。私の隣に怖い人が来たらどうしようかと思っていたのよ」
霊夢「休んでる人が多いみたいだけれど」
幽香「ああ、ちょっとツッパってる子と体が弱い子と…」
妹紅「引き篭もりね」
幽香「…変わり者は多いけど、そんなに怖い人は居ないから安心していいわ。
     それに、何かあったら私に言って頂戴。私はこうみえて学級委員なの。
    …自己紹介が遅れたわね。幽香、風見幽香よ。」

…最初は少し不安だったけど、上手くやっていけそうだ。…何か忘れてる気がするけど、気のせいだろう。

84名前が無い程度の能力:2013/06/04(火) 19:51:04 ID:YUNIHUWM0
とりあえず最初の給食………当番のチルノや妹紅たちの割烹着姿、なかなかじゃない
ふーん、最近の学校給食はなかなかのメニューなのね
魚のフライに、千切りキャベツのサラダ、
それにジャガイモとタマネギ、ニンジンとインゲンとひき肉の煮物、
お新香とごはんと卵汁………ぜいたくすぎるわ
でも、食べられるときにがっつりと食べておかないといけない
いざという時に、力が出なくちゃ困るもの

巫女って実は体力勝負なのよね

85名前が無い程度の能力:2013/06/05(水) 03:06:39 ID:wNEQFzwI0
11:10
目が覚めた。

何か忘れてると思ったら夢の中にいたってことを忘れてたんだった
ああ、おなかがすいた
せめて夢の中ででも食べてから目覚めればよかったのに

86名前が無い程度の能力:2013/06/05(水) 20:22:41 ID:9hoeevoY0
11:11 玄爺「博麗様、起きてください」
霊夢「何、どうしたの?」
玄爺「ずいぶん、うなされてましたので、様子を覗いにきましたら
枕元にこいつがいましたのじゃ」

玄爺の手にはゴブリンみたいな妖怪がつかまっていた。

玄爺「こいつは枕返しという低級な妖怪ですじゃ。人が疲れてる
時に枕元へ忍び込んで悪さをしますじゃ」
霊夢「私が見たのは多重夢よ、それも五重ぐらいの。
こんな三下が見せれるわけないわ」
玄爺「さあ、それは私には何とも・・・・・・」
霊夢「こら、あなたの能力の根源は何なの?正直に仰い。
でないと陰陽玉をドテっ腹に食らわすぞ、ゴルァ !」
枕返し「キキィ、メリーメリー、ゲンソウイリ・・・」

87名前が無い程度の能力:2013/06/06(木) 16:57:52 ID:zQAHFBNA0
11:13
枕返しはとりあえずどつき倒した、薬師に警告されていたとはいえ、
この三下妖怪程度なら、怪我した身でも瞬殺である
メリー………むかしどこかで耳にしたような気もするけれど、思い出せない?
枕返しをさらに問いつめると、メリーは結界を認識し、さらに通り抜けられるらしい
外の世界にも特異な能力を持つ者たちがいる、メリーもその1人なのだろう

とにかく悪夢は去った、怪我が少し疼いたので今度こそ安静にしていよう

88名前が無い程度の能力:2013/06/07(金) 11:48:06 ID:nFrXPuXE0
11:15
本格的にやばい。
持病の空腹をこじらせてしまい。
症状が悪化の一途を辿っている。
はやく治療してもらわないととりかえしのつかないことになりそうだ。

89名前が無い程度の能力:2013/06/08(土) 08:40:33 ID:L7dpstqk0
12:06
薄れ行く意識、体にも力が入らない…すっかり観念していると、いきなりの衝撃
誰かに思い切りひっぱたかれたひどい痛みで、私はなんとかこちらに戻って来れた
「霊夢よお前、大変な事態にいったい何をやってるんだ?」
目をあけると、金髪の魔法使いの姿があり、そいつはこう言った
「やっぱりか、おい霊夢これでも食え………………話はそれからだ」

あいつに差し出された風呂敷をあけると、五段重ねの重箱、汁物らしい筒、
大好物のお酒まで………ラッキー!!!
持つべき者は、友である(現金

90名前が無い程度の能力:2013/06/09(日) 04:47:27 ID:wz8GpYMg0
12:07
ごちそうさまを言う前に言っておくわッ!
私は今魔理沙のもってきてくれた豪勢な差し入れをほんのちょっぴりだが体験した
い…いや…体験したというよりはまったく理解を超えていたのだけど……
あ…ありのまま 今 起こった事を話すわ!

『私はごちそうを箸で口に運んだと思ったらいつのまにか全て消滅していた』

な… 何を言ってるのか わからないと思うけど
私も何を食べたのかわからなかった…
おなかとせなかがくっつきそうだった…

奇術だとか「食事はまだですかいのう」「おばあちゃんさっき食べたばっかりでしょう」だとか
そんなチャチなもんじゃあ 断じてない
もっと恐ろしい亡霊の片鱗を味わったわ…

味わうならあのごちそうを目だけでなく口で味わいたかったなあ……

「おい、霊夢!しっかりしろ…」
「     」
「   」

91名前が無い程度の能力:2013/06/10(月) 09:20:47 ID:8i3/XpZY0
12:11
魔理沙にふたたび叩き起こされる、まだ枕返しにたぶらかされているのかと思ったが、
どうやらそうではないらしい
単なる空腹からの惑乱、そんなものだろうか
こうなったらとにかくリアルに食うしか無い、うん、そうだ
昨晩の残りご飯で雑炊をつくる、有り合わせの野菜、鶏の干し肉、卵、そんなものか
アサツキだけは刻んでたっぷりと入れる、神社のちかくの沢沿いにたくさん生えているから
出来た雑炊を、魔理沙といっしょに、フーフーしながら食す、うっ、うまいよぉおお
外の世界にこういう1人グルメをテーマにした漫画があるそうだが、出来れば読んでみたい、
小鈴にでも発注しておこうか
「…しかし、お前らしくもない魘され様だったぞ」
「ええ、ちょっと、朝からまあ、いろいろとあってね」
もうちょっとまともな一日になると思ってたけれど、やはり甘かったようだ

92名前が無い程度の能力:2013/06/10(月) 09:57:09 ID:kSHlHElY0
12:25
魔理沙「お粗末様でした」
霊夢「…アンタがそれを言うの。ま、いいけど。
     そういえばパチュリーの図書館に漫画の本って無いの?
    レミリアと門番が前に読んでいたのだけれど」

魔理沙「ん?漫画か。あるんじゃないか。
      そういやお前は絵が上手いよな。何か描いてみたらどうだ?」

霊夢「考えてみるわ。…所でその箒って乗り心地はどうだなの?またがっても座っても最悪そうだけど」
魔理沙「いきなりひどい言い様だな。まぁ確かに良いものではないが・・・って二ケツさせる気かよ!」
霊夢「ニケツ? …ああ…。そうね、二人乗りよ」
魔理沙「しょうがないな。高くつくぜ? で、どこに行くんだ?」

93名前が無い程度の能力:2013/06/10(月) 16:54:39 ID:8i3/XpZY0
12:40
とりあえず紅魔館を目指すことにする
魔理沙のすすめで股がるのではなく、横座りで箒に乗っている
なるほど、こうすればそれなりなものだ
「ねえ、座布団とか巻けばもっと楽よ」
「バカいうな、それじゃさまにならないじゃないか」
魔法使いはプライドが高い、もちろん、格好を気にする

「お、見えて来たぜ」
赤い館、吸血鬼たちの根城、しかし同時に幻想郷第一の書庫でもある
「ねえ、魔理沙、ところで大変な事態ってなによ」
「ああ、そうだったな・・・まあ、あっちで話そうや」
「緊急ってわけじゃなさそうね」
「緊急じゃなくても、たちが悪いってのはあるんだぜ」
ふむ、と私はうなずく
「・・・もしかしたら、お前に今日起こったこともそれかもな、というかそれだろう
枕返しだっけか、そんなヤツならこの機会に乗じても不思議じゃないな、
よりによって博麗の巫女に悪戯を仕掛けるなんて、まともな妖怪ならやらんぜ」

94名前が無い程度の能力:2013/06/12(水) 05:26:36 ID:NC5AZcmk0
12:45
「おいおい霊夢、なんかやってるぜ」
「これは面白いタイミングで来ちゃったようね」

普段居眠りしていることの多い門番は中庭で忙しく立ち働いており、
開け放たれた正門はほったらかされている。
中庭の様子は、落ちついたたたずまいの普段の面影もないほどすっかり変わり
いたることろから黒煙がたちのぼっているではないか。
内働きのメイド妖精たちもほぼ総出で、中庭を所狭しと行き来しては
焼けた物を運んだり後始末をしたりと大変そうだ。
珍しいこともあるものね。フランドールでも暴れたのかな。

「まったくあの子には手を焼くわ…」
霊夢と魔理沙の到来を察して、館の主自らがこっちにやってきてさっそく愚痴をもらす。
なんのことはない、本当にフランドールが大暴れたらしい。
「突然か。困った妹様だな」
「まあね。でもたまにはあの子の思い通りにさせてやることも必要なのかもしれないわ」
「私はいいことだと思うけどな。でもまさか庭じゅうでやっちゃうとはぶったまげるわね
これじゃ紅魔館の住人総出でも全然片付かないでしょ。私も手伝うわよ。魔理沙もいいわね」
「よしきた」


さて。というわけで私たちも参加することになった。
『庭で大バーベキュー大会をしたい』と大暴れしたフランドールのおかげで
紅魔館の森閑たるムードの庭園は一変豪勢な大バーベキュー会場と化し
あちこちに設けられた炭火のグリルから肉の脂が滴ってはあがる黒煙が
もうもうとたちこめている。
私たちはその中でも中央にしつらえられた特大のバーベキュー・ピットにむかう。
この騒ぎの首謀者であるフランドールが目を輝かせて肉を見守っている。
まず肉が凄い。トン単位で塊で買ってある。
で、主が肉を切る。やたら切る。反抗気味な悪魔の妹もこのときばかりは姉を尊敬。
普段、図書館からも出て来ないらしい少女がレミィクールとか言ってる。

95名前が無い程度の能力:2013/06/12(水) 15:33:43 ID:42/PLF/60
うまい・・・屋外で頬張るバーベキューは実にうまい
考えてみれば、朝からうまいものばかり食っているような
いや、考えまい、食える時に食う、それが博麗の巫女の信念
あふれる肉汁、ミディアムの肉塊、こんな幸福は滅多に味わえない
隣では魔理沙もハフハフしながら肉に噛み付いている
向こうではワイングラスを片手にお嬢様が妹様と酒を酌み交わしている

そういえば、あの異変こそがスペカルールの発端だったのよね
無駄弾ばかりの全方位弾とか負けたら大爆発とか、派手な演出も求められるけれども、
こうして酒を飲めるのも殺し合いじゃない決闘だからこそ
面倒だったけれど、ルール決めて良かったと思うわ、おかげでこの肉だもの

96名前が無い程度の能力:2013/06/12(水) 23:20:31 ID:BnFHbfP60
魔理沙「この肉はなんだ?他のに比べてやけに入念に下ごしらえされてるみたいだが」
咲夜「それは人間の肉よ。動物の肉は香辛料だけでも十分だけど、
     人間の肉は十分下ごしらえをしない少し…ね」

魔理沙「……人間……」
咲夜「妖怪は生で食べるみたいだけど」
魔理沙「…さすが悪魔の館だな、一筋縄ではいかないぜ……ウゲェー」

97名前が無い程度の能力:2013/06/13(木) 02:12:11 ID:k/6p5N7o0
14:05
咲夜「冗談よ。その肉は  ウミガメ  の肉よ。幻想郷ではレアなんだけどね」
霊夢「ふうん、モグモグ…焼き加減はレアじゃない方がいいわ。はふはふ…もっと焼いてよ」
魔理沙「ふぇぇ…吐いて損しちゃったぜ。美味かったのに」
咲夜「吐いた分はまかないにまわしときますわ」
魔理沙「ちょ…」
霊夢「もぐもぐ…ああおいしい。玄爺もうまいのかなあ?」

98名前が無い程度の能力:2013/06/13(木) 04:55:37 ID:DTQVVroQ0
14:10
「ヒック! おい、物騒な事をいうなこの罰当たりが」
萃香だった
「人肉? そんなまずいもの誰が食うんだよ、変態じゃないのか?」
「そ、そうなの?」
「ああ、人肉は癖がありすぎるとばっちゃんが言ってた」
「はあ・・・癖ねぇ」
「もしも食ってもらいたかったら、日頃から食生活には気をつける事だ、
野菜中心、刺激物やお酒は控える、脂肪は減らす、タンパク質は良質なものをとる
食べてもらう時には健康状態を確かめ、お腹の中を空っぽにして、沐浴斎戒、
それから来る事だな
もちろん苦しませたりはしないよ、肉の味が落ちるそうだから、一思いで済ませてあげる
どうだい、霊夢、うまい肉になってみないか?」
「遠慮しておくわ」
「まあまあ、体験してみても損はないと思うぞ」
カラカラと萃香は笑った
もうね、異常を通り越してなんというか・・・かんというか
「まあまあ、冗談だよ冗談ww」
バンバンを背中を叩かれる
鬼たちは本来、陽気でとことん素直な連中なのかもしれない
地底に潜った時にあった相手も、ものすごくフェアなヤツだった
漢らしいとさえいえる(女性だが)潔さで、正々堂々アタックしてきた
萃香に注がれた酒を私はぐいっと飲み干した

99名前が無い程度の能力:2013/06/14(金) 08:08:01 ID:px.SyJEo0
14:11
ブーッ!!!

ななななにこれ!?ちょっと水!水はないの!?

萃香「おやおや霊夢、全部吹いちゃうなんてもったいない」
霊夢「は、はんはふぉ…ひふーひふー(水ー水ー)」
萃香「霊夢にあわせて8901スコヴィルだったんだけどねえ。やっぱ刺激がたりなくてお気に召さなかったかい?」

1万スコヴィル弱といえばチリペッパー界ではたかがしれてる。せいぜいタバスコ程度でしかないがしかし…
まともな酒だと信じて一気飲みした身にもなってみろこのやろう!とにかく水くれ水一刻を争うわあああああ

てゐ「ほいよ」
おっいつのまに来た気のきく兎。たすかったゴクゴクゴクゴク…
萃香「なんだいおまえ。私が勧めようと思ってたとっておきなのに」

100名前が無い程度の能力:2013/06/14(金) 08:53:38 ID:SG2wkvUE0
純粋なカプサイ神のスコビル値は16,000,000
デス・ソースははるかにまし(アフターデス、50,000スコビルぐらいはたしなみとして持っている)
神を崇めよ、偉大なるカプサイ神の神を!

諏訪子「神は祟るものよ、気をつけないと」
神奈子「神様を怒らせたらトウガラシ入りの御柱が飛んでくるわよ」
早苗 「霊夢さん、気をつけてくださいね、胃に穴があく前に」
魔理沙「おう、口から火を吹いたという巫女はここかw」
チルノ「氷、あげよか? タバスコの氷」

こいつらは私をとことんおもちゃにするつもりなんだ・・・(博麗の巫女談)

101名前が無い程度の能力:2013/06/14(金) 09:01:39 ID:SG2wkvUE0
ちなみに、14:14分の事だ

てゐ&萃香の酒でぶっ倒れている巫女が運ばれたのは、
14:18分頃
がぶ飲みはいけません

102名前が無い程度の能力:2013/06/14(金) 11:56:03 ID:Y/PcS9VE0
16:10
ふかふかのベッドの上で目が覚める。唇と胃がヒリヒリする。
咲夜が軟膏と胃薬を持ってきてくれた。

咲夜「日ごろの行いが悪かったから罰が当ってしまったようね」

…何が罰なのだか。巫女を弄ぶ彼女たちにこそ罰が下るべきだ。
刺激物とお酒は怪我によくないのに、我ながらこんな事をしていて大丈夫なのだろうか…。

そういえば魔理沙に言われて来たんだったけど、魔理沙はもう帰ったのかしら?
それとも宴会はまだ続いてるのかしら

103名前が無い程度の能力:2013/06/14(金) 17:57:03 ID:XJ4f6dwI0
「宴会? まだ続いているわよ、お嬢様はもちろん、妹様やお客様たちも喜ばれているわ
わたしもまだいろいろとやる事があるの、だからここで安静にしていてね」
咲夜はそう言って部屋を出て行った、忠実なメイドは仕事熱心だ
吸血鬼たちは良い部下を持ったものだと思う
私の方はまだ酔いが醒めていない、頭が少しズキズキする
「おーい、霊夢、大丈夫かぁ」
咲夜と入れ替わるように、魔理沙が入って来た、後ろから萃香と勇儀もついて来た
3人ともすっかり出来上がっている様子だ、みんな顔が赤い
酒臭い息をしながら、鬼たちが言った
「まったく、あの程度の酒でぶっ倒れるなんて、博麗の巫女も形無しだなぁ」
「酒は飲んでも飲まれるな、人を食っても食われるなと言うじゃないか」
………どこのことわざだよ

