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死刑制度についてひと言お願いします

1boro:2003/03/16(日) 14:16
死刑制度については他のサイトとかで
さんざんやってきたテーマだと思いますが
そのときの犯罪事情によっても意見が
違ってくると思います。そういう意味で
いま現在、どのように思っているかを
簡単でかまわないので意見をきかせてください。
場合によってはテキストを書く上で参考にさせて
いただくかもしれません。よろしくお願いします。

2047ufloat:2009/06/19(金) 07:43:29
>>2046
>私は原則論であっても現実論であっても仮定を論じる時であっても、冤罪はすべからく許されるべきではないと思っています。
原則論ならともかく、現実論としてそう主張されては、ゼロ回答と同じではありますまいか・・・。

さて、冤罪死刑に関して。
これまでと同じことを書いたとしても、まずもって議論の深まりが期待できませんので、あえて大暴論をば。
日本は死刑存置国です。犯した罪によっては、死刑になることがあります。
それでは、いかなる罪なら死刑になるかといえば、言うまでもなく「殺人」です。
法的には「外患誘致」や「放火」などにも死刑の規定がありますが、実質的にはほぼ「人を殺すこと」のみが
死刑となる犯罪です。また、法の上では人を殺さなくても死刑になる犯罪にしても、人の生命に著しい危険を
及ぼす可能性が非常に高い行為にのみ、死刑が定められていると言ってよいでしょう。
実際、放火は放火でも、生命の危険が発生する可能性が低い非現住建造物への放火には、死刑の規定はありません。

人の生命を奪った場合は、死刑となる可能性がある。これは当然です。
勘違いを受けていそうですが、私は必ずしも死刑廃止派というわけではありませんし、
仮に廃止派であったとしても、日本に死刑がある以上は当然のことです。
ところが、人を監禁して時間を奪ったとしても、死刑となることはありません。
あれ?おかしくありませんか?なぜ死刑にならないのでしょう。
誰かが強姦事件を起こし、被害者に一生癒えない傷を負わせたとしても、死刑にはなりません。
殴られた被害者の体に障害や傷跡が残ったとしても、泥棒があなたの大切な品を盗んで
処分したとしても、この世に2つとない大事なものを誰かが破壊したとしても、死刑にはなりません。
生命が不可逆なら、時間も不可逆でしょう。強姦被害による精神の傷も、傷害事件による一生残る傷も、
あなたの大事な物品の破壊も、すべて不可逆です。
なぜ生命を奪った場合のみ、死刑になる可能性があるのでしょう。
時間にしても、一生の精神の傷にしても、あなたの大切な物品にしても、不可逆でしょうに。
殺人であってもその他であっても、変わらないと考えられませんか。
それは確かに、結果の重さは物品より精神、精神より生命の方が上かもしれません。
しかし、これ全部許してはいけないのではありませんか?
生命を奪った場合は、時として生命をもって償えという。
しかし、時間やその他を奪った場合は、生命をもって償う必要はない。
変ですよね。強姦も傷害も窃盗も器物破損も、不可逆の損害を与えうるはずなのに。
これはおかしいのではないでしょうか。
どれも死刑に処せられてしかるべきか、あるいは全部死刑に問わないか、でなくてはならないでしょうに。

我ながらとんでもない大暴論でしたが、意図の1%でも伝わったなら幸いです。

2048カレーライス:2009/06/19(金) 11:20:31
>>2047
ゼロ回答と言われてもすごく困るのですが。
私はしっかりと回答していると思いますよ。
ただあなたの望む回答でないことは認めます。
なにより私の言っていることの意味を理解でき、それが間違っていないとあなた自身がわかっているならこれは回答ではないでしょうか?

罰というのは罪の種類(重さ)によってその量刑が変化します。
あなたは「冤罪死刑は人を殺すことが過ちだ」とおっしゃっているのだと私は解釈しているのですがそれでよろしいでしょうか?
同じように「冤罪無期懲役は人を懲役刑をあたえることが過ちだ」としているのでしょう。
人を殺すこと、懲役刑を与えることを意図してやったのだとすればあなたの言うようにそれぞれの過ちの重さが変わってくるでしょう。
しかし実際に冤罪事件とは判断を誤ったことが過ちなのではないでしょうか?
誤った判断をした結果として人を殺してしまった、もしくは懲役刑を与えてしまった。
結果として相手に与える損害は大きく異なりますが、過ちは判断を誤ったことです。

冤罪の問題点とはどこなのでしょうか?
裁判官が誤った判断をし、冤罪が発生し、無実の人が死刑になった。
さて、この時、冤罪が発生したのはなぜか?
その原因は「裁判官の誤った判断」です。
そしてその結果として「無実の人が死刑になった」あります。
「何が過ちなのか?」に対する認識が私とあなたとは違うからこそずっと平行線が続いているのでしょう。
冤罪の過ちは「原因」なのか「結果」なのか根本的に重視する部分が異なるのですから平行線になって当然です。

私は冤罪の過ちは原因にあると思います。
裁判官が判断を誤らなかったらその結果は生まれない。
ならは問題になるのは「判断を誤ったこと」ではないでしょうか?

死刑制度が存在していることによって冤罪死刑が生まれたというのは間違いないことです。
しかし裁判官が判断を誤るから冤罪死刑が発生するのではないでしょうか。
死刑が存在することが誤りなのか、裁判官が判断を間違えることが誤りなのかをもう一度考えてみてください。
もしも死刑が存在することが誤りなのだとしたら、全ての冤罪事件の誤りは刑罰があることが誤りになってしまいます。

2049紫煙狼:2009/06/19(金) 23:45:51
>>2044
あやうく凄まじく重要な点を見落とすところでした。
>絶対的終身刑を採用するのはコスト面などを考えてあまり現実的とはいえませんので
つまり金がかかるから殺すんですね?????おそろしい物言いだ。

2050カレーライス:2009/06/20(土) 00:09:03
>>2049
なんかものすごく釈然としないのですが…
もっとほかに疑問に思うことやご自身がなぜ廃止をしなければならないのかと言った意見をお聞きしたいです。

”死刑廃止以前に”絶対的終身刑を採用するのはコスト面などを考えてあまり現実的とは言えないと記してあります。
”死刑廃止以前に”にとしているのに金がかかるから殺すなどというのは理屈としておかしくないですか?
また、政治の上で金の問題は議論に上がって当然でしょう。
税金は無限に徴収することはできません。
予算が限られている以上、より合理的に判断をするのは当たり前ではないですか?

もう少し実りのある議論をお願いします。

2051無精髭:2009/06/20(土) 01:35:41
過去ログにおいてこの度の議論に関連のあるレスをよりにもよって私からご提示いたすのは筋違い甚だしいのですけれども。

>>2050
>もっとほかに疑問に思うことやご自身がなぜ廃止をしなければならないのかと言った意見をお聞きしたいです。
おそらく紫煙狼さんからしてみれば、ここ一連の議論で最初に投稿なさった
>>2004-2006>>2008
で、大体のところは言い尽くされているのではないでしょうか。
他にも、
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2776/1058885208/495-496
が参考になります。

紫煙狼さんの死刑論その他について、内容的に充実していて、時期的に集中している投稿は以下。
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2776/1047791805/1836-1982
これは同害報復の是非についてです。私のせいで議論があっちこっちへ脱線してますが、
入江さん(死刑存置派で同害報復論者)という方と紫煙狼さんのレス以外は読み飛ばして戴いたほうが宜しいかもです。
ああ、Kenさんも参加されてますので、そちらも併せてご覧下さい。途中でやる気をなくされたかの観がありますが。

あと遡りますが、
>>2002
>では、実際に犯罪に対する抑止力はないのでしょうか?
>これを証明することは誰にも出来ません。

死刑の犯罪抑止力についてはKenさんの書き込みが参考になります。
(ご存知のソースでしたらごめんなさい)
>>1752
>>1794-1795
>>1797
>>1801>>1807-1808

閑話休題。

>>1999で申しましたように、
>焦って議論を吹っかけるよりも(荒らしでもない限り、
>そういう人はたぶん相手にされません)気を長くしていて
>ちょくちょく覗いて見るほうが好いかと思います
今、場の雰囲気が()内に書かれたような感じになりかけているのかなぁって気が。。。はるか上にて、ホスト規制された「菊田先生」
とかいう方や「しげる」とかいう方とその愉快な一門さんたちがいましたが、みなさんそういう方の相手はするんですよね。
彼らと議論するためではないですけど。

・・・もう少し経ったら議論に復帰できそうです(苦笑)。

2052ufloat:2009/06/20(土) 02:09:08
新しい流れに少し乗ってみようかと。
>>2050
いや、十分実りあるテーマかと。
外国の調査ですが、死刑より終身刑の方が実は費用が安かった、という調査もありましたね。
無論、いかなる場合にも当てはまるか、特に日本で当てはまるかは、全くの別問題ですが。
そんなこんなで、別にカレーライスさんにのみ質問するわけではなく、他の様々な立場の方にも
考えていただきたいのですが、仮にあなたの意見が死刑存置と廃止の境界線上にあるとして、
コストの問題が明らかになったとしましょう。
絶対的終身刑の方が死刑より or 死刑の方が絶対的終身刑より、いくらか安いと判明したのです。
あなたがこれをもって、死刑存置 or 廃止論者となることはありますか?それとも、この結果は判断に無影響ですか?

平たく言えば、コストは判断材料の1つになりえるか、という質問です。
私はおそらく無影響の側でしょう。「金がかかるので囚人に首くくらせることにした」、あるいは
「金がかかるので死刑囚たちを飼い殺しにすることにした」、というのに納得いきませんので。
ただ、「その分の金を犯罪抑止など割り当て、命を救った方がいいのではないか」などといった
意見を否定することは私にはできませんので、どちらが正しいなどと言う気はもちろんありません。
どのように判断するからどうこうではなく、死刑とコストに関してどのような考え方があるのか、
どれほど重視されるべきなのかが知りたいな、と。

>>2051
色々申し訳ありません。
カレーライスさんとの議論では、私も得るものはそれなりにあったのですが、
そろそろ謝意を表して区切りをつけたものかと考えておりました。ご迷惑おかけしました。
やはり私は、無精髭さんの言うところの「ROM専」がせいぜいで、Uターンすべきなのかもしれません。

2053カレーライス:2009/06/20(土) 03:18:19
>>2051
正直に言うと私がこのスレに来て1番疑問に思っていることは死刑廃止論者だと言いながら廃止論がほとんど展開されないことです。
どちらかと言うと「死刑存置論に対して反対をする」に議論が留まっていることがすごく不思議です。

私が「死刑廃止後の受け皿がない」として、いくつかの死刑を廃止できない、存置すべき事由を挙げさせていただきました。
みなさん、それは間違っているという意見はたくさん出てくるのですが、こうすべきだ(死刑を廃止して終身刑を導入するだったり、死刑を廃止して現在の無期懲役で仮釈放条件の見直しを図る)と言った意見がまったく出てこないんです。
存置が間違っているという主張に終始しているため、「廃止論」となっていないと感じるのは私だけなのでしょうか?

制度に反対するというのは素晴らしいことだと思います。
しかし、その制度の入れ替わってよりよい社会環境が出来上がることが前提でなければそれはただの制度に反対するだけの批判に留まってしまいます。
話をしていてここにいらっしゃる方は「法」について、世界の状況についてとても明るい方が多いと感じています。
ならば是非にそう言った方の「廃止論」をお聞かせいただきたい。
それこそが私がここにきて1番望んでいることです。

私は焦りすぎていますか?

2054カレーライス:2009/06/20(土) 04:02:10
>>2052
アメリカでは死刑囚1人当たり2億円以上のお金がかかると言われています。
それに引き換え終身刑では年間200万円程度の費用がかかると言われています。
終身刑受刑者が100年収容されるのと死刑囚1人が同じくらいの金額がかかるということらしいです。
もちろん終身刑受刑者だからと言って100年も収容されることはないので終身刑のほうが費用が安く済むということになります。

果たして本当に終身刑のほうが費用が安く済むのでしょうか?
収容費用と言うのは死刑囚も無期刑囚もさほど変わりはないでしょう。

ではなぜ、死刑が他の刑罰よりも費用が多く必要なのかを考えればその答えはおのずと明確になるでしょう。
まず他の刑罰よりも突出して多くの費用がかかるのが裁判費用です。
死刑判決が出るような裁判ではよほどのことがない限り、最高裁まで上告が行われます。
そしてそれに費やされる時間とお金はその分増大します。
また、死刑判決を受けた後でも再審請求などが行われます。
これによってさらに費用が増大するわけです。

死刑というのは極刑であり、最高刑です。
これ以上重い罰はありません。
被告人が控訴、上告する場合考えるのは、自分がより軽い刑罰になりたいと考え判決に異議を唱えるわけです。
その際にもちろん最高刑である死刑にはなりたくないと考え、死刑判決が出たら控訴、上告を行うこととなります。
言いかえるならば死刑判決が出た時、控訴、上告をすればもしかしたら罰が軽くなるかもしれないということです。
すでに最高刑判決が出ているために、控訴、上告でこれ以上重い罰の判決が出ることはないとわかっているためにほとんどの被告人が行うこととなります。

ここまで来ると私の言いたいことも伝わるかと思いますが、死刑は死刑だから費用がかかるのではないということです。
死刑は最高刑だからこそ費用がかかっているということですね。

では、死刑が廃止され、終身刑が新たに採用されたとします。
当然最高刑が終身刑となるわけですが、被告人は死刑ではないからと言って最高刑の終身刑判決を受けて告訴、上告をしないという選択をするでしょうか?
答えはNOです。
告訴、上告をしても今以上に重い刑罰になることはないのでより軽い刑罰の判決が出ることを期待して告訴、上告するでしょう。

そうなると死刑の費用がいくらで終身刑の費用がいくらという考え方よりも、裁判費用や再審請求費用は最高刑であるならばさほど差異はないということです。
あとは実際に収監する費用と死刑にのみかかる死刑費用ですが、当たり前ですがこれは終身刑受刑者のほうが圧倒的に多くかかることになります。
収容期間も当然終身刑のほうが長くなりますし、病気やケガをした時の治療費も終身刑のほうが多くかかるでしょう。
また、終身刑受刑者が老年になったときに介護費用もかかります。

そう言ったコストを全て合算すると最高刑が死刑よりも最高刑が終身刑のほうが多くのコストがかかることになります。

さて、本題ですが、私はコストで死刑の存廃を語るべきではないと考えます。
存廃問題はそんなことよりももっと重要な問題がたくさんあるでしょう。
もちろん、死刑を存置しながら終身刑を採用することはあり得ないと思っています。

2055Ken:2009/06/20(土) 12:37:50
>>2044
紫煙狼さんと同じく、ちょっと待ってw

この嘆願書に関する記事読んでみましたけど(どちらも興味深かったです)、一番肝心な>>2002「それはなんと絶対的終身刑受刑者からの声でした」の部分が読み取れないんですけど。イタリアの記事に関しては

>>要するに、終身刑とは名ばかりで、一生を監獄で送る例はないといっていい。

フランスの記事に関しては

>>10人の無期懲役囚が「火にじわじわと焼かれるより直ちに殺された方がまし」との公開状を提出した。

要するに日本の無期懲役相当の囚人が刑期を短くしてくれ、ないし待遇を改善してくれとごねてるだけなんじゃ...。どちらも2年前の記事なんで両国でつい最近になって仮釈放のない終身刑が廃止されたと考えるのは不自然じゃないですか。あと「死刑にしてくれ」はどう考えてもレトリックで本当に死刑になりたいわけじゃないでしょ。その証拠にイタリアでは

>>どうせ同情を買う狙いだろうと思っていたら、国会議員の多くから「終身刑廃止」の声が上がった。何事につけても、石は投げてみるものだ。

フランスの記事では

>>強盗の罪で約20年収監され、出所したクロード・ルカスは、「死刑は民主主義の恥だが、それをただ終身刑に置き換えるのも良くない。終身刑は拷問だ。刑期は20年以下とすべきだ。それを超えては、誰も新たな人生を再開できない」と語っている。

というように、終身刑囚が世間の注目を集めるためだけに「死刑復活」という言葉を使ってるだけなんじゃ...。

>>死刑廃止が現実的になったときにその代替案として仮釈放なしの終身刑が設けられたのではないでしょうか。で、実際運用してみて問題点が多かったため廃止したと考えるのが自然だと思います。死刑廃止以前に絶対的終身刑を採用するのはコスト面などを考えてあまり現実的とはいえませんので。

これ、カレーさんの憶測ですよね。死刑を仮釈放のない終身刑で代替したという事実ないしそれを示唆するようなことは一切見つからないのですが。たとえばカレーさんに教えてもらったサイトではフランスに関しては「既に確定している死刑判決を期懲役刑又は無期禁錮刑に代替」って書いてありますけど。
http://www.geocities.jp/aphros67/090540.htm
あと、フランスの記事の原文では、死刑廃止直前に死刑判決を受けたPhilippe Mauriceは減刑されて20年刑務所に入った後釈放されたとあります。だから、少なくともフランスは死刑を仮釈放のない終身刑で代替させてないです。

事実は、ヨーロッパでは(少なくともフランスでは)単に死刑を廃止しただけで、それまで死刑相当だった人が終身刑(無期懲役)を受けるようになっただけで、あらたに仮釈放のない終身刑を導入したという事実はない、じゃないですかね。

それで、私の最初の論点に立ち返りたいのですが、これらヨーロッパの事例から汲むべきことは「ヨーロッパでは犯罪者の人権が尊重されていて、死刑がとっくに廃止されたばかりか、今では終身刑(無期懲役)でさえ問題視されているらしい」ということであって、どう考えてもヨーロッパの事例が日本の死刑制度を維持する根拠になるはずがないです。要するに、人権尊重の見地からまず問題にすべきなのは今存在している死刑であってまだ導入されてもいない仮釈放のない終身刑ではないです。「日本で死刑が廃止されたら後にどうするか」という前提の上でなら、仮釈放のない終身刑の導入には慎重になったほうがいいだろうという点に関しては同意できますが。

>>私自身もかなり懐疑的でしたがこの2つに目を通してなるほど考えるようになりました。

一つ目の記事はデータが豊富で私好みです。二つ目の記事は以前誰かがすでに紹介してますね。来栖さんによる記事は「何だかな」という感想が多いのですが、この記事も「何だかな」という感じです。

2056Ken:2009/06/20(土) 12:42:21
>>2045
仮釈放のない終身刑に関しては二つの側面からアプローチすることができると思います。

・法理面
>>しかし、仮釈放を認めない決定を出したとしても、30年経過した時点で破棄院においてその決定を取り消すというものです。

確かに、よく考えたらそうですね。破棄院が取り消すことのできるという特別決定は、後者の仮釈放が認められない無期懲役のことですね。ただし、「可能である」というこうことは取り消さなくてもいいわけで、はやり法理面からはフランスには仮釈放のない終身刑があるというのが正しいと思います。あらゆる刑罰にはふつう恩赦や減刑の取り決めがありますし。

・実態/運用面
>>つまり事実上絶対的終身刑は存在しないとなります。現在、フランスに絶対的終身刑を受けている受刑者は1人もいません。

フランスで最長受刑記録(41年)を持ってるのはLucien Légerという人です。
http://fr.wikipedia.org/wiki/Lucien_L%C3%A9ger
http://intlawgrrls.blogspot.com/2008/05/lwop-under-european-judicial-review.html

11歳の男の子を殺して終身刑判決を受けたということで最初は仮釈放が認められない特別決定を受けたのかと思いましたが、そうじゃなくて改悛の情がないとして仮釈放の申請をことごとくはねられた結果だそうです。ただし、上記サイトではこれだけ刑期が長いのは事実上のLWOPだと批判されてます。

カレーさんがLWOP(もうめんどくさいんでこう書きます)がある、ほぼ唯一の例外だという英国での最長受刑記録は55年でJohn Straffenという人が持っています。真性のLWOP受刑囚。
http://en.wikipedia.org/wiki/John_Straffen

それで、日本はどうかというと2008年の時点で50年以上の無期懲役囚がなんと6人、40年以上が24人、ということなので、日本には事実上仮釈放のない終身刑が存在すると考えないとおかしいです。
http://blog.goo.ne.jp/kanayame_47/e/82129ef2e4d139f6402b621ef16f0ad5
米国と比べて日本ってぬるいなあ、とか思ってましたけど、ヨーロッパと比べると日本は凄まじいですw
仮釈放のない終身刑の導入に反対する政治家とかって、上っ面をなぞっているだけだなんだなあと。50年以上服役している人を無視すんなよ。

2057Ken:2009/06/20(土) 12:45:11
>>2053
死刑を支持するとつるし上げにあうというのは他所ではあまりなさそうですよね。

2058Ken:2009/06/20(土) 12:46:08
>>2052ただ、「その分の金を犯罪抑止など割り当て、命を救った方がいいのではないか」などといった
意見を否定することは私にはできませんので、どちらが正しいなどと言う気はもちろんありません。

死刑廃止によってういたお金を犯罪対策に当てることもできるわけで、その抑止力が死刑そのものによる抑止力を上回るのであれば、死刑の抑止力を強調する死刑存置論者は当然死刑廃止派に鞍替えせにゃ筋が通ってないですよね。米国では実際、まさにその論点から死刑廃止を唱えている人たちがいます。>>1751参照。

2059オタ@リーマン:2009/06/20(土) 17:47:25
ども。
ヨコからになるかもしんねけど。
こんしゅう辺見庸タンの「犬と日常と絞首刑」がわりと話題になったよ。
はっとくね。http://www.k4.dion.ne.jp/~yuko-k/kiyotaka/inuto.htm
http://yo-hemmi.net/category/6531743-1.html

2060loveless:2009/06/21(日) 02:44:04
#最近スレの進行が早くてついていけない・・

>>2059
コラム読みました。紹介ありがとうございます。

率直な感想としては、「死刑廃止」活動を妨害しているのは、こういうコラムの存在なんじゃなかろうか?
と思ったりしました。
プロの作家さんなので、おそらく意図的にミスリードしようとしていると思いますが、ちょっと酷いですね。

まず、死刑制度を天皇制と結び付けて考えるのは、問題をより複雑にするだけで何の利点もないですね。
それよりも、その後で記述されているように、また、ハンムラビ法典の例をあげるまでもなく、
死刑というものが、そもそも文明社会成立において、その制度維持に必要だった普遍的なものである
という見方の方が正しいかと思います(死刑が日本固有の文化というわけでない)。

つまり、何らかの文明社会が成立するにあたって、死刑制度が存在するほうが普通であって、
そうでないのが特殊であると考えます。で、あるならば、その後の記述で「EUの制度にどのように反論するか」
などと死刑存置派に問われてモナー、という感想を持ちました。

廃止の方が制度として特殊だと書いているのだから、どの辺りが特殊で、どの辺りが死刑存置に比べ「優位」
なのか説明する責任は廃止派にある、と結論するのが普通かと思います。

例えば、、、最近、人の「死の定義」について国会で議論されていますが、これなんかも、普遍的な考えを
覆そうとしている動きであり、脳死派はさまざまな「利点」について説明・議論しているかと思います。
それでも、脳死がすんなり受け入れられるかは微妙な情勢ですから、それに比べても死刑廃止の「優位」点は
説明が不足していると思います。

ちなみに、EUの制度がなぜ特殊な方向へ動いたかというのは、EUがキリスト教文化圏であるという文化面を
考えないといけないと思います(日本はキリスト教文化圏じゃないんだから、死刑制度についてEUの制度
を真似する必要はないと思います)。

2061loveless:2009/06/21(日) 02:55:02
続き、、
ちなみに、日本も平安時代は長らく死刑が停止していた時期がありました。
これは日本の歴史の中でも特殊な時期であったと言えるかもしれませんが、
わざわざEUなどを引き合いに出さずとも、この時期、なぜ停止していたのか?
停止して不都合はなかったのか?なぜ復活したのか?といったことを見直すのも
よいかと思います。

なお、私は存置派なので上記について説明する気はありませんw

2062紫煙狼:2009/06/22(月) 00:01:12
あんまり同じことを何度も申し上げるのは好きではないので、私の主張は他の人の主張とあわせて
過去のログをご覧頂きたいですね。特にこれ、と言った提示はしませんよ?むしろ、私の死刑廃止論が
どれくらい右左に大きくブレながら、ここまで来ているかの過程もお楽しみアレ(笑)

でね?死刑を廃止するなら、それに代替されるものを挙げよ!ってのは私一人じゃ無理。というのも、
私の主張自体は「死刑が刑罰として不適切で危険なものであるから廃止の方向で考えるべき」であって、
ただし「死刑を廃止するとして何が必要となってくるのかはみんなで考えませんか?」というスタンス
ですから。「どうやったら死刑を廃止できるか考えましょう?」と呼びかけているだけですから。
そして「死刑を廃止するに充分な制度や体制が整うまで死刑は廃止するべきではない」という存置論も
私は主張していますよ?そこが私の中途半端なところでもあり、限界でもあるのですがね。

で、カレーさんは「死刑に代替できる刑罰なんて存在し得ない」のだから「死刑を廃止するべきではない」
と仰るが私は「そう?それって死刑が存在することを良いことに、あるべき姿への模索を放棄してない?」
と天邪鬼るわけです。

はっきり言って、今現在、適法であるとして通用している死刑制度を存置することに言い訳なんて不要でしょ?
もう少し突っ込んで言えば>>2001「ですが私自身は死刑は本来ない方がいいと思っています。」これは私の言う
廃止論とは全然意味合いが違いますよね?あなたが望んでいるのは死刑を適用しなければならないだろう犯罪の
発生がなくなればいい、と言っているのであって、もし、それが可能であれば、逆に制度として死刑を残して
おいても何ら問題ないでしょう(笑)ただ、私は死刑が死文化しても、残されている限り廃止を訴えますよ?
だって、死刑は躾けたり得ないもの。

まだ勘違いが抜けないようなので重ねて言いますが「今すぐ死刑を廃止したらデメリットしかない」のは
こっちも百も承知なんだわ。で、カレーさんの言う受け皿問題ってのは私にとっても課題の一つなのよ。
だから「じゃぁ何か提案してみろ」って言われても、カレーさんを唸らせるような妙案は一つも出やしない。
これが解決できない限り、死刑を廃止するべきではない、ってのも同じ見解ですよ。

ただ、私がアナタの意見に対し反論をぶつけるのは、私のほうが正しいことを言っていると証明したいのではなく、
「死刑はベストではない。ベターでしかありえない。」ことを立証しているのであって、現実的な運用から言って
現状ではベターを選択するより他にないのは自明の理なのですよ。そういう面ではカレーさんの主張は非常に
合理的だし、現状においてはベストと言ってもいいんじゃないですかね?私は別にカレーさんの存置論を受け入れ
るのにちいっとも吝かじゃないですよ。ベターでしかないのはカレーさん御自身でも認めていなさるでしょう?
ならば、一緒にベストを模索しませんか?

