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よくわかるグラスリップ概論

1名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 19:57:25 ID:5WszCOII
P.A.WORKS15周年記念作品「クロムクロ」が好評放送中の今、P.A.至上最高の問題児を、このままただのクソアニメとして終わらせたくありませんでした。

2014年の放送から2年。改めて見てみると、案外理解できる自分がいた。
そこで何週かして自らの理解を深めながら、初めて見る、あるいは改めて見る人の視聴の手助けになるような、解説・解釈を述べていきたいと思います。

過去ログを見るとグラスリップ本スレはレス数42でホモビ送り。そのうち半分までが2話までで消費されている。
いかに人を選ぶ作品かが理解できるだろう。
しかし今回は「これで今日からグラスリッパー!」くらいの気安さで付き合っていただけると幸いです。

一応の理解を得た現在、私が思うにグラスリップの魅力は「クソアニメ」だということです。
ここで例えグラスリップがわかった気になっても、変わらずに初めて見たときの「ときめき・不安・困惑・諦め」
そういう気持ちを忘れないで欲しいです。

今回は本編を1話から順に、分かりづらいだろう部分の解説などを入れながら、ざっくりと流れを追っていきますが、その前に基本的な話をしたい。

まずグラスリップは、単純な男女6人恋物語である、ということです。
もちろん解釈のしようによってはSFにもなりえますが、今回はそういう見方をしていきたいと思います。
そして本作を迷宮たらしめているのは、「未来の欠片」とか「†唐突な当たり前の孤独†」とか「ダビデ分身の術」とか、噛み合っていない会話です。
この噛み合わない会話は、二周目以降に意外なほどあっさりと理解できるようになりました。
各人の思惑のズレを、こちらが認識できるからで、以下簡単な人物紹介。

3名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:06:15 ID:5WszCOII
第1話「花火」

記念すべき、あるいは悪夢の始まりである最初の静止画は開始44秒、駆紹介シーン。まだ当たり前の静止画の使い方。
メインキャラ紹介(静止画に名前表示)と、駆が町に着くシーンでOPへ。


グラスリップの謎を深めている一因の、時系列が若干バラバラになっている演出のせいでわかり辛いが、やなぎが輪投げで獲得した不思議メガネをかけ、
透子が夜空を見るシーン、実際には花火はあがっていないので、記念すべき初「未来の欠片」。
(不思議メガネの効果が現れていない、周囲の人間が花火を見ないなどが理由)

未来の欠片にゆらっと浮かび上がるシルエット。
駆「やっと見つけた」


今度こそ打ちあがる花火。その音で、駆が未来の欠片を視る。
それにより透子のほうを見る。透子も振り返るがそこに駆はいない。

この場面で、彼らは音と光両方の揃った欠片をはじめて視た。
こっぱずかしい言い方をすれば、駆と透子は運命の赤い糸で結ばれていたから、近くを通ったときに、なんとなく予感がしたのではないか。
みなさんにもなんとなくわかった、的な友人、恋人との出会いというものはあるのではないでしょうか。

4名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:07:35 ID:jFsLPTUI
>>1は現代の哲学者か何か?

5名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:08:33 ID:SP8CGBuM
この前のスレの人かな?

6名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:10:56 ID:5WszCOII
神社で花火を見る、幸(病欠)をのぞいたいつものメンバー。
溢れ出る白い液体(ラムネの泡)をこくこく飲む透子。
その口元を見て、こりゃほんま勃起もんやでえという表情の雪哉。それを悲しげに見るやなぎ。わかりやすい三角関係図が一瞬で見てとれる。
このわかりやすさを終盤まで見せて欲しかった。

近くの階段をあがっていく駆を見る透子。
なぜそちらに注目したかは不明。

やなぎ「この面子も今年で最後ねー」
に、「なに言ってんだこいつ」みたいな顔して素早く振り向く透子。

透子「来年も再来年も、ずっと友達なんだから」
やなぎ「ずっとって、先のことなんてわかるわけないじゃん」
透子「えー? 卒業したら友達じゃなくなるの? やだよそんなの」
やなぎ「そうじゃないけど、なにがあるかわかんないっていうか」

この時点の透子にとっては、いつもの五人でいることが一番大切。


祐「願い事って、口にすると自分自身が叶えてくれるんだって。だからもう来れないより、また来ようのほうがいいんじゃない」
透子「じゃあ、何があっても、未来の私が、全部解決してくれますように」

おまじないというより、楽観主義、何も考えていない風である。
グラスリップは、この台詞にこめられた気持ちの変化の物語でもある。


学校で鶏のスケッチ中、透子と駆の初遭遇。
ダビデ像とポーズが似ていたため、ダビデと呼ばれる。ちなみにダビデ像のイチモツは自主規制されていた。

表情からして、すでに意識している透子。
この後何度も「透子はわかりやすい」と言われているし、反応が素直なので、気があることは確か。

7名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:12:58 ID:4w56p3Iw
また君か応援してるなぁ

8名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:13:54 ID:ZpVq5is.
話うんぬんより女の子かわいいと海の映像きれいやな〜で最後まで見れたな

9名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:13:59 ID:QEmVYGfA
グラスリッパーとはたまげたなぁ

10名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:17:55 ID:5WszCOII
>>5
グラスリップ研究者の者です、というスレを立てましたね


鶏のジョナサンについて
ジョナサンだけが他から来た子(駆=ジョナサン説の一因)。
だが鶏が5羽=駆をのぞく5人の象徴とみるほうが自然。それぞれが一日鶏を預かるシーンがあることからもわかる。
しかもグラスリップにはもう一種、印象的に登場する鳥がいる。それは鳶だ。OPでも鳶が空をいき、鶏5羽が顔をあげるシーンがある。
こういうことから駆は鳶とみるのが自然。

駆「だから一羽だけ浮いてるのか」という発言も、
ジョナサンだけ浮いている = 透子だけ恋心を知らない
ということで説明がつく。

駆「この間、花火大会の日、君を見た。鈴買ってたよね」
これは直接見たのか、未来の欠片なのかはあやふや。大した違いはない。


1話目にして視聴者を不安にさせた、鶏をめぐる透子と駆の会話の末、一日どこかで鶏を預かることに。透子の家にはジョナサン。

透子「ジョナサン。今、幸せ? どう生きたい? 私、おまえを守れてる?」
ジョナサン=透子だとすると、自問自答か。高校三年生の悩みとしてはありふれた問題。


白崎家の喫茶店、カゼミチに襲来する駆。
関係ないが駆の自己紹介時のやなぎの表情を見て私は、「ははあ、ややこしい恋愛模様になるな」と思った。ややこしかったのはもっと別のところだった。

透子ラブ勢による牽制の嵐を無視し、
駆「透子、俺はあの日、君と同じものを視た」
言うまでもなく、未来の欠片。だが、本当に同じものを視たのかは不明。もちろん、それも十分にありえる。
別の可能性としては、あのとき花火を見上げていた透子の映像それ自体が未来の欠片か。


まだ全員がその気持ちを秘めているため、普通の複雑な青春ラブストーリーの感がある。
P.A.前作「凪のあすから」の見事な巻き返しもあり、意味がわからないがついていく、という意見も多数見られた。

11名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:19:27 ID:sLv4L1z.
かなりガチな解説で草

12名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:21:53 ID:5WszCOII
第2話「ベンチ」

多少強引ではあるが、グラスリップ特有の会話の混線の練習として、各人の気持ちつきで冒頭の台詞を並べてみる。

(駆が待ち合わせを一方的に告げて去ったあと)

雪哉「行かなくていいからな」(嫉妬)
やなぎ「はあ? なんであんたが決めてるの?」(嫉妬への嫉妬)
祐「竹を割ったような清々しさだったね」(無関係の余裕)
やなぎ「で。さっきのダビデとはどういう関係なの」(ガールズトーク)

このように各人の目線、意図をたどれば、わけのわからなかった会話も辻褄が合うことに気付くだろう。これが周回すると話がわかってくるからくりなのです。


幸「なら私も一緒に行く」
レズ特有の嫉妬により、保護者同伴決定。


クラシックを聴く駆。

未来の欠片・音
透子「あなたの欠片は見つかった?」

6話において駆にとっての未来の欠片が語られる。それを踏まえると納得がいくだろう。

駆「油断した」
この時点では未来の断片と思っているので、プライベートをのぞいてしまった感覚か。


駆父「すまんな、部屋の準備が間に合わなくて」
駆「あれ気に入ってるから」

いわゆるダビデハウスのテントのこと。この時点では部屋の準備が間に合っていないだけのようだが、駆がテント生活を続けていたのは、唐突な当たり前の孤独対策か。(ここに住み続けると思っていない)

13名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:25:59 ID:5WszCOII
麒麟館にて、駆を威嚇する幸。透子と会話するための語りかけ。

駆「幻覚のようなものが視えるんじゃないのか」
光と音の合わさった未来の欠片から、音の引き算をした予想だろう。
こういうことをなんの説明もなくやってくるから困る。


幸「うちのグループ、恋愛禁止だから」
後のみんなの反応からして、おそらく適当言ってる。牽制球。
が、これが思わぬ暴投になっていく。


駆「この間の祭りの日、俺ははじめて映像と声、両方が合わさった欠片を視た」
透子「欠片? (祭りの日を思い出す)声を聴いたの、はじめてだった」
駆「俺の聴いてきた未来の声、それを俺は『未来の欠片』と呼んでいる」

透子の条件を聞いて、未来の欠片を視る。
線路上、離れていくような四人と佇む透子。透子「私も未来が視たいの」

透子の願い(みんなと一緒にいたい)と、祭りの日の会話(これで最後か)から、離れ離れになる未来を想像。それを防ぐために「未来が視たい」という願望が生まれる。

透子「どうしてこれが未来だとわかるの?」
駆「俺がそうだったからとしか」

これはただの想像だが、例えば母親が引越しを言い出す前に、そういう音の欠片を聴く。その後に実際そういうことがあった。などの経験だろうか。

14名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:29:02 ID:5WszCOII
ランニング中、たまたま会った駆に対抗心を燃やした雪哉。そのきっかけは透子。
それをうけて、やなぎは嫉妬。透子に告白しようと思うと電話をかける。

