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戦場スレpart1
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ロボットの戦闘シチュや、イベントの際にお使い下さい。
イベント告知テンプレ↓
【イベント名】
【予定日時】
【予定人数】
【内容】
【備考】
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>>228
「ふぅん?…意外も意外、なかなか物分かりが良いね?まぁ、そういう事よ。絶対にあの悪魔を動かさないでね?絶対に駄目よ」
どうやら、レイナが忠告するまでも無くバルクレイスは静かにお蔵入りするとの決定だった。そこの主任には完全に変な娘扱いを受けただろう。なんとなく表情でわかる。
「ふむぅ。この私が見誤るなんてね。力を使い過ぎたかしら?」
全力で走って来て損をした。と微妙に納得の行かない複雑な気持ちになりつつも、予知した未来が回避された事に安堵。
否、実は全く安堵している場合などでは無かった。
外の戦闘も激しさを増し、このドッグにまで敵も侵攻しつつある。
そんな時、施設を防衛していた地球連邦軍の主力機体レリエル。その切り飛ばされた右腕は敵の攻撃により吹き飛び、レイナが居る格納庫へと―――叩き付けられようとしていた。
気付いた時にはあたかも、レリエルの右腕がレイナに聖なる鉄槌を下そうと頭上スレスレに迫った状態であった。
「……な??」
既に遅い。そんな短く間抜けな一声を上げるしかもはや出来る事は無かっただろう。
予知と言えど起こりうる事を全て知るなどの全知全能な力では無い。そんな事が出来うるのはそれこそ神か悪魔か。
少なくとも彼女はそんな者では無い。
諦めかけたその時
【「―――!! 逃げろーッ!!」】
「…なにをするの?あのニンゲン…」
こちらに向かい誰かが声を荒げている。馬鹿が、簡単に逃げられるものか。と心の中でツッコミを入れる。
あろう事かその声の主は今にも押し潰されんとしているレイナに後方から飛び掛かかって行く。
なんと、少年と共に不格好に倒れながらも間一髪のところ巨大ロボの腕の下敷きになるのは避けられた様だ。
体をぶつけた小さな衝撃が痛みとなって伝わって来る。……まだ死んでいない様だ。
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―――しかし、レイナを押し潰すという目的が達成されず行き場を無くしたその腕は、何者かの意図が宿ったかの様にイレギュラーな跳ね方をし、最悪にも弾薬類へと突っ込み、引火してしまう。
だから天使は昔から大嫌いなのだ。と、レイナは無機物であるレリエルに八つ当たりをする。何の意味も無いだろうが。
「……逃げて!!」
レイナを助けた目の前の少年に今度はこちらも似たような台詞を吐くが、やはり、時既に遅し。
間に合わないと悟り、せめて先程の借りを返す為に咄嗟に少年を庇おうと全力で押し倒した。
――次の瞬間にそれは衝撃と轟音を伴い、ドッグに爆発を起こす。レイナ達はその余波により一時的に意識を手放した。その間、数分経たずに火の手は一気に広まり、辺りは火の海となった。
少年の身は無事なはずだ。すぐに目を覚まし、何とかするだろう。
しかし少年を庇ったレイナは重傷を負っていた。跳んで来た瓦礫により貫かれたのだろうかレイナの胸からは多量の鮮血が滴り落ち、紅の血だまりを作っていたのだ。もちろん意識を戻さない。
その血と爆炎の地獄の渦中を、まだ運び出されていない例のデーモンがまるで嘲笑うかの様に君臨している。
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>>229
"ぐっ、このままでは持たない……!!"
右腕を切り落とされ、ボディを大きく裂かれただけではない
主力武器であるレーザーライフルを消失しているのだ。
隻腕のレリエルは下がりながら頭部に取り付けられたマシンガンで迎撃を試みる。
しかし本体にできた傷のためか機体に速度を乗せることができないのだろう、その動きは鈍い
そしてもう1機、黒い機体と相対したレリエルに関してだが実は決着は一撃目でついていた。
ジェネレーターの虚弱さが幸いしたのか爆発を起こさなかっただけで、へこんだ装甲と共にマシンへのダメージは相当深いものだった
当然パイロットからの返答は来ない、次の一撃で間違いなく落とされるであろう
>>230>>231
―――― あれ?
ヒツギは全身に感じる痛みと熱によって意識を取り戻した
何か一瞬凄まじい閃光で目が眩み、そこからの記憶が無い。
頭を抑えようと右手を上げたとき、そこにあるのが自分の腕ではないかのような錯覚に陥った。
血に塗れ真っ赤に染まったそれに思わず手が震え、すぐさま自らの体を見る。
血だらけだった
ただしそれはヒツギの体がではなく、上に乗っている少女がの話だ。
思い出した、あの時助けたはずの少女から逆に庇われて―――
少女を抱きしめて周囲を見渡すも既に火の海、人の姿はおろか炎の光と煙によって何があるのかすらろくに分からない
抱きしめた少女をガクガクと揺れる膝に力を込めて持ち上げると、もう一度周囲を見渡した。
「クソッ、何か無いのか……!!何かっ……!」
炎の中で1つだけ確かな形を保っているものがそこにあった、見上げるほど高いそれは反吐が出るほど炎が似合っている。
『デーモン』―――先ほど演習場で見た新型機が哀れな2人を見下ろしていたのだ
少女を抱いたままヒツギはバルクレイスの元へと走る、現状これ以外に頼るものは無い。
「後で軍法会議物だけど、死んじまったら会議も何も無い!それにこの子だけでも・・・!!」
コックピットに入り込むと、すぐさまマシンの起動を試みる。
だが電源は着くがうんともすんとも言わない、正常にシステムは走っているはずだが動かないのだ
ヒツギはこの機体が不完全な物だということを知らない、当然セーフモードでの起動の仕方も知るはずが無い。
「動けっ、これだから新型は嫌われるんだよ!」
ガチャガチャとせわしなく動かすが沈黙しか帰ってこない。
コックピットに溢れる血の匂いと、少女の今にも消えそうな息遣いが焦りを煽り立てる
「動けっていってんだろ・・・このポンコツ!!」
理性を忘れ、拳を握り締めて思い切りマシンを殴りつける、だが傷がつくことも無く、逆にヒツギの右拳から血が流れただけだ。
地が滴るその手を、力なくコントロールへと置いた
「クソ……ッ!」
その時、コックピット全面に光が灯った、少年の想いが伝わったのか、はたまた殴られた衝撃なのかは分からない
だが起動と同時にドッグで再び爆発が起こった、天井が吹き飛び大きな火柱を立てて真っ赤に燃え上がる
夢か現か、その炎をなぎ払い、赤よりももっと紅い巨人が……『デーモン』が這い出て来たのだ
紅い悪魔―――バルクレイスが本当の意味で目覚めたのである。
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>>232
激しく咳き込むと共に、血塗れのレイナ・カーマインは力無く目を覚ました。
まだ半分意識がはっきりしないが、まずは状況を確認する。
自身の状況。急所は外れているだろうが、血を流し過ぎている。ぼんやりとして、視界すら満足に見えていない。何とか生き永らえている状態。
そして、どうやらここはバルクレイスのコクピット。火の手が迫る中、件の少年と共に乗り込んでしまったらしい。
こうするしか生き残る道は無かったのだろうが、それも無意味だろう。
こんなド素人の技術では、悪魔を使役する事など不可能だろう。現に先程から少年が色々と試しているが、この悪魔は知らぬふりを決めこんでいる。
――もういいわ。と声にもならない諦めの声を出そうとした時、
レイナの赤い瞳が新たなヴィジョンを映し出す。それは……
「…は…っ。……未来が…姿を変えたわ」
レイナが苦しそうに口に出すのはそんな意味がわからない言葉。
それと同時にきまぐれな悪魔。バルクレイスに光が灯る。少年がなんとか起動に成功させたのだろう。
「戦うのよ……その悪魔の力を全力出して戦いなさい。…私への負荷を気にしているのなら心外。……闇のケンゾクたるわたしが……こんなので死ぬ訳が無い……私には……見えているのよ」
どこまでも偉そうに少年に言い残し、再び気絶する。
レイナはその少年に戦いを強いる。レリエルごときではもはや外の宇宙海賊は抑えきれないだろう。スノウローズだけでは荷が重い。明らかに状況を打破する力が必要であったのだ。
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―――伊豆基地領空―――
遠くからでも解る…ドッグを中心に火の舌が這いずりながら広がっていく
「好き放題やってくれちゃって…!」
口元こそ笑っているものの目の奥には怒りの色がみえる
>>230>>231
ドッグの破損孔へと視点を移し拡大すると
力無くもたれかかっているレリエルと臨戦態勢にある黒と青の人型の姿が見えるのみ
不明の熱源は他にもあるが…確認は出来ない
「…管制塔!聴こえるか?こちらは模擬戦相手のエクセリオン…詳細を頼む」
当てにはしていないが、此処は極東支部。もしかすると骨のあるものが残っているかもしれない
…黒い機体付近からの熱源反応に異常な数値を示す
(…EOT?まさか、な。それよりあのふざけた奴らを引きずり出してやらないとな!)
スロットルを最大にマシンキャノンを展開しつつ黒い機体を目指し螺旋を描く
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>>232
「・・・・・・・・・・・」
青い色の機体はマシンガンを浴び、少しだけ後ろに下がるが直ぐに体勢を立て直す。
その間合いを刀を構えながら勢いを付ける様につめ直す。
機体は構えた刀を振り上げ、それを間合いに入った瞬間に振り降ろす。
レリエルの頭を狙い、真っ二つにせんと襲い掛かる。
「もっと楽しませて欲しかったぜ・・・」
黒い機体は前に出していた左足を前に少し踏み込み、間合いをつめる。
そして後ろに引いていた右足を浮かして前に出し、勢いを付ける。
黒い機体は左足を軸に回し蹴りを喰らわせんと、レリエルに追い討ちを試みる。
「エイミー・・・まさかその装備で此処までやるとはね・・・油断したよ・・・」
「ウォーレス・・・貴方の動き方は把握しているつもりよ。」
スノウローズは緑色の機体と交戦している。
緑色の機体は触手を伸ばし、スノウローズはそれを避けつつビームライフルを撃つ。
緑色の機体は少しダメージを負っているようだ。
だが、スノウローズも触手で鞭のように叩かれたのか、何箇所か打撃を受けたような跡がある。
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>>233
「よかった、気がついたのか!」
口を開いたレイナに対し安堵の表情を見せながら語りかけた。
大丈夫そうには見えない、出血も多い事から危険を感じていたが、意識があるならばまだ猶予はある。
「すぐにあんたを救護班の元へ・・・」
その言葉はレイナ自身の言葉によって潰されてしまった。
こんな状態の女の子を連れて戦闘、それも高速戦特化の機体で行うなんて無茶苦茶だ。
自分はともかく少女にかかるGや衝撃は計り知れない、ましてや出血しているとなると―――
「無茶なこと言うな!待ってろ今すぐ・・・おい、大丈夫か!?おい!」
言うだけ言って女の子はまた気を失ってしまった。
だらりと垂れた四肢が滑り落ちないようにと一度抱き直し、唇を強く噛んだ
「あーもう!!」
自棄になったかのように叫び、前を見据える。
画面内には攻撃を行っている3機のアンノウン―――
「おい・・・絶対に死ぬなよ!!」
>>235
"ぐあぁぁ!"
黒い機体の一撃はレリエルを確実に捕らえ、装甲をぶち抜いた。
成す術も無く大破し、そのまま爆発を起こした
一方、青の機体と対峙していたレリエルといえば振り下ろされた刀に対して
守ることも交わすこともできなかった、ただ切断されるのを待つだけ―――
その時、レリエルの後方から突如として現れる紅い姿。
「1分1秒でも早く、ここから居なくなって貰うッ!!」
電光石火と言うに差し支えないその速さで、バルクレイスが2機の戦闘に割り込んできたのだ。
振り下ろされる青い機体の刀と衝突するように
バルクレイスの左腕に取り付けられた巨大な高周波ブレードがなぎ払われた。
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>>236
「何奴・・・うっ!!」
青い機体は高周波ブレードを刀で受け止める。
しかし、衝撃が強いのか青い機体は後ろに吹き飛ぶ。
機体は転がりながらも、受身を取って直ぐに体勢を立て直す。
「やるな、お主・・・我が名はエド。剣の道、歩む者。我が機体は青鬼丸。貴様は・・・」
青い機体のパイロットは自分の機体を青鬼丸と呼び、バルクレイスのパイロットにコンタクトを試みる。
男性の声。エドと名乗るパイロットはどうやら男性らしい。
「骨のありそうな奴が来たな・・・出来そうな奴には名乗る主義なんだ。俺はブルースだ。
機体はナイトウルフ。一分一秒でも早く、俺達を追い出してみな!!せいっ!!」
黒い機体、ナイトウルフと呼ばれる機体はその拳を開いて掌を作る。
その掌をバルクレイスの方向を向ける。
ブルースと名乗るパイロットの掛け声と共に、掌から放たれるのはエネルギー弾。
エネルギー弾はバルクレイスへと真直ぐ、のびるように襲い掛かる。
ナイトウルフのパイロットは男性のようだ。
「ん?中々強そうな奴が来たみたいだね・・・」
ダメージを負い、スノウローズを見下ろす緑色の機体。
スノウローズはその場に肩膝を着き、相当なダメージを負っている。
緑色の機体はスノウローズが動けなくなってと見て、バルクレイスの下へと向かっていく。
「あれは・・・デーモンと呼ばれる新型・・・誰が載っているの?気を付けて・・・
メンテー・・・一機、取り逃がした・・・ごめん、私とした事が・・・レイナを、お願い・・・!!」
スノウローズのパイロット、エイミーはバルクレイスにコンタクトを試みる。
女性の声だ。
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>>235
>>234の続き
マシンキャノンは悉く外れ、無残にもレリエル達は破壊される…
「…チッ距離に無茶があったか!…!?」
先程感知した異常な反応の位置から火柱が上がっていた
その炎を振り払い、赤い燐光と共に現れるその姿は…『デーモン』
その目で捉えたのは一瞬であったが、その印象は強かったアンノウン達とは違う。
シルエットは若干であるがPTのソレだ…かなりのデコレートだ。少なくとも俺の趣味じゃない
黒い機体に対し更に加速しマシンキャノンを撃ち掛け
すれ違い様にマイクロミサイルを周囲にばらまきAM形態で黒い機体の側面に回り込む
八基の小型ミサイルは個々に黒い機体を包囲しつつ迫る
>>236
蒼い機体と衝突する『デーモン』を背後に語りかける
「お前がバルクレイスのパイロットか?」
エクセリオンは両掌をEフィールドで覆いながら黒い機体を見据える
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>>237
速度を乗せた重い一撃を叩きつけたが、その勢いを衝突のみで殺すことはできない。
スラスターによる減速だけでは足りないのか、左腕をそのまま大地に叩きつけ地面に爪痕を残しながら無理やりに止める。
それは人間の動きをトレースしたとは言い難い、まさに獣の体捌きだった。
語りかけてくる2人のパイロットに対し、
「俺はヒツギ・ハヤセ、ただの学生だ・・・機体の名前は知らねぇ!」
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>>238
「うっ!!もう一機いたのか!!」
黒い機体、ナイトウルフは突如現れたもう一機の機体から攻撃を受ける。
ダメージを受けたが、直ぐに体勢を立て直して攻撃してきた機体へと掌を向ける。
「面白い奴が来たな・・・俺の名はブルース。機体はナイトウルフだ。
俺達は出来そうな奴には名乗る主義でね。」
「ブルース!!その機体、ナイトウルフが相手するのには向いてないよ!!コイツは僕に任せて!!」
割って入ったのは緑色の機体。
背中に装備された触手の先がナイトウルフを攻撃した機体へと向いている。
その触手からはビーム砲が放たれ、その機体を狙って飛んでいく。
「フフッ、申し遅れたみたいだね。僕の名前はウォーレス。君は?」
緑色の機体のパイロットがウォーレスと名乗り、機体をメンテーと呼んでコンタクトを試みる。
パイロットは男性のようだ。
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/いけね途中送信しちゃった
>>239の続き
>>237
「この子怪我をしているんだ!一刻も早くこいつ等を追い払うしかない!」
交信をかけてきたエイミーに対し焦りを隠さずに答えた。
そしてナイトウルフの言葉を耳に、敵へと向き直る
「そのつもりだ、こっちはお姫様抱えてんだよ!!」
ナイトウルフの放った攻撃と同時に、背中に取り付けられた巨大なテスラドライブが唸りを上げる
できるならば女の子に負荷がかかる様な動きはしたくなかった。
しかしそんな中途半端なことをして戦えるわけが無い、何事も全力で行う。
全力で戦い、全力で女の子を気遣うだけだ
その想いに答えるようにバルクレイスに搭載されたSCIはパイロット負荷を多少は軽減していた。
その証拠にコックピット内は小刻みな揺れを一切起こしていなかったのだ。
真っ直ぐ飛んで来るエネルギー弾に対して真正面に直進。
素早くマシンをそらしてギリギリの回避、バルクレイスの腹部をエネルギー弾が掠めた衝撃が伝わってくる
一緒に乗せた女の子を落とさないようにしっかりと寄せ、射撃攻撃に対してカウンターを行うように懐へと突撃した。
「食らえぇぇッ!」
右腕に取り付けられた大型ブレードが発光し、さらに上腕に取り付けられたブレード
さらに掌部に取り付けられたブレードも反応する
それは右腕そのものが紅く巨大な刃になったと言っても過言ではなかった。
そのまま叩きつけるように、右腕はナイトウルフへと思い切り振るわれた
>>238
「違う、偶然乗り合わせただけだ!」
語りかけてきたレオンに対して叫ぶように応答する。
「頼む、助けてくれ!怪我人が乗ってるんだ!」
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>>239
「ヒツギか・・・その名、覚えておこう・・・」
青鬼丸はその刀を両手で持ち、構える。
その構えは武士の如く・・・
「行くぞ・・・!!」
その刀を持って、バルクレイスをぶった切らんと襲い掛かる。
正面を切り、恐れずに・・・!!
