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YOU、恥ずかしがってないで小説投下しちゃいなYO!
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どんどんこーい。
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|_|
|桃| _∧
| ̄|ω・´)
|_⊂ ) スポッ!
川u―u
""""""""""""""""""""
スチャッ
__∧__∧___
(_( `・ω・)__()
( つノ
u―u
""""""""""""""""""
( )) プヒン!
(( ⌒ ))__∧__∧___ モロン
(( (≡三(_( `・ω・)__() ミヽ
(( ⌒ )) ( つノ ヾ
(( ) u―u 乙 <コトッ
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自分の伝えたい事を簡潔な文章で、なおかつ面白く読んで貰う。
なんて難しいんだろう…
ここの職人さんはどうやって自分のSSスキルを磨き上げたんですか?
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文才がないウチが言うのもどうかと思うけど
やっぱりそう言うのは
プロの小説なりシナリオをいろいろ読んで真似る事からじゃないかな?
それから「自分」を少しずつ出していけばいいんじゃないかな?
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とても本スレに書く勇気がないのでこっちに
イマイチこういうものの書き方が分かってないけど
オイラ、頑張ってみたですよ
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─ゴメンね、私…間に合わな…
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─1ヶ月前
「包み隠しても仕方がありません
息子さんの病気は…もう我々には手の尽くしようがありません」
「そ…そんな…」
「!?………」
某病院の某一室、そこでは医師と患者の家族が会話…
…淡々と事実を告げられるだけなら、報告と言うべきか…が行われていた。
「あの病気は症例も少なく、残念ですが我々には出来る事がありません
あと、保って3ヶ月と言うところでしょうか」
「………」
「ですが、一つだけ可能性が」
「!」
「それは…?」
「それは………」
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「よー!友、今日も見舞いに来てやったぞ!」
「あ、男だぁ…えーっと、お風呂にする?ご飯にする?」
「風呂も飯もいらねー、お前にするぜーw」
「あーれー、おたわむれーw」
「プッ」
「アハハ」
僕は男がお見舞いに来てくれるこの時間が好きだ。
もう半年も入院しっぱなしの僕。
だけど、男は毎日欠かさずにお見舞いに来てくれる。
…ウホッ?まさかねw
-
「そーいやさー」
「なにー?」
「もうすぐ友の誕生日じゃん?」
「あー、そういえばそうだね」
「16歳じゃん?」
「…16歳だね……そういえば」
「おいおいおいー」
「…しょうがない、のかな…?
半年も入院してる重病人が、その…ねぇ、出来るわけないし」
無理矢理笑顔を作る友…長い付き合いだし考えてることは分かってる。
性別が変わるせいで俺たちの友情がおかしくなるんじゃないかと心配してるんだ。
だから俺は言ってやった。
-
「ばっか、例え友が女になっても俺らの友情は変わらねぇよ」
「でも…」
「仕方ねぇなー
わかった、友が女になっちまったら俺も女になってやる
これで友情は変わらない、おk?」
「男…」
「しんみりしてんじゃねーよw
だけどな?もし友が絶世の美少女になっちまったら危ないかも?
俺トキメいちゃうぜ?んで、二人は愛の逃避行〜」
「このヘンタイめ!」
ポカポカ殴ってやった。
不覚にも涙が出そうになったのを悟られたくなかったから。
このまま病気が治らなくて僕が女の子になってしまっても、僕らはきっと大丈夫。
ひょっとしたら女の子になった僕が男に恋しちゃうかもしれないし。
…ウホッなのは僕だったのかも!?なんてねw
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─半月前
僕は集中治療室から出てくる事が出来た。
発作が来たのは一週間前。
幸い一命は取りとめたものの、かなり危ないところだったらしい。
そんなに僕の病気は重かったのだろうか…ぜんぜん知らなかった。
暗い気持ちでココロが一杯になる。
…いけない、今日はやっと面会可能になる日。
久々に男がお見舞いに来てくれるんだ、暗い顔で出迎えるなんてダメだ。
僕は鏡の中の自分に微笑んでみる。
うん、大丈夫。
─コンコン
ノック…?
看護士さんだろうか?それとも集中治療室という名前に男がビビったかなw
どうぞ、と声を掛ける。
だけどドアの向こうから現れたのは予想外の人物だった。
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「えっと……友…さん、こんにちは」
「……」
「………ふぇ…」
ドアの向こうから現れたのは見たことも無い女の子。
…とても可愛らしい女の子。
いけない、見とれている間に凄く不安そうな顔になってる。
「こ、こんにちは…その、申し訳ないんだけど…キミ、誰?」
「あぅ……うううぅ〜」
いけない、もう泣きそうになってる!
ナースコールするべきだろうか?
だが女の子は泣きそうな表情のまま僕に飛びついてこう言ったんだ
「あーれー、おたわむれーw」
ちょっと待って、その言い回しは僕の台詞!っていうか…
-
「え?ひょっとして、男!?」
「あたり〜☆」
後で振り返って考えてみると、僕は凄い表情をして居たんだろうなぁ。
お〜い?って目の前の女の子が手を振ったりしてるから
夢かどうか確かめる為に女の子の胸をつついてみたんだ。
あ、やわら
「きゃあぁあ!」
パッチーン!
うん、夢じゃなかった。
-
「つまり友が誕生日迎える前にこっちが先に女体化しちゃったワケ…おk?」
「…おk、把握したよ
って男…今は改名して女?さん?」
「女でいいよ?友が先に女体化した時は呼び捨てするつもりだったし」
「あ、じゃぁ女は…なんだか照れくさいなぁ…いつ女体化したの?
誕生日、まだ先でしょ?」
「友が発作起こした時だよ…医者が言うにはストレスが時期を早めたんじゃないかって」
「そういうモンなんだ…」
友が関心したように呟く。
私がストレスになっちゃうほど友のこと想ってたって
気付かれてないみたい…よかった。
もっとも、こんな気持ちは女体化するまで等の本人も気付かなかったんだけど、ネ。
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「それにしても、さぁ」
「なに?」
「なんて言うか、女の子が板についてるというか
全然男らしい感じしないよね」
「…だってしょうがないじゃない?
久しぶりに友に会えるのにオトコノコなのかオンナノコなのか
中途半端な状態なんてヤだったし、かと言って男には戻れないし…」
「………」
「友?」
いけない、友は鋭い所があるから気付かれちゃった…?
私が内心焦っていると、友はスッと両手を伸ばして私の肩に触れ
優しく私を引き寄せ…ちょ、ちょっとまってー!?
「女…真っ赤になって凄い可愛い顔しちゃってるんだけど?」
「な…な…」
「女ちゃんったらカーワイー♪」
「ば、ばかぁっ!」
病室を飛び出す私。
男だった時は五分五分だったけど
女になって自分の気持ちを悟られたらリードされまくりだろうなって思ってた。
でも、こんなにアッサリ見破られるのは想定外!
想定外なのですよ!ウワーン!
-
それにしても、男が先に女体化しちゃうなんて…ねぇ。
元が男だって分かってるからあんな事しちゃったけど
今考えると僕ってば、すごい大胆w
…さっきの真っ赤になっちゃった女、すごい可愛いんですけど。
アレはもう反則だよね、うん。
なにが反則かはさておいて罰ゲームなんて考え始めるアフォな僕が居たw
-
─2日前
「再度確認いたしますが
息子さんは現状のままなら女体化する、間違いありませんね?」
「はい、そのはずです」
「わかりました…何度も説明していますが
我々が期待しているのは女体化による体質の変化や細胞の異常な働きです
それを利用することで、可能性は低いのですが…完治の可能性はあります」
「はい」
「そのタイミングを逃せば…もう方法はありません
お母様には友君が精神的に安定するように…
女体化のタイミングがズレないように、見守ってあげてください」
「はい…息子を、この場合は娘かもしれませんが…お願いします」
-
─1日前
……ちゅっ…
ついに僕達は初めて唇を重ねた。
「えへ…えへへ…」
男は…いや女は最初に会ったときよりも、もっとオンナノコしてる。
なんていうか…ズルい、可愛すぎてズルい。
最初は僕がずっと主導権を握っていたけれど
最近は…なんというか、いい勝負。
「ねぇ、友の誕生日ってもうすぐそこだけど」
「うん」
「その……友の女体化をね、えっと…私が防いでいいかなぁ
ううん、私にやらせて!」
もしもし?女さん?
「だ、だめかな?元男の私じゃ…」
言わなくても分かってるくせに。
僕の方も、もう女にメロメロだって知ってるくせに。
返事の代わりに、人生2度目のキスを交わすことにした。
-
「そ、それじゃ私、一度帰るね?」
友と話し合った結果、決行は今日の夜中。
事前に看護士さんの巡回時間を調べてある友にはビックリしちゃったけど
かえって私たちの気持ちは一つなんだって確認できたので良しとする。
「えーと、お泊りなんだよね
でもシャワーとか勝手に使えないだろうし…
ううぅ、何を準備すればいいんだろう、悩む〜っ」
準備に集中しないと…
今夜の事を考えちゃうとポーっとなって手が止まってしまう。
バカだ、とってもおバカだ…自重しろ、私〜
-
─1日後
僕はやっと集中治療室から出てきた。
女が帰ってから、急に発作が起きたのだ。
でも今度のは比較的軽いいのですぐに出てこれた。
出てこれたが…
「…最悪だ」
思わず呟く、もぬけの病室で女はビックリしてしまっただろうな
悪いことをした。
でもまだ僕の誕生日までは一週間ある、まだ間に合う。
-
─2日後
いつもなら女がお見舞いに来てくれるハズの時間。
だけど、今日は現れない。
「僕が居なかったから怒ってるのかな…
でも、僕の方も大変だったんだし来てくれてもいいのに…」
女に早く会いたい
-
─3日後
今日も女は来てくれない
どうしたんだろう?
