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欧州情勢・西洋事情

1とはずがたり:2014/05/26(月) 18:46:47
平沼騏一郎や福沢諭吉に限らず西洋・欧州・EUその他あの辺綜合スレである。

前スレhttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1116784031/l50より欧洲ネタを独立。

歴史ネタは西洋史スレhttp://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/study/2246/1165050511/l50

2521チバQ:2018/02/18(日) 22:24:19
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180219k0000m030032000c.html
<イタリア総選挙>三つどもえ 選挙後の連立交渉も焦点
18:29毎日新聞

 イタリア総選挙(3月4日)まで2週間となり、中道左派の与党・民主党、中道右派連合、新興政治団体「五つ星運動」の三つどもえの構図となっている。既成政党批判を展開して支持を広げてきた「五つ星」がどこまで伸長するか注目されるとともに、過半数を獲得できる勢力はないとみられることから、選挙後の連立交渉も焦点となる。【ローマで賀有勇】

 調査会社IPSOSによる16日付の各会派支持率は、「フォルツァ・イタリア」を中心とする中道右派連合35.6%▽五つ星運動28.6%▽与党・民主党中心の中道左派連合27.9%--となった。単独過半数を獲得する勢力はないと見られ、貧困層への最低所得保障などを公約に掲げる「五つ星」が、政党単独の支持率ではトップを走り、選挙後の連立交渉で存在感を増す可能性がある。

 昨年9月から「五つ星」の代表を務めるディマイオ氏(31)は、従来の欧州連合(EU)への批判を抑制。主要政策であった単一通貨「ユーロ」圏からの離脱を問う国民投票の実施を公約から外し、財政赤字を国内総生産(GDP)比3%以内に抑えるEUの財政規律も順守する方針を打ち出した。

 イタリア紙レプブリカによると、ディマイオ氏は他党との選挙後の連立についてはこれまで通り拒否したものの、政策協議に前向きな姿勢をみせるなど態度を軟化させている。

 一方、脱税で有罪となり自身は出馬できないものの、豊富な政治経験を武器に存在感を示しているのがフォルツァ・イタリア(中道右派)を率いるベルルスコーニ元首相(81)だ。

 イタリアは、欧州を目指す玄関口として、地中海を渡る移民や難民が過去4年間に60万人以上押し寄せており、選挙戦でも移民政策が争点に浮上。ベルルスコーニ氏は、現状を招いた責任を追及してジェンティローニ首相(63)の所属する民主党に矛先を向け、国民の不満の受け皿となっている。

 だが、選挙連合を組む、右派ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「同盟」(北部同盟から党名変更)とは、EUの財政規律などに対する考え方にずれもあり一枚岩ではない。

 一方、民主党は、2016年の憲法改正案を巡る国民投票での敗北とその後の党の分裂などが尾を引き、支持率の下落に歯止めがかからず厳しい戦いを強いられている。選挙後には、中道右派との連立を模索する可能性も指摘されているが、「同盟」はその場合は中道右派連合からの離反も辞さない構えで、先行きに不透明感が漂う。

 【ことば】イタリア総選挙

 大統領経験者らが務める終身議員6人を除く選出議員定数315の上院と、定数630の下院を改選する。議員の任期はいずれも5年。投票権は上院が25歳以上で、下院が18歳以上に与えられるため、下院の方が若者の意見が反映されやすい傾向がある。2017年に選挙制度が変更され、完全比例代表制から、議席の3分の2を比例代表、3分の1を小選挙区で選ぶ並立制となった。下院で40%以上を得票した政党に過半数を与えるボーナス制度も廃止されたため、単独過半数を得るのが難しくなった。

2522チバQ:2018/02/21(水) 20:50:49
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1802210003.html
「メルケル後」議論じわり 独与党ナンバー2に有力女性州首相
01:09産経新聞

 【ベルリン=宮下日出男】ドイツのメルケル首相率いる保守系最大政党、キリスト教民主同盟は19日、新党幹事長に女性の西部ザールラント州首相を起用する方針を固めた。独メディアがメルケル氏の後継候補に最有力視する人物。大連立政権継続の努力が続くなか、「ポスト・メルケル」を見据えた議論が次第に活発化する可能性がある。

 幹事長は党ナンバー2の役職。メルケル氏も党首就任前に務めた。現職が健康上の理由で辞意を伝え、党内会合でザールラント州のクランプカレンバウアー州首相(55)を後任候補に決めた。26日の党大会での承認を経て正式に決まる。

 メルケル氏は19日の記者会見で、人選は自身の提案とした上、「長い知り合いで、互いにとても信頼している」と評した。

 クランプカレンバウアー氏は昨春の地元州議会選挙で当時勢いのあった中道左派の社会民主党に大勝して党内の評価を高め、冷静な政治手腕は「ミニ・メルケル」とも称される。最近はメルケル氏側近の一人として浮上し、社民党との連立交渉にも加わった。

 メルケル氏は党首を約18年務めるが、昨秋の総選挙で右派「ドイツのための選択肢」(AfD)の躍進を許し、政権樹立も難航した結果、求心力が低下。特に保守派で強まる刷新の要求を受け、次期政権で世代交代に配慮する考えを示し、クランプカレンバウアー氏の処遇が注目されていた。

 クランプカレンバウアー氏は閣僚就任との見方もあったが、党務を選んだのは党内基盤の確立を図るためとされる。メルケル政権の中道左派寄り政策への反発が保守派に強い中、同氏は19日、「あらゆるグループと政策議論を進める」と語り、党路線をめぐる議論を活性化する考えを示した。

 南ドイツ新聞は今回の人事について「メルケル氏の後継をめぐる議論を意識した明確な最初のシグナル」と報道。このほか、フォンデアライエン国防相や保守派の支持を受けるシュパーン財務省政務次官らも後継候補に取り沙汰される。

 一方、社民党は20日、大連立継続の是非を最終的に判断する党員投票を開始。同党も4月の党大会でナーレス議員団長を党初の女性党首に選出する見通し。政権が発足しても世代交代の動きが強まるとみられる。

2523チバQ:2018/02/22(木) 03:12:53
https://news.goo.ne.jp/article/toyokeizai/business/toyokeizai-209446.html
ユーロスター「オランダ乗り入れ」意外な盲点 利便性向上は「片道だけ」の不思議
02月21日 06:00東洋経済オンライン

ユーロスター「オランダ乗り入れ」意外な盲点 利便性向上は「片道だけ」の不思議

ユーロスター「オランダ乗り入れ」意外な盲点

(東洋経済オンライン)

2017年8月29日付の記事「欧州統合の象徴『ユーロスター』に4時間の壁」では、英国と欧州大陸を結ぶ高速列車ユーロスターのアムステルダム乗り入れに関する同記事執筆時点での状況と、延長に際しての問題点をお伝えした。その後、ユーロスター社は2018年2月9日、アムステルダムへの延長運転を4月4日から開始すると正式にアナウンスした。

既報のとおり最初は2往復からのスタートとなるが、途中駅のリールを通過させることで、ロンドン発アムステルダム行きの所要時間は当初計画の4時間10分から約30分も短縮され、最速3時間41分となる。所要時間で4時間を切ることになれば、航空機に対して十分なアドバンテージを保つことができると期待される。

だが、直通運転を行うのはロンドン発の列車のみだ。ユーロスター社によると、少なくとも2019年12月のダイヤ改正まで、オランダからロンドンへ向かう場合はまず別の高速列車であるタリスに乗車し、ブリュッセルで本来のユーロスターへの乗り換えが必要になるという。

これにはどういった事情があるのだろうか。

列車の利点は「出入国が楽」
前出の記事でも説明しているが、ユーロスターの起終点となる英国ロンドンは、EU圏内にありながら、パスポートチェックや税関などを省略する「シェンゲン協定」に含まれていない。つまり、必ず出入国審査場でパスポートのチェックをしなければならない。ユーロスターは、出発駅ですべての審査を完了させたうえで乗車する。そのために、乗客は発車時間の30分以上前に改札を通り、X線による荷物検査を受け、それから出国審査、入国審査を受ける。

言い換えると、審査が終わった後の待合室は、すでに国外(英国であれば大陸側、ベルギーやフランスであれば英国)ということになる。さまざまな行き先がある国際空港の旅客機と異なり、ユーロスターの行き先は、英国もしくはヨーロッパ大陸側しかないので、出国審査と同時に入国審査を済ませても、基本的には問題がないのだ。空港での到着後に待ち受ける入国審査の行列を考えれば、これは鉄道ならではの利点と言える。

ユーロスターの改札口は、荷物検査と出入国審査のため、つねに混雑している。列車の発着が重なると、改札の外まで行列ができる(筆者撮影)

だが、今回のアムステルダム延長運転でネックとなったのが、この出入国審査だ。英国―大陸間を行き来する乗客は全員必ず出入国の手続きをしなければならない以上、各停車駅にユーロスターのための専用審査場や待合室、プラットフォームを必ず設置しなければ乗り入れはできないことになる。

オランダ発ロンドン行きの場合、ブリュッセルでタリスからの乗り継ぎが必要になるのも、この点が関係している。

2524チバQ:2018/02/22(木) 03:13:19
突貫工事は一部間に合わず
1月末、ロンドン―アムステルダム間のユーロスターが停車予定となっているロッテルダム中央駅1番線に、年明けから専用プラットフォームを建設する工事が開始されたというニュースが流れた。

普通、こういった工事はわずか数カ月で完了するものではなく、この時点では、ユーロスターの延長運転はまだ当分先のことだと考えるのが自然だろう。だが、工事開始のニュースからほとんど日も経たないうちに、今度はアムステルダムへの延長運転を4月から開始するとの報道があった。

近代的なロッテルダム中央駅。駅本屋に一番近い1番線に、ユーロスター専用プラットフォームを設ける予定(筆者撮影)

当初筆者はデマか、あるいは誰かが先走った誤報かと思ったものの、よく調べてみると、ロッテルダム中央駅のユーロスター専用ホームの完成は3月26日との記載があり、かなりの突貫工事ではあるものの、4月4日の延長運転開始には間に合わせる算段なのだろうと考えた。

しかし、ユーロスター社が発表したプレスリリースを確認すると、オランダからロンドンへは、タリスを利用したうえでブリュッセルでの乗り換えが必要と記載されていた。

突貫工事でロッテルダム中央駅に専用待合室やプラットフォームを設けることはできても、出入国審査場の設備まで完璧に仕上げるには、時間が足りなかったわけだ。

その結果、4月以降もオランダからの乗客はまずタリスに乗車し、途中のブリュッセル・ミディ駅でいったん下車、同駅構内にある出入国審査場でパスポートチェックを受け、あらためてロンドン行きユーロスターに乗り込む形にせざるをえなかったのだ。

当然だが、すでに出入国審査の設備が整っているロンドンから出発する場合は、改札口を抜けた時点で審査は完了している。すなわち、ロンドンからオランダへは直通となるものの、逆方向は必ず乗り換えが必要という変則的な形態となる。暫定的な運行開始となるため、こうした措置もやむなしというわけだ。

しかし、これではオランダ発の場合、形ばかりの直通運転を始める以前と何ら変わりがない。迅速な出入国審査やスムーズな乗り換えなど、オランダからの乗客に対するきちんとした動線を考えなければ、所要時間におけるアドバンテージを保つことはできない。

航空との競争、勝算は?
片方向だけという暫定的な状況とはなるが、何はともあれ直通列車が運行されることの意義は大きい。そしてまた、当初予定していた4時間10分というロンドン発アムステルダム行きの所要時間が、途中停車駅の見直しにより3時間41分へと30分近く短縮されたことも大きく評価できる。

ロンドン・シティ空港を離陸するブリティッシュ・エアウェイズの旅客機。市内に一番近いシティ空港でも、中心部から最低でも30分はかかる(筆者撮影)

現在、ロンドン―アムステルダム間の航空路線は、ブリティッシュ・エアウェイズやKLMオランダ航空といった各国のフラッグキャリアのほか、easyJetなどといったLCCも数多く飛んでおり、各社にとってのドル箱路線となっている。ロンドン周辺に複数ある空港から飛んでいるため、利用者の滞在先、居住地によっておのおのの利便性は変わってくるが、ユーロスターが4時間を切る所要時間を打ち出してきたことで、少なくとも市内の中心部からの利用者に限って言えば、ユーロスターにかなりの勝算があると考えられる。

4月4日の直通運転開始後、鉄道・航空各社にとって、どのような結果が待ち受けているか、今から非常に興味深い。

2525チバQ:2018/02/25(日) 15:14:20
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180225-00000010-san-eurp
伊、政界追放の元首相「復権」も 来月4日総選挙はバラマキ戦
2/25(日) 7:55配信 産経新聞
 ■連立交渉のキングメーカーに

 イタリア総選挙は3月4日の投票まで1週間となり、中道右派連合、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」、中道左派の与党・民主党が三つどもえの戦いを続けている。実現性の乏しい減税、バラマキ公約が飛び交う中、汚職で政界を追放されたベルルスコーニ元首相(81)が連立の立役者として「復権」する可能性が取り沙汰される。(ローマ 三井美奈)

                  ◇

 2月16日発表の支持率調査では、ベルルスコーニ氏が率いる「フォルツァ(がんばれ)・イタリア」や移民排斥を訴える「北部同盟」などの中道右派連合が38%、五つ星が28%、民主党が22%。いずれも過半数に満たなかった。政党別では首位に立つ五つ星は既成政党との連立を否定しており、中道右派が中心の連立政権が有力視される。ベルルスコーニ氏に注目が集まるのは、そのためだ。

 同氏は1994年から通算約10年首相を務めた。少女買春や汚職疑惑で大騒動の末、2011年に退任した。汚職や脱税で有罪となり、現在は公職追放中。首相にはなれないが、「私は穏健派の代表」と自称し、連立交渉のキングメーカーとしてやる気満々だ。

 公約の目玉は「企業・世帯課税を一律23%とする」こと。現在、所得税の最高税率は43%で、大幅な富裕層減税となる。低所得層にも「千ユーロ(約13万円)の最低所得保障」で目配りする。債務危機で財政再建が急務なのに、「どこにそんな財源があるのか」という批判は強いが、「減税すれば、景気刺激になる」とお構いなしだ。

 「大盤振る舞い」では、他党も負けていない。五つ星は、「国民1人当たり月額780ユーロ(約10万円)の最低所得保障」や年金受給額引き上げを公約。返り咲きを狙う民主党のレンツィ前首相(43)は「彼らは経済を破綻させるぞ」と批判しながら、自身も「子供1人当たり月80ユーロ(約1万円)を世帯に給付。低所得層減税もやる」と主張する。世論調査では約4割が「投票する政党を決めていない」と回答しており、各派のバラマキ、中傷合戦は熱を帯びる。

 一方で、欧州連合(EU)やユーロをめぐる論戦は、ほぼ皆無。ベルルスコーニ氏はかつて「国家通貨リラの復活」を主張し、五つ星は「ユーロ離脱の国民投票」を掲げていたが、今回の選挙では共に引っ込めた。欧州経済に復活の兆しが出てきた上、EU離脱を決めた英国の混迷で、反EU機運は薄らいだようだ。

 イタリアの累積債務は国内総生産比133%で、ユーロ圏ではギリシャに次ぐ規模。失業率は11%と高止まりする。だが、各派の選挙公約からは経済テコ入れの処方箋は見えてこない。

2528チバQ:2018/02/27(火) 21:24:08
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1802260043.html
独首相批判派も入閣へ メルケル氏、党内融和図る
02月26日 22:19産経新聞

 【ベルリン=宮下日出男】ドイツのメルケル首相は25日、下院第2党の中道左派、社会民主党との新たな大連立政権が発足した場合、自身が率いる保守系、キリスト教民主同盟(CDU)から入閣する6人を発表した。メルケル氏に批判的な保守派の若手、イェンス・シュパーン財務次官(37)を保健相に起用、党内融和を図る姿勢を示した。

 このほかの人選では、フォンデアライエン国防相が留任し、アルトマイヤー官房長官が経済・エネルギー相に就く。シュパーン氏を含む新入閣の4人の年齢は40代以下となる。メルケル氏は25日の記者会見で「このチームで将来の課題に取り組む」と述べた。

 CDU内では保守派を中心に党や政権の刷新・若返りを求める声が強まっていた。メルケル氏としては、保守派のホープとされるシュパーン氏の起用などを通じて党内の「反メルケル」派に配慮を示した格好だ。

 CDUは26日、党大会を開催。連立協定を承認し、党ナンバー2となる新幹事長にアンネグレート・クランプカレンバウアー氏を正式に選出する。同氏はメルケル氏が現時点で後継候補として意中に置く人物と独メディアは伝えている。

 一方、政権樹立へ最後の関門となる社民党の党員投票は3月4日に結果を公表する予定。否決の場合、連立合意は白紙となり、少数政権や再選挙となる可能性が高まる。最近は同党が下院第3党の右派「ドイツのための選択肢」(AfD)に支持率で抜かれる世論調査結果もあり、社民党には再選挙への危機感も強い。

2529チバQ:2018/02/27(火) 22:38:52
https://mainichi.jp/articles/20180217/ddm/007/030/161000c
終わらぬ憎悪
コソボ独立10年/1 「英雄裁くな」与党抵抗 強まる民族主義に欧米警告
会員限定有料記事 毎日新聞2018年2月17日 東京朝刊
「特別法廷はアルバニア系を狙い撃ちにしている!」。旧ユーゴのコソボで昨年12月、与党議員が次々に不満の声を上げた。セルビアからの独立闘争だったコソボ紛争時の戦争犯罪を裁く特別法廷が、コソボの多数派であるアルバニア系住民を標的にしていると言うのだ。議員43人は同法廷を廃止する法案を国会に提出。欧米諸国を驚かせた。

 欧州の人権問題に取り組む欧州評議会は2011年の報告書で、コソボ解放軍(KLA)がセルビア系の捕虜を虐殺して臓器を取り出し、密輸組織に売却していたなどの疑惑を指摘。欧州連合(EU)の捜査官も14年に「疑惑がおおむね裏付けられた」と発表し、15年にコソボ政府側と協議したうえで法廷を設置した。

 捜査は順調に進み、地元メディアは昨年12月、今年2月中旬にも最初の起訴が行われ、起訴対象者が多数にのぼると見通しを報道。対象者の中には、KLAの幹部だったサチ大統領やハラディナイ首相らの名前も含まれていた。与党議員が法廷廃止法案を持ち出したのは、このころだ。

 国民の多くは特別法廷に不快感を示す。「紛争の被害者なのに不当に扱われている」と感じるからだ。地元NGOによると、コソボ紛争での死者・行方不明者はアルバニア系住民が約1万人で、セルビア系住民は2000人。特別法廷以前にも、国連の旧ユーゴ国際戦犯法廷などでコソボ紛争時の犯罪を巡り、セルビア系の大物戦犯が裁かれたことはある。だが、「実行犯の多くは訴追されていない」という不満がアルバニア系にはくすぶっている。そこに持ち上がった「独立の英雄たち(=KLA)」を被告とする法廷。「なぜアルバニア系だけが裁かれるのか」(廃止法案の提出者のナイト・ハサニ議員)というわけだ。

 欧米各国は地域安定のため、セルビアとコソボの和解を進めたい。だが、報告書で戦争犯罪容疑が明らかになった以上、これに目をつぶることはできない。米国のデラウィ駐コソボ大使は今年1月、法廷の廃止法案が可決されれば「厳しい結果が待つだろう」と声明で警告。関係者によると、1月にはハラディナイ氏に対し、米国が入国ビザを発給しない事態となった。「ビザ発給停止は、このままいけば支援を全て停止するという米国の強い姿勢の表れだ」。専門家は米国の意向を解説する。

 コソボ紛争時、北大西洋条約機構(NATO)によるセルビア空爆を主導し、独立の後ろ盾となった米国にコソボが逆らうのは難しく、サチ氏も欧米の意向に協力する姿勢をにじませる。だが、いったん「反セルビア感情」に火がついた議員たちは国会で法案審議をやめる気配はない。「コソボはいまだに国際社会との約束すら守れない未熟な国家だ」。地元紙コハ・ディトーレのアグロン・バイラミ編集局長は今も乗り越えられない「民族対立」を目の当たりにし、こうため息をついた。

    ◇

 コソボが独立宣言してから17日で10年。紛争と紛争を生んだ民族間の憎悪を引きずり、国としての歩みは思い通りに進んでいない。欧州で「最も新しい国家」の現状を追った。【プリシュティナ三木幸治】=つづく

 ■ことば

コソボ
 セルビアの自治州だったコソボは面積が岐阜県とほぼ同じで、人口は約180万人。首都はプリシュティナ。民族別ではイスラム教徒中心のアルバニア系住民が92%、キリスト教徒中心のセルビア系住民が5%。コソボ紛争は、アルバニア系が独立を目指してセルビア系と戦った。武力衝突が激化した1999年、北大西洋条約機構(NATO)軍がセルビア側を空爆し、セルビア軍がコソボから撤退した。コソボは国連の暫定統治下に置かれた後、2008年に一方的に独立を宣言した。

2530チバQ:2018/02/27(火) 22:39:47
https://mainichi.jp/articles/20180218/ddm/007/030/161000c
終わらぬ憎悪
コソボ独立10年/2 台頭する「孤立主義」
毎日新聞2018年2月18日 東京朝刊

 「国際社会による『集中治療』の時期は過ぎた。これから我々自身で繁栄を手に入れるのだ」。昨年6月のコソボ議会選。第1党となった新興政党「自己決定」のアルビン・クルティ党首(42)が満足げにそう語った。セルビアから独立するコソボ紛争を戦ったコソボ解放軍(KLA)の元幹部が率いる政党以外が第1党になったのは初めてのことだ。

 2008年の独立後、コソボは米国などの支援を受けながらも経済は停滞し、汚職も横行。失業率も3割を超え、旧ユーゴ7カ国では最貧国のままだ。独立で生まれた期待が失望に変わる中、効果的な策を打てない政府や政府を支えてきた国際社会への不信が国民の間に広まった。

 そこで支持を拡大したのが「自己決定」。国際社会の干渉を嫌い、「コソボ国民によるコソボ統治」が旗印だ。「反汚職」を強調し、教育や福祉などへの予算重点配分を主張するリベラル政策を前面に出す。汚職との決別を宣言し13年に「自己決定」から首都プリシュティナの市長になったシュペンド・アフメティ氏(39)は、断水が続く上水道を改善し、学校給食の開始などにも着手。「プリシュティナの奇跡的変化」と欧米メディアから絶賛された。

 「自己決定」を支持する大学生のオーロラ・ムラタヒリさん(22)は「大学を出ても職がない状況は異常。政府幹部は戦争の英雄かもしれないが、今の政治は間違っているとしか思えない。コソボは変革が必要だ」と話す。 だが、「コソボ国民ファースト」とも言える分かりやすい「正論」を声高に主張する「自己決定」には危うさもつきまとう。

 コソボは欧州連合(EU)の仲介を受け、セルビアとの関係正常化交渉を行っているが、「自己決定」は「セルビアが戦争犯罪を認め、我々に謝罪をしないと対話はしない」と主張。スペインなど加盟5カ国がコソボの独立を認めていないEUについても、仲介者として「問題がある」と歯牙にもかけない。

 コソボ国民の統合を阻害すると見なし、北部のセルビア系住民居住区への自治権付与には強く反発。クルティ氏は16年、自治権問題を審議中の国会で何度も催涙ガスをまき散らし、審議を止めるという荒業にまで出た。

 選挙後、第2党などによる連立政権が発足したため、現時点では野党に甘んじる「自己決定」だが、シンクタンクの調査では、クルティ氏が若者から「次期首相候補ナンバーワン」に選ばれた。セルビアともEUとも距離を置く「孤立主義」政権の到来が現実味を帯びて語られ始めている。【プリシュティナで三木幸治】=つづく

2531チバQ:2018/02/27(火) 22:57:50
http://www.sankei.com/world/news/180226/wor1802260045-n1.html
2018.2.26 22:15

「盟主」マヒ、欧州動けず EU独大連立継続に期待感
 大連立をめぐりドイツ国内が揺れる一方、欧州連合(EU)やフランスなど加盟国は固唾をのんで安定政権実現の行方を見守っている。

 「欧州の新たな飛躍に合致する」。EUのユンケル欧州委員長はドイツの連立協定をこう評し、フランスのルメール経済・財務相も「とても前向きな点が盛り込まれた」と歓迎。大連立継続に期待感を表した。

 英国離脱や反EU勢力台頭など危機続きのEUも、昨年5月のマクロン仏大統領誕生で息を吹き返した。独総選挙後は、仏独が牽引(けんいん)してユーロ圏改革などEU強化の取り組みを急ぐ筋書きだった。ただ、両輪のもう一方がつまずき、身動きがとりづらくなっていた。

 独社民党が大連立にかじを切ったのは、周辺国の関係者らが安定政権への協力を強く働きかけたためでもある。シュルツ党首(当時)は理解取り付けのため、欧州への「責任」を強調。連立協定では欧州政策が真っ先に掲げられ、EUへの一段の貢献などがうたわれた。

 「欧州の盟主」とも称されたドイツの政権不在は国際舞台での欧州の存在にも影を落とす。ドイツで今月開かれたミュンヘン安全保障会議は朝鮮半島や中東問題、中露の台頭など緊張する国際情勢を映し出したが、独週刊紙ツァイト(電子版)は議論を踏まえ、「ドイツがまひし、英国も離れ、欧州は脇で心配しながら意見する」状態と指摘した。

 トランプ米政権と欧州の協調も不安視される中、メルケル氏は22日、「世界はドイツや欧州を待ってくれない。喫緊の課題に欧州として答えを出すことがかつてなく必要だ」と強調した。(ベルリン 宮下日出男)

2532チバQ:2018/02/27(火) 23:39:02
http://www.sankei.com/world/news/180227/wor1802270052-n1.html
2018.2.27 23:26

イタリア首相候補は31歳の元フリーター 大衆迎合政党、政策コピペ…でも「素人っぽさ」が人気

 ユーロ圏3位の経済大国イタリアで3月4日、総選挙が行われる。支持率ではポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」が一貫して首位に立つ。同党の首相候補、ルイジ・ディマイオ氏(31)は元フリーター。若さと新鮮さが売りで公約は一貫性を欠くが、既成政治に飽いた有権者の心をつかんでいる。

演説は漫談風

 ディマイオ氏の選挙演説は、まるで政治漫談だ。

 「見てください。ベルルスコーニ元首相(81)の公約は10年前と同じ。変わったのは後退した頭髪だけ」

 スクリーンに元首相の昔の写真が映り、会場がどっと沸いた。月曜日の夜の選挙集会は、ウェブサイトで告知しただけ。それでも1500人の会場は立ち見でいっぱいだ。

 元首相の支持者だったというアントニ・メジーナさん(65)に「五つ星公約の何を支持するか」と聞くと、「これから読むよ」という返事。公約はどうでもいいらしい。政治不信が高まる中、五つ星の「素人っぽさ」は逆に有権者には魅力と映る。世論調査では支持率29%。単独政党ではトップを走る。

政策はコピペ?

