第18課
いままでカタカナが多かった字幕が改善されてきました。
今回のフレーズは「撮影してもいいですか?」
هل يمكن أن أصوّر؟ ハル・ユムキン・アン・ウサウウィル?
と派生型動詞も出てくる複文ですが、実際の観光では外国人旅行者ならより口語的に
ممكن صورة؟ モムキン・スーラ?(写真オーケー?)
ぐらいでも十分に通じるでしょう。相手の態度と表情で返事もわかります。
第19課(書き込み一週遅れです)
今回のメインフレーズは
هل يمكن أن تعزفَ لي قليلا؟ 私のために少し演奏することができますか?
このところ、接続法を用いた複文が続いていますが、それにしては十分な
文法説明をする余裕・方針がないようです。
「私のために少し演奏をしてもらえますか?」の意味なら
لو سمحت تعزفْ لي قليلا؟
と لو سمحت(もしあなたが許していただけるなら)という表現を使う方が簡潔です。
より簡単には、ミン・ファドラク(من فضلك)でよし。
むしろ、
ما رأيك في ؟
の方をメインフレーズにしたら、覚えるフレーズとしてはベターだったかも。
(>>188へ続く)
第21課
今回のメインフレーズは
هل يوجد مقاس أصغر؟ もっと小さいサイズはありますか?
なんだか会話風に省略されたフレーズです。意味は通じるんでしょうが。
「これはとても大きい。これより小さい服はありますか?」という意味で、
هذا كبير جدا. هل عندكم ملابس أصغر منه؟
ハーザー・カビール・ジッダン。ハル・インダクム・マラービス・アスガル・ミンフ?
とした方が座りが良いような感じを受けました。
スキットでのカリーマ先生の質問「ハル・ユウジャド〜」も、店員の答えも、
服のサイズ規格の有無を訊いていたようにとれます。「ハル・インダクム〜」
と訊けば、「店頭に在庫がありますか?」というニュアンスでのやりとりに
なります。
>>195
【バイトゥッディーン】(بيت الدين)http://en.wikipedia.org/wiki/Beit_ed-Dine
ウィキペディアによると
「its style is a cross between traditional Arab and Italian baroque.
その様式は伝統アラブとイタリア・バロックとの間に交差するものである。」
ということなので、「イスラーム建築」の代表としては疑問かも。
>>200
手元の文法書には「lam+動詞未完了短形」と「mā+動詞完了形」では、
それぞれ使われる文脈が異なると書いてあるのを見ると、両者を簡単にイコールで結んで良いのかは少し疑問。
「mā+動詞完了形」は、過去に継続した状況を否定する場合に使用が制約されるのに対し、
「lam+動詞未完了短形」は、一般的に過去の一点に起きた状況を否定する場合に使われる、
(現代文語アラビア語で過去形を否定する場合、普通に使われるのはこちら)という違いがあると記載。
(cf. El-Said M. Badawi、Mike G. Carter、Adrian Gully、M. G. Carter,
Modern Written Arabic: A Comprehensive Grammar. Routledge, 2003 p.472-473)
第24課
今回が事実上、今期の最終学習でした。
メインフレーズは
من قال ذلك؟ マン・カーラ・ザーリカ(誰がそれを言ったか?)
疑問詞マン(من)は関係代名詞にもなるので、疑問符(؟)をつけなければ
「そう言った者は」という関係節になります。
من ذلك؟ マン・ザーリカ「あれは誰?」という用い方もできます。
今シリーズの総括は後日として、最後に両講師の好きな言葉を掲げておきます。
師岡カリーマ・エルサムニー講師
.إنّ غدا لناظره قريب
インナ・ガダン・リナーズィリヒ・カリーブ「まさに明日は、それを待つ者にとって近い」
アルモーメン・アブドゥッラー講師
.من لا يشكر الناس لا يشكر الله
マン・ラー・ヤシュクル=ン=ナース・ラー・ヤシュクル=ッラーハ
「人々に感謝しない者は、神に(も)感謝しない」
カリーマ先生、モーメン先生、花緑師匠、長い間お疲れ様でした。
また、さーひぶさんの「動作主の背景化」の分かりやすい説明をどうもありがとうございます。勉強になりました。
そう言う細かいところを研究されているんですね。頭を使う場所は違うようですよね。
でも、その受け身の動作主の背景化ってどの言語にも同じなんじゃないですか。「番組が見られた」と言っても、(アラビア語は分かりませんが)the program was seenと言っても背景化の度合いは同じでは?と思いますが、細かく調べると色々異なるということでしょうか。
今回は、前回の動詞完了形において目的語を人称代名詞に置き換える学習。
アラビア語の他動詞には、
〜 ذهب إلى 「彼は〜へ行った」のように常に前置詞を伴うものと、
〜 زار 「彼は〜を訪れた」のように前置詞を伴わずに
目的語を直接とるものがあります。
人称代名詞を用いる場合、前者は意味上の目的語が常に前置詞につき、
後者は目的語が動詞に直接つきます。したがって、前者の動詞を覚えるときは、
動詞につく前置詞を一緒に覚えることが重要です。
人称代名詞の話題を振るときに、「アラブ首長国連邦」をわざと長たらしく
アル=イマーラートゥ=ル=アラビーヤトゥ=ル=ムッタヒダ
(الإمارات العربية المتحدة)
と正式名称で呼んでいました。ふつうは単に
アル=イマーラート(الإمارات)
で通じます。古い辞書には
دولة اتحاد الإمارات العربية
という表記が載っているものもあり、この方が「アラブ首長国連邦」の直訳
に近いのですが、こちらの表記は少なくとも現在はほとんど使われません。
◆神の美名(أسماء الله الحسنى)
イスラーム圏のいろんな宗教的風景でこの99の美名を見かけます。
ムスリム(イスラーム教徒)がよく使う章句
ビスミッラーヒ=ッ=ラフマーニ=ッ=ラヒーム(بسم الله الرحمن الرحيم)
は
「慈愛遍き慈悲深き神の御名において」
のように訳されますが、これは
「アッラーフ(الله)、アッラフマーン(الرحمن)、アッラヒーム(الرحيم)の御名において」
と、三つの神名のように解釈することもできます。