お母さんが付きっ切りで一緒に居てくれたので女の事を聞いてみる
「女ちゃんは…そう、忙しいの」
「忙しくても今までは会いに来てくれたよ?」
「無理言っちゃダメよ?」
お母さんが居なければ病室を抜け出してでも会いに行くのに…
-
─5日後
女はまだ来てくれない、本当にどうしたんだろう…
ひょっとしたら、ひょっとしたらだけど僕を嫌いになったのかも?
なんで?
決まってる…あの日、二人で決めた大切な日に僕が居なかったからだ
謝らなきゃ!
僕は無言でベッドから降り、歩き出そうとする
当然お母さんが僕を抑える
離して!僕は女の所へ…
…アレ?声が出ないよ?からだのちょうしもなんだk
暗転
-
「お母様、お喜びください」
「よかった、友…」
「頑張ったな、友…」
「わー、これが友?全然別じ…」
「でも、おかげで助かったの…
みなさん、友のこと宜しくお願いし…」
どこかで色々な声が聞こえてる
けど、僕が探している声は…聞こえない…
-
─1ヵ月後
僕は…じゃなかった、私は本当に危ないところだったらしい。
世界にも数例無いという奇病。
机上の空論だった女体化をみこした手術。
生還。
すべて、世界初。
目を覚ました僕を待っていたのは両親や友達の笑顔と、どうでもいい取材…それだけだった。
それらも一段落付いて、やっと僕は女に会えた。
ねぇ女…私、女の子になっちゃったよ
だけど、変わらないよね?私たちの想いは…
─カワラナイヨ、ズット
-
いじょ
文才無い人間が勢いだけで頑張って
せっかく書いたので貼ってみました
(だいたいこういう勿体無い精神で貼ると叩かれるのだけど)
…ぜんぜんお話にならないのは分かってる、うん
でも、勇気をくれた◆rSU642OGx6 氏、㌧クス
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うんうん良かったよ
ウチも女体化を利用して病気を治す内容のシナリオを作ってる途中だったけど
先こされちゃったねw
本編だけがんばろうっと
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うわせつねえええええええ!!
違うのか…?
とにかく乙!
長編投下って確かに勇気いるよね
次もがんがってけれ!
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オ…オイラの駄作のせいで、お芋氏の新作がっ(T△T)
マジゴメンナサイorz
つ、つぎ?
別スレで文章の書き方がなってないと指摘されて
書き方の勉強できるサイト紹介してもらってるようなレベルなのですがガガ
オイラのはリアルチラ裏がお似合いです
書き逃げで消えようと思ってた
まさかレスが、しかも感想が付くとは思わなかった
今は感動している
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ああ気にしない気にしない♪
その話は書いてて大して面白くないなと思って投下自体かなり見送ってた
話だから
もしかしたら完成度によっては投下するかもしれない
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早漏気味に投下。本スレ2007/4/18の714より
『夜の霧雨〜雨と涙・続きの続き〜』
辰「ふ〜・・・腹いっぱい。もう食えないや」
狼「えへへ・・・じゃ、片付けようか」
辰「ん、おう」
辰「・・・(バシャバシャ…」
狼「・・・(ガシャガシャ…ピト」
辰「!・・・(バシャバシャ…」
狼「・・・(バシャバシャ…」
『・・・列島は・・・圧に覆わ・・・・・・は全国・・・れる模様・・・』
辰「・・・そろそろ帰ろうかな」
狼「・・・うん」
狼「・・・雨、また降ってきたね」
辰「・・・霧雨だし、歩いて帰れるよ」
狼「・・・俺が貸した服、濡らして返すんだ」
辰「・・・傘、借りてっていいかな」
狼「・・・だめ」
辰「・・・」
狼「・・・泊まってけばいいだろ」
辰「・・・じゃ、家に電話入れとく」
いい加減飯食ってこよ・・・
-
自分よりもキャラのご飯を優先させる狼子の人発見!
狼子カワイイよ我侭なのにカワイイよ
乙GJなのですっ
…保守の心配がないのはいいけど
感想書きこむタイミングを外しそうで良し悪しなのですね
-
お目汚し投下
先生「はい、今日は女体化についての授業です。
教科書の32ページを――」
生徒「先生、質問です」
先生「なんですか?」
生徒「女子高ではあんまり意味ない授業な気がするんですけど」
先生「いい所に気が付きましたね。
ですが、女体化は世界的に蔓延する奇病なうえ、
未だに治療法が見つからない難病です。
本音を言えば敵を知り己を知ればなんとやらです」
生徒「へ?」
先生「女体化症候群に感染した方はすべからく美人になる(ペキ)
そう思って貰って構いません。(ペキ)」
生徒「せ、せんせい?」
先生「そう、あの泥棒猫めはそのタナボタの美貌で…(ペキッペキッ)」
生徒「せんせ、チョークそんなにポキポキ行かなくても…」
先生「だまらっしゃい!(ペペペペキッ)
WHOのヤロウ、何もたついてやがんだ(ベキャッ)
さっさと仕事しないから…ううぅおおおぉぉおお!!(ガンガンガン!!)」
生徒「先生が壊れたー!」
生徒「退避ー!退避ー!」
カオスって難しいorz
-
バルスwwwwwwwwwwwwwwww
-
『夜の霧雨2〜雨と涙・続きの続き〜』
サァーーー…
狼「・・・」
辰「・・・」
狼「・・・お風呂、沸いてるよ」
辰「・・・おう・・・・・・・・・じゃ、お先に・・・」
狼「・・・うん」
ジャーーー…
辰「・・・雨被ったから頭ベタベタだな・・・」
狼「(ガチャッ)・・・(バタン」
辰「・・・え?え?/////」
狼「えへへ・・・背中流したげる」
辰「え?あ?う、うん・・・/////」
ジャーーー…
狼「(ゴシゴシ…)・・・気持ちいい?」
辰「・・・お、おう・・・」
狼「えへへ・・・(ピト」
辰「!!///////・・・その・・・胸・・・///////」
狼「・・・動いたら噛むよ」
辰「・・・」
-
『夜の霧雨3〜雨と涙・続きの続き〜』
チャプ…
狼「ふ〜・・・」
辰「・・・」
狼「・・・あったかいよ。辰哉もおいでよ」
辰「・・・お、おう・・・(チャプ…」
狼「・・・」
辰「・・・」
狼「・・・おっきくなってるね」
辰「ちょっ・・・////////・・・や、やめろよ・・・////////」
狼「えへへ・・・たつや(ピト」
辰「ろっ・・・狼子・・・?」
狼「・・・逃げたらやだ」
辰「・・・」
狼「・・・」
辰「・・・」
狼「・・・やっと弱いとこ見せてくれたね」
辰「・・・」
狼「・・・うれしかった。いつも頼ってばっかだったから・・・助けになれてよかった」
辰「・・・」
狼「・・・一緒にいるんだから、もっと頼ってよね・・・」
辰「・・・うん・・・・・・・・ありがとう」
狼「えへへ・・・」
辰「・・・」
狼「・・・」
辰「・・・しばらく、こうしてていいか?」
狼「・・・いいよ・・・」
以下略
-
Σ(゚Д゚)略されたっw
前半でドキドキwktkすればいいのか
後半でキュンキュンすればいいのか正直困るわけですがっ
ハッ…これが新時代的カオス?
-
更なるカオスを求めてっ
「はいっ!今夜もやって参りました、若き魂の咆哮!のコーナーです。
このコーナーではみんなの悩みを私こと女体化先輩がズバぁっ!と解決してみせますよー?」
「それでは最初のお便りから…えーと、東京のAくん。
『先輩こんにちは、僕は童貞なのですが周りに仲良くしてくれる女の子がいません。
このままでは女体化してしまいます。どうすれば良いですか?』
ふむふむー、それは困りましたね。
でもそんなキミに先輩から大ヒント!女の子が居なければ男の子を探せばイイジャナイ♪」
「では次のお便り…あら、これも東京の…Bくん。
『先輩こんにちは、最近親友の様子がおかしいのです。
オロオロウロウロして不審者丸出しです。どうすれば昔の親友に戻るでしょうか?』
ふむふむー、なんだか大変そうですね。
先輩が思うに…それは春になって環境が変わってしまったせいだと思うのね
だから、その親友を女体化するまで監禁しちゃうのはどうかな?
所謂ショック療法だけど、是非お試しあれ♪」
「あ、そろそろお時間が来ちゃいました。
このコーナーでの回答は自己責任で採用しちゃってくださいね?
みんなのお便り待ってるから!ではでは〜☆」
言われる前に自分で言っておこう
こ れ は な い
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シリーズ化キボンwwwwwwwwwwww
なんか色々な人のキャラをいじれそうwwwwwww
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そんな恐れ多いこと(><)
『彼女の噛み癖を何とかしたいんですけど』
先輩が、キラッと解決☆
キミが噛まれフェチになればオールオッケー♪
そ れ が ダ メ な ら 噛 み 返 せ !
