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第48回衆議院議員総選挙(任期満了2018年)スレ

1チバQ:2014/12/24(水) 21:08:02
ちゃっちゃと、立てちゃいます。

第47回総選挙(2014年)
http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1364563920/l50

第46回総選挙(2012年)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1252036284/l50

第45回総選挙(2009年)
その2 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1240552224/l30
その1 http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1146286762/l30

第44回総選挙スレ(2005年)
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1089950050/l30

5265チバQ:2017/10/26(木) 22:44:53
https://mainichi.jp/articles/20171026/ddl/k09/010/055000c

激変・衆院選2017
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検証/下 希望の党が失速 「非自民票」受け皿ならず 「激変」から「再編」か、針路注目 /栃木



毎日新聞2017年10月26日 地方版
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「4区をリセット、 日本をリセット!」


 希望の党が第1次公認を発表した今月3日。JR小山駅前で声を上げたのは、3回連続の出馬を控えた藤岡隆雄氏(40)だった。

 民進系では県内唯一の希望公認を得た。張り切って街頭に立ち、小池百合子代表が口にしたフレーズ「リセット」を連呼した。「晴れやかな気持ち。追い風になりますよ」

 ところが、風向きは刻々と変化した。公認直後は「チャンスだね」「期待しているよ」と周囲から声をかけられたが、小池氏の「排除発言」が波紋を呼び、反応は一変。「え、希望なの?」とけげんな顔をされることもあったという。公示直前の集会後には「風は感じない。無風です」と漏らし、落選直後は「完全に逆風でした」。

 前回選より1万4000票ほど上積みしたのは地道な活動の成果ともいえ、無党派層や立憲民主党支持層から一定の評価を受けたとみられる。一方で、希望の「風」に翻弄(ほんろう)された感は否めなかった。

     ◇

 衆院解散直前に結成された希望の党。県内では全5小選挙区のうち、野党共闘で候補者を一本化した2区を除く4選挙区に公認候補を擁立した。自民、共産などと争う構図となったが、候補者はすべて落選した。

 出馬したのは、藤岡氏のほか、1区の柏倉祐司氏(48)、3区の渡辺美由紀氏(58)、5区の大豆生田実氏(51)。各候補者は「打倒・安倍政権」では一致したものの、その他は「4者4様」。党として一貫性を欠いた。

 1区の柏倉氏は、民進公認だったが政策の不一致などを理由に9月下旬に民進へ離党届を提出し、除籍された。これを受け、民進党県連は1区に渡辺典喜氏(34)を公認候補として擁立。しかし、民進と希望は事実上合流し、両氏による公認争いの末、柏倉氏が希望公認、渡辺氏は無所属での立候補となった。

 公示までのドタバタで候補者は乱立。柏倉氏は民主党公認で出馬した前回選より1万票以上も減らした。「党の失速が痛かった」(陣営幹部)という。医師である柏倉氏は、当初から在宅医療の充実などを訴えていたが、選挙戦終盤はさらに医療政策を重視し、党の看板に頼らず戦った。

 3区の渡辺氏は、衆院へのくら替えを断念した参院議員の兄喜美氏の地盤を引き継ぎ、「風」による上積みを狙っていた。選挙戦序盤には小池氏が応援に駆けつけたが効果は薄かった。5区で出馬した前足利市長の大豆生田氏は、小池氏主宰の政治塾「希望の塾」に参加した経緯もあり、衆院選に向け準備を進め、終盤に小池氏の応援を得たが、足利市以外では伸び悩んだ。

 希望の候補者は「反安倍政権」を掲げ、「非自民票」の受け皿になることで2大政党制を目指したが、民進系の無所属候補や共産候補らと野党票が分散してしまった。

 無所属で選挙戦に臨み、非自民で唯一議席を守った民進党県連代表の福田昭夫氏(69)を中心とした民進系や希望候補ら野党の枠組みは「激変」から「再編」へと向かうのか。針路が注目される。【野口麗子、野田樹、萩原桂菜、李舜】

5266チバQ:2017/10/26(木) 22:47:13
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk09010028000c.html
<激変・衆院選2017>小選挙区 自民、4議席維持 希望に風吹かず(その1) /栃木
10月23日 00:00毎日新聞

 自民が4議席を維持し、「保守王国」の健在ぶりを印象づけた。22日に投開票された第48回衆院選で、1区は自民前職の船田元氏が安定した強さを見せて12回目の当選。前職同士の一騎打ちとなった2区は無所属の福田昭夫氏が自民の西川公也氏に競り勝った。3区は自民前職の簗和生氏が支持を集め、「渡辺家」の代表として臨んだ希望新人の渡辺美由紀氏らを寄せ付けなかった。4、5区はいずれも自民前職の佐藤勉氏と茂木敏充氏が組織票を固める盤石の戦いを見せて勝利した。4人の公認候補を擁立した希望は「風」を吹かせることができなかった。投票率(小選挙区)は51・65%で、前回(50・10%)を1・55ポイント上回った。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇船田氏圧勝12選

 船田氏が強固な地盤と知名度を生かした組織力で圧勝した。希望の党が結成され、民進党が事実上分裂するなど「非自民票」の受け皿が分散したことも大きくプラスに働いた。

 午後8時過ぎ、宇都宮市駒生町の事務所に当選確実の一報が入ると、支持者から拍手と歓声が湧き起こった。船田氏は「(12期目の)重みをずっしりと感じます。アベノミクスを地方に持ってくることなどを政策の軸とし、国会で全力を尽くす覚悟です」などと意気込みを語った。

 当初は希望への「風」を警戒した陣営は支持団体へのあいさつ回りなどを重ね、足元を固めた。街頭演説には福田富一知事らも駆けつけ、地元とのパイプをアピール。ライフワークの憲法改正問題に加え、全世代型の社会保障の実現などを訴え、支持を広げた。

 一方、9月下旬に民進を離れた希望元職の柏倉祐司氏、当初は民進公認で立候補予定だった無所属新人の渡辺典喜氏は、希望の公認争いを余儀なくされ、無党派層の支持も集め切れなかった。

 柏倉氏は「2大政党制の重要性」を訴えたが及ばず、渡辺氏は若さを前面に出したものの、知名度不足が響いた。共産新人の青木弘氏は安倍政権への批判が、浸透しなかった。

 ◆3区

 ◇簗氏3選、選挙区連勝

 簗氏は「渡辺家」との3度目の戦いで、組織力の違いを見せて快勝した。大田原市末広2の事務所で、当選確実の報を受けた簗氏は「皆様のご付託の重みを受けとめ、職責を全うすべく全力で仕事をしてまいる所存です」などと決意を語った。

 公募による「落下傘の新人」として臨んだ2012年は、現参院議員の渡辺喜美氏に大敗し、比例復活で当選した。前回選の14年は喜美氏を破り、半世紀にわたる「渡辺王国」の牙城を切り崩した。

 選挙を重ねるたびに得票数を伸ばした簗氏について、後援会関係者は「国会議員になってもこんなに地元に来てくれる人はいない」と評する。地元のイベントに積極的に参加するなど「徹底した現場主義」を貫いた。公示前は県議らとの連携不足が指摘されたが、野党の新党結成などへの危機感から結束した。

 兄喜美氏の出馬断念により地盤を引き継いだ渡辺美由紀氏は「父のやり残したことをやらせてください」と、父で元副総理の故渡辺美智雄氏との関係をアピール。後援会関係者へのあいさつ回りに時間を割き、幅広い支持を得られなかった。

 共産新人の槙昌三氏は党支持層以外の票を集めきれず、幸福新人の石渡剛氏も浸透しなかった。

 ◇渡辺家、奪還ならず

 前回選に続き、「渡辺家」の3区での議席獲得はならなかった。大田原市内で、支持者を前に渡辺美由紀氏は「期待に応えられず申し訳ない。私の力不足」と謝罪。今後については、「人々の思いを政治の中で実現させたい」と語った。

 参院議員の兄喜美氏の出馬断念を受け、急きょ国政への挑戦が決定。立候補の表明は公示日のわずか8日前で、渡辺氏は「時間が足りなかった」という。

 渡辺氏は後援会の組織票固めに時間を割き、新たな票を十分に掘り起こせなかった。喜美氏は「圧倒的に時間が足りなかった。小池旋風に期待したが当てが外れた。この地を不戦敗にするわけにはいかなかったが、よく頑張ってくれた」とねぎらった。

5267チバQ:2017/10/26(木) 22:47:47
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk09010060000c.html
<激変・衆院選2017>小選挙区 自民、4議席維持 希望に風吹かず(その2止) 非自民の受け皿分散 /栃木
10月23日 00:00毎日新聞

 ◆2区

 ◇福田氏、激戦制し5選 野党共闘で西川氏降す

 ともに比例復活のない前職同士の一騎打ちは、野党共闘を成立させ、政権への逆風を追い風にした福田氏に軍配が上がった。西川氏は「背水の陣」を強調し、安倍晋三首相や小泉進次郎・自民党筆頭副幹事長らの応援を受けたが、非自民票を巧みにまとめた福田氏に及ばなかった。

 日光市森友の福田氏の事務所は当選確実の知らせが入ると、歓喜の渦に包まれた。福田氏は「日本の未来を立て直すという訴えが届いた。『昭夫党』が日光だけでなく、選挙区に広がった」。前回選の199票差の勝利に続き、議席を守った。

 福田氏は森友・加計学園問題の追及や、金融政策の出口戦略がないことなど「アベノミクス」の問題を指摘。「自民対非自民」の構図づくりに成功し、前回9000票を集めた共産票の取り込みを図った。一方で共産の支援を「推薦」ではなく「支持」にとどめ、非共産票の流出も最小限にとどめた。終盤には立憲の推薦も得た。

 74歳の西川氏は党の内規により比例との重複立候補をせず、「厳しい選挙」と繰り返し訴えた。公示前に安倍首相が選挙区内2カ所で応援に立ち、小泉副幹事長がアピール度の高い公示日に駆けつけるなど党本部もバックアップしたが、十分に浸透しなかった。

 ◆4区

 ◇佐藤氏、盤石の8選

 前回と同じ3氏による争いとなった4区は、佐藤氏が8選を決めた。小山市喜沢の佐藤氏の事務所では、当選確実の吉報を受けた佐藤氏は「地方創生を享受できていない方にも目に見える形で分かってもらえるように(地域を)支えたい。初心を忘れず頑張っていきたい」と力を込めた。

 佐藤氏は7期21年にわたって国と地方のパイプ役を務めてきた実績を強調。「市や町の意向を国にくみ上げていく」と訴え、組織的な選挙戦を展開した。衆院議院運営委員長を務めるなど存在感を高め、選挙区内の全市町の首長の支持も取り付け、盤石の態勢で臨んだ。個人演説会を重視し、地元に貢献してきたインフラ整備の実績なども訴え、支持層を固めていった。

 一方、民進から希望に移り、3度目の挑戦となった新人の藤岡隆雄氏は、街頭演説では当初、「4区をリセット」などのフレーズを口にし、希望色を前面に出した戦略で臨んだ。しかし、希望の「追い風」は期待通りには吹かず、無党派層の関心を十分に集めることはできなかった。

 共産新人の山崎寿彦氏は、日本の核兵器禁止条約への署名などの政策を掲げて共産支持層は固めたものの、党を超えた支持に結びつかなかった。

 ◆5区

 ◇茂木氏、早々に9選

 足利市通3の足利商工会議所友愛ホールには、茂木氏の支持者が大勢詰めかけ、テレビの開票速報を見守った。午後8時5分に「当確」が伝えられ、直後に茂木氏が会場入りすると、大きな歓声が沸き起こった。

 陣営幹部や市議らと万歳し、9回目の当選を喜んだ茂木氏は「明日から日本を前に進める仕事に取りかかる。一人ひとりの人材の質を高める人づくり革命、企業の収益を上げ、個人所得を上げる生産性革命。二つの政策の責任者として成果を出し、政権への国民の信頼を高めたい」と抱負を語った。

 現職大臣として臨んだ選挙戦。期間中は公務や自民候補の応援で選挙区を空けることも多かったが、これまでに築き上げた強固な後援組織が機能し、不在を感じさせない強さを見せた。

 前足利市長で希望新人の大豆生田実氏は「しがらみのない政治」を掲げて草の根選挙を展開。足利市では一定の支持を集めたものの、佐野、栃木市では苦戦した。終盤の小池百合子代表による応援も劣勢を盛り返す追い風にはならなかった。

 5区で5回目の挑戦となった共産新人の川上均氏は、安倍政権の安全保障政策などを厳しく批判したが、支持層の広がりを欠いた。

5268チバQ:2017/10/26(木) 22:48:05
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 ■解説

 ◇消極的選択を反映

 自民は小選挙区で4議席を維持したが、投票先が限られた有権者の「消極的な選択」を反映した結果とも言える。衆院解散直前に希望の党が結成され、県内でも与野党の「対決の構図」は激変した。新党への期待感を抱いた有権者は多かったはずだが、非自民票の受け皿にはなりきれなかった。結果的に自民の安定感が優先された。

 森友、加計学園問題の「疑惑隠し」が衆院解散の要因の一つと指摘された「大義なき解散」。そして、民進党の事実上の解党、分裂による立憲民主党の設立……。かつてないほど混とんとした様相を呈していた。

 民進は当初、1、2、4区に公認候補の擁立を予定していた。党本部の方針に沿って3人は希望の党公認での出馬を目指したものの、結局公認は4区の藤岡氏のみ。1区は、9月下旬に民進を離れた柏倉氏が公認を勝ち取り、民進公認候補だった渡辺氏は無所属に。野党勢力の分裂をよそに、自民の組織力が改めて際立った。

 希望は2区を除いて公認候補を擁立したが、「打倒安倍」の共通項があるものの政策の一貫性を欠いた感は否めない。

 毎日新聞が選挙期間中に実施した世論調査で、安倍首相の続投を望まないと答えた人の支持政党は「なし」が最も多かった。県内で小選挙区に立候補した16人のうち、憲法改正に反対したのは共産候補4人のみ。こうした事実も選択肢の少なさを証明している。低調な投票率は有権者の不満の表れでもある。【野口麗子】

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 ◇投票率51.65% 低調変わらず

 県選管がまとめた衆院選小選挙区の投票率は51・65%(男52・63%、女50・69%)だった。過去最低だった前回を1・55ポイント上回った。しかし、過去2番目の低さで、低調な傾向は変わらなかった。

 先月下旬の衆院解散直後は新党結成への期待感から関心を集めたが、野党分裂などによる自民優勢が報じられ、有権者の関心は薄れたとみられる。22日は台風21号接近による悪天候なども影響し、投票率上昇にはつながらなかった。

 前職同士の戦いとなった2区は、前回の投票率をわずかに上回ったが、無党派層の関心を集めきれなかった。大票田の宇都宮市を抱える1区は前回選の投票率から微増にとどまり、県全体の投票率上昇には影響しなかった。

 当日の有権者数は164万6562人(男81万6885人、女82万9677人)。

 一方、期日前投票者数は30万736人で、前回衆院選(17万6686人)より70・21%増となり、期日前投票者数は2003年の制度開始以降最多となった。【萩原桂菜】

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5269チバQ:2017/10/26(木) 22:48:47
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171025ddlk10010486000c.html
<混迷・2017衆院選>選挙戦を振り返る/上 民進分裂、明暗分かれる 「筋通した」立憲支持拡大 /群馬
10月25日 00:00毎日新聞

 ◇希望が「裏切り者」扱いに

 衆院選公示直前の民進党の分裂で、希望の党と立憲民主党に分かれて出馬した元民進系候補の明暗ははっきりと分かれた。

   ◇  ◇

 開票が始まって1時間がたった22日午後9時ごろ、太田市にある群馬3区の立憲新人、長谷川嘉一氏の事務所は歓喜に包まれていた。長谷川氏の比例復活と、比例単独の新人、堀越啓仁(けいにん)氏の「ダブル当選」確実の一報が伝えられたからだ。

 「私は江戸に行くのに8年かかった。啓仁は12日!」。マイクを握った元参院副議長の角田義一選対顧問は初当選までに8年かかった自分の経歴をネタに笑いを誘いつつ、「大勝利」と締めくくった。堀越氏が出馬を決めたのは公示5日前。実質、選挙戦の12日間での当選は立憲への追い風を物語っていた。

 当初、県内の小選挙区では、民進公認で長谷川氏ら4人が出馬する予定だった。希望への合流に伴い、全員が希望からの出馬を決めた。しかし、希望の小池百合子代表が憲法改正や安全保障関連法を「踏み絵」に「排除の論理」を打ち出したため、2日、民進の枝野幸男代表代行(当時)が「排除組」の受け皿として、立憲の結成を表明。その夜、長谷川氏は立憲からの出馬を表明した。

 「希望から出た方が票は増えるだろうが……」。公示前、長谷川陣営からはこんな声も聞かれたが、中盤になると「筋を通した」と立憲支持が広がった。勝因を角田氏は振り返る。「民進は右か左か分からないと言われていた。希望の『選別』で枝野氏の考えに納得できる人が立憲に集まった。(結果的に)立場がしっかりした」

   ◇  ◇

 希望候補は逆風に見舞われた。

 「行く先々で『自民党とどこが違うんだ』『民進党で今まで言ってきたことは全部ウソか』と評判は散々だった」。5選に挑んだ2区の石関貴史氏の選対幹部は選挙戦を振り返り、うなだれた。

 以前から前原誠司・民進党代表と近い石関氏は、ためらうことなく希望からの出馬を選択。「希望が『反安倍政権』の受け皿になる」と選対幹部の期待は高まった。

 しかし、突然、潮目が変わる。原因は、追い風になるはずの小池氏の言動だった。危機感を募らせた陣営は選挙戦終盤、1100カ所を超す公設掲示板のポスターを、「地域色」を前面に出す内容に全て張り替える異例の戦術をとった。しかし、時すでに遅く、自民候補に4万票を超える大差で敗れ、比例復活もならなかった。

   ◇  ◇

 3選を目指した1区の宮崎岳志氏も議席を失った。選挙期間中は民進から希望への合流の経緯の説明に追われた。「立憲が本拠で、希望側が裏切り者みたいになっている」。思わず、記者に本音をもらす場面もあった。

 それでも、得票数は前回より2万票以上増やした。「希望への逆風を考えると、票を減らしてもおかしくなかった。宮崎さんを支持する無党派層が増えた結果」(陣営幹部)。宮崎氏と共産候補の票を合わせると、当選した自民候補を上回った。開票日の22日午後11時過ぎ、静まりかえった選挙事務所。宮崎氏は悔しさをにじませた。「歯を食いしばって基盤を作り、ここまで戦えるように持ってきたという自負はある。希望との合流劇がなければ……」

   ◇  ◇

 12日間の戦いは終わったが、民進の方向性は決まっていない。「立憲を中心に結集して安倍政権の対抗軸になるべきだ」「希望も立憲も嫌だ。民進がいい」--。県総支部内にはさまざまな意見がくすぶる。黒沢孝行代表は「党本部の動きを注視する」としつつ、1年半後には統一地方選が控える。「時間もない。急がなければいけない」と戸惑いの表情を浮かべた。【山本有紀、高橋努、阿相久志】

    ◇

 今回も前回(14年)、前々回(12年)に続き、自民が五つの小選挙区を独占して幕を閉じた衆院選だったが、選挙戦は異例の展開をたどった。公示前に野党が分裂し、1区では公示直前まで「保守分裂」の様相を呈した。「混迷」の選挙戦を振り返る。

5270チバQ:2017/10/26(木) 22:54:34
https://mainichi.jp/articles/20171026/ddl/k10/010/137000c
混迷・2017衆院選

選挙戦を振り返る/下 1区・自民、くすぶる火種 次期衆院選の公認争い /群馬

毎日新聞��2017年10月26日 地方版

前の回連載一覧

衆院選で、地区の集会にそろって出席した中曽根氏(左)、尾身氏(左から2人目)、上野氏(右端)。尾身氏の次男(右から2人目)もマイクを握り、選挙と無関係の話題で笑いを誘った=前橋市内尾身、中曽根、上野氏入り乱れ

 「群馬1区で長く頑張っていきたい。群馬1区の代表が尾身朝子だと、引き続きご支持いただけるよう、精進してまいります」

 衆院選の投開票日の22日午後9時すぎ、群馬1区で当選確実の報を受けた自民の尾身朝子氏(56)は前橋市内の事務所で、正面を見据えてこう述べた。穏やかな口ぶりながらも「群馬1区の議席は誰にも譲らない」との強い決意がにじんだ。

 1区は、尾身氏が公認候補に決まった後も新人の中曽根康隆氏(35)と、前職の佐田玄一郎氏(64)=9期=が出馬の意欲をのぞかせ、「保守分裂」の可能性があったが、公示直前で中曽根氏が比例単独に回り、佐田氏も出馬を断念し、一本化に成功。9万2641票を獲得して再選を果たした。

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 「保守分裂」となった前回衆院選(2014年)での自民公認の佐田氏と、無所属の上野宏史氏(46)の保守系候補2人の票を足した約11万6000票には及ばなかったが、山本一太県連会長(参院議員)は「野党の比例復活を許さなかった。完全勝利だ」と振り返った。

 だが、次期衆院選に向け、自民の1区には「火種」がくすぶる。その一つが中曽根氏の存在だ。

   ◇  ◇

 「中曽根康隆代議士誕生 バンザーイ!」。尾身氏の当選セレモニーから約2時間後の22日午後11時ごろ。約500メートル離れた中曽根氏の選挙事務所は、比例北関東ブロックでの当選確実の知らせに沸いた。後援会幹部は安堵(あんど)の表情を見せながら、次期衆院選への意欲を口にした。「これで(尾身氏と)『自民現職』という同じ立場になった。次は実力勝負ができる」

 --昨年5月。県連は、1区の佐田氏の後継候補選びのため、選考委員会を開き、名乗りを上げた尾身、中曽根両氏のうち多数決で尾身氏に決定した。しかし、中曽根氏は、自身の支援団体を設立するなど活動を活発化。今回の衆院選で尾身氏に党公認が出た後もつじ立ちや集会を重ねた。

 結局、公示6日前の今月4日夜、都内で党本部の幹部と面会した際、「比例単独で名簿の『上位』に」などの条件を提示され、1区からの出馬を断念したという。しかし、小選挙区へのこだわりは消えてはいない。親しい関係者によると、5日午後、「比例単独での出馬」を表明する記者会見に向かう車の中で、こうもらしたという。「『やっぱり1区で出る』と言ってもいいですかね」

 祖父が康弘元首相、父が弘文元外相という圧倒的な知名度と、県内の若手経営者からの高い支持。そんな中曽根氏だが、不利な要素もある。まず身内の問題だ。次期衆院選は確実に4年以内に実施される。昨夏の参院選で6選を果たした父弘文氏(71)は在職中の期間になる。県内の2議席を親子が占めることへの批判は自民関係者の中で根強い。さらに、比例単独で出馬したことで、公明関係者の中には「県内の公明の比例票が減ったのは、中曽根氏の出馬で『小選挙区は自民、比例は公明』の自公連携が崩れたからだ」という声も聞かれる。

   ◇  ◇

 火種は他にもある。今回、自民の比例南関東ブロック(千葉、神奈川、山梨)に単独で立候補し当選した上野氏も名乗りを上げる可能性がある。今回の衆院選での尾身氏の「選対特別顧問」としての実績や、能力や人柄を高く評価する声がある一方、これまでみんなの党や日本維新の会を渡り歩いた経歴から「打算が過ぎる」との見方もある。

 衆院選の選挙戦中、尾身氏が長男や次男を同行する姿もみられた。「自分の後継に息子を考えているのか」というささやきももれる。

 元財務相を父に持つ尾身氏、中曽根氏、義父が元官房副長官という上野氏--。3人の“世襲議員”を巡る1区の自民公認候補争いは既に始まっている。【鈴木敦子】

5271チバQ:2017/10/26(木) 22:55:00
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/shuin2017/gun/CK2017102402100031.html
群馬
立民健闘、野党再編で明暗 記者座談会
2017年10月24日
 衆院選は自民党が3回連続で県内の小選挙区5議席を独占し、地力の強さを見せつけた。一方、選挙直前に結成された希望の党が伸び悩み、野党の追い上げは及ばなかった。ただ立憲民主党は野党共闘がなった3区で自民と一騎打ちして健闘、比例復活を果たした。選挙戦を取材した記者が振り返った。
 -県内は保守分裂の可能性があったり、新党結成などで候補者が決まるまで慌ただしかったね。
  A  自民は1区の公認調整が今回の選挙の最大の課題だったと感じる。公認を得て当選した尾身朝子さんのほか、前職の佐田玄一郎さん、新人の中曽根康隆さんの三分裂の可能性があった。康隆さんは中曽根元首相の孫で弘文元外相の長男。知名度は抜群で有力支援者もいた。県連幹部は「康隆さんが本当に出たら厳しい」と漏らしていた。
  B  当選確実となってあいさつした尾身さんは「1区は私の地元」と強調。二人の息子や父の尾身幸次元財務相も顔をそろえ、家族ぐるみで1区継承の意欲をアピールしていたようにも見えた。次期衆院選に向け、中曽根さん、佐田さんとも1区公認を諦める様子はなく、この問題は今後も尾を引きそうだ。
  A  解散前後の急な野党再編で県内でも大激震だった。民進が事実上解党して希望へ「合流」する方針が決まると県総支部幹部は「想定外のこと。困惑している」とショックを隠さなかった。候補者当人はさらに当惑したと思う。
  C  希望の公認を巡り、最後まで揺れていた候補もいた。公示日になっても準備が整わず、ポスターの「民進党」の表記をテープで隠すなどバタバタ感は否めなかった。
  D  3区の長谷川嘉一さんは希望と安保法制などで考えが違い、陣営幹部によると「解散時からずっともやもやしていた」。「踏み絵」とも指摘された希望の政策協定書が明らかになると、無所属での出馬も模索していた。直後の立憲民主党の結党は渡りに船だったようで幹部は「枝野(幸男=党代表=)さんがあそこでよくぞ結党してくれた」と繰り返していた。
  B  5区で希望から出馬した猪口幸子さんは初めての選挙戦。県内にゆかりもなく大変そうだった。
 -各候補の訴えや訴え方はどうだった。
  A  自民と希望について言えば、自民は民進から希望へ合流した候補を念頭に「政治家は信条と信頼が最も大切。これまでの主張とまったく逆のことを掲げる党へ移るようなことは有権者に理解を得られない」などと批判を繰り返した。一方、希望は「安倍政権を倒すには野党がまとまるしかない」と主張。森友・加計(かけ)学園疑惑を追及し、併せて世襲議員を批判した。
  C  消費税増税やアベノミクスの評価などについて各候補とも訴えに力を入れていたが、政見の違いを鮮明にするためインターネットなどを活用し、公の場での論戦がもっとあってもよかった。
  D  3区ではインターネットを利用した候補者の公開討論会があった。選挙区内の高校生から募集した「東京23区内の私立大の定数増禁止方針をどう考えるか」「安倍政権を倒した後のビジョンは」といった質問がぶつけられたが双方とも歯切れのいい答えではなかった。
 -投票率は51・97%。戦後最低だった前回の51・72%から微増したが。
  C  政権選択の選挙という割には、希望が政権交代を担える受け皿としての期待がしぼみ、関心が急速に薄れた印象がある。投票率がそれほど上向かなかったのもそうした影響があるのかも。
  A  「安倍一強」と言われる自民への不満、不信感はあっても、その思いを託す党が見つからない。そんなあきらめに近い失望が有権者に広がったように感じた。そうした意味でも野党の責任は重い。立憲民主の健闘もこうした有権者が「筋を通した」と評価した結果なのかもしれない。
  D  若者を取材すると、一般的に投票率は低いが政治に興味がないわけではなく、就職内定率や給付型奨学金など自分に直接関係のあることには興味を持っていると感じた。投票日前に高校で主権者教育を担当した教諭は「白票でもいいから投票をして若者の投票率を上げることが政治家へのアピールになる。そうすれば若者向けの政策も増える」と話していた。無効票が増えること自体は望ましいことではないが、そういう呼び掛け方も「あり」かもしれないと感じた。

5272チバQ:2017/10/26(木) 22:56:31
http://www.jomo-news.co.jp/ns/series/5815087729515261/shuin2017_detail.html
衆院選 1強の続き 自民に火種 分裂回避も票伸ばせず

 「安倍政権への批判が予想以上に強かったということか」。衆院選の投票から一夜明けた23日、自民党群馬県連幹部は思いの外、伸び悩んだ得票を悔しがった。

◎県議や市議 中心に「かき集めた票」
 2012、14年に続いて県内5小選挙区を自民が独占。業界や地域単位の支援団体をフル回転させる組織戦で、「1強」を維持した。だが、希望の党の失速がなければ、安泰としてはいられない状況だった。

 公認問題を契機に、自民勢力3分裂の可能性があった1区。前職の佐田玄一郎氏(64)が直前で出馬を見送り、無所属での立候補も辞さない構えをみせた中曽根康隆氏(35)が比例に回ることで、分裂は回避に向かった。尾身朝子氏(56)の陣営は、前回衆院選1区に無所属で出馬し、次点となった元職、上野宏史氏(46)が選対特別顧問となり「盤石の体制」(選対幹部)で選挙戦に突入した。

 ただ、分裂危機で生じたしこりの解消が十分でないことが開票結果で露呈した。尾身氏の得票は9万2641票。前回の佐田、上野両氏の合計を約2万4000票下回った。当選確実となった22日夜、前橋市の尾身氏の事務所は歓喜に包まれたが、ある自民県議は23日、「県議や市議が中心となってかき集めた票だ。中曽根氏が出ていれば確実に負けていた」と吐き捨てた。

 比例代表の県内票の不振も、自民関係者の不満要因となった。党派別で自民は36.3%と最多だが、前回より約2ポイント低く、実数は7000票以上の減少。公示直前、民進党勢力が分散した立憲民主党と希望を加えると、自民を上回る38.8%となった。

 比例北関東単独で立候補した中曽根氏は22日深夜、当選確実の報が伝えられると、市内の選挙事務所で支援者と共に喜びを分かち合った。祖父は康弘元首相、父は弘文元外相の政治一家に育ったサラブレッドが国政進出の夢を実現させた。

 次期衆院選への対応について、中曽根氏は記者団に「先のことは白紙状態」と語ったが、「次は小選挙区で」(支援団体幹部)と期待する声は根強い。尾身氏陣営の特別顧問だった上野氏も比例南関東単独で当選し、再び「バッジ」を手にした。勢力一本化によって1区を制した自民。一方で新たな“火種”をともした。

5273チバQ:2017/10/26(木) 22:59:02
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/shuin2017/kan/CK2017102402000266.html
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自民全員当選、立民躍進 公明落選 希望、共産は苦戦
2017年10月24日
 二十二日投開票の衆院選は、二十三日朝までに比例南関東ブロックの復活当選も含め、全ての当選者が決まった。自民は十七人の全候補者が当選し、立憲民主は六人のうち五人が議席を得る躍進を見せた。公明は県内唯一の議席を失い、希望や共産は苦戦した。小選挙区の投票率は51・97%と、前回(53・88%)に比べて1・91ポイント下がり、二回連続で過去最低を更新した。(衆院選取材班)
 十七人の候補のうち十六人が前職、一人が元職という手堅い布陣で臨んだ自民は十三の小選挙区で勝利。負けた4、8、9、12区でも全員が比例復活した。8区は前職が公示前に離党し、急きょ擁立した元職候補が善戦した。
 前職四人を含む十六人が立候補した希望は全選挙区で苦戦し、当選者は前職の三人にとどまった。小選挙区で勝ったのは9区のみで、14、16区は比例復活。17区の前職は議席を失った。
 公明は6区の前職が立民の前職に惜敗。県内唯一の小選挙区の議席を失った。自公協力の象徴として二〇〇〇年から6区で候補者を立て、負けたのは政権交代が実現した〇九年以来。
 前職一人を含む十二人を擁立した共産は、野党共闘の中で立ち位置が曖昧になり、伸び悩んだ。10区の前職が比例復活して公示前の勢力を維持した。
 リベラルの受け皿を目指した立民は躍進し、六人のうち小選挙区で三人が当選した。前回(一四年)も接戦だった6、12区の前職に加え、新人が前職二人に挑んだ4区で小選挙区をものにした。1区の前職、7区の新人も比例復活した。
 維新は6区で新人が立候補。組織力や地盤のない苦しい戦いを強いられ大差で敗れたが、比例復活で辛くも議席を確保した。8区では無所属前職が強固な地盤を生かして当選した。

5274チバQ:2017/10/26(木) 22:59:40
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/shuin2017/kan/CK2017102402100040.html
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その時、議席動く 自民「全員」 立民「躍進」 公明「落選」 共産「死守」
2017年10月24日
 二十二日投開票の衆院選は、二十三日朝までに比例南関東ブロックの復活当選も含め、全ての当選者が決まった。自民は十七人の全候補者が当選し、立憲民主は六人のうち五人が議席を得る躍進を見せた。公明は県内唯一の議席を失い、希望や共産は苦戦した。小選挙区の投票率は51・97%と、前回(53・88%)に比べて1・91ポイント下がり、二回連続で過去最低を更新した。 (衆院選取材班)
 十七人の候補のうち十六人が前職、一人が元職という手堅い布陣で臨んだ自民は十三の小選挙区で勝利。負けた4、8、9、12区でも全員が比例復活した。8区は前職が公示前に離党し、急きょ擁立した元職候補が善戦した。
 前職四人を含む十六人が立候補した希望は全選挙区で苦戦し、当選者は前職の三人にとどまった。小選挙区で勝ったのは9区のみで、14、16区は比例復活。17区の前職は議席を失った。
 公明は6区の前職が立民の前職に惜敗。県内唯一の小選挙区の議席を失った。自公協力の象徴として二〇〇〇年から6区で候補者を立て、負けたのは政権交代が実現した〇九年以来。
 前職一人を含む十二人を擁立した共産は、野党共闘の中で立ち位置が曖昧になり、伸び悩んだ。10区の前職が比例復活して公示前の勢力を維持した。
 リベラルの受け皿を目指した立民は躍進し、六人のうち小選挙区で三人が当選した。前回(一四年)も接戦だった6、12区の前職に加え、新人が前職二人に挑んだ4区で小選挙区をものにした。1区の前職、7区の新人も比例復活した。
 維新は6区で新人が立候補。組織力や地盤のない苦しい戦いを強いられ大差で敗れたが、比例復活で辛くも議席を確保した。8区では無所属前職が強固な地盤を生かして当選した。
◆4区

 三つどもえの激戦を制した立民新人の早稲田夕季さん(58)は二十二日午後十一時半ごろ、鎌倉市の事務所に姿を見せた。「激戦区で勝たせていただきました」と笑顔で感謝を伝えると、拍手と歓声に包まれ「日を重ねるごとに(立民への)期待感が高まるのを感じた。その期待を政策で実現できるよう、全力で頑張りたい」と話した。
 一方の自民は前職山本朋広さん(42)と、党員ながら無所属で出馬した前職浅尾慶一郎さん(53)に事実上、分裂。山本さんは比例で復活したものの票が割れ、共倒れの結果になった。
 浅尾さんは一九九八年以来、参院二期、衆院三期務めた国会議員の職を失った。陣営幹部は「(立民に吹いた)風には勝てなかった」と分析。浅尾さんは「私の力不足」と語った。
◆7区

 7区では立民新人の中谷一馬さん(34)が比例で復活。二十三日未明、横浜市港北区の事務所で支援者と抱き合い、喜びを爆発させた。「毎日、情勢が変わる難しい選挙戦だった」と振り返り「私に思いを託してくれた有権者一人一人の勝利。頂いた議席を日本のために役立てていきたい」と力強く語った。
◆9区

 9区は希望結党メンバーの一人の前職、笠浩史さん(52)が自民前職らを振り切った。笠さんは二十三日未明、川崎市多摩区の事務所で「先が見えない選挙だった」と振り返り、「もう一度、政権交代への期待を寄せてもらえる政党にしていく」と述べた。
 希望は、首都圏で伸び悩んだ。笠さんは報道陣に「小池百合子代表の『排除』発言や野党の内部分裂のようなイメージもあり、厳しい面があった。小池代表への批判がそのまま党への批判になった」と分析した。
 三つどもえの激戦を制した立民新人の早稲田夕季さん(58)は二十二日午後十一時半ごろ、鎌倉市の事務所に姿を見せた。「激戦区で勝たせていただきました」と笑顔で感謝を伝えると、拍手と歓声に包まれ「日を重ねるごとに(立民への)期待感が高まるのを感じた。その期待を政策で実現できるよう、全力で頑張りたい」と話した。
 一方の自民は前職山本朋広さん(42)と、党員ながら無所属で出馬した前職浅尾慶一郎さん(53)に事実上、分裂。山本さんは比例で復活したものの票が割れ、共倒れの結果になった。
 浅尾さんは一九九八年以来、参院二期、衆院三期務めた国会議員の職を失った。陣営幹部は「(立民に吹いた)風には勝てなかった」と分析。浅尾さんは「私の力不足」と語った。

5275チバQ:2017/10/26(木) 22:59:54
◆12区

 12区は立民前職の阿部知子さん(69)が七回目の挑戦で初の小選挙区当選を果たした。当初、希望との連携も模索したが、いち早く見切りを付けて新党に参加。二十三日未明、藤沢市の事務所で「(立民が)野党第一党になりそう。民主主義を守るため、国会で存在感を示します」と決意を述べた。
 自民前職の星野剛士さん(54)の事務所は、小選挙区での敗北に重い雰囲気。間もなく比例復活が決まったものの、星野さんは「すべてを見直し、次の選挙で何としても雪辱を果たしたい」と支持者に誓った。
◆16区