104名前が無い程度の能力:2013/06/15(土) 02:13:48 ID:MbNlU80I0
 \   i   ヽ   ┬┴┬ かヽ i    /  //
   「| ̄\__ i   ─'┬'─    〉   /「|、//
  r'/   \ `|.    十   ら i  /  ヽ\
  |_|   \ >i     つ    !,<      \\
  | |  /:::::::::i   ┃┃    ,ゝ::::::::`'<     |__|
  | /::::::::::::::ノ   .・ ・   /:::::::::::::::::::::::::::ヽ / /
   ,::::::::::::::::::::⌒ヽ   _,,..-―` ::::::::::::i:::::::::::::::::: レ'
  /:::::::::,:::::::::::::,':::::::ヽ./:::::::::i:::ト、::::::::::::i,:::::::::::::::::::i   /
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7:::::::::::/::::::::.,,_ハ  .i i::::::::::::::::l::::! i ,× ト、 !::::::::::::',/
i:::::::::,イi::::::: /レ ̄ニi''"ヘ :::::::::::i::サ彡ニ==i、i ',::::::!:::::',
|:::::/ 从::::: _i_iy'" ̄ァ`ミ`、::::://" ァ、  》ー十::::ト:::::ト、
',::::i /::::',::::::!ヘ   r'・ i  `レ'   r'・ i  /'/リ:::::/i::::::i ヽ
 V /::,イ ', ', C ゝ.ノ  ///// ゝイつ /ィ:::::/ i::::l
_/ ) 「 .゚ヽゝι     _     u ノ,,イ  ,!:ノi
 <  i   ハ     ィ" 、 \!`ヽ、ー''" び く っ.| i
 イ_)  !_二i iゝ..   r´ ̄´  `ヽ. レイ,':::,'::::i、:::∧i
''"i ) /:::::::人 "'' -/´  ̄,     ∨/i:::!::::::ハ::i::,イ、
 / /::::::::::ノl::::\  >'´ ̄      i〈]:::|::::/`ヽ、ノ ヽ
   |:::::::./ |::::::::::ヽ ヽ 'T i      レヘ !::/   ヽヘ
,,..-  |::/Y /::::::::::::::::::::`" ゝ  _     V   / `\

16:15 げっぷしただけでのどにきた。トイレがおもいやられるわ

105名前が無い程度の能力:2013/06/16(日) 04:54:06 ID:SweB8ttQ0
19:40
紅魔館に泊めてもらえることになり、部屋をあてがわれた
客人用の寝室のひとつだそうだ
永遠亭もだったが、紅魔館もさすがに広くて豪奢だった
咲夜が粥と薬湯を運んで来てくれた
食べ終えると早々に寝台に入る
幻想郷の夜は早い、電気なんてものはいまだにごく一部でしか備えていない
守谷の神社などだ、外界からの二柱と現人神は技術にも明るい、とはいえ幻想郷中に、
その恩恵が及ぶ状態には未だにほど遠いのである
うちの神社では、ランプの油も貴重だし火事など出さぬようお灯明も早々に消す
その分、普段、朝は早いのだが………まあ良い湿布を替えて、お薬呑んでもう寝よう

106名前が無い程度の能力:2013/06/16(日) 17:32:21 ID:W1NnKyLo0
9:00
目が覚めた。壁に掛かった時計の鳩がぽうぽうと鳴いて遅い朝を告げている。
いつもより早く寝たのだが、昨日は体にハードな負担がかかる一日だったから
こんな時間まで眠ってしまったのだろう。

107名前が無い程度の能力:2013/06/16(日) 18:12:21 ID:/6vvU4kQ0
9:14
とりあえず、朝の身支度を始める、それにしても寝心地の良い寝台だったなぁ
やっぱりお手洗いは大変だった、お尻がヒリヒリする
あの悪戯鬼め、身体が本調子に戻ったら絶対に仕返しする

朝食は外界のパン、目玉焼きにソーセージ、サラダなど、それに香り高い紅茶だった
「ねえ咲夜、この紅茶、調達はどうやって?幻想郷じゃ紅茶なんてほとんど作られていないし」
「もちろん外からよ、こちらの紅茶ではお嬢様たちの口にはまるで合わないから」
吸血鬼たちには独自の入手ルートもあるらしい、詳しくは教えてもらえなかったけれど

そういえば吸血鬼たちは館ごと結界を越えて来たのよね、早苗たちとかも同じ
ふーむ、結界の管理者としては、これはちょっとした課題だわ
さいわい今までの所は弾幕ごっこで済む連中ばかりだったけれど、
将来、ガチで悪意だらけの凶暴なヤツが越えてこない保証はないもの

108名前が無い程度の能力:2013/06/17(月) 00:50:43 ID:fDq3SjcM0
仮に必要なら博麗結界をどう再構築するかは、紫にいつか相談すべき事案なのだろう
しかし今、私がすべき事は神社に戻り、今日こそはひたすら安静にしていること
あーあ、永遠亭に続いて紅魔館にも大きな借りを作ってしまったわ

109名前が無い程度の能力:2013/06/17(月) 22:00:23 ID:xRytOHFUO
10:03
ゆっくり飛びながら神社へ帰る。
肩から提げた袋にはレミリアからせしめたお土産…ワイン、パン、チーズ、それにお肉の塊…その重みが心地よい。
森を越え、里を横切ると赤い鳥居が見えてきた。
(おや?)
境内に気配を感じた。
紫?…いや、
青緑の髪をふわりとなびかせ、早苗が庭を掃除しているのが見えた。

110名前が無い程度の能力:2013/06/18(火) 00:39:22 ID:HFQcK3Qk0
10:05
早苗「あ、おかえりなさい。…一応言っておくけど、別に霊夢さんの留守中に
     神社を乗っ取ろうととか思ってた訳じゃないですからね」

そういえば、この神社にやたらと妖怪やら幽霊が集まるのは、私だけのせいじゃなくて
元々そういう傾向がある場所らしい。霊力が強い者が居ないと、大変な事になるかも…とか紫が言っていたっけ。

早苗「…という訳で、私が留守番をしていました。…ああ、参拝客や
     人間は誰も来ませんでしたよ」

111名前が無い程度の能力:2013/06/18(火) 01:38:54 ID:KSnr/NFs0
10:06
早苗「神や妖怪や死神や閻魔はきましたけどね(ドヤァ)!!」

112名前が無い程度の能力:2013/06/18(火) 01:43:44 ID:0PDPFMiM0
10:07
なんてむかつくドヤ顔なんだ。一発しばいたろか。
しかし本当にどうなっているんだ、ここは神社だってのに。
ここで、ふと気になったことがあったので聞いてみる。

「悪霊は来てないのかしら?」
「悪霊?・・・って、それらしいのはいませんでしたけど。それがどうかしました?」
「あー・・・いや、こなかったならそれでいいわ」
「霊夢さんの知り合いには悪霊までいるんですか?」
「知り合いというか・・・まあ、そんなもんね」

・・・何でこんなことを聞いたんだろう。

113名前が無い程度の能力:2013/06/18(火) 02:19:07 ID:KSnr/NFs0
10:07
「そういえば魔法使いっぽい人がこれをもってきてくれましたよ」
早苗が境内を流れる清流からビンを何本か持ってきた。冷やしといてくれたらしい。
ん?牛乳かな。さっそく一本飲んでみる。毒ではなさそうだ。
まったりとしていて、それでいてしつこくない。なかなか上質だ。
牛乳のようでいてどこか違う風味もある。牛じゃないとするとヤギかなんかかな。
ともかく鮮度は抜群だ。しぼりたてかな。

「早苗、これ持って来たの誰?」
「さあ、名乗りませんでしたけど三角帽子に派手な三日月の杖持ってていかにも魔法使いっぽい人でしたよ」
「ええっ!まさかそいつ足がなかったりしなかった?」
「さあ?気づきませんでしたけど普通にあったような気がしますね。わざわざ足を注意して見てませんから」

114名前が無い程度の能力:2013/06/18(火) 14:53:01 ID:PjhIw2z60
この時、私の中に不思議な感覚が生じた、感覚よりは別の記憶と呼ぶべきものがである
この幻想郷とは違う、また別の幻想郷があって、もう1人の私がいて、魔理沙たちがいる
「霊夢さん、それはパラレルユニバースでしょうね、重なり合い存在する別の世界、宇宙です」
私の話を聞くと、たちどころに早苗は返事し、説明してくれた
「そればかりでなく、異なる宇宙が、神々の世界や魔界などを通じ、相互に繋がり合っている可能性もあります、
私の世界のアニメではワープなどと呼ばれています」
さすがは外の世界からの巫女、色々と知っている、知りすぎていると二柱は時々言うけれど

牛乳を飲み干し終え、早苗に留守番のお礼を言う
「骨折に入浴はまだ控えた方が良いそうです、しかしある程度治ったら、今度は積極的に入ること
神奈子様と諏訪子様からのお告げです・・・しかし霊夢さんも、とことんやんちゃなのですね」
早苗はクスクスと笑った
あ〜あ、私のドジの一件は幻想郷中に知れわたっているらしい、
半分は私自身が紅魔館などに広めたようなものだが、文のヤツの仕業でもあることは確実だ

ふと嫌な勘ばたらきが、もしも牛乳がお見舞いで、届け主がアイツなら・・・宇宙が早苗の言う通りなら
あわわわ、魔界経由で全ての宇宙の幻想郷にまで、私のおっちょこちょいがぁあああっ!
赤っ恥があっ、すでにもう、宇宙を越えてアイツに吹聴されているううっ!!!

115名前が無い程度の能力:2013/06/18(火) 20:28:29 ID:h0lRKQO.0
この霊夢可愛いなw

116名前が無い程度の能力:2013/06/19(水) 00:33:12 ID:ZI78vQrk0
10:14
早苗「霊夢さん、どうしたんですか?さっきからなんだか様子が変ですよ」
当たり前だ、もしかしたら別の世界の私たちも、別の世界の魔理沙たち他から、
笑われまくっているのかもと思うと、申し訳なくて仕方がない
私のせいでだ、ゴメンナサイ、別の世界の私たち
アイツめ・・・出てこい!いつかの決着をつけてやるから

11:32&同時刻(平行世界的な意味で)
博麗靈夢「霊夢がドジったそうだな・・・」
博霊麗夢「フフフ、ヤツは一族の中でも最も胸薄」
博霊霊夢「石段ごときで骨折するとは、我ら一族の面汚しよ」
その背後にはさらに幾千人もの私?が・・・そして一斉に笑い声をあげる
なんてこったい!私を笑っていたのは、他の宇宙の私自身たちなのかよ・・・

上方の虚空にはアイツの姿があって「魔界新報」なる新聞をばらまいている
「NS-G○○○(以下略)番幻想郷の当代巫女、石段から転落負傷す!」
「深まる謎、なぜ彼女は空を飛ばかなったのか」
「繰り返される惨劇!三下妖怪の仕返し、鬼の仕掛けた唐辛子酒の一気飲み!」
ろくでもない見出しや記事が次々と目に飛び込んでくる

117名前が無い程度の能力:2013/06/19(水) 02:28:28 ID:ZI78vQrk0
11:44
異世界の霊夢etc.たちもアレだが、もっと許せないのは当然アイツだ
まったくもってけしからんヤツだ、やってることは文と同じどころか悪霊だけにもっと悪質だ
夢かうつつか幻か、これで悪夢は何度目だ?
またしても汗びっしょり、全身も夜着も濡れている、布団までもがじっとり湿っている
ああ気持ち悪い、とりあえず夜着を替える、下着もだ
少しはさっぱりしたけれど、湿ったあの布団にまた潜り込むのはちょっとねぇ

都合良く襖をあけて早苗が入って来たので、手伝ってもらって縁側に干す
晩秋の柔らかな日差しが境内に降り注いでいる、盛りだった紅葉もそろそろ終わりかしらね
早苗「山の紅葉はもう散ってます、毎日掃除が大変なんですよ、私も神奈子様たちも、
冬支度を始めてますよ、あ、霊夢さん、無理でなけれがちょっと手伝ってください」
余った牛乳でシチューを作るというのだ、牛乳は骨にも良いと早苗は説明してくれた
早苗「お台所で美味しそうなお肉の塊を見つけたんですよ、こんな立派な神饌を寄進されるなんて、
博麗神社、実はすごいんですねぇ」
ああっそれは紅魔館からせしめてきた・・・さすがは早苗、実に目ざといヤツ

118名前が無い程度の能力:2013/06/19(水) 03:08:46 ID:sOtIq2/o0
>>11:50
「えー、こんにちはー」
誰だ、飯時に人んちにくる非常識なヤツは。…って早苗もか。
まあ早苗は常識にとらわれないことと非常識とをはきちがえてるところがあるが
まだ幻想郷慣れしてないとこがあるから仕方ない

適当に返事をして入って来なさいと言ったが
いっこうに入って来る様子もないので外に見に行く。
台所のうまそうなニオイに未練はあるが…

「あら。妖夢じゃないの。何の用?」
「遅くなってしまってご免なさい。でも霊夢さんもまだしてるんですね〜」
「ん?なんだなんだ?」
「いやぁ、干してあったじゃないですか、むこうに。」
何を言ってるのかわけわからん。しかしこいつは何故にこんなに嬉しそうなのか。
干してあるったって向こうには布団と洗濯した衣類くらいしかないはずだが。
珍しいものでもあったかいな。萃香でもぶらさがって昼寝してたかな?
「私も幽々子さまに鯉のぼりをくぐり抜けたらいいと言われて毎回試したり
火遊びをしないよう心がけたり焼いたかたつむり食べたりしてるんですけど、なかなかききめが」
ふうん、エスカルゴとは贅沢ね。てかこいつ何言ってんだ、やたらなれなれしい笑顔向けて来るし。
何が霊夢さん「も」で私「も」なのかわからん。
それはそうと
「遅くなってしまってって何よ。約束してたっけ?」
「あれ?幽々様が今日のお昼には博麗神社に行かなきゃと言ってたんですけど。
途中幽々様がもたもたしてたので先に遅参のおわびに私だけ急いで来たんです」
何勝手に話をすすめてるんだあの飯目当ての亡霊!

119名前が無い程度の能力:2013/06/19(水) 04:38:16 ID:ZI78vQrk0
12:02
「ふう一段落、これであとは弱火でじっくりと煮込むだけ」
台所から早苗がやってきた、どうやらシチューの仕込みが終わったらしい
「あら、妖夢さん、わざわざこんな寂れた場所までようこそ」
「あ、早苗さん、おじゃまします」
早苗ぇ・・・寂れただけ余計だよ、でも反論がぐぎぎぎ〜っ

「そうそう、せっかくだから、食事の前に皆で温泉に浸かってさっぱりしましょう、
シチューもその方が美味しいでしょうし、霊夢さんもぐっすり休めますから」
「さっき自分で言ったじゃない、二柱からの指示で、私はまだ入浴禁止だって」
「大丈夫ですよぉ、足湯とか半身浴とか禁忌を回避する方法はあります
私が霊夢さんを拭って清めて差し上げたりも出来ます
だってあんなに汗ぐっしょりでしたから、霊夢さんも巫女としてお辛いでしょうし、
毎日の斎戒、沐浴や水垢離で身も心も清めることは、私たちの勤めですから」
確かにさっぱりした方が気持ちよく身体を休められる、ここは早苗の好意に甘えるか
私が有り難く受け入れると、早苗はにっこりと頷いて言った
「良かったですわ、本当にものすごい寝汗でしたからね」

ガタンッ!と音がした
「ね、寝、寝汗・・・・・・!」
妖夢が凍り付いていた、可愛い顔が引きつっている、刀の鞘をどこかにぶつけたらしい
私は「も」の意味を一瞬で理解した・・・妖夢よ、巫女にだって武士の情けぐらいある、
乙女の恥を同性として気遣う事も出来る、たとえ日頃鬼巫女と呼ばれようとも、だ
まさか彼女がねえ・・・幻想郷屈指の剣士さえ、体質や生理現象には勝てないようだ
ホントみかけによらないものだわ、次のごっこでは前口上のネタに使えそう(←鬼)

120名前が無い程度の能力:2013/06/19(水) 05:57:49 ID:sOtIq2/o0
12:10
妖夢にも一応声はかけたが、固まったままなのでほっといて入浴にいく。

ああ、いい湯だ。早苗が体を洗ってくれる。
そんなの一人でもできるし、体を他人に好き勝手触られるのは気持ち悪いと思っていたが
骨折中の身としては助かるし、他人に体を洗われるのは予想外に気持ちよかった。
しかしこれが魔理沙あたりだときっとこうはいくまい。
骨が折れてるところでもおかまいなしで力入れてこすりそうな気がする。
ははあ、早苗は神奈子や諏訪子の体を洗い慣れてるわけね。

ガラリ。

遅れて妖夢がやってきた。おや?なんか私を同類と勘違いしてたとき以上に上機嫌になってるぞ。
「霊夢さんを洗ってますね。私も手伝いますよ」
早苗が洗ってくれてるところに参加してくる妖夢。善意100%なのは分かるが早苗が上手いだけに正直邪魔だ。
ぶっちゃけあまり上手くない。糞真面目な性格そのままにひたすらごしごしこすってくる。
骨折部分に手を出す前にやめさせないと。

「いやあ、早苗さんの気遣いはさすがですね〜」
そうそう、体の洗い方も気遣い一つでこれだけちがうのだよ妖夢チャン。良く見て早苗に学びなさい。
「言い方一つで恥をかかせずにすみますもんね。うちの幽々様はそのまんま他の人に言っちゃいますもん」
「何のことですか?」
おや、また変なこと言ってるぞ。さすがの早苗もちょっとついていけてないようだ。
それにしても妖夢のやつ、なんかさっきから足や股のへんばっかり洗ってるな。
「幽々様も寝汗って言ってくれてれば私は毎回あんなに恥ずかしい思いせずにすんだのに…」
妖夢はさんざん洗いまくった私の腿やら股やら尻やらに自分の手をあててクンクン臭いをチェックしている。
「もう 『寝汗』 のニオイは残ってないみたいですけど、念のためもう少し綺麗にしときましょう!
自分では安心してても、他人からするとけっこうニオイ残ってるってありますよね〜、『寝汗』!」
妖夢はまた石鹸を泡立てはじめた。

こ…こいつ勘違いしてる。とんでもない勘違いしてやがる。

固まってたのは、私がやらかしてなかった、やらかしてるのは妖夢一人だけだったと悟ったせいじゃなかったようだ。
『寝汗』という(妖夢にとっては)人生の明暗が一転するほどの画期的な言い逃れ表現を手に入れた衝撃で固まってたのか。

私のは本物の寝汗だ!!