雪哉はやなぎが好き、絶対大丈夫と残酷にはしゃぐ透子に対し、
やなぎ「上手くいかなかったらうち、みんなと一緒にいられない」

告白される準備ってなんだろうというところから、屈伸運動を始める透子。うさぎ跳びに持ち込めないのがはなはだ残念。


日が変わってカゼミチ
透子「恋愛は、解禁で!」

複雑そうな表情の幸と、困惑顔の雪哉。透子が好きな二人にとっては、駆のことがあるから解禁と言い出したように思えるだろう。
なお現実はやなぎと雪哉の関係のため。


雪哉に告白され逃亡。駆に電話。

透子「私、未来が視たいの!」
麒麟館での未来の欠片と奇しくも一致し、未来の欠片は未来の欠片だと勘違いされていく。

透子が未来を視たい理由。
雪哉が自分を好き = やなぎは失恋する = 五人でいられなくなる
という、透子の願いと反する結果を招くから、事前に知って対処したい。



これで2話終了。

15名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:31:14 ID:FvDhoTNI
ガチ解説ですごいですね、これ
公式がこれくらい解説してくれればよかったのでは…

16名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:32:45 ID:6iO5rEHg
よくわかるグラップラー理論かと

17名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:33:30 ID:5WszCOII
第3話「ポリタンク」

透子「雪くんもやなちゃんも、大事な友達。それは今までもこれからも変わらない。でも、私の気持ちが変わらなくても、関係は変わってしまうかもしれない」

ガラス工房に到着する駆。
未来の欠片・光
「泣いているやなぎ」

雪哉が自分を好きで、やなぎは雪哉を好き。関係が変わる。その状況が、やなぎの涙という未来を想像させる。
不安の知覚化でわかりやすいのはこういう例か。


透子「やなちゃんを泣かせちゃう」
駆「未来が視えた?」
二人が揃ったときに未来の欠片を視ても、必ず同じものを視るわけではないらしい。

駆「透子のための媒体がガラスである理由はこれか」
自分の媒体が音=母親の仕事に関係しているから。
子どものころから刺激された感覚が未来の欠片をみせている。


この後、妹の陽菜が来て駆は帰ることになる。
電話で「未来が視たい」と呼び出され、「やなちゃんを泣かせちゃう」と言われてガラス工房に育ったという事実だけ知って追い返される。これで怒らない駆は、結構人間ができている。
(一部からはそのせいで人間というより石膏像、ダビデという名前が相応しいと酷評。実際、こういう感情のなさが視聴するうえでこちらの混乱を呼びもする)

(雪哉の好きな人が透子であること)
駆「おそらく、気付いてなかったのは君だけだろうね」
透子「え?」
きょとんとする。
駆「透子は彼らの未来を視てどうするつもりだった?」
透子「離れ離れにならなくて済む方法を考えたくて」
駆「叶うかどうかはともかく、何事にも懸命なのは君の美点だな」

18名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:35:43 ID:MBKUYjY.
グラスリップ檀論はやらせコラ!

19名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:38:39 ID:oIjT0xlg
>昔からキラキラしたものが見える

この時点でヤバくて草

20名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:39:43 ID:5WszCOII
五人で山登り。

ボロボロの車で登場する白崎百(しらさき もも)。全面に擦った跡、左ヘッドライト下には衝突による凹みか。これに合格を出した教習所は責任問題ではないだろうか。
普通の舗装路で直進しながらスキール音を出すドライビングテクニックは脅威的。

ジェットコースターってこんな感じかな、と酷評(ホメ言葉らしい)する幸は、体が弱いため車で山頂へ。車中の会話も噛み合っていない。
っていうか、この運転スキルでよく話をする気になるなという。


水くみに出た透子とやなぎ。
やなぎ「透子、雪と付き合うの?」
透子「付き合わないよ。雪くんかっこいいけど、私の恋心センサーは発動しなかった」

もちろんやなぎのことを考えてはいるが、それ以上に透子に好きでもない相手ととりあえず付き合うような器用な行動は取れないだろうし、恋心センサーは駆に思い切り発動していることを考えると、雪哉はノーチャンスだった。


祐「さっちゃん! 俺、その……俺、幸! ……って名前、好きだ」
告白する祐。
その裏で、山頂の展望台で振られる雪哉。

帰りの車に乗る幸。
未来の欠片・光「入院している幸」

原因不明。あえて言うのであれば、幸の体が弱いことは知っているので、アウトドア活動をして心配になったことや、告白されて(おそらく)困っていたのであろう変化を感じたか。


陽菜と透子のお風呂シーンでEDへ。陽菜さんマジ癒し。
3話時点では少々会話などに違和感を覚えながらも、なるほど未来の欠片で視た危機を回避しながら青春ラブストーリーが展開されるのだな、と予想できる内容だった。
一度立てた予想が裏切られたせいで、だんだんみんなわけがわからなくなっていくわけだが。

21名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:45:04 ID:5WszCOII
第4話「坂道」

駆父「長いことおまえには迷惑かけたな」
(唐突な当たり前の孤独、分身の原因である家の事情について)

駆父「だがそれも、子供が小さくて自立できないときの話だ」
をうけて未来の欠片・音。
透子「一緒に行こう」「違うのかもしれない……」

原因不明だが、あえて理由付けすれば、会話の流れからして、自分がどうしたいか、どうしていくかを考えるだろうから、透子と一緒に(この町に)いるかどうかの選択肢のようなもの?


捻挫して病院に行ったやなぎに対し、雪哉が「来るのは当たり前だろ、家族なんだぜ」と言う。やなちゃん、ショック。
この作品はモノローグがあまり登場しない。またわざとらしい独り言もない。
「おや?」と思うシーンがあれば、表情や仕草を確認するのも良いでしょう。


幸に本を返しに永宮家を訪れる祐。
幸「もう読んだの?」
と驚かれている。読書もやらず頭も良くないので、ひとえに幸が貸してくれた本だからだろう。
祐は誰よりも早く「相手のことを理解する」努力をしていることになる。結果的に。


港にやなぎを呼び出す透子。

透子「違うの! 私、ドキドキしてた。だから……」
やなぎ「するよ。男子に好きだって言われたら、誰だってドキドキするよ」

幸の今後を考えると、祐に告白されて多少は心が動いていくよという暗示かもしれない。

やなぎ「ダビデ」
透子「えっ? あ、沖倉くん? 沖倉駆」
やなぎ「なんかちょっとかっこいいよね」
透子「そうかなぁ? なんかすこし気取ってない?」
やなぎ「ふふ、そうね。なんか自己中っぽいよね」
透子「んふー、結構自己中」

笑う二人。

22名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:45:37 ID:O5hlsbvI
熱意がすごい

23名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:48:52 ID:dbneDli2
ハム太郎兄貴の後続かこれは・・・

24名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:49:39 ID:5WszCOII
学校で鶏をスケッチしていた透子。そこへ現れた雪哉。
透子「沖倉くん?」と振り返られた雪哉の心境やいかに。そんな彼と共に美術準備室へ。

雪哉「透子、おまえ、あの駆って奴のこと気になってんのか?」
透子「なにそれ」
雪哉「あいつのこと、好きなのか」

言葉にはっとして顔を赤らめる。

雪哉「そっか。そうなんだ」
透子「いやっ、そんなんじゃ……!」
雪哉「おまえさっき、俺、駆と間違えたじゃないか。待ってたんだろ。気持ちの中で待ってたんだろ」

透子の気付いていない心のうちを指摘。
「私が、沖倉君のことを、好き?」と戸惑う透子から、画面がジョナサン、そして背後の暗雲へ。


偶然会って、一緒に雨宿りをする駆とやなぎ。

やなぎ「カケルって」
駆「馬偏に区。馬を走らせるとか追い立てるとかそういう意味。もしかしたら名づけ親は、何かの欠如という意味も付加したかったのかも」
のちの、駆の心のうちにその意味が出てくる。


透子「いいわよねえ、ジョナサンたちは悩みがなくって。あー降ってきた」
からシーン変わって、
駆「雨があがる」

この後、駆の欠片は現れなくなっていき、逆に透子の欠片は暴走を始める。


雨上がり、転びそうになるやなぎを受け止める駆。それを見る透子。瞳が揺れている。

25名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:50:18 ID:shTnH0Ug
メガネブも解説してどうぞ

26名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 20:55:04 ID:5WszCOII
第5話「日乃出橋」

自宅でガラスの炉を見つめながら、
未来の欠片・光「駆の微笑んでいる」
透子「笑ってる」

雪哉に恋心を指摘され意識し始める透子さん。


祐と読書中に透子が来訪。祐に目で言って聞かせる幸。透子と玄関から戻ると、祐は窓から脱出。悪女伝説の始まりである。
どうでもいいことだけどこのシーン、真夏のアスファルトを素足でてってこ走ってる祐くんは大丈夫なのだろうか。


幸「透子ちゃんこそ、あの人とあれから会ったりしてるの?」
透子「うん、それなんだけどね。沖倉くんってなんかキツそうだけど、優しいとこあるかもって」
寂しげに視線をそらす幸。
幸「そう。イケメンだしね」
透子「えっ、あ、いやいやいや! そんなんじゃなくて!」
うつむき加減に、「そんなんじゃなくて」

思い出していただきたい。4話時点でやなぎが「かっこいいよね」と言ったときは「気取ってない?」「自己中」と冗談のトーンで言っている。
その後、駆との会話はなくやなぎを抱きしめる(ように見えた)所しか見ていない。
もちろん、相手によって会話が変わることはままあるが、透子の気持ちを一番変化させたのは、雪哉に指摘された恋心だろう。


神社? でダビデ石膏像(駆)に話すやなぎ。

やなぎ「未来が見えるといいのに。雪はすごい不安だと思う。みんな未来が知りたいもんだよね」
やなぎ「ううん、うちは見ない」


あ、もしなにか疑問があれば言ってください。私にわかることならお答えします。
解説間のつながりについては、アニメを見ていただくしかないですが。

27名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:02:08 ID:5WszCOII
透子、駆に頼みたいことがあると電話。父が出る。天丼のように行なわれる透子の電話相手間違い芸。
折り返し電話し、沖倉家へご招待。

ダビデハウスを部屋と言いはる駆。部屋に案内すると言いながら、さすがにテントの中ではなく、庭でお茶を飲んでいる。
じゃあ庭に案内したのでは?

