A. 宇宙の生成そのものも、ビッグバンから物質とエネルギーが秩序だって広がって、今のルールが生まれたってのも、偶然の産物って言うにはあまりにも出来すぎてる。全てが「設計」を叫んでるように見えるっていうか、自然プロセスだけで説明するには無理があるって感じですよね。こう見ると、もう設計以外に答えがないって思いませんか?
A. 自然選択とか偶然に頼る説明だと、DNAの情報、宇宙の微調整、生命のシステム、ビッグバンの秩序とか、全部に「たまたまそうなった」って言い訳を重ねないといけない。でも、その「たまたま」が何度も何度も完璧にハマるってのは、確率的にも論理的にも苦しいですよね。マルチバースとか持ち出しても、「じゃあその仕組み自体は?」って疑問が残るし、結局どこかで設計っぽい意図を認めざるを得ない。
インテリジェントデザイナー論が自然神学を利用したように、現在解明できていないことを掘り起こして神の意思を証明しようとするのは、隙間の神( God of the gaps)論法と呼ばれる創造論者の常とう手段。「無知に訴える論証」の一種で、科学とは相いれない考え方であること、科学哲学者や科学者たち、科学リテラシーを理解する人々にとっては常識であり、裁判で争った内容そのもの。
- **宇宙生成の謎**
現代科学では、ビッグバン(約138億年前)が宇宙の始まりとされますが、なぜビッグバンが起こったのか、何がその前段階を定めたのかは未解明です([Wikipedia: Big Bang)。自然選択が生命の進化を説明しないのと同様、ランダムな物理過程が宇宙の秩序を生んだと考えるのも、確率的に無理があると感じるのは理解できます。
『科学者で神学者のアリスター・マクグラスは、炭素の「微調整」は自然界が自身をある程度まで調整できる能力に拠るものであることを指摘している。
生物学的進化のプロセス全体は、炭素の異常な化学反応に依存しており、それにより他の元素と同様にそれ自身と結合して、一般的な地上温度より安定し遺伝情報 (特にDNA) を伝えることができる非常に複雑な分子を作成する。(中略) 自然は自分自身の「微調整を」行うとの主張もあるが、これは宇宙の原始構成要素が進化プロセスを開始できるものである場合にのみ行うことができる。炭素の独自の化学反応は、自然がそれ自身を調整する能力の究極の基盤である[46][47]。
—McGrath, Alister E. (2009)、A Fine-Tuned Universe: The Quest for God in Science and Theology