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欧州情勢・西洋事情

2524チバQ:2018/02/22(木) 03:13:19
突貫工事は一部間に合わず
1月末、ロンドン―アムステルダム間のユーロスターが停車予定となっているロッテルダム中央駅1番線に、年明けから専用プラットフォームを建設する工事が開始されたというニュースが流れた。

普通、こういった工事はわずか数カ月で完了するものではなく、この時点では、ユーロスターの延長運転はまだ当分先のことだと考えるのが自然だろう。だが、工事開始のニュースからほとんど日も経たないうちに、今度はアムステルダムへの延長運転を4月から開始するとの報道があった。

近代的なロッテルダム中央駅。駅本屋に一番近い1番線に、ユーロスター専用プラットフォームを設ける予定(筆者撮影)

当初筆者はデマか、あるいは誰かが先走った誤報かと思ったものの、よく調べてみると、ロッテルダム中央駅のユーロスター専用ホームの完成は3月26日との記載があり、かなりの突貫工事ではあるものの、4月4日の延長運転開始には間に合わせる算段なのだろうと考えた。

しかし、ユーロスター社が発表したプレスリリースを確認すると、オランダからロンドンへは、タリスを利用したうえでブリュッセルでの乗り換えが必要と記載されていた。

突貫工事でロッテルダム中央駅に専用待合室やプラットフォームを設けることはできても、出入国審査場の設備まで完璧に仕上げるには、時間が足りなかったわけだ。

その結果、4月以降もオランダからの乗客はまずタリスに乗車し、途中のブリュッセル・ミディ駅でいったん下車、同駅構内にある出入国審査場でパスポートチェックを受け、あらためてロンドン行きユーロスターに乗り込む形にせざるをえなかったのだ。

当然だが、すでに出入国審査の設備が整っているロンドンから出発する場合は、改札口を抜けた時点で審査は完了している。すなわち、ロンドンからオランダへは直通となるものの、逆方向は必ず乗り換えが必要という変則的な形態となる。暫定的な運行開始となるため、こうした措置もやむなしというわけだ。

しかし、これではオランダ発の場合、形ばかりの直通運転を始める以前と何ら変わりがない。迅速な出入国審査やスムーズな乗り換えなど、オランダからの乗客に対するきちんとした動線を考えなければ、所要時間におけるアドバンテージを保つことはできない。

航空との競争、勝算は?
片方向だけという暫定的な状況とはなるが、何はともあれ直通列車が運行されることの意義は大きい。そしてまた、当初予定していた4時間10分というロンドン発アムステルダム行きの所要時間が、途中停車駅の見直しにより3時間41分へと30分近く短縮されたことも大きく評価できる。

ロンドン・シティ空港を離陸するブリティッシュ・エアウェイズの旅客機。市内に一番近いシティ空港でも、中心部から最低でも30分はかかる(筆者撮影)

現在、ロンドン―アムステルダム間の航空路線は、ブリティッシュ・エアウェイズやKLMオランダ航空といった各国のフラッグキャリアのほか、easyJetなどといったLCCも数多く飛んでおり、各社にとってのドル箱路線となっている。ロンドン周辺に複数ある空港から飛んでいるため、利用者の滞在先、居住地によっておのおのの利便性は変わってくるが、ユーロスターが4時間を切る所要時間を打ち出してきたことで、少なくとも市内の中心部からの利用者に限って言えば、ユーロスターにかなりの勝算があると考えられる。

4月4日の直通運転開始後、鉄道・航空各社にとって、どのような結果が待ち受けているか、今から非常に興味深い。


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