そういう面で、カレーさんと私の唯一の差は「死刑がベストである可能性」を認めるか認めないか…でしょうね。
私は死刑はベター以上になりえないと考えるので、ベターを採択しつつもベストを目指す必要性を説くし、
カレーさんは「死刑がベストである可能性を否定しない」ので、その必要性を感じないのでしょうね。。。

2063ufloat:2009/06/22(月) 01:51:53
最近、なぜか眠い割に寝不足で、何か変なことを書いてしまうかもしれませんが・・・。

>>2054
まずはお答えいただきありがとうございます。
でしたら、カレーライスさんの意図としては、記事中で「コスト」と書いてはみたものの、
それは存置理由とはしない、ということでよろしいでしょうか
(単なる確認です。トラップなど仕掛けてはおりません(笑)。念のため)。

さて、本題にお答え願えたので、この先を書く必要はあまりない気がしないでもありませんが、一応。
死刑に金がかかる理由が、裁判費用などにあることについてはほとんど議論の余地はありませんが、
そのようになる理由としては、私は「最高刑だから」ではなく「罰による部分が大きい」と考えています。
米国では分かりませんが、少なくとも日本の今の制度では。
まずカレーライスさんのおっしゃる
>すでに最高刑判決が出ているために、控訴、上告でこれ以上重い罰の判決が出ることはないと
>わかっているためにほとんどの被告人が行うこととなります
これですが、刑事訴訟法の第四百二条に
「被告人が控訴をし、又は被告人のため控訴をした事件については、原判決の刑より重い刑を言い渡すことはできない」
とありますので、最高刑だから控訴する、ということはないでしょう
(被告人と検察が双方控訴した場合には、当然判決が重くなることはあります)。
それでは、いかなる場合に控訴や上告、再審請求といった行為が行われるのでしょう。
例えば、日本で絞首刑以上の刑罰を導入したとしましょう。lovelessさんが言及されているような時代の、
火刑だとか、一族根絶やしだとか、キリストの十字架だとか、何か絞首刑より重い刑罰を。
もし私がそのような判決を出されたら、それはもう、死に物狂いで控訴や再審請求を出すと思いますよ。
しかし、絞首刑より重い刑罰が作られたからといって、絞首刑判決の被告人や死刑囚たちが
控訴をしなくなったり、再審請求を出さなくなるかといえば、私にはそうは見えないのです。
絶対に減らないかは検証しようがありませんが、ほとんど減らないのではないかと考えています。
一方で、控訴や上告がなされているうちは未決ですし、再審請求も死刑を回避できる可能性がありますので、
死刑の執行を遅らせる意味で、これらをやっている被告人・死刑囚らも少なくないでしょう。
終身刑や無期懲役は、収監自体が目的の刑罰ですから、このようなことは発生しえませんよね。
したがって、死刑が終身刑よりコストがかかるのは「死刑だから」と表現することもでき、
Kenさんが >>2058 にて紹介されているような主張にも、十分な説得力が出てくるかと考えています。

ちなみに・・・。
私は死刑反対派ではなく、廃止派と名乗るにも語弊があり、「慎重派」くらいかと、自分では考えています。
現状はひとまず安定した形ではあるものの、もしそれより良い方法があるのなら、死刑存続にこだわるつもりはなく、
死刑廃止もいとわない、程度に考えていただければと。ただ、私はまだ「良い方法」を得られておらず、現在模索中です。

2064ofr:2009/06/22(月) 19:59:34
罪を裁くのであって被告人を裁くのではない
って、それなら被告人不詳、被告人不在でいいじゃん
上手い事を言おうとして自分でわけわかんなくなってねぇか?

久々にワロタ\(^O^)/

2065紫煙狼:2009/06/22(月) 21:48:31
>>2064
ちがうよ。罪こそが裁かれる主体なのだから、被告人に対する個人的な
感傷は捨てて、冷静に冷徹に公平に裁くべきだと言っているんだよ。
加害者・被害者、どちらの情にも流されず、公平に裁くべきと言って
いるんだよ。それくらい読み取ってあげようよ。

2066無精髭:2009/06/22(月) 23:28:47
>>2033>>2040
では、船・海つながりで・・・私もささやかな小噺をば。
みなさん、G・K・チェスタトンはご存知でしょうか?
ブラウン神父譚というシリーズ物の短編推理小説を書き、
江戸川乱歩をして「トリックの宝庫」などと言わしめた、
その道では有名な人です。逆説と警句を駆使しときに諧謔
をも交えながら物語る手法は、彼の本業である文芸・文明
批評家としての気質と才能によるところがおそらく多分で、
ミステリーの作品群はその副産物といって好いでしょう。

そんな彼にこんなエピソード。

「無人島に漂着したとして、そのとき持っていたいと思う
本を一冊挙げてみよ」とのアンケートに、他の者が
「聖書」とか「シェイクスピアの戯曲」を挙げる中で、
この皮肉屋は「造船術の本」と答えたらしいです(笑)。
http://www.geocities.jp/luck_of_eden_hall/c/giru.html
日本語で検索してみたのですが、ほんの少ししかヒットしませんでしたね。

英文 http://www.anecdotage.com/index.php?aid=1933

このことを私は澁澤龍彦経由で知りましたが(どの本に書いてあったかは失念)。
問いに対する答えというのは、問われている当のものを
光の下にさらけ出すこともあれば、場合によって答え
そのものを無効にしてしまうこともあるわけですね。

2067無精髭:2009/06/22(月) 23:34:19
>>2066訂正
すいません。
下から2行目>場合によって答えそのものを無効にしてしまうこともある
「答え」ではなくて「問い」の方でした。

2068無精髭:2009/06/23(火) 00:00:25
気を取り直して。>>2053
上記、私が紹介いたしました諸賢の過去レスをお読みになった上でのご発言であれば、
「廃止論が展開されていない」とのご指摘の点について私から言うべきことは何も
ございません。確かにお疑いのように、カレーライスさんがこちらへいらしてから
廃止派から展開されたという事実はないですね。しかし、死刑廃止論にはおそらく
2つの側面があると思われるのです。一つは死刑制度とそれを支持する言説への批判。
もう一つはカレーライスさんが仰ったような展開された廃止論、存置論に対比される廃止論
でしょう。これらは互いに無関係でなく同じコインの両面のようなものだと思います。
ですから、カレーライスさんのご主張に向けられた批判は、書かれていない部分(言外の意)
を含めて読み込めば、完璧とは言えずとも、中途半端には廃止論的であるはずです。
もう少し具体的に申しますと、カレーライスさんがご自身の主張に対してなぜ批判が
ありうるのかをお考えになり、その批判者の意図や反論が成り立つ根拠を汲みあげ、それを
頼りに想像力をフルに働かせて戴けるなら、朧げながらも当の批判者に特有の論理の輪郭
は見えてくるかと思われます。また、同一人物による、それぞれ異なった時間・スレに
投稿された複数の文の間に関連性を読み取るということも、議論相手(友でもあるし
敵でもある)を知る上で重要ですから、やはりこのスレのみならず、BBS全ての過去ログ
参照は必要なのでしょうね。

カレーライスさんは、字義通りの読解にかけては文句の付けようがありませんが、
パフォーマンスとしての言語表現を読み取ることにかけては苦手なご様子。どうやら
これは言語行為論における、言語表現の事実確認的、並びに言語遂行的側面という
分類に当てはまるらしいのですがね。良い例が、カレーさんが>>2002で論拠として
提出された終身刑囚らの嘆願書の件でしょう。彼らの「殺してくれ」という言葉が
どういう状況で・誰によって・どのような形で発せられたかで、その意味がどの程度
字義・語義から遊離して多様に解釈され得るかも変わるわけです。「このカレーライスは
死ぬほど美味い」と言っても別にカレーを食べて死にそうになっているわけではないし、
「風呂・飯・寝る」の三拍子もそれしか言わない亭主関白な夫の存在があればこそ
意味の通ずる言葉なのです(冗談)。あと、これは批評家の東浩紀氏が以前好んで
使っていた例ですが(今もか?)、「お前はバカだ」という言葉には「A(私がお前と
呼ぶところの存在)はバカである」という事実を指示するコンスタンティヴな機能と、
「お前はバカだ」と相手に伝えることで同時に語義以上のものを伝達するパフォーマティヴ
な機能がある、と。注意すべきことは、前者に対しては正誤を問うことができるが、
後者に対しては正誤を問うことが出来ないということです。なぜなら「お前はバカだ」
と言うことで親愛の情を伝えることだってありうるから、だそうです。したがって
そこでは、発話者の発言が文法に違わぬか否か・事実に妥当するかどうかではなく、
発話者の意図が聞き手にきちんと伝わったかどうかが問題となります。つまり言語のパフォー
マティヴな面については、正誤でなく、成否を問うことが有効となる、とのことです。
愛情表現のつもりで「お前はバカだ」と言って、相手が怒り出したら失敗になるわけ
ですね。こういった例はネット上のコミュニケーションでは良く見られる光景でしょう。
私がカレーライスさんに焦っているのではないか、という風な趣旨の書き込みをしたら、
カレーライスさんから実は全然焦っていなかったと取れるレスポンスがありましたが、
この場合は先述した例と事情が異なりかなり複雑ですが、私の「少し過去ログを読んで
(一服でもして)、落ち着きましょう」という意図が、カレーライスさんの一連の書き込み
におけるパフォーマティヴな面を読み誤ったことに端を発している、といったことに
どうやらなるようです。そういえば「犯罪や冤罪は許されない」という言葉にも、
事実に符合する側面と、意図を伝達する側面がありますね。

2069無精髭:2009/06/23(火) 00:00:56
「犯罪や冤罪はすべからく許されざるべき」という言辞には、原則としてみれば
コンスタンティヴな正しさは確実にあると言えるでしょうが(※)、果たして
それを字義通りに解釈した場合のパフォーマティヴな効果は望めるものでしょうか。
つまり、社会内の治安維持やそこに生きる人々の生活保全のため、その中にいて
それらに無関係ではいられない者にとってはその言辞を疑い得ないという点で、正しく
なければならないのでしょうが、「犯罪・冤罪は絶対に許されざるべき」と声高々と
言明することに犯罪や冤罪を予防する効果は見込めるのかどうか、それは成功しうるか
どうかは、カレーライスさんが仰るかのごとき自明の理とはちょっと思えないというのが、
私の正直な感想です。あと、本題から逸れますが、本当に「犯罪や冤罪はすべからく
許されない」ことなんでしょうかね? 逆に、「犯罪や冤罪は許されることがある」
が正しいんじゃないでしょうか。もしくは、許されたといっても好い様な事例が過去に
あるんじゃないでしょうか。いずれにせよ、カレーライスさんが「防犯思想の第一条件」
と仰ったあの言辞は、むしろ事実そうだから原則となるのではなく、言葉の意味など
問うことなく社会内部に出回ることで原則となる、いちいち由来を疑わずにただ周りに
説いて聞かせることで人々の間で防犯思想として定着する、とまぁこういう風に意味に
注目するより先に機能として捉えるべきなのでしょう。冤罪問題については後日再び
書き込むかもです。繰り返しになるかもしれませんが。

※関係ない話かもしれませんが、事実命題のみから当為命題は導出できないとか、
記述文「〜である」と規範文「〜べし」は論理的身分が異なるというのが、論理学の定説
らしいです。って有名な話ですけど。

2070無精髭:2009/06/23(火) 00:34:24
紫煙狼さんの>>2062がある以上、以下は無用なレスの可能性大ですが。

>しかし、その制度の入れ替わってよりよい社会環境が出来上がることが前提でなければそれはただの制度に反対するだけの批判に留まってしまいます
実に良く分かります。「裁判員制度+被害者参加制度」スレッドで紫煙狼さんが裁判員制度を
無意味であると難じられたカレーライスさんに対して仰ったことと同様の趣旨のお話ですので。

>>2050で、「もう少し実りのある議論をお願いします。」 と仰いましたけれど、
紫煙狼さんからしてみれば、同じ土俵に立ってくれないのであればそんなこと
言われてもなあ、って心境だと思いますよ(ufloatさんはそれなりに得るものがあったと
仰っていますが)。そんなカレーライスさんはというと、冤罪問題は死刑存廃問題とは
関係ないと断じたかと思えば、終身刑の非人道性を死刑存置の論拠の一つになさって
いたところをKenさんに擬似問題ではないかと指摘されて(後に存廃後の問題であると
訂正されましたが)、それでも尚死刑の代替刑があるか否かという問題に拘っておられる。
死刑制度の役割・機能・意義を刑罰制度の中でだけ論じようとする姿勢がカレーライスさん
ご自身を知らず知らずの内に紫煙狼さんから引き離してしまうのではないですかね。
そしてKenさんとの距離はさらに遠いものであろうと私は見ております。

ちなみに>>2049の件ですが、、、
カレーさんが行刑コストの話をお出しになったから、そんなものは死刑制度を廃止するか
否かにおいて二の次三の次でしょう?っと切って返されたのだと思います。

2071無精髭:2009/06/23(火) 00:34:45
たぶん紫煙狼さんもKenさんもカレーライスさんが仰るような(期待するような形の)廃止論を
披露することは難なく出来ると思いますよ。特に紫煙狼さんの場合、ここに書き込まれる前
から死刑存廃に関する議論は飽きるほどやってきた(あるいは見てきた)のではないかとの
節を過去ログの発言から見て取ることができますし。でも、あえてそういう方針では死刑議論に
望まないと心していらっしゃるのではないでしょうか。死刑制度の是非については内外における
歴史的蓄積がありますが、死刑存置・廃止の双方からさまざまな論拠が提起され、また一方の
主張に対応する他方からの反論が幾度となく試みられていることからもお分かりのように、
双方がともに相手側から容易に論破されぬように防御という形でかなり慎重な論理を展開している
かに思われます。カレーさんの存置論はおそらくそういう伝統的な死刑存廃議論の文脈に沿った
ものであるとお見受け致します。ですが、歴史の中で淘汰されたというのもあるのでしょうが、
既存の問題を見渡しやすくするために整理された論点を前提・援用して、言葉は悪いですが
出来合いの問題の中でウンウン唸っていても、人を納得させるような答えは導き出せないのでは
ないでしょうか。そもそも今日まで受け継がれてきた「死刑存廃問題」は、存置派・廃止派の
双方から妥協点を模索して築き上げてきた性格のものというよりは、その問題を共有したと
同時に双方の相違点・対立点が際立ってしまうような性格、一方的な見方をすればいわば自らの
主張の中に相手側の主張にない利点の存在を見出しそれを誇示するといった性格のものだと
思われてなりません。もちろん、カレーライスさんの主張がそうだと申しているわけではなく、
世に広く流通している「死刑存廃問題」がそうではないかと申しているのです。今私は、
「死刑存廃問題」は共有されたと同時に論者を対立する2つの立場・主張に引き裂くという風に
申したつもりでしたが、正しくは「死刑存廃問題」はそれを己の問題として引き受けた時点で、
同じくそれに参加する他者全員と完全に共有されることなどありえない、というべきでしたろう。
「死刑存廃問題」に出会い、その領域に足を踏み入れた者は、死刑制度について存置を問題と
するか(廃止を課題とするか)、廃止を問題とするか(存置を課題とするか)という選択を
迫られることでしょう。あくまで「死刑存廃問題」を己や社会や国家にとって真の問題と見なし、
けっしてその問題の問題たる所以を疑わないのであるならば。ただし、相手の主張を呑みこんで
自らの主張を昇華させる、反対に自分の主張が呑み込まれて相手の主張が昇華される、という
ような議論に発展しうるかどうかは甚だ疑問です。なぜなら既存の問題を無反省に受け入れて
しまう以上、そこに問題そのものの解体の意思もなければ、低次の問題をより高次な問題へと
高めてゆくことや、議論を通して問題が深まることもありえなさそうに思われるからです。
私は、議論の方法・過程とはディアレクティーク(弁証法)こそ本質であり、正しい立論と
それに対する正当かつ有効な批判には、問題の共有が必須であると考えます。

まあ、以上が>>2066-2067で申しあげたかったことをいささか強引に敷衍したものですがね。
こちら以外のところで行われている「死刑存廃問題」を、こちらの皆さんと一緒に無効化・
もしくは解体したいわけですよ、わたくしは。それは同時に本当の<死刑存廃問題>の
生成でもあるでしょうなあ、きっと。

2072無精髭:2009/06/23(火) 00:51:25
>>2068またまた訂正です(苦笑)。
>これは言語行為論における、言語表現の事実確認的、並びに言語遂行的側面という分類に当てはまるらしいのですがね。
「言語遂行的」という部分は「行為遂行的」の誤りです。
学術用語の名称に関する誤記なので、放置はできませんでした。
ちなみに、訂正した箇所から後、何度か出てくる
「コンスタンティヴ」と「パフォーマティヴ」という用語ですが、
前者の訳が「事実確認的」で、後者の訳が「行為遂行的」となります。

2073無精髭:2009/06/23(火) 01:08:00
>>2068-2069>>2072度重なる訂正・連レス、誠に申し訳ない。
曖昧な記憶を頼りに書き連ねて参りましたから、
今になって心配になりググって見たところ、
案の定「コンスタンティヴ」ではなくて
「コンスタティヴ」でした。

2074紫煙狼:2009/06/23(火) 09:00:19
ぶわっはっはっは、あんまり言葉の定義でいじめるのはやめておくれよぉ(笑)

死刑の存廃に関しては強硬派とそうでない派がありますよね?
「死刑は間違っているのだから、受け皿なんてどうでもよくて、即刻停廃止すべし」
なら死刑反対派だし「死刑は正しいことなのだから、未来永劫、残しておくべきだし、
どんどん活用すべし」なら死刑反対派だと思うのですよ。

そういう極右(もしくは極左)勢力に対し、幾分中庸なのが死刑存置派だったり
死刑廃止派だったりすると、私は思っていて、特に私は存置と廃止を同時に
主張しているあたりでは一貫性がないとも言えるし、逆に極端でない分マシかも
しれないと思っています(笑)

そこにおいて、私が「死刑廃止派」を自認するのは、あらゆる体制を整えてまでしても
死刑はいずれ廃止しなければならない、と考えるからであって、逆に、存置派の中には
そこまでいろいろな体制を整えてまでして死刑を廃止する必要はないという人もいる。
そういうことを言いたかったのね。存置派も廃止派も、一定条件の下では、死刑のない刑法
もしくは死刑のある刑法に吝かではない人をさすのだと思うのですよ。

つまり、私は現行法制において死刑が適法として認められている限り、これを認める。
カレーさんも死刑に代替できるすばらしい体制が整うのであれば死刑にこだわる必要はない。
よって、私は死刑廃止派、カレーさんは死刑存置派と名乗りを上げているわけです。

この廃止派と存置派の戦いというのは、廃止派にとって非常に不利な戦いでして…。
というのも、廃止するのに必要なものを一緒に考えてくれる人が異常に少ない。
存置派なんてのはいい気なもので、現状を切々と訴えて「ほら代替案を出してみろ」と
上段の構えで待ち構えていればいい。でも、廃止派というのは、死刑という刑罰自体に
問題を感じていて、今すぐではないにせよ、いずれは廃止の方向に向かうのが正しいと
考えるからには、存置派の人々が考える「一定条件下」つまり死刑に代替され、死刑の
メリットを残しつつデメリットを減ずる案を出さなければご納得いただけないようで…。

そこで、私の戦い方は、まず死刑が必要か不要かではなく、死刑が刑罰としての態を
なしているのか、刑罰とはなんぞや、刑罰によってなにが達成されなければならないか
それを訴えることで、死刑の刑罰としての問題点、死刑が現行では仕方ないにせよ、
どのみち未来永劫に正しい選択とは言いがたいことを浮き彫りにし、そこからは理想を
皆さんのお力を借りて考えませんか?と出るしかないわけです。

2075Ken:2009/06/23(火) 13:14:21
>>2060
わたしも辺見庸さんはわざとまだるっこしく書いてるようなのが嫌いです。ただ、この記事は我が意を得たり、という気がしました。天皇制の箇所は不要だと私も思いましたが(これって単に「なんだ死刑反対論者ってブサヨじゃん」という予断しか与えないと思います)。しかしながら

>>死刑制度を天皇制と結び付けて考えるのは、問題をより複雑にするだけで何の利点もない

と書いておきながら

>>EUの制度がなぜ特殊な方向へ動いたかというのは、EUがキリスト教文化圏であるという文化面を考えないといけない

は同じ間違いを犯しているような。死刑制度をキリスト教と結び付けて考えるのも、問題をより複雑にするだけで何の利点もないような。まだEU正式加盟国にはなってないですが、トルコとアルバニアは事実上のイスラム国ですし(ただし、両国とも完全には死刑を廃してないようです)、それいっちゃうと、カンボジア、ミクロネシア、ネパール、パラオ、東チモール、トルクメニスタン、といったキリスト教ではないアジアの国でなぜ死刑が廃止されえたのか、一大キリスト教国の米国がなぜ熱心に死刑を行っているのか、うまく説明できんでしょう。(死刑廃止国・存置国の一覧は以下からリンクを辿ってください)
http://www.un.org/docs/ecosoc/documents.asp?id=880

