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汎用スレpart1

1 ◆vzVlxBPoGo:2011/09/26(月) 01:39:54 ID:lt3Zpmxg
スーパーロボット大戦世界の汎用スレです。
多様な場面のロールにお使い下さい
尚、戦闘は戦場スレでお願いします。

83【4】 ◆Tg./UqnJ52:2012/11/16(金) 08:20:59 ID:276WmNrY
【外伝「月を斬る剣」:余談】

「ふう……」

三輪剣術道場から出てきて、そんな吐息ともつかぬ声を漏らしたのは、黒色の軍服にこれまた黒色の軍装マントを羽織った、長い銀髪の女性。
年の頃は二十そこらといったところだが、同年代の市井の女性とは違った空気を持つ。
無論、その服装の影響もあるのだろうが、それだけでないこともまた、確かだった。

「年寄りの話は長くなりがちだな。まあ、おかげで興味深い話も聞けたし、良しとするが……」

ちらりと女性が目を向けた先には、黒塗りのいかにもな車と、その側に立っている、腰まで届くほどに長い、薄い赤色の髪が印象的な、
十代後半ほどに見える小柄な人物。
車の横に立っているその人物は、柔和な微笑みを女性に向けていたが、対する女性は呆れたような顔で額に手を当て、

「如月博士、長くなるから先に帰れと私は言ったはずだが?」
「ホテルに帰ったところで、話し相手の特尉が居ないのですから、結局暇になります。
 ですがこうして待っていれば、少なくとも帰る途上の特尉を拾える分、多く話せる。
 実に合理的な理由だとは思いませんか?」
「やれやれ……私は女性週刊誌の代わりか?」
「まさか! 安全保障委員会直属部隊の隊長を女性週刊誌の代わり扱いなどできませんよ。
 そんなことをしたら私の脳天に突然穴が空く怪事件が起こるじゃないですか!」
「君とは一度、うちの部隊をどう思っているか、よく話し合う必要があるようだな?」
「そうですか? まあ私としては、特尉と話せる話題が増えて嬉しいですけどね」
「君を喜ばすために言ったわけではないぞ。念のために言っておくが」

呆れと困りを7:3くらいに混ぜ込んだ複雑な顔をしつつ、「特尉」は黒塗りの車の助手席に乗り込んだ。
相変わらずの微笑みを見せていた、如月博士と呼ばれた人物もそれに倣って運転席につく。

「…………で、成果はどうでした?」
「面白い話は聞けたが、これまでと同じさ。消息不明。そろそろ諦める時期に来ているのかも知れんな、ミリア・シュヴァルツァーの捜索は」
「元トロイエ隊、とか元教導隊、とかのネームバリューがありませんしねぇ。
 知る人ぞ知ると言うか、マイナーな人物のようですし」
「しかし、その「知る人」から得られる情報にはほぼ誤差がない。彼女の師匠からのお墨付きも今日、得た。
 彼女の「特殊な技」……師によると「新月剣」という名だそうだが、その存在と効果は確かなようだ」
「にわかには信じられませんがねぇ、姿が消える、だなんて。錯覚の類なんでしょ、それ?」
「おそらくな。だがその錯覚は彼女に対した全員が経験したことであるし、その全員が彼女に敗北している点から見ても、強力な技能であることは疑いようがない。
 ……ああくそ、喉から手が出るほど欲しい人材だ」
「特尉の人材好きも変わりませんねぇ」
「やかましい、ほっとけ。そしていいからとっと出せ。腹が減った」
「はいはい」

はい、は一回でいい、と特尉が如月博士を小突くのと同時に、二人の乗った車は町並みに消えていった。
甲斐が地球に戻る少し前の話であった。

84ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/02/06(水) 14:32:36 ID:5O2EALSo
【プロローグ:継ぎ接ぎの爆撃機】
この世の何処にでもある戦場 何処にでもある前線 何処にでもある野戦飛行場
発着場には、その日戦闘を終えたPTたちが次々と帰ってきた

また一機 味方のPTが帰ってきた、装甲のあちこちには銃創が開けられ 所々剥がれ落ち 間接は火花を散らす
よほど集中砲火を浴びたのだろう、だが当のパイロットは何時もの事と気にも留めていない

ラーズアングリフ・ドロワナ 彼の機体、幾度となく出撃と被弾を繰り返し、そのたびに違う系統の装甲を無理やり貼り付けて使い続けてきた、継ぎ接ぎだらけの爆撃機

「ふぃ・・・」
機体をメカニックに預けて機体から降りる、そして共に生還した仲間とフィスト・バンプで喜びを分かち合う

「ニック 今日は敵の真っ只中に突っ込んでアヴェンジャーをぶち込んだんだ、貸しは高いぜ」
屈託のない笑みを浮かべるのは背の高い白人、名はゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル
火力支援が主な任務だガ、その度胸と技術、そして多少の運を駆使してそれ以上の活躍を見せる、この部隊のエースだ

明日は非番、これから最寄の酒場まで繰り出して、気の知れた仲間と酒を呑み、歌姫に色目を使い、カードでギャンブル
だが、そんな楽しみは、上官直々の出頭命令により霧散してしまうことになる

――――
「は? 転属命令・・・ですか?」
丸めてロッカーにぶち込んでいたよれよれの軍服に身を包み この基地で一番のお偉いさんの下にはせ参じたゼバスチャンは、突然の辞令に素っ頓狂な声を上げた
書類には、ここから遥か遠くに位置する島国、日本の伊豆基地への転属を命ずる等の一文が記されていた

「ですが・・・何故自分が?」
腑に落ちない。確かにこの基地では特に戦果を挙げるエースと呼べる存在だろう
だが入隊以来昇進に恵まれず、齢37で階級は軍曹である

言ってしまえば星の数ほども居る一下士官なのだ、ソレをわざわざ引っ張ってくるとは・・・
その質問にボスは肩をすくめるばかり、詳細な理由は分からないらしい

だが命令は命令だ、部下は黙って命令に従うのみ

――――
数日後、慣れ親しんだ戦場との別れ
これから始まるのは今までとはまったく異なる環境、異なる仲間、不安は山ほどあるが、ソレもまたいい経験だ

「アバヨ野郎ども!! 寂しくなるなぁ 死んだら地獄で会おうぜ!!」
見送りに来た友人達に挨拶を済ませ、継ぎ接ぎの爆撃機は一路 日本を目指して飛び立った

85メグたち、そのころ ◆E8ckRIIdug:2013/02/20(水) 21:59:54 ID:0ZowkPtk
 皆が会議室でブラインの話を聞いている頃、別室では……

「では博士、こちらでしばらくお待ち下さい」
「タイデグリー中尉はしばらくかかると思いますので」
「……分かりました……

 あら?はじめまして」

 メグがレミーの指示で待たされる事になった部屋には、既に怪しげな虚無僧がいた。

「やや、ウィルマース博士ですな。
 拙僧はタイデグリー中尉から博士の供をするよう頼まれた、参願(さんがん)と言う者で御座る」
「そうですか。わざわざありがとう御座います。

 と言う事は、レミーを待たず諏訪に行ってもいいのね!」

 そう言う事になりそうである。

86レオンのその頃 ◆NcltM1gQ/Q:2013/02/21(木) 22:44:50 ID:8a4ROJWI
ゲルシャドー撃退後あたり某所

「アンノウンからの攻撃が相次いでるってのに何で俺はこんな所に居るのかねぇ…?」

月面での軍事行動を連邦政府に問われ事実上の解体を言い渡され
イサムとの繋がりが強いとされる人物は監視付きの謹慎処分とされていた
珍しく今回は背広姿である
デスクには始末書の山があり椅子にもたれかかり隣でキーボードを軽快に叩く丸眼鏡の背広姿の男に話し掛ける…が
直後に男はデスクから取り出したUSBメモリを落としてしまう
すぐさまソレを拾い上げて男に差し出す。袖の下に仕込んだ同型のUSBとすり替えて

レオン「ほい」

男はソレを『確認』したのちレオンに返礼する

「貴方の事は知りませんが…拾ってくれてありがとうございます」

手慣れた手つきで差し替え再びキーボードを叩く
一方のレオンはタブレットを取り出して画面に目をやる
内容は月面での攻防の後のレイナ達の処遇についてである

(…今回に関しては某高所からの圧力により不問とはされたが、欧州支部からはより強い警戒が懸念される…か)

タブレットをしまうレオンを横目に男が話しかける
作業は続けたままだ

「そうでした。貴方にどう関係があるかは知りませんが明智氏がアンノウンを撃退したらしいですね。ひとまず部隊に欠員はなしとか…」

レオン「…へぇ。最近はホントに物騒だな」

そっけない風をするがつまりは全員無事…と言うことだ

87 ◆ehmeRCjCRw:2013/02/21(木) 23:20:50 ID:mH.gTu92
自分の思い通りにいかないと人のロールにケチ付けまくる人格破綻者の糞野郎 ◆NcltM1gQ/Qをよろしく!!!!!!!!!!!

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88ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/02/23(土) 22:16:10 ID:m2oThc9I
伊豆基地に接近してくる機影が一つ

「アレが極東、伊豆基地か・・・長かったなぁ」
ソレは何処にでも居る一下士官の乗る爆撃機だった

なにやら自分が到着する前にアンノウン(?)とドンパチがあったらしいが、伊豆の基地が無事と言うことは無事撃退ができたと言うことだろう
決して居心地がいいとは言えないコクピットの中、手元の資料に目を通していたが、そろそろ基地に呼びかけないと防衛システムのような何かで撃ち落されそうで怖いので

「通信開始っと・・・あー あー 伊豆基地へ、こちら今日付けで配置転換されたゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹である そちらの着陸位置を知らせ」
基地に向けて通信を行った

どうやらちゃんと話しは通っているようだった、基地からは着陸コースを指定するデータが転送されてくる行き先は・・・格納庫のようだ

――――――場面転換 格納庫へ――――――――

昨日まではなかった新しい機体がやってきた
ソレは恐らくラーズアングリフと呼ばれる機体・・・なのだろう

普通軍属についていなくても、PTの知識があれば、機体の判別などそう難しいものではない
何故恐らく・・・なのだろうと不確定な物言いをしたのか? ソレはその機体が余りにも歪であるからである

アノ機体の右足辺りの装甲は アレはガーリオンの物ではないだろうか?
腰の分厚い追加装甲は ゲシュペンストmk-2改タイプCのソレではないだろうか?

他にも細部を見れば、そこにあるのは他系列の物ばかり、よく見てみれば一部グルンガストのような特機のパーツをも組み込み
そのパーツを赤や黄で注意と書かれたテープでグルグル巻きにしてある、どう見ても正規の修理を行ってこなかった代物

傍目から見ればポンコツ、継ぎ接ぎのイメージをもたれること請け合いな機体が、彼に宛がわれたハンガーに納まった
ラーズアングリフ・ドロワナ 伊豆基地に到着である

89 ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/24(日) 01:51:06 ID:SVuPn4po
>>88
>「通信開始っと・・・あー あー 伊豆基地へ、こちら今日付けで配置転換されたゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹である そちらの着陸位置を知らせ」

『こちら伊豆基地航空管制……そちらを確認した、C滑走路への着陸を許可する。以後送信したデータを元にこちらの指示に従え』
通信に対して出てきたのは航空管制の人間だった、当然といえば当然の話だが。
その男の言葉を示す通り、昼間でも視認できるほど強力な光を放つ進入灯がルートを提示してくる
C滑走路は格納庫に最も近い、なにやらその近くに巨大なドックも見え、そこには既に戦艦が停泊しているようだ。
あれはセバスチャンが配属された部隊のものと見て間違いないだろう



一方その頃、部隊へと新たに編入してくる人物を迎えるためヒツギは格納庫に立っていた。
事前に受けた情報によると、まず名前はゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹
前は支援爆撃を主とする後方部隊に所属していたらしい

搭乗機はその前部隊の方向性に則り、ラーズアングリフに大型の実弾兵器を追加した代物とのことだ。
だがそんな事前情報は無しにしても『一目で分かる』とのことだったが・・・

「『ゼバスチャン』変わった名前・・・なのか?
 白髪のスタイリッシュなスーツ姿のジェントルメン、こうモノクルも付いてますみたいな」
それはセバスチャンだと突込みが飛んできてもおかしくない発想だ
実弾で後方支援というのも中々渋い、そこもヒツギが年配の方イメージを持つ要因になっているのだろう。



>昨日まではなかった新しい機体がやってきた

「お、来た!・・・か?」
一瞬にして語尾が怪しくなったのはやってきた機体の姿が起因していた。
自分が乗っている機体も決して趣味がいいとは言えないのだが、これは別の方向性でぶっ飛んでいた。

>右足辺りの装甲は アレはガーリオンの物
>腰の分厚い追加装甲は ゲシュペンストmk-2改タイプCのソレ
>他系列の物ばかり、よく見てみれば一部グルンガストのような特機のパーツをも組み込み

全体的にチグハグしているのだ、形状と左右非対称さがその印象を与え

>そのパーツを赤や黄で注意と書かれたテープでグルグル巻きにしてある、どう見ても正規の修理を行ってこなかった代物

それらを固定しているのであろうテープがさらに異彩を助長している
確かに書類をくれた担当が笑いながら『見れば分かる』と言ったのが頷ける。
無理やりに改修を続けて言った結果、同一の固体は絶対に作れないと言ってもいい領域になってしまっている
ずんぐりむっくりの体系と背負った巨大な砲塔がくラーズアングリフだと教えてくれるが、これはいい意味でも悪い意味でも一発で識別が可能だ。

「・・・フランケン」
ヒツギがその姿を見、称するように呟いた

90 ◆h9Hr5c.eFE:2013/02/24(日) 02:33:19 ID:XUbZy4Yk
>>88
「なによアレ。どんなのが入ってくるかと思えば、継ぎ接ぎだらけの出来損ないじゃん」
どうやら、その異質な容貌はマヤの美観には合わなかったようだ。
率直すぎる感想に対し、彼女の傍らに立つつばめは申し訳なさそうな苦笑いで応じた。
何故彼女達三人がこの場に居るのかといえば、軍による機体の査定を受けるために、たまたまこの格納庫を使用していたためである。
現在は静香が風姫に乗り込んで各部の仕様を説明している。
続く焔姫のシステムチェックに備え、マヤは既にLDMLスーツへの着替えを済ませていた。
ピンクのハイレグレオタードにキャットガーター等の扇情的な装飾、兎の耳のようなヘッドマウントデバイスを身に付けたその姿はバニーガールさながらであり、
必然的に周囲の目を引いているのだが、等の本人はまるで気にする様子もなく、腕組みしながら大型コンテナに寄りかかっていた。
「構造材がまちまちの増加装甲に、図面を引いて割り出したとは思えないあの形状…
あれって、現地回収を繰り返した結果導き出されたバランスなんでしょうか?
パイロットさんにとってはあれが最適解なんでしょうか? 気になります!」
マヤとは対照的に、つばめ(こちらは平服である)は嬉々としてラーズアングリフを眺めていた。
メカニックとしての経験も備えるつばめにとって、その左右非対称の武骨なフォルムは興味深いものらしかった。
夢見る乙女のごとく目をキラキラさせている戦友の姿に溜め息を一つ吐くと、マヤはコックピットらしき場所に注目した。
「乗り手が出てくるみたいよ?
ま、好き好んでああいう機体に乗る奴なんて、どうせネクラで悪人面の兵隊やくざに決まってるけど……」

91ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/02/24(日) 03:49:28 ID:Z/6gILz.
>>89-90
「はいはいよっと・・・向こうだな」

着陸態勢にはいるラーズアングリフ 
視界の先には、立派な戦艦が鎮座していた。あれが自分の配属される戦艦である甲斐だろう

「あんな綺麗な戦艦に・・・これで大丈夫・・・だよな うん きっとメイビー」
ドロワナって継ぎ接ぎだもんなぁと、一抹の不安を覚えながらも、強引に納得して考えないことにした

何はともあれ格納庫に入り、コクピットが開く
降りてきたパイロットのイメージと実際のギャップは ヒツギが100% マヤが50%といったところだろうか?

