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汎用スレpart1

149 ◆zv577ZusFQ:2013/04/12(金) 07:25:19 ID:1twZuzWk
>>147
【「こちらです。段差にお気を付けください」】
「改めて見ても大層な設備だよ。欧州のお坊ちゃん連中とは別口で軍にはまだこんな余力が有ったのね?」

広い甲板エリアを抜けての感想である。
どうやらこのシャドウ・ウルブズという特殊部隊はかなりの期待を背負って立っているのだろう。
存在する艦載機もエース向けの最新鋭機ゲシュペンスト改型で揃えられており、所属パイロット達の力量の高さも読み取れる。

もしくは同じ連邦軍内にて欧州の独裁を阻止する為のカウンターとして存在するのかもしれない。
レイナはそんな思いを巡らせていた。

そして艦内部に入ると、行き交う黒服の隊員達が皆一様に律儀に敬礼をとってくれたりする。レイナもそれらに対していちいち立ち止まり怪しげな魅力ポーズを決めるものだからきりがない。
だが、尼子統久の待つ応接室に向かうにはまだまだそこから先も長かった。
レイナは行動的で活発なのでそこいらのお嬢様とは比べられないぐらい体力面でも自信有りなのだが、
相当な運動嫌いで怠け癖の染み付いたカナメ・ライブラを一緒に連れて来ていたら歩けない。おんぶして運べとか無理を言っていたかも知れない。
もし彼女がついてきていたら男二人は大変だった事だろう。

【「隊長、ユージンです。レイナ様ご一行をお連れしました」
「うむ、入れ」】

「では、案内ありがとうな中尉」

悪魔的ウインクにてユージン中尉のここまでの案内を労い、応接室へ入る。
するとそこにはあの女が居た。

【「来たか。待っていたぞ、夜より暗き魔の王、レイナ・カーマイン」】

「ふふ。いいじゃないか尼子統久……。いかにも、私がレイナ・カーマインだ」

真っ黒なマントを翻し、スタイリッシュに決めてくる尼子統久の持て成しに大いに感心したレイナ。
それに応える為にレイナも全身全霊で表現。ドーン!とかダーン!だかの何らかの効果音が入りそうな奇妙な立ちポーズを返した。

頑張って付いて来いよ眷属ども。

【「私が影を征く魔狼の主、尼子統久だ。今日の邂逅を喜ぶべきかな? それとも、運命の悪戯として呪うべきかな?」】

「な!?………ふふ…ふっふっふ。その禍々しい蒼炎のオーラ。魔狼の主よ、貴様既に覚醒していたか」

尼子統久がやって見せた洒落た念動力の応用に目を輝かせ物凄くワクワクし、テンションが上がる。
そして自分にこのパフォーマンスが出来ない事がかなり悔やまれた様だ。

「……クックック。ここには契約に従い出向いただけだが、正解だった様だ」

尼子統久の目論見通りレイナに対する掴みはばっちりだった。


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