とかいう展開になったら
全国1億5千万の狼子ファンから命を狙われてしまいますので勘弁ですよorz
-
ID:AbASThwD0だけど
なんかね、バイバイさるさんって怒られたですよ
お昼休み中に書ききりたいのでこっちに投げていくね
-
私「ですけど、女の子になるのって実は凄く大変なんです
言葉遣いや身嗜みや……
数えていたらキリが無いくらい、面倒な事や辛い事の連続です」
私「だけど今日の私は、自分でも驚くぐらい「女の子」してます
女の子で居るのが楽しいんです
こんな気持ちは女体化してから初めてです」
私「だから男さんは、お化け屋敷での出来事を、スイマセンなんて謝らないでください
むしろ私の方がお礼を言わないと」
男「漏れの方こそお礼なんて……
正直な話、今日の遊園地は下心バリバリだったんッスよ
コレを機に私さんとお近づきになりたいなと」
男「で、それは私さんが女体化者だって告白してくれた今も変わらないッス
漏れ、私さんと親しい仲になりたいッス
私さんに女の子の幸せを感じさせる存在になりたいッス」
私「そ、それって(///」
男「私さん、その、も、漏れと……(///」
友(ニヨニヨ)
私「!!」
男「!!」
友「……ぐ、ぐーぐー」
男「ゴルアァ!!
今更寝たフリしてんじゃねぇeeee!!1!」
私「(///」
-
私「今日はありがとうございました
楽しかったです、とても」
男「漏れも楽しかったッス
これまでの人生で一番楽しかったッス」
友「うんうん、つまり僕の活躍が実を結んだって事だね♪」
私「うー……(ポカポカ)」
男「……(わしゃわしゃ)」
友「協力攻撃なんてズルイよー」
男「それじゃ漏れ、もうバイトの時間なんで……また会って貰えますか?」
私(コクン)
友(コクン)
男(わしゃわしゃわしゃわしゃ)
友「髪がこんがらがるよー」
男「それじゃ、また!」
私(手を小さくひらひら)
友「行っちゃったね」
私「うん」
友「僕たちも帰ろっかー」
私「うん」
友「だから、いつまでも男くんを見送ってたら帰れないってば
この乙女ちゃん(ポコ)」
私「(///」
-
友「結局さ」
私「??」
友「私ちゃんが女体化者だって事は、男くんには教えたんでしょ?
それじゃ私ちゃん=俺くん、の事はもう話した?」
私「……ううん」
友「どうするの?」
私「……どうしよう
黙ってたら、騙すことになっちゃうし……
喋ったら嫌われちゃいそうだし……
どうしよう(ぐす)」
友「うーん……
これは僕の予感なんだけどね」
私「??」
友「なるようになっちゃう気がするんだ」
私「なるように……って?」
友「そのまんまの意味だよー
男くんと私ちゃんなら、案外なるようになっちゃう気がするんだよ」
私「??」
友「とりあえず、今日はもう解散
明日は僕も出来る限りフォローするから、きっと大丈夫だよ」
私「う、うん」
私(なるようになっちゃうって……信じちゃっていいの?)
私(でも、他にどうすればいいかなんて……)
私(……)
-
〜〜♪〜〜〜♪〜♪♪
ピッ
友「あ、もしもし、男くん?
アルバイトお疲れ様、こんな時間にごめんね」
友「うん……うん、そうだね
ところでね、謝らなきゃいけない事とお願い事があるんだ」
友「あのね、私ちゃんの事なんだけど……」
友「うん、今はね
だけど男くんなら気付いちゃうと思う」
友「はいはいご馳走様♪
でね、お願い事の方はね……」
友「ビビっちゃった?」
友「あはは、そだよねー
うん、男くんと私ちゃんのこれからの事を考えて、なんだよ」
友「そだよ、男くんの考えてる通りだけど……今はまだヒミツにさせて
僕から打ち明けちゃいけないと思うんだ」
友「あ、そっちは大丈夫、彼くんにも力になってもらえるようにお願いしてあるよ
俺くんには明日話すつもり」
友「えへへ、僕はとっても悪い子でーす♪」
友「あ、ごめんね」
友「うん、そのつもり
……ありがとね、男くん」
ピッ
友(……二人の気持ちはホンモノだよね
大丈夫だって信じてるよ?)
-
ここまでー
お目汚し失礼いたしました
それでは上司が帰ってくる前に消えるね、ドロン
-
おつ!!!!
私ちゃんの健気さに萌死
-
耳を澄ませる……
獲物までの距離は30……20……10―――!
どさっ、という音と共に木々に留まっていた鳥達は飛び立って、その頃になってようやく俺は茂みから身を乗り出した。
手にはハンマー。落とし穴の中の獲物に向かって、振り下ろす。
この感触は何度味わっても慣れないもので、それでも俺は繰り返しそれを振り下ろした。
体毛は類人猿のように生え、足の裏の皮は分厚くなり、爪は鋭く尖っている。それが俺。
これで髪を伸ばしっぱなしにすれば完璧に歴史の教科書によく載っている彼等だけど、欝陶しいので短くはしてある。
獲物を抱え上げると、家へと持ち帰る。
幸いな事に、家はすぐ近くだった。少し崖を降った所にある横穴。それが今の俺の住家。
パチパチと薪が弾け飛ぶ。この暮らしはもう何年目だろうか。
我ながら変に逞しい自分を呪ってやりたい。
でも、ここもこれでいて中々快適な暮らしを……いや、本当は戻りたい。けど、今の俺じゃ皆を驚かせるだけだ。
俺だって、まだ見ぬ家族に迷惑はかけたくはない。
こんな時、少しだけ故郷が恋しくなる。
毎週欠かさず見ていたテレビ。騒がしい友達。母さんが作る美味しいご飯……
俺を包んでいた暖かいものを思い出して、空を見上げる。
この空の下、確かにあの世界はあったのだ。
-
見上げた空、蒼の彼方にある太陽の光が差し込んで、思わず目を逸らす。
―――刹那、視界の片隅へ煙を上げながら遠くへ落ちていく飛行機。
俺の視線はそこに釘付けになった。
蘇る、悪夢。蘇る、出来事―――
俺は走り出していた。
なだらかな岡を越え、鬱蒼と繁る密林を抜け……俺が着いたのは、狭い砂浜だった。
岩陰に隠れ、辺りを伺い見る。
目の前に広がる光景は、あまりにも自分の遭遇した事故と似ていた。
竹を割ったように真っ二つの飛行機。
燃え上がる、海面。
砂浜に打ち上げられ、動かない人々。
思い出す、血まみれの両親。
動かない、人々。
泣き叫ぶ、幼い頃の自分。
ズズン…と飛行機の一部が弾けた。
腹にまで響くようなその音に、俺は過去の自分を重ねていた。
確かあの時も、同じように……
「お母さん! お父さぁん……あああああぁぁん……」
そう、彼のように泣いたんだ。
砂浜に独り立ち尽くして、動かない塊を見つめながら。
-
俺自信、極度の対人恐怖症みたいな感じだったんだと思う。
もう何年も会っていないヒトから、俺は逃げ出そうとした。
……そして、迂闊に岩陰から出た自分を呪ったんだ。逃げようとしたけど、足が震えて立てなかった。
なんせ今の俺はもう、人間じゃ無いようなみてくれだから。
……だからこそ、驚いたんだ。
「お兄ちゃん、手伝ってくれる?」
少年はこんな姿の俺に怖じけづく事なく話し掛けてきた。
それどころか、まだ小学生位だろうに、両親の『死』を受け入れていたんだから。
「これでよし、と」
落ちた枝と蔦で作った即席の十字架に手を合わせる。
神様はいつだって非情で、子供にばかり試練を与えるのだ。
俺が同じように手を合わせると、少年はしゃくり上げ始めた。
唇を食いしばり、必死に我慢しようとしているみたいだけど、やはり零れる、溢れる。
俺は自分の過去を思い出していた。こんなに、強く泣けていただろうか。
慣れない暑さと環境は辛くて、焼け焦げた人の肉の臭いに嘔吐した。
あの頃の俺は誰もいないこの場所で、真っ暗な夜を歩いた。
……でも今は、俺がいてこの子がいる。
俺は、一人ではなくなったのだ。
-
俺は何がしてあげられるあだろう?
