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「集合・位相入門」輪読会
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とりあえず立てておきます。
日程や進めかたなど、順次決めていきましょう。
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四章じゃなくて四節でした。
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>>700
ギコナビならポップアップも読めますよ。
でも確かに携帯からじゃ無理か・・・
ということでM(全角)に統一しましょう。
二人とも問題抱えておられるようなので3つずつやりませんか?
生意気すみません。
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>>703
では振り分けてください。
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単純思考回路により
僕が奇数、先生が偶数、でいかがでしょう?
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>>705
はい、了解。
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2. 集合Aにおける対称的かつ推移的な関係Rが,次の条件(*)を満たすならば,
Rは同値関係であることを示せ.
(*) 任意のa∈Aに対して,aRxとなるようなx∈Aが(少なくとも1つ)存在する.
解答. 任意のa∈Aに対してaRxであるとすると対称律によってxRa,さらに推移律によって
aRaが成り立つ.即ちRは反射的.
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はやっっ!速攻でおkでつ。
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4. A=Z×(Z-{0})とする.Aの元(m,n),(m',n')に対し
(m,n)R(m',n')⇔mn'=m'n
として関係Rを定義すればRはAにおける同値関係であることを
証明せよ.(この関係Rによる商集合A/rの元φ((m,n))
(φ:A→A/Rは標準的写像)は有理数m/nを表すものと考えられる)
解答 任意のAの元(m,n)に対してmn=mnだからRは反射的.
((m_1,n_1),(m_2,n_2))∈A×Aとし,(m_1,n_1)R(m_2,n_2)とすると
m_1n_2=m_2n_1であるからm_2n_1=m_2n_1となり(m_2,n_2)R(m_1,n_1)
すなわちRは対称的.
((m_1,n_1),(m_2,n_2),(m_3,n_3))∈A×A×Aとし,
(m_1,n_1)R(m_2,n_2),(m_2,n_2)R(m_3,n_3)とすると
m_1n_2=m_2n_1,m_2n_3=m_3n_2であるから
m_1n_3=m_1n_2n_3/n_2=m_2n_1n_3/n_2=m_2n_3n_1/n_2
=m_3n_2n_1/n_2=m_3n_1となり(m_1,n_1)R(m_3,n_3)即ちRは推移的.
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6. RをAにおける同値関係,φをAからA/Rへの自然な写像とし,またfをAからBへの写像とする.
そのとき,f=gφとなるようなA/RからBへの写像gが存在するための必要十分条件は,
Aの元a,a'に対し"aRa'⇒f(a)=f(a')"が成り立つことであることを証明せよ.
解答 必要性:aRa'とするとφ(a)=φ(a')このときf(a)=gφ(a)=g(φ(a))=g(φ(a'))=gφ(a')=f(a').
十分性:aRa'⇔φ(a)=φ(a')なのでφ(a)=φ(a')ならばf(a)=f(a')よってA/Rの各元φ(a)に対して
Bの元f(a)を対応させる写像をgとするとf=gφとなる.
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9月中旬ごろから復帰してよろしいですか?
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>>711
はい。お待ちしております。
えと、読むことは出来てますか?
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>>712
いえ、全然読めてないです_| ̄|○
今は他にやらないといけないことが山ほどあるので…
9月入ったら頑張って追いつこうと思います。
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>>713
じゃあ、一章終わりということで、ここでとめときましょうか?
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1.
次のような関係の例を挙げよ。
(a)反射的、対称的であるが、推移的でない
(b)反射的、推移的であるが、対称的でない
(a)複素数a,bに対し、関係RをaRb⇔ab~+a~b≧0で定めるとRは条件を満たす。
(反射律、対称律を満たすのは明らか。推移的でない例は、
a=1、b=cos60°+isin60°、c=cos120°+isin120°)
(b)実数a,bに対し大小関係R(≧)をaRb⇔a≧bで定めるとRは条件を満たす。
(a≧aは明らか、a≧b∧b≧c⇒a≧cは成立。反射的でない例はa=5、b=4)
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3.集合Aにおける反射的な関係Rが、条件
aRb,bRc⇒cRa・・・①
を満たすならば、Rは同値関係であることを示せ。
c=bとしてaRb∧bRb⇒bRa。bRbは常に真だからaRb⇒bRa。∴Rは対称的。
すると①の右辺⇔aRcだから、aRb,bRc⇒aRc。∴Rは推移的。
以上よりRは反射的、対称的、推移的な関係、即ち同値関係である。■
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5.
A×BからAへの射影pr_1に付随する同値関係によるA×Bの商集合は
どのような元からなるか。
pr_1に付随する同値関係をR(pr_1)=Rとする。
A×Bの元a,bに対して、aRb⇔pr_1(a)=pr_1(b)。
よって、A×B/Rの元、即ちaを代表とした時のRによるaの同値類C(a)は、
C(a)={x∈A×B|pr_1(x)=pr_1(a)}なる集合である。
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>>711
お久しぶりです。
いつのまにか漏れも参加させてもらってますw
9月中旬ですか・・。長いですね。
>>714
これで停止するということですか?
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>>686
>X=∪[x∈A]C(x)
XはMでは?
