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戦場スレpart2

1 ◆NcltM1gQ/Q:2012/07/11(水) 20:01:52 ID:Ue7B6b.Y
ロボットの戦闘シチュや、イベントの際にお使い下さい。

69 ◆JryQG.Os1Y:2012/08/23(木) 12:48:25 ID:fCkvRWP2
>>66
「しまっ、」
ウイルスに浸食された、ゲシュの中で、血眼になって、ユウセイは、必死に攻略方法を探していた。
自分が知っている、コンピュータウイルスの類似点を模索していた。
「ない、全て新しい、参ったな。」
だが、このウイルス、むしろかかってよかったのではないかとか考えていた。
「レイナ嬢、俺のコックピット、を当てずに、奴を潰せません?こっちは、もう回避不能なんです、面目ない。」
残り少ない、浸食時間を気にしながら、
「コンピュータウイルスに、感染して、t-link以外の機能が使用不可能なんです。」
「できれば、このサンプルを採取したいんです。」
「もし、無理なら、そのときは、遠慮なく撃っちゃってください。」

【弥生、すまない どうやら救えないようだ】
【レイナ嬢後は、頼みます。】
とりあえず、T-linkで、念を使い中にくる、触手を防ぐ。

70レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/08/23(木) 12:50:49 ID:y7I7qMsg
>>66>>69

「……あれは……そんな馬鹿な。元はただのASなのでしょ?」

目の前でコードを露出させ蠢くASSSであったモノ。
それはもはや人の手に負える代物では無くなりつつあるのだろうか?あれではまるで本物の化け物である。

今まさに行われている異常な光景に明智ライトはキッと表情を強ばらせるも、それも只の虚勢である。
事態は完全に彼女のキャパシティを越えかけ始め、戦慄しているのが事実。1歩も動けていなかった。

「起きろ明智ライト!!ユウセイ曹長のゲシュペンストを今すぐ戻すの。はやく!?なにやってるのよ!?」

対してレイナはすぐにでもユウセイ曹長の危険を察知し、〆の一撃の役割を放棄してでもすぐに駆け出した。

「腕、落とすわ!」

ウィルス類はASSSとの接触面。打ち込んだステークを通してゲシュペンストを蝕んでいる。レイナはその危険を今まさに察知した所で有った。

至近距離までリスクを省みず出ていったアイゼルネ・ブルートはステークを起点にASSSに蝕まれ既に変質を始めているゲシュペンストの腕を根元から切断する。
先程、手に持ったハープーンによる苦肉の一撃であった。

そしてもう一撃

「下がりなさい。明智、彼を頼むわ」

「……え……あ」

患部の腕を切り落としたユウセイ曹長のゲシュペンストを伸縮する左腕で直ぐ様ホールド。
そのまま後方に控え、戦意を萎えさせているライトの操るガブリエルのもとへと投げ飛ばした。

「…そう。もう誰にも頼らない」

ついには化け物と化したASSSとガチで合間見えるのはアイゼルネ・ブルート一体だけとなった。
だがそれで良い。これ以上の犠牲はレイナとしても遠慮願いたかった。
化け物の相手は悪魔にこそ相応しい。

71アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/23(木) 19:49:47 ID:pxEdqhAE
>>65-66,>>70

何とか艦内から変貌したストライクストームを追い出すことに成功したようだったが、
今度はユウセイが乗り換えたゲシュペンストが、不用意な吸収機能の使用によって侵食され始めてしまった。
コントかと思えるようなその経緯に、リリーは静かなため息をついて、

「一度目は不可抗力、しかし、それがわかっていながらまたPTを侵食されるだなんて、壊滅的な洞察力のなさですね。
 ハヤミ曹長は帰ってきたら反省文100枚か、甲板20周の罰です」

だが、彼は運良く難を逃れた。
近くにいたアイゼルネが侵食された箇所を破壊し、侵食部位とゲシュペンストとの分離に成功したのである。
それを見て取ったリリーは、ユウセイのゲシュペンストを抱えるライトに通信を入れ、

「明智大尉、カタパルトは開けておきますので、ハヤミ曹長「だけ」を回収して戻ってきてください。
 敵に侵食されかけたゲシュペンストなど、廃棄品にしかなりませんので」

出るまでは新品同様だったゲシュペンストだが、またストライクストームのように暴れられては非常に困る。
機体惜しさにハンガーに回収することは、感染病患者に対して使用した注射器を針をむき出しにしたまま持ち帰るようなものだ。
ゲシュペンストだけの問題で済めば良いが、艦そのものを侵食される可能性も大いにあり得る。それは絶対に避けねばならない。

「しかし少尉、それだとアイゼルネが一時、あのストライクストームと一対一で戦うことになりますが……」
「こう距離が近くては艦砲も使えません。クレマチ伍長、聞こえていますね?」
『あ、はい!』
「アイゼルネの援護にまわり、可及的速やかにストライクストームを撃破してください。
 ……そろそろバルクレイスが限界です」

『了解です!』という返信と共に、ブーステッド・ライフルの弾倉を交換したアカリのゲシュペンストが、レイナを援護するべく移動を始める。

「カーマインさん、クレマチ伍長を援護にまわします。彼女と共にできるだけ早く、そのストライクストームもどきを撃破して、
 バルクレイスの援護に向かってあげてください。
 SCIが正常作動しているとはいえ、機体の破損状況は深刻です。場合によっては、帰還に牽引が必要かも知れません」

72ラウディ@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2012/08/23(木) 21:23:56 ID:WRPPwe8I
>>69
「そいつはウィルスじゃない!」
 傍から見ていて気が付いた、むしろハードウェア的な“何か”だと。
「曹長が文字通り喰われる前に脱出した方が……」

>>71
「……ゲシュペンストを何とか艦から引き離せないでしょうか?
 こっちのをソニックエッジでぶつけて処理するんです」

 昔、見た事がある。
 一機を掴んでもう一機に突進、激突直前で掴んだのを離して叩き付けるという……

「……カタログスペックならやれそうです」

73 ◆JryQG.Os1Y:2012/08/23(木) 22:18:29 ID:fCkvRWP2
>>69-71
「その必要はないです。」
甲斐に各機に連絡する。
「このまま、自爆します。」
ナノマシンを必死に念で避けながらやる。
「このウイルス、ナノマシンのデータをそちらに、転送します。」
T-linkが。生きているので、ナノマシンに取り込まれるのは回避できるが、代わりに、ゲシュの痛みみたいなものが、代わりに体内にフィードバックされる。
「自爆する前に、もし俺が死んでたら、その時は、レディを、弥生を、救ってください」
自爆コードを打ち始める。

74レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/08/23(木) 23:17:51 ID:y7I7qMsg
>>71
【「明智大尉、カタパルトは開けておきますので、ハヤミ曹長「だけ」を回収して戻ってきてください。
 敵に侵食されかけたゲシュペンストなど、廃棄品にしかなりませんので」】

「意図はわかりました。一瞬だけ時間をください」

呆然とばかりしていられない。仮にも自分はエリート部隊の端くれなのだ。と言い聞かせ、頭を切り替えるライト。
甲斐オペレーターの言葉の意図を理解し、早速、ユウセイ曹長のサルベージの準備を始めている。

「ハヤミ曹長。コクピットを強制的にこじ開けます。今すぐに機体を破棄して脱出してください」

――反応は無い。ただの屍の様だ。
……もとい通信機能も掌握されているのだろう。それも想定内。
ライトは多少、強引だが静止するゲシュペンストのコクピットを愛機のマニュピレータによって強制的に開かせ、内部のユウセイ曹長の姿を露にさせる。

「ハヤミ曹長は健在です。甲斐、後は頼みました。」

今は動かないがゲシュペンストを完全に破壊するまで気は抜けない。
ゲシュペンストからユウセイ曹長を有無を言わさず回収したガブリエルは、一旦母艦へと送り届ける手筈だ。
準備完了。甲斐へとその合図を送る。



【「カーマインさん、クレマチ伍長を援護にまわします。彼女と共にできるだけ早く、そのストライクストームもどきを撃破して、
 バルクレイスの援護に向かってあげてください。
 SCIが正常作動しているとはいえ、機体の破損状況は深刻です。場合によっては、帰還に牽引が必要かも知れません」】

「はいはい、了解したわ。フォローミー、アカリ。あなたとなら負ける運命が見えないわ」

厳しい状況だが、一筋の光も見え始めた。
ニヤリと意味深に笑むレイナ。
同時にもの凄く自信過剰気味な台詞を口に出したが、大丈夫だろうか

75 ◆JryQG.Os1Y:2012/08/24(金) 08:41:17 ID:0WTURN56
「明智大尉、感謝します。」
有無を求めず、強制的に回収された。ユウセイは、若干安心していた。
「大尉、甲斐に担架を用意させてください、俺の体は、限界を迎え…………」
ユウセイは、先ほどのスレでの、影響で、すでに限界を迎えていた。
それほど、つらく大変であるのだが、ユウセイは、スクールの者 wiki参照ナノマシンには、それなりの耐性があった。
【伝えなきゃいけない。事があるのに。俺は、いやだ。】


ユウセイ 仮死状態に入る。

76アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/24(金) 22:02:19 ID:SiapLvVg
>>72
ラウディの献策に、リリーは数秒間黙って考え込んだ後、小さく頷いて、

「わかりました、クーリマン軍曹。あなたの思った通りにやっちゃってください。
 うまくゲシュペンストに引っかけてやれば、あとはこちらの40サンチ主砲の出番です。
 ですが無理はしないでください。危ういと思ったら、すぐに離脱を」

そう指示した後、リリーは振り返り、

「二番主砲にA250HEAT−MPを装填。目標、ハヤミ曹長のゲシュペンスト。
 一応、一番副砲に三式弾も装填しておいてください」
「了解」

>>74-75
「少尉、明智大尉のガブリエルが、ハヤミ曹長の回収に成功したようです。
 ただ、ハヤミ曹長のバイタルが危険です。一刻も早い処置が必要かと」
「ん、わかりました。明智大尉、右舷カタパルトからすぐにクーリマン軍曹が出てきますので、それを待つか、
 もしくは甲斐の下側を通って左舷カタパルトからハンガーへ進入して下さい。救急医療班を待機させておきます。
 あ、それと、今のハンガーは人員の関係で稼働率が一割を切っています。補給や応急修理は望めない、と思って下さい」

先刻のストライクストームの反乱で、ハンガー内は酷い状況だ。
物資コンテナがあちこちに散乱し、一部のケージは破損し、ハンガー要員ももと居た人員の半数以上が死亡したか、もしくは負傷していて動けない。
事が落ち着くまでは、機体の整備どころではないだろう。

一方、レイナの援護についたアカリは肉眼で変貌したストライクストームを視認し、改めてその造形のグロテスクさに眉をひそめた。

「レイナさん、そのハープーンは効果があるのですか? 大きな効果があるのならばそれが決め手になるとは思いますが、
 そうでないのなら、こいつを甲斐から引き離して、甲斐の艦砲に片付けてもらいましょう」

ストライクストームの動向に注意しながら、擲弾筒にスパイダーネット弾を装填したアカリは、レイナにそう提案する。
特別製らしいアイゼルネはともかく、いかにも再生能力のありそうなあの機体を破壊しきれる装備はアカリのゲシュペンストには無い。
唯一、大きな破壊力を持つ、ゲシュペンストのトレードマークとも言える装備、電撃打突武装のプラズマ・ステークはあるが、
先ほどのユウセイのゲシュペンストの様子を見るに、こいつに迂闊な格闘戦は挑めない。
アカリに出来ることと言えば、射撃による攻撃で相手の動きを阻害することだけ、ということ。
その上で、レイナの持っているハープーンが致命傷となるならばそれでよし、それでは足りないとなれば、
この場で最大の火力を持つ甲斐の出番だろう、というのがアカリの考えである。

77ラウディ@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2012/08/24(金) 23:25:50 ID:9Vkx9vxE
>>76
「アイアイ・マム」
 そう返してから抱えた機体を確認。これ以上もがく相手を押さえ付けるのはきつそうだ。

「もっときつくするか……カタパルト、出ます!」
 甲斐から飛び出てすぐにフィールド展開、最大加速で振り回しつつ緩やかな円を描いてコースを合わせた。

「行けぇっ……!!」
 食い込むような相手の指先は、全開にしたフィールドで弾き飛ばす。
 弾き飛ばしつつ漂流するゲシュペンストにぶつかるように……

「……浅いっ……!」

 ギリギリで踏み込み切らなかったか、衝突によるダメージは今一つ。

 こちらのテスラドライブも今度こそエンスト寸前だ。

78リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/25(土) 03:27:17 ID:8uZcUOS.
>>77
「エフゼロ発進。敵を抱えてゲシュペンストに衝突させた模様」
「いや……浅いです。あれはいわゆるカス当たりってやつですね」

カタパルトと推進器による加速を利用した攻撃であったが、機体の操作に誤りがあったのか、衝突速度としては今ひとつ。
だが、それは逆に言えば、衝突による反発で流される機体の速度が、予定よりも遅いということ。
敵の動きも万全ではない。まだ好機の範囲内だ、と判断したリリーは主砲の照準を命じる。

「よく狙って下さい。弾代だってロハじゃないんです」
「了解。二番主砲照準。旋回角度、仰角、全てよし」
「二番、発射」

リリーの号令に従って、甲斐の二番主砲がきりもみ状態のシャドウストライカーとゲシュペンストに向かって砲撃した。
レールキャノンの強力な電磁誘導によって射出されたA250HEAT−MPは、旧世紀の多目的対戦車榴弾の構造を流用し、
新西暦で運用されている艦砲用に設計し直された砲弾である。
スペースノア級万能戦闘母艦に搭載されている連装衝撃砲など、主砲にエネルギー砲を装備する艦艇が増えている昨今では、
あまり目立たない砲弾ではあるが、着弾時に発生する、内蔵炸薬の炸裂による侵徹体と高温・高圧の燃焼ガスにより装甲を貫通し、
穿孔部から進入した燃焼ガスによって内部を焼き壊す作用を持つこの砲弾の前では、ゲシュペンスト程度の装甲など全く問題にならず、
ゲシュペンストならば運が良くて二発、普通は一発食らっただけで大破するという代物である。
侵徹体と燃焼ガスによる破壊は通常のHEAT弾であっても得られる効果であるが、それと同時に、
このA250HEAT−MPには榴弾としての機能も存在し、着弾地点の周囲を砲弾の破片によって攻撃することができ、
この榴弾としての機能は、例え弾体が目標物から外れても、近接信管によって起爆することが可能であった。
直撃時の攻撃力の高さと、相手の咄嗟の回避行動によって外れたとしても、ダメージを与えることだけは逃さないこの砲弾をリリーが用いたのは、
当然のことであったと言えよう。

79レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/08/25(土) 10:18:34 ID:TdZ40rsU
>>76
【「ん、わかりました。明智大尉、右舷カタパルトからすぐにクーリマン軍曹が出てきますので、それを待つか、
 もしくは甲斐の下側を通って左舷カタパルトからハンガーへ進入して下さい。救急医療班を待機させておきます。
 あ、それと、今のハンガーは人員の関係で稼働率が一割を切っています。補給や応急修理は望めない、と思って下さい」】

「んん……だいたいの惨状は理解しました。左舷よりハンガーへ入りますよ」

少ない人手をやりくりしたのだろうか。ユウセイ曹長を救助する為の担架は既に用意されていた。
ライトは衛生兵にユウセイ曹長を引渡した事で、ようやく肩の荷が降りる。

「シルバー・バレット砲の実戦配備が出来ていれば楽になってたのに」

そしてハンガーに使えそうな武装でも有れば。と見渡すが本当にそれどころでは無さそうだった。
すぐに見切りを付けて、もう一度出撃していく。
先程は想定外のASSS相手に動け無かったが、今はそうでは無い。
あのレイナ・カーマインに臆病な奴等と思われたくないのだ。


【「レイナさん、そのハープーンは効果があるのですか? 大きな効果があるのならばそれが決め手になるとは思いますが、
 そうでないのなら、こいつを甲斐から引き離して、甲斐の艦砲に片付けてもらいましょう」】

「……ククク。この呪われし銛の能力は我が身を持って勉強させて貰ったからね。
必ずこれがあの醜悪なASの心の臓を撃ち貫く事が私には見えているのよ」

それにあのゲテモノASは元のスペックを参照する限り、こちらのスピードをかなり上回っている事が解ってしまう。
甲斐のベストな射程に誘導するのは困難だと考えた。
それならばいっそ

「アイゼルネの丈夫さをアテにして逆にどんどんあのゲテモノに肉薄するわ。
なに、ユウなんとか曹長みたいな目には合わない。このアイゼルネにはありがたい呪術的な加護がなされているのだから。
あわよくば逆にあのゲテモノを我がダークオーラにて汚染してやるわ」

呪術的加護とオカルト的な胡散臭い事を言ったが、全くのハッタリでも無い。
アイゼルネ・ブルート自身のナノマシンセルの装甲ならば、あのASSSの浸食を塞き止め、一定時間ならば中和させる事が可能かも知れないのだ。……未知数だが。

「…アカリ。なんとも悔しいのだが私には君があれを討ち取るヴィジョンが見えた。
くっくっく。まぁそれが実現するか解らないが、期待しているよ」

等と訳の解らない事を供述し、特に説明するつもりも無いのか、速攻で敵ASSSへと突撃して行った。

80 ◆NcltM1gQ/Q:2012/08/25(土) 23:32:23 ID:DgsNXiDs
>>63>>77
格納庫内

ゲシュペンスト&ASSSが引きずり出されて間も無く、シャドウストライカーの正面から矢の如く駆ける一つの機動兵器が、その胴体を捉え抑え込み更に奥へと押し込む。隔壁への接触により激しく火花を飛ばしながら

ユウセイ?「なんですか?俺にそんな趣味h…」

>「アイハブ・コントロール!」
カタパルト式リフトに押さえつけたのを確認、直後に自機諸ともシャドウストライカーを射出するラウディ
押し込んだ直後故の凄まじいGが二人を襲うはずだが、元々この手のマニューバを想定しているVFA-01
そしてかたやナノマシン群体である彼らには関係無かった

甲斐から吐き出されて間もなく拘束をはずそうとラウディ機の腕部を掴もうと試みるが、その周囲から金属粒子の力場が展開され、弾き返される

ユウセイ?「ソニックブレイカーか!」

一瞬、その手を弾き返すも直ぐ様、押し返してやろうと試みる
がラウディ機は大きく振り回してその狙いを定めさせない(続く)

>>69>>70>>71>>73>>74
自ら機体内に『異物』を吸入した為に異常な早さで異形化していくゲシュペンスト
そんな哀れな彼をレイナは見捨てなかった

一種の植物のように異形化したASSSから射出された四基の攻撃子機からの包囲攻撃を一切の無駄無く潜り抜け
ガトリングによる対空砲火を急上昇で振り切り、変わり果てたユウセイ機の元へ駆けつけハープーンで外側のコード群を一閃の元に切り開く

まだ先程から数秒しか経っていないにも関わらず既に浸食は(コクピット周りを除く)全身に及び、特にASSSとの接触面の装甲はどす黒く変色し内側から大量のコードがのたうち回る
レイナが確認している最中にもゲシュペンスト頭部アイカメラをコード群が突き破り何かを求めるように、その先端を周囲へと向けている

>「腕、落とすわ!」

まず、特に浸食の酷い突き立てた側のステークの根元から切り離すと切断面からボロボロと崩れ始める
ASSSとの癒着の程度を伺うがレイナの計算よりも浸食が速い事がまざまざと判っただけだった
>>77
切り裂いて間も無くレイナ達の脇を高速で抜ける白い機影がシャドウストライカーを伴い、ゲシュペンストへと叩きつけるとゲシュペンストを押し出すような形となる。四肢はもげASSSから引き離すことに成功する

ユウセイ?「僕を投げつけるなんて…」続く

81ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/08/25(土) 23:32:54 ID:DgsNXiDs
>>80の続き
引き離した隙にライトの機転により難を逃れたユウセイ