 激戦の16区で勝った自民前職の義家弘介(ひろゆき)さん(46)は二十三日未明、万雷の拍手に迎えられ厚木市の事務所へ。「本当にありがとうございました」と深々と頭を下げ、「地に足を着け、汗の臭い、土の臭い、水の香り、森の香りがする代議士となるよう成長していきたい」と笑顔で話した。
 希望前職の後藤祐一さん(48)は比例で復活。民進離党や新党結成など、この間の激動を「一年分ぐらいに感じた」と振り返り「今回当選させて頂いた意味は今まで以上に大きい。現場の声を反映した、自民と違う提案を分かりやすい形でしていきたい」と述べた。
◆6区

 6区は「打倒自公」を訴えた立民前職の青柳陽一郎さん(48)が公明前職の上田勇さん(59)に競り勝ち、初の小選挙区当選を決めた。
 二十二日深夜、横浜市保土ケ谷区の事務所に当確が伝えられると、青柳さんは支援者とハイタッチや握手を繰り返した。長期政権の弊害を訴えて、左派層や無党派層への浸透を図り「国民の声から生まれた立憲民主への期待が広がった」と喜びを爆発させた。
 落選した上田さんは同市旭区の事務所で、支援者に深々と頭を下げた。菅義偉官房長官ら自民幹部が来援して自公の結束を強調したが、支持を広げられなかった。比例に重複立候補していないため議席を失うこととなり「全国的に与党が支持された中で、及ばなかったのは私の力不足」と厳しい表情で語った。
 その一方、維新新人の串田誠一さん(59)が比例で復活した。テレビで開票速報を夜通し見たが朗報は届かず、妻久子さん(52)に「一生懸命やったよ」と慰められた。落選を覚悟して寝ようとした二十三日午前六時ごろ、友人から「おめでとう」のメールを受け、当選を知った。「支えてくれた仲間のためにも国会の改革を進めたい」と語った。

5276チバQ:2017/10/26(木) 23:01:24
http://www.tokyo-np.co.jp/article/senkyo/shuin2017/chi/CK2017102402100030.html
千葉
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自民1増、12議 席県内13小選挙区
2017年10月24日
写真
 衆院選は二十三日未明に開票作業が終わり、県内十三の選挙区のうち、自民が前回の衆院選を一つ上回る十二選挙区で勝利した。民進から合流するなどした希望と立民は、1区の田嶋要さんが敗れるなど、選挙区では議席を得られなかった。4区では、民進出身で無所属で出馬した前首相の野田佳彦さんが議席を死守し、八選を果たした。
 自民は4区を除く選挙区で議席を獲得。1区では過去二回比例復活だった前職の門山宏哲さんが接戦を制した。4区で比例復活した新人の木村哲也さんを含め、候補者全員が当選した。
 連携協定を結んだ公明に選挙区で自民候補を応援してもらい、比例では公明に投票する「票のバーター」が奏功したとみられる。民進から希望、立民に分裂するなどして、野党候補が複数の選挙区で競合。票が分散したことも有利に働いた。
 希望は、民進出身の五人、東京から国替えなどの独自候補の七人の計十二人が出馬したが、当初見込んだ追い風が吹かず、無党派層などを取り込めなかった。
 立民は民進出身の四人を含め六人が立候補。リベラル層から一定の支持を得て、6区では元職の生方幸夫さんが自民候補に迫り、比例復活した。三つの選挙区では共産が出馬を取り下げ、候補者を一本化したことが立民の比例での議席獲得につながった。
 十人の候補を立てた共産のほか、維新や社民は新党の注目度に埋没してしまい、政権批判票などを集められなかった。 (衆院選取材班)

5277チバQ:2017/10/26(木) 23:01:50
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-plt1710250022.html
【衆院選】千葉での自民大勝 想定外の「野党分裂勝因」自民関係者「信任されたとは言い切れない」
10月25日 13:09産経新聞

【衆院選】千葉での自民大勝 想定外の「野党分裂勝因」自民関係者「信任されたとは言い切れない」
当選証書を受け取る自民の渡辺博道氏=24日、県庁(中辻健太郎撮影)
(産経新聞)
 24日に千葉県庁で行われた衆院選の当選証書付与式。選挙区を制した議員や陣営関係者に、県選挙管理委員会の長谷川康博委員長から証書が手渡された。当選者のために並べられた13脚の椅子のうち、千葉4区の無所属、野田佳彦氏陣営を除く12“議席”に、自民の議員や関係者が腰掛けた。

 自民の12選挙区での大勝は、平成17年の「郵政選挙」以来。残る1選挙区でも、4区で新人の木村哲也氏が比例復活を果たし、13候補全員が当選する圧勝となった。

 「全選挙区で国会議員を送り出せ、大変うれしい。価値ある勝利だ」。自身も6区で7選した県連選挙対策委員長の渡辺博道氏は、満足そうに話した。その上で「野党の分裂が大きかった。われわれも想定していなかったが、一寸先は闇だと肌で感じた」と分析した。

 一寸先の闇は、自民が下野した21年8月の衆院選で経験している。“敵失”に乗じて勢いづいた結果に、当選証書を受け取る自民各陣営におごりたかぶった高揚感はなく、気を引き締めているようだった。

■  ■

 千葉県内では民進の候補者10人が公示直前に希望、立民、無所属に3分裂。民進から希望入りした5人は、小池百合子代表の運営方針への不信感や、民進時代からの政策の転換で有権者の反発を招いたとみられ、苦戦を強いられた。

 分裂する野党への不信感が「自民に流れた部分がある」(渡辺氏)といい、結果的に自民への追い風になったようだ。地方議員からは「『自民が勝った』というより、『分裂した野党が負けた』選挙戦だった」と評する声が上がる。

 だが、中にはその野党分裂により苦戦を強いられた選挙区もあった。渡辺氏の6区では、希望の路線に反対した生方幸夫氏が立民に合流。改憲反対などを掲げる立民は安倍政権批判票の受け皿となり、6区を含む3選挙区では共産が候補者を下ろす野党共闘も実現した。生方氏は終盤にかけて支持を伸ばし、出口調査でも渡辺氏に迫る勢いを見せた。

 自民県連幹事長の河上茂県議は「後半、『勝てるかもしれない』と踏んだ共産の動きが激しく、地方議員にかなりげきを飛ばした。手ごわかった」と振り返る。渡辺氏も「共産の運動量が驚異的で、かなり追い上げられた実感があった」と話し、選挙区では勝利したものの、1万1千票差と僅差で、生方氏は比例で復活当選。「立民の結成がもう少し早ければ、結果が変わった可能性もある」(渡辺氏)

■  ■

 自民大勝の裏で、投票率は戦後最低だった前回選の51・24%をさらに1・35ポイント下回る49・89%となった。初めて50%を切り、県民の国政への期待度の低さが浮き彫りになった。

 自民関係者は「選挙期間中に悪天候が続いた影響もあるだろうが、それを差し引いても49・89%は低い。数字通り“四苦八苦”の投票率になってしまった。自民が信頼されたとは言い切れない」とため息をつく。

 県連会長の桜田義孝氏は、「政権選択選挙で、自民への投票は安倍内閣是認を前提としたもの。選挙戦の勝利は内閣への一定の信任が得られたものと受け止めている」とした。その一方、自民の当選者の中でも「候補者は好きだけど、安倍首相には苦手意識があるという支持者もいた」との声もある。

 自民関係者が一致して「信任された」と胸を張れないのは、低投票率が影響していまいか。“敵失”はそう何度も続くものではないだろう。圧倒的な支持を得られれば、訴えてきた政策の強力な推進力となる。選挙をするたびに投票率が下がる現実に向き合う必要があるといえそうだ。

5278チバQ:2017/10/26(木) 23:03:44
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk19010150000c.html
<衆院選2017>小選挙区 自民、1議席確保 /山梨
10月23日 00:00毎日新聞

 第48回衆院選が22日、投開票され、山梨2区は自民系無所属前職の堀内詔子が当選を決めた。今回の衆院選では公示前に民進党が分裂。新党からの立候補が相次ぎ、県内では野党共闘の調整が不調に終わっていた。堀内氏が勝利を収めたことで、山梨では少なくとも1議席を与党が確保した。1区は23日未明も開票作業が続いた。投票率は前回(59・18%)を1・52ポイント上回る60・70%だった。【衆院選取材班】

 ◆2区

 ◇保守対決は堀内氏 長崎氏、支持広がらず

 今回も保守分裂選挙となった山梨2区。これまでの構図とは異なり、いずれも自民党系前職の堀内詔子氏と長崎幸太郎氏の有力2候補が、無所属で立候補した。比例復活のない「背水の陣」となったが、堀内氏が再選を果たした。

 堀内氏は、地域支部を各地に作るなど地道な支援の輪を広げたことが奏功した。党公認は得られなかったが、県議団からは「県連公認候補」として支援を取り付けた。

 選挙戦では「後がない戦い」と有権者に訴えた。推薦を受けた公明の支持層にも食い込み、組織票に上積みした。堀内氏は「山梨県人の誇りをかけて戦ってきた。山梨のために働く」と述べた。

 2区では2005年郵政選挙を境に保守が分裂。郵政民営化法案に反対した故堀内光雄元通産相が自民を離党し、「刺客」として送り込まれたのが長崎氏だった。09年は復党した光雄氏が公認を得て、長崎氏は離党。12年からは光雄氏の後継として義理の娘、詔子氏が立候補し、長崎・堀内両氏による激しい争いが続いてきた。

 公示直前に自民復党が決まった長崎氏は「世直し」を掲げて選挙戦を戦った。復党効果を生かして保守層を手堅くまとめ、希望の党や立憲民主党の支持層にも一部食い込んだが、及ばなかった。

 立憲新人の小林弘幸氏、希望新人の井桁亮氏、共産党新人の大久保令子氏らは「しがらみ政治」の打破や「安倍1強政治」からの転換を訴えたが、支持は広がらなかった。

 ◆1区

 ◇中谷・中島両氏、譲らず 開票作業深夜まで

 山梨1区は、自民党前職の中谷真一氏と、無所属前職で民進党県連代表の中島克仁氏による「一騎打ち」となった。

 中谷氏は、今回の選挙で比例代表に回った宮川典子氏を選対本部長に据えた。両氏が地域ごとに役割分担して、きめ細かな選挙戦を展開。地域支部の立て直しを図り、後援会組織も充実させた。昨夏の参院選で敗北した反省を踏まえ、団結した県連の県議団から支援も受けた。

 選挙戦では株価の上昇をはじめ、改善傾向にある経済指標を列挙し、政権の実績をアピール。その上で、地域経済の活性化を主に訴えてきた。「国の支援を引き出し、古里を守り抜く」などとし、政権継続の必要性を強調した。

 中島氏は、前回総選挙で旧民主党の公認として出馬したが、今回は希望の党への合流を巡り民進が分裂。無所属で選挙戦に挑んだ。

 連合山梨や山梨教職員組合の推薦を受け、輿石東元参院副議長も個人演説会に駆け付けるなど、組織力をフル活用して支持拡大を狙った。リベラル層を意識し、社会保障や医療福祉の充実を強調。希望、立憲民主党の両支持層に加え、無党派層への浸透も目指した。街頭では「国民の心の叫びに向き合わない政権に立ち向かいたい」などと繰り返し、政権批判の「受け皿」となることを目指した。

 共産党新人の宮内現氏は憲法改正や消費増税の反対、幸福実現党新人の西脇愛氏も国防強化を掲げて選挙戦を戦った。

 ◇宮川氏、比例で3選 南関東 「コスタリカ」単独1位

 比例代表で立候補した県出身者では、南関東ブロックで自民党の宮川典子氏(38)が3回目の当選を果たした。宮川氏は同ブロックの党単独1位だった。

 宮川氏は2012年の総選挙で、旧山梨1区から出馬して初当選した。しかし前回衆院選の14年から区割り変更に伴って選挙区数が3から2に減った。山梨では1区と比例代表の候補者を選挙ごとに交代させる「コスタリカ方式」が取られ、今回は宮川氏が比例に、中谷真一氏が小選挙区に回っていた。

 この他、南関東ブロックでは公明党山梨事務長、井川泰雄氏(43)が比例単独5位で立候補している。

 小選挙区も1区は共産党新人の宮内現氏、2区は希望の党新人の井桁亮氏、立憲民主党新人の小林弘幸氏がいずれも重複立候補している。名簿登載順位は他候補と同列で、宮内氏が5位、井桁氏と小林氏は1位。党の獲得議席数や小選挙区の当選者にどれぐらい得票が迫ったかを示す「惜敗率」で当選が決まる。

5279チバQ:2017/10/26(木) 23:04:03
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk19010063000c.html
<衆院選2017>12日間を振り返る 1区 「個」訴え戦略奏功 中島氏3選、退路断ち陣営一体感 /山梨
10月24日 00:00毎日新聞

 22日に投開票された衆院選は自民、公明両党が衆院の3分の2を超える議席を確保した。山梨では1区は民進党県連代表で無所属前職の中島克仁氏が他候補を振り切り、保守分裂選挙となった2区は、当選を果たした堀内詔子氏が自民から追加公認された。事実上、与野党が議席を分け合う形となった山梨の衆院選。各選挙区では何が起きていたのか。各選挙区の12日間を振り返る。【衆院選取材班】

 「信じた仲間と自分らしくやれば必ず結果は出ると考えてきた」。当選確実となった22日深夜、前回に続く小差の末の勝利に中島氏は目を赤く染め、深々と頭を下げた。

 中島氏と自民前職の中谷真一氏が「一騎打ち」を繰り広げた1区。民進県連幹部は「国会で何がしたいのか明確に訴え、それが有権者に届いた」と勝因を語る。自民県連を中心に組織力をフル回転させた中谷氏とは異なり、「個」を訴える戦略が奏功した。

 中島氏は2012年に旧民主党、14年には旧みんなの党から出馬。今回は、所属する民進が希望の党への合流を巡って分裂した。中島氏は態度を保留し、公示まで1週間を切った今月5日に無所属での出馬を決めた。選挙戦に向け、本格的に動き出したのはここからで「東京の動きに巻き込まれ、大きく出遅れた。追いつけるか分からない」と関係者は焦りを隠さなかった。

 自民は1区で、選挙ごとに小選挙区と比例代表の候補を入れ替える「コスタリカ方式」を採用している。中谷陣営は前回総選挙で中島氏に惜敗した宮川典子氏と役割分担し、きめ細かに地域を回った。終盤まで「中谷氏優勢」との報道も続いた。

 無所属は比例復活がなく、ポスターの枚数が限られるなどデメリットもあるが、退路を断ったことで中島陣営には一体感が生まれたという。医師でもある中島氏は地元の診療所で地域医療に携わる活動を続けており、医療政策や社会保障分野の課題を丁寧に語り掛けた。選挙戦では地盤の北杜市を重点的に回り、中谷氏に5000票以上の差を付けた。自民県連幹部は「一番の敗因は日ごろ地域を回っているかどうかだった」と漏らす。

 中島氏は前回選挙に続き、輿石東元参院副議長の選挙母体だった山梨教職員組合と連合山梨からも推薦を受けた。希望へ合流しなかったことで従来の支持層を離さず、無党派層や他党にも支援を働き掛けた。中谷氏優勢の報道を尻目に、最終盤にかけて猛烈な追い上げをみせ、他候補を抜き去った。

 しかし、いばらの道は始まったばかりだ。このまま無所属で議員活動を続けるのか、それとも帰属する政党を新たに選ぶのか。中島氏が下す決断に注目が集まっている。

………………………………………………………………………………………………………

 ◆開票結果

 ◇1区=選管最終発表

当107,007 中島克仁 50 無前

比105,876 中谷真一 41 自前W

  21,320 宮内現 35 共新W

   7,119 西脇愛 32 諸新

 ◇2区=選管最終発表

当 70,532 堀内詔子 51 自前

  67,434 長崎幸太郎 49 無前

  22,684 小林弘幸 45 立新W

   9,719 井桁亮 48 希新W

   5,414 大久保令子 67 共新

………………………………………………………………………………………………………

 ◆喜びの当選者

 ◇1区

中島克仁(なかじま・かつひと) 50 無(民)前(3)

 医師[歴]旧みんなの党政調副会長▽帝京大

5280チバQ:2017/10/26(木) 23:05:12
>>5193 2区
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171026ddlk19010066000c.html
<衆院選2017>12日間を振り返る 自民分裂の「溝」深く 最終決戦幕引きの一方で /山梨
00:00毎日新聞

 「前回総選挙では全国で沖縄と山梨だけが小選挙区で自民の議席を一つも獲得できなかった」。公示を直前に控えた8日、甲府市で開かれた自民党県連の会合後、記者の取材に森屋宏会長はそう力を込めた。

 故金丸信氏らが輩出し、保守王国と称された山梨。しかし、2005年の郵政選挙をきっかけに発生した保守分裂の争いは、県連の地盤沈下を引き起こした。昨夏の参院選でも民進党新人に議席を譲り、県連は10年以上続いた「内輪もめ」に終止符を打とうと、統一会派を作って組織の一本化を図った。

 県連は山梨2区では堀内詔子氏を推すと決めた。しかし組織のまとまりを欠き、一部の県議は公然と長崎幸太郎氏を支援した。森屋県連会長は選挙後に、長崎派の議員と協議の場を設ける意向を示したが、ある県議は毎日新聞の取材に「話し合うつもりはない」と強く反発している。

 党本部は今回の総選挙を「保守分裂の最終決戦」と位置づけ、長く続いてきた混乱の幕引きを図る。一方で、「山梨に骨をうずめる」と活動を続けてきた長崎氏の支持基盤は厚く、一部の首長や市議の間にも浸透。深まった溝は簡単に埋まりそうにはない。当の長崎氏は取材に「(今後のことは)これから考える」と述べるにとどめた。

 ◇1区でも難題が

 一方の1区でも、新たな難題が持ち上がりつつある。

 区割り変更に伴って、自民は前回総選挙から小選挙区と比例代表の候補を入れ替える「コスタリカ方式」を採用している。今回は中谷真一氏が小選挙区で戦い、宮川典子氏が比例代表に回った。

 「ここまで組織として支援できた選挙はなかった」。中谷陣営の選対本部長を務めた宮川氏は12日間の戦いを前向きに総括したが、前回は宮川氏、今回は中谷氏が、小選挙区で中島克仁氏に議席を奪われ、県連は大きな衝撃を受けている。

 県連は2人の候補が選挙区内を駆け巡る「1+1=2」の相乗効果を期待した。しかし、ある自民関係者は「同じ小選挙区に2人の自民候補がいるという難しさを乗り越えられなかった」と指摘する。

 コスタリカ方式では、比例に回る候補は名簿上位が約束される。宮川氏は早々に当選を決め、さらに小選挙区で敗北した中谷氏が比例で復活。同じ南関東ブロックの他県連から「山梨は優遇されすぎている」などと批判が高まるのは必至だ。

 選挙後、記者会見を開いた森屋会長は、次期衆院選ではコスタリカ方式を採らないことを明言した。事実上の公認候補となる1区支部長をどうするかは未定で、「党本部が決める」としているが、調整に失敗すれば、2区同様に保守が分裂するリスクもはらむ。地方選挙にも影響が出かねず、県連は厳しいかじ取りを迫られている。【衆院選取材班】

5281チバQ:2017/10/26(木) 23:08:44
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201710/CK2017102502000136.html
【東京】

<衆院選 担当記者が振り返る>(上)

2017年10月25日


小選挙区の区割り変更があった選挙区では、期日前投票所で混乱しないよう張り紙も=港区役所で
写真
 衆院選取材で都内を駆け回った記者たちが、選挙戦を振り返った。
 記者A 今回の衆院選は混乱したね。希望の党の公認候補発表は公示の一週間前。出馬会見が公示日前日の夜になった候補もいた。急ごしらえの陣営ゆえに、選挙が始まっても遊説日程さえ行き当たりばったりだった。
 記者B 静岡4区から東京16区に「国替え」した希望の田村謙治さん(49)は事務所を確保できたのは公認発表前日の今月二日。机などが整うまでは床に座っての作業だった。17区の希望西田主税さん(55)も事務所を探したが結局、連携する都民ファーストの会の都議の事務所を使った。
 記者C 希望の落下傘候補を支える選挙区の関係者も戸惑っていたよ。都民ファーストのある都議は「公認が決まった翌日に初めて会ったのに、数日後にビラや荷物が急にうちの事務所に届いた。必然的にうちの後援会で抱えざるを得ないが、人手も限られる」と頭を抱えていた。選挙直前、二人の都議が都民ファーストを離党したこともあり「希望の党の選挙を手伝いたくない、という支援者もいる」と困っていた。
 記者D 民進から出馬予定だった新人には公示前、希望の関係者からアプローチがすごかったみたい。ある候補者には、民進から希望に移った国会議員から電話があり「希望に来ないなら刺客を立てる」と具体名まで出されたという。別の候補も、この国会議員から何度も電話で説得されたとか。二人とも結局、理念が違うと立憲民主からの出馬を選んだ。希望の候補者擁立は相当難航した様子がうかがえるね。
 記者E 元職の櫛渕万里さん(50)にはやきもきした。解散が迫っても連絡が付かず、出馬会見を何度もキャンセルした。結局、民進を離党して希望から千葉3区で立つとファクスが届いた。無所属でも地元の23区で出ていれば、ノーベル平和賞で注目を集めたNPO「ピースボート」元事務局長という肩書をアピールできたのに。
 記者D 希望と立憲民主のどちらで出馬するかを巡り、選対に亀裂が入った候補者も。小池新党から出馬するよう候補者を説得するも失敗し、たもとを分かった元国会議員は「当選より理念を大事にするなんて政治を分かっていない。議席をもらってから何ができるか考えたら良いんだ」と恨み節をこぼしていた。ある意味、核心を突いているのだろうけど違和感も覚えた。理念より当選を大事にし過ぎる結果が、政治不信を招いている点も忘れてはならないと思う。
 記者F 選挙区の区割り変更の影響もあったね。十万人以上の有権者が入れ替わった7区は、立憲民主の長妻昭さん(57)より自民の松本文明さん(68)にとって不利だったと思う。新たに加わった目黒区の地区の商店街を、区議らの先導で練り歩いたが「若宮さん(5区の自民候補)じゃないの」と戸惑う住民もいた。逆に、7区から10区に移った中野区北部は、松本さんの自宅もあり、これまで票田だった地区だった。
 記者G 三軒茶屋駅前は区割り変更で5、6区の境界線が複雑になった場所。公示日の夕方、ここで5、6区の自民候補二人が続けて演説をした。二人の街宣車が並んだのは、両区の境界線となる駅前通り。掛け持ちする応援弁士もいて、合わせて一時間以上の演説の間、自民の支援者が集結した。選挙戦終盤に安倍晋三首相が応援に来た時も、ここで両候補と並んだ。区割りで混乱した有権者もいただろうが、陣営側は共演の相乗効果も狙えたのかも。

5282チバQ:2017/10/26(木) 23:08:57
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/list/201710/CK2017102602000120.html
<衆院選 担当記者が振り返る>(下)

2017年10月26日


雨の中、候補者らの最後の訴えを聞く有権者ら=21日夜、千代田区で
写真
 記者H 19区の末松義規さん(60)は、野党再編のドタバタに巻き込まれていた。結局、立憲民主党から立候補して比例代表で復活当選したが、公示のころは「ひどく疲れている様子だ」と心配する声も聞かれたよ。選挙戦後半からは立憲民主の勢いを感じた。街頭でも「(期日前投票で)もう投票したよ」と握手する人が急増したね。
 記者F 7区では、立憲民主の長妻昭さん(57)に握手を求める有権者が多いのに驚いたよ。いくら「ミスター年金」として知名度抜群でも二、三分に一回とは。陣営も「前回の五倍以上」と言っていた。ある陣営幹部は、希望の党の小池百合子代表の「排除」発言で「立憲民主の候補者が『弱者』のイメージになり、応援したいと思われたのでは」と分析していたよ。
 記者I 18区は希望の失速で事実上、五度目の「土菅(どかん)戦争」に。序盤は自民の土屋正忠さん(75)が優勢だったが、立憲民主の菅直人さん(71)が巻き返した。立憲民主への追い風が大きいが、直前の武蔵野市長選で四野党の支持を得た元民主都議が自民推薦候補に大勝していた。菅さんは「市長選の勝利は大きかったね」と話していたよ。
 記者J 比例代表で復活当選した3区の松原仁さん(61)は「希望の看板はマイナスだったな」と本音をもらしていた。「立憲民主から出たら小選挙区でトップだったかもね」とも。選挙戦の途中から、たすきの色を民進時代の赤に戻すなど、必死に希望カラーを打ち消していた。
 記者K 21区で勝った希望の長島昭久さん(55)は、四月に民進に離党届を出して除名され、希望の結党に参加した。「排除」発言後、陣営は「支持者から長島さんは好きだけど小池さんは嫌いと言われる。個人の力だけで戦っている状態」とぼやいていたね。
 記者J 希望の失速を実感したのは、小池代表と民進の前原誠司代表が並んだJR大井町駅前。約三百人に熱っぽく訴えたが、反応は冷ややか。七月の都議選の熱狂がうそのようだった。去り際に「都政に専念しろ」とやじも飛んでいたよ。
 記者L 都議選といえば、公明が自民ではなく都民ファーストと協力し、12区に属する北区では自民が都民ファーストに敗れた。衆院選では自公の結束を強調し、公明の太田昭宏さん(72)の出陣式で、自民の北区議が太田さんの手を二分半も掲げて演説していたのが印象的だった。
 記者M 名字が同じ候補者も話題に上っていた。10区は「鈴木」さんが二人いた。うち身長一九〇センチの候補者は「背の高い方です」と強調していた。勝ったのはもう一人の鈴木さん。百四十六票が「鈴木」とだけ書かれ、案分された。1区と25区も名前や名字が同じ候補者がいて、判別できない票があったそう。
 記者G 希望の5区と6区の候補者が、7区の渋谷駅前にいたのは奇異だった。雨の中、街宣車の上でひたすら手を振るだけ。小池代表の到着後、やっとマイクで安倍政権批判や「しがらみのない政治」を訴えたが、自身の政策はさっぱり。集まっていたのは小池代表見たさのやじ馬で、5、6区の有権者はほとんどいなかったのでは。二人とも落下傘候補で小池代表頼みのようだった。
 記者I 確かに。希望の候補者は、小池代表のコピーのような演説が目についた。終盤、オリジナリティーが出てきたが、付け焼き刃の印象が残ったね。
 記者M 台風による荒天の投票日というのも強烈だった。10区の希望若狭勝さん(60)の事務所は、開票率13%で当落判明前なのに、安全のため支援者を帰宅させた。残った区議ら約十人の沈痛な表情が並ぶ事務所は、いたたまれない雰囲気に。比例復活もなく、落選が決まった翌日、若狭さんは「無党派層の人は天候にも多少影響される。もっと投票率が上がれば…」と嘆いていたよ。

5283チバQ:2017/10/27(金) 00:14:00
12年→14年→17年の比例議席数

○公明党
北海道:1→1→1    
東北 :1→2→1
北関東:3→3→2
南関東:2→3→2
東京 :2→2→2
北信越:1→1→1
東海 :2→3→2
近畿 :4→4→4
中国 :2→2→2
四国 :1→1→1
九州 :3→4→3
比例小計22→26→21
小選挙区 9→ 9→ 8
  合計31→35→29

○共産
北海道:0→1→0
東北 :1→1→1
北関東:1→2→1
南関東:1→3→2
東京 :1→3→2
北信越:0→1→1
東海 :1→2→1
近畿 :2→4→2
中国 :0→1→0
四国 :0→0→0
九州 :1→2→1
比例小計 8→20→11
小選挙区 0→ 1→ 1
  合計 8→29→12

5284チバQ:2017/10/27(金) 00:14:32
http://gooddays.hateblo.jp/entry/2017/10/25/231015
各党の得票数(単位:万人)
自民1766→1856 比例得票33% 全議席61%
公明731→698  比例得票13% 全議席6%
民主978     前回比例得票18% 前回全議席15%
→立憲民主1108  比例得票20% 全議席12%
→希望968     比例得票17% 全議席11%
共産606→440   比例得票8%  全議席3%
維新838→339   比例得票6%  全議席2%
社民131→94   比例得票2%  全議席0.4%
幸福実現26→29
支持政党なし10→13


https://togetter.com/li/1164558
にゃかがわりょうじ @nyakagawa_r2017-10-25 11:47:20
自民党の比例得票率
2005(衆)38.18%
2007(参)28.08%
2009(衆)26.73%
2010(参)24.07%
2012(衆)27.79%
2013(参)34.68%
2014(衆)33.11%
2016(参)35.91%
2017(衆)33.28%

にゃかがわりょうじ @nyakagawa_r2017-10-24 20:34:32
公明党の比例得票数
2005(衆)898万
2007(参)776万
2009(衆)805万
2010(参)763万
2012(衆)711万
2013(参)756万
2014(衆)731万
2016(参)757万
2017(衆)697万
700万を割ったのは現公明党になって初めて

にゃかがわりょうじ @nyakagawa_r2017-10-24 22:35:52
主要野党の比例得票推移(単位は万)。こうやって見ると、選挙の度に与野党間でダイナミックな
票移動があるわけではなくて、あくまでも野党間での票移動が主なんじゃないかと思う。
今回は若干野党側が積み増したと思うけど。 twitter.com/nyakagawa_r/st…


にゃかがわりょうじ @nyakagawa_r
H25 民713+維635+共515+み475+社125+生94=2557
H26 民977+維838+共606+社131+生102=2654
H28 進1175+共601+維515+社153+生106=2550
H29 立1108+希967+共404+維338+社94=2911
22:32 - 2017年10月24日

5285チバQ:2017/10/27(金) 19:40:23
https://news.goo.ne.jp/article/gifu/region/gifu-20171027094252.html
阿知波氏が政界引退へ 岐阜5区から出馬
09:42岐阜新聞

 衆院選で岐阜5区から希望の党の公認候補として立候補し、落選した元職阿知波吉信氏(54)が、政界を引退する意向を決めた。27日の民進党県連の会合で報告する見通し。

 阿知波氏は、総務省情報流通高度化推進室長などを経て、2009年の衆院選で旧民主党から立候補し、初当選。12、14年での衆院選では落選し、5年ぶりの国政復帰を目指していた。

 取材に「最後の戦いという覚悟だった。私が挑戦し続けることで、若い力が出てくるのを邪魔してはいけないとも考えた」と理由を述べた。

5286チバQ:2017/10/27(金) 19:44:35
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-plt1710270021.html
【衆院選】希望の党・松浦大悟氏「LGBTカミングアウト阻止された」「LGBT左派から横やり」とツイート
17:14産経新聞

【衆院選】希望の党・松浦大悟氏「LGBTカミングアウト阻止された」「LGBT左派から横やり」とツイート
昨年の参院選を前に取材に応じる松浦大悟氏=平成28年6月17日、秋田市山王中島町の選挙事務所(渡辺浩撮影)
(産経新聞)
 先の衆院選の秋田1区から希望の党公認で出馬し、落選した元参院議員、松浦大悟氏(48)がツイッターで、自らが性的少数者(LGBT)であることをカミングアウトして選挙戦を戦おうとしたが阻止された-と明らかにした。

 松浦氏は26日夜、「今回の選挙で私はカミングアウトをしようと思い、LGBT運動をしている友人に頼んでメディアに声をかけたのだが全て断られた。理由は選挙前に特定の候補者をピックアップできないとの事だった。だが全政党の当事者を紹介するなどの工夫は出来たのではないか。(希望の党の候補者には2人いた)」とツイート。

 「小池百合子さん率いる保守政党の候補者がカミングアウトする事を阻止しようとするLGBT左派からの横槍(よこやり)も入った」「小池百合子氏、細野豪志氏にはカミングアウトして選挙を戦う事の了解を取っていた」「しかしそれは叶わなかった」などとした。

 松浦氏は秋田放送アナウンサーを経て平成19年の参院選で秋田選挙区から無所属で立候補し初当選。その後、旧民主党に入り、1期務めた。25年に民主党から、昨年は民進党から参院選に出馬したが落選。民進党秋田県連代表も務めた。今月22日投開票の衆院選では秋田1区で希望の党から出馬し、落選した。

 参院議員時代にLGBT問題に取り組み、22年10月18日の参院決算委員会で、国勢調査の項目に同性カップルも含めるべきだと質問。片山善博総務相から「今後検討していきたい」との答弁を引き出していた。

 希望の党は衆院選の公約で「LGBTの差別禁止法の制定」を掲げていた。

5287チバQ:2017/10/27(金) 19:57:24
https://news.goo.ne.jp/article/kyoto_np/region/kyoto_np-20171027000019.html
公認反発組、自民が対応に苦慮 保守分裂の京都5区
08:32京都新聞

公認反発組、自民が対応に苦慮 保守分裂の京都5区
公認反発組、自民が対応に苦慮 保守分裂の京都5区
(京都新聞)
 自民党京都府連が、22日に投開票された衆院選京都5区で、党公認候補ではなく別の無所属候補を支援した党員への対応に頭を悩ませている。府連は公示前後に処分を示唆する文書を該当する党員に送付したが、無所属候補を支援した党員は地方議員だけで20人近くに上る。処分を強行すれば、来年の府知事選や再来年の統一地方選、参院選に影響が出かねず、府連は対応を慎重に検討している。

 府連は、衆院議員を12期務めた谷垣禎一自民前幹事長が引退する意向を表明したの受け、先月24日に公募に伴う投票を実施し、当時府議だった本田太郎氏=宮津市・与謝郡=を5区の候補に選んだ。

 この結果に、同じく公募に応じていた四方源太郎府議=綾部市=を推していた地方議員らが「選考委員の人選や票配分の根拠が不透明」などと反発。綾部市の自民市議全員と京丹後市の自民市議の約半数、福知山市議らが、党員で前京丹後市長の中山泰氏の支援に回った。

 府連は公示前後に京丹後市の各党支部や党綾部支部長の綾部市議会議長の安藤和明氏らに「反党行為が継続される場合は除名処分など厳正に対処する」などと警告する文書を送った。中山氏の演説会に出席するなどした与謝野町議会の勢籏毅議長らに対しては、宮津市にある本田氏の事務所に出入り禁止の張り紙を掲示した。

 こうした府連の締め付けに、「処分は甘んじて受け入れる」と一定容認する声がある一方、「やり過ぎだ」と反発する意見もくすぶる。ある地方議員は「処分すれば、党員の大量離党を招き、府北部で自民党の力が衰退する」と警鐘を鳴らす。

 中山氏は本田氏に2倍近い票差で敗北したものの、地元の京丹後市では本田氏の2倍を超える票を獲得し、綾部市でも168票差まで迫った。府北部では、2014年4月の与謝野町長選や昨年6月の福知山市長選で自民推薦候補が無所属候補に敗れている。11月には本田氏の自動失職に伴う府議補欠選挙も予定されており、混乱が続くことを懸念する声もある。

 府連内では「無罪放免では組織として示しがつかない」との強硬論がある一方、「今後の選挙を考えると、これ以上波風を立てるのは得策ではない」との見方も根強くある。二之湯智府連会長は「(中山氏を支援した)党員の具体的な動きを調査し、処分するかどうかも含めて慎重に検討したい」と話している。

5288チバQ:2017/10/27(金) 20:03:08
http://www.niigata-nippo.co.jp/feature/senkyo/syuin2017/kennai/news/20171024353549.html
民進系の苦境、共産が救う
新潟ショック再び(上) 共闘効果

 22日投開票の第48回衆院選は県全域で「自民対野党共闘」の図式となり、県内6小選挙区で野党側が4勝2敗と勝ち越した。昨年の参院選、知事選に続き、共闘態勢を敷いて票を積み上げた野党陣営。自民党は2期生が支持基盤の弱さを露呈し、小選挙区で五つあった議席を半分以下に減らした。与党が3分の2の議席を得た全国情勢と正反対の結果は、関係者に衝撃を与えた。なぜ県内では与野党勢力が逆転したのか-。激戦を総括し、今後の県内政界地図を展望する。(敬称略)

 開票率99%、黒岩宇洋9万5644票、斎藤洋明9万5594票-。テレビに開票速報が映し出された瞬間、新発田市の選挙事務所は沸き立った。

 一部報道でいったんは斎藤に打たれた当確が取り消された後の、わずか50票差の“大逆転劇”。黒岩はぼうぜんとし、夫人の美春は泣きじゃくった。具合が悪くなり救急車で運ばれる支持者も出るなど騒然とした雰囲気の中、黒岩は目を赤くし、声を振り絞った。

 「新潟の力を示すことができた」

   ■   ■

 黒岩は新潟3区の「野党統一候補」として無所属で戦ったが、解散直後は希望の党への合流を表明していた。これに待ったをかけたのが、憲法改正に反対し野党共闘を重視する支持者たちだ。共闘候補が与党候補を破った2016年の参院選と知事選に続く“新潟ショック”を期待する声が強かった。

 全6区に候補を擁立していた共産党県委員会は当初、黒岩との連携には消極的な姿勢だった。しかし、黒岩は今月5日、社民党県連幹部と共に共産党県委員会を訪れ、協力を要請。参院議員森裕子や市民団体も連携を要望し、県委員会は翌6日、3区での擁立取り下げを発表した。10日の公示のわずか4日前だった。

 野党共闘の動きは短時間に広がった。希望への合流を主導した民進党代表前原誠司のグループだった4区の菊田真紀子も、無所属を選択。民進系候補5人のうち2区をのぞく4人が「オール野党態勢」で臨み、「自民対野党共闘」の図式を鮮明化させた。

   ■   ■

 野党系を4勝2敗に押し上げた大きな要因が、前回各小選挙区で1〜2万票を獲得した共産党の組織力だった。3区を統括する党下越地区委員会は、「小選挙区は黒岩」「比例は共産党」と書いたビラを約5万枚配った。

 1区で立憲民主党の西村智奈美を支援した、共産県議の渋谷明治(新潟市東区選出)は「自分の選挙以上に動いた」。個人事務所に10台の臨時電話を置いて電話作戦を展開したほか、毎朝夕、街頭などで西村への支持を訴えた。

 本県民進系候補の後援会も高齢化してきている。頼みの綱である連合新潟の動員力も低下し、選挙戦序盤、「人が集まらない」と焦る候補もいた。支持基盤の弱体化を補ったのは、結果として共産党だった。