もうしゃあないから、専門誌の論文読んでますけど、この国連報告書では死刑廃止国に代替刑は何かも聞いていて、それによると
・LWOPで代替させた国―なし(ただし下記も参照)

・殺人には終身刑を一律に課す国―7カ国
フィンランド(仮釈放には大統領恩赦が必要、平均して13年)、ルーマニア(20年、61歳以上男性または56歳以上女性は15年)、カナダ(第一級殺人の場合25年、ただし多くの囚人は15年の特例にあずかる)

・終身刑を最高刑として課す国―17カ国
デンマーク(12年)、オーストリア、リヒテンシュタイン、モナコ、スイス(以上15年)、イタリア(26年)

・有期刑を課す国―9カ国
そのうち、コスタリカ、アイルランド、モザンビークの三カ国では最低入所期間がある

となっています。あと、スウェーデン、ブルガリア、ウクライナには形式的にLWOPがありますが、恩赦の申請ができます。この国連報告書を離れれば、死刑のかわりにLWOPを導入したのは英国とグルジアだけみたいです。グルジアの場合、LWOPは不安に駆られた国民向けのポーズで、事態が落ち着いた時点で終身刑は再審査可能となったそうな。以上
http://bjc.oxfordjournals.org/cgi/content/full/47/4/597

というわけで、諸外国の例に倣うと、日本はとりあえず死刑を廃止するだけでいいみたいです。日本の無期懲役は国際比較ですでにかなり厳しいんで。あるいは、死刑囚・死刑相当だったはずの無期懲役は仮釈放の審査を慎重にするとか、最低25年間は仮釈放の申請ができないようにするとかすればいいんじゃないでしょうか。

2076ufloat:2009/06/23(火) 21:08:03
>>2070
>ufloatさんはそれなりに得るものがあったと仰っていますが
いや、あの状況で「全然何も得られませんでした」とは書けないでしょう。
・・・というのは冗談で(笑)、このスレッドにはもう2000以上もの書き込みがあり、
紫煙狼さん、Kenさん、lovelessさん他、相当な英知が終結しているにもかかわらず、
意見の統一など夢のまた夢です。ましてや、私などがそれをしようとしたとしても
絶対に不可能ですし、最初からそのようなことをしようとも考えていません。
ましてや、私は新人であって、これまでの主張のログというものがありませんから、
カレーライスさんとの議論は完全な暗中模索です。
その中で、カレーライスさんの最初のご主張では完全に度外視されていた「冤罪」を
議論の中に引き出し、絶対的終身刑の効果などについても多少は触れられたので、
欲張らなければ収穫はあったといえるかと。

それで、無精髭さんが触れられている、紫煙狼さんの >>2049 なのですが、
これは確かにぶしつけな物言いでないとはいえません。私は紫煙狼さんのスタンスを
ある程度存じていますので、別に失礼には感じませんでしたが、カレーライスさんには
失礼に感じられた可能性は否定できません。
しかし、あの状態で非常にまじめな内容の記事を書いたとしても、またしても話が
あさっての方向に飛んでいくのは見えていましたので、変化球の一種ではないかと。
ところが、やはり変化球も上手くいかなかったので、私が >>2049 を書き直して
トゲ抜きし、>>2052 を書いてみた、という次第です。

2077無精髭:2009/06/23(火) 21:54:49
>>2076
>紫煙狼さんの >>2049 なのですが、これは確かにぶしつけな物言いでないとはいえません。
>私は紫煙狼さんのスタンスをある程度存じていますので、別に失礼には感じませんでしたが、カレーライスさんには
>失礼に感じられた可能性は否定できません。

同感です。
カレーさんに「釈然としない」と書かれた時点で、シェンさんは
パフォーマティヴな言語使用に失敗したということになるわけです。
でも、シェンさんもそうですが、Kenさんだって過去に結構失敗して
いるんですよ。というか、パフォーマティヴに失敗するというのは、
ネット上のコミュニケーションでは避けられないことだと思いますね。
私はですね、それをむしろ良しとするのですよ。まさにそういった
綱渡り的な意見の行き来にこそ、このBBSに書き込まれた幾多の文章を、
読む者が自由気儘に解釈する可能性が開かれるのですから。

まあ、シェンさんの場合、他の方がパフォーマティヴな失敗を犯した際の
フォローは万全ですからね。こんなことを申すのは失礼に当たるかも
知れませんが、実に気配り上手ですよ。

2078無精髭:2009/06/23(火) 22:03:03
・・・・・・
いや、カレーさんの>>2050における弁明が正しいものだとするなら、
シェンさんはコンスタティヴな言語使用においても間違ってしまった
ということになるのかな? (失敗したということではなく。)

2079ufloat:2009/06/23(火) 22:25:01
>>2059 以下
確かに死刑を天皇制やキリスト教と関連付けるのはまずい気がしますが、
「日本人気質」という面では分からないでもありません。
例えば、現在の日本では死刑が非常に支持されており、実に7、8割の人が支持していたり
しますが、それでは日本人の8割は死刑をまじめに考え、賛成の結論を出しているのか。
考えている人が存在するのは当然ですが、少なからぬ人は「流れ」で決めているように
見えてなりません。予防効果その他を比較検討したりしている人の方が珍しいほどでしょう。
それで、良いか悪いかは別として、そのことが「死刑」による法への信頼効果に
つながっている、あるいはつながってしまっている面があるのではないかと。
この場合、必ずしも死刑に本当に予防効果がある必要はなく、国民の多くが
「死刑には予防効果がある」と思い込んでさえいれば良いわけです。
無論、だから何だというわけではなく、先の記事を読んだ上での単なる愚考です。

しかし、最初に(天皇制まで持ち出して)日本の文化がどうとか書いておいて、最後に
「EUの皆さんも廃止なさってます」というのは、トホホといった感じではありますが・・・。

2080loveless:2009/06/23(火) 23:04:39
>>2075
自分の文章(>>2060)読み返しましたが、別に矛盾していないと思いますよ。
(私はEUの方が特殊な例だと思っていますのでー)


>それいっちゃうと、カンボジア、ミクロネシア、ネパール、パラオ、東チモール、トルクメニスタン、といったキリスト教ではないアジアの国で・・

私は、元のコラムがEUを出したのでEUについて言及しただけでした。

また、上記のような「UFOの写真すべてを否定できないなら、UFOが存在している証拠といえる」
理論は、ちょっと受け入れがたいです。
(死刑廃止論=UFOと言っているわけではありません)


存置派としては、>>2061にも書いたように、廃止を実現した国がどんな理由で廃止したのか、
また廃止して問題はなかったか、利点はあったか、ということを紹介していただき、そのうえで、
それらを現代日本に当てはめるとどうか、といったことを廃止派に説明してもらいたいですねー。

少なくとも、脳死派は、脳死を死と認めるとどういう利点/欠点があるか、このまま脳死を認めないと
どういう不具合があるか、脳死を認めた国の現状はどうか、ということを説明したうえで、
国会に法案を出していると思いますよ!
(そんな私は脳死派w)

2081紫煙狼:2009/06/24(水) 00:28:10
失敗…ねぇ(笑)

残念ながら今回ばかりは反省する気も起きないですよ?
そういう点では無精髭さんやufloatさんから私への信頼を大きく損ねるもので
あった点には申し訳ない気分もムクムクと沸き起こりますがね?

実際に現在、死刑判決を受ける確率?死刑が確定する確率?そして、現在、
なぜか処刑されていない死刑囚が何人居ますか?これらが天寿を全うするまで
生かしておくことのコストが「非現実的」なものである?本当ですか?と。

もう少し意地悪く言うなら「じゃぁ、いくらでおさまるなら現実的なのさ」と。
カレーさんにはカレーさんの価値観において、ここまでなら許せると言う限度が
きっとおありでしょうが、逆に、凶悪犯を生かしておくためには1円のコストも
許されない、という価値観も同様に存在するでしょう?現実論も大いに結構だが、
終身拘禁よりも死刑のほうがコストが低いとか、逆に死刑よりも終身拘禁のほうが
コストが低いとか、そういう問題だけで死刑存廃を話し始めたら、同じ犯罪に対する
判決が、その時の景気のよさ悪さで死刑になったり終身拘禁になっても、それは
カレーさんの最も嫌う「公平を欠く判決」になりはしないの?と。

そして、>>2052でufloatさんがフォローなさったように、カレーさんにとっても
コストが死刑存廃の判断基準に含まれるべきではないとするなら、同様に、
終身拘禁刑の導入に関してもコストは判断基準に含まれるべきではないでしょう?
相手が凶悪な犯罪を犯した野獣であっても人の皮を被っている限りは、そいつの
命の重さや人生の大きさをコストで片付けるような言い方をするなら、私から穏便な
物言いを奪うには十分すぎるものでございますよ。と。

2082紫煙狼:2009/06/24(水) 00:28:50
はい、そうすると、こんな反論が待っていますね?
「税収は限りある資源だよ。無限じゃないのだから現実を直視すべきだ」とね。
これが、本当に貧困にあえぐ国での発言なら、明日どころか、今夜食べるモノにも
苦労するような世の中での発言なら幾分は説得力もありますがね?
誰も必要としていないような公共施設をガンガン建てて、経営が成り立たないから
タダ同然で民間に払い下げている国政がまかり通る世の中の発言ですか?????

はい、国政を担う者を選出したのは私を含む参政権ある国民の選挙結果ですよ。
そこに対しては私も決して無責任ではいられない。私にも数億分の一の責任が
ありますよ。足の引っ張り合いしかできない3流政治家を国政に祀り上げた、
我々国民の責任ですよ。

でもね?この無駄遣いを可能な限り削っていけば、たかだか100人になるかどうか
程度の囚人を終身拘禁にすることが不可能だとは思えやしないんですよ。ところが、
それより先にやるべきことがあるでしょうと続くわ。老人介護問題とか、たしかに
先に片付けたい問題は山積みですね。万一、無駄遣いをゼロにしたところで、今の
税率では全ての問題を解決するなんて夢のまた夢でしょうね。とりあえず、山積みに
なっている問題を優先順位をつけて一つ一つ片付けていきますよ。途中で税収が足り
なくなる。でも無駄遣いがないから、税収を増やすより方法がない。国民も不承不承
税率アップに従わざるを得ませんわな。そして、一番最後。本当に一番最後ですよ。

「ところで、終身拘禁の刑を導入したいんですが…」
「お前、寝ぼけてるのか?税金で凶悪犯を生き延びさせるって何事よ?!」
「いや、実はですね、死刑よりも生かしておいたほうが安上がりなんですよ」
「おいおい、コストの問題じゃないだろう?悪いやつは殺すそれが当たり前!」

私は日本国民を信じてますからね。死刑廃止のためのコストには目くじらを立てて、
死刑存置のためならコストを度外視できる日本の国民性を信用してますからね(笑)

2083紫煙狼:2009/06/24(水) 00:29:12
凶悪犯を殺すためなら一万円の出費をいとわないくせに、凶悪犯を生かすためには1円も
出したくないって人の存在の多さを知らないとは言わせないよ?さもなければ、あれだけ
色々な国の終身刑の現状を調べて、実際にコストの面も調べたのでしょう?そこで確実に
見かけただろう、終身刑のほうがコストが低いとする報告をどう捉えますかね。

現実直視は大いに結構なれど、刑罰と言うものに対してコストと言う視点を挙げる事ほど、
本質的な刑罰論から簡単に乖離できる方法は他には、そう、ありはしませんぜ?
マトモな話をしたいなら、自分に都合よいときだけコストの話をするべきじゃないね。
さんざんっぱら他所の国の死刑制度やら終身刑やらを調べておいて何を言い出すかと思ったら
「日本は日本特有のすばらしい文化(云々)」独自路線の提唱ですか?都合の良いデータだけ
採用して、都合の悪い部分は無視するなんざ、既に議論でもなんでもないぜ。
私だって、自分に都合よいデータを抽出して持ち出すのは簡単なことだよ。でもね?
人様の作ったデータをつなぎ合わせて考えているツモリになるのがスキではないからね。
私がそれを過去にやった実績は、ないとは言い切らないけれど、多くはないはずだよ?

私は、悪いがね、カレーさんの書き込みから得たことは一オングストロームもないよ?
だってカレーさんの主張なんざ、数百行、数千行前の誰かさんが言っていたことの
繰り返しだもの。釈然としないってのも、実のある話をしたいってのも、こっちの話だよ。

死刑がベスト足りえる可能性を模索してほしいと言うなら、私の言う死刑は躾けたり得ない
って主張を崩すことからはじめようよ。私が「カビの生えた古臭い」と一笑に付した存置根拠を
何らデータを持ち出さずに自分の思考のみから導き出した論理で正当化してみようよ。
カレーさんの頭を以ってすれば、それくらい朝飯前だろう?いや、カレーさんならできるはずだ。
その気さえあればね。。。

2084紫煙狼:2009/06/24(水) 00:37:57
>>2080
>存置派としては、(中略)国会に法案を出していると思いますよ!
うん、その説明をしたのは脳死容認派ではなく脳死推進派だね。
同様に死刑廃止のメリットデメリットは死刑反対派に聞いてほしいな(笑)

2085無精髭:2009/06/24(水) 01:35:15
・・・
シェンさんがカレーさんのスタンスに苛立っていたことは
いくら鈍感な私にも分かっておりました。ですから、
シェンさんの、カレーさんに対するあの一言が「変化球」なんて
生易しいものでなく、率直に苛立ちをぶつけたものであるなら、
カレーさんのあの反応を見る限り、失敗どころか逆に成功したと
さえ言えるのでしょうなぁ。

>>2081-2083を拝読致しましたが、我が意を得たりという感じです。
シェンさんに対する信頼はこれしきのことで揺らぎはしませんよ。

ただ・・・あの方の書き込みを一通り見た限りでは、もしかしたら
カレーさんにはこちらをご紹介しなければよかったかな、と思い始めて
おりますよ。それはシェンさんやKenさんやufloatさんのことを慮って、
ということではなく、率直に言ってカレーさんが無限回廊に向いているか
どうかをよく見極めもせずに、有意義な議論をなさりたいのであれば
無限回廊がおススメですよ、みたいな甘言を弄して過度な期待をさせてしまった
のがそもそも悪かったのではないかと、後悔とともに内心忸怩たるものが
あるからです。実はあの方とは死刑について議論してはいないんですよ。
論理的とは何か、とか、議論の仕方について、二三回やり取りしただけ
なんですね。そのときは、あの方が批判や反論にああも打たれ弱い、というか、
それらを自分の糧にできない人だとは思えなかったのですがねえ。
私のようなものが申すのも変ですが、そういう人は無限回廊には不向き
なのでしょう? だからこそ、あの方をこちらへお誘いしたことに
ついて、あの方には本当に申し訳ないことをしたと感じるわけです。
誰しも己にとって、知らない方が身のためになるような世界がありますから。

まあ、今後カレーさんからレスが来ないと決まったわけではないですし、
居ない相手についてああだこうだというのもなんだか陰口を叩いている
ようで厭ですから、気長に待つことに致しましょう。

でも、お戻りになるせよ、ならないにせよ、あの方が残していった文章に
対してはまだレスをお付けするつもりですがね。

2086ufloat:2009/06/24(水) 06:19:57
>>2081-2083
いえいえ、紫煙狼さんへの信頼は0.1オングストロームたりとも揺らいではおりません。
むしろ、私の意図したところが大いに含まれているとさえいえましょうか。
意図を見抜かれている気分です(笑)。

>>2085
紹介すること自体に問題はございますまい。掲示板が非公開と言うわけでもありませんし
(それにしても、雑談スレッドではありませんが、boroさんには頭が下がります。
死刑については統一見解を得るのは無理でも、boroさんへの感謝・評価に関しては
全会一致でございましょう)。
ただ、もし無精髭さんの行動にミスがあったとすれば、この掲示板の記事を1つ残らず
把握しろとは言いませんので、せめて過去の主要なスレッドの内容や、このスレッドの
記事を熟読して、その上で投稿すべし、という点を伝えなかった点ではないでしょうか。
・・・熟読したらしたで、大抵の人は書き込みをためらってしまうのですが。

2087カレーライス:2009/06/24(水) 08:22:48
身内に不幸があってバタバタしていて、レスが出来ませんでした。
レスが遅くなって申し訳ありませんでした。

えっと…いくつか気になる点があるのでまずそちらから書かせていただきます。

Kenさんは死刑廃止論者なのですか?
終始レスに対する批評だけであなた個人の意見というものが全くないことがすごく悲しいです。
私としてはぜひあなたの廃止論を聞かせていただきたいのですが…。
あと…私の文章やソースは全て目を通していただけていますでしょうか?
同じ文章や同じソースを繰り返すのはとても不本意なので出来れば全てに目を通していただきたいのですが…。

>>kenさん
えっと…海外の刑罰事情にあまりお詳しくないようなのでぜひソースに全て目を通していただけるとすごく話がスムーズなのですが…。
http://www.geocities.jp/aphros67/indexs.htm
http://www.geocities.jp/y_20_06/index1.html
http://www.geocities.jp/masakari5910/satsujinjiken_muki_kei.html

確かに嘆願書や公開状は絶対的終身刑受刑者ではなく終身刑受刑者ですね。

ここで少し誤解を解いておきたいと思います。
終身刑という言葉を聞くと日本人は「生涯刑務所から出られない刑罰」というのが一般的です。
しかし、EUをはじめとする「Life imprisonment」、「Reclusion criminelle a perpetuite」、「Lebenslange Freiheitsstrafe」を「終身刑」と日本語に直訳していることがそもそもの間違いです。
「Life imprisonment」とは「刑期が一生の刑罰」、「一生の期間にわたる自由刑」と訳す方が正しい。
直訳をすることと一般的な認識によって意味が変わってしまっているのが勘違いの原因と言えるでしょう。

英語であってもフランス語であっても日本語の「終身刑」に相当する刑罰(絶対的終身刑)は「Life imprisonment」とは別にあります。
英語では「Life Sentence without possibility of parole」で、フランス語では「Reclusion criminelle a perpetuite reelle」です。

2088カレーライス:2009/06/24(水) 08:23:33
もともと日本人は人権意識が低いためEUなどで人権を理由に死刑を廃止したという背景が理解できないということが往々にしてあります。
EUでなぜ死刑を廃止する国がこれだけ増えたかを考察してみるとなぜ終身刑や長期服役が非難されるかがわかります。
もともとは「刑罰であっても著しく人権が損なわれることがあってはならない」というのが死刑が廃止され、終身刑や長期服役が非難される理由です。

日本で死刑廃止が進まないのはこれが正しく理解されていないからでしょう。
EUでは「人権保護」という目的のもとで「死刑廃止」がその手段だというのが一般的です。
しかし日本ではこの目的である「人権保護」があまり理解されていないため、その手段である「死刑廃止」も理解されないということです。
EUをはじめ人権先進国ではこの「人権保護」が当たり前になっているため、「死刑は廃止すべきだ」という考え方が出来るのでしょう。
しかし日本の廃止論者は目的が明確にならない、また目的がずれているため「死刑は廃止すべきだ」という考え方が出来ないのでしょう。
日本の廃止論者に「なぜ死刑を廃止しなければならないのですか?」と聞くと、「死刑冤罪は許せない」や「死刑の抑止力はない」の問題だと答える傾向があります。
しかし、存置論者は「冤罪は刑罰全体の問題」「死刑の抑止力はある」と答え、結局は水掛け論に終わります。
また、日本人事態も「なぜ死刑を廃止しなければならないか?」という問題意識が欠落しているため「死刑は存置すべきか、廃止すべきか」という問いに「存置すべき」と答える人が多いのでしょう。

これは終身刑や長期服役にも同じことが言えます。
なぜ日本では終身刑(絶対的終身刑)が受け入れられるか?
それは結局は死刑と同じで社会感情や遺族感情、自己感情によって「犯罪者は罰せられるべきであり、罰は重い方がいい」という考え方からです。
その為、「死刑は人権を守るために廃止するが、終身刑で人権を損なうことは問題ない」という矛盾が生まれます。
もし、日本で死刑が廃止され、終身刑が採用されるようなことになれば、日本の人権意識の低さを世界に露呈することとなるでしょう。

人を殺す「死刑」が人権に反しているというのは日本人にもまだ比較的分かりやすいのですが、終身刑が人権に反しているというのは理解しづらいのではないでしょうか?
これは憲法13条に明記されている「幸福追求権」が理解できていないためだと考えられます。
「人はその生命が尽きるまで幸福を追求する権利がある。」という考え方です。
幸福追求権を踏まえて考えてみてください。
(絶対的)終身刑では刑務所でその生涯を終わらせる刑罰ですから、幸福を追求することが不可能だという考え方が出来ます。
同時に長期服役では長期間刑務所において生活をすることにより、社会復帰が困難になるため幸福を追求することが非常に困難であるという考え方になります。

この幸福追求権を考慮にすると、(絶対的)終身刑や30年、40年を超える自由刑も死刑と同様に廃止すべきだとなるわけです。
EUをはじめ人権先進国と呼ばれる国ではこれが当たり前です。
だからこそ近年、死刑を廃止して(絶対的)終身刑を採用するなどということはあり得ません。
ちなみにフランスは死刑廃止自体がEUの中でもかなり遅かったため、死刑廃止後に(絶対的)終身刑が採用されることはありませんでした。

今のEUでは長期服役により、社会復帰が困難となるため長期服役の刑期の短縮や最長服役年数を設けるべきだという意見が出始めています。
もちろん反対の声の方が大きいのですが、もしかしたらそれらが実現する日が来るかもしれませんね。
フランスでは死刑廃止当時、死刑廃止に反対する国民のほうが多いにもかかわらず、強行に憲法に明文化までした経緯があります。
ただ当のフランスは1981年に死刑が廃止されてから凶悪事件を犯した受刑者の釈放が徐々に行われることで市民からかなり大きな反発の声が出始めているため難しそうですが…。
ちなみに最長服役年数(どんなに長くてもこの年数が来たら釈放すべきだという考え方)はすでに中央南アメリカに存在しています。
ただ、これは刑務所に入る人が多すぎるため受刑者を減らすことが目的ですが…。

2089カレーライス:2009/06/24(水) 08:23:59
イタリアの嘆願書やフランスの公開状、クロード・ルカスの言葉の「死刑は民主主義の恥だが、それをただ終身刑に置き換えるのも良くない。終身刑は拷問だ。刑期は20年以下とすべきだ。それを超えては、誰も新たな人生を再開できない」というのは幸福追求権の考え方が反映されているからでしょう。
ただ同情を引くためだったり、世間の注目を集めるためだけの言葉にここまで世間が注目することはあり得ません。
もともとの人権思想があるからこそ、これだけの反応が起こると考えるほうが妥当ではないでしょうか。
日本でも問題になっていますが、(仮釈放の認められた)無期刑の絶対的終身刑化というのはEUをはじめ世界中で見られます。
いくら仮釈放が認められていても仮釈放が許可されなければ仮出獄はできない。
そのために結局は幸福追求権が侵害されているというのはまぁ考え方としては間違っていないでしょう。

ちなみにイギリスで生涯タリフ判決が出ているのはたしか25人くらいだったと思いますよ。

また、日本の無期懲役で40年とか50年という刑期は仮釈放したくても出来ない受刑者たちですね。
介護が必要なほどの高齢になっているため、社会に出てもその介護をする人がいないことによって仮釈放が出来なくなっているのでこれはしょうがないです。
もう刑務所内や警察病院で介護を受けながら生涯を閉じるしか道はないでしょう。
これからはどんどんこういう受刑者は増えてくることになるかもしれませんね。

2090カレーライス:2009/06/24(水) 08:45:21
>>紫煙狼さん
あなたはなぜ死刑を廃止した方がいいと考えているのでしょうか?
これはあなただけでなく、日本の死刑廃止論者全体に言えることなのですが、死刑を廃止廃止しなければならないと考えるその目的が見えないです。
なぜ死刑を廃止しなければならないかという目的意識がはっきりしていれば、「廃止の方向で考えるべき」という言葉は出てこないのではないですか?
本当に死刑を廃止しなければならないと考えているのであれば、自分の意見が中途半端になったり、これが限界などと言う言葉は出てこないと思いますよ。

確かに現在日本において適法だとされていますが、世界の死刑廃止の潮流を鑑みれば正当な理由なくして存置をすべきではないのではないでしょうか。
私はなぜ死刑を存置した方がいいかという答えは明確に示してきました。
それは死刑特有の抑止力であり、全ての人が更生ができないという考えから死刑に変わる刑罰(受け皿)が出来上がるまで死刑は存置すべきだというものです。
確かに死刑は人権を損なう刑罰ですが、社会のための公共の福祉に基づいて、死刑を存置するに値すると考えています。
死刑を存置するのであるならば当然その目的はありますし、これは言訳ではなく正当な理由になると思いますがいかがでしょうか?