しかしレイナ達にとっては結局、戦力を一つあっさりと失っただけであった

ユウセイ?「さて…さっきのお返しをしないとね。彼女たちは任せるよ」

ASSSの背中を椅子代わりにしていたシャドウストライカーはゲシュペンストの居た当たりを軽く蹴ったと思うと突如として姿を消し
次の瞬間にはラウディ機の正面に現れ両腕を振り上げトンファーを持っていた
その背中には既に攻撃子機の姿はない

ユウセイ?「今のはそこそこ…痛かったぞ!」

ラウディ機を斬り裂くべく、その腕を交差させつつ振り降ろす

ASSS「…」

再生どころか、そのコードの量が明らかに質量が増えている印象をレイナ達に与えていた
ユウセイ救出直前に展開してあったサーバントは未だに健在、その上でウェポンラックであった箇所から別のサーバントが増殖している…

全身に備えられたカメラアイは装甲のズレなどで位置は非対象、形状も歪となっている

ASSS「…!」

全員を睨み付けるかの様に赤く輝くと同時にサーバントを全方位に撃ちだす
その直後に再生し撃ちだす。これをまるでマシンガンの如き早さで繰り出しレイナとアカリの周囲を覆い尽くさんばかりの一つ目が備えられた異形のサーバント達が一斉に突撃を開始する

82ラウディ@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2012/08/26(日) 00:13:17 ID:R3fM0xvI
>>80-81
 目の前の敵。ソニック・エッジはしばらく使えない……

「……来るなっ」
 もう一度、一斉射撃。もはやどれがどの敵だか識別しきれない。今ならASSSは全て敵として扱いかねない。

 そして、爆炎から吐き出されたエフゼロは左腕を失い……

83レイナ・カーマイン ◆zv577ZusFQ:2012/08/26(日) 01:22:21 ID:Vbd61FDE
>>81
「無尽蔵のサーバントか?くっくく。ほんとに羨ましいぐらいに気味が悪いわね」

アイゼルネ・ブルートとゲシュペンストのアカリ機を囲み、嫌らしく足止めしに来るASSSの異形の従者達。

「アカリ。こんなまやかし共に惑わされないで、共に前に進むわよ」

まずはハープーンの力を試す様に前方へ迫り来るサーバントを、(一見隙だらけで無駄が多そうな)舞う様な武具の動きで次々と切り払って行くアイゼルネ・ブルート。

ちなみに指摘したら本人は「らしく無かったわね」と機嫌を損ねるかも知れないがアカリ機のゲシュペンストの並み程度の装甲と運動性を自分なりに理解し、我が身を盾と出来る様な位置に着いていた。
レイナの奮迅により、バックスに対する攻撃の激しさはそれなりに軽減されることだろう。
【アイゼルネ:残りHP50% 再生中】


「開けたわよ。……さぁて。どの程度のモノなのか直接確かめて見ようか」

サーバントの包囲を抜け出したと思われるアイゼルネ・ブルートは、既に腹部の広域放射武装を放とうとしていた。
ゲシュペンストのブラスターキャノンが基となっただろう名称ハウリング・スマッシャーである。
通常兵装がどの程度通用し、ゲテモノの再生力がどんなレベルかを正しく知るのが主の攻撃である。

赤く黒い禍々しい負の波動の様なエネルギーの奔流がASSSを滅ぼすべく向かっていく。元味方機であろうが関係無い。

84アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/26(日) 23:11:51 ID:DfkxS8bY
>>79>>81-82
凄まじい速度を以て飛来したA250HEAT−MPはユウセイのゲシュペンストに次々と突き刺さり、
初弾が上半身に着弾して腹から上を吹き飛ばし、第二弾が上半身と下半身を繋ぐ腰部ジョイント部を破砕、
第三弾が残る腰部、左足寄りに着弾して、ボロボロになった両足を残して下半身を破壊した。
リリーの狙いはそれらの砲弾が貫通して、背後に居たシャドウストライカーにもダメージを与えることだったが、
さすがはストライクストームのコピーと言うべきか、その思惑は外れてしまったらしい。

「ストライクストームもどきはどこへ?」
「居ました、右舷、レンジ120。テスラドライブ不調のクーリマン機を狙っています!」

咄嗟にリリーは対空砲で敵の動きを牽制しようとしたが、かの機体はその高い機動力で既にエフゼロに肉薄していた。
これではこちらから手を出せない……となれば、とリリーは頭を切り換えて、

「ガブリエルはもう出てますか?」
「はい、ハヤミ曹長を救急医療班に届けてすぐに、カタパルトデッキから出撃しています」
「わかりました。明智大尉、出てすぐで申し訳ありませんが、クーリマン軍曹の救援に向かってください。
 軍曹の機体は既にストライクストームもどきに食いつかれてしまっています。頼れるのは大尉だけです」

現空域でフリーなのはライトのガブリエルのみだ。
甲斐から手は出せず、他の機体はそれぞれに敵に当たっているとなれば、もはや手段は彼女しか残っていない。


>>81>>83
自分とアイゼルネを一瞬で取り囲んだサーバントの大群にアカリは血の気を失いかけたが、
それを自信満々に一笑に付したレイナの言葉が、一筋の光明をアカリにもたらす。
なんという人だ、この人は。これだけのサーバントに囲まれながら、あんなに自身に満ちあふれている。

「……えーい、なるようになれ、よ!」

顎の部分に手を掛けて、アカリはヘルメットを一気に脱ぎ捨てた。
ヘルメットをかぶるためにまとめていたアカリの髪が、脱げたヘルメットに引っかかってほどけ、ファサリとコクピット内に広がる。

「後に続きます、レイナさん!」

レイナの考えはサーバント包囲網に対する一点突破、後、本体への直接攻撃に移るというもののようだ。
となれば、それまでの自分の仕事は突破するアイゼルネの援護ということになるだろう。
アカリはコンソールを打って散布角を調整した後、背部にマウントされていたスプリットミサイルユニットを射出した。
ユニットはゲシュペンストの背から離れてまもなく、先端から二つに割れて内部のマイクロミサイル群を露出、次々とそれらを射出した。
射出されたマイクロミサイル群は、それぞれ突破するアイゼルネの左右を先行するように調整されている。
これでアイゼルネの左右から接近するサーバント群を迎撃できるだろう。

85レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/08/26(日) 23:49:51 ID:Vbd61FDE
>>84
【「ガブリエルはもう出てますか?」
「はい、ハヤミ曹長を救急医療班に届けてすぐに、カタパルトデッキから出撃しています」
「わかりました。明智大尉、出てすぐで申し訳ありませんが、クーリマン軍曹の救援に向かってください。
 軍曹の機体は既にストライクストームもどきに食いつかれてしまっています。頼れるのは大尉だけです」】

「理解しました。既に向かっているところです」

甲斐CICの少女の戦場全体を見た的確な指示。それには同じく指揮官タイプのライトも能力を認めざるを得なかった。
彼女へ指揮系統が移ってからと言うもの、甲斐は息を吹き返したかの様な活躍ぶりを発揮していた。

だがしかし、指示を聞くまでも無くライトのガブリエルはその一歩前にシャドウストライカーを捉えていた。
どうやら、甲斐CICと考えは同じであった様だ。

「クーリマン軍曹、動けますか?」

不調を起こしたエフゼロ・ラウディ機を刈り取ろうと向かっていくシャドウストライカーを側面から現れたガブリエルのレーザーソードが襲い、無事にカットに成功する。


【「後に続きます、レイナさん!」】

「ありがとうアカリ。グッド♪そのアシストなかなか良かったわよ」

アイゼルネのどうしても処理しきれない撃ち漏らしを、アカリのゲシュペンストは射撃で的確に全て撃ち落としている。
それを目のあたりにしたレイナはバイロットのアカリの技量にも無論驚かされたが、只の量産型。しかも半ば片落ち旧式機でもあの化け物を前にして一切、縮こまった様子が無いその精神の強さを称賛していた。

86ラウディ@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2012/08/27(月) 00:10:15 ID:ibiTc8RI
>>84-85
「……っ!
 た、助かった……」
 明智大尉の援護で窮地を脱し、無事な右手でガブリエルを掴む。

「……ええと、本格的にエンストかもしれません……帰艦します」
 掴んだ右手でガブリエルを押す事により、自機を甲斐の方に押しやる。
 後は姿勢制御スラスタを駆使して何とか艦に張り付いた。

87ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/08/27(月) 01:21:29 ID:0LKjVXBs
>>67>>68
斬り裂かれた部位の内部が露出するバルクレイス

ユウセイ?「貰った!」

このまま全機で連携し塵にすべく更に斬りかかる…

ユウセイ?「?………!!」

機体の右半分と下半身をごっそりと持っていかれた機動兵器の残骸となった…

シャドウストライカーが漂うのみ、ここにはバルクレイスの姿は無い

斬りかかろうとした、あの刹那バルクレイスから獣の咆哮の如き迫力と圧力が、その周囲を支配すると共にバルクレイスは巨大な深紅の矢となっていた

その矢にこちらから飛び込む形となり子機を擬態させたモノ達は触れる先から砕け散り跡形もなくなっていた
そして本体もご覧の有り様である破損箇所から既にボロボロと崩れ始めている

ユウセイ?「これが…なるほd」

言い終わらぬ内シャドウストライカーは暗き闇へと沈んでいく

88リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/27(月) 11:28:07 ID:LKwBdKr6
>>85-86
ライトにラウディ救援の要請はしたが、彼女が先に動いてくれていなければ、ガブリエルによる攻撃の阻害は成功しなかっただろう。
さすがはシルヴィエ・クロイツのエリート、といったところだろうか。
だが安心は出来ない。ガブリエルは確かに非凡の機体で、中のパイロットも同様だが、敵がコピーした機体もまた、それなり以上のものなのだ。

「二番副砲、三式弾装填。右舷ミサイルランチャーにもティンダロス2を装填して下さい」
「了解」
「クーリマン機、戦域より離脱。こちらへ帰還するとのことです」
「わかりました。クーリマン軍曹、機体の射撃関連のシステムはまだ生きていますか?
 可能であれば展開中の右舷カタパルトレールの上に着地して、ガブリエル援護のための射撃姿勢をとってください。
 機体の固定が必要なら、レールに設置されているアレスティング・ワイヤーを使ってもらって構いません」

テスラドライブが不調で、推進器が咳き込んでいる状態のラウディのエフゼロだが、深刻なダメージを受けたわけでもない。
機体の調子が許すのならば、甲斐の艦砲群と共にガブリエルを援護するための弾幕に加わって欲しいと、リリーは考えていた。

89ヒルギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/08/27(月) 13:05:19 ID:P7fYl50c
>>87
大きく両側に広げた腕がぶつかる直前に動きを見せた、挟み込むように前に、それは抱きしめるかのような仕草。

いや・・・少し違うだろうか、広がったそれは抱きしめるというような生易しいものではない
獣が爪によって獲物を引きちぎるかのような、龍がその顎門で砕きつぶすかのような暴力そのものを体現した力強さ。
飲み込まれたシャドウストライカーは例に漏れることなくその一撃によって粉砕された

しかしその損傷とダメージ故にバルクレイス側も己の勢いに耐え切れない。
装甲が剥がれ落ち、皹が走った右足からは青白い電撃が走っているのが垣間見えた
万全の状態ならばそのままで機体を停止させることができただろう。
だが先ほどもいったように蓄積したダメージが多すぎる、故に勢いを殺すために機体を回転させ勢いを無理やりに殺す

「ハァ、ハァ・・・これで片付いたか・・・?」
交差させていた腕を下ろし、身を屈めた獣のような姿で半身を失ったシャドウストライカーの姿が消えるのを見つめた。
敵の消滅を確認すると息も絶え絶えに呟く、それに反応するようにデーモンも元の姿へと戻ってゆく

「よし・・・こちらヒツギ、すぐに甲斐に戻る」
落ち着かせるために深く息を吸い込んでから安堵の吐息を零し、通信を行う
そして機体をすぐさま翻した、向かうは先ほど伝えたとおりレイナたちが戦っている甲斐の元だ

90リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/27(月) 16:08:02 ID:LKwBdKr6
>>89
「少尉、バルクレイスと交戦中であった敵機の反応が全て消失しました。全て撃破した模様です」
「あの機体状況の上でですか……? なるほど。バルクレイス、こちら甲斐です。
 右舷側の空域で戦闘が発生していますので、左舷側にまわり、左舷カタパルトから本艦へと帰還して下さい」

バルクレイスがほぼ万全であれば、レイナなりライトなりの援護に向かわせたのだろうが、
機体の損傷具合から見てバルクレイスはこれ以上の戦闘には耐えられないと考えたリリーは、直ちに甲斐へ帰還することをヒツギに要請した。
推進関係が生きているらしく、こちらへ自力で帰還できるのは幸いと言えた。

91ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/08/27(月) 16:45:31 ID:P7fYl50c
>>90
「いや、帰還せずにこのまま・・・」
ヒツギが言わんとしている事は誰でも察しが付く、今すぐにでも救援の元に向かいたいのだ
だがそれを拒むかのようにバルクレイスの巡航速度が低下していく
見ればエネルギーもスラスターへの負荷もカツカツ、先ほどの突撃が決め手となったのだろう。

動くことはできるようだがその速さは先ほどと比べると雲泥の差
無理をしすぎると文字通り火を噴きかねない、瞬発力が重要となる救援に向かうには厳しいか

「クソッ・・・了解した、甲斐左舷に進路をとる」

92ラウディ@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2012/08/27(月) 21:29:43 ID:ibiTc8RI
>>88
「了解しました。ロングレンジミサイルなら何とか」
 なんとかかんとか艦に取り付き、足の裏の磁石とワイヤーで固定してふんばる。
>>89-91
「……ブリッジ、こちらエフゼロ。
 本機には補給装置が搭載されています。
 バルクレイスをこちらに寄越していただければ回復の一助になりますが」

93リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/28(火) 10:03:13 ID:5htEnSEE
>>91
リリーの帰還要請にヒツギは一旦躊躇したものの、最終的には甲斐への帰還の途についた。
おそらく、機体状況が許せば、彼はリリーの要請を蹴って誰かの救援に向かっていただろう。
仲間想いなのは良いが……同時にどこか危うい。何となく、のレベルではあるが、リリーはそう思った。
ともあれ、今は素直に帰還してくれるというのだ。こちらはその準備をせねばなるまい。

「ハンガー、こちらCICです。まもなく、大きな損傷を受けたバルクレイスが着艦しますが、ケージの用意は可能ですか?」
『動ける人員とダメコン班の奴らをかき集めれば、なんとか。応急修理が必要なんですかい?』
「いえ、状況は既に決着の様相を見せつつあります。そのままケージへ収容するだけで結構です」
『了解』

ハンガーに受け入れ体勢を整えさせたリリーは、再度バルクレイスに通信を繋ぎ、

「バルクレイス、受け入れ準備が出来ました。進入速度、角度に注意し、左舷カタパルトへと着艦してください。
 あ、それと着艦後はあまり時間をおかずに医務室へ行って下さい。頭のそれ、放っておくのも危ないですから」

ヒツギの頭は、コミュニケーションウィンドウから見てもよくわかるくらい真っ赤だ。
見た感じ、出血多量でいつ貧血を起こしてもおかしくないくらいである。

>>85>>92
「少尉、クーリマン機ですが、ロングレンジミサイルが使用可能とのことです。
 現在、カタパルトレールへの機体の固定作業が完了しつつあります」
「やってくれるのですか」
「そのようです。それと、帰還中のバルクレイスについて、自機の補給機能を使えないかと打診を受けていますが……」
「補給機能を?」
「はい。バルクレイスに補給を施し、戦列に復帰させられないか、とのことです」
「わかりました。クーリマン機への回線をこちらへまわしてください」
「了解」

エフゼロとの交信を自分のヘッドセットにまわしてもらったリリーは、ヘッドセットの耳当て部分を押さえ、

「クーリマン軍曹、話は聞かせていただきました。バルクレイスへ補給できないか、とのことですが、残念ながらそれはできません。
 かの機体は稼働しているのもやっとの状態で、補給を施したとしても、戦力には成り得ないのです。
 申し出はありがたいのですが、バルクレイスのことはこちらに任せ、ともかくあなたはガブリエル援護に集中して下さい」

そう指示を出したリリーは、コンソールを操作し、次にライトへと通信を繋ぐ。

「明智大尉、こちら甲斐です。現在本艦は大尉への援護射撃の体勢を整えつつあります。
 三式対空榴散弾、ティンダロス2艦対空高機動ミサイル、各種対空砲、クーリマン軍曹のエフゼロのロングレンジミサイルを用意してあります。
 必要であれば、いつでも要請を」

94ラウディ@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2012/08/28(火) 21:10:05 ID:ILwKEJWY
>>93
「了解しました……あ、チャフが一発なら撃てますね……届くかどうかギリギリ……」
 コンソールを駆使して自機のダメコンや兵装の再確認を進める。
 今狙う目標を定め、ターゲッティングの精度を上げる。

「……まあ、葉桜はどうしようもないか」
 バレルの折れた銃は仕舞っておく。

95ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/08/28(火) 22:33:44 ID:1ZJtLx3I
>>83>>84>>85>>86
レイナ達を覆い尽くさん数の異形のサーバント達は全包囲からその牙を突き出し一斉に突撃を開始する

アカリ機の前に躍り出て、その槍で敢えて目を引くよう、かつ正確に華麗な剣舞の如き動きで次々とサーバント達を斬り伏せる

サーバント達は槍の切っ先にかかった先から崩れだし枯れ葉が舞い散るかのように消えていく

ほんの僅かな隙を付くべく左右からサーバント達が迫るも
>「後に続きます、レイナさん!」

その悉くを正確にミサイルが打ち砕いていく

>「ありがとうアカリ。グッド♪そのアシストなかなか良かったわよ」

返しながらも、しっかりミサイルの掃討した空間へと機体を滑り込ませる両機

>「開けたわよ。……さぁて。どの程度のモノなのか直接確かめて見ようか」

アイゼルネの腹部にあたる部分のくぼみの中心に赤い稲光が走り、集まり、アイゼルネの前方で光を飲み込むような赤黒い球体を創り出していた

いよいよ収束していたアイゼルネのエネルギーが解放され、たちまち赤黒い奔流と成り巨大化していたASSSの大半を飲み込む
アイゼルネからの照射は約三秒ほど続き奔流の切れた先には
ASSSの装甲部分がドロドロに溶け原型を完全に止めていなかった

この時アカリの目にはハッキリ見えていた
奔流に触れるよりも前に何かに遮られながら飲み込まれていく様を

不気味な沈黙の後にもはや四肢に至るまで全身に配置されたカメラアイが光り出すとコード群が活発に動きだし、収束を始めると、まるで人間の筋肉を模した特機サイズの不気味な人型と化した

ASSS「…」

頭の方の目でレイナを見るや否や、PT大となった左腕をレイナ機へと繰り出す。その腕にはかつてゲシュペンストの物と思わしきステークが延びていた

96ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/08/28(火) 22:49:50 ID:1ZJtLx3I
>>82>>85>>86
X字一閃時に僅かに後退したため致命傷を免れるエフゼロ。

>「……来るなっ」

ほぼゼロ距離と言えるほどの至近距離からの段幕
爆炎に呑み込まれるシャドウストライカー

ユウセイ?「それで終わりかな?」

…爆炎を切り開くようにトンファーを左右へと振りかざすと
無傷のシャドウストライカーの姿が現れ、その先端を突き出しエフゼロを貫かんとする

ユウセイ?「!」

その突きを一筋の閃光が僅かに逸らす
一瞬の間にライトのガブリエルがラウディの窮地を救っていた

ユウセイ?「運の良い奴だ」

甲斐に向かうガブリエル達の背中を見送るシャドウストライカー
その理由は…

ユウセイ?「…そして運のない奴がソコに…」

>>91
バランスを崩しながら甲斐の左舷側カタパルトへと向かうバルクレイスを捉えていた
残像を伴いながら、ゆらりとバルクレイスの方角へ傾けると、瞬時にバルクレイスの背後へと付き、両方のトンファーをその首もとへあてがっていた

ユウセイ?「よく会うねぇヒツギ君。辛そうだから、そろそろ楽にしてあげるよ」

そのトンファーでバルクレイスの首を引き裂こうとする

97レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/08/28(火) 23:23:51 ID:Ndmrb2gA
>>93
【「明智大尉、こちら甲斐です。現在本艦は大尉への援護射撃の体勢を整えつつあります。
 三式対空榴散弾、ティンダロス2艦対空高機動ミサイル、各種対空砲、クーリマン軍曹のエフゼロのロングレンジミサイルを用意してあります。
 必要であれば、いつでも要請を」】

「了解しました。ASSSのコピーに対しては榴散弾を本命とした迎撃体勢を。
やはりこの弾ならば。…上手く追い込められればASの出鱈目な機動力にも対応出来るはずです」

正に“上手く追い込められれば”と言った所だ。内心、ライトは苦悩していた。

ライトとガブリエルもエリート部隊に所属する以上、並以上の実力は持っていると自負しているが、やはり真骨頂は指揮官としての知謀。
神は二物を与えずとは良く言うが、自分なりに戦闘力においての限界という物を既に感じていた。
ましてやライトの戦闘スタイルはお手本にしたい様な基本に忠実な事故の無い安定した戦闘技術。
基本に忠実が故に逆に今回のユウセイ曹長のコピー体の様なエース級の力を秘めたイレギュラーな相手に対しては災いして全く通用しない。
エンジェル・フェザー隊での戦闘訓練であっても何度も何度も鬼の隊長・副隊長により一息にやられてしまう脆弱な戦技。

結論。明智ライトの戦技は抜きん出たエース級の実力者、及びイレギュラーには通用しないお遊戯に等しい。

民間人ながらあのデーモンの性能をフルに発揮出来ているヒツギ。
ルーキーながら超反射能力と言う異能。誰もが無し得ない戦い方が出来てしまうアカリ。
正にスーパーエース級の飛行機乗りレオンハルト。欧州もスカウトを狙っているとか?

