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フランス語フランス文化質問箱
316
:
Sekko
:2011/04/03(日) 21:25:22
そういえば・・・
そんな話がありましたね。
ミッテラン時代のクレソン女史の有とか兎小屋の話とか、サルコジの相撲コメントとかも・・・
シラクの日本好きは半端じゃなかったようですが・・・
ド・ゴール時代となるとよく分かりませんが、今フランス語ネットをちょっと検索したら、やはり当時のどのメディアがどんなふうに伝えたのかは分かりませんでしたが、1962年の池田勇人首相の公式訪問の時にドゴールが「トランジスターのセールスマンに会った」とジョークで話したという話は確かに使いまわされています。
1996年11月にシラクが日本に来てフランス製品のプロモートをした時に日本のメディアがそのドゴールの言葉を引用して揶揄したという話が、当時のニュース(1996/11/28)にありました。そこでその言葉を誰も否定していないということは多分事実だったんでしょう。
で、その1996年というと、シラクが前年からのポリネシアでの核実験を再開して、日本を含めた抗議運動やフランス製品の不買運動があった後です。その後でシラクは核実験終了宣言をして反核のポーズをとり、日本への自国製品のセールスにとりかかったんですね。
もっともシラクは大統領選の公約としてこの核実験再開をはっきり打ち出していたのだから、その頃からすでに日本はそれを批判していてもいいはずなのに、日本びいきのシラクさんが大統領になってめでたい、と祝電を送っていたんですよ。私は当時それを批判した記事を書いたことがあります。
さらに、ドゴールが池田首相をセールスマン扱いした頃の1962年というのは、これはまた、
1960年に核兵器保有国となったフランスがアメリカから距離を置こうとしていたツッパリ時代の最中です。ソ連と袂を分かった中国に接近しようとして、1964年に核保有国となった中国寄りの政策を続けました。
そんな時代ですから、戦後ずっとアメリカ一辺倒だった日本に対するわだかまりは当然あったでしょう。ヨーロッパではドイツが報復しないようにと、必死で火種を冷却していた時期でもあります。日本のアメリカとの密着ぶりがフランスには理解できなかったのでしょう。
こうして見ると、戦後のすべての外交や経済の背景には核がある、という感じですね。
私の知り合いの仏教徒が、自分はすべての原発が核兵器基地に見える、ほんとの「冷」戦とはこのことだと思う、と言ってるのを聞くと、なんだかあらためて背筋が冷たくなります。
まあ、とりあえず、この福島原発危機が収束できるなら、アメリカさまでもフランスさまでもロボット連隊でも、なんにでもお願いしたいですが・・・
フランスは莫大な安全コストのかかる第三世代原発がご自慢なわけですが、ほんとにそれで意味があるのか分かりません。でも少なくとも、30年も40年も稼働しているような原発は事故が起こる前に廃炉、撤退してもらいたいものです。フランスも古いものがまだたくさん稼働していて、第三世代は実働まだなんですよ。それも新しい場所に建ててるわけで、古いのを廃棄して取り換えるという話ではないんです・・・
フランスは他のヨーロッパ国で認可されているソフト・ドラッグも禁止しているんですが、そのためにディーラーの抗争が激しく、密輸されるソフト・ドラッグの毒性も高い悪質なものが多いそうです。それで、いっそ、パリ近郊で管理して製造させて雇用を促進させ、品質の管理をした方がアルコールやタバコのようにコントロールできるのでは? というプラグマティック(?)な意見の人もいて今朝のラジオでしゃべっているのを聴きました。ドラッグとエネルギーはいっしょにできないものの、肥大する欲望はとめられない中での危機管理という点で、通ずるところのある発想だとも思いました。(日本は島国だからまだソフト・ドラッグでも食い止めやすいんでしょうか? )
http://setukotakeshita.com/
317
:
迷える大羊
:2011/04/05(火) 20:54:52
トランジスタセールスマンの話
ってやっぱり、本当、というか、事実無根の話ではなかったんですね。まあ、サムライに会ったとか、ニンジャにあったとかいわれなかっただけマシなんでしょうか??
>ミッテラン時代のクレソン女史の有とか兎小屋の話とか、サルコジの相撲コメントとかも・・・
しかし、日本に伝わってくるフランスの政治家の日本がらみの発言ってロクなものがないような・・。
>シラクは大統領選の公約としてこの核実験再開
これ、すごいですね。日本じゃ考えられませんね。たとえ田母神氏であっても、彼が選挙に打って出たとして、核武装を公約になんてとてもとても。
>日本びいきのシラクさんが大統領になってめでたい
思うに日本人とか日本のメディアの外国人観ってナイーブすぎるような気がしますね。あの人は「親日」だからいい人(日本にとってもいいことしてくれるんじゃ?)、あの人は日本嫌いだからダメ、イヤ、顔も見たくないとか・・。
でも、個人的な好き嫌いと国家の利害をかけた仕事としての日本との関わり方は違っていて当たり前でしょう。例えば、ロシアのプーチン首相なんかは、柔道をやっていた関係からか結構日本文化好きではありますが、だからといって北方領土問題で妥協などしないし、特に日本に甘い、なんてことはないですし。逆に日本嫌い、といわれるサルコジ氏は意外にも日本の常任理事国入りを支持していますし。
個人単位でみたって、個人的な好き嫌いだけで協力会社と付き合ったりしてるわけではないし、生活がかかった仕事上のやりとりは個人的な感情とは別にシビアになるものですよね。なんで、ガイジン相手だと、信じられないくらいナイーブになっちゃうんでしょうね?日本人って?
>戦後ずっとアメリカ一辺倒だった日本
戦後に限った話でもないような。戦前にすでにプロ野球とか高校野球がありましたし、戦前も外来語の圧倒的多数はアメリカ由来の英語ものでしたし、戦前の日本でもっとも出回っている自動車はフォードでしたし、輸出先NO.1はアメリカでしたし。だからこそ、アメリカの経済制裁が堪えたわけですが。
>フランスの原発
フランス国民は原発は「必要悪」と割り切っているようですね。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=a1DarvUcCZR0
世論調査をみると「わかっちゃいるけど止められない・・」てな感じで。電力8割が原発・・、もう今更、どうにもならないっていうか。その点、日本は「まだ」三割、今ならまだ「間に合う」のか?それにしても、どうしてフランスはここまで徹底して原発推進したんでしょうね?やはり、エネルギー政策が中東情勢などに振り回されるのを嫌ったんでしょうか?
逆に隣国ドイツは原発アレルギーが強く、ソフトエネルギーの開発推進も熱心で、原発反対の陣営の方からも称賛されることが多いですね。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik11/2011-04-05/2011040504_03_0.html
「ドイツでは、すでに発電量の
16%が再生可能エネルギーです。2050年には80%にするという。」
ドイツといえば、日本と並ぶ工業大国、経済大国。そんな国の電力が再生可能、ソフトエネルギーでまかなわれるとなれば、実に素晴らしいことです。これは、まさに「ドイツに見習え」だ、と思ったら、こんな話が・・。
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-20438020110405
「原発の一時停止措置により、ドイツは電力の純輸入国になったことを明らかにした。主な調達先は、フランスとチェコ共和国。」
主な調達先は原発率80%のフランスから?意味ねぇ〜、と思うのは私だけでしょうか?結局、間接的な原発依存ではないか?と思ってしまいました。
>ソフトドラッグ
まあ、売春の問題と似てますね。ドイツとかタイなんかは、この手の商売は需要がある限り、いくら根絶しようとしても、なくならない、それならばいっそ「公認」して、裏社会の資金源になることを阻止。関わる女性たちの人権侵害を最小限にっていう、いわば開き直りの政策ですね。
表向きは禁止で違法なのに、黙認。その弱みに付け込んで、さまざまな不条理、理不尽がまかり通る、というよりは、まだいいか?少なくとも偽善的ではないし、と個人的には思ったりもしますが、正直、何が正しいのかよくわかりませんね、この類の話は。
318
:
Sekko
:2011/04/05(火) 21:38:31
ヨーロッパの原発
ドイツがフランスから電力を買う得意先になる話はこちらではよく知られてます。
それもありますが、フランスの古い原発はドイツとの国境に近いところにあって、わざとやっているのかと反発されたこともあるほどだし、旧共産圏のハンガリーやブルガリアの原発に事故のリスクが大きくて、もし事故を起こしたらフランスはしっかり汚染されるとも最近読みました。チェルノブイリの当初の被害は今までに明らかになった被害の3%でしかないとか事態は今も深刻だとかという話も・・・。
要するに狭いところに国がひしめき合っているヨーロッパでは、いくらフランスが第三世代のEPRなら絶対安全であるかのような印象操作をしていても意味がないんです。やはり全ヨーロッパ、全世界のレベルで安全対策を強化しない限りだめですよね。排気ガスがどうこう言うより緊急かと・・・
http://setukotakeshita.com/
319
:
Sekko
:2011/04/05(火) 22:32:50
さっきの続きです。
さっき、いくらフランスが原発にがんばっても意味ないという話を書きましたが、危機管理について確かに日本よりはましな意識があるようです。
下のブログを是非お読みください。考えさせられます。
http://ameblo.jp/feynman/entry-10848722646.html
http://ameblo.jp/feynman/entry-10851111857.html
このブログには例の「原発ロボット」のこともあって、そこだけコピーすると、
(・・・)原子力技術者の端くれである私は、原子炉の専門家ではなく、核燃料サイクル・再処理技術を確立することを目指して経験したこととして、(・・・)
ということで、じゃあ、日本でもすでにロボットがあるのに今度のような事故には対応できない、ということで、「うちのをぜひぜひ・・・」と申し出るアメリカやドイツやフランスが空気読めてない、ってことなのかもしれません。
それはいいとして、上のブログを読むと、やはり国民性というか、国民がお上にナメられているような国と、下手すると人民蜂起の武力革命を起こされかねない、と、国の方が国民を恐れているような国とでは、国家事業における危機管理の意識は違ってくるような気がします。技術の差とかではなく、やはり政治の問題があるかと・・・
http://setukotakeshita.com/
320
:
迷える大羊
:2011/04/12(火) 19:45:57
それにしても
日本が科学技術大国、なんて話が信じられなくなりますね。フランス当局は全電源喪失の事態に備えた訓練をしていた・・、ですか、さすがですね。ていうか、それが普通って気もします。事故に至るような非常事態に電源が満足に供給される方がよほど不自然だとおもいますし。
まあ、フランスでもアメリカでもその他でも、この事態を食い止めてくれるならどこでも大歓迎ですけど。
ところで、ブログで
「この調子で「日本による全北半球放射能汚染」話がエスカレートしたら、本当に、これからは日本からフランスにくる観光客だって警戒されかねなくなるのでないか、と心配だ。」
とありましたが、すでに現実となっているようです。フランスじゃなくカナダの話ですが。
http://kaigaigossip55.blog28.fc2.com/blog-entry-792.html
これからどうなるんでしょうね。東北と東京、日本は。
321
:
迷える大羊
:2011/04/28(木) 20:56:13
フランスと原発、移民などなど
福島原発の事故を機に世界各国で原発への懐疑、反対が目につくようになりましたが、そんな中、各種世論調査などをみるとフランスはあまりその種の懐疑、反対は盛り上がっていないように思えます。
それにしても、フランス電力の80%が原発産というのは驚異的な数値です。どうして、ここまで徹底した原子力化を進めたのか??進められたのか?その理由として、ニュースウィーク誌はこんな分析をしておりますが、フランス在住者の実感として妥当と思われますか?
http://www.newsweekjapan.jp/newsroom/2011/04/post-217.php
1)フランス人は独立精神が強い。エネルギーで外国に依存すること、とりわけ中東のように不安定な地域に依存することには我慢がならない。だから原子力を必要なのもとして受け入れた。
2)文化的に、フランス人は巨大ハイテクプロジェクトが好きだ。超音速旅客機コンコルドを作りたがったのと同じ理由で原発も好きである(とくに安全な原発への執念は強く、仏アレバ社の次世代型原子炉EPRには過剰と思えるほど何重もの安全対策が施され、9.11同時テロが起こると、航空機が突っ込んでも耐えられるよう改良した)。フランスでは科学者や技術者が敬われ、政府の要職にも理系出身者が多いという背景もある(アメリカでは弁護士がそれに当たる)。
3)フランス政府は原子力の利点とリスクを理解してもらうため必死の努力をした。原発見学ツアーには既に600万人のフランス人が参加している。
ところで、話は全然変わりますが、最近、ヨーロッパ全体に移民制限、排斥を唱える政治勢力の台頭、動きが盛んとなっているようですが・・。
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/04/post-2055.php
「移民受け入れという慈善」はやめた
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/04/post-2060.php
フランス「国境封鎖」で移民列車を阻止
移民嫌い、外国人アレルギーの欧州の政治家およびその支持者の皆さんには、日本人の私から、とっておきのアドヴァイスが・・。
原発事故一発起こせば、実際に放射能が飛ぼうが飛ぶまいが、あっというまに、まるで煙でいぶりだしたかのように、外国人、移民、難民なんて一掃されちゃいますがな・・・、と。
もちろん、これは皮肉で日本は今、大変な風評被害を食らっているわけですが。いや、実際、私は首都圏在住ですが、3月11日以来、本当に外国人という外国人が見事に姿を消しましたねぇ。
322
:
Sekko
:2011/04/28(木) 22:32:41
今問題になってるのは・・
特にチュニジア移民ですね。
チュニジア人はみなフランス語を話せるし、旧植民地(保護領?)で、フランス国内にコミュニティがたくさんあるので流れてくるんでしょう。
私も、私の周りのフランス人も不思議に思うのは、独裁政権時代に自由を求めて難民として流れてくるのは分かっても、今はせっかくジャスミン革命も成功して、これから新しい体制を築いていくはずの大切な時に、働き盛りの人たちがなんで大挙して移民になるのか・・・経済的理由なんでしょうが、国の再建とかいう使命感とかないものでしょうかね。日本なんて島国のせいか、言葉が他国で通じないせいか、国内で危機が起こってもそう簡単に移民しようとはならないと思うんですけどね。
で、原発事故が起こったら移民がみな出ていく、というのも疑問です。
アルジェリア移民だってポーランド移民だって、昔、フランス人の従事したがらない炭鉱労働者として大量に「ご招待」されたわけです。
原発事故が起こったら、今福島が募集しているような、「清掃作業、資格問わず、1日3時間で3カ月、宿舎付き、自給1万円」、っていうのがあれば、喜んで3ヶ月働いて国に金を送る人だっているんじゃないかと思います。
移民受け入れが「慈善事業」だったことなんて一度もなかったと思いますよ。
まあ、移民の方が一枚上手で、「慈善」や「福祉」をしっかりあてにして、獲得してきたという面はありますが。
私個人は、「移動の自由」そのものは、動かせない基本的人権だと思ってますが。
フランスの原発依存の話、一番は、他のヨーロッパ国よりも安い料金で電気を提供、っていうのを皆が基本的に受け入れたのがあると思います。
でもそれより、そもそも核兵器のある国では、原発がセットになっていてもしょうがない、って思われてると思います。ドゴールが核兵器を開発したのも、ソ連への核抑止力だけならNATOの核の傘に入ってればよかったので、実はアメリカにも核抑止力を行使したかったんじゃないでしょうか。その時点で、軍事だけでなく平和利用の核もあり、となったのは当然の成り行きだったような。
技術力への過信、グランゼコールの技術者が権力者と重なってきた、というのもあるでしょう。
世界で唯一の被爆国で核兵器のない日本があえて原発に挑んで、事故を起こして、自分で自分を被曝しているって、昨今の図は、情けなさすぎ・・・
http://setukotakeshita.com/
323
:
迷える大羊
:2011/04/29(金) 20:29:29
「愛国心」の中身
>私も、私の周りのフランス人も不思議に思うのは、独裁政権時代に自由を求めて難民として>流れてくるのは分かっても、今はせっかくジャスミン革命も成功して、これから新しい体制>を築いていくはずの大切な時に、働き盛りの人たちがなんで大挙して移民になるのか・・・>経済的理由なんでしょうが、国の再建とかいう使命感とかないものでしょうかね。日本なんて島国のせいか、言葉が他国で通じないせいか、国内で危機が起こってもそう簡単に移民しようとはならないと思うんですけどね。
これは、私も不思議に思っていました。チュニジアがどうこうというより(あまり詳しくないので論じられない)、むしろ我が日本の方が、です。例のBBC世論調査では、日本人で日本を「Mainly Pojitive」と評する人々はわずか4割に過ぎません(大抵の国々では自国に関しては過半数がMainly positive)。
その割に海外移民は少ないのはなぜ?今回の震災でも、国内で移住の動きはあっても海外移民を考える、実行する人は稀です。日本のメディア、特に新聞、TVをみると、国家財政の赤字の問題が大々的に取り上げられ、「日本は破綻だぁ〜」みたいな論調が幅を利かせていますが、そんなことを主張する評論家も本気でそう思っているのなら、報酬はすべてドル建てで受け取り、不動産は海外で買えばよさそうなものですが、そんなことを実行している「破綻論者」の方は寡聞にして知りません。相変わらず、日本に住み、報酬は円で受け取っているようですし・・・w。
もちろん、言葉もわからず、勝手もわからない外国で苦労したくない、といえばそれまでですが、世界的にみれば、国家財政は破綻寸前、大震災、原発事故・・・なんて国家からは必ず海外への難民、移民が出るはず、というのがデフォルトなんでしょうね。だからこそ、例えば、ドイツとかロシアからこんな提案が出るんでしょうし・・。
http://www.afpbb.com/article/disaster-accidents-crime/disaster/2791279/6974977?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20110401/110530/
逆に中国、韓国といった近隣二カ国、BBCの世論調査をみても、メディアの論調をみても非常に「愛国的」ですが、その割に海外移民とか留学がやたらと多いのは??です。韓国の留学熱はとくにすごく、なんと小学生から母親同伴で留学させ、残ったパパはせっせと母子に仕送りという、スタイルが珍しくもないそうな(残ったパパはギロギアッパ、と呼ばれる)。
バイタリティがある、とポジティブな見方もできますが、そのエネルギーを自国の教育サービスの改善に振り向けられないものか?と思うのは大きなお世話、と思いつつ、つい考えてしまいます。
どうも、これらの事例をみると「愛国心」なるものの意味とか中身がよくわからなくなってきます。
324
:
迷える大羊
:2011/05/11(水) 04:07:43
アレバ社の評判
ってどうなんでしょうか?こんな話を耳にしたもので・・。元ネタはこれです。
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid989.html
『(汚染水の放射性物質の濃度を低くする作業については、フランスのアレバ社の技術を取り入れるということなんですが)
東電や日本政府がこういう現状だから、フランスやアメリカの手を借りると安心だという雰囲気が日本にけっこう広がってて、特に高名な評論家やそういう方々が、フランスやアメリカが入ってくれるからという感じでおっしゃってるでしょ。よく現実を見てほしいと思うんですが、アレバはフランスの国策会社で、国が9割方株を持ってる。アレバの技術を使ってる核技術施設はすでに日本にあるんですよ。それは青森県の六ヶ所村の核燃料サイクル施設、あるいは核燃料の再処理工場なんですが、これフランスの技術を入れたためにずるずるいつまでも稼働できなくて、もう20回近く先延ばしになってですよ。で、元々の費用は7600億円でできるはずが、何と2兆2000億になってるんです、すでに。これ日本国民が知らなくて、国際社会ではほんとに有名な話で、このロベルジョンさん(CEO)も含めて、国際社会ではもうフランスは六ヶ所村を食い物にしてると言ってるわけですよ。
(普通だったら大クレームですよね)
関係者だけクレーム言ってるが、国民や政府からのクレームは聞こえてこないわけですよ。青森でそういうことをやってるフランスに福島でお願いするというのは、国際社会の反応は、へえー、日本はよっぽどお金あるのかなという。
(しかも費用の交渉は後回しにすると)
どれだけ高い請求書が来るのかと。つまり今、「これだけの費用だったらやってくれますね」って契約して仕事するのを、後回しにしてまずやってくれと日本が頼んだことになってますよね。あとから何を請求されても文句言えないじゃないですか』
この話の信憑性はいかほどのものでしょう?とくに、以下の部分は非常に気になりますが(特に国際社会では有名な話、というくだり)、これに類する話をフランス、あるいは日本以外の他国で聞いたことはおありですか?
「これ日本国民が知らなくて、国際社会ではほんとに有名な話で、このロベルジョンさん(CEO)も含めて、国際社会ではもうフランスは六ヶ所村を食い物にしてると言ってるわけですよ。」
そりゃまあ、アメリカにしても、フランスにしても個人としてならともかく、国家や企業として見た場合、単なる善意や同情でここまで首突っ込んだりはしないだろう、ということくらいは世間知らずの私でも納得はいきますが・・・。
325
:
迷える大羊
:2011/06/19(日) 14:05:07
非常に唐突で
すみませんが、スーパージュニアとか「SMタウン」といったアイドルグループ(?)をご存じでしょうか?「そういえば聞いたことあるかなぁ?」程度で結構です。
実は私、韓国マスメディアのウォッチングが半ば趣味のようになってまして。ハングルはよくわかっていないのですが、彼の国の大手メディアは大抵、ネットで日本語版を出してますし、日本語と文法が似通っていて、共通する単語も多いので、機械翻訳でもどうにかこうにか意味がとれるので、普通の日本人でもウォッチは比較的容易です。そのせいか、韓国メディアウォッチを専門としたブログがあるくらいで・・・。
で、その韓国メディア(中央日報)の記事にこんなのがありまして。
http://japanese.joins.com/article/762/140762.html?servcode=400
世界のK−POPファンが「私の国にも来てほしい」(1)
「11日(現地時間)午後、フランスのル・ゼニス・ド・パリで初めて韓国歌手の大規模公演が大反響の中で終わった。しかしこの公演を現場で見られなかった世界の少女時代やSUPER JUNIOR(スーパージュニア)などK−POPファンは残念そうな表情だ。そこで世界のファンが選んだのはSMを相手にした‘大規模デモ’。 数千人のネットユーザーがSMエンターテイメント公式フェイスブック「SMタウン」(
http://www.facebook.com/smtown
)」に集まり、多くのコメントを書き込みながら‘オンラインデモ’を行っている。 (引用ここまで、以下略)」
全部引用すると長くなりすぎるので、詳細は記事をみていただくとして・・。もし、この記事が本当なら、すごい話で、当然、普段、アイドルやらポップスやらに興味のない一般フランス人とかフランス在住の人間にも名前とかイベントの存在くらいは当然、耳にカスっていていいはずだよなぁ、ということで。
326
:
Sekko
:2011/06/19(日) 21:03:00
K-POP
私の場合に限ってだけ言いますと、グループの名前は知りません。でも、韓国の若者のグループがパリで公演をしたことは知っています。
それは新聞に載っていたからです。今一番発行部数の多い無料新聞にも載っていました。だから記事は多くの人の目には触れているとは思いますが、私と同世代のような普通のフランス人の注意は特に引いていないでしょうし覚えてもいないと思います。
私の場合は、「へえ、K-POPって、日本だけじゃなくてフランスにも上陸してうけているんだなあ」と驚いたので覚えているのです。
考えたら、日本人が普通に欧米系スターや歌手をアイドル視してきたように、ヨーロッパ人がアジア系スターや歌手を違和感なくアイドル視できるのも当然かなあと思います。
だとしたら、日本で昔よく言われていた「日本人は欧米に憧れているから」という理由づけは関係なかったのかとも思います。
ヨーロッパのファンは別にアジアに憧れているのでなく、個々のスターやアイドルのファンになっているのですから。
マンガのキャラクターや動物キャラにすら誰でも夢中になれるのだから、人間の人種の差とか言葉の差とかあんまり関係ないのかもと思います。
http://setukotakeshita.com/
327
:
迷える大羊
:2011/06/20(月) 20:18:29
K−POP人気
>K-POPって、日本だけじゃなくて
この日本におけるK−POP、韓国芸能人気なんですが、正直、非常に実態がわかりづらいですね。私個人の実感を中心に述べますと、主に50代、60代の女性に熱烈なファンは確かにいます。(主にドラマですが)
また、テレビのワイドショー、女性誌なんかで、よく韓流スター特集はやってます。
でも一方で40代以下、特に10代、20代の若年層でいわゆるK−POPの話題が出たところを聞いたことがないです。単にアイドルやら芸能ネタに興味のない人間ばかりだから?でも、AKB48の話は雑談でちらちらでるんですが(総選挙、とか)。親戚にこの手の話を一番するであろう、ティーンエイジャーがいるんですが、彼女にきいても、やはり、ほとんど話題に上らない、とのことでした。
でも、メディア、特にテレビ(フジテレビ、TBS系が特に)をみると、何やら、熱烈K−POPフィーバーが列島を駆け抜け、みたいな報道がしきりに出てきます(「羽田空港でファン800人熱狂」とか「予約ウン万枚」とか・・・)。
うーん、どうなってるんだ?これは??単なる主観的な感覚ではなく、もっと具体的なネタ、データはないものか?と考え、2010年度のオリコンシングルチャートランキング(ベスト100)にあたってみました。
http://www.oricon.co.jp/rank/js/y/
いわゆるK−POPアーチスト、となると16位の東方神起の「BREAK OUT」が最高、以下49位の少女時代「GEE」、67位KARA「ミスター」、という結果でした。
同じく2010年度のアルバムチャートを・・。
http://www.oricon.co.jp/rank/ja/y/
7位 BEST SELECTION 東方神起が最高、45位 ガールズトーク KARA
70位 KARA BEST KARA 77位 COMPLETE SET Limited Box 東方神起 80位 COMPLETE SET Limited Box 東方神起
という結果でした。
まあ、何もない状態から「成り上がった」結果であれば、健闘してるかな?ってといえますが、「大流行」というにはあまりにも無理がありすぎ。特にメディアへの露出の派手さを考えると、「ええ?あれだけ騒いでこんなものなの?」との感は正直、否めません。
大体、ランキングにしても、発売当初の勢い(発売週にいきなりトップ10入り)と通年のランキングにえらく落差があるし・・。
東方神起なんかは確かに人気あるようですが、日本を拠点に日本語で活動、となるとK−POPというには微妙、韓国出身のJ−POPアーチストというのが実態に近そうな・・。
といった具合なので、フランスで人気、という記事をみると、ホントか?実態はどうなんだ?そういえば、フランス在住のSEKKO先生が・・・、と相成った次第です。
失礼いたしました。
328
:
迷える大羊
:2011/06/22(水) 12:25:02
K−POP2(英国編)
またまた、すみません。しかも、今回はフランスではなく英国での話ですが、同じヨーロッパつながりってことで勘弁していただくとして。
例によって韓国大手紙「中央日報」の記事から・・。
http://japanese.joins.com/article/954/140954.html
「SHINee、ビートルズの聖地を‘K−POP’の合唱で染める」
なんだって!?これまた、すごい。これだけの大フィーバーなら、英国のみならず、たとえ、ポップス、アイドルに対する興味あるなしに関わらず、全欧で知られていいはずですが・・・、こういう話、ご存じですか?
記事概要は以下の通り。
『英国ロンドンのアビーロードスタジオに「ウィ・ウォント・シャイニー(We want SHINee)!の声が響いた。
??SHINeeは19日、ロンドンのアビーロード・スタジオで、日本デビューショーケースを行った。現場には800人余りの欧州ファンが集結し、アビーロード一帯がまひするという事態となった。この日のライブ公演は、メディアや音楽関係者のために準備されたもので、一般のファンには公開されないイベントだった。しかし欧州各地からやってきたファンは、午前9時からスタジオの周辺に集まり、「ウィ・ウォント・シャイニー(We want SHINee)!」と、声を張り上げた。この日、欧州ファンはメンバーの名前と応援文句をハングルで書いたプラカード、韓国の国旗である太極旗などを振ってSHINeeの曲を合唱した。(引用ここまで、以下略)』
例によって詳細はURLの記事を読んでいただくとして、個人的にはいろいろと突っ込みどころが・・。
>SHINeeは19日、ロンドンのアビーロード・スタジオで、日本デビューショーケースを行った。
これが、いまいち意味がわかりません。今回の場所はパリじゃなくてロンドンで、しかも日本デビュー??