121名前が無い程度の能力:2013/06/19(水) 06:25:53 ID:ZI78vQrk0
12:28
「おひさしぶりぃ、おじゃましまーす、ゴチになりまーす!」
とうとうヤツがその姿を現した
温泉をひとまず後回しにして、私たちは待ち伏せをしかけていた
ヤツ、そう、幽々子は遠慮もせずにさっそく台所へと向かっていく
私の合図で一斉に飛びかかり、もがく相手を押さえ込む
幽霊の癖になんでこんな実体が、それも強靭な・・・わかる、分かるぞ幽々子
食欲は人間を鬼(の肉体と力)にする、うん、そうだまさしく
「幽々子様!おやめくださいっ!」
妖夢は半泣きで幽々子の腰に腕を回し、なんとかして止めようとしていた
「どうどう!よしよし!」」
ムスタングを調教するノリで、早苗も頑張る
こうして修羅場は3分ほどで終わった
観念した幽々子は土間にへたれ込み「お腹空いたぁ」と小声で言った

妖夢の説得でまずは4人で温泉という提案に、幽々子もなんとか同意してくれた
お風呂の後の方が美味しいというセリフが決め手だったようだ
「じゃ、さっそく行きましょうか」
一転カリスマを身にまとうと、幽々子は先頭を切って境内の露天風呂に向かった
私たちもついていく・・・あーあ、警告されていたのに私も暴れちゃったよ

122名前が無い程度の能力:2013/06/19(水) 06:28:01 ID:ZI78vQrk0
×12:28
○12:05

>>120
リロード忘れすまん

123名前が無い程度の能力:2013/06/20(木) 05:32:40 ID:ZSXtxKKk0
13:10
なにはともあれ、早苗たちのおかげでさっぱりと身を清められた
おまけに湿布の貼り替えまで丁寧にしてもらい、また少しだけ傷の疼きが和らいだ
「さあ、シチュー、シチュー」
妖夢がご機嫌そうに身繕いを整える、彼女は本当に救われたという表情だった
(大変ね、あなたも・・・強く生きなさい)と私は内心で呼びかけた

私たちは台所へと戻った、そしてそこには・・・鍋の近くでおたまを持ちながら、
「あら、お邪魔しています、参拝に来ました町人Aです」
私たち3人の顔が一斉に引き攣った・・・しまった!幽々子の事を忘れていた、なんたる不覚!
直後に見るであろう、不可避の惨状を想って誰もが観念した
ん?・・・なんだろう・・・あれ、シチュー鍋が空っぽではない?私は目をこすり、もう一度見つめ直す
クツクツと静かに煮えるミルクシチューがあった、これもまた先日来の悪夢のひとつなのでは?
「ゆ、幽々子様、もしかしてお体になにか差し障りでも」
おそるおそる妖夢が尋ねると、亡霊たちの主人は微笑を浮かべながら答えてきた
「何かしら妖夢、私は普段通り健康そのものよ、でもあなたは相変わらずダメねぇ」
やや不満げな表情を浮かべながら、幽々子はシチューを見下ろす
「このシチューはアクの取り方がめちゃくちゃよ、私が見た時にはブクブクと泡吹いていたわ
だからこうしてさっきからアクをすくっているの、次からは気をつけてね」
「は、はあ、ありがとうございます、その、すみませんでした」
ニッコリする幽々子、しおらしく謝る妖夢、その様子を見ながらなお信じられない私と早苗が台所には居た
(亡霊の女王が、食い物を前にしてがっつかない・・・もしかしたら、これは異変ね)

124名前が無い程度の能力:2013/06/22(土) 16:24:15 ID:9ylcXT2o0
13:27
たったいま妖夢は幽々子の命で、スパイスやワインをとりに白玉楼目指して飛んでいった
シチューの味がいまいちと感じた幽々子がそう命じたのだ
「こんな辺鄙な神社の台所にあるはずも無いからね、ウチにならふんだんにあるわ、
霊夢に分けてあげる分も含めていろいろと取って来なさい」
「はい、幽々子様」
辺鄙で悪かったな・・・しかし咲夜といい妖夢といい、本当に良く働くよ感心する
妖夢の『寝汗』はやっぱりストレス性なんだろうな・・・昼の緊張と、夜の弛緩の落差が生み出す
頑張れよ・・・私には応援してやることと、本気の弾幕で永久に眠らせてあげる事しかできない
妖夢、あなたはどっちが嬉しい?

125名前が無い程度の能力:2013/06/25(火) 05:34:59 ID:Ttyo9HaA0
14:37
遅い昼食、でもとても美味しいから良しとしよう
オレガノとかタイムとかセージとか、色々なスパイスも分けてもらってラッキー!
「あのね、グルマンとグルメは違うのよ」
幽々子が力説する
グルマン=大食い、大食漢
グルメ =食通
なんだそうだが、幽々子は自分をグルマンではなくグルメと自負しているそうだ
まあ、良くある事だが、傍らでは妖夢がため息をついている・・・強く生きろよ

126名前が無い程度の能力:2013/06/25(火) 22:03:46 ID:zCw0SzNkO
15:40
大いに食べては飲んで大満足。
もっとも飲んだのは私と幽々子だけど…。
さて片付けを、腰を上げたら、
「けが人は安静よ!」
と幽々子にクギを刺される。
それから
「さあ、妖夢」
と、てきぱきと指示をだして片付けを始めた。早苗も先に始めていた。
「さ、横になりなさいな」
寝室には布団が敷かれていた。
どうやら、幽々子は紫から頼まれていたようだ。
本人が来ればいいのに…。
幽々子にうながされて、しかたなく寝巻きに着替え横になる。
「安静第一よ、夕御飯は作って置いておくわね」
そういって出てゆく背中を見送り、私はため息をつく。枕元にさらしと巫女服がたたまれている。
その横には外した赤いリボンと髪飾り。
結界に守られた神社の中とはいえ、真昼間から寝間着一枚の無防備な姿をさらすのは落ち着かない。おまけに部屋の障子ごしからは明るい光がふんだんにもれてとても眠る気にはなれない。

127名前が無い程度の能力:2013/06/26(水) 01:14:37 ID:yRy5VmrU0
>>17:00
ちとのどが渇いたのでお台所へ。
おゆはんは何を作ってあるんだろう。ちょっと見てみるか。
おっ、ローストビーフか。日持ちがするからしばらく食いつなげるな…っておい!
各方面から手に入れた半年はもつだろうと思ってた食材ストックががあとかたもなくなくなっている。
……幽々子……!!

まあ当面のおゆはんだけは残してあるし
明日は明日の風が吹くわね

128名前が無い程度の能力:2013/06/26(水) 23:14:48 ID:0jhStw9I0
16:20
それでも幽々子なりに気をつかってくれたのか、
外界の珍しいお酒などがいくつも贈られていたので良しとするか
ワインとかウィスキーとかウォッカとかが何本も
ふーん、色々あるんだな、お酒って
いつも日本酒か焼酎ばかりだからなぁ、ウチは紅魔館みたいにシャレていないし
ところで「キャビア」って何?
連中、説明もしないで帰ってしまったから、外来のこの小さな缶詰が良くわからない
まあ食べ物らしいからこれまた良しとするか

傷が癒えたらまた宴会でも開こうか
異変さえなければ、幻想郷はホント平和でのんきだわ

129名前が無い程度の能力:2013/06/27(木) 06:46:03 ID:yw8Bro3Y0
16:37
部屋に戻ったが、やはり眠れない、ゴロゴロするけど眠れない
あーあ、しかたない、思い切って気分転換するか
寝間着を脱いで下着姿になり、縁側でお茶をすする
はしたない格好だけれども、私は時々そうする
巫女服はとても気に入っているし、着れば心身が引き締まり、博麗の巫女としての自覚が生じる
でも、たまにはこうしてだらけたリラックスモードも悪くない、解放感でほっとする
いつかレミリアにいきなり抱きつかれたときはドキッ!としたけれどもね
さすがに裸になることは滅多に無いけれども、夏には庭の井戸で良く行水をする
早苗が言った通り、巫女は常に身綺麗にしていないといけない商売だ
万々一、異変解決・妖怪退治で私が斃れた時、汚れた下着なんか付けていたくない
女の子の心理としてもそれが普通でしょ

夏の間、決闘ブームが続いたけれど、負けて吹っ飛ぶ瞬間はむしろ気持ちよかったなぁ
観客たちの受けも良かったし(みんな感情に異常をきたしていたとはいえ)、
こっちも相手を爆散で吹っ飛ばした時には勝利の実感でワクワク興奮した
もちろんごっこであり演技だけれども、実際にああいう風に跡形残さず蒸発するのも良いかもしれない
まあ、なによりも負けるのは大嫌いだなんだけれどね、私は

130名前が無い程度の能力:2013/06/27(木) 10:33:42 ID:G1rfRdMMO
16:40
ふあ…
大きく伸びをしてあくびする。
ボリュームのある昼食?のせいかお腹は一向に空きそうもない。
体も動かしてないしね。
境内の掃除は妖夢と早苗がしてくれたし。
日々の労働がいかに大切か分かったわ。
(さて…)
退屈だし、縁側から引っ込んで柔軟でもやりますか。
白い袖無しのシャツとドロワーズだけの姿で足を思いっきり広げる。
(くっ…)
関節が鳴る限界まできたら前に体を倒した。
苦しい姿勢のまま、十数秒じっとする。
体を起こしたら左右にゆっくり上半身をひねる。小刻みな呼吸を意識しながら汗ばんできたわ。

131名前が無い程度の能力:2013/06/27(木) 11:31:23 ID:pNP8KyXo0
17:16
日が短くなったなぁ・・・
しばらく体操していたらいつの間にか外は暗くなっていた
明かりを灯し、寝間着を着直しておゆはんの準備をはじめる
せっかくみんなが作ってくれたのだから、少しぐらいは食べておかないとね
私がやることはお大根のお味噌汁を作る程度
大根が美味しい季節がやってきましたね、私は煮付けとか大好き
神社の家庭菜園でも作っているけれど、今年は出来が良さそうで嬉しい

料理していたら誰かがやってきた
妹紅だった、こりゃまたなんと珍しい
「永遠亭への道案内の帰りにたまたま近所まで来たから寄ってみたよ」
蓬莱人は笑みを浮かべながら言った
「・・・で、骨折の具合はどうなんだ?永琳から聞いたぞ」
やっぱり話が広がりまくっているようだ、もう観念しているとはいえ、妹紅までもか
「ま、まあ大丈夫よ、ありがとう心配してくれて」
「そうか、それじゃあこれでも食ってくれ」
そう言って妹紅は縄で連ねた干し柿をくれた
「早く良くなれよ」
そっけない態度で短く告げると、妹紅は去っていった
うーむ、彼女はどまだどこか良く分からない相手だ
慧音によれば、妹紅には何か深刻な過去があるらしいけれども、私も詳しくは知らない、
慧音もそこまでは話してくれない
しかし訳ありの連中なんて、幻想郷には掃いて捨てるほどいるからなぁ

132名前が無い程度の能力:2013/06/27(木) 19:30:19 ID:GvtcRhnA0
18:32
おゆはんはすませた、今は妹紅が持って来てくれた干し柿を食べている
うーん、アイツ、やっぱり器用だな、そしてかなりのお人好しだ
弾幕を見るとだいたい相手の性格や能力が分かる
攻撃パターンの設計に、どうしても本人そのものが反映されるからだ

渋いお茶、甘い干し柿、うん、至福のひととき
近くの森でフクロウが鳴いている、なかなか風情があるな

133名前が無い程度の能力:2013/06/28(金) 00:53:05 ID:TywtnjAY0
18:40
干し柿も食べ終え、縁側で涼む。
よく見れば木陰にはさっき鳴いていたのであろう、フクロウの姿が。
一羽、二羽、三羽と数えていく。鈴虫ならぬフクロウの合唱でもするのか。
四羽、五羽、こうして遠めに眺めていると中々連中、愛嬌がある。
六羽、七羽、八人、ん?
・・・よく見たら一人聖人が混ざってる。いや、いくらその髪型でもそれは誤魔化せるわけないだろ。
何してんの、と声をかけてみたら「いえ、いろいろとあったので見舞いにと思いまして」とニヤニヤ笑う。
何か腹立ったので、ホーミング札を一枚けしかけたら例のマントをなびかせて森の奥に消えていった。
やれやれ、と思い横を見ると小包が置いてあった。中には大福と、「見舞い品」と書かれた紙。
まあ、別に毒は入っていないだろうが、生憎私は干し柿を食べてしまっている。コイツは明日にとっておこう。

134名前が無い程度の能力:2013/06/28(金) 01:28:14 ID:NsY9A.U.0
18:45
おや?

135名前が無い程度の能力:2013/06/28(金) 02:18:06 ID:/l9/yjY20
19:22
さっきからずっと目を凝らしているのだが、フクロウ以外の何者かが木立の奥に潜んでいる
神子さんではない、気配が違う
もしかしたらノゾキというヤツだろうか、私の私生活なんか覗いてどうするんだろう
魔理沙によれば、里人の若者たちの中に私に強い興味を抱いている者もいるそうだが、
生憎、私の方は男の子にはまったく関心が抱けないでいる
私がいずれ大人になったら、博麗の血筋を残す為にまた違うのかもしれないけれど、
今は一応、巫女一筋の生活だし、それに満足している
とにかく、理由はなんであれ人を物陰からこっそり覗くなんて失礼な話だ
撃退してやろうと決心して、こちらからも相手の所在を探る

136名前が無い程度の能力:2013/06/28(金) 09:39:58 ID:By0ERtPI0
なんか奇妙な闇だ………なかなか見通せないが、いつか感じたような気配でもある
「そこだっ!」
祓え串を片手に、私は博麗の御札を放つ
「アイタタッ!」
闇の向こうから悲鳴が聞こえた
正体はルーミア、漆黒の闇の妖怪
そして、私が定めたスペカルールに最初に従ってくれた相手でもある
「ひ、ひどいよう、霊夢ぅ、せっかくお見舞いとお別れに来たのに」
「お見舞いだったらもっと堂々と来なさいよ………って、お別れ?」
「だって怖いもん、現にこうしてたんこぶが、最期ぐらい仲良くしようよ」
「悪かったわ、手当てしてあげるからこっちに来なさい、え?最期??」
妖怪はうなずき、縁側から部屋に上がって来た
絆創膏を貼ってあげ、お茶を淹れてさっきの大福と干し柿でもてなす
敵意や害意はないらしい、とにかく理由を尋ねると、ルーミアは言った
「霊夢がすごい大けがをしたって魔理沙さんが、もう助からないだろうから、
せめて早く最期のお別れをって言われて、だから来たの
いつかは真っ正面から戦ってくれてありがとう、それだけ伝えたかったの」
あの野郎、何を言いふらしているんだっ!

137名前が無い程度の能力:2013/06/29(土) 02:01:58 ID:9nkiCyoo0
19:40
手当てしているときには気付かなかったが
ルーミアは落っこちた時にリボンを破損していたのだった。
弱っていたリボンが次第に裂けていってることにわたしは気づいていなかった。

ルーミアの様子がおかしいと気づいたときにはもう遅かった。

138名前が無い程度の能力:2013/06/29(土) 04:57:57 ID:YTkDOfZk0
20:13
激闘はなんとか終わり、私は辛うじて勝利をおさめた、だけど傷が疼く
そう、意識が薄れていく………このまま私、死ぬのかなぁ、でも本望だけれど

ルーミアがこんな手強い力を秘めていたとは、噂には聞いていたけれど驚きだった
本来の力を封じ制限するリボンが失われたことで、彼女は文字通り暴走を始めた
能力ばかりでなく、人格までもが普段の彼女ではなくなってしまっていた
凄まじい闇、同じく凄まじい弾幕、この世の一切を闇に帰さずには居られないという激しい意思
避けたり祓ったりするので精一杯、おまけにこちらは負傷の身で弾幕禁止を言い渡されている
でも、暴走状態のルーミアを幻想郷に解き放つ訳にはいかない
永琳の警告は敢えて無視し、私は彼女に挑んだ
ごっこではすまない、本物の弾幕戦だ、妹紅と輝夜ではないが死を賭けた本物の戦い
しかし、この時の私はなぜか怖くはなかった、それどころがワクワクさえしていた
博麗の血はもしかすると途方も無く好戦的なのだろうか?
幻想郷の守護者として、敢えてそうした気質を代々秘めて受け継ぐものなのだろうか
まあ良い、今は彼女をなんとかしてあげないと、そう思いつつ私は最初の一撃を放った

139名前が無い程度の能力:2013/06/30(日) 00:53:26 ID:xG865Q460
20:37
紫 「霊夢よくやったわ、しっかりしなさい、貴女には幻想郷の為にまだまだ働いてもらうわ!」
魔理沙「ちょっとうかつすぎたな、霊夢、ご免、助かってくれ」
永琳「優曇華、彼女を永遠亭に大至急搬送!緊急手術用意!」
慧音「霊夢一人を犠牲には出来ないわ、妹紅も呼んでくる、蓬萊の血ならなんとか出来るかも」
神子「務めを持つ者の鑑だ、辛かったろうな、しかし立派だ、貴女こそ王者の血筋だ」
白蓮「いまさらですが、私に出来る事があれば何でもします」
マミゾウ「人間にしては大したヤツじゃ………なんとか望みはあるのか?」

そんな声がかすかに聞こえてくる中、私の意識は静かに失われた
それほど悪い人生じゃあなかったなと思いつつ
心残りは幽々子が持って来てくれたいろんなお酒を味わえない事
せめて、せめて1口飲みたかったよう!