それとユウセイ曹長。彼も頭は弱いが戦闘能力なられっきとしたエース級だ。ほんとだよ?

この部隊は化け物揃い。ワン・オン・ワンをすれば只では済まないパイロットがこんなにも。ライトは思い知らされた。

「ですが…やってヤルデス。戦略が個々の戦術ごときで潰されるなど私がさせません。
対空放火。バルクレイスの退路を確保してください」

それで消沈するかと思われたがそんな事は無かった。何とかモチベーションを保った。


>>95
「あの攻撃でもやれてはいないか。……それなら癪だけどやはり切り札はこの銛ね。まずは一太刀、入れさせてもらうわよ」

ハウリング・スマッシャーに飲み込まれたはずのASSSだったが、健在。
更に姿、質量すらも変えまたしても万全の状態でレイナ達を威圧するASSS。……いや、もはやASSSと言ってはいけないかもしれない。
その姿は見る影も無い。
人間型特機の形となった元ASSSはアイゼルネ・ブルートに対して超パワーの拳を突き出して来る。
見ればその拳には杭の様なモノが着いている。誰しもがプラズマステークだと簡単に解る程メジャーな武具だが、そんな武器はASSSには装備されていないのだ。
考えるとしたらユウセイ曹長のゲシュペンストを取り込もうとした時に、プラズマステークをコピーして見せたのだろう。
アイゼルネに悪魔払いのその杭が迫る。

「あまり賢い選択じゃ無いわ。大きくなったから動きがザルになってるのよ」

スレスレで必殺拳を避ける事に成功したレイナは、戻りきらないその突き出された腕部へと目掛け、あの再生破壊のハープーンを突き刺しにいった。
まずは軽く牽制と言ったところか。
こちらの本命の一撃に移行するのはまだ早いとレイナは感じていた。

98ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/08/28(火) 23:50:40 ID:AlXzqdPM
>>93>>94
>「バルクレイス、受け入れ準備が出来ました。進入速度、角度に注意し、左舷カタパルトへと着艦してください。
> あ、それと着艦後はあまり時間をおかずに医務室へ行って下さい。頭のそれ、放っておくのも危ないですから」

「了解」
どうにも擬態ASSSとの戦いが気になってしまっているらしい、仲間の下に行きたいという気持ちが強いのか
しかしヒツギは自分の状態が分からないほど愚かではない、損傷は深刻な域にまで達している。
邪魔が入らないようにとシャドウストライカーを抑えていたのだ、自分が邪魔として入っては元も子もない
目に血が入らないようにパイロットスーツを使って血をぬぐった、ちょうどその瞬間だった

>>96
>残像を伴いながら、ゆらりとバルクレイスの方角へ傾けると、
>瞬時にバルクレイスの背後へと付き、両方のトンファーをその首もとへあてがっていた

「!!」
気を緩めた一瞬を突いてバルクレイスの背面へ肉薄していた
ヒツギが生み出した隙は秒にも満たない出来事であり、シャドウ・・・即ち影のような速さで標的を切り替え回り込んできたのだ

>ユウセイ?「よく会うねぇヒツギ君。辛そうだから、そろそろ楽にしてあげるよ」

鋏のように重ねられたトンファーの刃がデーモンの首を刈り落とそうと振るわれる。
(避けきれない!!)
避けることが無理ならば被弾を減らす、ヒツギが咄嗟に考えたのはそれだった
肩から直接生えている高周波ブレードを備えた角のような形状のスラスター、これを立てる
それに平行し、数少ない推進器官に鞭を打って機体を前面に倒すように動かした。

両側から振るわれるトンファーは持ち上がるスラスターに下からぶち当たり上方に逸れ始める。
そして前面に倒れることによって、バルクレイスが背負った巨大な複合ブースターポが頭部の代わりとして下から競りあがるのだ

「ぐぅっ!!」
デーモンの頭の代わりとして差し出されたブースターはその被さった屋根のような部位をスパリと切り落とされる。
切断されたところからは内部の機械がむき出しとなり、損傷からの発火を防ぐためにその機能の一部をシャットアウトした
これには戦艦に使われるような大型のテスラドライブの他に5機以上もの推進器官を有している
このバルクレイスの突撃を可能とする加速力の要、この機体の生命線そのものだ
首こそ落とせなかったが刃は翼に傷をつけたのである

(終わりが見えない・・・だけど!!)
だがデーモンは前のめりに倒れながらも後方へと左足を突き出す。
即ち後ろ蹴り、その胴を脚部に内臓したステークで貫くつもりなのだ
ヒツギの性格を考えれば、ただでは言葉無いということだろう

HP20%

99アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/08/29(水) 15:26:21 ID:crWw8hJo
>>95,>>97
ハウリング・スマッシャーの赤黒い奔流に飲まれる前に、変貌ストライクストームに奇妙な現象が起こった一瞬を、
アカリの超速度反射能力の視界は見逃さなかった。
その様はスマッシャーのエネルギーから機体全体を守ると言うよりは、本体を守りつつ、
残っていたストライクストームの装甲などの、元々の機体の要素を「焼いてもらった」ように見えた。

(脱皮でもしたっていうの? どこまでも気味の悪い……!)

脱皮と表現したアカリの認識を裏付けるように、変貌ストライクストームはその全身をさらに変貌させ、
見た目も大きさも、もはやストライクストームとは呼べぬ代物へと変化していた。
特機サイズの「人体標本」のようなそれは、その膨れあがった左腕にプラズマ・ステークのようなものを生やし、
アイゼルネに向かってその切っ先を突き出していた。
「危ない!」と思ったが、レイナもさるもの、あの銛を手にその左手を迎撃しにかかっている。
だが右手にも同じものが生えないとも限らない。その選択肢を潰す必要があるか。

「あの体勢ならば、これは避けきれないはず!」

アカリはブーステッド・ライフルの下に装着されている擲弾筒に手を伸ばし、アイゼルネの左側に機体をずらすと、
先ほど装填しておいたスパイダーネット弾を「人体標本」の右半身に向かって射出した。
何を目的として巨大化したかはわかりかねるが、カーボンナノチューブ製の強靱なネットを投網のように展開するこの特殊弾頭を、
アイゼルネに向かって左腕を突き出したあの体勢から、即座に躱せるほどの運動性を秘めているとも思えない。
狙い通りならば、ネットは「人体標本」の首から右肩にかけてを締め上げるはずだが、果たして。

>>96-98
「各砲照準、目標、敵ストライクストームもどっ……?」

ガブリエルを援護するために甲斐の砲に照準を付けさせていたリリーの目が、シャドウストライカーを見失う。
別にリリーの目がおかしくなったわけではない。一瞬前までガブリエルと対峙していたはずのかの機体が、どこかへ失せてしまったのだ。

「敵は?」
「左舷です! バルクレイスのすぐ後ろ!」
「どうして……?」

どうやったらそんな場所へ、しかも一瞬で移動できるというのか。
変態機動というレベルではない。常識が通用しない。

「射線は確保されていますか?」
「無理です! バルクレイスの影に上手く隠れていて、こちらからの攻撃は不可能です!」
「わかりました。明智大尉、敵はバルクレイスを盾にするような機動をしていて、こちらからは手が出せません。
 なんとかバルクレイスから敵機を引きはがしてください」

バルクレイスは応戦の気配を見せてはいるが、あの機体状況ではそう長くはもたない。
頼みの綱は、またしてもガブリエルということになる。

100とりあえず明智ライト ◆zv577ZusFQ:2012/08/29(水) 19:17:34 ID:JsjRw912
>>99
【「射線は確保されていますか?」
「無理です! バルクレイスの影に上手く隠れていて、こちらからの攻撃は不可能です!」
「わかりました。明智大尉、敵はバルクレイスを盾にするような機動をしていて、こちらからは手が出せません。
 なんとかバルクレイスから敵機を引きはがしてください」】

「なんて出鱈目な。……了解です。パターンの解析を急ぎましょう」

完全に計算の外をかいて嘲笑うかの様な敵シャドウストライカー。
むしろパターンなんてものは解析出来ないのでは無いか?と弱腰な事を考えながらも、手は止めていられない。


>>96
「ハヤセさん。退路を切り開きます。今の内に退いてください。動けますか?」

トンファーでバルクレイスの首を引き裂こうとしていたシャドウ・ストライカーへと精密なレーザー射撃が迫り来る。そのままバルクレイスをへし折ろうとするなら直撃コースは免れない際どい狙い。一旦、バルクレイスと離れなければならないはずだ。
もはや何回目かも忘れたがまたもやシャドウ・ストライカーを妨害し、隙を見てバルクレイスとの間に割って入る。

101ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/01(土) 00:17:27 ID:VqgBQdGg
>>97>>99
繰り出される拳に対し最小限の急上昇で鮮やかに回避するアイゼルネ
消耗を気にしてか敢えて出された腕に対して槍を突き立てる

やはり触れた部位から崩れてはいくが…効果は今一つだ

アイゼルネが離れるほんの僅かな間
その脇を一つの弾頭が飛来、破裂すると内部から蜘蛛の巣状の剛線が展開され
瞬く間に右腕に絡みつく…が
ネットの触れる先から喰い尽くされてしまいアカリのアテは外れてしまう

組織崩壊を免れた部位のあちこちからアイゼルネを拘束すべく、ケーブルが延びる
ASSS「…」

巨大化し肥大化したケーブルが常に蠢くおどろおどろしい姿はゾンビにも近かった
その頭部はドクロに近く赤く底光りする二つの眼
口元が割れ赤い閃光が零れる

見つめる先は…甲斐
次の瞬間にはASSSを起点とし甲斐を延長線上に赤い境界線が発する
甲斐を両断するつもりらしい

>>98>>100
苦し紛れに繰り出される、その後ろ蹴りに反応するのは容易であった。
>「ハヤセさん。退路を切り開きます。今の内に退いてください。動けますか?」

その時、一筋の閃光がシャドウストライカーの頭部を捉える

ユウセイ?「!?」

シャドウストライカーの脇腹には線条の孔が見受けられる

レーザーの方は防御障壁の前に遮られるも、それによりバルクレイスの蹴りを避け損なったのだ

ユウセイ?「そうこなくちゃ、ね」

バルクレイスに対してバク宙で距離を取ると同時にルナ・フェンサー二つをけしかける。しかしコレはフェイク

今回の狙いは明智ライトのガブリエル
姿を隠していた攻撃子機二機がガブリエルを拘束すべく左右からアンカーを射出し捉えようと試みる

102レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/09/01(土) 01:19:43 ID:9zn3U13.
>>101
「あっ!……危ない。未来が読めて無ければとっくに捕まっているところね」

極限まで集中し、予知の力を研ぎ澄まされた状態のレイナは、最小限の動きで避けられるものは避け、或いは槍で崩壊させと拘束されてしまう様な事は無かった。
だが人体標本の標的は現在、レイナとアカリとは違う別のものに変わっていた。
対象は甲斐。甲斐が赤い閃光の餌食になるヴィジョンを見たレイナは直ぐ様対応を試みる。

「やらせると思ったの!?」

人体標本のその側頭部目掛けて、アイゼルネの飛び蹴りが下される。
サイズ差も違う上、照射までに蹴りが間に合うのかどうかも解らないがとにかく全力で敵の向きを反らそうとする。

>>99
「ここで……止めるしかないわね。フォローミー、アカリ!」

蹴りを入れた動作に続き、頭上でハープーンをぶんぶんクルクルと無駄に回転させ、回って廻って最後に大袈裟で隙だらけな決めポーズのもとに武器を構えるアイゼルネ・ブルート。
今の一連の舞いは特に戦略的に何の意味も無いが、これでレイナの気分もノリに乗るのでまぁ良しとして欲しい。

「狩らせて貰おうか、あなたのその汚らわしい魂を」

自身の予知の力を信じレイナは仕掛ける。
小型ミサイルの様な物が“人体標本”(アカリ命名)に向けて飛び出して行く。
それは人体標本へ着弾するまでも無く、目の前にて一斉に起爆。与えられるダメージにこそ期待出来ないのだが、それはたちまち辺りを視界を血の様な赤一色に染め上げる。
ブラッド・ディスチャージャー。目眩ましと威嚇を兼ねた特殊兵装である。

「……あなたの動き、ちゃんと見えているわよ。逝けぇっ、カーマイン・マリシャス・ブラッディ超急超絶鮮血ブツブツ……」

視界を奪ったはずの人体標本へ止めの一撃を決めるべく、アイゼルネ・ブルートはそのおぞましい大きな悪魔の羽を目一杯広げて突撃していく。
なにやら意味不明な呪文?を詠唱している……ハープーンに無断で必殺技名を着けたのだろうが長い。攻撃動作に入り始めているのだが、まだ言い終わっていない。

勝利は目の前だ。レイナの予知の目には今、正に敵を撃ち抜くヴィジョンが……見えていたはず




【ユウセイ?「そうこなくちゃ、ね」】

「きゃ!?……しまった。機体を」

何も無い空間からヌッと現れた攻撃子機。左右のそれらはアンカーにより、容易くガブリエルを捕まえてしまう。もがくもビクともしない。
迂闊だった。と思っても後の祭り。バルクレイスを助けに出た自身が愚かにもこんな醜態を晒す事になるとは皮肉なものである。

もはや、傍に居るバルクレイスも満身創痍。この状況を脱するには……
“どこかのゲテモノから照射された赤い閃光がニヤニヤと調子こいて嘲笑うユウセイ曹長とシャドウ・ストライカーを誤射して蒸発させてくれる”様な奇跡的な現象でも起きないと無理では無いだろうか。

103アカリ ◆Tg./UqnJ52:2012/09/01(土) 05:48:56 ID:zSjiEXzE
>>101-102

「スパイダーネット弾を取り込んだ!? こいつ、どこまで……!」

予想し得ない方法で当てを外されたアカリは、敵の不条理さに歯がみする。
この分では、実弾兵器しかない自機の装備では、あの人体標本には太刀打ちできない。
どうする……どうすればいい……。苦悩する彼女の脳裏を、突然、冷たい針が通りすぎるような感覚が刺激した。

(なに、これ…………?)

周囲の音や視界がタールのように鈍化する中、自分の鼓動、呼吸の音だけが鮮明に聞こえる。
まるで世界の時間の流れが急激に遅くなり、普通の時間を持つ者が自分だけになったような、そんな感覚。
これまでも見ているものがスローモーションに見えることがあった。でも、こんなのは初めて。
これも自分の持つ、超速度反射能力の力だというのか。

「………………」

動く? 鈍化した世界の中、自分の身体は普通に動くのか?
試しに親指から順に操縦桿から離し、また握り直してみる。大丈夫。
視界をめぐらす。正面モニター。敵人体標本の口腔から赤い光が漏れ出ていて、そこにアイゼルネが蹴りを入れようとしている。
光の目指す先は何だ? サイドモニターに目を遣る。……なるほど、甲斐か。
その甲斐の先に、目を引くものが三つ。バルクレイス。ガブリエル。そしてストライクストームもどき。
ガブリエルが拘束されている。あの位置から助けられるのはバルクレイスだけ。だが、あの機体は満身創痍で戦えるかどうかすら怪しい。

「………………」

視線を正面に戻す。
赤い光。頭のサイズ。アイゼルネの蹴り。飲み込まれたスパイダーネット。ストライクストームもどきの位置。
上手くやればあの赤光をストライクストームもどきの元へ逸らすことができる。
しかし、実弾兵器は効かない。ライフル弾による物理的ショックは通るか? スパイダーネットの吸収速度から言って無理。
ショック力を持ったエネルギー兵器が最適? そんなものがあるのか?
…………有る。

「……プラズマ・ステーク、セット!」

ゲシュペンストにブーステッド・ライフルを捨てさせると同時に、左手の操縦桿、プラズマ・ステーク撃発トリガーのカバーを親指で弾き開け、
アカリはトリガーを押し込む。
左半身を引いたゲシュペンスト、その左の拳に装着された三本の杭からなる放電打突武器が激しい雷光を纏い、周囲を青く照らし出す。
この武器を実戦で使うのは初めてだが、機体習熟訓練で武器の使いどころ、間合いは身体に叩き込んである。
アイゼルネと共に突撃した今、彼我の距離は縮まり、前にいたアイゼルネも人体標本の頭上に移動した。
敵と、自分の間には何もない。敵がアイゼルネを捕縛するために放った触手もアイゼルネによって一部が破壊され、密度は薄くなっている。
あとは敵意の交錯があるだけ。やるとしたら、今しかない。

「そうやすやすと、みんなはやらせはしない!」

メインブースターに最大出力のフレアを吹かせて、ゲシュペンストが人体標本の懐に飛び込む。
超速度反射能力によって引き延ばされた時間の中、焦れるような思いを押さえつつ、各部の姿勢制御スラスターを激しく吹かして、
触手の群れを必要最低限の挙動で回避していく。
ゲシュペンストの運動性能があまり良くないのは百も承知。ましてや、超感覚の中に居るアカリにとっては酷く重すぎる。
ならばこそ、瞬時にベクトルを得られる姿勢制御スラスターの緊急ブーストが役に立つ。
これであれば、重いゲシュペンストの挙動に頼る必要もなく、何より打突の為の姿勢を大きく崩す必要もない。
まさか自分が、格闘攻撃のための姿勢を気にする日が来ようとは――――そのことにアカリが内心で笑みを漏らしたその瞬間は、
人体標本との距離がゼロ距離になりつつある時だった。間合いだ。

「ゲシュペンストのトレードマーク! その気色悪い顔にたっぷりと味あわせてやるわよ!!」

雷光を帯びたゲシュペンストの左拳を人体標本の左頬に向かって叩き込み、同時にステーク内部にチャージされたプラズマエネルギーを開放する。
アカリの計算通りならばステークのショックで赤光が発射される前に頭が逸れ、
甲斐の代わりに甲斐を挟んで向こう側にいるストライクストームもどきが撃たれるはずだが、
人体標本の表面防御力やショックに対する首の耐久性、ステークがそもそも有効なのかどうか等々、不明確な点も多く、分の悪い、悪すぎる賭けだと言う他ない。

104ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/02(日) 17:47:30 ID:mzBd1ezI
>>99>>100
>「わかりました。明智大尉、敵はバルクレイスを盾にするような機動をしていて、こちらからは手が出せません。
> なんとかバルクレイスから敵機を引きはがしてください」

>「ハヤセさん。退路を切り開きます。今の内に退いてください。動けますか?」

甲斐のクルーから送られた通信がライトへと繋がる。
それはレーザーによる援護という形あるものとして生まれ変わった
「助かったぜあけっち!」

>>101
>レーザーの方は防御障壁の前に遮られるも、それによりバルクレイスの蹴りを避け損なったのだ

「こいつが本物か・・・!」
蹴りの感触は確かにある、だがおそらくヒツギの蹴りだけではシャドウストライカーを振り切れなかっただろう。
何故ならばその腹部を穿たれたにも関わらずシャドウストライカーは停止した様子がないからだ
先ほどまで戦っていたもの達とは根本的に違う、さっきまでは切り裂けば破壊できたし焼き払えば消滅していた。
だが逆を返せばヒツギの言葉通りこれが本物だという証明ともなるだろう

>バルクレイスに対してバク宙で距離を取ると同時にルナ・フェンサー二つをけしかける。しかしコレはフェイク

1つは問題なく避けた、だが何度もいうようにダメージを受けているバルクレイスでは両方避けきれるものではない
ヒツギ自身の利き腕である右腕が即座に割り込むように防御に入った。
万全の状態ならば高周波ブレードをぶつけていなしただろうが、
肩をあげることが間に合わなず、ルナ・フェンサーの鋭利な刃がその二の腕を抉る様に切り裂いた。

「もう多少の被弾じゃおどろかねぇぞ!!」
すぐさま腕を振り開きシャドウストライカーの姿を確認する。
(・・・しまった!!)