 元連合新潟会長で立憲民主党1区選対本部長代行の小嶋栄吉は「かなりの運動量で、票の上積みに貢献してくれた」とうなった。

 5、6区でも野党共闘の無所属新人が自民候補に善戦。6区の梅谷守は自民得票の約98%に当たる9万票余りを獲得し、5区の大平悦子も自民の約87%の票を得た。政党候補なら復活当選も可能な水準だった。

 次なる政治決戦は19年の統一地方選と参院選。共産党県委員長の樋渡士自夫は「互いを尊重することができれば、今後も共闘路線は続ける」とする。野党共闘の支援で沖縄など全国を奔走した森は、力を込める。「安倍1強を打ち破るヒントは、新潟にある」

【県関連ニュース】 2017/10/24 10:51

5289チバQ:2017/10/27(金) 20:03:32
http://www.niigata-nippo.co.jp/feature/senkyo/syuin2017/kennai/news/20171025353759.html
「魔の2期生」基盤弱く
新潟ショック再び(中) 自民敗北

 「安倍晋三です」-。選挙戦中盤、新潟4区で会社を経営する男性の携帯電話が鳴った。見知らぬ番号からの着信。自民党総裁で首相の安倍からだった。

 「金子恵美さんをよろしくお願いします」

 報道各社の世論調査で全国では与党勝利と予想されたが、本県は安倍自らが公認候補の支持拡大に奔走するほど情勢が厳しかった。

 党本部の調査の結果は本県6小選挙区で「全敗」。「新潟は壊滅的だ。野党共闘にやられる」。党中枢は危機感を募らせていた。

 本県小選挙区は結局、2勝にとどまり、3分の2を野党側に押さえられるという全国と対照的な結果に終わった。選挙後、党県連幹事長の県議柄沢正三は過去に述べ続けてきた懸念を、敗因に挙げた。「後援会組織をつくっていない」

   ■    ■

 「選挙に強い」といわれた自民党の力の源泉は、地域に根のように張り巡らせた後援会にある。しかし本県1〜4区の2期生候補が設立した後援会は、「形だけ」の面もあった。

 2012年に大量に初当選した前職は不祥事続きで「魔の2期生」と呼ばれ、本県の一部前職も週刊誌をにぎわせた。県連内には「政治家としての資質を疑う」との声も渦巻いている。

 業界団体をフル動員して組織票を積む「自民党型選挙」も、影を潜めた。長く自民党を支え、組合員らを動員してきた農協は静観し、選挙活動の一翼を担ってきた建設業者の動きも鈍かった。

 農協関係者は「自民党は農協改革を進め、TPPも推進した。選挙の時だけ聞き心地の良い政策を言っても信用できない」と憤る。

 選挙戦終盤に入った18日。連立政権を組む公明党の支持母体・創価学会の女性が集まった新潟市内の会合で、4区の金子は「大変厳しい戦いです」と訴えた。2区の細田健一、3区の斎藤洋明も集会などで「比例は公明党に」と呼び掛けた。

 しかし出口調査によると、県内全6区で公明票は野党系候補に2割〜4割強が流れた。東京電力柏崎刈羽原発が立地する2区では4割以上が離れた。一方、野党側は共闘した各党支持層を固め上げた。

 公明党関係者は「公明支持層には原発や安全保障へのアレルギーがある。保守層にも一定程度、反発はあるだろう」と分析する。

   ■    ■

 投票翌日の23日。比例復活を含めた当選者4人が党県議団の会議に出席し、選挙協力への謝意を述べた。そこに5区で勝った新人泉田裕彦の姿はなかった。

 党県連と対立して知事選4選出馬を断念した泉田の擁立を巡り、県連内には深刻なしこりが生じた。5区以外でも党員や有権者から「泉田問題」の説明を求められ、「選挙戦はマイナスからの始動だった」との見方は強い。

 副議長で県議の沢野修は「泉田氏と自民党の考え方は違う。泉田氏の擁立は筋に合わなかった」とする。選挙後も、泉田を県連所属の衆院議員として認めないとの姿勢を示す県議が少なくない。今後も摩擦が生じるのは必至だ。

 昨年の参院選、知事選に続き、衆院選でも野党共闘の前に苦戦を強いられた自民党県連。泉田問題という火種も抱える。

 23日に党県議団を訪れた4人の当選者に笑顔はなく、県連が直面する危機を物語っているようだった。(敬称略)

【県関連ニュース】 2017/10/25 11:49

5290チバQ:2017/10/27(金) 20:03:55
http://www.niigata-nippo.co.jp/feature/senkyo/syuin2017/kennai/news/20171026353919.html
波紋呼ぶ知事の肩入れ
新潟ショック再び(下) 県政地図

 投開票から一夜明けた23日。自民党県議団の会議で、党県連幹事長の県議柄沢正三は小選挙区で2勝4敗と苦杯をなめた戦いを総括した後、切り出した。「指摘しておかなければならないことがある。選挙戦での米山知事の対応だ」
 県連幹部らは知事米山隆一が全6小選挙区で野党系候補を応援したことを問題視した。会議は非公開で出席者によると、柄沢は「今後の対応を考えたい」と県政運営への非協力もにおわせ、けん制したという。
■   ■
 ちょうど1年前の知事就任以来、米山は県議会で6割超の議席を握る自民党を念頭に「与野党とは等距離」と繰り返していた。しかし、今回の衆院選では野党系候補への肩入れを隠そうとはしなかった。
 「400億円かかる計画を知事に決断しろと言う前に、国の補助金を自ら取ってくるのが先ではないか」。米山は9月30日、1区で立憲民主党から出馬した西村智奈美の事務所開きに参加。上越新幹線の新潟空港への延伸を公約に掲げた自民石崎徹を暗に批判した。
 公示後の今月13日は2区の無所属鷲尾英一郎、4区の同菊田真紀子の集会で、支持を訴えた。菊田の選挙ビラには米山と握手を交わす写真が載った。
 また選挙戦終盤の19日には出張先のデンマークから、自身のブログで「リベラルの旗を高く掲げよう」と呼び掛けた。
 自民党候補の応援に入らなかったことについて、米山は25日の記者会見で「要請があれば考えた」と述べ、「等距離」は変化していないとの姿勢を示してみせた。
 だが、知事に「政治的中立性」を求めていた柄沢は「言語道断」と、一連の対応を批判する。「知事の行動は県益を損ないかねない」。3分の2議席を占める大勝を収めた自公政権との関係悪化を危惧した。
■   ■
 今衆院選で、官邸中枢と直結していた公明党中央幹事会会長で燕市出身の漆原良夫(比例北陸信越)が政界を引退。「大物」と呼ばれる本県関係の代議士が、また一人姿を消した。
 新潟1〜4区を制した無所属や立憲民主党の民進系議員らが今後、県の“代弁者”をどう務めるかが焦点になっている。
 25日に県庁で開かれた当選証書付与式には、その4人が出席。激戦の疲れをにじませつつも、晴れやかな表情を見せた。
 「野党議員だからといって、国とのパイプが無いと言うのは思い込みだ」。旧民主党政権で厚労副大臣を務めた西村は、報道陣に強調した。農水政務官を経験した鷲尾は「予算の箇所付けなどは要望自体がまっとうかどうかが重要で、誰が持っていくかの話ではない」と指摘した。
 本県小選挙区は民主党政権が誕生した2009年は、民主党が6小選挙区を独占。自民党が政権に返り咲いた12年には、自民党が全6議席を奪い返した。14年は自民党の5勝1敗で、今回は野党側が4勝2敗。勢力図は「オセロゲーム」のように変わり続けている。
 「これでは長い目で見て力のある政治家は育たない」「誰が中央につないでくれるのか」。県幹部からは戸惑いの声も漏れる。
 知事米山を囲んで版図を広げる野党共闘勢力と自公との新たなパワーバランス、先行きが見えない国との関係-。第48回衆院選は新たな県政地図を生み、幕を閉じた。(敬称略)

(付加情報)
・県政地図

(政治)

【県関連ニュース】 2017/10/26 08:47

5291チバQ:2017/10/27(金) 20:04:40
http://www.niigata-nippo.co.jp/feature/senkyo/syuin2017/kennai/news/20171025353751.html
5区の無効6169票 県内最多
衆院選 候補者以外の記名も

 22日に投開票された衆院選で、新潟5区の無効票が県内6小選挙区で最多の6169票に上った。要因として「入れたい候補がいないという意思表示をしたい」といった有権者心理がありそうだ。

 無効票が2番目に多かったのは1区の5268票。1区は有権者数、投票者数が県内最多であるのに対し5区は県内最少で、5区の無効票の多さが際立つ。

 5区の大票田・長岡市では2516票の無効票が出た。内訳は白紙が1576票で、残りの千票近くは「候補者でない者」の名前などが書かれていた。市関係者によると、旧新潟3区時代の盟主・田中角栄元首相のほか、8月に死去した元衆院議員・長島忠美さん、前長岡市長・森民夫さんらの名前があったという。

 長島さんの死去に伴う補欠選挙の予定が総選挙に統合された5区。自民党から出馬し初当選した泉田裕彦さん(55)については、知事時代の政治手法や不透明な候補選定過程などを巡って党内で批判が出ていた。選挙が始まっても一部から「野党に入れるわけにはいかないが『泉田ノー』の意思は示したい」といった声が出ており、無効票に流れた可能性がある。

 また市議選とのダブル選だった南魚沼市では、無効票が過去4回の衆院選で最も多い2443票に上った。「市議選の投票用紙に衆院選の候補が書かれていたケースがあった」(市選管)という。「×」と記された票もあり、市関係者は「意中の人がいなかったということでは」と推察した。

【県関連ニュース】 2017/10/25 11:31

5292チバQ:2017/10/27(金) 20:05:40
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk15010032000c.html
<衆院選2017>検証/1 野党躍進 政策すりあわせ課題に 希望合流拒否、無党派層が支持 /新潟
10月24日 00:00毎日新聞

 「野党の力添え、さまざまな団体の支援で多くの信頼を力にした。こんなにうれしいことはない」

 22日投開票の衆院選で、県内全6小選挙区のうち4選挙区で勝利した野党勢。1勝だった2014年の前回選から大躍進した。県内の小選挙区で最初に当選を確実にした4区の無所属前職、菊田真紀子氏(48)が当選の弁で、躍進の原動力だと指摘したのは「野党共闘」だった。

 菊田氏を含む民進系の候補者たちは、解散直前の民進解党騒ぎで小池新党「希望の党」入りを迫られた。しかし全員がそれを拒絶し、無所属などでの出馬を決意。その理由について、民進系候補者たちは口々に「筋を通すため」と説明したが、実態は共産など他の既成野党の支援を期待してのことだった。

 14年の前回選で、野党候補は3区以外で自民候補に競り負けた。しかし野党候補が複数立ち、政権批判票が分散したのが一因で、候補者を一本化できていれば1、2、4区でも逆転できていた計算だった。現に野党共闘が成立した昨年7月の参院選、10月の知事選では野党候補が勝利。今衆院選でも憲法改正などタカ派色のある希望入りを蹴ることで、県内6選挙区中5選挙区で共闘態勢を構築した。

 無党派層への支持拡大にも成功した。各候補は自身の実績や政策ビジョンはそこそこに、多くの時間を政権批判に割いた。「森友・加計問題の再検証」や「原発再稼働反対」などをスローガン的に掲げ、反自民票を前回以上に着実に集めた。自由党県連の森裕子代表は「安倍一強政治に越後人の反骨精神が働いた」と分析する。

 もっとも、一度希望入りを表明した「ぶれた」候補には県民は厳しい審判を下した。6区の梅谷守氏(43)は約2200票差にまで詰め寄るも惜敗。3区の黒岩宇洋氏(51)も共産支持層の多くから「反感を買った」(樋渡士自夫・共産県委員長)とみられ、黒岩氏は前回の8300票差から50票差まで肉薄されての薄氷の勝利。一貫性のない不義理に容赦なくノーを突きつけられた格好だ。黒岩氏は当選後「立ち位置をぶれずに判断したい」と神妙に語った。

 当選した民進系4人のうち3人は無所属だ。無所属議員は国会での質問機会が政党所属議員と比べて大幅に減るだけに、今後政党に所属する人も出そうだが、保守思想の持ち主も多く、支援を受けた共産や社民などといかに政策面ですりあわせるかという課題を残している。【堀祐馬】

5293チバQ:2017/10/27(金) 20:11:11
https://mainichi.jp/articles/20171025/ddl/k15/010/025000c
衆院選2017

検証/2 自民後退2勝4敗 地元活動の弱さを反省 泉田氏巡る混乱も後引く /新潟

毎日新聞��2017年10月25日 地方版

自民県連の党議であいさつする比例復活候補たちの顔に笑顔はなかった=新潟市中央区新光町の県議会庁舎で

 衆院選の投開票から一夜明けた23日。県議会庁舎で開かれた自民県連の党議には、比例で復活当選した1区の石崎徹氏、2区の細田健一氏、3区の斎藤洋明氏の姿があった。だが3氏とも足取りは重く、表情も硬い。冒頭あいさつした細田氏は「ふがいない戦いだった」と頭を下げた。

 自民は県内6小選挙区で2勝4敗。解散前から2議席後退し「敗北」と受け止めざるを得ない結果となった。最大の敗因は野党共闘。仮に共闘が成立せず、共産が独自候補を降ろさずにいたら、野党票が分散し自民が競り勝てていたとみられる選挙区が複数あった。

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 実際、石崎氏は選挙戦で「相手は共産というものすごい組織だ。民進より共産の方が怖い」と共産脅威論を訴え続けた。斎藤陣営の幹部も開票後「共産に負けた。敵ながらあっぱれ」と言い切った。

 もっとも、競り負けは身から出たさびでもあった。「東京にばかりいてこっちに戻ってこない」「年上の県議や市議をぞんざいに扱う」。取材の過程で陣営関係者や自民支持者から度々、候補者の愚痴を耳にした。

 小選挙区で敗れた1〜4区の候補者は、全員が12年の政権奪還時に初当選した2期生(当時)で、実績や知名度は限られる。それを補うだけの地元活動と、後援会の実動部隊となる地元議員との意思疎通が不十分だったのでは、との指摘は県連内でも多い。柄沢正三県連幹事長(県議)も23日の党議後、記者団に「候補者の一部は日ごろの政治活動や後援会が脆弱(ぜいじゃく)だった」と述べた。

 投票率の大幅上昇も逆風になった。今回の県内小選挙区投票率は62・56%で2014年の前回選より9・85ポイント上昇。全国的な小池新党「希望の党」騒動に加え、県内で野党共闘が成立したことで有権者の関心が高まったためとみられるが、共同通信の出口調査では1〜4区と6区で無党派層の6〜7割が野党候補に投票していた。多くの無党派層が自民票を投じた12年のような熱狂は、もはやない。

 自民は今回の選挙で多くの課題を露呈させたが、5区で初当選した泉田裕彦前知事の擁立で刻まれた禍根をどう解消していくかという問題も残している。

 「独善的」との指摘もある泉田氏の擁立を巡っては、一部県議が反発し、県連としての公認申請を断念。党本部判断で公認したが、県連は泉田氏に「関与しない」方針を文書で党本部に伝えていた。

 ある県議は「しこりがないと言ったらうそになる。泉田氏とは付かず離れずで接する」と漏らした。2年後には県議選を含む統一地方選や参院選を控える。泉田氏への「拒絶反応」を制御し、どれほど県連が一枚岩となれるかも鍵となる。【柳沢亮】

5294チバQ:2017/10/27(金) 20:14:19
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2017/fuk/CK2017102302000042.html
福井
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<1区得票分析> 稲田さん引き離す
2017年10月23日 紙面から
 前回衆院選と同じ顔触れの戦いとなった1区は、自民前職の稲田朋美さんが約十一万七千票を獲得して圧勝。他の二人を大きく引き離したが、得票率は57・3%で、前回の64・8%を下回った。
 稲田さんは大票田の福井市で55・9%(前回63・4%)、大野市で60・5%(同67・8%)、勝山市で63・3%(同71・7%)となるなど六市町すべてで他の二人を上回った。次点の希望新人の鈴木宏治さんと、共産新人の金元幸枝さんを寄せ付けなかった。
 候補者の一本化を巡って民進党とのあつれきが生まれる一幕もあった鈴木さんの得票率は31・4%。維新から立候補した前回の26・5%と比べ4・9ポイント増加した。福井市で32・8%(前回28・3%)、大野市で29・0%(同23・3%)、勝山市で26・5%(同20・5%)と全市町で増えたが、出遅れもあって届かなかった。
 十度目の挑戦となった金元さんは、安倍政権を強く批判し、憲法九条を守り抜くことを力強く訴えた。前回の約一・五倍となる二万二千票余りを獲得。得票率は11・2%で前回の8・6%を上回ったが、及ばなかった。
 (清兼千鶴)
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2017/fuk/CK2017102302000055.html
<2区得票分析> 高木さん、堅調勝利
2017年10月23日 紙面から
 自民前職の高木毅さんが選挙区内の四市七町すべてで手堅く票をまとめて勝利した。希望元職の斉木武志さんに二万五千票差、共産新人の猿橋巧さんには大差をつけたが、得票率は前回(61・5%)を大きく下回る54・2%にとどまった。
 高木さんは、アベノミクスや原子力政策の推進などを訴え、これまでの六期十七年で築き上げた組織票に支えられて八万票を獲得した。
 ただ、大票田の市部の得票率は、敦賀市で55・2%(前回63・7%)、越前市47・7%(同54・4%)、鯖江市50・7%(同59・2%)と苦戦を強いられた。
 斉木さんは、昨年五月末から準備を進めてきたことが奏功し、得票率は37・2%と善戦。特に丹南地区では強さを見せ、越前市では44・6%、鯖江市では41・8%と競り合った。高木さんの地元である敦賀市でも34・8%、小浜市でも35・1%と健闘した。
 しかし、嶺南地方の町部は若狭町で28・9%、美浜町で24・5%、おおい町で20・1%と得票が伸びなかった。
 猿橋さんは、原発再稼働反対などを訴えたが、支持を拡大できず、得票率は二桁に届かなかった。 
 (谷出知謙)

5295チバQ:2017/10/27(金) 20:14:37
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2017/fuk/CK2017102302100016.html
福井
 県内の二選挙区では、1区は自民前職で元防衛相の稲田朋美さん(58)が五選、2区は自民前職で元復興相の高木毅さん(61)が七選を果たし、自民が七回連続で議席を独占した。2区で次点だった希望元職の斉木武志さん(43)も、比例で復活当選を果たした。
 県内小選挙区の投票率は55・92%で、二〇一四年十二月の前回を5・92ポイント上回ったが、戦後二番目の低さだった。当日有権者数は六十五万三千二百三十四人。
 稲田さんは約十一万七千票を獲得。得票率は57・3%で、次点の希望新人で元県議の鈴木宏治さん(43)に五万三千票差をつけた。七月末に防衛相辞任に追い込まれイメージが深く傷ついた中、こまめに有権者と接して支持回復を図った。鈴木さんは準備不足に加え、過去に旧民主党を離党した経緯も尾を引き、反自民勢力の受け皿になれなかった。
 2区の高木さんは八万票余りを得た。得票率は54・2%。復興相時代に政治資金問題や過去の疑惑が報じられたが、北陸新幹線や原発などの地域課題に取り組むと訴え、支持を集めた。
 昨年六月に出馬表明した斉木さんは民進党県連の支援を受けて善戦したものの、選挙区では及ばなかったが、高木さんとの惜敗率が68・6%となり、希望の比例代表枠に滑り込んだ。
 共産党は、新人で党県書記長の金元幸枝さん(59)が1区で前回より上積み。新人で元おおい町議の猿橋巧さん(63)は2区で支持を広げられなかった。
◆比例北信越ブロック 当選者続々決まる

 八党派から五十六人が立候補した比例代表北陸信越ブロック(定数一一)で、比例単独で出馬した自民前職で党県連会長の山本拓さん(65)が八選を決めたほか、2区と重複立候補していた希望元職の斉木武志さん(43)が二回目の当選を果たした。山本さんのほかに、自民前職で元県連事務局長の助田重義さん(57)も比例単独で立候補している。
 二〇一四年の前回衆院選での獲得議席数は、自民が五、民主が三、維新の党、公明、共産がそれぞれ一だった。
 (松尾博史)
◆説明責任、終わっていない

<解説>
 県内の二小選挙区は自民党の議席独占となった。1区の稲田朋美さんは自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)問題による防衛相辞任、2区の高木毅さんは政治資金問題や過去の疑惑報道など懸念材料を抱えていた。対抗する野党が一つにまとまりきれなかった「敵失」も自民が圧勝した一因といえる。
 自民のライバルとなった新党「希望の党」は、1区に“一本釣り”した鈴木宏治さんを擁立。希望への合流に伴い、県議の野田富久さんを公認申請していた民進党県連の意向は無視された。
 鈴木さんは、旧民主党を飛び出した過去もある人物。民進党県連の全面支援は2区の斉木武志さんだけに向けられた。二人の希望候補の得票率に差が出た理由の一つだろう。
 また希望の党は安保関連法を容認するなど、自民に近い「保守」。共産、社民は希望を軸にした野党共闘には否定的で、昨夏の参院選のように自民対野党統一候補の構図に持ち込めなかった。全国屈指の強さを誇る自民に、野党が勝てる要素はなかった。
 稲田さん、高木さんには再び県民の期待を託された形だが、選挙前の失言や疑惑に対する有権者の不信が完全に解消したとは言い切れない。世論調査では安倍政権への不支持率は、支持率を上回る。国会での行動と民意にねじれが生じないためにも、選挙戦と同様に多くの県民と接し、声を集めることが欠かせない。
 (尾嶋隆宏)

5296チバQ:2017/10/27(金) 20:15:35
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/252393
自民批判の受け皿なく消極的選択に
民意漂流、衆院選福井1、2区

2017年10月23日 午後5時10分
 衆院選福井1、2区の戦いは、自民に希望、共産が挑む「3極」の対決構図となったが、最後まで盛り上がりに欠けた。希望が公示前に失速したことや、防衛相辞任騒動と週刊誌報道で耳目を集めた自民前職を逆転する地力が野党候補になかったことが要因だ。「自民にお灸(きゅう)を据えたいけど、選挙互助会のような希望も信頼できない」。選挙戦中、戸惑いの声を連日のように聞いた。有権者は消極的に選択するしかなく、民意が漂流した。

 公示前、福井県内の自民関係者は危機感を強めていた。1区の稲田朋美氏は防衛相辞任騒動で集中砲火を浴びた。2区の高木毅氏も週刊誌報道を巡って野党から追及を受け、党員投票のお家騒動もあった。「希望が批判票の受け皿になると吹っ飛ばされる」。厳しい選挙戦を予想していた。

 だが、希望は自民批判を十分に受け止められなかった。逆に「当選だけが目的の選挙互助会」との風当たりが強かった。1区の鈴木宏治氏は、国政挑戦が4回目で旧民主から維新、希望へと渡り歩いた「政界渡り鳥」との厳しい声を浴びた。2区の斉木武志氏も、「戦争法」と批判してきた安保関連法に容認の立場となり「一夜にして姿勢が180度変わった。裏切られた」との冷めた空気が流れた。選挙後に自公政権の補完勢力になりかねないとの疑念も拭い去ることはできなかった。

 共産も支持が広がらなかった。1区の金元幸枝氏と2区の猿橋巧氏は、社民の支援を受けたものの独自の戦いとなった。「福井県は保守的な政治風土で共産アレルギーが根強い。衆院選は政権選択選挙だからなおさらだ」と県内の与党関係者が指摘するように、自民批判の受け皿としては一定レベルにとどまった。

 投票先を探して漂流する民意を裏付けるように、共同通信社が序盤に行った世論調査で意中の候補を決めていない県内有権者が6割もいた。2014年前回衆院選の2倍だ。終盤になっても福井新聞社の世論調査で4割がまだ決めていなかった。別の自民関係者は「立憲民主の候補者が県内にいなかったため、リベラル系の有権者が沈黙したのが幸いした」と胸をなで下ろした。

 「おごりや緩みが指摘される政治に緊張感を取り戻すには、自民が襟を正さなければならない。さらに有権者のさまざまな声を受け止められる対立軸が必要だ」と県会自民党のベテラン議員。県内野党は真正面から論陣の張れる態勢づくりに腰を据えて取り組むべきだ。このままでは議会制民主主義の土台が揺らぎかねない。

5297チバQ:2017/10/27(金) 20:16:15
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/252389
斉木武志氏、野党混乱も踏ん張る
「敵失」にも助けられ復活当選

2017年10月23日 午後5時00分
 希望公認の福井県内野党2候補。「排除の論理」に振り回されながらも、2区から出馬した斉木武志氏は基礎票を逃がさなかった。1年半前から活動を続けてきたことで、野党再編の混乱を最小限に抑えた。選挙区では敗退したものの、自民候補の週刊誌報道や公認争いといった「敵失」にも助けられ、比例復活を遂げた。

 斉木氏の出陣式には、1区の福井市を地盤とする2人を含む4人の民進県連の県議全員が顔をそろえた。鈴木宏治氏との公認争いで県議の野田富久氏が「排除」された1区との「支援の濃淡」(山本正雄県連代表)が如実に出た格好で、2区では民進支持者が結束を強める結果になった。

 頼みだった希望旋風は序盤から無風となり、斉木陣営幹部は終盤まで「何のために民進は解党したのか」と恨み節を語っていた。地域後援会を年末までに三つ立ち上げる予定をしていたが、急な解散で設立は一つにとどまっていた。お世辞にも準備万端とはいえない状況だった。

 しかし、約4万人の組合員を抱え、野党勢力の屋台骨である連合福井が底力を見せた。2区では地方の機微を無視した、希望本部の「原発排除」の大方針に苦しめられたが、「組合員の矜持(きょうじ)がある。自民に票を入れることはない」(民進県議)。旧総評、旧同盟の違いを乗り越えてきた組織は大崩れせず、きっちりと基礎票を稼ぎ出した。特に丹南では、連合福井系が開いた越前市長選候補者の決起集会に参加した約500人がそのまま斉木氏の集会になだれ込み、結束の強さを知らしめた。

 連合福井は、「支援」という微妙な表現にとどめた1区の鈴木宏治氏の陣営でも一定の組織力の強さを示した。しかし公認が決まったのが公示6日前と、斉木氏に比べて圧倒的に時間がなかった上、本人が昨年7月の参院選比例区で議席に届かず「しばらく政治の舞台からは身を引く」と、その後1年間、自身の政治活動を休止していたのが明暗を分けた。民主から日本維新の会、希望に移ったことへの批判もあった。

 民進県連、連合福井の結束力が斉木氏復活当選の原動力となったのは事実だが、「選挙区で自民と競り合う長野、石川両県の候補次第だった」(陣営幹部)。加えて選挙後には組織内外の「いろんな意思合わせ」(連合福井の山岸克司会長)が待ち受ける。低投票率が象徴する、浮動票対策不足という課題も残したままだ。8年ぶりに勝ち取った1枠を県内野党勢力拡大の橋頭堡(きょうとうほ)にし、「反自民」以外の明確な対立軸を有権者に示せるか。各組織の今後の行動にかかっている。

5298チバQ:2017/10/27(金) 20:20:14
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20171024/KT171023ATI090029000.php
自民「襟正さねば」旧民進「苦渋の決断評価」 衆院選県関係 

 自民、公明両党で3分の2超の議席を確保した22日の衆院選。県内は5小選挙区、比例代表北陸信越ブロック(定数11)合わせ、自民党3人、希望の党2人、公明党と無所属各1人の計7人が議席を獲得した。県内各党の代表者らは選挙結果を通じて今後の課題を感じるとともに、目指す方向なども見据えた。

 前職5人のうち2人が議席を失った自民党。党県連の後藤茂之会長(衆院4区)は「誠に残念な結果。県内では安倍政権に対する厳しい空気があった」と受け止めた。全国的には自民党が大勝したが「議席数が党の現状への評価だと思わないよう、襟を正さなければならない」とした。

 民進党出身候補は4人が希望の党公認、1人が無所属で出馬。前職2人、元職1人が当選した。民進党県連の羽田雄一郎代表(参院県区)は「全員が当選できず残念だが、安倍1強打破のため、希望からの出馬など、苦渋の決断を有権者に評価してもらえたのではないか」と分析した。

 公明党県本部の近藤晴彦幹事長(松本市議)は、県内の比例得票を前回選より約6千票上積みし、比例単独候補の当選につなげたことに、「しっかりとした戦いができた」と振り返った。自公連立政権に、消費税増税時の軽減税率の導入など「公約の確実な実現を望みたい」と話した。

 共産党は、県内の比例得票を前回選より約2万5千票減らした。県委員会の鮎沢聡委員長は「1議席は維持できたが、党への共感を広げきれなかった」。ただ、憲法9条改正に反対する立憲民主党が野党第1党に躍進し、「自公政権を倒すため、今後も共闘を発展させていきたい」とした。

 日本維新の会県総支部の日詰祐輔事務局長は「力は及ばなかったが国政選挙に県内で2候補を擁立し、県内にも維新ありと知ってもらえたのではないか」とした。選挙戦で党の実績や候補の主張を訴えきれなかったとし、「県議選や市町村議選を通じて仲間を増やしていきたい」。

 社民党県連の竹内久幸代表(県議)は、2区の新人が4万票余を得た点を「野党共闘、護憲に一定の支持があった」。立憲民主党の躍進は「政治や改憲への不安の表れ」と見つつ、社民があおりを食った面もあると分析。今後は、リベラル勢力による野党再編を注視するとした。

(10月24日)

5299チバQ:2017/10/27(金) 20:23:29
上が見つからず
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171026ddlk21010138000c.html
<衆院選2017>戦い終えて/下 希望合流巡り民進分裂騒動 自民への対抗勢力遠く ボタンかけ違いバラバラ /岐阜
10月26日 00:00毎日新聞

 衆院が解散した9月28日に希望の党との合流方針を決めた野党第1党の民進党。当時は政権交代への期待・高揚感があったが、その後の分裂騒動を経て結果は全く違うものとなった。県内の民進系候補4人も小選挙区で全敗し、4区の希望前職、今井雅人氏(55)が比例復活で議席を守るのがやっとだった。民進県連前代表でもある今井氏は「自民に対抗できる勢力を作ろうとしたが、ボタンのかけ違いでバラバラになった」と話す。

 民進の合流により、希望は自民に対抗する一大勢力になるはずだった。しかし、小池百合子代表(東京都知事)による「排除」発言をきっかけに、立憲、無所属に分裂。希望への期待が失望に変わる中、今井氏は「無所属で出ようかとも一瞬思ったが、私は(9月の民進党代表選で)前原誠司氏を代表にした一人。その代表が決めたことにダメというのも筋が通らなかった」と打ち明ける。

   ■  ■

 「排除」は県内にも波及した。希望は県都の岐阜1区で吉田里江氏(51)を公認せず、候補者も立てなかった。自民前職の野田聖子氏(57)の地元選挙区でもあり、近しい関係の小池氏が「忖度(そんたく)した」との臆測を呼んだが、選挙中、県内入りした前原氏は1区を素通りした。無所属での出馬を余儀なくされて大敗した吉田氏は「(合流を)決めたのならやってもらわないと。幼稚園の会じゃないんだから。政党として成り立っているのか」と民進、希望に対する怒りをあらわにした。

 民進分裂により最大支援組織「連合岐阜」も対応に苦慮した。公示後、一部の産別労組は選挙はがきに記された「比例代表は希望に」の文字を「立憲民主に」へと切り替えた。選挙区での民進系候補者への支援を求めた党県連の幹部も「許容せざるを得なかった」と顔をゆがめる。

 共産党は、希望を「自民の補完勢力」と断じ、1区を除き候補者4人を擁立。県内各選挙区でほぼ整っていた「野党共闘」は崩壊した。候補者4人は敗れ、共産が目標としていた「比例での躍進」も達成できなかった。投票率が前回2014年の衆院選に比べ、わずかながら上がったものの、共産の県内比例得票はほぼ2万減の6万4899に終わった。

   ■  ■

 野党の一人芝居で目まぐるしく情勢が変化した今回の衆院選。参院で残る民進党を含め、今後も野党再編は避けられない情勢だ。

 4区の今井氏の応援で18日に下呂市に駆け付けた前原氏は「また新たな政党を作る中核になってもらわないといけない」と今井氏にエールを送った。その今井氏の受け止めは厳しい。「強固な自民党政権に対峙(たいじ)するのはそう簡単ではない。もう一度ゼロからどのような形で勢力を作れるか考え直していく」【岡正勝】

5300チバQ:2017/10/27(金) 20:24:40
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/politics/sankei-plt1710240074.html
【衆院選】静岡は8選挙区すべてで前職が当選 細野豪志氏「自民の基盤の強さと組織力を乗り越えるだけの活動ができなかった」 
10月24日 12:39産経新聞

【衆院選】静岡は8選挙区すべてで前職が当選 細野豪志氏「自民の基盤の強さと組織力を乗り越えるだけの活動ができなかった」 
衆院選の結果を受け、県庁で記者会見する自民党県連の中沢公彦幹事長=23日(田中万紀撮影)
(産経新聞)
 第48回衆院選は22日に投開票が行われ、静岡県内の8選挙区では自民党が前回と同じ1〜4区と7、8区の6選挙区で勝利した。

 希望の党は5区と6区の2議席を維持し、選挙区当選者の顔触れは平成26年12月の前回選と変わらなかった。

 比例代表では自民党の6区候補と希望の党の8区候補が復活当選したほか、立憲民主党の1、7区候補も議席を獲得した。県内選挙区の投票率は56・32%で、過去最低だった前回選(55・61%)をわずかに上回った。

 衆院選の投開票から一夜明け、静岡県内の各党は選挙結果の分析などに追われた。

 自民党県連の中沢公彦幹事長は23日、県庁で記者会見を開き、「全選挙区での当選を目指したが、東部でもう一頑張りのところが出た。選挙区の結果は前回と同じなので、今一歩の力が足りなかった」と、三島市などからなる5区や沼津市や伊豆半島を含む6区で希望の党の公認候補に競り負けたことを悔やんだ。

 全8選挙区の候補のうち比例復活を含めれば7人が当選したことには及第点を付けつつも、市町村合併などによる地方議員の組織力の低下が尾を引いていることなどを問題点に挙げ、「自民党はもう一度、地元密着・地域連携という原点に立ち返らなければならない」と今後の課題を口にした。

 希望の党は結党メンバーの細野豪志元環境相が三島市の選挙事務所で記者会見し、選挙区での勝利が2勝にとどまったことについて「時間的な制約の中で、自民党の基盤の強さと組織力を乗り越えるだけの活動ができなかった」と反省の弁を述べた。

 ただ、組織力を養う上でカギとなる県連組織については「民進党(の県連組織)も存在しており、あまり慌てず時間をかけたい」と述べるにとどめ、衆院選の候補者調整などをめぐって表面化した民進党県連との対立の根深さも垣間見せた。

 公明党は目標に掲げた比例代表東海ブロックでの3議席死守がかなわず、獲得議席が2議席にとどまった。同党県本部の高田好浩幹事長は、「『自公で大勝するだろう』と事前に報じられ、立憲民主党が受け皿になって(公明党が)はじき飛ばされたことも一つの要因」と敗因を分析した。

 同じく比例東海ブロックでの獲得議席が2から1に減った共産党も「支持層などと一緒になって戦う形になるまでの時間がなく、活動量が追いつかなかった」(同党県委員会の山村糸子委員長)と急な衆院解散による準備不足を伸び悩みの理由に挙げた。

 一方、結党間もない立憲民主党は選挙区での当選こそならなかったものの、県内で擁立した2候補が比例復活でいずれも議席を獲得した。同党候補を支援した小長井由雄県議は「立党から20日でこれほどの支持を得られるとは思わなかった。理念や政策をぶれずに主張する大切さを感じた」と選挙戦を振り返った。

5301チバQ:2017/10/27(金) 20:25:14
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2017/siz/CK2017102402000210.html
静岡
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検証総選挙<上> 分裂野党に連合も揺れ
2017年10月24日 紙面から
 二十二日投開票の衆院選で、静岡県内八小選挙区は自民党が前回選と同じ六議席を獲得し勝利した。公示前に誕生した希望の党は、県内全小選挙区に候補者を擁立するも、比例復活を含めて三議席にとどまった。県内の与野党対決の舞台裏を探り、選挙戦を振り返る。
 「3区は勝てた選挙。なぜ刺客を立てたのか。今も分からない」。投開票日から一夜明けた二十三日昼、民進党系の男性県議はこうこぼした。民進県連と連合静岡が支援する無所属前職の小山展弘さん(41)と、5区の細野豪志さん(46)が擁立を主導した希望元職の鈴木望さん(68)が激突した3区は、県内でも野党分裂の象徴区となった。
 共産党が擁立を見送った3区は、非自民の小山、鈴木両候補の合計得票が小選挙区で当選した自民前職の宮沢博行さん(42)の得票を二万四千票以上も上回った。県西部の民進党員は選挙結果を受け「(3区の分裂は)民進県連や地方議員に大きなしこりを残した。細野さんは道を大きく踏み外した」と嘆いた。
 小池百合子代表の「排除・選別」発言から、党勢が失速した希望。応援する地方議員や陣営関係者も風当たりの強さを感じた。細野さんに近い男性県議は「希望に向ける有権者の目は冷ややかで、罵声も浴びた」と振り返る。8区で落選し、比例復活した希望新人の源馬(げんま)謙太郎さん(44)は「最初に吹いていた風はやみ、最後は逆風を感じる選挙戦だった」と語った。
 野党が分裂して選挙戦に臨んだ結果、民進県連最大の支持母体である連合静岡も揺れた。中でも自治労県本部が、1区で落選し比例復活した立憲民主党新人の青山雅幸さん(55)の推薦を三月に決めたことで、連合静岡内部の足並みの乱れが顕在化した。
 青山さんの推薦について、自治労県本部の渡辺敏明執行委員長(連合静岡副会長)は「元県職員であることと、弱者救済を前面に出す姿勢に共感した」と話す。ただ推薦を出した三月、連合静岡は1区で民進公認(当時)の福村隆さん(54)の推薦を決定済み。渡辺委員長は「連合静岡としてはよろしくないのは承知の上。反旗を翻したイメージはあるだろう」と説明した。
 自治労県本部の決定に、連合静岡の中西清文会長は「1区は結果的に自主投票になったが、青山さんを応援したことは非常に遺憾。反組織行為と言える」と不快感をあらわにした。
 連合静岡は元々、企業の労組が中心の旧同盟系と、自治労などの旧総評系が一緒になった組織。今回の足並みの乱れに、民進系の男性県議は「組織が割れてほしくない。旧同盟系と旧総評系が分かれたら力が出しにくくなる」。
(衆院選取材班)

