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国際政治・世界事情

1とはずがたり:2005/05/23(月) 02:47:11
世界情勢・世界史ネタなど
軍事問題は安全保障論http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1043205301/l10を国際経済問題は国際経済学http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1060165061/l10を参照の事

3426チバQ:2011/11/22(火) 12:16:51
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/11/22/20111122ddm007030181000c.html
シリア:離反将校訴え「イスラム諸国は介入を」
 【カイロ和田浩明】民主化蜂起の武力弾圧を続けるシリアのアサド政権打倒を目指す離反軍人団体「自由シリア軍」の副司令官、マリク・クルディ海軍大佐(48)が21日、滞在先のトルコから毎日新聞の電話取材に応じた。弾圧による死者が急速に増えていることについて、大佐は「イスラム諸国による直接介入が必要だ」と強調。内戦化の懸念も深まる中、「アサド政権が武力を使う限り対抗する」と語った。

 アサド大統領は英紙のインタビュー(20日付)で「(事態解決の)唯一の方法は武装勢力の排除だ」と武力行使を継続する方針を改めて明示。ムアレム外相も20日、和平調停を目指すアラブ連盟を「問題を国連安保理に持ち込もうとする者の道具だ」と批判し、強硬姿勢を強めている。

 自由シリア軍は7月に離反将校らが結成を表明した。リヤド・アサド大佐が司令官で、クルディ大佐によると、シリア中部のハマ、ホムス県などに「1万5000人以上の兵力を持つ」。トルコなどに一部幹部が滞在している。

 クルディ大佐は、弾圧による死者は「1万人を超えた」と主張。シリア軍をけん制するため、国際社会に対し、飛行禁止区域の設定や武器供給を呼び掛けた。

 国連推計によると、11月初旬時点での弾圧に伴う死者は3500人以上。反体制派によると、その後も連日数十人が死亡しており、既に4000人を超えた可能性がある。

 自由シリア軍は16日に首都ダマスカス近郊の空軍情報部施設を攻撃。20日も中部ホムスで大統領支持派の「シャビーハ(暴漢)」と呼ばれる武装集団を殺害するなど、戦闘を強化している。

 総兵力約32万人のシリア国軍は幹部をアサド大統領の出身母体でイスラム教シーア派の一派アラウィ派が占めており、クルディ大佐も「国軍幹部の多くは今も大統領に忠誠を誓っており、兵士は殺害を恐れて離反が難しい」と語った。

毎日新聞 2011年11月22日 東京朝刊

3427チバQ:2011/11/22(火) 12:53:22
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111122-00000216-yom-int
赤字・債務・高失業率・不景気…スペイン四重苦
読売新聞 11月22日(火)9時18分配信


拡大写真
営業を停止したマドリード中心部のホテルに不法に住み込み、生活苦を訴えるエスペランサ・エンカドさん=三井美奈撮影
 【マドリード=三井美奈】20日のスペイン総選挙で下院の過半数を獲得して大勝した中道右派・国民党のマリアノ・ラホイ党首は、財政赤字、巨額の累積債務、22%の高失業率、景気低迷という「四重苦」に直面する。

 スペインの株式市場は21日、大幅に値を下げ、国債の利回りは上昇。政権交代に市場は厳しい反応を示した。

 マドリード市場の株式指数(IBEX35)は21日昼までに2%あまり下がった。国債(10年)利回りも6・5%を超え、危険水域の7%に近い水準に迫った。新内閣発足は12月後半になるが、メディアは「閣僚人事を早く示せ」(同国紙ABC)と、新首相となるラホイ氏に一斉に迫った。

 注目の財務相人事は、大手銀行BBVAのフランシスコ・ゴンザレス会長、元スペイン中央銀行理事のホセ・ゴンザレスパラモ欧州中央銀行(ECB)専務理事らが候補にあがっている。

 ラホイ氏は20日の勝利演説で「私の敵は失業と財政赤字、過大債務、経済停滞」と、課題を要約したが、四つの問題は絡み合っており解決が困難だ。スペインが2012年に財政赤字を国内総生産(GDP)の4・4%に抑える目標を達成するには、約300億ユーロ(約3兆1200億円)の緊縮策が必要とされる。だが歳出削減は景気を冷え込ませ、雇用状況を悪化させる。

 マドリード中心部では、失業者が営業停止したホテルを占拠。貧困層の約20人が住み込み、ホテルは経済悪化の象徴となっている。

 ホテルを占拠する一人で元清掃員のグローサ・マルティンさん(50)は「福祉や教育予算を減らされたら、娘や8人の孫を抱えてやっていけない」と訴えた。エスペランサ・エンカドさん(75)は「年収は約5000ユーロ(約52万円)の年金だけ。南米からの移民5人とアパートを共同で借りていたが、我慢できず逃げ出した」と嘆いた。歳出削減が貧困層を追いつめ、消費は冷え込み、失業が増える。

3428チバQ:2011/11/22(火) 12:54:26
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111122-00000088-san-int
スペイン改革、道険し 政権交代 次期首相「就任後30分で財政再建着手」
産経新聞 11月22日(火)7時55分配信

 【ロンドン=木村正人】欧州債務危機で国債金利が危険水域に近づいたスペインの上下両院選は20日夜、開票が行われ、最大野党の中道右派・国民党が上下両院で単独過半数を得て、7年半ぶりに社会労働党から政権を奪還した。来月20日ごろに国民党のマリアノ・ラホイ党首(56)が宣誓式を行い、新首相に就任する。市場の信頼を回復し、債務危機の連鎖を断ち切るために、財政再建と経済構造改革が急務となる。

 「就任後30分以内に財政再建に着手する」−。ラホイ党首は、国債を売り浴びせる市場に向けて、大胆かつ広範囲に財政再建を進める方針を強調した。昨年に国内総生産(GDP)比で9・3%に膨らんだ財政赤字を2013年末までに3%に削減し、労働市場の改革にも着手する考えだ。

 ◆上下両院で単独過半数

 「圧倒的過半数を得たラホイ党首は改革を進めやすい。欧州中央銀行(ECB)はスペインとイタリアで財政赤字削減が実行されるのを確認した後、利回りが持続可能な水準に下がるまで両国の国債を買うべきだ」と、マドリード・カルロス3世大のカブラレス教授(経済学)は指摘する。

 債務危機が続く欧州で、国名の頭文字を取り「PIIGS」と呼ばれるユーロ圏の重債務国のポルトガル、アイルランド、イタリア、ギリシャ、スペインの5カ国すべてで政権が交代することになる。

 ギリシャやイタリアでは政治不信からテクノクラート(実務家)による暫定内閣が発足。スペインの10年国債利回りも一時、返済が難しい7%に急接近した。

 「スペインの民主主義はギリシャやイタリアより機能している」(欧州外交評議会のトレブランカ・マドリード事務所長)のに、市場が攻撃の矛先を収めない理由は、ユーロ導入後の住宅バブルに踊ったツケが予想以上に重いからだ。

 マドリードから郊外に出ると、至る所で砂ぼこりをかぶって赤茶けた新築住宅が目につく。スペイン銀行(中央銀行)は新築住宅の売れ残りは約70万戸と発表するが、実数はその倍の約140万戸ともいわれる。

 ユーロ導入で低金利融資が受けられるようになり、大勢の外国人や国民が別荘を買いあさり、1998年から10年間で住宅価格は3倍に高騰。大量の若年労働者が建設業に流れ込み、ローンで高級車を買って乗り回す社会現象まで起きた。

 ◆「危機核心は不良債権」

 世界金融危機の2008年を頂点に住宅市場は2〜3割下落。建設ラッシュも終わり、失業者は5人に1人、若年層では2人に1人が職にあぶれる。「債務危機の核心はユーロバブルに踊った不良債権問題」との指摘もロンドンの金融筋では聞かれる。

 スペインの政府債務残高はGDPの61%と独仏両国と比べて低いものの、不良債権処理額は計1760億ユーロ(約18兆円)に膨らむと予測され、金融機関への公的資金注入で政府財政が逼迫(ひっぱく)する恐れがある。景気後退懸念も浮上し、ラホイ新首相のかじ取りは並大抵ではない。

3429チバQ:2011/11/22(火) 20:29:46
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111122/t10014134431000.html
エジプト内閣総辞職表明で混乱
11月22日 18時1分
軍の暫定統治に抗議するデモが続くエジプトで、内閣が突然、総辞職の意向を表明するなど、政治レベルでも混乱が広がっており、民主化に向けた来週からの議会選挙の実施に影響が及ぶことを懸念する声も出ています。

エジプトでは、軍の暫定統治に不満を抱くデモ隊と、治安部隊の衝突が続いており、政府によりますと、この4日間で少なくとも24人が死亡、1900人以上がけがをしました。カイロ中心部のタハリール広場では、数千人のデモ隊が依然占拠を続けており、周辺では、デモ隊と治安部隊の衝突で、至る所から黒煙が上がっているほか、デモは、ほかの地方都市にも拡大しています。こうしたなか、21日夜になって、シャラフ首相率いる暫定政権の内閣が突然、総辞職の意向を表明し、決定権限を持つ軍の最高評議会は、辞職を受理するかどうか態度を明らかにしておらず、政治レベルでも混乱が広がっています。軍の最高評議会は、国内のすべての政治勢力に対話を呼びかけるなど、事態の収束を目指していますが、デモの参加者らは22日に大規模なデモを呼びかけるなど、混乱が収まる気配はありません。エジプトでは、民主化に向けた重要な節目となる議会選挙が28日から始まる予定ですが、混乱が深まることで、選挙の実施に影響が及ぶことを懸念する声も出ています。

3430チバQ:2011/11/22(火) 20:38:27
http://mainichi.jp/select/world/news/20111122dde007030015000c.html
エジプト:暫定内閣が総辞職表明 効果薄い「ガス抜き」
 【カイロ和田浩明】シャラフ・エジプト暫定内閣の総辞職表明はデモ隊の軍政批判をかわす「ガス抜き」が狙いとみられる。だが、シャラフ内閣は軍最高評議会の「操り人形」(民主活動家)と受けとめられており、あくまでも軍政の排除を要求するデモ隊の怒りは収まりそうもない。

 治安部隊との衝突による死傷者が増えるにつれ、デモ隊の要求は先鋭化している。カイロ中心部のタハリール広場に21日集まったデモ参加者の多くは「殉教者として死ぬ用意がある」と印刷された紙片を掲げていた。タンタウィ軍最高評議会議長の即時退陣を求める決意を示したものだ。

 国軍は2月のムバラク政権崩壊から9カ月が経過しても権力の座にとどまり、民政移管が遅れている。不安定な情勢が続く中、エジプト経済は低迷しており、21日のデモに加わった自営業者のリヤドさん(32)は「治安の回復が急務」と訴える。タハリール広場南東部に通じるムハンマド・マフムード通りでは21日も治安部隊とデモ隊が衝突した。内務省に接近しようとする群衆に治安部隊は催涙ガス弾を発砲、群衆側は投石で対抗した。

 反ムバラク運動を主導した若者団体などは「100万人デモ」計画を翌日に控えた21日、来年4月までの大統領選挙実施を当局に求めた。一方、28日の国政選挙で躍進が予想される穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」は早期の民政移管を求めつつ、メンバーのデモ参加は公式には認めず、軍部との正面からの対立は避けている。

毎日新聞 2011年11月22日 東京夕刊

3431チバQ:2011/11/22(火) 20:43:51
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20111122k0000e030010000c.html
ゴルバチョフ氏:プーチン首相らの選挙戦批判

ベルリンのホテルで会見するゴルバチョフ元ソ連大統領=2011年11月21日、篠田航一撮影 【ベルリン篠田航一】ゴルバチョフ元ソ連大統領(80)は21日、訪問先のベルリンで記者会見し、12月4日のロシア下院選を前に「政権与党側のごまかしが横行している。自由選挙と民主主義の欠如はロシア最大の問題だ」と述べ、プーチン首相とメドベージェフ大統領の与党「統一ロシア」による選挙戦を批判した。

 与党は9月の党大会で党首・プーチン首相の大統領復帰を打ち出したが、支持率は低迷し、下院選の苦戦が伝えられている。ゴルバチョフ氏は旧ソ連の独裁者スターリンが述べた「選挙で重要なのは投票ではなく、票を数える作業だ」との言葉を引き、開票作業が操作される危険性に言及。「うそや策略が横行し、人々は献金を強要されている。公正な選挙になる望みはない」と語った。

 ゴルバチョフ氏は80年代に推進したソ連改革政策ペレストロイカにちなみ、「世界を変えた」人物を表彰する「ゴルバチョフ賞」を創設。その第2回表彰式を来年3月にベルリンで行うのに先立ち、宣伝目的で訪独した。今年3月の第1回受賞者は米CNNテレビの創設者ら3氏だった。

3432チバQ:2011/11/22(火) 22:34:36
http://www.afpbb.com/article/politics/2841837/8114581?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics
プーチン首相に異例のブーイング、ロシアの格闘技大会で
2011年11月21日 17:42 発信地:モスクワ/ロシア
【11月21日 AFP】ロシアで行われた格闘技大会で20日、リングに登場したウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相に観客がブーイングと口笛を浴びせ、その様子が生中継されるという異例の出来事があった。反プーチン派からは称賛の声があがっている。

 その日行われたのはロシアの格闘家、エメリヤーエンコ・ヒョードル(Fedor Emelianenko)と、米国のジェフ・モンソン(Jeff Monson)の総合格闘技の一戦。流血の戦いは、ヒョードルの勝利で終わった。

 総合格闘技のファンを公言しているプーチン首相がヒョードルの立つリングに上ってスピーチを始めると、観客たちはブーイングと口笛で応じた。

■プーチン首相がスピーチ、観客はブーイング

 動画の中でプーチン首相はヒョードルを抱擁した後に話し始めたが、観客からの口笛や低いブーイングが止まらないためにいったん話を止めたように見える。プーチン氏がヒョードルを「ロシアの真のヒーロー」とたたえると、ようやく観客は歓声を上げた。

 プーチン氏のテレビ出演は厳密に演出されるのが通例で、見ず知らずの観客を前に即興で演説することはほとんどない。
 
 柔道の黒帯を持つプーチン氏が格闘技の試合会場でスピーチするというのは強権的指導者のイメージに合っているように思えるが、今回は同氏のパフォーマンスとしてはあまり例のない失敗となった。

■「時代の終焉」か「米国人に対するブーイング」か 

 翌日の人びとの反応はさまざまだった。腐敗告発ブログで知られるアレクセイ・ナバルニー(Alexei Navalny)氏はブログに動画を掲載し、「一時代の終焉(えん)」と書いた。

 露ウェブサイト「gazeta.ru」も、「公共のイベントでプーチン氏に対する嫌悪感が発露されたことなど、いまだかつてなかった」と伝えた。

 一方、大会が開かれたオリンピスキ(Olimpiisky)スタジアムの責任者、ミハイル・モスカリョフ(Mikhail Moskalyov)氏は、露ウェブサイト「Lenta.ru」に対し、観客のブーイングはリングを去る米国の格闘家に向けられたものだったと主張した。

 動画サイトのユーチューブ(YouTube)に投稿されたテレビ放送の映像は、21日午前中までに50万回以上再生された。(c)AFP

3433チバQ:2011/11/22(火) 22:36:19
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111122-00000106-mai-int
<チュニジア>主要政党3党 ポスト配分で合意
毎日新聞 11月22日(火)21時9分配信

 【カイロ和田浩明】チュニジアの主要政党3党は21日、連立政権の樹立で正式合意し、首相、大統領、制憲議会議長職を各党で分配することを決めた。首相には10月下旬の制憲議会選挙(定数217)で第1党となった穏健派イスラム政党「アンナハダ」のハマディ・ジェバリ事務局長が就任する。民主化運動「アラブの春」で政権が崩壊した国で、初めてイスラム勢力が国政を率いることになる。

 大統領には第2党の世俗主義政党、共和国評議会のモンセフ・マルズーキ党首が就任する。制憲議会議長には社民主義政党エタカトルのムスタファ・ベンジャファール党首がなる。連立内閣人事はジェバリ氏が発表する予定だ。

 ロイター通信によると、アンナハダの報道官は3党が1年以内に次回の総選挙を実施することでも合意したと述べた。1月に崩壊したベンアリ前政権下で弾圧された人権活動家のマルズーキ氏は21日の合意を「歴史的だ」と評価した。

3434チバQ:2011/11/23(水) 09:10:29
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111123/mds11112307270003-n1.htm
エジプト、救国内閣樹立で合意 デモ沈静化へ対症療法
2011.11.23 07:26 (1/2ページ)
 【カイロ=大内清】早期の民政移管などを求めるデモ隊と治安部隊との衝突が続くエジプトで全権を掌握する軍最高評議会(SCAF)は22日、一部の政党などと事態打開に向けた協議を行い、前日に総辞職を表明したシャラフ暫定内閣に代わり、主要な政治勢力が参加する「救国内閣」の樹立で合意した。同国の中東通信などが、協議の出席者の話として伝えた。

 協議は、SCAFメンバーのサミー・アーナーン参謀総長が主催した。

 エジプトのメディアによると、SCAFは2012年6月末までに大統領選を実施し民政に復帰するとの日程を提示、迅速な民政移管を求めるデモ隊に一応は譲歩した形だ。これまでは、大統領選は12年末か13年初頭に行われるとの見方が有力だった。

 今月28日に始まる人民議会(下院に相当)選については、予定通り実施するとしている。

 救国内閣を率いる暫定首相には、大統領選に意欲を示す国際原子力機関(IAEA)前事務局長のエルバラダイ氏らの名前も取り沙汰されている。SCAFとしては、軍部と距離があるとみられてきた人物を起用することで、デモ隊側の理解を得る狙いがあるとみられる。

 ただ、今回の一連の衝突は、シャラフ暫定内閣が、今後制定される新憲法の下でも軍部の特権的地位を保障するとする指針を発表したことに端を発したもので、デモに参加する民主化勢力には軍部が民主化プロセスを骨抜きにするつもりだとの根強い不信感がある。

 今回の合意では、民政移管後の軍部のあり方についての議論は事実上、棚上げされており、その意味ではデモを一時的に沈静化させるための“対症療法”に過ぎないといえる。

 22日夜、市民数万人が集まった首都カイロ中心部タハリール広場では、同合意の内容が伝えられると、歓声とともに、「(軍トップの)タンタウィ陸軍元帥は去れ!」と、SCAFがなおも権力の座にとどまることへの反発の声も上がった。デモがすぐに収束するかはなお不透明な状況だ。

3435チバQ:2011/11/23(水) 09:16:47
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011112300059&google_editors_picks=true
暫定政府の陣容発表=主要閣僚に武装勢力−リビア
 【トリポリAFP=時事】リビアを暫定統治する国民評議会のキーブ暫定首相は22日、暫定政府の陣容を発表した。カダフィ政権打倒に貢献した論功行賞で、主要閣僚に各地の武装勢力代表を充てた。
 国防相は、19日に元最高指導者カダフィ大佐の次男セイフイスラム氏を拘束した西部ジンタンの武装勢力の野戦司令官ウサマ・ジュワリ氏を起用。内相には、10月にカダフィ大佐を拘束・殺害した中部ミスラタの武装勢力からファウジ・アブデラル氏が選ばれた。(2011/11/23-06:10)

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3436チバQ:2011/11/23(水) 19:10:10
http://www.afpbb.com/article/politics/2842177/8121810?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

「全リビアを代表する政府」、リビアの暫定政府が発足
2011年11月23日 12:04 発信地:トリポリ/リビア
【11月23日 AFP】リビアのアブドルラヒム・キーブ(Abdel Rahim al-Kib)暫定首相は22日、暫定統治機関「国民評議会(National Transitional Council、NTC)」の承認を受けた閣僚名簿を発表し、暫定政権が発足した。

 国防相には、19日に元最高指導者ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐の次男セイフイスラム(Seif al-Islam Kadhafi)氏を拘束した同国北西部ジンタン(Zintan)の反体制派を率いたオサマ・ジュワリ(Osama Juili)氏を起用した。
 
 また内務相には、反体制派の拠点となったリビア西部ミスラタ(Misrata)出身で、前月カダフィ大佐を拘束した反体制派部隊を率いたファウジ・アブデラル(Fawzi Abdelal)氏が起用された。
 
 首都トリポリ(Tripoli)で記者会見を開き、閣僚名簿を発表したキーブ暫定首相は、新政府はリビア全土を代表するものになったと述べた。

 NTCの報道官を兼任するアブドル・ハフィズ・ゴガ(Abdel Hafiz Ghoga)副議長は、新政権は暫定統治機関であるNTCの信任を得ていると述べた。(c)AFP

3438チバQ:2011/11/23(水) 20:49:09
>>3413 >>3414
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111123-OYT1T00579.htm
  パキスタン軍クーデター恐れ…極秘メモで大騒動

 【カブール=横堀裕也】パキスタンのザルダリ大統領が、米軍による国際テロ組織アル・カーイダ指導者ウサマ・ビンラーディン殺害後、パキスタン軍のクーデターを恐れ、軍の動きを抑えるよう米軍トップに要請していたとされる極秘メモが暴露され、政権を揺るがしている。


 絶大な影響力を誇る軍は強く反発、メモ作成への関与が指摘されたハッカニ駐米大使が22日、辞任に追い込まれた。

 メモは5月、米軍によるビンラーディン殺害後まもなく作成され、米国在住のパキスタン人男性の仲介によって、マレン米統合参謀本部議長(当時)に渡ったとされる。

 先月から今月にかけて、この男性がメモの伝達を「ザルダリ大統領の意を受けたハッカニ大使から依頼された」などとメディアに暴露。マレン氏側も今月中旬、「受け取ったが、信用性に乏しく無視した」とメモの存在を認めたため、大騒動に発展した。

