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製紙産業スレッド
622
:
とはずがたり
:2014/08/10(日) 09:13:31
>>621-622
もちろん、日本、ドイツも例外ではない。一方で、英国、フランス、カナダのように、予想よりも消費量の低い国もある(緑線)。
赤線上にプロットされた、タイ、中国、ポーランド、韓国であるが、1人あたり年間GDPから予想される線(黒線)の約2倍の消費量である。消費といっても、実際に国民が消費するとは限らない。物資を国内で運んだり、また物資を輸出したりするのに使用される量も加算される。
すなわち、私たちの身の回りにある中国製品を運ぶために、中国で板紙は生産されているのだ。タイも同様である。ただ、中国に生産が集中したため、人口が多いので、タイ、ポーランド、韓国と同様の条件にもかかわらず、そのインパクトが大きいのだ。
先進諸国で、従来ならば板紙使用増をもたらしたであろう物資の生産を、中国、タイにシフトした結果とも考えられる。その結果2000年以降、先進諸国では板紙の消費量にほぼ変化はない。もっとも、板紙の個人使用量は、ほぼ上限に達しているのだが。
板紙生産の原料を大量に輸入する中国
さて、その中国での板紙生産が何を原料としているかというと、主として古紙である。中国が古紙を大量に輸入している先が、米国と日本である。2012年の日米の紙・板紙生産量の合計は中国のそれとほぼ等しい、約1億トンである。表1のように、米国、日本とも輸入はほとんどなく輸出が多い。
表1
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/paper/img_ec251512db249a528352a9fb4d4355d075637.jpg
米国は生産量の26%の約2000万トンの古紙を輸出している。日本は自国での古紙利用が進んでいることもあり、米国より少ない生産量の18%を輸出している。だが、日本の古紙は選別が良く、高品質の古紙として取引されている。
一方、中国はほぼ3000万トンを輸入している。もちろん国内でも古紙回収は行われているのだが、世界最大の古紙輸入国である。3000万トンというと、日本の全紙生産量の2600万トンを上回る莫大な量である。日本はというと中国、米国に次ぐ、世界で第3位の紙製品の生産国なのである。
日米合わせて、2500万トンの輸出量であるが、ほとんどが中国向けである。日本と米国で足りない分はヨーロッパからの輸入でまかなっている。
中国が3000万トンの輸入に頼っているということは、1億トンの紙製品の約30%である。さらに言えば、古紙を主に使う板紙の生産量が7600万トンであるから、その40%近くを輸入古紙に依存していることになる。
中国へは世界中から部品が集まり、加工され製品の形で出荷される。その製品を梱包する板紙もまた、輸入された原料を多用しているのである。
さて、中国以外の国では、古紙の輸入はどうなっているのだろう。図4は純古紙輸入量(輸入量−輸出量)の多い国である。
図4
ttp://tohazugatali.web.fc2.com/paper/img_8033056ef7ea323168cb50cb7f07882a52055.jpg
古紙純輸入量が紙・板紙生産量の30%に近い国は、インド、インドネシア、タイ、台湾である(それぞれ紙・板紙生産量の約20%)。ベトナムは37%とかなり多い。
韓国(8%)、ドイツ(4%)では絶対量が91万〜92万トンであるが、古紙の比率はそれほどでもない。オーストリアの古紙純輸入量が30%など例外もあるが、EU全体でまとめれば、それほど多くない。
中国では、2000年に約400万トンであった輸入量が、2012年には3000万トンになった。すなわち、この12年間に古紙の輸入量が、日本の紙の総生産量に匹敵するまで増加したことになる。
しかし、古紙の輸入をいつまでも増やせる保証はない。古紙資源は回収を進めても有限であり、石油やガスのように採掘量の調整で増やせるものではないからだ。
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