他は納得ですが、段落分けは多くした方が記述の切れ目が見えやすいと思います。
‘(6.1)’などの「事項」も消さない方が良いのでは・・・。
>>687>>688
納得です。
>>689
納得です。φは「fの非単射性」、jは「fの非全射性」の補正をしているというのが
おおざっぱな認識でしょうか。
前から不思議に思ってたのですが、先生は句読点を打つときは
ALL日本語→、。 なのに
数式入り→, . なんですね。
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>>709
納得です。
>>710
「存在を示せ」なので
φ(a)に、ただ一つのBの元f(a)を対応させることができる、
ということを書くべきではないでしょうか?
相変わらず生意気ですね・・・家で吊っているので許してください・・・
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>>715
はい、おk
>>716
おk
>>717
はいおk。
C(a)のことを縦線集合って言うんじゃなかったかな。
>>718
>これで停止?
返事を待ちましょう。
>>719
>>X=∪[x∈A]C(x)
>XはMでは?
XはAですた。すみません。
>段落分け
以後気をつけます。
>式番号
なしで済む書き方の工夫をしたつもりだったのですが。
>「非単射性」「非全射性」の補正
そうかくと全単射が健全というか写像の本来の姿に見えちゃいますね。
>句読点、意識してなかった。。。
>>720
不明瞭でしたかね。以後心がけます。
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>>721
>XはAですた
MでなくAですね。すみません。
>なしで済む書き方の工夫をしたつもりだったのですが
後の章で再び取り上げられる可能性もありますし、テキスト持ってない方にとっては
式番号があった方が知識が整理されると思います。
>全単射が健全というか写像の本来の姿
あは。漏れはいろいろ勝手に自分で優劣つけて数学を理解してますよ。
正の数>>>>負の數とか、直交座標>>>>斜交座標とか。
この場合は、全単射>>全射or単射のみ>>>>なし
>句読点
自身では気づいてなかったのですか。。設定上そうなってるのでしょうね。
>不明瞭でしたかね
いえ、全く不明瞭とは思いませんが、俺みたいな奴にとってはそこまでびしっと書いてある方
が安心できるというか・・・・・。
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こんなスレが。誘導する?
松坂和夫『集合・位相入門』第3章を徹底理解する
ttp://science3.2ch.net/test/read.cgi/math/1094191074/
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是非!!
先生に誘導をお願いします
俺では役不足なので
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>>724
誘導してきました。
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>>725
ありがとうございます
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文面、相談せずに決めてしまって。。
あれでよかったですか?
補足、訂正があれば書き足してきて下さい。
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十分です。
定期的にageときますね。
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向こうはすでに3章か・・・。Zornの補題と言う定理は、それほど重要なのですか?
ひょっとしてメインイベントの一つとか?
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>>729
選択公理と同値な命題です。
したがって、なかったら現代数学の成果は砂上の楼閣になりかねないという土台ですかね。
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あの辺を眺めていると選択公理を同値な命題がたくさんでていますね。
>砂上の楼閣になりかねない
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
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>>731
他方、バナッハ・タルスキーの逆理がいえてしまう原因になったりもする命題なのです。
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さて、9はもういないわけですが今後どうしましょう?
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>>733
…。私は、あなたと私と台地くんだけでも続けたいのですが。。。
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書き込みテスト
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俺は一人になっても(ry
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age
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第2章 集合の濃度
§1 集合の対等と濃度
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A) 集合の対等
集合Aから集合Bへの全単射が(少なくとも1つ)存在するとき、BはA
に対等(equipotent)であるという。このことを以後A〜Bと書く。
定理1 集合の対等について、次のことが成り立つ。
(1.1) A〜A
(1.2) A〜B⇒B〜A
(1.3) A〜B,B〜C⇒A〜C
証明 Aの上の恒等写像I_AはAからAへの全単射である。よって(1.1)
が成り立つ。また、AからBへの全単射fが存在すれば、第1章定理4によ
って、その逆写像f^(-1)はBからAへの全単射となる。ゆえに(1.2)が成り
立つ。最後に、AからBへの全単射f,BからCへの全単射gが存在すれば、
第1章定理5によって、それらの合成写像gfはAからCへの全単射となる。
したがって(1.3)も成り立つ。(証明終)
(1.2)によって、A〜Bであることを"AとBとは(互いに)対等である"のよう
にいい表すこともできる。
なお、空集合Φは、ただそれ自身のみと対等であるとする。
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例1 Aをn個の元から成る有限集合とすれば、集合BがAに対等であ
るためには、Bもまたn個の元をもつ有限集合であることが、明らかに必要
十分である(第1章§4,問題16参照)。したがって特に、有限集合は、その
真部分集合とけっして対等に成り得ない。
