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国際政治・世界事情

3491名無しさん:2011/12/01(木) 20:41:00
http://mainichi.jp/select/world/news/20111201ddm007030090000c.html
忘れられた紛争:コンゴ東部報告/下 鉱物、武装勢力の資金源
 ◇無法の混乱、好都合
 コンゴ民主共和国東部の暮らしは悪路との戦いだ。未舗装の道路が多い上、たとえ舗装されていても陥没箇所の連続で、上下左右に揺れる自動車での長距離移動は体にこたえる。赤十字国際委員会(ICRC)の四輪駆動車でさえ、くぼみにはまって身動きが取れなくなることもある。

 だが、南キブ州の州都ブカブの中心部を出て郊外の空港に向かう幹線道路は「別格」だ。舗装されたばかりの道路の脇には「中国の援助」と記された石碑が建つ。中国政府の資金援助で中国の土木工事会社が州都と空港を結ぶ約22キロの区間を改修したのだ。

 中国がコンゴ支援に力を入れる背景にはコンゴが抱える豊富な鉱物資源の存在がある。両国は07年9月、中国がコンゴの道路などの社会基盤整備と鉱山開発に50億ドル(約4000億円)の援助を提供する協定を結んだ。コンゴ政府は見返りとして、南部などに眠る銅やコバルトの採掘権を中国企業に優先的に与える取り決めだ。

 一方、コンゴ東部は携帯電話などの製造に必要なスズ鉱石や、金の主要産地だ。しかし、「中央政府の目が行きとどかず、鉱山の大半は武装勢力の手にあるのが実態」(地元記者)とされる。鉱物資源の密売・密輸が武装勢力の活動資金源となって、「紛争の火に油を注いでいる」(ICRC幹部)格好だ。

 武装勢力が東部で鉱山を支配下に収めておけるのは国軍が弱いためだ。北キブ州の州都ゴマから約80キロ北方にあるルチュルにICRCの案内で向かう山中、転戦中の国軍部隊に遭遇した。野菜などを載せた荷車を押して部隊につき従っているのは兵士の妻子たちだ。

 国軍将校の月給は140ドル(約1万1200円)、兵士は40ドル(約3200円)。転戦先に兵士が「単身赴任」すると、妻子を残す留守宅分の家計出費が余分に必要となるため、家族連れでの部隊移動が常態化しているという。「女性や子供を連れていては危なくて武装勢力との戦闘には不向きだ」。地元住民がため息をつく。

 武装勢力を国軍に組み込む政府の計画は難航し、国軍兵士の正確な人数さえ分かっていない。結果として東部はレイプや略奪などの犯罪者が処罰されない「無法地帯」と化している。現地の事情に詳しい国際協力機構(JICA)研究所の武内進一上級研究員は「武装勢力にとってはコンゴ東部に『法の支配』が及ばず、混乱したままの現状が望ましい」と分析する。

 「道路が未整備で『陸の孤島』になっている地区が減れば武装勢力は弱体化するはずだ」。ジャーナリストのプリモ・パスカル・ルダヒグワさん(44)がゴマの事務所で力説する。道路網が整備されれば国軍の山中展開が容易になり、住民たちも武装集団の「勢力圏」から脱出できるようになるからだ。

 「道路を良くする」と前回選挙(06年)で政治家が掲げた公約は十分に守られていない。11月28日投票の大統領選・議会選が武装勢力の弱体化による治安改善への一歩になるか。ルダヒグワさんは注視している。【コンゴ東部で福島良典】

毎日新聞 2011年12月1日 東京朝刊


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