140名前が無い程度の能力:2013/06/30(日) 05:19:05 ID:wS96Ky2.0
06:48(5日後)
どこかから聞こえてくる、遠い呼びかけで私はなんとか意識を取り戻した
閻魔様やその部下に会って、思い切りどやしつけられたような気もするが良く覚えていない

あの戦いで私は全ての霊力を発揮し、最後は御札を使い果たして覚醒暴走ルーミアと肉弾の激突戦を繰り広げたという
土壇場で応援に駆けつけてくれた魔理沙や紫たちのおかげで、私は覚悟の道連れ自爆を免れたらしいけれど、
発見された時には、身体はもうボロボロだったという、ごっこではない本物の弾幕戦だった
四肢は千切れかけ、あちこち焼け焦げ、お腹は裂けて内蔵が飛び出し、辛うじて女の子の生命の顔などは奇麗だったという
私ってこんなに真面目だったかなぁ………戦いの痛みや恐怖の記憶もほとんどない
ほんといろいろと覚えていないのだけれど、今の私は永遠亭の特別病室で包帯巻かれたミイラ状態
あちこちに点滴を繋がれ、ギプスで固定されたりしてベッドの上で身動きさえ出来ないでいる
骨折で1ヶ月どころじゃない、永遠亭、そして幻想郷の医学や魔術の粋をこらして、
永琳たちは瀕死の私を再生してくれたそうだ、有り難い、これでいずれお酒がまた飲める
そしてルーミアも同様の状態らしい
彼女は紫が創った新たなリボンを結ばれ隣の部屋で治療中だという
「彼女、ものすごく落ち込んでいるわよ、動けるようになったら慰めてあげなさい」
診断に来た永琳が言った
もちろん私は彼女に恨みなどない、それどころか良くやったとさえ思う
【妖怪は人間を襲い、人間は妖怪を倒す】
それは幻想郷の不変の掟なのだから

141名前が無い程度の能力:2013/06/30(日) 23:36:10 ID:0ytHIz7.0
09:14
本日の検診、あちこちやられているので大変だ、でも不思議な充足感を私は感じていた
石段転がり落ちたドジとは違い「名誉の負傷」ってやつだからかなぁ
枕元にはあちこちからのお見舞いの品々、まだ食事は出来ないから全部後日のお楽しみ
「とても奇麗な内臓だったわ、元の位置にちゃんと戻すのは大変だったけれどね、
だけど、おかげで霊夢の健康状態を良くチェックできたわ、問題はなしね」
永琳がニコニコしながら言った、あのなぁ
避け損ねた闇の弾丸を私はまともにお腹で受け止めたらしい、あと少しずれていたら心臓直撃で、
永遠亭でもどうしようもなかったろうと彼女は言った
うーん、考えたくもない光景だ
「それでも最後まで祓い串は手放さなかったんだから、さすがは巫女ね、感心だわ
でも大丈夫、あなたの身体に傷痕なんか残さないから、ここには永遠の術もあるし、
再生を促す蓬萊の薬もあるわ、輝夜が育てていた盆栽から私が作り出したものよ、
まだまだ試作品だし蓬莱人にはなれないけれど、思い切って使ってみたら、良く効いてくれたみたい」
胃袋や腸が七割方溢れ、他の臓器もあちこちやられ、目下、その試作品とやらで再生中なんだと
しかしどこまで人の中身を覗いたんだよこの薬師は?

治療だったのか、実験と研究だったのか、さすがは月人恐るべし

142名前が無い程度の能力:2013/07/03(水) 14:53:21 ID:XPKrJ3NIO
09:30
軽口をたたいたあと、永琳はうってかわった真面目な顔になり、いろいろ質問をぶつけてきた(物は見えるか、何か耳鳴りしないか等々)。
治療に必要なことだろうか?私も隠すことなく答えた。
「ご協力ありがとう、満身創痍なのにね」と、笑っていたら紫が入ってきた。
入れ違いに永琳が退室する。
「話があるの」
紫は枕元のイスに腰かけた。
しばらく休んでもらう、と言う。
「今がそうじゃない?」
「いいえ…退院後、しばらく休暇をとってもらうわ、博麗から離れて」
期間は?…私の自由で良いという。
「今回の事で考えたの…貴女は巫女としてもう、申し分ないと思う。ただ人間として…これからの事を考えたら博麗以外の生活を貴女自身で知ってもらいたいと思う」
たしかに私は巫女以外の事は知らない。
ぜいたくではないけど、博麗でいるおかげで生活や物に困ったことはなかった。
「もう子供ではないわね…もちろん、貴女の気持ちを優先するわ」
異変はどうするの?
「今の幻想郷で異変を解決できるメンバーはかなりいるわ。もちろんいろんな思惑があるだろうけれど…でも皆、博麗の重要さを理解してるし、ないがしろにする、という心配はまずないわね」
…もし、私が神社に戻らなかったら?
「まず貴女の意思を確めて…」
“新しい巫女”を探すわけか…
「もう用済みかと思ったわ」
「…冗談でもそんな言い方はやめて、霊夢。でも…そう思われる私もいけないのね…」
ごめんごめん!…そんな泣きそうな顔しないで…
私は謝りながら
「正直興味はあるけど不安だわ」
「そうね…まあちょっと人里に泊まってくる、程度に軽く考えて欲しいわ…じゃ、またね」
それから紫がスキマに消えたあと、しばらく考えていた。

143名前が無い程度の能力:2013/07/04(木) 12:21:01 ID:.EF7eNRY0
11:30
ベッドの上で紫の提案について私は考えを巡らせる
うん、紫の指摘は正しい、良く言えば巫女一筋、しかし人間としての経験はまだまだ未熟だ
いつの日にか私も引退して家族を持ったりするのだろう、次の血筋を幻想郷に残す為にもだ
若いうちにいろいろと社会経験を積んでおく事は確かに大切だ
「ちょっとやってみようかしら………」
しかし今は治療が最優先だ

144名前が無い程度の能力:2013/07/04(木) 16:49:36 ID:.EF7eNRY0
14:33(永琳記す)
本日2度目の投薬と点滴を霊夢に施す、包帯や膏薬も取り替える
私が開発中の薬は、本来の蓬莱の珠の枝の薬の改良版というか超マイルド版である
敢えて作用を遥かに弱めてある
完全な蓬莱人にしてしまう訳ではないから、このような重態患者に気軽に使える
一定の長命・若返り・再生力強化・免疫強化などを期待出来る、
とりわけ器官や組織の再生である、現に霊夢が治験中で十分な効き目も出ている
輝夜も妹紅も自分たちの血や肝臓の提供を申し出てくれたのだが、
あえてやめ、こちらに賭けてみた、服用時のショックも小さいからだ
そして私は、絶対の不死人類の辛さを良く知っている

145名前が無い程度の能力:2013/07/04(木) 17:18:26 ID:tufQFiUg0
17:07(霊夢)
治療中、お薬で眠らされていたのでようやく目が覚めた
いつもならそろそろおゆはんの支度を始める時間
でも、今の私には食事なんてとうてい無理、永琳の点滴で栄養補給されている
胃腸の再生はそこそこ順調らしいから、うまくすれば年内にはお粥ぐらい口に出来るかもと言われた
日が短くなったなぁ、そろそろ窓の外が暗くなり始めた
でも生きているってやっぱり素敵だなぁ、あのとき早まらなくて良かったわ
ルーミアの回復も順調らしく、強大な力を秘めた妖怪だけに私よりも再生は早いそうだ

146名前が無い程度の能力:2013/07/09(火) 19:45:37 ID:voduidr.O
9:10(翌日)
やることがないから寝てばかりだ。
でも博麗になってからこんなに安心して休めたことはなかったかしら?
体のすみずみまで疲れが取れていいかげん退屈になってきたわ。
朝の検診で永琳から聞いたけどまだまだ安静とのことらしい…。

「…退屈そうね?」
輝夜だった。
「天気がいいのに…少し庭に出ない?」
そう言って車椅子を押してきた。いや、私いま絶対安静って…。
「……!?」
「楽にして、うん、私にまかせて!」
輝夜は慣れた所作で私をベットから車椅子に移した。体は痛くもなんともない。
「うまいでしょ?ふふ…こっそり里でお年寄りのお世話させてもらってるの…永琳には秘密よ?」
寝間着の私の肩やひざに小さな毛布をかけてくれると車椅子が動いた。
庭に出る。風とお日さまが気持ちいいわ!

147名前が無い程度の能力:2013/07/10(水) 01:09:55 ID:a4rkJFrU0
9:15
輝夜「あっ!」

次の瞬間には車椅子に霊夢の姿はなかった。
早苗「安静にしてないと治らないなんて常識にとらわれてはいけません」

私は早苗に引っぱられ急上昇中
現在竹林上空、高度1000m。おいおい…
「山に行きませんか。おもしろいものがあるんですよ。
きっとちょっとやそっとの怪我や病気なんてまたたく間に治っちゃうことうけあいです」

あいかわらずマイペースなやつね…
守矢神社のことだ、どうせまたろくでもないことをたくらんでいるんだろう
しかたない、ひとつ査察でもしときますか。

148名前が無い程度の能力:2013/07/10(水) 11:49:18 ID:Dq/Pg3OQ0
神奈子「なかなか素敵なファッションね、霊夢」
諏訪子「似合う、似合うわよ!」
まあ、全身包帯とギプス状態で寝間着だもんなぁ、しまらないとはいえ笑われたらさすがにね
うるせー!こちとら遊びじゃないんだよっ!
いかん、いかん、まるでどこかの不良テキ屋河童のような台詞が・・・とグッとこらえる
夏の間、あの河童は人の境内でさんざん稼いでいったみたいだし、まあウチも稼げたけど
こころに一円のおひねりもあげなかったって、どういう性根だ、また仮面が暴走したらどーする
「だいじょーぶです、菊一文字や光子魚雷も新型にしましたし、三平ファイターも強化しておきました」
解決法を間違えている、そう、絶対に間違えているよコイツは
もういい、今はあえて考えまい
「それで、早苗が言って居た面白いものってなんなの?」
私は二柱にたずねる

149名前が無い程度の能力:2013/07/10(水) 15:22:32 ID:Dq/Pg3OQ0
15:11
二柱が私の為に酒宴を設けてくれるという、ちょっと楽しみ
早苗も「たちまち治る」件の詳しい事はその場所でと言った
でも、私の状態でお酒呑んでいいのかいな?
諏訪子「大丈夫だよ、これはただのお酒じゃなくて、諏訪の霊酒だから」
神奈子「そうよ、今のあなたみたいな怪我人にはいいはずよ、軍神として、
兵士たちの傷を癒すのもこの私の役目だったからねぇ」
諏訪子「温泉入っていく?核融合と違ってこっちは本物の間欠泉だよ」
からかっているようで、神様たちは私を気遣ってくれている

150名前が無い程度の能力:2013/07/11(木) 04:08:38 ID:Np/AM0PQ0
16:03
結局、またしても早苗の介助で足湯を使わせてもらった、全身浴は到底無理だ
神奈子様たちもやってきて手伝ってくれた
神様たちの手助けでお風呂なんて、考えてみればもの凄いことだよね
温泉に薬草まで浸して、それで脚を暖める
足湯だけでもたしかにかなり強い効き目を感じる
肌を通じて刺激が全身へと巡ってくる
ふと、早苗の目にいつもにない輝きが宿っている事に気づく
うーん、これは畏敬といって良いのだろうか
「靈夢さんをあらためて見直しました、私はまだまだ未熟ですね、巫女として」
よせよ、照れるから、あたしは当然の事をしただけなんだ
二柱も神威を保ちつつ、私に敬意を示してくれている
神奈子は戦を司る神でもあるだけに、戦い抜き、そして傷ついた私に優しかった
神奈子「遥かな昔、私はこうやって兵士たちの傷を癒したものさ」
諏訪子「あの大げんかのあと、2人してお互いの部下たちの傷をね、でも決戦は私たち2人での勝負で良かったよ」
祟り神の総大将、土着神の頂点は言った
「関係ない者たちを平気で巻き込むほど、私も神奈子も野暮じゃないからねっ」
身体も拭いてもらい、結構、さっぱりとして湯浴みを終える
宴の席が待っている
「ねえ、傷もケロッと治るってどういうこと?」
「それはこれからです、というか、もう始まってますぅ」
早苗は答えた

151名前が無い程度の能力:2013/07/13(土) 04:14:16 ID:k10F2ZC60
神様たちのご相伴、というか、この私が主賓………いつの間にこんなえらくなった?
ヤマメの塩焼き、コイの筒煮や洗い、アカウオ(この場合はウグイ)の天ぷら、
キノコと野菜とヤマドリのお鍋、お焼き、野沢菜、わさび漬け、そして果物などなど
「もう冬だからな、なかなか新鮮なものが入らなくて困る、まあ、とりあえず一杯」
神様愛用の大盃をまわされた、受け取らずには居られない
早苗が言うところの霊酒は、私の五臓六腑に文字通り染み渡った
薬草類のためか、変わった味だったけれども、美味しかった
「良い呑みっぷりだな、さすがに巫女w」
神奈子が大笑した、彼女の笑いっぷりはとてもすっきりとしている
隣では諏訪子と早苗も大笑いしていた
「怪我人の癖して、それだけ呑めたら立派なものね」
「さすが霊夢さんです」
飲み干した盃に、神奈子がまた酒を注いだ
「永琳に聞いたぞ、このお酒はこの私が特別にあしらえたものだ、
アイツの薬の効き目を高めてくれるはずだ、だから、今宵はとことん呑め」
「酔い潰れた時のケアも準備済みだよぉ!」
「ささ、どんどんいきましょうよ!」
もう、開き直るしかないなぁ

1527月30日 6:00-18:00 したらば掲示板利用不可です。詳細は板トップのお知らせへ。:2013/07/23(火) 13:22:00 ID:2lGCHczk0
18:26
宴は続いていた
しかし、この神様たちは本当に豪快だ
だが、どちらの神様も遠い昔の敗者同士なのだ
外の世界の歴史は良くは知らないけれども、慧音に言わせればそうなのだという
「太古の日本で最大級の勢力でありながら、敗れて出雲の地を追われたのが神奈子様、
おなじく大自然をその源としながら、神奈子様に敗れ、人間たちの畏怖と信仰が喪われるにつれて、
いつしか力を喪っていった諏訪子様」
寺子屋教師はかって説明してくれた
しかし、今の二柱にはそんな過去の陰りなど微塵もない
幻想郷に来て良かったと言われた時には、正直嬉しかった
今はそれぞれの神通力も蘇りつつあるという
気が付けば私はすっかりと酔って居た、久しぶりの酔い心地だ
「はーい、みなさん出来ましたよぅ」
ウドンの鍋を抱えて、早苗が台所から戻って来た

早苗の郷里、信州という外界の地に伝わる「お煮掛け」という具沢山のウドンだ
野菜を中心に肉や油揚げなどの具をふんだんに入れたおつゆに、
小さな籠に入れたウドンを投じてそれぞれが煮る、その茹で加減はお好み次第
ウドンを器に持ったら、そこに具と汁と薬味をかけてアツアツをいただく
はじめてだったけれど、美味しいものだった
回復の為にも少しづつ通常食に切り替えるよう、永琳からも指導されている
現人神の早苗を含めて3柱の神々との宴と会食かぁ
久しぶりの満腹感に私はため息をついた
「霊夢さん、もっと食べましょうよ、食べないと治りませんよう」
早苗が笑いながら言った

1537月30日 6:00-18:00 したらば掲示板利用不可です。詳細は板トップのお知らせへ。:2013/07/25(木) 09:20:04 ID:Kb4dmQzcO
19:15
私たちはひたすら食べ、飲み、語り合う。
早苗はずっと給仕してくれている。
うどんは美味しくて体の芯から温まる。
汗が吹き出して、顔が火照ってきた。
汗をふきながら、また冷酒を流し込む。
なんか身体にいいやら悪いやら…

「デザートですよ」
早苗が冷たい白玉ぜんざいと抹茶入りのアイスクリームを持ってきた。
うー、お腹一杯なのに何故か入ってしまう。
最後はお茶だ。
「!?…おいしい!」
それは私が普段飲んでいるのとは段違いな味わいだった。
「そうだろうそうだろう」
諏訪子が満足げに笑う。
「茶葉は山で見つけたお茶の樹から摘んだのさ」
「みんな早苗が一人で仕上げたんだよ」
神奈子も何気に自慢している。
「山の上だから…水が良いのかも知れませんね」
早苗が照れ臭そうに、よかったこれ、と茶葉をひと缶くれた。

154名前が無い程度の能力:2013/07/30(火) 23:10:28 ID:lsUd83ncO
20:50
「どうする?ウチに泊まってくかい?」
神奈子の言葉に考えてしまう。
いちお病人だし、永遠亭に戻るべき、と思うけどこの時間だ。
「永遠亭には話をつけておくよ、早苗!」
「はーい」
神奈子の命に一つ返事で早苗は冬の夜空を飛び立った。
私はあわてた。
「大丈夫、こんなことは馴れてるから、それに…」
諏訪子が指差す方向に青白い光が現れ、早苗の跡を追っている。
「護衛役の白狼天狗さ、ん?あれは…」
さらに流れ星の様な明るい光が早苗に追い付いた。
「あの明るさは鴉天狗だ…はたてかな?」
とすると護衛は椛のようだ。
二つの光に挟まれ、速度を上げると里を越え、竹林に向かってゆく。
「さ、寝所に案内するよ」
神奈子に連れられて廊下をあるく。
なんでも信者さんの為の宿泊所を作ったそうだ。
しかし、守矢はすごい。
部屋中どこも暖かくて、明るい。
博麗は電気もあるけど(自家発電だ)まだランプとローソクだものね…。

155名前が無い程度の能力:2013/07/31(水) 06:07:52 ID:V/gffieE0
21:20
寝所でひとり横たわる
いい布団使ってるなぁ、ウチもそろそろ綿を入れ直すか
目下、せんべい布団そのものだものなぁ
薬酒のおかげか、また少し楽になった気がする
早苗の言った事はウソじゃなさそうだ
傷の痛みが引き、あちこちの関節の動きが戻って来ている
どんな霊薬なのだろう?いつか処方を聞いてみたい
まあ良い、とにかく今は寝よう
フカフカの布団にくるまれて、私は夢の世界へと導かれる

156名前が無い程度の能力:2013/07/31(水) 08:43:15 ID:V/gffieE0
01:54
お手洗いに起きる
借り物の寝間着を通じて夜気が素肌に冷たい
しかしすごいなぁ、2畳のお手洗いに芳香剤つき、しかも水洗だよ珍しい
用を済ませて手水を使い、寝室に戻る
守谷神社にはいろいろと見習わないといけないな
命蓮寺とか神子の道観とか、近頃はライバルも増えて来ているしね

157名前が無い程度の能力:2013/07/31(水) 22:22:45 ID:9ruR400AO
01:56
寝室に戻ろうとしておや?、灯りが眼に入る。
窓ガラスに早苗の姿…あの子の部屋なのかな?
あ、私に気付いたみたい。
手を振ってこちらに出てきた。
「霊夢さん!」
「まさか今から起きて仕事、って訳じゃないわよね?」
「もちろん!今から休みますが…あ、でもよかったら」
と、早苗に部屋に案内される。
ドアを開けると明るさに眼が細まる。
天井から吊ってある電灯より明るい色の壁紙のせいだろうか。
6畳くらいの広さの部屋には、壁際にベット、小さな木の机、本棚と衣装ダンスがあるだけ。
しかし、見たこともない風景だ。
壁に制服、というあちらの世界の衣装が掛けてあり、絵草紙(ポスターというとか)が貼ってあり、棚の上に人形(ふぎあ、と言ってた)が飾られている。
本棚の本は「数学Ⅱ」「現代国語」「物理」など聞いたこともない単語が並ぶ。教科書らしいが教科書って何?
部屋には何かいい香りが漂う…正直驚いた。
以前招待された、魔理紗やレミリアの部屋とは全く異質の、あちらの世界を見るようだった。
早苗は長い髪をまとめ上げて、巫女装束でなく青色の長袖でゆったりした衣装(じゃーじ、と言うらしい)を身につけていた。
湯気のたつマグカップが差し出される
「お休み前と思いますが…」
ミルクの入った紅茶だった。
断る理由はない。
一口すすると…
美味しい!