>>102
>何も無い空間からヌッと現れた攻撃子機。左右のそれらはアンカーにより、容易くガブリエルを捕まえてしまう。もがくもビクともしない。
>迂闊だった。と思っても後の祭り。バルクレイスを助けに出た自身が愚かにもこんな醜態を晒す事になるとは皮肉なものである。

「あけっち!!」
先ほど自分を援護した際に生まれた隙を付かれたのだ。
機体を飛ばそうと踏み込むも警告音だけがコックピットに響く
先ほどやられたブースターを無理に使おうとしたからだ、接近して援護に回ることはできない

(後一発分はある!)
カツカツだが戦線を離脱しなければいけないことは確定している
だったら逆にエネルギーを気にする必要はない、すでに甲斐はすぐそこなのだ
しかし今のバルクレイスだけの出力でダメージを与えられるのだろうか
ならば―――

「レイナ!!」
向こう側で戦闘をしているレイナへと叫ぶ
バルクレイスはすでにオーバースマッシャーを射出するために胸部へとエネルギーを充電している。
彼が何を伝えたいか、きっと分かるだろう

105ドローン&レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/02(日) 20:13:13 ID:bkgEzceE
>>102
アカリのゲシュペンストのプラズマステークとレイナのアイゼルネの脚部がモンスターと化したASSSの左頬に寸分違わず同時に突き刺さる

ステークは青白い閃光を放ち、ゲシュペンストは更に背部スラスターを大きく更かし、全く同時にアイゼルネもスラスターの出力を上げて脚部への圧力を引き上げる
ASSS「…」
しかし微動だにせず、口内から漏れる光が収束していく…
>「やらせると思ったの!?」
>「そうやすやすと、みんなはやらせはしない!」
両機体は機体の限界までスラスター、ブースター現状のあらゆる手段で以て推力を上げてASSSの射角を変えようとするが、やはり動かない

エネルギーを集中させると同時に両機体の接触部分の周囲から大量のケーブルが延びゲシュペンストの腕とアイゼルネの脚部に取り付く

その間に口内のエネルギーが解放を今か今かと待ちわび膨張し始める

???「誰かさんみたいにポイ捨てしたらダメじゃないってね!」

ASSSの口内のエネルギー光の輝きが最高潮に達したであろう、その時
超高速で見覚えのある弾頭がASSSの口内に放り込まれる

ASSS「!!!」

ASSSの口からは超出力のレーザーではなく爆風を吹き出している
更には機体全体に小爆発が連鎖的に発生し、まるで苦しんでいるかのようにのたうつ

体中がマグマのように赤熱し、その中心部分では心臓のようなモノが脈打っているのが透けて見える

熱を逃がす為なのか全身の至る所に溝が出来、少しづつ開いている
中は更に赤く熱を持っているように見える

レオン「今なら!」

ちょうど正面にいるエクセリオン。
マシンキャノンと片手に一つずつ持ったブーステッドライフルで集中的に『心臓』を狙い撃つ
爆風と共に大きく仰け反るASSS
両手のブーステッドライフルの引き金が止まり、本体がスライドしたままとなる

レオン「やったか!?………ちぃ!」

甲斐に対して仰向けとなっているASSS
胸部は掃射により吹き飛ばされたが『心臓』は…無傷。不気味に躍動感し、その周囲は再生が始まっている

106 ◆zv577ZusFQ:2012/09/02(日) 21:16:53 ID:FOx8.aqs
>>105
【???「誰かさんみたいにポイ捨てしたらダメじゃないってね!」
ASSS「!!!」】

「……どうにか間に合ったわね」

レイナとアカリの攻撃のみでは、人体標本の姿勢すら動かす事は出来なかった。
しかし超音速で現れたレオンハルトのエクセリオンにより、人体標本は大きなダメージを負う事になる。

【レオン「今なら!」
レオン「やったか!?………ちぃ!」】

「ご苦労だよ将軍。あとは私とアカリに任せてもらおう」

どうやらこの人体標本。一丁前に『心臓』が存在する様だ。
エクセリオンがその剥き出しのウィークポイントに一斉攻撃を浴びせるが無傷。
凄まじいまでの生命力である。その身体はもう再生が始まっている

「」
――――――――
>>104
【「レイナ!!」】

「ふっ。ようやく私を呼んだわね。……良くやったわね。寂しかったでしょ坊や?」

レイナはニヤリとちょっとサディスティックな笑みをこぼす。
こちらも今こそあの化け物。人体標本を討ち取ると意気込んでいた所だが、可愛い眷属達のラブコールを無下にする真似は本来このお嬢様の性格上、あり得ないのだが。
……今あの不気味に脈動する『心臓』を貫けるのはアイゼルネ・ブルートとハープーンのみだと認めざるを得ないこの状況だ。

「頼むわジェネラル。ヒツギを助けてあげて」

ヒツギ。それとついでにライトも心配なのだが、ここは心を落ち着かせ冷静に対応するレイナ。
最高の速さを誇るエクセリオンならばきっと大丈夫だろう。レイナが無理に動くより絶対に正しい

――――――


スルーされたぽいので丁度ここで>>102後半部分を再度挿入します

>>99
「ここで……止めるしかないわね。フォローミー、アカリ!」

蹴りを入れた動作に続き、頭上でハープーンをぶんぶんクルクルと無駄に回転させ、回って廻って最後に大袈裟で隙だらけな決めポーズのもとに武器を構えるアイゼルネ・ブルート。
今の一連の舞いは特に戦略的に何の意味も無いが、これでレイナの気分もノリに乗るのでまぁ良しとして欲しい。

「狩らせて貰おうか、あなたのその汚らわしい魂を」

人体標本、その心臓へ止めの一撃を決めるべく、アイゼルネ・ブルートはそのおぞましい大きな悪魔の羽を目一杯広げて突撃していく。

勝利は目の前だ。レイナの予知の目には今、正に敵心臓を撃ち抜くヴィジョンが……見えていたはず。そのはずだった。

だがたった今、急に未来は姿を変えた。
心臓へとアイゼルネの攻撃が届くより速く、瞬時に体を再構築して痛恨の一撃をアイゼルネに与える

そんな嫌なヴィジョンがレイナの瞳に映るのだ

107レオン&ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/02(日) 23:21:51 ID:bkgEzceE
>>102>>104
バルクレイスを突破した二つの蒼い光輪が身動き出来ないガブリエルへと軌道を変えていた

レオン「…あけっち!顎を引いて、食いしばれ!」

光輪がガブリエルの間近にまで迫る
あわや直撃と思われた。その時、蒼い光の尾だけを残し忽然と姿を消す

その後には空を切るフェンサーと孔だらけにされ既に動かない攻撃子機の姿があった

ユウセイ?「この速さは、お前か」

蒼い尾の先にはエクセリオンとワイヤーで強引に引っかけられたガブリエルが引き回される形で回遊している

レオン「ヒツギ!ちょっと見ない間にイメチェンか?」

ユウセイ?「よそ見をしてる場合かな?」

フェンサーを操作して瀕死のバルクレイスを狙おうとするその直後
シャドウストライカーの真後ろから衝撃と爆風が襲う

ガブリエルに迫る際に仕掛けたミサイルだ

レオン「あけっち!俺とヒツギで奴を止めるシメは任せる!」

ワイヤーを切り離すと同時に巡航形態のままミサイルとマシンキャノンを乱れ撃つ

108レオン&ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/02(日) 23:22:34 ID:bkgEzceE
>>106
マシンキャノンとミサイルで続けるが埃をまき散らしているだけ、やはり効果があるように見えない

>「ご苦労だよ将軍。あとは私とアカリに任せてもらおう」

「何だって?確かに向こうも危ういが…」
こちらには直接母艦を狙える筈の相手が健在かも知れず、状況は打破されてはいない、しかし
「頼むわジェネラル。ヒツギを助けてあげて」

その言葉を遮る様に指示…いや懇願に近いような感じを受けた
レイナには何かを感じているのかも知れない

レオン「判った。無理はするな」

何か嫌な予感こそしたが、それを振り切るように機体を全速力で疾らせる

――――>「狩らせて貰おうか、あなたのその汚らわしい魂を」

その悪魔の如き翼を広げ、ASSSに矢の如く迫る、その両手に抱えるは白く輝く銛
およそミスマッチと言える姿だがレイナの表情は真剣そのものであった

程なくして最大戦速に達し、その眼には不気味に脈打つ『心臓』だけを捉えていた。そう、後はただ、貫くのみ。

…の筈だった
『心臓』の直上で、その銛はアイゼルネ共々停止していた
アイゼルネは、その背中側からASSSの右手で鷲掴みにされていたのだ

ASSS「…」

ASSSの全身の眼が光り出すと銛の切っ先を避ける為なのか、その腕を伸ばし左手も添えてアイゼルネ・プルートを握り締め始める

109ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/03(月) 00:07:20 ID:vFXqtBmk
>>106>>107-108
>「ふっ。ようやく私を呼んだわね。……良くやったわね。寂しかったでしょ坊や?」
>「頼むわジェネラル。ヒツギを助けてあげて」

「・・・!そっちも込み入ってるのか、分かった!」
援護にレオンを回してきたがヒツギはそれを別の意味で悪い状況なのだと理解した
レイナが付いていたとしても、あちら側も手を離せるような状況ではないのだ
やはりあの時シャドウストライカーに目もくれず一目散に戻ってくるべきだったとヒツギは奥歯を噛み締める

>レオン「ヒツギ!ちょっと見ない間にイメチェンか?」

「レオン、後ちょっとだけカバーしてくれ!」
3機の合間を縫うように割って入ってきた青い機体へと通信をかける。
枯渇しつつあるエネルギーを、リミッターを無視してオーバースマッシャーへとギリギリまで割く為にチャージをしているのだ
ヒツギとしては特に珍しい、メーターとのにらめっこ状態、赤い光は輪を描きながら胸部へと収束しつつあった

(後少し・・・!!)

>ユウセイ?「よそ見をしてる場合かな?」

「!!」
シャドウストライカーの攻撃モーションが砂嵐に紛れ映し出される
チャージの為に推進器官をギリギリまで削っているが為にその場から動くことはできない。
万事急須かと思われたが、突如シャドウストライカーの背後から光があがる
おそらくはレオンが放ったミサイルが命中したのだ、同時にバルクレイスのチャージが完了

「あけっち聞こえるか、今からオーバースマッシャーを打つ」
「多分2・・・いや3秒持たせる!タイミングは任せたぞ!」

機体の強度、姿勢維持によるエネルギーの消費から導き出された限界の数値は2秒。
ヘルメットが損傷しているため生命維持装置は切れないが四肢などの使用しない部位をカット
(後は気合と根性で!!)

「おとなしくして貰うぞ・・・!」
胸で輝いていた赤い光は球体に膨れ上がる、しかしそれは瞬時に点になるまで収束し・・・

「オーバー・・・!スマッシャァァァ!!」
開放された閃光は赤の激流となり、その道筋にある全てを飲み込んでゆく
宇宙に漂う星屑ですらこの朱光を抑えることはできないのだ

110レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/09/03(月) 03:56:22 ID:jiU4kwtc
>>107
【レオン「…あけっち!顎を引いて、食いしばれ!」】

「う……え!?ゃ!?いやあぁぁ!?」

拘束されたガブリエルを救出にやって来たらしいエクセリオン。強引に拘束を振り切る為に一時的な連結状態となった。
ただ、エクセリオンのその超速度に対応出来ていないライトは、そのあんまりに凄い運動エネルギーに情けなく少女らしい悲鳴を上げ、目を回し嘔吐すら引き起こしかける。

「ふぁ……ううぇ。助かりました中尉」

なんとか救出されたのだが、その返礼も何か威厳が無い。
ぶっとびガールへの道は険しい。

【レオン「あけっち!俺とヒツギで奴を止めるシメは任せる!」】

「わかりました。上手くやります(……でも、あけっちって何?)」

レオンが先に仕掛ける。こちらはタイミングを伺わせてもらう。

―――――――――

>>108
……やはりまだ終わりでは無かった。レイナが見たものは再生した相手に握り潰されてしまうヴィジョン。
当然このまま行けばアイゼルネ・ブルートの奇襲は失敗する。

(……この機会を逃す手は無いのに。どうしたら……?)

そのヴィジョンを回避するのは突撃を止めざるを得ない。レイナは歯噛みする。
時間が無い。あと一度でもあの赤い閃光を撃つ機会を与えてしまっては、今度こそ甲斐を落とされてしまう。

「アカリ!!!」

突如としてアカリのゲシュペンストへ向けて、叫ぶ。
アイゼルネ・ブルートはすぐ横を振り向いたかと思えばその瞬間、何の躊躇いも無く思い切り全力でハープーンを投げ飛ばす。アカリのゲシュペンストの方へだ。
……誤射をした訳では無い。自身の身が危険を避けられないものと覚悟して、アカリへと神槍を託したのだ。

しかし、この土壇場のタイミング、コース的に下手をすればアカリ機に突き刺さってしまう直撃コース。それが何の打ち合わせも無しに投擲され、螺旋回転しつつ猛スピードで迫るのだ。

しかしレイナはあのゲシュペンストのパイロットを信じていた。
いや、むしろこんな無茶ぶりに付き合える人間はアカリしかいない。知らない。
そして、全ての布石を敷き終えた瞬間

アイゼルネは未来のヴィジョン通りに停止させられた。その背中から人体標本に鷲掴みにされてしまった。

【ASSS「…」
ASSSの全身の眼が光り出すと銛の切っ先を避ける為なのか、その腕を伸ばし左手も添えてアイゼルネ・プルートを握り締め始める】

「……っくくくく。今に見てなさい。お前が撃ち抜かれるヴィジョン。私にはすでに見えているのよ」

アイゼルネは人体標本の握力により、ベキベキと嫌な音がする程に圧迫されている。
ただ、いくらホールドされようとも、あの厄介な銛はもう手元に存在しない。
レイナはまだやせ我慢する。両腕をアイゼルネが釘付けにしているこの状態。
アカリならここで決められるはずだ。

【アイゼルネ・ブルート:残りHP35%】

―――――――――

>>109
【「あけっち聞こえるか、今からオーバースマッシャーを打つ」
「多分2・・・いや3秒持たせる!タイミングは任せたぞ!」】

「わかりました。しかしハヤセさん。私の言う方へ照射してください」

まずはシャドウストライカーを目の前から押し出す気の様だ。エリートのプライドにかけてこれ以上はヘマを見せられない。
ガブリエルはやはり正確なセオリー通りの丁寧な射撃でシャドウストライカーを追い込み続ける。むしろ自分にはそれしか無かった。
「ハヤセさん、今です」

【「オーバー・・・!スマッシャァァァ!!」】

そこで更にシャドウストライカーを追い込むバルクレイスの照射系攻撃。
これによりシャドウストライカーはこれを凌ぐために大きく動かざるを得ない。
しかし、その動いた先には甲斐。しかもドンピシャにその射線上。

「甲斐CIC、あのASへ三式対空榴散弾の発射を要請します」

ライトは甲斐に指示を出す。

111アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/03(月) 22:26:45 ID:Gltf8J1A
>>105-106,>>108,>>110
ゲシュペンスト必殺のプラズマ・ステークは狙い通り人体標本の左頬に決まった。
だが、ステークのショックを以てしても人体標本の顔は逸れず、ステークは侵食され始め、今まさに甲斐に向かって赤光が放たれんとしている。
ダメか。そう思った矢先、エクセリオンが二挺のブーステッド・ライフルを構えて人体標本の口腔部を射撃し、破壊。
甲斐に赤光が向けられることは無くなった。

「シュナイダーさん!」

そのまま続けて、エクセリオンが人体標本の目立つ心臓部をライフルで射撃するが、
心臓部の露出には成功するものの、破壊にまでは至らなかった。
そこを見逃さず、今度はアイゼルネが例の銛を片手に心臓部へと突撃を開始。
フォローミー、とレイナに言われたアカリは、侵食された左腕をパージし、M950マシンガンを抜いてその後に続く。
また触手が出てくるだろうから、それを撃ち落とすのが役目と判断したアカリだったが、

「え?」

突如、レイナが自分の名を呼びながら例の銛をこちらへと投げたことに、目を白黒させた。
超速度反射能力で加速された時間の中、何故、と思いながらも、少しの違和感。
それを裏付けるかのように、視界の端で人体標本の右手が、アイゼルネを掴もうとしている。
これか。これを、レイナは予測していたのだ。
であれば、こちらに投げられた銛の意味。それに対する解答は、そう難しいことではない。

「っ!」

機体右側のスラスターを噴射して機体を左に流したゲシュペンストは、すれ違い様に飛来した銛を掴み、
それをくるりと回して持ち直すと、アイゼルネの上方に向かって機体を加速させた。
視界の下方に流れていくアイゼルネは、既に人体標本の両手に捕らえられている。そう時間は掛けられない。
キッと人体標本の心臓部を見据えたアカリは、フットペダルを目一杯踏み込み、

「たああああああっっっ!!」

銛を突き出した体勢のまま、スラスターを同時に使用した最大限の加速で、人体標本の心臓部へと突撃した。


>>110
「こちら甲斐。了解しました」

ライトからの、三式弾の射撃要請。
それを待っていましたと言わんばかりの声で、リリーはライトに了解の意を伝えた。

「一番副砲、トレースしていますね?」
「はい。照準、敵回避コース。ばっちりです」
「結構です。一番、撃って下さい」

リリーから指示が飛び、ライトの指示した通りの位置に砲口を向けた一番副砲が火を噴いた。
弾種は三式対空榴散弾。今まで二度にわたってシャドウストライカーを引き裂いてきた弾であった。

112ドローン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/05(水) 23:25:43 ID:BZF.PFHk
>>109
>胸で輝いていた赤い光は球体に膨れ上がる、しかしそれは瞬時に点になるまで収束し・・・