(第4話のやなぎとのことを問われ)
駆「見てたのか。でも俺は高山を抱きしめてたんじゃない。支えてたんだ」
透子(抱きしめ・・・・・・)と、険しい表情で目をそらす。
うつむき、
透子「あ、いい。もうこの話終わり」
無視して話続けた駆を、可愛い顔して睨む透子。

駆の用事「やなぎが告白することを伝える」


祐「しっかし、彼が入院中だからって姉貴の病院情報網ハンパないな。どんだけ通ってるんだよ」
百「週三日!」
グラスリップ最大の謎。姉貴の彼氏への初言及。本筋にはまったく絡まないので、ひとまず脇に置いておく。


帰ろうとする透子を引き止めて、お気に入りの場所に案内する駆。
見つけたときどうしても透子を連れていきたくてと言っているあたり、駆にとっても透子は特別な存在であるらしい。

お気に入りの森? 林? 山? の中。
映像美は見事だけど、無言でいきなり寝転がる男の人って……。
駆にならって寝転がる透子。ふと気付くと、親指が触れ合っている。顔を真っ赤にして帰宅。

駆「透子の話、まだ聞いてないぞ……」

以前、透子の家に行ったときも「泣いてるやなちゃんを視た」程度の話しかしていない。今回は幸の入院のことが用件だったが、話さずじまい。


やなぎの告白。全文はあれだが、見事な告白。
「ここはうちが、これからにむかって進む場所」

女子に告白されてドキドキしない男子なんていないよ。
このときまで雪哉はやなぎを家族としか見てない。異性と意識した結果、次回のおもしろ雪哉くんがある。


個人的な感想ですが、初心者に優しいグラスリップは5話までです。ここまでならわりと普通の青春ラブストーリーとしてすすんでいます。
(初見時)6話からいよいよ、我々視聴者と登場人物の心が乖離していきます。こいつらは何を考えて生きてるのだろう。なんだかそういう疑問が生まれていきました。

28わしゃわしゃ:2016/06/09(木) 21:02:38 ID:6jn7QmAY
メガネブは鐘の話と最終回のオチ(弟君の話)が良かったのでセーフ

29名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:06:24 ID:5WszCOII
>>25
メガネブは見てないんですよねえ。おもしろいんですか?

第6話「パンチ」

明け方、顔を洗う駆。
未来の欠片・音
透子「駆くん」「そこにいたの? 探しちゃった」
駆「俺はずっとここにいた」

透子に会いたい気持ち
(聞けなかった用事を聞きたい? だけということはなさそう)


深水家・母娘の会話

(次に起きることがわかってる恋愛だとしたら、そんな恋愛つまんない? という質問に対し)
透子ママ「透子の言ってることよくわからないけど、本当にそうなら二度楽しめるかも。ま、そのわかってることが辛い未来だとしても、心の準備ができるわけだし。いいこと尽くめ」


透子「恋だったら……」
と、しゃこしゃこ歯磨きする透子。
未来の欠片・光「キス(おそらく駆)」


透子に電話する駆。この間の用事の件を聞こうとすると、また電話すると言って切られる。

一応、ここにいたるまでの流れにも書いてきましたが、透子は駆とのコミュニケーションをぶつ切りにすることが多い。さすがの駆もだんだん平然としてはいられなくなる。


自室で鏡にむかって「おう」とか言ってしまうおもしろ雪哉。
「これからずっとこんな気持ちでいられるかよ」と、やなぎとの関係について、少々悩む。


カゼミチシーンで、雪哉って奴が「成り行きってやつ」って言ってて笑ったのは私だけでしょうか?

また余談ですが、この日の朝、祐から電話があったときは「沖倉くん!?」と言っているのに、Aパート終了時の止め絵で「駆くん」呼びに変わっています。
カゼミチで電話がかかってくるシーンがありましたが、何を話した結果なんですかねえ……。

30名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:09:22 ID:Zhz1KO7E
NaNじぇいで糞アニメマイスターは珍しくないけどグラスリッパーだけ明らかに毛色違うよな

31わしゃわしゃ:2016/06/09(木) 21:10:54 ID:6jn7QmAY
>>29
メガネを崇拝するアニメなのに実は盲目だったなんてオチだゾ(暗黒微笑)

32名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:13:15 ID:5WszCOII
神社。いつもの面子で花火をやる誘いに来たが誘いたくないという雪哉に対し、

駆「なら断るよ。わざわざ波風を立てる必要もないだろう」
雪哉「おまえが来た時点で波風立ちまくりだよ」
駆「そうだろうな」
雪哉「知っててやってんのか」
駆「ある程度は」
雪哉「楽しいか」
駆「楽しいわけないだろ。副次的なものだ。君同様、やりたくてやってるわけじゃない」
雪哉「なんだよそれ。透子との関係はなんなんだ。おまえ透子の気持ちに気付いてねえのかよ」
駆「透子からは何も聞いていない。そして君に言う必要もない」
立ち去ろうとする駆の肩を掴む雪哉
駆「高山から告白はされたのかい。まさかまだ返事をしていないってことは」(パンチ)

順に見ていこう。「おまえが来た時点で〜」は、ぶっちゃけ来る以前からアレだったので、視聴者サイドからは雪哉が哀れに見える。

「ある程度は」
は、今後出てくることだが、自分がいると周囲が不幸になる、と思い込んでいる節がある。あ、戯言シリーズ、アニメ化ですね。楽しみです。
「なんだよそれ。」
以後はパーペキ嫉妬。しかしここだけなら、好きな女の幸せのために焚きつけようとするナイスガイに見えなくもない。
「透子からは何も聞いていない。」

麒麟館で未来の欠片について説明して以後、実は駆と透子はちゃんと話していない。
「やなちゃん泣かせちゃう」とだけ言われて追い返されたり、パパの料理食べて伝言つたえたら帰られたり、電話ぶつ切りされたり。
それなのに絡まれて、さしものダビデも若干穏やかでなくなってきた。それが

「君に言う必要もない」からの「高山から告白はされたのかい」につながるわけです。
おまえのほうこそどうなんだと。それで透子悩んでるんだぞと。


幸へのサプライズを嬉々として幸に自慢する祐。
あ^〜母性本能がくすぐられるんじゃぁ^〜という感じ。


駆と透子、沖倉家へ。駆母がいる。帰ろうとする透子の腕を掴んで引き止める。
未来の欠片・音「俺は見つけたのか?」

33名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:16:06 ID:qzfI.xu.
>>30
この間のグラスリップ研究スレではひどいこと言っちゃったけどこの熱意は本物ですね……

34名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:17:47 ID:xRBnJySs
すごいですね、これ

35名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:18:01 ID:5WszCOII
透子の手を引いてお気に入りの場所へ。

ぶっちゃけ余談だけども、駆はまた女を人気のないところへ連れてきて一人寝ている。誘ってるんだろうか。

彼の寝顔(唇?)を見た透子が「まっ」、声をかけられ「んあぁっ」と、絶妙に可愛い顔と奇声を発している。
本編中ちょこちょこ思ってましたが、どうやってこの声を搾り出してるんでしょうね?


駆「二度も電話したけど、例の透子の用事、そろそろ教えてくれないか」
透子「さっちゃん入院するんだって」
駆「心配なんだな」

電話で話が途切れる。すこし不機嫌そうな駆。
透子が友達の話ばかりすることへの嫉妬。それからようやく話せそうなのに、今さっき殴ってきた人間のせいでまた中断させられ、いよいよ駆もイライラし始める。

駆「校庭に来い。はっきりさせよう」
電話を切って「透子は俺の味方だろ」


(謝る雪哉に勝負しようぜと挑発する駆)
駆「君が本気になれるのは、走ることくらいだろ」

暗に、態度をはっきりしろと言っているのか。雪哉の表情、またその後の「君が勝てば透子に近付かない。高山がいるんだからわざと負けても構わない」という条件などからも

提案がアレなので、やなぎからビンタをくらう駆。
一日に二度も右頬にダメージ。
中学の知り合いが部活動で顧問に「左も殴ってください。バランスが悪くなってきました」と注文つけたことを思い出しました。完全に余談です。

雪哉とやなぎ、その決定的な差は自分のためなのか、他人のためなのか、ということでしょう。


やなぎたちを追おうとする透子に、駆は今までになく感情的な声をあげる。

「いくな!」


走る気なんてない、勝てるわけない。どうしたかったのか問われ、

駆「とにかく透子に、私は駆の味方って言って欲しかったのかもしれない」

36名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:19:27 ID:M.oCJA3I
こんな熱心に考察してくれる人がいたらグラスリップ製作陣も本望でしょうね

37名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:23:08 ID:5WszCOII
駆「透子にとって未来の欠片ってどんな存在?」
透子「に、二度楽しめる、心の準備?」(母の受け売り)
駆「あれを未来の欠片と名づけたのは、俺にとって、あれが自分に欠けているピースのような存在だと思ったからなんだ。不完全な俺が、安定した形になるために必要なピース。
  でもそのピースも弱々しいただの音だったり、人の声だったり、それ以上のものじゃなかった。透子と会うまでは」

4話「坂道」でのやなぎとの会話、名前の由来「欠けているという意味」の部分。


駆「俺が欲しがっていたのは、なんだかよくわからないピースみたいなものじゃない。もっとはっきりとした、もっと実体のあるものじゃなかったのかって」
透子「それって……」