不謹慎ながら彼が来てくれて、よかった。
でも俺には、彼にしてあげられる事はここでの生活を教える事だけだった。
「君……名前は……?」
ようやく鳴咽の治まった彼に尋ねると、彼は振り返って口をパクパクと動かした。
―――刹那、喉を押さえ、困惑の色が広がる。
「お兄ちゃん、手伝って」
それが、俺の聴いた最初で最後の彼の言葉だった。
-
燦々と照り付ける太陽が川面にキラキラと輝き、俺はその川面に穴を開ける。
水しぶきが上がって、俺は獲物を魚籠に入れる。
ガサガサという音が背後に響き、そこから現れる小さな影……
オイオイ、そんな笑顔で手を振られてもなんだかなぁ……
コイツは葉月って名前らしい。
女みたいな名前だけど、実際は男。意外と筋肉質のイイ身体してるんだ。
葉月が居着いてから……というか、事故に遭ってからもう2年が過ぎた。
その間俺はコイツに寝床と食事を与え、共に生活をしている。
どういう事か、事故の処理にくる人間はいなかった。
3日、現場で待ち続けても来なかったのだ。
葉月の言葉は還る事は無かった。
親が目の前で死んだんだ。当たり前かもしれないが、あまりにも酷いだろう。
大好きな歌を唄う事も赦されず、こんな地に放り出されてしまったのだ。
不幸中の幸い、という言葉が正しいかはわからない。
けれど、俺がこの島にはいる。
小さな島だけど、食うに足る食料はあるし、何より俺が久しぶりに会う人を放っておける訳が無いのだ。
-
ちょうど1年くらい経った頃だろうか。葉月は、狩りに着いてくるようになった。
森を駆け、海を駆け、それはまるでアイガモの親子のように。
そして、生活する術を吸収していった。……けど、何故か料理はからっきしだった。
「おわっ!? だから違うって! これは……こう。今みたいにやると手が危ないから、な?」
……言った傍からこれだ。
全く、先が思いやられる。
……何だかこんな話ばかりだと俺が大変な思いをしてばかりだと思われてしまうかもしれない。
でも、それは間違いなのだ。
実際は、俺の方が助けられている。これだけは、間違いない。
人の住まない孤島、そこでの生活は独りで、辛く、寂しいものだった。
今となっては自分の庭のような島も、何処にも人はいない。
……けど、彼は来た。たとえ、どんなカタチであっても。
そして俺は独りではなくなった。
虚空に消える独り言ではなく、話を聞いてくれる相手ができたのだ。
そして何より、彼はよく笑った。
朝日を見る。ご飯を食べる。新しい事を識る。月を見る。星を見る。
笑うのだ。眉尻を下げて、目を細めて、優しく、優しく―――
そして、葉月の笑顔につられて笑う、俺がいた。
一緒にいて、優しい気持ちになるなんて初めての経験だ。
俺は与えてばかりいた訳ではなく、与えられてもいたのだ。
-
―――コンコンッ
葉月が俺を呼ぶ音。木の棒を、打ち合わせる音。
声を失った彼の、唯一の伝達手段だ。たいていは、ごはんが出来上がった時。
………といっても、焼き上がりを見ているだけだけど。
今日は魚と山菜の蒸し焼き。
名前も知らない木の大きな葉っぱで、名前も知らない魚や山菜を包んで、火にかけたもの。
食える山菜を見分けるまでは大変だった。
キノコは特に。何度も腹を壊したし、死にかけた事もある。
でも、だからこそそれが今に活きて、俺達の糧となっている。
「いただきますっ!」
俺の声が響く。葉月も、同じく口を動かす。
手を合わせ、親指で箸を挟むポーズもいつの間にか真似されている。
なんだかそれが可愛くて、俺もつられて笑顔になる。
「うまいな!」と言うと、葉月も笑顔で頷く。それが何よりも嬉しくて、また笑顔になった。
-
とある三日月の夜。やけに明るい夜だった。俺と葉月は、浜辺まで出掛けた。
砂浜に二人で寝そべって、呆と空を見上げた。満天の星空というのは、こういうことなんだろう。
果てしなく綺麗で、底知れなくて、どことなく恐ろしい……世界には俺独りだという風に考えてしまう。
独りの恐怖。喋る相手が、感情を表す対象がいないという恐怖。
果ての無い宇宙をさ迷うように、自分が生きているという証を見つけられない世界。
寒くなんかないのに、寒気がした。葉月が、幻だったりしたら―――
不安を拭うように横を向くと、葉月と目があった。
同じような事を考えていたのだろうか、それとも両親の事を思い出していたのだろうか。
彼は目を潤ませ、そっと俺の腕を取った。
人のソレではないような、毛むくじゃらの腕。ゴツゴツして、傷だらけの腕。
それを彼のしなやかな指先が、擽るように撫でて、絡まった。
上手く表現は出来そうに無い。朧がかる頭の片隅にある懐かしい記憶。
『人に触れる』という事は、存在を確かめるという事なんだと気付かされる。
俺の手の平に、葉月が頭を乗せた。
温かくて、少し重くて、髪が指に絡まる。ただそれだけの事なのに、ひどく安心して、とても心地良かった。
俺はやんわりと微笑む葉月の頭を撫で、もう一度空を見上げた。
夜空があまり好きではない俺だけど、葉月と一緒なら好きになれる。そう思った。
「綺麗だな…」
一人言のように呟くと、葉月は頭を退けて、俺の手を握った。
ゆっくりと、優しく握られる感触。
「綺麗だね…」
そう、聞こえた気がした。
-
すっかり砂浜で寝こけてしまった俺は、葉月に突かれて目を覚ました。
頬や二の腕を悪戯をするようにつつく葉月は、起きた事に気付くと『おはよ』と口を模った。
頭を掻きながら欠伸をしていると、今度は肩を叩かれた。
砂浜を指差し、葉月は俺にこんな事を聞いて来た。
『もしも僕が女の子になったら、どうする?』
それは勿論、言葉ではなくて文字。葉月の、唯一何かを誰かに伝える手段だった。
独特の丸い文字だ。
「女に? まぁなるわきゃないけど、そーだな……」
目を閉じて、考える。
女……この島に来てしまってからは、生きている女には会っていない。
もしも葉月が女だったら俺は、どうしたんだろう―――
そこまで考えて、また肩を叩かれる。
くりくりとした大きな目で、俺と地面を交互に見ている。
地面に目が移ったところで、葉月はまた何かを書き始めた。
「ん? お…よ…め…さ…ん…に…し…て…く…れ…る…? ……は? え? 嫁? 俺の?」
男にこんな事言われて狼狽する俺はどうなんだろう。
ちょっと自分が情けなくて、俺は肩を落とした。
葉月は、未だに目を輝かせて返事を期待しているようだ。
-
仔犬が尻尾を振りながら、餌を待つように。
そんなたとえがよく似合っていた。
「葉月、ある訳ないだろ」
そう言っても、葉月は俺の腕を掴んで離さない。
ぶんぶんと首を横に振って、それはさながらだだをこねる子供のように。
「んー……ま、有り得ないが……葉月なら、喜んで」
俺がそう言った瞬間の葉月の表情の変貌ぶりは凄かった。
つぼんでいた朝顔が咲くように、笑顔が零れた。
洞窟に戻ると、葉月は『正』の数を数え始めた。
彼がこの島に来て以来、初めて電源を入れた『ケータイ』という道具と見比べながら。
その姿を見ながら、ぼんやり俺も考える。俺はもう何年、何日ここにいるんだろう。
もししっかりと記していたならば、と考える。正確な年齢なんて知る術も無かった。
記していたとしても、恐らくその『正』の数も物凄いものになっているだろう。
1年365日、年に73個の『正』が増えていく事になる。おそらく、500個は越えるのだから尚更だ。
-
―――ツンツン
狩って来た獲物(猪)の干し肉を作っていると、葉月につつかれた。
振り返ると、何やら屈託の無い笑みを浮かべて立っている。
葉月は俺の腕をくいくいと引っ張っている。
どうやら連れていきたい場所があるみたいだ。
「ん? しっこ?」
取り敢えずからかってみると、ほっぺをふくらませてジト目で見られた。
「わかったわかった、そう怒るな」
頭をくしゃくしゃと撫で、俺は立ち上がる。
今日はどこに連れてってくれるんだろうか。
葉月はすっかり慣れた足取りで林を駆けた。
もう2年以上もここにいるんだから当たり前といえばそうだけど、最初は大変だったのだ。
突然親を失い、声を失い、彼に残ったのは小さなバッグと自分の身体だけだった。
この島で暮らしていく知識も体力も持ち合わせてはいなかった。
辛そうに山道を歩く葉月を見て何度も背負おうとしたが、彼はそれを頑なに拒んだ。
―――多分、解っていたのだ。
俺を見て、何日経っても救助が来ない状況を見て、生きるには強くなるしかないんだ、と。
当時11歳だった葉月だが、頭が良かったのだ。
勿論勉強がどうだかは解らない。でもそんなものここでは関係ない。
要は、どうすれば生きられるか。自分は今どんな状況なのか。
それをありのままに捉えられる奴なのだ。
-
俺の手を引きながら、おそらくあの浜辺への道無き道を進む。
碧い海の中のような木漏れ日が、俺達を包んでいる。
カラッとした暑さは心地良く、遠くで鳥が鳴いている。
葉月の背中を追いながら、また思い出す、あの頃。
あの小さな背中は、縮こまって丸まっていた背中はもう無かった。
今目にうつるのは、しなやかに一回りも二回りも大きくなった男の背中だった。
この密林を抜けて、顔面岩を過ぎて岩場を少し下る。そうすると、もう海だ。
遠浅の、比較的波の穏やかな浜。葉月は何か伝えたい事があると、必ず俺をここに連れてくる。
もちろん住家にも平たい岩と炭という代用品はあるんだけど、余程ここが好きなのだろう。代用品は、あまり使われなかった。
葉月は漂着物を一通り漁ると、砂浜に腰をおろした。
少し離れた場所にいる俺に小石を投げる。
手招きと自分の隣をポンポンと叩くジェスチャーで、俺は葉月のもとへ向かった。
俺が隣に座ると、葉月は持っていた木の棒で砂浜に文字を書き始めた。
ウキウキと、踊るような手つきで何かを真剣に書いている。
「えー…何々? あ…と…1…ね…ん…? …ん? 何があと一年なんだ?」
葉月は一度俺の顔を見てニッコリと笑い、再び書き始めた。
「1…5…さ…い…? おぉ、15歳の誕生日って事か? もうそんなになるのか……」
-
複雑な、気持ちだった。
この島で暮らし始めて、俺は自分の歳を数えるのを止めた。
祝ってくれる人もいない。誕生日なんて、死へ一歩近付くだけの話だった。
口には出さないが、誰かが救助に来てくれるかどうかもわからないのだ。
無駄な考えは捨てて、今とこれからを生きる事だけを考えて生きて来た。
……でも、葉月はそんな希望を捨てずに、今も生きている。
このまま、ずっとこの島で暮らさなければならないかも……そんな事は、言える訳がなかった。
突然俯いた俺の顔を、葉月が覗き込んだ。
眉をハの字にして、心配そうに俺の腕を掴んだ。
「……心配…してくれたのか?」
葉月は小さくコクリと頷くと、何かを走り書いた。
『どうしたの? どこか痛い?』
小動物のようなつぶらな瞳をパチクリさせながら、また覗き込んでくる。
この優しい子に心配かけてちゃいけないな……
俺は鼻もとを手で擦りながら、不機嫌そうな顔で、葉月を睨みつけた。
硬直する葉月。何故か目には涙が浮かんでいる。
俺はそのままの顔で鼻を啜り、言った。
「……くしゃみが出そうで出ないって、気持ち悪くね?」
寄せては返す、波の音が響いている。
-
……ひっ!