>これまでスティービー・ワンダーやブライアン・アダムス、コールド・プレイ、ロビ
>ー・ウィリアムズなど、世界的なポップスターたちがライブ公演を行ってきた場所でも >ある。
ライブ公演?アビーロードって録音スタジオでは???
>ファンによって交通がまひしたスタジオの前を通り過ぎる現地住民も、クラクションを鳴>らしながらこれに加勢し、まるでストリートフェスティバルを連想させるような雰囲気に>なった
これもすごいです。本当なら英国のみならず、全欧芸能マスコミの話題となってますよね。
しかし、個人的には普通はスタジオで録音を行っているときに、いくら熱狂的なファンでもこんなことするかな?第一、中で何やってんのか、見えないだろうし、わからないだろうし、そんなところで騒いで楽しいかな??と素直でない疑問をもってしまうのですが・・。
ちなみにアビーロードというのは、記事中にもあるとおり、ビートルズがその多くの楽曲をレコーディングしたスタジオで、ビートルズ後期のアルバムのタイトルにもなっていて、洋楽ファン、ロックファンには超有名なスタジオです。
329
:
Sekko
:2011/06/22(水) 19:10:28
ル・モンド紙の記事
ロンドンのことは分かりませんが、アビーロードに若者がつめかけていたので邪魔だから車がクラクションを鳴らしたんでしょうね。そんなのをフェスティヴァルみたいっていうのかなあ。
フランスのグーグルで調べると、K-POP情報を流しているサイトがあって、ついに大手の硬派ル・モンド紙にも記事が掲載されたとあり、それはWeb版なんですが、リンク先を開いてみると、
韓国は輸出商品としてのK-POPを国がらみで支援している、
英語でコミュニケを出している、
マーケティングが優れている、
国際色(台湾からスカウトなど)も出している、
ソシアル・ネットワークでの口コミ・カルチャーに助けられた、
などの理由で、ヨーロッパに市場を広げつつあることが書いてあり、
スタイルはアメリカ風、
日本ほどにはコスプレ感覚がない、
と紹介、
中国と日本という両国にサンドイッチされた状態で車と電化製品だけを輸出産業にしている国が何とか文化も売ろうとしているのだ、
というような解説でした。
確かにフランスでは中国と日本の存在感の方が文化、経済、共に大きいですから、一般の人にとっては、韓国は電化製品のイメージくらいで、影が薄いと思います。政治的にはもちろん北朝鮮の方が話題になります。
アジア系の若い男の子たちって中性的な雰囲気だったりヴァーチャルな雰囲気だったりするからヨーロッパでも若い女の子には受けるかもしれません。
今のところマイナーであることは確実ですけれど。
上述したサイトで、韓国のテレビニュースでフランスで熱狂しているファンの姿が流れていましたが、インタビューされていたフランス人の女の子の一人は「個人的には別に好きじゃないけど音楽はいい」と答えてましたが、そこには字幕は入らなかったですね。
http://setukotakeshita.com/
330
:
迷える大羊
:2011/06/22(水) 21:25:05
やはり・・・
東スポとか夕刊なんとかみたいなところの記事ならともかく、一応は全国最大手の一角を占める新聞にこういうツッコミどころ満載な記事が出るのがなんとも・・。
ルモンド紙の記事の御紹介、ありがとうございます。まあ、そうだろうな、というか、ルモンド紙の分析内容は日本でもネット上では当たり前のように言われている話なんですが、なぜか、新聞、テレビにこういった見解は登場してきません。
ひたすら礼賛記事ばっかりです。いえ、別にK−POPそのものに含むところは何もないし、個々のアーチストはなれない外国語でよくがんばってるなぁ、と思ったりもするんですが、なんていうか「白々しい」し、実態とあまりにかけ離れている報道内容が不気味です。
いや、ルモンド紙のような見解を述べたテレビキャスター(木村太郎氏)もいるにはいるんですが、発言後、数日も経たないうちに、放送したテレビ局(フジテレビ)は謝罪を表明しましたね・・。他の誤報では、名前違いのようなケアレスミス以外はなかなか謝罪しないのに。一体、なんなんだこれは?と思っていたんですが、JASRAC(日本音楽著作権協会)のデータベースを検索して納得。
http://www2.jasrac.or.jp/eJwid/main.jsp?trxID=F00100
KARAとか少女時代といったK−POPアーチストの欄の出版社名にフジテレビの子会社である「フジパシフィック音楽出版」が大量にヒットするんですよね。(ついでにTBS系の日音も)
道理で・・。つまり、K−POPが本当に当たればこれらのテレビ局は大儲けってわけで。あんまりフェアな気がしませんが。しかしまあ、一方、こういった世界はある程度虚構上に成り立っている、といえるわけで、ツッコんだり、真に受けたりする方が野暮なのかもしれませんけど。
331
:
迷える大羊
:2011/06/23(木) 14:08:52
国策サブカルチャー?
先ほどから、K−POP話であれですが・・。どうして、このK−POPの話にこだわるのか?というと、なんていったらいいのか、マスメディアの白々しさみたいなものがいろいろ浮き彫りになっているような気がしてしょうがないからです。
お断りしておきますが、いわゆる韓流について個々の作品、アーチストについては含むところは何もありません。いい作品があることも確かですし、中高年女性が中心ですが、一定のファンをつかんでいることも確かです。でも、なんていえばいいんでしょうね、問題はその「売り込み」の手法というか、過程がツッコミどころ満載なんですよね、個人的に。
ルモンド記事と先程触れたフジテレビキャスター(ネット上でも)が共通して指摘するのは、
・韓国は輸出商品としてのK-POPを国がらみで支援している、
ということですが、これは中傷でもなんでもなく、実際、このような話があります。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/sports/2011/06/22/0700000000AJP20110622003100882.HTML
「K−POPの競争力強化支援へ、韓国政府」
大衆文化産業のグローバル競争力強化案”ですか・・・・。フジテレビで木村太郎氏が”韓国政府の中にはブランド委員会というものがあり、K−POPをブランド化するために広告代理店にユーチューブなどのK−POP動画をたくさん再生するよう依頼している”・・・と主張したら、韓国メディアは”大衆文化を国家がコントロールするのは常識的にありえない。あきれてしまう”・・・と反論してましたが??。
http://japanese.joins.com/article/817/137817.html?sectcode=A10&servcode=A00
(「K−POPの流行は韓国政府が操作した詐欺」…日本放送)
木村氏は詐欺とはいってませんし、ことさら侮蔑するような調子でもなく、むしろ、韓国はそれだけやってんだ、みたいな論調でしたが・・。 とにかく、先に触れたとおりフジテレビは即座に謝罪しました。
http://japanese.joins.com/article/979/137979.html?sectcode=400&servcode=400
(韓国政府による韓流操作の主張、フジテレビが謝罪)
でも、ルモンドに対しては特にクレームはないみたいですね。
ただ、K−POP動画を操作しているか否かは確かに不明ですが、韓国政府に「国家ブランド委員会」なるものが存在し、「今後海外のウェブサイトやブログ、動画サイトのユーチューブで、韓国に関連する不正確な情報をすべて修正し、韓国のブランド価値をさらに高める”(下記URL記事より)」活動をその業務の一環として行っているのは事実のようですね。
http://www.chosunonline.com/news/20100601000021
「韓国に対する低い評価を正す」
これが政府による大衆文化のコントロールでなければ何なんだ?と、個人的には突っ込みを入れざるえないんですが。
それにしてもねぇ、伝統芸能ならまだしも、アイドルやらドラマやらアニメやらといったサブカルチャーって国策でやるもんなんですかねぇ?本当にそれで「競争力」のあるコンテンツができるものなんでしょうか?
日本も親方日の丸とか日本株式会社とか言われたことがあったけど、通産省は自動車会社を育成しようとしたことなんかないし、今や日本を代表するコンテンツとなった漫画やアニメなんて、低俗、馬鹿になる、有害図書なんていってPTAと一緒になって潰そうとしていましたけどねぇ。
アメリカのハリウッド映画、ドラマにしたって同様でしょう。そもそも、ハリウッド映画にしても、音楽にしても、日本アニメ・漫画にしても、まずは国内で熾烈な競争とシビアな国内消費者の目によって磨かれたものが海外に出ているわけで、その段階をすっ飛ばして、いきなり海外というのも、大丈夫かい?それで?ですが・・・。
まあ、韓国の場合、音楽市場についていえば、日本の30分の1以下、しかも日本以上のネット社会で、みなネットで視聴してしまうためにCDがロクに売れません。何せ2010年度の韓国では10万枚以上売れたアルバムはたった7枚しかないということですし。
http://www.chosunonline.com/entame/20110210000026
これだと、海外に出ない限り、大きく儲けることができないわけですが、それにしても・・です。
普通に考えれば、韓国POPカルチャービジネスに関しては、ツッコミどころが満載なんですが、先程から述べているとおり、新聞、テレビなど表のメディアでこれらの事情に触れるところは皆無、というか触れたら、木村太郎氏のように、たちどころに問題視されます。
ポップカルチャーなんて人による好みの違いが非常に大きい分野であるわけですから、称賛する人もいれば、全く評価しない人もいるわけで、いろいろ意見があっていいはずですが、韓流に関して、メディアに出てくるのは賞賛記事ばかり、というのも薄気味悪い。もちろん、売れて売れまくっている、ということなら、そういうこともあるかもしれませんが、実際の数字(売上CD枚数、視聴率)を調べると、そんな感じはしない・・、何なんでしょうね?
フランス関係のBBSなのに、韓国の話ばっかりになってしまいましたが、フランスも確か、かつてはハリウッド映画など海外コンテンツ規制があったように思いましたし、なんとなく文化政策には積極的に国が関与、といったイメージがありますが(韓国ほど露骨にはやらないでしょうが)、サブカルチャーの分野に国が関与、なんてことはあるんでしょうか?
また、フジテレビ、TBSのように、特定アーチストの出版権をテレビ局が仕入れて、公共の電波で大宣伝、なんてことはフランスのテレビ界であるんでしょうか?
332
:
Sekko
:2011/06/23(木) 17:30:41
観光局も
ええと、ちなみにルモンドのソースはこちらです。
http://www.lemonde.fr/culture/article/2011/06/09/la-vague-pop-coreenne-gagne-l-europe_1534023_3246.html
(今読み返すと、中国や台湾にも売りやすいようにとチンタオの人をスカウトでした。)
それで6月のパリ公演が可能かどうかフランスでフランス人がfacebookで呼びかけたとあり、そのプロモートのために、4月には韓国の観光局もVisit Koreaキャンペーンの一環として、ファンのグループを韓国にご招待旅行を助成したようなことも書いてありますね。
SMエンタテインメントというところのオーディションに毎年1万人が応募で合格した人は3年から5年、SMアカデミーで歌や踊りや語学のレッスンを受け、美容整形までされることもあり、入ってからデビューするまでに2億ウォンほどかけて、数年で終り、ということもあるとか。
フランスはもちろん自国文化の輸出を産業として政府も応援していますし、観光キャンペーンもあり、「フランス語」振興も国策の一つです。
日本でも観光キャンペーンありましたけれど、確かに売り物はやはり京都とか、伝統文化、伝統芸能などでしたよね。
フランスはあまり気にせず、新しいトレンドもどんどん売っています。これはまあフランス・ブランドというのがすでに確立しているからでしょうね。
韓国の場合は、ブランドを作るのに、伝統文化よりもグローバル競争力やマーケティング戦略を基に、すぐに売れる、みたいな効率重視を感じさせるところが違和感の原因かなあと思います。
中国のスポーツ選手養成シーンも思い出します。一部のエリート養成のために多くの若者が犠牲になったり、捨てられていくような気がするし、その一部の成功者も、使い捨てだったりすると、これは人権意識の問題だったりするのかもしれません。
「若者文化」というのはやはり「既成の文化」に反発するようなところから力を汲み上げてほしいですね。
http://setukotakeshita.com/
333
:
迷える大羊
:2011/06/23(木) 21:20:01
サブカルと伝統芸能
おつきあいありがとうございます。
>「若者文化」というのはやはり「既成の文化」に反発するようなところから力を汲み上げてほしいですね。
私がもっとも言いたかったのもこれ。韓国の姿勢に何よりも疑問を感じたのは、サブカルを「国威発揚」「見栄」の道具と思ってない?ってことですかね。大体、ホンマもんのアイドルオタクが
>韓国の国旗である太極旗などを振ってSHINeeの曲を合唱した
なんてするわけないじゃんっていうのがそもそも最初の突っ込みどころですし。ある意味、国旗、国歌、国威発揚とはもっとも縁遠い分野ですしね。
確かに、サブカルチャー、ポップカルチャーの拡散がその国のイメージアップやら理解度アップに貢献はしますが、それはあくまで結果であって、最初から狙ってやるもんじゃないだろ、ってことですね。
ビートルズとかレッド・ツェッペリンなんかが英国政府の助成で活動していた、なんて聞いたことないし、彼らの曲や言動にいわゆる、保守的な意味での祖国愛を訴えるものは皆無ですし(冗談ではあるけど)。
ところで、サブカルチャー、伝統芸能と分けて語ってますけど、今、伝統芸能となっている分野も元を正せば、作られた時代はサブカル、キワモノだったってものは多いんでしょうね。例えば、浮世絵などリアルタイムで作られていた時代はサブカルチャーであり、「大人」は見向きもしない代物で、だからこそ、幕末になって名作、傑作が簡単に海外に流出してしまった、って聞いたことありますね。クラシックといわれる音楽、ベートーベンやらモーツァルトやらも当時は「不良の音楽」だったかもしれないし・・。
ロックなんかも、ビートルズの時代あたりまでは、エレキギターで演奏しているだけで「不良」扱いされた、って聞いたことありますし、50年代のアメリカでは大人から目の敵にされた、とのことですし。歌舞伎もそうみたいですね。逆にいうと、そういう「偏見」「迫害」を撥ね退けてこそ「本物」なんでしょうね、サブカルチャー、ポップカルチャーって。
そんなサブカルも時代が下り、大人の文化となり、さらに進んで「伝統芸能」となり、そしてつまらなくなっていく、または一般人とは縁遠い代物となっていく、という過程を辿るんでしょうね。
そういう意味では、現在日本を代表するコンテンツとなっているアニメ・マンガも「ヤバい」のかもしれません。つまり、変に持ち上げられて、「大人文化」になりかかっている、という意味で・・。相変わらず、「良識ある大人」からは「低俗、馬鹿、下品」とこき下ろされる文化であり続けた方が、その自由さ、破天荒さが失われなくていいのかも・・、とふと愚考するのでありました。
334
:
迷える大羊
:2011/06/28(火) 12:44:44
ギリシャとフランス
前回も同じようなスレを立てていたような気がしますので、恐縮なんですが・・。
今、ヨーロッパでもっとも熱い?国ギリシャの経済問題について。
単に経済不振、国家破綻というだけなら、それはお気の毒、という話なんですが、ギリシャの場合、ちょっと単純に同情できないんではないか?と個人的には思うところ大なんですが・・。
ソースは朝日新聞社系の週刊誌「AERA」の昨年5月10日号ですけど(ネットにはありませんでした)それによれば・・・。
◎ギリシャの公務員の数は約100万人で、全人口(1120万人)の1割弱、全労働人口の4人に1人が公務員である・・1974年の軍事政権崩壊後、右派左派で政権交替を繰り返し、そのたびに、自分たちの支持者を公務員として採用したため、こんなに膨れ上がった。
◎公務員によるストライキが、1年に1000回ある・・“特権階級”とも言える公務員が自分たちの既得権を守るために、必死になっている。
◎年金の相続というワケわかんない制度も存在する・・本人と配偶者が死亡した場合・・娘が親の年金受給を引き継ぐことができる。現在約4万人の女性が受給しており、年間の支出額は約5億5千万ユーロ(約644億円)になる。
その他、時間どおり出勤すると手当がつく、とか年金は大抵の先進国で65歳からであるところが、58歳からもう支給開始、職種によっては55歳からもOK、しかも、現役時代の9割支給、というのですからおいしすぎます。
他にも、ロクに納税されない消費税の問題とか、ツッコミどころをあげるとキリがなく、このへんにしときますが、かなり出鱈目です。まあ、公務員の問題は日本にも天下りとか特殊法人とかいろいろあるんで、あまり上から目線では語れませんが・・。
あと、ユーロ、EU加入時の財政状況の申告も粉飾決算、との事実が、09年の政権交代を機にバレてますし・・。
しかし、ギリシャ一般国民に、これが異様である、との認識は薄いらしく、現在、緊縮財政反対に燃えに燃えているようです。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=aw1mwroDohxQ
EU、ユーロの中心的存在はなんといってもフランス、ドイツですが、これらの国々の一般国民はギリシャへの支援について、どう考えているんでしょうね?
ドイツ人などは不満たらたらだったらしく、こんな結果を招いたようですが。
『ドイツ首相も支持率急落、ギリシャ支援に不満
【ベルリン=三好範英】ドイツの公共放送ARDが放送した世論調査(25、26日実施)
結果によると、メルケル首相の仕事ぶりに満足との回答は、
前月比マイナス10ポイントの48%と急落、2005年秋の首相就任以来最低水準となった。
欧州の財政危機問題に対し、「政府は迅速かつ結束して処理した」が47%、
「政府は正しい決定をした」は34%にとどまるなど、財政危機への対応のまずさが、
首相への信頼低下に直結した格好だ。特に首相が「ギリシャへの財政支援は行わない」
と明言しながら、5月上旬、巨額の支援に踏み切ったことが不信と失望を招いた。
ソース:(2010年5月29日23時38分 読売新聞)』
フランスの世論にこうした動きはない、あるいはなかったんでしょうか?私がフランスの有権者、納税者ならかなり抵抗を感じますが・・。
正直、ギリシャはユーロ離脱、の方が「お互い」の為、という気もしますが、そういう方向には行きそうで行かない、ブツブツいいつつも、援助するのは、
・ドイツ、フランスは国内の金融機関が大量に保有しているギリシャ国債が、ギリシャユーロ離脱、となると大幅に値下がりするため。
・伝統的な「汎ヨーロッパ主義」の考えが抜けないため。1920年代にリヒャルト・クーデンホーフ・カレルギーが汎ヨーロッパ主義運動を推進して100年近い苦労を重ねて、やっとここまできたのに、10年そこそこでパーにされてたまるか、との気持ちが強いため、
じゃないか?と個人的に思っていますが、どうなんでしょうか?タテマエとは違うフランス一般人のホンネが知りたいところですね。
335
:
Sekko
:2011/07/05(火) 23:40:48
ギリシャの話
すみません、いろいろ取り込み中だったのでお返事できませんでした。仕事も遅れていてゆっくり書けませんが、ギリシャ問題はもちろん大いに関心があります。
確かにフランスとドイツとの間には温度差があるし、ギリシャの年金制度についても、同じヨーロッパ内なのに、間違った情報がたくさん流れています。一例を挙げればアングロサクソンの新聞がミスしたのをフランスのメディアが何の裏もとらずに次々と翻訳して増幅したこともありました。
たとえばこれまでギリシャの定年は男性65歳、女性60歳だったので、ギリシャの改革担当大臣が、「平均は63歳」と発言したのをなんと53歳と書かれて、53歳から急に67歳(でしたっけ?)になることを散々揶揄されました。
もちろん誤りは指摘されたのですが、一度広まったものはインパクトが強くて。
私もそんなこんなで、ギリシャ人のメンタリティは他のヨーロッパ人とはまったく違うんだなあと思ったこともありましたが、今は、何でも民営化することを条件にするEUの方針に抵抗する市民運動などをヨーロッパの社会民社主義の砦として支援しています。
財政が破綻したから一律に緊縮するというより、これらの国では貧富の差の拡大や失業などが問題なので、アラブ世界のジャスミン革命などと、実は根は同じだと思います。アラブ世界では「独裁者を追い出す」という分かりやすい道がありましたが、ギリシャでも寡頭政治であることは事実ですし。
フランスはヨーロッパで唯一、社会資本家が債権を売り買いしたり市場経済に出さないようになっているシステムの国です。福祉や年金がリアル・エコノミーから遠く離れた投機の対象にされる今の状態を根本的に何とかしないと、ソーシャル・ネットワークでつながった不満の声はどこでも拡大すると思います。日本はなんだかその方向にいかないような感じですけれど…そのへんのメンタリティの差は大いに興味があります。
http://setukotakeshita.com/
336
:
迷える大羊
:2011/07/09(土) 21:40:07
御無理はなさらずに・・
お忙しいところ、お相手いただけるだけでもも感謝しております。まあ、ほとんどボランティアのようなものですし、お気楽にしていただければ、と。お答えできない、わからないこともおありであることは承知しておりますし。
そうですか、同じヨーロッパ内でも誤解、誤報が多いんですね。日本で触れる欧米メディアはユーロの埒外で、冷ややかに眺める英米系のものが多いですから、なおさらそうかもしれませんね。
でも、主観、誤解が入りにくい数値データ(ソースを見失いました、すみません)でギリシャをみても日本の神奈川県程度のGDPなのに経常赤字の金額が世界第五位っていうのは、こういってはなんですが、やはり、どうみても身分不相応の消費、浪費があるとしか思えないんですが・・・。
社会保障、福祉は必要だし大切ですが、無から有が生まれるわけではなく何事も元手が必要ですからね。そういう意味で、妙に斜に構えて経済成長より、生活重視がなんたらかんたら、ということを安直に口にする政治家、評論家は個人的にはあまり支持できないですね。
ギリシャがユーロに加盟していなければ、通貨が暴落して、物を買ったり(無駄遣い)や外国からの借金に自動的に歯止めがかかり、ここまでひどい事態にはならなかったんじゃないでしょうか?。「稼ぐ力」が大してないのに、ユーロ加入で実態経済と無関係にドイツ、フランスといったヨーロッパの経済大国並の信用と購買力をいきなり得たのがそもそも間違いの始まりとしか思えないんですが・・。
借金しても、それが国内の産業振興、景気対策などに有効に使われていればいいんですが、もし、そうならこんなことにはなってないですよね。
私的にはドイツの有権者、納税者の反発もわかるような気が・・。イソップ童話のアリとキリギリスの話は世の心理だな、と。いえ、別にキリギリスをギリシャに当てはめてるわけではなく、うまい話、誰にとっても都合のいい話はこの世にはない、ってことで。
337
:
迷える大羊
:2011/07/09(土) 21:46:32
ギリシャ2
ところで、西欧の一般人にとってギリシャってヨーロッパの一部って認識はあるんでしょうか?私、ギリシャに昔、旅行で行ったことがあるのですが、古代文明やキリスト教(ギリシャ正教)を除けば、街のムードとか、人種構成とか、生活習慣などは、どちらかっていうとトルコとかレバノンとかといった中東西部のムードが濃い感じがしましたが・・・。
個人的にはギリシャがEUに加盟できるんなら、トルコも入れてやれよ、って思ったりしますけどね。
338
:
迷える大羊
:2011/07/09(土) 23:18:46
英国・ギリシャ
連続投稿すみません。「アングロサクソンの新聞」で思い出しましたが、ギリシャ危機に関して英国の経済紙「エコノミスト」の記事見ましたが、なんか、どこか、「他人事」っぽい感覚みたいですね、単にユーロに参加していないから、というのではなく。英国も一応、「ヨーロッパ」なんですが、あまりそういう感覚はないようで・・。
私個人はユーロ(ヨーロッパ共通通貨)ってなんだか中途半端で非現実的な構想だなと、発足以来思っていたので、英国がEUに参加はしても、ユーロには不参加、というのは、個人的には、さすがだ、とは思っているんですけど。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/13126
「ユーロ危機:ギリシャが倒れたら・・・」
339
:
Sekko
:2011/07/09(土) 23:22:43
ギリシャのことなど
ええとこれは単なるおしゃべりのカテゴリーで続けますが、私も、エーゲ海クルーズなどでギリシャ本土やエーゲ海の島々プラストルコの一部を巡った時に、日本人としての目では、ギリシャとトルコって、激しく似てるなあ、と思いました。ギリシャって全然ヨーロッパじゃないじゃん、ギリシャをヨーロッパに入れた段階でトルコを拒否する理由はないなあ、とも。
でも、そもそもヨーロッパの語源からしてギリシャのエウロパだし、文化的ルーツからいうと避けて通れない、ナナ・ムスクーリがギリシャ語をEUの公用語にするために奔走したようにシンボリックな意味は大きい、と思います。でもそれならユダヤ=キリスト教ルーツも尊重してイスラエルやパレスチナも入れちゃえば、と思ったり・・・
これだけ経済格差のある国同士で共通通貨を採用するのはもともと無理だと思います。最初の6ヶ国くらいではじめればよかったのに。
しかし、今のアラブの民主化運動も含めて、フランスの野望は相変わらず、「地中海連合」を組織することなんですよ。ドイツが地中海沿岸に国境を持たないというところがフランスにとってすごく大事なんです。ドイツが北アフリカ諸国に旧植民地を持たないことも相まって、ドイツと差異化してリーダーシップを維持したいというメガロな幻想ですね。泥沼化しているリビア空爆合意からアラブ連合も撤退しましたし、アフガニスタンからイラクに至るアメリカの失敗から学習しないでフランスはバカなことをしていると思います。7月12日にリビアに対する今後のことが決定されるので注目しています。
NATOの空爆だということで、日本のメディアなんかでは、「またアメリカが干渉している」というトーンのものもあるのですが、反乱軍にせっせと武器を投下してるのってフランスですよ。アメリカ主導なら、いっそもう、サダム・フセインやビン・ラディンのようにカダフィを捉えるか殺すかしているでしょうが、中途半端に国連やらNATOの陰に隠れて人道主義的行動原理を振り回しているフランスのやっていることは、外交的自殺行為だし、リビアの市民にとっても最悪になりつつあると思います。
WBのトップがアメリカ人、IMFのトップがヨーロッパ人という暗黙の了解なども「西ヨーロッパとアメリカ」の連合軍ヘゲモニーを引きずっているわけで、ギリシャはまだまだ翻弄されそうです。
http://setukotakeshita.com/
340
:
迷える大羊
:2011/09/23(金) 11:55:29
ユーロ危うし?
先ほどから延々と続けているギリシャの破綻騒ぎ。いよいよシャレにならない事態になっているようですね。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=ahDmti5gqN3o
ギリシャはユーロ離脱の国民投票考えていない−報道を否定
パパンドレウ首相がIMFなどから求められている「緊縮財政」について、国民投票により信任を得ることを望んでいる、つまり、そんなこと(緊縮財政)をやれば、またまたギリシャ国民の猛抗議で、これまた死者が出るような有様になりかねないため、パパンドレウ首相は国民投票による後ろ盾を得ようとしている、という話を、ギリシャのカティメリニ紙という新聞が報道したけど、ギリシャ政府の報道官はこれを否定、ということですね。。
国民投票とはすなわち、
「緊縮財政を実施し、ユーロに残留するか」
「緊縮財政を拒否し、ユーロから離脱するか」
という二者択一です。国民投票の件は一応、否定されましたが、カティメリニ紙の報道はギリシャ国民の社会的な思いを代弁しているように思えますが・・・。
ギリシャがIMFなどから支援(というか再支援)を受けられるかどうかは不透明な情勢ですし、イタリア国債も格下げ(S&P)されたし、対円レートも下げ続け、いよいよ1ユーロ100円を切りかねない情勢で、ユーロの混乱は泥沼にはまっているかに見えるんですが、現地の反応、情勢はどうなっているんでしょうか?