「やべっ・・・!!俺とした事が・・・“ミス”った・・・“ミス”ターブルース。“ミス”る・・・ぶっ!!」
こんな時も駄洒落を言っている。
しかも自分で噴出している。
機体は突如現れた増援を警戒し過ぎたのか、避けきれずにバルクレイスの攻撃を受ける。
だが、これを吹き飛ばされずにその場で踏みとどまる。
「良いのか?お前の相棒、さっき来た機体はミサイル使いみたいだぜ・・・ミスターヒツギ。ミスるってな・・・!!ぶっ!!」
確かに、仲間が近くに居る場所へミサイルを打ち込むのは難しい。
爆発などで仲間を巻き込む可能性が出てくるからである。
巻き込まないように撃つのはかなりの技術が必要になってくる。
そして、ナイトウルフはその場から離れずに青鬼丸と動きを合わせてバルクレイスを挟むように回り込む。
そして、機体の脚を使い、バルクレイスの脚を狙って蹴りを試みる。
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>>「俺はヒツギ・ハヤセ、ただの学生だ・・・機体の名前は知らねぇ!」
(学生だって?)
>>240
驚いたのも束の間、黒い奴とは別の角度から光の帯が襲い掛かる!
間一髪、掌のEフィールドで直撃だけは防ぐもビームをかすった左肩部は赤熱している
「へっ…やるね。俺はエクセリオンのレオンハルトだ」
胸部のマシンキャノンをウォーレスと名乗った機体目掛けてばらまき、ナイトウルフとの間を変形して横切りつつ光の翼で触手を狙う
>>239
「データが間違いなければ、ソイツはバルクレイスだ!つってもそれがどうしたって話だが!」
AM状態に戻りつつ慣性に乗りつつ横へ
ナイトウルフとメンテーをさらにミサイルで攪乱する
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>>242
「クソッ、挟まれたのか!?」
脚部に対する攻撃も確かなダメージを与えることができる、だがそれは通常のマシンに対しての話。
『物体との接触状態であったとしても切断が可能』、それこそがこの悪魔の持つ刃であり
その刃を全身至る所、19箇所に装備しているのだ――― つまりこの機体は普通ではない
弱点とされるはずの脚部にも当然高周波ブレードが装備されている。
体を丸まるごと捻り回転させ、ナイトウルフの蹴りに高周波ブレードを煌かせる足を逆にたたきつけ相殺したのだ。
攻撃は最大の防御としか言いようの無い動き。
「ぐあぁっ!」
だがそれはあくまで前方に居るナイトウルフに対してだけ
青鬼丸の攻撃を受け止めるための手段ではない、背中にも当然高周波ブレードは搭載されている。
角のように伸びた2本のスラスターがそれに当たるが、背後に存在するそれを刀と相打たせるなんて芸当
訓練を受けていないヒツギに出来る筈も無かった。
ブレードは伸びたものの青鬼丸の一閃に掠め火花が散っただけ、刀はバルクレイスを切り裂いた
「この程度のダメージで!!」
衝撃が機体に走り弾き飛ばされる、だがすぐさま機体のバランスを取り直し2機へと向き直る。
それと同時に胸に取り付けられた2つの半球体に光が灯った、収束されたエネルギーがバチバチと紅い稲妻を走らせる
胸部に取り付けられた大型エネルギー砲、『オーバースマッシャー』が濁流のような赤いエネルギーを放ったのだ。
>>243
「ありがとよ!」
そう短く答えると、ちらりと傍らの女の子へと視線を向けた。
まだ息はある、出血も思ったよりは激しくないが時間が無い、奥歯に力を込め、意図せずに歯軋りがこぼれる
(俺にもっと力があれば・・・!!)
/おっといい忘れてたんだぜ
/こんな風に自機のHPを%形式で表示するんだぜ、スパロボっぽさの演出だと思って欲しいんだぜ
バルクレイスHP:87%
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>>243
「レオンハルトか・・・覚えたよ。その名前・・・」
メンテーの触手はエクセリオンの攻撃を受けて千切れ、その場に落ちる。
その触手はその場に落ちるが、居だなミミズの如く、暴れるように動いている。
「拙いよブルース。二手から狙われてる。君は退いた方が良い。僕も人の事、言えないけどね・・・うっ・・・!!」
「そうらしい・・・ぐはっ!!」
メンテーとナイトウルフは更にミサイルによる攻撃を受け、膝を付く。
このまま行けばバルクレイスも巻き込まれかねないが・・・
「油断したよ、レオンハルト・・・また会おう・・・あの白い機体、スノウローズをよろしくね・・・」
メンテーは通信で一言残しつつ、戦場から撤退する。
「エイミー!!お前は此処に恩人が居るって言ったな!!お前がどうしようが構わねぇ!!
それはお前の自由だ・・・だけどな、ボンバーさんも来てるんだ!!顔ぐらいは見せとけよ!!」
ナイトウルフは拡声器を使い、戦場から撤退する。
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>>244
「ブルース!!」
ナイトウルフを庇う様に入ったのは青鬼丸。
青鬼丸はダメージを追い、その場に膝を付く。
「ブルースとウォーレスが退いたか・・・我も今回は共に行動しているゆえ、御免!!」
青鬼丸も、仲間の二機を追うようにその場を撤退する。
「ヒツギって言ったわね・・・お姫様を抱えてるって言ったわね・・・
まさか、レイラじゃ無いわよね・・・降りて、話しましょう・・・その、レオンハルトも・・・
レイラにも聞きたい事があるの・・・」
スノウローズのパイロットが敵機と戦闘を行った機体にコンタクトを試みる。
女性の声。白い機体には女性が載っていたようだ・・・
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>>246
青、緑、黒の三機の宇宙海賊は戦況が不利だと認識したのだろうか、早々に引き上げて行った。即座に追撃を行える程の余裕は連邦側のどの機体にも無い事実。伊豆の常駐部隊は間一髪と言った所だった。
もし、単騎のみで突出するのだとすれば後に援軍に駆け付けたエクセリオンだかの赤いAM。もしくは死にかけ少女というお荷物を乗せたバルクレイスなら可能だろう。
しかし、相手の手の内も未だ知らぬまま無理をして追撃しても危険。
故に、この場は怒りを噛み締め、彼ら伊豆の守り手達は宇宙海賊を見逃すしか無かった。
―――宇宙海賊が撤退を開始してすぐのバルクレイスのコクピット。またしてもレイナの傷口が開き、その体温も下がり始める。少年には全力で戦えなどと言ったものの、只の強がりであった様だ。
先程までは気力と意地で持ちこたえていたものも、本当ならとっくにレイナは生命の限界を迎えていてもおかしくは無い。
もし、これ以上の過激な戦闘が続けられていたとしたら取り返しのつかない事になっていただろう。
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>>246>>247
「はぁ・・・はぁ、何とかなったのか・・・」
戦闘中は殆ど無かった命のやり取りを行ったという実感が、今になって現れた。
襲い来る眩暈と震え、室内に充満した血の匂いも相まって吐き気も催してくる
だがエイミーの通信によって我に帰った、グズグズしている暇は無い。
女の子の体温が落ち始めている、すぐにでも病院に搬送しなければ
「この女の子怪我をしているんだ!すぐにでも病院へ搬送しないと取り返しのつかないことになる!」
「話なら後にしてくれ!」
負傷者の搬送作業を行っている班を発見するや否や、バルクレイスはそちらへと向かってゆく。
機体を屈ませ、レイナを抱きかかえたままに救護班へと駆け寄り、託すのであった
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>>245>>248
(……なるほどね。全力じゃない)
後退していく三機のアンノウン
レリエル達を手玉に取れる戦力でマイクロミサイルを振り切れない筈はない
恐らくは重力下における設定が甘かったと見るべきか
音声から予備戦力も伺える。退いてくれるなら好都合だ
救助と消火を急ぐべきだ
「坊主!エスコートは当然だが、お前も休んどけ。俺はまだ暴れ足りないらしい」
生き残っているレリエルに瓦礫の除去を依頼し自らは消火剤を散布しつつ周囲を警戒する
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>>248
「レイナ!!」
白い機体から降り、掛けつけてきたのは白いパイロットスーツを来た女性。
長い銀髪を持ち、その髪を後ろで縛っている。
「ごめんなさい・・・私の所為で、こんな事に・・・」
彼女はレイナを見て、苦痛の表情を浮かべている。
先程、拡声器を使って言っていた恩人と言っていたのはレイナの事だろう・・・
>>249
「レオンハルトって言ったわね・・・あいつ等が来たのは、私の責任かもしれない・・・」
女性はレオンハルトに問いかける。
消火活動に協力しながら・・・
その女性、エミリーは先程の三機を知っている風だった。
そして、パイロット同士で互いを知っているようなやり取りを行っていたが・・・
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>>249
「休めって言われても・・・」
先ほどまで自分が乗っていた機体を点検している者も居れば、忙しなく走り回り大声を上げる兵士も居る。
自分にも何か手伝えることは無いかと走り出そうとしたとき、右足から腫れ物が潰されるような痛みが走った。
「いってぇ!!」
思わずその場に屈みこむ。
そういえば先ほどの女の子と共に機体に乗ろうとしたとき、足に力が入らなかったが
まさか怪我をしていたなんて思わなかった。
(いてて・・・あの子のことも気になるし、俺も病院に行こう)
顔をしかめながらそう心の中で呟いた
>>250
【病院】
「あの女の子が格納庫へと全力疾走してて、危険だと思って追いかけたんだ」
女の子の関係者であろう銀髪の女性に、ことの経緯を説明している。
ヒツギの足には包帯が巻きつけられ、廊下にある手すりに掴まりながら歩いていた
「そうしたら切断されたレリエルの右腕が飛んできて、格納庫の計器ごとドカン・・・と」
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応急措置の血止めだけを伊豆の現場で施された半死半生のレイナは救急ヘリで病院へ直行。すぐに医師団の待つ手術室へと搬送され、そこでか弱き少女の生命を繋ぎ止める為のオペ(戦い)が始まった。
―――どのくらいの時間が経っただろうか?ようやく手術中の赤ランプが消え、医師が表へ姿を現した。
日本で一番との名高い腕利きの中年外科医の振るう神の手により、レイナの生命は何とか小康状態まで持ち直した。
術後、まだ眠りから覚めてはいないが、少女の心の臓が力強くトクントクンと動いているという事が、生命の躍動を確かに感じさせた。
しばらくは安静との事で、エミリーの連絡を受けてやって来ていたレイナお抱えの燕尾服を来た女性使用人が付き添いの下、レイナは病室へと運ばれた。
【レイナ・カーマイン病室】
VIP待遇の御令嬢にとっては、その宛がわれる病室すらもエコノミーなものとは別格のものであった。
ホテルのスウィートルーム程度の無駄な広さを持った室内。天井には金色に輝くシャンデリア。床には暖色系の絨毯が敷かれ、天蓋付きキングサイズの美しいベッドがドンと強い存在感を出して設置されてあった。もはや、これ病室じゃ無い。
そんな何の不満も無さそうな室内の中にて、たいへん不満そうな顔をしている者1人。この病室の主、地獄帰りの令嬢レイナ・カーマインである。
「……拷問だわ。実につまらないわ、この病室は。…あの神の力を操る忌まわしきヘヴン・キャンセラーめ。いつまでこの私を幽閉し、辱しめる気なのよ?」
彼女がせめてもの退屈しのぎにと屋敷から持って来させた妖しげな古ぼけた本を開きながら、歯噛みしている。
あれから4日程経過し、怪我の具合も良くなった今ではもうベッドから出て、いつもの様にソファの方で偉そうにふんぞり返っているのだが、医師からはまだ退院の許可は貰えていない。
『三機の宇宙海賊は??』
『あれからずっとエミリーに会っていない。会わせろ』
『悪魔と契約したあの坊やはどうなった?』等、彼女の興味は尽きないのだ。
しかし、こんな時に限って御自慢の予知の眼が必要なヴィジョンを見せず、せいぜい夕食のメニューを予知したぐらいで必要な事は何も知る事が出来ないでいた。
「地獄から甦った事で我が邪眼の力も進化しているはずなのに。不愉快だわ」
焦りとも不安とも取れるものが彼女をイライラさせていた。
そんな折、病室にドアをノックする音が響く。
「失礼いたします、お嬢様。本日はお嬢様があまりにもお寂しそうにしていらしたので、お客様をお連れしました」
レイナの最も信頼する使用人が入って来た様だ。完全に一言余計だが
様子を見兼ねてか、燕尾服の使用人は主の為を思い、行動に出ていた。
例の宇宙海賊との繋がりが見られ軍の監視下に置かれていたエミリーと、問題を抱えたままの新型機に無断で乗り込み戦闘を行った事にて現在処分が検討中である、あの少年(ヒツギ・ハヤセという学生だと言う事が判明)を見つけ出し、無理を通してレイナの元へと連れ出したのだった。
《勝手に日にち進めて、おまけに軍の監視とか軍法会議の事とか二人の処分を勝手に決めてしまってますが、不味かったらその辺はスルーしてください》
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>>252
「元気?レイナ・・・ごめんね、しばらく居られなくて・・・」
数日後、私はレイナの使用人に連れられてあのコの病院へとやって来た。
軍の監視が鬱陶しいけど、それは仕方の無い事だ・・・
でも、私はレイナを守れなかった。
あのコを守るって決めたのに・・・
私がそれだけが悔しかった。
命の恩人を、傷つけてしまったことを・・・
「ねぇ・・・差入れ持ってきたんだ。使用人さんに無理行ってスーパー寄ってもらってたの。」
でも、私はそんな悔しさを表に出さず、あえて彼女に笑顔を見せた。
それで私は彼女への差入れを買ってきたわけで・・・
私はその袋の中身を取り出す。
お酒。缶ビールだ。結構大量に買ってある。
病院じゃ酒なんて飲めないだろうからね・・・
-
>>252
「やあ、久しぶりだな」
ベッドで横になっている女の子の姿を見て、ヒツギは胸を撫で下ろした。
あの一件の後、ヒツギはバルクレイスを起動できた理由を探るために様々な検査を受けさせられた。
そんな中、燕尾服を着た女性が面会に来た。
助けた女の子(正しくは助けてくれた女の子だったらしい)が話がしたいと言う誘いだ。
その言葉を聞くや否や思わず呼びにきてくれた女性に掴みかかってしまう勢いだったらしい。
手短に着替え、すぐにでも向かおうと飛び出してきた―― というわけだ
「元気そうでよかった・・・あの時、俺のことを助けてくれたんだろ」
ここへ向かう車内で使用人の方に起こったことを説明して貰っていた
女の子が怪我をした理由もその時に聞かされたのだ。
「ありがとう、それとごめん・・・助けようとした俺が助けられてたなんて・・・!」
ヒツギは深々と頭を下げる。
大怪我を負わせてしまったことに、ブラディアローをすぐにでも追い払えなかった弱さに
自らの不甲斐なさに怒り、悔しさをかみ締めていた
-
使用人がレイナの病室に二人の人間を招き入れる。通されたのはバルクレイスの少年と宇宙海賊エミリー。見舞いに出向いてくれている様だ。
二人にはテーブルを挟んでレイナの向かい側のソファーを案内し、並んで座らせる。
内心ではわざわざ出向いて来てくれた二人と優秀な使用人に甘甘のボイスにて大感謝を述べたいところなのだが、自分の性には合わないなと言葉にはしなかった。
そして、やはりいつもの様に不敵な笑みと痛々しい言葉での出迎えとなった。
「くっ……くっくっく。あなた達に掛けた魅了(チャーム)の魔法が順調に力を発揮している様ね。あなた達は私の瞳の虜。私の存在無しでは生きられない。もはやこのレイナ・カーマインと血の契約を結び闇の使徒として夜を生きるしか無いわ」
と、相変わらず邪気眼厨二病に感染した絶好調のセリフ回しに来客二人は恐らく付いていけないだろう。どうやら最高の名医にもその病は治せなかった様だ。
「・・・・?」となっているその場の空気を読み切ったのか、使用人はここでも主のフォローは欠かさない。
「共通言語に訳します。『うふふふ。心配して来て下さったんですね?ありがとう、私とっても嬉しいです。病室のベッドは孤独で寂しくて。だから今日はいっぱいお話をしましょう』と、お嬢様は仰っておられます」
「共通言語よ!」
すかさず使用人へキレ芸でツッコミを入れるが、ツッコミするポイントはそこで良いのだろうか?