 五つ星は2009年、人気コメディアンが既成政党打破を訴えて設立。「インターネットで有権者が直接つながる政治」を目指し、候補者は公称15万人の支持者がネット上で選ぶ。13年の前回総選挙では下院(定数630)で109議席を獲得。ディマイオ氏はこのときに当選し、いきなり副議長になった。

 それまでは大学中退後、土木作業員やウエーターの職を転々とした。国内では25歳未満の4割が失業者で、「私の経歴を笑う人は、この国の若者をばかにするのと同じ」と訴える。

 党は当初、ユーロ離脱を問う国民投票を掲げたが、ユーロ危機後に国民の欧州連合(EU)支持率が上がると、ディマイオ氏はあっさり引っ込めた。「ドイツ(のメルケル政権)が弱体化し、投票の必要性がなくなった」。世論に応じて政策を変えるポピュリズム政党の本領発揮だ。

 「単身者に780ユーロ(約10万円)の最低所得保障」など若者や低所得層支援を訴えるが、地元紙で「公約の多くはウィキペディアや新聞のコピペ」と暴露された。

左右両派への失望

 それでも人気が衰えないのは、国民の根深い政治不信の裏返しだ。

 イタリアは戦後、40回以上首相が代わった。しかし、左右両派は経済再生の処方箋を示せず、失業率は11%に高止まりする。昨年の世論調査で「政党を信じない」人は83%で、EU平均(77%)を上回った。

 五つ星は所属議員に給与の半分を中小企業支援基金に拠出するよう義務付けている。「職業政治家になると庶民感覚を失う」との理由から議員は2期までと決めている。

 元共産党の地方議員、ジョンピエラ・マチョリさん(59)は「経済の大枠はどうせEUが決める。これからは政党より人柄だ。ルイジは親しみやすく誠実。将来を託したい」と言う。(イタリア中部カリアリ 三井美奈)



 欧州各国でポピュリズム政党が台頭し、左右両翼の政治枠が崩れつつある。

 昨年5月のフランス大統領選でユーロ離脱を掲げた極右「国民戦線」が敗退した後、反欧州連合(EU)の機運は和らいだ。国民投票でEU離脱を決めた英国で政治混迷が続くことや、欧州経済が回復の兆しを見せたことが背景にある。

 一方、移民排斥の主張は根強い。ドイツでは昨年、「ドイツのための選択肢」が下院選で94議席を獲得。イタリア総選挙では「北部同盟」が過去最高の議席を確保しそうな勢いだ。

 新党台頭による多党化で、組閣難航が目立つようになった。ドイツでは総選挙後5カ月たっても組閣ができない。スペインでは組閣交渉決裂で16年、再選挙が行われた後、保守・国民党が少数政権を樹立した。

2533チバQ:2018/02/28(水) 18:00:18
https://mainichi.jp/articles/20180217/ddm/007/030/161000c
終わらぬ憎悪
コソボ独立10年/1 「英雄裁くな」与党抵抗 強まる民族主義に欧米警告
毎日新聞2018年2月17日 東京朝刊
 「特別法廷はアルバニア系を狙い撃ちにしている!」。旧ユーゴのコソボで昨年12月、与党議員が次々に不満の声を上げた。セルビアからの独立闘争だったコソボ紛争時の戦争犯罪を裁く特別法廷が、コソボの多数派であるアルバニア系住民を標的にしていると言うのだ。議員43人は同法廷を廃止する法案を国会に提出。欧米諸国を驚かせた。

 欧州の人権問題に取り組む欧州評議会は2011年の報告書で、コソボ解放軍(KLA)がセルビア系の捕虜を虐殺して臓器を取り出し、密輸組織に売却していたなどの疑惑を指摘。欧州連合(EU)の捜査官も14年に「疑惑がおおむね裏付けられた」と発表し、15年にコソボ政府側と協議したうえで法廷を設置した。

 捜査は順調に進み、地元メディアは昨年12月、今年2月中旬にも最初の起訴が行われ、起訴対象者が多数にのぼると見通しを報道。対象者の中には、KLAの幹部だったサチ大統領やハラディナイ首相らの名前も含まれていた。与党議員が法廷廃止法案を持ち出したのは、このころだ。

 国民の多くは特別法廷に不快感を示す。「紛争の被害者なのに不当に扱われている」と感じるからだ。地元NGOによると、コソボ紛争での死者・行方不明者はアルバニア系住民が約1万人で、セルビア系住民は2000人。特別法廷以前にも、国連の旧ユーゴ国際戦犯法廷などでコソボ紛争時の犯罪を巡り、セルビア系の大物戦犯が裁かれたことはある。だが、「実行犯の多くは訴追されていない」という不満がアルバニア系にはくすぶっている。そこに持ち上がった「独立の英雄たち(=KLA)」を被告とする法廷。「なぜアルバニア系だけが裁かれるのか」(廃止法案の提出者のナイト・ハサニ議員)というわけだ。

 欧米各国は地域安定のため、セルビアとコソボの和解を進めたい。だが、報告書で戦争犯罪容疑が明らかになった以上、これに目をつぶることはできない。米国のデラウィ駐コソボ大使は今年1月、法廷の廃止法案が可決されれば「厳しい結果が待つだろう」と声明で警告。関係者によると、1月にはハラディナイ氏に対し、米国が入国ビザを発給しない事態となった。「ビザ発給停止は、このままいけば支援を全て停止するという米国の強い姿勢の表れだ」。専門家は米国の意向を解説する。

 コソボ紛争時、北大西洋条約機構(NATO)によるセルビア空爆を主導し、独立の後ろ盾となった米国にコソボが逆らうのは難しく、サチ氏も欧米の意向に協力する姿勢をにじませる。だが、いったん「反セルビア感情」に火がついた議員たちは国会で法案審議をやめる気配はない。「コソボはいまだに国際社会との約束すら守れない未熟な国家だ」。地元紙コハ・ディトーレのアグロン・バイラミ編集局長は今も乗り越えられない「民族対立」を目の当たりにし、こうため息をついた。

    ◇

 コソボが独立宣言してから17日で10年。紛争と紛争を生んだ民族間の憎悪を引きずり、国としての歩みは思い通りに進んでいない。欧州で「最も新しい国家」の現状を追った。【プリシュティナ三木幸治】=つづく

 ■ことば

コソボ
 セルビアの自治州だったコソボは面積が岐阜県とほぼ同じで、人口は約180万人。首都はプリシュティナ。民族別ではイスラム教徒中心のアルバニア系住民が92%、キリスト教徒中心のセルビア系住民が5%。コソボ紛争は、アルバニア系が独立を目指してセルビア系と戦った。武力衝突が激化した1999年、北大西洋条約機構(NATO)軍がセルビア側を空爆し、セルビア軍がコソボから撤退した。コソボは国連の暫定統治下に置かれた後、2008年に一方的に独立を宣言した。

2534チバQ:2018/02/28(水) 18:01:27
https://mainichi.jp/articles/20180218/ddm/007/030/161000c
終わらぬ憎悪
コソボ独立10年/2 台頭する「孤立主義」
会員限定有料記事 毎日新聞2018年2月18日 東京朝刊
 「国際社会による『集中治療』の時期は過ぎた。これから我々自身で繁栄を手に入れるのだ」。昨年6月のコソボ議会選。第1党となった新興政党「自己決定」のアルビン・クルティ党首(42)が満足げにそう語った。セルビアから独立するコソボ紛争を戦ったコソボ解放軍(KLA)の元幹部が率いる政党以外が第1党になったのは初めてのことだ。

 2008年の独立後、コソボは米国などの支援を受けながらも経済は停滞し、汚職も横行。失業率も3割を超え、旧ユーゴ7カ国では最貧国のままだ。独立で生まれた期待が失望に変わる中、効果的な策を打てない政府や政府を支えてきた国際社会への不信が国民の間に広まった。

 そこで支持を拡大したのが「自己決定」。国際社会の干渉を嫌い、「コソボ国民によるコソボ統治」が旗印だ。「反汚職」を強調し、教育や福祉などへの予算重点配分を主張するリベラル政策を前面に出す。汚職との決別を宣言し13年に「自己決定」から首都プリシュティナの市長になったシュペンド・アフメティ氏(39)は、断水が続く上水道を改善し、学校給食の開始などにも着手。「プリシュティナの奇跡的変化」と欧米メディアから絶賛された。

 「自己決定」を支持する大学生のオーロラ・ムラタヒリさん(22)は「大学を出ても職がない状況は異常。政府幹部は戦争の英雄かもしれないが、今の政治は間違っているとしか思えない。コソボは変革が必要だ」と話す。 だが、「コソボ国民ファースト」とも言える分かりやすい「正論」を声高に主張する「自己決定」には危うさもつきまとう。

 コソボは欧州連合(EU)の仲介を受け、セルビアとの関係正常化交渉を行っているが、「自己決定」は「セルビアが戦争犯罪を認め、我々に謝罪をしないと対話はしない」と主張。スペインなど加盟5カ国がコソボの独立を認めていないEUについても、仲介者として「問題がある」と歯牙にもかけない。

 コソボ国民の統合を阻害すると見なし、北部のセルビア系住民居住区への自治権付与には強く反発。クルティ氏は16年、自治権問題を審議中の国会で何度も催涙ガスをまき散らし、審議を止めるという荒業にまで出た。

 選挙後、第2党などによる連立政権が発足したため、現時点では野党に甘んじる「自己決定」だが、シンクタンクの調査では、クルティ氏が若者から「次期首相候補ナンバーワン」に選ばれた。セルビアともEUとも距離を置く「孤立主義」政権の到来が現実味を帯びて語られ始めている。【プリシュティナで三木幸治】=つづく

2535チバQ:2018/02/28(水) 18:02:14
https://mainichi.jp/articles/20180219/ddm/007/030/078000c
終わらぬ憎悪
コソボ独立10年/3 北部の「闇」浮き彫り
毎日新聞2018年2月19日 東京朝刊
 1月16日朝、コソボ北部の北ミトロビツァで数発の銃声が響いた。政治家のオリバー・イバノビッチ氏(64)が事務所から出た直後に殺害された。コソボ紛争後、北部に集中するセルビア系住民とアルバニア系が主導するコソボ政府との和解を促してきたイバノビッチ氏の死は、北部の「闇」の深さを改めて浮き彫りにした。

 アルバニア系がセルビアからの独立を求めて戦ったコソボ紛争。ミトロビツァは川で南北に分かれているが、紛争中にコソボ各地のセルビア系住民が北部に逃げ込み、北部のアルバニア系は南に逃げ、街は「分断の象徴」となった。現在、ミトロビツァを含めた北部4自治体にセルビア人が集住している。

 紛争後も北ミトロビツァはセルビア政府が実効支配していたが、2013年の政府間合意で状況が変わった。警察権はセルビア警察からコソボ警察に移管され、今年に入り裁判官や検察もコソボ側に統合。徐々に「コソボ化」が進む。セルビアは欧州連合(EU)加盟が悲願だが、加盟にはコソボとの関係正常化が必要。そのためコソボ北部を明け渡し始めているのだ。EUは今月、25年までにセルビアのEU加盟を目指す方針を明らかにしており、セルビアが北部を「見捨てる」可能性が高まる。

 セルビア系住民の間では懸念が広がる。会社員のゾラン・ブラスコビッチさん(54)は「北部をコソボに渡すことだけはやめてほしい。(紛争を戦ったアルバニア系の)コソボ解放軍が事実上政権を握っており、何が起きるかわからない」と不安を吐露する。

 北部の治安悪化も深刻だ。コソボ警察関係者によると、セルビア警察の管轄下で薬物密売などの犯罪組織が北部に根を張った。犯罪組織は警察幹部と癒着し密輸の分け前が警察にも回る仕組みができ、この構造はコソボ警察への管轄移管後も続いているという。

 セルビア系のイバノビッチ氏はセルビア、コソボ、欧米の間の対話促進に尽力してきた。だが、犯罪組織はコソボとセルビアの相互理解が深まることで地域が安定するのは好まず、住民らは相手民族への根深い敵対感情から対話そのものに消極的。イバノビッチ氏を狙う敵は無数にいたとみられる。

 北ミトロビツァの大学に通うアンドリアナ・イバノビッチさん(20)は「政治的に不安定だし、治安の悪さも心配。卒業後は(セルビアの)ベオグラードで弁護士になりたい」と話す。コソボ北部で育った若者の故郷への失望感は深い。若者の流出を防ぐための将来ビジョンは誰にも描けていない。【ミトロビツァ(コソボ北部)で三木幸治】=つづく

2536チバQ:2018/02/28(水) 18:03:22
https://mainichi.jp/articles/20180220/ddm/007/030/128000c
終わらぬ憎悪
コソボ独立10年/4 「刑務所か、戦闘か」
会員限定有料記事 毎日新聞2018年2月20日 東京朝刊
 「同胞を助けなくてはいけない。そう思ったんだ」。2013年にシリアに渡り、反体制派への参加を試みたアルベルト・ベリシャさん(31)は静かに語り始めた。

 コソボ当局によると、コソボから中東に渡り、シリア反体制派や過激派組織「イスラム国」(IS)に参加した人はこれまでに約330人。人口比でいうと欧州内で最も高い割合だ。なぜ彼らは中東を目指すのか。

 1999年のコソボ紛争激化後、イスラム教徒であるコソボのアルバニア系住民を助けるため、トルコやサウジアラビアなど中東諸国から支援が相次いだ。首都プリシュティナでは多くのモスクがこの支援金で改修されている。

 イスラム教国との関係が深まる中で、12年にシリア内戦が本格化した。アサド政権軍に虐殺される反体制派の映像が動画投稿サイトで相次いで流れた。アルバニア系は、旧ユーゴ連邦のミロシェビッチ大統領(当時)らキリスト教徒のセルビア人による抑圧と戦い、独立を目指した自分たちとシリア国民を重ね合わせた。ホジャイ外相(当時)は「シリア人を助けなくてはいけない」と公然と呼びかけ、大学院生だったベリシャさんも同様の思いを抱いた。

 だがシリアは想像以上に混沌(こんとん)としていた。仲介人を通じて反体制派への加入を目指したが、紹介されたのは国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力。加入を拒否すると、ISのアルバニア人グループに入れられた。グループを抜け出すため、ベリシャさんは「母が倒れた」とうそをつき、コソボに帰国。だが1年後、警察に捕まった。

 戦闘員の流入を警戒するコソボ政府が、海外で戦闘に参加した者を訴追できる反テロ法を制定したためだ。だが地元紙記者は「検察は現地での行動を確認せず、全ての渡航者を訴追している」とずさんな手続きが横行していると明かす。ベリシャさんは戦闘に参加していないが今年、懲役3年6カ月の刑が確定した。

 中東に渡ったアルバニア系で戦闘地域に残っているのは約200人。ベリシャさんによると、多くは仲介人にだまされてISに連れて行かれた人たちだ。戦闘への参加を拒否し、帰国を希望する人も多いが、帰国すると警察に逮捕される。「刑務所か、戦闘か」を迫られ、ほとんどがシリア残留を選ぶ。

 「アルバニア系は刑務所とシリア両方で国を恨み、より過激化する可能性が高い」。コソボ当局の取り組みがテロ防止に逆効果との見方を示すベリシャさんは、3月の収監を待つ身。「国民を扇動し、見捨てるこの国に失望した」。力なくそうつぶやいた。【プリシュティナで三木幸治】=つづく

2537チバQ:2018/02/28(水) 19:10:26
https://mainichi.jp/articles/20180221/ddm/007/030/152000c
終わらぬ憎悪
コソボ独立10年/5止 祖国再生へ若者の挑戦
会員限定有料記事 毎日新聞2018年2月21日 東京朝刊
 失業率が3割を超え、旧ユーゴ7カ国では最貧国のコソボ。国外に出るにもビザ取得に時間がかかり、多くの若者は「孤立感」を深める。だが紛争前後に海外に渡った若者たちが帰国し、祖国を変えようと動き始めた。

 「バスの時刻表すらインターネットで検索できなかったんだ。信じられる?」。IT企業「ジラーファ」創業者のメルギム・カハニさん(37)は苦笑した。コソボで高校を卒業後、米国でITを学んで2013年に帰国。だが、アルバニア語が主要言語で人口180万人と小さいコソボには、グーグルもアマゾンも進出していなかった。「それなら俺がやってやる」

 だが、ネットの検索エンジンを作ろうにも、多くの店舗や会社はホームページすら持っていない。1軒ずつ店を回って情報を集めるところから始め、約8万件の情報を掲載する「コソボ版グーグル」を作った。今後はアルバニア系住民が住むアルバニア、マケドニアに進出予定だ。「マイナーな国だからこそビジネスチャンスがある」

 教育NGO「トカ」のジェホナ・ギュルギェアラ代表(39)は12年、「国に貢献するために」英国から帰国した。経済協力開発機構(OECD)が行った15年の学習到達度調査(PISA)でコソボは72カ国・地域中最低レベル。「このままでは国の再生はおぼつかない」と教育の質向上に取り組む。

 首都プリシュティナにある林を整備してキャンプ場を作り、欧州各国から子供を招待してコソボの子供と交流させているほか、民主主義や政治の意義を学び、新聞を作るワークショップを開催。これまでに全国から約7000人が受講した。「コソボは親も十分な教育を受けておらず、素質がある子供も伸びようがない。学校外で考える力を育てなければ」と意欲に燃える。

 彼らはいずれも政府の資金を使わず、欧米からの投資やサポートを受ける。これまでに136のベンチャー企業を支援してきたNGO「イノベーションセンター・コソボ」のウラニク・ベグ代表(40)は「政府は若手起業家をどう支援すればいいか、わかっていない」と指摘する。

 だが「ジラーファ」のカハニさんは、若者にも政府にも大きな可能性があるとみている。「コソボはまだ独立10年。会社としてみれば創業14年のフェイスブックより若いんだから」。最近になって、政府関係者との意見交換を始めたという。

 35歳以下が人口の7割を占める若い国、コソボ。民族対立を引きずり、政治、経済の混迷は続くが、社会のイノベーションに向けた若者たちの挑戦が始まっている。【プリシュティナで三木幸治】=おわり

2538チバQ:2018/03/01(木) 20:38:44
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180228-00000143-jij-eurp
EU、離脱協定案公表=北アイルランドめぐり英反発
2/28(水) 23:03配信 時事通信
 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は28日、英国のEU離脱時の条件を定める離脱協定の草案を公表した。

 EUは10月までの実質合意を目指しているが、草案に盛り込まれた英領北アイルランドの扱いなどをめぐり英国からは早くも反発の声が上がっており、今後の交渉は曲折が予想される。

 草案には、北アイルランドに「EUと共通の規制地域」を設置する内容が盛り込まれ、離脱後も英本土と別に関税同盟にとどまる可能性を示した。メイ英首相は直ちに「アイリッシュ海で英国を分断するものだ」と強く批判した。

 記者会見したEUのバルニエ首席交渉官は、草案について「双方で既に確認した内容を文書にしただけだ」と強調。交渉次第では別の選択肢もあり得ると示唆した。

2539チバQ:2018/03/02(金) 16:47:59
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180302-00000000-mai-eurp
<独社民党>連立見通せず 党員投票4日公表
3/2(金) 0:04配信 毎日新聞
 メルケル首相によるドイツ新政権への参加の是非を問う独社会民主党の党員投票は、4日に結果が公表される。政権参加「賛成」が過半数になれば、3月下旬にも大連立による第4次メルケル政権が発足する見通しだが、否決されれば戦後初の再選挙の見通しが強まる。欧州連合(EU)をけん引してきたドイツが政治の安定を取り戻すか、混乱を深めるのか。投票結果に注目が集まる。【ベルリン中西啓介】

 ◇なお続く路線対立

 「再選挙の恐怖にとらわれることはない。もっと社民的な政策が必要だ」。2月20日、ベルリンで開かれた社民党支部集会で、党青年部の男性が政権参加反対を訴えると拍手と歓声が起きた。青年部はキューナート代表の下、メルケル首相の国政会派で中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立政権継続への反対運動を展開する。

 新政権での入閣が確実視されるエバ・ヘーゲル連邦議会(下院)議員は「選挙公約を実現したいなら政権入りしなくては。政権協定には党の多くの政策が盛り込まれている」と訴えたが、発言者の半数以上が政権参加に反対した。

 昨秋の総選挙で欧州を代表する中道左派の社民党は戦後最低の得票率に沈み、移民を敵視する排外的な政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が国政進出するなど世論の保守化が顕著になった。社民党はこの逆風に対抗するどころか党内対立に苦しむ。

 社民党は2度メルケル政権に参加。全国一律最低賃金制の導入など目玉政策を実現する一方、メルケル会派との接近は党の特色を失わせる結果となった。野党路線だったシュルツ前党首は昨年11月、メルケル会派と自由民主党(FDP)、緑の党との連立交渉が決裂した後、与党路線に転じた。ただ党内の反メルケルの声に配慮し、連立参加に2度の党大会での承認と党員投票という「ハードル」を設けた。世論はこれを党執行部が「決断を避けている」と批判。「入閣しない」としていたシュルツ氏が一転「外相として入閣する」と発言するなど閣僚ポストを巡る混乱ぶりも追い打ちをかけ、党支持率は下落した。

 世論の反発で党首辞任に追い込まれたシュルツ氏の後任党首にはナーレス連邦議会党会派代表が内定、「多くの政策が盛り込まれた合意を手放してはならない」と大連立支持を訴える。

 反対派は「医療保険改革など重要政策がない政権協定では、党は信用を失う」と反発する。だが、支持率でAfDを下回る現状で再選挙となれば、2大政党制の一角を失う恐れがあり、誰もが避けたいのが本音だ。党支持者対象の世論調査では大連立支持が8割に達したものもあるが、党員が意見交換するフェイスブックでは反対の声が圧倒的。投票結果は予断を許さない。

2540チバQ:2018/03/02(金) 16:48:09
 ◇政治安定化は不透明

 「我々は政府樹立の責任を投げ出さない」。2月26日にベルリンで開かれたCDUの党大会で、メルケル独首相はこう演説し、拍手を受けた。社民党の混乱を尻目にメルケル氏は次々と人事を発表し、党内基盤を固めている。

 注目されたのが、シュパーン財務政務次官の保健相への起用だ。難民問題で政権を批判し保守派のホープと目される若手を閣内に置くことで制御。「誰がボスか教えた」(南ドイツ新聞)形だ。一方で、CDUの6閣僚のうち3人に女性を指名。党幹事長にも女性でリベラル路線のクランプカレンバウアー氏を登用した。新政権発足、社民党の大連立参加拒否による再選挙のいずれの場合でも、女性登用や世代交代などをアピールする算段とみられる。

 大連立発足に失敗した場合、今後のシナリオとして想定されるのは、主に(1)昨年決裂したCDU・CSUとFDP、緑の党の3会派再交渉(2)少数政権の発足(3)大統領権限による連邦議会の解散・再選挙。ただどの選択肢も困難が伴う。3会派再交渉については、既にFDPのリンドナー党首が否定的な考えを表明。メルケル氏は政策ごとに他党との交渉が必要な少数内閣の発足を拒否。再選挙の見通しが強まるが、道のりは不透明だ。

 第一次大戦後のワイマール共和国時代、不安定な政権がヒトラーによる独裁を招いた教訓から、独基本法(憲法)は再選挙に複雑な条件を設定。少なくとも3回の首相選任投票を実施した上で、大統領は最後の投票で最多得票を得た候補を首相に任命するか、連邦議会の解散・総選挙を選ぶことができる。ただ、この事例は戦後なく、再選挙までどれだけ時間がかかるかさえ不明だ。

 AfDの国政進出などで国政会派が二つ増えたこともあり、大連立政権でも議席占有率は53%にとどまる。どう政治の安定を取り戻せるのか、ドイツは戦後経験したことのない課題に直面している。

2541名無しさん:2018/03/03(土) 10:04:08
英野党党首をスパイ呼ばわりの保守党議員、公式謝罪 - BBCニュース
http://www.bbc.com/japanese/43222813

英野党第一党、労働党のジェレミー・コービン党首がかつて旧チェコスロバキアの
情報提供者か協力者だったという疑惑が、一部の英メディアや与党・保守党議員によって
取りざたされた問題で、コービン氏をスパイ呼ばわりするツイートをした与党・保守党の
下院議員が24日、公式に謝罪した。

保守党のベン・ブラッドリー下院議員は、「2018年2月19日に私は自分のツイッター・アカウント
(@bbradleymp)において、ジェレミー・コービン氏について深刻で侮辱的な発言をし、
共産圏のスパイに英国の機密を売り渡していたと書いた」とツイートした。