そっと、駆の左手が透子の頬に触れる。実体を確かめるように。

駆「君の声ばかりなんだ。聞こえてくる声が」
透子「私も、駆くんの姿ばっかり視える」
駆「俺、見つけたのか?」

駆にとって欠けているものは、唐突な当たり前の孤独なしには語れない。
駆に欠けているものとして「場所」という単語が今後何度も出てくるが、今回は思い出を共にし、積み重ねていける相手、というほどの意味でいいだろう。


いよいよ折り返しですが、物語が混迷を極めるのはここからです。
最後の透子と駆のやりとりも、普通に見ていると、こいつらなんで突然ポエミーにわかりあっているんだろう、という感じです。


その前に、各人の気持ちの変化を簡単にまとめてみましょう。

透子
五人でいることが大切 → それもだが、カップル二組と駆とのことが気がかり
また7話からは「未来の欠片」が障害を取り除く道具ではなく、得体の知れないものになっていく。


自分の穴を埋めたい。未来の欠片はそのピース → 透子との関係。未来の欠片は彼女との繋がりに。

やなぎ
隠していた雪哉への気持ちを吐き出す。

雪哉
やなぎを異性として意識し始める。

幸、祐
大きな変化なし。ただし祐は告白をしている。返事は宙ぶらりん。

グラスリップは「すれ違い」と「理解」がテーマだと思うような気がする的な話はしたと思います。
ようやく彼らは、自分たちがてんで違う方向を見ていたことに気がつき始めた、という具合でしょう。

38名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:27:33 ID:5WszCOII
第7話「自転車」

冒頭、透子の手を握る駆。
親指が触れただけで真っ赤になっていた透子はもういない。


お気に入りの場所で寝転がっている駆。ついに始まる、唐突な当たり前の分身。ダビデ影分身の術。
駆B「俺たちが要らなくなるといいよな」
駆「俺、おまえたちのこと嫌いじゃない」

エア友達、イマジナリーフレンド、脳内会議。呼び方はなんでも良いのですが、結局はイメージ映像。
みなさんも自分の中で、自分の意識を離れた思考があったりしないでしょうか?
孤独がちだった、しかも未来の欠片という特別な感覚がある駆が、寂しさを紛らすために、その思考を独立させた(してしまった)感じだろうか。


海辺で透子とやなぎ会話中、未来の欠片。
「呆けたような透子の横顔?」「病室で楽しそうな祐と幸」

直前の「恋する二人の逢瀬を邪魔しないようにしないとね」から、後者は二人が上手くいくイメージ。この段階で透子は、完全に二人が相思相愛だと思っている。
前者は自分の恋についての不安か。


麒麟館での会話

透子「なんか私ずっとここで暮らしてるのに、駆くんのほうがいろんなこと知ってるみたいでなんか悔しい」
駆「この町の些細なことを知ったからって、透子の暮らしてきた事実に比べたら、つまらないことだよ」


透子「あの、私と駆くんは、なに?」
メスの顔をする透子。
透子「ごめん。急に駆くんを見れなくなった」
駆「俺たち、変な力を持っている者同士以上の関係に、なれたのかな?」

透子、駆が落下する未来の欠片を視る。
ここから透子はしばらく高所から落下するのを恐れていくが、正しくは絵に落ちていくイメージだった。

エッシャー作の「昼と夜」というらしい。麒麟館にも飾られ、透子もそれを見るシーンがある。昼と夜、天と地が曖昧な境界で描かれる。
お互いに友達以上の関係を期待しながらも、お互いがそれをはっきりと口にしていない。透子にとって駆はそういう曖昧な存在で、落下のイメージを伴うのは不安の表れだろうか。

39名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:28:09 ID:hrB1DaHY
このスレを見た上でグラスリップを見れば面白くなる可能性が微レ存・・・?

40名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:32:20 ID:5WszCOII
陽菜が、自分達のクラブで雪哉が人気者の話をする。

透子「雪くんかっこいいもん、そのくらい当然だよ」
陽菜「たしかに。走ってる姿、綺麗だった」
透子「そう、雪くんはかっこいいの」
陽菜「お姉ちゃん、なんかあった?」


病室前で泣く祐の姉、白崎百
ネームプレートは「橘 智○」。○には「表」の左端部分のような三本線、ノと縦棒が確認できる。漢字に強い方がいらしたら、名前の候補をぜひ。

グラスリップ未視聴者の方は信じられないだろうが、この涙の意味とかまったく出ないまま終わる。弟が目撃した意味もない。そういうところがグラスリップの怖いところ。


よたよたプール前を走る雪哉。
思うに、透子ややなぎのことがあって、記録会で思うように走れなくて、合宿の話を聞いてオーバーペースで走っていたのではないだろうか。

ここからグラスリップ唯一の収穫と名高い、水着自転車シーン。
陽菜「かっこ悪くならないでください!」

ピクシブ百科事典を調べたところ、陽菜の水着はスーパーフライバックと呼ばれるタイプの競泳型スクール水着らしい。
水着に自転車というアンバランスさが話題であるが、この姿の真の魅力はぬれた髪と羽織られた上着にあると思う。


唐突な当たり前の分身。みんなで焚火をみつめる。庭で焚火っておまえ。
駆「未来じゃないのか……?」

その様子を見る父。一人しかいないので、やっぱりイメージ。

41名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:33:12 ID:QBWzYekQ
グラスリップ見てないのにこのスレ見てるけどこんな丁寧に解説されると見たくなってくる。

42名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:37:08 ID:5WszCOII
幸、祐を使って透子と駆のデートを邪魔しようとしていたことを自白。

祐「俺、今日帰るわ」
覇気のない声で言う。至極当然の反応に驚く幸。

病院から出た祐に百が「送ってくわよ」と誘い「うん」と二つ返事。
傷ついたときは危険なことがしたくなるのだろうか。

一人病室に取り残された幸。すこし泣く。
この時点で祐は、幸自身が思っているよりずっと大切な存在になっている。


浜辺デート
駆におそろいの蜻蛉球をプレゼントする透子。

(高いところに一生のぼらないことは)
駆「そんなこと不可能だよ」
透子「じゃあどうすれば」
駆「本当に未来の欠片だったのかな」
透子「でも、でも駆くんが未来だって教えてくれたんだよ」
駆「もう少しよく考えたほうがいい」


幸の策略に騙された、というか中止になったけど浜辺に来たやなぎ。

やなぎ「雪がかっこ悪くなったのはあんたのせい」

それを見ている透子。すれ違った瞬間未来の欠片。
やなぎ「お似合いのカップルね」と、黒い鳥に襲われる。

そもそも駆との関係に不安感を抱いている。また断ったとはいえ、雪哉とやなぎとの三角関係も解決したわけではない。
そして5話においてやなぎを抱きしめていたという疑念も、中途半端なままだった。
そこへきて「未来の欠片」の存在の不確かさを突きつけられ、やなぎの「あんたのせい」は、駆だけではなく透子にも当てはまること。
そういう事情が絡み合い、たまった不安やストレスが「お似合いのカップルね」という幻聴の嫌味と、黒い鳥に襲われる幻覚となったのではないだろうか。

43名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:37:37 ID:DfouWjEI
なんか物凄い名作だった気がしてきた

44名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:40:22 ID:KZ0Q3qno
ここまで理解するために何周したのか気になるゾ

45名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:40:33 ID:5WszCOII
第8話「雪」

冒頭、前回の未来の欠片で錯乱した透子を休ませるシーンから。周囲の人間もちょっと心配そうに見ている
登場人物の心境がわからなくなりつつあることも手伝い、一部視聴者から「ドラッグの危険性を伝えるアニメ」とか「すべては幻覚だった」と言われ始める。

やなぎ「とりあえず家まで送るわ」
駆「頼む。そうしてやってくれ」
やなぎ「きっちり説明してもらうから」(声をひそめて力強く)

駆、幸に「透子ちゃんを助けてくれるのよね?」と言われていたシーンの回想


陸上部の合宿に参加している雪哉。
ケガの影響の遅れを取り戻したい焦りはもちろんあるだろうが、鏡の前で挨拶の練習しちゃうくらいだから、やなぎから逃げたかったともとれる。


駆からの電話。
透子「あたし、ジョナサンに会いたいかな」


五時半の君消失事件を受けて

透子「そう、走ってないの……」
自分たちのトラブルが原因と思っているのか。


一人で山登りをする祐。3話「孤高の人か。俺はみんなで登りたい」と言っていたが、一人で山に行きたいときがあるのだ、人には。
よくわかんないですけど、自分と向き合ったりするんですかね、こういうの。


雪哉と同じ時間に同じコースを走るやなぎ。


未来の欠片「ガラスが割れて飛んでくる」
駆のいない状況での音が、本当に聞こえたのかイメージなのかSEなのかは不明。
雪哉のことや、これから未来の欠片や、駆に会うことへの不安感から。

46名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:47:11 ID:5WszCOII
>>44
このまとめを作る作業を含めても、5周くらいですね。


校舎前での会話。
前回の美術準備室での雪哉のと会話の回想をはさんで、こんなことがあったというが、さてどこまで言葉にして駆に伝えているのだろう。


美術準備室での未来の欠片。「雪が降る。駆にキスされる」

駆「井美雪哉か高山に、話したほうがいいかもしれない」
透子「え、どうして? どうしてみんなに言ったほうがいいの?」
駆「高山はこの間の海での俺たちを見てどう思っただろう」
透子「どうって……きっと驚いたよね」
駆「それだけか?」
透子「え?」
駆「高山は必ず透子に、あれはなんだったのか訊いてくる」
透子「でもなんて説明すれば。絶対信じてくれないよ」
駆「これからも、何度もあんなことが起きるとしたら?」

という言葉とともに、雪が降り始める。

ついに未来の欠片に入り込みはじめる。
さて、そうすると困るのは、どこからが未来の欠片なのか? という疑問だ。

少なくとも雪の降り始めている「何度もあんなことが起きるとしたら」は未来の欠片で、透子の不安そのものだ。
遡って、高山に追求されることもそうだろう。なんらのきっかけもなく降り始めた雪、と考えれば、この会話すべてが未来の欠片だという可能性は否定できない。