身長191cm 体重99kgという高身長にガッシリとした体格 金髪を短く刈り込み 軍服は長年クリーニングに出してきていないことが一目瞭然なぐらいよれよれと
正にセバスチャンという名前から連想される人物にはかすりもしていない、堂々たる軍人がそこにはあった

そして出迎えだろうか? まだ少年といっても差し支えないほどの彼に背筋を正し、敬礼をすると

「本日付でこの伊豆基地に配属されました ゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹でぇあります!! 以後よろしくお願い致します!!」
大きな声で ハキハキと自己紹介を行った、厳つい顔といい これだけを見れば厳格な職業軍人っぽく見えなくもないのだガ

「まぁそういうわけだ、仲良くやろうぜ少年 出迎えご苦労」
急に姿勢を崩し、屈託のない笑みを浮かべながら 少年の方をポンポンと叩こうと手を上げた

>>90
そしてあたりにキョロキョロと視線を向けていたら こちらを見ている少女が2人目に入った
しかもそのうちの1人はなんともセクシーなスーツを着ているではないか

「♪〜 こいつは目の毒だなぁ ひょっとして俺への歓迎の印かい? だが少なくても5年以上は経ってからもう一度来てくれ」
口笛を一つ、その悩ましい姿に笑みを浮かべるが、残念なことに自分のストライクゾーンに入るには、若すぎたようだ

もっとも入ったから何だという話ではあるが

「俺はここにむるまえ、後方支援を担当していたんだガ・・・性に合わなくてねぇ、一報いただけば最前線まで出張って火力支援を行うもんだから
 ただでさえ重装甲のラーズアングリフでも捌ききるのは至難の業」

「だから現地のメカニックに無理行ってパッチアーマーを取り付けてもらったってワケ
 確かに見てくれも悪いし、テープで止めるなんてパワープレイも入っているが、これが意外と動きやすいんだぜ」
きっとこれを受け持ったメカニックは職人と呼んでも差し支えない腕だったのだろう

他系列の装甲を無理やりくっつけながらも、全体の動きを損なわない、機械化の進んだ今、良い意味でも 悪い意味でも 旧時代的【職人】の作品と言えるだろう

「何はともあれ今日から仲間だ よろしく頼むよ少女たち」

92 ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/24(日) 20:03:18 ID:SVuPn4po
>>90
>「なによアレ。どんなのが入ってくるかと思えば、継ぎ接ぎだらけの出来損ないじゃん」

「流用できそうなパーツを片っ端から取り付けていったってことは
 それだけ長く継続して使われている=生還率高しって証明でもあるし、出来損ないって訳じゃなさそうだけどな」
思いのほか痛烈なコメントを残すマヤとは対照的に、ヒツギはその姿から機体の経験値を導き出した
あれらのパーツを無理を承知で組み合わせるということは、それだけ資材が不足しているということ。
不恰好でこそあれど、そんな中でも改修を受ける立場であったあの機体は歴戦の勇士といっても過言ではない・・・というのがヒツギの見解だった

「よくあるだろ、傷は勲章みたいな?」
カラッとした笑顔に茶目っ気のあるウィンクを混ぜて短くまとめてきた。
もっともこの見方ができたのは視野が広いというわけではなく、ヒツギの性格や趣向にも同一の方向性が見受けられるからというのが大きな理由だろう
結構な肉体系として、もしかしたら変な部分が共鳴したのかもしれない。

>マヤは既にLDMLスーツへの着替えを済ませていた。
>ピンクのハイレグレオタードにキャットガーター等の扇情的な装飾、兎の耳のようなヘッドマウントデバイスを身に付けたその姿はバニーガールさながらであり、

「っていうかその格好寒くないのかよ、そのスーツって皮1枚みたいだったはずだろ」
バツが悪そうに頭を掻きながらヒツギは尋ねる。
ここで「はず」という言葉が出てくるのは、彼が視線だけは絶対に合わせようとはしないからであった。
本人は照れを隠しているのだろうが、いくら平常心を取り繕うとも羞恥からほんの少し赤くなった頬は隠せていない。
年相応なのか、それともこういったことにヒツギ自身が免疫がないのか・・・

>「乗り手が出てくるみたいよ?
>ま、好き好んでああいう機体に乗る奴なんて、どうせネクラで悪人面の兵隊やくざに決まってるけど……」

「っとそうだった、いっけね忘れるところだった」
マヤの言葉で自分がなぜこんな所にいるのかを思い出し、ヒツギは気を引き締めた。
・・・内心はマヤと自分の予想、どちらがあっているか地味に勝負事にしていたりもしたのだが

>>91
>身長191cm 体重99kgという高身長にガッシリとした体格 金髪を短く刈り込み 軍服は長年クリーニングに出してきていないことが一目瞭然なぐらいよれよれ

なるほどそっちか!とヒツギは意味もなく頷いた。
名前のイメージに囚われていたけれど機体を考えればタンクトップが似合う屈強な軍人が出てきてもおかしくはない
そして方向性としてはマヤの勝利だ、自分で勝手にやってたことだが微妙に悔しくもある。
忘れないうちにと、ヒツギはゼバスチャンと合流したという連絡を送っておいた

>「本日付でこの伊豆基地に配属されました ゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹でぇあります!! 以後よろしくお願い致します!!」

「こちらはヒツギ・ハヤセ少尉であります!ようこそ伊豆基地へ!!」
そんなゼバスチャンにつられる様にヒツギも張りのある声と共に四肢をピンと伸ばし敬礼を行った。
だが直後にその表情は緩み、ニィっと歯を出して悪戯っぽさも残る笑顔に変わる。

その顔つきはまだ未成年であろう独特の幼さを持っていたが
差し出された手を、よくよく見るとその体は一介の軍人と比較しても良いほどに鍛えられている。
引き締まり硬く詰まった手の筋肉と独特の傷や豆から、手を強く握りこむような・・・
所謂格闘技をやっているであろうことも推測できるだろう。

「・・・っと先に断って置かないと行けないことがあるんだ。
 実は今、数時間前に起こったアンノウンによる襲撃事件についての情報を関係者から聞いている最中で
 本当ならもうちょっと上の部隊指揮官やら艦長やらが出てくる予定だったんだけど出払っててさ。」
なるほど確かに、基地内が少し慌しいと思ったらそういうことだったらしい。
ただ出迎えにしては、既にパイロットが搭乗していることが伺えるヒュッケがスタンバイをしていて物騒だったり
こういった事に慣れているようには見えない少年が対応に出向いていたりするのはそのアクシデントが原因のようだ。

93ユウセイ  ◆JryQG.Os1Y:2013/02/24(日) 20:35:43 ID:biyYEwF2
「さてと、見に行きますか。」
アスト博士に、搬入機のメンテを変わりにやれと、言われたので
喜んで、行くことにしたユウセイ。
(正直言って、あの空間息苦しかったし。)
(大将や、河嶋大佐には、また今度聞けばいいか。)
そんなことを思いながら、行くと
「………何だ、あれ?」
ゲシュペンストのC型、ガーリオンのパーツ
そして、グルンガストの、パーツまで
「どうしたら、ああなるんだ?」
ユウセイにしては、まともなツッコミ
「えっと、この機体のパイロットさん居ますか?」
「メンテをするんで、テープ外すのと」
「出来れば、無理矢理付けた、パーツの場所を教えてくれると助かる」
「交換とかも、考えるから少し時間をくれ。」
「それと、ヒツギ、出来れば、メンテ手伝ってくれると良いけど、どう?」
流石に、こんなにゴテゴテした機体を相手すんのは大変なんで、応援を求める。

94五味中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/02/24(日) 22:04:05 ID:o5Tq.RUE
「や、もう来てたか」
 やや遅れて、一人の士官が駆け寄ってきた。

「当基地所属、五味淳一中尉だ。
 本当は甲斐の士官が来るはずなんだが、ちょっとタイミングが悪いみたいでな……」
 五味はそのあたりは全く知らない。

95ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/02/24(日) 22:52:34 ID:Z/6gILz.
>>92
「おっと 少尉殿で有りましたか これは失礼を」

自分よりも一回りは年齢が下な少年が仕官であることには、多少なりとも驚きの声をあげたものの
最低限の敬語を使うのみで姿勢を正したりはしなかった

差し出された手に応じるように握手をしてみれば、なるほど 少年ではあるが決して若造ではないようだ
それなりの修羅場を潜り抜け、実力をも伴って仕官の道を歩んできたのだろう、ケツで椅子を磨いているだけだった前の上官に紹介してやりたい気分だ

「何者かの襲撃を受けたことまでは、すでに把握しています・・・が その詳細まではこちらの耳には入ってきていません
 そのアンノウンとは先の戦争、エアロゲイダーのようなどこぞから来たかも分からぬような連中で・・・?」

少し眉間に皺を寄せながら質問してくる、あの時の戦争ではたくさんの友人を失った
アノ戦いの再来ともなれば、否応にも緊張が走る

「この後すぐにでもお偉いさんに出頭をと考えていたが、関係者から事情を聴いているとなると、少し時間を置いたほうがいいようですな
 自分も有事に備えてスクランブルに備えていましょう」

>>93
ハヤセと話をしていると、向こうからもう一人誰かがやってくる
見たところ目の前のハヤセよりは年上、だがこれもまた自分よりも年下の男

「なんだあれって? 酷いなぁ、だれがどうみたってラーズアングリフじゃないか」
きっとどう見てもラーズアングリフに見えないから言ったんだろうけど

「俺がコイツのパイロットだ、ゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹 以後よろしく頼む
 俺自身はコイツの何がどう変わっているのかよく分からないんでな、現地のメカニックにデータをもらってきたんだ」

そういってユウセイにデータを見せる
そこには全装甲の85%が別のパーツである上に、左腕にいたっては丸々量産ヒュッケバインの物を取り付けられていた(しかもそのパーツを覆う装甲もまた別系統のもの)

「テープを外すのは別にいいんだが・・・交換か、純正パーツだけだと脆いんだよなぁ」

腕を組みながらさらりと問題発言、重装甲で有名なラーズアングリフの装甲を脆いと一蹴する 
それだけ特攻が多く、被弾前提の戦いをしてきたが故の物言いであった

「ついさっき、アンノウンに襲撃されて、動ける機体はスクランブル待機しているらしいし、時間がかかるならまた今度にしてくれ
 ADテープはこれからこの基地へと届く予定だから、ソレを使ってくれ」

その言葉通り、いくらも時間が経たないうちに、伸縮性と耐久性に優れた巨大なテープが届くであろう

>>94
「ゼバスチャン・クルト・ヴェルナー・リューデル軍曹であります、基地襲撃の件は、すでに把握しています」
やってきた男、少年少女だらけの格納庫で、やっと見かけた同年代の男に敬礼をする

「兎に角災難でしたな、DCだけでも厄介だと言うのに、この上意味の分からん連中まで乱入してくるとは
 本当はすぐにでも艦長にお目通りをと考えていたのですが、関係者による情報提供はどの程度かかるでしょうか?」

96五味中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/02/24(日) 23:11:19 ID:o5Tq.RUE
>>95
「いやまったく……敵も味方もよく分からなくて……
 分かりやすいのは彼(ヒツギ)くらいだ」
 少なくとも中尉の視点では、今いる中ではヒツギが一番まともである。実は巻き込まれた現場を見てた訳だし。

「……ここだけの話、さらに怪しげな“協力者”が現れてな……偉いさんはそっちの話を聞いてるんだ。
 後、元大佐が暗殺されたとか」

 つまり、何も分からないも同然である。

97ユウセイ  ◆JryQG.Os1Y:2013/02/25(月) 14:29:58 ID:zHtnw9Hs
>>93
「中尉。どうも、」
適当に、挨拶を済ませる。


>>94
>>「何だあれって、酷いなぁどこからどうみても、ラーズアングリフじゃないか」
「えっと、ラーズアングリフ?」
いや、頭とか見れば解りますけど、問題は、
ゴテゴテしすぎなんだよ。醜いんだよ。
ラーズアングリフが、可哀想だ。
>>「俺が、こいつのパイロットだ。※中略〜現地のメカニックにデータを貰ってきたんだ。」
「自分は、ハヤミユウセイであります。データ有り難うございます。」
「早速、拝見 …………何だこれ?」
全体の85%が、別物?しかも、量産型のヒュッゲをそのまま?
(はぁ、参ったな。)
「取りあえず、まぁ今やれることは、」
「ヒュッゲバインの腕を変えましょう。今ある、奴でゲシュペンストのC型を使います。」
「左右をパージして、接続その上にADテープを」
「他のパーツもテープを戻し、パーツだけ必要な奴だけ変えましょう。」
「それなら、半日で終わります。どうでしょう?軍曹」
そういい、セバスチャン軍曹に、提案する

98五味中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/02/25(月) 23:07:57 ID:r0KERC3k
 その時、メグと虚無僧が格納庫を通りかかり、
「わー、英語で言うパッチワーク、独語ならフリッケライね?」
「メアリ・シェリーの言うフランケンシュタイン'sクリーチャーで御座るな」
 ひどい言われようである。
>>97
「簡単に言うなよ。それを半日で終わらせるほどの余力はこの基地には無いから」 
 後ろに回ってユウセイの頭を小突こうとする。
「まぁ、そこまで変えるならいっそ新しいのを持ってきた方が早くないか?」
 それが出来るくらいなら既にやっているだろうが……

>>92
「ああ、ヒツギ・ハヤセさん……ですね……

 レイナの事、よろしくお願い致します」
 そう言いながらヒツギに頭を下げるメグであった。

99 ◆h9Hr5c.eFE:2013/02/26(火) 15:13:56 ID:wv95jXP.
>>91
「あん? なんでこのあたしがあんたみたいなムサいオッサンを歓迎しなきゃいけないわけ?
勘違いも甚だしいってのよ」
顎を上げ、思いきり侮蔑の視線を投げ掛けるマヤ。
年上相手だろうと一切ブレがない。
その横でつばめが申し訳なさそうに縮こまりつつ、会釈を返した。
「……や、やっぱり、現地改修を施された結果なんですね。参考になります」
奇跡のバランスで纏め上げられた機体は、否応なしにタフさと継戦能力の高さを匂わせる。
ちょっとやそっとのダメージや悪環境などはものともしないであろう。
つばめは瞠目しつつも、一方で実際に整備や修理をするとなると大変そうだと感じていた。
複数メーカー、複数機の部品が入り交じっているのであれば、小さな基地では部品のストックが揃わない可能性もある。
裏を返せば、それは整備や補給が満足に受けられない状況に対し、進んで適応していった結果とも言えるのだろうか。

>>92
「ふーん……なんか、よくわかんない。そういう考え。
あたしは焔姫が、ああやっていつでもピカピカじゃないとヤだしさ」
遠方のハンガーに固定されている焔姫を見やるマヤ。
その視線からは、愛機に対する思い入れの深さが感じられる。
恐らくその点だけは、ゼバスチャンとの共通項と見ていいだろう。

(壊れるたびにピカピカに戻すのは私のお仕事なんですけどね……)
つばめは苦笑しつつ誰にも気付かれないよう小さく溜め息を吐いた。

100アイザック ◆Iny/TRXDyU:2013/02/26(火) 20:05:17 ID:RkP1BtGg
ふと皆は気付く、さっきから無線が鳴っている事に

『いい加減返事をしやがれ!!
こちらアイザック・越前伍長、KOT機体と共に転勤してきた整備士だゴラァ!!』

通信を開いてきたのはそんな怒声。
外を見ると、機体一機分の大きさの輸送機が見える
男だとはわかるが、どことなく声が甲高い為、おかしさが沸いてくる。

というかモブ共がその声で爆笑している

101ユウセイ  ◆JryQG.Os1Y:2013/02/26(火) 21:03:35 ID:EkGyBus.
>>98
「ですよねぇ。」
(やっぱ、アスト研究所並には無理か。)
五味中尉のツツく攻撃を、ものともせず、というより、ツツいた中尉が痛そう。
「じゃあ、責めてヒュッゲバインを、ゲシュペンストタイプCに変えましょう。」
「残りは、余裕のあるときに。」
再提案してみる。
>>100
「さてと、パーツの確認してきますね。」
無線は、スルーで、そぞくさといったん格納庫を後にする。

102 ◆zwG.6Bg2jY:2013/02/26(火) 21:34:30 ID:enDoEQYM
>>93
ヒツギはユウセイをジト目で睨み付けた、ヒツギは見て分かる通り職務中である
目が「後にするか俺以外にしてくれ」と訴えかけてきているのが分かるだろう

>>99
「うーん、鉛筆をそのままの形で使う人も居るけど、握りやすいように削ったり折れたら繋ぎ合わせたりって人も居るだろ?
 でもだからって大切に扱ってないって訳じゃない、折れた鉛筆を繋ぎ合わせて使うなんてよほどの愛が必要だしな」
ここで鉛筆が出てくるのは流石学生と言うべきだろうか。

「だからあれはあれで、言葉を借りるなら『ピカピカ』なんじゃねぇかな
 方向性はちょっと違うかもしれないけど」
まとめた後に、自分の発言に対して今一うまく伝えられないと頭を傾ける
もう少し頭がよければ分かりやすく伝えられたかもしれないが、ヒツギにはこれが精一杯であった

>>95
「あー・・・少尉って言ってもこれはこう、叩き上げ?ちょっと違うか」
握られていないほうの手をぶんぶんと振り、自身の階級について否定的な行動を示す

「俺は試作機のパイロットなんだ、元民間人」
先ほどこういった事情になれていなさそうとは言ったが、ヒツギは慣れていない所かまともな軍人ですらなかった。
ヒツギは自身の境遇について説明を始める。
パイロットスクールに通っており、そこの代表として基地での演習に参加する予定だったこと
タイミング悪くその場をアンノウンに襲撃され、一部関係者のみに公開している最中だった試作機を動かしてしまったこと
運が良いのか悪いのか、自分にしか使えなくなってしまったこと。

「ただそういう機体に乗る以上、無階級のままだと内外に示しがつかない。
 多分俺が考えてるよりも深い事情があるんだろうけれど、そんなこんなで少尉まで吹っ飛ばされたんだ
 だから階級とか気にしないくれよ、事情を知ってる人は大体気にしないし」

>そのアンノウンとは先の戦争、エアロゲイダーのようなどこぞから来たかも分からぬような連中で・・・?」

「そこらへんの説明は後で受けると思う、外にも中にも敵が居るから色々とごっちゃになってるんだ」
中の敵はDCの残党と見て間違いないだろう、そして外・・・ということはエアロゲイダーという例えは遠からずということか。
だがその2つだけだと『ごっちゃになって』という表現はおかしい、つまり外の敵は1つではないと捕らえるのが妥当である

>自分も有事に備えてスクランブルに備えていましょう」

「それは大丈夫、待機の数は足りてるはずだ
 ただちょっとだけ待っててくれないか、一応もう一人来る予定なんだが・・・」

>>98
>レイナの事、よろしくお願い致します」

「え、レイナ?」
突然現れて突然そんなことを言い出した少女に面食らっているのがすぐ分かる。

「あ、あぁ・・・」
反射的に返事はしたものの、その答えは歯切れが悪い。
レイナが倒れた原因はヒツギにあり、そのことが突っかかりになってしまっているのは当然のことだろう

「・・・俺に何ができるかって話だけど、俺は何かができる存在になりたい、とは・・・思ってる」
目を伏せたままで相変わらず歯切れが悪い言葉だが、それは否定的な言葉ではなかった。
わずかだが、その小さな呟きには確かな意思が込められていた

「じゃなくて中尉、もう一人来るって言ってた・・・えーっと確か・・・」

>>100
>こちらアイザック・越前伍長、KOT機体と共に転勤してきた整備士だゴラァ!!』

「そう、アイザック!!・・・って、え?」
彼の悩みを見事に解消してくれた声、聞けばそこらじゅうから流れてくるではないか。

「・・・どうやら到着したみたいだ、もう少し待とう」
ため息交じりに待ち人の到来を迎えることを伝えた

103アイザック ◆Iny/TRXDyU:2013/02/26(火) 21:53:35 ID:RkP1BtGg
>>101
『ちょっ、マジお願いします!
誰か入る許可ください!』

切羽詰まった声で呼びかける

>>102
『こんなことなら上官を殴ったりするんじゃなかった方がよかったかもしれない…』

そんな呟きが聞こえてくる

104五味中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/02/26(火) 22:06:19 ID:i0RnIwiM
>>100
「おっと、そうだった」
 他の士官や管制官や諸々と受け入れ準備を始める。
>>101
「後でパイロット本人と相談しな。とりあえず場所空けてくれ」
 行っちゃった。
>>102
「あなたがレイナにとって特別な存在だという事は存じております。
 ただ、レイナはあんな人ですからその事を半ば無意識に気付かないでいようとするんです。
 忘れないで下さい。彼女が“女の子”だという事を」
 ここで一度言葉を切る。
「男には無理でもやらなくてはならない事があるのは存じています。
 でも、女はそう言うわけにはいかないんです。だから、せめて、側にいてあげて下さい」