たとえデメリットがあろうとも目的がはっきりしているのであれば声を大きくして「死刑を廃止すべきだ」と言えるのではないでしょうか。
その目的がはっきりしないから「死刑は廃止すべきだが、今は廃止すべきじゃない」というどっち付かずになっている気がします。

以前にも言いましたが、死刑の存廃に正誤はないと私は考えています。
それは受刑者の人権の優先であり、公共の福祉ではないでしょうか。
どちらにも相当の目的がありますし、死刑の存廃問題においてその目的が相反するものであるならばそこにベストは存在しないのではないでしょうか。
私は死刑がベストであるとは思っていません。
死刑存廃にベストは存在しないと思っています。

もしもあなたに死刑廃止の目的が明確にあるならば、あなたにとってのベターは死刑廃止となるのではないでしょうか。

2091カレーライス:2009/06/24(水) 09:15:14
>>ufloatさん
コストが存置理由になるとは考えていません。
そもそも1人の人間の生死や人権をコストで計算するというのは問題外です。
人の命、人権を奪う事柄をお金で判断することはできないでしょう。

「罰による部分が大きい」というのはその通りだと思いますよ。
もちろん最高刑が懲役5年だというなら控訴は減るでしょうが、死刑や終身刑にその差はないでしょう。
要は「自分の一生が決まる罰として納得できるかどうか」ではないでしょうか。
自分の死に納得が出来る人間がいるわけないと考えれば、火刑だろうが一族根絶やしだろうが根本にあるものは変わるものではないでしょう。
では一生刑務所に入っていろという刑罰に納得できるかどうかを考えてみてください。
たとえ罪を犯したとしても一生刑務所から出られないなどだれがそれを受け入れることができますか?
もしそれを受け入れることが出来るとしたらその人は死刑も受け入れるでしょう。
終身刑ならばどうせ一生社会復帰ができないのだから未決囚として収監されていようが受刑者として収監されていようが変わらない。
ならば社会復帰が出来るように控訴、上告、再審請求を繰り返すのが当然ではないですか?
有期刑や無期懲役であるならば受刑者として刑を執行した方がより早い社会復帰が望めますが終身刑では状況が違います。
となれば死刑でも終身刑でも裁判や再審請求に対するコストは変わらないでしょう。

まず目的を明確に持つことが大切です。
なぜ死刑を廃止すべきかという目的が見つかれば死刑反対派となるでしょう。
なぜ死刑があるすべきかという目的が見つかれば死刑賛成派となるでしょう。
次に目的のための手段を考えてみてください。
死刑に反対できるだけの手段が見つかれば死刑廃止派となるでしょう。
おそらくあなたのようにどっちでもいい方がいいというのが一般的な人でしょうね。
その上で犯罪者は死んでも別にいいんじゃないかという人が今の日本人の大多数を占めていると思いますよ。
ただ、せっかくこのスレに来てこうやって死刑について考えているのであれば、死刑存廃の目的を見つけることこそが有意義となるのではないでしょうか。

2092カレーライス:2009/06/24(水) 10:17:23
>>無精髭さん
紫煙狼さんやufloatさんにも言いましたが、なぜ死刑を廃止しなければならないのかという目的が見えないんです。
こちらに来てから死刑廃止が目的でその手段として死刑批判をしてるのではないかという疑問が常に付きまとっています。
死刑を存置するには相応の目的があります。
それは死刑固有の抑止力であり、更生の可能不可能であり、社会感情や遺族感情の回復です。
それらが間違っているという指摘ばかりに終始して、肝心のなぜ死刑を廃止しなければならないかが見えてこないんです。
これでは死刑廃止論ではなく、ただの死刑反対運動ではないでしょうか?

全てのBBSを読んでいないから目的が見えてこないのだと言われれば読んでないのでどうしようもないのですが…。
字義通りに読みとらなければそれは私の主観になってしまうのではないですか?
相手の文章を客観的な文章だとして、字義通りにその文章を理解することがこういったBBSによる議論の鉄則だと思っていたのですが…。
口頭での議論であれば、その場の雰囲気や表情などである程度相手の意図を図ることも可能でしょうが、文章で議論しているのであれば出来る限り相手に伝わりやすく文章を書くのは当然です。
文章にパフォーマティヴな効果を望むと相手は意図しない解釈をしてその場が混乱することになります。
ならばその文章通りの字義を読みとることこそが大切だと私は考えています。
また私の文章は字義通りに読みとっていただけると助かります。

紫煙狼さんやKenさんと同じ土俵に立っていないというよりも相手の目的が見えないから同じ土俵に立てないんです。
これは無精髭さんにも言えることなんですが…。
死刑の存置自体は認めるスタンスなのに死刑には反対するという相反する立場に立っていらっしゃいますよね?
死刑制度の役割・機能・意義こそが死刑の目的です。
しかし無精髭さんや紫煙狼さん、Kenさんの死刑反対の目的、死刑廃止の目的が定まらないため、私も右往左往しているのでしょう。
何かを議論する上で目的を明確にするのは前提条件ではないでしょうか?
死刑制度の是非を問うのはその後になると私は思うのですが…。
どうしても目的が見えないことで私も混乱してしまっています。

もしも目的を隠して議論をされているのであればそれは無意味でしょう。
目的を隠す意味はないと私は思うのですが…。
あえて廃止論を披露しないということに意味があるのでしょうか?
私としては無精髭さんや紫煙狼さん、Kenさんとは初めて議論させていただいています。
もちろんあなたがた以外とも存廃論をしたこともありますのである程度どんな廃止論が出てくるかは見えています。
存廃論において行きつく先も理解していますし、その結論もある程度予想は付きます。
もしも論破されないために廃止論を展開してないのだとすればこれ以上議論の意味はないと私は思うのですがいかがでしょうか?
今までの展開では「死刑存置問題」に終始して「死刑存廃論」に届かないどころか「死刑存廃問題」にもなっていないのではないですか?
しかも存置自体は問題ないが、死刑の存在自体に問題があるといったものになっています。
そこに「論」と呼べるものがないのですから議論が発展することなどありえないのではないでしょう。

2093紫煙狼:2009/06/24(水) 13:14:24
>>2090
そのあたり、私は過去ログにおいて嫌と言うほど何度も「死刑を廃止しなければならない理由」を
挙げてきたはずなんですが…。読んでもお分かりいただけませんか?もし、私の過去ログを見た上で、
目的がわからないというのであれば、カレーさんに一番わかりやすいアプローチを試みることに
しますので、ヒントを下さいませんか?(お客様の現状を理解することなしに、お客様に合わせた
見積書は作成できませんから(笑))

1「なぜ、人を殺すことが罪に問われるのですか?」
2「憲法で生命の自由が保障されておらず、刑法に殺人罪の定義がなければ、殺人は道義的に許される行為ですか?」
3「死刑の目的は何ですか?」

そのお答えを元に、廃止しなければならない理由を提示したいと思います。

2094カレーライス:2009/06/24(水) 19:01:29
私にわざわざ合わせる必要はないですよ。
あなた自身がなぜ死刑を廃止にしなければならないと考えるかを提示していただければ結構です。

2095紫煙狼:2009/06/24(水) 22:03:54
あんまり同じことを何度も言わせる人は好きでは在りませんよ?
>>2093
>私は過去ログにおいて嫌と言うほど何度も「死刑を廃止しなければならない理由」を
>挙げてきたはずなんですが…。読んでもお分かりいただけませんか?

2096無精髭:2009/06/24(水) 23:19:16
>>2092
要するにカレーライスさんはご自分の>>2001-2003を以てして、展開された存置論の雛形である、
皆ともどもこれに倣えぃ、と仰りたいのですね。で、その後はどうするおつもりなのですか?
まさか、ただ参考になるから傾聴したい、というのが動機ではございませんよね? それで
聞くだけ聞いたら、紫煙狼は話がかみ合わないからそもそも議論にならないし、Kenは英語の
ソース嫁としか言ってこないからうざったいし、無精髭は言葉の使い方とか定義にうるさい
わりに話が抽象的過ぎて意味の分からん悪文を書くから無視しとこ、などと他人には窺い知れ
ないご自分の中の基準で評価を下して退散してしまう、なんてことになりそうで何も起こって
いない先から空恐ろしいのですが。いやもしかしたら、私や紫煙狼さんやKenさんがカレー
ライスさんの存置論のように展開した廃止論を、今度はカレーライスさんお一人で一刀両断して
見せるおつもりで? でもそれですと、紫煙狼さんやKenさんがカレーライスさんの存置論と
その補説を論駁した時と同様の結果になるのではないですかね? つまり、カレーライスさんが
腑に落ちないといった今の現状と大して変わらないのでは? カレーライスさんが感じている
ご不満を、今度は紫煙狼さんとKenさん(そして私も)が感じる可能性が高い、というのが唯一の
違いといえるだけで。今まで続けてきた議論を不毛だと仰っておきながら、その原因を作ったのは
相手側の方であると難じつつ、不毛だと仰る議論と同じことを立場を逆転させてやり直そうと
仰ろうとは、開いた口が塞がりません。

レスを拝見した限りでは、以上のように勘ぐらざるを得ませんよ。まさか、各自自分の支持する
立場から論を展開して、全て出揃ったところで存置論と廃止論の品評会でもおやりになりたいの
ですか? 以前のレスで申しましたように私は、異なった考え方・相対する立場から向けられた
批判や反論は、批判対象の土台を揺るがすとかその論理を相対化するいった本来の目的とは別に
それのみで何事かを―――批判対象と異なる・相対する独自の論理なり土台なりを批判される者の
主観において指し示すはずであると信じて疑いません。というより、どうやってそれを疑って
よいものやら分かりません。存置論(廃止論)に対する反論? それをこそ廃止論(存置論)と
言うのではないのですか? まあ、私はそういった従来の「存廃議論」をもっと身近な問題に
作り変えて、みんなが問題として認識できるようにするのが急務であると、かねてから考えて
おりますけれども。

>もしも論破されないために廃止論を展開してないのだとすればこれ以上議論の意味はないと
私は思うのですがいかがでしょうか?

上記の旨、私に対しては当てはまるにせよ、紫煙狼さんに対してはずいぶんと不遜な物言いですよ。
私が指定したレスをお読みになるくらい訳ないでしょう? お読みになってからレスをお付けに
なれば宜しいじゃありませんか。全くお読みになる気がない証拠ですね。というか、私のレスも
含め、これまでカレーライスさんに対するレス全てについて、ちゃんと読まれているのかどうかも
心配になって参りました。

というか、私はカレーライスさんの修辞や言い回しについて物申したいのですけどね。
カレーライスさんにとっては必然的に思える言葉の使い分けも、私にとっては全くと言っていいほど
自明ではございませんから。死刑存廃よりもそこのところについて議論したいと言うのが本音です。

2097ufloat:2009/06/24(水) 23:24:56
(こんなの投稿して失礼ではないか・・・と見直しと推敲を繰り返していたら、
無精髭さんの書き込みまで入ってしまって、もうこの記事は意味ないかもしれませんが・・・)

>>2087 以下
腹の底から徒労感がこみ上げてきました・・・。
やはり「それなりに得るものがあった」というのは間違いで、あの議論の意味など
1ヨクトメートルすらなかったと考えるべきなのでしょうか。
冤罪に関して全くご理解いただけていないのは、合意に至れなかった点から仕方ないにしても、
果ては私の論が「どっちでもいい方がいい」などという、表現からしてどう考えても
いい加減にしか見えない、考えのない論であるようにまでおっしゃる
(そんなことより、Kenさんに対して「海外にお詳しくない」の方が驚愕モノではありますが)。
私以外の人についても、せっかく精魂吹き込んで書き込んだことを読んでいただけていなかったりする
(同じソースを何度も出させるなとおっしゃられず、Kenさんのご意見も読みましょうよ。
あなたの疑問点に対する答えの多くは、すでに提示しておられますよ。
Kenさんこそ同じことを何度も書かなくてはならなくなりましょう)。
さらに言えば「死刑を語る際には存廃どちらかにつくべし」「受け皿なしに死刑の問題点を指摘するな」
などという思い込み自体、全く正当性が存在しないわけです。
少し前に「バカの壁」なんてものがありましたが、
先生「馬鹿という言葉は、馬を指して鹿と言った故事から生まれたのです」
生徒「先生、それって重箱読みですから、おかしくないですか」
先生「おかしいなどとは対案を示してから言いなさい」
もはや話が通じないわけです。道理も何もない。
死刑存続でも、廃止でも、中立でも、決めかねていても、相手の意見をただしたり、
突っ込んで聞いてみたりしてはいけないなどという道理はありません。
それどころか、そうした議論によって、結果を自分の意見に取り込む余地もある。
大体、もし私が「凶悪犯罪者は生命によってのみあがなわれる」という考えの持ち主で
バリバリの死刑存置論者であったとしても、「冤罪死刑?懲役だって同じじゃん」とか
「大体終身刑は金がかかりすぎます」とか言い出す人がいたら、そりゃもう怒鳴りますよ。
相手が同じ存置論者であろうがなんだろうが。「生命を何だと考えているんだ」と。

2098ufloat:2009/06/24(水) 23:28:13
それで、私の死刑に関するスタンスですが、紫煙狼さんには例によって見抜かれていそうですが、
冤罪について述べた列車内強姦事件を引用した書き込み、それに暴論書き込みの逆説が、
そのまま死刑に対する私の思想の一端のような部分があります
(ちなみに、紫煙狼さんのご意見とは類似点が少なからずあります。
むしろ、紫煙狼さんが「ちょっと存置側にぶれた」辺りの立ち位置にかなり近いのではないかと)
ただ、対話拒否とでもチキンとでもののしっていただいて結構ですが、カレーライスさんの
今回のご意見に関しては、これ以上は無回答とさせていただきます。
自分の名誉のために言いますが、反論できないわけではありませんよ。むしろ私の脳内には、
開店セール直前のデパートのごとく、大量の論が殺到しています。
しかし、もし私が記事100本に渡って反論を展開したとしても、おそらく今の状態では
そのうちの1文字たりとも理解していただけない。そればかりか、説明に対する説明が必要になって、
どんどん話があさっての方向に突入してしまうのは見えている。
前回は無精髭さんが親切にも介入してくださいましたが、今度またそのようなことをやれば、
対話拒否とののしられてでも途中で話を切り上げるか、さもなくばboroさんや論客・閲覧者の方の迷惑を顧みずに
意味不明なやり取りを続け、「ufloat。お前ふざけるな。退場」と言われるまで不毛な議論を続ける羽目になる。
理解していただけないと考える理由については、これまでの議論展開の他、重箱の隅をつつくような
大変失礼な行為、先にお詫びしておきますが、例えば >>2093 で紫煙狼さんが
1.それについては過去に述べていますので、ログを読んでくださいね。
2.もしそれでも分からなければ、この質問に答えていただければ分かるように説明いたします。
と述べられているところを、>>2094 というかみ合わない返答になっていますよね
(これ書き上げて、後で読み直すために風呂に入っている間に、紫煙狼さんが >>2095 でも言及されましたが)。
かの紫煙狼さんの短文ですら正しい理解が得られないのに、拙い私なぞの長文などご理解いただけますまい。

それは私も、ここまでの書き込みには皮肉が入っていたかもしれませんよ。
それをご不快に感じられたのであれば、お詫びするしかありません。
しかし、私とのやり取りやお言葉はともかく、紫煙狼さんやKenさんの記事の中身をスルーされていたり、
Kenさんを「海外に詳しくない」呼ばわりされたり、といった状況がある限り、議論を始めても
また意味不明な応酬になってしまうのは見えているので、そのような状態が続いている限りは
私も何もお答えできませんぜ、ということで
(そうそう、この書き込みに対して返信したくなりましたら、その時間を使ってまずはログを全部
熟読して、ここまでのKenさんら各人の主張も一字一句よく噛み砕いて、それでも私の言い分に納得
いかなければ、にしてくださいませ。そうしなければ同じことの繰り返しですし、こんな駄文に
文句つけるよりは、時間も有効に使えます。
ただ、今後とも不毛な状態が続いていれば、私から返答するかの保証はいたしかねます)。
今後、「実りのある議論」が可能になりましたら、何か述べることもあるかと思います。

2099無精髭:2009/06/24(水) 23:32:59
カレーライスさん。なぜ紫煙狼さんがこれまでに無いほどそちらへ歩み寄って
こられているのに(>>2093)、それを拒絶するのですか? 議論を避けている
のはどちらでしょうか。カレーライスさんに合わせる必要がないって、そんな
ことじゃあないんですよ。問題を共有しなければ議論は平行線を辿るのみ、
というこれまでの実例を何とか打開しようとみなさん必死なんですよ。

>あなた自身がなぜ死刑を廃止にしなければならないと考えるかを提示していただければ結構です。
カレーライスさん、後出しジャンケンだから議論に有利とか、相手を論破できるとか、
んなことありませんよって。今のままで形勢を逆転できないようでは、私たちに廃止論を
展開させたところで、私のような屁理屈屋ならともかく、紫煙狼さんやKenさんを論破する
ことは適わないと断言しておきます。

2100紫煙狼:2009/06/24(水) 23:43:14
>>2093
>しかも存置自体は問題ないが、死刑の存在自体に問題があるといったものになっています。
>そこに「論」と呼べるものがないのですから議論が発展することなどありえないのではないでしょう
まず、「現状において代替できる物がないから、やむを得ない」といっているのを誤読し、
「存置に問題はない」と我田引水に置き換えるあたりで、貴方の論法は底が見えていますよね?
とりあえず、何でも自分の都合よく利用しようという方法を使う者に「論」について教わる気はないです。

こう考えては?
原子力発電所によって日本国内の電力のおよそ3割が賄われている現状を鑑みると、
即刻、原子力発電所を全撤廃せよというのは無茶な話であるから、目をつぶらざるを得ない。
しかし、最終的に原子力に頼らないで電力を賄うことがもっとも望ましいので、どのような代替
方法があるか(太陽熱発電でも地熱発電でも、効率が今より数割上がれば実効的実用性が生じますね)
皆さんで考えませんか?電力使用量を抑えるというのもひとつの手ではあるし、方法は色々あると
思いますよ?というのは原子力発電所廃止論足りえない、そういう解釈の仕方ですか?

では、いわせて頂きますがね?

「現状でベターであるから、それを認める」の、一体どこが「論」なんでしょうね?
私はむしろ「いいわけ」としか解釈できませんよ?(笑)
カレーさんの最大の間違いは、過去ログを読破して、熟慮して、投稿していないことですよ。
よそで展開してきた死刑存置の主張を、過去ログも読みもせずにここで発言しているとするなら、
自分へ対する無批判ですね。それでは議論を求めたところで、貴方の考察を深める糧にはなりえませんよ。
最初から貴方はそれを放棄しているんです。

2101カレーライス:2009/06/25(木) 02:24:35
なんか随分な拒否反応が起きていてびっくりしています。
「なぜ死刑を廃止しなければならないと考えているのですか?」という問いをしただけのつもりだったのですが…。
私としては目的を明確にしていただけなけないかなと思っただけなのですが…私はそんなにおかしなことを聞いたのでしょうか?


>>2095
わからないのでお聞きしてるのですが…。

>>2096
別に私は何か追求しようなどと考えているわけではないですよ?
ただわからないからお聞きしているだけです。
それが何か間違ったとこを言っているかのごとく拒絶されるのはすごく悲しいんですが…。
紫煙狼さんと話しがかみ合ってないとも思っていませんし、kenさんのソースも読ませていただいてます。
無精ひげさんの言葉づかいも別に気にならないですよ。
まぁ抽象的すぎて意味が分かりづらいというのは感じていますが…。

そもそも存置と反対という立場ですから意見が対立するのはごく当然ではないでしょうか。
私は私自身が持った疑問をぶつけるだけです。
評価を下そうとも思っていませんし、ましてやせっかくこれだけ話しをしているのに退散なんてしませんよ。
それに私は別に論駁されたとも思っていません。
私の存置論に対する矛盾点をご指摘いただいたとは思っていますが、そもそも私は間違ったことを言ったとは思っていません。

私はどうしても皆さんの死刑に反対する理由を見つけられないと申し上げているだけです。
それがそんなに悪いことなのでしょうか?
議論において相手の目的を知ることができないというのは不毛だと思いませんか?