現実世界で入口のほうを振り返っていることから、美術準備室に入り、振り返りざまに何か眩しい光を見て未来の欠片の世界に入ったものと予想する。


それがキスにつながる意味。
駆に安心させて欲しいという願望。それにくわえて、恋する乙女的発想。


「雪」について
この作品はわかりにくさに反して、一般的な印象はそのまま採用しているところがある。例えば、悪いイメージとして落下や黒い鳥が現れている。
雪に良い印象もあるが、冬、寒さ、そしてそれを寂しさと捉えるのは珍しい話ではない。
未来の欠片への不安、そして欠片について強引過ぎるほどだった駆が(透子のことを心配してとは言え)、「透子に近付くのを躊躇する」と言っている。
くわえて周囲の人間関係の問題、その発端となる「雪哉」。駆との距離にかんする寂しさ孤独感、不在の雪哉への心労が、雪原のイメージにつながったのではないだろうか。

もしメタ的発想をするならば、12話への前振りでもある。

47名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:50:44 ID:5WszCOII
第9話「月」

やなぎのメール「今日の日乃出浜」
雪哉のランニングコースで見た物のメモ。

幸のメール「明日のために」
夢十夜


陽菜が透子の描いた、ぐちゃちゃに消した鳶の絵をみつける。
鳶=駆とすると、駆のことが理解できていないという表現か。


駆「透子はなにを視たんだ、俺のこと(俺の音は?)」
母のピアノに耳を澄ましても、未来の欠片がきこえない。


プール前、走ってくるやなぎを待つ陽菜。
慌てて出たならともかく、待ち構えていて前回と同じかっこうの陽菜。
おそらく潜在的な露出癖がある。どうしてそういう薄い本が出ないのか。私は理解に苦しむね(ペチペチ


明日のために
「名人伝」


明日のためには、みんな小説ですね。この中で私が読んだことがあるのは名人伝だけです。
明日のためにシリーズをコンプリートすれば、さらに理解は深まるでしょう。

48名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:52:13 ID:5WszCOII
夜の深水邸にくる駆

駆「あの美術室に行きたいんだ」
透子「また、何を見るかわからないよ」
駆「この間の美術室で、何を見たのか、話せるようになった?」
透子「それは……」
駆「あそこへいけば、欠片について何かわかるかもしれない」
透子「駆くんは、そんなに未来の欠片について知りたいの?」

責めるような声色。
(駆と透子のすれ違い)

駆「俺たちには、欠片についての情報が足りない」
透子「足りない……?」
駆「考察も足りていないと思う。だから同じ場所で、同じ状況を作りたいと思う」
透子「そうじゃないよ! そんなことじゃない! 私、雪を見たの。あの場所で。一面の銀世界だった。周り中が雪。あんなの、はじめて。私は、いかない」

駆「俺にはこの間から、欠片が聞こえない。もう聞こえることはないかも」と言われ、駆を追うも見失う。

お互いに相手を特別だと思っている点では一致するが、未来の欠片がきこえなくなってきた駆と、暴走気味の透子では、意識に大きな差が生まれている。


約束の場所、麒麟館。

透子「月きれい」
幸「そしてそれは、私の台詞」

49名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:55:22 ID:5WszCOII
第10話「ジョナサン」

幸「私、透子ちゃんが好き。祐くんが好き」
幸「透子ちゃん。これからも今まで通り、仲良くしていこう」

今まで通り、友達でも良いという心境の変化か。
いや、最初からレズセしたいとは一言も言ってはいないんですけど、なんていうか結構ガチめのアレだったので、ですけど。


透子「新しいやなちゃんかあ……会いたいなあ……」
駆とおそろいの腕飾りを見る。
透子「会いたいな……」


明日のために
「月をあげる人」


駆「やっぱり、聞こえてこない」
から始まる、ダビデ分身の術。不意打ちでくるからずるい。
駆B「透子に出会ったからなのか」
駆C「もしかして、必要がなくなった」
一人、駆け出す駆


カゼミチに来店する駆。烏龍茶? ここにはない。

祐「おまえさあ、透子さんが好きなのか? 大事にしてるんだろうな。透子さんは、俺たちの大事な友達なんだよ」
うつむく駆。

祐「さっちゃんの住んでる場所、教えるよ」
駆「俺、君の聞きたいことに何も答えていないけど」
祐「俺、なんかうまく言えないけど、答えなくていいよ」

麒麟館での告白のときの「そういうことはちゃんと相手をみて言わなきゃ」を思い出したのか。


神社にお参りして雑談をする駆と幸。
日乃出浜の住人はなにかとこの神社に足を運びたがる。

透子を守れていないと言われ、

駆「でも深水透子は、守って欲しがっているのかな」
幸「えっ」
駆「彼女といると、落ち着くんだ。俺……俺が透子に助けてもらっていいかな」

50名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 21:58:13 ID:5WszCOII
沖倉家を訪れるも駆不在で、母親からお茶に誘われる。場所はなぜかダビデハウス。

(駆が変な子であるのは)
駆母「なんか、私のせいなのよ」
駆父「いや、私にも十分責任はある」


海岸で耳を澄ます駆。
駆「もう、俺一人じゃだめなのか」


駆母「駆には場所がないのよ。小さいときからずっと私が引っぱりまわしたせいで」
駆父「一所に、長くて二年ぐらいしかいなかったからなあ」
駆母「子供のころからすぐに友達はできたんだけどねえ」
駆父「地元のお祭りのときとか、周りの子が突然毎年のお祭りモードに入っちまって、駆のこと忘れちまうんだよなあ。あいつ、それをなんとかって言ってたな」
駆母「唐突な当たり前の孤独」

「唐突な当たり前の孤独」
ここで受けた説明が、12話につながるわけだが、転校につぐ転校で、同じ思い出を共有する友達がつくれず、たびたび感じたであろう疎外感なんかを、唐突な当たり前の孤独の正体だろう。
自分がどこで生まれ、どこで育ち、どこで生きていくか。そして周囲の人間。そういう根をはれる土地、相手のことを「場所」だと理解すると、なんとなく会話がわかってくる。


ランニングから帰ったやなぎを迎える雪哉。道中で見かけ「まさか」と言っていた。
ランニングコースのなんでもない話をする二人。


又三郎「で、例の百の彼氏は退院するのか」
百「うん。やっと仕事にも戻れるようだし。でさ、今度ここに呼びたいんだけど」

最終回のアレの話。前回の涙はなに? みたいな。なにかあったですかと思っていたこっちの気持ちを返してよ。てへぺろじゃねーよと言いたい。


透子、蜻蛉球を通して自分の町を見る。

「ここが駆くんが持つことのなかった風景」
と、駆と自分との違い、ずれをようやく認識。

51名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:01:35 ID:5WszCOII
学校に足を運ぶ駆。今までは学校の生徒(五人組の誰か)がいたが、考えてみれば彼は夏休み中にやって来て、まだ生徒の知り合いなんてほとんどいない。ちょっとした不審者である。


駆「深水透子、おまえに会いたいよ」
と、彼女からもらった蜻蛉球をみつめる。
ちなみにこのとき、鶏は五羽いる。台詞の直後、ジョナサンのアップ。「わしが透子ぞ」と言いたいのだろうか。


学校の入口。蜻蛉球を通してみる世界に未来の欠片・光「雪」
学校に入ると降り始める雪。
前回のことから、寂しさや不安なことの象徴が雪となっている?

透子「怖くない。だってここは私の場所。私、知りたい。駆くんの唐突な当たり前の孤独のこと。もっとよく知りたい」


透子「ジョナサン、あなた、もしかして駆くん? 違う、あなたジョナサンじゃない」
一羽足りないと気付き小屋に行く。しかしそこにもいない。
透子「ジョナサンを探さなきゃ。私、全然守れてない」

本筋にはあまり絡まないと思い省いたが、1話の透子と駆の初会話で、鳥小屋に入れる入れない、猫に襲われるだのそれ以外はだの、敵だの味方だのという会話がある。
このとき駆は鳥小屋を「場所」と考えて発言していた可能性が無きにしも非ず。「飛んで逃げるんだろ」とか「選択肢の不足」など。
「それ透子の価値観だろ」とも


校舎に入っていくジョナサンを追う透子。その先の美術準備室前に駆。
雪は透子にだけ視えている。

駆「ここにくれば、未来の欠片が聞こえなくなった理由がわかるかもしれないと思って」
透子「そう」
駆「透子もそうなんじゃないのか」
透子「私は……駆くんの唐突な当たり前の孤独が知りたくて」
常人なら悶絶死するようなシーン。平気な駆くんってやっぱすげーわ。

雪が視えるか確認。前回の未来の欠片を話す。
透子「じゃあなに? 私が見えるものってなに? それとも、そんなときが、くるの?」(駆とキスする日)


駆「それにこうすれば、未来の欠片だってことだろ」
と、キスをする駆。ここの止め絵はたぶん正しい使い方。
その後のジョナサンの止め絵は、正しいとか正しくないとか以前に、ここでジョナサン必要か?

52名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:02:57 ID:5WszCOII
これで10話まで終了ですが、クライマックスを前に私、お風呂に入ってきます。

なにか疑問、質問等あれば

53名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:03:08 ID:MBKUYjY.
全話やったのか(困惑)
グラスリップよ永遠なれ!