ユーロ圏で、失業率、成長率ともにもっともマトモで、最大最強の経済大国はドイツですが、そのドイツにしたって、ギリシャに貸し込んだユーロ債権が不良化すれば、金融危機になりかねないわけですが。
そのドイツですが、ユーロ推進派の政治家が全く選挙に勝てない情勢のようで、メルケル連立与党は今年になって何度も選挙における敗北を喫してますし。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK899818120110919
独ベルリン市議会選でメルケル首相率いる国政与党が敗北、FDPは議席獲得できず
そういえば、フランスでも確か来年、大統領選があって、独仏両国の政治家は「ユーロ」について、有権者から厳しい審判を受けることになるわけですよね?。
フランス有権者のユーロへの信認は現在どうなっているんでしょうか?
341
:
迷える大羊
:2011/09/23(金) 12:38:56
対ギリシャ感情
そのEUの中核国ドイツなんですが、マスコミの論調をみると、本当にギリシャに対してはイラついている、というかムカつきが止まらないって様子が文章の端々に出てますね。
ニュースウィーク誌の今週9月28日号のトップ特集は「ユーロ分裂?」ですが、その中にシュテファン・タイルさんという同誌ベルリン支局長(たぶんドイツ人)の記事があって(欧州から始まる崩壊スパイラル)、その中でギリシャについて、「統治不能で腐敗にまみれ、産業競争力も皆無の域内隠れ途上国が放蕩の限りをつくし・・・」とか「他の強い国々が救済してくれるという甘い期待の下、財政赤字を垂れ流し・・」と、そこまでいうんかい、と思えるほどにボロクソです。
ギリシャにしたって、上から目線で「あんな奴、要らなねぇ」みたいなことを言われ、キリギリス呼ばわりされ、「節約せんかい!努力せんかい!身の丈にあった暮らしをしろ」なんて説教されて面白いわけがないのであって、この記事によれば、アテネ在住のドイツ人が「このナチ野郎」と罵られて、自宅を荒らされた、なんてこともあったみたいで。
昔のように戦争とか、関係が決定的に決裂する、ってことはないんでしょうが、今後、いろいろと感情的なしこりが残りそうで。それにしても、ヨーロッパ合衆国を最終目標に、そのワンステップとして始まったユーロが却って、円満な関係を阻害している、というのは皮肉以外なにものでもない気がします。
個人単位でもカネの貸し借りが人間関係を決定的に破壊することはよくありますけど、国と国との関係もそうなんですね、当たり前のことでしょうけど。
ところで、この対ギリシャ感情について、フランスの反応がなぜか、ネットやその他ニュース媒体を漁っても、なかなか出てこないんですよね。どうしてフランスの反応に関する報道が少ないんでしょうね?もう一方の中核国で、ユーロの命運を握る国なのに。
まあ、来年の大統領選の結果をみれば、ある程度はわかるような気もしますが。
342
:
Sekko
:2011/09/23(金) 20:19:19
ご無沙汰してました
先日の「韓国系フランス人」
http://8925.teacup.com/babarder/bbs/652
にお答えしないまますみません。韓国人の養子が多いことは知りませんでした。
フランスのアジア系養子で目立つのはやはりベトナム人かカンボジア人とか、「フランス語」が通じやすい国が多いので。
この「韓国人の・・・」という発言は、フランス語では「われらが国民的韓国人の・・・」という揶揄的な発言だったので、ちょっとニュアンスは変わります。
そしたら元大臣のラシダ・ダチも「われらが国民的モロッコ人」、ラマ・ヤデは、「われらが国民的セネガル人」と言わなきゃならなくなる、などと反撃されてました。
なんといっても、大統領選出馬表明している人にノルウェー人でもある例のヴァ・ジョリ女史やスペイン系のマニュエル・ヴァルスがいるお国柄なんで、こういう発言がすぐ叩かれること自体にまだ救いがあるかな、と私は見ています。
さて、ギリシャとユーロ問題。
「統治不能で腐敗にまみれ、産業競争力も皆無の域内隠れ途上国が放蕩の限りをつくし・・・」
というのには笑えました。
今EU内では11種の通貨が併存しています。
それが12種になろうと13種になろうと、それでEUが崩壊するわけではなりません。
1930年の大恐慌の時に、さっさと金本位制を捨てた英国が最初に持ち直したように、ギリシャやドイツにもユーロ離脱の可能性を残した方がいいという人もいて、そんなものかとも思います。
それにしても、ドイツ、オランダ、フィンランド、オーストリアあたりのやっぱり「働き者の北国」系とお気楽なギリシャ・ラテン系のメンタリティの差ってあるような気がしますね。
両者混血系のフランスは、どっちにもいい顔がしたいし、ユーロやEU自体の言いだしっぺだし、そもそも社会党がヨーロッパ推進派だったから、ユーロも原発と同様「国是」に近い感じですからね。
むしろサルコジならリアル・ポリティクスでユーロをつぶしても不思議がなさそうですが、ドイツといっしょになって「上から目線」で目立つのは好きだし左派への機嫌取りもあるでしょう。
正直、もうそんなに持ちこたえられないんじゃないかと思います。
ヨーロッパは政治と経済の両輪で、というのがよく言われるのですが、細かいところを見ていくと今でも「言ってることと実際が全然違う」所がたくさんあります。
EU内の税関廃止と学生の自由交流(単位を認めるなど)、EU共同研究機関への支援とか、外交方針の合意とか、第一次産業援助とか、社会政策とか、残すべきところを残して、無制限な投資の規制を作っておけば、ユーロをひっこめてもいいんじゃないかと思います。
ヨーロッパは「合衆国」は無理で、「連合」がいいところでしょう。
http://setukotakeshita.com/
343
:
迷える大羊
:2011/09/24(土) 02:06:33
毎度ありがとうございます
>フランス語では「われらが国民的韓国人の・・・」
そういう表現があるんですね、フランスでは。日本のマスコミでは民族差別、人種差別との非難、あるいは国内の在住民団体からの抗議を恐れて、韓国関連の否定的な側面はあまり報道されない傾向が強いですが、韓国ウォッチャーの間で、韓国が世界有数の孤児・海外養子輸出国(人口比でみれば多分世界一)であることは常識です。
>なんといっても、大統領選出馬表明している人にノルウェー人でもある例のヴァ・ジョリ女史やスペイン系のマニュエル・ヴァルスがいるお国柄なんで、こういう発言がすぐ叩かれること自体にまだ救いがあるかな、と私は見ています。
そうですね、確かに。サルコジ大統領もハンガリー移民の二世ですし、ヨーロッパ有数、というか、多分ヨーロッパ一の多民族国家ですよね、フランスって。
>それにしても、ドイツ、オランダ、フィンランド、オーストリアあたりのやっぱり「働き者の北国」系とお気楽なギリシャ・ラテン系のメンタリティの差ってあるような気がしますね。
決定的な決裂はないにしても、この二つの系列の国家間で醜い、というか仁義なき泥仕合が今後始まりそうな悪寒がするのですが、どうなんでしょうね。カネを貸す側も借りる側も必死ってことで。最近、ヨーロッパでも日本マンガを読む人が増えているようですが、このマンガも是非、読まれてほしいなぁ、なんて半分冗談、半分本気で思ったりします。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%8B%E3%83%AF%E9%87%91%E8%9E%8D%E9%81%93
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8A%E3%83%8B%E3%83%AF%E9%87%91%E8%9E%8D%E9%81%93%EF%BC%881%EF%BC%89-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%BC%AB%E7%94%BB%E6%96%87%E5%BA%AB-%E9%9D%92%E6%9C%A8-%E9%9B%84%E4%BA%8C/dp/4062605503
ドイツ人からすると、連帯保証人になって、自分がこさえたわけでもない借金を背負う羽目になった気分なんでしょうね。
>EU内の税関廃止と学生の自由交流(単位を認めるなど)、EU共同研究機関への支援とか、外交方針の合意とか、第一次産業援助とか、社会政策とか
それで十分ではないの?何を焦っている、あるいはいたんだろう?と思ってしまうのですが。多分、米国への対抗意識、世界におけるヨーロッパの地盤沈下や存在感の低下を食い止めたかった、あたりが理由かな、と思うんですが、どうなんでしょう?現代の欧州人は世界の中心、世界のリーダーはヨーロッパであらねば、という意識は強いんでしょうか?
344
:
Sekko
:2011/09/24(土) 07:29:35
ナニワ金融道
このマンガ、モーニングで時々読んでました。作者が最近亡くなったんですね・・・
私はわりと好きでした。
しかし、日本、しかもナニワが舞台で、この感覚はフランスではかなりシュールでしょう。
逆にいえば、フランスに何十年も住んでいる上に、日本でもサラ金の世界とか、このマンガにある世界とは無縁に暮らしていた私が、こんなある意味ディープなマンガを自然に面白いと思えたり、あまり違和感がなかったりするのって、なんでしょうね。
意外にこういう裏社会みたいなのが日本人のDNAに刻まれた原風景なのかなあ・・・
http://setukotakeshita.com/
345
:
迷える大羊
:2011/09/24(土) 18:58:39
ナニ金
連続投稿恐れ入ります。
>作者が最近亡くなったんですね・・・
2003年ですね。もう8年経ちますか。連載終了がナニワ金融道の連載終了が1997年ですから、成功した、と思ったらもうお亡くなりになった、てな感じですね。ロシア文学の「罪と罰」からインスパイアされたらしいですが。
>この感覚はフランスではかなりシュールでしょう
日本人の私が眺めたって、かなり独特な感じがしますからね。そりゃ、フランス人には違和感ありまくりでしょうね。でも、カネの貸し借りを巡る悲喜劇は万国共通だと思うんですけど。 逆にフランスのマンガとか文学、映画にナニ金に相当するような作品ってあるんですかね?あと、連帯保証人とか、手形の裏書ってフランスにあるんだろうか???
ユーロに対して、今のところ北の貸し手組、特にドイツは騙されて連帯保証人にされたような被害者意識があるんでしょうが、ユーロの恩恵を最も受けているのも、ドイツなんじゃないですか?。何しろ、ユーロ圏内なら、為替レートを気にすることなく、輸出に励めますし、実際、おかげでドイツの景気は今現在いいわけですよね。
ユーロがなくなって元のマルクに戻ったら、円高以上のマルク高になる可能性が高く、日本以上に輸出依存のドイツには打撃が結構あるように思えますが、どうでしょうね。
346
:
迷える大羊
:2011/09/28(水) 07:18:05
ギリシャの労働時間
このギリシャ危機、ユーロ危機なんですけど、
>ドイツ、オランダ、フィンランド、オーストリアあたりのやっぱり「働き者の北国」系とお気楽なギリシャ・ラテン系
なんてステレオタイプでみていましたが、必ずしもそうでもなさそうな話もありますね。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/headline/2010/06/08/0200000000AJP20100608002200882.HTML
韓国総合ニュースの記事なんですが、この記事によれば、
「OECDで2000時間を超える国は韓国とギリシャ(2120時間)だけ、OECD平均は1764時間となっている。」
のだそうですし。
http://www.oecdtokyo2.org/pdf/policybrief_pdf/pb55.pdf
#search='ギリシャ 労働時間'
上の資料でも、ギリシャは労働者一人あたりの労働時間が長い国に分類されてますね。
で、どの資料をみても、フランスは労働時間の低い国のトップバッターです(笑)。
とすると、ギリシャの一般国民は一生懸命、さんざん働いているのに、国は破産、周辺諸国(EU勝ち組?)から上から目線できつい説教をされて・・・となんだか同情すべきなんじゃないのか?と思えてきます。これだけ、働いているんだったら、年金で少々ズル(?)してもいいか・・、なんて気も。
逆にフランスってすごい、あれだけ休みまくっても豊かな国、EU内勝ち組?の地位をキープしてるんですから。キリギリスはどっちだ?ですね。
まあ、ギリシャの場合、付加価値の高い、稼ぎとなる産業がほとんどない、政治の不安定、腐敗が破綻、貧しさの何よりの原因なんでしょうが。
347
:
Sekko
:2011/09/29(木) 08:10:13
ギリシャのこと
下の記事、もし翻訳できたら読んでください。
http://www.marianne2.fr/Grece-les-trois-mensonges-des-medias-et-des-experts-1_a192305.html
#
これを読むと、ギリシャ人が働かないとか、ドイツ人が働くとか、みんなあやしくなります。
2005年の時点では、購買力を基準にした各国の一人当たり生産高を比較すると、ギリシャはたとえばポルトガルより高いんですよ。ちなみに一番からルクセンブルク、アメリカ、アイルランド、ベルギー、フランス、オーストリア、フィンランド、英国、ドイツ、EU平均(中略)・・・・日本、スペイン、そしてギリシャです。
金融業や工業が少なく、農業や観光などのサービス業でこれだけの生産をするには労働時間が多いわけです。(公務員はやや少なかったのが、10月からサラリー据え置きで週40時間に引き上げられます。)(ちなみにフランスは35h)
ギリシャはユーロ圏に入ったせいで、金持ちの資産が外に流れ、たとえばキプロスの銀行に口座がうつっている、ユーロ高のせいで、トルコ、チュニジア、ヨルダンなどに観光客を奪われた、2005年来のドイツのユーロ政策の犠牲になった、などとも書いてあります。
ユーロから外れて通貨切り下げすれば財政再建できるのに、と、私でも思ってしまいます。
今のフランスとドイツのくっつきぶりも不可解で、第二次大戦でいえばイギリスと味方でドイツとイタリアとは敵だったのに、ユーロで結束しているのは、シャルルマーニュ(カール大帝)の「フランク王国」の名残なのかも、と思ってしまいます。フランク族とアングロサクソンと地中海族の確執かなあ、とも。(この仮説をフランス人に披露すると、妄想扱いされますが・・・)
ギリシャの一般市民はほんとに気の毒だと思います。
フランス人が人生を謳歌している割にはちゃんと働いてるのは確かに不思議ですね。一部の人がものすごく働いていることは事実ですが・・・
http://setukotakeshita.com/
348
:
迷える大羊
:2011/09/30(金) 05:53:59
ユーロって?
>ギリシャはユーロ圏に入ったせいで、金持ちの資産が外に流れ、たとえばキプロスの銀行に>口座がうつっている、ユーロ高のせいで、トルコ、チュニジア、ヨルダンなどに観光客を奪>われた、2005年来のドイツのユーロ政策の犠牲になった、などとも書いてあります
しかし、なんだって、ギリシャは「粉飾決算」をやらかしてまで、EU入り、ユーロ入りを目指したんでしょうね?そのあたりの理由、事情がさっぱり・・。「国際化」だの「グローバル化」などを無条件に是、とする人はこのギリシャの有様をなんだと思ってるんでしょうか?
それにしても、ユーロのシステムの問題点、欠陥は発足時から予想がついた、と思うのですが、10年前のユーロ発足時のメディアの論調ってひたすら礼賛ばかりでしたよね、少なくとも日本や米国においては・・。
「超大国・EU誕生」とか「ドルに代わる基軸通貨」だとか・・。以前から思っていることですが、日本もアメリカもとにかくヨーロッパ先進国に夢と理想を抱く人が多く、そんな「先進国」のすることなら「間違いない」と盲目的に信じている人々があまりに多すぎるような・・。
いえ、ヨーロッパ諸国そのものをどうこういっているんではなくて、例をあげるとキリがないのですが、どうして日本人には海外、外国にありもしないユートピア、理想郷を見出そうとする人が後を絶たないのかなぁ?ってことですが・・。
>フランス人が人生を謳歌している割にはちゃんと働いてるのは確かに不思議ですね。
独断と偏見ですけど、なんていったらいいんでしょうか、そのメチャメチャよく働く優秀な一部のフランス人が時間をかけて作ってきたシステムが優れている、のではないか、と。
まあ、個人単位でみて、ドイツ人がメチャクチャ真面目で働くとか、ギリシャ人が働かないとか、なんて法則はないですよね。
勤勉、とされる日本人だって、明治以前、江戸時代の日本人は結構適当でいい加減だったって話もありますし。
349
:
迷える大羊
:2011/10/22(土) 02:02:28
フランス人と外国語
フランス人、というとステレオタイプとして、自国の文化とフランス語に限りない誇りを抱き、フランス語こそ世界一美しい言葉と固く信じて疑わない・・、英語とか英語圏に対抗意識が強くもち・・なんていうのがありました。
しかし、最近、教会がらみで20代のフランス人と知り合いましたけど、いろいろ聞くと「英語話したがる人多いよ」「外国人を避けているように見えるのは、単に語学が苦手なだけ」「ええ?外国文化大好きだけどなぁ。」・・・etc。なんだ、日本人と同じじゃん、てな結果でした。
上記のような「フランス文化最高、フランス語こそ世界一美しい言語と信じ・・」みたいな、妙なステレオタイプとか都市伝説はどこから出てきたものなんでしょうね?
350
:
迷える大羊
:2011/10/22(土) 02:40:50
フランスの学校の外国語教育
また、韓国メディアからのネタですが。
http://japanese.joins.com/article/249/144249.html?servcode=A00&sectcode=A00
中央日報9月30日付の記事なんですが。
『フランスのある高校が「韓国語」を正式科目に採択した。 別の高校では近く大学入学試験準備のための正規講座を始めるという。
在フランス韓国教育院のチェ・ジョンレ院長は28日(現地時間)、「韓国語を正式科目として中等学校で教えるのは欧州全体で前例がないと聞いている」と述べた。 フランスでは1956年、ソルボンヌ大に初めて韓国語講座が開設された。
フランス西南部都市ボルドーのフランソワマジャンディ高校では、2011−2012学年度が始まった5日から韓国語の授業を行っている。 実用外国語の選択科目で、正規教科。 18人の1年生がこの科目を選択し、1週間に3時間ずつ授業を受けている。 外国語特性化学校のここはボルドーの名門の一つ。
パリのビクトルディリ高校では近く大学入学試験「バカロレア」の準備のための韓国語講座が始まる。 政府機関が密集した7区にあるこの学校には官僚の子どもが多い。 バカロレアの受験生は韓国語を第2外国語または第3外国語として選択できる。 6月の試験では約60人がこれを選択した。 チェ院長は「主に同胞または親の片方が韓国系の家庭の子どもが受験したが、フランス人学生の関心も高まっている」と説明した。
フランスの韓国語教育拡散についてチェ院長は「部分的には韓流の影響もあるが、着実に韓国語と韓国文化を学生に知らせる努力が行われてきたため」と説明した。』(引用ここまで)
この記事を取り上げたブログが他にもありまして、そこのコメント欄には「ボルドー在住経験者」が次のようなツッコミを入れていました。
・リセ・フランソワ・マジョンディは特に名門でもなく、ボルドーの普通の公立高校である。
・このリセ・フランソワ・マジョンディはかなり前から外国語教育の実験校であり、仏語の授業について行けない外国人生徒向けの母国語補習”について実験的取り組みが行われてる高校。
・1980年代末に、既に日本語の授業があった。ただそれは、あくまで在仏日本人でフラン スの学校に通う仏語が未熟な日本人の高校生が、日本語授業で単位を補う、といった形 の運用で、ついでに興味のある仏人生徒がいれば一緒に受講できますよ、といった感 じ。
・同様の事情で韓国語の授業が設置されたのは在仏の韓国人子弟が増えた為。韓流とか韓 国側の「韓国文化を知らせる努力」とはほとんど関係がない。フランスでは1990年代初頭に「オレンジ族」と呼ばれる韓国人留学生が大量に押し寄せ、そのほとんどが学校を終えても滞留を続けているし・・・、とのこと。
まあ、この辺の事情は中央日報でも「主に同胞または親の片方が韓国系の家庭の子どもが受験したが」との一文でさりげなく触れられてはいますが・・。
フランス在住者として、実感としては、どちらが事実に近く感じられますか?
351
:
Sekko
:2011/10/03(月) 06:42:39
(無題)
>最近、教会がらみで20代のフランス人(・・・)
まず、こっちの方。これは20代なら不思議じゃないでしょう。21世紀からこっち、国の差よりも世代の差の方が大きいのが実感です。「外国のもの」をありがたがる傾向はインテリの中には昔からありました。今は第一外国語は英語が主流だし、中学高校で英米の学校に行く子も少なくないです。
次の韓国語についての話。
まあ、韓国車や電化製品の知名度や普及度に比べると、韓国語が中等教育に現れたのは遅すぎる感じですね。文化的には、ジャポニズムや中国学の伝統からいうと中国語、日本語の教育の歴史と同列には語れませんが。中国語は華僑も昔から多いし、今も中国人がどんどん増えているので、単純に、白人のフランス人の学習者が増えてきたのはやはり中国の経済発展によるビジネス展望の見えてきた最近の傾向です。
それに比べると、日本人の子弟はたいてい日本人学校に行くので、日本語を教えるリセは少なくても、「日本人の生徒」というのはほとんどいなくて、やはりマンガやゲームや柔道、剣道の人気によって集まるフランス人生徒が主流です。
最近、知り合いのフランス人の一人息子で、イギリスのハイスクールを出て、中国語や日本語もならっていたのに、この秋、大学でパリに来て、中国語科と日本語科が定員いっぱいだったので、「しかたなく韓国語科」に入ったという人がいます。中国語、日本語、韓国語という選択は、その程度(つまり定員の問題)でしかないのか、と軽いショックを受けました。後で意見を聞かれたのですが、あまり答えようがなくて・・・
中国語を個人授業でやっている白人フランス人の中学生も知ってますが、中国語なら華僑系のフランス国籍の子弟がたくさんいて、中国語はもちろんバイリンガルだし、実際に中国とのビジネスに活躍している若い人も多いので、白人が無理して早期教育に投資してもどうなのかなあ、と思っています。それこそ、ビジネスなら英語で十分だと思うし。
韓国人留学生も何人か知ってましたが、エリートばかりだったので一般化できません。
フランスにいる「普通の韓国人」の知り合いというのは、不思議なことに、ハーフを含めて、何十年も住んでひとりもいません。中国人やベトナム人はもちろん、ラオス、カンボジア、タイ、ミャンマー、シンガポールなどのアジア人ならすぐに思いつくのに・・・
唯一個人的に知っているフランスの韓国系文化の人は、フランス人(白人)の韓国仏教グループだけです。考えてみれば不思議です。そんなわけで、少なくとも私には、テクノロジーは別として、文化としての韓国や韓国語が最近特にフランスで存在感を増したという感じはしません。
http://setukotakeshita.com/
352
:
迷える大羊
:2011/10/03(月) 08:56:01
お忙しいところすみません
ご回答をいただいた感想は「やっぱりね・・・」でした。なんか、韓国メディアにケチばかりをつけている、と思われると困るので、一言付け加えると、日本とか、なんていったらいいのか、「自国の国威発揚」が絡まない記事は、まともです。
特に経済記事とか世論調査など、きちんとデータ数値とソースを示した上で記事書きますし。ちなみに、私は韓国メディアのおかげで、ああ、世の中には、世界にはこんな統計、データ、ランキングがあるんだ・・、とわかったことが多いですし。
日本は輸出依存(各種統計ではそのような証拠はない)で円高で破滅だの、凶悪少年犯罪が増えて治安が悪くなっただの(実際は減っている)、見出しと煽り優先の日本メディアよりまともな面もあります。しつこいようですが、日本と「国威発揚」が絡まなければ、という前提において、ですが。
>最近、知り合いのフランス人の一人息子で、イギリスのハイスクールを出て、中国語や日本語もならっていたのに、この秋、大学でパリに来て、中国語科と日本語科が定員いっぱいだったので、「しかたなく韓国語科」に入ったという人がいます。中国語、日本語、韓国語という選択は、その程度(つまり定員の問題)でしかないのか、と軽いショックを受けました
いやぁ、そんなもんでしょう。十代、二十代の学生なんて。かくいう私も、大学の第二外国語は中国語にしたかったんですが、なぜか中国語が選択科目になく、仕方なく、適当に単位が取りやすいとの噂のあったドイツ語にした、といった手合いですから(笑)。ドイツ人が聞いたら脱力するだろうなぁ、って思います。逆にその年代で、中国、日本の東洋文化に深い知識と関心があり・・、なんていったらそっちの方がビックリです。
353
:
迷える大羊
:2011/10/03(月) 20:57:48
日本企業??
>韓国車や電化製品の知名度や普及度に比べると、
その韓国企業なんですが・・。
ネット上にはびこる、いわゆる「嫌韓」ユーザーとか民族偏見の持ち主、と思われたくないので、触れないようにしていたんですが、その韓国輸出企業の欧米圏のCMっていうのが、こう、なんていうか、苦笑いというか、よくやるよ、といった代物がしばしばあって・・・。例えば、これ。
http://www.youtube.com/watch?v=LjKs6HxOFpk&feature=player_embedded
ニンジャだぁ?今時、なんちゅうベタな日本イメージで売り込んで・・・、どこの日本企業だよ??と思って、画像と音声をよーく見て、聞いてみると、韓国を代表するエレクトロニクス企業「サムスン」でした・・・、とか。
その他にも、フジヤマだのスモウレスラーだの日本的アイコンを使用した韓国企業のCMがネット、動画サイトに山ほどアップされてます。まあ、数年前のものが多く、今もこんなことしてるのかどうかは不明ですが・・。
こんなCM打っといて
「最近、米国の大学生を対象に行われた有名ブランドに関する調査によると、サムスン電子が日本企業とする回答が57.8%にも上ったという。LG電子も41.9% は米国企業、26%は日本企業と錯覚していた。現代自動車も55.7%は日本企業だと思っていたという」
(朝鮮日報 2007年5月28日付 ネットからはすでに削除)
なんて言われても、って思ってしまいます。あと、こんな話も。
彼は “(1970年代) 韓国という国, 三星ブランド及び製品力は皆一天して中・後進国市場中心の開拓が不可避だった”と “(私は) 往往日本人でなりすまして碌な製品一つなくカタログだけで奥地をさしでがましく通った”と回考した.
(東亜日報・韓国版。2009年3月11日付より。ネットからは削除。言葉がわかりにくいのは機械翻訳のせい)
日本人になりすまして??。うーん、戦後間もない時代、トヨタだとか、パナソニックの営業マンが海外で「日系アメリカ人に成りすまして」営業した・・なんて話は聞いたことが・・。仮にそんなことを本当にやっていたとしても、堂々と誇らしげに新聞紙上で語ることは・・あるのかなぁ?