例2 Pを正の偶数全体の集合とすれば、N〜P。実際、各自然数nに
対してf(n)=2nとおけば、fは明らかにNからPへの全単射となる。
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例3 直積N×NはNと対等である:N×N〜N。これを示すには、たとえば、
次のように定義されたN×NからNへの写像fを考えればよい:
N×Nの任意の元(i,j)に対して
f(i,j)=2^(i-1)*(2j-1)
このfがN×NからNへの全単射であることは、次のように示される。Nの
任意の元nはn=2^p*q(pは負でない整数、qは正の奇数)の形に一意的に
表され、また、負でない整数p、正の奇数qは、それぞれ一意的に、p=i-1,
i∈N;q=2j-1,j∈Nと表される。よって、任意のn∈Nに対し、n=2^(i-1)*(2j-1)
となるような(i,j)∈N×Nがただ1つだけ存在する。ゆえにfは全単射である。
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例4 実数の任意の2つの閉区間[a,b],[c,d]は互いに対等である。任意の
2つの開区間(a,b),(c,d)も対等である。実際、[a,b]から[c,d]への写像fを
f(x)=(d-c)/(b-a)(x-a)+c
によって定義すれば、明らかにfは[a,b]から[c,d]への全単射となる。また、
この写像の定義域を(a,b)に縮小し、終集合を(c,d)に変えれば、(a,b)から
(c,d)への全単射が得られる。
例5 実数の任意の開区間は実数全体の集合Rと対等である。たとえば、
開区間(-1,1)で定義された関数
f(x)=x/(1-x^2)
を考えれば、fがこの開区間からRへの全単射であることは容易に示される。
(f(x)=tan(π/2)xもおk?)よって、(-1,1)〜R。例4によって開区間はすべて互いに対等
であるから、結局、どの開区間もR全体と対等となる。
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注意 実は、任意の閉区間[a,b]もRと(したがってまた、任意の開区間とby(1.3)&例5)
対等であるが、このことを、[a,b]からRへの全単射を"具体的に"つくることによって
直接に示すのは、必ずしも容易ではない。たとえば、われわれが普通に考える
"連続関数"の範囲では、このような全単射をつくることは不可能である。実際、
微積分学で知られている"中間値の定理"および"最大最小値の定理"によれば、
任意の閉区間[a,b]上で定義された実連続関数fの値域はまた1つの閉区間[α,β]と
なり・・・(*)、R全体とはならないからである。このように、"具体的な"全単射をみいだす
ことが簡単でない場合には、次項の定理2などが有効に用いられる。
(*)は高校数学の範囲で示せますか?直観的にわかるような気はしますが、証明はわかりません。
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閉区間[a,b]で最大値β,最小値αが存在
連続関数だからαとβの間の値を全てとる
ってことですか?
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>>738->>744
乙です。えと、先ず、引用はレス番号をつけていただけませんか?
>>740
f(n)=2nがNからPへの全単射であることの証明を書いてください。
>>743
えーーと、高校範囲です。意欲的な大学が入試に出す可能性もあるような。
でも、2chねらの何パーセントの人たちは奇問扱いするだろな。
本スレに投下してみようか。
問題
f(x)を閉区間[a,b]上で定義された連続関数であるとする。
このとき{f(x)|a≦x≦b}も閉区間であることを示せ。
ただし必要ならば中間値の定理と最大(小)値原理を使ってもよい。
最大(小)値原理:閉区間上で定義された連続関数は最大(小)値をもつ。
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↑名まえつけ忘れ。
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>>745
レス番わからないんです・・・。過去ログほとんど見れないもので・・・。
任意の2n∈Pに対してn∈Nがただ1つだけ存在するから全単射。
投下してみましょう。
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B) Bernsteinの定理
集合A,Bが対等であることを示すには、もちろん、AからBへの全単射
をつくってみればよいわけであるが、このような全単射の存在を、(いちい
ち"具体的に"構成するまでもなく)、ある一般的な原理によって保証する
ことのできる場合がある。次の定理は、そのような保証を与える命題として
実用上最も有効なものである。
定理2(Bernsteinの定理) AからBへの単射が存在し、BからAへの単射も
存在すれば、AとBとは対等である。
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定理の証明に移る前に、この定理をいろいろの形にのべかえておこう。
まず、第1章定理7の系によれば、集合Xから集合Yへの単射が存在する
ことと、YからXへの全射が存在することとは同等であるから、定理2は、
次の定理2'あるいは定理2''のようにのべかえることができる。
定理2' AからBへの単射および全射が存在すれば、AからBへの全単射
が存在する。
定理2'' AからBへの全射が存在し、BからAへの全射も存在すれば、
AとBとは同等である。
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また、集合Xから集合Yへの単射φが存在するとき、φ(X)=V(φ)=Y_1
とおけば、φの終集合をY_1に変えた写像φ_1はXからY_1への全単射である。
したがってX〜Y_1,Y_1⊂Yとなる。逆に、X〜Y_1であるようなYの部分集合
Y_1が存在するとき、XからY_1への全単射φ_1の終集合をYに変えた写像φ
はXからYへの単射となる。ゆえに、定理2は、また次の形にものべかえら
れる。
定理2''' A,Bを2つの集合とし、Aと対等であるようなBの部分集合B_1
およびBと対等であるようなAの部分集合A_1が存在する、と仮定する。そ
のとき、AとBとは対等である。
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定理2の証明 fをAからBへの単射、gをBからAへの単射とする。
このとき、AからBへの全単射Fが存在することを示すのが、われわれの
目標である。もしfが全射ならば、f自身がAからBへの全単射であるから、
F=fとすればよい。そこで以下ではf(A)=V(f)はBには等しくないとし、
f(A)のBに対する補集合をB-f(A)=B_0とする。次に
g(B_0)=A_1,f(A_1)=B_1,...,g(B_(n-1))=A_n,f(A_n)=Bn,...
として、Aの部分集合族(A_n)_(n=1,2,3,...),Bの部分集合族(B_n)_(n=0,1,2,...)
