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フランス語フランス文化質問箱
395
:
sekko
:2012/04/26(木) 14:12:07
英仏関係
国家意識型のナショナリズムの誕生は、百年戦争の英仏関係の相互憎悪だと言われています。愛国心じゃなくて憎悪ですね。その辺に関しては白水社から近刊の『ジャンヌ・ダルク幻想』に書いたので、出版されたときにお読みください。
いえることは、ナポレオンもイギリスには渡れなかったし、11世紀は別として、フランスはイギリスに攻められっぱなしですから、むしろそういうことを忘れたい風な・・・
一方、フランスの文化のルーツのほとんどはイタリアにあるわけで、フィレンツェでそれを見てショックを受けるフィレンツェ症候群などがあるほどで、その辺の後進性のコンプレックス解消法は、コルネイユが書いたように、「ローマ人でないならローマ人たるにふさわしくあれ」ということで、フランスがローマ帝国の真の継承者だと考えることでした。
言葉もラテン語基盤ですし、長い間、領邦国家だったイタリアより、中央集権的だから、「ローマ教会の長女」といって、大陸の覇者として、島国イギリスを見ないようにする部分もあったので、実はずっと密な交流がありました。最も実際は大陸にはハプスブルグ家という巨人がいたんで、微妙だったんですけどね。せっかく近代革命を成し遂げた後で、ナポレオンがヨーロッパの皇帝になろうとしてフランス人から支持されたのはその夢の共有があったからでしょう。でも、彼らは概して、キリスト教という共通の「建前」がある分、それなりのポーズがあるので、今度の韓国のお話とか、北朝鮮のような、なりふり構わずというか、冷静に考えたら、戦略的にマイナスじゃないの、と思われるほどの極端にははしりませんね。
私もパリで入った韓国料理店で、自慢げにフランス語の『韓国料理』って写真本を見せられて、表紙までしっかりSUSHIなのに驚いたことがあります。
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