したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

欧州情勢・西洋事情

786とはずがたり:2015/10/13(火) 11:47:14

 今回の難民問題では、ドイツが「難民を大量に受け入れる」と言ってしまった後で、後出しジャンケンのように「他の国も受け入れるべきだ」と割り当てを押しつけました。

 EU統合で散々儲けた上に、ギリシャの通貨危機も解決していないのに、勝手に難民大量受け入れを決めてしまって、自分のところでは全部は無理だから、他の貧乏国も面倒をみろ、と一方的に要求を押し付ける態度は、傲慢なドイツそのものです。

 ドイツの無責任な発言は、TwitterやFacebook経由で「様々な国」に広がり、シリア難民だけではなく、アフガニスタン、イラン、パキスタン、ガボンや象牙海岸、コソボなど、シリア紛争と全然関係ない国の人々が押し寄せてしまうはめになっています。

 そういう人々がやってくるのは、経済的に苦しいギリシャ、イタリア、マケドニア、セルビア、チェコといった国々です。貧しい国が、ドイツの尻拭いをしている状況です。

 オクスフォード大学教授で、移民問題を研究するHein de Haas教授は、移民の流入規制をした場合、「今行かないといずれ移民できなくなる」と考える人が多いので移民数が増えるという研究結果を発表しています。一旦は大量に受け入れるといったのにも関わらず、規制する方向性のドイツの態度は、経済移民と難民の流入に拍車をかけていますが、今後も流入者は増えるでしょう(参考記事)。

 ドイツのこういう無責任さと傲慢さは、ドイツは結局何十年たっても変わってないじゃないか、と周辺国後激怒させただけにすぎません。傲慢な人道主義は、美談でもなんでもないのです。

ドイツが過去に行ったトルコ移民へのヒドイ仕打ち

 ドイツは自国が抱えていた過去の移民問題が、まるで存在しなかったように多様化や人道主義を前面に押し出していることも、他の国を怒らせています。

 ドイツは労働者不足に悩み、1960年代からトルコを中心に外国人労働者を受け入れてきました。帰国することを想定していたので、外国人労働者はドイツ人から隔離され、子供は母国語の授業を受けていました。

 1999年まで血統主義を取ってきたドイツでは、両親ともドイツ人ではない外国人労働者とその子供には、何年ドイツに住んでも国籍は与えられませんでした。ドイツ政府はトルコ人移民に自国文化を維持することを勧める政策をとったため、トルコ人はドイツ人とは異なるコミュニティの中で暮らしてきました。

 このような政策を取ってきたドイツでは、イスラム教徒が地域に溶け込まないことが大きな問題になって来ました。シンクタンクである「Friedrich Ebert Foundation」の調査によれば、ドイツの30%の人は、外国人が多すぎると感じており、さらに、外国人はドイツの福祉目当てて移民してくる、と答えています。

 ドイツ内務省が2012年に発表した「The Daily Life of Young Muslims in Germany」という調査で、48%のドイツ在住のイスラム教徒が「ドイツ社会に溶け込まずに、ドイツ人とは別々の生活をしたい」と答えています。2011年のフランスの調査会社による調査結果によれば、40%のドイツ人が「イスラムコミュニティの存在はドイツのアイデンティティにとって脅威である」と答えています。ドイツ内務大臣のHans-Peter Friedrichは、「ドイツは移民のアイデンティティや背景を尊重するが、権威主義、反民主主義、宗教的狂乱は認めない」とも述べています。

 今回難民受け入れを表明したメルケル首相は2010年に「ドイツの多文化主義(multikulti)、つまり人々が隣同士に住んで楽しく暮らすこと、は完全に失敗した。移民はドイツに溶け込む必要があるし、ドイツ語を学ばなければならない」「私達はキリスト教的な人道主義につながりを感じている。それは我々を定義するものです。受け入れない人々はここにいるべきではない」と述べています(参考記事)。

 ヨーロッパの国々は、ひとことで言うと「これ以上イスラム教徒を受け入れたくない」のです。政治的に正しくないので口には出しませんが、それは本音です。

 チェコやハンガリーなどの東欧諸国には、政治的に正しいも何もないので、「自分の国が外国みたいになってしまうのは困る。ここはヨーロッパだ。キリスト教徒だけ受け入れる」といってしまっています。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板