 地元メディアが報じたメモ全文によると、ビンラーディン殺害後、責任の所在を巡って政権と軍の対立が表面化。政権側が「文民政権が転覆に追い込まれれば、パキスタンはテロの温床になりかねない」と、クーデターに対する危機感を示し、マレン氏に仲裁を求めた。対テロ戦争への一層の協力などといった「見返り」も記されていた。

(2011年11月23日19時53分 読売新聞)

3439チバQ:2011/11/23(水) 20:50:40
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111123/mds11112319320014-n1.htm

広場に響く辞任要求 デモ隊、軍の“譲歩”を拒否 エジプト
2011.11.23 19:31
 「出て行け、出て行け」。エジプトの軍最高評議会のタンタウィ議長が民政移管前倒しを表明した22日夜。カイロのタハリール広場を埋め尽くしたデモ隊に、議長が示した譲歩を受け入れる兆しはない。広場には議長の辞任を求める声が響いた。

 広場の中心部には、治安部隊との衝突などで負傷した市民らを手当てするためのテントが設置された。治安部隊の姿は見えないが、広場付近にある内務省庁舎に続く道では、衝突が続いているもようだ。

 28日には、ムバラク政権崩壊後初となる人民議会(国会)選が予定されており、デモ隊には選挙の実施を求める意見も多い。しかし、衝突で多数の死傷者が出ており、デモ隊の一人は中東の衛星テレビに「ここまでの非道を目にして、軍の正当化につながる選挙の実施を受け入れることはできない」と反発を強めた。(共同)

3440チバQ:2011/11/23(水) 20:51:35
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&rel=j7&k=2011112300273
権力移行案に調印へ=イエメン大統領がサウジ入り
 【エルサレム時事】イエメンのサレハ大統領は23日、事前に予定を公表せずサウジアラビアの首都リヤドを訪問した。湾岸協力会議(GCC)が提示したハディ副大統領への権力移行案に調印するためという。権限委譲が実現すれば、民主化運動「アラブの春」で独裁的な長期政権が打倒される4例目のケースとなる。
 イエメン情勢は今年1月下旬以降、10カ月にわたって民主化要求デモや権力闘争で混乱。サウジを中心とするGCCや国連が事態収拾に向けた外交努力を続けていた。
 GCC案では、サレハ大統領が直ちにハディ副大統領に権限を委譲するのと引き換えに、反対派の弾圧などに関する訴追を免れる。同副大統領が野党勢力の参加を得て暫定政権を樹立し、3カ月以内に大統領選を行う。(2011/11/23-18:24)

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3441とはずがたり:2011/11/24(木) 08:54:09
>>3440

イエメン大統領が権限移譲の仲介案署名、33年の独裁に幕
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-24310720111123
2011年 11月 24日 04:58 JST

 [ドバイ/国連 23日 ロイター] イエメンのサレハ大統領は23日、サウジアラビアの首都リヤドを訪れ、副大統領への権限移譲などを柱とする湾岸協力会議(GCC)の仲介案に署名した。

 イエメンは約10カ月にわたる反体制派デモと治安部隊の衝突によって、内戦寸前の状態に陥っていたが、今回の署名により33年間に及んだサレハ政権は事実上幕を下ろすことになる。

 サウジアラビア国営テレビは、サレハ大統領がサウジのアブドラ国王とナエフ皇太子を前に、仲介案に署名する映像を放映した。

 イエメンの野党勢力代表者も大統領に続いて署名した。

 GCCによる仲介案には、サレハ大統領がすべての権限をハディ副大統領に移譲するほか、副大統領が野党勢力と暫定政権を樹立する方針に加え、向こう3カ月以内の大統領選実施が盛り込まれている。

 また、国連の潘基文事務総長はこの日、サレハ大統領が仲介案への署名後、療養のためニューヨークに向かうとの連絡を受けたことを明らかにした。

 潘事務総長は、サレハ大統領との22日の電話会談で直接話を聞いたとし、「彼がニューヨークに来るなら喜んで会う」とコメント。電話会談では、サレハ大統領は「すべての権限を移譲すると明言した」とし、事務総長は「国連は支援を惜しまない」と伝えたという。

3442チバQ:2011/11/24(木) 23:15:49
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111124-00000049-mai-int
 <イエメン>サレハ体制終えんへ…国民に溝、反乱
毎日新聞 11月24日(木)13時33分配信

 【カイロ和田浩明】イエメンのサレハ大統領は23日、サウジアラビアの首都リヤドでサウジ主導の湾岸協力会議(GCC)などが仲介した権限移譲案に署名し、南北イエメン時代から33年続いたサレハ体制は終えんに向け踏み出した。だが、仲介案により、90日以内に実施される大統領選までサレハ氏は名目上の大統領にとどまり、訴追も免除される。首都サヌアでは23日、多くの市民が大統領の権限移譲を喜ぶ一方、即時辞任や訴追を求めるデモも行われた。

 権力に対する強い執着を見せてきたサレハ氏が、確実に移譲手続きを実行に移すか、反大統領派から疑問も出ている。

 サレハ氏は署名式典で「重要なのは署名ではなく、各派が真剣に国の再建に取り組むことだ」と語った。10カ月にわたる民主化騒乱で広がった国民の間の溝を意識した発言だ。イエメンは国際テロ組織アルカイダの活動、北部の反乱、南部の分離独立の動きなどの難題を抱える。大統領権限を移譲されても、ハディ副大統領は困難なかじ取りを迫られる。

 サレハ氏は78年に北イエメンの大統領に就任。90年の南北統一後も、イエメン社会の基盤である有力部族連合の支持を取り付け権力の座を維持してきた。しかし、00年代中盤ごろから軍・治安機関のトップを親族で固める動きを見せ始めたことから一部有力部族が反発。アラブの春の影響で発生した民主化運動を武力弾圧して、一気に退陣要求が強まった。

 ハディ副大統領は南部出身で各派が支持するとされるが、「理由はサレハでないという一点」(反大統領派の政治アナリスト、アブドルガニ・エリヤニ氏)。部族の力が強く中央政府の支配が及ばない地域も多いイエメンで、国をまとめ切れるかは未知数だ。

 若者が先導したイエメンの民主化運動は、離反した国軍幹部や有力実業家らの参入で既成勢力間の権力争いに変質し、政府推計で約1500人の死者を出している。サレハ氏という「重し」が失われた後、国家分裂をもたらしかねない各派の抗争が広がる可能性を懸念する声も根強い。

3443チバQ:2011/11/24(木) 23:17:43
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111124-00000104-mai-int
 <アラブの春>一進一退…続く弾圧、民主化へ多難
毎日新聞 11月24日(木)21時6分配信

 【カイロ和田浩明】イエメンのサレハ大統領が23日、権限移譲案を受け入れたことで、中東の民主化運動「アラブの春」で退陣に追い込まれた指導者はチュニジア、エジプト、リビアに続き4人目となった。しかし、イエメンでは24日も反大統領派と大統領派の衝突で死傷者が発生しており、民主化と安定への前途は多難だ。エジプトでは軍最高評議会のタンタウィ議長の即時退陣を求める大規模デモが続き、シリアはアサド政権と離反軍兵士らの衝突で内戦の危機にひんしている。また、ペルシャ湾岸諸国では反政府デモは抑え込まれており、中東民主化は「一進一退」を繰り返している。

 サレハ氏は湾岸協力会議(GCC)を主導するサウジアラビアの首都リヤドで権限移譲案に署名、サウジのアブドラ国王は「イエメンの歴史の新たな章が始まった」と称賛した。だが、サレハ氏が名目上の大統領にとどまる中、全権を移譲されたハディ副大統領が90日以内に野党勢力も含めた国民内閣を樹立し、大統領選を実施できるかどうかは不透明だ。

 反サレハ派はこれまでの武力弾圧で1500人が死亡したにもかかわらず、移譲案ではサレハ氏が訴追を免除されることに反発しており、一部が移譲案署名直後から首都サヌアでデモを開始した。24日にはデモ隊に大統領派治安部隊などが発砲し、5人が死亡した。

 エジプトでは反軍政デモが24日で6日目に入った。軍最高評議会は38人の死者、2000人以上の負傷者を出した対応を謝罪し、責任者の処罰を表明した。だが、タンタウィ議長の即時退陣を求めるデモ隊はカイロ中心部のタハリール広場に居残り、衝突は他都市にも広がっている。

 イサウィ内相は23日、地元テレビの番組で、現在の治安状況では人民議会(国会)選挙を予定通り28日に実施するのは困難、と発言。しかし、軍政幹部は24日、改めて「総選挙の予定通りの実施」を明言した。民政移管の重要な通過点である総選挙を遅延できないとの判断が軍政指導部で働いたとみられる。

 シリアでもアサド政権による民主化デモ隊の弾圧が続き、アラブ連盟による和平仲介努力も奏功していない。フランスのジュペ外相はシリア内部に「民間人保護区域」を設定するよう提案した。西側主要国による初めての国際介入論だが、国連安保理常任理事国のロシア、中国が慎重姿勢を取る現状では実現は難しそうだ。

 ペルシャ湾のGCC諸国では民主化の動きは停滞の傾向にある。世界最大級の産油国サウジでは24日、東部カティフでのイスラム教シーア派のデモで、4人が発砲で死亡した。

3444チバQ:2011/11/24(木) 23:23:31
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111124-00001009-yom-int

エジプト、28日の人民議会選延期論浮上
読売新聞 11月24日(木)18時31分配信

 【カイロ=田尾茂樹】中東の衛星テレビ「アル・ジャジーラ」は24日、エジプト暫定内閣のエサウィ内相が軍に対し、28日から始まる人民議会(下院)選の延期を提案したと伝えた。

 同国を暫定統治する軍評議会のタンタウィ議長は22日、選挙を予定通りに行うと述べたが、軍の権限放棄を求めてデモ隊が警官隊と衝突する中、治安上の懸念から選挙実施は困難との見方が出始めている。

 エジプト紙によると、昨年まで野党第2勢力だった保守政党「新ワフド党」などの主要政党も、軍に選挙延期の要請を検討しているという。デモとの連帯を示すため、選挙運動を中断する立候補者も増えている。

 広場のデモ隊の間でも選挙延期を求める声は強く、団体職員ヒシャム・ファラハートさん(34)は「軍が権限を保ち続ける限り、選挙結果も都合良く操作されるのではないか」と不信感をあらわにする。

3445チバQ:2011/11/24(木) 23:24:36
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111123-00000034-mai-int
 <エジプト>催涙ガスの中で抗議 デモ隊第二革命目指す
毎日新聞 11月23日(水)19時18分配信


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カイロ中心部タハリール広場近くのムハンマド・マフムード通りで、治安部隊から催涙ガス弾の攻撃を受け後退する軍政批判デモ隊=2011年11月22日、和田浩明撮影

 【カイロ和田浩明】「エルハン、エルハン(去れ、去れ)!」。カイロ中心部タハリール広場に集まった大群衆が叫んだ。22日夜、エジプトを暫定統治する軍最高評議会のタンタウィ議長が提示した、来年7月までの民政移管完了などの妥協案に対する拒否の声だ。「多数の死傷者が出た今、軍政の即時終了以外に選択肢はない」。反軍デモ参加者の多くはそう語り、催涙ガス弾を相次いで発射する治安部隊に向かい続けていった。

 タハリール広場南東部につながるムハンマド・マフムード通り。タンタウィ議長の退陣を求めるデモ隊と治安部隊の衝突の最前線だ。ほぼ東西に走る幅15メートルほどの通りは、マスクやヘルメットを身に着けた人々で埋まっている。若い男性だけでなく、女性や年配者、子どもまで、東へ、東へと歩いている。内務省などの方向だ。

 150メートルほど先に、治安部隊が陣取っている。デモ隊の前進を阻止するため、相次いで催涙ガス弾を発射。白い煙の尾を引いた長さ15センチ、直径4センチほどの円筒が群衆の中に落ちてくる。強烈な痛みが目や鼻をつく。ひるんだ人々は後退するが、再び前に進む。

 治安部隊が使用する催涙ガス弾は、強力な「CRガス」との情報もある。大統領選の有力候補と目されるエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長は簡易ブログ「ツイッター」で「神経ガスを使っている」と当局を批判した。軍は23日に使用を否定した。

 通りでは時折、前方からバイクや救急車がクラクションを鳴らしながら人ごみをかき分けて走ってくる。負傷者を後送しているのだ。だが、続々と新たな群衆が通りに入ってくる。

 現場近くには仮設病院も複数設置され、ボランティアの医師や看護師らが24時間態勢で治療にあたっている。2月にムバラク前政権を崩壊させた民主化運動が再現されたようだ。保健省によると、5日間の騒乱での死者は31人、負傷者は2300人を超えた。

 デモに参加していた建築士、アシュラフ・イマドさん(23)が言う。「21日にここに来るまでは、新内閣と民政移管スケジュールが明示されればいいと思っていた。しかし、これほど多数の死傷者が出た以上、タンタウィが去らない限りここを離れない」

 反ムバラク運動の中核だった若者団体「4月6日運動」の報道担当者、マフムード・アフィフィ氏は「これは第二の革命だ」と言う。「軍最高評議会は権力を去れ。我々の要求はそれだけだ」

 ◇

 AFP通信によると、エジプトの首都カイロで23日、デモ隊と警察が再び衝突し、少なくとも3人が死亡した。

3446チバQ:2011/11/24(木) 23:29:11
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011112402000173.html
アラブの春 シリア、次の焦点
2011年11月24日 夕刊

 【カイロ=今村実】北アフリカ・中東地域の民主化運動「アラブの春」は、この一年足らずの間にチュニジア、エジプト、リビア、イエメンの四カ国の長期政権を崩壊に追い込むことになった。

 強権的な指導者が次々と葬り去られる「革命ドミノ」の流れは止まらず、国際社会は、内戦状態に陥りつつあるシリアのアサド政権をめぐる情勢を注視している。

 シリアではアサド大統領(46)父子二代の政権が、約四十年に及ぶ。デモ禁止などを定めた「非常事態法」などが強権体制を支えてきたが、激化する反政府デモを収束させることができず、政権側も譲歩の姿勢を示した。

 アサド政権はまず、非常事態法を撤廃し、拘束中の政治犯の恩赦を決定。それでも民主化を求める反政府デモは勢いを増し、政権側は武力で抑え込む強硬手段を続けた。

 デモ活動が始まった三月以降、武力弾圧による死者は三千五百人を超え、国内外の政権批判は強まるばかりだ。今月に入るとアラブ連盟(加盟=二十一カ国と一機構)が、シリアの会合などへの出席停止を盛り込んだ処分を決定。加盟国には駐在大使の召還を呼び掛け国際社会での孤立は一層深まっている。

 国内各地で政府軍からの離反兵が相次ぎ、数万規模の兵士の組織化も進んでいるという。首都ダマスカスでは二十日、政権を支える与党バース党の建物をロケット弾で攻撃し、「内戦」は現実になりつつある。

 中東では一月、二十三年に及んだチュニジアのベンアリ大統領(当時)が反政府デモを抑えきれずに国外に逃亡。二月には約三十年続いたエジプトのムバラク政権、八月には約四十二年にわたってリビアを強権支配したカダフィ体制がそれぞれ崩壊。バーレーンやサウジアラビアなどの一部地域でも散発的な衝突が起きている。

3447チバQ:2011/11/25(金) 00:31:13
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111124-00000173-reu-int

リビア内閣人事に部族が抗議デモ、「部外者の政府に反対」
ロイター 11月24日(木)12時16分配信


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 11月23日、リビア新内閣の組閣人事をめぐり、重要ポストを得られなかった部族が暫定政府を承認しないと表明した。写真は閣僚を発表するキーブ暫定首相(右)ら。22日撮影(2011年 ロイター/Mohammed Salem)

 [トリポリ 23日 ロイター] リビアの国民評議会(NTC)がキーブ暫定首相を首班とする内閣を発表した翌日の23日、組閣人事で重要ポストを得られなかった部族がデモを行い、暫定政府を承認しないと表明した。

【写真】カダフィ大佐次男の移送に同行

 目撃者によると、NTCが拠点を置く東部ベンガジでは、約150人が「部外者による政府に反対する」と書かれた横断幕を掲げ、組閣人事に反対を表明した。デモは、自らの部族出身者が要職に選出されなかったことを不満としたアワギ部族とマガリバ部族が中心となって行われた。

 またベルベル部族が多数派を占める西部ジャドゥでは、約30人の同部族民が中心部の広場で新内閣に抗議。デモ参加者の1人は、同地はカダフィ大佐からの離反を最も早く表明した地域の一つだと指摘。首都トリポリで座り込みデモを行う計画を明らかにした。

 組閣人事に反対するデモはいずれも小規模で、大きな影響を持たない部族によるものとされている。一方、過去数カ月で主要勢力として浮上しながら、新内閣では1人も重要ポストへの選出がなかったイスラム主義勢力からは、現時点では大きな反応は確認されていない。

 22日の組閣人事は、地域や部族などのバランスに配慮した結果とみられている。NTCのアブドルジャリル議長は一部の部族によるデモについて、「意図的に特定の組織、地域、部族を除外するなどしておらず、リビアはすべての人々のためにある」と述べた。

3448チバQ:2011/11/25(金) 12:23:22
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20111125k0000e030018000c.html
エジプト:ガンズーリ氏が新首相に 若者団体は抗議継続か

エジプトのカマル・ガンズーリ元首相=AP 【カイロ和田浩明】エジプトを暫定統治する軍最高評議会のタンタウィ議長は24日、カマル・ガンズーリ元首相(78)に新首相就任を求め、「救国内閣」の組閣を要請した。ガンズーリ氏は原則的に承諾した。国営メディアが報じた。しかし、同議長の即時退陣を求めて抗議活動を続ける若者団体などは25日、「100万人デモ」を実施し圧力を強める構えだ。

 シャラフ前内閣は多数の死傷者を出した治安部隊による反軍政デモ弾圧の責任を取って21日に総辞職したが、首都カイロでのデモは開始から1週間が経過し、終結の見通しは見えていない。ガンズーリ氏は早期に組閣を完了してタハリール広場に残留するデモ隊などと話し合い事態収拾を図るのが当面の最大の課題となる。28日には人民議会(国会)も予定されており、治安改善は急務だ。

 ガンズーリ氏は96〜99年に首相を務め、財政・金融政策での実績を持つ。軍政は、治安の混乱で低迷するエジプト経済の立て直しにも期待している可能性がある。しかし、高齢であることや、2月に民主化運動で退陣に追い込まれたムバラク前大統領に仕えた経歴などから、一部のデモ参加者からはすでに批判の声も出ている。

 保健省によると、治安部隊による反軍政デモの弾圧による死者は24日までに41人に達した。負傷者は2000人を超える。

 デモ隊は「当局が実弾を使用している」と批判するが、軍政幹部は24日行われた記者会見で、実弾使用を改めて否定した。

3449チバQ:2011/11/25(金) 21:16:18
>>3209-3210
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK803448020111125
仏大統領選、中道のバイル元国民教育相が出馬表明
2011年 11月 25日 11:11 JST
[パリ 24日 ロイター] 来年行われるフランス大統領選に、国民教育相を務めた中道派のフランソワ・バイル氏が出馬すると24日に表明した。保守派のサルコジ大統領の票の一部がバイル氏に流れる可能性がある。


 中道派「民主運動」の議長であるバイル氏は、2002年と07年の大統領選にも立候補しており、今回の出馬も予想されていた。同氏は12月初めに出馬を表明するとしていた。

 同氏は、テレビTF1の夜の番組で「この国には新たなスタートが必要であり、現状でさらに5年間過ごすことは不可能だと心から思う。このため、大統領選に立候補する」と述べた。


 バイル氏は、98─07年にフランス民主連合(UDF)の議長を務め、07年の大統領選第1回投票で僅差で敗北した後、新党「民主運動」を結成した。

 オピニオン・ウェーの世論調査によると、2012年の大統領選第1回投票の予想得票率は、サルコジ大統領が26%、野党社会党のオランド前第1書記が30%なのに対し、バイル氏は7%となっている。

3450チバQ:2011/11/26(土) 11:49:07
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111125/mds11112523240007-n1.htm

エジプトの新暫定首相にガンズーリ氏 デモ隊は拒否 混乱長期化の様相
2011.11.26 00:41
 【カイロ=大内清】即時の民政移管を求めるデモが続くエジプトで全権を掌握する軍最高評議会は25日、辞任したシャラフ暫定首相の後任に、ムバラク前政権で首相を務めたカマール・ガンズーリ氏を指名した。

 一方、首都カイロ中心部タハリール広場では同日、イスラム教の金曜礼拝後に数万人規模の反軍政デモが行われた。デモに参加する民主化勢力は「ガンズーリ内閣を認めない」と無期限の座り込みを宣言、事態は長期化の様相を呈している。

 広場に集まったデモ隊は「(最高評議会の)タンタウィ議長は去れ!」などと気勢を上げた。市内では最高評議会を支持する数千人規模のデモも起き、両者の衝突も懸念されている。

 ガンズーリ氏は1996年から99年にかけて首相を務めた。今年1月に発生した反政府デモでは、ムバラク前大統領に批判的な立場をとり、一部には次期大統領に推す声も出ていた。

 最高評議会としては、実務経験が豊富で、かつ国民からも受け入れられやすい人物とみて、ガンズーリ氏に白羽の矢を立てたとみられる。

 これに対し、若者グループ「4月6日運動」などの主要民主化勢力は25日、共同声明で、ガンズーリ氏に代わり、大統領選に意欲をみせる国際原子力機関(IAEA)前事務局長、エルバラダイ氏を暫定首相に据えて即座に民政移管を実現するよう要求、最高評議会との対決姿勢を強めている。

 こうした中、最高評議会は、今月28日からの人民議会(下院に相当)選は予定通り行うとの方針を崩していない。組閣作業などのため、ガンズーリ内閣の発足は28日以降にずれ込む見通しだが、実際に発足後は、デモに対応しつつ、約1カ月半の長期に及ぶ選挙を乗り切ることが当面の課題となる。