 ここで、虚無僧がヒツギに助け船。
「こういう長い話は、頭と終わりだけ聞いていれば内容の六割はわかるで御座るよ」

105ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/02/27(水) 00:15:13 ID:DuMGFhs2
>>96>>98
「敵か味方かも分からない・・・か
 オマケに怪しい協力者、もう何が分からないか分からないってやつですなぁ」

なんとも煮え切らない答えに渋い顔をする

「元大佐といわれても自分には誰だか分かりませんな
 佐官なんぞ星の数ほども居ますし、元が着いちゃ最悪星の数よりも多いかもしれません」

しかも今日赴任してきたばかりの自分からすれば、佐官は下板前線基地のお偉いさんぐらいしか知り合いが居ない
などと考えていると、格納庫を通りかかる女性と籠をかぶった怪しい何者かが通りがけに何か言ってきた

「ヘイヘイ コイツはドロワナって立派な名前があるんだ、好き勝手呼んでくれるなよ」
そんな2人に指差して訂正を求めた

>>97-98>>101

「今のところ、挿げ替えた腕に問題は起こっていないが、必要ならばお願いしようか?」
提案に乗ろうとしたが、五味中尉のことばによりソレは難しいようだ

「同じタイプCならば、腕にマシンキャノンがついていたはずだなぁ・・・アレを使えるようにしてらおうかな?
 流石に重装甲の腕に弾薬まで乗せたら重量過多になっちまいそうだがな」

そして新しい機体を云々という五味中尉に対しては

「その提案は嬉しいですが、このドロワナは自分にとって非常に思いいれのある機体なんです
 せめて大破して修理できなくなるまでは、コイツに載せてください」

そう言って提案を拒否した

>>99
なんかものすごい勢いでこちらを見下げている少女 だがその物言いに激昂することもなく、むしろ手を顎に当てて
「これが噂に名高き日本の『ツンデレ』か・・・うん 悪くない」

一つ頷きそんな物言い、的外れ? いいえわざとやっているのです
「確か基本形は頬を赤らめつつ最初の文字を二階続けた後、最後に『だから』をつけることと有ったが・・・アレはきっと応用編だろうな」

少女に臆することなく 少し意地の悪い笑みを浮かべながら言ってみる

「こんな継ぎ接ぎを参考になるといってくれるなんてね、きっと現地のメカニックがむせび泣くだろうな」

>>101
「あ・・・えぇと・・・ご苦労様?」

なんか無線で喚いている男が居るので、普通に労をねぎらった
というか自分も今日赴任してきたので、メカニックを何処に向かわせればいいのかが分かりません

>>102
「民間人が試作機のパイロット・・・ソレは一体どこのジャパニメーションだい?」

しかも出世街道に関しては完全に負けているというオマケつき 負けだけにオマケ・・・ナンチテ
とりあえずエライ苦労を重ねてきたことはよく分かった

「軍人としちゃ階級は絶対的なものだガ、お前さんが気にするなと言うのなら容赦はせんよ、気兼ねなく少年と呼ばせてもらおう」

そして今回戦ったというアンノウンについての説明が入る だがどうにも話が難しすぎて 自分の脳の処理を超えてしまった
「・・・う〜ん よく分からんが敵っぽいことは確かなようだな まぁ戦わねばらならんのなら、やつらは俺らの敵だ」

106アカリ ◆Tg./UqnJ52:2013/02/27(水) 12:35:40 ID:UtS.4aBs
>>100
「……………………………………………………」

軍用のほとんどの周波数帯でアイザックという男がわめき散らしている中、
凄まじい不機嫌オーラを漂わせてアカリがセバスチャンたちの居る格納庫に現れた。
軍服の上着を脱ぎ、下ろした髪の所々が跳ねているという、仮眠室からそのまま出てきたような状態の彼女は、
手近な整備中の71式戦車にツカツカと歩いていくと、戦車を整備していた整備員たちに通信機を使えるかを訊いた。
整備員達は始め、アカリの姿を見て、作業の邪魔だから適当にあしらおうと考えたが、
すぐに彼女の放つドス黒いオーラに気付き、慌てて戦車の中から通信機のマイクを取り出して彼女に渡した。
「ありがとう」と表面上は穏やかな調子でマイクを受け取ったアカリは、アイザックに通信を繋ぐように頼む。
蛇に睨まれた蛙と化した整備員が通信を繋いだことを告げると、アカリは深く息を吸って、

「やっっっっっっっかましいのよ、このアホンダラァァアァッ!!!
 管制塔の指示に従って着陸、格納庫前までタキシング、これくらいフライトシムやってる小学生でも理解できるわよ!!!
 管制塔からの指示が聞こえないの!? それとも指示が出てないの!?
 出てないのならアンタ、正規のフライトプランで飛んでる機体じゃないってことよ!! 不審機なの!!
 高射砲で撃ち落としてやりましょうか!!?」

アイザックの怒声に相当おかんむりの様子で、普段の彼女からはまったく想像できないような怒鳴り声をあげている。

107アイザック ◆Iny/TRXDyU:2013/02/27(水) 16:39:36 ID:R1uNQXy2
>>106
『んだとゴラァアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!
小学生でもできるだとぉ!?、このアバズレが!、理解できてもやることは出来んだろうがボケェエエエ!!
指示が飛んできたのがついさっきなんじゃあ!!』

こちらも怒声で返す。
単語の意味が一部間違ってもいるが。

『おうおう!、撃ち落としてみ…いや、撃ち落とされてもむしろこれ作ったやつらからすればむしろ万々歳か…。
俺が怪我するのは問題になるだろうが機体に関してはむしろありがたいかもしれないな』

と、言う言葉がアカリの耳に入ってくる

『まぁいいや、これより入港します』

その言葉と同時に輸送機が入ってくる。

108ユウセイ  ◆JryQG.Os1Y:2013/02/27(水) 16:58:07 ID:uR7TGx6g
>>10
「ええ、出来れば、下手すれば、そこだけ集中攻撃食らいますよ?」
「了解しました。では」
パーツの付け替えの用意をする。
>>106
「クレマチ伍長?どうしました?」
あんまりにも、念がドス黒い。
そして、
「…………怖っ」

怒鳴った瞬間に、耳を塞いだけど、なおうるさい。
>>107
「お前も、叫ぶなぁ!!」
そんな、若干キレた叫びが、ユウセイから、繰り出され。
基地で、よく響いた。

109五味中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/02/27(水) 21:49:30 ID:QenNyhJ2
>>106-107
「いちいち騒ぐなっ!!」
 その他大勢を代表して一喝、後は普通に着陸した輸送機を誘導して所定の位置に着けた。


「……そういや、PTキャリアはまだか」
 リリーのヒュッケバインの回収班に預けたキャリアは実は伊豆基地に帰っては来たが、残骸を納めたカーゴを機密エリアに降ろすのに手間取っている、らしい。

>>105
 それはそれとして少女と虚無僧は、
「ごめんなさい、こういうのには詳しくないので」
「ご無礼仕った、なにしろ拙僧らはたまたま呼ばれてきた民間人で御座ってな」
 素直に謝ったが、
(泥縄みたいだ)と、若干名が思ったのはみんなの秘密である。

110アカリ ◆Tg./UqnJ52:2013/02/27(水) 21:52:47 ID:UtS.4aBs
>>107
「ハアアアアアアッッッッ!!?
 理解出来てもやれないですってェ!? そりゃアンタにはやれないでしょうよ!!
 市街戦やってまだ一時間かそこらしか経ってない微妙な状態の基地に向かって無線でわめくような、
 ノータリンのクソ馬鹿にはね!!!
 アンタみたいなクソ馬鹿の貧相なお手々が、輸送機なんて上等なものを動かしてると思うと怖気が走るわ!!
 それに何ですって!? 指示が今来たばかり!? ウソつくんじゃないわよこのスットコドッコイ!!
 イラついた根性無しの豚がピーピーわめき始める前に、普通は指示が出るはずよ!!
 少なくともこの基地の管制はそんな指示漏らしなんてアホなことやらかさないわ!!
 それが無いってことは、アンタやっぱり…………ってぇ、あンのクソ馬鹿、無線切りやがったわね……!!」

ノイズしか返してこなくなった通信機のマイクを整備員に押しつけるように返したアカリは、戦車を降りてまたツカツカと歩き始めた。
その先には、フライヤーモードで駐機しているビルトラプター。もしや、と青ざめた整備員が小走りでアカリを追いかけ、

「お、おいおいクレマチ伍長、そんな怖い顔して何処に行くんだ?」
「決まってるでしょう。道理を弁えないクソ馬鹿の乗ってる輸送機を撃ち落としに行くんですよ。
 どう考えても不審機ですし…………相手もそれを望んでるようなこと言ってましたし」
「ま、待て! 今、確か越前だか越後だかわからんが、そんな感じの名前の整備員が一人、
 ここに転属になってるのを思い出したんだ!」
「……だから、なんです?」

歩みを止めたアカリが、視線だけを横に並んだ整備員に向ける。
地獄の釜の底を映したような彼女の瞳に射貫かれ、整備員は思わず「ヒッ」と悲鳴を上げたが、
そのまままた歩き始めたアカリを、なけなしの勇気を振り絞って後ろから羽交い締めにした。

「止めないで下さい!! 私の……いえ、基地の安全と平和のために、私にあの馬鹿を撃たせてください!!!」
「わかったから! 後で俺らがきつーく言っとくから!! だから止めてくれぇ!」

ほとんど嘆願に近い声を上げた整備員は、集まって話しているセバスチャンたちに向かって振り向き、

「あんた達、この子の仲間だろう!? 頼むから一緒にこの子を止めてくれ!!
 でないと、味方殺しが一人出ちまう!!」

やっぱり嘆願めいたことを言った。

111五味中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/02/27(水) 22:50:09 ID:QenNyhJ2
>>110
『クレマチ伍長、もう終わったぞ』
 無線機から返事があった。
『その輸送機は今着陸させたからな、泣こうが喚こうが。
 ただまぁ、色々連絡が行き届いていないのは確かだから航空管制の方にはこっちから苦情の文面を送付しておく』
 スピーカーの向こうでは(これぐらいにしておけ)という顔をしながら。

112ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/02/28(木) 00:57:47 ID:rDKjn6gc
>>108
「ビーム上等レールガン上等、被弾が怖くて空が飛べるかってんだ その為に追加装甲を貼り付けてんだから」
集中砲火もなんのその 腕が捥げようとも、スーパーアヴェンジャーを前線に送り届けることが出来ればそれでいい

「あいよ 頼んだ」
何はともあれ、腕の付け替えを行う少年に言った

>>109
「うむ、分かればよろしい」

大仰に頷く、名前には拘りが有るようです
パッチワークじゃ格好がつかないし、フッケライは独語だし似合ってるけど・・・ねぇ 軽くタイムリーだし

「ヒツギ君といい、民間人がおおいねぇ 珍しいことだ」

ここは軍の基地だろうに、これだけの民間人が基地内を歩き回り、人によっては機体を乗りこなして戦闘をこなす
自分とてそれほど基地を渡り歩いたわけではないが、これは稀有な存在だと言えよう

>>106-107>>110
(こりゃ前線基地よりもタフな職場っぽいな)

なんか今しがたやってきたメカニックと、ブチギレ少女が口喧嘩 喧しさで前板前線基地に敵う場所は無いと思っていたが
どうやら上には上が居たらしい だが喧嘩はまだしも、機体を持ち出そうとするのは頂けない

羽交い絞めにされているらしい少女の前に立つ大男 アカリの身長がデータで162cmだそうなので、身長差は30cm近くになる

「お譲ちゃんよぅ・・・」

笑みを消し、厳つい顔で目一杯眉を怒らせ 右手でアカリの胸倉を掴みあげようと手を伸ばす

「喧嘩は素手までにしておきな テメェ軍人だろう? 戦いのスペシャリストがトリガーを引く相手間違えてんじゃねぇよ」

ドスの効いた声でお説教

113 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/03(日) 17:42:01 ID:5ohGx/So
>>105
>「民間人が試作機のパイロット・・・ソレは一体どこのジャパニメーションだい?」

「それをいい始めると極東は試作機を強く作りすぎる節があるしなぁ」
技術の誇示かそういう気質なのか理由は分からないが、極東の試作機はコストを度外視して最新鋭の技術を盛り込んで作る場合が多い
彼の機体などまさにその典型・・・ではあるが、いくら格納庫を見渡しても『完全な新型』は見当たらない

「生憎その試作機はぶっ壊しちゃって修理中で、今はあれだけどな」
ヒツギが指差した先には赤と黒で塗られたゲシュペンストの姿があった。
姿かたちこそ一般的な量産型ゲシュMrk-IIと同じだが、通常より分厚い装甲と胸につけられたブラスターキャノンらしきハッチからSタイプに改造されていることが伺える
しかしそんなものを差し置いて目に映るのは右足の巨大なブレード
足と一体化しているそれは折りたたみナイフのように収納している(つもり)にも関わらず刃の大半が大きく食み出ている。
後は左腕の取り付けられたブレード、これらの兵装からヒツギのバトルスタイルを感じ取ることができるだろう

>「・・・う〜ん よく分からんが敵っぽいことは確かなようだな まぁ戦わねばらならんのなら、やつらは俺らの敵だ」

「あぁ、組織としての目的や全容が見えているのはDC残党だけ・・・
 そもそも敵同士に繋がりがあるかすら分かってないから、気楽に〜なんてのはちょっと言えないんだよな」
最新鋭の戦艦を使用している時点で普通の部隊ではないと分かっただろうが、ここはまさに最前線
「それでもなるようにしかならないけどな」

>「軍人としちゃ階級は絶対的なものだガ、お前さんが気にするなと言うのなら容赦はせんよ、気兼ねなく少年と呼ばせてもらおう」

「おう、よろしく頼むぜ・・・ゼバスチャン?」
訝しげな表情を見せたのは純粋に名前がちょっと長いなと感じたからだった。
大抵の場合から、ゼバスチャンにもニックネームがあると踏んだのか、あえて尋ねるような呼び方をする。

>>106>>107
ヒツギから珍しく吃驚した表情が飛び出した、アカリがここまで大きな声を出すなんて思ってもいなかったのだろう。

「ちょいちょいストップストップ!喧嘩すんなって!!」
二人の間に割って入り、宥めるように両腕を広げてブロックする

「何をそんなイラついてんだよアカリン、落ち着けって」

114アイザック ◆Iny/TRXDyU:2013/03/03(日) 19:56:43 ID:c4CooP0A
>>108-113
着陸した輸送機、しかしいつまでたっても運転手が下りてこない

ガァン!ガァン!ガァン!

と、いう音が輸送機の入り口から聞こえてくる

見ると音の回数だけ入口の扉に足でけった跡が見える

そして…

ドッガァン!!

その扉が吹き飛ぶ
人の仕業ならどういう脚力してんだって言わざるを得ない

吹き飛ぶと言っても前のめりで30cmほどだが鋼鉄の扉である

「このクソ輸送機が!、扉の開け閉め位できるようにしろよ!!」

と、暴言がそこから降りてきた人間から聞こえてくる

察するにどうやら扉が故障かなにかで開かなかったようだ

「ちぃっ…」

と、言うと皆に視線を移す

「この伊豆基地に本日付で配属されることになったアイザック・越前伍長であります!!
整備士として、精一杯がんばります!、以後、よろしくお願いします!!」

大きな声、という程ではないがハッキリと、聞きやすく、スラスラと言う、が
声が妙に高いのがおかしく感じる

髪は丸刈り、思っていたより肉体軍人のような体、歳は26歳なのにどことなく渋く感じる
声が妙に高くなければイメージはもっと違ったのかもしれない

>>110
そしてアカリに目を向けるとツカツカを歩いて、目の前にたつ

「……………………先ほど、相手になさった方ですね?」

どことなく気押しされるような雰囲気を発しているが、次の瞬間

「申し訳ございませんでした!!」

土下座してきた、もう一度言おう、なんの前触れもなく土下座してきた

「ここに来る前の連絡等、先ほどの暴言。
数々の無礼を働いてしまい、本当に申し訳ございませんでした!
いかなる罰も受ける所存でございます!!」

どうやら非は認めているもよう
誠心誠意で謝っているのも心理学等がなくとも一瞬で分かる

115ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2013/03/03(日) 21:46:23 ID:Y6M5gLVY
>>112
「了解しました。お任せください」
(スーパーアヴェンジャーどうやら、ターミナスキャノンと同じ仕組みっぽいけど)
(それを、前線に届けるって、余程の突撃好きなんだな。俺がいえた義理じゃないが)
>>110
「さてと、鎮静剤は、ドコに閉まってあるのかな?」
鎮静剤をついでに用意してしまおう。そう思ったユウセイだった。
>>114
「大丈夫かな?」
そう思った数秒後。
「扉をぶち壊した?」
からの、土下座。潔い土下座
(ほっといて、Cタイプのパーツ探そ。)
大人しく、パーツの用意をする。ユウセイでした

116五味中尉 ◆E8ckRIIdug:2013/03/03(日) 22:51:31 ID:7f7RJpRM
>>114
「……当基地所属、五味淳一中尉だ。
 まあ、よろしく頼むよ」
 物凄い土下座に若干引きつりつつ。

 その間に滑走路の担当者がわらわらと出てきて、輸送機を所定の場所に動かし始めた。


「……五味中尉、竹富大尉が探してましたよ」
「あ、そうか……」

 というわけで、彼は今度こそ行ってしまった。忙しいので仕方がない。

117ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/05(火) 22:00:27 ID:8Vn2x64U
>>113
「試作機をバンスカ排出できるだけの技術と金が有るってか、羨ましいことだ」
前線基地じゃ物資がねぇ金がねぇでピィピィ言っていたが、金はあるところにはあると言うことか

「待てよ? つまりここに居れば寄り強力な大砲も作ってもらえるのか?」

だとしたらやる気も出てくるというものだ
よりよい火器はよりよい火力支援と刺激的な快楽を与えてくれる、ちょっとここのボスにでもおねだりしてみよう

「また襲ってくるようならば、スーパーアヴェンジャーで物理的に抹消してやるだけさ
 俺のことは好きに呼んでくれ、名前からくる愛称は『ゼップ』だが『ゼバス』でもいいし、アジア系の友人からは『ゼバっさん』とかも呼ばれていた」

