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製紙産業スレッド

603荷主研究者:2014/03/22(土) 01:15:56

http://kumanichi.com/news/local/main/20140305002.xhtml
2014年03月05日 熊本日日新聞
県産木材、中国など輸出好調 13年度過去最高

 県産木材の海外への輸出が好調だ。県によると、2013年度の輸出額は12月までの9カ月間で3億4900万円。過去最高だった12年度の年間輸出額(2億900万円)を既に上回っている。経済成長が続く中国などアジア諸国の需要拡大が主な要因。林業・製材業界は海外市場拡大への期待を高めている。

 県林業振興課によると、県産材輸出は11年度から増加。13年度輸出先のトップは中国(2億5500万円)で、台湾(4900万円)、韓国(4200万円)−の順。中国では開発ラッシュが続いており、土木・建設用資材として使われる比較的低価格の木材が多いという。

 輸出の伸びは全国的な傾向。円安による価格競争力アップや、米国の住宅需要増で同国産材が品薄になっていることもあり、「日本産の需要を押し上げている」(同課)。県は、12年10月に県木材輸出促進協議会(26森林組合・製材業者)を設立。海外の市場調査などを進めており、この機に一層の輸出拡大を図る考えだ。

 港湾別の木材輸出量は、(1)志布志港(鹿児島)(2)細島港(宮崎)(3)八代港−と九州が全国の上位を占める。木材輸出で県内最大手の日本製紙木材八代営業所(八代市)は「地理的に有利な条件を生かし、さらに高付加価値の製品輸出を手掛けたい」と話している。(蔵原博康)

604荷主研究者:2014/04/06(日) 11:10:30

http://www.sakigake.jp/p/akita/economics.jsp?kc=20140314l
2014/03/14 15:57 秋田魁新報
木材関連2社、工場建設に着手へ 大館・釈迦内工業団地

釈迦内工業団地へのアクセス道の整備が進む大館市釈迦内の工事現場

 大館市が同市釈迦内字野崎の市有地で進めている「釈迦内工業団地」の一部で用地造成工事が終わり、来月から木材関連の地元2社が工場などの建設工事に着手する。操業開始はいずれも8月の予定。市内の工業団地は県営と市営を合わせ10カ所目。市は引き続き市内外の企業に進出を呼び掛ける。

 釈迦内工業団地の整備面積は約21ヘクタール。造成・分譲は企業立地に合わせて進めることにしており、現在までに約5ヘクタールの造成を終えた。

 新規進出する2社のうち、木質ペレット製造販売の北秋容器は約2・2ヘクタールにチップ工場を建設する。建設費は機械設備の購入を含め3億6900万円。年間生産量は約2万2千トンの見込み。操業時の新規雇用は5人。

605荷主研究者:2014/04/06(日) 12:08:19

http://www.at-s.com/news/detail/976980095.html
2014/3/18 07:41 静岡新聞
特種東海製紙 売上高850億円目標

 特種東海製紙は17日、4月から始まる第3次中期経営計画(2014?16年度)を公表した。計画の最終年度となる17年3月期の連結売上高は850億円(14年3月期見込み比80億円増)、連結経常利益は50億円(同19億円増)の過去最高益を目指す。

 同社によると、紙業界が人口減少や高齢化に伴う市場の縮小などで厳しい経営環境に置かれる中、自社の強みを生かした事業の展開を図る。「変革への挑戦、そして未来へ」をテーマに、将来を見据えた新商品の開発や新規分野への進出、海外展開などを進める。

 新規加工技術による新製品開発や、紙の領域を超えたシート状物質の開発、大型機能紙の海外展開などに取り組んでいく。JR東海のリニア中央新幹線工事に関連した社有林の有効活用も計画に盛り込み、観光事業の強化や新規事業の検討などを行う。

 島田工場内には新バイオマスボイラーを建設し、16年10月に稼働する予定。木質バイオマス燃料を主に使い、投資額は約80億円。電力価格の高騰に対応するため、発電した電力は自社工場への消費分に充てる。ボイラー建設により、同工場内の自家発電率は約2割増の8割になる見通し。

606荷主研究者:2014/04/06(日) 12:24:43

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820140319eaak.html
2014年03月19日 日刊工業新聞
京大と日本製紙、透明な紙を作製−化学処理で樹脂浸透

 京都大学生存圏研究所の矢野浩之教授と日本製紙は18日、紙を透明にする技術化に成功したと発表した。化学処理と樹脂を取り入れることで透明化する。紙への導電性物質の塗布で透明紙の作製も実現したという。プリンテッド・エレクトロニクス(PE)や有機ELなどで用いる透明基材での活用が期待される。

 矢野教授らは製紙用パルプがセルロースナノファイバーの束であることに着目。化学処理でパルプを構成するセルロースナノファイバー間の結束構造をほぐし、パルプ内部深くまで樹脂を浸透させた。こうすることで透明なパルプ繊維複合樹脂材料が得られるという。透明な低熱膨張材料の生産性向上が見込める。

 従来、セルロースナノファイバーは低濃度でしか取り扱いが難しく、機械で紙の繊維をほぐす解繊だとコスト負担が大きいのが難点だった。

 今回の研究は、導電性を持つナノペーパーの開発で実績を持つ大阪大学産業科学研究所の能木雅也准教授の協力を得た。

608とはずがたり:2014/04/14(月) 23:17:13

王子ホールディングス-未利用木材をバイオマス発電燃料に使用する新ボイラー設置へ。発電事業強化
http://www.tpc-cs.com/news/no6248.html
竹橋コミュニティスクエア

 王子ホールディングス株式会社(旧:王子製紙株式会社,10月1日より純粋持株会社へ移行。以下,王子グループ)は,約90億円を投資し,100%子会社の王子マテリア株式会社(旧:王子板紙)傘下の富士第一工場(静岡県富士市)内に新ボイラーを設置し,初めての試みであるとして間伐材等の未利用木材などを主な使用燃料としたバイオマス発電を始めると,10月1日付けのニュースリリースで発表しています。

 設置するボイラーは,1時間当たり230トンの蒸気を発生させる大型ボイラーで,主に社有林などから集めた未利用の間伐材等の木質バイオマス燃料を燃やすとのこと。他にRPや石炭等も含まれます。蒸気で電気を起こすタービンは工場内の既存の設備を活用し,その発電能力は4万kW程度,年間の発電量は約2億8000万kW時とされ,未利用材を燃料にするバイオマスボイラーでは国内最大級の発電量となるとしています。稼働時期は,2015年3月を予定しているとのこと。

 王子グループは,その大型ボイラー設置の目的として,グループ資源を活用した資源環境ビジネスの一層の拡大を目指していること,再生可能エネルギー固定価格買取制度が始まったこともあり,発電事業をその大きな柱の一つと考えているとし,今回の新ボイラー設置も,その一環であるとしています。
 さらに,このボイラーを設置し稼働させることで,主に社有林から伐採された間伐材等の山林未利用木材などの木質バイオマス燃料の有効利用を促進するとともに,重油使用量の大幅削減を図るという目的もあるとしています。すでに,15箇所の工場でバイオマス発電がおこなわれていますが,これまでは,パルプの製造工程で出る黒液(※3)などを主に使っていましたが,未利用材を燃料として有効利用した方がコストを削減できることから,この方式を採用することになったそうです。

 王子グループは,今回の年間売り上げを40億円程度と予測。

 王子グループは,3月末に発表した事業構造転換計画の中で,発電事業の強化を打ち出しています。
 その計画の中で,主力の苫小牧工場(北海道苫小牧市)で所管する9カ所の水力発電所(出力計5万kW)のうち,老朽化した6カ所の改修に順次着手する方針を表明しています。

609とはずがたり:2014/04/14(月) 23:17:38
>>608-609
 王子グループは,現在,苫小牧工場(北海道),富士工場(静岡県),王子特殊紙中津工場(岐阜県),東海工場芝川事業所(静岡県)に水力発電設備があり,工場で使用する以外に売電もおこなわれています。
 特に,苫小牧工場の水力発電の歴史は古く,1906(明治39)年に支笏湖の水利権を獲得したことに始まり,1910年には,千歳第一発電所で1万kWの運転と当時国内に類を見ない4万ボルトの長距離送電に成功し,操業が開始されたそうで,100年以上稼動しているとのこと。
 このように古い設備もあるため20億円をかけて改修し,外部販売分を含めた電力の安定供給を図る方針が出されたそうです。
 さらに釧路市の釧路工場で,新聞用紙の生産能力削減に伴って生じる余剰電力を活用し,2012年度中に発電事業を始める予定もあるとのこと。
 また,2012年の6月には,北海道美瑛町の社有林である美瑛山林(面積3152ヘクタール)に,国の調査でエネルギー量の高い地熱貯留層があることが判明したことから,ゼネコン大手の大林組と地熱発電の共同調査にも乗りだし,その調査の結果次第で,地熱発電事業へ参入し事業化を目指すと発表しています。

 日本製紙連合会によると,国内の紙・板紙生産量は2000年の3183万トンをピークにほぼ横ばいで推移しており,2008年のリーマン・ショックを契機に急減。2011年度は,前年比2.9%減の2658万トンにとどまったそうです。その一方で,円高を背景に2011年の輸入は16.7%増の209万トンと過去最高を記録したとのこと。
 王子グループだけでなく,製紙業界全体が,資源環境ビジネス事業(エネルギー事業)を拡大する戦略の一環として,発電事業を新たな収入源の柱の一つとする方向で事業展開を進めていっています。

※3:「黒液」
 黒液(こくえき)は,パルプの製造工程で,木材チップからリグニンやヘミセルロースが分離された黒い植物性廃液で,紙パルプ産業に特有のバイオマス燃料といえます。黒液などのバイオマス燃料は,燃焼した際にCO2を発生しますが,これは木材の成長過程で光合成により大気中から吸収したCO2を再び大気中に放出するため,全体的なライフサイクルから見ると大気中のCO2を増加させることにはならないと判断されています。環境用語では,このような状態を「カーボン・ニュートラル」と呼びます。
 王子グループでは濃縮した黒液をバイオマス燃料として利用し,エネルギー使用量全体の約3割に達しているとのこと。

610荷主研究者:2014/04/27(日) 20:16:30

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201404/20140415_12008.html
2014年04月15日火曜日 河北新報
日本製紙、石巻工場に火力発電施設を建設 17年度稼働へ

 日本製紙は宮城県石巻市の石巻工場隣接地に火力発電施設を建設し、企業向けの電力小売り事業に乗り出す。8月ごろまでに事業化を正式決定し、2017年度中に稼働する予定。燃料は石炭を主体に木質バイオマスを利用する。林業資源などの多角的な活用を図り、総合バイオマス企業を目指す。

 建設地は雲雀野地区に所有する埋め立て地約10ヘクタールを想定し、出力は14万9000キロワット。導入する発電設備や電力の販売先といった事業計画を策定し、年内に予定地の整備などに着手する方針。

 燃料の1割程度は、間伐材などの木質バイオマスを取り入れる。効率良く燃料化し、エネルギーとして利用できる技術や設備の開発も進める。

 電力小売り事業の展開に合わせ、地元を中心に50人程度を新たに雇用。焼却灰の用途拡大や、発電熱などを生かす植物工場といった農業分野の新規事業も検討する。

 石巻工場の井沢佳昭工場長代理は「エネルギーを安定供給し、地域と一体となって発展できるような事業を模索していきたい」と話した。

 日本製紙は、企業に電力を供給できる特定規模電気事業者の認可を国から受けている。

612とはずがたり:2014/06/24(火) 10:34:23
大王製紙三島工場の発電設備などスペックが見付からん。
古い資料なら見付かった。。

今はボイラー・タービンとも1基ずつ増強されているようだ。古い奴が廃止になってもっと入れ替わってる可能性もあるけど。

工場紹介(8)
大王製紙(株)三島工場
紙パ技協誌 第46巻第9号(1992年9月)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jtappij1955/46/9/46_9_1137/_pdf

613とはずがたり:2014/06/24(火) 11:20:54

国内製紙大手、発電事業に本腰 新たな柱へ、事業構造転換する理由
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130615/bsc1306150800005-n1.htm
2013.6.15 08:00

 王子ホールディングス(HD)や日本製紙をはじめとする国内製紙大手が、本腰を入れて発電事業に乗り出している。主力の紙・板紙事業は国内需要の減少が続き、先行きも厳しい。本業の立て直しに取り組むとともにインフラとノウハウ、燃料を持ち合わせる発電を事業の新たな柱の一つに育てたい考えだ。自由化を軸に据える政府のエネルギー政策の行方をにらみながら、製紙各社は事業構造の転換を狙い、今まさに生まれ変わろうとしている。

 国内需要減少続く

 「輸出や海外事業を今後展開するにしても、コア事業の紙や板紙は基本的に国内需要が減っている。その中で王子グループが持つ資産を有効利用するため、電力事業の強化を決めた」

 再生可能エネルギーを利用した発電事業を手掛ける王子HDのグループ企業、王子グリーンリソースの小貫裕司取締役はこう説明する。

 国内では電子化へのシフトを背景に、チラシやカタログといった情報印刷用紙を中心に紙の需要が減退。人口減も避けられない中、収益を紙だけに依存する経営では今後の成長は厳しいとの見方が業界では支配的だ。

 日本製紙連合会によると、2012年度の紙と板紙の国内出荷量は前年度比2.6%減の2505万トンで、2年連続で減少。板紙を除いた情報印刷用紙などは円高の影響もあって安価な輸入品に押され、ピークの07年度に比べて2割以上も落ち込んでいる。

 もともと製紙各社は工場で使う電力を自家発電で賄い、余剰分を電力会社に売電してきた経緯がある。王子グループは10年ごろから、発電事業の将来性の検討を重ねていた。その答えが売電用の専用設備を導入し、収益事業として明確に位置づけて取り組むことだった。

 王子グループの13年3月期までの売電量は、火力を中心に年間6億キロワット時と一般家庭16万6600戸分にすぎないが、植物などの生物体を利用したバイオマス発電や太陽光、地熱発電などを加え、将来的には倍増近い年間11億キロワット時の売電量を確保し、280億円の売上高を目指す。

 13年3月期連結決算の売上高1兆2400億円と比べて規模は小さいが、「発電事業の売上高は計画案件を基にした目標値にすぎず、上積みされる可能性が高い」(小貫取締役)という。

 既に静岡県の●富士工場と宮崎県の●日南工場で、バイオマス発電に乗り出すことを決定。ボイラーなどの設備を新設し、15年2〜3月頃に稼働させる。さらに全国各地の工場の屋上に太陽光パネルを設置するとともに、北海道白糠町のチップ工場跡地に建設する大規模メガソーラーを今夏から稼働。●北海道千歳市の水力発電設備も増強する。

614とはずがたり:2014/06/24(火) 11:21:13
>>613-614
 業界2位の日本製紙も、将来の有力な収益源として発電事業への投資とスピードを加速させている。11年末に立ち上げた発電事業の推進室を12年7月に「エネルギー事業部」に格上げし、さらに今月27日には「エネルギー事業本部」へと体制を強化。売電の年間売上高は現在200億円程度だが、中期的には500億円以上を目指す。

 具体的には●石巻工場(宮城県石巻市)に300億円弱を投資し、木材などを燃料とするバイオマス発電所を建設する計画を検討しているほか、●八代工場(熊本県八代市)でも未利用材を100%使用したバイオマス発電を15年3月にスタートさせる。

 森林活性化にも意義

 製紙会社にとってバイオマス発電は、優位性を生かせる発電形態だ。製紙原料だでけなく、発電の燃料源にもなる木材チップを購買するルートを確保し、社有林も保有している。さらに「今まで使っていなかった未利用材を有効活用する」(大手製紙)ことで、森林の荒廃を防ぐメリットも生まれるという。

 国が推進する再生可能エネルギーの拡大も製紙各社の発電事業を後押しする。政府の固定価格買い取り制度によって、事業の採算性を見込めるようになった。発電用の土地や設備、ノウハウを持つため、製紙会社にとって発電事業はいいことずくめにみえるが、懸念材料もある。

 原発の再稼働や発送電分離などの行方次第で、発電事業を取り巻く環境は大きく変化する。「国のエネルギー・電力政策がどうなるかを見極めなくてはならない」(小貫取締役)

 ただ、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の杉山賢次アナリストは「製紙会社の発電事業への参入は、方向として間違っていないだろう」とした上で、「製紙メーカーがやる事業として適当かといった指摘や本業にもっと力を入れるべきだという声もあるが、森林の活性化につながる形で発電に取り組める点で意義がある」と強調する。

 発電事業には自動車メーカーなど異業種が相次いで参入しているほか、都市ガスや石油大手などエネルギー関連企業も発電事業を強化している。ライバルとの競争の中で製紙各社が発電事業を収益源に育てるには、コスト低減も課題となりそうだ。(兼松康)

616とはずがたり:2014/07/04(金) 18:02:36
グループの結束力を活かした再編上手はアンチ三菱の俺でも評価は高いんだけど三菱自工と三菱製紙はあんまうまくないねぇ。。三菱製紙もそろそろ身軽になって嫁入り先探してもいい頃合いなんちゃうか?

三菱製紙 希望退職者200人を募集 27年3月期に特損計上
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/140331/biz14033117250008-n1.htm
2014.3.31 17:24

 三菱製紙は31日、全社員の約5%に当たる200人程度の希望退職者を募集すると発表した。対象は4月1日現在、満39歳以上の正社員。同社が希望退職を募るのは平成17年以来、2度目。主力の洋紙市場の縮小や競争激化で収益力が低迷しており、人件費を削減して収益性の改善を進める。

 募集期間は7月1日から8日で、8月20日を退職日とする。退職者には通常の会社都合退職金に加算金を上乗せして支給する。また、希望者に対しては再就職支援も行う。

 希望退職の実施に伴い、27年3月期連結決算に特別損失を計上する予定。業績への影響については、応募状況などを精査した上で公表する。

617荷主研究者:2014/07/05(土) 16:00:49

http://www.sankeibiz.jp/business/news/140607/bsc1406070500001-n1.htm
2014.6.7 07:02 Fuji Sankei Business i.
成長限界の製紙大手、業容拡大急ぐ 「もはや製紙企業ではない」

ttp://tohazugatali.web.fc2.com/industry/bsc1406070500001-p1.jpg
製紙5社が手がける主な新規事業分野

 国内製紙メーカーが、本業である洋紙や板紙事業以外の業容拡大を急いでいる。少子高齢化やインターネットの普及によるペーパーレス化の進展などで市場は成熟化。紙・板紙事業だけでは立ち行かなくなりつつある厳しい現状を踏まえ、新たな収益源を育てる必要性に迫られているからだ。

野菜工場など事業化

「もはや製紙企業ではない」

 最大手の王子ホールディングス(HD)が5月28日に開いた経営説明会。グループ経営理念の冒頭に掲げられたのは、こんな一文だった。

 刺激的なメッセージについて武田芳明常務は「急激な業容変化の中で、企業としてよりどころにすべき価値観について見直す」と説明。成長戦略として、中核事業の深耕・深化、新規事業分野の開拓に注力する。

 中核事業とは、紙の他に電気自動車に搭載されるコンデンサー用高機能性フィルムやスマートフォン(高機能携帯電話)に使われるタッチパネル用部材などで、生産能力を増強し、新製品開発も強力に推進。レーヨン向けに使われる溶解パルプの生産設備が5月に稼働し、今後は食品添加剤や医療品材料といった特殊用途に向け、高付加価値化を進めた製品を2015年度にも投入する。

 一方、新規事業は薬用植物や医療・化粧品関連などで、研究開発体制を強化する。この一環として苫小牧工場(北海道苫小牧市)では、工場から熱供給・排出される二酸化炭素(CO2)を活用し、野菜工場の事業化を検討。3月にはノウハウ取得のため小規模工場を立ち上げた。将来的には海外進出も視野に入れており、着実な事業拡大に取り組む。

 14年3月期決算では、王子HD、日本製紙、大王製紙が増収・営業増益を確保。一方で、北越紀州製紙と三菱製紙は増収ながら減益を余儀なくされた。洋紙値上げの浸透度が利益面での明暗を分けた格好だが、紙・板紙需要は頭打ち状態から抜け出せない。このため、新たな戦略を描く時期を迎えたとも言える。

 日本製紙が目指すのは「総合バイオマス企業」。国内外の社有林や植林が生み出す豊富な資源を活用、バイオマス発電のほか、植物由来の軽量・高強度材料としてフィルター部材や医薬・化粧品などでの利用が期待されるセルロースナノファイバーの用途開発を進める。

 北越紀州製紙は14〜16年度の中期経営計画で「新規分野の創造」「事業構成の変革」を打ち出した。これを担うのが特殊紙事業本部。なかでも12年9月に買収したフランスのデュマ社とともに事業化を進めてきたガラス繊維シートが1つの柱として芽を出そうとしている。例えば、3マイクロ(1マイクロは100万分の1)メートル以下の極細ガラス繊維を使い、より微細なごみを吸着できるフィルターとして使われ始めた。

ニッチで高付加価値

 「ニッチだが、世界的プレーヤーも限られる。付加価値が高いため、フランスと長岡(新潟県)での生産で、市場が世界のどこでも輸送コストを負担できる」と同本部の川島嘉則本部長は強調する。デュマ社との一体化が、取引先拡大のきっかけになったという副次効果も生み、20年度までに100億円規模の売り上げを目指す。

 大王製紙は、セルロースナノファイバーの開発やサンプル提供に加え、電子分野の高機能材やタイヤ原料となるリグニンブラックの開発に注力。14年3月期に大幅減益となった三菱製紙も、化学繊維由来の車内用フィルターの生産を今月からメキシコで開始、日・中を合わせた3極体制を整えた。4月には不織布由来の留置針固定テープで医療機器事業にも参入した。

 日本の人口減少に加え、洋紙のコモディティー化で、これまで製紙メーカーの屋台骨を支えてきた洋紙事業に代わる新規事業の育成が急がれる。それだけに、その成否が製紙各社の行方を大きく左右しそうだ。(兼松康)

618荷主研究者:2014/07/11(金) 00:22:03

http://www.at-s.com/news/detail/1077625398.html
2014/6/17 08:02 静岡新聞
紙のまち富士 発電設備着々 売電事業が本格化

石炭火力発電所の完成予想図(鈴川エネルギーセンターの冊子から引用)

 2016年に電力小売りを全面自由化する改正電気事業法が成立したばかりの16日、「紙のまち」富士市で製紙会社などによる売電事業が本格的に動き出した。日本製紙などは石炭火力発電所の建設に着手し、王子マテリアのバイオマス発電の燃料となる木材チッププラントも完成した。

 石炭火力発電所は日本製紙、中部電力、三菱商事が進め、紙生産を停止した日本製紙富士工場鈴川事業所(今井)敷地内で16年に事業を開始する予定。中電が買収した新電力が売電を担い、販売先には首都圏も視野に入れるとみられる。

 発電所起工式後の祝賀会では、3社の合弁会社「鈴川エネルギーセンター」の片山祥徳社長は「東日本大震災後に不透明感を増した電力の安定供給の役に立ちたい」とあいさつ。日本製紙の芳賀義雄社長は「鈴川で新たな事業展開ができる」と述べるとともに、地元住民の理解の重要性を説いた。仁藤哲副市長は田子の浦港の利用拡大など地域経済への波及効果に期待した。

 ボイラーを新設し、15年3月にもバイオマス発電に乗り出す王子マテリア富士第一工場(平垣)。16日には、木材リサイクル「ミズキ林産」(大淵)で、木材チップを同工場に供給するプラントの完成式典が行われた。王子ホールディングスのグループ会社役員は「バイオマス発電強化は今後の経営方針。その先陣を富士で切る」と事業の意義を強調した。

619とはずがたり:2014/08/10(日) 09:11:50

世界の古くて新しい資源、森林の利用に異変中国で紙の使用が急伸、その他の国で横ばいが続く理由
藤原 秀樹
2014.04.21(月)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40424

世界の森林資源を最も多彩な姿で提供してきたのが紙パルプ産業である。先進国の紙パルプ産業も構造的な変化を経て、将来を模索している。その1つがエネルギーへの応用である(参考:バイオ燃料で世界から取り残され始めた日本)。そして、新素材として有望視されているのがナノクリスタリンセルロースである。

 特に後者は、日本、スウェーデン、フィンランド、米国、カナダなど、紙パルプ先進諸国で開発競争が行われている。

 その背景として、先進国での紙の使用量の減少がある。なぜ、先進諸国で紙の使用量が減ったのであろうか。まず、ITの発達が考えられる。しかし、それだけではなさそうである。一方で、中国をはじめとするアジア諸国での急激な紙の生産増も特記に値する。

 それらの現象を総括的に把握して、今後の動向を見ることは重要である。なぜなら、森林資源の有効活用につなげることが可能になるかもしれないからである。

中国が紙の生産で世界一に

 さて、世界の「紙・板紙」の年間総生産量は2012年で約4億トンである。紙・板紙とは新聞用紙、印刷筆記用紙、板紙他の合計のことで、統計で使われる用語である。紙の回収のとき、新聞、雑誌、ダンボールを分別するが、それぞれ新聞用紙、印刷(筆記)用紙、板紙*に相当する。

*板紙:主に紙器や包装に使用される厚手の紙

 21世紀初め、2001年の紙・板紙の総生産量は3億2000万トンであったから、2012年までの間に約8000万トン増加した(図1)。2008年、2009年はリーマン・ショックによる落ち込みである。伸びが2007年頃から伸びが緩やかになったように見えるが、減少した国も含む世界の合計であるからだ。

図1
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/paper/img_f45cb9a04c357d1e9b2fc37083d0167060486.jpg

 図2のように中国とそれ以外の国とに分けて見ると、興味深いことにその他の国の合計は約3億トンで10年以上変わらない。

図2
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/paper/img_cffc5027fdb047dd02ae70c5bdb0f16a75705.jpg

 一方、中国は約3000万トンから約1億トンに7000万トン増加した。日本は、現在、世界第3位で、年間生産量は2640万トン。つまりこの間に中国では日本の年間生産量の2倍以上増加したことになる。


 図3に示したように、2000年には中国の生産量は3050万トンで第3位、日本は3180万トンで第2位、そして米国が8620万トンで第1位であった。それが、2012年には中国の生産量は1億250万トンで第1位になった。

図3
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/paper/img_ee8941b3e14ba370d0825035a9a6ddf584926.jpg

620とはずがたり:2014/08/10(日) 09:12:18
>>619-620
 日米ともに生産量は落ち、それぞれ2640万トン、7550万トンとなった。図でお分かりのように、中国のみがその生産量を急激に伸ばしているように見える。「見える」としたのは、生産量はまだ少ないものの、比率では大きく伸びているベトナムのような国もあるからだ。

図4
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/paper/img_5ca4c850d0a0362fcd830e2d177b7e1594727.jpg

 2012年と2000年の生産量の差を国別に表すと、図4のようになる。すなわち、中国の伸びが極めて大きく、それ以外の国の伸びは、生産量が減少した米国、カナダ、日本、フィンランドにより相殺されたのだ。


 インドからポルトガルまでの増加分の総量が約2700万トン、一方、米国からフィンランドまでの減少分の総量が約2900万トンである。いずれにせよ、中国以外では、この10年余りで日本1国分の生産量が増えたり、減ったりしたわけである。

増える板紙の生産量

 それでは、いったい何が増えたのであろうか。それは図5のように一目瞭然、「板紙他(以後、板紙とする)」である。

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 2000年には印刷・筆記用紙と新聞用紙の合計と板紙の比率が、1:1.35であった。それが2012には、1:1.91になった。すなわち、世界全体を見れば、あたかも板紙だけが増加し、印刷・筆記用紙はほぼ一定、新聞用紙は漸減しているように見える。

 もちろん、印刷・筆記用紙、新聞用紙ともに増加している国はある。減少量と増加量の合計がほぼ同じだったに過ぎないことは前に述べたとおりである。

 世界経済が発展していけば、紙・板紙の使用量は増える。以前(20年前)までの、ITが今ほど発達せず、また、先進国だけの経済を論じていればよかった時代には、紙と板紙の生産比率はほぼ1:1だったのだ。

 それが経済の発展とともに板紙は伸びていくが、紙の使用量は一定のように見える。しかし、既にお分かりだと思うが、先進諸国、発展途上国、そして中国と分けて論じる必要がある。

 先進諸国で紙・板紙の生産はどうなっているのか。発展途上国ではどうか。そして、中国でなぜ急激に伸びたのか、そしてその中身は・・・。

 それを、これから解きほぐしていきたい。

621とはずがたり:2014/08/10(日) 09:13:10
図3は少々興味深い

森林資源の消費量が如実に示す世界の構造変化板紙に見る「世界の工場」は中国、タイ、韓国・・・
藤原 秀樹
2014.05.14(水)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40578

森林資源を最も多彩な姿で提供してきた紙パルプ産業の構造的な変化とその背景について、前回の「世界の古くて新しい資源、森林の利用に異変」では、世界の紙・板紙の生産量は、2000年以来あたかも中国のみが増加したかのように見えることを述べた。

 実際には、中国以外の発展途上国も伸びているが、その増加分が先進国の減少分と、偶然にも同程度の2700万トンであったために起こったことである。2000年から2012年まで、中国の紙・板紙生産量は約3000万トンから1億トンに、飛躍的に増加した。

板紙市場の推移から見えてくるもの

 まずは、板紙*を比較しよう。米国、EU、日本、中国の消費量の比較をしてみる。紙の生産量と消費量はそれほど違わないが、市場の変化を見るために、より正確に消費量を用いる。

*板紙:主に紙器や包装に使用される厚手の紙


 中国のGDP(国内総生産)は2000年が1兆2000億ドルで2012年には8兆2000億ドルと、およそ7倍弱になっている。一方、板紙消費は2800万トンから7700万トンとおよそ2.8倍である。この伸び率をどう見るかは、後で考察したい。

 図1のように、米国、EU、日本に関しては、板紙の消費量は10年以上にわたり大きな変化はない。しかし、経済は変化している。

図1
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 米国のGDPは2000年には10兆ドルであったが、2012年には16兆ドルに上昇している。EUもこの間で上昇している。日本は2000年で4.7兆ドルが2012年で5.9兆ドルとそれほど伸び率は大きくないが増えている。

 つまり、先進諸国では、経済が停滞しようが、発展しようが関係なく板紙の使用量は一定だった。一方、中国の伸びは順調だった。図2に、2012年の1人あたりの消費量をプロットしてみた。

図2
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 この1人あたりの板紙年間消費量であるが、私たち日本に住む者にとっては、ここ十数年変わりがなく、納得のいくものだろう。米国はやや日本より多い。生活スタイルの違いなどの差であろう。EUは今やギリシャ、ポーランドなどを含み、日本より使用量が少ないのもうなずけるが、フランス、英国のようにもともと100Kg/年の国もある。

 米国に代表されるように、GDPが増えても(2000年10兆ドル、2012年16兆ドル)、板紙が増えなかったということは、板紙を使用しない形でGDPが増えたということを意味する。つまり、産業構造の変化である。金融、ITなどへのシフトもあるだろうし、中国での生産移行もあるだろう。

 中国の板紙の1人あたり年間使用量が、日本の約半分(日本116kg/年、中国57kg/年)というのは、今までの常識からすると(常識はもう古いのだが)多すぎる感がある。

 図3は、2012年の板紙の生産量の多い国をプロットしてある。1人あたり年間GDPと1人あたりの板紙消費量の関係である。およそ、この2つは比例関係にあると思われる。一方、国の産業構造をも表している。

図3
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 中央の黒線は、最も理解しやすい線である。米国を筆頭にインドまで直線上に並ぶ。つまり、1人あたりの豊かさが増せば、その分、板紙の使用量も増える。ブラジル、ロシア、インドなどBRICsと呼ばれた国々も、中国を除いてすべてこの線上にプロットされる。

622とはずがたり:2014/08/10(日) 09:13:31
>>621-622
 もちろん、日本、ドイツも例外ではない。一方で、英国、フランス、カナダのように、予想よりも消費量の低い国もある(緑線)。

 赤線上にプロットされた、タイ、中国、ポーランド、韓国であるが、1人あたり年間GDPから予想される線(黒線)の約2倍の消費量である。消費といっても、実際に国民が消費するとは限らない。物資を国内で運んだり、また物資を輸出したりするのに使用される量も加算される。

 すなわち、私たちの身の回りにある中国製品を運ぶために、中国で板紙は生産されているのだ。タイも同様である。ただ、中国に生産が集中したため、人口が多いので、タイ、ポーランド、韓国と同様の条件にもかかわらず、そのインパクトが大きいのだ。

 先進諸国で、従来ならば板紙使用増をもたらしたであろう物資の生産を、中国、タイにシフトした結果とも考えられる。その結果2000年以降、先進諸国では板紙の消費量にほぼ変化はない。もっとも、板紙の個人使用量は、ほぼ上限に達しているのだが。

板紙生産の原料を大量に輸入する中国

 さて、その中国での板紙生産が何を原料としているかというと、主として古紙である。中国が古紙を大量に輸入している先が、米国と日本である。2012年の日米の紙・板紙生産量の合計は中国のそれとほぼ等しい、約1億トンである。表1のように、米国、日本とも輸入はほとんどなく輸出が多い。

表1
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 米国は生産量の26%の約2000万トンの古紙を輸出している。日本は自国での古紙利用が進んでいることもあり、米国より少ない生産量の18%を輸出している。だが、日本の古紙は選別が良く、高品質の古紙として取引されている。

 一方、中国はほぼ3000万トンを輸入している。もちろん国内でも古紙回収は行われているのだが、世界最大の古紙輸入国である。3000万トンというと、日本の全紙生産量の2600万トンを上回る莫大な量である。日本はというと中国、米国に次ぐ、世界で第3位の紙製品の生産国なのである。

 日米合わせて、2500万トンの輸出量であるが、ほとんどが中国向けである。日本と米国で足りない分はヨーロッパからの輸入でまかなっている。

 中国が3000万トンの輸入に頼っているということは、1億トンの紙製品の約30%である。さらに言えば、古紙を主に使う板紙の生産量が7600万トンであるから、その40%近くを輸入古紙に依存していることになる。

 中国へは世界中から部品が集まり、加工され製品の形で出荷される。その製品を梱包する板紙もまた、輸入された原料を多用しているのである。

 さて、中国以外の国では、古紙の輸入はどうなっているのだろう。図4は純古紙輸入量(輸入量−輸出量)の多い国である。

図4
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 古紙純輸入量が紙・板紙生産量の30%に近い国は、インド、インドネシア、タイ、台湾である(それぞれ紙・板紙生産量の約20%)。ベトナムは37%とかなり多い。

 韓国(8%)、ドイツ(4%)では絶対量が91万〜92万トンであるが、古紙の比率はそれほどでもない。オーストリアの古紙純輸入量が30%など例外もあるが、EU全体でまとめれば、それほど多くない。

 中国では、2000年に約400万トンであった輸入量が、2012年には3000万トンになった。すなわち、この12年間に古紙の輸入量が、日本の紙の総生産量に匹敵するまで増加したことになる。

 しかし、古紙の輸入をいつまでも増やせる保証はない。古紙資源は回収を進めても有限であり、石油やガスのように採掘量の調整で増やせるものではないからだ。

623とはずがたり:2014/08/10(日) 09:27:56

中国以外の紙生産量が一定と同様に森林資源利用も一定とのこと。即ち,中国(と韓国・タイ)の生産と故紙利用が増加していると云う構造の様だ。
で,中国向け輸出はブラジル、インドネシア、チリ産で賄われている様だ。

実は環境にやさしくない古紙の利用製造過程でエネルギーを生み出す化学パルプとのバランスを
藤原 秀樹
2014.05.29(木)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/40709

前回の「森林資源の消費量が如実に示す世界の構造変化>>621-622」では、一度使用した紙を再利用する古紙について述べた。

 昨今、中国で古紙の利用が進み、世界一の製紙大国になっている。そして、その生産量の約30%を日米欧からの輸入古紙に依存しており、その量は3000万トンと日本の紙・板紙生産量2600万トン以上である。しかし、国民1人当たりの生産量は決して多くない。

 このような傾向が、製紙用原料、すなわち森林資源にどのような影響を与えたのであろうか。この点に焦点を当ててみたい。

古紙の利用は省資源だが環境にはやさしくない

 表1に製紙用パルプの世界生産量を示した。製紙用原料は2000年には木材パルプが1億6830万トンで最も多く、次いで古紙の1億4300万トン、そして非木材パルプの1520万トンだった。木材パルプのうち最も生産量の多いのが、化学パルプである。

表1
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 化学パルプの大半はクラフトパルプ法という方法で、木材からセルロースを主体として抽出し、約50%をパルプに、残り50%をエネルギーとして再利用する。その過程で、必要な蒸気、電力を賄うことができる。従って、石油、石炭などの化石燃料への依存を最小限に抑えられる。

 また、使用する薬品も回収することができる。植林木を使う限り、二酸化炭素の発生量は木が蓄えた空気中のもの由来であり、化石燃料とは異なる。すなわち、カーボンニュートラルである。強度も最も強くできる。

 その他、木材パルプにはセミケミカルパルプ、機械パルプなど、用途に応じたパルプがあるが、やはり植林木を使う限り、環境への負荷は最少にできる。非木材パルプは、主として発展途上国で使用される。原料は、ワラ、竹、バガス(サトウキビの搾りかす)などである。量は多くない。

 2000年と2012年の世界の生産量を比較すると、木材パルプの合計は2000年に1億6830万トンであったが、2012年にはほぼ同数の1億6890万トンだった。すなわち、10年以上にわたって増加していない。非木材パルプも同様である。

 古紙のみが、1億4300万トンから2億1390万トンに、7100万トンの大幅な増加を記録した。増加分のうち中国での生産増が3470万トン、輸入増が2400万トンで合計5870万トンであるから、82%が中国向けであると考えていい。

 いわば、この十数年間、新たに森林の伐採量を増やすことなく、古紙の回収を増やすことで、紙の生産を増加させたことなる(図1参照)。これは、増加した紙の種類が、中国を中心とした古紙を多量に配合する種類の板紙であったことによる。

図1
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624とはずがたり:2014/08/10(日) 09:28:20
>>623-624
 古紙を利用するのは、安価でありまた省資源であるのは間違いない。しかし、古紙を利用するには化石燃料をエネルギー源として使用することを忘れてはならない。古紙の利用が増えれば、それだけ化石燃料の使用も増える。

 一方、化学パルプの生産法では、その過程で出る副産物の可燃性の排液(約50%を占める)を燃焼させてエネルギー源とすることが可能である。すなわち化学パルプ化は化石燃料に頼ることなく、すべてを樹木から作る。そのため、植林と密接にリンクしていると言える。

 肝心なことは、環境問題と省資源、すなわち、化学パルプと古紙とのバランスを考えて使用することなのである。

輸入に依存する中国の製紙産業

 紙製品の生産が、中国をはじめとする新興国で急激に伸び、先進国では減少したことは、前回の記事で述べた。

 紙の原料であるパルプの生産でも、図1のように、木材パルプの生産量が2000年来トータルとして変化がないのは、やはり新興国の増加分と先進国での減少分が、ほぼ一致しているからだ。

 図2は化学パルプの2000年と2012年における変化である。図に示すように、2000年の1位から3位の化学パルプ生産国である米国、カナダ、日本は、2012年までに揃ってその生産量を減少させた。北米市場と日本の紙製品の需要減のためである。

図2
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 表2は各国におけるパルプ生産の増減を示しているが、2000年から2012年にかけて、米国、カナダ、日本がそれぞれ500万トン、440万トン、190万トンで計1130万トン減らした。

 一方、ブラジル、ロシア、インドネシア、チリ、中国は、それぞれ67万トン、110万トン、270万トン、240万トン,410万トン、計1700万トン増やしている。

表2
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 表2に示されるように、中国の化学パルプ生産量は世界一の紙・板紙生産国(1億トン)としては少なく、2012年にはわずか550万トンである。

 一方、ブラジル、インドネシア、チリの輸出量は、2000年に比較して2012年には約990万トン増加している。この間、中国の輸入は1066万トン増加している。従って、3国の輸出増はほぼ中国向けの増加だと推測できる。

 世界一の製紙大国となった中国は、古紙の多くを米国、日本をはじめとする先進国からの輸入に依存している。製紙用化学パルプもまた、ブラジル、チリなどの南米、インドネシアなどに依存しているのである。

625荷主研究者:2014/09/21(日) 23:40:28

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820140715cbaj.html
2014年07月15日 日刊工業新聞
北越紀州製紙、薬品使わない「すっぴん紙」で産学連携

 薬品を使わない“すっぴん”の紙―。北越紀州製紙は機械抄紙工程で薬品不使用を目指した「すっぴん紙」を通じて産学連携を進める。東京芸術大学デザイン科とコラボレーションし、都内で企画展を開くなど対外的な発信を活発にしている。

 すっぴん紙は独特な風合いでパリパリ感があり、木に触れたような心地が得られる。同大学院の岡村尚美さんはすっぴん紙を大量の落ち葉にした作品「椅素(いす)=写真」を作成。「自然の葉に近いものができた」(岡村さん)と笑顔をみせる。松下計教授は「将来、紙を選ぶ立場になるためにも、多角的な経験をしてもらいたい」と狙いを語る。

 通常の紙は顧客のニーズを反映して作成することが多く「こうした紙を扱うのは初めて。こちらとしても、今後どうなっていくか楽しみ」と同社特殊紙営業部の武井元課長代理は期待する。

627とはずがたり:2014/09/23(火) 19:17:14
三菱紀州北越製紙or北越紀州三菱製紙くるかなぁヽ(゚∀゚)ノ
大王も含まれると名前から大王が入って紀州が抜けるかな。太平洋製紙とかみずほ製紙とか全くの別名もありかも。

629荷主研究者:2014/11/29(土) 15:54:57

http://www.minyu-net.com/news/news/1025/news11.html
2014年10月25日 福島民友ニュース
段ボール原紙の生産強化 「いわき大王製紙」新工場完成

いわき大王製紙に増設された段ボール原紙を生産する機械。増産体制が強化され、東日本の生産拠点の機能が強化された

 大王製紙の子会社いわき大王製紙がいわき市の同社敷地に増設を進めていた段ボール原紙工場が完成し、24日までに営業運転が始まった。段ボール原紙全品種を一つの工場で供給することが可能になり、大王製紙の東日本の生産拠点としての機能強化が図られた。

 可児工場(岐阜県)で洋紙を生産していた機械1台を段ボール生産用に改造し、いわき大王製紙に移設した。移設した機械は月1万2000トンの生産能力を持ち、既設の段ボール原紙用機械と合わせると月4万トンの生産が可能になる。2013(平成25)年7月に着工し、今年8月に試運転、今月から営業運転を始めた。

 これまで大王製紙の国内段ボール原紙工場は、工場ごとに「表面紙」や「中芯」など生産品種ごとに分散していた。今回の増設によって、いわき大王製紙は段ボール原紙の主要品種を一つの工場から安定供給できる国内唯一の工場となった。全品種の組み合わせ配送が可能になることで、少数注文や納期の短縮化にも対応できるという。

 50人を新規雇用 また、今回の増設を受け、同社は50人を新規雇用した。

 24日には、取引先の関係者を招いた見学会と完成披露パーティーがいわき市で開かれた。大王製紙の佐光正義社長があいさつし、企業活動を通した社会貢献をあらためて誓った。福島民友新聞社からは菅家健司取締役総務局長が出席した。

630荷主研究者:2014/11/30(日) 11:24:30

http://yamagata-np.jp/news/201411/07/kj_2014110700135.php
2014年11月07日09:46 山形新聞
東京の製材大手が新庄に集成材工場検討 県内初、県「ぜひ実現」

 東京に本社がある国産材製材大手企業が、新庄市に県内初の集成材工場の建設を検討していることが6日、分かった。関係者によると、この企業は「協和木材」。工場の年間原木消費量は12万立方メートルの想定で、実現すれば本県の雇用創出や森林資源の利活用が期待でき、県は「ぜひ実現したい」(佐藤新林業振興課長)と意気込みを示している。

 県が同日の県議会農林水産常任委員会で明らかにした。

 県などによると、新庄市内に計画されている集成材工場は年間12万立方メートルの原木を使い、3万6千立方メートルの製品を出荷する。従業員数は60人程度と見込まれる。現在、用地取得に向けて地権者との協議が進められている。

 県は企業名や具体的な建設場所は明らかにしていない。進出を検討している「協和木材」は、福島県塙町にスギ、ヒノキの柱、梁(はり)などを製造する工場と、スギ集成材の工場がある。山形新聞社の取材に対し、同社広報は「進出を計画中かも含めて現段階では話せない」としている。

 県内には集成材や合板の製造工場がない。県は2011年度から、合板大手セイホク(東京都)の合板工場の誘致を続けてきたが、実現しなかった。県内材木業界関係者は「集成材工場ができることで県内の加工用木材の需要が高まることが期待される。丸太など素材生産に関わる人材の育成にもつながる」と話す。

 常任委員会で県農林水産部の若松正俊部長は「本県には山間部を中心とした人口減少、働く場の減少といった多くの課題があり、大型工場ができるメリットは大きい。政府が掲げる地方創生とも連動する。(森林資源で地域経済の振興を図る)やまがた森林(モリ)ノミクス構想を具体化する案件として、官民を挙げて一つ一つ丁寧に進めていく」と語った。

631荷主研究者:2014/12/21(日) 19:47:45

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki3/573295.html
2014年11/08 16:00 北海道新聞
十勝港、新貯木場で初荷揚げ 札鶴ベニヤ、釧路から移転
貯木場が開設された十勝港に、荷揚げされる長さ約20メートルを超す南洋材

 【広尾】合板製造の札鶴ベニヤ(オホーツク管内清里町)は7日、原木の貯木場が完成した十勝港で、南洋材の初荷揚げを行った。同社は、これまで釧路港東港区水面貯木場(釧路管内釧路町木場)を利用してきたが、釧路市が施設の老朽化で廃止を決定。十勝港に移転することになっていた。

 十勝港第4埠(ふ)頭北側に10月末に完成した貯木場は、陸上部分を含め奥行き約500メートル、幅約250メートル。岸壁と防波堤に囲まれた約5ヘクタールの水面が、材木の流出防止のためのワイヤフェンスで仕切られた構造になっている。広尾町は8月下旬から約1億2300万円かけて、フェンスや荷さばき地などの整備を行ってきた。

 7日に初荷揚げしたのは、マレーシアから運んだ南洋材約7千立方メートル(約4500トン)の一部で、貨物船からクレーンと重機で陸揚げし、同埠(ふ)頭内に一時貯蔵した。海運業者が今月中旬にも材木でいかだを組み、貯木場内に運び入れる。

 札鶴ベニヤが町に示した計画などによると、年間約3万立方メートルの南洋材を十勝港に直接輸入し、約110キロ離れた釧路管内白糠町の合板加工場までトラックで陸送する。十勝港の貯木場には常時、約1万立方メートルの原木を貯蔵する。同社の山本伸樹専務は「陸送コストはかさむが、十勝港を利用できるようになり、一安心している。今後は工場設置も検討したい」と語った。

 同日は午前8時半から作業が始まり、同社工場のある白糠町の木村政勝副町長と同社本社のある清里町の宇野充副町長も見守った。

 町港湾課によると、十勝港は道内では最も新しい1999年開港で、2011年から道内最大規模の配合飼料コンビナートが本格稼働し、昨年1年間の輸出入総額は過去最高の184億5500万円を記録した。(広瀬浩一)

633荷主研究者:2014/12/29(月) 14:48:06

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/577464.html
2014年12/01 06:25 北海道新聞
大丸藤井と日藤、来年2月に統合 紙・文具卸、全国10位入り視野

 紙類・文具卸道内最大手の大丸藤井(札幌)と同業道内大手の日藤(にっとう)(同)は、来年2月に経営統合することで基本合意した。共同で持ち株会社を設立して両社がその傘下に入る。両社の売上高を合算すると700億円に迫り、業界で全国トップ10入りをうかがう規模となる。規模拡大により経営を効率化し、競争が激化する業界で勝ち残りを目指す。

 持ち株会社の名称は大丸藤井日藤ホールディングスとし、本社は札幌に置く。持ち株会社の社長には大丸藤井社長の藤井敬一氏が就任し、副社長には日藤社長の山川泰司氏が就く見通し。当面は両社の商号を残したまま事業を続けるが、将来的には関連会社を含めた合併も視野に入れているもようだ。

 紙類卸は、日本製紙(東京)や王子製紙(同)といった製紙会社から製品を仕入れて、小売店などに販売する。人口減やペーパーレス化を背景に紙製品市場は低落傾向にあり、今後大きくは成長しないとみられている。一方で、商社系など大手卸がひしめき、価格競争は激しくなっている。<どうしん電子版に全文掲載>

636とはずがたり:2015/01/09(金) 20:48:04
製紙工場が火災、損失最大50億…消火活動続く
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150102-OYT1T50122.html
2015年01月03日 17時21分

 静岡県島田市向島町の「特種東海製紙 島田工場」の倉庫が燃え、先月31日から行われている消火活動は2日も続けられた。

 同日午後3時時点で鎮火のめどは立っていない。すでに紙の原料の木製チップ約8000トンが焼け、同社の損失額は最大で50億円に上る見込みだ。

 同社は同日、記者会見を開き、先月30日に行われた機械の溶接工事で、火花が機械のカバーに引火し、チップに燃え移った可能性が高いと説明した。近隣住民から健康被害などに関する問い合わせが数十件寄せられているが、煙が人体に悪影響を与える可能性は低いという。

 三沢清利社長は会見で「出火原因を解明し再発防止に努めたい」と頭を下げた。

2015年01月03日 17時21分

638荷主研究者:2015/02/01(日) 14:17:07

http://www.tomamin.co.jp/20150120842
2015年1/10 苫小牧民報
設備更新に25億円投資 日本製紙北海道工場

 日本製紙北海道工場(今野武夫工場長)は2015年度、約25億円を投じ、省エネや生産効率化を促す設備更新に取り組む。白老事業所(白老町北吉原)にある製紙用石灰焼成機械のエネルギー転換や、勇払事業所(苫小牧市勇払)の抄紙機の駆動部リニューアルなどを予定。近年にない大型工事となり、白老事業所は5月、勇払事業所は6月を中心にそれぞれ予定する機械メンテナンスのための一斉休転工事に合わせて実施する。

 白老事業所では約3億円を投じ、石灰を焼く機械「キルン」の燃料を重油からオイルコークスに転換。抄紙機の乾燥機も、乾かす能力がより高い設備に替え、それぞれエネルギー効率を高める。

 勇払事業所では、老朽化した抄紙機の駆動装置を更新。「微妙なドロー(紙の伸び)調整」(北海道工場事務部)で従来以上にロス無く紙を造れるようにするほか、コンピューター関連もボイラー・タービンシステムの改造と更新で一層の操業安定化を促す。

 今野工場長は「東日本大震災後、古くなった設備になかなかお金を掛けられなかったが、ようやく(投資)できる環境になった。収益体質の向上、生産原価の改善につなげたい」としている。

 同工場としては近年にない大きな投資で、地域経済への波及効果も期待される。

 北海道工場は勇払事業所、白老事業所、旭川事業所(旭川市パルプ町)の3工場で構成している。

639荷主研究者:2015/02/08(日) 12:11:54

http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=332491&nwIW=1&nwVt=knd
2015年01月27日08時23分 高知新聞
貯木場整備で高知県津野町の林業に光 「山がやっと動きだした」

 高知県内で林業振興への動きが活発化している。森林面積が9割の高岡郡津野町でも、津野町森林組合が2014年秋に初の貯木場を整備し、多くの原木を集める。きっかけは「高知おおとよ製材」(長岡郡大豊町)の開業などによる原木需要の増大だ。価格低迷などで“眠っていた”山が「やっと動きだした」と意気込む津野町森林組合の取り組みを報告する。

 津野町船戸。国道197号から北へ町道を約1・5キロ。山あいに2014年11月に稼働した「朝見谷山元貯木場」が開ける。

 約1・6ヘクタールの敷地に所狭しとスギやヒノキの原木が積まれ、フォークリフトなどの作業車が行き交う。「木が満杯で、今は処理が追いつかん状態」。メジャーを手に原木の選別を進める職員も作業に追われていた。

 主に津野町内の自伐林家や組合管理の山から原木が集まり、高知県森林組合連合会(県森連)を通じ、半分以上を2013年開業の高知おおとよ製材に出荷する。

 津野町森林組合によると、稼働後1カ月の販売量実績は約1500立方メートル。想定を大幅に上回る出荷が続いている。

固定価格

 「販売価格が安定するので、経営の見通しが立つのが大きい」。津野町内に27ヘクタールの山林を持つ男性(66)は貯木場の完成を歓迎する。

 津野町内の林業者は大半が愛媛県鬼北町の市場に出荷。運搬コストがかかる上、「市場は夏場に価格が暴落することもあり困っていた」という。

 そこへ数年前から、高知県内ではおおとよ製材の開業や木質バイオマス発電所の建設が相次ぎ、原木需要が増加。高知県も産業振興計画で、2015年の原木生産量目標を2010年実績の倍近い72万立方メートルに位置付けるなど林業振興に注力する。

 こうした状況に高知県内の森林組合や林業者が呼応する。津野町森林組合は貯木場を整備することで、高知県森林組合連合会を通じて固定価格で製材業者などへ販売する体制を確立した。香美森林組合(香美市)も、香美市繁藤に新たな貯木場建設を進めている。

 自伐の小規模林業者も動きを加速させており、1月18日には高知県小規模林業推進協議会が結成された。

ビジネス拡大

 津野町森林組合は組合員約750人。管轄面積は約9千ヘクタールで、約240万立方メートルの資源量を有する。

 ところが、組合員の4割が津野町外在住で、実際に原木を出荷しているのは10人足らず。隣接の梼原町などと比べ、地域産業としての位置付けも低い。

 木材価格の低迷や過疎・高齢化で手入れされていない山林が多く、「山は金にならん」が多くの山林関係者の認識だった。

 しかし、津野町によると、町内の人工林のほとんどが樹齢40〜60年で、伐採期を過ぎている。こうした山の管理や資源の活用は町政上も大きな課題で、「貯木場整備は林業再生の一歩目。今後、端材も含めて木を全て換金できる仕組みをつくる」と池田三男町長は鼻息が荒い。

 津野町は現在、町内から木質バイオマス燃料のチップの供給を実現できないか模索。貯木場敷地内への工場建設も視野に事業の将来性や販路を研究する。

 「林業一本での生活は依然難しい」(池田町長)ものの、山間地に専業の林家を育成したり、副収入源を確保したりし、人口の定住につなげたい考えだ。

640荷主研究者:2015/02/08(日) 13:03:12

http://www.sakigake.jp/p/akita/economics.jsp?kc=20150203i
2015/02/03 13:52 秋田魁新報
間伐の残材、現地でチップ化し出荷 鹿角森林組合

鹿角森林組合が導入した一体型の移動式木材破砕機

 スギなどの間伐時に山林に放置されることの多い根や枝などの残材を現地で効率的に木質チップとして加工しようと、秋田県の鹿角森林組合(関重征組合長)は大型トラックと一体化した移動式の木材破砕機を導入した。組合によると、一体型破砕機の導入は全国初。5月ごろから稼働させ、木質バイオマス発電設備やチップボイラーの燃料として県内外に販売したい考え。

 移動式破砕機は、車体の荷台から破砕機を降ろして使う分離型が主流。一体型は破砕機の積み降ろしの必要がないため、作業効率が高いという。

 組合によると、残材を工場でチップに加工するのには運搬コストが掛かるため、採算が合わず捨てられることが多い。現場で加工して直接出荷することで運搬コストを抑え、残材の有効活用を図る。

641荷主研究者:2015/02/15(日) 00:59:24

http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20150204/CK2015020402000017.html
2015年2月4日 中日新聞
県産原木、初輸出へ期待 販売会社「需要見込める」

初めて輸出される県産材をコンテナに積み込む関係者=四日市市の四日市港で

 県産の原木が初めて輸出されることになり、三日に四日市市の四日市港でコンテナへの積み込み作業があった。県内林業の振興に向け、県が関連業者に働き掛けて実現した。生産者は「林業を活気づけるきっかけになれば」と期待する。

 初輸出は韓国に向けて、大紀町といなべ市産のヒノキの原木四十五立方メートル。住宅の内装材用で、九日に四日市を出港する。今月下旬〜三月上旬には工事現場の型枠用に、いなべ市産のスギの原木二百八立方メートルを台湾へ輸出する予定。

 鈴鹿市の木材販売・輸出会社「インベス」が購入し、輸出する。積み込みとコンテナ管理は日本トランスシティが請け負う。県は輸出を新しい販路と位置づけ、両社と意見交換するなど、実現に向けて取り組んできた。

 三重は県土の三分の二が森林で、全国有数の木材の生産県。津市美杉町、松阪市飯高町、尾鷲市などのスギやヒノキは木目の美しさやツヤの良さで評価を受けている。

 しかし、近年は輸入材との競争で国産材の需要が減少。価格も下落し、林業は全国的に低迷している。県内のスギ・ヒノキの丸太生産量は一九六六(昭和四十一)年の七十六万四千立方メートルから、ここ数年は三分の一ほどに落ち込んでいる。

 積み込み作業に立ち会った大紀森林組合の山添裕康組合長(62)は「住宅建築の減少もあり、林業を取り巻く状況は厳しい。輸出の試みが良い刺激になってほしい」。インベスの森和正社長は「原木の輸出は従来、九州のものが中心だった。三重の木材はより高品質で需要が見込める。今後も継続的に輸出したい」と話した。

 (河崎裕介)

642荷主研究者:2015/03/01(日) 15:02:35

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2015/02/10-19047.html
2015年02月10日 化学工業日報
KJ特殊紙 10月にCNT分散液市場投入

 三菱製紙子会社のKJ特殊紙(静岡県富士市)は、カーボンナノチューブ(CNT)の事業展開を本格化する。独自製法によりCNT粉体を高濃度・低粘度化したCNT分散液を、10月に市場投入する計画。ポリエステル(PET)フィルムに塗工することで透明導電フィルムを製造できるほか、リチウムイオン2次電池(LiB)の電極性能の向上も見込まれる。同分散液を使用したCNTシートの展開も検討中。難燃紙ベースや難燃フィルムベースのシート状複合材料の製品化を急ぐ。発熱シートや電磁波シールド・吸収シートなどとしての適応を視野に入れる。

643荷主研究者:2015/03/08(日) 12:19:41

http://www.minyu-net.com/news/news/0224/news5.html
2015年2月24日 福島民友ニュース

いわきに新工場 エリエールプロダクト、16年2月操業へ

起工式でくわ入れする佐光社長

 大王製紙の子会社で紙おむつや生理用品を製造するエリエールプロダクト(愛媛県四国中央市)は23日、いわき市南台のいわき大王製紙隣接地に新設するいわき工場の起工式を行った。同工場はエリエールプロダクトの生産拠点としては5拠点目で、東北では初めて。地域経済振興や雇用確保につながると期待されている。

 工場は敷地面積約6.7ヘクタール、工場規模は約3.3ヘクタール。24日に建屋の本工事に着工し年内に完成、来年2月の操業開始を目指す。同7月ごろまでに4ラインをフル稼働させ、生理用品や大人用とベビー用の紙おむつを月産計約6300万枚製造する計画。

644荷主研究者:2015/03/21(土) 22:29:51

http://lnews.jp/2015/03/h030405.html
2015年03月04日 生産 LNEWS
丸三製紙/段ボール原紙生産設備、竣工

レンゴーの子会社、丸三製紙は3月3日、段ボール原紙(ライナ)生産設備を竣工した。

<新8号抄紙機建屋外観>

<新8号抄紙機>

 竣工した新8号抄紙機建屋のライナ用8号新抄紙機は、環境面からニーズの高まる段ボール原紙の薄物化に対応するとともに、さらなる品質向上と、徹底した省エネ・省資源化が図っている。

 新設備の竣工により、レンゴーグループの東日本地域での段ボール原紙供給体制がさらに充実し、製紙・段ボールの一貫生産体制を強化した。

■新設備の概要
設備名:8号抄紙機(既存の6号抄紙機はすでに停機)
生産品種:段ボール原紙(ライナ)
最大生産量:日産500トン
設備投資総額:260億円

645荷主研究者:2015/03/21(土) 23:12:24

http://www.at-s.com/news/detail/1174173354.html
2015/3/4 07:58 静岡新聞
富士2工場を組織統合へ 日本製紙、効率化狙う

 日本製紙は3日、富士市にある吉永工場と富士工場の組織を4月1日付で統合すると発表した。間接部門の従業員を減らして効率化する狙い。配置転換や定年退職による自然減でスリム化する。生産に携わる従業員は維持する。

 統合後の工場名は「富士工場」とし、吉永工場の生産設備は維持する。従業員数は、吉永工場が約150人、富士工場が約200人。製紙業界は国内需要減少で生産体制の見直しが進んでいる。

646とはずがたり:2015/03/24(火) 12:09:55
2015/3/21 12:24
段ボール工場をベトナムで稼働 レンゴー子会社
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201503/0007840792.shtml

 レンゴー(大阪市)は、完全子会社の段ボールメーカー、セッツカートン(伊丹市)のベトナム工場が稼働したと発表した。現地の日系企業向けに段ボールケースを生産する。フィルム包装などを含め、ベトナムの生産拠点はグループで7カ所目となる。

 工場は、セッツカートンが双日グループの日商岩井紙パルプ(東京)と共同出資した現地法人が建設。同国南東部のドンナイ省の工業団地内にある。昨年11月に稼働し、月産80万平方メートルを生産できる。
関スパは伊丹の会社やったのか!

647とはずがたり:2015/03/24(火) 12:12:30
2015/3/21 12:24
段ボール工場をベトナムで稼働 レンゴー子会社
http://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201503/0007840792.shtml

 レンゴー(大阪市)は、完全子会社の段ボールメーカー、セッツカートン(伊丹市)のベトナム工場が稼働したと発表した。現地の日系企業向けに段ボールケースを生産する。フィルム包装などを含め、ベトナムの生産拠点はグループで7カ所目となる。

 工場は、セッツカートンが双日グループの日商岩井紙パルプ(東京)と共同出資した現地法人が建設。同国南東部のドンナイ省の工業団地内にある。昨年11月に稼働し、月産80万平方メートルを生産できる。

649荷主研究者:2015/04/11(土) 16:59:05

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2015/03/30-19645.html
2015年03月30日 化学工業日報
日本製紙 CNF 16年までに事業化

 日本製紙はセルロースナノファイバー(CNF)を2016年末までに事業化する方針を固めた。まず増粘剤やガスバリア包装材料、光学フィルムといった利用を想定。樹脂と混ぜ合わせることで高い強度や軽量化が実現できる利点を訴求し、将来は航空機や自動車部品向けの需要も開拓する。事業スピードを上げるため、樹脂メーカーと合弁会社を設立することも検討。最大で1000トン規模の増強投資も視野に入れながら、成長市場で主導権の獲得を狙う。

650荷主研究者:2015/04/11(土) 17:01:14
>>648
http://www.sankeibiz.jp/business/news/150402/bsc1504020500001-n1.htm
2015.4.2 05:00 Fuji Sankei Business i.
製紙2社の販社、統合中止を発表 三菱と北越紀州

 三菱製紙と北越紀州製紙は1日、検討していた販売子会社の経営統合を中止すると発表した。理由について三菱は「諸条件の合意に至らなかった」と説明。北越紀州は「三菱から基本合意書の解除通知があり、統合検討を中止せざるを得ない状況になった」としている。本体同士の統合に発展する可能性もあったが、両社の関係強化はいったん白紙に戻った格好だ。

 北越紀州によると、昨年12月に三菱から協議中断の連絡があった。北越紀州は再開を求めたが、合理的な説明がないまま解除通知に至ったという。三菱はこれらの経緯について「説明できない」としている。

 電子端末の普及などで紙製品の国内需要は減少し、製紙業界では再編を模索する動きが続いている。両社は昨年8月、それぞれの子会社である三菱製紙販売(東京)と北越紀州販売(同)を今年4月1日に経営統合する方向で検討を始めると発表していた。

651荷主研究者:2015/04/18(土) 21:41:10

http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20150401/news20150401844.html
2015年04月01日(水)愛媛新聞
南予木材初のヒノキ輸出 宇和島港から韓国へ

【写真】宇和島港初の木材輸出をテープカットして祝う石橋寛久市長(右から3人目)ら関係者=31日午後、宇和島市坂下津

 南予産木材の利用促進につなげようと、韓国に向けたヒノキの輸出が31日、愛媛県宇和島市坂下津の宇和島港で行われた。同港からの木材輸出は初めて。

 市などによると、宇和島圏域は戦後に植林された樹木が伐採期を迎えているが、住宅着工数の減少などで需要は低迷。一方、韓国や中国、台湾の木材購入意欲は高く、日本の輸出は2014年で50万立方メートルとなり、5年間で8倍以上に増加した。特に韓国はマンションなどの内装材としてヒノキが人気という。

 今回の輸出は、市産業未来創造室が木材商社の王子木材緑化(東京)と、南予森林組合などの生産者とをつなぎ、実現。宇和島港からヒノキ丸太778立方メートルをチャーター船に積み、志布志港(鹿児島県)でさらに500立方メートルを積み、韓国の仁川港に向かう。

653とは:2015/04/18(土) 22:31:06
>>652
もっと大きいところだと?!