を定め、
∪[n=1,∞]A_n=A_*,∪[n=0,∞]B_n=B_*
A-A_*=A^*,B-B_*=B^*
とおく。このとき、
(1.4) f(A^*)=B^*
(1.5) g(B_*)=A_*
であることが、次のように示される。
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まず、fは単射であるから、第1章§4,問題5(c)によって(+第1章§2,問題5(a))
f(A^*)=f(A)-f(A_*)=(B-B_0)-f(A_*)=B-(B_0∪f(A_*))
ここで、第1章(5.3)により
f(A_*)=f(∪[n=1,∞]A_n)=∪[n=1,∞]f(A_n)=∪[n=1,∞]B_n
したがってB_0∪f(A_*)=∪[n=0,∞]B_n=B_*,ゆえに
f(A_*)=B-B_*=B^*
すなわち(1.4)が成り立つ。また、第1章(5.3)によって
g(B_*)=g(∪[n=0,∞]B_n)=g(∪[n=1,∞]B_(n-1))=∪[n=1,∞]g(B_(n-1))
=∪[n=1,∞]A_n=A_*
すなわち(1.5)が成り立つ。
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さて、fは単射で、(1.4)が成り立つから、fの定義域をA^*に縮小し、かつ
終集合をB^*に変えた写像をF^*とすれば、
F^*:A^*→B^*
は全単射である。同様に、gが単射で、(1.5)が成り立つから、gの定義域を
B_*に縮小し、かつ終集合をA_*に変えた写像をG_*とすれば、G_*:B_*→A_*
も全単射である。この逆写像であるA_*からB_*への全単射を
F_*:A_*→B_*
とする。そこで、AからBへの写像Fを
F(a)=F^*(a) (a∈A^*のとき)
=F_*(a) (a∈A_*のとき)
によって定義すれば、F:A→Bは明らかに全単射となる。(証明終)
上の証明でA^*やB^*はΦとなることもあり得るが、その場合はF=F_*とすればよい。
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定理2-2'''の1つの応用として、実数の任意の閉区間[a,b]がRと対等で
あること(前項,例5の後の注意)を示しておこう。[a,b]はもちろんRの
部分集合である自分自身と対等である。また、前項の例5により、Rは[a,b]
の部分集合(a,b)と対等である。ゆえに、定理2'''により、[a,b]とRとは
対等となる。
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疑問1:>>753の最終行について
A_*=A⇔B_*=Bがいえる、ということでしょうか?証明できません・・・
疑問2:証明全体について
正しいことはわかりますが巧妙な感じ。イメージがわかない(有限集合で実験しようとしても
明らかに全単射(第1章§4,問題16)だから意味がないし・・・)
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>>747
すみません。過去ログ送ります。
直接には
f(n)=f(m)⇔2n=2m⇔n=mだからfは単射,
x∈Pとすればx=2yとなるNの元yが存在するのでx=2y∈f(N)となりfは全射。
とすればよかったかと。
>>752
六行目は
f(A^*)=B-B_*=B^*
ですね。
>>755
疑問1について:A_*=Aとなることもあるかもしれんし
B_*=Bとなることもあるかもしれない。そのときはF=F_*とすべし。
と書いてあるだけでA_*=AとB_*=Bが同値であるとは書いてないのでは?
疑問2について:f:N→N,f(n)=n+10,g:N→N,g(n)=n+5
としてFを作ったりはできませんかね。
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その通りです。ちょっと本の真似をしてみただけです・・・。
その通りです。すいません。
A_*=AならばB_*=BでないとF=F_*がA→Bの全単射にならない
B_*=BならばA_*=AでないとF=F_*がA→Bの全単射にならない
のではないかと思ったのですが。
やてみます。
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やってみますた。
ちょっとだけイメージがつかめたような気がします。
しかしこれ到底思いつかないですねぇ・・・。
>>757の真ん中の疑問ですが、俺なんかとんでもなく変な事言ってます?
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ギアが噛み合うイメージ理解できますた。
A→B-B_0が全単射であることがポイントになってるかと。
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A→B-B_0が全単射であることからA_*=A⇔B_*=Bも理解できますた。
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C)濃度の概念
定理1(>>739)によって集合間の対等関係は第一章§1(>>667-)で定義した同値関係と同じ性質を持ち
ます。すべての集合の集合というものがあれば,文句なしに集合間の対等関係は同値関係です.しかし
>>551で述べたようにラッセルのパラドックスが生じたりという事態が考えられるのですべての集合の
集合なんてものは素朴集合論では考えません.しかし,全体集合にこだわらなければ集合間の対等関係
はまあ,同値関係といっていいでしょう.すると”類別”したときの”同値類”を考えることができます
が,これを濃度(cardinality)または基数と呼ぶことにしましょう.ですから濃度は一応「集合を元とす
る集合を1つの元とみたもの」となりますが,集合Aの属する同値類をAの濃度と呼ぶことにし,
card(A)と書くことにします.濃度の定義より
A〜B⇔card(A)=card(B)
です.
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Aをn個の元を持つ有限集合とするとAと対等な集合はn個の元を持つ有限集合のみです(>>509参照)から
Aと対等関係にある類,すなわちAの濃度を表す指標としては「n」を使いたいところです.…使うことに
しましょう.即ち以後card{1}=card{a}=card{b}=1,card{a,b}=2と書きましょう.まあしなくてもいい注
意かもしれませんが濃度の指標として自然数を借用しただけで厳密にはcard{a,b}∈Nというわけでは
ありません.ともあれこの自然な指標からもわかるように有限集合については濃度と個数は同じ意味で
す.
あ,cardΦ=0ね.
有限集合の濃度を有限の濃度,無限集合の濃度を無限の濃度と略していう習慣があります.
cardNは無限の濃度の一種です.可算の濃度とか可付番の濃度といいます.アレフ_0と書きます.