5302チバQ:2017/10/27(金) 20:25:33
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2017/siz/CK2017102502000085.html
検証総選挙<下> 敵失勝利に自民は複雑
2017年10月25日 紙面から
 「野党の混乱のおかげと言うのも変だが、敵失によって自公は勝った」。次点に十万票近い大差で五選を果たした静岡7区の自民前職城内実さん(52)は、当選確定の報を受けた後のインタビューで、勝因についてそう分析した。
 自民は県内八小選挙区で前回選と同じ六議席を獲得した。公示直前の野党第一党の民進党の分裂で、県内でも民進が希望の党と立憲民主党、無所属と分散して戦い、自民関係者も「漁夫の利」の形の勝利であることを認識している。城内さん陣営の幹部は「公示後もポスターを張っていないところがいくつもあった。相手が民進候補なら考えられないことだ」と語る。
 選挙期間中に党三役らを相次いで投入するなど、自民が「最重点区」と位置付けた6区では、比例前職の勝俣孝明さん(41)が希望前職の渡辺周さん(55)に迫るも、三たび敗れた。
 6区で選対副委員長を務めた多家(たが)一彦県議は選挙戦を通じ「追い風もなければ、逆風もなかった」と振り返る。六百三十一票まで迫った要因については「連合静岡の力は弱まっている。一時の連合の力はない」と分析した。
 希望が失速する中、渡辺さんに負けた要因は何か。勝俣さんの別の選対幹部は「森友・加計(かけ)問題は終わっていないという声はよく聞いた。安倍政権への批判はあった」と説明した。
 8区の自民前職塩谷立さん(67)は前回選より票を伸ばしての勝利だったが、希望新人源馬(げんま)謙太郎さん(44)の比例復活を許した。選対幹部は「争点もなく難しかった選挙。希望の失速がなければもっと追い込まれるという危機感があった」と振り返る。会合に出席する公明党関係者の数は前回選よりも多かったという。
 全小選挙区で自民前職を支援した公明。県内関連では比例単独の前職大口善徳さん(62)が比例東海ブロックで八選を決めたが、ブロック全体では議席を三から二に減らした。党県本部の高田好浩幹事長は「与党大勝の情勢も報じられ、新党に票が流れてしまったのは残念」と語った。
 衆院選で勝利した自民だが、六月の知事選では候補者の擁立すらままならず、盤石と言える状況ではない。投開票翌日の二十三日に会見した自民県連の中沢公彦幹事長は言う。「(一九九六年の)小選挙区導入後、組織力が低下して今も影響がある。地域密着・地域連携の自民党であることに立ち返らないといけない」 
(衆院選取材班)

5303チバQ:2017/10/27(金) 20:28:51
http://www.at-s.com/news/article/featured/politics_economy/shugiin/419078.html
検証・衆院選しずおか(上)敵失 自民利した野党分裂
(2017/10/24 11:30)
 選挙戦中盤の10月中旬、静岡県西部で開かれた自民党候補の決起集会。ガンバロー三唱で会場が盛り上がる中、陣営関係者の男性は「働き盛りの年齢層の支援者が少ない。昔はもっと熱気があった」と眉をひそめた。
 自民党は今回、2、4、7区こそ野党候補を圧倒したが、5区では差を縮めながらも比例復活に届かず、6区は僅差に持ち込んだものの詰め切れなかった。1区、3区は勝利したとはいえ、対立候補の得票を合わせると逆転される数になり、8区では希望の党候補の比例復活を許した。
 野党の候補者調整を巡る混乱や失速をついて党勢を保った面が否めず、自民党関係者からは、県内で希望の党の候補者擁立を主導した細野豪志氏(衆院静岡5区)が結果的に自民党に有利な選挙区の構図をもたらしたとして、同氏を半ば本気で持ち上げる声も漏れる。
 中選挙区制度の下、候補者同士が競い合って後援会組織を強化し、多彩な人材を輩出しながら各地で地盤を固めてきた自民党。しかし、1996年の小選挙区制度導入以降、党の組織力は低下の一途をたどる。県内の自民党員は2003年時点で4万8175人いたが、高齢化に伴って減少が続き、16年度は半数近くの2万5945人まで落ち込んだ。

 中沢公彦県連幹事長は23日の記者会見で、「保守とリベラルの対立構図が見えた」と今回の選挙戦の意義を挙げる一方、「もう一度、原点に立ち返って地元密着、地域連携でやっていかねばならない」と組織力強化の必要性を強調した。
 各業界団体にも実動部隊として自民党を支えたかつての機動力はない。県医師会の政治団体・県医師連盟の篠原彰委員長は「地元の診療医を一軒ずつ回って投票を呼び掛けたことがあるが、全く効果がなかった」と明かし、動員力の低下を認める。「自民党候補だからと誰でも応援するわけにはいかない」と距離感も微妙に変化させ、課題解決力など個々の資質を厳しく見極めようとしている。
 本県の政治情勢に詳しい白鳥浩法政大大学院教授(現代政治分析)は「自民党の体力が次第に低下しているのは間違いない」と指摘。創価学会という強固な支持母体を持つ公明党への依存を今後さらに深めていくとの見方を示した。
 ◇--◇--◇ 
 22日投開票の衆院選は静岡県内8選挙区のうち前回選までと同様に自民党が6選挙区を確保し、希望の党は選挙区2勝にとどまった。比例単独で公明党1氏、比例復活では自民党と希望の党の各1氏、立憲民主党2氏が議席を獲得。安倍晋三首相による唐突な衆院解散の意向表明で始まった与野党の攻防を振り返った。

5304チバQ:2017/10/27(金) 20:29:14
http://www.at-s.com/news/article/featured/politics_economy/shugiin/419417.html
検証・衆院選しずおか(中)混迷 希望、掲げた旗どこへ
(2017/10/25 11:30)
 選挙戦最終日の21日。希望の党結党メンバーの細野豪志氏(衆院静岡5区)は降りしきる雨の中、JR掛川駅前で声を張り上げた。「希望の党を一過性で終わらせるつもりはない」。3区の同党候補、鈴木望氏の街頭演説会。細野氏の訴えに耳を傾けた聴衆はわずか20人余り。同党の苦戦は明らかだった。
 自民党前職宮沢博行氏を含め3人が立候補した3区。非自民候補は鈴木氏と、民進党籍を持つ前職小山展弘氏。小山氏はかつて細野氏が率いた民進党内グループ「自誓会」のメンバーだったが、希望の党の公認からは外された。この処遇に民進党県連会長の榛葉賀津也参院議員は「勝てる候補をなぜ代えたのか」と憤り、連合静岡は独自に小山氏を推薦した。
 小山氏は約8万1千票を獲得したものの、宮沢氏に約1万6千票差で敗れた。最下位の鈴木氏は約4万票。一本化していれば、優に宮沢氏を上回る得票が見込めた。
 「寛容な改革保守政党を目指す」と綱領にうたった希望の党は、後に党代表に就く小池百合子東京都知事の側近と細野氏らが衆院解散直前に設立し、全国で候補者擁立を進めた。「政権交代可能な勢力を目指す」という党に期待が集まった。

 本県で候補者選定に関わったのは細野氏だけ。その選定作業が迷走した。静岡1区は6月の知事選に出馬した溝口紀子氏、静岡市出身の元プロ野球選手に声を掛けた末、日本維新の会として1区で活動を続けてきた小池政就氏に“着地”した。1区で希望の党公認を目指した民進党出身の福村隆氏は、空白の7区にくら替えを余儀なくされた。政権与党への戦いの準備をすべき時期なのに、猫の目のように状況は変わり、候補者も支援団体も翻弄(ほんろう)された。「擁立劇は細野氏の個人的な好き嫌いだけ」(民進党県連幹部)といった恨み節が増幅した。
 22日夜、細野氏の姿は都内の開票センターにあった。パリ渡航直前の小池都知事から“代表代行”に指名された樽床伸二氏の横で、無役のままテレビ各社の問い掛けに答えた。党内の立ち位置は選挙が終わった今も不透明なままだ。
 一夜明けた23日朝の静岡市。台風一過の空の下、敗れた小池政就氏は選挙前と同様に街頭に立った。「本来この国に必要な中道改革の意義を伝えきれなかった」。そこに、選挙戦で掲げていた希望の党の旗はなかった。

5305チバQ:2017/10/27(金) 20:29:42
http://www.at-s.com/news/article/featured/politics_economy/shugiin/419936.html
検証・衆院選しずおか(下)模索 民進分裂、地方は放置
(2017/10/26 11:30)
 選挙戦が終盤に入った19日、静岡3区から無所属出馬した民進党籍の小山展弘氏の陣営に県東部の民進党県議の姿があった。街頭でマイクを握り「5区から応援に来ました」。3区の選挙応援は初めて。これまで細野豪志氏の選対本部の中心を担ってきたが、今回、希望の党設立に関わった細野氏の選挙を手伝うのはやめた。
 民進党は希望の党を全力で支援する―。解散直後、前原誠司代表が配布した文書に沿い、民進党静岡県連は希望の党の支援を決めた。急ごしらえで地方組織のない希望の党に代わり、候補者の供託金の扱いや政見放送の段取りなど裏方作業を担った。だが、各選挙区の戦いぶりには「濃淡があった」(岡本護県連幹事長)。
 希望の党の結党に始まる解散前後の急展開。民進党の衆院選候補予定者だった各選挙区総支部長の行動は「新党設立の動きにいち早く同調して離党」「前原代表の方針に沿って希望の党に合流」「希望公認を得られず無所属出馬」と分かれた。民進党県連に残った参院議員と地方議員は、代表の方針にそのまま従うのではなく、各候補者と民進党との距離感を基準に個別の対応を取った。希望公認候補の擁立を巡って不信感が募っていた。選挙後の23日、岡本幹事長は記者会見で「われわれが口を挟む余地はなかった。県連は常に被害を受けている」と改めて不満を表した。
 一枚岩の対応が取れなかったのは民進党県連の最大の支持団体、連合静岡も同じ。リベラルを掲げる立憲民主党の誕生後、中央の連合の支援先は希望、立憲民主、無所属と割れた。県内では地元事情も加わって、推薦は無所属の3区と希望の6区にとどまった。
 中央の事情に振り回された中での選挙戦。希望の党は県内全選挙区に候補を立てながら選挙区で2議席、比例東海で復活当選1にとどまった。
 一方、立憲民主党の2候補は選挙区で敗れたものの、そろって比例の議席を得た。ただ、県内にはいまだ政党としての実体がない。選挙戦を通して党本部から人員や資金の援助はなく、1区の青山雅幸氏は自身が代表を務める政策集団、7区の日吉雄太氏は直前まで所属した自由党を頼って活動した。
 離党、合流、排除、分裂と、短期間のうちに目まぐるしく動いた民進党周辺。振り回された県内地方議員や支援者は、それでも「中央の動きをみていくしかない」と今後を見定めていく思いを口にした。

5306チバQ:2017/10/27(金) 20:30:19
http://www.at-s.com/news/article/politics/shizuoka/election_shugiin/419084.html
希望の党、見えぬ先行き 静岡県内関係者、中央の動向注視
(2017/10/24 08:03)
 22日開票の衆院選で議席を伸ばせなかった希望の党の静岡県内関係者らは明けて23日、支援者へのあいさつ回りや街頭演説を行い当選、落選を問わず今後の政治活動への意欲をにじませた。ただ、党の先行きが見えず、不安や党立て直しへの思いなどそれぞれの心情は複雑。今回は候補者を擁立せず希望の党を支援した民進党県連も、野党連携の枠組みを見極めようと中央の動向を気に懸ける。
 希望の党の今後については「自民党に代わる勢力をつくる。今の党が完成形ではなく、あくまでスタート」(静岡8区源馬謙太郎氏)とする意見の一方、「全く分からない」「走りながら考えたい」の声もあった。民進党を離党した新人は落選を受け止めた上で、希望の党設立メンバーの細野豪志氏と「今後も歩調を合わせていきたい」と話した。
 8期連続当選の6区渡辺周氏は「党の中枢に立って考えていきたい」とベテランとして党をけん引する構え。希望の党公認を得られず無所属で出馬、落選した3区小山展弘氏は「中央の動き、野党再編の可能性を注視する」と話した。
 渡辺氏は民進党に依然として参院議員や地方議員が所属している点を指摘。「希望の党に合流した際、県連をどうするかは選挙が終わってから考えようという感じだった」と明かし、立て直しについて県連会長の榛葉賀津也参院議員と協議していく意向を示した。岡本護県連幹事長は24日の民進党参院議員総会に注目するとし、野党連携の枠組みが固まる目安として特別国会が開かれる予定の11月1日を挙げた。

5307チバQ:2017/10/27(金) 20:30:55
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk23010331000c.html
<衆院選2017>比例東海ブロック 名簿最下位、松田氏当選 立憲への期待、応えたい /愛知
10月24日 00:00毎日新聞

 22日投開票された衆院選で、比例東海ブロック(定数21)でも23日にかけて次々に当選者が決まった。西尾市の開票が台風21号の影響で23日にずれ込んだため、全ての議席が決まるのが遅れるという異例の展開となった。

 比例単独で立候補した前北名古屋市議の立憲新人、松田功氏(49)は同党の名簿順位最下位の6位だったが、初当選した。松田氏は22日夜に名古屋市中村区の赤松広隆事務所で当選確実を知り、深夜に北名古屋市の事務所に戻った。その後、事務所に駆け付けた支援者と笑顔で握手をし、喜びを分かち合った。

 松田氏は「名簿順位から自分は当選しないと思っていた。期待を持って党に投票してくれたので、皆さんの声を聞き、皆さんのためになることをやっていきたい。これまでの経験を100%生かしたい」と意気込みを語った。

 一方、小選挙区の15区(豊橋市など)で自民前職に敗れたものの、比例東海ブロックで復活初当選した希望新人の関健一郎氏(39)は23日早朝から、同市の豊橋駅前に立ち「選挙期間中は大変お騒がせをいたしました」と通勤客らに声を掛けた。

 関氏は「国民一人一人の尊厳ある生活を保障する枠組みを作っていく。消費増税や年金切り下げの前に、政治家自身が身を切る改革をすべきだ」と話した。

 2度目の衆院選挑戦で勝ち取った初当選。「小選挙区で勝てる足腰をつくっていきたい」と早くも今後を見据えていた。【三浦研吾、石塚誠】

5308チバQ:2017/10/27(金) 20:31:34
http://www.chunichi.co.jp/article/senkyo/shuin2017/chu/CK2017102302000364.html
開票遅れでやきもき 比例自民の青山さん(愛知12区)田畑さん(愛知2区)争う
2017年10月23日 紙面から
 列島が台風21号に巻き込まれる中で行われた異例の衆院選。愛知県西尾市や三重県鳥羽、伊勢市では海が荒れて投票箱が運搬できないなどの影響があり、開票結果は二十三日午前になっても確定しなかった。当落線上の候補は「信じるしかない」とやきもき。比例東海ブロックでは、自民党の残り一枠をめぐり、愛知の二陣営がかたずをのんで結果を待っている。
 台風による荒天で離島から投票箱が回収できず、開票を見合わせている愛知県西尾市。投票から一夜明けた二十三日、市選管は県を通じて、自衛隊にヘリコプターの派遣要請をした。
 島の周辺は台風の影響で波が高いため、市選管は船での搬送は難しいと判断。ただ、強風のため正午時点でヘリの飛行にめどが立たず、選管は高波に対応できる民間の船で同県南知多町の師崎港に投票箱を運び、陸路で西尾市へ運ぶ案の検討を始めた。
 開票は当初、午後二時からを予定していたが、搬送の遅れで午後六時十五分開始に延期。選管の担当者は「比例復活を待つ候補者もいる。できるだけ早く結果を報告したい」と話した。
 その西尾市を含む愛知12区では二十二日、岡崎市の投票分だけが開票された。選挙区では重徳和彦さん(無前)の当選が確実だが、比例復活を決める惜敗率は青山周平さん(自前)が約69%。比例東海では愛知2区(名古屋市千種区など)の田畑毅さん(自前)が惜敗率71・9%と拮抗(きっこう)し、西尾市の票数が自民の最後の一枠を決める。
 青山さんは二十二日夜、岡崎市の事務所に姿を見せず、支持者らと結果を待った。二十三日午前も「西尾市での結果を信じるしかない」と自宅で待機。開票に合わせて支援者らが事務所に集まり、結果が出次第、本人も駆け付ける予定だ。
 一方、田畑さんは二十三日午前、選挙戦を支えた支援団体へのあいさつ回りに追われた。二十二日夜は帰宅後も比例復活が頭をよぎり、眠れなかったという。
 比例東京で議席を持っていたが、党愛知県連の公募に応募し、三月に愛知2区の公認候補が決定。選挙区では、古川元久さん(希前)に約二万八千票の差で敗れた。二日越しで当落結果を待つこととなったが、比例東京でも一度落選した後に繰り上げ当選しており、「珍しいケースには慣れてます」。睡眠不足ながら「当選できればぐっすり眠れるでしょう」と期待して開票を待つ。
 台風は三重県内の開票作業にも影響。道路や開票所の周辺が冠水し、二十二日に開票できなかった鳥羽、伊勢両市では、二十三日午前八時半から開票が始まった。鳥羽市では答志島など四つの離島から投票箱を運び込めない心配から、投票日を一日早めていた。

5309チバQ:2017/10/27(金) 20:32:50
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk24010342000c.html
<政々動々>衆院選2017・三重 自民「区割りが影響」 希望合流「混乱を反省」(その1) /三重
10月24日 00:00毎日新聞

 ◇「県選出・出身」 各党議員減る

 衆院選の結果が23日出そろった。全国的には自民が多数の勢力を維持し、衆院解散後に結党された立憲民主党が躍進。ただ県内4小選挙区の勝敗は、自民と民進系無所属が2議席ずつ分け合い、自民が区割り変更に伴う定数減の割を食った。比例東海を含め、民進系、公明、共産ともに議席を減らし、県選出・出身の議員は解散前の8人から5人に減った。各党の県組織の幹部が県庁で記者会見し、選挙戦を振り返った。【田中功一】

 自民県連の中森博文幹事長は「党の政策を訴えることに徹したが、議論がかみ合わなかった」と、無所属で出馬した民進系候補を批判した。区割り変更については「(候補者調整で)ステージを変えての取り組みとなったが、2、3区で(候補者が新たなに選挙区に浸透しきれないなどの)大きな影響が出た」と残念がった。

 前回の小選挙区の獲得議席は自民3、民主(当時)が2。自民は今回、比例復活を含む前職4人が出馬し、民進系候補と対決した。民進系は、希望の党との合流問題で前職3人が無所属、元職1人が希望から出馬した。自民は2、3区でともに無所属候補に敗れ、3区では比例復活もならなかった。民進系は1区、4区を落とした。この結果、自民、民進系それぞれ県選出の議員は1減となった。

 自民と連立政権を組む公明も比例東海で3から2議席に減らした。比例名簿3位で再選できなかった同党県本部の中川康洋代表は「私自身の力が足りなかった。しっかり分析し、また一から戦いを進めたい」と話した。自民との連携については「会合などでは前回より確実に(「比例は公明へ」と)呼び掛けてもらった」と強調した。

 野党側は共闘が成立し、1、2区で無所属候補が野党統一候補となった。民進党県連の芝博一代表は「安倍政権打倒のための2大政党をつくるという思いで、前原誠司代表が希望との合流を選択したが、反省すべき点があった」と合流を巡る混乱を指摘。野党再編について「まず民進党の参院議員が一丸となり、その後、無所属で戦った議員と一緒に塊となり、将来の形を考えていくことになる」と述べ、将来的な立憲民主や希望の議員との連携も示唆した。

 共産党県委員会の大嶽隆司委員長も「かつてない難しい選挙だった。昨年の参院選の枠で野党共闘して戦えば勝てるとの確信を持ってやってきたが、解散前後に激変があった」と合流問題の影響を強調した。野党共闘について「2区で勝利し、1区も大健闘した。全国で1対1の構図ができていれば自公3分の2にはならなかった。三重の結果を財産にして、さらに市民と野党の共闘を強めていく必要がある」と語った。

 社民党県連の佐藤正明代表は野党共闘の成果を評価した上で、社民党の比例得票が伸びなかったことについて「党の訴えに共鳴いただいた分はあったが得票に結びつかなかった。立憲に共産や社民の票が流れたのではないか」と推測した。

 ◇市民連合みえ「反応、参院選以上」 共闘橋渡し、立憲とも

 野党共闘を橋渡しした市民連合みえは、支援する候補の街宣活動に連日同行するなど、民進候補の当選に貢献した昨年の参院選以上の運動を展開した。

 立憲にも働きかけ、20日には枝野幸男代表による異例の無所属候補の応援も実現させた。呼び掛け人の岡歩美さんは「1区の結果は残念だけれど、昨年の参院選以上の良い反応があった。次につなげたい」と手応えを語った。事務局を務める大学教員の森原康仁さんも「枝野さんの津駅前の街頭演説は、動員もしていないのに多くの人が集まった。津では初めての光景で手応えを感じた。敗北した感じはしない」と語った。

 ◇知事がコメント「地方にも目を」

 鈴木英敬知事は、選挙結果について「与党で3分の2を超えることになったので、安定的な政権の下、これまで以上に地方にも目を向けていただきたい」と期待した。一方で県内選出・出身の衆院議員が減ったことを「県の声が届きにくくなる可能性があり残念だ」と話した。

 安倍政権については「大勝したが、内閣支持率は高まっていない。信頼回復を進めてほしい」と注文を付けた。選挙区の区割り変更や台風21号の影響もあったが、「投票率も前回より上がり、選挙実務でも大きなミスはなかった」と総括した。

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5310チバQ:2017/10/27(金) 20:33:32
■解説

 ◇共闘の行方に注目

 全国的に自民党が大勝した衆院選で、県内の4小選挙区では、自民と民進系が2勝2敗で議席を分けた。自民は比例代表で全自治体で最多票を獲得するなど、底力を示した。分裂した民進党は、前職3人が無所属で出馬する異例の展開をたどったものの、野党共闘を成立させて与野党対決に持ち込んだ。

 岡田克也氏の動きが目立った選挙戦だった。希望の党への合流に異議を唱え、自ら無所属での立候補を選んだ。無所属ネットワークをつくり、三重1区、2区の民進系無所属らを全面的に支援。野党勢力の「塊」「接着剤」という言葉を繰り返して使った。

 森友・加計問題への安倍晋三首相の説明不足や唐突な衆院解散に対して国民の不満は高まっていた。だが、民進分裂に伴う混乱が騒がれ、政権批判はかすんだ。民進の初代代表の岡田氏はじくじたる思いを抱き、再結集を呼び掛けたのだろう。

 昨年の参院選三重選挙区に続き「市民連合みえ」の橋渡しで、民進、共産、社民の「野党共闘」が実現した。野党勢力再結集の種火となりうるが、共産、社民は比例票を減らすなど埋没した。野党共闘が今後の選挙でも定着するのか注目したい。

 一方、1区で8選を遂げた自民の田村憲久氏は公示前の演説で、森友・加計問題への安倍首相の説明不足を批判した。4区で6選した自民の三ツ矢憲生氏は23日「国民が自民党におごりを感じている」と語った。自民から冷静な意見が出ているのは、与野党勢力による激戦の収穫だ。【井口慎太郎】

5311チバQ:2017/10/27(金) 20:33:49
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk24010208000c.html
<政々動々>衆院選2017・三重 自民「区割りが影響」 希望合流「混乱を反省」(その2止) /三重
10月24日 00:00毎日新聞

 ◇当選者ら喜びの朝

 県内の小選挙区を勝ち抜いた当選者らは一夜明けた23日、喜びの表情を見せ、改めて抱負を語った。【小沢由紀、森田采花、井口慎太郎】

 ◇4区三ツ矢氏「謙虚に対応」

 4区で6選した自民前職の三ツ矢憲生氏は午前9時から伊勢市竹ケ鼻町の事務所で、台風接近に伴い前夜中止していた当選報告会を開いた。

 三ツ矢氏は「台風の影響を心配し、被害状況の把握を第一に指示した。選挙中も訴えてきた防災対策が重要であることを実感した。6選目としてその責任を感じている」と抱負を語った。

 自民の大勝には「自公への支持というより、野党の分裂が大きい。国会運営ももう少し丁寧にすべきだし、森友・加計学園問題も丁寧に説明すべきだ。国民が自民党のおごりを感じていると思うし、中にいてもどうかと思うこともある。自民党として反省して、謙虚に対応していくことが重要だ」と語った。

 ◇1区の田村氏「課題すぐに」

 1区で与野党一騎打ちを制した自民前職の田村憲久氏は津市博多町5の事務所で記者会見を開いた。「短期戦の中でも伝えたいことが伝わった結果。目の前の山積みの課題にすぐ取りかかる」と気持ちを新たにした。

 田村氏は「接戦が予想され厳しい戦いになると思っていた。津市長の経験がある松田さんは脅威だったが、津市民の支援をより多くいただけたのが勝因だった」と分析した。

 ◇2区の中川氏「大きな塊に」

 同じく2区で与野党一騎打ちを制して8選を果たした民進前職で無所属の中川正春氏は鈴鹿市の事務所で記者会見した。民進の分裂に伴い無所属での戦いとなったが「新しい仲間と糾合(きゅうごう)することをあきらめず、頑張っていく。『大きな塊』をつくっていく」と決意を語った。

 ◇3区の岡田氏、夜のうち帰京

 3区の民進前職で無所属の岡田克也氏は10選を決めた22日夜のうちに東京に戻った。

 ◇比例復活川崎氏「鈴鹿に根を」

 三重2区で敗れ、比例復活した自民前職の川崎二郎氏は23日午前0時15分ごろ、鈴鹿市の事務所で支持者の前に立った。「鈴鹿、四日市、亀山に旗を立てられなかった。私の力不足でご迷惑を掛けたことを心よりおわびします」と小選挙区での敗北に頭を下げた。

 その後、復活当選で12期目に臨むことに「この鈴鹿にしっかり根を下ろしながら頑張っていきたい。与党の政治家として、課題をしっかり国政につなげる」と抱負を語った。

 祖父の代から旧1区の伊賀市を地盤としてきたが、区割り変更で2区のうち旧1区の地域の有権者は約3分の1にとどまることもあり、苦戦を強いられた。小選挙区での敗北は2009年以来となった。【大西康裕】

 ◇無所属での落選、松田氏「力不足」

 民進の分裂で三重1区から無所属で出馬し、与野党一騎打ちに敗れた前職、松田直久氏は22日深夜、津市内の事務所で支持者に対し「不徳のいたすところ。100%、私の力不足です」と話した。

 前回は旧1区で維新から出馬し、3万票以上の差で敗れ比例復活した。今回は前津市長の知名度で津市内では互角だったが、区割り見直しで加わった松阪市で及ばず、約1万5000票差で敗れた。

 松田氏は無所属での出馬を「後悔していない。1票でも少なければ負けるという覚悟をもってやってきた。めげていません」と懸命に笑顔を作った。【森田采花】

 ◇希望選んで出馬、藤田氏悔いない

 三重4区で落選した希望元職の藤田大助氏は23日午前、後片付けが進む伊勢市内の事務所で「皆さんには全力で応援していただいた。僕自身も精いっぱいやった。でも力のなさをおわびしなければいけない」と語った。

 台風接近に伴う大雨による道路事情から4区の大票田、伊勢、鳥羽両市の開票作業は23日に延期された。その開票が進む中での敗戦の弁。民進時代からの支援者の一部には「無所属か立憲民主で出馬してほしかった」との声も漏れた。藤田氏は「希望の選択に悔いはなく、自身はぶれていないつもりだったが、十分に理解されていなかったかもしれない」と述べた。【尾崎稔裕】

 ◇3区転戦島田氏、復活もかなわず

 区割りの変更で旧2区から3区に転戦した自民前職の島田佳和氏は岡田克也氏に敗れ、比例復活もかなわなかった。22日夜、四日市市生桑町の事務所で「力が及ばず、申し訳ない」と支援者らに頭を下げた。3区で活動し始めてから約1カ月で解散を迎え、準備期間が足りなかったうえ、大半が未開の地で知名度不足が響いた。【松本宣良】

〔三重版〕

5312チバQ:2017/10/27(金) 20:38:08
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20171023000077
1区は嘉田氏の出遅れ響く 滋賀4選挙区の開票分析印刷用画面を開く
滋賀の選挙区別当選者
滋賀の選挙区別当選者
 22日投開票された衆院選で、滋賀県内の4選挙区では当選者がどう支持を広げ、次点者らがどう絡んだのか。開票結果や出口調査、取材を基に分析した。

■1区

 自民党前職の大岡敏孝氏が、前滋賀県知事で無所属新人嘉田由紀子氏との接戦を5200票差で制して3選を果たした。

 大岡氏は個人演説会を増やして企業や団体回りを徹底し、自民、公明支持層をまとめた。無党派層の一部も取り込んだ。大票田の大津市、保守地盤の高島市でともに嘉田氏を上回り、前回から6400票伸ばした。

 嘉田氏は民進党の川端達夫氏の後継となり、知名度の高さを生かして、街頭演説で無党派層への訴えに力を入れた。前回の川端氏の得票を1万票上回ったが、立候補表明が公示のわずか8日前で出遅れが響いた。

 社民党新人の小坂淑子氏は知名度の低さを挽回できず、大差をつけられた。

■2区

 自民党前職の上野賢一郎氏が、選挙区当選を目指した希望の党前職の田島一成氏を約1万5千票引き離して通算4選を果たした。田島氏は地元彦根市を制したが及ばなかった。

 上野氏は2区内で最も有権者が多い出身地の長浜市で2万9千票を獲得。彦根市で競り負けたものの、前回の同市での得票より約1600票増やし、米原市でも1万票台に乗せた。

 田島氏は2区内すべての市や郡で前回より票を伸ばし、総得票は前回を約4600票上回ったが、彦根市で上野氏に約500票差に迫られた。

 無所属新人の対月慈照氏は1万票台に乗せたが、広がりを欠いた。諸派新人で幸福実現党の荒川雅司氏は支持を得られなかった。

■3区

 自民党前職の武村展英氏が、2度目の対決となった希望の党新人の小川泰江氏に前回を上回る3万票余りの大差をつけ、3回連続当選を果たした。

 武村氏は地方議員と連携して自民、公明各支持層を手堅くまとめた。企業回りにも力を入れ、4市すべてで前回得票数を上回りトップに立った。特に地元草津市では小川氏を1万2千票以上引き離した。

 無党派層の取り込みを狙った小川氏は、JR駅周辺での街頭活動に力を入れた。守山市を除く3市で前回より票を上積みしたが、民進党合流時の混乱で出遅れ、浸透し切れなかった。

 共産党新人の石堂淳士氏は社民党や市民団体の支援を受け、共産候補の最多得票を1千票以上更新した。

■4区

 自民党新人の小寺裕雄氏が、希望の党新人の徳永久志氏を振り切り、初当選した。

 県市議や首長らの支援を受けた小寺氏は、県議を10年務めた地元東近江市で他候補を9千票引き離し、近江八幡市を除く5市町でトップを確保した。今回、擁立を見送った維新票も取り込み、前回の自民候補より2万票増やした。

 徳永氏は、地元の近江八幡市で小寺氏を上回った。湖南市でも互角に競り合って前回よりも票を上積みし、自民候補との差を縮めたが、政権批判票をまとめきれなかった。

 共産党新人の西沢耕一氏は社民党などの支援を受けて、前回より1万票近く伸ばしたが、選挙区全体で広がりを欠いた。

【 2017年10月23日 10時55分 】

5313チバQ:2017/10/27(金) 20:39:00
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20171023000073
5区は保守分裂も大勝 衆院選京都6選挙区の開票分析印刷用画面を開く
京都の選挙区別当選者
京都の選挙区別当選者
 京都の6小選挙区は、自民、希望、共産の3党を軸に争った。当選者が支持をどう広げ、次点者らがどう絡んだか、開票結果や出口調査、取材を基に分析した。

■1区

 自民前職の伊吹文明氏が全5行政区でトップに立ち、圧勝した。共産前職の穀田恵二氏は比例近畿1位で復活当選した。伊吹氏は自民や公明の支持層を固め、前回から1万4千票を上積みした。穀田氏は野党共闘の推進役を強調して立憲民主支持層も取り込み、前回より8500票伸ばした。

■2区

 無所属前職の前原誠司氏が、自民新人の繁本護氏に2万5千票差を付けた。繁本氏は比例で復活当選した。前原氏は民進党代表として選挙期間中、不在がちだったが、強固な後援会組織がフル稼働し、前回から微減にとどめた。繁本氏は自公の支持層を固めて迫った。

■3区

 希望前職の泉健太氏が、追い上げる自民前職の木村弥生氏をかわし、6400票差で制した。泉氏は、立憲民主を含め、従来の民進系支持層を固めた上に、維新の支持層や無党派層も取り込んだ。有権者の多い伏見区で木村氏より3千票上回り、乙訓の3市町でも抑えた。比例北関東から移った木村は、党や医療系をはじめ団体・組織を軸に選挙を展開。公明支持層には広く浸透したが、自民の元議員が昨春、不倫問題で辞職した影響も残って伸び悩み、伏見区では前回から1千票近く減らした。維新新人の森が比例復活した。

■4区

 自民前職の田中英之氏が、希望前職の北神圭朗氏との激戦を制した。田中氏は、地方議員や後援会など団体・組織を中心に活動を展開。自民と公明の支持層を手堅くまとめ、無党派層にも一定食い込んだ。西京区、亀岡市、南丹市で勝ち、右京区でも5千票差を付けて、北神氏を全体で1万2千票上回った。北神氏は、希望や立憲民主の支持層を固めた上、候補を擁立しなかった維新の支持層にも広く浸透し、無党派層の支持では田中氏を上回った。京丹波町では田中氏より多く得票したものの、他地域で競り負けた。

■5区

 自民新人の本田太郎氏が、自民党員で無所属新人の中山泰氏の2倍近い票を得て、「保守分裂」選挙を制した。本田氏は、谷垣禎一自民前幹事長の後継をアピールして序盤から優位に立ち、自民と公明の支持層を固め、無党派層や幅広い年齢層にも浸透した。中山氏は自民支持層の一部を切り崩し、昨年まで市長を務めた京丹後市でトップに立ち、前市長が支援に回った綾部市で本田氏に僅差に迫ったが、他は広がりを欠いた。希望新人の井上一徳氏は党支持層にも浸透しきれなかったが、比例名簿の上位で、復活当選した。

■6区

 自民前職の安藤裕氏が、希望前職の山井和則氏との接戦を1600票差で制した。山井氏は比例で復活当選した。

 安藤氏は自民と公明の支持層を手堅くまとめ、維新の支持層にも食い込んだ。町村部の多くで優位に立ち、八幡市や京田辺市のほか、前回は山井氏に後れを取った宇治市でも競り勝ち、前回から7千票を上積みした。山井氏は、希望や立憲民主の支持層を固めた上、無党派層や維新の支持層を多く取り込んだ。保守色の強い希望から立候補した影響で民進系支持層の一部が共産などに流れ、前回より1600票減らした。

【 2017年10月23日 10時35分 】

5314チバQ:2017/10/27(金) 20:42:26
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk27010223000c.html
<衆院選2017>自民、着実10議席 維新、後退3議席(その1) 公明4議席を維持 /大阪
10月23日 00:00毎日新聞

 22日投開票された衆院選で、府内の19小選挙区でも新しい顔ぶれが決まった。自民党は着実に支持を広げて、前回選(2014年)を1議席上回る計10人が当選した。公明党は擁立した4選挙区すべてで議席を獲得し、与党の自公で計14議席に及んだ。日本維新の会は希望の党とのすみ分けに合意して挑んだが、前回から2減の3議席にとどまった。一方、公示直前に結成された立憲民主党は、野党共闘するなどし、政権に批判的な層に支持を広げて1議席を獲得。民進党から転じて無所属で立候補した平野博文さん(68)は、自民と維新との接戦を制した。前職1人を含む13人を擁立した共産党や、社民党は議席を獲得できなかった。【衆院選取材班】

 ◇宗清さん、手堅く再選

 ◆13区

 5人の争いとなった13区では、自民前職の宗清皇一さん(47)が再選を果たした。

 東大阪市内の事務所で、宗清さんは拍手と歓声で迎えた支持者らと握手を交わし、万歳を三唱した。「皆さんから受けた恩を返し、応援してよかったと思える政治家になる。東大阪は中小企業のまち。経済政策に力を入れます」と感謝の言葉を述べ、支持者から花束を受け取った。

 宗清さんは、アベノミクスの実績を強調し、「自公政権の継続」を訴えた。手堅く支持層をまとめ、終始優位に戦いを進めた。

 無所属元職の西野弘一さん(48)、共産新人の長岡嘉一さん(48)、維新新人の青野剛暁さん(43)、立憲新人の姜英紀さん(45)は及ばなかった。

 ◇左藤さん、実績の5選

 ◆2区

 2区では、自民前職の左藤章さん(66)が盤石の戦いで、立憲新人の尾辻かな子さん(42)、維新前職の椎木保さん(51)との三つどもえの戦いを制し、5選を果たした。

 大阪市阿倍野区の事務所に「当選確実」が伝わると、左藤さんは、待ち受ける支持者らの前に現れた。万歳を繰り返した後、左藤さんは「ありがとうございます」と満面の笑みを浮かべた。「大阪万博の誘致を契機に世界に発信できる大阪をつくっていきたい」と誓った。