 また、エジプトでは前政権崩壊後、主要産業である観光の落ち込みなどで経済混乱が続いており、国際通貨基金(IMF)などからの融資の必要性が指摘されている。新内閣にとっては、国民の不満を緩和するためにも経済・財政面の立て直しが急がれている。

 一方、エジプト国営メディアによると、東部シナイ半島で25日、イスラエル向けのガスパイプラインが何者かによって爆破された。同様の事件は今年に入り8件目。

3451チバQ:2011/11/26(土) 11:51:50
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111125-00000099-san-int

イエメン、サレハ大統領退陣合意 残る影響力、やまぬ衝突
産経新聞 11月25日(金)7時55分配信

 ■反体制派はデモ継続、5人死亡

 【カイロ=大内清】反体制派と政権側との対立が続くイエメンの首都サヌアで24日、政権支持派とみられる男らが反体制派デモ隊を襲撃し、少なくとも5人が死亡、多数が負傷した。ロイター通信などが伝えた。同国のサレハ大統領は23日、隣国サウジアラビアなどで作る湾岸協力会議(GCC)の仲介案に署名、辞任に同意したが、反体制派はあくまでも即時退陣を求めてデモを継続しており、不安定な情勢が長期化する懸念が強まっている。

                   ◇

 同氏が実際に失脚すれば、中東・北アフリカに民衆デモが広がった「アラブの春」での政権崩壊はチュニジア、エジプト、リビアに続き4カ国目。

 ただ、サレハ氏は政府や軍の中枢に息子ら親族を多数配置することで影響力を残しており、それらを通じて権力維持を画策する可能性も否定はできない。

 サウジの首都リヤドで23日、同国のアブドラ国王と並び署名式に臨んだサレハ氏は「野党と協力関係を築き、ともに国の再建を進めていく」などと述べ、ときには笑顔さえ浮かべた。今後も政局に積極的に関与する意向のようだ。

 仲介案によると、サレハ氏は、自身や家族への訴追免除と引き換えにハディ副大統領に権限を移譲、ハディ氏は野党の参加する挙国一致内閣を樹立し、3カ月以内に事実上の信任投票を経て暫定大統領に就く。同案ではその間、サレハ氏が「名誉大統領」にとどまるとしており、同氏のメンツに最大限、配慮した内容だといえる。

 これに対し、今年1月以来、サヌアなどで座り込みを続けるデモ隊は、デモ弾圧の最高責任者であるサレハ氏を厳罰に処すべきだと主張。同氏の影響力を完全に排除するまでは一歩も引かない構えをみせており、すでに仲介案に同意している野党勢力との溝も深まっている。

 さらに、部族社会である同国では、部族間の利害調整役だったサレハ氏が失脚すれば、部族同士による今後の政局での主導権争いが激化するおそれがある。混乱拡大により、同国を拠点とするイスラム武装組織「アラビア半島のアルカーイダ(AQAP)」が勢力を伸ばす懸念も拭えない。

 一方、国連の潘基文事務総長は23日、サレハ氏が署名後、けがの治療のために米ニューヨークを訪問する予定だと明かした。サレハ氏は6月、反体制派によるものとみられる攻撃で重度のやけどを負い、サウジで手術を受けていた。

3452チバQ:2011/11/26(土) 11:52:17
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111126/mds11112610170000-n1.htm

イエメン戦闘で2人死亡 野党が首相候補選出
2011.11.26 10:16
 イエメンの首都サヌアで25日、治安部隊と政権離反部隊の間で激しい戦闘があり、AP通信によると、双方の兵士計2人が死亡した。同国各地では、サレハ大統領の辞任と引き換えに訴追免除を盛り込んだ仲介案を批判する大規模なデモが行われた。

 一方、仲介案に署名した野党グループは25日、野党からの起用を定めた挙国一致内閣の首相候補にバシンドワ元外相を選出した。近くハディ副大統領が組閣を要請する見通し。(共同)

3453チバQ:2011/11/26(土) 12:10:05
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111126-00000013-jij-int
ジャメ氏が4選=ガンビア大統領選
時事通信 11月26日(土)6時11分配信

 【バンジュールAFP=時事】24日投票が行われたアフリカ西部ガンビアの大統領選で25日、最終結果が発表され、現職のジャメ氏(46)が72%の得票で圧勝し、4選を果たした。
 4度目の挑戦となった野党統一民主党(UDP)のダルボ党首(63)は17%の得票にとどまった。同党首は記者団に「激烈かつ無条件に選挙結果を拒否する。この結果は偽物、不正であり、国民の意思をごまかすものだ」と述べた。 

http://www.newsweekjapan.jp/newsroom/2010/06/post-112.php
魔女狩りの国でクーデター計画
2010年06月24日(木)11時01分
 アフリカ大陸の西部に位置するガンビアで、数年前にクーデターを企てたとして6月18日までに元軍人2人が起訴された。

 ほとんどニュースにもなることのないガンビアだが、かなり異質な国だ。

 人口180万人ほどで、国民の平均寿命は54歳。主要産業はピーナッツ栽培だ。

 ガンビアを統治するのはヤヤ・ジャメ大統領。94年に無血クーデターで大統領の座についてから15年近く独裁者として君臨している。ジャメは国民に自分のことを「将軍様」ならぬ、「偉大なる博士アルハジ・ヤヤ・ジャメ大統領」と呼ばせ、国内でやりたい放題だ。たとえば、ジャメはエイズを数日間で治すことができると公言し、エイズ患者にはハーブとバナナを混ぜて飲ませる治療を施す。同性愛者は打ち首にすると宣言し、クーデターの記念碑であるアーチが掲げられた道路は大統領以外、通行することが許されない。

 言論統制にも抜かりがない。行方不明になるジャーナリストや反体制派には数知れず。投獄されると、ナイフで斬りつけられたり、タバコを押し付けられたり、電気ショックを与えられるなど、拷問も普通に行われるという。そんな状況だから、亡命するジャーナリストが後を絶たない。

 悲惨なのは残された国民だ。

 昨年、ジャメが奇妙な「魔女狩り」に傾倒しているとして欧米メディアで騒がれた。目撃者などの証言によれば、ある日、村に銃を携えた「グリーンボーイズ」と呼ばれる大統領の民兵が現れる。「グリーンボーイズ」と呼ばれる理由は、彼らが緑の服を着用し、時に顔を緑にペイントしているからだ(緑は大統領の政党「再指針と構築フための愛国同盟」のカラー)。そして何百という村民がバスに詰め込まれ、連行される。人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルによれば、魔女の疑いをかけられ連れ去られた人々は当時1000人に上った。

 さらにおぞましいのは、拘束された村人たちは「秘密」の強制収容所で、悪臭を放つ秘薬を飲まされること。魔女や悪魔の妖術師が国家に害を与えていると説明を受け、体を清めるために飲むことを強要されるのだ。それを飲んだ者は、幻覚を起こし、床に穴を掘ろうとする者や、壁をよじ登ろうとする者、そのまま死亡する者までもいるという。謎の飲み物の中身は不明だが、アムネスティによれば、少なくとも6人がそれを飲んで死亡した。

 ある村では住民が捕まらないようにパニックになって逃げまどい、隣国セネガルに逃げ込んだり、村人全員が逃げて村がゴーストタウンになったというケースも報告された。さらに赤い服を着た工作員まで現れ、「国内に魔女がいて、大統領命で国民を捕まえて殺している」と平然と説明したという。

 魔女狩りを批判した野党の党首は投獄され、国民も魔女狩りについて話せば拘束されるなどの仕打ちがあるから、みな黙って逃げるしかなかった。

 そんなガンビアでクーデターを企てるとは、正気ではない。大統領の妄想でなければ、の話だが。

――編集部・山田敏弘

3454名無しさん:2011/11/26(土) 17:47:17
http://mainichi.jp/select/world/news/20111126ddm007030123000c.html
イエメン:新体制へ多難 サレハ氏「介入」に懸念
 【カイロ和田浩明】10カ月に及ぶ民主化騒乱の末、サレハ大統領が権力移譲案に署名したイエメン。署名から90日以内に大統領選が実施される予定だが、新体制への移行が順調に進む保証はない。25日も首都サヌア中心部ではサレハ氏の訴追免除に反発する反大統領派の座り込みが続く。今後予想される問題点を整理した。

 情報省幹部や国営メディアによると、権力移譲手続きでは、大統領派と反大統領派の双方が半数ずつ参加する新内閣を組閣する。議会によるサレハ氏訴追免除法案の可決を経て、署名から30日以内にサレハ氏がハディ副大統領に権限移譲。それから60日以内に、ハディ氏が大統領代行として大統領選挙を挙行する。この間、サレハ氏は権限のない名目上の大統領として残る。

 サレハ氏は6月の暗殺未遂事件の負傷を治療するため、署名後に渡米すると潘基文(バンキムン)国連事務総長に話しており、出国すれば影響力は低下しそうだ。

 しかし、サレハ氏は与党・国民全体会議の党首にはとどまる。これまでに見せた権力への執着もあって「介入」を図る可能性も残る。

 ジャナディ副情報相は毎日新聞の取材に対し、次期大統領には与野党の「統一候補」としてハディ氏が選出され、2年間の任期で制憲委員会の設置や新憲法案の国民投票を担当するとの見通しを示した。しかし、ハディ氏がイエメン社会で強い影響力を持つ有力部族連合や政治勢力を取りまとめられるかは未知数だ。サヌアでデモを続ける若者団体幹部のアブドルガニ・マルーニ氏は電話取材に「ハディ氏は完全に独立していない」と懸念を表明する。

 大統領側には精鋭の共和国防衛隊を率いる長男アフマド氏や中央治安部隊を指揮するおいのヤヒヤ氏がいる。反大統領派を主導する有力部族連合ハシドに属する実業家ハミド・アフマル氏や離反した第1機甲師団司令官のアリ・モフセン将軍らと、武装権力闘争を続ける可能性もある。

 与野党勢力は「軍事委員会」を結成して大統領派部隊と離反兵士の引き離しを図る意向だが、双方に多数の死傷者が出ており、和解の実現は容易ではなさそうだ。

毎日新聞 2011年11月26日 東京朝刊

3455名無しさん:2011/11/26(土) 17:48:44
http://mainichi.jp/select/world/news/20111126k0000e030034000c.html
ソマリア:エチオピア軍侵攻 過激派への包囲網強化

アディスアベバで開かれたソマリア情勢に関する会議に出席するエチオピアのメレス首相(中央)=2011年11月25日、ロイター 【ヨハネスブルク高尾具成】アフリカ東部ソマリアに隣国エチオピア軍が侵攻し、国際テロ組織アルカイダ系とされるイスラム過激派組織「アルシャバブ」への包囲網が強化されつつある。アルシャバブは、首都モガディシオでソマリア暫定政府を防衛する「アフリカ連合」(AU)の派遣部隊との戦闘も継続しており、勢力が分散化しだした可能性もある。

 ケニア軍は10月中旬、ソマリア南部へと侵攻。今月20日までにエチオピア軍がソマリア中部ベレドウェインなどに進軍した。ロイター通信によると25日、エチオピア政府は越境を認めた。

 今月半ばにはケニアとウガンダ、ソマリア暫定政府首脳がケニアの首都ナイロビで非公式会合を開き、アルシャバブ掃討に向けた軍事作戦の協力を確認した。AU部隊の主体となっているウガンダ、ブルンジなどの首脳は部隊増強に向け、緊急的援助をアフリカ各国へと呼びかけた。AU部隊との戦闘でアルシャバブが弱体化しているのを好機とみたケニア、エチオピア両軍が米国など国際社会の意向を受ける形で相次いで侵攻している可能性もある。

 ソマリアは中央政府の崩壊した91年以降、事実上の無政府状態にあり、暫定政府が首都モガディシオの一部を統治しているが中・南部はアルシャバブが実効支配してきた。しかし、ここにきて各地での戦闘でアルシャバブ勢力が分散化し、内部抗争や資金不足に直面しているとの観測も流れ始めている。

 一方、AUも資金難に直面しており、アルシャバブ掃討に向けて、AUが一枚岩となれるかは不透明なままだ。

 エチオピア軍は06年、米国の支持を受け、イスラム原理主義勢力が首都モガディシオを掌握していたソマリアに軍事介入し、エチオピア軍が支援する暫定政府が全土をほぼ制圧したが治安は悪化し、09年に撤退した経緯がある。

毎日新聞 2011年11月26日 12時02分(最終更新 11月26日 13時17分)

3456名無しさん:2011/11/26(土) 17:51:38
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011112400542&google_editors_picks=true
有力後継不在、衝突長期化も=部族間で利害対立−イエメン
 【カイロ時事】イエメンで33年にわたり指導者の座に君臨してきたサレハ大統領が23日にハディ副大統領への権力移行案に署名したことで、長期独裁政権終結に向けた道筋が取りあえずついた。しかし、反体制勢力は即時退陣などを求めて抗議行動を続ける構えだ。また、有力後継者が見当たらず、部族が群雄割拠する複雑な政治情勢もあり、衝突がさらに長期化する懸念がある。
 サレハ氏は、政権幹部に親族や出身部族関係者を登用するなど縁故人事や腐敗で批判を浴びてきた。精鋭部隊、共和国防衛隊の司令官には長男アフマド氏を就任させ、同氏が後継指導者と目された時期もあった。
 移行案によれば、同副大統領が野党勢力の参加を得て暫定政権を樹立し、3カ月以内に大統領選が行われる。この過程では、サレハ政権退陣を求めてきた野党連合のほか、反体制派に付いて5月下旬から治安部隊と武力衝突した最大部族ハシド族指導者サディク・アフマル氏の陣営が主導的な役割を果たすとの見方がある。(2011/11/24-14:15)

3457チバQ:2011/11/26(土) 20:03:14
>>3449
wikiより。07年第一回投票
(02年に決戦投票に進出した)ルペンより取ってるんですね

位候補者名(政党名)得票数得票率
1 サルコジ(国民運動連合) 11,448,663 31.18%
2 ロワイヤル(社会党) 9,500,112 25.87%
3 バイル(民主連合) 6,820,119 18.57%
4 ルペン(国民戦線) 3,834,530 10.44%
5 ブザンスノ(革命的共産主義者同盟) 1,498,581 4.08%
6 ヴィリエ(フランス運動) 818,407 2.23%
7 ビュフェ(共産党) 707,268 1.93%
8 ヴォワネ(緑の党) 576,666 1.57%
9 ラギエ(労働者の闘争) 487,857 1.33%
10 ボヴェ(無所属) 483,008 1.32%
11 ニウ(狩猟、釣り、自然、伝統) 420,645 1.15%
12 シヴァルディ(労働党) 123,540 0.34%
投票総数 37,254,242 83.77%(有権者比)
有効投票 36,719,396 98.56%(投票総数比)

3458チバQ:2011/11/26(土) 20:14:20
>>3453

29歳でクーデター起こしてトップについてるんですね

3459名無しさん:2011/11/26(土) 22:51:46
NZ総選挙、与党陣営が過半数で政権維持
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111126-OYT1T00764.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111126-00000764-yom-int

 【ジャカルタ=梁田真樹子】任期満了に伴うニュージーランド総選挙(一院制、基本定数120)が26日行われ、キー首相の与党・国民党を中心とする中道右派陣営が過半数を確保し、政権を維持することが決まった。

 選挙は小選挙区比例代表連用制で行われ、各党の比例選での得票率を反映していく独特な計算方式に従い、基本定数を上回る計121議席が配分された。選管発表によると、国民党は得票率48%で60議席を確保し、連立パートナーの消費者・納税者同盟党、統一未来党も各1議席を得て、連立3党で過半数を上回る62議席となった。最大野党・労働党は得票率27%で34議席にとどまった。

 キー首相は26日夜、北島オークランドで支持者に、「今後3年間も政府は国民党が率いる」と勝利宣言した。
(2011年11月26日21時40分 読売新聞)

3462チバQ:2011/11/27(日) 14:54:15
>>3390
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011112700069

大統領選の決選投票=「独立」後初、接戦も−南オセチア
 【モスクワ時事】グルジアから独立宣言している南オセチアで27日、ココイトイ大統領(47)の任期満了に伴う大統領選の決選投票が行われた。13日の第1回投票でほぼ同じ得票率で首位に立ったビビロフ非常事態相(41)と女性のジョエワ元教育相(62)が争っており、接戦も予想される。
 2008年のグルジア紛争後、ロシアが一方的に独立を承認してから初の大統領選で、任期は5年。今後も親ロシアの基本路線に変更はないとみられる。グルジアなどは選挙の無効を主張している。(2011/11/27-14:26)

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3463チバQ:2011/11/27(日) 14:55:19
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111127-00000012-mai-int

<欧州危機>スペイン 16〜24歳の失業率45%
毎日新聞 11月27日(日)13時21分配信


拡大写真
スペイン

 欧州財政危機でイタリア同様、国債の利回りが上昇しているスペイン。信用不安の高まりから国民は総選挙(20日)で政権交代の道を選んだが、「次期政権が国際支援を要請する」との観測が流れるなど、来月発足する新政権の船出は多難だ。週明けのユーロ圏財務相会合でもスペインへの対応は焦点の一つだが、若者の失業率が45%になる状況下、市民には社会への不満や不安、やり場のない怒りが渦巻いている。

 首都マドリードのマンション。フェルナンドさん(20)は地下の小さな部屋で住み込みの管理人の父(50)と2人の弟と暮らす。16歳で義務教育を終え、短期契約で洋服店に5カ月勤めたが契約更新されなかった。以後、約4年間、会社やインターネットの就職あっせんサイトに履歴書を送り続けているが、ほとんど返事はない。

 スペインの失業率(21.5%)は96年以降最悪で、欧州で最も悪い。中でも16〜24歳の失業率は45%。90年代後半からの不動産・建設バブルがはじけた途端、巨額の財政赤字を生んだ。政府の緊縮財政策のしわ寄せは学歴が低く、職務経験の浅い若者を直撃する。

 フェルナンドさんは、中学の先輩たちが工場などに就職し、楽しそうに暮らすのを見て、就職の道を選んだ。しかし、米国発のリーマン・ショック(08年)で状況は一変。07年まで3%を超えていた経済成長率は、その後2年間でマイナス3.7%、失業率は8.3%から18%に跳ね上がった。「大学卒業者や仕事の経験がある人でも職を探しているので就職はますます難しくなった」とフェルナンドさんは語る。

 マドリード中心部のプエルタ・デル・ソル広場。総選挙前日の未明、警察車両が囲む中、約1000人の若者たちが集会を開いた。「名ばかりの民主主義」の横断幕が揺れる下で若者たちは座り込んだ。5月15日に緊縮財政の見直しや政治改革などを求める若者1万人が大型集会を開いて以降、「15M運動」(5月15日運動)は全国に広がり、広場は今、政治、経済の改革を求める若者たちの聖地だ。

 一方、政府の経済政策に不満を抱くのは若者だけではない。スペインでは伝統的に労働組合が強く、正社員を解雇しにくいことが、企業が新たな正規雇用を控える背景になってきた。政府は昨年7月、雇用主が解雇時に労働者に支払う解雇補償金の負担を軽減する「労働市場改革」を実施した。しかし、市内の流通会社に非正規雇用で勤めるブレインさん(41)は「政府も企業も経費削減しか頭にない。雇用対策は、企業に解雇の良い口実を与えただけだ」と手厳しい。【マドリードで宮川裕章】

3464チバQ:2011/11/27(日) 15:03:13
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011112600202
キー首相2期目へ=単独では過半数届かず−NZ総選挙
 【シドニー時事】ニュージーランド総選挙(一院制、任期3年)の投開票が26日行われ、キー首相(50)の高い人気に支えられた与党国民党は、単独過半数には届かなかったものの、議席を伸ばして第1党の座を維持した。キー首相は、これまで閣外協力してきた少数政党の支持を受けて2期目に入ることになる。ゴフ元外相(58)率いる野党労働党は伸び悩んだ。
 キー首相は「向こう3年間は国民党主導の政府になる」と勝利を宣言。「国民は明るい未来のために票を投じた」と語った。ゴフ党首は敗北を認め、「われわれの時代は再びやってくるだろう」と述べた。(2011/11/26-21:24

3465チバQ:2011/11/27(日) 15:04:21
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111126/mds11112619330004-n1.htm
イスラム穏健派が勝利宣言 モロッコ下院選
2011.11.26 19:32

25日、カサブランカ市内の投票所で投票する市民(ロイター)
 中東の衛星テレビ、アルジャジーラなどによると、モロッコで25日に行われた下院(395議席)選でイスラム穏健派の正義発展党幹部は26日、「90〜100議席を獲得する見通しだ」とし、勝利を宣言した。公式の選挙結果は、26日にも発表される見通しだ。

 国王の権限を縮小、議会権限を強化する7月の憲法改正を受けた初めての選挙。同党勝利が確定すれば中東・北アフリカの民主化運動「アラブの春」の発端となったチュニジアの選挙に続き、イスラム勢力が第1党に躍進することになる。国王は議会第1党から首相を任命するが、正義発展党も単独過半数には届かない見通しで連立協議が進むことになる。同党幹部は26日、王室と協力し、格差の是正や貧困の解消を進めたいと述べた。(共同)

3466チバQ:2011/11/27(日) 18:42:44
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-24360820111127?feedType=RSS&feedName=topNews

NATO誤爆でパキスタン兵24人死亡、報復に物資ルート閉鎖
2011年 11月 27日 15:08 JST

 [YAKKAGHUND(パキスタン) 26日 ロイター] アフガニスタンとの国境に近いパキスタン北西部で26日、北大西洋条約機構(NATO)軍のヘリコプターが検問所2カ所を爆撃し、パキスタン軍当局者らによると、同軍兵士24人が死亡、13人が負傷した。これにより、米パ関係がさらに悪化する可能性が出てきた。
 アフガニスタンでNATOが主導する国際治安支援部隊(ISAF)の報道官は、この空爆でパキスタン兵が死亡したようだと語り、詳細について現在調査していると述べた。