54名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:03:31 ID:m2Zrqi..
こういうスレ立てられるとBD再生したくなるからやめろ

55モリンフェン:2016/06/09(木) 22:08:40 ID:???
もはや学問

56名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:09:44 ID:MBKUYjY.
こういうスレ建てられるとゆゆゆ概論とかやってみたくなる

57名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:10:13 ID:egTvFYIA
BD持ってるとかもう既によく訓練されたグラスリッパーじゃないか

58名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:36:06 ID:VTzCajS2
まーた建て逃げかよと思ってたけどこのペースで1クールアニメの解説やりきるのか…(困惑)
研究対象としてはいまいちだけどテキストの力で教養科目に入ってる受講生少ない講義みたいだあ(直喩)

59名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:36:07 ID:hBELG67g
はぇーすっごい……

>>56
あれってまだ終わってないんじゃなかったっけ

60名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 22:59:56 ID:5WszCOII
戻りました。再開します

61名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:05:38 ID:5WszCOII
第11話「ピアノ」

透子「びっくりした。嬉しい。でも……駆くん、私のこと本当に好きなのかなって」
駆「俺は、そう思い込もうとしているだけ、なのか」
透子「そうなの?」
駆「俺は、自分のことを確かめたいだけ……」
透子「今だって、私のまわりには雪が降ってる。でも、駆くんには見えてない。私たち何もわかりあってない」
駆「そうだな、俺には雪は見えていない」

同じ場所にいない、同じものを見ていない。
なんだかそういう、すれ違い。


母親に電話する駆。ピアノ演奏会を依頼。

駆「俺がなんにもわかってないって、わからせてくれた」
駆母「そう。好きなのね」
駆「ああ」


帰ろうとする駆に、ジョナサンが頭突きをかます。帰るなと言いたげ。
そのうちに透子が電話で陽菜に「明日の朝には帰るから」と電話。帰るに帰れなくなった駆。


祐に電話する幸
幸「私、また山登りたい」
「違うの。下から歩いて」


雪哉「俺、やなぎのやってること実はよくしらねえのかも」
やなぎ「レッスン、見に来る?」


(夜中の学校)
見回りが消え、駆が準備室を覗くと透子がこちらを見ている。

ドアをコンコン音を立て、中に入れてもらったら駆を振り返るジョナサン。
もはや神の意思を感じる。


駆「一晩ここにいたら、ここが俺の場所になるかな」
透子「それは」
駆「もし俺に場所ができたら」
透子「唐突な当たり前の孤独に、もう出会わなくてすむ?」
駆「まだ雪は降ってるのか?」
透子「ううん。もう降ってない」

雪が透子の不安の象徴だという仮説は、むしろこのシーンで生まれた。
駆は返事をしていないが、透子は一晩ここにいれば駆の問題は解決すると思っている。
帰らずにいてくれたことや、肩が触れる距離に座ってくれたこと。そういうあれこれが透子の不安を解消したのだろう。


なおMVPは透子の外泊工作をし、夕食を捨てずに二人分食べた陽菜ちゃんに贈りたい。

62名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:06:33 ID:HAvll7rk
このスレ見て一瞬、文献揃ってるから同じ形式で犬ハサ概論やろうとか思ったけど
ここまで作品に熱意を注ぐという行為は絶対に自分には無理だという事を確信した(語録無視)

63名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:10:21 ID:5WszCOII
明け方、テントで寝ている駆。もはや見慣れた分身の術。

駆B「透子にちゃんと話しておくんだろ」
駆「ああ」
駆C「まだ決められないのか」
駆B「透子がいたからって、あれからは逃げられない」
駆「ああ。わかってる」

インパクトに騙されるが、実は分身は毎回三人に、四回しかしていない。そんなにたいしたことはない。
「あれ」は何か。唐突な当たり前の孤独、もしくは周りが不幸になるというアレ。


朝帰りの姉の後を歩いて男の残り香に鼻をすます陽菜ちゃん。
どちらかと言わずとも可愛い。


山登りする祐と幸。
レッスンに行くやなぎと雪哉。
沖倉家に行く深水家。


家族を残し、人気のない山の中にしけこむ二人。

透子「私、ガラス職人の父の影響で、小さい頃からずっとキラキラ光る物を見てきたの。あれがなんなのか、またわからなくなっちゃったけど、見始めたのはいつ頃からだろう」

(演奏会の実験で)
透子「なにかがわかるといいね」
駆「ああ。でもそうじゃなくてもいいのかもしれない。透子の家族と俺の家族が、一緒に母さんのピアノを聞くって、そんなこと思いもしなかったけど、それだけでも十分なんじゃないかって」
透子「それって、駆くん」
駆「怖がってるんだとおもう」

ふたつの蜻蛉球に未来の欠片・花火。


下山中、姿を消す幸。

幸「私の声、聞こえる?」
祐「うん。聞こえる」
幸「近くにいるのに相手が見えないなんて、なんか不思議じゃない」
祐「さっちゃんから、俺は見えてる?」
幸「まだ、よく見えない」
降りだす雪。

この「姿が見えない」というのは、ちゃんと話していても理解しあえていない、的なそういうのではないかと思う。

64名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:10:54 ID:MBKUYjY.
成長期だから・・・多少はね?

65名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:17:21 ID:5WszCOII
駆「俺は、一緒にいるのが怖いのかもしれない」
透子「え?」
駆「母さんが演奏旅行について一緒に世界を回らないかって誘ってくれてる」
透子「駆くんなに言ってるの? 駆くんがもうすぐここからいなくなるかもしれないってこと?」
駆「いつかふいに訪れる、唐突な当たり前の孤独をまた経験するのはもういいかなって」
透子「私たち昨日、ずっと一緒にいたのに」

ここが俺の場所になるかな → 一緒にいて、雪がやんだ(不安がなくなった) → それなのにどうして? ということ。
解決したと思った問題が、想像以上に根深いことを知る。
そのせいでいよいよ思考が停止しそうな12話「花火(再び)」へと至る。

この日の朝のダビデ会談の内容は、このシーンから察するに「母と海外にいくかもしれない」ことを言うことと、あれは「唐突な当たり前の孤独」からは逃げられない、ということになるだろうか。

それと、明け方テントで寝ていた駆と、「ずっと一緒にいたのに」という台詞のせいで、あの駆も未来の欠片だったのかと混乱もするけど、これを言われた駆の反応を見るに、その事実は認識している。
朝になってからこっそりダビデハウスに入ったと見るべきだろう。


演奏会
透子「あれが本当に未来の欠片なら、来年の花火をまた二人で見るってことだよね」

一緒に見たい、という願望。


幸をおぶって歩く祐。足元を風雪。ランニング中のやなぎと雪哉にも。
二組ともカゼミチへ。

ピアノ演奏中降りだす雪。
町は雪に沈む。ぬくみ雪かな? と、現実逃避する人続出。



ずっとすれ違い、食い違っていた彼らは、ようやく相互理解を目指し始めた。
もちろん、それがすべてではないが、グラスリップにおいては、相手と同じことをするというか、相手の立場になるというか、同じ経験をするというか。
そういう、場所の共有を理解の手段として描いている。

はやくから漢字もよく知らないのに読書をしていた祐。歩いて山に登った幸。
やなぎを異性と認め、レッスンの見学にいった雪哉。彼と同じコースを走ったやなぎ。
駆も、透子の守ろうとしていた五人の関係を壊さないように協力していた。
透子が駆のことを理解するのは、12話だが。

66名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:22:20 ID:5WszCOII
第12話「花火(再び)」

この世界自体が、未来の欠片「冬の日乃出浜」

電車に乗って引っ越してくる透子。1話をなぞるようなつくり。
透子と駆の入れ替わった世界。テント暮らしの駆。
花火大会に誘われる透子。


町の案内、麒麟館に。

駆「透子、三年から日乃出浜高校に通うの?」
透子「……。あっ、うん。そのつもり」
駆「三年から転校って大変だな」
透子「私、美大志望だから、勉強より実技かな」

欠片は未来でなく過去に飛んでいる。未来の欠片未来視説完全否定の瞬間。


幸と祐、雪哉とやなぎは上手くいっているらしい。
透子の理想が反映されているのか。

ランニングに出て、膝の調子が悪いのかベンチに座る雪哉。帰ってこないのを心配して迎えに行くやなぎ。
打ちあがる花火を幸の部屋で一緒に見る祐。


神社にて、歩いている雪哉に声をかける透子。無視される(気付かれない)。後から来るやぎも同様。あらためて声をかけるも、二人とも覚えていないような様子。
祐、幸と合流する二人。
唐突な当たり前の孤独体験。

駆の両親から「祭りがあると地元の子に忘れられる」という説明を受けていたから、単純にこういう形をとったものと思われる。


泣き出しそうな透子。

駆「ああ、やっと見つけた。会えないかと思った」
透子「あ、あの、私が見えるんですか……あ、なんでも」

透子「(みんなが)まるで私が見えないみたいな」
未来の欠片のようなエフェクト。スポットライトが当たるような演出。
この世界の意味に気付き、本来の透子の記憶、感覚になる。

67名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:26:19 ID:5WszCOII
座り込む雪哉に上着を渡すやなぎ。
やなぎ「ここから見る」
雪哉「あいつら神社で待ってるんじゃないか」
やなぎ「たまにはいいかも」

幸の部屋
祐「やっぱり神社に行くの無理そうだね」
幸「うん、ごめん」


神社でやなぎにラムネを開けてあげる雪哉。

透子「ここは、私の未来の欠片の世界?」
駆「そうみたいだ」
透子「じゃあ、あなたは私が想像している駆くん?」
駆「ああ。それもさっきまでの俺とは違う。しいて言えば、透子の現実の世界の、俺の投影かな」
透子「やっぱり、私の想像の世界の駆くん?」
駆「そういうことになる」
透子「じゃ、あそこにいるやなちゃんたちは?」
駆「あそこにいる彼らも、ちがう意味で本物じゃない、かな」
透子「本物じゃない?」
駆「何か事情があったのかも。ここに集まれなかったみたいだ」

四人が透けて見える。

透子「あなたは本物?」
駆「ああ、本物さ」
透子「さっきの私の寂しさは……」
四人のほうへ歩いていく駆。となりからいなくなっている。

透子「私は、この花火大会の間は、この世界のやなちゃんやさっちゃんや雪くんや祐くんには見えない。それは、まだ私がみんなと一緒に過ごした忘れられない場所を持っていないから」

唐突な当たり前の孤独の体験であり、現在の駆の心情の一端を知る。


戻る現実世界。透子父の持ってきたガラスを見ている。
透子「なんでも、なんでもないの」

花火の音だけが聞こえる、夏の町の俯瞰。


最終回を目前に、まさかの一話を使って夢オチをやる。すべては駆を理解するために。
ここまで正体の見えなかった駆を、視聴者は透子と同じタイミングで理解することになるが、もはやそんな理解以前の理解が追いついていなかったおおかたの視聴者の心は、ひとつだった。
来週の最終回で終わるの不可能じゃない?

