同社のニュースリリースでは「“牛”達の卒業式を描いた超感動作」と謳われ、決して差別的な表現を意図していたものではないと受け取れる。しかし、日本を拠点に活動するライターのRichard Smart氏による、動画のリンクが貼られた“Japan has a creepy new ad out. I don’t even…”(※ぞっとする広告)というツイートは3000RTを超えて拡散され、公開から1年が経つ現在になって物議を醸しているようだ。「特濃牛乳100%」を表現したプロモーションの一環として公開された動画が、今となって批判の的となってしまうとは……。
今年のMLBオールスターでカナダ国歌を担当したのは、オペラとポップ音楽を融合したスタイルで人気の4人組グループ、カナディアン・テナーズ(The Canadian Tenors)。その一人、レミジオ・ペレイラ(Remigio Pereira)が、「僕たちはみな兄弟姉妹、偉大なるお方の前では命はすべて大切」と歌うと、スタジアムは騒然となり、ソーシャルメディアには否定的な反応があふれた。
しかし、それはまさに黒人たちが払拭しようと長年奮闘してきた、奴隷時代に白人の決めた古い価値観である。その価値観があまりに強く植えつけられているため、黒人の間でも、色が濃いか薄いかでコンプレックスがあったりする。1970年代に“ソウルの女王”のアレサ・フランクリンがリリースした「Young, Gifted and Black」 (若く才能豊か、そして黒人)という歌は、正しい価値観を若者たちに訴えかける歌だった。
日本ではまったく受けなかった『クレイジー・リッチ!』(2018年)がアメリカで評価された大きな理由も、それだ。この作品は、アジア系がアジア系として振る舞い、輝いていた映画。それが人種を超えて大ヒットした。「Young, Gifted and Black」ならぬ、「Young, Gifted and Asian」である。今、世の中は、そちらへ向かっているのであり、人々はそれを祝福しているのだ。
問題の発言は、動画配信サービス「Hulu(フールー)」の番組を紹介するコーナーであった。アイヌ女性のドキュメンタリー「Future is MINE ―アイヌ、私の声―」を紹介した後、お笑い芸人の脳みそ夫さんが「この作品とかけまして動物を見つけた時ととく。その心は、あ、犬」と謎かけをした。番組の放送後、SNS上などで「本当に許されないこと」などと批判の声が多く上がった。