日石三菱は巧く行ったからなぁ。日紙三菱でも狙っとんか?(;´Д`)

655とはずがたり:2015/05/08(金) 10:32:02
いいっすねぇ〜。三井直系の王子推しっぽい俺だけど斎藤家が没落した現在では大日本昭和製紙も応援ちう♪
どっちも世界的進出をもっと進めて欲しい所。王子は世界3位で日本は世界6位(ソース:http://www.jpa.gr.jp/states/global-view/ 丸紅が国内3位とわ。。)と印象よりも世界ランキング高いけど。
また世界市場とは別に国内第3極の形成を思考してるんだけどなかなか纏まらないねぇ。。北越紀州製紙より三菱製紙が鍵となるのかも。日紙三菱>>653とか出来るかもねw

2015年04月30日 15時00分 更新
復興を果たした太平洋沿岸の工場の隣に、木質バイオマス混焼発電所を建設
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1504/30/news015.html

日本製紙の洋紙事業の中核を担う宮城県の石巻工場は震災から1年半で設備の復旧を完了して復興にこぎつけた。新たに工場の隣の用地に、石炭と木質バイオマスを混焼できる火力発電所を建設する。発電能力は14万9000kWで、最大で30%の木質バイオマスを混焼する予定だ。
[石田雅也,スマートジャパン]

 発電所を建設する場所は、太平洋沿岸の石巻港に広がる工業用地の一角にある。宮城県が開発した「雲雀野(ひばりの)地区」と呼ぶ工業用地の中に、地域の木質バイオマスを混焼する石炭火力発電所を建設する計画だ。

 日本製紙が三菱商事と合弁で5月下旬に設立する「日本製紙石巻エネルギーセンター」が発電事業者になる。建設用地の隣には日本製紙の石巻工場があり(図2)、発電設備の運転・保守は日本製紙が担当する。

 石巻工場では従来から自家発電設備で電力をまかなっている。燃料には石油や石炭のほかに、製紙に伴って発生する木くずも利用してきた。震災で大量に発生した木質系のがれきも燃料として受け入れている。こうした火力発電設備の操業技術と木質バイオマスの調達力を生かして電力事業を拡大する。

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図2 発電所を建設する「雲雀野用地」と日本製紙の「石巻工場」。出典:日本製紙、三菱商事

 新設する発電設備は電力会社の火力発電所に匹敵する14万9000kW(キロワット)の出力を予定している。燃料はコストの安い石炭を中心に、木質バイオマスを最大で30%混焼させる。周辺地域で発生する間伐材などの未利用木材のほか、石巻港の立地を生かして海外から木質バイオマスを輸入することも検討する。3年後の2018年3月に運転を開始できる見込みだ。

 日本製紙は成長戦略の1つにエネルギー事業を掲げて、全国各地に展開する工場を中心に発電設備の増強を進めている(図3)。従来は工場内で利用した後の余剰電力を電力会社などに供給してきたが、今後は売電を目的に発電設備を拡大していく。

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図3 日本製紙の電力事業の拠点展開(2014年9月時点)。出典:日本製紙

 バイオマス発電では熊本県の八代工場に発電能力5MW(メガワット=1000kW)の設備を建設中で、2015年内に稼働する予定だ。地域の未利用木材を100%利用して、固定価格買取制度を通じて売電する。

 さらに静岡県の富士工場では10万kW級の石炭火力発電所を三菱商事・中部電力と合弁で建設中だ。2016年5月に運転を開始する予定で、発電した電力は新電力のダイヤモンドパワーに供給することが決まっている(図4)。

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図4 日本製紙の富士工場で実施する「鈴川エネルギーセンター」の事業スキーム。出典:中部電力

 石巻市に建設する木質バイオマス混焼発電所の電力も新電力に売電する方針だ。同様にダイヤモンドパワーに供給するか、すでに新電力として登録済みの日本製紙みずからが東北地域で電力を販売する可能性もある。

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図5 日本製紙の電力事業の売上拡大計画(2013年度は180億円)。出典:日本製紙

 日本製紙は中長期の目標として電力事業の売上高を年間500億円の規模に拡大する構想を打ち出している(図5)。2013年度には自家発電設備の余剰電力を中心に180億円の売上高があった。2015年度からは新規に開発する発電設備で電力事業の売上を伸ばしながら、中核事業の製紙にエネルギーやバイオケミカルを加えた「総合バイオマス企業」を目指す。

656荷主研究者:2015/05/16(土) 17:46:43

http://www.kensetsu-sinbun.co.jp/menu/Daily_kensetsu_jyouhou.htm
2015/04/24 建設新聞
宮城県石巻市・日本製紙
延べ約7100㎡・PPC倉庫の新築 日本製紙ユニテックで来年1月完成めざす

 製紙大手の日本製紙(東京都千代田区神田駿河台4の6 芳賀義雄社長)は、宮城県石巻市にPPC用紙倉庫の新築を計画しており、日本製紙ユニテックの設計・施工でこのほど着工した。

 この施設は、東日本大震災以降に同社石巻工場で生産しているPPC用紙(複写機などで用いられるコピー普通紙)を安定的に供給するための、保管場所として計画したもの。

 建設場所は、石巻市南光町2の2の1地内の同工場敷地内で、ここにS1F延べ約7100㎡で建設する。完成は2016年1月をめざす。

2015/04/24付一面に掲載。

658とはずがたり:2015/05/29(金) 09:38:52

子会社元社員、24億円着服=15年間、刑事告訴へ―北越紀州製紙
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150529-00000003-jij-bus_all
時事通信 5月29日(金)1時0分配信

 北越紀州製紙は28日、子会社の男性従業員が不正に小切手を振り出して現金に換金することなどで、2000年4月から約15年間に計24億7600万円を着服していたと発表した。同日付で懲戒解雇し、今後刑事告訴する予定だ。
 岸本哲夫社長をはじめ全取締役が月額報酬10〜20%を2カ月間自主返上する。
 元従業員は着服した金をギャンブルなどに充てていた。北越紀州製紙は長期間発覚しなかったことについて「長年同じ業務に携わり、他者によるチェックが難しかった」(総務部)と説明している。

659とはずがたり:2015/05/29(金) 09:39:38

北越紀州製紙、大王の社長再任に反対検討 三菱には賠償請求も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150528-00000008-fsi-bus_all
SankeiBiz 5月29日(金)8時15分配信

 売り上げ規模が業界3位以下の製紙各社の間で、経営方針や統合協議をめぐる思惑の違いが鮮明になっている。大王製紙が6月の株主総会で佐光正義社長を再任する方針を打ち出しているのに対し、大王製紙株を2014年3月末現在で21.79%保有する大株主の北越紀州製紙は反対を検討。一方、北越紀州は4月に販売子会社同士の統合協議を中止した三菱製紙への損害賠償請求も検討している。王子ホールディングスと日本製紙の国内上位2社に業績で後れをとる「第3勢力」の間に立った波風は当分収まりそうにない。

 「(北越紀州の再任反対は)直接聞いていないが、株主の判断だ」。大王の佐光社長は28日、東京都内で開いた中期事業説明会でこう突き放した。

 関係者によると、大王に対して北越紀州が社長同士の面会を求めたところ佐光社長が拒否。大王は「当社の事業とは関係ないテーマだったので断った」(幹部)とするが、北越紀州は「株主と対話するのは当然だ」と意見の隔たりは大きい。

 背景には大王に対する北越紀州の不信感がある。昨年8月から将来の統合も視野に三菱と販社の統合協議を始めたが、今年4月に中止した。実現しなかった社長会談は北越紀州と三菱の統合がテーマだったもようだ。

 経営路線の違いも影響している。北越紀州は再編に意欲的だが、ティッシュペーパーなど家庭用紙が好調な大王や、感熱紙を軸とする三菱は独立路線をとる。大王の佐光社長は「市場が縮小する中、3〜5年の単位でみれば当然変化が起こる」としながらも、「大王の成長分野は家庭用紙などだ」として北越紀州などとの統合には否定的だ。

661とはずがたり:2015/06/11(木) 17:16:54
>>648

北越紀州製紙が加パルプ社買収 海外で市販事業進出
http://www.sankeibiz.jp/business/news/150221/bsc1502210500003-n1.htm
2015.2.21 05:00

 北越紀州製紙は20日、カナダのパルプ製造会社アルパック・フォレスト・プロダクツの株式70%を三菱商事から今春をめどに取得し、子会社化すると発表した。三菱商事の完全子会社であるアルパックの販売会社の全株式も買い取り、海外で需要が拡大するパルプ市販事業に乗り出す。

 買収費用は2社合計で数十億円になる見込み。アルパックは640万ヘクタールの森林資源を保有し、年62万トンを生産する北米最大の市販パルプ工場を持つ。販売の6割を占める北米のほか、成長市場の中国や韓国に供給し、2013年12月期の連結売上高は約3億7000万カナダドル(約350億円)に上る。

 北越紀州は、アルパックの残り30%を出資する国内製紙大手、王子ホールディングスからも株式を取得する方向で協議する方針だ。同社は、国内で製紙の「川上分野」と呼ばれるパルプを内製しているが、今回の買収により海外でのパルプ市販事業に本格進出する。

662とはずがたり:2015/06/11(木) 17:21:40
>>267>>338>>364>>365>>380
2009年の記事

日本製紙が豪大手製紙メーカーを買収、海外拡大へ第一歩
http://toyokeizai.net/articles/-/2995
2009年02月24日

国内製紙2位の日本製紙グループ本社が、オーストラリア3位の製紙メーカー、オーストラリアンペーパー(AP)の買収を発表した。買収額は約360億円。グループ中核の日本製紙が5月をメドに、AP社の4工場のうち主力2工場(売上高550億円、税引前利益18億円)を買収する。AP社は豪州の印刷・情報用紙で25%のシェア、そのうちコピー用紙では60%のトップシェアを誇る。

国内の製紙各社にとって海外市場開拓は、将来の成長のために不可欠な選択肢といえる。国内の紙需要は長らく対前年比1〜2%の変動幅に収まっていたが、今年は景気悪化の影響で、チラシやカタログなど広告用印刷物を中心に需要が減速。日本製紙連合会の統計では、紙・板紙の内需合計は2008年で前年比3%減。さらに09年は同8%減となる見通しで、「過去30年で経験がない」(大手紙代理店)ほどの市場縮小に直面している。

一方、供給過剰は深刻さを増している。07年から大王、日本、王子、北越と大手製紙各社が相次いで最新鋭機を稼働させたが、その受け皿として期待していた海外輸出は、昨秋来の円高で急ブレーキ。在庫調整のため年明けから王子、日本製紙グループが塗工紙で各50%の大幅減産に踏み切った。だが需要回復には時間がかかりそうで、内需依存型からの脱却は待ったなしの状況となっている。
海外比率30%が目標

国内最大手の王子製紙はすでに海外市場の深耕へ舵を切っている。04年には中国上海近郊の南通で、総投資額2000億円の大型工場プロジェクトが始動>>338。10年秋の稼働を予定する。一方の日本製紙グループも05年に発表した中期ビジョンで、15年の海外売上高比率30%を目標に掲げた。だが、その後台湾やタイなどのメーカーと資本・技術提携を進めたものの、本格的なM&Aは今回が初めて。

オーストラリアの紙市場は洋紙・板紙合わせて390万トンと、日本の1割程度。1人当たり紙消費量も日本の8割程度と高くない。だが日本とは逆に、市場は年平均3%程度の拡大傾向。国内生産の割合も30%で、大半を高コストの輸入紙に依存する。それだけに「生産を伸ばす余地はある」(鹿島久仁彦・経営企画部長)。AP社の買収で海外売上高比率は約12%から15%に高まる見通し。15年に30%の目標に向け、ようやく第一歩を踏み出したといえる。

「今後もASEANを中心に、M&Aを積極的に推進する」(同社)と内需依存からの脱却を図るが、業界には国内の設備過剰という課題も残る。今後は業界再編も焦点となりそうだ。

663とはずがたり:2015/06/11(木) 17:42:08
>いまひとつ積極的に三菱を取りにいきにくい北越、大王の事情を鑑み、業界では、「三菱が痺れを切らし、業界首位の王子ホールディングスに土下座する」という大どんでん返しの予想まで出る始末

忘れてたけど王子が北越に敵対的買収しかけて戦争してた時に日本製紙や大王製紙,三菱商事迄出てきてたよなぁ。。証券会社と並んで喧嘩っ早い業界だけど,喧嘩が終わるとそれに助太刀した側はそれを機にってのはあんま流行らないみたいで日本製紙も保有株式売却してた>>323
大王の大株主になった北越だけど経営陣と創業家の喧嘩がきっかけなんでそれを奇貨に大株主として振る舞う,あまつさえ買収しようとする,のはこの業界ではお行儀の悪い邪道なんかもしれない。

大王製紙が大株主の北越に
三菱買収めぐり大激怒
http://diamond.jp/articles/-/71276
週刊ダイヤモンド編集部 2015年5月12日

?4月上旬、愛媛の地に北越紀州製紙の岸本晢夫社長の姿があった。多忙なトップが遠路はるばるやって来たというのに、岸本・北越社長は目的を完遂できずに帰ることになる。佐光正義・大王製紙社長が面会を突如キャンセルしたからだ。

?この面会は、毎年6月下旬に開かれる大王の株主総会を前に、佐光・大王社長が、筆頭株主である北越の岸本社長を主力の三島工場(愛媛県)へ招くというものだった。

?ところが、4月1日に北越と三菱製紙の販売子会社の合併破談が発表されると、その原因が「大王が三菱に本体統合を持ち掛けたからだ」と報じられ、佐光・大王社長が「北越が情報を流した疑いがある」と激怒。北越に面会中止が伝えられた。

?岸本・北越社長は佐光・大王社長に直接電話もかけてみたがつながることはなく、「予定通り会いましょう」と伝言を残して三島工場へ出発。佐光・大王社長が姿を見せることはついぞなかった。

「報道一つで大株主にこんな対応をするなんて!」。業界関係者は驚きながら事の顛末を明かした。

大王が負う客離れリスク

?仲がこじれにこじれた北越と大王。三菱への横恋慕を「北越と三菱の接近を阻止したいだけじゃないのか」と見立てられること専らの大王が、この怒りを原動力に本気で三菱との統合を仕掛けてくるという展開もありそうだ。が、その先に明るい未来が待っているとは限らない。

?取引先や顧客に言わせると、「老舗の三菱とは昔から取引があるから付き合っているのであって、事実上の大王傘下になってまで取引を続ける義理はない」。「大王はオムツなどの家庭紙には強いが、印刷用紙の世界でのブランド力は三菱の方が高い」こともあり、印刷用紙に強い他社へ客が離れていく可能性が否めないというわけだ。

?三菱の2015年3月期業績は、国内の市場縮小の波などにあらがえず最終赤字に転落する見込み。客離れの懸念を持ちつつ統合し、三菱の立て直しに体力を割くことが大王にとって得策なのかは疑問が残るところである。

?おまけに、統合が実現すれば、大株主である北越が黙っていないだろう。株主総会で「赤字企業を取り込むことによる企業価値毀損」を訴えてくる恐れがある。

?一方の北越には、三菱と統合することで大王と肩を並べられる規模を獲得し、堂々と大王との統合を画策できる立場を手に入れられるうまみがある。ただ、赤字企業を取り込むことにデメリットがあるのは、大王と同様だ。

?いまひとつ積極的に三菱を取りにいきにくい北越、大王の事情を鑑み、業界では、「三菱が痺れを切らし、業界首位の王子ホールディングスに土下座する」という大どんでん返しの予想まで出る始末。三菱の嫁ぎ先は簡単には決まりそうにない。

(「週刊ダイヤモンド」編集部?新井美江子)

664荷主研究者:2015/06/13(土) 18:36:22

http://www.tomamin.co.jp/20150525268
2015年5/6 苫小牧民報
首都圏の需要にらみ新工場建設 型枠資材生産のヨシダ

5月下旬に稼働予定の新製材工場

 製材業のヨシダ(本社苫小牧市あけぼの町、吉田良弘社長)は、本社から約1キロ離れた民有地で、道産トドマツを建設工事用の型枠資材「桟木(さんぎ)」に加工する新工場を5月下旬に稼働させる。広さは、既存工場の2・2倍の約3300平方メートル。製材能力も段階的に2倍の6万立方メートルまで引き上げる。全国的な公共工事急増に伴う、桟木需要の高まりに対応する。

 同社は胆振近郊の人工林の間伐材を主原料に、土木・建築用仮設材や一般建築用木材を製造、販売している。

 2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催決定を受け、首都圏の建設工事現場などで、コンクリート型枠用の角材(桟木)需要が急増している。政府が国有林などの間伐材を有効活用する観点で、建設資材に国産木材の利用を推奨していることもあり既存工場だけで受注に対応するのは難しいと判断。新工場建設を決めた。

 新工場は、民間企業から貸借した用地約2万8100平方メートルに建設。昨年秋に着工し、建屋は3月末に完成済みで現在、機材の搬入や原木の貯蔵作業などを行っている。

 既存工場の年間原木処理量は約3万立方メートルだが、15年度は4万立方メートルまでアップ。3年後には6万立方メートルを目指す。出荷先の大半は東京など関東圏となる見通しだ。

 新工場稼働後、既存工場は用途に合わせて木材を2次加工する場所として用いる。

 新工場稼働に合わせ、従業員5人を新規雇用。同社の吉田勝利専務は「道産木材の活用と地域の雇用創出に貢献していきたい」と話す。

 工場の敷地面積は従来の1・7倍の約2万8100平方メートルとなるが、将来は3倍の約4万9500平方メートルまで拡張を計画している。

 同社によると、工場建設の総事業費は約13億円。北海道銀行、北洋銀行、北陸銀行、苫小牧信用金庫のシンジケート・ローン(協調融資)で5億6000万円を調達し、残りは国の「森林整備加速化・林業再生事業」補助金を活用する。

666荷主研究者:2015/06/13(土) 19:33:40

http://www.kyoto-np.co.jp/economy/article/20150526000134
2015年05月26日 19時21分 京都新聞
京都・福知山工場に集中投資 日本製紙、ヘルスケア事業強化

 日本製紙は26日、紙おむつなどのヘルスケア事業や、化学繊維などの原料となる溶解パルプ事業を強化するため、2017年度までに京都府福知山市と島根県江津市の生産拠点の設備増強に計105億円を集中投資する方針を明らかにした。

 17年度までの中期経営計画で示した。福知山市の工場に50億円を投じて生産体制を強化し、高齢化に伴う大人用紙おむつ需要の拡大に対応する。

 また木質バイオマスなどの発電事業にも資金を振り向けるほか、遊休資産の売却を進めるなどして手元資金を厚くし、企業の合併・買収(M&A)を進める考えも示した。これらの対応で、17年度に売上高1兆1100億円、営業利益500億円を目指す。

667とはずがたり:2015/06/13(土) 19:36:22

秋田)日本製紙の火力発電計画、アセス実施へ
http://www.asahi.com/articles/ASGB35J9SGB3UBUB00S.html
水野守、江口英佑2014年10月4日03時00分

 日本製紙(本社・東京)が、秋田工場(秋田市向浜)に出力11万キロワットの火力発電所の建設を計画していることが明らかになった。今年度から来年度にかけて環境アセスメントを実施し、早ければ2018年の稼働をめざす。地元には雇用への期待感もある。

 出力11万キロワットは、近くの東北電力秋田火力発電所の約1割の規模。同工場には古紙や間伐材を燃料にした7万7千キロワットの焼却炉発電設備がある。広報室は「敷地、送電線などインフラ面で強みを持つエネルギー事業に力を入れている」と説明する。

 工場敷地内では風力発電も検討中だが、今回の環境アセスの対象には入れていない。

秋田工場発電事業計画(12月15日)
=日本製紙(株)=
http://www.akks.co.jp/blog/2014/12/1215-c1bd.html
来年度末の着工へ方法書縦覧

 日本製紙株式会社(東京都千代田区神田駿河台4の6、馬城文雄代表取締役社長)は、秋田工場発電事業計画で環境影響評価方法書の縦覧を開始、28年3月の着工を目指す。土木・建築は同7月から29年3月末、据付や電気・付帯設備は同年4月から30年5月末までの期間で行う予定。試運転を経て30年10月の運転開始を目指す計画だが、事業スケジュールは最短の想定で、経済諸情勢によって流動する可能性もある。

 28年度をめどに予定されている電力小売の全面自由化を踏まえ、同社は事業会社を設立して秋田工場敷地の一部に出力11万2,000kWの石炭火力発電設備を設置・運営する。秋田工場には未利用地があるうえ、秋田港にも近く、既存のふ頭施設を利用して価格・量ともに安定した石炭の供給が受けられる立地。発電した電力は特定規模電気事業者(PPS)や需要家に販売する計画。

 事業実施区域は同社秋田工場(秋田市向浜二丁目1の1)にある約75,000㎡の敷地で、標準状態(0℃1気圧)における排出ガス量は1時間あたり47万7,000m3。発電用燃料の石炭は年間約30万tを使用し、屋外貯炭場に貯蔵する。工事用の資機材は主に国道7号や寺内新屋雄和線、臨港道路1号線を使用。ボイラなどの大型機器は海上輸送し、秋田港から施工地に搬入する計画。運転開始後、燃料として使用する石炭は秋田港から臨港道路1号線を経由し搬入する。

 ボイラの最大連続蒸発量は1時間あたり380t、蒸気タービンの出力は11万2,000kW、発電機容量は12万4,500kVA、主変圧器容量は12万5,000kVA。復水器冷却器のほか、ばい煙処理装置として排煙脱硫装置や排煙脱硝装置、集じん装置、排気筒なども配置する。
 配置する発電設備は次の通り。


◇貯炭場、重油タンク、運炭コンベア、ボイラ、石炭バンカおよび石炭ミル、蒸気タービン、主変圧器、所内変圧器、復水器冷却水ポンプ、工水タンク、薬品タンク、純水装置、完成水タンク、クーリングタワー、脱硝装置および再生式空気予熱器、フライアッシュ貯槽、ボトムアッシュ貯槽、押込通風機、電気集じん装置、誘引通風機、脱硫吸収塔および排気筒、排液酸化槽、水マグタンク、アンモニア設備、環境電気室、定常排水ピット、非定常排水ピット、消火ポンプ室

673とはずがたり:2015/06/17(水) 08:40:11
いいから大王と三菱と北越紀州と中越ですっきり第3極形成しようよ。

大王の“横恋慕”でドタバタ劇
北越─三菱、婚約破談の真相
http://diamond.jp/articles/-/70070
週刊ダイヤモンド編集部 2015年4月14日

4月1日、北越紀州製紙と三菱製紙の販売子会社同士の合併話が白紙に戻った。両社の本体統合への足掛かりといわれたこの合併にストップをかけたのは三菱だとされるが、その裏に大王製紙の影がちらつく。水面下で、北越と大王による三菱争奪戦が始まっている。(「週刊ダイヤモンド」編集部?新井美江子)

「エープリルフールの冗談かな、なんて思ったけどね」。4月1日、製紙業界6位の三菱製紙から同5位の北越紀州製紙に、昨年8月に結んだ販売子会社同士の合併協議の合意を解除する通知が届けられた。

?子会社同士の合併破談といっても、決して小さな話ではない。王子ホールディングス、日本製紙に次ぐ「第三極」を目指すための「本体統合への足掛かりだと誰もが思っていた」(業界関係者)だけに、業界の勢力図を描き直さざるを得なくなるからだ。

?にもかかわらず、ある北越幹部の冒頭の言葉に代表されるように、北越側は事の成り行きを達観した様子で受け止めていた。実は北越はこの4カ月間、奇妙奇天烈な戦いの渦に巻き込まれ、もはや驚くようなことは何一つ残されていなかったのだ。

?その戦いとは何だったのか──。ずばり、大王製紙との三菱争奪戦である。北越の説明によると、今回の件は三菱側が昨年12月、販売子会社の合併に関する協議の一時中断を一方的に求めてきたことに始まる。その理由こそ明言されていないが、なんと大王による“横恋慕”が心変わりの根底にあるというのだ。

?ここから先は、当事者の言い分が大きく異なる。

?北越関係者によると、三菱は早い段階で北越に対し、「販社合併を通した北越との接近を妨害する目的だと思うが、大王が(三菱に)近づいてきている」と打ち明けたという。危機感を抱いた北越は、今年に入り本体同士での統合まで踏み込んで提案したほどだ。

?もっとも、これだけなら単なる横恋慕にすぎない。正式に“婚約”している北越に分があることに変わりはなく、実際、北越は「二股をかけられてもうちは大王に勝てる自信がある」と三菱に言い切っていた。

?ところが大王は用意周到だった。「北越との販社合併を白紙撤回することを条件にちらつかせて大王との話を進めようとしていた」(業界関係者)というのだ。これを裏付けるように、他の複数の業界関係者も「昨年すでに大王は、本体を含む統合協議を進める方向で三菱と話を進めていた」と語る。

?これに対し、三菱も大王も、「そのような話はない」と全て否定するものの、今回の破談に関する明確な理由は三菱から明示されていない。加えて、北越が大王に「横やりを入れてくれるな」という趣旨のクレームを数回入れたという事実も厳然としてある。クレームの内容を大王が否定することはなく、「銀行に言われてやっている」との一点張りだったという。

?それでは、主力銀行の立場はどうだったのか。確かに、電子化の波に押されて右肩下がりの製紙業界で、第三極が無事形成されるか否かをハラハラ見ていたのは間違いない。が、北越と三菱の仲をぶち壊すために動いたというのはにわかに信じ難い。北越側も、「(北越を引き下がらせるための)大王の単なる言い訳にすぎない」と解釈しているようだ。

674とはずがたり:2015/06/17(水) 08:40:27
>>673-674
筆頭株主なのに盾突かれる北越紀州の辛苦

?むしろ、北越の怒りは大王に向けられている。というのも、“婚約者”を横取りされただけでなく、そもそも北越は、大王株の21.23%を持つ筆頭株主。株式取得に至ったのは、大王の本体と創業家のトラブルの仲裁を買って出たためだ。当時は、あわよくば大王と第三極を形成しようとしていただけに、怒りはなおさら募る。

?しかも大王が盾突いたのはこれが初めてではない。大王の関係会社に約2%の株を取得されるなど、苦い思いをさせられてきている。

?北越にとって面白くないのは、大王が三菱の買収資金の調達に新株を発行し、希薄化によって北越の持分法適用外になるというシナリオだろう。業界の一部ではすでにささやかれ始めている。

?もっとも、婚約を解消した三菱も、2015年3月期ではついに最終赤字に転落するとみられるなど、先の展望が見えているわけではない。

「三菱は、かつて中越パルプ工業との合併が破談になったこともある。結局は独立性を失うことによる“マリッジブルー”にすぎなかったのでは」という見方すら出る始末だ。

?大王も「真の目的は北越と三菱との仲を壊すことにあり、本気で三菱と結婚する気などないのではないか」(業界関係者)とささやかれるほど。

?こうした状況を見越してか、北越は依然、三菱との結婚を諦めてはいない。諦められないといった方が正しいかもしれない。第三極の一角を成すことは北越の悲願であり、大王とのこじれた関係を思えば、花嫁は三菱しかいないのだ。

?愛憎相半ばする三角関係のドタバタ劇は第2幕に突入する。

680とはずがたり:2015/06/17(水) 21:07:36
北越紀州、大王の筆頭株主に=創業家から株式取得
>>511
時事通信 8月15日(水)16時5分配信

大王製紙元会長、貸付金53億円を返済 北越筆頭、3位連合誕生
>>511
SankeiBiz 8月16日(木)8時15分配信

>昨年(2012年)7月に大王製紙の現経営陣から当社株式を持ちたいという話があったが、当社が断ったということだけは確かだ。

北越紀州製紙社長 岸本晢夫
大王製紙のインサイダー疑惑
第三者委員会の設置で解明を
http://diamond.jp/articles/-/33347
2013年3月15日

大王製紙社員が1月、インサイダー取引疑惑や不正会計疑惑を業界紙に内部告発した。大王製紙株式22%を持つ北越紀州製紙の岸本社長に今後の対応を聞いた。

──適正な第三者による特別調査委員会の設置を求めているが。

?大王製紙の関連会社は昨年7月から11月末にかけて北越紀州製紙株式2%を購入していた。この間の11月14日には、総合技術提携や(増益要因となる)負ののれんが出ることを発表しており、外形上、インサイダー取引の懸念がある。さらに11月7日にそのことを伝えたのに、その後も買い増している。大王製紙は社内調査および弁護士による事情聴取の結果、問題はなかったとしているが、詳細な調査報告を開示し、説明すべきだ。

?また今年2月14日の大王製紙のプレスリリースで海外関連会社の特別損失について北越紀州製紙および当社監査法人の了解を得ていると発表したが、そんな事実はまったくない。説明を聞いただけだ。

?大王製紙は突然2月21日に自らのガバナンス欠如を一部認めるリリースを行ったが、当社からの疑問には、ほとんど答えていない。

──大王製紙の大株主として、帳簿や取締役会議事録の閲覧、株主提案などの権利を行使すべきでは。

?われわれは不退転の決意で、公平、透明性の高い特別調査委員会の設置を求めていく。大王製紙が自浄作用を働かせてガバナンス、コンプライアンス問題を解決し、社会的信用を回復することが必須だ。現在の状況では、株主総会などで、大王製紙は株主や取引先などのステークホルダーから信任を得るのは難しいだろう。

?他の選択肢は、その後の話だ。

──なぜ大王製紙の関連会社は、北越紀州製紙株式を持ったのか。

?少なくともわかっているのは、大王製紙の説明では、関連会社の川崎紙運輸が「今後の営業活動に役立つ」という理由で当社の株式を取得したとしているが、川崎紙運輸とは営業取引がまったくなく、説得性を欠いている。

?また、昨年7月に大王製紙の現経営陣から当社株式を持ちたいという話があったが、当社が断ったということだけは確かだ。

──提携は継続するのか。

?大王製紙の株式を取得する際、(王子製紙、日本製紙に次ぐ)第三極を形成したいと説明し、大王製紙は(統合の可能性を)当然理解している。大王製紙は、われわれとの補完性があり、ポテンシャルも高い。今回の問題があったからといって今すぐ、大王製紙株式を買い増したり、売却したりする考えはない。提携関係は今後も継続していく。

?(「週刊ダイヤモンド」編集部?野口達也、柳澤里佳)

681とはずがたり:2015/06/17(水) 21:07:53

赤字のタイ子会社を連結はずし
大王製紙に浮上した不正会計疑惑
週刊ダイヤモンド編集部 2013年3月22日
http://diamond.jp/articles/-/33661

大王製紙の不正会計疑惑が浮上している。赤字のタイ子会社の連結はずしが行われている可能性が高いことが、本誌編集部の調べでわかった。このほかにもインサイダー取引疑惑などさまざまな問題が噴出しており、その根底には現経営陣のコンプライアンス軽視の姿勢がある。

?製紙業界3位、売上高4090億円を誇る大王製紙が“暴走”を始めている。

?本誌編集部の手元にある大王製紙の内部資料。そこには、創業まもないタイ子会社が多額の赤字に陥っているにもかかわらず、あえて連結決算に組み入れていないことがうかがえる。

?会社の名は、エリエールインターナショナルタイランド(EIT)。2011年に設立され、今では大王製紙グループが85%を出資する。「GOO.N(グ〜ン)」ブランドの紙おむつを製造・販売しており、近隣国に輸出もするアセアンの中核子会社で、12年2月に販売を開始した。

?内部資料によると、昨年9月20日時点でのEITの12年12月期は、スタートしたばかりということもあり、売上高16億5227万円、経常損益は11億5549万円の赤字を見込んでいる。10月下旬時点の資料でもほぼ同額だ。

?一方、大王製紙の13年3月期は、昨年11月13日時点で、経常利益80億円、当期利益195億円を見込んでいたが、今年2月12日に経常利益70億円、当期利益130億円に下方修正していた。この決算見通しも、第3四半期決算も、EITの赤字を反映させていない。利益の実質的なかさ上げだ。

?ある監査法人の幹部は、「これだけ大きな赤字を見込んでいるタイ子会社を連結からはずすことはできないだろう」と指摘する。

?日本公認会計士協会の指針では、連結から除外できる重要性の乏しい子会社の要件を明らかにしているが、そのいずれにも当たらない可能性が高いという。

「社内では15年3月期決算から、連結にする予定だった」とある大王製紙社員は声を潜める。内部資料にある、EITの中長期計画を見るとその理由がわかる。15年3月期に2億2000万円の経常黒字化を達成する計画なのだ。つまり、赤字が大きいうちは連結からはずし、少額でも黒字転換した時点で連結に組み入れるという手前勝手な方針が透けて見える。

?さらに驚くべきことに、EITは、当初資本金が12億6000万円もありながら、「昨年末時点で貸借対照表はなく、損益計算書と資金繰り表はあるものの不完全なものでしかなかった」(大王製紙関係者)というから上場企業グループの体をなしていない。

682とはずがたり:2015/06/17(水) 21:08:11
>>681-682

?EITは当初、12年12月期に売上高23億5000万円を見込んでいたが、10月30日時点で、15億8000万円に下方修正している。販売が伸びずに苦しんでいるのだ。さらに現地の販売代理店との13年12月期の販売計画は、内部資料によると「基本合意は不可能」と記されるほど乖離しており、少なくとも急成長は期待できない。

?業績回復に向けて功を急ぐがあまり、EITに対して過剰な期待を抱き、多額の投融資を行った様も見て取れる。

?大王製紙は本誌の取材に対し、「あらた監査法人からはタイ子会社を非連結にすることについて適正意見をもらっている」と話す。だが、タイ子会社の件については、証券取引等監視委員会も大きな関心を寄せているもようだけに、着地点は見えない。

2ヵ月で前言撤回
アナリストから不信感

?海外事業のつまずきはこれだけではない。今年1月31日、大王製紙は突然、ベトナムの関連会社に関して、40億円の特別損失を計上すると発表した。わずか2年前に投資したばかりの案件だ。

?実は、昨年11月に行われた中間決算説明会では、「海外事業は順調だ」と説明している。わずか2ヵ月ほどで状況が一変したとは到底信じられず、製紙業界のアナリストの間からは「大王製紙の言うことはまったく信用できない」と怒りの声が上がっている。

?中国進出についても、収益性評価なしに行ったのではという疑惑がある。不法性が疑われる内部取引が行われているという疑念さえささやかれている。

その根本にあるのは、現経営陣のコンプライアンス軽視の姿勢だ。

?佐光正義社長は昨年6月、グループ全体の経営権をめぐる創業家との対立が解消された際の会見で、「コーポレートガバナンスを回復できる」と喜んだ。しかし皮肉なことに創業家という重石が取れた結果、今度は自らがワンマン社長になり、ガバナンス無視の独断専行経営に陥ってしまったのではないだろうか。

?22%の筆頭株主である北越紀州製紙からも「大王製紙の関連会社がインサイダー取引をした可能性がある」と指摘され、調査を求められているが遅々として進んでいない。

?ある大王製紙社員は、「今の大王製紙には、真実を隠そうとする体質がはびこっている」と肩を落とす。本来なら信頼回復の過程にあるはずが、逆に信頼を毀損しかねない一連の疑惑。大王製紙の経営陣はそれに答える責務がある。

(「週刊ダイヤモンド」編集部?野口達也)

683とはずがたり:2015/06/17(水) 21:08:54

大王製紙グループに追徴課税へ
創業家支配の子会社に利益移転
週刊ダイヤモンド編集部 2013年4月16日
http://diamond.jp/articles/-/34705

 不正会計疑惑、インサイダー取引疑惑が次々と噴出している大王製紙グループに、新たな疑惑が浮上している。

 今年1月、高松国税局は大王製紙グループの税務調査に入った。少なくとも10社弱のグループ会社を対象にした大がかりなもので、「子会社である東京紙パルプインターナショナル(TPI)との取引をしつこく調査した」(大王製紙関係者)という。

 問題視されたのは、TPIがグループ会社から過剰な利益を得ているのではないかという点だった。TPIはグループ内の取引を中心とした、原材料、紙製品の商社であり、取引に伴う口銭が異常に高く設定されていたという。

 例えば、大王製紙の工場で製造されたパルプ(紙の中間原料)をTPIが購入し、持ち分法適用関連会社の大宮製紙などに販売する取引。TPIは帳簿上、間に入っているにすぎないにもかかわらず、1キログラム当たり市価55円程度の針葉樹パルプを、「大宮製紙、大成製紙は10〜15円も高く買わされていた」(同)という。

 高松国税局はこうした取引が大王製紙からTPIへの贈与に当たるとして、当初は脱税容疑も視野に入れていたが、最終的には過去3年分の贈与税を追徴課税する方針だ。課税額は十数億円の巨額に上るとみられる。

 一連の取引に対し、高松国税局が厳しい姿勢で臨んだのは、大王製紙の創業家で今も専務として残る井川英高氏がTPIの代表取締役を務めているからだ。大王製紙の連結子会社ではあるが、兄の井川俊高氏との合計持ち株比率は48%(昨年末までは53%)を占め、英高氏の“個人商社”の色合いが強い。

 またパルプの輸入取引では、海外のサプライヤーからTPIの与信に問題があるとして数量を絞り込まれたため、大王製紙がパルプを輸入し、TPIを通じてグループ各社に販売するという商流に変更した。普通なら、TPI抜きで販売するのが筋である。実力者である英高氏の息のかかったTPIは、「グループで過度に優遇されている」(同)ことから、高松国税局がターゲットにしたとみられる。

 ただ、大王製紙側にも抵抗の跡が見える。4月にコンプライアンス委員長に就いた社外取締役の伊藤齊氏は、元高松国税局長。国税の大物OBを据えることで古巣に無言の圧力をかける狙いがあったのではともみられている。伊藤氏は週刊ダイヤモンドの取材に対し「税務調査のことは知らない」と否定したが、額面通りには受け取れない。

 大王製紙は「通常の税務調査にすぎず、特段、問題はないと認識している。調査にも協力している」(広報部門)としているが、不透明感はぬぐえない。疑惑のオンパレードで 大王製紙グループの信頼回復はますます遠のいている。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 野口達也)

684とはずがたり:2015/06/17(水) 21:09:05

大王製紙の社長解任も視野 北越紀州製紙、株取引問題で
>>552
2013年5月2日(木)19:18

北越紀州の要求拒む大王製紙
強気の裏に創業家株買い増し
http://diamond.jp/articles/-/35842
週刊ダイヤモンド編集部 2013年5月14日

 巨額の追徴課税疑惑、インサイダー取引疑惑、不正会計疑惑と数々の問題が浮上している大王製紙。今度は、筆頭株主である北越紀州製紙にも相談せずに、創業家一族関係者らがひそかに自社株式の買い増しに動いていることが、週刊ダイヤモンドの調べでわかった。「疑惑を追及している北越紀州製紙に対抗する狙いがあるのでは」(製紙業界関係者)との見方もあり、新たな火種となりそうだ。

 大王製紙株式を取得したのは大王海運という名前の会社で今年1月以降、発行済み株式総数の1.3%を約10億円で取得した。社名に「大王」と付くが子会社ではなく、「大王製紙会長を務めた井川俊高特別顧問が実質的なオーナー」(証券業界関係者)だという。

 この比率自体はたいしたことがないように見えるが、全体像は違う。実は創業家一族の持ち株比率は合計で19.4%にまで上っているもようで、筆頭株主である北越紀州製紙の19.6%に肉薄する。

 内訳を見ると、創業家一族が巧みに株式を保有している実態がうかがえる。

 例えば、愛媛製紙4.1%、カミ商事3.6%、兵庫パルプ工業2.1%、兵庫製紙1.8%などと関連会社が分散して大王製紙株を保有し、創業家一族がこれらのすべての会社の幹部に就いている。その他、大王製紙取引先持株会や、創業家10人強の持ち株も合計すると19.4%に上る。

株主提案は見送りに

 今回の株式買い増しに、北越紀州製紙は困惑の度を深めている。

 もともと、業界再編に色気を示していた北越紀州製紙が大王製紙の株式を引き受けたのは、偶然もあった。特別背任事件で会長だった井川意高氏が会社を追われた際、その父親の井川高雄顧問と大王製紙との関係がこじれ、昨年、「両者から仲裁を請われる形で株式を引き取った」(北越紀州製紙幹部)からだ。

 意高、高雄両氏の持ち株を合わせると筆頭株主だったため、北越紀州製紙が必然的にその座に収まったが、いまだに残っている創業家一族が経営の実権を握っている実態は変わっていないどころか、影響力を強めつつある。

 北越紀州製紙側が恐れるのは、大王製紙の自浄作用が働かなくなることである。

 本誌が4月20日号で指摘した巨額の追徴課税疑惑をはじめとして、大王製紙は疑惑のオンパレードだ。これに対して、北越紀州製紙が経営改革を求めているにもかかわらず、大王製紙側は社内調査で「問題ない」と発表。現在、再調査に入っているが、「調査の範囲が限定されており、客観的な結果は期待できそうにない」(北越紀州製紙幹部)とみている。

 北越紀州製紙は一時、6月の大王製紙の株主総会で疑惑解明のため取締役を送り込むなどの株主提案も検討していたが、今回は見送った。

 創業家一族関係者による水面下での株式買い増しで、簡単には提案が通らない可能性があると踏んだからだ。

 裏を返せば、株主の論理が、大王製紙の強気の姿勢を支えているともいえる。

 (「週刊ダイヤモンド」編集部 野口達也)

苦境の製紙業界、再編のカギを握る大王の迷走…創業家内の争い、北陸紀州との対立
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ビジネスジャーナル 2013年7月19日 05時55分 (2013年7月19日 12時08分 更新)

685荷主研究者:2015/06/26(金) 23:14:29

http://www.sankeibiz.jp/business/news/150529/bsc1505290500002-n1.htm
2015.5.29 06:13 Fuji Sankei Business i.
北越紀州製紙、大王の社長再任に反対検討 三菱には賠償請求も

 売り上げ規模が業界3位以下の製紙各社の間で、経営方針や統合協議をめぐる思惑の違いが鮮明になっている。大王製紙が6月の株主総会で佐光正義社長を再任する方針を打ち出しているのに対し、大王製紙株を2014年3月末現在で21.79%保有する大株主の北越紀州製紙は反対を検討。一方、北越紀州は4月に販売子会社同士の統合協議を中止した三菱製紙への損害賠償請求も検討している。王子ホールディングスと日本製紙の国内上位2社に業績で後れをとる「第3勢力」の間に立った波風は当分収まりそうにない。

 「(北越紀州の再任反対は)直接聞いていないが、株主の判断だ」。大王の佐光社長は28日、東京都内で開いた中期事業説明会でこう突き放した。

 関係者によると、大王に対して北越紀州が社長同士の面会を求めたところ佐光社長が拒否。大王は「当社の事業とは関係ないテーマだったので断った」(幹部)とするが、北越紀州は「株主と対話するのは当然だ」と意見の隔たりは大きい。

 背景には大王に対する北越紀州の不信感がある。昨年8月から将来の統合も視野に三菱と販社の統合協議を始めたが、今年4月に中止した。実現しなかった社長会談は北越紀州と三菱の統合がテーマだったもようだ。

 経営路線の違いも影響している。北越紀州は再編に意欲的だが、ティッシュペーパーなど家庭用紙が好調な大王や、感熱紙を軸とする三菱は独立路線をとる。大王の佐光社長は「市場が縮小する中、3〜5年の単位でみれば当然変化が起こる」としながらも、「大王の成長分野は家庭用紙などだ」として北越紀州などとの統合には否定的だ。

686荷主研究者:2015/06/26(金) 23:21:34

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0520150601cbal.html
2015年06月01日 日刊工業新聞
王子HD、青森で燃料チップ加工-自社バイオマス発電に安定供給

 王子ホールディングス(HD)は、青森県むつ市にバイオマス発電用燃料チップの加工会社を設立した。原木ヤードとチップヤードを含め約9000平方メートルの敷地を確保し、6月中に加工工場建設に着手する。10月に完成、11月に本格操業する。王子HDは16年1月、特殊紙製造の王子エフテックス江別工場(北海道江別市)内で、国内3基目となるバイオマス発電設備を稼働する。燃料は主に道内の山林未利用材チップを使うが、降雪などによる集荷障害も懸念されるため、自社供給体制を整えて安定稼働させる。

 新会社「下北王子林産」は、林産事業子会社の王子木材緑化を通じて設立する。王子木材は長年、青森・下北地方で林産事業を手がけており、国内製材向けの「A材」や合板原料の「B材」として販売できない低品質の原木「C材」を、燃料チップに破砕加工して有効活用する。年間3万トン程度の生産を見込む。

689荷主研究者:2015/07/20(月) 23:04:30

http://logistics.jp/media/2015/07/06/241
2015/07/06 物流ニッポン新聞
丸三G物流連絡会、巻取原紙の荷役実践 作業手順を再確認

 【福島】丸三グループ物流連絡会(鎌田武雄会長)は6月27日、乗務員研修会を開き、巻き取り原紙の荷役作業の手順を確認するとともに、荷崩れや転落防止の実技訓練などを通じて安全作業の徹底と意識高揚を図った。

 同会は、丸三製紙(三田計社長、福島県南相馬市)が生産する紙製品や古紙原料の安定輸送を目的にした輸送協力会で、会員は8社。毎年、巻き取り原紙の荷役作業やドライバー教育、健康管理などに関する研修会を開いている。今回は幹事会社の丸カ運送(佐藤信成社長、同)の本社倉庫を会場に実技指導を行った。

 鎌田会長は「運送業界では荷役作業中の転落・墜落事故が多発傾向にある。基本に徹する作業を実践し、安全で安定した輸送サービスで顧客の信頼に応えていこう」と呼び掛けた。

 丸三製紙は今春、新型マシーンが稼働し、年間6万5千〜7万トンの生産体制を構築。原料となる古紙供給量も増え、東日本大震災以前より輸送需要が増大している。

 はじめに、熱中症予防対策とグルーブ製紙工場内で起きた荷役事故事例などを説明。再発防止に向けた安全管理体制の強化と作業手順を再確認した。

 続いて、1ロール1トンを超える巻き取り原紙の荷役作業を実践。レンゴーロジスティクス福島営業所の作業担当者が指導役を務め、ジョロダー棒を使った積み下ろしや電柱積み(並列横積み)を行いながら作業手順を解説し、安全確認の徹底を促した。特に、荷台後方からの荷下ろしでは、最後部より1.5メートル手前でテコ棒や歯止めを使いいったん停止。安全確認後、次の作業に移るなど、基本手順の励行に心掛け、転落や手足の巻き込み事故を未然に防ぐよう注意を喚起した。

 鎌田会長は「物流センターなどでは荷役作業の機械化が進んでいるが、配送先によってはスペースが狭かったり、荷役機械が少ないこともある。いまだに手作業での荷下ろしも多く、新人だけでなくベテランにとっても手順を再確認する絶好の機会だ。今後も内容を充実させていきたい」と話した。(富田久男)

【写真=ジョロダー棒を使い積み下ろしを指導】

694荷主研究者:2015/09/13(日) 12:29:35

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820150826cbaj.html
2015年08月26日 日刊工業新聞
日本製紙、フライアッシュ再資源化進む-宮城にプラント、“地産地消”で廃棄物削減

すでに加工処理プラントのメーン設備が据え付けられた(石巻工場内)

 日本製紙は石巻工場(宮城県石巻市)で、自家発電用ボイラの副産物であるフライアッシュ(石炭灰)を高品質のコンクリート混和材にする加工プラントの建設を進めている。東北地方では東日本大震災で大きな被害を受けた岩手、宮城、福島の3県を中心に復興工事が急ピッチ。大部分が最終処分されているフライアッシュを建設資材として生かす“地産地消による廃棄物の削減”が目標だ。(編集委員・青柳一弘)

 フライアッシュはセメントに一部代替することで、コンクリートの耐久性を増す効果が知られている。だが、フライアッシュを混ぜると生コンクリート状態での品質管理が難しくなり、それが普及の妨げになっていた。日本紙はフライアッシュの有効活用を模索する中で、大分大学発ベンチャーのゼロテクノ(大分市)が持つ加工処理技術に注目。2014年夏、共同出資で「日本製紙ゼロテクノ東北有限責任事業組合」を立ち上げ、石巻工場内で加工プラント建設に着手した。16年1月稼働に向け、すでにメーン設備の加熱改質装置(外熱式キルン)が据え付けられた。

 石巻工場で自家発電用ボイラのフライアッシュを材料に生み出される製品が、次世代コンクリート用混和材「CfFA」(カーボン―フリー・フライアッシュ)。通常、フライアッシュに5%程度含まれる未燃炭素分を加熱改良装置内で燃焼させ、1%以下にする。

 未燃炭素分1%以下なら生コンの性状にほとんど影響せず、セメントの10―20%をCfFAに置き換えられるという。CfFAを使うと打設時の流動性確保と同時にセメントの水和発熱が抑えられ、乾燥初期の膨張・収縮ひび割れを防ぐ。さらにフライアッシュの主成分であるシリカとアルミナが、セメントの水和反応で生成される水酸化カルシウムと常温でゆっくり化合していくポゾラン反応により、緻密な組織に仕上がる。

695荷主研究者:2015/09/22(火) 11:59:52

http://www.at-s.com/news/detail/1174232916.html
2015/9/13 10:18 静岡新聞
リニア工事後、南アルプス緑化に製紙堆肥 特種東海製紙

 特種東海製紙は12日までに、同社島田工場で発生する製紙汚泥を原料とした乾燥堆肥を、JR東海のリニア中央新幹線工事予定地となっている南アルプスの社有林で工事後の緑化事業に活用する意向を明らかにした。今春から堆肥の運搬を開始していて、来年秋までに約1万7千立方メートルを南アに運び込む計画。

 乾燥堆肥は農林水産省の登録を受けていて、これまで農業関係者向けに販売していた。堆肥は緑化事業に加え、社有林内で実施する新たな農業用地の造成にも活用する方針。リニア工事の発生土(残土)置き場の候補地の一つ、燕(つばくろ)沢の平地に仮置きするという。

 同社は南アルプスのユネスコエコパーク(生物圏保存地域)登録やリニア建設工事計画を受け、約2万5千ヘクタールの社有林の将来像などを示す経営計画を策定中。自主的に保護地域を設けるほか、活用地域では観光事業の強化や採水事業の可能性などを検討している。

 同社幹部は静岡新聞社の取材に対し、「JR側から具体的な工事内容や環境保全策についてまだ示されておらず、堆肥を使用するかは未定」とした上で、「建設現場は広大で、工事後の緑化は不可欠と考える。今後、JR側の考え方を聞いた上で社有林の経営計画を決定したい」と話している。

 堆肥運搬について調査した県の担当者は「成分に問題はなく、(仮置きによって)周囲に特段の影響を与えることはないと考える」と話している。

 JR東海はこれまでに工事で発生する建設残土約360万立方メートルの処分地として南アの7カ所を候補に挙げ、燕沢への集約の可能性も示している。

 <メモ>製紙汚泥を活用した堆肥 特種東海製紙は製紙過程で出る製紙かすに尿素などの成分を混ぜて攪拌(かくはん)し、発酵させて肥料として製品化している。肥料取締法に基づき、成分量や栽培試験の実施など規格をクリアした上で「トーカイみどり1号」として農林水産省の登録を受けている。

697荷主研究者:2015/10/12(月) 11:29:01

http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820150924cbab.html
2015年09月24日 日刊工業新聞
セルロースナノファイバー、実用化段階に入る-機能性向上添加剤での用途先行

 次世代のバイオマス素材、セルロースナノファイバー(CNF)がいよいよ実用化段階に入った。CNFは木質繊維(パルプ)を処理してナノサイズまで細かく解きほぐしたもの。低比重・高強度で、ガラス繊維に代わる樹脂やゴムの補強材(複合材)として大きな期待を集める。だが、複合化技術はまだ開発途上にあり、増粘・消臭といった機能性を高める添加剤などの用途が先行している。(編集委員・青柳一弘)

(上)三菱鉛筆の「ユニボールシグノUMN-307」

(下)日本製紙が発売する大人用紙おむつ

 三菱鉛筆は第一工業製薬と共同で、CNFをゲルインクボールペン用インクの増粘剤として実用化した。第一工薬が2013年に開発したCNF増粘剤を、三菱鉛筆が今春発売の海外仕様製品「ユニボール シグノUMN―307」に初採用。ボールの回転によりCNFを添加したインクの粘性が下がり、速記しても描線が乱れず、ボテ(インク垂れ)も生じにくくした。

 王子ホールディングス(HD)は日光ケミカルズ(東京都中央区)と共同で、CNFを化粧品原料にする用途開発を進めている。基礎化粧品に適用するとCNFの保水・増粘性により、べとつかず、水をまとうようなみずみずしい感触になるという。

 日本製紙は化学処理したパルプを原料とするCNFの酸化した表面に、金属イオンや金属のナノ粒子を高密度に付着させられる特徴に注目。抗菌・消臭効果のある銀などの金属イオンを大量に担持させてシート状に加工することに成功した。この機能性シートを採用した大人用紙おむつ「肌ケア アクティ」を10月1日に発売する。従来品に比べ3倍以上の消臭力があるという。

699荷主研究者:2015/10/12(月) 12:13:11
>>698
http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/159511.html
2015/10/8 10:01 静岡新聞
段ボール原紙の販売統合 特種東海、日本製紙と合意

 特種東海製紙は7日、製紙業界2位の日本製紙と2016年10月をめどに段ボール用原紙とクラフト紙の販売事業を統合することで基本合意したと発表した。段ボール用原紙は国内の需要が堅調だが、燃料価格の上昇などで事業環境は厳しい。統合で物流などの費用を削減する。品質の向上も目指す。

 両社の段ボール用原紙の販売部門を統合し、新会社を設立する。出資比率は日本製紙が50%超、特種東海製紙が33・4%以上としている。段ボール用原紙のほか、百貨店などの紙袋向けの用紙、石油化学製品や農産物を運ぶ産業用の袋も扱う。両社を合わせたシェアは約20%となり、最大手の王子ホールディングスグループに次ぐ規模となる。

 製造事業でも提携する。特種東海製紙は島田工場(島田市)を子会社化し、新製造会社を設立する。日本製紙が33・4%以上を出資し、生産力を強化する。今回の提携に伴う両社の生産設備の統廃合はないという。

 特種東海製紙の三沢清利社長は日本製紙の馬城文雄社長と東京都内で記者会見し、「少子高齢化などで市況は厳しい。今回の提携で勝ち残る工場にしたい」と述べた。

700荷主研究者:2015/10/28(水) 22:46:59

http://www.sankeibiz.jp/business/news/151012/bsc1510120500002-n1.htm
2015.10.12 08:02 Fuji Sankei Business i.
実用化進むセルロースナノファイバー 強度は鉄の5倍、重量5分の1

王子ホールディングスと三菱化学が開発したCNFの透明シート

 夢の素材といわれるセルロースナノファイバー(CNF)の実用化が進んでいる。植物から作られるCNFは、環境負荷が少ないうえ、鉄よりも軽くて強いといった、さまざまな特長を備え、幅広い分野で利用が見込まれている。森林資源の豊富な日本の企業にとって、原料調達が容易というメリットもある。2030年には関連市場が1兆円に達するとの予測もある中、製紙会社などが研究開発や用途開拓を加速している。

 CNFは植物繊維を化学的、機械的に解きほぐしたものだ。繊維1本の直径は数ナノ〜数十ナノ(1ナノは10億分の1)メートルしかないが、鉄の5分の1の軽さで強度が5倍と、炭素繊維に迫る性能を備える。しかも透明で、熱を加えても膨張しにくいほか、化粧品などに加えると粘りを出すこともできる。

 このため化粧品以外にも、ソフトクリームの形を保ったり、ガラスの代わりに利用するといった、さまざまな利用法が考えられている。中でも樹脂と混ぜて自動車部品に使えば、1台当たり20キロの軽量化につながるといわれる。

世界で初めて商品化

 この分野の研究で世界をリードしているのが日本だ。9月29日には、森林分野のノーベル賞といわれる「マルクス・バーレンベリ賞」を磯貝明東大教授ら日本人研究者3人が受賞。特定の酸化反応を使い、木材繊維を20分の1以下のエネルギーでナノレベルまでほぐす方法を発見したことが評価された。

 こうした中、とりわけ実用化に熱心なのが製紙会社だ。

 日本製紙は、傘下の日本製紙クレシアからCNFのシートを挟み込んだ大人用紙おむつを1日に発売した。CNFに含ませた銀などの金属イオンが、不快な臭いを吸着する仕組みで、消臭機能を従来の3倍に高めた。CNFを使った商品の発売は世界で初めてだ。

 販売開始に伴い、生産体制も強化。これまで山口県岩国市の工場に年間30トンの試験生産ラインはあったが、16年度に初の量産ラインを設け、生産能力を10倍程度に拡大する方向で検討している。

 CNFは紙の原料である木材パルプから作れるため、関連ノウハウのある製紙会社は有利な立場にある。早くから磯貝教授や京大の矢野浩之教授と研究に取り組み、商品化で一番乗りを目指してきた同社は「まずは消臭機能を活用したが、今後は他の特長も生かしつつ、さまざまな分野に広めたい」と意欲をみせる。

 王子ホールディングスは今年3月、CNFを使った透明なシートを三菱化学と共同開発した。高温状態でも縮みにくく、薄くて折り畳めるため、曲げられる次世代のディスプレーや太陽電池に使えるとして、16年以降に実用化する計画だ。さらに8月には、化粧品の原料を手がける日光ケミカルズと、CNFを使った新たな原料の開発で合意している。

 製紙大手では、九大と研究を進めてきた中越パルプ工業も生産増強を計画しているほか、大王製紙も愛媛大と包装材料などへの応用を探っており、一気に普及しそうな気配だ。

 もっとも、CNFは夢の素材といわれる分、技術的課題が少なくない。たとえば、樹脂とCNFをなじませることは、水と油を混ぜるようなもので、高度な技術が求められるという。また、現在の製造コストは1キロ当たり数千〜1万円と、炭素繊維の3000円程度より高い。

 ただし、価格については量産効果で一気に下がる可能性がある。実際、20年ごろには1000円程度まで下がるとの予測があるほか、潜在的には500円以下に抑えられるともいわれる。

森林資源の有効活用

 日本は国土の7割を森林が占めているにもかかわらず、ほとんど活用されず、眠ったまま。CNFの普及は、森林資源の有効活用や過疎化の防止に道を開く。

 一方、製紙各社は人口減やIT普及によるペーパーレス化を背景にした紙需要の減少に苦しんでいる。日本製紙連合会によると、紙と段ボール原紙の板紙を合わせた国内需要は、00年の3196万トンをピークに減少を続け、14年は2743万トンまで落ち込んでいる。安価な輸入紙の流入や、円安による原材料費の上昇にも苦しむなか、海外進出や低コスト化を進めつつ、新たな事業の柱を育てて「紙頼み」から脱却することが不可欠だ。

 政府が昨年打ち出した日本再興戦略で研究促進が明記されるなど、CNFの重要性は広く認識され始めている。製紙各社としては、追い風が吹く間に夢を実現させたいところだろう。(井田通人)

702荷主研究者:2015/11/15(日) 15:21:52

http://lnews.jp/2015/10/h102311.html
2015年10月23日 SCM・経営
大日本木材防腐/会津工場を閉鎖

 大日本木材防腐は10月23日、福島県会津若松市の会津工場を3月31日で閉鎖すると発表した。

 会津工場は1957年から防腐加工木材の製造・供給を行ってきたが、近年設備の老朽化が目立つようになった。

 防腐事業の継続を前提に検討したが、業界を取り巻く経営環境は厳しいことと、JR只見線西若松駅の駅前という環境を考慮し、閉鎖を決定したもの。

 会津工場所在の会津営業所は移転の上営業を継続する。工場の土地の活用方法は、現在検討中。

■概要
名称:会津工場
住所:福島県会津若松市城西町8-61
敷地面積:7590.97m2
事業内容:木造住宅用防腐土台および鉄道用枕木の製造
従業員数:6名

703荷主研究者:2015/11/15(日) 16:09:33

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20151107/201511070826_26063.shtml
2015年11月07日08:26 岐阜新聞
ハビックス、海津工場増強へ 衛生用紙生産を3割増

衛生用紙を増産するハビックスの海津工場=岐阜県海津市海津町平原

 ハビックスは2016年6月をめどに、紙オムツ向け衛生用紙を生産する海津工場(岐阜県海津市)の生産能力を現在の約3割増の月産1150トンに高める。約5億円を投じ、加工設備の増設などを行う。中国で高品質の日本製紙オムツの需要が拡大しているほか、中国人旅行者による「爆買い」効果もあり市場が拡大。大手メーカーが国内生産を増強しているのに対応する。

 同社は国内で数社ある衛生用紙メーカーの一つで、海津工場と穂積工場(瑞穂市)で生産。大手紙オムツメーカーと取引があり、全社の衛生用紙の生産能力も約1割増の月産2450トンとなる。

 海津工場ではスリッターと呼ばれる設備を1台増設し計2台となる。これにより前工程の紙をすく抄紙機がフル稼働となり、生産効率が高まる。敷地内に製品を保管する平屋建て面積約1400平方メートルの倉庫も建設する。

 中国の紙オムツ市場は、安全・安心志向の高まりで人気が継続する見込みのほか、一人っ子政策の撤廃で今後も需要拡大が予想される。日本でも高齢化で大人用紙オムツのニーズが高まっている。

 こうした動きを受け同社は、8月に紙オムツ向け不織布を生産する本巣工場(本巣市)の設備増強を完了させ、生産能力を倍増させるなど積極投資を展開している。

704荷主研究者:2015/12/12(土) 23:39:53

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2015/11/09-22452.html
2015年11月09日 化学工業日報
大王製紙 CNFの安価製法開発 年数十トン規模で実証へ

 大王製紙は、セルロースナノファイバー(CNF)の製造効率を高める技術を開発する。同社最大の三島工場(愛媛県四国中央市)に、年間数十トン規模の実証生産設備を設置。2016年前半にも稼働を始め、コスト競争力を高めるための足場を築く。将来の飛躍につながる安価なCNFを作り、まずガスバリア包装材料や増粘剤といった用途で20年をめどに事業化を目指す。紙市場の国内需要が伸び悩むなか、影響を受けにくい事業構造への転換を急ぐ。

【写真】実証設備を設置する三島工場(愛媛県四国中央市)。

705荷主研究者:2015/12/19(土) 20:13:12

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201511/20151127_12029.html
2015年11月27日金曜日 河北新報
<石巻火力>日本製紙 エネ事業の収益源に

起工式でくわ入れをするエネルギーセンターの東藤社長(中央)ら

 日本製紙と三菱商事が宮城県石巻市雲雀野地区に建設する火力発電施設「石巻雲雀野発電所」の起工式が26日、現地であった。12月1日に工事に着手し、2018年3月の稼働を目指す。日本製紙はエネルギー事業を新たな収益源に育てる計画を進めており、電力は小売り向けに販売する。

 両社が共同出資して設立した発電事業会社、日本製紙石巻エネルギーセンター(石巻市)が事業主体となり、日本製紙石巻工場の隣接地11ヘクタールに施設を整備する。総工費は約400億円。日本製紙グループとしては国内3カ所目の火力発電施設で規模は最大となる。

 建屋は鉄骨造4階、延べ床面積は約5470平方メートルで、出力は14万9000キロワット。燃料は石炭が主だが、間伐未利用材などの木質バイオマスを取り入れ、環境負荷に配慮した発電に取り組む。年間発電量は一般家庭約30万世帯分の消費量に相当する。

 工場で培った発電設備運用技術や木材・燃料調達にノウハウを持つ日本製紙と、売電実績がある三菱商事が手を組んだ。

 式典には両社社員や工事関係者ら約130人が出席。エネルギーセンターの東藤芳臣社長は「安全で環境に配慮した施設にする。雇用や未利用材利用を通し、石巻地域に新しい事業の形を示したい」と話した。

707荷主研究者:2015/12/19(土) 20:48:08

http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/176352.html
2015/12/4 17:04 静岡新聞
原木を相互供給 富士山麓の資源有効活用 小山、山梨の組合

 小山町の「静東森林経営協同組合」と山梨県の「やまなしウッドチップ協同組合」が、互いの地域で産出する原木を融通し合い、双方が必要としている木材を安定供給する取り組みを始める。県境を越えて組合間で原木を相互供給する例は全国的に珍しく、関係者は「木材の流通拡大だけでなく、富士山麓の広範囲で森林整備が進む」と期待する。

 ■流通量拡大、間伐促進も

 静東森林経営協同組合は、同町内の原木流通センターで原木の集荷や最新鋭の3Dセンサーによる高精度な選別作業などを行い、協定先の業者へ主に住宅材を供給している。ただ、ウッドチップの原料になる原木の入荷が多く、柱材などに用いられるスギやヒノキの調達に苦戦している。

 一方、やまなしウッドチップ協同組合は製紙の原料や木質バイオマス発電などに使うウッドチップを製造しているが、材料が不足している。住宅建材も入るが、県内の需要が少なく、森林資源を活用し切れていなかった。

 こうした課題を解消するため、両組合は11月30日、互いに足りない原木を補い合い、効率的な供給体制を構築する協定を結んだ。原木の流通量を増やすことで、森林の間伐を促進し、風水害時の倒木、流木による被害拡大を防ぐ効果も見込む。

 静東森林経営協同組合は、原木流通センターを通じて出荷した木材を「富士山―金時材」と名付け、ブランド化を進めている。小寺孝信理事長は「山梨県から入った住宅建材も富士山―金時材として売り出し、首都圏の展示会などにも積極的に出品したい」と述べた。

 やまなしウッドチップ協同組合は、小山町が進めている工業団地などの開発区域に、伐採要員を派遣することも視野に入れる。古屋武仁代表理事は「森林資源の有効活用に県の枠組みは関係ない。富士山麓の地域同士、協力して林業を発展させたい」と語った。

708荷主研究者:2015/12/19(土) 20:48:41

http://yamagata-np.jp/news/201512/05/kj_2015120500102.php
2015年12月05日16:35 山形新聞
協和木材の集成材工場、新庄中核団地内に 鳥越地区には木質チップ工場

 新庄市への進出を予定している国産材製材大手の「協和木材」(東京)が、集成材工場の建設予定地を新庄市鳥越地区から新庄中核工業団地内に変更、鳥越地区には新たに木質チップの製造工場を設けることが4日、分かった。

 新庄市が同日、市議会全員協議会で説明した。市と県によると同社は当初、国道47号と広域農道に近い鳥越地区の山中30ヘクタール余りに集成材工場などを建設する予定だったが、現地の土質が大規模な工場を建設するには問題があり、改良しながら造成したものの、操業開始の遅れと費用がかさむ可能性が出てきたため、新たに工場用地を求めることにしたという。造成済みの鳥越地区の用地は、チップ工場と貯木場用地として活用する。

 同工業団地内では、市が未分譲だった約5ヘクタールの区画を2億円で同社に売却するほか、道路を挟んだ約6.6ヘクタールの区画で1993年に東京の会社に売却したものの20年以上空き地のままになっている民有地も利用する予定。未分譲分の売却契約は、開会中の市議会12月定例会最終日の15日に追加議案として提案する。

709荷主研究者:2015/12/30(水) 13:23:46

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00368932?isReadConfirmed=true
2015年12月23日 日刊工業新聞
日本製紙、コンクリ用混和材製造設備完成

 【仙台】日本製紙は22日、石巻工場(宮城県石巻市)に、コンクリート用混和材の製造設備を完成し、竣工(しゅんこう)式を開いた(写真)。関係者ら約120人が参加した。同工場の石炭ボイラから排出する石炭灰を再利用する。製品名「CfFA(カーボンフリー・フライアッシュ)」として2016年春から販売する。