>「オーバー・・・!スマッシャァァァ!!」

>開放された閃光は赤の激流となり、その道筋にある全てを飲み込んでゆく
シャドウストライカーも瞬時に展開されたその激流に飲み込まれるが、

ユウセイ?「まだだ!」

赤光からシャドウストライカーが飛び出す
白い筈の全身は、赤熱に依り赤く染まっていた

>>110>>111
>しかし、その動いた先には甲斐。しかもドンピシャにその射線上。

ベアリング弾の包囲網がシャドウストライカーに迫る

―――――――――
>>110>>111
アイゼルネ・ブルートをそのまま握り潰さんと更に締め上げる。
しかし、この拘束も長くは続かなかった

>「たああああああっっっ!!」

ASSSの心臓にアカリ機の蒼いイカズチの如き突進による件の銛が突き刺さっていた

ASSS「!!!」

アイゼルネを何処へともなく放り出すと頭を抱えて苦しみだす
その全身は赤白い亀裂が走り銛の刺さった心臓を中心に白く激しく光りだす

その亀裂が末端まで及び輝きがいよいよ限界に達する

ASSS「Guuuuooooooooooooo!!!」

ASSSの最期の咆哮とともに、この空間全域に轟く衝撃の波が走り出したのも束の間
瞬時にASSSに収束し全身の亀裂から光が発し戦場の全てを呑み込んでいく

―――――――――

閃光の後に見慣れた光景が全員の目に映る
先程の様な見たことのない天体とは違う
何より甲斐の背後に在るのは月そのもの。各員のディスプレイには座標も示されていた

ユウセイ?「一先ずは合格…なんだろうね」

殆ど完全な姿に近いシャドウストライカーが佇む

ユウセイ?「不思議そうだね?あの程度なら防げるし、仮に直撃でも…」

トンファーを交互に振り回し、機体をクルリと横に回して仁王立ちで止まるとキョウスケ・ナンブの声色で

ユウセイ?「致命傷には届かん!さ」

…明智ライトは詰めを誤っていた。本来の彼等は通常兵器では殺せないのだ
いや、直前のレオンの説明が不足していた為か

ユウセイ?「アレが寝てるなら、これ以上留まる理由は無いしね」

シャドウストライカーの頭上に黒い渦が見える
スラスターを吹かしながらヒツギに向けて答える

ユウセイ?「楽しめたよ。アレに伝えといてよ。今度は仲間の死にざまを特等席でみせるって」

飛び上がると同時に姿は消えた

113リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/06(木) 07:00:17 ID:72krXpCk
>>112
アカリのゲシュペンストが手にした銛が人体標本の心臓を捉え、人体標本の動きが止まる。
銛の再生破壊の力が心臓の中を暴れ回り、そこから、眩い光が漏れ始める。

「少尉! 変貌したストライクストームから、高エネルギー反応が……!」
「! いけない! 総員、対ショック姿勢! 何かに掴まって下さい!」

リリーが艦内の全クルーに衝撃に備えるよう指示した直後、人体標本を中心にして衝撃波が発生し、甲斐の右舷全体を殴りつけた。

「うわあああっ!」
「くそ、何てことだ!」
「くううっ……!」

空間全体を揺るがす衝撃波に甲斐は激しく揺さぶられ、何かに掴まった状態であっても、数人のクルーが悲鳴を上げた。
変化はそれだけに留まらず、衝撃波に次いで凄まじい閃光があたりを包み、外部カメラモニターが全てホワイトアウトする。

「…………っ? ……!」

それらが収まった後、恐る恐る目を開けたリリーの目に飛び込んで来たのは、甲斐の後部を映すモニター、
そこに静かな存在感を以て佇む、青白く光る天体。

「…………月だ」
「あ、ああ……見間違いじゃ、ないよな……?」
「地球、及び月との通信確立! 私たち、戻ったんですよ!」

通常空間に戻った。そのことが、CICの人員の間に歓喜の声を上げさせかけるが、リリーの一声がその空気を切り裂く。

「まだです! 気を緩めないで下さい! 敵影は?」
「あ……はい! 変貌ストライクストームは撃破しましたが、ストライクストームもどきの一機を撃破し損ねました。
 その一機の反応は消えています。おそらく、どこかへ転移してしまったものかと……」
「その可能性はありますが、警戒は続けて下さい。対空監視は厳に。現在位置は?」
「月、コペルニクスクレーター上空、約一万八千㎞付近です。どうしてこんな所に……?」
「理由は不明ですが、相手は常識外れの存在です。あまり考えすぎないほうが、かえって良いかも知れません。
 味方機の反応はどうですか?」
「全機、反応はあるようです」
「わかりました。全機に通信を繋いで下さい」
「了解」

甲斐が衝撃波を受けた際に乱れた服装を直しつつ、リリーは出撃している全機に呼びかける。

「こちら甲斐です。皆さん、大丈夫ですか? 私たちは月近海、通常空間へ復帰しました。
 まずは落ち着いて、通信機が動くのであれば、この通信へ応答してください。通信機が不調であれば、発光信号でも構いません。
 応答した後、速やかに本艦へと帰還してください。繰り返します。こちら甲斐です。皆さん、大丈夫ですか……」

114アカリ ◆Tg./UqnJ52:2012/09/06(木) 07:01:40 ID:72krXpCk
>>113続き
通常空間に復帰した甲斐からの通信。その声を聞き、アカリは呻きながら目を開けた。

「う……つつ、頭打った……。ったく、アイツめ、爆発するならもうちょっと時間くれたって良いじゃない……てて」

頭を押さえながら、よろよろと通信回線を開くためにコンソールを打つ。
衝撃波を一番近くで受けたゲシュペンストはボロボロだった。銛を持っていたはずの右手が肘から吹き飛び、頭がもぎ取られ、
右側のスカートアーマーと右足までもが持って行かれている。
コクピットもそんな機体の状況を表す表示が、映像の乱れているモニターに所狭しと並べられ、
脇に寄せておいたはずのヘルメットが視界の端を漂っている有様だ。
だが幸いなことに、通信機は生きていた。

「甲斐、こちらクレマチ……。無事です、生きてます」
『クレマチ伍長、よく無事でしたね。あなたはあの衝撃波の中心部に一番近かったはずですが』
「ええ……あまり機体の基幹部分にダメージを受けていなかったのが幸いしたようです。それでもこんなにボロボロですけど」
『推進器は生きていますか? 生きているのならば、こちらへ向かって欲しいのですが』

向かって欲しい?
その言い回しに違和感を覚えたアカリは、少し考えて、

「バーニアとスラスターは生きているようです。しかし少尉、「帰還」ではないのですか?」
『いいえ。戦闘ログを確認したところ、一瞬ではありますが、あなたの機体は侵食されてしまっています。
 ハヤミ曹長のゲシュペンスト同様、大事を取ってその機体は破壊処分されます』
「そ、そんなぁ」
『伍長、わかったのならば復唱を』
「了解しました……」

自分と共にいくつかの戦場を駆け回ってきたこの機体を破壊しなければならない。
その事実に打ちのめされた気分になったアカリは、そんな自分の反応を意外に思う。
ボロだポンコツだと言っていても、そのことに意気消沈している自分は、
気づかなかっただけでこの機体に愛着を持ち始めていたのだな……と、フットペダルを踏みながら思った。
機体のシステムは、衝撃波によるダメージを抜かせば、特に問題はないように見える。
だが、甲斐のハンガーにいつの間にか入り込み、ストライクストームを乗っ取るという芸当までしてみせた相手に、念を入れたくなるリリーの気持ちもわからなくもない。
みんなの命の保証と、自分一人だけの機体への愛着。どちらを優先せねばならないかは一目瞭然だが、割り切れない気持ちがあるのも事実。

「はあ……」

機体を破壊する以外にどうしようもないアカリは、せめてもの抵抗のように、深いため息をつく。
そうして自機への愛着を精算している間に、ゲシュペンストは甲斐の近くまで来てしまっていた。

『そこでストップです、クレマチ伍長。そこで機体を停止させ、あなたはコクピットから出て甲斐に戻ってください。
 機体備え付けのスラスターユニットとマグネットガンを持ち出すのと、ヘルメットを被り直すのを忘れないように』
「了解です」

シートベルトを外したアカリは、ふわふわと舞い上がる髪を少しの苦闘の後に纏め、ヘルメットを被り直す。
そして、シートの裏側に備え付けてある機外活動用のスラスターユニットとマグネットガンを取り出し、ユニットを背負う。
コンソールを叩き、コクピットハッチを開くと、その先に広がるのは宇宙である。

(まさか、こんなところで宇宙遊泳をやる羽目になるなんてね……)

ハッチの縁に足をかけ、機体の外にでたアカリは振り返り、甲斐に対して後ろ向きになってハッチを蹴り、機体から離れる。
あちこちケーブルが飛び出たり、火花を散らしている自機の状態は、コクピットで把握した状態よりも酷かった。
その様に何かこみあげるものがあったが、それをアカリはグッと飲み込み、愛機に向かって敬礼する。

(ばいばい、私のゲシュペンスト……。重い子だったけど、あなたと過ごした時間は、そう悪いものではなかったわ)

心中で別れを告げたアカリは愛機に背を向け、口を開けたままのカタパルトへ、スラスターとマグネットガンを使って入り込む。
その間、彼女は愛機の方を振り向かなかった。
甲斐の主砲が稼働し、愛機にHEAT弾が撃ち込まれる音を聞いても、一切振り向くことはなかった。

115レイナ&ライト:2012/09/06(木) 10:03:20 ID:pXq3L3QA
>>113
ようやくアカリのゲシュペンストの攻撃が人体標本の心臓を貫いたのだが、人体標本の断末魔の爆発によって皆の視界はホワイトアウト。
次に目を開いた時には、先程まで居た座標不明の謎の空間を脱出しており、現在、月の周辺へと全機は吐き出されていた。

【「こちら甲斐です。皆さん、大丈夫ですか? 私たちは月近海、通常空間へ復帰しました。
 まずは落ち着いて、通信機が動くのであれば、この通信へ応答してください。通信機が不調であれば、発光信号でも構いません。
 応答した後、速やかに本艦へと帰還してください。繰り返します。こちら甲斐です。皆さん、大丈夫ですか……」】

「……こちらガブリエル、明智。損傷は軽微ですが、念の為に機体の浸食状況を検査していただきたいのですが、可能ですか?」

通常空間へ回帰する直前まで甲斐の近くに居た為にもはやライトの生存確認は必要性を感じないかも知れない。

「ここで待機します」

このまま帰還と行きたいところだがすぐにとは行かない。ガブリエルはユウセイ曹長の乗っ取られたゲシュペンストと僅かとは言え直に接触してしまっている。その為に浸食されていないかが怪しまれる。
技術者の診断によっては最悪、機体を破棄しなければならないだろう。

「…ふふん。私を誰だと思っているのよ?レイナ・カーマイン、偉大なる闇の力により現(うつつ)へと回帰してやったわ……」

等と高飛車な事を言っていても、その息づかいは熱を帯びて荒い。
流石にあのゲテモノを相手にして無事と言う訳には行かなかった様だ。アイゼルネ・ブルートも予知をフルに活かした中身のレイナも実際はかなり消耗しているはずなのだ。

「アイゼルネは事前に予防策を張っていたから何処かの情けない腰抜け天使様と違って浸食を受けていないはずなのだがね?
どうしてもと言うなら好きなだけこの娘を調べれば良いわ」

その場で全身を見せ付ける様にくるりと一回転して見せるアイゼルネ・ブルート。
こちら側のマシンセルの作用ででASSS側からの浸食を相殺していたはず。
レイナは自信満々で大丈夫と言い張るがあの人体標本に握り潰されかけたのだ。そんな物を土足で上げさせるのは、皆としても恐ろしいだろう。
アイゼルネ・ブルートもまた艦外で待ちぼうけをくらう。

「…あ、あなたね!……そちらこそ、美味しい所は全てクレマチ伍長に持って行かれてますよね??」

「む……アカリは私の半身でしょ?イコール、つまりストライクストームを貫いたのも私だ。で間違い無いのよ」

……まぁまだレイナもライトと口喧嘩するぐらいの余裕は残っているみたいである。
戦闘の高揚感も引いて来たところ。被害状況を思い直して見る。

(我が眷属の状況。エクセリオン……レオン兄様は余裕みたいね?
……バルクレイスは修復困難。ヒツギはちゃんと生きているかしら?……ふん。どこまで主を心配させるのかね)

あれだけ血を滴らせていたのだ。ヒツギは今頃、治療室へ直行だろう。途中、何度も救助に向かわなければと思考したが結局は危険な目に遭わせてしまった。
それにストライク・ストームの暴走で傷付けられた甲斐のハンガー。死人は出ていないだろうか?

あとついでにユウセイ曹長は複数の意味で大丈夫だろうか?担架で運ばれて行ったらしいがその後どうなるのだろうか?

116レイナ・カーマイン ◆zv577ZusFQ:2012/09/06(木) 10:04:16 ID:pXq3L3QA
>>114
【(ばいばい、私のゲシュペンスト……。重い子だったけど、あなたと過ごした時間は、そう悪いものではなかったわ)】

既に軽度の浸食を受け始めていたらしいアカリ機はユウセイ曹長のゲシュペンストの引き起こした前例を恐れ、完全消滅させる事が決定されたのだそうだ。
人体標本へとどめを刺した間違いなく今回のヒーローにしてアカリの相棒だったゲシュペンストが甲斐によって原型すら残らない塵と化してしまった。

重いだの何だの不平を言っていたが、アカリにもちゃんと機体に対する愛着と言ったモノが有ったのだろう。レイナはゲシュペンストと別れ宇宙を泳ぐアカリの後ろ姿へ声をかける。先程の戦闘での称賛も言えていないし、何より彼女を励ましたかったのだ。

「アカリ、あなたとあなたのゲシュペンスト。正に私の願っていた通りの素晴らしい活躍を魅せてくれたわ。
やっぱり、とどめは私の言った通りになったでしょ♪」

大層ご機嫌なレイナ。土壇場でレイナの無茶な機転すらも拾い、期待通りの対応を取って返してくれるアカリの力を頼もしく思っていた。
しかし、アカリだけで無く彼女の持ち物ゲシュペンストへも称賛する意思を示すあたり、レイナなりの気遣いが見られる。

「そして、あんなバケモノと戦って良くわかった筈よ自分自身のポテンシャルが。
たかが量産品のゲシュペンストMk-Ⅱ風情では、アカリの反応に追従出来ない。
……そんな半端な状態で出撃すれば事故を起こすわよ、アカリ。
あなたにはもっと相応しいものが有るはずなのよ。ささやかだけれど、私にそれを用意させて頂戴?」

先程の称賛とは転じて今度は少し棘のある言い方で現実を突き付ける。
今回の戦闘、特に超反射が最高の精度で行われていた終盤時で機体の方の制限で足踏みする事態が深刻化していたはずだ。
実際にアカリの挙動を間近で見ていたレイナにはそれが良く解った。
出撃前にはアカリに遠慮されてしまったが、レイナとしてはアカリの反応に応える新たな機体を喜んで提供させてもらう所存である。

117アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/06(木) 13:47:54 ID:72krXpCk
>>115
アカリの次に甲斐からの通信に応えたのは、ライトとレイナであった。

「確認しました、明智大尉、カーマインさん。今スキャンします」

この二人の機体は他の機体と比べて損傷は軽微にとどまっているが、ユウセイのゲシュペンストと人体標本のそれぞれに接触してしまっていた。
ストライクストームという前例がある以上、走査は念入りに行わなくてはならない。
幸いなことに、ユウセイとアカリのゲシュペンストから送られてきていたデータで、侵食する個体が発する信号のパターンはある程度解析できていた。
それが機体内部に認められれば、その機体が次の主砲の犠牲者となるのだが……。

「……どうですか?」
「ガブリエル、及びアイゼルネに信号は認められません。ガブリエルはそんなに長く接触していなかったのが幸いしたのでしょう。
 アイゼルネは侵食を少し受けたようではありますが、クレマチ機と違い、こちらはマシンセルを構造材に使っているのが良かったようです」
「わかりました。明智大尉、カーマインさん、確認したところ、お二人の機体に侵食は見られません。
 ……ですから、仲の良い口喧嘩は後にして、ガブリエルから順に、左舷カタパルトから帰還して下さい」

スキャンしている間に口喧嘩を始めてしまった両機に、リリーは帰還するように言う。
ちなみに、左舷カタパルトに限定したのは、右舷カタパルトにはまだ固定されたままのラウディ機が居り、接触事故が起きかねないという理由からである。

>>116
アイゼルネ、もとい、レイナから入った賞賛と励ましの通信を、アカリはハンガー内のエアロック前で受けた。

「ええ、びっくりしましたよ。私のゲシュペンストではそんなことにはならないだろう、って思ってましたからね」

レイナの予知能力に関しては、アカリの理解はまだあまり深くない。
ヒツギなどはその予知に信頼を置いているようだったが、その力を目の当たりにしていないアカリにとっては、やはりどこか眉唾物に感じていた。
しかし、認める認めないの結論は出せなくても、今回のことはその認識に少しの見直しを否応なくさせるものであったのは間違いない。
そんな彼女の予知であるが、アカリが愛機を失うことはわかっていたのだろうか?
わかっていたら……と思うものの、わかっていたとしてもあの状況では他にどうしようもない、という現実的な考えがその思考を塗りつぶす。

「ええ……自分の中に何が眠っているのか。よくわかった戦いでした。
 わかりました、レイナさん。あなたの申し出、ありがたく受けさせていただきたく思います」

ともあれ、レイナの言うように、今回の戦いでアカリは自分の内に眠っている超速度反射能力という獣の力を再認識させられた。
それを踏まえた上で、アカリはレイナの忠告と申し出を素直に受けることにした。
どのみち、この部隊でやっていくならば、旧式の量産機であるゲシュペンストのままではいられなかった。いずれもう少し性能の高い機体が求められたのだ。
アカリの能力を鑑みてそれを用意してくれるというのだから、まったく、レイナには頭が上がらない。
この人には敵わないな……と、アカリは微かな笑みを口元に浮かべた。

118レイナ&ライト ◆zv577ZusFQ:2012/09/06(木) 16:33:09 ID:pXq3L3QA
>>117
【「ガブリエル、及びアイゼルネに信号は認められません。ガブリエルはそんなに長く接触していなかったのが幸いしたのでしょう。
 アイゼルネは侵食を少し受けたようではありますが、クレマチ機と違い、こちらはマシンセルを構造材に使っているのが良かったようです」
「わかりました。明智大尉、カーマインさん、確認したところ、お二人の機体に侵食は見られません。
 ……ですから、仲の良い口喧嘩は後にして、ガブリエルから順に、左舷カタパルトから帰還して下さい」】

「/////……こほん。これは失礼しました。帰還します」

仲良くなんてしてないわ。とでも言ってやりたいが確かに後がつかえてる様だ。この場では最も階級の高い自分がこの様ではいけない。ライトは自分の大人げなさに恥ずかしくなり、赤面した。
確かに検査も無事にクリアした事なのでさっさと帰還する他無い。

しかし、どうもこのレイナと言う人間とは必要以上に衝突してしまう。
きっと相性が最悪なんだろう。

「悪かったわね。ほら天使、さっさとそこから入りなさい。てか邪魔よ、そのピカピカした翼」

第三者から指摘される程、うるさくしてしまった様だ。レイナはそんな自分を恥じ、赤くなった。
とりあえず速やかに帰還しよう。先程、リリーから注意が有ったばかりだが、カタパルトへ入って行くライトを急かす。

しかし、どうもこの明智ライトと言うニンゲンとは必要以上に衝突してしまう。
きっと相性が最悪なんだろう。


>>116
【「ええ……自分の中に何が眠っているのか。よくわかった戦いでした。
 わかりました、レイナさん。あなたの申し出、ありがたく受けさせていただきたく思います」】

「……ふっ。そうと決まれば、実は早速モノは用意出来ているのよ。月の施設の方へビルトラプターという可変式の何とも酔なPTを用意させているわ。
本当はこれから地球へ搬送する予定だったけれど、予定を切り上げて今ここで直接ピックアップするわ」

月のマオ・インダストリー社に押し掛ければすぐにその機体を受領する事が出来るだろう。
信じられない話だが、レイナ個人とマオ社の間には確かな信頼関係が築かれて有り、少々の融通は聞いてくれる様な太くて固いパイプを持ち合わせているのだ。

119ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/06(木) 17:28:38 ID:tEMXGtNc
>>110
(反動を殺しきれない!!)
バルクレイスが打ち出した赤の閃光はその当初の目的を達成した。
しかしその反動を殺しきれず、コックピットにいたヒツギはその煽りを受けて再びシートに叩きつけられる

「終わった、のか・・・?」
赤い点が漂いアラート音が響き渡るコックピットの中、かろうじてカメラから送られてくる映像に目を凝らした
砂嵐すらかき消すほどの閃光の後、移りこんだのは星
だがそれは黒ではなく白――――

(月・・・?)