158名前が無い程度の能力:2013/08/01(木) 12:50:27 ID:FikFgZdY0
しばらくの間、2人で談笑する
外界の驚くべき文明開化の様子が聞けてびっくり
夜も煌々として明るい、何十万人どころか何百万もが暮らす巨大な都市があるとか、
雲を貫いてそびえる塔の高さは尺貫法で350間近くもあるとか、非常識すぎて信じられないほど
遥か遠方、果ては異国とも簡単に対話や取引が出来るあちらの世界の機会仕掛けの式神たち
「こりゃ、神様や妖怪たちが追い詰められるはずだわ」
私はただただ圧倒されるだけで、嘆息した
外界はいつかこうなってしまうと予測して、紫は幻想郷を切り離したのだ、うん、賢者だよな
「だけど、幻想郷にも優れたところがいっぱいあるんですよ、まず神通力や魔法やらが、
こっちでは確実に存在しています、外の世界ではインチキ扱いもしばしばなんですよ
それに自然もとても豊かで、空気も水も澄んでいますし」
「へぇ・・・そうなの、通力や霊力がないなんて、それはちょっと残念ね」
「おまけにインチキを用いて魔法に見せかけ詐欺をする悪質な連中もいて、だから信用も信仰も、
どんどん喪われ、あるいは歪められていくのです、現人神としては残念です」
少し淋しげに早苗は語った

159名前が無い程度の能力:2013/08/01(木) 22:18:16 ID:7t2ayGD60
02:34
早苗が私の寝室まで送ってくれた
お休みの挨拶を交わし、廊下を去る彼女を見送ってから私は布団に潜り込む
もう遅い時間だけど、しばしの間物思いに耽る
先ほどの早苗との会話で、紫のあの提言が改めて思い出された
もちろんまだ無理だが、治療が順調に行ったら試したい事が胸に生まれていた

私にも可能かどうかは、紫に確かめてもらってからじゃないけれど、私は見たくなったのだ
早苗が語ってくれた外界の驚くべきあり方を確かめ、ささやかなりと体験してみたいと
たとえ短い期間でも良い、結界に隔てられた二つの世界の違いをもっと良く知りたい
そんな事を考えながら、眠りに落ちていく

160名前が無い程度の能力:2013/08/03(土) 03:11:17 ID:CqUAUPmo0
02:50
ふう、最近めっきり疲れたなあ
眠りに落ちても重い

161名前が無い程度の能力:2013/08/03(土) 22:11:46 ID:wXTJuqT20
10:55
朝っぱらから早苗がやって来た、その手にはビデオ一式
「退屈しているでしょうから、気晴らしに持ってきました」
相変わらず明るいなぁ、最初に会った時は「なんだ?こいつ?」だったけれど、
今は良くも悪くも、ものすごくまっすぐな少女なのだと理解している
「それじゃ最初は「アタック・オブ・ザ・キラートマト」からですねっ!」
早苗お手製の本日上映総合プログラムを一読して、私は悪い予感を覚えていたけれど・・・

それは、確かだった・・・巫女の勘が恨めしい

162名前が無い程度の能力:2013/08/05(月) 11:47:33 ID:.oDzJN1I0
13:08
昼食を挟んで午後の部開始
「死霊の盆踊り」
「マーズ・アタック」
どういう趣味をしているんだ早苗、神々が泣くぞ
いや、外界の連中はどういう感覚をしているんだ、結界形成は正しかった、
こんなものを人妖に見せる訳にはいかない、博麗の巫女として断言する

・・・と思ったら、おやつ後のプログラムは一転していた
「タイタニック」
外界にはあんな大きな船があるんだ・・・でも沈没しちゃなぁ
夕食代わりにおやきを作ってもらい、それをもぐもぐしながら、次へ
「ハリーポッターと賢者の石」
シリーズものらしい、外界人の魔法への認識が良くわかった
「今度、魔理沙さんやアリスさんも含めて、上映会をしましょうよっ!」
早苗の言葉に私も頷く
「他にもあるんですよ、「指輪物語」とか「バイオハザード」とかね」
今宵、最後は「ターミネーター2」だった
正直、ラストは泣いた、溶鉱炉から幻想入りしてこいよアンタとしか
自律人形研究してるヤツは知っているが、それは人形にとって幸せなのかな

「明日もいろいろ用意してますからねっ」
ウィンクして早苗は帰っていった

163名前が無い程度の能力:2013/08/08(木) 21:47:58 ID:/yoAIDqEO
21:15
気がついたらおや!もうこんな時間?
結局、永遠亭には戻れず、山の神社に泊まりになりそうね…。
とは言え、体の調子はほんとに良くなった。
足も自由に動かせる。
これが守矢の“神威”なのか?…。
さて、お風呂に入ろかな?と立ち上がりかけた時、

かけ〜まくも〜もりやのみやにすみたもう…

早苗の祝詞(のりと)が聞こえてきた。
結界の外の世界の映画とか漫画とか嬉々として話す一方で巫女としての勤めを完璧はたす早苗。
あの子の幅広さの秘密はなんだろう?
ふと、紫からの提案について話してみたいと思った。

あの子の部屋のドアを叩いてみた。

164名前が無い程度の能力:2013/08/08(木) 22:16:07 ID:MZslpX2M0
祝詞を唱え終えた早苗に私は正直に打ち明けた
「見聞を拡げるのは良い事じゃないですか、人里でも私の世界、つまり外界でもどこでも、
一度暮らしてみられては?大丈夫、不在の間、博麗神社の管理は引き受けますから」
早苗は即答してきた
「きっと驚きますよ、勉強にもなると思います、この私が保証します」
嬉々としながら勧めてくれた彼女に礼を言って、私は寝所へと引き上げた

165名前が無い程度の能力:2013/08/08(木) 23:22:41 ID:GVnZqx5.0
23:00
お布団の中でまた色々と考えてしまい、気付けばこんな時間
廊下の方から玄関に据え置かれた古い時計の鐘が聞こえて来た
諏訪から運んで来たのだそうだ、壁掛けの柱時計ではなく、
台座の上に載せられた背の高い立派な置時計である
「考え事は今日はこれまで、寝なくちゃ」
私はほどなく夢の世界へ
その夜の夢の中で早苗が見せてくれた外界の映画の街が出て来た
行き交う人々、自動車の列、天を衝く建物たち、華やかな光の洪水・・・
その中を私も歩いている、外界では人前で飛ばない方が良いという早苗の忠告の通りに
(ああ、行ってみたいなぁ)

166名前が無い程度の能力:2013/08/15(木) 23:44:57 ID:C/RXDjJYO
05:10
ふと眼が覚めると、かすかに祝詞が聞こえてきた。
思わず飛び起きる。
枕元の衣服に手をかけた。
療養中とはいえ、少しだらけすぎだ…神社にいたらもう着替えは済ませている時間だもの…。
あいにく愛用の博麗式巫女服は無いので(ルーミアとの闘いで破損したのだ)身につけたのは紅いハカマに白い上衣。
腋は出さない、紫のいうとこの『一般的な』巫女装束だ。
軽く身づくろいしてから庭に出てみる。
まだ薄暗い。
ほうきが地をする音。
早苗は境内を掃除していた。
「おはようございます」
昨日も結構遅かったのにいつ寝ているのだろう?。
後ろにまとめた髪がかすかに濡れている。
「毎朝みぞぎをしていますから」
やるなあ!。
私は特別な時にしか水を浴びないのに…。
しかし、守矢の境内は広い。ここを一人でやっているのか。うちの広さで萃香やサニー達に手伝ってもらってやっとなのに。
よくみると白いハカマ姿の天狗や河童の子供たちが境内を掃いている。
「うちの氏子のお子さん達です」
ちょうど掃除も終わったようで集まってきた。
早苗が先導して、拝殿でお参りする。みんな作法どうりにきちんと…あっ!小銭を賽銭箱に入れてるなんて…。
お参りが済んだら早苗が紙袋を渡す
「お疲れさまです」
お菓子をもらったちび妖怪たちはお礼をいいながらうれしそうに帰っていった。

167名前が無い程度の能力:2013/08/16(金) 02:25:22 ID:oxYyO7GM0
23:40
大晦日、身体の方はほとんど治った、永琳からもほぼ完治とお墨付き貰えた
身体ぶっこわして出来なかった年越しの準備は紫はじめみんなが手伝ってくれた
なんて親切なw
しかしこれも巫女の役得というもの
ルーミアとも和解出来たし、正月には遊びにくるとのこと
ところで、数の子ってなんだ?
まあ、プリプリして美味しいからいいけれど
外界の正月料理だと紫が持ち込んでくれた
幻想郷は基本山国で海が無いのだけれど、
最近、佐渡のタヌキがいろいろと持ち込んでくるようだ、正体不明なヤツもいるし
おかげで里人がとても喜んでいるらしい
人妖が愉快に暮らせればそれでいい、こっちもいちいちお祓い棒持って出撃しないで済むし
とにかく海の魚だというブリとやらを貰えたのは良かった
お餅も揃えたし、干し柿も妹紅から貰って正月準備は完ぺき
しかし、命蓮寺の鐘はどうしてここまで届くのか?

168名前が無い程度の能力:2013/08/16(金) 14:10:53 ID:eS3vj7hg0
00:01
あけおめー!
水垢離すんだらさっそく祈祷するよぉ、今年も良い年になりますように
幻想郷に幸あれ
いちおう巫女なんだから、たまには真面目にやらないとね
若水を汲み、お神酒やお餅と共に祭壇にお供えする
榊も新しくしたし、これでよし
しかし、うちの神社、いったい誰をお祀りしているんだろう?
まあ、気にしない気にしない(←のんき)

169名前が無い程度の能力:2013/08/17(土) 00:55:30 ID:k/iBZA1A0
08:21
さあてと、おせちを開く
黒豆とかサトイモとか卵焼きとか色々とあるけれど、
全部、言祝ぎの意味があると紫に教えてもらった

まあどうでもいい、魔理沙やアリスたちもきたし、
ルーミアも来た
いつまでもウジウジやってるのは私のやり方じゃない
最近来た九十九弁々とか正邪とかもきたので、
琵琶を奏でさせ、みんなで祝う
聖徳道士とかも年始に訪れたしね
なんのための幻想郷なのかを思えば、これで良いんだと思う
それよりも餅を焼け、雑煮を作れとね

170名前が無い程度の能力:2013/08/27(火) 04:24:05 ID:gejPG7cc0
元日の宴は賑やかにすすんだ
プリズムリバー3姉妹バンドと、九十九姉妹の合奏とか、変わった趣向だったけれども、
琵琶の音色と琴の奏でる楽曲が意外と一致し、おまけにこころの華麗な舞いもあって、
境内は盛り上がった
相変わらずの無表情だが、こころが実は情感非常に豊かな存在であることは皆が分かっている
とにかく、この私を含めて幻想郷の実力者3人掛かりでの攻撃を退けた力の持ち主である
今は穏やかに舞う彼女の優美な姿は皆をして慰め、かつ喜ばせた
「能とは本来、鎮魂の舞踊でもあるのよ」
盃を傾けながら紫が言った
「シテはしばしば怨霊、ワキはその鎮魂者、深い恨みの念を負ってしまったシテを、
訪れたワキが宥め、救ってあげる、そういう筋が少なくないの」
「ふーん……」
新年早々、鎮魂もなにもないものだと思いながら、わたしも盃を傾ける
うん、良いお酒だ

171名前が無い程度の能力:2013/09/16(月) 19:22:14 ID:I.Mu7WTQO
05:14
かくして元日の日はいつもどおりの宴会で終わった…。
目を覚まして寝間着のまま大広間にゆくときれいに片づけられている。
そこにはひんやりとした空気があるだけ。昨日の騒ぎが嘘のようね。
さあ、これからが私だけの新年の儀だ。
雨戸を明け開き、薄暗いなか、裸足で飛び出した。
雪を踏みながら井戸端で寝間着を放り投げた。
井戸の正月飾りに一礼すると、つるべを落として汲み上げた水を腰から下、両肩、最後に頭からかぶる。
冷水が全身を殴り付け、お尻がきゅっ、となる。
井戸を汲んでは浴び続けるうちに頭の中は真っ白、肌の感覚も無くなってきた。
手を止めると博麗の祝詞が自然と口に出る。
こうして陽が昇るまで新年の祈りを続けた…。

172名前が無い程度の能力:2013/09/19(木) 03:24:19 ID:ZFTFwu1.0
07:37
めでたい初風呂、二柱とお空のおかげで、禊で冷えきった我が身がたちまち温まる
「ハアァー、生き返るわぁ……」とため息をつく、雪景色の露天風呂しかも朝風呂という贅沢
また一杯やりたくなる
出来ればここに内風呂も欲しいのだけれど、資金の問題がねぇ……って、新年早々何を悩んでるのか私!
でも評判がとても良いのよねこのお湯、しかも人妖双方から
湯冷めをしない、疲れが癒せる、弾幕ごっこ他によるケガに効く、様々な持病にも効く
効能、実に様々な核融合温泉のご利益は素晴らしい
なによりも嬉しいのは、私が風呂焚きの仕事から解放された事っ(←狂喜)
おまけにお肌や髪が滑らかで艶やかになった事っ(←もっと狂喜っ)

出来れば人里から今年こそは、もっとお客を呼びたいのだけれども、ここは幻想郷の東のはずれ、
普通の里人にはちょっと遠すぎる、道中も大変だし
うーん…………一度、里からここまでの間の小妖怪や妖精たちをことごとく絞めておこうか
交通の安全が確保されれば、阿求や小鈴たちでも来るかもしれない
そうだ、それが良いのかも知れない、信仰とお賽銭の為にも!