葉月の身体が、僅かに揺れた。
……ひっ…ひっ……
顔に腕を当て、しゃくりあげる。
うん、泣かせてしまうとは予想外だ。
『驚かせんなよなー!』ばちーん!
くらいなモンだと思ってた俺が、今度は狼狽する番だった。
結局、泣き止むまで待つしか出来なかったけど。
「……なぁ、悪かったって」
まだ鼻をぐずりながら、顔を上げない葉月の頭を撫でる。
随分情けない姿だが、気にしない。
独りになってしまうのが、今は何より恐ろしいから。
やっと顔を上げた……と思ったらジト目のまま、棒を踊らせる。
「……う……わかったからそんな目で………ん? せ…き…に…ん…と…る…? わかった、何でもするよ」
葉月は一瞬、何かとても嬉しそうに目を見開いた。
すると、身体を翻し、反対側に何かを書き始めた。
-
こういう時、覗くとしこたま怒られるのを俺は知っている。
以前『ケータイ』とやらを覗こうとしてかなり怒られた。
……複雑なお年頃、ってヤツだろうか。
そんなくだらない事を考えていると、葉月はいつの間にか俺を見ていた。
まだ薄赤い目を擦りながら、手でジェスチャーを送ってくる。
どうやら『見ろ』ってことみたいだ。
「ん? どれどれ……」
俺は立ち上がって、葉月の身体の陰になってる部分を覗き込んだ。
【ぼくと いっしょう いっしょにいて】
「…………プッ」
思わず吹き出した。あ、睨まれてる。
だって、何を真剣に書いてるのかと思ったら、あんまり可愛い事を書いてあるんだもんな。
また頬っぺたを膨らませながらポカポカ叩く葉月の手を制しながら、俺は謝った。
-
「あーすまんすまん。わかったよ、約束する。ずっと一緒だ。―――ほれ!」
小指を差し出して、指切りをする。
メロディーも何も無い、ただ指を絡めて揺するだけの約束。
……なのに、葉月の顔は晴れ渡った。
ニコニコと何度も何度も腕を振る。
時俺は、聞いておくべきだったんだ。気付いておくべきだった。
何故そんな、ある訳がない例え話をするのかということを―――
-
指切りの約束から幾らかの月日が流れて、それでも俺と葉月の生活はなんら変わりは無かった。
変わった事と言ったら、葉月が髪を切らなくなった事くらいだ。
以前は短く切り揃えていたのに、葉月はそれを拒むようになったのだ。
今ではもう、肩甲骨に届かんばかりに伸びている。欝陶しくはないのだろうか?
葉月の声は、未だ戻らない。
すっかり元気を取り戻して、もう俺がいなくても島中を歩き回れるくらいだというのに。
やはりあの丘へ葬った両親の事を、どこか引きずっているんだろうか?
だとしたら、この島にいる限り、葉月に安息は訪れないのだろうか。
隣に眠る葉月を起こさないように外に出て、星空を見上げる。
あの幾千幾億の星々のどれかが葉月の両親なのだろう。
俺はそのまま座り、暫く星空を眺めていた。
-
「ねぇ、早くこっちにきて…」
誰の声だろう? 誰が俺に話し掛けてるんだ?
声のする方は、霧がかって霞んでいる。
自分の手先も覆われるような視界の中、俺は声だけを辿って走った。
「こっちだよ、はやくぅ…」
瞬間、微かに見える黒い影。
俺は手を伸ばし、それに触れた。
辺り一面を覆っていた霧は晴れ、現れたのは久しく見ない、人…
女性が、微笑んでいる。
困惑するしか出来ない俺に、女は言った。
「……もうすぐ、逢えるよ」
何の事だかわからない。
でも何だか、見たことのあるような笑みだ。
女はそのまま踵を反し、深い霧の奥へと消えていく。
彼女が一歩踏み出す度、霧は濃くなる。
追い掛けたくとも体は動かず、問い掛けたくても声が出ない。
霧は段々と濃く、深くなっていき、遂に視界から女は消え―――
-
蒼い、空が広がっていた。
そうか、空を見たまま寝てしまったのか。
俺は背中の土を掃うと、川へと下りた。
葉月が採って来たらしい山菜を洗っている。
「おはよ、採って来てくれたのか?」
葉月は立ち上がり、振り返って言葉の代わりに笑顔で応えた。
俺も笑顔で応え、顔を洗うと、隣で葉月は髪を洗い始めた。
葉月の髪は少し癖のついた直毛で、光に透かすと赤く見える。
そういえば、夢の中の女も似たような―――
ないない、変な事考えるのは止そう。葉月が変な事ばっか言うから考えちまうだけだ。
ブンブンと頭を振ってその思考を振り飛ばすと、頭から水を被った。
葉月は俺を見て、はしゃぎながら髪の水気を抜いていた。
今日も焼け付くような太陽が惜しみなくその力を差し込む。
俺は頭をガシガシと掻いて気合いを入れるのだった。
-
「葉月、そういえばなんで"お嫁さん"なんだ? 葉月は男が好きなのか?」
俺はデリカシーがないらしい。葉月にひっぱたかれた。
デリカシーってなんだろ。旨いのかな?
まぁそれはさておき、葉月がご機嫌ななめのようですよ。
ほっぺを膨らませたまま、ジト目攻撃が始まったりね。
で、決めた。貢ぎ物で機嫌を取る。んでしっかり謝る。
……ということで、俺は浜辺に向かって歩き出した。
目的のモノを見つけた頃には、大分陽が傾いていた。
目的は、珊瑚の欠片。以前見つけたモノは、墓に供えてある。
まだ葉月には見せたことがない、俺の両親の墓。一応俺なりに考えて決めた。
無事仲直り出来たら、明日は葉月に両親を紹介するんだ。
―――でもまぁ、そううまくはいかないものらしく、食糧を調達して帰る頃には暗くなっていた、と。
火の側には葉月が食べたらしい魚の骨が残ってて、本人はもう寝てた。
ちょっと涙が出た。
-
葉月の笑顔が見れないのがこんなに辛いなんて思わなかった。
まぁ自業自得なんだけど。
そんなこんなで肩を落としながら、俺は捕って来た鳥の血抜きをして夕食の準備をする。
鳥は明日のために取っておいて、蒸した山菜と保存用の肉で終了。と、思いきや。
魚籠には魚が残っていた。平石には『食べて』との書き置き。
またちょっと涙が出て、それがまた妙に美味くて、心まで温まった。
満足しながら床につこうとした時だった。
何気なく撫でた葉月の頭がやけに熱い。
顔も赤く、息も荒くなっている。
普通なら風邪だと思うのだが、あまりの高熱に俺は狼狽した。
水を汲み、ボロボロの布切れを濡らして額に乗せてもすぐに温まってしまう。
苦悶の表情を浮かべる葉月の手が、何かを求めるように宙をさ迷う。
こんな時、何も葉月を苦しめなくてもいいじゃないか。
俺は葉月の手を取り、必死で葉月に呼び掛ける。
「葉月っ! おい葉月ぃっ!!」
洞窟に虚しくこだまするのも気にせず、俺は呼び続けた。
―――そして、俺は目を疑ったんだ。
葉月の手が、肩が、身体が、縮んでゆく―――
しなやかな筋肉は見る間に衰え、男らしい骨格が、筋張った身体が丸みを帯びてゆく。
髪は更に伸び、それは既に身長と変わらない程の長さになっていた。
―――俺はまた、夢でも見ているのだろうか?