この掲示板にはアレフの文字が使えないのでcardNと書くことにしましょうか.
cardRも無限の濃度の一種です.連続の濃度といいます.アレフときます.これもこの掲示板では
cardRと書きましょう.次節でcardN≠cardRを示す予定です.
一般には濃度を表す文字としてドイツ文字を使いますがそんなのもでないので普通にラテン文字
で代用しましょう.
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D)濃度の大小
有限集合では,濃度と個数は同じ概念ですから,自然数の大小の順序をもって有限の濃度の大小の順
序を定めるのは自然なことでしょう.
ここでは一般の集合についての濃度の大小を定義します.
筋道は次の通り.
(i) Bをひとつの集合としたとき,B_1⊂BならcardB_1≦cardBと定める.
この定め方は大小の観念からきわめて自然ですが,注意すべきは
B_1⊂BかつB_1≠Bのとき(このときB_1はBの真部分集合といいます)
cardB_1<cardBであると定めるわけにいかないことです.実際,>>740
でみたようにP={n|nは正の偶数}はNの真部分集合ですがcardP=cardN
です.>>742で見たようにcard(a,b)=cardRだし.この「濃度が同じ真
部分集合を持つ」というのは無限集合の特徴です.
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(ii) A,Bを2つの集合とし,AがBのある部分集合B_1と対等であるなら
cardA≦cardBと定める.
(i)を認めるなら当然要請される条件ですね.
AがBのある部分集合と対等であるということはAからBへの単射が存在
することと同値であるので(ii)は次の(ii)'と言い換えられます.
(ii)' AからBへの単射が存在するときcardA≦cardBと定める.
(ii)または(ii)'は具体的に与えられた集合A,Bの濃度の大小を定義した
だけであって2つの濃度の大小そのものを定義したものではありません.
そこで
(iii) mとnが濃度でありcardA=m,cardB=nであるとする.このときAからBへの
単射が存在すればcardA≦cardBであると定める.
一見なるほどと思える定め方ですが,この定め方では,確かめなければ
ならないことが残っています.つまりmを濃度とする集合はAだけである
かどうかはわからないしnを濃度とする集合もBだけだとも限りませんので
A,Bとは別にcardA'=m,cardB'=nであるとしてAからBへの単射が存在する
ならA'からB'への単射が存在しないと(iii)の定義は矛盾なく定義されて
いるとは言いがたいのです.(矛盾なくされた定義のことをwell-defined
な定義といいます.)(iii)がwell-definedであることは,A〜A',B〜B'で
あるからA'からAへの全単射φとBからB'への全単射ψが存在し,AからBへ
の単射をfとするとψfφというA'からB'への単射が存在することで示せます.
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以上の考察により(iii)を二つの濃度の大小の定義とすればよいでしょう.この定義と>>573から
m≦nであることはBからAへの全射が存在することと同値ですね.またm≦nを有限の濃度の大小
とみると自然数の大小としてのm≦nと同値ですが,次の定理3は濃度の大小がこの有限集合の
個数の大小を拡張したものであることを保障するものです.
定理3 m,n,pを濃度とするとき次のことが成り立つ.
(1.6) m≦m
(1.7) m≦n,n≦m⇒m=n
(1.8) m≦n,n≦p⇒m≦p
証明 m=cardA,n=cardB,p=cardCとする.
(1.6) A〜AだからAからAへの全単射が存在するが,この全単射は勿論単射でもある.
(1.7) ガイシュツ(>>748->>753)
(1.8) AからBへの単射fとBからCへの単射gが存在するが,h=g|f(B)とすればhfはAからC
への単射である.■
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僕はベルンシュタインの比較定理のステートメントは(1.7)だと記憶してますた.
m≦nでm=nでないときm<nと書きmはnより小さいといいます.任意の有限の濃度は任意の無限の濃度
より小さいですね.(A={1,2,…,m}を有限集合,Bを無限集合とすると,Bは無限集合ですから異なる
(m+1)個の元からなるBの部分集合B_1をとって来れます.このときcardA≦cardB_1でB_1⊂Bだから
cardB_1≦cardB.(1.8)よりcardA≦cardBです.で,実はm=cardA<cardB_1=m+1ですからcardA<cardB
です).
えと,濃度の順序に関する考察で欠けている重大な問題があります.それは
「 m<n, m=n, n<m
の3つはどの二つも同時に成り立つことは無く,どれも成り立たないことはありえない」
が真か偽か?という問題です.この問題については次章をマテ.