もちろんチャームの魔法などにかかっている訳では無いので、無理に言う事を聞く必要などは決して無い。と野暮な事までもその使用人から説明が入った。
>>253
【「元気?レイナ・・・ごめんね、しばらく居られなくて・・・」】
やはりレイナの怪我の責任を感じているのだろうか、巧妙に隠してはいたがエミリーの声はいつもより暗い。
「そう心配しないでよ?単に我が懐かしきの風景。地獄を見に行っていただけ。真祖の吸血鬼にとってはあんな傷何とでも無いし。あなたに落ち度は無かったのよ」
それでもレイナなりにエミリーを気遣ったのだろうか、しきりに『あなたのせいでは無い』と言い続けた。
【「ねぇ・・・差入れ持ってきたんだ。使用人さんに無理行ってスーパー寄ってもらってたの。」】
見舞いに缶ビールとはいかにも海賊らしい破天荒な差し入れである。
その冷たいアルミの缶をレイナは興味深げに物色している。どうやら缶ビールは初見だった様だ。
「ふーん。私、ワインはたまに飲むけれどビールというのは飲んだ事が無いわ。美味しいんでしょ?」
入院患者の上、まだ成人では無いが缶一本ぐらい……?と、横目で使用人を見たが『ダメです』の一言できっぱり止められた。
「その代わり、私が飲んでお嬢様に感想だけをお聞かせしましょう」
「……な、なんて卑劣なのよ」
どうやらレイナの分はこの使用人の活力となってしまう様だ。
―――と、わいわい楽しいのも良いのだがレイナはエミリーに聞かなければならない事があった。
「……ところであなたと伊豆の施設を襲撃したあの例の3機、両方が宇宙海賊。そのお互いの関係は私にも言えないこと?」
レイナもエミリーが敵宇宙海賊と密接した関わりが有るかも知れないと連邦軍の監視下に置かれているという話を聞いていた。
ただ、どの様なものがあっても彼女を信じてやろうと言う気持ちが有った。連邦軍が何と言おうが知った事か。
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>>254
「やあ、悪魔と契約を結んだ大罪人殿。名前は知ってるわ。…確かヒツギ。こちらの紹介はまだだったわね?」
レイナも彼の挨拶を真似てやあ、と軽いノリで手を振るう。
「……私はレイナ・カーマイン。夜を統べる偉大なる真祖の吸血姫にして、万物の絶対運命を見透す支配眼の宿り主よ。……悪魔のあなたとは同族と言った所かしら?」
どやぁ決まったという感じの達成感溢れた表情で少年に名乗る。
黙っていれば気品溢れる可愛らしい令嬢なのだが、喋り出すと一気に評価を下げる要因となる。
【「元気そうでよかった・・・あの時、俺のことを助けてくれたんだろ」】
【「ありがとう、それとごめん・・・助けようとした俺が助けられてたなんて・・・!」】
「本来ならニンゲンごときを救済する気は無いのだけれど。あなたにはあの憎き低級天使の腕の件で借りを作ってしまったから。貴族は律儀なのよ。ああ……胸の血を止めて抱きかかえてくれた分も追加したら私の方がまだ足りないわね」
そんな真面目に感謝されるのも照れてしまうので、ただ借りを返しただけ。変な詮索はするなとヒツギに返す。
「それより、あなたあの悪魔に乗った後どうなったの?学生の坊や風情が禁忌に触れたなんて赦されるのかしら?……ふふ」
怪我をしたレイナを炎から守る為に後先すら考えず、バルクレイスへと飛び込んだヒツギ・ハヤセ。軍では彼の処遇をどうするかは審議中である
こんな事で彼が重い罰を受けると言うのなら納得が行かない。そうなった場合、レイナも黙っていない。表裏あらゆる手段で恩人のヒツギを助ける算段だ。
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>>255>>256
>「くっ……くっくっく。あなた達に掛けた魅了(チャーム)の魔法が順調に力を発揮している様ね。あなた達は私の瞳の虜。
>私の存在無しでは生きられない。もはやこのレイナ・カーマインと血の契約を結び闇の使徒として夜を生きるしか無いわ」
「え?」
自分が耳にした言葉が余りにも突拍子の無いものだったのだ、ぽかんと目を丸くしながら下げていた頭を上げる。
目を細め、唇をニヒルに歪めてまるでアニメか漫画の悪役のように短く笑う少女を見て
バルクレイスに乗ったときの少女の言葉を思い出した
(そういや闇のケンゾクとか未来が変わったとか言ってたな・・・)
頭の打ち所が悪かった・・・なんてことは無いだろう、となるとこれが目の前の女の子の素らしい
>「……私はレイナ・カーマイン。夜を統べる偉大なる真祖の吸血姫にして、万物の絶対運命を見透す支配眼の宿り主よ。
>……悪魔のあなたとは同族と言った所かしら?」
「レイナか・・・もったいねぇ、可愛いのに」
頭を抱えて呟いてしまうほど中身が残念だ、普通は吸血鬼とか支配眼とか言わない。
ドレスを着ていたこと、こんな使用人が居ることからお嬢様であることは間違いない。
そして思い返せばその体つきは華奢で、顔も可愛らしい
年齢的にも自分とそう変わらない、もしくは1つ2つ下程度と見ていい・・・つまり厨二病をこじらせてしまった部類ということだ
だが美少女に同属といわれるのは悪くないがそれはものによる、
>「本来ならニンゲンごときを救済する気は無いのだけれど。あなたにはあの憎き低級天使の腕の件で借りを作ってしまったから。
>貴族は律儀なのよ。ああ……胸の血を止めて抱きかかえてくれた分も追加したら私の方がまだ足りないわね」
「困っている人や怪我をした人を助けるのは当たり前だろ、あれは貸しでもなんでもないぜ」
「それに・・・結果的に俺は助けるって目的を半分失態してるわけだから」
悔しそうに拳を握り締め唇を噛む、男としてのプライドなのか彼の性格なのか
女の子に大怪我を負わせてしまったのがよほどショックなのだろう。
>「それより、あなたあの悪魔に乗った後どうなったの?学生の坊や風情が禁忌に触れたなんて赦されるのかしら?……ふふ」
「分からない、学生って言っても半分軍人みたいなものだし、新型のデータ採取があるから死刑なんてことは無いと思うんだけど」
少年は首を横に振った。
ヒツギもパイロットの卵であり端くれ、スクールが軍と密接に関係している以上厳罰は免れない
SCIの実験のために命が奪われることは無いだろうが・・・
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>>255
「え・・・あぁ、魔法にかかったわけじゃないのね?」
私は使用人の言葉を聞いて安心する。
このコは未来を予知する能力を持っている。
魔法が普通に使えそうなのが怖い・・・
「あいつ等ね・・・私の嘗ての仲間よ・・・私が地球に落ちてから通信機が壊れたから・・・
新しい部隊として、派遣されたのね・・・でも、私はあいつ等の所には戻らないよ。
命の恩人であるレイナを、放っては置けないよ。」
どうやら、レイナは知らなかったらしい。
レイナは未来を予知する力を持っている。
既に解っていたと思い込んでいた・・・
>>257
「戦場で失敗して落ち込んでたら、このさき大変だよ。
鬱になって死んじゃったりしてね。私も、人の事いえないけどね。」
私は差入れとして持ってきた大量に買った缶ビールを二つ取り出し、一つをヒツギに渡す。
偉そうな事を言っている私も、レイナを守れなかった事を悔やんでいる。
でも、一番辛いのはこのコだろう。
恐らくは初陣、しかも女の子を守る為に機体に乗り込んだ筈が怪我をさせてしまったんだ。
「レイナは飲んじゃダメなんだって。落ち込んだ時はこれが一番だよ。」
もう一つはレイナに買った筈のビールを自分で飲んでいる。
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>>257
「悪かったわねぇ、助けようとしたのが私の様な特異な女で。でもそう思うのも仕方の無いものよね?だって私はニンゲン風情の概念とはかけ離れているのだから」
やはりその言動により目の前の少年が残念そうに頭を抱えているが、レイナは一向に平気である。
むしろ、満足げな表情からは異端扱いされるのを好む節が見てとれる。
【「困っている人や怪我をした人を助けるのは当たり前だろ、あれは貸しでもなんでもないぜ」
「それに・・・結果的に俺は助けるって目的を半分失態してるわけだから」】
「エミリーにも言ったけれど、私が勝手にやっただけだから気に病む必要は無いわ。胸の傷だって吸血鬼的再生力でもう塞がっているわ。…だけれど、あのヘヴン・キャンセラーの爺はまだ私をこの牢獄に封じ込めていて困ったものだわ」
自分のせいでショックを受けていると言うなら寝付きも悪くなると言うもの。
何なら見るか?とパジャマのボタンに手を掛けようとした所、使用人がそんな痴女的な行動をしっかりと止める。
小悪魔的に笑うレイナに言わせれば別にニンゲンごときに恥じらう必要なんて無いとの事だが。
ちなみにヘヴン・キャンセラーとはレイナの手術を執り行った医師の事であり、レイナが勝手にそう呼んでいるだけである。
【「分からない、学生って言っても半分軍人みたいなものだし、新型のデータ採取があるから死刑なんてことは無いと思うんだけど」】
「ふぅん。……私の眼にはロクでも無い目に遭わされるヴィジョンが見えるのだけれど?…何か逆境に立たされた時は言いなさい。あなたのその蛮勇に敬意を表して、しっかり借りを返させて貰うわ」
あえて具体的な予知の内容は伝えなかったがレイナにはヒツギ少年が酷い目にあう事が見えていた。
「私の眼を信じていない顔ね?……いいわ。もうひとつ見えたものを教えてあげる。これはもうすぐ起こる事になるだろうから」
不調であった予知の力がまた未来のヴィジョンをレイナに伝えてくる。ヒツギ達が見舞いに訪れて機嫌が良くなったからだろうか?
「厳島の地に降り立つ禍の徒。それを討つ古代の守護像と謀人の末裔。……別に信じなくても良いわ。その戦場にあなたが出るのかは不明だけれど。……現実を知った後、あなたはレイナ・カーマインの抗い難い魔の力に戦慄する事になるでしょうね」
そしてこのドヤ顔である。
信じる信じないは勝手にすればいい。むしろ信じない奴に「ねぇ今どんな気分?」と攻めたてる事が病み付きになるらしいのだ。
>>258
【「あいつ等ね・・・私の嘗ての仲間よ・・・私が地球に落ちてから通信機が壊れたから・・・
新しい部隊として、派遣されたのね・・・でも、私はあいつ等の所には戻らないよ。
命の恩人であるレイナを、放っては置けないよ。」】
「……そうよ。あなたは私のともd……いや倦族なのよ。あいつら野良犬は違うって事を軍の犬どもにも公言してやりなさい。それで改めて何か言われたなら……くっくっく。その先は私が何とかしてあげる」
『友達』と言いかけて慌てて訂正。どうやらこれも性に合わないらしい。
しかし、軍での誤解を解かない限りエミリーを連れて帰るのは無理だろう。
今日、エミリーを連れ出せたのもカーマインの名があっての特例だろう。
地球史上主義の考えが浸透されている今の連邦政府は異文明の事に対して酷く否定的なのである。
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>>258
>「戦場で失敗して落ち込んでたら、このさき大変だよ。
>鬱になって死んじゃったりしてね。私も、人の事いえないけどね。」
「確かにそうかもな・・・ありがとう、思ってたよりずっとしっかりとしてたんだな」
この女性の言うとおりだ、これから戦いの中でどれだけ失敗を繰り返すだろうか
味方を絶対に死なせない・・・そう願っていても努力しても確実に巡り合うだろう。
そのたびにくよくよと尾を引くわけにもいかない、病人に酒を渡そうとするのはエミリー也のジョークなのかもしれない。
>「レイナは飲んじゃダメなんだって。落ち込んだ時はこれが一番だよ。」
「いや・・・この国じゃ未成年の飲酒は犯罪なんだけど」
前言撤回、どうやらこれが素だったらしい。
>>259
>「悪かったわねぇ、助けようとしたのが私の様な特異な女で。
>でもそう思うのも仕方の無いものよね?だって私はニンゲン風情の概念とはかけ離れているのだから」
「変人の発言にしか聞こえないのに堂々としてやがる・・・そのせいで無駄な説得力が生まれてるし」
何かを堂々と行うのには勇気が居る、だけどあくまでその行為に勇気が必要な場合に限った話だ
誰かに席を譲るという行為に勇気を必要とする人も居ればその逆も居る。
レイナは厨二病丸出しでその言葉全てにフィルターがかかっているがそれに勇気を必要としない
すなわち厨二病全開でも恥を感じない・・・
「・・・重症だ」
>「エミリーにも言ったけれど、私が勝手にやっただけだから気に病む必要は無いわ。胸の傷だって吸血鬼的再生力でもう塞がっているわ。
>…だけれど、あのヘヴン・キャンセラーの爺はまだ私をこの牢獄に封じ込めていて困ったものだわ」
彼女の言葉にかかっているフィルターを解けば
『エミリーにも言ったけれど、私が勝手にやっただけだから気に病む必要は無いわ。胸の傷だって問題なく回復しているし。』
『でもまだ安静にしていろってあの医者は言うのよね、正直暇なのよ』
なるほど言っていることは歳相応に可愛らしい。
ヘブンキャンセラーが何か分からなかったが、先ほどすれ違った医者が還暦手前だった事から恐らくはそのことだろう。
「いやいやいやいや、見せなくてもいい!」
傷を見せようとパジャマに手をかけたレイナを使用人と共に止める。
どうやら本当に元気そうだ、もしかしたらこうして誰かと話しているからテンションがあがっているということも考えられるが・・・
「・・・時々、遊びに来てもいいか?」
だったらだったで問題は無い、レイナが借りを嫌うようにヒツギ自身も借りが嫌いな性格だ。
どちらも納得できる形での言葉を取ればいいのだ
>「ふぅん。……私の眼にはロクでも無い目に遭わされるヴィジョンが見えるのだけれど?