謎が謎を呼び、もはや何がゴールかもわからないが、P.A.なら、それでもP.A.ならなんとかしてくれる。そう信じて最終回を待った。

68名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:29:53 ID:/G7aTTCE
最終回目前…夢オチ…キャプテン…うっ頭が

69名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:34:03 ID:5WszCOII
最終話「流星」

演奏会終わり、気を失う透子。
原因不明。脳みその容量オーバーか?


目を覚ました透子。家族達の談笑しているほうへ「呼んでくる」と、歩いていく駆。
透子「行かないで」


駆「俺には何も聞こえてこはなかった。でも透子は気を失うほどの何かを感じた」
透子「実験は成功したってこと?」
駆「かもしれない。だけど、俺は透子を危ない目に遭わせたんじゃないのか」
透子「私、平気だし! それに……」
駆「やっぱり一所にいようとすると、他の人を余計なトラブルに巻き込むことになる」

真意は不明だが、6話「パンチ」において、雪哉との会話にも出ていたこと。
引っ越したくないとわがままを言って両親がケンカになった、というのは簡単に考えすぎだろうか。


透子「すごくドラマチックなのを!」
「私、怖くない。だってあれは、これから起きる未来なんかじゃないから。でもきっと、きっと駆くんは……駆くんはいなくなる」


カゼミチで久々に集まる四人。透子を呼ぶかという流れで、
祐「偶然に集まりたい」
やなぎ「祐ぉ、たまにはいいこと言うじゃん」
祐「たまにはね」
雪哉「すまん、俺が波風立てた」

この「すまん」は、今こそ駆に言ってあげるべきではないか。


駆父「駆、どうするか決めたか。もうおまえも一人前の歳だ。これからはおまえの好きなことをしていいし、できるかぎりの協力はするつもりだ」
駆「中学まで結構厳しかったよ」
駆父「中学までは子供、高校からは大人、みたいな、変な区切りが俺にはあってな。まあなんとなくなんだが」

70名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:38:27 ID:5WszCOII
透子ママ「ねえ透子。あなた急に眩しい光を見たとき、なにかモヤモヤした物が見えたことない?」
透子「え?」
透子ママ「私ね、若いとき時々そんなものが見えて、もしかしてそれって自分の未来なんじゃないか、って思ったときもあったのよ。でも違ったわ。そのあとに起ったことって、全部思いもしなかったことばっかり。ほんとにあれ、なんだったのかしら」

なんだったのかしらは、こっちの台詞である。「おっ、説明か?」と期待したらこれだよ。

透子の母、真理も芸術系の人間だったことは、以前の夫婦のノロケで出ている。
そして透子と駆の会話もあわせて考えると、未来の欠片は感覚の鋭敏な人間が、十代の多感な時期に起っている現象、というふうな予想が立つ。


カゼミチ

やなぎ「約束を果たして。もし忘れてるなら説明するけど」
駆「覚えてるよ。君との約束なんてひとつしかない」

駆「君と約束をするはめになった海辺のことも、今回透子が倒れたのも俺のせいなんだ」
やなぎ「それってどこまで信じればいいの。丸ごと信じるのって難しいかも」

駆「だけど俺がいなければ、透子はこんな目に遭わなかった。俺が透子を傷つけた。俺には、透子が何を見たのか思いもつかないんだ」
やなぎ「いいことばかりじゃないわよ。気付くってことは」

相手を理解できればそれで良い、ということではなないというほどの意味。
やなぎにとっては雪哉が透子を好きだということが嫌というほどわかっていただろう。

やなぎ「それで、駆。あなたはいなくなるの?」
駆の表情変化。驚いたような呆気にとられたような。軽く口が開いている。「は?」という感じ。
やなぎ「なんだか、そんな気がして」

71名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:40:12 ID:hrB1DaHY
PAスタッフにこのスレを見せたら泣いてしまいそう

72名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:41:22 ID:MBKUYjY.
>なんだったのかしらは、こっちの台詞である。「おっ、説明か?」と期待したらこれだよ。
そうだよ(便乗)

73名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:41:25 ID:KZ0Q3qno
ちょくちょく入るツッコミが面白い

74名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:41:38 ID:5WszCOII
森の中、やはり寝ている駆。

透子「横に座っていい?」
駆「ああ」

駆「今日、流星群が見られるらしい。花火みたいに見えたら最高かな」
透子「また一緒に花火が見られたらいいね」
駆「この空じゃ無理か」
透子「未来の欠片の中でね、冬の花火をみんなで見に行こうって」
駆「見たのか?」
透子「一人で見た」
駆「みんなは」
透子「私に気付いてくれなくて」
駆「そうか。一人で見たのか」
透子「一人で見る花火、はじめてだった。唐突な当たり前の孤独、だったかも」
駆「その花火、俺も見たかったな」

透子「未来の欠片ってなんだったんだろう」
駆「もうその言葉は、そぐわないかもしれないかもしれないな」
透子「お母さんが……ううん、なんでも」

透子「あの日、花火大会の日、駆くんが見えた。あれは偶然?」
駆「すこし違うと思う。偶然なんかじゃない。あのとき、見たいと思ったから見えた」
透子「あれは未来なんかじゃなくて、まだ起ってない、だけどきっとこれから起きること、あれこれって同じ意味?」
駆「同じ意味で言ったのかい?」
透子「え、あー、違うかも」

透子「私は駆くんを見たかった」
駆「俺は透子を見たかった」

透子「でもどうして私? 私、冬の花火のときも、駆くんに何もしてあげられてない。ただ駆くんの気持ちがすこしわかったような気がしただけ」
駆「それで十分だよ」
透子「それでいいの?」
駆「この町で君に会えてよかった」
透子「駆くんがこの町に来てくれてよかった」

駆にとってようやく、何事かを分かち合える相手に出会えた、ということがすべてだろう。


透子「これ、星になるかな?」
と、蜻蛉球を空に投げる。
蜻蛉球が光の尾をひくのはイメージ、もしくは未来の欠片か。
透子の目に未来の欠片のエフェクト。何を視たかはわからない。

透子「流星……」
駆「ああ」
透子「駆くんにも見えるの?」
駆「ああ」
このシーンでは流星は確認できない。

町のみんなが、雲間に流れる流星を見上げる。
変な色つきではない、普通の流れ星。

75名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:42:03 ID:FvDhoTNI
評論家兄貴でもツッコミを入れざるを得ない作品を作り出してしまった側に問題がある

76名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:48:32 ID:5WszCOII
ジョナサンのスケッチ中に雪哉が近付いてくる。駆と間違わない。

雪哉「なんで、ジョナサンだけジョナサンなんだ」
透子「うあ、雪くんどうしたの。まだ残暑厳しいし」(聖母の微笑み)
雪哉「ちげーよ。あいつ意外みんな哲学者の名前だろ」
透子「えっ!? じゃあジョナサンは?」
雪哉「しいて言うなら、冒険者?」

雪哉「もうすぐ夏休みも終わりだな」
透子「これからも、なにがあっても、未来の私が、全部解決してくれますように」
雪哉「おまえ、なーんも変わらねえな。……変わったのか?」

1話との比較
未来の自分に丸投げにしていたのが、これからの自分がなんとかしていこうという決意の違い。
と言う感じでしょうか。


二人でランニングを続けている、やなぎと雪哉。

双眼鏡で鳥を見る幸

祐「そこピント」
幸「見えた」
飛んでいく鳥。
幸「私、透子って名前好き。でも祐って名前も大好き」
二羽戻ってくる鳥。

10話を要した、告白への返事。さすが文学少女というセンス。


緊張した様子の百「何か手伝おうか?」
又三郎「今日はおまえもお客さんだ」
やってくる彼氏。一瞬背中が映る彼氏。ほんとなんなんだ彼氏。


一夜明けて新学期。
それぞれがそれぞれの成長、変化が描かれる。


妻のCDを聞く駆父。庭にダビデハウスはない。


登校風景。
木漏れ日のきらめきに未来の欠片のエフェクト
駆「透子」
振り返るが、視線の先は映らない。

投げた蜻蛉球がひとつ、青に花火の絵が入った物が落ちている。

ED
OPテーマにのせて、怒涛のイベントCGギャラリー。


こうして「探せ! グラスリップのすべてをここに置いてきた!」とばかりに、我々は疑問符を頭に抱えたままグラスリップは幕を閉じた。

77名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:50:09 ID:egTvFYIA
乙シャス
でも全然意味がわかるきがしないんだぜ

78名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:51:45 ID:jb5atHI2
まとめて制作スタッフに送ってあげて、どうぞ
好きなアニメに関してこれくらい考察できるようになりたいですね

79名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:51:58 ID:MBKUYjY.
乙かれナス!
グラスリプとは一体なんだったのか
キャラソンがすごくいいのがありましたよね、あのために存在したアニメでさ・・・いいんじゃない?