そして上官だのメカニックだのが皆さん戻っていったようなので

「さてと、そろそろボスの暇も出来た頃かな? 少し挨拶にいってこよう」
と格納庫を出て新しいボスへと挨拶に向かうのであった

118アカリ ◆Tg./UqnJ52:2013/03/06(水) 04:43:02 ID:G/Z7c93E
>>113
怒りにまかせて羽交い締めにされたままじたばたしていたアカリの耳に、引いた様子のヒツギの声が聞こえてきた。
その声に反応したアカリは、一旦暴れるのをやめ、

「……ヒツギ少尉ですか。どうしたもこうしたもありませんよ!
頭痛が激しいから医務室に行って薬もらって、薬飲んでから仮眠しようと思ったら、そこかしこであのわめき声が聞こえてくるんですよ!
それが弱ってる頭に突き刺さってきてもう〜っっっっ!!! って感じなんです! 最低でも一言言わないと気が済まないんです!!」

弱り目に祟り目を食らって、アカリはひどくイラついているようだ。
ヒツギに話したことで少し鬱憤を晴らしたのか、暴れなくはなったが、それでも怒りは収まっていないらしい。
これほど怒気を発してはかえって頭痛が酷くなりそうなものだが、そんなの関係ないとばかりの荒れようである。

>>111,>>112>>114
そんな大荒れのアカリの前に、30㎝も身長差のある大男が現れた。
その如何にもな体格の男……ゼバスチャンの威容に、彼なら何とかしてくれるという安心感を得たのか、羽交い締めにしていた整備員がアカリから離れる。
ゼバスチャンはアカリが個人間の喧嘩にラプターを持ち出そうとしたことを窘め、アカリの行動を止めるべく胸ぐらを掴もうとしてきたが、
目の前の威容にまったく怯んでいない様子のアカリが、自由になった手でその手をパシンと払いのけた。

「触んないでよ! いきなり横から出てきて何なのよ、アンタ!」

190㎝を超える身長……は珍しいにしても、アカリの前の職場でも体格の良い男性兵士は多く、
彼らの中でPTパイロットとして働いていた彼女にとって、ゼバスチャンの体格は何ら障害に感じることは無いようで、
不審機の可能性が高いことや、どうも本人が撃墜を望んでいるらしいことを理由にゼバスチャンにも噛みつきかけたが、
どうやら管制官がアイザックへの連絡を遅らせてしまったらしいことが無線機からの五味中尉の話でわかり、
噛みつきかけた口を閉じた。

「…………どうやら、アンタの言うとおり、「喧嘩」になったみたいね。確かにこれに機体を持ち出すわけにはいかないわ」

そう言って、アカリはゼバスチャンの前から立ち去り、ラプターの方には向かわず、着陸してきた輸送機の方へと歩き出した。
売り言葉に買い言葉的な展開で生じた不審機疑惑は晴れたが、まだはた迷惑な大声に関する話は終わっていない。
その大声も管制官の連絡遅延に起因するという、情状酌量の余地があるものだが、それで許せるほどアカリは人間が出来ていなかった。
着陸してきた輸送機はオンボロのようで、ハッチが中々開かない様子だったが、アカリの意識はそちらではなく、出てくるであろうアイザックにしか向いていない。
顔を拝んだらどうしてくれよう。機関銃のような文句を叩きつけてやろうか。それとも、挨拶代わりに右手を叩き込んでやろうか。

「……………………はぁ?」

大声の仕返し的な意味でアイザックの登場を待ちわびていたアカリがそんな声を上げたのは、件の相手がいきなり土下座をしてきたからだった。
しかも土下座だけならまだしも、謝罪の言葉までおまけに付いてきた。なんだこれは、とアカリの思考は大いに混乱する。
先ほどまで激しい口喧嘩をしてきた相手が、顔をつきあわせるなり土下座。いきなりすぎて、逆におちょくられてるのかとも思う。
だが、真意はどうあれガチ謝罪の態勢の人間をこれ以上責めるのもアレだし、土下座に毒気を抜かれていたしで、アカリの怒気はみるみるうちに萎んでいった。

「……えー、あー、うん…………いくら連絡が来ないからって、手当たり次第のチャンネルにわめき散らすのはどうかと思うよ……うん…………」

そんな彼女に言えるのは、先ほどまでの勢いを完全に失った、引き気味のそんな言葉だけ……。

119 ◆zwG.6Bg2jY:2013/03/06(水) 23:56:50 ID:2fp5vwO2
>>114>>115
越前の妙なテンションと共にアカリの興奮も妙な感じで駄々下がりして行き、空気も一緒に妙に有耶無耶した状態になってしまっている

(こんな中で話し切り出すのかよ・・・ハードル高いぜ)
整備班の新人として来たこともあり、大半の説明は整備士長がやってくれるだろうが
こんな状態の越前にわざわざ近づこうとする物好きはそう居ないはずだ・・・訂正、いたら変わって欲しいくらいだ。

アカリと喧嘩に発展する様子も無さそうだし、仕事は仕事だと見えないようにため息を吐いてから越前へと近づいた

「ヒツギ・ハヤセ少尉です、ようこそ伊豆基地へ。ただ俺はパイロットだから整備士の案内は出来ないんだ
 詳しい話は整備士長に聞いてくれると助かる、だから今のところは・・・あいつに聞いておいてくれ」
ヒツギが指差した先にいたのはパーツを探しているユウセイであった。
それに『この場』を任せられそうだという(一方的な)理由もある、決してヒツギは早く帰りたいという訳ではない、本当だよ?
実際には正当な理由もあった
整備士としても働けることもありヒツギよりはこの職場に、さらにEOT研究も手伝っているという事であの機体への対応も詳しいはずだ。

「別に投げ出してるわけじゃないぜ?俺はちょっと技術畑はわからないんだ・・・
 だからあいつに説明を受けるのが1番だ、それにユウセイならEOT研究者と親しいからあの機体の解析もすぐに手をつけられるだろうよ」

「そういうわけで後は任せた」

>>117>>118
>「待てよ? つまりここに居れば寄り強力な大砲も作ってもらえるのか?」

「あー、一応プランを提示すれば可能じゃねぇかな
 あそこのアルブレードなんかもパイロットが兵装プラン作って実現したものだし」
ヒツギが指差したのはアルブレードカスタム・・・トンファーに刀、ブーメランと盛り沢山な機体である。
内心ではアレは例外な気がしなくもないが、まぁ言ってる事やってる事にそう違いはないはずだ

>「さてと、そろそろボスの暇も出来た頃かな? 少し挨拶にいってこよう」

「ちょい待ちゼップ、場所分からないだろ・・・って待てって!」
そそくさと格納庫から出て行こうとするその背中に向かって声をかける

>「……えー、あー、うん…………いくら連絡が来ないからって、手当たり次第のチャンネルにわめき散らすのはどうかと思うよ……うん…………」

「あーそうだ、アカリンも今から部屋で休むんだったら途中まで一緒に行こうぜ」
ヒツギなりの気遣いという奴か、体調が悪くテンションも沈み始めているということもあって
あの状態で1人で部屋まで向かうのは何処となく可哀想に思えたのかもしれない。

「知ってると思うけれどリリー少尉達は今会議室で話を聞いてるはずだ
 時間的にもそろそろ終わってもいい頃合だと思うけどな・・・」

120 ◆JryQG.Os1Y:2013/03/08(金) 23:10:50 ID:5mYsDptc
>>118
「ええ、可能ですよ。プランさえ決めれば。」
そう答える。ユウセイ
>>「ちょっと挨拶に行ってこよ。」
「ちょっと待ってください。」
そう、引き留める。ユウセイ
「現在、第一会議場で、かなり重要な会議に参加しているはずです。」
「会議が終わったら、こっちにアスト・カーマイン博士が来る予定なので少し待ってください」


>>919
>>「だから今は・・・彼奴に聞いてくれ。」
(此処で、俺に回すか!!!)
>>「そう言うことで、後は任せた」
(おいっ!)
この、重い空気の中。彼に話せと。
(まぁ、仕事だししょうがない。)
そう、思い諦めることにした。
「ハヤミ・ユウセイです。まぁ、EOTは、実を言うとあんまり得意ではないです。」
「未知すぎると、言うのもあるが、制御が大変ですからね。」
「取りあえず、アスト博士が来てからにしてくれるとありがたいです。」
(アスト博士、お願いですから早く来てください)
心から、そう願った

121ゼバスチャン ◆oR45XRwhpI:2013/03/12(火) 01:14:16 ID:Ikq43GOI
>>114>>118
「通りすがりの新参者だ!!」

胸倉を掴もうとした手は払われてしまったので、腕を組んで堂々と宣言する
そしてにやりと笑うと

「喧嘩するなら上手くやりな、殴り合いまではレクリエーションで済ませられるからなw」

輸送機に向かう伍長に、煽るような一言を贈ったものの、輸送機の喧嘩相手が光の速さでドゲザかましたものだから
楽しいレクリエーションにはならなかったようだ

「だが顔つき合わせて速攻ドゲザじゃリアクション困るよなぁ・・・うん 俺だってああなる」

よって2人を他人事のように眺めるに留まったわけである
何はともあれやってきたアイザックとやらは自分とほぼ同時に多方面から召集されたメンバーらしい

「何はともあれヨロシクアイザック伍長 俺はゼバスチャン軍曹だ、俺もついさっき招集されたばっかりの同期らしい
 以後よろしく頼むよ伍長・・・聞いてるよね?」

絶賛ドゲザ中のアイザックに挨拶するも、ちゃんと聞こえているかちょっと不安なところもある
整備士というからには、きっとお世話になることも多いだろう
何せドロワナの被弾率はそこいらの特機並であるゆえ

>>119-120
プランさえ提示すればもっと素敵な砲も付けてくれる
その言葉に、厳つい顔がパァァ・・・と輝く そりゃもう顔の周りにお花が散るぐらい晴れやかな笑み

「ソレならば早速図面を引いてみるか、いっそのこと弾頭をドエライ高性能な金属にしてみようか?
 オリハルコルニウムとか・・・いや流石にコストが嵩み過ぎるか?」

「口径でっかくして・・・火薬も増やして・・・あぁもう、想像しただけで指がムズムズしてきたw」

実に幸せそうな顔をして物騒なことを言うオッサン、前線基地では自他共に認めるトリガーハッピーであったが
伊豆基地ではその名は届いてないだろう しかし危ない人であることは用意に感じ取れる

うきうきしながら格納庫を出ようとしたが、2人に呼び止められる
「えぇ? そりゃ艦長室なんて・・・その・・・何処だ?」

そういえば場所を聞いてなかったような気もする、何時門も前線基地のつもりで向かおうとしていたのだ
きっと2人が呼び止めていなかったら迷子になっていたことだろう

「そのアスト博士ってのがドンナ人かは知らんけど、その人を待てばいいってか オーケイそれじゃ待とうじゃないか」
それに今だ会議も終わってないらしい、こりゃ相当行き詰っているのだろうと判断、厄介ごとには首を突っ込まないようにしましょう

「だがその間暇だな、そこおユウセイもヒツギ君も整備士なんだろ? 何か手伝えることはないか?
 前線仕込だガ、メンテナンスの手伝いぐらいは出来るぞ」

何もしないよりは機体を弄っていたほうが時間が潰せる、そう考えて2人に手伝いを申し出た

122メグと虚無僧 ◆E8ckRIIdug:2013/03/12(火) 21:37:39 ID:tzGCTJH6
 しかし、そんな騒ぎの殆どを意に介さないのが約二名。

「博士、そろそろ……」
「……そうね、でも、その前に……」

>>119
「……ヒツギさん、私たちはもう行きます。
 でも、レイナのこと、くれぐれもよろしくお願いしますね」
 ヒツギの手をとり、頭を下げ、そして少女は行ってしまった。
 怪しい虚無僧を引き連れて。

123k:2013/03/13(水) 23:41:25 ID:aRUZTGJ.
美少女エロ画像

ht tp://tutlyuyhk.blog.fc2.com/

124??? ◆bV24.n3MM2:2013/04/01(月) 22:52:50 ID:HUZK0IQc
ホロスクリーンに浮かぶ「VOICE ONLY」の文字。
その一文と対面するようにして、銀髪の男が一人佇んでいた。
「搬出作業に滞りなく――03は本日中に、極東牡鹿基地へと到着するでしょう」
そこは、六方を正方形に区切られた白一色の空間だった。
壁にも床にも汚れの一つさえなく、男と彼が向かい合うスクリーンを除いては、如何なるオブジェクトも配されてはいない。
過度に清潔な、無機的な空間。
銀髪の男の後ろ姿は、そんな景色に寸分の違和感もなく溶け込んでいた。
「いいだろう。これで名実ともに、フェイズ4への移行が果たされることとなる」
しわがれた声がスクリーンから染み出し、壁に反響する。
「引き返せぬ所まで来たか……」
「何を今更。我らが悲願、必ずや果たしてみせよう」
また別の声が二つ。
スクリーンの向こうには、三つの影が身を潜めているようだった。
銀髪の男は微かに口角を吊り上げ、彼らに告げる。
「開戦の時は間もなくです。共に最後の猶予を楽しむとしましょう。
己が『子』の壮健と成長を祈りながらね……」

125 ◆zv577ZusFQ:2013/04/03(水) 08:19:55 ID:ILu9o3xg
【桃饅頭と蛇の牙〜推理編〜】


伊豆での苦い戦いからおよそ丸一日あまりが経過したころ。現在時刻は夜の20時を過ぎたあたりだろうか。

レイナ達一行を乗せたアルプ・トラウムは無事に日本列島を脱出し、ダミーの情報を織り混ぜたステルス潜航にて連邦軍の追撃から逃れていた。
流石に決死の脱出ともあって艦内のクルー達も疲弊し、更に緊張感を持ちながら暗い海に潜み続けるというストレスも合わさり次第にぐだぐだムードになっていた。

「はぁ……まったく。だらしないわね。主の御前だというのに、私は逆にお前達の図太さに敬意を表するよ」

艦長席である無駄にゴージャスな玉座にふんぞり返っているレイナもどうも出来ない状況に退屈していた。
カナメの秘密の治療を受けて、昼間まで自室で死に体となって休んでいたが今は何とも無かったかの様に君臨している。

「ああ……イクリプス、お茶ー」

気だるそうに従者を呼ぶ。先程から息をする様に紅茶ばかり飲んでいる。

「17回目のお代わりをどうぞ。しかし……お嬢様。あまりにカフェインを摂取し過ぎるのは御身に毒ですが、よろしいので?」

一瞬にしてレイナの傍にティーポットを持ち駆け付ける爽やか華麗な使用人。
へたり始めた艦内クルーの中で唯一普段通りと言った所か。底が知れない。
卓逸したスキルにより注がれた芳醇なアールグレイの芳香がブリッジに広がる。

「今何時よ……あ〜あのちびっ子、まさか私をオチョクッテルのか?」

レイナはリリー・スノウフェイルの言い残した言葉を前向きに信じ、秘匿通信が来るのを今か今かと律儀に待っていた。
向こう側からご指名を受けたバルクレイスの通信機能を中継し、このブリッジに繋がる様に既に設定してある。
これがハッタリだったなら、本当におめでたい娘だと笑われているかも知れない。

「20時10分でございます。……では、退屈しのぎに例の暗号の解読等をなされてはいかがでしょうか?」

『桃饅頭』に『蛇の牙』この二つのワードを覚えておけと言い残したリリー。
レイナはこれを何かしらの暗号だと読み取り、起床後しばらく考えていたのだが……

「ふっ。そんなものはとうに飽きた。……全然わからんからね」

3分ぐらい考えてみたものも、早々に手詰まりし、興味が失せたらしい。
しかし、失せたと割り切りたいものも、実際は顔を膨れさせ少し恥ずかしそうに歯噛みするレイナであった。
そして今のところ、都合良く未来のヴィジョンが見える訳でも無い。
何とかこれを読み解いておき、出題者にドヤ顔を見せ付けてやりたいのだが。

「カナメはこの肝心な時に丸一日ずっと寝てるし……。」

こういう時に頼りたい知識人のカナメさんはブリッジには居ない。
只今、自室で無防備に爆睡中である。睡眠欲が完全に満たされぬ状態の彼女を起こすのは至難の技だ。
というか唯我独尊のレイナであろうと気が引ける。眠りを妨げたら何をされるか解ったモノじゃ無いらしい。

「ねぇ?……誰か何とかしなさいよぉ?」

仕舞いには無茶振りが発令される。
しかし、疲弊して頭が良く回らないメイド達は揃って頭を捻る。どうやら彼女達には期待出来ないらしい。
誰かレイナの知識欲を満たせる者は……

126 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/03(水) 20:30:15 ID:c3Pkrb/U
>>125
レイナの無茶振りが発令されてからさらに十分ほどが経った頃、バルクレイスの通信システムに何かのファイルが転送され始めた。
十数のサーバーを介し、百を超えるダミーを噛ませながら送られてきたのは、二つのパスワードでロックのかかった圧縮ファイルであった。
ファイル名は「百合の花より」と書かれているが……。

127 ◆zv577ZusFQ:2013/04/04(木) 07:59:00 ID:jSpRvemM
>>126
「お嬢様。どうやら先方から連絡が来たみたいです。どうなさいますか?」

手をこまねいていただけの良くない状況にようやく動きが見られたようだ。
発信元は解らないが、バルクレイスの通信機能に巧妙に取り入り何らかのデータファイルを置き去りにしたらしい。
もし開けば何らかの罠に掛かってしまう恐れが有る為に、メイド達はレイナの元に圧縮されたその謎のファイルを転送し、開けるべきか否か決定権を委ねる。

「誘いに乗ってあげようじゃないか。ふむ……百合の花か……痛い題名ね?」

そのファイル名は『百合の花より』となっていた。
レイナは怪訝な表情で文句をつけたが、お前がそれを言うなよ!とツッコミたくなる者も中には居たかもしれない。
さっそく中身を見てやろうとファイルを操作する。

「何よ、開かないじゃない。……はぁ?パスワードだと……?」

だが、ロックが掛けられているらしく連打しようともファイルは開かない。
一瞬イラッとしたレイナだったが、すぐに解除方法に見当がついた。
今、その繊細な指先はパスワードのキーを入力しているところだ。

「生意気だわ……難しく考えて過ぎたじゃないか。別に謎解きをさせようとしてた訳じゃ無いのか」

あの時リリーから聞いていた『桃饅頭』及び『蛇の牙』の二つの言葉をパスワードとして入力した。

「さぁ、何をしてくれるのかしらね?」

果たしてこれでロックは解けるだろうか?