>>112
>ユウセイ?「楽しめたよ。アレに伝えといてよ。今度は仲間の死にざまを特等席でみせるって」
漂うという表現が正しいバルクレイスは、動く様子を見せない
ヒツギも頭部を強打していたりと息絶え絶えの状態だ。
しかし今にも落ちそうな意識を奮い立て、その言葉に対して噛み付いてきた。

「断る」
「ここの誰も死なないし死なせない、だからそれを伝える必要も・・・ない」
緊張が解けたからか、ヒツギの視界に一気に霞がかかる

>>113
「こちらハヤセ・・・ごめん、回収頼む・・・」
胸を撫で下ろす声と共に、甲斐へとそれだけ通信を送った

120リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/06(木) 18:25:33 ID:72krXpCk
>>118-119
ライトとレイナに続いて反応があったのは、一番損傷の酷いバルクレイスのヒツギからであった。
だが彼と彼の機体はもはや帰還する余裕もないようで、回収を依頼する通信をこちらへ入れた後、通信はそれっきり切れてしまった。

「あー、あれはいけません。アイゼルネはもう入ってしまいましたか?」
「いえ、ガブリエルに続いてカタパルトへのアプローチに入っているところです」
「間に合いました。アイゼルネに通信を」
「了解」

アイゼルネに通信回線が繋がれたことを確認したCIC要員のサインに、リリーは頷いて、

「カーマインさん、アプローチに入っている途中ですがすみません。
 バルクレイスの所に戻って、機体を回収してきてはもらえませんか?
 パイロットと機体に、こちらに帰還する余力が残っていないようでして」

121 ◆zv577ZusFQ:2012/09/06(木) 18:42:42 ID:pXq3L3QA
>>120
【「カーマインさん、アプローチに入っている途中ですがすみません。
 バルクレイスの所に戻って、機体を回収してきてはもらえませんか?
 パイロットと機体に、こちらに帰還する余力が残っていないようでして」】

「いや、いいよ。しもべの不手際をカバーするのは主の務めだから。それと済まないけれど、担架を用意しておいて頂戴」

二つ返事で引き受けるレイナ。そんなことは主として当然の事だ。
アイゼルネはすぐに反転してバルクレイスを回収しに向かう。

>>119
「相変わらず魅せる戦いをしてくれたわね。だが、少しは私の心労も考えて欲しいのだけれど?いや、無理か」

『心配するんだから危険な事をしないで』とでも解釈すれば良いのだろうか。
本心は知れた事じゃないが、きちんと壊れかけのバルクレイスのボディを抱え甲斐まで持って帰るアイゼルネ。

122ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/06(木) 23:34:37 ID:tEMXGtNc
>>120>>121
体を投げ出し、頭を力なくうな垂れた体勢をとっていたヒツギには、
通信を送ることに成功したかどうか、返信がきたかどうかを確認する余裕もない。
心身共にボロボロの状態は消耗戦を終えた後の新兵のようであった、実際にヒツギは新兵ではあるのだが

ふと機械音と共に機体がほんの少し軋み、軽い衝撃が走る。
足元を見ていた顔を上げると景色が動いているのがわかった、どうやらきちんと伝えられたらしい
回収に来てくれたのはあの時付近にいたレオンか、それともライトか?

>「相変わらず魅せる戦いをしてくれたわね。だが、少しは私の心労も考えて欲しいのだけれど?いや、無理か」
スピーカーから入り込んだ声はそのどちらでもなく、反対側で戦っていた彼女のものであった
少し面食らったように目を大きく開くが、すぐにその顔は下向きへと戻ってしまう

「・・・次はもっと上手くやる」
叱咤とも嫌味とも取れる心遣いの言葉を受けてヒツギは短く返事をする。

次はもっと上手くやらなければならない、誰も死なないし死なせないと啖呵を切った
こんな辛勝ではダメだ、その為にはもっと強くならなければならない

だが今は鉄の味がする勝利を噛み締めればいいと、任せられる仲間に背中を預け体から力を抜いた

123ラウディ@エフゼロ ◆E8ckRIIdug:2012/09/07(金) 00:14:16 ID:wY12q56U
>>113
「……えーっ!?」
 全てが終わり、通常空間に復帰した、と思ったら……

「地上部隊に引き抜かれたせいで宇宙に上がるとか、わけが分からないよ」

 ともかく僚機は次々と帰還する。若干名失機者もいるが……

「……レオルドは反応切れてるな……また逃げたか?」
 そこはもう諦めたが……

「……って、火流羅が!」


 斯くして戦闘は終了したが、新たな問題が発覚するのである……

124レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/07(金) 00:37:53 ID:iMbCQD5o
>>113
「こちらレオン。どうやら無事だ。警戒及び直媛に移行する寄港の許可を取っておいてくれ」

バルクレイスを支えるアイゼルネを見送りつつ甲斐の向かいつつ大きく回遊する

125リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/07(金) 01:06:48 ID:7ucUa2lA
>>121
レイナはリリーの要請に応えて、バルクレイスを拾いに行ってくれたようだった。

「ありがとうございます、カーマインさん。予定通り左舷カタパルトからバルクレイスを伴ってハンガーへ進入してください。
 その間、こちらはケージと医療班の用意を済ませておきます」

バルクレイスの姿は遠目に見ても酷い有様だったが、誘爆を起こすような損傷は受けてはいないようである。
侵食による機体の変貌と同じく、甲斐の内部を破壊しかねない要因だったバルクレイスの損傷は、とりあえず問題ないと見て良いだろう。

>>123-124
「少尉、クーリマン機とシュナイダー機からも応答がありました。どちらも無事のようです」

医療班の出動を指示していたリリーの耳に、またもや嬉しいニュースが飛び込んでくる。
結果的に、あれだけの衝撃波を伴う爆発があったのに、誰一人欠けることのなかったのは、まさに幸運と言えた。

「わかりました。クーリマン軍曹、機体を固定しているワイヤーを外して、そのまま右舷カタパルトから帰還してください。
 シュナイダー中尉はクーリマン軍曹がハンガーに入るのを確認してから、同じく右舷カタパルトへアプローチを。
 医療処置が必要ならば、その旨を要請してください」

126 ◆zv577ZusFQ:2012/09/07(金) 01:29:49 ID:lF.XEdA6
>>125
【「ありがとうございます、カーマインさん。予定通り左舷カタパルトからバルクレイスを伴ってハンガーへ進入してください。
 その間、こちらはケージと医療班の用意を済ませておきます」】

「了解よ。苦労かけるわね。
……む。そう言えばずっと気になっていたがキミは一体何者だ?武田艦長を廃して途中から指揮系統を取り仕切っていたのはキミだったでしょ?」

すっかり忘れていた。
甲斐ブリッジの死闘の末の指揮系統の変更であろうか?尊大な態度でふと思い出した謎を興味本意で言ってみる。
だがしかし、この辺りの事情は何となく聞けば長くなりそうな気がしたのでレイナもとにかくまずはバルクレイスを連れてハンガーへと侵入して行った。


―――――――――――――――
ここらで次の話まで待ちますね

127極東支部 ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/08(土) 18:04:18 ID:7LkHPypk
―――――甲斐が月周辺に現れる「3日前」

謎の敵性反応の追跡調査に出た甲斐
屋久島近辺で敵勢力と接触、交戦中にて甲斐を含む全ての識別が突如喪失したという異常事態に司令部は騒然としていた

通信士「監視衛星及び哨戒機からのデータからも依然として消息が掴めません」

イサム「そうか。」

腕を組んで特に動じるというでもなく通信士の報告に返すイサム
報告から間も置かず、通信士に伝える

イサム「屋久島近辺に置けるアンノウンは排除された。と伝えろ。私は彼等の出迎えの準備を急がねばならん」

その言葉に戸惑いの色を隠せない通信士

通信士「彼ら…甲斐の行方が判るのですか?」

イサム「行方は判らんな。ただ、どこから出て来るか、迄は判る。マオ社に依頼した仕事の様子も見ておきたくてな」

通信士「月…ですか?彼らは無事でしょうか?」

イサム「彼等なら問題は無い。一週間空ける。次の指示は副指令に仰ぐと良い」

まだ何か言いたそうな通信士を後に指令室を出た所で

「…下手をすれば私次第に成りかねないが」

そう呟くと格納庫へ足を向けた

128河嶋大佐 ◆E8ckRIIdug:2012/09/08(土) 19:59:13 ID:ca.nNVIg
>>127
「……有無、可能性は幾つかあるが、一番高いのは……ああ、ちょっと待て……
……どうした……ほぅ?いや、支部長がそう言うなら私から付け加える事は無いな、副司令に任せるよ。
 それと、種子島に到着予定のヴィルヘルム・エッシェンバッハ氏に待機するよう連絡を。

……済まない、先ほどの続きだが……」

 この時河嶋大佐は自室で何者かと交信していた。
 その相手が何者かは……そのうち明かされるかもしれない。

 そして、戦闘後種子島で甲斐に補給物資を届けるはずだった約一名は出番が先送りであった。

129 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/09(日) 22:25:17 ID:Uqbr7bGM
ここは、とある戦場
此処では、ATXとDC残党が攻防を繰り広げていた。
アイゼンアイゼン&ヴァイスリッターとユウセイ機が、抗戦していた。
「あれ、なんでこんな機体に乗ってんの?それにあの機体。」
「しかも、なにも考えていないのにかってに体が動くしかも、こっちからの制御が聞かない。」
そう、ここはユウセイの精神世界いわいる夢だ。
相手が、オクスタンと、クレイモアを同時に、放つ
ユウセイは、それを回避するが、
やはり、あれだけの数、さすがに完全に回避するのは無理だ。
「ちっ、責めてこの体が自由に動けば、………!!!」
クレイモアに気をとられている間に、懐に入られた。
???「これで、抜けない装甲はない、全弾持っていけ。」
バンカーがコックピットに襲いかかる。
「終わったか?」
バンカーで、コックピットを貫かれる瞬間。


俺は目覚めた。
「はぁ、はぁ、はぁ、夢か。」
手は、しっかり動くが。
なんとなく、ダルい。重い全身に痛みが走る。
「これが、奴のウイルスの影響か。」
改めて、ドローンの驚異について思い知った。
「はぁ、二機も失うとかついてないな。」
とため息をつく。
【さっきの夢、俺はDC残党側、俺は今連邦側 俺は何者なんだ?】
【そして、俺は書類上ATXチーム なんで、俺はあの人と戦っていたんだ?】

ユウセイは、ただただ、困惑していた

130 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/09(日) 22:37:18 ID:Uqbr7bGM
>>129の続き
「あれ、もしかしてASSSとゲシュを失ったから。まさか。」
俺は、結構な処罰に…………
くぁwdgyじlp;@」
ユウセイは白目を向いてそのまま、気を失ってしまった。

131イサム ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/09(日) 22:56:20 ID:U1J/uZoo
>>130
ベッドに倒れ込むユウセイ。
すぐ横には見覚えのある男が座っていた

イサム「そのまさかだ。ハヤミ一等兵理由は解るか?」

側の卓には何やらおどろおどろしい色と黒い顆粒状の液体が入ったミキサーが置かれていた

132ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/09(日) 23:01:04 ID:DTh.OwbU
天井に埋められた照明が照らしているのは棚に並べられた薬品と、何に使うのか分からないほど縁の無い機械
奥にはベッドが複数並び、それらを区切るように布が引かれている。
全ての家具が壁紙が白で統一され、清潔感を醸し出すこの部屋は俗に言う医務室。

だが甲斐に備え付けれた医務室よりも二周り以上大きい
それもそのはずだ、ここは月面にある連邦基地内部にある医務施設なのだ
ヒツギは傷も深く無く既に体のほうは回復していた、だが敵が敵だったこともあり検査に数日を要したということだ

「ありがとうございました」
目の前に座っていた白衣の男性へと頭を下げる、彼は既に軍医によって診断を受けた後であった。
頭には一応の包帯が巻かれているが彼はやはりというべきかピンピンしている
鍛えていただけはあり、頑丈さと体力は人よりも優れていたのだろう

133リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/09(日) 23:28:44 ID:Z2cbF6lk
>>130-132
手に持った名状しがたい何某で威圧感が乗算的に増えているイサムの後ろから、
特注品の小さな連邦軍服を着た、中学生ほどの背丈の少女が顔を覗かせる。

「どうも、一等兵さん。その恐るべきBC兵器を口にするのが躊躇われるのならば、こちらに良い案がありますよ」

そう言って、少女……リリーは、胸ポケットからメモリースティックを取り出した。

「こちらに原稿用紙百万枚分の反省文を書き込んでいただき、その後、甲斐内部の清掃を二百周ほど受け持っていただきます。
 大変な作業ではありますが、最低限の生命維持処置は施させていただきますよ。
 考えようによっては、そのBC兵器よりかは、いくらかマシだと思いますが?」

小さな少女である分、イサムよりかはマシな物が提示されるかと思いきや、こちらもえげつない懲罰である。
どちらを選ぶかは、ハヤミ曹長改め一等兵の手に委ねられた。

134 ◆zv577ZusFQ:2012/09/10(月) 00:18:48 ID:JmndlBQs
>>132
「……く〜っくっく。ようやく復帰か。待ちわびたゾ、少年♪」

乙女座の武士道さんみたいな気障っぽい台詞を吐く少女の声がする。
ヒツギの診察が終わるのをずっと待ち構えてた様だ。診察室を出たすぐそこに偉そうに腕を組んで仁王立ちをしているのは、赤いツインテールの黒ドレスの少女。
ちなみに少女の傍には金髪で長身のスラッとした燕尾服が控えている。

「このレイナ・カーマインが直々に来てあげたのよ。ありがたく思うことね?」

出ました。怪我人に対していきなり高慢ちきなこの台詞。
しかし言葉とは裏腹に機嫌は良さそうである。ふふ。と笑みが漏れている。
そんな滑稽な主を他所に使用人は横で遠慮なく苦笑している。
彼女らはレイナ・カーマインとその右腕の使用人イクリプスである。

「ヒツギ様、お嬢様がど〜しても早く早くと仰るもので、直接こちらまでお迎えにあがりました。すみませんね。やかましくて」
「何を言う??そんなことあえて口に出す様な事じゃ無いだろ……むぅ。あとで覚えてろ」

フランク過ぎる気もするこの使用人、3日前の戦闘時などアンタは何処で何をしていたのだろう?と疑問は有るだろうが気にしないで欲しい。
レイナがビクッと反応したのがわかる。図星らしい。
誤魔化す様に咳払いをするレイナ。

「そういえばあいつはどうなんだ?ユウセイ曹長だったかしら?」

同じ施設に収容されているはずだ。
あの馬鹿に限って大事は無いとは思うのだが、少しはレイナも彼を案じている。
まぁレイナは、なんとなく彼がまた愉快痛快な目に遭ってる事を予見していたのだが。

135 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/10(月) 15:26:49 ID:gTzO21Rg
「イサム大将。」
驚き+唖然、あーんど呆然、
「これは、クスハ汁、ラミア少尉などを、クラッシュさせた。あのBC兵器」
自分でも試したい、という。欲望がとまらず。つい
その、BC兵器を口にした。だが
意gふぁh場儀絵wgはgぢdぎあsふぃあgfはrふぃあいあ
「不味いですね。ただただ、」
倒れは、しなかった。驚異的な生命力である。
「味音痴なんですかね?おれ?あっそうだ、イサム大将に一等兵ながら依頼したいことがあります。」
>>129のことを話す。
「俺の見た、悪夢、あまりにもリアルすぎるんです。弥生の念も夢ですけど、感じられましたし、書類上は、ATXチームのはずだったのですが、」
「人の夢は脳の情報を整理するためにあると言います。もしかして、俺はDC残党にいたのかもしれないのです」
「お願いです、イサム大将、俺の過去調べてください、それか知っているなら、教えてください。」
頭を下げ、お願いする。

136イサム ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/10(月) 16:21:18 ID:7pEucIuw
>>135
頭を下げるユウセイ

イサム「…ハヤミ一等兵。君はまだ錯乱している。体調に問題ないならリリー君からの説明を聞いておきなさい」

この件に関しては河嶋大佐抜きに話すわけにはいかない。そう判断した

すっくと立ち上がりユウセイの顔を見て

イサム「私は機体のテストの視察へ向かう。興味があるならラボの方へ顔を出すと良い。お前の予備機もそこにある」

病室の扉の前まで来たところでリリーに声をかける

イサム「ああ。リリー君。せいぜいこき使ってあげなさい」

敬礼の後に病室を後にした

137ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/10(月) 21:01:21 ID:931Wc7.Q
>>133
診察を終えて部屋から出てみると、廊下の真ん中で仁王立ちをしている女の子
その隣には長い足を細いスラックスに包んだ、いつもの燕尾服の女性がいる

>「このレイナ・カーマインが直々に来てあげたのよ。ありがたく思うことね?」
「なんだなんだ、わざわざ迎えに来てくれたのか」
まさかここにいるとは思っていなかったからか面食らった様子だが、もっと面食らっているのは周りにいた別の患者さん達だろう

>「ヒツギ様、お嬢様がど〜しても早く早くと仰るもので、直接こちらまでお迎えにあがりました。すみませんね。やかましくて」
>「何を言う??そんなことあえて口に出す様な事じゃ無いだろ……むぅ。あとで覚えてろ」
「俺も早く会えて嬉しいよ。」
「短い間だったしお見舞いに来てくれた人も居たけれど、さすがに入院は退屈だったし」
初日は全員事後処理に忙しく奔走、2日目は何人かお見舞いに来てくれた。
とはいえ形だけの入院とあって安静とは程遠い感じであったが

「お見舞いといえばあけっちが果物と造花をくれたけど、あれは甲斐に持って帰ればいいのかなぁ」

>「そういえばあいつはどうなんだ?ユウセイ曹長だったかしら?」
ふと振られた別の話題に対し、ヒツギは口を開いた

「俺もわからない、あの人は何か特別な病室に送られてたみたいだし」
「ただ昨日の時点だとまだ意識が戻らないって先生が言ってたな」
なぜだか分からないが彼はヒツギとは別の病室へと送られていた
集中治療が必要なほど重症といったような様子ではなかったが、何か理由があるのだろう

「そういや看護婦さんが筋肉ムキムキのマッチョマンが何重にも袋に包まれた物体を持ち込んでたってのは聞いたよ」
「なんでも中身を確認したナース長さんが酷い顔をしてトイレに走っていったとか・・・何故か騒ぎにはならなかったみたいだけど」
顔を青くして話していた看護婦達の顔がありありと思い出せる。
ナース長はダウンしたらしいし、いったい何が入っていたのか・・・

「っとそうだった、迎えに来てくれたってことは何か用事でもあるんだろ?」
廊下の真ん中で話していたことを思い出し、壁際に移動してから用件を聞いてみる
顔を見に来てくれた・・・と考えるのは難しい、ここまできたということは何かあるのだろう

「もしかして・・・バルクレイスのことか?」
相当ボロボロにしてしまった自機のことだ
テスト機をあそこまで破壊してしまったとなれば文句のレベルで済むとは思っていない
さすがに色々言われるだろうと覚悟しているようだ

138リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/10(月) 22:06:52 ID:7eWRb/4E
>>135-136
病室を出て行くイサムを敬礼で見送ったリリーは、「さて」と前置きしながらベッド上のユウセイに向き直って、

「まずは今の状況を話しておきましょう。ここは月面、連邦軍プリニウス基地の医療施設です。
 あなたが倒れた後、甲斐と部隊の皆さんとで何とかあの意味のわからない敵を退けましたが、どういうわけか甲斐は月近海に出てしまいました。
 そのまま地球に帰るには損耗し過ぎていたために、私達はここで補給と整備を受けることになりました。
 あの戦闘における我々の体感時間では一日も経っていないのですが、甲斐が月近海に出た時点で、私達が最初の敵、
 つまりあの水中戦用の機体で構成された部隊に接敵した日から、既に三日以上経っているようなのです。私達はさながら、新西暦の浦島太郎ですね」

浦島太郎と言うにはジャンプした時間が短いが、問題はそんなことではない。
異空間に連れて行かれた挙げ句、三日以上時間が経っていたなどということは、どう考えても普通ではない。
敵は一体何なのか? 普通の異星生命体でないことは確かだ。
宇宙の歪みか何かから出てきた異次元の存在……荒唐無稽な想像ではあるが、そんな、人類の常識を遙かに超えた存在である可能性だってあり得る。
だが次の瞬間には、リリーは盛大に肩をすくめていて、