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>>761-766
納得です
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§2 可算集合,非可算集合
A) 可算集合
cardN=アレフ0を可算あるいは可付番の濃度ということは、§1,C)で述べた。
一般に、濃度アレフ0をもつような集合、すなわちNと対等であるような集合は、
可算集合あるいは可付番集合(countable set,denumberable set)とよばれる。
Aを可算集合とすれば、定義によってNからAへの全単射がある。そのような
全単射の1つをfとし、fによるNの元1,2,・・・,n,・・・の像をそれぞれ
a_1,a_2,・・・,a_n,・・・とすれば
A={a_1,a_2,・・・,a_n,・・・}
(ただし、i≠jならばa_i≠a_j)
となる。すなわち、可算集合においては、適当な方法によって、そのすべての
元にもれなく1つずつの自然数の番号がつけられる。("可算"あるいは"可付番"の
語は、この意味で用いられるのである。)
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定理4 任意の無限集合は、必ず可算集合を部分集合として含む。
証明 Mを1つの与えられた無限集合とする。Mからまず任意に1つの元
をとって、それをa_1と名づける。次に、M-{a_1}からまた任意に1つの元
をとって、それをa_2と名づける。一般に、a_1からa_nまでがすでに選ばれた
とき、Mは無限に多くの元を含むから、当然M≠{a_1,a_2,・・・,a_n}、したがって
M-{a_1,a_2,・・・,a_n}≠Φである。そこで、M-{a_1,a_2,・・・,a_n}からさらに任意
に1つの元をとって、それをa_(n+1)と名づける。このようにして、Nの全ての元
1,2,…,n,…に対して、Mから元a_1,a_2,・・・,a_n,・・・を取り出せば、{a_1,a_2,
・・・,a_n,・・・}はMの可算な部分集合となる。
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以上は、きわめて平易で直感的な証明であるが、上のようにして、すべての
自然数1,2,・・・,n,・・・に対してMの元a_1,a_2,・・・,a_n,・・・がとり出せることの背景
には、厳密にいえば、選出公理がひそんでいることに注意しなければならない。
それゆえ、われわれは、もう一度上の証明を精緻化してのべ直すことにしよう。
その前に、(幾分形式的なことであるが)、次の概念を用意しておく。
一般に、Яを1つの集合系とするとき、Яを定義域とし、Яの各元Aにおいて
値Aをとるような写像φは、Яを添数集合とする1つの集合族と考えられる。
この集合族φを、"Яから自明的に定まる集合族"という。族の記法によれば、
φは(φ_A)_(A∈Я)と表されるが、定義によってЯの任意の元Aに対しφ_A=φ(A)=A
であるから、通常、これを簡単に(A)_(A∈Я)で表す。
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そこで、定理4の証明にもどろう。
前の通り、Mを与えられた1つの無限集合とし、そのすべての空でない部分集合
の集合をЯとする。(すなわち、Я=2^M-{Φ}とする。)そのとき、集合族(A)_(A∈Я)
は空でない集合からなる集合族であるから、選出公理によって、すべてのA∈Яに
対してa_A∈Aであるような元の族(a_A)_(A∈Я)が存在する。このような族(a_A)_
(A∈Я)を1つ定めておき、
a_1=a_M,a_2=a_(M-{a_1}),・・・,a_(n+1)=a_(M-{a_1,・・・,a_n})
としてMの元a_1,a_2,a_3,・・・を定めれば、{a_1,a_2,a_3,・・・}はMの可算な部分集合
となる。(証明終)
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定理4と濃度の大小の定義から直ちに次の系が得られる。
系 ωを任意の無限の濃度とすれば、cardN≦ω。すなわち、cardNは無限の濃度
のうちで最小である。
この系によってω<cardNである濃度ωは有限の濃度(自然数または0)であることが
わかる。一般に、濃度がcardN以下であるような集合、すなわち有限であるかまたは
可算であるような集合を、たかだか可算な集合という。
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>>768->>772
了解です。
>>769の証明に選択公理が潜んでいることは,事前に気がつきました?
というか>>769の証明に違和感を感じませんでしたか?
>>771で証明をやり直す意義は分かりますか?
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>>773
違和感はありました。
無限集合の場合、取り出す操作の方法を定めないと明らかとはいえない
ということですよね。
>>771でその操作を具体的に構成していると思います。
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B)可算集合の性質
可算集合の性質に関する定理をば二つばかり。
定理5(1)A,Bがともに高々可算な集合であれば直積A×Bも高々可算な集合である.
cardA=アレフ0,B≠ΦならばA×Bは可算集合である.
(2)集合族(A_λ)_{λ∈Λ}(ただしΛ≠Φ)で,どのλに対してもA_λは高々可算,
Λも高々可算であるならば∪A_λも高々可算.
(高々可算な集合の高々可算個の和は高々可算)
cardA_λ=アレフ0なるλが存在すれば∪A_λは可算.
証明 (1)前半:A,Bがともに高々可算な集合であれば単射f∈N^Aと単射g∈N^Bが存在する.
φ∈N×N^(A×B)をφ((a,b))=(f(a),g(b))で定義すると
φ((a,b))=φ((c,d))⇔(f(a),g(b))=(f(c),g(d))⇔a=c∧b=dだからφは単射.
よってcard(A×B)≦card(N×N)=アレフ0(∵>>741).
後半:B≠Φよりb∈Bなるbが存在する.ψ∈A^(A×{b})を射影(cf.>>565)
とするとψは全射であるのでアレフ0=cardA≦card(A×{b})
A×{b}⊂A×Bだからcard(A×{b})≦card(A×B),前半からcard(A×B)≦アレフ0.
>>765(1.8),(1.7)からcard(A×B)=アレフ0.
(2)前半:(1)よりΛ×Nは可算.各λに対してA_λは高々可算であるから各λに対して
全射f_λ∈(A_λ)^Nがとれる.g∈(∪A_λ)^(Λ×N)をg((λ,n))=f_λ(n)とすれば
任意の∪A_λの元aに対してはa∈A_λとなるλが存在し,さらにこのλに対して
f_λ(n)=aなるnが存在するのでgは全射.よってcard(∪A_λ)≦card(Λ×N)=アレフ0.
後半:A_λ⊂∪A_λだからcard(A_λ)≦card(∪A_λ).前半の結果と>>765
(1.8),(1.7)からcard(∪A_λ)=アレフ0.■
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系 cardZ=cardQ=cardN.