128 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/04(木) 13:08:43 ID:Hlyu4TuA
>>127
レイナの思った通り、「桃饅頭」と「蛇の牙」の二つのワードで、ファイルの封は解けた。
中身は文書ファイルと暗号通信用のデータファイルの二つで、文書ファイルには「始めにお読み下さい」という名前が付けられている。
その誘導に従って文書ファイルを開けば、雪だるまのレイアウトが為された文書が表示されることだろう。
そこには、

「拝啓
カーマインご一行様におかれましては、ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、先日通信でチラッと申し上げました、そちらと取引をしたいという方へのご案内をさせていただきます。
今回ご紹介する取引相手は、地球連邦軍第16特殊作戦群第3大隊「シャドウ・ウルブズ」 隊長、尼子統久特尉です。
彼女はあなた方が敵対することになった連邦の軍人ではありますが、所謂裏仕事に従事する人間であり、
利害が一致すれば反地球連邦組織とも取引をするという、まーブラックなお方です。
彼女からは一言、「持ちかけたい取引がある」としか聞いていないので、その内容まではわかりませんが、あなた方の力を借りたいということは確かなようです。
胡散臭いお話なのは重々承知の上ですが、もし興味がお有りでしたら、添付されているデータファイルを読み込んでいただき、
システムの誘導に従って通信を開いてください。尼子特尉への直通回線になっていることと思います。
それでは、良き逃避行を。
敬具」

と書かれている。

129 ◆zv577ZusFQ:2013/04/04(木) 14:57:34 ID:jSpRvemM
>>128
「正解の様ね?」

ファイルのロックは思惑通りに解除された様であり、中身には添付ファイルが二つ付けられていた。

「……ふむ。やはりあの娘か」

レイナはまず一つ目のファイルを開放。中身は文書だった様であり、雪だるまのプリントからして恐らく作成者はリリー・スノウフェイルと思われる。
ちなみに、あの時、お互い不気味な感応を体験しあったリリーに対して色々と思うところは有るものも、目覚めてからまだ誰にも打ち明けてはいない。

「シャドウ・ウルブズの尼子統久ね。全く……何者かはよく知らないけれどそいつとちびっ子が密な繋がりが有るという事は……」

シャドウ・ウルブズ隊とやらは連邦軍の暗部とも言える部隊らしい。それが反逆者連中と取り引きなどとは、軍内部にどう言う真意があるのだろうか?

(あの悪魔の組織の……情報を持っているかも知れない。もしくは……もっと短絡的に。それらと繋がる明確なパイプを…!)

無意識に感情が昂る。紅き目が爛々と濁っていくのが解る。
全て文書を読み終えたレイナは考えるまでも無くリリーの示した通りに尼子統久へとコンタクトを試みる。

「…さて。善からぬ事を始めようか」

平静を保とうと紅茶を飲みつつ、堂々と相手の応答を待つレイナ。

130統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/04(木) 17:15:15 ID:Hlyu4TuA
>>129
ややあって、相手から反応があった。
どこかの執務室のような場所を背景にして通信ウィンドウに現れた人物は、銀細工のような髪と黒い軍服が対照的な女性。
尼子統久。レイナの言うところの、「善からぬ事」の相手である。

『やあ、今晩は。そして、はじめまして、だな。レイナ・カーマイン嬢。私は尼子統久。第16特殊作戦群第3大隊長を務めている。
……ふむ、破天荒な人物と聞いていたが、まったくその通りのようだな?
罠の可能性も有ったろうに、リリーの奴がメッセージを送ってから十分と経っていないぞ。
まあ、こちらとしても話が早くて助かるがね……』

そう言ってから、統久はくっくっく、と喉を鳴らすような笑い声をたてた。

131 ◆zv577ZusFQ:2013/04/04(木) 18:48:20 ID:jSpRvemM
>>130
【『やあ、今晩は。そして、はじめまして、だな。レイナ・カーマイン嬢。私は尼子統久。第16特殊作戦群第3大隊長を務めている。
……ふむ、破天荒な人物と聞いていたが、まったくその通りのようだな?』】

「いかにも。私が夜より暗き魔の王レイナ・カーマインだ。はじめましてという事で良いだろうな尼子特尉殿」

御存じの様に大変ふてぶてしい。ちなみに統久なんて名前なのでてっきり男性だと思っていた様だ。

【『罠の可能性も有ったろうに、リリーの奴がメッセージを送ってから十分と経っていないぞ。
まあ、こちらとしても話が早くて助かるがね……』】

「時間を無駄にしてまで悩むのは好きじゃ無いのよ。という訳で本題を言ってもらえるかしら?」

が、実際に警戒心が無い訳でも無い。
通信だが、対局してみた事でレイナは尼子統久から底知れない念波を感じ取った。
念動力に覚醒こそしていないが、予知能力の副産物で感知する力は常人よりも遥かに優れているせいだ。
そして尼子統久のそれはユウセイのモノが赤ん坊程度に思える程のモノであった。

132統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/04(木) 19:54:24 ID:Hlyu4TuA
>>131
レイナが自分の「念」を感じ取っているのを知っている素振りは、統久からは今のところ見られない。
「時間を無駄にしたくない」というレイナの答えに、満足そうな笑みと頷きを返すだけだ。

『そうだな。時は金なり、というやつだ。では早速だが本題に入らせてもらおう。
超機人、という存在を知っているか? 古代に作られた特機としか言いようのない兵器であり、同時に意志を持つ超常の存在だ。
これの一つが青ヶ島の南東沖70kmにある無人島に封じられている。
君らにこれの封印を解くための手助けをしてもらいたい』

デスクの上で手を組みながら――卓上通信機に向かって話しているのだろう――少し見下ろしたような表情で、統久は説明を続ける。
彼女によると、現在、彼女の部隊は制御不能となった兵器を追って日本近海にまで来ているが、
これまで交戦してきたデータから部隊の火力ではどうにもしがたいことが判明しており、今回の超機人の封印解除はその状況の打破を狙ったものだという。
LTR機構の研究によれば、超機人は操者が強力な念動力者であればあるほど、その力を乗算的に増す。
であれば、強い念動力者である統久が超機人を操れば、大きな力を得られることは明白。

『何せ、私がT−LINKにコンタクトすると、いつもいつもシステムがオーバーロードを起こすのだからな』

そう言って、統久は笑った。それは自虐的なそれではなく、まったくの自賛のそれであった。

『だが封印を解くにあたって問題がひとつある。どうやらその島、封印を守るために戦闘メカを召喚してくるらしいのだ。
部隊による排除も考えたが、暴走兵器を放っておいてそれにあたるのも本末転倒な話。そこで、君らの出番というわけだ。
その作戦の間、君らを連邦の目から隠すのは当然のこととして、それに加えて報酬も出そう。
報酬は君たちが望むだけの物資。前払いで用意しよう。……と言っても、あまり特殊なのは持ち合わせていないし、無限ではない。
ただ、各重工系の純正部品や通常の武器弾薬、それと水と食料か。そのあたりならば一ヶ月半戦っていられるだけの備蓄がこちらにはある。
もちろん、作戦にあたり、修理や休養が必要ならば、それを十分に得られるだけの時間も与える。
……どうだね? エンジェルフェザー及び甲斐部隊と交戦し、疲弊した君らにとっては、魅力的な提案だと思うが?』

133 ◆zv577ZusFQ:2013/04/05(金) 08:49:20 ID:4X0YwjwY
>>132
【『そうだな。時は金なり、というやつだ。では早速だが本題に入らせてもらおう。
超機人、という存在を知っているか? 古代に作られた特機としか言いようのない兵器であり、同時に意志を持つ超常の存在だ。」】

「ああ。一人、詳しい知人が居てね。昔はよく聞かされていたものだよ」

メグの事である。耳にタコが出来るぐらいに超機人の伝承やら持論やらを聞かされている内にレイナも興味がそそられ、それはいつしか自ら掘り起こしてやろうと動くまでに至っている。
前の二上山の一件がそれである。

【『これの一つが青ヶ島の南東沖70kmにある無人島に封じられている。
君らにこれの封印を解くための手助けをしてもらいたい』】

「……ふぅん。あなたがそれの操者になろうって魂胆なのね?」

頬杖をついてつまらなさげに聞いている。おいしい所を譲らなければならないのだから無理も無い。

【『何せ、私がT−LINKにコンタクトすると、いつもいつもシステムがオーバーロードを起こすのだからな』】

「確かに強大な力を持っているわね。持たざる者の身でも解る。でも、強大故に……あなたには危険を感じずにいられないわ」

率直に思っている事を伝える。
この段階で既にレイナには一つの未来が視えており、その超機人が敵に回る事を予見していた。
それに普通に考えて尼子統久は連邦軍。このままでは、いずれ直接対決をするかも知れない相手だ。そんな者に強力な力を与えてやるわけには行かないのだが……。

【『だが封印を解くにあたって問題がひとつある。どうやらその島、封印を守るために戦闘メカを召喚してくるらしいのだ。
部隊による排除も考えたが、暴走兵器を放っておいてそれにあたるのも本末転倒な話。そこで、君らの出番というわけだ。
その作戦の間、君らを連邦の目から隠すのは当然のこととして、それに加えて報酬も出そう。
報酬は君たちが望むだけの物資。前払いで用意しよう。……と言っても、あまり特殊なのは持ち合わせていないし、無限ではない。
ただ、各重工系の純正部品や通常の武器弾薬、それと水と食料か。そのあたりならば一ヶ月半戦っていられるだけの備蓄がこちらにはある。
もちろん、作戦にあたり、修理や休養が必要ならば、それを十分に得られるだけの時間も与える。
……どうだね? エンジェルフェザー及び甲斐部隊と交戦し、疲弊した君らにとっては、魅力的な提案だと思うが?』】

「いいわ。乗ってあげるよ、尼子統久。……たたし私が欲しいのは“情報”もよ。……リリー・スノウフェイルと“仲が良く”、裏仕事に精通してるらしいあなたに聞きたい事が有るわ」

だが、普通の思考を持ち得ていないレイナはあえて危険を承知でこの話に乗る。
無論、貰う物に遠慮はしない。

134統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/05(金) 14:40:15 ID:tu6Sbsrg
>>133
レイナが何かの超感覚でこちらの力を感じ取っていたという告白に、統久は少し驚いたような顔を見せ、それから「なるほど、なるほど」と2、3回頷いた。

『強大で危険、か。ああ、その認識はまったく間違っていない。私が君の立場でもそう思ったろう。だが必要以上に恐れることもあるまい?
私は確かに他の人間には無い力を持っているが、それでも人間だ。変なものを食べれば腹を壊すし、普通に風邪も引く。
あのゴリラに一番近い人間であるところのゼンガー・ゾンボルトでさえ、眉間に9mm弾を食らえば死ぬのだ。
いくら力を持っていたところで、人間である以上、個人でやれることなどたかが知れている。そう身構えないでもらいたい』

このままでは感知系の能力を持った相手との交渉はやりにくい。
レイナとの会談でそれを悟った統久は、密かに自分の念動力を隠す方法を探そう、と決心した。
だが、その威圧を受けてなお、レイナは統久の話に乗る、と言ってきた。
これだけ見れば結果オーライであるのだが、レイナはそこに妙な注文を付けてきた。

『……ふむ、情報か。しかし、リリーと「仲が良い」ときたか。ふふふ…………いや、すまない。
まさかあれが、私との関係を話さずにいたとは思いもよらなかったものでな』

何故か、子供のように嬉しそうな笑みを漏らす統久。

『思ったよりも横着者なのかも知れんな、あれは。……ああ、レイナ嬢、一つ訂正させてもらおう。
リリーとはな、「仲が良い」などという関係ではない。あれは私の義理の妹だ。
他人同士の懇意で繋がっているのではなく、より上位の、「家族愛」で繋がっている関係だ』

人差し指をピンと立てて、統久はさらっと言ってのけた。
彼女の口元は不敵に笑いながらも、瞳は家族を見るときのような穏やかさを湛えている。

『そして、あれの義理の姉としての立場と、シャドウ・ウルブズ隊長としての立場を併せた上で、君の求めに返答を出そう。
君が何の情報を求めているかは、何となく見当は付く。だが、ここでイエスかノーかを判断することはできない。
君が求める情報によって変わってくるし……何より、こんな通信の場で話すことでも無かろう?』

135 ◆zv577ZusFQ:2013/04/05(金) 18:34:50 ID:4X0YwjwY
>>134
【『思ったよりも横着者なのかも知れんな、あれは。……ああ、レイナ嬢、一つ訂正させてもらおう。
リリーとはな、「仲が良い」などという関係ではない。あれは私の義理の妹だ。
他人同士の懇意で繋がっているのではなく、より上位の、「家族愛」で繋がっている関係だ』】

「そうか……。あなたも姉だったのね。それを見抜けなかった私もまだまだだな」

尼子統久が笑っている。きっと妹が可愛らしくて仕方ないのだろう。姉とはそういうものだ。レイナはそういう認識を持っている。
そして少し彼女に親近感を持った様だ。

【『そして、あれの義理の姉としての立場と、シャドウ・ウルブズ隊長としての立場を併せた上で、君の求めに返答を出そう。
君が何の情報を求めているかは、何となく見当は付く。だが、ここでイエスかノーかを判断することはできない。
君が求める情報によって変わってくるし……何より、こんな通信の場で話すことでも無かろう?』】

「……見当が付いてしまうのか。わかった承知したわ」

どうやら尼子統久の反応からして何か持っているのは確かだろう。
勿論、レイナもクルー達の前でする話では無いと思っている。

136統久 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/05(金) 19:16:16 ID:tu6Sbsrg
>>135
『まだまだなどと。君はあまりあれとは関わっていなかったのだし、仮に少しばかりの親交があったとて、
あれのポーカーフェイスを見破るのも難儀だ。気に病む必要も無かろう。
ともあれ、引き受けて貰えるようで何よりだ。今から合流ポイントの座標を送る』

そう言って、統久は画面の横にある何かを操作し始めた。
二呼吸分の間を置いて、統久との通信回線から座標が送られてくる。八丈島の東100kmの地点のようだ。

『その地点に800m級の艦が浮いているから、その艦に横付けしてくれ。うちの部隊の艦だ。
それと、艦の近く……そうだな、半径50km圏内のあたりまで来たら、連邦軍に対する警戒は解いて良い。
委員会特例A条項の適用範囲だ。この範囲内ならば、連邦軍による監視衛星やレーダー等の探査干渉は受けない』

送られてきた座標から50km圏内が青い円で囲まれる。これが統久の言っていた「連邦の目から逃れる」術なのだろう。

『では、艦のほうで会おう。航行の安全を祈っている』

そう言い残し、統久との通信は切れた。

137 ◆zv577ZusFQ:2013/04/06(土) 04:32:42 ID:TScAcUzo
>>136
【『では、艦のほうで会おう。航行の安全を祈っている』】

「フッ。そちらにも超機人の御加護があらんことを」

そうして尼子統久からの通信はきれいさっぱりと途絶えた。

「そうと決まればすぐに出発だな。イクリプス、進路を八丈島へとれ。これよりアルプ・トラウムは尼子統久と合流し、作戦行動に移る。いいわね?」

「「「イエス・ユア・マジェスティ!」」」

向かうべき進路をビシッと指指し、それに元気良く従者達一同は答える。
主が独断で決めた事だが、誰もが皆、だらけていたスタイルを仕事モードに切り替えていた。

「ん……ふわあぁ……おはよ?……なに、どしたの……ん?」

その皆のやる気ムードに水を指す様な間抜けな欠伸と共に眠り姫となっていたカナメ・ライブラもブリッジへ上がって来た。
まだ寝惚けている様な感じであり、ぼけーっと突っ立っている。……しかもパジャマのシャツがはだけてて非常に際どい。
今までは女性所帯だったから全く気にしなかったのだろうが今は。

「あのね……遅いわよカナメ。私達は連邦軍のとある部隊と取引したのよ。
それで今まさに、合流ポイントに向かうところさ」

「……ふ〜ん。まぁ……頑張り過ぎない様に……zz…適当にでいいんじゃない?」

興味無さげといった所か。レイナの決めた事に口出しするつもりは無いようだ。
まぁ……単純に聞くのが面倒で適当に答えた可能性も有るが。
自身の席に座ってまだ寝そうな感じだ。

「聞いてんの……もう。取り敢えず、気を取り直して出発よ、みんな♪」

すっかり脱力してしまったが、気を取り直して再び仲間達を煽動する。

138 ◆zv577ZusFQ:2013/04/07(日) 14:24:27 ID:puqonlrk
>>136
「見えてるわね?あれが依頼主の艦よ」

八丈島付近で構えている尼子統久の艦に接近する黒い影。
密約に従いこの場にやって来た反逆者達の旗艦アルプ・トラウムである。
尼子統久の艦隊50km以内の距離では警戒を解いても大丈夫だと言う尼子統久の言葉を信じ、ステルス潜航していた所を浮上させ、その高機動が売りのシャープなる艦体を御披露目する。

「攻撃は来ない事になっているからあちらさんの艦に横付けして頂戴。なんて……生意気な艦。凄く大きいわね」

イクリプスが操舵する艦は、速やかにスムーズにぴったりと尼子統久の母艦へと並列並びになる。
実際に横付けしてみると一層、向こうの艦の大きさが良く解る。なんと300meter程のアルプ・トラウムの倍以上はあった。
レイナはその解りやすいスケールのでかさにまずいちゃもんをつける。

「むすぅっ……物欲しそうな顔やめてよ、レイナ。あれだけおっきいのは今のところ用意出来ないからね。主に私の気力面で。
んにゃ……それにーあんまりおっきいと歩くの超面積臭いよー?ブリッジまで遠いとタイヘン。きっと途中で迷って疲れて諦めちゃうわ」