 区割りの変更によって生野区が選挙区に加わり、周知期間は十分でなかったが、強固な地盤を生かして4期の実績をアピール。現役閣僚らの応援も受けて、自民、公明支持層をがっちりと固めた。

 ◇国重さん、安定の3選

 ◆5区

 5区では、公明前職の国重徹さん(42)が、幸福新人の数森圭吾さん(38)、立憲新人の長尾秀樹さん(65)、共産新人の北山良三さん(65)に大きく差をつけて、3選を果たした。

 国重さんは大阪市淀川区の事務所で支持者らに囲まれ「皆様への感謝の思いに尽きます」と喜びを分かち合った。「少子高齢化に立ち向かうため、教育支援、高齢者への支援に党を挙げて着実に取り組みたい」と述べた。

 国重さんは、経済の安定や安保政策を挙げて自公政権の継続を訴えた。ヘイトスピーチ対策や「夜間中学」の門戸拡大への取り組みを2期約5年間の実績だと訴え、自身を「働く政治家」と強調して、安定した選挙戦を展開した。

 ◇野党、準備不足否めず 維新、発信力弱まる

 今回の選挙では、維新とすみ分けに合意した希望が候補者を立てず、共産も一部の選挙区で候補者の擁立を見送り、野党共闘の動きが目立った。「自民」「維新」「立憲など」の三つどもえの戦いが府内19小選挙区のうち12選挙区で繰り広げられ、少数激戦の様相となった。

 前回から2議席減らした維新は、橋下徹前大阪市長が選挙戦に姿を見せずに発信力が弱まり、前回選ほどの勢いがみられなかった。保守の自民と政策で共通する部分も多く、有権者に存在感を示せなかった面もある。松井一郎代表ら党幹部は終盤以降、本拠地・大阪での活動に専念。議席を自民に奪われた1、14区では、いずれもわずかな差で維新の底力も見せた。

 強固な地盤から「常勝関西」と称される公明は山口那津男代表が2度も来阪。与党の自民の二階俊博幹事長らも駆けつけ、支持層固めに腐心した。

 一方、安倍政権に対する批判票の行方も注目された。「受け皿」として支持拡大を図った立憲は、民進からの転身組を中心に8人を擁立したが、1議席にとどまった。急な解散で、野党にとっては準備不足の感は否めず、その後の新党結成などの動きも有権者にとって分かりにくかった。

5315チバQ:2017/10/27(金) 20:42:49
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk27010232000c.html
<衆院選2017>自民、着実10議席 維新、後退3議席(その2止) 立憲1議席を獲得 /大阪
10月23日 00:00毎日新聞

 ◇丸山さん、激戦を制す

 ◆19区

 19区では維新前職の丸山穂高さん(33)が3選を果たした。財政改革や地域活性化を訴え、自民前職の谷川とむさん(41)、共産新人の北村みきさん(51)を制した。

 丸山さんは泉佐野市内の事務所で、支持者らとともに万歳して祝福し合った。丸山さんは「消費増税よりもまずは身を切る改革が必要。泉州地域のため関空をさらに発展させるように、これからも全力で頑張りたい」と喜びを述べた。

 選挙戦では、自転車で選挙区を回るなどして実績や維新の政策を熱く訴えた。維新支持層に加え、無党派層にも支持を広げた。

 谷川さんは、安倍晋三首相が応援に入るなどして、自民、公明の支持層を固めたものの及ばなかった。

 ◇馬場さん、感謝の3選

 ◆17区

 17区では、維新幹事長を務める前職の馬場伸幸さん(52)が、自民前職の岡下昌平さん(42)と共産新人の藤本幸子さん(42)を破り、3選を決めた。

 堺市西区の事務所で、馬場さんは万歳をして「ありがとうございます」と喜びを伝えた。「消費増税の凍結という訴えが多くの有権者に伝わった。今後、与党に対して是々非々でやっていく。皆様の役に立てるように頑張っていきたい」とあいさつした。

 馬場さんは公示直後、幹事長として全国遊説を繰り返したが、終盤は地元に張り付き、消費増税の凍結や教育無償化の実現、議員報酬・議員定数の削減などを訴え続けた。地元の府議や市議に支えられ、街頭では無党派層にもアピールした。

 ◇辻元さん、盤石の7選

 ◆10区

 10区は、立憲前職の辻元清美さん(57)が、自民前職の大隈和英さん(48)と維新前職の松浪健太さん(46)を退け、7回目の当選を果たした。

 小選挙区制が導入された1996年以降、10区は連続当選した候補者がいない激戦区。民主公認で制した前回選に続く当選で、辻元さんは名実ともに10区の顔となった。

 当選確実の知らせが高槻市の事務所に伝わると、「清美とゴー」の掛け声に迎えられた辻元さんが「うれしさとともに責任の重さを感じる」と気持ちを引き締めていた。

 民進の希望合流に伴い、無所属での出馬も検討したが、政策理念を共有できる立憲から立候補。アベノミクス批判などで保守層の一部にも支持された。

5316チバQ:2017/10/27(金) 20:43:58
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk28010321000c.html
<衆院選2017>自民10選挙区で勝利 公明、2議席死守(その1) 共産、維新、支持広がらず /兵庫
10月23日 00:00毎日新聞

 第48回衆院選が22日、台風21号が接近する中で投開票された。県内12小選挙区では自民、公明の与党候補が議席を独占した。自民は10選挙区で勝利し、公明は2、8区の議席を守った。一方、希望は民進候補者の合流などによって10人を立てたが、議席は獲得できなかった。共産、立憲、維新も支持を得られなかった。県内の当日有権者数は462万2417人。投票率は48・62%(前回50・86%)だった。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇盛山さん、接戦制し4選

 自民前職の盛山さんが、希望前職の井坂さんとの接戦を制して4選を果たした。前回は井坂さんに惜敗し、比例で復活当選。今回は「小選挙区で連敗すれば次はない」と背水の陣で臨み、自民系の神戸市議・県議もフル活動した。選挙期間中は安倍晋三首相や党幹部も続々と応援に駆け付けた。神戸市中央区の事務所で当選の知らせを受けた盛山さんは支持者を前に「県や市と連携し、元気な神戸作りに力を入れたい」などと語った。

 ◆3区

 ◇野党挑戦退け、関さん4選

 野党3党の候補者の挑戦を退け、自民前職の関さんが4選を果たした。選挙期間中は、神戸市の国家戦略特区を生かした医療産業都市の推進や神戸港の発展など、経済政策を中心に訴えた。また、経済成長で増えた税収で社会保障を充実させると主張し、幅広い世代に支持を広げた。当選の知らせに沸く神戸市須磨区の事務所で、関さんは「神戸から日本の経済を復興させる。皆さんが安心して暮らせる社会を目指す」などと語った。

 ◆6区

 ◇大串さんが3選 桜井さん比例復活

 自民前職の大串さんが、立憲新人の桜井さんとの接戦を制して3選を決めた。大串さんはあえてマイクを持たず有権者の自民党批判にも耳を傾け、支援者から「コツコツと政策を訴える姿に性格が出ている」と評された。伊丹市の事務所で当選確実を知らされ、「皆さんのお役に立てるよう頑張りたい」と語った。桜井さんは伊丹市の事務所で比例での復活当選を知らされ、「なんとか当選できた。皆さんの声を国会に届けられる」と喜んだ。

 ◆7区

 ◇終始優位で山田さん3選

 自民前職の山田さんが、希望元職、共産新人、維新元職の挑戦を退けて3選を果たした。アベノミクスで景気が回復基調にあると強調。北朝鮮情勢にも触れ、「危機的状況にあるからこそ安定政権が必要」と訴えた。希望や維新支持層のほか幅広い年代からも支持を集め、終始優位に選挙戦を進めた。西宮市内の事務所で当選確実の知らせを受けると、支持者らと喜び合い、「実績と経験を生かし、やるべきことをやっていく」などと語った。

5317チバQ:2017/10/27(金) 20:45:02
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk28010334000c.html
<衆院選2017>自民10選挙区で勝利 公明、2議席死守(その2止) 希望、立憲、与党の壁阻まれ /兵庫
10月23日 00:00毎日新聞

 ◆2区

 ◇赤羽さんが実績の8選

 公明前職の赤羽さんが、無所属新人の船川さんらを破って8選を果たした。選挙戦では、自公連立政権による経済政策などの実績をアピールした。安倍晋三首相も応援に駆けつけ、自民、公明の支持層をまとめた。また、幼児教育の無償化や私立高校の授業料減免など子育て施策も掲げ、無党派層にも広く浸透した。神戸市兵庫区の事務所で赤羽さんは「格差社会を是正し、若者が希望を持てる未来を作り出す」などと今後の抱負を語った。

 ◆4区

 ◇地元貢献、藤井さん3選

 国政2期の実績を掲げた自民前職の藤井さんが、新人3人を退けて3選を果たした。農業・教育分野での地元貢献も示し、南北高速道路の必要性を強調。「責任政党」「責任政権」としての支持を求め、後援会が中心になって組織力を発揮した。自民支持層に加え、推薦を受けた公明の支持層も取り込んだ。西脇市内の事務所に当選確実の知らせが届くと、藤井さんは集まった支持者らと笑顔で握手を繰り返し、感謝の言葉を述べた。

 ◆5区

 ◇広大な選挙区全域で強さ 谷さんが6選

 自民前職の谷さんが6選を果たした。前々回、前回に続く小選挙区での当選となった。選挙戦では県北部を中心とした自民支持層に加え、公明支持層にも浸透。新たに5区に編入された川西市北部での知名度が課題とみられたが、これまでの国政での実績をアピールし、広大な選挙区全域で強さを見せた。谷さんは豊岡市内の事務所で支持者らに「ありがとうございます」などとお礼を述べ、地方創生などに向けた決意を語った。

 ◆8区

 ◇中野さん激戦制し3選

 公明前職の中野さんが、共産前職の堀内さんとの対決を制して3選を決めた。選挙戦で中野さんは「政治は結果。皆さんの声を政策にして実現することだ」として、給付型奨学金制度の実現など実績を強調。目の前の課題として少子高齢化を挙げ、「難局を乗り越えるのは自公政権しかない」と訴えた。当選の知らせを尼崎市内の事務所で受けると、「皆さんの声を国に届け、大きな政策へとつなげていきたい」などと抱負を語った。

5318チバQ:2017/10/27(金) 20:45:29
 ◆9区

 ◇西村さん6選 無党派層へも浸透

 自民前職の西村さんが6選を果たした。開票当日、西村さんは東京での公務のため不在だったが、明石市内の事務所では支持者らが当選確実の知らせに歓声を上げた。公示後は他の自民候補の応援で県外に出ることが多かった西村さん。地元では後援会が組織力を発揮し、国政5期の豊富な実績をアピールした。官房副長官としての高い知名度を生かし、推薦を受けた公明の支持層だけでなく無党派層へも浸透。選挙戦を終始リードした。

 ◆10区

 ◇渡海さん思い届き9選

 自民前職の渡海さんが希望、共産の新人を破って9選を決めた。選挙戦の前から新党による「風」を警戒。「誰と戦っているのか、よく見えない」と危機感をにじませ、組織の引き締めを図った。自公政権への評価や教育無償化の実現、播磨臨海地域道路の整備促進など、一貫して訴えてきた思いが有権者に届いた格好だ。当選確実の知らせが加古川市内の事務所に届くと、渡海さんは支持者らと握手を繰り返して喜び合った。

 ◆11区

 ◇強固な基盤、松本さん7選

 旧民主を離党し、自民候補として初の選挙となった前職の松本さんが、希望元職や共産の新人をはねのけて7選を果たした。姫路市内の事務所では支持者らが集まり喜んだ。松本さんは今回選挙を「自民で仕事をすることへの信任を問う選挙」と位置づけ、集会などで「共に政策を作り実現できる場が自民」と繰り返し説明。「松本党」とも言われる強固な支持基盤に加え、自公の県議や市議の応援も受け、終始優位に選挙を戦った。

 ◆12区

 ◇山口さん知名度で6選

 自民前職の山口さんが、希望新人、共産新人の2人を破って6選を果たした。相生市那波大浜町の事務所に「当確」の一報が入ると、支持者らに囲まれて喜び合った。選挙戦では「国の難題だけでなく、地域のことにも精いっぱい取り組んできた」と実績を強調。選挙カーで区内をくまなく回り、個人演説会では政治にかける思いを熱く語った。衆院で安全保障委員長を務めた知名度の高さもあり、終始優位に戦いを進めた。

 ◇「トリプル選」有権者続々

 衆院選の投票は22日午前7時から午後8時まで行われた。台風21号の影響で終日強い雨が降る中、県内各地の投票所には有権者が次々に訪れ、意中の候補や政党に貴重な一票を投じていた。

 神戸市長・市議補選との「トリプル選」となった神戸市中央区の港島学園投票所でも、開場と同時に大勢の有権者が来場。混雑を避けるために入場制限が行われ、会場の体育館から校門まで行列が続く場面もあった。開票所に詰めていた市職員は、朝の段階での感触について「前回参院選(昨年7月・投票率53・74%)よりも出足は好調」と話していた。

 ◇期日前投票、用紙残数1枚足りず 篠山市選管が発表

 篠山市選挙管理委員会は22日、衆院選小選挙区(5区)の期日前投票で、投票者数より投票用紙の残票が1枚少なかったと発表した。投票用紙の紛失や、用紙を1人に2枚交付したことなどが考えられるという。

 丹南支所での21日の集計で判明した。20日までは問題なかったといい、市選管で詳しい原因を調べている。【丸井康充】

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 ■視点

 ◇未来の有権者に望みを

 衆院選公示から約1週間後。神戸市内で街頭活動する希望の候補者に、一人の市民が真剣な表情で話しかけていた。何を話していたのかを聞くと、その50代の男性は「選ぶ材料がまだそろった気がしないんですよ」と宙を見上げた。一方の候補者は「自分の考えを広く伝える機会がほしい」とこぼす。改憲問題への民進と希望の考えの違いを問われることが多いというのだ。

 臨時国会冒頭の突然の解散総選挙と野党の離合集散。投票日までに有権者と候補者の相互理解は十分には深まらなかったというのが、12日間の選挙戦を取材した実感だ。政党が本来の機能や役割を果たしていないもどかしさを感じた。

 政党は共通の理念を持ち、政策を実現する集団のはずだ。そのために与野党に分かれ、国会や選挙区の活動を通じて有権者に説明と説得を繰り返す。選挙直前に野党が“再編”されては、その余裕はない。選挙はただ勝てばいいのではない。勝つ手順が大切だと思う。

 選挙期間中のある日、神戸市内の駅前で候補者に駆け寄り、政策のチラシを受け取る女子高生(1年)に出会った。「2年後に選挙権を持つから準備したいと思って」とはにかんだ。未来の有権者を失望させないための準備が、今回選ばれた衆院議員と政党に求められている。【井上元宏】

5319チバQ:2017/10/27(金) 20:46:19
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk29010626000c.html
<衆院選2017>「自民1強時代」到来か 県選出、参院含め6議員全員 /奈良
10月24日 00:00毎日新聞

 22日投開票の衆院選で、奈良1区では自民元職の小林茂樹氏(53)が希望前職の馬淵澄夫氏(57)との激戦を制し、自民は14年ぶりに県内小選挙区の議席独占に成功した。参議院議員を合わせ、県選出の国会議員6人全てが自民所属となる。元々、保守傾向の強い土地柄で、県政界にこのまま「自民1強時代」が到来するのか。野党各党は早急な戦略見直しを迫られる。【衆院選取材班】

 ◇当選者、国政へ意気込み

 小林氏は一夜明けた23日、県庁で記者会見し、約3年ぶりとなる国政復帰に「教育が奈良の活性化につながる。教育分野に携わりたい」と抱負を語った。

 区割りの変更で新1区に加わった生駒市で、馬淵氏を上回る票を獲得できた点を勝因に挙げ、「党の基盤を生かせたことが大きかった」と振り返った。

 党関係者によると、党の政策パンフレットなどを重点的に駅前で配り、小林氏を党の候補者と印象付ける作戦が奏功したという。党県連の奥山博康幹事長は「推薦は受けられなかったが、公明党が相当力を入れてくれ、野党の離合集散で票が分散した敵失も勝因だ」と分析。「独善的な政治にならないよう、おごることなく臨む」と気を引き締める。

 3区で当選した田野瀬太道氏(43)はこの日、橿原市の事務所で取材に応じ、選挙戦で訴えた教育の充実や地方創生などの実現に向けて努力する考えを示した。また、与党で憲法改正の発議に必要な3分の2以上の議席を占めたことについては、「議論はじっくり丁寧にすべきだ」との考えを示した。

 2区で8選を果たした高市早苗氏(56)は、支援者へのあいさつ回りに時間を割いた。

 ◇「失策」野党、立て直しへ

 一方、3選挙区全てに候補を立てながら議席を得られなかった希望。5期14年守った選挙区議席を失い、比例復活も果たせなかった馬淵氏の陣営関係者は「満足な訴えができなかった」と漏らした。

 支持者らから「なぜ無所属で出なかったのか」と言われることも少なくなく、出馬の経緯説明に追われたという。馬淵氏は23日早朝、奈良市内の駅前でマイクを握り、「今回の選挙で一定の区切りができた。改めて自らの判断、考えを見つめ直したい」と語った。

 元民進参院議員で、公示前の急な国替えで3区に回った前川清成氏(54)は敗戦を受け、「(民進)党の判断に従って希望に行った。後悔はしていない」と述べた。

 民進を支持してきた連合奈良の小山淳二会長は「小池百合子代表の『排除』発言で分裂し、有権者の支持が離れたのが痛かった。もう分裂選挙はしたくない。早急に立て直しを」と注文した。

 維新も1区の公認候補が惨敗し、県全体の比例票が前回(2014年)を下回った。維新県総支部の川田裕代表代行は「希望とすみ分けを図ったことで、違いが有権者に分かりにくく、埋没してしまった」と分析した上で、「地方行政でも既得権に切り込むといった原点に戻る必要がある」と話した。

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 ◆開票結果

 ◇1区(奈良市<旧都祁村除く>、生駒市)=選管最終発表

当 90,558 小林茂樹 53 自元W

  88,082 馬淵澄夫 57 希前W

  21,782 井上良子 53 共新W

  21,484 吉野忠男 58 維新W

 ◇2区(奈良<旧都祁村>、大和郡山、天理、香芝市、山辺、生駒、磯城、北葛城郡)=選管最終発表

当 124,508 高市早苗 56 自前W

   52,384 松本昌之 34 希新W

   30,356 霜鳥純一 56 共新

 ◇3区(大和高田、御所、葛城、橿原、桜井、五條、宇陀市、宇陀、高市、吉野郡)=選管最終発表

当 122,341 田野瀬太道 43 自前W

   55,721 前川清成 54 希新W

   20,469 所進 38 共新

5320チバQ:2017/10/27(金) 20:49:31
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk29010432000c.html
<衆院選2017>自民圧勝、3選挙区制す 1区、激しい争い(その1) /奈良
10月23日 00:00毎日新聞

 ◇1区奪還、独占は14年ぶり

 22日に投開票された衆院選で、県内3小選挙区を自民が制した。区割り見直しで定数が4から1減となって初の選挙で、自民の選挙区議席独占は4選挙区時代の2003年以来、14年ぶり。奈良1区では自民元職の小林茂樹氏が知名度のある希望前職の馬淵澄夫氏を破り、念願の県都での議席奪還に成功した。2区と3区では、いずれも公明の推薦を受けた自民前職の高市早苗氏と同じく田野瀬太道氏が他の候補を圧倒した。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初の衆院選で、県全体の当日有権者数は115万6747人(前回比1万4693人増)だった。投票率(選挙区)は55・66%で戦後最低だった2014年の前回(55・60%)を若干上回った。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇小林氏、僅差で勝利

 自民元職の小林茂樹氏が接戦の末、旧奈良1区の議席を守り続けてきた希望前職の馬淵澄夫氏に勝利し、選挙区議席を奪った。

 奈良市西大寺南町の小林氏の事務所では支持者らが緊張した面持ちで開票速報を見守り、当選確実が伝えられると大きな歓声が上がった。小林氏は笑顔で喜びを分かち合い、「厳しい戦いだったが、皆さんのお陰。もう一度、国のために働きたい」と語った。

 急な選挙に当初、出遅れ感もあったが、推薦を受けていない公明も積極的に支援し、中盤以降は盛り返した。終盤には安倍晋三首相も応援に駆け付け、組織力を背景に悲願の国政復帰を果たした。

 民進から希望合流組に加わった馬淵氏は党に厳しい目が注がれる中、失速。選挙戦では政党色を薄めたが、理解は得られなかった。

 教育無償化などを訴えた維新新人の吉野忠男氏は知名度不足に泣き、護憲派の取り込みを狙った共産新人の井上良子氏も広い層に浸透できなかった。

 ◆2区

 ◇高市氏、盤石の8選

 自民前職の高市早苗氏が、抜群の知名度も生かして盤石の戦いで8選を果たした。高市氏は台風接近に伴う安全面への配慮から、22日は当選を受けての取材対応は控えた。コメントを発表し、「特に急激な気候変動による水害・土砂災害対策の強化とサイバー攻撃対策の強化を公約としたので、実現に向けて全力で働く」とした。

 旧奈良2区で長く慣れ親しんだ生駒市が新1区に移り、事務所も公示直前に大和郡山市に移転。新たな地域での準備不足も懸念されたが、「新人のつもりで戦う」と選挙期間中はほぼ県内に残り、丁寧に選挙区を回った。政権や党で要職を重ねた実績もあり、幅広い層の支持を集めた。

 希望新人の松本昌之氏は二大政党制の礎を築く必要性を強調するなどし、若さもアピールしたが、出馬表明が公示直前となり、知名度不足に泣いた。

 共産新人の霜鳥純一氏も政権批判に力を入れたが、広がりを欠いた。

5321チバQ:2017/10/27(金) 20:49:55
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk29010438000c.html
<衆院選2017>自民圧勝、3選挙区制す 1区、激しい争い(その2止) /奈良
10月23日 00:00毎日新聞

 ◆3区

 ◇田野瀬氏、大差で3選

 自民前職の田野瀬太道氏が、希望新人の前川清成氏、共産新人の所進氏に大差をつけて3選を果たした。橿原市久米町の事務所で、田野瀬氏は「皆さんのお陰。景気回復を成し遂げ、地方創生を確実に前進させたい」と抱負を語った。

 減区で一層広大になった選挙区内にくまなく顔を出し、京奈和自動車道の整備などを実績として強調、教育充実などを訴えた。自民党総務会長も務めた父・良太郎氏の代から続く強固な後援組織も機能し、支持を広げた。

 前川氏は、希望の公認に絡んで公示直前に当初出馬予定の奈良2区から国替えを迫られ、準備不足も尾を引いた。2期務めた参院議員時代の実績を訴え、「自民に代わる受け皿を」と政権批判票の取り込みを図ったが、浸透しなかった。

 所氏は護憲などで政権との対立軸を明確にしたが及ばなかった。

 ◆比例

 ◇自民調整で比例、奥野氏が5選目 小選挙区減区で

 前回選(14年)で旧奈良3区で当選し、今回は小選挙区の減区に伴う自民党の候補者調整で比例代表に回った奥野信亮氏が5選を果たした。

 法相などを歴任した父の故誠亮氏が初当選した1963年以来の地盤を譲った形だが、党の近畿ブロック単独1位に記載され、早々と当選確実となった。

 大和高田市に設けた会場に現れた奥野氏は支持者らから祝福を受け、「県内小選挙区の議員と党をこれからも支える」と語った。

 ◇「雨でも投票」有権者次々と

 ○…台風の接近で雨となった22日、県内各地の投票所には次々と有権者が訪れ、票を投じた。奈良市大宮町4の市立大宮小で投票した主婦(34)は2児の母で、「雨でも投票は義務。待機児童が多いのが心配で、子育て政策にも力を入れてほしい」と話していた。

5322チバQ:2017/10/27(金) 20:50:32
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk30010251000c.html
<衆院選2017>希望、一矢報いる 2区・3区、自民圧勝(その1) /和歌山
10月23日 00:00毎日新聞

 ◇3人、前回選と同じ顔ぶれ

 衆院選は22日投開票され、1区は民進党出身で希望の党前職の岸本周平さんが激戦を制し、小選挙区での4回連続当選を決めた。2区は石田真敏さん、3区は二階俊博さんの自民党前職2氏が圧勝した。県内3選挙区の当選者は2014年前回選と同じ顔ぶれとなった。県内の3選挙区通じた投票率は52・96%で、過去最低だった前回選の51・05%を1・91ポイント上回った。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇岸本さん、4選笑顔

 和歌山市久右衛門丁の岸本さんの事務所では、当選確実が伝えられると、集まった支援者らから大きな拍手と歓声が湧いた。

 岸本さんは「新しいドラマを始めることができる。政界再編はこれからだ。皆さんの票が無駄にならないよう体当たりで行動していく」と決意を語った。

 衆院解散前から、民進党からの離党がいったん取りざたされ、公示直前には希望の党に移るなど状況がめまぐるしく変化。陣営が「マイナスからのスタート」と言うほど厳しい戦いを強いられた。

 しかし、北朝鮮問題への対応など安倍政権の強引な政治手法を批判し、強い野党の必要性を強調。政党色を抑えて候補者個人を前面に出し、無党派層にも支持を広げた。

 ◇支援者から拍手、門さん比例で復活当選

 門さんは1区で敗れたが、比例での復活当選を果たした。和歌山市黒田の事務所に姿を見せ、支援者とともに開票の行方を見守った。

 選挙区では2012年、14年に続いて3回連続での敗北となり、事務所は一時静まり返ったが、議席自体は守り、陣営関係者もほっとした様子を見せた。

 選挙戦では企業や青年など分野ごとに今春設立した後援組織をフル活用。組織固めに力を入れたが、無党派層の獲得で岸本さんにリードを許した。最終盤には所属派閥の領袖(りょうしゅう)、二階俊博幹事長の応援も受けたが、初の選挙区勝利はならなかった。

 ◆2区

 ◇石田さん、新人圧倒

 石田さんは当選確実の報を受け、岩出市宮の事務所に姿を見せ、支援者から大きな拍手で出迎えられた。台風21号が接近していることを考慮して事務所での万歳を見送り、記者団の取材に応じた。

 7選を果たし、「ほっとした。選挙期間は短かったが、やることをきっちりやりきった」と述べた。その上で「安心できる社会をつくるため、防災や減災に取り組んでいきたい」と抱負を語った。

 選挙戦では、県議、海南市長、衆院議員の通算34年に及ぶ豊富な政治経験を強調。希望の党を念頭に「劇場型政治からきっちりした施策は生まれない」と批判し、政権与党の堅実さをアピールした。自身も含めて4氏による争いだったが、他の3新人を圧倒した。

 ◇遅い公認決定響く 坂田さん、浸透しきれず

 坂田隆徳さんは岩出市荊本の事務所で落選の知らせを受け「全力で闘ったが力及ばず申し訳ない」と敗戦の弁を述べた。

 当初は民進党での立候補を予定していたが、野党再編に伴い、希望の党からの出馬を選択した。解散・総選挙に打って出た安倍晋三首相について「仕事人内閣と命名しながら、仕事らしい仕事をしていない」と批判。政権交代を訴え、住宅地が多い橋本市や岩出市などの紀北地域を重点的に回った。ただ、希望の党の公認決定が公示1週間前の10月3日と遅く、その後の希望の党の全国的な失速にも苦しめられた。

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 ■解説

 ◇信任と監視にバランス

 森友・加計問題で安倍政権が批判を浴び、野党乱立のまま突入した衆院選。県内3選挙区の勝敗は、自民2勝・希望1勝で、与党に信任を与えながらも、野党のチェック機能にも一定の期待を寄せた結果と言えそうだ。有権者のバランス感覚とも受け取れる。

 接戦となった1区は、勝利した希望前職の岸本周平さんが、公示直前に民進党から移ったことにより、相手陣営から批判を浴びたが、影響を最小限にとどめた。

 日ごろの地道な活動で名前を浸透させていたことに加え、民進時代の支援組織の連合和歌山とも協力関係を維持したことが奏功した。希望の党への期待よりも、候補者や陣営の豊富な活動量でつかんだ勝利と言える。

 また1、2区は、ともに改憲志向の自民と希望の候補者が並び立ち、護憲の共産は存在感を発揮できなかった。改憲の是非が必ずしも論戦の中心にはならず、今後予想される改憲論議の加速を控え、消化不良の感も残した。【稲生陽】

5323チバQ:2017/10/27(金) 20:51:07
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk30010264000c.html
<衆院選2017>希望、一矢報いる 2区・3区、自民圧勝(その2止) /和歌山
10月23日 00:00毎日新聞

 ◇二階さん、余裕12選

 ◆3区

 二階さんは自民党幹事長としての職務のため地元に不在だったが、御坊市島にある事務所では、集まった支援者らが投票終了の午後8時を過ぎて早々に当選確実を祝福した。

 選挙戦では、全国遊説に回っていた二階さん本人に代わり、陣営や地元の首長、地方議員らが活動を支えた。

 事務所では支援者を前に、秘書で長男の俊樹さん(52)が「多くの皆さんが危機感を持ち、我がことのように戦ってくださり、感謝します」とあいさつした。

 二階さんは知名度の高さを強みに、自民、公明支持者ばかりでなく、希望の党や日本維新の会、無党派層からも幅広く支持を集め、優位に戦いを進めた。選挙戦最終盤に地元に入り、組織を固めた。

5324チバQ:2017/10/27(金) 20:53:23
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk16010322000c.html
<衆院選2017>北陸信越ブロック 1区の吉田さん、比例復活ならず 「希望連携、時間に厳しさ」 /富山
10月24日 00:00毎日新聞

 22日投開票された衆院選の富山1区で落選し、比例代表の北陸信越ブロックでの復活当選もかなわなかった維新前職の吉田豊史さん(47)は、富山市西長江3の事務所で「私の力足らずで本当に申し訳ない」と敗戦の弁を述べた。事務所では23日未明まで陣営幹部や支援者らが復活を信じて開票の行方を見守った。

 希望の推薦を受けた吉田さんは、選挙戦で「消費増税の凍結」や「増税なき教育無償化」などを訴え、松井一郎党代表ら幹部も応援に駆け付けたが、支持は広がらなかった。

 吉田さんは、敗因を「是々非々という姿勢や政権との距離感が有権者に分かりにくかったのかもしれない。希望との連携も時間的に厳しいところがあった」と分析。一方で、「維新が改革の旗を掲げていることは富山でもきちっと認知されている。今後も改革の仲間を増やし、選挙区で戦える態勢を作っていきたい」と笑顔で締めくくった。【林由紀子】

 ◇希望・柴田さんも 3区

 「私の力不足を心からおわびします。ただ、改革保守という新たな政治の基礎は皆様の力で作っていただけたと思う」。希望新人で元参院議員の柴田巧さん(56)は22日深夜、小矢部市岩武の事務所で支援者に頭を下げた。自民の厚い地盤を切り崩せず、比例代表での復活当選もならなかった。

 立候補の決断は先月30日と出遅れたが、参院時代から培った支持者を核に反安倍政権票の受け皿を目指した。得票は6万票を超え、「希望の党への風が吹かない中、想像以上に支援をいただいた。改革保守への期待を実感した」と振り返る。

 今後については「私が表舞台に立つのはこれでおしまいにし、後進育成に力を注ぎたい」と一線を退く考えを語った。陣営は希望の地元組織作りに着手するという。【真野森作】

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 ■視点

 ◇野党迷走に救われた自民

 衆院選富山1〜3区は前々回、前回に続き自民前職が3議席を独占した。自民は前回比例代表で復活当選した維新前職の再選も阻む「完全勝利」で、改めて保守地盤の固さを見せつけた。だが、今回見逃せないのは、離合集散した野党側の迷走に救われた点だろう。

 維新を除く4野党は当初、野党統一候補を目指した。単純に小選挙区の開票結果を踏まえると、それでも自民候補には及ばない。一方で比例代表では、野党5党は計22万票余りで自民を2万票近く上回り、自公の約24万5000票に迫る。小選挙区で投票先を失ったリベラル層や自民の批判票をうかがわせ、共闘がうまく機能すれば、復活当選の可能性もなかったとはいえないだろう。

 だが、実際には共闘は崩壊。多くの候補者は準備不足のまま選挙戦に臨んだ。共産と社民の連携もままならなかった。維新と希望は「改革保守」を打ち出したものの、例えば主要な争点だった改憲で、有権者をつかむ自民との明確な違いを打ち出せただろうか。

 選挙戦で維新は国会議員を失い、民進県連は政党交付金の不正問題を抱え再建のめどすら立っていない。力を失った県内野党は気骨ある基軸や戦略を打ち出さない限り、「自民王国」で存在意義を示すことは厳しい。【古川宗】

5325チバQ:2017/10/27(金) 20:54:43
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk20010152000c.html
<衆院選2017>自民大勝 県内は下火 /長野
10月24日 00:00毎日新聞

 22日投開票された衆院選で、県内5小選挙区は自民が3議席から2議席に後退した一方、新党の希望候補2人が当選した。自民は比例で1人が復活当選を遂げたものの、全国的に大勝した情勢を踏まえると、県内では厳しい結果となった。県内の比例得票率をみると、自民は27・6%で1位を死守。次いで立憲民主=21・9%、希望=20・4%、共産=11・0%の順だった。その他の政党は10%以下だった。【衆院選取材班】

 ◇1区 無所属でも大差

 希望の党の公認を蹴って出馬した篠原孝氏が、前回から約3万5000票伸ばして6選を果たした。ポスターの枚数など無所属の制約はあったが、小集会を重ねて支持基盤を固める従前のスタイルを貫き「ハンディは感じなかった」と振り返る。選挙区内の全10市町村でトップ得票で、6市町村で次点と20ポイント以上の大差。「羽田孜さんの遺志を継ぎ、野党再編に力を注ぐ」と気を引き締めた。

 自民の小松裕氏は前回から約1万1300票を伸ばしたが、前々回から守ってきた比例復活の議席を失うことになった。維新の橋本将之氏は無党派層を取り込みきれなかった。

 ◇2区 無党派層も支持

 希望の下条みつ氏が自民の務台俊介氏に約1万1000票差をつけた。下条氏は公認後も「憲法改正反対」など従来の基本姿勢を変えずに主張。政権に批判的な層から一定の支持を得た。共同通信の出口調査によると、下条氏は希望支持者の8割、立憲民主支持者の5割の支持を集めたほか、支持政党を持たない「無党派層」からも3割を超える支持を集めた。今後も「信義を変えるつもりはない」と強調した。

 務台氏は自民、公明支持者の7割の支持を取り付けたが、失言などで失った信頼を回復できなかった。

 社民の中川博司氏、維新の手塚大輔氏は、広がりを欠いた。

 ◇3区 「逆風」の中、完勝

 希望の井出庸生氏が、次点の自民・木内均氏に5万2820票差をつけ、圧勝した。「逆風の選挙」としていたが、全17市町村でトップの完勝。4区へ転出した希望元職の後援会の推薦を得て、その多くを取り込んだとみられ、「票の重みに身も心も引き締める。物言う政治家として政府与党に対抗していく」と話した。

 木内氏は前回から1万8357票増やしたが、比例復活もなかった。「申し訳ない。この地域は現政権を厳しく監視する方を選んだ」と語った。市民運動と共闘した共産新人の小金沢由佳氏は前回、出馬した新人の票を約6500票伸ばすにとどまった。

 ◇4区 自民に風感じず

 6選した自民・後藤茂之氏は23日の記者会見で「自民に風が吹いている感じはなかった」と語った。それでも前回得票に約5500票上乗せし、次点に約2万7800票差をつけたことに「日常的な政治活動が深まっていることを多くの皆さんに認識してもらっている」と説明する。

 共産の毛利栄子氏は「安倍政治を止める」としたが及ばず、3区から4区に転身した寺島義幸氏は時間のなさと準備不足で広がりを欠いた。

 ◇5区 野党共闘なら…

 中川村以外の市町村でトップ得票で、前回を上回る得票で圧勝したように見える自民・宮下一郎氏は「盤石なんてとんでもない」と選挙戦を振り返る。

 他候補に4万票以上の差をつけたが、次点の無所属・曽我逸郎・前中川村長と希望の中嶋康介氏の得票を合わせると宮下氏の得票を500票近く上回った。「野党共闘が実現していたら……」という思いが宮下氏陣営にはあるからだ。

 非自民勢力は統一候補の擁立を模索してきた。しかし、中嶋氏が改憲も掲げる希望から出馬することになり、構図は一変。曽我氏が出馬することになり、野党票の分散を招いた。

5326チバQ:2017/10/27(金) 20:54:59
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 ■解説

 ◇「安倍批判」根強く

 「安倍首相のポスターは外してくれませんか」。ある自民陣営のベテラン秘書は支持者に請われ、候補者ポスターの隣にあった首相ポスターを家の壁から外した。秘書は「選挙中、『自民は良いが、安倍さんはダメ』という声を何度も聞いた」と顔をしかめた。

 全国的にみれば、自公が3分の2以上の議席を確保し、大勝した。希望は結党当初の勢いを失い沈んだ。だが、県内の結果は逆だ。自民は5小選挙区で3議席から2議席に後退し、希望は2人が当選。小選挙区で複数の希望候補が当選した都道府県は数える程で、希望はむしろ善戦だ。

 県内で自民が振るわなかった理由は「大義なき衆院解散」や「森友・加計問題」への批判だけではない。先のベテラン秘書は「地方は安倍政権の恩恵を受けていない」と語る。安倍首相は最低賃金の引き上げに力を入れるが、支援なき賃金上昇は中小企業には苦しい。実態を考慮せず、農協改革を進めれば、小規模農家は生計維持が難しい。都市に比べ、地方の「安倍批判」は根強いのだという。