証明 {-n|n∈N}=Mとおき,f∈M^Nをf(n)=-nで定義するとfは全単射だからN〜M.Z=N∪{0}∪Mと
定理5(2)よりcardZ=cardN.
定理5(1)よりZ×N〜N.g∈Q^(Z×N)をg((a,b))=a/bとおくとgは全射だから
cardQ≦card(Z×N)=アレフ0.N⊂Qよりアレフ0≦cardQ.従ってcardQ=アレフ0.■
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定理6 集合Aを無限集合,集合Bを高々可算な集合であるとする.このときA-Bが無限集合ならば
A-B〜A
証明 A-Bは無限集合だから>>769よりC⊂A-B,cardC=アレフ0なる集合Cが存在する.
AはA-B-CとB∪Cの直和,A-BはA-B-CとCの直和であり定理5(2)(>>775)より
card(B∪C)=cardC=アレフ0.よって全単射f∈C^(B∪C)がとれる.g∈(A-B)^A
をg|(A-B-C)=I_(A-B-C),g|(B∪C)=fとすればgは全単射である.■
系1 集合Aを無限集合,集合Bを高々可算な集合であるとする.このときA〜A∪B.
証明 A∪Bは無限集合,B-(A∩B)はB-(A∩B)⊂Bだから高々可算集合,
B-(A∩B)⊂B⊂A∪BでA=(A∪B)-(B-(A∩B))は無限集合だからA〜A∪B.■
定理6はBが有限集合のときも成り立つから例えばAが無限集合でa∈AならA-{a}〜Aです.このことから
次の系2が成り立ちます.
系2 任意の無限集合は自身と対等な真部分集合を持つ.
系2の逆「任意の有限集合は自身と対等な真部分集合を持たない」も真ですので
(∵>>509))系2はその逆命題も成立します.
即ち「自身と対等な真部分集合を持つ集合」を無限集合の定義にしてもかまわないことになります.
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>>777
下から二行目。逆じゃなくって逆の対偶でした。(あるいは裏)。
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今ログ読んでます。
近いうちに参加する予定ですのでよろしく。
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>>779
お!!
歓迎歓迎!!
疑問質問ダメ出しよろしく!!
よろしければ輪読の担当もよろしく!!!
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>>779
よろしく!
ヤター
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>>775-777
>>777の系1の証明はB-(A∩B)をとっても(A∪B)-Aをとっても
結局やりたいことは同じことなんですね。
>>778
?
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抜けてました。
>>775-777
納得です
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下から4行目のことですか
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>>784
何度もスマソ。したから三行目のことです。
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>>785
系2の"逆"
ここのことでは?
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>>786
そうです。
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画面の幅が原因ですた・・・
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C) 連続の濃度,非可算集合
定理5の系でみたように、ZやQは可算集合である。しかし、無限集合の
うちには、可算でないものも存在する。(いいかえれば、cardNよりも大きい
無限の濃度が存在する。)実際、実数全体の集合Rは可算集合でないことが示さ
れるのである。すなわち、次の定理が成り立つ。
定理7 連続の濃度アレフは可算の濃度アレフ0より大きい:
(2.1) アレフ0<アレフ
この定理は、"実数の連続性"とよばれるRの基本的性質にもとづいて、いろ
いろの方法で証明される。しかし、この性質を数学的に整理された形に述べ
ることは後にゆずり[第3章§1,C)の例2参照]、ここでは、実数が十進法による
無限小数として表されるという周知の事実ーこのことも、実は"実数の連続性"
から導かれるのであるがーを用いて、この定理を証明することとする。(これは、
Cantorによる古典的な証明である。)
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定理7の証明 §1,A)の例5で示したように、実数の任意の開区間はRと
対等である。したがって、たとえば開区間J=(0,1)も連続の濃度アレフをもつ。
アレフ0≦アレフであることは明らかであるから、(2.1)を示すには、アレフ0≠アレフ
であること、すなわちNとJが対等でないことをいえばよい。それには、NからJ
への任意の写像がけっして全射とはなりえないことを証明すれば十分である。
Jの任意の元(すなわち、0より大きく1より小さい任意の実数)は、十進法の
無限小数として
(*) 0.a_1a_2・・・a_n・・・ (a_iは0から9までの整数)
の形に表される。ただし、たとえば0.25000・・・=0.24999・・・のように2通りの
表し方があるもの(いわゆる"有限小数")については、記法に一意性をもたらす
ために、いつも前者の記法を採用することとする。逆に、(*)の形の無限小数
で、a_n≠0となるnが少なくとも1つ存在し、また9が無限に続くことはないような
ものは、それぞれ1つのJの元を表し、かつそのような2つの無限小数0.a_1a_2・・・a_n・・・,
0.b_1b_2・・・b_n・・・がJの同じ元を表すのは、明らかに、すべてのnに対してa_n=b_nである
ときに限る。
-
fが全射ではないこと、すなわち、fの値域V(f)={f(1),f(2),・・・,f(n),・・・}
がJ全体とは成りえないことの証明である。V(f)の各元を、(上の約束に従って)
無限小数で表したものをそれぞれ
f(1)=0.a_1^(1)a_2^(1)・・・a_n^(1)・・・
f(2)=0.a_1^(2)a_2^(2)・・・a_n^(2)・・・