そもそも、韓国における各種世論調査では「嫌いな国」のトップに上ってくる国(日本)の国民に成りすます・・、という心境が私には今一つ理解できないです。
あと、海外で「日本料理店」を経営するかの国の人は多いですし。あの国の人々の対日感情というのは、ある意味、世界でもっとも理解しづらいです。
354
:
Sekko
:2011/10/04(火) 05:57:14
おかしいですね。
そう言えば、私も、一つおもしろい経験が。
パリで時々行く、seoul88という韓国レストランがありまして、一度そこで傘を忘れたんです。それでうちに帰ってから電話して、「傘を忘れたんですけど…」と言ったら、即座に「ありません」と言われ、「今日のお昼に食べた日本人なんですけど…」と言ったら、「あ、日本人? 傘、ありますよ」と答えられたことがあります。それで無事とりに行きました。最初はフランス人だと思われたらしいんですが、そんなに簡単に答えを変えちゃうなんて、人種差別じゃないの・・・と思いました。
そのレストランにはフランス語版の「韓国料理」という写真付きレシピ本があって、すしもちゃんと載ってました。私にご自慢で見せてくれました。今のように中華系の日本レストランが蔓延していない時で、私は時々そこのすしをパーティに使っていました。
ですから、日本人だから嫌われたという経験じゃなく、日本人だというと、同じ仲間ね、っていう感じでしたね。その時に、すしを韓国料理として入れているのはいかがなものかと日本人から違和感を持たれるかもしれないという懸念は全然感じられなかったですね。
すごくプラグマティックな国ですね。
国と個別の人との関係ってほんとに違いますよね。アメリカ人には人のいい人が多いし、本気で日本は「ともだち」と寄ってくる人もいますが、友達とかパートナーとか言う前に原爆投下を謝罪すれば…と私などは吹っ切れないことが多いです。
でも、日米関係では日本が一貫してプラグマティックな「実」を採用してきたわけで、サバイバルがかかるとどんな人でも国でも、なりふりかまわず、すごいなあと思うしかありません。私なんかは割り切れないうちに孤立して滅亡しそうです。ヴァイタリティのある人たちの恩恵を受けてここまで生きのびてこれたのだから、批判する気はありません。
http://setukotakeshita.com/
355
:
迷える大羊
:2011/10/08(土) 20:13:20
そうですね
>国と個別の人との関係ってほんとに違いますよね
そうですね、私もリアルの韓国人には特に含むところは何もないですね。あくまで、あの国のメディアの妙なナショナリズムとか、国威発揚の誇大記事(大げさ、誇大としかいいようのない韓流記事とか・・)をからかいたくなるだけで。
リアルの韓国人(たまに行くバーでバイトしてた学生さん)や、韓国在住の方に聞いたところ、「反日」のほとんどはメディア主導で、一般レベルではメディア(特に新聞)なんてそんなもん、という覚めた目で見ている人も結構多く、100%間に受けているわけではないようですし。
例の反日ネタも一般人レベルで盛り上がっているのは、スポーツと領土問題だけのようです。ただ、公の場では一応「反日」のフリ(独島(竹島)はわが領土とか、「親日法」とか・・)をしないと叩かれる、という妙な風潮があるようですが・・。
ところで、韓国企業の「日本成りすまし」ですが・・・。
以下、朝鮮日報2009年11月15日付け記事(鵜飼経済の亡霊)より(朝鮮日報のネット版、日本語版の記事は削除が早いので、文章をそのまま載せます、あしからず)
『今年8月、LG電子の家電事業本部に非常事態が起きた。両面開きドアの冷蔵庫に使われるリニアコンプレッサー(冷蔵庫の冷媒圧縮装置)を動かす電子チップを作るNECが突然、供給量を10分の1に減らすと通知してきたためだ。LG電子の関係者は「NECとの緊急交渉を通じて緊急ランプは消えたが、まだ気をもんでいる」と話した。
(中略)
韓国が誇る最大の輸出品、携帯電話の場合はさらに深刻だ。携帯電話1個当たりの総費用の26%を占める、最も高価な部品ベースバンドチップはもちろん、センサーチップ、無線送受信の機能を担うトランシーバーなどの国産品採用率は現在0%(放送通信委員会の2009年国政監査資料)だ。源泉技術不在のためだ。ある業界関係者は、「世界的な携帯電話生産国である韓国の実情を調べてみると、製品の外装だけ国産という恥ずかしい現実がある」と話す。
(中略)
実際に、韓国は昨年だけでも過去最大の327億ドル(約2兆9400億円)の対日貿易赤字を計上したが、このうち部品素材分野の赤字は209億ドル(約1兆8800億円)に達した。2001年(103億ドル=約9260億円)に比べ、7年で倍増したかたちだ。輸出すればするほど部品素材の輸入が増え、本当の果実は日本に手渡している構造が、一層深刻になっているわけだ。』
(引用ここまで)
要するに、韓国輸出企業のビジネスモデルって、簡単に言えば、外国(主に日本)から、部品、特に精度を要する核心部品を輸入し、自社で組み立てて輸出、というパターンが多い、というかほとんどですから・・。従って、韓国企業の輸出が絶好調になればなるほど、対日貿易赤字が膨れ上がる、という構図になるわけですね。
つまり、韓国企業、韓国製品=日本、というのは、あながち偽装とも間違いとも言えないのでは?と思えますね。やっぱり、からかってるんですかね?これって。
そんなわけですから、今回の震災の際もこんな心配をしてましたね。朝鮮日報3月15日付の記事から・・・。
『韓国への部品・素材供給、中断の危機
韓国最大手の自動車部品メーカー、万都は、東日本巨大地震による影響で、ブレーキやステアリングなど年間550万個生産している主力部品の生産ができなくなる危機に追い込まれた。同社はこれら部品に使われる電子制御装置用の部品を岩手県のNCC社の工場から輸入しているが、地震の影響で同工場の操業が全面的に中断したためだ。万都の部品在庫量は12日分にすぎない。このため、NCC社の工場復旧が遅れた場合、万都の主力部品は生産が止まる可能性が高い。その上、万都が生産するブレーキ、ステアリングは、現代・起亜自動車の主力車種に搭載されているため、韓国の完成車生産にも影響が出かねない状況だ。(以下略)』
(引用ここまで)
356
:
迷える大羊
:2011/10/31(月) 18:45:50
夢の連合王国(英仏併合)?
最近、ネットでマンガやアニメをみていたら、こんなのがありました。
http://www.geocities.jp/himaruya/ihd.htm
一体、何のパロディか、と思ったら、1956年、スエズ危機とアルジェ戦争で揺れるフランスで、時のギー仏首相がなんと、フランスの英連合王国入りを英国に打診したことがある、というお話。なんでも、このギー首相、イギリス大好きだったそうで。
マンガ・アニメでも突っ込まれているように、普通に考えて「それは無理だろ」で、英国からあっさりお断りされたみたいで。第一、「王国入り」では何のために流血だらだらのフランス革命を起こしたのかわからないし・・。
これ、本当に真面目にフランスで検討されていた話なんですか?フランスといえば、アングロサクソンへの対抗意識が強いドゴールのイメージがあまりに強く、にわかには信じられないんですが。
しかし、今さらですが、日本マンガ、アニメって本当に人気ありますね。このマンガ、アニメにもしっかり英語版などが出回ってました。
http://www.youtube.com/watch?v=jlktxmYfIDk&feature=related
357
:
Sekko
:2011/10/31(月) 20:13:23
日本っておもしろい
この、国を擬人化したマンガのシリーズってあいかわらずおもしろいですね。すごくマイナーな所に目をつけてるのが、リアルなようなふざけてるような・・
そう言えばそんなことをBBCが言ってたと聞いた覚えがかすかにあったので今検索すると、2007/1/15にBBCのサイトが20年前に解禁になったけれど誰の注意も弾いてなかった政府文書に、1956/9/10 スエズ危機とかについて話し合いに来たフランスのギイ・モレが政治連合の可能性を提案し、断られてコモンウェルスへの参加の可能性も口にしたなどと書いてありました。で、BBCがフランスとの「結婚」に賛成するかというアンケートを取ったら反対は57%「しか」なかったということです。
当時、イスラエルとフランスが同盟でイギリスとヨルダンがくっついていて、イスラエルとヨルダンが戦争になったら英仏軍がぶつかることになるのでそれはまずいというのが一番の理由だったそうです。ヒトラーの脅威に対抗してチャーチルが盛んに英仏連合を呼び掛けていたこと、二度の大戦共にイギリスがフランスを助けたこととかでモレは大のイギリス好きだったのも本当のようです。
ただ、これはいわゆるEECが発足する前の話で、結局、翌年1957/3/25のローマ条約で、フランスはイギリス抜きで、第二次大戦の敵国ドイツやイタリアを入れてヨーロッパ共同体を創るのですから、その前のいろんな根回しや利権の争いの現れのひとつだったんでしょう。
もっとも、このBBCの「スクープ」を報じたフランスのメディアは、フランス政府側にはそのような文書はまったく残っていないと確認しているので、真相は分かりません。まあ、それから僅か3ヶ月後にイギリス抜きのEECが成立しているのだから、フランスがイギリス女王を戴く気になっていたというのは、モレさんの脳内は知りませんが、あり得ないことでしょう。 でも、それをわざわざマンガにしたりそれが英語で広まっていくって、日本のサブカルっておもしろいです。
http://setukotakeshita.com/
358
:
迷える大羊
:2011/11/02(水) 13:12:05
英仏関係って
好意と敵意、敬意と蔑視の入り混じったなかなかに複雑な関係みたいで・・。
これなんか、この両国が戦争すると必ず共倒れの状況になってしまうことをおちょくってますね。
http://www.geocities.jp/himaruya/frig.htm
まさに腐れ縁とでももうしましょうか。このマンガの原作者ってまだ20代でニューヨークの美術学校に留学してる学生さん、みたいですけど、若いのによく知ってるな・・って思います。
個人的に笑ったのは、アニメ版のこの歌(イタリアがドイツに捧げる歌)。
http://www.youtube.com/watch?v=ScktTQaIfBY&feature=related
「大群で俺んちに押しかけないで〜」って部分。そういえば、ローマに行ったら、ドイツ人観光客がいっぱいいたな〜と思い出して吹き出しました。ドイツが「犬にとって天国」なのは何のことだかよくわかりませんでしたが・・。
359
:
迷える大羊
:2011/11/03(木) 13:21:19
フランスの必殺技
先スレのマンガ・アニメですが、元々、イタリアの軍事面での信じがたい弱さ、情けなさがネタになっているわけですが、このマンガではフランスも軍事面での弱さではヒケを取らない、との設定となっていて、イギリス、アメリカなど他の連合国内で「イタリア2号機」とのレッテルを張られている、ことになってます。例外はナポレオン時代ですが、そこでも、イギリス軍の落とし穴作戦に引っかかる、というマヌケさを発揮・・、とさんざんです。
そんなフランスの得意技は、弱っている相手を叩く、あるいは勝ち馬に乗る、という「漁夫の利」戦法である、とこのマンガ・アニメは決めてかかっているのですが、そう思われますか?
http://www.youtube.com/watch?v=aR8bXzj3BVk&feature=related
確か、以前、伺ったお話では世論調査でフランスは敵が攻めてきたら?の設問に対し「逃げる」が主要国中ぶっちぎりの高さだった、とのことなので、やっぱりそうなのかな?と思わないでもないですが・・・・。
しかし、このマンガ・アニメってフランス人がみたらどう思うんでしょうね?
360
:
Sekko
:2011/11/04(金) 01:25:03
さすがに・・・
おもしろいのはおもしろいですが、さすがに、これらのアニメを見て怒るフランス人はいないでしょう。まともに考えるには歴史上の様々な文脈があるので、どれもやはりマンガのネタでしかないです。
もしこういうのを見て、「本質的だ」と本気で思っている人が多いとしたらその方が心配ですが・・・ それは別にフランス・ネタに限らずですが。
いろんな成り立ちを持ついろんな国家が本当にもしこんなに単純化できるんなら、歴史学も政治学も国際関係論も要りませんよー。
でも、こういうマンガでたとえばイスラムをネタにしたものをフランスで出したりすると、本気で命をねらわれかねないんで、笑いというのも両刃の剣ですね。
http://setukotakeshita.com/
361
:
迷える大羊
:2011/11/04(金) 20:28:05
そうですよね・・
「大人」ならこんなアニメにいちいちバカにされた、とかいきりたったり、真面目に受け取ったりしませんよね、と思えるんですが、何事も例外はつきものでして。まあ、その、抗議の主は韓国なんですが・・。正直、ええ?でした。イタリア人(ヘタレ)、フランス人(変態)あたりが抗議してくるならわかるんですが・・・。
2009年1月13日付け読売新聞より
【ソウル=浅野好春】ケーブルテレビの子供向け専門チャンネル、キッズステーション(東京都千代田区)で1月25日から放映開始予定のアニメ「ヘタリア」に対し、韓国のインターネット愛好家らが放映中止を求めるなど反発が広がっている 物語の一部に「韓国人を侮辱する内容」が含まれているためという。
(中略)
原作者は米ニューヨーク在住の日本人漫画家、日丸屋ひまるや秀和氏で、ネット上で連載。単行本も出版されており、版元の幻冬舎のホームページによれば、50万部以上を売り上げているという。韓国メディアによると、コミックの中で韓国に設定されたキャラクターが登場。この人物は米国、日本に依存しながら、中国を「兄貴」と呼び、文物は何でも韓国起源だと主張する者として描かれている。
韓国のネット愛好家の間では放映中止を求める運動が広まっており、あるポータルサイトでは12日時点で、1万人を超える署名が集まっているという。(以下略)
韓国はアニメには登場しないし、マンガでの登場回数も少ない上、そんなにひどい扱いだったかな?と思いましたけども(第一、あのマンガはすべての国は「公平」に「バカにされてる」し)。で、韓国のマスコミサイトでこのマンガについて探すとあるわ、あるわ・・。
これ、韓国の国会にまで取り上げられたんですよね。
http://news.naver.com/main/read.nhn?mode=LSD&mid=sec&sid1=001&oid=214&aid=0000091163&
「ハンナラ党の鄭美京(チョン・ミギョン)議員は13日、国会の独島(竹島のこと)領土守護対策特別委員会で、「韓国侮辱」の批判の出ている日本アニメ「ヘタリア」について、「個人対個人として見れば犯罪行為にも等しい」と述べました。」
なんだか穏やかではない話で、おいおい一体、どんなマンガ・アニメなんだ?」と思ってみたら、意外と面白かったってことで。
実のところ、私がこのマンガを知ったのは、韓国での騒動のニュースがきっかけで、この騒動がなければ、未だに知らなかったはず。なんか、韓国側からすると逆効果のような気がするんですが・・。
大体、日本人の私ですら知らなかったアニメ・マンガがなんで、韓国では国会議員が取り上げられるほどに知られてる、見られてるんだ?ていうか、なんで「嫌いな国」のアニメ・マンガに平均的日本人より詳しいの?と、アニメ・マンガそのものの善し悪しより、韓国側の事情というか心境の方がなんだか、私を混乱させました・・・。
362
:
noemi
:2011/11/06(日) 20:52:48
ギリシャ危機のこと
チャンネル桜
http://www.youtube.com/user/SakuraSoTV?gl=JP&hl=ja
#p/u/6/i-9tffhVbZ0
でドイツ在住のクライン孝子さんがギリシャのような小国が欧州の圧力に抵抗しようとしていることを評価していました。一方、今まで好き勝手なことをしてきたギリシャ人をまじめなドイツ人が助けるのは割に合わないという話も前にありました。フランスの大統領とドイツの首相があんなに必死にギリシャを助けようということの最大の理由をひとことでいうと何でしょう。
363
:
sekko
:2011/11/07(月) 19:30:20
noemi さま
このことについて、私のブログ
http://spinou.exblog.jp/17063887/
で簡単に触れてみました。そちらの方を参照してください。でも、ヨーロッパ諸国は、みんな個性があって、小国と言えども、平気で嘘の申告をしたり、恫喝し合ったり、みんな海千山千でしたたかだなあ、と思います。
それに比べると日本って、内弁慶、と言うか、外に対してはすなおで気配り民族かも・・・・
http://setukotakeshita.com/
364
:
迷える大羊
:2011/11/16(水) 21:44:47
仏伊関係
最近、イタリアをネタにしたマンガ(テルマエ・ロマエ、ヘタリア)をよく読むせいか、ちょっとイタリアに興味が出ているんですが、そのイタリアとフランスの関係について。
イタリアってフランスに対して文化的な対抗意識が強いんでしょうか?イタリア在住の方のブログに、イタリア人に対して、ルーブル博物館の話はタブー、「モナリザ」を筆頭にルネッサンス期のイタリアの貴重な美術、芸術、文化遺産が多くフランスの手に渡っていることを快く思わないイタリア人は多い、とありましたので気になりました。
イタリアのお騒がせの前首相ベルルスコーニ氏がフランス大統領サルコジ氏の妻(イタリア系フランス人)を指して「私があげた」などと発言、サルコジ氏は不快感を示した、ってことで一悶着あったようですが、これも単なる暴言、失言ではなく、こうした国民感情が背景にある・・、とのことですが、本当でしょうか?
あと、冒頭であげた、マンガ「テルマエ・ロマエ」の作者、ヤマザキマリ氏のインタビュー(エコノミスト・毎日新聞社刊 2011年11月22日号)の話で、弱冠14歳でヨーロッパに絵の修業に出た作者がブリュッセルで出会ったイタリア人の老人(後の夫の祖父)に絵の勉強しにきた、とたどたどしい英語で話すと「馬鹿もん、ヨーロッパに来てイタリアに行かないとは何事、フランスなんざイタリアに比べれば、二の次、三の次!」と怒られたそうで・・。
逆に、フランス側はルネサンス期のイタリアの名作を多く所有していることや、イタリアの芸術・文化についてはどのような認識もっている?というか対抗意識みたいなものはあるんでしょうか?
ちなみに「テルマエ・ロマエ」とはこんなマンガです(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%82%A8%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%9E%E3%82%A8
365
:
sekko
:2011/11/17(木) 00:07:30
フランスとイタリア
『テルマエ・ロマエ』全巻読んでます。
全然ちがいますが吉田戦車の『フロマンガ』も愛読。
イタリアとフランスの関係ってちょっと中国と日本に似ている部分もあります。
フランスにはフィレンツェ症候群というのがあって、「フランス文化一番」と思っていたフランス人がフィレンツェに行って、なんだうちの文化はみんなイタリアのコピーかよ、オリジナルなものは何もないのね…」と大ショックを受けて鬱になる症状です。
まあ、カトリックつながりに、政略結婚つながりで、大量の文化が流入し、フランスは中央集権国家だったので、それを国家財産に育て上げてアカデミーとか創って、ヨーロッパに威光を広めたんですね。
やはりイタリアの方がギリシャ・ローマ以来の文化先進国でしたから。
中国が日本に対して文化文明の先進国だったので、流入が一方通行だったのと似てます。
もっとも、イタリアは都市国家だったので、市場をフランスに広げることは嫌ではなかったでしょう。
フランスがイタリアからきた文化をあれこれリミックスしたり、太陽王のもとで「フランス化」が花開いたのは事実です。
日本の文化のルーツの多くが中国伝来だといっても、ちゃんと「大和化」して日本独自の文化が花開いたのと同じです。
あと、現代史においてイタリア移民は大挙してフランスに来て根付いていますが、その逆は例外で、経済的にもフランスより格下ということで、イタリア人が「なんだよ、フランスのやつら、うちの文化のコピーばかりしやがった癖に、しっかりヨーロッパの盟主みたいな顔をしやがって・・・」と考えるのは大いにあります。
でも、今やイタリア系フランス人というのはポルトガル系と同様に同化しまくっていますから、文句いうイタリア人もたいていはフランスと太いパイプがあるんですよ。
サルコジ夫人は結婚と共に即効措置でフランス国籍を取得しました。でも、お姉さんもフランスの女優ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%AC%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%87%E3%82%B9%E3%82%AD
だし、二重国籍だし、まあ地続きだし、北イタリアの人で金持ちなら普通にフランスに同化しちゃいますね。
フランスが二重国籍OKだというのも大きいです。
http://setukotakeshita.com/
366
:
迷える大羊
:2011/11/18(金) 11:58:06
フランス文化の起源
>フランスにはフィレンツェ症候群というのがあって、「フランス文化一番」と思っていたフラ>ンス人がフィレンツェに行って、なんだうちの文化はみんなイタリアのコピーかよ、オリジ>ナルなものは何もないのね…」と大ショックを受けて鬱になる症状です。
そうなんですか?逆にそんなことでびっくりしたり、鬱にまでなるフランス人がいるということが驚きなんですが・・。
まさか、フランスの学校では「フランス文化は世界一、ヨーロッパのすべての起源はフランス、イタリアはフランスの弟」なんてどこかの半島国みたいな歴史教育をしているのかなぁ?まさか、フランスみたいな先進国で?とは思うけど・・、と気になってしまうんですけれども。
>『テルマエ・ロマエ』
これ、フジテレビにより映画化(2012年公開予定)されるようですね。主演が阿部寛など日本人(エキストラ、脇役はイタリア人を使うようですが)、と聞いて「大丈夫かよ?」と思いましたが、著者のブログでローマロケの画像をみると、思ったほど違和感がないのにびっくりしました。
http://moretsu.exblog.jp/13838984/
まあ、考えてみればハリウッドでも、自国人ばかり使ってローマ映画作ってますし、現実にはありえない金髪碧眼のイエスを当たり前のように登場させることを考えれば、まあ、いいか、それにこれ、コメディだしとも思ったりします。
実際、現実の古代ローマ人って現代の欧米人ほど肉食ではないし、したがって体格も小柄、金髪碧眼も実際にはほとんどいなかったみたいですから、日本人でも、阿部寛氏みたいに「平たい顔」じゃない彫の深い顔立ちの人間がやれば、違和感ない、というか、そう現実離れしたものにはならないようですね。
367
:
迷える大羊
:2011/11/29(火) 12:09:43
旧植民地との関係
フランス、といえば、お隣の英国と並んで、主にアフリカを中心に植民地を数多く持つ植民地帝国でしたが、旧植民地との関係、というか状況というか、メンタリティはどのようなものでしょうか?
具体的にいいますと、例えば、フランスのマスメディアにおいて、アルジェリア、ベトナムなどの旧植民地地域の否定的な側面を報道することはタブーである、報道すると、人種差別、民族差別主義者扱いされる、業務困難になるくらいのメール、FAXでの抗議行動が展開され、一方で肯定的な側面、「友好」「贖罪」を訴える記事はたとえ、事実を誇張してでも、大々的に報道される・・、みたいな。
そもそも、植民地支配に関する考え方はどうなっているんでしょう?「文明」を広げ、「発展」を促進したんだから、「いいこと」という見方が支配的なのか?それとも、「過去の過ち」ととらえているんでしょうか?
ちょっと反応しづらい話かもしれませんが。なぜ、こんなことを?といいますと、前から申し上げます通り、朝鮮学校が自宅近くにある、知人に在日の方がいる、北朝鮮の拉致問題には、すごく手前ミソで恐縮なんですが、今みたいに世間一般に広まる前から非常に関心があった・・私、韓国メディアのウォッチが半分趣味のようになっている、などなどの理由から、朝鮮半島情勢には一般的な日本人よりは関心が高い方なんですけれども、日本メディアの朝鮮半島関連報道って例を挙げるとキリがないので、省きますが、なんか、非常に不自然さを感じることが多々あるので・・。
いえ、誤解されると困るのですが、ネット上に見られる、ユーモアの欠けたレイシズム、過剰なナショナリズムに基づく中傷誹謗の類に与してるつもりは決してありません。
でも、そういうものが登場する背景、心情はわからなくもないんです、正直なところ。
思うにネットを見る限り、欧米圏において、ムスリムとかムスリム国家に関して似たような感情を抱く「ネット右翼」が多いような気がしますが、どうでしょうかね?
368
:
sekko
:2011/11/30(水) 23:04:11
フランスと旧植民地
>>例えば、フランスのマスメディアにおいて、アルジェリア、ベトナムなどの旧植民地地域の否定的な側面を報道することはタブーである、報道すると、人種差別、民族差別主義者扱いされる、業務困難になるくらいのメール、FAXでの抗議行動が展開され、一方で肯定的な側面、「友好」「贖罪」を訴える記事はたとえ、事実を誇張してでも、大々的に報道される・・・
えーと、こういうことは一般的にはないです。
日本の場合、近い「植民地」が、人種的に非常に近いこと、もともと大陸文化の中継地として歴史的にも近いこと、第二次大戦の日本の敗戦とともに戦勝国によって手離させられたこと、というのがあります。
それに比べてフランスの方は、たとえばインドシナやアフリカの植民地について言えば、もともと人種的に見た目が違う、歴史的文化的接点が近代以前にはなかった、第二次大戦の時には旧植民地の人もフランス軍として従軍し共に「戦勝国」の側で終った、その後旧植民地諸国が独立戦争などを起こした結果独立したので、ある意味で心理的決着がついている、などとだいぶ状況が違います。(もちろんフランス軍として戦った結果の補償や年金の問題など細かい異議申し立てなどは続きますが)
しかも、その後も経済格差があったり戦争や内乱が続いたことで、フランスは旧植民地国からの難民や移民を大量に受け入れてきました。もちろんフランスの戦後の復興のために彼らの労働力が必要とされたこともあります。
いまだにカリブやインド洋に海外県だの海外領などがあるように、独立を望まずにフランスに留まることを選択した地域もあります。
旧植民地国も、その後の政治経済の中で、旧宗主国のフランスを特別に「スケープゴート」に仕立てあげて国民をまとめるという必要がなかった、そういう戦略をとらなかった、というのもあります。冷戦構造もありましたし。日本が原爆を落とされたり、占領されたりしたアメリカとその後同盟していく道を選択したようなものでしょう。
>>そもそも、植民地支配に関する考え方はどうなっているんでしょう?「文明」を広げ、「発展」を促進したんだから、「いいこと」という見方が支配的なのか?それとも、「過去の過ち」ととらえているんでしょうか?
もちろん、20世紀後半以来の趨勢として帝国主義の過ちとか自己批判はデフォルトになっています。けれども、ここで一つ、日本人にはあまり思いつかない観点があるのです。
それはキリスト教的観点です。
それにもカトリックとプロテスタントで有意の差があったりするのですが、すごく単純化して言ってしまうと、
西洋キリスト教の帝国主義国家は、最初、「新大陸」先住民だのやアフリカ人だの、要するに彼らの目から見て醜く(あるいはもの珍しく)非文化的で野蛮だと思えた人種は、人間ではない、すなわち、魂がない、救済すべき魂がない、と見なしていたわけです。
だから、虐殺や売買が可能でした。
ところが、異文化接触の経験が増え、神学論争なども経て、ある時期から、他の人種もみな「魂の救済に値する人間」だと見なされるようになりました。
すると、奴隷貿易のような人身売買はダメということになりました。
ではどうするかというと、「彼らは人間ではないのではなくてただ下等で非文明的であるだけだから、自分たちが彼らのところに行って彼らを文明化し、魂の救済もしなければならない」と方向を修正したのです。
それはかなり大きな転回点でした。
「みんな人間」というのはなかなかの視点でしたが(日本だって西洋人を見れば赤鬼とか天狗とか、人間と見なさなかった時もあると思います。人間ってどこでもちょっと違っているだけで異種と見なすんですね)、その「人間」に等級をつけたのが惜しいですね。
で、今までの奴隷売買だの先住民虐殺だのという路線を変更して、上から目線の、「救済」「宣教」「教育」「指導」「開発」路線になったんですね。で、奴隷を買う代わりに本国人を「植民」していったわけです。
もちろん実際は労働力の搾取とか資源の搾取とか、一部の権力者の利益誘導などの事態が増えて言ったわけですが、
西洋キリスト教国の「キリスト教頭」には、どこか、キリスト教的建前の必要や理想の思い込みがあって、奴隷制が衰退した後に植民地主義が発展したのは明らかにそういう成り行きがあります。
でも、近代日本が、そういう西洋諸国の後に続いて帝国主義的になっていった時に、日本が掲げていたのは、民族宗教としての国家神道でした。だから、「下等な人間の魂の救済」みたいな普遍的大義はなくて、「いまだ非近代的な国々のインフラを整えて発展させてやろう」という名目と日本の国家神道を押しつけるというのがセットとなっていたのだと思います。
まあ、結果的には、どっちもどっちの独善的覇権主義なのかもしれません。後発の日本は、もし西洋諸国の帝国主義をもう少し深読みしていたら、別の理論武装をしたりもう少しましな戦略をたてられていたかもしれないとは思います。昔のことはもう変えられないけれど、今からでも、地球規模のいろいろな被害や過ちを減らすために歴史を勉強したいものです。
>>思うにネットを見る限り、欧米圏において、ムスリムとかムスリム国家に関して似たような感情を抱く「ネット右翼」が多いような気がしますが、どうでしょうかね?