80名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:52:13 ID:5WszCOII
しかしこれを読んでいる皆さんは、おおかたの疑問を解消できたと信じたい。
だけれども、最後に残った問題がある。それは、沖倉駆の行方について。

こればかりは何度見てもどう考えても、どちらとも取れるようにしかなっていない気がする。
私個人の意見を言うならば、やっぱり町に残っているのではないかと思う。

そもそも透子の未来の欠片は映像だったし、駆が町を離れる最大の決め手は「唐突な当たり前の孤独を経験したくない」からだった。もしもそれを解消できていないのであれば、駆一人がバッドエンドということになってしまう。
最後に残った青い蜻蛉球もそうだ。駆に渡されたおそろいの腕飾りも青色だった。あれは「ここに残った」という表現ではないだろうか。

また最終話ででの会話。

駆「今日、流星群が見られるらしい。花火みたいに見えたら最高かな」
透子「また一緒に花火が見られたらいいね」
駆「この空じゃ無理か」

透子を無視したように見えるが、なんとなくではあるが、自分と透子両方の発言に対して言っているように思う。
空模様を、心模様に置き換えても良い。願掛けのようなものでも良い。また一緒に花火を見ることが無理なことと、流星群を見られないことはセットになっている。

そして、見えなかったはずの流星が、雲間に見えた。さんざん非現実的な描写もあったが、この流星は雲間にしか現われていないことを思うと、現実だったのではないかと思う。
見えないはずの流星が見えたのだから、花火はまた一緒に見られる。
少々こじつけがましいが、私はそういうふうに思う。

81名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:53:14 ID:SP8CGBuM
amazonのレビューみてたら不条理劇みたいに言われてましたね

82名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:53:46 ID:HMQM5Dv2
あんたひょっとしてニコ百のID: 6rKQYWIDkuとかID: ngxtvLfTiDだったりするかい?

83名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/09(木) 23:56:35 ID:5WszCOII
関係あるのかないのかわからないED絵についての若干の考察

ちびきゃらが暴れまわるのはともかく、三枚の静止画がある。
一枚目。カゼミチで楽しそうな五人と、外で一人きりの駆。
これは本編開始前の状態そのものだろう。

二枚目。階段をのぼる五人。透子が駆のほうに落ちていき、それを全員で振り返る姿。
本編そのものではないだろうか。透子が駆に落ち、それに影響される四人。

三枚目。橋に並ぶ五人と、その後ろを走る駆。
面白いことに、幸は祐の指差す方向を二人で見、やなぎと雪哉は同じほう(夕日?)を見ている。そして、透子だけが駆のほうを見ている。
本編終了時、その後の暗示ではないか。これを駆が町を離れた根拠とすることもできるが、本編でほとんど五人の輪に入らなかった駆を並ばせることができなかっただけ、ともいえる。



先日立てたスレであがっていた質問のうち、考えていたものにお答えします。


グラスリップのタイトルについて

Glasslipという単語は調べた限りない。GlassとLipを合わせた造語。
Glassは、そのままガラスの意。
Lipは、そのまま唇、発声器官としての口、口語訳ではおしゃべりとも。

そこから考えられるタイトルの意味は、透子に未来の欠片を見せてくるキラキラの象徴として「おしゃべりな硝子」
やや詩的文学的に、ガラスの性質イメージ(割れやすい、破片で傷つく)を含ませた、「硝子の唇」
この場合唇には、視聴者を混乱させた言葉のすれ違いで傷ついたり、落ち込んだりする、微妙な青春劇を表してもいるだろうか。

84名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:02:24 ID:Qk.bVPw6
>>82
ニコ百はROMですね


祐の姉、白崎百の彼氏について

ある意味ではグラスリップ最大の謎。しかし本筋に絡まないので誰も気にしない。
5話で入院中と語られ、7話の病室前での涙。10話で唐突にもうすぐ退院という話になり、最終話でカゼミチに来店。
描写の少なさ、展開の急激さ、本編の難解さに視聴者は大混乱。

白崎百は女子大生、若葉マークで車はボロボロ。それから多少の読書趣味あり。
これだけの情報と、本編とまったく無関係でなはないという前提で、彼女らのストーリーを妄想してみよう。

着目すべきは、最終話の百の様子である。かなり緊張しているのは明らかだ。
付き合いが短いことは確実だろう。ここから初デートという仮定をする。
だとすれば何がきっかけで付き合うようになったのか?
本編中唯一の交流は、お見舞いである。ここで百の運転下手という設定、そして左ヘッドライト下が凹んでいるという事実がいきてくる。

本編開始前、彼女は想い人を撥ねた。あるいは事故を起こした相手に、謝罪などに行ったときに惚れた。
入院しているところに足しげく通ったが、相手は「気に病まないでくれ。そんなにこなくていいよ」というようなことを言った。
この「すれ違い」が口論になったか、悲しかったか、ともかく7話の涙の正体はこれだ。
ちょうど、俺ガイルの八幡と結衣の仲違いのような感じだと考えれば良いだろう。
その後、想いを伝えるなり、気持ちをきちんと話し合い、関係が修復。事故の怪我が治って最終回、と考えると一応の説明はつく。

という予想を立てたあと、本編の理解に主題歌が使えないかと歌詞を調べていると、グラスリップのイメージソングが存在することを知った。
ここにはメインキャラに混じって、しれっと陽菜と白崎百の曲もある。
制作陣は、百もメインキャラとして扱っているという何よりの証拠ではないか。
しかも歌詞をみてみると、

「咲いたばかりの花を見つけました "綺麗だね"と触れた手と手 温もり忘れない
 心のクラクションはあの瞬間(とき)からずっと あなたへ鳴り響いて もう隠しきれずに」

という歌い出しだ。ちなみに車の要素はここのクラクションだけ。
このことから、案外前述の予想がそっくり正解なのではないかと思う。

ちなみにこのテーマソングは、登場人物の心情、行動を理解するうえで相当の助けになるだろうから、気になる方は歌詞だけでも調べてみると良いだろう。
面倒くさいという方のために(おそらく)物語終了時からを表すであろう部分を抜粋する。それだけでも再視聴時に、ゴールが見えて理解が進むと思う。

透子「瞳に映るセカイ」
・瞳に映るセカイを越えて いつかは君と手を繋いでく

駆「Lost Piece」
・欠けていた欠片(ピース)が やっと俺は(君と)知った

高山やなぎ「I'll be→I wanna be」
・なると決めて走り出すんだ 今日から ちゃんと"自分"を選んでもらうため

井美雪哉「もう一度走り出すために」
・躓いた、その場所はゴールじゃない…だから立ち上がろう

永宮幸「君へとRefrain」
・約束の場所から明日へと 迷わずに行けるから

白崎祐「読めないカンジ、読みたいオモイ」
・すこしずつでもいいんだ、君を教えて

85名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:04:11 ID:d77bFNaE
監督インタビューで荒唐無稽な方向にはならないでほしいとお願いされたとか書いてあったんだが
ならなんで未来の欠片なんてもの出したんですかね

86名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:08:09 ID:wDM0Lj8k
1つのアニメでこれだけ考察されたらアニメ冥利に尽きると思う

87名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:08:28 ID:syqKYdjQ
もう終わりですかね
群像新人評論賞の準入選くらいの評論読んだ読後感
話の枕にハルヒの一節が使われたりしてたし

88名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:08:34 ID:l0NnWLzs
タイムループものかと思われてた時期もあって、そのときは
Glass(ガラス)+Slip(タイムスリップの略?) とか言われてたなあ

89名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:08:41 ID:Qk.bVPw6
今回「概論」としたのは、これがすべてではないと思ったからです。
これで何もかも説明できたとは思わないし、そもそも「未来の欠片」の扱いも、ただの推測でしかありません。
こういう見方をすれば一応の説明はつき、青春ラブストーリーとして完成度の高い作品だということに気付くだろう、程度のものです。

もしこの内容に疑問を感じたのでしたら、ぜひグラスリップを見て、その正体を探ってみてください。


私も、何度かグラスリップの考察サイトを見ましたが、なんだか小難しい言葉を並べて、いまいちピンと来ませんでした。
たしかに制作はそれを意図したのかもしれない。きっと心理学だの哲学だのを引き合いに出したほうが、正確な理解になるかもしれない。
けれどもそれは、制作者との知恵比べをしているだけなのではないかと思ってしまうわけです。グラスリップという作品を、自らの知識でねじ伏せるような行為だと思うわけです。
グラスリップは、そういう作品だろうか? 登場人物たちは誰かを自らの手で組み伏せようとしただろうか。

もっと真摯に正面から向き合いたかった。もっと素直にグラスリップの景色を見たかった。

このアニメを研究して意味あるの? という質問がありました。つまりはそういうことなのです。
透子たちがそうしたように寄り添い、理解したかった。そこに意味は必要でしょうか。好きになることに、理由は必要なのでしょうか。

私は、グラスリップに恋をした。ただそれだけのことなのです。

90名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:11:18 ID:syqKYdjQ
なんでよりによってこの熱情がグラスリップに向けられたんだと思いましたが
恋だからねしょうがないね

91名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:12:02 ID:2OmPovQk
はえ^~

92名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:13:33 ID:FEtYrmwo
ホモは文豪

93名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:14:01 ID:wDM0Lj8k
オツシャス!
グラスリッパーの鑑

94名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:16:02 ID:qnjr3m4E
感情や衝動を理屈で説明できても制御はできないからね、グラスリップと君の出逢いに乾杯

95名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:18:30 ID:l0NnWLzs
今更だけど視聴回数5回でここまで極められるって凄いと思う
他のグラスリップ考察民が本編何周してるのか知らないけど

96名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:20:10 ID:Qk.bVPw6
意外と質問がなくて驚きました。
過去ログみるとみなさんわからんって感じでしたので、想定外の疑問に困るかと思って怖かったです。

97名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:21:23 ID:0mePspwI
かっこいい(小並感)
今度ツタヤにあったら借りてみようかなグラスリップ

98名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:24:36 ID:syqKYdjQ
これだけの量だと精査するのに時間が掛かるのと
この物量を突破して質問する人間自体がそもそもいるのかって疑問はある
ほんへ再視聴必須

99名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:25:20 ID:/02Cyj4A
あのメガネとヒロくんは今後どうなりますか?

100名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:25:40 ID:.CKxf/m.
僕は4話位で脱落してしまったけど、久しぶりに見たみたくなりましたね…

101名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:25:45 ID:l0NnWLzs
質問のある人はグラスリップ研究者スレの方で既に質問しちゃったんじゃないかなぁ
今は>>1の熱意に圧倒されて質問が思いつかなくなってる状態だと思う

102名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/06/10(金) 00:25:49 ID:qoFWyRB6
馬鹿だと思った


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