>…何か逆境に立たされた時は言いなさい。あなたのその蛮勇に敬意を表して、しっかり借りを返させて貰うわ」
「あんたが勝手にやったって言うなら俺も勝手にやったことだ、貸しなんていらない・・・って言ってもお互い納得できないよな」
「だから俺にできることなら何でも言ってくれ、まぁそんなもん限られてるけれど俺も借りは嫌いなんだ、これでフェアってことで」
そういって少し恥ずかしそうに笑いかける、彼女の言う未来予知の力が真実なのかどうかはヒツギには分からない
だがそれが真実だったとしても虚像だったとしても、彼女が自分のことを心配してくれているのは紛れもない事実。
男の子特有の見栄と怪我人に心配をかけたくないという2つが彼の中には存在していた。
この発言が後にもたらす可能性なんて微塵も考えては居なかったということである
>「厳島の地に降り立つ禍の徒。それを討つ古代の守護像と謀人の末裔。……別に信じなくても良いわ。
>その戦場にあなたが出るのかは不明だけれど。……現実を知った後、あなたはレイナ・カーマインの抗い難い魔の力に戦慄する事になるでしょうね」
「厳島って言うとあの広島にある厳島か?戦場になるって・・・」
やはり半信半疑、場所まで指定しているんだから当然の反応だろう。
おそらくレイナの目論見どおり、攻め立てることはできそうだ
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>>260
【「・・・時々、遊びに来てもいいか?」】
「悪いが、王は孤独でなければならない。……でもでも、あなたが私の魅了の魔法に掛かったのも私の悪戯心のせいだし。…くっふっふ…良いわよ。特別に私の倦属にしてあげるわ悪魔の坊や」
レイナはこの様なぶっ飛んだ性格のせいで同年代の『友達』の様なものはほとんど居なかった。無駄にハイスペックなのがそれに拍車を掛けている。
内心いつでも来いと言ってやりたいのだが、性に合わないとかでまたこの様な言い回しとなる。
笑みを浮かべている事から、大歓迎の意は伝わるだろう。側では優秀な使用人がレイナに直に繋がる専用回線の番号をヒツギに書いて渡していた。
【「あんたが勝手にやったって言うなら俺も勝手にやったことだ、貸しなんていらない・・・って言ってもお互い納得できないよな」
「だから俺にできることなら何でも言ってくれ、まぁそんなもん限られてるけれど俺も借りは嫌いなんだ、これでフェアってことで」】
「物好きな人ね?ますます闇の住人らしいじゃない。…了解。フェアで良いわ」
ヒツギも相当、律儀な男の様だ。
ここは彼の男としての見栄を立たせてやろうと、条件をのんでやった。
【「厳島って言うとあの広島にある厳島か?戦場になるって・・・」】
「じきに解るわ。伊豆の部隊も現地入りするはめになる。……ヒツギもそろそろ帰ったほうがいいわ」
意味深にじきに解ると言って、立ち上がり窓から空を見上げている。
―――今もうこの時、運悪く居合わせた何者かが孤軍奮闘して未知の侵略兵器を食い止めているとは思いもしないだろう。普通の人間には。
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>>病室の全員に対して
病室の扉を小気味良いリズムで叩く音と共に病室へと入室する
黒いパイロットスーツのまま腕には大量のフルーツを積めたバスケットを左手で抱えている姿はどこかシュールだ
歓談している三人に対して歩み寄りレイナの顔色を見て、ヒツギに問い掛ける
「よう。お前の主、思ったよりも元気そうだな?」
おもむろにバナナを剥くとヒツギの口の中へねじ込もうと試みる
ヒツギの様子には構わず、レイナに跪く
「ご友人と僕の歓談のところ、差し出がましくも申し上げたい事があります」
ゆっくりと見上げてレイナの瞳を神妙な面持ちで見据える。
「私にも、その話、参加させて頂きたい所存!と言うか、勝手に参加しちゃうんだよね」
バスケットを手近な卓へ置き来客用の椅子を手際よく用意し座ると、バスケットから林檎を一つ取り出し、果物ナイフで皮を剥き始める
「…ああ、すまない。誰だよお前みたいな顔をするなって。
俺は連邦軍のレオンハルト・シュナイダー。先日の白いガーリオンに乗ってましたの方が判るか?レオンでいい」
>>258
エレナの方を向き問いかける
手元からはするすると赤い帯が延びている
「ところで消火作業中に言ってた"彼ら"についてだけど…さっきの会話から察するに彼らは君を連れ戻しに来たって事だと仮定して…」
綺麗に剥けた林檎を切り分けてレイナのすぐ近くに置き
「連邦相手にあれほどの事をさせる"何か"があると見て君により詳しく”事情聴取"をしたい」
エミリーに果物ナイフと共に指差し
「…と連邦軍の"どこか"からそんな噂が流れているって事を話に来ただけってね」
>>261
レイナの方に視線を送り
「時に姫、古代の守護像と謀人の末裔とやらの特徴を良ければ教えて欲しい」
胸元から身分を示す手帳を取り出しメモ用のページを開いて寄越し、ペンを手渡そうとする
「勿論、気が向いたら…で結構」
-
>>259
「先ずはそうしないとね。」
軍の言ってることなんて無視しようと思ったけど、それもどうやら出来そうにない。
監視下に置かれた以上、そのままにしておくと彼女にも迷惑が掛かるかもしれない。
>>260
「なんだ、残念・・・」
この国では子供は酒を飲めないのか・・・
と言うか、宇宙から来た私にとってはそう言う犯罪だからって言うのは理由にならないんだけどね。
でも、立ち直ったみたいだしこれで良しとしよう。
私は仕方なく、一人でビールを飲むことにした。
>>262
「連邦相手に、か・・・ブラディアローが各地の惑星を襲撃するのは単純に物資を奪う為よ。
戦争で住むところを失った奴らばかりだから・・・各地を漂流しながら、物資を奪わないと生活できないの。
それに・・・私も待機してたけど、先に仕掛けてきたのは間違いなくあいつらよ。」
連邦相手にあれほどの事をしたって言うのは、恐らくは襲撃した理由かな・・・
だとしたら、理由は簡単。攻撃してきた相手をやり返したってだけだ。
それがブラディアローの礼儀。私でもそうする。
「それから、名前を名乗られたでしょ。あいつ等、自分が気に入った奴らにしか名乗らないよ。
レオンとヒツギはまた戦うことになるでしょうね。レオンも飲む?」
私は自分のビールを飲みながら、もう片方のあいてない缶ビールをレオンに差し出す。
これはヒツギに断られた分だ。
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>>262
【「時に姫、古代の守護像と謀人の末裔とやらの特徴を良ければ教えて欲しい」】
抵抗無くレオンハルトという軍人が出した紙とペンを取り、ふふん。と自身有り気に浮かんで来たヴィジョンを元に描き始める。
「まず謀り人の末裔とやら。こいつは……ふん。子供ね、多分」
描き上がったのはまず謀り人らしい。が、人間として判別の出来ないただの棒人間にしか見えない。一つ特徴があるとしたらその棒人間の手に棒の様なものが持たされているぐらいか。レイナ的には刀を持たせてみた様だが。
後ろではレイナの最も信頼する使用人が腹を抱えて笑いを堪えている。
「……次に守護像ね?あれは夜の住人の天敵。アマテラスという日の神に見立てたものだわ。」
次に描き上がったのは四角形に棒の手足が生えただけと言うような棒人間の絵と何がちがうの?という感じの絵だった。手には輪っかの様なものが持たされており、それは武器となるらしい。
「……ふっふっふ。どう?絵の具があればもっと素晴らしくなるのだけれどね」
ペンと紙を返し、腕と足を組んだ偉そうなポーズで自画自賛する。
レイナは曲線を書く事が出来ないので絵が壊滅的に単調で下手だ。しかし、本人には別の物が見えているのだろうか一向に自分の絵がおかしい事には気付いていない様で特技を聞かれたら真っ先にそれを上げる
-
>>261
>「悪いが、王は孤独でなければならない。……でもでも、あなたが私の魅了の魔法に掛かったのも私の悪戯心のせいだし。
>…くっふっふ…良いわよ。特別に私の倦属にしてあげるわ悪魔の坊や」
「おう、ありがとう!」
少し照れたような『でもでも』というフレーズにレイナの素を垣間見たような気がした。
口調さえ気にしなければ歳相応、口調さえ気にしなければ良い関係を作れそうだ、口調さえ気にしなければ
使用人から番号を受け取ると、ヒツギ懐からも手帳とボールペンを取り出した
「ちょっと待っててくれ、俺の番号も今書くから」
>「物好きな人ね?ますます闇の住人らしいじゃない。…了解。フェアで良いわ」
「闇の住人って訳じゃないんだが・・・そうだな、闇の住人的に言うなら『契約』ってところか」
「契約完了、何時でも召喚してくれ」
あえてレイナのような言葉を使い、連絡先を書いたメモをレイナへと差し出す
・・・ヒツギは言った後で大分意味が違うような気がすると後悔していた
>>263
「あ、あぁ・・・」
病室で遠慮なくビールを飲んでいるのを注意しようとも思ったが
レイナの知り合いだけにいかんとも言いがたい
『彼女も一風変わった』部類なのだろう、それならば微笑ましく(?)見ているほうがいいと判断したようだ
>>262
>「よう。お前の主、思ったよりも元気そうだな?」
「お前は確か―――ぶぐっ!?」
言葉を口の中にぶち込まれたバナナによって無理やり封じられる。
何か言葉にならない声を叫びながら必死にバナナを処理しているようだ・・・
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>>264
「守護像・・・」
彼女の予言は当たるけど、彼女のいってる言葉だけじゃ解らない所もある。
でも、レオンがメモとペンを渡してくれた。これで解り易くなるはず。
伊豆の部隊も借り出されるって言うんだ。私も見ておかないと・・・
「・・・・・・・・・」
私はレイナの絵を覗き込む。
そこで私が見たもの・・・
四角と直線だけで描かれた絵。これは・・・はっきり言って解り難い。
でも、レイナは得意気な様子だ。もしかすると、これが地球の芸術なのかもしれない。
絵の具を使えば、どんな絵になるのだろうか・・・
「ごめんなさい。私じゃ地球の芸術は理解できないみたい・・・」
私が絵の感想を述べていると・・・
>>265
「それ、地球の流行り?」
ヒツギが変な声を出していたので、私はその方向を向く。
この光景も理解出来ない。バナナぐらい普通に食べれば良いのに・・・
-
―――同時刻、衛星軌道上―――
「ねぇアリサぁ…」
「なぁに?テレサ…ふふ。面白そうな玩具ね」
暗闇からは紫の光が爛々と舞っている
その傍らで翡翠の光があるモノを見つめた
宇宙戦にしては不自然。しかし目立った武装はない
しかし、彼女達には判っていた
ソレが戦闘用の兵器であると
「ねーねー!オジサンこんな所で何してるの?」
不意にレオルドの眼前に、天使の様な風貌の"少女"が現れ尋ねる
【シュートドローンと遭遇】
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【「闇の住人って訳じゃないんだが・・・そうだな、闇の住人的に言うなら『契約』ってところか」
「契約完了、何時でも召喚してくれ」】
「ふうん……あなた、今契約と言ったわよね?……ねぇ知ってる?悪魔の契約と言うものはねぇ。絶対に破棄する事は出来ない鎖なのよね?」
悪戯っ娘的に白い八重歯を見せ、ニヤニヤしている。
「せいぜい我が闇の召喚術にて使役してあげようじゃないか。ああ報酬はバナナでいいかしら?」
悪魔の召喚に必要な呪文符(ヒツギの連絡先)をヒラヒラさせ、煽っている。
それと同時に、宇宙に忌々しいモノの胎動が始まった事をレイナは感知する。
(……まぁ、阻止出来ないのは解ってるけれど……ではせいぜい頑張って食い止めなさいな、『空っぽの男』)
-
>>267>>268
「………、なんだ?」
何処からか視線を感じる、シュートは証拠が無いながらも感じていた。
「俺を………いや、俺と、この『機体』を見ている?
うぉ!!」
すると眼前に"少女"が現れたことに驚き、ジェットを逆噴射してなんとか止める。
「あぶねぇ………。」
眼前の"少女"を見る。
「アンタか?、さっきから俺を覗きこんでたのは。」
-
>>263
「病院なのに気が利くな!それじゃあ早速失礼して…」
充分に冷えている事を感触が伝える。景気良い開封音の後に口元へ運び
勢いよく缶を傾け、喉を鳴らすと一気に飲み干してしまう
「くはぁっ!うまい!」
>>264
爽快感に浸って間も無く、意気揚々と、したり顔のレイナが紙を差し出す
「どれどれ……!こ、こいつぁ…」
その出来に思わず絶句してしまう
(こ、これは…暗号…的な…?)
「な、なるほど…とても前衛的で…いらっしゃる…」
軽く咳払いをして、三人を見渡し
「それじゃあ俺はお暇するよ。家宝も出来た事だしな」
バナナを処理するヒツギの背中を叩くと肩に手を乗せて語りかける
>>265
「…またな坊主!」
-
>>268
>「ふうん……あなた、今契約と言ったわよね?……ねぇ知ってる?悪魔の契約と言うものはねぇ。絶対に破棄する事は出来ない鎖なのよね?」
>「せいぜい我が闇の召喚術にて使役してあげようじゃないか。ああ報酬はバナナでいいかしら?」
レイナの物言いにどこと無く背筋が凍るものを感じた、さすがに黒魔術の生贄とかそんなことは無いとは思うが
悪用はされずとも悪戯は間違いなくされるだろう、可愛らしい悪戯を期待しておくしかないか
とりあえず喋るためにも口の中から溢れそうなバナナを急いで飲み込んだ。
「んぐっ・・・、報酬はいらないけどバナナはやめてくれ・・・」
>>270
「二度とくんな!!」
去ってゆく背中に叫ぶが、廊下を歩いていた看護婦にぎろりと睨み付けられた。
「えぇっと・・・俺もそろそろ帰るよ、じゃあまた明日な」
レイナへと向き直り、笑いかけながら手を振って病室を出た
-
>>269
衝突寸前で宇宙船が止まる
シュートの間近には白いロリータファッションの外装大きな玉虫色のフリルが目を引く
同じようにリボンで飾られた金色の燐光が舞うポニーテールの少女…
の姿の人形がシュートの頭の中へ直接、話し掛けてくる
???「そうだね〜テレサが見つけたんだよ!それよりもオジサンにお願いがあるの…聞いてくれる?」
くるくるとレオルドの周囲を踊るように廻り、レオルドの正面へ行き両手を組んで祈るような姿の上目遣いで近寄ると
不意に背部から六本の巨大な帯が延び、そして翼の様に広げられると周囲には白い羽根が舞う
レオルドの装甲の白い羽根が触れた部分が赤熱している!
「死んでくれる?」
レオルドを包み込む様に展開された白い翼がレオルドに迫る
-
>>272
「……。」
周りを浮遊する自立型人形をシュートは警戒する。
黙って人形の声を聞くが、最後の言葉を聞きレバーを握る。
「ッッ!、やっぱこういうことになるんかよ!」
ジェットを思いっきり噴射して六本の帯をなんとか避ける。
「ちっくしょう、戦闘は免れないのかよ、初戦闘がこんな狂気染みた奴って
勘弁してくれよ。」
喋ってる間にもその帯を避け続ける。
変形する隙がなかなか見つからない。
-
>>273
「おっかけっこはアリサの方がちょっと得意なんだよ?