そう思える程、不可思議な現象。
目の前で、有り得ない事が起こっていた。
-
葉月は翌朝には目を覚ました。
―――何故だろう。
もう前の彼の面影は無くなってしまったはずなのに、彼女は彼で、彼は彼女だった。
当たり前といえばそうだろう。突然彼の心が消えてしまう訳ではないのだから。
暑い陽射しも昨日と変わらなくて、あの砂浜も昨日と変わらなくて、でも少しだけ変わったもの。
俺と彼の、彼女の会話。そしてある意味での関係だった。
「おはよう」
俺が笑いかけると彼も笑って、身長ほどもある髪を手に取ってまた笑った。
「知ってたから、あんなコト言ってたのか?」
彼は、笑って頷いた。俺はつられて笑いそうになるのを堪えて、言った。たどたどしくではあるけれど。
「何で、女になる? 今の人は、そう生まれてくるのか? それともお前は―――」
人間では、ないのか? そう言いかけて、口を押さえる。
人間でない訳が無い。今まで、一緒だったのだ。3年もの間、片時も離れずに―――
『多分、僕が生まれたすぐ後位からかな。ある事が起き始めたんだ』
勝手が違う、といった様子で葉月は砂浜に文字を綴る。
何かを思い出しながら、それは記憶を手繰り寄せるように続けられた。
-
葉月は翌朝には目を覚ました。
―――何故だろう。
もう前の彼の面影は無くなってしまったはずなのに、彼女は彼で、彼は彼女だった。
当たり前といえばそうだろう。突然彼の心が消えてしまう訳ではないのだから。
暑い陽射しも昨日と変わらなくて、あの砂浜も昨日と変わらなくて、でも少しだけ変わったもの。
俺と彼の、彼女の会話。そしてある意味での関係だった。
「おはよう」
俺が笑いかけると彼も笑って、身長ほどもある髪を手に取ってまた笑った。
「知ってたから、あんなコト言ってたのか?」
彼は、笑って頷いた。俺はつられて笑いそうになるのを堪えて、言った。たどたどしくではあるけれど。
「何で、女になる? 今の人は、そう生まれてくるのか? それともお前は―――」
人間では、ないのか? そう言いかけて、口を押さえる。
人間でない訳が無い。今まで、一緒だったのだ。3年もの間、片時も離れずに―――
『多分、僕が生まれたすぐ後位からかな。ある事が起き始めたんだ』
勝手が違う、といった様子で葉月は砂浜に文字を綴る。
何かを思い出しながら、それは記憶を手繰り寄せるように続けられた。
-
『15才か16才までに、エッチしないと女の子になる病気……というよりも現象?』
何だそれは? そんな事ある訳……無い、とは言えずに、俺は押し黙った。
現に目にしてしまったのだから、本当にそんな事が有り得るのだ。
俺が世界から隔離された後で、そんな世界になってしまっていたのだ。
『原因は不明。性転換率80%強。おまけに僕は―――』
葉月は、ためらいつつも続きを書き出した。
信じられないような言葉が、そこには並べられていた。
『ずっと、人を好きになれなかった。親に管理されるような生活で、どんどん笑えなくなってった。
外に出るのは学校の時だけ。僕は与えられた課題と練習をこなす、親の叶えられなかった夢を叶える道具。
反抗は許されずに、縛られた毎日だったんだ。
学校でもね、友達なんて一人もいなかったよ。当たり前だよね、一番楽しい休み時間に、僕は楽譜と睨めっこだもの』
彼は、彼女は笑った。
でもそれは俺の見ていたいモノではなく、困ったような、寂しそうな笑顔。
俺が思うに、彼女はなまじ頭が良いがためにがんじがらめになってしまったんだろう。
親が喜ぶには、怒られないには、叩かれないには、どうすればいいんだろう?
友達が欲しいのに、一緒に遊びたいのに、なんという不器用な求愛行動なんだろう。
-
俺は胡座をかいて、葉月を膝の上に載せた。
前とは違う感触と、伸びた髪がくすぐったい。
俺は彼女の髪を手で梳きながら、そっと肩に手を回した。
小さく、小さくなってしまった彼女は何かを書き、俺の腕に手を添えた。
『もっと強く……』
折れてしまいそうな葉月の身体を、俺は包み込むように抱きしめた。
何だか変な感じだ。あんなに固かった身体が、吸い付くように俺の肌に重なっている。
始めて味わう感触だ。もっと、もっと、もっと……ずっと、触っていたいような。
しばらくして葉月は身じろいだ。
俺が放すと、彼女はぷはっと息を吐いて何かを書き、俺を見上げた。
『お兄ちゃん、名前、なんてゆーの? ほんとに今頃だけど』
う、そうか。葉月には聞いたくせに名乗ってなかったか。
スマンスマン、と頭を掻きながら、指で砂浜をなぞる。
熱い砂の下から、湿った砂が見えた。
「俺は『旭』あさひ、だ」
-
呼ばれることの無い名前を、俺は何年振りに口にしただろう。
親から貰った大事な名前も、この島で暮らすのには全く使う必要が無かった。
いや、名前を忘れようとしていたのかもしれない。
昇る陽を見る度、名前を呼んでくれた両親の顔が思い出されるのだから。
両親で一つ、思い出した。
葉月が女になったゴタゴタの内に忘れていたけど、彼女に紹介しようと思ってたんだ。
「葉月、俺の親、見てみるか?」
葉月は驚いたように目を見開いた。
生きてるの? この島にいるの? そう言いたげに、目をキラキラと輝かせている。
顔が少し小さくなったせいだろうか、一際目立つ両の目で俺を見据えている。
「スマン、生きてはないんだ。 期待させちまったか?」
葉月はプルプルと首を横に振った。髪が遅れて顔に纏わり付いている。
シュンとした様子で、彼女は砂浜をなぞりだした。
『ゴメンね、わかってるはずなのに、つい…』
-
社会から離れた場所で生活するのに必要なのは、脳天気さと適度なバカさだ。
勿論運動神経だとかサバイバルの知識もあれば役立つ。
でも先ず必要なのは前者である。
幾ら後者があろうとも、人の死や孤独に苛まれれば弱るし役に立たない。
頭の良さも人を思いやる気持ちも、時としては辛いモノになってしまうのだから。
「バカ、気にしちゃないよ。そら、行こうぜ」
俺は葉月を引っ張り上げて立たせると、腰布を叩いて砂を落とした。
彼女の背筋は丸まっていて、傍目にもまだ気にしていると判る。
まったくそこまで気にする事ないじゃないか……
俺は彼女の腋に手を差し込み、高々と抱え上げた。
手に当たる柔かい毛と肉の感触と、軽くなってしまった重みを感じながら。
-
深緑の森の中は微かに湿り気を帯びていて、鬱蒼とした雰囲気は小鳥達が掃っていた。
俺達はその愉しげな歌声と共に、獣道を進んでいる。
「葉月、身体は何ともないのか?」
歩を止めて振り返ると、葉月は笑顔で何かを書き出した。
微かに肩が上下し、長い髪が所々背中に張り付いてしまっている。
小中学生並の身体では、やはり体力もそれなりに落ちてしまっているようだ。
『ちょっと、ゆっくりにしてもらえるとうれしい』
やっぱりそうみたいで、上げた顔は汗が頬を伝っていた。
思えば歩幅も速度も元のまま……
そっか、と頭を掻いたところで体力が回復する訳もないのだ。
「んー……そっち向いて、脚開いてみ?」
怪訝な表情で振り返る葉月は、おずおずと脚を開いた。
瞬間、俺は葉月の股に頭を突っ込み、そのまま持ち上げる。
『………!……!!』
「おわっ!? こら、暴れんなって!」
どうやら肩車はお気に召さないようだ。
力いっぱい足をジタバタされた揚句、頭を叩かれた。
散々な抵抗の後、結局は頭を抱えるようにしがみつく事で落ち着いたらしい。
肩を掠める葉月の髪がくすぐったいけど、これなら多少は休めるはずだ。
「あと10分くらいだから、我慢な」
返事の代わりに髪が縦に揺れた。
頷いているのだろう。俺はゆっくりと歩を進めた。
-
赤や黄の果物をかじりながら進むと、森の出口が見えた。
俺が【お爺さん】と勝手に呼んでいる枯れかけた目印である樹は、前と変わらずそこにあった。
森を抜けた先は菜の花に似た花の咲く丘だ。
一面に広がる背の低い花達は、年中風に揺られて蜂や蝶と共存していた。
この丘の端……大きな岩が突き出た場所に俺の父さんと母さんが眠っている。
「よ……っと。葉月、花取って来てくれ。なるたけ綺麗なの」
葉月を降ろした俺は葉月にそう頼んで、岩へと向かった。
葉月は髪を揺らしながら、花畑を走り回っている。
岩は髭のような草に囲まれていた。
花が生い茂り、草木は豊かにその葉枝を揺らす。
そんな自然の中で唯一人の造り出した鉄の板のようなもの。
不自然な、昔の俺に造ることが出来たやっとの墓標。
文字の部分は錆びてしまっているが、【お父さん お母さん】と書いてあるのは読み取れた。
ここに来るのはいつぶりだろうか。
辛いことばかりでろくに訪れる事も出来なかった。
いや、ここに来る事自体、辛いことだったのだ。
冷たい、動かない、もう笑わない両親を思い出すから。
思い出の中の両親はいつも笑ってて、俺の名前を呼んで、優しくて、温かくて……
-
ポン、と肩を叩かれて俺は我に返った。
振り返ると、葉月が花を抱えて立っている。
「お、あぁ……サンキュ。ここに供えてくれ」
葉月は花を置くと振り返り、俺の頬に手を当てた。
……どうやら泣いてしまっていたらしい。いい大人が恥ずかしい話だが。
『どんな人たちだったの?』
葉月は俺の隣に座り、そう尋ねてきた。
どうしてだろう。また目の前がぼやけてきたんだ。
誰かにそんな事を聞かれるのは初めてだった。
自分でもうろ覚えな親の顔は、思い出せば思い出すほど溢れてきて止まらない。
怒られたり、励まされたり、微笑みかけたりしてくれた。
元気だった頃の思い出が、言葉に出来ない程溢れた。
『うらやましいなぁ……』
葉月は俺の肩に頭を添わせながら、そう書いた。
聞いた感じだと、俺の親の話は自慢話にしか聞こえないような話なのだ。
『ね、ボクみたいなのでもちゃんとした親になれるのかな?』
葉月はどんな気持ちでそう綴ったのだろう。
俯いたまま、顔を上げようともせずに。
-
どう答えればいいのだろう。
そんな事は考える暇もなく、俺は思ったことを口にしていた。
「"なれるか"じゃなくて"なる"んだろ。親に。今から悩むと疲れるぞ」
ふと、葉月の頭から震えが伝わって来た。
何事かと目を向けると、お腹を抱えて笑っている。
「な、なんだ? なんか変な事言ったか?」
元気付けようと、というかほぼ考え無しでの発言でここまで笑われるとは思っていなかった。
葉月は目を擦りながら、必死に笑いを押さえようとしている。
『悩んでるのが馬鹿らしくなっちゃった。ね、そろそろ戻ろ』
葉月はそう言って立ち上がり、何本かの花を摘んだ。
「葉月、それ持って帰るのか?」
駆け寄って来た葉月は大きく頷き、俺をしゃがませ、肩に飛び乗った。
何だか存外気に入っているようで、足がピコピコ動いている。
やれやれ、と俺は立ち上がり、帰路に着いた。
来る時感じていた妙な抵抗みたいなものは、もう感じなくなっていたんだ。
-
「元々一人だったんだ。 そんなに心配すんなって」
自分の発した言葉の筈なのに、それはただの強がりでしかなかったのだ。
………葉月がいなくなって、何年が過ぎただろう。
そう、葉月は喋れなかったし、独り言のようなものだったと思ってもう諦めよう。そう考えようとした。
笑って送り出したことを今更後悔したりなんかして、俺は改めて自分の女々しさを知った。
―――あれは、確か2年前だろうか。俺の両親の墓参りをしてすぐの事だった。
船が、近くを通り掛かったのだ。小さな小さな漁船。待ち続けた筈の、救助。
俺達はボロボロになったシャツを旗代わりに、精一杯それを振り、祈り続けた。
頼む、見てくれ……!
