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製紙産業スレッド
743
:
とはずがたり
:2016/05/02(月) 22:51:18
>>742-743
高雄の執念は凄まじい。バカラ賭博事件の後、高雄は意高の賠償金(大王への未返済金)約60億円を支払うため、保有していた大王株の大半を北越紀州に売却した。その時の価格は1株400円程度である。
現在、高雄は佐光を追い落とすため、再び大王株を買い集めているが、平均買いコストは1株1200円程度。それでも高雄は私財を投げ打って大王株を買い集め、すでに3%を超える個人大株主に復帰している。
高雄と北越紀州の岸本には浅からぬ因縁がある。
バカラ賭博事件で大王の創業家ガバナンスが揺らいだ時には、王子製紙、日本製紙の2強による「大王買収」が取り沙汰された。このとき大王に助け舟を出したのが岸本だった。高雄の持ち株を買い取って安定株主の役回りを果たし、列強から大王を守った。
この出資には「恩返し」の意味がある。2006年、王子製紙が北越製紙(当時は紀州製紙と合併前)に敵対的買収を仕掛けたとき、「列強嫌い」の高雄は市場で北越株を買い進め、北越を守ったのだ。
当時、副社長として北越の防衛に奔走した岸本は、この頃から高雄と気脈を通じ、「いずれ両社で製紙第3極を作ろう」と話し合っていた。
高雄は社長時代から「製紙業界が王子製紙と日本製紙の2強に支配されるのは良くない」と公言しており、その意味では「第3極」を唱える岸本と同じ立場をとっている。
自分を解任した佐光が「許せない」と怒りを募らせる高雄と「製紙第3極」を目指す岸本は、今や完全な「同志」である。大王が転換社債を発行して北越紀州の持ち株を希薄化させても、その分を高雄が買い増せば、佐光の防衛策は破綻する。筆頭株主と中興の祖を敵に回した佐光は、絶体絶命のピンチにあるように見える。
だが一介のサラリーマン社長である佐光はあくまで強気だ。それを支えているのが、大王製紙グループの複雑怪奇なガバナンスである。それを理解するには、大王の創業まで遡らねばならない。
大王製紙の創業者、井川伊勢吉はリヤカーを引いて古紙を回収するところから事業を興した。地元で「いせきっつぁん」と慕われた伊勢吉は昭和18年、愛媛、香川、高知の機械すき和紙メーカー14社を統合し、大王製紙を設立した。社名には「業界最大手の王子製紙を超える」という野心が込められた。
伊勢吉には長男・高雄を含めて6男2女の子どもがある。大王本体の経営は一時期を除いて基本的に高雄、意高と長男が引き継いだが、こうした親族も本体や兵庫製紙、カミ商事、大王海運といったグループ企業で要職を占めている。
高雄は「エリエール」ブランドで知られるティシュペーパーの価格破壊で王子製紙や日本製紙をきりきり舞いさせ、「四国の暴れん坊」と呼ばれた。3代目の意高も東大出の秀才で、経営者としての評判は悪くなかった。
だがバカラ賭博事件をきっかけに、「長男総取り」に対する一族の不満が噴出した。一族は佐光側に付いて、独裁者の高雄を追い落とした。佐光が見せる自信の背後には、「高雄以外の井川家は自分の味方」という確信がある。関係者によると、「高雄以外の井川一族が持つ大王株は、北越紀州と高雄の持ち株に拮抗する」。
高雄を除く井川一族が佐光に付いている以上、北越紀州も敵対的TOBなど手荒なことはできない。主要なグループ企業が離反したら、大王グループのサプライチェーン(原材料の調達から商品販売までの流れ)が破綻するからだ。
…
北越紀州と大王の裁判は現在も月1回のペースで口頭弁論が開かれており、双方が自社の主張を繰り広げ、一歩も引かない構え。互いに和解に応じる気配もなく、大王は「経営陣と筆頭株主が係争中」という異常事態のまま6月の株主総会を迎えることになりそうだ。(文中敬称略)
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