 自民候補が当選した長野4区と5区は、非自民候補の得票を合計すると、当選候補の得票を上回る。両区で野党候補の一本化が実現していれば、さらに厳しい戦いになっただろう。自民には全国的な大勝に慢心せず、地方を大事にしたかじ取りを心がけてほしい。【鈴木健太】

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 ◆開票結果=一部地域既報 「比」は重複候補の比例代表での当選

 ◇1区=選管最終発表

当131,883 篠原孝 69 無前

  85,460 小松裕 55 自前W

  22,817 橋本将之 37 維新W

   3,784 駒村幸成 61 諸新

 ◇2区=選管最終発表

当 78,343 下条みつ 61 希元W

比 67,210 務台俊介 61 自前W

  41,274 中川博司 59 社新W

  34,073 手塚大輔 34 維新W

 ◇3区=選管最終発表

当127,542 井出庸生 39 希前W

  74,722 木内均 53 自前W

  34,462 小金沢由佳 34 共新

   3,687 及川幸久 57 諸新

 ◇4区=選管最終発表

当 68,673 後藤茂之 61 自前W

  40,898 毛利栄子 66 共新

  40,863 寺島義幸 64 希元W

 ◇5区=選管最終発表

当 91,542 宮下一郎 59 自前W

  48,588 曽我逸郎 61 無新

  43,425 中嶋康介 40 希新W

5327チバQ:2017/10/27(金) 20:56:16
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk25010564000c.html
<衆院選2017>自民「一強」野党「共倒れ」 来夏の知事選にも影響か /滋賀
10月24日 00:00毎日新聞

 衆院選の県内4小選挙区は自民が2012年、14年に続き3回連続で全勝し、参院議員も含めて県内選出の国会議員全員(6人)を自民が初めて独占することになった。【大原一城】

 自民4人の合計得票率はほぼ半数の50・07%で、前回から約3・54ポイント上昇し「一強」に磨きをかけた。一方、1区と4区では自民は半数に届かず、合算すると自民に匹敵する得票があった野党側は「共闘」が破綻したことで共倒れとなった側面が否めない。

 自民候補と次点候補の得票率は▽1区=大岡氏47・70%、嘉田氏44・74%▽2区=上野氏50・45%、田島氏40・20%▽3区=武村氏55・34%、小川氏33・76%▽4区小寺氏47・79%、徳永氏38・55%。1〜3区の自民の前職3人は得票率を前回より伸ばした。一方で1区では社民候補、4区では共産候補と次点候補の得票を足すと自民の当選者を上回る。

 また全国的な傾向と同じく、県内でも自民候補に投票した人は有権者全体のうち27・58%と3割に満たないが、4議席を独占する結果になった。

 今回は野党側は比例復活もない完全な敗北で、非自民の象徴的な存在だった前知事の嘉田氏も敗れたことで、衝撃は計り知れない。嘉田氏の後継で旧民主党衆院議員から転身した三日月大造知事は再選出馬を明言してはいないが、来年夏に知事選を控える。自民は対抗馬を擁立するか決めていないが、衆院選の結果を受けて主戦論が高まる可能性があるなど、自民の影響力がさらに増しそうだ。

 ◇比例得票率 トップは自民35・61% 立憲、希望は計34・47%

 比例代表の得票率はトップが自民党の35・61%(前回2014年34・23%)で、2位は立憲民主党の17・51%、3位は希望の党の16・95%だった。立憲と希望の合計は34・47%で、前回の旧民主党の22・89%を大きく上回って自民に迫った。

 4位は日本維新の会の11・18%で、前回の旧維新の党の18・39%より減らしたものの一定の存在感を示した。

 5位は公明党の8・64%(前回8・77%)、6位は共産党の8・29%(同11・34%)。共産は小選挙区の1、2区で候補者を取り下げたことが低下に影響した可能性がある。

 7位は今回初めて小選挙区で公認候補者を立てた社民党の1・26%(同1・30%)。最下位は幸福実現党の0・52%(同0・50%)だった。

 なお、前回は他に旧次世代の党が1・58%、旧生活の党が0・95%を得た。【太田裕之】

 ◇「身引き締まる」小寺氏が抱負 4区で初当選

 自民党新人として滋賀4区で初当選した元県議の小寺裕雄氏(57)は23日、県庁で報道陣の取材に応じ「喜んでばかりもいられない。職責の重さに身が引き締まる思いだ」と語った=写真。

 この日は台風の被害に配慮して朝の駅立ちは取りやめ、訪問や電話、メールで支援者に感謝を伝えた。「国会議員になるのは本当に名誉で幸せなことだ。商売(コンビニ店経営)や地方議員の経験を生かしたい」と抱負を語った。【大原一城】

5328チバQ:2017/10/27(金) 21:22:48
http://www.hochi.co.jp/topics/column/20171027-OHT1T50129.html
落選した豊田真由子氏の選挙戦で感じた空気…これでは勝てる訳ない
2017年10月27日16時0分 スポーツ報知
落選が確定し会見を終えて事務所から出てきた豊田真由子氏
落選が確定し会見を終えて事務所から出てきた豊田真由子氏

 22日に投開票が行われた衆院選。秘書に対する暴言・暴行が報じられて自民党を離党し、埼玉4区から無所属で出馬した豊田真由子氏(43)は、大方の予想通り、落選した。「このハゲーッ!」などといった暴言が、あれだけテレビのニュースなどで報じられれば、むべなるかな、である。

 投開票当日は、落選が決まってから3時間ほどが経過した午後11時過ぎに会見。スタッフをねぎらった後には大粒の涙をこぼした。思えば9月の“復帰会見”、今月10日の公示日でも、この人は涙を流していた。女性が涙を見せれば同情もありそうなものだが、取材をしている中では、そんな声は後援者以外からはみじんもなかった。演説などを聞けば、それも納得できた。

 9月の会見、公示日でも一応は「謝罪」を口にし、「自分が招いたものなので…」と反省の弁を述べているようでもあったが、その後に続くのは「自分は現職時代にこれだけのことをしてきた」「小さなお祭りにも、誰よりも足を運んで来た」といった「頑張ってきた自慢」。そんなものは自分で評価するものではなく、周囲が認めることで、初めて「実績」となるものである。

 しかも、無所属で戦う自分の立ち位置を「みすぼらしい選挙」と自嘲し、その言葉を何度も繰り返した。「これまでは街の中にポスターが何千枚も貼ってありましたが、現在は一枚もありません」とも話していたが、本当に地元の人たちに認識され、愛されているのならポスターなんて貼られていなくてもみんな彼女のことを知ってるはず。そんな言葉からも、常に「自分は間違っていない。評価をする周囲が間違っているんだ」と考えているような空気が伝わって来た。これでは、選挙に勝てる訳などないだろう。

 ただ、誰と名前を挙げるつもりはないが、今回の選挙で当選した中にも与野党にかかわらず同じような考え方を持っている人は多々いる。「人の振り見て我が振り直せ」ではないが、今回の彼女の惨敗を見て、暴言・暴行報道以外の部分で何か感じる国会議員が一人でも多くいることを願っている。(記者コラム・高柳 哲人)

5329チバQ:2017/10/27(金) 21:24:50
https://www.tokyo-sports.co.jp/nonsec/social/807760/
【衆院選】落選した希望・若狭氏と当選した自民・鈴木氏との差はどこか
2017年10月25日 17時00分

当選した鈴木隼人氏

 小池百合子東京都知事(65)が率いる希望の党は、小池氏のお膝元・東京で立候補した結成メンバーですら次々に落選した。小池氏の側近で前職、若狭勝氏(60)は、選挙前に楽勝ムードが漂っていたのに、小池氏の地盤だった東京10区で落選。自民党の鈴木隼人氏(40)が当選した。

 選挙コンサルタントや「カラス(ウグイス嬢の男版)」を務める選挙事情通は東京10区をこう分析した。

「若狭氏は希望の党の看板にもたれかかり、有権者目線の努力が足りなかったのでしょう。若狭氏を筆頭に落選を風向きや小池氏のせいにする落選者は少なくありません。希望の党候補は小池氏の応援に依存した人ばかりでした」

 一般的な知名度では劣る鈴木氏はどのような選挙活動を行ったのか。

 同事情通は「市民にPRする姿勢を分かりやすく表現。都議選の時に鈴木氏は、昼休みにも寸暇を惜しんで、都議候補のために1人で事務所前でビラ配りをして、『あのビラ配りのイケメンのお兄さんは国会議員さんなの?』と近所の噂になっていました。自民党のポストにおごらず、草の根的な努力が当選の要因でしょう」と指摘する。

 そして、SNS利用の巧みさも挙げる。

「『北朝鮮からミサイル来るの?』と心配する小学生に話しかけられて真摯に対応した鈴木氏は、一般人から話しかけられやすいように1人で立ち、多くの一般人との対話を写真付きでフェイスブックで拡散した。子供、女性、老人を喜ばせると、周囲にテープレコーダーのように語りまくるから、副次的な拡散力は絶大です」(同)

 通常、タレントや有名政治家が応援に訪れたシーンをツーショット等でSNSに載せる候補が大半だ。もしくは、大雨でずぶ濡れの中、演説するプロモーション映像のような画像をアップし、有権者が主人公ではなく、候補者が主人公のような書き込みを行う。しかし、鈴木氏は一般人との対話を写真入りで、しかも相手のプライバシーに考慮したモザイク入りでSNSにアップしたのだという。

5330チバQ:2017/10/27(金) 21:49:46
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171026ddlk04010044000c.html
<風雲・衆院選2017>/上 分裂の民進、明暗分かれる 鎌田氏無所属、県連の誤算 立憲に風、「復活」岡本氏 /宮城
10月26日 00:00毎日新聞

 「この12日間、日に日に声をかけてくれる人が増え、着実に期待が高まっていると感じた。本当にうれしい」

 衆院選の投票が締め切られた直後の22日午後8時過ぎ。1区で立憲民主党から立候補した岡本章子(53)は、早々と比例東北ブロックでの初当選を確実にし、支持者らと喜びを分かち合った。一時は出馬断念寸前までに追い込まれた岡本を当選に導いたのは「想定外の追い風」(選対幹部)だった。

 岡本当選から約5時間半後。「私の力が及ばず、申し訳ありませんでした」。大接戦の末に敗れた2区の無所属、鎌田さゆり(52)は支持者らを前に10秒間、深々と頭を下げた。自民の秋葉賢也(55)との差はわずか約1300票。岡本と鎌田の2人を分けたものは何だったのか。

    ◇

 当初、2人は民進公認で出馬予定だった。ところが、予想もしていなかった事態が巻き起こる。それは、民進の希望の党への事実上の「合流」だった。さらに、同じ民進の伊藤優太(32)が希望公認で1区からの出馬を表明し、岡本の心中は揺れに揺れた。無所属で出るか、それとも不出馬か。岡本は「眠れないほど悩んだ」と振り返る。

 転機は立憲を組織した枝野幸男からの電話だった。「一緒に戦ってくれないか」。東北大同期生の枝野の誘いに腹を決めた。出馬を表明したのは4日。公示まで1週間を切っていた。

 翌5日、鎌田は希望の公認を断り無所属での出馬を表明。立憲からの立候補も検討したが、民進県連は国会議員の経験があり知名度も高い鎌田が無所属に転じることで、岡本が立憲の比例議席を取れる可能性を考慮した。昨夏の参院選、今夏の仙台市長選で民進系候補が勝利した野党共闘の枠組みで戦うため、希望に対立候補を立てさせたくないとの思惑もあった。しかしこの判断が、後に思わぬ結果を招くことになる。

    ◇

 「(民進出身者を)排除する」。希望代表の小池百合子の「排除」発言以降、希望に向けられていた期待の風は急速に弱まっていった。その一方で、リベラルを旗印にする立憲への支持が広がっていく。「これだけ立憲が支持を伸ばし、希望が失速するとは思わなかった」。民進県連選対本部長の桜井充が読み誤るほど、両党を取り巻く環境が激変した。結局、立憲は比例東北ブロックで3議席を獲得した。

 それだけに選挙後、鎌田も立憲から出ていれば--と、鎌田の判断を惜しむ声も上がった。鎌田は「自分で決めたことなので正面から受け止める」と気丈に語るが、桜井は「当初は『立憲を応援するな』という号令があり、無所属で出てもらった。民進のままで出れば勝てたのに、本当に申し訳ない」と声を落とす。

 立憲と希望、無所属に割れた民進県連は29日に常任幹事会を開き、幹部人事を決めて体制の立て直しに取りかかる。代表に正式就任する桜井は「立憲に行きたい議員がいれば認める。野党がバラバラでは勝てないので、絶えず選挙は協力していく体制をつくりたい」と立憲との連携を視野に入れる。

    ◇

 野党再編で目まぐるしく構図が変わった衆院選。「風雲」の中でもがいた候補者の姿を追った。(敬称略)

5331チバQ:2017/10/27(金) 21:50:13
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171027ddlk04010046000c.html
<風雲・衆院選2017>/上 2年後の参院選、風向きどちらに 因縁乗り越え自民底力 野党共闘も共産伸びず /宮城
00:00毎日新聞

 「奇跡。単純に計算すると勝てない選挙だった。底力を発揮してくれた後援会の勝利で、僕の実力じゃない」

 23日午前1時半。大激戦となった2区を制した自民党の秋葉賢也(55)は興奮した様子で語った。一騎打ちの相手となった無所属の鎌田さゆり(52)との差は1316票。野党側の混乱などもあり有利な展開になると思われたが、劣勢だったのはむしろ秋葉の方だった。

    ◇

 「地方議員とのコミュニケーション能力に欠けている」。衆院解散直前の9月、自民の仙台市議らが秋葉の政治姿勢を痛烈に批判。公認候補の差し替えを求める異常事態に発展した。秋葉は地方議員とのわだかまりを抱えたまま選挙戦に突入。団体回りなどで協力を得られず、苦戦を強いられた。

 公示日の10日。反秋葉急先鋒(せんぽう)の市議、佐藤正昭のもとに、首相の安倍晋三が駆け寄ってきた。「秋葉さんをよろしく頼む」。仙台市での街頭演説を終えたばかりの安倍が、佐藤の手を強く握った。その3日後、官房長官の菅義偉から一本の電話が入った。「何とか曲げて頼む」。秋葉への支援を懇願する菅の言葉に、佐藤は心を決めた。

 「全てを乗り越え、大義の下に立ち上がらなければならない」。佐藤は16日の集会でこうぶち上げ、秋葉支援を正式に表明。個人演説会の開催や電話・はがきでの投票呼びかけなど、地方議員が結束して秋葉の応援を始めると、情勢に変化が表れた。終盤、鎌田を猛烈に追い上げ、最後は逆転した。「いろんなことがあっても最後はまとまってくる。さすが自民党だ」。鎌田の選対幹部は、自民の組織力の強さに舌を巻いた。

    ◇

 野党共闘で候補者の一本化を模索していた共産党。しかし、民進党の希望の党への事実上の「合流」で戦略見直しを余儀なくされた。「安全保障関連法に賛成する希望とは協力できない」。党県委員長の中島康博はこう繰り返す一方、無所属など希望以外から出馬した候補の支援も模索した。その結果、1、2区は候補者を取り下げ、3、4、6区は候補者を擁立するという複雑な構図となった。

 「苦労して統一候補の話を詰めてきたのに、いきなり合流。野党共闘を望む人たちはカンカンに怒っている」。民進から希望に移った候補者と戦った3区の選対幹部は、地方を振り回す中央の動きを批判した。1、2区では党委員長の志位和夫が応援演説に入り、5区では党の選挙カーで無所属の安住淳(55)の名前を流すなど野党系候補を全面支援した。だが、自民との一騎打ちとなった6区には、立憲民主党など野党の影は見えず、県委員会幹部は「誰もマイクを握らない。貢献しても報われない」と嘆いた。

 結局、共産は小選挙区で全敗。2議席獲得を狙った比例は約7万4000票と、前回2014年衆院選から約2万3000票減らし、1議席を確保するのがやっとだった。県委員会幹部は「野党共闘は発展途上。今回うまくいかなかった部分を教訓にしなければならない」と話す。県内で築き上げてきた野党共闘が、政局一つで吹き飛ばされる「もろさ」も露呈した今回の衆院選。次に主導権を握るのはどの政党か。2年後の参院選に向け、関係者は風の行方に神経をとがらせる。(敬称略)

    ◇

 鈴木一也、本橋敦子、真田祐里、山田研が担当しました。

5332チバQ:2017/10/27(金) 21:51:18
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201710/CK2017102502000155.html
<衆院選>取材記者 座談会 中央に翻弄された候補者ら

2017年10月25日


 衆院選は小選挙区で、自民党が六選挙区を制し大勝で終わった。安倍晋三首相による突然の解散表明に始まり、希望の党の設立や、民進党の事実上の解体など混乱が続き、そんな中央政界の動きに、候補者たちも翻弄(ほんろう)されていた。慌ただしく過ぎ去った選挙戦を取材した記者が振り返った。
 記者A 慌ただしさを象徴するのが4区。希望元職の大熊利昭さんは東京で立候補予定だったが、党の調整で縁がほとんどない土地で選挙を戦うことになった。時間がないため、事務所を借りることすら難しく、ビジネスホテルを拠点に活動していた。負けはしたが、三万票近くを獲得し安倍政権の批判票の受け皿にはなったようだ。
 記者B 3区は、民進から新人の安部一真さんが出馬予定だったが、希望が新人の樋口舞さんを擁立した。地元関係者によると、民進党本部から「無所属や立憲民主党からの出馬は、駄目だ」と伝達があったという。最後は、すっきりとした表情で、出馬の断念を表明していた。
 記者C 民進県連の幹部は、早々と敗戦が決まった3、4区の希望候補者について「立候補するレベルと思えないくらい準備不足だった」と話していた。両区とも、希望サイドが送り込んできた候補者で、応援には、他区とだいぶ温度差があった印象だ。
 記者D 準備の大変さは、自民も同じ。6区で初当選を決めた国光文乃さんは医師で、「解散前日の夜は病院で当直勤務をした」と漏らしていた。自民には組織力があり、手堅く勝ったが、引退した元厚相の丹羽雄哉さんの後継選びのしこりが尾を引いていた。自民関係者も、いったん後継に決まった県議や、有力候補だった別の県議に同情していた。国光さんは「来てから、だんだん分かってきた。会合などでも、針のむしろになる場所がある」と認めている。
 記者C 民進の候補者が希望に移り、共産と共闘できなかったことも、自民の大勝につながった。1区では、希望の福島伸享さんが一月、野党共闘を呼び掛ける集会で「立憲主義を破壊する安倍政権を倒さなければいけない。新しい政治文化をつくるなら、先頭に立たせていただく」と共闘に前向きだったが、実現しなかった。希望と共産の得票を足すと、自民を上回っていることを考えると、共闘ができれば、結果は変わっていたかもしれない。
 記者D 6区も、共産が七十一歳の元市議を擁立したのは、野党共闘で候補者を降ろす可能性も考えていたため。青山大人さんの希望公認が決まると「共闘なら小選挙区で勝てたのに。彼は選択を間違えた」とぼやいていた。
 記者E 7区では常総、古河、坂東市の三つの市長選で自民系の新しい首長が誕生し、自民前職の永岡桂子さんの陣営では、「今度こそ」と小選挙区当選に力が入っていた。ふたを開けてみれば、無所属前職の中村喜四郎さんが圧勝。その中村さんを後押しする後援会「喜友会」の威力を見せつけたのが初日で、選挙事務所は三千五百人の支持者が詰め掛け、通路にまで人があふれていた。結束力の強さにあらためて驚かされた。
 記者F 4区の梶山弘志さんは、地方創生担当相として初入閣して二カ月たたないうちに解散になった。本人も街頭演説で「まだ国会答弁をしていない」と笑いを誘っていた。知事選、衆院選と勝ったとたんに、「お役御免」なんて展開はないと思うが。
 記者G 少し気になったのは、大井川和彦知事が、梶山さんの当選を決めた祝辞で「茨城から総理大臣を」と持ち上げていたことだ。知事は今後、東海第二原発の再稼働の是非などを判断することになるが、自民の言いなりばかりにならないか心配になる。

5333チバQ:2017/10/27(金) 21:52:26
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171026ddlk11010101000c.html
<大山鳴動のあと>2017衆院選/3 自民「県連主導」の4区 地元で決め、落とせない 希望失速、一部陣営に緩み /埼玉
10月26日 00:00毎日新聞

 「首相、冒頭解散で調整」--。安倍晋三首相が衆院解散の意向を固めたとの報道が相次いだ9月中旬、自民党本部の関係者から県連側に電話があった。「埼玉4区に地元から候補者を立てないという選択肢はあるか」

 4区(和光、志木、朝霞、新座市)は元政策秘書への暴言・暴行問題で前職の豊田真由子氏(43)が離党し、公認候補が決まっていなかった。連絡を受けた県連幹部は党本部主導で候補者選びが進むことを懸念し「地元で決める」と伝えた。

 その後、間もなく、元志木市長を父に持つ同市議の穂坂泰氏(43)の名前が浮上。県連は急いで調整を進め、穂坂氏擁立の方針を党本部に報告した。

 衆院選公示日の10日、穂坂氏は新座市で出陣式を開いた。第一声で穂坂氏は3回ほど言葉に詰まり、スーツの胸ポケットにしまっていた原稿を確認した。「しっかり!」。支援者から声が飛び、この場面は「注目候補」となった豊田氏とともにテレビのワイドショーでも報じられた。「初々しいという思いと、大丈夫かという不安が交錯した」。参加者の一人が打ち明ける。

 しかし、選挙戦では地元4市長の支援を取りつけ、市長らが街頭演説などで先頭に立った。次点だった希望の党の新人に、2万票以上の大差をつけて初当選した。「地元主導で決めた候補をしっかり支える選挙ができてうれしい」。県連幹部は胸をなでおろした。



 選挙戦中盤。自民の有力支持団体幹部が、県西部の選挙区から立候補した公認候補の事務所を訪ねた。秘書や選対関係者は不在で、残ったスタッフに候補の予定を聞いても把握すらしていなかった。

 報道各社の情勢調査では、小池百合子代表の「排除発言」などで希望が失速し、「自民優勢」との結果が盛んに報じられていた。

 「緩みが出ている」。他候補の事務所でも同じ雰囲気を感じたこの幹部は、県連幹部に懸念を伝えた。県連の選対本部も選挙戦終盤、各陣営に文書を出し引き締めを徹底した。

 結局、自民は当選後の追加公認も含め、15小選挙区で2014年の前回選挙を超える13議席を獲得した。ただ、自民の地方議員の中には、有権者の熱気を感じないままの圧勝劇に首をかしげる人もいた。

 「政策の中身と実行力をおはかりいただいた結果だ」。開票翌日の23日、新藤義孝県連会長が総括した。しかし、前出の有力支持団体幹部は「今回は希望が自滅しただけ」と語り、続けた。「これで良しとしたら、次は必ず苦戦する選挙区が出る」=つづく

5334チバQ:2017/10/27(金) 21:52:44
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171027ddlk11010133000c.html
<大山鳴動のあと>2017衆院選/4止 出口調査にみる民意 首相不信も自民圧勝 立憲支持は比例に反映 /埼玉
00:00毎日新聞

 衆院選は、自民が県内15小選挙区のうち追加公認を含む13選挙区で勝利する圧勝だった。全国的に躍進した立憲民主は、県内で擁立した2人が小選挙区と比例代表でそれぞれ当選。15小選挙区全てに候補を立てた希望は小選挙区で1議席、比例復活で2議席を確保するにとどまった。共同通信が22日に実施した出口調査結果から有権者の意識を探った。

 年代別に支持政党をみると、自民は10代(18、19歳)の支持が39・1%で最も高かった。50代以外の全ての年代で支持が30%を超え、全世代から幅広く支持を集めた。

 立憲は年代が上がるにつれ支持が高くなる傾向があり、最も高い60代で22・2%、70代以上も20・8%。逆に10代と20代は8〜9%にとどまった。希望はどの年代も10〜14%の範囲内で、年代別に大きな差はみられない。

 支持政党別に比例代表での投票先をみると、支持政党を持たないいわゆる無党派層は立憲が34・9%で最も多く、自民22・9%、希望17・6%、共産10・1%--の順。自民支持者は80・2%が自民に投票し、連立を組む公明に投票した人も7・9%いた。立憲支持者は91・4%が立憲に投票。共産支持者は88・0%が共産に投票したが、立憲に流れた人も6・8%いた。

 安倍晋三首相を信頼するかについては、全体では「信頼していない」が54・0%で、「信頼している」の41・4%を上回った。支持政党別にみると、自民支持者は81・5%が「信頼している」と答えたが、「信頼していない」も14・4%いた。同じ与党の公明支持者で38・2%が「信頼していない」と回答したのが目立った。

 安倍首相の信頼が回復していないにもかかわらず自民が大勝した理由について、埼玉大社会調査研究センター長の松本正生教授(政治意識)は「安倍首相には問題を感じているが、政権運営を考えれば自民しか投票先はないと有権者が判断した表れではないか」と分析。比例北関東ブロックで立憲が伸びたことについては「これまでは小選挙区と比例は同じ投票行動をすることが多かったが、県内の小選挙区で立憲の候補者が少なかったこともあり、小選挙区と別の意思を示した人も多かったのでは」と指摘した。

   ◇

 この企画は森有正、鈴木拓也、山寺香、内田幸一、清藤天、橋本政明が担当しました。=おわり

5335チバQ:2017/10/27(金) 21:54:57
http://www.sankei.com/region/news/171025/rgn1710250055-n1.html
2017.10.25 07:09
【衆院選】
激戦を振り返る(上)意外だった新潟4区の大差決着
 22日投開票された衆院選で、15人が立候補した県内の6選挙区では野党候補が4勝、自民党候補が2勝となり、自民が大勝した全国的な状況とは異なる結果となった。いずれも激戦となった各選挙区で与野党の各陣営がいかに戦ったのか。担当記者が座談会形式で振り返り、検証する。(敬称略)

                   ◇

 --勝敗を分けたポイントは

 A「野党共闘が最大の要因。中でも共産党が奮闘していた。新潟1区で当選した立憲民主党の西村智奈美(50)の陣営幹部の話だと、電話作戦を展開したら『もう共産党から電話があった』という返事がたくさんあったそうだ。4敗の自民候補は、共産党に負けたといっていいね」

 B「4区で当選した民進党系無所属の菊田真紀子(47)は連合新潟や共産、立正佼成会、市民団体など幅広い支援を受けた。落選した自民の金子恵美(39)が展開した組織戦には限界があった」

 C「共産候補が立った2区で、民進系無所属の鷲尾英一郎(40)が勝ったのは個人の人気も要因。前回選の選挙区で102票差で負けた悔しさをバネに精力的に地元で活動し、有権者の心をつかんだ。選挙区で敗れた自民の細田健一(53)は自公政権の成果を強調するばかりで、個人の魅力が浸透しなかった」

 --6区で民進系無所属の梅谷守(43)が健闘した

 D「落選したものの、前回選の2万票差を約2200票差に縮めた。共産の支援を受けたのが大きい。陣営のある幹部は『民進が事実上の解党をせず、民進から出馬していれば比例で復活していたのに』と残念がっていた」

 --意外だった選挙区は

 B「4区だな。金子は比例で復活できるとみていたが、思った以上に差が開いて落選した。菊田と3度目の対決となった金子は『今回こそ決着をつける』と息巻いていたが、決着をつけられたのは金子の方だった」

 A「やはり4区。金子の人気がいま一つと聞いてはいたが、大差の結果には驚いた。3区は黒岩宇洋(51)に勢いを感じていたが、まさか50票差で決着がつくとは…。比例で復活した自民の斎藤洋明(40)が選挙最終日に集会で『これからの声掛けが勝負を決める』と必死に呼び掛けていたが、その通りになった」

 C「5区は知名度で圧倒的に勝る自民の元知事、泉田裕彦(55)の圧勝と思ったが、無所属で元魚沼市長の大平悦子(61)の追い上げぶりには驚いた」

 --開票時の様子で印象に残ったことは

 D「選挙区の当落を待たずに1区の西村が早々と比例での当選を確保し、本人が驚いていたのが新鮮だった。立憲の勢いを感じた」

 A「5区では民放が当選確実を早々と報じ、泉田も午後8時20分に支援者が待つ会場に入った。そこからが長く、泉田から『どんな質問をするの』と聞かれ、不思議なひとときだった。台風の影響で紙面の締め切り時間が早まったから、早く万歳をしてほしかった」

5336チバQ:2017/10/27(金) 21:55:25
http://www.sankei.com/region/news/171026/rgn1710260056-n1.html
2017.10.26 07:07
【衆院選】
激戦を振り返る(下) 争点あやふや、論戦深まらず 新潟
 --野党の共闘ぶりは

 A「基本的には機能したと思う。ただ、野党結集の象徴だった新潟5区では敗れた。勝敗の行方は最終的には候補者次第という印象が残った」

 B「県内では共産党が反発する希望の党からの立候補が結果的になく、野党のスムーズな連携につながった。自民党の4区の金子恵美(39)や1区の石崎徹(33)は、共産に支えられた野党系候補に敗れた」

 D「5区では『当初予定の補選だったら、野党共闘の力を集中して注ぎ、もっと関心を得られた』と衆院解散を恨む野党陣営の幹部もいた」

 --有権者の反応は

 A「解散に疑問の声が多かった。北朝鮮の脅威や消費税増税分の使途変更というのは、後付けの理由。本当の意味の盛り上がりには欠けた」

 B「『若者が演説を聞いてくれました』とアピールする候補者もいたが、演説会の参加者は9割が高齢者。街頭演説ではサラリーマンや主婦も見かけたが、若者の政治参加が進んでいるとはいえない」

 C「期日前投票をする人が多く、関心は高いと感じた」

 --投票率は62・56%で全国2位の高さだった

 A「投開票日は雨風が強かったので、驚いた。接戦が予想され、関心を集めたのではないか。実は政党関係者は投票率は伸びないとみていた。しっかりとした政策論争がなく、候補者も前回選とほぼ同じだったからね。期日前投票制度が浸透した効果もある」

 B「昨年の参院選や知事選が接戦となり『自分の一票が結果を左右するかも』との思いが芽生えたのではないか」

 C「対決の構図が明確だったから、投票先を決めやすかったのではないか」

 --争点は何だったのか

 D「5区では原発再稼働の是非がテーマになったと思う。ただ、無所属新人で元魚沼市長の大平悦子(61)が明確に廃止を訴えたのに対し、自民新人で元知事の泉田裕彦(55)も再稼働に否定的な姿勢をみせ、両候補の違いが際立たなかった。結局、争点がよく分からない選挙だった」

 B「『背水の陣』『退路を断った』というフレーズは選挙戦初日で聞き飽きた。野党系候補の多くは安倍晋三政権の批判と『原発ゼロ』を口にするだけ。共産の支援を受けると、具体性のある政策が語られることはほぼないと再認識した。『無所属で何ができるのか』と、上から目線で与党の強みを強調するだけの自民候補にもがっかりした」

 C「『反自民』『反原発』だけの野党共闘では、有権者はいずれ離れる。『政権交代のためなら、どことでも手を組む』という数合わせには政党政治の理念のかけらもなく、無節操極まりない」

 --大物の応援は

 A「自民は首相の安倍や副総理の麻生太郎、幹事長の二階俊博、総務相の野田聖子、石破茂、人気者の小泉進次郎と役者がそろい、野党勢も前首相の野田佳彦や蓮舫、枝野幸男ら大物が続々と来た」

 C「自民は力が入っていると感じた。それでも2勝4敗。大物は票の積み上げにあまり影響がなかったようだ」

 D「共産の委員長、志位和夫の演説はピカイチだから聞きたかった。自由の共同代表、小沢一郎も姿をみせなかった。安倍が公示前後に3回も来県した昨年の参院選に比べ自民も迫力不足に思えた」

 --演説妨害もあった

 C「新潟市中央区の商店街で安倍が演説していたところ、聴衆の前列にいた女性が『72年間、平和を守ってきた憲法9条をどうして変えるんですか!』と大声で叫び、一時騒然となった。安倍が『選挙は民主主義の原点。しっかりと法律を守っていこうではありませんか』と笑顔であしらったのは、さすがだった」

(敬称略)

5338チバQ:2017/10/27(金) 21:59:40
http://digital.asahi.com/articles/ASKBV5KCNKBVUOOB00V.html?_requesturl=articles/ASKBV5KCNKBVUOOB00V.html
長野)衆院選振り返って 苦悩の後援会「千曲会」が底力
鈴木基顕、藤田さつき2017年10月27日03時00分
 衆院選で3区は希望公認の井出庸生氏(39)が、自民前職に5万票超の大差をつけて当選を果たした。鍵を握ったのが、3区で故・羽田孜元首相や、元首相の後継の寺島義幸氏(64)を支えてきた後援会「千曲会」。寺島氏が公示のわずか1週間前に地盤の3区を離れ、4区に転出した中、戸惑いながらも、培ってきた底力をみせた。

 「私の不徳のいたすところ、力不足で本当に申し訳ございません」。衆院選投開票日の22日午後9時過ぎ、寺島氏は、岡谷市の選挙事務所で、4区での敗戦を受けて深々と頭を下げた。比例復活も逃した。

 千曲会は、羽田元首相の父、武嗣郎氏の時代から、元首相の長男で羽田雄一郎参院議員の現在まで、羽田氏の3代と寺島氏を支えてきた。かつて会員は約10万人にのぼり、今は高齢化で減ったとはいえ、約5万人ともいわれる。

 寺島氏の4区転出は、公示前の今月3日、千曲会と、寺島氏の地元後援会「愛郷会」の合同拡大役員会で承認された。だが閉会後、役員からは「理解できない」「面白くないが、しょうがない」「苦渋の決断だ」など、苦悩の声が次々と聞かれた。

 前々回の2012年衆院選で、千曲会は、羽田元首相の秘書も務めた寺島氏を後継として3区で支援し、当時対立候補だった井出氏を破って初当選に導いた。前回14年の衆院選では、支援した寺島氏が、当時、維新の井出氏に敗れ、落選。そして今回は、寺島氏の4区転出によって、前回「宿敵」だった井出氏を3区で推すことになった。

 4区に転出した寺島氏は、希望の失速や「国替え」による知名度の低さから苦戦。千曲会は、小選挙区での厳しさをにらみ、寺島氏の比例復活を狙った。そのためには井出氏を3区で当選させ、比例で希望の票を積み上げる必要があった。千曲会の北沢寛和幹事長は「3区だけでなく、4区への電話作戦や働きかけなどを一生懸命にやった」と振り返る。

 千曲会の推薦を受け、井出氏は3区で12万7千票超を得票し当選。前回選挙で寺島氏が得た6万票余の8割にあたる約5万票が井出氏の得票に上積みされた計算だ。比例でも、県内5選挙区で、希望の得票が自民を上回ったのは3区だけだった。

 3区で当選した井出氏は22日夜、「寺島さんに重い決断をしていただいた。千曲会や愛郷会の皆さん、複雑な気持ちだったと思いますが、そういう中でまとまって応援いただいた。感謝に尽くせない思いです」と語った。

 寺島氏の落選について、北沢幹事長は「(比例で)いけると思った。あと6、7千票取っていれば」と悔しがる。希望の登場による政界再編の波にさらされ、いわゆる「自前候補」を持たずに戦った選挙だった。北沢幹事長は「悩みはある。しかし、皆で答えを出し、頑張っていきたい」と話した。(鈴木基顕、藤田さつき)

5339チバQ:2017/10/27(金) 22:04:18
http://www.asahi.com/articles/CMTW1710251300004.html
東京)担当記者は振り返る(上) 衆院選
2017年10月25日12時09分
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 ◇候補者追いかけ1カ月

 9月下旬の突然の解散劇の前後からの1カ月余り。衆院の議席を目指す人たちを追いかけ続けた記者たちが、記憶に残った場面を切り取った。

 ■自ら演説中、マイクを小池氏へ 24区・吉羽美華氏

 まさか本当に、演説を途中で止めて、マイクを譲るとは思わなかった。「落下傘」は、それほど党首の人気に期待したのだろう。

 24区の希望新顔、吉羽美華氏(37)は公示日、熱弁を振るう小池百合子知事の横で手を振り続けた。

 過去にも衆院選に立ち、関西の市議時代には自らの写真集を出した。対立候補で自民前職の萩生田光一氏(54)は知事選や都議選で小池氏と相対した自民都連幹部。加計学園問題でも名前が出た。その「刺客」として白羽の矢が立った。

 マイクを渡す約6時間前、吉羽氏は第一声を前にスタッフに確かめた。「小池さん出てない?」。頼る党首だが、その行動は予測不能。立候補が気になった。党首が先頭に立っていれば、風向きは変わったかもしれない。「排除」から失速。選挙戦最終日、期待した小池氏の姿はなく、風は消えていた。

 (山浦正敬)

 □大勝の裏に「一強」への嫌気か 23区・小倉将信氏

 これで本当に優勢なのだろうか? 選挙戦も終盤にさしかかった17日夕、23区の自民前職、小倉将信氏(36)の街頭演説を取材し、首をかしげた。

 再開発が進む南町田駅北口。小倉氏の到着を待つ間、応援のアナウンスが響き、運動員が政策ビラを配っていた。だが、改札を抜け、家路を急ぐ人のほとんどは見向きもしない。数えると1時間に約1200人が行き交い、ビラを手にしたのは65人ほど。硬い表情や厳しい視線が気になった。

 小倉氏に挑んだのは希望と共産の30代の新顔。街頭では小倉氏以外の候補者の方がビラを受け取る割合は高く、人々の表情も柔らかく見えた。「安倍1強」への嫌気か? 野党のドタバタ劇にあきれたのか? もやもやが残ったまま小倉氏は次点に3万4千票の大差で3選した。盤石の勝利の傍らで、違った一面をのぞかせながら。