>>2092でも申し上げましたが字義通りの文章として考えてください。
私はわからないことをわからないと申し上げているだけです。

あと私はレスは全て読ませていただいた上でレスさせていただいていますよ。

私としては存廃論の話が出来ると聞いてこちらで書き込みをさせていただきました。
ぜひあなたの廃止論を教えてください。

2102カレーライス:2009/06/25(木) 02:24:57
>>2097
言い方が悪かったことをお詫びします。
「どっちでもいい方がいい」というのは「よりよいと感じることが出来るものであればそちらを選択する」という意味です。
あなた自身をいい加減だとももちろん思っていませんし、むしろ一般的に今ある死刑制度に不満を感じていない上でより良いものを模索することはすごく自然だと思っています。
Kenさんに海外にお詳しくないと申し上げたのはそう感じたからです。
ご自分自身でフランスには絶対的終身刑は存在しないと言いながら、法律上では存在するとずっとおっしゃっておいででした。
>>2087でも指摘しましたがフランスの「Reclusion criminelle a perpetuite」を日本語で終身刑と訳していることがそもそもの原因の発端で本来は「一生にわたる自由刑」と訳すのが正しい訳です。
本来、日本語の終身刑と訳すべきフランス語は「Reclusion criminelle a perpetuite reelle」というものが別にあり、そのことをご存じないようだったのでそれを記したソースを提示させていただいたのですが、それを読んでくださっていないようでした。
「Reclusion criminelle a perpetuite」はわかりやすく言うと日本の「無期懲役」です。
これは日本語に訳すときに無期懲役と訳すべきところを日本では意味の異なる終身刑(絶対的終身刑)として訳したことが一般的になったために本来の意味がねじ曲がって理解されているのでしょう。
相反することをその場その場で調べたことで判断してしまっているためそのようなことになったのだろうと思い、「お詳しくない」と申し上げただけで、別に馬鹿にしているなどということは全くありませんよ。
できればその誤解をご自分で解いていただきたいとおもいソースを出しただけです。

私は別に死刑を語るときに存廃のどちらかにつかなければならないとは思っていませんよ。
ただ相手が死刑廃止論者だとご自分でおっしゃったときはその旨お話しさせていただいているだけです。
また、以前から言っていますが、私は死刑自体が正しいとは思っていません。
人を殺す刑罰に問題があることは私自身がよくわかっていますが、私は必要悪として存在するべきだと思っています。
私は問題点を指摘するなと申し上げているわけではなく、受け皿がなければ廃止できないと申し上げているだけですよ。
それから別に突っ込んだことを聞くなと申し上げているわけではありません。
ただ私自身が疑問に思ったことを聞いているだけです。
私は疑問を持ってはいけないわけではないですよね?
私は別にあなた方の反論を無視しているわけではないですよ。
ただわからないことをお聞きしているだけです。
相手の目的を知ることによって相手が何を言わんとしているかが理解できることというのは往々にしてあるのではないでしょうか?
特に紫煙狼さんはご自分自身でもご自分を中庸と言ったり、廃止とも存置ともその場その場で変わってきてらっしゃいます。
なぜそうなるのかが私自身が理解できないのでお聞きしているだけです。
まぁそれも私自身の理解力がないからだと言われればその通りなのでしょう。
とても悲しいですが理解力がない人間とは話したくないと言われてしまってはそれまでです。

>>2099
私は別に拒絶しているわけではないですよ。
ただ私自身に合わせる形でそれを表現されて、私が間違った読解をしてしまってはせっかくのご意見を無駄にすることになります。
だからこそ紫煙狼さんご自身の率直な意見をお聞きしたいだけです。
今までのレスを読ませていただいても誰かの問いに対する答えとしてはおぼろげにそれが見えはするのですが、はっきりとした目的が見えないのであのようにお聞きしただけです。
別に議論を避けているわけでも拒絶しているわけでもありません。
確かに問題を共有することは大切ですが、それぞれの死刑存廃に対する目的まで共有する必要はないと思うのですが…。
私自身も紫煙狼さんはじめみなさんを理解するためにお聞きしているだけです。

それから今私は形成が不利なのですか?
私自身は全くそのように感じてないのですが…。

2103カレーライス:2009/06/25(木) 02:25:40
>>2100
「死刑を廃止するに充分な制度や体制が整うまで死刑は廃止するべきではない」とおっしゃったのは紫煙狼さんだったと思うのですが…。
これは私自身が申し上げている「受け皿がなければ廃止できない」と同じですよね?
つまり、現在十分な制度や体制がないため死刑を存置し続けるべきだと考えていらっしゃると思ったのですが違うのでしょうか?
だからこそ「存置自体は問題ないが、死刑の存在自体には問題がある」とおっしゃっているように感じました。
もしもご自身がしっかりとした目的を提示して死刑廃止を訴えておいでならば、私自身もまた違った見方が出来るとは思いますが、現状ではこれが私自身の今までの議論の感想です。
私自身に理解力が乏しいためこのような感想しか持てないことが原因なのでしょう。
無精髭さんにも申し上げましたが、私自身は文章で議論する上で字義通りに判断することを大切にしています。
読解力もない上にそんなことしてるからこっちの意図が伝わらないんだと言われればそれまでなのですが…。

えっと…原子力発電所はなぜ全撤廃しなければならないのかという目的がそこになければ廃止論足り得ないのではないでしょうか?
あなた自身原子力発電所は全撤廃しなければならないと誰もが考えているという前提においてお話をされていらっしゃいますよね。
死刑に関してもだれもが死刑を廃止しなければならないと考えているという前提でお話されていませんか?
私自身は死刑はない方がいいとは考えていますが廃止しなければならないとは考えていません。
死刑はない方がいいが、必要悪として存置し続けるべきだと考えています。
「最終的に原子力に頼らないで電力をまかなうことが最も望ましい」というのはあなたが感じていることであってそれが当たり前だと言われ、「なんで?」という疑問を持つことを許さないスタンスではないですか?
同じく「死刑は最終的には廃止することが最も望ましい」とあなたは考えていらっしゃるようですが、そこに「なんで?」という疑問をぶつけることは間違いなのでしょうか?
議論において前提や当たり前という言葉を用いることこそが議論になっていない思うのですがいかがでしょうか?

「現状でベターであるから、それを認める」という伝わり方しかしなかったのであれば私の落ち度です。
死刑本来の目的である「抑止力」や「社会感情や遺族感情の沈静化」などを考慮した時、死刑を廃止することによる損失はあまりにも大きい。
確かに「人を殺す」という死刑の本質は人権を著しく損なう刑罰である。
しかし死刑廃止後に死刑本来の目的をカバーできるだけの「受け皿」がない現状において、それを損なうことへの不利益を考慮すれば、公共の福祉に則り、死刑は必要悪として存置し続けるべきだ。
これは「いいわけ」でしょうか?
十分に「論」としてご理解いただけるのではないですか?

2104カレーライス:2009/06/25(木) 02:26:05
私は>>2001-2003で私自身がなぜ死刑を存置しなければならないかという存置論を出させていただきました。

紫煙狼さんはたしか「死刑廃止後の受け皿が整っていない」という言葉に引っ掛かりを覚えていらっしゃったように感じましたが、概ね今死刑を存置することに疑問を持たれた印象はありませんでした。
その後も、「被害者や遺族、社会感情の沈静化」に対するご意見や「更生」に対するご意見、「冤罪」に対するご意見など議論を重ねさせていただきました。
そして常々おっしゃっていたのは「あなたはなぜ死刑をなくすことを考えようとしないのか?」ということだったのではないでしょうか。
私自身は死刑は必要悪であり、存置し続けるべきだとずっと主張してきました。
この時に紫煙狼さんは「死刑はなくさなくてはならない」と誰もが当たり前に考えているのではないかと思いました。
将来的には死刑は廃止すべきだというお考えは十分に伝わったのですが、どうしても「なぜ?」ということが出てきませんでしたよね?
私自身はこの「なぜ?」が出てこなかったことと、今は存置し続けるべきだけど将来的には廃止すべきだというご意見にすごく疑問を感じました。
そして、私自身に「あなたも死刑を廃止するための方策を考えろ」という紫煙狼さんの言葉にも疑問を感じました。
もしも明確に死刑を廃止しなければならないという目的があれば、「今はいいけど将来的にはダメ」などという結論は出ないのではないかと思います。
「人を殺す」刑罰なんてない方がいいという理由であれば「今はしょうがないけど将来的にはダメ」というのであればなんとなく理解できるんです。
しかし紫煙狼さんほど論理的な方が「人を殺す刑罰なんかない方がいい」と考えるだろうかと言うとそれも甚だ疑問でした。
では紫煙狼さんにとって「死刑を廃止する目的」はなんなのかとずっとご意見を伺ってきたのですがどうしてもそれがわからない。
だからこそ改めて「死刑を廃止する目的」を聞いてみようと思って質問させていただきました。
紫煙狼さんの「死刑を廃止する目的」を知ることができれば私自身も今後死刑を廃止するために何を変えるべきかを考えることもできるかなと思います。
しかし私自身が死刑を存置し続けるべきだと思っている現状で方策を考えないのはおかしいと頭ごなしに言われても首をかしげざるを得ません。
私が紫煙狼さんに「死刑を廃止する目的」を聞くことはそんなにおかしいことなのですか?

私はあなたに対するそんな思いから単純に疑問を投げかけただけなのですが、それは自分に対する無批判なのでしょうか?
私の疑問は私の考察を深める糧になり得ないのでしょうか?
私は最初から議論を放棄しているのでしょうか?

2105カレーライス:2009/06/25(木) 03:42:00
>>無精髭さん
そもそも私がここに来た目的は様々な廃止論を見聞きし、私の存置論を聞いていただいた上でより良い議論を出来ればと思ってここに来させていただきました。
ここに来る前にも申し上げましたが、私は死刑の存廃に正誤はないと思っています。
ですから、議論ではあるものの論破が出来る議論ではないと思っています。
これは過去にいろいろな廃止論を聞いたり、文献を読んだり、いろんな方と議論を重ねた結果です。

私自身、死刑廃止論の目的の根幹は「人権」だと思っています。
人権保護を目的とした廃止論、冤罪死刑を理由にする廃止論、死刑の残虐性に対する廃止論、人を殺してはいけないという単純な廃止論など様々な廃止論を聞いてきましたがやはりどれも最終的には「人権」にたどり着きました。
そして、私自身の存置論もそうですが、存置論の目的は死刑の目的であり、人権に対する答えは「公共の福祉」ではないでしょうか。
(もっとも、「人を殺した奴は死んで当たり前」なんていう存置論(?)は感情のたぐいのもので説得力はありませんが…。)
後出しだろうが、先出しだろうが論破なんて出来るわけがないんですよ。

ただ、もしも「人権」とかけ離れたところに目的を持つ廃止論があるならばそれはぜひ聞いてみたいと思っています。
>>2093の紫煙狼さんの質問を聞けばおそらく紫煙狼さんも「人権」が目的の根幹なんだろうという予測は出来ます。

>1「なぜ、人を殺すことが罪に問われるのですか?」
法によって定められているから。

>2「憲法で生命の自由が保障されておらず、刑法に殺人罪の定義がなければ、殺人は道義的に許される行為ですか?」
2つの解釈があります。
1つ目、文明を持ち始めた歴史の中で、同族を殺す行為は人として許されざる行為。
2つ目、自然界において、同族殺しは特別な行為ではないため許されざる行為ではない。

>3「死刑の目的は何ですか?」
犯罪抑止力、被害者や遺族や社会感情の沈静化。

と、これらを応えることはたやすいでしょう。
しかし、これを応えてしまうとこれに対する答えとしての「目的」は聞けますが、紫煙狼さん自身が考える答えは得られないのではないでしょうか?
同じように過去のレスを読んでもそれも相手に合わせた「目的」というであって、紫煙狼さん自身の考える答えではありませんでした。
私の知りたいのは紫煙狼さん自身が考える「目的」です。
だからこそあえて答えなかっただけで、歩み寄りを拒絶したわけではありません。

2106カレーライス:2009/06/25(木) 03:42:31
Kenさんに関してはまったくわかりませんでした。
終始、終身刑に関する私との認識の違いの話しをしただけで、彼自身の廃止論はそこにはありませんでした。
終身刑にこれだけ固執している(?)のですから、死刑を廃止して終身刑を導入すべきだと考えていらっしゃるのだろうとは思いますがそれ以上のことは全くわかりませんでした。
ただ、彼(彼女?)自身がもしも人権を死刑廃止の目的としているのであれば、>>2088を読んでいただければ、終身刑の導入だけは誤りだと気づいていただけるかなと思っています。

ufloatさんはご自分の疑問をストレートに投げかけてこられました。
特に冤罪死刑に関してはとても御熱心でしたね。
私はできる限り誠実に正論を申し上げ続けました。
それは「司法は正義であるべき」という私の考え方からです。
正義であるならば常にその言は正論でなければならないとも考えています。
確かに感情的に考えれば死刑冤罪は他の冤罪よりも印象は非常に悪いでしょう。
しかし、冤罪も犯罪もすべからく許すべきではないとずっと言い続けてきましたし、これからもそう言い続けます。
これは冤罪死刑があるからという問いに対する私の存置論です。
相手にしていないのではなく、冤罪死刑は冤罪の中で特別ではないということです。

次に出てきたのが終身刑と死刑のコストの問題でした。
実際どちらがコストが高いのかという問題でした。
おそらくはufloatさんはただ収監するということだけで終身刑のコストが安いのではないかと考えられたのだと思います。
しかし、実際収監するよりもコストがかかるのが、ケガや病気になったときの治療費と老後の介護費用です。
受刑者がガンになったら当たり前に手術、術後治療を行います。
ガンでなくても糖尿病でも治療を行います。
透析が必要になれば週に2回透析と毎日インシュリンを与えなければなりません。
老後に動けなくなれば当然介護が必要です。
病気になったから死ぬわけではないですし、年老いて動けなくなったから死ぬわけではありません。
これらはたとえ受刑者であってもきっちりと治療や介護をすることを義務付けられています。
もちろん定期的に健診も行わなければなりません。
それは下手をすれば一般社会で生活するわれわれよりも手厚いと言えるかもしれません。
終身刑とはそれらのコストももちろん計算しなければなりません。
1人の人間の一生にかかるケガや病気の治療費はおよそ2000万円〜3000万円です。
そのうちのおよそ8割が40歳以上だと言われています。
さらに、長期間の拘禁状態による精神的な病気(拘禁ノイローゼなど)に対する治療費もこれに上乗せされます。
そこまで考えていただければどちらがよりコストがかかるかというのはご理解いただけるのではないかと思います。
ただ、以前から申し上げた通りコストは死刑の存廃議論に出てくる事柄ではないと思っています。

2107カレーライス:2009/06/25(木) 03:42:56
昨日レスしたことに対して皆さんからすごいご批判をいただきました。
これはたぶん私のKenさんに対するレスから来たものだと思いますが、私の立場からすれば当然ではないでしょうか?
終始、終身刑に対する私の認識が間違っていると言い続けるだけでそこには議論の余地がありませんでした。
その上私が>>2087で書いたことはソースを読んでいただければ書いてあることでしたし、>>2088-2089もEUなどの死刑、終身刑では常識的なことですし、調べればすぐにわかることです。

私のレスに対する批評を受けに私はここにいるわけではなく、私は存廃論を議論するために来ています。
その私の目的からかけ離れた話しをずっと続けていることに「釈然としない」と申し上げるのは当然ではないでしょうか?
Kenさんや紫煙狼さん、ufloatさん、無精髭さんのそれぞれの廃止論を聞きたくて私はここにきているわけです。
それが出来るとおっしゃるのであればぜひそれをお聞きしたいというのはおかしいのでしょうか?
そのことは最初にはっきりと申し上げなかったことが原因なのでしょう。

今までの話しで、紫煙狼さん、ufloatさん、無精髭さんの死刑に対する考え方はおおよそわかりました。
Kenさんに関してはまったくわかりませんが…。
だからこそここにきて疑問をぶつけさせていただいたわけです。

随分と私の質問1つで不評を買ってしまったようなのですが、その辺の意図を受け取っていただければと思います。

2108無精髭:2009/06/25(木) 04:30:45
・・・
議論相手との相性っていうのもあると思うんです。カレーさんにとっては、廃止派シェンさんや
存置派ufloatさんとのやり取りよりも、Kenさんとの応酬の方が曲がりなりにも議論が成り立って
いるというのが私見だったのですがね。どちらかが匙を投げるまでは双方合意の上で続けてほしいです。

Kenさんは廃止論者か否か、廃止した方がよいと思うのはなぜか、ここらへんについては
おそらくそのうちにKenさんご自身から簡単な説明なり過去ログの何番を読めといった指示なりが
あるかと思いますけど、それを存じている私にとっては、カレーさんの「廃止目的を隠す意味」
云々といったお疑いがおかしくて仕方ないですw 私としてみれば、Kenさんが辺見庸氏のコラム(>>2059
を読んでわが意を得たりと仰っているのにわが意を得たりですよ。同じく辺見庸氏のコラムを読んだ
私は、こりゃあKenさんの主張(廃止理由)に相通じるものがあるなぁ、という感想を抱きましたよ。

でも、カレーさんがKenさんの廃止理由を聞いて後、それだけでは「論」として成立していない、
と仰るのは目に見えて分かるような・・・。

2109カレーライス:2009/06/25(木) 10:18:05
>>2108
??
私とKenさんの話しこそ議論でも何でもないんじゃないですか?
お互いがおまえは認識が間違ってるってののしり合ってるだけですよね?
これは議論と呼べるものではないでしょう。
それよりも死刑制度の在り方や死刑存置に対する疑問をぶつけてくる紫煙狼さんやufloatさんのほうがよっぽど議論としてまっとうでしょう。
私としてはKenさんとのやり取りは下らないと思っていたのですが…。
調べればわかることでののしりあうことに意味なんてないでしょう。
「なぜ?」や「どうして?」がなければ議論とは呼べないのではないですか?

辺見庸氏のコラムは見させていただきましたが、あれは単に筆者自身が感じたことをただ文章にしただけではありませんか?
死刑執行のニュースを聞いて抱いた嫌悪感を書き連ねているだけでしょう。
別にそれが悪いというわけではありませんがあまりにも穿った考え方ではないでしょうか?
私が日本独自の文化に「和」があるという話をしましたが、それを閉塞としてみれば筆者のような意見が出ることはまぁわかると思いますよ。
前にも言ったと思いますが「論」にとって最も大切なのは客観性です。
筆者のコラムでその客観性がうかがえるのはEUの下りだけでその他は筆者の主観でしかないでしょう。
もちろんそれに共感することが間違っていると言っているわけではないですし、コラムとしての文章ならば全く問題ないと思います。

しかしあれがそのまま廃止の目的になりうるかどうかと問われれば「論」としては成立しないとしか言いようがないでしょう。
あれはコラムとして読むべきものであって廃止論の目的としてあれを出されればそれこそ興ざめするしかないです。
だからこそあえてあのコラムには言及しなかったのですが…。

2110トーフ:2009/06/25(木) 11:15:54
はじめまして 死刑維持派のトーフです。法学徒でございます。

死刑を維持すべきと考える理由は一言で申せば、
「死刑を廃止すると何をやっても何人殺しても、犯人の命だけは保障する」ことになってしま
うからです。現に死刑を廃止した国では法的にはそういうことになっており、とても理不尽に
思えます。もっとも、米英・欧州といった国では、現場の警官の銃の引き金が日本にくらべ
格段に軽く、現場における射殺数が多いらしいのですが、本当だとしたら、こういうことで
「バランス」がとれているのかもしれない、と思います。

私は刑罰の本質は応報にある、という立場です。「応報」を前提としなければ、
刑の軽重が定まらない。刑の軽重がある、ということは応報を前提にしている、ということです。

私は死刑自体は野蛮だと思わない。執行の方法について野蛮がありうる。

ところで「絶対無制限の人権」というのは日本国憲法上19条の「内心の自由」しかありま
せん。その他の「人権」は「公共の福祉」によって制限がかかります。生命も。

2111Ken:2009/06/25(木) 14:03:24
>>2108
髭さん、ナイスレスw
こういうやる気なく何気なく書いたようでいて核心を突いた投稿好きですw
私もこの4人のうちでカレーさんとの議論が一番成り立っているのは自分だと思ってました。それでも絶望的に話が通じてないのが不満なのですが。カレーさんと私では議論、事実を述べる、意見を述べる、といった事柄に対する姿勢が根本的に異なるようです。

2112Ken:2009/06/25(木) 14:07:27
>>2087
カレーさん、いろいろと大変そうですね。ここは誰もいなくなったりしないので、どうか心配せずに私生活のほうを優先させてください。

私が日本の死刑に反対するのは一言で言って、日本の死刑制度は残虐で野蛮であり、今の日本に必要だとはとても思えないからです。上のほうを読めば詳しく分かると思います。

>>えっと…海外の刑罰事情にあまりお詳しくないようなのでぜひソースに全て目を通していただけるとすごく話がスムーズなのですが…。

お察しの通り、海外の刑罰事情には、私はあまり詳しくないです。ですから、よく知りもしないことについてデタラメを書かないように、あらかじめよく調べてから書くようにしています。ネットは調べ物には便利なのですが、一方でデマ・デタラメもあふれかえっていて、根拠もなく自分の思い込み・願望・誤解・曲解をあたかも見てきた事実であるかのように書く人も多いです。残念なことですが。ですから、私は必ず裏の取れる、客観性のある情報のみに依拠して自分の意見を立てるようにしています。

カレーさんの投稿とそのソースはできる限り読んでいます。というかカレーさんは私の投稿を読んでますか?読んでいたら>>2106「2088を読んでいただければ、終身刑の導入だけは誤りだと気づいていただけるかなと思っています」なとどは絶対に書かないと思うのですが。

あと事実関係を確認したいのですが、カレーさんが登場する前も後も「日本は死刑を廃止してLWOPを採用せよ」ということを強硬に主張している人はここには誰もいないと思うのですが(日本での終身刑・LWOPに関してちらっとなら以前私も書いてますが)。「LWOPは人権上問題だ」とカレーさんが主張しても、皆は「ああ、そうだよね」くらいしか思ってないと思うのですが。LWOPに関してはカレーさん一人が右往左往していてなんだか一人相撲してるような気がします。

>>ここで少し誤解を解いておきたいと思います。

これ私に向けた言葉ですよね?前にも書きましたが、私が何かを誤解していると主張される場合、私のどの記述が何と何を誤解しているのか具体的に指摘してください。そのあと終身刑とLWOPの違いをつらつらと説明し始めているので、これは私が終身刑とLWOPを区別できていない、という主張だと理解しました。

前にも書きましたが、私は終身刑(無期懲役)とLWOPをカレーさんが登場して以来一貫して区別して使っています。>>2045でカレーさん自身が

>>それから私はあなたが絶対的終身刑と相対的終身刑や無期懲役を誤解しているとは思ってませんよ。

と認めたにもかかわらず、なんだかまた同じ問題を蒸し返された気がするのですが。一方で、終身刑(無期懲役)とLWOPをごっちゃにして終身刑(無期懲役)囚からの手紙をLWOP受刑者からの手紙と偽って、ないし思い込んで紹介したのはカレーさんのほうで、そういう人から私が終身刑とLWOPの区別ができていないという主張を受け続けるのはなんとも釈然としないのですが。私の見立てでは、カレーさんに対するみんなの不満というのは、カレーさんが質問したことではなく、このようなソースのぞんざいな扱いに起因していると思うのですが、どうですか。前提をでっち上げたり任意に無視すれば、どんな恣意的な結論も導くことができるんで。

2113Ken:2009/06/25(木) 14:09:17
>>2102ご自分自身でフランスには絶対的終身刑は存在しないと言いながら、法律上では存在するとずっとおっしゃっておいででした。

「フランスには絶対的終身刑は存在しない」はカレーさんが書いていることであって私はそんなこと書いてないでしょ。フランスには「事実上」絶対的終身刑は存在しない、ないしフランスには絶対的終身刑「囚」は存在しない、という旨のことは私書いたかもしれないですが。

LWOPとは仮釈放が認められない終身刑(無期懲役)のことであり、フランス刑法には「少年については強姦・拷問を伴う殺人罪については終身刑の場合一切仮出所等を認めない措置も採用できる」と書いてあることから、フランスには少なくとも名目上LWOPが存在します。ここまでオーケー?一方で、フランスにはこの措置を受けた囚人がいないようなので、フランスには事実上LWOPが存在しません。違いが分かりましたか?死刑に置き換えてみると分かりやすいかもしれないですが、法律に死刑が刑罰として存在する場合、その国は死刑存置国と呼ばれます。その中で、死刑判決が下されない、別の法律等によって執行が停止されている国、つまり死刑が名目上しか存在しない国については事実上の死刑廃止国と呼ばれます。さらに、法律にも死刑が刑罰としてない国、ないし死刑を禁じている国は完全な死刑廃止国と呼ばれますが、これらの国は事実上の死刑廃止国とは区別されます。私はそういう違いの話をしているのですが。

>>2088だからこそ近年、死刑を廃止して(絶対的)終身刑を採用するなどということはあり得ません。ちなみにフランスは死刑廃止自体がEUの中でもかなり遅かったため、死刑廃止後に(絶対的)終身刑が採用されることはありませんでした。

私が調べた限り、英国とグルジアは死刑をLWOPで代替させています。ですから「あり得ません」というのは言いすぎです。ただし、そういう国が皆無であるのは確かなようです。あとこれって

>>2044死刑廃止が現実的になったときにその代替案として仮釈放なしの終身刑が設けられたのではないでしょうか。

と激しく矛盾してないですか?これらのカレーさんの記述には「死刑とLWOPは二者択一/背反律で同時には存在しない」という主張が含意されているのですが、私は海外の刑罰事情には詳しくないと書きましたけど、米国は例外で刑罰体系がどうなっているかもともと知ってるのですが、米国では死刑・LWOP・終身刑がなんら矛盾せず同時に存在していて、なんだかトンチンカンだなあと思いました。

2114Ken:2009/06/25(木) 14:10:51
>>2088この幸福追求権を考慮にすると、(絶対的)終身刑や30年、40年を超える自由刑も死刑と同様に廃止すべきだとなるわけです。EUをはじめ人権先進国と呼ばれる国ではこれが当たり前です。
>>今のEUでは長期服役により、社会復帰が困難となるため長期服役の刑期の短縮や最長服役年数を設けるべきだという意見が出始めています。



>>2089また、日本の無期懲役で40年とか50年という刑期は仮釈放したくても出来ない受刑者たちですね。介護が必要なほどの高齢になっているため、社会に出てもその介護をする人がいないことによって仮釈放が出来なくなっているのでこれはしょうがないです。

は激しく矛盾してないですか?EUなど人権先進国持ち上げる一方で、日本がそれができないのはしょうがない、というのはダブル・スタンダードに映るのですが。それとも、要するに日本は人権先進国でもなければそれになる必要もない、という主張なのでしょうか。

あと日本の長期無期懲役囚は「介護が必要なほどの高齢になっているため、社会に出てもその介護をする人がいないことによって仮釈放が出来なくなっている」のソースはありますか。言い換えると、仮釈放が認められないのは「高齢」という理由のみで、悔悛の情が認められない、などといったものではないという保証はありますか。「高齢」だけが理由であるのならそうなる前に釈放すればよかったとは思いませんか。それとも、30年経った時点ですでに高齢であり、その後20年以上生き延びたということですか。

ちなみに私の意見は50年以上収監されるのはどう考えても囚人にとって不幸だろう、というものです。仮に「社会に出てもその介護をする人がいない」つまり日本の社会には長期無期懲役囚の受け皿がない、というのが正しいのであれば、ヨーロッパと比べて日本の犯罪者の境遇は過酷なんだなあ、と思いました。あと、カレーさんは幸福を追求する権利を考慮したうえで長期服役を問題視するわけですが、幸福はそもそも生存、つまり殺されないという前提のもとでしか追求できないわけで、そうすると死刑のほうが長期服役よりももっと問題なはずなのに、カレーさんが死刑制度に賛成するのは矛盾しているなあ、と思いました。なんだかカレーさんの書いていることは支離滅裂だなあと思いました。

2115Ken:2009/06/25(木) 14:15:32
最後に私からカレーさんへのアドバイスですが、本当に

2102>>私自身は全くそのように感じてないのですが…。

と思っているのだったら

>>それから今私は形成が不利なのですか?

