レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。
「集合・位相入門」輪読会
-
§3 濃度の演算
A) 濃度の和と積
自然数の和および積の拡張として、濃度の和および積を次のように定義する。
まず、m,nを2つの濃度とするとき、m=cardA,n=cardB,A∩B=Φであるような
集合A,Bをとり、
card(A∪B)=m+n
と定義する。この和の定義は、集合A,Bのとり方にはよらない。実際、A,Bとともに
A',B'もm=cardA',n=cardB',A'∩B'=Φである集合とすれば、A〜A',B〜B'であるから、
AからA'への全単射f、BからB'への全単射gが存在する。そこで、A∪BからA'∪B'への
写像φを、x∈Aに対してはφ(x)=f(x)、x∈Bに対してはφ(x)=g(x)として定義すれば、
明らかにφはA∪BからA'∪B'への全単射となる。したがって、A∪B〜A'∪B'。ゆえに
card(A∪B)=m+nは、濃度m,nに対して一意的に定まるのである。
なお、もう1つ、上の和の定義がいつも可能であることを保証するには、濃度m,n
に対して、必ずcardA=m,cardB=n,A∩B=Φであるような集合A,Bのあることをいって
おかなければならない。しかし、このことは、次のようにして簡単に知られる。まず
cardA=m,cardB=nとなるA,Bがあることは、当然である。このとき、もしA∩B≠Φならば、
A'={0}×A={(0,a)|a∈A}、B'={1}×B={(1,b)|b∈B}とおけば、明らかにA〜A',B〜B'
(すなわちcardA'=m,cardB'=n)、かつA'∩B'=Φとなるから、A,BのかわりにこのA',B'を
とればよい。
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板