 (武井宏之)

 ■「激戦区」政策論争は深まらず 3区・石原宏高氏

 冷たい雨の中、菅義偉官房長官は自民前職の石原宏高氏(53)の握った手をしばらく離さなかった。選挙戦中盤の16日、品川区の武蔵小山駅前。応援に訪れた菅氏は約19分間にわたってマイクを握り、「東京3区は全国で一番の激戦区。(希望の)候補者には負けられない」と声を張り上げた。石原氏は少し涙ぐんでいるようにも見えた。

 石原氏は過去5回、民主の松原仁氏(61)と激しく争い3勝2敗。今回、松原氏は民進から転じて小池百合子知事率いる希望の結党メンバーに。石原氏は強烈な危機感を抱いていた。

 菅、石原両氏の隣には今夏の都議選で激突した自民の前都議と公明の現都議が並んだ。公示前から石原氏は「空前絶後の自公連携」を呼びかけ、組織戦を展開した。

 大義が見えず、政策論争も深まらない選挙戦を象徴する場面だった。

 (河井健)

5340チバQ:2017/10/27(金) 22:04:45
 □渡り歩いた政党、今回は裏目に 15区・柿沢未途氏

 投票まであと3日。江東区の砂町銀座商店街。15区の希望前職、柿沢未途氏(46)は傘もささず雨がっぱ姿で歩きながら遊説していた。店員に声をかけ、買い物客らを走って追いかけて手を握る。「江東区はえぬきの柿沢を!」。亡き父・弘治氏から引き継いだ強い地盤で3選。「1人も逃すまい」という気迫だった。

 折しも反対側から来た自民前職の秋元司氏(46)と鉢合わせ。狭い通りで握手を交わし、すれ違った。過去2回は比例復活だった秋元氏は、「ここおもしろいでしょ」と応援の議員と笑顔を交わす。立場逆転を予感させるような一瞬だった。

 柿沢氏は早々と希望入りを宣言し注目を集めたが、選挙戦に入ると「希望」と口にせず「我が党は逆風」と訴えた。みんなの党から結いの党、維新、民進、希望へ。政党を変えて挑んだ選挙はこれまで「吉」と出たが、今回は裏目に。比例復活で議席は守った。

 (中山由美)

 ■「女性」強調、違い打ち出す狙い 6区・植松恵美子氏

 「まずは女性の国会議員を増やしましょうよ」。選挙戦終盤の18日、三軒茶屋での街頭演説で、6区の希望新顔、植松恵美子氏(49)は真っ先にそう声を上げた。憲法改正論議にも触れ、「9条は変えません、守ります」と表明。さらに「私も母親。子どもを戦争に行かせるなんてもってのほか」と繰り返した。

 おや、と思った。4日、立候補会見後に街頭で植松氏が強調したのは、「しがらみの無い落下傘候補」だったからだ。元は香川県選出の民主参院議員だった。

 演説の合間に「なぜ最初に『女性を国会に』と訴えるのか」と尋ねると、「何党だとかいう話よりも、わかりやすいから」。6区に立った主要政党の候補者としては唯一の女性。「女性」で違いを打ち出そう、という意図だと受け止めた。しかし準備不足は否めず、党への追い風は消えた。議席争いに食い込むことは難しかった。

 (中田絢子)

 ◆候補者の訴え、どう知るの? 政見放送、視聴率低く

 候補者を追いかけていると気になることがあった。知名度のある人の応援がない限り、街行く有権者はちっとも立ち止まらない。差し出されたチラシを避けるように通り抜ける人、手元のスマホに目が釘付けのまま通り過ぎる人……。どのように候補者たちの訴えを知り、比較したのだろうか。NHKで朝ドラの直後に放送された政見放送は全8回。ビデオリサーチの関東地区の視聴率データを基に独自に集計したところ、平均視聴率は2・75%で朝ドラの同19・08%から一気に下がる。昼過ぎの放送は1%にも満たない。

 板橋区であった公開討論会。赤ちゃんを連れた女性は泣き声を気にして開始早々に会場を出てしまった。選挙に関心のある人にもない人にも、候補者の訴えが届くようにするにはどうすればいいのか。同じような選挙戦の繰り返しでいいのだろうか。

 (斉藤寛子)

5341チバQ:2017/10/27(金) 22:05:46
http://www.asahi.com/articles/CMTW1710261300005.html
東京)担当記者は振り返る(下) 衆院選
2017年10月26日11時51分
 ◇候補者追いかけ1カ月

 ■重い決断「希望には行かない」 6区・落合貴之氏

 迷いはないように見えた。6区で自民前職を僅差(きんさ)で破った立憲の落合貴之氏(38)。「希望には行かない」。1日、都内の民進前職で最初に合流しない考えを表明した。まだ立憲はなく、事実上の無所属出馬宣言。前回、比例復活の落合氏には重い決断だった。

 落合氏は、元はみんなの党の国会議員秘書で「保守政党出身」を自認。こまめに小さな行事や冠婚葬祭にも顔を出し、「自民党のような選挙をする」と地元の自民区議らにも警戒されてきた。

 一方で、特定秘密保護法や安保法制、「共謀罪」には「反対だ」との立場。「信念を曲げない。1人でも戦っていく」と訴える落合氏の街頭演説は日に日に聴衆を集めるように。19日、土砂降りの経堂駅前には数百人の聴衆が集まった。近くの商店主は「選挙でこんなに人が集まっているのは見たことが無い」と驚いていた。

 得票率1%に満たない1978票差。都内の小選挙区候補者で最後の当選になった。

 (中田絢子、青木美希)

 □永田町に不在の「議論」、町の片隅で 11区

 解散から4日後。板橋区内の集会所は熱気に満ちていた。11区で野党共闘を求めていた市民団体「チェンジ国政!板橋の会」。メンバー約70人が、民進から立候補を予定していた新顔の前田順一郎氏(42)と共産新顔の小堤東氏(28)の2人を交えて話し合った。

 「安保法廃止に一貫した態度が必要だ」「北朝鮮情勢への考えは」。半数近くがマイクを握り、自分が政治に求めるものを訴えた。

 昨年11月にできた「板橋の会」は、1年かけ「政策」をつくった。憲法9条改正の阻止や立憲主義の回復を掲げ、地元の野党事務所などとも話し合い、共有し合える形に練り上げた。

 結局、前田氏は立憲から、小堤氏は共産から立ち、11区で共闘は実現しなかった。メンバーは選挙期間中、各自の判断で候補者を応援した。「政策」は有権者の判断材料になるようチラシにして配った。解散までの数カ月間、永田町には不在だった「議論」が、まちの片隅でちゃんと続いていた。

 (清水大輔)

 ■「排除」の対極、多様性訴え 12区・池内沙織氏

 「みんなちがって、みんないい」。12区の取材をしていて、金子みすゞの詩を何度も思い返した。

 雨の池袋駅東口。共産が選挙戦最後の演説を終えた直後だった。「サオリ! サーオリ!」。トランペットやドラムの音も響く。前職の池内沙織氏(35)は、押し寄せる老若男女の聴衆に握手や自撮りで応えた。

 池内氏は、LGBT(性的少数者)などの人権問題を国会で取り上げてきた。ダイバーシティー(多様性)の推進に呼応するように、応援演説や支援する人も多彩だった。勝手連に加わった北区のNGO職員、前川史郎さん(38)は「来るもの拒まずというスタンスが期待感につながったと思う」

 公明前職らと争った選挙戦。池内氏は「誰もがかけがえのない『今』を生きている。政治は、声を上げたくても上げられない人に寄り添うべきだ」と訴え続けた。その姿は「排除の論理」とは対極にあった。

 (辻健治)

5342チバQ:2017/10/27(金) 22:06:06
□置き去りにされた候補者の「心」 2・14区

 「この地で衆院選を戦う。その思いでおりました」。14区の希望新顔、矢作麻子氏(39)の事務所で10日、同じ14区で民進から立候補を準備していた清水啓史氏(42)があいさつの口を開くと、公示日の浮き立つ空気がぴんと張り詰めた。

 清水氏は希望の公認を得られず、5日に出馬を断念したばかり。「撤退がこんなに重い判断と、初めて痛感した」。他人の出陣式で語り続ける後ろ姿を、まだ瞳の入らぬ必勝ダルマが白い眼(まなこ)で見つめていた。

 2区から立つはずだった維新元職、大熊利昭氏(54)は連日数百軒のあいさつ回りを続けてきた。だが希望との調整で党は東京での擁立を取りやめに。希望から立ち茨城4区で落選した。

 希望結党の渦中で置き去りにされた候補者の「心」。そこには、はなから絶望しかなかったのではないか。矢作氏も涙をのんだ結果を振り返り、そう思う。

 (西本ゆか)

 ■立候補断念の共産と並び 16区・初鹿明博氏

 「まさか共産党の車上で演説する日が来るとは思っていなかった」。選挙戦最終日、16区の立憲前職、初鹿明博氏(48)が新小岩駅前でマイクを握っていた。

 隣で手を振るのは、立候補を断念した共産の沢田俊史氏(66)。「初鹿さんが当選できなかったら、なんで私が立候補を取り下げたのか意味が無くなる」。

 ここまでの「野党共闘」が実現するとは予想していなかった。というのも当初、地元の共産党員を取材すると、希望からの出馬も取りざたされた初鹿氏への不信感が強かったからだ。すでに街頭演説を始めていた沢田氏が党中央の方針で出馬を断念することへの同情も強かった。

 だが中盤になって「分裂して自民候補を勝たせるわけにはいかない」と市民グループなどが仲介。「安倍政権打倒」で一致した。一歩及ばなかったが、初鹿氏は比例復活した。

 (有吉由香)

5343チバQ:2017/10/27(金) 22:13:00
http://www.asahi.com/articles/ASKBS3GJJKBSUBUB003.html
秋田)「排除、使うべきではなかった」嘆く陣営
2017年10月25日03時00分
 「『排除の論理』など(という言葉を)使うべきではなかった」。秋田3区で落選した希望前職の村岡敏英氏(57)の陣営幹部は嘆いた。自民前職の御法川信英氏(53)に約1万4千票差で敗れた。県内の3小選挙区で唯一、希望の小池百合子代表が応援に駆けつけたが、党勢の失速も響き、村岡氏は3回連続の比例復活もならなかった。

特集:2017衆院選
 衆議院の解散前日に結成された希望。県内では、3区を含めて全小選挙区に候補を立てた。しかし、いずれも自民候補に及ばず、比例東北ブロックの2議席にとどまった。一時は政権奪取も予想されたが、結果は野党第2党に低迷し、党の先行きも不透明な情勢だ。

 転機は、小池代表自身の発言だった。民進の事実上の合流について「全員を受け入れることはさらさらない」と明言し、「排除の論理」と反発を招いた。

 秋田2区で、前法相の自民前職、金田勝年氏(68)に1672票差まで迫り、比例復活で初当選した希望新顔の緑川貴士氏(32)は「『排除』の言葉が躍ってしまった。前向きに『希望がいい』という声は非常に少なかった」と振り返る。

 いずれも自民、希望、共産の三つどもえだった県内の3小選挙区。自公の選挙協力に対抗するには野党の一本化が欠かせないが、憲法改正や安全保障法制の容認を掲げる希望の登場は、野党間の溝を深めた。

 昨年7月の参院選秋田選挙区に続く野党共闘をめざした社民党県連合の石田寛代表は、民進から希望に合流した前職らについて、「参院選で安保法制廃止を訴えながら理念はないのか。希望とは一緒に戦えない」と憤った。

 共産党県委員会の米田吉正委員長も「県内の比例区では立憲、共産、社民3党の得票が全体の約2割を占めた。市民との共闘を進めていきたい」と希望との共闘を否定する。

 一方、昨年の参院選で野党統一候補になり、今回は秋田1区で希望から立った新顔の松浦大悟氏(48)も「社会像が大きく違う政党同士が選挙のために組むやり方が、本当に国民にとって良いことなのか」と野党共闘に懐疑的だ。

 希望は県内の組織づくりもこれからだ。民進党県連の小原正晃幹事長は「県内の民進支持者には希望より立憲民主を支持する人が多い。民進党本部の決定を受けて、議員ら個々人が行き先を判断することになるだろう」と言う。

 秋田1区の公認を松浦氏に譲ったものの、希望の比例単独候補として5選を決めた寺田学氏(41)は、投開票があった22日夜、事務所で報道陣の取材にこう話した。「自民と対抗する勢力をつくる。その大義はぶれることなく行動しないといけない」

5344チバQ:2017/10/27(金) 22:14:31
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk31010690000c.html
<衆院選2017>一夜明け 1区 「ポスト安倍」へ票積む/2区 自民、希望の「風」見極め /鳥取
10月24日 00:00毎日新聞

 北朝鮮への対応や消費税率引き上げに伴う使途変更などが争点になった衆院選。県内小選挙区では1区で石破茂氏(60)、2区で赤沢亮正氏(56)が当選し、自民が2議席を守る結果となった。投票率は戦後最低だった前回選を2ポイントあまり上回ったものの、新党に公認を替えた候補が出た2区では前回を下回るなど、有権者の関心は低調だった。各陣営や政党は結果をどう受け止めているのか。選挙戦を振り返る。

 ◆1区

 ◇「ポスト安倍」へ票積む

 前回と同じ構図となった1区では、自民の石破氏が危なげなく11選を果たした。陣営は今回を「ポスト安倍」を狙う選挙ととらえ、「勝ち方」にこだわった。

 指標にしたのは得票率。石破氏も公示日以来の地元入りとなった21日の街頭演説で「『どうせ決まっている』と言わず、一人でも多くの支持をいただきたい。『石破の言う通り』という人がどれだけ増えるかだ」と訴え、票の上積みを図った。

 目標としていた2012年の前々回選(84・50%)には届かなかったものの、83・63%と前回から3ポイント以上伸ばした。選対本部長の山口享県議は、来秋の総裁選への弾みとするべく「もう少し支持を得たかった」。ただ、得票率の上昇は「将来に対する期待の表れだ」と強調した。

 一方、共産の塚田成幸氏(53)は政権批判票の取り込みを図ったが、民進の「不戦敗」や党の分裂で野党共闘が思うようにいかず伸び悩んだ。塚田氏は「市民との共闘」をアピールしたが、「本当に受け皿になるのかが見えにくかったのでは。(有権者は)物足りなさを感じたかもしれない」と振り返った。【小野まなみ】

5345チバQ:2017/10/27(金) 22:14:43

 ◆2区

 ◇自民希望の「風」見極め

 希望の湯原俊二氏(54)が新党「希望の党」の公認で臨んだことで接戦になるとの見方もあった鳥取2区。自民の赤沢氏が約2万票の差をつけて当選したが、希望の小池百合子代表の発言で起きる「風」の強さを各陣営が見極めながらの戦いになった。

 赤沢氏が警戒したのは政権を批判する層や、新党へ期待する層が雪崩を打って湯原氏の支持に回ることだった。そのため、希望の党を「都市型保守政党」と位置付け、地方の有権者が恩恵を受ける政策は望めないと強調。自身は地方創生を掲げ、双方の線引きを明確にした。前回1万5000票以上の差を付けていた市部は1万票近くまで迫られたが、地方を重視して従来の組織を固めることに徹した「守りの戦い」が奏功した。

 湯原氏が狙ったのは、情勢や政策によっては他候補を選ぶ「緩やかな保守層」の取り込みだ。陣営は当初、赤沢氏から1万5000票を奪い逆転する戦略を描いていた。だが、小池代表の「排除」発言で党そのものへの批判が強まった。政策は農家への戸別所得補償など、自身がこれまで掲げてきたものを主張してきたが、知名度を高めるためには「希望」を名乗らざるを得ず、「板挟み」に陥った。連合鳥取内でも希望への支援に消極的な産別労組があり、陣営の足並みの乱れが響いた。

 共産の福住英行氏(41)は、湯原氏と政権批判票を分け合う形になり、苦しい戦いを強いられ、共産支持層以外をまとめきれなかった。【李英浩】

 ◇希望・湯原氏、復活ならず

 鳥取2区で落選した希望の湯原氏は比例代表でも惜敗率で及ばず、復活当選はならなかった。希望は中国ブロックで2人が復活当選したが、湯原氏は3番目で、惜しくも届かなかった。【村松洋】

 ◇「期待票と認識」石破氏

 鳥取1区で11選を決めた石破氏は23日、県庁で報道各社の取材に応じ、「多くの信任をいただき、責任の重さを痛感している」と述べた。一方、与党が大勝したのは野党再編で批判票が割れたからだとして「信任されたという見方もあるが、他に選択肢がなかったのではないか。期待票と認識する必要がある」と、表情を引き締めた。

 会長を務める派閥「水月会」全員が当選確実になるまで開票を見守った。同志の応援で不在がちだったため、「次は地元で考えを直接話したい」。次期総裁選までを「政治家として一番重要な時期」と位置付け、「党員に選択肢を示せるよう一層努力したい」と語った。【小野まなみ】

 ◇「誠実な自民に」赤沢氏

 鳥取2区で連続5選を果たした赤沢氏は一夜明けた23日、米子市内で報道各社の取材に応じ、「誠実な自民党を取り戻すという訴えが有権者の共感を得た」と選挙戦の勝因について語った。

 小池百合子・東京都知事が代表を務める希望の党から湯原氏が出馬したが、「2区では希望の風は吹かなかった」と振り返った。その上で、自身が掲げる地方創生の実現にまい進すると誓った。

 この日は同市角盤町2の市公会堂前でさっそく街頭演説。通勤などで行き交う車に手を振り、当選のお礼と今後の決意表明をした。【小松原弘人】

5346チバQ:2017/10/27(金) 22:16:49
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk32010515000c.html
<衆院選2017>自民2人、高得票率 亀井氏も躍進40.60% /島根
10月24日 00:00毎日新聞

 22日投開票された衆院選で島根1、2区では細田博之氏と竹下亘氏の自民前職2人が当選した。得票率で比較すると、細田氏が59・39%、竹下氏が67・82%と保守地盤を生かして安定した支持を集めた。一方、比例復活した亀井亜紀子氏は、過去5回の衆院選で島根1区に出馬した野党候補で最も高い得票率40・60%を獲得した。

 細田氏は1区の9市町村全てで、過半数の得票を得ており、得票率の最高は海士町の68・51%だった。一方で細田氏は第43回衆院選(2003年)から5回連続で得票数が10万票を上回っていたが、今回は、9万5513票と割り込んだ。

 亀井氏は、1区の9市町村で41・90%から31・48%の得票率だった。過去5回の衆院選では、細田氏の対抗馬として複数の野党候補が出馬。今回は共産が1区の候補者擁立を見送ったため、与野党一騎打ちが実現。野党共闘で、与党の批判票が分散しなかったことも比例復活の要因の一つになった。

 竹下氏も2区の12市町全てで過半数の得票を得た。最低の益田市でも59・46%、最高の雲南市(2区部)では75・35%の得票率を得た。敗れた社民新人の福原宗男氏は2区の合計得票率が19・56%、共産新人の向瀬慎一氏は12・61%だった。社民、共産候補の得票率は前回選とほぼ同様だった。

 一方、共同通信社の出口調査によると、1区では細田氏が自民支持層の9割以上、公明支持層の8割近くをまとめ、幅広い年齢層からも支持を得た。亀井氏は立憲支持層の9割以上を固め、共産や希望にも支持を広げた。また、無党派層からは6割の支持を得た。

 2区では竹下氏が自民支持層の9割以上、、公明支持層の9割近くを固め、希望支持層の支持も得た。また10代から70代以上の各年代でそれぞれ7割前後から支持された。福原氏と向瀬氏は、自党以外の支持層への広がりを欠いた。【長宗拓弥】

5347チバQ:2017/10/27(金) 22:17:22
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk32010505000c.html
<衆院選2017>「自民圧勝」一夜明け 立憲・亀井氏、比例復活当選 自民・三浦氏、比例単独で当選 /島根
10月24日 00:00毎日新聞

 第48回衆院選で、島根1区で落選した立憲民主新人の亀井亜紀子氏(52)が比例復活を決め、比例代表中国ブロックに単独立候補していた自民新人で元大田市議の三浦靖氏(44)も初当選した。2人は報道陣の取材に新人議員としての抱負を語った。島根1区は自民前職の細田博之氏(73)が10回目の当選を決め、同2区は自民前職の竹下亘氏(70)が7回目の当選をしている。一方、島根は衆院選の投票率が16回連続で全国1位だったが、今回は60・64%で全国4位になった。【長宗拓弥、前田葵】

 ◇立憲・亀井氏、比例復活当選 「島根の政治変える一歩に」

 島根1区で細田氏に敗れた亀井氏の事務所には23日未明に、比例復活の一報が伝えられた。亀井氏は支持者に「貴重な野党の議席を獲得することができた。皆さんと島根の政治の流れを変える一歩にする」と述べた。

 事務所で支持者の歓声に包まれた亀井氏は選挙戦を支えた父、久興元衆院議員らとバンザイをして喜んだ。久興氏は「厚い自民の壁に一緒に戦ってくれた皆さんに感謝したい。これが出発点。これからも支えていただきたい」とあいさつした。

 また、亀井氏は23日朝に松江市内で改めて報道陣の取材に応じた。比例復活の要因について「本人(細田氏)もほとんど地元に帰らず勝利は見えていて、という中で、選挙が繰り返されると有権者が冷めてしまう」と指摘。「今回は何か起こるかなという雰囲気があったかもしれない」と話した。

 公示直前まで民進県連副代表だった亀井氏。県連との関係について「どういう立場で関わればいいか分からない。1人だけ看板が違って戦ったので、この後の処理は大変だ」と話した。

 また、原発政策を問われた亀井氏は「私は脱原発。スローガンとしてでなく、工程表を作って考えて行く」とし、島根原発2号機については「電力は足りている。安全が第一で、再稼働はすべきでない」と答えた。

 ◇自民・三浦氏、比例単独で当選 「真の地方創生を」

 比例単独で当選した三浦氏は23日、報道陣の取材に応じて「島根県の自民5人目の国会議員として地域発展にしっかり頑張りたい。真の地方創生を島根から作り上げたい」と抱負を述べた。

 三浦氏は大田市出身。神奈川大卒業後、衆院議員秘書となり、大田市議を3期経験。現在は党県連の青年局長も務めている。1男2女の父。高校1年の長男が野球部で中学2年の長女がバレー部に所属しているといい、「試合に応援に行くのが楽しみ」という。

 突然の衆院解散で、中国ブロックへの出馬の打診を受けたのは公示1週間前。翌日が回答の期限だったという。福田正明党県連幹事長は「現職の市議で当選するか不透明な中、覚悟を決めてくれた」とし、「党活動の経験も豊富で、フットワークの良さは県民のために生きてくる」と期待した。

 三浦氏は今回の当選について「想像もしていなかった。心の準備ができておらず、今も戸惑っている」と苦笑いを見せたが「住民に最も近い基礎自治体の議員をやってきた。今後もその目線で物事を考えていきたい」と力を込めた。

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 ◆開票結果

 ◇1区(松江市、安来市、出雲市<旧平田市>、雲南市<旧大原郡>、奥出雲町、隠岐郡)=選管最終発表

当 95,513 細田博之 73 自前

比 65,285 亀井亜紀子 52 立新W

 ◇2区(浜田市、出雲市<旧平田市除く>、益田市、大田市、江津市、雲南市<旧飯石郡>、飯南町、邑智郡、鹿足郡)=選管最終発表

当 123,332 竹下亘 70 自前W

   35,576 福原宗男 70 社新W

   22,938 向瀬慎一 46 共新

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 当は小選挙区の当選者

 比は比例代表の当選者

5348チバQ:2017/10/27(金) 22:18:42
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk33010666000c.html
<衆院選2017>県内出口調査 自民、盤石の戦い 3区は公明票が左右 /岡山
10月24日 00:00毎日新聞

 自民が県内の小選挙区全ての議席を独占した衆院選。共同通信社が投票日の22日に実施した出口調査を分析すると、戦後最低の投票率の中、自民候補は支持層をしっかり固め、野党候補を退けたとの結果が浮かんだ。接戦となった3区は、公明票の行方が結果を左右する一因になったことがうかがえた。

 1・2・4・5区では、自民候補が自民支持層の9割を固め、推薦を受けた公明の支持層についても7〜8割をまとめた。政権与党である自公の盤石ぶりを見せつけた形だ。年代別でもほとんどで他候補を上回る支持を獲得し、年代に関わらず浸透していることを示した。

 自民系の無所属が争った3区は3500票差の激戦になった。当選した阿部俊子氏、落選した平沼正二郎氏ともに自民支持層からの支持は互角。無党派層からの支持もほぼ同じだった。差が出たのは公明支持層だ。過去4回の衆院選で公明から推薦を受けていた阿部氏は今回、公明の推薦を得られなかったものの、選挙期間中は「比例代表には自民か公明を」と呼び掛け、公明に配慮。出口調査でも半数の支持を獲得した。一方、父赳夫氏の後援会を中心に戦った平沼氏は、公明支持層への浸透は一定程度にとどまった。

 一方、公示直前に新党を結成するなどした野党側は小選挙区で議席を獲得できなかった。ただ、支持政党がないと答えた人からの支持では、1区の立憲候補、2・4区の希望候補の3人がそれぞれトップを占めた。こうした無党派層の支持も受け、3人は惜敗率の高さで比例復活当選した。

 最終的に、県内の小選挙区に立候補した17人のうち、比例を含めて8人が議席を得た。2014年の前回選で当選したのは9人。平沼赳夫氏が政界を引退しただけで、8人は今回と同じ顔ぶれだった。【竹田迅岐】

5349チバQ:2017/10/27(金) 22:20:38
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk34010574000c.html
<衆院選2017>一夜明け 6区・佐藤さん 「希望仲間、増やしたい」/3区・塩村さん 早朝の街頭、支援に感謝 /広島
10月24日 00:00毎日新聞

 第48回衆院選は23日未明に県内の開票結果がすべて出そろった。戦いを終えた小選挙区の当選者や落選者は早朝から街頭などに立ち、それぞれの思いを胸に有権者にあいさつをした。【渕脇直樹、竹下理子】

 ◇「希望仲間、増やしたい」 亀井氏と連携継続 6区・佐藤さん

 6区で自民前職との事実上の一騎打ちを制し、4年ぶりの国政復帰を決めた希望の佐藤公治氏(58)は午前7時、地元の尾道市向東町で街頭に立った。その後、取材に「(選挙区で)中国地方唯一の非自民議席を確保できたのはとてもありがたい。責任の重さも痛感している」と語った。

 亀井静香・元金融担当相(80)が引退した6区で、佐藤氏は「現政権のリセットへ、党派を超え結集」と訴え、自民前職の小島敏文氏(67)と激戦を展開。連合広島などの支援を得て、1万6407票差で衆院選の選挙区では初の当選を果たした。

 選挙戦中、亀井氏は3度にわたり応援演説し、元ライバルの佐藤氏を支援。佐藤氏は当確直後に亀井氏から祝福を受けたといい、「これからも(亀井氏と)連携していきたい」と笑顔をみせた。一方、希望が全国的に伸び悩んだことについて「未完成な党。批判は真摯(しんし)に受け止め、直す努力をする」と述べた。その上で「政策実現のため仲間を増やしたい」と意気込んだ。

 ◇早朝の街頭、支援に感謝 「野党共闘」一定の成果 3区・塩村さん

 県内で唯一「野党共闘」が実現した3区。無所属で立候補し、連合広島のほか、共産や立憲民主、社民の支援も受けたものの自民前職の河井克行氏(54)に敗れた塩村文夏氏(39)は午前7時から安佐南区の祇園大橋に立った。すっきりした表情で車で通勤する人たちに「ありがとうございます」と言いながら頭を下げた。

 出遅れが懸念されたが、選挙終盤は無党派層を中心に追い上げを見せ、河井氏に約2万票差まで迫った。塩村氏は「今の政権の一強に対峙(たいじ)する存在として支持してもらえた」と結果を分析。自民の議席が単独で過半数を超えたことについて、「投票に行かない人が半数いる中で、議席の数ほど国民の信任があるとは思えない」と述べ、「次は国政に声を届けたい」と次期衆院選へ意欲を示した。

5350チバQ:2017/10/27(金) 22:21:24
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk35010446000c.html
<2017衆院選やまぐち>4選挙区結果分析 自民、分厚き支持地盤 野党は再編あおりで埋没 /山口
10月24日 00:00毎日新聞

 22日投開票された衆院選で、自民は前々回2012年、前回14年に続いて県内4小選挙区の議席を独占し、安倍晋三首相のお膝元として保守地盤の分厚さを見せつけた。一方、野党側は民進が擁立予定だった3人が再編のあおりで立憲と希望に分かれ、支援態勢の足並みも乱れて埋没。共産も3区で公認候補を取り下げ実質的な野党共闘を目指したが、存在感を示せなかった。得票状況や共同通信の出口調査結果を踏まえて各区の結果を振り返った。【松田栄二郎、祝部幹雄】

 ■1区

 自民新人の高村正大さん(46)は、引退した自民副総裁の父正彦氏の後援会や系列地方議員がフル稼働。「最近の(正彦氏の)選挙ではなかった手応え」(陣営)で自公支持層を固めた他、無党派の半数以上が支持。1区全域に支持を広げ、前回の父を1万票以上も上回る約13万票で勝利した。一方、希望新人の大内一也さん(44)は、希望支持層の約8割をまとめ、立憲支持層のほぼ半数の支持を固めたが、無党派層に浸透できず、得票は伸びなかった。

 ■2区

 自民前職の岸信夫さん(58)が強固な組織力で自民、公明支持層を固め、希望支持層の半数以上からも支持されて共産新人の松田一志さん(60)を寄せ付けなかった。かつて自民と旧民主が議席を奪い合った2区。しかし、今回は民進が候補擁立を断念し、民進の支持母体・連合山口も目立った動きはなかった。松田さんは共産、立憲支持層を固めたが、2区の投票率が前回比3・39ポイント下回るなど有権者の関心が薄く、広がりに欠けた。

 ■3区

 自民前職の河村建夫さん(74)は他県候補の応援で地元不在が多かったが、自公支持層を固め、大票田の宇部市では7割近くの票を集めた。性別や年代を超え広く支持され、陣営目標の10万票を突破した。立憲新人の坂本史子さん(62)は、立憲支持層や独自候補を取り下げた共産支持層を固め、希望支持層の大半も支持した。しかし、民進分裂などによる出遅れが響き、前回衆院選の3区で旧民主、共産候補の合計得票数約4万3000票に届かなかった。

 ■4区

 自民前職の安倍晋三さん(63)が目標とした10万票余りを獲得して他候補を圧倒した。支持は幅広く、20、30代で8割以上の支持を集めた。希望新人の藤田時雄さん(63)は希望支持層の約7割を固めたが、立憲支持層や無党派層をまとめきれなかった。共産新人の西岡広伸さん(54)や、森友・加計学園問題の解明を訴えた無所属新人、黒川敦彦さん(39)も一定の支持にとどまった。

〔山口版〕

5351チバQ:2017/10/27(金) 22:21:41
http://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/2017/news/20171024-OYT1T50023.html
自民圧勝も波乱予感「鍋の様子ふたで見えない」
2017年10月24日 16時45分
決起大会後、父・高村正彦氏(左)と並んで写真撮影に応じる正大氏
決起大会後、父・高村正彦氏(左)と並んで写真撮影に応じる正大氏

 「皆さまのために、しっかり働き、恩返しをしたいと思います」

 衆院選投開票日の22日夜、早々に当選確実を決めた山口1区の自民新人・高村正大氏(46)は、事務所近くの特設会場に詰めかけた支援者らにそう誓い、万歳三唱で初陣を締めた。

 選挙戦では、党副総裁で父の正彦氏(75)から後援会組織をほぼ引き継ぎ、県議、市議らがフル回転。正彦氏はマイクを握ることはなかったが、後援会関係者に自ら長男への支援を求めた。結果、次点の希望新人候補を9万6000票以上引き離す圧勝を収め、正彦氏の前回の得票をも約1万3000票上回った。

 正大氏は「父がしっかり仕事をしてきたから、安心できるという思いが有権者にあったと思う。今回はあくまでも期待の票だ」と気を引き締めた。

 他の三つの選挙区でも自民候補が7割前後の得票率で完勝し、3回連続の4議席独占。ただ、その水面下では、火種もくすぶ。

 「首相にも了解を取って決めたので、頼みます」。安倍首相が解散表明した9月25日夕、首相と会談し、引退意向を伝えた正彦氏は、後継を長男とすることを県議らに電話で伝えた。

 党では新人候補は公募で選考するケースが多い。だが、公募には短くても1か月かかることなどから、県連は同27日に正大氏の公認を党本部に申請。翌28日に公認を得た。

 県連内部からは、通常の手順を経ずに「世襲」のレールが敷かれたことへの不満の声も聞かれる。あるベテラン県議は「首相のおひざ元の県連。一声があれば、『わかりました』としか言えない」と話す一方で、こう続けた。「こんな手は何度もは使えない」

 発言の念頭にあるのは、元官房長官の河村建夫氏(74)が10選を果たした3区。次期衆院選では代替わりもささやかれ、後継には父不在の選挙戦で代役を務めた長男で秘書の建一氏(41)も取り沙汰される。

 ただ、県連内には参院議員の林芳正・文部科学相(56)の3区でのくら替え出馬を推す声があり、県連は当初、候補者を一本化できず、公認申請を党本部に白紙で提出する一幕があった。結局は党本部が河村氏の公認を内定し、林氏も「党の決定に従う」としたが、一部の地元経済界関係者や県議らの林氏のくら替え待望論は根強い。

 また、県選管によると、小選挙区の区割りの見直しが2022年以降に行われる見通しだ。15年の国勢調査に基づき、県も定数削減の対象となるとの試算もあり、次々回の衆院選では山口の小選挙区は3に減る可能性がある。その場合、難しい候補者調整が迫られる。

 圧勝続きの「1強」体制で、一枚岩のように見える自民。だが、ある県議は波乱を予感する。「ぐつぐつ煮えたぎる鍋の様子が、ふたをして見えない。それが現状だ」

2017年10月24日 16時45分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

5352チバQ:2017/10/27(金) 22:22:25
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk37010235000c.html
<衆院選2017>自民が1、3区で勝利 大野氏「完勝」3選(その1) /香川
10月23日 00:00毎日新聞

 衆院選は22日投開票され、1区は自民前職の平井卓也氏(59)、2区は希望前職の玉木雄一郎氏(48)、3区は自民前職の大野敬太郎氏(48)がそれぞれ小選挙区を制した。全国的には当初の予想より新党の希望が失速する中、自民は堅調に選挙戦を進めた。県内の小選挙区では2014年12月の前回選と同様、1区と3区で自民が議席を獲得し、2区は民進から希望に移った玉木氏が野党の議席をかろうじて守った。投票率は53・08%となり、過去最低だった前回の50・56%を上回った。選挙区別では、▽1区52・85%(前回50・06%)▽2区56・32%(同53・86%)▽3区49・87%(同47・61%)。県内の当日有権者数は82万9665人だった。【衆院選取材班】

 ◆1区

 ◇平井氏、接戦制し7選

 自民前職の平井氏が実績を強調して支持を集め、7選を果たした。平井氏は23日未明、高松市紙町の事務所で「きつい選挙だった。支えていただき本当にありがとうございました」と支援者に伝えた。大接戦となったことに「民意に謙虚になり、自民党は丁寧な政策をしていかなければならない」と述べた。

 共産が候補者を立てず、自身初の一騎打ちという構図になった。かつてない危機感で選挙戦に臨み、公明支持票の掘り起こしにも努めた。政策では、有効求人倍率の上昇などをアベノミクスの成果として挙げ、今後は地方が経済成長の主役になる「地方のアベノミクス」で景気回復感を実現させると訴えた。

 一方、希望前職の小川淳也氏(46)は選挙戦に入る直前、民進から新党に移った。小池百合子代表の「排除発言」に批判が出る中、釈明に追われ、今後の政治信条について不安視する見方も広がった。持続可能な未来の実現などを訴え猛追したが、一歩及ばなかった。

 ◆2区

 ◇希望・玉木氏は4選

 希望は全国的に厳しい戦いの中、前職の玉木氏が4選を果たし、小選挙区での議席を死守した。玉木氏は、さぬき市寒川町石田東の事務所で「大逆風の選挙だった。どの党に属そうが、これまでの理念や政策を理解していただいた。党のあり方を明日から仲間と話し合いたい」と述べた。

 玉木氏は森友、加計学園問題を引き合いに安倍政権に隠蔽(いんぺい)体質があると批判。生活に身近な分野に税金を使う政治に変えると訴え、無党派層や他党支持者も取り込んだ。2009年から小選挙区で3連勝中だったが、民進から移った希望への逆風が強まるにつれ、支援者への説明に時間を割いた。「皆さんと作り上げてきた政策は変わらない」と訴え、与野党が伯仲する2大政党制のために野党再編が必要と強調した。

 一方、玉木氏と3度目の戦いとなった自民前職の瀬戸隆一氏(52)は、悲願の小選挙区での初勝利を目指して組織戦を展開。安倍首相ら大物が次々と応援に入ったが無党派層などに広がりを欠いた。

 県内の小選挙区で唯一の共産候補となった新人の河村整氏(58)は安保法制廃止や憲法改正反対、消費増税の中止を訴えた。他候補との違いを強調しリベラル層の受け皿を狙ったが、浸透しなかった。

 ◇小川氏が復活当選

 1区で平井氏に敗れた希望前職の小川氏が、比例代表四国ブロックで前回選に続いて復活当選を決めた。高松市上天神町の事務所で「選挙区当選に至らず、深くおわび申し上げます。混乱のために心配と不安の声ばかり届く中、戦ってこられたのは皆さまのおかげです」と語った。

