中国製品の品質管理の問題をしょっちゅう聞かされている日本国民にすれば、かなりのビックリニュースだ。高速鉄道はハイテクの塊なのに、大丈夫なのか?
ところが、ドイツ鉄道はそんな心配などどこ吹く風で、"made in China"と"粗悪品"が同意語だった時代は過ぎ去ったと豪語。その後、この話がどうなったのかは知らないが、ドイツでニュースを見ていると、日本とドイツの中国に対する感覚の温度差に驚くことは多い。
オクスフォード大学教授で、移民問題を研究するHein de Haas教授は、移民の流入規制をした場合、「今行かないといずれ移民できなくなる」と考える人が多いので移民数が増えるという研究結果を発表しています。一旦は大量に受け入れるといったのにも関わらず、規制する方向性のドイツの態度は、経済移民と難民の流入に拍車をかけていますが、今後も流入者は増えるでしょう(参考記事)。
ドイツ内務省が2012年に発表した「The Daily Life of Young Muslims in Germany」という調査で、48%のドイツ在住のイスラム教徒が「ドイツ社会に溶け込まずに、ドイツ人とは別々の生活をしたい」と答えています。2011年のフランスの調査会社による調査結果によれば、40%のドイツ人が「イスラムコミュニティの存在はドイツのアイデンティティにとって脅威である」と答えています。ドイツ内務大臣のHans-Peter Friedrichは、「ドイツは移民のアイデンティティや背景を尊重するが、権威主義、反民主主義、宗教的狂乱は認めない」とも述べています。