 生産能力は年間約1万トン。長谷川敏之工場長代理は生産能力について「年間3万トンを視野に入れる」と語り、「東日本大震災からの復興のための建設資材として活用してもらいたい」とあいさつした。その後、煙山寿執行役員石巻工場長が点火ボタンを押し、設備を起動した。

(2015年12月23日 素材・ヘルスケア・環境)

711とはずがたり:2016/01/03(日) 15:42:09
なんかすげえ!発明スレかなぁ。。

エプソンが実現した「オフィス製紙機」とは? 4年越しで生み出した水を使わない新技術
http://www.msn.com/ja-jp/news/money/%E3%82%A8%E3%83%97%E3%82%BD%E3%83%B3%E3%81%8C%E5%AE%9F%E7%8F%BE%E3%81%97%E3%81%9F%EF%BD%A2%E3%82%AA%E3%83%95%E3%82%A3%E3%82%B9%E8%A3%BD%E7%B4%99%E6%A9%9F%EF%BD%A3%E3%81%A8%E3%81%AF%EF%BC%9F-4%E5%B9%B4%E8%B6%8A%E3%81%97%E3%81%A7%E7%94%9F%E3%81%BF%E5%87%BA%E3%81%97%E3%81%9F%E6%B0%B4%E3%82%92%E4%BD%BF%E3%82%8F%E3%81%AA%E3%81%84%E6%96%B0%E6%8A%80%E8%A1%93/ar-BBo8QB1#page=2
東洋経済オンライン
渡辺 拓未
7 時間前

 「”紙は使って終わり”という時代は終わる」ーー。

 12月1日、セイコーエプソンが発表したのは、世界初となるオフィス製紙機「PaperLab(ペーパーラボ)」。同日に開かれた記者会見で、碓井稔社長は力強く語った。

 ペーパーラボは、使用済みのコピー用紙を入れると、その場で新しい紙に再生する、すぐれものだ。A4用紙の場合、1分間に14枚、8時間稼働すれば、6720枚の再生紙を作ることができる。

 しかも、再生には水を使わない。一般的に、A4用紙を1枚作るためにはコップ1杯分の水が使われているというが、エプソンは水なしで再生する技術を編み出した。それでも、文書を紙繊維まで分解するため、情報は完全に抹消されるという。

 使い方も簡単だ。結合材をセットし、使い終わった用紙をトレイにのせ、タッチパネル操作でスタートするだけ。設定を変更すれば、色や厚さ、香りまで変えられる。オフィス用紙から名刺、色付きの紙など、ユーザーは必要なときに紙を「生産」することができるのだ。

 ただ、エプソンはインクジェットプリンタを中心とした印刷機の会社だ。なぜ使用済み用紙の再生に取り組むことになったのか。

 プロジェクトの始まりは、2011年夏にさかのぼる。きっかけは、プリンタメーカーとしての危機意識だった。碓井社長は語る。「エプソンは紙に印刷するための努力は続けてきたが、プリンタに使う紙のコストやエコなどの問題には取り組めていなかった。こうした課題を払拭しなければと思っていた」。

 社長肝いりのプロジェクトを誰に委ねるべきか。ちょうどこの頃、エプソンはインクジェットプリンタに集中するために、レーザープリンタ開発の縮小を進めていた。そこで、白羽の矢が立ったのは、技術開発本部でレーザープリンタの開発をしていた市川和宏氏(現Aプロジェクト部長)だった。

 「突然、福島米春常務から『コストやエコの面で、紙に印刷することにためらいを持つ人がいる。それを解決したい』という旨の電話がかかってきた。そこからすべてが始まった」と市川部長は振り返る。

 市川部長はレーザープリンタの事業を進める傍ら、碓井社長とともにコンセプトを固め、1カ月後には実現に向けて動き出したという。メンバーは市川氏を含め、たった2名だった。

 製紙機を作るという発想は、当初からあったものだ。簡単に紙を再利用できるようになれば、もっと気軽に印刷ができるようになると考えたからだ。ただ、オフィス機器として製紙機を作るには大きな壁があった。

712とはずがたり:2016/01/03(日) 15:42:22
>>711-712
 古紙を再生するためには、紙を水でほぐす行程が不可欠のため、給排水設備が必要になることだ。「水を使った方法ではオフィス内で場所を選ばずに設置できない。まったく違う発想をしなければいけなかった」(市川氏)。

 この壁を超えるべく、苦労の末生み出したのが「ドライファイバーテクノロジー」という技術だ。この技術では機械的衝撃を与えることで紙を一瞬で繊維化した後、色素を取り除く。

 そうしてできた綿状の繊維に結合剤を加えて加圧し、再び紙にする。水を使わずに紙を再生する技術を生み出したことで、オフィス向け製紙機の実現に大きく近づいた。

 ドライファイバーテクノロジーの技術構想ができてからは、開発はシナリオ通りだったという。2人で始まったプロジェクト規模はいつしか10人以上に膨らみ、その過程でさまざまな分野からメンバーを集めていった。プリンタ事業の印字技術、ロボット事業の精密機械技術など、社内にある技術をフル活用したことで、スムーズに開発を進めることができたという。

 そうして実用化への見通しが立ったが、すぐに市場には投入せず、社内への供給という形での利用を開始した。エプソンには、当時からすでに機密文書を再生し、インクジェットプリンタの部品として使われる廃インクの吸着剤を作る活動を行っていた。

 その過程にドライファイバーテクノロジーの技術を用いることで、古紙再生のノウハウを積み上げた。こうして、社内で1年以上技術を磨き、満を持して今回の発表に至ったというわけだ。

 ペーパーラボは2016年内の販売を目指しているが、導入先として狙うのは、金融機関や公的機関といった、機密文書を扱う機関だ。外部業者へ委託する場合、印刷物1キログラム当たり50円〜150円ほどかかるが、今回の技術は社内で紙を繊維単位まで分解できるため、機密情報処理に伴うコストを下げ、リスク面の課題も解決できる。

 ただ、機密文書の処理用途のみでは市場は限られる。その点に関して、碓井社長は「単に機密文書の処理ができるようなったから出したわけではない。機械の償却費を含めたトータルコストで見ても、紙を買うよりも安くなるメドがついたから今回発表した」と、通常の印刷物を再生してもメリットがあることを強調している。

 今後の課題は小型化だ。現状の製品は高さ1.8メートル、横幅2.6メートル、奥行き1.2メートルと大型で、一般的なオフィスに簡単に設置できる大きさとは言いがたい。将来的には複合機の横に置ける大きさにしていくという。市川部長は「今回は大量の文書を処理するために大型化した。小型化への技術的なイメージはすでにできている」と展望を語る。

 社長直轄で、4年の歳月をかけて投入された今回の新技術。期待は大きいが、その新しさゆえ、どれだけ市場が発展するからは未知数だ。”紙は印刷して終わり”の常識を変え、新境地を切り開くことができるのか。エプソンの新しい挑戦が始まった。

713とはずがたり:2016/01/07(木) 09:50:52

製紙会社が紙から撤退へ…ガス関連事業に集中
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20151228-OYT1T50154.html?from=yartcl_outbrain1
2015年12月29日 10時50分

 製紙業の讃州製紙(高松市)は、来年3月で紙事業から撤退すると発表した。

 主力となる新聞用紙の発行部数が減っており、古紙価格の高騰も影響したという。

 同社は1951年創業。新聞用紙や広告用紙などの製造、販売を手がけ、全国紙や地方紙8社と取引がある。だが近年は、事業の85%を占める新聞用紙の発行部数が減少し、円安で原料となる古紙の価格が高騰。コスト増が負担となり、2011年12月期から4年連続の赤字が続いていた。

 今後は、産業ガス関連事業が好調なグループ会社に経営資源を集中する。讃州製紙の会社組織は当面存続させて工場の整理を行い、社員約100人には再就職をあっせんするという。

714とはずがたり:2016/01/07(木) 13:48:47
山行がの掲示板に貼ってあった。
すげえw

四日市製紙専用鉄道の大型吊橋・富士橋
http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00902/2003/23-0083.pdf

中身を適宜wiki等で補いつつ抜粋。

王子エフテックの前身の王子系四日市製紙は水力立地(当時,原材料のボロ・ワラから木材へ石炭蒸気から水力(水車動力)へ動力が移動(退行?)したという・・山林立地という訳らしい)で現在地(富士川と芝川の合流点)を選択1898年に工場設立とのこと。一方の富士製紙は入山瀬に工場を建設(1890),鈴川〜入山瀬に富士馬車鉄道を敷設する(1890)。富士は1898年以降王子を抜いてトップ企業になる(その後王子も巻き返して1912年にはトップに返り咲き,更に結局富士製紙と樺太工業も吸収し,その後の戦後の3分割に至るのはご承知の通り)。四日市製紙はそのライバル,富士身延鉄道+富士製紙連合に対抗すべく岩渕〜芝川に専用鉄道敷設を計画,実際に芝川付近に架橋したものの,第一次大戦の影響でイギリスより蒸気機関車が到着せず,馬車鉄道として建設した。

身延線の建設に関しては西岸の富士川鉄道のち駿甲鉄道更に甲駿鉄道(岩渕から興津へ起点変更,岩渕は四日市製紙専用鉄道に期待)vs東岸の富士身延鉄道の争いになったが富士川鉄道が日清戦争後の混乱で免許を失効する一方で富士馬車鉄道を買収して先んじた富士身延鉄道の勝利となる。

技術上の面もあり,1914.3着工で1915.1に開通した馬車鉄道は芝川工場〜有無瀬川西岸に止まり,残る岩渕迄の2/3の行程は牛馬車による代行輸送を強いられている。一方で富士身延鉄道とは1913.12に協定が結ばれる事になった。1915.3には芝川駅まで延伸開業がなり,貨物輸送は身延線経由となってしまう。

その後,毎回申請して認められてきた専用鉄道竣工期限の延伸願が原内閣に依って拒否されてしまい,富士橋も1919.9に台風対策に落橋させられてしまい,更に富士製紙と四日市製紙が合併する事になり(この辺も暴れん坊だらけの製紙業界の伝統に違わず色々あったようである。)結局廃止されてしまう。王子を三井に追われて辞めた大川氏だが結局最終的に富士製紙・樺太工業を王子に譲る形になった。wikiに依ると浅野セメント(後の日本セメント、現・太平洋セメント)、札幌ビール、東洋汽船、日本鋼管など80余の企業経営に携わり「大川財閥」を作り上げた,とあるのでピンと来たが調べると矢張り鶴見線の大川駅は大川氏由来であった。

715とはずがたり:2016/01/07(木) 13:57:17
しかも競馬の大川慶次郎は平三郎氏の孫だそうなw

【大川家】
平兵衛(農民出身ながら川越藩剣術師範)─修三─平三郎(渋沢の元で書生をする。日本の製紙王)─義雄(母照子(渋沢栄一女)・高千穂製紙社長・オーナーブリーダー・農地改革で牧場は手放す)─慶次郎(競馬の神様)─智絵(競馬評論家)

716とはずがたり:2016/01/07(木) 14:06:14
新富士製紙が新富士製紙百年史と云う社史を出していて其れに載っていた様だ。新富士製紙という社名は富士製紙から取った壮大且つ意欲的なものと云う訳だったか?

王子エフテックス
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%8B%E5%AD%90%E3%82%A8%E3%83%95%E3%83%86%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9#.E6.96.B0.E5.AF.8C.E5.A3.AB.E8.A3.BD.E7.B4.99.E3.83.BB.E5.AE.89.E5.80.8D.E5.B7.9D.E8.A3.BD.E7.B4.99.E5.90.88.E4.BD.B5.E5.BE.8C

沿革[編集]
新富士製紙[編集]
1984年(昭和59年)4月1日 - 富士加工製紙・芝川製紙・東洋製紙が合併し、新富士製紙株式会社設立。
富士加工製紙は第一工場、芝川製紙は芝川工場、東洋製紙は富士工場(1938年(昭和13年)5月操業開始)を運営していた。第一・芝川の両工場は旧王子製紙の工場で、太平洋戦争中に供出・閉鎖されていた。
2002年(平成14年)10月1日 - 王子製紙の完全子会社となる。

安倍川製紙[編集]
1935年(昭和10年)9月 - 安倍川工業株式会社設立。静岡工場操業開始。
1969年(昭和44年)11月 - 王子製紙が資本参加。
1971年(昭和46年)12月1日 - 安倍川工業と佐野製紙が合併し、安倍川製紙株式会社に社名変更。
1981年(昭和56年)2月 - 販売を王子製紙に委託。
2002年(平成14年)10月1日 - 王子製紙の完全子会社となる。同時に、王子製紙の安倍川製品営業部を統合、生販一体化。

新富士製紙・安倍川製紙合併後[編集]
2003年(平成15年)1月1日 - 新富士製紙が安倍川製紙を吸収合併、富士製紙株式会社に社名変更。
2004年(平成16年)10月1日 - 王子製紙の特殊紙部門と富士製紙が統合し、王子特殊紙株式会社設立。王子製紙より江別・岩渕・中津・滋賀の4工場を移管。
2008年(平成20年)7月31日 - (旧安倍川製紙の事業所)静岡製造所の閉鎖。設備の一部は特種製紙三島工場へ譲渡。
2012年(平成24年)10月1日 - 王子エフテックス株式会社に社名変更。

717とはずがたり:2016/01/07(木) 14:18:23
馬車専用鉄道の終点の有無瀬川はこれ。新東名と東名の間の山は険しそうだが,その手前迄,もう一寸南進出来そうなものだが。
http://river.longseller.org/rc/8303080007.html

718荷主研究者:2016/01/16(土) 15:01:51

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201601/20160107_12031.html
2016年01月07日木曜日 河北新報
石巻が母港に 商船三井の木材チップ船

船尾に「ISHINOMAKI・石巻」と記されたプログレイス号

 宮城県石巻市の石巻港整備・利用促進期成同盟会は、商船三井(東京)所有の木材チップ船「プログレイス号」が船籍を英国領ケイマン諸島から日本に変更し、併せて船籍港(母港)を石巻港にしたことを記念するプレートを同社に贈った。

 プログレイス号は全長203メートル、幅37メートルで、約4万6000トン。日本製紙専用船としてベトナムやオーストラリアなどから日本国内の同社工場に木材チップを運んでいる。

 同船は2007年就航。船名は日本製紙石巻工場で生産する上質紙の製品名に由来する。東日本大震災後の11年11月末、震災後第1号の木材チップ船として石巻港に入港した。

 市役所で昨年12月下旬にあったプレート贈呈式で、同盟会会長の亀山紘市長が、雄勝石製のプレートを商船三井の蓮実学・木材チップグループリーダーに手渡した。

 亀山市長は「石巻を(母港に)選んでいただいてありがたい」と感謝した。蓮実リーダーは「石巻の名に恥じないよう安全運行に努める。日本製紙の生産量が増え、今まで以上に石巻港に入港できればいい」と話した。

 日本籍船の数は1970年代から減少が続き、政府は所得ではなく船舶のトン数で課税する減税制度を導入し、船舶の日本籍化を促している。

 プログレイス号の船籍変更は昨年8月3日。船尾に母港石巻の名を記した。固定資産税は入港する港のある自治体に納付される。

 石巻港を母港とする日本籍船は震災前の11年2月末で31隻だったが、現在は25隻に減少。震災後に石巻港を母港に日本籍化された船は、プログレイスを含めて7隻という。

720荷主研究者:2016/01/16(土) 15:38:37

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00370581?isReadConfirmed=true
2016年1月12日 日刊工業新聞
三菱紙、医療機器を深耕−印画紙・製版材の技術活用、爪飛散防止ジェルなど投入

胚・卵子凍結保存用デバイス「ディアムール」

爪・角質研磨用の飛散防止ジェル「フォルディアジェル」

 三菱製紙は医療機器製品分野への事業展開を進める。2014年4月に発売した第1弾の留置針固定用テープ「ダイヤエクール」に続き、1月中にもフットケア外来における爪・角質研磨用の飛散防止ジェル「フォルディアジェル」、4月をめどに胚・卵子凍結保存用デバイス「ディアムール」を製品化して発売する。写真印画紙や印刷製版材料で培った広範な技術をシーズに、成長が見込まれる医療機器分野へ展開していく。

 爪・角質研磨用のフォルディアジェルは、聖マリアンナ医科大学東横病院生活習慣病センター長の太田明雄教授の指導を得て商品化した。フットケア外来を訪れる糖尿病患者は爪白癬(はくせん)が多く、周囲に炎症が広がらないように、厚くなった爪の研磨処置が行われる。ジェルを爪に塗って作業時することで、白癬菌を含んだ研磨粉の飛散を防ぐ。

 グルコマンナンにエタノールや増粘剤などを配合し、飛散防止とともに殺真菌効果を持たせた。こうした機能を備えた商品は初めてで、美容分野のネイルケアサロンの需要も見込んでいる。

 一方、胚・卵子凍結保存用のディアムールは、北里大学獣医学部の桃沢健二講師らと共同開発した。体外受精をはじめとする生殖補助医療に用いられる胚は、水分をガラス化液に代替して凍結保存される。

 胚周辺のガラス化液を最少にして急速に凍結することが求められ、デバイスの胚を載せる部分にガラス化液の吸収層を設けて作業性を高めた。

 生殖補助医療で先行する海外市場展開も視野に入れている。

(2016年1月12日 ヘルスケア)

722荷主研究者:2016/02/07(日) 10:56:08

http://www.sankeibiz.jp/business/news/160121/bsc1601210500015-n1.htm
2016.1.21 05:00 Fuji Sankei Business i.
紙出荷量、ピークの2割減 15年国内1.5%減 過去2番目低水準

 日本製紙連合会が20日発表した2015年の紙と板紙の国内出荷量は前年比1.5%減の2494万1000トンだった。減少は2年連続。比較可能な統計のある1988年以降、88年(2394万2000トン)に次ぐ過去2番目の低水準となった。

 少子高齢化や電子媒体へのシフトなどが響いているためで、ピークの00年(3053万2000トン)に比べて2割近く減少した。

 このうち印刷や衛生用紙などに使われる紙は2.5%減の1393万4000トン、段ボールや包装資材などに用いられる板紙は0.2%減の1100万7000トンとなった。

 同時に発表した15年12月の国内出荷量は、前年同月比1.1%減の213万6000トンだった。

 16年の見通しは、国内出荷量に輸入量などを加えた国内需要で、前年比1.1%減の2657万5000トンとした。

 東京都内で記者会見した進藤清貴会長(王子ホールディングス会長)は「もっと(減少率が)緩やかになっていいのではないか。ある程度、情報通信技術(ICT)も行くところまで行ったのではないか」と述べた。

724荷主研究者:2016/02/07(日) 11:51:10

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2016/01/21-23283.html
2016年01月21日 化学工業日報
大王製紙 セルロースナノファイバー普及に挑む《上》

 ▲ CNFによって事業領域を広げ持続的な成長を後押しする(写真は分散液)

 大王製紙が次世代先端素材として注目を集めるセルロースナノファイバー(CNF)の技術開発に取り組んでいる。ありとあらゆる原料を使い、パルプから紙までを一貫生産する三島工場(愛媛県四国中央市)の強みを活用。CNFの原料は化学パルプにとどまらず、機械パルプや古紙パルプも揃えた。一般的とされる化学パルプ由来では出せない働きも加わり、顧客との接点の広がりを見据える。サンプル提供を進め、2020年をめどに事業化を目指す考えだ。内需縮小で本業の洋紙は新興国に活路を見出す同社だが、持続的な成長に向けてCNFが果たす役割は決して小さくない。
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 2万種類に及ぶ製品やパルプを年に約200万トン生産する三島工場。工場内の研究所に、CNFを含む新規事業の種を探る技術開発部がある。

 そもそもCNFは、木材成分の約5割を占めるセルロースをナノレベルの細さにした高機能材料。鉄の5―6倍の強度で重さは5分の1程度と軽い。どんな製品に結実するのか。例えば樹脂に混ぜることで強度が出せるほか、酸素を通しにくくするガスバリア性も付与できる。透明性が高く、熱による伸び縮みも小さい。

 大王製紙の場合、元のパルプ原料は、化学パルプ(広葉樹漂白品)、同(針葉樹漂白品)、機械パルプ(漂白品)、古紙パルプ(雑誌古紙パルプ・漂白品)がある。用途に応じて、どの原料を選択するか決め、さまざまな性能を持たせることができる。

 例えば薬品による化学処理で得られるパルプを原料としたオーソドックスな化学パルプ由来は、疎水性のリグニン含有分が少ないため保水性が高く、親水性材料と相性が良いのが特徴だ。

 機械パルプ由来は、物理的な力で木材チップを粉砕したパルプを原料とする。リグニン含有量が多く脱水性に優れており、加工効率が良いことや疎水性材料との混合性の向上が期待できる。

 もう一つの古紙パルプ由来は、CNF中に微細化された無機粒子を含むため、樹脂と複合した際には安価に補強効果が見込めるという。

 これらの出発原料を揃える大王製紙だが、CNFの研究に着手したのは10年ごろからで日本製紙などのライバルに比べて取り組みが遅れていた。そこで、愛媛大学や産業技術総合研究所(産総研)中国センター(広島県東広島市)などと連携。研究を一気に加速する。

 13年12月には用途を検討している企業の要請に応じ、実験室レベルで作った少量のCNFのサンプル提供に踏み切った。より多くの企業や研究機関に評価してもらい、用途に最適なCNFを開発することで実用化の時期を早めたいと考えている。

725荷主研究者:2016/02/07(日) 11:51:38

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2016/01/22-23299.html
2016年01月22日 化学工業日報
大王製紙 セルロースナノファイバー普及に挑む《下》

 ▲ CNFを使ったガスバリア包材(左)や自動車部材の試作品

 2014年6月、経済産業省や新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、企業や大学など160機関が参加する協議会「ナノセルロースフォーラム」が発足。技術トレンドの調査はじめ共同研究開発の提案や実用化、CNF規格化など、オールジャパンで計画が動き出した。大王製紙も将来の実用化につなげるための用途開発に入る。

 例えばガスバリア包装資材の開発。食品などの包装には、酸素を通さず、中身を保存しやすい化石資源由来のフィルムが用いられているが、バイオマス由来への転換が可能となる。現在は製造技術の確立を目指して研究開発を深めている。

 ほかに樹脂に混ぜて、強度を高めたり軽くしたりする用途が挙げられる。実際にポリプロピレン(PP)にCNFを混ぜて複合樹脂を作製した。機械パルプ由来のCNFは、化学パルプ由来や古紙パルプ由来に比べて優位性が高かったという。射出成形によって自動車部材(インストゥルメントパネル)も試作した。

 一部の用途開発案件については成果が見えつつあるが「高い機能性を求めながら、適切な価格で(市場に)提供できるCNFの開発を目指している」。統括する技術開発部の玉城道彦部長はこう力を込める。

 言うまでもなく「いいものであっても高ければ顧客は使ってくれない」。大王製紙のCNFは繊維幅が20―60ナノメートルと、競合他社よりやや粗い。これは「さらに小さくしようと手間やエネルギーをかければコストが上がってしまう」ためだ。

 NEDO)から助成を受け、実証生産設備を設ける準備にも入った。低エネルギーな製造プロセスを確立し、製造コストを低減させるためのテストプラントと位置づける。

 具体的には三島工場(愛媛県四国中央市)に、年間数十トン規模の実証生産設備を設置。16年前半にも稼働を始める構想を描く。

 これに加え、実用化のスピードを上げるには「(当社のような)川上だけでなく、川中や川下との協力関係をいかに築き、一体となって研究開発を進めていくことが重要になる」とみる。素材と最終製品をどう結びつけるかが数年後の競争力を左右する。

 一方で技術的な課題もある。大王製紙のCNF分散液は、製法上の制約から「濃度が1?2%程度と非常に低い」。このため「水系の用途であれば問題ないが、樹脂のように乾燥したものにしようとすると水分を98―99%飛ばさなければならない」という。「環境負荷の面でも課題となり、もう少し濃度の高いCNFを作る必要性がある」と話す。

 現在のCNFのコストは1キログラム当たり5000―1万円程度。高付加価値素材の普及の目安は同1000円といわれ、「量産効果と製造技術の革新で、将来は500円くらいを狙っていきたい」と意欲をみせる。

 製紙関連の高度な技術を磨く大王製紙だが、CNFの事業化に向けた道のりはこれからが正念場。その行方は同社の次の成長を占う上で重要な意味を持つことになりそうだ。

(おわり)

726荷主研究者:2016/02/11(木) 14:21:30

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201602/20160204_12006.html
2016年02月04日木曜日 河北新報
木材・資材のザイエンス 宮城・富谷に移転

ザイエンスが立地を決め、造成工事が進む高屋敷工業団地

 防腐木材、住宅資材製造販売のザイエンス(東京)は3日、宮城県富谷町の高屋敷工業団地に仙台製造所を建設すると発表した。東北の拠点の塩釜製造所(宮城県塩釜市)を移転する。

 5月着工、来年3月完成、来年夏以降の本格稼働を見込む。同工業団地への進出決定は、米国系の会員制倉庫型量販店コストコホールセールジャパン(川崎市)に続き2社目。

 仙台製造所の敷地は約1万5000平方メートルで、土地区画整理組合から購入する。建物は工場や倉庫など6棟で、総床面積は計5565平方メートル。投資額は16億〜18億円。従業員は塩釜の10人が移り、受注が増えれば新規採用を検討する。

 塩釜からの移転は道路拡幅工事で操業継続が困難となったため。同社は交通アクセスの良さ、10月の市制移行など地域の将来性から富谷への立地を決めた。

 町役場で記者会見した荒井浩社長は「事業を成長させ雇用増に貢献したい」と説明。若生裕俊町長は「町も支援する」と歓迎した。土地区画整理組合理事長の一力敦彦東北放送社長は「資材供給が住宅再建など震災復興につながればうれしい」と話した。

 高屋敷工業団地は全4区画で、残り2区画も数社が進出を検討しているという。

728荷主研究者:2016/03/13(日) 11:33:50

http://www.sankeibiz.jp/business/news/160229/bsc1602290500003-n1.htm
2016.2.29 06:32 Fuji Sankei Business i.
“夢の素材”五輪へ実用化加速 炭素繊維しのぐか「セルロースナノファイバー」

産業技術総合研究所が開発中のセルロースナノファイバーを添加したスポーツシューズと靴底=1月、東京ビッグサイト【拡大】

【世界へ 日本テクノロジー】

 鉄の5分の1の重さで5倍の強度を持つとされる植物繊維由来の新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」の実用化に向けた動きが加速している。産業創出に加え林業を活性化する波及効果が見込めるため政府も開発を後押ししており、スポーツ用品メーカーをはじめ関連企業は炭素繊維強化樹脂に代わる夢の素材として新市場創出に意欲を見せている。

 「1グラムでも軽く」

 「軽くて強靱(きょうじん)」な性質を使い、スポーツシューズの靴底軽量化に取り組んでいるのは、産業技術総合研究所(産総研)。開発に関わる企画主幹、岩本伸一朗さんは「アドバイザーのアシックスなどからは『1グラムでも軽くしたいというのが長距離選手の希望だ』と聞いています」と話す。試作品では、同じ性能を通常の靴底より10%軽くできたという。目標は2020年東京五輪で日本選手に履いてもらうことだという。

 産総研では、素材そのものの性質分析、加工法、用途開発など多面的に取り組み、研究を主導している。CNFは親水性が高く、疎水性のプラスチックとの相性があまりよくなく、いかに均一に分散させるかなど研究課題は多い。しかし、同じプラスチック強化素材として先行する炭素繊維は型に骨組み用の繊維を敷き詰めてからプラスチックを流し込むという作業が必要なのに対し、CNFはプラスチックに数%混ぜて通常の射出成型機で加工でき、既存の設備をそのまま使えるメリットもあるという。

 産総研とともに、地域連携プロジェクトで、CNFの自動車用ゴム製品への利用を研究している、丸五ゴム工業(岡山県倉敷市)のグループ会社で、作業靴などを製作する「丸五」が、靴底にCNFを混ぜて耐摩耗性を向上させた作業靴を試作。自動車用部品や作業靴の底などではゴムの表面が劣化して剥落するのを防ぐ効果があるという。作業用手袋の指先にも適用してみたが、いずれにしてもコストアップと耐久性向上の兼ね合いが今後の課題だという。

■巨大市場創出 政府も後押し

化粧品や塗料に活用

 1月末に東京ビッグサイトで開かれたナノテクノロジーの展示会「ナノテック2016」でも多くのブースでCNF関連の出展があり、活況を呈した。

 CNFには、大手製紙会社や化学品メーカーのほか、工作機械切断装置も参入している。素材としてのCNFも販売するモリマシナリー(岡山県赤磐市)では、路面に敷くプラスチックブロックなどさまざまな製品への適用を試している。また、スギノマシン(富山県魚津市)は超高圧水で物を切る「ウオータージェット」の技術を使った湿式微粒化装置に加え、自ら作製したバイオマスナノファイバーも販売。CNFだけでなくカニ由来のキチン、キトサンのファイバー素材や化粧品のサンプルを展示し、増粘材としての利用を呼び掛けている。セルロース分子には保湿効果のある水酸基と呼ばれる原子配列が多いため、医薬や化粧品などで求められる生体親和などの機能性も期待できる。

 モリマシナリーでは、経年劣化によって塗料の表面が剥がれるのを防ぐための用途についても検討。CNFがネットワーク構造を作るため、これが割れないように支えているとみている。

 昨年9月には、第一工業製薬と三菱鉛筆が「世界初の実用化」と銘打ってCNFをインクに使ったボールペンを欧米で市販開始したと発表している。シングルCNFをゲルインクに入れることで、低粘度のインクのようにサラサラとした書き心地でありながら、インクのかすれを防いでいるとしている。

729荷主研究者:2016/03/13(日) 11:34:26
>>728-729 続き

大規模化でコスト減

 木材だけでなく稲わらなど廃材からも作れるCNFだが、作製にはエネルギーを使うため現状では1キロで数千円程度と素材としては決して安くない。しかし、大規模化によるコスト低減も可能で、「臨界点」を超えれば一気に拡大する可能性がある。産総研では、産学官連携コンソーシアム「ナノセルロースフォーラム」を組織しており、282会員(うち法人176社)が参加。政府の後押しも受けて、産業界は巨大市場への道をまっしぐらに進んでいる。(原田成樹)

【用語解説】セルロースナノファイバー(CNF)

 木材などを綿のようになるまで分解(解繊)すると現れてくる微細な繊維。物質に混ぜて性質をナノレベルで改良できる。CNFの基本単位は、セルロース高分子「(C6H10O5)n」が数十個でできた非常に強固な微細繊維。直径約4ナノメートル、長さ数十マイクロメートルで、「ミクロフィブリル」や「シングルCNF」と呼ばれる。これを水に分散させて乾燥させると、紙の10倍の引っ張り強度を持つ透明なシートができる。電子基板材料や医薬用包装材などへの応用も期待されている。シングルCNFに分解される手前で、シングルCNFが数十個単位集まった直径数十ナノメートル、長さ約数十マイクロメートルの構造用CNFは、素材の強化に使われる。

730とはずがたり:2016/03/19(土) 11:30:21
頑張ってるなぁ。。

2016年03月10日 07時00分 更新
板紙の生産工場で木質バイオマス発電、電力の2割をCO2フリーに
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1603/10/news045.html

100年以上前に日本で初めて段ボールを生産したレンゴーが全国各地の工場に再生可能エネルギーを拡大している。新たに埼玉県の板紙生産工場に木質バイオマス発電設備を導入して運転を開始した。発電能力が9MWの大規模な設備で、工場内で使用する電力の2割を供給できる。
[石田雅也,スマートジャパン]

 段ボールや板紙で最大手のレンゴーは埼玉県の八潮市(やしおし)にある工場に木質バイオマス発電設備を導入した。八潮工場は段ボールなどの素材になる板紙を年間に80万トン生産する日本で最大の板紙工場だ。

 導入したバイオマス発電設備は建築廃材から作った木質チップを主燃料に利用して、9MWの発電能力がある。年間に320〜330日の稼働を予定している。1日24時間の連続運転を実施すると、年間の発電量は約7000万kWh(キロワット時)にのぼる。

 発電した電力は売電しないで工場内で使用する。八潮工場で消費する電力の約2割を供給できる。生物由来の木質バイオマスを燃料に使うことによって、CO2(二酸化炭素)の排出量を年間に約6万5000トン削減できる見込みだ。

 八潮工場のCO2排出量は2014年度の実績で20万5000トンだった。木質バイオマス発電の導入効果でCO2排出量が一気に3割も減る。基準年の1990年度の排出量と比較して60%近い削減率になる。

 この工場では10年前の2006年にもバイオマス発電設備を導入している。製紙の工程で発生するペーパースラッジと呼ぶ廃棄物を燃料に利用できる発電設備だ。発電能力は4.2MWで、年間に4200トンのCO2排出量を削減する効果がある。

バイオマスのほかに太陽光発電も拡大中

 レンゴーの工場では板紙や段ボールの生産時に大量のエネルギーを消費するため、各工場に自家発電設備を導入している。1990年の時点ではCO2排出量の多い重油や石炭を燃料に利用する割合が65%にのぼっていたが、エネルギー効率の高い都市ガスとLNG(液化天然ガス)の比率を高めてCO2排出量を減らしてきた。2014年には全体の55%がガスで、バイオマスと廃棄物の比率も7%に高まっている。

 全国各地に展開する生産拠点のうち、現在までに八潮工場を含めて4カ所にバイオマスと廃棄物による発電設備を導入した。さらに太陽光発電を実施している工場が8カ所ある。太陽光による発電量は2014年度に532万kWhに達した。

 太陽光発電では2010年に開設した福島矢吹工場の設備が最も大きい。工場の屋上と地上を合わせて8500枚の太陽光パネルを設置して、1.5MWの発電能力がある。晴れた日の昼間には工場で使用する電力をすべて供給できる。年間の発電量は145万kWhを見込んでいる。

 レンゴーは2020年に向けて、事業活動による環境負荷を低減する「エコチャレンジ020」を実施中だ。その中で生産部門におけるCO2排出量を2015年度に1990年度比で30%、2020年度には32%削減する目標を掲げている。

 2014年度のCO2排出量の削減目標は26%だったが、それを上回る29.4%を達成した。新たに八潮工場に導入した木質バイオマス発電設備の導入効果は約6%に相当することから、2020年度の目標達成も確実になった。

732荷主研究者:2016/04/09(土) 22:10:58

http://www.sankeibiz.jp/business/news/160325/bsc1603251753006-n1.htm
2016.3.25 17:53 Fuji Sankei Business i.
王子HDと中越パルプ工業、紙袋事業で中間持ち株会社を設立へ

 王子ホールディングス(HD)と中越パルプ工業は25日、紙袋を製造、販売する両社のグループ企業を傘下に収める中間持ち株会社、O&Cペーパーバッグホールディングス(東京)を共同出資で5月1日に設立すると発表した。

 紙袋の需要は国内では縮小しているが、新興国では経済成長で増加している。国内生産の合理化と海外事業の拡大を協力して進める狙い。王子の100%子会社、王子産業資材マネジメント(東京)が55%、中越パルプが45%を出資する。

 傘下に入るのは王子製袋(東京)と中部紙工(愛知県半田市)、中越パッケージ(東京)。王子HDは中越パルプに20%超を出資している。

734とはずがたり:2016/04/20(水) 08:56:17

10月 3rd, 2012
王子ホールディングス-未利用木材をバイオマス発電燃料に使用する新ボイラー設置へ。発電事業強化
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/2215-2216

【バイオマスボイラー】
売電と自家消費で新設ラッシュ再燃
王子は富士工場含めた三カ所で新設
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/2217
古紙ジャーナル 2015年7月27日 1141号

735とはずがたり:2016/04/22(金) 21:26:32
王子は三菱を吸収かな?
三菱自工と三菱製紙は再編対象やろ。三菱石油は高く売った訳だが三井直系の王子製紙が金曜会に出る様になったらインパクトでかいな。三菱自工はトヨタ(まあ三菱銀行繋がりでホンダかなぁ)に売ればええねw

三菱製紙、王子HDと共同バイオマス発電事業
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/2236
バイオマス 2016年4月2日 バイオノーツ編集部

736荷主研究者:2016/04/24(日) 16:41:09

http://www.sankeibiz.jp/business/news/160330/bsc1603300500006-n1.htm
2016.3.30 06:32 Fuji Sankei Business i.
インク、スピーカー…製品次々と 1兆円市場に挑む“夢の素材”セルロースナノファイバー

三菱鉛筆が5月に発売するボールペン。セルロースナノファイバーをインクに混ぜ、滑らかな書き味を実現した【拡大】

 夢の素材といわれるセルロースナノファイバー(CNF)の実用化が進んでいる。植物から作られるため環境負荷が少ない上、鉄より軽くて強いといった多くの特長を備える。森林資源の豊富な日本では、原料調達が容易というメリットもある。2030年に関連市場が1兆円に達するともいわれる中、製紙会社などが研究開発や用途開拓を加速している。

 CNFは、植物繊維を細かく解きほぐしたものだ。繊維1本の直径は数十ナノ(1ナノは10億分の1)メートル以下にもかかわらず、鉄の5分の1の軽さで強度が5倍と、普及で先行する炭素繊維に匹敵する。透明で、熱を加えても膨張しにくいなどの特徴もあり、開発では日本がリードしている。

 三菱鉛筆は、インクにCNFを配合したボールペン「ユニボール シグノ307」(税抜き200円)を5月26日に発売する。CNFがインクの粘り気をコントロールする性質を利用、滑らかな書き味を実現した。

 北米や欧州では昨年から先行販売しているが、「スキップフリー(速く書いても筆跡がかすれない)」と評判は上々。5月に開催される伊勢志摩サミットでは「応援アイテム」として会場で配布される予定で、同社は「日本発のモノづくりを世界にPRしたい」と意味込む。

 一方、CNFは紙の原料である木材パルプから作れるため、関連ノウハウのある製紙会社も開発に力を入れている。

 日本製紙は4月1日、傘下の日本製紙クレシアから、尿漏れ対策用として下着の内側に貼る女性用吸水パッド「ポイズ 肌ケアパッド」(オープン価格)を6種類発売する。CNFと銀などの金属イオンをくっつけ、パッド内部に挟み込んだシートに配合。金属イオンの作用で不快な臭いが軽減されるという。CNFを使った商品の発売は、昨年秋の大人用紙おむつに続き2商品目。事業拡大に伴い、16年度に初の量産ラインを設ける方向で検討している。

 関連製品は、オンキヨーも年内にスピーカーを発売する。振動板の素材に中越パルプ工業のCNFを使うことで、「強度が高まり、高音域の音質も向上する」という。

 CNFは他にもさまざまな用途が想定されているが、本命視されるのが自動車の素材だ。炭素繊維のように樹脂と混ぜて使えば、1台20キロもの軽量化につながるといわれる。現状では1キロ数千〜1万円と、炭素繊維の3000円程度より高いが、日本製紙の馬城文雄社長は「ポテンシャルでは負けない。まずは(吸水パッドなどへの採用で)生産量を増やし、コストを引き下げたい」と普及に期待する。

737荷主研究者:2016/04/24(日) 17:01:12

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2016/03/29-24124.html
2016年03月29日 化学工業日報
セルロースナノファイバー普及に挑む 中越パルプ(上)

 国産竹由来のセルロースナノファイバー(CNF)が本格的なビジネスの段階を迎えようとしている。仕掛け人は中越パルプ工業。音響機器を手掛けるオンキヨーが、2016年中に発売予定のスピーカーに中越パルプ工業のCNFを採り入れることを決めたためだ。竹資源の活用は、放置竹林から起こる竹害解消にもつながることからCNFを巡る競争で異彩を放つ。差別化できる特徴を強みに、有望市場で確固たる優位性を築こうとする新たな挑戦が動き出した。

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 中越パルプ工業がCNFの研究を始めたのは5年ほど前。九州大学大学院の近藤哲男教授が発明した水中対向衝突(ACC)法と呼ぶ製造法を使って、植物繊維をナノメートル単位まで細かく解きほぐす。高岡本社(富山県高岡市)内にある研究開発拠点では8人の研究員がCNFの技術開発に日々精を出す。

 繊維幅は20ナノメートルから、手間やエネルギーをかけずにコストを重視した200ナノメートルまで揃える。13年3月からサンプル提供を始め、用途を検討している企業が求める性能や品質改善に取り組んできた。

 CNFは軽く、樹脂に少量を混ぜれば軽量で丈夫な部品が作れる。だが、CNFは親水性が高いことから疎水性の樹脂との相性はあまり良くない。均一に分散させるには、化学反応によってCNFを疎水化する必要がある。

 これに対し、近藤教授のACC法を使うとCNFに疎水性を持たせることができるため、樹脂になじみやすくなるのだという。疎水化の工程を省ける技術でコストの低減が見込める。原料として利用する竹についても疎水性の付与が容易であり、他社と差別化できるCNFの特徴を引き出した。

 そもそも同社は、20年近く前から放置竹材を原料にした竹パルプという他社にはない製造技術を持っている。このためCNFの原料は一般的な針葉樹や広葉樹のみならず、国産の竹を選ぶことが可能だ。竹由来は強度が出やすく透明度は非常に高い価値も生み出す。

 独自の集荷ルートを通じ、具体的には1998年から川内工場(鹿児島県薩摩川内市)で竹材の受け入れを開始。九州一円から年間で約2万トンの竹が集められ、製紙用の竹チップに加工されている。09年には国産竹100%からなる特徴のある紙の販売にも乗り出した。商品名は「竹紙100」。主に印刷用紙や封筒、箸袋などに使われているという。

 一方で竹資源の活用は、別の意味合いも持つ。成長の早い竹が自然林を侵食する竹害に悩む自治体の支援につながるほか、放置竹林の防止という点からも環境保全に役立つというわけだ。その分、竹を原料とするCNFにかかる期待は一段と大きくなる。

738荷主研究者:2016/04/24(日) 17:01:32

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2016/03/30-24140.html
2016年03月30日 化学工業日報
セルロースナノファイバー普及に挑む 中越パルプ(下)

 天然資源である樹木のセルロース繊維をナノメートル単位にまで微細化してセルロースナノファイバー(CNF)にすると、紙・パルプとは違う新たな可能性の芽が見え始めてきた。とくに中越パルプ工業にしかできない竹を使ったCNFは、疎水性が顕著に発現。強化プラスチックへの応用をはじめ、さまざまな展開につながると期待される。サンプル出荷や生産能力の増強に取りかかり、CNFの市場で大きな存在感を示そうとしている。

 「ポリオレフィンに竹由来のCNFを混ぜた複合材の提案に関しては本気で勝負していく」。開発本部長の高岸伸取締役はこう話し、市場の創出を目指す姿勢を改めて強調した。

 中越パルプ工業は2015年、出光ライオンコンポジットとポリプロピレン(PP)にCNFを均一に分散させた複合材料の開発に成功している。出光ライオンコンポジットの販売網を活用して、このサンプル出荷を4月にも始める計画だ。将来への課題を洗い出し、17年の本格販売を目指す。

 ポリオレフィン樹脂は自動車部品や電機・電子材料などに広く利用される。一方のCNFは鉄の5分の1の重さで5倍の強度を持つ特徴がある。少量のCNFを混ぜるだけで強度を高めたり軽くしたりする使い方のインパクトは大きいとみる。

 ほかにもCNFは可視光の透過率は90%程度と高く、ガラスに比べて熱膨張が50分の1とゆがみにくい。こういった特性を兼ね備えていることから、スマートフォンやウエアラブル端末の液晶画面で表面ガラスからの代替需要も見据える。

 完成品メーカー側の動きも活発になってきた。音響機器を手掛けるオンキヨーは、中越パルプ工業の竹由来CNFを使ってスピーカーの実現にこぎつけた。

 CNFは高密度なため、音楽や音声を出すスピーカーの振動板に使うと振動がうまく伝わり高音の再現性が高まるのだという。CNFを使用した世界初のスピーカーとして16年内の販売を予定する。

 量産設備を稼働させるための準備も進める。これまでは小型プラントで年数トンのCNFを生産してきたが、量産設備は同数十トン規模に設定。立地場所は高岡工場(富山県高岡市)か、川内工場(鹿児島県薩摩川内市)を軸とする方向だ。

 来春をめどに稼働させる方針で、需要が増えれば、その後の設備拡充も視野に入れる。量産化に向けて調製条件を最適化し、成形加工先と共同で信頼性テストや安全性などの確認も急ぐ。

 現在のCNFのコストは1キログラム当たり5000―1万円程度とされる。高岸取締役は「まずは2000円を切るのが目標」と抱負を述べる。売り上げについては「20年には少なくとも数億円を目指したい」と意気込む。

 植物由来の次世代素材として製紙各社や化学メーカーが技術開発にしのぎを削るなか、「いかに安く作れるか」(高岸取締役)が将来の競争を左右することは言うまでもない。直面するこれらの課題がクリアできれば、他社にはない竹由来のCNFに一段と注目が集まりそうだ。

(おわり)

741荷主研究者:2016/04/24(日) 17:16:04

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201604/20160408_43013.html
2016年04月08日金曜日 河北新報
<秋田工場火災>林業復権の途中に…衝撃

 秋田市向浜1丁目の秋田プライウッド向浜工場で起きた火災は、秋田県の林業関係者に衝撃を与えた。近年、生産量を拡大する県内林業の原動力が同社を筆頭とする合板メーカーだからだ。焼けた2工場は営林業者にとって県内最大の原木供給先で、関係者は「復旧には時間がかかるだろう。林業が復権してきたところだったのに」と影響を懸念する。

 秋田プライウッドは合板大手セイホクのグループ企業の中核に位置づけられ、向浜第1、第2と男鹿の3工場で建材用などの合板を製造している。県林業木材産業課によると、昨年の県内の原木生産量は約122万立方メートル。うち約2割が向浜の2工場で使われた。

 県内の原木生産量はスギを合板に使う動きが広がったことから急伸した。2013年は合板向けの原木生産量が全体の半分近くを占めるまでになった。

 県トップの原木販売量を誇る県森林組合連合会(秋田市)は昨年度、秋田プライウッドの3工場に13万立方メートルを納入した。安田浩参事は「間伐材も含まれるため森林整備が進んだ。同社が果たす役割は大きく、早期復旧を願う」と話した。

742とはずがたり:2016/05/02(月) 22:50:51

バカラの帝王「大王製紙」創業家VS経営陣「お家騒動」の行方
http://www.jiji.com/jc/v4?id=foresight_00180_201604190001
Foresight-新潮社ニュースマガジン

門前払いされた筆頭株主
大西康之

 業界4位の大王製紙との合併を狙う同5位の北越紀州製紙と、徹底抗戦する大王製紙――。複雑な因縁と怨念にまみれた両社の争いは目下法廷闘争にまで発展し、その攻防は業界で「仁義なき戦い」と呼ばれ、関係者は固唾を飲んで成り行きを注視している。

 上場企業の現職会長による100億円以上のバカラ賭博借金をめぐる特別背任という、世間を驚愕させた前代未聞の事件から4年半。息子・意高(もとたか)の事件で会社を追われた大王の「中興の祖」、井川高雄は北越紀州側に付いた。一方「脱創業家」を掲げる大王の現経営陣を支えるのは、高雄・意高親子を除く「井川一族」の面々だ。血で血を洗う抗争の果てに、生き残るのはどちらか。東京地裁で争われている複数の関連訴訟は、いままさに佳境を迎えている。



今年1月28日、北越紀州が大王の経営陣を相手取って起こした損害賠償請求訴訟の第1回口頭弁論が東京地裁で開かれた。

 焦点は、大王が昨年9月に発表した2020年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の発行(300億円規模)である。この社債が株式に転換されると、希薄化により、現在21.23%である北越紀州の大王に対する持ち株比率は20%未満になり、大王は北越紀州の持分法対象会社から外れる。そうなると、北越紀州にとって、大王の決算内容を自社の連結損益に反映できなくなり、株式取得に多額の費用をかけた効果が薄れることにもなる。

 この社債発行を、北越紀州は「株主の利益を毀損する買収防衛策」と判断。筆頭株主の反対にもかかわらず発行を強行した佐光を含む13人の大王取締役に対し、任務懈怠(けたい)などを理由に株価下落で被った損害、88億145 万円の賠償を求めた。…「社債の発行は買収防衛ではなく、紙オムツ工場の設備投資などに必要な資金の調達」というのが大王の主張である。

 裁判の結果は、「製紙業界再編」に直結する。もし大王が負ければ、北越紀州との統合に反対してきた佐光ら現経営陣の退陣は避けられず、4位、5位の統合に向け一気に局面は動くだろう。北越紀州と販売部門の統合を検討したこともある三菱製紙が加わり、王子製紙、日本製紙の2強に対抗する「第3極」誕生の動きが加速することになる。

 一方、裁判で大王が勝てば、佐光ら現経営陣は当面安泰ということになる。逆に、再編の動きには大きなブレーキがかかる。

 しかし、混乱はそこで終わらない可能性もある。佐光に会社を追われたが、今も大王の大株主トップ10に名を連ねる「中興の祖」井川高雄が不穏な動きを見せているのだ。

 高雄の長男、井川意高は大王製紙の社長だった当時、香港など海外のバカラ賭博で作った巨額の借金返済に子会社の金100億円以上を不正流用した疑いで2011年に特別背任に問われ、その後有罪の判決を受けた。

 高雄は意高の後任に、自分が育てた「番頭」の佐光を選んだ。これが高雄にとっては大きな誤算だった。

 佐光は社長に就任すると、手のひらを返したように、高雄に牙をむいた。マスコミや金融機関の「創業家バッシング」に乗じ、最高顧問の高雄を解嘱した。

 高雄は反撃に転じ、2012年10月に1度は顧問に復帰したが、高雄が週刊誌などで大王の現経営陣を批判すると、2年後に佐光は再び高雄を解任した。2度目の解任の4カ月前、高雄は最初の解嘱を不服とし、「(意高のバカラ賭博)事件に関与していない自分を不当に解任した」と、佐光個人に対して約1億円の慰謝料を求める裁判を起こし、現在も争っている。

743とはずがたり:2016/05/02(月) 22:51:18
>>742-743
 高雄の執念は凄まじい。バカラ賭博事件の後、高雄は意高の賠償金(大王への未返済金)約60億円を支払うため、保有していた大王株の大半を北越紀州に売却した。その時の価格は1株400円程度である。

 現在、高雄は佐光を追い落とすため、再び大王株を買い集めているが、平均買いコストは1株1200円程度。それでも高雄は私財を投げ打って大王株を買い集め、すでに3%を超える個人大株主に復帰している。

 高雄と北越紀州の岸本には浅からぬ因縁がある。

 バカラ賭博事件で大王の創業家ガバナンスが揺らいだ時には、王子製紙、日本製紙の2強による「大王買収」が取り沙汰された。このとき大王に助け舟を出したのが岸本だった。高雄の持ち株を買い取って安定株主の役回りを果たし、列強から大王を守った。

 この出資には「恩返し」の意味がある。2006年、王子製紙が北越製紙(当時は紀州製紙と合併前)に敵対的買収を仕掛けたとき、「列強嫌い」の高雄は市場で北越株を買い進め、北越を守ったのだ。

 当時、副社長として北越の防衛に奔走した岸本は、この頃から高雄と気脈を通じ、「いずれ両社で製紙第3極を作ろう」と話し合っていた。

 高雄は社長時代から「製紙業界が王子製紙と日本製紙の2強に支配されるのは良くない」と公言しており、その意味では「第3極」を唱える岸本と同じ立場をとっている。

 自分を解任した佐光が「許せない」と怒りを募らせる高雄と「製紙第3極」を目指す岸本は、今や完全な「同志」である。大王が転換社債を発行して北越紀州の持ち株を希薄化させても、その分を高雄が買い増せば、佐光の防衛策は破綻する。筆頭株主と中興の祖を敵に回した佐光は、絶体絶命のピンチにあるように見える。

 だが一介のサラリーマン社長である佐光はあくまで強気だ。それを支えているのが、大王製紙グループの複雑怪奇なガバナンスである。それを理解するには、大王の創業まで遡らねばならない。

 大王製紙の創業者、井川伊勢吉はリヤカーを引いて古紙を回収するところから事業を興した。地元で「いせきっつぁん」と慕われた伊勢吉は昭和18年、愛媛、香川、高知の機械すき和紙メーカー14社を統合し、大王製紙を設立した。社名には「業界最大手の王子製紙を超える」という野心が込められた。

 伊勢吉には長男・高雄を含めて6男2女の子どもがある。大王本体の経営は一時期を除いて基本的に高雄、意高と長男が引き継いだが、こうした親族も本体や兵庫製紙、カミ商事、大王海運といったグループ企業で要職を占めている。

 高雄は「エリエール」ブランドで知られるティシュペーパーの価格破壊で王子製紙や日本製紙をきりきり舞いさせ、「四国の暴れん坊」と呼ばれた。3代目の意高も東大出の秀才で、経営者としての評判は悪くなかった。

 だがバカラ賭博事件をきっかけに、「長男総取り」に対する一族の不満が噴出した。一族は佐光側に付いて、独裁者の高雄を追い落とした。佐光が見せる自信の背後には、「高雄以外の井川家は自分の味方」という確信がある。関係者によると、「高雄以外の井川一族が持つ大王株は、北越紀州と高雄の持ち株に拮抗する」。

 高雄を除く井川一族が佐光に付いている以上、北越紀州も敵対的TOBなど手荒なことはできない。主要なグループ企業が離反したら、大王グループのサプライチェーン(原材料の調達から商品販売までの流れ)が破綻するからだ。

 北越紀州と大王の裁判は現在も月1回のペースで口頭弁論が開かれており、双方が自社の主張を繰り広げ、一歩も引かない構え。互いに和解に応じる気配もなく、大王は「経営陣と筆頭株主が係争中」という異常事態のまま6月の株主総会を迎えることになりそうだ。(文中敬称略)

744荷主研究者:2016/05/04(水) 11:55:22

http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20160414/news20160414249.html
2016年04月14日(木)愛媛新聞
四国中央11年連続首位 パルプ・紙加工品出荷額

2014年の市町村別パルプ・紙・紙加工品製造品出荷額で、愛媛県四国中央市が11年連続で日本一になったことが13日、市のまとめで分かった。経済産業省の工業統計調査市区町村編を基に、データを集計した。

加工賃収入額や消費税などを含む同市の出荷額は5283億8712万円(前年比8.9%増)。2位は静岡県富士市の3848億1984万円(2.3%増)。3位は新潟市の1564億8010万円(5.6%増)で、順位は前年と同じ。

03年までは富士市が1位だったが、四国中央市は市町村合併で発足した04年から首位を維持している。

746荷主研究者:2016/05/22(日) 20:33:09

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00383985?isReadConfirmed=true
2016年5月5日 日刊工業新聞
究極の紙「セルロースナノファイバー」量産へー補強材・新機能に期待

セルロースナノファイバー液(ビーカー内)と実証生産設備(日本製紙提供)

ナノファイバー(多孔シート透明、王子ホールディングス提供)

 次世代のバイオマス素材、セルロースナノファイバー(CNF)が実用化段階に差し掛かり、製紙業界で量産化に向けた動きが活発になってきた。これまで増粘・消臭といった機能を高める添加剤などの用途が先行したが、最も期待されるのは樹脂・ゴムの補強材(複合材)や、低環境負荷のバイオマスで実現する新機能。紙を極めた木材化学の“たまもの”だけに、サプライヤーとしてのポジションは譲れない。(編集委員・青柳一弘)

【中越パルプ、PP複合材を開発】

■熱変形小さい

 CNFは木質繊維(パルプ)を処理してナノメートルサイズ(ナノは10億分の1)まで細かく解きほぐしたもの。セルロースミクロフィブリルと呼ばれる最小単位の繊維素は、直径が髪の毛の1万分の1、3ナノ―4ナノメートルしかない。鉄鋼に比べ5分の1の低比重(1立方センチメートル当たり1・5グラム)でありながら、同等の曲げ強度と、5―8倍の引っ張り強度を備える。さらに石英ガラス並みに熱変形が小さい。こうした特性が自動車部品などの分野で、新たな複合材として大きな期待を集める。

 中越パルプ工業は3月末、川内工場(鹿児島県薩摩川内市)にCNFの量産設備「第1期商業プラント」を建設すると発表した。約12億円を投じて2017年4月に年産能力100トンで稼働する。さらなる需要拡大を見込んだ設備増強も視野に入れている。

■用途開発を加速

 中越パルプ工業は13年3月にCNFのサンプル供給を開始。用途開発を加速するため自ら動き、15年1月には出光ライオンコンポジット(東京都台東区)および三幸商会(名古屋市千種区)とともに、ポリオレフィン樹脂に均一分散させることで高分散したポリプロピレン(PP)複合材の開発に成功している。

 こうした取り組みが奏功し、3年間で100社以上にCNFのサンプルを供給。「顧客との意見交換を通じ、量産化のめどが立った」(中越パルプ工業管理部)ため16年度の設備投資を決めた。「PPを中心とした樹脂複合化が主用途になる」(同)という。

■複合化に生きる

 CNFの製法には九州大学の近藤哲男教授が開発した水中対向衝突法(ACC法)を採用している。ACC法は水の衝突圧でパルプを解きほぐすシンプルな手法で、繊維素が多少絡み合った直径10ナノメートル程度までの解繊になるが、処理過程で油にもなじむ両親媒性を備えるのが特徴。それが樹脂との複合化に生きた格好だ。

747荷主研究者:2016/05/22(日) 20:34:05
>>746-747 続き

【王子HD、薄膜ガラス代替狙う】

■用途開発

 王子ホールディングス(HD)は15年11月、化粧品にも使われている安全な薬品であるリン酸による化学処理でCNFを製造する「リン酸エステル化法」を確立し、王子製紙富岡工場(徳島県阿南市)で量産化に向け年産能力40トンの実証生産設備建設に着手した。今秋にも稼働する。王子HDはこれに並行し、日光ケミカルズ(東京都中央区)と共同で、CNFを化粧品原料にする用途開発も進めている。

■折り畳める

 また、王子HDは三菱化学と共同で13年3月、CNFの透明連続シート製造に成功した。東雲研究センター(東京都江東区)に専用設備を設置し、薄膜ガラスの代替や電子デバイス向けにサンプル供給している。透明シートは紙のように折り畳むことができ、大型ディスプレーや太陽電池などへの応用も期待されている。

【日本製紙、紙おむつに利用】

■高密度に付着

 日本製紙は13年10月、業界に先駆けて岩国工場(山口県岩国市)に東京大学の磯貝明教授らが開発した触媒「TEMPO」を使って化学処理する年産能力30トンの実証生産設備を導入し、サンプル供給を本格化。その一方、TEMPO処理によるCNFの酸化した表面に金属イオンや金属のナノ粒子を高密度に付着させられる特徴に注目し、15年10月に自社で抗菌・消臭効果のある銀などの金属イオンを大量に担持させた大人用紙おむつも商品化した。

■投資額100億円

 このため、実証生産設備の余力がなくなり、サンプル供給への影響も懸念される状況になってきたことから、16年度中の量産設備整備を検討している。設備能力を最大で10倍、年産300トン規模まで高める青写真を描く。立地場所は原料パルプが豊富で拡張余地がある主力拠点の石巻工場(宮城県石巻市)が有力。投資額は100億円近くになる見通しだ。

 日本製紙は自社でのCNF実用化以前に200社超にサンプルを提供。だが、「新しい素材だけに複合材としての加工は難しく、さまざまな性状でサンプル提供を繰り返している」(河崎雅行CNF事業推進室長)という。

(2016年5月5日 素材・ヘルスケア・環境)

748荷主研究者:2016/05/22(日) 20:44:48

http://www.ehime-np.co.jp/news/local/20160510/news20160510656.html
2016年05月10日(火)愛媛新聞
大王製紙 新素材CNF試験生産

【写真】CNFのパイロットプラントが稼働した大王製紙三島工場=9日午後、四国中央市三島紙屋町

 大王製紙(愛媛県四国中央市)は9日、植物由来の新素材セルロースナノファイバー(CNF)を試験生産するパイロットプラントを同市三島紙屋町の三島工場内に設置し、稼働を始めたと発表した。工場で生産するパルプからCNFを製造する最適な過程を研究し、低コストの製造方法確立を図る。2020年に商業プラントを建設し、事業化を目指す。

 発表によると、パイロットプラントは4月から稼働しており、CNF生産能力は年間最大100トン。投資額は3億円超。

 CNFは紙原料のパルプなどをナノレベルまで細かく解きほぐしてつくるが、実用化には製造コストの大幅低減が課題。現在は1キロの製造に数千円かかるといい、国は20年に1000円、30年に500円に下げる目標を掲げている。

 大王は、薬品などを用いた前処理工程をプラントに追加設置し、電力だけでほぐす従来方法に比べエネルギー使用量を10分の1に削減する実証を6月に始める予定。樹脂やゴムなどに混ぜて使うのに適したドライパウダー状CNFの供給に向け、17年春に乾燥設備も設置する計画だ。

749荷主研究者:2016/06/06(月) 22:58:24

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160519_12030.html
2016年05月19日木曜日 河北新報
<日本製紙>木材パルプから新素材大量生産へ

パルプ(右)を化学処理でナノレベルまで細かく解きほぐして液状にしたCNF

 日本製紙(東京)は18日、木材パルプから取り出す新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を大量生産する設備を石巻工場(石巻市)に導入すると発表した。年間生産能力は国内最大の500トンで、来年4月に稼働を始める。

 CNFは木材パルプに特殊な化学処理を施して製造する繊維。髪の毛の1万分の1の細さで、結晶性が高くて強度があり、熱による変形が少ない特性がある。

 表面に金属イオンが大量に付着する性質があり、消臭効果を高めた紙おむつの素材として実用化されている。粘性や滑らかな触感を生かし、化粧品や日用品、透明フィルムなどの添加剤として幅広い活用が期待される。

 技術的なハードルは高いが、樹脂に混ぜて自動車部品の補強材としての用途も検討されているという。

 需要拡大を想定し、同社は石巻工場で大量生産できる体制を組む。設備投資額は16億円で、将来的に20人程度の新たな雇用を見込んでいる。

 石巻工場の煙山寿工場長は「発展性、将来性が魅力の新素材。石巻が東日本大震災から復興するのに歩調を合わせ、力強く前に進みたい」と話した。

 同社は2007年からCNF製造技術の開発に取り組み、13年11月に山口県の岩国工場に年間生産能力30トンの実証設備を設置。グループ会社が世界で初めて、紙おむつなどヘルスケア商品を販売した。

750荷主研究者:2016/06/06(月) 23:19:40

http://www.sankeibiz.jp/business/news/160524/bsc1605240500006-n1.htm
2016.5.24 06:13 Fuji Sankei Business i.
製紙や鉄鋼、売電事業強化 国内縮小の中、新たな収益源に

昨年6月に稼働した日本製紙八代工場のバイオマスボイラー=熊本県八代市【拡大】

 素材各社が相次ぎ売電事業を強化している。再生可能エネルギー固定価格買い取り制度(FIT)の導入や電力小売りの自由化で販売機会が拡大しているのに加えて、人口減で本業の国内市場が縮小すると予想されることも取り組みを後押ししている。紙や鉄といった素材は生産に大量の電力が必要で、各社は多くを自前でまかなってきた。自家発電で培ったノウハウをいかし、新たな収益源に育てたい考えだ。

 素材の中でも売電に積極的なのが製紙業界だ。最近は、木材チップなどの原料調達ノウハウを生かしつつ、木質バイオマス(生物資源)を使った発電に力を入れている。

 日本製紙は2018年3月、300億円弱をかけて石巻工場(宮城県石巻市)に近い保有地で発電能力14万9000キロワットの火力発電所を稼働させる。石炭と木質バイオマスを燃料に使う仕組みで、来春にはタイの製紙大手とバイオマスの使用割合を高める新技術の実験にも乗り出す。

 昨年6月には、八代工場(熊本県八代市)でも5000キロワットの発電所を稼働させた。関連事業では直近で年百数十億円を売り上げているが、中期的には500億円規模に増やす考え。

 バイオマス発電は、王子ホールディングス(HD)も三菱製紙と3月に合弁会社を設立。三菱製紙八戸工場(青森県八戸市)に約240億円をかけて7万5000キロワットの設備を導入し、2019年に稼働させる。FITを利用して年間5.3億キロワット時の電気を電力会社に販売、年間約110億円の売り上げを目指す。

 王子HDは北海道と静岡で水力発電所の改修も進める。電力事業の17年3月期の売上高(見通し)は211億円で、矢島進社長は「19年度には1.5倍程度に拡大したい」と話す。

 製紙各社が売電に力を入れる背景には、国内の紙需要が少子化やデジタル媒体の普及で減るなか、多角化を進め、新たな収益源を開拓する狙いもある。

 一方、売電は鉄鋼大手も強化している。神戸製鉄所は、19〜20年度に栃木県真岡市のアルミ板工場隣接地で125万キロワットのガス火力発電所、21〜22年度に神戸製鉄所(神戸市灘区)の高炉跡地に130万キロワットの石炭火力発電所をそれぞれ建設。

 合計投資額は3000億円程度に達する見通しだが、「(電力は)長期電力供給契約を結ぶため、鉄と違って市況変動の影響を受けにくい」として、鉄鋼、機械と並ぶ、経営の柱に育てる。

 鉄鋼大手では、新日鉄住金も電源開発(Jパワー)との合弁会社が20年の稼働を目指して鹿島製鉄所(茨城県鹿嶋市)に石炭火力発電所を建設中だ。

751名無しさん:2016/06/11(土) 10:35:02
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160610-00006237-sbunshun-soci
パチンコ、競馬、株に愛人宅購入 24億円使い切った元部長の「欲」
週刊文春 6月10日(金)7時1分配信

 食欲、財欲、色欲、名誉欲、睡眠欲――。仏教では人間の欲望をこの5つに分けて教えることがある。これらの欲望を克服していけば悟りへの道も開けてくるのだが、その真逆を一つ一つこなしていこうとした男がいる。警視庁が6月1日、北越紀州製紙の子会社「北越トレイディング」のカネを着服したとして業務上横領容疑で逮捕した同社元総務部長、羽染(はそめ)政次容疑者(60)。会社から引っ張り出した金額は、しめて24億7000万円。