 小選挙区と比例復活を合わせて5回目の当選となった小川氏は、選挙戦に入る直前、民進から新党に移った。希望は小池百合子代表の「排除発言」で党勢が失速する中、「憲法9条の改悪には反対」と訴え、「政治信条や姿勢は全く変わらない」として有権者の不安解消に努めた。この結果、安倍政権と対立しながらも候補擁立を見送った共産や、社民などの野党勢力に加え、安倍政権に批判的な浮動票も集めて平井氏と終盤まで競り合った。

5353チバQ:2017/10/27(金) 22:22:55
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk37010250000c.html
<衆院選2017>自民が1、3区で勝利 大野氏「完勝」3選(その2止) /香川 /香川
10月23日 00:00毎日新聞

 ◆3区

 ◇「新しい挑戦」にも意欲

 3区は自民前職の大野氏が大差で勝利し、3選を決めた。22日も防衛政務官としての公務があり、観音寺市本大町の事務所ではテレビ電話を通して「初心を忘れず、謙虚な気持ちで地方創生、外交、防衛問題を引き続きやらせていただきたい。新しい挑戦もしていきたい」と意欲を語った。

 地元入りが制限される中での選挙戦となった。支援者回りが十分にできない不安もあったというが、安倍政権による地方創生の実績と継続をアピール。「子育て世代の将来不安を取り除きたい」と訴えた。衆院解散の意義については「北朝鮮情勢への対応として重要」と強調し、集会では小野寺五典防衛相の応援メッセージのビデオも積極的に流した。希望の党に合流した民進党に対しては「筋が通っていない」と批判。陣営は「完勝」を掛け声に引き締めを図った。

 一方、野党統一候補となった社民新人、藤田伸二氏(62)は一貫して「安倍政権の国政、行政の私物化をただす」と主張。平和憲法の堅持や原発廃止を訴え、リベラル層への浸透を図ったが及ばなかった。

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 ■解説

 ◇政権は丁寧な説明を

 安倍政権の評価が問われた衆院選が終わり、自公政権が今後も継続する見通しとなった。だが、安倍首相が圧倒的な支持で信任されたとは言い難いのではないだろうか。

 昨夏の参院選後、県内では野党共闘が進み、共産党が候補者の擁立を見送った1、3区では、与野党一騎打ちの構図となった。

 共闘のきっかけは、野党退席の中で可決した安全保障関連法(2015年)や、委員会採決を省略して可決した共謀罪法(17年)など、与党側の荒っぽい国会運営にあった。それは市民や学生が国会前で連日、反対デモを開く事態を招いた。

 毎日新聞が選挙期間中に実施した世論調査では衆院選後の安倍首相続投について、賛否が38%で拮抗(きっこう)した。県民は、安倍首相を手放しで支持しているのではなく、政権運営の手腕におごりを感じた人も少なくなかったに違いない。

 今後、与党側が衆院選の争点とした消費増税だけでなく、憲法や安保法のあり方など国の今後を左右する議論も国会で始まるだろう。自公政権は意見の異なる国民の理解も得られるよう、丁寧な説明を心がけてほしい。安倍首相の続投を望まなかった人の声にも耳を傾けるべきだ。

 選挙戦では、与野党を問わず国の財政立て直しは後回しとされた。国債は一度発行すると、完済するのは60年後だ。子孫に多大なツケを回してはならない。増税見送りは、なお必要なのか。国民も一緒に見極めていく責任がある。【植松晃一】

5354チバQ:2017/10/27(金) 22:23:19
https://www.shikoku-np.co.jp/feature/election/article/20171026_1.htm
2017衆院選香川記者座談会 有権者「選挙目当て」見抜く

2017/10/26



 第48回衆院選は22日投開票され、県内の3選挙区は自民党2勝、希望の党1勝、比例復活で希望1人が当選した。自民は比例の1議席を失ったが、他はここ3回と同じ顔ぶれ。公示直前の野党再編のごたごたは選挙目当てなどとも指摘され、深まらない政策論と合わせ、政治家への不信感も浮き彫りにした。「反安倍」「反小池」そして「政治不信」の中、行われた12日間の「秋の陣」を担当記者たちが振り返った。(文中敬称略)

希望の功罪 野党混乱で政治家不信に 「安倍批判」は根強く
■自分ファースト
 S 小池百合子東京都知事が希望の党を立ち上げ、民進党が合流・分裂し、戦いの構図ががらりと変わった。

 A 民進党は支持率が低迷し、9月に前原誠司体制になっても世論は「期待しない」との声が多かった。小池人気に乗ろうという思惑が働いた。

 S 香川からも民進前職の小川淳也、玉木雄一郎が希望入りした。選挙戦にどう影響したのだろうか。

 H 結果的に自民を利することになった。全国的に野党票が分散したことがあるが、大きいのは自民に相当な危機感が広がったことだ。一枚岩になれたから、小選挙区で議席を積み上げられた。香川1区で自民が接戦を制したのも同じ理由だと思う。

 A 自民党筆頭副幹事長・小泉進次郎の演説が秀逸だった。野党再編劇の中心・小池に贈った「三つのありがとう」。▽野党時代を思い返す、緊張感を与えてくれた▽「真の希望とは何か」を考えるきっかけをくれた▽(野党が)選挙目当てでいろいろとやっても、有権者の皆さんは見抜くことを教えてもらった―だ。

 S そう。今回の選挙、当初は「反安倍」があり、その後「反小池」に変わった。でも、野党再編の醜さが政治家不信を起こし、「政治不信」が根っこに横たわっていた。

 A 政治不信+反小池が反安倍を上回ったということか。

 D 過去、新党ができれば大きなブームになっていた。

 H 野党再編、安倍政権を倒すとは聞こえは良いが、実際は「バッジファースト」「自分ファースト」。自分が当選したいがための方便だと、有権者が見抜いたんだと思う。

■白票が過去最多
 S 香川の場合、小川の希望入りで、1区の野党共闘に影響はなかったのか。

 E 共産党県委員会は本部の強硬姿勢とは一線を画し、昨年の参院選の経緯などを踏まえて擁立を見送り、実質の野党一本化は成立した。ただ、前回選挙通りの票数が出れば、小川+共産で平井を逆転できたはずだが、届かなかった。

 A 出口調査からは、小川が共産や社民、立憲民主支持層からの支援を受けたことは分かるが、やはり保守の希望に移ったことでリベラル層の受け皿がなくなり、"棄権"した人も多かったのでは。そういう意味で成果が出たとは言い切れない。

 E 確かに、1区の高松市では今回、白票が過去最多の2642票もあった。政治不信を感じた人が多かった証拠だ。

 B 昨年の参院選では、異例とも言える共産党の選挙カーにも上った。望んだ1対1の構図で負けたので、敗戦後の事務所の空気は重かった。

 S 2区の玉木はどう。希望の影響はあったのか。

 C 玉木は「玉木党」と呼ばれる確固たる支持者がいるので、選挙に強い。保守、公明層に食い込む展開はこれまで通りだし、国会質疑や民進党代表選への出馬で知名度を上げたことも大きい。得票を伸ばしたことをみてもマイナスの影響はあまりなかった。

 S 公示前に県外の選挙区に応援に行っていた。投票日前日も選挙区外の高松市中央商店街に出向き、小川と一緒にマイクを握った。余裕の選挙だった。

 H 今回の選挙は自民が勝ったというより、信念にブレをみせた政治家に有権者がしらけた。国民に安倍批判は根強くあったのに。

5355名無しさん:2017/10/27(金) 22:23:36
矛盾の連鎖 とどまらない批判 希望の首班指名に注目
■比例復活に望み
 S 希望入りした2人はともに安保法制や憲法改正に反対の立場だったはず。なぜ希望に移ったのか。

 C 2人は組織の決定に従ったと説明したが、支持者は簡単に納得できない。

 B 小川の集会では、希望ではなく、無所属か立憲民主を選んだ方が良かったとの質問が出ていた。

 S どう説明したの。

 B ▽無所属だと選挙活動や国会質問が制限される▽前原誠司代表の最側近だから―などだ。

 D 他の選挙区では、退路を断って、無所属で出馬した人もいた。

 H 小川は今回を含めた5選中、4回は小選挙区で敗れての比例復活。無所属は比例復活がない。

 A ここ3回、四国比例の民主、希望の獲得議席は各1で、すべて小川。他の小選挙区重複候補の惜敗率が小川より低いためだ。

 B 首班指名を誰にするかを聞かれて、立憲民主代表の枝野幸男の名前を挙げていた。周囲も驚いていた。

 H 比例での議席は政党への信任票で、党公約に反する行動は問題。今後、自身の姿勢との整合性が問われる。

 C 玉木は、公示前、無所属でも良かったと話していたし、頼まれたら党首やりますけど、と自信を示していた。

 B 野党の混乱を小川は「私は変わらない」を前面に、手紙でも冒頭に謝罪の言葉を並べるなど、自身の行動の説明に苦慮していた。集会では来場者から質問を受け付けるスタイルを踏襲し、丁寧な説明をしていた。

■周囲から注意も
 S 選挙中の様子は。

 B 小川の場合、安倍政権打破が軸だったが、中盤以降は、小池代表への批判を始めた。自身のホームページでは「9条改悪には反対」もアピールし、マスコミに「造反」と取り上げられるなど話題になった。

 H 左から右、そしてまた左。

 B 世論調査で希望の失速が明らかになり、小池には「調子こきすぎ、図に乗りすぎ」とぴしゃり。個人演説会では、民進代表の前原を「危なっかしい」、希望の先輩の細野豪志を「日本を託せる政治家ではない」など。対立候補に対しても「北朝鮮の金家、イラクのフセインとか」と辛らつな言葉を並べ、周囲からさすがに注意された。

 H 候補見送りで実質的な支援を受けた共産党にも、「もはや共産主義を言うのはどうかと思う」「ヨーロッパではどんどん党名を変えており、30年前に既に共産主義の時代は終わっている」。

 A 全国紙やテレビが伝えた「9条改悪反対」の主張に対する批判報道には、「ああいう思惑報道をすれば視聴率が取れたり新聞が売れたりするのだろうか」とマスコミも批判した。

 H 批判票取り込みが狙いなのだろうか。

 S そういえば、前原は来県時に予定していた街頭演説を急きょキャンセルしたのはなぜ。

 A 前原は元々、「天皇制反対、日米安保破棄」の共産党との共闘に否定的だった。「良質な保守が逃げる」と。野党一本化の1区ではアピールしにくい。

 B 希望への合流を進めた「戦犯」と言われていたし。

5356名無しさん:2017/10/27(金) 22:24:01
■法定ビラで反発
 S 小川が選挙用法定ビラで「香川の仕事」の一つとして「高速道4車線化を決定」と掲載したことに、県建設業協会が異例の抗議文を出した。

 A 自民政権時代に決めていた4車線化を凍結したのは旧民主党政権。事業が遅れたことで県民には大きな損失を与えた、と言っていた。

 H 同じビラにあった「丸亀町商店街の再開発予算の確保」にも同商店街の幹部が怒っていた。汗をかいてくれたのは自民なのに、と。

 S 候補者宛てに抗議文が出るのは極めてまれ。それくらい怒りが収まらなかったのだろう。

逆風の自民 保守層掘り起こしが奏功
■中央も強力支援
 S 自民は2区の瀬戸隆一が落選し、3議席維持というベストシナリオは崩れたが、1区と3区は勝利し、堅調だったといえる。

 A 1区はまれに見る大激戦となった。自民前職の平井卓也と希望前職の小川淳也は6度目の顔合わせだが、今回は共産を含む野党一本化で初めて一騎打ち。これまでにない危機感を持って選挙戦に臨み、職域や地域支部もフル稼働した。

 D 激戦の1区は終盤、党本部から重点区の指定を受けた。安倍晋三首相をはじめ、岸田文雄政調会長ら「大物」も続々と応援に駆け付け、挙党態勢で支援した。首相は選挙期間中の週末最初の地方遊説先に香川を選んだ。党の本気度がうかがえた。

 S でも実際は、森友・加計問題への不信感があり、安倍政権への逆風は吹いていた。安倍内閣の支持率より不支持率の方が高かったし。加えて、県議会、市議会ともに自民会派が分裂状態にあった。

 H 県議会自民党議員会の海外視察があるテレビで「観光目的」などと報じられ、この風当たりもあった。

 A 本当にその意味では、自民には厳しい条件がそろっていた。が、1区は絶対に落とせないという思いは強かった。県議、市議の動きは活発だったし、いつもなら、終盤に組織が緩んでしまい、息切れがささやかれていたが、最後まで手綱が緩むことはなかった。

■7千票を上積み
 A 1区の投票率は前回並みながら、平井は得票を前回から7451票伸ばしている。活発な運動の成果だろう。

 D 安倍批判が続く中、平井は集会のたびに「国民皆さんがおごりを感じている。そこは率直に反省しなければならない」と話していた。「打倒安倍」を繰り返す野党に対し、政策を愚直に訴える姿が印象的だった。

 S ただ、平井は「相手は希望公認なのに希望が嫌だと言っている。批判ばかりで、どこに政策があるか分からない」と政策論争を深めてこないことに困惑していた。

 A 自民は自公政権の安定力を訴えていた。北朝鮮問題が緊迫する中、外交などでの実績をアピールし、「国を守る」与党の力を強調していた。ちなみに党のキャッチフレーズ「この国を、守り抜く。」は広報本部長の平井が考案したという。

 H 希望が保守を標榜していたこともあり、保守層の掘り起こしにも努めたことは大きい。

■議席奪取ならず
 S 2区、3区の自民前職の戦いぶりはどうだったのだろう。

 D 初出馬から2回連続で比例復活に甘んじていた瀬戸は今回を「背水の陣」と位置付け、選挙区での勝利を目指した。結局、比例復活もならず、議席を失ったが、必死さは伝わった。

 S 具体的には。

 D 瀬戸はこの3年間、地域を歩いた。ほとんどなかったという後援会は40まで増え、組織力は高まっていたはずだ。陣営は前回以上の手応えを感じ、終盤の集会では陣営幹部が土下座する力の入れようだった。実際、得票は前回から2600票伸びている。

 S 3区の大野敬太郎は異例の選挙戦だったみたいだが。

 F 防衛政務官の公務をこなしながらの選挙戦だった。地元を空けることも多かったが、陣営が総力戦を展開、結果はこれまでと同様に圧勝だった。共産と社民の共闘で、「自社一騎打ち」となったが、寄せ付けなかった。投開票日には当選を祝う事務所に在京の大野がテレビ電話で登場、感謝の言葉を重ねていた。

5357チバQ:2017/10/27(金) 22:24:12
他野党の明暗 立民が躍進 共産は後退
 S 希望以外の野党勢では、全国と同様に、民進の分裂を受けて立ち上がった立憲民主が一気に台頭してきた が目を引いた。

 G 立憲民主は県内に候補者を立てていないにもかかわらず、比例得票で5万2870票を獲得した。希望代表の小池による「排除」に屈せず、筋を通したことが好感を呼び、香川でも、リベラル層を中心に得票を伸ばしたことがうかがえる。

 H その一方で、共産は一歩後退した。

 E 県内の比例得票数をみると、共産は2014年の前回から4002票落とした。現在の選挙制度になってからは過去2番目に低い数字だ。上げ潮が続いていたが、今回は減速感があった。野党共闘を優先し、小選挙区で2区にしか候補を立てなかった。

 D これまでは基本的に1〜3区の全てで候補者を立てて戦ってきただけに、熱心な支持者には戸惑いもあった。

 E 県内共産議員の象徴的存在ともいえる白川容子県議を比例単独候補として立てたが、悲願の議席獲得はならなかった。選挙戦終盤には志位和夫委員長が高松に入り、白川と一緒に街頭に立つなど、追い込みを図ったが届かなかった。安保や護憲でスタンスが重なり、新党効果もあった立憲民主に一定の票が流れたのかもしれない。

 S 社民はどうだったのか。

 G 2区と3区で共産と候補者を一本化し、3区では「自・社対決」に持ち込んだ。得票率は微減にとどめ、踏みとどまった。

5358チバQ:2017/10/27(金) 22:25:18
https://www.shikoku-np.co.jp/feature/election/article/20171023_4.htm
激戦1区、自民に軍配 平井さん歓喜7選 「謙虚、丁寧な政治続ける」

2017/10/23



 相次ぐ新党誕生で揺れた第48回衆院選だったが、県民は自公の安定政権を選んだ。大激戦を繰り広げた1区は、平井卓也さんが県都の議席を死守。3区は、大野敬太郎さんが新人を大差で退け3選を果たした。2区は、瀬戸隆一さんが比例復活もならず、2期守った議席を失った。一方、希望は2区で玉木雄一郎さんが幅広い支持を集め余裕の勝利。1区の小川淳也さんは比例復活した。

 ひた向きに訴え続けた地域振興への熱意が、最高の形で実を結んだ。「反自民」票を結集した相手候補との一騎打ち。かつてない危機感が陣営に漂う中、政策を語り、信念を貫き、勝利をたぐり寄せた平井さん。「香川を、高松を、必ずさらに元気にしてみせます」。大激戦を制し歓喜に沸く支援者を前に、7期目の歩みを力強く踏み出した。

 「これまでで最も厳しく、絶対に勝たなければならない選挙」だった。香川1区で共産党が候補擁立を見送り、民進党から希望の党入りした相手候補との一騎打ちになった。全国でも異例の構図。「相手の政策が見えない」不安を抱えつつ、街頭に立つ回数を増やし、政策と実績の発信に努めた。県議や市議、地元組織も、これまで以上の緊張感を持ってフル回転した。

 選挙戦は自身の原点を思い起こす機会にもなった。「最近の安倍政権はおごっている」「自民党は緩んでいないか」。寄せられた厳しい指摘。その一言一言を真摯(しんし)に受け止め、丁寧に説明を繰り返した。「地域貢献が私の存在意義。地域と共に歩む自民党に変えてみせる」。まっすぐな姿勢に共感が広がった。

 開票速報は文字通り「横一線」。高松市紙町の選挙事務所に当選の報が入ったのは、日付が変わった23日午前0時40分ごろ。「うぉー」「おめでとう」。勝利を信じる支援者から拍手と大歓声がわき起こる。「本当に、本当に、ありがとうございます。皆さんの支えがあってこそ」。平井さんは何度も頭を下げ、お礼の言葉を重ねるとともに、二人三脚で支えた夫人の理枝さんを気遣った。

 「私1人の力で仕事はできない。皆さんの声を聞きながら、謙虚で丁寧な政治をし続けます」。花束を手に、選挙期間中、何度も繰り返した言葉を強調した。

 党要職の一つ、広報本部長として活躍する。選挙期間中に応援に駆け付けた安倍首相や岸田文雄党政調会長からは「次の自民党を支える人材」と評された。迎えた7期目。さらに大きな仕事への期待が高まる。平井さんは「皆さんに大きな力をいただいた。必ず恩返しする」とかみしめるように言い添えた。

5359チバQ:2017/10/27(金) 22:25:41
https://www.shikoku-np.co.jp/feature/election/article/20171023_3.htm
解説 大激戦の1区、自民が底力

2017/10/23



 衆院選の県内3小選挙区は、自民党が1、3区を制し、希望の党が2区で当選した。自民2勝、希望1勝(当時民主)は2012年、14年に続き3回連続となる。1区はまれに見る大激戦となり、惜敗した希望前職も、四国比例での復活当選を手中に収めた。

 野党の再編劇で幕を開けた今選挙。県内では自民が1議席減らしたが、2前職が議席を堅持した。全国と同様、県民は自公安定政権の継続を望んだといえる。希望も民進時代からの2議席を死守した。

 特筆すべきは、もつれにもつれた1区の大激戦だ。昨年の参院選で共産候補への野党一本化に尽くした小川氏に配慮し、共産が候補の擁立を見送ったため、実質的な野党一本化が成った。小川氏の希望入り後も足並みは乱れず、全国でも珍しい「自民対希望」の与野党一騎打ちとなった。

 公示後の電話世論調査や期日前投票の結果をみると、小川氏は共産、立憲民主、社民などの各支持層から幅広く支持を集めた。

 小川氏は、安保法の適切運用や改憲支持を求める希望の「踏み絵」をのんだが、選挙戦では一転、小池代表を「図に乗りすぎだ」などと批判し、自身のホームページで「憲法9条の改悪には明確に反対」と記載するなど、「造反」で話題を呼んだ。比例での議席は政党への信任票だけに、今後、党公約との整合性が問われることになろう。

 自民は自公政権の「安定力」を訴えた。北朝鮮問題が緊迫する中、外交分野での実績を強調し、「国を守る」力をアピール。経済政策・アベノミクスの継続による地域活性化も訴えた。「1強のおごり」との批判に対しては「謙虚さ」を前面に打ち出し、政策を愚直に訴える姿勢に徹した。

 1、2区には安倍晋三首相ら党幹部が次々と来援、挙党態勢で支えた。野党一本化で大激戦に持ち込まれた1区の平井氏は、党幹部の後押しに応えて職域や地域支部がフル稼働。攻勢をかける希望前職を僅差で振り切り、6期で培った後援組織の底力をみせた。

 防衛政務官のため、公示後も地元を空けることが多かった3区の大野氏は、陣営が総力戦を展開してまたも圧勝を飾り、組織力・地力の差をうかがわせた。

 2区で4選を果たした希望前職の玉木氏も、強さを見せた。国会答弁や民進代表選への出馬で知名度を着実に上げ、希望や立憲民主の支持層だけでなく、保守層にも食い込み、他候補を寄せ付けなかった。

 選挙後を展望すると、北朝鮮による軍事挑発が続き、11月5日にはトランプ米大統領が来日する。信任を得た安倍政権には、休む間もなく、外交を中心に難局が待ち受けている。

 景気の着実な回復、地方創生に向けた取り組みも急がれよう。議席を獲得した平井、大野の両氏は、引き続きかじ取りを託された自公政権の一員として、この難局に挑むことになる。

(報道部・福原健二)

5360チバQ:2017/10/27(金) 22:29:00
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171024ddlk36010603000c.html
<衆院選2017>当選の2人、一夜明け /徳島
10月24日 00:00毎日新聞

 衆院選の投開票から一夜が明けた23日、県内の小選挙区で当選した自民前職の後藤田正純さん(48)、山口俊一さん(67)は早速朝から支援者へのあいさつ回りをして忙しい一日を過ごした。取材に応じた2人は晴れやかな表情を見せつつ、地方活性化策や県内で兆しが見えづらい経済再生などの課題に触れ、政権を担う責任に気を引き締めていた。【蒲原明佳、大坂和也】

 ◇快勝の1区・後藤田さん「緊張感ある提言する」

 1区の後藤田さんは、徳島の産業を県外に発信する地方創生を訴え、希望元職に2万票以上の差を付ける快勝だった。「信念を貫く姿勢に支援をいただき幸せ。ぶれない政策や政治姿勢を期待していただいた結果だ」と手応えを口にした。

 安倍首相の森友・加計問題を「説明が不十分」と指摘。党執行部とは距離を置き、自公両党で310議席を超える大勝にも「与党への積極的支持とは思えない。与党内の緊張感を保つ提言を重ねる」と表情を引き締める。

 ただ、当選後、妻で女優の水野真紀さんからは電話で「『しっかり気を引き締めて頑張りなさい』と叱咤(しった)激励をいただいた」と明かし、「家族が一丸となって支えてくれている」とほほ笑んだ。

 ◇10期目、2区の山口さん「謙虚に」と気引き締め

 「節目とは思っていないんです」。2区の山口さんは10期目の当選にも穏やかな笑顔で喜びを語った。「一期一期、よく覚えている。いろいろな経験をさせてもらい、ちょっとずつ成長できた。積み重ねです」

 この日は地元・三好市から選挙区内の自治体を回り、22日夜は台風接近に備えて会えていない市長や町長にあいさつした。他県の応援に飛んだ間、留守を支えた運動員にも握手して感謝を伝えた。

 「地方創生を時代のはやり言葉で終わらせない。声高に叫んでいく」と次の任期に臨む。県内の投票率は戦後最低を更新し、自民の過半数を大きく上回る議席確保は「野党の混乱という敵失の結果」と思っている。「過去の二の舞にならないよう、謙虚に」と気を引き締めた。

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 ■視点

 ◇地方輝かせ、信頼回復を

 県内の選挙区は、自民が2議席を独占した。1区は、後藤田さんの知名度、安定感が支持された形になったが、野党の敵失に救われた面も大きい。県民の求める候補者の不在が有権者の関心を低下させ、投票率を全国最低に押し下げた。

 今回は、民進から希望へ転身して出馬した仁木さんの得票が伸びるかが注目された。従来の主張と、新党公認としての政策の整合性という課題を抱えたままだったが、主張を変えるリスクより希望の“風”にかけた。安保関連法では「北朝鮮情勢を考慮すると、すぐに廃止もどうかと思う」と歩調を合わせた。

 だが、希望の選択は、仁木さんの最大支援組織「連合徳島」の支援体制にひずみを生んだ。連合は仁木さんの推薦を決めたが、最大の産別労組で護憲派の多い自治労県本部は自主投票とした。連合徳島の幹部は「各組合員に仁木さんの応援を十分理解してもらう時間もなかった」とこぼした。

 当初は後藤田さんの陣営も希望の風への警戒感を強めていた。だが終盤、希望の失速とともに新党人気に依存していた仁木さんの政策のぶれが有権者に見極められ、支持に広がりを欠いた。無風になった希望と自民、共産の戦いの構図はもはや目新しさはなくなった。一方、台風の影響があった他の四国3県は投票率50%を超えた。

 3期連続、与党の同じ顔ぶれが並んだが、共同通信の出口調査では、県内で安倍首相を信頼していないと答えた人は51・8%に対し、信頼していると答えた人は44・7%。当選者には、数字を重く受け止め、地方が輝く実効性のある政策を求めたい。【松山文音】

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 ◆開票結果

 ◇1区=選管最終発表

当 90,281 後藤田正純 48 自前W

  69,442 仁木博文 51 希元W

  15,622 山本千代子 68 共新

 ◇2区=選管最終発表

当 81,616 山口俊一 67 自前W

  25,726 久保孝之 54 共新

   7,671 福山正敏 46 諸新

5361チバQ:2017/10/27(金) 22:30:29
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk36010409000c.html
<衆院選2017>自民がっちり2議席(その1) 後藤田さん盤石の7選 /徳島
10月23日 00:00毎日新聞

 第48回衆院選は22日投開票された。内閣支持率が低下する中で野党再編が注目されたが、県内の2選挙区では自民候補がそろって勝利した。1区は前職の後藤田正純さん(48)が、今回は希望の公認候補として出馬した元職、仁木博文さん(51)、共産新人の山本千代子さん(68)を退け、7期連続の当選。2区は前職の山口俊一さん(67)が、共産新人の久保孝之さん(54)、幸福新人の福山正敏さん(46)を破り、10選を果たした。比例代表の自民前職、福山守さん(64)も3期目の当選を決め、2014年の前回衆院選に続いて自民3人が議席を獲得した。当日有権者数は64万4670人。小選挙区の投票率は46・47%(前回47・22%)だった。【衆院選取材班】

 ◇1区

 徳島市内の後藤田さんの事務所に当選確実の一報が伝わると、近くの会場に集まった支援者から拍手と歓声が湧いた。後援会関係者らが後藤田さんを囲み、万歳三唱。後藤田さんは「党を改革していく姿勢が評価された。地方創生で他県と戦える強い徳島にしていく」と決意を語り、花束を手に喜びを分かち合った。

 内閣支持率が低下する中、突然の衆院解散に野党再編。6度目の対決となった仁木さんは、新たに希望の公認候補として出馬することが決まった。衆院解散直後は後援会幹部も「相手候補の勢いは未知数」と恐れた。

 選挙戦では、小池百合子東京都知事が代表の希望の党を意識して地方活性化策に焦点をあて「地方に必要な政策は都市とは違う。選挙戦は地方VS大都市の構図」と強調。国政6期の成果に加え、スポーツを生かしたまちづくりなどを訴えた。

 仁木さんが政権への批判票を集める一方、後藤田さんは森友・加計問題を「説明不十分」と断じた。「安倍1強」と言われる党の改革を約束し、保守層の支持をつなぎとめた。

 山本さんは、憲法9条改正反対や「筋を通した野党と市民との共闘」を訴えて一定の支持を得たが、及ばなかった。

 ◇仁木さん訴え届かず「思いは負けておらず」

 小選挙区落選の知らせに、仁木さんは徳島市の事務所で取材に応じ、「不徳の致すところ。徳島と日本を良くしたいという思いは相手に負けていなかった」と述べた。6度目の国政選挙に臨んだ仁木さんは、比例復活当選に望みをつないだ。

 民進党から希望の党へ転身しての出馬となった。社会保障の充実などを訴え、支持を求めた。新党を追い風にしたい陣営だったが、選挙終盤の「小池新党」に対する風当たりは想像以上に厳しかった。

 ◇福山さん3選 自民・比例単独

 比例代表の自民前職、福山さんも3選を確実にし、徳島市八万町の事務所で万歳をして喜んだ。「1票の格差」是正のため県内の小選挙区が減り、前回選から比例代表に転出。福山さんは支援者らを前に「自民党でなければ駄目だという期待を感じた。国と県のパイプ役として、これまで以上に邁進(まいしん)していきたい。古里と国を守る礎となりたい」と語った。

 党副幹事長として、接戦の高知や愛媛へ小選挙区候補の応援に回った。地元小選挙区候補の応援演説にも立ち、自民党への支持を求めた。今回も自民四国ブロック単独2位に登載され、安定した戦いとなったことから、県内小選挙区では比例代表に候補を立てる公明党との選挙協力が進んだ。

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後藤田正純(ごとうだ・まさずみ) 48 自[破]前(7)

 [元]党副幹事長[歴]三菱商事社員▽内閣政務官▽副内閣相▽慶大=[公]W

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 ◆開票結果

 ◇1区(徳島市、小松島市、阿南市、勝浦郡、名東郡、名西郡、那賀郡、海部郡)=開票率97%

当 90,228 後藤田正純 48 自前W

  69,366 仁木博文 51 希元W

  15,535 山本千代子 68 共新

 ◇2区(鳴門市、吉野川市、阿波市、美馬市、三好市、板野郡、美馬郡、三好郡)=開票率95%

当 81,613 山口俊一 67 自前W

  25,723 久保孝之 54 共新

   7,671 福山正敏 46 諸新

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 当は小選挙区の当選者

 比は23日午前0時5分現在の比例代表当選者

5362チバQ:2017/10/27(金) 22:30:52
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk36010389000c.html
<衆院選2017>自民がっちり2議席(その2) 山口さん軸ぶれず10選 /徳島
10月23日 00:00毎日新聞

 ◇2区

 強固な地盤を築いてきた山口さんが、国政10期目の当選を決めた。松茂町の事務所に早々の吉報が届くと、集まった支援者に笑顔が広がった。野党再編の動きに「政治家は軸がぶれてはいけない」と強調してきた山口さん。支援者から花束を贈られると「地方創生を進める。謙虚に、真摯(しんし)に頑張りたい」と約束した。

 党県連会長と党本部の要職を務めながらの選挙戦。期間の半分は接戦となった京都や北海道へ応援に向かったが、地元の議員や運動員が留守を支えた。

 郵政解散選挙で主張を貫いて無所属立候補した経験から、小池新党を巡る野党再編を批判。「堂々と政策を訴える」と選挙戦に臨んだ。閣僚経験から先端技術を活用した地方活性化策や、効果が偏る経済政策「アベノミクス」の修正などを主張。保守層を固め、推薦する公明党も全面的に選挙協力した。

 久保さんは、森友・加計問題など疑惑を呼んだ与党を追及。政権批判の票の取り込みを狙った。10%の消費増税反対などを主張したが、及ばなかった。

 福山さんは、北朝鮮の脅威の中で衆院解散した安倍政権を批判。国防強化や減税による消費拡大などを訴えたが、支持は広がらなかった。

5363チバQ:2017/10/27(金) 22:31:56
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk38010401000c.html
<衆院選2017>自民、全勝は成らず 希望、白石氏が雪辱(その1) /愛媛
10月23日 00:00毎日新聞

 第48回衆院選は22日に投開票され、愛媛3区で希望の党元職が当選し、2009年の第45回選以来、3回ぶりに自民党の4議席独占を阻止した。台風21号の影響で、松山市と八幡浜市の離島で船が出せず投票箱が運べないとして、両市の開票が23日に延期されたが、1、2、4区では組織力を生かして終始優位に戦いを進めた自民前職が当選を確実にした。野党は政権批判票が分散したことが影響したとみられる。当日有権者数は117万7269人、小選挙区の投票率は初めて5割を割り込んだ前回を0・94ポイント上回る50・74%だった。

 ◆3区

 ◇激戦制し返り咲き

 希望元職の白石洋一氏が自民新人の白石寛樹氏との激戦を制し、返り咲きを果たした。当選が確実になると、西条市内の事務所は大歓声と拍手に包まれた。洋一氏は喜びを分かち合い、「国のあり方、未来の子どもたちのために働いていきたい」と抱負を語った。

 党の合流で、急きょ希望の党からの出馬となったが、「信念は変えず、必要ならば、中から党を変える」と選挙戦に臨んだ。集会には元衆議院議員の永江孝子氏も駆けつけ、年金改革などを訴えた。

 寛樹氏は、「地域に利益が入ってくるような波を起こしたい」と強調。亡くなった白石徹氏の次男として、「父の遺志を継ぐ」と選挙区を走り回って政策を訴えたが、わずかに及ばなかった。小選挙区での敗戦が決まると、新居浜市内の事務所では集まった支持者からため息が漏れた。

 共産新人の国田氏は消費増税中止などを訴えたが、浸透できなかった。幸福実現の新人、森田氏も伸び悩んだ。【木島諒子】

 ◆4区

 ◇山本氏、組織力で9選

 自民前職の山本氏が9回目の当選を決めた。宇和島市のJAえひめ南のホールは拍手に包まれ、支援者らとともに勝利を祝った山本氏は「今まで積み上げてきた政治的財産を皆さんにお返ししたい」と語った。

 前回選では自民の基盤に陰りも見え、「気を引き締めないと負ける」と危機感を持って臨んだ今回の選挙。連日支援者を回り、農協や漁協など100を超える団体の推薦を受けた。14日の決起集会には中村時広県知事も駆け付け、激励した。

 環境相の経験を強調し、「培った政治力で地元に恩返しをしたい」と高速道路の整備などによる1次産業の発展を訴えた。自公連立政権の維持を呼びかけ、自民、公明両党の組織票も固めた。

 公示の1週間前に希望へのくら替えを決めた元職の桜内氏は投資による南予地域の振興などを強調して懸命に巻き返しを図ったが、及ばなかった。共産新人の西井氏は浸透しきれなかった。【中川祐一】

5364チバQ:2017/10/27(金) 22:32:26
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 ◆開票結果

 ◇1区(松山市<旧北条市など除く>)=開票率0%

当 0 塩崎恭久 66 自前W

  0 石本憲一 70 共新

  0 富永喜代 50 希新W

 ◇2区(松山<旧北条市など>、今治、東温市、越智、伊予郡)=開票率82%

当 51,929 村上誠一郎 65 自前W

  30,321 西岡新 44 維元W

  16,989 横山博幸 66 希前W

   8,898 一色一正 67 共新

 ◇3区(新居浜、西条、四国中央市)=選管最終発表

当 70,978 白石洋一 54 希元W

  53,910 白石寛樹 29 自新W

   6,226 国田睦 65 共新

   2,641 森田浩二 57 諸新

 ◇4区(宇和島、八幡浜、大洲、伊予、西予市、上浮穴、喜多、西宇和、北宇和、南宇和郡)=開票率88%

当 72,449 山本公一 70 自前W

  50,006 桜内文城 52 希元W

   9,535 西井直人 60 共新

当は小選挙区の当選者 比は23日午前0時40分現在の比例代表当選者

https://news.goo.ne.jp/article/mainichi_region/region/mainichi_region-20171023ddlk38010404000c.html
<衆院選2017>自民、全勝は成らず 希望、白石氏が雪辱(その2止) /愛媛
10月23日 00:00毎日新聞

 ◆1区

 ◇塩崎氏、8選確実

 自民前職の塩崎氏が他候補を寄せ付けず8選を確実にした。当選が確実になると、松山市のホテルに設けられた会場に駆け付けた支援者らから、大きな拍手が沸いた。姿を見せた塩崎氏は支援者らと喜びを分かち合い、「安倍政権の経済政策が確実に成果を上げていることが浸透し、途中から追い風を感じた」と述べた。

 ほぼ毎週末、選挙区に戻り、地域行事や会合に出席して地元の声を聴いてきた。選挙戦では、年金受給資格を短縮する法改正や児童福祉法改正など厚労相時代の実績をアピール。多くの業界団体の推薦を受けて組織票を固め、公明党との協力も機能した。

 希望新人の富永氏は12月に出馬を表明。自らの選挙戦を「前厚労相に医師が挑む戦い」と意義付け、「つじ立ち」や座談会で、医療制度改革やしがらみのない政治の実現などを訴えたが、及ばなかった。共産新人の石本氏は改憲阻止などを訴えたが浸透しなかった。【成松秋穂、玉木達也】

 ◆2区

 ◇村上氏、安定11選

 自民前職の村上氏が終始安定した戦いを進め、11選を果たした。「当選確実」の知らせを受け、今治市の事務所は大きな拍手と歓声に包まれた。村上氏は集まった支持者らと喜びを分かち合い、「本当の日本の課題は財政再建、金融緩和の出口戦略、社会保障と税の一体改革にある」と抱負を述べた。

 選挙戦では財政再建や税と社会保障の一体改革、外交安全保障の強化などを掲げ、「より良い日本を次の世代に渡すことが責務」と訴えてきた。自民、公明支持層を固めたほか、無党派層も取り込み、幅広い世代からの支持を集め序盤から優位に立った。

 維新元職の西岡氏は、加計学園が今治市で進める獣医学部新設計画の必要性を強調。「市民の本当の声は開学支持。民意を日本中に示す」とアピールしたが、届かなかった。

 希望前職の横山氏と共産新人の一色氏は、政権批判を展開するなど支持拡大を図ったが、及ばなかった。【花澤葵、松倉展人】


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