173名前が無い程度の能力:2013/09/25(水) 18:07:30 ID:OeL.IUJU0
07:50
悩みも疲れもすっかり溶かして、いつもの巫女服に着替える。
ちょいと台所を覗けば、おお、あるある。昨日の宴会の残り物である。
適当にかまどで温めれば朝飯には十分だ。
さて、今年初めての来客は誰になるかな?と考えながら、汁物を口に含む。
尤も、参拝客には期待していないが。このあたり、慣れてしまった自分が悲しい・・・。

174名前が無い程度の能力:2013/09/26(木) 11:28:25 ID:z7rX8R0c0
10:43
と思っていたら、妖怪退治屋たちに護衛されて、
人里の町衆や庄屋たちが初詣にやって来てくれた
めったに無い事だからこちらの方が驚かされた、でも嬉しい
大人たちに混じり、小鈴もいた
お賽銭ばかりでなく、ご祝儀やお酒、お米や野菜なんかも携えて来てくれた
お返しに私からも祈祷や護符を授ける
なんでも小鈴が初詣に行きたいと頼み込んだのだそうだ
(感謝しないとなぁ……雪の道を、危険を冒して来てくれたのだから)
奉献された品々を祭壇にお供えし、小鈴たちのお昼ご飯を私は作った

175名前が無い程度の能力:2013/09/26(木) 22:21:43 ID:6PxJ/uTMO
11:28
「霊夢さーん!お銚子もってきますね〜」
あっ、悪い…
お客さんなのに小鈴は手伝ってくれる。
しかし、さすが店で働いているせいか、てきぱき動きに無駄がない。
おまけに護衛の退治人の若い衆もなにかと手を貸してくれるので助かる!
咲夜や早苗に加えていつもの宴会要員に欲しくなるわ…
向こうの部屋から皆の笑い声が絶えない。
いいなあ…
周りから妖怪神社とか言われて、ほんとは密かに気をもんでいた紫が見たらなんて言うかしらね?
「霊夢さん!お客様ですよ?」
空のお皿なんか持ってきた若い衆が指差す先には
「やあ」「明けましておめでとう、かな」
意外な人手に目を丸くしていた着物姿の慧音と妹紅だった。

176名前が無い程度の能力:2013/09/26(木) 23:31:46 ID:V1juPPYM0
いい流れだな…

177名前が無い程度の能力:2013/09/27(金) 02:57:03 ID:tIkGx1Js0
12:46
2人とも純和装がよく似合っていた、奥で盛り上がっていた皆も集って来て、着こなしを褒める
慧音と妹紅も照れながらも喜んでいた
里人たちも2人が常人ではないことを良く知っている、しかし彼女たちを恐れ排除したりはしない
それどころか人里への働きに大いに感謝さえしてくれていた

妹紅は春のタケノコの塩漬けや干し柿、秋に川でとったヤマメの干物をたくさん持参してくれた
この神社のお祭壇が、これほどの神饌やお酒で埋め尽くされるなんて実に珍しい
時折、外界から色々なものが流れ着く神社だが、こほどまで結界を越えてくる事はほとんどない
お祓え串を手に私は、感謝の祈祷を捧げた……顔がにやけるのを止められない

178名前が無い程度の能力:2013/09/27(金) 22:43:36 ID:BqWAGWxgO
13:04
さて、お客も増えて宴座は大いに盛り上がった!
お酒に料理に会話、新年早々最高の滑りだしね。
慧音は庄屋さんや商家の若旦那衆の席にあいさつしてまわっている。
日頃、寺子屋の支援へのお礼だろう。しかし相手は恐縮してしまってる様子で、
「先生!勘弁してください!」
「なに遠慮するな」
と元教え子らしい若旦那さんがお酌に悲鳴をあげる。
一方、妹紅は妖怪退治人連中に囲まれ、何やら話こんでいる。
妹紅の善意による妖怪退治は彼らからも一目置かれている様だ。しかし、当の妹紅は困ったような笑顔で酒杯を口に含んでいる。
「妹紅さんが来てくれたからもうお前さん達はいらないよ?」
庄屋さんが退治人連中をからかうと、皆どっと笑う。
「いや…そんなことは」
そう目線を落とす妹紅の顔が紅いのはお酒だけでは無さそうだ。

と、妹紅の眼が光り、一瞬で顔つきが変わる。
(何かが来た)
そう無言で皆を制し、指を口に当てると一同は静まりかえる。
退治人連中も身構えた。
庄屋さんが青ざめ、若旦那が息をのみ、小鈴は私の袖をつかんだ。

しかし、私は分かっていた。
閉まった障子の向こうに見えたシルエット。
帽子に日傘、そして小さな翼。かたわらには頭二つぶん高いおさげ髪の少女。
「ご宴会たけなわのところ、失礼いたしますわ…」
そう口上をのべ、障子を開いた紅魔館の当主とメイドの姿に一同は凍りついた。

179名前が無い程度の能力:2013/09/28(土) 04:36:19 ID:aZK7NMvE0
      このタイプのスレは
      やっぱ小回りがきく方がずっといいね

180名前が無い程度の能力:2013/09/30(月) 13:15:36 ID:UfvQOGd.O
13:06
うたげの席は張り詰めた空気に満たされた。
里びとがレミリアと会うのは初めてだろう。
小さい体でもそこいらのザコ妖怪とは比べ物にならない雰囲気を漂わせている。
小鈴や庄屋さんはもとより、退治人すら汗を浮かべて固まっている。
そんな里の衆をちらり、とみてレミリアは私に目線を向ける。
(助けて…)
レミリアの眼が私に訴えている。
(なんで人間がこんなに居るの!?)
失礼なここは神社だ。
私はぷい、と視線を外すと、小さく“うー”とうめきが聞こえた。
レミリアもまた人間に接する機会がない。こたび大勢を前に内心緊張で涙目なのだろう…。
「彼女がレミリア・スカーレット。紅魔館の当主だ…」
見かねた慧音が紹介すると一同どよめきが起こった。
その名は里にも知られていたようだ。

181名前が無い程度の能力:2013/10/01(火) 22:53:06 ID:j7j8xbrs0
13:14
「では、貴女がいつかの赤い霧の……?」
町の寄合衆のひとりが言った
レミリアは頷く、人間どもに対して精一杯の威厳を保ちながら、だ
どよめきが起こった
恐怖とも畏怖とも受け取れる人々の反応、そして……
「サ、サインして下さいっ!」
「へっ?」
お付きの完璧にして瀟洒なるメイドも、思わず目を丸くする
「よ、ようこそ、おこし下されました、お目にかかれて、光栄です、光栄ですっ!」
「なんと愛らしい、さすがは吸血の姫君っ!」
「噂に違わないとはまさしく……」
若者を中心に、里人たちが次々とレミリアたちの元へとやってきて、
ある者はかしずき、あるものは目を見張り、ようするにアイドル状態である
はじめは驚き、パニック寸前だったレミリアだったが、咲夜のアシストもあって、
今、自分がどの様に振る舞うべきかをなんとか認識出来た
そう、いついかなる時も、紅魔館の主としての威厳を保たねばならない存在なのだ
いつもの愛らしさと、魔物たちの貴族としての底知れなさをとりつくろうと、彼女は言った
「そう、我こそはレミリア・スカーレット、真紅の力をこの身にまとう者、しかと見知り置け」
オオッ!とふたたびどよめきが起きる
感激する若い衆の傍らでは、年寄り衆が何とも言えない表情をしていた

「いったいどうなっているの……どいつもこいつも私を見ても、こんな反応なんかしないのに」
霊夢はぼやく、しかし、人妖の間が変化して行きつつある原因を作ったのは彼女自身なのだ

182名前が無い程度の能力:2013/10/02(水) 07:41:18 ID:e7J3ePUk0
いつの間にか、一同の間にワインの瓶やグラスが並んでいた
霊夢はため息をつく
時を止め、見かけ上光速を突破出来る咲夜の手品に違いない
まあ、宴が賑やかになっていいか
それよりも問題なのは、突如出現したワインやグラスを、
ごく普通に受け止めている連中の方か
咲夜はチーズの塊をナイフで器用に切りさばき、串に刺して炙って配る
「あら、美味しい」
一口頬張って霊夢は言った、なるほど、これはワインにあう
レミリアは人気の渦の中心にいた
サインや握手をしたり、吸血の真似事をしたり、そのたびに歓声がわく
「うぬぬぬ……私も負けては居られない!」
次第に慣れていくレミリアの振る舞いを見ながら思う

183名前が無い程度の能力:2013/10/02(水) 20:57:45 ID:yRxWcDggO
14:02
頭に来たので隣の部屋で自慰をする。
んっ…
(!?っ)

小鈴に見られた!

184名前が無い程度の能力:2013/10/16(水) 21:08:26 ID:qa5kUb8E0
14:06
変な夢を見たような気がする
まあ、健康な女の子なら仕方ないのかもしれないけれど
小鈴も単なる夢として認識してくれたらしい

それよりも目下の課題は、あれからさらに咲夜がもちこんできたらしい、
七面鳥の丸焼きたちだ
里人たちの食欲は凄まじい
いかん、このままでは全部食われてしまう
「行くわよ、小鈴」
「はい!霊夢さん」
私たちは突撃開始した

185名前が無い程度の能力:2013/10/20(日) 20:58:29 ID:UhI5WMs6O
14:10
「二人ともいい加減にしないか!」
慧音のあきれた声が聞こえる。
しかし私と言えばジュウシイな肉に食らいついて夢中だ。
「霊夢!…周りが見ているぞ!」
ついに先生は圧し殺した声で耳元にささやく。
はっ、と気づくと周りの視線に囲まれていた。
やばい、博麗としての立場が…と思った時はもう遅い。もはや顔がぢりぢり熱く、薄ら笑いも浮かべない。
「れ、霊夢さん…」
温厚な庄屋さんが口を開いた。
「なんか…その…普通の女の子なんですね。やっぱり」
うなづくしかない。
「そうなんだ」「いや、私たち構えすぎていましたか」「年相応に育ち盛りなんですなぁ」
それはみんなの温かい目線と優しい言葉だった。
さあどうぞ、と次々ごちそうをもった皿が差し出される。胸が熱い。
私はお礼のふりに下げた顔をしばらく上げられなかった。

186名前が無い程度の能力:2013/10/21(月) 18:51:19 ID:fZVJtddY0
14:18
慧音「いや、皆の衆、霊夢をとがめないでくれ、近頃しょっちゅう異変解決や妖怪退治なんかが相次いでな、
しばしば神社の住まいでもなかなかまともな食事がとれないのだ、さすがにお腹も空く」
そして貸本屋の娘の方もチラッと見て続けた
「こちらの小鈴はそんな霊夢を心配し、博麗まで危険を冒して様子を見に行ってくれた
一応、魔除けの符は持たせたがね、なんとか役には立ったか?小鈴」
小鈴はしばしキョトンとしていたが、すぐに慧音の意図を察して小さく頷いた
庄屋さんや人里の顔役たちは感慨深げに頷いた
庄屋「里の為にいつも済まない巫女どの そして良くやったぞ、小鈴……傷などはないな?」
小鈴はいつもの笑顔を取り戻し「はい」としっかりした声で頷いた

幻想郷の常として、すぐに大宴会が始まった
傍らでは七面鳥を焼きながら、完璧で瀟洒なメイドがお澄ましした顔と仕草でアシストしてくれていた
もっとも慧音の言った事はウソじゃない、諸都合で自分が異変解決役を外れていた間も、
この巫女はその役目をちゃんと果たしていたのだ、軽んじて良い相手じゃないライバルだ
そしてレミリアは、口を覆いながら含み笑いで巫女と貸本屋の2人を見つめていた
レミィ「こっちの娘、パッチェとウマが合いそうね、いちど会わせてみましょうかしら」

187名前が無い程度の能力:2013/10/21(月) 19:13:12 ID:fZVJtddY0
×諸都合で自分が異変解決役を外れていた間も、
○×諸都合で咲夜自身が異変解決役を外れていた間も、

188名前が無い程度の能力:2013/10/21(月) 20:56:01 ID:KrBCJ/rQO
14:20
その台詞の瞬間、小鈴の眼が光った。
「本当ですかっ!」
りん!と髪の鈴を鳴らしてレミリアの足元に飛んで来る。
「えっ!あ、ああ…」
予想外に目を白黒させるレミリアに
「噂に聞いた大図書館!いつか行きたいと思っていましたっ!」
顔を上気させ瞳の星をキラキラ輝かせて迫る小鈴。
「事前予約していただければ一般開放もしていますわ」
「わあっ!ぜひ」
流石は咲夜、落ち着きを払って書類なんか差し出してる。
「そんなに本が好きなの?」
少し取り直した紅魔の当主の問いに
「はいっ!ええもう…世界の珍書に希少本!ああ、胸がワクワクします!」
「ふふ…こりゃパチェに合わせない訳にはいかないわね」
そう苦笑してちらりと私の方を見た。

189名前が無い程度の能力:2013/10/21(月) 21:32:42 ID:fZVJtddY0
14:29
小鈴が閲覧申込を書き終えた頃の紅魔館では………………
「アラッ?なにかの予感がっ……!!」
新年早々、いつも通りの薄暗い大図書館なのに違う
「小悪魔、感じなかった?」
いつも静かな小悪魔も、この時には少々緊張しながら頷く
「これは、いったい!……しかもお嬢様たちの気配までも」
パチュリーは眉間に小さな皺を寄せつつ、
『魔界民俗大辞典・新年の儀礼について篇』を閉じると、
彼女は大図書館の外の気配に魔道の感覚を研ぎすませた

190名前が無い程度の能力:2013/10/22(火) 01:42:31 ID:1vDD.seM0
0O

191名前が無い程度の能力:2013/10/25(金) 20:27:04 ID:wrTAEi2cO
(紅魔館でそんな展開は露知らず)
15:55
冬は陽が落ちるのが早い。
楽しいうたげもそろそろお開きだ。
「今日は楽しゅうございました」
代表で庄屋さんが頭を下げる。
少し照れで顔を火照らせながら私は帰路の安全を祈り、一同の頭上にお祓い棒を振るった。
「博麗さま、また」
松明に囲まれて人々が手を振る。晴れ着姿の妹紅や慧音に護衛は申し訳ないと退治人衆がはりきって周囲を固めている。
「スカーレット様、またよろしくお願いします」
「ああ、私もな…」
そう頭を下げる若旦那たちをレミリアは縁側に立って優雅に見送った。
商人衆は抜け目無く紅魔館と大口の取引を結んでいた。お正月早々、上客をつかんだ若旦那たちはほくほくだろう。
「霊夢さーん!」
小鈴が手を振る。
「霊夢、今日はお疲れ様」
横で慧音が笑っていた。
「霊夢さん!またお願いしますね!」
そう。私は今度、この子と紅魔館に行くことになったのだ。
紅魔境に護衛なしで入るのは流石に無理だ。
空を飛べない小鈴は里から館に納品に行く馬そりに同乗することが決まっている。そこには咲夜か美鈴も同乗するはずだが…何故か同行を要請される。“夢”の件でこの子には借りがある。仕方ないのだ。

192名前が無い程度の能力:2013/10/29(火) 11:26:54 ID:MTdH078QO
16:05
境内から里を見下ろす。薄暗い中を、里に向かってゆく松明の灯りが見える。
安全地帯に入るのを確かめてから私は鳥居の前から部屋に戻った。さむっ!
「お疲れ様」
「………」
レミリアは片手を上げたもののぐったり、と子供用の椅子に腰かけて(彼女は畳に座れないのだ) いた。
沢山の人間を相手にして気力も尽きかけたようだ。
横になりなさい、と私が告げると、すかさず咲夜が座布団でベッドをつくった。
毛布をひっぱり出してから、咲夜にお茶を出してあげた。
「ありがとう…」
「あんたもお疲れさんね」
「今日はお嬢様も楽しまれたようですわ」
そう眼を細めて、ちらりとかたわらに優しい視線を送る。
「にしても、どうして今日ウチに来たの?」
年末の宴会にも新年会でもレミリアは来ていたはずだが…
「新年しばらく一人で過ごしている、とお嬢様が耳にしたようね」
たしかに紫は今は体を休めているし、萃香は地底だ。
華扇も魔理沙もなぜか部屋にこもっている。
「一人には馴れてるけど…まあ嬉しいわ」
届けてくれた食糧はありがたいけど、何よりも友来る、だよね!。

193名前が無い程度の能力:2013/10/29(火) 15:12:19 ID:xKTtXinA0
16:53
レミリアの寝息が静かに響く
私と咲夜は温泉で入浴を済ませた
「そういえば、吸血鬼って濡れるのはタブーよね、レミリアはお風呂とかどうしているの?」
「ま、まあそのあたりは色々と、絶対に濡れてはいけない訳でもないですしね、
流水には確かに弱いのですけれども、普通のご入浴や、お体を拭ったり、髪を洗うぐらいは大丈夫です」
「そうなの」
湯上がりの一杯、一仕事終えて咲夜もリラックスしている
グラスを傾ける仕草がとても様になっている
彼女がどういう経緯で吸血鬼の一族に仕えるようになったのかは知らないけれども、
あの異変の時から、私は彼女の忠誠心には一目を置いている
「そろそろ、おゆはんの支度をはじめましょうか?」
「え、ああ、そうね」
私たちは台所に立つ

194名前が無い程度の能力:2013/10/30(水) 21:04:41 ID:b4eMSjwMO
17:15
夕食は蕎麦だ。
ごちそう続きだったしね。さすがに少しはさっぱりした物が欲しくなるわ…。
「薬味の大根おろしたっぷり!でもこれどうしたの?」
「守矢神社よ」
目を丸くする咲夜に私は年末、早苗が届けてくれたことを話す。
あそこは幻想郷に来たころから蕎麦が好きで、山に畑を持っている程だ。
「ざる蕎麦なんだけど、これが美味しい食べ方だから…」
眠るレミリアを横目にざるいっぱいの蕎麦を二人ですする。
「!っ、美味しいわ!」
「でしょ?」
大根おろしを入れた濃いつゆに浸けてすするといくらでも入る。
「おつゆが美味しいですわ」
咲夜が感心するが、私も同意だ。さらにこれを打ったのは早苗だ、と教えるとさらに驚いていた。
「意外な特技があるのね…」
最後は蕎麦湯で暖をとった。

195名前が無い程度の能力:2013/10/30(水) 22:11:04 ID:G91HYTHQ0
18:02
二柱と早苗がやってきた信州・諏訪という土地は蕎麦が名物だそうな
蕎麦という作物は荒れた土地でも育ち、人々に恵みを与えてくれるのだという、ありがたい
というか、ある程度荒れた土地じゃないと、茎や葉ばかり生い茂って、
花や実がつかないというから、かなりややこしいヤツだ
妖怪どもにもへそ曲がりはいるが、その類なのかもしれない
「少し、持って行く?」
早苗たちが持って来てくれた蕎麦の実や蕎麦粉はかなりあった、というか多い
虫がついたりするよりは、紅魔館で使ってもらう方が良い
「よろしいのですか?出来れば是非、お願いします」
咲夜にお裾分けをする
「ありがとうございます、このお礼は必ずいたします」
うんうん、それが期待だ
夜は更け、私たちはワインを飲み交わす
なんかなぁ、私は色々な連中と知り合ったなぁ

196名前が無い程度の能力:2013/10/31(木) 21:52:57 ID:SXDrY3DMO
19:26
ワインを空けて、日本酒に替わる。いつしか話はこないだの異変について…。
「しかし、大した異変じゃなかったわね」
そう言う私に咲夜は
「それは貴女が強くなったからよ」
と苦笑いした。
「ところで霊夢、もし異変解決に誰か一人つれてゆくとしたら…誰にする?」
予想外の質問にあっけにとられたが…しかし誰も思い浮かばない…。
「私は…魔理沙がいいかしらね?」
「また意外ね」
咲夜の話では長距離から火力援護できるパートナーは有難いという。
「気が合わない?…でもお互い適度な緊張感があった方が良いですわ」

そういうもんかしら?