「羽染は経理担当として北越紀州製紙から出向し、2000年から15年間にわたり会社のカネを着服していました。この子会社には担保などにあわせて一定金額まで自由に借り入れることができる口座があり、ここから小切手を振り出しては、換金していたそうです。この口座の存在をある時期から会社に隠し、経理書類も誤魔化していたことから、いわば内緒の『打ち出の小槌』を手に入れたようなもの。銀行側の問い合わせで昨年ようやく発覚して解雇されました」(警視庁担当記者)

 この羽染容疑者、出向当初の1999年ごろはまじめに働いていたというが、ひとつだけ、弱点というか趣味があった。パチンコだ。パチンコで作った借金の穴埋めに着服を始めたというのだ。欲の追求は、そのころから始まったという。

「当初はパチンコの借金の穴埋めで金額もたかがしれていましたが、何しろ会社が一向に気付かない。そこで競馬、株投資と段階を踏み、さらには性格もだんだん大胆になっていき、愛人を複数もうけました。愛人とは10万円単位のランチを重ね、ついにはマンションを買うまでに。周囲には『競馬で儲けた』とうそぶいていたようですが」(同前)

 ロマンスグレーの髪型に清潔な身なりで、社内ではそれなりに人望があったという。製紙業界では11年に大王製紙の御曹司がカジノに会社のカネを数十億円注ぎ込んだ事件に絡んで逮捕されたのも記憶に新しい。今回の子会社は自動車教習所の運営が主体だったとはいえ、製紙業界周辺はどうもどんぶり勘定が度を越しているようだ。

 発覚後、妻からは離婚を突きつけられた羽染容疑者。逮捕で名誉を失い、留置場で眠れぬ夜を過ごすとすれば、五欲克服までの道は意外と近いかもしれない。


<週刊文春2016年6月16日号『THIS WEEK 社会』より>

「週刊文春」編集部

754荷主研究者:2016/06/19(日) 12:01:20

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160528_12061.html
2016年05月28日土曜日 河北新報
<タカカツ>製材工場完成

高性能製材機を備えるタカカツの新製材工場

 住宅関連事業を手掛けるタカカツ(大崎市)が宮城県加美町の雁原工業団地に建設を進めていた製材工場が完成し、27日、現地で落成式があった。

 工場は敷地面積1万6500平方メートル、床面積1828平方メートル。総工費は約11億円。製材機とリングバーカーと呼ばれる皮むき機などを完備する。県産スギの丸太を年間2万立方メートル加工する計画。住宅約400棟分に相当する。8人の従業員は新規採用した。

 製材機は、センサーで丸太の形状や重さを測定し、柱1本と板4〜6枚を一度に製材できる高性能タイプを県内で初めて導入した。1分間に丸太3本の加工が可能。加工時に出るチップは製紙工場で原材料として使われる。おがくずは畜産農家に提供する。

 タカカツは住宅建築やリフォーム、建築材の販売、プレカット加工などを手掛ける。高橋勝行会長は落成式で「製材工場の完成で、住まいの川上から川下まで一貫して担えるようになった。地元の森林資源活用と環境保全、雇用創出にも貢献できる」と話した。

757とはずがたり:2016/06/27(月) 19:56:10
大王のクソめ,第三極は絶望的じゃあないか。もうアリエールかわねえ。あれ,なんか違うぞと調べたらエリエールだった(;´Д`)

まあ王子にはこのまま商事と王子の橋渡しの役割を果たして貰って王子を世界企業として成長して貰う方がいいのかねぇ。。

758とはずがたり:2016/06/27(月) 20:58:14
>>756>>750
知らんかった,ではなくて忘れてた。。王子は江別15MW・富士28MW・日南15MWでそれぞれバイオマス発電進行中
八戸は75MWと大きめ。持ち分は55%だから41.25MW。併せて99.25MWとなる。

三菱製紙、売電事業に参入 王子HDとバイオマス発電所
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/2295

三菱製紙、王子HDと共同バイオマス発電事業
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1227192268/2236

760荷主研究者:2016/07/17(日) 11:24:18

http://www.kensetsu-sinbun.co.jp/menu/Daily_kensetsu_jyouhou.htm
2016/06/30 建設新聞
宮城野区仙台港北・山伝商店 仙台港工場・延べ3562㎡の新築
日本建設の設計・施工で9月着工めざす

 古紙回収などの山伝商店(仙台市若林区卸町東1の9の37 山田和広代表取締役)は、仙台市宮城野区仙台港北で「仙台港工場」(仮称)の新築を計画しており、日本建設の設計・施工を決め、9月にも着工する。

 建設場所は仙台港フェリー乗り場の北側に位置する仙台市宮城野区仙台港北2の15の1ほか地内の敷地7261.35㎡。計画ではここにS1F延べ3562㎡の工場を建設する。用途は倉庫・事務所となる。

 完成時期は2017年3月末をめざすとしている。

 なお、同社は津波・原子力災害被災地域雇用創出企業立地補助金(製造業等立地支援事業)の第5次公募採択事業者に選定されている。

2016/06/30付一面に掲載

761荷主研究者:2016/07/23(土) 12:33:01

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00391274?isReadConfirmed=true
2016年7月4日 日刊工業新聞
特種東海製紙、特殊紙の輸出拡大 19年度海外売上率40%超へ

ガラス合紙は製造工程で常に入念な検査を実施

 特種東海製紙は2019年度までに特殊紙事業の海外売上高比率を、15年度実績比10ポイント増の40%超へ引き上げる。同事業では15年度に220億円を売り上げており、海外向けは薄型ディスプレー(FPD)用ガラスの輸送・保管時に使われる合紙(機能紙)が大半を占める。同製品の輸出拡大とともにファンシーペーパー(意匠紙)を中国など海外市場に展開し、特殊紙事業で19年度に250億円を売り上げて海外比率40%、100億円を目指す。

 製紙業界は国内紙市場の縮小を受け、海外展開へ動いている。特種東海も6月24日付の組織変更で「海外事業本部」を設置し、三菱商事のドイツ現地法人社長を務めていた柳川勝彦氏を取締役海外事業本部長として迎え入れた。競合他社と差別化できる製品として特殊紙に焦点を絞り、海外市場展開を進める。

 ガラス合紙は極限まで紙に混入する異物を排除し、ガラスの間に挟み込んで表面を保護する特殊機能紙。特種東海はFPD用で70%以上の世界シェアがあり、「新規顧客との取引も始まり、さらなるシェアアップが見込める状況にある」(松田裕司社長)という。

 一方、ファンシーペーパーは抄紙時に染色繊維を混ぜ込んだり、エンボス加工したりして意匠性を持たせた特殊印刷用紙。装丁やパッケージが主用途で、偽造防止や耐水・調湿といった機能紙とともに特殊紙事業の柱になっている。中国や東南アジア諸国で経済発展に伴い市場性が高まっており、資本・業務提携先の台湾メーカーの代理店網を通じ、まず中国市場へ展開することを決めた。

 「提携先の販売ルートを生かせる中国を足がかりに偽造防止用紙などの機能紙を含め、海外事業展開を推し進める」(同)方針だ。

(2016年7月4日 素材・ヘルスケア・環境)

763荷主研究者:2016/07/30(土) 13:02:26
>>615 >>694
http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00392996?isReadConfirmed=true
2016年7月18日 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/日本製紙、石炭灰加工品を初受注 東栄コンクリに30トン

コンクリート混和材「CfFA」を使って製作された縁石ブロック(側面にCfFAのロゴマークも)

 日本製紙は自家発電用ボイラの副産物、フライアッシュ(石炭灰)の有効利用に乗り出した。フライアッシュを加工して製品化したコンクリート混和材「CfFA(カーボン―フリー・フライアッシュ)」を初受注。コンクリート2次製品メーカーの東栄コンクリート工業(山形市)に初期ロットとして30トンを納入した。CfFAはコンクリートの耐久性を高める効果があり、東栄コンクリートは塩害の影響を受けやすい縁石ブロックなどの土木資材に使っていく。(編集委員・青柳一弘)

【地産地消で削減】

 原料となるフライアッシュは、日本製紙石巻工場(宮城県石巻市)にある火力発電設備の副産物。これまでほとんど最終処分されていたが、大分大学発ベンチャーのゼロテクノ(大分市)の技術を導入し、石巻工場内に加工プラントを設置して2016年4月に本格操業した。通常、フライアッシュに5%程度含まれる未燃炭素分を加熱改質により1%以下に抑え、生コンクリートに混和した際の品質管理を容易にしている。トンネルなどの現場打設工事を含め、震災関連の復興工事に幅広く適用してコンクリート構造物を高耐久化し、同時に“地産地消による廃棄物削減”を実現する狙いだ。

【東北大が参画】

 CfFAの事業主体として設立した日本製紙MFA東北有限責任事業組合(仙台市青葉区)には、地域への普及と使用条件に則した施工のため東北大学大学院工学研究科の久田真教授が参画。東栄コンクリートは久田教授を通じてプレキャストコンクリートへの適用を検討し、採用を決めた。

【流動性増す】

 同社はセメントの15%程度をCfFAに置き換えて縁石ブロックなどを製作。CfFA30トンはコンクリート2次製品で約1200トン分になる。「現状では原材料費(生コンクリート)で約6%のコストアップになる。だが、CfFAを使うと打設時の流動性が増す効果もあり、生産効率改善でかなりカバーできる」(新田裕之社長)としている。

(2016年7月18日 素材・ヘルスケア・環境)

764荷主研究者:2016/07/30(土) 13:05:40

http://www.sankeibiz.jp/business/news/160720/bsc1607201724012-n1.htm
2016.7.20 17:24 Fuji Sankei Business i.
参院選で紙の需要が急増 6月の国内出荷、27カ月ぶりプラスに

 日本製紙連合会(製紙連)が20日発表した6月の紙の国内出荷量は、前年同月比1.8%増の112万トンと、27カ月ぶりにプラスとなった。製紙連では、参院選でポスターやパンフレット向けの需要が増えたことや、低調に終わった昨年の反動増が要因とみている。

 紙と板紙の合計の出荷量も、2.0%増の207万5000トンと2カ月連続で増えた。製紙連の馬城文雄会長(日本製紙社長)は同日の会見で、「いい方向には向かっているが、構造的に良くなっているわけではなく、状況をみていく必要がある」と述べた。

766とはずがたり:2016/08/15(月) 08:48:57

前から気になっているサイズ剤という名前だけどsizeだそうな。調べたかったのはサイズの方だったけどagentに剤って意味もあるのか?

サイズ剤(sizing agent)
http://www.kpps.jp/papermall/knowledge/YOGO/KNP0000062

紙に筆記性や印刷適性、軽度の耐水性をもたせるために添加する薬品の総称。酸性抄紙に用いる酸性サイズ剤と中性抄紙に用いる中性サイズ剤があり、添加方法によって内添(パルプスラリー中に添加)および表面(コーター、サイズプレス、カレンダーなどで塗工)サイズ剤に大別される。酸性抄紙においては主にロジン系サイズ剤が用いられるが、近年は弱酸性?中性領域での抄紙に対応したタイプも開発されている。また、中性サイズ剤としてはAKD(アルキルケテンダイマー)系やASA(アルケニル無水コハク酸)系のサイズ剤が用いられる。

出典:「知っておきたい紙パの実際2009」株式会社紙業タイムス社


寸法剤って何だと思ったけど英辞郎に拠るとsizeに
>サイズ、陶砂◆織物や紙のにじみ止め用の糊。でんぷん、膠などをゼラチン状にしたもの

とある。
何と日本語があるとわ。陶砂とはなかなか素敵な感じだw

更に陶砂を調べると<どうさ>と音(よ)むらしい。

大辞林 第三版の解説
どうさ【礬水・礬砂・陶砂】
https://kotobank.jp/word/%E7%A4%AC%E6%B0%B4%E3%83%BB%E7%A4%AC%E7%A0%82%E3%83%BB%E9%99%B6%E7%A0%82-338514
膠にかわとミョウバンを溶かした水。紙などに引いて,墨・インク・絵の具のにじみ止めとする。

767荷主研究者:2016/08/28(日) 16:11:04

http://toyokeizai.net/articles/-/114559
2016年04月20日 東洋経済
また震災被害の日本製紙、今度は早期再開へ
八代工場の復旧を急いだ理由とは?

大滝 俊一:東洋経済 記者

 東日本大震災では主力工場の一つ、石巻工場(宮城)が津波で壊滅状態となり、製紙業界で最悪の震災被害を受けた業界2位の日本製紙。今回の熊本地震でも、熊本県八代市にある八代工場が被災している。

 地震の影響により、紙を造る巨大設備である抄紙機(しょうしき)の全機稼働停止を余儀なくされた。4月15日中には4台ある抄紙機がいずれも再稼働に至ったが、16日未明の“本震”で再び全機が停止する。余震や悪天候が続く中で手こずったものの、19日には新聞用紙向け抄紙機を皮切りに再度の稼働へのメドをつけた。数日内に、4台すべての再稼働にこぎ着ける公算だ。

 最初の抄紙機が再稼働するまで半年かかった石巻工場に比べ、八代工場の再稼働は数日単位。日本製紙は「同じ震災でも性質が違う。石巻は津波で動力部分が全滅し、がれきも流れ込んだ。石巻でも地震後は抄紙機を止めたが、津波がなければスムーズに再稼働できたはず」と説明する。

■新聞用紙では九州唯一

 日本製紙にとって、石巻工場と八代工場には復旧を急がねばならない共通点があった。

 石巻工場は、印刷・情報用紙の生産量では、北越紀州製紙の新潟工場(新潟)や大王製紙の三島工場(愛媛)に次ぎ、国内有数の規模。中でも単行本、文庫本、コミック本向けなどの「出版用紙」は大きなシェアを誇る。

 東日本大震災では、石巻工場同様に出版用紙でのシェアが大きかった三菱製紙の八戸工場(青森)も稼働停止となったため、『週刊少年ジャンプ』が発行延期に追い込まれるなど、出版業界に大きな影響を与えた。

 一方、八代工場は印刷・情報用紙の生産量では日本製紙内で四番手にすぎず、同じ九州域内でも王子製紙(王子ホールディングス傘下)の日南工場(宮崎)や中越パルプ工業の川内工場(鹿児島)と、規模は大して変わらない。

被災した八代工場の全景

 しかし、新聞用紙の生産拠点としては、八代工場は九州で業界唯一の存在だ。地元の新聞業界への供給責任を果たすためにも、まずは新聞用紙向けの抄紙機を立ち上げることは不可欠だった。

 今回の熊本地震の業績に対する影響について、日本製紙は「現時点で不明」と発表。八代工場は建屋に若干の損傷を受けたものの、「窓が外れるなど、抄紙機の再稼働には影響しない程度のもの」(同社)という。

■業績への影響は限定的か?

 抄紙機は通常、一度止めると再開までに時間がかかり、生産効率も落ちるため24時間動かしている。それを今回、一時的に止めたことによる生産ロスなどが発生した可能性はある。ただ、直接的な損失は、東日本大震災時の820億円(2011年3月期〜2012年3月期に計上した震災損失特損の合計額)に比べれば、極めて限定的な金額にとどまりそうだ。

 八代工場の再稼働のメドはついたものの、今後大きな余震があれば再度の稼働停止となる可能性もある。万一、稼働停止が長引いた場合は、北海道の釧路工場がバックアップ体制を取って、新聞用紙の供給責任を果たすことになりそうだ。

 また、生産再開にこぎ着けても、製品を顧客にスムーズに届けられない事態もありうる。九州域内での物流はトラックが主流だが、高速道路も一般道も寸断される中、物資の輸送は生活必需品が優先されており、「物流の手配には苦労している。消費地の倉庫にある在庫も使いつつ、運べるものは運んでいく」(同社)という。

 八代工場の生産活動が正常化するには、今しばらくの時間が必要といえそうだ。

768荷主研究者:2016/08/28(日) 16:25:14

http://mainichi.jp/articles/20160806/k00/00m/020/119000c
毎日新聞 2016年8月5日 20時36分(最終更新 8月5日 20時36分)
ユニ・チャーム
乳幼児用紙おむつの新工場  福岡・苅田

 衛生用品メーカー、ユニ・チャームは5日、福岡県苅田町に乳幼児用の紙おむつなどを製造する工場を新設すると発表した。2018年夏の稼働開始を目指す。投資額は非公表。国内工場の新設は1993年以来で、九州・山口への進出は初めて。「メード・イン・ジャパン」の信頼が高い中国などアジアでの需要の高まりに応じ、生産体制を強化するのが狙い。

 同社は今年10月、周防灘に面し苅田港に近い福岡県の工業団地にある約16万平方メートルの土地を約35億円で取得する予定。新工場は輸出拠点としての役割を担う。紙おむつのほか、生理用品などの生産を検討している。従業員数は未定。

 同社によると、同社のベビーケア関連商品はアジアでシェア1位。同社は上海など中国の3都市に工場があり、紙おむつは日本と同じ「ムーニー」や「マミーポコ」のブランドで生産している。

 だが、特に中国で日本製のニーズは高く、同社製品の中国への輸出は今年上半期で前年同期比30%増加。訪日中国人観光客による紙おむつの“爆買い”などが一時話題になった。【石田宗久】

770荷主研究者:2016/08/31(水) 22:40:33

http://www.kensetsu-sinbun.co.jp/menu/Daily_kensetsu_jyouhou.htm
2016/08/19 建設新聞
宮城野区港2・中国木材 荷捌工場・S1F1万3425㎡の新築
東亜建設工業の施工で12月末の完成めざす

 中国木材(広島県呉市広多賀谷3の1の1 堀川智子代表取締役社長)は仙台市宮城野区港2丁目に「中国木材東北センター荷捌工場」(仮称)の新築を計画しており、東亜建設工業の施工を決め、着工した。

 建設用地はキリンビール仙台工場の東側で同社敷地内となる仙台市宮城野区港2の1の2一部地内の敷地2万3425.62㎡。計画によると、ここにS1F延べ1万3065.82㎡の荷捌き工場を建設する。完成は12月末を予定している。

 なお、設計は魁設計(仙台市青葉区)が担当した。

2016/08/19付一面に掲載。

772荷主研究者:2016/08/31(水) 22:48:01
>>771
http://www.sankeibiz.jp/business/news/160819/bsc1608190500002-n1.htm
2016.8.19 05:00 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、島根に新繊維量産設備

 日本製紙は18日、植物由来の新繊維「セルロースナノファイバー」の量産設備を江津事業所(島根県江津市)に設けると発表した。投資額は約11億円で、2017年9月の稼働開始を予定している。当面の生産量は年間30トン、将来的には100トンを目指す。生産するセルロースナノファイバーは食品や化粧品に粘り気を持たせる添加剤として販売する。セルロースナノファイバーの量産設備は石巻工場(宮城県石巻市)に続き日本製紙として2カ所目となる。

774とはずがたり:2016/09/16(金) 16:02:10
創業家の元社長と和解=顧問解嘱めぐる訴訟―大王製紙
時事通信 9月15日(木)21時0分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160915-00000159-jij-bus_all
 大王製紙は15日、創業家の井川高雄元社長が顧問を解嘱されたことをめぐり同社に賠償を求めた訴訟で、和解が成立したと発表した。和解では、井川氏が同社の発展などに貢献したことに会社側が謝意を表し、顧問契約が円満に終了したことを確認した。井川氏側の弁護士によると、同氏も自身の名誉が回復したと判断した。

775荷主研究者:2016/09/22(木) 12:14:17

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00398862?isReadConfirmed=true
2016年9月7日 日刊工業新聞
日本製紙、酸素・香り通さない紙製包材を量産へ 水系塗工で環境負荷低減

シールドプラスを使った各種パッケージの試作品

 日本製紙は水系塗工により酸素や香りを通さないバリアー性を付与する紙製包材「シールドプラス」の量産加工技術を確立した。原紙に特殊顔料と水溶性樹脂を混ぜた塗工液をコーティングすることで空隙(くうげき)を埋め、バリアー性を持たせる。化石資源由来のバリアーフィルムの機能を代替し、各種パッケージの環境負荷を低減する。10月4日から東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる東京国際包装展「TOKYO PACK 2016」に出展し、サンプル供給を始める。

 シールドプラスは印刷用塗工紙の製造技術を応用し、加工にも抄紙機に取り付けられている既存の塗工設備(コーターヘッド)が使える。パッケージの包材は用途により、アルミ箔や各種フィルムを多層構造にしてバリアー性を確保しており、紙自体にバリアー性を付加することで構造を簡素化できる。

 顧客の環境負荷低減ニーズの高まりに応えるとともに、紙製品の付加価値向上を狙った。コストについては「サンプル供給段階では同じ性能の既存品よりも割高になってしまうが、量産時には同等レベルに抑えられる」(内村元一企画本部パッケージング・コミュニケーションセンター技術調査役)としている。

 また、紙が基材(重量比50%以上)になると、容器包装リサイクル法に基づいて課金される重量当たりの再商品化委託単価がプラスチックよりも低くなる。各種加工食品メーカーのほかファストフード店(テークアウト用)、トイレタリー分野にも訴求していく。

(2016年9月7日 素材・ヘルスケア・環境)

780荷主研究者:2016/10/29(土) 15:27:08

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00403094?isReadConfirmed=true
2016/10/14 05:00 日刊工業新聞
北越紀州製紙、CNFをサンプル供給 不織布・多孔体の2形態

 年内にもサンプル供給を始めるCNF(エアロゲル㊨とガラス繊維シート複合体)

 北越紀州製紙は次世代のバイオマス素材として注目されるセルロースナノファイバー(CNF)について、年内にもガラス繊維シート(不織布)との複合体およびエアロゲル(多孔体)の2形態でサンプル供給を始める。研究所でA3判(297ミリ×420ミリメートル)までのシート材加工と親指大のエアロゲルを作製できる体制を整えた。17日に静岡県富士市のふじさんめっせで開かれる「第2回CNFサンプル企業展示会」(日刊工業新聞社など後援)で初公開する。

 CNFは木質繊維(パルプ)を処理してナノメートルサイズ(ナノは10億分の1)まで細かく解きほぐしたもの。セルロースミクロフィブリルと呼ばれる最小単位の繊維素は直径が髪の毛の1万分の1、3ナノ―4ナノメートルしかない。鉄鋼に比べ5分の1の低比重(1立方センチメートル当たり1・5グラム)で同等の曲げ強度と、5―8倍の引っ張り強度を備える。樹脂やゴムの補強材(複合材)として大きな期待を集めている。

 ただ、CNFは親水性が高いため扱いにくく、製紙大手などが始めたサンプル供給は水の中に1―2%分散させたゲル状や、添加剤を混ぜた粉粒体が中心。親水性がネックとなって、複合材の用途開発も遅れているのが実態だ。

 こうした状況を踏まえ、北越紀州はエアフィルター濾材に使われる自社製品のガラス繊維シートとCNFを複合化。ガラス繊維の隙間にCNFをクモの巣状に張り巡らし、ナノサイズまで捕集性能を高めた。「従来、はがき大のシートまでしか加工(複合化)できなかったが、A3判に対応したことでフィルターユニットに取り付けた実証試験が可能になる」(根本純司北越紀州製紙研究所主任研究員)としている。

 一方、比表面積が極めて大きくなるCNFエアロゲルは超高性能の断熱材や触媒の担持体、吸着材への利用を想定。分散媒として水に親水性のアルコールを混ぜ、乾燥時のCNF凝集を防いでスポンジ状のエアロゲルを作製する。

(2016/10/14 05:00)

782荷主研究者:2016/11/12(土) 18:51:40

http://www.sankeibiz.jp/business/news/161024/bsc1610240500003-n1.htm
2016.10.24 05:00 Fuji Sankei Business i.
シャンプー詰め替え30秒以下で 日本製紙「革命的パッケージ」が話題

日本製紙の詰め替え容器「SPOPS(スポップス)」。シャンプーを30秒以下で移し替えられる【拡大】

 日本製紙が、新タイプのシャンプー用詰め替え容器を10月から販売し、話題を集めている。「詰め替え」というより、「差し替え」に近く、中身を素早く移し替えられるのが特徴だ。紙はプラスチックなどの石油由来の素材を使わず、環境にやさしい。「パッケージの革命」と自負する同社は、シャンプー以外の用途開拓も図る構えだ。

 「生活者のみならず、メーカーや流通業界の関係者にも価値を提供し、環境にも配慮した開発を進めてきた」

 日本製紙の金子知生パッケージング・コミュニケーションセンター長は、販売を始めたシャンプー詰め替え容器「SPOPS(スポップス)」の出来栄えに胸を張る。

 スポップスは、ポンプ付きの専用ボトルと、牛乳パックに似た詰め替え用の紙パックから成る。最初にボトルの下側を引き抜いて分割し、上下逆さまにした紙パックをセット。後はボトルの上側にはめ込み、再び合体させるだけで、中身の入れ替えが完了する。

 詰め替え容器の底の部分には特殊加工が施され、あたかもストローをさすように、力を入れなくてもポンプを突き通せる。

 現在の方法では、パウチと呼ぶプラスチック製詰め替え容器の端を切り、ボトルに自ら注ぎ入れることが多い。しかし、この方法だと注ぎ終えるまでに時間がかかるうえ、手元が狂ってこぼすことも少なくない。これに対し、スポップスは約4分の1の30秒以下で済む。

 シャンプーの中身は、シャワーを浴びているときに初めて、なくなったと気づくケースが多い。しかし、中身を移し替えようにも、大抵は手が滑って手元が狂いやすい。スポップスはそうしたイライラとも無縁だ。

 一方、環境負荷が少ない点でもスポップスは優れている。箱形で、段ボールに隙間なく詰めることができるため、パウチに比べて必要なスペースが容積ベースで45%も少なく、二酸化炭素(CO2)の排出を削減できる。紙に置き変わることで化石資源の使用量も減らせる。

 同社は今年4月、紙容器を含むパッケージ事業を強化するため、社内に「パッケージング・コミュニケーションセンター」を新設。スポップスはこの部署から生まれた。製紙業界は、電子媒体の普及や人口減による紙需要の減少という、深刻な問題に直面しているが、新規需要を開拓する貴重な存在となりそうだ。

787荷主研究者:2016/12/13(火) 21:42:10

http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/306527.html
2016/12/1 08:40 静岡新聞
中国で特殊紙展開 特殊東海製紙、富裕層の需要見込む

 特種東海製紙は2017年夏までに、中国市場に特化したファンシーペーパーの新商品を発売する。30日に開かれた16年度中間期決算説明会で松田裕司社長が明らかにした。

 富裕層の購買力拡大で、趣向を凝らした装丁の書籍や高級パッケージなど嗜好(しこう)品の需要が伸びると判断した。12年に資本参加し、特殊紙などのOEM生産を任せる中日特種紙(台湾)や関連会社と連携し、中国人に好まれる紙の色、柄などの市場調査を現地で進めている。17年夏までにラインアップを決定し、発売当初は日本から輸出する。

 特種東海製紙は16年4月に海外市場向け製品の開発、販売強化のため「海外事業推進センター」(5月、海外事業本部に改組)を新設。技術力の高さを発揮した高品位商品の海外市場での拡販を目指している。液晶パネルの出荷時に用いるガラス合紙は北米や中国の生産拠点での需要が拡大し、世界シェアの約8割を握るという。ファンシーペーパーは同社幹部によると「中国はほぼ未開拓」で、成長戦略の柱としても期待が高い。松田社長は「アジア市場での収益安定を目指し、M&Aや合弁会社設立なども検討する」と語った。

788荷主研究者:2016/12/13(火) 21:52:16

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00408893
2016/12/2 05:00 日刊工業新聞
大王製紙など、CNFで人工骨補填材開発に成功 開気孔率高める

大王製紙は福山医科(千葉市若葉区)および千葉工業大学と共同で、微細な木質繊維(パルプ)であるセルロースナノファイバー(CNF)を利用した多孔質の人工骨補填材(写真)の開発に成功した。リン酸カルシウムとCNFを混合して乾燥・焼結することで、これまでの発泡法よりも開気孔率(表面からつながる気孔の割合)を高められるという。

CNFは混合時のバインダー(結合材)になり、焼結時に消失することで開気孔率が高い多孔質になる。孔内に細胞や血液が入って患者の骨組織と一体化しやすく、薬剤を充填する治療にも活用できる。

従来の発泡法はリン酸カルシウムなどのセラミックス原料に気泡剤を添加し、発泡させてから乾燥・焼結して多孔質化する。発泡法による開気孔率は30%程度だが、CNFをバインダーに使う手法の試作品は同比率が43―53%だったという。

(2016/12/2 05:00)

789とはずがたり:2016/12/17(土) 22:45:13
段ボールの国内生産、来年10年ぶり最高更新へ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161217-00010000-nkogyo-ind
日刊工業新聞電子版 12/17(土) 16:28配信

 2016年の国内段ボール生産が07年に記録した139億6600万平方メートルに迫り、17年は10年ぶりに過去最高を更新する見通しとなった。全国段ボール工業組合連合会(全段連、大坪清理事長=レンゴー会長兼社長)は1―10月実績に基づいて16年の生産見通しを前年比1・6%増の139億5700万平方メートルに引き上げ、17年については16年実績見込み比1・0%増の141億平方メートルと予測している。

 全段連は15年12月の段階で、16年の生産量を前年比1・2%増の139億平方メートルと予測していた。1―10月累計は前年同期比1・5%増の114億8594万平方メートルとなり、17年の需要予測に合わせて上方修正した。

 10月の生産量は7月以来、3カ月ぶりに前年同月実績を下回ったが、11月から回復基調が鮮明になっているという。「この勢いが続けば、16年で(07年に記録した)過去最高を上回る可能性もある」(大坪理事長)としている。

 需要部門別では高齢化と就農人口減少が進む青果物を除き、いずれも堅調。約4割の比率がある飲料を含めた加工食品が需要全体をけん引し、比率はまだ1割に満たないものの通販・宅配・引越用がインターネット販売の拡大で5%超の伸びをみせている。

 また、リサイクル性に優れ、低環境負荷である点が再評価され「流通業界全般で段ボール容器の採用が増えている」(同)という。

791荷主研究者:2016/12/24(土) 14:34:13
>>790
http://www.sankeibiz.jp/business/news/161207/bsc1612070500002-n1.htm
2016.12.7 06:02 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、家庭紙を合弁生産 春日製紙と新会社 投資リスク分散

 日本製紙子会社の日本製紙クレシア(東京都千代田区)は6日、家庭紙の合弁生産に乗り出すと発表した。中堅製紙会社の春日製紙工業(静岡県富士市)と共同出資会社を設立、トイレットペーパーなどを生産する。インバウンド(訪日外国人)需要や、高齢化の進展に伴う使用頻度の増加で、今後も堅調な需要が続くと判断した。

 新会社は、静岡県富士市の日本製紙富士工場で2017年4月に設立する。資本金は4億5000万円で、日本製紙クレシアが8割、春日製紙が2割を出資する。社名は未定。

 新会社は、日本製紙富士工場内に約60億円かけて生産設備を導入し、18年5月からトイレットペーパーなどを年間約3万6000トン生産する。このうち約2万9000トンは、日本製紙クレシアが「クリネックス」「スコッティ」ブランドの製品として販売する。

 トイレットペーパーを含む家庭紙は比較的堅調な需要が続いているが、製紙各社はデジタル化や人口減による紙需要の減少に直面し、厳しい経営を強いられている。

 日本製紙グループの家庭紙生産はフル稼働状態にあるが、投資リスクを分散するため合弁にした面もあるという。

 家庭紙では、大王製紙も約240億円をかけて、休止中の川之江工場(愛媛県四国中央市)を18年に再稼働させる計画。

793荷主研究者:2016/12/29(木) 11:43:55
>>630 >>708
新庄市の新庄中核工業団地に進出した国産材製材大手の協和木材

http://yamagata-np.jp/news/201612/16/kj_2016121600383.php
2016年12月16日10:55 山形新聞
高速道路網、整備「一日も早く」 進出企業、輸送コスト減と商圏拡大に期待感

試験操業に当たっている協和木材新庄工場。集材などの面で高速交通網の整備促進を期待している=新庄市・新庄中核工業団地

 本県の高速道路網について、一日も早い整備促進を望む声が官民から上がっている。特に東北地方の新たな縦軸路線で、県内を縦断する東北中央自動車道は交流人口拡大だけでなく、経済活動にも好影響を及ぼすことが見込まれる。福島県境の南部は来年度中の開通が予定される一方、秋田県境と接する最上地方には未着手区間が残る。県北部への企業進出が進む中、複数の交通ルート確保は喫緊の課題に挙げられる。

 新庄市の新庄中核工業団地に進出した国産材製材大手の協和木材(東京)。新庄工場は現在、来年4月からの本稼働に向け、11月中旬から試験操業に当たっている。同社が最上に進出した大きな要因が、集成材のもととなる原木の収集だ。本稼働後は毎月1万立方メートルの原木使用量が見込まれ、大型トラック500台分の出入りが予想される。

 原木となる杉は基本的に県内を中心に集めるが、足りない分は県外に頼らざるをえない。同社は工場を中心に約100キロ圏内を原木の集材範囲と考えている。新庄工場は原木生産量が本県の約4倍ともいわれる秋田県もエリアに入り、交通網充実への期待は大きい。同工場の今野賢一管理部長は、木材業は原料費に占める運賃の割合が大きいとし「アクセスは非常に大事なポイントになる」と話す。

 金山町が整備して貸し出した工場を今年1月から使用しているプラスチック製品製造のアキレス(東京)の子会社「山形アキレスエアロン」。マットレスなどのウレタン製品を手掛ける同社は、東根インターチェンジ(IC)―尾花沢IC間の整備促進に期待を込める。南に向かうルートはメインの商圏である関東地方につながるからだ。高実子(たかじっこ)和弘取締役店長は南進ルートに加え、「今後は営業も本格化させる予定なので、北東北につながる路線も早期開通するとありがたい」とする。

 両社とも本県進出の理由の一つに、高速道路が将来的に整備されることへの期待感がある。物流コストの関係があり、有料区間を常に利用するかは未定だが、整備促進は国道13号など既存道路とのすみ分けが進むことにもなる。「上(高速道路)と下(一般道)の相乗効果は間違いなくある。輸送時間の短縮は物流のコストダウンにもつながる」

 本県の高速道路の供用率は今年4月現在、60%。全国や東北全体が80%余りなのに比べると、大きく立ち遅れているのが現状だ。県は追加ICの整備などを通じ、開通後の利活用を考えた準備を進める。県高速道路整備推進室は「秋田、福島両県など沿線自治体と力を合わせ、整備後の利活用促進を図っていきたい」と力を込める。

794荷主研究者:2016/12/29(木) 11:53:13

http://www.sankeibiz.jp/business/news/161216/bsc1612160500009-n1.htm
2016.12.16 05:00 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、静岡で強化樹脂実証生産

 日本製紙は15日、植物由来の新繊維「セルロースナノファイバー」を混ぜて強化した樹脂の実証生産設備を富士工場(静岡県富士市)に設置すると発表した。投資額は3億5000万円。年間10トン以上を生産でき、製品サンプルを取引先に提供する。2017年6月に稼働する。

 東京都北区にある研究開発本部の一部機能を17年下期に富士工場に移転することも発表した。セルロースナノファイバーと新聞・印刷用紙の研究開発部門を移す。対象となる人員は計約40人。富士工場付近にはグループ会社の拠点が多く、生産現場と連携しやすくなる。

 セルロースナノファイバーはポリプロピレンやポリエチレンなどの樹脂に混ぜることで軽くでき、強度も高められる。自動車や建材、家電産業向けにサンプル出荷して実用化を目指す。

797荷主研究者:2017/01/22(日) 17:18:08

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170111/bsc1701110500005-n1.htm
2017.1.11 06:05 Fuji Sankei Business i.
製紙大手 植林技術で多角化 漢方薬原料や高機能茶生産に知見応用

王子ホールディングスが栽培試験地で収穫したカンゾウの根【拡大】

 製紙大手が、紙の生産に必要な植林で培ってきた知見を使って、漢方薬の原料や高機能茶の生産といった植物を活用した事業に力を入れている。電子メディアの普及などで国内の紙の需要は縮小傾向が続いているため、事業の多角化を狙う。

 王子ホールディングス(HD)は漢方薬の約7割に使われている薬用植物「カンゾウ」を2年間で収穫できる技術を開発した。これまで国内で栽培しても有効成分が基準値まで含まれていなかったり、含有していても収穫まで5〜6年かかったりしていた。カンゾウは化粧品や食品などにも幅広く用いられる。国内の消費分は現在、野生のカンゾウの輸入に頼っているが、海外では乱獲による枯渇の懸念が浮上。中国は輸出を規制しており、王子HDの技術で国産品が普及する可能性がある。北海道の下川町と栗山町で試験栽培しており「新規ビジネスの柱の一つ」と説明している。

 日本製紙は独自の技術を活用し、これまで難しかった高機能茶「サンルージュ」の茶苗を増やすことに成功。徳之島(鹿児島県)などの一部の農家に販売している。継続して飲むことで、加齢による認知機能の低下を抑えられると動物試験で確認したという。今後も認知症予防の効果について研究を進める。メタボリック症候群の予防や、食後の血糖値の上昇を抑制する効果も認められているという。日本製紙は効能をアピールして販売の拡大を目指す。

799荷主研究者:2017/01/22(日) 17:56:30
ここに着目の記事
>閉鎖された大日本木材防腐会津工場跡で更地

http://www.minyu-net.com/news/news/FM20170114-141401.php
2017年01月14日 08時45分 福島民友新聞
西若松駅前にヨークベニマル 会津城西町店、工場跡地に出店へ

 ヨークベニマル(郡山市)が、会津若松市城西町の西若松駅東側の駅前に「(仮称)ヨークベニマル会津城西町店」の出店を計画していることが13日、分かった。同社は大規模小売店舗立地法に基づく届け出を済ませ、8月23日以降のオープンを目指している。

 会津城西町店は、閉鎖された大日本木材防腐会津工場跡で更地となっている7591平方メートルに出店。店舗は平屋2845平方メートル(売り場は1842平方メートル)。駅側に店舗、東側に99台分の駐車場を整備する。開店すれば市内で7店舗目。

800荷主研究者:2017/02/01(水) 23:57:13

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00413940?isReadConfirmed=true
2017/1/19 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/昨年の紙・板紙輸出、過去最高02年の133万4000トン超えへ

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/img1_file587f1ea7739c3.jpg

日本製紙の輸出拠点となっている秋田工場(秋田市)の段ボール原紙製造ライン

 2016年の紙・板紙輸出が02年に記録した133万4000トンを上回り、過去最高になる見通しだ。日本製紙連合会の需給速報によると、16年1―11月の紙・板紙輸出は前年同期比16・9%増の125万6000トン。1カ月を残して前年実績の116万6000トン超となり、過去最高まで7万8000トンに迫った。輸出をけん引するのは産業用の板紙。アジアの新興国を中心に、段ボール向け需要が高まっている。(編集委員・青柳一弘)

 16年11月の紙・板紙輸出は前年同月比21・1%増の11万3000トンで11カ月連続の増加。紙が同9・0%増の7万4000トンで2カ月連続、板紙が同52・7%増の4万トンで14カ月連続の増加だった。板紙の大部分を占める段ボール原紙は同52・3%増の3万7700トンで00年6月以来、16年5カ月ぶりに単月で過去最高を更新した。

【通販向け拡大】
 紙の内需は情報化の進展に伴い、宣伝広告や業務系の印刷需要が減り続けているのに対し、産業用の板紙は最大用途である加工食品や日用雑貨のパッケージで安定需要があり、通信販売向けも拡大基調。それに加え、海外市場が膨らむ。生産量はここ数年、紙が逓減、板紙が逓増で推移し、板紙の比率が徐々に高まっている。

 紙・板紙を合わせた内需は00年がピーク。全体の輸出が過去最高を記録した02年当時、製紙会社にとって輸出は需給調整の手段だった。その後、国内市場の縮小により業界再編が進み、製紙大手はそれに合わせて海外事業を本格的に模索するようになる。為替相場の円高が続いて国内製造業の海外展開が加速したこともあり、産業用の板紙はいわゆるひも付き(特定需要家向け)から輸出が増加した。

【M&A】
 東南アジア諸国の経済発展に対応する手っ取り早い海外事業拡大策として、製紙大手が段ボールメーカーなど川下分野を含め、積極的なM&A(合併・買収)に動いたことも輸出増の背景だ。

 日本製紙と特種東海製紙の産業用紙販売会社、日本東海インダストリアルペーパーサプライの武藤悟社長(日本紙執行役員)は「段ボール原紙の中でも付加価値の高いライナー(外装用紙)の輸出が増えている。ひも付きの日系メーカー向け供給をきっかけに、現地メーカーからも品質で高く評価されるようになった」と説明し、さらなる事業拡大に意欲をみせる。

【環境違う】

 製紙連の羽山正孝理事長は「輸出が過去最高を記録した00年代初頭と最近では、事業を取り巻く環境がまったく違う」と市場の変化を話す。

(2017/1/19 05:00)

801荷主研究者:2017/02/02(木) 00:06:52

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170120/bsc1701201808024-n1.htm
2017.1.20 18:08 Fuji Sankei Business i.
昨年の紙の国内出荷は2493万トン 3年連続で前年割れ

 日本製紙連合会が20日発表した2016年の紙と板紙の国内出荷量は前年比0・1%減の2493万トンだった。減少は3年連続で、比較可能な1988年以降、88年(2394万トン)に次ぐ過去2番目の低水準となった。電子媒体の普及や包装の簡素化が背景にある。

 印刷などに使われる紙は1・2%減の1377万トン、段ボールなどに使われる板紙は1・4%増の1116万トンだった。

 同時に発表した16年12月の紙と板紙の国内出荷量速報値は前年同月比0・9%増の215万トン。うち紙は0・1%減の119万トン、板紙は2・3%増の96万トンだった。

 17年は、国内出荷量に輸入量などを加えた国内需要が1・0%減の2646万トンと予想した。

803とはずがたり:2017/02/07(火) 14:24:36
大王製紙が業界再編を邪魔してて腹立たしいけど,このアニマルスピリットが製紙業界を活性化させてゐるのは確実だ。
世界に出て行くには王子製紙・日本製紙・北越紀州製紙・大王製紙と4社は多過ぎる(=各社の規模が小さ過ぎる)気がするけど各社別々に世界に打って出てくれるなら其れで良い。内向きに競争ばかりだと詰まらんぞ〜。

大王製紙が日清紡の紙事業を買収検討 200億円で製造拠点ごと
http://news.goo.ne.jp/topstories/business/587/a2590a8b1bd11000231315eabf78b243.html
(産経新聞) 10:44

 大王製紙が、日清紡ホールディンスの製紙事業を買収することで、検討していることが7日、分かった。大王製紙は、トイレットペーパーなどの家庭紙で、業界トップ。この分野で4位の日清紡の事業を取り込むことで、国内での競争力をさらに高める考えだ。

 買収金額は200億円を上回るとみられる。家庭紙の国内市場は、訪日外国人の増加などで、需要が拡大している。大王製紙としては、家庭紙が製紙事業の中心である日清紡の製品と製造拠点を手に入れることで、事業強化を図る。日清紡は製紙事業から撤退し、ブレーキ材料などの主要事業に経営資源を集中させる。

 両社はそれぞれ7日に、「買収が決定した事実はないが、検討していることは事実」とのコメントを開示している。

805とはずがたり:2017/02/07(火) 19:01:42
なかなかの位置取り♪
>こと此処に至ったら王子に2強狙いで動いて貰って世界大手の製紙メーカー狙うのがいいね。

図体のでかさだけではなく世界市場での存在感はどうなんだろ??

連載:あの業界のグローバルランキング
製紙業界の世界ランキング:王子製紙や日本製紙は米IPや北欧のUPMなどに追いつけるか
http://www.sbbit.jp/article/cont1/28692

製紙業界でも、先進国の大手製紙会社の主導で、M&A(企業合併・買収)を起爆剤としたグローバル化の波が広がっている。ネットやITの普及によるペーパーレス化などの影響で、国内市場が頭打ちとなり、先進国の製紙会社は、経営規模の拡大と海外市場への進出に活路を見出すしかないからだ。米国のインターナショナル・ペーパー、北欧のUPMキュンメネを旗頭に、経営統合で先行する欧米勢をキャッチアップするため、日本の製紙会社の代名詞である王子ホールディングス、日本製紙も、猛チャージをかけはじめた。日本勢と欧米勢、そして、玖龍紙業を筆頭とする中国勢が、天下分け目の戦いを演じる舞台になりそうなのは、もちろん世界最大の紙・パルプ消費市場に成長した中国である。

執筆:野澤 正毅 企画・構成:編集部 松尾慎司

森林資源の豊富な北欧企業が上位にランクイン

 古代エジプトでは、紙の先祖ともいわれる「パピルス」が用いられていた。このように、人類と紙の付き合いは古い。現在でも、新聞や雑誌、書籍をはじめ、カレンダー、名刺、封筒、包装紙、牛乳のパック、トイレットペーパー、紙オムツ、段ボール箱と、身の回りにある紙製品を挙げていけば、切りがないほどだ。

 紙の種類はさまざまで、日本では障子や扇子の素材になったり、書道で使われたりする「和紙」もお馴染みだろう。

 ただし、現在、世界で流通しているのは、工業的に大量生産が可能な「洋紙」だ。洋紙の原料は主に木材。機械的製法や化学的製法によって、木材(あるいは回収された古紙)に含まれる植物繊維(主にセルロース)を取り出し、「パルプ」を作る。

 それから、パルプを抄いて、用途に応じて新聞用紙、印刷用紙、情報用紙、包装用紙、衛生用紙などに加工していく。ちなみに、洋紙は大きく紙、板紙に分類される。紙は普通の柔らかい薄紙で、板紙は段ボールや紙の容器に使われる硬い厚紙のことだ。

 洋紙の生産にかかわるメーカーの中には、パルプの専業メーカー、あるいはパルプや紙を仕入れて紙製品に加工するメーカーもあるが、世界的な大手メーカーの多くは、パルプから紙、紙製品までを一貫生産する紙の総合メーカー「紙メジャー」である(一般に、製紙会社とは紙・板紙のメーカーを指す)。

 紙・板紙生産量を基準とした2014年の製紙会社のグローバルランキングは次のとおりだ(後に売上高を基準としたランキングも掲載)。

http://tohazugatali.web.fc2.com/paper/l_bit141014paper02.jpg
製紙業界の世界ランキング(生産量基準)

 ほかの産業と比べて注目されるのは、複数の北欧企業が上位にランクインしていること。洋紙の原料となる木材の大半は、モミノキ、マツといった針葉樹から採る。北欧は針葉樹の森林資源が豊富で、伝統的に紙・パルプ産業が盛んなのである。

 1987年以来、世界第1位を独走しているのは、米国のインターナショナル・ペーパーである。北欧と並ぶ製紙王国である米国を代表する企業で、紙・板紙生産量では、世界第2位を2倍近く引き離している。

 創業は1898年。北米をはじめ、欧州、ロシア、アジア、アフリカなどに生産拠点を持ち、世界20カ国以上で事業展開している(従業員は約7万人)。

 日本法人はインターナショナル・ペーパー・ジャパン。クラフトライナーや液体用バルクパッケージングといった輸送用の特殊紙製品に特色がある。M&Aにも積極的で、11年には米国大手のテンプルインランドを買収している。

 世界第2位の製紙会社は中国(登記上はバミューダ諸島)の玖龍紙業(ナインドラゴンズペーパーホールディングス)だ。前年の世界第20位から躍進した。米国で古紙回収業を営んでいた創業者が95年に設立した新興企業だが、段ボールが主力だったため、中国の流通の活発化を背景に、事業を急成長させたと言われている。

 世界第3位の製紙会社は、フィンランドの代表的企業であるUPMキュンメネである。キュンメネとレポラ、UPM(ユナイテッド・ペーパー・ミルズ)が経営統合し、96年に発足した多国籍企業。日本法人のUPMキュンメネ・ジャパンもある。印刷用紙では世界第1位の生産量を誇り、グループでバイオマスやバイオケミカルなどの新規事業も手がけている。 …

806とはずがたり:2017/02/07(火) 19:06:55
どっかの学部生のレポートの様だ。なかなかしっかり調べてある。
王子がやっと1/4越え,日本は未だ10%だ。未だ未だだな。

http://rdarc.itakura.toyo.ac.jp/webdav/hisamatsu/public/2013semi_summer/10%E6%B8%A1%E9%83%A8%E7%A5%90%E4%BB%8B.pdf
王子製紙ホールディングスと日本製紙グループ
~戦略は紙一重~
国際地域学部 国際地域学科 3 年
1810110155 渡部祐介

<王子製紙>
海外では M&A を通して成長国や新興国で積極的に事業を展開する。海外売上高比率を25%以上と目標に掲げる。

<日本製紙>
海外では、主にオーストラリアのオーストラリアン・ペーパー社や中国の理文造紙有限公司などでと協力し開発を進めている。

所在地別売上高

<王子>
日本以外…27%

<日本>
日本以外…10%

王子製紙は国内 83%を占めているものの海外に幅広く展開しているが、中心はインド、東南アジアのアジア諸国である。日本製紙は国内が 9 割を占めており、次いでオセアニアやアジアとなっている。オセアニア以外の地域の売上高は王子製紙の方が勝っている。
王子製紙は 2015 年度アジアの売上高 1,500 億円を目標にしており、2014 年にはインドに段ボール工場、ベトナム合板製造工場が稼働予定でアジアへの拡大に積極的である。日本製紙は中期経営目標における海外事業の収益強化でオーストラリアン・ペーパー社と競争力強化を計画しており、オセアニア地域には積極的でアジアは王子製紙ほど積極的ではない。

808とはずがたり:2017/02/08(水) 02:00:27
製紙産業の現状と今後の方向性
http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/sangyokinyu/GB/02.pdf
2015年6月
経済産業省 製造産業局 紙業服飾品課

製紙産業の特徴
1. 技術開発の要素が乏しく、他社との商品の差別化が難しい。
2. 典型的な装置産業であり、投資済資本の有効活用は至上命題。(供給過剰に陥りやすい)
3. 単位量あたりの価格が低いため、輸送コスト、エネルギーコストを下げるため、世界全体において地産地消が主流。
4. 資源循環型産業。他の産業と比較して、ライフサイクルが短く、行政の古紙回収システムの確立が各国の競争力に繋がる。

世界の紙・板紙の生産及び消費(地域別推移)
? 市場は、大きく北米、欧州、アジアの3極に分けられる。洋紙、板紙ともに、生産拠点は、欧米からアジアへ。
? 洋紙の生産能力は、欧米では減少、アジアでは増加。アジア地域での需要は今後も増加が予想される一方で、北米、欧州では書籍の電子化や新聞需要の減少などの影響もあって長期的には需要の減少が予想される。
? 板紙については、欧米ではやや増加、アジア地域では大幅増加。パッケージングに対するニーズは今後も増加する見込みであり、堅調な伸びが予想される。

世界の紙・板紙の生産及び消費(国別)(2013年)
? 生産・消費とも、中国、欧州、米国が三大拠点、次いで日本。地産地消の傾向。
? 欧州を各国別とすれば、日本は中国、米国に次ぐ第3位に浮上(生産・消費とも)。
? 欧州域内では、生産は北欧にやや集中。

(参考)一人あたり消費量とGDPの時系列推移
洋紙(印刷・筆記用紙)
? 先進国では、一人あたり消費量の減少が続く。
? 新興国では、一人あたり消費量は増加も飽和傾向。
板紙(段原紙)
? 先進国では、一人あたり消費量は横ばいもしくは微減。
? 新興国では、一人あたり消費量は増加。一部は、既に先進国並に。

世界の紙の貿易の流れ(2013年)
主な輸出拠点は、EUとカナダ。
? カナダは約7割をアメリカに輸出、EUは総輸出量の3/4が域内で取引されているなど、基本的に近隣地域での消費が主。

世界の板紙の貿易の流れ(2013年)
主な輸出拠点は、EUと米国。
? 米国は約5割を近隣国(北米、南米)に輸出、EUは総輸出量の3/4が域内で取引されているなど、基本的に近隣地域での消費が主。

1-3 世界の製紙原料の動向
? 中国の台頭により、世界的に原料の取り合いになっている。
? 中国国内にパルプ工場が建設され、チップ
→パルプ
→紙の一貫生産が増加したことから、日本のチッ
プ供給に影響。
? 世界的に原料はパルプから古紙の流れへ。長期的には古紙価格の上昇へ繋がる見込み。

(チップ)-生産・貿易動向
生産は、カナダに集中しているが、近年は中国も台頭。ただ、大半を自国内でパルプに加工しているため、チップとしての輸出量は少ない。(カナダはパルプの輸出最大国)
? 一方、輸出は、オーストラリアを抜き、ベトナムが首位。輸出先は、チップ→パルプ→紙の一貫生産を行っている日本及び中国がメイン。

(パルプ)-生産・貿易動向
・以前は、カナダ(北米)や欧州が盛んであったが、現状は、急速に南米(ブラジル・チリ)、インドネシアへ中心が移っている。ブラジルは国として2020年までに2200万t/年の生産体制を目指す。
? 北欧やカナダの場合、針葉樹は成長に20〜30年かかるが、南米、豪州、インドネシアでは広葉樹のため、長くても10〜12年で済む。人件費は半分以下で、エネルギーが安いというのも理由。
? 中国のパルプ需要の高まりを受け、アジアでも、パルプ生産能力が急拡大。王子HDは中国南通にてパルプ生産・外販を開始、APPもスマトラ島で200万t/年のパルプ工場を建設予定。(世界最大規模)
? 伊藤忠はMETSA FIBRE(フィンランド、230万t/年→310万t/年に増強予定)に約25%出資、丸紅はTeL(尼、49万t/年)
に約85%出資・大昭和丸紅(カナダ、67万t/年)に約50%出資(残りは日本製紙出資)。
? チップとパルプの価格差が縮小した場合、日本の一貫生産によるコスト競争力の相対的低下が懸念。



809荷主研究者:2017/02/12(日) 11:37:58

http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00414687?isReadConfirmed=true
2017/1/25 05:00 日刊工業新聞
北越紀州製紙、CNCを国内サンプル供給

買収したアルパックがサンプル供給するCNCパウダー

 北越紀州製紙はカナダのパルプ製造・販売子会社から日本向けに、パルプを硫酸で化学処理してセルロースの結晶部分だけにしたセルロースナノクリスタル(CNC)のサンプル供給を始めた。日本で研究開発が進む繊維状のセルロースナノファイバー(CNF)に比べアスペクト比(長さ/幅比)が小さく、取り扱いが容易なのが特長。また低コストで、主に流動性向上や摩擦抵抗を低減する添加剤としての用途が期待されている。

 北越紀州は2015年にカナダ・アルバータ州のパルプ製造会社「アルパック・フォレスト・プロダクツ」および販売会社「アルパック・パルプ・セールス」を買収。16年に両社を合併して新子会社「アルバータ・パシフィック・フォレスト・インダストリーズ」(アルパック)とした。

 旧アルパックはアルバータ州政府とCNCの共同研究開発に取り組んでいた。買収を機に、同州は北越紀州およびアルパックとCNCの用途開発で協力していく合意文書を締結。北越紀州は合意に基づき、日本市場での実用化を目指しアルパックからのサンプル供給を始めた。「すでに国内30―40社から引き合いがある」(岸本晢夫北越紀州社長)という。

 CNCの製造コストはCNFに比べ現状で3分の1程度とされ、結晶体なので乾燥・粉末加工しやすい。CNFが軽量・超高強度を実現する樹脂との複合化が期待されているのに対し、CNCは潤滑液や塗料などに混ぜて機能性を高める用途が中心になりそう。

 すでに北越紀州はCNFをガラス繊維シート(不織布)との複合体およびエアロゲル(多孔体)の2形態でサンプル供給する体制を敷いている。「CNFとCNCのどちらが先行するか分からないが、両にらみで用途開発を進める」(同)としている。

(2017/1/25 05:00)

811荷主研究者:2017/02/12(日) 11:51:42

http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/newface/322990.html
2017/1/27 10:45 静岡新聞
新素材「銅繊維シート」 紙の特徴備え、柔軟に加工

 巴川製紙所は26日までに、銅と紙が持つそれぞれの特徴を兼ね備えた新素材「銅繊維シート」を開発した。導電性や放熱性に優れ、フレキシブルに加工もできる。同社は電子・電気機器の部品構造の変革につながる製品として、2017年度中の本格的な販売を目指す。

 シートは、同社独自の紙すきやこれまでに開発実績があるステンレスシートの製造ノウハウを銅繊維に応用し、3年がかりで開発した。厚さは50マイクロメートルの極薄から対応できる。結着剤を使わず銅繊維のみを結合させることで導電性や熱伝導性を高め、特種な表面処理でさびにも強くした。銅箔(どうはく)や銅線、銅板よりも、容易に折り曲げたり、加工したりすることが可能。クッション性を生かして部品の稼働部や振動部に適用できるなど用途は幅広いという。

 IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)による産業構造の変化とともに、電子部品は一層の機能高度化や小型・軽量化、大電流によって生じる電磁波対策などが必要とされている。同社はこうした課題解決に寄与する製品として、活用法をメーカー側に提案し、さらに要望も取り入れるオーダーメード型の開発を通じて販路拡大を図る。銅以外の異なる素材を使った商品開発も検討中で、一連の技術を取り入れたシート開発を将来の収益の柱にしていく方針。

819とはずがたり:2017/03/23(木) 22:06:49
王子もティッシュ値上げ=物流費高騰で10%以上
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/business/jiji-170323X839.html
19:13時事通信

 王子ホールディングス傘下の王子ネピア(東京)は23日、「ネピア」ブランドで展開するティッシュペーパーなどの家庭用紙製品を値上げすると発表した。物流費高騰に加え、円安で原材料の調達コストも増加しており、5月1日出荷分から価格を10%以上引き上げる。

 「クリネックス」などのブランドを展開する日本製紙も値上げする方向で検討している。大王製紙は既に5月からの値上げを発表した。

 王子の値上げは2015年7月以来で、1年10カ月ぶり。対象製品はティッシュのほか、トイレットペーパーやキッチンタオルなど。ウエットティッシュや紙おむつは含まない。

821荷主研究者:2017/03/26(日) 12:42:26
>>693 >>778
http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/342326.html
2017/3/25 09:11 静岡新聞
特種東海製紙、横井工場を閉鎖 経営資源を集中

 特種東海製紙は24日の取締役会で、島田市の横井工場の閉鎖を決めた。事業構造改善費用として、同工場の解体撤去や更地化などを含めた特別損失約40億円を計上する。

 紙タオル原紙を主要生産品目としていた同工場は5月までに稼働を完全に停止する。2014〜16年度に同社島田工場(現新東海製紙)内の連結子会社トライフへ生産移管し、ごく一部の製品の仕上げや加工を行うにとどまっていた。10人前後の従業員は閉鎖後、トライフなどグループ各社に移る見込み。

 総資産をスリム化して固定費圧縮を図るとともに、経営資源を新東海製紙に集中させて競争力向上を目指す。17年3月期通期の連結業績予想は変更しない。

 横井工場は1952年に東海パルプ(現特種東海製紙)の傘下に入った。島田工場への移管前の年間生産量は2万トン強だった。JR島田駅の南約400メートルの住宅地に位置し、敷地面積は4万6104平方メートル。跡地の使途について特種東海製紙の担当者は「島田市の意向も踏まえて考えていく」と話している。

822とはずがたり:2017/04/06(木) 08:22:37
「加熱式たばこ」で出遅れ、喫煙者減少でJTの牙城は崩れるか?
国内販売で苦戦。受動喫煙対策法案が追い打ちも
http://www.toushin-1.jp/articles/-/2724?utm_source=excite&utm_medium=referral&utm_campaign=relatedlink
2017.02.19 08:05下原 一晃

受動喫煙対策法案でも注目される「加熱式たばこ」

塩崎恭久厚生労働相は2017年2月14日に開かれた閣議後の記者会見で、厚労省が今国会への提出を目指している受動喫煙対策法案に関連し、新型の加熱式たばこについては、「施行の時点までに規制の対象とするかどうか判断したい」と述べました。

厚労省が昨年10月に発表した「受動喫煙防止対策の強化について(たたき台)」では、飲食店などの建物内を原則禁煙(喫煙室設置可)とし、学校や病院では敷地内全面禁煙を提案しています。これに対して、飲食店業界などからは強い反発がありました。特に小規模店は「死活問題になる」と、一律の規制に反対しています。

厚労省では、反発を受けて、バーなどの小規模店や小規模の居酒屋、焼き鳥店などを条件付きで禁煙の例外とする案を検討しています。ただし、9日に開かれた自民党厚生労働部会では反対意見も多く、まとまるまでにはまだ時間がかかりそうです。

日本市場では先発のPMI「アイコス」の1強状態

ところで、冒頭に塩崎厚生労働相がコメントした「加熱式たばこ」とは何か知っていますか。

加熱式たばこは、普通の紙巻きたばこのように、葉たばこを使います。ただし、火は付けません。葉たばこの入ったスティックなどを電気で熱し、発生する蒸気を吸います。火を付けないため、煙や灰が出ません。従来の紙巻きたばこに比べ、においも少ないそうです。

加熱式たばこが日本に登場したのは2014年11月。米フィリップ・モリス・インターナショナル(PMI)が「アイコス」を名古屋市で先行販売しました。PMIは2016年春からは全国で販売を行うようになりました。

加熱式たばこ二番手は日本たばこ産業(JT)で、2016年3月に福岡市の一部の店舗とオンラインショップで、「ブルーム・テック」の販売を開始しました。2016年12月には英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)が仙台市内で「グロー」の販売を開始しました。

現在手に入る加熱式たばこは「アイコス」、「ブルーム・テック」、「グロー」の3種類ですが、全国展開しているのは「アイコス(PMI)」だけです。JT、BATはまだテスト販売といった位置付けです。

JTは2017年6月に「ブルーム・テック」を東京都内で販売し、2018年上半期には全国展開すると発表しています。BATも早期の全国展開を目指すとしていますが、JT、BATともにPMIに出遅れた感は否めません。

ちなみに、「加熱式たばこ」と似ている商品に「電子たばこ」があります。両者を合わせて「新型たばこ」と呼ぶ場合もあります。電子たばこはニコチンを含む溶液を加熱して蒸気を吸います。

海外では、新型たばこと言えば電子たばこのほうが主流ですが、日本では電子たばこは医薬品医療機器等法(旧薬事法)の承認が必要で、現在、国内で承認された商品はありません。

圧倒的なシェアを誇るJTの牙城が崩されることもあり得る

JTは2月6日、2016年12月期連結決算(国際会計基準)を発表しました。純利益は前期比13%減の4,216億円で、今期も減益を見込んでいます。

JTでは本業とも言えるたばこの国内販売で苦戦が続いています。2017年12月期の国内販売数量見通しは前期比9.6%減の960億本となっています。1,000億本を割り込むのは民営化以降初めてです。

知らない人もいるかもしれませんが、実は、JTはたばこの販売数量では、首位のPMI、2位のBATに次いで、世界3位のポジションに位置しています。積極的なM&A(合併・買収)で海外の事業基盤を獲得・拡充し、成長を続けてきました。さらに、国内では6割以上という圧倒的なシェアを誇ってきました。

しかし、加熱式たばこでは先発のPMIの1強状態となっています。大げさでなく、日本市場というJTの牙城が崩されることもあり得ます。今後、JTがどこまで巻き返すことができるのか、注目したいところです。

下原 一晃

825荷主研究者:2017/05/06(土) 22:12:57

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00424566
2017/4/14 05:00 日刊工業新聞
セルロースナノファイバー最前線(2)供給拡大へ動く

相次ぎ量産設備稼働

CNF配合ゴム(奥)は高硬度で、耐候・耐熱性が大幅に向上する(日本製紙)

【体制整備】
 製紙原料の木材パルプを処理して、ナノメートルサイズ(ナノは10億分の1)まで細かく解きほぐすセルロースナノファイバー(CNF)。増粘・消臭といった機能性を高める添加剤用途が先行して実用化され、サンプル供給ベースの研究・開発フェーズから一歩進み、供給拡大をにらんだ体制整備も活発になってきた。

 王子ホールディングス(HD)は2016年12月、王子製紙富岡工場(徳島県阿南市)で年産能力40トンのCNF実証生産設備を稼働した。化粧品にも使う安全な薬品であるリン酸を使った独自の化学処理「リン酸エステル化法」でCNFを製造する。日用雑貨品メーカー向けの納入が決まったCNF増粘剤「アウロ・ヴィスコ」を生産するほか、サンプル供給も大幅に拡大。従来は研究施設でCNFを製造していたため用途や供給量を制限せざるを得なかった。

 また、薄膜ガラスの代替や電子デバイス向けなどにサンプル供給するCNF透明連続シートについても、今秋までに同25万平方メートルの生産設備を導入。将来的に同100万平方メートルまで規模を拡大する計画だ。

【余力なくなる】
 日本製紙は業界に先駆けて13年秋、岩国工場(山口県岩国市)に東京大学の磯貝明教授らが開発した触媒「TEMPO」を使って化学処理する同30トンの実証生産設備を導入。だが、自社で抗菌・消臭効果を高める尿漏れ・吸水ケア製品への適用を進めたこともあってサンプル供給余力がなくなり、石巻工場(宮城県石巻市)に世界最大級となる同500トンのCNF量産設備建設を決定した。4月下旬の完成が間近に迫る。さらに用途開発を進めるため、富士工場(静岡県富士市)で6月に同十数トンのCNF強化樹脂の実証プラント、ケミカル事業本部江津事業所(島根県江津市)で9月に食品添加物の製造技術を応用した同30トンの食品・化粧品向けCNF増粘・保湿剤の量産設備を稼働する。

【複合材料化】
 樹脂やゴムの補強材用途では中越パルプ工業も6月稼働を目指し、川内工場(鹿児島県薩摩川内市)に同100トンの量産設備を建設中。CNFの製法には九州大学の近藤哲男教授が開発した水中対向衝突法(ACC法)を採用している。ACC法は水の衝突圧でパルプを解きほぐすシンプルな手法で、繊維素が多少絡み合った直径10ナノメートル程度までの解繊になるが、処理過程で油にもなじむ両親媒性を備える。その特徴が、複合材料化に生かされる。

(金曜日に掲載)

(2017/4/14 05:00)

826荷主研究者:2017/05/06(土) 22:35:16

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170419/bsc1704190500004-n1.htm
2017.4.19 06:02 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、クリネックス刷新 各社が成長分野の家庭向け強化