 また、NATOと米当局者らは誤爆である可能性を示唆した上で、パキスタン兵に死者が出たことについて遺憾の意を表明。米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、クリントン国務長官がパキスタンのカル外相と電話会談したと明らかにした。

 一方、パキスタンは報復措置として、アフガニスタンに通じるNATOの物資供給ルートを閉鎖。ギラニ首相は、同国兵士の殺害は主権に対する攻撃だと非難し、「パキスタンの主権を侵すようなことはさせない」と語った。

3467チバQ:2011/11/27(日) 21:33:08
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011112702000027.html

ロシア下院 与党苦戦 プーチン首相に飽きる?
2011年11月27日 朝刊

 【モスクワ=原誠司】ロシアの主要な二つの世論調査機関は二十五日、十二月四日投開票のロシア下院選(定数四五〇)に関し、有権者の投票行動調査結果からみた各党の予想獲得議席数と支持率を発表した。プーチン首相率いる与党・統一ロシアは過半数を確保するものの、現有議席を大幅に減らして苦戦する可能性を指摘している。

 レバダセンターは今月二十〜二十一日に世論調査を実施。現有三百十五議席の統一ロシアは支持率53%で二百五十三議席、共産九十四、自由民主五十九、公正ロシア四十四と予想した。統一ロシア不振の理由を、大統領退任後も事実上の最高権力者として君臨するプーチン首相に、国民が飽きてきたなどと分析している。

 一方、全ロシア世論調査センターは、統一ロシアが二百六十二議席を獲得し、共産八十二、自民五十七、公正ロシア四十九と予想する。両機関とも、残る三党は議席を得られないとみている。

3468チバQ:2011/11/27(日) 23:41:47
http://news24.jp/nnn/news89025937.html

大統領選を前に衝突 コンゴ民主共和国

■ 動画をみる  アフリカ中部・コンゴ民主共和国では、28日に投票が行われる大統領選挙で対立する候補者の支持者らが衝突し、死者が出る事態となっている。 コンゴ民主共和国では28日、大統領選挙と下院議員選挙の投票が行われる。ロイター通信によると、投票日を前に、首都・キンシャサの広場で26日、別々に集会を開こうとしていた大統領候補の各陣営の間で石を投げ合うなどの衝突が起き、そこに警察が催涙弾を撃ち込み、激しい混乱が起きた。大統領候補の一人は「4人が死亡した」と話しているが、当局の発表はない。 コンゴ民主共和国は独裁と内戦が続き、民主的な選挙は5年ぶり2度目となる。広い国土に散らばる約6万か所の投票所には、周辺国の支援を受けてヘリコプターで投票用紙を運ぶ予定だったが、天候不良のため計画通り進まず、選挙の実施自体が危ぶまれている。
[ 11/27 19:50 NEWS24]

3469チバQ:2011/11/28(月) 12:41:18
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/11/28/20111128ddm012030065000c.html
アルゼンチン:軍政下の左翼狩り 「奪われた赤ん坊」出自判明で苦悩

ブエノスアイレスの記念公園にある壁に、軍政下で行方不明になった人の名前や当時の年齢、妊娠の有無が刻まれている=10月26日 南米アルゼンチンの軍政(1976〜83年)下、軍が反体制派とみなした市民を拉致する出来事があった。その数は推定3万人。多くが殺害されたとみられる。母親と一緒に拉致された乳児や収容所で産まれた赤ん坊は軍人家庭に引き取られ、出自を知らされないまま成長した。近年、近隣住民の通報などで捜査が始まり、DNA鑑定で「奪われた赤ん坊」と判明する事例が増えている。【ブエノスアイレス國枝すみれ】

 ◇「親の敵」に育てられ30年
 ブエノスアイレスに暮らすコンピュータープログラマーのペドロ・ナダルさん(36)は、29歳まで警察官の息子ルイス・フェリアンとして生きてきた。匿名通報がきっかけで04年6月、裁判所に呼ばれてDNA鑑定を受けた。まもなく判事に「あなたの本当の名前はペドロ・ナダルです。父親は生きています」と告げられた。驚くと同時にずっと抱えていた疑念が解けたと感じたという。

 実父は75年、左派「労働者革命党」党員として軍に逮捕された。実母と生後9カ月のペドロさんは翌年に拉致される。路上に放置された1歳年上の兄だけが、祖母に保護され無事だった。


ペドロ・ナダルさん 釈放された実父はペドロさんを捜し続けた。人権団体の協力で「それらしき人物」の特定に結びついた。鑑定結果が判明する1カ月前、実父は待ちきれず、郵便配達人を装ってペドロさんの勤務先の会社を訪れ、一目みて息子と確信したという。1歳違いの兄とそっくりだったのだ。

 軍事政権はイデオロギーの違う左派の親を殺して乳児を奪い、右派の家庭で育てる「思想矯正」を試みた。拉致した女性が妊婦の場合、出産までは殺害しなかった。5000人を収容した海軍工兵学校には妊婦部屋が二つあり、妊娠7カ月を過ぎると集められ、出産した。全国で約500人の赤ん坊が、子供を望む軍人や警察官に引き取られた。

 ペドロさんは出自を知った2カ月後、離婚後に1人で息子ペドロさんを育てた養母を訪ねた。「事実を知った」と告げると、養母は小さな袋をくれた。拉致された時に着ていたベビー服、小さなブラシと枕が入っていた。

 養母は09年に73歳で亡くなった。がんで死の床にある彼女の看病はいとこに任せていた。感情のわだかまりがあったからだ。最後に訪ねたのは息を引き取る15日前。養母は幼少期のペドロさんの写真を納めた箱を差し出した。「そのとき初めて『あなたを許します』と言った」と、ペドロさんは振り返る。

3470チバQ:2011/11/28(月) 12:41:31
◇広がるDNA鑑定の動き

クラウディア・ポブレテさん 赤ん坊を取り戻す活動の中心は、行方不明者の家族が設立した人権団体「5月広場の祖母たち」だ。97年からキャンペーン「自分が誰だか知っていますか?」を始め、30代前半の若者に「出自に疑いを持っているなら連絡を」と呼びかけてきた。

 政府もこうした要求を受け、92年にアイデンティティー権利委員会を設立した。検察官が身元調査に協力し、希望者は無料でDNA鑑定を受けることができる。また、97年に養子縁組法を改正し、養子に本当の親の情報を開示することを義務づけた。

 今年10月までに「奪われた赤ん坊」の105人が本来のアイデンティティーを取り戻した。だが、出自判明で問題が解決するわけではない。養父母に対して訴訟を起こす者がいたり、逆に「本当の家族」との対面を拒否する者もいる。

 陸軍中佐の一人娘メルセデスとして育ったクラウディア・ポブレテさん(33)は21歳の時、左翼ゲリラだった実父、それに実母が軍に拉致されていたことを知る。

 軍の幹部だった養父は未成年者の出自を隠して所持した(家族に留め置いた)罪などで有罪判決を受けた。それでも可愛がってくれた養父母を捨てきれず、5年間同居した。

 だが結婚して家を離れ、3年前に娘が生まれ、育てる中で養父母への感情は変化した。

 「子供にうそをつかれるのが最もつらい。私も娘にうそはつかない。養父母は私が奪われた赤ん坊と知っていた。いくら愛情があっても、毎日子供にうそをついて育てることの罪の大きさを感じないわけにはいかない。ゆがんだ愛だった」

 クラウディアさんはそう話し、80歳代になった養父母に娘を抱かせたことはないと打ち明ける。

 自身は出自を知って以来の10年間、心理カウンセリングに通った。「メルセデスとして生きた21年間も私の一部分だと、やっと納得できるようになった」と語る。

 政府が軍政下の人権侵害について調査を始めたのは83年の民政復帰後だ。だが歴代政権は一般軍人の責任追及に及び腰だった。軍のクーデターを恐れたからだ。左派のキルチネル政権が05年にやっと拉致事件の訴追を本格化させ、今年10月までに、収容所での拷問や殺害に関与した軍人約250人が殺人罪などで有罪判決を受けた。

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 ■ことば

 ◇軍政下の左翼狩り
 アルゼンチン、チリ、ブラジルなど南米6カ国の右派軍部は75年、連携してマルクス主義者を掃滅することに合意し、拉致や暗殺を含む「コンドル作戦」に着手した。アルゼンチン軍政は76年に左翼狩りを始め、確認されただけで1万1000人、推計3万人が拉致された。多くは収容所で拷問された後、睡眠剤を注射され、軍用機から河川や海に投げ込まれ、葬られた。

毎日新聞 2011年11月28日 東京朝刊

3471チバQ:2011/11/28(月) 22:10:05
http://www.afpbb.com/article/politics/2842998/8138143?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics
モロッコ下院選、イスラム穏健政党が勝利
2011年11月28日 20:24 発信地:ラバト/モロッコ

【11月28日 AFP】モロッコ内務省は27日、25日に実施された下院(定数395)選の最終結果を発表した。穏健派イスラム主義政党「正義発展党(Justice and Development Party、PJD)」が107議席を獲得して第1党に躍進し、正義発展党が初めて連立政権を率いる見通しになった。

 改選前の47議席から大きく勢力を伸ばした正義発展党のアブデリラ・ベンキラネ(Abdelilah Benkirane)党首は首都ラバト(Rabat)の党本部で、歓声を上げる支持者らを前に「断固として改革を要求したときでも、われわれの目標は常に国の安定だった。選挙結果は予想よりも良かった」と述べた。

 選挙は7月の憲法改正後初めて。新憲法では、国王の議会に対する強力な権限の一部が議会と首相に移譲された。

 国王は旧憲法のもとでは任意の人物を首相に任命することができたが、新憲法のもとでは選挙で勝利した政党から首相を選ばなければならない。また、閣僚の選任や議会の解散は首相が行うことになった。

 前月にはチュニジア初の自由な選挙で穏健なイスラム主義政党が勝利したばかり。また「アラブの春」と呼ばれる民主化要求運動で近く総選挙が行われる予定のエジプトでもイスラム政党の躍進が予想されている。(c)AFP/Daniel Silva

3472チバQ:2011/11/28(月) 22:13:10
>>3462
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011112800663
新大統領に女性のジョエワ氏=南オセチアで決選投票
 【モスクワ時事】グルジアから独立宣言している南オセチアで27日実施された大統領選決選投票で、中央選管が28日発表した暫定結果によると、女性のジョエワ元教育相(62)が現職ココイトイ大統領の後継とされるビビロフ非常事態相(41)を破り、初当選した。任期は5年。
 得票率はジョエワ氏が56.7%、ビビロフ氏が40.0%。
 2008年8月のグルジア紛争後、ロシアが一方的に独立承認してから初の大統領選。他の主要国やグルジアは独立を認めておらず、選挙は無効としている。(2011/11/28-18:15)

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3473チバQ:2011/11/28(月) 22:14:32
>>3468

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011112800480

現職カビラ氏が優勢=流血拡大、国連総長が警告−コンゴ大統領選
 【ロンドン時事】サハラ砂漠以南のアフリカで最大の国土を持つ中部アフリカのコンゴ(旧ザイール)で28日、大統領選の投票が行われた。チセケディ元首相(78)ら11人が出馬しているが、現職カビラ大統領(40)が優勢とみられている。
 1997年まで30年以上続いたモブツ独裁体制とその後2003年までの内戦を経て、大半の国民は06年の前回大統領選で初めて民主的な選挙を体験した。内戦後2回目となる今回選挙は国連の全面支援があった前回と違って自力で行うため、民主主義の定着度が問われる。
 しかし、内戦以来の各派、各地域の対立感情は根深く、選挙戦では衝突による死者も出ている。流血拡大が不安視される中、国連の潘基文事務総長は27日、声明を出し、平和な環境で選挙を行う「一義的責任」は政府にあると強調。実弾を使った警官隊による野党弾圧に警告を発した。(2011/11/28-14:44)

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3474チバQ:2011/11/28(月) 22:27:35
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111128-OYT1T00288.htm

政治空白500日のベルギー、連立政権で合意

 【ブリュッセル=工藤武人】昨年6月の総選挙以来、正式政権が不在のベルギーで27日、主要6政党による連立交渉が合意に達した。


 6党党首が同日、共同記者会見し、「連立政権が数日中に発足できる」との見通しを示した。米格付け会社による長期国債の格付け引き下げで、危機感を強めた6党が緊縮策を盛り込んだ2012年予算案で歩み寄り、連立政権発足を急ぐことにした。

 国王アルベール2世は、南部フランス語圏(ワロン系)社会党のエリオ・ディルポ党首(60)に組閣を指示しており、同党首が新首相になる見通しだ。

 ディルポ党首は27日の記者会見で、12年予算案で財政赤字を国内総生産(GDP)比約2・8%に圧縮し、15年に財政均衡を目指す方針に6党が合意したと正式に発表。「ベルギーは財政健全化に向け、必要な策を打ち出せることを証明した」と述べた。

 ベルギーの公的債務残高は、GDP比約97%と、ユーロ圏17か国ではギリシャ、イタリアに次いで3番目に大きい。だが、フランス語圏と北部オランダ語圏(フラマン系)との根深い地域間対立から連立交渉が長引き、500日以上にわたって正式政権を欠く中、本格的な財政再建策に着手できずにいた。

(2011年11月28日10時51分 読売新聞)

3475名無しさん:2011/11/28(月) 22:45:43
>>3467
どの政党が、どう言うスタンスだっけな?
まともな政党あったっけ?

3476チバQ:2011/11/28(月) 23:19:17
>>3058>>3078とか
共産党以外は親政権ですね

3477名無しさん:2011/11/28(月) 23:32:40
>>3476
さすが、俺のチバさん。
現状、共産党か、公正ロシアにがんばってもらうしかないね。

3478チバQ:2011/11/29(火) 22:44:58
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111129/mds11112921410007-n1.htm

票伸ばすイスラム保守政党 エジプト総選挙2日目 
2011.11.29 21:40
 【カイロ=大内清】エジプト人民議会(下院に相当)選は29日、2日目の投票が行われた。イスラム原理主義組織ムスリム同胞団傘下の自由公正党が得票を伸ばす中、イスラム教の原点回帰を唱える保守派のサラフ主義政党「ヌール党」が一定の票を獲得しているもようだ。宗教政党の躍進に危機感を抱くリベラル系政党は、1月までに行われる残り2回の投票に向け巻き返しを図っている。

 28日、首都カイロ中心部に近い貧民街の投票所。分厚いあごひげを蓄え、ヌール党のロゴ入り野球帽をかぶった男性たちが、選挙パンフレットを配っていた。

 やはり野球帽をかぶった運動員を動員してビラ配りや戸別訪問で票の掘り起こしを進めている同胞団の組織力に対抗したものだ。

 投票所を訪れた女性(36)は「いつも伝統的な服装をしているサラフ主義者がそろいの野球帽をかぶっているのは奇異に映った」と語る。

 近年、増加傾向にあるサラフ主義者は、音楽や映画なども“非イスラム的”だと断じて物議をかもしてきた。男性は預言者ムハンマドにならってひげを生やし、女性は全身を覆うニカーブを着用する人が多い。

 ただ、その関心はもっぱら個人の信仰に集中し、政治的に大きな「脅威」とはみなされなかったため、ムバラク前政権では一定の行動の自由を得てきた。

 2月の政権崩壊後は、サラフ主義者の間でも政治参加の機運が高まり、ヌール党などを結成。今選挙では地盤の北部アレクサンドリアや南部地方で議席を獲得し、情勢次第では新議会でのキャスチングボートを握る可能性もある。

 同党は「サラフ主義を押しつけるつもりはない」とする一方で、「新憲法はシャリーア(イスラム法)に従ったものでなくてはならない」と訴えるなど、自らの信仰を今後の政治プロセスに反映させる意欲もみせており、国民の多くは警戒心を抱いている。

 政府系シンクタンク、アハラム戦略研究所のアブドルムネイム・サイード所長は「選挙後は同胞団もヌール党も経済政策などを評価される立場になる。いつまでも教条主義的ではいられない」と語り、イスラム政党は今後、現実路線に向かうと予測する。

 存在意義を保ちつつ、どう有権者にアピールするか。イスラム系政党の、似合わない野球帽での選挙活動は、新しい政治環境への順応過程ともいえそうだ。

3479チバQ:2011/11/29(火) 22:49:44
http://www.afpbb.com/article/politics/2843152/8138999?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

コンゴで大統領・議会選挙、投票所の襲撃など相次ぐ
2011年11月29日 11:09 発信地:キンシャサ/コンゴ民主共和国


【11月29日 AFP】アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)で28日に行われた大統領選と国民議会選挙の投票は、各地で襲撃や混乱が相次ぐ不穏なものとなった。 

 コンゴ議会では1月の憲法改正で、これまでの2回投票制の選挙を廃止し、1回制の比較多数得票方式を採用した。今回の選挙では野党側が分裂し、10人の候補者が乱立する事態となったため、2001年以降、大統領の座にあるジョゼフ・カビラ(Joseph Kabila)氏の再選が有力とみられる。

 大統領選の暫定結果は12月6日、議会選の結果は2012年1月13日に判明する見通し。

 情勢不穏なカタンガ(Katanga)州の州都ルブンバシ(Lubumbashi)では、選挙をめぐる緊張が高まり、分離独立派の武装勢力によるものとみられる暴力行為が相次ぎ、銃撃を受けた投票所もあった。

 この投票所の作業員によると、投票所に入ってきた複数の男らが「お前たちを解放してやる!」と叫んで警察官2人を至近距離から射殺。流れ弾にあたった女性1人も死亡した。

 このほかにもルブンバシでは夜明け前に、選挙用の備品を積んだ車列が7〜8人からなる武装集団に襲われた。軍および警察がこの武装集団を追跡し、男らを殺害したという。

 カタンガ州のモイーズ・カトゥンビ(Moise Katundi)知事によると、州内の状況は現在は落ち着いているという。

 一方、国連(UN)筋によると、野党の有力指導者、エティエンヌ・チセケディ(Etienne Tshisekedi)氏が拠点とする西カサイ(West Kasai)州カナンガ(Kananga)では、投票の遅れや不正疑惑に怒った市民らが、投票所に放火したり投票用紙を積んだトラックを襲うなどの行為に及んでいるという。(c)AFP/Joshua Howat Berger

3480チバQ:2011/11/29(火) 22:51:04
http://www.cnn.co.jp/world/30004733.html
内戦後2度目の民主選挙、有力候補間の衝突激化も コンゴ
2011.11.29 Tue posted at: 10:12 JST

アフリカ中部のコンゴ(旧ザイール)で28日、内戦終結後2度目となる大統領選と議会選の投票が行われ、各地の投票所に有権者が行列を作った。

大統領選には再選を目指す現職のジョゼフ・カビラ氏をはじめ11人が出馬。カビラ氏は2001年に死去した父の後を継ぎ、06年に実施された初の民主的な選挙で大統領に選出された。国民議会(下院に相当、定数500)の選挙には1万8000人以上が立候補している。

首都キンシャサに住む42歳の男性は「これは我々にとってのアラブの春だ。彼(カビラ大統領)には退陣してもらいたい。この国は豊富な資源を持っているのに、我々は世界の出来事を傍観しているだけだった。そのもどかしさがあまりに長く続いた」と語った。

この男性は野党の最有力候補、エティエンヌ・チセケディ元首相を支持しているといい、「われわれの候補が勝利しなければ、街頭に出て(デモを行う)用意がある」とした。

一方、カビラ大統領の支持派は対抗勢力が暴力を扇動していると非難、同大統領が再選されなければ抗議デモが起きるかもしれないと不安を募らせている。
.
両候補の支持者間の対立は投票日の数日前から激化しており、人権団体によれば、26日には両陣営間の投石で少なくとも2人が死亡した。

選挙に不正があったとの訴えも投票前から浮上。チセケディ候補の陣営によれば、選挙管理委員会の責任者を選んだのは現職のカビラ大統領だと訴える声が上がっているという。
チセケディ陣営はさらに、道路などのインフラが整わず十分な投票の準備ができないことを理由に「このままでは公正な選挙ができない」として、数カ月前から投票日の変更を求めていた。

コンゴでは1998年から2003年まで続いた内戦で500万人が死亡し、疫病や飢えが蔓延(まんえん)した。一部地域では現在も反政府勢力との衝突が繰り返され、コバルト、金、銅、チタンなどの豊富な鉱物資源を持ちながら貧困から脱却できない状況が続く。周辺国との政治的、経済的関係も複雑化している。

28日の選挙の有権者数は3000万人強。開票結果は12月6日の発表が予定されている。

3481チバQ:2011/11/29(火) 23:17:11
>>3472
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111129/erp11112922360004-n1.htm
最高裁、投票結果の無効を決定 南オセチア大統領選
2011.11.29 22:35
 グルジアからの独立を宣言した南オセチアの最高裁は29日、大統領選の決選投票結果を無効とする判断を下した。27日実施の決選投票で中央選管は、ロシアとの関係が深いビビロフ非常事態相が、女性の対立候補に15ポイント以上の差で敗北したとの暫定集計結果を発表。ビビロフ氏陣営が結果を認めず、司法に判断に委ねられた。ビビロフ氏は選挙前にメドベージェフ露大統領と会談、ロシア政府の事実上の信任を得ていた。(モスクワ 佐藤貴生)

3482チバQ:2011/11/29(火) 23:28:44
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111129-00000088-mai-int

<中東>「イスラム躍進」巡り対立 イランとイスラエル
毎日新聞 11月29日(火)21時9分配信

 【エルサレム花岡洋二、テヘラン鵜塚健】イスラム主義政党の躍進が予想されている、28日に始まったエジプトの人民議会選挙を機に、大衆運動「アラブの春」で中東地域で起きているイスラム勢力の台頭を恐れるイスラエルと、地域のイスラム主義化を求めるイランとの激しいさや当てが本格化している。