「ま、そんなことは今はどーーーーだっていいのです。
 私達は生きていて、食堂で炒飯を頼んで美味しい美味しいと食事できるのですから、無事と言って差し支えないでしょう。
 点滴を打っていたとはいえ、あなたもお腹が空いているのではないですか?
 そのお腹を満たすためにも、まずはそのBC兵器と錯乱するような悪夢で酷使されたその身体を軽く検査してもらってきてください。
 あなたは精神的ショックで意識を失っていただけで、特に外傷を受けたわけではありませんから、すぐに退院の許可が出るでしょう」

139 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/10(月) 22:24:28 ID:jComenQQ
「あっ、了解しました。」
イサム大将を、敬礼で見送る。
>>138
「つまり、時間軸が、あの世界と元の世界では、違うって事、ですか。」
だからか、
「おそらく、奴は平行世界のものかと、もしくはアインストみたいな。」
言葉を選びながら、慎重にはなす。
「まぁ、おそらくは、中2病的ですが、屋久島の戦闘空域ごと飛ばされたと考えるのが妥当ですか。」

「まぁ、仰るとうり、とりあえず、検査受けますわ。」
スクールで、薬付けにされてかもとは、言えなかった。

140リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/10(月) 23:14:14 ID:7eWRb/4E
>>139
(「Einst」とは一体何のことを言っているのでしょうか?
 まあ、彼の「発作」だという妄想の類から出た言葉だとは思いますが……)

近くでユウセイの「発作」を目の当たりにしたリリーは、表情を動かさず、小さくため息をついて、

「平行世界だかシュタインズ・ゲートだかは知りませんが、今そんなことを考察する意味はありません。
 また混乱する前に、とっとと検査を受けに行って下さい。
 そのままラボへ直行するのでしたら、途中、PXでミントタブレットか何かを買って頭をスッキリさせるのをお勧めしますよ」

PXとは軍の施設にあるコンビニのような施設である。
イサムが言っていたラボとこの医療施設の中間当たりにあるので、道なり的には丁度良いだろう。
リリーは口を微かにへの字に曲げて腕を組み、ユウセイの行動を待つ体勢に入る。
その少し後、何かに思い至ったような顔をして、

「ああ、そうそう、さっきから私とカイオウ大将が言っていますが、
 あなたは本日付で曹長から一等兵へ降格処分になりました。
 異議があるのであれば、丁度良いので大将へ直接どうぞ。ただの尉官の私に言われてもどうしようもないので」

141 ◆zv577ZusFQ:2012/09/10(月) 23:26:49 ID:JmndlBQs
>>137
【「俺も早く会えて嬉しいよ。」】

「ふふん。そうか」

屈託の無い素直な返答を返すヒツギ少年に気を良くするレイナ。
……と、ここまでは上機嫌であった。

【「短い間だったしお見舞いに来てくれた人も居たけれど、さすがに入院は退屈だったし」
「お見舞いといえばあけっちが果物と造花をくれたけど、あれは甲斐に持って帰ればいいのかなぁ」】

「ライトが??……くっくっく。まさか我が家臣をたぶらかそうとは……うっふふふふ」
明智ライトの名を聞いた瞬間に、そこまで割かしにこやかだったレイナは目を据わらせ青筋を立て、肩を震わせていた。
くっくっく。と笑っているが、そこには笑いなんか一切入っていない。
そう。言うなれば単純な怒りの感情。

「……あの薄ペラ天使ぃ、今度遇ったらズタズタにしてカオスにくれてやるわ」

何が薄くてペラペラなのかはこの際、あえて説明は省く。
先日、空港にてなかなか良い別れ方をしたと思っていた矢先にこれだ。
レイナは自分の眷属として血の契約(大袈裟)を交わしたヒツギ少年が、憎き天使に奪われた様な妙な焦りを感じていた。

そのせいで自らが話を振ったユウセイ曹長の事など、ロクに聞いていない。
とりあえず、次に遇ったらまたケンカが始まるのだろう。今回の収賄行為はそれで手打ちとした。

【「そういや看護婦さんが筋肉ムキムキのマッチョマンが何重にも袋に包まれた物体を持ち込んでたってのは聞いたよ」
「なんでも中身を確認したナース長さんが酷い顔をしてトイレに走っていったとか・・・何故か騒ぎにはならなかったみたいだけど」】

「ああ、それイサムよ。なんでもユウセイ曹長にかなり肩入れしてるからね、そっちに行ったのじゃないか?あの漢は」

レイナもこの医療の場でかなり目を引く存在だが、イサムも大概である。
例えるなら世紀末覇者が現代の病院へノコノコやって来たかの様なアンバランスな場違い感。

【「っとそうだった、迎えに来てくれたってことは何か用事でもあるんだろ?」
「もしかして・・・バルクレイスのことか?」】
「当たりよ。イクリプス、彼に説明してあげて」

イクリプスは一礼してから、ヒツギに経過報告書を手渡しする。

「率直に言うとバルクレイスの装甲を形成するゾルオルハリコニウムが足りないので修理が出来ないのです。
マオ・インダストリー社にあたってみたものも、相当量のゾルオルハリコニウムは用意出来ないと仰っていました。
月から地球に帰還する間に敵の攻撃が無いとも限りません。
なので、地球でバルクレイスを修理するまでの代替えにと、こちらでヒツギ様の機体を用意させていただきました」

その経過報告書と一緒に新たな機体の仕様書も同梱されているのが確認出来るはずである。

「ヒツギ、君にはXゲシュペンストに極めて近いPT、ゲシュペンストMk-Ⅱ S/Bを任せる。これまで同様、私に尽くしてくれ」

胸を張ってビシッと指をさすレイナ。
ヒツギ用のゲシュペンストを納期を切り上げて強引に無理を通して用意させたのも、全てはこの年端もいかない少女の一声であった。信じられない話だが。

142ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/11(火) 00:23:06 ID:RNhJRvlY
>>141
>「ライトが??……くっくっく。まさか我が家臣をたぶらかそうとは……うっふふふふ」

ただ明智が来たということ伝えただけなのだが、何故かレイナは口元を引きつらせて笑っている。
(え、マズった?何で?)
怒っているというのは見て取れるのだけれどその理由がヒツギにはいまいち分かっていなかった
何やら物騒な独り言もつぶやいているし、この事には触れないほうがよさそうだ。
巻き込まれて後で酷い事になりそうな気がすると彼の本能が伝えていた

>「ああ、それイサムよ。なんでもユウセイ曹長にかなり肩入れしてるからね、そっちに行ったのじゃないか?あの漢は」

「じゃあその持ってきてたものって言うのは・・・うげぇ」
ちょうど話題が切り替わりホッとしたヒツギであったが
ユウセイに肩入れしているということはつまり、謎の劇物はその人に渡されるということだ
想像しただけでも同情せざるを得ない

ここまでの雑談を経て、ようやくして渡される本題。
レイナの指示を受けてイクリプスが渡してきたものは、何やらの報告書
記された文字の最初に見えるのは自分の名前と親しんだ形式番号。

>「率直に言うとバルクレイスの装甲を形成するゾルオルハリコニウムが足りないので修理が出来ないのです。
>マオ・インダストリー社にあたってみたものも、相当量のゾルオルハリコニウムは用意出来ないと仰っていました。

彼女の言葉を聴きながら書類を流し見してみる
装甲以外にも甚大な被害を受けた頭部・バックパック・右足は丸ごと交換が必要らしい。
特にバックパックと右足は、それぞれ内蔵された大量のスラスターとステークも改修しなければならないと
自分でもある程度「やべぇな」とは思っていたし、最終的には動いてるのがやっと見たいな状態だったけれど
よもやここまでのダメージだとは想像していなかった。
(となると俺はここでお役ごめんか・・・)
自分はこのテスト機のパイロットとしてここに居る身だ、相方が使用不能となれば自分が戦場に出る必要も無くなる
そう思っていたヒツギに対し、イクリプスから思いもしない言葉が投げかけられた

>月から地球に帰還する間に敵の攻撃が無いとも限りません。
>なので、地球でバルクレイスを修理するまでの代替えにと、こちらでヒツギ様の機体を用意させていただきました」

「え、代替え?」
書類をパラパラとめくって行くと、半分を過ぎたあたりで別の書類が混じっていることに気がついた
自分がよく知るゲシュペンストの見た目をそのままで、右の脛に前から見たら右足を覆い隠しそうなほど巨大なブレード
そして同じく左腕にもブレード・・・カラーリングは赤と、誂えたようにどこかで見たような機体

>「ヒツギ、君にはXゲシュペンストに極めて近いPT、ゲシュペンストMk-Ⅱ S/Bを任せる。これまで同様、私に尽くしてくれ」

「・・・」
その台詞に驚き、すぐには言葉を出せなかったヒツギ。
しかしすぐに落ち着いた様子を取り戻すと、背筋をまっすぐに伸ばして、そろえた指を頭部につけて敬礼する

「ヒツギ・ハヤセ、力戦奮闘し精進致します!!」

143レイナ&イクリプス ◆zv577ZusFQ:2012/09/11(火) 08:26:21 ID:AWazQAPI
>>142
「だが、バルクレイスと使い勝手は近いと言っても性能面では劣化気味だし、あれには切り札のSCIも無いからな。
いつもの調子で肉を切らせて骨も切らせる様な無茶をすれば……くくく。今度こそ君のちっぽけな命は永遠の地獄に落ちていくかもね?」

ただの忠告にしては彼女の台詞は物騒だし容赦が無いし配慮も無し遠慮も無い。
まぁ、これぐらいは脅しておかないと彼には忠告の効果が無いだろう。
それに……まだあやふやだが“見えてしまうのだ”彼女の眼には。

「…だからね、代替え機と言えど慣らしは必要なのよ。実はイサムにお願いして模擬戦の都合をつけてもらっているわ。
なんか良く知らないけど、模擬戦で2000回負けなしの接近戦を極めたスペシャルなパイロットが相手らしいわよ」

なんとも用意の良い事である。
しかし、そんなスペシャルで2000回なパイロットが良く素人に毛が生えた様な少年相手に時間を割いてくれたものだ。
きっとヒヨッコを徹底的に叩き潰す事で優越感に浸ろうと考えている陰険な奴なのだろう。全く相手を知らないが。

「さぁそろそろ行こうか。なんと模擬戦は君の回復を予測して今日にセッティングしてあるのよね。合理的でしょ♪」

ニコッとドキリとする様なウインクをして見せるが……全然合理的じゃねぇよ。とヒツギとイクリプスはツッコミたくなったはずだ。
もはやこんな所に長居は無用だと、せっかちさんなレイナはさっさと出口の方へと歩いて行ってしまうのだ。

「……あの〜。なんかいつもフルスロットルでスミマセン」

と、主に聞こえない様にヒツギへと一言謝っておくイクリプス。
だが、主の進む道へ追従するのが従者である。
やはり、そのまま1人でどこまでも行ってしまいそうなレイナを追いかける。

144 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/11(火) 16:13:48 ID:YqNnqtAU
「いえ、一様、問題は無いです。」
クスハ汁飲まされたついでに、あれってまぁ良いか。
「PX、行ってきますね。あと、後でで良いんですけど、代がえき教えてもらえますか?」
病室を、後にする。
適当に、フリスクを買い。
さて、戻るか。と思ったとき。
ヒツギの病室を見つけた。
「怪我したのかなぁ?まぁいいか。」
ヒツギの体の強さは、鹿嶋大佐との一戦で知っている。

145リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/11(火) 19:08:18 ID:XAObQUog
>>144
イサムに引き続いて病室を出て行くユウセイを見送ったリリーの視線は、イサムの時のそれとは違い、
明らかな疑念をはらんでいた。

(あの人……精神的な欠陥があるみたいですけど、どうして軍属になれているんでしょうか?
 そういった欠陥があれば採用の時点で蹴られるのが普通……それをすっ飛ばして、しかも高級なワンオフ機に乗せてもらっているあたりが……。
 あの大将さんが直接ここに来ることといい、あの人に一体何があるというのでしょうか? ……いや、これも考えても詮無いことですが)

そのあたりの背景がどうなっているかは怪しさMAXだが、それを暴いたところで何かが良くなるわけでもない。
気にはなるが、これはアンタッチャブルな問題だ。それこそただの尉官が触れてはいけないような何か。

(ま、何か重大な問題があるのならば、とうの昔にあの大将さんが手討ちにしているでしょうし、今のところは問題無いんでしょう、たぶん。
 単に戦力の頭数を揃えるために、どこかから引っ張ってきた人なのかも知れませんし。
 何にせよ、今は私が彼について何かを考えたりしたりすることは無い、ということだけは確かです。ふぅ、楽になりました)

問題は何もなくなった。さて、これからどうしたものか。
艦の指揮権を強奪したりした自分の諸々の蛮行は、どういうわけか二日ほどの営倉入りと口頭による厳重注意で済んでしまった。
おそらく、この部隊には普通のそれとは違う論理が存在しているのだろう。
大将が直接関わっていることといい、カーマインの令嬢が一枚噛んでいることといい、普通ではないきな臭い部隊ではあるが、
こういう特権じみた部分は素直にありがたい。
そんなことを考えながら、リリーも病室の入り口から廊下へ出た。

146ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/11(火) 20:13:21 ID:RNhJRvlY
>>143
>「だが、バルクレイスと使い勝手は近いと言っても性能面では劣化気味だし、あれには切り札のSCIも無いからな。
>いつもの調子で肉を切らせて骨も切らせる様な無茶をすれば……くくく。今度こそ君のちっぽけな命は永遠の地獄に落ちていくかもね?」

確かに、量産型を基にしているだけあって性能を向上させたとはいえ限界が見えているスペックだ
ブレードとブラスターキャノン以外は普通のゲシュペンストと言っていい。
機動力も当然落ちているし、いつものような乗り回し方をしているとすぐに引き離されて狙い撃ちだろう

>「…だからね、代替え機と言えど慣らしは必要なのよ。実はイサムにお願いして模擬戦の都合をつけてもらっているわ。
>なんか良く知らないけど、模擬戦で2000回負けなしの接近戦を極めたスペシャルなパイロットが相手らしいわよ」

「イサム大将が?それに2000回って逆に模擬戦しかしたことが無いってレベルじゃねぇかよ」
しかし2000回ともなるとかなりの強敵になるだろう、握り締めた手を平手に打ちつける仕草からやる気が伝わってくる。
模擬戦とはいえ負けず嫌いなヒツギにしてみればむざむざとやられるつもりは無かった
バルクレイスのデータで作られている以上、ここで負けるということはバルクレイスのデータが劣っているということにもなりかねない

>「さぁそろそろ行こうか。なんと模擬戦は君の回復を予測して今日にセッティングしてあるのよね。合理的でしょ♪」

「分かった・・・って今からかよ!?」
ウィンクに対して少し照れながらも笑顔で答えるが、その後で何を口走っていたか理解したらしい。
どうやらこのことを伝えにきたわけではなく、迎えに来ていたようだ
困った様子のヒツギを置いて、言葉の主はといえばさっさと歩いている

>「……あの〜。なんかいつもフルスロットルでスミマセン」

「いいや、体も鈍っていた所で丁度よかったんで気にしないでくださいよ」
ヒツギと共に残されていたイクリプスにも大丈夫だと答える。

「とりあえず置いていかれる前にいきましょか!」
従者に声をかけ、共にレイナの背中を追いかけていった

147イサム&レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/11(火) 21:00:27 ID:rLQydMgg
――――格納庫
格納庫内の各ドッグには甲斐に配属されていた機体と新型三機に大型ドッグにGタイプのカスタム機が横たわっていた
もっとも甲斐に配属されていた機体の内、二機を破棄、バルクレイスも復旧の目処が立たないとの事

残存していたのはレイナのアイゼルネ・ブルートとレオンのエクセリオンのみだ

エクセリオンの開いたハッチから声が響く

レオン「大将!模擬戦をやるにしても何故、今なんだ?」

エクセリオンの脚部まで歩み寄りながら応えるイサム

イサム「取り越し苦労であれば良いが、急を要する事態が差し迫っているとしか言えんな」

ハッチから飛び降り、半重力状態であるエリア故か、ゆっくりと地面に着地するレオン。その目はイサムの目を見据える

レオン「補給状態は全て実弾の様だが?」

詰め寄る様な気配のレオンに対し特に悪びれる様子も見せずに淡々と応えるイサム

イサム「如何にも、本命は模擬戦ではない。連邦軍の現状で急遽、対応出来る者は我々以外にない」
レオン「ジルヴィエを頼れない理由でも?」
イサム「連中は承知の上でのだんまりだ。我々を試しているのだろう。だからと言って手を打たぬ訳にはいかん」

しばらくイサムを睨んでいたが振り返りエクセリオンを見上げ

レオン「…正義の味方は泣けるぜ」

既にこの基地のみならず都市の人員のほとんどは地球及びコロニーにあるマオ社関連の施設へと移動を始めていた
またマオ社のエンジニアの何人かは甲斐への臨時徴兵扱いで動員している

但し連邦には無許可で、だ

>>142>>143
レオンがそう呟いた矢先に見覚えのある人影が近づいて来るのが見える

148レミー中尉 ◆E8ckRIIdug:2012/09/11(火) 21:10:56 ID:daPewXJg
>>136
 そんなイサムを見つけてそっと耳打ち。
「閣下、軌道防衛艦隊のエッシェンバッハ少佐が来ています。
 クーリマン軍曹の件や毛利少年の件など色々あるようで、軌道艦隊のダークマン提督の代理人として権限を一部預かっているとまで」
 ここで言葉を切り、
「……彼女も各方面にコネのある身とは言え、直属でもない少佐を寄越すあたり厳重な抗議でも無いようですが」
 そこまで伝えた後は彼の判断を待つようにそばに付き従う。

 ちなみに、

「……で、どうだったの?」
「まぁ、新たな“鋼竜戦隊”の旗艦になれるかは……あの艦長が……」

 呼び出されたラウディはマデリーンに色々口頭で報告していた。

149 ◆zv577ZusFQ:2012/09/12(水) 12:32:18 ID:v0.MyYws
>>147
「やぁ。ごきげんようイサム。
大した用も無いくせにわざわざ極東から月面まで遠路ご苦労様ね。
しかし、局長という立場のクセに若くない身体にムチ打ってあちこちでチョロチョロ。
ホントによく働くわね、あなた。日本人の鑑みたいよ」

まるで友人とでも出会ったかの様なフランクな挨拶をイサムとレオンハルトへと無事に?済ませる。
まるで鬼の様な体躯の目上の男に対して、よくもこんな恐れ多い事を口に出せたなと周囲は冷や冷やしているに違いない。
ユウセイ一等兵達がこんな口を聞いたものなら…消し飛んでいるだろうか?
いや……むしろこの漢はそんな些細な事を気にする様な小さい器などでは無いか。

「ふむふむ。ラプターの搬入の方も滞りなく行われたのか。
後は操るアカリの仕上がり次第だけれど、ジェネラルは上手くやれたかしら?」

実はアカリの決意を聞き遂げた後、レイナはすぐにジェネラルことレオンハルトにアカリの空戦教官になって欲しいと頼み込んでいた。
少々、強引過ぎるオーダーだったが、この三日間でどのぐらい成果が出て来ているものだろうか?