また無茶振りされそうな嫌な予感を背中側から感じたカナメはムクッとレイナの方を向いて予め釘を刺しておいた。

「いや、必死に拒否しなくても別に造り直せとか言うつもりは無いわよ。性能ならウチのも全然負けてないさ。でしょ?」

製作者とそんな会話を交わしながらレイナは先方の対応を待つ。

139 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/07(日) 20:27:11 ID:MXPK2yY6
>>138
大型水陸両用強甲戦艦「ヴィグリーズ」。
空母を四隅に配置し、その中央に巨大な砲台をはめ込んだようなその威容は、全長847mにも及ぶ。それが海上に浮かぶ様は、まさに水の要塞の如きものであった。
前部と後部に2連装衝撃砲が3門設置されているのを始めとして、副砲塔やCIWS類も充実しており、何より中央ブロックの頂点にその巨体を晒している、
巨大すぎるその特装砲が、この戦艦の火力の、異常なまでの高さを容易に想起させた。
知識の有る者が見れば、その特装砲が重金属粒子砲「メタルジェノサイダー」であることが解るだろう。
月をバックにした狼のシルエットというデザインのエンブレムを頂く、その恐るべき艦は一種の威圧を放っていたが、今回、この艦はレイナたちの敵ではない。
その証拠にそれらの砲はアルプ・トラウムが接近してきても沈黙を守っている。

『到着したか。では艦尾側にまわってくれ。そこに物資の用意をさせてある。……ああ、艦の形が対称的だから混乱するかな?
天辺の砲が向いていない方が艦尾だ。
あと、可能ならばこちらに乗艦してきてくれ。物資の搬入に時間がかかるだろうし、茶の一杯でもご馳走しよう。「お話」もあることだしな。
護衛の類を連れてくるのも構わんぞ。それくらいで臍を曲げるような器の小ささではないつもりだ』

アルプ・トラウムが静止したのとほぼ同時に、ヴィグリーズの統久から通信が入る。
どうやら物資の搬入の間に茶でも飲みながら話をしようということのようであるが、今の統久はただの取引相手に過ぎない。
相手の悪意を警戒してこの話を断るか、相手の善意を信じて話に乗るかはレイナの自由であるが……。

140 ◆zv577ZusFQ:2013/04/07(日) 20:59:14 ID:puqonlrk
>>139
【『到着したか。では艦尾側にまわってくれ。そこに物資の用意をさせてある。……ああ、艦の形が対称的だから混乱するかな?
天辺の砲が向いていない方が艦尾だ。
あと、可能ならばこちらに乗艦してきてくれ。物資の搬入に時間がかかるだろうし、茶の一杯でもご馳走しよう。「お話」もあることだしな。
護衛の類を連れてくるのも構わんぞ。それくらいで臍を曲げるような器の小ささではないつもりだ』】

アルプ・トラウムは尼子恒久の誘導に従い向こうの艦尾に移動する。

「ご招待をお受けするわ。ではイクリプスは艦で備えさせる。物資の引き取りとかをやっておいてね?
代わりにヒツギ、レオンハルトは私をあちらまで護衛しなさい。
カナメは……って。また寝てるし」

「だって……めんどいもん。いってら〜……ZZZZ」

「言うと思ったわよ」

親友の拒否によって、向こうに乗り込むメンバー2人が選定される。
その実尼子統久と言う人間を直に見て感じ取って貰おうとのオーダーであった。

「ならば、フォローミーガイズ♪」

さっさと席を立ち上がり眷属どもを引き連れてシャドウ・ウルブズ母艦ヴィグリーズへと向かう。

141 ◆zwG.6Bg2jY:2013/04/07(日) 23:01:17 ID:ym4cZCc2
>>140
>「ご招待をお受けするわ。ではイクリプスは艦で備えさせる。物資の引き取りとかをやっておいてね?
>代わりにヒツギ、レオンハルトは私をあちらまで護衛しなさい。

「分かった」

レイナの言葉に頷くヒツギ
ブリッヂに呼び出され連邦の戦艦と接触するという説明を受けた際には驚いたが
詳細を聞けば連邦ひいてはSKと別基軸の特務部隊だそうで、それなりに友好的らしく何らかの取引を行うとの事らしい

「ああ、武器はいらないよ」

拳銃の一丁でも持っていけばどうかと聞いてきたメイドに対して断る種の言葉を返す
銃器は確かに強力だが、手に持って使用する武器よりは素手の方がヒツギにとっては遥かに戦いやすい。
しかしながら、そんな理由だけでヒツギは首を横に振ったわけではなかった。

取引の相手が『尼子統久』だったからこそだ
彼女とは化け物が街を襲った際に助けてくれたという地味な面識がある。
ヒツギの眼・・・というよりは直感で彼女は罠にはめるような事はしてこない人物だと判断していた

>「ならば、フォローミーガイズ♪」

「おう、行こう」

レイナの後に続くように、ヴィグリーズへと向かう

142 ◆NcltM1gQ/Q:2013/04/08(月) 22:35:10 ID:xwMaIMD6
>>140>>141

「りょーかい」

ヒツギの応答に続くレオン
武装を断るヒツギを見て首を傾げる
出掛ける間際にヒツギのズボンのポケットにバナナを忍ばせる…今は気付いていないようだ

>「ならば、フォローミーガイズ♪」

「ああ。…で、二人とも聞きたいことがあるんだが」

ヒツギとは逆サイドでレイナを挟んで話し掛ける

「単刀直入に…尼子統久ってどんな印象だ?」

報告だけは聞いてはいたが不透明な点が多い
リスクを押してレイナに協力する見返りをレイナが持ち合わせているのだろうか?

143 ◆zv577ZusFQ:2013/04/09(火) 08:23:05 ID:EUJXcfds
>>142>>141
【「単刀直入に…尼子統久ってどんな印象だ?」】

「そうねぇ……。真意は知った事じゃないけれど強く賢い女だよ。ふふん何て言ったってこの私に目を付けたんだから、良く状況が見えている。
それに……だ。何となくだけれど尼子統久には親近感を感じるわね」

向かう合間にレオンハルトからの質問に何気無く応える。
頭に思っていた事をパパッと口にしただけなので根拠は薄いかもしれない。
ただ、今のところはレイナ達と事を交えるつもりは向こう側にも無いだろう。
それについてはあまり心配していない。

(……大事な用事も有るしね)

加えて尼子統久からはとある情報を聞き出さなければならない。
それはレイナの今後の指針を左右する程に重要な物であり、リスクを侵してでも接触する他無かった。


さぁそろそろ着く頃だろうか。二人のナイト(ただし武器はバナナ)で両脇を磐石に固めた麗しい御令嬢(見た目)が気品の有る堂々とした足取りでアウェイの相手艦ヴィグリーズへとやって来た。

144 ◆zwG.6Bg2jY:2013/04/09(火) 18:39:29 ID:eaCF.OMw
>>142>>143
>「単刀直入に…尼子統久ってどんな印象だ?」

「前に小田原が襲われたことがあったろ?、その時ちょうどあけっちと丁度現場にいてさ
 運送してきた機体までの足を貸してくれたことがあったんだ」

あの時の状況を思い出す。
偶然にも現場にいた2人は住民の避難誘導を手伝った後、リリー少尉のコールで機体が近くまで運送されてきた事を知った。
そこまで向かう足に困っていた時、同じくリリー少尉の案で車で迎えに来てくれたのが件の『尼子統久』だ。
その後ジェットコースターのような手荒な運転を楽しんだ(?)が、ライトは安全運転をしてくれと顔を青くしていた

「あの時はかなり無茶な運転してたけど、状況を考えれば事故るよりも潰される危険性のほうが高かったしな
 そういう意味ではリスクの管理が確りしてるし、多分だけど無駄なことは挟まないようなサバサバした・・・軍人気質の強いタイプかもしれない」

となるとこちらに接触するリスクを天秤にかけた結果、こちらの交渉を受ける気になったということだろうか
逆に罠である可能性も否定できないが・・・だったら最初から戦艦ごと沈めてしまえばいい話
レイナの身柄が欲しいという可能性もあるけれど、それだったら最初からシンプルに銃を突きつければいい

何かが彼女の琴線に触れたのかも知れない
こちらが彼女に出せるであろうものがほとんどない以上、その渦中にあるものは『興味』・・・だろうか

ちなみにヒツギはまったくバナナに気づいていない、拳銃ではなくバナナを下げているというBIGなBOSSもびっくりである

145 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/10(水) 05:47:00 ID:khuDekL2
>>140-144
レイナ達が話していると、アルプ・トラウムとの接舷部に一人の女性が歩いてきた。
黒色に染められた連邦軍の制服に身を包んだ、眼鏡の女性だ。海上ゆえの強めの風に、ダークブラウンのポニーテールがはためいている。
女性はレイナ達の前まで来ると、ピッと敬礼して、

「レイナ・カーマイン様ご一行ですね? 私は尼子統久特尉の秘書官、ユージン・フォートセリア中尉です。
私が艦内の応接室までご案内させていただきます。今日は少し風が出ておりますので、足下にはご注意下さい。
では、こちらへ」

くるりと踵を返すと、女性、ユージンは艦の中央部に向かって甲板の上を歩き出す。
彼女についていけば、応接室で待つ統久の元へたどり着けるのだろう。

146 ◆zv577ZusFQ:2013/04/10(水) 07:20:11 ID:N8bNFJME
>>144
【「前に小田原が襲われたことがあったろ?、その時ちょうどあけっちと丁度現場にいてさ
 運送してきた機体までの足を貸してくれたことがあったんだ」】

「あ。ちょっと待って?」

何か不穏なワードが耳を過った気がしたのでもう一度ヒツギの台詞を思い出す。
そうすると……

【「あけっちと丁度現場にいてさ」】

「ちょっと、何で小田原なんかであの女が出て来る?あ……まさかあいつまたナメタ真似をぉ……」

急にぐぬぬと怒り始める。
明智ライトという天敵に自分の眷属をたぶらかされたとなれば独占欲の強いレイナにとっては物凄く気分が悪いもの。しかもレイナの見ていない所でお忍びでと来た。
昨夜の戦闘にてもっと電撃を浴びせて屈服させておけば良かったと後悔する。

「小田原で蜜月とか……しかも相手はあの洗濯板とか。許し難い」

とぼけた事をぬかすヒツギをキッと三白眼で睨んでその事情を追及しようとする。

>>145
【「レイナ・カーマイン様ご一行ですね? 私は尼子統久特尉の秘書官、ユージン・フォートセリア中尉です。】

「いかにもだ。出迎えご苦労」

ヒツギはたいへん運が良かった様だ。
タイミング良く尼子統久の使いの者が現れたのでレイナの注目はそちらに流れた。

【「私が艦内の応接室までご案内させていただきます。今日は少し風が出ておりますので、足下にはご注意下さい。
では、こちらへ」】

「ああ。よろしく頼むよ中尉殿」

レイナもユージン中尉の誘導に従い、甲板上へ着いて行く。紅いツインテールが風に揺れている。

147 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/11(木) 18:30:58 ID:XFdLKgxM
>>146
見た目通り、ヴィグリーズはかなり広い艦であった。
アルプ・トラウムへの物資の積み込み作業が始まろうとしている向こう側では、何かの哨戒任務があるのかVTOL戦闘機の離着艦が相次ぎ、
その横で例の月と狼のエンブレムが肩に入った、黒い量産型ゲシュペンストMk−Ⅱ改が五機ほど膝を突いて駐機しており、メンテナンスを受けている。
集積された物資コンテナが占めているスペースは控えめに言っても狭くはないのだが、それだけのスペースを費やしてもまだ、
あれだけのことが余裕で出来るだけの場所がヴィグリーズの後部飛行甲板にはあった。

「こちらです。段差にお気を付けください」

そうこうしているうちに飛行甲板を抜け、艦の中央に鎮座する砲台のような艦橋部にたどり着く。
ユージンに続いて中に入れば、こうした艦船にしては広めの通路に出るだろう。
中にはユージンと同じような黒い軍服に身を包んだ男女が歩き回り、ユージンとレイナ一行とすれ違う度に軽い敬礼をしてくる。
彼らの軍服にも艦にあったのと同じ、月と狼のエンブレムがあった。どうやら隊を象徴するそれらしい。
そうして通路を右へ左へと抜け、階段による階層移動こそ無かったものの、ようやく一行は艦の応接室に到着した。
飛行甲板、アルプ・トラウムとの接舷部から結構な距離を歩いた。下手をすればアルプ・トラウムの全長ほどに歩いたかも知れなかったが、
案内役のユージンは何事もなかったかのような顔で、応接室のドアをノックした。

「隊長、ユージンです。レイナ様ご一行をお連れしました」
「うむ、入れ」

他の部屋のドアとは違い、控えめながら装飾の入った木製のドアをユージンが開ける。
中は赤い絨毯が敷かれ、大きめのテーブルを黒革の一人用チェアが囲む形の応接室。
テーブルを挟んで向こう側には、壁にはめ込まれたスクリーンで何かの状況を確認している、長い銀髪と黒い軍装マントの後ろ姿。

「来たか。待っていたぞ、夜より暗き魔の王、レイナ・カーマイン」

バサリと大きくマントを翻して、部屋の主、尼子統久が振り返る。

「私が影を征く魔狼の主、尼子統久だ。今日の邂逅を喜ぶべきかな? それとも、運命の悪戯として呪うべきかな?」

不敵に笑う統久の周囲が陽炎のように揺らめいて、彼女の放つ威圧感を助長する。
実はこれはレイナが「そういう病気」であることを見越した統久が念動力で作った演出であり、先の言動もそれに起因している。
レイナに対するちょっとしたサービスのようなものであるが、果たしてレイナ達の反応やいかに。

148 ◆zwG.6Bg2jY:2013/04/11(木) 23:25:39 ID:OAFqu.Ww
>>146
>「ちょっと、何で小田原なんかであの女が出て来る?あ……まさかあいつまたナメタ真似をぉ……」

「えっ?あ、そっち?」

何か聞き返してきたと思ったら、尼子統久の事でも襲撃の事でもなくライトと飯を食べていた事だった。
ヒツギからしてみたら『ただご飯食べていただけ』だがなにやらレイナはお冠のご様子
ここでそんな事を言ったら蹴る叩くの光景が目に見えている、ちょっと冷や汗が出てきた。

>「小田原で蜜月とか……しかも相手はあの洗濯板とか。許し難い」

「いや小田原でご当地グルメのフェスタをやってたんだよ?
 途中まではユウセイも居たんだぜ?誘ったけどアスト博士の手伝いがあるからって断られたんだ
 で、しかも付いてからは現地で偶然アカリンとリリー少尉と出くわしたりしたし・・・」

しかも食べたのはラーメン、蜜月って言うか花月って言うか
問い詰められた言い訳みたいなことになっているが嘘は言っていない・・・はずだ。

>>145

>「レイナ・カーマイン様ご一行ですね? 私は尼子統久特尉の秘書官、ユージン・フォートセリア中尉です。
>私が艦内の応接室までご案内させていただきます。今日は少し風が出ておりますので、足下にはご注意下さい。
>では、こちらへ」

(助かった・・・?)

レイナから詳しく問いただされる前に尼子統久の部下が迎えに来てくれたことで何とか流す事が出来た。
風に目を細めつつ胸を撫で下ろし、彼女の後ろをついてゆく

149 ◆zv577ZusFQ:2013/04/12(金) 07:25:19 ID:1twZuzWk
>>147
【「こちらです。段差にお気を付けください」】
「改めて見ても大層な設備だよ。欧州のお坊ちゃん連中とは別口で軍にはまだこんな余力が有ったのね?」

広い甲板エリアを抜けての感想である。
どうやらこのシャドウ・ウルブズという特殊部隊はかなりの期待を背負って立っているのだろう。
存在する艦載機もエース向けの最新鋭機ゲシュペンスト改型で揃えられており、所属パイロット達の力量の高さも読み取れる。

もしくは同じ連邦軍内にて欧州の独裁を阻止する為のカウンターとして存在するのかもしれない。
レイナはそんな思いを巡らせていた。

そして艦内部に入ると、行き交う黒服の隊員達が皆一様に律儀に敬礼をとってくれたりする。レイナもそれらに対していちいち立ち止まり怪しげな魅力ポーズを決めるものだからきりがない。
だが、尼子統久の待つ応接室に向かうにはまだまだそこから先も長かった。
レイナは行動的で活発なのでそこいらのお嬢様とは比べられないぐらい体力面でも自信有りなのだが、
相当な運動嫌いで怠け癖の染み付いたカナメ・ライブラを一緒に連れて来ていたら歩けない。おんぶして運べとか無理を言っていたかも知れない。
もし彼女がついてきていたら男二人は大変だった事だろう。

【「隊長、ユージンです。レイナ様ご一行をお連れしました」
「うむ、入れ」】

「では、案内ありがとうな中尉」

悪魔的ウインクにてユージン中尉のここまでの案内を労い、応接室へ入る。
するとそこにはあの女が居た。

【「来たか。待っていたぞ、夜より暗き魔の王、レイナ・カーマイン」】

「ふふ。いいじゃないか尼子統久……。いかにも、私がレイナ・カーマインだ」

真っ黒なマントを翻し、スタイリッシュに決めてくる尼子統久の持て成しに大いに感心したレイナ。
それに応える為にレイナも全身全霊で表現。ドーン!とかダーン!だかの何らかの効果音が入りそうな奇妙な立ちポーズを返した。

頑張って付いて来いよ眷属ども。

【「私が影を征く魔狼の主、尼子統久だ。今日の邂逅を喜ぶべきかな? それとも、運命の悪戯として呪うべきかな?」】

「な!?………ふふ…ふっふっふ。その禍々しい蒼炎のオーラ。魔狼の主よ、貴様既に覚醒していたか」

尼子統久がやって見せた洒落た念動力の応用に目を輝かせ物凄くワクワクし、テンションが上がる。
そして自分にこのパフォーマンスが出来ない事がかなり悔やまれた様だ。

「……クックック。ここには契約に従い出向いただけだが、正解だった様だ」

尼子統久の目論見通りレイナに対する掴みはばっちりだった。

150 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/14(日) 22:45:09 ID:O0/Dvnss
>>149
サービスが成功し、レイナのテンションが目に見えて上がったのを見た統久は、
もし滑れば威厳も何もなかったネタだけに、成功したことを内心で安堵した。

「目覚めたなどと。私は「始めからこう」であっただけの話。
……さておき、レイナ・カーマインよ。今はお互い、浮き世の立場に戻る時間だ。この会合は、そのためのもの。
好きな場所に座りたまえ。護衛で来た君らもな」

レイナと一緒についてきたレオンハルトとヒツギにも目線をやり、背の低いテーブルを囲む黒革椅子を指し示す。

「お飲み物をご用意いたします。リクエストが有れば仰って下さい。大抵の物はご用意できるかと存じます」

横で控えていたユージンが、統久の言葉に重ねて言う。
彼女の後ろには木製で横長の棚があり、その上にはティーポットやカップ等が乗っている。ここで用意してもらえるようだ。