 「お前たち(米欧諸国)が受け入れるか否かにかかわらず、この地域では次々に『新しいイラン』が生まれている。そのひとつがエジプトだ」

 イランのイスラム指導体制を支える革命防衛隊精鋭コッズ部隊のソレイマニ司令官がエジプトの人民議会選挙を前に25日、エジプト国内で親イランの流れが既に加速しているとの見方を強調した。

 イランは、エジプトが親米イスラエル路線を取った前ムバラク政権との完全な断絶を望んでいる。イランは、イスラム革命(79年)の際にエジプトがパーレビ国王の亡命を受け入れ、イスラエルと平和条約を結んだことに反発し、80年にエジプトと国交を断絶。ムバラク政権崩壊後、イランは外務省幹部を繰り返し派遣するなどし、エジプトとの関係回復に向けて動いている。

 中東地域では、イランの最大の同盟国シリアで民主化デモが泥沼化し、アサド政権が揺らぎかねない状況だ。イランは、反米イスラエル路線で協調できる新たな「足場」を、イスラエルの隣国エジプトに求めている。

 ◇和平条約破棄も

 「イスラエルへの脅威は増している。エジプトの新政権とは、これまでのような親密な関係を期待できない。(エジプトとの)和平条約が破棄される可能性もある」

 イスラエルのネタニヤフ首相は28日、議会の外交防衛委員会で証言し、エジプトが反イスラエルに転じることへの警戒感をあらわにした。エジプト軍が抑え込んできたシナイ半島のイスラム原理主義の武装勢力がパレスチナの武装勢力と連携し、対イスラエル武装活動を活発化させる可能性も指摘される。

 イスラエル軍は現在、エジプト国境に高さ約5メートル、長さ約240キロの鉄製防護壁を建設中だ。国境の大半は広大な砂漠地帯にあり、簡単な有刺鉄線などで仕切られているに過ぎない。アフリカ諸国から密入国する労働者や難民の侵入が絶えず、09年に計画が発表された防護壁は侵入防止目的だった。

 ところが、エジプトのムバラク政権が今年2月に崩壊。8月にシナイ半島から武装勢力が越境し、イスラエル人8人を殺害する事件が発生。ネタニヤフ氏は「テロリストの侵入防止」との目的を明確にし、防護壁は政変後のエジプトをにらんだものへと変質した。来年1月には約100キロが完成する見通しだ。

3483チバQ:2011/11/30(水) 12:06:44
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/11/29/20111129ddm003030101000c.html

クローズアップ2011:エジプト人民議会選挙 周辺民主化占う指標
 28日投票が始まったエジプト人民議会(国会)選挙は、暫定統治中の軍最高評議会が約束する民政移管実現への重要な一里塚だ。直前まで反軍政デモ隊と治安部隊が衝突、多数の死傷者が出る混乱の中での実施となった。アラブ最大の人口を誇り、政治、経済、文化などあらゆる面で周辺に影響を与え続けてきたエジプトの選挙だけに、その成否は周辺国の民主化を占う指標にもなる。悩める地域大国の混迷の背景と、今回の選挙が中東の民主化運動「アラブの春」に与える影響を探った。【カイロ和田浩明】

 ◇軍の「失政」不満増幅
 革命の象徴だったカイロ中心部のタハリール広場では28日も、軍最高評議会退陣を求めるデモ隊の座り込みが続いた。一時はムバラク政権退陣を促した「国民の守護者」として歓迎された国軍が、その後の「失政」で少なからぬ国民の信頼を失ったことを示す光景だ。

 デモ参加者が反発する最大の原因は、軍に「権力への執着」を感じているからだ。今回の選挙は当初予定から2カ月遅れ。大統領選もデモ隊の要求に押される形で「来年6月末までの実施」を発表するまでは、明確な日程も示さなかった。民政移管の行程が不透明なことが、国民の一部に疑心暗鬼を生んだ。

 さらに不満を増幅させたのが、軍政が示した新憲法策定の指針だ。制憲委員会の決定に軍が拒否権を持つ▽軍予算の詳細は議会にも明かさない−−ことが含まれており、民主化運動を先導した若者団体「4月6日運動」などは、「既得権益を維持し文民統制を受け入れない意図の表れだ」と批判を強めた。

 また、ムバラク政権退陣要求デモが拡大した1月以降に逮捕された約1万2000人と言われる民間人を非公開の軍事法廷で裁いたことや、前政権の人権抑圧の象徴だった非常事態令が解除されないことも反発を呼んだ。

 そして今月19日、治安部隊がタハリール広場のデモ隊を強制排除したことで怒りが爆発。一時は数万人規模の群衆が集まり、選挙直前まで当局側との衝突が繰り返された。死者が40人を超えたことで、デモ隊は要求を「民政移管行程の明示」から「軍政即時排除」へと先鋭化させた。

 軍最高評議会のタンタウィ議長は27日、国営メディアを通じ「妨害行為は許さない」と明言、混乱が続けば「極めて深刻な事態」が生じると警告。一方で、国民に不人気だったシャラフ内閣を事実上更迭、ガンズーリ氏を新首相に任命して「強い権限」(同氏)を与えた。27日には政治経済上の問題で助言する「諮問会議」の設置を決めるなど、「民意反映」の演出に躍起だ。

 ◇混乱長期化恐れ強行
 タンタウィ議長が選挙を強行したのは、混乱を理由とした遅れは、軍の治安維持能力に対する国民の疑念を招き、民主化を停滞させたとの批判を受けかねないからだ。「後見役」と見られている米国が「迅速な選挙実施」(25日の大統領報道官声明)を要請したことも後押ししたようだ。市民の間でも、騒乱で落ち込んだ経済の立て直しと治安回復が必要な中「選挙の遅れは混乱を深めるだけ」=カイロのパン販売業のワヒード・イブラヒムさん(29)=と早期実施を求める声が目立った。

 今回、躍進が予想される穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」が母体の「自由公正党」が予定通りの実施を求め、軍政を側面から支えた形になった。一方で、軍政に反発する「4月6日運動」は政党を設立しておらず、若者らの声を反映する受け皿がないことから、選挙後の情勢は波乱含みだ。

 エジプトは人口約8500万人とアラブ圏最大で、政治・文化面で周辺国への一定の影響力を持つ。民政移管に道筋を付ければ、カダフィ政権が崩壊したリビア▽サレハ大統領が権限移譲を受け入れたイエメン▽アサド政権によるデモ武力鎮圧が続くシリア−−など、周辺国の民主化の追い風になると言える。逆に選挙後も混乱が続くようであれば、「アラブの春」の後退につながりかねない。

 また「アラブの春」の起点となったチュニジアでは10月の制憲議会選挙で、ベンアリ政権で非合法だった穏健派イスラム政党アンナハダが議席の4割を獲得して第1党に。エジプトでもイスラム系政党が躍進し、周辺国にも同様の傾向が広がれば、イスラエルや欧米諸国にとって懸念材料となる可能性もある。

 イスラム主義政党の躍進については、欧米を中心に「民主的価値観の後退」と捉える傾向があるが、エジプトのアハラム政治戦略研究所のイマド・ガッド副所長は「同胞団系が勝っても過半数確保は困難で、リベラル世俗系との連立になる」と分析。チュニジアでも、アンナハダが世俗派政党と連立政権樹立で合意し、急進的なイスラム化にはつながらないとの見方が強い。

3484チバQ:2011/11/30(水) 20:21:10
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111130-OYT1T00368.htm

しらけるロシア下院選…プーチン支配で政治離れ

モスクワ国際大学カリーニングラード分校で、投票参加を訴えるヤロシュク市長。学生の反応は冷ややか=貞広貴志撮影

 12月4日に行われるロシア下院選は、国論を二分するような争点もないまま終盤を迎えた。

 選挙戦の最前線では、与党「統一ロシア」の支持率低下に加え、政治への関心自体の低下が顕著になっており、政権・与党は「とにかく投票所に行って」と呼びかける異例のキャンペーンを展開している。

 「どの党に入れてくれとは言わない。12月4日は投票所に行って、1票を投じてほしい」――。ロシア西部・カリーニングラード市の大学を訪れた統一ロシア所属のアレクサンドル・ヤロシュク市長は、100人ほどの学生・教員を前にカリーニングラード市の発展のためまず投票を、と呼びかけた。29日にはメドベージェフ大統領も現地入りした。

 カリーニングラード州では昨年1月、州政府の増税案反対に端を発した大規模デモが起き、1万2000人もの市民が「プーチン首相は辞任を」と訴える騒ぎに発展した。与党は下院選で同州を重点選挙区とし、徹底したどぶ板選挙を展開。連日15か所前後で住民集会を開いている。だが、市長の熱弁を聞いた学生ビクトリア・プチコワさん(20)は、「動員されたから来たけど、目新しい話はなかった。友達にも政治に興味のある人はいない」と素っ気なかった。

 研究機関「世論基金」の調査では有権者の60%が「政治に興味はない」と回答し、「興味あり」との差は27ポイントまで開いた。この政治離れは、プーチン首相が2000年に大統領に就任して以来、強権手法で「政情安定」を図った副作用といえる。法律や裁判、メディアを駆使して政敵をつぶした結果、ロシアでは与党に代わる実質的な選択肢がなくなり、国民は政治参加の意欲を失った。

(2011年11月30日11時26分 読売新聞)

3485チバQ:2011/11/30(水) 20:29:00
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111130/erp11113011400004-n1.htm

実刑のウクライナ前首相「健康状態、急速に悪化」 治療のため医療施設に移動 
2011.11.30 11:36

10月11日、ウクライナの首都キエフの地区裁判所で判決を受けるティモシェンコ前首相(AP)
 ウクライナの法務当局は29日、ロシアとの天然ガス取引をめぐる職権乱用罪で禁錮7年の実刑判決を受け上訴中のティモシェンコ前首相が、キエフの勾留施設内にある医療施設に移されたことを明らかにした。ロシア通信が伝えた。

 前首相は脊椎の痛みなどを訴え、治療を要求していた。前首相の弁護士は29日、めまいや左手のしびれなど新たな症状が見られ「健康状態は急速に悪化している」としていた。

 ティモシェンコ氏への裁判については欧米が「政敵への弾圧」としてヤヌコビッチ政権を批判。ウクライナが欧州連合(EU)との関係強化のため年内締結を目指している「連合協定」の交渉が行き詰まっている。(共同)

3486チバQ:2011/11/30(水) 20:30:35
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111130/erp11113011020003-n1.htm

個人崇拝の塔が復活 頂上にトルクメン前大統領 「中央アジアの北朝鮮」
2011.11.30 11:00
 「中央アジアの北朝鮮」と呼ばれたトルクメニスタンの故ニヤゾフ初代大統領を個人崇拝する塔が首都アシガバート郊外で再建され、同国外務省当局者によると、12月12日公開される。

 現地外交筋は、2006年に急死したニヤゾフ氏を引き継いだベルドイムハメドフ現大統領が前任者の評価を再び高めている可能性もあるとみて注目している。

 昨年いったん解体されるまで塔は都心部にあり、高さ70メートル以上の台座上に、黄金に輝く巨大なニヤゾフ氏の像を設置。像は常に太陽の方を向くよう回転した。解体時は現政権が同氏の像を既に多数撤去し、国歌から同氏の尊称「トルクメンバシ」も削除するなどしていたため、「脱ニヤゾフ化」の一環と受け止められた。ロシア通信によると、解体前の塔は98年完成した。(共同)

3487チバQ:2011/12/01(木) 20:39:16
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/12/01/20111201ddm007030073000c.html
スペイン:自治州、独立運動に変化
 スペインのバスク、カタルーニャ両地方で、自治を巡る静かな変化が起きている。バスク自治州では、長年暴力で独立を訴えてきた「バスク祖国と自由(ETA)」が武装活動の停止を宣言するなど穏健化の動きを見せる一方、関連政党が国会、地方議会で勢力を伸ばし、「暴力から政治へ」の動きが顕著だ。また、バルセロナを州都とするカタルーニャ自治州では、経済危機の影響もあり独立支持者が急増している。【スペイン北部・サンセバスチャン市などで宮川裕章】

 ◇バスク、ETAが穏健化 暴力から政治活動へ
 「ここ数年で彼ら(ETA)は変わった。テロのない安心感から、観光客も増えた」。フランス国境に近いバスク自治州サンセバスチャン市の旧市街にある軽飲食店で、店員のゴンザレスさん(42)は笑顔を見せる。近所の店では95年、地方議員がETAに射殺される事件も起きている。

 だが今年5月の地方議会選挙で、非合法化されたETAの政治部門バタスナの元メンバーが加わった政党連合ビルデュから市長が誕生。20日の下院選挙(定数350)でも、ビルデュの国政版にあたる政党連合アマイウルが初参加にかかわらず7議席を獲得した。「もう暴力で独立を求める時代じゃない。誰もが分かっている」。ゴンザレスさんは言う。

 バスクの完全独立を目指すETAによるテロ犠牲者は、この40年間で800人を超える。だがETAは10月20日に「武装活動の最終的な停止」を宣言。ゴンザレスさんは「若者たちがETAに参加しなくなった。時代の流れだ」と話す。

 バタスナ元メンバーとともに政党連合アマイウルを組む穏健独立派政党エウスコ・アルカルタスナ(EA)のウリサル総書記は「(旧バタスナのメンバーは)個人的に政党連合に参加しており、暴力を放棄したメンバーだから協力できる。今、アマイウルはETAと無関係だ」と話す。

 だがサンセバスチャンから約20キロの町サラウスでアマイウルの政治集会を訪ねると、その実像はウリサル氏の言葉とはやや違い、アマイウルとETAの関係は今なお根強いことをうかがわせた。

 集会の冒頭、壇上に上がった男性は、テロ事件などで収監されているETAメンバーらの帰還を願う歌を歌い始めた。約180人の参加者が大きな手拍子を送る。そこはETAの集会そのものに見えた。

 サンセバスチャン市の旧市街で兄を殺害され、今は別の町に移り住んだオルドニエスさん(51)は「ETAは穏健化したのではなく、生き残り策として政界進出の道を選んだだけだ。むしろ彼らが堂々と政治の舞台に出て、支持者を増やしているのは納得できない」と話す。

3488チバQ:2011/12/01(木) 20:39:38
◇カタルーニャ、支持派急増 経済危機で不公平感
 一方、バスク同様に独自の文化、言語を持つカタルーニャ自治州では、住民の中に独立を肯定する意見が強まっている。比較的豊かな地方だけに、税収入が他地域に回されることに不満が高まっているようだ。

 州都バルセロナは人口160万人のスペイン第2の都市。10日には、市庁舎などが建ち並ぶ旧市街脇を、カタルーニャ語のプラカードを手に、自治州政府に「緊縮財政反対」を訴える約100人のデモ隊が進んだ。

 病院や教育機関の経費、人員削減。経済危機の波がカタルーニャにも押し寄せているのだ。

 地下鉄では乗客の会話、車内の行き先表示、アナウンスはすべてがカタルーニャ語。住民はカタルーニャ語で義務教育を受け、「第二言語」としてスペイン語を習うだけに、住民に「カタルーニャ人」としての意識は強い。

 こうした意識に最近、欧州を席巻する経済危機が加わり、住民の「独立心」に火が付いた。10月の世論調査で州民の独立支持は41%(不支持23%)と経済危機前の07年の32%(同51%)から大きく伸びた。政治社会研究院のマルセット教授は、「経済危機と、他州との経済的不公平感が背景になっている」と語る。

 バスク自治州は、地元で徴収した税を地元で使えるが、カタルーニャ自治州は、国への納税分が国からの地方交付税を上回り、収支幅は全17州で3番目に大きい。豊かな州の税収を貧しい州に回すことについては、州間格差の是正という点からの評価もあるが、ここにきての経済危機によって、「背に腹は代えられない」的反応が生まれているようだ。

 カタルーニャの文化を保護する活動を続ける団体「オムニウム」代表のカザルスさん(66)は、「これまで経済先進地域のカタルーニャはスペインの他の地域より多く税金を払い、他地域の発展に貢献してきた。でももうそんな余裕は私たちにない。ETAのような暴力活動のあるバスク自治州で自治権拡大が進み、一方の私たちの声はいつまでたっても世界に届かないのは大きな矛盾です」と嘆いた。

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 ■ことば

 ◇バスク地方
 スペイン北部のバスク、ナバーラ両自治州と仏南西部にわたる地域を指し、両自治州の人口は計約280万人。非西欧系のバスク語を持ち、豊富な鉱物資源で国内有数の重工業地帯として発展した。バスク自治州の1人当たり国内総生産(GDP)3万1300ユーロはマドリード州をしのぎ全国平均を約3割上回る。ETAはフランコ独裁政権下の1959年に発足。武装闘争で関係者約600人が収監されている。

毎日新聞 2011年12月1日 東京朝刊

3489チバQ:2011/12/01(木) 20:40:19
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/11/29/20111129ddm007030187000c.html
忘れられた紛争:コンゴ東部報告/上 不安あおる武装勢力
 ◇性的暴行利用し抑圧
 厳戒の下、大統領選・議会選の投票が始まったアフリカ中部・コンゴ民主共和国(旧ザイール)。再選を目指すカビラ大統領は「平和と安全」を実現したと訴えるが、隣国ルワンダなどと国境を接する東部では武装集団などによるレイプや略奪の被害が絶えない。国際社会の関心が薄く、「忘れられた紛争」と呼ばれる混乱が続くコンゴ東部を赤十字国際委員会(ICRC)の案内で訪れた。【ブカブ(コンゴ東部)で福島良典】

 コンゴ東部南キブ州の州都ブカブの中心街。「エイズとの闘いに皆で力を合わせよう」と大書された看板が目を引く。看板裏にある建物の一室はレイプ被害者のカウンセリング施設。フランス語で「聞き取りの家」と呼ばれる。


カウンセリング施設でスタッフにレイプ被害について説明するルイーズさん(仮名、右)とマリアさん(同、左) 紺碧(こんぺき)のスカーフを頭に巻いたルイーズさん(53)=仮名=は約70キロ北方のブニャキリ村の出身だ。08年4月、畑で農作業中に軍服姿の男3人組に襲われた。3日後、夫(当時50歳)は村に戻って来た3人組の手にかかって死亡した。

 ルイーズさんはその後、ブカブの病院でエイズウイルスに感染していると診断された。だが治療に必要な抗レトロウイルス薬は高価で手が届かない。「薬がなければ生きていけない。子供を残して死ぬことになる」。発病の恐怖を抱えながら3人の子供と暮らしている。

 伝統的なムラ社会も被害女性の受け入れを阻む。マリアさん(42)=仮名=は2年前、ブカブの約80キロ南方のムウェンガ村で自宅に押し入った4人組から性的暴行を受けた。今も、刀で突かれた背中と胸に傷と痛みが残る。

 しかし、「恥なのと、恐怖で、故郷にはもう戻れない」。夫(55)との関係はこじれ、ブカブで2男2女を抱えて「避難生活」を送る。野菜などを運ぶ仕事で糊口(ここう)をしのぐが、子供を学校に通わすこともできない。


赤十字国際委員会が設置した水くみ場でタンクに水を満たす女性。谷への水くみの途中、武装勢力に襲われる危険を減らす効果も期待されている 「聞き取りの家」を訪れる女性は主に10代から60代。心身の傷を癒やすためのカウンセリングや職業訓練を受ける。「金銭的支援をする資金はない」と施設職員が苦しい台所事情を打ち明ける。

 国軍と武装勢力が対峙(たいじ)するコンゴ東部はレイプ多発地帯だ。クリントン米国務長官は09年の訪問時、カビラ大統領にレイプ被害根絶を求め、国連平和維持活動(PKO)の国連コンゴ安定化派遣団(MONUSCO)も取り組みを強化した。

 だが、被害報告は増加傾向にある。医学誌「米公衆衛生ジャーナル」は今年6月、コンゴでは1時間あたり48人の女性が被害に遭っているとの推計を発表した。「聞き取りの家」のスタッフ(33)も「被害者の数は増えている」と証言する。

 地元ジャーナリストのプリモ・パスカル・ルダヒゴワさん(44)は「武装勢力は住民を不安に陥れ、政府などに圧力をかける『武器』として性的暴行を使っている。情勢の不安定化で自分たちの存在を主張できるからだ」と理由を解説する。

 紛争の最大の犠牲者は翻弄(ほんろう)される一般住民だ。「選挙を経ても治安は好転しないだろう。状況悪化の恐れもある」。選挙時の騒乱に備え避難・救助計画を立てるコンゴ赤十字のバジョス・ダムウェンゲさん(36)はそう警鐘を鳴らしている。

毎日新聞 2011年11月29日 東京朝刊

3490名無しさん:2011/12/01(木) 20:40:41
http://mainichi.jp/select/world/news/20111130ddm007030062000c.html
忘れられた紛争:コンゴ東部報告/中 食料・武勇求め少年兵に
 ◇徴集禁止法、効力なく
 コンゴ民主共和国の東部では多数の武装集団が入り乱れ、「群雄割拠」状況だ。全土の治安維持にあたるべき国軍が脆弱(ぜいじゃく)で、東部を制圧できていない事情がある。事実上の無法状態が続く中、食料や武勇を求め自ら武装集団に身を投じる少年たちがいる。

 コンゴ東部北キブ州にある元少年兵の更生施設で出会ったイノサン君(17)=仮名=の顔にはあどけなさが残る。紛争が激化した08年、「自衛のため」に地元の民兵集団に参加した。当時、武装勢力の攻撃で多数の住民が死傷していた。

 民兵集団で「大佐」から銃器の訓練を受け、ジャングルで身を隠すすべは実地で学んだ。集団のキャンプで「上官から食べ物と小遣いをもらった」。戦闘にも参加。「重い弾薬を頭に載せて運ぶ行軍がつらかった」。筋肉の盛り上がった黒褐色の首回りと肩が3年間の歴戦を物語る。