クリネックス新商品をPRする女優の新垣結衣さん(右)と日本製紙クレシアの南里泰徳社長=18日、東京都千代田区【拡大】

 製紙各社が、ティッシュやトイレットペーパーなどの家庭紙事業を強化している。日本製紙は18日、「クリネックス」ブランドを刷新し、新商品を投入すると発表。大王製紙が日清紡ホールディングスの事業を買収するなど、生産能力の増強も目立つ。紙需要の減少が続くなか、数少ない成長分野である家庭紙で収益を確保したい考えだ。

 日本製紙子会社の日本製紙クレシアが21日に発売するクリネックスのティッシュは、原料の配合を見直すなどし、よりふんわりと柔らかく仕上げたほか、パッケージやロゴも刷新した。同社は米キンバリー・クラークと提携してクリネックスブランドの使用権を獲得し、1964年に国内で初めてティッシュを発売した。今回の刷新は33年ぶりとなる。

 クリネックスは50〜70代がメーンユーザーだが、今後は30〜40代の女性への売り込みを強化し、客層を広げたい考えだ。

 日本製紙は、トイレットペーパーでも中堅製紙会社の春日製紙工業(静岡県富士市)と共同出資会社を設立し、富士工場(同)の敷地内に約60億円をかけて新工場を建設する計画だ。

 一方、「エリエール」ブランドを展開する家庭紙首位の大王製紙は、日清紡HDの製紙事業を4月3日に買収し、3工場と社員を引き継いだ。買収額は250億円で、事業の大半を家庭紙が占める。また、計240億円を投じ、休止中の川之江工場(愛媛県四国中央市)を再稼働させるほか、埼玉県行田市に加工工場を設ける計画。相次ぐ生産増強で、2位の日本製紙を引き離したい考えだ。

 日本製紙連合会によると、2017年の紙需要は11年連続で減少する見通し。一方、家庭紙は逆に0.7%増の202万トンと10年連続で増え、過去最高を更新するとみている。単身世帯の増加に加えて、インバウンド(訪日外国人)の増加で宿泊施設の需要も伸びている。

 ただ、原油価格や物流費が上昇するなか、各社は5月から値上げする方針。消費者が値上げを受け入れなければ、販売が減り、収益が落ち込むリスクもはらむ。

828荷主研究者:2017/05/14(日) 11:04:33

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201704/20170426_12006.html
2017年04月26日水曜日 河北新報
<日本製紙>新素材CNF 石巻工場で量産へ

CNF量産設備の完成を祝ってテープカットをする関係者

 木材パルプから取り出す新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」の生産設備が宮城県石巻市の日本製紙石巻工場に完成し、25日に稼働を始めた。CNFは素材の強度や高い耐熱性などから多様な産業での活用が期待される。国内最大の年500トンの生産能力があり、本年度は年100トンを目標に生産ラインを軌道に乗せ、2019年度をめどにフル稼働させる計画。

 新聞古紙パルプを製造していた4階の建屋(延べ床面積4700平方メートル)の既存施設を再利用し、CNFを製造するタンクや電気設備などを配置した。整備費は約16億円。

 CNFは木材パルプに特殊な化学処理を施して製造する繊維。髪の毛の1万分の1の細さで、軽量ながら鉄のような強度があり、熱による変形が少ないのが特長とされる。

 石巻工場生産のCNFは当面、銀イオンを付着させて消臭効果を高めた紙おむつなどの日用品に利用される。将来は大量生産につながる自動車部材やゴム製品、家電、包装材料などへの用途拡大を目指す。

 石巻工場で25日、竣工(しゅんこう)式があり、約80人が出席。日本製紙の馬城文雄社長は「世界最大規模のCNFの量産設備を稼働させることができた。一日も早くフル稼働させ、さらなる増設へとつなげたい」と述べた。

832荷主研究者:2017/05/21(日) 21:48:47

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170512/bsc1705120500001-n1.htm
2017.5.12 05:00 Fuji Sankei Business i.
王子と三菱が合弁事業 青森に家庭紙生産新工場

 王子ホールディングス(HD)と三菱製紙は11日、家庭紙で合弁事業を行うと発表した。三菱の八戸工場(青森県八戸市)内に、約50億円をかけてティッシュやトイレットペーパーを生産する新工場棟を建設する。東北地方における生産・供給体制強化が主な狙い。

 6月中旬をめどに、合弁会社「エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ」を設立する。資本金は8000万円で、三菱が70%、王子HD子会社の王子ネピアが30%を出資する。新工場棟の生産能力は年間約1万8000トンで、王子ネピアの工場から設備を移して2019年4月に稼働させる。30人以上の新規雇用を見込んでいる。

 製紙業界は人口減やデジタル化に苦しんでいるが、家庭紙はインバウンド(訪日外国人)の増加もあり堅調な需要が続く。三菱では、家庭紙生産で八戸工場の収益力を高める考え。

833荷主研究者:2017/06/01(木) 00:48:47

http://www.sankeibiz.jp/business/news/170522/bsc1705220500004-n1.htm
2017.5.22 05:51 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、王子HDが“夢の素材”を相次ぎ量産化 自動車への採用目指す

王子HDが量産するCNFシート【拡大】

■低コスト化で自動車市場開拓へ

 製紙各社が、夢の素材といわれるセルロースナノファイバー(CNF)の量産に相次ぎ乗り出している。日本製紙は石巻工場(宮城県石巻市)で4月下旬に世界最大級の量産設備を立ち上げ、王子ホールディングス(HD)なども近く量産に乗り出す。紙と同じく木材パルプから作るCNFは、軽いにもかかわらず強度があり、2030年には市場が1兆円規模に育つとの予測もある。各社では量産化で製造コストを引き下げ、ゆくゆくは巨大な需要が見込める自動車への採用を目指す考えだ。

■新設備は年産500トン規模

 「新設備が相次ぎ稼働する17年は、当社にとってエポックメーキングな年になる」

 日本製紙の馬城文雄社長は、4月25日に石巻工場で行われた量産開始の式典で、CNFの普及に向けた意気込みをそう語った。

 同社はこれまで岩国工場(山口県岩国市)で試験生産してきたが、石巻に16億円をかけて新設備を導入した。岩国の生産能力が年30トンなのに対し、石巻は500トンとはるかに上回る。

 CNFは、木材パルプをナノ(10億分の1)レベルに解きほぐした極細繊維だ。重さが5分の1の重さしかないが、強度は5倍と普及で先行する炭素繊維に匹敵する。ほかにも水に混ぜると粘り気が出たり、熱を加えても変形しにくいといった特徴を備える。植物由来で生産廃棄時の環境負荷が少なく、木材資源が豊富な日本なら原料を輸入に頼る必要もない。

 実用化はすでにスタートしている。日本製紙子会社の日本製紙クレシアは、大人用紙おむつに抗菌・消臭用途で採用。三菱鉛筆は、粘り気を増やしたボールペンのインクを開発済みだ。

 日本製紙の石巻工場では、研究の第一人者である東京大学の磯貝明教授らが開発した「TEMPO触媒酸化法」を採用。紙おむつの抗菌・消臭や塗料の添加剤、ゴムの強化剤を想定し、直径3〜4ナノメートルと超極細のCNFを生産する。また、同社は江津事業所(島根県江津市)でも11億円をかけて30トンの能力を持つ新工場棟を建設し、9月から別の製法で食品や化粧品向けに量産する計画。生産拡大でコストを引き下げるとともに、いち早く市場を押さえる考えだ。

■背景には深刻な紙離れ

 量産に乗り出す製紙会社は同社だけではない。王子HDは昨年12月、徳島県阿南市の富岡工場で、40トン規模の実証設備を導入。今年後半には25万平方メートルの透明シートを量産できる設備を導入する。中越パルプ工業も鹿児島県薩摩川内市の工場で6月から年100トンを量産。同社は4月に丸紅と提携し、販売先確保や用途開拓にも力を注ぐ。

 ほかにも大王製紙は、昨年4月に三島工場(愛媛県四国中央市)で100トン規模の試験設備を稼働。さらに乾燥させて粉末にし、樹脂などに混ぜやすくする設備を今年度中に追加する。

 将来的には自動車への採用を目指している。軽くて強いCNFを樹脂に混ぜ、車体の素材に使えば、安全性と燃費性能を高レベルで両立でき、環境負荷も減らせる。このため官民挙げて研究が進められており、日本製紙は6月に富士工場(静岡県富士市)でCNF樹脂の実証設備を立ち上げる方針だ。

 製紙各社が相次いで量産に乗り出す背景には、深刻な紙離れがある。日本製紙連合会によると、今年の国内需要は11年連続でマイナスとなる見通しだ。経済成長が続く新興国ならまだしも、人口減や電子媒体の普及に直面する国内では、増加は望めそうにない。原料調達や製造のノウハウを生かせて、ビジネスを拡大できるCNFへの期待は大きい。

 課題はコストだ。現状では1キロ当たりで数千〜1万円とされるが、自動車に採用されるには500円にまで引き下げる必要がある。日本製紙の馬城社長は「パルプから紙を作る技術に加えて、木材成分を活用するバイオケミカルでも高度な技術を蓄積してきた」と語り、課題克服に意欲をみせる。(井田通人)

835荷主研究者:2017/06/11(日) 13:29:49

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170530/201705300917_29756.shtml
2017年05月30日09:17 岐阜新聞
大王製紙 可児工場に物流拠点

起工式に臨む大王製紙や大和ハウス工業の関係者=可児市土田、大王製紙可児工場

 大王製紙は、可児市土田の可児工場の敷地に倉庫を集約し、中部地方の物流拠点とする。工場の生産品の一部を保管するため借りていた倉庫を集約し、物流コストの削減を図るのが狙いで、来年5月の稼働を目指す。

 原料の資材置き場として使用している2万3900平方メートルの敷地に、鉄骨2階建て延べ2万7千平方メートルの倉庫を設ける。主に県内で借りていた倉庫9棟のうち7棟を集約する。

 倉庫は、大和ハウス工業が敷地を賃借して建設。大王製紙子会社のダイオーロジスティクス中部支店が大和ハウス工業の特定目的会社から倉庫を賃借して使用する。

 可児工場は家庭用紙製品の基幹工場としてティッシュやトイレットペーパー、印刷用紙などを製造し、生産能力は1日1010トン。主に東京、大阪、名古屋方面に出荷している。

 26日に起工式を行い、関係者が工事の安全を祈った。

836荷主研究者:2017/07/09(日) 11:13:03

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00433973?isReadConfirmed=true
2017/6/30 05:00 日刊工業新聞
セルロースナノファイバー最前線・企業編(10)北越紀州製紙

特殊紙事業に付加価値

耐湿・耐水性が求められる用途を想定したCNF撥水エアロゲル

【捕集性能向上】
 北越紀州製紙は2016年末、セルロースナノファイバー(CNF)をガラス繊維シート(不織布)との複合体およびエアロゲル(多孔体)の2形態でサンプル供給する体制を整えた。エアフィルター濾材に使われるガラス繊維シートは、特殊紙事業の主力製品。ガラス繊維の隙間にCNFをクモの巣状に張り巡らし、ナノメートルサイズ(ナノは10億分の1)まで捕集性能を高めている。

 一方、比表面積が極めて大きくなるCNFエアロゲルは超高性能の断熱材や触媒の担持体、吸着材への利用を想定。CNFの分散媒として水に親水性のアルコールを加え、乾燥時の凝集を防いでスポンジ状のエアロゲルを作製することに成功した。

【CNFの弱点】
 同社のガラス繊維シートは、半導体・液晶製造などのクリーンルーム用高性能エアフィルターにも使われている。これまでにCNFガラス繊維シート複合体を空調設備工事大手を含め、十数社にサンプル供給した。性能評価試験の結果が出始め、「CNFの弱点ともいえる耐湿性を補う撥水処理などの改善要望が寄せられている」(中俣恵一技術開発本部研究所長兼新機能材料開発室長兼環境統括部長)という。

 すでにエアロゲルでは耐湿・耐水性が求められる用途を想定し、シーズとして撥水タイプも開発済み。需要創出の可能性を広げている。

 北越紀州は12年に買収したフランスの特殊紙メーカー、デュマとともに車載用バッテリーセパレーターの世界展開を進めるなど、特殊紙事業を成長分野に位置付ける。軽量・超高強度というCNFの特性を生かした構造材用途の実用化が遅れている実態もあり、当面は「CNFによって特殊紙や板紙などの既存事業で付加価値を高める」(同)ことに重点を置く。

【CNCも供給】
 また、CNFに続いて17年初め、カナダのパルプ製造・販売子会社からパルプを硫酸で化学処理してセルロースの結晶部分だけにしたセルロースナノクリスタル(CNC)の日本向けサンプル供給を始めた。国内で研究開発が進む繊維状のCNFに比べアスペクト比(長さ/幅比)が小さく、取り扱いが容易なのが特長。製造コストはCNFに比べ現状で3分の1程度とされ、結晶体なので乾燥・粉末加工しやすい。主に流動性向上や摩擦抵抗を低減する添加剤としての用途が期待されている。

 「CNFとCNCのどちらが先行するか分からないが、両にらみで用途開発を進める」(岸本晢夫社長)としている。

(金曜日に掲載)

(2017/6/30 05:00)

837荷主研究者:2017/07/26(水) 22:26:45

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20170713/CK2017071302000101.html
2017年7月13日 中日新聞
《経済》 軽くて丈夫 CNFの量産化目指す

◆日本製紙・富士工場

樹脂にセルロースナノファイバー(CNF)を混ぜて強度を高めた「CNF強化樹脂」=富士市の日本製紙富士工場で

 軽くて高強度な木質由来の新素材・セルロースナノファイバー(CNF)の研究開発に取り組む製紙大手の日本製紙(東京)は、富士市の富士工場で建設を進めてきた「CNF強化樹脂」の実証生産設備を稼働し、十二日に報道陣に公開した。「次世代新素材」といわれるCNFを混ぜて強度を高めた樹脂は自動車部品や家電などで活用が期待されており、日本製紙は技術やコスト面の課題を検証しながら、将来の量産化を目指す。

 工場敷地内にある建屋の中に、原料の木材パルプが水となじまないようにする「疎水化処理設備」と、CNFと樹脂を混ぜる「強化樹脂混練設備」を設けた。工程は、疎水化したパルプの主成分のセルロースを繊維にほぐしてCNFをつくりながら、樹脂と混ぜ合わせる。年間約十トンの生産量を見込む。自動車や家電、建材などの関連メーカー向けにサンプルを提供しながら活用法を広げる計画だ。

疎水化したパルプと樹脂を混ぜ合わせ、CNF強化樹脂を製造する混練設備=富士市の日本製紙富士工場で

 自動車ではバンパーやドアパネルなどでの活用を想定する。現行のガラス繊維を混ぜた強化樹脂より軽く、少ない配合量で同じ強度を確保できることから、CNF強化樹脂への代替が進めば車の軽量化や燃費向上につながると期待される。

 会見した山崎和文副社長は「自動車に求められる厳しいコストや品質基準を満たすことができれば、各分野への応用が進む。自動車分野での実用化にチャレンジしたい」と強調した。

 木質由来でリサイクルも容易なCNFは次世代素材として注目度が高い。経済産業省は自動車用CNF強化樹脂の市場に関し、二〇三〇年に年間五百億〜二千五百億円の規模に成長すると試算。家電や化粧品などを含めた全産業用で一兆円規模になると予想する。

 一方で、実用化にはコスト低減が欠かせず、自動車に多く使うポリプロピレンなどの樹脂の種類によっては、現状では十分な強度を確保できないという課題もある。山崎副社長は「自動車産業が集積する静岡県はCNFの研究開発の場所として望ましい。課題に取り組み、できるだけ早く量産化を実現したい」と述べた。

 日本製紙は〇七年、京都大を拠点とする新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のプロジェクトに参加してCNFの研究開発を始めた。衛生用品や化粧品などに使うCNFは既に量産に乗り出し、宮城県の石巻工場などで今年から生産している。

(西山輝一)

 <セルロースナノファイバー(CNF)> 木材チップから取り出したパルプの繊維をナノレベル(10億分の1メートル)までほぐし、微細化したバイオマス素材。鉄と比べて5分の1の軽さで、5倍の丈夫さを持つとされる。繊維が細くて表面積が大きい特質から、消臭や抗菌の機能を高めた紙おむつなどの衛生用品として既に実用化されている。水中に分散すると粘りが出てゲル化する性質もあり、食品や化粧品の添加剤としても使われている。

838とはずがたり:2017/08/03(木) 12:49:53
製紙工場ってアンモニア何につかうんだっけ??

アンモニア水浴び重体の男性死亡 愛知の製紙工場事故
10:35朝日新聞
https://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/ASK832R42K83OIPE001.html

 愛知県春日井市王子町の王子製紙春日井工場で、配管からアンモニア水が漏れた事故で、愛知県警春日井署は3日、意識不明の重体だった男性社員が2日夜に全身やけどで死亡したと発表した。

 署によると、死亡したのは春日井市柏井町3丁目の会社員村本秀樹さん(41)。村本さんは7月28日午前、アンモニア水が入ったステンレスタンクのメンテナンス中に、タンクの配管から漏れたアンモニア水を全身に浴びたという。

839荷主研究者:2017/08/14(月) 16:36:15

http://www.nipponpapergroup.com/news/year/2017/news170803003882.html
塗工紙の生産体制見直しについて
〜秋田工場の1号塗工機・石巻工場の2号塗工機を停機〜

2017年08月03日 日本製紙株式会社

 日本製紙株式会社(社長:馬城 文雄)は、塗工紙の国内需要の減少を踏まえ、2018年5月末に、秋田工場(秋田県秋田市)の1号塗工機と石巻工場(宮城県石巻市)の2号塗工機を停機いたします。

 印刷用紙の国内需要は少子化や電子媒体の伸長により構造的な減少傾向にあり、その中でも塗工紙は年率約4パーセントのマイナス成長が続いています。今後もその傾向は継続すると見込まれるため、当社は、両塗工機で生産する塗工紙を他工場に集約し、より効率的な生産体制を実現することで、塗工紙事業の競争力強化を図ってまいります。

 現在、秋田工場(秋田県秋田市)の1号塗工機と石巻工場(宮城県石巻市)の2号塗工機は、主に上質系塗工紙を生産しております。

    生産能力(千トン/年)品種 停機時期
秋田工場 1号塗工機 150 上質コート紙 軽量コート紙 2018年5月末
石巻工場 2号塗工機 90 上質コート紙 2018年5月末

以上

840荷主研究者:2017/09/09(土) 19:11:48

http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20170810/201708100844_30236.shtml
2017年08月10日08:44 岐阜新聞
丸山木材工業が海外輸出 県産材をアジアや北米に供給

伐期を迎えた東濃桧など。国有林から切り出し、アジアや北米に輸出する=中津川市付知町

 木材製品の販売などを手掛ける丸山木材工業(岐阜県中津川市、丸山輝城社長)は、東濃桧(ひのき)の原木や製品など県産材の輸出に乗り出す。戦後に植林された木は伐期を迎えており、海外で住宅の内装材として高まる需要が追い風になった。第1弾として同市内の国有林で伐採した木材を韓国や台湾、米国やカナダに輸出する。丸山大知専務国産材事業部長は「良質でブランド力のある県産材を幅広く海外に供給し、世界的な産地に育てたい」と意気込む。

 輸出するのは、同市内の付知裏木曽国有林(4.75ヘクタール)と加子母裏木曽国有林(4.85ヘクタール)から切り出した樹齢約60年の東濃桧とスギ。いずれも国の「緑のオーナー制度」で植林された分収育林で、森林備蓄量は計4千立方メートル。同社が一般競争入札で落札した。

 第1便は約200立方メートルの丸太をコンテナに積み、9月末に名古屋港から船で韓国に送る。木材製品は台湾に送り、米国やカナダ向けは年内にも輸出したい考え。今後も定期的に輸出する。

 輸出の背景にあるのが、国産材の資源価値の高まりだ。戦後に植林された木は50〜70年たち、切り頃を迎えている。だが、安価な輸入材が主流になったことで木材産業は臨海部に移転し、山林を手入れする林業者も減少。伐期を迎えた国内の木のほとんどが手付かずのままで、切り倒して山に放置する未利用木材も多いのが現状だ。

 50年ほど前まで国産材を手掛けていた同社も輸入材にシフトしたが、昨秋、国産材需要の高まりを見込み、国産材事業部を立ち上げて国内の山林開発に再参入した。国内の都市部や海外市場をターゲットとして、手付かずになっている国有林や民有林の木材を売り込みたい考え。

 丸山専務は「日本の山林では毎年、使用量以上に木が成長し、樹齢の高齢化が進んでいる。東濃桧をはじめ、国産材は香りも見た目も良く、海外からの引き合いが多い。日本の山林は、内装材や柱などの構造材、紙の原料やバイオマス発電の燃料として活用される再生可能な資源。伐期を迎えた高品質な国産材を世界に広めたい」と話す。

842荷主研究者:2017/10/01(日) 10:36:01

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/130615?rct=n_economy
2017年09/07 05:00 北海道新聞
増える道産材の大型建築 公共、商業施設など 加工技術進歩

オホーツクウッドピアの工場。道産カラマツの集成材をフル稼働で製造している

 道内で道産木材を公共施設や商業施設など大型建築物に活用する事例が増えている。道産材の強度を生かしたり、欠点を補ったりして、大型建築に向く加工技術が進歩したほか、内装でも木のぬくもりの集客効果が再評価されているためだ。日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)交渉の大枠合意により、EU産木材の関税が削減、撤廃されることで競争激化は必至だが、道内業者は高層建築などで市場を開拓し、生き残りを図る考えだ。

 北見市留辺蘂町の木材加工業者らでつくる協同組合「オホーツクウッドピア」の加工場。道内各地の自治体などから相次ぐ建材の注文に応じ、木材を切断、接着する機械音が休みなく響いていた。塚谷重之業務部長は「技術革新で木材の活用の幅が広がり、ここ10年ほどは大型建築の注文が伸びている」と話す。

 同組合は道産カラマツを原料に、大規模建築の柱や梁(はり)に使われる「集成材」を手がける。

 カラマツは強度はあるが、ねじれやすい欠点があり、かつては建材に向かないとされていた。同組合では、異なる性質の板を貼り合わせることで、カラマツのねじれを抑える集成材の技術で克服。スギやヒノキより高い強度を売りに、十勝管内足寄町役場や道内各地の保育所や幼稚園などに建材を供給してきた。同組合による集成材の生産実績(非住宅)は2016年度に2800立方メートルと、この10年で4倍以上に増えた。

■木のぬくもり魅力

 道産材の利用が伸びたのは、国や自治体の後押しによるところも大きい。国は10年、自治体施設に国産木材の活用を促す公共建築物木材利用促進法を施行。林野庁の交付金もあり、コストが下がった公共施設での活用が一気に広まった。

 道によると、09年度に始まった林野庁の交付金で道産材を使って建てた公共施設の累計は同年度の18施設から、17年度は8月末時点で161施設と9倍になっている。

 木材を使った内装の良さも見直されている。「木のぬくもりなどの魅力が広く認識され、商業施設での利用も進んでいる」と話すのは、渡島管内森町の製材業ハルキの春木芳則社長。同社は道南スギを病院の内装に活用。函館市内で4月に開業した無印良品の店舗内装にも使った。「地場の木材により、建物に愛着を持ってもらうことができる」

 道内では戦後、カラマツやトドマツが炭鉱の坑木の需要を見込んで各地で植えられた。だが、その後炭鉱の閉山が相次いだことなどで、道内の木材産業は低迷した。一方、近年は多くのカラマツやトドマツが伐採の適齢期を迎え、利活用の好機となっている。林業関係者は木材の利用が広がれば、伐採後の植林により、森林の適切な維持、更新にもつながるとみている。

 今後、建築物での道産材需要を大きく広げる切り札として注目されるのが、一般的な集成材より多方向から加えられる力に対する強度が高く高層ビルなどにも使える大型木製パネル「クロス・ラミネイティド・ティンバー(CLT)」だ。

843荷主研究者:2017/10/01(日) 10:37:50
>>842 続き

■CLTで需要開拓

 柱を使わなくても壁や床など「面」で建物を支えられる強度があり、施工が簡単なため、鉄筋コンクリート造りの建物と比べ、工期を約3分の2に短縮できる利点がある。耐震性や断熱性、遮音性、耐火性にも優れ、欧州で普及が先行。道外では集合住宅やホテルで活用が進んでいる。

 オホーツクウッドピアは2月、道内で初めてCLTの生産に必要な日本農林規格(JAS)認定を取得した。渡島管内知内町で今月着工する移住希望者向けの研修・宿泊施設(3階建て、延べ350平方メートル)に、ウッドピアで製造した知内産スギのCLTを使う。来年3月の完成を目指しており、道内3例目のCLT建築となる予定で、ウッドピアとして製造は初めて。今回の事業を足がかりに、さらなる需要開拓を目指す。

 道立総合研究機構林産試験場(旭川)の松本和茂研究主幹は「従来は木材を使いにくかった高層ビルなどにも利用でき、公共施設だけでなく民間建築物にも普及する可能性を秘めている。都市部の木材需要が増えれば、地方の林業発展にもつながる」と期待する。

 課題は価格面だ。現時点でCLTによる建物の建設費は、鉄筋コンクリート造りの1・5〜9倍ほどかかる。道は「量産によって価格を下げ、普及につなげたい」(林業木材課)とし、26年度に木造住宅2500軒相当の5万立方メートルのCLTを道内で生産する体制づくりを目標に掲げている。(経済部 五十地隆造)

<ことば>CLT 木材の繊維の向きが交差するように厚さ3センチほどの薄い板を重ねて接着した大型パネル。軽量で強度に優れ、1990年代から林業を国の基幹産業として位置づけるオーストリアを中心に欧州各国で普及した。欧州では一般住宅のほか、10階建てを超えるビルなどの建築にコンクリート代わりに利用されている。日本国内でも最近になってパネル製造に必要な大型プレス機の導入とともに、普及が進みつつある。

■EPA大枠合意 道内懸念 中韓への輸出拡大に活路

 日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)交渉の大枠合意を受け、木材は集成材やCLTなど10品目の関税(2・2〜6%)が発効から段階的に削減され、8年目に撤廃される。EU産は安価で質も良く、道内の林業関係者には「やっと勢いづいてきた道産材の活用に水を差される」と懸念が広がっている。

 林野庁によると、集成材など丸太を加工した「製材」の国内供給量(2015年)は国産が1200万立方メートルに対し、輸入は950万立方メートル。EUなど欧州産は370万立方メートルと輸入ものの約4割を占める。道産は170万立方メートルで欧州産の半分に満たないが、貿易自由化の影響で供給減が続いた状況から00年代以降は回復基調。5年前と比べても1割増えている。

 北海道森林組合連合会(札幌)の浜田修弘担当部長は「道内業者によるコスト削減の努力により、道産材はEU産との価格差がほぼなくなり、質も同程度であるため利用が進んできた」と指摘。関税が撤廃されれば、EU産のさらなる流入は避けられないとみる。

 道産材の価格競争力の強化に向け、浜田部長は「効率良く伐採できる林道の整備や最新機械の導入の費用補助を国に求めたい」。木材需要が伸びている中国や韓国への輸出拡大にも活路を見いだしたい考えだ。

 一方、CLTに限っては関税撤廃の影響は少ないとの見方もある。

 道立総合研究機構林産試験場(旭川)によると、CLTの価格自体は国産が1立方メートル当たり12万円で、およそ6万5千円のEU産の2倍近い。だが、壁や床など大きな「面」で使うCLTに一般的な寸法の規格はなく、EU産だと受注後にサイズを調整してから船で運ぶことになり、時間のロスが大きい。このため、「現在CLTは海外から輸入されておらず、施工業者の要望に素早く応えられる国内の加工場に競争力がある」(同試験場)という。

844荷主研究者:2017/10/01(日) 10:38:41
>>842-844 続き

■北海学園大工学部 植松武是教授 木造の専門家 育成が課題

 北海学園大工学部の植松武是教授(建築構造)に、道産木材の将来性や課題を聞いた。
 ――道内で道産材を建材に使う例が増えています。

 「技術革新によって断熱性や気密性の高い木造施設を造れるようになり、活用が進みました。地場産木材を使うことの魅力や、地元の加工業、運送業など幅広い業種の活性化につながるとの理解が自治体関係者や工務店の中で広まったことも要因です。木の内装だと気持ちが落ち着くということで、産婦人科などの病院での需要も増えそうです」
 ――今後さらに道産材を普及させる上での課題は。

 「日本全体の問題ですが、公営住宅など多くの建築物が鉄筋コンクリートで建てられてきたこともあり、木造建築の専門家の育成が急務となっています。最近は、子供のころから木に親しんでもらう『木育』の取り組みが進み、木の魅力を生かした木造建築を学びたい学生が増えており、希望は持てます。一方、日本は林道の整備の遅れなどで、豊富な森林資源を生かし切れていない面もあります」
 ――道内の豊富な森林資源の活用先として、CLTに期待が集まっています。

 「CLTは鉄筋コンクリートと比べて軽量なため、林業先進国のオーストリアでは、地盤が軟弱な地区でも使われています。地震の多い日本でもさまざまな規模の建物に使用できるよう、実験データがそろってきており、新築だけでなく、既存の建物の耐震改修工事への活用も期待できます。また、鉄筋コンクリートより施工が簡単なため、職人不足に悩む建設業者からも注目を集めています」

845荷主研究者:2017/10/01(日) 11:46:22

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/133234?rct=n_hokkaido
2017年09/20 05:00 北海道新聞
丸玉産業→丸玉木材に 津別 43年前の社名を復活

 【津別】合板製造道内最大手の丸玉産業(オホーツク管内津別町)は10月1日、社名を43年前まで使っていた「丸玉木材」に変更する。少子高齢化や人口減で住宅産業の構造変化が避けられない中、原点に戻り難局を乗り越える狙い。

 同社は1902年(明治35年)、野付牛村(現北見市)で創業したマッチ軸木を製造する丸玉製軸工場がルーツ。その後、津別町に移転し、49年に丸玉木材を設立。道外にも工場を構え、事業規模が拡大したことなどで、74年に現社名に変更した。

 住宅の床下や天井裏に張る構造用合板が主力で、その国内シェアは約1割。2016年9月期の売上高は511億円で、民間信用調査会社による同管内の企業売上高ランキングで49年連続首位。

847荷主研究者:2017/10/01(日) 12:16:52

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/135456?rct=n_hokkaido
2017年09/30 05:00 北海道新聞
日本製紙北海道工場 紙器原紙の生産ホット 10年で1・6倍

日本製紙北海道工場勇払事業所で生産されるロール状の紙器原紙

 【苫小牧】デジタル化で印刷用紙の需要が低迷する中、日本製紙(東京)の北海道工場(苫小牧市勇払、胆振管内白老町、旭川市の3事業所)では、コンビニエンスストアの店頭販売のコーヒー用カップなど紙器原紙生産が最近10年間で1・6倍に増えている。日本製紙の紙器原紙生産の約9割を占めるほか、業界での全国シェアも約6割に及び、同社は「さらに成長する分野」と製品開発に力を入れる。

 同工場の2016年度の紙生産量は約80万トン。その1割の8万トンが紙器原紙だ。生産が増えたのは2000年代に入ってから。環境に配慮してカップ麺容器をプラスチック製から紙製に切り替える動きが相次ぎ、コンビニ各社では入れたてコーヒーが定番となった。

 日本製紙の原紙をベースにしたコーヒー用カップなどを使うセブン―イレブン・ジャパン(東京)は、「プラスチックより紙のほうが熱が伝わりにくく持ちやすい」(広報)と利点を強調。ホット用のカップはすべて紙製にしている。

 11年度には旭川事業所の印刷用紙を製造する抄紙(しょうし)機1台を紙器原紙用に改造し、北海道工場計12台のうち4台体制に。紙コップやカップ麺容器はメーカーごとで形状が異なり、原紙の種類は100以上に及ぶ。薬品を塗工して水をはじく処理を施したり、熱が伝わりにくいよう新聞紙の5倍厚い0・3ミリの紙を加工したりと技術と工夫を凝らし、多様な注文に対応する。

 北海道工場の橋本重信事務部長代理は「食品や飲料向けなので、特に異物混入を防ぐための品質管理を徹底してきた」と話す。同社は昨年4月に技術開発を担う研究所を設け、新たな製品開発を進める。

849荷主研究者:2017/10/27(金) 23:09:22

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/139618?rct=n_hokkaido
2017年10/20 05:00 北海道新聞
【昭和木材株式会社=旭川市】 創業104年木の総合企業

ほぼ自動化された工場で住宅用部材が生産される札幌プレカット工場=石狩市

 丸太から板や角材を作る製材を中心に輸入木材の販売や住宅建築なども手掛ける「総合木材企業」。今年で創業104年の老舗で、北海道から四国まで営業拠点を置いて全国に製品を送り出している。

 会社の出発点は、後に初代社長となる高橋喜七が1913年(大正2年)に設立した「高橋造材部」。山林造材などを手始めに、43年(昭和18年)に昭和木材有限会社、73年に昭和木材株式会社へと発展した。

 同社の特徴は高度な生産体制と多彩な木材を卸売りする商社的機能。工場は3カ所あり、石狩市と秋田県大館市では自動工作機械により針葉樹の角材に穴や溝を作り、住宅用の柱や梁(はり)などとして出荷するプレカット加工を展開。旭川工場(上川管内東川町)では広葉樹から家具向けの部材や住宅内装材を生産している。

 針葉樹はヨーロッパ、広葉樹は米国、ロシア、中国から主に輸入。その業務の多くは自前で手掛けている。旭川工場のある東川製材流通センターには1年分の原木を備蓄するなどして、全国の木材の引き合いに応え、商社的な役割を果たしている。

 今後の方向について高橋秀樹社長(67)は「道外では人手不足を背景に完成品に近い商品の需要が高い」とし、住宅用と家具用の部材の製造販売を加速する方針。雇用面では、大卒は営業職で毎年5人前後を採用。18年卒採用は終了したが、高橋社長は「明るく、自分で考えて行動できる学生」を求めており、次年度以降も応募に期待する。

<先輩登場> 札幌支店 営業部 後藤祐希さん(26)=札幌学院大学経済学部卒 14年入社

 入社4年目の後藤さん。「お客さまの思いを形にできるのが楽しい」と毎日、取引先の建築現場を車で走り回っています。

851荷主研究者:2017/11/19(日) 11:29:43

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20171111/CK2017111102000089.html?ref=rank
2017年11月11日 中日新聞
特種東海製紙がEV参入
◆19年めど蓄電池の部材量産

 製紙大手の特種東海製紙(島田市)は、電気自動車(EV)の関連事業に参入し、二〇一九年初めをめどに蓄電池の主要部材の量産を始める。紙原料のパルプの加工技術を応用し、電池寿命や出力の向上につながる新素材を使ったセパレーター(絶縁体)を開発した。自動車各社がEV開発を強化する中、特種東海製紙も関連市場の拡大を見込み、電池メーカーへの販路を広げる考えだ。

 EV搭載のリチウムイオン電池は、電池内を満たす電解液を通り道に、電子を帯びたリチウムイオンが正極と負極を行き来することで充電と放電を繰り返す。エネルギーを蓄えるには正極と負極の間にセパレーターを挟んで空間を確保する必要があり、空間がなければショートしてしまう。セパレーターは重要な素材といえる。

 旭化成や東レなど大手化学メーカーは既に、樹脂製フィルムを使ったセパレーターを生産。表面に細かな無数の穴があり、そこをリチウムイオンが行き来して充電と放電を繰り返す。特種東海製紙はパルプを細かくほぐした新素材セルロースナノファイバー(CNF)を使い、高付加価値のセパレーター「フィブリック」として商品化を目指す。

 フィブリックは表面に樹脂製フィルムと同等の細かな穴がある。長所としてリチウムイオンが通る際の抵抗を樹脂製フィルムより低く設計でき、電池寿命や出力の向上につながる。薄い加工にも適し、電池の大容量化に貢献できるという。

 市場調査会社の富士経済(東京)によると、大型リチウムイオン電池用セパレーターの一六年の世界市場は約千五百億円で、二五年には四・五倍の六千九百億円余に成長すると予測される。現在は樹脂製フィルムの占める割合が圧倒的に高いが、CNFの長所をPRして電池メーカーへの販路開拓を図る。

(西山輝一)

 <セルロースナノファイバー(CNF)> 木材チップから取り出したパルプを微細化した素材。軽くて強度が高く、樹脂やゴムにCNFを配合した複合材料は自動車部品などへの応用が期待される。繊維が細く、表面積が大きいため、CNFを塗って消臭や抗菌機能を高めた紙おむつや包装容器が実用化されている。食品や化粧品の添加剤としても使われる。

 <特種東海製紙> 2007年、特種製紙(長泉町)と東海パルプ(島田市)が経営統合。10年、特種東海ホールディングスが両社を吸収合併し、現社名に変更。本の装丁や菓子の包装などで使うファンシーペーパーや段ボール原紙、資材を包むクラフト用紙などを手掛ける。東証1部上場。17年3月期連結売上高777億円、純利益38億円。松田裕司社長、従業員1430人(3月末現在)。

858荷主研究者:2017/12/30(土) 21:35:46

https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/22484
2017/12/19 上毛新聞
段ボールのトーモク 明和に製造拠点

調印書を手に冨塚町長(左)と握手を交わす新井工場長

 段ボール製造大手のトーモク(東京都千代田区、斎藤英男社長)は18日、2018年末に完成予定の明和大輪東工業団地(群馬県明和町大輪)に進出することを明らかにした。段ボールや包装資材などを手掛ける工場を新設するほか、物流センターや研究施設を併設して国内最大規模の拠点づくりを目指す。20年に着工し、21年に稼働する予定。

 町は少子高齢化に伴う人口減少や財源縮小の対策として、企業誘致や工業団地の造成に積極的に取り組んでいる。町産業振興課は「町の発展に企業誘致は必要。さらに工業インフラや交通網の整備を進めていきたい」としている。

859荷主研究者:2018/01/02(火) 11:35:12

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/153805?rct=n_hokkaido
2017年12/27 05:00 北海道新聞
森のハルキ、八雲の集成材工場買収 道産材販路拡大へ

 【森】渡島管内森町の製材業ハルキは26日、同八雲町内で住宅用集成材を生産する「エム・エイチグルーラム協同組合」から、工場と土地を買収したことを明らかにした。同社の集成材工場として利用し、従業員8人の雇用は引き継ぐ。同組合は解散する見通し。

 買収したのは、土地1万4500平方メートル、集成材工場(2200平方メートル)、保管庫など建物4棟。道産トドマツや、道南スギなどを使い、住宅用の柱やはりなどの集成材を生産する。年間の生産目標は6千立方メートル。

 同組合は山越郡森林組合(八雲)やテーオー小笠原(函館)など道南の7団体・企業が出資し、2000年に発足。02年から道産材を使い集成材を生産していたが、輸入材との競合で売り上げが低迷していた。買収額は非公表。

 ハルキは17年3月期の売上高が17億2千万円。製材や住宅部材加工のプレカットを手掛けているが、これまでは集成材の生産設備がなく、輸入品を購入するなどしていた。

 道産材を使った住宅用建築材に力を入れており、4月には、12億円を投じて製材工場を新設した。春木芳則社長は「自社の集成材工場を持つことで供給体制を強化し、道南スギなどの販路拡大につなげたい」と話す。

860とはずがたり:2018/01/16(火) 19:46:10

北上製紙が全事業を停止へ 事業環境厳しく黒字化困難
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180116-00000075-zdn_mkt-bus_all
1/16(火) 17:15配信 ITmedia ビジネスオンライン

 日本製紙は1月16日、連結子会社の北上製紙(岩手県一関市)が7月末で全事業から撤退すると発表した。

 1948年の創業以来、東北地区を中心に新聞用紙や段ボール原紙を供給してきたが、古紙など原材料価格の上昇で事業環境は厳しく、2017年3月期は約54億円の売上高に対し約17億円の最終赤字を計上するなど、赤字経営が続いていた。

 コスト削減などに取り組んだが、「今後の損益改善、安定した黒字化は困難」と判断、全事業からの撤退を決めた。

 事業停止後、会社は解散・清算する方針。

861とはずがたり:2018/01/19(金) 17:50:02

「Nintendo Labo」発表で連想買い 段ボールメーカー「大村紙業」連日のストップ高
ITmedia ビジネスオンライン 2018年1月19日 14時04分 (2018年1月19日 17時31分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20180119/Itmedia_business_20180119078.html

 任天堂が「Nintendo Switch」と合体して遊べる段ボール製の工作キット「Nintendo Labo」を発表したのを受け、2月18〜19日の東京株式市場では連想買いから段ボールメーカーの大村紙業(東証JASDAQ)が急上昇している。

 大村紙業は18日の「Nintendo Labo」発表後に急騰。値幅制限の上限(ストップ高)となる1100円で取り引きを終えた。

 19日も続騰し、午前9時27分には前日比300円高(+27.3%)の1400円を付けて連日のストップ高となり、昨年来高値も更新した。値上がり率は全市場でトップ。

 任天堂(東証1部)も好調で、午前11時28分には前日比2020円高(+4.4%)の4万8380円を付けて昨年来高値を更新。午後1時現在では1770円高(+3.8%)の4万8130円を付けている。

864荷主研究者:2018/01/28(日) 10:58:24
>>863
www.kahoku.co.jp/tohokunews/201801/20180117_32009.html
2018年01月17日水曜日 河北新報
<北上製紙>社長「従業員の再就職を支援」 老舗の事業停止、地域経済への影響懸念

全事業からの撤退を決めた北上製紙=16日、一関市

 7月末で全事業からの撤退が発表された北上製紙(岩手県一関市)の内田善朗社長は16日、取材に対して「従業員の再就職を誠心誠意支援する」と強調した。15日に創業70年を迎えたばかりの老舗企業の事業停止に、関係者からは不安の声が上がった。

 北上製紙は関連会社を含めて約120人の従業員を抱えている。会社は労働組合に7月20日付の全員解雇を提案し、再就職に向けた労使の協力態勢を固めたい考えだ。

 事業停止後はJR一ノ関駅近くに立地する本社工場などの建屋を全て撤去した上で、土地の売却先を探すという。内田社長は「長年、古紙の提供でお世話になった一関市民にも申し訳ない」と話した。

 一関商工会議所の佐藤晄僖(こうき)会頭は「製紙業界も苦しいとは聞いていたが、まさか地元でこんなことになるとは。地域経済に悪影響が出ないよう情報収集に努める」と話した。

 一関市は地元企業への再就職を促す考え。勝部修市長は「大きな衝撃だ。関係機関と連携して雇用対策に万全を期す」と述べた。

866とはずがたり:2018/02/09(金) 15:24:24

「Nintendo Labo」発表で連想買い 段ボールメーカー「大村紙業」連日のストップ高
ITmedia ビジネスオンライン 2018年1月19日 14時04分 (2018年1月24日 13時31分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/economy_clm/20180119/Itmedia_business_20180119078.html

 任天堂が「Nintendo Switch」と合体して遊べる段ボール製の工作キット「Nintendo Labo」を発表したのを受け、1月18〜19日の東京株式市場では連想買いから段ボールメーカーの大村紙業(東証JASDAQ)が急上昇している。

 大村紙業は18日の「Nintendo Labo」発表後に急騰。値幅制限の上限(ストップ高)となる1100円で取り引きを終えた。

 19日も続騰し、午前9時27分には前日比300円高(+27.3%)の1400円を付けて連日のストップ高となり、昨年来高値も更新した。値上がり率は全市場でトップ。

 任天堂(東証1部)も好調で、午前11時28分には前日比2020円高(+4.4%)の4万8380円を付けて昨年来高値を更新。午後1時現在では1770円高(+3.8%)の4万8130円を付けている。

869荷主研究者:2018/02/25(日) 14:22:27

www.sankeibiz.jp/business/news/180206/bsc1802060500005-n1.htm
2018.2.6 06:03 Fuji Sankei Business i.
製紙各社、生産体制の抜本的な見直しへ デジタル化の進展で需要低迷、相次ぎ生産縮小

日本製紙が塗工紙の生産設備を停止する石巻工場=宮城県石巻市【拡大】

 デジタル化の進展で紙の需要が減少する中、製紙各社が生産縮小に乗り出している。日本製紙と中越パルプ工業は今年、一部生産設備を停止する。減少傾向は今年も続く見通しで、生産体制の抜本的な見直しが避けられなくなりつつある。

 日本製紙はチラシなどに使われる塗工紙について、表面をコーティングする設備を5月末に秋田工場(秋田市)と石巻工場(宮城県石巻市)で各1機停止し、年間生産能力を計24万トン減らす。1月下旬には、岩手県一関市に本社を置く子会社で、段ボール原紙や新聞用紙を生産する北上製紙が7月末に全事業を停止することも決めた。

 中越パルプは富山県高岡市の二塚製造部で、新聞用紙などを生産する抄紙機を3月末に1台停止する。

 停止する設備の1日の生産能力は190トンで、今後は440トンとさらに規模が大きいもう1台の設備に生産を集約する。同社が抄紙機を停止するのは7年ぶりという。

 日本製紙連合会によると、2018年の輸入を含む紙の国内需要は1438万5000トンと、12年連続で前年を割り込む見通し。新聞や雑誌をスマートフォンで読む人が増加しているほか、企業が紙の使用を減らしていることも、逆風となっている。

 各社はこれまで、需要が比較的堅調な段ボールやティッシュなどの家庭紙で、洋紙の落ち込みをカバーしてきた。しかし最近は、段ボールでも中国の輸入拡大で原料の古紙価格が高止まりするなど、収益がさらに圧迫されている。このため各社は鉄の5倍の強さと軽さを併せ持つ新素材「セルロースナノファイバー」に力を入れるなど、「脱・製紙依存」の動きも強めている。

871荷主研究者:2018/02/25(日) 21:24:43
>>830-832
www.kensetsu-sinbun.co.jp/menu/Daily_kensetsu_jyouhou.htm
2018/02/08 建設新聞
MPM・王子ホームプロダクツ 青森県八戸市・家庭紙製造工場の新築
1万0680㎡・施工は日鉄住金テックスエンジ

 エム・ピー・エム・王子ホームプロダクツ(青森県八戸市市川町浜2の2 佐藤啓一代表取締役社長)は、八戸市市川町に家庭紙製造工場の新築を計画し、このほど日鉄住金テックスエンジの施工を決めた。9日に現地で起工式を行う。

 同社は、三菱製紙(東京都墨田区両国2の10の14 鈴木邦夫取締役社長)と王子ホールディングスの子会社である王子ネピア(東京都中央区銀座5の12の8 清水紀暁代表取締役社長)が、家庭紙を製造する新会社として設立した企業。

 三菱製紙側は、同社の第2次中期経営計画において、洋紙事業の構造改革に取り組んでおり、主力工場である八戸工場の体質強化策の一つとして、成長が見込まれる商品分野の家庭紙を八戸サイトで生産し、多角化を図ることにより、安定した収益構造の構築につなげていきたい考え。また、王子ネピア側としては、三菱製紙八戸工場の競争力のあるインフラの活用、東北地区で初めてとなる家庭紙事業の拠点獲得による物流コスト削減等を通じた家庭紙事業の競争力強化を図るとともに、今後も安定した需要が期待される家庭紙事業の拡大を進め、さらなる企業価値の向上を図る狙いがある。

 計画では、青森県八戸市市川町浜2の2の三菱製紙八戸工場構内にティッシュやトイレットロール等を生産する家庭紙製造工場を建設する。生産量は約1万8000㌧/年で、新工場の規模はRC造平屋一部2階建て、延べ1万0680㎡となっており、新工場建設後に王子ネピアの家庭紙製造設備を移設する方針で、2019年4月の操業開始を目指す。なお、実施設計は王子不動産が担当した。

2018/02/08付一面に掲載。

872荷主研究者:2018/03/06(火) 23:28:14

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00462908?isReadConfirmed=true
2018/2/22 05:00 日刊工業新聞
特種東海製紙、ラミネート加工品を多角化 手術室向け床シート製品化

手術室の交差感染リスクを低減するディスポーザブル床シート

 特種東海製紙は樹脂と紙のラミネート加工技術を生かし、手術室用ディスポーザブル(使い捨て)床シートを製品化する。紙加工品事業子会社のトライフ(静岡県島田市)で製造し、同社がトップシェアを持つ業務用ペーパータオルの医療機関向け販路を活用して普及を図る。ラミネート製品は現在、ワンプと呼ばれる製紙用包装紙や、業務用の食品シートなどが主力。今後、医療分野のほか建装材なども対象にして、ラミネート技術の用途開発を進めていく。

 手術室用ディスポーザブル床シートは母材の紙や不織布に、特殊な樹脂を押し出して、製膜・コーティングできる共押し出しラミネーター設備を使って加工する。手術室で床面に飛び散る体液や薬液などの水分を素早く吸収・保持し、染み出しを防ぐ。床側の接地面には防滑樹脂をラミネート。手術後の清掃作業を容易にして、病原微生物による交差(間接接触)感染のリスクを低減する。

 トライフのラミネーター設備は、最大幅2100ミリメートルの共押し出しに対応。病院などの医療機関で交差感染を防ぐために注射器をはじめとする器具だけでなく、シーツなどの資材でもディスポーザブル製品が普及してきたことを背景に、手術室用床シートの製品化を決めた。また、建装材では断熱性に優れたウレタン素材のラミネート製品を試作し、建材メーカーに提案している。

 特種東海は国内紙市場の成熟を受け、成長戦略として技術融合による新市場の創造をテーマに掲げている。

(2018/2/22 05:00)

873荷主研究者:2018/03/11(日) 11:02:35

http://www.kagakukogyonippo.com/headline/2018/02/26-32885.html
2018年02月26日 化学工業日報
中越パルプ工業 富山でCNF生産検討

 中越パルプ工業はセルロースナノファイバー(CNF)の需要拡大をにらみ、新たな量産設備の建設を検討する。高岡工場(富山県高岡市)の敷地内で2023年ごろの稼働を想定。国内最大級となる年1000トン規模の供給を見据えるほか、鹿児島県内にある同100トンの現行設備は追加投資で年産能力を5?6倍に高めることも視野に入れる。主力の紙パルプ事業はデジタル化などの影響で内需減少が続き、新たな柱の立ち上げが急務になっている。印刷・情報用紙だけに頼らない事業構造への転換を進め、覇権争奪に向けた競争激化に備える。

875荷主研究者:2018/04/22(日) 11:30:38

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180412/bsc1804120500003-n1.htm
2018.4.12 06:11 Fuji Sankei Business i.
大王製紙、生産設備1機停止 洋紙の需要減続く 業界再編の動きも

生産設備1機を停止した大王製紙の三島工場=愛媛県四国中央市【拡大】

 大王製紙は11日、三島工場(愛媛県四国中央市)の生産設備1機を停止したと発表した。洋紙の需要減少が続いているため。製紙大手では日本製紙も一部設備の停止を計画するなど、業界全体で生産縮小の動きが加速している。

 大王製紙が停止したのは、チラシなどに使う塗工紙の原紙を作る抄紙機。三島工場に13機ある抄紙機の1機で、1日あたりの生産能力は190トン。需要減で稼働率低下が見込まれていたという。

 製紙大手では、日本製紙も塗工紙の表面をコーティングする設備を5月末に秋田工場(秋田市)と石巻工場(宮城県石巻市)で1機ずつ停止する計画。また、7月末には段ボール原紙や新聞用紙を生産する岩手県の子会社が全事業を停止する。このほか、中越パルプ工業は富山県高岡市の二塚製造部で、新聞用紙などを生産する抄紙機を3月末に1機停止し、規模が大きいもう1機の設備に生産を集約した。同社による抄紙機の停止は7年ぶりという。

 日本製紙連合会によると、2018年の輸入を含む紙の国内需要は1438万5000トンと、12年連続で前年を割り込む見通し。新聞や雑誌をスマートフォンで読む人が増加。企業が紙の使用を減らしていることも逆風となっている。このため生産縮小だけでなく、王子ホールディングスが三菱製紙に33%を出資することを決めるなど、業界再編の動きも加速しつつある。

877とはずがたり:2018/05/01(火) 23:00:38
>>875
>王子ホールディングスが三菱製紙に33%を出資することを決める
しらんかったか読んだけどすっかりすっ飛んでた。。
三菱の主力の八戸で手を組んでたからなぁ。
まあ順当だけど三菱東京UFJ銀行張りに第3極北越大王三菱製紙の到来を待ち望んでたけど王子・日本製紙の二強が強まりこそすれ3極の気運は高まらんな・・。

メガは4行から金融庁が強引に3行体制に持ち込んだけど,鉄鋼も2極だし3極はなかなか難しいのかなぁ・・

878荷主研究者:2018/05/06(日) 11:28:07

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20180421/CK2018042102000042.html
2018年4月21日 中日新聞
天竜材の活用を 浜松市が製品開発に補助金
◆事業提案を募集

清水港にトレーラーで運ばれてきた天竜材。天竜材は輸出され、海外でも活用されている=静岡市清水区で(浜松市提供)

 浜松市は、天竜材の消費拡大に向けて、市内の企業や団体が連携したグループや、全国展開する企業が天竜材を使った製品を開発する際などに補助金を支出する。五月十四日まで、事業提案を募集している。

 市内に拠点を持つ企業同士が二社以上連携し、天竜材を使った製品の開発や販路拡大に取り組む際、最大百五十万円を補助する。

 森林管理や流通の国際基準「FSC-CoC認証」を取得済みか取得予定で、全国に事業所を持つ企業が製品開発などをする際は、最大で四百万円を補助する。

 いずれの場合も原材料費のほか、交通費や従業員への給与なども補助対象の経費として認められる。補助は総経費の半分以内で、二〇一八年度のみ。

 補助金の支出は一七年度も実施され、本年度で二年目。一七度は全国に事業所を持つオフィス家具メーカーのイトーキ(大阪市)が天竜材を使った椅子を開発している。

 本年度の募集要項は市のホームページで確認できる。(問)市林業振興課森林・林業政策グループ=053(457)2159

(佐藤浩太郎)

888荷主研究者:2018/06/13(水) 22:08:48

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/193813?rct=n_hokkaido
2018年05/29 01:31 北海道新聞
日本製紙、勇払の紙生産停止 20年1月 需要減で再編

 日本製紙は28日、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)の洋紙生産を2020年1月に停止すると発表した。釧路工場(釧路市)でも19年7月に生産ラインの一部を停止する。印刷用紙などの需要が減り続ける中、生産体制を再編して効率化を図り、新素材の開発やバイオマス発電などの成長分野に注力する。従業員の雇用は維持するとしているが、他工場などへの配置転換は避けられない見通しだ。

 勇払事業所では現在、紙を連続的にすく抄紙機4機で新聞用紙や紙コップ用の原紙などを年間23万トン生産。これらを他の製造拠点に振り向け、固定費削減と各工場の稼働率向上を図る。洋紙生産に関わるのは正社員約240人と協力会社の約260人。正社員の雇用についてはグループ内での配転などで維持するが、協力会社については今後検討するという。

 勇払事業所では、食品添加物などに使われるセルロースパウダーの生産を続けるほか、木質チップを使った国内最大規模のバイオマス発電設備の建設を計画している。原料搬入のための埠頭(ふとう)や倉庫を活用した物流事業なども検討するという。馬城文雄社長は取材に対し「需給バランスを見直す中で、勇払は土地や設備を新事業に転換しやすかった。強みを前向きに生かしたい」と話した。

 一方、釧路工場では抄紙機3機のうち1機を止めることで、生産能力は35万トンから20万7千トンに減少。減産に関係する約20人の従業員はグループ内に配転する。クラフト紙など一部製品の生産は旭川事業所(旭川市)などに移す。

 このほか、富士工場(静岡県富士市)でも19年に抄紙機全3機を止める。今年減産した秋田、石巻の両工場を含めた5拠点で全体の18%に当たる年76万トンを減産。110億円の収益改善が見込めるという。

 同社は勇払事業所、釧路工場、富士工場の生産設備の停止に伴い、19年3月期連結決算で約200億円の特別損失を計上し、純損益が前期の78億円の黒字から180億円の赤字に転落する見通しだ。

(権藤泉)

889荷主研究者:2018/06/13(水) 22:09:12

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/193973?rct=n_hokkaido
2018年05/29 05:00 北海道新聞
苫小牧・釧路「衰退する」 日本製紙紙生産停止、縮小

洋紙生産の撤退で、地元から不安の声が上がる日本製紙北海道工場勇払事業所=28日、苫小牧市

 【苫小牧、釧路】日本製紙が、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)と釧路工場(釧路市)の洋紙生産を停止、縮小する方針を発表し、地元住民や商店主らに28日、衝撃が走った。「雇用は守られるのか」「規模縮小は避けられないのか」。協力会社なども含め、大きな存在感を示してきた地元企業の再編に直面した住民から「地域が衰退する」と不安の声が上がった。

 苫小牧市勇払では28日夕方から約1時間、勇払事業所が地元の勇払自治会役員向けに説明会を開いた。同事業所では協力会社も含めて約500人が関わる洋紙生産を、2020年1月に停止する方針が発表され、萬誠(よろずまこと)・自治会長(70)は「どうしても勇払の将来に影響が出てしまう」と声を落とした。

 地区の人口は現在約2千人。同事業所を定年退職してからも住み続けるOBが多く、萬さんも事業所のOBだ。地区には事業所の社宅複数棟と独身寮があり、小中学校には社員の子どもたちが多く通う。高齢化が進む町内会活動でも社員やその家族は大事な担い手になっている。洋紙生産が停止されれば配置転換に伴い、従業員の減少などは避けられず、萬さんは「今後の地域がどうなるか不安だ」と表情を曇らせた。

 事業所内には社外からも利用できる診療所があり、日常的に通う住民も多い。70代主婦は「歯科以外では事業所の診療所が唯一の医療機関。市中心部に通えない高齢者は頼りにしているので、なくなったら困る」と話した。社員が多く来店する同地区のコンビニエンスストアの店長も「売り上げの減少は免れないだろう」と、ショックが隠せない様子だった。

 釧路工場でも、協力会社を含めて現在約500人が勤務する。洋紙の生産は続けるものの、19年7月には生産能力を従来の6割に減らす。

 釧路工場近くのすし店主の男性(73)は「ニュースを見てびっくりした。50年近く店をやっているが、工場が合理化される度に売り上げは減ってきた。また影響が出るのでは」と心配そう。釧路市内で複数の飲食店を経営する男性は「紙の需要が減る中、いよいよか、という感じだ。働く人が減れば、工場に近い地域の飲食店は経営が厳しくなる」と話した。

890荷主研究者:2018/06/13(水) 22:09:57

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180529/bsc1805290500008-n1.htm
2018.5.29 06:06 Fuji Sankei Business i.
日本製紙、国内の抄紙機8機停止 洋紙事業再編 特損200億円

日本製紙は洋紙事業を再編し、バイオマス発電事業などに注力する。バイオマス発電所が稼働する八代工場=熊本県八代市【拡大】

 日本製紙は28日、不振の洋紙事業を再編するため、北海道や静岡県にある国内計8機の抄紙機を停止すると発表した。バイオマス発電事業や家庭紙といった成長分野に力を入れる。関連する従業員約350人については、配置転換で雇用を維持するという。

 これにより2019年3月期連結決算で約200億円の特別損失を計上し、最終損益が前期の78億円の黒字から180億円の赤字に転落する見通しだ。赤字は東日本大震災の影響が大きかった12年3月期以来7年ぶりとなる。

 抄紙機は紙を連続的にすく生産設備。再編の対象となるのは3拠点で、北海道工場勇払事業所(北海道苫小牧市)の全4機を20年1月に停止する。跡地をバイオマス発電事業などの新規事業に活用する。

 釧路工場(北海道釧路市)では1機を19年7月に停止する。新聞用紙の生産拠点だが需要が減っており、効率を上げる。

 富士工場(静岡県富士市)の全3機は19年3月から9月にかけて停止し、家庭紙事業の生産拠点に転換する。

 日本製紙は既に秋田工場(秋田市)と石巻工場(宮城県石巻市)で、カタログなどに使う塗工紙を生産する塗工機をそれぞれ1機ずつ停止するなど、生産体制の見直しを進めている。塗工機と抄紙機の停止により、全体の18%に相当する年間約76万トンの能力削減となり、約110億円の収益改善が見込めるとしている。

 野沢徹取締役常務執行役員は記者会見で「需要の減少が想定を上回っている。強いところを伸ばさなければいけない」と強調した。

891荷主研究者:2018/06/13(水) 22:13:21

http://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/495560.html
2018/5/29 07:40 静岡新聞
日本製紙、洋紙事業再編 富士工場の生産停止

 日本製紙は28日、印刷用紙や新聞用紙などの洋紙事業の生産能力を削減するため、富士工場(富士市)と北海道工場勇払事業所(北海道)の同事業に関連する全ての生産設備を、2020年1月までに順次停止すると発表した。釧路工場(同)も一部設備を止める。国内需要の落ち込みを受けて生産拠点を絞り込み、収益構造の改善を図る。

 富士工場では現在、印刷用紙や情報用紙の抄紙機3基が稼働しているが、いずれも19年中に停止する予定。同工場では5月1日から、訪日旅行者の増加で市場拡大が続くトイレットペーパーなどの家庭紙の生産を開始。首都圏に近い立地を生かし、今後は同工場を家庭紙事業の生産拠点として転換を進める。

 同社は5月に秋田工場(秋田県)と石巻工場(宮城県)の塗工機も停止した。これらも含めた洋紙生産体制の再編で、年産能力は全体の18%に当たる年間76万トン(富士工場は13・5万トン)削減される。経費削減効果は今後3年間で計110億円と見込む。

 停止する設備に関わる従業員計約350人(富士工場は約90人)はグループ内の成長分野や新規事業に再配置するなど、雇用を継続する方針。

 国内の洋紙市場は印刷物のデジタル化などによって縮小が続いている。同社は同日発表した新中期経営計画(18〜20年度)で、収益構造の改善を「最重要課題」と位置付けた。

892荷主研究者:2018/06/13(水) 22:21:21

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/194270?rct=n_hokkaido
2018年05/30 05:00 北海道新聞
日本製紙事業再編 不安広がる苫小牧 地元経済への影響懸念

日本製紙が洋紙製造を2020年1月に停止するとした北海道工場勇払事業所

 【苫小牧、釧路】日本製紙が北海道工場勇払事業所(苫小牧市)の洋紙製造を2020年1月に停止することが決まり、協力会社など苫小牧の関係者に不安が広がった。製紙業は苫小牧の基幹産業だけに、地元経済への影響を懸念する声も上がっている。一方、19年7月に抄紙機3機のうち1機の停止が決まった釧路工場がある釧路市では、洋紙製造自体が続くこともあり、冷静な受け止めが目立った。

 苫小牧では、勇払、旭川、白老の3事業所を統括する北海道工場の飯塚匡信工場長が29日、苫小牧商工会議所を訪れ、宮本知治会頭らに洋紙製造中止の方針について説明した。会談終了後、宮本会頭は「地域経済を壊さないよう協力を求めた」と厳しい表情を見せた。

 2015年の苫小牧市の製造品出荷額は1兆4762億円で、うち紙類・パルプは12%に当たる1766億5千万円。事業所別の出荷額は非公表だが、王子製紙苫小牧工場の年間生産量が約100万トン、同事業所が同23万トンで、地元関係者は「市内全体の2割程度では」とみる。

 日本製紙は、同事業所で洋紙生産に関わる正社員約240人の雇用は配置転換などで維持すると発表したが、協力会社5社の社員約260人については明言していない。ある協力会社社員は「具体的な説明がなく、従業員たちの不安が大きい」と話す。

 紙原料や燃料、紙製品の輸送など同事業所の取引先企業は多い。機械組み立てや保守点検を手掛ける松本鉄工所(苫小牧市)は年間3〜4%の売上高減を予測。苫小牧港管理組合の佐々木秀郎専任副管理者は「燃料となる石炭の輸入減や、本州向けの紙製品の輸送に影響が出そうだ」と話す。

 市や商工会議所は、今後の影響がどの程度に及ぶか情報収集を急ぐ方針だ。

■釧路は冷静に受け止め

 釧路市では、安永敦美釧路工場長らが同日、市や釧路商工会議所などを訪れ、再編内容を説明。停止に伴う削減人員を定年退職など自然減で吸収するほか、パルプの生産量を増やす見通しを伝えた。

 蝦名大也釧路市長は「紙の需要が減っており、縮小はやむを得ない」と述べた。また、「パルプ増産などで発展を目指す思いを聞き、力強く感じた。市としてもさまざまな分野で連携を進めていきたい」と力を込めた。(山田一輝、安房翼)

 <ことば>日本製紙の道内工場 道内の生産拠点は4カ所。北海道工場と釧路工場があり、北海道工場は勇払事業所(苫小牧市)、旭川事業所(旭川市)、白老事業所(胆振管内白老町)の3工場からなる。操業開始年は古い順に釧路が1920年(大正9年)、旭川40年、勇払43年、白老60年。従業員数は4工場で計916人(4月1日現在)。

893荷主研究者:2018/06/13(水) 22:43:27

https://toyokeizai.net/articles/-/223037
2018年05月31日 東洋経済
日本製紙が「生産能力2割削減」を決めた事情
大掛かりな能力削減は2011年以来

鶴見 昌憲 : 東洋経済 記者

日本製紙の富士工場。今後は大都市に近い立地を活かし、家庭紙の生産拠点へ転換を図る(記者撮影)

 デジタル化、ペーパーレス化の進展で紙の需要減少が止まらない。その中で、製紙会社は自らの身の丈を縮める、生産能力削減に踏み出す。

 製紙業界2位の日本製紙は5月28日、国内3工場の抄紙機(紙を生産する機械)8台と関連する設備を停止すると発表した。これとは別に、5月末には紙製造の下工程にあたる塗工紙2台を止める予定で、合わせると削減能力は年76万トン、同社全体の2割弱に当たる。こうした大掛かりな能力削減は、リーマンショック後の2009年、東日本大震災後の2011年に次いで3度目となる。

新聞用紙や印刷用紙の需要が続落

 業界団体の日本製紙連合会によると、2017年の国内紙需要は2660万トン、ピークだった2006年と比べ2割弱減っている。今年も前年比0・9%減と8年連続でマイナスとなる見込みだ。中でも大幅に減っているのが、新聞用紙や出版、広告、チラシなどに使う印刷・情報用紙だ。

 日本製紙は新聞用紙や印刷用紙の国内首位。それだけに需要減の影響は大きい。同社の新聞用紙・印刷用紙部門の収益は、2018年3月期に55億円の営業赤字に転落した。数量減に加え、製品の値上げが浸透しなかったからだ。