誰か、気付いて……!
その時、思った。神様は、いるのだ。
徐々にこちらに向かって来る船では、恰幅の良い船員が手を振っている。
でも、俺は―――
『帰れるの?』
葉月は素直に嬉しそうに砂浜に文字を書いた。
その笑顔が嬉しくて、でも切なかった。だって、俺は―――
「葉月、お前は一人で帰るんだ」
-
「・・・?」
何を言っているのか解らない、と言ったように、葉月は首を傾げた。
―――そんな顔しないでくれよ。 決心が鈍っちまうだろ?
長い、永い、俺のこの島での生活。
爪はいつの間にか硬く鋭く発達し、体毛もヒトのそれとは思えない程に覆われていた。
進化。 退化。 どんな言葉で表せるかどうかなんて、俺には解らなかった。
………けれど一つだけ、ハッキリと解ることがある。
俺は、世界から取り残されているのだ。
諦めてしまっている、と言われてしまえばそうかもしれない。
怖いのか、と言われてしまえばそうかもしれない。
「葉月……」
だから俺は、葉月にしっかりと、言わなければならない。
この島で俺と暮らした日々を。
この島であった数々の出来事を。
この島で見つけた悠久とも言える時間を、お前は手放さなければいけないんだ、と―――
「俺は、友達も、親戚も、住むところも、覚えちゃいない。 でもお前は違う。 そうだろ?」
葉月の肩がピクリと震えて、目に涙を一杯に浮かべて、顔を上げる。
反論も何も、出来やしない。葉月の腕(声)は、俺が封じているのだから。
-
「俺はこんなだ。もうヒトじゃない。でもお前は違う。そうだろ?」
幾ら葉月が身じろいだとしても、幾ら腕を振り払おうとしても、俺は葉月を放しはしない。
【お兄ちゃんはヒトだよ】
【一緒に帰ろう】
そんな言葉、聞きたくないんだ。葉月は、一番言って欲しい事を言ってくれるから。
「俺はもう、離れすぎたんだ。それに―――」
葉月は、下を向いて動かない。
俺は、そんな葉月に話し続ける。
葉月が来てからの日々が、頭を過ぎった。
声を、失ってしまった事。
魚を捕るのが、徐々に上手くなっていった事。
塩辛い料理を二人で食べた事。
星を見た事。
喧嘩した事。
森を駆けた事。
女になった事。
葉月が笑っていた事―――
-
「……はァ……」
何度目かわからない溜め息が、零れ落ちる。
全く情けない事に、この溜め息がここ2年間の癖になりつつあるのだ。
葉月は元気にしているのだろうか?
何故俺も一緒に帰ると言わなかったんだろうか?
俺の事はもう、思い出になってしまったんだろうか?
全て自業自得だってのは解ってる。
自分の弱さが、今へと繋がってしまったのだ。
あの時も、こんな空だったっけ。
葉月の乗った船が、大きな入道雲の方へと消えていったのだ。
俺は岩場の陰で、遠ざかっていく船を見つめていた。
―――と、思い出すのも段々と辛くなってきた。
もう、葉月はいないんだ。洞窟に帰って、飯でも食って、寝てしまおう。
俺は高台から降り、ゆっくりと洞窟へと戻っていった。
西日が、全てを紅く染めていた。
-
『お兄ちゃんへ
色々と言いたいことはあるけど、今はやめておきます。
まず、今までありがとう。こんな私を見捨てないでくれて、本当にありがとう。
このメモは、ちゃんと読んでもらえるかな?
お兄ちゃんの事だから、薪代わりになっちゃわないか心配だけど、時間が無いから簡単に書くね。
またね! 葉月』
「……?」
重ねられた薪の奥に隠されていた小さい紙切れには、あの丸文字で手紙が書いてあった。
色々あるという言いたい事を、全て聞きたかった。
一度でいいから、名前を呼んで欲しかった。
ずっと二人で、暮らしていければよかった。
本当はもう、救助なんて待ってはいなかったのに―――
『帰れるの?』
あの言葉と瞳の光が無ければ、俺は引き止めてしまったのかもしれない。
葉月のやりたいようにさせてやりたかった。それがもし、自分と道を分かつ事になっても。
……俺は葉月の足枷にはなりたくないから。
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自分でも酷く、矛盾を感じた。
放したくないのに、放す。 待っていない救助を、喜ぶ。
言い難く複雑な気分だ。まるで操り人形のように、自分が自分ではない感じ。
思い通りに動いてはくれないこの身体は、誰のものなのだろう。
燦々と降り注ぐ太陽に手を翳して、俺は今日も変わらず獲物を狩る。
何も変わらない、ただ葉月のいた時間が夢なのだ。そう自分に言い聞かせながら。
終わり?
久々にどっちつかずのエンドだと思った。
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ずっと気になっていた無人島物語…ハッピーエンドになると思ってたのに…
「またね」の最後のメモを書いてるときの葉月たんがカワイソス
だがGJ!