なんてことは書かないほうがいいです。誰もカレーさんの形勢は不利だなんて書いてないと思います。話がなかなか通じないことに苛立ったりがっかりはしているみたいですが。こういう物言いは墓穴掘ってるだけです。

2116Ken:2009/06/25(木) 14:16:50
>>2080(私はEUの方が特殊な例だと思っていますのでー)
>>私は、元のコラムがEUを出したのでEUについて言及しただけでした。

「特殊」という言葉は他の同種のものとは異なっている、という様子を表す言葉なわけでして、「EUは特殊な例だ」と書いた時点で、暗にEUを他の同種のもの、つまりその他の国々・地域と比較しているわけで、「EUについて言及しただけ」というのはありえず、私が他の国々の例を持ち出して実際に比較を行うのは当然だと思うのですが。

>>また、上記のような「UFOの写真すべてを否定できないなら、UFOが存在している証拠といえる」理論は、ちょっと受け入れがたいです。(死刑廃止論=UFOと言っているわけではありません)

このUFO写真のアナロジーは意味が全然分からなかったのですが、私が言いたかったのは、たとえば日本のカラスは黒いわけですが、EUには白いカラスがいた場合、「EUは特殊な例だ」という言い方もできるとは思いますが、EU以外の国・地域にも白いカラスが見つかった場合、「EUは特殊な例だ」という表現は妥当とは言えず、さらにたとえば日本以外の国・地域で白いカラスがどんどん見つかる場合、「日本のほうが特殊な例だ」としたほうが合理的だ、ということです。

前にあげた2005年の国連報告書には死刑廃止状況の集計表(Table 1)があるのですが、これによると2003年末までに195ヵ国中、死刑を完全に廃止したのは80カ国(さらに2004年になってブータン、サモア、セネガル、ギリシャ、トルコが加わる)、平時の犯罪について死刑を廃止したのが12カ国、死刑存置国のうち事実上の死刑廃止国が41カ国(さらに2004年にタジキスタンが加わる)、死刑存置国が62カ国となっています。

2004年までに死刑を完全に廃止したのが85カ国であるのに対して、EUに加盟していたのは25カ国しかないので、死刑廃止において「EUは特殊な例だ」とは言えません。逆に、195ヵ国中、日本をはじめとした死刑存置国は62カ国しかないので、死刑の国際比較においては日本のほうが特殊ないし少数派の例だ、としたほうが妥当です。

>>廃止を実現した国がどんな理由で廃止したのか、また廃止して問題はなかったか、利点はあったか

この報告書には死刑を廃止して何が問題になって、何が利点であったのかは具体的には書いてないのですが、1999年の時点で死刑廃止国は70カ国あったのですが、死刑を再導入した国は一カ国もなく、せいぜい少なくとも4カ国で国会等の場で死刑再導入が議論されたくらいです。また、事実上の死刑廃止国のうち死刑を再開したのは3カ国である一方で、死刑廃止国のうち死刑の再導入を禁ずる国際的取り決めに批准したのは20カ国もあります。これら死刑廃止国の例から推測するに、死刑を廃止した後に再び死刑を導入しなければならなくなるような大きな問題が生じる、ということはなさそうです。

死刑が廃止される最大の利点は、犯罪者を含めて人間の生きるという権利が尊重されることだと思います。脳死を死と認めるとどういう利点があるのかというのは今まで救えなかった命の治療に役立つ、とかだと思うのですが、そういう実利的な面も死刑廃止にはないとは思いませんが、死刑廃止というのはもっぱら、人権とか民主主義とか、そういう理念を拡大・拡張するためのものだと思います。

2117カレーライス:2009/06/25(木) 22:56:47
>>2112
えっと…せっかくわかりやすく書いたのですから文章を全て読んでいただけるとありがたいのですが…。

>終身刑という言葉を聞くと日本人は「生涯刑務所から出られない刑罰」というのが一般的です。
>しかし、EUをはじめとする「Life imprisonment」、「Reclusion criminelle a perpetuite」、「Lebenslange Freiheitsstrafe」を「終身刑」と日本語に直訳していることがそもそもの間違いです。
>「Life imprisonment」とは「刑期が一生の刑罰」、「一生の期間にわたる自由刑」と訳す方が正しい。
>直訳をすることと一般的な認識によって意味が変わってしまっているのが勘違いの原因と言えるでしょう。

>英語であってもフランス語であっても日本語の「終身刑」に相当する刑罰(絶対的終身刑)は「Life imprisonment」とは別にあります。
>英語では「Life Sentence without possibility of parole」で、フランス語では「Reclusion criminelle a perpetuite reelle」です。

フランスには「Reclusion criminelle a perpetuite」は存在しますが、「Reclusion criminelle a perpetuite reelle」は存在しないんです。
つまり無期懲役は存在しても絶対的終身刑は存在しないということです。
誤解されているというのはご理解いただけたでしょうか?

私があなたが誤解されていると申し上げたのは絶対的終身刑や相対的終身刑、無期懲役がどのようなものであるかは誤解されているとは思っていません。
ただ、どの国でどのように運用されているかを誤解されていると申し上げているだけです。
フランスでは「Reclusion criminelle a perpetuite」(無期懲役)は存在します。
しかし、「Reclusion criminelle a perpetuite reelle」(絶対的終身刑)は名目上も事実上も存在しないんです。
http://www.geocities.jp/y_20_06/wagakunino.html
このソースにはそのことが書かれています。
直訳が招く陥りがちな誤解について書かれています。
ぜひ読んでください。

それから死刑停止国には死刑判決が下されながら別の法律によって停止されていない国(単純に死刑執行をしない国)も多く存在しています。

2118カレーライス:2009/06/25(木) 22:57:13
私は「近年」死刑を廃止して(絶対的)終身刑を採用するなどということはあり得ません。
と申し上げたと思うのですが…。

イギリスにおける死刑廃止の歴史
1908年 16歳以下に対する死刑の禁止
1931年 妊婦に対する死刑の禁止
1933年 18歳以下に対する死刑の禁止
1938年 死刑の全面的廃止案が下院を通過(ただしこの時は大戦の勃発により死刑廃止は立ち消えとなる)
1953年 エヴァンス事件により冤罪死刑が問題になる
1957年 一般人に対する殺人罪での死刑の停止
1964年 イギリスにおける最後の死刑執行が行われる
1965年 5年間の死刑執行停止の時限立法が成立
1969年 死刑廃止を決定(北アイルランドは除外)
1973年 北アイルランドでも死刑が廃止
1975年 死刑復活が叫ばれ死刑復活法案が提出される(大差で否決される)
1993年 マン島での死刑廃止(マン島において最後に死刑が行われたのは1987年)
1998年 海賊行為、国家反逆罪、軍事裁判における死刑の適用を禁止し、イギリス本土における全面的な死刑廃止国となる
2008年 イギリス王室領チャンネル諸島で死刑廃止(チャンネル諸島では死刑執行の事例はない)
確かにイギリスでの死刑廃止は1998年になって行われましたが、それ以前の1965年から死刑は事実上廃止されています。

グルジアに関しては私もまったく知識がありません。
1997年に死刑が廃止されたというのは聞いたことがありますがその後の司法制度がどのようになっているかは知らないのであなたの言うように絶対的終身刑を採用されていたとすれば私の認識違いでしょう。

これだけずっと絶対的終身刑についてお話をされていたのでてっきり日本に絶対的終身刑を採用するべきだと考えていらっしゃるのだと思いました。
私が右往左往しているというよりもあなたが意図的に振り回しているのではないですか?
私の文章を読んでいただければ私は一貫して絶対的終身刑は人権上の問題だと言っていると思うのですが…。

しかし死刑廃止が現実的になった時にその代替案として仮釈放なしの終身刑が設けられるというのは「近年」ではありませんが1980年以前ではごく普通でした。
アメリカに関して言うとお詳しいということなので私から特に言う必要もないとは思うのですが1967年に全米で死刑停止(モラトリアム)が行われたため、死刑と終身刑(相対的も絶対的も)存在する結果となったのでしょう。
まぁわずか4年でそのモラトリアムも解除されましたが、このモラトリアムはアメリカの大失敗と言えるものでしょう。

2119カレーライス:2009/06/25(木) 22:57:43
>>2114
別に矛盾はしていないですよ。
残念ながら日本は人権後進国だというのが世界の一般的な認識です。

人権先進国になる必要がないと申し上げているわけではありませんが、この件に関しては受刑者の保護を優先するという意味で私は日本における仮釈放のこういった実態は間違いだとは思っていません。

仮釈放の条件について調べていただけたらわかると思いますが…。
①犯罪又は非行の内容、動機及び原因並びにこれらについての審理対象者の認識及び心情
②共犯者の状況
③被害者等の状況
④審理対象者の性格、経歴、心身の状況、家庭環境及び交友関係
⑤矯正施設における処遇の経過及び審理対象者の生活態度
⑥帰住予定地の生活環境
⑦審理対象者に係る引受人の状況
⑧釈放後の生活の計画
⑨その他審理のために必要な事項
となっています。
また2005年の更生保護法によって被害者側が希望すれば仮釈放の審理に違憲を述べることも出来るようになっています。

老年になってから仮釈放をしたくても出来ないというのはこの⑥〜⑧の条件に当てはまらないことが多いからです。
高齢だからではなく、仮釈放後の生活が出来るか出来ないかが問題になってきます。
例えば、年齢が70歳になって仮釈放をする際に、その受刑者の仮釈放後の生活に何の保証もなければただ行き倒れるか自殺をするかくらいしか選択肢はないと思いませんか?
だからこそ、仮釈放後の生活の計画や帰住予定地の生活環境、引受人の状況などが加味されるわけです。
これは「憲法第25条 すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」に基づいた考え方ですね。

確かに無期懲役で50年もの長期にわたって収監されるのは不幸でしょう。
しかしその後の生活の保障もないのに仮釈放される方が不幸ではないでしょうか?
もしそれをやってしまうと憲法第25条に違反する可能性が多大にあるわけです。
これは別に日本だけの問題ではないですよ。
>>2088で幸福追求権の話しをしたさいの「社会復帰が困難になる」というのはこういう状況です。
だからこそ30年、40年を超える自由刑も同様に廃止すべきだという考え方が生まれるわけです。

2120カレーライス:2009/06/25(木) 22:58:09
私自身の考えを少し述べさせていただくならば、私は死刑は存置をし、無期懲役は最長服役期間を30年と定めるべきだと思っています。
また、仮釈放後の生活の保護も、最低限生活に困らない程度に補償すべきだとも思っています。
これに関して言うと、まず作業報奨金が圧倒的に安すぎます。
1時間わずか数円程度、1日働いて数十〜数百円円、30年間の懲役刑を終えて出所しても百万円に満たない作業報奨金しか支給されないというのはあまりにも理不尽です。
最低賃金まで引き上げろというのは無理だとしてもせめて日当で3000円〜5000円程度は保証し、10年の懲役で百万円程度の作業報奨金は保証するべきだと考えています。
このくらいの作業報奨金ならば企業と連携することで十分可能な範囲だと私は思います。

死刑に関して言えばこれは「公共の福祉」に則ったものだと私は考えます。
確かに人権は大切なものです。
しかし個人の人権を尊重するあまり他者の人権を危険にさらしたり、社会の安寧を脅かす結果を招くことは公共の福祉に反すると私は考えています。
死刑と無期懲役の落差が激しいと思われるかもしれませんが、最長で30年の服役と言えば30歳の時に服役して仮釈放が60歳となる社会復帰の困難さを考慮すれば妥当ではないでしょうか。
私は例え無期懲役判決を受けた人でも、更生の可能性があると判断されたのであれば幸福追求権を考慮することは必要だと考えています。

2121カレーライス:2009/06/25(木) 22:58:59
>>2115
今のままで形成を逆転できないようでは
と言われたので別に私は形成を逆転しなければならないような不利な状況になっているつもりはないと申し上げただけです。


もしかしてKenさんは文章をレスを読むときに1文1文を確認(ソースを調べたり)しながら読まれているのではないですか?
>>2114では特にそれが顕著で、>>2088で日本は人権後進国ですと申し上げているのに「>>2088>>2089は激しく矛盾してないですか?EUは人権先進国〜」とおっしゃっています。
>>2013で日本独自の文化「和」について触れましたが、その際に人権後進国と呼ばれても構わないと申し上げたことで人権が必要ないと私が思っていると考えていらっしゃるのでしょうか?
私は人権は必要ですが、人権を意識しすぎる必要はないと考えています。
辺見庸氏のコラムではそれを閉塞感としてとらえているようですが私は全く逆の考えで、刑法が国内の法であるならばその文化を反映させるべきだと考えています。
これは日本のことだからと閉め出すのではなく、日本の治安維持の文化として国際的に認められるべきだという考えからです。
その為の努力は惜しむべきではないし、死刑問題はほぼ単一民族国家としての文化形態を世界に浸透するよい事例の1つとも考えています。
個人の人権を優先するよりも社会の「和」、公共の福祉を優先させることに胸を張って間違っていないと世界に宣伝するべきではないでしょうか。


さて最初の1文しかないことを非常に残念に感じているのですが、Kenさんが死刑廃止を反対するのが
>日本の死刑制度は残虐で野蛮であり、今の日本に必要だとはとても思えないからです。
日本にも残虐で野蛮な刑罰を禁止する条文が憲法にありますし、世界人権宣言にも同じようなものがあります。
憲法第36条 公務員による拷問及び残虐な刑罰は絶対にこれを禁ずる
世界人権宣言第5条 何人も、拷問又は残虐な、非人道的な若しくは屈辱的な取扱若しくは刑罰を受けることはない。

ここで考えていただきたいのですが、トーフさんがおっしゃるように刑罰は応報刑なんです。
もしも応報刑を否定して目的刑や教育刑だけに特化させた法律を作ると「すべての犯罪は更生が完了するまで無期懲役」以外あり得ないのはご存じだと思います。
>>2009-2010でも申し上げましたが、刑罰によって刑務所に入ることの目的はあくまで「社会からの隔離」でしかありません。
もちろんまったく何もしていないわけではありませんが、更生がみられるのはほんの一部です。

Kenさんは絶対的終身刑には反対だということですが、では更生の可能性を見いだせない加害者はどうするべきなのでしょうか?
50年以上収監されるのはどう考えても囚人にとって不幸だろうと加害者に対してとても理解のある発言をなさっています。
無期懲役や相対的終身刑を用いて、どうやって加害者から社会を守ればよいのでしょうか?

2122カレーライス:2009/06/25(木) 22:59:24
山路悠紀夫は少年のころ(16歳)で初めて殺人を犯します。
被害者は彼の母親で金属バットでて頭部、顔面、胸部などを複数回殴打し撲殺しています。
その後中等少年院に入院し、3年後に仮退院をしました。
さらに2年後の2005年3月にパチスロのゴト行為によって窃盗未遂容疑で逮捕され起訴猶予となります。
そしてその年の11月11日に2人姉妹に対して強盗強姦殺人を犯し、証拠隠滅のために放火を行い現場から逃走しました。
この犯行はとても凄惨なもので、犯行の3日前からその姉妹のマンションに現れ、すでにこの時にはこの姉妹を襲うことを計画していたと考えられます。
事件当日、山地はナイフやハンマー、放火に使うライターなどを所持し、犯行を行いました。
まず姉妹の姉が帰宅した時に後を追い部屋に押し込んみました。
部屋の奥まで姉を引きずって移動し、その場で胸にナイフを刺し強姦。
さらに10分後に帰ってきた妹も同じく胸にナイフを刺し凌辱しました。
その後、山地は室内を物色し、金品を強奪した上で部屋に放火し逃走しました。
姉妹は胸や顔などに複数の刺し傷があり、奇跡的に放火後に救出されたものの搬送先の病院で間もなく息を引き取りました。
その後12月5日に建造物侵入容疑で逮捕されました。
逮捕後、間もなく犯行を自供。
その自供内容によって明らかとなった動機はその当時の日本を震撼させるものでした。
それは「母親を殺したときの感覚が忘れられず、人の血を見たくなった」「誰でもいいから殺そうと思った」というものでした。

逮捕当時かれは22歳でしたが、彼にはどのような刑罰が適当なのでしょうか?
例えば無期懲役に処し、現在の日本の無期懲役受刑者の平均収監期間の30年を与えたとします。
仮出所は50代のうちに適うでしょう。
彼のように殺人に快楽を見出す加害者は逮捕されたからと言って犯行を止めることはあまりありません。
有名なヘンリールーカスは出所後わずか30分で強姦殺人を犯したという事例もあります。
50代まで収監されていたのだからもう殺人はしないだろうというのは間違いです。
アメリカのアルバートフィッシュやロシア(ソ連)のアンドレイチカチーロは50代後半まで現役のシリアルキラーでした。
他にも最高齢のシリアルキラーとして70代を過ぎてから殺人を犯し始めた事例もあります。
30年を超える刑期を全うしたからと言って、彼は社会にとって本当に安全なのでしょうか?

もちろんその状況にならないければ実際にどうなるかはわかりません。
また再犯を犯すかもしれない可能性は過去に同種の犯罪を犯した加害者と比べることで推察するしかないでしょう。

「死刑は残虐で野蛮だから行うべきではない」「日本に必要だとはとても思えない」とおっしゃるのはとても簡単です。
現在日本には死刑制度があり、こういった犯罪を犯したものは更生の余地なしとして処刑されてきました。
だからこそ問題となることはなかったのですが、死刑を廃止した場合こう言った問題というのは必ず出てきます。
山路悠紀夫だけでなく、大久保清、宮崎勉と言った凶悪な犯罪者たちからどうやって国民の命を守っていくのでしょうか。

>>2010に記した通り、経験というのは消せるものではありません。
更生の名のもとにいくら他人からの献身的な働きかけがあったとしても、本人の意思がそこになければ決して更生するものではないでしょう。
死刑という残虐とも思える刑罰であったたしても必ずそれがある理由が存在します。
死刑相当の罪を犯し、死刑判決を受けるということにはそれ相応の理由が存在します。
加害者の人権を守るためという名目で、他者の人権を危険にさらすことは明らかに間違いです。
これを公共の福祉といいますが、そのことを考えたことがあるでしょうか?
物事の本質を見ることなく、その場その場の印象だけでそれを反対することが本当に正しいのかどうか、もう一度よく考えてみてはいかがでしょうか。

2123loveless:2009/06/26(金) 00:09:28
>>2116
どうも、うまくすり替えられている気がしますが(Kenさんの術中にはまっているような)、
私の言っていることは違いますよー。

私は日本人なので、比較対象として暗に日本があります。コラムの方も、他地域としてはEUしか出していないので、
別に説明しなくとも、日本とEUの比較であるということは自明かと思います。
また、EUの理念が、人類史的習慣への無謀な「反逆」とか英明な「革命」と評して日本に比べ「特殊」であるかの
印象を与えているのは元の文章のほう。
で、私は、このコラムを全否定しているわけではなく、むしろ、その後段の記述にある文明社会にとって死刑が存在
しているほうが普通、との内容に共感したので、あのようなコメントになりました。

ところで、EU諸国もその例に漏れず、国家が成立したときには死刑が存在していたわけですよ。
(というか、処刑方法は、同時期の日本よりはるかに残酷・・)
つまり、死刑を廃止するのは、何かキッカケ、あるいは何か思想の変化があって決定されたものと思います。
で、今、日本にそのようなキッカケがあるかというと今のところないんじゃないかと・・
また、そのキッカケは国によって違うと思いますが、EUにおいては宗教的な背景が強いんじゃね?と思った次第です。
(私は廃止派じゃないので、この考察は間違っているかもー)

カラスの例でいうと、元々の自然のカラスは黒いものです。しかし、EU圏ではEUの人がせっせとカラスを白ペンキで
塗った結果、白いカラスの方が多くなりました。では、なぜEUの人は黒いカラスを白くしようと思ったのか?
それは、政治的な圧力かもしれないし、単なる美意識の変化かもしれないということです。
いずれにせよ、そのようなキッカケは、日本には起きていないんじゃないかというのが私の意見。
(この先起きるかもしれないし、起きないかもしれない)

>脳死を死と認めるとどういう利点があるのかというのは今まで救えなかった命の治療に役立つ、
>とかだと思うのですが、そういう実利的な面も死刑廃止にはないとは思いませんが、・・
脳死が死として認められそうな雰囲気にあるのは、まさにその実利面が大きいです。
死刑も廃止を訴えるのならば、実利面に訴える方が早いのでは?
(今の日本人は、悲しいかな、実利面でしか動かないような・・)

しかし、コラム中に紹介のある「すべての人間には生来尊厳がそなわっており、その人格は不可侵である」
というくだりは、やはりキリスト教の影響が強いと思うんですけどねー。

2124紫煙狼:2009/06/26(金) 00:51:52
ちょいと仕事が忙しいので、ちゃんとしたお話は月曜以降にさせてくださいね。
>>2121
>もしも応報刑を否定して目的刑や教育刑だけに特化させた法律を作ると
>「すべての犯罪は更生が完了するまで無期懲役」以外あり得ない
私の現在の最終的な結論は、まさしくこれに近いです。
司法が刑罰の年限を決めることが無意味だとは全く思わないのですが、
司法が定めた刑期より早く仮出所と言う形で社会復帰を認める制度があるのに、
逆に、更生が全く見られなくても刑期満了で出所させなければならないと言うのは
いかがなものか…とね。

高校や大学は年限の間在籍していれば卒業できると言うものでもないですよね。
ならば更生が見られない囚人を満期だからと言って釈放してしまうのはいかがなものか…と。
よく再犯率という言葉が出てきますが、この再犯率というのも、私にとっては若干疑問の残る
ものでして…。というのは私が高校のころ、友人が酔っ払いのおじさんにお金を脅しとられた
って事件がありまして、その犯人は前科13犯だったと。一人で頑張って再犯率を上げてくれて
いそうな感じもありますが(冗談)この人って、人体に危害を加えない程度の罪を何回も重ねて
いて、逆に、この人が凶悪な犯罪を犯していたら、前科13犯なんて重ねられないんですよ。
懲役5年を13回繰り返したら65年ですからね(笑)これは特異な例だとしても、
逆に、無期懲役の判決を受け仮釈放を得た人における再犯率ってどれくらいですか?
(これは私、正確なデータを持ち合わせていないので、良いソースがあったら教えてください。)