議員はさらに、「私は侮辱ツイートを、後に削除した。コービン氏が選ぶ慈善団体に金額を
公表せず、相当額を寄付することで合意した。またコービン氏の法的費用も支払う」と書き、
「事実と異なる虚偽の発言を投稿したことを深く遺憾に思い、ジェレミー・コービン氏に
不快な思いをさせたことを、ためらわず全面的かつ無条件に謝罪する」と表明した。

ブラッドリー議員は、地元マンスフィールド選挙区のフードバンク(貧困世帯への食料提供
センター)とホームレス支援団体に寄付をする方針という。

英タブロイド紙サンなどが、コービン氏が1980年代の旧チェコスロバキアの諜報関係者と
接触していたと報じたことについて、労働党は「ばかげている」と強く反発していた。

コービン党首の報道担当は、「ベン・ブラッドリー氏が自分の発言はまったくの虚偽だと
認めて謝罪したことをうれしく思っている。マンスフィールドの慈善団体が利益を受けることも、
喜んでいる。ジェレミーへの中傷キャンペーンは失敗した。今回の件で、我々が危険な
嘘を放置するつもりはないことが明らかになった」とコメントした。

2542チバQ:2018/03/04(日) 09:42:29
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180303-00000108-mai-eurp
<ドイツ>「連立参加」優勢か 社民党党員投票、4日公表
3/3(土) 21:17配信 毎日新聞
 【ベルリン中西啓介】ドイツの国政第2党・社会民主党は4日、メルケル独首相による新政権に参加するかを問う党員投票の結果を発表する。世論調査では、政権参加を支持する社民党支持者が6割を占めるが、党青年部の反対運動への支持も多く、結果は予断を許さない。政権入り賛成が過半数になれば、3月中旬にもメルケル氏が首相に再選される見通しだが、反対が上回れば、戦後初の再選挙の見通しが強まる。

 党員投票は社民党がメルケル氏の国政会派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との間で合意した政権協定を締結すべきかを問う内容で、約46万人の党員に投票権がある。郵送での投票は2日に締め切られ、3日はボランティア約120人が参加し、集計機械を使った開票作業が行われている。

 公共放送ARDが1日に報じた世論調査では、社民党支持者の66%が大連立政権発足を「良い」または「大変良い」と回答した。2週間前に比べ15ポイント増えており、郵便投票終盤にかけて勢いを増した形だ。2度のメルケル政権参加で党勢を大きく失った社民党内には、反メルケルの声が強い。ただ、内閣発足失敗による再選挙になれば、社民党の責任を問う世論が高まることは必至だ。

 社民党選出のオッパーマン連邦議会(下院)副議長は3日の独紙ウェルトで「賛成が55%以上になると見ている」と述べ、党にとって党内対立を抱えた中での総選挙より、大連立が最も良い選択肢であるという党執行部の主張が広く党員に浸透しているとの考えを示した。社民党は13年にも党員投票で、メルケル政権への参加を決めた。当時は約76%が政権入りを支持したが、今回は小差の決着になると見られている。

 党員投票で連立協定締結が承認されれば、社民党は12日に幹部を集めた会議を開き、閣僚ポストを決定する。14日にもメルケル氏の首相選出投票が連邦議会で行われ、大統領による閣僚任命を経て、4月初めにも新政権が発足する。否決の場合は、少数内閣の発足などが協議されるが、長期的には再選挙になる可能性が高い。

2543チバQ:2018/03/04(日) 09:43:18
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180303-00000083-mai-eurp
<イタリア総選挙>三つどもえの構図 4日投票
3/3(土) 18:48配信 毎日新聞
<イタリア総選挙>三つどもえの構図 4日投票
「五つ星」の集会で候補者らの最後の訴えに耳を傾ける支持者ら=ローマで2018年3月2日、賀有勇撮影
 【ローマ賀有勇】イタリア総選挙(上下両院)が4日に実施される。中道右派連合と新興政治団体「五つ星運動」、与党・民主党などの中道左派連合の三つどもえの構図。3陣営は基礎票の上乗せを狙いバラマキ公約を競い合い、「『無責任』な提案」(モンティ元首相)と批判の声もでている。過半数を獲得する勢力がなければ、選挙後に連立を巡る駆け引きが激化することになる。

 首相を4期務めたベルルスコーニ元首相(81)が率いるフォルツァ・イタリアを中心とした中道右派連合は、所得・法人税率を一律23%に引き下げることを約束する。既成政党からポピュリズム(大衆迎合主義)政党と批判される「五つ星」は、月額780ユーロ(約10万円)の「ベーシックインカム」(基本所得)の導入を掲げ、中道左派連合も子育て世代への給付金を公約に盛り込んだ。

 イタリアの政府債務残高の国内総生産(GDP)比は約130%で、欧州連合(EU)加盟国ではギリシャの180%に次ぐ高さ。財政健全化が求められる中で、各党は財源さえ不透明な聞こえの良い公約を掲げている。

 選挙運動の最終日となった2日の夜、ローマ中心部の広場では、「五つ星」の集会が開かれ、多くの支持者が詰めかけた。飲食店従業員のバルバラ・カタルッチさん(47)は「実現性の乏しい公約はみな一緒。これまでの政権に抗議する意味を込めて『五つ星』を推すことにした」と話した。

 投票は4日午後11時(日本時間5日午前7時)に締め切られ、即日開票される。終身議員6人を除く選出議員定数315の上院と、定数630の下院が改選される。国内外の有権者数は上院(選挙権25歳以上)が約4670万人、下院(同18歳以上)が約5080万人。

2544チバQ:2018/03/04(日) 09:47:37
http://www.sankei.com/world/news/180303/wor1803030022-n1.html
2018.3.3 18:34

イタリア総選挙4日投票 各派が政権担当能力アピール
 【パリ=三井美奈】イタリア総選挙は4日、投票日を迎える。三つ巴で争う中道右派連合、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」、与党の中道左派・民主党の3勢力は2日までに、首相や閣僚候補を発表するなどして、「政権担当力の高さ」を有権者に訴えた。

 中道右派連合の主力「フォルツァ・イタリア」を率いるベルルスコーニ元首相は2日、テレビ出演し、首相候補に指名したアントニオ・タヤーニ欧州議会議長について「欧州連合(EU)で、イタリアの利益を守ってくれる人物だ」と訴えた。

 タヤーニ氏は元首相の報道官を務めた側近。欧州議会議員を10年以上務めた上、欧州委員の経験もあり、EUに精通した「穏健派」とされる。同氏起用は、中道左派との幅広い連立を視野に入れたものだ。元首相はテレビ出演で、ライバルの五つ星運動については「ギャングの集まり」とこきおろした。

 一方、五つ星運動は1日、政権獲得を想定した閣僚名簿を発表した。首相候補のルイジ・ディマイオ氏を支える布陣で、閣僚候補に多数の学者を起用。専門知識を持った「手堅い内閣」になることを有権者にPRした。財務相候補のアンドレア・ロベンティーニ氏は「財政赤字は国内総生産の3%以下」と定めたEUの財政規律を「妄想の産物」とこきおろし、緊縮見直しを訴える経済学者だ。

 ディマイオ氏は2日、ローマで最後の選挙集会を開き、「勝利まであと一歩だ」と手応えを語った。

 世論調査で劣勢が伝えられる民主党は2日、首相候補のレンツィ前首相が地元フィレンツェで集会を開いた。「経済は暗いトンネルを抜けて、光が見えてきた」と述べ、景気は回復傾向にあると強調。与党としての実績を訴えた。

 4日は上院(定数320)、下院(同630)の投票が行われ、午後11時(日本時間5日午前7時)に閉め切られる。

2545チバQ:2018/03/04(日) 11:22:59
https://www.asahi.com/articles/ASL317W1SL31UHBI01W.html
独鉄道新特急は地名採用 「アンネ・フランク号」に批判
ベルリン=高野弦2018年3月3日17時15分
 ドイツ鉄道が新たに導入する特急列車に「アンネ・フランク」と名付けようとしたことに無神経だと批判があがり、再考の結果、ドイツの地名や川や山の名をつける方針に改めた。同社が朝日新聞の取材に明らかにした。

 同社は新型車両「ICE4」を近く運行させるにあたり、利用客らから名前を募集。昨年10月、25本の列車につける人物名25人のリストを発表した。その中にアインシュタインやベートーベンらにならび、「アンネの日記」で知られるアンネ・フランクの名前が含まれていた。

 アンネはナチス時代、鉄道で強制収容所に送られ、15歳で病死した。アンネの記録保存に取り組むアンネ・フランク財団が「アンネと鉄道を関係づけることは、ユダヤ人への迫害と抑留を思い起こさせ、抑留の経験者を苦しめる」などと反発。事実上、候補から外すように求めた。

 ドイツ鉄道は、政府が100%出資する国内最大手で、かつてユダヤ人を強制収容所に移送したドイツ帝国鉄道は同社の前身だ。

 同社は1日、取材に対し「内部での議論の結果、命名のコンセプトを変えることにした」とし、新しい名前につける地名を現在、検討しているという。「今後は川や山、湖、風景名をつけることを計画している」と説明した。(ベルリン=高野弦)

2547とはずがたり:2018/03/04(日) 18:51:37
<ドイツ>新政権発足へ 社民党政権参加「賛成」66%
17:48毎日新聞
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180305k0000m030011000c.html

 【ベルリン中西啓介】ドイツの国政第2党・社会民主党は4日、ベルリンで記者会見し、メルケル独首相による新政権への参加の是非を問う党員投票で、政権参加に賛成する票が過半数だったと発表した。

 政権発足の最後のハードルだった党員投票での承認で、14日にも連邦議会(下院)でメルケル氏が首相に選出される見通し。第4次メルケル政権の発足で、昨年9月の連邦議会総選挙から続く、戦後最長の政権空白が解消する。

 記者会見したニータン社民党出納責任者によると、有権者は約46万人で政権参加に賛成が66.02%で、反対が33.98%だった。投票率は約78%。社民党は2013年にも党員投票で、メルケル政権への参加を決めたが、当時は約76%(投票率78%)が政権入りを支持した。

 支持率低迷に苦しむ社民党では、党再生のため、野党になりメルケル氏の中道右派会派と距離を置くべきだとの声が強く、今回の投票で反対票が増加する要因になった。

2548とはずがたり:2018/03/04(日) 20:07:21

<ドイツ>大連立継続へ 社民党政権参加「賛成」66%
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180304-00000026-mai-eurp
3/4(日) 17:48配信 毎日新聞

 【ベルリン中西啓介】ドイツの国政第2党で中道左派の社会民主党は4日、メルケル独首相による新政権への参加の是非を問う党員投票で、政権入りに賛成する票が過半数だったと発表した。メルケル氏率いる中道右派の国政最大会派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立政権が継続する。14日にも連邦議会(下院)の投票でメルケル氏が首相に選出される見通しで、昨年9月の総選挙から続く戦後最長の政権空白が解消される。

 記者会見したニータン党出納責任者によると、郵便投票の有権者は約46万人で政権参加に賛成が66.02%、反対が33.98%だった。投票率は約78%。財務相就任が有力視されるショルツ党首代理は会見で、メルケル氏とシュタインマイヤー大統領に結果を報告したことを明らかにし、「社民党が次期連邦政府に参加することが明確になった」と述べ、党員投票の結果に安堵(あんど)感をにじませた。

 社民党はこれまで2度大連立政権を組んだが、昨秋の総選挙で大敗。党執行部は大連立継続に反対する声に配慮し、党員投票を政権参加の最後の「ハードル」にした。これに対し党青年部は連立協定について、「党の主要政策がなく、これまで通りの大連立」と批判して反対運動を展開。一方、次期党首就任が確実視されるナーレス連邦議会党会派代表は国政第2党の地位を失いかねない総選挙を回避するよう訴えていた。

 メルケル政権は第4次となり、メルケル氏が任期を全うすれば、コール元首相の戦後最長16年に並ぶ。

2549チバQ:2018/03/04(日) 21:37:44
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-180304X718.html
第4次メルケル政権発足へ=第2党、大連立継続承認―独
19:45時事通信

 【ベルリン時事】ドイツで第4次メルケル政権が発足することが4日、正式に決まった。メルケル首相率いる保守系のキリスト教民主・社会同盟と連立合意をまとめた第2党の中道左派・社会民主党が同日、党員投票の結果、大連立の賛成票が反対票を上回ったと発表し、最後の関門を切り抜けた。連邦議会(下院)で今月中旬に行われる首相指名選挙でメルケル氏が4選を決めた後、政権が始動する。

 第3次メルケル政権でも連立を組んだ同盟と社民党は昨年9月の下院選挙で、それぞれ第1党、第2党の座を守ったものの、得票率は大幅に下落。その後、連立の枠組みが固まらず、政治空白の期間は戦後最長に達していたが、欧州の大国ドイツの政治停滞にようやく終止符が打たれる。

 社民党の党員投票は全党員約46万人を対象に行われた。賛成が66.02%、反対が33.98%。投票率は78.39%だった。ショルツ党首代行は記者会見で、大連立の承認により「党再生に向けた力を得た」と歓迎した。メルケル首相は民主同盟のツイッターを通じ、「国の繁栄のために、引き続き(社民党と)協力できることを楽しみにしている」と述べた。

2550チバQ:2018/03/04(日) 21:42:24
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180305k0000m030011000c.html
<ドイツ>大連立継続へ 社民党政権参加「賛成」66%
17:48毎日新聞

 【ベルリン中西啓介】ドイツの国政第2党で中道左派の社会民主党は4日、メルケル独首相による新政権への参加の是非を問う党員投票で、政権入りに賛成する票が過半数だったと発表した。メルケル氏率いる中道右派の国政最大会派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立政権が継続する。14日にも連邦議会(下院)の投票でメルケル氏が首相に選出される見通しで、昨年9月の総選挙から続く戦後最長の政権空白が解消される。

 記者会見したニータン党出納責任者によると、郵便投票の有権者は約46万人で政権参加に賛成が66.02%、反対が33.98%だった。投票率は約78%。財務相就任が有力視されるショルツ党首代理は会見で、メルケル氏とシュタインマイヤー大統領に結果を報告したことを明らかにし、「社民党が次期連邦政府に参加することが明確になった」と述べ、党員投票の結果に安堵(あんど)感をにじませた。

 社民党はこれまで2度大連立政権を組んだが、昨秋の総選挙で大敗。党執行部は大連立継続に反対する声に配慮し、党員投票を政権参加の最後の「ハードル」にした。これに対し党青年部は連立協定について、「党の主要政策がなく、これまで通りの大連立」と批判して反対運動を展開。一方、次期党首就任が確実視されるナーレス連邦議会党会派代表は国政第2党の地位を失いかねない総選挙を回避するよう訴えていた。

 メルケル政権は第4次となり、メルケル氏が任期を全うすれば、コール元首相の戦後最長16年に並ぶ。

2551チバQ:2018/03/04(日) 23:50:52
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1803040027.html
三つどもえ、政権交代不可避か…イタリア総選挙、投票始まる
22:14産経新聞

 【ローマ=三井美奈】イタリアで4日、上下両院を改選する総選挙の投票が始まった。中道左派の与党・民主党、中道右派連合、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」の3勢力が争う中、いずれも議席の過半数獲得は難しく、次期政権は連立交渉で決まるとみられている。

 投票は全国で午前7時(日本時間午後3時)に始まった。ローマ中心部の投票所で看護師、クリスチナ・ピオッティさん(50)は、「五つ星運動に入れる。新しい勢力に古い政治を変えてほしい」と話した。フェリ・オタビオさん(85)は、ベルルスコーニ元首相が率いる中道右派野党「フォルツァ・イタリア」に投票したと明かし、「大胆な減税で経済を活性化してほしい。政権交代が必要だ」と訴えた。

 今回の選挙は、下院の630議席、上院で終身議員枠を除く315議席を改選する。レンツィ前首相が率いる民主党政権の経済、移民政策に対する批判が高まる中、政権交代は不可避との見方が強い。

 事前の世論調査では、「フォルツァ・イタリア」を中心とする中道右派連合が大型減税や移民対策の強化を主張して支持を伸ばし、連立交渉の主軸になるとみられている。

 また、選挙では「既成政治の打破」を掲げる五つ星運動がどこまで票を伸ばすかも焦点となる。世論調査では単独政党で首位に立ったが、左右の主力政党との連立は拒否している。

 イタリアはユーロ圏3位の経済大国。連立交渉の結果、欧州連合(EU)の移民、経済政策に懐疑的な政権が発足すれば、EUの不安要因となりかねない。

 投票は午後11時(日本時間5日午前7時)に締め切られ、即日開票される。5日昼(同午後)には大勢判明の見通し。上下両院とも任期は5年。

2552とはずがたり:2018/03/05(月) 12:28:17
2017年9月11日 / 14:43 / 6ヶ月前
アングル:伊野党が二重通貨案、ユーロ離脱への第1歩か
https://jp.reuters.com/article/italy-currency-idJPKCN1BM0GO?rpc=122

[ローマ 8日 ロイター] - 単一通貨ユーロからの離脱を唱えていたイタリアの主要野党が、従来よりやや穏健な二重通貨制度案へと軸足を移しつつある。ただ、仮に成功すれば国民の間でユーロ不要論が広がり、最終的にはユーロ離脱の可能性がかえって高まる可能性がある。

二重通貨制度は過去に世界各地で試され、結果はまちまちだった上、イタリアで導入するには大きな政治的変革が必要になる。しかしボッコーニ大学(ミラノ)のロベルト・ペロッティ経済学教授は「技術的にも政治的にも完全に実施可能だ」と言う。

4大政党のうち、反体制派の「五つ星運動」、右派の北部同盟、ベルルスコーニ元首相率いるフォルツァ・イタリアの3党が、来年初めの選挙後にユーロと並行する新通貨を導入することを提案している。

多数の国民に広がる反ユーロの世論を取り込みつつ、当面は大混乱を招きかねないユーロ離脱を避ける方策に落ち着いた形。現制度の変更を掲げていないのは与党の民主党だけだ。

世論調査によると、現在のところ民主党と五つ星運動が支持率トップを競い合っており、3位は北部同盟、4位はフォルツァ・イタリア。ハングパーラメント(中ぶらりん議会)が誕生しそうな情勢だ。

北部同盟と五つ星運動は、二重通貨を導入すれば欧州連合(EU)にとって脅威となり、財政規律の緩和を認めさせるという重要な目標を達成しやすくなると説明している。

しかし二重通貨制度の熱心な支持者の多くはユーロ反対派であり、彼らはいざという時にユーロを離脱するための土台を整えておくのが主な目的だと認めている。

北部同盟の経済担当報道官、クラウディオ・ボルギ氏は「並行通貨を導入しておけば、われわれがユーロを離脱したくなり、欧州中央銀行(ECB)がユーロの流動性を閉ざして我が国を潰そうと試みたとしても、我が国経済は機能し続けることができる」と語った。

イタリア国民はかつてユーロを強く支持していたが、同国経済がユーロ圏で最も低迷しているのはユーロのせいだとの見方が広がった結果、3月の世論調査では支持率が50%前後に下がっている。

<ユーロ崩壊に備え>

欧州委員会は取材に対し、ユーロ圏には法定通貨は1つしか存在しないと述べた。

しかしイタリアの二重通貨支持者の多くは、商品・サービスの売り手が受け取りを義務付けられるのが「法定通貨」の定義であり、義務化しなければ二重通貨はEUの協定に抵触しないと主張する。

欧州政策研究センター(ブリュッセル)のダニエル・グロス所長も「義務がなければ法的問題はない」と認める。

イタリアの二重通貨支持者らは、同国では雇用主が発行する食事・食料品券が数百万人に利用され、成功を収めていると指摘する。

北部同盟のボルギ氏は、「イタリアはユーロの崩壊に備えなければならない」と述べ、崩壊は時間の問題との見方を示した。

ボルギ氏が考案者である北部同盟案は、財務省がまず、短期財務証券の名前にちなんだ無利子債券「ミニBOT」700億ユーロ相当を、税還付など政府から個人・企業への支払いに充てるというもの。

ミニBOTはその後、納税のほか、例えば国営石油企業ENIが経営するガソリンスタンドでの支払いに使えるようになる。ボルギ氏は既にツイッターやフェイスブックを通じ、最も人気の高いミニBOTのデザインを調べ始めている。

一方、5つ星運動は経済学教授ジェンナロ・ゼッツァ氏が提唱する「財政通貨」を支持している。これは当初、電子通貨として発行されるが、約1年後には紙幣の発行も可能になる。国が公務員への給料支払いや投資に使えるほか、ミニBOTと同じく市民も納税に使えるという。

(Gavin Jones記者)

2553とはずがたり:2018/03/05(月) 12:28:29

2017年11月15日 / 12:11 / 4ヶ月前
アングル:イタリア主要政党、軒並みポピュリズム政策乱発
https://jp.reuters.com/article/italy-politics-idJPKBN1DF0BE?rpc=122

[ローマ 14日 ロイター] - イタリアで来年5月までに実施される総選挙をにらみ、主要政党がこぞってポピュリズム(大衆迎合主義)政策を打ち出して支持獲得を競っている。

ポピュリズムと言えば、大抵の人は反体制派の「五つ星運動」の専売特許とみなす。しかし各政党が現在掲げる経済政策を見渡すと、財政赤字拡大による500億ユーロの大減税から、かつての通貨リラ復活案まで出そろい、どの勢力が最もポピュリズム色が強いかを判断するのは非常に難しいほどだ。

イタリアは2011年のユーロ圏債務危機の震源地で、今も債務総額はギリシャに次いでユーロ圏で2番目に大きい。それでもあらゆる政治家が債務削減ではなく減税や歳出拡大を唱えるありさまだけに、特に選挙後の政権がこうした政策を実行するようなら、ユーロ圏の新たな不安定要素になりかねないだろう。

最大500億ユーロの減税と財政均衡方針の見直しを約束しているのは、レンツィ前首相が率いる与党・民主党だ。レンツィ氏は財政赤字の対国内総生産(GDP)目標を今年の2.1%から3%に引き上げて固定する意向で、その実現に向けて欧州連合(EU)に対して強硬に談判すると表明している。

中道右派のフォルツァ・イタリアを率いるベルルスコーニ元首相は、国内で「新リラ」を発行しながら対外取引ではユーロを使用する並行通貨制度を提案した。これが消費や経済成長を押し上げるという。

逆に市場やEUが好む財政再建のような経済的に正統な政策には、どの主要政党も見向きもしていない。

イタリアでポピュリズム政策の人気が高いのは、EUが課した財政立て直し措置が2008─13年の深刻な景気後退の主な原因とみされているためだ。欧州議会が委託した調査では、EU加盟が国益になっていると回答したイタリア国民の割合はわずか39%と、28カ国中最低だった。

つまり欧州の政治・経済の主流派が責任ある政策と考える政策は、イタリアでは票を失うだけとなる。

<無責任な約束>

チューリン大学教授(社会学)で有力な政治評論家でもあるルカ・リコルフィ氏は、今度の選挙では「ハングパーラメント(中ぶらりん議会)」が誕生しそうなので、政治家たちは約束し放題でも、恐らくそれを守らなくて済むと考えているとの見方を示した。

リコルフィ氏は「理性的な政党が存在しないので、レンツィ氏も有権者を取り込むために無責任な約束が可能になる。なぜなら五つ星運動や中道右派がもっと無責任に振る舞っているからだ」と話す。

ベルルスコーニ氏は1994年に「すべての人への減税」を約束して政界入りして以降、しばしばポピュリスト政治家と呼ばれてきた。しかし今や同氏やレンツィ氏が、穏健な政治指導者として五つ星運動の「暴走」にブレーキをかける役回りとなっている。

ベルルスコーニ氏の主な連携相手は、マッテオ・サルビーニ氏が率いる北部同盟だ。この北部同盟も独自の並行通貨構想を持っているほか、個人と企業の税率を15%に一律化する新税制(フラットタックス)を導入することを望んでいる。

北部同盟の広報担当者は、フラットタックスで歳入は400億ユーロ(GDPの約2.5%)減少するが、脱税が少なくなることと経済成長加速ですぐに穴埋めできると説明した。

同担当者は、政権を取れば最初の予算案にフラットタックスを盛り込むつもりで、財政赤字が増えたりEUが反対しても、何の問題もないと主張。「われわれは現行の財政赤字目標を尊重する意図はない。われわれは欧州に対してもらう以上の支払いをしている以上、他人の意見など気にしない。一体誰がわが国の歳出や財政赤字に口を出せるのか」と言い切った。

<過半数獲得勢力見込めず>

ベルルスコーニ氏もフラットタックスを公約しているものの、税率は23%と北部同盟より高く、より段階的に導入する方針。また同氏は、五つ星運動が最低所得保障制度を提唱していることに対抗し、低所得層向けに新たな給付金を交付することも表明した。

その五つ星運動は、ユーロ圏加盟の是非を問う国民投票を実施するという約束こそ撤回したとはいえ、指導者のルイジ・ディ・マイオ氏はなお、EUとの財政ルールを巡る再交渉を通じて財政赤字を拡大することを望んでいる。

ディ・マイオ氏はロイターに「われわれは公共投資を増やして成長をてこ入れしなければならない。唯一の方法は財政赤字の対GDP比を3%より高めることだ」と語った。

各種世論調査によると政党別の支持率は五つ星運動が約28%、民主党が25%、北部同盟とフォルツァ・イタリアがともに15%前後で、今の選挙制度の下では過半数を制する勢力はないと見込まれている。

(Gavin Jones記者)

2554とはずがたり:2018/03/05(月) 12:30:10


伊総選挙、ハングパーラメントに 中道右派が最大勢力か=出口調査
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180305-00000018-reut-eurp
3/5(月) 9:40配信 ロイター

[ローマ 4日 ロイター] - 4日投開票のイタリア総選挙は、国営イタリア放送協会(RAI)などの出口調査によると、どの政党も過半数を獲得できないハングパーラメントとなる見通し。