151 ◆zv577ZusFQ:2013/04/15(月) 08:18:44 ID:wdiR6SZg
>>150
【「お飲み物をご用意いたします。リクエストが有れば仰って下さい。大抵の物はご用意できるかと存じます」】

「では私は紅茶をいただこうかしら。それからそこの男共にはバナナ系飲料を」

尼子統久の用意していた椅子にどしっと座り込み、ユージン中尉にオーダーする。
しかもまだヒツギとレオンハルトがバナナが大好物だと思い込んでいるので良かれと思って勝手に彼らの分も注文した。
そんなものまで備えているかどうかはわからないが。

「さてと。会談を始めましょうか」

152 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/15(月) 14:00:54 ID:G5PWbWPs
>>151
「ああわかった。紅茶と……おん? ば、バナナ……?」

先ほどまでの演技を忘れ、素に戻った統久が、ちらりとユージンの方を見る。
その視線に対し、ユージンは心配ないとでも言うように微笑んで、

「バナナ牛乳のストックがありますので、そちらをお出ししましょう」
「え、あるの」
「はい♪」

ユージンの良い笑顔を前にして、統久は考えることをやめた。
レイナ達とテーブルを挟んだ向かい側の椅子に座った統久は、ガーターストッキングに包まれた足を組み、軽く手を組んだ。
彼女の立場と、先ほどの念動力のパフォーマンスの相乗効果で、そこはかとないカリスマを感じさせる姿……のはずなのだが、
バナナ云々のやりとりが、完全にそれを台無しにしていた。

「……おほん。まずは私との取引に応じてくれたことを感謝しよう、レイナ・カーマイン嬢。
我々は裏方専門で、動かせる戦力に限りがある。それを割かなくて良くなったのは、我々にとって大きなプラスだ。
今回の件について、何か訊いておきたいことはあるか?」

153 ◆zv577ZusFQ:2013/04/16(火) 10:05:27 ID:CgYqM0j6
>>152
【「……おほん。まずは私との取引に応じてくれたことを感謝しよう、レイナ・カーマイン嬢。
我々は裏方専門で、動かせる戦力に限りがある。それを割かなくて良くなったのは、我々にとって大きなプラスだ。
今回の件について、何か訊いておきたいことはあるか?」】

「ああ、それに対しては問題無いが、そうだな……。
何故か欧州の連中からは強い敵意を向けられてる様だけど、逆にあなた達は私をどう思ってるのか?」

馴染み深い甲斐を撃沈させてまで逃げ延び、今こうして日の目を見られない様な不自由な生活を皆に強いている訳だが、
自分の取った行動が本当に正しかったのか本当は少々疑問に思っていた様だ。

「ふっ……。取引が成立した暁には件の超機神にて一目散に私を懲伏するつもりかしら?」

準備された温かい紅茶を一口頂き、その優しき芳香にホッと一息つくも、
次にはさらっとロクでもない事を口にする。万が一そうなったとしたら堪ったものじゃない。

154 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/16(火) 14:21:23 ID:rjmfgxsU
>>153
「君のこと、か。ふむ……。
私は君が何を思って連邦に弓引くことになったのかを知らない。君が今言ったように、欧州にその原因があるのかも知れない。
それがわからない以上、私に言えることは何もないよ。我々のボスである安全保障委員会からも、君たちに関しては何のお達しもないしな。
ただ個人的なことを言わせてもらえば、私はあの欧州が嫌いだ。いち軍閥が台頭し、軍を我が物顔で牛耳るなど、暗愚のやることだ。
こういう形の軍だからこそ、尚更な。
運が良ければ……いや「悪ければ」、欧州を打倒する戦列に、君と私が轡を並べることもあろう」

ニヤリ、と統久は悪戯っぽい笑みを浮かべる。

「そういう未来があるかもわからんから、超機人で君らを撃滅するという選択肢は、今のところ無いな。
地球の安全に対する挑戦者ならば、その展開しかありえんのだが」

このあたりは、統久の属している安全保障委員会の性格が色濃く出たゆえの回答だろう。
反地球連邦組織、というだけでは彼女らの敵とはなり得ないが、地球圏に対する重大な敵対行為に至った場合、
シャドウ・ウルブスは容赦なくその牙を剥く。
欧州はその対象かどうかを、密かに、厳しく委員会に監視されているはずだ。

155 ◆zv577ZusFQ:2013/04/16(火) 18:47:41 ID:CgYqM0j6
>>154
「それを聞いてとりあえず一安心と言ったところかしらね。私としてもそれは願ったりよ」

やはり欧州の過激派集団が連邦軍に巣食う癌の様だ。彼らをなんとかしない事にはレイナの疑いも晴れない事だろう。

「……そしてあの連中を崩す為のネタを集めているのだけれど、流石に決定的なモノは見つからないわね」

レイナ達もただ逃げているだけでも無かった様だ。調子に乗る欧州の立場を危うくさせ、いずれは返り咲く事を狙っている。

「で、ヒツギ達は何かあるかしら?」

ずっと黙って仕えているヒツギとレオンハルトにも尼子統久と会話する時間を設ける。なかなか無い機会だろう。

156 ◆zwG.6Bg2jY:2013/04/16(火) 20:43:55 ID:gcj34BA2
>>155
>「で、ヒツギ達は何かあるかしら?」

「え、俺?」

突如声をかけられたことで壁を背に立っていたヒツギがきょとんとした顔をする。
二人の会話の内容はツギからしてみればチンプンカンプンな所も多々あり口を挟めなかった
以前から何処となく察していた派閥争い的なものに巻き込まれてレイナが敵対することになったのは分かる
しかしながら一般人上がりの彼からしてみれば突っ込んだところは全く分からない。

「えー・・・っと」

>>154

「お久しぶりです?」

言葉尻が疑問系なのはそういう風に言っていいものなのか微妙だとヒツギ自身が判断したからだ

「質問・・・質問ねぇ」

特に言うこともないというのが彼の本心、現状では相手は殆どカードを切っていない
感じとしてはお互いの敵を再確認したといった程度なのだろう、今のところバナナ好きじゃありません位しか言うことがない
しかしながら出されてしまった手前いりませんとは言えない、悲しいかな

(待てよ・・・?)

ふと彼の中にある疑問が湧き上がる
彼女は一般の連邦とは別の機関が主導で動いている、これは彼女自身が言っていたことだ
そして彼女とこちらが交渉を行っているのは連邦からしてみれば黒に近い
そうまでしてその超機人が必要なのだろう。

そうなった理由である『制御不能に陥った兵器』とは何だ?

「俺からは特に無いかな」

この疑問は聞くべきではないと彼は判断したらしい
手を噛まれる・・・で済まなくなる可能性があると判断したのだろう

157 ◆NcltM1gQ/Q:2013/04/23(火) 20:14:30 ID:6c7W00Rw
>>151
【「お飲み物をご用意いたします。リクエストが有れば仰って下さい。大抵の物はご用意できるかと存じます」
「では私は紅茶をいただこうかしら。それからそこの男共にはバナナ系飲料を」】
>>152
【「バナナ牛乳のストックがありますので〜】
「ああ、それで頼むよ」

程なくしてレオンの前に用意されたタンブラーにはバナナ牛乳であろう乳白色の液体がなみなみと注がれている

>>155
【「で、ヒツギ達は何かあるかしら?」】
『ヒツギ達』一応、年長者であるレオンにとって、この部分はもっと気にかけるべきなのだが、そもそも重要性の低い物事には反応が鈍いのだ
飲み物をストローで吸いつつも尼子統久の話す姿に集中していた

>>154
一度飲み物を置き視線を統久にただし

「そうだな…兵器のことも気になるが…」

少し間を置いてから微かに笑いかけ

「個人的にはつねひーとクレマチアッカリンとの関係が気になるかなぁ」

視線を一度外してから、おどけてみせる

「…まぁ、正直なとこ。連邦にお宅みたいなのが、もう少し要ればって思ってたところさ」

158 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/25(木) 20:50:25 ID:qzuzwYQQ
>>155
「欧州に関してはそちらが頑張ってくれ、としか言いようがないな。
こちらとしても、彼らは今のところは大きな問題のない味方、といった立場だからな」

今の統久、と言うよりシャドウ・ウルブスには積極的に欧州と敵対するだけの材料がない。
欧州がその勢力規模に物言わせて無茶をやらかさない限り、未だ統久たちにとって欧州は味方の範疇にある。

>>156
レイナに話題を振られ、反応した護衛のひとり。
「お久しぶり」と言ってきた彼に、統久は見覚えがあった。

「やあ、君はあのときの。
このような場所で会うとは、奇妙な縁もあったものだな?」

確かあのときはエンジェルフェザーの士官と一緒に居たはずなのだが、
どういうわけか彼は今、反逆者であるレイナの元に居る。
その経緯には興味があったが、まだそれを聞けるだけの関係の構築はできていないとして、統久はそのあたりを突っ込まなかった。

>>157
自分を「つねひー」と呼んだレオンの言動に、統久は少しキョトンとする。
その呼び方もそうだが、そこに出てきた「クレマチアッカリン」とは一体誰のことか。
頭の上にクエスチョンマークを浮かべていると、隣に控えていたユージンが統久に耳打ちする。

「隊長、リスト8番の彼女のことではないかと」
「8……? ああ、「超速度反射能力保持者」か。こんな場所で聞く名前ではないと思うのだが……。
君、その質問の意図を訊きたいな」

直接関係のない相手との関係について言及されるのは妙な話だ。
何故その人物と自分が並べられるのか。統久は純粋な興味と少しの疑念でもって質問した。

159 ◆NcltM1gQ/Q:2013/04/25(木) 22:43:21 ID:JqVgyB2E
>>158
(リスト8?)
【「8……? ああ、「超速度反射能力保持者」か。こんな場所で聞く名前ではないと思うのだが……。
君、その質問の意図を訊きたいな」】

「ああ、そうだな…まず一つは以前に俺達が交戦したジガンタイプ…ただし運用テストが終わるか終わらないかの試作機。まぁ完成度は高かったけどな」

経久に人差し指を振りながら続ける

「アレはレイナ達を追撃、討伐を考慮するに当たってはあまりにも『連邦らしく』なかった。確かに急ごしらえだからこそ、それもSKのエリート士官を中心とした小規模部隊で鎮圧に成功出来れば、より連中の連邦軍に置けるイニシアチブも高くなる…」

座ったまま経久を見据えたまま続ける

「とは言えアルプトラウムの戦力は把握していた筈。艦裁砲を想定したにしては、あのジガンは連邦にしても、取り分けSKにしては臆病過ぎると思った…
いっそ分かり易いグルンガストを持ってきそうな所だろ?
…で、いざこのジガンと戦って見たところ…」

腕を組んだ状態から指をならし

「なんとパイロットがアッカリンの友達、本来だったら情報解析と通信を担当する筈の彼女が部隊の中核機に乗り込んでいたんだ。彼女の適性は置いといても連邦に対する貞操を示させるにしては良く見ても高く買いすぎているし悪く見ても警戒し過ぎだ」

レオンの眼光が強くなる

「…土壇場であんなモノをねじ込めるのは極東ではもう限られてる。
仮に、あのジガンをお宅が回したとしていたら、彼女を乗せていた事とつねりんが俺達と接触出来てる事について辻褄が合う、というのが一番の理由…かな」

160 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/27(土) 23:07:46 ID:NI5btEmg
>>159
足を組んで座ったままレオンの話を聞いていた統久だったが、彼の話の途中から口元がニヤつき始めており、
話が終わった途端、

「くくっ……は、ははははははは!! 何だ、そんなことか!
いやぁ、もう少し別なことかと思っていたが……くくくっ……。
つまりそれは、「この会談はあの時点から仕込みが入っていたのではないか?」ということだろう?
これは異な事を言う。こんな会談が「仕組まれていない」わけがないではないか!」

顔半分を手で覆いながら、統久は笑いの余韻を堪えている。

「お察しの通り、あのジガンスクード・アンジェを送り込み、君たちの逃避行の出だしをハードモードに仕立て上げたのは私だよ。
アレは元々、我々がこのヴィグリーズの防衛用にイスルギに発注した、特注の一品でな。
ロールアウトしたての物を伊豆基地で一時、預かってもらっていたのだ。
今はこの艦の格納庫で塗装作業を受けている。前部ハンガーで作業が行われているが……何なら見ていくか?」

再び背もたれに身を預けた統久の表情は、面白がる者のそれに他ならない。

「まあしかし……ハードモードとは言ったが、それを加味してもあの程度の障害をどうこうできないのであれば、所詮君らの運命もその程度だったということ。
十字の走狗共々、「ふるい」としては最適だったのだ。それを突破して見せたからこそ、今の君らと私の関係がある。
これが偶然だというのならば、私は運命の神に対して盛大なブーイングを仕掛けなくてはならないな」

161 ◆NcltM1gQ/Q:2013/04/27(土) 23:38:32 ID:4YWVbvAU
>>160
「ハード?まぁ通りで…で一番気になるのはアカリン達とはどんな関係?」

ニヤニヤしながら経久の様子を見ながら

「まぁ…あと、ついでに今回の兵器の詳細もお願いするよ」

162 ◆Tg./UqnJ52:2013/04/28(日) 00:14:56 ID:vuOPayqo
>>161
「その「関係」に対する質問の答えは、「何もない」だな。
私との関係があるのはむしろ、ジガンスクードの「中身」の方だ。
それにしたって、そんなに複雑なものでもない。興味があるのなら、そこのレイナ嬢に訊いてくれ」

複雑でないのならばすぐに言えそうなものだが、統久はあえて、レイナに水を向けた。
その真意を汲み取ろうにも、統久の表情は未だ面白がっているばかりである。

「それと、今回の兵器の話だったか?
悪いが、その話はいわゆるところの極秘情報でな。おいそれと公にして良い話ではないのだ。よって、それは教えられない。
まあ、どうしてもと言うのであれば、私にひとつ「貸し」を作ることになるな。
……ああ、君個人ではなく、「君ら」、レイナ嬢を頭とした集団が、私に「貸し」を作るんだ。大事なことだから強調しておいたぞ?」

163 ◆NcltM1gQ/Q:2013/04/29(月) 17:50:53 ID:Fz4d3Jnw
>>162
経久の話から察するに件の兵器は連邦軍内部でも非常にデリケートなモノである
と言うことだけは判った
>>156
経久の視線をそれとなくかいくぐり(別に聞かれても問題ないが)ヒツギに小声で話し掛ける
(この流れ…もしかすると新兵器のテストかな〜?)

経久達の視線を受けて思わずテーブルに手をつき立ち上がる

「貸し…つまりは、経久から(俺たちを含む)レイナへのおねだり…!」

固唾を呑んで目を見張ってみせるレオン

「ゴクリ…凄く、気になります」

164 ◆Tg./UqnJ52:2013/05/09(木) 22:01:39 ID:mOKm6WnI
>>163
レオンがヒツギへと耳打ちし、レイナが黙って紅茶を飲んでいるのを見て、
もうあちら側からの発言が無いと見て取った統久は、組んでいた足を戻し、スッと立って、

「よし、話はそれくらいか? ならば後は、そちらの準備ができ次第、作戦を始めることにしよう。
……と、儀式をするのは私だから、昼行灯というわけにもいかぬな。ユージン、何か残っていたか?」

封印の島の防御兵器を引きつける役目をレイナ達に負ってもらうにしても、まさか統久が生身で単身、島に乗り込むわけにもいかない。
当然、そこまで突破できるだけの力、つまるところ何らかの機動兵器が統久にも必要となる。
ユージンへの質問はそういう意味を孕んでいた。訊かれた方のユージンは、記憶をひっくり返すかのように小首を傾げて、

「現在、全てのゲシュペンストとレリオン、FV−2VTOL戦闘機は哨戒任務に就いておりますね」
「残っていないのか」
「ええ。そもそもの絶対数が多くありませんから。
今出せる機体と言えば、塗装及び改修作業中のジガンスクード・アンジェと、
Sプロジェクトのデータ収集のために取り寄せていたVTX−000……ミロンガの二機に限られますね」
「ミロンガ? ……ああ、ウォン重工のアレか。
前に、ツェントルの試作五号機をベースにすると言っていなかったか?」
「今でもその路線は変わらないようなのですが、超高速戦闘機動を行う機体のデータも欲しいと、如月博士が。
もうデータの収集は終わったのですが、その後この機体をどうするかは決めていなかったらしく……」
「やれやれ、如月の奴め。まあいい。件の「欠陥」も私ならば問題無かろう。そいつを後部甲板に引っ張り出しておいてくれ」
「了解しました」

ユージンがテーブルの向こうにある内線電話の受話器を手に取る。
それを見届けた統久はユージンからレイナ達へ顔を戻して、

「すまんな、レイナ嬢。そういうわけだから、機体を一機、そちらの艦に乗せてもらいたい。
そちらのランチか何かを借りるハメにならなくて良かったよ」

165 ◆zv577ZusFQ:2013/05/11(土) 08:43:43 ID:laZ180pU
>>164
【「すまんな、レイナ嬢。そういうわけだから、機体を一機、そちらの艦に乗せてもらいたい。
そちらのランチか何かを借りるハメにならなくて良かったよ」】

「いいだろう。ご自由にどうぞ」

尼子統久の機体をアルプ・トラウムに乗せる事を承諾する。

「もう補給も済んでいる事だろう。すぐにでも行動可能だわ」

いただいた紅茶を綺麗に飲み干し、レイナは立ち上がる。

166 ◆zwG.6Bg2jY:2013/05/11(土) 14:40:58 ID:e.vI7rNw
>>163
(逃げ出した側の新兵器とテストさせるつもりで俺たちを呼んだ・・・って訳か)

確かにレオンが語るような可能性は存在している
だがヒツギはその逆の可能性を感じていた

(・・・どちらかというと超機人のテストなのかも知れない)

>>164>>165
どうやら統久をこちらに乗せることに決まったらしい
VTXといえば件の事件を引き起こした機体のはず、その現物がよく残っていたものだ

直感的に統久の・・・いや、統久の後ろ側にキナ臭さを感じていたヒツギではあったが
彼女自身に悪い印象はない、彼も歓迎するように頭を下げた

167 ◆Tg./UqnJ52:2013/05/14(火) 19:11:17 ID:aV4xwWFM
>>165-166
レイナから承諾の意を得た統久は「うむ」と納得するような相づちを打って、