で、もう少しこのオジサンの話をすると、私は彼が何回仮釈放中に再犯したかは知らないんです。
ただ、仮釈放の栄誉に預かった回数も1度ではないだろうと思っていて、カレーさんの挙げた
「仮釈放するための条件と審査」が正しく働いているのか、いささか疑問ですね。
ここでカレーさんと私はおそらく同じ現象を見ても着目点がずいぶん違うでしょうね。
カレーさんは「監獄は矯正施設ではなく一定期間社会から隔絶するための施設である」と定義し、
「更生の度合いを正しく計測することは不可能である」から再犯率が減らないのは尤もだ、とするし、
私は「監獄は一定期間社会から隔離することで社会的不安要素を取り除くとともに、更生と社会復帰を
支援する教育施設である」と考えるから、そこでの更生プログラムの充実が必要であるとともに、
仮釈放の審査基準をより難しいものにして、更生しなければ刑期以上に長く留置される可能性がある
ことを制度として定めれば、更生に真剣に取り組む囚人も増えるのではないか?逆にそれがないのなら
再犯率が減らないのも尤もである、と考えるわけですね。

これは、死刑存廃に限った話ではなく、刑罰全体に言えることで、判事も神様じゃないから、
裁判と言う短い期間で被告人の人柄全てを正しく把握して更生にかかるだろう年限をピタリと
言い当てるなんて芸当は相当難しかろう。ゆえに、留置中の囚人の態度の変化などを継続的に観察して
実際に釈放する刑期はある程度流動的に変化させてよいと思うのですよ。

2125紫煙狼:2009/06/26(金) 00:52:24
ああ!明日早いのに!僕っておばかさん(笑)

私は、ある種、判例主義にも懐疑的なんですね。「この手の犯罪は何年ぐらいの刑期が妥当である」
というデータの蓄積が判例なのかと言うとそうでもない。いや、正しく言うなら「この手の犯罪を
犯す人間はおおよそこれくらいの刑期で更生する」というデータの蓄積の結果ではないわけです。

で、ここに、ほぼ同じ時期に、ほぼ同じ理由で、ほぼ同じ方法で、同じ程度の罪を犯した人間が
2人居たとして、カレーさんは、この二人が受ける判決は、ほぼ同じ刑期であることが公平である
と考えるでしょう?それは、明快と言う意味ではこの上なく公平な印象を受けるのですが、
私は「更生させて社会復帰させる」を主眼に置きますので、片方は比較的更生が容易そうで、
片方はすこぶる更生が困難に思えるのであれば、判決が大きく異なってもかまわないと思うクチ
なんですよ。いや、もう少し正確に言えば、判決の時点では同じ刑期であったとしても、実際に
仮釈放なりさせるまでにかかる年限と言うのは、開きがあってよいと思うのですね。
そして、とにかく刑期満了だからと言って釈放してしまうのは、危険人物を世に放つと言う意味で
再犯のチャンスを与えているだけかな、と。実際、刑務官の中には「刑期を決めたのは誰だ!」と
苦々しい思いで出所を見送った経験のある方が非常に多いと聞いています。

そういう意味では、刑期の何割かを終えた者にしか仮釈放が許されないのは当然の措置としても、
明らかに再犯して戻ってくるだろう者を刑期満了で出所させるってのは「単なる隔離施設」なら
アリでも「矯正教育施設」としては問題ですよね?
ここでカレーさんも私も「再犯は起きないほうが良い」と言う点では同意していただけると思うのですが、
「単なる隔離施設には矯正教育効果」なんて求められないなら、いっそ留置所を「矯正教育施設」として
「更生を促す教育」に力を入れたほうが、再犯が減るとは思いませんか?そして、平和主義の善良な人が
ある種のインチキ新興宗教にハマって、洗脳されて、気づけばサリンをばら撒いていた、なんて事実を
見たりすると、それが良いか悪いか、誰かに利用されないか、という点は別途考慮する必要があるとは
思いつつも、洗脳的な矯正教育を行えば人為的に更生された囚人を作り出すことも不可能ではなさそうに
感じるわけです。(以上、あくまで可能性の話であって実用的かどうかは、ひとまず置いてください)

心臓移植が技術的に不可能だった時代があって、その次にはとてつもない金銭が必要な時代があって、
今は、移植に必要な臓器が手に入るのであれば少なくとも以前より安全に安価に移植手術を受けられる
時代が来ていて、これは未来的にもっと安全で安価になると思うのですね。(私はレーシックを受けて
視力矯正手術の技術的躍進と、低価格化に驚いたクチです。)そもそも人間が空を飛ぶなんて無茶だと
思われていた時代が実際に存在していたけれど、今では飛行機に乗ったことがない人のほうが少ない
かもしれなくなっている。矯正教育と言う教育技術にも進歩は必ずあるはずだと私は信じていますよ?
そして、その費用が長期拘禁より安価になる日だってくるのではないかな、と思っています。

2126紫煙狼:2009/06/26(金) 00:53:04
コストは死刑存廃の判断基準には含まれない。そのとおりですが、いかがでしょう?
死刑を執行するよりも、長期拘禁するよりも、手っ取り早く安価に更生させる事が
科学技術的に可能になったあかつきに、わざわざ死刑や長期拘禁を選択しなければ
ならない事情とは???そうですね、あっさり更生させてあっさり釈放してしまっては
「一般予防」という見地からは犯罪の多発を予言しますね。
そこで私はようやく司法の出す判決における刑期に意味を見出すわけです。
「主文、被告人を18年以上の懲役に処す」こんな判決が可能なら、更生しても
18年は監獄内で生活しなければならない。しかも、良くも悪くも、あっさりと
更生させてしまってから、刑期満了を監獄で待つわけです。これが可能になれば、
抑止効果は有期懲役でも十分に発揮できるのではないでしょうか?

ヤバイ、日付が変わった。本当に忙しいので今日は寝ます。また明日ね(^^)

2127紫煙狼:2009/06/26(金) 01:04:59
ちなみに…カレーさんは刑務官の方々のお話を聞いてみたり、
もと受刑囚の方と話をしたり、被害者遺族の方々と話してみたり、してますよね?
で、話を聞いた感想として、そんなことを感じることが多いですか?

死刑存廃に思うところがある以上、私はしているんですよ。
それをせずに空論だのデータだの振り回しても仕方ないですからね。
惜しむらくは…私、死刑囚とお話したことがないんです。
存廃問題に頭を突っ込んで25年しか経ってませんからね。もう少し
時間をかけて死刑囚とお話しする機会も得てみたいですね。
本当は、殺害された被害者の話しも聞いてみたいのですが、こればかりは
私が生きている間には無理のように思いますので…。

2128紫煙狼:2009/06/26(金) 01:06:26
>>2127
誤 「そんなことを感じることが多いですか?」
正 「どんなことを感じることが多いですか?」
一文字違いで大違い(笑)失礼しました。

2129無精髭:2009/06/26(金) 01:25:00
>EU圏ではEUの人がせっせとカラスを白ペンキで
>塗った結果、白いカラスの方が多くなりました。

面白い切り返しですねw
私の見たところ、lovelessさんとKenさんとでは、諸外国の死刑廃止に対する
認識にEU内外を分かつ境界線を引くか否かという点で意見が異なっているみたい
ですね。分かりやすく言うと、EUの死刑廃止とその他の国の死刑廃止とは本質的に
異なる事象であると主張しているのがlovelessさん。逆に、それらの事象に本質的な
差異はない(死刑廃止の理由はその国固有の事情・背景から生じたにせよ、死刑廃止に
帰結した点において共通するなら、シンプルにその点に注目するだけでよい(根源的な
差異は無視しても良い))と主張しているのがKenさん。

私が妄想するに、EU以外の国・地域で白いカラスが見つかってしまったのは、
人為的に作られたのでない、正真正銘突然変異種の白いカラスが本当に生まれた
からなのか、あるいはEUがせっせとカラスに白ペンキを塗っている最中、豪腕を
振りかぶった瞬間に勢い余って白ペンキのとばっちりが他の国々のカラスに
タイミング良く降り掛かったのか(はたまたペンキの入ったバケツをひっくり
返したのか)、はたしてどちらかな〜とね。

あと、UFOのお話は私にも分かりませんでした。たぶん、「悪魔の証明」と同じ
ことだと思うのですが。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E9%AD%94%E3%81%AE%E8%A8%BC%E6%98%8E
直感ですが、上で述べさせて戴いたように、lovelessさんが死刑廃止事象を
区別なさっていることに関係するのではないかなあ。

lovelessさん(>>2123
>死刑も廃止を訴えるのならば、実利面に訴える方が早いのでは?
>(今の日本人は、悲しいかな、実利面でしか動かないような・・)

シェンさん(>>2082
>私は日本国民を信じてますからね。死刑廃止のためのコストには目くじらを立てて、
>死刑存置のためならコストを度外視できる日本の国民性を信用してますからね(笑)

ちょww
シェンさんの逆鱗に触れそうなのでw

2130無精髭:2009/06/26(金) 01:47:04
カレーさんへ。

正直に申しますと、>>2096は心理的駆け引きのつもりで投稿したのですけどね。。。
紫煙狼さんやufloatさんはいざ知らず、あの時も今も、私は機嫌を損ねてはいませんよ。
どうぞご安心ください。

ただ、感情的に書かれたと思われる箇所以外の記述に関しては、冗談ではなく
本気で主張しておりますので。

「今のままで形成を逆転できないようでは」という発言に引っかかったご様子ですが、
>>2096での筆勢のノリで出てしまったというのもあるのですが、1対4の議論について
ただ単に見た感じが前門の虎後門の狼みたいに見えましたから。たったこれだけの話です。

2131ufloat:2009/06/26(金) 06:25:42
夜に読んで、朝に愚考を書こうとしたら、無精髭さんに先を越されてしまいましたか(笑)。

>>2123
死刑を実利で論じるべきかは個々の判断として、死刑廃止の実利面が世論に広まらなければ
今の日本において廃止の機運は非常に高まりにくい、というのは確かですね。
それで、死刑廃止の受け皿が無期懲役では今の日本では受け入れられにくいでしょうし、
実際にかなり具合が違ってくるので、とりあえず仮釈放のない終身刑を代替と考えて、
「社会に対する」実利を思考してみたところ、私のお粗末な頭では
・(死刑の方が費用がかかるなら)費用
・冤罪
実際にはもっとあるのかもしれませんが、この程度しか浮かびませんでした
(実は重要な点を見落としていたりして、厳しいツッコミを受けそうですが)。
「更生させる」「死刑の人道上の問題」などを理由にしたとしても、きっと
「更生?二度と出られないならどうでもいいじゃん」
「凶悪犯罪者は非人道的な方法でくびり殺せ!」
などという声が四方八方から飛んでくる上、両者とも社会の実利が増大するわけではないので、
これらを訴えても広まりにくいのが現実でしょう。
そこで先の2点なのですが、費用に関しては紫煙狼さんのおっしゃる通り
「仮釈放なし終身刑?バカ言うな。何で犯罪者に金かける必要があるんだ」
「それが実は、終身刑の方が安上がりでして」
「バカか。凶悪犯は死刑が当然、金なんざどうでもいい」
「あなた、さっき言ったことと違うんじゃ・・・」
「お前、凶悪犯罪者の処遇を金で判断するのか!」
きっとこのようなことになるでしょう。
すると残るは冤罪ですが、現状で死刑や犯罪に関心のない人の多くは、冤罪というものを
身近に感じておらず、「疑われたのは怪しい行動を取っていたからでは?」程度の見方を
している人も少なくないようです。どこか遠い世界の出来事です。
これでは冤罪死刑の阻止に実利を感じる人が少ないのも必然でしょう。
大転換が発生するとすれば、以前にKenさんがおっしゃった通り、ごく普通の無辜の人が逮捕され、
凶悪犯にされ、死刑にされてしまった後で冤罪が発覚する、すなわち日本でエヴァンス事件が
発生し、死刑廃止の実利が知れ渡った時、となりましょうか。非常に嫌な話ではありますが
(余談ながら、死刑存置は実利面でかなり強いですね。人権や生命の尊厳についての意識が低く、
刑務所作って自由刑、などという思想も余裕もなかった時代に、各国の様々な政治機構が
必ずと言っていいほど死刑を用意していたのも、無理はありません)。

2132Ken:2009/06/26(金) 16:07:21
Lovelessさんへ
いやいや、「特殊」いう言葉は辺見さんの文章の要約として(つまりLovelessさんの主張としてではなく)Lovelessさんが使っているのは知ってますとも。「死刑廃止は人類史上において特殊だ」という意味でしょ?
でも、それを「私はEUの方が特殊な例だと思っていますので」と言い換えると語弊がありますよ。「私は(死刑を廃止した)EUの方が(人類史上において)特殊な例だと思っていますので」とカッコ内の言葉を補わないと。たとえば、Lovelessさんは平安時代の例にもふれてますけど、そのことをもって「日本という国は特殊な例だ」と書くと語弊があるのと同じで。この場合「死刑が廃止された平安時代は日本の歴史において特殊な例だ」という書き方のほうが正確です。

それで、やっぱりキリスト教に関してはよく分かんないです。とにかく、米国では原理主義の福音派が強い地域ほど死刑が熱心に支持されて執行されています。テキサスとか。サザン・バプティストとか。その一方で、刑場の外で死刑に反対するおばさんに限って「私はクリスチャンとして死刑に反対しに来ました」とかテレビで言ってるんで。要するにキリスト教徒として賛成する人もいれば反対する人もいるんで、正直混乱します。宗派が違うということなんでしょうけど。英国人は米国人と比べて毎週教会に行く人は少なくて世俗的なのですが、死刑は廃止されてますよね。だからキリスト教と死刑廃止は関係しているのかどうなのかよく分からんのです。それこそ米国は特殊な例かもしれないですが。

日本の平安時代も仏教の影響ですよね。ということは、やはり死刑廃止には宗教が関係しているのか???

今の日本に死刑を廃止する機運なりきっかけなりないというのはその通りですね。やる気がなくなるというか。たいがいの死刑廃止論者は予測される未来のうちに死刑が廃止されるなんて思ってないですよね。そうすると、ややもすると理論的なことに終始しちゃって、それはそれでよくないわけですが、そういう中で紫煙狼さんの努力は尊敬に値するなあと。

>>2082私は日本国民を信じてますからね。死刑廃止のためのコストには目くじらを立てて、死刑存置のためならコストを度外視できる日本の国民性を信用してますからね(笑)

はうまいこと書いてますね。だいたい死刑や無期懲役のコストさえつまびらかにされてないのに、コスト云々というのはちゃんちゃらおかしい。

2133Ken:2009/06/26(金) 16:14:55
カレーさんへ
>>さて最初の1文しかないことを非常に残念に感じている

>>1778でも書いてますけど、私「俺はこう思う」という個人的な主観の表明にはなんら価値を見出さないんで。あしからず。一つ書き忘れてましたけど、日本の死刑制度については、それが秘密主義でであることと絞首刑という執行方法も反対する理由になってます。

>>もしかしてKenさんは文章をレスを読むときに1文1文を確認(ソースを調べたり)しながら読まれているのではないですか?

はい!そして誇りをもってそれをしてます。ときどき大事な部分を読み飛ばしちゃいますけど。

>>私が右往左往しているというよりもあなたが意図的に振り回しているのではないですか?

やだなあ、それは穿ち過ぎですよ。心外だなあ。ただし、まだ少し続きます。

2134Ken:2009/06/26(金) 16:15:53
・米国の終身刑
>>1967年に全米で死刑停止(モラトリアム)が行われたため、死刑と終身刑(相対的も絶対的も)存在する結果となった

わけではないです。歴史的にはLWOPは昔から存在したみたいですが、非常に稀な刑罰であったようです。現代の米国でLWOPの先例となったのはMaurice L. Schickという囚人で、1954年、8歳女児惨殺の廉で軍事法廷で死刑判決を受けたのですが、6年後にアイゼンハワー大統領(当時)がLWOPに減刑しました。というわけで、死刑モラトリアムの前です。その後、LWOPは死刑モラトリアムの間に注目を集め、現在では死刑相当ではない犯罪にも拡大適用されるようになったということです。まあ、米国が時代の潮流に逆らってるのは確かですが。
http://en.wikipedia.org/wiki/Life_Imprisonment_without_Parole_(LWOP)

・フランスの終身刑
これ以上議論が深まることはなさそうですね。ちゃんと書かなかったのは悪かったですけど、カレーさんが挙げた日本語ソースはちゃんと読んでますよ。そのソース自体をチャレンジしているつもりだったんですけどね。食い違うソースを見つけたときにどうやって止揚するのか、という話で。ただし、LWOPがあるのかないのか、という二者択一の場合、フランスはないとするのが正しいようです。実態としてそういう判決・決定が下されるのか、LWOP受刑者がいるのかが判断基準になるみたいです。たとえば、米国でもLWOPをただの終身刑に減刑して後に釈放することはあるのですが、LWOPの判決を受けて生涯受刑する囚人が存在するので、米国にはLWOPはある、となります。

・英国の終身刑
この歴史は簡潔にまとまっていてよいとは思いますが、肝心の「英国ではいつLWOPが採用されたか」が書いてないのですが。

It came into force in 1983 when the British Home Secretary began to set minimum terms that convicted killers had to serve before being considered for release on life licence.
(終身タリフは、有罪判決を受けた殺人犯が仮釈放を考慮されるようになるまでの最低服役期間[Life licence]を英国内務省大臣が設定するようになる1983年に施行された。)
http://en.wikipedia.org/wiki/Whole_life_tariff

>>しかし死刑廃止が現実的になった時にその代替案として仮釈放なしの終身刑が設けられるというのは「近年」ではありませんが1980年以前ではごく普通でした。

という記述から、なぜ1980年で区切るのか理由はよく分からんのですが、カレーさんの「近年」という定義は「1980年より後」であることが分かります。

>>「近年」死刑を廃止して(絶対的)終身刑を採用するなどということはあり得ません。

英国で終身タリフが採用されたのは1983年です。これもまた「(絶対的)終身刑」と「採用」いう言葉をどう定義するかで変わってはくるでしょうが。「近年」という言葉が「死刑を廃止して」の部分にしかかかってない場合、英国で死刑が廃止されたのは1980年以前なのでカレーさんの言い分は英国に関しては正しいですが、「近年」という言葉が「(絶対的)終身刑を採用する」という部分にまでかかる場合、英国で終身タリフが採用されたのは1983年なので間違いです。ちなみに、1983年より前にLWOPの扱いを受けた囚人がいないという意味ではないです。あと

>>1980年以前ではごく普通でした。

のソースはありますか?それをにおわせる記述はあったのですが、具体的になんという国で何年に死刑の代わりにLWOPが採用されたのか、確認できませんでした。

・オランダの終身刑
>>2031オランダ、ハンガリー、スウェーデン、オーストラリアでは絶対的終身刑があります。ただし、オランダでは最低服役期間は設置されていませんが仮釈放が認められることもあります。

オランダでは1945年以来41人の犯罪者が終身刑判決を受けましたが、そのうち恩赦が認められたのはたったの二人しかなく、なおかつこの二人は既に死にかけていたからです。ちょっと誇張かなあと。
http://en.wikipedia.org/wiki/Life_imprisonment#Netherlands

・スペインの終身刑
>>他にも、オーストリア、アイルランド、スコットランド、スペインも絶対的終身刑はありません。

というかスペインには無期刑そのものがないです。ただし、有期刑は最長で40年なので、実態としてLWOPがないとは言い切れないかなあと。
http://en.wikipedia.org/wiki/Life_imprisonment#Spain

という感じで、細かく見ていくと「人権先進国の欧州にはLWOPがない」というのはちょっと言いすぎかなあとやはり思っています。米国や日本と比べて人権先進国であることには異論はないですが。

2135Ken:2009/06/26(金) 16:29:01
それでまあ、LWOPなんて本当はどうでもいいんですよ。こまけえこたあいいんだよ。

私の一番の不満は私が指摘し続けている一番肝心な矛盾にカレーさんが向き合ってくれないことなのです。それで、今回は別な方法で追求してみようと思います。単純な二択なので、答えてみてください。

Q1.日本の死刑に賛成しますか?

A1はYesのはずです。

Q2.日本にLWOPを導入するのには賛成しますか?

A2はNoのはずです。

Q3.死刑とLWOPのような長期収監と人権上より問題なのはどちらですか?

>>2002でカレーさんは「(LWOPは)死刑と同等かそれ以上に残虐な刑罰であり、人権尊重の見地からあってはならない刑罰である」と書いてあるので、A2は長期収監のはずです。A1、A2を合わせた場合もそのような回答が導かれるはずです。

Q4.A3(長期収監のほうが死刑よりも人権上問題)は世間一般で受け容れられている考え方だと思いますか?

どういう答えが返ってくるのか分かりませんが、世間一般ではどう考えても死刑のほうが長期収監よりも人権上問題だと受け止められています。たとえば「死刑をLWOPに減刑する」という表現はあっても「LWOPを死刑に減刑する」とは普通言いません。「減刑する」というのは刑を減らす、という意味ですから軽重関係で言えば死刑のほうがLWOPよりも重い刑罰であり、当然人権上の見地からより慎重に取り扱う必要があります。

LWOPに賛成する人は二つに分かれます。

まず、LWOPには賛成し、死刑にも賛成する人。犯罪者の人権よりも公共の福祉や犯罪を防ぐことのほうが大事なのだから、LWOPや死刑があるのは仕方がない、という人々です(米国など)。

LWOPには賛成するが、死刑には反対する人。死刑は人権上問題があるから反対だが、LWOPは人権上死刑よりは問題が少ないのでなんとか我慢できる、という人々です(英国など)。

LWOPに反対する人は一通りしかありません。

LWOPに反対する人は当然死刑にも反対します。死刑のほうがLWOPよりも人権上もっと問題がありますから(フランスなど)。

LWOPに反対する人で死刑には賛成する人(つまりカレーさん)は論理的にありえません。公共の福祉、犯罪を防ぐために死刑があるのは仕方がない、というのでしたら、それより軽い刑罰であるLWOPがあるのも当然仕方ない、としなければなりません。トーフさんがうまいこと書いてるでしょ。

>>2110ところで「絶対無制限の人権」というのは日本国憲法上19条の「内心の自由」しかありません。その他の「人権」は「公共の福祉」によって制限がかかります。生命も。

公共の福祉によって生命にさえ制限がかかるくらいなのですから、身体的自由や幸福追求権に制限がかかるのは当然です。

そうではなく、LWOPに反対するのでしたら当然死刑にも反対しないと論理的におかしいです。紫煙狼さんも書いてますけど、自説に都合のよいときだけ欧州にはLWOPがほぼ存在しないことを例として引き合いに出すのに、「でも欧州には死刑もないですよね」と反論すると、これは自説に都合が悪いので「日本は和の人権後進国だ」とかわけわかんない言い訳して欧州の例を無視するのは、日和見で一貫してしかなくて説得力ゼロです。

2136Ken:2009/06/26(金) 16:44:29
>>2110ところで「絶対無制限の人権」というのは日本国憲法上19条の「内心の自由」しかありません。その他の「人権」は「公共の福祉」によって制限がかかります。生命も。

その原理に反対する人は誰もいません。その原理が日本の死刑制度という個別の事柄に当てはまるかどうかを具体的に議論しないと意味がないです。たとえば

>>もっとも、米英・欧州といった国では、現場の警官の銃の引き金が日本にくらべ格段に軽く、現場における射殺数が多いらしい

というように、市民や警察官の生命に差し迫った脅威があり、なおかつ他に防ぐ手段がない場合、警察官が武器を持った者をその場で射殺するのは一向に構わない、と私は思っていますし、むしろ、日本の警察は武器使用の敷居をもう少し下げたほうがいいくらいだと思ってます。この場合、危険にさらされている何人かの無辜の市民の生命と犯罪者一人の生命はどちらが大事なのか簡単に比較することができますが、死刑の場合、公共の福祉と犯罪者の生命の比較はそれほど単純ではないです。日本の死刑制度には、犯罪者の生命と比して公共の福祉が十分に大きい、という確信を私はもてないです。

2137Ken:2009/06/26(金) 16:46:31
>>2121ここで考えていただきたいのですが、トーフさんがおっしゃるように刑罰は応報刑なんです。もしも応報刑を否定して目的刑や教育刑だけに特化させた法律を作ると「すべての犯罪は更生が完了するまで無期懲役」以外あり得ないのはご存じだと思います。>>2009-2010でも申し上げましたが、刑罰によって刑務所に入ることの目的はあくまで「社会からの隔離」でしかありません。もちろんまったく何もしていないわけではありませんが、更生がみられるのはほんの一部です。

こういう「一切が応報刑」と「一切が目的刑ないし教育刑」という両極端を提示してどちらかを選ばせるというのは詭弁の一種であり、意味がないです。あらゆる物事は程度の問題として捉えないと意味がないです。仮に今の日本の刑罰体系は教育刑として全く考慮されていないのでしたら「更生がみられるのはほんの一部」なのは当たり前です。犯罪者を更生させるために相応な努力を払っていないのですから。また、今現在、応報刑に基づいていたとしても、将来にわたってそのままでなければならないということにはなりません。実際には日本でも刑務所で更生プログラムとかはじめたんじゃなかったでしたっけ。

>>Kenさんは絶対的終身刑には反対だということですが、では更生の可能性を見いだせない加害者はどうするべきなのでしょうか?