 新聞用紙・印刷用紙は原燃料価格の高騰を受け、昨年の夏以降、値上げを進めようとした。ところが、需要が減り続ける印刷用紙の値上げは限定的にとどまり、効果は雲散霧消した。新聞用紙に至っては、値上げそのものが行われなかった。食品向けや通販で需要が増えている段ボール原紙で、原料古紙高に対応した値上げが順調に進んだのとは対照的だった。

 日本製紙が今回停止するのは、釧路工場(釧路市)の新聞用紙抄紙機1台、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)の新聞用紙と印刷・情報用紙の全抄紙機4台、富士工場(富士市)の印刷・情報用紙の全抄紙機3台。この再編に伴い固定資産の減損損失を計上し、2019年3月期は約180億円の最終赤字に転落する見通し。最終赤字は7期ぶりだ。停止設備にかかわる従業員約350人はグループ内の配置転換で対応し、雇用継続する。

 日本製紙はこの大幅な生産能力削減と同時に、2021年3月までの中期経営計画を発表した。同社は今後、紙容器や家庭紙、ケミカル、バイオマス発電などを成長事業と位置づける。その前提として、新聞、印刷用紙の抜本的な改善なしでは、計画が成り立たない。

 日本製紙の野沢徹取締役は「日本製紙だけが(生産設備を)止めてどうするんだ、という見方はあると思うが、日本製紙は新聞、印刷用紙のトップメーカーとして、そこに手をつけざるを得ない」と市場首位であるがゆえの苦境を吐露する。

他社も能力を削減して欲しい

 業界で見ても設備過剰感は否めない。製紙会社全体の生産能力は、2016年で3005万トン。稼働率は約87%で400万トン近い設備が待機している状態だった。そのうち6割強が新聞・印刷用紙向けだった。

 その後、業界首位の王子ホールディングス(HD)が2016年3月に徳島・富岡工場、2017年3月に愛知・春日井工場で抄紙機1台ずつを止めた。同7位の中越パルプは富山・二塚工場の新聞用紙抄紙機2台のうち、1台を今年3月末に停止。同4位の大王製紙は4月に愛媛・三島工場の抄紙機1台を止めている。ただ、それでも需要減には追いつかない。

 業界全体の需給調整について馬城文雄・日本製紙社長は「各社とも瀬戸際。我々の(能力削減)発表を機にいろいろな動きが出てくることを期待しているのも事実」と他社の能力削減追随への希求を隠さない。

5月28日、国内生産能力の削減を発表する日本製紙の野沢徹取締役(左)ら(記者撮影)

 かつて「国内2強」と称された王子HDと日本製紙だが、両社の差は広がるばかりだ。海外の原料パルプや感熱紙が好調の王子HDは2019年3月期に営業利益1000億円の大台乗せを狙う。一方で、日本製紙は今回の工場再編効果を入れても、中計の最終年度である2021年3月期の営業利益は470億円目標にとどまる。業界では「すでに2強ではなく、1強」との声も出る。

 日本製紙にとって、新聞・印刷用紙分野の止血は避けて通れない。ただ今後も国内市場の縮小は続くだろう。今回の能力削減で本当に終わるのか。その確信はまだ見えていない。

895荷主研究者:2018/07/01(日) 23:54:11

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180621/bsc1806210500019-n1.htm
2018.6.21 06:10 Fuji Sankei Business i.
【JAPAN style】訪日外国人増でトイレットペーパー好調 各社、増産体制整備

製紙会社の工場で生産されるトイレットペーパー【拡大】

 訪日外国人客が増えトイレットペーパーの生産も好調に-。訪日客がホテルなどで使う需要が増えていることを背景に、日本製紙や王子ホールディングス(HD)など製紙業界が新工場の整備など生産拡大に乗り出した。業界関係者は「10年前は少子高齢化で市場が縮小するとみていた」と意外な効果に驚き、2020年の東京五輪・パラリンピック後も伸び続けることに期待を寄せる。

 訪日外国人の数とトイレットペーパーの国内販売額はここ数年、連動して推移している。政府観光局がまとめた年間訪日外国人数は、東日本大震災後の12年から6年続けて前年に比べて増えた。経済産業省が公表しているトイレットペーパーの国内販売額は、14年から4年連続で増加した。

 製紙各社は売り上げを伸ばす絶好の機会と捉え、生産体制を整備。日本製紙は、子会社と春日製紙工業(静岡県富士市)の共同出資会社の工場を5月に稼働させた。大王製紙は今秋に埼玉県の新工場と、愛媛県の工場にある新設備を相次いで稼働させる予定だ。王子HDも三菱製紙と共同で会社を設立し、青森県で19年春に生産を開始する。

 日本製紙連合会によると、紙の国内需要は印刷用などが減る一方、トイレットペーパーなどの衛生紙では訪日客の増加に加えて高齢者ほどペーパーを多く使う傾向もあり、今後も一定程度見込めるという。

 政府は訪日客を17年の2869万人から20年に4000万人に引き上げる計画を掲げている。製紙大手は「案内人を増やすなど(観光の)整備を進めることで、さらに市場が成長するのではないか」(広報担当者)と政府の施策に期待している。

897荷主研究者:2018/07/07(土) 22:59:33

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/201757?rct=n_hokkaido
2018年06/22 05:00 北海道新聞
生産体制縮小する日本製紙・馬城社長 勇払でバイオマス、物流

「人材は会社の財産」と語る日本製紙の馬城社長(守屋裕之撮影)

 道内工場を中心に大規模な生産体制縮小を発表した日本製紙の馬城(まのしろ)文雄社長は北海道新聞のインタビューに対し「従業員については、新規事業や成長分野を含め、活躍してもらえるよう考えたい」と述べ、雇用維持に努める考えを改めて示した。北海道工場勇払事業所(苫小牧)については、新規事業のバイオマス発電に加えて、埠頭(ふとう)や倉庫を生かした物流ビジネスを検討していることも明らかにした。

 同社は5月下旬、主要な国内製紙拠点14カ所のうち、紙を作る抄紙機を勇払事業所で2020年に全4機、釧路工場(釧路市)で19年に3機中1機止めると発表。富士工場(静岡県)も全3機を止める。これについて馬城社長は「生産品目や物流コストなどを総合的に考え判断した。需要が減り、どうしても生産能力を集約する必要があった」と理解を求めた。

 従業員の雇用を維持する考えを改めて強調し、勇払は道内他工場や他部署への配置転換、釧路は定年退職などによる自然減で対応すると説明。「地元を離れられない事情がある人もいると思うが、配転も新たな挑戦と前向きに捉えてほしい」と述べた。

 協力会社については明言を避けたが「勇払では新規事業のバイオマス発電で引き続き関わる業種もあるのではないか」と指摘。今後の生産体制については「中期経営計画期間の20年度末までは、今ある設備の活用に注力する」と述べたものの、それ以降は紙の需要を見ながら慎重に検討していくという。

 同社はバイオマス発電を含むエネルギー事業を新規事業の柱の一つと位置づけ、目標とする営業利益500億円のうち100億円を稼ぐ計画。馬城社長は「勇払事業所は原料の輸送船が入れる岸壁と広大な敷地があり、送電網にも接続しやすい。競争力のある拠点になる」と期待した。

 さらに、人手不足や環境汚染への対策として、物流をトラックから海運などに転換するモーダルシフトの流れが進んでいることを踏まえ、勇払事業所の埠頭や倉庫などの設備を活用する考えを表明。道産の農作物の出荷や飼料・肥料の搬入などを念頭に、新たな物流ビジネスの展開を検討していく考えを示した。(権藤泉)

898荷主研究者:2018/07/07(土) 23:00:39

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00478507?isReadConfirmed=true
2018/6/22 05:00 日刊工業新聞
王子ネピアなど、今秋から統一パレット運用

 王子ネピア(東京都中央区)、日本製紙クレシア(同千代田区)、大王製紙、カミ商事(愛媛県四国中央市)の4社は21日、ティッシュペーパーなど家庭向け紙製品を運送するパレットを統一する「家庭紙パレット共同利用研究会」を設立したと発表した。秋から統一パレットを運用し、車両への製品の積み降ろしの負担を軽くしてトラックドライバーの労働環境を改善する。

 製紙4社は物流機器レンタル業のユーピーアール(東京都千代田区)と統一パレットの利用・回収で業務提携する。ユーピーアールは最適な新型パレットの製作も担当する。

(2018/6/22 05:00)

899荷主研究者:2018/07/07(土) 23:00:55

http://www.sankeibiz.jp/business/news/180622/bsc1806220500008-n1.htm
2018.6.22 05:00 Fuji Sankei Business i.
製紙4社、物流で提携 パレット共同利用し効率化

 王子ネピアなど家庭紙の製造販売を手掛ける4社は21日、輸送用のパレットを共同で利用し物流の効率化を図るために提携し、研究会を設立したと発表した。今秋からティッシュペーパーなどで運用を始める。物流業界の人手不足に対応する狙い。

 王子ネピアと日本製紙クレシア、大王製紙、カミ商事(愛媛県四国中央市)の4社。

 王子ネピアによると、現在は工場や小売店でのトラックからの積み卸しは、運転手が手作業で段ボール箱を運び1回2時間程度かかる。商品を載せるパレットを導入すると、フォークリフトで一度で運べ、作業時間は30分程度に短縮でき負担を軽減できるという。小売店などからのパレット回収は一括して行う。

 物流機器レンタルなどのユーピーアール(東京)が共通のパレットを開発し、貸し出しや回収も実施。王子ネピアの担当者は「これまでは運転手を確保できたが、人手不足にメーカーとして対策が必要。業界に幅広く呼び掛けたい」と話している。

901荷主研究者:2018/08/11(土) 11:25:39

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201807/20180721_33003.html
2018年07月21日土曜日 河北新報
<北上製紙>工場閉鎖 110人が退職、創業70年で幕

工場が閉鎖されて人けのなくなった北上製紙構内

 全事業から撤退し、グループ2社を含めて全社員126人の解雇を表明していた北上製紙(一関市)が20日、工場を閉鎖した。この日は残務処理担当者を除く110人に「会社都合による退職」の辞令を交付。1948年に創業した老舗企業の終幕に、地元では雇用不安が広がっている。

 段ボールや新聞用紙の生産を手掛けてきた工場は6月20日に操業を停止しており、活気の象徴だった煙突から立ち上る白い煙も消えた。事業撤退は、原料になる古紙価格の高騰で黒字を見込めなくなったためだ。

 解雇された従業員の再就職活動は、これから本格化する。親会社である日本製紙のグループ企業から引き合いはあるが、勤務先は大半が遠方になるという。

 40代の男性従業員は「手取りが減っても地元にとどまりたい。先輩たちが築いてきた会社が自分たちの代でなくなるのは本当に残念」と肩を落とした。

 JR一ノ関駅近くにある工場敷地約3.3ヘクタールは売却先を探し、並行して10月には建屋の撤去が始まる。

 一関市民からの古紙受け入れだけでも継続できないかどうかを検討したが、北上製紙は倉庫の管理が難しいとして断念。市民に愛用されてきた看板商品「白い紙ひも」も市場から姿を消す。

 幹部は「地元の協力で70年間操業を続けてきたが、迷惑を掛けてしまった」と頭を下げた。

 北上製紙の撤退表明からわずか3カ月後の今年4月、今度はNECが、やはり一ノ関駅近くにある生産拠点を本年度末に閉鎖すると発表。再び地元に動揺が広がった。

 駅前の飲食店経営者は「常連さんが来なくなって大打撃だ」と話し、出入りの運送会社社員は「仕事が減るのは目に見えている」と不安を口にする。

 両工場の撤退で職場を失う従業員は計約400人に上る。一関公共職業安定所や市は合同の対策本部を設置し、地元での再就職支援に全力を挙げる。

903荷主研究者:2018/08/11(土) 11:40:24

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/211599?rct=n_hokkaido
2018年07/24 05:00 北海道新聞
<北海道でつくる>赤平製紙(上) 少量多品種で質を追求

「エリエール」ブランドの道内供給を担う赤平製紙の工場。多品種生産が強みだ

 赤平市の中心部から5キロほど離れた工業団地の一角。赤平製紙の工場に足を踏み入れると、せっけんのような香りに包まれた。「香り付きトイレットペーパーの芯に配合する香料です」と、山崎将人社長。道内で販売される「エリエール」ブランドのティッシュやトイレットペーパーは、全てここで生産されたものだ。

 1980年代後半、地域の核だった炭鉱の合理化が進み、赤平市は雇用確保や経済振興を図ろうと大王製紙に進出を要望。89年に同社と市、道、地元企業が出資する第三セクターとして赤平製紙が設立された。労働省(当時)の大規模雇用開発モデルプロジェクトにも選ばれ、当時は社員の大半が炭鉱離職者だった。

■物流コスト軽減
 大王製紙が進出を決めた背景には、地元の熱意に加えて家庭紙特有の事情があった。ティッシュ類は軽いのにかさばるため、例えば10トントラックでも5、6トン分しか積めず、メーカーにとって物流費の負担が大きい。同社は従来、道内で販売する商品を岐阜県の工場から運んでいたが、赤平に製造拠点を持つことで道内向けの物流コストを抑えることができたのだ。

 現在の工場の設備は、開業当時とほぼ同じ。原紙を作る抄紙機が1台と、製品ごとに紙を巻いたり包装したりする加工機が3台で、生産量は月約1300トン。1日当たりで5箱入りのティッシュペーパー3万6千パック、12ロール入りのトイレットペーパー2万1千パックを作る計算だ。

■保湿タイプ好調
 赤平製紙は道内への商品供給を一手に担うため、大王製紙グループの家庭紙工場の中でも「少量多品種」が特徴。原料の配合や乾燥方法を切り替えて紙の厚さや柔らかさを変えるなどして、原紙24種類、製品51種類を作る。近年好調なのが、グリセリンやヒアルロン酸などを配合し、肌触りがしっとりした保湿タイプのティッシュ。花粉症の人などに喜ばれているという。

 赤平市は2016年度から、同社の製品をふるさと納税の返礼品に採用。市への寄付総額は昨年度初めて2億円を超えたが、その半分以上がエリエールのティッシュやトイレットペーパーを返礼品に選んで寄付されているという。市の担当者は「今後も新商品を取り入れたり製品の組み合わせを変えたりしていきたい」と話す。

 人口減少やペーパーレス化で紙の生産量は減り続けているが、家庭紙の需要は堅調だ。大王製紙は20年度までの3年間で、国内外の家庭紙や紙おむつなどの事業に520億円の設備投資を計画。紙・板紙事業の1・4倍だ。山崎社長も「大王製紙と連携して使い心地の良い新商品を開発し、道内でのシェアをさらに伸ばしたい」と意気込む。

 操業開始から28年。社内に元炭鉱マンはいなくなり、次第に人材確保が難しくなりつつある。「品質にこだわりながら自動化できる工程は自動化し、働く環境がより良くなるよう工夫したい」と山崎社長。今後も地域とともに歩む経営を続けていく考えだ。(権藤泉)

 ◇

▽所在地 赤平市共和町199の5
▽社長 山崎将人
▽事業内容 ティッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンタオルの製造・加工
▽従業員 97人
▽沿革 1989年に大王製紙(愛媛県)と赤平市などが出資する第三セクター方式で設立され、90年に操業開始。三セク方式は2003年に解消し、現在は大王製紙の100%子会社。ティッシュペーパーとトイレットペーパーの道内シェアは約3割でトップ。ポケットティッシュは全国に供給している。

905荷主研究者:2018/09/02(日) 21:37:40

https://www.yomiuri.co.jp/local/shizuoka/graph/article.html?id=20131206-OYT9I01434
2013年12月07日 23時11分 読売新聞
(上)製紙のまち 斜陽化

大小の製紙会社が連なる富士市(岳南電車岳南原田駅から)

 新幹線が新富士駅に近づくと、乱立する煙突が見えてくる。多くは、製紙工場のもので、「紙のまち・富士市」の様子を物語るが、煙が出ていない煙突も多い。

 富士市産業政策課によると、2002〜11年の10年間で、「パルプ・紙」の事業所数は275から224に減少。従業員も2300人近く減ったという。11年の出荷額は4407億円で、ピークだった1991年の6035億円(旧富士川町を含まず)から1600億円余りも減った。こうしたことから、富士市は昨年、財政が豊かな不交付団体から交付団体に12年ぶりに転落した。

 富士市の製紙業は、富士山の伏流水や富士川など、豊富な水資源に恵まれ、大消費地・東京からも比較的近いことから栄えてきた。

 しかし、事業所のペーパーレス化や人口減少で紙の需要が減少。王子製紙富士工場(当時)で09年2月、生産ラインの一部が止まり、12年9月末には、日本製紙グループが、かつては大昭和製紙本社工場だった日本製紙富士工場鈴川事業所(富士市今井)での紙生産を全面的に停止した。

 中規模のある製紙会社の工場担当者は「パッケージを工夫するなど、大手と差別化を図らないと生き残れない」と話す。別の会社は、東京電力の電気料金値上げに伴って太陽光発電装置を導入し、東電に売電することで全体の生産コスト低減に努める。

 今年8月、中部電力は三菱商事、日本製紙との合弁で、日本製紙富士工場鈴川事業所内に石炭火力発電所を建設すると発表。経済浮揚や雇用創出が期待できるニュースとなった。ただ、実際にどの程度の効果をもたらすかは未知数だ。

 富士市産業支援センター(エフビズ)の小出宗昭センター長は「中小の製紙会社に必要なのは、販路拡大、高付加価値商品の開発、紙以外の分野への進出だ。新市長は強力なリーダーシップでこうした企業を一層後押ししてほしい」と訴える。

2013年12月07日 23時11分 Copyright c The Yomiuri Shimbun

906荷主研究者:2018/09/02(日) 21:38:55

http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/tokai-news/CK2018052902000112.html
2018年5月29日 中日新聞 朝刊
日本製紙、洋紙事業再編 富士の関係者「寝耳に水」

家庭紙の生産拠点に転換される日本製紙富士工場=28日、富士市蓼原で

 日本製紙グループが二十八日に発表した洋紙事業の再編計画。街の発展と軌を一にしてきた工場はどう変わるのか。雇用への影響は-。突然の一報に、製紙のまち・富士にも動揺が広がった。

 日本製紙本社によると、同社の富士工場は、段ボールなどの生産拠点の「吉永」(富士市比奈)と洋紙などの生産拠点「富士」(同市蓼原)の二拠点を持つ。今回、影響がある富士拠点では、原料のパルプから完成品までを作る巨大な「抄紙機(しょうしき)」三台で年間十二万トンのコピー紙、上質紙などを生産している。同社は、この三台を来年三月から九月にかけて全て停止する。

 富士工場によると、洋紙の製造過程に関わるのは正社員九十人と協力会社などの従業員六十人の計約百五十人。正社員は配置転換などで雇用を継続したい考えで、協力会社とその従業員については、希望を基に調整に応じる方針で、二十九、三十の両日で従業員への説明会を行う予定。工場は今後、都市圏に近い立地を生かし、かさばって輸送費のコストが高いトイレットペーパーなど家庭紙の生産拠点へ転換していくという。

 工場ではこの日午後三時、報道発表と同時に従業員や組合など関係各所への説明を始めた。富士工場勤務の男性は「びっくりした。(洋紙の生産をやめるのは)かなり思い切った形だと思う」と驚きを隠さない。市内在住で、子どものころから工場の風景になじんでいたこともあり「工場が消滅するわけではないし、何とか残るのであれば…」と複雑な心境をのぞかせた。

 一方、新素材セルロースナノファイバー(CNF)の研究支援や工業用水などで同社と関係する富士市は、突然の一報に同日夕方から情報収集に追われた。同社から直接の連絡はなかったといい、産業政策課の担当者は「寝耳に水。製紙産業は裾野が広いため、雇用などもどこまで影響があるかわからない。追って(同社に)確認したい」と話すにとどめた。

(前田朋子)

907荷主研究者:2018/09/02(日) 21:39:59

http://www.hokkaido-nl.jp/article/6220
2018.05.29 苫小牧民報
日本製紙勇払、紙生産停止 2020年1月、ケミカル部門は継続

洋紙生産から撤退する日本製紙北海道工場勇払事業所(提供)

 日本製紙(本社東京)は28日、国内の工場、事業所の3カ所で洋紙生産を2019年3月から順次撤退、縮小すると発表した。道内では北海道工場勇払事業所=苫小牧市勇払=が20年1月に新聞用紙など洋紙生産ラインを完全に停止。釧路工場=釧路市=も19年7月に縮小する。勇払事業所はケミカル部門の継続と、21年度導入を検討しているバイオマス発電など新規事業の拠点化を目指す。紙需要の減退が進む中、グループ全体の業態転換で収益性を高める体制を構築する方針だが、勇払で長く生産を続けてきた同社の主力部門の撤退は地元経済などに影響を与えそうだ。

 洋紙事業から完全撤退するのは勇払事業所、富士工場(静岡県富士市)の2カ所。釧路工場は生産マシンの抄紙機を1台減らして2台体制に縮小する。同社は昨年も秋田工場(秋田県秋田市)と石巻工場(宮城県石巻市)の2工場で塗工紙生産から撤退。洋紙生産量は全体で現在年間430万トンに上るが、今回の生産撤退分を含めた見直しにより350万トン規模に縮小する。

 生産体制の見直しにより、19年3月期に約200億円の特別損失を計上。純損益は180億円の赤字に転落する見込み。一方、今後3年間で110億円程度の営業利益改善効果が見込めるという。

 洋紙事業の縮小は、国内需要の減少や古紙など原燃料価格の上昇などが要因。新聞や雑誌など紙媒体の需要低迷に加え、ICT(情報通信技術)化の進展で企業などのペーパーレス化が進み、生産体制の再構築による収支改善が必要としている。勇払事業所は、主力の新聞用紙や印刷用紙などの洋紙を年間約25万3000トン生産できる能力を持つが、近年の操業率は7割程度に落ち込んでいた。

 勇払事業所は20年1月に4台の抄紙機やパルプ設備などの各設備を停止するが、紙生産自体は19年12月末に終了する予定。一方、食品分野などに使われるセルロースパウダー生産のケミカル部門は続けるほか、構内に木質系バイオマス発電所を整備して21年度の稼働を目指す。この他の新規事業も検討する。

 釧路工場は抄紙機3台のうち1台を19年7月に稼働を停止。富士工場は19年3月から9月にかけて3台の抄紙機を順次停止する。

 勇払事業所の正社員約240人については、国内工場などへの配置転換で雇用を維持。バイオマス発電部門や新規事業部門への配置も検討する。協力会社の約260人に関しては今後検討する。

 28日に苫小牧市内で記者会見した飯塚匡信北海道工場長は、白老や旭川など各事業所や他工場への配置転換について「定年など退職社員の減少分を補う形での配置を想定している」と説明。また、「勇払事業所では燃料の受け入れや払い出し、設備メンテナンスなどで長く地域と関わりがあった。年間約23万トンの紙生産が止まることで地域に大きな影響を与え、大変申し訳ない思いだ」などと語った。

日本製紙北海道工場勇払事業所の歩み
1940年 大日本再生製紙設立
  43年 工場が完成し操業開始
  45年 国策パルプ工業と合併、国策パルプ工業勇払工場に改称
  48年 戦後の再建計画で丸鋼抄紙機運転開始
  52年 洋紙用2号マシン運転開始
  56年 4号マシン運転開始
  65年 コート紙製造設備運転開始
  71年 新規パルプ製造設備の運転開始
  72年 山陽パルプと合併、山陽国策パルプ勇払工場に改称
  79年 5号マシン運転開始
  90年 新聞用紙6号マシン運転開始
  93年 十條製紙と合併、日本製紙勇払工場に改称
2003年 大昭和製紙と合併、新生・日本製紙スタート
  10年 日本製紙北海道工場が誕生、勇払工場は勇払事業所に

909とはずがたり:2018/09/15(土) 19:38:17
2000年9月18日
勇払工場に排水スラッジ固形燃料化設備設置、ゼロディスチャージ達成へ
https://www.nipponpapergroup.com/news/news00091801.html
日本製紙株式会社

当社の勇払工場(北海道苫小牧市)では、排水スラッジを固形燃料として工場の主力ボイラーで利用できる設備を設置し、9月18日より運転を開始した。これにより同工場の廃棄物処分量は大幅に減少し、当社が「ゼロディスチャージ運動」で掲げる廃棄物削減目標を全11工場で達成できる見込みとなった。

勇払工場では、排水スラッジなどの廃棄物が年間約10,000トン(水分を全く含まない状態での重量=絶乾重量)発生するが、これまでは構内に埋め立て処分を行っていた。今回の固形燃料化設備の稼働により、同工場では、生産工程から発生する排水スラッジは石炭を混ぜて固形化し、燃料として主力の循環流動床式石炭ボイラー(1994年稼働、最大蒸気発生量260t/h)で燃焼させる。これにより、石炭使用量の減少、スラッジ埋め立て処分費用の削減など、年間約24百万円の費用効果が得られる。

当社は、?@廃棄物の発生の極小化、?A廃棄物の有効利用、の2点を基本原則として、1996年12月より「ゼロディスチャージ運動」を全社をあげて推進している。当初目標の「廃棄物処分量を製品重量あたり1%(絶乾重量換算)以下」を翌1997年に達成し、その後0.2%へ上方修正した目標もすでに達成している。
本年3月には2度目の環境憲章改訂を行い、廃棄物削減の目標を「廃棄物の発生を極小化し、その有効利用を推進することにより、2003年度までに最終処分量を製品重量あたり0.1%以下とし、さらに最終処分量ゼロを目指す」こととし、これまでより一段と厳しい姿勢で、廃棄物ゼロに限りなく近づくことを目指している。
これまでのところ、当社11工場のうち勇払工場を除く10工場については、スラッジ専用焼却炉の設置、石炭灰・スラッジ焼却灰のセメント利用など、すでに廃棄物の極小化および有効利用を進める対策を講じている。今回勇払工場で排水スラッジ固形燃料化設備が稼働したことにより、全社的にゼロディスチャージを達成する態勢が整ったことになる。

910とはずがたり:2018/09/15(土) 19:42:08
2006年4月28日
白老工場に新エネルギーボイラーを新設
〜C重油削減により、年間21億円の投資効果〜
https://www.nipponpapergroup.com/news/news06042801.html
日本製紙株式会社

日本製紙(社長:中村雅知)は、白老工場(北海道白老郡)に石炭と木くずを主な燃料とする新エネルギーボイラーの設置を決定しました。
設備投資額は90億円で、本年4月に着工し、2008年7月の完成を予定しています。当設備の導入により、高騰している重油の使用量を年間で5万5千キロリットル削減でき、21億円/年の投資効果を見込んでいます。

製紙工場で製造工程や発電に使用する蒸気は、主に石炭ボイラーや重油ボイラー、パルプを製造する際に発生する黒液を燃料とした回収ボイラーにより発生させています。
白老工場は重油ボイラーへの依存度が高く、また4基ある石炭ボイラーも老朽化から効率が低下しており、高いエネルギーコストが課題となっていました。
今回、石炭比率を高めた高温高圧型の循環流動層ボイラーを導入することにより、重油から石炭とバイオマス燃料へと転換するとともに、旧式の石炭ボイラーを休止することによる効率改善も行います。

当社は、日本製紙グループの中核企業としてグループ「環境憲章」に基づき、自然と調和する持続可能な企業活動に取り組んでいます。今後も地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量削減と収益の安定化を目指し、既存の重油ボイラーを木くずやRPF、廃タイヤなどを燃料とする新エネルギーボイラーに切り替え、積極的にオイルレス化を推進していきます。


以上

911とはずがたり:2018/09/15(土) 19:43:07
2006年1月17日
国内4事業所(旭川、岩沼、東北、吉永)で発電設備を新設
〜年間でC重油使用量を25万キロリットル削減、82億円の投資効果〜
https://www.nipponpapergroup.com/news/news06011701.html

日本製紙グループ
日本製紙グループは、日本製紙旭川工場(北海道旭川市)と岩沼工場(宮城県岩沼市)、日本大昭和板紙東北(秋田県秋田市)、日本大昭和板紙吉永(静岡県富士市)の4事業所に、バイオマス燃料などの新エネルギーを主な燃料とする発電設備の導入を決定しました。

設置場所
設備投資額
完成予定
日本製紙 旭川工場
69億円
2008年9月
日本製紙 岩沼工場
115億円
2007年11月
日本大昭和板紙東北
59億円
2008年4月
日本大昭和板紙吉永
67億円
2008年4月
設備投資額は合計310億円で、高騰している重油の使用量を年間で25万キロリットル削減することにより、年間82億円の投資効果を見込んでいます。また、木くず廃材、廃タイヤ、RPFなどを主燃料とすることにより、化石燃料由来の二酸化炭素排出量も、日本製紙グループ全体の排出量の3%に相当する年間24万トン減少する見込みです。

当社グループは、社会的要請である地球温暖化ガスの排出量削減と廃棄物の有効利用、さらには収益の安定化を目的に、今後も既存の重油ボイラーを、木くず廃材、廃タイヤ、RPFなどを燃料とする新エネルギーボイラーに切り替え、積極的にオイルレス化に取り組んでいきます。


以上

913とはずがたり:2018/09/15(土) 20:15:43
紙はもう必要ないのか!?苦境にあえぐ製紙業界
https://newswitch.jp/p/12213
2018年03月06日
採算割れ続出、市況悪化で海外に軸足

 情報化の進展に伴う“紙離れ”が止まらない。日本製紙連合会(馬城文雄会長=日本製紙社長)がまとめた2018年の紙・板紙内需試算は前年実績見込み比0・9%減の2638万4000トンで、8年連続のマイナスとなる。内訳を見ると板紙は段ボール原紙がけん引し同0・8%増の1199万9000トンと堅調だが、印刷・情報用紙を中心とする紙は同2・3%減の1438万5000トン。板紙は16年から3年連続の増加になるが、07年から12年連続で減少する紙の落ち込みを埋めるほどの力強さはない。

古紙相場が上昇、価格転嫁追いつかず

 業績面で需要減退に追い打ちをかけるのが、原燃料費の高騰だ。特に大きく影響しているのは、原料の約6割を占める古紙相場の上昇。中国向け輸出価格に引っ張られて16年度下期から上昇カーブを描き始め、「17年度上期の古紙購入価格は想定より約2割上昇した」(阿達敏洋大王製紙専務経営管理本部長)という。

 製紙各社はコストアップに対応するため17年2月下旬から3月上旬にかけて、まず量が多い印刷・情報用紙で4月1日出荷分からの値上げを相次いで発表。これを皮切りに家庭紙のほか、産業資材の白板紙や段ボール原紙でも値上げを表明し、需要家と交渉を進めた。だが、価格転嫁が追いついていないのが実態だ。

 特種東海製紙の関根常夫取締役常務執行役員は「重油や電気代を含めて、原燃料費がおしなべて上昇している。クオーター(四半期決算)が進むごとに前年同期に比べ、原燃料コスト上昇によるマイナス幅が広がっている」と懸念する。

 中国政府では環境汚染を引き起こす企業・工場の排除とともに、主に欧米からの輸入古紙や廃プラスチックなどの資源ゴミに混入する異物の多さを問題視。環境負荷の増大につながることから昨夏以降、輸入ライセンスの更新見送りなどで徐々に規制を強め、17年末に全面輸入禁止とした。同国では廃業に追い込まれる製紙会社も出ている。

 これにより古紙需給が緩み、17年度下期を迎えて相場は落ち着きをみせているが、中国の資源不足が根本的に解消されたわけではない。インターネット通販市場の急拡大などで、中国における段ボールや古紙の需給は逼迫(ひっぱく)している。中国の正月である春節明けの2月末以降、部分的に資源ゴミの輸入が再開される可能性もあり、相場動向は予断を許さない状況だ。

 国内製紙各社が取り組んだ値上げ交渉は難航を極め、ほぼ決着したのは17年9月末。それも値上げ幅は最小限にとどまったもようだ。各社の四半期決算におけるセグメント分類に若干の違いはあるものの、本業の製紙事業で採算割れが続出している。

 北越紀州製紙の岸本晢夫社長は「洋紙メーカーの営業赤字は業界全体で上期に約300億円。それが下期には500億―600億円に膨らむ」とみる。その上で、「製品値上げ以上にコストが上がっている。情報化の進展で国内洋紙市場の需給ギャップはさらに拡大し、1年前よりも悪くなった」(岸本社長)とする。同社では「供給過剰が続く限り、国内の洋紙事業で利益を上げられない状況が続く」(同)と断言し、海外展開に軸足を移す方針だ。

 他方、産業資材の板紙は国内経済が回復軌道に乗り、着実に成長している。段ボール原紙のユーザー団体である全国段ボール工業組合連合会(全段連、大坪清理事長=レンゴー会長兼社長)がまとめた17年の生産量(確報)は前年比1・7%増の142億1622万平方メートルとなり、2年連続で過去最高を更新した。

 需要部門別では約4割を占める飲料を含めた加工食品が需要全体をけん引。また、比率は1割に満たないものの通販・宅配・引っ越し用がインターネット販売の拡大で10%に迫る突出した伸びをみせた。18年についても同1・3%増の144億平方メートルで、3年連続の過去最高を見込む。

 製紙各社にとっては板紙の需要は堅調だが、洋紙市況の低迷も足かせとなり、再値上げに踏み切るのはなかなか難しい。段ボール原紙を購入して加工する製段・製函業者は中小企業がほとんどで、薄利多売の事業を強いられている実情もある。

914荷主研究者:2018/09/16(日) 19:25:55

http://www.daily-tohoku.co.jp/kiji/201809070P218324.html
2018/09/08 08:30 デーリー東北
三菱製紙八戸工場が減産へ 紙需要減で

 三菱製紙(東京)は7日、主力の八戸工場(八戸市)にある生産設備「4号抄紙機」の運転を11月末から休止すると発表した。月産1万トン強の減産となり、八戸工場の年間生産量は現行の約72万トンから16%減の60万トン程度に減少する見通し。人口減少や電子媒体の普及によって国内の紙需要が減退する中、生産の効率化を進めて収益力強化を図る考えだ。

 同社によると、4号抄紙機はカラーのチラシやカタログ用などの「塗工紙」をメインに生産する機械。八戸工場にある抄紙機全7台のうち主力だが、塗工紙は国内での需要減が著しいため、運転休止を決めた。稼働再開の時期や見通しは未定としている。

 生産能力を調整する一方で、市場が堅調なパルプの販売増に取り組む方針。修繕費やエネルギー費などのコスト削減にもつながる。生産削減に伴う八戸工場の従業員数に変更はない。

 製紙業を巡っては、トラック運転手不足を背景とした物流費の上昇や原燃料価格の高騰が続き、業界を取り巻く環境は厳しさを増している。こうした状況を受け、同社は今月21日の出荷分から、製品価格に輸送調整金を上乗せする。

 一方、同社は近年の需要動向に合わせ、印刷用紙から情報用紙分野への転換を推進してきた。事業の多角化に向け、製紙業界最大手「王子ホールディングス」(東京)との連携で、バイオマス発電や家庭紙製造事業の計画を進めている。

 三菱製紙は「生産体制の見直しを進めつつ、バイオマス発電や家庭紙のような新たな需要に対応し、経営基盤の強化を図っていきたい」としている。

918とはずがたり:2018/10/03(水) 20:36:13
王子製紙苫小牧工場 生産が元の水準に回復 北海道
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180928/k10011648261000.html
2018年9月28日 16時31分

今月6日の地震で影響を受けていた、新聞紙の生産拠点としては国内最大の王子製紙の苫小牧工場は、北海道内の電力供給にいくぶんゆとりが出たことなどから、すべての生産ラインを稼働させていて、紙の生産は、地震からおよそ3週間で元の水準に回復しました。

北海道苫小牧市にある王子製紙苫小牧工場は、今月6日の地震で設備が被害を受けたほか、道内の電力需給が厳しい中、自家発電施設の電力を北海道電力に供給していたため、すべての生産ラインを稼働できていませんでした。

会社によりますと、その後、設備が復旧し、電力供給にいくぶんゆとりが出たことから、自家発電の電力を工場にまわし、今週半ばから、すべての生産ラインを稼働させたということです。

段ボール紙などを生産するグループのほかの工場も通常操業に戻ったということで、道内の紙の生産は、地震からおよそ3週間で元の水準に回復しました。

植村彰彦工場長は「地震の影響で今月は計画していた生産量よりかなり落ち込んでいるので、これからフル生産し遅れを取り返したい」と話していました。

926荷主研究者:2018/11/03(土) 17:34:08

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00491337?isReadConfirmed=true
2018/10/10 05:00 日刊工業新聞
北越コーポ、キャリアテープ原紙増産 電子部品需要拡大

中国・上海子会社のキャリアテープ加工ライン

 北越コーポレーションは電子部品を搬送するキャリアテープ原紙を増産する。茨城県内の工場の設備をキャリアテープ原紙の生産用に改造して同社全体の生産能力を50%増強した。スマートフォンや自動車向けに電子部品の需要が拡大しており、キャリアテープに供給不安が出ている。同社は設備増強で電子部品メーカーからの増産要請に応えられる体制を整えた。

 関東工場・勝田(茨城県ひたちなか市)の抄紙機の改造工事を終えた。主力の長岡工場(新潟県長岡市)と合わせたキャリアテープ原紙の生産能力を従来比50%増やした。キャリアテープ原紙への設備投資は10年以上なかった。設備増強を終え、電子部品メーカーに関東工場から供給するキャリアテープの提案を始めた。電子部品は微細化しており、異物が障害となってプリント基板に実装できないこともある。関東工場の改造設備も異物除去を徹底しており、長岡工場と同じ品質の原紙を供給できる。

 北越コーポレーションはキャリアテープ加工メーカーに原紙を供給し、加工メーカー経由で日系電子部品メーカーに採用されている。国内シェアは6割以上という。中国・上海には北越コーポのキャリアテープ製造子会社もある。

 スマートフォンの内蔵部品の増加、自動車へのセンサー類の採用拡大、さらに各製品のIoT(モノのインターネット)化もあり、電子部品の需要は世界的に伸びている。同社のキャリアテープ原紙の出荷も年10%以上の勢いで増え続け、13年度比倍増した。ただ、業界ではキャリアテープの供給が追いつかず、電子部品の活況に水を差す恐れが出ていた。

(2018/10/10 05:00)

930荷主研究者:2018/11/29(木) 23:38:44

http://www.sankeibiz.jp/business/news/181114/bsc1811140500001-n1.htm
2018.11.14 06:08 Fuji Sankei Business i.
製紙大手、古紙値上げ加速 段ボール原料、中国の大量購入が要因

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/bsc1811140500001-p1.jpg

 製紙大手が今月、一斉に段ボール原料となる古紙の値上げに動いている。中国が米国との貿易摩擦で、古紙の輸入元を米国から日本に切り替え、大量に購入しているためだ。燃料費や物流費の上昇も要因。影響が長期化すれば、消費者に負担が及ぶ可能性もある。

 日本製紙子会社の日本東海インダストリアルペーパーサプライ(東京都千代田区)は段ボール原紙の15%以上の値上げを21日出荷分から実施する。レンゴーと、王子ホールディングス傘下の王子マテリア(同中央区)、大王製紙も1日出荷分から値上げした。大王製紙の阿達敏洋専務は「(納入先の)在庫も非常に厳しく、価格調整は通りやすい状況」と話す。

 原因は米中貿易摩擦だ。日本製紙連合会によると、中国は5月に米国の古紙に対して環境対策を理由に輸入を規制。8月には米国の関税発動への報復で古紙に25%の追加関税を課した。米国の古紙の対中輸出は急減する一方、分別回収が根付く日本の高品質な古紙の輸出は激増。米国の輸出量は足元では回復の兆しもあるが、段ボール用に限れば、9月の日本の中国向け輸出量は前年同月の4倍を超えた。高騰する輸出価格につられて日本国内の価格も上昇している。

 全国段ボール工業組合連合会によると、2018年の国内の段ボール需要はインターネット通販の拡大などで、3年連続で過去最高を更新する見通し。原料不足による段ボールの欠品も懸念され、レンゴーの馬場泰博取締役専務執行役員は「貿易摩擦が長引けば、国内のほかに米国や欧州からも古紙を入れて、欠品しないようにしていく」と強調する。

932荷主研究者:2018/11/30(金) 00:19:57

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/249929?rct=n_hokkaido
2018年11/20 09:04 北海道新聞
26 丸玉木材 住宅用合板 開発を追求

津別工場で製造ラインに運ばれる原木

 住宅用資材の合板製造の道内最大手。道産針葉樹をオホーツク管内津別町と茨城県小美玉市、京都府舞鶴市の計3工場で製品化し、国内市場向けに出荷する。2017年の総出荷量は19万2千立方メートルで、全国シェアで1割を占める。

 1902年(明治35年)、マッチ棒を製造する丸玉製軸工場として北見で創業。25年(大正14年)に森林資源が豊富な津別に移転し生産を本格化させた。

■息づく創業精神
 アイデアマンだった初代工場長の故・大越密次郎氏が、原木を高速回転させて薄く切り、貼り合わせる合板製造法を考案。以来、創業精神を受け継いだ新製品開発が社風となっている。

 かつては木目の美しいナラ、シナなどが原料の中心だったが、森林資源の減少に伴い2000年にカラマツ材、07年にトドマツ材を使った合板製造に着手。主力だった天井や壁、床の下地用の構造用合板に加え、近年はフローリングなどの内装建材用合板を増産。今や双方の比率は半分ずつを占める。

■木片燃料で発電
 津別町の社有林約500ヘクタールでカラマツなどを育成。08年には町が町有林の間伐など森林管理を進めるため創立した基金に原資として1千万円を寄付。その後も寄付を続け、地域の森づくりに力を注ぐ。地球温暖化対策への取り組みも進め、07年に津別工場で発生する木片を燃料とする発電施設「バイオマスセンター」を設立。工場で使う電力をほぼ賄う。

 戦後間もない1951年に従業員の健康管理などに開業した津別病院は、6診療科目を持つ町内唯一の医療機関で、今も町民に不可欠な存在だ。

 昨年社名を丸玉産業から変更し、74年まで使用していた丸玉木材に復活させた。人口減で住宅需要の縮小が避けられない中、新製品開発を主眼にした創業の原点に戻るという思いを込めた。内装建材用合板の種類を増やすなど、きめ細かく、市場の需要に応えていく考えだ。6代目の大越敏弘社長(71)は「地元の森づくりを進めながら、他社の追随を許さない商品開発に取り組む」と話している。(美幌支局 大場俊英)

 ◇

▽本社   オホーツク管内津別町新町7
▽事業所  工場(津別町、茨城県小美玉市、京都府舞鶴市)
▽創業   1902年
▽事業内容 住宅資材用合板の製造、販売
▽グループ売上高 551億円(2017年9月期)
▽従業員数 802人(4月1日現在)
▽採用実績 38人(18年)

934荷主研究者:2018/12/09(日) 18:29:18

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/252408?rct=n_economy
2018年11/28 09:23 北海道新聞
<けいざい最前線 道産子企業人に聞く>王子ネピア社長・用名浩之さん(54)=檜山管内せたな町出身 高品質 苫小牧から追求

「苫小牧工場は王子ネピアにとって重要な北の拠点です」と語る用名浩之さん(藤井泰生撮影)

 北海道は全国で最もネピアの製品が売れている地域です。ティッシュやトイレットペーパーなど家庭紙のシェアが3割もあります。

 王子ネピア(東京)は家庭紙の製造・販売会社で年商650億円。苫小牧工場では、トイレットペーパーやキッチンペーパーを月1500トン(約3億円分)作り、8割が道内向けです。自社製品は道内限定販売のトイレットペーパー「アネモネHG」など10種類で、新品のパルプと古紙をブレンドした商品を作れるのは苫小牧だけです。

 子供のころから日本海を望む小さな町で白球を追い、高校野球の監督を夢見ていました。北海学園大の野球部長から今の会社を薦められて入社し、札幌6年、福岡13年、東京12年と営業畑一筋。小売店と1円単位の厳しい価格交渉を重ねてきた自負はありますが、社長になるとは想像もできませんでした。

 ネピアのこだわりは業界ナンバーワンの品質です。東南アジアや南米などから輸入するパルプは、適切に管理された森林からのものしか使わない。赤ちゃん用紙おむつが評価されているのは、肌触りや吸水力を徹底的に追求した結果だと思います。国内市場が頭打ちの中、2016年から輸出を始めた中国には大きな伸びしろがあり、来春に最高級品「Whito(ホワイト)」を投入します。

 北海道が今後も発展するには、業種を超えた物流の再編が不可欠だと考えています。人口が点在し、面積が広い北海道では、いくら良い製品を作っても、本州と結ぶ物流コストが必ずネックになる。九州より地域の垣根が低く、助け合いの精神が根付く道民気質があればできるはずです。

 道内の人口がどんなに減っても家庭紙の需要はなくなりません。香りや柄つきのトイレットペーパーなど高付加価値の商品も開発し、80人が働く苫小牧工場を守っていくのが、故郷への恩返しだと思っています。(聞き手・拝原稔)

<略歴>ようめい・ひろゆき 1964年、檜山管内せたな町生まれ。檜山北高、北海学園大を経て、87年に王子ティシュ販売(現王子ネピア)に入社。常務リビングサポート事業本部長や副社長などを経て、2018年9月から現職。座右の銘は「継続は力なり」。

935とはずがたり:2018/12/24(月) 16:27:39
環境スレより。これは環境事業ではなく製紙事業だし,日経の記事を日本製紙のNLに差し替えて此処へ投下。
これからは日経でニュース見付けたら企業のホムペへ行ってNLひっぱってこなければいかんな。

2003年10月23日
中華人民共和国における環境植林事業への取り組みについて
〜寧夏回族自治区の砂漠化地域緑化プロジェクト Ⅱ期工事完了〜
日本ユニパックホールディンググループ
日本製紙株式会社
エヌピー総合開発株式会社
https://www.nipponpapergroup.com/news/news03102301.html

日本ユニパックホールディンググループの日本製紙(社長:三好孝彦)とエヌピー総合開発(本社:東京都北区 社長:桑島郁夫)は、中華人民共和国の寧夏回族自治区において、日本国政府開発援助(ODA)の無償資金協力による砂漠化地域森林回復プロジェクトである、「黄河中流域保全林造成計画」のⅡ期工事に携わってきました。このたび、本年予定していた植栽をすべて完了し、9月25日に工事成果を中国・国家林業局に引き渡しました。

対象地域である寧夏回族自治区は、中国の華北、東北、西北部を含む三北地域のほぼ中央に位置し、黄河中流域の中でも砂漠化の進行が深刻な問題となっている地域です。これまで、日本国政府は、同地域に対する森林分野での協力を重視し、1987年から「砂漠化地域森林回復技術指針策定調査(林野庁・海外林業コンサルタンツ協会)」、1994年から「寧夏森林保護研究計画(国際協力事業団)」、2000年から「本計画基本調査(国際協力事業団)」などの事業を推進してきました。

本プロジェクトは、上記事業の実績を踏まえ、2001年、日中両国政府により「政府間交換公文」を締結、同年10月から本格的な工事を開始しました。砂漠化地域の植生を回復させ飛砂を防止すること、地域住民の福祉向上、および他の乾燥地域においても技術普及を図ることを目的として、Ⅲ期3年間で、砂漠化地域に4,200ヘクタール(植栽本数1,100万本)の環境保全林を造成する予定です(2004年度完成予定)。Ⅱ期目に当たる本年は、ほぼ東京都新宿区の面積に相当する約1,800ヘクタールの藁(ワラ)製砂止め工事および植林を行いました。

日本ユニパックホールディンググループは、環境との共生を基本理念に掲げています。製紙産業は典型的な資源循環型産業であり、グループ全体で、これまで、社会の持続的発展への寄与という視点を重視した経営に取り組んできました。「日中両国民の友好と協力」のもと、当地での成果が、「生態環境保護政策の21世紀型実践モデル」として広く引き継がれ、広大な砂漠化地域が緑あふれる大地に生まれ変わることにより、地球環境の保全に貢献していくことが期待されます。

936とはずがたり:2018/12/25(火) 19:48:01
でらいスッキリした・゚・(ノД`)・゚・。

>>15ももう古いし今は企業別のページも充実してるし製紙・緑化産業綜合スレとして本文削除して再投下しつつバイオマスなんかも含めて再構築の時期かねえ。。

937荷主研究者:2019/02/09(土) 20:15:51

https://www.sakigake.jp/news/article/20181120AK0018/
2018年11月20日 秋田魁新報
どう生かす秋田杉(1)戦後造林が実結ぶ

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20181120akita01.JPG
秋田杉の蓄積・生産量の推移

 本県の杉の蓄積量は都道府県別で全国一を誇る。戦後の造林が実を結んだ。半面、山からどう切り出し、製品化するかには課題が残る。どうすれば蓄積量日本一を生かせるのか。現状と方策を探った。

 ◇  ◇

 国有林と民有林を合わせた秋田杉の蓄積量はここ50年で5倍に増えた。昭和40年代初めの2千万立方メートル弱が現在、1億立方メートルを超えている。

 蓄積量とは杉の体積(材積)の合計をいう。伐採に適する樹齢60年の秋田杉は、平均で樹高が約24メートル、地上から1・2メートルの高さの直径が30センチ余り、材積は0・5立方メートルほどとされる。1億立方メートルの蓄積があるということは、この60年生の杉が2億本、県内の山に林立している計算になる。

 林野庁は全国都道府県の蓄積量を5年に1度調べている。秋田杉は1992年に全国最多になり、以来2012年まで連続5回日本一。10月公表の調査(17年時点)では、調査方法を変えた宮崎県にわずかな差で抜かれた。本県も同様に調査手法の見直しを進めており、その方法に基づく蓄積量では引き続き全国一を維持する見込み。

 秋田杉の蓄積量がこれほど増えた背景には、戦後の地道な取り組みがある。戦中、太平洋戦争での資材を供給するため、本県の杉は大量伐採を余儀なくされた。これを補うため戦後間もなく、国有林は秋田営林局(現東北森林管理局)、国有林以外の民有林は県が主体となり復興造林、1955年前後からは拡大造林を実施。県は69年から7年間、毎年1万ヘクタールずつ造林する運動も展開した。前年の68年に田沢湖畔で全国植樹祭が開かれたのがきっかけだった。

 蓄積量は着実に増大した。だが、それに伴い、丸太の生産量や製材品の出荷量が増えたわけではない。むしろ2002年までは反比例するように生産・出荷量が減っている(グラフ参照)。

 実は秋田杉が年々成長し、蓄積量が増大していく裏側で予想外のことが進行していた。

【メモ】
 国有林に対し、私有林と公有林を合わせて民有林と総称する。国・民有林別を問わず県内の人工造林杉を「秋田杉」、植栽記録のない樹齢150年以上の天然杉を「天然秋田杉」(天杉)と呼んでいる。秋田営林局(現東北森林管理局)と県、林業・木材産業界が協議、1982年に名称を統一した。

938荷主研究者:2019/02/09(土) 20:17:39

https://www.sakigake.jp/news/article/20181121AK0017/
2018年11月21日 秋田魁新報
どう生かす秋田杉(2)天杉依存が弊害に

2012年度末で伐採終了後、6年ぶりに競りにかけられた台風被害などの天然秋田杉=10月5日、能代市の県銘木センター

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20181121akita02.JPG

 本県の林業・木材産業は「天然秋田杉」(天杉)で全国に名を知られてきた。年輪幅が狭く、美しい木目の天杉は住宅建材、中でも柱や天井板などとして重宝され、価格も高かった。

 こんな昔の逸話が残っている。「秋田の木材業者が上野駅に着くと、問屋が待っていて、飲めや歌えやの接待が始まる。一番よく飲ませてくれたところに貨車1台分の天杉を卸す」。天杉はそれほど引く手あまたで、黙っていても売れたのである。

 人工造林の「秋田杉」は必ずしもそうはいかない。樹齢が150年以上の天杉に対し、秋田杉は50〜80年。全国の人工杉に比べれば、年輪が細かく品質的に優れているとはいえ、希少性やネームバリューも加味すると、天杉ほどの商品優位性はない。

 さらに昭和50年代から平成にかけて、人工造林に力を入れた昭和30〜40年代には想像だにしなかったことが起きた。高度経済成長が終わり、秋田杉の主な供給先である住宅需要が減少。本県以外の杉産地に加え、外国から輸入される外材との競争も激化し、丸太の生産量も製材品の出荷量も減った。

 住宅の洋風化や工法の変化も、秋田杉の需要減に追い打ちをかけた。柱の見える内装から柱の見えない内装へシフト、木目の美しさは問われなくなった。住宅部材は従来以上に曲がりが少なく、寸法も狂わない乾燥材が求められるようになった。しかし他県がいち早く取り組む中、本県業界は対応が遅れた。

 高品質の天杉への依存度が高かった分、本県の林業・木材産業界は、市場や技術の変容にうまく付いていけなかったのである。

【メモ】
 天然秋田杉の収穫量は1943年度の約91万立方メートルがピーク。戦争資材を供給するためだった。その後減ったものの、高度経済成長期の61年度に53万立方メートル余と第二のピークを迎えた。以後、再び漸減。2000年代に入ると数千立方メートル台に。12年度末に資源保護のため伐採が終了。

939荷主研究者:2019/02/09(土) 20:18:49

https://www.sakigake.jp/news/article/20181122AK0014/
2018年11月22日 秋田魁新報
どう生かす秋田杉(3)合板利用が助け舟

工場に積み上げられた合板製品=秋田市向浜の秋田プライウッド

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20181122akita02.JPG

 2003年、本県の林業・木材産業にとって大きな転換点が訪れた。皆無に近かった秋田杉の合板利用が本格的に始まったのである。

 従来、合板の材料は外材が主流だった。だが外材の多くを占める南洋材は乱伐で資源枯渇が世界的に問題化していた。本県の「秋田プライウッド」や「新秋木工業」(ともに秋田市)を含む合板業界は、年々蓄積量が増す秋田杉などの国産材にシフトした。

 杉は材質が軟らかく水分も多く含むため、合板には不向きという技術的な課題もあった。秋田杉の利用を早くから模索していた両社をはじめ、合板業界は技術的な課題を克服、杉を用いた新しい住宅建材も開発した。県立大木材高度加工研究所(能代市)など研究機関の協力も得た。両社や原木供給団体、県などでつくる「秋田杉合板用原木需給協議会」が設置され、生産体制が整った。

 両社による秋田杉の合板使用量は順調に伸びた。本格生産を始めた3年後の06年には、原木(丸太)使用量が4倍近い26万立方メートルに急増。13年以降は柱や板材などを製造する製材の使用量を上回り、16年は55万立方メートルに上っている(グラフ参照)。

 これに対し県内の製材工場は03〜16年にかけて半減し、105工場になった。住宅着工件数の減少や工法の変化などが主因だが、天然秋田杉という素材の良さに依存し、そこからなかなか抜け出せなかった結果でもある。「次の時代の売れ筋を見極める努力を続けていないと生き残れない」(秋田プライウッドの渡辺一徳専務)

 苦闘する県内の木材産業界は6年前の12年、ついに大きなチャレンジに打って出た。秋田市河辺の七曲臨空港工業団地に東北でも有数規模の大型製材工場を建設、生産を開始したのである。

【メモ】
 合板とは、丸太を薄くむいた単板を何層か重ね、接着剤で貼り合わせて作る。通常は各単板の繊維方向を直交させる。3層、5層、7層、9層構造があり、積層数が多いと厚くなる。比較的軽い割に強度があり、切断やくぎ打ちがしやすい。単板の樹種や枚数などを変えることでさまざまな性能の製品が造れる。

940荷主研究者:2019/02/09(土) 20:19:52

https://www.sakigake.jp/news/article/20181127AK0016/
2018年11月27日 秋田魁新報
どう生かす秋田杉(4)仕入れ安定、課題に

ほとんど自動化されている製材工程=秋田市河辺のアスクウッド

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20181127akita02.JPG

 秋田空港から程近い七曲臨空港工業団地(秋田市河辺)。9ヘクタール余りの敷地に並ぶ大型工場から秋田杉製材品が次々と生み出される。6年前の2012年7月、稼働を始めた。大規模化で製材コストを下げ、競争力を高めるためだ。

 運営する「秋田製材協同組合」は県内の製材、素材(丸太)生産、運輸など34団体・個人で構成。県内の製材関連業者が生き残りをかけて団結した。県、秋田市、大仙市から支援を得た。通称「アスクウッド」。「秋田」の「A」、「製材」の「S」、「協同」の「K」を合わせた「ASK(アスク)」に「木」の英語表記「ウッド」を加えた。

 丸太の消費量も製材品の出荷量も増えている。昨年度1年間の丸太消費量は、稼働開始以来最大の約12万立方メートルと、県内2位の2倍近くに上り、引き続きトップを維持。決算も14年度に次いで500万円余りの黒字となった(グラフ参照)。

 課題は一定品質以上の丸太をどう安定的に仕入れるかだ。丸太の良しあしは製材品の品質に直結する。仕入れ量が安定しないと出荷量も安定せず、注文に応じ切れない場合も出てきかねない。

 だが最近は、主な仕入れ先である県内から思うように入荷できず、それを補うため県外からの仕入れ量が増加する傾向にある。

 県全体の秋田杉の蓄積量が全国一で、木材にするのに適した樹齢50〜60年の杉が増えているにもかかわらず、丸太を入荷しにくいというのである。アスクウッドの丸太処理能力(年間)はおよそ13万立方メートル。丸太の入荷量が増えないと、その能力を十分生かし切れないばかりか、売り上げや収益にも影響する。

 丸太を供給する県内林業はどんな状況に置かれているのか。山に眠る財産を生かせない理由でもあるのだろうか。

【メモ】
 県内でアスクウッドに次いで多い製材工場の丸太消費量(年間)は6万6千立方メートル。以下4万3千立方メートル、3万1千立方メートルなどと続く。全国では80万立方メートル、東北・北海道では42万立方メートルが最大級とされる。アスクウッドの12万立方メートルは全国、東北・北海道ともほぼ中位にある。

941荷主研究者:2019/02/09(土) 20:20:12

https://www.sakigake.jp/news/article/20181128AK0019/
2018年11月28日 秋田魁新報
どう生かす秋田杉(5)厳しさ克服へ糸口も

高性能林業機械による伐採。秋田杉の切り倒しや、丸太の切り分け作業が1人でできる

 林家が秋田杉を売ると、どれくらいの収益になるのか。一つのモデルケースがある。植林して50年後、山林1ヘクタール当たりの収入は120万円。経費は国の補助を繰り入れても75万円の持ち出しで、差し引き45万円。50年間育てて手にできる額だ。木材価格が下がったり、経費がかかり過ぎたりすれば、赤字になる場合もある。林業は今や、収益の薄い業種の代表格で、林家側が伐採をためらう要因となっている。

 人手不足も大きい。伐採しようにも林業従事者が少なくなり、林業会社が作業量に見合う人数を確保できないこともある。ただ今後は、高性能林業機械の導入により、人手不足をカバーできる可能性が高い。

 製材用の良質丸太がなかなか出回らない理由はほかにもある。木は里山に近く、林道や作業道が整備された所ほど切りやすいし、経費がかからない。そうした場所にある良質な秋田杉は既に相当量を伐採。良質でも地理的に不便な山にある杉は、経費がかかり増しになり、伐採しにくいため、流通量が減る傾向にあるのだという。

 虫の害や節の多い丸太は、製材には適さないとして林家や林業会社が製材工場向けの出荷を控えている。「県木材産業協同組合連合会」はこう指摘し、その量も決して少なくないとみている。

 「県素材生産流通協同組合」が昨年度扱った丸太約113万立方メートルの内訳は、合板用50%に対し、チップ用30%、製材用は20%。合板用は多少材質が悪くても加工技術でカバーでき、安定した価格でまとまった量を合板メーカーが引き取ってくれるため、林家側が出荷しやすい。そんな事情も製材用良質丸太の流通不足の背景にあるようだ。

 林業が直面する現実は厳しい。「業として成り立っているのだろうか」(県森林組合連合会の佐藤重芳代表理事会長)という見方さえある。だが、県内には良質な秋田杉がまだ豊富にあり、蓄積量が全国一と恵まれている。活用しない手はない。その方策を探る新たな試みが既に始まっている。

【メモ】
 県内で林業・木材産業の代表的な団体には「県森林組合連合会」(県森連、12組合、組合員数約3万人)、「県木材産業協同組合連合会」(県木連、10組合で構成)、「県素材生産流通協同組合」(県素流協、103会員)がある。いずれも独立した事務所を秋田市に構えている。

942荷主研究者:2019/02/09(土) 21:16:06

http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20181225/CK2018122502000010.html
2018年12月25日 中日新聞
森林整備へラジキャリー 天龍村導入、急峻な山も簡単搬出

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/PK2018122402100184_size0.jpg
急峻な山から木材を搬出するラジキャリー=天龍村で

 更新時期を迎えた森林の再生事業に取り組む天龍村が、村内に多い急峻(きゅうしゅん)な山でも簡単に木材を搬出できる自走式木材搬器(ラジキャリー)を購入し、十一月から運用を始めた。自治体としての購入は県内初。林業再興のためさまざまな施策に取り組む村は、新たな林業の担い手確保への弾みにしたい考えだ。

 ラジキャリーは、村が今年から始めた森林再生事業「天龍村森林レボリューション」の一環で、県の地域発元気づくり支援金を活用して購入。事業ではラジキャリーの貸与のほか、自主的に森林を整備・利活用する住民への支援や木材運搬費の補助などを行い、地域全体での森林再生を目指す。

 林業機械のイワフジ工業(本社・岩手県)が製造したラジキャリーは、最大積載量一・四トン、分速二百メートルで、リモコンの遠隔操作で山の内外を結ぶワイヤ上を走る。必要な人員は木材を付け外しする二人のみ。免許不要で操作できる。

 南信州林業研究会の村松久一さん(69)は今月上旬、同村向方地区の私有林で、村が貸与したラジキャリーを使用。これまでは人員が三人必要な集材機や倍以上の時間がかかる旧式のラジキャリーを使っていたといい「作業効率が格段に上がった」と話す。

 村の森林の多くは樹齢四十五〜五十年で更新時期を迎えているが、高齢化や木材の需要低下などで林業の担い手が減少し、放置林の増加が懸念されている。村地域振興課はラジキャリー導入で「今まで林業をあきらめていた人も従事できるようになる」と期待している。

 村は他にも森林に関する事業に取り組む。今年一月、適切に管理された森林に与えられる「森林管理認証」を村有林六百十七ヘクタールで取得。二〇二〇年の東京五輪・パラリンピックの選手村ビレッジプラザの建設に使われることが決まった村産ヒノキは、必要な十立方メートルの伐採が今月完了した。県森林税を活用して里山整備を支援する「里山整備利用地域制度」には向方地区の住民約十人が手を挙げ、今月二十日には住民らによる協議会が発足した。

「林業に関心を持つ次世代が出てきてくれたら」と話す村松さん=天龍村で

 村担当者は「共通の目的は整備された山を次世代に残すこと」と説明。向方地区出身でもある村松さんは「今ある資源を活用するのが天龍村での生き方。危機感はあるが、里山で生きていく楽しさを伝える教育も必要」と話している。

 (寺岡葵)

943荷主研究者:2019/02/09(土) 21:45:38

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/262681?rct=n_hokkaido
2018年12/28 05:00 北海道新聞
フローリング事業で共同出資会社設立へ テーオーHDと大建工業

 【函館】流通、木材、不動産業などを展開するテーオーホールディングス(HD、函館)は27日、住宅建材大手の大建工業(大阪)と無垢(むく)材フローリング事業を手がける共同出資会社「テーオーフローリング」(東京)を来年1月に設立すると発表した。

 テーオーフローリングには、テーオーHDの子会社のフローリング事業を分割して承継させる。設立時はテーオーHDが100%出資し、来年3月に株式の50%を大建工業に譲渡する。譲渡額は非公表。資本金は1千万円。

 共同出資会社の設立により、テーオーは大建工業の営業網を生かし、公共・商業施設の無垢材フローリングの道外での販路開拓を強化する。また、住宅向け建材が主力の大建工業は公共・商業施設分野での商材を確保し、事業拡大につなげる。

 テーオーHDと大建工業は8月、事業強化を図るため、木材分野での資本業務提携に向けて基本合意していた。(合津和之)

944荷主研究者:2019/02/09(土) 23:30:43

http://yamagata-np.jp/news/201901/01/kj_2019010100010.php
2019年01月01日 14:08 山形新聞
酒田港から庄内スギ材大規模輸出 中国に月最大500立方メートル

酒田港から中国に輸出される予定の庄内産スギ材。過去最大規模の木材輸出となる=酒田市・酒田港古湊ふ頭

 本県唯一の重要港湾・酒田港(酒田市)から、庄内地域のスギ材を中国に輸出する事業が進んでいることが31日、分かった。県内3社から丸太の供給を受け、王子製紙(東京)のグループ会社が手掛ける。供給量は月300〜500立方メートルの計画で既に昨年11月に切り出しが始まった。原木・製材の県内の年間輸出量は、これまでの最高が約100立方メートルで、今回は過去最大規模となる。

 王子木材緑化(東京)が、日本産丸太の輸出事業の一環として取り組む。中国国内での木材需要の高まりを受け、同社は2012年に輸出を開始。新たなスギ材の産地として資源が豊富な庄内地域に着目した。伐採作業は遠田林産(酒田市、遠田勝久社長)を中心に庄内、最上地域の3社が請け負っている。

 遠田林産によると、これまで直径16〜40センチのスギはフローリングや柱などに使われる集成材、合板の材料として販売してきたが、16センチ未満と40センチ超は買い手が付かず、山に廃棄したり、未利用のままになったりしていたという。今回は8センチ以上が全て供給の対象となる。

 県の統計年報で確認できる1966(昭和41)年以降では、県内の原木・製材の輸出はゼロの年がほとんどで、約100平方メートルに達したのは2010年だけだった。同社の山岸彰常務は「捨てていたものが商品になる上、売り先が増え、県内林業が活気づく」と業界全体の声を代弁する。運輸業など周辺産業への波及効果、酒田港の利用拡大も期待される。

 切り出したスギ材は累計で既に1200立方メートルを超えた。酒田港の古湊ふ頭に保管している。丸太の状態で輸出し、梱包(こんぽう)材や建築資材、家具などに使われるという。中国に向けた第1便は、チャーター船で3月ごろまでに酒田港を出る予定。上海近くの港から荷揚げされる見込みとなっている。