これは主として、冷戦以降に軍需産業が損しないように新たな危機を作るプロパガンダのせいかもしれません。旧植民地と宗主国との確執とは別のところにあると思います。
http://setukotakeshita.com/
369
:
迷える大羊
:2011/12/01(木) 19:40:45
「隣人」の範囲
>それはキリスト教的観点です。
つまり、簡単にいえば「隣人」の範囲をどこまで広げるか?ということに関して西洋世界では昔から喧々諤々の論争とか確執があった、ってことですね。
「隣人を愛すこと、敵を赦すこと」を説いたイエスとて、人間である以上、その時代、地域の常識から完全に自由にはなりきれていないわけで東洋人、その他アジア人、インディオなどなどの存在は夢想だにしなかったでしょうしね。
>「みんな人間」というのはなかなかの視点でしたが(日本だって西洋人を見れば赤鬼とか天狗とか、人間と見なさなかった時もあると思います。人間ってどこでもちょっと違っているだけで異種と見なすんですね)、その「人間」に等級をつけたのが惜しいですね。
これで思い出したのは、英国のH・G・ウェルズの1895年の作品、「宇宙戦争」原題「THE WAR OF TWO WORLDS」ですね。いうまでもなく、これは、地球人よりはるかに文明の進んだ火星人の地球侵略の話ですが、始めの方で「(火星人に文句を言う前に)ここで我々は、地球上の下級民族にいかにむごい仕打ちを加えてきたか、思い起こさねばならない(中略)タスマニア人はその人類学的相似にも関わらず、ヨーロッパ人の仕掛けた侵略により絶滅させられ・・・」なんてくだりがありますね。
確かに、ウェルズはウェルズなりに当時の帝国主義、植民地主義に真摯に向き合い、過ちについて反省を促してはいるのはわかるのですが、下級民族とか人類学的相似、なんていっているところに、時代の限界、そして、ウェルズもそれから完全に自由ではなかったことが伺えますね。それとも、日本語訳が悪いだけなんでしょうか?
それにしてもタスマニア人は哀れ極まりないです。雄々しく戦って滅ぼされたのならまだしも、ほとんどハンティングの的として殺されて滅ぼされたんですから。いくら帝国主義の時代とはいえ、というか当時の基準でもかなりひどい話ではないでしょうか、これ。
クジラほどの情けもかけられなかったんですね。
>西洋諸国の後に続いて帝国主義的になっていった時に、日本が掲げていたのは、民族宗教としての国家神道でした。
これ、日本のキリスト教会にとってはかなり片腹痛い話ではないんですかね?日本のキリスト教会って国家神道の政治関与とか、社会への浸透に関して、非常に、あるいは過剰なまでに警戒や反発する傾向が強いです。まあ、過去の歴史的経緯からある程度はわからなくもないのですが。
でも、その国家神道というのは、欧米におけるキリスト教のあり方を参考に、あるいはマネて造られたものである、というのは皮肉以外何者でもないような気がするんですが・・。
370
:
迷える大羊
:2011/12/02(金) 18:51:54
もうウンザリ・・
>旧植民地地域の否定的な側面を報道することはタブーである、報道すると、人種差別、民族差別主義者扱いされる、業務困難になるくらいのメール、FAXでの抗議行動が展開され、一方で肯定的な側面、「友好」「贖罪」を訴える記事はたとえ、事実を誇張してでも、大々的に報道される・・・
これらの例としては、少し前までは北朝鮮による拉致問題の「無視」。最近では、ほとんど誇大広告に近い「韓流」報道といったところでしょうか。
http://www.asahi.com/showbiz/news_entertainment/TKY201107120293.html
「チャン・グンソク、高まる人気 ヨン様の「進化形」」
詳細は読んでいただくとして、絶対にウソだ〜、と思ったのは・・・、
「今春、映画のロケで茨城空港に来た際には約3千人が殺到。」
趣味の関係で茨城空港は何度か行ったことがあるんですが、あそこは絵に描いたような地方空港、小空港なんですが・・。そんなところに一度に三千人・・、なんて殺到できんのか?物理的に・・。空港周辺は大混乱に陥るはずですが、そんな話は聞いたことが・・。それ以前にそんな「大ニュース」「大騒動」の画像一枚ないのはどういうことよ??
http://www.asahi.com/showbiz/nikkan/NIK201109060027.html
「2NE1、日本デビュー7万枚が即日完売」
アイドルグループ2NE1のライブチケットになんと30万人もの応募があったそうです。これはすごい、日本における外国人タレントとしてはレディ・ガガ、マイケル・ジャクソン、いや、御大ビートルズをしのぐ大スターではないか?
一体ヤフーオークションで、どんな高値がついてんだ?と思ったら、なぜか、定価7500円のチケットが半額どころか、5分の1以下の1300円でオークション終了、という結果。
なんて、すべてがそうだ、とはいいませんが、ウラをとるとこんなのがやたらと多いです・・。
http://page17.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/v214840085
レンタルCD、DVDのTSUTAYAに行くと韓流ドラマスペースがかなりあって、これはすごい、一体、どれだけ貸し出しがあるんだ?と思って総合貸し出しランキング(洋画、邦画、韓流ドラマ全部込)を眺めると・・。
http://www.discas.net/netdvd/dvd/hotrankingTopTotal.do?pT=0&page=1
12月2日時点で、韓流ものは200位まで漁ってほんの1作品(105位 猟奇的な彼女・クァク・ジェヨン監督)、純粋な韓国作品に拘らず、韓国人監督(在日韓国人含む)の作品まで入れて、やっと数作品、でした。
あと、日本のメディアだけ見てると、韓国側で大騒ぎしている「日本海→東海(トンへ)」問題は決して知ることができませんし・・。もう、おためごかし、偽善はいい加減にしてほしい、って思ってしまうのは私だけではない、と思いますが。
371
:
迷える大羊
:2011/12/10(土) 20:16:39
ユーロ危機・フランスの反応
昨今のユーロ危機について、ドイツ人の反応はわりとよく報道されるんですが、もう一方の雄、フランスの反応を示した記事がなかなか出てこなかったんですが、ネットを漁ったら、やっと出てきました(CNN)。
http://www.cnn.co.jp/business/30004877.html
結論からいうと、ユーロになんか入るんじゃなかった・・みたいで、ユーロなんかに入ってなきゃ、経済はもっと好調だった・・が4割。今後、ユーロ圏に留まるべきか?はわずか34%だった・・とのことですが、フランス在住者の実感として、これは妥当な数値と思われますか?
それにしても、今の欧州情勢だと、もし現在ドイツがドイツの責任での全面的なユーロ救済案を出せば、ドイツにユーロ圏統一を誰も拒否できないんじゃ?
ヒトラーの「第三帝国」建設が思わぬ形でやってきた、としか・・。そうなったら、フランス、イギリスなどヨーロッパ主要国はどう反応するか、みものですね。
まあ、負担も半端でなく大変だし、面倒だからドイツはそんなこと、やらないでしょうけど(世論がそうだからこそ、天使・メルケル氏も苦労してるんでしょうし・・)
372
:
sekko
:2011/12/15(木) 23:01:36
フランス人とユーロ
返事遅れてすみません。
一昨日の経済紙 Les Echos によれば、最近のIfopの統計では、ユーロをやめてフランに戻りたいというフランス人は3人に1人だそうで、ドイツではマルクに戻りたいのが3人に2人とフランスの倍だそうです。フランス製品を買えとかフランスに製造業を戻せという声は高まっていますが、ユーロ維持の重要性は一般に行きわたっているようです。
ユーロ救済に背を向けたイギリスのキャメロンは、独仏に背を向けた恰好で、自国でも賛否両論が分かれているようですね。
イギリスのことですから、タブロイド紙が、「キャメロンのブルドッグが独仏の小型犬にかみついている」というイラストが出ました。サルコジとメルケルとがキャメロンより頭一つ小さいことを揶揄する意味もあります。
でも、つい最近までは、英仏はリビア空爆で仲好く盛り上がっていたし、英仏独の組み合わせというのは、くっついたり離れたり、あやしいものです。キャメロンもワイン好きで南仏に別荘を持っている親仏家だそうだし。フランスの首相はイギリス人と結婚しているし。
でもイギリスも、第2次大戦中にドイツ風の王朝名をあわてて宮廷所在地のウィンザーに替えたように、ヨーロッパ史を少し見ると、少なくとも権力者の間では頻繁に英独仏(だけではないですが)は混血しているわけで、英独仏のくっつき方や対立の仕方は、所詮、同じ文化圏の慣れ合いの部分があるのかなあ、と思います。
今のフランスは、来年の大統領選に向けて、一般人が「直接民主制」に参加するチャンスが視野にあるせいか、あるいは単にお祭り好きのフランス人が、このクリスマス・シーズンで、不況にもかかわらず去年よりも予算を増やしたとアンケートに答えているように浮かれているせいか、これだけのユーロ危機の割にはおとなしいですね。
昨日、シラク元大統領のパリ市長時代の汚職に有罪判決が出て、これはフランスの民主主義(特に三権分立)が成熟した証拠だということで、けっこう楽観的に評価されてます。リビアなどへの介入の後なので、こういう「内部で身を正す」姿勢は歓迎されています。
http://setukotakeshita.com/
373
:
迷える大羊
:2011/12/16(金) 19:38:21
英米マスコミとそれ以外
>ユーロをやめてフランに戻りたいというフランス人は3人に1人だそうで
そうですか、CNNが伝えるところとは大分違いますね。日本で出回っている海外メディアの報道は圧倒的に英米系のものが多いし、私自身、まがりなりにも解読できる言語は英語だけだったりするので、つい英米マスコミ=欧米、とみてしまいます。
思うに、英米系のメディアはユーロには辛いっていうか冷淡ですから、その辺は割引いてみないといけないんでしょうかね。英国なんか典型的な「ツンデレ」ですよね(笑)。
>ヨーロッパ史を少し見ると、少なくとも権力者の間では頻繁に英独仏(だけではないですが)は混血しているわけで、英独仏のくっつき方や対立の仕方は、所詮、同じ文化圏の慣れ合いの部分があるのかなあ、と思います。
そうですね、そんな感じはしますね。もともと、ローマ帝国として、いったんはまとまっていたこともあるし、基本的にキリスト教ですし。だから、EUとかユーロなんて発想がでてくるんでしょう。
そういうわけで、地理的に政治経済的にどんなにヨーロッパに近くてもトルコは「仲間外れ」となるわけで・・・。
そういう条件、成り立ちの違いを無視して「アジア共通通貨」だの「東アジア共同体」だのって何を寝言いってんの?と思ってしまいます。
そもそも「アジア」という括り方自体が欧米人視線だし、妙な「欧米かぶれ」はやめてもらいたい、と思ってしまいますね、個人的に。
374
:
迷える大羊
:2011/12/19(月) 11:39:35
フランス人の労働
フランスについて、注目すべき点は、その労働時間の短さ、と個人的には思っています。各種データをみても、フランス人の労働時間の短さは「圧倒的」。それでいて、EU内でEUきっての経済大国、ドイツに次ぐ「勝ち組」なのですから、大したものです。
でも、一方で、優雅な労働条件・福祉と高い経済水準という、アラブの産油国ならともかく、通常一般の国、社会では矛盾しかねないような命題をどのように実現しているのか?そこに綻びは本当にないのか?、本当にそれで何もかもうまくやっているのか?が非常に気になります。
具体的にいうと、フランスといえども、仕事の性質上、どうやったって好き勝手にまとまった休日など取れない職種、業種というのは存在すると思うんですが、どうやってるんだろ?という疑問が出てきます。
例えば、発電所の保守運用の職員なんかが、好き勝手に長期休暇を取られたんじゃたまったものではありませんよね?フランスなど原発発電の割合が8割近いのですからなおさらです。発電所、とは違いますが、自分の現在の職業がその種の職業で、現在、病気による長期療養で一人欠員してしまい、その穴埋めでてんてこ舞いしてますので、個人的に疑問を感じました。
あと病院、消防、警察なんていうのも「事件・事故・病人が発生しました、担当は??お休みをいただいておりまして**まで不在。対応はまた後日」なんて言えませんよね?
もちろん、シフト制で交代勤務にすればいいんでしょうが、この不景気の最中、そう充実した人員数を揃えられるところもなく、ぎりぎりの人数で運用、一人、二人欠けただけで、てんてこ舞い、なんていうところも多いのではないか、と。
フランスの労働事情ってそんな魔法みたいなことを本当に実現してるのかしらん?実現しているとして、どうやってそういう、諸々の矛盾を解決しているんだろ?という疑問がどうしても湧いてきます。
あと、海外から日本に戻ってくると、各種商店にしても、鉄道にしても、郵便・宅配便にしても、そのサービスの良さ、質の高さに感動すら覚えることが多いのですが、それって厳しい労働条件と対の関係なんじゃ?って思うことがあります。
例えば、宅配便。時間指定までできて、沖縄とか離島地域でない限り、ほぼ1日、2日以内に正確に着きますが、その裏には正社員、下請を問わず、トラック運転手の極めて厳しい労働がそこにあるわけで、手放しで素晴らしいことなのかどうかはわからんなぁ、と思うことも。コンビニエンスストアにしても同様で。
私が知る限り、経験した限りでは大抵の国々では日本ほどコンビニエンスストアは充実していないし、個人商店にしても、デパートにしても、夜、さほど遅くない時間にサッサと閉めちゃうところがほとんどだったような。どちらがいい悪いかは別にして。
日本を代表するエンタメであるマンガ・アニメにしても、あれだけ手のかかった作品が毎週、当たり前のように観られる背景には漫画家、アニメータの(多分)フランスでは絶対にあり得ないようなこれまた厳しい労働があるわけで・・。
「日本人は仕事ばかりではなく、人間らしいゆとりをもった生活を」、だとか、それこそ、「コンクリートから人へ」みたいな、きれいごとを並べ立てる評論家やら政治家やらは多いけれども、そんなこといっている人々が「納期」とか「サービス」に人一倍うるさい人間だったら笑っちゃう、というか白けますね。
要するに、日本人が本当に優雅な労働条件を実現したければ、今の高サービス社会は、全面的とは言わないにしても、多少は妥協せざるえないんじゃないかなぁ、と思ったりしますがどうでしょう?。
話を戻して、ちょっと抽象的な質問でなんですが、フランスの場合、労働者のゆとりある労働条件と「先進国」としての高レベルのサービス、っていうかパフォーマンス、という矛盾にどのように対処してるんでしょうか?
375
:
sekko
:2011/12/28(水) 07:55:42
フランス人の働き方
すみません、年末でいろいろあわただしくお返事が遅れました。ちょうどこの期間、空港の保安スタッフのストがあって、クリスマス休暇だというのにリヨン空港なんかはまる二日も閉鎖状態でした。航空関係は私企業扱いなので、ストの届け出や最低活動の保証などの縛りがなくて、今回は利用者からかなりの抗議も出ました。普段は「ストは憲法で保証された権利」というのが徹底していて、あの不平たらたらのフランス人たちが驚くほど我慢するんですけれど。
フランス人が働かない割には経済効率がいいのはなぜかという話、近くにいたフランス人に質問してみると、
「私のように週末も働きバカンスもとらない人がいるから」
と答えました。
すごく働く人たちがいるのは事実ですが、なんというか、たとえば日本との一番の違いは、必死で働いている人がいて、しっかり休みをとって優雅にやる人もいて、互いが互いと比べ合わない、「同調圧力」もない、というところです。だから、消費する間もなく働く人と、適当に楽しく消費する人とが、自虐的なあるいは他罰的なストレスがあまりなくて共存しているので、全体として、まあまあうまく回っているのかなあと思います。
鉄道なんかは、日本は別としてヨーロッパの他の国よりダイヤも正確だし、ストを除くと私はそうストレスは感じません。
病院、警察、消防などの過剰勤務はこちらでも問題になっています。確か、ヨーロッパの他の国と比べても「母親」のフルタイム就業率が突出して多いのも特徴だと思います。
宅配便やコンビニについて言えば、うーん、日本に帰れば確かに便利だと思うことはありますが、私は宅配便もコンビニもなかった時代の日本に暮らしていましたが、その時は別に不便だと思ったことはないです。なかったらなかったで生活をオーガナイズしていくので。フランスも日曜に開いている商店が昔より増えましたが、日曜は閉まっていると思えばそれなりに他のことをするし、学校の休暇と親の仕事の休暇がある程度シンクロしていると家庭生活は便利ですし、なければないで困らない気がします。
「昔はなかったけれど今はもうなしでは暮らせない」と思うのはやはりインタネットや携帯電話などの通信・情報系の技術やサービスですが、これは幸い、グローバル化していてフランスでも同時進行だし、どんどん便利になっていくので、困ってません。
日本のマンガ家でマンガ週刊誌に何十年も欠かさずに連載を続ける例などは、確かに、フランスでは考えられないですね。
週刊誌は日本でもさすがに盆と正月、ゴールデンウィークなどは合併号が出ますが、フランスでは月刊誌も夏は休刊で年間11号が基本形です。
でも、そういうことも、一定のリズムにはすぐ慣れるので、どうということはありません。慣れないで日常的に腹が立つのはやはり、こちらでは、修理や工事などの対応が遅い、期限を守らない、それらに対する「申し訳ありません」という表面的な恐縮さえみせない、などのシーンです。
日本人に帰るとそういう意味でほっとすることがたくさんありますが、近頃はほころびが見えてくる時もあるし、サービスする側の立場を思うとストレスフルなことも多かろうと思います。フランス人はみんな適度に無愛想な態度でガス抜きしているのかも。
ただ、ホテルやレストランの一流どころではフランスのサービス業は「メチエ」として世界的に評価が高いので、格差があるのは事実です。カネかコネかがあれば一流のサービスが受けられるのは確実です。カネを出してもまがいもののサービスしかない国だってありますからね。
http://setukotakeshita.com/
376
:
迷える大羊
:2011/12/30(金) 06:23:48
フランス人も・・
働いている人はメチャメチャ働いている、という当たり前の事実があるんですね。ま、何もかもがうまくいっている、理想郷はどこにもないよ、ということで。
マスコミも表面的な事実だけを取り上げて、やれ、フランス人は休みばっかとって働かないみたいなステレオタイプを垂れ流したり、日本人は働きすぎみたいな自虐したり、あるいは勤勉、みたいな自尊したり・・、もアホらしい限りだな、って思います。
フランス(に限らず欧米で)に本当に見習うべき点、日本との違いは、皆が同じようなライフスタイルでなければならない、みたいな妙な同調圧力の無さ、他人の目を気にしない、ところかと思いますね。
フランスのストライキは、フランス人のステレオタイプの一つにもなっているようで、たびたび遡上にあげているマンガ・「ヘタリア」のネタにもしっかりなってました(笑)。
フランスには「ストライキ予定表」なるものがあり、旅行者には必須のアイテム、なんていってましたが、本当かな?(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=eraqwZ67nSU&feature=related
377
:
迷える大羊
:2012/01/09(月) 19:36:59
フランスのクルマ事情
年末年始、親類が多く住む四国地方を旅したのですが、地方と都市部の最大の違いは鉄道利用の機会が地方に極端に少なくなること、だと思います。私の行った県は鉄道路線が三本しかなく、本数も少なく(単線でディーゼルカー)、大多数の人はクルマで通勤、買い物、行楽に出かけます。
スーパーなどの店舗も大型のものは郊外の幹線道路脇、ロードサイドにあり、完全にクルマ使用が前提になってます。一方で、駅前の商店街は廃れ方が激しく、なんだか物悲しい感じ。要はアメリカ化しているわけですが・・。
確かにクルマで通勤、買い物っていうのは便利で快適なんですが、一方で、事故のリスクはあるし、どうしてもクルマ運転の適性がない人、反射神経の鈍ったお年寄り、障害者などの移動手段はどうする?という問題が出てきますね。
あと、日本でクルマを持とうすると、維持費がやたらとかかるところも問題かと。ガソリン代はやむ得ないしても、取得した際の取得税とか、車検、および車検の際にかかる重量税、保険代、年毎にかかる税金・・・etc。あと忘れてはいけないのは高速代、首都高における距離別料金の導入、ETC割引、民営化で多少、マシになっているとはいえ、その料金の高さは世界一じゃないか?と。
前置きが長くなりましたが、質問としては・・。
・フランスでもやはり、地方はクルマ無しではどこにも行けない、買い物はロードサイドの大型店でまとめ買い、てな状況になっているんでしょうか?
逆にパリなどの都市部では、日本の首都圏や関西圏のようにクルマ無しで用が足りますか?
・フランスにおいて、クルマの維持費は家計に負担感のあるものなのでしょうか?特に日本における「車検」制度なるものはあるのでしょうか?個人的に日本の車検制度は「大きなお世話」的な気がしてしょうがない、あらゆる制度が「クルマはぜいたく品」の前提に立っていて、都市部はともかく、地方の人間の実感には全然合っていない気がしますが・・。
・同じく、フランスの高速道路の料金はこれまた、平均的なフランス一般人の収入に比して負担感があるものでしょうか?料金に対する批判はありますか?
余談ですが、高速道路の元祖はアウトバーンがあまりに有名なドイツ、とばかり思っていましたが、実は意外にも(?)イタリアでした。ムッソリーニが1925年から1935年にかけて、ミラノと湖水地方との間に建設した「太陽道路」が元祖だとか・・。
ソース:
http://www.amazon.co.jp/%E9%AB%98%E9%80%9F%E9%81%93%E8%B7%AF%E3%81%AE%E8%AC%8E-%E6%89%B6%E6%A1%91%E7%A4%BE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%B8%85%E6%B0%B4-%E8%8D%89%E4%B8%80/dp/4594060226
378
:
sekko
:2012/01/15(日) 04:34:45
フランスの車事情のこと
・フランスでもやはり、地方はクルマ無しではどこにも行けない、買い物はロードサイドの大型店でまとめ買い、てな状況になっているんでしょうか?
逆にパリなどの都市部では、日本の首都圏や関西圏のようにクルマ無しで用が足りますか?
地方は日本よりも車依存率が高いと思います。日本に住んだフランス人が、「日本ではどんなところでも公共交通機関でいける」と感心していましたから。
でも、フランスはいまだに一部の国際線を除いて国鉄の独占状態なので、赤字路線でも残すという場所はあるようだし、どうなんでしょうね。
パリなどの市内では駐車が大変だし、メトロが絶対便利です。でもパリから少し離れたら畑が続くところもあるから郊外から車で通う人も少なくありません。マイカーの路上駐車も可能です。パリの市内では最近、公共貸し自転車に続いて、要所でピックアップして別のところに返すことのできる公共レンタカーも登場しています。
・フランスにおいて、クルマの維持費は家計に負担感のあるものなのでしょうか?特に日本における「車検」制度なるものはあるのでしょうか?個人的に日本の車検制度は「大きなお世話」的な気がしてしょうがない、あらゆる制度が「クルマはぜいたく品」の前提に立っていて、都市部はともかく、地方の人間の実感には全然合っていない気がしますが・・。
車の古さにもよりますが、2年に1度の車検制度が税金代わりになってます。昔は毎年税金代わりのステッカーを貼ることが義務付けられていました。原油が上がって、車を使わずに仕事にいけない人たちは困っているようです。
最も大きな違いは、みんなぼろ車をいつまでも乗り回している人が普通なこと。15年くらいはみんな乗ってますし、洗車とかもめったにしないので、日本に行くとぴかぴかの車がまぶしいです。
・同じく、フランスの高速道路の料金はこれまた、平均的なフランス一般人の収入に比して負担感があるものでしょうか?料金に対する批判はありますか?
時間帯によって料金が違ったりします。保険料金や燃料費の方が大変で、高速は、無料の部分も多いです。たとえばパリから二つの国際空港へ行くのは高速は無料です。
http://setukotakeshita.com/
379
:
迷える大羊
:2012/01/15(日) 19:39:18
フランスクルマ事情
雑談のような話におつきあいありがとうございます。
>でもパリから少し離れたら畑が続くところもあるから郊外から車で通う人も少なくありません。
これ、驚きました。世界的大都会のパリでそんなこと可能なの?ってことで。東京では不可能とはいいませんが、かなり難しそう。だいたい、東京圏では「少し離れた」くらいじゃ畑や田んぼなんて出てきませんし・・。
ネットで調べると、パリの市域って意外と狭くて、東京の世田谷区と同じくらい、なんですってね。その狭い市域にビジネス、観光、政治などあらゆる機能が集中している、からそういうことも可能なのかな?
というか、東京が異様すぎるだけ、なのかもしれませんね。
>2年に1度の車検制度が税金代わりになってます。
日本だと2年に1度の車検にプラスして、毎年税金取られますからね(1500?で年間3万5千円)。
>15年くらいはみんな乗ってますし、洗車とかもめったにしないので
ちなみに私のクルマも13年目、寿命が来た部品を取り換える以外、これといったお手入れもしていません。私の感性(クルマ限定)はフランス的なのかも?っていうか、車みたいな高額商品をわずか数年で次から次に買い替える方が異様、フランス人の方が「普通」な気もします。
そういう消費が日本車の性能を上げてきたことを考えると必ずしも悪いことではないのでしょうが。
高速道路は、一ドライバーからするとタダがいいに決まってますが、それだと、渋滞がひどくなって「高速」道路の意味が無くなりそうな気がしますし・・。これも、クルマが必需品でない都市部では高く、クルマ移動が必須でクルマの数も大したことがない地方では、経済力の違いも考慮して、安くしたりタダにしたり、と柔軟性のある料金体系がいいな、と思ったりします。
イタリアなどそうしてるみたいですが(北部は有料、ナポリより南部はタダ)・・。
380
:
迷える大羊
:2012/03/28(水) 10:21:15
フランスと移民
フランス大統領選にからんで、気になる話が・・。
『【パリ宮川裕章】フランス大統領選(第1回投票4月22日)で再選を目指すサルコジ大統領は11日、パリの支援集会で演説し、
当選した場合、シェンゲン協定の厳格化を協定加盟国に提案する方針を明らかにした。協定は欧州の加盟国間の移動手続きを
簡略化したもの。サルコジ氏は既に仏への移民を半減させる移民制限策を打ち出しており、その一環。当選した場合、
加盟国に共同国境管理機関の創設案などを提示する。
この協定には現在、仏、独、伊、オランダなど27カ国が加盟。加盟国の国民は国境や空港で旅券審査なしで移動できる。
サルコジ氏は支援集会で、「移民の流入をこのままにしておくわけにはいかない。制裁力を持った加盟国共通の
管理体制が必要だ」と語った。サルコジ氏は支持率で最大野党・社会党のオランド候補にリードを許しており、
このところ極右支持層の取り込みを狙った発言を繰り返している。』
毎日新聞 3月12日(月)1時24分配信
サルコジ氏が移民排斥の右派層の取り込みを狙うってことは、今、フランス一般人に反移民の機運が高まっているんでしょうか?対する、社会党オランダ候補の移民への見解は?
なぜかニュースをみても見当たらないし、これまでのお話を伺った限りでは、かつてのクレッソン女史をみてもわかるように、フランスの場合、左派、左翼=対外融和、反差別、多文化主義・・とは限らないようので気になりました。
しかし、アメリカやオーストラリアなどには及びもつかないにしても、フランスだって相当な移民国家であるわけで、サルコジ氏だってハンガリー移民の二世だし、反移民なんて自分で自分のクビをしめてるような話に思えるんですが・・。
ちょっと漠然とした質問でなんですが、フランスのごくごく普通の市井の一般市民は移民についてはどう思ってるんでしょう?