いや「反対する」とは書いてないです。「慎重にしたほうがよい」とは書きましたけど。LWOPに強硬に反対しているのはカレーさんだけです。LWOPは法律的には日本にないですけど、LWOPの扱いを受けている死刑囚や無期懲役囚はすでにいるんで、そのあたりは柔軟に対処したいです。「更生の可能性を見いだせない加害者」は、カレーさんの挙げた仮釈放のための条件①を満たせないので無期懲役だったとしても釈放されないと思います。

>>山路悠紀夫だけでなく、大久保清、宮崎勉と言った凶悪な犯罪者たちからどうやって国民の命を守っていくのでしょうか。

そりゃ再犯のおそれが高い人を釈放しちゃだめでしょ。無期懲役囚は必ず釈放しなければならない、という考え方が間違ってますし、実際今でもそうなってないです。50年以上入っている人とか獄死する人とかたくさんいるんで。逆に聞きますけど、カレーさんはマジで彼らが仮釈放のための8条件を満たすと思ってますか。宮崎死刑囚は最期まで自分の犯したことの重大性に気付いてなかったですよね。釈放後に受け容れるはずの家族も親父さんが自殺するとかばらばらになってましたよね。無期懲役囚が仮釈放の条件が満たせなくて釈放されないのはしょうがないんでしょ?あと前に紹介した中日新聞の記事には『仮釈放の許可には、再犯の恐れがないことや更生の意欲などに加え「社会の感情が仮釈放を認めること」も必要』って書いてあるんで、宮崎死刑囚が仮に死刑ではなくて無期懲役だったとしても、やはり今だったらめったなことで仮釈放は認められてなかったと思います。それでも不安だったら、たとえば山地死刑囚のような累犯殺人犯は基本的に仮釈放を認めないと法律に書いといたらいいのと違いますか。

>>例えば(山地死刑囚を)無期懲役に処し、現在の日本の無期懲役受刑者の平均収監期間の30年を与えたとします。仮出所は50代のうちに適うでしょう。

この部分が激しくダウトなんですけど。厳罰化のご時世でっせ。死刑相当の累犯殺人犯の収監期間が「平均」だという仮定がすでに現実的じゃないでしょ。あと無期懲役受刑者の平均服役期間は30年ではなくて31年10カ月(2008年中日新聞)です。これだってこの先たぶん伸びるでしょう。

そりゃ、死刑がなくなってLWOPもだめ、というのでしたら再犯を完全に防ぐ手立てはないですけど、紫煙狼さんも書いてますけど、再犯が完全に防げてないのは今だって同じです。山地死刑囚は死刑があったにも関わらず殺人を二度も犯したんでしょ。強姦なんて殺人と並ぶ凶悪犯罪ですけど、強姦罪は死刑どころか無期懲役にさえならないわけで、強姦魔は必ずまた社会に出てきますし、実際性犯罪は再犯が問題になってますよね。だからといって、いきおい強姦魔を処刑せよ、とはならないのは、再犯を防ぐ手立ては死刑以外にもあるし、社会がある程度は再犯のおそれを受容しているからじゃないですか。死刑相当の犯罪についても同じだと思いますよ。

2138ufloat:2009/06/26(金) 19:55:11
カレーライスさん。
以前に書き込もうと考えつつ記憶の奥底に封印されていた記事を、Kenさんの書き込みを見て
思い出したので、私も少しばかり便乗質問をさせていただいてよろしいでしょうか。
あまり深く考えていただいても、それが元で話があさっての方向に突進していくのが
いつものパターンですので、単純に考えていただいて構いません。
徒労に終わりそうでもありますが・・・。

1.カレーライスさんは、死刑より仮釈放なし終身刑の方が非人道的として、反対されています。
しかし、世間のほとんどの人は仮釈放なし終身刑より死刑の方が重いと考えています。
カレーライスさんが人道上の理由から(予防効果の面で死刑の代替となりうる)仮釈放なしの
終身刑を導入すべきでないと主張し、死刑の方を存続すべしと主張されるのは、
死刑廃止派が人道上の理由から死刑を廃止し、仮釈放なしの終身刑に置き換えるべし、
と主張するのと共通項が多いとお考えになりませんでしょうか。
そうであれば、世間の多くが死刑をより非人道的と考え、実際の死刑囚たちの多数も
「殺されるならオリの方がマシだ」と考えているのなら、カレーライスさんの論は
そのまま死刑廃止論になるのではないでしょうか。

2.カレーライスさんは受け皿の不存在を主な死刑存続の理由としておられます。
カレーライスさんが仮釈放なしの終身刑に反対される主要な理由は、これが人道的に
死刑よりもよろしくない刑罰だからのようですが、(1)の通り「死刑の方が重い刑罰である」と
考える人がほとんどで、当の囚人の多くもそう考えている可能性が高いと私には思えます。
また、仮釈放なしの終身刑が死刑と同等程度の一般予防効果を持つであろうことは、
以前の得るものが少なかった議論の中で、カレーライスさんも
「抑止力について言えば、絶対的終身刑と死刑で際立った差は生まれないと思いますよ」
とおっしゃっています。
感情面では、カレーライスさんは仮釈放なし終身刑の方が死刑よりも人道的に残酷と
お考えなのでしたら、少なくともカレーライスさんにとっては、凶悪犯は死刑になるより
仮釈放なし終身刑になった方が、報復としての面では溜飲が下がるのでしょう。
他にも仮釈放なし終身刑と死刑の違いは色々ありますが、全部出すときりがないので
この辺にしまして。私には十分受け皿として検討する余地がある思えるのですが。
仮釈放なし終身刑では受け皿として問題外でしょうか。
それとも、仮に受け皿の余地があるにしても、別の理由で死刑は存置すべきでしょうか。

2139無精髭:2009/06/26(金) 23:02:30
次の質問にお答え願えませんか?

1.過去ログを読むおつもりはないのですか。(あるいは何か読めない事情がありますか。例えば>>2001のような?)
2.これまで廃止派側(ufloatさんは慎重派とのことですけど)から向けられた批判・反論に対して有効に再反論してきたとお思いですか。
(以下、2.でYesとお答え戴いた場合は回答不要です。)
3.自説を撤回、あるいは修正するおつもりはありませんか。

ここから先は箇条書きではこちらの疑問が上手く伝わらないと思いますので、、、

冤罪死刑の可能性については廃止論特有の論点であり、これを以て廃止理由の全て
とは言えないにしろ、その一つとは言えませんかね? これは「論」ではないと?
>>2068で「(廃止論が)廃止派から展開されたという事実はない」と書きましたが、
今ではこれは間違いだったと思っております。死刑冤罪とその他のケースの冤罪に
ついて決定的な違いを力説することは十分に廃止論足り得るのであり、それさえ
呑み込めるのならば、死刑冤罪によって失われるものに刮目することで廃止論者が、
更にその視線の先に一体何を見つめているのか、全体何にこだわって死刑を批判
しているのか、その目的なり理由なりは自ずと知れるでしょう。

カレーさんは、紫煙狼さんやufloatさんやKenさんがこれまで書き込んできたものは、
全く「論」の体裁を成していないと仰っているかのように受け取れますけど、それに
ついてこちらも判然としないことがあるのですが。

カレーさんは、「論」を構成するための要件に不備があると仰っているのか
(論の形式・論述の作法の問題だと仰っているのか)、ある課題について目的・
手段・理由を述べなければ「論」は成立し得ないと仰っているのか(論の内容に
不足があると仰っているのか)、はっきりとは分からないのですがどちらなのでしょうか?

って、以上のことだけはぜひともお聞き致したかった。

閑話休題。

カレーさんって仮釈放のない終身刑に反対とのことですから、存置論者であるとともに、
終身刑廃止論者、あるいは終身刑(導入)反対論者ともお呼びすることができるのでは
ないかと思うんですよ。しかしそうだとすると、カレーさんが紫煙狼さんやKenさんのレスに
対して廃止論足りえないと断じた理由と同じ理由が、カレーさんの終身刑廃止論や導入反対論
にも当てはまりませんかね?

私のことはさておき、Kenさんや紫煙狼さんが死刑廃止を叫ぶ動機なり目的なり理由なりが
分からない、と少し上の方で仰っていましたけど、カレーさんもカレーさんで人のこと言えた
義理ではなくて、かなりスタンスが怪しいですよねえ。その旨、>>2135でKenさんははっきりと
指摘されましたけど、他の方々も口に出さずともこれまで同じ思いを抱いていたと思います。

これも、カレーさんが皆さんに対して仰った「目的を隠す」「廃止論(持論)を展開しない」
「議論に躊躇する」ことの主要な原因じゃないでしょうか。結局カレーさんに起因するという
ことでは。

2140カレーライス:2009/06/26(金) 23:07:55
>>2124
1年間に起こる刑法犯の認知件数をご存知でしょうか?
平成17年の犯罪白書で刑法犯の認知件数は342万7606件です。
そのうち交通関係業過(業務上過失致死傷及び重過失致死傷)を望む一般刑法犯は256万3037件に上っています。
検挙人員は38万9297人にも上ります。
さて…およそ39万人もの人を全て更生させるまで収監するなんてことが可能だと思いますか?
確かにすべての人を更生させることが出来れば理想的です。
しかしあまりにも現実からかけ離れているとは思いませんか?

無期懲役を受けた受刑者の仮釈放に関するデータは
http://www.geocities.jp/y_20_06/parole.html
こちらを見ていただけたらと思います。
無期懲役から仮釈放を得た人のうち再犯をした人数というのは正確には私もわかりません。
ただソースのデータを見ていただければわかる通り、仮釈放者の人数は極めて少ないです。
1998年に無期懲役囚が968人だったものが2007年には1670人まで増加していることを考えれば、この数の増加率72%というのは異常とも言うべきものでしょう。
9年間で700人の増加が見て取れますが、その間に仮釈放を受けたのは102名です。
この102名の中でどれだけの人が再犯を行ったのかはわかりませんが、2000年以降で言えば佐々木勉、宇井りょう次の2人が殺人事件を起こしています。
もちろん他にもいるでしょうが正確なデータがないためよくわかりません。
ただ、あまりにも長い刑期を刑務所で過ごしたため、家族や親族と疎遠になりもちろん友人などもいないことから社会復帰がうまくいかず刑務所に逆戻りするケースは少なくないでしょう。

前科と言ってもさまざまで、13犯はすごいですが、すべての罪で刑務所に入っているわけでもないと思いますよ。
罰金刑で済むこともあれば、執行猶予処分になったり、満期出所を繰り返したとしても傷害などであればよほど重篤なケガを負わせなければ数年で出てこれますから。

更生プログラムの充実を図ることは私も必須だと思いますよ。
ただやっぱりすべての人間が更生出来るとは思えませんね。
また、やっぱり人間ですから、更生具合を見ると言っても間違って仮釈放させることもあれば、更生してても収監されているケースも多くあると思います。
目的刑、教育刑として刑罰を運用することは、正確な裁判をする以上に難しいことでしょう。

私は刑期を流動させることは非常に危険だと思います。
結局は裁判と一緒で更生しているかどうかなんて観察しててもそうそうわかるものじゃないです。
それに仮釈放に関しては刑務所の管轄(刑務所は法務省矯正局)ではなく、法務省保護局の更生保護組織の管轄になりますのでずっと観察するというのも難しいでしょう。

2141カレーライス:2009/06/26(金) 23:08:21
>>2125
同じような犯罪を犯してもその時の改悛の度合いや情状によってかなり判決は変わってくるはずですよ。
やはり裁判中に反省の色が見えない被告と反省の色がしっかりと見て取れる被告では量刑が同じではありませんよ。
他にも量刑判断において情状証人の有無なんかでもかなり変わってきます。
(情状証人というのは被告の身内など身近な人で執行猶予時や出所後に私たちがしっかり更生させますと裁判所に願い出る証人のことです。)
それでもやっぱり傷害で相手を殴っただけの被告やひったくりをした被告に対して反省の色がないからと言って10年も20年も刑務所に入っていろというのは無茶じゃないですか?

確かに再犯は起きない方がいいですし、更生させられるなら更生させた方がいいでしょう。
もちろん更生プログラムをどんどん充実させることで再犯率を下げることが出来れば言うことはありませんが、紫煙狼さんのやり方は現実的とは言えないと思いますよ。

ずっと言い続けていますがやはり更生には更生する側の協力がなければ不可能でしょう。
自分の犯した犯罪に対する改悛がなければどうしようもありません。
刑期を伸ばしたところで後悔はしても反省までたどり着くかどうかははなはだ疑問です。

1960年代にアメリカが更生させることによって犯罪を減らすことを名目に掲げて死刑の停止を行いましたが更生プログラムがことごとく失敗して莫大な税金の無駄遣いとたった4年で死刑が復活するというなんとも空しい出来事がありました。
もちろんそれから更生プログラムの発達によって修復的司法などそれなりに成果を上げているようですが…それでもやっぱり更生の意思がない受刑者には意味がないようです。
特にVORPやVOCなんかは被害者側からの働きかけが重要で、これも被害者側の許し、和解する意思がなければ意味がありません。

しかし、もしも紫煙狼さんのおっしゃっていることが現実のものとなるのであれば死刑なんかさっさと廃止した方がいいでしょうね。
もともと死刑囚の半数以上は再犯者ですから、初犯の段階でしっかりと更生出来ていれば問題ないわけですし。
そこまで技術の進歩がみられるのであればそれらを学校教育の場に生かして、犯罪を犯す前に予防することも可能でしょう。
まぁ私は更生しさえすればさっさと社会に出して社会のために働くことを望みますが…。

私は別に法に携わる仕事をしているわけでもないですし、公務員でもありません。
ですので元受刑者で話しをしたことがあるのは友人くらいですし、傷害とか窃盗の被害者は周りにいても被害者遺族と話したことはないですよ。

仕事柄書籍だけはたくさん触れ合う機会がありますので、本はかなりの数を読んでいます。
もちろん興味があることだけですが…。
というよりも25年前と言えばまだ死刑の存在すら知らない年齢です。


>>2130
心理的駆け引きって…なんの意味があるんですか?

で…ずっと気になっているんですが、死刑存廃問題に無精髭さんは意見とか提案とかないのでしょうか?

2142無精髭:2009/06/27(土) 00:31:25
スマソ。>>2139はカレーさんへのレスです。

>>2141
>心理的駆け引きって…なんの意味があるんですか?
以下に述べましたように、私にとっては大いに意味がございました。

実は私にとって>>2109はカレーさんの書き込みの中で一番ショッキングな内容でした。
少し前からですが、私はカレーさんとKenさんのやり取りを追っていくうちに、どうも
カレーさんはKenさんの書き込みに対して、後に>>2109ではっきりとお書きになった
ような印象をお持ちなのではないかとの疑いを持つようになりました。そこでKenさんを
含めこのBBSの論客である方々に対してカレーさんがどのような感情を抱いていらっしゃる
のか、その真意を確かめたく、>>2096のごとき不躾なレスをお付けいたしたという次第です。
その成果は予想にたがわぬものであったので満足がいったと言うべきでしたが、やはり
予想が真実だと分かるとショックとしか言いようがありませんでした。

ただ勘違いされると非常に困るのであらかじめ申しておきますと、私がショックを受けた
のは、別にKenさんを庇いたいからとか、そういった動機があるからではないですよ。
Kenさんは誰の擁護も必要としないほどタフな人だというのは百も承知ですから。むしろ私が
ショックだったのは、Kenさんに関することではなくて、カレーさんに関することなんですよ。
もうこの際だからはっきり言ってしまいしょう。カレーさんが議論に望むスタンスがものすごく
ショックだったのです。もっと具体的に言うと、批判や反論についてのカレーさんの考えの
底の浅さ、にです。自分の考えに対する他者からの批判は常に自分の(考えの)ためになる、
という理念をどうやらお持ちでないということについて、です。
(上記「有効な批判に限られますが」という条件をつけなかったのは、「無効な批判」
というものがあるとすれば、私はそんなものをそもそも批判とは捉えないからです。)

>で…ずっと気になっているんですが、死刑存廃問題に無精髭さんは意見とか提案とかないのでしょうか?

そりゃ、>>2000で申し上げたようにそのつもりで書き溜めて置いたもの(未完成のものがほとんどですが)
が少しはありますよ。しかし、上記の事実を知った今となっては、「死刑存廃問題」についてわざわざ
カレーさんと議論をして何になるというのでしょう? <死刑存廃問題>に取り組むなら、誰に対するレス
でもない(他者からのレスを期待しない)文章を、気が向いたときにでも私一人でしこしこと書き込んで
行けば済むわけですし。少し前には

>>2107今までの話しで、紫煙狼さん、ufloatさん、無精髭さんの死刑に対する考え方はおおよそわかりました。

と仰っていることですし、私からカレーさんに直接お話しすることはなさそうです。

ただし、>>2096の末尾で申し上げた疑問については、まだカレーさんと議論をする余地があると思っておりますけど。

2143カレーライス:2009/06/27(土) 01:42:29
>>2133
別にあなたの死刑反対の目的を評価しようなどとは思っていませんよ。
ただ、1文で終わらせられるほど浅い考えでもないと思いましたので感想を述べさせていただいただけです。

1文1文を確認すること自体は構わないのですが、それでは相手の言わんとすることを理解できないのではないですか?
とくに大事な部分を読み飛ばすなどと言うのは相手に対してもとても失礼だと思いますよ。
1度すべてのレスを読んでから、1文1文確認するようにすることで相手の意図も理解できるようになると思います。
議論をするというのは相手を理解することから始まると私は考えています。
だからこそ「目的はなんですか?」としつこく聞いてしまったのですが…。
相手を理解しようとしなければ議論は出来ないのではないでしょうか?

2144カレーライス:2009/06/27(土) 01:43:58
>>2134
アメリカに限らず、終身刑自体はかなり昔から存在しています。
確か中世ヨーロッパの時代からすでにあったはずです。
確かにかなり稀な刑罰で、当時は身分の高い貴族に対して死刑ではなく、終身刑という形の幽閉を行っていたという文献を読んだことがあります。

アメリカで絶対的終身刑が注目を集め、本格的な運用が始まったのがモラトリアム開始後の1960年代末だという意味です。
アメリカで死刑が復活したのは潮流に逆らったというよりも当時の更生プログラムに対する信用が裏切られたことが原因でしょう。
正確な金額は覚えていませんがかなり莫大な税金を投入したにもかかわらず、更生プログラムを受けたはずの受刑者の再犯が多発したことが原因ですね。
当時の更生プログラムは専門家によるカウンセリングの他に集団カウンセリングや様々な療法がためされましたが効果をほとんどあげなかったようです。

フランスに関しては納得していただけたようでよかったです。

イギリスは終身刑の運用が始まったのは1965年に謀殺罪の死刑が事実上廃止され、無期刑が最高刑になった時からになります。
イギリスの無期刑は大きく分けて3種類あります。
・謀殺罪に対する必要的無期刑
・謀殺以外の重大犯罪(人の生命・身体に重大な損害を与える暴力犯罪など)で有罪となった場合に裁判官の裁量によって科される裁量的無期刑
・1997年の犯罪(量刑)法により過去に暴力・性犯罪で有罪判決を受けて再び同種同犯で有罪となった場合に原則として科される自動的無期刑
ですね。
もちろんすべての無期刑でタリフが設定されるのですが、このタリフの定め方が異なっています。
必要的無期刑受刑者のタリフは内務大臣が定めます。
裁量的無期刑受刑者と自動的無期刑受刑者は裁判官が公開の法廷で定めます。
Kenさんのおっしゃっている1983年に施行された法律によってタリフを内務省大臣が設定するようになったというのはこの必要的無期刑受刑者のタリフを設定するという部分です。
それ以前まではこのような区別なく、すべて裁判官による公開の法廷の法廷で定められてきました。
ちなみに終身タリフの決定がなされた後でも、拘禁期間が25年になった時点で、有期タリフに変更するかどうかを内務省副大臣によって審査されます。
その後も5年ごとに審査が行われますが、有期タリフに変更されると仮釈放の可能性が出てきます。

2145カレーライス:2009/06/27(土) 01:44:24
1980年以降と申し上げたのは1977年にドイツで世界に先駆けて絶対的終身刑が違憲とされ、1981年に廃止されたからです。
これによって世界的に絶対的終身刑に対する考え方が大きく変わったからです。

オランダだけでなく、絶対的終身刑に恩赦が認められるというのはどの国でもそうですよ。
アメリカでも、オーストラリアでも、イギリスでもそうです。
もちろん、恩赦だけでなく減刑もあります。
中国は確認していませんが同じでしょう。

http://www.geocities.jp/y_20_06/lwop.html
こちらを見ていただけたらわかりますが最高刑が有期刑の国というのは結構あります。
セルビア、キプロス、ポルトガル、ノルウェー、パナマ、キルギスもそうですね。
面白いのはスペイン、メキシコ、ブラジルあたりでしょうか、これらの国は有期刑が最高刑なのですが、その刑期は無期限で、懲役200年が出る可能性があります。

スペインをはじめこれらの国でも刑期の途中での仮釈放がありますので絶対的終身刑というよりも相対的終身刑と考えるほうが妥当です。

2146カレーライス:2009/06/27(土) 01:46:09
>>2135
答えていないつもりはないのですが…とりあえずお答えするとともになぜそう考えるかを発表させていただきます。

Q1.もちろんYESです。
日本の死刑に賛成しますし、これからも存置し続けるべきだと考えています。

Q2.絶対的終身刑の導入は反対です。
私は死刑以上に絶対的終身刑が残虐だと考えています。

Q3.私は死刑よりも絶対的終身刑のほうが人権上の問題は大きいと考えています。
憲法13条において最大の尊重をすると言われる自然権の制限(剥奪?)は人権上もっとも大きな問題だと考えています。
しかし、条文にあるように公共の福祉によってこれらが制限されることに問題はないと考えます。
次に問題なのはその過程ではないでしょうか。
その過程においてどちらの苦痛がより大きいかだと考えます。
私は死刑のように「殺さないでくれ」と言わせるよりも、絶対的終身刑のように「殺してくれ」と言わせる刑罰のほうが精神的苦痛は大きいと考えます。
>>2044でも紹介しましたが、
http://www.geocities.jp/masakari5910/satsujinjiken_muki_syusin.html
こちらのサイトを見てからそう考えるようになりました。
よって私は絶対的終身刑のほうが人権上の問題は大きいと考えています。
もちろん相対的終身刑と死刑であれば人権上の問題は死刑の方が大きいと考えています。
ここで、現在の死刑制度において私が改善をしなければならないと考えている点を1つあげさせていただきます。
私は死刑は死刑判決が出てから必ず3年以内の執行を義務付けるべきだと考えています。


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