 今秋、集団から離脱し、更生施設に収容された。施設には8歳から17歳まで41人の元少年兵が寄宿し、家族の元に戻るまでスワヒリ語の授業や社会適応の支援を受ける。少年たちがギターを手に歌い、踊り、絵画に没頭する。戦闘を忘れる更生教育の一環だ。

 「性格が攻撃的だったり、心的外傷(トラウマ)を負った子供もいる。子供の扱いは難しい」。施設長(51)が安全上の理由から匿名で語る。赤十字国際委員会(ICRC)のベアトリス・アイマナさん(32)によると、武装集団の報復を恐れ、虚偽の住所を告げる子供もいるという。

 ICRCが北キブ州中東部ニヤミリマ村で開いた少年兵防止の住民集会。「『肉がたくさんある』と聞いて武装集団に加わる子供がいる。銃を持つのを自慢に思うのも動機の一つだ」と住民のジェステ・キラウリさん(43)が説明する。「少年兵の半数は志願組だ。(少年が強制連行される)シエラレオネとは違う」。ICRC幹部の解説だ。

 背景にはコンゴ東部の特殊事情がある。住民の大半は農民だが、若者向け雇用が少ない。ジャーナリストのフェルディナン・ムギショさん(25)は「正式統計はないが、若者の失業率は70%を下回らないだろう」と指摘する。

 また、一部住民の間では国軍への不信が根強い。「村民は自分たちを武装勢力の協力者とみなす国軍を信頼していない」。北キブ州中部にあるカトウィグルー村(人口約1万1000人)のヨワイリ・ベルカ・カニニェジ村長(38)が語る。

 コンゴ政府は09年1月、国軍や武装集団による少年徴集を禁じる法律を制定した。だが、北キブ州の州都ゴマで若者向けラジオ局「ムターニFM」を運営するシンティア・キテテ・オンヤ局長(23)は悲観的だ。「仕事がなく、『何をしたらいいのか』と自問する子供たちが武装集団に参加するのだ。禁止法は整っても、少年兵の問題は終わらない」【ゴマ(コンゴ東部)で福島良典】

毎日新聞 2011年11月30日 東京朝刊

3491名無しさん:2011/12/01(木) 20:41:00
http://mainichi.jp/select/world/news/20111201ddm007030090000c.html
忘れられた紛争:コンゴ東部報告/下 鉱物、武装勢力の資金源
 ◇無法の混乱、好都合
 コンゴ民主共和国東部の暮らしは悪路との戦いだ。未舗装の道路が多い上、たとえ舗装されていても陥没箇所の連続で、上下左右に揺れる自動車での長距離移動は体にこたえる。赤十字国際委員会(ICRC)の四輪駆動車でさえ、くぼみにはまって身動きが取れなくなることもある。

 だが、南キブ州の州都ブカブの中心部を出て郊外の空港に向かう幹線道路は「別格」だ。舗装されたばかりの道路の脇には「中国の援助」と記された石碑が建つ。中国政府の資金援助で中国の土木工事会社が州都と空港を結ぶ約22キロの区間を改修したのだ。

 中国がコンゴ支援に力を入れる背景にはコンゴが抱える豊富な鉱物資源の存在がある。両国は07年9月、中国がコンゴの道路などの社会基盤整備と鉱山開発に50億ドル(約4000億円)の援助を提供する協定を結んだ。コンゴ政府は見返りとして、南部などに眠る銅やコバルトの採掘権を中国企業に優先的に与える取り決めだ。

 一方、コンゴ東部は携帯電話などの製造に必要なスズ鉱石や、金の主要産地だ。しかし、「中央政府の目が行きとどかず、鉱山の大半は武装勢力の手にあるのが実態」(地元記者)とされる。鉱物資源の密売・密輸が武装勢力の活動資金源となって、「紛争の火に油を注いでいる」(ICRC幹部)格好だ。

 武装勢力が東部で鉱山を支配下に収めておけるのは国軍が弱いためだ。北キブ州の州都ゴマから約80キロ北方にあるルチュルにICRCの案内で向かう山中、転戦中の国軍部隊に遭遇した。野菜などを載せた荷車を押して部隊につき従っているのは兵士の妻子たちだ。

 国軍将校の月給は140ドル(約1万1200円)、兵士は40ドル(約3200円)。転戦先に兵士が「単身赴任」すると、妻子を残す留守宅分の家計出費が余分に必要となるため、家族連れでの部隊移動が常態化しているという。「女性や子供を連れていては危なくて武装勢力との戦闘には不向きだ」。地元住民がため息をつく。

 武装勢力を国軍に組み込む政府の計画は難航し、国軍兵士の正確な人数さえ分かっていない。結果として東部はレイプや略奪などの犯罪者が処罰されない「無法地帯」と化している。現地の事情に詳しい国際協力機構(JICA)研究所の武内進一上級研究員は「武装勢力にとってはコンゴ東部に『法の支配』が及ばず、混乱したままの現状が望ましい」と分析する。

 「道路が未整備で『陸の孤島』になっている地区が減れば武装勢力は弱体化するはずだ」。ジャーナリストのプリモ・パスカル・ルダヒグワさん(44)がゴマの事務所で力説する。道路網が整備されれば国軍の山中展開が容易になり、住民たちも武装集団の「勢力圏」から脱出できるようになるからだ。

 「道路を良くする」と前回選挙(06年)で政治家が掲げた公約は十分に守られていない。11月28日投票の大統領選・議会選が武装勢力の弱体化による治安改善への一歩になるか。ルダヒグワさんは注視している。【コンゴ東部で福島良典】

毎日新聞 2011年12月1日 東京朝刊

3492チバQ:2011/12/01(木) 22:59:21
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/crime/2843330/8144388?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

コートジボワール前大統領を国際刑事裁判所に移送、人道に対する罪
2011年12月01日 07:36 発信地:ハーグ/オランダ
【12月1日 AFP】コートジボワールで大統領選の結果をめぐり約3000人が死亡した騒乱で、国際刑事裁判所(ICC)から「人道に対する罪」の容疑で逮捕状が出されていたローラン・バグボ(Laurent Gbagbo)前大統領(66)が30日、同裁判所に身柄を移された。

 バグボ氏は同日早朝、チャーター機でオランダに到着し、ハーグ(Hague)のICC施設に収監された。

 ICCによると、バグボ氏は2010年12月16日から2011年4月12日にかけて、殺人、強姦などの性的暴行、虐待、非人道的行為の4つの「人道に対する罪」に間接的に関与した疑いがあり、先月23日に逮捕状を発行していた。

 選挙の敗北を認めず、当選したアルサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相への権力移譲を5か月間拒み続けたバグボ氏は、4月にアビジャン(Abidjan)の自宅で国連(UN)とフランス軍の支援を受けたワタラ派の急襲を受け、逮捕された。

3493チバQ:2011/12/01(木) 23:04:09
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111130/erp11113020430007-n1.htm

深まる混乱 ちらつく露の影 南オセチアの大統領選
2011.11.30 20:40 (1/2ページ)
 【モスクワ=佐藤貴生】2008年の紛争を受け、ロシアがグルジアからの独立を一方的に承認した南オセチアで、大統領選の決選投票をめぐり混乱が深まっている。中央選管の暫定集計結果で15ポイント以上の差を付けられ、敗色濃厚だったビビロフ非常事態相(41)の陣営が不服を申し立て、最高裁は11月29日、選挙を無効とする判断を下した。しかし、女性対立候補、ジオエワ元教育相(62)は30日、「勝ったのは私だ」とし、大統領として活動を始める意向を示した。混乱の背景にロシア政府の存在を指摘する報道も出ている。

 最高裁は27日に実施された決選投票で、ジオエワ氏陣営に違反があったとして選挙は無効と判断、議会はやり直し選挙を来年3月25日に実施すると決めた。最高裁はジオエワ氏の出馬を禁じた。同氏の支持者らは30日午後、ツヒンバリの行政庁舎に突入を図り、治安部隊が威嚇発砲した。

 ロイター通信によると、両候補ともロシアとの友好関係継続を表明していたが、ロシアへの編入を目指すビビロフ氏に対し、ジオエワ氏は“独立国家”を維持すべきという立場だった。メドベージェフ露大統領は決選投票前の21日、ビビロフ氏と会談して事実上の“信任”を与えていた。

 29日付の露コメルサント紙は、現地の行政府職員が、「ジオエワ氏の勝利は受け入れられない。ロシア政府とメドベージェフ大統領に、大統領の意見などわれわれには関係ないという姿勢を示すことになる」と述べたと伝えた。

 南オセチアでは、ロシアからの資金援助なしには住民の暮らしが立ちゆかないという苦しい台所事情があり、対露関係の悪化は避けたいのが実情だ。また、ロシアでは下院選が12月4日に迫っており、ジオエワ氏が勝利すればメドベージェフ大統領率いる与党「統一ロシア」の得票に影響が出かねないとの観測もある。

 ロシアは04年のウクライナ大統領選でも、親露派とされたヤヌコビッチ氏(現大統領)を半ば公に支持、民主化政変「オレンジ革命」が起きて世論を二分する騒ぎになった。南オセチアのグルジアからの独立を承認しているのはロシアのほかベネズエラ、ニカラグア、ナウルなど数カ国。

3494チバQ:2011/12/01(木) 23:06:53
http://www.asahi.com/international/update/1201/TKY201112010533.html

中国・インド、途上国援助「する」側へ 国際会議で合意
 途上国援助の質的向上を目指し、韓国・釜山で開かれていた国際会合「援助効果に関する閣僚会議」は1日、これまでは援助を受ける側だった中国やインド、ブラジルなどの新興国も加わり、効果的な援助に向けた改革に取り組むことを盛り込んだ成果文書を採択した。新興国は今後、援助する側としての一定の行動や責任が求められることになる。

 会議には援助国と途上国、国際機関の首脳や閣僚、NGO関係者らが参加。成果文書は、援助の成果や透明性、説明責任の重視などの共通の原則を定め、各国や機関に改革への努力を促すとした。

 従来、援助の枠組みや規範づくりは欧米や日本が主導。しかし近年、経済成長を背景に新興国も途上国援助に乗り出している。経済危機で先進国の内向き志向が強まるなか、拠出額はまだ全体の1割程度に過ぎない新興国を「援助する側」に取り込めるかが会議の最大の焦点となった。

3495チバQ:2011/12/01(木) 23:07:51
http://www.asahi.com/international/update/1201/TKY201111300900.html

英、イラン大使館を閉鎖 全職員、国外に退避関連トピックスイラン欧州連合(EU).テヘランの英国大使館敷地内で29日、ガラスが割られたドアを開けるデモ参加者=ロイター


 テヘランの英国大使館が襲撃されたことを受け、ヘイグ英外相は30日、同大使館を閉鎖し、全職員をイラン国外に退避させたことを明らかにした。また、ロンドンの在英イラン大使館に即時の閉鎖を命じ、全外交官を48時間以内に国外退去させるよう求めた。

 ヘイグ氏は30日に始まる欧州連合(EU)外相会合で襲撃事件やイランの核開発問題を取り上げると述べ、イランに対する国際圧力を強める構えを鮮明にした。

 ヘイグ氏は、大使館を襲ったデモ隊がイラン政府に統制された組織だったことは明白だとして、「政権からの一定の同意」なしに襲撃を行うのは「空想」だと指摘。「イランとの外交関係を最小限に減らす」と説明した。外交関係の完全解消ではないという。

 このほか、ドイツが、襲撃事件への対応を協議するため駐イラン大使を本国に呼び戻す。イタリアは同国に駐在するイラン大使に伊外交官の安全確保を求める。ノルウェーは治安上の懸念から在イランの大使館を29日から休館にした。

 イランの核兵器開発を疑う英国は11月下旬、自国の金融機関とイランの全銀行の取引を停止する追加制裁の実施に踏み切った。イラン国会は27日、英国との外交関係を弱める法案を可決していた。(ロンドン=伊東和貴)

3496チバQ:2011/12/02(金) 19:15:24
http://mainichi.jp/select/world/news/20111202ddm007030047000c.html
イラン:英大使館襲撃 反大統領派、存在感 イラン国会議長、強硬発言繰り返す
 【テヘラン鵜塚健】イランのテヘランで先月29日に起きた英国大使館襲撃事件を巡る国際社会の非難に対し、アフマディネジャド大統領が沈黙を続ける中、ラリジャニ国会議長を頂点とする反大統領派が強硬発言を繰り返し、国内での存在感を誇示している。今回の事件を「反大統領派の画策」とする見方が浮上しており、事件の背景には、国内の苛烈な権力闘争が反映されている可能性がある。

 「(民兵組織バシジに所属する)学生たちの怒りは、数十年にわたるイランに対する英国の帝国主義的な態度の結果だ。国民の(反英)意識を象徴した行動でもある」。革命防衛隊系ファルス通信によると、ラリジャニ国会議長は30日、英国を非難し、襲撃事件への謝罪はなかった。

 対外強硬姿勢で知られる宗教指導者アフマド・ハタミ師も30日、「英国は常にイランに対する陰謀に関与してきた」と批判した。

 反大統領派とみられる女性国会議員、エラヒアン氏は「(今回の事件は)英国のたくらみに対する学生たちの復讐(ふくしゅう)だ。今後も圧力や制裁に黙っていない」と襲撃者を擁護した。

 だが、政界での影響力を低下させているアフマディネジャド大統領は事件後、発言を控えている。大統領の権限が強いイラン外務省は事件直後に「受け入れ難い行為で遺憾だ」とする声明を出し、襲撃者の行動を非難した。しかし、その後反大統領派の強硬発言が相次ぎ、かき消された格好だ。

 イランの政権を握る保守派内では、来年3月の国会議員選挙、13年の次期大統領選に向け、内部の主導権争いが激化している。

 先月下旬には大統領顧問の一人が当局に一時拘束(直後に釈放)される事件があり、反大統領派の影響下にある司法当局の「攻撃」との見方が強まった。

 イランの対外強硬姿勢は、国内の主導権争奪のための手段にすぎないとの見方があり、今回の事件についても「反大統領派が影響力を誇示するために仕組んだもの」(米メディアに勤務するイラン人記者)との指摘も出ている。

毎日新聞 2011年12月2日 東京朝刊

3497チバQ:2011/12/02(金) 22:40:36
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111202/erp11120220160004-n1.htm

露下院選、4日投票 違反相次ぐ? 政権の危機感あらわに 
2011.12.2 20:14 (1/2ページ)
 【モスクワ=佐藤貴生】ロシアで4日、下院選(定数450)が実施される。来年3月実施の大統領選の前哨戦と位置づけられているが、政権与党「統一ロシア」は議席を大幅に減らすとの観測が支配的だ。国内メディアでは、与党側の選挙違反まがいの集票活動を伝える記事が相次いで報じられており、政権の危機感があらわになっている。

 下院選は比例代表制で、7%以上を獲得した政党に、得票率に応じて議席が配分される。議員任期は今回から5年。焦点は、現有議席が300を超え、単独での憲法改正も可能という統一ロシアの動向だ。

 最新の世論調査結果によると、統一ロシアは過半数は確保するものの260−250まで議席を減らし、残る共産党、極右の自由民主党、公正ロシアの3党の議席増が見込まれている。改革派政党ヤブロコなどは、法定得票率に達せず議席獲得は困難な見通しだ。

 来春の大統領選ではプーチン首相の当選が確実視されており、その場合にはメドベージェフ大統領が首相に収まる見通しだ。プーチン氏個人は引き続き高い支持率を誇っているが、与党の支持率低下は停滞が続く政治に対する国民の不満の表れとみられている。

 独立新聞や週刊誌コメルサント・ブラスチなど露メディアは最近、統一ロシア陣営のなりふり構わぬ集票活動を次々と伝えた。

 ウラル地方では、役人が地元の実業家に対して従業員の票を買うなどして与党票を増やすよう要求する一方、野党支持者の従業員は投票日に出勤させるよう求めた。「与党の得票率が65%に届けば追加報奨金が出る」とも述べたという。

 公務員には「ノルマ」をクリアしないと解雇されるという危機感が広がっているとされる。統一ロシアのプラカードを掲示したクラスノヤルスク地方の中学校では、政党批判の落書きをした生徒が「教育の場への政党の干渉は禁止されている」と主張して校長と対立する騒ぎが起きた。

 モスクワ近郊の州では、年金生活者らに薬や食べ物が配られた。袋には統一ロシアへの投票の仕方が印刷され、「これ以外の投票は無効」とのただし書きが付記されていたという。

 著名な音楽グループがケメロボ州でコンサートを行ったさい、見知らぬ者が舞台に突然現れ、「このコンサートは統一ロシアの提供で行われている」と述べた。反発したグループは「選挙の前に」という曲を発表、与党を批判した。

3498チバQ:2011/12/02(金) 22:44:54
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111201/asi11120121310006-n1.htm

“瀬戸際外交”どこまで続けるパキスタン
2011.12.1 21:29 (1/2ページ)
 【ニューデリー=田北真樹子】アフガニスタンに展開する米軍主導の国際治安支援部隊(ISAF)がパキスタンにある検問所を誤爆し兵士24人が死亡したとされる事件をめぐり、パキスタンが米国への強硬姿勢を続けている。来週にドイツのボンで開催されるアフガニスタン復興会議をボイコットするなど、テロとの戦いへの協力姿勢を転換させることをちらつかせる“瀬戸際外交”で、米国にパキスタン国内での無人機攻撃などを中止するよう圧力をかけている。

 「パキスタンはこれまで犠牲を払いすぎたのではないか、との自問自答がされている」

 パキスタンのカル外相は先月末、米国のラジオ番組にこう語った。パキスタンがテロとの戦いにおける役割を「内省する必要がある」とも指摘。こうした発言には、同国の米国やアフガン政策を事実上握る軍の意向が反映されているとみられる。

 今年の米パ関係は、1月に米中央情報局(CIA)要員がパキスタン人2人を、5月には米軍が国際テロ組織アルカーイダの指導者ウサマ・ビンラーディン容疑者を殺害したことで、大きく後退。反米感情がパキスタンに蔓(まん)延(えん)していた。

 パキスタン北西部部族地域の検問所に対する攻撃は、こうしたさなかに発生した。同国はISAFへの補給路の遮断やシャムシ飛行場からの米軍の撤退など、矢継ぎ早に報復措置を取った。米紙ニューヨーク・タイムズによると、ムンター駐パキスタン米大使は米政府に、「パキスタン国内の怒りは最高潮に達している」と伝えたという。

 自国兵士を殺害されたパキスタンの怒りは当然で、冷却化した両国関係にとって事件は最悪の事態といえるが、その一方で、ビンラーディン容疑者襲撃以降、メンツを失った政府や軍にとっては、「米国に強く出る絶好のタイミング」(地元記者)とも指摘される。パキスタンは2013年に下院の任期切れを迎える。国内情勢は総選挙モードに突入していることもあり、米国への厳しい姿勢は当面続くと予測される。

3499チバQ:2011/12/02(金) 22:46:25
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYE7B104820111202

強姦被害で服役のアフガン女性に恩赦、「前例」の期待高まる
2011年 12月 2日 17:00 JST

[カブール 2日 ロイター] アフガニスタンの女性が、強姦の被害に遭ったうえ姦通罪に問われて服役している問題で、大統領府は1日、女性に対して恩赦を与える声明を発表した。
グルナスさん(21)は2009年、彼女のいとこの夫にあたる男から強姦されて妊娠。当初、姦通罪で禁錮2年の刑が下り、控訴審では禁錮12年が言い渡された。最終的に刑期は3年に減刑されたが、刑務所の中で子どもを育てていた。

大統領府が発表した声明によると、「グルナスさんのケースを検討した結果、(法律の専門家らで作る委員会は)アフガニスタンの現状を鑑みて、残りの刑期を恩赦する決定を下した」という。

グルナスさんの弁護士は、「司法側が『女性に対する暴力撤廃運動』を支持した形になった。これで法的な前例ができた」と結果を歓迎した。

アフガニスタンでは、強姦などの被害にあった女性が「倫理上の罪」を犯したとして刑事罰の対象になる場合があり、有罪になれば重い量刑が言い渡される。

3500チバQ:2011/12/02(金) 23:14:33
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111202-00000062-mai-int

<フランス>来春の大統領選で「原発」が争点化
毎日新聞 12月2日(金)19時43分配信

 【パリ宮川裕章】12年春のフランス大統領選で、原子力発電所の是非を巡る議論が争点化し、メディアを巻き込んだ盛り上がりを見せている。最大野党・社会党のオランド候補と「欧州エコロジー・緑の党」のジョリ候補が、当選後をにらみ脱原発依存などで共闘。一方、再選を目指す与党・国民運動連合のサルコジ大統領は、原発推進を選挙戦略の主軸に据える構えだ。

 「他国に依存しないエネルギーをあきらめてはいけない。半世紀にわたり我が国が知性と財をつぎ込んできた原子力を避けてはいけない」。サルコジ氏は1日、仏南部トゥーロンで約5000人の支持者に訴えた。

 過熱する原発論争の発端は、社会党と「欧州エコロジー・緑の党」が先月15日に締結した合意書だった。政権交代した場合、電力の原発依存率を現在の75%から50%まで下げる▽現在58基の原子炉のうち24基を段階的に閉鎖する▽新たな原子炉建設計画を認めない−−との内容で、東京電力福島第1原発事故で不安を募らせた仏国民の間に支持が広がった。

 サルコジ氏は先月25日、南東部の原子力大手アレバ社のウラン濃縮工場で記者会見し、「津波が原因のフクシマは例外だ」と非難。国民運動連合も「社会党の原発政策で40万人の雇用が危機にある」と訴える。

 こうした中、右派フィガロ紙は16日付社説で「原発の放棄は国家の独立性を揺るがす」などと論評。左派リベラシオン紙は26日付で「サルコジ、原子力、我が愛」のタイトルで批判記事を展開。サルコジ氏の議論を「代替エネルギー産業が創出する雇用を無視している」「古い原子炉の維持費を考慮していない」などと批評した。