945荷主研究者:2019/02/11(月) 11:16:50

http://www.muromin.co.jp/murominn-web/back/2019/201902/190205.htm
2019年2月5日(火)室蘭民報 朝刊
■日本製紙が室蘭港崎守ふ頭のチップヤードを廃止へ

 日本製紙(本社・東京)が室蘭市崎守町のチップヤードを廃止することが、4日までに分かった。荷役設備やフェンスなどの老朽化に加え、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)の洋紙生産停止に伴うストックヤードの集約化により、崎守からの撤退を決めた。

 室蘭港崎守ふ頭のチップヤードは1975年(昭和50年)から供用を開始。約5万平方メートルの敷地に、製紙原料のパルプ製造用にチリやブラジルなどから船で輸入したチップを、コンベヤーを備えた荷役機械「スタッカー」2台でヤードに積み上げ、白老工場にトラックで運ぶ。2017年度(平成29年度)の取扱量は、自然乾燥(風乾)の状態で約74万トン。

 同社によると、供用開始当時から使用している荷役機械や、高さ約15メートルの飛散防止用フェンスが老朽化し、設備更新が喫緊の課題だった。勇払事業所は紙需要の減退で20年1月に洋紙製造を停止するが、新規に木質チップを原料とするバイオマス発電の事業化を検討している。崎守でのチップの荷役輸送を勇払に集約することで、原料輸送の効率化を図る考えだ。

 崎守では今年12月末までチップを受け入れ、20年1月以降は輸入を停止し、荷役設備などを解体撤去する。跡地は更地にするが、撤退後の跡地活用は決まっていないという。

 崎守ふ頭のチップは、室蘭市がまとめた室蘭港の17年(1〜12月)港湾統計で、崎守ふ頭の取扱貨物量の6割強、公共ふ頭全体でも約5割を占める。荷役や運搬業務を担う地元企業にも影響しそうだ。

(菅原啓)

946荷主研究者:2019/03/03(日) 22:00:05

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00504003?isReadConfirmed=true
2019/1/28 05:00 日刊工業新聞
遠野興産、いわき市に木質ペレット新工場 3交代で年産3万トン

岩石工場に木質ペレットを生産する新工場棟を完成。年産2万トンで生産を始めた(遠野興産のペレット工場)

 【いわき】遠野興産(福島県いわき市、中野光社長、0246・89・2172)は、同社の岩石工場(いわき市)にバイオマス発電の燃料となる木質ペレットを生産する新工場棟を完成、年産約2万トンの規模で生産を始めた。今後、3交代制を敷いて同3万トンまで拡大する方針。林野庁によると2017年の国内の木質ペレット生産量は年12万7000トンで、そのおよそ4分の1をカバーする日本最大級の工場にしていく。

 遠野興産はパルプ向け原料として、主に火力向けの混焼材として木質チップを生産。現在、製材工場はいわき市内に計3工場と、栃木県鹿沼市、茨城県北茨城市に構え、2月には福島県塙町にも新工場が完成する。これらを合わせたチップの生産規模は月1万5000トンになる。

 新工場には電気と熱を供給する700キロワットのORC(有機ランキンサイクル)発電設備も設置した。媒体にシリコンオイルを使用し、シリコンオイルは循環して使用する。

 岩石工場ではこれまで年2000トンの木質ペレットを生産していたが、今回完成した新工場棟に生産を集約。まず月1500トン程度で生産をはじめ、福島県内などの火力発電向けへの供給を開始した。原材料は50キロメートル圏内から供給する。今後、設備改良を加えて同2000トンにし、さらに需要とのバランスを見て現有設備で月3000トン程度へ生産を増やしていく。

 同社は新ペレット工場の生産を拡大することにより日本最大規模の工場となる。これまで低価格で受け入れる輸入ペレットに頼っていた石炭火力の混焼や、大型バイオマス発電向けにも供給を目指す。

 福島県内には同ペレット工場の完成で、数千キロワット規模のガス化発電プラントの計画が上がっている。

(2019/1/28 05:00)

947荷主研究者:2019/03/03(日) 22:46:02
>>945
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/273959?rct=n_hokkaido
2019年02/06 05:00 北海道新聞
室蘭のヤード 日本製紙廃止 崎守埠頭、年内で

 【室蘭】日本製紙(東京)が、室蘭港崎守埠頭(さきもりふとう)のチップヤードを今年末で廃止することが5日、分かった。設備老朽化のため、勇払事業所(苫小牧)に荷役を集約する。

 同ヤードは1974年建設。製紙原料のウッドチップを南米などから輸入し、保管している。2017年度の取扱量は約74万トン(自然乾燥状態)。社員は常勤せず、市内の港湾荷役業者に運営を委託している。

 廃止後の敷地約5万平方メートルの利用は未定。勇払事業所は洋紙生産を来年1月に停止する一方、木質チップを使った国内最大規模のバイオマス発電設備の建設を計画している。(横山清貴)

948荷主研究者:2019/04/14(日) 21:54:44

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42779140S9A320C1EA4000/
2019/3/23 20:00 日本経済新聞 電子版
紙が足りない 生産減で印刷会社悲鳴

949荷主研究者:2019/04/28(日) 22:02:33

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/297504?rct=n_hokkaido
2019年04/18 11:14 北海道新聞
経営戦略、道内工場のかじ取りは 苫小牧の基幹 変わらず 王子ホールディングス社長・加来正年さん

かく・まさとし 1956年、福岡県生まれ。九州大工学部を卒業後、78年に日本パルプ工業(現王子HD)に入社。王子HDの取締役常務グループ経営委員などを経て、今年4月から現職。2006年6月から3年間、施設部長や工場長代理として苫小牧工場で勤務した。

 製紙業界最大手、王子ホールディングス(HD)の新社長に、苫小牧工場長代理を務めた加来(かく)正年氏(63)が今月1日付で就任した。経営戦略や道内工場のかじ取りについて聞いた。(聞き手・拝原稔)

 ――人口減で国内の売り上げが厳しい中、どのように経営を進めますか。
 「グループ全体の売上高(約1兆5千億円)の約70%が国内なのに対し、営業利益(約1千億円)のうち国内は約30%という現状を変えなければいけません。新聞や印刷用紙の需要は減っていますが、ティッシュなどの衛生用紙や、通販での需要増が続く段ボールは堅調です。日本全国にある工場をどう動かせば需要に見合った最適な生産体制になるのか、選択と集中を考えるのが私の仕事です」

 ――世界最大級の新聞用紙生産拠点の苫小牧工場はどうなりますか。
 「苫小牧工場はグループで最も規模が大きく、生産効率が高い。再生可能エネルギーである水力発電所も持っています。基幹工場の位置付けが変わることはあり得ません。現状は新聞用紙の需要減で稼働率が下がり、古紙高騰で収益面も厳しく、需要の動向も見ながら生産品目の転換も検討しなければいけません。人工知能(AI)などのデジタル技術を活用し、生産性を上げる動きも始めています」

 ――釧路や名寄、江別にも生産拠点があります。
 「釧路と名寄は段ボール原紙、江別は食品の包装用紙など特殊紙の生産拠点でそれぞれに特徴があり、今後も道内を中心に製品を供給します。特に特殊紙は脱プラスチックの流れもあって紙ストローや紙容器が脚光を浴びており、しっかり関連業界にPRして、売り上げ増につなげたいです」

 ――好調な海外事業を、どう展開しますか。
 「インドネシアにおむつの工場を新設し、インドやベトナムにも段ボール工場を建設中です。東南アジアにも段ボール原紙から製品までの一貫生産体制をつくろうと、マレーシアの現地工場に約350億円を投資し、2021年から国産と変わらない良質な原紙の生産を始めます。この現地工場を拠点に、さらに海外事業の拡大を図ります」

 ――紙以外の新事業にも挑戦していますね。
 「北大と連携して、木材から衣料用繊維をつくる過程で出る未利用の副産物から製造した『ポリ硫酸ペントサンナトリウム』(PPS)を、ぼうこう炎治療薬などを手掛ける国内外の製薬会社に供給する計画です。パルプを微細化した新素材『セルロースナノファイバー』(CNF)を使った化粧品も実用化しました。CNFは混ぜると軽くて固い素材になるので、自動車などにも活用できないか、研究を続けています」

950荷主研究者:2019/05/26(日) 10:47:43

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/303594?rct=n_hokkaido
2019年05/10 05:00 北海道新聞
勇払バイオ発電、23年1月稼働へ 日本製紙

 製紙大手の日本製紙(東京)は9日、2020年1月に洋紙生産を停止する北海道工場勇払事業所(苫小牧)の後継事業となるバイオマス発電所について、23年1月に稼働させる方針を固めた。日本製紙と総合商社の双日(東京)が共同出資した「勇払エネルギーセンター合同会社」が事業を行う。

 発電の燃料は、紙の原料に不向きな輸入チップや道産カラマツの未利用材などで、出力は石炭を使わない木質バイオマス中心の発電所としては国内最大級の7万4950キロワット。全量を北電に売電し、約16万世帯分の電力を賄える。総投資額は約300億円とみられる。

 着工は20年3月。工事や試運転などの期間を精査した結果、稼働開始は当初見込んでいた22年中から23年1月とすることで両社が合意した。発電に携わるのは30人程度と想定している。

 勇払エネルギーセンター合同会社は日本製紙51%、双日49%の出資で今年2月に設立済み。双日は製紙用チップ調達に携わるなど日本製紙との関係が深い。太陽光や風力発電の実績もある。木質バイオマス発電は初参入で、再生可能エネルギー事業の拡大を図る。

 勇払事業所の洋紙生産停止を巡っては、従業員約500人のうち、日本製紙の正社員290人は配転などで雇用が維持される見通しだが、残る協力会社の従業員の処遇が課題になっている。日本製紙は勇払事業所の埠頭(ふとう)や倉庫を生かした物流ビジネスなど、発電所に続く後継事業の具体化を急ぐ方針だ。(拝原稔)

951荷主研究者:2019/05/26(日) 10:48:32

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201905/20190510_12009.html
2019年05月10日金曜日 河北新報
<日本製紙石巻工場>石炭灰活用してコンクリート増強 復興現場へ普及期待

CfFAを使ったコンクリート(左奥)とCfFA粉末

 日本製紙石巻工場(石巻市)で製造される「加熱改質フライアッシュ」(CfFA)が、東日本大震災の復興現場で使われ始めている。紙を乾燥させる際の熱源となる石炭の灰を再利用し、コンクリートの強度を高める効果がある。コンクリート原料として不足が懸念される砂や砂利の代用も可能で、建造物を長寿命化させる製品として普及を目指す。

 CfFAは二酸化ケイ素の粉末で大きさ10〜30ミクロン。コンクリートの製造過程で混ぜ合わせたセメントと水、砂利などに加える。内部で長時間にわたる結晶化反応が起き、コンクリートが徐々に締め固まることで強度が50%程度向上する。

 同社は従来、利用価値がない石炭灰の処理を外部に委ねていたが、大分大の研究グループと活用策を模索。混合によって、コンクリートの強度を落とす炭素を減らす技術を開発した。

 石炭灰は年間4万トン発生しており、このうち5000トンをCfFAの生産に充てている。

 同社は2015年12月、石巻工場内に製造設備を新設し、16年6月に生コン会社などへ販売を開始。仙台港の岸壁工事や岩手県山田町の海岸復旧工事など、震災の被災地を中心に19カ所の公共工事で使われた。

 コンクリート原料の砂や砂利は、震災復興や20年の東京五輪・パラリンピックの建設需要で全国的に調達困難になっている。同社の担当者は「骨材としても使える製品を被災地から供給したい」と話す。

952荷主研究者:2019/06/02(日) 22:45:58

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45139270S9A520C1TJ2000/
2019/5/22 20:20 日本経済新聞
王子HD、印刷用紙など生産縮小 紙の需要減で

953荷主研究者:2019/06/02(日) 22:49:59

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/307686?rct=n_hokkaido
2019年05/23 00:11 北海道新聞
王子HD、江別工場を縮小 20年にも設備2台停止

 製紙大手の王子ホールディングス(HD)は22日、子会社の王子エフテックスの江別工場でコピー用紙などを造る抄紙機2台を2020年4月にも停止すると発表した。王子製紙苫小牧工場でも新聞用紙を造る1台を止め、段ボール原紙用を軸にした仕様に改造して21年度中に稼働させる。官公庁や企業でのペーパレス化など紙の需要減が止まらない中、生産体制のさらなる再編が必要と判断した。

 江別工場では、コピー用紙や紙コップ用の原紙を製造する2台(年間生産能力計6万トン)を止め、6台体制を4台体制とする。再編後も特殊紙の生産拠点として紙コップ原紙やコーヒーフィルター用紙などの生産は続ける。250人の従業員の一部を王子HDの道内工場に移すなどして雇用は維持する考え。

 苫小牧工場は抄紙機8台中7台が新聞用紙用で、このうち1台(同20万トン)を20年4月にも止める。製造業や通販向けの需要が堅調な段ボール原紙と、封筒や紙袋などになるクラフト紙を年間計30万トン生産できる設備に改造する。

 このほか、王子製紙富岡工場(徳島県)の抄紙機1台も20年3月までに止める。今回の再編で固定費など年37億円のコスト削減を見込んでいる。投資額は150億円で、大半が苫小牧工場の設備改造費という。

 道内では製紙会社の生産拠点再編が続き、王子は12年に釧路工場の新聞用紙生産をやめて段ボール原紙生産に特化し、14年にも江別工場の抄紙機1台を止めた。日本製紙も19年7月に釧路工場の1台を止め、20年1月に北海道工場勇払事業所(苫小牧)での洋紙生産を終える。(拝原稔)

954荷主研究者:2019/06/16(日) 22:06:51

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45322090X20C19A5TJ2000/
2019/5/27 19:29 日本経済新聞
王子HD、「脱・紙依存」時間との勝負 新素材に活路

955荷主研究者:2019/06/16(日) 22:13:15

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45370080Y9A520C1TJ2000/
2019/5/28 17:31 日本経済新聞
北越コーポ、段ボール原紙事業に参入 通販需要取り込み

956荷主研究者:2019/07/10(水) 22:52:55

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00521172?isReadConfirmed=true
2019/6/21 05:00 日刊工業新聞
インタビュー/王子ホールディングス社長・加来正年氏 成長軌道へ経営基盤固め

王子ホールディングス社長・加来正年氏

CNFで革新的価値創出

 王子ホールディングス(HD)が攻めの経営にかじを切る。同社は5月、2021年度までに連結営業利益で18年度比36・1%増の1500億円以上を目指す中期経営計画をまとめた。4月に就任した加来正年社長は「矢嶋進会長(前社長)が業界初の1100億円の営業利益を達成した。それを引き継ぐ形で必要な戦略投資や原価削減に取り組む」とし、成長軌道に向けて経営基盤を固める姿勢を示す。

 ◇

―スタートした3カ年計画についてどう進めますか。
「国内では需要の構造的変化などで稼ぐ力が落ちている。いかに早く回復させるかが重要だ。価格修正による単価の上昇も浸透しつつある。需要動向に合わせた生産体制の再構築にしっかり取り組み、営業利益1000億円の基盤を安定化させる」
「海外においては最終年度までに海外売上高比率40%を達成する目標を掲げた。東南アジアを中心に堅調な伸びを示している段ボール、紙おむつ事業を伸ばしていく。ブラジルやオセアニアでは段ボール、パルプ事業で収益を確保していく」

―経営理念に“革新的価値の創造”を掲げています。
「イノベーションの強化に取り組み、新たな事業を創出する。代表格のセルロースナノファイバー(CNF)をはじめ、海洋プラスチック問題への取り組み、硫酸化ヘミセルロースなどの研究を進めて早く事業化したい」

―植物由来の次世代素材、CNFは多様な用途に応用が期待されています。
「当社独自のCNF製造技術であるリン酸エステル化法が特徴だ。超微細なスラリー状やシート状、多様な有機溶剤に分散可能なパウダー状とオンリーワンの技術を持つ。現在は“コストの壁”がネックだが、課題解決に取り組む。化粧品や生コンクリート先行剤、車窓などさまざまな用途の事業化に向け、社内に販売促進チームを立ち上げた」

―働き方改革についての考えは。
「女性や高齢者、外国人などが働きやすい環境を整備している。従業員の定年を60歳から65歳に延長したが、彼らの持つ技能や知識を活用できるシステムを構築したい。製造現場にロボットを導入して女性も働きやすい工場を目指す」

【記者の目/選択と集中、腕の見せどころ】
工場経験が長く、豊富なエンジニアリング経験が強み。人や組織への思いやりは人一倍と評される。紙の内需が減少傾向にあるなか、選択と集中を進め、グローバルでの存在感を示せるか。成長事業への投資が腕の見せどころだ。(山下絵梨)

(2019/6/21 05:00)

957荷主研究者:2019/08/18(日) 15:13:36

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47321460S9A710C1EA5000/
2019/7/12 22:10 日本経済新聞
北越コーポ、三菱商事と業務提携解消

958荷主研究者:2019/08/18(日) 16:35:01

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00524620?isReadConfirmed=true
2019/7/19 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/双日、バイオマス専焼発電に挑む 日本製紙と協業

バイオマス専焼発電設備が建設される日本製紙北海道工場勇払事業所

 双日の発電事業で再生可能エネルギーの比率が高まっている。これまで国内の太陽光発電を中心に実績を重ねてきたが、今春、同社として初めてバイオマス専焼発電ビジネスへの参画を決め、さらなる上積みを狙う。取り組みは国内最大級のバイオマス発電プラントとなり、ベトナムなどで木質チップの生産・販売をしてきたノウハウも生かし、新たな市場を切り開く考えだ。(浅海宏規)

 現在、双日の太陽光や風力など再生エネルギーによる総発電量(同社持ち分)は約530メガワット(メガは100万)で、エネルギー総発電量に占める再生エネルギーの比率は約3割を占める。

 今回のバイオマス専焼発電設備は、双日と日本製紙が設立した「勇払エネルギーセンター」(北海道苫小牧市)が実施するもので日本製紙北海道工場勇払事業所内に設ける。来春、プラント建設に着手し、23年1月に稼働する予定。発電容量は74・95メガワットで、約16万世帯分の電力消費量に相当する。

 燃料は輸入した木質チップやパームヤシ殻のほか、国内未利用材などを活用。このため「製紙原料として使用できないチップを燃料として利用することで、林産資源の有効活用になる」(桐山孝次リテール・生活産業本部林産資源部長)と見る。バイオマス発電は太陽光や風力と比べて天候に左右されず、「安定した電源」(田口浩之再生可能エネルギー第三課長)としても期待できる。

 双日はこれまで太陽光発電を国内12件、海外で3件実施。陸上風力は海外2件が操業中で、台湾洋上風力にも進出を決めた。今回、「電源の多様化を考える中、燃料供給リスクを伴うバイオマス発電は経験豊かなパートナーとの協業がカギになる」(埴原正和エネルギー・社会インフラ本部環境インフラ事業部長)とし、日本製紙と取り組むことにした。

 双日にとって、エネルギービジネスの構想段階から林産資源部と環境インフラ事業部が連携して取り組むのは勇払でのプロジェクトが初めてだ。

 双日では、これまでベトナム国営林業会社・ヴィナフォーと組み、木質チップの生産や販売に取り組んできた。双日として年間約200万トンの製紙用チップ取引実績がある。社内での連携もしっかりと図りながら事業拡大を目指す。

(2019/7/19 05:00)

959荷主研究者:2019/09/15(日) 22:20:39

https://www.tomamin.co.jp/feature/yufutu/1350/
2018/6/1 苫小牧民報
紙造り撤退の波紋 緊急リポート・日本製紙勇払事業所
(上)衝撃の発表 市役所に広がる動揺

記者会見で勇払事業所の洋紙生産停止方針を説明する飯塚匡信北海道工場長=5月28日午後、苫小牧市役所

 5月28日午後3時、苫小牧民報社編集局に日本製紙から届いた情報はあまりにも衝撃的だった。苫小牧市勇払の北海道工場勇払事業所を含む国内3工場の洋紙生産を停止、縮小するという内容だ。

 3工場のうち釧路工場(釧路市)は2019年7月に生産マシンの抄紙機を1台減に。富士工場(静岡県富士市)は同年3月から9月にかけて3台を順次停止。さらに勇払事業所については20年1月で新聞用紙や上質紙などの生産マシン4台すべてを止める―。

 「勇払事業所が紙生産から撤退するぞ!」。突然の発表に編集局記者の誰もが驚き、勇払へ、市役所へ、記者会見場へと関係方面への取材に飛び出して行った。

 ■言葉を失う市の幹部

 王子製紙と共に長く苫小牧の基幹産業を担い、"紙のまち"のシンボルとして歩んできた日本製紙勇払事業所の工場。生産ラインの停止方針に市役所も動揺した。

 同日午後2時ごろ、衝撃の発表を前に日本製紙の担当者が市の秘書広報課に電話で「岩倉博文市長と面会したい」と告げた。「どのような要件か」。同課の職員が尋ねても相手は電話口で明かさなかった。

 市長のスケジュールは埋まっていたが、よほどの事情があると感じた同課は公務を急きょ調整。15分程度の面会時間をセットした。この席で北海道工場の飯塚匡信工場長から生産停止の説明を受けた岩倉市長は「市として何かできることがあれば言ってください」と伝えたものの、地域への影響が頭によぎった。

 情報はすぐさま市産業経済部に入り、部内に激震が走った。ちょうどこの頃、苫小牧CCS促進協議会の会合に出席していた木村淳部長は、携帯電話で伝えられた洋紙事業撤退の一報にあぜんとした。

 ■紙需要減退が背景に

 勇払事業所の社員や協力会社にも困惑が広がった。取引企業の関係者は「強いショックを受けている」と言葉少なげに話した。

 同日午後4時半、市役所内の市政記者クラブで飯塚工場長の記者会見が始まった。国内の紙需要減退など製紙業界を取り巻く厳しい環境を背景に、勇払事業所の洋紙事業を停止するとした一方、食品分野で使われるセルロースパウダー生産などのケミカル部門は続け、21年の稼働を目指す木質系バイオマス発電所を構内に設けるなどと説明した。

 勇払事業所の正社員は約240人で、協力企業の社員を含めると約500人。主軸の洋紙生産からの撤退に伴う配置転換で、従業員規模は大幅に縮小するのは避けられないのでは。会見の場にいた記者たちはそう思った。

 一連の情報を受けて市は動き始めた。29日午後、産業経済部の港湾・企業振興課と工業・雇用振興課の職員3人が勇払事業所に出向き、1時間近く事情を聴いた。だが、報道発表より踏み込んだ話を引き出すまでに至らなかった。

 30日の記者会見で岩倉市長は「各分野の影響を調べ、できるだけマイナスが少なくなるよう商工会議所とも連携して取り組みたい」と述べるにとどまった。勇払のまちは、地域経済はいったい、どうなるのだろうか―。その場に重い空気が漂った。

 ○

 北海道工場勇払事業所の洋紙事業停止を打ち出した日本製紙。市や地元経済界、工場周辺の住民に驚きと不安が交錯する。衝撃の発表に揺れる現場を緊急取材した。3回連載。

960荷主研究者:2019/09/15(日) 22:21:11

https://www.tomamin.co.jp/feature/yufutu/1353/
2018/6/2 苫小牧民報
紙造り撤退の波紋 緊急リポート・日本製紙勇払事業所
(中)経済界の懸念 ショックの物流業界

日本製紙北海道工場勇払事業所。20年1月に洋紙生産ラインが止まる

 勇払事業所の洋紙生産からの撤退は、地元経済にどれほどの影響を与えるのだろう―。5月28日午後の日本製紙の発表後、本紙編集局の記者たちは工場と取引する企業、関連の業界団体に電話を掛けたり、訪ね歩いたりした。取材に応じた関係者は一様に先行き不安を口にし、記者たちは洋紙事業撤退方針の波紋の大きさを知ることになった。

 特に深刻に受け止めている業界の一つは物流だった。勇払事業所が生産する年間約23万トンの紙製品を輸送するトラック業界は、工場の生産ラインが止まれば打撃を受けかねないと懸念する。

 室蘭地区トラック協会苫小牧支部の三上慈誉支部長は「勇払事業所に毎日トレーラーを入れている会社は今回の発表にとても驚いている」と言う。生産設備の停止は2020年1月だが、「その時はあっという間に来る。工場と取引する各社は他の仕事の開拓など、今から必死になって運ぶ荷物の確保に見通しを付けないといけない」と話した。

 日本製紙は、洋紙事業から撤退した後の勇払事業所について、他工場の紙製品を保管・出荷するなど物流拠点として生かすことも考えている。しかし、具体的な内容を示しておらず、地元トラック業界の不安は消えない。勇払事業所の製品輸送を扱う物流企業は記者の質問に「今、対応策を検討している段階だ。今後の状況が分からず、どの程度の影響があるのだろうか」と顔を曇らせた。

 ■懸念抱く港湾関係者

 苫小牧港の港湾関係者も同じく懸念を抱く。港では紙製品をはじめ、製紙の原材料チップやボイラー燃料の石炭を運ぶ船舶が出入港し、関連する荷役作業などもある。勇払事業所で使用する燃料や原料の荷役業務を請け負うナラサキスタックス(苫小牧市元中野町)は「影響は非常に大きいのではないか。どの程度になりそうか、今後調べていきたい」と話した。

 日本通運は現在、北海道と本州間で貨物を定期輸送するRORO船(フェリー型貨物船)を使い、勇払事業所で製造された新聞用紙の巻紙をコンテナ積みで月間500〜600基ほど本州へ運んでいる。同社にとって大口の取引先だが、生産停止に苫小牧支店の担当者は「貨物の取扱量が大幅に落ち込んでしまいかねない。日本製紙の白老、旭川各事業所をはじめ、農産物や自動車部品など積み荷の確保に向けて営業を進めたい」と厳しい表情で言った。

 広がる不安。苫小牧港管理組合は、そうした状況を踏まえつつ「製紙を止めた後の工場にはケミカル部門が残るほか、構内に設置されるバイオマス発電所の原料調達、新規事業など港湾物流に好影響をもたらす可能性もある。スムーズな業態転換ができるよう支援策を検討したい」と話した。

 ■新規事業に期待

 製紙工場の抄紙機据え付けで国内7割のシェアを誇る松本鐵工所(苫小牧市晴海町)。記者の取材に応じた松本紘昌会長も、日本製紙の発表にショックを隠し切れなかった。同社は勇払事業所で毎年、定期メンテナンスに携わるなど長年取引がある。勇払事業所の事業見直しによる年間売上高への影響は少なくない。

 国内の紙需要が減り続ける中、松本会長は他地域の製紙工場で設備の停止や移転を見てきたが、地元苫小牧の工場の生産停止方針の衝撃はことさら大きかった。「紙パルプ業界の厳しい環境を見ると、やむを得ない面もある。だが、歴史ある工場として苫小牧の発展に大きな足跡を残してきただけに寂しい限りだ」と語った。松本会長は苫小牧商工会議所の副会頭も務めており、地元企業へのダメージを心配する。「関係会社以外でも、勇払事業所との取引で生かされてきた業者は多く、どうなるのか」と気をもんだ。

 勇払事業所の設備建設や修繕に携わる市内企業の代表も「仕事がなくなることで売り上げは下がってしまう」と言い、「紙製造に代わる新しい事業に期待したい」と今後の展開に望みを託した。

 製紙に関わる業種は幅広く、地域経済への波及効果も大きい。記者は苫小牧商工会議所にも話を聞いた。29日に日本製紙から事業見直しの説明を受けたという森本恭行専務は「大きな事業者なので、工場従業員の雇用などしっかり対応していただけると思う」としながらも、「工場の機械補修、清掃、さらには飲食業界などさまざまな分野で影響が出るかもしれない」と行く末を案じた。

961荷主研究者:2019/09/15(日) 22:21:57

https://www.tomamin.co.jp/feature/yufutu/1354/
2018/6/4 苫小牧民報
紙造り撤退の波紋 緊急リポート・日本製紙勇払事業所
(下)人口減少の懸念 知恵絞り時代に対応

苫小牧市東部に広がる勇払市街地(ドローンで撮影)。製紙工場と共に歩んできた

 製紙工場と共に歩んできた勇払の人々は、日本製紙の発表で受けたショックは相当なものに違いない―。そう考えた記者たちは勇払へ何度も足を運び、地域の住民や事業者を訪ね回った。その中で取材に応じてくれた住民の一人で、工場OBの男性は5月28日の夜について語り、「まさに寝耳に水だった」と言った。

 この日午後6時、勇払事業所の施設・従業員クラブにOB会や地元の自治会、商工振興会の関係者らが集められ、勇払の工場の紙造り停止方針について会社側から説明を受けた。「その場はしんと静まり返り、みんなが耳を疑っていた」。男性はそう振り返った。

 勇払の製紙工場は地域にとって特別な存在だ。工場のルーツは戦時中の1943年操業開始の大日本再生製紙。漁業の不振にあえぐ寒村・勇払の住民悲願の工場建設が40年に始まり、地鎮祭当日について苫小牧市史は「救世主たる再生製紙を心から歓迎し各戸に国旗を掲揚、婦女子動員で来客接待に当たった」と記している。

 戦後、同業との合併を繰り返しながら規模を拡大し、苫小牧が誇る大工場へ発展。60年代後半には地域の人口も5000人台に膨らんだ。その後、製紙業界を取り巻く環境変化による従業員規模の縮小、地域の若者たちの流出などで人口も減り続け、今では2000人ほどに。そうした中で工場の主軸・洋紙生産を再来年1月で止めるとした発表に、住民らは異口同音に「まちから人がさらにいなくなってしまう」と憂えた。

 ■ため息つく事業者

 「商売への影響? それはありますよ、大いにね」。記者が訪ねた勇払の森田クリーニング店、森田忠志店主(68)はため息をついた。

 地域の人口減少で個人客が少なくなり、今は売上全体の6割をさまざまな企業からの受注に頼っている。そうした中で勇払事業所が洋紙事業から手を引けば、協力企業を含めて注文の激減が予測され、「売り上げへの影響は避けられない」と話した。

 勇払の中心部に店を構える創業60年のスーパー、ホーユーサービスセンターも不安を抱く。同店は、勇払事業所に食材などを卸しているほか、工場従業員も日常的に買い物に利用している。勇払事業所関連で売上高全体の数%を占めており、忠鉢高志店長(45)は「これからどうなるのだろう」と頭を悩ませた。

 日本製紙の発表を受けて3日に緊急役員会を開いたという勇払商工振興会の忠鉢豊和会長(69)は、記者の問い掛けに「地元商業への影響は図り切れない」と話した。

 地域経済ばかりではない。まちを盛り上げるイベントにも波及しそうだと言う。恒例の夏祭りの運営は、共催の勇払事業所が大きく関わっているため、工場の洋紙事業停止後も祭りを継続できるかどうか見通しが立たない―と懸念する。

 工場で紙造りに携わる従業員が他の工場などへ配置転換され、地域から人が減れば「まちの活気が失われ、イベントの開催も危ぶまれるようになるかもしれない」と忠鉢会長は表情を曇らせた。

 ■前を向く

 勇払自治会長を今年3月まで18年間務めた本田健吾さん(79)も、今回の発表内容に驚いた。苫小牧発祥の地とされる勇払の歴史や文化を含め、地域を愛し続けてきただけに「影響が大きくならなければいいのだが」と案じた。

 事業見直しで工場と協力会社の従業員、家族が勇払から離れることになれば、地域の学校はどうなるのか―。本田さんはその点も心配する。勇払小学校(児童数101人)と勇払中学校(生徒数59人)を取材すると、両校ともに工場関係者の子どもが3割を占めていることが分かった。苫小牧市教委は「どの程度、児童生徒が減少するか分からず、今後の対応については現段階で白紙の状態だ」と言った。

 勇払で歴史を刻んだ紙造りの撤退まで、あと約1年半。地域住民に先行き不安が広がる中、OB会の明村享会長(72)は「確かにショックだが、悲観ばかりしていても仕方がない」と記者に語った。勇払事業所では21年に稼働を目指す木質系バイオマス発電事業といった明るい話題もある。そうした新しい取り組みに期待を寄せながら、明村会長は「勇払のみならず、苫小牧もまちを挙げて時代の変化に対応していく知恵を絞らなければ」と前を向いた。

 報道部・高橋佑奈、伊藤真史、室谷実、河村俊之、坂本隆浩が担当しました。

962荷主研究者:2019/10/14(月) 12:21:08

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50262170W9A920C1TJ2000/
2019/9/26 20:17 日本経済新聞
大王製紙、200億円投じティッシュなど増産 国内2工場

963荷主研究者:2019/10/14(月) 12:27:18
>>962
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00532554?isReadConfirmed=true
2019/9/30 05:00 日刊工業新聞
大王製紙、衛生用紙の生産設備増設 愛媛・岐阜工場で

岐阜・可児工場

 大王製紙は、約200億円を投じて衛生用紙の生産設備を増設する。川之江工場(愛媛県四国中央市)に抄紙設備、可児工場(岐阜県可児市)に加工設備を導入する。2021年9月に稼働する予定で、生産能力は月産で約4500トン増える計画としている。ティッシュやトイレット、キッチンといった衛生用紙製品の需要拡大に向け、国内での安定供給と、中国などアジア向けの輸出を強化する狙い。

 川之江工場に高速で幅広の抄紙設備を増設する。同工場で生産した衛生用紙は、海外生産拠点に原反で輸送し、中国を中心としたアジア地区での拡販ができる体制にする。

 また、可児工場に加工設備を増設し、首都圏から関西圏エリアへの製品供給に適した立地を生かして国内市場に安定供給できる体制を構築する。

(2019/9/30 05:00)

964荷主研究者:2019/10/14(月) 12:47:42

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50610390U9A001C1TJ1000/
2019/10/4 17:47 日本経済新聞 北海道・東北
王子HD、名寄工場を閉鎖 段ボール原紙の生産集約

965荷主研究者:2019/10/14(月) 12:48:23

https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2019100401002422.html
2019年10月4日 19時17分 東京新聞
王子、北海道・名寄工場を閉鎖へ 21年中、雇用は維持

 王子ホールディングス(HD)は4日、段ボール原紙を製造する王子マテリア名寄工場(北海道名寄市)を2021年中に閉鎖すると発表した。生産設備を王子製紙苫小牧工場(北海道苫小牧市)に集約し、生産効率化を図る。グループ内の配置転換により、従業員約100人の雇用は維持する。

 インターネット通販の普及で製紙各社は段ボール原紙の生産能力を強化しており、競争が激化している。苫小牧工場では新聞用紙生産設備を改造し、21年度中に段ボール原紙などの生産を開始する。

 名寄工場で現在稼働している設備2台のうち、1台は苫小牧工場に移す計画。工場跡地の利活用は未定としている。

(共同)

966荷主研究者:2019/10/14(月) 12:48:43

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/351640?rct=n_hokkaido
2019年10/09 14:24 北海道新聞
王子マテリア名寄工場、21年末閉鎖 苫小牧に集約へ

 王子ホールディングス(HD)は4日、段ボール原紙を生産している王子マテリア名寄工場(名寄市徳田)を、2021年12月で閉鎖すると発表した。コスト面で優位な王子製紙苫小牧工場に生産を集約する。従業員の雇用は王子HDの他工場などで維持する方針だが、地域経済への影響は必至とみられる。

 名寄工場の抄紙機2台のうち、ライナー(段ボールの表面の紙)や板紙をつくる1台は21年9月に停止し、苫小牧に移して22年4月に再稼働させる。段ボール内側の波状の中芯(なかしん)を生産する1台は21年12月で停止。新聞用紙用を改造して21年度中に稼働させる苫小牧の抄紙機が、段ボール原紙をつくる計画だ。従業員約100人は王子HD内の他工場に移る方向で、閉鎖後の工場の利活用は未定。

 名寄工場は、通販の利用増による段ボール需要増で「フル操業に近い状態」(王子HD関係者)だが、苫小牧は自前の発電所を持ち、流通面でも優位なため、集約を決めたもようだ。

 名寄工場は1960年に天塩川製紙として設立され、12年から現名称。地元には関連会社や王子との取引を主とする企業も多い。4日に王子側から通告を受けた加藤剛士市長は「事前の相談もなく、大変残念だ。地域経済への影響はあまりにも大きく(王子に)再検討を求めたい」と述べた。

 王子HDは今年5月、王子エフテックス江別工場の抄紙機を6台中2台停止することも決めている。(拝原稔)

967荷主研究者:2019/11/04(月) 19:49:45

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/351579?rct=n_hokkaido
2019年10/05 16:00 北海道新聞
「寝耳に水」マチに衝撃 王子マテリア名寄工場2年後生産停止 雇用200人失う恐れ 市、商工会議所は撤回要請へ

2年後の生産停止が発表となった王子マテリア名寄工場=2016年7月

 【名寄】段ボール原紙と特殊板紙の生産を行っている王子マテリア名寄工場が2年後に生産停止となることが発表された4日、地元に衝撃が広がった。市や経済界から「寝耳に水」「ただただびっくり」と驚きの声が上がった。市と名寄商工会議所は週明けに対応策を協議するとともに、東京の本社に対して撤回を求める方針だ。

 発表によると、名寄工場の生産は2021年12月までに止め、苫小牧に移管する。同社の高木洋・執行役員工場長が4日午前、加藤剛士市長と名寄商工会議所を訪ね、生産停止を説明した。市も商工会議所も寝耳に水だったという。

 商工会議所によると、名寄工場の年間売上高は100億円規模で、市内の工業生産額の9割を占める。名寄工場には従業員約100人、隣接する関連会社で段ボール原紙を使った加工品を生産する北陽紙工は約50人、また紙管を生産する関連会社にも30〜50人おり、計約200人の雇用が地元から失われる恐れがある。さらに運送、燃料、メンテナンスなど名寄工場と密接な取引のある会社は20社ほどあるという。

残り:131文字/全文:577文字

968荷主研究者:2019/11/19(火) 22:51:06

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/359509?rct=n_hokkaido
2019年10/30 05:00 北海道新聞
王子マテリア名寄撤退なら 地元へ影響27億円 市調査

 【名寄】王子マテリア名寄工場の撤退方針を受け設置された名寄市緊急対策本部(本部長・加藤剛士市長)は29日、市内で初会合を開き、撤退した場合に地元の事業所に与える影響額を約27億円と発表した。加藤市長らは「地域に及ぼす影響は極めて大きい」などとした要望書を携え、31日に同社の小関良樹社長と面会し再び方針撤回を要請する。

 影響額は、名寄市内外の1928事業所を対象にした、同工場との取引額などを尋ねるアンケートを基に集計。回答があった697事業所の取引額を合計した結果、約27億円になったという。

 これとは別に、工場従業員約100人とその家族による市内での年間消費額を約4億5千万円と試算した。工場と従業員、その家族が市に支払う法人税、固定資産税、上下水道料金などは年間1億4千万円とはじいた。

 また市の製造品出荷額に占める紙パルプ工業の割合は約8割を占め、その大半が同工場関連という。

 同工場は、王子製紙苫小牧工場に段ボール原紙生産設備を移し、2年後に生産停止する計画。(杉浦泰隆)

969荷主研究者:2019/11/19(火) 22:55:06

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51650250R31C19A0LA0000/
2019/10/31 20:15 日本経済新聞 電子版 中国・四国
家庭紙、愛媛で生産強化 大王製紙は能力2倍に

970荷主研究者:2019/12/25(水) 22:52:49

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52804550Z21C19A1TJ1000/
2019/11/29 20:47 日本経済新聞
王子HD、ノーカーボン紙の生産を三菱製紙に移管

971荷主研究者:2019/12/25(水) 23:08:59
>>970
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00540297?isReadConfirmed=true
2019/12/3 05:00 日刊工業新聞
王子HD、ノーカーボン紙の製販 三菱製紙へ移管

 王子ホールディングス(HD)は、ノーカーボン紙事業の生産と販売を三菱製紙へ移管する。移管時期は2020年7月1日を予定する。

 王子HDの100%子会社である王子イメージングメディア(東京都中央区)のノーカーボン紙の生産と販売を終了する。同事業の生産と販売を王子イメージングメディアの神崎工場(兵庫県尼崎市)から、三菱製紙の高砂工場(兵庫県高砂市)へ移管する。

 需要構造の変化や電子化によるノーカーボン紙市場の縮小が続いている。王子HDは三菱製紙と締結した資本業務提携に伴い、経営資源の選択と集中を進め、生産性向上や競争力強化を図るとともに事業基盤を強固にするのが狙い。

(2019/12/3 05:00)

972荷主研究者:2019/12/29(日) 17:32:22

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/372260?rct=n_hokkaido
2019年12/07 05:00 北海道新聞
洋紙生産、今月末で終了 日本製紙勇払事業所

12月末までに紙の生産を終える日本製紙北海道工場勇払事業所

 【苫小牧】2020年1月末で洋紙生産事業を停止する日本製紙北海道工場勇払事業所(苫小牧市)は、今月末で紙の生産を終了する。20日ごろから抄紙機全4機を順次停止し、来年1月末で、すべての機械を完全に停止する。

 後継事業となる木質バイオマス発電所は来年3月に着工し、23年1月に稼働させる予定。同社はバイオマス以外の新規事業の具体化も模索するが、現時点では未定という。

 勇払事業所では協力会社を含め約500人が働いているとみられるが、同社は洋紙生産停止後の配置転換などについて「現時点では答えられない」としている。(山田一輝)

973荷主研究者:2019/12/29(日) 19:57:05

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53647600Q9A221C1916M00/
2019/12/20 23:08 日本経済新聞 電子版
王子HD、紙容器製造に参入 石塚硝子と共同で

974荷主研究者:2019/12/29(日) 20:21:22
>>972
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53746680U9A221C1L41000/
2019/12/24 17:29 日本経済新聞 電子版 北海道・東北
北海道・苫小牧の日本製紙勇払事業所、26日にも生産終了

975荷主研究者:2020/01/12(日) 16:39:04
>>974
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54273320Q0A110C2L41000/
2020/1/10 17:27 日本経済新聞 北海道・東北
日本製紙の勇払事業所、76年の歴史に幕

976荷主研究者:2020/02/03(月) 21:53:14

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/386551?rct=n_hokkaido
2020年01/25 05:00 北海道新聞
王子苫小牧工場の抄紙機 9月末で1台停止

 王子製紙(東京)は24日、苫小牧工場の新聞用紙用の抄紙機1台を9月末で停止すると発表した。新聞用紙の需要減のため。今回の停機で同工場の抄紙機は8台から7台体制となる。

 王子によると、停止する抄紙機は1964年に稼働。年間生産能力は12万トンで同工場の新聞用紙専用機5台の中では最少だった。

 同工場では、別の新聞用紙専用の抄紙機1台(年間生産能力20万トン)を4月にもいったん停止させ、段ボール原紙用に改造する。一連の停機と用途変更により、同工場の新聞用紙の生産能力は3割減の年約70万トンになる見通し。同工場の人員(社員約600人)に大きな変化はないという。

 日本製紙連合会(東京)によると、新聞用紙の昨年の出荷量は前年比7・7%減の240万8千トン。2020年はさらに需要が減ると予想している。(拝原稔、山田一輝)

977荷主研究者:2020/02/16(日) 12:46:34

https://www.agara.co.jp/article/45185?rct=nnews
2020年01月31日 14時30分 紀伊民報
新宮港に国内最大級のチップ船入港

新宮港に入港している国内最大級という大型チップ船(31日、和歌山県新宮市で)

 和歌山県新宮市にある新宮港3号岸壁に、国内最大級という大型チップ船が入港している。積み荷を降ろし、2月3日ごろに出港する予定。

 市企業立地推進課によると、商船三井(本社・東京都)が運航する「サザントレジャー」(総トン数4万9702トン、全長210メートル、全幅37メートル)という船で、三重県紀宝町などに工場を持つ製紙会社「北越コーポレーション」(本社・東京都)向けの木材チップを輸送。昨年10月に竣工(しゅんこう)したばかりで、初航海として南米チリで紙の原料となる木材チップを積み込み、今月24日に新宮港へ入った。

 その後、天候不良のため、26日に離岸。30日に再着岸し、積み荷を降ろす作業を進めている。

 初入港の歓迎セレモニーが31日に船内であり、田岡実千年市長ら地元関係者が歓迎。船長に花束を贈ったり、記念品を交換し合ったりした。

978荷主研究者:2020/02/16(日) 14:48:29

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/391025?rct=n_hokkaido
2020年02/07 18:28 北海道新聞
日本製紙、苫小牧でEV向け高機能紙生産へ 米デュポンと合弁

米デュポンとの合弁で高機能紙を生産することになった苫小牧市の日本製紙北海道工場勇払事業所

 日本製紙(東京)は7日、同社子会社と米化学大手デュポンの子会社による合弁会社を北海道工場勇払事業所(苫小牧)内に設立し、2021年度中に電気自動車(EV)のモーターなどに使われる電気絶縁用の高機能紙の生産を始めると発表した。今年1月末で洋紙生産を停止した勇払事業所の後継事業の位置付けとなる。従業員100人以上が新会社に移る見通しで、地元の雇用は一定程度維持される見通しだ。

 新たに生産するのは「ノーメックス紙」と呼ばれる高機能紙。独自技術で電気を通さない特徴があり、ハイブリッド車のモーターや航空機の内装材などに活用されている。世界の自動車メーカーが電気自動車の大量生産を目指す中、今後、需要の大幅な増加が見込まれており、勇払で新規生産に取り組む。

 日本製紙子会社の日本製紙パピリアとデュポン子会社のデュポン・スペシャルティ・プロダクツの出資で、勇払事業所内に「デュポン日本製紙パピリア合同会社」を設立した。勇払の設備を一部活用して21年度からの高機能紙生産開始を目指す。出資比率や生産目標などは非公表。

 勇払事業所の体制は現在、協力会社を含めて約470人。新会社では100人以上を雇用する予定で、23年1月から運転を始めるバイオマス発電所を含めると、勇払での雇用は200人を超える見通し。

 日本製紙はペーパーレス化で紙の需要減が続く中、今年1月末で勇払での洋紙生産を停止。苫小牧市や地元経済界からの強い要望もあり、新規事業を模索していた。(拝原稔、山田一輝)

979とはずがたり:2020/02/20(木) 22:30:42
新型肺炎終息までマスク品薄 製紙連会長が見通し
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200220-00000121-kyodonews-soci
2/20(木) 18:06配信共同通信

 日本製紙連合会の矢嶋進会長(王子ホールディングス会長)は20日、新型コロナウイルスによる肺炎拡大を受けたマスクの品薄状態について「(平常に戻るのは)中国でウイルスが収まるころになるだろう」と述べ、当面はマスクが手に入りにくい状況が続くとの見通しを示した。東京都内で開いた定例記者会見で質問に答えた。

 政府はマスク増産のために設備投資するメーカーに補助金を交付する方針だが、矢嶋氏は「ウイルスは一時的な問題で、設備投資は様子見だ。そう簡単にはできない」と指摘した。一方で、国内の複数の製紙会社が現行の設備で「フル生産し、需要に応えるべく努力している」と強調した。

980荷主研究者:2020/02/27(木) 21:58:55

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55593100T10C20A2LA0000/
2020/2/13 19:52 日本経済新聞 電子版 四国 愛媛
三木特種製紙が工場増強、水処理膜基材の能力2.5倍に

981荷主研究者:2020/03/14(土) 21:04:10

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56373270U0A300C2L61000/
2020/3/4 16:10 日本経済新聞 静岡
静岡の製紙各社、受注急増 寄付返礼品のトイレ紙も人気

982荷主研究者:2020/03/29(日) 14:35:04

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/401175?rct=n_hokkaido
2020年03/11 05:00 北海道新聞
日本紙通商営業所、勇払閉鎖し白老新設

 日本製紙(東京)の子会社で紙・パルプ専門商社の日本紙通商(同)は10日、苫小牧市勇払の勇払営業所を3月末で閉鎖し、胆振管内白老町北吉原に4月1日付で白老営業所を新設すると発表した。

 日本製紙北海道工場勇払事業所が1月末で洋紙生産を停止したことに伴い、営業拠点を同製紙北海道工場白老事業所の近くに移す。

983荷主研究者:2020/03/29(日) 16:12:34

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57034390Z10C20A3L21000/
2020/3/19 20:09 日本経済新聞 電子版 信越 新潟
長岡の志田材木店 苦境乗り越え特殊製材も展開
老舗の研究

984とはずがたり:2020/05/07(木) 22:54:54
2020/4/27
大王製紙が不織布マスクの国内生産開始 生産量を増やし、一般向けにも販売へ
コロナ対策いろいろ
https://bg-mania.jp/2020/04/27338510.html

エリエールブランドを展開する大王製紙(本社・東京)は2020年4月27日、不織布マスクの国内自社生産を開始することを発表しました。

7月には月2600万枚生産へ
大王製紙は従来から不織布マスク(「エリエール ハイパーブロックマスク」「エリエール +Water(プラス ウォーター)うるごごちマスク」)を海外協力工場にて生産し、販売してきました。

日本国内におけるマスク不足の状況を踏まえ、子会社(エリエールプロダクト)に1ラインで月1300万枚まで生産可能な最新鋭の生産設備を4月末に導入し、生産を開始します。

マスクは月400万枚で運転を開始し、感染対策のために大量のマスクを必要としている機関、施設等に優先して供給していくとのこと。

その後、生産量を増やしながら一般生活者向けにも販売する見込みと発表しています。

さらに今回の新設ラインに加えて2台目の加工機を増設し、7月より月2600万枚の生産能力を持った設備まで増強することを計画しています。

シャープ(3月開始)、アイリスオーヤマ(6月開始予定)など、マスクの国内生産を行う企業の増加は、マスク不足解消の希望の光となりそうです。

* 記事内容は公開当時の情報に基づくものです。

985荷主研究者:2020/06/21(日) 00:36:06

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57717270W0A400C2916M00/
2020/4/7 2:00 日本経済新聞 電子版
大王製紙、段ボール原紙輸出強化 200億円で装置刷新

986荷主研究者:2020/07/01(水) 20:04:41

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58529310X20C20A4X93000/
2020/4/27 14:20 日本経済新聞
大王製紙がマスク生産 まず月400万枚、医療・介護に
増産し個人向けも供給

987荷主研究者:2020/07/01(水) 20:58:40

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/421425?rct=n_hokkaido
2020年05/16 05:00 北海道新聞
道工場、白老と旭川に分割 日本製紙

 日本製紙(東京)は15日、北海道工場を6月25日付で白老工場(胆振管内白老町)と旭川工場(旭川市)に分割する機構改革を発表した。

 北海道工場は従来、白老、旭川、勇払(苫小牧市)の3事業所体制だった。このうち勇払が1月末に洋紙生産事業から撤退したことから、生産拠点である白老、旭川の両事業所を工場に位置付けることにした。

 村上泰人執行役員北海道工場長(57)が白老工場長に、旭川工場長には岩沼工場長代理兼安全環境管理室長兼技術室長の野尻知巳氏(55)が就く。

 洋紙生産を終了した勇払では後継事業として、木質バイオマス発電や同社子会社などが設立した新会社による高機能紙生産を行う。

988荷主研究者:2020/07/14(火) 20:58:55

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO59636480X20C20A5X96000/
2020/5/27 17:29 日本経済新聞
大王製紙、衛生用紙の設備増強 家庭向け需要増で

989荷主研究者:2020/07/14(火) 21:49:26

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202006/20200614_73011.html
2020年06月14日日曜日 河北新報
北東北の原木滞留で林業ピンチ コロナ影響で住宅需要減

土場に積み上げられたスギの原木。出荷のめどは一切立っていない=青森県外ケ浜町の前田林業

 新型コロナウイルス感染拡大による景気の冷え込みに伴い、全国有数の原木生産地とされる北東北で、伐採業者の土場(集積場)に原木が山積みになっている。住宅需要の減少で木材加工場が受け入れを抑制しているためだ。関係者は「仮置きが長引けば品質劣化は避けられない」と危惧。需要が回復しなければ、林業そのものの先行きにも黄信号がともりかねない。

 青森県外ケ浜町の前田林業。敷地内の土場には春先に切り出したスギの丸太が山のように積み上がる。通常1カ月程度で出荷するが、今年は最長で4カ月も加工場に運び出せていない。伐採現場に仮置きしている原木もある。年間出荷量の4分の1に当たる6000立方メートルが取り置かれている。

 伐採作業はストップし、従業員25人は重機のメンテナンスや間伐などで日々を過ごしている。前田優器取締役(34)は「今は何とか給料を払っているが、この状態が数カ月続けば立ち行かなくなる」と話す。

 新型コロナで首都圏を中心に住宅など民間建築の需要は急減した。北東北3県の加工場もほとんどが受け入れを制限し、流通が滞っている。

 北上市の合板工場「北上プライウッド」は4月から稼働率を25%減少させた。青森県六戸町にある国内最大規模の単板積層材(LVL)工場「ファーストプライウッド」も稼働率を半分に抑制し、現在は原木を受け入れていない。

 伐木業者の土場に置かれたままの原木は推定で、青森が5月末で約6万立方メートル、秋田は5月上旬時点で5、6万立方メートルに上る。

 放置すればカビが生えたりして品質が低下する。バイオマス燃料向けなどに出荷するしかなくなり、値段は半分から3分の1程度に落ちる。岩手県森林組合連合会の担当者は「切り控えをお願いしているが、生産者は木を切らなければ収入を得られない」と嘆く。

 青森県森林組合連合会の須藤広明専務は「滞留している原木はとにかく売り先を見つけるしかない」とした上で、「出荷の中心である関東圏の住宅需要が回復しなければ、最悪の状況が続く」と話す。

990荷主研究者:2020/07/14(火) 22:06:10

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60575110Z10C20A6LA0000/
2020/6/19 19:48 日本経済新聞 電子版 四国 愛媛
服部製紙が新工場、衛生用の需要増受け 大王製紙は設備増設

991荷主研究者:2020/07/28(火) 22:47:46

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60790730V20C20A6QM8000/
2020/6/26 11:30 日本経済新聞 電子版
段ボール需要が減速 巣ごもり消費の追い風弱まる
工業・観光向けも回復鈍く

992荷主研究者:2020/09/05(土) 13:47:00

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61735580Q0A720C2X13000/
2020/7/20 19:05 日本経済新聞
紙・板紙の1〜6月国内出荷、コロナで前年比10%減

993荷主研究者:2020/09/05(土) 14:57:33

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62466070X00C20A8X93000/
2020/8/7 23:09 日本経済新聞
大王製紙、紙おむつ用パルプを生産へ 22年9月稼働

994荷主研究者:2020/09/05(土) 15:09:32

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62611710T10C20A8916M00/
2020/8/13 18:38 日本経済新聞
王子HD、三菱製紙から絶縁材料用紙事業を取得

995荷主研究者:2020/09/23(水) 23:08:21

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/454103?rct=n_hokkaido
2020年08/27 06:55 北海道新聞
生産縮小の王子HD江別工場 従業員3割120人減

 【江別】製紙大手の王子ホールディングス(HD、東京)の子会社、王子エフテックス(同)は、江別工場の生産縮小に伴い、同工場と関連会社の従業員を3割減らして約280人とすることを明らかにした。紙の需要減を背景に、江別工場は抄紙機6台のうち2台を6月から7月にかけて停止しており、人員削減も9月までに終える。

 同工場の従業員250人と関連会社150人の計約400人から約120人を減らす。

 対象者は道内外の王子HDのグループ会社への出向・転籍や会社都合の希望退職に応じたという。王子エフテックスは転籍先などの詳しい内訳は非公表としているが「江別市外への転出を避けたいという理由で希望退職が目立ち、地元での再就職を仲介した」と話している。

 停止した江別工場の抄紙機2台(年間生産能力計6万トン)ではコピー用紙や紙コップ用の原紙を製造していた。残る4台で、ラベル台紙やコーヒーフィルター用紙など特殊紙の生産を続ける。(山本哲朗)

996荷主研究者:2020/11/02(月) 21:33:42

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64043740Y0A910C2X93000/
2020/9/18 17:59 日本経済新聞
王子HD、石塚硝子と紙容器事業で合弁契約

997荷主研究者:2020/11/08(日) 13:42:33

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64562220S0A001C2LA0000/
2020/10/2 19:59 日本経済新聞 四国 愛媛
丸住製紙、ペーパータオル生産増強 専門の営業組織も

998荷主研究者:2020/11/08(日) 14:09:57

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64644000V01C20A0MM8000/
2020/10/6 2:00 (2020/10/6 4:17更新)日本経済新聞 電子版
北越コーポ、ティッシュやトイレ紙参入 コロナで事業転換

999荷主研究者:2020/11/08(日) 14:45:56

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64947060T11C20A0L61000/
2020/10/13 19:03 (2020/10/14 0:01更新)日本経済新聞 電子版 静岡
静岡県の家庭紙大手、ペーパータオル増産相次ぐ

1000荷主研究者:2020/11/08(日) 14:54:27

https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202010/20201014_12008.html
2020年10月14日水曜日 河北新報
日本製紙、石巻工場で抗ウイルスの紙生産 医療など利用期待

抗ウイルス効果のある紙で作った袋

 新型コロナウイルス感染拡大で衛生意識が高まる中、日本製紙は抗ウイルス効果がある紙の生産・販売に乗り出した。金属イオンを付着させたパルプを原料に使い、高機能化を実現した。衛生的な環境が求められる医療機関や介護の現場での利用を期待する。

 新製品は銅イオンを数%配合した。普通紙と比べて表面のウイルスを99.9%低減することができる。抗菌効果のほか、消臭性能も併せ持つ。基幹工場の石巻工場(石巻市)で生産を始め、9月10日に発売した。

 石巻工場によると、これまでに展示会用のパンフレットやノート、エチケット袋などを製品化した。抗ウイルス機能のある不織布の生産も可能で、マスクや空気清浄器のフィルターシートへの利用が見込めるという。

 石巻工場の技術担当者は「高付加価値の紙を販売できるようになった。新しい生活様式に合った製品を提供したい」と話す。

1001荷主研究者:2020/11/21(土) 16:08:03

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO65539010Y0A021C2TJ1000/
2020/10/28 11:00 日本経済新聞 電子版
デジタルの波 製紙どう生き残る?王子HD矢嶋会長に聞く

1002荷主研究者:2020/11/21(土) 22:37:48

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/478418?rct=n_hokkaido
2020年11/06 01:16 北海道新聞
日本製紙、釧路の紙事業から撤退 新聞や雑誌向け需要減、来年8月

 日本製紙は5日、釧路工場(釧路市)での製紙事業から撤退すると発表した。デジタル化や新型コロナウイルス感染拡大の影響で新聞や雑誌向けの紙の需要が落ち込み、回復は望めないと判断した。2021年8月に生産を終える。従業員約250人の雇用は維持するとしている。

 釧路工場の現在の生産能力は年間約22万トンで、日本製紙の新聞・印刷用紙の約6%を担う。撤退による減産分は同社の別工場に集約し、一部は他社に委託する。釧路工場で主力の新聞用紙は最盛期の06年度に35万トンを生産したが、長引く需要減で19年度は11万6千トンとピーク時の3分の1以下に落ち込んでいた。

 日本製紙は近年、紙の需要減を受けて生産体制を集約している。道内では今年1月、北海道工場勇払事業所(苫小牧市)での製紙事業から撤退。釧路工場でも昨年7月に抄紙機3台のうち1台を止めて生産能力を落としたが、コロナ禍で需要減が想定以上に進んだ。釧路の製紙撤退で約54億円の固定費削減を見込む。

 釧路工場で04年から行っている発電・売電事業は継続する。ただ人員は数十人程度に限られる見通し。勇払では新たにバイオマス発電事業に着手しているが、釧路では製紙に替わる新規事業の予定はないという。

 野沢徹社長は5日、北海道新聞の取材に「工場操業開始から100年間、地元の皆さんにお世話になった。撤退を打ち出さざるを得ないのは悔しく、断腸の思いだ」と述べた。

 日本製紙がこの日発表した20年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比10・9%減の4674億円、最終的なもうけを示す純損益は80億円の赤字だった。コロナ禍を受けた新聞・印刷用紙の需要減が主な要因。釧路工場の製紙事業撤退に伴い約50億円の特別損失を計上したことも響いた。(権藤泉、米田真梨子)

1003荷主研究者:2020/11/21(土) 22:40:01

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/478601?rct=n_hokkaido
2020年11/06 05:00 北海道新聞
日本製紙が釧路生産撤退 需要減、コロナが拍車 収益改善へ集約化 各社、事業再編加速も

http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20201106hokkaido03.JPG
http://tohazugatali.web.fc2.com/industry/20201106hokkaido04.JPG

 日本製紙が釧路工場の製紙事業からの撤退に踏み切ったのは、主力品目である新聞用紙を含む紙の需要減が新型コロナウイルス流行で加速し、生産効率化による収益改善を迫られたためだ。業界各社も生産体制縮小や他社との合従連衡による経営基盤強化を急ぐ。

 新聞部数の減少は全国に共通する。日本製紙連合会によると、今年9月の新聞用紙の国内出荷量は前年同月比10・6%減で、前年を下回るのは35カ月連続だ。同社の野沢徹社長は「新聞用紙の需要が年率で7%減少し、コロナで拍車が掛かった」と説明。コロナ禍で広告が減ってページ数が減少したこともあり、釧路工場の足元の稼働率は7割以下に落ち込んでいたという。

 国内3工場で造る新聞用紙を岩沼工場(宮城県)と八代工場(熊本県)という「東と西の拠点」(同社)に集約することで、工場稼働率を高め物流コストも抑えられる―と同社は判断したものとみられる。

 ただ釧路工場の製紙事業撤退の理由は新聞用紙の販売減だけではない。コロナ禍による在宅勤務の浸透でオフィス向けの用紙も減り、イベントの中止や延期でチラシなどの需要も振るわない。国内の紙の出荷量は1〜9月累計で前年同期比15・9%減と大きく落ち込んでいる。

 日本製紙は今年1月に北海道工場勇払事業所(苫小牧市勇払)で紙の生産から撤退したばかり。それでも同社の2020年9月中間連結決算は最終的なもうけを示す純損益が赤字に転落し、事業再編が待ったなしの課題だった。

 事業再編は同業他社でも相次ぐ。王子ホールディングスは今年に入り、子会社の王子エフテックス江別工場でコピー用紙などを造る抄紙機2台を停止した。王子製紙の苫小牧工場でも新聞用紙を造る1台を止め、需要が見込める段ボール原紙用に改造して来年9月にも稼働させる計画だ。

 人口減やデジタル化で縮小する国内市場向けの供給をスリム化しつつ、他社との資本・業務提携による生産効率化や、東南アジアなど海外への展開、セルロースナノファイバーなど新素材で稼ぐ。各社はこうした成長戦略を描く。今後の国内の需要動向によっては、さらなる生産縮小に踏み出す可能性もある。(小沢弘和)

1004とはずがたり:2020/11/22(日) 19:37:17
>>1002-1003
うおっ。。

勇払からワキってのが一時期憧れ(なにがやねんw)だった時期もあったが,勇払に続き釧路も撤退か。

北海道からの紙輸送は大きく減少の流れかねえ。。

日本製紙釧路はIPP(80MW)が立地してるけど他の自家発電でも釧路地区への電力供給増やす可能性もあるかな?
まあ石炭火発だと環境的に厳しいけど。。

勇払みたいにバイオマス発電(約75MW)でも立地させるか?燃料調達が課題だけど。

また釧路地区の電力供給の課題は音別の老朽化したガスタービン発電所(調整力)の廃止。調整ののろい石炭火発やシステム的にはその亜流のバイオマスでは調整力は余り役立たない。。

1005荷主研究者:2020/12/05(土) 12:08:53

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/481451?rct=n_hokkaido
2020年11/14 05:00 北海道新聞
釧路経済、根幹揺らぐ 日本製紙が紙生産撤退 撤回要請に手詰まり感

従業員向け説明会を終え、職場に向かう日本製紙釧路工場の従業員たち=6日午前8時45分(茂忠信撮影)

2021年8月に製紙事業を撤退する日本製紙釧路工場=18年11月(本社ヘリから)

釧路経済、根幹揺らぐ 日本製紙が紙生産撤退 撤回要請に手詰まり感

 【釧路】日本製紙(東京)が、来夏に釧路工場での製紙事業停止を決めたことで、釧路経済の根幹が揺らいでいる。釧路工場は1920年(大正9年)の操業から100年間、石炭、水産と共に釧路市の「三大基幹産業」の一角を担ってきた。釧路市長と経済界の代表らは13日、東京都内の日本製紙本社を訪れて事業撤退の再考を求めたが、関連会社を含む従業員約500人の大半が配置転換される見通しで、地域経済への打撃は避けられない状況だ。

 「撤退の再考をお願いしたいということを伝えさせていただいた」

 日本製紙本社で野沢徹社長との面会を終えた蝦名大也釧路市長はこう語った。面会は非公開だったが、蝦名市長は「重く受け止めていただいたと考えている。お話を続けていきたい」と述べ、今後も要請を重ねる決意を示した。ただ、撤退を翻意させるだけの材料は乏しく、手詰まり感が漂う。

■基幹産業が衰退

 製紙業と一緒に釧路を支えてきた基幹産業の石炭業と水産業には、かつての勢いはもうない。1991年まで13年連続水揚げ日本一を誇った釧路港も、日本の操業海域がどんどん狭められ、近年の水揚げ量はピークの8分の1程度まで激減し、不漁にあえぐ。

 2002年には太平洋炭鉱が閉山し、関連会社を含め約1500人が解雇された。事業を引き継いだ新会社に移ったのは500人余り。釧路市の調査では、炭鉱周辺地区では、その後3年間で約2700人が市外に流出した。

 製紙業も無傷だったわけではない。同市内にある製紙工場2社のうち、王子製紙(現王子ホールディングス)は12年、釧路での新聞用紙生産を停止。グループの王子マテリア釧路工場として、規模を縮小しながら段ボール原紙を生産している。

 同市の18年の製造品出荷額のうち製紙関連は777億円と最多の32%を占める。同市によると日本製紙分は350億円前後といい、うち8割が本州向けだ。

■2千人弱に影響

 日本製紙は今年1月、勇払事業所(苫小牧)の洋紙生産を終了した。苫小牧市などの調査では、取引企業は150社、年間取引額は計42億円。勇払商工振興会の忠鉢豊和会長(71)は「勇払地区の人口は既に1割も減った」という。ただ新規事業のバイオマス発電に加え、2月には電気自動車のモーターなどに使われる高機能特殊紙生産が決定。以前の約470人から半減するが230人以上の従業員が残り、一定の雇用が守られた。

