したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | メール | |

欧州情勢・西洋事情

772名無しさん:2015/10/05(月) 22:08:09
>>771

 ドイツは統一までの間、ナチスの不法行為に対する補償は積極的に行い、ナチスが行った犯罪については自国の手で徹底的に裁いてきた。しかし、1990年に東西ドイツ統一が実現した時には、平和条約は結ばれず、代わりにドイツ最終規定条約が締結された。同条約においては、戦争に関する問題はすべて解決済みという認識になっている。結局のところ、ドイツはその政治力を最大限駆使し、賠償を行わずに戦後処理を事実上終結させることに成功したのである。

 ドイツとしては、せっかく終了した戦後処理について蒸し返されたくないという思いが強い。日本政府要人による一連の歴史認識問題に関する発言は、戦後の基本的な国際秩序を壊すものと映っている可能性が高い。同じ戦後秩序に対する認識といっても、敗戦国であったドイツのそれは、戦勝国であった米国とは大きく異なっている。こちらの事情も分かってほしいという、日本側の「思い」はドイツには通用しない可能性が高い。

 今回、メルケル首相は訪日にあたって、わざわざ朝日新聞で講演を行うというスケジュールを組み、官邸サイドを慌てさせた。意図的かは不明だが、民主党の岡田代表との会談では、慰安婦問題に対する発言の有無が問題となっている。少なくとも、ドイツのしたたかな政治力を見せつけるには十分な訪日であったと考えるべきだろう。

■ 日本の量的緩和策についても否定的

 ドイツは日本の量的緩和策についても厳しい批判を行っている。その根底にあるのは財政問題に対するドイツの頑な姿勢である。

 ドイツは、日本政府の突出した債務水準を世界経済におけるリスク要因であると考えており、量的緩和策については一種の財政ファイナンスと解釈しているようである。

 通常、各国の中央銀行が他国の金融政策を正面から批判することはないが、ドイツ連邦銀行が日本の量的緩和策について批判的な見解を示したことは注目に値する。ドイツ国内では、構造改革を自力で進められない日本といったネガティブな記事も目立つ。

 英BBCがまとめた世界世論調査によると、このところ、ドイツの対日感情はかなり悪化している。「日本が世界に良い影響を与えている」と考えるドイツ人の割合は急低下しており、2011年の調査では58%だったところが、最新の2014年では28%と半減した。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板