(**) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
f(n)=0.a_1^(n)a_2^(n)・・・a_n^(n)・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
とする。そこで、各n∈Nに対して、b_nを
b_n= 1(a_n(n)が偶数のとき)
2(a_n(n)が奇数のとき)
によって定め、
β=0.b_1b_2・・・b_n・・・
とおく。そうすれば、もちろんβも0より大きく1より小さい実数、すなわち
Jの元であるが、どの自然数nに対しても、b_nの定め方によって、βの小数第n位
b_nとf(n)の小数第n位a_n^(n)とは相異なる。したがって、どのn∈Nに対しても
βはf(n)と等しくない。ゆえにβ∈{V(f)}^c。これでV(f)はJ全体とは一致しないことが
示された。(証明終)
-
注意 上の証明の要点は、(**)の"対角線"からつくられる小数0.a_1^(1)a_2^(2)・・・a_n^(n)・・・
に注目して、これとすべての小数位において異なる小数βを考えるところにある。この
証明で用いたような論法は、しばしば(Cantorの)対角線論法とよばれる。
一般に、可算でないような無限集合、すなわちアレフ0よりも大きい濃度をもつ
ような集合を、非可算集合という。定理7によって、実数全体の集合Rは1つの非可算集合
である。
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>>789->>792
了解です。
進みますか。
D)冪集合の濃度
前小節ではアレフ0<アレフであるということを示したわけですが
次の定理はどんな濃度よりも大きな濃度が存在することを、
従っていくらでも大きな濃度が存在することを保証する定理です。
定理8 Mを任意の集合とするときcardM<card(2^M)
証明 f∈(2^M)^Mをf(a)={a}と定めるとf(a)=f(b)⇔{a}={b}⇔a=bなので
fは単射.よってcardM≦card2^M.
g∈(2^M)^Mが全射であるとする.B={a∈M|¬(a∈g(a))}とおくと
a∈g(a)ならば¬(a∈B)なのでg(a)≠B,
¬(a∈g(a))ならばa∈Bなのでg(a)≠B.
これは¬(B∈V(g))であることを示している.不合理.■
§2終了。
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>>793
了解です。これも逆から読むとわかりやすいですね。
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>>760まで理解しました
あと1日あれば追いつける
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>>795
まじですか!!
追いついたら担当に加わってくれませんか?
本は持ってますよね?
そうしてもらえると非常にありがたいのですが・・・
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§3 濃度の演算
A) 濃度の和と積
自然数の和および積の拡張として、濃度の和および積を次のように定義する。
まず、m,nを2つの濃度とするとき、m=cardA,n=cardB,A∩B=Φであるような
集合A,Bをとり、
card(A∪B)=m+n
と定義する。この和の定義は、集合A,Bのとり方にはよらない。実際、A,Bとともに
A',B'もm=cardA',n=cardB',A'∩B'=Φである集合とすれば、A〜A',B〜B'であるから、
AからA'への全単射f、BからB'への全単射gが存在する。そこで、A∪BからA'∪B'への
写像φを、x∈Aに対してはφ(x)=f(x)、x∈Bに対してはφ(x)=g(x)として定義すれば、
明らかにφはA∪BからA'∪B'への全単射となる。したがって、A∪B〜A'∪B'。ゆえに
card(A∪B)=m+nは、濃度m,nに対して一意的に定まるのである。
なお、もう1つ、上の和の定義がいつも可能であることを保証するには、濃度m,n
に対して、必ずcardA=m,cardB=n,A∩B=Φであるような集合A,Bのあることをいって
おかなければならない。しかし、このことは、次のようにして簡単に知られる。まず
cardA=m,cardB=nとなるA,Bがあることは、当然である。このとき、もしA∩B≠Φならば、
A'={0}×A={(0,a)|a∈A}、B'={1}×B={(1,b)|b∈B}とおけば、明らかにA〜A',B〜B'
(すなわちcardA'=m,cardB'=n)、かつA'∩B'=Φとなるから、A,BのかわりにこのA',B'を
とればよい。
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上の和の定義において、m,nが自然数(有限の濃度)m,nである場合には、m+n
は通常の意味での自然数の和と一致することは明らかである。
また、次のような性質も明らかであろう。
(3.1) m+n=n+m
これは、A∪B=B∪A,A∩B=Φ⇔B∩A=Φより明らか。
(3.2) (m+n)+p=m+(n+p)
これは、(A∪B)∪C=A∪(B∪C)だから、A∩B=Φ,B∩C=ΦとなるA,B,Cがとれる
ことを示せばよい(このとき、(A∪B)∩C=A∩(B∪C)=Φ)が、>>797のようにA'={0}×A,
B'={1}×B,C'={2}×Cなどとして示せばよい。
(3.3) m+0=m
これは、A∪Φ=Aより明らか。
(3.4) m≦m',n≦n'⇒m+n≦m'+n'
これは、AからA'への単射f,BからB'への単射gが存在するとき、x∈Aに対してφ(x)=f(x)
x∈Bに対してφ(x)=g(x)と定義すれば、φはA∪BからA'∪B'への単射となることから示される。
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ちょと自信ないのでつっこみよろしくお願いします
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>>797
了解です。
>cardA=m,cardB=nとなるA,Bがあることは、当然である。
当然なんですがA=[1, n]∩Nって具合に例を挙げておけばよいと思います。
>>798
了解です。自信のないとこどこですか?
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>>800
(3.1)〜(3.4)の証明(?)の部分です。
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