 対して釧路工場は、既存の発電事業は継続するが人員は数十人程度の見通し。関連会社とその家族を含めれば「2千人弱の影響は出る」(蝦名市長)という。

 製紙事業撤退に取引業者らは「影響はあまりに大きい」(輸送業者)と声をそろえる。工場近くで関係者らが利用する宿泊施設を30年以上続ける経営者は「来年の営業はもう難しい」とため息をつく。

 釧路公立大地域経済研究センター長の中村研二教授(地域経済)は、工場存続が大前提とした上で「地域への影響があまりに大きく、撤退延期や一時的な工場休止などのステップを踏むべきだ。これでは釧路から稼ぐ力が失われてしまう」と指摘する。(高橋尚哉、今井潤)

1006荷主研究者:2020/12/21(月) 21:25:22

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66498330Q0A121C2TJC000/
2020/11/20 19:14日本経済新聞 電子版
三菱製紙、マスク向け不織布参入 年2億枚分生産

1007荷主研究者:2020/12/21(月) 22:24:08

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66630980V21C20A1X11000/
2020/11/26 2:00日本経済新聞 電子版
王子HDとレンゴー、頼みの「カミ」は段ボール

NIKKEI BUSINESS DAILY 日経産業新聞

1008荷主研究者:2020/12/21(月) 22:57:58

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/486047?rct=n_hokkaido
2020年11/27 20:59 北海道新聞
王子エフテックス江別工場 パルプ製造設備停止へ 21年12月

 製紙最大手王子ホールディングス傘下の王子エフテックスは27日、江別工場(江別市)で紙製品の原料となるパルプの製造設備を2021年12月で停止すると発表した。紙需要の減少に伴う再編の一環で、停止後はグループ内の別工場からパルプを調達して紙製品の製造を継続。工場としての製造能力は変わらない。

 同工場の従業員は約300人で、パルプ製造設備停止に伴う削減数は公表していない。同社は社内やグループ内での異動で雇用は維持するとしている。

 停止するのは、木材チップから紙の原料である繊維分を取り出す設備で、製造能力は年間20万9千トン。コロナ禍で同工場で造る製品の需要が約15%低下し早期の回復が見込めないことに加え、設置から42年以上経過し、多額の維持更新費用が必要なことから継続が困難と判断した。同社は「需要が減少する中で、生産を適正化するためやむを得ない」としている。

 ラベル台紙や紙コップ原紙などを造る抄紙機4台体制に変更はない。同工場では7月までに、需要減に伴いコピー用紙などを造る抄紙機2台(年間生産能力計約6万トン)を停止している。(小沢弘和)

1009荷主研究者:2020/12/21(月) 22:58:38

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66799920Q0A131C2X93000/
2020/11/30 14:31 日本経済新聞
王子HD子会社 江別工場でのパルプ製造撤退 21年末

1010荷主研究者:2020/12/27(日) 21:42:56

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB104Y50Q0A211C2000000
2020年12月10日 19:50 日本経済新聞 岡山
岡山製紙、多色刷り段ボール拡充 最新デジタル印刷導入

1011荷主研究者:2021/01/02(土) 16:03:54

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66665520W0A121C2LKA000/
2020年11月26日 19:30 日本経済新聞 大阪
レンゴー、植物由来で車軽量化素材 福井に実証工場

1012荷主研究者:2021/01/02(土) 19:09:19

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/495409?rct=n_hokkaido
2020年12/27 14:00 北海道新聞
日本製紙撤退で年100隻以上の入港減 釧路市推計 収入減1千万円超確実

日本製紙の紙・パルプなどを運ぶ船。釧路工場の撤退は釧路の港湾にも大きな影響を及ぼす

 日本製紙(東京)が釧路工場の製紙事業からの撤退表明を受け、製紙業とともに発展してきた釧路の港湾への影響が懸念されている。釧路港の年間取扱貨物量の約1割を同社関連の紙・パルプなどが占めており、市の推計では、年100隻以上の入港がなくなるとみられ、これに伴い、市の収入である入港料や岸壁使用料も1千万円以上減りそうだ。

 釧路市によると、釧路港の2019年の取扱貨物量1510万トンのうち、同社が製造した紙・パルプ、原料の木材チップや燃料の石炭など同社の製紙関連は約1割の170万トンを占める。例年、取扱貨物量の品目別では石油類の約200万トンが最も多いが、これにほぼ匹敵する量だ。

 市は、釧路工場撤退により同社の製紙関連の貨物輸送がなくなった場合、同社向けに石炭やチップを運んでいる船や、各社の製品を混載している船について、年100隻以上の入港がなくなると推計。貨物船は年2700隻ほどが入港しており、少なくとも約4%が失われる計算になる。

 入港料や岸壁使用料、荷役機械使用料など市の収入も減る。各料金は船のトン数や係留時間によって変わるため、減収の総額を算出するのは難しいが、確実に入港しなくなるチップ船5隻だけでも900万円の減収になるといい、総額が1千万円を超えるのは確実だ。

 釧路港は製紙業とともに発展してきた歴史がある。1967年、輸入チップ受け入れのため、釧路港東港区中央埠頭(ふとう)に日本製紙と王子製紙が共同でチップヤードを設置。75年には西港区第1埠頭が供用開始となり、大型の輸入チップ船の入港が可能となり、日本製紙が工場までチップを運ぶコンベヤーを完成させた。2002年には西港区第4埠頭に水深14メートル岸壁ができ、大型の石炭船に対応した。

 市水産港湾空港部の高橋知克次長は「製紙業は釧路の三大基幹産業の一つ。釧路工場撤退は港湾にとっても影響が大きく、何としても残ってほしい」と話す。(五十地隆造)

1013荷主研究者:2021/01/02(土) 23:07:41

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00583370?isReadConfirmed=true
2020/12/29 05:00 日刊工業新聞
王子HD、コンデンサー用OPP生産能力3割増強 EV需要拡大見込む

電動車向けコンデンサー用ポリプロピレンフィルムの生産設備を増強する王子エフテックスの滋賀工場

 王子ホールディングス(HD)は、2025年をめどにコンデンサー用ポリプロピレンフィルムの生産能力を現行比約3割引き上げる検討に入った。電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの電動車向け。製造設備を増強し、投資額は数十億円を見込む。EVやHVなどの電動車はカーボンニュートラルの進展を背景に普及する見通し。生産体制を拡充し、高まるニーズに対応する。

 子会社の王子エフテックス(東京都中央区)が滋賀工場(滋賀県湖南市)で、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)の専用生産設備を1台増設し、3台体制にする。具体的な生産能力は需要を見ながら、検討する。21年中にも計画を策定し、23年ごろに建設着工、25年に稼働したい考えだ。

 同社グループの電動車向けOPPは、独自技術を活用し、耐電圧性や耐熱性、薄膜化、長期耐用性に優れているのが特徴だ。

 EVやHVなどの電動車は、インバーターなどの電気駆動系に安全性の高いフィルムコンデンサーが使われる。ポリプロピレンフィルムの厚みが薄いほど、フィルムコンデンサーを小型化することが可能で、自社製品に対するニーズは高まると見る。

 政府は50年までにカーボンニュートラルを達成するという国家目標を掲げ、30年代半ばまでに国内新車販売のすべてをガソリン車からEVやHVなどの電動車にする方針。東京都も30年までに都内で販売する乗用車を電動車に切り替える考え。

 王子HDは電動車の需要が堅調に伸びると見ており、関連素材の増産に踏み切る。

(2020/12/29 05:00)

1014荷主研究者:2021/02/04(木) 22:46:34

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB085V30Y1A100C2000000
2021年1月8日 20:00 日本経済新聞 愛媛
丸住製紙、愛媛に衛生用紙の生産設備 10億円強投資

1015荷主研究者:2021/02/04(木) 22:54:36

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00584690?isReadConfirmed=true
2021/1/11 05:00 日刊工業新聞
王子HD、国内に段ボール工場新設 100億円投資

月1100万平方メートル

 王子ホールディングス(HD)は、約100億円を投じ、国内に段ボール工場を新設する。国内の段ボール需要はインターネット通販の拡大などで増加が見込まれ、事業基盤を強化する。新工場の生産能力は、月間約1100万平方メートル。2022年10月に稼働する予定で、敷地面積は約5万5000平方メートル。

 同社グループ会社の王子コンテナー(東京都中央区)が、グループの段ボール原紙事業を担う王子マテリア(同)の日光工場(宇都宮市)敷地内に新たに段ボール工場を建設する。これに伴い宇都宮工場(同)を移転する。段ボールの原紙加工一貫工場とすることで、特に堅調に需要が伸びると予想される関東地区への供給体制を整える。

(2021/1/11 05:00)

1016荷主研究者:2021/02/04(木) 23:20:10

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00584872?isReadConfirmed=true
2021/1/13 05:00 日刊工業新聞
丸住製紙、不織布衛生用品に参入 生産設備を新設

 【松山】丸住製紙(愛媛県四国中央市、星川知之社長、0896・57・2222)は、大江工場(四国中央市)にウエットティッシュとペーパータオルの生産設備を新設し、コロナ禍により需要が高まる不織布衛生用品事業に本格参入する。

 ウエットティッシュの生産設備には約5億円を投じ、2021年6月の完成予定。1パック60枚入りの製品を月間58万パック生産する計画。

 ペーパータオルの生産設備には、約5億5000万円を投じる。21年9月に完成予定。生産量は月産600トン。

 3月に稼働する製造委託先の太洋紙業(静岡県富士宮市)内の生産ラインと合わせると月産約1100トンになる見込み。

 委託加工ではレギュラーサイズ(220ミリ×230ミリメートル)を製造しているが、新設備では市場ニーズの高いエコノミーサイズ(220ミリメートル×170ミリメートル)を生産する。原紙から製造までを一貫して行うことで、製品ラインアップを拡充する。

(2021/1/13 05:00)

1017荷主研究者:2021/02/13(土) 22:05:25

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB155TO0V10C21A1000000
2021年1月15日 17:16 (2021年1月15日 21:29更新)日本経済新聞 中部
大興製紙が更生法申請 負債140億円、レンゴーが支援へ

1018荷主研究者:2021/02/13(土) 22:06:14

https://www.at-s.com/news/article/economy/shizuoka/852006.html
2021/1/16 08:59 静岡新聞
大興製紙(富士)更生法申請 負債140億円、土産用の紙袋激減

会社更生法を申請した大興製紙=15日午後、富士市上横割

 包装用のクラフト紙などを生産する富士市の製紙メーカー「大興製紙」は15日、東京地裁に会社更生法の適用を申請し、受理された。負債総額は約140億円。同市上横割の同社で同日開いた記者会見で、等健次会長は「新型コロナで3千万人の訪日客がゼロになり、土産物の紙袋の需要も激減した」と新型コロナウイルスの痛手を強調した。

 近年の紙需要の低迷に加え、新型コロナ感染拡大による景気減退の余波を受けた。同社は現経営陣を維持して事業を継続し、板紙事業国内大手「レンゴー」(大阪市北区)の支援を受けて再建を目指す。規模は縮小せず、従業員約200人の雇用は維持される。

 大興製紙は1950年設立。自社でパルプ製造から紙製品まで一貫生産する。主力のクラフト紙以外に、金属合紙などの産業用特殊紙は国内トップ級のシェアがある。近年はタオル紙製造も始めた。

 クラフト紙の需要減に加え、ここ数年、原油やパルプなどの原材料価格の高騰や米中貿易摩擦による中国からの受注減などで資金繰りが悪化。2020年3月期の最終利益は18億2600万円の赤字。17年3月期から4期連続で最終赤字を計上していた。

 会見で塩川好久社長は「利益率の悪い輸出に依存していた。(レンゴーの支援で)国内需要へ転換し、利益を向上させたい」と述べ、レンゴー傘下に入る可能性も示唆した。

1019荷主研究者:2021/03/21(日) 21:37:38

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/508749?rct=n_hokkaido
2021年02/06 10:42 北海道新聞
日本製紙、釧路工場に新会社 従業員90人規模見込む

 【釧路】日本製紙が8月に製紙事業から撤退する釧路工場(釧路市)に、発電業務や跡地管理などを担う新会社を設立することが分かった。10月の設立を予定し、外部工場からの修繕業務の受託も計画している。日本製紙や関連会社の社員を中心に従業員90人規模を見込む。

 新会社は「日本製紙釧路エネルギー」。製紙事業撤退以降も継続する石炭火力発電業務を引き継ぐ。併せて、釧路管内で他社が操業する工場などを対象に、新たに機械設備などの維持・改修事業を始める。釧路工場は「釧路事業所」に改称し、同事業所長が新会社の社長を兼務する。

残り:257文字/全文:511文字

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/509163?rct=n_hokkaido
2021年02/08 08:10 北海道新聞
待遇不安「行く人いるのか」 日本製紙、釧路工場に新会社 90人雇用見通し

製紙事業撤退後も稼働を続ける日本製紙釧路工場の石炭火力発電設備(手前)。奥は製紙関連設備=2020年11月、本社ヘリから(小松巧撮影)

 日本製紙が釧路工場に発電業務や跡地管理などを担う新会社を設立することを決め、90人規模の雇用が確保される見通しとなった。ただ、新会社は日本製紙本体と比べて待遇面で差がつくことや、主力の石炭火力発電は多くの二酸化炭素を排出するとして世界的に逆風が吹く。従業員からは「いつまで事業が続くか分からない新会社に行く人はいるのか」との声も漏れる。

 「残念だけど、釧路を離れることにした」。釧路工場に勤める40代の正社員男性は断腸の思いでこう語る。釧路に残る場合は10月設立予定の新会社・日本製紙釧路エネルギーに転籍する必要があり、「本体の社員じゃなくなるので給料も当然下がる」という。

残り:372文字/全文:828文字

1020荷主研究者:2021/03/21(日) 23:21:14

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/517198?rct=n_hokkaido
20201年03/03 11:35 北海道新聞
日本製紙生産撤退で釧路市長 工場跡地の活用協議へ 事実上の方針転換

 【釧路】日本製紙釧路工場の製紙事業撤退を巡り、釧路市の蝦名大也市長は撤退方針を覆すのは困難と判断し、新規事業の提案や工場跡地の利用方法などについて協議入りする意向を、同社側に伝えていたことが分かった。事実上の方針転換で、今後は広大な跡地の活用策が焦点となる。

 蝦名市長は1日、釧路商工会議所の栗林定正会頭らとともに日本製紙経営陣と東京都内で面会。同社が継続する石炭火力発電以外の新規事業の提案や、札幌ドーム約14個分に当たる80万平方メートルの跡地利用の検討に協力する考えを伝えた。

残り:221文字/全文:463文字

1021荷主研究者:2021/03/29(月) 21:55:41

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/518726?rct=n_hokkaido
2021年03/07 05:00 北海道新聞
東胆振の木質バイオ発電 急拡大 出力、道内の4割 製紙再編 地震倒木活用で

道産木材だけを燃料に使う苫小牧バイオマス発電所。手前は間伐材などを粉砕したチップの山

東胆振の木質バイオ発電 急拡大 出力、道内の4割 製紙再編 地震倒木活用で

 苫小牧を中心とする東胆振地方で木質バイオマス発電が急速に拡大している。東京電力福島第1原発事故後に導入された再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を活用し、計画中を含む発電所の出力合計は道内の4割に上る。製紙会社の事業再編、港湾などが近く原料を確保しやすい立地、胆振東部地震の倒木活用―といった地域事情が推進力になっている。発電所での雇用や、原料供給を担う林業の活性化など経済波及効果も大きい。

 政府は東日本大震災とともに起きた原発事故後、脱原発依存を図るため、2012年にFITを導入。東胆振(苫小牧市、胆振管内白老町、厚真町、安平町)では木質バイオマス発電の事業化が相次ぎ、経済産業省によると、計画段階を含む出力は20年9月現在、全道の39・8%、計約18万3千キロワットに上る。

 昨年1月に洋紙生産を停止した日本製紙旧勇払事業所(苫小牧)では、出力約7万5千キロワットの木質バイオマス発電所の建設が進む。木質専用では国内最大級。洋紙生産の後継事業で、同社と双日の合同会社が23年1月の稼働を目指す。発電量は一般家庭十数万世帯分で、北海道電力に売電する。

 燃料は洋紙生産でも苫小牧港から受け入れていた輸入チップ。旧事業所内に残る原料運搬用の設備を発電にも使える。近くには基幹送電線が通り、低コストで接続できる。担当者は「バイオマス発電を行う上で、ここまで恵まれた立地はほかにないだろう」と語る。

 安平町では、安平バイオマスエナジー(札幌)が22年、主に道産チップを使う出力1990キロワットのバイオマス発電所を稼働予定。担当者は「周辺に林業家が多いほか、高速道が近いので道内各地から燃料を搬入するのも便利」と話す。

 厚真町は、18年の胆振東部地震による地滑りなどで大量に発生した倒木を使う小規模バイオマス発電所を計画中。再エネ活用と被災林地の復旧を目指す。電気は町内の公共施設に使う。

 木質バイオマス発電は雇用や林業の生産拡大につながり、再エネの中でも経済効果が大きいとされる。

 日本製紙の発電事業は30人体制で洋紙生産停止後の雇用維持も担う。安平バイオマスエナジーも最大14人の地元雇用を予定。地元建設業者などが出資し、17年に稼働した苫小牧バイオマス発電(苫小牧)は関連会社を含め20人以上を雇う。燃料は年間約7万トンの道産木材で、森林に放置されがちだった間伐材も多く使う。岡田真社長は「エネルギーの地産地消、未利用材の活用による林業活性化に貢献していきたい」と話す。

 雪が少ない東胆振は大規模太陽光発電所の出力も道内の3割を占める。木質バイオマス発電の急伸で、再エネの集積地として一段と注目されそうだ。(工藤雄高、小宮実秋)

1022名無しさん:2021/04/03(土) 08:04:07
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1148409317/1798-1799
大河『青天を衝け』好発進 「渋沢栄一銘柄」は買いか否か
3/1(月) 10:02配信
FRIDAY

1023荷主研究者:2021/04/11(日) 21:05:22

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/522669?rct=n_hokkaido
2021年03/17 21:31 北海道新聞
勇払バイオ発電所、建設進む 日本製紙など23年1月稼働目指す 年間売電収入、百数十億円の見込み

日本製紙旧勇払事業所内で建設が進む木質チップ供給棟(右)、ボイラー棟(手前左)とタービン棟

 苫小牧市勇払の日本製紙旧勇払事業所で、昨年1月に停止した洋紙生産の後継事業として、2023年1月の稼働を目指す「勇払バイオマス発電所」の建設が着々と進んでいる。木質専用では国内最大級の発電所で、着工から約1年が経過し、高さ約50メートルになる心臓部のボイラー棟は建屋の骨組みが姿を見せ始めた。今後、燃料を燃やすボイラー本体やタービンなど発電の中核設備が整備され、来年の試運転を予定する。

 洋紙生産を停止した製紙工場から北西に約2キロ離れた旧事業所の敷地内に、高さ数十メートルまで組み上がった鉄骨の建造物が並び立つ。

 昨年3月に着工したバイオマス発電所は、燃料の木質チップ供給棟、チップを燃やすボイラー棟、燃焼で発生した蒸気で発電するタービン棟など、七つの建物、設備で構成する。建設主体は日本製紙(東京)と総合商社の双日(同)が共同出資した勇払エネルギーセンター合同会社(苫小牧)。総事業費は200億〜300億円で、現在は約100人の作業員が建屋の建設工事を進める。

 現場では、従業員の検温や休憩室の人数制限など新型コロナウイルスの感染防止策を取っており、これまで感染者は出ておらず、工程に遅れはないという。

 今後は、ボイラーやタービンのほか、木質チップを運搬するチップ供給棟、ボイラー棟からタービン棟に蒸気を送るパイプの整備などを行い、22年中の完成、試運転開始を予定する。

 主な燃料は輸入した木質チップやパームヤシ殻で、国産の未利用材も使用予定。発電所の運転は日本製紙が請け負い、人員規模は約30人。発電出力は7万4950キロワットで、年間330日稼働して年間発電量は一般家庭で十数万世帯分の使用量に相当する6億キロワット時。全量を北海道電力に売電する。買い取り単価は1キロワット時24円(税別)で、年間の売電収入は単純計算で百数十億円程度に上る見込みだ。

 旧事業所内では洋紙生産の後継事業として、21年度中に電気自動車(EV)のモーターなどに使われる電気絶縁用の高機能紙の生産も始め、約100人を雇用する予定。用排水の維持管理の従事者やバイオマス発電所の従業員を含む全体の雇用数は約190人になる見通しだ。協力会社を含め約470人だった洋紙生産停止前の人員体制に対し、約4割の雇用を維持する。

 日本製紙の担当者は「コロナの影響もなく、工事の進捗は順調。事業を通じ電力の安定供給や地域の発展に貢献したい」と話す。(小宮実秋)

1024荷主研究者:2021/05/04(火) 21:24:56

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/879290.html
2021.03.27 静岡新聞
完全子会社化でレンゴーと合意 大興製紙

 会社更生手続きを進める富士市の大興製紙は26日、段ボール大手のレンゴー(大阪市)との間で、完全子会社化などを盛り込んだ事業再生支援の合意書を締結したと発表した。

 裁判所の更生計画案認可を条件とした合意書では、ことし9月1日をめどに、大興製紙が既存の全株式を無償取得して消却し、第三者割当増資でレンゴーに株式を発行し、レンゴーの完全子会社化になる。レンゴー傘下で製造販売の支援を受け、経営再建と業容拡大を図る。

 子会社化前にも事業継続に必要な資金貸し付けなどの支援を受ける。

 大興製紙はパルプを自社製造し、包装用クラフト紙や産業用特殊紙を生産する。近年は紙需要減や米中貿易摩擦による中国からの受注減で資金繰りが悪化。新型コロナウイルス拡大による需要減が追い打ちをかけ、ことし1月に東京地裁に会社更生法の適用を申請した。

1025荷主研究者:2021/05/04(火) 21:45:33

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB189RX0Y1A310C2000000/?unlock=1
2021年3月30日 21:00 日本経済新聞 愛媛
森林やパルプから宝、バイオマス利用が拡大

1026荷主研究者:2021/06/05(土) 18:15:09

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00594816?isReadConfirmed=true
2021/4/13 05:00 日刊工業新聞
丸住製紙、ペーパータオルの生産ライン増設 月480トンに倍増

ペーパータオルの生産ライン

【松山】丸住製紙(愛媛県四国中央市、星川知之社長)は、製造委託先の太洋紙業(静岡県富士宮市)内にペーパータオルの生産ライン(写真)を増設した。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う同タオルの需要増に対応する。月間生産量は、既存の生産ラインと合わせ従来比2倍の480トン。投資額は1億5000万円。

 丸住製紙では、今後の衛生用品の需要増を見込んで生産体制の増強を進めており、2021年9月には大江工場(愛媛県四国中央市)内にも同タオル生産ラインが完成する予定。既存設備と合わせると同タオル月産能力は1100トンになる見込み。

 また同年6月には、同工場内にウエットティッシュ生産ラインを新設し、同ティッシュ分野へ参入するなど、衛生用品のラインアップを拡充する計画だ。

(2021/4/13 05:00)

1027荷主研究者:2021/06/05(土) 19:06:15
>>964-968
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFB230ZE0T20C21A4000000/?unlock=1
2021年4月26日 1:00 日本経済新聞
ヤマトHD、北海道の王子工場跡地に物流拠点

1028荷主研究者:2021/06/05(土) 19:10:01

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00596497?isReadConfirmed=true
2021/4/27 05:00 日刊工業新聞
ニュース拡大鏡/東北大と日本製紙、木質極細繊維で電子吸着体 全固体電池向け

東北大学、日本製紙が確認したCNF吸着体のナノ凹凸表面

電解液用いず短時間充電

 東北大学と日本製紙は、全固体電池の電子吸着体に木材の極細繊維(セルロースナノファイバー=CNF)を活用することを電機メーカーなどに提案する。高い蓄電効果を持つCNFの表面にナノメートル(ナノは10億分の1)サイズの凹凸面を作り出すことで乾式で軽量の固体物理蓄電体を開発した。電解液を用いず短時間で充電でき、高電圧耐性や広い温度領域を持つ。脱炭素を追い風に関連する企業のニーズを探りつつ、2025年ごろの実用化を目指す。(編集委員・山中久仁昭)

【土に返せる】

 固体物理蓄電体は、東北大学未来科学技術共同研究センターの福原幹夫リサーチフェローらと日本製紙が開発した。CNFは木材から得られる繊維(パルプ)を極限まで微細化したバイオマス素材。今回、平均3ナノメートル径のCNFで高い電子吸着性を確認した。

 電気を化学反応でためるリチウムイオン電池と違い、CNFを使うため充電時間が短く、400ボルトまでの電圧に耐えられ、約200度Cの温度に対応できる。蓄電池の構成材料にレアメタルを使う必要がなく、CNFなら土に返せるなど環境負荷が小さい。

 CNFの表面形状を制御して作り出すナノサイズの凹凸面は、径が小さいほど蓄電量を高められる。突起の一つひとつに直接蓄電できるため効率が良い。

【設置費を節約】

 東北大などはCNF蓄電体を太陽光パネルの裏側などに貼り付ければ発電・蓄電設備の設置費節約、落雷回避などが可能とみる。マイクロ電子回路の交流用コンデンサーやノイズフィルターへの活用も提案。

 成果物は25年の大阪・関西万博への出展を目指し、電機メーカーなどと実用化の道を探る考えだ。

 CNFはこれまで機械や化学、医学分野への応用はあった。日本製紙は約3ナノメートルの均一な繊維幅で、蓄電体に適した「TEMPO酸化CNF」を石巻工場(宮城県石巻市)で生産し、年産能力は500トンとしている。

【理想的な素材】

 東北大の福原リサーチフェローは「CNFは二酸化炭素(CO2)も電気も固定化できるため、循環型社会の理想的な素材といえる。蓄電池への実用化で使用量が増えれば、CNFのコストは抑えられる」とみている。

(2021/4/27 05:00)

1029荷主研究者:2021/06/05(土) 19:54:59

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB131OE0T10C21A5000000/
2021年5月13日 19:11 日本経済新聞
大王海運、四国―関東間に新船投入 輸送能力4割増へ

1030荷主研究者:2021/06/05(土) 21:54:07

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/546239?rct=n_hokkaido
2021年05/21 05:00 北海道新聞
旭川近郊に薄板工場 大建工業、24年度稼働目指す

 住宅建材大手の大建工業(大阪)は20日、道産トドマツを使った同社独自の新たな薄板の生産を道内で始める方向で検討していると発表した。約70億円を投じて旭川近郊に工場を新設する計画で、2024年度中の生産開始を目指す。従業員40〜60人を地元から採用する考えだ。森林資源減少が懸念されている輸入ラワン合板の代替品として販売する予定。本年度末をめどに最終決定する。

 薄板は「木質ボード」と呼ばれるもの。数ミリ程度に薄く加工した小さな木片を、熱や圧力をかけるなど特許出願中の独自技術で、剛性が高く品質の安定した厚さ2・4〜6ミリの板に成型する。壁材や家具、収納棚などに使う素材としての販売を見込む。販売目標は未定。

 工場は敷地面積約7万平方メートル、平屋建てを想定。22年度にも着工する。生産能力は年5万立方メートルで、年に8万〜10万立方メートルの原木を使用するという。詳細な建設地は明らかにしていないが、原料調達や人材採用の面から、最終候補地を旭川近郊に絞り込んだ。

 壁材や家具などには東南アジアから輸入するラワン合板が使われているが、近年、乱伐により資源が減少し、代替品の開発が求められていた。また、最近は海外での住宅需要の高まりを背景に、「ウッドショック」と呼ばれるほど輸入木材の価格が急騰している。国産材を用いる大建工業の薄板には、安定した価格で提供できる強みもある。

 現在、事業化に向けた詰めの作業をしている。大建工業は、新たな薄板の製造・販売が「東南アジアの広葉樹林の保護や生態系の維持、国産木材の活用促進など社会課題の解決にもつながる」としている。(小沢弘和)

1031荷主研究者:2021/08/08(日) 13:53:15

http://www.senmonshi.com/archive/02/02102LTeR01U79O.asp
2021/06/21建通新聞社四国
【愛媛】丸住製紙 大江工場に90億投資を決定

 丸住製紙(四国中央市川之江町826)は、大江工場に約90億円の設備投資を決定した。2023年3月の稼働を目指し、今後具体的なスケジュールの策定や施工者の選定などを進める。

 今回の設備投資は、新しく建屋を新設し、年間約2万6000㌧のペーパータオルを生産する抄紙機や加工設備を整備する計画。大江工場の所在地は四国中央市川之江町4085。

 同社は、自社製パルプを使ったペーパータオルの生産に力を入れており、今年9月の完成を目指し、現在同じ大江工場内で年間7000㌧を生産する施設の設備を進めている。ペーパータオルの生産は、現在のところ県外に年間約6000㌧の生産を委託しており、9月に完成する施設と今回の投資分を合わせ、年間約4万トンの生産能力を見込んでいる。

提供:建通新聞社

1032荷主研究者:2021/08/08(日) 13:53:51

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00602587?isReadConfirmed=true
2021/6/22 05:00 日刊工業新聞
北越コーポ、脱炭素に100億円投資 関東工場・勝田、石炭全廃などで早期実現

北越コーポの関東工場・勝田

 北越コーポレーションは2050年の脱炭素に向け、30年度までに100億円規模の環境投資を実施する。関東工場・勝田(茨城県ひたちなか市)は製紙業界の他の拠点に先駆け、30年度までに二酸化炭素(CO2)排出量をゼロにする。木質バイオマスボイラの助燃剤で使う石炭を全廃し、臨時で動かす重油ボイラを廃止して実現する。残る5工場では、ロータリーキルン燃料の重油からガスへの転換、自家発電の活用などを進める。

 北越コーポレーションは20年11月、他社に先駆けて50年のCO2排出量実質ゼロを表明した。合併前の北越製紙、紀州製紙時代を含め、過去約25年間に約500億円を投じ、原材料調達から紙製品の製造などでCO2排出削減を進めてきた。今後は当面、30年度には13年度比で56%削減を目指している。

 関東・勝田、新潟(新潟市東区)、紀州(三重県紀宝町)の3工場は家の解体材などが由来のバイオマス燃料をボイラで使い、全エネルギー使用のバイオマス比率は現在7割超となっている。

 板紙を生産する関東・勝田はさらに、約460世帯分の消費電力相当のメガソーラー発電を行い、CO2排出量は05年度比9割削減を実現済み。残るCO2を排出する石炭や重油、購入電力を30年度までにゼロにする。具体的にはボイラの助燃剤で使う石炭を他の燃料に代替するか、助燃剤自体を撤廃するか検証作業を進める。

 他の5工場では新潟や紀州が木質バイオボイラのほか、パルプ製造時に発生する黒液を活用する回収ボイラで発電する。一方、関東工場・市川(千葉県市川市)、長岡(新潟県長岡市)、大阪(大阪府吹田市)はCO2発生が少ないガスと電気などをエネルギーに工場を稼働中。将来的には全社で、さらにバイオマスボイラを増やし、石炭の使用をなくし、キルン燃料などのガスへの転換を図る方針だ。

(2021/6/22 05:00)

1033荷主研究者:2021/08/15(日) 21:51:21

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/567602?rct=n_hokkaido
2021年07/16 05:00 北海道新聞
迫る紙撤退、従業員転職決断も 日本製紙釧路が8月生産終了 地元雇用の受け皿広がる

紙生産終了まで残り1カ月となった日本製紙釧路工場(茂忠信撮影)=15日

 【釧路】日本製紙釧路工場(釧路市)が紙生産を終えるまで残り1カ月となった。グループ会社を含む工場従業員約500人の大半が9月末をめどに釧路市外に配置転換される計画だが、従業員の中には地元で転職先を探す動きも活発化しつつある。広大な工場の跡地利用策は決まっておらず、釧路市などの地元関係者は気をもんでいる。

 釧路工場は8月16日、デジタル化や主力の新聞用紙の需要低迷などを理由に製紙事業から撤退する。以降も敷地内で石炭火力発電事業を継続し、合わせて跡地管理なども手掛ける新会社を10月にも立ち上げるが、新会社の従業員は80〜90人。残り400人以上は9月末をめどに道内外の工場や事業所に順次、配置転換される見通し。現在、従業員から進路希望に関する聞き取りの最中という。

 「これから教育費がかさんでいく。給与が下がる新会社への異動は受け入れられなかった」。40代の男性従業員は、妻と小学生の子どもを残し、単身で別工場に赴任することを決めた。世界的に脱炭素の流れが進む中、火力発電を行う新会社の展望も描けなかったという。

 従業員たちがそれぞれの進路について決断を迫られる中、地元雇用の受け皿づくりの動きも広がっている。釧路市と釧路管内4町は工場従業員の再就職を念頭に中途採用を募集。すでに試験を終えた白糠町で1人の合格が決まり、10月に採用される予定だ。

■新会社へ移らず

 釧路公共職業安定所は今月1日から工場従業員を対象とする求人の受け付けを始め、9日までに管内51社が147人分の求人を登録した。工場従業員から求職相談も寄せられ、近く専用窓口設置を検討している。

 地元雇用を望む30代の男性従業員は、新会社に移ることもできたが「事業計画が不透明で、いつまで釧路で働けるか分からない」と退社を決意した。他にも多くの同僚が退社予定で、既に地元企業に転職した同僚もいるが、「妻と子ども3人の家族を養っていけるか不安。安定した収入が得られる仕事を見つけたい」と漏らす。

■跡地利用は未定

 また、もう一つ大きな地元の懸案になっている、札幌ドーム約14個分に当たる80万平方メートルの跡地をどう利用するのかも「検討中で決まっていない」(広報室)。紙生産終了後、工場内の設備をいつ撤去するのか。工場は市内中心部にあるため、市民の間では放置されたままだと景観や治安に悪影響を及ぼしかねないとの声は多い。蝦名大也市長は5日の記者会見で、同社に対して「跡地利用の計画を撤退前に早急に示してほしい」と訴えた。(今井潤、長堀笙乃、相川康暁)

1034荷主研究者:2021/09/11(土) 11:24:08

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/578807?rct=n_hokkaido
2021年08/17 08:26 北海道新聞
釧路経済の土台欠く 日本製紙の紙生産終了 影響400億円 雇用、取引先も打撃

 【釧路】日本製紙(東京)が16日、釧路工場での紙生産を終えた。前身の富士製紙時代の1920年(大正9年)から操業し、釧路市の基幹産業の一翼を担ってきただけに、地域経済や雇用に深刻な影響を与えることは必至。釧路市中心部に位置する広大な工場跡地の利用策はいまだ見通せず、地域の活力をどう維持していくのか、展望は描けていない。

■跡地活用見えず

 午前8時ごろ、釧路工場の正門前では、いつも通り出勤する従業員の姿が見られた。この日、新聞用紙の生産を最後に、紙を作る抄紙機2基が止まり、100年余り続いた紙生産の歴史に幕が下りた。最後の場面を見守った40代の男性従業員は「さみしさがこみ上げてきた」と語った。

紙生産最後の日に従業員が出社する日本製紙釧路工場の正門前=16日午前8時(加藤哲朗撮影)

 釧路工場で生産してきた新聞用紙や印刷用紙の需要は、IT化の進展とともに減少。新型コロナウイルス禍による景気低迷も追い打ちを掛け、同工場の紙生産量は2013年度の約39万2千トンから20年度は約18万1千トンに半減した。同社は今後、紙需要の減少が加速すると予想。西口恭彦工場長は「工場を取り巻く経営環境は悪化の一途をたどり、考え得る施策を全て講じて生産継続に努めてきたが、今回の決断にいたった」とのコメントを出した。

 関連会社を含め約500人が働く釧路工場は残務処理などを経て、9月末に製紙事業から完全撤退し、火力発電事業だけになる。工場は7人ほどの釧路事業所に縮小され、10月に新設される発電事業と工場跡地を管理する新会社には約80人が移るのみ。残り400人以上は9月末をめどに、道内外の別の工場などに配置転換される見込みだ。

 釧路市は紙生産の終了による影響額を約400億円と試算するが、これは市内の総生産額約6300億円の約6%に相当する。市などのアンケートによると、釧路管内には同工場や関連企業などと取引する事業所が少なくとも199社あり、年間取引額は計約98億円に上る。2千人規模に及ぶ従業員とその家族の消費支出など年間経済効果も約7億円失われるとされる。

 地元企業への打撃は甚大で、ある取引企業の関係者は「仕事の半分を占める日本製紙関連の受注が10月にはほぼ全てなくなるかもしれない」と頭を抱える。

 一方、地元に根付く工場の従業員には釧路で生まれ育った人も多い。釧路公共職業安定所によると、8月13日までに工場従業員の72人が求職登録し、企業側からも244人分の求人登録が寄せられている。

 釧路商工会議所の栗林定正会頭は「離職者の再就職支援、工場跡地利用の問題など官民連携のもと早期解決に向け尽力していきたい」とのコメントを発表。釧路市の蝦名大也市長も16日に「雇用を最優先にしっかりと取り組む」とのコメントを出したが、希望通りの再就職先が見つかるかは不透明で、雇用確保は難航も予想される。

■市「空洞化に拍車」危惧

 日本製紙釧路工場は道東の物流拠点、釧路港に近く、JR釧路駅からも北西に約2・5キロと市中心部に位置する。敷地面積は札幌ドーム約14個分に当たる約80万平方メートルに上るが、同社は跡地利用について「検討中」(広報室)として明らかにしていない。釧路市の幹部は、跡地が未利用のまま放置されると景観や治安面での悪影響が大きく、「市内の空洞化に拍車がかかりかねない」と危惧する。

 釧路市は日本製紙が釧路工場での製紙事業撤退を表明した昨年11月以降、東京都内の同社本社を訪れるなどして再考を訴えてきたが、今年3月、正式に断念。並行して木質ペレット製造事業や水産物の陸上養殖、水素燃料製造など13項目の新規事業も提案したが「実現は難しい」と全て不採用となった。その後も同市と同社の協議は進展がなく、手詰まり感が漂う。

 釧路公立大学長を2012年まで4年間務めた北大公共政策大学院の小磯修二客員教授(地域開発政策)は、同社が総合バイオマス企業を目指して木質資源を有効利用し、循環型社会に役立つ製品開発を事業戦略に掲げている点を重視する。

 デジタル化が進む中、伝統的な装置型産業の誘致だけでは限界があるとして、「釧路の豊かな自然環境を生かした事業で、日本製紙と再び連携できる可能性はある。釧路市は諦めず、将来を見据えた協力関係を維持するべきだ」と訴える。(長堀笙乃、今井潤、中野訓)

1035荷主研究者:2021/10/02(土) 16:59:00

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC283LK0Y1A820C2000000/?unlock=1
2021年9月7日 19:41 日本経済新聞 徳島
阿波製紙、水処理や電池部材にシフト 新中期計画

1036荷主研究者:2021/10/09(土) 14:13:51

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/590860?rct=n_hokkaido
2021年09/19 12:00 北海道新聞
<紙生産の先へ 日本製紙釧路工場>(上)従業員の一歩 転勤、転職「やるしかない」

10月1日付で釧路事業所と名称を変え、従業員数が減る釧路工場(茂忠信撮影)

 「充実した生活を送った工場がこれで最後になると思うと、感謝と寂しさで胸がいっぱいになった」。日本製紙釧路工場で13日に開かれた閉場式。参加した工場OB会の藤原厚会長(73)は、感情がこみ上げてきた。閉場式には西口恭彦工場長ら約60人が参加し、約100年間にわたる工場の歴史に思いをはせた。

 OB会は今月中に閉場式の様子を伝える記事を載せた最後の会報「OB会だより」を発行し、解散する。会報とともに記念の置き時計を近く約130人の会員に配布する予定で、時計には上空から撮影した工場の写真を付けた。

 藤原会長は「将来、工場が取り壊されても、自分たちが汗水流して働いた場所がここにあったと思い出せる」と語る。

■道外へ単身赴任

 同社が今月7日に発表した10月1日付の機構改革では、釧路工場は火力発電事業を手掛ける釧路事業所と名称を変えて縮小。発電施設の運営を担う新会社「日本製紙釧路エネルギー」が設立される。

 同社は今月上旬までに各従業員に人事異動の内示を伝えた。釧路事業所と釧路エネルギーそれぞれの従業員数を合わせると約90人。関連会社を含めた工場従業員約500人のうち、一部しか釧路で勤務を続けられず、それ以外は別の職場への配置転換を受け入れるか、退社の道しか残されていない。

 40代の男性従業員は10月から妻や中学生の子どもを釧路市に残し、道外の工場に単身赴任する。釧路市以外の土地に住むのは初めてといい、「子どもが1人前になるまで収入を確保しなければならない。不安がないわけではないが、新しい経験ができると前向きに頑張りたい」と打ち明ける。

 アイスホッケーアジアリーグのひがし北海道クレインズの前身、日本製紙クレインズの元監督で従業員の竹内元章さん(51)は市内で別の仕事を見つけ、今月末で退社する。「新しい仕事を早く覚えて役に立ちたい」。釧路で取り組んできた小中学生へのアイスホッケー指導は継続する。「今後もホッケーで釧路のまちの活性化に少しでも貢献できれば」と力を込める。

■新会社に不安も

 釧路公共職業安定所は今月上旬、退社予定の従業員を対象に工場内で出張相談会を開き、希望する職種などを聞き取った。10日までに160人の従業員が求職登録した。128社から400人分の求人登録が寄せられ、10月に求職者と企業との面接会も計画している。

 関連会社に所属する30代の男性従業員は、世界的に二酸化炭素を多く排出する火力発電に厳しい視線が注がれる中、「新会社の事業がいつまで続くか分からない」との理由で退社を決断した。地元で就職先を探す一方、起業も視野に入れる。家族は妻と子ども3人。「家族は今後の生活に不安を感じていると思うが、もう後戻りできない。決断した以上はやっていくしかない」。男性はきっぱりと語った。(長堀笙乃、中野訓)

 ◇

 1920年(大正9年)に操業を開始し、釧路経済を長年支えた日本製紙釧路工場の紙生産が8月16日に終了して1カ月。今月13日に閉場式が行われ、今月末、10月1日には生産終了に伴う人事異動が控える。札幌ドーム約14個分に当たる敷地面積約80万平方メートルの広大な工場跡地の利用策は依然決まっていない。現状と今後の課題や展望を探る。

1037荷主研究者:2021/10/09(土) 15:28:58

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJB173LF0X10C21A9000000/?unlock=1
2021年9月22日 19:39 日本経済新聞
愛媛製紙、家庭向け生産堅調 新素材の用途開発に力
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1038荷主研究者:2021/10/17(日) 21:43:57

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC281HT0Y1A920C2000000/
2021年9月28日 19:59 日本経済新聞 静岡
丸富製紙グループ、トイレ紙新工場 パルプ品比率高める

1039荷主研究者:2021/10/17(日) 21:52:03

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC272CZ0X20C21A9000000/?unlock=1
2021年9月29日 21:00 日本経済新聞
日本製紙、使用済み紙容器を新品に「水平リサイクル」

1040荷主研究者:2021/10/17(日) 22:04:25

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/595048?rct=n_hokkaido
2021年10/01 05:00 北海道新聞
段ボール原紙の生産開始 王子製紙苫小牧工場 通販需要に対応

10月1日から段ボール原紙やクラフト紙を生産する王子製紙苫小牧工場の抄紙機(同工場提供)

 【苫小牧】王子製紙苫小牧工場は1日、段ボール原紙の生産を始める。新聞用紙を生産する抄紙機1台を、9月までに段ボール原紙などの生産用に改造した。デジタル化で紙の消費量が落ち込む中、インターネット通販などの梱包(こんぽう)材として需要が底堅い段ボール原紙に活路を見いだす。

 王子ホールディングスの生産体制見直しの一環で、同工場は昨年7月に抄紙機8台のうち1台を停止。段ボール原紙と、農産物やセメントの袋などに使うクラフト紙を製造する設備に改造した。投資額は150億円程度。改造した抄紙機の生産能力は年間約30万トン。

 古紙やパルプを原料に「ライナー」と呼ばれる段ボール原紙を本格生産する。国の生産動態統計調査によると、紙・板紙の2020年生産量は前年比10%減だったのに対し、段ボール原紙は新型コロナウイルス感染拡大による「巣ごもり」の通販需要もあって0・4%増と、微増から横ばい傾向が続く。

 苫小牧工場には今後、年内で稼働を停止する王子マテリア名寄工場から段ボール原紙用の抄紙機が移設され、来年4月には2台体制となる予定。(工藤雄高)

1041荷主研究者:2021/10/17(日) 22:04:50

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/595595?rct=n_hokkaido
2021年10/02 05:00 北海道新聞
王子マテリア名寄跡地で木質バイオ発電検討 東京の企業、出力1万キロワット

 【名寄】再生可能エネルギー事業などを手がけるJAG国際エナジー(東京、坂根多加弘社長)は1日、今年12月で稼働を停止する王子マテリア名寄工場の跡地で、木質バイオマス発電事業を検討していることを明らかにした。

 国際エナジーなどが出資して設立する名寄バイオマス発電合同会社(仮称)が運営し、出力は1万キロワット。工場敷地22ヘクタールのうち2ヘクタールを王子側から借りる方向で交渉している。燃料は、木材卸売業の王子木材緑化(東京)から、道産の木材チップを年間10万トン仕入れる。発電所の従業員数は20人程度を想定し、一部は地元採用する。

 年内に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の認定を申請し、2022年前半に事業化を判断。事業化が決まれば、23年に着工し、26年度内に運転開始する。官民出資の電力小売りの別会社を22年度に名寄市内に設立。バイオマスや太陽光などで発電した電気を地元企業や消費者に販売し、地域資源の循環や脱炭素化を目指す。

 国際エナジーの寺本信吾執行役員らが1日、名寄市役所を訪れ、加藤剛士市長に計画を説明。同社は「脱炭素化に資するまちづくりに貢献したい」としている。同社は2006年設立。十勝管内中札内村など道内18カ所で太陽光発電事業を行っている。バイオマス発電所は愛知県内に建設中で、道内では初めて。(朝生樹)

1042荷主研究者:2021/10/17(日) 22:06:27
>>1039
https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00613826?isReadConfirmed=true
2021/10/4 05:00 日刊工業新聞
日本製紙、富士工場に再資源化設備導入

 日本製紙はコップ、パックなどの食品・飲料用紙容器のリサイクルを進めるため、富士工場(静岡県富士市)に再資源化設備を整備する。生産能力は年8000トンで、2022年9月にも稼働を始める。設備投資額は5億円超とみられる。

 紙製コップやヨーグルトカップなど使用済み容器は大半が一般ゴミとして焼却されるため、二酸化炭素(CO2)削減やリサイクルのニーズが高まっている。ただ残りかすの汚れ、においや、内側に貼り合わせたプラスチックの処理などが課題だった。これらを技術的にクリアするめどがつき、投資に踏み切る。

 導入する設備では複数回の洗浄、内側にあるプラスチックの分離・処理などを実現する。取り出すパルプは紙や板紙、家庭紙などの生産に生かす考えだ。

(2021/10/4 05:00)

1043荷主研究者:2021/11/27(土) 23:01:06

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00615445?isReadConfirmed=true
2021/10/19 05:00 日刊工業新聞
大王製紙、三島工場でバイオガスなど混焼 CO2を4割減

 大王製紙は主力の三島工場(愛媛県四国中央市)の石灰焼成キルンで、重油とバイオガス、天然ガスとの混焼を実現した。重油使用量を従来比で年1万8000キロリットル削減する。比率にして約4割の削減となる。二酸化炭素(CO2)排出量は年3万4000トン減らすことになり、これは同社グループ全体の排出量の約1%に相当するという。

 三島工場の石灰焼成キルンは従来、重油を使ってきたが、段階を踏んで混焼を実現した。1月にクラフトパルプ製造工程で発生する排水から抽出したバイオガスを用いて重油使用を年約5000キロリットル削減。さらにこのほど、大阪ガスのガスアトマイズ燃焼技術を活用して天然ガスなどとの混焼を実現し、重油使用を年約1万3000キロリットル削減した。

 大王製紙は2030年度にCO2排出量の13年度比46%削減を目標にしており、三島工場のCO2排出事例を他拠点にも横展開したい考えだ。

(2021/10/19 05:00)

1044荷主研究者:2021/11/27(土) 23:01:28

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00615607?isReadConfirmed=true
2021/10/20 05:00 日刊工業新聞
特種東海製紙と日本製紙、衛生用紙事業で協業強化

 特種東海製紙と日本製紙は衛生用紙事業の販売や原燃料、製品の開発などで協業を強化することで覚書を結んだ。具体的な内容や実施時期は未定だが、両社連結業績への影響は軽微だとみている。

 紙パルプ業界を取り巻く厳しい環境に対応し、相互補完関係を盤石にするのが狙い。両社はかねて協業しており、2016年には特種東海製紙島田工場の分社化による新東海製紙設立、同社への日本製紙の出資、段ボール原紙とクラフト紙事業の両社営業機能の統合を行った。

 20年には、日本製紙100%子会社の日本製紙クレシアへ特種東海100%子会社のトライフがタオル用紙の営業機能を譲渡した。

(2021/10/20 05:00)

1045荷主研究者:2021/12/12(日) 14:59:59

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00616651?isReadConfirmed=true
2021/10/28 05:00 日刊工業新聞
インタビュー/巴川製紙所社長・井上善雄氏 電子材料事業を拡大

 抄紙技術を応用し、半導体実装用テープや電子部品材料を手がける巴川製紙所。新たに策定した中期経営計画(5カ年)では最終年度の2026年3月期に20年度比17%増の360億円を目指す。この実現に向け電子材料事業を成長ドライブとした事業ポートフォリオへの転換を図る。今後の戦略を井上善雄社長に聞いた。

巴川製紙所 井上善雄社長

―紙を「抄(す)く」技術から、「砕く」「貼る」「塗る」というコア技術を展開しています。

 「社名に“製紙所”とあるが、現在木材パルプで作る洋紙の売り上げは、連結売上高307億円(21年3月期)の内8%程度。創業は電気絶縁紙を国産化する研究試作で、『電気が分かる化学屋』が巴川製紙所の立ち位置だ。四つのコア技術と電気物性に関する知見を生かし、今後は電子材料事業の売り上げ拡大を目指す」

―事業ポートフォリオを改革しています。

 「トナー事業は、トナー専業メーカーとしては世界シェアトップで売上比率も33・3%(21年3月期)と主力事業だが、モノクロトナーはピークアウトしているため、20年9月に米国の製造工場を閉鎖した。一方で、新興国で微増するカラートナーの需要に応えて売り上げを維持していく。その上で、成長産業である電子材料事業の売上比率を高めたい。デジタル変革(DX)や第5世代通信(5G)関連の需要拡大を見込み、中計最終年度には電子材料事業の売上比率を24・3%(21年3月期18・3%)に向上させたい」

―どのような電子材料を扱っていますか。

 「電気絶縁技術を応用したICパッケージ用リードフレーム固定テープや、半導体製造装置向けでシリコンウエハーを固定する静電チャックなどがある。半導体・電子部品業界のニーズに応える新製品の量産化も予定している」

―新製品の現状はどうですか。

 「耐電圧・耐プラズマ性能を向上させた新型の静電チャックは、21年度内に量産を始める。産業設備・装置用のフレキシブルヒーターや高性能ヒートシンクなど、多数発表済みだ。中計期間中に新製品の売上比率を高めたい」

【記者の目/ニーズに沿った新製品開発を】

“製紙所”の名前からは想像がつかないほど幅広い製品展開をしている巴川製紙所。「社名変更は検討中」(井上社長)という。紙やトナーの需要が縮小傾向のため、電気・電磁波・熱への知見を生かした電子材料への事業の拡大が必須だ。コア技術を軸にした、時代のニーズに寄り添う新製品開発に期待がかかる。(成田麻珠)

(2021/10/28 05:00)

1046荷主研究者:2021/12/12(日) 15:13:20

https://www.sakigake.jp/news/article/20211102AK0005/
2021年11月2日 8時17分 秋田魁新報
中国木材能代工場、24年1月稼働へ 立地協定締結

中国木材の業務内容などについて説明する堀川社長

 秋田県能代市の能代工業団地に工場建設を予定している製材最大手「中国木材」(広島県呉市)は1日、県、能代市と立地協定を締結した。来年4月に建設に着手し、2024年1月に稼働する計画。操業後5年以内に250人を雇用する予定で、そのうち210人ほどを地元から採用したい考えだ。

 中国木材は1953年創業。住宅用構造材の製材や乾燥、集成材の製造のほか、バイオマス発電を手掛ける。資本金は1億円で、従業員は6月時点で2552人。今年6月期の売上高は1175億円。

 能代工場は国内6カ所目の国産材製材拠点。東北では初となる。総投資額は286億8640万円で、能代工業団地内の用地31万平方メートルに6万2700平方メートルの工場を建設する。県産材などを製材する工場と集成材の加工工場を建てるほか、バイオマス発電も行う予定。原木の消費量は年間約24万立方メートルを目指す。

 県庁で開かれた協定締結式には、中国木材の堀川智子社長(55)と能代市の斉藤滋宣市長、佐竹敬久知事が出席。堀川社長は「ウッドショックと呼ばれる輸入材の高騰が起こり、国産材の時代が来たと確信している。秋田杉は全国的なブランド。しっかり売っていきたい」と話した。

 斉藤市長は「中国木材が能代工場を拠点にしてさらに大きく発展できるよう、力添えしていきたい」、佐竹知事は「会社と本県と地域が一体となって発展することを願う」と話した。

 県産業集積課によると、中国木材は県誘致企業として722社目。現在操業している誘致企業は364社。

1047荷主研究者:2021/12/12(日) 16:16:24

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC174QT0X11C21A1000000/?unlock=1
2021年11月17日 22:56 日本経済新聞
中越パルプ、営業益2.4倍に 5カ年中計、家庭紙参入が柱

1048荷主研究者:2021/12/12(日) 16:20:24

https://webun.jp/item/7805971
2021.11.18 00:11 北日本新聞
中越パルプが家庭紙事業参入へ

家庭紙事業に参入する中越パルプ工業の高岡工場=高岡市米島

 中越パルプ工業は2023年、ティッシュペーパーやトイレットペーパーなど家庭紙事業に参入する。人口減とデジタル化の進展で主力の印刷用紙は市場が縮小傾向にある中、家庭紙は新型コロナウイルス禍による衛生意識の高まりもあって需要増が見込まれる。高岡工場(高岡市米島)の既存設備の一部を停止し家庭紙向けのラインを新設する計画で、事業構造の転換によって新たな成長を目指す。

 高岡工場に4基ある印刷・情報用紙の生産設備のうち、1基を22年9月に停止する。そのスペースにティッシュペーパーやトイレットペーパー、ペーパータオルの原料となる「原紙」のラインを設ける。23年12月に量産を開始し、年2万2千トンの生産を予定する。

 同社は25年の印刷用紙の国内需要が20年比で15%減少すると予想。一方で、家庭紙は3%増えると見込む。また20年時点の家庭紙の国内需要200万トンのうち、1割強に当たる22万トンは輸入に依存しており、国産への切り替えニーズを取り込む余地は大きいとみる。

 新型コロナの感染拡大を機にペーパータオルの需要は急拡大しており、トイレットペーパーも観光需要が回復すれば家庭用だけでなく業務用の消費が伸びることが予想されている。

 同社は自社の紙製品の75%を占める印刷・情報用紙の比率を25年に60%へ引き下げ、家庭紙など成長分野の製品比率を高める目標を掲げる。同社は「生産体制を最適化し、収益力を高めていきたい」としている。

■CO2の半減目標

 中越パルプ工業は17日、2025年度までの新たな中期経営計画を発表した。脱炭素社会の実現に向け、製造工程で排出する化学燃料由来の二酸化炭素(CO2)を30年度までに半減させる目標を掲げ、新たな木質バイオマス発電所の建設やボイラーの燃料転換を進めるとした。

 同社のバイオマス発電所は高岡工場と鹿児島県の川内工場に1基ずつある。高岡工場では発電した電力を自社で消費し、川内工場では売電している。CO2削減と森林資源の有効活用を目指し、増設を検討する。

 植物由来の新素材「セルロースナノファイバー」の研究開発の加速や、プラスチックの代替素材「マプカ」の早期量産化も盛り込んだ。

1049荷主研究者:2021/12/12(日) 16:21:01

https://www.papermarket-blog.com/chuetsu-pulp-announces-entry-into-household-paper-business-shift-production-from-printing-paper/
2021年11月18日 世界の古紙・板紙市況ブログ
中越パルプ 家庭紙事業参入を発表 印刷用紙から生産シフト

 中越パルプ工業は17日、主力の高岡工場(富山県高岡市)に専用マシンを新設しティッシュなど家庭紙の生産に参入する5カ年の中期経営計画を発表した。一方、テレワークの浸透などライフスタイルの変化により情報用紙需要の縮小を受け、印刷用紙の抄紙機1台を止める。

 生産を停止するマシンは同工場6号抄紙機で、上質紙のほか晒クラフト紙を製造し日産は255㌧。採算性を高め、26年3月期の営業利益を22年3月期比2.4倍の40億円に引き上げる事を目標としている。

 新設する家庭紙マシンはティッシュ原紙のほか、トイレットペーパーやタオルペーパー原紙の製造を検討しており、23年12月に生産を始める。家庭紙の年産は2万2000㌧となる予定だ。

 同社は25年の印刷用紙の国内需要が20年比で15%減少すると予想。一方で、家庭紙は新型肺炎の流行によりタオルペーパーの需要などが増えた上に、観光需要などが回復すれば現在より3%需要が増加する事が期待できるとしている。また20年時点の家庭紙の国内需要200万トンのうち、1割強に当たる22万トンは輸入に依存しており、国産への切り替えニーズを取り込む余地は大きい。

 同社の発表する5か年計画では、家庭紙関連の事業を含め410億円を投資し26年3月期の自己資本利益率を5%に引き上げる。

 家庭紙部門では、今年5月に同じく印刷情報用紙メーカーである北越コーポレーションが家庭紙事業への参入を表明している。

1050荷主研究者:2021/12/12(日) 16:24:57

https://www.chugoku-np.co.jp/localeco/article/article.php?comment_id=810201&comment_sub_id=0&category_id=113
2021/11/19 13:01 中国新聞
日本製紙、江津にプラント新設 EV向け電池素材CMC

日本製紙が新設したCMCの製造プラント

 日本製紙(東京)はリチウムイオン電池の原料となるカルボキシメチルセルロース(CMC)を増産するため、江津工場(江津市)にプラントを新設し、稼働した。電気自動車(EV)向けなどで同電池の需要の増加を見込む。

 鉄骨5階建て延べ約1700平方メートルを建設した。従来の3倍以上にあたる年5千トン以上の生産を目指す。国内のほか韓国や欧州のメーカーへの出荷を強化する。投資額は約55億円。

 同社がCMCを生産しているのは江津工場が唯一。CMCは木質由来で、増粘性などの特徴があり保冷剤の原材料や食品の安定剤などとして使われてきた。世界的な脱化石燃料の流れを受けEVなどの市場が伸びると見込み、紙需要の低下を補う成長分野として力を入れる。同工場の武井久事務課長は「木を余すことなく使い、社会情勢に対応した製品を出していきたい」と話す。(下高充生)

1051荷主研究者:2021/12/12(日) 16:34:27

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00619158?isReadConfirmed=true
2021/11/22 05:00 日刊工業新聞
巴川製紙所、超軽量印刷用紙を譲渡 構造改革で三善製紙に

 巴川製紙所は、手帳用などに適する超軽量印刷用紙「トモエリバー」に関する全商標権と棚卸し資産の一部を中越パルプ工業子会社の三善製紙(金沢市)に譲渡すると合意した。洋紙事業の構造改革のため同製品群の製造および販売の中止を決めた。譲渡価格は約3億円、譲渡益は約2億円。譲渡予定日は28日。

 巴川製紙所は祖業である洋紙事業の構造改革の一環で、2019年12月に4台ある抄紙製造設備のうち1台を停止した。同機で抄造していたトモエリバー商標を付した超軽量印刷用紙は、他の製造設備で製造および販売を継続していたが、さらなる構造改革により超軽量印刷用紙の製造および販売を中止。関係資産の一部の譲渡を決めた。これにより、三善製紙は生産体制を強化する。

 現在、巴川製紙所の洋紙事業の売り上げは連結売上高307億円(21年3月期)のうち8%程度。半導体・電子部品業界向けの電子材料事業を強化し、事業構造を変革する。

(2021/11/22 05:00)

1052荷主研究者:2021/12/27(月) 23:50:10

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/617985?rct=n_hokkaido
2021年12/02 02:01 北海道新聞
名寄の紙生産に幕 王子マテリア、70人退職へ

段ボール原紙の生産を終了した王子マテリア名寄工場=1日午前

 【名寄】王子マテリア名寄工場が1日、段ボール原紙の生産を停止し、天塩川製紙時代などを含め60年を超す名寄での紙生産の歴史に幕を下ろした。関係者によると、関連2社を含む従業員計約180人のうち約70人は退職する意向だ。

 同工場は、抄紙機2台で段ボール原紙と特殊板紙を生産。1台は今年9月に停止して王子製紙苫小牧工場に移設しており、この日は残る1台も停止した。

 名寄市は親会社の王子ホールディングスに対し、22ヘクタールと広い工場敷地の跡地利用を働きかけてきた。市によると、複数の利用計画が浮上。一つは木質バイオマス発電事業で、JAG国際エナジー(東京)が王子側から土地を借りて展開する構想を明らかにしている。

 もう一つは物流拠点化構想。ドライバーの長時間労働解消などを目的に、物流事業者団体が道央圏と道北圏を結ぶ物流ルートの中継地として拠点化を検討中で、王子側と協議している。

 王子マテリアの森平高行社長は同日、加藤剛士市長を訪問。加藤市長によると、王子側が跡地利用に主体的に関わることはないが、可能な協力は惜しまないとの話があったという。(杉浦泰隆)

1053とはずがたり:2021/12/30(木) 20:31:45

三菱製紙、希望退職60人募集
12/23(木) 20:01配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/623326af18ad0733b04affe51a441ba2ee2be5f3
時事通信

 三菱製紙 <3864> は23日、希望退職者60人を募集すると発表した。生産現場を除く40歳以上(来年4月1日時点)の正社員が対象。印刷用紙や情報用紙など主力の紙・パルプ事業の市場縮小や原燃料価格の高騰など、経営環境が厳しいため。

1054とはずがたり:2021/12/30(木) 20:32:26

三菱製紙、40歳以上の正社員の希望退職募集…紙の需要低迷で人員削減へ
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211225-OYT1T50151/
2021/12/25 19:01

 三菱製紙は、正社員の5%に当たる60人の希望退職を募集すると発表した。2022年6月1〜13日に募集し、翌月の退職を予定している。デジタル化の進展やテレワークの普及で紙の需要が低迷する中、原材料価格の高騰が負担となっており、人員削減に踏み切る。

 対象は22年4月時点で40歳以上の正社員。生産現場の勤務者は対象外となる。退職金に加算金を上乗せ支給し、希望者には再就職の支援も行う。

 三菱製紙の21年3月期連結決算は、25億円の最終赤字だった。

1055荷主研究者:2022/01/09(日) 16:45:24

https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00621918?isReadConfirmed=true
2021/12/17 05:00 日刊工業新聞
王子HD、植物由来材で車部材用マット プラ使用量最大7割減

王子HDのセルロースマットを使ったドアミラーカバーの加工例

 王子ホールディングス(HD)は16日、植物由来のセルロースを補強繊維に使うマットを開発し、自動車部材用などにサンプル提供を始めたと発表した。従来のポリプロピレン(PP)樹脂成形体に比べ、石油由来のプラスチック使用量を最大約7割削減できる。

 曲げ弾性率は3ギガ―5ギガパスカル、曲げ強度は30メガ―50メガパスカル、衝撃強度は1平方メートル当たり20キロジュール以上。価格は個別見積もりで、PP成形体より数割高いとみられる。セルロースナノファイバー(CNF)製品と異なり、既存の量産設備で製造できる。

 セルロースマットには独自の不織布製造技術を活用し、セルロース繊維とポリオレフィン系繊維を均一に分散できる。低密度で柔らかく、立体的な形状にも成形できるという。

(2021/12/17 05:00)

1056とはずがたり:2022/04/24(日) 10:32:20

紙はエコだと思われがちだけど化学物質の塊みたいなモノで,ロシアでは漂白剤が足りなくて灰色の紙が使われ出している様子。戦争に拘わらず真っ白な紙に拘泥することないよな。。仕事で紙にプリントアウトする事が多いが白い必要は無いことが殆どなので色つきのやつ使ってみるか。。

https://twitter.com/MoterSensha/status/1516013482793402369
戦車
@MoterSensha
10:40ロシアでは、現在、白い紙の代わりに「eco」という接頭辞が付いた灰色の紙を販売しています。制裁により生じたロシア連邦の白書不足は、数年続く可能性があります。

チュメニの地方紙で取り上げられた案件、どうも全土的になってきたようだ。漂白剤がないのだ。

1057とはずがたり:2022/04/28(木) 22:24:31
三菱のパジェロ工場 大王製紙に売却へ ティッシュ生産拠点に
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220318/k10013539841000.html?utm_int=all_side_ranking-social_005
2022年3月18日 17時01分

かつて人気を集めた三菱自動車工業の4輪駆動車「パジェロ」の製造工場が、大手製紙メーカーの大王製紙に売却されることになりました。
ティッシュペーパーなどの生産拠点として改修することを検討しているということです。

三菱自動車工業は、会社の構造改革を進めるため去年8月、岐阜県坂祝町にある子会社「パジェロ製造」の工場を閉鎖しました。

かつて人気を集めた4輪駆動車「パジェロ」を製造していた拠点で、閉鎖直前まで1000人の従業員が働いていました。

この工場について、三菱自動車は18日、大手製紙メーカーの大王製紙に売却すると発表しました。

売却額は公表していませんが、関係者によりますと土地と建物でおよそ40億円だということです。

大王製紙では工場を改修し、コロナ禍でも需要が堅調なティッシュペーパーやトイレットペーパーなどの生産拠点とすることを検討しているということです。

三菱自動車は、新型コロナの影響などで業績が低迷していましたが、生産拠点を集約するなどの改革によって、今年度の最終的な損益は3期ぶりに黒字に転換する見通しだとしています。


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