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【―――行き。TS、69便にお乗りのお客様、7番搭乗口までお越し下さい】
私は、人の波を掻き分けるように7番搭乗口へと向かった。
何て事は無い。まだ時間には余裕があるのだけれど、万が一にでもあの人に見つかる訳にはいかないから。
「えっと、7番7番……あったぁ♪」
『7』と書かれたプレートを見つけた私は、子供のようにはしゃいだのだろう。
やっと…やっと、会えるのだ。ずっと会いたかった、けど会えなかった、お兄ちゃん。
この3年間、それだけを目標に過ごして来た。
朝日を見る度に、瞼の裏にはいつもあの風景が浮かんだ。
時は八月。太陽は全てを焦がすかのように照らし、私の心は焦がれる。
夏の暑い日々を好きになったのも、やはりあの島を思い出すからだろうか。
日本の暑さとは違う、カラッとした空気。一年を通しての強い陽射しが心地良い、南国。
今でも鮮明に思い出せる澄んだ満天の星空は、私の一番のお気に入りの場所……
「……く様……お客様、どうぞ」
「……ぇ? は、はいィッ!」
危ない危ない。楽しみすぎて行けなくちゃ元も子もない。
私は検査ゲートをくぐり、手荷物を受け取ると、そそくさと廊下を急いだ。
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廊下の窓からは、これから乗る飛行機が見えた。
既に乗り込んでいる人達がいて、親子連れのお客さんがいるのも―――
不幸中の幸い…とでも言うのだろうか。私は飛行機を恐れたりすることは無かった。
両親の死とそれっぽっちの事。些かバランスの悪いものだけれど、私ににとってはとても大事な事……
こんな事を考えちゃう私を、お兄ちゃんは叱るのかな。
でも、私は―――……
「葉月ちゃん!」
「!? 江藤さん……」
ゲートの向こう側から、あの人が顔を覗かせる。
額に大粒の汗を浮かばせ、肩を上下させている。
当然だろう。自ら担当している私が、突然姿を消したのだから。
「葉月ちゃん……どこに行くつもり? 明日からの予定はどうする…」
「ごめんなさい。私、行かなくちゃ……」
「契約だってある! 社長にも、スタッフにも……皆に迷惑がかかるのよ?」
「……ちょっと、お墓参りに行くだけだから……」
「葉月ちゃん……」
ちょっと、だなんて嘘―――
ごめんね、江藤さん。
私は、それでも行かなきゃ。
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恩を仇で返すなんてしたくはなかったけど、もう引き返せない。
私はこの道を選ぶのだ。
自己中心的だと言われても、無責任だと言われても―――
機内のアナウンスが響く。
私は徐々に流れ始める景色を見つめながら、3年間を思い出す。
失ったはずの声が、少しずつ戻って来た事
私を慕ってくれる人達がいた事
私を大事に想ってくれた人がいた事
勝手だけれど、全てを捨てて、私は私の道を行く。
私の中でのあそこでの日々が、今も色褪せる事なく残っているから。
これで、やっと―――永かったなぁ………
もうすぐ―――もうすぐ、会えるんだ。
雲の上から見る海は碧くて、空は蒼くて……
私は、再会に胸を躍らせていた。
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「HAHAHA! ……しかし、ホントにいいのか?」
「えぇ、お願いします」
ゆっくりと、滑るように、船は岸を離れ、私は遠くを見つめた。
おじさんが変わってなくてよかった。
彼は、お兄ちゃんの事を唯一知っている人だから。
船を出してくれたおじさんは、3年前、私をあの島から連れ出してくれた人だった。
それだけでなく、帰国の手続きやそれまでの宿など、私に世話を焼いて下さった方なのだ。
そして今も秘密を守り、今回の私の暴挙にも目を瞑り、あまつさえ私を島へ渡してくれようと言うのだ。
おじさんにはお礼をしても足りないくらいの恩がある。
『お礼をすることが出来ないのが悔しくて申し訳ない』
と言ったら、
『あの島じゃなかったら気付けなかった。礼なら空に向かって笑ってやりな』
と言われてはぐらかされてしまった。
……懐かしい匂いだ。
おじさんの漁村を少し離れただけだというのに、もうあの島の匂いがする。
潮風と、太陽と、海鳥の鳴き声。
焼き付くような暑さと海の碧さは、私のいたあの頃と少しも変わってはいなかった。
「ハヅキ、見えて来たぞ」
おじさんの声に、指差した方向に、私は目を奪われた。
ああ……ああ―――私は、帰って来たのだ。
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「じゃあ、ホントにこれで………ありがとうございました!」
「あぁ、必要なモンがあったらまた持って来てやっからよ」
「いえ、そんな……そこまで迷惑掛けるわけには―――」
「そうか。俺の親切は迷惑、か……」
「いえ、決してそういう訳では――!」
「―――なら、有り難く受け取れよ?」
「おじさん……」
「じゃあ、またな!」
幾つかの会話が終わるや否や、おじさんは帰って行った。
どこまでお人よしなのだろう。私は、海に背を向けて歩き出した。
あの洞穴で、あの川原で、お兄ちゃんは今日を生きているのだろうか。
海岸からの林を抜けると、私がいた頃よりも幾らか草が増え、それだけの月日の経過を感じる。
生きるためだけに狩り、生きることを楽しんだ私達。
笑って、怒って、冗談をいって……そんな事を思い出しながら歩いていると、私の目にあるものが飛び込んで来た。
古ぼけ、交差した二つの墓。そして―――毛むくじゃらの背中。
会ったら最初に何を言おうか考えてた。私はアドリブが利かないから、頭の中でずっと整理してた。
―――けど、意味が無いことだったんだ。一目見ただけで、私の足は駆け出していた。止まらないんだ。
お兄ちゃんが私の方を振り向いて、私は地面を蹴る。両腕を広げたお兄ちゃんが、私を抱き留める―――
「ただいま!」
おわり
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最後の最後にsage忘れる俺は死ねばいいのにorz
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いつの間に…
ハッピーエンド ありがとう♪
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泣いた
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いつも初菜の傍に居て、ずっとあの笑顔を見ていたい。そう思っていた。
彼氏・彼女の関係じゃなくても、友達でも良い。ただの知り合いでも良い。
俺は、彼女が笑っていてくれればそれで良かった。
―――彼女の幸せが、何であるかも考えないままに。
……思えば俺の自己満足だったのだろう。
彼女を想った気持ちも、彼女を突き放した行いも。
『なんで付き合ってくれなかったんですかッ! 抱いてくれなかったんですかッ! 私は、私が、どれだけッ――!』
―――喉元に、突き立てられるのだ。
あの時彼女が仄見せた真実の顔は、俺にその事実を教えてくれた。教えて、くれたんだ。なのに俺は―――
知って欲しかった。自分がどれだけ彼女を想っていたかを。
―――そのわがままで、彼女がどう思うかなんて考えないまま。
だから、俺が、いなくなるしかないと思った。
逃げたんだ。
「「あ……」」
ゆっくりと瞼を、長い睫毛を持ち上げた彼女と視線が交わる。
彼女の傍に、俺は居ても良いのだろうか?
裏切った。逃げ出した。そんな、泣かせてばかりの俺なのに―――
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「……あー、えっと、だな、まあ言いたい事は色々あるけど、さ」
沢山の言いたい事がある。それは彼女に言いたかった事。
謝りたかった。許しを請いたかった。疑問をぶつけたかった。……お礼が、したかった。
彼女の投げ掛ける視線は、全てを見透かされるくらいに真っすぐで、揺らがない。
―――太陽を見つめるみたいに、彼女が眩しくて見ていられないんだ。
そしてその光はあたたかくて、ガチガチに固めた俺の心を、融いてしまうんだ……
「……ありがとう、はーたん」
止まらない。俺を形作っていたもの。心よりも早く、身体が動いてしまう。
俺はソファに腰掛ける彼女を、そっと抱きしめていた。
「……えぐっ……ふぇっ……ふぇぇぇぇぇんっ! ……良かった、ひっく、本、っく、当に、良かっ――! うあっ、よかった、ひぐっ、よかっ……!」
細い肩は小刻みに震えて、抑え切れなくなった鳴咽が溢れ出した。
俺はこんなにも、想われていたんじゃないか。
だからこそ、あんなに必死に俺を急かしてくれていたんじゃないか。
自分はなんて、馬鹿なことをしてしまったんだろう。
愛しさと失望が混じった複雑な感情は、やがて溶け合って拡がっていく。
もう彼女と一つになることが出来ない俺は、こうやって頭を撫でる事しか出来ないけれど……
「……ん、よしよし」
彼女の両の手が俺の腰に回って、少しずつその手に力が入ってゆく。
一つにはなれなくても、この距離でいい。
なれないからこそ、彼女に縋り付くのだから。
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いつからだろう。
俺の中で初菜が特別な存在になっていて、子猫のように寄り添ってくる彼女を、愛おしく思い始めたのは。
…いつからだろう。
彼女の姿を目で追うようになったのは。
……いつからだろう。
彼女が俺を好きになってくれたのは。
こんなに近くにいる彼女を、俺は泣かせてばかりだ。
そしてこんな事が無ければ、これからもずっと、彼女を泣かせ続けたんだろう。
今の俺が傍にいる限り、彼女は俺に前の俺を重ねてしまうのだから。
「―――初菜」
はっきり、させなくちゃならない。
俺が彼女に突き付けるしかないのだ。
「色々気付いてやれなくて、ごめんな」
彼女の震えが、止んだ。
まだ顔は上げてくれないけど、俺は話を続ける。
「男じゃなくなっちまって、ごめんな。自分勝手で……ごめん」
俺の胸に額を擦りつけるように、彼女は頭を首を振るった。
その姿が『コゲさんは悪くない』そう言ってくれているようで、堪らない愛しさが込み上げる。
どれだけ力を込めても、今の俺では前みたくは出来ないけれど……
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「……俺さ、多分これからも変わってっちまうよ。変わりたくなんかないけど……なんだかそんな気がするんだ」
多分、そんなに遠くない未来にそうなるであろう話。
俺はもっと女らしくなって、いつか自然に女として過ごすようになってしまうだろう。
変わってしまった今、俺の身体は意思とは関係なしに、子孫を殖やす準備を整えている。
苦しくて、悔しくて、でもどうしようもなくて……
噴き出すように、湧き出すように、俺は行き場の無い感情を吐き出した。
「……なんで女体化なんかあるんかなぁ? なんで、この歳なんかなぁ…… な…んで……俺、た…だ……はつ…なを……」
途切れ途切れになる言葉を紡ぎながら、力が入らなくなる膝を何とか奮い立たせた。
幼少以来感じた事がなかった鳴咽が、止まらない、止められない……
酷く、自分を無力に感じた。
もしかしたらあまり変わりは無いのかも知れない。それこそ、元からそうだったというのもあるだろう。
けど、こんなにやる瀬ない悲しみと悔しさを感じるのは初めてだった。
人の持つ適応力というのが、はっきりとした敵意を持って襲い掛かって来るのだ。
なまじ脳天気で適応力があるばかりに、俺は彼女をおいてきぼりにしてしまったのだから。
「……ごめんな。 泣いてもどうしようもないよな」
半ば自嘲気味にそう言うと、涙を拭って彼女を放した。
俺はもう、彼女の為に生きる。そう、本気で考えていたんだ。
バカな俺なりに、彼女の為に出来る事をしていこう。
彼女の笑顔だけでも―――せめて見ていられるように、と。
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またアクセス規制に巻き込まれた\(^o^)/
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ややこしく、遅くなったけどはーたんとのリレーの続き投下完了。
最近有名所きてるか本スレで聞いてもスルーだし俺はもうダメかもしれんね
携帯でしかも何故かまとめに規制喰らってる俺としてはこのリレーだけでもまとめて頂けると幸いです。
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怒涛のラッシュに初菜さんどころか俺が泣いた。これの続きを……俺に書けと……
何というプレッシャー、これは間違いなく圧倒的じゃないか
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コゲさんGJ!
本スレがコテ雑みたいだから入りにく過ぎて困る
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