197名前が無い程度の能力:2013/11/01(金) 01:57:19 ID:/4MO3HU20
19:40
ぷすぅ〜

かすかな空気音。遅れて漂ってくる悪臭。
おならだ。音だけならまだしも、ニオイまで揃い踏みとくればおならにまちがいない。
犯人は私はでないのだから、答えは2−1=1、咲夜のはずだ。
ここは黙って聞かなかったふりをすべきだろうか?
しかしかすかとはいえ空気音は充分聞き取れるものであったし、
咲夜も音が私の耳に充分きこえうるものだったことは分かっているはずだ。
どうしよう。

198名前が無い程度の能力:2013/11/05(火) 22:49:37 ID:fVQz89iYO
「霊夢、臭いわよ」
咲夜はしれっと、真顔で言ってきた。

199名前が無い程度の能力:2013/11/06(水) 20:47:54 ID:tkHAJCoA0
19:47
やかましい……というか、さすがというべきだろうか
ムラッと来たけれども、同時にしたたかさに感心もさせられる
「あら、なんのことかしら?」
こっちもしれっと応える

200名前が無い程度の能力:2013/11/06(水) 21:37:57 ID:IDCnP6rEO
19:48
「…巫女でもおならは臭いのね」
満面の笑みを浮かべ咲夜はさらに失礼な台詞を吐いた。
「お尻にお札でも張ったらいかが?」
ここまで言われて私は札を手にした。もちろん咲夜の、その臭いの出所に捻り込むためだ。
と、かたわらのレミリアの異変に気付く。
横たわり、掛けた毛布からのぞく、白い人形のような肌は耳まで真っ赤で、破裂せんばかり。かすかに、小刻みに震えているのがわかった。

…こいつか

201名前が無い程度の能力:2013/11/10(日) 18:47:47 ID:2ICm5IYM0
19:54
相手を辱めても仕方ない、そう判断する
真相を察した私が黙ると、咲夜もそれ以上は何も言って来なかった
それよりもお酒だ、彼女には紅魔館までひとっ飛びしてもらい、新しいお酒を持って来させる
忠誠心篤い咲夜だけに、レミリアの恥は絶対に触れ回られたくないだろう
持って来てくれたのは超高級のブランデーやワインなどとハム、チーズなどだった
しかし、紅魔館は良いお酒ばかり持ってるよなぁ、羨ましいぞ

202名前が無い程度の能力:2013/11/19(火) 21:03:54 ID:p/xcdpokO
20:02
しかし普段食べなれないごちそうを食べたせいか…何かもよおしてきたっ!。
うー、お腹ごろごろ
今、咲夜が席を外した隙にとにかくガスを放出しよう!

うっ、ふぅ…


あ、レミリアが真後ろにいた…

203名前が無い程度の能力:2013/11/20(水) 03:14:29 ID:sf0VliDk0
ミも出た

204名前が無い程度の能力:2013/11/21(木) 14:42:19 ID:srx6pLwQ0
20:15
秘密を共有すると親密さが増すっていうけれど・・・何だか泣けてくる。
上機嫌になったレミリアが腹立たしい。今日はもう帰って寝よう・・・

夜お酒を飲んだ飛ぶのは気持ちいいのに、今日はなんか暗澹とした気分だ・・・

205名前が無い程度の能力:2013/11/21(木) 21:09:37 ID:5HRO5KhUO
20:17
「霊夢、こっちこっち」
あわててレミリアが追ってくる。
あ、私神社にいたのか!…
レミリアは苦笑しながらそれ以上は何も言わず、「里からの納品は正月明けって聞いたわ」
小鈴のエスコートの件だけふれると咲夜を従えて星空を横切って行った。
ウインクして手を振る咲夜を見送って神社に戻る。
もうひと風呂あびて寝よう…

206名前が無い程度の能力:2013/11/26(火) 02:22:24 ID:gIqLEAfw0
>>138 ルーミーは常に紫に監視されてるからほどけそうになったら、
すっ飛んでくるよ。変身する前に幻想郷中の幹部が駆けつけてくる。

207名前が無い程度の能力:2013/11/26(火) 04:37:32 ID:mXWw687c0
21:52
湯上がりの身繕いを済ませ夜着をまとう
眠気が襲って来ていた
そう、嫌な気分は眠ってすっきりさせるに限る
私は布団に潜り込む、行火が温くて気持ちよかった

208名前が無い程度の能力:2013/11/26(火) 05:44:43 ID:dmhYP1Eg0
23:00
つめたッ

目がさめちゃったじゃないか
なんか冷えると思ったら布団の中が濡れている???
今日はお腹がゆるくなったりしたし、まさかこの歳でおねしょ!?
いや、それならもう少し生温かさがあるはずだ
一体なんだこれは

209名前が無い程度の能力:2013/11/26(火) 08:17:55 ID:mXWw687c0
「う、うーん……れいむぅ」
チルノ!おまえかっ?
人の布団に勝手に潜り込んで、行火が熱いからと冷気を放ったらしい
とりあえず正拳突きを一発お見舞いする
「い、いたあああーっ!」
氷精はその場にうずくまる

210名前が無い程度の能力:2013/11/27(水) 01:19:07 ID:HD0trMQo0
23:05

夏はいいけど、冬にチルノを布団に入れたら凍死し兼ねない。
枕代わりの座布団と布団代わりの大き目の手ぬぐい・・・ばすたおるを放り投げる。
泊まってくならそれ使いなさい。

そういえば萃香も寝泊りしてたけど何時の間にか見なくなったわね。
妖怪も鬼もふらっと居なくなるものだし別に寂しい訳じゃないけれど

211名前が無い程度の能力:2013/11/27(水) 20:40:15 ID:OrWSi/QI0
05:12
寝穢い格好で2人目覚める
チルノを使役して朝の支度をする、お腹の具合もあるから、今朝はお粥だ
七草にはまだ少し早いけれど、セリやナズナ、スズシロなどを入れる
「霊夢ぅ、お魚も焼くぞぉ」
保存食のヤマメの干物をチルノは焼いてくれた

2人でフウフウと吹きながらお粥を頂く
氷精があったかい物を食べていいのかと思うが、どうやら問題ないらしい
ただ、昨晩みたいに行火とかに直に触れるのはダメらしいな
妖精ってのはホントに訳がわからん連中だ、弱いかと思えば、時には凄く強い
倒したところですぐに蘇るなんて、ヘタな妖怪連中よりもたちが悪い
魔理沙も結構、手こずったというし

最弱にして時に最強…………誰かこのややこしい連中をなんとかしてくれ

212名前が無い程度の能力:2013/11/27(水) 20:57:24 ID:7F4RpeAA0
>>99 タバスコみたいに局部に少量付けるならいいが、酒みたいに
口一杯広がるのは普通の人は1千数百スコヴィルが限界だよ。

213名前が無い程度の能力:2013/11/27(水) 22:10:17 ID:AsnnNJuk0
>>212
>206と同じ人?
ここそういうスレじゃないから

214名前が無い程度の能力:2013/11/27(水) 23:43:12 ID:QWp8T0Po0
05:20

えあこん・・・れいぞうことか言うものは、外側は冷たい代わりに中は熱いって霖之助さんが言ってたのを思い出した。
チルノの体の中も暖かいのだろうか?
さすがにチルノの体の中を確かめる気にはならないが、物は試しにとチルノの口の中に手を突っ込んでみる

チルノ「むぐっ!? んんんんーーーーっ!?」

口の中にしては冷たい気がするけど、そこまで冷たいという訳じゃない。要は私とそんなに変わらない気がした。

チルノ「何するんだよっ!?」
霊夢「ちょっとした実験よ。ほら、アンタにはお茶じゃなくて冷たいみかんあげるから」
チルノ「むー・・・」

不服そうにしてたが直ぐにみかんの皮を剥き始めておいしそうに食べていた

215名前が無い程度の能力:2013/11/28(木) 02:36:33 ID:iy4jiGuc0
06:25
いつの間にか、外は雪だった
正月の雪の朝、なかなか風情がある情景だ
チルノはもう4つめのみかんをむいていた、それほど好きなのだろう

わたしは朝のお務めだ
禊とお祓いを終えて社殿から戻ると、かごの中のみかんはほぼからっぽ
目の前では満足したチルノがお腹をさすってゲップまでしている、前には山盛りの皮と種
「……あんた、遠慮ってものを知らないのっ!」
「えー? なにそれ美味しいの?」

だから妖精って連中は……怖い

216名前が無い程度の能力:2013/11/28(木) 23:17:41 ID:UUYxTriAO
06:30
「あんた、何してるの?」
チルノが服の中をごそごそやり始めたかと思うと
「霊夢のぶんもあるよ」
とみかんを数個取り出した。
元はうちのでしょ?、と思いつつもえへへ、と無邪気な笑顔をみたら私は怒る気もなく降参した。反則でしょ。

おや雪が止んだようだ。縁側から空を見る。雲が流れていて晴れてきそうだ。
参道の雪かきをしなくちゃね…

217名前が無い程度の能力:2013/11/29(金) 01:14:39 ID:8zl7gevI0
07:40
ザクッ、ザクッ!
空は晴れ、あたりは一面の雪景色
さてと参道と石段の雪かきだ、隣ではチルノも手伝ってくれている
ひと苦労な仕事だけれども、実は嫌いじゃない
朝の良い運動になるからだ、身体も鍛えられる

「れいむぅ、こんなもんで良いのかなぁ」
うーん、さすがは氷精、雪や氷の扱いには慣れているようだ
チルノは鮮やかな手並みだ、どうやら魔力も用いているらしい
雪の方から動いて行く、そんな感じである
まあ、妖精は自然そのものでもあるらしいから、不思議じゃない

雪かきを済ませたら、またお腹がへった
囲炉裏で餅を焼いて、チルノと2人で食する
「れいむぅ、どこかに行っちゃうの?」
「何それ、どういうこと?」
「うん、噂を聞いたから」
ああ、紫の提案の件がどこかで漏れたのだろう
「安心なさい、場合によってはちょっとの間、幻想郷を留守にするだけだから」
「……そう?……む、武者修行っていうあれなの」
わたしは武者じゃないよ、でも見聞を広めるのもひとつの修行なのかな

218名前が無い程度の能力:2013/11/29(金) 23:28:51 ID:77Vj4dIAO
07:47
「あのさ、あたいさ…」
チルノがもじもじし出した。
「みこになったげるよ」
私の留守中、ここ(神社)を守ってくれるというのだ。
私は笑えなかった。
噂を聞いてからずっと考えてくれてたらしい。
そういえは年末年始の宴会にチルノの姿は無かった。
私と二人きりで話したかったようだ。
「それでレティと大ちゃんは“一度聞いてみたら”て」
あの二人なりにチルノの事を考えてあげてたのだろう。周りに笑われて傷付く姿は私も見たくない。
「…なら修行が必要よ?」
「おー、なにするの?」
「少し待ってなさい」
頬を少し上気させて目を輝かす氷りん娘にそう言って私は隅にある衣装箱のふたを開けた。
たしか底のほうに小さい頃、霖之助さんが仕立ててくれた衣装があったはず。
青色の巫女服が。

219名前が無い程度の能力:2013/12/01(日) 21:40:40 ID:LVg1QuZAO
07:52
「おー、みこみこだ!」
姿見の鏡の前でチルノがはしゃぐ。
「悪くないじゃない」
空色の巫女姿に正直、ここまで似合うとは思わなかった。
これは私が修行を始めたあたりのものだけど、寸法はほぼぴったりだ。
「でもなんかすーすーするよ?」
やっぱり腋が気になるみたい。仕方ないよね。
しかし、なんでこんな色の巫女服を霖之助さんが仕立てたのか謎だ。
しかしチルノはすっかり気に入ってくれたようで部屋をぴょんぴょん跳ね回ってる。
「ほら、おへそ出しちゃダメでしょ」
「あっ!ごめんごめん」
いつもはワンピースの上着を着てるせいか上下別れた衣装に馴れてないみたいね。
おへそを隠す仕草はちょっと可愛らしいけど。

220名前が無い程度の能力:2013/12/02(月) 22:01:03 ID:PRIBI2bY0
08:30

早苗「おはようございます。・・・あれ?この妖精さん、霊夢さんのお友達だったんですか?」
霊夢「友達、ね。ま、そんな所かしら。それでアンタは何の用?」
早苗「ああ霊夢さんがしばらく留守にするって聞いたので、その間、
     私が片手間ですけどこっちの神社の様子も見に来ようと思って」

チルノ「それならだいじょーぶ! 私が霊夢がいないあいだみこやってるから!」
早苗「まあ私も掃除くらいしかやらないし、吸血鬼さんのところでも妖精に掃除させてたから
     大丈夫だとは思うけど」

霊夢「・・・そんな訳だから、様子を見に来てくれると助かるわ」
チルノ「えー・・・一人でも大丈夫なのにー」
早苗「分かりました。何処に行くかは知らないですけど、お土産頼みますね♪」

そう言って早苗は飛んでいった。これで一安心だ。
・・・でも早苗は自分が居た所を後にするというのはどんな気持ちだったのだろう。
私は戻ってくるけど、早苗は元居たところにはもう帰らないのだから。

22112月10日6:00〜9:00掲示板利用できません。詳細は板トップへ。:2013/12/03(火) 12:25:12 ID:ec7sqqxUO
08:35
「あれっ?」
チルノが目を丸くして声を上げた。
指差した先、境内の守矢分社の前にいるのは早苗?
「あけましておめでとうございます」
チルノの巫女姿を可愛い、とほめる彼女も正月らしく髪を後ろで縛り、水引で留めている。いつもの巫女服の上に千早(ちはや、上着)を羽織り、口元に薄く紅を引いていて雰囲気が大人らしい…この早苗は本物と直感した。じゃ、さっきの早苗は誰?。

「ふふ、そうなんですか…」
チルノの話に微笑んで
「多分、狐か狸さんでしょうね」
なるほど、彼らにしては博麗巫女の不在はチャンスなんだろう。
どうやら探りをいれてきたらしい…。
そもそも紫が不在の冬場にいつ出掛けるかなんて決められないものね。
「だから当分先よ、チルノ。しっかり仕込んであげる…」
「う、うん」
逃げ出すと思いきやこの子、意外に根性あるわ…と、早苗?あんたなんの用事?。
「新年の挨拶と分社の掃除、あと霊夢さん、実はお願いが…」
正装の風祝の願いは意外なものだった。

22212月10日6:00〜9:00掲示板利用できません。詳細は板トップへ。:2013/12/04(水) 22:19:41 ID:mFBDDSVgO
09:03
しゃん しゃん
清みきった空気に満たされた博麗の拝殿に鈴の音が響く。
格子窓から漏れる陽の光の中、早苗が神楽を舞う。
“早苗が神楽奉納を?”
“はい”
幻想郷に来て数年、今や生活も順調で
“博麗の神様にもお礼がしたいと思いまして”
無理を承知でお願いしたい…と言う。
「ばかね、反対なんかしないわ。むしろ大歓迎よ!」
かくして、早苗の奉納の舞に立ち会うことになったのだ。
祭壇には三方に盛られた供物が捧げられその前を素足で板張りの床を踏み、片手に鈴、もう片方に榊(さかき)を持ちながら軽やかに舞う。
きれいな舞だ。笛も太鼓もないのに何処からか雅楽が聞こえて来るような気がするのが不思議だ。
「ありがとうございました」
祭壇に深く一礼したあと、笑顔で早苗が振り向いた。
「おー、すげー」
チルノが手を叩いて歓声を上げた。

22312月10日6:00〜9:00掲示板利用できません。詳細は板トップへ。:2013/12/07(土) 22:30:13 ID:OYvGjzBcO
09:10
「いやまったくお見事です!」
その声に振り向くと
「あっ、あやだ!」
「文さん…」
拝殿の入口に射命丸文が立っていた。
「おはようございます。チルノさん、早苗さん。新年早々眼福ですね!」
文はいつもの洋装でなく、山の伝統装束を身に付けていた。
巫女服に似た、深いスリットの入った和装だ。
「さむくない?」
「チルノさん、その格好で言いますか?」
「えー、あたいさむくないよ?」
チルノが腋を上げて見せると文は身を投げ出してシャッターを切った。
「文さんちょっと…」
太ももを露出させた姿に早苗は赤面した。
「ん!、いい顔ですね〜」
今度は早苗に向いて仰向けになった。
当惑する二人に遠慮ない連写を浴びせる。
「邪魔よ」
私はそう言うと文を拝殿の階段に蹴り落とした。

224名前が無い程度の能力:2014/01/01(水) 22:19:54 ID:N.xKqxOQO
09:30
「全く非道いじゃありませんか!お年始の贈り物まで用意してきたのに!」
そう、恨めしそうに愚痴る文を私は無視した。
蹴りおとされたことよりカメラの中身を没収されたことが納得行かないらしい。
「まあ、文さん!をこれをどうぞ」
いつもの青白巫女の姿の早苗がお雑煮の椀を差し出した。
餅は文の土産である。
「いやこれは結構な味付けじゃないですか!」
機嫌を少し取り戻した文を横目に私も椀に口をつけた。
(早苗、ちょっと)
それから小声で耳打ちする。
(あんた、鳥肉入れたでしょ?)