でもオジサンはもっと、も〜〜〜っと頑張らないといけないね」
左手を正面に突き出すと魔法陣の様な紋様が現れた後、その手には弓が握られていた
右手には光の矢を持ち弓を引いてレオルドを見据える
「てかげんしてあげるけど本気だしてくれないと壊しちゃうよ♪」
通常では想像もつかない早さで弓を放ち、つがえを瞬間的に繰り返す
光の矢達はまるで流星群の様にレオルドへと迫る
-
>>274
「おれは鬼から逃げるのは好きだ。」
軽口を叩きながらも避ける。
しかしその額には冷や汗が浮かんでいた。
「チッ、なんとか隙を見つけねぇと。」
しかしその流星群の様な光の矢を見てその考えは捨てた。
(………、逃げるのは無理だな、速すぎる)
となればどうするか、彼は思いつく。
(いっそ突っ込みながら変形してみるか。)
そう考え、その流星群のギリギリ入れるような隙間に突入する。
-
>>275
宇宙船は矢の雨の中を潜り抜けて向かってくる
「♪なにがでるかな♪なにがでるかな♪」
高速…と言っても彼女にはコマ送りのように映るが
宇宙船は更にテレサに向かい突撃してくる
突撃に合わせてひらりと身をかわしわざとらしくそのまま回転する
「あ〜れ〜♪ふふふっ」
よろめきながらレオルドの方へと視線を移す
-
>>276
「クッ、やっぱ被弾してるか、でもこれなら!」
テレサがよろめいてるのを視線に入れて右側のレバーを瞬時に引く。
するとパネルがレバーの下に現れる。
「オラァ!」
ヒビが入りそうな勢いで肘鉄を入れる。
すると宇宙船の姿から段々と姿を変えていく。
しかし少し変形する時間が遅い、周りから見れば無防備だ。
「速く、速く変形してくれ!」
-
……一方その頃、近傍宙域にて……
「こちらラズマタズ5、クーリマン伍長。
パトロール中に未確認機による戦闘と思われる反応を感知、調査に向かいます。
現在地と該当エリアの座標を転送します。至急増援の手配をお願いします」
連絡を済ませると、改めて機体を加速させる。鈍重な機体なので到着したら戦闘が終了しているかもしれない……
-
>>277
>「速く、速く変形してくれ!」
遠目から変形して行くレオルド、その周りではテレサがくるくると踊りながら待つと言う光景を見て呟く
「この茶番はいつまで続くのかしら…」
レオルドのシュートにとっては数秒の間で起きた事なのだが
棲息速度域の違う彼女達にとっては
体操の太極拳を数時間もかけて眺めるようなものであった
-
>>279
「……攻撃してこないのか、良かった。」
そして宇宙船から人型になる。
「よっしゃ!」
そう言って、足元を大きめのボタンを踏む。
するとレオルドの胸からシールドと剣が出てき、装備する。
(ちゃんとマニュアル読んでよかった。)
-
>>280
目の前でようやく戦闘形態となったレオルド
わなわなと機体が震え発光部分が更に強い光を放つ
「遅いよぉ!もう寝ちゃおうかと思ったよぅ!」
そう叫ぶと彼女の周囲のデブリが粉砕される
衝撃波がレオルドに向かって襲いかかる
>>278
アリサ「これだけ暴れれば誰か来るのは当然よね…」
音声と複数の熱源を感じ取る黒いドローン
しかし、特に動きを見せようとはしない
-
>>281
「ぬぉっ!」
衝撃波をシールドを構えて防ぐ。
「悪いな、じゃあさっそく行くぞ!」
そう言うと、ブーストを全開にして頭部のバルカンを発射しながら切りかかる。
-
>>280-282
「……そろそろ有効索敵距離か……」
現在確認出来る反応は三機、どれも所属を示すビーコンは発信していない。
「……まずは、警告するか……」
『現在戦闘中の未確認機に告げる。
こちらは宇宙軍軌道防衛艦隊である、ただちに戦闘行為をやめ、所属を明らかにする事。
繰り返す……』
-
>>282
バルカン砲の火線がテレサに迫る。嬉しそうな笑い声をあげながら螺旋を描き火線を弄び振り切ると
光の尾を引きながら突出したレオルドの切っ先がテレサを捉え…
―――キィィィ…
た筈だったが、彼女達の体長以上を雄に越える大剣を脚部のギミックブレードで軽々と止める黒い少女の姿がそこにあった
「テレサ。彼ではレオルドを使いこなせない」
彼女達の三倍以上はある巨体を弾き返してしまうと
>>283ラウディ達の方を指差し
もう少し遊べる相手を見つけておいたから、そこを見ると良いわ」
その時にラウディから警告が入る
『現在戦闘中の未確認機に告げる。
こちらは宇宙軍軌道防衛艦隊である、ただちに戦闘行為をやめ、所属を明らかにする事。
繰り返す……』
テレサは目を爛々とさせて応え
「あは♪ホントだ〜♪じゃあソレはアリサにあげるね!」
連邦軍艦隊に向けて光の雨を放つと
前衛として配置される筈であった待機中のレリエル隊、そして更に後方に居るはずの艦隊がこの『砲撃』に悉く撃ち抜かれる
-
>>284
「げっ!」
やがて追いついて来るはずだった味方艦隊が大打撃を受け、たまたま先行していた自分は見逃された。
「……弄ぶ気か……」
レバーを握る手に一瞬力が入り、
「先制攻撃を確認、アンノウンを敵対勢力として設定して攻撃します」
指示を待たず、長射程ミサイルの標的を白いレディモデルに設定して叩き込んだ。
相手の最大射程はレスボスのミサイル以上。残存しているはずの味方が合流出来なければ……
-
>>284
「なにぃ!?」
その巨体が弾き飛ばされたことに驚く。
「チッ、これレベル1の状態でボスに挑む様な物じゃねぇのか?」
>彼ではレオルドを使いこなせない。
「んだとぉ?」
その瞬間、彼の瞳の色が変わった。
「舐めくさってんじゃねぇぞ、この人形が!」
シールドを胸にしまい、両手でソードを持つ。
「堪忍袋の緒が切れたぜ畜生め!」
今の彼の瞳はあいかわらず、光は無かった、しかしその色は、真っ黒だった。
「喰らいやがれ、この野郎」
するとレオルドソードが光り出す。
「レオルドソードブラスター!」
限界まで光り出した瞬間、シュートは叫び、ソードを思い切り振りおろすと
巨大な光弾がはじき出される。
その時の彼は、別人の様であった。
-
>>285
八基のミサイル群がテレサに向かって飛ぶが…
「雪合戦なら得意だよ♪」
矢をつがえ、そして放つ。常識で飽くまでも常識で考えれば
既に発射されたミサイルに対して行う迎撃としては明らかにナンセンス
しかしミサイル到達に随分な余裕でもって矢が流星群を形成していく
ミサイル群は流星群に全て呑み込まれ
ラウディのレスポスを素通りし、後ろの艦隊に向けて更に襲いかかる
>>286
>「レオルドソードブラスター!」
レオルドの剣が燦然と輝くと怒りと共に振り抜かれると、その剣速は光速を越える。
同等の早さで生じた巨大な光弾はアリサを捉えた!
「……!私に防御障壁を使わせるなんて!」
光弾を光の障壁で留めるが間もなく押し返される
「くっ!きゃあああ!!」
障壁を押し切り爆風がアリサを覆う
その様子を見たテレサの様子が一変する
「アリサになにをしたのかなぁ…?」
テレサの玉虫色のリボンとフリルが明らかに真っ赤に見えると激しい炎の様にたなびく
最初にシュートに見せた時とは倍以上の光の翼を広げて弓矢を頭上に構えて放つと
翼を羽ばたかせて流星群を追い更に加速し流星群を伴いながら
シュートに向かって降下する
流星群に包囲されるレオルドを光の翼を展開しながらすれ違い様にを切りかかり
更に速度を上げてレオルドの周囲を何度も装甲を刻みながら飛来しつつ
レオルドが地球を背にした状態で相対した所で弓を引き絞る
「アリサを傷つける奴は…真っ黒になって落ちちゃえよ!」
これまで見た矢玉とは明らかに勢いが違う光弾が螺旋を描きレオルドに向かう
-
>>287(残りHP:2552)
「たかが誰かに作られた存在で、その作った者と同じような存在を見下すんじゃねぇぞ!」
そう吐き捨てる。
しかしテレサの流星群の様な光の矢を半ば不意打ちで受けて彼はさらに怒る。
「テメェ上等だよ!、いきなり襲った挙句に仲間をやられたら怒るだぁ?
ふざけんじゃねぇよ!」
もはや彼には敵しか見えなかった、レオルドソードにエネルギーをまた溜める。
勢いのある、さっきまでの光の矢を目にして。
「実弾は実弾で相殺出来る、パンチとキックでは相殺は難しい。
レーザーとレーザーなら出力によっては相手のレーザーを殺せる。
意味わかるか?」
さっきのブラスターと同じようにまたレオルドの腕を引き上げる。
「こんなもの、切り裂いてやる!」
ブーストを全開に上げ、その光弾に向けてエネルギーを溜めたソードを振る。
「レオルドスーパースラッシュ!!」
その斬撃は光弾を切り裂き、さらにブーストは止めず、テレサに向けて突撃する。
「二段切りぃいいいいいい!!!」
-
>>287
アンノウンの攻撃を受けた防衛艦隊からスクランブル発進した精鋭ゲシュペンスト部隊は、
「うわーっ!ダメだーっ!?」
と、(メタ的な事を言えば『真・魔装機神』のシナリオライターの芸風で)蹴散らされる。
「……いや、前衛来てくれないと支援機が単独じゃ何も出来ないんですが」
>>288
「……あれがああ来て……よし!」
火力を集中させるか確実に当てさせるか0.2秒ほど考え、剣を振るう特機らしき機体が確実に白い機体を攻撃出来るよう、黒いレディタイプを牽制する軌道で五連八基40発のミサイルを撃ち込んだ。
「……頼むぞ、何処の特機か知らないが、前衛として機能してくれよ……」
-
>>289
ブラスターの爆風に紛れるアリサにミサイルが雪崩式に向かう
ミサイル群は何故か煙の中をすり抜け、間もなくアリサの姿も見える
ミサイル群は信管だけを切断され役目を果たせなかった…と思われた
(この程度…)「!?テレサ!!」>>288
レオルドは正に全身此、光の剣と化し、テレサの後方に抜けていた
既に弓手が断ち切られ肩から先が光の粒子と化していた【残りHP80%】
>「レオルドスーパースラッシュ!!」「二段切りぃいいいいいい!!!」
瞬間的に光速を超えた為か、シュートの音声が遅れてこだまする
テレサはアリサの姿を確認すると
「…あれ?アリサ?私…?う〜〜…」
斬られた事を思い出し左肩の破損箇所を抑えるが、こたえているという様子でもない
「テレサ!」
シュートの攻撃を防いだ時と同じようにアリサの元へ瞬時に近寄った直後
????「…前座にしても酷いものですねぇーイヒヒヒ…」
妙に甲高い男の声がラウディとシュートの頭の中に響く
アリサとテレサを中心に巨大な魔法陣の様なモノが現れると彼女達の正面に見えるのは一回り大きな…道化風の男の姿だ
????「くだらない冗談は…顔だけにしてくれないとぉ〜…ね?
お宅等もそう…思うでしょ?」
ラウディの方向に指を弾くと聴こえない筈の音がラウディの頭に響く
レスポスの周囲を吹雪が覆う。道化師は背筋を伸ばし両手を開いて、しかし、おどけた調子でレオルドを見る
????「…たんのしぃ〜ショウの は じ ま り だ ぁ 〜 」
道化師の出て来た魔法陣が爆炎と共に一瞬で消える
其処に居た筈の姉妹も
「こんなナマクラでねぇ〜まぁ」
道化師はシュートにとって見覚えのある剣を宙に浮かべて眺めていた
仮面越しの瞳は血走っている…ように感じる
「良い歳して…クク…お〜とな〜げな〜いね〜♪ヒャははは」
宙に浮いたレオルドの剣と火の玉と氷と岩と雷の光球でジャグリングしながら飛び回る
「お〜にさ〜んこちら♪」
-
>>290
「チッ、あんま効いてねぇか、今度は真ん中から真っ二つにしてや……る!?」
突如現れた道化師の様な奴に驚く。
「まぁた新手か。ぶった切ってや……。」
彼の言葉はそこから先まで行かなかった。
あのテレサ達がいない事はどうでもいい。
その道化師の持っている剣に対してシュートは目を見開いた。
「その剣は……、お前まさかこの機体について知ってんのか?」
問い詰めようとしたがその光球を見て距離を取る。
「面倒なことになっちまった。」
>お〜とな〜げな〜いね〜♪
「じゃぁ大人気有るってのはどういう奴なんだ?」
そこまで区切り、剣を仕舞う。
そして彼は叫んだ。
「レオルドアイビーム!」
目からそのビームを発射する、さっきのブラスターよりも速いが
細長い見た目から察するに威力は低いだろう、しかし面積が狭い分貫通力もあり『そうだ。』
そこでやっとラウディの存在に気付く。
>>289
「あれ、あんた誰?」
スピーカーを使うが此処は宇宙、音は出ない。
-
>>290
「特機が三機……どうしろと……」
『……クーリマン伍長、もうしばらく未確認機を牽制し……』
後続はまだ来そうにもない。
……そして、新たな未確認の……
「……あからさまにトリックスターだな……」
笛の音や吹雪も、何らかのジャマーだろう。
そう思って自機のジャマーを全開、かき消そうとする。
「どうせ本体は別の……何ィッ!?」
>>291
「だれ?じゃねェ!
さっき名乗った宇宙軍軌道防衛艦隊のラウディ・クーリマン伍長!
そっちも所属と姓名、後、宇宙航行法に則って航法ビーコンを発信しろっ!」
音は聞こえないが優秀なセンサーがスピーカーの振動を拾った。
-
>>291
レオルドの熱戦が道化師の胸部を焼き、貫く
道化師はその胸に開いた穴に手を当ててよろめく
「な…なんじゃあ!こりゃあああ!!!」
道化師は何もないはずの空間に膝から崩れ落ち凄まじい衝撃と共に倒れる
「どう?ボクの演技も捨てたもんじゃないでしょ?」
倒れた道化に気を取られるレオルドの耳元で道化が囁く
「…さてさて、誰かさんのお陰で仕事が増えちゃったじゃないですか〜
所でこの剣、アナタの物じゃありませんか〜?フフフフ〜♪
この剣をですねぇこうしちゃう!」
宙に浮いていたレオルドの剣の切っ先を真下に向け、やはり何もないはずの空間に『突き刺す』
>>291>>292
「ささ、お客さん。ちょっと来てみて♪寄ってみて♪手前に見えまするは皇帝レオルードの聖剣でござぁい!…なんならちょっと抜いてみて♪」
どうやってもレオルドの剣は動かない芝居がかった口調で続ける
「これより吟ずるは、力強くも図々しく、厚かましくも無気力なたった一人の王サマの…も の が た り…」
道化師は剣の前に直立し遠くを見るような目で更に続ける
「皇帝レオルード…
幼き頃の彼は…同世代の子供の中でも、ほん〜のちょっぴり聡明で親想いの優しい優しい…子供だった」
剣を中心に波紋が広がる…
「父も母も祖父も祖母もそんな彼の未来を…疑わなかった…
そんな彼らは『彼』の為に精一杯の教育を与え…『彼』の為に、より厳しくしつけ…」
道化は不意にレオルドを睨みつけ続ける
「『彼』の為に友達も選び…『彼』の為に!進むべき道を…与えた
そう!『彼』の為に!『彼』の為にぃ!!『彼』のぉ為にぃい!!!」
急に糸の切れた操り人形のようにうなだれながらもなお続ける
剣からの波紋は更に強まる
「そんな『幸せな彼』はあろう事か…子供想いのご家族を…捨てて
わざわざ捨てて!たった一人で、逃げたのだ…
そう…愚かしくも何もない『自 由』を求めて、逃げ出した」
レオルドを指さすと剣を中心に転移門が開かれる
レオルドもレスポスも裕に包み込める範囲で
「…お前のことだよ?レオルード…いや、シュート・S・シュナイダー。
お前の中には『自由』を『求める』だけで…」
指を下ろして嘲る
「な〜〜〜んにも無い!からっぽ!!」
そう言い切る途端、転移門が荒れ狂う雷が走り回り…レオルドとレスポスを包み込もうとした直後、彼らの視界は真っ白となる
―――同時刻、広島上空――
-
>>293の続き
―――同時刻、広島上空――
先程まで快晴であった筈の空に「ある点」を中心にどす黒い雲が渦巻いて集まる
雲が毛利の屋敷の上空を覆い尽くす程になった頃
一筋の巨大な雷光が毛利家の敷地の端に『突き刺さる』
周辺の森林、邸宅は吹き飛び、微塵も残さず消え去り後には巨大な剣を中心に
道化と人型の巨大な特機、そしてレスポスの姿であった
道化は辺りを見渡し、毛利の屋敷を見つける
「…おやぁ〜?おかしいなぁ〜確かに、あの立派な犬小屋狙って開いたのに〜」
-
>>292
「なんか言ってるのはなんとなくわかるけどよ、聞こえねぇや、通信もできねぇし。」
>>293
「……、おい、それどうみても」
しかし、言葉は続かなかった、その道化師がレオルドの耳元に来た時、彼は寒気を、恐怖を感じた。
そしてその恐怖を感じた途端、手が、腕が、体が動かなくなった否、動けなくなった。
(な、なんだ?、何故動かんッ!?