出口調査では、中道右派連合が反体制派政党「五つ星運動」をリードし、最大勢力となる見込みだが、政権樹立に必要な絶対多数に届かないとみられる。

与党・民主党を中心とした中道左派連合は第3位。貧困や移民の大量流入への反感で票を失った。

出口調査によると、ベルルスコーニ元首相率いる野党「フォルツァ・イタリア」を含む右派連合の得票率は33─36%となる見通し。「五つ星運動」は29.0─32.5%と、単一政党としては得票率が最大になる見込み。中道左派連合は25─28%とみられる。

最終的な集計結果は数時間後に判明する見通し。過去には、出口調査の結果が最終結果と大きく異なった例がある。

新たな議会の開会は3月23日の予定。連立協議が始まるのは4月上旬以降となる可能性が高い。

2555チバQ:2018/03/05(月) 17:31:32
https://www.asahi.com/articles/ASL347G49L34UHBI019.html
伊総選挙、3勢力とも過半数届かない見込み 連立難航か
ローマ=河原田慎一2018年3月5日12時56分
 イタリア総選挙は4日午後11時(日本時間5日午前7時)、投票が締め切られ、開票が始まった。開票状況と出口調査に基づく地元メディアの予想得票率(同午後1時現在)によると、移民・難民の受け入れに否定的で、欧州連合(EU)にも懐疑的な中道右派連合が上下両院で最大勢力となる見込みだ。5日午前(同5日午後)にも大勢が判明する。

 予想得票率通りの結果となった場合、どの党派も過半数の議席を得られず、他党派との連立で多数派をつくる必要がある。移民問題やEUに対する姿勢など、政策面で党派の隔たりは大きく、選挙後の連立協議は難航が予想される。

 公共放送RAIによると、下院(定数630)では中道右派連合が36・4%。次いで反既成政党を訴える第三極の五つ星運動が32・4%の得票率で、政党単位ではトップに立つとみられる。与党・民主党を中心とする中道左派連合は22・9%にとどまる見通しだ。

 上院(終身議員を除く定数315)は中道右派連合が35・5%、五つ星運動32・5%、中道左派連合は23・1%となる見通しだ。

 中道右派連合の中で最多得票が予想される同盟(旧・北部同盟)は、移民排斥を主張して支持を伸ばした。同盟が主導する連立政権となった場合、移民の受け入れ枠や財政再建策を巡り、EUとの関係に大きく影響する可能性がある。

 イタリアの選挙制度は前回2013年の総選挙まで、最大の得票を得た党派が自動的に過半数の議席を得る仕組みだったが、昨年の法改正で廃止された。(ローマ=河原田慎一)

2556チバQ:2018/03/05(月) 17:32:04
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018030500163&g=int
伊総選挙、ベルルスコーニ派優勢=過半数困難、連立協議へ


4日、イタリア総選挙の票を投じるため、北部ミラノの投票所を訪れたベルルスコーニ元首相(EPA=時事)


 イタリアは上下両院が同等の権限を持つ。RAIによると、上院(改選定数315)の予想獲得議席数は、開票率38%時点でベルルスコーニ氏のフォルツァ・イタリアのほか、欧州連合(EU)懐疑派の「同盟」(旧北部同盟)などを合わせた右派連合が124〜144。ただ、政党単独で見ると、102〜122議席を得る見通しのEU懐疑派新興政党「五つ星運動」が首位となり、前評判通りの勢いを示した。


5日未明、イタリア総選挙の開票結果を受け、厳しい表情で記者会見する民主党幹部(AFP=時事)

 これに対し、レンツィ前首相(43)の与党・民主党を含む左派連合は44〜64議席と苦しい戦い。同党幹部は地元メディアに「想像以上の厳しい結果を覚悟している」と敗北を認めた。(2018/03/05-13:00)

2557チバQ:2018/03/05(月) 17:32:39
http://www.sankei.com/world/news/180305/wor1803050025-n1.html
2018.3.5 12:47
【イタリア総選挙】
国民の政治不信反映 制度変更、多数派困難に
4日のイタリア総選挙は三つどもえの混戦で、いずれの勢力も圧倒的勝利を収められない見込みとなった。有権者を置き去りにした内輪もめや他党批判に終始、どの党も国民の積極的な支持を集めるような政策を示せなかった。国民の間に広がる政治不信を反映した結果だ。

 イタリアでは昨秋、選挙制度改革法が成立した。今回の選挙から第1党に配分される「ボーナス議席」制度がなくなり、単独勢力が議会で多数派を形成するのが難しくなった。曖昧な選挙結果が出やすい仕組みをつくることで、新政権の選択を国民の手に委ねるのではなく、連立交渉を行う政治家や政党同士の“談合”で決めてしまおうという意図がある。

 大きな争点だった移民・難民問題では、保護重視や強制送還の促進など立場の違いにもかかわらず、具体的な措置は示されないままだった。経済政策に関しても主要各党は年金支給額の引き上げや最低所得の保障など似通った公約を掲げたが、実現性に乏しく、有権者には「票集めのためのばらまき」と映った。

2558チバQ:2018/03/05(月) 18:26:06
http://www.sankei.com/world/news/180304/wor1803040031-n1.html
2018.3.4 23:48

「盟主」続投に欧州安堵も…ドイツ二大政党「メルケル後」へ動き活発化
 【ベルリン=宮下日出男】ドイツのメルケル首相の次期政権発足が4日、社会民主党の連立承認によって決まった。5カ月以上の曲折の間、メルケル氏は求心力を低下させ、二大政党では今後、「メルケル後」を見据えた動きが活発化するとみられる。だが、欧州では緊迫する国際情勢のなか、「盟主」の指導力に寄せる期待は大きい。

 「全く想定していなかった」

 社民党の次期党首に確実視されるナーレス下院議員団長は4日、投票結果をこう歓迎した。賛成票が予想以上を占めたためだ。

 だが、難産した大連立も手放しで喜べないのが実情だ。投票では党低迷の中で再選挙を避けたいとの心理が党員に働いたとされる。連立合意では社民党、メルケル氏のキリスト教民主・社会同盟双方で不満が噴出し、大連立の「安定」も取り繕った側面が否めない。

 「敗者による連立」

 メディアは大連立継続をこうも表現する。昨秋の総選挙で両党は歴史的ともいえる水準に低迷。二大政党とはいえ得票率は計約53%にとどまり、過去80%前後からの後退は著しい。メルケル氏自身3度目の大連立に国民の“飽き”も鮮明だ。世論調査では大連立反対が52%で支持の46%を上回る。

 メルケル氏本人は言及しないが、国内では「最後の任期」との見方は強い。両党は「次」を視野に党立て直しの議論を並行して進める方針で、政権内の協力に影響する可能性もある。連立協定には任期半ばに政権を評価する条項もあり、連立の是非をめぐる議論が再燃することもあり得る。

 最大野党となる第3党の右派ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が存在感を増すのは必至。国内政治にとり大連立は「もろ刃の剣」でもある。

 だが、それでも欧州にはメルケル氏続投の意義は大きい。欧州連合(EU)ではマクロン仏大統領誕生で統合推進の機運が再び高まったが、ドイツの政治空白でユーロ圏などの改革議論は遅れた。マクロン氏は4日、「欧州によい知らせ」とし、仏独両輪で取り組みを加速する考えを示した。

 中東情勢や中露の台頭、対米関係など欧州の周辺環境は厳しく、メルケル氏の“重み”に頼る部分はなお大きい。英紙フィナンシャル・タイムズは「ドイツはやがてくるメルケル氏の後継に備えるが、(安定政権は)少なくとも短期的には歓迎すべきことだ」としている。

2559チバQ:2018/03/05(月) 18:44:34
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180302-00000004-jij_afp-int
プチデモン氏、カタルーニャ首相復帰を断念 スペイン
3/2(金) 6:10配信 AFP=時事
プチデモン氏、カタルーニャ首相復帰を断念 スペイン
スペイン・カタルーニャ自治州のカルレス・プチデモン前首相(2018年1月22日撮影、資料写真)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州の州首相を解任されたカルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)氏(55)は1日、州首相への復帰を断念すると表明した。同自治州では、完全に機能する州政府が不在の状態が続いており、プチデモン氏の決定は政治の行き詰まりを打開する狙いがある。

【写真】カタルーニャ伝統の「排便人形」、前州首相からアラレちゃんまで

 プチデモン氏は、カタルーニャ独立運動で果たした役割を理由にスペイン国内で逮捕状が出され、現在はベルギーに滞在している。

 同氏はソーシャルメディア上に投稿した動画で「州首相候補としての自己推薦はしない」と言明。その理由として、現在スペイン中央政府の直接統治下に置かれている同州に新政府を迎えるためと説明した上で、「われわれは降伏しない、諦めない」と述べ、同州独立運動に国際社会の注目を集められるよう努力していく考えを示した。

 同氏は新候補擁立のため「できるだけ早期に」新たな協議に入るよう求めた上で、大きな影響力を持つ独立派市民団体「カタルーニャ国民会議(ANC)」を率いるジョルディ・サンチェス(Jordi Sanchez)氏を推挙した。ただサンチェス氏は、独立運動での活動をめぐる扇動行為の疑いで、4か月以上前から当局に身柄を拘束されている。【翻訳編集】 AFPBB News

2560チバQ:2018/03/05(月) 20:09:50
https://mainichi.jp/articles/20180227/ddm/007/030/065000c
揺れる「国民国家」
2018イタリア総選挙/上 移民流入、高まる不満 4年で62万人、総選挙の主要争点
毎日新聞2018年2月27日 東京朝刊
 「移民流入を止めなければ欧州はここのように無法地帯になる」。イタリア南部ナポリ近郊の地中海に面したカステルボルトゥルノ。市長を3期務めたアントーニオ・スカルツォーネさん(63)は苦々しげに言った。

 市内に入るとアフリカ系移民の多さに驚かされる。中には麻薬密売や売春目的で路上にたむろする者もいる。スカルツォーネさんによると、2万3000人の市の人口に対し推定2万人の不法移民が暮らす。

 移民の流入開始は1980年代にさかのぼる。80年にナポリ近郊は大地震に見舞われ、約2900人が犠牲となり30万人が家を失った。カステルボルトゥルノには政府が被災者に提供した住宅があったが、その後、被災者の転出で空き家となった建物を移民が不法占拠するようになった。

 ガーナ移民のアピア・クワシーさん(37)によると、多くは欧州の滞在資格のない経済移民。ナポリ周辺にはトマト農園が多く、安価な労働力として雇われる。農園で1日12時間働くと30ユーロ(4000円)程度の収入を得られるが、収穫期のみの季節労働のため麻薬密売や売春で生計を立てる者が後を絶たない。「就労機会があれば状況は変わるはずだ」。クワシーさんは移民の苦境を訴える。

 だが、イタリアの失業率は約11%。25歳未満の若年層に限れば約32%になる。移民らが就労機会を奪い、福祉を脅かすと感じる住民も多い。自国の問題を問う世論調査で移民問題は高い失業率に次いで多く、総選挙の主要争点の一つだ。

 カステルボルトゥルノでは無免許運転の移民による事故が多い。移民を捜査すれば、不法占拠の疑いなども合わせて立件する必要が出てくるが、住民からは「警察は煩雑な手続きを避けるため、捜査をしようとしない」との批判もあり、住民と移民との摩擦が深刻化している。中部マチェラータでは今月3日、アフリカ系移民を狙った銃撃事件が発生。直前に起きたイタリア人女性殺害事件にアフリカ系移民が関与したと報じられたことへの報復とみられる。スカルツォーネさんは「事件は必然。寛容な移民政策を取ってきた左派政権や欧州連合(EU)は現状を直視すべきだ」と憤る。

 イタリアには2017年までの4年間で約62万人の移民や難民が渡ってきた。中道左派の与党・民主党は、外国人の両親を持って国外で生まれた子でも、国内の学校で12歳未満から5年間学んだ子であればイタリア国籍を取得可能にする法改正を目指したが頓挫した。実現すれば80万人の移民の子供らが対象となることから、フォルツァ・イタリア(中道右派)を率いるベルルスコーニ元首相らは「不法移民を助長する」と批判。厳しい移民政策を訴える中道右派連合が国民の不満の受け皿になっている。

 カステルボルトゥルノの飲食店従業員ラファエレさん(30)はきっぱり言う。「左派政権は血税を移民の福祉に使う。イタリア人を救う右派に票を託す」

    ◇

 3月4日の総選挙まで1週間を切ったイタリア。移民大量流入や自治権拡大要求などを受け、「国民国家」観が争点に浮上した現状を追った。【カステルボルトゥルノで賀有勇】

2561チバQ:2018/03/05(月) 20:11:40
https://mainichi.jp/articles/20180228/ddm/007/030/073000c
揺れる「国民国家」
2018イタリア総選挙/中 自治拡大狙う北部 貧しい南部支え、不満高まる
毎日新聞2018年2月28日 東京朝刊
 ローマから高速鉄道で4時間半。雪に覆われた山々が見えてきた。南チロル地方ボルツァーノ自治県。街中にはイタリア語とドイツ語の併記が目に付く。南チロルは第一次大戦後にオーストリアからイタリアに割譲された。同県は自治権を有し、地域で徴収された国税の約9割が国から配分されるなど税制面でも優遇されている。

 「父らの活動がなければ今のような自治権は得られなかった」。エバ・クロッツさん(66)が誇らしげに言った。1960年代、南チロルではイタリアからの分離運動が活発化。分離主義者による爆弾テロも相次いだ。分離派の活動家だったクロッツさんの父ゲオルグさんは、当局からテロ容疑をかけられ逃亡生活の末に病死した。混乱収拾のためイタリア政府は72年に同県の自治権拡大を認めた。

 だが、自治権が拡大した今もなお、分離を求める住民は少なくない。クロッツさんもその一人。独立派の地域政党「南チロル自由党」を創設し、分離とオーストリアへの併合の是非を問う住民投票の実施を模索する。「どんな政権が誕生しても我々の金を吸い上げる。ずさんな公金管理が続く限り北部の不満は増大する」。クロッツさんは分離を望む理由をそう語る。

 こういった「不満」は北部で共通のものだ。産業集積地で豊かな北部では、貧しい南部が自分たちの納めた多額の税金を費やしている--との思いが自治を求める動きの活発化につながっている。北部のロンバルディア州(州都ミラノ)とベネト州(同ベネチア)では昨年10月、自治権拡大を問う住民投票が実施され、いずれも賛成が9割を超えた。両州政府は右派政党「同盟」(北部同盟から改称)が州政府を担う。

 ロンバルディア州の「同盟」幹部パテルノステルさん(49)は「ボルツァーノは地方自治体のあるべき姿で、我々の目指す姿」と言う。両州は地域で集めた国税の配分比率が約40%。ボルツァーノばりに9割よこせ--との含意がにじむ。統一国家としての歴史が19世紀後半からと短いイタリアは国よりも地域の一体性が強い。だが、地域の不満で租税制度が揺らげば、国の根幹が揺るぎかねない。

 伊政府のマルティーナ農林相はこうした動きについて、独立問題に揺れるスペイン北東部カタルーニャ自治州を引き合いに出し、「税配分についての議論は分離主義につながる。国と地方の交渉事にはしない」と警戒感を示す。だが、収奪されているとの思いを強くする北部では「社会全体のために自分の税金を託したいと思えないイタリアは国として根源的な問題を抱える」(クロッツさん)と絶望感は深く、分離や自治権拡大の要求が国政問題化する可能性は否定できない。【ボルツァーノ(イタリア北部)で賀有勇】

2562チバQ:2018/03/05(月) 20:12:19
https://mainichi.jp/articles/20180301/ddm/007/030/129000c
揺れる「国民国家」
2018イタリア総選挙/下 「五つ星運動」正念場 政権視野に現実路線模索
毎日新聞2018年3月1日 東京朝刊
「中国は港を買いあさり、港には偽物産品があふれているのに、欧州連合(EU)は何の対策も取ろうとしない」。イタリア南部ナポリ近郊の港町で2月12日、新興政治団体「五つ星運動」の創設者で元コメディアンのグリッロ氏(69)が漁師や大型船乗組員らの前で気勢を上げた。グリッロ氏は、ギリシャが2016年に国内最大港の管理権を中国の国有企業に売却したことを問題視。批判の矛先をギリシャの財政再建を支えるEUに向けた。

 インターネットで集めた寄付金を運営に充て、議員報酬の一部を中小企業対象の小口融資に回すなど「クリーンさ」と「庶民性」をアピールして支持を拡大してきた「五つ星」。05年にマフィアとの癒着の発覚で市長や市議が解任されたローマ南郊のネットゥーノ市では16年、市長の座を民主党(中道左派)から奪った。民主党支持者だった飲食店従業員のロベルト・チッバーティさん(40)は「政権を担ってきた右派も左派も私利私欲で動いてきた。現状への失望が続く限り、五つ星は支持を広げる」と言った。

 財政赤字を国内総生産(GDP)比3%未満に抑えるEUの財政規律による緊縮策が景気を悪化させたと考える有権者も多く、EU批判の展開も「五つ星」が有権者の受け皿となってきた理由だ。

 だが、党内の空気は微妙に変わってきた。

 グリッロ氏が立ったのと同じ壇上で、「五つ星」のディマイオ代表(31)はEU批判を封印。「我々が政権を担えば最低限の収入を保障する」と訴え、貧困層を対象に月額780ユーロ(約10万円)の「ベーシックインカム」(基本所得)を支払う目玉公約をアピールした。グリッロ氏とディマイオ氏の違いは、世論調査の支持率で個別政党では首位を走る「五つ星」が、政権参加も視野に、路線変更するか否かという問いに直面していることを示す。

 選挙を前にディマイオ氏はこれまで訴えてきた単一通貨「ユーロ」圏からの離脱を問う国民投票の実施を公約から除外。また、EUの財政規律を順守する方針を示すなど「現実路線」を印象付け始めた。「五つ星」に詳しい伊紙スタンパのヤーコプ・イヤコボーニ記者(45)は「親EUの有権者の取り込みも図りたい日和見主義的な態度の軟化」と論評する。

 目玉政策のベーシックインカム導入は簡単ではない。政府の債務残高のGDP比はEU加盟国ではギリシャに次ぐ高さで、早急な財政健全化が求められているが、国立統計研究所は導入には149億ユーロ(約2兆円)が新たに必要と試算しているからだ。イヤコボーニ氏は「選挙に勝てば政治経験不足から混乱を招き、負ければポピュリズム(大衆迎合主義)路線に原点回帰するだろう」と予測。揺れる「五つ星」の動向は選挙後のイタリア政局にこれまで以上に影響を与えそうだ。【ネットゥーノ(イタリア中部)で賀有勇】

 ■ことば

「五つ星運動」
 2009年にグリッロ氏が創設した新興政治団体。17年9月からディマイオ代表が率いる。シンボルの五つの星は団体が重要視する水資源の保存▽持続可能な開発▽交通機関▽環境主義▽インターネット社会--を象徴する。既成政党批判を繰り広げ、オンラインによる投票で候補者を選出。13年の総選挙で躍進し、連立政権には加わらず最大の野党勢力となった。

2563チバQ:2018/03/05(月) 21:05:57
https://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-180305X776.html
伊総選挙、右派が勝利宣言=反EU派躍進、過半数の党なし―与党党首辞意
20:59時事通信

 【ローマ時事】4日投票のイタリア総選挙は5日、開票が続いた結果、野党・右派連合を構成する欧州連合(EU)懐疑派の「同盟」(旧北部同盟)のサルビーニ書記長(44)が「政権を担う権利も義務もある」と述べ、事実上の勝利宣言を行った。一方、ANSA通信によると、与党・民主党のレンツィ前首相(43)は選挙結果を受けて党首(書記長)を辞任すると表明した。

 国営イタリア放送協会(RAI)が同日朝(日本時間同日午後)の段階で伝えた推計では、両院ともベルルスコーニ元首相(81)が率いる野党・右派連合が首位となった。ただ、過半数に届く勢力はない。各党は新政権樹立に向けた連立協議を本格化させる。

 RAIによると、上院(改選定数315)の予想獲得議席数は、開票率56%の段階でベルルスコーニ氏のフォルツァ・イタリアや同盟などを合わせた右派連合が128〜140。ただ、EU懐疑派新興政党「五つ星運動」は109〜119で、政党別では最も支持を集めている。

 これに対し、民主党を含む左派連合は47〜55と劣勢が鮮明。親EU派が失速し、EU懐疑派が躍進する形となり、EUに批判的なフランス極右政党・国民戦線(FN)のルペン党首は早速「EUは長い夜を過ごすことになる」とツイッターに書き込んだ。

 下院(同630)も開票率33%の段階で、上院と傾向は変わらない。 

https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180306k0000m030111000c.html
<伊総選挙>過半数勢力なく 連立交渉の難航必至
20:54毎日新聞

 【ローマ賀有勇】イタリア総選挙が4日行われ、即日開票された。約9割の開票所で集計を終えた暫定結果によると、上下両院とも中道右派連合が得票率で首位となったものの、いずれの勢力も過半数には届かず焦点は連立協議に移る。だが、右派連合内では、欧州連合(EU)懐疑派で移民排斥を訴える「同盟」(旧・北部同盟)の得票数がベルルスコーニ元首相(81)が率いる「フォルツァ・イタリア」を上回る見通しで、連立交渉が難航するのは必至。「政治空白」の長期化が懸念される。

 政党単独では新興政治団体「五つ星運動」がトップで、右派連合を追う形。与党・民主党の中道左派連合は3番手で党幹部は「完全な敗北」と語った。

 脱税で有罪判決を受けて出馬できなかったベルルスコーニ氏は、首相候補としてタヤーニ欧州議会議長の名前を挙げ、「フォルツァ」の得票率が右派連合内の政党で首位になれば、親EU政権が継続されるとの見方があった。だが、「同盟」の得票率が約18%で約14%の「フォルツァ」を上回る見通しとなったことで、「同盟」のサルビーニ書記長(44)が右派連合の首相候補となる可能性が出てきた。移民排斥を掲げ、EU懐疑派の「同盟」が右派を主導すれば左派連合との連立交渉はより困難を伴うことになる。「五つ星」は既成政党との連携に否定的だ。

 マッタレッラ大統領は23日に議会を招集。新首相選考を各会派と協議する。

◆イタリア総選挙の開票結果◆(数字は得票率%)

       上院  下院

中道右派連合 37  37

五つ星運動  32  32

中道左派連合 23  23

(内務省発表。約9割の開票所での集計結果)

2564チバQ:2018/03/05(月) 21:06:23
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180306k0000m030098000c.html
<伊総選挙>過半数不在、混迷深まる 連立巡り駆け引き
20:33毎日新聞

<伊総選挙>過半数不在、混迷深まる 連立巡り駆け引き

総選挙後の記者会見で喜びを表す「同盟」のサルビーニ書記長=イタリア北部ミラノで5日、AP

(毎日新聞)

 【ローマ賀有勇】4日行われたイタリア総選挙では、いずれの勢力も過半数に届かない見通しとなった。移民批判を展開し欧州連合(EU)に懐疑的な「同盟」(旧・北部同盟)と既成政党批判を繰り返してきた新興政治団体「五つ星運動」の躍進によって、連立の枠組みを巡る駆け引きは混迷を深めそうだ。

 与党・民主党を中心とする中道左派連合が「敗北」し、得票率でトップになった中道右派連合内でも、ベルルスコーニ元首相(81)が率いる「フォルツァ・イタリア」が「同盟」の得票数を下回る見通しとなったことは、有権者の既成政党離れを示すとみられる。

 選挙前の世論調査では「フォルツァ」が「同盟」より優勢だったため、右派連合が過半数に満たない場合、左派連合との連立が取りざたされていた。

 だが、「同盟」は移民の即時送還や反EUの立場を鮮明にしており、他党と折り合いをつけるのは難しいのが実情。これまで他党との協力を拒否してきた「五つ星」が連立に動くかどうかは不透明だが、イタリアメディアは、EUに批判的な姿勢が共通することから、「五つ星」と「同盟」の連立の可能性も指摘している。

 だが「五つ星」と「同盟」の連携は簡単ではない。産業集積地の北部の地域政党だった「同盟」は「北部の税金が貧しい南部に使われている」との不満を抱く北部の有権者の受け皿として伸長してきた。一方の「五つ星」は貧困層への支援を公約に、南部で支持を広げた背景があり、「南北格差」の問題から、南部の有権者のなかには「同盟」への反発も根強い。

 「五つ星」と民主党の連立も取りざたされるが、選挙戦で「五つ星」のディマイオ代表(31)は、民主党の書記長に返り咲いたレンツィ前首相(43)を既成政党の象徴として批判の的としてきた。レンツィ氏も「五つ星」をポピュリズム(大衆迎合主義)政党と批判し、「民主党の票を『五つ星』に譲り渡すようなことは永遠にしない」と述べ、拒否する考えを示す。一方で、イタリア紙スタンパによると、ディマイオ氏は昨年12月、総選挙で民主党が大敗し、レンツィ氏が辞任に追い込まれれば「民主党と交渉のテーブルに着く用意がある」と述べた。ANSA通信は5日、レンツィ氏が辞任の意向を固めたと報じており、今後状況が変化する可能性もある。

 ローマ市内の投票所で「五つ星」に票を投じた看護師、マッシミリアーノ・ロマーイヨさん(52)は「国の未来へ投資するような気持ちで『五つ星』を支援した。政権の一翼を担いイタリアを変えてほしい」と期待を寄せた。一方、ベルルスコーニ氏の支持者の大工、ロレンツォ・アマディーオさん(46)は「EUについて不満はそれほどない。『同盟』の躍進は想定していなかったので複雑だ」と困惑した様子だった。