「やっぱり、価値観、宗教、生活習慣の異なる人間が同じ地域で暮らすのは難しい、フランスにきてもフランス文化に合わせる気のない奴らにはムカつく」てな意見が多いのか?
それとも、「労働力不足とか、フランスの長い目で見た将来を思えば、受け入れは当然、いろいろな文化が混ざりあってフランスは豊かになった、活力が出た」と思っているのでしょうか?
もちろん、フランス人にもいろいろいるわけで、一般化は難しいのは重々わかっております。とりあえず肌感覚で、こんな感じ程度で結構ですので。
>仏、独、伊、オランダなど27カ国が加盟。加盟国の国民は国境や空港で旅券審査なし>で移動できる
これもなぁ、すべての外国人について、「公平に」規制するならともかく、「豊かな国」とか「差別意識のない」外国人についてはウェルカム、そうでない国の出身者はダメ、イヤっていってるようで、露骨な人種差別のような気がしますが、そういう批判はフランスのメディアにはないんでしょうか?
そういえば、フランスではなくて、スイスの話ですが、田舎の小さな村で在住する外国人の帰化の是非を巡って住民投票を行ったところ、イタリア、フランス、ドイツなど豊かな西欧出身者の帰化はOK、トルコ、東欧などの出身者については×、という偏見丸出しの「投票結果」「民意」が出て、確かEU内はもとより、世界中から非難轟々なんて事件があったような。
ソース:「黒いスイス」
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4106100592/ref=cm_cr_pr_btm_link_1?ie=UTF8&showViewpoints=0
でも、まあ、きちんと議論が起きるだけフランスやヨーロッパはマシなのかもしれません。そりゃヨーロッパには及びもつかないにしても、日本だって他人ごとではないはず。現に私が勤務先に向かうバスの中は外国出身者だらけだったりしますし、なんですが、一般の関心は薄く、選挙の争点にもならないですし。、
381
:
迷える大羊
:2012/03/28(水) 11:13:56
フランスのオタク
日本で「オタク」というと、一昔前ほどではないにしても、ポジティブなイメージは少なく、その自覚があってもなるべく表には出さない、あるいは否定しようとする人が多く、動画サイトを漁ると、こんな自虐的な作品があって思わず笑ってしまったりします。
http://www.youtube.com/watch?v=8hnVi_RFfsM&feature=related
ただ、たびたび触れた通り、日本においてなんだか後ろめたい、アニメを筆頭とする「オタクカルチャー」が現代日本文化では最も「国際競争力」があるのが皮肉というか、なんというか面白くて、たびたび雑談のネタにしてしまうわけですが。
前にも触れました通り、今、海外で最も人気のある日本人(?)シンガーは「初音ミク」と、これまた、オタクカルチャーの化身のような存在(?)だったりしますし。(フランスのテレビにも「出て」いたようで
http://www.youtube.com/watch?v=ZLg6ftNVNxM&feature=related
日本同様アンチとファン・オタクとの対決があるみたいですね(笑))
ところで、あまり根拠のある話ではないのですが、Japan EXPOなどの動画を見てる限り、フランスのコスプレイヤーとかオタクってなんだかあっけらかんとしてるような気がするのですが気のせいでしょうか?
フランスに限らず、海外のオタクイベント全般に言えますが、なんか、こう楽しく騒いでるみたいで、日本のその種の人々みたいに人目を忍んで、隠れキリシタンのように行動、てな感じは全然しなかったのですが。
まあ、もっとも、日本でも昔、20数年前に比べれば大分、オタカルチャーの認知が進んではいますけれども。
それとも単にフランスの場合、日本のような同調圧力が少なく、他人の目を気にしていないだけなのか?フランスでもオタクカルチャーに拒否反応があったり、冷ややかな視線を送る向きは多いかと思われますが、フランスのオタクな人々は普段、特に学校、職場ではその趣味を「隠して」る人が多いのか?
職業とか年齢はどんな人が多いのでしょうか?といろいろ気になってしまいます。
でもまあ、ネットで海外の人々のコメントを読む(英語しかわかりませんけど)限りだと、どこの国でもこの種の人々の考えることは似たりよったりだな、という気もしたりしますけれども。
382
:
sekko
:2012/03/28(水) 19:19:25
移民の話
>> サルコジ氏が移民排斥の右派層の取り込みを狙うってことは、今、フランス一般人に反移民の機運が高まっているんでしょうか?対する、社会党オランダ候補の移民への見解は?
なぜかニュースをみても見当たらないし、これまでのお話を伺った限りでは、かつてのクレッソン女史をみてもわかるように、フランスの場合、左派、左翼=対外融和、反差別、多文化主義・・とは限らないようので気になりました。
オランドは曖昧ですね。左翼戦線のメランションはも移民排斥に反対です。
>> しかし、アメリカやオーストラリアなどには及びもつかないにしても、フランスだって相当な移民国家であるわけで、サルコジ氏だってハンガリー移民の二世だし、反移民なんて自分で自分のクビをしめてるような話に思えるんですが・・。
昔一番多かった移民はポルトガル、イタリア、ポーランドでした。ハンガリーも含めてみな歴史的にカトリック国なんで、そのネットワークもあります。彼らはすぐフランス化(というかフランス風コスモポリタン化)するので、違和感がないですね。リトアニアとかウクライナとかクロアチア出身者も同様の理由で同化率が高いです。
>> ちょっと漠然とした質問でなんですが、フランスのごくごく普通の市井の一般市民は移民についてはどう思ってるんでしょう? 「やっぱり、価値観、宗教、生活習慣の異なる人間が同じ地域で暮らすのは難しい、フランスにきてもフランス文化に合わせる気のない奴らにはムカつく」てな意見が多いのか? それとも、「労働力不足とか、フランスの長い目で見た将来を思えば、受け入れは当然、いろいろな文化が混ざりあってフランスは豊かになった、活力が出た」と思っているのでしょうか?
問題はやはり、北アフリカの旧植民地諸国のイスラム系移民であり、石炭採掘とかで積極的に受け入れたのに、彼らの公の場所での宗教の自由を想定してなかったので反発する人が多い、また、フランスは出生地主義で二重国籍もOKですから、移民二世や三世の子弟がどんどん増える、そういう人たちの方が失業率も高く貧困率も高い、フランスは社会福祉が発達しているので税金の多くが彼らに使われている、と煽る人たちがいることです。もちろん犯罪やらテロリストなどの問題を彼らにすべてかぶせる都合よいスケープゴートにもなっています。
EU国内の移動が基本的に自由なのは、
>>すべての外国人について、「公平に」規制するならともかく、「豊かな国」とか「差別意識のない」外国人についてはウェルカム、そうでない国の出身者はダメ、イヤっていってるようで、露骨な人種差別のような気がしますが、そういう批判はフランスのメディアにはないんでしょうか?
という問題より、ヨーロッパのそれぞれの国で移民法や労働ビザやアフリカとの地理的歴史的距離などがみな違っているのに、それぞれの国の「移民二世」二重国籍者も、もちろん自由に移動できるわけで、難民なんかも、いったんどこかの国に入れば、そこからより有利な他の国に移動するのは国境審査がないので簡単なわけで、混乱しているわけです。また、東欧からの出稼ぎ労働者などは当然自由にフランスで働けるわけですから、フランス人の職を奪うとか言われて嫌われることもあるので、人種差別や宗教差別だけとはいいきれません。
なんでも移民問題に摩り替えられやすいのですが、貧富の差を生む社会の構造そのものを何かもっと根本的なところで変革しないとだめでしょうね。
まあ、スイスへの非難もそうですが、差別禁止の建前だけでも生きてれば今でもある程度の抑止力にはなってると思いますが。長いスパンで見れば、ついこの前までは「自分たちの仲間でないものは人間じゃない」と多くの人間が思って差別どころか殺戮しあってたのですから、全体としては人類はいい方向に進化してると思いたいです。
http://setukotakeshita.com/
383
:
sekko
:2012/03/28(水) 19:35:39
オタクの話
>> ところで、あまり根拠のある話ではないのですが、Japan EXPOなどの動画を見てる限り、フランスのコスプレイヤーとかオタクってなんだかあっけらかんとしてるような気がするのですが気のせいでしょうか?
フランスに限らず、海外のオタクイベント全般に言えますが、なんか、こう楽しく騒いでるみたいで、日本のその種の人々みたいに人目を忍んで、隠れキリシタンのように行動、てな感じは全然しなかったのですが。
まあ、もっとも、日本でも昔、20数年前に比べれば大分、オタカルチャーの認知が進んではいますけれども。
私はフランスで Japan EXPO に通っている人とかコスプレしている人とかを個人的に何人か知っていますが、彼らをその「現場」で直接観察したことはないです。あっけらかんと言うか、むしろ「おしゃれ」って自意識があるみたいで、「人目を忍んで、隠れキリシタンのように」ってことは絶対にないですよ。
その周りの人たちも、「よく分かんないけど、おしゃれなのかなあ」と思うくらいで、特に拒否反応とか私は見たことないです。学校職場でも隠してることはないですよ。まあ職種によりけりでしょうけれど。フランスのグランゼコールなどのエリート校の中にもマンガ同好会とかアニメとかゲームのクラブが人気があるから、偏見はないでしょう。ビジネス街の窓の内側からポストイットでゲームのキャラクターを張って向かい同士の会社が対戦してたのは日本のニュースにもなりました。
>> 職業とか年齢はどんな人が多いのでしょうか?といろいろ気になってしまいます。
私の知ってる人たちは20歳から35歳くらいですね。いわゆる「引きこもり」の人は知りません。親と同居の人って少ないですし。職業はいろいろです。
http://setukotakeshita.com/
384
:
迷える大羊
:2012/03/29(木) 20:45:54
なるほど
>昔一番多かった移民はポルトガル、イタリア、ポーランドでした。ハンガリーも含めてみな歴史的にカトリック国なんで、そのネットワークもあります。彼らはすぐフランス化(というかフランス風コスモポリタン化)するので、違和感がないですね。
なるほど。フランスで「移民問題」という場合、これらの国々の出身者は含まれていないことが多いんですね。これで、サルコジ氏が自らも移民2世なのに、移民問題に関して妙に「国粋」的な発言をする理由が納得いきました。要は他人事なんですね。確かに、民族は違っていても、宗教というか根本となる価値観、慣習を同じくする、というのは同化に際してアドバンテージが大きいですよね。
ところで、これで思い出すのは、かつて第二次大戦中、アメリカで日系人は収容所に入れられたり、迫害されたのに、ドイツ系、イタリア系はお咎めなしだったのはどうして?という問題。第一の理由はもちろん人種的な偏見ですが、それ以外にもソースは見失ってしまいましたが、アメリカ人のうち最大のマジョリティは意外にも英国系でもアイルランド系でもなくドイツ系なんだそうで、ドイツ系アメリカ人、といえばアメリカ人そのものになってしまうわけで、迫害とか差別なんて発想がおきようがない・・のだそうで。イタリア系にしたってアメリカ社会の存在感は日系人の比ではないでしょうし。
それとフランスの人種問題、移民問題は似たような側面があるのかな?と思いました。
>左翼戦線のメランションはも移民排斥に反対です。
やっぱり「左翼」はこうでないと、と日本人の感覚では思ってしまいますねぇ(笑)。とにかく、フランス、っていうかヨーロッパの「左翼事情」は個人的に複雑怪奇にみえるもので。オランダ氏の日和見的態度が少々不気味。世論の動向をみてどちらにつこうかな?なんて思ってるんですかね。
>スイス
このスイスの移民承認の「住民投票」の問題。フランスの往年のイケメン俳優、アラン・ドロン氏がスイス永住権を持っているらしく、フィガロだったか、ルモンドだったかが皮肉たっぷりに「スイスっていうのは、顔の善し悪しで永住権与えたり、帰化させたりを決めるんかい」というキツーイつっこみをいれていたようですね。全然笑えませんけど。
いえ、基本的にはスイスっていい国なんでしょうけど、直接民主主義の伝統としてスイスの町でよく行われる「住民投票」で時折、トンデモだったりブラックだったりな「民意」が飛び出したり、第二次大戦直後、早くも核武装を検討していたり、衣の下に鎧っていうか、たまーに怖いところをチラチラ見せるような気がするのは私だけでしょうか?
http://www.youtube.com/watch?v=sW_9U_X-aow&feature=related
385
:
迷える大羊
:2012/03/29(木) 21:35:28
オシャレ・・ですか
>むしろ「おしゃれ」って自意識があるみたいで
拒否反応はない、というくらいなら驚かないんですが、「オシャレ」っていうのはビックリです。うーん、お話を伺うとオタクカルチャーにもっとも偏見をもっているのは、他ならぬ本家本元の日本人なんですかねぇ?それとも、フランスが「特殊」なのか?
まあ、日本でも、以前に比べれば、オタアレルギーは減っていて、むしろ、世間の方がすり寄ってきているような面もありますけど。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120327/its12032710270001-n1.htm
http://www.topics.or.jp/special/130440290019/2011/05/2011_130559805286.html
http://www.pref.tokushima.jp/governor/opinion/form/227
でも、さすがに「オシャレ」はないよなぁ・・てな感じです。
それにしても、以前から同じことをいってなんですが、近隣アジア諸国を除いた外国で、他に先駆けて日本製サブカルチャーを受け入れた国がフランス、なのはなぜなのか?いつも不思議に思ってます。
意外と感性に共通する部分があるのか?もともと、バンド・デシネなどもあって、受け入れる素地があったのか?たまたま、成行きでそうなっただけなのか?
私の知る限り、三十年以上前から日本製アニメが放送されてましたし。もっとも、排斥の動きもすごかったとも聞きますが・・。
>フランスのグランゼコールなどのエリート校の中にもマンガ同好会とかアニメとかゲームのクラブ
うーん、フランスの将来は大丈夫なのか?(笑)ただ、まあ、こうして日本文化好きなエリートがフランスにいることは、悪いことじゃありませんよね。こういう「海外進出」は結構なことです。もちろん、某国のような国家ぐるみのごり押しはダメっていうか逆効果ですけども。
386
:
迷える大羊
:2012/04/05(木) 23:27:24
観光超大国フランス
ここ、十年くらいで、東京をはじめとして、日本に外国人観光客の姿が非常に目につくようになり、もう「ガイジン」ってことでいちいち注目しなくなって久しくなりました。去年の震災から数か月ぐらいは目にしなくなりましたが、最近はまた客足も徐々にもどっているみたいで、先日、箱根方面にドライブに行ったのですが、日本人と思って写真撮影を頼んだ方もアジア系の外国人でしたし・・。
しかし、世界的にみればまだまだ日本は観光小国。古いデータではありますが、2008年時点での外国人観光客受入数では日本は28位。アジア圏を見渡しても、これまた、4位の観光大国中国はもとより、タイやシンガポール、香港より少ないわけで、国や経済規模との兼ね合いを考えると全然・・です。
で、それにしても、すごいのは一位のフランス。
http://www.geocities.jp/nezimaki_tokyo/kankou/lanking06.html
なんと、自国の人口より多い、7930万人を受け入れている、というのですから驚きとしか言いようがありません。もちろん、フランスがいろいろな面で魅力的なところである、といってしまえば、それまでで、ミもフタもありませんが。
しかし、それだけでは自国人口を上回る人間はこないわけで、フランスの政府とか民間レベルで、どのような努力をして、このような世界に冠たる観光超大国フランスになったのでしょうか?
在留邦人、外国人の立場から、どういった部分に観光超大国フランスの「すごさ」を感じますか?
日本の場合、英語が通じないからダメ、とはよく言われますが、私の記憶ではフランスにしても、特別、英語が通じやすかった、ということはなかったような・・。英語の通じやすさならむしろドイツとかオランダあたりの方がよほど上位にきそうな気がしますし、間違いではないけども、主たる理由ではないような気もします。
まあ、中国、フランスにくらべ、観光のネタになる世界的遺跡、遺産の少なさ、というハンデもありますが、個人的には情報発信の貧弱さ、下手さと日本人自身が自国の「ウリ」をよくわかっていないことが原因かな?と。
例えば、今、外国人観光客とか別荘購入者に人気の北海道ニセコ。これも、日本人が宣伝したわけではなく、十数年北海道に在住しているオーストラリア人が、ネットや口コミでその良さを広めた結果・・で、ここ十年でニセコが急に魅力的な街になったわけではありませんし・・。
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview050222.html
まあ、なんていうか、たびたびネタにさせていただいている世界的なアニメ・マンガ人気もそうですが、日本人って日本論が好きでガイジンの目を気にする割に、自らの強み、弱み、良さ、悪さをあまりよくわかっていないような気がしますが、どうでしょうか。
387
:
sekko
:2012/04/06(金) 02:23:30
フランスは・・・
ヨーロッパの中で気候的に恵まれていて、地理的に真ん中辺にあって昔から人種の混合が進んでてわりと開けている、そして、政治的に、領邦国家などではなくパリがずっと首都であり続けた、食文化が豊か、の四つくらいがすぐ思い浮かびます。
もちろん、観光産業を国の事業として力を入れてる政策があるし、それがそのままアイデンティティ政策にもつながる面もありますね。
平野も多くてそれでいてヨーロッパで一番高い山もあって、海岸線も多くて、と観光に有利な変化にも富んでいるし、短期でもパリとその周辺だけで満足できるし、ヨーロッパの中では気候が寒すぎも暑すぎもしなくて恵まれています。
食文化については、ヨーロッパの基礎となったキリスト教のミサで使われるパンとワインの原料となる小麦やブドウの栽培に向いた気候だった、グルメ文化がトップダウンできた珍しいケースでもあります。16世紀末のアンリ四世の時代には国王が自ら、すべてのフランス人が日曜には鶏の煮込みを食べるという目標を掲げました。
どこの国でも王侯貴族は美食だったでしょうが農民とかは搾取されていた時代に、すごい発想だと思いますが、それがしっかり実を結んで、労働者階級の食事の質は世界一とか言われてますし、今でもみんながしっかり昼食の時間をとります。
日本などは、江戸時代などは儒教の影響で支配階級も粗食で禁欲的で、美食をしていたのは遊郭とか商人とかですから、トップダウンの反対です。そういう建前と本音みたいなのの乖離が尾をひいて、はっきり言って、ほとんどの日本人は、自分の家に他人を泊めたり食事によんだりしませんよね、その延長で、ほんとは、外国人なんかに自分ちに来てほしくないって思ってるんじゃないかなあ。
フランス人はどんな階級の人でも、ホームレスでない限りみんな気軽に友人をうちによんで食べたり泊まらせたりしますから。
日本では「客間」っていう言葉はこっちでは「友人用寝室」みたいな言葉だし、予備の寝室がない人も平気でサロンに泊めたり自分たちの部屋を提供したりとかしますから。
日本人は、そういうことを気軽にすると、後で「あのうちでは・・・」と陰口を言われたりとか、お返しが大変とか、コードが複雑なのでそれを避けているんじゃないでしょうか。日本ってハイコンテキストの世界で何でも言わないでも通じるっていう説もありますが、ほんとはよくわかんないので、何も言わなくてもとげの立たない、リスクのない行動しかとらないんじゃないかと思いますね。
そういうメンタリティが観光政策にも反映されてる気がします。「客間以外は見せちゃいけない」みたいな・・・
よく、日本人が、フランスでフランス人に道を聞かれたっていう話がありますが、フランス人はほんとにそのくらい、相手が客かどうか気にしてない、と思います。
ああ、すりや引ったくりは相手をよく見てますよ。
http://setukotakeshita.com/
388
:
迷える大羊
:2012/04/06(金) 10:42:45
フランスっていいですね
日本人にもフランスに憧れる人は絶えませんしね。そういえば、赤塚不二夫のマンガ「おそ松くん」にもイヤミというフランスかぶれのキャラが登場しましたっけ。しゃべるのはフランス語ではなく、ヘンな英語だったりしますが・・。
>16世紀末のアンリ四世の時代には国王が自ら、すべてのフランス人が日曜には鶏の煮込みを食べるという
そんな王様もいたんですね。フランス王室と庶民で食い物、というと、かのマリー・アントワネットの「パンがないならケーキ食べたらいいじゃない」というセリフを思い出すもので(本当かどうかは知りませんが)。フランスの食文化は確かに豊かですよね。対岸のイギリスが味もそっけもないので、余計に。
食の話で面白かったのはフランスを知らない日本人は一流フレンチレストランで出てくる食事をフランス人は毎日食ってるんだ、とつい思いがちなんですが、フランス出身の某神父さんは「エスカルゴなんてフランスでは食べたことなかった」でした。日本にきて初めて知ったんだそうで(笑)。
まあ、考えてみれば日本人だって寿司だの懐石料理を毎日食しているわけでもないし、詳しいわけでもないんで、当然ありうる話なんですけれども。
外国人に対する意識は日本でもこれから大分変ってくるんじゃないか?と思われますが。良くも悪くも「特別扱い」はしなくなるでしょうね。
>日本ってハイコンテキストの世界で何でも言わないでも通じるっていう説もありますが、ほんとはよくわかんないので、何も言わなくてもとげの立たない、リスクのない行動
いわゆる「空気を読む」というやつですね。私個人はこれ、あまり好きじゃないです。言いたいこと、やってもらいたいこと、注意すべき事柄があるならはっきりと口に出して、文書にしていうべき。そんなこともしないで「気が利かない奴」とか「空気読めない(KY)奴」なんて言われたって、てな感じです。
>フランス人はほんとにそのくらい、相手が客かどうか気にしてない
日本だと、たとえ日本人と結婚し、日本国籍をとり、もちろん、日本語に不自由しないような人間でも、なかなか日本人、現地人扱いしない傾向があるように思われます。
米国在住の方々のブログなどを読むとアメリカ人は逆に「外国人は皆、アメリカに憧れ、アメリカ人になりたがっているはずだ」と信じて疑わない人が多いらしく、「いつアメリカ人になるんだ?」と聞かれ閉口した・・なんて話がありましたね。
フランス人はどうなんでしょうね?日本人とアメリカ人の中間くらいの感覚・・なんでしょうか?
しかし、オタク文化に妙な偏見を持つ人も少なく、同調圧力も日本に比較すれば、ぐっと少な目。メシはうまい、とすると、仕事が確保して、コミュニティに溶け込めればなかなかに楽しそうなところかもしれませんね。
389
:
sekko
:2012/04/06(金) 18:02:48
エスカルゴって・・・
>フランス出身の某神父さんは「エスカルゴなんてフランスでは食べたことなかった」でした。日本にきて初めて知ったんだそうで(笑)。
エスカルゴってもともとブルゴーニュの料理だから、ひと昔前までは、ロワール河から北の普通のフランス人は知らない人も少なくなかったです。ブルゴーニュ公国ってとてもリッチで食文化も進んでたんです。ブルゴーニュ料理とかプロヴァンス料理とか、南西部のフォワグラとか、そういうのが、交通機関や冷凍技術の発達でどこのスーパーでも売られたりどこの家庭でも食べられるようになったのはせいぜいここ半世紀くらいのことでしょう。今はブルゴーニュのカタツムリは保護されているので、ギリシャや東欧から輸入されてるんだそうです。
イギリス人にfroggy とからかわれた蛙の腿料理も、冷凍が出てきてから普通の家庭で出されるのも見かけます。これも、もとはリヨン近辺の料理で、今は輸入の蛙とか。まあ、ソースが大事ですから。そもそもはその地方のカタツムリや蛙を庶民が捕獲して、ソース料理で食べられるものが残ったんでしょうけど・・・
オソマツくんの「イヤミ」、懐かしいですね。実際、私が若い頃にフランス語専攻だった先生や学生にはそういう「キザ」なイメージがありました。私はドイツ語専攻だったんではじめは抵抗がありましたね。国民性への先入観がうつるんでしょう。
>仕事が確保して、コミュニティに溶け込めればなかなかに楽しそうなところかもしれませんね。
むしろ、コミュニティに溶け込むことが苦手な人には日本より向いてる気がしますけど。一人でいても後ろ指指されないしみじめな感じもないし。コミュニティ好きの人は、フランス人って個人主義で冷たいとか言って日本人同士でつるんだりしますから意味ないですよ。
後はやはり、アメリカほどではなくてもセキュリティの問題があるので、やはり日本は安心です。でもそれと相互監視の雰囲気は切り離せないのかもしれません。何を優先したいか、ですよね。後、少なくともパリ近辺は地震がないのがいいかな。とはいっても、原発が最近もまた事故を起こしてますから、穏やかではいられません・・・
http://setukotakeshita.com/
390
:
迷える大羊
:2012/04/09(月) 11:40:58
世界料理の宝庫・日本?
なるほど、フランス料理といっても地方によって大分違うんですねぇ。そんな、フランス人だってよく知っているわけではない、マニアックなフランス料理を当たり前のように出してくる日本のフランス料理店って・・・(笑)。
恐らく、世界中の料理という料理を一番、消化している国はわが日本ではないでしょうか?ソースは忘れてしまいましたが、確かイタリア人ジャーナリストの著作でも、「本国イタリアを除いて、イタリア料理のレベルがもっとも高いのは日本。社交辞令なしで。」と書いてありましたし。
距離的にも近いし、馴染みも深そうなヨーロッパのイタリア料理店のレベルの方が高いんじゃないの?と思いきや、必ずしもそうは言えないみたいですね。
まあ、日本人のオタク気質の賜物といえなくもないですね(笑)
おそ松くんはマンガそのものは今の若者に知られてなくても、ギャグとか言葉なんかは知ってる若い人間は結構多いような・・。「シェー」とか「おフランスでは・・」とかってわりと聞くような気もしますし。
>フランス人って個人主義で冷たいとか言って
そういえば、一昔前に「パリ症候群」なんて言葉があったような。ヨーロッパ、フランス大好きな若い日本人女性が渡仏したはいいけれども、なじめない、カルチャーショックで鬱になることをいっていたんですが・・。
ただ、これなんかは、今はそうでもないけれども、ヨーロッパとかフランスといえば、それこそ、イヤミの「おフランスでは・・」じゃないけれど、やたらと美化、理想化して描くマスコミも悪いんじゃない?という気が個人的にはしますが・・。
まあ、仕事・職場選びでも、給料が高く、やりがいがあり、休日も多く、人間関係もみんないい人ばかり・・などというところがあり得ない、どこで妥協するかが重要、ていうのと同じことが、国にも言える、という当たり前の結論になるんでしょうね。
391
:
迷える大羊
:2012/04/12(木) 22:26:19
フランスの原発世論
フランスのサルコジ大統領が、選挙戦で、(フランスの)原発の安全性を強調するために、フランスにはあんな津波はこない、といいたくて、「私はフクシマに行ってきた・・」(もちろんでまかせです)なんてやってしまって、対抗馬の社会党オランダ候補から厳しく攻撃されている模様ですが・・。
まあ、普通のフランス人は東京と福島の位置関係とか距離なんて知らないだろうし(本人ももしかして知らない?)、とタカをくくって、つい勢いでいってしまったでしょうけども・・・。
http://mainichi.jp/select/news/20120413k0000m030045000c.html
ところで、我が日本では、最近は、特に3.11、フクシマ以降はそうでもないですが、保守・右派=原発推進、左派・リベラル=反原発との図式があって、原子力発電の問題(安全保障もそうですが)となるとイデオロギー論争、神学論争みたいになってしまって、現実的な議論ができない・・という面がありましたが、フランスでは日本におけるような「方程式」は成り立つんでしょうか?