「では行動を開始するとしよう。……ただその前に、レイナ嬢と二人で詰める話があるな。
ユージン、護衛の二人と一緒に、しばし外してくれ」
「わかりました。ではシュナイダー様、ハヤセ様、こちらへ」

内線の受話器を置いたユージンが、応接室の入り口付近に立ち、部屋の外を指し示した。

168 ◆zv577ZusFQ:2013/07/13(土) 08:10:19 ID:o5DmaPIk
「…いやぁ、超機人は強敵でしたね」

ある一人のメイドが能天気にそんなことを呟いている。
まぁそんな軽い口を叩けるのもなんとか無事に今回の依頼を達成?出来たからなのであるが。

「ま、まったくです。要件が済んだなら一目散にここを去らないと、派手にやっちゃいましたし……」

別のメイドが返す。
実際は山中にてかなりの激戦が繰り広げられたはずなのだが、それはこの際振り返らない事にする。

「では、お嬢様。艦の進路をどちらへ取りましょうか?」

操舵を務める他、艦の主だった機能を単独で抱えるイクリプスは、今回のことが有った後も普段変わらぬ至って涼しい顔をしていた。
……彼女にしてみればこの死線も中の下程度の仕事だったと評価している。

そして、いついかなる時でも動ける様、主の言葉を待ち受けている。

「ふむ……オーストラリアの屋敷に残して来たアレの様子が気がかりだ。欧州の外道どもの手にかかるのも不快極まりない。さっさと回収しに行かねばならないわ」

アレとはなんぞ?と気になるだろうが
次の目的地は決まっていた様だ。世界のお尋ね者となったアルプ・トラウムはその身をステルス潜行にて隠しつつ、オーストラリアへと向かう。

169エミリー ◆jclrQ5ykSY:2016/05/09(月) 22:06:10 ID:iOsjHfGA
「サイラス3…」
救援任務…私はその内容を愛機を載せた輸送機内で聞いていた。
サイラス3…何故あんな僻地に帝国軍が…
あそこには国防軍の補給基地が存在するって聞く。
だけど、その基地は帝国も知らないとか…

「ユウセイ、ライオ…帝国軍がサイラス3に攻撃を仕掛けたらしいわ。
帝国軍の侵攻は兎に角、どうしてあんな所に…
救援は私が向かうから、到着前にサイラス3に何があったのか調べて欲しいの…
そうね…後は国防軍が迎撃中の戦闘記録とか、国防軍の機体とか…
国防軍が私達“オーダー”に情報をくれるとは思えないし…
敵機のデータについては後で私が送るから…
よろしくね!」
私が音声メッセージを送った先は同胞、ライオ・グライワードとハヤミ・ユウセイ。
ライオは国防軍から出向して来た騎士だから、
何か知ってるかもしれない。
そしてユウセイ…彼は騎士団で分析とメカニックを任されている。
そして、彼は諜報機関に居た男だ。
国防軍に状況を聞くより、彼らに調べてもらった方が情報を得やすいと考えて、私は出撃前に彼らにメッセージを送っておいた。

170 ◆JryQG.Os1Y:2016/05/10(火) 10:36:22 ID:GSdjo3kw
))「ユウセイ、ライオ…帝国軍がサイラス3に攻撃を仕掛けたらしいわ。
帝国軍の侵攻は兎に角、どうしてあんな所に…
救援は私が向かうから、到着前にサイラス3に何があったのか調べて欲しいの…
そうね…後は国防軍が迎撃中の戦闘記録とか、国防軍の機体とか…
国防軍が私達“オーダー”に情報をくれるとは思えないし…
敵機のデータについては後で私が送るから…
よろしくね!」

「人使いが荒いことで…まぁいいですけど」
ユウセイはグロースリーから帰還後
出向命令により元いた諜報機関にいた
ある程度の情報を把握後
エミリーに通信を入れる
「エミリーか?ユウセイだ、先程の件だが
どうやら帝国側の追撃戦らしい。
どうやらどこかの遊撃部隊がヘマをしてサイラス3に逃げ込んだところを仕掛けてきたと見える
味方の機体はいつも通りの低コストの如何にも共和国的な機体スチュパリデスmark2
だ。
あ、多分殆どやられてる。それと」
「重要なお知らせが一つ、サイラス3ではどうやら、フェアリーフォースプロジェクトが進行していたらしい…ん?」
サイラス3のデータを再度洗い直すと
「あ、エミリーできるだけ早く向かったほうがいい。フェアリーフォースの全3機
既に発進してる
正直パイロット練度はあまりよろしくない

データを送るから頭に入れといて!
何かわかったらまた連絡するから」
そう言うと通信を切り
エミリーに三機体とパイロットのデータを送った
…(さてとここで培ったものはちゃんと生かさないとね)
再びデバイスと睨めっこしだす

171エミリー ◆jclrQ5ykSY:2016/05/13(金) 21:50:17 ID:L9p4Cup.
>>170
「フェアリーフォースってあの…」
国防軍の精鋭部隊…
三機で結成された精鋭を操るのは民間人からの選抜だとか…
大々的に披露された機体は私も見た事はあるけど…

「パイロットの練度が足りないって事は、まだ延びるかもって事でしょ?」
確かに…民間人からの選抜では、実戦経験を期待する事は出来ないだろう。
だけど…実戦経験が無いって事はどんなパイロットかも解らない訳だ。


「あ、ミック少佐…」
ユウセイからの通信が切れた後、上官であるミックから通信が入る。

「はい…はい…あの二人に関してはサイラス3に関しての情報を…えぇ…私も直ぐに…ですが…えぇ!?」
私はミック少佐と交信し、通信を切るが、ミック少佐の一言に驚愕する。
ミック少佐は先行すると言っている。
だけど、あの人の手元には人型に対抗出来る兵器が無い。
だけど、ミック少佐は問題無いみたいだ。
確かに、あの人の強さは尋常じゃ無い。
私も剣を交えた事はあるけど、私は変わった技を相手に手も足も出なかった…
とは言え、人型の兵器も無い状態で帝国軍の兵器にどうやって…

172 ◆tb48vtZPvI:2016/06/10(金) 22:52:51 ID:rh.b.qwg
>>82
機体中央を貫かれたサイクロプス散華!「グワーッ!」
更にばらまかれるソーサー! 縦横無尽にランダム軌道を描くソーダーの動きは、サイクロプスのパイロットはもちろんのこと機体のCPUにも読めない!
「チクショウ!」一機のサイクロプスがソーサーを撃ち落とそうとするが…SLASHSLASHSLASH!四肢切断の憂き目を見て撃破!「アバーッ!」
「クソッ、案外やるぞこいつら!」「奴らを呼べ!」
サイクロプス一機がボウガンに信号弾を装填し発射した。幾つかの光の球がそれぞれの色で宇宙に咲いた

「オイ、新手が来たそうだぞ」
防衛艦隊を掃討中だったモーターオニのパイロットが、スチュパリデスMk-2の残骸を弄るジ・オーガのパイロットに告げた。
「ちょうどええ、おらもムシをプチプチするのはあきてきたところだァ。…なんと、あのむすめっこのヒトガタににとるだなァ!」
ジ・オーガのパイロット…ブグ・ラドブグは醜い顔に貪欲そのものの笑みを浮かべた。2機は揃って苦戦する自軍の方へ向かった。

173ユウセイ ◆JryQG.Os1Y:2016/06/12(日) 23:04:52 ID:9mfdGjjI
戦闘スレ >>105
「こいつは…資料にあった、だが」
出撃許可が出ないことにイライラしながら、サイラス3の衛星中継や通信記録を再度洗い直しながら
表向きのディランに関しての資料ではこの機体はなかった
だが、裏向きつまり極秘情報によるとディランはその出身の星に関わっている特殊な機体を持っているといわれている
「だが、あれは…特機なんかより寧ろ、巨人だ。」
益々、気になるところでアニーシャの中継が切れ
更にイライラしながら情報を集めていく。

174エミリー ◆jclrQ5ykSY:2016/07/01(金) 21:56:47 ID:HVSKKX1E
【艦内、食堂にて】

「色々あったなぁ…」
サイラス3への遠征から、やっと自由時間を貰えた私は、ドナール准将が用意してくれた艦艇の食堂で休息を取る。
長かった気がするが今回のミッションはサイラス3の援護から始まり、次は移送の護衛。
ただそれだけ…まだ次の出撃だってありえる。
まだ始まったばかりなんだ…
なのに何故…?長い遠征の途中みたいな気分になる…
理由は解っている。色々な事が起きてるからだ…

「フェアリーフォース…」
国防軍が設立したチーム。
ツバサってコ…あのコはさっきの戦いで大きな成長を見せている。
潜在能力の開花…それにしても早い…
だけど他の二人は…
ミレニアお嬢様…
ノルヴァ家…共和国の貴族のお嬢様だったか…
あれがリーダーとは…
そしてアニーシャ…
あのパフォーマンス…アイドルにでもなるつもりか…
何れにせよ、三人には未だ大きな壁が…

「ガバノイド…」
セレニアンの天敵…
彼女たちはあのガバノイドから辱めを受けている。
彼女たちがあのガバノイドを倒さない事には…
それに、彼女達があのガバノイドを倒せば、セレニアンを呪われた歴史から解放する第一歩になるかもしれない。
それを期待して、私はあのガバノイドを逃したんだけどね!

「ディラン…」
私とミック少佐がサイラス3のサイクロプスを撃退してから到着した騎士。
さっきのミッションでは、ミック少佐のサポートを務めていた。
あんな支援機で…ミック少佐の動きについていけてるって事だ。凄いセンスだ…
だけど、途中でコクピットからディランは何処かに姿を消していた。
一体何処へ…?

「巨人…」
そして突然現れた謎の巨人…
騎士団には古くから伝わる神話が幾つかあるけど…
あれもそうなのか…?
だったら何故現れたんだ…
あの巨人は一体…?
そう言えば巨人が現れたのって、ディランが消えた後…
だとしたら巨人とディランに何か関係が…?

「………」
私はテーブルに缶ビールを何本か置き、そのビールを飲みながら今まで起こった事を思い出す。

175 ◆JryQG.Os1Y:2016/07/02(土) 00:40:05 ID:jRQhKRBI
ユウセイは戦闘後暫くして護衛任務の名目上、コスミックオーダーに合流していた。
「エミリー…!」
エミリーのことだから戦闘後は呑んだくれているだろうと思っていたが予想どうりであった
そして、彼女が知りたいこともなんとなく理解していた。
「来て本当に良かった、その様子じゃ操縦は無理だな。これ、一応ディランの表側の資料ね」
あえて表側の資料と言ったのは裏もあるということ
「そしてこれが…」
タブレットでとあるファイルを開くそこには
諜報部が独自に調べた巨人のデータが書かれてあった
「俺もあまり詳しいことはわからないが、少なくともあれはロストロギアつまり、失われた技術だ、…ディランはどこに?」
ユウセイとしては一刻も早く巨人の解析を進めたいのだが
果たしてそううまくいくかどうか

176エミリー ◆jclrQ5ykSY:2016/07/02(土) 23:29:58 ID:fK4qAUeg
>>175
「あれ〜ユウセイじゃない…」
誰かと思えば、ユウセイじゃないか。
彼はコズミックオーダーの同志だ。
護衛任務の名目で来たのだろう。
それにしても、酔いがまわる…
気分がハイになる。
疲れ切った身体に酒を入れてるからだ…

「気が効くね〜。さっすがユウセイ!」
ユウセイが持ち込んだタブレットにはディランの資料と巨人の資料…
ディランはアルケイン家の騎士…
田舎者だけど、あのセンスは確かだ…
それにしても表側か…
ディラン・アルケイン…彼は一体…?
それにしても…

「失われた技術か…」
巨人…やはり神話の一つか…
タブレットには巨人に関するデータが書かれてるけど、酔いのせいか…
文字を読んだだけで頭が痛くなる…
だけど、諜報部が独自に調べた…?
私は神話とか歴史とか、そう言うのは苦手だから詳しくは解らないけど…
あの巨人のデータは極秘なのか…?
詳しい事まではユウセイでも解らないみたいだ。
だからと言って、私も詳しく考えるつもりは無い。
余計に頭が痛くなりそうだからね…
そう思いながらタブレットの画面をなんと無く見てると…



「あれ〜お嬢様〜…お疲れ様でぇ〜す。」
機体にリンクさせていた私のタブレットに通信が入って来た。
ミレニアお嬢様からだ…

「廃コロニーですか〜?心配しなくてもぉ〜
大丈夫ですよぉ〜」
ビールを飲みながら通信を返してるけど…
廃コロニーから救援?不自然だ…
嫌な予感する。酔っていても解る…
明らかに罠…
ミレニアお嬢様め…疑う事を知らないのか?
違う…

「ユウセイ〜救援信号だけどぉ〜廃コロニーだってぇ…でもぉ、コズミックオーダーは〜、関与するなって〜」
焦っているんだ…
コズミックオーダーの関与を認めないのは、
手柄が欲しいからだろう…
事実…フェアリーフォースは二度にわたってコズミックオーダーに助けられている。

「どうする〜?フェアリーフォースのリーダーは〜、ノルヴァ家のお嬢様だよ〜」
ノルヴァ家…共和国内でも地位の高い、大きな権力を持った貴族だ。
そしてこの艦艇はドナール准将の用意した物…
ドナール准将がミレニアお嬢様より下の立場である以上、この艦艇はミレニアお嬢様のモノも同然…
ミレニアお嬢様の権限は確かだ…!
コズミックオーダー用のブロックを用意したのはその為か…!やられた…!
酔いに任せていれば多少の事にはムカつかないと思ったが、気が付けば飲み干した缶ビールを握り潰している。

177 ◆JryQG.Os1Y:2016/07/02(土) 23:44:33 ID:yPvrRk6c
「…廃コロニーか」
情報を見るとかなり昔に破棄されているコロニーのようだ。
「待ち伏せにはもってこいだな…俺らの介入を許さないということは素直に考えれば手柄が欲しいんだろうな
さすがに名家だ、罠だとわからないはずもあるまい」
それに
【捕まったら捕まったでこちらにとっては都合がいい】
となるとコスミックオーダーにとって最大の利益にするには
「放っておけ、果報は寝て待てだ。後…」
エミリーの酒を取り上げ
「暫くしたら出撃命令が来る、酔いを覚ましてきて」
そういい、エミリーからラスト一本を取り上げ自分で飲みつつ、食堂で軽食を頼む。

178 ◆tb48vtZPvI:2016/07/03(日) 17:46:24 ID:IE8T1x.Y
調整が一段落ついたところでミックは騎士研修生たちに呼集をかけた。エミリー、ディラン、ユウセイ。ミックはオーダーに与えられた一室で全員の顔を見渡した。
「ドーモ、ジン・ミックです」ミックはディランへ単刀直入に尋ねた。「早速だが、ディラン=サン、オヌシのガイア・セイヴァーについて訊きたい。あれは一体何物だ?」
古代遺物、ロストロギア、ブラック・テック、オーパーツ…過去に存在した文明が遺した技術やそれにまつわるアーティファクトに関する呼称は多い。しかし、間近に見た者の勘ではあるが、ガイアはそれらとは異なるものという気がする。
また、一刻も早くガイアを純粋な騎士団の戦力に数えたいという欲もあった。今の騎士団に特機級の戦力はないのだ。国防軍も軍縮傾向にあり(まだ戦争は継続中だというのに!)、特機・準特機の保有数は減少傾向にある。当然騎士団に回される特機はない。
ミックとしては期待と不審という感情をディランへ向けてしまう。

179エミリー ◆jclrQ5ykSY:2016/07/03(日) 22:02:40 ID:Emn05G3I
>>178
「ミック少佐ぁ〜お疲れ様で〜す」
上官であるミック少佐の招集に従い、
私は足をフラフラさせながらミック少佐の下へ赴く。
まさか出撃命令よりも前に招集命令があるとは…
酔いは未だ醒めてない…

「巨人…やっぱり〜あの巨人は〜ディランと関係が〜?」
ミック少佐はディランに巨人に関して聞いている。
確かに、巨人が現れたのはディランが消えてからだ…
そして質問の内容…いや、聞き方と言ったところか…
ディランのガイア・セイヴァー…
あれはディランの特機なのか…?
それならどうして最初からあれを使わなかったのか…?
ディランが最初に載ってたのは国防軍の支援機だ。
ディランが出し惜しみをする人とは思えない…
何か理由が…

「ところでぇ〜フェアリー・フォースなんですけど〜」
廃コロニーの救援信号…
明らかに罠だ。
だけど、ミレニアお嬢様はオーダーの関与を禁じてきた。

「ミレニアお嬢様の権限は本物ですよ〜
逆らえないって言うか〜
簡単には出撃出来ませんよ〜」
お嬢様はノルヴァ家の娘だ。
そして此処はドナール准将が准将が用意した艦艇…
事実上、この艦艇はミレニアお嬢様の指揮下と言う事だ。
だけど、後に出撃命令が出るとユウセイは言っている。
あのプライドの高いお嬢様が私達に助けを乞うとは思えない。

180 ◆HU7XfvOYA2:2016/07/04(月) 13:07:17 ID:8SkPovpo
>>178
「そうですね……一言で言うと解りません。ただ…少なくとも、味方かと。」
ミックの挨拶に「ドーモ、ディランです。」とキッチリと返すが、続く追求には困ったような表情を浮かべ、曖昧な言葉を返し右腕に装着されたブレスレットを左手でそっと撫で。
「こいつは…私の父から授けられた物ですが、ガイアを呼び出すことが出来るとは教えられていませんでした…此方に来る前に一度、偶然呼び出せただけです。」
今現在では、三人に伝えられる事はあまりにも少ない。自分も、殆ど理解出来ていないのだ。そう三人に告げて。

181 ◆tb48vtZPvI:2016/07/04(月) 23:26:43 ID:7.ZUvi4o
>>180
「確か、オヌシの御尊父は行方不明であったな」
軽い失望を覚えながらミックは言った。ガイア・セイヴァーについては「詳しいことは何もわからない」ということがわかっただけだった。
「…待て、ここに来る前に一度呼び出せた、と言ったか?」

182 ◆HU7XfvOYA2:2016/07/05(火) 10:52:03 ID:qO1NUvoQ
>>181
「故郷が襲撃された際に、偶然ですが……それ以来、うんとも寸とも反応が無かったんですよ。」
ミックの問いに肩を竦めて応えるディラン、現在オーダーに提供されているガイア・セイヴァーのデータはその際に観測出来た物である。


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