あの道化師は剣を見世物の様に使っている、あの道化師は俺をバカにしている
あの道化師は!、俺の事を知っている…?)
その道化師が何かを語り出そうとした瞬間、シュートの体は動くようになった。
だがそれと同時に頭に激痛を感じる。
「グッ!?」
その道化師が語っている内容が頭に浮かぶ、父母祖父祖母、家族全員の姿。
しかしその家族全員の姿を見てシュートは恐怖した。
だが、彼の眼には今までとは違う、人間の光があった。
(やめろ!、やめてくれ!!
思い出させないでくれ!!)
しかし道化師の語る思い出がさらに頭に浮かぶ。
「違う、違う!
父は何時も傍に居ない、母は少しでも時間がかかると頬を打つ!
祖父と祖母は職業をあれになれ、これになれと何時も言って俺の話しを聞いてくれない。
選ばれた奴らも俺を何時も敬遠して、友達とはみてくれない!」
そこでその語りが終わった瞬間、激痛は無くなり、その時、シュートは叫んだ。
「あいつ等は俺を縛りつけている存在だ!
俺の事を想っているならあんなことは、あんなに縛りつけたりしない!
俺を自由にさせてくれない!、これが幸せな訳あるかぁあああああああ!!
俺はカラッポじゃない、俺は、俺は!!」
その刹那、転移門から放たれた荒れ狂う雷で少し弾き飛ばされた。
「うわぁああああああ!!」
視界が真っ白になり、その恐怖がさらに膨れ上がり、彼はパニックになってしまった。
そして転移され、視界が戻り、彼はやっと状態を取り戻せた。
「こ、ここは……。」
現在の状態
パイロット→気力90
機体→HP57% EN30%未満
-
>>293-294
「……空間擾乱、って奴か……?」
機体のセンサー類が異常を示す。道化と特機は独自の回線で会話しているようにも見える。
そして、艦隊所属の電子戦艦が重力震を感知し、三機は姿を消した……
>>295
「……っ……、な、何が……重力……転送かっ!?」
コクピット内で異変を何とか認識し、操作モードを宇宙用から地上用に切り替え始める……
「……って、なんでこんな自動シークエンスが入ってるんだ……」
取りあえず自機の再起動を進めておき、特機に呼びかけようとして気が付く。向こうは無線が使えないんじゃなかろうか?
で、外部スピーカーで改めて名乗る。
「あー、こちらは宇宙軍軌道防衛艦隊のラウディ・クーリマン伍長。
そっちの姓名や所属など名乗られたし……もう三回目なんだ、いい加減答えやがれ!」
近くの連邦軍基地を呼び出したり現在位置を読み込んだりしながら切れ気味に。
-
>>294
雷光・・・それが落ちた事を、元鳳は理解した。
だが、その後に現れた「アレ」は何だ・・・?
崩れ落ちた家屋、燃え上がる劫火・・・人々の平穏を嘲笑うかの如く打ち壊し、その中にそびえる道化のような巨人。
まさに「悪魔」とも言うべき存在が顕現したかのような状況に、嫌な汗が流れ落ちる。
無論、元鳳は同世代においても頭は回る方である。そうでなくては家を背負うなどままならない。
だが・・・今、眼の前で起きてる雷光の中から巨人が「現れる」と言う「現実」は、余りにも元鳳の理解の範疇を超え過ぎていた。
同時に、守護神の胸元が弱弱しくも静かに輝きを放つ。
乱世の到来を告げるかのように。
-
異常を告げるサイレンが街中で鳴り響く中、間もなく海賊襲撃の際に警戒強化のため配備されたVFA-01の三機編成、二個小隊が現場へと急行する
連邦兵「こちらランサー1…」「あ、そ〜れ」
恐らく警告を発すると思われたが
道化はどこからともなく、複数のトランプを取り出し身を翻しつつゼロワン部隊にカードを投擲していた
トランプは軌道は見えず、手から離れた直後から一枚ずつゼロワン部隊の各機に突き刺さっていた
連邦兵1「なんだ?何が起きた?」
連邦兵2「こちらランサー2機体が言うことを聞かない!」
連邦兵3「レイピア隊もだと!?」
編隊を組んでいたゼロワン部隊は爆心地を中心に個々に飛び回ると
「さぁ、板野サーカス団員ども…派手にやっちまいなさい!」
ゼロワン部隊の全機はあろう事か市街地に向けてミサイルを乱射する
その内の数機のミサイルが毛利の屋敷に飛来する
レスポスに向かって指を鳴らすとレスポスのあらゆる通信手段が遮断される(短時間)
憔悴しているのか動く気配のないレオルドに跪き
「…遙々の長旅、さぞやお疲れの所でしょう陛下。直にこの星は…我らのモノと成りましょう」
敢えて街全体の人間に聞こえる様にそう発する
マスクには隠れない、黒い化粧の施された口角は更に上がっているように感じる
【VFA-01 6機が敵として出現】
-
【伊豆基地】
"それが所属不明機が現れたという連絡の後、広島駐屯部隊からの音信が途絶えまして・・・"
オペレーターの神妙な言葉が呼び水にでもなったのか、ざわついた空気が伊豆基地の司令部を包む
レオンが伝えた呪文のような言葉、そこに著されていたように広島が戦場になったのである。
誰もが冗談だと笑っていた事象だったが、ほんの一握りだけがこの情報を信じ待機していた。
それは情報を司令部に直接伝えたレオンは勿論、その言葉をレイナから聞いていたヒツギも含まれていた
司令部も既に学んでいる、敵の兵器に対して従来の機体では有効打にならないということを
せっかく作り上げた高性能新型機がフルスペックで戦える環境が整ったのだ、いくらパイロットが予備役に近い立場だとしても出さない理由は無い。
そんなことを決断させてしまうほど宇宙海賊の地球侵攻は衝撃であった
「レイナの言ったとおりになったか、まさか本当に闇のケンゾクなんじゃ・・・」
いけ好かない野郎・・・レオンとかいった奴がレイナの言葉を信じ、発進を準備させていたらしい。
ヒツギはその監視下で実戦におけるデータを採取するという、そのまま戦場に放り投げるという不信極まりない処遇が決まったそうだ
とは言え静岡から広島までは600km近い距離があり、高速巡航形態を持つエクセリオンは兎も角としてバルクレイスでは無茶がある距離に聞こえる
曰く、バルクレイスのテスラドライブによる単純な直線巡航のみであれば、片道だけならば足りるとのことだった。
速度もエクセリオンに引けを取ることは無い等と豪語していたが・・・
「とりあえずこのポイントに真っ直ぐ飛べばいいんだな、よし!」
背負う超が付いてもおかしくない大型テスラドライブが火を噴き、滑走路を轟音と共に赤い悪魔が駆け抜ける。
「バルクレイス、出撃する!!」
果たしてこの増援は間に合うのかどうか・・・
-
>>299―――発進15分前―――
オペレーターの調子からは状況が芳しくない事を伺わせる
「…しかし、これは…参謀長、一体、どんな魔法を使ったんだ?」
作戦会議室の前で歪み一つ無いスーツ姿、精悍な顔つきの壮年の男に問う
落ち着き払った様子で、参謀長は俺が求めている答えを示した
参「例の海賊襲撃が堪えた…と言えば解るか?
如何に極東支部が軍縮のしわ寄せを強く受けたりとは言え、連邦屈指の名に傷を付けられた事で、上層は過敏になっている…と言うだけ。と言うのが実情だ
お前の情報で踊らされている訳ではない」
頭を書きながらも参謀長に応えた
「そのつもりは無かったんだけどね」
参謀長は腕を組み間を置かずに言い含める
「『彼女』は調べて見たが財閥の令嬢と言うだけで、やはり民間人だった。
仮に『彼女』がお前の報告通りだったとして、これからお前達には件のオカルトを立証する羽目になるだろう…時間は無い。『相棒』を待たせるな」
参謀長は俺の背中を叩いて格納庫へと急がせる
(なるほどね。『何か』が在るんだな。それも連邦政府にしてトップシークレット級の『何か』が)
―――発進1分前―――
おもむろに滑走路の片側に居る『相棒』に通信を開く
「よう『相棒』技術班からは詳しく聞いているか?
テスラドライブってのは専用に調整されてる奴が使えば亜光速に達する
バルクレイスは専用じゃないがパワーで補えって仕様だ
…要するに鞭打ち症に注意だ
広島までは一瞬…もっとも俺たちは世界一長い一瞬を味わうんだけどな」
整備班は慌てて散り、『安全圏』まで滑り込む
バルクレイス、エクセリオン共に粒子の奔流が後部に収束する…
「エクセリオン!出るぞ!」
管制官から見て衝撃波と共に機体は消え滑走路には2つの軌跡が残るのみだった
-
>>296
「あ、あぁ、すまない。」
スピーカーの音量を上げて言う。
>>298
「あ、おいテメェ出鱈目言ってんじゃね……ゴホッゴホッ」
自分の事を嵌めようとした道化師ロボットにスピーカーで怒鳴ろうとするが
先程の精神攻撃も相まって、せき込む。
しかし、その時、彼に奇妙な感覚が訪れた。
(ムグッ!?、な、なんだ?
一瞬頭の中に何か入り込んだ感覚がした……、気のせいか?)
「と、とにかく俺はテメェの陛下じゃねぇ!!」
スピーカーを大音量にして叫ぶ。
が、その瞬間、頭からまた激痛が走った。
(なっ、なんだよ痛み!
そしてこの感覚、まるでさっきと同じ頭の中に何か入り込んだ感覚が……!?)
その時、彼は気づいた、何かが自分を見ている事に。
「だ、誰かいるのか?」
スピーカーを消す。
その瞬間、音が響いた。
[ガッ、ガガガピーッ]
その音はまるで壊れたラジオなど叩いたときに戻ったり、さらに壊れたりする様な時になる電子音だった。
そしてその音は、天井から聞こえた。
[ザザーッ、ザッ、ピーッ、……あ、あぁ、現在の機体状況
損傷率43%、エネルギー30%未満、パイロットは初めての機体戦]
「なっ!?」
現在の状態
パイロット&???:気力92
機体:HP57% EN30%未満
-
>>298
「あれは・・・!!」
機体を載せた大型トレーラーを転がし、私は広島と呼ばれる地へ辿り着く。
私の目の前に映る光景、それは量産型と思われる二足歩行機の部隊。
街を襲っている・・・あれは、明らかにブラディアローの部隊じゃない・・・
そしてもう一つ・・・道化師の様な機体・・・
「見つけた・・・!!」
私の部隊はあの道化師にやられたんだ・・・!!
レイナに言われて来た甲斐があった。
やられたらやり返すのが宇宙海賊のやり方・・・
嘗ての仲間を裏切ったけど、海賊としての誇りを捨てた訳じゃない!!
海賊魂・・・今こそ見せ付けてやる!!
-
市街地に降り注いだミサイルの雨。
燃え盛る炎の中で、人々はパニックに陥っていた。
「何で連邦軍が撃ってくるんだよ!」
「あいつら、宇宙海賊とつながってるんだ!」
「どっちに逃げればいいんだ!」
「助けて!誰か助けてください!この下に娘が!娘がいるんです!」
「うわあああああ崩れる!崩れてくるぞ!」
救急隊も警官隊も消防隊もまともな指揮系統がつぶれ、人々は右往左往し、年寄りや子供は容赦なく逃げる群集に踏み倒される。
さながらそれは地獄絵図だった。
その中にある極々普通のビル。
何の事はないそのビルの、正規の手続きを踏んで購入された一区画。
「清掃業者」という名目でその区画に陣取っているある一団が、静かに、行動を開始していた。
「こちらオルゴイコルコイ、アンノウンの数は2つ、連邦軍機の操縦を奪い市街地を攻撃中。甚大な被害が出ている、どうぞ。」
清掃業者にはおおよそ似つかわしくない大型の通信機に向かって話すのは、その清掃業者の社長である。
周囲では受付嬢と作業員、全社員5名が待機し、社長の会話に耳を傾けている。
この大型通信機はもともとここにあったものではない。
つい先ほど、掃除機やクリーナーに巧みに組み込まれた部品を組み立てられて作られた物である。
また、社長も社員達もこの有事にまったく動じた気配はない。
そして何者かの襲来までどこにでもいる凡人の雰囲気をまとっていた彼らが今放つのは、特別な訓練を受けた特殊工作員のそれ…。
『こちらモスマン、了解。別名あるまで監視任務を続行せよ』
「了解」
社長は通信機の向こうからの命令に応じ、無線機をおいた。
その後、彼らは一言もしゃべらず、ただじっと、無線機と窓に視線を凝らす。
おおよそ感情らしい物を、その姿からは感じることはできない…。
-
>>301
「いいから名前ぐらい名乗れよっ!」
相手がどうやら素人なのは分かったので、最低限するべき事を教える。
そして……
>>298
「んな!?」
味方のはずの連邦軍所属機が突如市街地を攻撃する。
こちらの通信も遮断される。
飛んできたミサイルは作動しっぱなしのジャマーによって誘導を失い、機体への直撃は避けられた。
「えーい、稼働中の機体にまでハッキングするのか!この化け物は!」
幸い、一切の通信が途絶した状態でも戦う事は出来る。とはいえ……
「システム再起動完了……第1から第3のレーザー通信回線は軌道上に固定……GPS標的誘導システムは……ダメか。
第4と第5は奴らに向け……」
-
広島近海。
連邦軍の監視網がしかれているはずの湾内を、海軍に察知されず、悠々と進む一隻の大型潜航艇があった。
「遂に地球まで宇宙海賊がやってくるようになったか」
潜水艦の艦橋、艦長席に座る眼帯をつけた壮年の男が、通信士が読み上げた地上にいる清掃業者…世界各地に潜伏している彼らの工作員から送られてきた情報を聞いてつぶやいた。
その顔には予想されていた運命がいよいよ動き出した事に対する強い決意の色が見える。
「いよいよこの時が来た、というわけですね」
横に立つ副官の男が、艦長の強い決意を感じ取り、言った。
それに対し、艦長は静かに頷く。
「うむ…。異星人の存在が明らかになった今、人類はその文明の進歩を急がねばならない…」
横の副官にではなく、自分自身に対してそう…自らがこれから手を染める大悪事への言い訳を呟くと、艦長は艦内回線を開いた。
「全乗組員に告ぐ」
これから行われる戦闘に備え、調整や点検を行っていた乗組員達が、手を止め、艦長の声に耳を向ける。
彼らの表情は、瞳は、強い決意に満ち満ちていた。
「いよいよ、我々が償えない罪を背負う時が来た。
我々がこれから行う事は、いかなる言葉を尽くそうと、全人類に対する裏切り行為に他ならない!」
艦長の言葉に、しかし、乗組員たちの心は、瞳は揺るがない。
彼らには強い覚悟もまた、あったのだ。
「多くの屍の山を築き、世の中をいたずらに混乱に陥れる愚者の道
だが!私は確信を持って言う!この道は人類がその尊厳を守り抜くために、必ず必要となる道であると!
諸君!この修羅の道、途中で倒れる事も抜ける事も最早まかりならない!最後まで駆け抜けよう!」
おおおおおお!
艦内に乗組員達の声が響き渡った。
-
>>303
「安芸が・・・安芸の街が燃える。」
頭の中で状況を整理する。
恐らく、頭はあの道化のような機体・・・あれさえ叩けば。
だが・・・戦う為の手段が・・・。
(待てよ?幼き日に、母上から聞かされた語りに・・・。)
−12年前−
「空丸。あの天照像にはね、ある秘密が隠されているの。」
「かあさま、ひみつって何?」
「安芸に危機迫る時、毛利の血と意志継がんとする者は胸の前に立て。守護神、その刃となりて安芸を護らん。」
「むねに立てば良いの?」
「そう・・・あれは災厄を打ち払う、大いなる力なの。」
−意識が、戻った。
この語りが、真実かどうかは確かめる術はない。
だが、それでも!今まさに故郷を取り戻す為に「力」が必要だとするのなら!