392
:
sekko
:2012/04/13(金) 00:55:35
一般世論は、フクシマ以来・・・
もちろん結構「反原発」に傾いてますけれど・・
前にブログで書いたように、
http://spinou.exblog.jp/16969433/
社会党のオランドは、脱原発なんて全然消極的です。
フランスで唯一はっきりと反原発なのはもちろん緑の党なんですが、そのヨーロッパ緑の党のフランス書記長のセシル・ドュフローCécile Duflotなんて、去年のフクシマのすぐ後に、「南半球だから」フランスへのリスクは少ないみたいなことをいって,さんざん笑われたくらいなので、政治家の話は考えたくもありません。
ただ、今、Michale Boganim監督の『La Terre outragée』というチェルノブィリの被災者の25年をテーマにした独仏ポーランド、ウクライナ共同制作映画があって、これはすごくいいので、こういうアートの力で搦め手から変わっていけないかなあとも思います。
http://setukotakeshita.com/
393
:
迷える大羊
:2012/04/13(金) 19:15:05
そうですか
確かにブログでおっしゃられる通り、核保有国ですし、左派=反原発とはいかないでしょう、そうだろうな、と思いました。しかし、福島原発の事故当時、アレヴァ社もフランス国内で散々非難を浴びてたんですね。知りませんでした。「廃棄物お引き取り」のチャンスをむざむざ逃していたとは・・。
>「南半球だから」フランスへのリスクは少ないみたいなことをいって
ありゃりゃ、反原発の緑の党からしてこれですか・・。反原発の人こそ、原発そのものについても、他のあらゆる面についても、単に危機を煽るだけではない、正確な知識を身につけ、しっかり理論武装してほしいところなんですが。
関係ありませんが、アメリカの政治家に共和党の副大統領ベイリン氏みたいに「アフリカって国なんですか?」とか延坪島砲撃事件(
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BB%B6%E5%9D%AA%E5%B3%B6%E7%A0%B2%E6%92%83%E4%BA%8B%E4%BB%B6
)の際にも、「北朝鮮を支持する」なんてやってしまう御仁(美人なだけに惜しいというか痛いというか)がいましたが、フランスの政治家にもその手の手合いがゴロゴロいるんですね・・。
まあ、去年のサルコジ氏来日はビジネス目当てなのが、あまりに見え透いていて、いい感じじゃなかったですね。
個人的に評価しているルポライター鈴木智彦氏が福島第一原発に作業員として「就職して」ルポした著作「ヤクザと原発」(文芸春秋刊)によれば、(多分)外交上の配慮というか付き合いで導入したフランス製、米国製の汚水処理装置は細かいトラブルが多く、あまり役に立たず、結局予備機のはずだった東芝製のそれ(サリーというニックネーム)が主力になってしまっているそうな・・。
http://www.amazon.co.jp/product-reviews/4163747702/ref=cm_cr_pr_btm_link_2?ie=UTF8&showViewpoints=0&pageNumber=2
394
:
迷える大羊
:2012/04/26(木) 08:16:14
、「ノルマンの痕跡を探す英国ツアー??
例によって、韓国メディアウォッチングからですが・・。韓国のメディアをウォッチしていると毎年、春先になると出会うのが「ウリナラ(韓国)がイルボン(日本)に文化を伝えたのだ!」、いわゆる「韓国起源説」記事で、こういった記事を見ると、ああ、季節が変わったんだなぁ、との感慨に浸れます。今年も例によって、こんな記事がありました。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/04/24/2012042401413.html
まあ、厳密な事実検証、考証はあまりなく、事実関係よりは願望とか、最初にストーリーありき、である場合がほとんどですが・・。
例えば・・
「奈良では百済人が古代日本の上層部を形成していたことを示す石舞台や、世界最大の木造建築物であると同時に韓半島(朝鮮半島)系の手があちこちに加えられている奈良・東大寺」
あ、いや、東大寺が建立されたのは百済が滅んだ後ですが・・・。といった具合にツッコミどころがいろいろあって「面白かったり」するんですが。「韓国起源説」のウィキペディアを読むと正直、眩暈すら感じます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9F%93%E5%9B%BD%E8%B5%B7%E6%BA%90%E8%AA%AC
前置きが長くなりましたが、起源、で思い出したのが、11世紀のイギリスで起きたノルマン征服。この事件は英語にも大きな影響を及ぼしましたよね。何しろ支配者の言葉はフランス語であるような状況が14世紀まで続いたわけで。現代の英語にフランス語起源の語彙が多い理由であるわけですよね、確か。
「韓国起源説」と違って、明らかに事実であるわけですが、フランスのメディアとか、学校が純粋な学者の学術目的以外で「ノルマン人の痕跡を探す英国ツアー」なんてやって、「あれもフランス、これもフランス、フランス万歳」「英国を征伐したのだ」なんてやっている記事とかフランス人をご覧になったことありますか?
ステレオタイプとしては、フランスは英米への対抗心、ナショナリズムが強い、といった印象がありますが、それはどの程度、本当なのかな?といった点で興味がありますね。
395
:
sekko
:2012/04/26(木) 14:12:07
英仏関係
国家意識型のナショナリズムの誕生は、百年戦争の英仏関係の相互憎悪だと言われています。愛国心じゃなくて憎悪ですね。その辺に関しては白水社から近刊の『ジャンヌ・ダルク幻想』に書いたので、出版されたときにお読みください。
いえることは、ナポレオンもイギリスには渡れなかったし、11世紀は別として、フランスはイギリスに攻められっぱなしですから、むしろそういうことを忘れたい風な・・・
一方、フランスの文化のルーツのほとんどはイタリアにあるわけで、フィレンツェでそれを見てショックを受けるフィレンツェ症候群などがあるほどで、その辺の後進性のコンプレックス解消法は、コルネイユが書いたように、「ローマ人でないならローマ人たるにふさわしくあれ」ということで、フランスがローマ帝国の真の継承者だと考えることでした。
言葉もラテン語基盤ですし、長い間、領邦国家だったイタリアより、中央集権的だから、「ローマ教会の長女」といって、大陸の覇者として、島国イギリスを見ないようにする部分もあったので、実はずっと密な交流がありました。最も実際は大陸にはハプスブルグ家という巨人がいたんで、微妙だったんですけどね。せっかく近代革命を成し遂げた後で、ナポレオンがヨーロッパの皇帝になろうとしてフランス人から支持されたのはその夢の共有があったからでしょう。でも、彼らは概して、キリスト教という共通の「建前」がある分、それなりのポーズがあるので、今度の韓国のお話とか、北朝鮮のような、なりふり構わずというか、冷静に考えたら、戦略的にマイナスじゃないの、と思われるほどの極端にははしりませんね。
私もパリで入った韓国料理店で、自慢げにフランス語の『韓国料理』って写真本を見せられて、表紙までしっかりSUSHIなのに驚いたことがあります。
396
:
迷える大羊
:2012/04/26(木) 21:54:43
目標はローマ帝国?
お疲れのところ、恐れ入ります。
>ナポレオン
こんなこというと、フランス人に怒られそうですが、この人、なんかあのヒトラーとの共通点がかなり多いというか、同種の人物のような気がするんですが。
・ナポレオンはコルシカ島、ヒトラーはオーストリア、ともに本国から外れた地の出身者 で、軍の下士官(砲兵隊長、通信伍長)がキャリアのスタート
・ともに、フランス革命後(ナポレオン)、第一次大戦後のワイマール共和国(ヒトラ ー)の不安定、混乱に乗じる形でのし上がる
・法典整備とか失業対策とか、内政面ではかなりの成果を上げる(だからこそ支持された んでしょうが)
・ともにロシア戦線の膠着がケチのつき始め。ともに英仏海峡を越えることができず、英 国に敗北。
などなど。
>フランスがローマ帝国の真の継承者だと
思うんですが、欧米の大国はみんな、そう思ってませんか?例えば、アメリカの上院は
「Senate」、ローマ元老院は「Senatus」ですし、他の欧米諸国も似たような呼称をとっているのでは?
あと、ドイツ皇帝はKaiserですが、これってローマ皇帝Caesarのドイツ読みですよね?SF映画のスターウォーズなんて、どうみてもローマ帝国の宇宙版ですし、そのネタ元(たぶん)となったアイザック・アシモフの「銀河帝国の興亡」なんてのも、中身はエドワード・ギボンの「ローマ帝国衰亡史」みたいだし。ローマ帝国の偉大さを改めて感じます。
>『韓国料理』って写真本を見せられて、表紙までしっかりSUSHIなのに驚いたことがあります。
韓国語学者の水野俊平氏の著作「韓国人の日本偽史」(だったかな?)によれば、70年代くらいまで、SUSHIは「日本の野蛮さ」の象徴だったそうですが、80年代くらいから世界的に広まるにつれ、いつの間にか「韓国起源説」が出たそうな。まあ、一般の韓国人がどこまで真面目に受け取っているかは不明ですが・・。
「韓国人の日本偽史」
http://www.shogakukan.co.jp/books/detail/_isbn_4094027165
水野俊平氏
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E9%87%8E%E4%BF%8A%E5%B9%B3
どうも、欧米圏において、韓国の日本便乗作戦、「日本の方(角)からきました・・」戦法は企業から芸能、個人レストランに至るまで、基本戦略なんじゃねえだろうな?と勘繰りたくなりますね。こんな話もありましたね・・。
http://japanese.joins.com/article/338/148338.html
(フランスなのに日本語であいさつ…T−ARAの発言めぐり議論に)
>『ジャンヌ・ダルク幻想』
そういえば、4/25の先生のトークショー会場に置いてありましたね。購入すべきでした。なにはともあれ、お疲れ様でした。サインありがとうございました。フランスへの長旅お気をつけて。
397
:
sekko
:2012/04/27(金) 00:25:57
ヒトラーとナポレオン
については、彼らの権威付けや正統性の証明の仕方の違いについてそのうち書こうと思っています。一番の違いはやはりローマ法王の使い方に現れているでしょう。その辺の機微が、ヒトラーは自殺、ナポレオンは処刑されなかったところにまで響いてきます。
25日にいらしていたんですね。ありがとうございます。あの時にあったジャンヌダルクは以前の本です。英仏関係を掘り下げた『ジャンヌダルク幻想』のほうはまだ発売されてません。またお知らせします。
398
:
迷える大羊
:2012/05/02(水) 21:25:11
第4帝国??
ヒトラーの話で思い出しましたが、少々古いのですが今年2012年3月6日の毎日新聞にこんな記事がありました(ネットからはすでに削除)。
『欧州が財政危機に見舞われる中、ドイツが強固な輸出力で黒字を続ける「独り勝ち」の状況を背景に、ドイツ語学習者が世界で増加傾向にある。
独誌シュピーゲルによると、世界90カ国以上、約150カ所でドイツ語講座を開く公的文化機関「ゲーテ・インスティトゥート(GI)」でドイツ語を学ぶ受講者は昨年、過去最高の23万4000人を記録した。10年に比べ8%の増加だ。
GI本部のレーマン代表はシュピーゲル誌に「文豪ゲーテやシラーを原書で読みたいとの動機はもはや過去。財政危機の今、特に若者はドイツ語を仕事に生かそうと考えている」と分析している。
急増が目立つのは危機が深刻な南欧諸国で、特にスペインでは10年比で25%も増加。
ドイツからの厳格な財政規律順守の要請に反発し、反独デモが絶えないギリシャでも2割増で、「ギリシャを去り、ドイツ語を武器により良い就職を目指す受講者が多い」(アテネのGI代表)という。
実際、ビジネス分野でのドイツ語需要は高まっている。ドイツ経済技術省によると、移民によるドイツでの起業も増える一方で、09年に国内で新たに設立された40万社のうち約3割(13万社)は外国出身者の起業だった。ベトナム出身のレスラー経済技術相は「外国出身者の起業でドイツ経済も活性化する」と歓迎する。
一方で、メルケル政権の与党議員が「欧州では今、ドイツ語が話され始めている」と得意になって語る風潮などには反発も強い。英大衆紙が「(ナチスの第三帝国に次ぐ)第四帝国の台頭だ」とドイツ脅威論をあおるなど、一部では反独感情も高まりを見せている。』
これ、本当なんでしょうか?確かに欧州の経済状況はドイツ独り勝ち状態。他国が失業率上昇に苦しむ中、ドイツのみは失業率低下してますし、例のギリシャ、その他問題でもカギを握っているのはドイツですし、ECB(欧州中央銀行)があるのは、パリでもロンドンでもなくフランクフルト・・。
結局、ユーロの信用っていうのは結局はドイツの信用、経済力で、ユーロ加盟っていうのは経済的にドイツ傘下に入るも同然、いや、政治的にも財政政策にドイツの意向を差し挟まれるわけですから、これはもう、実質的にヨーロッパのドイツ支配、第4帝国の再来では?
まあ、ドイツの一般人、マスコミレベルではユーロ維持のためにギリシャを筆頭とする、破綻国家群を抱え込むことに拒否反応があるようですが・・・。
バトル・オブ・ブリテンを経験した英国人にとってはかなり抵抗のある情勢のようですが、こんな状況に対するフランスの反応はどんなものなのでしょうか?実質的にドイツの天下になってもヨーロッパ統合の理想が大事、という意見が大勢を占めているのでしょうか?
蛇足ですが、EUの理念の元となった汎ヨーロッパ主義の提唱者であるリヒャルト・クーデンホーフ=カレルギー氏の母親は日本人だったんですね。意外なところで、日本との関わりに驚きです(今頃、気づくな、と言われそうですが・・)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%92%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%95%EF%BC%9D%E3%82%AB%E3%83%AC%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC
399
:
迷える大羊
:2012/05/08(火) 23:05:08
フランス国籍・永住権取得
フランス大統領選、終わりました。それぞれに思うところがあるでしょうが、個人的に目を引いたのは、例の移民問題。極右政党が伸びたり、オランダ氏は日和見を決め込んだり、サルコジ氏は極右支持層にすり寄ったり、いろいろ物議を醸しましたが、移民がフランスの社会、将来に与える影響が大きいことはわかりました。
ところで、フランスに限らず、ヨーロッパの極右の皆さんが「お手本」と思っているのが我が日本らしく、ノルウェーのテロ事件でも、犯人はこんな供述をしてました。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/120417/erp12041723500007-n1.htm
『その中で「高い技術を持ち、単一文化が保たれている国」として日本と韓国に言及、そのような国では「より人々の調和が取れている」と持論を展開した。』
また、欧米マスコミ、あるいは日本のメディアの中にも「移民を拒否する日本」みたいな論調を散見します。
で、疑問に思ったのは、
・フランス国籍とか永住権って日本と比較してそんなに取得が簡単ですか?
・また、昨今はともかく、今まで、政府にしても一般国民にしても、移民ウェルカムなム ードでしたか?外国出身者、非欧米人に優しい国ですか?
・日本と比較して、外国人(特に非欧米人)の就労は容易ですか?どのような制約がありますか?
・先生自身、フランス国籍取得に魅力を感じていらっしゃいますか?(プライバシーに関わりますかね?関わる、とお思いでしたらスルーされて結構ですが)
私自身の意見としては、日本が閉鎖的、フランスが開放的っていう問題ではなく、中国、韓国などの近隣諸国(中国人の増加は著しいものがあるし、東京・新大久保は韓国みたいです)で、古くから日本国内に基盤がある国々の人間を別にすれば、移民先としてはさして魅力的でもなく、関心を持たれていないだけだと思うんですけれども。
また、日本側もマスコミの報道とは裏腹に、移民を募るほどに強烈な需要を感じていないってこともあるかも。
フランスの移民にしたって、データなどを見る限りでは大半は旧植民地か近隣諸国の出身者のようですし・・。
すべてに同意、というわけではない(話が労働問題に偏りすぎ、混同しているので)ですが、以下のブログに書かれている事情が実態に近いかも、と個人的には思ってます。
http://ameblo.jp/englandyy/entry-10882868569.html
400
:
sekko
:2012/05/09(水) 21:44:01
いろいろ
ご質問やコメントをいろいろいただいているのにお答えが遅れてすみません。
社会党政権に替ってまた変化はあると思うし、細かいところはしょっちゅう変わっているので詳しいことはここで書けません。
・フランス国籍とか永住権って日本と比較してそんなに取得が簡単ですか?
一応出生地主義なので、フランス国内で生まれたなら、前は自動的に、今は16歳だか18歳の成人年齢の前だかに申請しなくてはなりません。未成年でも、親のどちらかがフランス国籍があればパスポート申請できますし、何よりも二重国籍がOKなので、根本的に楽です。兵役があった頃は微妙でしたが…
また、EU圏での移動や就業が自由になってからは大きく変わりました。たとえばスペインは二重国籍を認めていないので今はスペイン国籍のままフランスに永住する人も多くなったとか、ルーマニアから移動してくるジプシーが、何度「追い返して」も、また自由にやって来るようになったとか…
ヨーロッパ圏以外の国については…
はっきり言って、ヨーロッパのすぐそばにアフリカ大陸があるということが日本と決定的に違うところです。もちろん旧植民地国との関係や、前世紀の初めに炭鉱労働者として大量に北アフリカからの移民を受け入れたつけとか、それら移民の「家族呼び寄せ」を是として、さらに、フランスで生まれた移民二世は自動的にフランス国籍を得たとか、それが重なって当然、ゲットー化などの大きな問題も発生します。
建前としては、別に「フランスの価値観に合わせろ、フランスの習慣に合わせろ」というのではなく、「基本的人権」の尊重と「自由平等」の共和国主義という「普遍価値」を教育によって共有させて統合するのが国是ですから、フランスで生まれてフランスの教育を無料で受けさえすればフランス人になれるのだからで国籍もOKという考えです。
高いスキルを持った移民というのは、ヨーロッパ内部やアメリカとの間で間に合っているという感じではないでしょうか。ドイツ人で高いスキルのある人はフランスよりアメリカに行きますね。
私自身は、基本的に、人為的政治的な国境によってアイデンティティを規定されたくない、したくないという立場、また国籍にかかわらず弱者優先というのを目指したいので、その方向に近づけるような政策を支持したいのですが… なかなか現実は難しいと分かっています。
http://setukotakeshita.com/
401
:
迷える大羊
:2012/05/10(木) 15:12:56
そうでした
フランスは二重国籍アリの国であるのを忘れていました。ただ、建前や理念の通りになかなかいかないのは、いずこも同じですね。
>ジプシー
思うのですが、ヨーロッパでの人種差別、迫害というとユダヤ人や黒人対象のものばかり思い浮かべますが、ジプシーもナチスの迫害の対象になってますし、スイスでもかなり酷い扱いを受けたようで、ユダヤ、黒人のそれより、あまり知られていないだけにさらに酷い気がするのですが・・。
http://www.amazon.co.jp/%E9%BB%92%E3%81%84%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%B9-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E7%A6%8F%E5%8E%9F-%E7%9B%B4%E6%A8%B9/dp/4106100592
(ソース:「黒いスイス」)
>国籍にかかわらず
現状は厳しいでしょうね。日本人が海外旅行に気軽に出かけられるのは、はっきりいって「日本国籍」「日本のパスポート」のおかげですし。国によっては入国審査にやけに時間と手間をかけられたり、何もしてなくても、最悪入国拒否されたりしますからね。
ですから、「世界市民」とか「国境なき世界」とか「友愛」とかの理念はもちろん、否定する気は毛頭ないのですが、あまりに気楽に、現実をみないで、能天気なことを言う人々(しかも、海外旅行大好きだったりしたら完璧(笑))には、「じゃあ、日本国籍やめて、世界最貧国とか、政治・外交的にややこしい問題を抱える国の国籍になって旅してみれば?」って言ってやりたくなります。
個人的な体験談をいうと、うちの親は仕事の関係上、また個人的な興味から中国に関わりが結構あり、中国人の知己も結構いたりするのですが、その中に日本人とお見合い結婚→
日本国籍取得を目指していた女性の人がいたのですが、彼女の日本国籍取得の動機の一つに「海外に自由に行ける」がありましたね。
もう、十数年前の話なので、今、どうなっているのか?どう思っているのかはわかりませんけれども。
ところで、個人的に今回のフランス大統領選における社会党の政権奪取に絡んで、韓国メディアウォッチャーとして注目しているのは、このニュースですね。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/05/08/2012050800515.html
フランス新政権、韓国系2人が入閣か
フランス大統領選挙で社会党のフランソワ・オランド氏が当選したことから、同国に養子縁組された韓国系2人が入閣する可能性が高まっている。
(2012年5月8日 朝鮮日報)
402
:
迷える大羊
:2012/05/11(金) 09:37:32
移民先
フランスの移民問題に関連して、日本は移民先としては、近隣諸国の一部を別にすれば、大して人気もなく、関心ももたれていない・・、との自説を先スレで唱えましたが、意外とそうでもないのではないか?と思わされる世論調査資料が米・ギャロップ社にありました。
調査(調査方法は本文参照)の結果、4800万人が1年以内に移民する計画を持っており、希望者の数は6億3000万人(うち1億5千万人がアメリカ行志望だそうで)に達している・・・ということらしいですが。
http://www.gallup.com/poll/153992/150-Million-Adults-Worldwide-Migrate.aspx?ref=more
この「移民したい国」(TOP DESIRED DESTINATIONS FOR POTENTIAL MIGRANTS WORLDWIDE)ランキングの11位になんと日本が位置しておりました。僅差とはいえ、スイス、スウェーデンより上だったりします。(ホンマかいな?ですが)
よく解らないのがサウジアラビアが上位(5位)に入っていること。子供時代に滞在したことありますが、確かに豊かといえば、豊かですが、イスラム教原理主義の国で、「大人」にはつらいところ、外国人は現地人が絶対やらない重労働をやらされってイメージが強いんですが・・・。イスラム諸国の人間からの票が効いているのかな?・・です。
あと、イタリア、スペインも。文化的に非常に魅力的で観光にはいいけど、移民先としてはどうなんだろ?ですし。ロシア、南アフリカって・・日本以上に「ホントですか??」ですし・・。
日本の「移民」に関してはこんな記事もありましたね。
http://mainichi.jp/opinion/news/20120501k0000m070098000c2.html
(毎日新聞WEB版)
日本帰化者のほとんどは中国・韓国出身者で、それ以外の絶対数は少ないけれども、ただ、この十年で倍になった・・とのことだそうです。
403
:
迷える大羊
:2012/06/01(金) 00:47:28
親独反民族行為真相糾明委員会??
例によって韓国メディア(總合ニュース)からの記事(今日の歴史(5月31日))です。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/society/2012/05/29/0800000000AJP20120529002700882.HTML
その中で21世紀になってもこういうことをやっているんだ・・と改めて思わされたのがこれ。
「2005年:親日反民族行為真相糾明委員会が公式発足」
いや、過去の歴史の暗部の追及はヨーロッパだって、例えば、ドイツでもナチスの犯罪には時効を認めていないだろ?という反論がかえってきそうですが、異常だ、と思わされるのは子孫にまで累が及ぶことです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%AA%E6%97%A5%E5%8F%8D%E6%B0%91%E6%97%8F%E8%A1%8C%E7%82%BA%E8%80%85%E8%B2%A1%E7%94%A3%E3%81%AE%E5%9B%BD%E5%AE%B6%E5%B8%B0%E5%B1%9E%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%89%B9%E5%88%A5%E6%B3%95
さすがにこれは韓国メディアにも否定的な声があるようですが、こんな法の制定が発案されること自体が個人的には驚きで・・。
フランスも近代においてドイツに占拠された歴史がありますが、第二次大戦直後ならまだしも、最近になって「親独反民族行為真相糾明委員会」なる、あるいはそれに類似する組織結成や運動なんてありますか?
対独協力者本人がいろいろ言われる、社会的な不利益を被るのはともかく、直接の関係がないその子孫の財産を没収が検討された・・なんてことは・・あるんですかね?
第二次大戦終結直後のフランスの反独感情は極めて強かったようで、ドイツ人やドイツ兵と付き合っていた女性が頭を丸刈りにされて、さらし者にされているフィルムを見たことがありますが、その頃、生まれたドイツ人との子供は、どうなったのかな?なんて思ったりもしました・・。
404
:
sekko
:2012/06/01(金) 06:30:46
親独というより反ユダヤは追及されます。
ドイツ人女性とアメリカの占領軍GIの黒人兵との間に生まれたブラウン・ベビーのことについて前にブログに書きました。
http://spinou.exblog.jp/16856252/
これに比べたら、フランスでの「ボッシュの子」たちは、外観の違和感がない分、いったん養子縁組をされれば普通のフランス人として育ったのではないでしょうか。対独協力者の弾劾というのはもちろんあっても、子孫に及ぶとかいうのは聞いたことはありません。
ただし、日本でも昨年の東京国際映画祭で最優秀監督賞と観客賞をW受賞した『サラの鍵』(ジル・パケ=ブレネール)という映画で語られたように、フランスでも戦中に着の身着のままで自宅から追放されて収容所に送られたユダヤ人がいて、彼らのアパルトマンにそのまま住みついたフランス人などがたくさんいたわけです。
経緯がはっきりすれば、そうして取り上げられたユダヤ人の財産はその係累などに返還されるはずです。でもこの映画にあるように、次の世代はそれを知らない場合もあるわけで、すべてをトレースすることは不可能でしょう。
そのように、ユダヤ人から不当に取り上げた財産と違って、単に親独だったという市井の人たちは大抵は保身のためですから、まあ、グレーゾーンのまま時代によって転身しているのだと思います。戦後すぐは、そういうやましい心をごまかすスケープゴートとして、ドイツ人の子供を生んだ女性などがリンチされたんでしょうね。
韓国が今頃親日を糾弾するというのはまた別の政治的意図に基づくんでしょうが、ちょっと相手を間違えているというか、よく分からないですね。過去の過ちの弾劾というのは、そのやり方や表現によってはとても不毛なものになって単に憎しみの連鎖になると思います。
一方、『サラの鍵』のようなすぐれた映画は、これまで何度も見た収容所の悲惨な様子のドキュメンタリーなどよりも、私には強烈に内省を促してくれました。規範的な批判よりも、自己改良のプロセスを発動させてくれるような表現を共有したいです。
http://setukotakeshita.com/
405
:
迷える大羊
:2012/06/01(金) 09:41:02
差別・被差別
なるほど、ユダヤ問題に関しては確かに単なる対独協力よりはるかに後ろめたいところが多いでしょうね、フランス人にとっては。
ただ、どうなんでしょうね、こんなことをいうと袋叩きに遭いそうですが、確かに第二次大戦前後までは、ユダヤ人は「被害者」の立場でしたが、今はそんなに単純なのかどうか?というと疑問を感じないでも。
映画についていうと、ご紹介された「サラの鍵」の他にもスピルバーグの「シンドラーのリスト」とか、被害者としてのユダヤ人を描く作品は多く存在しますが、イスラエルにおけるパレスチナ人、旧住民の立場を描いた欧米の映画作品ってどれだけあるんだろうか?個人的には全く知らないのだけれども・・と思ってしまいます。
なんだかんだいっても、欧米のマスコミはユダヤ・イスラエル関連の描写には気を遣う、というかいろいろタブーが多そうですし。つまりは、ユダヤ・イスラエルに関して否定的な側面を報道したり描写したりすると「反ユダヤ」「人種主義者」のレッテルを張られるムードがあるのではないか?と。
独断と偏見でいえば、現代のヨーロッパで影響力(特にマスコミ方面に)もなく、本当に弱い立場に甘んじているのは、ジプシー・ロマ族あたりのような気がしますが。確か、サルコジ氏も「不法入国のジプシーを叩き出せ」なんていって問題になってませんでしたっけ?
