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国際政治・世界事情
1
:
とはずがたり
:2005/05/23(月) 02:47:11
世界情勢・世界史ネタなど
軍事問題は安全保障論
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1043205301/l10
を国際経済問題は国際経済学
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/2246/1060165061/l10
を参照の事
3511
:
チバQ
:2011/12/05(月) 12:15:38
http://mainichi.jp/select/world/archive/news/2011/12/05/20111205ddm003030112000c.html
クローズアップ2011:きょうアフガン支援会議 パキスタン、タリバン欠席
◇具体的成果、期待薄く
ドイツ西部ボンで5日、アフガニスタンの安定化策を話し合う閣僚級国際会議が、日本など85カ国と国際機関が参加して約10年ぶりに開かれる。しかし、アフガン駐留の北大西洋条約機構(NATO)軍に越境誤爆された隣国パキスタンがボイコットし、紛争当事者の旧支配勢力タリバンも参加を拒否。アフガン戦争を主導した米国には関与を薄めたい本音がある。89年の旧ソ連軍撤退後に内戦を招いた反省から、世界は「アフガンを見捨てない」(ウェスターウェレ独外相)メッセージを打ち出せるのかが焦点だが、早くも具体的成果についてはあきらめムードが漂う。【ベルリン篠田航一、ニューデリー杉尾直哉、ワシントン白戸圭一】
◆独
◇仲介に「失敗」
会議を主催するドイツにとって、タリバンと、軍部がタリバンに影響力を持つとされるパキスタンは、ともに「舞台の主役級」(外交筋)だった。ボン大学のコンラート・シェッター教授(アフガン政治)は、「ドイツは当初から目標を高く設定し、タリバン参加の実現を目指したが、もくろみは失敗した」と語り、会議への期待値が下がったとの見解を示した。
ドイツは1年前から、仲介外交を試みてきた。独誌シュピーゲルなどによると、ドイツは昨年11月、極秘裏に南部ミュンヘン郊外でタリバン側と米国高官の会談をセット。会談は11時間に及んだ。その後、今年2月にカタールの首都ドーハ、5月には再びドイツ国内で会談を設定、タリバンと米国の「和平」への仲介役を務めた。
背景には、軍事活動にアレルギーの強いドイツのスタンスがある。ドイツ軍は06年からアフガン北部に駐留。しかし、09年にあった民間人ら約100人が死亡した誤爆を機に、国民の7割が派兵反対に転じた。ドイツが外交力のみで存在感を示そうとした理由だ。
タリバンの不参加はドイツ政府の交渉力の限界を示したが、NATO軍によるパキスタンへの越境誤爆の後、ドイツのメディアは「全ての外交努力がムダになった」と指摘、政府の無念を代弁した。
3512
:
チバQ
:2011/12/05(月) 12:16:05
◆アフガン
◇財政難、自立妨げ
これに対し、会議におけるアフガン政府の最大の関心は、治安権限移譲を終える14年以降、国際社会の支援をいかに引き留めるかにある。現在、政府の主要収入は年間15億ドル程度の関税しかないが、軍・警察の維持に年最大60億ドルかかるとされ、とても自立できる状況にない。
ザヒルワル財務相は、「昨年の国内総生産(GDP)は160億ドルで、援助なしでは生きていけない。国際社会が明確な(支援継続の)政治的決意を示すよう求める」と話した。
先月、今後の米国との戦略関係を話し合うロヤ・ジルガ(国民大会議)が首都カブールであり、「24年まで米軍駐留を認める」との決議を採択した。出席者からは「代わりに年間10億ドルの基地使用料をもらうべきだ」などの意見が続出。14年に任期満了で退任するカルザイ大統領が、それ以降もアフガン側に大量の資金が入るしくみを作りたい思惑を反映した会議だった。
しかし、国際経済の悪化や、カルザイ政権の深刻な腐敗体質への批判から、欧米諸国の支援継続は難しくなっているのが実態だ。
「国際会議を何度開いても、我々の生活は良くならないし、平和ももたらされない。政府の腐敗をはじめとする問題が多すぎる」。中部マイダンワルダク州の高齢の男性が記者に語った言葉は、世界が復興事業などに膨大な資金を投下しながら、人々が治安や生活の改善を実感できなかった10年を物語る。
「タリバンとの和平」というもう一つのテーマは、パキスタンの不参加で暗礁に乗り上げている。世界が米国に同調した01年と違い、今の国際社会は割れており、「和平」への道筋は見えない。
◆米
◇世論が「深入り」拒否
01年の米同時多発テロ後、米国はアフガン安定化が最大の国益だと判断し、米軍を投入した。今の米社会には「我々が直面している主要な問題は外的な脅威ではない」(リチャード・ハース米外交問題評議会会長)として、雇用問題などの内政を重視すべきだとの考えがあふれている。
オバマ政権は09年1月の発足時に、泥沼化していたアフガン戦争の打開を最優先課題に据えた。治安回復のため増派に踏み切る一方、パキスタンの部族支配地域こそが「テロの温床」だと判断し、対テロ戦争をパキスタンへ拡大した。この結果、国際テロ組織アルカイダの最高指導者ビンラディン容疑者の殺害(今年5月)など、テロ組織の弱体化にはある程度成功した。
だが、増派は年間1200億ドル(約9兆5000億円)の戦費負担を生み、米財政を圧迫。足元の経済が揺らぎ、アフガン側への権限移譲を終える14年以降の展望がないまま早期の米軍撤収を求める世論が台頭した。
オバマ大統領は11月17日の豪州議会演説で、米軍のプレゼンスを「アフガン・イラク」から「アジア・太平洋」へ移す新方針を表明した。アジアに米経済回復の活路を見いだすため、米主導の安全保障秩序を強化するのが狙いだ。だが、裏を返せば、展望の開けないアフガン問題への深入りを米世論が許容しなくなったことを反映している。
一方、対テロ戦争のパキスタンへの戦線拡大は、米無人機によるパキスタン領内への空爆により、アフガン再建のカギを握るパキスタンとの関係が悪化するという矛盾を生むことになった。米シンクタンク「ヘリテージ財団」のリサ・カーティス上級研究員は「アフガン問題で進展がない限り、米・パキスタン関係は危機から危機へ渡り歩くことを運命づけられた」と指摘した。
ボン会議は両国の関係修復へ向けた格好の機会とみられたが、先月26日のNATO軍の越境空爆に反発するパキスタン政府は欠席を表明。クリントン米国務長官は3日、パキスタンのギラニ首相に電話をかけ主権を尊重する考えを強調したが、関係修復のメドは立っていない。
毎日新聞 2011年12月5日 東京朝刊
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