「賭けてみる価値は・・・ある!!」
元鳳は判断するが早いか、天照像に向かって駆け出した。
元より惜しい命でもない、ただ護る為に力を欲して・・・。
-
>>299
―――日本上空―――
外からの者にとっては遠目でからさえも肉眼では捉えきれない速度に達していた両機
しかし搭乗している俺には流れる景色さえも判る程度だ
…いやヒツギにも判る筈だ、多分、きっと。…うん
もっとも、ウォームアップもそこそこで、この速度域でのインファイトは流石に無理があるが
(アンノウン…そしてA姫さんのAAAの預言、ね…)
時間にして基地を出てからコンマ1秒にも満たずにして
大きく抉られた大地が見え…そこを中心に街中が燃えているのが判る
クレーターの中心には巨大な人型と、そばには跪く紳士の様なピエロ
何故か宇宙軍仕様のレスポスが佇んでいた
…そして街を攻撃しているのは味方の筈のVFA-01である
「……カ、カオスだな。これを報告しても信じる奴が居ないだろコレは」
>「…遙々の長旅、さぞやお疲れの所でしょう陛下。直にこの星は…我らのモノと成りましょう」
思わず呆気にとられてこぼした直後に頭の中へ声が響く
バルクレイスに向けて個別回線を開く
「ヒツギ聞こえたか?
良くは解らない奴らだが…レスポスが側にいるのが引っかかる…どう思う?」
そう問いかけた直後、ゼロワン二機がこちらへ旋回しミサイル群が二人に襲い掛かる
「チッ…!なんて下手クソな…」
最高速を保ったままミサイルの軌道に対して最小の機動でゼロワン諸とも抜けた所でこちらのマイクロミサイルをゼロワンのテスラドライブに叩き込む
「ヒツギ!ゼロワン乗りはこんなモンじゃない!
…情報は足りないが、あの二機の特機のどちらかが操作しているかもな!」
ミサイルの直撃を受けた一機が紙飛行機の様に戦線から離れていく
【VFA-01A、Bがレオンとヒツギを攻撃。Bは離脱】
-
>>301
レオルドの様子がおかしい事に気が付いていたが、道化の口元は笑っている
>>302
ある方向から明確な敵意を感じ
手で日除けを作りその方向を見ると
「んー?おやおやおや?あれは……!」
エミリーの機体を見てつぶやく
「…なんだ雑魚か…」
小石を蹴るような仕草を見せる。
エミリーの方角に指を弾き
「おまわりさーん。こっちですよー。」
エミリーの周囲をビル越しに3機のレリエルがたちまち包囲する
スノウローズの右側面の通路と背後からレーザーライフルの砲撃が襲う
>>304
レスポスは気にも留めずに再びレオルドの方を振り返る
「陛下、もうしばらくの辛抱ですよ…イヒヒヒ!!」
-
>>307
景色を見る余裕なんてあるはずも無く、ヒツギは顔をしかめていた。
前回の戦闘ではGを殆ど感じなかったはずなのに、今に限っては酷い重圧を感じていたのである
先天的にG耐性が高かったとは言え、亜光速に近いフライトなど経験をしたことも無い。
>「……カ、カオスだな。これを報告しても信じる奴が居ないだろコレは」
「ブ・・・VFA-01Aが町を攻撃しているのか?」
息も絶え絶えにモニターを拡大し、その現状を見渡した。
すると操作もしていないというのに画面上に存在している道化師型の兵器がピックアップされる
『High Priority Target』・・・最優先目標の記述と共に
(なんだ、最優先目標・・・何か操作をしたっけか?)
>「ヒツギ聞こえたか?
>良くは解らない奴らだが…レスポスが側にいるのが引っかかる…どう思う?」
「俺にも良く分からない、なんか勝手にあのピエロへターゲットが優先されるんだけど・・・」
ターゲットを手動で切り替えている矢先、ゼロワンの攻撃が2人を襲う
操作に手間取っていたのか回避行動が間に合わずに爆炎が包み、黒い煙が視界を覆った
ターゲットへの着弾を確認したのか、
ゼロワンAが旋回を行おうとした時、黒煙を貫いて赤い機体が飛び出してきた。
腕の高周波ブレードが既に赤熱しており、ほんの少し焦げた後・・・どうやら切り払いを行ったもののギリギリで炸裂してしまったらしい。
「ちょっとミスったけど、逃がしたりはしない!」
後方からゼロワンAへと追いすがり、後方からスパリとウィングを両断。
バランスを失ったゼロワンはそのまま戦闘から離脱してゆく・・・
>>308
「レオン!俺はあのピエロに向かう!」
手動で切り替えたターゲットが消失したことにより再びピエロへと目標が優先された
何らかのシステム側の不具合かどうかは知らないが、最優先攻撃目標とされている以上行動は決まっている。
元々がEOTを搭載しているバルクレイスだ、不明な部分が多いこともありヒツギは気にも留めなかった
「こいつに当たって貰う!」
テスラドライブの出力を上げ、ピエロへと上空からの強襲を試みる。
赤く黒いデーモンが、まるで仇を見つけたかのように2対のカメラアイに埋め込まれた4つの瞳で睨み付ける。
広げた右の掌に赤い光が灯り小さな甲高い音と共に強力な熱の塊・・・プロージョンガンが3連射されたのだ
-
「何だよこの声…。」
突然上の小型スピーカーから発する声に驚くが、その声が反応した。
[私は、この機体を使うパイロットをサポートするAIです。]
「え、えーあい?、そんな機能説明書に乗ってないぞ?」
[分析中………、分析完了、どうやら記録されていませんが幾分か前に
一部のデータの消去があったようです、その影響でしょう。]
「そ、そうか、とりあえずこの状況は何とかできないか?」
[……、とりあえずこちらの誤解を解くことに専念しましょう
まずあの量産機の様な物を破壊するのが得策でしょう。]
「わ、わかった。」
>>304
[敵ではないようです、通信を繋ぎます。]
「そんなこと出来るのか?」
[えぇ、つなぐというよりもメッセージを送ります.]
「どうやって?」
[普通に貴方が言えばいいじゃないですか]
「スピーカーじゃん、まぁいいけど。」
そう言って、スピーカーを入れる。
「えぇっと、こちらはシュート・S・シュナイダー所属は無し、職業は……。」
[フリーの運び屋で良いでしょう。]
「フリーの運び屋だ。」
>>308
[とりあえず距離を置いた方が良いでしょう。]
「分かった。」
アドバイスしたAIの指示に従って距離を取る。
[今は信頼を取り戻すのが先決です。]
「でも武器は。」
[剣は後でいくらでも取り戻せます、そもそもこの機体は万能型ですので
他にも武器はあるでしょう?]
「いや、そうだけど。」
[とりあえず目からビーム出せや。]
「え?」
先程までの丁寧な口調が変わって驚く。
[ほら速く。]
「分かったよ。」
ボタンを押し、道化師に向かってアイビームを出す。
-
>>308
「チッ・・・!!」
やはり撃ってきた。
あれは伊豆に居た機体と同じタイプだ。
しかし、大型トレーラーで来た私はレリエルの攻撃を避けられるはずも無く、攻撃を受ける。
だけど、そのまま受ける訳じゃない。
攻撃を受ける前に、私は機体に乗り込んだ。当然、ダメージは受けたけど・・・
【HP:85%】
「やったわね・・・」
やられたらやり返す。これが宇宙海賊のやり方・・・
相手がどんな奴でも、容赦しない・・・
あのレリエルは連邦軍の機体。だけど、指揮を取っているのはあの道化師・・・
街を襲うって言うのもおかしい。遠隔操作も考えられる・・・
ならば・・・
「・・・・・・・・・!!」
私は機体から二体の人形を射出する。
ダミードール・・・その名の通り、ダミー人形だ。
これは見た目はスノウローズの本体と全然違う。
だけど、本体と同じ熱源を放つ。
モニター越しから見たら解りやすいけど、レーダーからは同じように見えるだろう・・・
「行くわよ!!」
ダミーを二体、遠隔操作しながら本体も同時に動かす。
その動きは三体バラバラに、相手をかく乱する様に・・・
遠隔操作なら、レリエルのモニターを見てない可能性も高い。
それに、ダミーには爆弾も仕掛けてある。本体がばれてもダミーをぶつける事だって出来る・・・!!
-
激突する連合軍とドローン…。
その戦況は、逐次潜水艦内に地上の清掃業者に化けた工作員…他にも広島近辺から急遽駆けつけた応援の工作員達によって観測され、逐次報告されていた。
「迎撃に当たっている連邦軍が一般部隊ではないな…」
バルクレイス、スノウローズ、YFA-01ヴァーミリオンそしてなぜか宇宙仕様のレスボス…。
試作機と登録コードの無い機体が中心の迎撃部隊だ。
その編成からは、連合軍がこれらの新兵器を早く実戦導入し、より強力な機体を作っていくための糧にしようという意欲が感じられる。
「連合とてただ無能者の集まりと言うわけではなかったか」
「惜しむらくは、これらの兵力、我々の手で消さねばならない事ですな…。」
宇宙人に対抗するために、宇宙人に対抗できる有能な存在を消さねばならない矛盾に、副長が渋い声を上げた。
「まだ、無能ではないというだけだ。彼等が有能な存在と決まったわけではない」
そんな副長に、艦長は眉一つ動かさず、返答する。
そう、まだ戦いは序盤。
本当にそれらの試作機部隊が宇宙人に対抗できると決まったわけではない。
「まぁ…それは我々とて同じ…」
「艦長!我々太陽の民の兵器は、地球より格段に上の技術を…」
「宇宙海賊は今まで連合の通常兵器をあのように用意にジャックなどできていない。奴等は別の組織だ」
艦長の言葉に、副長はぎょっとする。
言われてみれば確かにそうだ。
では敵は一体…。
「最も…」
不安な表情を見せた副官に、隻眼の艦長はふっと笑って見せる。
「何が来ようと負けるつもりは無いがな」
-
「はぁ、はぁ・・・やっとついた。」
天照像の胸部・・・その前に元鳳は居た。
成程、遠くからでは判別出来ないが近くで見ると確かに分かる・・・。
胸から溢れる、緑色の光。
(鬼でも悪魔でも構わん・・・安芸を護る為に力をくれ!!)
両手をつけると同時に、光が爆発的に勢いを増した。
水色と緑の光が天高く巨大な柱となって立ち上り、その中へと元鳳は吸い込まれていく。
(ここは・・・守護神の中、なのか?)
視界が戻るに連れ、その内部を見渡す。
機械らしい機械など何1つない・・・だが、自分の格好のみが変わっていた。
本能的に「理解」する・・・今、この格好を通じて守護神と自分は一体と化していると。
(我は火流羅・・・若き安芸の護り手よ、名は?)
「元鳳・・・毛利家二十七代当主、毛利元鳳だ。」
何処からともなく響く声・・・これは守護神の「意志」なのだろうか?
だが、そんな事は今はどうだって良かった。大切なのは・・・。
「安芸を護りたい・・・頼む火流羅、お前を力を貸してくれ。」
(心得た・・・敵は多勢なれど決して勝てぬ相手ではない。狙うはただ1つ・・・道化のみ)
意識を集中し、右腕にある輪刀をゆっくり構える。
全ては安芸の為、安芸の民を救う為・・・少年は覚悟を決める。
「毛利分家が当主、矩常が長男元鳳・・・参る!!」
安芸の守護神・火流羅、参陣。
(気力120、HP・EN共に100%)
-
「再起動完了……ターゲットロック……ん?上位コード?」
>>307,309
『……こちらは軌道防衛艦隊所属、電子戦艦ユーティライネンのエッシェンバッハ少佐だ。
先刻三機の未確認機が交戦しているのを発見した。
そのうち二機は何らかの手段で姿を消し、入れ替わりに現れた道化型の機体がもう一機の未確認機と当艦隊のレスボスを巻き込んでワープ、広島に移動した。ああ、ワープかどうかはよくわからんが』
通信が入り、ざっとあらましを解説する。
「……えーと、クーリマン伍長です。自分のレスボスは支援機なので、前衛お願いします」
レスボスからもレーザー回線で。
>>310
「フリーの運び屋、シュート・シュナイダーだな?
どこでその機械を拾ったか知らないが、あんたが主力だ。骨は拾ってやる」
スピーカーで言ってやる。
>>313
「こ、今度はなんだ!?」
-
>>311
「大丈夫か、エミリー」
恐らくはレイナが此方に派遣したのだろう、被弾した仲間に対して声をかけた
>>314
>『……こちらは軌道防衛艦隊所属、電子戦艦ユーティライネンのエッシェンバッハ少佐だ。
>先刻三機の未確認機が交戦しているのを発見した。
>そのうち二機は何らかの手段で姿を消し、入れ替わりに現れた道化型の機体がもう一機の未確認機と当艦隊のレスボスを巻き込んでワープ、広島に移動した。ああ、ワープかどうかはよくわからんが』
「こちらは伊豆基地から来た新型のテストパイロット、ヒツギです」
正規に配属された訳ではないので伊豆基地に所属ということは出来ない為
自らの立場を端的に伝えられる言葉を選んだ。
「ワープだって?理論的には一応証明されているけれど、まだ実戦に使われたなんて話は・・・」
>>313
>「毛利分家が当主、矩常が長男元鳳・・・参る!!」
大地を揺るがし、閃光を迸らせながら現れる緑の武者
輪の形をした刃物を握り、強い思いに裏付けられた軽やかな姿を見せる。
「こ、今度は武者!?」
ヒツギの機体、バルクレイスも敵と見間違えるような悪魔型なのだから人のことは言えないのだが
ピエロ、デーモン、武者・・・と仮想大会とも言える状況が一箇所で出来上がっていた
-
>>314
レスポスから状況報告をを受け、応答する
「同じく、伊豆基地預かりのレオンハルトだ。所属はスメラギ重工ってとこだ」
クレーターからほんの少し離れた交差点でトレーラーがレリエルらから包囲射撃を受けていた
>>309>>315
>「大丈夫か、エミリー」
>「レオン!俺はあのピエロに向かう!」
「わかった。無理はするなよ?俺はエフゼロを引きつけつつレリエルを黙らせる」
市街地を攻撃する4機のVFA-01の目の前を大きく旋回しつつスノウローズの方角へ
>>311
>「行くわよ!!」
ビルなどで姿を隠しつつダミーと共にレリエルへの接近を試みるスノウローズ
「ちょっと待てぃ!」
ダミーを狙い撃とうとするレリエルの背後からマシンキャノンを浴びせる
弾丸はレリエルの腕部を吹き飛ばし、背部スラスターを抉り、膝部を貫き包囲している一機を沈黙させる
「ここは市街地だ。誘爆は勘弁してやってくれ」
後ろから続々と迫るVFA-01を急上昇、緩急をつけた旋回などで引きつける
ミサイルはロックさえされなければ然したる驚異にはならない
あとはヒツギ達に掛かっていると言えよう
レリエルの内の一機がビルの脇から飛び出しレーザーソードを抜き放ち
スノウローズに切りかかる
-
>>310のやり取りに耳をほじって、その指先をフッと吹きかける頃
レオルドの眼から熱線が瞬時に延びる
「おやおや陛下、そんなに焦らなくても結構ですよ?」
レオルドは道化を狙った。しかし端から見ればその熱線はレスポスへ向かっている!
>>309
>「こいつに当たって貰う!」
その刹那、上空から赤い影が衝撃波を伴いながら現れ、超高熱の火球が降り注ぐ
「よろしい!当たって差し上げますよ!」
火球は道化に衝突する。一つ、二つ、三つ…しかし爆風は起きない
「…んー…惜しい!これはですねぇ〜気合いが足りないかも知れませ〜ん」
火球でジャグリングを始めると徐々にその速さは増していき、やがて炎の渦と化していく
「さぁ、これはチップです。あ、受け取らなくても結構ですよ?」
炎の渦は周囲を焼き尽くしながらバルクレイスを追いすがるように延びていく
>>313
巨大な光の柱が見え屋敷の方角に視点を移すと
>「毛利分家が当主、矩常が長男元鳳・・・参る!!」
輪刀を構える、古い言い回しをすれば傾いた鎧武者の姿が
「役者が揃ったようですねぇ〜…よろしい!本日の主役である陛下にトリを飾って頂きましょう!」
クレーターの中心に刺さる剣に向かい道化は手を叩き、軽い足取りで飛び回る
「…皇帝レオルード様レオルード様…おいでください…よっと!」
剣の正面に来たところで柄の部分に手をかざし、上へ上げると剣も同時に引き抜かれる
するとレオルドの影が剣へと伸びて影は剣を飲み込みながら大きな闇となり…
闇はそのままレオルドの姿へと変わり、クレーターの中心に腕を組んで佇む
【勝利条件・カイザーレオルードの撃墜】
-
>>315
「私の事は心配ないよ。ヒツギ、自分を只のテストパイロットなんて思っちゃダメだよ。
ヒツギは新型に載った、戦場に配備されたプロのパイロットなんだ。自信を持って!