マオ社から基地に配備されたのは3機。
内レイナが用意したのがヒツギ用のゲシュペンストS/Bと納期を強引に切り上げさせると言う暴挙の元に突貫作業で最終調整が成されたビルト・ラプター。

3機目の銀の機体。これはエル・アインスという機体の亜種だろうか?トンファーに太剣。純粋な格闘機?
レイナにもその程度しか解らない。

「うちのヒツギとS/Bはいつでも何とでも戦闘可能よ。
ほら、そちらも早く対戦相手の例のスペシャルなパイロット殿を紹介してくれないかしら?」

万に一つもヒツギが負ける等とは考えていない揺るぎ無い自信がある。

150ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/12(水) 14:46:27 ID:pvfAscCY
>>147>>149
「あれ、レオンにイサム大将?」
レイナの後を付いてきただけで、どこに行くのか誰が待っているのか詳細を知らなかったヒツギにしてみれば当然の反応だろう。

後ろにはエクセリオンに資料で見たS/Bと、あれはビルドラプター・・・?足回りがだいぶ弄られているみたいだ
だけれどシルエットはほとんど変わらない、S/Bと同じく改修された機体なのだろうか

弄られているといえばさらにその向こう側にある機体。
頭部と特徴的なブレードトンファーからアルブレード元だと分かるが・・・それに大型の実体剣?
範囲はともかく、どちらも手持ちで武器の属性までかぶっているとなるとかなり変わった機体だと言わざるを得ない

(いくら格闘機って言ってもこんなの俺が乗るわけじゃないだろうし・・・)
(レオン・・・はさすがにこれは乗らないだろ)
ここでヒツギは何かに気づいたようにハッと顔色を変えた

「2000回負けなしの接近戦を極めた・・・まさかイサム大将相手ってわけじゃあ!?」
イサム大将だったら大型ソードを搭載するのも頷ける、トンファーよりも剣のほうが扱いやすいはずだ
アルブレードに乗るのかと言われると疑問だが、もしそうだったら謳い文句とぴったり一致している
さすがのヒツギでもイサム相手に勝てる・・・とは思っては居ないようだ

151 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/12(水) 15:49:05 ID:mzXXYC7s
「あれ、イサム大将、ヒツギ、それにレオン中尉まで。」
ユウセイは、指定されていた。ラボ、に到達していた。
「これは?」
アルブレードに、帯剣?
なんなんだ。このふざけた改造は、
あれは、ゲシュ、これも結構改造されてる。
「2000回勝つ、って何もんだ?」
少なくとも、キョウスケ中尉、ラミア少尉、リュウセイ少尉
はこの作品にはは出てこないから<<自重しろ。
「凄いじゃん、ヒツギ歴戦の猛者と戦えるなんて」
だが、ユウセイは気づいていなかった。
これが、DCの時のユウセイであることを

152アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/12(水) 17:35:23 ID:YSproER6
イサム達が話をしている奥、ファイターモードのビルトラプターから、赤いパイロットスーツの女性がコクピットハッチを開けて出てきた。
そこへ、低重力エリア特有のふわふわとしたステップを踏みながら、先ほど医療施設を後にしていたリリーが近づく。

「クレマチ伍長、ビルトラプターの調子はどうですか?」
「スノウフェイル少尉?」

機体の上から降りたパイロットスーツの女性は、急いでヘルメットを脱ぎ、リリーに向かって敬礼する。
ヘルメットをかぶるために髪をアップにまとめているその女性……アカリ・クレマチの敬礼を見たリリーは無表情に「待った」のジェスチャーをし、

「いや、私のようなやくざな尉官に、そんなに畏まらないでください、クレマチ伍長。
 あと、ファミリーネームでは長いので名前で結構です」
「あ、はあ……了解です、リリー少尉」

ふわふわと飛んできたリリーの手を掴み、リリーをその場に停止させたアカリは、若干面食らったような顔をしながらもリリーの要求に応える。
それに満足したように――やっぱり無表情ではあったが――頷いたリリーは、隣にあるビルトラプターを見上げ、

「ビルトラプター制式仕様。可変型PTビルトラプターの制式採用を目指した改修機。
 今までのゲシュペンストとはひと味もふた味も違うと思いますが、操縦には慣れましたか?」
「ええ、戦闘時における緊急変形離脱に慣れきってませんけど、すごい機体ですよ、これ。
 PTがこんなに私の思ったとおりに動くとは思いませんでしたから、まだ少し興奮してます」

今まで旧式機である量産型ゲシュペンストMk−Ⅱにしか乗ってこなかったアカリにとって、ラプターの追従性はまさに感動モノであった。
その興奮を表すかのように、アカリの頬は上気して桃色に染まっている。
しかしその後、「でも」と目線を落として、

「未だにシュナイダー中尉には一回も有効打を与えられていないんですよね……。ちょっと機体に振り回されてるような気もします」
「それは仕方のないことですよ。あの人とあなたとでは、年季が違いますから」

超速度反射能力があるとはいえ、やはり経験の差はいかんともしがたいものだ。
リリーの指摘を受けて、アカリは改めてそれを噛みしめたようであった。

153イサム&レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/12(水) 18:24:10 ID:wpdQ1RaM
>>148
>「閣下、軌道防衛艦隊のエッシェンバッハ少佐が来ています。

その報告に黙って頷くイサム

>>149
そんな折り見覚えのある人影の正体はレイナとヒツギだった
ヒツギは機体を見てぶつぶつと考察している様子
レイナからは一聞、元気そうにイサム達に話しかける

>「やぁ。ごきげんようイサム。
大した用も無いくせにわざわざ極東から月面まで遠路ご苦労様ね。
しかし、局長という立場のクセに若くない身体にムチ打ってあちこちでチョロチョロ。
ホントによく働くわね、あなた。日本人の鑑みたいよ」

そんなノリに軽く応える

イサム「ふふん。なぁに、じっとしていると体が動いてしまう病なのだよレイナ君」

しかし、そんなノリも束の間、真剣な眼差しを送る

イサム「いや、君達の役目は本来であるなら私の部下から選ぶべき事。今回の被害は聞き及んでいる。本当に申し訳無いと思う」

頭をしっかりと下げるが、レイナはただ、ただ優雅にラプターに歩み寄りながら

>ふむふむ。ラプターの搬入の方も滞りなく行われたのか。
後は操るアカリの仕上がり次第だけれど、ジェネラルは上手くやれたかしら?」

そう言われ応えるレオン

レオン「…ああ、月の重力下とは言え可変機と空戦を始めてから間もないなんて思えない程度には、ね。当然、延びしろにも期待できそうだ」

報告を聞きながらトンファーやら対機刀を帯びた機体をしげしげと見つめるレイナ
>
「うちのヒツギとS/Bはいつでも何とでも戦闘可能よ。
ほら、そちらも早く対戦相手の例のスペシャルなパイロット殿を紹介してくれないかしら?」

模擬戦相手を知りたいレイナ。彼女が発した直後
>>150
>「2000回負けなしの接近戦を極めた・・・まさかイサム大将相手ってわけじゃあ!?」

考察中だったヒツギは、やや戦慄した風な調子でこぼしてしまう

イサム「君とも近い内に闘っておきたいとは常々、思っていた所だ」

>>151
その矢先、同じくラボからの案内で誘導されたユウセイが格納庫へと立ち入る

>「あれ、イサム大将、ヒツギ、それにレオン中尉まで。」

挨拶もそこそこにアルブレードを見るユウセイ

>「凄いじゃん、ヒツギ歴戦の猛者と戦えるなんて」

その言葉を待ってましたとばかりに肩を組むレオン

レオン「そのスペシャルな奴とは…お前さ」

イサムは腕を組んで頷く>>続く

154イサム&レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/12(水) 18:24:49 ID:wpdQ1RaM
>>153の続き
頷くイサム

イサム「如何にも今回ヒツギ君と戦って貰うのはユウセイ・ハヤミ一等兵だ。市街戦及び拠点防衛における兵装ビルを用いた立ち回りを習得して貰いたい
なお、現状の本体には実弾は装備されていない
ヒツギ君のS/Bは模擬戦用識別ビームブレードを
ユウセイのアルブレードにも同様の細工を施してある
兵装ビル内には各種汎用武装が配置されている。何か質問はあるかね?」

155 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/12(水) 18:46:54 ID:TKHN6KKQ
>>154
「はい?、えっと俺?」
理解できなかった。2000勝もしてないし。
「ご冗談を、2000回も勝利してないですし、大将と、やったほうが良いと思いますが。」

「やらせてください。1対1は久しぶりですから。」

やるしかない。折角の機会だ、俺もいま自分がどれだけやれるか知りたい。


人間相手で。
「凡庸兵器、何があるんですか?」

156レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/12(水) 19:04:31 ID:wpdQ1RaM
>>155
>「ご冗談を、2000回も勝利してないですし、大将と、やったほうが良いと思いますが。」

>「やらせてください。1対1は久しぶりですから。」

相変わらず言動に脈絡のないユウセイ
耳をほじりながら余所を向くレオン

>「凡庸兵器、何があるんですか?」

その質問にかったるそうに答えるレオン

レオン「近接武装にCMナイフ、プラズマカッター
中距離でアサルトライフル、Gレールガンにガン・レイピアにぃ〜
めがび〜むらいほぉとフォトンライフルがぁ
長距離はぁレクタングルランチャーとぶーすてっどらいほぉ?みたいな?」

イサム「なお部位破壊が成立したと判断された場合、対象部位は稼働不可となる」

157レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/12(水) 19:10:35 ID:wpdQ1RaM
>>156
ハッとするレオン

レオン「忘れてたブーストハンマーとG・インパクトステークがあったな」

158ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/12(水) 21:11:37 ID:pvfAscCY
>>152
「あれは・・・?」
ラプターのコックピットを開いて中から出てきたのは
これまたどこが出見たことがある姿形、あれは間違いない

「おーい、あっかり〜ん!」
リリーと話しているその背中へと声をかける
ラプターから出てきたということはそのパイロットはアカリということなのだろう
彼女のゲシュペンストも相当酷い感じにやられていたはずだ。

この振り分けと言うことは、このゴテゴテした機体は・・・

>>153-155
>レオン「そのスペシャルな奴とは…お前さ」

ユウセイを指すレオンと指先と共にヒツギの視線もそちらに移動した
ゲシュペンストがヒツギに、ラプターがアカリに渡ったとなれば
残ってアルブレードは同じく機体を失ったユウセイに回るのは当たり前の話、だったらあの装備も説明がつくってものだ

>イサム「如何にも今回ヒツギ君と戦って貰うのはユウセイ・ハヤミ一等兵だ。市街戦及び拠点防衛における兵装ビルを用いた立ち回りを習得して貰いたい

「俺は問題ないぜ、お互い病み上がりだしそういう意味でもフェアだ」
お互いに腕が鈍っている節もあるだろう、ここでこうして場を作ってくれたのはありがたい

>なお、現状の本体には実弾は装備されていない、ヒツギ君のS/Bは模擬戦用識別ビームブレードを

「ってことはあのブレードはほとんどお飾りって事か」
腕と足備え付けられた高周波ブレードは展開こそするが、いわば木刀を取り付けているようなものということだ

ユウセイの質問に答えていくレオン、出てきたものは大体がヒツギには使えないようなものばかり。
せいぜいナイフか広範囲を打てるガン・レイピアか・・・だがその後に出てきた2つはヒツギでも何とか使えそうなものだった

>レオン「忘れてたブーストハンマーとG・インパクトステークがあったな」
脚部ステークを振り回しているヒツギにとってこれはありがたい
ブーストハンマーも他に比べたらだいぶ直球な物理で殴る装備だ

「ブーストハンマーとステークか、それだったら俺でも使えるかもな」
「特にステークだったら早めに取っておきたいところだ」

159 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/12(水) 21:19:40 ID:TKHN6KKQ
>>158
「病み上がり、まぁそうだな。」

「ところでさ、俺は精神的ショック。で入院だけど、ヒツギは、何で入院したの?」
と、適当に質問した後。
ユウセイは、頭の中で、使えるものを探していた。
【ナイフ、実弾系、連射系、これらは使える。】
【そして、ブーステッドハンマーこれは確実に取りたいな。】
まぁ、勝つように頑張んないと、な。何となく思い入れがあるし。
そしてぼそっと
「獅子王ブレードないのか。」

160アカリ&リリー ◆Tg./UqnJ52:2012/09/13(木) 21:58:06 ID:/UrWeO/.
>>158
「は〜い!」

広いハンガーによく響くヒツギの呼び声に、アカリは振り向きながら、思わずそんなやや延びた返事をした。
それを見ていたリリーが、ぼそっと、

「影が薄くなった、ような……」
「え、何か言いました?」
「あ、いえ、別に。お団子型のファンネルを飛ばす女子中学生なんて幻視してませんよ、はい」
「…………?」

不思議そうに小首を傾げるアカリをよそに、リリーはラプターの隣にあるゲシュペンストS/Bを見上げて、

「これからヒツギ・ハヤセさんとハヤミ一等兵の模擬戦をやると聞いていますから、その関係でしょう、彼らが来たのは」
「ああ……そういえば今日が退院予定の日でしたっけ。病み上がりでそんなことして大丈夫なんでしょうか?」
「ハヤミ一等兵は精神的ショックで参っていただけですし、ハヤセさんは比較的軽傷で済んでいますから、それほど問題は無いでしょう。
 アルブレードのカスタム機と、量産型ゲシュペンストのカスタム機というカードに、少し変な感じはしますが」
「機体の慣熟訓練を一気にやってしまおう、というわけでしょうか。少し急ぎすぎな気もしますね」
「その感は否めませんね。何か理由があるのかないのか……イサム大将の考えることはよくわかりません」

視線をヒツギたちの集団に戻したリリーは、相変わらずの無表情で、彼らの様子を観察するように眺めていた。

161イサム&レオン ◆NcltM1gQ/Q:2012/09/13(木) 22:04:37 ID:pXx8pYhU
説明が終わりヒツギとユウセイはそれぞれの乗機に乗り込み、持ち場に待機していた
背の高い民間施設に偽装した、武器庫とも言える兵装ビル
汎用PT用の携行武器が収納でき、一般的なPTによる攻撃を防ぐバリケードにもなる
今回彼等に利用が許可された本施設以外にも捕獲用電磁結界や自動砲撃システム内蔵式の物もある

これらのビル群を隔れた状態での模擬戦となる

通信機を片手に号令をかける

イサム「ヒツギ君。これより君はPT機動及び各種兵装を実戦形式にて確認してもらう。ユウセイ一等兵はくれぐれも熱くなり過ぎんようにな」

ヒツギ、ユウセイの機体情報をディスプレイで確認した後、両機に眼を向け、再度確認するとマイクを口元へ

イサム「それでは…状況…はじめッ!!!」

162 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/13(木) 22:16:07 ID:FBeKpOpI
>>161
「了解、心がけますよ。」
イサム大将の、号令により
試合が始まる。
「河嶋大佐は、強すぎるからな、ここでの初めての勝負 ゾクゾクするねぇ。」
まぁ、これで勝てなくてもいいかと思っていた。
「試運転ってことで、まずはT-linkコンタクト」
念の、刃拳が手に収束する。
「やっぱりな、ナックルができるなら、これも有りだと思ったよ。」
手を、突き出し、
「破を念じて刃となれT-linkソード」
ゲシュの肩に、念の刃が襲いかかる

163 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/13(木) 22:25:18 ID:FBeKpOpI
>>162
の続きというより間。
ユウセイは、T-link系の技を使ってみたかった。どうしても
「やっぱあれか。ソードが一番使えるのかな。」
そう、思ったユウセイは、ゲシュをロックオンし、
ビルの天井を飛びながら。
600m地点に接近する。
「あれは、」
ボックスを発見した。
「ソードの後は、あれを使おう。」
んで>>162に続く

164 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/13(木) 22:30:17 ID:FBeKpOpI
「あれ?出ない?」
ソードが出そうだなと思った瞬間。
固まりは出たものの、刃とはならない。
「仕方がない、コッチ使うか。」
T-linkブーメランを取り出す。
「そらよ。」
100m地点まで、一気に接近し放つ

165ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/13(木) 22:53:10 ID:E2oYcJyQ
>>160
アカリが答えたちょうどその時、ヒツギは模擬戦へと向かう為に機体に乗り込んでいた
コックピットが動くその音にかき消されかすかにしかその耳には届かない、可愛そうに・・・

(今なんか聞こえたような・・・)


>>161
基地の中に市街地があるとはその規模に恐れ入る。
とはいっても実際に人が暮らしているものとは違う無機質なものであるが。

>イサム「ヒツギ君。これより君はPT機動及び各種兵装を実戦形式にて確認してもらう。ユウセイ一等兵はくれぐれも熱くなり過ぎんようにな」

「了解しました」
イサムがいったPT機動・・・つまりヒツギが元々乗っていたバルクレイスはPTの範囲からちょっと外れた性能だということだ
彼自身もその言葉に苦笑せざるを得ない

いつもより若干視野角の狭いコックピットのモニターに武装の一覧が表示される。
ミサイルにフォトンライフル、ブラスターキャノンとブレード・・・確かにデーモンっぽくできている
この機体にはどちらかといえば実弾のほうが相性がいいのだろうが、あえてフォトンライフルなのはプロージョンガンの代用ということだろう

>>164
「いきなりかよ!」
ヒツギが悠長に武装などを確認していた最中、アラートがコックピットに響き渡る。
見ればアルブレードがご丁寧にこちらに突っ込んできていた

「!! 重い」
反射的にその動きに合わせて突っ込もうとするも機体の足が予想以上に遅い。
いつもに比べれば追従性が明らかに劣っている。
ヒツギは突っ込むのは無理だと判断したのか、すばやく機体を引き戻しビルをブーメランとの間に挟みこんだ
話だと確かバリケードにもなると言っていた、となればビルを貫通してくるなんてことはまずない。

「この距離なら届く!」
ビルを壁に使ったその時、切り返すように入ってきた側と反対側から赤い影が飛び出してきた。
それは一直線にユウセイめがけて踏み込んでくる、突破力の要である加速はこの機体でも生きているようだ

「貫け!!」
左腕のブレードがその切っ先を腕の延長線のように、腕部一体ブレードを突き刺すために前方に伸ばした姿
脇を締め腕を振りぬく動きでアルブレードへと白刃が迫った

166 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/13(木) 22:59:59 ID:FBeKpOpI
>>165
「危なっ。」
バク転でギリギリ、の所で回避。
「次は、こう行くか。」
ロシュセイバーを投げ、牽制

「念動集中。」
拳にエネルギーが貯まる
「ナックルだ。」
T-linkナックルが、げしゅの頭に向けて殴りかかる

167ヒツギ ◆zwG.6Bg2jY:2012/09/13(木) 23:42:45 ID:E2oYcJyQ
>>166
>バク転でギリギリ、の所で回避。

「甘い!!」
真っ直ぐ飛んでくる銃弾に対して真っ直ぐ後ろに下がる奴はいない、射線から抜けるのが常だ。
刃を前に向けたままの突撃であるならば、ユウセイもそう回避すべきだっただろう

>ロシュセイバーを投げ、牽制
相手が下がった分こちらが前に出ればいい
牽制としてのロシュセイバーが装甲を掠めようが関係はない

>T-linkナックルが、げしゅの頭に向けて殴りかかる
「そんでもってそれも甘い!」
T-linkナックルの目の前からゲシュペンストの頭が消える。
正確に言えば消えたわけではない、視界から抜けただけだ

電光石火の動きで肉薄してその勢いを乗せたまま機体を低く。
地面ぎりぎりまで落とされたその動きは懐にもぐりこむ為に体を小さくする技術
これぞまさしくヒツギがもっとも得意とするゴリ押・・・ではなくダメ押し、必殺のカウンター

「貰うぞ!!」
再び襲い来るブレード、ユウセイとは違ってこちらは最初っから胴体・・・コックピット狙い
頭部は的が小さいのでく当てづらく、さらにPTはコックピットが胴体のため砕かれてもメインカメラが落ちる以外のダメージはない
だが胴体ならばそれだけで必殺を狙うこともできるし、的も大きい
頭部同様に防御されても壁になったに部位にダメージを与えられる。
同じ格闘とはいえ、武器ではなく徒手空拳を使うか否かの差が現れたといっていい瞬間だった。

168 ◆JryQG.Os1Y:2012/09/14(金) 15:14:49 ID:eltwB/Ww

>>再び襲い来るブレード、ユウセイとは違ってこちらは最初っから胴体・・・コックピット狙い
「中央は、ぬかさん!」
全体に念動フィールドを展開。衝撃を受け止める。
「からのぉぉぉ、ゼロ距離射撃ってね。」
一気に、腹を抜けGリボルバーをコックピットにあて乱射、
「これで、終わらないか。模擬戦でも本気なのがヒツギだしね。」
T-linkブーメランの用意をする


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