EU圏内から来たんであれば、不法入国もクソもないはずなんですけどね。
韓国の「親日法」はねぇ。まともに施行しようとすると、ウィキペディアにも問題点が触れられていましたが、故・パク・チョンヒ大統領など、元日本陸軍の士官ですし、今をときめくサムスン創設者も早稲田大学出身で、財を成すきっかけは日本でのコメ販売で・・なんてことになってキリがなくなりますけどね。
本当に「親日派」を追い出したり、最下層の身分に追いやったりした北朝鮮は、今、現在の状況に至りますし・・。本当に「反日」がらみになると、冷静さがなくなるというか、何でもアリになるというか・・。
406
:
sekko
:2012/06/01(金) 18:44:59
歴史の清算
>欧米のマスコミはユダヤ・イスラエル関連の描写には気を遣う、というかいろいろタブーが多そうですし。つまりは、ユダヤ・イスラエルに関して否定的な側面を報道したり描写したりすると「反ユダヤ」「人種主義者」のレッテルを張られるムードがあるのではないか?
ムードだけではなく、確か、法律だか条例で特別に規制されていて、第二次大戦後までの反ユダヤ主義への総懺悔の意味か、かなりうるさいです。外から来た私なんかから見ると、そんな特別扱いがかえって新しい反ユダヤ(これは特に北アフリカからの戦後のユダヤ移民とイスラム系との確執もあって昔のものとはちょっと違うんですが)感も生んでいるんじゃないかと思う時もあります。
ロマ族やユダヤ人など、長い間「流浪の民」だったような人々は、定住者の共同体の中では「弱い立場」に追いやられるかもしれませんが、別のロジックで考えれば定住者の恐怖をそそる強さがあるのではと思います。ユダヤ人も自分たちの国イスラエルを仕切るようになると、そのタカ派ぶりにはかえって「攻撃によって守る」という他の閉鎖的な国民国家の悪いところが尖鋭的に出てきているような感じもしますね。でもそういう弾圧の連鎖に異を唱える若い人々もたくさんいます。
韓国の親日派については、むしろ旧植民地との関係でアルジェリアのことを思い出します。アルキと呼ばれる人々はアルジェリア独立戦争の時にフランス側について戦ったので、独立後はアルジェリアからも「裏切り者」扱いで追い出され、フランスでも移民扱い、みたいになって不当な扱いを受けていましたが、半世紀経ったごく最近、フランスから功績を認められたり補償が始まったりしています。
歴史の清算は各国の経済事情や内外政治事情がちょうどバランスがとれた時でないと、難しい問題ですね。
http://setukotakeshita.com/
407
:
迷える大羊
:2012/06/02(土) 09:04:22
歴史・・ですか
>確か、法律だか条例で特別に規制されていて、第二次大戦後までの反ユダヤ主義への総懺悔の意味か、かなりうるさいです
え?そこまでうるさいんですか??おっしゃる通り、逆効果のような気もしますけどね?。ただ、そういう「報道規制」「言論統制」があっても、世界の人々は決してバカではない、見るべきところは見ているというべきか、BBC世論調査によれば、イスラエルの国家イメージは芳しくないですね。最大の支援国アメリカですら、POSITIVEが50%いくかいかないか・・でしたし。
>アルキ
そういえば、これ「ゴルゴ13」のネタになっていたような。フランス特殊部隊に追われたゴルゴが匿ってもらったのがそのアルキの家だった話のような。うろ覚えですが。
韓国・歴史っていえば、昨日(6月1日)の中央日報にまたこんな記事がありましたね。
http://japanese.joins.com/article/061/153061.html
「対馬の島主 宗氏ではなく韓国人の宋氏=韓国学者」
また起源説かよ、今度は誰だ?と思って読みますと、「対馬関連の言語学者として知られる黄白炫(ファン・ベクヒョン)博士」だそうなんですが・・。対馬関連の言語学者って何だ??対馬にスペインやフランスにおけるバスク語とか、フランスに残るブルターニュ語とか、英国に残るウェールズ語とか、そういう特殊な言語なんて・・あったかな?それにしても、韓国の歴史学会ってしょっちゅう「新発見」があるんだなぁ、すごいなぁ。
で、このファン博士の「新学説」のきっかけはというと、「対馬の厳原地域にある展望台には、対馬の初代島主が宗重尚ではなかったことが明らかになったという内容の新しい案内板が昨年に設置されている。」なんだそうで・・。
日本の大名の先祖なんて、天下取った後にでっち上げた(源氏、または平氏の子孫として)ものがほとんどで、本当はどこの馬の骨か分らない場合がほとんどです。それに対して韓国人の族譜はきちんと整備されているから確実・・といいたいのかもしれませんが、朝鮮半島の族譜にしたって、
『李朝末期に家名の売買が盛んに行なわれたらしい。没落した両班が裕福な平民に家名を売るわけである。ある資料によると、17世紀に9%しかなかった両班の戸数が、19世紀になると70%にまで増加したという。また、古い族譜には名前がないのに、ある時代を過ぎると突如として名前が出現する分派があったりもする。』
といった程度のものなんですが・・・。
http://www.tufs.ac.jp/ts/personal/choes/etc/kanyocho/seimei.html
まあ、日本にだって「イエスは日本に来て死んだ」とか「義経は大陸に渡ってジンギス・ハン」になった・・なんて「伝説」がありますが、それをメジャーなマスコミが大々的に掲載して、いつの間にか「通説」になって、さらに、それを根拠に「ジンギスカンは源義経だから今のモンゴルも中国も日本の領土なのだ!」などというような記事や論説は、戦前の軍国・国粋主義の時代にも無かったような気が・・。
こんな調子で「歴史認識」とか「清算」を語られても・・というのが正直なところ、ありますね。
408
:
迷える大羊
:2012/06/11(月) 13:51:06
中国=シナ=チャイナ・シーヌ?
ユダヤ問題とか差別にまつわる問題が出てきたついでに・・・。現在、日本では中国を「支那」と呼ぶのは「差別用語」ということでマスコミでは行われていません。
それに対し、日本の右派・保守系の人々は英語のchina、フランス語のChine(シーヌ)は要するに「シナ」だろ?なんで日本人が言うと「差別語」なんだ?との反論・反発があります。
で、ご質問ですが、フランス語や英語のシーヌとかチャイナはやはり「シナ」が語源なのですか?
右派・保守系に対する日本のリベラル・左派・在日中国人(といってもいろいろですが)の反論はシナ自体は差別語でなくとも、戦前・戦中に蔑称的に使われ、多大な被害をもたらした国から蔑称で呼ばれることを許すことはできないのは当然というもの。
私個人はもっともな気もしますが、だけど欧米諸国にしたって、主だった国々はかつての租借地などにみられるように、近代において、程度の差はあっても中国に対して何かしらの「タカリ」行為をやってますし、チャイナとかシーヌと呼んでいる国々に中国人差別、蔑視は一切なかったのか?となるとそれはかなり疑問。ちょっとスジが通っていないのは否定できないかと・・。
もっとも、さすがに現代日本では「シナ」は一般的ではないし、いわゆる保守・右派の中国観に全面的に同調しているわけではないので、普通に「中国」と呼んでいますが。
今までの投稿から誤解をされると困るので、お断りしますと別に私は日本はアジア解放の為に戦争しただの、植民地の発展に貢献したから植民地支配は良かった・・みたいな思想的立場では全然ありません。祝日に国旗を掲げたこともないし、震災後にメディアに溢れかえった「日本を一つに」とか「がんばれ日本」みたいな、「愛国的」なフレーズにもむず痒さを感じる方です。
ただ、中国とか韓国(保守的・右派的な人は特亜、つまり特定アジアと呼ぶ)の「反日」って本当に道徳的・人道的な立場から、というよりは一種の政治的・イデオロギー的手段の側面があまりに強く(日本国内の議論もそうですが)、その「告発」の内容も「知れば知るほど」「なんだそりゃ?」みたいなものが多くて、いちいちマトモに付き合ってられるか的なものが多いな、というのが正直なところです。
私の勝手な想像ですが、フランスとか欧米における「ユダヤ問題」もそういった側面、つまり、純粋に道徳・人権の問題よりは、政治的立場を分けるリトマス紙になっている、純粋かつ冷徹な事実関係・責任問題の追究よりは情緒・感情の問題になってしまっているところが少なからずあるのではないか?と思ったのですが、どうなんでしょう?
あと、日本メディアでは日韓関係の「特別さ」を強調するものが多いし、私自身、韓国メディアウォッチングを通して、確かに「日韓関係は特殊」と思っていましたが、世界的にみれば、別に珍しい国際関係ではないようですね、下のアルメニアに在住されていた方のweb記事を読むと・・。
なんか、私が韓国メディアを読んだときとそっくりな感想をもらしているんですよね。アルメニアのナショナリズムのターゲットとなっているのはトルコのようですが・・。
http://armenia.en-grey.com/Entry/36/
409
:
sekko
:2012/06/12(火) 22:55:31
Chineのこと
こちらでは中国も正式なフランス語読みをChineにしています。
http://www.amb-chine.fr/fra/
(大使館のサイト)
もちろん支那というのと同じ語源というか歴史的経緯で「伝統的呼称」とされています。まあ、日本は漢字文化だから、中国を中国とそのまま書けるわけですから、それを敢えてしないといろいろ言われるのは無理もないかもしれません。
ただし、フランス語で中国人Chinois(シノワ)と言うとそれなりに差別語のニュアンスがあります。
これは今までにどこかで書きましたが、私が昔フランス人と紅白歌合戦を見ていて、ちょうど国民栄誉賞をもらった王選手が出てきたので、彼のことを説明して、人気の野球選手であること、そしてシノワであることを言いました。
その時、C'est un Chinois、つまりThis isチャイニーズと言ったら、「Il est Chinois」(つまりHe is …)と言うべきだと訂正されたんです。
それで、その時は、人を指すのにThis isは失礼なんだな、と私は了解したのです。
ところがそれからしばらくして、サッカーを見ていて、その同じフランス人が、私の質問に答えてある選手のことをThis is ブラジル人(フランス語でです)、と言ったんで私はすかさず、「He is」じゃなきゃだめでしょ、と注意すると「なぜ?」と言われました。
それで王選手のことを思い出させると、シノワにThis is を使うと失礼だけれどブラジル人だと何とも思わないと言うのです。私はもちろん、じゃ、日本人はと聞くと、日本人ならThis is でOKと言われました。
王選手は何しろ国民栄誉賞だから、私がこの人は中国人なのよ、と言った時にもちろん差別的な意味もトーンもなかったわけですから、結局、フランス語自体にシノワという言葉に対するニュアンスの歴史があるということです。
それは大国の中国とは違って、昔からフランスにいて中華レストランなどをやっている華僑たちのイメージでしょう。華僑の人たちは伝統的にあまりフランス人との結婚がなく、彼ら同士の共同体を守っていたので、それなりの差別があったのでしょう。シノワでなくもっと本格的な蔑称ももちろんありまして小学校などではアジア人の子供への差別語になっています。
まあ、それもこれももう昔の話で、今は郊外の公立小学校など人種のるつぼになっていて、金髪碧眼の子の方がいじめられかねないんですけどね。
http://setukotakeshita.com/
410
:
迷える大羊
:2012/06/13(水) 19:32:14
ヨーロッパでの東洋人イジメ
>シノワでなくもっと本格的な蔑称ももちろんありまして小学校などではアジア人の子供への差別語になっています。
「やーい、中国人(チン・チャン・チョン)」というのは、ヨーロッパの主に白人系の子供が日本人含むアジア系・東洋系を虐める際の定番のフレーズらしいですね。大多数のヨーロッパ人にとって、中国、日本、ベトナムの違いは「どうでもいいこと」らしく、アジア人、東洋人はすべて「中国」。「日本人は犬食うだろ?」みたいなイジメを食らって「日本人は食べないよ」と言い返しても「ムダ」なようで。
まあ、日本、特に地方の公立学校の「ガイジンイジメ」も、なかなかにキツイものがあるので、どっちもどっち、なんですが・・。
ネタはサンドラ・ヘフェリンさんの「ハーフが美人なんて妄想ですから!」(中央公論新社)です。
http://www.chuko.co.jp/laclef/2012/06/150420.html
著者は日独ハーフの方。タイトルはふざけてますし、文面も「軽め」ですが、なかなか考えさせられる内容でした、個人的に。本の内容はこの著者のサイトの記事に準拠しているものが多いです。
http://half-sandra.com/column/2012/06/10/1049.php
#comment_anc
(ハーフについて考える)
まあ、真面目で深刻な話はとりあえず、当該URLや本の方を見ていただくとして、読んでいて、個人的に笑ったというか、(日本人として)思い当たる節があって恥ずかしかったのは(ハーフの人が)、いくら、日本語ができる(というか日本語が母語)、日本国籍もあるといっても英語で話しかけられる、とか、国際結婚に憧れがあるんだか、なんだか、わかりませんが、初対面、あるいは大して仲良くもないのに「両親のなれ初め」を根ほり葉ほり聞かれる・・とか、友達と「日本語で」話しているのに、「ユー・フレンド?」などといって、英語で割り込んでくるオジサン(要するに英語話したがり、若者よりオジサン、いわゆる団塊世代に多いそうな・・)とか・・。とにかく、ガイジン顔=英語の短絡思考には困ったもの、とのこと。
なんていったらいいのか、チヤホヤして持ち上げるにしても、逆に貶めて差別するにしても、とにかくガイジン、というかガイジン顔の異人種に対し、つい妙な「特別扱い」をしてしまう、ガイジン顔の「日本人」が想像できない・・なんてところが非常に「田舎者」的で・・。フランスなどの人種状況を聞くと、いくら、GDPの順位が上位でも、ハイテク大国でも日本はまだ「先進国」ではないのかも?とつい考えてしまいました。
>まあ、それもこれももう昔の話で、今は郊外の公立小学校など人種のるつぼになっていて、金髪碧眼の子の方がいじめられかねないんですけどね
フランスではそうなんですか?ドイツなど他国ではどうなんでしょうか?まあ、国や地域による、といってしまえばそれまでなんでしょうけども?先のサンドラさんは1975年生まれ。彼女の子供時代は今から30年から20年くらい前になりますから、その間にヨーロッパも変わったんですかね?
フランス在住30年の日本人の視点からはどう思われますか?
411
:
sekko
:2012/06/13(水) 22:30:57
定点では変わったと思います。
私はもう30年程、ある公立小学校の向かいに住んでいるんです。で、家の裏手にはカトリックの私立の小学校があります。
昔は、私のピアノの生徒は全員向かいの小学校の子供でした。
今は、一人を除いて全員裏手のカトリック学校の子供です。
ずっとピアノを教えているので、当然その親たちとも付き合いがあり、中には親子二代を生徒にしたこともあります。近所の公立音楽学校とも30年の付き合いです。だから定点観測はしています。
つくづく、変わったなあ、と思います。
いい点も、悪い点も含めて。
昔も今も、フランスは共働き率が多いのですが、昔は、おばあちゃんに面倒を見てもらっているような子たちはみな、公立学校へ行きながら、音楽院、小教区のカテキズム(教会学校)、そして、他のおけいこ事(バレエとか水泳とか柔道とか)に通ってました。そのグループはいろいろな点で似通っていて、そういう子たちの一部がピアノの個人レッスンにも来ていたわけです。
親の職業は教師が一番多く、アート関係の仕事(演劇、舞台技師、映画監督、ダンサー)、医者などが多数派でした。今もそれはあまり変わりませんが、子供たちが皆私立学校へ行きはじめたのです。
昔は小学校のクラスに黒人は2人くらいでしたが、今や3分の1はいそうで、黒人やアラブ系とのハーフも多くいです。私立学校に流出するのはほとんどいわゆる白人の子ですから公立にはますます少なくなりました。
そういうところにあえて子供を通わせている親は共和国主義のミリタントであり、子供もその親の影響か、肌の色は関係ない、差別はよくない、とか言ってます。逆に、私立に活かせる経済的余裕のない白人家庭(この場合は個人レッスンにも来ないので付き合いはないのですが)なら、逆にコンプレックスから差別主義者になっているので、そういう家庭の子の方が人種差別的言動をします。
でも、一昔前までは、小学生同士なんて、もともと肌の色の意識などなく遊んでいました。
それを思うと、やはり格差のこととかゲットー化とか、経済的社会的要因が子供の社会に影響するんだなあと思います。
生徒の白人といっても、片親がスペイン系、イタリア系、ポルトガル系、ポーランド系、ブラジル系、ユダヤ系とかいろいろで、国際色は結構豊かです。
私はもちろんアジア人なわけですが、しかもこれといった音楽学校の免状もないのですが、生徒同士の口コミのみでずっと教えていまして、ある意味、これが逆に日本だったら、どんな資格があるのかどうかも分からないガイジンのところで習わせるのは普通の発想ではないだろうと思うと不思議です。
うちに子供を連れてくる親の多くは自分も音楽をしたかったけれどできなかったので子供にはそのチャンスを…という人なので、その人たちは、全体に、私にそこはかとないコンプレックスを持っていて、低姿勢です。
日本なら学校で習うので誰でもドレミくらいは読めるし多少の楽器は弾けますが、こちらはそういうのがないので、小さい時に習えなかった人は、たとえていえば音楽の「文盲」状態なので、「音楽の先生」との間に断絶があるんです。
人間のコンプレックスってほんとに人さまざまだなあと思います。
ハーフの人のコラムは面白いですね。私もいろいろ観察してきたので、本を一冊書けそうですが、とにかく、最終的には、いわゆる人種も民族も混ざれば混ざるほど偏狭なテリトリー意識がなくなって、利他の原則で個を確立するような人が増えれば、いじめも差別も戦争もなくなるだろうになあ、と夢みています。
少なくとも、個人レッスンで私に関わった生徒たちにはみな、そういう理念をサブリミナルにたたき込みながら音楽の歓びを伝えてきたので、次の世代に草の根的な多少の貢献はできているかもしれません。子供たちの潜在的な可塑性や寛容の能力はすごいもので、私もたくさんのものをいつももらっています。
だから、一時はいじめだの差別だのの問題があっても、長い目で見ると、異文化や多文化共生の状況は歓迎すべきだと思います。公立学校の子供は、親や先生にいえなくてもクラスで問題があれば訴えられるSOSの電話番号の書かれたタグをもらって鞄につけてます。偽善的な処理より現実的でいいかなあと思います。
親にも言えないという問題を私に長々と語る生徒も少なくなく、勉強になります。
http://setukotakeshita.com/
412
:
迷える大羊
:2012/06/14(木) 20:31:11
学校次第?親次第?
お付き合いありがとうございます。
自身の海外体験やら、ネット経由で各国在住者の体験談とお話させていただいた結果を元にした独断と偏見では、欧州の中ではフランスは比較的、人種的偏見によるイジメ、とりわけアジア系への偏見は少ない部類に属すみたいですね。それに対してドイツなどは今でも結構差別っぽい話を聞きますね。例の「中国人!(チン・チャン・チョン)」のフレーズも子供たちの間では未だ「現役」みたいですし。
あと、イタリアなども開放的、陽気なイメージとは裏腹に意外と反移民というかアジア系の偏見は強いみたいで・・。
まあ、単なる個人的な見聞にすぎないので、真偽については責任は持てませんけど・・。
>私立に活かせる経済的余裕のない
このハーフとかガイジンイジメと学校の問題はかなり関係があるようで、日本でもヨーロッパでも、インターナショナルスクールやらアメリカンスクールなどの各種外国人学校、あるいは地元学校でもガラのいい地区の名門学校なんかに通った子はあまり酷いイジメは体験しないみたいで・・。ただ、ミもフタもない話ですが、この手は学費がべらぼーに高く(年間百数十万円単位!)で財力のある親でないと無理らしく。
実は、身内の通う教会の関係でハーフの方とその親の知人いるんですけど、無邪気に「インターナショナルスクールとか行けば?」なんて聞いたところ、即座に「学費高いんだよ」と言われたもので。今にして思えば無神経なこと聞いてしまったと反省しきりです。
これは日本人同士、同国人のイジメについてもいえる話で、私個人の経験ですと、高校になるとイジメは無くなりはしないけども、激減するんですよね。卒業によってイジメ・イジメられの関係がリセットされる、学力試験による選考によって生徒が「細かく分類」される・・などがその理由ですが。
差別的と非難されそうだし、堂々といっていいのか?と躊躇するところですが、やはり、「名門」とか「進学校」とか「レベルが高い」とされる学校だと非行とかイジメなどの問題は少なかったし、「底辺校」とか「不良学校」と言われるところだと、問題もそれなりにあって・・で、私の中学時代も、「普通」とされる生徒の間で「あそこだけは行っちゃならね〜」という「底辺校」「不良学校」がいくつか(住んでいる地区に)ありました。そういうところの教師はさぞかし大変だったか、と。 まあ、「優等生」が悪知恵を働かすタイプのイジメとか非行だってあるので、一概には言えませんが全体の傾向として・・。
フランスなんかでも、そういう学校の問題ってあるのかな?って思いましたね。
今はどうだか知りませんし、そういう学校を出た子たちも普通に大人になっているので、大人となった今となってはどうでもいい話ですが、子供時分にはやはり「大問題」かと。
あと、プライバシーを詮索するつもりは毛頭ありませんし、ここでお答していただく必要はないんですが、先生のご子息(いらっしゃるとして)や親類は無事に楽しい学園生活を送れたんだろうか?「チン・チャン・チョン」などと言われたり、後後トラウマになるようなイジメを食らったりしてなかったんだろうか?と、気になったり、心配になったりしましたね。
413
:
sekko
:2012/06/15(金) 00:11:11
フランスの場合、
旧植民地と言われればそれまでですが、今でもいわゆる海外県や海外領というのがあって、たとえばカリブ海のグアドループ出身の黒人で「本土」にくる人は、移民でなく代々立派なフランス人なので、それはハイチ生まれの混血の父をもつデュマが有名な小説家として、サッカーのナショナルチームのティエリ・アンリとかがスター選手として認知されているように、「普通」であるわけです。アジア人の場合は、旧仏領インドシナ系時代に生まれた人は、独立後も「フランス人」として認知されてます。やはり微妙に差別されるのは華僑かもしれません。
日仏のハーフの子供って、地方は知りませんが、パリの場合は、日仏ハーフと分かった時点で差別よりも他の子から羨ましがられるんじゃないでしょうか。特に1980年代からの20年くらいは、テレビのアニメやゲーム機で日本ものが一世を風靡していたので。私は90年代に一時期リセで日本語を教えていたのですが、みんな普通のフランス人の子で、どちらかというと理系で頭がよくて(というか、日本語のような外国語を第三外国語で取るような子は勉強に余裕のある子しかいないので)、日本文化に夢中でお目目きらきらでしたよ。
前にも書きましたが、アッパークラスほど親日家が多いので、日本人には暮らしやすいです。また、カトリック系私立学校は、特殊なところでない限り、フランスの教育省に認可されていて教師の給料は教育省から出るし、学費は高くないです。中流家庭なら十分払える額です。インタナショナル校などはまた別ですが。
日本でよく、小学校でもてる男の子は「面白い子」、中学校ではスポーツのできる生徒、高校では勉強のできる生徒、大学では金のある学生、とか聞きましたが、高校のレベルでは偏差値とかで区別ができてある種のすみわけができるんでしょうか。
フランスはヨーロッパでも飛びぬけて「落第」率が多くてその割に学力はいまいちということで今問題になっているんですが、飛び級や落第によって、小学校の頃から学力や成績での振り分けが明らかになるわけで、そういう年齢と学年の「流動性」のおかげで、「いじめ」という点では陰湿で閉鎖的な土壌をつくりにくいかなという点はあります。
でも結局、国や人種や経済力や学力だけでなく、人それぞれの性格と時代と社会とがうまくマッチしない場合は、必ず苦しむ子供が出てくるわけで、それに注意してケアするのが大人の責任だと思います。
http://setukotakeshita.com/
414
:
迷える大羊
:2012/06/16(土) 20:06:22
教師・学校
学校の話が出たついでに。個人的に身内に教育関係者(教師とか保母とか・・)が多いのですけど、これがなかなかに大変で。朝は早く、8時くらいに生徒がやってくるころにはもうすでにスタンバイ、ですし、昼間は当然授業。部活動を抱えていたりすると、夕方は部活動の監督、結局、翌日以降の授業の用意など自分の仕事は夕方からで、毎日、帰りは夜遅くなります。
土曜日(部活の顧問などなど)もなんだかんだ出ていて、日曜日はさすがに自宅にいますが、テストの採点、事務仕事など仕事と無縁、というわけにはいかないらしく。保護者によってはいつでもお構いなしに携帯に電話をかける人もいたりして、なんか自分の時間はあんまりなさそうです。
これで、卒業年次(中学三年生、高校三年生)などの担当となると本当に多忙を極めるらしく、また、進学・就職といろいろと難しいことも多いので、大抵はベテランの「仕事ができる」人が担当となるそうです。
もちろん、学校や個人差もありますが。給与、身分保障の点ではいい仕事ですが、それだけを目当てにやっているんでは続かないな、というのが傍からみた感想です。
教師、ではないけど、野球のリトルリーグの監督を土日にやっている知人がいますが、これも、子供同士のいざこざ、ワケのわからない(うちの子はなんで補欠なんだ!、**の試合には出せ!などなど)クレームをつけてくる保護者など、なかなかに大変で、「好き」でないと、これまたやってられない仕事らしく。私も少年時代、この手のスポーツ団体に入っていて「しごかれ」ましたが、大人になってみると、シゴく、鍛える側も大変なんだ、ってことを今更ながらわかります。
フランスの教師とかコーチとか保母さんとか子供相手の仕事ってどんな感じなんでしょう?つまり、同様に忙しくて、保護者の相手が大変とか、あるいは、親のやることと学校のやることは完全に分けて、割り切っている、とか。また、待遇がいいとか、あるいは悪くてなり手に困っているとか・・てなことですが。
415
:
sekko
:2012/06/17(日) 01:36:24
教師って…
楽な職業だという面と大変な面とあるのはどこでも同じだと思いますが、
私がリセの教師をやっていた時、私はアグレガシオンの資格がないので、フルタイムが週18時間の授業、ハーフタイムが9時間でした。アグレガシオンのある人は、週15時間でフルタイムで給料はより高いです。それを3日でこなして週4休にしている人もいます。
もちろん、授業の準備とか採点とかを自宅でするという計算になってますが、学校に行くのは基本的に授業の時間にクラスに行くだけでよくて、職員室に顔を出す必要すらありません。父兄会とか成績の査定会(進級を決める)とかがある時はそれに応じたサラリーが加算されます。各種研修に行きたい時もサラリーが保証され、長いバカンスの時ももちろん給料が保証されているのですごく楽です。
ただし、毎年教育省からの査定官によりチェックがあったりそのポイントによって、勤務場所を変えさせられたり、ストレスはあります。特に若い駆け出しの教師はたいてい、移民の多い問題校に回されるので、ノイローゼになってやめてしまう人も少なくありません。生徒からはもちろん親からの暴力を受けるケースもあります。(私の教えていたのは私立校だったのでノープロブレムでしたが。)
先生の組合も父兄の組合も各種共存していて、もともとクレームの多い社会なので、その処理自体は、丁々発止でやっているような気がします。
教師ではない各種の教育官というのが充実していていろいろ分業しています。
共働きの親がほとんどなので、放課後に学校に残って宿題などができるシステムがあって、それを手伝うボランティアの大人はかなりいます。
知的職業をリタイアした人のかなりが、地域の学校の子供の補助をしています。そういうシステムもたくさんあるので。
親はかなり楽です。父兄会とか参観日とかはほぼ土曜の午前や午後8時以後です。公立学校はたくさんあるのでアクセスがいいです。よく日本の人が大変だという子供の持ち物の名前つけなどありませんし、持って行かされるものも最小限です。
スポーツ団体は…よく分かりませんが、私の直接知っている公立の体操クラブとか水泳クラブなんかは、うまく行ってるようでした。
落第や飛び級で年齢がまちまちなせいもあって、学校のクラスでスポーツの能力比べをするということがほとんどないので、学外でやるスポーツはみなモチヴェーションが高い子供ばかりというせいもあるでしょう。
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