 仏の世論調査では原発へのリスクを感じる人は福島事故前の18%から事故後40%に。現在、国民運動連合支持者の21%、社会党支持者の50%が不安視している。

3501チバQ:2011/12/03(土) 14:37:13
http://mainichi.jp/select/world/news/20111203k0000e030119000c.html
南オセチア:大統領選めぐり混乱 露高官が事態収拾

南オセチアのツヒンバリで開かれた野党候補、ジオエワ氏の集会を警備する治安当局者ら=2011年12月1日、ロイター 【モスクワ大前仁】グルジアからの独立を宣言している南オセチアで、11月末に行われた大統領選をめぐって混乱が続き、南オセチアを影響下に置くロシアの政府高官が現地入りして事態の収拾に当たる事態になっている。大統領選は野党候補が勝利宣言したが、最高裁判所が選挙を無効とし、野党側が暫定政府の発足を表明して抵抗している。南オセチアは08年8月に起きたロシアとグルジアの戦闘の発端となった場所で、混乱が長引けば再び地域の不安定化につながる恐れもある。

 11月27日に投票された大統領選の決選投票には、与党候補のビビロフ非常事態相と野党候補のジオエワ元教育相が出馬。9割の地区で開票を終えた段階の中央選管の暫定集計で、ジオエワ氏が56.7%を獲得し勝利宣言した。しかし、与党陣営の異議申し立てを受けて、最高裁はジオエワ陣営が選挙違反を犯したとして選挙の無効を決めたうえで、来年3月25日に実施することになった再選挙にジオエワ氏が出馬することを禁じた。

 こうした動きに対し、ジオエワ氏は11月30日、自らが「正当に選ばれた大統領」であると主張し、暫定政府に当たる「国家評議会」の発足を宣言。さらに最高裁に対し、選挙無効の決定を取り消すよう要求している。中心都市ツヒンバリでは連日、ジオエワ氏の支持者が集まり、緊張が続いている。

 国際社会は南オセチアのグルジアからの独立を認めていないが、ロシアは08年8月のグルジア紛争後、南オセチアの独立を承認し、大規模な経済・軍事支援を続けている。11月の南オセチア大統領選では、ロシアのメドベージェフ大統領が与党候補のビビロフ氏を支持する姿勢を示し、野党候補勝利の選挙が無効とされたのはロシアの圧力との観測も出ていた。

毎日新聞 2011年12月3日 10時29分(最終更新 12月3日 12時59分)

3502チバQ:2011/12/03(土) 22:18:17
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111203/asi11120309150002-n1.htm
米国、タリバン交渉行き詰まりか アフガン
2011.12.3 09:13
 アフガニスタンで2014年末までに戦闘任務を終える「出口戦略」を進める米国は、政治的解決の可能性を探っているが、反政府武装勢力タリバンとの交渉は行き詰まっているもようだ。

 地元記者は、米国がタリバンと協力関係にあるヒズビ・イスラミとも接触していることについて「ヒズビ・イスラミを通じてタリバンとの交渉機会をうかがっている」として、試行錯誤のプロセスの一環とみる。

 旧タリバン政権の崩壊から約10年たった今もタリバンは全土で攻勢を強めており「米国の軍事的勝利はありえない」(駐カブール外交筋)状況。交渉は国民和解のため不可欠とされる。

 カルザイ大統領は6月に米国がタリバンと接触していることを明らかにしたが、地元メディアによると、その後、最高指導者オマル師に近いタリバン側の窓口とされる人物が行方不明となり頓挫。現在は交渉に進展はないとの見方が強い。(共同)

3503チバQ:2011/12/03(土) 22:26:02
http://mainichi.jp/select/world/news/20111203dde007030012000c.html
南オセチア:混乱続く 大統領選勝利「無効」…野党が「暫定政府」宣言
 【モスクワ大前仁】グルジアからの独立を宣言している南オセチアで、11月末に行われた大統領選をめぐって混乱が続き、南オセチアを影響下に置くロシアの政府高官が現地入りして収拾に当たる事態になっている。大統領選は野党候補が勝利宣言したが、最高裁判所が選挙を無効とし、野党側が暫定政府の発足を表明して抵抗している。いずれも親露独立派だが、前政権の体制継続を訴える与党候補に対し、前政権の汚職などを批判する野党候補が市民の支持を集めてきた。

 南オセチアは08年8月に起きたロシアとグルジアの戦闘の発端となった場所で、混乱が長引けば再び地域の不安定化につながる恐れもある。

 11月27日に投票された大統領選の決選投票には、与党候補のビビロフ非常事態相と野党候補のジオエワ元教育相が出馬。9割の地区で開票を終えた段階の中央選管の暫定集計で、ジオエワ氏が56・7%を獲得し勝利宣言した。しかし、与党陣営の異議申し立てを受けて、最高裁はジオエワ陣営が選挙違反を犯したとして選挙の無効を決めたうえで、来年3月25日に実施することになった再選挙にジオエワ氏が出馬することを禁じた。

 ジオエワ氏は11月30日、自らが「正当に選ばれた大統領」であると主張し、暫定政府に当たる「国家評議会」の発足を宣言。さらに最高裁に対し、選挙無効の決定を取り消すよう要求している。中心都市ツヒンバリでは連日、ジオエワ氏の支持者が集まり、緊張が続いている。

 国際社会は南オセチアのグルジアからの独立を認めていないが、ロシアは08年8月のグルジア紛争後、南オセチアの独立を承認し、経済・軍事支援を続けている。11月の南オセチア大統領選では、ロシアのメドベージェフ大統領が与党候補のビビロフ氏を支持する姿勢を示し、野党候補勝利の選挙が無効とされたのはロシアの圧力との観測も出ていた。

毎日新聞 2011年12月3日 東京夕刊

3504チバQ:2011/12/03(土) 22:38:41
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20111203-OYT1T00638.htm
中南米カリブ海33か国、米と加を除き新機構

 【リオデジャネイロ=浜砂雅一】中南米とカリブ海の33か国で構成する新たな地域機構「中南米カリブ海諸国共同体」を創設する首脳会議が2日、ベネズエラのカラカスで開かれ、米州のうち米国とカナダを除外した新機構が発足した。


 ベネズエラのチャベス大統領やキューバのラウル・カストロ国家評議会議長ら「反米」の指導者は、新機構を、米国が主導しキューバを事実上追放している米州機構(OAS)に対抗する組織と位置づけている。

 ロイター通信などによると、会議を主催したチャベス大統領は記者団に、「OASは米国に操られてきた。新機構はいずれOASに取って代わる」と強調した。

 一方、米国との関係悪化を望まない穏健路線の首脳たちは「米国抜き」を強調することを避けている。メキシコのカルデロン大統領は2日の演説で、「調和と繁栄を目指そう」と述べるにとどまった。

(2011年12月3日18時52分 読売新聞)

3505チバQ:2011/12/04(日) 10:09:35
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111128-00000744-reu-int

エジプト議会選に有権者困惑、複雑な制度や候補者乱立で
ロイター 11月28日(月)15時58分配信


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 11月27日、エジプトでは28日、ムバラク政権崩壊後初となる議会選が開始するが、多くの有権者は複雑な選挙制度や立候補者が多すぎるために困惑している。カイロで撮影(2011年 ロイター/Ahmed Jadallah)

 [カイロ 27日 ロイター] エジプトでは28日、ムバラク政権崩壊後初となる議会選が開始するが、多くの有権者は複雑な選挙制度や立候補者が多すぎるために困惑している。

 今回の議会選では、まず来年1月初めまでに人民議会(国会)の498議席を選出。その3分の2は比例代表制で選ばれる。その後、3月までに諮問評議会の選挙を行う。400を超える政党が名乗りを上げ、候補者の数は6000人以上に上る。候補者の多くは無名の人物だ。

 有権者のある女性は通りに張られた多くの選挙ポスターや横断幕を指さしながら、「選挙に行ったことがない。候補者をどう見分ければいいのか」と語る。女性は地区を代表する政党と、149人を超える候補者の中から2人を選ばなくてはならない。まだ投票先を決めていないという。

 首都カイロの高級住宅街に住む別の有権者の男性(75)は投票には行かないと話す。「候補者の区別がつかない。彼らがどこの出身で、何をしようとしているのか分からない」と語り、ムバラク政権時代の方が選挙は分かりやすかったと冗談を飛ばした。

 アナリストらは、選挙結果が、非常に複雑な投票システムを把握するのに数週間しか与えられなかった有権者の浮動票に左右される恐れがあると指摘している。また、ムスリム同胞団など、すでに地盤を確立している政党が有利との見方もある。

3506チバQ:2011/12/04(日) 18:03:41
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111204/erp11120412180003-n1.htm
懸案の国境共同管理で合意 セルビアとコソボ
2011.12.4 12:16
 欧州連合(EU)は4日までに、セルビアとコソボが、懸案となっている両国国境の共同管理を段階的に進めていくことで合意したと発表した。

 セルビアは、2008年に同国からの独立を宣言したコソボの独立を認めていないが、セルビアが加盟を目指すEUは両国の関係改善を強く求めており、セルビアは今回の合意で事実上、国境の存在を認める形になった。

 EUの2日の発表によると、国境の全ての検問所が対象になるという。

 国境のコソボ側には多くのセルビア系住民が暮らし、コソボへの抗議活動を続けている。コソボは今年夏、検問所に税関職員らを派遣して管理を行おうとしたが、住民らは検問所を封鎖。出動した北大西洋条約機構(NATO)主体の国際治安部隊(KFOR)とたびたび衝突し、先月末には兵士数十人が負傷した。(共同)

3507チバQ:2011/12/04(日) 22:44:21
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111204/erp11120420490007-n1.htm
ロシア下院選で投票 与党大敗は双頭体制に暗雲
2011.12.4 20:45

ロシア下院選の投票を終え、親指を立てるメドベージェフ大統領=モスクワ(ロイター=共同)
 【モスクワ=佐藤貴生】任期満了にともなうロシア下院選の投票が4日、全土で行われた。前回選で、全議席の3分の2以上に当たる315議席を獲得した与党「統一ロシア」は苦戦が伝えられており、どの程度まで、議席減を食い止めるかが焦点。プーチン首相が出馬する来年3月の大統領選の前哨戦と位置づけられ、大敗すれば、来春以降の政権運営に影響が出るとの指摘もある。

 2008年にメドベージェフ大統領とプーチン氏が組んだ双頭体制で初の国政選挙となる。定数は450議席。7党が参加して比例代表制で行われ、法定得票率7%を獲得した政党に得票率に応じて議席が配分される。即日開票され、5日未明には大勢が判明する見通しだ。議員の任期は1年増えて5年間となる。

 統一ロシアの名簿登載1位は次期首相に転じる見通しのメドベージェフ氏で、選挙戦では自ら陣頭指揮をふるい、プーチン氏とともに与党必勝に本腰を入れてきた。しかし、最新の世論調査結果によると、統一ロシアは50−60議席を失う見通し。停滞が続く国民の不満の表れとみられる。

 一方、野党共産党や極右の自由民主党、左派系の公正ロシアは伸長し、それぞれ議席を増やすと見込まれている。

 1日付英字紙モスクワ・タイムズは、統一ロシアがこれら3党との間で、議席を保証する代わりに「野党を装う」ことで合意したと伝えた。また、与党陣営の選挙違反を伝えるメディアの報道ぶりも目立つ。

3508名無しさん:2011/12/05(月) 06:47:42
>>3507
おはようございます。
>野党を装う事を、なぬー。
開票率38%で、統一ロシアの得票率48%で過半数困難とか出てたな。
まぁ、議席が減れば内紛とか起こってくるだろうね。

3509チバQ:2011/12/05(月) 12:13:00
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/12/05/20111205ddm007030132000c.html
ロシア下院選:与党300議席、困難か プーチン氏長期支配、反発広がる
 【モスクワ大前仁】来年3月のロシア大統領選の行方を占う下院選(定数450、任期5年)の投票が4日始まった。選挙は、プーチン首相とメドベージェフ大統領のコンビが率いる政権与党「統一ロシア」に対する信任投票の側面が色濃い。焦点は苦戦する「統一ロシア」が現有315の議席をどこまで減らすかだ。政権側はなりふり構わず支持者を動員していると伝えられ、選挙の正当性を問う声も強まりそうだ。

 ◇きょう大勢判明
 選挙は比例代表制で、7党が登録している。投票は4日夜(日本時間5日未明)に締め切られ、即日開票される。5日中に大勢判明の見通し。

 世論調査によると、統一ロシアが315から260前後まで議席を減らす見通しで、単独で憲法改正ができる定数の「3分の2」(300議席)の維持は困難とみられる。一方、共産党(現有議席57)や、民族主義を掲げる自由民主党(同40)は20〜30議席を上積みすると予想されている。

 プーチン首相が党首の統一ロシアは、メドベージェフ大統領を候補者名簿1位に据え、政権幹部が名前を連ねる「必勝態勢」で選挙に臨んだ。しかし、9月に大統領復帰を表明したプーチン氏の長期支配とメドベージェフ氏の首相転出を約束した「ポスト交換」に対する反発が広がり、支持率の下落が続いている。

 特に無党派層が多い大都市で統一ロシアの苦戦が伝えられている。モスクワの年配女性のリュドミラさんは前回07年の下院選では統一ロシアに投票したが、今回は共産党に投じた。「貧富の格差が広がっているので、社会主義が必要だ」と考えたのが理由だという。

 英字紙モスクワ・タイムズは、地方政府が有権者に対して統一ロシアへの投票を働きかけている、と伝えた。モスクワ市職員は統一ロシアに投票すると誓った10人以上の名簿を提出するよう求められているという。

 報道機関などへの締め付けも強まっている。インターネット新聞「ガゼータ・ルー」では11月末、「社主の判断」により、選挙違反に関する情報が一方的に削除されたという。

毎日新聞 2011年12月5日 東京朝刊

3510チバQ:2011/12/05(月) 12:13:35
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/12/05/20111205ddm007030137000c.html
ベルギー:1年半ぶり、きょう政権樹立 言語圏対立根強く、最大政党は連立不参加
 【ブリュッセル斎藤義彦】昨年6月の総選挙以来、連立協議が難航し、1年半もの間、政権が不在だったベルギーで5日、南部・フランス語圏社会党のディ・ルポ党首(60)率いる新政府の樹立が決まる。北部・オランダ語圏の独立を求める最大政党を除いた6党の連立となり、仏語圏の首相は32年ぶり。オランダ語圏と仏語圏の対立は解消されないままで、ルポ党首は不安定な政権運営を強いられる。

 4日までに6党が党大会を開いて連立合意を可決した。5日に首相と閣僚人事を内定して政権樹立を決め、8日にも正式に政権を発足させる。昨年6月13日の前倒し総選挙から今月5日までの541日間にわたり、政権が不在だったことになる。地元メディアによると、選挙後の政権不在では世界最長記録。

 ベルギーは、アントワープなど北部のオランダ語圏▽首都ブリュッセル▽リエージュなど南部の仏語圏−−に大別される。最大政党の「新フラームス同盟」はオランダ語圏の独立を掲げているため、連立協議が難航。代わりにルポ党首が交渉役になったが、仏語とオランダ語圏の対立は根強く、ルポ党首は交渉を一時断念した。

 しかし、今年10月のベルギー、仏系金融大手デクシアの破綻を受け、11月25日に米格付け会社大手がベルギー国債の長期信用格付けを引き下げるなど、ベルギー経済への不安が高まった。市場の圧力を受ける形で交渉が加速し、6党が連立に合意した。

 6党は環境政党などの協力も得て、連邦政府から仏語圏、オランダ語圏の地域・地方政府に社会保障などの権限を移譲する改革を行う。しかし、オランダ語圏はさらなる独立性を求めており、言語圏対立が新政権を揺さぶることになりそうだ。

 仏語を母語とする首相は、78年から79年にかけての4カ月余りの短期政権以来、32年ぶり。オランダ語圏人口は約6割と多く、議会でもオランダ語圏政党が多数派だ。仏語圏の首相に対するオランダ語圏からの反発も予想される。ベルギーの財政赤字の対国内総生産(GDP)比は欧州連合(EU)の財政安定成長協定が定める3%を上回る3・6%。6党は3%以下に引き下げるための歳出削減策で合意したが、これに反対する労働組合などが2日、5万人以上のストを決行した。新政権は市民の不満にもさらされそうだ。

毎日新聞 2011年12月5日 東京朝刊

3511チバQ:2011/12/05(月) 12:15:38
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/12/05/20111205ddm003030112000c.html
クローズアップ2011:きょうアフガン支援会議 パキスタン、タリバン欠席
 ◇具体的成果、期待薄く
 ドイツ西部ボンで5日、アフガニスタンの安定化策を話し合う閣僚級国際会議が、日本など85カ国と国際機関が参加して約10年ぶりに開かれる。しかし、アフガン駐留の北大西洋条約機構(NATO)軍に越境誤爆された隣国パキスタンがボイコットし、紛争当事者の旧支配勢力タリバンも参加を拒否。アフガン戦争を主導した米国には関与を薄めたい本音がある。89年の旧ソ連軍撤退後に内戦を招いた反省から、世界は「アフガンを見捨てない」(ウェスターウェレ独外相)メッセージを打ち出せるのかが焦点だが、早くも具体的成果についてはあきらめムードが漂う。【ベルリン篠田航一、ニューデリー杉尾直哉、ワシントン白戸圭一】

 ◆独

 ◇仲介に「失敗」
 会議を主催するドイツにとって、タリバンと、軍部がタリバンに影響力を持つとされるパキスタンは、ともに「舞台の主役級」(外交筋)だった。ボン大学のコンラート・シェッター教授(アフガン政治)は、「ドイツは当初から目標を高く設定し、タリバン参加の実現を目指したが、もくろみは失敗した」と語り、会議への期待値が下がったとの見解を示した。

 ドイツは1年前から、仲介外交を試みてきた。独誌シュピーゲルなどによると、ドイツは昨年11月、極秘裏に南部ミュンヘン郊外でタリバン側と米国高官の会談をセット。会談は11時間に及んだ。その後、今年2月にカタールの首都ドーハ、5月には再びドイツ国内で会談を設定、タリバンと米国の「和平」への仲介役を務めた。

 背景には、軍事活動にアレルギーの強いドイツのスタンスがある。ドイツ軍は06年からアフガン北部に駐留。しかし、09年にあった民間人ら約100人が死亡した誤爆を機に、国民の7割が派兵反対に転じた。ドイツが外交力のみで存在感を示そうとした理由だ。

 タリバンの不参加はドイツ政府の交渉力の限界を示したが、NATO軍によるパキスタンへの越境誤爆の後、ドイツのメディアは「全ての外交努力がムダになった」と指摘、政府の無念を代弁した。

3512チバQ:2011/12/05(月) 12:16:05
◆アフガン

 ◇財政難、自立妨げ
 これに対し、会議におけるアフガン政府の最大の関心は、治安権限移譲を終える14年以降、国際社会の支援をいかに引き留めるかにある。現在、政府の主要収入は年間15億ドル程度の関税しかないが、軍・警察の維持に年最大60億ドルかかるとされ、とても自立できる状況にない。

 ザヒルワル財務相は、「昨年の国内総生産(GDP)は160億ドルで、援助なしでは生きていけない。国際社会が明確な(支援継続の)政治的決意を示すよう求める」と話した。

 先月、今後の米国との戦略関係を話し合うロヤ・ジルガ(国民大会議)が首都カブールであり、「24年まで米軍駐留を認める」との決議を採択した。出席者からは「代わりに年間10億ドルの基地使用料をもらうべきだ」などの意見が続出。14年に任期満了で退任するカルザイ大統領が、それ以降もアフガン側に大量の資金が入るしくみを作りたい思惑を反映した会議だった。

 しかし、国際経済の悪化や、カルザイ政権の深刻な腐敗体質への批判から、欧米諸国の支援継続は難しくなっているのが実態だ。

 「国際会議を何度開いても、我々の生活は良くならないし、平和ももたらされない。政府の腐敗をはじめとする問題が多すぎる」。中部マイダンワルダク州の高齢の男性が記者に語った言葉は、世界が復興事業などに膨大な資金を投下しながら、人々が治安や生活の改善を実感できなかった10年を物語る。

 「タリバンとの和平」というもう一つのテーマは、パキスタンの不参加で暗礁に乗り上げている。世界が米国に同調した01年と違い、今の国際社会は割れており、「和平」への道筋は見えない。

 ◆米

 ◇世論が「深入り」拒否
 01年の米同時多発テロ後、米国はアフガン安定化が最大の国益だと判断し、米軍を投入した。今の米社会には「我々が直面している主要な問題は外的な脅威ではない」(リチャード・ハース米外交問題評議会会長)として、雇用問題などの内政を重視すべきだとの考えがあふれている。

 オバマ政権は09年1月の発足時に、泥沼化していたアフガン戦争の打開を最優先課題に据えた。治安回復のため増派に踏み切る一方、パキスタンの部族支配地域こそが「テロの温床」だと判断し、対テロ戦争をパキスタンへ拡大した。この結果、国際テロ組織アルカイダの最高指導者ビンラディン容疑者の殺害(今年5月)など、テロ組織の弱体化にはある程度成功した。

 だが、増派は年間1200億ドル(約9兆5000億円)の戦費負担を生み、米財政を圧迫。足元の経済が揺らぎ、アフガン側への権限移譲を終える14年以降の展望がないまま早期の米軍撤収を求める世論が台頭した。

 オバマ大統領は11月17日の豪州議会演説で、米軍のプレゼンスを「アフガン・イラク」から「アジア・太平洋」へ移す新方針を表明した。アジアに米経済回復の活路を見いだすため、米主導の安全保障秩序を強化するのが狙いだ。だが、裏を返せば、展望の開けないアフガン問題への深入りを米世論が許容しなくなったことを反映している。