2565チバQ:2018/03/05(月) 21:13:27
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180305-00000017-mai-eurp
<ドイツ>大連立に安堵 政権空白の収束を歓迎の声
3/5(月) 10:03配信 毎日新聞
<ドイツ>大連立に安堵 政権空白の収束を歓迎の声
大連立継続が承認されたドイツ社会民主党の党員投票の結果について記者会見するショルツ党首代理(中央)ら=ベルリンで2018年3月4日、AP
 【ベルリン中西啓介】ドイツの国政第2党・社会民主党の党員投票で、メルケル独首相の国政最大会派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立政権継続が承認されたことで、ドイツでは政権空白の収束を歓迎する声が広がった。一方で、野党第1党になる排外的な右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)は既成政党批判を展開し、今後の本格的な国会論戦で与党との対決姿勢を強める考えを示した。

 社民党は4日、全党員約46万人による郵便投票で、約66%の賛成で政権参加が承認されたことを公表した。政権発足の最後のハードルだった党員投票を乗り越えたことで、14日にも連邦議会(下院)でメルケル氏が首相に再選される。

 長引く政権空白の影響を懸念し経済界からは、早期の政権発足を求める声が強まっていた。DPA通信によると、独産業連盟のケンプフ会長は「即座に政府の仕事に取り組んでほしい」と述べ、新政権の発足を歓迎。昨年11月のCDU・CSUと自由民主党などによる3会派連立協定決裂の際に仲介役を務め、自身の出身母体である社民党を説得したシュタインマイヤー大統領も「不安定な局面が終結したことは国にとって良いこと」と喜びをあらわにした。

 対照的だったのは、移民系への過激な発言で存在感を増すAfDだ。ホルム連邦議会AfD会派副代表は声明で「ドイツは選挙の敗者同士による連立を得た」と総選挙で議席を減らした2大会派による政権継続を批判。「大連立で唯一良い点は、野党がAfDによって率いられること。もはや既成政党の政治には選択肢がないことを証明する」と対決姿勢を強めた。

 CDUは既に6人の閣僚候補を発表しているが、5日には姉妹政党であるCSUが党幹部会を開き、党選出の新閣僚を発表する。社民党は12日に開く幹部会で、外相や財務相などの主要閣僚を含む党閣僚人事について決める方針。大連立賛成運動を主導し、次期党首に就任予定のナーレス連邦議会党会派代表は閣外にとどまり、党再生に専念することが決まっている。

2566チバQ:2018/03/06(火) 11:15:07
http://www.sankei.com/world/news/180305/wor1803050039-n1.html
2018.3.5 22:27
【イタリア総選挙】
ポピュリズム席巻 EU政治に新たな不安
【ローマ=三井美奈】イタリア総選挙で、「五つ星運動」と「同盟」が大幅に支持を伸ばした。五つ星は既成政治への批判、同盟は移民排斥を訴えてポピュリズム(大衆迎合主義)に便乗した。実行不可能な公約が乱発され、連立交渉はどこから着手できるのかも不明な状況だ。

 欧州連合(EU)では4日、ドイツでメルケル首相の大連立政権の発足が総選挙から約半年を経て決まった。同じ日にユーロ圏3位の経済国イタリアで政治空白の長期化が確実となり、新たな不安を生んだ。

 五つ星運動の連立否定で多数派の組み合わせは、中道右派と中道左派の連携以外にない。しかし、同盟は民主党政権の移民政策や欧州連合(EU)との協調路線に真っ向から反対する。

 同盟のサルビーニ書記長は、不法移民の大量送還を主張。イタリアでは過去4年間で中東やアフリカから地中海経由で約60万人が流入し、反移民感情が広がっていることに便乗した。同盟の台頭で、連立組み合わせがさらに複雑化した。

 イタリアでは昨年秋の選挙制度法改正で、これまで第1党に配分していた「ボーナス議席」制度が廃止され、単独勢力での多数派確保が難しくなった。

 スタンパ紙のウーゴ・マグリ記者は「左右大連立以外に政権樹立の道はないが、実現は困難。当面はジェンティローニ首相が続投するとしても、政権不安が長期化すればユーロ危機再燃が排除できなくなる」と指摘した。

2567チバQ:2018/03/06(火) 11:15:37
http://www.sankei.com/world/news/180305/wor1803050041-n1.html
2018.3.5 22:37
【イタリア総選挙】
81歳、不死身のベルルスコーニ氏 公職追放乗り越え…連立交渉の黒幕に「復権」か 
 【ローマ=三井美奈】イタリア総選挙は「同盟」、ベルルスコーニ元首相(81)が率いる「フォルツァ・イタリア」などの中道右派連合がリードしながら過半数には大きく及ばず、混迷が必至となった。政界を追放されていたベルルスコーニ氏が、連立交渉のカギを握る黒幕として「復権」しそうだ。

 元首相は奔放な言辞と大衆的スタイルで紛れもない「元祖ポピュリスト」(モンティ元首相)。票の分裂で中道右派連合と民主党の大連立が浮上するものの、移民排斥を訴える「同盟」と民主党の政策は大きく乖離(かいり)しており、元首相が橋渡し役として浮上する。

 元首相は選挙戦で五つ星運動を意識して「私は穏健派」と主張。不安定な政治に「安定」をもたらす老練さを前面に打ち出した。

 元首相は失脚と復権の繰り返しで、何度も「終わった」とされた。2006年の総選挙で中道左派に敗北。08年に首相に返り咲いたが、3年後に連立瓦解(がかい)で首相辞任を迫られた。13年の総選挙で復権を狙ったが、汚職や少女買春など疑惑が相次いで浮上。「私が聖人でないことは、みんな知っている」とうそぶいたものの、脱税で有罪宣告を受けて公職追放になった。

 今回は被選挙権がないままフォルツァ・イタリアの遊説に飛び回った。「法人・個人課税は一律23%とする」など、ポピュリスト公約は健在だった。

 それでも、裸一貫から実業帝国を築いた成功神話を国民は忘れなかった。通算9年余りの首相在任は戦後最長。ローマの有権者に聞くと、「彼は国の歴史を変えた人」(29歳、看護婦)、「経済を活性化させてほしい」(85歳、男性)など期待論が高かった。

 一方、同盟のサルビーニ書記長は、激しく反移民・反欧州連合(EU)論をぶつ44歳。「不法移民の強制送還」を公約したほか、投票日直前にはテレビで「ユーロは(EUを牽引(けんいん)する)ドイツのカネだ。私はユーロ離脱の準備に着手した」と話した。中道右派連合の一員だが、他国なら「極右」扱いされそうな主張で現状不満票を集めた。

 同盟は今回の躍進で発言力を確実に増した。サルビーニ氏は首相就任への意欲をあらわにするが、同氏を軸にしたのでは、中道左派が支持しないのは明白だ。

 先行きが不透明になるほど、ベルルスコーニ氏の出番が増える。同氏は投票日直前、首相候補にアントニオ・タヤーニ欧州議会議長をあげたが、新しい名前が浮上する可能性が濃厚だ。

2568チバQ:2018/03/06(火) 11:16:04
http://www.sankei.com/world/news/180305/wor1803050040-n1.html
2018.3.5 22:28
【イタリア総選挙】
ポピュリズム「五つ星運動」躍進、「政界のアイドル」ディマイオ氏が貢献
 【ローマ=三井美奈】「五つ星運動」の首相候補として同党の躍進に貢献した元フリーターのルイジ・ディマイオ氏(31)は、若さと新鮮さで「政界のアイドル」として注目を集め、既成政治に失望した有権者の支持を吸い上げた。

 五つ星運動は2009年、コメディアンのベッペ・グリッロ氏(69)が設立した。汚職の追放、ユーロ圏離脱を問う国民投票の実施も公約だった。昨年秋に首相候補となったディマイオ氏は、絶叫調で政治批判するグリッロ氏とは対照的に、ソフトな口調と親しみやすさが売り物だ。

 反ユーロ路線が国民の不安を招くとあっさり修正し、「イタリアの居場所は欧州」と述べて、親EU派だとアピールした。褐色の肌に刈り上げの短髪、スーツ姿がトレードマークで、遊説先では「ルイジ!」とファーストネームで声援があがった。

 ナポリ近郊の出身。大学中退後、サッカー場の案内係やウェブデザイナーなどの職を転々とした。13年の前回下院選挙で当選し、同国史上最年少の26歳で副議長に就任。選挙戦では「単身者一人当たり月780ユーロの所得保障」など若者や失業者対策を訴えた。

2569チバQ:2018/03/06(火) 11:16:57
http://www.sankei.com/world/news/180306/wor1803060020-n1.html
2018.3.6 09:28
【イタリア総選挙】
右派、支持伸ばす 総選挙投票 政権交代は不可避か
 【ローマ=三井美奈】イタリアで4日、上下両院を改選する総選挙の投票が始まった。中道左派の与党・民主党、中道右派連合、ポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」の3勢力が争う中、いずれも議席の過半数獲得は難しく、次期政権は連立交渉で決まるとみられている。

                   


 投票は全国で午前7時(日本時間午後3時)に始まった。ローマ中心部の投票所で看護師、クリスチナ・ピオッティさん(50)は、「五つ星運動に入れる。新しい勢力に古い政治を変えてほしい」と話した。フェリ・オタビオさん(85)は、ベルルスコーニ元首相が率いる中道右派野党「フォルツァ・イタリア」に投票したと明かし、「大胆な減税で経済を活性化してほしい。政権交代が必要だ」と訴えた。

 今回の選挙は、下院の630議席、上院で終身議員枠を除く315議席を改選する。レンツィ前首相が率いる民主党政権の経済、移民政策に対する批判が高まる中、政権交代は不可避との見方が強い。
 事前の世論調査では、「フォルツァ・イタリア」を中心とする中道右派連合が大型減税や移民対策の強化を主張して支持を伸ばし、連立交渉の主軸になるとみられている。

 また、選挙では「既成政治の打破」を掲げる五つ星運動がどこまで票を伸ばすかも焦点となる。世論調査では単独政党で首位に立ったが、左右の主力政党との連立は拒否している。

 イタリアはユーロ圏3位の経済大国。連立交渉の結果、欧州連合(EU)の移民、経済政策に懐疑的な政権が発足すれば、EUの不安要因となりかねない。

 投票は午後11時(日本時間5日午前7時)に締め切られ、即日開票される。5日昼(同午後)には大勢判明の見通し。上下両院とも任期は5年。

2570チバQ:2018/03/09(金) 00:44:21
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180307k0000m030135000c.html
<独経済相>「中道政治で国民理解を」右派拡大に対抗
03月07日 07:00毎日新聞

<独経済相>「中道政治で国民理解を」右派拡大に対抗

AfDを巡るドイツ連邦議会での主な出来事

(毎日新聞)

 【ベルリン中西啓介】ドイツで中道2大勢力による第4次メルケル政権が14日に発足する。国政第2党・社会民主党出身で、メルケル首相の内閣で法相も務めたツィプリース経済・エネルギー相は毎日新聞の取材に、ドイツでも拡大する右派ポピュリズム(大衆迎合主義)に対抗し、中道の理性的な政治で有権者を納得させることが政治の責任だという考えを強調した。

 連邦議会(下院)では、メルケル会派と社民党による新政権に対し、右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が野党第1党として挑む構図となる。反イスラム色を強めるAfDの議員は国会の場でもイスラム教と女性への暴力を関連付ける発言をしている。

 また、トルコに1年間拘束された末、先月解放された独紙のトルコ系特派員について、過去に独政府を批判する論調の記事を書いたなどとして非難する動議を提出。移民排斥の姿勢を鮮明にしてきた。

 ツィプリース氏はこうした「仮想敵」を作り出す政治手法について、「政治家やメディアはこうした手法に乗っかってはならない。だが、現実には複雑な出来事を単純化することが広がっている」と指摘。AfDだけでなく、イタリア総選挙で既成政党批判を展開し、ポピュリズム勢力と指摘される新興政治団体「五つ星運動」が躍進したことに危機感を示した。

 こうした右傾化やポピュリズムが欧米で拡大する背景について、ツィプリース氏は「社会の発展に取り残され、豊かになるという公約が実現されていないと感じる人がいる」と説明。「政治家は常に事実に即した解決策を提示し、政策を客観的に説明する責務がある」と述べ、政策議論でポピュリズムの根を絶つ必要性を訴えた。

 社民党は支持率でAfDに抜かれるなど国政第2党の地位が危ぶまれている。社民党は党員投票で新政権入りを決めたが、党内には党勢回復のため、早期に大連立参加を打ち切り総選挙に持ち込むべきだとの意見もある。ツィプリース氏は「我々は4年間、人々の暮らしを良くするために選ばれている」と述べ、任期途中での解散総選挙には否定的な見方を示した。

2571チバQ:2018/03/09(金) 22:21:06
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180309-00000125-jij-eurp
独大連立、閣僚出そろう=社民から財務相、外相
3/9(金) 19:12配信 時事通信
 【ベルリン時事】ドイツ第2党の社民党が9日、近く発足する大連立政権の閣僚リストを発表した。

 メルケル首相(63)率いる第1党のキリスト教民主・社会同盟(同盟)は人選を既に公表しており、顔ぶれが出そろった。14日の連邦議会(下院)での首相指名選挙を経て、第4次メルケル政権が正式にスタートする。

 当初連立入りに慎重だった社民党への配慮から、同党には最重要閣僚の財務相や外相など6ポストが連立合意で割り当てられた。財務相兼副首相にはショルツ党首代行(59)が就任する。ショルツ氏はドイツが南欧諸国に強いた財政規律路線について「他国に指図したくない」としており、修正の可能性もある。

 外相には、マース法相(51)が就く。マース氏は内政畑を歩み、外交手腕は未知数だ。

2572チバQ:2018/03/12(月) 19:48:29
https://news.goo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3166974.html
国民戦線から「国民連合」へ 仏極右政党、イメージ一新へ改称提案
08:48AFPBB News

国民戦線から「国民連合」へ 仏極右政党、イメージ一新へ改称提案

フランス北部リールで開かれた極右政党「国民戦線(FN)」の党大会で演説するマリーヌ・ルペン党首(2018年3月11日撮影)。(c)AFP PHOTO / PHILIPPE HUGUEN

(AFPBB News)

【AFP=時事】フランスの極右政党「国民戦線」は11日、北部リールで党大会を開き、マリーヌ・ルペン党首を再任した。ルペン氏は党イメージを改善するため、党名を「国民連合」に変更することを提案した。

 現在の党名は、ルペン氏の父親であるジャンマリ・ルペン氏が1972年に共同で結党して以来使われている。

 改称は党の新たな始まりとともに、人種差別的、反ユダヤ的な発言を繰り返してきたジャンマリ氏の負の遺産との決別を告げるものとなる。

 マリーヌ氏は、国民戦線という名称は「誰も否定できない栄光の歴史」と結び付いているとしながらも、多くのフランス国民にとって「心理的な障壁」になっていると指摘。党が選挙で勝つ上で妨げになっているとの見方を示した。

 マリーヌ氏はエマニュエル・マクロン氏(現大統領)に敗れた昨年5月の大統領選決選投票で1000万票を獲得したものの、得票率は34%と予想を下回った。自身も、選挙戦でミスがあったことを認めている。

 国民戦線は11日、ジャンマリ氏から名誉職も剥奪し、同氏との最後のつながりを切った。2011年に党首に就き、今回3選されたマリーヌ氏との激しい骨肉の権力闘争に終止符が打たれた格好だ。【翻訳編集】AFPBB News

2573チバQ:2018/03/13(火) 21:38:41
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180314k0000m030057000c.html
<ドイツ>メルケル大連立政権14日発足 政権空白が収束
19:52毎日新聞

 【フランクフルト中西啓介】ドイツ連邦議会(下院)は14日、首相選出投票を行う。シュタインマイヤー大統領の提案に基づき、最大会派の中道右派キリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)を率いるメルケル首相が4選される見通し。昨秋から続く戦後最長の政権空白が収束する。第4次メルケル政権は第2党の中道左派・社会民主党との大連立継続だが、連邦議会の議席占有率は56%にとどまり、政権の安定運営が課題となる。

 メルケル氏は12日、社民党のショルツ党首代理とCSUのゼーホーファー党首と政権協定書に署名した。メルケル氏は記者会見で「グローバル化とデジタル化の時代に合わせ、豊かさ実現のあり方を刷新する時だ」と抱負を語った。社民党からはショルツ氏が副首相兼財務相に、マース法相が外相に就任予定。CDUからは3人の女性が入閣するほか、CSUからゼーホーファー氏が内相に就く。

 懸念されるのが保守色が濃いCSUと社民党の対立だ。10月に地元南部バイエルン州の州議会選を控えるCSUは、総選挙で排外的な政党「ドイツのための選択肢」(AfD)に奪われた保守票を取り戻すため、外国人の送還強化を進める方針だが、法相ポストを持つ社民党は強硬な政策には慎重な姿勢で、対立の火種がくすぶる。

 外交では高い発信力で欧州連合(EU)改革を訴えるマクロン仏大統領との協力が焦点。社民党はマクロン氏のユーロ圏共通予算構想や若者の失業対策のための投資を支持。だが、CDU・CSUは健全財政運営の観点から、他国への支援につながる政策には懐疑的だ。

 ショルツ氏は「社民党は健全財政を支持する」と述べ、ショイブレ前財務相(CDU)の政策を堅持する方針を示す。だが、社民党だけでなく野党にも「独経済の利益を南欧などに配分し、EUの結束を強化すべきだ」との声が強い。EUの連帯深化と健全な財政政策の両立が、メルケル氏にとって課題になりそうだ。

2574チバQ:2018/03/14(水) 05:12:58
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180313-00000068-san-eurp
仏「国民戦線」党名変更へ ルペン氏「国民連合」提案 脱極右色でイメージ刷新
3/13(火) 7:55配信 産経新聞
 【パリ=三井美奈】フランスの極右政党「国民戦線」のマリーヌ・ルペン党首は11日、北部リールで行われた党大会で、党名を「国民連合」に変えると提案した。極右色を脱し、党のイメージを刷新して党勢回復を図る狙いがある。

 ルペン党首は演説で、「国民戦線には輝かしい歴史があるが、多くの国民が拒否感を抱いているのも事実。(新党名で)国民結集の意志を示す必要がある」と訴えた。移民受け入れや経済グローバル化に反対する方針は不変だと述べた。

 党大会では、ルペン党首の続投のほか、父親で党創設者のジャンマリ・ルペン氏の名誉党首職廃止が決まった。父ルペン氏は反ユダヤ発言を繰り返して訴追され、父娘の対立が表面化していた。

 ルペン党首は昨年の大統領選第1回投票で、国民戦線候補として過去最多の760万票以上を獲得したが、決選投票でマクロン大統領に大敗した。その後の国民議会(下院)選挙では得票が低迷し、党分裂に追い込まれた。

 新党名は党員投票にかけられた後、正式決定される。

2575チバQ:2018/03/14(水) 05:20:34
http://www.sankei.com/world/news/180313/wor1803130028-n1.html
2018.3.13 21:32

独新政権14日発足 欧州との協調を前面に 閣僚刷新、10人入れ替え

 【ベルリン=宮下日出男】ドイツの第4次メルケル政権が14日発足する。政治安定のため、二大政党が再び手を組むことを迫られた政権は、顔ぶれを変えることで「刷新」を印象づける。一方、緊張を増す国際情勢への対応のため、これまで以上に欧州との協調重視を前面に打ち出した。

 メルケル首相の保守系、キリスト教民主・社会同盟と中道左派、社会民主党は12日、連立協定に正式署名した。14日は連邦議会(下院)でメルケル氏が首相に選出された後、シュタインマイヤー大統領が任命するなど、政権発足の手続きが行われる。

 メルケル氏は12日の記者会見で「やっと仕事を始めるときだ。仕事は多いが、私は楽観的だ」と述べた。社民党から副首相兼財務相に就任するショルツ臨時党首は「建設的に協力する」と語った。

 新政権はメルケル氏と閣僚15人で前政権と同数の計16人で構成。同盟が首相を含む10ポスト、社民党が6ポストを占める。前政権から閣僚10人を入れ替え、平均年齢は前政権発足当時より約3歳若い51・2歳。女性は1人増えて7人。

 前政権との違いを最も示すのは財務相の交代。ギリシャ債務危機への対応など財政規律への厳格さで知られた同盟のショイブレ氏が過去8年、担ってきたが、ショルツ氏は「どうすべきかを他の欧州諸国に指示はしたくない」と述べたこともあり、ユーロ圏政策での変化を予想する声もある。

 内相は移民・難民流入の玄関口となった南部バイエルン州のゼーホーファー州首相が就任。メルケル氏の寛容政策を批判し、厳格な対応を唱えてきた。外交・安全保障では同盟のフォンデアライエン国防相がとどまる一方、外相は社民党重鎮のガブリエル氏が退き、マース法相が横滑りする。

 昨年9月の総選挙後続いた政治空白の間、トランプ米政権が鉄鋼などの輸入制限を決めたことで「貿易戦争」の不安が強まり、シリアの人道状況も悪化が懸念されるなど、国際情勢は不穏さを増す。中露の台頭への対応も課題に上る。

 連立協定は「欧州の新たな出発」をうたい、欧州連合(EU)への一段の貢献を強調。メルケル氏は12日、「ドイツだけで課題は解決できず、価値を共有し、一緒に行動する欧州が必要」と述べ、ショルツ氏も「世界が困難になるなか、EUの一段の発展が最大の目標の一つだ」と訴えた。

2576チバQ:2018/03/14(水) 05:21:45
http://www.sankei.com/world/news/180313/wor1803130014-n1.html
2018.3.13 10:45

レンツィ前首相、イタリア与党党首を辞任 暫定党首は下野の意向
 4日に実施されたイタリア総選挙で惨敗した与党民主党のレンツィ前首相は12日、党の書記長(党首)を辞任した。党役員会で決定した。暫定党首に就いた副書記長のマルティーナ氏は連立交渉には加わらず野党に転じる意向を示した。ANSA通信が報じた。

 レンツィ氏は5日の記者会見で選挙での敗北を認め辞意を表明。当初は新政権発足までは続投するとしていたが、党内で早期辞職を求める声が高まっていた。

 マルティーナ氏は12日、単独政党としては最多議席を獲得した新興組織「五つ星運動」と、前回から躍進した右派政党「同盟」に対して、政権樹立に向けた責任を果たすよう求めた。総選挙ではいずれの勢力も過半数に届かず、多数派形成に向けた綱引きが始まっている。(共同)

2577チバQ:2018/03/14(水) 20:59:34
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1803140039.html
米ペンシルベニア州補選が大接戦 トランプ氏テコ入れも…鉄鋼輸入関税の効果は「限定的」
19:19産経新聞

米ペンシルベニア州補選が大接戦 トランプ氏テコ入れも…鉄鋼輸入関税の効果は「限定的」

14日未明、ペンシルベニア州キャノンズバーグのホテルで支持者に挨拶する連邦下院ペンシルベニア州第18選挙区補選の民主党候補、コナー・ラム氏(加納宏幸撮影)

(産経新聞)

 【キャノンズバーグ=加納宏幸】米東部ペンシルベニア州ピッツバーグ郊外で13日、連邦下院第18選挙区補選の投開票が実施された。共和党議員の辞職に伴う補選では、トランプ大統領が支援する同党のリック・サコーン同州下院議員(60)と民主党のコナー・ラム元連邦検事補(33)が大接戦となった。トランプ氏が2回、現地に入りながら苦戦を強いられたことで、共和党は11月の中間選挙に課題を残した。

 CNNテレビによると、ほぼ開票は終わり、ラム氏11万3111票、サコーン氏11万2532票で579票差だが、14日に不在者投票の集計が終わるまでは勝者が決まらない僅差だ。それでも、ラム氏は同日未明、ピッツバーグ郊外キャノンズバーグのホテルで開いた集会で「思ったよりも時間はかかったが、私たちは成し遂げた」と“勝利”を宣言した。

 第18選挙区があるペンシルベニア州西部は鉄鋼業などが衰退した「ラストベルト」(さびついた工業地帯)だ。トランプ政権は今月、米国に輸入される鉄鋼に25%の関税を課す方針を表明しており、白人中間層をつなぎ留められるかも補選の焦点だった。2016年大統領選ではトランプ氏が同選挙区で民主党のクリントン元国務長官を約20ポイント上回る得票をしており、当初はサコーン氏が有利と予想されていた。

 ラム氏の集会には鉄鋼労組関係者が目立った。1983年に鉄鋼メーカーの職を失ったロバート・スペショクさん(70)は「トランプ氏が補選の1週間前に輸入関税を命じたのは政治的だ」と批判した。

 一方、投票所でサコーン氏に一票を投じた看護師のケン・ガンサーさん(49)は鉄鋼輸入関税を「成長を後押しする良いアイデアだ」と評価していたが、ラム陣営関係者は「地域で関税が雇用につながると考えるのは少数で、『経済大衆迎合主義』の影響は限定的だ」と解説した。

 実際、補選前にモンマス大が選挙区で実施した世論調査では、有権者の96%が投票行動に影響しないと答えた。地域経済のプラスになると答えたのは43%だったが、逆に損失になると答えた人も36%いた。

 ラストベルトや南部の白人中間層はトランプ氏が大統領選で勝利する原動力となった。しかし、共和党は昨年12月の南部アラバマ州での連邦上院補選で敗れた。トランプ氏はアラバマの敗戦を重くみて今回の補選にテコ入れした。

2578チバQ:2018/03/14(水) 20:59:49
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1803140039.html
米ペンシルベニア州補選が大接戦 トランプ氏テコ入れも…鉄鋼輸入関税の効果は「限定的」
19:19産経新聞

米ペンシルベニア州補選が大接戦 トランプ氏テコ入れも…鉄鋼輸入関税の効果は「限定的」

14日未明、ペンシルベニア州キャノンズバーグのホテルで支持者に挨拶する連邦下院ペンシルベニア州第18選挙区補選の民主党候補、コナー・ラム氏(加納宏幸撮影)

(産経新聞)