テストパイロットじゃ、エドやブルースには勝てないわよ!」
私はヒツギに対して励ましの言葉を送る。
彼はさっき自分のことをテストパイロットだと名乗っていた。
恐らくは事実だろう・・・でも、ブラディアローのエドとブルースとやり合った相手だ。引き出せば化ける筈・・・!!
>>316
「・・・・・・・・!!」
嘗て宇宙海賊だった私は市街地でも被害を気にせずに戦っていた。
でも今は、レイナに雇われて戦っている・・・
恩人であるレイナを守る為だ・・・
でも、こんな戦い方をしたらレイナは怒るだろう・・・
「レオン・・・ありがとう!!」
私はレオンの言葉を貰い、その返事を返す。
「この装備でも・・・!!」
向かってくるレリエルの攻撃・・・
これに対しては、機体をジャンプさせる事で回避する。
機体が飛んだ先はレリエルの頭上・・・
頭上から、レーザーライフルを構えてレリエルに撃ち放つ。
レーザーライフルだけじゃない。頭部に搭載された機関銃も撃つ。
-
>>316>>318
「ありがとう2人とも・・・悪い、周りのことは頼む・・・!」
>>317
>「…んー…惜しい!これはですねぇ〜気合いが足りないかも知れませ〜ん」
「な・・・受け止めたっていうのか!?」
放ったはずの火球を何故か手玉に取られ、それを使ってジャグリングをはじめたではないか
まず火球を手に取るという点から余りにも不条理。
システム側が酔狂や道楽で最優先ターゲットにしたわけではない・・・ということか
>「さぁ、これはチップです。あ、受け取らなくても結構ですよ?」
回る火球はより激しく燃え上がり、点へとのびる巨大な炎の渦となった。
大気を飲み込んで真っ直ぐとのびる赤い柱はバルクレイスへと直撃する
「ぐああっ!当たりが深いか・・・だけど!」
炎の渦を叩きつけられたバルクレイスは黒煙を撒き散らし、真っ逆さまに落下を始める。
が、すぐさまバランスを立て直し両足と右手の3本足で地上へと着地
「お前の手口は分かった!」
走り出して初速を付けると、背中に取り付けられた巨大なテスラドライブが強烈な閃光を放つ。
その余波によって周囲のビルが震え、窓ガラスが吹き飛ぶ
速度を限界までのせて飛び上がるとそのまま足を突き出し、亜高速でクラウンへと突撃してゆく。
「コードL・W・A・・・ラストラスアサルト!」
飛び蹴り・・・構えてしかしただの飛び蹴りではない
脚部に取り付けられた大地をブチ抜く巨大なステーク・・・それによって吹き飛ばすつもりなのだろう
残りHP83% 気力115
-
>>313>>314
「どうやら、主力はあちらの様だ。」
レオルドで指を差しながら言う。
「あ、ラウディさん、そっち避けられて行くけど出力低くして撃ったから
当たっても当たり所が悪くなければ大丈夫だから。」
冷めた声で言う、避けられることを想定していたようだ。
「さて、問題は………。」
>>317
[どうやらこちらのコピー機のようです。
それとレーダーにあのコピー機の内部にソードの反応が見えます。]
「って事はアイツを倒せば剣は取り戻せるんだな?」
[えぇ、その通りです。]
「でもこっちはピンチだぞ?
エネルギーも残り少ないし。」
[貴方は何を言っているんです?
この機体は剣が無くともパンチやキックで戦えるでしょう?]
「おま!?、初戦闘でそんなことさせるのか……・」
[しょっぱなから剣で戦う貴方は何を言っているんです?]
「いや、そうだけど。」
[とりあえず今はあの方の援護をしましょう。]
「あの方?」
[あの機体です。]
するとレオルドの頭が勝手に動き、>>313の所を見る。
「あぁ、アレね。」
[とりあえず通信を送ってみましょう。]
「声で?」
[声で]
マイクに口を向ける。
>>313
「おい、そこのアンタ、こっちはあんま戦えないから前衛に行ってくれないか?」
現在の状況
パイロット&AI:気力100
機体:HP55% EN20%
-
>>315-316
『ヒツギ・ハヤセにレオンハルト・シュナイダーだな。伊豆に確認を取った』
エッシェンバッハを名乗った女の声と共に、両者の機体にレスボスの敵味方識別コードが更新される。
そして道化型の未確認機と、“レオルド”と呼称される無所属機。新たな機体には搭乗者の名前が割り振られた。
>>317,320
「……レオルドがデータリンク受け付けてくれないと……っておい!」
そのレオルドの放った熱線が命中し、ビームコートを焦がした。
「だから!データリンクつなげろ……ってどっから新手が……」
『伍長、仮称“レオルード”はナノマシンの集合体らしいとこちらで分析した。
より精密なデータを収集するため、攻撃して見ろ』
「了解。目標、“レオルード”……」
地上用にセッティングし直されたミサイルが新たな敵機に向かって降り注ぐ。
軌道上から照射された、数条の不可視測定用レーザーが道化やレオルードに刺さり、その位置を逃すまいと喰らいつく。
『そうそう、伍長。
あちらの毛利殿は当地を領有した公爵家の末裔です。失礼の無いように』
-
>>318
「変異したと言うのか・・・?」
(変異・・・と言うよりもあの機体自体の能力みたいなものなのかも知れんな。)
軽く驚いていると、火流羅の冷静な補足が入る。
戦った相手を模倣する・・・口で言えば「それだけか」で済むが実際は言う程簡単でもない。
何より機体自体の特性が変わってしまえば、その機体性能の急激な変化にパイロットの身体が追いつかない。
にも関わらず、あの機体は軽々それをやってのけた。それだけでも凡百の将兵より修羅場を知る強者である事の証明になると言えた。
「さて・・・どこを攻めるか?」
そう思案していると、肉声が届いた。
>>320
「おい、そこのアンタ、こっちはあんま戦えないから前衛に行ってくれないか?」
「承知致した。」
名前を呼ぼうにも向こうも名乗ってないのでどうにもならない。
(まぁ、今すぐでなくとも問題ないか。この戦いを超えてから改めて名乗れば良い)
そう結論付けるが速いか、元鳳は変異した機体に向けて火流羅を走らせる。
(狙いは?)
「肘か膝だ。」
火流羅の問い掛けにあっさり答える。
何故なら並々ならぬ装甲を有していたとしてもそこは人型機動兵器にとってその装甲を「張れない」のだから。
駆動部分はその特性上、どうしても多岐に渡る動きを可能にする為に装甲を薄くせざるを得ないのだ。
「本来なら首を狙うのが最良だが、まずは奴の動きを封じる。」
(そうすれば奴の眼を集められる・・・民が逃げるだけの、時間を稼げるか。)
「そう言う事だ。」
輪刀を構え、最速の動きをもって狙いを定める。
狙うは右腕の肘・・・。
-
>>318
スノウローズの放つ機関砲は噴煙を上げてレリエルに迫り装甲に孔を開けていく
光条がレリエルの頭部を穿ち、吹き飛ばした
その直後、左側面から、もう一方のレリエルが放ったミサイル六機がスノウローズに迫る
>>319
鼻歌まじりにバルクレイスの落下を見守る道化
>「お前の手口は分かった!」
そう言った直後、道化の左脇腹にバルクレイスの右脚が突き刺さり、凄まじい衝撃音と共に道化の背中が瞬時に膨張する。脚部に備えたステークが炸裂したのだ!
が…道化の笑顔は崩れない
「…試作段階でコレ、そして…パイロットがこの調子なら面白くなりそうですねぇ〜…」
【残りHP90%】
道化はそう呟きながら脇腹に刺さったままのバルクレイスの右脚を撫で回す
「あ、そうそう。早く抜かないと、今の衝撃、還ってきちゃいますよ?」
道化の背中が急激に萎んで行く!
>>321
その時ミサイルがレオルードと道化…ではなく周囲のレオルドとバルクレイスに向かっていた
レオルードの方角から応える。その声はレオルドの搭乗者と同じだった
「衛星軌道上から只のレーザー照射じゃ通信速度がこっちとじゃダンチなんだよ
意味わかるか?」
>>322
およそ、これまでの陸戦用の人型にあるまじき俊敏さで大地を駆け、跳躍し
既にレオルードの眼前、その輪刀の流麗で鋭利な刃は右腕部に迫っていた
凄まじい金切り音が辺りに響き渡る
が輪刀は腕部の装甲で食い止められている
レオルードは右腕を上げて二の腕を締めて防御していた
「…てめぇも俺の自由を奪おうってハラか?ならお前も敵だ」
シュートの声が頭に響く
もう一方の腕で胸部の柄を掴むと黒い波動と共に剣を抜き、火流羅の頭部目掛け縦一文字に迫る
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>>323
とっさにミサイルの自爆指令を打ち込むが、幾らかは命中したかもしれない。
『なるほど、あの測定用レーザーを感知するとは、池波正太郎の舌よりも敏感な柔肌ですか。
伍長、あの機体は直撃させる必要はありません。
周辺で飽和自爆させればセンサーの過入力で自滅する可能性もある、その程度の相手です』
レオルードが優位を誇った発言を、少佐は逆に弱点を露呈するものだと指摘した。
「……なるほど。後、レーザー光が貫通しなかった点も含め、立体映像では無いようです」
そもそも虚像ならミサイルを逸らす必要は無いかもしれない。勿論、虚像である事を隠す意味かもしれないが。
『さて、この宇宙には敵の倒し方が星の数程もある事を教えてやりましょうか』
「そんなに覚えられません」
軽口混じりに飽和自爆を試してみる。
照射中のレーザーもその状態では大部分が攪乱されるだろうが。
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>>323
「・・・・・・・・ッ!!」
やはり量産型・・・!!一機だけでは無かった・・・
空中で一機のレリエルを攻撃してた私はもう一機の攻撃を避けられるはずも無く、直撃を受ける。
ミサイル六機を諸に受けた機体は、体制を崩したが機体を回転させて受身を取る。
【HP:70%】
「私、決めたわ・・・守ってみせる・・・!!ヒツギやレオン、そして・・・レイナが居るこの星を・・・!!
暖かい人が居るこの地球を・・・!!」
私はビームランチャーを構え、レリエルに照準を向けて撃ち放つ。
エネルギーを濃縮した高濃度型のビームランチャーだ。
ヒツギやレオンだって戦っている。
私はさっきまで、レイナに恩を返すために戦っていた・・・
でも・・・ヒツギが私を心配し、レオンは私に市街戦での戦い方に関して注意を促してくれた。
二人は私の事を知ってた筈だ。でも、二人は私を信用してくれてる・・・!!
私は二人の言葉で、地球には優しい人間が居る事を知った。
地球の軍隊が私を疑って、信用してくれるのはレイナだけだと思ってたから・・・
でも、それは違った・・・!!私は・・・この星が好きになった・・・!!
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>>323
接触状態からステークが打ち出され、その炸裂音が街に響く
シリンダーが動き、そこから薬莢と共に噴煙が排出された・・・が
>「…試作段階でコレ、そして…パイロットがこの調子なら面白くなりそうですねぇ〜…」
「チッ! これでも堪えないのか!」
接触状態からでも物体を切断できる・・・それがこのバルクレイスの持つポテンシャルの一つ
足を掴もうものならその手を切断してでも退避するつもりだろう。
突き刺した右足を縮め、全身に取り付けられたスラスターを全開、さらに足を伸ばすバネの動きで無理やりに退避と回避をかねたのだ
>>321>>323
>「衛星軌道上から只のレーザー照射じゃ通信速度がこっちとじゃダンチなんだよ、意味わかるか?」
「なっ・・・!?」
離脱を行うということは空中にいるということ
さらに既に運動状態にある・・・その方向を後から変えるのは想像以上のエネルギーが必要になるだろう。
そんな状態で上の上、衛星軌道上からミサイルが降り注いできたとしたらどうだろうか?
バルクレイスとその周囲へ降り注ぎ、周囲が炎に包まれてコンクリートの破片が巻き上がった
「薄皮一枚、まだまだ・・・!」
炎を掻き分けてバルクレイスが立ち上がる、両腕に取り付けられた高周波ブレードがヒレのように大きく広がり
脚部に取り付けられた刃もまた伸びて全身が甲高い音を立て始めた。
高周波ブレードの振動音だ、エネルギーを持ち始めた故に少しずつ赤く赤く輝いてゆく
「この切っ先で触れて切る!」
上体を低くした独特の構えから駆け抜け、真正面からクラウンへ「すれ違いざまの横薙ぎ」として振りかざしたのだ。
残りHP:76%
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>>325
(………始末書どころじゃ済まないなコレ)
スノウローズの放つ熱線は狭い路地に足をとられていた事もありミサイルを放ったレリエルは当たった矢先で蒸発した
…ビームランチャーの弾道上の街並みを吹き飛ばしながら
「エミリー。今みたいに戦うしかないなら俺が相手になってもいいんだぞ」
エフゼロ部隊を引き連れつつ上昇、ひねり込んでの急降下からの中央突破…
操作が雑とはいえ。相手も機動力はある
がエクセリオンの白いボディをまともに捉え切れていない様である
(今はヒツギ達を頼るしかないだろうな!)
激突スレスレまでヨーイング建物の間に対して機体を水平に、交差点のビルを目安に急旋回、曲線を描きつつ上昇…
一応、パイロットは『味方』である為安易に攻撃出来ないのだ
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>>326
「…なるほど!君はあそこのれんぽーグンジンよりも賢いみたいですねぇ…で・す・が」
此赤き刃となりて道化に突撃するバルクレイス
そして全身のバネと突進力を乗せた一撃が繰り出される
しかし、その刃は虚空を切り裂くのみ
>>324
「唯一の特技が解析なのにぃ。君(ラウディ)のせいで彼(ヒツギ)のい〜い一撃が空ぶっちゃったじゃないかぁ」
バルクレイスの頭部に右手一本で逆立ちし静止している
左手は背中の時の様に膨張している
「いいですか?エッシェンバッハ少佐の読みは…10点くらいですかねぇ
レーザーが辛うじて持って帰った情報はせいぜい立体映像ではない。と言うことだけなんですねぇ」
いつの間にかバルクレイスでは無くレスポスの頭上で同じポーズで静止している
「それから…解りませんか?皇帝陛下のお言葉が…さっきミサイルを彼らに指定したのは…君自身なんですよ?
…なに要するにちょースピードと催眠術を使った…チャチな戦術ですよ
もっともそこの赤い出来る子には通用しなかったようですがイヒヒ…」
ミサイルを撃つ直前のレスポスに膨張した左手をあてがう
「コレ、そこの彼からのオ・ゴ・り♪」
衝撃波がレスポスに襲いかかろうとする
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>>328
「うわっ、こいつ何も分かっちゃいねぇ癖に」
『まさに“狂人の閃き”ですね……』
レーザーが情報を持ち帰ったのではなく、レーザーを当てられた対応から読みとれる状況を推測したに過ぎず、
『正答率が一割あると認めさせたなら……』
そこで少佐は言葉を切った。
(この道化、我々の通信を傍受しているだけか)
スピーカーに乗せたわけでもない自分の存在を口にした、つまりはそれだけの小物。
(とは言え、盗聴者として、ハッカーとしては優秀だ……)
『伍長、ジャマーのリミッタを……』
そこまで声が届いた所で、衝撃がレスボスを襲う。
ほぼ機能がダウンしたレスボスが、無誘導無管制の飛翔体をレオルード“の方”に吐き出し、崩れるように倒れた。
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