 一方、対テロ戦争のパキスタンへの戦線拡大は、米無人機によるパキスタン領内への空爆により、アフガン再建のカギを握るパキスタンとの関係が悪化するという矛盾を生むことになった。米シンクタンク「ヘリテージ財団」のリサ・カーティス上級研究員は「アフガン問題で進展がない限り、米・パキスタン関係は危機から危機へ渡り歩くことを運命づけられた」と指摘した。

 ボン会議は両国の関係修復へ向けた格好の機会とみられたが、先月26日のNATO軍の越境空爆に反発するパキスタン政府は欠席を表明。クリントン米国務長官は3日、パキスタンのギラニ首相に電話をかけ主権を尊重する考えを強調したが、関係修復のメドは立っていない。

毎日新聞 2011年12月5日 東京朝刊

3513チバQ:2011/12/05(月) 12:16:57
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/12/04/20111204ddm007030162000c.html
ドイツ:欧州各国、「強いドイツ」に脅威論 経済力、歴史的背景も
 【ベルリン篠田航一、パリ宮川裕章】欧州各国が財政危機にあえぐ中、域内最大の経済大国として勢いを増す「強いドイツ」に対し、各国から警戒の声が上がっている。背景には、強固な輸出力で黒字を続ける「独り勝ち」への反感のほか、2度の世界大戦を通じ欧州の脅威であり続けたドイツへの歴史的な不信もあるとみられる。欧州債務危機への対応で5日には独仏首脳会談、9日には欧州連合(EU)首脳会議が開催されるが、メルケル独首相は懸念の払拭(ふっしょく)に躍起だ。

 メルケル首相は2日、ユーロ圏諸国の財政を監視する「経済政府」構想について、「これは欧州のためであり、ドイツが欧州を支配する意図は全くない」と強調し、「ドイツ支配」に対する反発に配慮した発言をした。ユーロ圏の統合強化により、ドイツの影響力拡大を懸念する英国などを念頭に置いたとみられるが、実際に英国では「ドイツの支配する欧州には住みたくない」と発言する一部の政治家や、「(ナチスの第三帝国に次ぐ)第四帝国の台頭だ」とあおる大衆紙がドイツ脅威論をぶち上げる。

 ドイツは今年、ユーロ安の影響で輸出額が前年比で12%も増え、初めて1兆ユーロ(約104兆円)を突破する見通しとなり、大幅な貿易黒字が見込まれている。8月の時点で失業率は7・0%と、90年の東西ドイツ統一後最低にとどまり、経済は絶好調だ。

 こうした状況下、各国はドイツの「財布」に期待する。現在、各国が個別に発行する国債を欧州で「共同債」に移行すれば、財政危機国は資金繰りが容易になるため、導入を望む声が根強いが、メルケル首相は「(他国の債務を)共同で保証するなど考えられない」と突っぱねている。「強いドイツ」に、周辺国も気を使う。フランスのサルコジ大統領は「経済の話でいえば、ドイツも(第一次大戦後の巨額のインフレで)悩んだ過去がある。フランス人はそれを理解し、尊重しなければならない」と過去の歴史にまで言及し、厳格な財政規律を重視して負担増を渋るドイツへの配慮を見せる。

 一方で、第二次大戦でドイツに侵攻されたポーランドのシコルスキ外相は「私はおそらく、ドイツの勢力拡大を恐れない最初のポーランド外相だろう。ただ、ドイツが(危機に際し)何もしないことを恐れる」とドイツ台頭を持ち上げながら、やんわりと負担増を要求した。

 独紙ウェルトは「好かれないドイツ人」との論説を掲載。「ドイツは今、米国がこれまで経験してきたことを経験している。国が強くなれば他国からの要求ばかり増え、それを全て完璧にはこなせず、結局は嫌われるという経験だ。ドイツは危機のスケープゴートにされている」と指摘した。

毎日新聞 2011年12月4日 東京朝刊

3514チバQ:2011/12/05(月) 12:42:13
http://www.asahi.com/international/update/1205/TKY201112050073.html
スロベニアも政権交代へ 中道左派の新党、第1党に躍進
関連トピックスギリシャ
 旧ユーゴスラビアのスロベニアで4日、下院(定数90)の選挙があり、実業家出身で首都リュブリャナ市長のゾラン・ヤンコビッチ氏(58)が率いる中道左派の新党「積極的なスロベニア」が、得票率約29%で第1党に躍進した。

 欧州経済危機をめぐりギリシャやイタリア、スペインで相次いで政権交代が起きるなか、2007年にユーロ圏入りしたスロベニアでも3年ぶりの政権交代が確実になった。

 中央選管の暫定集計(開票率約99%)によると、中道右派の最大野党・スロベニア民主党が得票率約26%で2位。パホル首相率いる中道左派の与党・社会民主党は経済悪化に歯止めをかけられず、約11%にとどまった。今後、連立政権樹立に向けて各党の交渉が活発化する。

2011年12月5日10時5分

3515チバQ:2011/12/05(月) 12:44:31
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LVPE3S6KLVR501.html
スロベニア下院選挙:リュブリャナ市長率いる政党が予想外の勝利
 12月4日(ブルームバーグ):4日投開票のスロベニア下院選挙は、リュブリャナ市長のゾラン・ヤンコビッチ氏率いる政党の得票率が28.6%となり、事前の世論調査の予想に反して勝利を収めた。

  選挙管理委員会によると、開票率98%で最大野党のスロベニア民主党の得票率は26.2%だった。同党のヤネス・ヤンシャ党首は敗北を認めた上で、選挙は接戦で弱い政府が成立し、早期に選挙が実施される可能性があると指摘した。

  同国の下院選挙はパホル政権の内閣信任案が9月に否決され後で実施された。連立政権は年金改革をめぐって意見が対立し、信任案が議会に提出された。

記事についての記者への問い合わせ先:Ljubljana Boris Cerni

3516チバQ:2011/12/05(月) 21:54:08
>>3511-3512
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111205/asi11120520590006-n1.htm
国際社会をつなぎ止めたいアフガン 財政逼迫、国際支援先細り
2011.12.5 20:57 (1/2ページ)
 【カブール=田北真樹子】「ボン会議は、国際社会がアフガニスタンへの関与を表明する最後のチャンスになるかもしれない」。アフガン東部ジャララバードに住む会社員、シャヒード・カカールさん(34)はこう語る。

 アフガンは1989年の旧ソ連撤退後、内戦に突入。内戦はその後のイスラム原理主義勢力タリバン政府の支配に道を開いた。「2014年のアフガン駐留国際部隊の撤退とともに国際社会の関与が薄まれば、また内戦になる」。多くの国民は記憶をよみがえらせつつ、国際社会つなぎ止めへの思いを強くする。

 国際社会も、会議主催国ドイツのウェスターウェレ外相の言う「2014年後もアフガンを見捨てない」との思いを共有する。だが、関係国の部隊撤退は各国の逼迫(ひっぱく)する財政事情と切り離せず、今後の支援先細りは必至だ。

 アフガンへの関与継続にはコストがかかる。国家予算のうち約9割は国際社会からの支援といわれている。世界銀行の報告書によると、アフガン軍と警察など35万人以上の治安部隊を14年以降も維持するには、国際社会からの年間70億ドルの支援が必要となる。

 また、アフガン側には依然、汚職・腐敗が蔓延(まんえん)している。政治評論家のユーナス・ファコール氏は「ボン会議で国際社会はカルザイ大統領に汚職・腐敗体質を一掃するよう圧力をかけるべきだ」と言う。だが、「撤退を円満に迎えたい米国などに、このタイミングでカルザイ氏との関係を悪化させる意欲もない」(外交筋)との声もある。

 一方、将来のアフガンの治安安定のカギを握る隣国パキスタンは、アフガンに展開する国際治安支援部隊(ISAF)による国境近くの検問所攻撃を理由に会議を欠席した。だが、アフガンでは「パキスタンが出席しても何も変わらない」と問題視する声は少ない。

3517チバQ:2011/12/05(月) 21:55:51
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111205/erp11120519490006-n1.htm
【ロシア下院選】
“ネット世論”の影響? 下院選与党の議席大幅減 ツイッターがはけ口に
2011.12.5 19:46 (1/2ページ)

 4日、ロシア・サンクトペテルブルクで、下院選の投票箱を開ける選管関係者(AP=共同)
 【モスクワ=佐藤貴生】4日投票のロシア下院(定数450)選挙は与党「統一ロシア」が大幅に議席を減らす結果となった。

 選挙戦を通じてインターネットのニュースサイトや短文投稿サイト、ツイッターなどに、政権批判や選挙違反の事例が多数寄せられたことも一因とみられる。ネットによる世論形成の潮流がロシアにも押し寄せている。

 中央選管の暫定集計では、5日の開票率96%の時点で統一ロシアの得票率は49・54%。得票率制限に届かなかった政党への投票が配分されるため過半数の238議席は確保したが、07年の前回選から77議席の減。他党は共産党92(前回選57)▽公正ロシア64(同38)▽自民党56(同40)と軒並み勢力を伸ばした。

 ロイター通信などによると、投票日の4日朝、非営利組織「ゴロス」やモスクワのラジオ局「エホ・モスクブイ」など、政権に批判的なメディアのサイトが相次ぎ接続不能に陥った。

 海外の資金で運営されるゴロスは選挙前、一般市民らから寄せられた選挙違反の実例5500件以上を地図上で示していた。2日には政府系テレビ局が同組織を批判する番組を放映、3日にはサイトを主宰する女性が入国時の空港で一時拘束され、米政府が批判する声明を出した。

 「エホ」は4日、「サイトが接続不能になった」とラジオで放送し続けた。編集長が「(選挙)違反情報を妨害する試みであることは明らかだ」と、与党側のサイト攻撃を示唆した。こうしたなか、ツイッターには「極東ウラジオストクでは出口調査で統一ロシアが3位になり、世論調査機関員が退去させられた」などと、刻々と書き込まれた。

 動画投稿サイト、ユーチューブも反与党の世論形成に一役買ったようだ。英字紙モスクワ・タイムズによると、プーチン首相が先月20日、格闘技観戦後にリングに上がったさい、激しいブーイングを浴びせられた映像は21日夜までに68万回再生された。ロシアのインターネット人口は推計5100万人。テレビなどの官製メディアと違い、政権は今後、対応に苦慮しそうだ。

3518チバQ:2011/12/05(月) 21:56:45
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111205/erp11120519570008-n1.htm
【ロシア下院選】
プーチン体制に倦怠感/事実上の惨敗 「国民の指導者」像強化?
2011.12.5 19:55 (1/2ページ)

4日のロシア下院選の投票終了後、モスクワの与党「統一ロシア」本部を訪れたプーチン首相(手前)とメドベージェフ大統領(ロイター=共同)
 【モスクワ=遠藤良介】ロシアの最高実力者、プーチン首相(前大統領)の率いる与党「統一ロシア」が4日の下院選で大幅に議席を減らした。プーチン氏が来年3月の大統領選出馬を表明したことで、プーチン氏の支配が長期化することへの倦怠(けんたい)感や汚職、貧富の格差など社会問題への不満が、有権者の間でじわりと広がっている現実を映し出した形だ。

 政権は今回、各地の行政当局や主要テレビ局を総動員して統一ロシアの得票確保に躍起となった。また、新聞やインターネットでは不在者投票制度を悪用した不正の横行も伝えられた。こうした実態を考慮すれば、今回の結果は「政権の惨敗だ」(専門家)とする見方が出ている。

 統一ロシアは議席過半数こそ確保したが、それは北カフカスやウラル地方の民族共和国などで80〜99%といった高い得票率を挙げた結果でもある。

 逆にシベリアの最大都市、ノボシビルスクでは統一ロシアが得票率28%と共産党に6ポイント差をつけられて敗北。統一ロシアはシベリアのイルクーツク州で35%、極東の沿海地方でも34%の得票にとどまった。

 モスクワ州やプーチン氏のおひざ元である第2の都市、サンクトペテルブルクでも32〜33%と苦戦した。

 統一ロシアの支持率低下を決定的にしたのは9月、プーチン氏が来春の大統領選に出馬し、メドベージェフ大統領は次期政権で首相に就くという「役職交代」を発表したことだ。プーチン氏は最長で2期12年間、大統領に居座る可能性があり、政治に対する有権者の疎外感が強まった。

 今回の下院選ではそうした批判が、連邦中央の統制が効きにくい極東・シベリアの遠隔地や、高等教育を受けた人の多い大都市部から現れ始めたと受け止めることができる。

 プーチン氏の個人的人気はいまなお高く、大統領選で氏に対抗できる候補者は今のところ見当たらない。プーチン氏が統一ロシアをメドベージェフ氏に預けて自身は党から距離を置き、「国民の指導者」像を前面に出していくとの観測もある。

 実際、下院に議席を獲得した4党は共産党を除いて親政権の立場であり、連立政府の形成や大統領選で協力する余地はある。

 ただ、今回の選挙で批判票を投じた層の根本的不満は、プーチン氏が大統領時代に築いたトップダウンの強権体制にある。

 モスクワ国際関係大のズボフ教授(歴史学)は「前回下院選からの4年間に新たな世代が現れ、インターネット・メディアが普及するなど状況は根本的に変わった」とし、「社会では政治への関心と権威主義体制への不満が高まっている。『アラブの春』のような民主化運動の高まりがロシアで再現される可能性も排除されない」と話している。

3519チバQ:2011/12/05(月) 22:03:04
>>3514-3515
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011120502000161.html
クロアチア、スロベニア 議会選で与党敗北
2011年12月5日 夕刊

 【ベルリン=弓削雅人】旧ユーゴスラビアのクロアチアとスロベニアで四日、議会選が行われ、いずれも与党の敗北が確実となった。欧州各国が財政危機に揺れる中、両国の選挙でも経済政策が最大の争点となった。

 クロアチア議会(定数一五一)選は任期満了に伴って行われ、地元メディアによると、ミラノビッチ議員が率いる中道左派の最大野党・社会民主党が得票率45%で第一党となった。

 同党など四党の野党連合で約六割の議席を獲得する見込み。コソル首相の中道右派・クロアチア民主同盟は汚職疑惑が響き、22%にとどまった。

 一方、パホル首相に対する議会の不信任を受けて行われたスロベニア下院(定数九〇)選は、暫定開票結果によると、首都リュブリャナのヤンコビッチ市長が立ち上げた中道左派の新党「積極的なスロベニア」が得票率29%で一位。

 中道右派の最大野党・スロベニア民主党が26%、中道左派の与党・社会民主党は10%だった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111205-00000092-mai-int
<選挙>クロアチア、スロベニアとも政権交代決まる
毎日新聞 12月5日(月)21時51分配信

 【ウィーン樋口直樹】クロアチアとスロベニアで4日、総選挙の投開票があり、いずれも最大与党の敗北で政権交代が決まった。クロアチアでは中道左派の社会民主党など4党から成る野党連合が過半数を制する勢い。スロベニアでは中道左派の新党「積極的なスロベニア」が第1党に躍進。ギリシャやイタリアなどで政権交代を招いた欧州債務危機の影響が、経済が悪化していたバルカン半島の2国にも及んだ格好だ。

 13年に欧州連合(EU、加盟27カ国)へ加盟するクロアチアでは、経済の停滞に加え右派の与党、クロアチア民主同盟の不正資金疑惑がコソル政権を直撃。開票率約70%の段階で、定数151のうち野党連合が78議席、民主同盟は48議席を獲得する見通し。クロアチアは9日に加盟条約に署名し、その後、30日以内に国民投票で加盟の是非を問う。

 一方、旧ユーゴスラビアから唯一EUに加盟している隣国スロベニアでは、パホル首相率いる中道左派の社会民主党政権下で、手厚い年金制度や公共サービスが政府債務を増大。有効な経済対策を打てないパホル政権は9月、信任投票を否決されていた。

3520チバQ:2011/12/05(月) 22:06:03
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111204/erp11120423570010-n1.htm
欧州債務危機ヤマ場 「メルコジ」体制で打開図る
2011.12.4 23:55 (1/2ページ)[欧州]
 【ロンドン=木村正人】今週、欧州は債務危機問題で大きなヤマ場を迎える。8、9日にブリュッセルで欧州連合(EU)首脳会議を開催し、ユーロ圏各国の財政規律の強化策や財政統合について大詰めの協議を行う。成果が不十分であれば市場から容赦ない仕打ちを受けるのは必至で、ユーロ圏は一層の窮地に陥る。土壇場に追い詰められたユーロの命運を握るのが、メルケル独首相とサルコジ仏大統領だ。「メルコジ」体制で欧州は戦後最大の危機突破を図る。

 メルケル首相とサルコジ大統領は5日、パリで首脳会談を行い、ユーロの構造的欠陥を克服する「財政統合」を達成するため、EU基本法改正案を共同提案、EU首脳会議に示す。改正案はユーロ導入国が財政規律を守れない場合、EUが予算案の再編成や修正を要求できるなどの内容だ。

 これを受け、欧州中央銀行(ECB)も8日の理事会でイタリアやスペインの国債購入拡大を表明するとの期待感が高まっている。

 ユーロ圏が債務を共同保証するユーロ共同債やECBの関与をめぐる溝は残るものの、メルケル首相とサルコジ大統領は10月のEU首脳会議で銀行側にギリシャ国債元本の5割削減をのませて以来、「メルコジ」の呼称が定着している。

 11月の仏カンヌでの主要20カ国・地域(G20)首脳会議では、ギリシャのパパンドレウ首相(当時)にユーロ圏離脱につながりかねない国民投票を撤回させ、イタリアのベルルスコーニ首相(同)に追加の緊縮策を迫った。

 「メルコジ」はかつて性格の違いから、陰で物まねをして揶揄(やゆ)し合う険悪な仲だった。が、メルケル首相より国内政権基盤が安定していたサルコジ大統領が同首相に譲歩するようになり関係が改善。今ではサルコジ大統領がフランス産ワインやチーズ、メルケル首相も同大統領の長女誕生にクマのぬいぐるみを贈るなど互いに心配りを見せる。

 サルコジ大統領から先のEU首脳会議で「ユーロに口出しするな」と一喝されたキャメロン英首相は蚊帳の外に置かれた格好だ。

 仏各紙は「サルコジ大統領はフランスの主権をドイツに譲り渡した」と批判するが、世論調査で「難しい決断が下せる」(同大統領60%、社会党のオランド候補39%)、「経済危機に対応できる」(同50%、同48%)と来年春の仏大統領選で苦戦が予想される“サルコジ株”が回復している。

3522チバQ:2011/12/05(月) 23:16:12
http://www.morningstar.co.jp/portal/RncNewsDetailAction.do?rncNo=589884
<EMeye>モルドバが16日に大統領選挙実施、政治空白解消へ
2011/12/05 14:40

 モルドバ議会は2日、全会一致で、大統領直接選挙を12月16日に実施することを決めた。モルドバでは、正式な大統領不在という異例の事態に終止符を打つため、11月18日に議会による大統領選挙を行う予定だったが、大統領選挙への立候補者が現れなかったため、大統領選挙は中止になっている。

 同国では大統領は国民投票によらず、議会によって選出される。昨年11月28日の総選挙では、2大政党の共産党と自民党を含めてどの政党も単独では大統領選出に必要な議席の60%(101議席中61議席以上)に達せず大統領不在の状況が続いている。

 大統領不在は09年9月に共産党のボロニン前大統領が辞任して以来2年以上にわたっている。こうした政治空白を解消するため、議会は昨年12月30日に、民主党のルプ党首に暫定大統領の権限を与えた。

提供:モーニングスター社

3524チバQ:2011/12/06(火) 12:35:30
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/12/06/20111206ddm007030130000c.html
ロシア下院選:与党「惨敗」 プーチン氏、戦略再構築へ 大連立視野の可能性
 【モスクワ大前仁】4日に投開票があったロシア下院選(定数450)は、政権与党「統一ロシア」が現有の315議席から80近くを減らす「惨敗」に終わり、来年3月の大統領選に党候補として出馬するプーチン首相にとって打撃となった。プーチン氏は議席の過半数獲得に強気の姿勢を示したが、戦略の立て直しを迫られるのは必至だ。一方、メドベージェフ大統領は野党指導者に秋波を送っており、「大連立」も視野に入れ始めた可能性がある。

 「統一ロシアは国の政治的な安定の礎となってきた」とプーチン氏は5日の会議で訴えた。党の獲得議席は238にとどまる見通しだが、「(過半数の)226議席を維持しているので問題ない」と明言した。

 プーチン氏は08年の大統領選の際、ダークホースとみられていたメドベージェフ氏を早期に後継指名するなど、多くのサプライズを演出してきた。

 しかし今年の選挙戦では、大統領と首相の間で「ポスト交換案」を発表したが、逆に国民の反発を招き、手詰まり感が強まっている。

 プーチン陣営が新戦略の一つとする可能性があるのが、首相の肝いりで今年5月に発足させた超党派組織「人民戦線」を活用する案だ。

 人民戦線は退役軍人や労働組合といった幅広い勢力で構成し、今回の下院選では200人以上が統一ロシアから出馬。プーチン氏は大統領選出馬をめぐり、先月末の統一ロシア党大会で、公認候補指名を受けた。

 だが、下院選で党の不人気が顕著になったため、今後は人民戦線に軸足を移し、「国民を代表する候補」の側面を強調していく選択肢もありそうだ。

 下院選では共産党など野党3党が16〜35議席を上積みする見通し。メドベージェフ氏は5日、野党指導者に向けて「統一ロシアは協力の用意がある」と述べ、議会運営での協調を改めて呼びかけた。プーチン陣営が大統領選へ向けて大連立を組むシナリオが浮上する可能性がある。

 カーネギー国際平和財団「モスクワセンター」のシェフツォワ上級研究員は、「プーチン氏には(現職首相の)特権が多く残されており、路線変更はない」と予想した。長期支配への反発が強まっていることを自覚すべきだとし、「より多くの勢力を引き込む必要がある」と指摘した。

毎日新聞 2011年12月6日 東京朝刊


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