 【キャノンズバーグ=加納宏幸】米東部ペンシルベニア州ピッツバーグ郊外で13日、連邦下院第18選挙区補選の投開票が実施された。共和党議員の辞職に伴う補選では、トランプ大統領が支援する同党のリック・サコーン同州下院議員(60)と民主党のコナー・ラム元連邦検事補(33)が大接戦となった。トランプ氏が2回、現地に入りながら苦戦を強いられたことで、共和党は11月の中間選挙に課題を残した。

 CNNテレビによると、ほぼ開票は終わり、ラム氏11万3111票、サコーン氏11万2532票で579票差だが、14日に不在者投票の集計が終わるまでは勝者が決まらない僅差だ。それでも、ラム氏は同日未明、ピッツバーグ郊外キャノンズバーグのホテルで開いた集会で「思ったよりも時間はかかったが、私たちは成し遂げた」と“勝利”を宣言した。

 第18選挙区があるペンシルベニア州西部は鉄鋼業などが衰退した「ラストベルト」(さびついた工業地帯)だ。トランプ政権は今月、米国に輸入される鉄鋼に25%の関税を課す方針を表明しており、白人中間層をつなぎ留められるかも補選の焦点だった。2016年大統領選ではトランプ氏が同選挙区で民主党のクリントン元国務長官を約20ポイント上回る得票をしており、当初はサコーン氏が有利と予想されていた。

 ラム氏の集会には鉄鋼労組関係者が目立った。1983年に鉄鋼メーカーの職を失ったロバート・スペショクさん(70)は「トランプ氏が補選の1週間前に輸入関税を命じたのは政治的だ」と批判した。

 一方、投票所でサコーン氏に一票を投じた看護師のケン・ガンサーさん(49)は鉄鋼輸入関税を「成長を後押しする良いアイデアだ」と評価していたが、ラム陣営関係者は「地域で関税が雇用につながると考えるのは少数で、『経済大衆迎合主義』の影響は限定的だ」と解説した。

 実際、補選前にモンマス大が選挙区で実施した世論調査では、有権者の96%が投票行動に影響しないと答えた。地域経済のプラスになると答えたのは43%だったが、逆に損失になると答えた人も36%いた。

 ラストベルトや南部の白人中間層はトランプ氏が大統領選で勝利する原動力となった。しかし、共和党は昨年12月の南部アラバマ州での連邦上院補選で敗れた。トランプ氏はアラバマの敗戦を重くみて今回の補選にテコ入れした。

2579チバQ:2018/03/15(木) 19:55:50
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018031500309&g=int
スロバキア首相が辞意=記者殺害事件受け抗議拡大
指定暴力団


14日、ブラチスラバで記者会見し、辞意を表明するスロバキアのフィツォ首相(EPA=時事)

 【ベルリン時事】スロバキアのフィツォ首相(53)は14日、キスカ大統領に辞意を伝えたことを明らかにした。同国では政界の汚職を追及していた記者(27)の殺害事件を受け政権批判が強まっており、圧力に抗し切れなくなったとみられる。AFP通信などが伝えた。
 ただ、辞任の条件として自身が所属する与党からの後継者選出と前倒し総選挙の回避を挙げており、世論の怒りが収まるかは不透明だ。
 殺害されたのは、ヤン・クツィアク記者と婚約者。先月末、首都ブラチスラバ近郊の自宅で遺体で発見された。クツィアク氏はスロバキアの政界とイタリアのマフィアのつながりを追及していた。クツィアク氏が執筆中だった記事の内容が事件後明らかになると、政権への怒りが噴出し、各地で数万人規模の抗議行動が発生。今月12日には内相が辞任に追い込まれた。(2018/03/15-07:54)

2580チバQ:2018/03/20(火) 20:02:58
https://news.goo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3168125.html
サルコジ仏元大統領、リビア絡みの選挙資金援助疑惑で聴取へ
18:03AFPBB News

サルコジ仏元大統領、リビア絡みの選挙資金援助疑惑で聴取へ

フランスの首都パリで、共和党の党大会に出席したニコラ・サルコジ氏(2016年2月14日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / LIONEL BONAVENTURE

(AFPBB News)

【AFP=時事】(更新)フランスのニコラ・サルコジ元大統領が20日、2007年の大統領選でリビア絡みの資金援助を受けた疑惑に関連し、事情聴取のため警察に留置された。関係筋がAFPに明らかにした。

 疑惑をめぐっては2016年11月、ある実業家が、リビアのかつての最高指導者、故ムアマル・カダフィ大佐から、サルコジ氏が大統領選に初出馬した際の援助資金として現金の詰まったスーツケース3個を受け取り届けたと認めたことをきっかけに、捜査が強化された。ただサルコジ氏はこれまで聴取のための出頭要請に応じていなかった。【翻訳編集】AFPBB News

2581チバQ:2018/03/20(火) 20:21:58
https://news.goo.ne.jp/article/newsweek/world/newsweek-E209927.html
「五つ星運動」が躍進でも、イタリアは再選挙に突入?
03月17日 15:30ニューズウィーク日本版

<イタリア総選挙で「五つ星運動」は上下院の第1党になったが、過半数には届かず連立交渉の行方は不透明に>

3月4日に実施されたイタリアの総選挙では、予想どおり「五つ星運動」が大躍進し、単独政党としては上下院で第1党となった。

政党グループでは、ベルルスコーニ元首相率いる中道右派連合が上下院の最大勢力となったが、五つ星と同様、過半数には届かなかった。そのため過半数議席を握る政党がない「ハングパーラメント」(宙づり議会)状態となり、連立政権樹立に向けた交渉が行われる。

中道右派連合内では、反EUを掲げる極右の「同盟(旧・北部同盟)」が、ベルルスコーニの「フォルツァ・イタリア」を抑えて得票率でトップに立った。中道右派連合を軸にして連立政権が発足すれば、同盟のサルビニ党首が首相に就任する見込みだ。サルビニは「イタリア第一主義」を叫び、政権を取ったら毎年10万人の難民を国外退去させると豪語してきた。

レンツィ前首相率いる与党・民主党を中心とする中道左派連合は敗北を喫し、レンツィはその責任を取って党首の座を降りると記者会見で述べた。

五つ星は09年にお笑い芸人のベッペ・グリッロと、起業家でウェブ戦略担当のジャンロベルト・カサレッジオが結成。17年9月に党首に就任した31歳のルイジ・ディマイオの下で保守・リベラル双方の政策を取り入れ、幅広い支持を獲得している。

今回の選挙の主要な争点は、難民の大量流入と経済の低迷、深刻な失業に対する処方箋だ。既成政党に失望した有権者は、こうした問題を一気に解決する「荒療治」に期待し、極右やポピュリズム政党に票を投じた。

イタリアには過去4年間に60万人前後の難民が流入。イタリアだけが重荷を背負わされているという不満から、有権者はEU各国に難民受け入れ枠を割り振る五つ星案を支持した。ディマイオはイタリア海軍が地中海で行っている難民の救助活動を「海運タクシー・サービス」と呼び、中止を呼び掛けてきた。

危機感を募らせるEU

一方で、五つ星は労働者の権利の保護・拡大を主要な政策に掲げ、労働者の経営参加や労働時間の短縮を打ち出している。現政権が進めてきた労働市場・年金改革を見直し、退職年齢を引き下げ、労働者を解雇しにくくすることも公約に入れてきた。

さらに、2050年までに段階的に化石燃料の使用ゼロを目指すほか、月額780ユーロ(約10万円)のベーシックインカムの導入も約束。外交ではロシアとの関係改善を掲げている。



今回の選挙結果に危機感を募らせているのはEU幹部だ。選挙戦でEU寄りの姿勢を打ち出したのはレンツィ率いる中道左派連合のみ。伝統的にEUの統合深化を目指してきた中道左派勢力がオランダ、フランス、スペインに続き、イタリアでも敗れたことは注目に値すると、米シンクタンクの大西洋協議会のイタリア政治専門家、バート・オースターベルドは指摘する。

極右の同盟と同様、五つ星も反EUを掲げてきた。ただ、オースターベルドによると、「投票日が近づくにつれ、(対EUでは)より穏健な姿勢を打ち出すようになった」という。

連立政権の枠組みは今のところ不明だ。交渉が決裂すれば、再選挙が行われることになる。オースターベルドはその確率を「50%以上」とみる。「五つ星と同盟が組めば安定多数になるが、この2党は主要な政策では水と油のように違う」

かといって宙づり議会では何一つ決まらない。イタリア政界の混迷は当分続きそうだ。

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[2018.3.20号掲載]
デービッド・ブレナン

2582チバQ:2018/03/22(木) 10:15:04
http://www.afpbb.com/articles/-/3168271
サルコジ仏元大統領、汚職疑惑で訴追 リビア大佐から選挙資金調達か
2018年3月22日 7:14 発信地:パリ/フランス
【3月22日 AFP】フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)元大統領(63)が21日、2007年の大統領選挙出馬を前に、リビアの独裁者だった故ムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐から最大5000万ユーロ(約65億円)を受け取った疑いにより、汚職容疑で訴追された。司法筋がAFPに明らかにした。

 同筋によれば、サルコジ氏は2日間の事情聴取を受けた後に釈放されたが、汚職、違法な選挙資金調達、リビアからの公金の隠匿の容疑で訴追された。

 サルコジ氏にとって、今回の訴追は過去最も深刻な内容。

 サルコジ氏は不正を繰り返し否定し、北大西洋条約機構(NATO)が2011年に行ったカダフィ政権への軍事介入を同氏が推進した事実は、カダフィ大佐の影響下になかった証しだと主張している。NATOの軍事介入は、カダフィ大佐の放逐と殺害につながった。

 サルコジ氏は昨年の大統領選で政界復帰を試み失敗している。(c)AFP

2583チバQ:2018/03/22(木) 20:12:20
https://news.goo.ne.jp/article/mainichi/world/mainichi-20180322k0000e030218000c.html
<フランス>サルコジ氏本格捜査へ リビアから不正資金疑惑
11:25毎日新聞

 【パリ賀有勇】フランス司法当局は21日、サルコジ元大統領(63)が勝利した2007年の仏大統領選前にリビアの最高指導者だった故カダフィ大佐側から巨額の選挙資金を違法に受け取っていた疑惑を巡り、刑事裁判の開始も視野に元大統領に対する本格捜査の開始を決定した。仏メディアが一斉に報じた。

 サルコジ氏は06年11月〜07年初頭、カダフィ氏側から3回にわけ現金計500万ユーロ(約6億5000万円)の選挙資金を提供された疑惑が12年に仏メディアの報道で浮上。サルコジ氏は疑惑を一貫して否定してきた。

 フランスでは、外国の政府や法人からの政治献金は禁止されている。仏当局は13年から捜査を続け、今月20日からサルコジ氏の身柄を一時拘束して事情を聴いていた。

 ロイター通信によると、サルコジ氏はリビア政府の公金を選挙資金として違法に受け取ったり、収賄や横領に関わったりした疑いがかけられている。今後、予審判事が捜査を進め、刑事裁判を開始するかどうか判断する。

 サルコジ氏は、敗北した12年大統領選を巡る別の選挙資金の不正疑惑で刑事裁判の開始が決まっているが、不服を申し立てていた。

 サルコジ氏は07〜12年に大統領を務め、11年には国連安保理決議に基づき米英などとリビア内戦に軍事介入して反体制派を支持した。カダフィ氏は同年10月、反体制派とされる民兵に拘束され死亡した。

2584チバQ:2018/03/23(金) 17:08:11
http://www.sankei.com/world/news/180323/wor1803230010-n1.html
2018.3.23 08:10

サルコジ仏元大統領吠える テレビでリビア献金疑惑に反論
 【パリ=三井美奈】リビアの故カダフィ大佐から違法献金を受けた容疑で司法捜査の対象となったフランスのサルコジ元大統領が22日、民放テレビTF1に出演し、「私は怒りを感じている。私は国民の信頼を裏切ったことはない」と述べ、疑惑を全面否定した。

 サルコジ氏は25分間、インタビューに答えた。この疑惑では、カダフィ政権に近い実業家がメディアで、2007年の仏大統領選を前に「現金入りのスーツケースを3度、パリに運んだ」と証言していたが、サルコジ氏は「恥ずべきウソ。彼はペテン師だ」と反論した。疑惑には確たる証拠はないと主張し、「名誉を勝ち取ってみせる」と無実の立証に自信を示した。

 サルコジ氏は21日、予審判事による正式捜査の対象となった。容疑者として司法当局の監視下にある。

2585チバQ:2018/03/23(金) 19:50:28
https://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/world/20180323-567-OYT1T50075.html
公務員「12万人削減」に抗議、パリ5万人デモ
12:32読売新聞

 【パリ=作田総輝】フランス各地で22日、マクロン政権の公務員改革などに抗議する大規模なストライキやデモが行われた。

 国鉄労組なども加わり、公共交通機関の運休が相次いだ。

 AFP通信によると、パリ中心部では約5万人がデモに参加した。国内の主要都市を結ぶ高速鉄道の半数以上が運行を取りやめたほか、大手航空会社エールフランスでも一部の便が運休した。学校や託児所の一部も閉鎖された。

 マクロン大統領は財政赤字の削減を進めるため、任期の5年間で公務員を約12万人削減すると表明している。国鉄に対しては、職員に認められている特別な有給休暇などの優遇措置を段階的に廃止する方針だ。

 ただ、こうした改革には根強い反発がある。国鉄は徹底抗戦の構えで、4月からの3か月で計36日間のストを計画している。

2586とはずがたり:2018/03/24(土) 10:52:04
カタルーニャ州新首相候補も拘束
独立問題、テルリュ氏ら5人
https://this.kiji.is/350088082618254433
2018/3/24 10:27

 【パリ共同】スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立問題で、マドリードの司法当局は23日、州議会の保守系独立派が州首相候補に擁立したテルリュ前州政府報道官ら政治家5人を反逆などの容疑で拘束した。一方、外国に滞在するプチデモン前州首相ら6人を同様の容疑で改めて国際手配した。地元メディアが伝えた。

 テルリュ氏は22日の州議会で実施された議員投票では、極左系独立派の造反により過半数の支持を得られなかった。しかし議会は24日に再投票を予定しており、拘束されたことで投票実施は不可能となった。独立派内の支持勢力は反発を強めるとみられる。

2587とはずがたり:2018/03/25(日) 20:22:23

カタルーニャ前州首相をドイツで拘束
https://this.kiji.is/350597941217625185
2018/3/25 20:10
c一般社団法人共同通信社

 【パリ共同】スペインからの報道によると、反逆容疑などで国際手配されていたカタルーニャ自治州のプチデモン前州首相が25日、ドイツで捜査当局に身柄を拘束された。

2588チバQ:2018/03/25(日) 23:29:13
https://news.goo.ne.jp/article/nhknews/world/nhknews-10011377921_20180325.html
イタリア議会 EU懐疑派が下院議長に
04:49NHKニュース&スポーツ

今月、議会選挙が行われたイタリアで、連立協議の鍵となる議会下院の議長のポストをEU=ヨーロッパ連合に懐疑的な立場をとる新興政党が獲得し、近く始まる見通しの連立協議の行方が注目されます。

今月4日に行われたイタリアの議会選挙では、反EUを掲げる右派政党の「同盟」や、EUに懐疑的な立場を取る新興政党の「五つ星運動」が躍進しましたが、いずれの政党も過半数の議席を獲得できず、新政権の発足に向けた連立協議が行われることになっています。

協議を進める上で鍵となる上下両院の議長を選ぶ投票が23日行われましたが決まらず、24日、改めて投票が行われた結果、ともに議長が選出され、このうち下院では「五つ星運動」が初めて議長のポストを獲得しました。

議長の選出が遅れれば、政治の空白が長期化する懸念も出ていただけに、各党が混乱を避けるため、調整を急いだ結果だとみられていて、地元メディアは、「五つ星運動」が「同盟」の協力を取り付けたなどと伝えています。

連立協議は早ければ、来月上旬にも始まる見通しですが、五つ星運動と同盟は経済政策などで大きな隔たりがあることから、協議の難航も予想されていて、EUに懐疑的な政権が発足するのかどうか、今後の協議の行方が注目されます。

2589チバQ:2018/03/26(月) 00:04:45
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180325-00000067-jij-eurp
カタルーニャ前首相、独で拘束=スペイン送還の是非判断へ
3/25(日) 20:26配信 時事通信
 【パリ、ベルリン時事】スペイン東部カタルーニャ自治州のプチデモン前州政府首相が25日、ドイツのデンマーク国境付近で身柄を拘束された。

 プチデモン氏の弁護人がツイッターで明らかにした。ドイツ当局は今後、スペイン送還の是非について判断するための手続きに入る。

 スペイン最高裁は、独立運動を行った前首相らに対する国家反逆罪などでの「欧州逮捕状」をいったん取り下げたが、23日に再発付。ドイツ警察はこの逮捕状に基づいて身柄を拘束した。

 ドイツ検察当局はDPA通信に「前首相は警察に拘束されている」と認めた。プチデモン氏はスペインの裁判で有罪判決を受けた場合、最高で25年の禁錮刑に処される可能性がある。

 プチデモン氏は州独立の是非を問う昨年10月の住民投票後、スペイン当局から訴追されベルギーに逃亡。先週、フィンランドの議員に招かれて同国を訪問していた。プチデモン氏の弁護人によると、ベルギーに戻る途中で拘束された。

 プチデモン氏率いるカタルーニャ自治州の独立派与党は、昨年末の州議会選で勝利した。しかしスペイン中央政府がプチデモン氏の首相再選に反対し、同氏は首相続投を断念。後任選びは候補者の身柄拘束などで難航し、首相は不在のままとなっている。

2590チバQ:2018/03/26(月) 20:49:46
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180326-00000023-jij_afp-int
カタルーニャ前首相拘束で大規模デモ、衝突で80人超負傷
3/26(月) 13:52配信 AFP=時事
カタルーニャ前首相拘束で大規模デモ、衝突で80人超負傷
スペイン北東部カタルーニャ州の州都バルセロナで行われた独立支持派の抗議デモで、放火され炎上する大型ごみ箱(2018年3月25日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州各地では25日、カルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)前首相の身柄拘束に抗議する独立派の大規模デモが行われ、警察隊との衝突で80人以上が負傷した。


 スペイン当局から訴追され国際手配されていたプチデモン氏は同日、デンマークから車でドイツ入りしたところで独警察に身柄を拘束された。

 これを受け、州都バルセロナではスペイン政府の出先機関を目指すデモ隊とカタルーニャ州警察の機動隊が衝突。デモ隊が大型ごみ箱を盾に警官隊に突進したり、ガラス瓶や缶、卵を投げつけたりしたのに対し、警官隊は上空への威嚇発砲やデモ参加者を警棒で殴打するなどしてデモの行く手を阻んだ。

 救急当局によると、この衝突で警察官13人を含む79人が負傷した。多くが打撲だという。

 このほかバルセロナの西方約150キロに位置するリェイダ(Lleida)で7人、南部タラゴナ(Tarragona)でも1人がデモ参加中に負傷した。【翻訳編集】 AFPBB News

2591チバQ:2018/03/26(月) 20:51:19
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180326-00000031-jij_afp-int
仏極左議員候補、「英雄」警官の死喜ぶ投稿で逮捕
3/26(月) 18:43配信 AFP=時事
仏極左議員候補、「英雄」警官の死喜ぶ投稿で逮捕
フランス南部で起きた銃撃・立てこもり事件で、人質の身代わりとなり死亡した警察官アルノー・ベルトラム氏が勤務していたカルカソンヌの国家憲兵隊支部前にささげられた追悼の花束や写真(2018年3月25日撮影)。【翻訳編集】 AFPBB News
【AFP=時事】フランス警察は25日、同国南部で発生した銃撃・立てこもり事件で人質の身代わりになった警察官について、その死を喜ぶようなコメントをツイッター(Twitter)に投稿した極左政党の国会議員候補を逮捕した。

 同国北西部ディーブシュルメール(Dives-sur-Mer)の自宅で同日逮捕されたのは、ステファヌ・プシエ(Stephane Poussier)容疑者。プシエ容疑者は、23日の事件後に亡くなったアルノー・ベルトラム(Arnaud Beltrame)中佐について、その死を喜ぶ投稿をツイッター上で2回行っていた。

 プシエ容疑者は、「警察官が撃たれるたびに…私は友人のレミ・フレス(Remi Fraisse)を思い出す」と書き、2014年にダム建設への抗議デモで、警察が放ったスタングレネード(威嚇用手投げ弾)によって死亡した環境保護活動家の名に言及。「しかも今回は中佐だったとは、素晴らしい! 加えて、(エマニュエル・)マクロン(Emmanuel Macron)大統領への投票者が1人減ったことになる」とツイートした。

 プシエ容疑者のコメントは激しい非難を呼び、同容疑者のツイッターアカウントは閉鎖された。地元のダビド・パマール(David Pamart)検察官がAFPに明かしたところによると、プシエ容疑者はテロ行為を正当化した容疑で逮捕されたという。

 有罪と認められれば、最高で禁錮7年と10万ユーロ(約1300万円)の罰金が言い渡される可能性がある。

 ベルトラム氏は23日、同日の一連の襲撃で既に3人を殺害していたラドゥアヌ・ラクディム(Radouane Lakdim)容疑者の人間の盾にされていた女性の身代わりになることを自ら申し出。その際に銃で撃たれた上、刃物で刺されたけがが原因で死亡した。

 マクロン大統領は、ベルトラム氏が「英雄となって逝った」と称賛。同氏に対しては、国を挙げての追悼式典が予定されている。

 プシエ容疑者は昨年の総選挙で、極左のジャンリュック・メランション(Jean-Luc Melenchon)氏が創設した政党「不屈のフランス(France Insoumise)」から議員に立候補し、落選していた。【翻訳編集】 AFPBB News

2592とはずがたり:2018/03/27(火) 13:42:38
バルセロナで独立派が抗議行動 プッチダモン氏拘束で
https://www.asahi.com/articles/ASL3V3103L3VUHBI00H.html?iref=comtop_list_int_n01
パリ=青田秀樹2018年3月26日10時37分

 スペインからの独立運動が続く同国カタルーニャ自治州のプッチダモン前州首相がドイツで身柄を拘束された25日、州都バルセロナで独立派の市民による抗議行動があり、警官隊との衝突などで多数のけが人が出た。同氏には、違法な独立運動を進めたとして反乱罪の容疑がかけられており、身柄がスペイン側に引き渡されることになれば、独立派が不満を強めるのは確実だ。

カタルーニャ州前首相が身柄拘束 独立運動で反乱罪容疑
 AFP通信によると、バルセロナ中心部での抗議行動には、独立のシンボル旗をまとった市民ら数千人が参加。ゴミ箱に火を放ったり、瓶やカンを投げたりし、一部では、警備の警官隊ともみ合いになった。警官を含む79人が負傷したという。独立派のトゥレン州議会議長は「これまで通り、暴力ではない方法で行動しよう」と呼びかけた。

 プッチダモン氏は、逮捕を逃れるためベルギーに滞在しており、25日に拘束されたのは、訪問先のフィンランドからの帰途に、デンマークから車でドイツに入国したところだったという。ドイツ当局は26日から同氏側に事情を聴くなどして、今後の対応を決める見通しだ。

 スペインの司法当局は23日、プッチダモン氏をはじめ元州政府幹部らの容疑を固めたと発表し、いったん取り下げていた国際逮捕状を再び取り、訴追に向けて強い姿勢を示していた。(パリ=青田秀樹)

2593チバQ:2018/03/27(火) 18:36:17
http://www.sankei.com/world/news/180323/wor1803230024-n1.html
2018.3.23 18:08

カタルーニャ州首相、また選出できず 左派が造反、独立派に足並み乱れ
【パリ=三井美奈】スペイン東部カタルーニャ自治州議会は22日、州政府の前報道官で独立派のジョディ・テルリュ議員の首相就任をめぐって信任投票を行った。独立派の一部が棄権に回り、賛成が過半数に至らず否決された。

 テルリュ氏はプチデモン前州首相と同じ保守系の政党連合に所属。採決では独立派のうち強硬左派「人民連合(CUP)」が造反し、議員定数135のうち、賛成は64票だった。昨年12月の州議会選で、独立系は過半数の計70議席を獲得したが、足並みの乱れが浮き彫りになった。

 前州首相はベルギー逃亡中で、再任断念を表明。テルリュ氏は独立派で浮上した3人目の候補だった。

2594チバQ:2018/03/27(火) 20:04:50
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180327-00000077-mai-int
<独・裁判所>前カタルーニャ州首相の勾留を許可
3/27(火) 18:56配信 毎日新聞
 【パリ賀有勇、ベルリン中西啓介】スペイン北東部カタルーニャ自治州の独立問題を巡り、ドイツで拘束されたプチデモン前州首相について、独北部ノイミュンスターの裁判所は26日、勾留を許可した。今後、スペイン当局に身柄の引き渡しが行われれば、独立派は「けん引役」を失うことになり、昨年12月の州議会選後に難航している新州政権の樹立が完全に行き詰まる可能性がある。

 国家への反逆や公金横領の罪で起訴されたプチデモン氏は25日、スペイン司法当局が発行した「欧州逮捕状」(EAW)に基づき、独国内で拘束された。EAWによる拘束では、拘束後60日以内に発行国に引き渡すか決定することになっており、来週以降、ドイツの上級裁判所が身柄の引き渡しの可否を判断する見通し。

 州議会が昨年10月、スペインからの同自治州の「独立宣言」を採択したが、これを認めないスペイン中央政府はプチデモン氏を解任し、州議会を解散した。プチデモン氏は欧州連合(EU)本部のあるベルギー・ブリュッセルに逃れた後、欧州各地で独立運動の「正当性」を発信してきた。

 スペインメディアは、独立問題の沈静化を図りたいスペイン政府が身柄の引き渡しを視野に「関係がより密接で、刑法に類似性のあるドイツ」(エルパイス紙)の協力を得て、プチデモン氏の拘束に動いたとみている。