225名前が無い程度の能力:2014/01/06(月) 10:36:08 ID:UozNb4W20
09:31

早苗「? 入れましたけど・・・幻想郷ではお雑煮には鶏肉を入れないんですか?」
霊夢「いえ・・・まぁいいか」

文「やっぱり外来人の女性は花嫁修業も仕事の一つだけありますね」
早苗「うーん・・・随分前の時代はそうだったみたいですが・・・ともあれお口に合うようでよかったです。
     おかわりもありますよ」

226<激写されました>:<激写されました>
<激写されました>

227<激写されました>:<激写されました>
<激写されました>

228名前が無い程度の能力:2014/04/19(土) 14:23:49 ID:vFvQ/dZk0
0932

文「鴉は一応猛禽類でね、鶏肉なんてしょっちゅう食べてますよ、
みすちーみたいな事は言いません」

229名前が無い程度の能力:2014/04/19(土) 17:36:29 ID:v8Um3rBY0
09:35
鶏肉を頬張り、その旨味を肴に酒の盃を傾ける。
喉を通る酒精の馥郁な香りと爽やかな辛味が霊夢を酔いの世界へ誘う。
天を仰げば、そこには九分咲きの桜が蓋のように空を覆い、鮮やかな薄紅色に染まる。

230名前が無い程度の能力:2014/04/20(日) 11:22:56 ID:UfSb4pnY0
09:40
「今朝は肉づくしね」
天を覆うほどの馬刺しを堪能する霊夢。

231名前が無い程度の能力:2014/05/02(金) 18:28:54 ID:/Nv/LHRc0
10:00
起き上がって後悔した。
頭が物凄く痛かった。吐き気もする。記憶も無いがお酒を飲んでいたのは間違いないだろう。

少し前は冬だったような気がするのにもう桜は散ってしまっている。
心配になってきたので誰か適当な人に会って時間が飛んでないか確認しよう。体調が少しはよくなったら

232名前が無い程度の能力:2014/05/03(土) 20:51:07 ID:3AhmtONM0
21:00
ここで記述は終わっている。


大変だ!霊夢になにかあったんだ
すぐたすけにいくのぜ

233名前が無い程度の能力:2014/05/03(土) 21:25:24 ID:U5cu4jowO
21:10
あらあら、と笑いながら紫が現れた。
「少し季節の境界をいじったら…花見は終わってしまったみたいね」
まったく余計な事をして!…
おや?魔理沙が血相を変えて飛んできた。
紫、あんたどう始末つける気なの?

234名前が無い程度の能力:2014/05/06(火) 13:58:50 ID:XPl0wUZE0
21:20
幽香と春妖精がコンビを組んで異変じゃないかと、その辺の妖怪や妖精を締め上げていたが
紫に事情・・・という事情は無いが説明され呆れた表情になる。リリー・ホワイトはこの世の終わりのような顔をしていた。

魔理沙「・・・事情は分かった・・・。花見をどうしてくれるんだ!」

235名前が無い程度の能力:2014/05/07(水) 01:29:47 ID:4PiN5.G60
21:22

あらあら、ちょっと悪戯しただけなのにこの剣幕ったら。
でもちょっとやり過ぎたみたいね、しかも霊夢は調子を崩しているようだし…
「確かに、私がやり過ぎちゃったのは謝るわ。」
「謝って済む話じゃ無いだろう、こっちは花見を台無しにされた挙げ句
 他の妖怪達とかを逆に疑ったんだよ!それに霊夢だって!」
「あらあらぁ、ねえ紫、花見ができなくなったのぉ?」
「その声は幽々子かしら?」
「うふふ、お生憎様。で、この状況はどういうことなのかしらぁ?」

236名前が無い程度の能力:2014/05/07(水) 01:39:59 ID:dOonQOKE0
21:30
すやぁ…

霊夢はだるそうだったが、とうとうねてしまった。
みんながいる前でねちゃうといたずらされてもしらないぜ

237名前が無い程度の能力:2014/05/09(金) 23:09:17 ID:RFC5vKfU0
21:35
……。
宴会で酔いつぶれた時に射命丸の奴が撮った写真や阿求が描いた私の寝顔は酷いのに、霊夢は可愛い寝顔しやがって。
落書きでもしてやろうか、それとも下着でも脱がせておいてそのままで飛んで……

幽々子「人間その気になれば何でも出来るわ。桜だって咲かせて・・・そうだ、白玉楼の咲かない桜を咲かせて見せましょうか」
紫「・・・それはやめた方がいいと思うわ」
魔理沙「そうだよな、桜は春に咲くからいいんだよな」
幽々子「そう・・・まぁそうよね。でも真夏の雪原や季節外れの風景も悪くは無いわよ、たまに見るのなら」
紫「たまにしか見れないものがよく見られるようになる・・・それはおかしな事なのよ」

・・・何か白けたな。霊夢にいたずらするのはまたの機会にして私は帰ろう。
人里の連中には異変はこの霧雨魔理沙が解決したから心配するなと触れ回っておくからな、紫。

238名前が無い程度の能力:2014/05/10(土) 01:04:52 ID:Y84pYtU60
22:00
ふがっ…!!

ちょっと誰よ、私の鼻の穴にこんなもの詰めたのは!!
…って、私寝てたのかしら

けっこうたくさん居たと思ったのに、みんな帰ったのかな
こんなもの詰めるヒマがあったら
なにか掛けてくれたらいいのにどいつもこいつも薄情ね
あーまだ夜は冷えるわ

239名前が無い程度の能力:2014/05/16(金) 21:13:25 ID:i2ykoz4c0
22:05
何も食べてないけど寝る事にしましょう。作るの億劫だし。

ちゃぶ台を見るとひまわりの種と新聞の切れっぱしが置いてあった。
「軽めで元気が出るわよ。お腹に何か入れておきなさい」

変な所で気が利くわね…。幽香は木の上で寝てるから布団なんか掛けないのか
あれ?でもあいつがレミリアの家みたいな所で変な寝巻き着てた事があったような・・・
まぁいいか。これ食べて早く寝よう。

240名前が無い程度の能力:2014/06/11(水) 22:38:54 ID:d3tFG5FEO
05:03
雨音で目が覚めた。
もう春を通り越して梅雨みたいね。
空気がじめついていてなんか気持ちわるい…あえて朝風呂は止めて水を浴びるだけにした。
しかし食欲もわかないわね。
梅雨、としたら青梅だ。
梅酒と梅干し用に里へ買いに行こうかな?

241名前が無い程度の能力:2014/06/12(木) 06:19:04 ID:ynxVQbXQ0
06:20
おや?賽銭箱にまとまったお金があると思ったら
銭の山そっくりのきのこが生えてるじゃない
昨日はなかった気がするけど…

食べられるかどうか、こんど魔理沙にきいてみるか。

242名前が無い程度の能力:2014/06/12(木) 21:45:05 ID:OLkRXs4cO
06:30
キノコを生やしておくのもなんなので賽銭箱から取り出してよけておく。
雨が少し止んだみたいね。
軽く境内の掃除を済ませたら里へ買い出しにでも行こうかな。

243名前が無い程度の能力:2014/07/04(金) 00:42:05 ID:DpVXJMN20
06:40

折角なのでキノコは鑑定してもらうことに
風呂敷で包んで背負い、傘を開くと歩いて人里へ向うことにした
雨はまだ降っており、霧がちだ

244名前が無い程度の能力:2014/07/08(火) 04:13:57 ID:7znAIF760
06:50
霧雨(魔理沙ではない)のせいか
傘をさしても吹き込んでくる細かい水滴で体も風呂敷もいつしかしっとりと濡れてしまった。
なんか風呂敷がぱんぱんにふくらんでるような気がするが、気のせいだろう。

245名前が無い程度の能力:2014/07/18(金) 02:33:19 ID:yD9QZhio0
7:00

黙々と雨の道を歩く
カサを増した風呂敷はズシリと背中に圧し掛かり、もう投げ捨てたくなってきた
なんでこんなものを背負っているのだろう

そこに霧雨を楽しむ魔理沙が現れる
挨拶がてらに、そっと銭型キノコについて探りを入れる
するとそれは「かねのなるきのこ」と呼ばれ非常にレアなものだそうだ
ただし、モドキもあるので注意が必要らしい

私は、どうしてそんなことを訊くのか尋ねる魔理沙をあしらうと、人里へ歩を早めた
悪く思わないで欲しいものね、魔理沙。これも商売よ

246名前が無い程度の能力:2015/01/14(水) 03:23:52 ID:XeuEt0Fo0
07:02
しばらく歩いたが、どうにも重い。
降ろして調べてみると異常に増殖していた。
魔理沙は本物かにせものかどうかは、今はわからないという。
荷物は香霖堂に預けて魔理沙と朝食に行く。

今の時間に開いているのは、喫茶店ぐらいしかない。
モーニングセットを食べて魔理沙とお喋りしていたら
8時半を過ぎていた。

香霖堂に戻ると茸の増殖は止まり、黄金色に輝いていた茸は
赤銅色に変化していた。

魔理沙「どうやらニセモノらしいな雨に当たらなくなったから増殖が
止まったんだろう。何ならあたしが引き取ってやろうか?」

霊夢「そうね、持って帰るのも面倒だからお願いするわ」



*ここで、ゆっくりの音声も聞けます。

ttp://www2.age2.tv/rd2/src/age10649.mp3.html

247名前が無い程度の能力:2015/01/16(金) 22:25:43 ID:dNkfkBswO
7:17
魔理沙と別れて神社へ飛んだ。
あのキノコ、実は本物だったかも知れない。でもいいや。
神社へ戻ったら湿った服を脱いで風呂場に飛び込んだ。
湯船の中で体をもみほぐしていると気分は上場になる。格子窓から雨音を聴いていたら
「霊夢、大変!」
と三月精のルナが駆け込んできた。サニー達が危険な目にあっているという。
いたずらでないことを理解した私はうなづくと濡れたまま袖を通し、リボンと最低限の装備で小雨の中に飛び出す。
向かう先は神社の裏の森、本来は誰も行けない場所だ。

248名前が無い程度の能力:2015/01/18(日) 09:37:03 ID:rcUKoByQO
7:21
案の定、結界の注連縄が切れていた。
いたずらで切ったのか、自然にそうなったのか…
「れ、霊夢さん…」
入り口にはスターがへたりこんでいた。
「あとはまかせなさい。貴女たちは神社に戻って」
手を引くとふらふら立ち上がる。
ぐっしょり濡れていた二人に帰ったら着替えるように言ってから私は森の境界に足を踏み入れた。
「霊夢、平気なの?」
ルナの心配そうな声。
私をじーっ、とみて顔を赤らめている…あっ!私のこの格好か?

「安心なさい、すぐ片づけるから」
まったくだ。こんな姿見せられない。さっさと終わらせる覚悟で、地を蹴った。樹の間をぬって、低空に飛ぶ。
湿った空気の中、素肌にひりひり感じる何か。
現場は、近いわ。

249名前が無い程度の能力:2015/01/19(月) 13:49:08 ID:RjO843NQO
7:26
博麗神社の裏の森には石造りの小さな祠がある。
そこの管理は私に任されていて年に数回、掃除に入るが、くわしい事は分からない。
紫の話では結界に関するものらしいが…。
私が掃除以外に森に入ることがある。外来者を送り返すときだ。
ただし、祠より奥には私は行けない。向こうには何があるのか…。
森のなかは枝葉が密になっていて地面まで雨は落ちてこない。ぱらぱら葉に当たる音を聞きながら、意識を集中させる。
気が張ってるのか湯上がりの身体に寒気は感じない。ただ濡れたままは少し嫌かも?
と、風に乗って甘い匂いがしてきた。
私の勘がたしかなら相手はだいたい予想がついた。
すこし早足で進む。
サニーミルクはどこにいるかしら?

250名前が無い程度の能力:2015/01/22(木) 20:39:11 ID:prPHxPecO
7:32
苔むした地面を踏みしめ、倒木を飛び越える。
やはり、相手は奥の祠にいるようだ。
祠の手前にはきれいな清水が湧いた泉がある。
いつもならそこで身を清めて…夏場なんか水浴びするけどね!
ただ今日は違う。
甘ったるい、駄菓子のような匂いが強くなる。
私は足を停めて眼をこらした。
…いた!
赤い大きな花びらが見える。
ヨウセイイバラ…魔界の植物と聞く。境界であるこの森に時々やってくるのだ。
妖怪でないこいつには護符が通じない。
両手で頬を叩いた。

体力勝負を前に気合いを入れなきゃ!

251名前が無い程度の能力:2015/01/24(土) 10:50:05 ID:B177fwGcO
7:35
まったく化け物ね…。
祠のすぐ横に奴は根を張っていた。
血のように赤い花びらはまるで唇のよう。
醜悪なそれは私の背丈より高い。
さらに凶悪なのは根本から四方に延びたツルだけど、これに触れない限りは危険はない。
危険?トゲだらけのツルにからみとられて、あの花の中に飲み込まれてしまう。
もっとも人間はエサにはならないらしいが…。
だけど、香りで誘われ、酔ったようになった妖精は溶かされてしまう、私はサニーを探す…あ、いた!
祠の手間、地べたに這われたツルの間に倒れている。
「れ、霊夢…」
くしゃくしゃになった顔にほっ、とする。
「動かないで、今ゆくわ」
イバラのツルから出る、粘りのある液で動きが取れないみたい。
私は泉に身を浸し慎重に近づいた。

252名前が無い程度の能力:2015/01/26(月) 22:38:39 ID:sFUfcz9IO
7:40
体が少し強ばった。
水は思ったより冷たいわね。
腰の深さから一気に身を沈めた。
抜き手を切って進む。
いくつかのツルを潜って頭を上げた。
トゲだらけのツルに囲まれ。サニーが震えている。
きゅうりくらいの太さのそれは、私にとっても手強い相手だ。
立ち上がると袖から護符を引き抜く。
濡れてぐしゃぐしゃの苻も私の霊気で再びぴん、となった。
こいつには霊苻は効かない。でも…
「はっ!」
気合いもろとも私は腕を振るう。
中指と人差し指の間に挟んだ護符はカミソリの固さで目の前のツルを切り落とした。
さらに腕を振るうと青臭い臭いがたちこめる。
「さあ、もう平気よ」
千切れた足元のツルを蹴っ飛ばし、私はサニーを抱き上げた。

253名前が無い程度の能力:2015/01/29(木) 16:46:37 ID:bJfwbSDoO
7:42
いたずら妖精の体はヨウセイイバラのトリモチで固められていた。
蜘蛛の糸の様に獲物をからめとるのだ。
繊細な羽を傷付けないように気を使い、指先で外してゆく。
「あんた運がいいわよ、ツルに触れてたら今ごろあいつの腹の中だから」
「ごめんなさい霊夢、ごめんなさい…」
仕方ないわね…涙目のサニーを見たら叱る気になれなかった。甘いな自分。
それより、今は時間との勝負だ。
根気のいる手作業を続けるなか、雨がまたぱらついてきた。
額に汗を浮かべながら、濡れた体がじわじわと冷えてゆく。
私自身体力の消耗を感じているのだ。

254名前が無い程度の能力:2015/01/30(金) 16:11:33 ID:oLbNwImYO
8:05
「羽、動かしてみて。ゆっくりよ?」
「うん」
濡れそぼってしまってすぐには飛べないが、痛みは無いようだ。
私は深く息を吐いた。
ようやくサニーの一部を自由に出来た。
「悪いけど、もう時間がないわ」
私はねばついたサニーの服を裂いてかかる。
たちまち白い肌着一枚になったのを、そっと引き離す。
「歩ける?」
「だ、大丈夫…」
しかし小さな足がふらつくのをみて
「いいわ、さあ来なさい」
抱き抱えることにする。
「霊夢、ありがとう…」
湿った布地ごしに伝わる暖かさが私を安心させてくれた。

それが油断を生んでしまった。
私は立ち上がり相手に背を向ける。その時
「!」
突然、左足首を掴まれた。
まだ生きているツルに気づいていなかったのだ。

255名前が無い程度の能力:2015/01/31(土) 15:16:02 ID:WMtej2lQO
8:08
不覚!
幸い足先は革のブーツを履いていてトゲで傷付く心配はなかったが、固く締め上げられ、ちょっとやそっとでは外れそうにない。
足を引かれて、サニーを抱いたまま前のめりに倒れた。
くっ!…
水辺のぬかるんだ地面を片手と片ひざでなんとか支えた。
振り向くとツルがぴん、と張られ左足は宙に浮いている。
ぐっ、と耐える。
化け物花は大きな花弁を唇のようにすぼめていた。
私はとっさに身を屈める、と同時に顔に何かが飛んできた。
びちゃっ!
ぶつかったこぶし大のそれは、獲物の動きを止める粘液の弾だった。
びちゃっ!びちゃっ!
顔に、肩に、背中に、腰に、体のありとあらゆる所にねばついた液が降り注いだ。
まるで水飴を塗りたくられたような感触…どろりとした透明の液は空気に触れるとピンク色に変わり固まってゆく。
それが自由をうばう。
巨人の手に柔らかく掴まれたようだ。
すでに私は体をよじることすらできなかった。
全身にじわじわと粘液の重みがのしかかる。
ぬかるみの中にひざや手がめり込んでいった…


256掲示板の凍結準備に入ります。詳細は板トップに。:2015/02/03(火) 23:46:35 ID:NwfiJU22O
8:20
「サニー、動ける?」
「う、うん」
両の肩からふくらはぎまで、生暖かい餅をどっさり載せられたような重み。
関節がきしむ。
ヨウセイイバラの粘液が外気に触れて固まり始めると、私の体は締め付けられてゆく。
自由の効かない体を奮い立たせ、汚れた顔を起こし、両手をふんばった。
わずかなスキマができると
「さあ、早く私の下から出なさい」
「で、でも」
「私は平気よ、さあ!」
胸の下からはい出した肌着姿のサニーは、私を見て悲鳴をあげそうだった。
すでに四方から伸びたツルが私の二の腕やふとももにからみついていたのだ。


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