 独立運動を主導してきたプチデモン氏の拘束は、ただでさえ新州政権づくりが難航している独立派にとっては打撃となる。

 これまで州議会議長が新首相候補に指名した、プチデモン氏と勾留が続く独立派の市民団体元代表は、首相指名に必要な議会への出席が困難で首相就任を断念。3人目の首相候補だったトゥルイ前州政府報道官は、22日の信任投票で独立強硬派の「人民連合」(CUP、保有議席数4)が棄権したため不信任となった。

 今後、5月22日までに新首相が選出されなければ規定により再選挙となる。独立派は定数135の70議席を占めるにとどまるが、再選挙で過半数に届かなければ独立機運が一気にしぼみかねず、再選挙は避けたいのが本音だ。だが、州首相候補にプチデモン氏を推してきたCUPは、再選挙を避けるための「現実路線」の候補者は容認しないとみられ、新政権の樹立は暗礁に乗り上げる可能性がある。

2595チバQ:2018/04/03(火) 16:26:27
https://mainichi.jp/articles/20180403/ddm/007/030/065000c
イタリア
連立へ駆け引き激化 あすから協議開始 躍進「五つ星運動」と「同盟」を軸に
毎日新聞2018年4月3日 東京朝刊
 【パリ賀有勇】いずれの勢力も単独過半数に届かなかったイタリア総選挙(3月4日投開票)の結果を受け、首相候補を指名するマッタレッラ大統領は4日から各政党の代表との協議を開始する。躍進した新興政治団体「五つ星運動」と反欧州連合(EU)を掲げる「同盟」(旧・北部同盟)を軸に、連立に向けた各勢力の駆け引きが激化しており、政権発足には時間を要するとみられている。

 総選挙の得票率は、中道右派連合が約37%でトップとなったが、内訳では反EUや反移民を掲げる「同盟」が約17%で、連合を主導したベルルスコーニ元首相(81)が率いる「フォルツァ・イタリア(FI)」を抜いた。「五つ星」は約33%で単独政党としては上下両院で最多議席を獲得。惨敗を喫した中道左派連合を率いた与党・民主党は、新政権の樹立を待たずにレンツィ前首相(43)が党書記長(党首)を辞任。連立に加わらず下野する可能性がある。

 3月24日に初招集された議会では、上院はFI、下院は「五つ星」がそれぞれ議長ポストを獲得した。右派連合内で議席数でFIを上回る「同盟」が、新政権の要職を得る代わりにFIに議長ポストを譲った形だが、議長選出を巡っては足並みの乱れも表面化した。

 「同盟」のサルビーニ書記長は有権者への「裏切り行為」として否定するが、「五つ星」が「同盟」とだけ組むパターンも取りざたされる。EUや市場が最も警戒するシナリオだ。

 両党ともEUに対して批判的なうえ、「五つ星」が実施を目指す多額の公的資金が必要とされる貧困層対策に「同盟」が一定の理解を示しているためだ。

 マッタレッラ大統領は今後、各政党の代表との協議を経て、多数派形成ができそうな人物を首相候補に指名し、組閣を委任する。新政権は上下両院の信任を受ける必要がある。

2596チバQ:2018/04/03(火) 16:47:45
https://mainichi.jp/articles/20180331/ddm/007/030/093000c
英国
EU離脱まで1年 世論、今も二分 メイ首相、支持拡大に躍起
毎日新聞2018年3月31日 東京朝刊
 【ロンドン矢野純一】英国が欧州連合(EU)から正式離脱するまで残り1年となった29日、メイ英首相は「法や国境、資金のコントロールを(EUから)取り戻し、英国は力強く発展する」との声明を発表した。離脱を決めた2016年6月の国民投票後、世論は今も離脱派と残留派に二分され、2度目の国民投票を求める声も出る中、改めて離脱方針への支持を訴えた。

 メイ氏はこの日、英連合王国を形成するスコットランド、ウェールズ、英領北アイルランドを訪問。農家や地元企業の従業員らとの対話で「離脱を決めた国民投票でどちらに投票したとしても、英国は結束し離脱の好機をつかむ」と強調した。

 16年の国民投票では、離脱支持派は51・9%で、残留支持派をわずか3・8ポイント上回った。その後も双方の支持率は拮抗(きっこう)しており、世論調査会社「YouGov」が今月26〜27日に行った調査では、離脱支持は42%で、残留支持の45%を下回った。

 一方、EUとの離脱交渉では今年10月をメドに離脱協定案をまとめる。この段階で協定案を支持するかを改めて国民投票で問う案について、YouGovの調査では36%が支持、42%が反対だったが、1年前に比べ支持が5ポイント増えた。

 保守党のメージャー元首相や労働党のブレア元首相のほか、英国に拠点を構える世界的な投資家ジョージ・ソロス氏も残留派の立場から国民投票の実施を支持しており、国民にも支持が広がりつつある。

 英・EUは双方の議会で批准の手続きを経て、英国は来年3月29日に正式に離脱する。20年12月末までの移行期間中、英国はEUと従来通り関税なしの貿易ができるが、この間にEUとの自由貿易協定(FTA)がまとまらなければ、双方の貿易に関税が課せられ、経済が混乱する恐れもある。

「ガリレオ」運用、焦点
 【ブリュッセル八田浩輔】英国の欧州連合(EU)離脱交渉で、EUが事業費を拠出する衛星測位システム「ガリレオ」が焦点に浮上している。「欧州版GPS」とも呼ばれるガリレオの運用を巡り、EU側は2019年3月末の離脱後は英国の利用制限を検討しており、安全保障分野での協力や英航空宇宙産業への影響が懸念されている。

 米国防総省が運用するGPSは位置情報やカーナビゲーションなどにも使用されているが、本来は軍事用途に開発された。

 ガリレオはGPSへの依存度を下げる民生システムとしてEU予算で整備が進み、16年12月から試験運用を開始。欧州宇宙機関(ESA)が管理し、欧州での航空管制や車両の運行管理への利用や世界規模の商業利用を見込み、20年の本格運用を目指す。これまでの事業費100億ユーロ(約1兆3000億円)のうち英国は12%を拠出した。

 ガリレオは犯罪捜査や安全保障分野での用途にあわせ、高度に暗号化され妨害に強い政府専用信号も備える。これらは原則的にEU機関や加盟国のみに利用を制限。英紙フィナンシャル・タイムズによると、EUは今年初め、英政府に19年以降の事業計画に絡む機微な情報を共有しない方針を伝えた。

 その結果、離脱前にかかわらず関連事業の入札などで英企業が締め出され、フランスなどのライバル企業を利する事態が生じかねないという。

 欧州委は今年1月、英国にあるガリレオの地上バックアップシステムをスペインに移転することも決めた。

 英国は、離脱後も安全保障での協力体制を維持することが双方の利益にかなうと主張しており、ウィリアムソン英国防相はガリレオを巡るEUの方針に「深い失望」を表明し、「防衛と安全保障で策をろうするべきではない」として、譲歩を迫る。

 英政府は30年までに世界の宇宙関連市場の1割を占有する目標を掲げるが、ガリレオへのアクセスも達成の鍵を握る。

2597チバQ:2018/04/03(火) 16:47:56
英国のEU離脱を巡る今後の動き
2018年 6月    離脱後の英領北アイルランドの処遇について合意を目指す

  18年10月目めど 離脱協定案の合意を指す

  19年3月     英国がEU離脱。離脱までに英EU双方の議会が離脱協定案の批准を目指す

  20年12月    移行期間終了。これまでに自由貿易協定締結を目指す

2598とはずがたり:2018/04/03(火) 21:52:40

サルコジ元仏大統領を拘束
大統領選巡る違法資金で取り調べ
https://this.kiji.is/348760844337316961?c=113147194022725109
2018/3/20 18:33

フランスのニコラ・サルコジ元大統領(ゲッティ=共同)
 【パリ共同】フランス捜査当局は20日、過去の大統領選を巡る資金不正事件で、ニコラ・サルコジ元大統領(63)の身柄を拘束し、取り調べを始めた。リビアの独裁者だった故カダフィ氏側から巨額の資金提供を受けた疑惑に関する取り調べとの情報もある。フランスのメディアが伝えた。

 保守系政党を率いたサルコジ氏は2007年の大統領選に勝利し、12年の大統領選で左派、社会党のオランド氏に敗北した。両選挙の資金に不正があったとして、司法当局が複数の疑惑の捜査を進めていた。

 サルコジ氏は昨年の大統領選で返り咲きを狙ったが、党内の予備選に敗れ、政界引退を表明した。

2599チバQ:2018/04/05(木) 19:56:07
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180405-00000013-asahik-int
(2018試練の欧州)ハンガリー首相、あおる「反移民」 EUや国連批判、ソロス氏も標的
4/5(木) 16:00配信 有料 朝日新聞デジタル

(2018試練の欧州)ハンガリー首相、あおる「反移民」 EUや国連批判、ソロス氏も標的
ジョージ・ソロス氏(中央)と野党指導者を揶揄(やゆ)する与党の選挙ポスター。「ソロスの候補者たちを止めよう」と訴える=ブダペスト、津阪直樹撮影
 ハンガリーは8日が総選挙。オルバン首相率いる与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が「反移民」を強調、欧州連合(EU)や国連を厳しく批判し、有利な選挙戦を展開中だ。統合深化を再加速したいEUは、東欧の加盟国で強まる遠心力に苦慮している。(ブダペスト=津阪直樹、吉武祐)

 「移民を受け入れることは、ハンガリー国家の降伏を意味する」。3月27日夜、首都ブダペストにある文化施設での演説会で、フィデスの候補者が訴えた。
 340ある座席はすべて埋まり、立ち見が出る盛況ぶり。野党候補の「移民を防ぐ(国境の)フェンスは壊したい」といった発言が紹介されると激しいブーイングが起き、フェンスや装甲車両がスクリーンに映し出されると拍手が起きた。……

2600チバQ:2018/04/06(金) 21:20:58
https://www.sankei.com/smp/world/news/180406/wor1804060025-s1.html
ハンガリー与党「反移民」で一点突破 8日総選挙 強権首相優勢、国内は分断2018.4.6 19:23

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 ハンガリーの総選挙が8日に迫った。中道右派与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が優勢で、オルバン首相の連続3選が有力視される。難民・移民政策を中心に欧州連合(EU)との確執を深める首相の戦略は「反移民」の一点突破。ポピュリズム(大衆迎合主義)化し、中露をたたえる強権手法は国内に分断も生んでいる。

 首都ブダペストの東駅。2015年夏、欧州を目指す難民らであふれた駅構内は今、旅行者や市民の日常のにぎわいが戻っていた。

 「国中がきれいになったよ」。ある男性はこう語った。当時、自国に流れ込む人々を食い止める柵を国境に築いたハンガリーは国際社会から批判を浴びたが、無職のブバさん(74)は「オルバン氏の政策は正しかった」と振り返る。

 東駅や西駅周辺などで目立つのは2種類のポスターだ。移民流入を「阻止せよ」(STOP)と書かれた政府広報。もう一つは同国出身の米投資家、ジョージ・ソロス氏と野党指導者たちが一緒に並ぶフィデス作製のもので、「ソロスの候補をとめろ」と訴える。
 オルバン氏は過去、旧共産圏の反体制派を支援したソロス氏の資金で留学もしたが、ソロス氏が現政権の移民政策を批判すると矛先を向けた。旧ソ連と並ぶ歴史的な「敵」とし、野党と移民受け入れ拡大を図っているとキャンペーンを張る。

 ポスターは個人を標的にした中傷にも映る。だがブバさんの評価はこうだ。「機知に富んでいるわ」

     ◇

 世論調査によると、フィデスの支持率は投票態度を決めた人々の中で5割前後を占め、社会党など他党を20ポイント以上引き離す。10年に首相に復帰後、世界金融危機の影響を受けた経済を回復し、移民流入を阻止したオルバン氏の人気は高い。

 だが、司法の権限縮小やメディアへの影響力拡大など、その政策に民主主義を脅かすとの懸念は強い。

 「欧州は侵略下にある。西欧の若者は祖国で少数派になる」。イスラム教徒を念頭にしたオルバン氏の移民批判は愛国的な調子を強める。近年は「非リベラルな民主主義」を唱え、中露やトルコなど権威主義的な国家の台頭を「成功」と称賛。実際、経済的な観点から中露にも接近し、EUの結束を揺さぶっている。

 「オルバン氏が問題視するのは過度の自由主義。経済危機の経験から国家の主権を重視している」

 オルバン氏の統治をこう解説するのは政府寄りのシンクタンク「ネーゼーポント」のフォドル事務局長だ。オルバン氏の移民批判は「欧州伝統の価値」を守るためで、中露との友好は「現実主義」と解説する。

     ◇

 国内ではそんなオルバン氏への警戒も強まっている。「政権は成果を出したがオルバン氏は傲慢」。作業員の男性(33)はこう語り、「独裁者だ」(無職男性)との声も上がる。

 野党は今回、「打倒オルバン」のため、ぎりぎりまで選挙協力を模索する。ただ、成否は見通せない。

 「プロパガンダばかり。ロシアのようだ」。15年に警察要員として国境で移民流入監視にもあたったドイツ系企業勤務のイブラヒム・ビクタスさん(22)はこんな不安すら抱く。「民主主義といった価値が脅かされ、いつかロシアと米欧どちらかの選択を迫られるのではないか…」

 (ブダペスト 宮下日出男)

2601とはずがたり:2018/04/08(日) 17:23:35
ハンガリー与党勝利の勢い
大衆迎合主義、EUさらに懸念
https://this.kiji.is/355604088106304609
2018/4/8 15:43
c一般社団法人共同通信社

 【ブダペスト共同】ハンガリー議会(一院制、定数199)選挙が8日、行われた。オルバン首相(54)の「フィデス・ハンガリー市民連盟」の与党連合が各種世論調査で野党を大きくリードしており、2010年から首相を務めるオルバン氏続投の勢い。大勢判明は8日深夜(日本時間9日朝)の見通しだ。

 15〜16年に中東から押し寄せた難民らの受け入れを拒み、欧州連合(EU)と反目するオルバン政権は、今回の選挙戦でも反移民・難民を主張した。排外感情をあおるポピュリズム(大衆迎合主義)的手法を取る同政権の続投が決まれば、EUの懸念はさらに深まりそうだ。

2602とはずがたり:2018/04/09(月) 13:11:31
『教育から宗教の影響を排除』スウェーデン新方針の背景にあるもの
https://www.fnn.jp/posts/00283650HDK
飯山陽
2018年03月19日 月曜 午前12:00

スウェーデン政府は男女平等を支持しない者には学校運営を認めない方針を発表
イスラム教系学校で教えられる「イスラム教の論理」と「西洋の論理」との矛盾
政府は宗教系学校を管理すべき否かという問題

スウェーデンで学校から宗教の影響排除

スウェーデン教育相は先日、今後は男女平等や人権という「根本的価値」を支持しない者には学校運営を認めないという方針を新聞紙上で発表しました。

現政府は学校から宗教の影響を排除するという基本方針を掲げており、今回の決定はその方針に従ったものだとみられています。

スウェーデンにおける学校は男女平等を積極的に促進し、生徒たちがジェンダー・アイデンティティーとは独立した形で能力や関心を開発させることを認めなければならない、と同相は記しています。

さらに、スウェーデンの子どもたちは、たとえ宗教組織によって設立された学校においてであろうと、直接的あるいは間接的に宗教活動を強制されることは絶対にあってはならないとし、全ての教育は宗教の影響から完全に自由でなければならないという基本方針を強調してもいます。

スウェーデンには現在60以上の宗教学校があり、そのほとんどはキリスト教系で、イスラム教系の学校は11あるとのこと。

この決定は、ソマリア系イスラム教徒で2010年から2014年までスウェーデン議会の議員も務めていたワベリAbdirizak Waberi氏が、ボロースで新たなイスラム教系学校設立を目指していることと関係していると言われています。


スウェーデン教育相は先日、今後は男女平等や人権という「根本的価値」を支持しない者には学校運営を認めないという方針を新聞紙上で発表しました。

現政府は学校から宗教の影響を排除するという基本方針を掲げており、今回の決定はその方針に従ったものだとみられています。

スウェーデンにおける学校は男女平等を積極的に促進し、生徒たちがジェンダー・アイデンティティーとは独立した形で能力や関心を開発させることを認めなければならない、と同相は記しています。

さらに、スウェーデンの子どもたちは、たとえ宗教組織によって設立された学校においてであろうと、直接的あるいは間接的に宗教活動を強制されることは絶対にあってはならないとし、全ての教育は宗教の影響から完全に自由でなければならないという基本方針を強調してもいます。

2603とはずがたり:2018/04/09(月) 13:11:48
>>2602
スウェーデンには現在60以上の宗教学校があり、そのほとんどはキリスト教系で、イスラム教系の学校は11あるとのこと。

この決定は、ソマリア系イスラム教徒で2010年から2014年までスウェーデン議会の議員も務めていたワベリAbdirizak Waberi氏が、ボロースで新たなイスラム教系学校設立を目指していることと関係していると言われています。


宗教学校の設立が関係?
ワベリ氏は政治活動を開始する以前は、スウェーデンのヨーテボリにあるイスラム教系小学校の校長でした。

同校ではイスラム教の教義についての授業を週に2コマ課しており、これは他の学校よりも多いだけではなく、男は4人妻を持つことが許されているが、その逆は許されていないといったイスラム教的価値について教えているとか、男子生徒は100%が満点で卒業しているのに女子生徒は71%しか満点をもらっていないという同校の実態はスウェーデンの他の学校と比べて明らかにおかしいなど、しばしば批判の対象とされてきました。

ワベリ氏自身も、イスラム教徒の男が4人妻を持てることや、イスラム教徒の男は異教徒と結婚できるが女はできないことなどは、コーランに記されているのだ、とインタビューで答えています。

ワベリ氏はスウェーデン・イスラム協会や、スウェーデン・イスラム教学校組合、スウェーデン・イスラム教徒政治フォーラムといったスウェーデンの名だたるイスラム教組織の有力メンバーであるだけでなく、過去にはヨーロッパ・イスラム組織連盟の副会長を務めたこともある、非常に影響力のある人物です。


同様の議論がイギリスでも
ヨーロッパにおいてこれまではほぼ放任されてきた宗教系の私立学校を国が管理すべきだという議論は、既にイギリスでも起こっています。

というのも、イギリスではイスラム教学校において教師が生徒をジハード戦士に育てるべく数年間にわたって教育していた罪で実刑判決を受ける、という深刻な事案が既に発生しているからです。

「イスラム教の論理」と「西洋の論理」が異なることは、イスラム教徒住民が多く暮らすヨーロッパ諸国では、様々な場所で目に見える形で健在化し、社会問題化あるいは政治問題化しているのです。

イスラム教と教育の問題については、日本も他人事ではありません。

日本でも、イスラム教組織やモスクなどがイスラム教徒の子女にイスラム教の教義や価値について教える学校や教室を多く運営しています。

また、日本の学校で教えられることはイスラム教の価値に反するとして、自分の子どもが学齢期になるとインドネシアやパキスタンなどに住まわせ学校に通わせる在日イスラム教徒も少なくありません。

イスラム教と教育という問題は、単に給食をどうするか、という問題ではないのです。

2604チバQ:2018/04/09(月) 15:55:38
https://www.asahi.com/articles/ASL4922QXL49UHBI001.html
ハンガリー総選挙、与党が圧勝 反移民、反EU訴え支持
ブダペスト=吉武祐2018年4月9日11時10分
 東欧のハンガリーで8日、総選挙が行われ、オルバン首相率いる与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が、前回に続いて圧勝した。「反移民」を強調して欧州連合(EU)や国連を批判する選挙戦を展開したフィデスが権力基盤を固め、EUにとっては懸念を深める結果になった。

 開票率95%の段階の選管発表によると、国会(一院制、定数199)でフィデスと連立相手のキリスト教民主国民党の議席数は計133となって3分の2を超え、前回と同水準となった。オルバン政権は幅広い人気を維持して2010年から連続3期目に入る。

 オルバン氏は、15年に中東などから大勢が難民申請を希望して欧州に来て以降、「国を乗っ取られる」といった言動で排外的な姿勢を強め、キリスト教文化を守ろうと呼びかけた。こうした姿勢が支持されるとともに、EU補助金の活用などによる順調な経済成長も追い風となった。オルバン氏は勝利宣言で「我々は国を守ることができるようになった」と述べた。

 オルバン氏は選挙戦で、EUや国連がハンガリーに難民受け入れを迫っていると訴え、その裏にハンガリー出身の米投資家ジョージ・ソロス氏がいると主張。野党を「ソロスの候補」と呼んで批判した。最終盤では、EUによる難民の割り当て拒否で歩調をそろえるポーランドから政権の実力者で与党党首のカチンスキ氏を招いた。法の支配や人権などの点でEUから問題視される政権同士で、連携をアピールした。

 野党は、かつての極右から中道寄りになった「ヨッビク」と社会党を中心に、「反オルバン」の姿勢をとったが、浸透しなかった。(ブダペスト=吉武祐)

2605チバQ:2018/04/09(月) 17:14:11
https://news.goo.ne.jp/article/afpbb/world/afpbb-3170452.html
ハンガリー総選挙、中道右派の与党が圧勝 「反移民」継続へ
08:18AFPBB News

ハンガリー総選挙、中道右派の与党が圧勝 「反移民」継続へ

ハンガリーの首都ブダペストで、議会選での与党の勝利を祝うオルバン・ビクトル首相(2018年4月8日撮影)。(c)AFP PHOTO / ATTILA KISBENEDEK

(AFPBB News)

【AFP=時事】8日投票のハンガリー議会(一院制、定数199)選挙は即日開票され、オルバン・ビクトル首相率いる中道右派の与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が圧勝する見通しとなった。オルバン首相は「歴史的な勝利」だと宣言、3期目の続投を確実にした。

 オルバン首相は強硬な移民対策や移民の再定住プログラム、市民団体の取り締まりをめぐり欧州連合と反目してきたが、選挙結果を受けて従来の政策をさらに進めるとみられる。

 選管によると、開票率93.3%の時点で市民連盟は48.94%を得票した。

 投票率は68.8%で前回2014年の総選挙を7ポイント余り上回った。

 オルバン首相は8日遅くに支持者を前に演説し、今回の結果によって国民に「自分を守り、ハンガリーを守る機会」が与えられたとたたえた。【翻訳編集】AFPBB News

https://news.goo.ne.jp/article/jiji/world/jiji-180409X023.html
ハンガリー総選挙、首相与党が大勝=強権オルバン氏、連続3選
09:49時事通信

 【ベルリン時事】ハンガリーで8日、総選挙(一院制、定数199)の投開票が行われ、強権的政治手法で知られるオルバン首相率いる中道右派与党「フィデス・ハンガリー市民連盟」が勝利した。協力政党と合わせた獲得議席数は134程度(改選前は131)と、憲法改正が可能な全体の3分の2以上を確保する見通しで、4期目(連続では3選)に入るオルバン氏の権力基盤が一段と強まりそうだ。

 選挙戦では一貫して「反難民」を唱えて支持を集め、左右で乱立する野党を終始リード。今回の大勝で、欧州での排外主義、ポピュリズム(大衆迎合)の広がりが改めて示された形だ。

 オルバン氏は8日の集会で「ハンガリーを守る機会が与えられた」と勝利宣言。仏極右政党、国民戦線のルペン党首はツイッターで「欧州連合(EU)の大量移民政策がまた否定された」と賛辞を贈った。

2606チバQ:2018/04/09(月) 21:05:45
https://mainichi.jp/articles/20180410/k00/00m/030/087000c
ハンガリー与党圧勝
EU、東欧の権威主義化に懸念強める
毎日新聞2018年4月9日 20時55分(最終更新 4月9日 20時55分)
【ブリュッセル八田浩輔、ウィーン三木幸治】欧州連合(EU)は権威主義志向を強めるハンガリーやポーランドなど東欧諸国への懸念を強めている。ハンガリー議会選の終盤、オルバン首相はポーランドの与党「法と正義」のカチンスキ党首を招き、連携をアピール。経済ではEUだけでなく、ロシア、中国との関係も強化するとみられている。

 EU内の「東西分断」が表面化した難民問題では、チェコも連携。加盟国に一定の難民受け入れを求めるEUの2年半前の決定を今も無視し続け、義務を果たしていないとして3カ国は欧州委員会から提訴された。

 欧州委はポーランドとハンガリーを念頭に、次期EU中期予算の配分に「法の支配の原則」を関連付ける案を示して軟化を迫る。

 またEUは英国の離脱決定後、共通通貨ユーロの導入国で統合を加速させる方針を打ち出し、ユーロを採用していないハンガリーやポーランドは孤立を深める可能性が高い。

 一方、これらの国が望むのはEUの力を弱めることで、EUからの離脱ではない。ハンガリーは国民のEUに対する支持率では加盟国でも上位に入る。2004年の加盟以降、EUの地域間格差是正のための構造基金からは年30億ユーロ近い助成金を受け取っている。

 西ハンガリー大のゾルタン・ポガチャ教授は「ハンガリーの経済の見た目の数字はいいが、実態はEUの補助金に頼っている。オルバン氏は財政をEUに依存しつつ、EU批判を国内の支持率向上に利用している」と指摘する。

 またハンガリーはEUとしての共通外交や軍事分野の協力では連携も進む。オルバン氏は加盟国首脳でも指折りの親露派だが、英国で起きた元露スパイの暗殺未遂事件を巡っては他の加盟国と歩調をあわせて露外交官の国外追放を決めた。

2607チバQ:2018/04/09(月) 21:18:30
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018040900769&g=int
北アイルランド紛争終結20年=自治不在、和平の行方不透明-英


 英領北アイルランドで、英国残留を望むプロテスタント系と、アイルランドとの統一を目指すカトリック系住民の紛争に終止符を打つ和平合意が成立してから10日で20年。この間、両派の政治対話は一定の進展を見せたが、対立の根は深く、和平を支える共同自治は機能不全に陥っている。来年に迫った英国の欧州連合(EU)離脱も暗い影を落としており、和平の行方には不透明感が漂う。


 ◇住民和解まだ
 北アイルランドの中心都市ベルファスト。繁華街西方にコンクリートの塀とフェンスがそびえる。高さ10メートル前後。紛争が激化した1960年代後半以降、対立する住民同士を隔てるため各所に建設された分離壁の一つだ。しばしばベルリンの壁とも比較されるこの壁は、和平合意から20年を経た今も残されたままだ。


プロテスタント系とカトリック系住民の居住地域を隔てる壁。紛争時に衝突を防ぐため設置された。通称「平和の壁」=5日、ベルファスト

 壁の北側、プロテスタントの多い地区でガイドを務めるノエル・ラージ氏(60)はプロテスタント系民兵組織の元メンバーで、殺人などの罪で16年服役した後、和平合意を受けて釈放された。「当時したことを後悔している。人生を無駄にした」。20年で何が変わったかの問いに、「今は互いに殺し合うことはなくなった。みんな平和を望んでいる」と強調するが、「和解するまでには至っていない」とも付け加えた。
 南側のカトリックが多い地区を案内してくれたピーダー・ウェラン氏(60)はカトリック系過激組織の元活動家。20年を振り返り、「和平合意自体が妥協の産物だった。政治の矛盾と住民間の緊張は残り、状況は変わったとは言えない」と述べた。
 ◇国境問題で暴力再燃?
 北アイルランドでは98年、和平合意に基づきプロテスタントとカトリック両勢力による共同自治がスタートした。和平プロセスの進展に伴い治安は改善し、観光客も増加。市内にはホテルが何軒も新築された。地元観光局の担当者は「北アイルランドは変わった」と胸を張る。


北アイルランド和平合意20年を迎えたが、政治的主張を訴える壁画が数多く残る西ベルファスト=5日、ベルファスト

 しかし昨年1月、それまで自治政府を運営してきたプロテスタント系民主統一党(DUP)とカトリック系シン・フェイン党の対立で自治が崩壊。議会選後の連立交渉も失敗し、人々は20年の節目を自治不在という非常事態の中で迎えた。自治議会関係者によれば、「近い将来の正常化の見込みは薄い」とされ、不安定な状況は当面続く。
 英国のEU離脱も問題を複雑化している。離脱協議ではEU加盟国アイルランドとの国境問題が主要争点に浮上。離脱に伴い、現在は自由な国境間の移動が制限される可能性があり、仮に検問など目に見える国境が復活すれば双方の帰属意識があおられ、暴力が再燃しかねない。「誰も流血の時代に戻ることは望まない」(40代女性)はずだが、不確かな未来に住民の懸念は強まっている。(2018/04/09-15:19)

2608チバQ:2018/04/12(木) 19:21:21
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180412-00000048-san-eurp
北アイルランド和平合意20年…根強い対立
4/12(木) 7:55配信 産経新聞
 【ロンドン=岡部伸】英領北アイルランド紛争を終結させた和平合意締結から20年の10日、中心都市ベルファストで記念式典が行われ、調停役を務めたクリントン元米大統領やブレア元英首相らが出席した。

 和平枠組みはプロテスタント系とカトリック系勢力の根強い対立から行き詰まり、自治政府不在状態が続いており、英国の欧州連合(EU)離脱でアイルランドとの国境が実質的に復活することによる分断の懸念が広がっている。合意では帰属は住民に委ねることや武装解除、共同統治などを規定。20年間で融合が進み、武力衝突による死者は激減、犯罪率は英平均並みに下がり、失業率は過去最低となった。

 しかし閣僚ポストを分け合う自治政府が昨年1月崩壊し、3月の議会選挙を受けた組閣協議も難航。EU離脱で国境が復活すれば、和平前提となった自由なヒトやモノの往来に支障が出る。“行司役”だった英政権が親英強硬派のプロテスタント系、民主統一党(DUP)と閣外協力したため、アイルランドとの統一を目指すカトリック系が反発、自治議会は14カ月開かれていない。クリントン氏は、「政治的マヒ長期化にも限度がある」と述べ、両派に歩み寄りを求めた。

2609チバQ:2018/04/15(日) 21:19:12
https://www.sankei.com/world/news/180415/wor1804150018-n1.html
2018.4.15 09:00

独新政権1カ月 「愛なき結婚」不協和音続く
【ベルリン=宮下日出男】ドイツのメルケル新政権発足から14日で1カ月。難交渉の末、中道左派の社会民主党とこぎ着けた再大連立では、難民・移民政策をめぐる閣僚発言などが物議を醸し、不協和音が絶えない。求心力の陰りも指摘されるメルケル首相は早くも、「愛なき結婚」の手綱さばきに腐心している。

 メルケル氏は10〜11日、閣内の政策調整のため、ベルリン郊外で全閣僚参加の会合を開いた。重大決定はなく、メルケル氏は「目的は閣僚が知り合うこと」とし、「(閣内は)総じて協調的だ」と述べた。

 メルケル氏がこう強調したのは、発足当初から政権内がぎくしゃくしてきたためだ。特にメルケル氏の保守系与党の一角をなすキリスト教社会同盟(CSU)出身のゼーホーファー内相は「イスラム教はドイツにそぐわない」と述べ、大きな議論を呼んだ。

 発言はCSUの拠点、バイエルン州で秋に控えた州議会選を念頭にしたものとされるが、社民党や左派系野党が一斉に批判。メルケル氏は「イスラム教も今では、ドイツの一部」と述べ収拾を図る事態となった。

 不協和音に輪をかけているのが、寛容な難民政策を批判するシュパーン保健相の言動だ。メルケル氏が自党の批判派取り込みのため起用したが、最近は「法と秩序が徹底されていない」と社民党が治めるベルリンなどの治安状況を批判。社民党側の反発を招いた。

 シュパーン氏はほかにも物議を醸す発言を繰り返しており、社民党幹部はシュパーン、ゼーホーファー両氏について「自分の売り込みだけを考えている」と批判。メルケル氏に対し、政権運営に集中させるよう注文した。

 社民党のショルツ副首相は閣僚会合後、「チームは築かれた」と内閣協調を誇示したが、公共放送ZDFは「不和は続いている。期待はできない」と懐疑的な見方を伝えた。

2610とはずがたり:2018/04/17(火) 13:55:06
英首相、「米追従」批判に反論=スピード重視で議会に諮らず―シリア攻撃
時事通信社 2018年4月17日 06時24分 (2018年4月17日 13時39分 更新)
https://www.excite.co.jp/News/world_g/20180417/Jiji_20180417X001.html

 【ロンドン時事】英国のメイ首相は16日、下院で声明を発表し、米仏と共同で行ったシリアへの軍事攻撃について「われわれは自らの国益のために行動した」と述べ、野党から出ている、米国に追従して攻撃に加わったとの批判に反論した。事前に議会に諮らなかったことについては「パートナーとの協力にスピードが不可欠だった」などと説明した。

 英首相には他国に対する軍事攻撃の際に議会の承認を得る法的義務はない。しかし、最大野党・労働党のコービン党首はこの日の下院で「生死が絡む軍事行動ほど重要な問題はない。政府の行動を支持したり、止めたりする権限が議会にあってしかるべきだ」と主張した。

2611チバQ:2018/04/18(水) 23:50:51
https://news.goo.ne.jp/article/sankei/world/sankei-wor1804170024
【ユーロ経済学】独政権発足でEU改革やっと本腰? 「共通予算」「財務相」で方向性出せるか
04月17日 12:19産経新聞

【ユーロ経済学】独政権発足でEU改革やっと本腰? 「共通予算」「財務相」で方向性出せるか

3月23日、ブリュッセルで行われた欧州連合(EU)首脳会議閉幕後の共同記者会見に臨むマクロン仏大統領(右)とメルケル独首相(AP)

(産経新聞)

 ドイツのメルケル首相がようやく政権を発足させ、停滞していた欧州連合(EU)改革の議論進展が期待される。“本丸”はユーロ圏の統合深化。野心的な改革を示しながら待ちぼうけにされたフランスのマクロン大統領に「欧州の盟主」はどんな返事を出すのか。独仏両輪がそろい、統合深化は進むのか-。

 独政権発足後初となった3月22〜23日のEU首脳会議の閉幕後、独仏首脳は一緒に報道陣に姿を見せた。

 「再任おめでとう」。そう述べたマクロン氏に、メルケル氏は直前に起きた仏南部スーパー襲撃テロを受け、「できる支援を行う」と表明した。今や恒例の共同会見は両首脳の“蜜月”を物語る。

 英国のEU離脱や英在住の露元情報機関員への神経剤襲撃、対米貿易問題など喫緊の課題がめじろ押しだった首脳会議はユーロ圏改革も重要な議題だった。EUは6月の首脳会議で改革の方向性をまとめる方針だ。

 マクロン氏は昨年9月の独総選挙直後、改革議論の加速のため、具体的な改革案を打ち出したが、独側の政権樹立難航という誤算のため、「3月まで」とした両国の改革方針のとりまとめもずれ込んだ。会見では「6月までに独仏共通の工程表を提示する」と意気込みを示した。

銀行同盟と欧州版IMF

 改革はユーロ圏の弱点の克服と強化が狙いだ。債務危機では「通貨は同じでも財政はバラバラ」との欠陥や危機対応の準備不足が露呈。EUが支援の条件として危機国に求めた財政緊縮策は「反EU」感情が広がるきっかけともなった。

 ポピュリズム(大衆迎合主義)勢力はなお根強いが、経済情勢は改善した。「再度の困難に備えなければならない」とメルケル氏も改革を急ぐ考えだ。

 優先は「銀行同盟」の完成と「欧州通貨基金」(EMF)創設。銀行同盟は金融行政の統合が目的で、3本柱のうち銀行の監督一元化と破綻処理の共通化は実現したが、預金保険制度の共通化が残る。EMFは債務危機でつくられた「欧州安定メカニズム」(ESM)を拡充し、欧州版国際通貨基金(IMF)に発展させる構想だ。

 預金保険制度ではドイツなどが自国預金者が負担をかぶる形となるのを懸念して議論が難航してきた。ただ、銀行同盟も通貨基金も方向は定まっている。ユーロ圏改革でより大きな課題となるのは、その「先」だ。

レッドラインはない

 焦点はマクロンが提唱するユーロ圏共通の予算と財務相の新設だ。欧州委員会はこれに対し、ユーロ圏予算をEU予算の枠内に置いて、欧州委副委員長が財務相を兼ねる案を提示。欧州委には非ユーロ導入国への配慮があるが、権限をめぐる仏側との駆け引きもうかがえる。

 独側ではメルケル政権は連立協定で「限定的な予算手段」を支持し、将来的な予算創設に含みを残す。他国の財政を支える形に反対で、使途で仏側とズレも指摘される上、非ユーロ国への配慮も強い。課題は多いが、独外交政策評議会(DGAP)のシュワルツァー所長は「レッドライン(越えられない一線)は敷いていない」と柔軟さをみる。

 独政権では連立相手の社会民主党がマクロン氏の提案に積極的な一方、メルケル氏の与党には慎重論も強く、今後、マクロン氏とどう折り合いをつけるかが注視される。

 議論を受け、他国も動きだした。オランダやフィンランドなどユーロ非導入国を含む欧州北部8カ国は3月上旬、「健全財政が最善の危機予防」と共同声明を出し、統合深化を牽制。念頭にあるのは共通予算などの新設で、オランダのルッテ首相は独メディアで「私らは独仏の合意にうなずくだけでない」と独仏主導に横やりを入れた。

 これらはドイツ同様に財政規律を重視する国々。統合深化に対するドイツの姿勢がなお不明な中、「これまでは陰に隠れていたが、今、ドイツが仲間か、相手側かを見定めている」とDGAPの仏独関係専門家、デメスマイ氏は指摘。「ドイツは立場を明確にせねばならないときだ」との見方を示した。(ベルリン 宮下日出男)

2612チバQ:2018/04/22(日) 22:33:33
https://www.sankei.com/world/news/180421/wor1804210042-n1.html
2018.4.21 21:50
【英EU離脱】
英国がEU離脱見据え連邦諸国と関係強化 旧植民地諸国など53カ国の首脳会議
 【ロンドン=岡部伸】英国と旧植民地諸国など53カ国でつくる英連邦首脳会議がロンドンで20日、2日間の日程を終え、閉幕した。英国では約20年ぶりの開催。来年3月に欧州連合(EU)を離脱する英国は、神経剤を使った元露スパイ襲撃事件などでロシアと対立しており、メイ英首相は記者会見で連邦諸国と安全保障や経済で一層の関係強化を図る意向を表明した。

 カナダのトルドー首相、オーストラリアのターンブル首相、インドのモディ首相のほかニュージーランドやシンガポールなどの大統領や首相40人以上が参加した。

 記者会見でメイ氏は、「今回初めて安全保障が中心議題になった」と指摘。「シリアや英国で化学兵器が使われ、国際秩序を守る強い決意を確認した」と述べ、団結して化学兵器使用に反対する考えを示した。

 また英連邦諸国でサイバー対策や防衛協力を進めると宣言。機密情報を共有するカナダ、オーストラリア、ニュージーランド首脳を英サイバーセキュリティーセンターに招き、「ロシアがサイバー攻撃で偽情報を流している」と非難。対露包囲網で結束を訴えた。

 さらにメイ氏は、加盟国間の貿易を2030年までに約2兆ドル(約215兆円)規模の経済圏に拡大させる意向を表明。EU離脱後、アジアやアフリカをまたぐ英連邦ネットワークを活用する狙いを示した。

2614チバQ:2018/04/22(日) 23:19:41
https://mainichi.jp/articles/20180423/k00/00m/030/048000c
ドイツ
社民党、新党首にナーレス氏選出 臨時党大会
毎日新聞2018年4月22日 20時23分(最終更新 4月22日 23時12分)
 【ベルリン中西啓介】ドイツの国政第2党・社会民主党は22日、独西部ウィースバーデンで臨時党大会を開き、アンドレア・ナーレス連邦議会(下院)党会派代表を党首に選出した。1863年に創設された独最古の国政政党で初の女性党首が誕生した。第4次メルケル政権に加わる社民党は支持率低迷に苦しむ。ナーレス氏は欧州を代表する老舗中道左派政党の復活に挑む。

 各州代表団による投票で、ナーレス氏は66%の得票率を得て勝利した。党内は長年、与党での実績を重視する保守派と、野党になり手厚い社会保障政策を実現させようとする左派が対立。ナーレス氏は演説で「私に協力してほしい。我々は一緒なら強い。やり遂げられる」と呼びかけ、メルケル会派に並ぶ国政2大政党の地位を守るため、党再生を実現することを誓った。

 前党首のシュルツ氏は2月、大連立政権継続を巡る混乱の責任を取り辞任。当初はシュルツ氏が後継指名したナーレス氏で候補が一本化されるとみられたが、北部フレンスブルク市長のジモーネ・ランゲ氏が「連邦議会党会派代表が党首を務めれば(国政と党務に)利害の対立が生まれる」とし、立候補を表明した。

2615チバQ:2018/04/22(日) 23:36:41
3月の記事
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018030400385&g=int
「終わりの始まり」鮮明=メルケル政権、後継争いの場に-独

メルケル

 【ベルリン時事】難産の末のドイツ・メルケル第4次政権樹立に高揚感はない。メルケル首相(63)にとってこれが最後の任期になることはほぼ確実で、キリスト教民主同盟の次世代を担う人材を閣僚に据える方針を首相自身が既に打ち出した。次期政権発足はメルケル時代の「終わりの始まり」を告げる節目となり、後継争いが本格化する。
 メルケル首相は自身の難民寛容政策に批判的だったシュパーン財務政務次官(37)を次期政権の保健相に起用。華があり、大衆的人気を誇るクレックナー副党首(45)を農相に充てる人事も内定した。昨年、情勢の厳しかった西部ザールラント州議会選挙を勝利に導いた当時の州首相、クランプカレンバウアー氏(55)は党幹事長に決定。政権・党の印象は大きく変わる。
 シュパーン氏は2月の党大会で、昨年9月の連邦議会(下院)選挙での党の勢力後退を念頭に「今、傷をなめ合うか、それとも、ここから何かを生み出せるかが問われている」「有権者の信頼を取り戻そう」と先頭に立つ意欲を見せた。
 首相は社会民主党との連立交渉で、同党に外相、財務相ポストを譲り、姉妹政党・キリスト教社会同盟には内相ポストを渡した。連立合意を優先した「痛みを伴う」決断だったことは首相自身が認めており、次期政権への党の協力を得ていくには、不満を受け止め、世代交代を進める姿勢を人事で示すしかなかった。
 民主同盟は結束が強いことで知られ、いったん党の方針が固まれば、異論が外部に漏れることは少ない。だが、連立協議で譲歩を強いられた首相に対し、「政治的誤りだ」などと公然と党内から批判が上がっていた。
 メルケル首相は12年を超える長期政権で、「ドイツの独り勝ち」と言われる好調な経済を実現し、外交・安全保障面でも国際社会でドイツの存在感を高めた。つい数年前まで「欧州の女王」「最強の女性」と言われたが、今や求心力の低下が著しい。
 首相は次期政権に関し、「4年間(首相を)務めると既に約束した。私は約束を守るタイプの人間だ」と述べ、次の任期を全うする考えを明確にしている。だが、「党再生の顔」として幅広い支持を集める人物が次世代から現れれば、早期退陣圧力も高まりかねないという見方が増えつつある。(2018/03/04-18:17)

2616チバQ:2018/04/24(火) 20:23:51
https://mainichi.jp/articles/20180425/k00/00m/030/030000c
スペイン
過激派組織バスク解散へ 分離独立闘争で謝罪
毎日新聞2018年4月24日 17時53分(最終更新 4月24日 17時53分)
 【パリ賀有勇】スペイン北部バスク地方の分離独立を主張し、テロを繰り返してきた過激派組織「バスク祖国と自由(ETA)」が、5月上旬に解散する方針を示した。過去の武装闘争について謝罪声明も発表。820人以上の犠牲者を出したバスクの分離独立運動は、大きな節目を迎えることになる。

 スペイン紙エルパイスによると、ETAは仏側バスク地方で5月上旬に組織解散を宣言する。今月20日、「取り返しの付かない損失を含む、多大な苦しみを与えたことを理解している。真摯(しんし)に謝罪する」との声明を地元紙に発表した。

 ETAはフランコ独裁政権下の武力弾圧に対する抵抗運動として1959年に発足し、バスク民族主義に反対する政治家や学者らを爆弾テロなどで襲撃してきた。当局による摘発が進むなかで、2011年に「恒久的な武装闘争の停止」を宣言。17年には、銃や爆発物を隠した仏側バスクの武器庫の情報を仏当局に提供し、武装解除に応じた。

 解散の背景には、摘発による組織の弱体化に加え、300人に上るとされる収監中のETAメンバーのバスク地方の刑務所への移送など、待遇改善を図る狙いもあるとみられる。

 スペイン政府は謝罪を歓迎しつつも、ラホイ首相は「もっと早くに謝罪すべきだった」との声明を出した。

 スペイン国内の独立運動を巡っては、バスクとともに79年に自治州に移行した北東部カタルーニャ自治州の州議会が昨年10月、独立宣言を可決。自治権停止に伴う州議会の解散・選挙後も新たな州政府が樹立されないなど、混乱が続いている。

 【ことば】バスク地方

 スペイン北部バスク、ナバラ両自治州とフランス南西部にまたがる地方で、独自の文化・言語を持つ。スペイン側は、重工業が盛んで同国内の豊かな地域の一つ。1936年に自治政府が発足したが、スペインのフランコ独裁政権時代(39〜75年)に弾圧された。フランコ将軍死後に自治州に移行した。徴税権など幅広い自治権が認められている一方で、長年にわたり分離独立運動が続いてきた。

2617チバQ:2018/04/25(水) 16:04:32
https://www.sankei.com/world/news/180425/wor1804250001-n1.html
2018.4.25 14:00
【激動ヨーロッパ】
民主主義は弱っているのか ハンガリー総選挙が映す危うさ
 反難民・移民や強権政治で欧州連合(EU)と対立するハンガリーのオルバン首相が8日の総選挙で連続3選を果たした。圧勝を支えたのは政府・与党が一体的となり、政権寄りメディアも動員した「反移民」の大々的キャンペーンだ。東欧民主化から30年近くが経つが、そこには民主主義を「弱体化」させる危うさがはらんでいる。
(ブダペスト 宮下日出男)

 選挙ではオルバン氏の中道右派「フィデス・ハンガリー市民連盟」の与党連合が3分の2以上の議席を獲得。投票率も事前予想を超える約70%に上り、圧倒的な民意がオルバン氏を支持したのは事実だ。だが、この選挙に疑問を投げかける見解も出ている。

損なわれた対等な競争

 「純粋な政治的議論の余地が狭められ、完全な情報に基づく有権者の判断は妨げられた」

 選挙を監視した欧州安全保障協力機構(OSCE)は9日の報告書で選挙が適切に行われたとする一方、選挙活動全般についてこう指摘した。まず問題視したのは政府・与党が一体化したようなキャンペーン。街中にあふれた2種類のポスターがそれを物語る。

 一つは移民とみられる行列に「ストップ」と記した政府広告。もう一つは同国出身の米投資家、ジョージ・ソロス氏と野党指導者らが並ぶフィデスのポスターで「ソロスの候補をとめよう」と訴えた。ソロス氏は難民らを援助する非政府組織(NGO)も支援しており、いずれも「反移民」がメッセージだ。

 ポスターは首都ブダペストの駅周辺やバス、トラムの停留所など随所に掲げられ、政府広告とフィデスのポスターが交互に現れる回転式広告板もあった。異様な印象も与える光景だが、ある市民は「慣れていた。感覚がマヒしてたのだろうか…」と漏らした。

 政府はこうした宣伝をソーシャル・メディアなどでも行った。OSCEは「政府広告は与党のメッセージを拡大し、ライバルが対等に競う能力は大きく損なわれた」と指摘。「行政資源の乱用」とも懸念した。

政権寄り報道9割超

 OSCEは「メディアの偏向」にも焦点をあてた。特に政権寄りのメディアは「反移民のレトリックを増幅させた」とする。

 報告書の分析によると、国営テレビのニュースではフィデスに関する報道が約6割を占め、そのうち90%超が好意的な内容の一方、野党に関しては約8割が批判的な報道だった。選挙直前には19地方紙がオルバン氏の同じインタビュー記事を一斉に掲載もした。

 なぜ、このような状況が起きるのか。オルバン氏はこれまで公共メディアだけでなく、新聞など民間メディアにも、自身に近い企業家による買収を通じて影響力を拡大。政権に批判的で買収後廃刊された主要紙もある。政権寄りメディアには政府広告も優先的に割り当てているともされる。

 「編集の自由に恐ろしい影響を与え、有権者が多様な情報に接するのを阻害した」。報告書の見解だ。

 一方、「反政権」のメディアは苦しい。選挙直後には資金難を理由に、右派系主要紙「マジャール・ネムゼット」が廃刊した。オーナーはオルバン氏に近かったが、仲違いし、同紙は政権批判に転向。ロイター通信は政府広告が引き上げられて経営が苦しく、同時に選挙後の政権側の「報復」(専門家)を警戒したためとの見方も伝えた。

2618チバQ:2018/04/25(水) 16:04:43

強権政治を推進

 「われわれは強い付託を受けた」。オルバン氏は10日、こう述べた上、「メディアは選挙戦を通じ、あらゆるメッセージが有権者に伝わるよう手助けしてくれた」と誇らしく語った。

 だが、ハンガリーの政治学者、アンドラシュ・ナジ氏はフィデス圧勝の要因として、反移民の主張や野党の断片化とともに、こうしたメディア統制などにあらわれる「民主主義システムの体系的な弱体化」を挙げた。

 オルバン氏は政権基盤の強化を受け、今後も強権的な政治を推進するとみられ、移民を支援するNGOを規制する法案成立も目指す。同様に強権政治でEUと対立するポーランドの保守系「法と正義」政権との連携も強化する考えだ。

 EU欧州委員会の報道官は「EUは民主主義などの価値の連合。その価値の擁護は例外なく、全加盟国共通の義務」とハンガリーに警告するが、難民受け入れ政策を拒否する他の東欧諸国も含め、どう向き合うかはEUにとって大きな課題となるのは必至だ。

ハンガリー ドナウ川流域に位置する東欧の内陸国。首都ブダペスト。人口約990万人(2015年推計)。第二次世界大戦では枢軸国側に立ったが、1944年にドイツ軍が撤退したのを受け、ソ連が占領。戦後は社会主義政権が成立した。56年に学生・労働者らのデモをきっかけとする「ハンガリー動乱」が発生しワルシャワ条約機構からの脱退を宣言したが、ソ連の軍事介入を招いた。冷戦の終結を受け、90年代に改革開放を推進。99年に北大西洋条約機構(NATO)に、2004年に欧州連合(EU)に加盟した。欧州単一通貨ユーロは導入していない。

2620チバQ:2018/04/27(金) 14:18:06
https://www.sankei.com/world/news/180427/wor1804270007-n1.html
2018.4.27 07:04

同性愛の女性政治家が妊娠 英スコットランド保守党
 英北部スコットランドでの保守党リーダーで有力女性政治家のルース・デービッドソンさん(39)は26日、妊娠し秋に出産予定であることを明らかにした。同性愛者として知られ、女性のパートナーがいる。英メディアによると、精子提供と体外受精による妊娠という。

 デービッドソンさんは昨年の下院選で、スコットランドでの与党保守党の議席増に貢献。メイ首相の後継者の一人にも名前が挙がっている。

 デービッドソンさんは声明で、産休に入るまではいつも通り政治活動を続けると強調した。(共同)


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